(1)パチンコ遊技機の構造
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の遊技機としてのパチンコ遊技機10は、図1に示すように、遊技機枠11の内部に遊技盤15を取り付けて構成される。遊技機枠11は、外枠12、内枠13、及び、前面側のガラス扉部14、を備える。外枠12は、パチンコ遊技機10の外郭部となる枠体であり、内枠13は、遊技盤15が取り付けられる枠体であり、ガラス扉部14は、遊技盤15を保護するとともに発射ハンドル46等が配設される前枠である。ガラス扉部14は、遊技盤15の前面側における遊技球の転動する遊技領域16や遊技球の転動を予定していない非遊技領域17を目視できるように、それらの前側を覆う透明なガラス部14aと、そのガラス部14aの下方の皿ユニット部14bと、を備える。
ガラス扉部14は、外枠12や内枠13に対してヒンジ11aによりそれぞれ回動自在とされ、内枠13は、外枠12とガラス扉部14とに対してヒンジ11aによりそれぞれ回動自在としている。
ガラス扉部14の前面側には、ガラス部14aの下方の皿ユニット部14bに、上皿45aと上皿45bとを有した球受け皿45、発射ハンドル46、上皿45bの球を抜く皿球抜きボタン47、上皿45aの球を下皿45bに移す通路球抜きボタン48、演出ボタン50、及び、十字キー52が、配設されている。また、ガラス扉部14の前面側には、上部側に、スピーカ54や枠ランプ55が配設されている。
遊技盤15には、発射ハンドル46の操作により発射された遊技球が転動する遊技領域16が、レール部材35で囲まれて形成されている。遊技領域16には、遊技球を誘導する風車(図符号省略)や多数の図示しない障害釘が突設され、さらに、盤ランプ56が埋設されている。
遊技領域16の中央には、略四角環状に囲む枠体部18aを備えたセンター役物装置18が、配設されている。センター役物装置18には、中央の後部側に、主画像表示部19の表示画面19aが配置されている。実施形態の主画像表示部19は、液晶表示装置であり、表示画面19aは液晶画面としている。主画像表示部19は、客待ち用のデモ表示、装飾図柄変動演出、特別遊技としての大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出等を表示画面19aに表示する。装飾図柄変動演出は、数字等の装飾図柄と装飾図柄以外の演出画像とにより構成されて、変動表示を経て停止表示された装飾図柄により、大当たり抽選(即ち、大当たり乱数の取得とその大当たり乱数を用いた判定、すなわち、特別遊技を実行するか否かの判定であり、特別図柄抽選ともいう)の結果を報知する演出である。この装飾図柄変動演出は、特別図柄変動に並行して行われ、後述する擬似連の演出も含まれる。また、大当たり判定(抽選)は、遊技球の後述する第1始動口22または第2始動口23への入賞に対して行われる。
なお、擬似連とは、後述する1回分の特別図柄変動をおこなう際に、所定回数(二回以上)の装飾図柄の変動表示と擬似的な変動停止(仮停止)とをおこなう装飾図柄変動演出であり、擬似連の連続変動回数は、初回の変動表示を擬似1の変動表示とし、擬似的な変動停止(仮停止)の後の変動表示を擬似2の変動表示とし、以後、擬似的な変動停止(仮停止)の後に変動表示されれば、その変動表示は擬似3の変動表示となり、さらにその後に擬似的な変動停止(仮停止)が有り、ついで、再度、変動表示が開始されれば擬似4の変動表示となる。そして、実施形態の場合、擬似的な変動停止の際には、後述する擬似連用図柄SP(図30のF参照、実施形態の場合、「戦」の文字としている)が表示される。また、特別図柄変動の停止表示に伴ない、最終回に変動表示されていた装飾図柄変動も、停止表示されることとなる。
さらに、主画像表示部19は、図30のA,Bに示すように、表示画面19aの下部側を保留表示部19bとしており、後述する保留表示(保留アイコン)A0が保留表示部19bに表示される。この保留表示部19bでは、後述する第1始動口22への入賞の場合、その入賞の順に、台表示VMの左側で左側に向かって、順に、保1,保2,保3,保4の位置に、並ぶように、保留アイコンA0が表示され、後述する第2始動口23への入賞の場合には、その入賞の順に、台表示VMの右側で右側に向かって、順に、保1,保2,保3,保4の位置に、並ぶように、保留アイコンA0が表示される。台表示VM上の保留アイコンは、変動中の保留アイコン、すなわち、当該変動保留アイコンAVを表示しており、変動停止後に、台表示VM上の当該変動保留アイコンAVは消去され、次変動の保留アイコンA0が当該変動保留アイコンAVとして、台表示VM上に表示される。換言すれば、台表示VMは、当該変動保留アイコン(当該変動保留表示)AVの表示部(表示エリア)VM、あるいは、当該変動保留表示部VMとしている。
センター役物装置18の枠体部18aの左側の下部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部18cへ遊技球を流出させるワープ部18bが配設されている。枠体部18aの下部のステージ部18cは、ワープ部18bから流入した遊技球を、上面で転動させて、第1始動口22へと案内したり、あるいは、そのまま、第1始動口22の上方より左右にずれた位置から、落下させる。
主画像表示部19の表示画面19aの左側には、可動役物兼用の補助画像表示部20が配設されている。補助画像表示部20は、所定の演出を表示可能な液晶画面からなる補助画面20aを備えている。補助画像表示部20は、可動役物としての演出動作時、主画像表示部19の表示画面19aに演出表示された擬似連用図柄SPを写し取るようなカメラギミック131として動作する。なお、待機位置P1の補助画像表示部20の前側は、透明材が配設されており、補助画面20aを視認できるように構成されている。
遊技領域16の左右方向の中央下部や右側には、始動入球装置(始動入賞装置)21が設けられている。始動入賞装置21は、遊技領域16の左右方向の中央下部に配置されて、遊技球の入球し易さが常時変わらない第1始動口22と、遊技領域16の右側に配置されて、電動チューリップ(以下「電チュー」という。「可変入球装置(可変入賞装置)」に相当する。)24により開閉される第2始動口23とを備えている。電チュー24は、電チューソレノイド24a(図2参照)により駆動される。第2始動口23は、図1の二点鎖線に示すように、揺動する羽根タイプの電チュー24が開いているときのみ遊技球が入賞可能となる。
また、遊技領域16には、大入賞装置(特別可変入賞装置)26が設けられている。大入賞装置26は、始動入賞装置21における第1始動口22の右方に配置されており、大入賞口27と、大入賞口ソレノイド26a(図2参照)により動作する開閉部材26bとを備えている。大入賞口27は、開閉部材26bにより開閉される。
また、遊技領域16には、複数の普通入賞装置29と、遊技球が通過可能な入球手段としてのゲート28とが設けられている。各普通入賞装置29は、始動入賞装置21における第1始動口22の左方に配置されている。各普通入賞装置29に入った遊技球は、その普通入賞装置29内の普通入賞口30に入賞する。ゲート28は、センター役物装置18の右方に配置されている。ゲート28は、いわゆる右打ちをした際に、遊技球が通過する可能性がある通過口である。
また、遊技領域16の外側の非遊技領域17であって遊技盤15の左下部には、メイン表示器36が配置されている。メイン表示器36には、図3に示すように、普通図柄表示器37、第1特別図柄表示器39a、及び、第2特別図柄表示器39bが設けられるとともに、普通図柄保留ランプ38、第1特別図柄保留ランプ40a、及び、第2特別図柄保留ランプ40bが設けられている。さらに、メイン表示器36には、ラウンド表示器41、遊技状態表示器42、及び、右打ち指示器43が設けれている。
第1特別図柄表示器39aと第2特別図柄表示器39bとは、それぞれ、遊技球の第1始動口22や第2始動口23への入賞を契機として行われる大当たり抽選(判定)の結果を、変動表示を経て停止表示される特別図柄により報知する(これを「特別図柄変動」という)ものである。実施形態の場合、第1特別図柄表示器39aと第2特別図柄表示器39bとは、それぞれ、7個のLEDのランプからなり、所定の部位を点灯させたり消灯させることにより変動表示し、そして、点灯や消灯を止めて停止表示させることにより、種々の特別図柄として表示することができる。そして、第1特別図柄表示器39aや第2特別図柄表示器39bに停止表示された特別図柄が大当たり図柄又は小当たり図柄であれば、大入賞口27を所定回数開閉する当たり遊技が行われる。簡単に述べれば、始動口22,23への入賞による判定条件の成立により、大当たり判定(抽選)が行われ、その判定結果が大当りであれば、遊技者に有利な特別遊技としての大当たり遊技が実行されることとなる。
特別図柄の変動表示中または当たり遊技中に、遊技球が第1始動口22または第2始動口23に入賞すると、メイン制御部60(図2,5参照)は、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の乱数を、第1始動口22への入賞であれば特図保留記憶部64の第1特図保留記憶部64−Aにおける対応する第1記憶部64−A1、第2記憶部64−A2、第3記憶部64−A3、及び、第4記憶部64−A4のいずれかの領域に、順番に記憶(格納)し、第2始動口23への入賞であれば特図保留記憶部64の第2特図保留記憶部64−Bにおける対応する第1記憶部64−B1、第2記憶部64−B2、第3記憶部64−B3、及び、第4記憶部64−B4のいずれかの領域に、順番に記憶する。そして、特別図柄変動を実行可能になったときに、最先の第1記憶部64−B1若しくは第1記憶部64−A1から第0記憶部64−0に移行されて格納されていた乱数に基づいて大当たりか否かの判定を行い、特別図柄変動を実行する。そして、特別図柄が停止表示されれば、その後、新たな特別図柄の変動が実行可能となった際に、既に第0記憶部64−0に記憶されていたデータは消去され、順次、各記憶部に記憶されていたデータは、繰り上がるように、第4→第3→第2→第1→第0の記憶部に移行され、そして、新たに記憶された第0記憶部64−0に格納されていた乱数に基づいて大当たりか否かの判定が行われる。
なお、実施形態の場合、第2始動口23への入賞に伴なう第2特図保留記憶部64−Bの各記憶部の乱数が、第1始動口22への入賞に伴なう第1特図保留記憶部64−Aの各記憶部の乱数より、優先的に、大当たり判定等の判定を行なうように、構成されており、第1特図保留記憶部64−Aの各記憶部に記憶されている乱数の判定は、第2特図保留記憶部64−Bの各記憶部に記憶されている乱数(データ)が無くなってからとなる。
第1特別図柄保留ランプ40aと第2特別図柄保留ランプ40bとは、それぞれ、第1特図保留記憶部64−A、第2特図保留記憶部64−Bに記憶されている特図保留記憶の個数を表示するものである。なお、第1特図保留記憶部64−Aと第2特図保留記憶部64−Bとに記憶される特図保留記憶の個数は、それぞれ4個が上限とされているため、第1特図保留記憶部64−Aに4個の特図保留記憶がある状態で遊技球が第1始動口22に入賞したときや、第2特図保留記憶部64−Bに4個の特図保留記憶がある状態で遊技球が第2始動口23に入賞したときは、その入賞に対して大当たり乱数等の乱数は取得されない。これらの第1特別図柄保留ランプ40aと第2特別図柄保留ランプ40bとは、それぞれ、2個のLEDのランプを備えて構成されて、点灯、消灯、点滅により、1〜4個の保留個数を表示している。
メイン表示器36の普通図柄表示器37は、遊技球のゲート28への通過を契機として行われる普通図柄抽選の結果を、変動表示を経て停止表示される普通図柄により報知する(これを「普通図柄変動」という)ものである。普通図柄表示器37は、3個のLEDのランプからなり、所定の部位を点灯させたり消灯させることにより変動表示し、そして、点灯や消灯を止めて停止表示させることにより、普通図柄として表示することができる。そして、普通図柄表示器37に停止表示された普通図柄が当たり図柄であれば、所定時間及び所定回数、電チュー24を開く補助遊技が行われる。
普通図柄の変動表示中または補助遊技中に、遊技球がゲート28を通過すると、メイン制御部60は、その通過に対して取得した当たり乱数を、普図保留記憶部65に普図保留記憶として記憶する。そして、普通図柄変動を開始可能な状態になったときに、記憶しておいた普図保留記憶に基づいて当たりか否かの判定を行い、普通図柄変動を実行する。
普通図柄保留ランプ38は、普図保留記憶部65に記憶されている普図保留記憶の個数を表示するものである。なお、普図保留記憶部65に記憶される普図保留記憶の個数は、4個が上限とされているため、普図保留記憶部65に4個の普図保留記憶がある状態で遊技球がゲート28を通過したときは、その通過に対して当たり乱数は取得されない。普通図柄保留ランプ38は、2個のLEDのランプを備えて構成されて、点灯、消灯、点滅により、1〜4個の保留個数を表示している。
メイン表示器36のラウンド表示器41は、大当たり判定の判定結果が大当たりとされた際の大入賞口27の開放パターンを表示するものであり、実施形態の場合、9個のLEDのランプの点灯・消灯により、後述する2R(ラウンド)、8R、16Rの開放パターンを表示する。遊技状態表示器42は、2個のLEDのランプから構成されて、それぞれの点灯により、確変遊技状態と時短遊技状態とを表示する。右打ち指示器43は、1個のLEDのランプからなり、そのランプを点灯させることにより、ゲート28を通過させたり大入賞口27に入賞し易いように、遊技球を遊技領域16の右側に流下させるように、遊技者に右打ちを指示する。
また、遊技盤15の遊技領域16に左下隅には、サブ表示器120が配設されている。サブ表示器120は、図2,4に示すように、後述するサブ制御部85の演出制御部90に表示制御されるものである。なお、実際には、サブ表示器120は、後述するランプ制御部110を介して、演出制御部90に表示制御されている。そして、サブ表示器120は、メイン表示器36の第1特別図柄表示器39aに対応する第1表示部121、第2特別図柄表示器39bに対応する第2表示部122、普通図柄表示器37に対応する第3表示部123、第1特別図柄保留ランプ40aに対応する第1保留表示部124、第2特別図柄保留ランプ40bに対応する第2保留表示部125、普通図柄保留ランプ38に対応する第3保留表示部126、及び、右打ち指示器43に対応する右打ち指示部127を備えている。
第1表示部121は、1個のLEDのランプから構成されて、第1特別図柄表示器39aの表示態様に対応して発光するように構成されており、実施形態の場合には、第1特別図柄表示器39aの変動開始表示に伴なって点滅し、第1特別図柄表示器39aの停止表示に伴なって、点灯するように構成されている。第2表示部122も、第1表示部121と同様に、1個のLEDののランプから構成されて、第2特別図柄表示器39bの表示態様に対応して発光するように構成されており、第2特別図柄表示器39bの変動開始表示に伴なって点滅し、第2特別図柄表示器39bの停止表示に伴なって、点灯するように構成されている。第3表示部123も、1個のLEDのランプから構成されて、普通図柄表示器37の表示態様に対応して発光するように構成されており、普通図柄表示器37の変動開始表示に伴なって点滅し、普通図柄表示器37の停止表示に伴なって、点灯するように構成されている。
第1保留表示部124は、2個のLEDのランプから構成され、それぞれ、点灯、消灯、点滅させることにより、第1始動口22への入賞に基づく1〜4個の保留数を表示するように構成されている。第2保留表示部125も、第1保留表示部124と同様に、2個のLEDのランプから構成され、それぞれ、点灯、消灯、点滅させることにより、第2始動口23への入賞に基づく1〜4個の保留数を表示するように構成されている。第3保留表示部126も、2個のLEDのランプから構成され、それぞれ、点灯、消灯、点滅させることにより、ゲート28を通過した遊技球に基づく普通図柄抽選の保留における1〜4個の保留数を表示するように構成されている。
右打ち指示部127は、1個のLEDのランプから構成されて、メイン表示器36の右打ち指示器43と同様に、点灯時、ゲート28を通過させたり大入賞口27に入賞し易いように、遊技球を遊技領域16の右側に流下させるように、遊技者に右打ちを指示する。
また、遊技領域16の下端には、入賞しなかった遊技球が排出されるアウト口33が配設されている。
(2)可動役物装置の構造
遊技機10の可動役物装置130としては、実施形態の場合、既述したように、補助画像表示部20としてのカメラギミック131を備えて構成され、カメラギミック131は、主画像表示部19の表示画面19aの左側の待機位置P1から表示画面19aの中央を隠すような繰出位置P2まで移動するように、構成されている。繰出位置P2は、表示画面19aにおいて、左装飾図柄(左図柄)LP、中装飾図柄(中図柄)CP、及び、右装飾図柄(右図柄)RP、からなる装飾図柄PP(図30参照)の変動演出時において、停止表示された中装飾図柄CPを隠せる位置であり、かつ、カメラギミック131自体も、停止表示された中装飾図柄CPを隠せる大きとして、構成されている。そして、このカメラギミック131は、演出動作時、停止表示された中装飾図柄CPとしての擬似連用図柄SPを、写真のように撮影して表示するような演出(撮影演出)を実行するように構成されている。勿論、カメラギミック131の動作パターンとしては、待機位置P1から繰出位置P2の手前における左装飾図柄LPの一部を隠す位置付近まで移動し、そして、戻る等の種々の動作パターンがある。
