JP6066238B2 - 有益な薬剤の送達用コンタクトレンズの製造方法 - Google Patents

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Description

背景
本開示の分野は、有益な薬剤を投与するためのコンタクトレンズの製造方法である。
眼科用薬及び他の有益な薬剤を患者の眼組織に投与するためのコンタクトレンズの製造方法が説明されてきた。従来技術の方法に伴ういくつかの問題として、レンズが実際に患者に送達するより著しく多くの薬物がレンズには必要とされるという点で有益な薬剤の使用が不十分なことがある。別の問題は、薬物から該薬剤が放出されるとレンズの寸法又は物理的性質が著しく変わることである。該レンズの従来の製造方法のさらに別の問題は、それらの方法が複雑であり、大量製造作業に受け入れられないことである。我々は、前述の問題を克服する有益薬剤放出コンタクトレンズの改善された製造方法を発見した。
ヒドロゲルコポリマーとイオン結合型錯体又水素結合を形成できる安定化剤を含む滅菌溶液にシリコーンヒドロゲルコポリマー製コンタクトレンズを含有する密封容器を含むコンタクトレンズパッケージが米国特許出願公開第2007/0149428号に記載されている。ホスホリルコリンポリマーを含み、さらに緩衝剤を含み得るパッキング水溶液を使用するイオン性ヒドロゲルレンズのパッケージングシステム及び保存方法が米国特許出願公開第2009/0100801号に記載されている。他の背景出版物としては、米国特許第7,811,601号、米国特許出願公開第2008/0085922号、米国特許出願公開第2010/0249356号、米国特許出願公開第2008/0124376号、米国特許出願公開第2008/0023345号、米国特許出願公開第2009/0324691号、米国特許出願公開第2007/0265247号、Karlgard et al, Int J Pharm (2003) 257:141-51、及びSoluri et al., Optom Vis Sci (2012) 89:1140-1149が挙げられる。
概要
本発明の一態様は、レンズを装用する患者の眼組織に有益な薬剤を放出できるコンタクトレンズの製造方法、及びそれによって製造されたコンタクトレンズである。本方法は、少なくとも1種のカルボン酸含有モノマーを含むモノマー混合物を重合させてレンズ形重合生成物を形成する工程、緩衝液と有益なカチオン性薬剤とを含むパッケージング溶液を備えるパッケージにレンズ形重合生成物を入れる工程、並びにこのパッケージを密封及びオートクレーブ処理して滅菌パッケージ化コンタクトレンズを提供する工程を含む。場合により、有益なカチオン性薬剤はカチオン性治療薬である。有利には、有益なカチオン性薬剤は重合生成物のカルボン酸基にイオン結合し、患者が装用するとコンタクトレンズから遊離する。パッケージング溶液は約200〜約400mOsm/kgのオスモル濃度を有する。一例では、パッケージング溶液はさらに約0.1未満のイオン強度を有し、このことがコンタクトレンズによるパッケージング溶液からのカチオン性薬剤の取り込みを促進する。別の例では、パッケージング溶液は温度感受性である。これは120℃で30分間のオートクレーブ処理中にそのpHが少なくとも1低下することを意味する(例えばpH7.5からpH6.5への低下)。有利には、特定の有益なカチオン性薬剤は、TRIS緩衝パッケージング溶液等の温度感受性パッケージング溶液中でのオートクレーブ処理に安定であるが、それらはPBS等の従来のパッケージング溶液中では不安定である(すなわちはっきりと認識できる分解を受ける)。有利には、有益なカチオン性薬剤は、重合生成物のカルボン酸基にイオン結合し、患者が装用するとコンタクトレンズから遊離する。
詳細な説明
