JP6084929B2 - Dnaの標的改変 - Google Patents

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Description

本発明は、アクセプターDNA、例えば、二重鎖アクセプターDNAの標的改変(targeted alteration)のための方法に関する。その方法は、標的(二重鎖)アクセプターDNAに対して少なくとも1つのミスマッチを有するオリゴヌクレオチドの使用を含む。ミスマッチは前記オリゴヌクレオチド内の特定の位置に配置される。本発明に係る方法を行うための指示書、および好ましい実施形態ではその方法における使用に適したオリゴヌクレオチドを備えるキットも提供される。
遺伝子組換えは、生細胞の遺伝物質を故意に変化させるプロセスである。その目的は、その細胞の、またはその細胞が一部を形成している生物もしくはその細胞が再生し得る生物の遺伝的にコードされている生物学的特性を改変することであることが多い。これらの変更は、遺伝物質の一部の欠失、外来性遺伝物質の付加、または遺伝物質の既存のヌクレオチド配列の変更(例えば、1つのヌクレオチドを別のものに対して置換することによる変更)の形をとることができる。
真核生物の遺伝子組換えの方法は、20年以上にわたって知られており、農業、人間の健康、食品の品質および環境保護の分野における改良のために、植物、ヒトおよび動物の細胞ならびに微生物において幅広く適用されることが見出されている。
通常の遺伝子組換え法は、細胞のゲノムに外来性DNAフラグメントを付加することからなり、それにより、すでに既存の遺伝子によってコードされている特性を超えた新しい特性(それによって既存の遺伝子の発現を抑制する用途を含む)がその細胞または生物に付与されることがある。
これらの方法は、標的に所望の特性を提供する際にいくらかの有効性を有し得るが、それにもかかわらず、これらの方法は、まったく正確でない。例えば、外来性DNAフラグメントが挿入されるゲノムの位置(およびゆえに最終的な発現レベル)を制御できない。さらに、所望の効果は、元のバランスのとれたゲノムによってコードされる天然の特性を超えて表れなければならない。反対に、所定のゲノム遺伝子座においてヌクレオチドの付加、欠失または変換をもたらす遺伝子組換えの方法は、既存の遺伝子の正確かつ制御可能な改変を可能にする。
オリゴヌクレオチド特異的(Oligonucleotide−directed)標的ヌクレオチド交換(Targeted Nucleotide Exchange)(TNE)は、真核細胞への(合成)オリゴヌクレオチド(短い一続きのヌクレオチド、および/またはそのワトソン−クリック塩基対形成特性がDNAに似ているがDNAとは化学的に異なる場合があるヌクレオチド様部分からなる分子;Alexeev and Yoon,1998;Rice et al.,2001;Kmiec,2003)の送達に基づく方法である。
オリゴヌクレオチドの相同配列にミスマッチヌクレオチドを計画的にデザインすることによって、そのミスマッチヌクレオチドは、そのヌクレオチドがハイブリダイズし得るゲノムDNA配列に変更を誘導し得る。この方法は、標的中の1つ以上のヌクレオチドの変換を可能にし、例えば、この方法を適用することにより、既存の遺伝子の中に終止コドンが作製されてその遺伝子の機能が破壊され得るか、またはコドンが変更されてアミノ酸組成が変化したタンパク質をコードする遺伝子が生じ得る(タンパク質工学)。
標的ヌクレオチド交換(TNE)は、植物、動物および酵母細胞をはじめとした多くの生物において報告されており、オリゴヌクレオチド特異的突然変異誘発(ODM)とも称される。
キメラDNA:RNAオリゴヌクレオチドを使用したTNEの第1の例は、動物細胞によってもたらされた(Igoucheva et al.,2001に概説)。キメラDNA:RNAオリゴヌクレオチドを使用したTNEは、植物細胞でも実証されている(Beetham et al.,1999;Kochevenko and Willmitzer,2003;Okuzaki and Toriyama,2004;Zhu et al.,2000;Zhu et al.,1999)。概して、植物と動物の両方の研究において報告された頻度は、選択可能でない染色体遺伝子座にTNEを実際に適用するには低すぎた。キメラオリゴヌクレオチドを使用したTNEは、再現が困難であるとも見出された(Ruiter et al.,2003)ことから、より信頼できる結果をもたらす代替のオリゴヌクレオチドデザインが捜し求められた。
いくつかの研究室は、TNEのために一本鎖(ss)オリゴヌクレオチドを使用することに注目した。これらは、植物細胞と動物細胞の両方においてより再現性のある結果をもたらすと見出された(Liu et al.,2002)(Parekh−Olmedo et al.,2005)(Dong et al.,2006)。しかしながら、特に植物などの高等生物の細胞においてTNEを適用する際に直面する最も大きな問題のせいで、従来報告されている相対的に低い効率のままである。トウモロコシでは、1×10−4という変換頻度が報告された(Zhu et al.,2000)。その後のタバコ(Kochevenko and Willmitzer,2003)およびイネ(Okuzaki and Toriyama,2004)での研究は、それぞれ1×10−6および1×10−4という頻度を報告した。
様々なタイプのオリゴヌクレオチドを使用するTNEが、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8および特許文献9を含む様々な特許および特許出願の主題である。
特許文献1では、無修飾DNAオリゴヌクレオチドを用いて得られる遺伝子改変の低効率が、反応混合物または標的細胞に存在するヌクレアーゼによるドナーオリゴヌクレオチドの分解の結果であると企図されている。得られるオリゴヌクレオチドに、ヌクレアーゼに対する(より大きな)抵抗性を付与する修飾ヌクレオチドを組み込むことが提唱されている。これらの修飾は、好ましくはそのオリゴヌクレオチドの末端に配置されると開示されているのに対し、ミスマッチは、各末端から少なくとも8ヌクレオチドに存在する。
特許文献2では、ヌクレアーゼ抵抗性の少なくとも1つの改変された末端領域を有する一本鎖修飾オリゴヌクレオチドを使用した、標的染色体ゲノム改変(targeted chromosomal genomic alterations)のための方法も開示されている。一本鎖修飾オリゴヌクレオチドを使用したTNEは、特許文献10の主題でもある。
現在のTNEの方法が低効率であるせいで、代替および/またはより良いTNE法が未だ必要とされている。これらは、単独でまたは既存のTNE法(上でおよび当該分野で開示されたものなど)と組み合わせて使用することにより、効率を改善することができる。したがって、本発明者らは、既存のTNE技術を改善しようと試みた。
米国特許第6936467号明細書 米国特許第7226785号明細書 米国特許第579597号明細書 米国特許第6136601号明細書 米国特許出願公開第2003/0163849号明細書 米国特許出願公開第2003/0236208号明細書 国際公開第03/013226号 米国特許第5594121号明細書 国際公開第01/92512号 国際公開第02/26967号
当該分野において明確にされている技術的課題は、細胞内において特定のおよび所望の遺伝的変更を導入するために、例えば、植物細胞内に存在するゲノムに特定の遺伝的変更を導入するために現在利用可能な方法が、低効率によって妨害されており、その手法が面倒かつ高価になっている点である。代替のおよびより良いTNE法を得る必要がある。
ゆえに、解決すべき課題の1つは、細胞に存在するような遺伝情報、特に二重鎖DNA配列に遺伝的変更を導入するための、代替のおよび/またはより良いおよび/またはさらなる方法を提供することである。好ましくは、そのような方法は、当該分野において報告されている効率と比較して向上した効率を有する。そのような方法は、遺伝情報が変更された細胞の提供、より詳細には、標的DNAに改変を導入することによって細胞の機能が変更された細胞の提供を可能にするだろう。そのような機能は、例えば、本発明に係る方法によって変更されたDNAを含むDNA配列によってコードされるタンパク質の変更された特性に関するものであり得る。
本発明者らは、二重鎖DNA配列の標的改変のための新規の方法を見出した。その方法は、標的にハイブリダイズすることができる(当業者に公知であるような、ハイブリダイゼーションを可能にする条件下において)ドメインを含むドナーオリゴヌクレオチドを使用する。そのドナーヌクレオチドは、標的二重鎖DNA配列と比較して少なくとも1つのミスマッチをさらに含み、そのミスマッチは、標的二重鎖DNA配列に導入されるものである。
当該分野において、オリゴヌクレオチド中のミスマッチは、そのオリゴヌクレオチド内に、換言すれば、そのオリゴヌクレオチドの「中央のどこか」に存在すべきであることは、提唱されている通常の知識である(例えば、上で論じた様々な特許出願、特に、米国特許第6936467号明細書および同第7226785号明細書を参照のこと)が、現在、驚いたことに、かつ予想外にも、ミスマッチが、そのオリゴヌクレオチドの中央のどこかでなく特定の位置に配置されるとき、TNEが良好な効率で行われ得ることが見出された。特に、効率的なTNEのためには、ミスマッチが、オリゴヌクレオチドの3’末端から最大でも2、好ましくは最大でも1ヌクレオチドに配置されるべきであることが見出された。最も好ましくは、少なくとも1つのミスマッチは、(ss)オリゴヌクレオチドの3’末端に存在する。
いずれのミスマッチもオリゴヌクレオチドの中央部分に存在すべきであり、例えば、ヌクレアーゼによるオリゴヌクレオチドの成熟前の分解を防止するためにオリゴヌクレオチドの5’末端および3’末端における修飾が導入されるべきであるという通常の考えとは対照的に(例えば、米国特許第6936467号明細書を参照のこと)、オリゴヌクレオチドにおいて3’末端から0、1または最大でも2ヌクレオチドにミスマッチを有することによって、標的ヌクレオチド交換の方法、すなわち、二重鎖DNA配列の標的改変のための方法において有益に使用できるオリゴヌクレオチドが提供されることが見出された。
