JP6073542B2 - 地震予知方法、及び地震予知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、地震予知方法、及び地震予知装置に関する。
大地震が発生すると、人的被害、物的被害は多大なもので、地震大国日本では、地震発生時に避難や対処するのに最低限の事前予報が必要である。従来より、地震の発生日時及び場所等を予測し、地震災害による被害をなくすための研究、試験等がなされている。例えば、地震発生後、各地に設置された観測装置によって観測されたデータを用いて、主震動であるS波の到達前に、利用者にその居住場所での地震の予測強度や予測到達時刻を知らせる方法及び装置が知られている(特許文献1)。
また、地震の発生前に観測される前兆現象を利用した地震の予知も試みられている。例えば、前兆現象の1つとして、動物の異常行動が挙げられる。
特開2003−66152号公報
しかしながら、特許文献1においては、地震が発生する前ではなく、地震の発生後に地震予知のシステムが実施される。これでは、地震の被害が一番大きく発生すると考えられる震源近くでは、緊急避難などの行動をとるための十分な時間が確保できない。また、動物の異常行動に基づいて、地震予知を確実に行う方法は、確立されていない。
これまでの地震予知に関し、いろんな研究やシステムが開発されているが、地震予知の手段は確立されていない。強いていえば、気象庁が出す緊急地震速報であるが、地震予知とは全くことなり、地震発生後、震源地から広がるS波P波の伝搬速度差を用い、瞬時に到達先に通報するシステムである。すなわち、気象庁の緊急地震速報の定義によれば、緊急地震速報は地震の発生直後に、震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して震源や地震の規模(マグニチュード、(以降Mと記す。))を直ちに推定し、予報及び警報としている。これに基づいて各地での主要動の到達時刻や震度を予測し、可能な限り素早く知らせる地震動の予報、警報であるとされている。つまり地震発生後の地震波を捕えてから発表するものであることから、地震の発生を予知しているわけではない(いわゆる地震予知ではない)。
すなわち、既存の警報システムでは、地震波到達地点へ数秒からか十数秒前に、通報するのが限界であった。ちなみに震源から遠くに離れた距離の地域ならば、数十秒前に通報する能力はあるが、そのような遠い地域では震度も減衰しているので、震災予防効果は薄い。すなわち、これらはすべて大きな地震が既に発生した後の予報であり、震災予防効果は薄い。
そこで、本発明は、上記問題点を解決すべく、地震発生前に予報可能な地震予知方法、地震予知装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者は、地震発生前の兆候、現象等について鋭意検討を行った結果、本発明を見出すに至った。
すなわち、本発明の地震予知方法は、0.1mGal未満の加速度を伴う振幅と、1Hz以下の周波数と、1周期が1秒以上の振動とによって特定される地震予兆波以外の地盤振動を除振する除振手段と、前記地震予兆波により共振する電子顕微鏡と、前記共振した電子顕微鏡の像を監視する監視手段と、からなる地震予知装置によって、地震発生前に生じる前記地震予兆波を検出することにより、地震を予知することを特徴とする。
また、本発明の地震予知方法の好ましい実態態様において、加速度が1mGal以下、好ましくは0.1mGal以下の加速度を伴う振幅であることを特徴とする。また、本発明の地震予知方法の好ましい実態態様において、加速度が0.05mGal以下の加速度を伴う振幅であることを特徴とする。
本発明の地震予知装置は、0.1mGal未満の加速度を伴う振幅と、1Hz以下の周波数と、1周期が1秒以上の振動とによって特定される地震予兆波以外の地盤振動を除振する除振手段と、前記地震予兆波により共振する電子顕微鏡と、前記共振した電子顕微鏡の像を監視する監視手段と、からなることを特徴とする。
また、本発明の地震予知装置の好ましい実施態様において、前記電子顕微鏡が、透過型電子顕微鏡、又は走査型電子顕微鏡であることを特徴とする。
また、本発明の地震予知装置の好ましい実施態様において、前記除振手段が、除振台であることを特徴とする。
また、本発明の地震予知装置の好ましい実施態様において、前記電子顕微鏡の分解能が、10nm以下であることを特徴とする。
また、本発明の地震予知装置の好ましい実態態様において、前記監視手段が、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサー、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサー、光電子増倍管であることを特徴とする。
また、本発明の地震予知装置の好ましい実態態様において、さらに、前記電子顕微鏡の画像から振動成分を検出する検出手段を有することを特徴とする。
