JP6080318B2 - 木製パネルの呼吸する連結構造 - Google Patents

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Description

この発明は、日本の春夏秋冬の季節に応じて換気したり、空気の流通を遮断して室内環境を一定の温度や湿度に保持することができるようにした木製パネルの呼吸する連結構造に関するものである。
従来、この種の木製パネルの呼吸する連結構造としては、古来からある校倉造が良く知られている。
この校倉造は、湿気が多くなると木が膨張して木と木の隙間が無くなって湿った空気を遮断し、湿気の少なくなると木が縮んで隙間ができて風が通り、室内の湿度を一定に保つといわれている。
ただ現実には、重い屋根荷重がかかる壁が伸縮する余地はなく、調査をしても木が縮んで隙間ができるというような現象は認められなかったという報告もあるが、それでも調湿機能が働いているのは間違いない。
これは、ヒノキ、あるいは宝物を入れている箱の材であるスギの調温作用、調湿作用が働いているからであると考えられている。
同じような木製パネルの呼吸する連結構造の例を以下に示す。
1)特開2003−138663号公報(特許文献1参照)に示された建物の躯体構造は、外壁と室内プレートとの間に湿度調整天然板を設けて、屋外側中空部と室内側中空部を設けている。湿度調整天然板は、湿度で間隔が自動調整される換気隙間を設けて天然木材を張設して構築されている。屋外側中空部には断熱材を配設し、湿度調整天然板の屋外側には防水シートを張設しているものである。
2)特開2004−124517号公報(特許文献2参照)において建物は、棟部の両側に、棟部に向かって上り勾配に傾斜する一対の屋根を備える。この屋根構造は、屋根プレートから下方に離して区画壁を設けて、区画壁と屋根プレートとの間に外気換気層を設けている。棟部の両側に配置している一対の外気換気層は、屋根の棟部で互いに連通されて、互いに空気を流通できる状態に連結している。さらに、棟部の両側に配設している一対の外気換気層は、外気換気口で建物外に開口している。この建物は、一方の外気換気口から他方の外気換気口に外気を流通させて、一対の外気換気層に外気を流通させている。
ところで、特開2003−138663号公報(特許文献1参照)および特開2004−124517号公報(特許文献2参照)に示された湿度調整天然板は、湿度で間隔が自動調整される換気隙間を設けて天然木材を張設して構築したものであって、基本的には前述の校倉造と軌を一にするものである。
特開2003−138663号公報 特開2004−124517号公報
ところが、校倉造は湿気が多くなると木が膨張して木と木の隙間が無くなって湿った空気を遮断し、湿気が少なくなると木が縮んで隙間ができて風が通り、室内の湿度を一定に保つといわれているものの、現実には重い屋根荷重がかかる壁が伸縮する余地はない。
しかして、調査をしても木が縮んで隙間ができるというような現象は認められず、単にヒノキ、あるいは宝物を入れている箱の材であるスギの調温作用、調湿作用が働いているからであって、隙間の開閉による効果的な調温・調湿作用は得られないという問題があった。
したがってこの発明は、第1外壁部材が湿気を含むと両側が内向きに反り、第2外壁部材が湿気を含むと両側が外向きに反るようになっていて、湿気を含んだ際には前記第1外壁部材および前記第2外壁部材の接合端部は互いに接合方向に反ってより強固に接合し、乾燥した場合には前記第1外壁部材および前記第2外壁部材の接合端部は互いに離隔方向に反って間隙が形成されるようにして、無理なくかつ確実に室内の湿度を一定に保つようにした木製パネルの呼吸する連結構造を提供しようとするものである。
すなわちこの発明の木製パネルの呼吸する連結構造は、板状の外面側の両端にはフランジを、また内面側には所定の間隔で幅方向に一対の円弧状凹溝を形成した所定幅の第1外壁部材と、板状の所定幅の第2外壁部材とを備えるとともに、
前記第1外壁部材は湿気を含むと両側が内向きに反り、