さらに、3’末端から0、1または最大でも2ヌクレオチドに少なくとも1つのミスマッチを含むオリゴヌクレオチドは、修飾ヌクレオチド、すなわち、塩基修飾、骨格修飾、糖修飾、ならびに/または前記ヌクレオチドの3’末端および/もしくは5’末端における修飾を有するヌクレオチドを含めることによってさらに改変され得る。これらの修飾には、オリゴヌクレオチドと標的配列との結合/ハイブリダイゼーションを改善する、および/またはいわゆるヌクレアーゼによるオリゴヌクレオチドの分解を妨害するかもしくは阻害する、周知の修飾が含まれる。そのような修飾ヌクレオチドの例としては、ロックト(locked)核酸、またはホスホロチオエート結合を有するヌクレオチドが挙げられる。しかしながら、実施例3に示されるように、オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエート結合を有するヌクレオチドを組み込むことを必要とされないし、他の任意のタイプの修飾ヌクレオチドが組み込まれることも必要とされない。
終止コドンを含むGFP ORFのヌクレオチド配列(配列番号1)を示す。 GFP−STOPタンパク質のアミノ酸配列を示し、終止コドンの位置は、アスタリスクで表されている(配列番号2)。 本研究において使用される構築物の概略図である。 少なくとも3つの独立した実験において試験した異なるオリゴヌクレオチドによるエピソームGFPの修復を示す。 YFP−STOP構築物のヌクレオチド配列を示している。186位のヌクレオチドが(CからAに)変化されており、それにより、インフレームの終止コドン(配列番号3)が生じている。 YFP−STOPのタンパク質配列を示している。このタンパク質の終止コドンの位置は、アスタリスクで示されている(配列番号4)。 トマトプロトプラストにおけるエピソームYFPプラスミド上でのTNEを示す。7460は単に野生型YFP遺伝子を使用した形質転換効率を示す。7461+PB212は、35S YFP−STOP構築物がオリゴヌクレオチドPB212と一緒にトマトプロトプラスト内に同時に組み込まれたときの修復効率を示す。 本発明に係るオリゴヌクレオチドを示し、PS結合のような修飾がなくてもTNE効率を増加させる。
定義
以下の説明および実施例では、いくつかの用語が使用される。そのような用語に与えられる範囲を含む明細書および請求項の明確かつ一貫した理解を提供するために、以下の定義が提供される。本明細書中で別段定義されない限り、使用されるすべての専門用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者が通常理解している意味と同じ意味を有する。すべての刊行物、特許出願、特許および他の参考文献の開示は、それらの全体が本明細書中で参考として援用される。
本明細書中で使用されるとき、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。例えば、上で使用されたような「a」DNA分子を単離するための方法は、複数の分子(例えば、10個、100個、1000個、1万個、10万個、100万個またはそれ以上の分子)を単離することを含む。特に、本明細書中に記載される本発明は、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドの使用を利用する。
本発明の方法において使用される従来の手法を行う方法は、当業者に明らかであろう。分子生物学、生化学、計算機化学、細胞培養、組換えDNA、バイオインフォマティクス、ゲノミクス、配列決定および関連分野における従来の手法の実施は、当業者に周知であり、例えば、以下の参考文献:Sambrook et al.,Molecular Cloning.A Laboratory Manual,2nd Edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989;Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,New York,1987および定期的な最新版;ならびに連続出版物のMethods in Enzymology,Academic Press,San Diegoで論じられている。
本発明に係る核酸は、ピリミジンおよびプリン塩基、好ましくは、それぞれ、シトシン、チミンおよびウラシルならびにアデニンおよびグアニンの任意のポリマーまたはオリゴマーを含み得る(Albert L.Lehninger,Principles of Biochemistry,at 793−800(Worth Pub.1982)(その全体が、すべての目的のために本明細書中で参考として援用される)を参照のこと)。本発明は、任意のデオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチドまたはペプチド核酸成分、およびそれらの任意の化学的バリアント(例えば、これらの塩基のメチル化、ヒドロキシメチル化またはグリコシル化された形態など)を企図する。それらのポリマーまたはオリゴマーは、組成が不均一であっても均一(homogenous)であってもよく、天然に存在する起源から単離されてもよいし、人工的または合成的に生成されてもよい。さらに、核酸は、DNAもしくはRNAまたはその混合物であり得、ホモ二重鎖、ヘテロ二重鎖およびハイブリッド状態を含む一本鎖または二本鎖の形態で永久にまたは一時的に存在し得る。
(合成)オリゴヌクレオチド:化学的に合成することができる好ましくは約5〜約150塩基を有する一本鎖DNA分子は、合成オリゴヌクレオチドと称される。一般に、これらの合成DNA分子は、独特のまたは所望のヌクレオチド配列を有するようにデザインされるが、関連する配列を有しかつそのヌクレオチド配列内の特定の位置に異なるヌクレオチド組成を有する分子のファミリーを合成することが可能である。合成オリゴヌクレオチドという用語は、計画的なまたは所望のヌクレオチド配列を有するDNA分子のことを指すために使用される。
「標的ヌクレオチド交換」または「TNE」。標的ヌクレオチド交換(TNE)は、染色体またはエピソームの遺伝子中の部位と少なくとも部分的に相補的な合成オリゴヌクレオチドが、特定の部位のヌクレオチドの変換を指示するプロセスである。多種多様のオリゴヌクレオチドおよび標的を使用したTNEが報告されている。その報告されているオリゴヌクレオチドのいくつかは、RNA/DNAキメラであり、ヌクレアーゼ抵抗性を付与する末端修飾を含む。
実施形態の説明
1つの態様において、本発明は、二重鎖アクセプターDNA配列の標的改変のための方法に関する。
その方法は、二重鎖アクセプターDNA配列をドナーオリゴヌクレオチドと併用する(combine)工程を包含する。オリゴヌクレオチドは、(当業者に公知であるようなハイブリダイゼーションを可能にする条件下で)第1DNA配列にハイブリダイズすることができるドメインを含む。第1DNA配列にハイブリダイズできるドメインは、第1DNA配列に対して少なくとも1つのミスマッチを含む。前記少なくとも1つのミスマッチは、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から最大でも2、好ましくは最大でも1ヌクレオチドに位置する。最も好ましくは、前記少なくとも1つのミスマッチはオリゴヌクレオチドの3’末端に存在する。
本発明に係る方法は、(a)オリゴヌクレオチドによってアクセプターDNA配列の特定部位における1つ以上のヌクレオチドの特異的かつ選択的な改変を可能にする。特に、標的改変は、本発明に係る、すなわち第1DNA配列と比較して少なくとも1つのミスマッチを有するオリゴヌクレオチドの細胞に導入することによって、二重鎖アクセプターDNA配列を含む標的細胞内で行うことができ、前記少なくとも1つのミスマッチは、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から最大でも2、好ましくは最大でも1ヌクレオチドに位置する。最も好ましくは、前記少なくとも1つのミスマッチはオリゴヌクレオチドの3’末端に存在する。本方法の結果は、標的DNA配列の配列が改変されるような、1つ以上のヌクレオチドの標的改変である。本発明は、好ましくは、インビボで行われ得るが、エキソビボまたはインビトロでも行われ得る。
本発明の文脈において、二重鎖DNA配列は、第1DNA配列および第2DNA配列を含む。第2DNA配列は、第1DNA配列の相補体であり、第1DNA配列と対形成することにより、その二重鎖を形成する。例えば、第1DNA配列ATTT(5’から3’方向)の相補体は、TAAA(3’から5’方向)である。この第2DNA配列は、第1DNA配列と対形成することにより、二重鎖を形成する。二重鎖DNA配列が、例えば、遺伝子の一部である場合、第1DNA配列は、センス鎖またはアンチセンス鎖に存在し得る。
二重鎖DNA配列のDNAは、任意のタイプのDNA(例えば、ゲノムDNA、ゲノムDNA由来のDNA、直鎖DNA、人工染色体、核染色体DNA、オルガネラDNA、BAC、YAC、プラスミドDNA、エピソームDNA)であってよい。そのDNA配列は、イントロンまたはエキソンの一部、コーティングまたは非コーティング、発現を制御するかまたはしないものであり得る。
本明細書中に開示される方法において使用されるオリゴヌクレオチドは、好ましくは、一本鎖であり、第1DNA配列にハイブリダイズすることができる少なくとも1つのドメインを含む。二重鎖DNA配列に対する少なくとも1つのミスマッチは改変され、そのミスマッチは、オリゴヌクレオチドの3’末端から0、1または2ヌクレオチドに位置し、ドメインに直接隣接する第1DNA配列にハイブリダイズすることができるドメイン内に含まれる。
したがって、少なくとも1つのドメインは、改変される二重鎖DNA配列に対する少なくとも1つのミスマッチを含み得るか、またはそのミスマッチのすぐ隣りである/そのミスマッチに直接隣接する。換言すれば、そのオリゴヌクレオチドは、その実験の条件下でその二重鎖アクセプターDNA配列の第1DNA配列とハイブリダイズでき、かつ前記第1DNA配列に対するミスマッチを含む、隣り合ったヌクレオチドからなるドメインを含むか、またはそのミスマッチは、前記ドメインのすぐ隣に位置する(ここで、そのミスマッチは、そのオリゴヌクレオチドの3’末端から0、1または2ヌクレオチドに位置する)。
例えば、上記ドメインが、(5’から3’方向で)3’末端から3ヌクレオチドまで位置する場合、ミスマッチは、オリゴヌクレオチドの3’末端から2ヌクレオチドのドメインのすぐ隣りであり得る。
例えば、上記ドメインが、(5’から3’方向で)3’末端から1ヌクレオチドまで位置する場合、ミスマッチは、ドメイン内に含められ得る(例えば、3’末端から2ヌクレオチドに配置され得る)か、またはドメインに直接隣接し得る(すなわち、3’末端から0ヌクレオチドに配置され得る、換言すれば、オリゴヌクレオチドの3’末端に存在し得る)。
