JP6070338B2 - 多階層システムに含まれる処理システムの分類装置及び多階層システムに含まれる処理システムの分類プログラム並びに多階層システムに含まれる処理システムの分類方法 - Google Patents

多階層システムに含まれる処理システムの分類装置及び多階層システムに含まれる処理システムの分類プログラム並びに多階層システムに含まれる処理システムの分類方法 Download PDF

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Description

本発明は、多階層システムに含まれる処理システムの分類装置及び多階層システムに含まれる処理システムの分類プログラム並びに多階層システムに含まれる処理システムの分類方法に関する。
近年のコンピュータシステムでは、ウェブサーバやデータベースサーバなどを用いて複数の階層構造を形成することがある。このようなコンピュータシステムでは、業務の効率化やセキュリティ対策などの観点から、大規模かつ複雑な構成を有するので、各サーバの運用状況の詳細な把握や、性能問題の迅速な解決が重要になっている。
ここで、階層構造を有するコンピュータシステムにおいて、性能劣化や障害の原因を突き止めるためには、サーバそれぞれの挙動だけでなくシステム全体としての性能を観測・分析することが必要である。例えば、クライアント端末からウェブサーバへの処理要求があった場合、これに伴ってウェブサーバからアプリケーションサーバへの処理要求が発生する。このような、サーバ間の処理の呼出関係がシステムに与える影響を検討する必要がある。
また、サーバ間の処理の受け渡しを追跡することによって、ユーザのリクエストからレスポンスまでの各アプリケーションの処理を追跡することが可能になれば、コンピュータシステムの構造に存在する問題の分析が容易となる。ところが、最近のシステムでは、アプリケーション毎に異なる企業によって作成されている場合が多いので、アプリケーション間の情報の受け渡しを追跡して呼出関係がシステムに与える影響を検討することは困難であった。
そこで、従来では、アプリケーションレベルのメッセージからサーバ間の呼出関係を抽出することによって多階層(2以上の階層)システムを分類している。例えば、多階層システムで通信されるメッセージを収集し、メッセージの発生時刻、メッセージで要求されている処理種別、及びリクエストメッセージかレスポンスメッセージを判別する。トランザクションモデルを作成するときには、処理間の呼出関係の確からしさに基づく選択基準に従って選択されたメッセージ集合に基づきサーバ間の呼出の制約条件を満たすように生成する。さらに、トランザクションモデルに合致するプロトコルログからトランザクションの処理状態を分析する。
また、別の例では、所定時間内に送受信されるメッセージ量を用いて通信コネクション間の相関関係を算出する。そして、相関関係の強いコネクションが確立されているサーバを特定することによって、サーバ間の呼出関係を推定し、多階層システムを分類している。
特開2006−11683号公報 特許第4659907号
従来の方法では、1つの多階層システム内で、呼出関係にあるサーバ群の階層構造を分類することはできる。しかしながら、1つのコンピュータシステム内で複数の多階層システムが少なくとも一部のサーバを共有して構築されている場合に、各々の多階層システムを構成するサーバを分類することができなかった。例えば、1つの会社において購買業務や勤怠管理といった業務内容毎に多階層システムを構築している場合、これらの多階層システムを個別に分類し、運用状況の詳細な把握や性能問題を判定することはできなかった。
1つの側面では、本発明は、複数の多階層システムを含むコンピュータシステムにおいて、各々の多階層システムを分類できるようにすることを目的とする。
実施形態の一形態によれば、複数のサーバを含む多階層システム内での通信履歴を送信元のサーバのアドレスと、送信先のサーバのアドレスと共に格納する通信履歴記憶部と、前記通信履歴に含まれるサーバ間の処理の種別を用いて前記通信履歴を分類し、複数のサーバ間の処理の呼出関係を特定するトランザクションモデルを複数作成するモデル生成部と、前記通信履歴に含まれるサーバ間の処理の呼出関係によって関連付けられるサーバのアドレス情報によって前記多階層システムにおける通信経路を複数抽出し、抽出した各通信経路と、作成した複数のトランザクションモデルを対応付ける経路別出現モデル抽出部と、前記経路別出現モデル抽出による対応付けに基づいて、前記トランザクションモデルから特定される複数のサーバ間の処理の呼出関係の一致度が高い通信経路を1つの処理システムとして抽出するシステム分類部と、をコンピュータに実行させることを特徴とする多階層システムに含まれる処理システムの分類装置が提供される。
また、実施形態の別の観点によれば、複数のサーバを含んで構築された多階層システム内で通信されるログを送信元の前記サーバのアドレスと、送信先の前記サーバのアドレスと共に取得する処理と、前記ログに含まれる前記サーバ間の処理の種別を用いて前記ログを分類し、複数の前記サーバ間の処理の呼出関係を特定するトランザクションモデルを複数作成する処理と、前記ログに含まれる前記サーバ間の処理の呼出関係によって関連付けられる前記サーバのアドレス情報によって前記多階層システムにおける通信経路を複数抽出する処理と、前記トランザクションモデルから特定される複数の前記サーバ間の処理の呼出関係の一致度が高い通信経路を1つの処理システムとして抽出する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする多階層システムに含まれる処理システムの分類プログラムが提供される。
さらに、実施形態の別の観点によれば、複数のサーバを含んで構築された多階層システム内で通信されるログを送信元の前記サーバのアドレスと、送信先の前記サーバのアドレスと共に取得する工程と、前記ログに含まれる前記サーバ間の処理の種別を用いて前記ログを分類し、複数の前記サーバ間の処理の呼出関係を特定するトランザクションモデルを複数作成する工程と、前記ログに含まれる前記サーバ間の処理の呼出関係によって関連付けられる前記サーバのアドレス情報によって前記多階層システムにおける通信経路を複数抽出する工程と、前記トランザクションモデルから特定される複数の前記サーバ間の処理の呼出関係の一致度が高い通信経路を1つの処理システムとして抽出する工程と、をコンピュータに実行させることを特徴とする多階層システムに含まれる処理システムの分類方法が提供される。