前記第2外壁部材は湿気を含むと両側が外向きに反るようになっており、
したがって、湿気を含んだ際には前記第1外壁部材および前記第2外壁部材の接合端部は互いに接合方向に反ってより強固に接合し、乾燥した場合には前記第1外壁部材および前記第2外壁部材の接合端部は互いに離隔方向に反って間隙が形成されるようにしたことを特徴とするものである。
この発明の木製パネルの呼吸する連結構造において、前記第1外壁部材および第2外壁部材は、それぞれ板目取りした木材を製材されたものであり、かつ板目における木目の向きを反対にして連結したことをも特徴とするものである。
この発明の木製パネルの呼吸する連結構造において、前記第1外壁部材内面側の一対の円弧状凹溝は、各円弧状凹溝間の距離t1と凹溝から外壁部材端部との距離t2との比が、t1<t2であることをも特徴とするものである。
この発明の木製パネルの呼吸する連結構造においては以下のような作用効果を奏することが認められる。
a.外壁部材の素材を選ぶことにより、外壁部材の反りの程度を自由に調整することができ、年間を通じての気温や湿度等の外部環境に応じた室内の調温・調湿を行うことができる。
b.外壁部材の幅や厚さを調整することにより、外壁部材の接合端部の間隙を自由に調整することができ、年間を通じての気温や湿度等の外部環境に応じた室内の調温・調湿を行うことができる。
c.第1外壁部材内面側の一対の円弧状凹溝は、各円弧状凹溝の距離t1と凹溝から外壁部材端部との距離t2との比が、t1<t2とすることにより外壁部材の反りの程度を調整しやすいことが判明したので、年間を通じての気温や湿度等の外部環境に応じた室内の調温・調湿を行うことができる。
この発明の木製パネルの呼吸する連結構造の実施の形態を説明するためのものであり、第1および第2外壁部材の組み合わせを示す斜視図である。 第1および第2外壁部材を組み付けた状態を示す斜視図である。 第1および第2外壁部材を組み付けた状態の拡大断面図である。 第1および第2外壁部材を組み付けた状態での呼吸する連結構造を示すものであり、(a)は反りのない状態、(b)は冬季等の乾燥状態における挙動、(c)は夏季等の湿潤状態における挙動を示すそれぞれ断面図である。
以下図面に基づいて、この発明の木製パネルの呼吸する連結構造の実施の形態を詳細に説明する。
図1ないし図4(a),(b),(c)は、この発明の木製パネルの呼吸する連結構造の1実施例を示すものである。
図1および図2に示すように、この発明の木製パネルの呼吸する連結構造10は、板状の所定幅の第1外壁部材11と、板状の所定幅の第2外壁部材21とを備えている。そして、前記第1外壁部材11は、板状の外面側の両端にはフランジ12を、内面側には所定の間隔で幅方向に一対の円弧状凹溝13,13を形成してある。
前記第1外壁部材11および第2外壁部材21は、それぞれ板目取りした木材を製材されたものである。
また、前記第1外壁部材11の内面側の一対の円弧状凹溝13,13は、各円弧状凹溝13,13間の距離t1と該凹溝13,13から外壁部材11の端部との距離t2との比は、t1<t2とすることが望ましい。
もし、前記第1外壁部材11がより広く、2以上の円弧状凹溝13を設ける必要があっても、t1とt2の比はt1<t2とすることが望ましい。
図3に示すように、前記第1外壁部材11および第2外壁部材21の板目における木目の向きd,d’を反対にし、図2のようにそれぞれの側端部分で連結する。
これらの連結手段としては、図2に示すような前記第1外壁部材11および第2外壁部材21の上下端部をはめ込む溝を設けた枠材(敷居、鴨居など)31を挙げることができる。
図1ないし図3に示すように、前記第1外壁部材11および第2外壁部材21は、板目における木目の向きd,d’を反対にしてそれぞれの側端部分で連結したものである。その際、前記第1外壁部材11のフランジ12は第2外壁部材21の表面側になるように配置してある。
したがって、前記第1外壁部材11は湿気を含むと両側が内向きに反り返る。また、前記第2外壁部材21は湿気を含むと両側が外向きに反り返る。