本発明の文脈において、およびミスマッチ、または第1DNA配列にハイブリダイズすることができるドメインに含まれるミスマッチに対して言及される場合に、そのミスマッチが、オリゴヌクレオチドの3’末端から2、1または0ヌクレオチドに位置する限り、これらには、そのドメインに含まれるかまたはそのドメインに直接隣接して位置する任意のミスマッチが含まれることが当業者によって理解されるべきである。
ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、好ましくは2つ以上のミスマッチを含む。ある特定の実施形態において、2つ以上の変異が、同時にまたは連続的に標的DNAに導入され得る。上記オリゴヌクレオチドは、その内部に2つ以上のミスマッチを隣接してまたはオリゴヌクレオチド上の離れた位置に含み得る。ある特定の実施形態において、そのオリゴヌクレオチドは、隣接していてもよいかまたは離れていてもよい(すなわち、隣接していなくてよい)2、3、4個またはそれ以上のミスマッチヌクレオチドを含み得る。そのオリゴヌクレオチドは、その内部にミスマッチを含むさらなるドメインを含み得る。それらのミスマッチは、同じドメインに存在してもよいし、異なるドメインに存在してもよい。
本発明に係るオリゴヌクレオチドが、非ハイブリダイズ部分、換言すれば、第1DNA配列とハイブリダイズしない隣り合ったヌクレオチドをさらに含み得ることが、当業者によって理解されるだろう(例えば、これらの部分が、第1DNA配列中のいずれの配列とも相補的でないとき)。
好ましい実施形態において、オリゴヌクレオチドは、第1DNA配列にハイブリダイズすることができ、かつ変更される二重鎖DNA配列に対して少なくとも1つのミスマッチ、好ましくは1つのミスマッチを含むかまたはそのミスマッチに直接隣接する、1つのドメインを含む。そのような実施形態において、オリゴヌクレオチドは、原則として、第1DNA配列にハイブリダイズすることができる2つ以上のドメインを含み得るが、しかしながら、それらのドメインのうちの1つだけが、本明細書中に開示されるような少なくとも1つのミスマッチ(または1つのミスマッチ)を含み得るか、またはそのミスマッチに直接隣接し得る。別の好ましい実施形態において、オリゴヌクレオチドは、二重鎖DNAにハイブリダイズできるただ1つのドメインを含む。そのようなドメインは、オリゴヌクレオチドの3’末端付近または3’末端に位置し、ミスマッチを含むか、またはミスマッチに直接隣接する。
本明細書中に開示される方法においてドナーとして使用されるオリゴヌクレオチドは、様々な長さであり得るが、通常、その長さは、10〜500ヌクレオチド、好ましくは、11〜100ヌクレオチド、好ましくは、15〜90、より好ましくは、20〜70の間で変動し得る。
上記ドメインは、ミスマッチを含む少なくとも5ヌクレオチドからなり得るが、ミスマッチを含むそのオリゴヌクレオチドの全ヌクレオチドからもなり得る。ミスマッチが上記ドメインに直接隣接する場合、そのドメインは、少なくとも5ヌクレオチドからなり得るが、ミスマッチを除いて、そのオリゴヌクレオチドの全ヌクレオチドからもなり得る。上記オリゴヌクレオチド中のドメインは、通常、ほぼ少なくとも5、10、好ましくは、15、20、25または30ヌクレオチドである。
本発明に係るオリゴヌクレオチドは、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から最大でも2、好ましくは最大でも1ヌクレオチドに位置する少なくとも1つのミスマッチを含む。最も好ましくは、前記(少なくとも1つの)ミスマッチは、オリゴヌクレオチドの3’末端に存在する。当業者は、3’末端という用語が包含するものを理解する。一本鎖非環状DNA分子は、2つの末端である3’末端および5’末端(「3プライム末端」および「5プライム末端」とも称される)を有する。
一本鎖核酸の5’末端は、C−5炭素原子が糖−リン酸骨格の末端の炭素原子を形成している特定のヌクレオチドを明示する。C−5炭素原子は、ホスホジエステル結合によってリン酸基に連結されていてもよいし、されていなくてもよいが、このリン酸基は、その後、別のヌクレオチドといずれの結合も形成しない。一本鎖核酸の3’末端は、リン酸ジエステル結合を用いるかその他を用いるかを問わず、C−3炭素原子が他のいずれのヌクレオチドとも連結しない特定のヌクレオチドを明示する。C−5原子は、フラノース環の酸素と核酸塩基の両方に直接隣接するC原子から数え始めて、リボースまたはデオキシリボース分子の5番目の炭素原子であり、フラノース環の一部を形成しない。C−3原子は、フラノース環の酸素と核酸塩基の両方に直接隣接するC原子である1から数え始めて、リボースまたはデオキシリボース分子の3番目の炭素原子であり、フラノース環の一部を形成する。
用語「3’末端から2ヌクレオチドに位置するミスマッチ」は、そのミスマッチが、オリゴヌクレオチドの3’末端のヌクレオチドから2ヌクレオチドに存在することを指し示す。用語「3’末端から1ヌクレオチドに位置するミスマッチ」は、そのミスマッチが、オリゴヌクレオチドの3’末端のヌクレオチドから1ヌクレオチドに存在することを指し示す。用語「3’末端から0ヌクレオチドに位置するミスマッチ」は、そのミスマッチが、オリゴヌクレオチドの3’末端のヌクレオチドであることを指し示す。
特定の実施形態において、本発明に係る方法に使用されるドナーオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのミスマッチを除いて、例えばオリゴヌクレオチドにおける1つ、2つ、3つもしくは4つのミスマッチを除いて第1DNA配列に相補的である。
特定の好ましい実施形態において、オリゴヌクレオチドは、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から最大でも2、好ましくは最大でも1ヌクレオチドに位置する1つのミスマッチを除いてオリゴヌクレオチドの全長にわたって第1DNA配列に相補的であり、最も好ましくは前記ミスマッチはオリゴヌクレオチドの3’末端に存在する。別の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、ミスマッチの位置(3’末端から2、1または0ヌクレオチドに配置される)までオリゴヌクレオチドの全長にわたって第1DNA配列に(5’から3’方向で)相補的である。
特定の実施形態において、本発明に係る方法に使用されるオリゴヌクレオチドは、塩基修飾、3’および/または5’末端塩基修飾、骨格修飾または糖修飾を有する少なくとも1つの修飾されたヌクレオチドを含む少なくとも1つの部分を含む。
塩基修飾、3’および/もしくは5’末端塩基修飾、骨格修飾ならびに/または糖修飾は、オリゴヌクレオチドと標的配列との(結合/ハイブリダイゼーション)親和性を高めるため、および、独立してまたはさらに、細胞ヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドの抵抗性を高めるために、オリゴヌクレオチドに組み込まれ得る。しかしながら、実施例3に示されるように、オリゴヌクレオチドは、いずれの修飾ヌクレオチドも組み込む必要はない。
本発明に係る方法における使用に適したオリゴヌクレオチドを提供する(および前記オリゴヌクレオチドの3’末端から最大でも2、好ましくは最大でも1ヌクレオチドに位置し、最も好ましくは、オリゴヌクレオチドの3’末端に存在する、少なくとも1つのミスマッチを含む)オリゴヌクレオチド中のヌクレオチドの任意の修飾が、有益に使用され得る。修飾は、天然に存在するA、C、T、Gヌクレオチドのうちのいずれか1つに対するものであることが当業者によって理解されるだろう。
有益なことに、本発明にとって必須ではないが、本発明に係る方法において使用するためのオリゴヌクレオチドは、修飾ヌクレオチドを含んでもよく、その修飾オリゴヌクレオチドは、天然に存在するA、T、CおよびGヌクレオチドと比べて、細胞ヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドの抵抗性を高める。これらの修飾としては、塩基修飾、骨格修飾および/または糖修飾が挙げられ得る。通常、細胞ヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドの抵抗性を高めるそのような修飾ヌクレオチドは、細胞環境においてオリゴヌクレオチドの安定性を高める場合があり、それにより、標的ヌクレオチド交換が改善される場合がある。好ましくは、本発明の方法に従って使用するためオリゴヌクレオチドは、天然に存在するA、T、CおよびGヌクレオチドと比べて、細胞ヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドの抵抗性を高める少なくとも1個、好ましくは少なくとも2個、より好ましくは少なくとも4個、より好ましくは少なくとも6個、最も好ましくは少なくとも8個の修飾ヌクレオチドを含む。あるいはまたは同時に、本発明の方法に従って使用するためのオリゴヌクレオチドは、天然に存在するA、T、CおよびGヌクレオチドと比べて、細胞ヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドの抵抗性を高める最大でも25個、好ましくは最大でも20個、より好ましくは最大でも15個、最も好ましくは最大でも10個の修飾ヌクレオチドを含む。そのような修飾ヌクレオチドは、オリゴヌクレオチド内の任意の位置、好ましくは、オリゴヌクレオチドの3’末端および/または5’末端から、20ヌクレオチド以内、好ましくは15ヌクレオチド以内、より好ましくは10ヌクレオチド以内、なおもより好ましくは8ヌクレオチド以内、なおもより好ましくは6ヌクレオチド以内、最も好ましくは、3’末端の最後のヌクレオチドおよび/または5’末端の最後のヌクレオチドに位置し得る。標的DNA配列に組み込まれるミスマッチが、オリゴヌクレオチドの3’末端から0、1または最大でも2ヌクレオチドに位置するとき、そのような修飾ヌクレオチドが、細胞ヌクレアーゼから3’側を保護するがゆえに、オリゴヌクレオチドの3’末端に(例えば、3’末端から20、15、10、9、8、7、6または4ヌクレオチド以内に)位置することが特に好ましい。しかしながら、先に記載したように、かつ実施例3に示されるように、実際には、オリゴヌクレオチドが、細胞ヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドの抵抗性を高める修飾ヌクレオチドを含むことは、本発明にとって必須ではない。