我々は、有益な薬剤を患者に投与するために使用できるコンタクトレンズの改善された製造方法を発見した。本方法は、カルボン酸基を含むヒドロゲルコンタクトレンズを、カチオン性薬剤を含む緩衝溶液中でパッケージ化する工程、及びパッケージ化レンズをオートクレーブ処理する工程を含む。緩衝溶液は約0.1未満のイオン強度を有するか、又は温度感受性であるか、又は温度感受性であり、かつ約0.1未満のイオン強度を有する。
少なくとも1種のカルボン酸含有モノマーを含むモノマー混合物を重合させて重合生成物を形成することによってヒドロゲルを調製する。本明細書では、用語「モノマー混合物」は、重合条件にさらされて重合生成物を形成する、非重合性成分を含めたいずれの追加成分をも合わせた重合性モノマーの混合物を意味する。用語「モノマー」は、重合反応において同一又は異なる他の分子と反応してポリマー又はコポリマーを形成できるいずれの分子をも意味する。従って、この用語は重合性プレポリマー及びマクロマーを包含し、特に指定のない限り、モノマーのサイズ制限はない。使用できるカルボン酸含有モノマーの非限定例としては、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸、ビニル安息香酸、フマル酸、マレイン酸、フマル酸のモノエステルス、及びN-ビニルオキシカルボニル-L-アラニンが挙げられる。用語「カルボン酸含有モノマー」には、pH約7で加水分解を受けて負電荷をもたらし得るモノマーも含まれる。例えば、メタクリル酸トリメチルシリル(TMSMA)はモノマー混合物に含めてよく、重合され得る。結果として生じる重合生成物は水和され、トリメチルシリル基は加水分解してメタクリル酸をもたらす(すなわち重合したメタクリル酸モノマーの構造)。ヒドロゲルはいわゆる「従来のヒドロゲル」であってよく、これはモノマー混合物の主成分が、カルボン酸含有モノマーと場合により他のモノマーと共に、2-ヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)又はビニルアルコール等の親水性モノマーであり、シロキサン(すなわち少なくとも1つのSi-O基を含む分子)を含有しないことを意味する。或いは、ヒドロゲルはシリコーンヒドロゲルであってよく、これはモノマー混合物が、カルボン酸含有モノマーと場合により他のモノマーに加えて少なくとも1種の重合性シロキサンモノマーを含むことを意味する。例となるシリコーンヒドロゲル配合物については下記実施例1で述べる。
モノマー混合物に含めるカルボン酸含有モノマーの量を選択してカチオン性薬剤の所望の取り込みと放出をもたらす。一例では、カルボン酸含有モノマーは、ヒドロゲルに約0.1%、0.3%、0.5%、1.0%、又は1.5%から約2.0%、2.2%、2.5%、又は3.0%までのイオン含量を与える量でモノマー混合物に含められる。本明細書では、イオン含量%を下記方程式:(a×b/c)×89=イオン含量%(式中、aは、モノマー混合物に用いるカルボン酸含有モノマーの質百分率であり、bは、pH7でカルボン酸含有モノマー上の負に荷電した基の数であり、cは、カルボン酸含有モノマーの分子量である)で決定する。本明細書では、モノマー混合物中の特定モノマーの質量百分率は、ヒドロゲルに組み込まれるモノマー混合物の全成分の質量に対するものである。換言すれば、製造プロセス中にヒドロゲルから除去される希釈剤等の最終ヒドロゲル生成物に組み込まれない、モノマー混合物の成分は質量百分率の決定に含められない。複数のカルボン酸含有モノマーをモノマー混合物に使用する場合、ヒドロゲルのイオン含量%は、各カルボン酸含有モノマーによってもたらされるイオン含量%の合計である。上記式Iは、分子量と電荷の差異について、89の分子量と1つのイオン基を有するメタクリル酸に対して調整する。従って、例えば、2.0wt.%のN-ビニルオキシカルボニル-L-アラニン(MW=159、1つのイオン基)を含み、他のアニオン性モノマーを含まない組成物から調製したヒドロゲルのイオン含量は以下のように計算される:(2.0/159)×(89)=1.1%のイオン含量。2.0wt.%のイタコン酸(MW=130、2つのイオン基)を含み、他のアニオン性モノマーを含まない組成物から調製したヒドロゲルのイオン含量は以下のように計算される:(2.0×2/130)×89)=2.7%のイオン含量。具体例では、ヒドロゲルは、カルボン酸含有モノマー以外にいずれのイオン性モノマーをも含まないだろう。従って、例えば、モノマー混合物は、パッケージ化及び滅菌後にコンタクトレンズに負電荷を与えるホスファート基、又はカルボン酸基以外のいずれかの基を含むいずれのモノマーをも含まないであろう。