また、本発明の地震予知装置の好ましい実態態様において、前記検出手段が、FFT(高速フーリエ変換)画像解析法、クロスコリレーション法、又はヤングフリンジ法により前記振動成分を検出するものであることを特徴とする。
本発明の地震予知方法及び地震予知装置によれば、地震発生前に地震の速報が可能であるので、地震発生時の避難、対処するのに最低限の時間を確保することが可能となるという有利な効果を奏する。また、本発明によれば、地震を少しでも早く予知することにより、震災で、已むなく発生する人命被害、物的被害の大幅な軽減に寄与するという有利な効果を奏する。
図1は、本発明において適用可能な透過型電子顕微鏡の一例における基本構成の概念図を示す。 図2は、地震予知装置の一実施態様における、長周期微弱振動検出機構の構成模式図を示す。 図3は、時間経過と分解能減衰量の変化のプロットを平滑線で結びグラフ化して示した参考図である。 図4は、FFT画像解析法を用いた長周期微弱振動検出手段の一例を示す図である。 図5は、クロスコリレーションの原理を用いた長周期微弱振動検出手段の一例を示す図である。 図6は、FFT画像解析法とヤングフリンジ法を合わせ用いた長周期微弱振動検出手段の一例を示す図である。 図7は、除振台の振動絶縁性能(除振性能)表の一例を示す図である。上の線(薄い灰色の線)で示すデータは、逆位相による静振制御機構を備えていない除振台の性能を示す(いわゆるエアサスペンション型による従来のもの)。下の線(黒線)で示すデータは逆位相による静振制御機構を備えた除振台(いわゆるアクティブ型のもの)の性能を示す。 図8は、分解能0.1mGalのサーボ型加速度計で実測した振動スペクトラムの例を示す。黒線(上の線)は、フロアー上において、灰色の線(下の線)は、基礎(地面、岩盤)上において、それぞれ同時に測定した振動スペクトラムを示す。概ね楕円で囲んだ部分は、現在の加速度センサー等の性能では、正確な測定を困難にしている範囲であり、それがゆえに、今回新たに発見された地震予兆波も長年検出されずにいたと考えられる。 図9は、気象庁が発表した2011年3月10日と11日における震度3以上の地震観測データを示す図である。 図10は、加速度センサーで検出した実測振動波形例を示す図である。(Z振動波形の例を示す図である。)
本発明の地震予知方法は、地震発生前に生じる地震予兆波を検出することにより、地震を予知することを特徴とする。これまで知られている地震波としては、主として、実体波、表面波、自由振動等がある。実体波は、P波、S波、後続波がある。
P波とは、Primary wave(第一波)またはCompressional wave(疎密波)という。進行方向に平行に振動する弾性波である。固体・液体・気体を伝わる。速度は岩盤中で5〜7km/秒、地震発生時最初に到達する地震波で、初期微動を起こす。海上の船舶においては、観測される海震はこれによる。
また、S波とは、Secondary wave(第二波)またはShear wave(ねじれ波、たわみ波もしくは剪断波)という。進行方向と直角に振動する弾性波である。固体を伝わる。速度は岩盤中で3〜4km/秒、P波に続いて到達し、主要動(しゅようどう)と呼ばれる大きな揺れを起こす。断層破壊ではS波の振幅が大きくなる傾向にあるが、等方爆発では理論上S波は発生しない。(※P波・S波を「縦波」・「横波」と呼ぶことがあるが、あくまでも進行方向に対しての縦横であり、P波で建物が上下に揺れる、あるいはS波で建物が左右に揺れるとは限らない。ただし地震計での記録などを見ると、震源が浅い地震における震央のごく近傍などを除き、P波は上下成分が、S波は水平成分が卓越する傾向にある。)
また、後続波とは、P波及びS波が地球内部の各不連続面や海底、地表で反射、屈折した波を総称して呼ぶ。
また、表面波とは、地球の表面を伝わる表面波をいう。P波、S波が、岩盤中を伝わるため実体波と呼ばれるのに対して、固体と気体(または液体)の境界のみを伝わるため、境界波とも呼ばれる。周期が長く、振動幅も大きい。また、P波・S波と比べて減衰しにくい。伝播機構により、レイリー波・ラブ波の区別がある。伝わる速度は、S波と同程度かやや遅い。
また、自由振動とは、M8を超えるような巨大地震では、地球全体の振動が観測される振動である。これらは地球の自由振動と呼ばれる。膨張・収縮を繰り返すものと、ねじれ振動を行うものに大別され、それぞれ空間的な周期によって各モードに細分される。最も顕著なモードは地球全体が膨張と伸縮を繰り返すもの(0S0)で、周期は千秒を超える。長らく理論のみで実観測例がなかったが、チリ地震で観測に成功した。近年ではM7以下の地震でも観測されることがある。