1つの多階層システム1において処理システムが運用されている場合であっても、処理システムの分類が可能になり、処理システム毎の管理が可能になる。
図1は、本発明の実施の形態に係る多階層システムの概略構成の一例を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る多階層システムに含まれるサーバの階層構造の一例を模式的に示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る多階層システムのシステム分析装置の機能ブロック図の一例を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る多階層システムのシステム分析装置で行われる処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態に係る多階層システムのシステム分析装置で作成されるプロトコルログの一例を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態に係る多階層システムのシステム分析装置で作成されるトランザクションモデルのリストの一例を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態に係る多階層システムのシステム分析装置で作成されるトランザクションモデルの分析結果の一例を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態に係る多階層システムのシステム分析装置における出現モデルの抽出処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、本発明の実施の形態に係る多階層システムのシステム分析装置で作成される経路別出現モデルテーブルの一例を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態に係る多階層システムのシステム分析装置におけるシステム分類処理の一例を示すフローチャートである。 図11は、本発明の実施の形態に係る多階層システムのシステム分析装置で作成される分類リストの一例を示す図である。 図12は、本発明の実施の形態に係る多階層システムの通信経路と業務システムの分類結果の一例を示す図である。 図13は、本発明の実施の形態に係る多階層システムのシステム分析装置において各通信経路の類似度と距離を計算した結果の一例を示す図である。 図14は、本発明の実施の形態に係る多階層システムのシステム分析装置において通信経路を類似度と距離に基づいてクラスタリングする処理の一例を説明する図である。
発明の目的及び利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素及び組み合わせによって実現され達成される。
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、典型例及び説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない。
図1にシステム分析装置を含む多階層システムの概略構成を示す。
多階層システム1は、ポートミラーリング機能を有するスイッチ2を介してクライアント端末10と、3つのWebサーバ21,22,23と、2つのアプリケーション(AP)サーバ31,32と、データベース(DB)サーバ41、及びシステム分析装置51が接続されている。
Webサーバ21〜23、アプリケーションサーバ31,32、及びデータベース41は、クライアント端末10からの要求に応じて、所定の処理を実行してサービスを提供するコンピュータである。このとき、多階層システム1では、Webサーバ21〜23、アプリケーションサーバ31,32、及びデータベース41間で、スイッチ2を介して複数のメッセージが送受信される。このスイッチ2を介して送受信される複数のメッセージをシステム分析装置51が監視することで、多階層システム1の動作状態を分析する。なお、クライアント端末10及び各サーバ21〜23,31,32,41の数や、構成は、図1に限定されない。また、多階層システム1は、スイッチ2の代わりに公知のネットワーク構造を利用することが可能である。
ここで、この実施の形態における管理対象となる要素には、「セッション」、「メッセージ」、「オブジェクト」、及び「トランザクション」がある。
セッションは、送受信側のIP(Internet Protocol)アドレスとポート番号によって定まる通信経路上で送受信されるデータの集合である。
メッセージは、TCP(Transmission Control Protocol)セッション上で複数の機器がやりとりするデータの最小単位である。例えば、HTTPでのリクエストやそれに対するレスポンスが、メッセージに該当する。
オブジェクトは、サーバがメッセージを受信してからレスポンスを送信するまでに行う単一又は複数の処理や入力されるデータを仮想的に単一のものとしてまとめたものである。ここで言う処理とは、CPU(Central Processing Unit)での計算、データの入出力とそれぞれに対する待ち時間などが含まれる。
トランザクションは、システムに対する要求によって発生するオブジェクト処理の集合である。
また、図2に実施形態に係る多階層システム1の階層構成の一例を示す。多階層システム1では、第1の業務システムGS1と、第2の業務システムGS2の2つの処理システムが運用されている。
第1の業務システムGS1は、第1のWebサーバ21と、第2のWebサーバ22と、第1のアプリケーションサーバ31と、データベースサーバ41とで多階層システムを構築している。第1の業務システムGS1では、クライアント端末10からの指令がいずれかのWebサーバ21,22に入力される。Webサーバ21,22は、第1のアプリケーションサーバ31に対して処理要求を出力し、第1のアプリケーションサーバ31がデータベースサーバ41のデータにアクセスしながらWebサーバ21,22の要求を実行する。処理の実行結果は、いずれかのWebサーバ21,22からクライアント端末10に返信される。
一方、第2の業務システムGS2は、第3のWebサーバ23と、第2のアプリケーションサーバ32と、データベースサーバ41とで多階層システムを構築している。第2の業務システムGS2では、クライアント端末10からの指令が第3のWebサーバ23に入力される。第3のWebサーバ23は、第2のアプリケーションサーバ32に対して処理要求を出力し、第2のアプリケーションサーバ32がデータベースサーバ41のデータにアクセスしながら第3のWebサーバ23の要求を実行する。処理の実行結果は、第3のWebサーバ23からクライアント端末10に返信される。