本明細書では、特定タイプの「a」、「an」又は「the」モノマー(例えば「the カルボン酸含有モノマー」)への言及は、特に指定のない限り、「1種以上の」前記タイプのモノマーを包含することを意味する。従って、例えば、N-ビニルオキシカルボニル-L-アラニンとメタクリル酸を両方含むモノマー混合物は、カルボン酸含有モノマーを含むモノマー混合物であると理解される。一例では、メタクリル酸がモノマー混合物中の唯一のイオン性モノマーであり、コンタクトレンズは0.1%、0.3%、0.5%、1.0%、又は1.5%から約2.0%、2.2%、2.5%、又は3.0%までのイオン含量を有する。本開示全体を通じて、「例」、「一例」、「具体例」又は同様のフレーズへの言及は、既に述べたか又は後で述べる例(すなわち特徴)のいずれの組み合わせとも併せ持つことができるコンタクトレンズ、モノマー混合物、パッケージング溶液、製造方法等(文脈に応じて)の特徴を導入する(特徴の特定の組み合わせが相互に排他的であるか、又は文脈が特に指示しない限り)ことを意図する。
本明細書全体を通じて、一連の下限範囲及び一連の上限範囲を与えてある場合、あたかも各組み合わせを具体的に列挙したかのように、与えた範囲の全ての組み合わせを企図している。例えば、前段落のイオン含量百分率のリストでは、20の全ての可能なイオン含量範囲を企図している(すなわち0.1〜2.0%、0.3〜2.2%...1.5%〜2.5%、及び1.5%〜3.0%)。さらに、本開示全体を通じて、一連の値を最初の値に先行する修飾語句を用いて示してある場合、文脈が特に指定しない限り、暗に一連の値のその後の各値に該修飾語句が先行するよう意図している。例えば、上記値では、修飾語句「約…から」が値0.3、0.5、及び1.5に暗にかかり、修飾語句「約…まで」が値2.2、2.5、及び3.0に暗にかかるよう意図している。具体例では、ヒドロゲルのイオン含量は1.5%〜2.2%、又は1.6%〜2.0%の範囲にある。
モノマー混合物の残りの成分及びモノマー混合物の重合方法は慣習的であり得る。例となるモノマー混合物の成分及び重合方法は、それぞれ参照によってここに援用する米国特許第6,867,245号(Iwata et al.)、米国特許第8,129,442号(Ueyama et al.)、米国特許第4,889,664号(Kindt-Larsen et al.)、米国特許第3,630,200号(Higuchi)及び米国特許第6,217,896号(Benjamin)、並びにWO 2012/118680(Liu et al)に記載されている。典型的にポリプロピレン等の熱可塑性ポリマー製のコンタクトレンズ型にモノマー混合物を詰める。典型的に、コンタクトレンズの前面を画定する第1型部材(「雌型部材」と呼ぶ)に、単一のレンズ形重合生成物を形成するのに十分な量のモノマー混合物を詰める。コンタクトレンズの後(すなわち目と接触する)面を画定する第2型部材(「雄型部材」と呼ぶ)を雌型部材と連結して、2つの型部材間にモノマー混合物の量のレンズ形空洞を有する型アセンブリーを形成する。次にコンタクトレンズ型アセンブリー内のモノマー混合物を任意の適切な硬化方法を用いて重合させる。典型的に、モノマー混合物を重合量の熱又は紫外線(UV)にさらす。