天然に存在するA、T、CおよびGヌクレオチドと比べて、細胞ヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドの抵抗性を高め、本発明に係る方法において使用するためにオリゴヌクレオチドに組み込まれ得る、そのような様々な修飾ヌクレオチドが本明細書中で述べられる。そのような修飾ヌクレオチドは、ホスホロチオエート結合を有するヌクレオチドであり得るが、ホスホルアミダイト、メチルホスホネート、または非リン酸のヌクレオチド間結合を有するヌクレオチド(例えば、カーボネート、カルバメート、シロキサン、スルホンアミドおよびポリアミド核酸)でもあり得る。また、国際公開第0226967号に記載されているような細胞ヌクレアーゼ抵抗性を付与する、LNA(ロックト核酸)などの修飾ヌクレオチド、または当業者に公知であるような、オリゴヌクレオチドの細胞ヌクレアーゼ抵抗性を改善する他の任意の修飾ヌクレオチドを使用してもよい。
あるいは、または上に記載されたヌクレアーゼ抵抗性を付与する修飾ヌクレオチドに加えて、本発明に係る方法において使用するためのオリゴヌクレオチドは、天然に存在するA、T、CおよびGヌクレオチドと比べて、標的DNA配列に対してより高い結合親和性を有する修飾ヌクレオチドを含み得る。これらの修飾としては、塩基修飾、骨格修飾および/または糖修飾が挙げられ得る。通常、高い結合親和性を有するそのような修飾ヌクレオチドは、標的配列とのより強い塩基対形成をもたらし、それによって、オリゴヌクレオチドと標的配列とのハイブリッドの安定性が高まる場合があり、これは、標的ヌクレオチド交換を改善すると考えられている。好ましくは、本発明の方法に従って使用するためのオリゴヌクレオチドは、天然に存在するA、T、CおよびGヌクレオチドと比べて、標的DNA配列に対してより高い結合親和性を有する、少なくとも1〜10個、好ましくは1〜8個、より好ましくは1〜6個、なおもより好ましくは1〜4個(例えば、1、2、3または4個)、なおもより好ましくは2個の修飾ヌクレオチドを含む。上で述べたような修飾ヌクレオチドは、オリゴヌクレオチド内の任意に位置に、好ましくは、ミスマッチから1ヌクレオチド離れた位置、好ましくは、ミスマッチから最大でも2、3、4、5、6または7ヌクレオチド離れた位置に位置し得る。好ましくは、そのような修飾ヌクレオチドは、ミスマッチの5’側に配置されるが、ミスマッチが、オリゴヌクレオチドの3’末端の最後のヌクレオチドに位置しない場合、そのような修飾ヌクレオチドをミスマッチの3’側に位置することが選択されてもよい。
天然に存在するA、T、CおよびGヌクレオチドと比べて標的DNA配列に対してより高い結合親和性を有し、本発明に係る方法において使用するためのオリゴヌクレオチドに組み込まれ得る、そのような修飾ヌクレオチドの様々な例が、本明細書中で述べられ、その修飾ヌクレオチドとしては、2−OMe置換、LNA(ロックト核酸)、リボヌクレオチド、superA、superT、または天然に存在するA、T、CおよびGヌクレオチドと比べて標的DNA配列に対するオリゴヌクレオチドの結合親和性を改善する当業者に公知であるような他の任意のタイプの修飾ヌクレオチドが挙げられる。
修飾ヌクレオチドが、天然に存在するA、T、G、Cヌクレオチドと比べて細胞ヌクレアーゼに対して高い抵抗性を付与するか否かの判定は、例えば、トマト抽出物、トマト細胞またはE.coliに存在するような、細胞ヌクレアーゼの存在下において、例えば、前記修飾ヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドの半減期を、前記修飾ヌクレオチドを有しないオリゴヌクレオチドと比較することによって、行われ得る。第1に述べたものの半減期のほうが長い場合、前記修飾ヌクレオチドは、天然に存在するA、T、G、Cヌクレオチドと比べて、細胞ヌクレアーゼに対する高い抵抗性を付与する。修飾ヌクレオチドが、天然に存在するA、T、CまたはGヌクレオチドと比べて標的DNA配列に対して高い結合親和性を付与するか否かの判定は、例えば、前記修飾ヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドとその標的との間で形成される二重鎖の融解温度(Tm)を、前記修飾ヌクレオチドを有しないオリゴヌクレオチドとその標的とによって形成される二重鎖と比較することによって、行われ得る。第1に述べたものの融解温度のほうが高い場合、前記修飾ヌクレオチドは、天然に存在するA、T、G、Cヌクレオチドと比べて、標的DNA配列に対してより高い結合親和性を付与する。
本発明に係る部分は、オリゴヌクレオチドの任意の一部であり、少なくとも1ヌクレオチドの長さを有すると理解されるべきである。例えば、ある部分は、1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4、より好ましくは1〜2ヌクレオチドを含み、ミスマッチの3’側および/または5’側に位置し得る。少なくとも1つの部分は、本発明に係るドメインの一部であり得る;換言すれば、その部分は、第1DNA配列とハイブリダイズできるドメイン内に存在し得る。あるいは、その部分は、完全にまたは部分的にドメインと重複し得る。完全に重複する場合、その部分は、同じ長さのドメインを有し得るが、ドメインの長さを超える長さを有する場合もある。部分的に重複する場合、そのドメインとその部分とは、少なくとも1つのヌクレオチドを共有する。
オリゴヌクレオチドにおいて使用される修飾のタイプに応じて、第1DNA配列とハイブリダイズできるドメインの一部となる修飾ヌクレオチドに優先度が存在する場合がある(そのドメインは、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から最大でも2、好ましくは最大でも1ヌクレオチドに位置し、最も好ましくは、オリゴヌクレオチドの3’末端に存在する、少なくとも1つのミスマッチを含むかまたはそのミスマッチに直接隣接する)。これは、特に、天然に存在するA、C、TまたはGヌクレオチドと比べて、その相補的なヌクレオチドに対してより高い結合親和性を有する修飾ヌクレオチドの場合である。
塩基修飾としては、例えば、国際公開第0226967号に記載されているような修飾(ピリミジンのC−5位の修飾(例えば、2’−デオキシウリジン、5−フルオロ−2’−デオキシウリジン、5−ブロモ−2’−デオキシウリジンおよび5−メチル−2’−デオキシシチジン)を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。他の塩基修飾としては、5−メチルシトシン、5−ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、アデニンおよびグアニンの6−メチル誘導体および他のアルキル誘導体、アデニンおよびグアニンの2−プロピル誘導体および他のアルキル誘導体、2−チオウラシル、2−チオチミン、2−チオシトシン、5−ハロウラシルおよびシトシン、5−プロピニルウラシルおよびシトシン、6−アゾウラシル、シトシンおよびチミン、5−ウラシル、4−チオウラシル、8−ハロ、8−アミノ、8−チオール、8−チオアルキル、8−ヒドロキシルおよび他の8−置換アデニンおよびグアニン、5−ハロ、特に、5−ブロモ、5−トリフルオロメチルおよび他の5−置換ウラシルおよびシトシン、7−メチルグアニンおよび7−メチルアデニン、8−アザグアニンおよび8−アザアデニン、7−デアザグアニンおよび7−デアザアデニンならびに3−デアザグアニンおよび3−デアザアデニンのような合成および天然の核酸塩基が挙げられる。
末端(3’および/または5’)修飾としては、2’−O−メチル塩基、3’アミン基、ホスホロチオエート結合、またはヌクレアーゼ抵抗性である他の任意の修飾が挙げられ得る。当業者は、これらの種類の修飾を十分に承知している。ヌクレアーゼに対する抵抗性を提供することによって、標的ヌクレオチド交換がさらに改善されると考えられている。
様々な骨格修飾(例えば、ホスホロチオエート、ホスホルアミダイトおよびメチルホスホネートを含む、国際公開第0226967号で述べられているもの)、および非リン酸のヌクレオチド間結合を有するもの(例えば、カーボネート、カルバメート、シロキサン、スルホンアミドおよびポリアミド核酸)は、細胞ヌクレアーゼに対する抵抗性を高める。ゆえに、そのような骨格修飾は、本発明に係る方法において使用されるオリゴヌクレオチドにおいて有用である。
さらに、糖修飾(2’−O−メチル、2’−フルオロまたは2’−メトキシエトキシを含むがこれらに限定されない)は、形成された二重鎖の熱力学的安定性を高めることができ、同時に、ヌクレアーゼ抵抗性を改善することができる。
好適な修飾の他の例は、国際公開第2007073149号に記載されている。ドナーオリゴヌクレオチドの修飾は、例えば、ホスホロチオエート結合、2−OMe置換、LNA(ロックト核酸)の使用、リボヌクレオチド、ならびに標的DNAに対する親和性結合の改善もしくはヌクレアーゼ活性の阻害またはその両方によってオリゴヌクレオチドとアクセプター鎖とのハイブリッドの安定性を改変するおよび好ましくは増強する他の塩基を含み得る。
これらのすべてのタイプの修飾が、当業者に周知であり、様々な商業的供給源から容易に入手可能である。
ある実施形態において、修飾ヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドに組み込まれ、修飾ヌクレオチドが、その相補的なヌクレオチドに対して天然に存在するA、C、TまたはGヌクレオチドよりも高い結合親和性を有し、修飾ヌクレオチドが、第1DNA配列中の向かい側の位置のヌクレオチドに相補的な天然に存在するヌクレオチドと比べて第1DNA配列中の向かい側の位置のヌクレオチドにより強く結合し、かつ/または修飾ヌクレオチドが、ヌクレアーゼ抵抗性ヌクレオチドである、本発明に係る方法が提供される。
好ましくは、上記修飾は、塩基修飾、3’末端および/もしくは5’末端塩基修飾、骨格修飾または糖修飾である。上で論じられたように、本発明に係るドナーオリゴヌクレオチドは、そのドナーが、標的DNA鎖に対して高い親和性を示し、それにより、そのドナーが容易に挿入され得るようにおよび/または形成された二重鎖の熱力学的安定性を高めるように(同じ実験環境下で、そのような修飾を含まない同じオリゴヌクレオチドと比較して)、ハイブリダイゼーション特性を改善する修飾を含み得る。ドナーオリゴヌクレオチドは、独立してまたはさらに、ヌクレアーゼに対してより抵抗性になって二重鎖構造を安定化し得るように改変され得る。