次に、図1を参照してシステム分析装置51の構成について説明する。システム分析装置51は、CPU61によって装置全体が制御されている。CPU61には、バス62を介してRAM(Random Access Memory)63、ハードディスクドライブなどの記憶装置64、キーボードやマウスなどの入力装置65、ディスプレイやプリンタなどの出力装置66と、スイッチ2との間でデータを送受信する通信装置67が接続されている。
RAM63には、CPU61に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM63には、CPU61による処理に必要な各種データが一時的に格納される。
記憶装置64には、OSやアプリケーションプログラム、後述する各種のデータが読み出し可能に格納される。
続いて、図3にシステム分析装置51の機能ブロック図を示す。システム分析装置51は、コンピュータにシステム分析プログラムを実行させことによって、メッセージ解析部71と、通信履歴記憶部(プロトコルログ記憶部)72、モデル生成部73と、トランザクションモデル記憶部74と、分析部75と、モデル抽出部76と、経路別出現モデル記憶部77と、システム分類部78と、出力部79に機能分割される。
メッセージ解析部71は、スイッチ2を介して送受信されるメッセージのパケットを取り込んで解析し、メッセージを再現する処理を実行する。
通信履歴記憶部72は、パケットを解析することにより取得したメッセージの情報を通信履歴として格納する。
モデル生成部73は、通信履歴記憶部72に格納されたメッセージの情報、即ち通信履歴に基づいて、サーバ21〜23,31,32,41間の処理の呼出関係の情報を有するトランザクションモデルを生成する。
トランザクションモデル記憶部74は、モデル生成部73で生成されたトランザクションモデルを格納する。
分析部75は、通信履歴記憶部72に格納されたメッセージの情報と、トランザクションモデル記憶部74に格納されたトランザクションモデルとを比較して、各トランザクションの処理時間等の統計情報を分析する。さらに、分析部75は、分析結果をモデル抽出部76に出力する。
モデル抽出部76は、トランザクションモデルを参照し、呼出関係にあるサーバ21〜23,31,32,41のアドレス情報から多階層システム1における通信経路を複数抽出する。また、モデル抽出部76は、アドレス情報を利用してトランザクションモデルを経路別出現モデルとして通信経路毎に分類した経路別出現モデルテーブルを作成する。
出現する
経路別出現モデル記憶部77には、経路別出現モデルテーブルが格納される。
システム分類部78は、通信経路毎のトランザクションモデルの一致度を算出することにより、一致度が高い通信経路を1つの業務システムGS1,GS2として抽出する。
出力部79は、トランザクションモデルの出力や、システム分類部78で分類した業務システムGS1,GS2の情報を出力する処理を実行する。ここで、出力とは、出力装置66のディスプレイに表示したり、プリンタから印刷したりすることを言う。また、出力には、外部記録媒体や他の端末にデータを出力することを含む。
次に、システム分析装置51で実行される処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。
最初に、ステップS101で、メッセージ解析部71が多階層システム1内で通信されるメッセージをスイッチ2を介して取得する。続くステップS102では、メッセージ解析部71が、取得したメッセージを解析し、通信履歴記憶部72に記憶する。この後、ステップS103で、モデル生成部73が、通信履歴記憶部72に格納されているメッセージの情報を参照して、トランザクションモデルを生成する。そして、モデル生成部73は、生成したトランザクションモデルをトランザクションモデル記憶部74に格納する。
また、ステップS104では、分析部75が、トランザクションモデル記憶部74に格納されているトランザクションモデルと通信履歴記憶部72に格納されているメッセージの情報とを参照し、多階層システム1で処理されているトランザクションに関する情報を分析する。
ここで、ステップS103のモデル生成処理と、ステップS104の分析処理は、システム管理者による指令に基づいて実行される。また、モデル生成処理を実行せずに分析処理を実行しても良いし、分析処理を実行せずにモデル生成処理を実行しても良い。
この後、ステップS105で、モデル抽出部76が、トランザクションモデルを通信経路毎に分類して経路別出現モデルを作成し、経路別出現モデル記憶部77に格納する。さらに、ステップS106でシステム分類部78が、経路別出現モデルを参照して業務システムGS1,GS2を分類する。そして、ステップS107で、出力部79が、業務システムGS1,GS2のシステム構造を特定する情報などを出力し、ここでの処理を終了する。
以下に、図4のフローチャートの各ステップの処理の詳細について説明する。
まず、ステップS101のメッセージを取得する工程の詳細について説明する。
この実施の形態のシステム分析装置51における監視対象は、Webサーバ21〜23、アプリケーションサーバ31,32、データベースサーバ41である。各サーバ21〜23,31,32,41は、スイッチ2の個別のポートに接続されている。同様に、システム分析装置51もスイッチ2のポートに接続されている。そして、各サーバ21〜23,31,32,41が接続されているスイッチ2のポートのミラーリング先には、システム分析装置51が接続されたポートが指定されている。これにより、各サーバ21〜23,31,32,41宛のパケットは宛先となるサーバ21〜23,31,32,41に入力されると共に、システム分析装置51にも入力される。
システム分析装置51におけるメッセージ取得の具体例について、クライアント端末10からの要求に応じて、第1のWebサーバ21、第1のアプリケーションサーバ31、及びデータベースサーバ41が連動して1つの処理を実行する場合について説明する。