光重合とも呼ばれるUV硬化の場合、モノマー混合物は典型的に光開始剤、例えばベンゾインメチルエーテル、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、Darocur又はIrgacur(Ciba Specialty Chemicalsから入手可能)等を含む。コンタクトレンズの光重合方法は米国特許第5,760,100号に記載されている。熱硬化の場合、モノマー混合物は典型的に熱開始剤を含む。例となる熱開始剤としては、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルペンタンニトリル)(V-52)、2,2’-アゾビス(2-メチルプロパンニトリル)(V-64)、及び1,1’-アゾビス(シアノシクロヘキサン)(V-88)が挙げられる。硬化後、型を開き、結果として生じるレンズ形重合生成物を機械的に型から除去(すなわち乾式脱レンズ)するか又はポリマーレンズ体が水和して型から浮遊するまで型を液体に浸すことによって湿式脱レンズする。脱レンズ後、ポリマーレンズ体を洗浄してレンズを水和させ、及び/又はレンズから抽出可能成分を除去し、或いは下記段落で詳述するように、脱レンズ後の洗浄工程なしで、レンズをパッケージング溶液を含有するその最終パッケージに直接入れてもよい。従って、一例では、レンズはその最終パッケージに入れるときに乾燥している。別の例では、レンズは、その最終パッケージに入れるときに部分的又は完全に水和していてよい。次にパッケージを密封し、オートクレーブ処理する。本明細書では、用語「オートクレーブ処理」を用いて、コンタクトレンズの滅菌に適したいずれの加熱滅菌方法をも意味する。
パッケージは、密閉されたブリスターパックであってよい。これは、コンタクトレンズを含有する凹状ウェルが、ブリスターパックを開けるために剥がせるように適合した金属又はプラスチックシートで覆われている。パッケージは、レンズに妥当な程度の保護を与えるいずれの他の適切な不活性パッケージング材料、例えばガラス製バイアル又はポリアルキレン(例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン)、PVC、ポリアミド等のプラスチック製パッケージであってよい。一般的に、最終製品は、さらに本明細書で例示するように、少なくとも1つの、パッケージング水溶液に浸した未装用コンタクトレンズを含有する密封パッケージを含む。
パッケージング溶液は有益なカチオン性薬剤を含む。本明細書では、用語カチオン性薬剤は、パッケージング溶液のpHで正味の正電荷を有する共有結合した分子(すなわちイオン結合した塩と対照的)を意味する。薬剤は、それが負に荷電した基より多くの正に荷電した基を有する場合に正味の正電荷を有するとみなされる。例えば、眼科用薬オロパタジンは単一の正に荷電した三級アミン基、及び単一の負に荷電したカルボン酸基を有するので、ゼロの正味電荷を有するとみなされる。一例では、カチオン性薬剤はポリマーである。例となるカチオン性ポリマーとしては、複数のアルギニン及び/又はリジン基を含む抗菌性ペプチドであるイプシロンポリリジン(εPLL)、ポリコート(polyquat)等が挙げられる。具体例では、カチオン性薬剤は、3個の窒素原子に共有結合した中心炭素原子を含み、1個の窒素原子と中心炭素との間に二重結合を有する、正に荷電した基であるグアニジウム基を含む。少なくとも1つのグアニジウム基を含む眼科用途に典型的な有益な薬剤としては、抗ヒスタミン薬、例えばエピナスチン及びエメダスチン;緑内障薬、例えばアプラクロニジン及びブリモニジン;グアニン誘導体抗ウイルス薬、例えばガンシクロビル及びバルガンシクロビル;アルギニン含有抗菌性ペプチド、例えばデフェンシン及びインドリシジン;並びにビグアナイド系抗菌剤、例えばクロルヘキシジン、アレキシジン、及びポリヘキサメチレンビグアナイド(PHMB)が挙げられる。パッケージング溶液に含め得る眼科用途の他のカチオン性薬剤としては、ケトチフェン、カチオン性ステロイド等が挙げられる。