従来技術では、相補的なヌクレオチドに対して天然に存在するA、C、TまたはGヌクレオチドよりも高い結合親和性を有する多種多様の修飾ヌクレオチド(その修飾ヌクレオチドは、第1DNA配列中の向かい側の位置のヌクレオチドに相補的な天然に存在するヌクレオチドと比べて第1DNA配列中の向かい側の位置のヌクレオチドにより強く結合し、かつ/または修飾ヌクレオチドは、ヌクレアーゼ抵抗性ヌクレオチドである)が報告されている(例えば、国際公開第2007073154号および上で論じられた様々な修飾を参照のこと)。
ある特定の実施形態において、修飾は、ミスマッチから1ヌクレオチド離れた位置、好ましくは、ミスマッチから2、3、4、5、6または7ヌクレオチド離れた位置に存在する。ある特定の実施形態において、修飾は、ミスマッチの下流の位置に配置される。ある特定の実施形態において、修飾は、ミスマッチの上流の位置に配置される。
ミスマッチを含むかまたはそのミスマッチに直接隣接するドメインと、修飾ヌクレオチドを含む部分とは、重複していることがある。したがって、ある特定の実施形態では、ミスマッチを含むかまたはミスマッチに直接隣接するドメインは、修飾が考慮される部分とは異なるオリゴヌクレオチド上の位置に配置される。ある特定の実施形態では、そのドメインは、1つ以上の部分を組み込んでいる。ある特定の実施形態では、部分が、ドメインを組み込むことができる。ある特定の実施形態では、そのドメインと部分とは、オリゴヌクレオチド上の同じ位置に位置してもよく、同じ長さを有してもよく、すなわち、その部分は、長さおよび位置が一致する。ある特定の実施形態では、1つのドメイン内に2つ以上の部分が存在し得る。
本発明の場合、このことは、DNA二重鎖を変更するミスマッチを含むオリゴヌクレオチドの一部が、改変されるオリゴヌクレオチドの部分と異なる位置またはシフトした位置に位置し得ることを意味する。
好ましい実施形態において、修飾ヌクレオチドは、LNA、および/またはホスホロチオエート結合を有するヌクレオチドからなる群から選択される。
好ましい実施形態において、修飾ヌクレオチドは、ロックト核酸である。ロックト核酸(LNA)は、アンチセンス遺伝子治療で使用する場合に興味深い特性を有するDNAアナログであり、当業者に公知である。
LNAは、二環式および三環式のヌクレオシドおよびヌクレオチドアナログであり、オリゴヌクレオチドに組み込まれ得る。LNAおよび関連アナログの構造上および機能上の基本的な特性は、様々な刊行物および特許(国際公開第99/14226号、同第00/56748号、同第00/66604号、同第98/39352号、米国特許第6043060号および同第6268490号明細書(これらのすべての全体が参考として援用される)を含む)に開示されている。
LNAヌクレオシドは、通常の核酸塩基のすべてに対して入手可能であり(T、C、G、A、U;例えば、Exiqon(www.exiqon.com)から)、標準的なワトソン−クリック塩基対形成の法則に従って塩基対を形成することができる。LNAは、DNAオリゴヌクレオチドに組み込まれると、より迅速に相補的なヌクレオチド鎖と対形成し、得られる二重鎖の安定性を高める。換言すれば、LNAは、正しい標的と不適当な標的とを識別する能力(高特異性)を、非常に高い生体安定性(bio−stability)(低代謝回転)および前例のない親和性(標的に対する非常に高い結合強度)と同時に備える。実際に、LNAを用いて記録された親和性の上昇は、以前に報告されたすべてのアナログの低〜中程度の範囲の親和性からかけ離れたものである。
LNAは、リボースが2’−酸素原子と4’−炭素原子との間のメチレン架橋によって構造的に拘束されているRNAアナログである。この架橋は、リボフラノース環の可撓性を制限し、その構造を堅い二環式の形態に固定する。このいわゆるN型(または3’−エンド)コンフォメーションによって、LNA含有二重鎖のTm(融解温度)が上昇し、その結果として、より高い結合親和性およびより高い特異性がもたらされる。重要なことには、LNAの好ましい特性は、核酸アナログを用いたときにしばしば観察されるように他の重要な特性を犠牲にして成り立っているわけではない。
LNAは、DNAアナログ分野を構成する他のすべての化学と自由に組み合わせることができる。LNA塩基は、すべてがLNAの短い配列またはそれより長いLNA/DNAキメラとして、オリゴヌクレオチドに組み込まれ得る。LNAは、内部、3’位または5’位に配置され得る。しかしながら、その堅い二環式のコンフォメーションのせいで、LNA残基は、時折、核酸鎖のらせんのひねりを妨害する。それゆえ、2つ以上隣接したLNA残基を有するオリゴヌクレオチドをデザインすることは、一般にそれほど好ましくない。好ましくは、LNA残基は、らせんのひねりを妨害しない少なくとも1つの(修飾)ヌクレオチド(例えば、従来のヌクレオチド(A、C、TまたはG))によって分断される。
最初に開発された好ましいLNAモノマー([ベータ]−D−オキシ−LNAモノマー)は、新しいLNAモノマーに改変された。その新規[アルファ]−L−オキシ−LNAは、3’エキソヌクレアーゼ活性に対して優れた安定性を示すと示唆されており、強力なアンチセンスオリゴヌクレオチドをデザインする際に、[ベータ]−D−オキシ−LNAよりも有力かつ万能でもある。また、国際公開第9914226号、同第00/56748号、同第00/66604号およびJ.Org.Chem.,2010,75(7),pp2341−2349に開示されているようなキシロ−LNA、L−リボLNAおよび他のLNAを使用することもできる。本発明では、上記タイプの任意のLNAが、[ベータ]−D−LNAアナログよりも優先して、本発明の目標、すなわちTNEの効率の改善を達成する際に有効である。
上で述べたように、好ましくは、LNAは、本発明に係る方法において使用されるオリゴヌクレオチド中のミスマッチから少なくとも1ヌクレオチド離れている。TNEの分野では、LNA修飾は、TNEにおいて使用されるキメラ分子に対する代替物として可能性のあるオリゴヌクレオチド修飾のリストに列挙されているが、本発明に係る方法において使用されるような一本鎖DNAオリゴヌクレオチドが、LNAを含むように改変されるとき、TNE効率は、LNAが、ミスマッチから少なくとも1ヌクレオチド、なおもより好ましくは、ミスマッチから1ヌクレオチド離れて位置するときに現在見出されているTNE効率に対して有意に高まることが見出されている。そのオリゴヌクレオチドは、好ましくは、約75%超の(最も近い整数のヌクレオチドに丸められる)LNAを含まない。
別の好ましい実施形態において、修飾ヌクレオチドは、ホスホロチオエート結合を有するヌクレオチドを含む。商業的に入手可能なヌクレオチド修飾の多くは、遺伝子治療のためのアンチセンスの用途で使用するために開発された。アンチセンスの用途で利用可能な最も単純かつ最も広く使用されているヌクレアーゼ抵抗性化学構造(「第1世代」アンチセンス−オリゴヌクレオチド)は、ホスホロチオエート(PS)結合である。これらの分子では、硫黄原子が、オリゴヌクレオチドのリン酸骨格における非架橋酸素に取って代わっており(例えば、国際公開第2007073154号の図2を参照のこと)、その結果、エンドヌクレアーゼおよびエキソヌクレアーゼ活性に対する抵抗性が生じる。
遺伝子治療の場合、ホスホロチオエート/ホスホジエステルキメラは、一般に、5’末端と3’末端の両方に1〜4個のPS修飾ヌクレオシド間結合を有し、中央のコアには無修飾DNAを有する。しかしながら、ホスホロチオエート結合は、オリゴヌクレオチド中の任意の所望の位置に組み込むことができる。
好ましくは、修飾ヌクレオチドは、LNA、またはなおもより好ましくは、ホスホロチオエート結合を有するヌクレオチドであり、より好ましくは、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つ、例えば、1、2、3または4つのホスホロチオエートを有する。好ましくは、オリゴヌクレオチドは、本発明に係るオリゴヌクレオチドの5’末端にまたは5’末端付近に(例えば、5’末端から1、2、3、4、5、6、7ヌクレオチド以内に)少なくとも1つのホスホロチオエートを含む。
ある実施形態において、少なくとも2、3、4または5個の修飾ヌクレオチドを含む、本発明に係る方法において使用されるオリゴヌクレオチドが提供される。好ましくは、そのオリゴヌクレオチドは、2、3、4または5個の修飾ヌクレオチドを含む。好ましくは、その修飾は、LNAおよび/またはホスホロチオエート結合からなる群から選択される。
本発明のある特定の好ましい実施形態において、オリゴヌクレオチド中のミスマッチの位置のヌクレオチドを、修飾することができる。そのミスマッチが修飾できるか否かは、ドナー鎖とアクセプター鎖との間の親和性の差異を利用した、標的ヌクレオチド交換またはその細胞のDNA修復機構の正確な機構に大きく左右される。好ましい実施形態において、ミスマッチの位置のヌクレオチドは、修飾ヌクレオチドではない。
ある実施形態において、修飾ヌクレオチドが、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から最大でも2、好ましくは最大でも1ヌクレオチドに位置する少なくとも1つのミスマッチから少なくとも1ヌクレオチドに存在し、最も好ましくは、前記少なくとも1つのミスマッチが、オリゴヌクレオチドの3’末端に存在する、本発明に係る方法が提供される。
先に論じられたように、本発明に係る方法において使用されるような一本鎖DNAオリゴヌクレオチドが、修飾ヌクレオチド、例えば、LNAを含むように改変されるとき、修飾ヌクレオチド、好ましくは、LNAが、ミスマッチから少なくとも1ヌクレオチド離れて、なおもより好ましくは、ミスマッチから1ミスマッチに位置するときに現在見出されている程度まで、TNE効率が有意に高まることが見出されている。換言すれば、好ましい実施形態において、修飾ヌクレオチド、好ましくは、LNAは、少なくとも1つの他のヌクレオチド(その少なくとも1つの他のヌクレオチドは、LNAではなく、好ましくは、修飾ヌクレオチドではない)によってミスマッチと分断されている。しかしながら、例えば、ホスホロチオエート結合の場合、そのような結合は、ミスマッチヌクレオチドに直接隣接してもよい。