カメラギミック131は、図7,8に示すように、上縁から上方に延びて後方に延びる支持アーム132に保持されている。支持アーム132は、後端側で左右方向に延びる角柱状のガイドブロック132aを備えるとともに、ガイドブロック132aの上面にラック132bが形成されている。ガイドブロック132aは、断面U字状のガイドレール133に対して左右方向に摺動可能に嵌挿されている。ガイドレール133は、遊技盤15の背面側で保持されて配設され、左右方向の中央付近の後面側に、駆動モータ137を取り付けた取付基部133aが配設されている。
駆動モータ137には、その駆動軸137aに、ラック132bに噛合する駆動歯車138が設けられている。そのため、駆動モータ137が駆動軸137aを正転駆動させれば、ガイドレール133にガイドブロック132aを摺動させつつ、駆動歯車138に噛合するラック132bが移動して、カメラギミック131を、待機位置P1から表示画面19aの中央を隠す繰出位置P2まで、移動させることができ、その後、駆動モータ137が駆動軸137aを逆転駆動させれば、駆動歯車138に噛合するラック132bが移動して、カメラギミック131を繰出位置P2から待機位置P1に戻すことができる。
カメラギミック131が待機位置P1に配置された際には、支持アーム132に設けられた検出片132cが、受光部と投光部とを有したセンサ139Aを遮光するため、センサ139Aにより、ギミック131の待機位置P1への配置を検出できる。また、ギミック131の繰出位置P2への配置は、検出片132cが、受光部と投光部とを有したセンサ139Bを遮光するため、センサ139Bにより、ギミック131の繰出位置P2への配置を検出できる。そして、これらのセンサ139A,139Bの検知信号を利用して、ギミック131は、その動作が制御されている。また、ギミック131が、表示画面19aの停止表示した中装飾図柄CPを隠す位置とした繰出位置P2に配置された際には、図30のHに示すように、隠した擬似連用図柄SPを、補助画面20aに映すように表示可能に、構成されている。
なお、センサ139A,139Bは、遊技盤15側の所定部位に取付固定されている。また、ギミック131の待機位置P1や繰出位置P2への配置時に、それ以上の移動を規制するように、待機位置P1や繰出位置P2への配置時の支持アーム132の周囲には、支持アーム132を停止させるためのストッパ134,135が、それぞれ、遊技盤15側に保持されて、配設されている。
さらに、カメラギミック131を待機位置P1から移動させるものの、繰出位置P2に到達しない位置で停止させる制御は、DCステッピングモータからなる駆動モータ137へ出力するステップ数を所定数に制限して、行っている。
(3)パチンコ遊技機の電気系統
つぎに、実施形態のパチンコ遊技機10の電気系統について説明する。図2に示すように、パチンコ遊技機10は、メイン制御部60、払出制御部70、演出制御手段としてのサブ制御部85を備え、サブ制御部85は、演出制御部90、画像音響制御部100、及び、ランプ制御部110を備えている。そして、払出制御部70及び演出制御部90はメイン制御部60に接続され、画像音響制御部100及びランプ制御部110は演出制御部90に接続されている。各制御部は、制御の演算処理を行なうCPU61,71,91,101,111、CPUで実行するプログラムや各種データを記憶されたROM62,72,102,112、主に、CPUの作業用メモリとして使用されるRAM63,73,93,103,113等を備えている。
メイン制御部60は、大当たりの抽選や遊技状態の移行など主に利益に関わる制御を行うものである。そして、メイン制御部60は、既述したように、RAM63内に、特図保留記憶部64、及び、普図保留記憶部65を備えている。そして、特図保留記憶部64は、図5のAに示すように、遊技球が第1始動口22または第2始動口23に入賞すると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の乱数を、第1始動口22への入賞であれば特図保留記憶部64の第1特図保留記憶部64−Aにおける対応する第1記憶部64−A1、第2記憶部64−A2、第3記憶部64−A3、及び、第4記憶部64−A4のいずれかの最後尾の領域に順に記憶(格納)し、第2始動口23への入賞であれば特図保留記憶部64の第2特図保留記憶部64−Bにおける対応する第1記憶部64−B1、第2記憶部64−B2、第3記憶部64−B3、及び、第4記憶部64−B4のいずれかの最後尾の領域に順に記憶する。そして、特別図柄変動を実行可能になったときに、第1記憶部64−B1若しくは第1記憶部64−A1から第0記憶部64−0に移行して、その領域に記憶されていた乱数に基づいて大当たりか否かの判定を行い、特別図柄変動を実行する。各記憶部に記憶されるデータは、図5のBに示すように、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、及び、変動パターン乱数であり、第0記憶部64−0に格納されていたデータは、つぎの特別図柄の変動が開始される際に消去され、そして、第2特図保留記憶部64−Bの各記憶部のデータを優先的に扱いつつ、各記憶部に記憶されていたデータを、順次、第4→第3→第2→第1→第0の記憶部に移行させる。
また、メイン制御部60には、第1始動口22内に設けられて第1始動口22に入賞した遊技球を検出する第1始動口SW(スイッチ)22a、第2始動口23内に設けられて第2始動口23に入賞した遊技球を検出する第2始動口SW23a、電チュー24を駆動する電チューソレノイド24a、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するゲートSW28a、大入賞口27内に設けられて大入賞口27に入賞した遊技球を検出する大入賞口SW27a、開閉部材26bを駆動する大入賞口ソレノイド26a、各普通入賞口30内にそれぞれ設けられてその普通入賞口30に入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW30a、第1特別図柄保留ランプ40a、第2特別図柄保留ランプ40b、普通図柄保留ランプ38、第1特別図柄表示器39a、第2特別図柄表示器39b、普通図柄表示器37がそれぞれ接続され、矢印で示すように、各スイッチからはメイン制御部60に信号が入力され、各ソレノイドやランプ等にはメイン制御部60から信号が出力される。
さらに、メイン制御部60は、払出制御部70に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御部70から信号を受信する。払出制御部70には、払出部75が接続され、払出制御部70は、メイン制御部60から受信したコマンドに従って払出部75を動作させ、賞球の払出を行わせる。
さらにまた、メイン制御部60には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板115が接続されている。メイン制御部60は、払出制御部70から取得済みの払い出した賞球数の情報やメイン制御部60の状態等の情報を、盤用外部情報端子基板115を介して、ホストコンピュータに送信する。
払出制御部70は、払出部(払出駆動モータ)75、払出球検出SW76、球有り検出SW77、満タン検出SW78、及び、発射部79と接続される。
払出制御部70は、払出部(払出駆動モータ)75に対して入賞時の賞球数を払い出す制御を行なう。払出部75は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すための払出駆動モータからなる。そして、払出制御部70は、払出部75に対して各入賞口(第1始動口22、第2始動口23、大入賞口27、普通入賞口30)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行なう。
また、払出制御部70は、発射部79に対する遊技球の発射の操作を検出して遊技球の発射を制御する。発射部79は、遊技のための遊技球を発射するものであり、発射ハンドル46からの遊技者による遊技操作を検出するセンサや遊技球を発射させるソレノイド等を備える。払出制御部70は、発射部79のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤15の遊技領域16に遊技球を送り出す。
さらに、払出制御部70は、払い出す遊技球の状態を検出する各所の検出部が接続され、賞球のための払い出し状態を検出する。これらの検出部としては、既述の払出球検出SW76、球有り検出SW77、満タン検出SW78等がある。
また、払出制御部70には、ホールに設置された図示しないホストコンピュータに対して各種情報を送信する枠用外部情報端子基板116が接続されている。払出制御部70は、払出部(払出駆動モータ)75を駆動させて払い出した賞球数の情報等を枠用外部情報端子基板116を介してホストコンピュータに送信し、また、同様の情報をメイン制御部60にも送信する。
サブ制御部85の演出制御部90は、メイン制御部60から送信される各種コマンドを受信し、そして、画像音響制御部100やランプ制御部110との間でコマンドや信号の送受信を行う。演出制御部90のRAM98内には、図6のAに示すように、演出用保留記憶部94が設けられている。演出用保留記憶部94は、さらに、第1始動口用保留記憶部94−Aと第2始動口用保留記憶部94−Bとを備えている。第1始動口用保留記憶部94Aは、第1記憶部94A1、第2記憶部94−A2、第3記憶部94−A3、及び、第4記憶部94−A4を備えている。これらの第1記憶部94−A1、第2記憶部94−A2、第3記憶部94−A3、及び、第4記憶部94−A4は、第1始動口22への入賞に伴なう事前判定結果(S306、図10参照)等を順に記憶(格納)しておく領域であり、保留表示部20bの台表示VMの左側で左側に向かって表示される保留表示において、保1,保2,保3,保4の位置に表示される保留アイコンA0と対応する(図30参照)。第2始動口用保留記憶部94−Bは、第1記憶部94−B1、第2記憶部94−B2、第3記憶部94−B3、及び、第4記憶部94−B4を備えており、これらの第1記憶部94−B1、第2記憶部94−B2、第3記憶部94−B3、及び、第4記憶部−94B4は、第2始動口23への入賞に伴なう事前判定結果(S313、図10参照)等を順に記憶(格納)しておく領域であり、保留表示部19bの台表示VMの右側で右側に向かって表示される保留表示において、保1,保2,保3,保4の位置に表示される保留アイコンA0と対応する。
そして、これらの第1〜第4の各記憶部94−A1,94−A2,94−A3,94−A4,94−B1,94−B2,94−B3,94−B4に記憶されるデータは、図6のBに示すように、当たりの種類を含めた大当たり判定の判定結果や変動時間を含む変動パターン等の事前判定結果と、事前判定結果に応じて選択される保留アイコン表示パターンと、事前判定結果に応じて選択される演出差し替え情報等である。また、第0記憶部94−0には、変動を開始する当該変動保留アイコンAVに対応するデータが記憶されており、対応する特図保留記憶部64の当該変動記憶部(第0記憶部)64−0で記憶された乱数に基づく大当たり判定がなされて、つぎの変動を開始する際に、第0記憶部94−0に記憶されていたデータが消去され、そして、特図保留記憶部64と同様に、第2始動口用保留記憶部94−Bの各記憶部のデータを優先的に扱いつつ、各記憶部に記憶されていたデータを、順次、繰り上げるように、第4→第3→第2→第1→第0の記憶部に移行させ、そして、新たに記憶された第0記憶部94−0のデータに基づいて対応する処理が実行される。
また、演出制御部90は、RTC(リアルタイムクロック)95を備えている。RTC95は、日時を計測しており、パチンコ遊技機10の電源が遮断されても図示しないバックアップ電源により計測動作を継続する。
画像音響制御部100には、第1画像表示部としての主画像表示部19、第2画像表示部としての補助画像表示部20、及び、スピーカ54が接続され、画像音響制御部100は、演出制御部90から受信したコマンドに従って、主画像表示部19の表示画面19aや補助画像表示部20の補助画面20aに装飾図柄その他の画像を表示させ、スピーカ54から音声を出力する。
詳しくは、画像音響制御部100は、演出内容を表現する画像及び音響を制御する際の演算処理を行なう既述のCPU101、CPU101で実行するプログラムや各種データを記憶されたROM102、及び、CPU101の作業用メモリ等として使用されるRAM103の他に、VDP(Video Display Processor)104と、CGROM105と、SNDROM106と、を備えている。そして、画像音響制御部100は、演出制御部90から送信されたコマンドに基づいて、画像表示部19,20に表示する画像、及び、スピーカ54から出力する音響を制御する。
具体的には、CGROM105には、画像表示部19,20の画面19a,20aにおいて表示する図柄画像や背景画像、遊技者に大当たり判定の判定結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像データが記憶されている。また、SNDROM106には、画像データと同期させて、若しくは、画像データとは独立してスピーカ54から出力させる楽曲や音声、さらには、ジングル等の効果音等の各種音響データが記憶されている。そして、CPU101が、演出制御部90から送信された保留数コマンドや変動開始コマンドに基づいて、アニメーションパターンの解析や、描画に関するコマンドをまとめたディスプレイリストの作成、及び、ディスプレイリストのVDP104への送信を行なう。
VDP104は、CPU101から送信されたディスプレイリストに基づいて、CGROM105やSNDROM106のそれぞれ記憶された画像データや音響データを読み出す。そして、VDP104は、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、及び、キャラクタ・アイテムの表示等のために描画処理を行ない、さらに、描画処理された画像データにより、主画像表示部19の表示画面19aや補助画像表示部20の補助画面20aでの画面表示を制御する。また、VDP104は、読み出した音響データを使用して音声処理を行ない、そして、音声処理された音響データにより、スピーカ54から出力される音響を制御する。
なお、実施形態では、VDP104が、描画処理とともに、音声処理も行うように構成しているが、これに限定されず、音声処理を専用に行なうプロセッサを別途設ける構成としてもよい。
また、演出制御部90は、ランプ制御部110との間でコマンドや信号の送受信を行う。ランプ制御部110には、枠ランプ55、盤ランプ56、可動役物装置130の駆動モータ137やセンサ139A,139B等が接続され、ランプ制御部110は、演出制御部90から受信したコマンドに従って、ランプ55,56を点灯・消灯し、可動役物装置130の可動役物(ギミック)131を動作させる。
具体的には、ランプ制御部110のROM112には、演出制御部90にて決定される演出内容に応じたランプ55,56の発光パターンデータ(点灯・点滅や発光色に関するデータ)が記憶されている。ランプ制御部110のCPU111は、ROM112に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部90から受信したコマンドに対応したものを選択して読み出し、読み出した発光パターンデータに従ってランプ55,56の発光を制御する。また、ランプ制御部110のROM112には、演出制御部90にて決定される演出内容に応じた可動役物装置130の可動役物(ギミック)131の動作パターンデータが記憶されている。ランプ制御部110のCPU111は、読み出した動作パターンデータに従って、可動役物装置130の可動役物(ギミック)131の動作を制御する。
なお、演出制御部90には、遊技者が操作する演出ボタン50(図1参照)が押下操作されたことを検出する演出ボタン検出SW50aが接続されており、演出ボタン50が押下されると、演出ボタン検出SW50aから演出制御部90に対して信号が出力される。さらに、十字キー52のキー検出SW52aも演出制御部90に接続されている。十字キー52は、遊技者によってキー操作されると、キー操作に対応したキー検出SW52aの信号が演出制御部90へ入力される。また、既述したように、ランプ制御部110を介して演出制御部90にり表示制御されるサブ表示器120が、ランプ制御部110に接続されている。
(4)遊技状態等の説明
実施形態のパチンコ遊技機10の遊技状態について説明すると、設定される遊技状態として、通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態、潜確遊技状態の4つの遊技状態がある。また、実施形態のパチンコ遊技機10では、特別図柄の停止表示による判定結果に応じて実行される遊技として、大当たり遊技(16R(ラウンド),8Rの大当たり遊技と2Rの大当たり遊技)と小当たり遊技とがある。また、普通図柄抽選の結果実行される遊技として、補助遊技がある。実施形態では、大当たり遊技が、遊技者に有利な特別遊技となる。
通常遊技状態とは、実施形態の場合、普通図柄の当たりの判定結果を得られる割合(普通図柄抽選の当選確率)を1/20とし、普通図柄変動時間を12秒として、電チュー24の開放時間を0.3秒とした開放を1回行なう遊技状態としている。また、通常遊技状態では、大当たりの判定結果を得られる割合(大当たり抽選の大当たりの当選確率)を、低確率とした1/200としている。