我々は、コンタクトレンズに従来用いられているイオン強度からパッケージング溶液のイオン強度を下げることによって、レンズによるカチオン性薬剤の取り込みを顕著に増やせることを見出した。以下の実施例2及び3は、従来のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に比べて低イオン強度のパッケージング溶液中でパッケージ化したときのシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ(実施例2)及び従来のヒドロゲルコンタクトレンズ(実施例3)によるカチオン性ポリマー、イプシロンポリ-l-リジン(εPLL)の取り込みの顕著な増加を実証する。本明細書では、PBSは、特に指定のない限り、以下の実施例2で与える配合を有するPBSを意味する。我々は、パッケージング溶液のイオン強度を下げることによって、非ポリマーカチオン性薬物、エピナスチンの顕著に高い取り込みをも達成した。例えば以下の実施例1に記載のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを50ppmのエピナスチンを含む3mlのTRIS緩衝生理食塩水(イオン強度約0.16)中でオートクレーブ処理すると、レンズは約56μgのエピナスチンを取り込んだ。これは利用可能なエピナスチンの約37%である。TRIS緩衝液中の塩(NaCl)を2%濃度のソルビトールと交換して、約0.02のイオン強度を有するパッケージング溶液を与えると、レンズは約88μgのエピナスチンを取り込んだ。これは利用可能なエピナスチンの約59%である。従って、種々の例では、以下の方程式で計算した場合にパッケージング溶液は約0.10、0.08、0.06、又は0.04未満のイオン強度を有する。
式中、ciは、イオンiのモル濃度(mol・dm-3)であり、ziは該イオンの電荷数であり、パッケージング溶液中の全てのイオンについて合計を取る。
約200mOsm/kg〜約400mOsm/kgの範囲の適切なオスモル濃度を維持しながらイオン強度を下げるため、コンタクトレンズパッケージング溶液の等張化剤として一般的に用いられる塩化ナトリウムを、上述したようにソルビトール等の非電解質等張化剤と交換することができる。パッケージング溶液に使用できる他の非電解質等張化剤としては、マンニトール、スクロース、グリセロール、プロピレングリコール、キシリトール、イノシトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びその混合物が挙げられる。いくつかの例では、パッケージング溶液のオスモル濃度は少なくとも約250又は270mOsm/kgから約310、又は350mOsm/kgまでである。いくつかの例では、パッケージング溶液は、緩衝剤と、等張化剤と、カチオン性薬剤との水溶液から成るか又は基本的に該水溶液から成る。他の例では、パッケージング溶液は追加薬剤、例えば抗菌剤、快適剤、親水性ポリマー、又はレンズがパッケージにくっつかないようにする界面活性剤その他の添加剤を含有する。パッケージング溶液は典型的に約6.8又は7.0から約7.8又は8.0までの範囲のpHを有する。種々の例では、パッケージング溶液は約0.10未満のイオン強度を有し、レンズは、同濃度のカチオン性薬剤を含むPBS中でパッケージ化した同一のレンズより少なくとも20%、50%、又は100%多くカチオン性薬剤を取り込む。本明細書では、レンズが取り込んだカチオン性薬剤の量を次の方程式で計算する:(Cn−Cl)×V(式中、Cnは、レンズなしでオートクレーブ処理したパッケージング溶液中のカチオン性薬剤の濃度であり、Clは、レンズと共にオートクレーブ処理したパッケージング溶液中のカチオン性薬剤の濃度であり、Vはパッケージング溶液の体積である)。ここで、カチオン性薬剤濃度は、個々のカチオン性薬剤の定量に適した分析方法(例えばHPLC)で測定する。