本発明の地震予知方法において、地震発生前に生じる地震予兆波は、上記のいずれの地震波にも属さない、全く新しい、知られていない波、振動であると考えられる。本発明は、当該地震予兆波、振動を検出することにより、地震を予知することを特徴とする。好ましい実態態様において、前記地震予兆波が振動である。当該振動の一例は、後述する実施例において説明する。
また、本発明の地震予知方法の好ましい実態態様において、地震予兆波(地震前振動)を確実に捕えるという観点から、前記振動が、周波数が10Hz以下である。より好ましくは、5Hz以下、さらに好ましくは、1Hz以下である。10Hzを超えると、現在の最先端技術においても、地震予兆波と、生活振動などによる周波数のものとが混在した状態となり、これらを明確に区別することが困難となる傾向にあるからである。なお生活振動とは、社会活動の営みにより発生する振動で、たとえば、車両の走行、鉄道の走行、送電振動(変圧器の振動)、送水動力などにより発生する振動を主に指すが、さらには、風が建物や樹木に当たることで発生する振動や、海岸線で発生する増波振動など、自然の影響でも多様な振動が常に発生しているので、便宜上、地震による振動以外をまとめた総称として用い、以降は、生活振動と称す。
また、本発明の地震予知方法の好ましい実態態様において、地震予兆波(地震前振動)を確実に捕えるという観点から、前記振動が、1周期が略0.1秒以上、好ましくは略0.5秒以上である。より好ましくは、前記振動の1周期が略1秒以上である。
また、本発明の地震予知方法の好ましい実態態様において、前記振動において、加速度センサー検出能力以下の加速度を伴う振幅である。つまり加速度が1mGal以下、好ましくは0.1mGal以下の加速度を伴う振幅であることを特徴とする。さらに好ましくは、加速度が0.05mGal以下の加速度を伴う振幅である。地震予兆波(地震前振動)の加速度以上であれば、加速度が小さくなるほど、他のノイズとなる振動を除去でき、地震予兆波を確実にとらえることが可能となる。
例えば、図8は、分解能0.1mGalのサーボ型加速度計で実測した振動スペクトラムの例を示すが、当該振動スペクトラムは、測定地点が異なれば当然異なるし、測定地点が同じであっても、測定する時間帯、例えば、深夜、昼間、朝、夜等によっても異なる。この振動スペクトラムは近くでビルの建設等をしていれば、平常時より大きく乱れるであろう。したがって、厳密にいえば、前記振動において、加速度センサー検出能力以下の加速度を伴う振幅とは、本発明の地震予知方法や地震予知装置を適用して測定する地点の測定時間における、検出加速度以下の加速度を伴う振幅ということになる。
例えば、図8の測定地点、測定時間における場合、約0.1mGal〜約1mGalのところに、検出加速度が分布しているので、この場合には、前記振動において、加速度センサー検出能力以下の加速度を伴う振幅とは、約0.1mGal〜約1mGal以下の加速度を伴う振幅となる。要するに、当該加速度センサーの検出能力以下の加速度を伴う何らかの振幅が、地震予兆波、地震前振動に関与していると考えられる。
例えば、本発明における地震予兆波(振動)は、上記のような周期、振幅、周波数等のいずれかによって、特定可能である。これら以外の周期、振幅、周波数を有する波、振動を除外して、本発明における地震予兆波(振動)のみを検出する手っ取り早い方法は、特に限定されるものではないが、例えば除振手段を用いて、生活振動などの振動をキャンセルすることができる手段によって、実現可能である。
例えば、生活振動も含めた波形、振動を、従来から地震予知装置において用いられている加速度センサーを用いて捕えようとしても、図10に示すようにノイズばかりで、どの振動がどこ由来なのか全く不明である。既存の除振手段、除振装置等を利用して、上手くキャンセルできれば、本発明における地震予兆波(振動)を捕えることができる。なお、地震予兆波(振動)としたのは、波というほど完全な波形が得られているわけではないので(例えば、一例の図3を参照)、振動と称すほうがより正確であると考えたからである。
本発明における振動(地震前振動)は、最新の加速度センサーによっても補正できないほど、周期が長く、振幅も小さく、周波数も小さいものであり、長周期微弱振動ともいうことができる。地震予知は、これまで、もっぱら加速度センサーに依存してきていたが、既存の高性能加速度センサーによっても現在の性能では、本発明における地震予兆波は、補足することが極めて困難である。それゆえに、今回発明者が偶然にも、地震前の振動を捕えることに成功したがゆえに、本発明完成に至ったものである。