時短遊技状態とは、特別図柄が変動を開始して停止表示するまでの変動時間が、平均的に、通常遊技状態より短くした変動時間短縮状態(時短状態)とし、そして、通常遊技状態よりも第2始動口23へ遊技球が入賞し易い状態をいう。すなわち、実施形態の場合、時短遊技状態とは、普通図柄の当たりの判定結果を得られる割合を19/20とし、普通図柄変動時間を0.5秒として、電チュー24の開放時間を5.0秒とした開放を1回行なう開放延長状態としている。但し、時短遊技状態では、大当たりの判定結果を得られる割合(大当たり抽選の大当たりの当選確率)を、通常遊技状態と同様に、1/200と低確率としている。
確変遊技状態とは、通常遊技状態での通常判定基準よりも、大当たりの判定結果を得易い(大当たりに当選し易い)有利判定基準で判定される状態をいい、実施形態の場合、大当たりの判定結果を得られる割合(大当たり抽選の大当たりの当選確率)を、高確率の4/200としている。但し、確変遊技状態では、当選確率の相違の他は、時短遊技状態と略同様としており、特別図柄が変動を開始して停止表示するまでの変動時間が、平均的に、通常遊技状態より短くした変動時間短縮状態(時短状態)とし、かつ、普通図柄抽選の当選確率、普通図柄変動時間、電チュー24の開放状態を、時短遊技状態と同様としている。
すなわち、時短遊技状態と確変遊技状態とは、共に、特別図柄が変動を開始して停止表示するまでの変動時間が、平均的に、通常遊技状態より短くした変動時間短縮状態(時短状態)とし、かつ、電チュー24の開放時間が長く、遊技球が第2始動口23に入賞し易いことから、電チューサポート(電サポ)の付く遊技状態、換言すれば、共に、時短付き、若しくは、時短状態といえる。
特別図柄の変動時間について説明すると、例えば、通常遊技状態(通常状態)では、最短の変動時間を約4.0秒、最長の変動時間を約90秒として、平均変動時間を約10秒としているのに対し、時短付きの時短遊技状態と確変遊技状態とは、最短の変動時間を約3.0秒、最長の変動時間を約60秒として、平均変動時間を約5.0秒としている。
さらに、時短遊技状態や確変遊技状態では、通常遊技状態に比べて、装飾図柄変動時のリーチ状態となる変動演出が選択される割合が、少なく、さらに、リーチ状態となるかも知れないような演出も少ない状態として、大当たりを無駄に期待させる装飾図柄変動演出が少ない遊技状態としている。
潜確遊技状態とは、大当たりの判定結果を得易い(大当たりに当選し易い)有利判定基準で判定される状態をいい、確変遊技状態と同様となっている。但し、潜確遊技状態では、普通図柄抽選の当選確率、普通図柄変動時間、電チュー24の開放状態は、通常遊技状態と同様となっている。すなわち、潜確遊技状態では、通常遊技状態と共に、電サポが付かない非時短状態であって、可変入賞装置としての電チュー24が通常作動状態となっている。
以上の通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態、及び、潜確遊技状態の4つの遊技状態は、大当たり判定が高確率か低確率か、また、第2始動口23へ入賞し易い時短付きか否か(時短状態か非時短状態か)、とにより区別することができる。すなわち、通常遊技状態は、低確率の非時短の遊技状態(低確率非時短状態)と言い換えることができ、時短遊技状態は、低確率の時短付きの遊技状態(低確率時短状態)と言い換えることができ、確変遊技状態は、高確率の時短付きの遊技状態(高確率時短状態)と言い換えることができ、潜確遊技状態は、高確率の非時短の遊技状態(高確率非時短状態)と言い換えることができる。
そして、初期状態では(即ち、リセットされて最初の遊技が開始されるときは)通常遊技状態であり、大当たりに当選すると、大入賞口27を所定回数開閉する大当たり遊技を経て、その大当たりの種類に応じた遊技状態に移行する。大当たりの種類には、殆ど賞球の獲得が望めない短当たりとして、2R(ラウンド)潜確大当たり(確変短当たりD)、2R突確(突然確変)大当たり(確変短当たりC)とがあり、多くの賞球を獲得可能な長当たりとして、16R(ラウンド)確変大当たり(確変長当たりA)、8R(ラウンド)確変大当たり(確変長当たりB)、16R通常大当たり(通常長当たりE)がある。また、これら大当たりの他に小当たりがある。なお、ラウンドとは大入賞口27の開放期間を言う。
また、2R潜確大当たりDでは、大入賞口27を極短時間で2回開放する大当たり遊技を行った後、潜確遊技状態に移行し、2R突確大当たりCでは、大入賞口27を極短時間で2回開放する大当たり遊技を行った後、確変遊技状態に移行する。これらの2Rの潜確・突確大当たりの大入賞口27の1回分の開放時間は、実施形態の場合、0.3秒としている。16R確変大当たりAでは、大入賞口27を16回開放する大当たり遊技を行った後、確変遊技状態に移行し、8R確変大当たりBでは、大入賞口27を8回開放する大当たり遊技を行った後、確変遊技状態に移行し、16R通常大当たり(通常長当たり)Eでは、大入賞口27を16回開放する大当たり遊技を行った後、時短遊技状態に移行する。これらの16R,8Rの確変大当たりA,Bや通常大当たりEでの大入賞口27の1回の開放時間は、実施形態の場合、29.5秒としている。小当たりは、見かけ上2R潜確大当たりDと変わらない動作をするもので、大入賞口27を極短時間2回開放する小当たり遊技を行うが、遊技状態は移行せず、大当たり確率を通常判定基準の低確率としたままの通常遊技状態を維持する。
そしてまた、実施形態の場合、通常大当たり(通常長当たり)Eでは、時短付き変動回数(時短回数)を100回としている。そのため、時短遊技状態では、遊技途中で大当たりが発生することなく、設定された回数分(時短回数分)の特別図柄変動が行われた後には、通常遊技状態に移行する。
また、大当たり及び小当たりの判定(抽選)は大当たり乱数を用いて行われ、大当たりと判定された場合の大当たりがいずれの種類の大当たりとなるかの判定は、大当たり図柄乱数を用いて行われる。
大当たり乱数は、例えば、0〜199までの範囲で値をとることとされ、通常遊技状態時又は時短遊技状態時では、大当たりと判定される割合が1/200となるよう大当たりと判定される乱数値が定められるとともに、小当たりと判定される割合が2/200となるよう、小当たりと判定される乱数値が定められている。また、大当たり乱数は、確変遊技状態時又は潜確遊技状態時では、大当たりと判定される割合が4/200となるよう、大当たりと判定される乱数値が定められている。
大当たり図柄乱数は、例えば、0〜249までの範囲で値をとることとされ、第1始動口22への入賞に対しては、確変長当たりAと判定される割合が10%、確変長当たりBと判定される割合が25%、確変短当たりCと判定される割合が25%、確変短当たりDと判定される割合が10%、通常長当たりEと判定される割合が30%としている。第2始動口23への入賞に対しては、確変長当たりAと判定される割合が35%、確変長当たりBと判定される割合が35%、通常長当たりEと判定される割合が30%としている。
また、大当たり判定の判定結果がハズレであった場合に、特別図柄変動に並行して行われる装飾図柄変動演出において装飾図柄をリーチ状態とするか否かは、リーチ乱数を用いて行われる。リーチ乱数は、例えば、0〜249までの範囲で値をとることとされ、リーチ有り、すなわち、リーチ状態とするに当選する割合が40/250となり、リーチ無し、すなわち、リーチ状態としないに当選する割合が210/250となるようリーチに当選する乱数値が定められている。
また、補助遊技を行うか否かの判定、すなわち、既述した普通図柄抽選は、当たり乱数を用いて行われる。当たり乱数は、例えば、0〜19までの範囲で値をとることとされ、通常遊技状態、潜確遊技状態、及び、大当たり遊技の実行中では、当たりに当選する割合が1/20となるよう当たりに当選する乱数値が定められ、時短遊技状態及び確変遊技状態では、当たりに当選する割合が19/20となるよう当たりに当選する乱数値が定められている。
なお、大当たり遊技の実行中においては、上記のように、普通図柄抽選の他、普通図柄変動時間や電チュー24の開放状態も、通常遊技状態と同様となっている。また、小当たり遊技の実行中における普通図柄抽選の当選確率、普通図柄変動時間、電チュー24の開放状態は、小当たりの判定時の遊技状態と同様となっている。
(5)パチンコ遊技機の動作
≪メイン制御部での処理≫
つぎに、図9〜18に基づいてメイン制御部60の動作について説明する。なお、後述する各カウンタは、RAM63に設けられ、パチンコ遊技機10のリセット時にゼロクリアされる。
メイン制御部60は、電源の供給が開始されると、図示しない起動処理や電源遮断監視処理等を含んだメイン制御処理の実行を開始し、メイン制御部60への電源の供給中、このメイン制御処理を継続的に実行する。そして、メイン制御部60は、このメイン制御処理に対して、所定周期毎(例えば4ms毎)、図9に示すタイマ割込処理を割り込ませて実行する。
[メイン側タイマ割込処理]
メイン制御部60は、図9に示すメイン側タイマ割込処理を例えば4msecといった短時間毎に繰り返す。すなわち、乱数更新処理(S201)、始動口SW処理(S202)、ゲートSW処理(S203)、大入賞口SW処理(S204)、普通入賞口SW処理(S205)、特別図柄処理(S206)、普通図柄処理(S207)、大入賞口処理(S208)、電チュー処理(S209)、賞球処理(S210)、及び、出力処理(S211)を繰り返して行う。
[乱数更新処理]乱数更新処理(S201)では、図示しないが、メイン制御部60は、大当たり抽選に用いる大当たり乱数、大当たり図柄の種類(16R確変図柄、8R確変図柄、2R突確図柄、2R潜確図柄、及び、16R通常大当たりの各大当たり図柄)を決めるための大当たり図柄乱数、装飾図柄変動演出においてリーチ状態とするか否かを決めるために用いられるリーチ乱数、装飾図柄変動演出の変動パターン(例えばSPリーチ演出、SPSPリーチ演出、擬似連等を行うか等)を決めるために用いられる特別図柄の変動パターン乱数、普通図柄抽選に用いる当たり乱数等を更新する乱数更新処理を行う。
[始動口SW処理]
始動口SW処理(S202)では、図10に示すように、メイン制御部60は、第1始動口SW22aがONしたか否かを判定し(S301)、ONしていなければステップS308に進み、ONしていれば(S301でYES)、第1始動口22への入賞における未変動分の第1始動口保留カウンタの値U1が、上限値の4未満か否かを判定し(S302)、4未満でない場合はS308に進み、4未満の場合は、S303に移行して、各種乱数(大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)を取得して、特図保留記憶部64の第1特図保留記憶部64−Aにおける対応する記憶部94−A1,94−A2,94−A3,94−A4の何れかに格納し、ついで、U1に1を加算し(S304)、ステップS305に移行して、後述する事前判定処理を行ない、ついで、事前判定結果コマンドと保留数増加コマンドとをセットして(S306,S307)、第1始動口22への入賞に対する処理を終えて、ステップS308に移行する。
ステップS308では、第2始動口SW23aがONしたか否かを判定し、ONしていなければ(S308でNO)、処理を終え、ONしていれば(S308でYES)、第2始動口23への入賞における未変動分の第2始動口保留カウンタの値U2が、上限値の4未満か否かを判定し(S309)、4未満でない場合は処理を終え、4未満の場合は、S310に移行して、各種乱数(大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)を取得して、特図保留記憶部64の第2特図保留記憶部64−Bにおける対応する記憶部94−B1,94−B2,94−B3,94−B4の何れかに格納し、ついで、U2に1を加算し(S311)、ステップS312に移行して、後述する事前判定処理を行ない、ついで、事前判定結果コマンドと保留数増加コマンドとをセットして(S313,S314)、第2始動口23への入賞に対する処理を終えて、始動口SW処理を終える。
[事前判定処理]
事前判定処理(S305,S312)では、図11に示すように、メイン制御部60は、まず、遊技状態が、大当たり判定を有利判定基準で判定している高確率状態であるか否かを判定し(S401)、高確率状態であれば(S401でYES)、高確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数と大当たり図柄乱数との事前判定を行ない(S402)、ステップS404に移行する。一方、遊技状態が、大当たり判定を通常判定基準で判定している低確率状態であれば(S401でNO)、低確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数と大当たり図柄乱数との事前判定を行ない(S403)、ステップS404に移行する。
ステップS404では、遊技状態が時短状態か否かを判定し、時短状態であれば(S404でYES)、時短状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定と変動パターン乱数の事前判定とを行ない(S405,S406)、ステップS409に移行する。一方、遊技状態が非時短状態であれば(S404でNO)、非時短状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定と変動パターン乱数の事前判定とを行ない(S407,S408)、ステップS409に移行する。
ステップS409では、対応したテーブルを選択して事前判定された結果、すなわち、大当たり乱数に基づく大当たりか否かの事前判定結果、大当たり図柄乱数に基づく大当たりの種類の事前判定結果、リーチ乱数に基づくリーチの有無の事前判定結果、及び、変動パターン乱数に基づき、どのような変動時間での特別図柄の変動パターンかの事前判定結果が、RAM63の所定の事前判定記憶領域に、事前判定情報として、記憶(格納)される。また、この記憶される事前判定情報のデータは、演出制御部90へ送信できるように、事前判定結果コマンドとして、始動口SW処理のステップS306,S313にて、RAM63の所定領域にセットされる。
なお、実施形態の場合、この時に記憶された大当たり乱数に基づく大当たりか否かの事前判定結果と大当たり図柄乱数に基づく大当たりの種類の事前判定結果とが、高確率状態に移行したり、あるいは、時短状態に移行する判定結果であれば、次回以降の始動口SW処理のステップS401での高確率状態か否か、あるいは、ステップS404での時短状態か否かの判定に、利用される。
[ゲート処理]メイン側タイマ割込処理に戻ると、ゲート処理(S203)では、図示しないが、メイン制御部60が、ゲートSW28aがONしたか否かを判定し、ONしていなければゲートSW処理を終え、ONしていれば、ゲート保留カウンタの値が上限値の4未満か否かを判定して、4未満でない場合はゲートSW処理を終え、一方、4未満であれば、普通図柄抽選に用いる当たり乱数を取得し、かつ、取得した当たり乱数を普図保留記憶部65の所定記憶域に格納し、そして、ゲート保留カウンタ値に1を加算する処理である。
[大入賞口SW処理]大入賞口SW処理(S204)では、図示しないが、メイン制御部60が、大入賞口SW27aがONしていれば、大当たり遊技中又は小当たり遊技中(後述する当たり遊技フラグがON)か否かを判定して、大当たり遊技中又は小当たり遊技中であれば、入賞個数カウンタの値に1を加算するとともに、大入賞口カウンタの値に1を加算する処理である。
[普通入賞口SW処理]普通入賞口SW処理(S205)は、図示しないが、メイン制御部60が、普通入賞口SW30aがONしていれば普通入賞口カウンタの値に1を加算する処理である。
続いて、メイン制御部60は、後述する特別図柄処理(S206)、普通図柄処理(S207)、後述する大入賞口処理(S208)、電チュー処理(S209)、賞球処理(S210)、及び、出力処理(S211)を行う。
[普通図柄処理]普通図柄処理(S207)においては、図示しないが、メイン制御部60により、ゲートSW処理において格納した当たり乱数が、現在の遊技状態(確変遊技状態、通常遊技状態、潜確遊技状態又は時短遊技状態)に対応して予め設定された当たり乱数値であるかハズレ乱数値であるかの判定を行うとともに、現在の遊技状態に応じて普通図柄の変動時間を選択し、普通図柄表示器37に選択した変動時間だけ普通図柄を変動表示させ、変動時間が経過して普通図柄の変動表示を停止させたとき、当たり乱数が当たり乱数値である場合に補助遊技フラグをONする。補助遊技フラグがONされると、電チュー処理(S209)において、電チュー24が、現在の遊技状態に応じて設定された開時間及び回数だけ開放動作されて、補助遊技が実行される。
[電チュー処理]電チュー処理(S209)においては、図示しないが、メイン制御部60が、上述した普通図柄処理において補助遊技フラグがONされたとき、補助遊技を実行するように、第2始動口23の電チュー24を現在の遊技状態に応じた開時間及び回数だけ開放動作させる。
[賞球処理]賞球処理(S210)においては、図示しないが、メイン制御部60が、遊技球の入球に応じた大入賞口カウンタの値に応じた数の賞球(実施形態では1カウントあたり15球)、普通入賞口カウンタの値に応じた数の賞球(実施形態では1カウントあたり10球)、及び、始動入賞口カウンタの値に応じた数の賞球(実施形態では1カウントあたり3球)を払い出すためのコマンドをセットして、それらのカウンタをゼロクリアする。