図4は環境変化に対して生じる前記第1外壁部材11および前記第2外壁部材21の変化を説明するためのものである。
図4(a)は前記第1外壁部材11および第2外壁部材21を板目における木目の向きd、d’を反対にしてそれぞれの側端部分で連結した際の当初の状態を示すものである。
図4(b)のように、乾燥した場合には前記第1外壁部材11および前記第2外壁部材21の接合端部は互いに離隔方向に反って間隙が形成されるようになる。
他方、図4(c)のように、湿気を含んだ際には前記第1外壁部材11および前記第2外壁部材21の接合端部は、互いにフランジ12と前記第2外壁部材21表面との接合方向に反り返ってより強固に接合する。
ちなみに、前記外壁部材11,21の素材を選ぶことにより、各外壁部材11,21の反りの程度を自由に調整することができ、年間を通じての気温や湿度等の外部環境に応じた室内の調温・調湿を行うことができる。
また、前記外壁部材11,21の幅や厚さを調整することにより、各外壁部材11,21の接合端部の間隙を自由に調整することができ、年間を通じての気温や湿度等の外部環境に応じた室内の調温・調湿を行うことができる。
なお、前記外壁部材11,21に室内側の面には鏡面加工を施しておくことが望ましい。こうすることによって室内の熱を反射するため、室内からの熱の移動を確実に防ぐことができる。
ところで、前記第1外壁部材11の内面側の一対の円弧状凹溝13,13は、各円弧状凹溝13,13間の距離t1と凹溝13,13から外壁部材11端部との距離t2との比が、t1<t2としてある。
図示したものは、前記第1外壁部材11の裏面の幅が80mmであり、t1=18mm、t2=21mm、そして凹溝13,13の径がそれぞれ10mmで形成してある。
このような寸法比とすることにより各外壁部材11,21の反りの程度を調整しやすいことが判明したので、年間を通じての気温や湿度等の外部環境に応じた室内の調温・調湿を行うことができる。
この発明の木製パネルの呼吸する連結構造は以上のように構成されており、災害時における応急仮設住宅に適用した場合においても、居住者に十分な満足感を与えることが可能なグレードの高い住宅類を提供することができる。
また、避暑地や別荘地における住居としても、多様なバリエーションの中から希望する素材や所定の寸法の外壁部材を選ぶことができるため、コスト以上に満足感の住宅類を供給することができる。
10 木製パネルの呼吸する連結構造
11 第1外壁部材
12 フランジ
13 円弧状凹溝
21 第2外壁部材
31 枠材(敷居、鴨居など)
d,d’ 木目の向き
t1 円弧状凹溝間の距離
t2 各凹溝から外壁部材の端部との距離

Claims (3)

  1. 板状の外面側の両端にはフランジを、また内面側には所定の間隔で幅方向に一対の円弧状凹溝を形成した所定幅の第1外壁部材と、板状の所定幅の第2外壁部材とを備えるとともに、
    前記第1外壁部材は湿気を含むと両側が内向きに反り、
    前記第2外壁部材は湿気を含むと両側が外向きに反るようになっており、
    したがって、湿気を含んだ際には前記第1外壁部材および前記第2外壁部材の接合端部は互いに接合方向に反ってより強固に接合し、乾燥した場合には前記第1外壁部材および前記第2外壁部材の接合端部は互いに離隔方向に反って間隙が形成されるようにしたことを特徴とする木製パネルの呼吸する連結構造。
  2. 前記第1外壁部材および第2外壁部材は、それぞれ板目取りした木材を製材されたものであり、かつ板目における木目の向きを反対にして連結したことを特徴とする請求項1記載の木製パネルの呼吸する連結構造。
  3. 前記第1外壁部材内面側の一対の円弧状凹溝は、各円弧状凹溝間の距離t1と凹溝から外壁部材端部との距離t2との比が、t1<t2であることを特徴とする請求項1または2記載の木製パネルの呼吸する連結構造。
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