これまで、加速度センサー技術も進歩し、静電容量検出方式、ピエゾ抵抗方式、熱検知方式など多様な方式の加速度センサーが生み出されてきた。中でも近年振動測定や地震観測において小型かつ非常に精度が高い測定が可能なことからサーボ型加速度センサーが主流となっている。さらに最近、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の進歩により、最小加速度分解能を0.1mGalとしたサーボ型3軸加速度センサーも登場しているがこれらの加速度センサーから見れば、長周期微弱振動においてのナノやピコレベル単位系の加速度は、皆無に等しく速度の変化率を得ることは出来ない。なお、加速度とは、単位時間当たりの速度の変化率、つまり「1秒間に変化する速度の変化量」を指し単位には m/s2(メートル毎秒毎秒)が用いられるが地震の揺れの加速度にはガル (Gal) という単位が使用される (100Gal=1m/s2)。
本発明の地震予知方法においては、下記の本発明の地震予知装置において説明する除振手段を用いて、生活振動などをきれいに除去して、地震予兆波を検出してもよい。
次に、本発明の地震予知装置について説明する。本発明の地震予知装置は、地盤振動を除振する除振手段と、電子顕微鏡と、前記電子顕微鏡の像を監視する監視手段と、からなることを特徴とする。
地盤振動を除振する除振手段としては、特に限定されず、既存の除振手段を用いることができる。但し、当該除振手段は、あくまで、生活振動等に起因する、地震以外の地盤振動を除振するものである。すなわち、地震由来の地盤振動(すなわち、地震予兆波(地震前振動))はフィルターを突き抜けて到達する一方で、反対に生活振動等に起因する地盤振動を除振するようにする。そうしなければ、本発明の地震予知装置においても、地震由来の地震予兆波(振動)を検出することができないためである。好ましい実施態様において、前記除振手段が、除振台である。除振台は、既存のもので、高性能なものから種々の性能を有するものを利用することができる。目的とする地震の種類、振動、地震予兆波、伴う加速度の種類によって、的確な除振台を利用することができる。
ここで、除振について例えば図2を用いて説明すれば以下のようである。図2は、地震予知装置の一実施態様における、長周期微弱振動検出機構の構成模式図を示す。除振台は、図2において、例えば、振動検出器43、検出器固定台44、電子顕微鏡ベースフレーム45、逆位相印加用アクチュエーター52等により構成することができる。除振台は、振動検出器43によって地盤振動を検出し、例えば、逆位相印加用アクチュエーター52によって、その振動波形の逆位相の振動を作り、除振台を支える支柱に与えると、除振台テーブルに、地盤振動(地震予兆波以外の振動。具体的には生活振動などに起因する地盤振動。)は伝わらない構造となっている。このような除振台は、一般的にアクティブ除振台と呼ばれ、既存除振台製造メーカにより多様な逆位相印加機構を用いたアクティブ除振構成があるので、逆位相印加用アクチュエーターに限定するものではない。
地震予兆波、すなわち、地震前振動は、上述のように、振動の周波数が10Hz以下であるか、振動の1周期が略0.5秒以上であるか、前記振動の加速度が0.05mGal以下であるか等のいずれかによって特定可能である。
よって、上記地震予兆波を観察できるような除振手段の設定を行い、地震予兆波(地震前振動)を検出することができる。
また、本発明の地震予知装置の好ましい実施態様において、前記電子顕微鏡が、透過型電子顕微鏡、又は走査型電子顕微鏡である。これらの電子顕微鏡によって、上記地震予兆波を検出可能だからである。
また、本発明の地震予知装置の好ましい実施態様において、前記電子顕微鏡の分解能が、10nm以下である。
また、本発明の地震予知装置の好ましい実態態様において、前記監視手段が、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサー、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサー、または光電子増倍管である。なお、CCDとは、Charge Coupled Deviceの略で電荷結合素子のことである。
また、好ましい実態態様において、さらに、前記電子顕微鏡の画像から振動成分を検出する検出手段を有してもよい。前記検出手段としては、FFT(高速フーリエ変換)画像解析法、クロスコリレーション法、又はヤングフリンジ法を挙げることができる。これらの検出手段により前記振動成分を検出することができる。
平成21年10月現在、気象庁が発表する震度情報に活用している観測点は、約4200地点と報告されている。緊急地震速報は地震の発生直後に、震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して震源や地震の規模(マグニチュード)を直ちに推定し、これに基づいて各地での主要動の到達時刻や震度を予測し、可能な限り素早く知らせる地震動の予報・警報である。既に気象庁が実施している緊急地震速報と同様に、本発明の地震予知方法又は地震予知装置等を用いて、複数の観測点を増やしていくことで、震源発生地点、地震の規模等を割り出す事も同様に可能となる。