[出力処理]出力処理(S211)においては、図示しないが、メイン制御部60が、各種コマンドを払出制御部70及び演出制御部90に出力する。
[特別図柄処理]
特別図柄処理(S206)では、メイン制御部60は、図12に示すように、当たり遊技中か否かを示す当たり遊技フラグ(即ち、小当たり遊技フラグ、長当たり遊技フラグ、又は、短当たり遊技フラグ)がONか否かを判定し(S501)、ONであれば特別図柄処理を終え、ONでなければ特別図柄の変動中か否かを判定する(S502)。そして、変動中であればステップS512に進み、変動中でなければ、第2始動口保留カウンタの値U2又は第1始動口保留カウンタの値U1が1以上か否かを判定する(S503,S505)。そして、U2及びU1が1以上でなければ、ステップS516に移行し、客待ちフラグがONか否か判定して、ONであれば(S516でYES)、処理を終え、ONでなければ(S516でNO)、客待ちコマンドをセットし(S517)、かつ、客待ちフラグをONして(S518)、処理を終える。
一方、ステップS503,S505において、U2又はU1が1以上であればU2又はU1から1を減算し(S504,S506)、客待ちフラグがONであったならば客待ちフラグをOFFして(S507)、ステップS508に移行する。なお、第2始動口保留カウンタの値U2から1を減算する際には、当該変動記憶部(第0保留部)64−0に記憶されていたデータを消去し、記憶されていた第1記憶部64−B1のデータを第0記憶部64−0に移行させ、さらに、順次、記憶されていたデータがあれば、第2記憶部64−B2のデータを第1記憶部64−B1に移行させ、第3記憶部64−B3に記憶させていたデータを第2記憶部64−B2に移行させ、第4記憶部64−B4に記憶されていたデータを第3記憶部64−B3に移行させることとなる。同様に、第1始動口保留カウンタの値U1から1を減算する際には、当該変動記憶部(第0保留部)64−0に記憶されていたデータを消去し、記憶されていた第1記憶部64−A1のデータを第0記憶部64−0に移行させ、さらに、順次、記憶されていたデータがあれば、第2記憶部64−A2のデータを第1記憶部64−A1に移行させ、第3記憶部64−A3に記憶させていたデータを第2記憶部64−A2に移行させ、第4記憶部64−A4に記憶されていたデータを第3記憶部64−A3に移行させることとなる。
そして、ステップS508では、ステップS303,S310で格納し、そして、特図保留記憶部64の当該変動記憶部(第0記憶部)64−0に移行された大当たり乱数を用いて、後述する大当たり判定処理を行い(S508)、次いで、後述する変動パターン選択処理を行う(S509)。
その後、メイン制御部60は、第1特別図柄表示器39aまたは第2特別図柄表示器39bにおいて特別図柄の変動を開始し(S510)、変動開始コマンドをセットして(S511)、ステップS512に進む。ステップS512では、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、経過していなければ特別図柄処理を終えるが、経過していれば特別図柄の変動を停止して、大当たり判定処理でセットされた図柄で特別図柄を停止表示(確定表示)し(S513)、変動停止コマンドをセットする(S514)。そして、後述する停止中処理を行って(S515)、特別図柄処理を終える。
[大当たり判定処理]
大当たり判定処理(S508)では、メイン制御部60は、図13に示すように、まず、現在の遊技状態が高確率状態か低確率状態かに対応した大当たり判定用テーブルを用いて、当該変動記憶部64−0に格納されている大当たり乱数が大当たりか否かの判定を行う(S601)。そして、大当たりであれば(S602でYES)、当該変動記憶部64−0に格納されている大当たり図柄乱数がどの大当たり図柄を示すものかを判定し(S603)、その大当たり図柄をセットする(S604)。なお、大当たり図柄によって、既述したように、大当たりの種類が決まる。一方、大当たり乱数が大当たりでないが(S602でNO)、小当たりであれば(S605でYES)、小当たり図柄をセットする(S606)。小当たりでもなければ(S605でNO)、ハズレ図柄をセットする(S607)。
[変動パターン選択処理]
変動パターン選択処理(S509)では、メイン制御部60は、図14に示すように、まず、直前の大当たり判定処理(図13参照)で大当たりと判定していれば(S701でYES)、変動パターンテーブルとして大当たり用テーブルをセットし(S702)、小当たりと判定していれば(S701でNO、S703でYES)、変動パターンテーブルとして小当たり用テーブルをセットする(S704)。大当たりでも小当たりでもない場合には(S703でNO)、リーチ乱数判定テーブルを参照して、当該変動記憶部64−0に格納されているリーチ乱数がリーチ有りを示すものであるか否かの判定を行い(S705)、リーチ有りである場合は(S706でYES)、変動パターンテーブルとしてリーチハズレ用テーブルをセットし(S707)、リーチ無しである場合は(S706でNO)、変動パターンテーブルとしてバラハズレ用テーブルをセットする(S708)。ここで、バラハズレとは、装飾図柄をリーチ状態としないで停止表示させる特別図柄の変動パターンのことをいう。装飾図柄のリーチ状態とは、左装飾図柄、中装飾図柄、右装飾図柄との3つの装飾図柄のうちの2つを同じ装飾図柄で停止表示させた状態をいう。各装飾図柄は、例えば「1」〜「9」までの数字を装飾した図柄、擬似連用図柄SPなどから構成される。
次に、メイン制御部60は、上記のようにセットした変動パターンテーブルを参照して、当該変動記憶部64−0に格納されている変動パターン乱数がいずれの特別図柄の変動パターンを示すかの判定を行い(S709)、その変動パターン乱数が示す変動パターンをセットする(S710)。なお、変動パターンには変動時間を示す情報が含まれている。また、変動パターン乱数は、例えば、0〜249までの値をとり、大当たり抽選の結果が大当たりであるか小当たりであるかハズレであるか、ハズレである場合はリーチハズレであるかバラハズレであるか、によって異なる変動パターンテーブルを参照して判定されて、多数ある特別図柄の変動パターンの中から1つの変動パターンを決めるための乱数である。
例えば、通常遊技状態若しくは潜確遊技状態、換言すれば、低確率非時短状態若しくは高確率非時短状態としている遊技状態において、第1始動口22への入賞に伴なって取得された変動パターン乱数とその判定テーブルは、図15に示すものが例示できる。すなわち、取得される変動パターン乱数は、0〜249の範囲内として、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合、小当たりの場合、ハズレのリーチ有りの場合、及び、ハズレのリーチ無しの場合において、それぞれ、図15の変動パターンA〜Mのいずれかが選択される。
そして、図15に示すように、大当たり判定の判定結果が大当たりであれば(S701でYES)、ステップS702で使用される大当たり用テーブルは、取得された0〜249の乱数値の内で選択される割合を、100/250、75/250、50/250、25/250とし、変動時間を90秒、60秒、30秒、15秒とした4種類の変動パターンA〜Dのいずれかが選択されるテーブルとしており、ステップS709において、変動パターンA〜Dのいずれかが、選択されることとなる。
また、大当たり判定の判定結果が、小当たりの場合には(S701でNO→S703でYES)、ステップS704で使用される小当たり用テーブルは、取得された0〜249の乱数値の内で選択される割合を、100/250、150/250とし、変動時間を60秒、30秒とした2種類の変動パターンE,Fのいずれかが選択されるテーブルとしており、ステップS709において、変動パターンE,Fのいずれかが、選択されることとなる。
さらに、大当たり判定の判定結果がハズレであって(S703でNO)、移行したステップS705において、取得したリーチ乱数によるリーチ乱数判定によって、リーチ有りと判定されれば(S706でYES)、ステップS706で使用されるリーチハズレ用テーブルは、取得された0〜249の乱数値の内で選択される割合を、25/250、50/250、75/250、100/250、とし、変動時間を90秒、60秒、30秒、15秒とした4種類の変動パターンG〜Jのいずれかが選択されるテーブルとしており、ステップS709において、変動パターンG〜Jのいずれかが、選択されることとなる。
また、大当たり判定の判定結果がハズレであって(S703でNO)、移行したステップS705において、取得したリーチ乱数によるリーチ乱数判定によって、リーチ無しと判定されれば(S706でNO)、ステップS708で使用されるバラハズレ用テーブルは、取得された0〜249の乱数値の内で選択される割合を、250/250として、第1始動口22への入賞に伴なう保留の数に応じて、変動時間を13秒、7秒、3秒とした3種類の変動パターンK〜Mのいずれかが選択されるテーブルとしており、ステップS709において、変動パターンK〜Mのいずれかが、選択されることとなる。なお、変動パターンKは、第1始動口22への入賞に伴なう第1始動口保留カウンタの値U1が0の場合に選択されるパターンであり、変動パターンLは、第1始動口保留カウンタの値U1が1若しくは2の場合に選択されるパターンであり、変動パターンMは、第1始動口保留カウンタの値U1が3若しくは4の場合に選択されるパターンである。
なお、図15は、非時短状態の通常遊技状態や潜確遊技状態の場合の第1始動口22への入賞により取得した変動パターン乱数やリーチ乱数に基づいて、選択された変動パターンに関して、例示している。しかし、他に、時短付きの確変遊技状態や時短遊技状態の場合の第2始動口23への入賞により取得した変動パターン乱数やリーチ乱数に基づいて、対応する所定の変動パターンが選択される場合もあるが、その場合も、図15と同様にしたり、あるいは、変動時間を平均的に短くし、かつ、リーチハズレの選択される割合を少なくなるように、調整してもよい。
また、選択された変動パターンの情報は、後述する変動開始コマンドに含まれて、サブ制御部85としての演出制御部90に送信され(S2204、図21参照)、そして、当該変動時の演出として、その変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)装飾図柄変動演出が選択されて、実行されることとなる。
同様に、事前判定結果コマンドには、事前判定されて選択された変動時間を含む変動パターンの情報も含まれており、先読み演出判定処理(S2305,図23参照)によって、選択された変動パターンを差し替えるような場合、その変動時間で実行可能か否かを判定し、差し替え可能であれば、差し替えるように処理される。
さらにまた、実施形態の場合、変動パターンB,C,D,H,I,Jが選択された場合には、演出選択処理(図24のステップS2506参照)において、擬似連の演出を実行する割合を、50%としている。さらに、特別図柄の変動を跨いで、擬似連の演出を実行する場合には、変動パターンC,I,Jが選択された場合に、実行する割合を、50%としている(図23のステップS2404参照)。
[停止中処理]
特別図柄処理(S206、図12参照)の説明に戻ると、停止中処理(S515)では、メイン制御部60は、図16に示すように、時短遊技状態か否かを示す時短遊技フラグがONか否かを判定し(S801)、ONでない場合はステップS805に進むが、ONの場合は、時短遊技状態中の特別図柄の変動回数を数える時短変動カウンタの値Jを1減算し(S802)、Jが0であれば時短遊技状態を終えるために時短遊技フラグをOFFして(S803,S804)、ステップS805に進む。なお、時短変動カウンタのJの値は、当初、100としている(図18参照)。
ステップS805では、メイン制御部60は、確変遊技状態か否かを示す確変遊技フラグ又は潜確遊技状態か否かを示す潜確遊技フラグがONか否かを判定し(S805)、ONでない場合はステップS809に進むが、ONの場合は、確変遊技状態中又は潜確遊技状態中の特別図柄の変動回数を数える確変潜確変動カウンタの値Xを1減算し(S806)、Xが0であれば確変遊技状態又は潜確遊技状態を終えるために確変潜確遊技フラグをOFFして(S807,S808)、ステップS809に進む。なお、確変潜確変動カウンタのXの値は、当初、10000としている(図18参照)。
ステップS809では、メイン制御部60は、大当たりか否か(即ち、停止した特別図柄が大当たり図柄か否か)を判定し、大当たりである場合は(S809でYES)、その大当たりが長当たりであるか否か判定する(S810)。長当たりである場合は、長当たり遊技フラグをセットし(S811)、一方、長当たりでない場合は、短当たりであるので、短当たりフラグをセットする(S812)。そして、時短変動カウンタの値J及び確変潜確変動カウンタの値Xをゼロクリアするとともに(S813)、時短遊技フラグ、確変遊技フラグ、潜確遊技フラグをOFFして(S814)、ステップS817に進む。
一方、大当たりでない場合は(S809でNO)、メイン制御部60は、小当たりか否か(即ち、停止した特別図柄が小当たり図柄か否か)を判定し(S815)、小当たりでない場合には停止中処理を終え、小当たりである場合には、小当たり遊技フラグをONして(S816)、ステップS817に進む。
ステップS817では、メイン制御部60は、当たり遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)のオープニングを開始するとともに(S817)、オープニングコマンドをセットして(S818)、停止中処理を終える。
[大入賞口処理]
大入賞口処理(S206)では、メイン制御部60は、図17に示すように、まず、当たり遊技フラグがONか否かを判定し(S901)、ONでなければ大入賞口処理を終えるが、ONであれば、オープニング中であるか否かを判定する(S902)。オープニングとは、当たり遊技の開始から第1ラウンドの開始までの期間をいう。メイン制御部60は、オープニング中と判定した場合には、オープニング時間が経過したか否かを判定し(S903)、経過していなければ大入賞口処理を終え、経過していれば、当たりの種類に応じた最大R数(ラウンド数)と作動パターンとを設定する(S904)。そして、入賞個数カウンタの値Cをゼロクリアし(S905)、ラウンドカウンタの値Rに1を加算し(S906)、大入賞口27の開放を開始するとともに(S907)、ラウンド開始コマンドをセットする(S908)。
次に、メイン制御部60は、大入賞口27の開放時間(実施形態では、既述したように、長当たりであれば29.5秒、短当たりまたは小当たりであれば0.3秒)が経過したか否かを判定し(S909)、経過していれば大入賞口27を閉鎖し(S911)、経過していなければ、入賞個数カウンタの値Cが規定個数(実施形態では、9個)であるか否かを判定して(S910)、規定個数でなければ大入賞口処理を終え、規定個数であれば大入賞口27を閉鎖する(S911)。
そして、メイン制御部60は、ラウンドカウンタの値Rが最大R数であるか否かを判定し(S912)、最大R数でなければ、インターバル時間の計測を開始して(S913)、大入賞口処理を終え、最大R数であれば、エンディングを開始して(S914)、エンディングコマンドをセットし(S915)、ラウンドカウンタの値Rをゼロクリアする(S916)。なお、エンディングとは、最終ラウンドの終了から当たり遊技の終了までの期間をいう。次に、メイン制御部60は、エンディング時間が経過したか否かを判定し(S921)、経過していなければ大入賞口処理を終え、経過していれば後述する遊技状態設定処理を行って(S922)、当たり遊技フラグをOFFして(S923)、大入賞口処理を終える。
一方、メイン制御部60は、ステップS902においてオープニング中でないと判定したときは、大入賞口27がエンディング中であるか否かを判定し(S917)、エンディング中であればステップS921に移行し、エンディング中でなければ、インターバル中か否かを判定し(S918)、インターバル中でなければ、ステップS920に移行し、インターバル中であれば、インターバル時間(実施形態では、長当たりであれば、1.5秒、短当たりまたは小当たりであれば、0.5秒)を経過したか否かを判定し(S919)、経過していなければ、大入賞口処理を終え、経過していれば、ステップS920に移行する。そして、ステップS920において、大入賞口27を開放中か否かを判定し、開放中でなければステップS905に移行し、開放中であればステップS909に移行する。
[遊技状態設定処理]
遊技状態設定処理(S922)では、メイン制御部60は、図18に示すように、終了する当たり遊技が、小当たりであれば(S1001でYES)、遊技状態を遷移させないので遊技状態設定処理を終え、16R通常大当たりであれば(S1002でYES)、時短遊技状態に遷移させるため時短遊技フラグをONするとともに(S1003)、時短変動カウンタの値Jを100として(S1004)、遊技状態設定処理を終える。また、終了する当たり遊技が、2R潜確大当たりを除く確変大当たり(16R,8Rの確変大当たりと2R突確大当たり)であれば(S1005でYES)、確変遊技状態に遷移させるため確変遊技フラグをONするとともに(S1006)、確変潜確変動カウンタの値Xを10000として(S1008)、遊技状態設定処理を終え、2R潜確大当たりであれば(S1005でNO)、潜確遊技状態に遷移させるため潜確遊技フラグをONするとともに(S1007)、確変潜確変動カウンタの値Xを10000として(S1008)、遊技状態設定処理を終える。