最初に、クライアント端末10から第1のWebサーバ21に対して、例えば、HTTPのパケットが送信される。このとき、このパケットと同じ内容のパケットがシステム分析装置51にも入力される。同様に、第1のWebサーバ21と第1のアプリケーションサーバ31の間で通信されるパケットや、第1のアプリケーションサーバ31とデータベースサーバ41の間で通信されるパケットも、パケットがスイッチ2を通過するタイミングで、同一の内容のパケットがシステム分析装置51に入力される。
システム分析装置51に入力された複数のパケットは、全て通信装置67を介して取り込まれ、メッセージ解析部71に受け渡される。この結果、システム分析装置51に多階層システム1内で送受信されるメッセージが取得され、蓄積される。ここで、複数のパケットは、一旦、RAM63や記憶装置64に格納され、所定量のパケットがたまった段階でメッセージ解析部71に受け渡しても良い。また、メッセージ解析部71は、RAM63や記憶装置64に格納されたパケットから必要なパケットのみを取り込んでも良い。さらに、スイッチ2において必要なデータのみを選択してミラーリングすることもできる。
次に、ステップS102のメッセージを解析する工程について説明する。
メッセージ解析部71は、パケットが入力されると、メッセージを再構成する。最初に、多数のパケットを、そのパケットが属するセッション毎に振り分け、TCP/UDP(User Datagram Protocol)セッションを再構築する。さらに、セッションに振り分けられた多数のパケットの中から所定のデータを抽出してメッセージを再構成する。
続いて、ステップS103のモデル生成工程について説明する。
メッセージ解析部71は、1つのメッセージに対応して1つのプロトコルログを作成する。ここで、図5を参照してプロトコルログの一例を説明する。図5には、複数のプロトコルログ81(81A〜81F)がテキスト形式で形成されたプロトコルログリスト80の一例が図示されている。プロトコルログリスト80では、プロトコルログ81が、時系列に上から順番に1行ずつ配列されている。各プロトコルログ81には、メッセージ毎に、メッセージの受信時刻を示すタイムスタンプ情報82と、メッセージID情報83と、プロトコル名情報84と、メッセージ種別情報85と、処理種別情報86と、送信元IPアドレス情報87と、送信先IPアドレス情報88が関連付けられた構成を有する。
例えば、1行目のプロトコルログ81Aは、受信時刻が「00.00.00.000」で、メッセージIDが「1」で、プロトコルにHTTPを用いたメッセージであることを示している。さらに、プロトコルログ81Aで示されるメッセージは、メッセージ種別が「Request」であることから、いずれかのサーバ21〜23,31,32,41に対して処理を要求するものであることがわかる。また、処理種別情報86から、処理の内容が「/servlet/Register」であることがかわる。そして、このメッセージは、送信元IPアドレス「192.168.1.100」で特定されるサーバから、送信先IPアドレス「192.168.1.12」で特定されるサーバに向けて送信されたことがかわる。
また、例えば、6行目のプロトコルログ81Fは、受信時刻が「00.00.00.007」で、メッセージIDが「1」で、プロトコルにHTTPを用いたメッセージであることを示している。さらに、このプロトコルログ81Fで示されるメッセージは、メッセージ種別が「Response」であることから、いずれかのサーバ21〜23,31,32,41の処理結果を返信するものであることがわかる。ここで、メッセージ種別が「Response」であるため、処理種別情報86は省略されている。そして、このメッセージは、送信元IPアドレス「192.168.1.12」でされるサーバから、送信先IPアドレス「192.168.1.100」で特定されるサーバに向けて送信されたことがかわる。なお、各プロトコルのリクエストとそれに対応するレスポンスのメッセージは、メッセージ解析部71において同じメッセージIDが付与されている。
このような、プロトコルログ81は、クライアント端末10に対してサービスが提供される毎に、メッセージ解析部71によって1つずつ作成され、通信履歴記憶部72内に蓄積される。その結果、通信履歴記憶部72内には、複数の業務システムGS1,GS2のそれぞれのトランザクションに関係するプロトコルログ81が混在して格納される。
次に、ステップS104のモデルを分析する工程について説明する。
モデルを生成するときには、モデル生成部73が通信履歴記憶部72に格納されたプロトコルログ81を取得し、プロトコルログ81を用いてトランザクションモデルを生成する。ここで、プロトコルログ81は、HTTPプロトコル、IIOP(Internet Inter-ORB Protocol)プロトコル、そしてデータベースプロトコルなどのメッセージが複雑に混ざり合っている。そこで、例えば、各トランザクションが他のトランザクション(クライアントのリクエストからレスポンスまで)とオーバラップすることのない部分(すなわち非多重の部分)のみを抜き出して、モデルを構築する。これは、非多重のトランザクションであれば、そのトランザクションが実行されている時間帯内の各処理間には、呼出関係が確実に存在する(確からしさが高い)と考えられるからである。さらに、各プロトコルのリクエストとそれに対応するレスポンスのメッセージは、メッセージ解析部71において同じメッセージIDが付与されているためである。
最初に、モデル生成部73は、同じメッセージIDを持つHTTPプロトコルのリクエスト・レスポンスのペア群を検出する。図5の例では、1行目のプロトコルログ81Aと、6行目のプロトコルログ81Fとがこれに相当する。
次に、モデル生成部73は、HTTPプロトコルのメッセージペアの間に、他の識別番号を持つHTTPのメッセージが存在するかどうかをチェックする。該当するメッセージが存在しない場合、モデル生成部73は、HTTPプロトコルのリクエスト・レスポンスのペアと、その間のメッセージの中でメッセージ種別がリクエストになっている全てのプロトコルログを選択する。図5の例では、2行目のプロトコルログ81Bと、3行目のプロトコルログ81Cとがこれに相当する。これらプロトコルログ81B,81Cは、プロトコルログ81A,81Fのメッセージペアに対して、横断関係にないトランザクションである。
ここで、モデル生成部73では、上位(利用者側の)の処理が下位の処理を呼び出すが、逆はないという制約を用いる。この制約は、階層的な構成のシステムでは一般的な制約である。具体的には、クライアント端末10からWebサーバ21の処理が呼び出され、Webサーバ21からアプリケーションサーバ31の処理が呼び出され、そこからデータベースサーバ33の処理が呼び出される。