我々は、普通のコンタクトレンズパッケージング溶液であるPBS中でのオートクレーブ処理に安定でないカチオン性薬剤があることを見出した。本明細書では、カチオン性薬剤は、レンズが存在せずにその意図したパッケージ及びパッケージング溶液中で2回オートクレーブ処理した後(用いたオートクレーブ処理条件は約17psi(1.2×105Pa)で30分間120℃である)にカチオン性薬剤の分解が2%未満であれば、所定のパッケージ及びパッケージング溶液中でのオートクレーブ処理に安定であるとみなされる。パッケージの2×又は3×のオートクレーブ処理への言及は、2回目、該当する場合は3回目のオートクレーブ処理の前後にパッケージを室温に戻す工程を含めるよう意図している。分解の量は、試験するカチオン性薬剤に適したHPLC法を用いて決定される。或いは又はさらに、カチオン性薬剤は、2×のオートクレーブ処理後にレンズから抽出できるカチオン性薬剤の百分率が、同一のパッケージング溶液中でパッケージ化し、室温で24時間維持した非オートクレーブ処理レンズから抽出できるカチオン性薬剤の百分率の95%を超えれば、所定のパッケージング溶液中でのオートクレーブ処理に安定であるとみなされる。ここで利用する抽出方法は、実質的に実施例4で述べるとおりであるか、又は同等の方法である。オートクレーブ処理(試験)レンズ及び非オートクレーブ処理(コントロール)レンズから抽出されたカチオン性薬剤の百分率は、それぞれ試験レンズ及びコントロールレンズが取り込んだカチオン性薬剤の量に対して決定される。従って、例えば、コントロールレンズは、室温で24時間後に100μgのカチオン性薬剤をパッケージング溶液から取り込み、レンズから97μg(すなわち97%)のカチオン性薬剤を抽出することができる。対応する試験(2×オートクレーブ処理)レンズはパッケージング溶液から120μgのカチオン性薬剤を取り込むが、コントロールレンズと同一の抽出方法を用いて108μg(すなわち90%)のカチオン性薬剤しか抽出されない。従って、コントロールレンズと試験レンズから抽出されるカチオン性薬剤の量に7%の差があると考えられる。この差は≧5%であり、試験レンズから抽出されるカチオン性薬剤の百分率はコントロールレンズから抽出されるカチオン性薬剤の百分率より少ないので、このカチオン性薬剤は、たとえ試験レンズから抽出されるカチオン性薬剤の総量はコントロールレンズから抽出されるカチオン性薬剤の総量より多いとしても、該パッケージング溶液中でのオートクレーブ処理に安定でないとみなされる。
以下の実施例4において、我々は、エピナスチンはPBS中でのオートクレーブ処理に安定でないが、TRIS緩衝液中ではオートクレーブ処理に安定であることを示す。比較して、我々は、他のイオン性抗アレルギー眼科用薬、特にオロパタジンHCl及びケトチフェンフマル酸塩は、PBS中でオートクレーブ処理に安定であることを見出した。我々は、以下の実施例5で、εPLLはPBS中でのオートクレーブ処理に安定でないが、TRIS緩衝液中でのオートクレーブ処理に安定であることをも示す。εPLLとエピナスチンは両方とも一級アミン基を有するが、オロパタジン及びケトチフェンは一級アミン基を持たない。我々の仮設は、pH7でのオートクレーブ処理中に特定のアミン含有化合物は何らかの分解及び/又はレンズ材料との反応を受けるというものである。TRIS緩衝液は、温度上昇に伴ってpHを低下させ、オートクレーブ処理中に約4.3のpHまで下げる。この低いpHは、PBS中でのオートクレーブ処理中にアミン含有化合物に起こる反応又は分解を阻止し得る。従って、一例では、本明細書に記載のコンタクトレンズの製造方法で用いるパッケージング溶液は温度感受性である。温度感受性とは、120℃で30分間のオートクレーブ処理中にパッケージング溶液のpHが少なくとも1低下すること(例えばpH7.5からpH6.5へ低下)を意味する。具体例では、温度感受性パッケージング溶液のpHはオートクレーブ処理中に少なくとも1.5、2.0、又は2.5低下する。