ここで、本発明の高性能透過型電子顕微鏡を用いた実施例を説明するが、たとえば、理論上では、単一波長の光(短波長レーザー)を、マイケルソン(Albert Abraham Michelson 物理学者1852年−1931年)干渉計法の概念に組合せ、当該の高性能透過型電子顕微鏡に置き換えることで(但し巨大な面積を持つアクティブ除振台の開発と施設建設が必要と視察される)、後述の実施例で得られる効果の一部は可能と推察されるので、本発明は、下記の実施例に限定して解釈されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であることは言うまでもない。
地震の発生前に発生する超微弱速度変化な、長周期振動(例えば、1秒から3秒)を捕えることが出来れば、地震予知が確立する。本発明者らは、愛知県にて、2011年3月11日2時46分、三陸沖(観測地点からの直線距離は約600Km)で発生した、東日本大震災(M9.0)大地震発生前に、断続的な長周期微弱振動(1秒から3秒)を捕らえるのに成功した。東日本大震災(M9.0)の際、長周期微弱振動は、少なくとも四時間前には定常的に発生している事象を捕えた。残念ながら、当該の観測を始めたのは、同日午前11時頃からであり、それ以前は不明である。但し、当該前日、2011年3月10日の夕方までは、長周期微弱振動は一切発生していなかったことは確認している。なお図9は、気象庁が発表する地震観測データを示す。また、この時捕えた長周期微弱振動により電子顕微鏡像の分解能が減衰した状況を図3に示す。
今回長周期微弱振動を捕えたのは、以下のシステムである。このシステムの主要素は、下記3つの要素を組み合わせた構造である。すなわち、除振手段と、電子顕微鏡と、前記電子顕微鏡の像を監視する監視手段である。除振手段とは、例えば、通称アクティブ除振台と呼ばれるものを例示することができ、これは、地盤振動を検出し、その振動波形の逆位相の振動を作り、除振台を支える支柱に与えると、除振台テーブルに、地盤振動は伝わらない構造の除振台である。
この実施例においては、地盤振動を計測するセンサーとして、1Hz以下の加速度が得られないもの、すなわち、長周期振動(1秒以上)を補正できないものを用いた。すなわち、長周期振動(1秒以上)を補正できないことは、当該アクティブ除振台の上では、長周期振動(1秒以上)のみを伝搬することに着目した。これは、長周期振動(1秒以上)のみを通すフィルター機構して成立するため、地震予兆波は、高性能除振手段をかいくぐって、電子顕微鏡を共振させて電子顕微鏡像の分解能が減衰する変化を監視することで予兆波が検出可能となる。
電子顕微鏡として、震源地の底深くから伝搬した、微弱な長周期微弱振動の影響を検出するために高性能な透過型電子顕微鏡(分解能0.1nm以下を保証する装置)を用いた。長周期微弱振動の影響による電子顕微鏡像の分解能が減衰する変化を監視することで、0.1nmの分解能が減衰される量でも検出できる物を準備した。(なお当該システムの分解能は、透過型電子顕微鏡個体の性能に依存するが現在の技術では、0.1nm以下を保証する性能に達している。)
また、前記電子顕微鏡の像を監視する監視手段として、電子顕微鏡の像を監視する為、CCD(CCDに限定せず、例えばCMOSでもよい)カメラを用い、監視することを試みた。
その結果、図3に示すような地震予兆波、すなわち、長周期微弱振動を検出することに成功した。図3は、時間経過と分解能減衰量の変化を示す図である。この地震予兆波は、東日本大震災の4時間ほど前から定常的に発生し、観測され続けた。
その後に生じた、(2011年3月16日12時52分に発生した)M6.1の千葉県東方沖(観測地点からの直線距離は約300km)の余震においても、同様の地震予兆波が観測された。地震予兆波の観測当時は、原因が不明であったが、地震の後には、地震前に検出された地震予兆波は、まもなくぴたりと検出されなくなったことから、当該新規な地震予兆波と地震との間に相当の因果関係があることが示唆された。
実施例1の態様に加えて、さらに、下記要素を付加したものを試みた。すなわち、分離基礎を導入した。分離基礎は、限りなく、地震予兆波(地震前振動)を捕えるために、雑音に値する地表波等を遮断するためのものである。すなわち、生活振動の影響を可能な限りより遮断する必要がある。そこで、当該システムの基礎が、地表と分離する必要が有る。なお、山奥など地表を伝搬する生活振動の発生がない地点では、不要であるが、地震源から放射状に発せられた地震が一旦地表面に到達すると、その後は地表表面を伝搬する成分が残り、当該システムでの検出振動要素は異なるので、分離基礎は、備える方が、望ましい。