また、トランザクションモデルの作成方法の他の例について説明する。
ほとんどの場合に複数の処理を同時並行的に処理しているシステムの場合、多重度が高い部分も利用してトランザクションモデルを生成しても良い。呼出関係の候補から、処理種別毎に、他の種別の呼出回数を計算し、各呼出候補の確率を求める。この場合、呼出関係は、生起確率の高い関係として定義できる。そこで、モデル生成部73は、生起確率が大きい処理を抽出してトランザクションモデルを生成する。
ここで、モデル生成部73で作成されるトランザクションモデルのリストの一例を図6に示す。トランザクションモデルのリスト91は、モデル番号情報92と、階層毎の処理種別とが関連付けられた構成を有する。さらに、階層毎の処理種別は、第1の階層情報93と、第2の階層情報94と、第3の階層情報95とに分類されている。モデル番号情報92には、ユニークな番号(モデル番号)が1つずつ付与され、モデル番号情報92で特定される1行ずつのデータが1つのトランザクションモデルに相当する。例えば、モデル番号情報92が「1」にリストアップされたトランザクションモデルは、第1階層において「/0servlet/Register」という処理が実行され、第2階層において「Mregister」という処理が実行され、第3階層において「Select user」という処理が実行されるようなモデルであることを示している。
次に、ステップS104のモデルの分析工程について説明する。
分析部75は、通信履歴記憶部72に格納されたプロトコルログ81を、トランザクションモデル記憶部74に格納されるトランザクションモデルと比較することで、各トランザクションを構成するメッセージを識別する。そして、分析部75は、トランザクション毎のメッセージの処理時間によって、システムの状態を分析する。
分析部150は、読み込んだプロトコルログ81に示されるメッセージのプロトコル毎に処理を実行する。最初に、プロトコルがHTTPの場合、分析部75は、メッセージの方向(リクエストかレスポンスか)を判断する。リクエストのメッセージの場合、分析部75は、メッセージのオブジェクト(URL)に対応するトランザクションモデルをトランザクションモデル記憶部74から検索する。そして、HTTPリクエストによって発生した該当トランザクションの内容を認識する。一方、レスポンスのメッセージの場合、分析部75は、メッセージIDを用いて、対応するトランザクションを検索し、Webサーバ21〜23における処理時間を計算する。算出された処理時間は、対応するトランザクションに関連付けて登録される。
また、プロトコルがIIOPの場合、データベースプロトコルの場合も同様にして、メッセージIDの登録と、処理時間の計算を実行する。このような処理を行うことで、トランザクションの種別毎に、各サーバにおける処理時間等を記録することができる。分析部75によるトランザクションモデルの分析結果の一例を図7に示す。図7に示す分析結果101は、上段にプロトコルログリスト80が配置され、その下に処理シーケンス102と、トランザクションモデルの模式図103が配列されている。このような分析結果101は、出力装置66に出力されることによって、管理者が確認することができる。
処理シーケンス102は、多階層システム1の各階層と、処理の流れと、処理に要した時間を模式的に示すように構成されている。この処理シーケンス102の例では、クライアント端末10から、Webサーバ21〜23、アプリケーションサーバ31,32を経由するルートでデータベースサーバ41にアクセスし、その結果が逆のルートでクライアント端末10に返信されるシーケンスが図示されている。さらに、Webサーバ21〜23、アプリケーションサーバ31,32、データベースサーバ41のそれぞれにおいて処理に要した時間、T1、T12、T23が併記されており、処理に要する時間をサーバ21〜23,31,32,41ごとに確認できるようになっている。
例えば、データベースサーバ33、アプリケーションサーバ32、Webサーバ31のリクエストからレスポンスまでの応答時間がそれぞれT1ミリ秒、T2ミリ秒、T3ミリ秒であったとする。この場合、データベースサーバ33の処理時間は、データベースリクエストからレスポンスまでのデータベースの応答時間のT1ミリ秒である。アプリケーションサーバ32の処理時間は、IIOPリクエストからレスポンスの応答時間のT2ミリ秒からデータベースサーバ33の応答時間T1を除いたT12ミリ秒(=T2−T1)である。そして、Webサーバ31の処理時間は、HTTPリクエストからレスポンスの応答時間T3ミリ秒からアプリケーションサーバの応答時間T2を除いたT23ミリ秒(=T3−T2)である。
トランザクションモデルの模式図103は、処理シーケンス102に示されるメッセージの流れから作成されたトランザクションモデルを模式的に示すものである。このトランザクションモデルの模式図103では、処理シーケンス102に対応するトランザクションモデルとして、Webサーバ21〜23から処理「/0servlet/Register」を実行し、これに伴ってアプリケーションサーバ31,32が処理「Mregister」を、データベースサーバ41が処理「Select user」をそれぞれ実行する多層構造が示されている。
次に、ステップS105の出現モデルの抽出処理の詳細について図8のフローチャートを参照して説明する。
ステップS201では、モデル抽出部76がトランザクションモデルを分析部75から読み込む。
続いて、ステップS202で、モデル抽出部76が、トランザクションメッセージを読み込む。具体的には、モデル抽出部76が、分析部75からトランザクション毎に抽出されたプロトコルログ81を読み込む。
次に、ステップS203で、モデル抽出部76が、通信経路を抽出し、経路別出現モデルテーブルに登録する。例えば、図5に示すプロトコルログリスト80の中から、メッセージ種別情報85が「Request」であるプロトコルログ81に着目し、その送信先IPアドレスを抽出することによって通信経路が抽出される。通信経路は、例えば、3つの階層から構成されている場合には、各階層のサーバ21〜23,31,32,41の3つのIPアドレスの組み合わせによって特定される。そして、「Request」のメッセージ種別情報85で関連付けられる3つのIPアドレスのグループが1つの通信経路として抽出される。