ある実施形態において、二重鎖アクセプターDNAの改変が、好ましくは、原核細胞、細菌細胞、真核細胞、植物細胞、動物細胞、酵母細胞、真菌細胞、げっ歯類細胞、ヒト細胞、非ヒト細胞および/または(非ヒト)胚細胞からなる群から選択される細胞内での改変である方法が提供される。本発明は、その最も広い形態において、一般に、あらゆる生物(例えば、ヒト、動物、植物、魚類、爬虫類、昆虫、真菌、細菌など)に適用可能である。したがって、本発明は、原核細胞、細菌細胞、真核細胞、植物細胞、動物細胞、酵母細胞、真菌細胞、げっ歯類細胞、ヒト細胞、非ヒト細胞および/または胚細胞からなる群から選択される細胞内で行うことができる。好ましい実施形態において、細胞は、植物細胞である。
二重鎖アクセプターDNAが、原核生物、細菌、真核生物、植物、動物、酵母、真菌、げっ歯類またはヒトから得られる、本明細書中に記載されるような方法も提供される。好ましい実施形態において、二重鎖アクセプターDNAは、植物から得られる(または植物細胞に存在する植物DNAである)。
本発明の実施形態において、二重鎖アクセプターDNA配列の改変は、少なくとも1つのヌクレオチドの欠失、置換および/または挿入である。好ましくは、二重鎖DNA配列の改変は、わずか5ヌクレオチド、好ましくは、わずか4、3、2、1ヌクレオチド、最も好ましくは、1ヌクレオチドの欠失、置換および/または挿入である。より好ましくは、二重鎖アクセプターDNA配列の改変は、わずか5ヌクレオチド、好ましくは、わずか4、3、2、1ヌクレオチド、最も好ましくは、1ヌクレオチドの置換である。
別の実施形態において、二重鎖アクセプターDNAが、ゲノムDNA、直鎖DNA、人工染色体、哺乳動物人工染色体、細菌人工染色体、酵母人工染色体、植物人工染色体、核染色体DNA、オルガネラDNAおよび/またはプラスミドを含むエピソームDNAに由来する、本発明に係る方法が提供される。
実際に、本発明は、上に開示されたDNAのような任意のタイプのDNAを改変するために適用可能である。本発明は、例えば、標的ヌクレオチド交換が可能なタンパク質、例えば特に、細胞のミスマッチ修復機構において機能性であるタンパク質の存在下において、上記DNAをドナーオリゴヌクレオチドによる改変に供することによって、インビボならびにエキソビボまたはインビトロで行うことができる。
細胞へのオリゴヌクレオチドの送達は、エレクトロポレーション、または核もしくは細胞質に送達できる他の従来の手法によって行うことができる。本発明の方法のインビトロ試験は、例えば国際公開第01/87914号、同第03/027265号、同第99/58702号、同第01/92512号に記載されているような無細胞系を用いて行うことができる。上記オリゴヌクレオチドは、メチル化されたヌクレオチド、メチル化されていないヌクレオチドまたはその両方を含み得る。
本発明は、その最も広い形態において、細胞を改変するため、野生型への復帰によって変異を修正するため、変異を誘導するため、コード領域の破壊によって酵素を不活性化するため、コード領域を改変することによって酵素の生物活性を変化させるため、コード領域を破壊することによってタンパク質を改変するための多くの目的のために適用可能である。
本発明は、細胞を改変するため、野生型への復帰によって変異を修正するため、変異を誘導するため、コード領域の破壊によって酵素を不活性化するため、コード領域を改変することによって酵素の生物活性を変化させるため、コード領域を破壊することによってタンパク質を改変するため、ミスマッチ修復のため、遺伝子変異を含む(植物)遺伝物質の標的改変のため、標的遺伝子修復のため、および遺伝子ノックアウトのための、本明細書の前述に本質的に記載されたようなオリゴヌクレオチドの使用にも関する。好ましくは、本発明に係る方法は、植物から得られるか、植物に存在するか、または植物に提供される、二重鎖アクセプターDNAの標的改変のための方法である。
本発明はさらに、本明細書中で定義されるような、オリゴヌクレオチドの1つ以上を、必要に応じて、TNEが可能であるタンパク質とともに備えるキットに関する。
特に、上記キットは、二重鎖DNAの標的改変のための指示書を備える。その指示書は、本明細書中に記載される本発明に係る方法の工程の説明を本質的に含む。
特に、本明細書中に開示される方法に係る二重鎖アクセプターDNAの標的改変のための方法を行うための指示書を備えるキットが提供され、ここで、そのキットは、本発明に係る方法において使用するためオリゴヌクレオチドをさらに備える。好ましくは、オリゴヌクレオチドは本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドである。
したがって、この実施形態において、上記キットは、第1DNA配列にハイブリダイズできる少なくとも1つのドメインを含むオリゴヌクレオチドを備えてもよく、そのドメインは、標的DNA配列に対する少なくとも1つのミスマッチを含むかまたは直接隣接し、前記少なくとも1つのミスマッチは、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から最大でも2、好ましくは最大でも1ヌクレオチドに配置され、最も好ましくは、前記少なくとも1つのミスマッチはオリゴヌクレオチドの3’末端に存在し、本発明に係る方法、すなわちTNEを行うための指示書をさらに備え、ここで、標的DNAに対するミスマッチを有するオリゴヌクレオチドが使用され、そのミスマッチは、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から最大でも2、好ましくは最大でも1ヌクレオチドに存在し、最も好ましくは前記少なくとも1つのミスマッチはオリゴヌクレオチドの3’末端に存在する。
当業者が理解するように、上記ミスマッチが、オリゴヌクレオチドの3’末端または3’末端から1ヌクレオチドまたは3’末端から2ヌクレオチドに位置すること、オリゴヌクレオチドが、二重鎖DNA配列を改変するために使用され得ることを少なくとも通知する指示書を提供することによって、これらの指示書およびオリゴヌクレオチドを備えるそのようなキットは、上に記載されたキットおよび請求されるキットの範囲内のキットとなる。
上記キットはまた、例えば、本明細書中に記載および開示されるような本発明の方法に従った二重鎖アクセプターDNAの標的改変、ならびに本発明に係る方法において使用するために適したならびに本明細書中に記載および開示されるようなオリゴヌクレオチドの(別個の)供給または提供を行うための指示書または情報を提供するウェブサイトまたは文書の形態をとってもよい。
好ましい実施形態において、オリゴヌクレオチドが、第1DNA配列およびその第1DNA配列の相補体である第2DNA配列を含む二重鎖アクセプターDNA配列と併用されるとき、第1DNA配列にハイブリダイズできるドメインを含むオリゴヌクレオチドであり、そのドメインが、第1DNA配列に対する少なくとも1つのミスマッチを含むかまたはそのミスマッチに直接隣接し、前記少なくとも1つのミスマッチが、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から最大でも2、好ましくは最大でも1ヌクレオチドに位置し、最も好ましくは、前記少なくとも1つのミスマッチが、オリゴヌクレオチドの3’末端に存在する、上に記載したような本発明に係るキットが提供される。
実施例1:タバコプロトプラストにおけるGFPエピソームに対するTNE
TNEは、オリゴヌクレオチドを細胞に導入することを含み、ここで、そのオリゴヌクレオチドは、ゲノムの標的遺伝子座に、そのオリゴヌクレオチド中のミスマッチヌクレオチドによってもたらされる変異を誘導する。
下記の実験において、インフレームの終止コドンを含む非機能性の緑色蛍光タンパク質(GFP)を有するエピソーム(プラスミド)に対してTNEを行うことによって、TNEの正確さおよび効率を測定した。このプラスミドと、終止コドンを修復するためにデザインしたオリゴヌクレオチドとの同時トランスフェクションによって、GFP発現および活性が修復され、その修復は、下記の実験において、プロトプラストトランスフェクションの24時間後に単一細胞レベルにおいてスコア付けされた。この第1の実施例では、タバコプロトプラストにおいて行われた実験を説明する。
材料および方法
構築物
機能性のGFPオープンリーディングフレームを合成し、そのコドン使用頻度を、ナス科で使用するために最適化した。図1に示されるように、82位のヌクレオチドを変化させて(GからTに)GFPのバリアントを作製した。これによって、インフレームの終止コドンが生じ、得られるタンパク質のアミノ酸配列を図2に示す。GFP ORF(GFP WT)および終止コドンを有するGFPバリアント(GFP−STOP)を、植物細胞での遺伝子発現用のCaMV35Sプロモーターを含むpUCベースのベクターのマルチクローニングサイトにXhoI−SacIフラグメントとしてクローニングした。これによって、構築物pKG7381(GFP−WT)およびpKG7384(GFP−STOP)を得た。さらに、GFPを、翻訳によって6×HISタグおよびNLS(核局在化シグナル配列)に融合することにより、プロトプラスト核へのGFPタンパク質の蓄積が促進され、ゆえに、本発明者らのGFP陽性細胞のスコア付け能力が改善された。これらの構築物を図3に示す。
オリゴヌクレオチド
上記GFP遺伝子中の終止コドンを修復するオリゴヌクレオチドを表1に示す。
Figure 0006084929
表1.本研究において使用されたオリゴヌクレオチド。各オリゴヌクレオチドにおけるミスマッチヌクレオチドに下線が引かれている。アスタリスクは、ホスホロチオエート(PS)結合を表している。オリゴヌクレオチドの向きは、センス(GFPコード配列と同一)またはアンチセンス(GFPコード配列に相補的)として与えられている。すべてのオリゴヌクレオチドは、5’−3’方向で示されている。PB221はミスマッチに加えてLNA修飾(L=LNA C)を含む。
タバコプロトプラストの単離およびトランスフェクション
この実施例の原材料は、25/20℃(昼/夜)の温度および80μE.m−2.s−1の光子束密度(16/24hの明期)でガラスジャー(750ml)内のMS20培地中で無菌的に生育されたタバコのインビトロシュート培養物だった。MS20培地は、2%(w/v)スクロースおよび0.8%Difco寒天を含むがホルモン無添加の基本的なMurashige−Skoog培地(Murashige,T.and Skoog,F.,Physiologia Plantarum,15:473−497,1962)である。上記シュートを3週間毎に新鮮培地に継代した。