≪演出制御部での処理≫
以上のメイン制御部60における処理と並行して、サブ制御部85の演出制御部90では図19〜24に示すようなサブ側メイン処理とサブ側タイマ割込処理を行う。
[サブ側メイン処理]
演出制御部90は、図19に示すように、まず、起動時に初期設定を行い(S2001)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S2002)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しつつ(S2003)、タイマ割り込み処理を受け付ける。
[サブ側タイマ割込処理]
演出制御部90は、図20に示すようなサブ側タイマ割込処理を例えば1msecといった短時間毎に繰り返す。サブ側タイマ割込処理では、コマンド受信処理(S2101)と、演出ボタン50が押下されたコマンドを受信した際に、その押下コマンド信号を画像音響制御部100やランプ制御部110に送信できるようにセットする演出ボタン処理(S2102)と、十字キー52が操作コマンドされたコマンドを受信した際に、その操作コマンド信号を画像音響制御部100やランプ制御部110に送信できるようにセットする十字キー処理(S2103)と、コマンド受信処理、演出ボタン処理、及び、十字キー処理でセットしたコマンドを画像音響制御部100やランプ制御部110に送信するコマンド送信処理(S2104)とを行う。コマンド送信処理が実行されると、各種コマンドを受信した画像音響制御部100やランプ制御部110は、各種演出装置(主画像表示部19、補助画像表示部20、スピーカ54、枠ランプ55、盤ランプ56、及び、可動役物装置130の可動役物(ギミック)131を用いて各種演出(装飾図柄変動演出、大当たり演出など)を実行する。
[コマンド受信処理]
コマンド受信処理(S2101)では、演出制御部90は、図21に示すように、まず、メイン制御部60からの事前判定結果コマンド(S306,S313)を受信したか否かを判定し(S2201)、受信していなければ(S2201でNO)、ステップS2204に移行し、受信していれば(S2201でYES)、保留数増加コマンド(S307,S314)を受信したか否かを判定し(S2202)、受信していなければ、ステップS2204に移行し、受信していれば(S2202でYES)、後述する先読み演出処理を行って(S2203)、ステップS2204に移行する。
[先読み演出処理]
先読み演出処理(S2203)では、演出制御部90は、図22に示すように、まず、保留数増加コマンドと事前判定結果コマンドとを解析し(S2301)、保留数増加コマンドにより、受信したコマンドが第1始動口22への入賞に基づくものか第2始動口23への入賞に基づくものか判別し(S2302)、ついで、事前判定結果コマンドの情報による事前判定結果における大当たり判定の判定結果、大当たり図柄判定の判定結果、変動パターンのデータに基づき、保留表示部19bで表示するために、入賞した始動口22,23の種別と保留数とに応じた保留アイコン表示パターンを選択し(S2303)、ついで、選択された保留アイコン表示パターンでの初期表示を主画像表示部19の表示画面19aにおける保留表示部19bで表示できるように、保留アイコン初期表示コマンドをセットして(S2304)、後述するステップS2305の先読み演出判定処理に移行し、ついで、ステップS2306に移行して、受信した保留数増加コマンドの入賞始動口22,23の種別に対応する第1始動口用保留記憶部94−A若しくは第2始動口用保留記憶部94−Bにおける記憶部94−A1,94−A2,94−A3,94−A4,94−B1,94−B2,94−B3,94−B3,94−B4のいずれかに、事前判定結果、選択した保留アイコン表示パターン、及び、演出差し替え情報を、格納して、先読み演出処理を終える。
なお、ここで記憶する記憶領域は、例えば、第1始動口22への入賞に伴なうデータであれば、既に第1始動口用保留記憶部94−Aに記憶されている最後部の次の記憶部に記憶(格納)される。すなわち、既に、第1始動口用保留記憶部94−Aにおいて、保1と保2として2個の保留記憶が存在していれば、第1〜2記憶部94−A1,94−A2に、それぞれ、保1と保2の判定結果が記憶済みであり、新たに記憶する場合には、保3として、第3記憶部94−A3にその判定結果が記憶される。同様に、第2始動口用保留記憶部94Bにおいて、既に3個の保留記憶が存在していれば、その後の第2始動口23への入賞に伴なう先読み保留コマンドに基づく判定結果は、保4として、第4記憶部94−B4に記憶される。
また、記憶される保留アイコンの表示パターンについて説明すると、実施形態の場合、保留表示部19bに表示される保留アイコンA0は、例えば、円形の表示に所定の色の白、青、黄、緑、赤が施されて構成されている(図30参照)。色に関しての大当たりの期待値(信頼度)としては、白→青→黄→緑→赤の順に高くなるように設定されている。そして、保留アイコンA0の表示パターンは、大当たり判定の大当たりの判定結果を示唆可能に、初期表示する場合の保4,保3、保2、保1のいずれの位置に配置されるかに応じて、初期表示する色が所定の設定割合に応じて、設定され、その後の先行保留の変動に伴ない、期待値を高める色に変化するようにステップアップするか否のステップアップの有無等も、予め、設定されている。なお、大当たりと判定される場合には、初期表示から期待値の高い赤や緑が選択され易く、ハズレの場合は、期待値の低い白や青が選択され易い。また、大当たりと判定される場合には、初期表示として、期待値の低い青や黄としていても、その後にステップアップして緑や赤に変化するパターンが選択され易く、ハズレの場合は、初期表示として、白や青とし、ステップアップしても、二段階の変化程度とするパターンが選択されるように、構成されている。なお、図30のAに示す場合には、台表示VM上の当該変動保留アイコンAVが消えて、保2,保3の位置の保留アイコンA0の保留記憶は、ハズレと事前判定されて、初期表示から白の表示を維持して表示されており、保1の位置の保留アイコンA0の保留記憶は、16R確変大当たりと事前判定されて、初期表示から赤の表示を維持している。
[先読み演出判定処理]
先読み演出判定処理(S2305)では、演出制御部90は、受信した事前判定結果コマンドの変動パターンに応じて、図23に示すように、特別図柄の変動を跨いで、予備演出と本演出とを行なうか否かを判定し、おこなう場合には、先行保留の装飾図柄変動演出の際に、差し替えた予備演出の変動演出パターンで演出表示し、そして、ステップS2201において、受信した変動パターンの装飾図柄変動演出をする際に、大当たりやハズレに応じて、所定の装飾図柄変動演出(本演出)を実行するように、処理するものである。
そして、先読み演出判定処理(S2305)では、演出制御部90は、図23に示すように、まず、先行保留の特別図柄の変動から予備演出を実行する変動パターンとして、受信した事前判定結果コマンドの変動パターンが所定のものであるか否か、実施形態の場合には、変動パターンがC,I,Jの何れかであるか否かを判定し(S2401)、該当しなければ(S2401でNO)、処理を終え、該当すれば(S2401でYES)、ステップS2402に移行して、変動を跨ぐ予備演出と本演出との演出が無駄となるので、先行保留に大当たりの判定結果があるか否かを判定し、あれば(S2402でYES)、処理を終え、なければ(S2402でNO)、ステップS2403に移行して、先行保留の変動パターンの変動時間に、予備演出(擬似連用図柄をカメラギミック131で撮影する演出)を実行できるか否かを判定し、対応する先行保留がなければ(S2403でNO)、処理を終え、あれば(S2403でYES)、ステップS2404に移行する。
ステップS2404では、予備演出を実行するか否か判定する。この実行するか否かの判定は、実行する割合を50%とした判定テーブルで行ない、実行しないと判定されれば(S2404でNO)、処理を終え、実行すると判定すれば(S2404でYES)、予備演出を開始するための予備演出開始フラグをONし(S2405)、予備演出を開始するまでの以後の変動回数を開始カウンタ値CPにセットし(S2406)、処理を終える。
コマンド受信処理に戻れば、ステップS2204では、演出制御部90は、メイン制御部60から変動開始コマンド(S511参照)を受信しているか否か判定し、受信していなければ(S2204でNO)、ステップS2206に移行し、受信していれば(S2204でYES)、後述する演出選択処理(S2205)を実行して、ステップS2206に移行する。
[演出選択処理]
演出選択処理(S2205)では、演出制御部90は、図24に示すように、まず、メイン制御部60から受信した変動開始コマンドを解析し(S2501)、当該変動記憶部(第0記憶部)94−0に記憶されたいたデータを消去するとともに、当該変動記憶部(第0記憶部)94−0に、対応する記憶部94−A1若しくは記憶部94−B1のデータを新たに移し変えるとともに、残りの各記憶部94−A2〜94−A4若しくは各記憶部94−B2〜94−B4のデータを繰り上げるように、データをシフトする。ついで、演出モードを示すモードフラグを参照するとともに、当該変動記憶部94−0を参照し(S2503)、ステップS2504に移行する。なお、変動開始コマンドには、当該変動に関する入賞した始動口22,23の種別、現在の遊技状態を示す情報、大当たり判定において選択された特別図柄及び変動パターンを示す情報が含まれている。また、演出モードとは、画像表示部19,20における演出の態様であり、演出モードが異なると、登場するキャラクタや背景画像が異なる等、画像表示部19,20に表示される画像が異なり、装飾図柄変動演出も演出モードに応じたものが実行される。演出モードは、例えば、通常遊技状態であることを示す通常モード、確変大当たりA,B,Cと通常大当たりEとの場合の時短モード、確変短当たりDと小当たりとの場合の特殊モードがある。そして、各モード中に実行される背景画像等の演出を、それぞれ、通常モード演出、時短モード演出、特殊モード演出という。
ステップS2504では、演出制御部90は、予備演出開始フラグがONか否か判定し、ONでなければ(S2504でNO)、ステップS2505に移行して、本演出開始フラグがONか否か判定し、ONでなければ(S2505でNO)、ステップS2506に移行して、対応する所定の変動演出パターンテーブルをセットし、セットした変動演出パターンテーブルを参照するとともに、解析した変動開始コマンド、演出モード、及び、当該変動記憶部94−0のデータに基づいて、変動演出パターンを選択する。これにより、後述する擬似連の装飾図柄変動演出(図30,31に示す擬似連AG1の装飾図柄変動演出、図32に示す擬似連AB1の装飾図柄変動演出、図33,34に示す擬似連AG2の装飾図柄変動演出、図35に示す擬似連AB2の装飾図柄変動演出、図36,37に示す擬似連AG3の装飾図柄変動演出参照)や、いわゆるステップアップ予告演出、チャンスアップ予告演出、先読み予告演出等の予告演出などを含めて、装飾図柄変動演出としてどのような演出を行うかが決定され、ステップS2516に移行する。
なお、擬似連の装飾図柄変動演出の選択は、既述したように、図15に示す変動パターンB,C,D,H,I,Jが選択されている場合において、それぞれ、50%の選択割合としている。そして、実施形態の場合、変動パターンBの場合の擬似連は、図30,31に示す擬似連AG1の演出となり、変動パターンCの場合の擬似連は、図33,34の擬似連AG2の演出となり、変動パターンDの場合の擬似連は、図36,37に示す擬似連AG3の演出としている。また、変動パターンHの擬似連は、図示していないが、図30,31に示す擬似連AG1のハズレのパターンAB0のものである。変動パターンIの擬似連は、図32に示す擬似連AB1の演出とし、変動パターンJの擬似連は、図35に示す擬似連AB2のハズレのパターンのものである。
一方、ステップS2504において、予備演出開始フラグがONであれば(S2504でYES)、ステップS2507に移行し、開始カウンタ値CPを−1して、開始カウンタ値CPが0か否かを判定して、0でなければ(S2508でNO)、ステップS2505に移行し、0であれば(S2508でYES)、予備演出開始フラグをOFFして(S2509)、本演出開始フラグをONし(S2510)、ステップS2511に移行して、例えば、図45のC〜Eに示すように、擬似連用図柄SPを撮影するように、対応する変動演出パターンを設定し、ステップS2516に移行る。
また、ステップS2505において、本演出開始フラグがONされていれば(S2505でYES)、ステップS2512に移行して、解析した変動開始コマンド、演出モード、及び、当該変動記憶部94−0のデータに基づいて、当該変動が予備演出後における擬似連の本演出の変動演出パターンか否かを判定し、該当する変動演出パターンであれば(S2512でYES)、本演出開始フラグをOFFして(S2514)、ステップS2515に移行して、例えば、図45のG,H、図46に示すように、擬似連の変動演出を実行するように、対応する変動演出パターンを設定し、ステップS2516に移行する。
また、ステップS2512において、解析した変動開始コマンド、演出モード、及び、当該変動記憶部94−0のデータに基づいて、当該変動が予備演出後における擬似連の本演出の変動演出パターンでなければ(S2512でNO)、擬似連の本演出の変動演出パターンを実行するまで、補助画像表示部20の補助画面20aに擬似連用図柄SPを表示する状態を維持して、主画像表示部19の表示画面19aに、所定の装飾図柄変動演出を表示させるように、対応する変動演出パターンを設定し(S2513)、ステップS2516に移行する。
ステップS2516では、設定された変動演出パターンを、画像表示部19,20で演出表示させたり、カメラギミック131を演出動作させたり、あるいは、スピーカ54で音を発生させるために、画像音響制御部100やランプ制御部110に送信するための変動演出開始コマンドをセットし、ステップS2517,S2518に移行し、当該変動記憶部94−0と各記憶部94−A1〜94−A4、94−B1〜94−B4の保留アイコン表示パターンのデータを参照して、画像表示部19の台表示VMに当該変動保留アイコンAVを表示させるように、当該変動保留アイコン表示コマンドをセットするとともに、保留表示部19bに対応する保留アイコンを表示させるように、保留アイコン表示コマンドをセットして、処理を終える。
コマンド受信処理に戻れば、ステップS2206では、演出制御部90が、メイン制御部60から変動停止コマンド(S513参照)を受信しているか否かを判定し、受信していなければ(S2206でNO)、ステップS2209に移行し、受信していれば(S2206でYES)、画像音響制御部100に送信するための当該変動保留アイコンを消去するコマンドをセットして(S2207)、変動演出終了中処理に移行し(S2208)、さらに、ステップS2209に移行する。
[変動演出終了中処理]変動演出終了中処理(S2208)は、図示しないが、演出制御部90が、受信した変動停止コマンド(S514)を解析し、停止した図柄が当たりの場合は、上限継続回数を設定し直してモードフラグを変更し、ハズレの場合は、現在のモードの上限継続回数に到達するまで「1」を減算し、変動演出終了コマンドをセットする処理であり、そして、上限継続回数に到達して「0」となれば、通常モードに戻すためにモードフラグを0として、画像音響制御部100に送信するための変動演出終了コマンドをセットする処理である。
コマンド受信処理でのステップS2209では、メイン制御部60からのオープニングコマンド(S818参照)を受信したか否かを判定し、受信していなければ(S2209でNO)、ステップS2211に移行し、受信していれば(S2209でYES)、当たり演出選択処理を行なって(S2210)、ステップS2211に移行する。
[当たり演出選択処理]当たり演出選択処理(S2210)は、図示しないが、演出制御部90が、オープニングコマンドを解析し、当たり演出パターンを選択して、画像音響制御部100に送信するためのオープニング演出開始コマンドをセットする処理である。
コマンド受信処理のステップS2211では、メイン制御部60からのラウンド開始コマンド(S908参照)を受信したか否かを判定し、受信していなければ(S2211でNO)、ステップS2213に移行し、受信していれば(S2211でYES)、ラウンド演出開始処理を行なって(S2212)、ステップS2213に移行する。
[ラウンド演出開始処理]ラウンド演出開始処理(S2212)は、図示しないが、演出制御部90が、ラウンド開始コマンドを解析し、対応するラウンド演出を選択して、ラウンド開始コマンドをセットする処理である。
コマンド受信処理でのステップS2213では、メイン制御部60からエンディングコマンド(S915参照)を受信したか否かを判定して、受信していなければ(S2213でNO)、ステップS2215の客待ちコマンド受信処理に移行し、受信していれば(S2213でYES)、エンディング演出選択処理を行って(S2214)、ステップS2215の客待ちコマンド受信処理に移行して、コマンド受信処理を終える。
[エンディング演出選択処理]エンディング演出選択処理(S2214)は、図示しないが、演出制御部90が、エンディングコマンドを解析し、エンディング演出パターンを選択して、画像音響制御部100に送信するためのエンディング演出開始コマンドをセットする処理である。