さらに、ステップS204でモデル抽出部76が、通信経路毎に出現するトランザクションモデルを経路別出現モデルとして抽出し、経路別出現モデルテーブルに登録する。例えば、図5のプロトコルログリスト80において、メッセージ種別情報85が「Request」になっているプロトコルログ81を抽出する。さらに、そのプロトコルログ81の処理種別情報86で図6に示すトランザクションモデルリスト91を検索し、一致するモデル番号を経路別出現モデルとする。
ここで、図9を参照して経路別出現モデルテーブルの具体例について説明する。経路別出現モデルテーブル110は、経路番号情報111と、サーバ間の通信経路をIPアドレスで示す第1階層情報112と、第2階層情報113と、第3階層情報114と、経路別出現モデルの番号が格納される出現モデル情報115とが関連付けた構成を有する。経路番号情報111には、ユニークな番号(経路番号)が1つずつ付与されており、経路番号情報111で特定される1行のデータが1つの通信経路に相当する。経路別出現モデルテーブル110の経路番号情報111と、各階層情報112〜114は、ステップS203で登録される。また、経路別出現モデルテーブル110の出現モデル情報115は、ステップS204において、他の情報111〜114と関連付けて登録される。
例えば、経路番号情報111が「1」にリストアップされた通信経路は、第1階層のIPアドレスが「192.168.1.11」であり、第2階層のIPアドレスが「192.168.1.21」、第3階層のIPアドレスが「192.168.1.31」となるような通信経路であることを示している。さらに、出現モデル情報115によれば、このような通信経路の出現経路モデルとして分類されるトランザクションモデルは、1,3,5,・・であることがわかる。出現モデル情報115に格納される数字(経路別出現モデル)は、図6に示すトランザクションモデルリスト91のモデル番号情報92に相当する。そして、経路番号情報111で特定される通信経路に該当するトランザクションモデルが複数ある場合には、1つの通信経路に対して複数の経路別出現モデルが格納される。
経路別出現モデルテーブル110の情報と、図2に示す多階層システム1の階層構造及びIPアドレスとを組み合わせると、通信経路「1」は、Webサーバ21、アプリケーションサーバ31、データベースサーバ41から構築されていることがわかる。さらに、これらサーバ21,31,41によって、経路別出現モデル「1,3,5,・・・」で特定される処理が実行されていることもかわる。同様に、通信経路「2」は、Webサーバ22、アプリケーションサーバ31、データベースサーバ41から構築され、経路別出現モデル「1,3,4,・・・」で特定される処理が実行されていることもかわる。さらに、通信経路「3」は、Webサーバ23、アプリケーションサーバ32、データベースサーバ41から構築され、経路別出現モデル「2,4,6,・・・」で特定される処理が実行されていることもかわる。
なお、図9に例示する経路別出現モデルテーブル110には、3つの通信経路がリストアップされている。これは、実施形態の多階層システム1が3つの通信経路を有するためである。例えば、多階層システム1が4つ以上の通信経路を有する場合には、経路別出現モデルテーブル110に階層数に応じて4つ以上の通信経路がリストアップされる。また、モデル抽出部76は、経路別出現モデルテーブル110の作成過程で、抽出した通信経路が経路別出現モデルテーブル110に既に登録済みの場合には、そのリクエストメッセージのIPアドレスを追加登録することはしない。また、モデル抽出部76は、経路別出現モデルの番号が、経路別出現モデルテーブル110に既に登録されている場合には、新たに追加登録することはしない。
そして、全てのトランザクションモデルについての処理が終了するまで、図8のステップからステップを繰り返す。そして、全てのトランザクションモデルについての処理が終了したら、ここでの処理を終了する。
次に、図4のステップS106のシステム分類処理の詳細について説明する。
システム分類処理では、通信経路間で出現モデルの類似度に基づいて、クラスタリングを行い、業務システムGS1,GS2毎に通信経路と、その通信経路に属するサーバ21〜23,31,32,41を分類する。ここで、出現モデルの類似度は、集合の要素の一致度を示す指標が用いられる。出現モデルの類似度を用いるのは、出現モデルが2つ業務システムGS1,GS2で共通に登録されることもあるし、同じ業務システムGS1,GS2内でも異なる出現モデルが登録されることもあるからである。
以下、システム分類処理の詳細を図10のフローチャートを主に参照して説明する。
最初のステップ301では、システム分類部78が、経路別出現モデル記憶部77から通信経路毎の経路別出現モデルを読み込む。続いて、ステップS302で、通信経路間での類似度を算出する。通信経路間の類似度は、例えば、出現モデル情報115の一致度を示す指標を用いて計算する。
さらに、ステップS303で、通信経路をクラスタリングする。通信経路のクラスタリングは、ステップS302で算出した通信経路間の類似度を用いて通信経路をクラスタリングすることによって分類する。
この後、ステップS304で、システム分類部78が業務システムGS1,GS2を分類する。ステップS303で得られたクラスタをそれぞれ1つの業務システムGS1,GS2とみなし、任意に与えるユニークなシステム番号とその通信経路群に含まれるIPアドレスを関連付ける。
図11に、業務システムGS1,GS2の分類結果の一例である分類リストを示す。分類リスト120は、システム番号情報121と、サーバ群のIPアドレス情報122とが関連付けられた構成を有する。サーバ群のIPアドレス情報122は、そのシステム番号に分類される全てのサーバ21〜23,31,32,41のIPアドレスが登録される。例えば、システム番号「1」、即ち業務システムGS1には、「192.168.1.11、192.168.1.12、192.168.1.21、192.168.1.31」の4つのIPアドレスを有するサーバ21〜23,31,32,41が含まれることがわかる。
また、この分類結果から、図12に示すように、多階層システム1の1つ目の業務システムGS1は、Webサーバ21、アプリケーションサーバ31、データベースサーバ41から構築される通信経路「1」と、Webサーバ22、アプリケーションサーバ31、データベースサーバ41から構築される通信経路「2」とから構成されることが判明する。また、2つの業務システムGS2は、Webサーバ23、アプリケーションサーバ32、データベースサーバ41から構築される通信経路「3」から構成されることが判明する。