葉肉プロトプラストを単離するために、3〜6週齢のシュート培養物の完全に展開した葉を採取した。その葉を1mmの薄片にスライスし、次いでそれを、室温にて30分間の原形質分離前処理(preplasmolysis treatment)のために、45mlのMDE基本培地を含む大きな(100mm×100mm)ペトリ皿に移した。MDE基本培地は、900mlという総体積中に0.25gのKCl、1.0gのMgSO.7HO、0.136gのKHPO、2.5gのポリビニルピロリドン(MW10,000)、6mgのナフタレン酢酸および2mgの6−ベンジルアミノプリンを含んだ。その溶液の重量オスモル濃度をソルビトールで600mOsm.kg−1に調整し、pHを5.7にした。
原形質分離前処理の後、5mlの酵素原液を各ペトリ皿に加えた。その酵素原液は、100mlあたり750mgのCellulase Onozuka R10、500mgのドリセラーゼおよび250mgのマセロザイムR10からなり(Duchefa B.V.,Haarlem,The Netherlands、例えば、製品C8001およびM8002)、Whatman紙で濾過して濾過滅菌した。上記ペトリ皿を密閉し、動かさずに25℃の暗所において一晩インキュベートすることにより、細胞壁を消化した。
次いで、プロトプラスト懸濁液を500μmおよび100μmの篩に通して250mlエルレンマイヤーフラスコに入れ、等体積のKCl洗浄培地と混合し、50mlチューブにおいて85×gで10分間遠心分離した。KCl洗浄培地は、1リットルあたり2.0gのCaCl.2HOおよび重量オスモル濃度を540mOsm.kg−1にするのに十分な量のKClからなるものだった。
遠心分離工程を2回繰り返し、1回目は、通常の半分の濃度のMS培地の多量養素(Murashige,T.and Skoog,F.,Physiologia Plantarum,15:473−497,1962)、1リットルあたり2.2gのCaCl.2HOおよび重量オスモル濃度を540mOsm.kg−1にする量のマンニトールであるMLm洗浄培地にプロトプラストを再懸濁し、最後は、マンニトールをスクロースで置き換えたMLm培地であるMLs培地にプロトプラストを再懸濁した。
プロトプラストを、スクロース培地中の浮遊相(floating band)から回収し、等体積のKCl洗浄培地に再懸濁した。血球計算器を用いて密度を測定した。続いて、プロトプラストを、再度、10mlガラス管において、85×gで5分間遠心分離し、ペレットを、エレクトロポレーション培地に1×10プロトプラストml−1という密度で再懸濁した。
プロトプラストのエレクトロポレーション
BioRad Gene Pulser装置をエレクトロポレーションのために使用した。エレクトロポレーション培地としてPHBS(10mM Hepes,pH7.2;0.2Mマンニトール、150mM NaCl;5mM CaCl2)およびエレクトロポレーション混合物において約1×10/mlのプロトプラスト密度を使用し、エレクトロポレーションの設定は、250V(625Vcm−1)の電荷および800μFのキャパシタンスとし、パルスと培養との間の回復時間は10分間とした。各エレクトロポレーションにおいて、800マイクロリットルのエレクトロポレーションにつき、約2μgの総オリゴヌクレオチドおよび20μgのKG7381またはKG7384を使用した。
エレクトロポレーション処理後、プロトプラストを30分間氷上に置いて回復させ、次いで、1×10プロトプラストml−1という密度でT培養液に再懸濁し、21℃の暗所において一晩インキュベートした。T培養液は、950mgのKNO、825mgのNHNO、220mgのCaCl.2HO、185mgのMgSO.7HO、85mgのKHPO、27.85mgのFeSO.7HO、37.25mgのNaEDTA.2HO、Heller培地のとおりの微量養素(Heller,R.,Ann Sci Nat Bot Biol Veg 14:1−223,1953)、Morel−Wetmore培地(Morel,G.and R.H.Wetmore,Amer.J.Bot.38:138−40,1951)のとおりのビタミン、2%(w/v)スクロース、3mgのナフタレン酢酸、1mgの6−ベンジルアミノプリン、および重量オスモル濃度を540mOsm.kg−1にする量のマンニトールを含んだ(1リットルあたり,pH5.7)。エレクトロポレーションの20時間後に、核内のGFPシグナルを可視化するUV顕微鏡下でプロトプラストを検鏡した。
あるいは、プラスミドおよびオリゴヌクレオチドDNAをタバコプロトプラストに導入するためにPEG処理を用いることもできる。これを行う方法は、文献において周知である。
結果
構築物KG7381(GFP−WT)をタバコプロトプラストにエレクトロポレートしたとき、インキュベーションのおよそ20時間後に、核に位置する強いGFPシグナルが観察された。このシグナルは、GFP ORFの強い一過性の発現に起因するものである。このシグナルは、おそらく細胞からのプラスミドDNAの分解/排出に起因して、48時間以内に消失した。代表的な実験では、およそ30%のプロトプラストが、GFPシグナルを示し、これが、最大のエレクトロポレーション効率である。KG7384(GFP−STOP)をタバコプロトプラストに導入したときは、GFPシグナルは観察されなかった。
いったん実験の設定が実証されたら、ミスマッチヌクレオチドの代替の配置を用いてデザインしたいくつかの異なるオリゴヌクレオチドとともにKG7384をタバコプロトプラストに導入する実験を行った。
KG7384が導入された終止コドンを修復するためにミスマッチを保有するオリゴヌクレオチドと同時導入された場合、我々は実際に修復されたGFP発現を観察した。KG7384がミスマッチを欠くオリゴヌクレオチドと同時導入される場合、GFP発現は観察されなかった。TNE細胞機構はGFP−STOPの配列を変化させるためにオリゴヌクレオチドを使用でき、それ故、細胞においてGFP活性を修復すると結論付けた。
試験した各オリゴヌクレオチドの修復効率を図4に示す。各々の独立した実験において、KG7381を使用して最大形質転換効率を決定し、次いでこれを使用してオリゴヌクレオチドの各々の修復効率を補正した。例えば、オリゴヌクレオチドとのGFP修復事象の数が、KG7384のトランスフェクション後のGFP陽性細胞の数と等しい場合、GFP修復パーセントは100%である。
そのデータから、修復は、ミスマッチヌクレオチドがオリゴヌクレオチド上に存在する場合にのみ発生し、GFP8を用いた場合、修復は観察されないと結論付けた。修復は、オリゴヌクレオチドが中心(GFP7)において単一のミスマッチを含んでいた場合、形質転換細胞の約30%において観察された。予想外のことに、我々は、ミスマッチがオリゴヌクレオチドの3’末端(PB154)に位置する場合、TNE効率が増加することを見出した。この場合、修復効率は現在の実験において最高に観察された。驚くべきことに、5’末端(PB153)においてミスマッチを有するオリゴヌクレオチドは非常に低い修復効率を与えた。GFP3はGFP7、PB218およびPB221とほぼ同じ効率であった。
次にオリゴヌクレオチドの3’末端と比較して−1位、−2位または−3位にそれぞれミスマッチを有する一連のオリゴヌクレオチド(PB218、PB219、PB220)をデザインし、試験した。ミスマッチが−3位に位置する場合、修復効率はGFP7のもの以下に低下した。PB218(−1位)はGFP7と同程度の効率であった。PB219(−2位)はPB154と効率的に同様の修復を与えた。したがって、3’末端におけるミスマッチは最高の修復効率を与えるのに対して、−1、−2位内におけるミスマッチの配置は、同様に効果的なTNE効率を与えることができる。
次に3’ミスマッチとともに−2位においてLNA修復を有するオリゴヌクレオチド(PB221)を試験した。LNAヌクレオチドは、その標的に対するオリゴヌクレオチドの親和性を増加させる。結果を図5に示す。
実施例2.トマトプロトプラスト内のYFPエピソームにおけるTNE
実施例1は、3’末端においてミスマッチを有するオリゴヌクレオチドがTNEを行うのに効果的であることを示した。本発明に係る方法の広範囲の使用を示すため、および3’オリゴヌクレオチドとともに観察された高いTNE効率が実施例1において使用したオリゴヌクレオチドの特異的配列に起因することを排除するために、代替の配列を有するが、本発明に従って配置されるミスマッチ(例えば3’ミスマッチ)も有するオリゴヌクレオチドがTNEアッセイに活性であることを示すことが重要である。さらに、観察された効果がまた、他の植物種でも発生することを実証することは有益であるので、トマトプロトプラストにおいて同様の実験を行うことを決定した。
構築物
終止コドンを生じる186位(C〜T)に位置するヌクレオチド変化を有するYFP−WTおよびYFP−STOPのバージョンを生成した。YFP−STOP遺伝子のヌクレオチド配列(図5)および翻訳したタンパク質配列(図6)の両方を示す。GFPおよびYFP遺伝子の両方は有意な配列相同性を共有しているが、この終止コドンをコード配列における異なる位置にデザインしたので、オリゴヌクレオチドはGFP実験に使用したものと完全に異なる配列を有する。これらの遺伝子を次いで植物発現ベクター内にクローニングしたので、YFP ORFをウイルス35Sプロモーターにより発現させた。その3’末端においてミスマッチを有するオリゴヌクレオチドを、YFP−STOP構築物内の186位におけるTをCに変換し、それ故、YFP活性を修復するようにデザインした。
YFP(PB212)における終止コドンを修復するために使用したオリゴヌクレオチドの配列を以下に示す。ホスホロチオエート結合をアスタリスクにより表す。オリゴヌクレオチドにおけるミスマッチに下線が引かれている。
PB212 GAACTTGAGAGTAAGCTT (配列番号14)
トマトプロトプラスト単離および精製