[客待ちコマンド受信処理]客待ちコマンド受信処理(S2215)は、図示しないが、演出制御部90が、客待ちコマンド(S517参照)を受信した後、所定時間経過しても他のコマンドを受信しなければ、客待ち演出を画像表示部19,20で演出表示するように、客待ち演出開始コマンドをセットする処理である。
(6)実施形態の擬似連の演出例
A.(擬似連用図柄がカメラギミックに撮影・転写されて移動する演出の場合)
(大当たりの場合)
実施形態の擬似連の装飾図柄変動演出では、演出選択処理(S2205、図24参照)のS2506において、変動パターンB(変動時間60秒)(図15参照)に対応して擬似連AG1(図30,31参照)の変動演出パターンが選択され、そして、セットされた変動演出開始コマンド(S2516参照)が送信されれば、図25に示すタイムチャートのように、変動演出開始コマンドを受信した画像音響制御部100では、CPU101が、ROM102のデータを読み出して所定のディスプレイリストを作成してVDP104へ送信し、VDP104が所定の画像表示と音とを発生するように、画像表示部19,20とスピーカ54とを制御し、また、ランプ制御部110では、CPU111が、ROM112のデータを読み出した所定の動作プログラムにより、対応する演出動作を行わせるように、センサ139A,139Bを利用して駆動モータ137の駆動を制御し、カメラギミック131に演出動作させる。
すなわち、図25に示すように、主画像表示部19の表示画面19aでは、擬似1の変動を開始させた後(B参照)、所定のタイミングで、仮停止させて擬似連用図柄を表示し(F参照)、ついで、擬似2の変動を開始させて(J参照)、リーチ状態とした後(K参照)、仮停止させつつ(L参照)、擬似連用図柄を表示して(M参照)、擬似3の変動を開始させ(O参照)、リーチ状態として(P参照)、バトル演出を開始し(Q参照)、その後、バトル演出を終了させて(R参照)、装飾図柄変動演出を停止表示する(S参照)。
また、その際、補助画像表示部20の補助画面20aでは、刀を表示し(B参照)、その後、所定のタイミングで撮影したように擬似連用図柄を表示し(H参照)、そしてその後、所定のタイミングで刀を表示し(Q参照)、さらに、「祝」を表示する(R参照)。
カメラギミック131の演出動作では、まず、待機位置P1に配置させておき(B参照)、その後、所定のタイミングで移動を開始させて、繰出位置P2に配置させ(G参照)、その後、所定のタイミングで移動を開始させて、待機位置P1に復帰させる(I参照)。そしてその後、所定のタイミングで移動を開始させて、繰出位置P2に配置させ(M参照)、そして、移動を開始させて、待機位置P1に復帰させるように、演出動作させる。
そのため、この擬似連AG1の装飾図柄変動演出では、図30のAに示すように、事前の装飾図柄変動演出が停止表示された後、図30のBに示すように、擬似1の装飾図柄変動演出が開始され、その後、図30のC〜Eに示すようにハズレで停止表示させる状態で、図30のFに示すように、中図柄CPに、擬似連用図柄SPが仮停止される(この時、擬似連用図柄SPは僅かに上下動して、完全な停止状態とはなっていない)。その後、待機位置P1に配置されていたカメラギミック131が、移動し始めて、擬似連用図柄SPを隠すように、繰出位置P2に配置される。すると、図30のHに示すように、スピーカ54からのパシャというシャッタ音の発生とともに、カメラギミック131(補助画像表示部20)の補助画面20aの表示が、「刀」の通常演出図柄NPから「戦」の擬似連用図柄SPに変更される。その後、カメラギミック131が移動を開始して、待機位置P1に復帰する(図30のI参照)。
その後、図30のJに示すように、擬似2の装飾図柄変動演出が開始されて、図31のKに示すように、リーチ状態となり、さらに、図31のLに示すように、バトル演出の開始を示唆するような示唆図柄VPが中図柄CPの位置に仮停止され、擬似連が終るような演出が行なわれた後、カメラギミック131が、移動を開始して、図31のMに示すように、示唆図柄VPを隠すように、繰出位置P2に配置され、ついで、図31のNに示すように、待機位置P1に復帰される。その際、カメラギミック131の補助画面20aに表示されていた擬似連用図柄SPが、転写(複写)されるように中図柄CPの位置に表示される。
その後、図31のOに示すように、擬似3の装飾図柄変動演出が開始され、図31のPに示すように、リーチ状態となり、かつ、バトル演出の開始を示唆する示唆図柄VPが表示され、図31のQに示すように、バトル演出が開始され、ついで、図31のRに示すように、左側の主人公キャラクタが勝利して、バトル演出が終了するとともに、カメラギミック131の補助画面20aに「祝」が表示され、図31のSに示すように、大当たりの装飾図柄が停止表示され、擬似連AG1の装飾図柄変動演出が終了する。
なお、補助画面20aの演出表示に関しては、図31のN,O,Pの括弧書きに示すように、表示画面19aの中図柄CPの位置に擬似連用図柄SPを移し終えた後には、擬似連用図柄SPでなく、通常演出図柄NPを表示するようにしてもよい。
(ハズレの場合)
演出選択処理(S2205、図24参照)のS2506において、変動パターンI(変動時間30秒)(図15参照)に対応して擬似連AB1(図32参照)の変動演出パターンが選択された場合には、対応してセットされた変動演出開始コマンド(S2516参照)が送信されると、図26に示すタイムチャートのように、変動演出開始コマンドを受信した画像音響制御部100が、対応する演出を実行させるように、画像表示部19,20やスピーカ54を制御し、ランプ制御部110が、対応する演出動作を行わせるように、センサ139A,139Bを利用して駆動モータ137の駆動を制御して、カメラギミック131に演出動作させる。
図26のタイムチャートは、図25のタイムチャートと相違して、Lの欄以降の演出が、A1〜E1と変更されて、カメラギミック131の煽り演出が実行されて、ハズレの装飾図柄が停止表示される。すなわち、図25のA〜Lや図30のA〜Lと同様に、処理された後、図32のA1(図26のA1参照)に示すように、カメラギミック131が、中図柄CPの位置まで移動せず、左図柄LPの位置に侵入して待機位置P1に戻る進退移動を複数回(例えば、2回)行なって、図32のB1(図26のB1参照)に示すように、待機位置P1に復帰した後、補助画面20aが擬似連用図柄SPの表示を止め、他の図柄、例えば、通常演出図柄NPを表示し、図32のC1(図26のC1参照)に示すように、バトル演出が開始され、図32のD1(図26のD1参照)に示すように、左側の主人公キャラクタが負けて、バトル演出が終了し、図32のE1(図26のE1参照)に示すように、ハズレの装飾図柄が停止表示され、擬似連AB1の装飾図柄変動演出が終了する。
なお、図示していないが、大当たりの変動パターンBと同じ変動時間(60秒)の変動パターンH(図15参照)に対応した擬似連AB0の変動演出パターンが選択された場合には、図31のQ,R,Sが図32のC1,D1,E1と差し替えられた演出となる。
B.(擬似連用図柄自体が変形して移動する演出の場合)
(大当たりの場合)
つぎに、演出選択処理(S2205、図24参照)のS2506において、変動パターンC(変動時間30秒)(図15参照)に対応して擬似連AG2(図33,34参照)の変動演出パターンが選択された場合には、セットされた変動演出開始コマンド(S2516参照)が送信されれば、図27に示すタイムチャートのように、変動演出開始コマンドを受信した画像音響制御部100が、対応する演出を表示させるように、画像表示部19,20やスピーカ54を制御する。なお、この擬似連AG2の変動演出パターンでは、カメラギミック131を移動させて擬似連用図柄SPを写し取るように補助画面20aに移し変え、また、カメラギミック131を移動させて、擬似連用図柄SPを表示画面19aに移し変えるようなカメラギミック131の演出動作を行わずに、表示画面19aから補助画面20aに擬似連用図柄SPを移動させ、そして、補助画面20aから表示画面19aに擬似連用図柄SPを移動させて、擬似連の装飾図柄変動演出を行なっている。
すなわち、図27に示すように、主画像表示部19の表示画面19aでは、擬似1の変動を開始させた後(B参照)、所定のタイミングで、仮停止させて擬似連用図柄を表示し(D参照)、擬似連用図柄の移動演出(移動変形演出)を行ない(E参照)、ついで、擬似2の変動を開始させて(F参照)、リーチ状態とした後(G参照)、仮停止させ(H参照)、擬似連用図柄の移動演出を行い(H,I参照)、擬似3の変動を開始させ(J参照)、リーチ状態として仮停止させ(K参照)、さらに、擬似連用図柄の移動演出を行い(K,L参照)、擬似4の変動を開始させ(M参照)、リーチ状態として仮停止させ(N参照)、バトル演出を開始し(O参照)、その後、バトル演出を終了させて(P参照)、装飾図柄変動演出を停止表示する(Q参照)。
また、その際、補助画像表示部20の補助画面20aでは、刀を表示し(B参照)、その後、所定の移動演出(移動変形演出)を行なって擬似連用図柄を表示し(E参照)、そしてその後、所定のタイミングで移動演出(移動変形演出)を行なって擬似連用図柄の表示を維持し(I参照)、さらにその後、所定のタイミングで移動演出(移動変形演出)を行なって擬似連用図柄の表示から刀の表示に変更し(L参照)、その後、「祝」を表示する(P参照)。
そのため、この擬似連AG2の装飾図柄変動演出では、図33のAに示すように、事前の装飾図柄変動演出が停止表示された後、図33のBに示すように、擬似1の装飾図柄変動演出が開始され、その後、図33のCに示すようにハズレで停止表示させる状態で、図33のDに示すように、中図柄CPに、擬似連用図柄SPが仮停止される(この時、擬似連用図柄SPは僅かに上下動して、完全な停止状態とはなっていない)。ついで、図33のEに示すように、擬似連用図柄SPが変形して補助画面20aに移し変えられて、図33のFに示すように、擬似2の装飾図柄変動演出が開始される。
その後、図33のGに示すように、リーチ状態となり、さらに、図33のHに示すように、バトル演出の開始を示唆するような示唆図柄VPが中図柄CPに位置に仮停止され、擬似連が終るような演出が行なわれた後、補助画面20aの擬似連用図柄SPが表示画面19a側に移動する演出が行なわれて、図33のIに示すように、表示画面19aの中図柄CPの位置に擬似連用図柄SPが表示され、図33のJに示すように、補助画面20aに擬似連用図柄SPの表示を維持させたまま、擬似3の装飾図柄変動演出が開始される。その後、図34のKに示すように、りーチ状態を経て、バトル演出の開始を示唆するような示唆図柄VPが中図柄CPに位置に仮停止され、擬似連が終るような演出が行なわれた後、補助画面20aの擬似連用図柄SPが表示画面19a側に移動する演出が行なわれて、図34のLに示すように、表示画面19aの中図柄CPの位置に擬似連用図柄SPが表示され、かつ、補助画面20aの表示が擬似連用図柄SPから刀の通常演出図柄NPに変更されて、図34のMに示すように、擬似4の図柄変動演出が開始される。
その後、図34のNに示すように、リーチ状態となり、かつ、バトル演出の開始を示唆する示唆図柄VPが表示され、図34のOに示すように、バトル演出が開始され、ついで、図34のPに示すように、左側の主人公キャラクタが勝利して、バトル演出が終了するとともに、カメラギミック131の補助画面20aに「祝」が表示され、図34のQに示すように、大当たりの装飾図柄が停止表示され、擬似連AG2の装飾図柄変動演出が終了する。
(ハズレの場合)
演出選択処理(S2205、図24参照)のS2506において、変動パターンJ(変動時間15秒)(図15参照)に対応して擬似連AB2(図35参照)の変動演出パターンが選択された場合には、対応してセットされた変動演出開始コマンド(S2516参照)が送信されると、図28に示すタイムチャートのように、変動演出開始コマンドを受信した画像音響制御部100が、対応する演出を表示させるように、画像表示部19,20やスピーカ54を制御する。
図28のタイムチャートは、図27のタイムチャートと相違して、Hの欄以降の演出が、A2〜E2と変更されて、補助画面20aに表示された擬似連用図柄SPが表示画面19a側に移動するかどうかの煽り演出が実行されて、ハズレの装飾図柄が停止表示される。すなわち、図27のA〜Hや図33,34のA〜Hと同様に、処理された後、図35のA2(図28のA2参照)に示すように、補助画面20aに表示されていた擬似連用図柄SPが表示画面19a側に移動すると見せかけて、移動せず、図35のB2(図28のB2参照)に示すように、補助画面20aが擬似連用図柄SPの表示を止め、他の図柄、例えば、通常演出図柄NPを表示し、図35のC2(図28のC2参照)に示すように、バトル演出が開始され、図35のD2(図28のD2参照)に示すように、左側の主人公キャラクタが負けて、バトル演出が終了し、図35のE2(図28のE2参照)に示すように、ハズレの装飾図柄が停止表示され、擬似連AB2の装飾図柄変動演出が終了する。
C.(擬似連用図柄がカメラギミックを利用して移動したり自身で変形移動する演出の場合)
つぎに、演出選択処理(S2205、図24参照)のS2506において、変動パターンD(変動時間15秒)(図15参照)に対応して擬似連AG3(図36,37参照)の変動演出パターンが選択された場合には、セットされた変動演出開始コマンド(S2516参照)が送信されれば、図29に示すタイムチャートのように、変動演出開始コマンドを受信した画像音響制御部100が、対応する演出を実行させるように、画像表示部19,20やスピーカ54を制御し、また、ランプ制御部110が、対応する演出動作を行わせるように、センサ139A,139Bを利用して駆動モータ137の駆動を制御し、カメラギミック131に演出動作させる。
すなわち、図29に示すように、主画像表示部19の表示画面19aでは、擬似1の変動を開始させた後(B参照)、所定のタイミングで、仮停止させて擬似連用図柄を表示し(C参照)、その後、所定のタイミングで擬似2の変動を開始させて(F参照)、仮停止させるとともに、変形演出を行なって(G参照)、擬似連用図柄を表示して(H参照)、擬似3の変動を開始させ(I参照)、リーチ状態として(J参照)、仮停止させるとともにバトル演出を開始し(K参照)、その後、バトル演出を終了させて(L参照)、装飾図柄変動演出を停止表示する(M参照)。
また、その際、補助画像表示部20の補助画面20aでは、刀を表示し(B参照)、その後、所定のタイミングで撮影したように擬似連用図柄を表示し(D参照)、そしてその後、所定の変形演出を行ない(G参照)、そして、刀を表示する(H参照)。
カメラギミック131の演出動作では、まず、待機位置P1に配置させておき(B参照)、その後、所定のタイミングで移動を開始させて、繰出位置P2に配置させ(D参照)、その後、所定のタイミングで移動を開始させて、待機位置P1に復帰させる(E参照)。
そのため、この擬似連AG3の装飾図柄変動演出では、図36のAに示すように、事前の装飾図柄変動演出が停止表示された後、図36のBに示すように、擬似1の装飾図柄変動演出が開始されて、ハズレで停止表示させる状態で、図36のCに示すように、中図柄CPに、擬似連用図柄SPが仮停止される。その後、図36のDに示すように、待機位置P1に配置されていたカメラギミック131が、擬似連用図柄SPを隠すように、待機位置P1から移動して繰出位置P2に配置されて、スピーカ54からのパシャというシャッタ音の発生とともに、カメラギミック131(補助画像表示部20)の補助画面20aの表示が、「刀」の通常演出図柄NPから「戦」の擬似連用図柄SPに変更される。その後、カメラギミック131が移動を開始して、待機位置P1に復帰し(図36のE参照)、擬似2の装飾図柄変動演出が開始される(図36のF参照)。
その後、図36のGに示すように、ハズレの仮停止状態となるものの、補助画面20aの擬似連用図柄SPが、発光を伴なって変形して、図36のHに示すように、擬似連用図柄SPが、移動したように中図柄CPの位置に表示されて、補助画面20aに通常演出図柄NPが表示され、ついで、擬似3の装飾図柄変動演出が開始される(図37のI参照)。その後は、図37のJに示すように、リーチ状態となり、さらに、図示しないが、バトル演出を示唆する示唆図柄VPが表示され、そして、図37のKに示すように、バトル演出が開始され、ついで、図37のLに示すように、左側の主人公キャラクタが勝利して、バトル演出が終了するとともに、図37のMに示すように、大当たりの装飾図柄が停止表示され、擬似連AG3の装飾図柄変動演出が終了する。
(ハズレの場合)
なお、図示していないが、大当たりの変動パターンDと同じ変動時間(15秒)の変動パターンJ(図15参照)に対応した擬似連AB3の変動演出パターンが選択された場合には、図35に示す擬似連AB2でなく、図37のL,Mが図35のD2,E2と差し替えられた演出としてもよい。
また、図36,37に示す擬似連AG3の演出では、擬似連用図柄SPを補助画像表示部20の補助画面20aで表示させる際、カメラギミック131を中図柄CPの位置の前側に配置させたが(図36のD参照)、カメラギミック131を移動させずに、図33のD〜Fに示すように、表示画面19aに表示させた擬似連用図柄SP自体を移動させて、補助画面20aに表示し、その後、カメラギミック131を中図柄CPの前側(繰出位置P2)に移動させて、表示画面19a側に、転写させる演出としてもよい。
(7)実施形態のパチンコ遊技機の作用・効果
1.