さらに、ステップS302の通信経路間の類似の算出処理と、ステップS303の経路のクラスタリング処理の具体例について説明する。
システム分類部78は、集合の類似度を示す指標として、例えば、Jaccard係数を使用する。Jaccard係数は0から1までの間の数値で示され、数値が大きいほど類似性が高くなる。Jaccard係数J(S,S)は、以下の式に示すように、2つの集合(S,S)の共通要素数を、少なくとも一方に存在する要素数で除算した値で定義される。
Figure 0006070338
例えば、経路モデル「1」と「2」の間のJaccard係数は、
Figure 0006070338
で算出できる。そして、他の経路モデルの間のJaccard係数も同様に計算できる。
さらに、Jaccard係数における2つの集合の距離d(S,S)を算出する。ここで、距離d(S,S)は、1−J(S,S)で算出できる。各通信経路の類似度と距離を計算した結果を図13に示す。この結果から、通信経路「1」と「2」の組み合わせの類似度J(S,S)は、0.67で、距離d(S,S)は0.33であることがわかる。同様に、通信経路「1」と「3」の組み合わせの類似度J(S,S)は、0.11で、距離d(S,S)は0.89であることがわかる。さらに、通信経路「2」と「3」の組み合わせの類似度J(S,S)は、0.25で、距離d(S,S)は0.75であることがわかる。
続いて、システム分類部78は、各通信経路の組み合わせ毎の類似度J(S,S)と、距離d(S,S)に基づいてクラスタリングを実行する。クラスタリング処理には、例えば、階層的クラスタリングの最短距離法(単連結法)を使用する。最短距離法では、最初に、それぞれの集合を1つだけ含むクラスタを作成する。例えば、図14(a)に示すように、通信経路「1」を1つだけ含むクラスタCと、通信経路「2」を1つだけ含むクラスタCと、通信経路「3」を1つだけ含むクラスタCとが定義される。続いて、最短距離法により、クラスタ間の距離d(C,C)を算出する。ここで、2つのクラスタ(C,C)に属するそれぞれの個体(k,l)間の距離の中で最小の距離は、
Figure 0006070338
で算出できる。そして、クラスタ間の距離d(C,C)が最も小さい2つのクラスタを1つのクラスタに併合する。例えば、図14(b)に示すように、通信経路「1」、「2」の距離d(C,C)が最も近いので、通信経路「1」、「2」を併合して1つのクラスタCに作成する。以降は、クラスタ間の距離d(C,C)を算出する処理と、併合処理を目標となるクラスタ数に集約されるまで繰り返す。この実施の形態では、多階層システム1が2つの業務システムGS1,GS2を有することから、クラスタ数が2になるまで、即ち、図13(b)の状態に集約された状態で処理を終了する。そして、この結果から、業務システムGS1は、通信経路「1」、「2」から構成されることが判明する。また、業務システムGS2は、通信経路「3」から構成されることが判明する。
なお、システム分類部78に、クラスタリングのための閾値を予め設定しても良い。この場合、システム分類部78は、2つのクラスタ間の距離が閾値以下であれば、それらのクラスタを併合する。一方、2つのクラスタ間の距離が閾値より大きければ、システム分類部78は、それらのクラスタを別の集合として取り扱う。
以上、説明したように、この実施の形態では、多階層システム1内で通信されたメッセージを収集して通信履歴を作成する。さらに、通信履歴からトランザクションモデルを作成し、トランザクションモデルに含まれる処理の呼出関係に基づいて、協働関係にあるサーバ21〜23,31,32,41のIPアドレスを抽出する。そして、抽出したIPアドレスで特定されるサーバ21〜23,31,32,41を経由する処理を1つの通信経路と判定することによって、サーバ群をグループ化する。さらに、複数の通信経路の組み合わせ毎に類似度を調べることによって通信経路をグループ化し、業務システムGS1,GS2を特定するようにした。これによって、1つの多階層システム1において複数の業務システムGS1,GS2が運用されている場合であっても、業務システムGS1,GS2の分類が可能になり、業務システムGS1,GS2毎の管理が可能になる。例えば、業務システムGS1を評価する場合には、通信経路「1」、「2」に該当するトランザクションモデルを抽出し、各サーバ21,22,31,41の運用状況を詳細な把握したり、性能問題を迅速に解決したりする。さらに、業務の効率化やセキュリティ対策を行うことが可能になる。
さらに、コンピュータをシステム分析装置51として機能させる分析プログラムを、コンピュータに読み取り可能に保存した記録媒体や、コンピュータに読み取り可能に記憶媒体に保存することや、インターネットからダウンロード可能な状態におくことも、この実施の形態に含まれる。
ここで挙げた全ての例及び条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明及び概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例及び条件に限定することなく解釈するものであり、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換及び変形を施すことができる。
以下に、前記の実施の形態の特徴を付記する。
(付記1) 複数のサーバを含む多階層システム内での通信履歴を送信元のサーバのアドレスと、送信先のサーバのアドレスと共に格納する通信履歴記憶部と、前記通信履歴に含まれるサーバ間の処理の種別を用いて前記通信履歴を分類し、複数のサーバ間の処理の呼出関係を特定するトランザクションモデルを複数作成するモデル生成部と、前記通信履歴に含まれるサーバ間の処理の呼出関係によって関連付けられるサーバのアドレス情報によって前記多階層システムにおける通信経路を複数抽出し、抽出した各通信経路と、作成した複数のトランザクションモデルを対応付けるモデル抽出部と、前記経路別出現モデル抽出による対応付けに基づいて、前記トランザクションモデルから特定される複数のサーバ間の処理の呼出関係の一致度が高い通信経路を1つの処理システムとして抽出するシステム分類部と、をコンピュータに実行させることを特徴とする多階層システムに含まれる処理システムの分類装置。
(付記2) 前記システム分類部は、通信経路の組み合わせ毎の類似度と、前記類似度に基づいて算出される通信経路間の距離とを求め、前記通信経路間の距離が最短となる2つの通信経路を1つの処理システムとして抽出する処理を含むことを特徴とする付記1に記載の多階層システムに含まれる処理システムの分類装置。