図2は、地震予知装置の一実施態様における、長周期微弱振動検出機構の構成模式図を示す。図2中、40は分解能確認用標準試料挿入部、41は高性能透過型電子顕微鏡部、42は透過像取得用高感度カメラ、43は振動検出器、44は検出器固定台、45は電子顕微鏡ベースフレーム、46は地震予知観測システムとのデータ集信用ネットワークケーブル、47は画像解析用PCのキーボード類、48は画像解析用PCのモニター、49は画像解析用PC、50は作業テーブル、51はカメラ − 画像解析用PC 接続ケーブル、52は逆移送印加用アクチュエーター、53はAIR サスペンション、54は表層伝搬振動分離基礎、55は地表(地盤)を、それぞれ示す。この模式図から分かるように、深さ方向においては、地盤と分離せず、側面方向においては、表層伝搬振動を遮断してノイズをカットするために、装置と地表部とを分離している。
このような分離基礎を用いると、表層部での生活振動等を遮断することができるので、より精度よく地震予兆波(地震前振動)をキャッチすることができる。
なお生活振動は、地盤状態にもよるが、地表から深さ数メートルに表層を伝搬する特徴を考察し、当該システム設置基礎を、切り離すことで軽減できることは知られている。ちなみに、このような構造を振動遮断工法と呼ばれている。
一般的な建物への除振や免震へのアプローチでは、基礎の側面だけではなく底面も分離することで、さらに除振や免震可能とされているが、地震予兆波を検出する目的から、地底の震源からの伝搬振動を得たいので、底面の分離は必要ない。なお、分離基礎の深さは、深いほうが、表面波の遮蔽効果は高まり、地底震源にたいしての、検出指向性が高まると推察できる。
次に、電子顕微鏡画像からの振動成分を把握する手段について、種々の試験を行った。まず、初めに、適選なフレーム速度でTEM像を読み取り(フレーム速度カメラの性能に依存するが、可能な限り早い能力のカメラが望ましい)その画像の空間分解能を、計算機上にて高速フーリエ変換)アルゴリズムを用い処理するとトランスファーファンクションの情報の幅で、振動の影響による、空間分解能の情報低下を数値化する手段を用いて、電子顕微鏡画像からの振動成分を把握することを試みた。
図4は、FFT画像解析法を用いた長周期微弱振動検出手段の一例を示す図である。図4は、FFT画像解析法を用いたFFT画像((A)は振動が無いときのFFT像であり、(B)は振動が発生している時のFFT像である)である。この図は、実際に地震が起こる前に生じた、地震予兆波(地震前振動)により振動が生じたときに捕えた画像である。図4の(B)において、FFTによる電子顕微鏡の分解能(トランスファーファンクション)の情報が削れている部分があるが、この部分は波、振動の方向を示しており、図4(B)のように消えたり、図4(A)のように広がったりという、繰り返しの長周期の振幅が観察された。
なお、FFT:高速フーリエ変換とは、一般的には1965年、ジェイムズ・クーリー (J. W. Cooley) とジョン・テューキー (J. W. Tukey) が発見したとされているCooley-Tukey型FFTアルゴリズムを呼ぶ。高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform、FFT)とは、離散フーリエ変換 (Discrete Fourier Transform、DFT)と称す、アルゴルズム進化し計算機上で高速に計算するアルゴリズムである。また、フーリエ変換とは、数学上の計算手法で、一般的にもとの函数の周波数領域表現(frequency domain representation)と呼ばれるものである。数学的な表現では、実変数の複素数または実数値函数を別の同種の函数に写す変換である。また変換後の函数はもとの函数に含まれる周波数を記述する。簡単に説明すると、ランダムに散らばる点と点の間隔をくまなく計測し、2次元上、X軸に幅、Y軸に同一の幅の個数を積み上げると分布曲線が表せることを利用したものである。
図4の左((A))は全く振動が発生していない時の、高分解能透過型電子顕微鏡像(以降TEM像)をFFT処理した像である。カメラは、0.1秒など任意のフレーミングで連続取得する。(フレーム速度はカメラの性能に依存するが、最新のものでは0.01sec/f以下も存在する)その単位時間内で、TEM像が全く揺れない場合、画像のボケが発生しない。つまり、高分機能TEM像の情報をしっかり捕らえることができる。
従って、その際のTEM像をFFT変換しても、分解能情報(トランスファーファンクションの情報)は360度どの方向のどの方向にも減衰しない。しかし、図4の(B)(右)の像においては、時計で言う2時半−8時半方向に、分解能(トランスファーファンクションの情報)の減衰が把握できる。これはカメラのフレーミング時間内に高分機能TEM像がズレたため、その分ボケが発生、つまり分解能低下が発生したためである。従って、フレーミング時間単位の分解能(トランスファーファンクションの情報)の減衰分を、サンプリングし、フレーミング時間単位に時系列に並べることで長周期のナノレベル以下(下限は電顕顕微鏡性能に依存する)微弱振動を取得することが可能である。このように、地震予兆波(地震前振動)を把握して、数時間後の地震を予期することが可能となる。すなわち、一定時間間隔における、画像位置の相関結果を時系列に並べると、振動状態をサンプリングでき、その結果、長周期の周波数の同定、ナノレベルでの振幅を得ることが出来る。