実施形態のパチンコ遊技機10では、始動条件の成立(始動口22,23への入賞)により遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を行なうか否かを判定する判定手段(メイン制御部60の大当たり判定処理(S508、図13参照))と、
判定手段による判定結果に基づいて、図柄表示手段(特別図柄表示器39a,39b)において図柄(特別図柄)を変動表示させてから判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(メイン制御部60の特別図柄処理(S206)、図12参照)と、
図柄表示制御手段による図柄の変動表示に応じて、変動演出を表示画面19aに表示可能な主画像表示部19と、
所定の演出を表示可能な補助画面20aを有した補助画像表示部20と、
表示画面19aに所定の変動演出を表示させるように主画像表示部19を制御し、かつ、補助画面20aに所定の演出を表示させるように補助画像表示部20を制御する演出制御手段(サブ制御部85、詳しくは、サブ制御部85における演出制御部90と画像音響制御部100)と、
を備えて、
変動演出が、図柄表示手段の図柄の変動表示から停止表示するまでの一変動分の間に、所定の擬似連用図柄SPを表示して、所定回数の装飾図柄の変動表示と擬似的な変動停止(仮停止)とを行なう擬似連の装飾図柄変動演出を備え、
演出制御手段が、主画像表示部19の表示画面19aに擬似連用図柄SPを表示した際、補助画像表示部20の補助画面20aに擬似連用図柄SPを表示可能に構成されていることを特徴とする遊技機である。
実施形態のパチンコ遊技機10では、図30のF〜I、あるいは、図33のD〜F、さらには、図36のC〜Eに示すように、主画像表示部19の表示画面19aに擬似連用図柄SPを表示した後、補助画像表示部20の補助画面20aにストック(キープ・プール)するように擬似連用図柄SPを移し変えて、その後の擬似連の装飾図柄変動演出を開始する際に、補助画像表示部20の補助画面20aに移し変えた擬似連用図柄SPを利用している。そのため、遊技者は、擬似連用図柄SPが補助画像表示部20の補助画面20aにストックされるように表示されていれば、その後にその擬似連用図柄SPを利用した擬似2、擬似3等と、擬似連の装飾図柄変動演出が続く期待感を持って、楽しく遊技することができる。
したがって、実施形態のパチンコ遊技機10では、擬似連の演出をより楽しむことができる。
2.
実施形態のパチンコ遊技機10では、主画像表示部19の表示画面19aの周囲の第1位置(待機位置)P1と、表示画面19aに表示された擬似連用図柄SPを隠すように表示画面19aの前側に進入した第2位置(繰出位置)P2と、に補助画像表示部20を移動可能に、演出制御手段(サブ制御部85、詳しくは、サブ制御部85における演出制御部90とランプ制御部110)に動作を制御される表示部移動手段(補助画像表示部20をカメラギミック(可動役物)131として構成した可動役物装置130)を、さらに備え、
演出制御手段が、
擬似連用図柄SPを主画像表示部19の表示画面19aに表示させた際に、表示部移動手段(可動役物装置130)を制御して、補助画像表示部(カメラギミック131)20を、第1位置P1から第2位置P2に移動させるとともに、補助画面20aに擬似連用図柄SPを表示させ、その後、表示部移動手段を制御して、補助画像表示部(カメラギミック131)20を第2位置P2から移動させる構成としていることを特徴とする。
すなわち、実施形態では、図30のF〜I等に示すように、補助画像表示部20をカメラギミック131として、主画像表示部19の表示画面19aに表示した擬似連用図柄SPの前側にカメラギミック131を配置させ、そして、撮影するように、擬似連用図柄SPを補助画像表示部20に移し変える演出を行なっている。そのため、実施形態では、擬似連用図柄SPが補助画像表示部20の補助画面20aに表示される演出の際、可動役物としてのカメラギミック131の演出動作を伴なうことから、擬似連用図柄SPが補助画像表示部20の補助画面20aに演出表示される際、遊技者は、その演出表示を見て、楽しく遊技できる。
なお、実施形態では、図31のL〜N等に示すように、カメラギミック131を表示画面19aの前側の第2位置P2に配置させて第1位置P1に復帰させて、補助画像表示部20の補助画面20aに表示した擬似連用図柄SPを、主画像表示部19の表示画面19aに映し込む演出も行なっており、遊技者は、その演出表示を見て、一層、楽しく遊技できる。
勿論、実施形態では、補助画像表示部20をカメラギミック131として演出動作させずに、図33のD〜Fや、H,Iに示すように、擬似連用図柄SP自体を移動させるような演出(移動演出、移動変形演出)を行なって、主画像表示部19の表示画面19aから補助画像表示部20の補助画面20aに擬似連用図柄SPを移動させるように表示したり、あるいは、補助画像表示部20の補助画面20aから主画像表示部19の表示画面19aに擬似連用図柄SPを移動させるように表示してもよい。
3.
実施形態のパチンコ遊技機10では、補助画像表示部20を左右方向に移動させるカメラギミック131として例示したが、図38〜40に示すパチンコ遊技機10Aのように、カメラギミック141としての補助画像表示部20Aを上下に移動させて、主画像表示部19の下縁側の待機位置(第1位置)P1から上昇させ、かつ、縦長となるように回転させて、中図柄CPの配置位置の前側の繰出位置(第2位置)P2に、配置させ、その後、待機位置P1に復帰させるように、構成してもよい。
このカメラギミック141を備えた可動役物装置140は、補助画像表示部20Aを回動可能に保持する支持枠145が、図示しないガイドレールにより上下動可能に保持されるとともに、側面にラック145aが設けられている。ラック145aには、駆動モータ148の駆動軸148aに設けられたピニオン147が噛合しており、駆動モータ148が、駆動軸148aを正転駆動させれば、支持枠145が上昇し、駆動軸148aを逆転駆動させれば、支持枠145が下降するように構成されている。支持枠145は、その上端から上方に延びて上端の円柱状の支持軸146aを後方に延ばす支持軸部146を備えている。
カメラギミック141の背面には、支持軸部146の支持軸146aを嵌挿させたボス部142が配設されている。ボス部142は、支持軸146aを挿通させる軸支孔142aを備えるとともに、カメラギミック141の回転時に、支持軸部146における支持軸146a近傍と干渉しないように、凹部142bが形成されている。また、ボス部142には、下端を支持枠145の上端付近に固定させた引張りコイルばね150の上端を係止する係止フック142dが配設されている。そして、カメラギミック141の背面には、ばね150の付勢力に抗して、長方形状のカメラギミック141(補助画像表示部20)が、待機位置P1に配置されている姿勢の横長状態を維持するように、支持枠145の規制面145dに当接するストッパ143が配設されている。さらに、カメラギミック141の背面には、カメラギミック141が回転しつつ繰出位置P2に縦長状態を維持するように、支持枠145の規制面145eに当接するストッパ144が配設されている。また、ボス部142には、規制杆151の上端の軸支部151aを回動可能に軸支する係止ピン142cが形成されている。規制杆151は、下端に、規制ピン152に係止されるフック部151bが形成されている。
この可動役物装置140の作動を説明すると、駆動モータ148が駆動軸148aを正転駆動させて、支持枠145を上昇させれば、カメラギミック141は、待機位置P1から横長状態で上昇し、繰出位置P2近傍に位置すると、規制杆151のフック部151bが、固定位置に配置されていた規制ピン152に係止される。そして、さらに、支持枠145が上昇すると、支持枠145と一体的に、支持軸部146の支持軸146aが上昇するものの、ボス部142の係止ピン142cは、規制ピン152に係止された規制杆151の軸支部151aに係止された状態となることから、上昇移動が規制される。そのため、ボス部142は、係止ピン142cを上昇させずに、支持軸146aを挿通させている軸支孔142aを上昇させつつ、ばね150の付勢力に抗して、支持軸146a周りで回転し、カメラギミック141が縦長状態となって繰出位置P2に配置されることとなる。なお、この繰出位置P2への配置時には、ストッパ144が規制面145eに当接するため、カメラギミック141のそれ以上の回転が防止される。
また、この可動役物装置140では、支持枠145に検出片145bが設けられており、カメラギミック141が待機位置P1に配置された際には、検出片145bが、受光部と投光部とを有したセンサ149Aを遮光するため、センサ149Aにより、ギミック141の待機位置P1への配置を検出でき、ギミック141の繰出位置P2への配置時には、検出片145bが、受光部と投光部とを有したセンサ149Bを遮光するため、センサ149Bにより、ギミック141の繰出位置P2への配置を検出できる。そして、これらのセンサ149A,149Bの検知信号を利用して、ギミック141は、ランプ制御部110に、その動作が制御されている。
そして、このパチンコ遊技機10Aでは、カメラギミック141が、待機位置P1で横長状態となり、繰出位置P2で、表示画面19aの中図柄CPの配置位置で、縦長状態となる点が、カメラギミック131と相違するだけで、パチンコ遊技機10と同様に、図41〜43に示すように、演出動作する。ちなみに、この図例の図41,42のA〜Lを経て、図43のM〜Oと装飾図柄変動演出が表示される場合は、変動パターンB(変動時間60秒の大当たりのパターン)(図15参照)が選択され、そして、擬似連の装飾図柄変動演出が選択された際の演出例であり、図41〜42のA〜Lを経て、図43のP〜Rと装飾図柄変動演出が表示される場合は、変動パターンH(変動時間60秒のハズレのパターン)(図15参照)が選択され、そして、擬似連の装飾図柄変動演出が選択された際の演出例である。
4.
また、以上の各図例の場合には、特別図柄変動の一変動分の間に、補助画像表示部20の補助画面20aに、通常演出図柄NPから変更して擬似連用図柄SPを表示させ、そして、擬似連の装飾図柄変動演出を停止表示させる場合を例示した。しかし、図44〜46に示すように、擬似連の装飾図柄変動演出の開始前における事前の装飾図柄変動演出時に、擬似連用図柄を補助画像表示部20の補助画面20aに表示させる演出(予備演出、擬似連用図柄を写し取る撮影演出)を行なってもよい。すなわち、例えば、先読み演出判定処理(S2305、図23参照)のステップS2401において、対応変動パターンがC,I,Jの場合として、先行保留に大当たりが無く、そして、先行保留の内、予備演出を実行可能な変動時間を備えた変動パターンがあるとする。具体的には、図45のAに示す保3の位置に、ステップS2401での判定対象となる始動口22へ入賞した保留が発生しており、そして、保1の先行保留がハズレとして予備演出を実行可能な変動時間を有したハズレのものであり、さらに、保2の先行保留が予備演出を実行不能な変動時間としたハズレのものとする。
この場合は、図45のAのように、保3の先行保留の入賞時、先読み演出判定処理(S2305、図23参照)のステップS2401において、対応変動パターンが変動パターンC(図15参照)であれば、ステップS2401でYES→S2402でNOとして、ステップS2403に移行し、保2で無く、保1が十分な変動時間を有していることから、ステップS2403でYESとなり、そして、ステップS2404で、予備演出を予め行なって、そして、擬似連の本演出を実行すると判定されて、S2404でYESとなり、ステップS2405で予備演出開始フラグがONされ、ステップS2406で予備演出開始カウンタCP値が、1とセットされる。
そして、図45のAの保1の保留が特別図柄変動を開始することとなれば、その変動開始コマンドを受けた演出選択処理(S2205、図24参照)では、ステップS2501→S2502→S2503を経て、予備演出開始フラグがONされていることから、ステップS2504でYESとなり、S2507でCP値が−1され、CP値が0となり、S2508でYESとなり、予備演出開始フラグをOFFして(S2509)、本演出開始フラグをONし(S2510)、対応する変動演出パターン(予備演出・撮影演出)が設定され(S2511)、順次、ステップS2516〜S2518に移行し、後述する図44に示すタイムチャートの予備演出(撮影演出)が実行される。
そして、装飾図柄変動演出が停止表示されて、図45のAに示す保2の保留が変動を開始させる状態となれば、その変動開始コマンドを受けた演出選択処理(S2205、図24参照)では、ステップS2501→S2502→S2503を経て、予備演出開始フラグがOFFされていることから、ステップS2504でNOとなり、ステップS2505に移行し、本演出開始フラグがONされていることから、S2505でYESとなり、S2512に移行して、NOと判定されることから、ステップS2513に移行して、補助画面20aの表示を維持した対応する変動演出パターンが設定され(S2513)、順次、ステップS2516〜S2518に移行し、後述する図44に示すタイムチャートにおける補助画面20aの演出表示を維持した演出が実行される。
そして、装飾図柄変動演出が停止表示されて、次変動が開始される状態となれば、その変動開始コマンドを受けた後の演出選択処理(S2205、図24参照)では、ステップS2501→S2502→S2503を経て、予備演出開始フラグがOFFされていることから、ステップS2504でNOとなり、ステップS2505に移行し、本演出開始フラグがONされていることから、S2505でYESとなり、S2512に移行して、YESとなり、本演出開始フラグをOFFして(S2514)、対応する変動演出パターン(本演出・擬似連)が設定され(S2515)、順次、ステップS2516〜S2518に移行し、後述する図44に示すタイムチャートの本演出(擬似連)が実行される。
これらの予備演出と本演出とに関して、演出制御部90からのそれらの変動演出開始コマンドを受信した画像音響制御部100は、対応する演出を実行するように、画像表示部19,20やスピーカ54を制御し、また、ランプ制御部110が、対応する演出動作を行わせるように、センサ139A,139Bを利用して駆動モータ137の駆動を制御し、カメラギミック131に演出動作させることとなる。
すなわち、図44に示すように、まず、主画像表示部19の表示画面19aでは、予備演出の装飾図柄変動を開始させた後(B参照)、変動の停止表示のタイミングで、擬似連用図柄を表示し(C参照)、ついで、通常の装飾図柄変動演出を開始させ(E参照)、装飾図柄を停止表示する(F参照)。その後、擬似1の装飾図柄変動演出を開始し(G参照)、仮停止させて(H参照)、擬似連用図柄を表示して(I参照)、擬似2の変動を開始させ(K参照)、リーチ状態として(L参照)、仮停止させてバトル演出を開始し(M参照)、その後、バトル演出を終了させて(N参照)、装飾図柄変動演出を停止表示する(O参照)。
また、その際、補助画像表示部20の補助画面20aでは、刀を表示し(B参照)、その後、所定のタイミングで撮影したように擬似連用図柄を表示し(D参照)、そしてその後、所定のタイミングで刀を表示し(M参照)、さらに、「祝」を表示する(N参照)。
カメラギミック131の演出動作では、まず、待機位置P1に配置させておき(B参照)、その後、所定のタイミングで移動を開始させて、繰出位置P2に配置させ(D参照)、その後、所定のタイミングで移動を開始させて、待機位置P1に復帰させる(E参照)。そしてその後、所定のタイミングで移動を開始させて、繰出位置P2に配置させ(I参照)、そして、移動を開始させて、待機位置P1に復帰させるように(J参照)、演出動作させる。
そのため、この擬似連MG1の装飾図柄変動演出では、図45のAに示すように、事前の装飾図柄変動演出が停止表示された後、図45のBに示すように、予備演出(撮影演出)の装飾図柄変動演出が開始され、図45のCに示すように、中図柄CPの位置に擬似連用図柄SPが表示され、その後、待機位置P1に配置されていたカメラギミック131が、移動し始めて、擬似連用図柄SPを隠すように、繰出位置P2に配置される。すると、図45のDに示すように、スピーカ54からのパシャというシャッタ音の発生とともに、カメラギミック131(補助画像表示部20)の補助画面20aの表示が、「刀」の通常演出図柄NPから「戦」の擬似連用図柄SPに変更される。その後、カメラギミック131が移動を開始して、待機位置P1に復帰し(図45のE参照)、つぎの装飾図柄変動演出が開始される。そして、補助画面20aに擬似連用図柄SPが表示された状態が維持されて、装飾図柄変動が停止表示させる(図45のF参照)。
その後、図45のGに示すように、擬似1の装飾図柄変動演出が開始されて、図45のHに示すように、ハズレの状態で仮停止される。ついで、図46のIに示すように、カメラギミック131が待機位置P1から中図柄CPを隠すように繰出位置P2に配置され、ついで、図46のJに示すように、待機位置P1に復帰される。その際、カメラギミック131の補助画面20aに表示されていた擬似連用図柄SPが、転写(複写)されるように中図柄CPの位置に表示される。
その後、図46のKに示すように、擬似2の装飾図柄変動演出が開始され、図46のLに示すように、リーチ状態となり、かつ、図示しないが、バトル演出の開始を示唆する示唆図柄VPが表示され、図46のMに示すように、バトル演出が開始され、ついで、図48のNに示すように、左側の主人公キャラクタが勝利して、バトル演出が終了するとともに、カメラギミック131の補助画面20aに「祝」が表示され、図46のOに示すように、大当たりの装飾図柄が停止表示され、擬似連MG1の装飾図柄変動演出が終了する。
なお、補助画面20aの演出表示に関しては、図46のJ,K,Lの括弧書きに示すように、表示画面19aの中図柄CPの位置に擬似連用図柄SPを移し終えた後には、擬似連用図柄SPでなく、通常演出図柄NPを表示するようにしてもよい。
以上のように、特別図柄の変動を複数回跨いで、擬似連用図柄SPを利用して、擬似連の装飾図柄変動演出を行なってもよい。
なお、図44〜46では、本演出の二つ前の保留の装飾図柄変動時に、予備演出(擬似連用図柄の撮影演出)を行なったが、変動時間の関係上、本演出の直前の保留の装飾図柄変動時に、予備演出を行なってもよい。この場合、先読み演出判定処理(S2305、図23参照)のステップS2404において、事前判定結果のコマンドを受信した保留が、予備演出を実行すると判定されると(S2404でYES)、予備演出開始フラグがONされ(S2405)、ステップS2406において、予備演出開始カウンタとして、CP値が2としてセットされ、その後、演出選択処理(S2205,図24参照)で2回の変動開始コマンドが受信されれば、ステップ2508において、CP=0となり、本演出の直前の保留の装飾図柄変動時に、予備演出が行なわれ、その後の次変動時に、本演出が行われることとなる。
また、実施形態のパチンコ遊技機10において、擬似連の装飾図柄変動演出の開始前における事前の装飾図柄変動演出時に、擬似連用図柄を補助画像表示部20の補助画面20aに表示させる演出(予備演出、擬似連用図柄を写し取る撮影演出)を行なう際、カメラギミック131としての補助画像表示部20を、第1位置P1や第2位置P2に移動させて、図45,46に示すような擬似連用図柄SPを写し取るような演出動作をさせずに、図33のD〜Fや、H,Iに示すように、擬似連用図柄SP自体が移動するような演出(移動演出、移動変形演出)を行なって、主画像表示部19の表示画面19aから補助画像表示部20の補助画面20aに擬似連用図柄SPを移動させるように表示したり、あるいは、補助画像表示部20の補助画面20aから主画像表示部19の表示画面19aに擬似連用図柄SPを移動させるように表示してもよい。
5.