トマト葉プロトプラストの単離および再生は以前に記載されており(Shahin,1985;Tan et al.,1987a;Tan et al.,1987b)、必要な溶液はそれらの刊行物に見出され得る。つまり、0.1%次亜塩素酸塩を用いて滅菌したトマト(Solanum lycopersicum)種を、25℃および50〜70%相対湿度にて2000ルクスにて16/8時間の明記において滅菌MS20培地においてインビトロで増殖させた。1gの新たに採取した葉を5mlのCPW9Mを有するディッシュに入れ、手術用メスの刃を用いてmm毎に主幹に垂直に切断する。それらを、25ml酵素溶液(2%セルロースonozuka RS、0.4%マセロザイムonozukaR10、2.4−D(2mg/ml)、NAA(2mg/ml)、BAP(2mg/ml)pH5.8を含有するCPW9M)の新たなプレートに移し、暗所で25℃にて一晩、消化を開始した。次いでプロトプラストをオービタルシェーカー(40〜50rpm)に1時間入れることによって、遊離させた。プロトプラストを50μm篩に通過させることによって細胞残屑から分離し、その篩をCPW9Mで2回洗浄した。プロトプラストを85gにて遠心分離し、上清を捨て、次いでCPW9Mの半分の体積中に取った。プロトプラストを、最終的に3mlのCPW9M中に取り、次いで3mlのCPW18Sを2つの溶液が混合することを回避するように注意深く加えた。プロトプラストを85gにて10分間回転させ、中間層に浮遊している生存しているプロトプラストを、長いパスツールピペットを用いて回収した。CPW9Mを加えることによりプロトプラストの体積を10mlまで増加させ、回収したプロトプラストの数を血球計において決定した。プロトプラスト懸濁液を5℃にて10分間85×gにて遠心分離する。上清を捨て、プロトプラストペレットを、CPW9M洗浄培地中で10.mL−1の最終濃度に再懸濁する。10mL管中で、250μLのプロトプラスト懸濁液+/−12.5μgのdsRNAおよび250μlのPEG溶液(40%PEG4000(Fluka#81240)、0.1MのCa(NO3)2、0.4Mのマンニトール)を穏やかにだが、完全に混合する。20分後、室温にてインキュベートし、5mLの冷0.275MのCa(NP3)2を滴下して加える。プロトプラスト懸濁液を4℃にて85×gで10分間遠心分離し、上清を捨てる。次いでトマトプロトプラストを、4mlのK8p培地を含有する4cmのペトリ皿に移し、蛍光顕微鏡を用いてYFP発現について24時間後に試験する。
結果
これらの実験の結果を図7に示す。我々は、3’末端にミスマッチを有する異なる配列のオリゴヌクレオチドが実際にトマトプロトプラストにおいてYFP発現を修復できることを確認できる。
実施例3.TNE効率に対するPS結合の効果
この実施例では、本発明に係るオリゴヌクレオチドが、ホスホロチオエート結合を有するヌクレオチドを組み込んでいる必要もないし、本発明に係るオリゴヌクレオチドが、他の任意のタイプの修飾を組み込んでいる必要もないことが示される。
方法
トマト葉肉プロトプラストをトマトインビトロ植物の幼葉から単離した。CaMV35Sプロモーターによってその発現が引き起こされるeYFP(stop)遺伝子を有するレポーター構築物およびオリゴヌクレオチドを、PEG媒介性の方法によってトマトプロトプラストにトランスフェクトした。30℃、暗黒下のグロースチャンバー内で一晩インキュベートした後、YFPフィルターセットを備える蛍光顕微鏡を用いて感染プロトプラストを観察した。黄色蛍光を発するプロトプラストの数をスコア付けし、黄色プロトプラストの数をトランスフェクトされたプロトプラストの数で除することによって、TNE効率を算出した。
試験されたオリゴヌクレオチドの配列:
PB72 CCATGCATGCATGCATGC
(配列番号15)25mer,PS,ナンセンス(=コントロール)
PB243 GAACTTAAGTGTAAGTTT
(配列番号16)25mer,PS,3’MM(=ミスマッチ)アンチセンス
TF8 GATGAACTTAAGTGTAAGTTTACCG
(配列番号17)25mer,3’MMアンチセンス
は、ホスホロチオエート結合を表している。
PB243、およびTF8によって引き起こされるTNE反応は、標的配列をTAAからTACに変換する。ゆえに、オリゴヌクレオチドPB243およびTF8は、YFP中の終止コドンを修復するようにデザインされており、ここで、PB72はPS結合を含み、TF8は、PS結合を含まない。図8に示されるように、PB243は、YFP発現を20.13%の効率で修復できるのに対して、TF8は、YFP発現を5.83%の効率で修復でき、それ故、ナンセンスオリゴヌクレオチドの1.43のバックグラウンドレベルと比較してかなり高かった(それぞれほぼ15倍およびほぼ4倍)。
このように、この実施例は、PS結合のような修飾を含むかまたは含まないオリゴヌクレオチドの使用は、TNEにおいて使用することができることを示す。
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Claims (16)

  1. 第1DNA配列および前記第1DNA配列の相補体である第2DNA配列を含む二重鎖アクセプターDNA配列の標的改変のための方法であって、前記方法は、
    前記二重鎖アクセプターDNA配列をドナーオリゴヌクレオチドと併用する工程を含み、
    前記オリゴヌクレオチドは、前記第1DNA配列にハイブリダイズすることができる少なくとも1つのドメインを含み、前記ドメインは、前記第1DNA配列に対して少なくとも1つのミスマッチを含むかまたはそのミスマッチに直接隣接し、前記少なくとも1つのミスマッチは、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から2ヌクレオチド離れた位置、又は前記オリゴヌクレオチドの3’末端に存在し、かつ
    二重鎖アクセプターDNAの前記改変が非ヒト細胞内で行われる、方法。
  2. 前記ドナーヌクレオチドが、ミスマッチを除いて前記第1DNA配列に相補的である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記オリゴヌクレオチドが、塩基修飾、3’および/または5’末端塩基修飾、骨格修飾または糖修飾からなる群から選択される少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む少なくとも1つの部分を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記修飾ヌクレオチドが、その相補的ヌクレオチドに対して天然に存在するA、C、T、またはGヌクレオチドと比べて高い結合親和性を有し、前記修飾ヌクレオチドが、前記第1DNA配列中の向かい側の位置におけるヌクレオチドと相補的な天然に存在するヌクレオチドと比較して前記第1DNA配列中の向かい側の位置におけるヌクレオチドに強力に結合し、および/または前記修飾ヌクレオチドがヌクレアーゼ抵抗性ヌクレオチドである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記修飾ヌクレオチドが、LNAまたはホスホロチオエート結合を有するヌクレオチドからなる群から選択される、請求項3または4に記載の方法。
  6. 前記オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つ、3つ、4つ、または5つの修飾ヌクレオチドを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記ミスマッチが修飾ヌクレオチドではない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記修飾ヌクレオチドが、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から2ヌクレオチド離れた位置、又は前記オリゴヌクレオチドの3’末端に存在する少なくとも1つのミスマッチ由来の少なくとも1つのヌクレオチドである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記オリゴヌクレオチドが、2、3または4個のミスマッチを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記二重鎖アクセプターDNAの改変は、原核細胞、細菌細胞、真核細胞、植物細胞、動物細胞、酵母細胞、真菌細胞及び/又はげっ歯類細胞からなる群から選択される細胞内におけるものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記二重鎖アクセプターDNAが、原核生物、細菌、真核生物、植物、動物、酵母、真菌及び/又はげっ歯類から得られる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記改変が、少なくとも1つのヌクレオチドの欠失、置換および/または挿入である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記二重鎖アクセプターDNAが、ゲノムDNA、直鎖DNA、哺乳動物人工染色体、細菌人工染色体、酵母人工染色体、植物人工染色体、核染色体DNA、オルガネラDNA、プラスミドDNAまたはエピソームDNA由来である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 細胞を改変するため、野生型への復帰によって変異を修正するため、変異を誘導するため、コード領域の破壊によって酵素を不活性化するため、コード領域を改変することによって酵素の生物活性を変化させるため、コード領域を破壊することによってタンパク質を改変するための、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 第1DNA配列および前記第1DNA配列の相補体である第2DNA配列を含む二重鎖アクセプターDNA配列の標的改変のためのオリゴヌクレオチドの使用であって、
    前記オリゴヌクレオチドは、前記第1DNA配列にハイブリダイズすることができる少なくとも1つのドメインを含み、前記ドメインは、前記第1DNA配列に対して少なくとも1つのミスマッチを含むかまたはそのミスマッチに直接隣接し、前記少なくとも1つのミスマッチは、前記オリゴヌクレオチドの3’末端から2ヌクレオチド離れた位置、又は前記オリゴヌクレオチドの3’末端に存在し、かつ
    二重鎖アクセプターDNAの前記改変が非ヒト細胞内で行われる、オリゴヌクレオチドの使用。
  16. 細胞を改変するため、野生型への復帰によって変異を修正するため、変異を誘導するため、コード領域の破壊によって酵素を不活性化するため、コード領域を改変することによって酵素の生物活性を変化させるため、コード領域を破壊することによってタンパク質を改変するため、ミスマッチ修復のため、遺伝子変異を含む植物遺伝物質の標的改変のため、標的遺伝子修復のため、又は遺伝子ノックアウトのための、請求項15に記載のオリゴヌクレオチドの使用。
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