次に、電子顕微鏡画像からの振動成分を把握する手段として、適選なフレーム速度でTEM像を読み取り(フレーム速度カメラの性能に依存するが、可能な限り早い能力のカメラが望ましい)先の画像と後の画像の2枚の画像を重ね、ズレ量を数値化するイメージクロスコリレーション法を用いる手段について、試験した。
なお、コリレーション法とは、一般的には原因と結果の相関を分析する手法の一つをいう。その原理から、画像などの2次元情報相関を分析する手法をイメージクロスコリレーション法と称す。簡単に説明すると、少しズレて映り込んだ同一の画像を、2枚重ね、画像がピッタリ重なる場合、その画像の縁がズレる分をXY軸で読み取る事が可能である。従ってXYのベクトル成分が、変位量として読み出すことが可能である。たとえば、正確に重なった2つの画像情報(個々ピクセルの持つ階調)を引き算すると0となり、逆に位相が全く異なっている場合を100とすると、画像のピクセル単位で画像をシフトし、前記の解を個々に求めていく。さらにその差を、前記ピクセル単位でのシフト量に伴い、二次元に同期して解をマッピングすることで、完全に重なった際の地点の場合のみ、特異な相関コントラストを得ることができるので、簡単に画像のズレを二次元上に可視化する手法である。
図5は、クロスコリレーションの原理を用いた長周期微弱振動検出手段の一例を示す図である。図5中の(A)は基準となるフレーミング画像であり、(C)は次のフレーミングで取得した画像であり、(B)は(A)及び(C)のイメージの位置を重ねた画像である。基準となるフレーミング画像と、次のフレーミングで取得した画像とが、完全に一致すれば、所望の振動が生じていないことを示す。一方、基準となるフレーミング画像と、次のフレーミングで取得した画像との間に、図5(B)で示すようなズレ、すなわち、Y方向の位置変位成分、又はX方向の位置変位成分が生じている場合には、所望の振動が生じており、近いうちに地震が起こる可能性を知ることが可能である。
特に、所望の振動の振幅が大きい場合には、クロスコリレーション法が好適な手段となることが可能である。なお、これらの構成要素の個々は既に学術的にも知られ、実用技術として既存技術であるが、個々の技術を、この実施例のように複合的に用い、地震予知を達成すべく大地震発生数時間まえに発生する長周期なナノレベル以下の振幅を計測する手法は、現存しない。
こうして、一定時間間隔における、画像位置の相関結果を時系列に並べると、所望の振動状態をサンプリングできる。結果、長周期の周波数の同定、ナノレベルでの振幅等を得ることが出来る。
次に、電子顕微鏡画像からの振動成分を把握する手段として、一回の画像取り込み中、2回露光する二重露光を行い、長周期微弱振動の影響で、ズレた像が重なりあい、相関することでディフラクトグラム(フーリエ変換した図形)上にフリンジが発生するのを利用するヤングフリンジ(Young Fringe)法を用いた手段について検討した。
なお、ヤングフリンジ(Young Fringe)法とは、顕微鏡像を僅かに位置をずらしながら二重露光してFFT画像処理法をおこなうと、二重露光像のディフラクトグラム(フーリエ変換したパターン)を作成することができ、つまり二重露光した像相互に相関があればディフラクトグラム上には、露光時の平行ズレ量に応じた間隔でヤングフリンジ(Young Fringe)が現れる現象を利用した方法である。
本発明の装置は可能な限り、微弱な振幅を得ることに主眼を置く。しかしながら、高分解能の情報低下だけにたよる手法だけでは、トランスファーファンクション伝達関数情報の変化で得られるバンドレンジ限界を超える場合もありえる(なお、トランスファーファンクション(Transfer Function;TF)とは、ボリュームデータのもつ物理的特性を色や不透明度といった光学的特性に変換する手法の一つである。)。
そこで、実施例2で示したような前途FFT画像解析法に加え、ヤングフリンジ法をも合せ補えば、さらに広帯域な長周期微弱振動にも対応可能となる。
図6は、FFT画像解析法とヤングフリンジ法を合わせ用いた長周期微弱振動検出手段の一例を示す図である。実例の二重露光したTEM像をFFT処理したディフラクトグラム上に縞状の模様が発生して見える(図6右上)。これは二重露光で、取り込まれたTEM像が互いに相関し発する情報で、これを利用すれば、振動の有無を捕らえることができる。つまり、二重露光間隔の時間(フレームレート)を制御すれば、大きい振幅にも対応できることを意味する。
例として0.1秒にフレームレートで、取得したTEM画像の分解能の減衰した量をフレーム単位で計測場合の結果を、図3のようにグラフ化すればそのグラフから、1周期が約4秒で分解能減衰量が0.05nmの影響を与えた長周期微弱振動の波が読み取ることができる。