また、実施形態のパチンコ遊技機10として、カメラギミック131としての補助画像表示部20を第1位置P1から第2位置P2に配置させて、中図柄CPの位置の装飾図柄を写し取るように補助画面20aに表示する予備演出(撮影演出)を行い、その後、写し取った転写図柄TPを、装飾図柄変動を停止表示する際に、利用するような本演出(転写演出)を行ってもよい。
(大当たりの場合)
例えば、先読み演出判定処理(S2305、図23参照)のステップS2401において、対応変動パターンが大当たりの変動パターンD(変動時間15秒)の場合として、先行保留に大当たりが無く、そして、先行保留の内、予備演出(撮影演出)を実行可能な変動時間を備えた変動パターンがあるとする。具体的には、図49のAに示す保2の位置に、ステップS2401での判定対象となる始動口22へ入賞した保留が発生しており、そして、保1の先行保留が予備演出を実行可能な変動時間を有したハズレのものとする。
この場合は、図49のAのように、保2の先行保留の入賞時、先読み演出判定処理(S2305、図23参照)のステップS2401において、対応変動パターンが変動パターンD(図15参照)であれば、ステップS2401でYES(この判定では、変動パターンDはOKとして判定する)→S2402でNOとして、ステップS2403に移行し、保1が十分な変動時間を有していることから、ステップS2403でYESとなり、そして、ステップS2404で、予備演出を予め行なって、そして、本演出を実行すると判定されて(この判定は、例えば、実行する判定割合を50%としている)、S2404でYESとなり、ステップS2405で予備演出開始フラグがONされ、ステップS2406で予備演出開始カウンタCP値が、1とセットされる。
そして、図49のAの保1の保留が特別図柄変動を開始することとなれば、その変動開始コマンドを受けた演出選択処理(S2205、図24参照)では、ステップS2501→S2502→S2503を経て、予備演出開始フラグがONされていることから、ステップS2504でYESとなり、S2507でCP値が−1され、CP値が0となり、S2508でYESとなり、予備演出開始フラグをOFFして(S2509)、本演出開始フラグをONし(S2510)、対応する変動演出パターン(予備演出・撮影演出)が設定され(S2511)、順次、ステップS2516〜S2518に移行し、後述する図47に示すタイムチャートの予備演出(撮影演出)が実行される。
そして、装飾図柄変動演出が停止表示されて、図49のAに示す保2の保留が変動を開始させる状態となれば、その変動開始コマンドを受けた後の演出選択処理(S2205、図24参照)では、ステップS2501→S2502→S2503を経て、予備演出開始フラグがOFFされていることから、ステップS2504でNOとなり、ステップS2505に移行し、本演出開始フラグがONされていることから、S2505でYESとなり、S2512に移行して、YESとなり、本演出開始フラグをOFFして(S2514)、対応する変動演出パターン(転写図柄TPを転写する本演出)が設定され(S2515)、順次、ステップS2516〜S2518に移行し、後述する図47に示すタイムチャートの本演出が実行される。
これらの予備演出と本演出とに関しては、演出制御部90からのそれらの変動演出開始コマンドを受信した画像音響制御部100が、対応する演出を実行するように、画像表示部19,20やスピーカ54を制御し、また、ランプ制御部110が、対応する演出動作を行わせるように、センサ139A,139Bを利用して駆動モータ137の駆動を制御して、カメラギミック131に演出動作させることとなる。
すなわち、図47に示すように、まず、主画像表示部19の表示画面19aでは、予備演出の装飾図柄変動を開始させた後(B参照)、仮停止させて、写し取る転写図柄TPを表示させ(C参照)、ついで、装飾図柄変動を停止表示し(E参照)、その後、装飾図柄変動演出を開始させ(F参照)、ついで、リーチ状態で仮停止させ(G参照)、書き換えて(H参照)、そして、装飾図柄変動を停止表示する(I参照)。
また、その際、補助画像表示部20の補助画面20aでは、刀を表示し(B参照)、その後、所定のタイミングで撮影したように転写図柄を表示し(D参照)、そしてその後、所定のタイミングで「祝」を表示する(I参照)。
カメラギミック131の演出動作では、まず、待機位置P1に配置させておき(B参照)、その後、所定のタイミングで移動を開始させて、繰出位置P2に配置させ(D参照)、その後、所定のタイミングで移動を開始させて、待機位置P1に復帰させる(E参照)。そしてその後、所定のタイミングで移動を開始させて、繰出位置P2に配置させ(H参照)、そして、移動を開始させて、待機位置P1に復帰させるように(I参照)、演出動作させる。
そのため、この撮影転写演出SG1の装飾図柄変動演出では、図49のAに示すように、事前の装飾図柄変動演出が停止表示された後、図49のBに示すように、予備演出(撮影演出)の装飾図柄変動演出が開始され、図49のCに示すように、中図柄CPの位置に転写図柄TPが表示され、その後、待機位置P1に配置されていたカメラギミック131が、移動し始めて、転写図柄TPを隠すように、繰出位置P2に配置されて(図49のD参照)、スピーカ54からのパシャというシャッタ音の発生とともに、カメラギミック131(補助画像表示部20)の補助画面20aの表示が、「刀」の通常演出図柄NPから「7」の転写図柄TPに変更される。その後、カメラギミック131が移動を開始して、待機位置P1に復帰するとともに、装飾図柄変動が停止表示され(図49のE参照)、そして、つぎの装飾図柄変動演出が開始される(図49のF参照)。
そして、補助画面20aに転写図柄TPが表示された状態が維持されて、装飾図柄変動がリーチ状態で仮停止される(図49のG参照)。その後、図49のHに示すように、カメラギミック131が待機位置P1から中図柄CPを隠すように繰出位置P2に配置され、ついで、図49のIに示すように、待機位置P1に復帰される。その際、カメラギミック131の補助画面20aに表示されていた転写図柄TPが、転写(複写)されるように中図柄CPの位置に表示されて、主画像表示部19の表示画面19aには、大当たりを報知する装飾図柄が停止されるとともに、補助画像表示部20の補助画面20aに「祝」が表示されて、撮影転写演出SG1の装飾図柄変動演出が終了する。
(ハズレの場合)
演出選択処理(S2205、図24参照)のS2506において、変動パターンJ(変動時間15秒)(図15参照)に対応して撮影転写演出SB1(図50参照)の変動演出パターンが選択された場合には、対応してセットされた変動演出開始コマンド(S2516参照)が送信されると、図48に示すタイムチャートのように、変動演出開始コマンドを受信した画像音響制御部100が、対応する演出を実行するように、画像表示部19,20やスピーカ54を制御し、ランプ制御部110が、対応する演出動作を行わせるように、センサ139A,139Bを利用して駆動モータ137の駆動を制御して、カメラギミック131に演出動作させる。
図48のタイムチャートは、図47のタイムチャートと相違して、Hの欄の演出が変更されて、カメラギミック131の煽り演出が実行されて、ハズレの装飾図柄が停止表示される。すなわち、図47のA〜Gや図49のA〜Gと同様に、図48のA〜Gや図50のA〜Gに示すように処理された後、図50のH(図48のH参照)に示すように、カメラギミック131が、中図柄CPの位置まで移動せず、左図柄LPの位置に侵入して待機位置P1に戻る進退移動を複数回(例えば、2回)行なって、図51のI(図48のI参照)に示すように、待機位置P1に復帰した後、表示画面19aが、装飾図柄変動を停止表示させてハズレを報知し、その後、補助画面20aの転写図柄TPを通常演出図柄NPに替えて、次変動の装飾図柄変動演出を開始する(図51のJ)。
なお、補助画面20aの演出表示に関しては、図51の括弧書きのI,Jに示すように、所定回数の装飾図柄変動を経過するまで、転写図柄TPを表示しておき、大当たりがなければ、転写図柄TPを通常演出図柄NPに替えるように構成してもよい。
6.
また、図49では、カメラギミック131が、待機位置(第1位置)P1から中図柄CPの繰出位置(第2位置)P2まで、移動させるように構成したが、図52に示すように、中図柄CPの隣の左図柄LP(若しくは右図柄RP)の位置を繰出位置(第2位置)P2として、カメラギミック131を移動させて、撮影転写演出を行ってもよい。
7.
なお、図47〜51では、撮影転写演出を行なう際、カメラギミック131としての補助画像表示部20を、第1位置P1や第2位置P2に移動させて行なっているが、図33のD〜Fや、H,Iに示すように、転写図柄TP自体が移動するような演出(移動演出、移動変形演出)を行なって、主画像表示部19の表示画面19aから補助画像表示部20の補助画面20aに転写図柄TPを移動させるように表示したり、あるいは、補助画像表示部20の補助画面20aから主画像表示部19の表示画面19aに転写図柄TPを移動させるように表示してもよい。勿論、転写図柄TPは、図例のような「7」に限らず、他の装飾図柄としてもよい。
8.
また、図47〜52では、特別図柄の変動を複数回跨いで、転写図柄TPを利用する装飾図柄変動演出を行なっているが、特別図柄の一変動分の間で、所定の転写図柄TPを利用して、補助画像表示部20の補助画面20aに転写図柄TPを表示させ、そして、その転写図柄TPを主画像表示部19の表示画面29aに移し変える演出(補助画面利用演出)を行なうように構成してもよい。換言すれば、図49のB〜I、図50,51のB〜I、さらに、図52のB〜Iの演出を、仮停止を挟んで、特別図柄の一変動分の間で、演出表示するように構成してもよい。
9.
なお、カメラギミック131,141が進退移動を繰り返すような煽り演出に関し、図例の場合には、図32のA1や図50のHに示すように、いずれも、ハズレとなる場合を例示したが、大当たりの場合、例えば、図31のLからMに移行する際や図49のGからHに移行する際にも、煽り演出を採用して、カメラギミック131,141を、ガタガタさせるように、待機位置P1付近で複数回進退移動させ、そして、繰出位置P2に配置させてもよい。
勿論、カメラギミック131,141を移動させずに、補助画像表示部20の補助画面20aから擬似連用図柄SPを主画像表示部19の表示画面19aに移動させる場合も、図35のA2に示すようなハズレとなる場合だけでなく、図33のHや図34のKに示すような大当たりとなる場合にも、煽り演出を採用して、表示画面19a側に移動するかどうかと、進退するような変形(移動)を複数回繰り返して、擬似連用図柄SPを表示画面19a側に移動させてもよい。
10.
また、擬似2等の変動開始に関し、例えば、図30のH,I,Jに示すように、カメラギミック131が待機位置P1に復帰してから、擬似2の変動を開始させているが、図30のHに示すように、カメラギミック131の補助画面20aに擬似連用図柄SPを転写した際に、直ちに、擬似2の変動を開始してもよい。図36のDに示す場合も同様に、補助画面20aに擬似連用図柄SPを転写した際に、直ちに、擬似2の変動を開始してもよい。
11.
同様に、擬似2等の変動開始に関し、カメラギミック131,141を移動させずに、擬似連用図柄SP自体を移動させる際、例えば、図33のD,E,Fのように、擬似連用図柄SPが補助画面20aに移動した後に、擬似2の変動を開始するのではなく、図33のEの時点、すなわち、表示画面19aから補助画面20aに擬似連用図柄SPが移動し始める際に、擬似2の変動を開始させてもよい。換言すれば、擬似2の変動が開始されるタイミングで、擬似連用図柄SPを表示画面19aから補助画面20aに移し変えてもよい。
12.
さらに、カメラギミック131,141が中図柄CPの前の繰出位置P2に配置された際、例えば、図30のGに示すような場合、中図柄CPの擬似連用図柄SPがカメラギミック131により隠れてしまう。そのため、表示画面19aで表示していた中図柄CPの擬似連用図柄SPは、補助画面20aに移し変えたように、消してもよい。なお、図例の場合には、図30のIに示すように、中図柄CPの位置には、擬似連用図柄SPを表示したままとしている。
13.
なお、補助画面20aに擬似連用図柄SPを表示していない状態で、カメラギミック131が、待機位置P1から繰出位置P2まで移動する際に、左図柄RPの前を横切るが、その際、補助画面20aには、横切る表示画面19aの領域の画像を、同期させて、表示してもよい。例えば、図30のFからGに移行する際、表示画面19aの左縁側から中図柄CPの領域における補助画面20aで隠れる表示画面19aの画像自体の「6」や「戦」等を、補助画面20aに同期させて表示させてもよい。
14.
補助画像表示部20の補助画面20aに擬似連用図柄SPを移し変えるような演出を行なっている際、左図柄LPや右図柄RPが停止表示されていても、当然に、特別図柄は変動中であり、メイン表示器36の対応する第1特別図柄表示器39aや第2特別図柄表示器39b、及び、サブ表示器120の対応する第1表示器121や第2表示器122は、所定の部位を点灯、消灯させる等して、変動中であることを報知している。
15.
なお、カメラギミック131,141が移動動作する場合には、特別図柄変動の変動開始と変動停止とに伴なう装飾図柄変動の開始時と停止時とには、その装飾図柄変動の状態を視認できる必要があることから、それらの装飾図柄変動の開始時と停止時とには、カメラギミック131,141は、表示画面19aを隠さないように、動作設定(禁則処理)されている。
16.
また、実施形態では、擬似連の演出として、図柄表示手段の図柄の変動表示から停止表示するまでの一変動分の間に、所定の擬似連用図柄を表示して、装飾図柄の変動表示と擬似的な変動停止(仮停止)とを行なう演出を例示したが、擬似連演出としては、他に、一変動分の間に、所定の擬似連用図柄を表示して、所定回数の装飾図柄の変動表示と擬似的な停止とを行なわずに、所定回数の連続演出を行なう場合の擬似連演出も、本願発明に含まれるものである。