(付記3) 複数のサーバを含んで構築された多階層システム内での通信履歴を送信元の前記サーバのアドレスと、送信先の前記サーバのアドレスと共に取得する処理と前記通信履歴に含まれる前記サーバ間の処理の種別を用いて前記通信履歴を分類し、複数の前記サーバ間の処理の呼出関係を特定するトランザクションモデルを複数作成する処理と、前記通信履歴に含まれる前記サーバ間の処理の呼出関係によって関連付けられる前記サーバのアドレス情報によって前記多階層システムにおける通信経路を複数抽出する処理と、前記トランザクションモデルから特定される複数の前記サーバ間の処理の呼出関係の一致度が高い通信経路を1つの処理システムとして抽出する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする多階層システムに含まれる処理システムの分類プログラム。
(付記4) 複数の前記サーバ間の処理の呼出関係の一致度が高い通信経路を1つの処理システムとして抽出する処理は、通信経路の組み合わせ毎の類似度と、前記類似度に基づいて算出される通信経路間の距離とを算出し、前記通信経路間の距離が最短となる2つの通信経路が呼出関係の一致度が高い通信経路であると判定する処理を含むことを特徴とする付記3に記載の多階層システムに含まれる処理システムの分類プログラム。
(付記5) 複数のサーバを含んで構築された多階層システム内での通信履歴を送信元の前記サーバのアドレスと、送信先の前記サーバのアドレスと共に取得する工程と、前記通信履歴に含まれる前記サーバ間の処理の種別を用いて前記通信履歴を分類し、複数の前記サーバ間の処理の呼出関係を特定するトランザクションモデルを複数作成する工程と、前記通信履歴に含まれる前記サーバ間の処理の呼出関係によって関連付けられる前記サーバのアドレス情報によって前記多階層システムにおける通信経路を複数抽出する工程と、前記トランザクションモデルから特定される複数の前記サーバ間の処理の呼出関係の一致度が高い通信経路を1つの処理システムとして抽出する工程と、をコンピュータに実行させることを特徴とする多階層システムに含まれる処理システムの分類方法。
(付記6) 複数の前記サーバ間の処理の呼出関係の一致度が高い通信経路を1つの処理システムして抽出する工程は、通信経路の組み合わせ毎の類似度と、前記類似度に基づいて算出される通信経路間の距離とを算出し、前記通信経路間の距離が最短となる2つの通信経路が呼出関係の一致度が高い通信経路であると判定する処理を含むことを特徴とする付記5に記載の多階層システムに含まれる処理システムの分類方法。
1 多階層システム
21,22,23 Webサーバ
31,32 アプリケーションサーバ
41 データベースサーバ
72 通信履歴記憶部
73 モデル生成部
76 モデル抽出部
78 システム分類部
81 プロトコルログ
86 処理種別情報
110 経路別出現モデルテーブル
111 通信経路情報
GS1 第1の業務システム
GS2 第2の業務システム

Claims (4)

  1. 複数のサーバを含む多階層システム内での通信履歴を送信元のサーバのアドレスと、送信先のサーバのアドレスと共に格納する通信履歴記憶部と、
    前記通信履歴に含まれるサーバ間の処理の種別を用いて前記通信履歴を分類し、複数のサーバ間の処理の呼出関係を特定するトランザクションモデルを複数作成するモデル生成部と、
    前記通信履歴に含まれるサーバ間の処理の呼出関係によって関連付けられるサーバのアドレス情報によって前記多階層システムにおける通信経路を複数抽出し、抽出した各通信経路と、
    作成した複数のトランザクションモデルを対応付ける経路別出現モデル抽出部と、
    前記経路別出現モデル抽出による対応付けに基づいて、前記トランザクションモデルから特定される複数のサーバ間の処理の呼出関係の一致度が高い通信経路を1つの処理システムとして抽出するシステム分類部と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする多階層システムに含まれる処理システムの分類装置。
  2. 前記システム分類部は、通信経路の組み合わせ毎の類似度と、前記類似度に基づいて算出される通信経路間の距離とを求め、前記通信経路間の距離が最短となる2つの通信経路を1つの処理システムとして抽出する処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の多階層システムに含まれる処理システムの分類装置。
  3. 複数のサーバを含んで構築された多階層システム内での通信履歴を送信元の前記サーバのアドレスと、送信先の前記サーバのアドレスと共に取得する処理と
    前記通信履歴に含まれる前記サーバ間の処理の種別を用いて前記通信履歴を分類し、複数の前記サーバ間の処理の呼出関係を特定するトランザクションモデルを複数作成する処理と、
    前記通信履歴に含まれる前記サーバ間の処理の呼出関係によって関連付けられる前記サーバのアドレス情報によって前記多階層システムにおける通信経路を複数抽出する処理と、
    前記トランザクションモデルから特定される複数の前記サーバ間の処理の呼出関係の一致度が高い通信経路を1つの処理システムとして抽出する処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする多階層システムに含まれる処理システムの分類プログラム。
  4. 複数のサーバを含んで構築された多階層システム内での通信履歴を送信元の前記サーバのアドレスと、送信先の前記サーバのアドレスと共に取得する工程と、
    前記通信履歴に含まれる前記サーバ間の処理の種別を用いて前記通信履歴を分類し、複数の前記サーバ間の処理の呼出関係を特定するトランザクションモデルを複数作成する工程と、
    前記通信履歴に含まれる前記サーバ間の処理の呼出関係によって関連付けられる前記サーバのアドレス情報によって前記多階層システムにおける通信経路を複数抽出する工程と、
    前記トランザクションモデルから特定される複数の前記サーバ間の処理の呼出関係の一致度が高い通信経路を1つの処理システムとして抽出する工程と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする多階層システムに含まれる処理システムの分類方法。
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