さらに、このデータをフーリエ変換することで、さらに詳細な周波数要素も把握できるので、今後の地震予知研究に重要なデータ分析として有効である。
この長周期微弱振動波形は東日本大震災発生の4時間ほど前から既に発生したことを本発明者は観測している。
現在、気象庁がおこなっている地震波形の多地点観測データを元に、緊急地震速報しているように多地点での当該大地震予知システムを観測の手法を用いれば、大地震発生の地点を特定可能なシステムへも展開可能と容易に推察できる。
なお、FFT画像解析法を用いたFFT画像の右図で示すように2時半−8時半方向の分解能の減衰方向は、振動の波の方向を示唆する。
事実、東日本大震災が発生した後に、群発した地震の中でも規模の大きい地震においては、その事前に長周期微弱振動を捕えているが発生箇所に伴い、TEM分解能が減衰する振幅方位が異なっていたことを確認している。したがって、長周期微弱振動の波の振幅方位に着目し、X軸Y軸の合成ベクトルでの計測へ発展させることで波の方向も確認できる当該システムは、今後地震予知の研究に大幅に寄与出来ると考える。つまり地震予知に対して、科学的に有効な手段であり、大きな発展に繋がる。
既存の地震予知に関するシステム当該システムを付加することで地震予知研究に大幅な改善に寄与することが期待される。
1 真空領域部
2 電子加速電極
3 絶縁ガス領域
4 X線吸収部材
5 コンデンサー絞り(可動機構部)
6 対物絞り(可動機構部)
7 視野制限絞り(可動機構部)
8 第2中間結像レンズ
9 投影レンズ
10 観察ガラス窓
11 蛍光スクリーン
12 画像取得用カメラ
13 カメラ室
14 真空仕切りバルブ
15 第1中間結像レンズ
16 後焦点レンズ
17 対物(下極)レンズ
18 対物(上極)レンズ
19 第2収束レンズ
20 第1収束レンズ
21 真空仕切りバルブ
22 絶縁硝子
23 電子線光源(フィラメント)
24 高電圧送ケーブル
25 この印は、電子線偏向子、または非点補正子用のコイル部材を示す
26 この印は、各収束電子レンズのコイル部材を示す
40 分解能確認用標準試料挿入部
41 高性能透過型電子顕微鏡部
42 透過像取得用高感度カメラ
43 振動検出器
44 検出器固定台
45 電子顕微鏡ベースフレーム
46 地震予知観測システムとのデータ集信用ネットワークケーブル
47 画像解析用PCのキーボード類
48 画像解析用PCのモニター
49 画像解析用PC
50 作業テーブル
51 カメラ − 画像解析用PC 接続ケーブル
52 逆移送印加用アクチュエーター
53 AIR サスペンション
54 表層伝搬振動分離基礎
55 地表(地盤)

Claims (9)

  1. 0.1mGal未満の加速度を伴う振幅と、1Hz以下の周波数と、1周期が1秒以上の振動とによって特定される地震予兆波以外の地盤振動を除振する除振手段と、前記地震予兆波により共振する電子顕微鏡と、前記共振した電子顕微鏡の像を監視する監視手段と、からなる地震予知装置によって、地震発生前に生じる前記地震予兆波を検出することにより、地震を予知する地震予知方法。
  2. 前記加速度は、0.05mGal以下である請求項1記載の方法。
  3. 0.1mGal未満の加速度を伴う振幅と、1Hz以下の周波数と、1周期が1秒以上の振動とによって特定される地震予兆波以外の地盤振動を除振する除振手段と、前記地震予兆波により共振する電子顕微鏡と、前記共振した電子顕微鏡の像を監視する監視手段と、からなる地震予知装置。
  4. 前記電子顕微鏡が、透過型電子顕微鏡、又は走査型電子顕微鏡である請求項3記載の地震予知装置。
  5. 前記除振手段が、除振台である請求項3又は4に記載の地震予知装置。
  6. 前記電子顕微鏡の分解能が、10nm以下である請求項3又は4に記載の地震予知装置。
  7. 前記監視手段が、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサー、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサー、または光電子増倍管であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の地震予知装置。
  8. さらに、前記電子顕微鏡の画像から振動成分を検出する検出手段を有する請求項3〜7のいずれか1項に記載の地震予知装置。
  9. 前記検出手段が、FFT(高速フーリエ変換)画像解析法、クロスコリレーション法、又はヤングフリンジ法により前記振動成分を検出するものであることを特徴とする請求項8記載の地震予知装置。
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