例となる温度感受性緩衝液としては、{[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノ}プロパンスルホン酸(TAPS)、N,N-ビス(21-ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(TRIS)、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン(Tricine)、{[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノ}エタンスルホン酸(TES)、3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)等が挙げられる。従って、本明細書に記載の方法の種々の例では、パッケージング溶液は温度感受性であり、カチオン性薬剤は該温度感受性パッケージング溶液中でのオートクレーブ処理に安定であり、PBS中でのオートクレーブ処理に安定でない。このような一例では、パッケージング溶液はTRIS緩衝液を含む。さらなる例では、カチオン性薬剤は一級アミンを含む。なおさらなる例では、カチオン性薬剤はエピナスチン又はεPLLであり、パッケージング溶液はTRIS緩衝液を含む。
本明細書に記載のコンタクトレンズは、カルボン酸基にイオン結合したカチオン性薬剤を有する。カルボン酸基はインビトロ放出アッセイでコンタクトレンズから遊離する。本明細書では、インビトロ放出アッセイについては以下の実施例2で実質的に述べる。このアッセイではレンズを適切な容器内で1mlのISO 10344標準生理食塩水(放出媒体)中に浸す。この容器(例えば12ウェルプレートのウェル、又はガラス又はプラスチック製のレンズ用バイアル)内でレンズは振盪中に生理食塩水に完全に浸漬されたままであり得る。容器を37±2℃で100rpmにて振盪させ、2、4、8、24及び48時間で放出媒体を採取し、カチオン性薬剤の存在についてHPLCで試験する。ある時点から次の時点までに放出媒体中のカチオン性薬剤の濃度が有意に増えなくなるまで、各試験時点で放出媒体を新鮮な放出媒体と交換する。この方法を用いて2時間の時点で採取した放出媒体中で有意量の薬剤が検出できれば、レンズはカチオン性薬剤を放出するとみなされる。種々の例では、レンズは全部で、レンズが取り込んだカチオン性薬剤の少なくとも5、10、25、50、75%を放出する。特定例では、レンズは、レンズが取り込んだカチオン性薬剤の95%又は100%でさえ放出する。いくつかの例では、レンズはカチオン性薬剤の放出を持続することができる。本明細書では、インビトロ放出アッセイにおいて4時間の時点で採取した放出媒体中で有意量の薬剤を検出できれば、レンズはカチオン性薬剤の放出を持続するとみなされる。この場合、レンズは、カチオン性薬剤の放出を少なくとも2時間持続すると言われる。いくつかの例では、レンズは、カチオン性薬剤の放出を少なくとも4、8、又は24時間持続することができる。例えば、24時間の時点で採取した放出媒体中で有意量のカチオン性薬剤を検出できれば、レンズは、カチオン性薬剤の放出を少なくとも8時間持続すると言われる。
我々は、本明細書に記載のカルボン酸含有ヒドロゲルコンタクトレンズは良い寸法安定性を有し、レンズの寸法(例えばレンズ径及びベースカーブ)又はレンズの他の物理的性質が有意に変化することなくカチオン性薬剤を取り込み、放出できることを見出した。
患者が装用した後、追加用量のカチオン性薬剤を含む溶液に、本明細書に記載のカチオン性薬剤溶出コンタクトレンズを保存することができる。保存溶液は、約200〜約400mOsm/kgのオスモル濃度を有し、約0.1未満のイオン強度を有するので、追加用量のカチオン性薬剤がコンタクトレンズのカルボン酸基にイオン結合できるようにし、それによって、患者による以前の装用中に放出されたカチオン性薬剤を補充する。保存溶液は、レンズを滅菌又は洗浄する際に補助する追加成分、例えば多目的コンタクトレンズケア溶液に典型的に用いられる成分を含んでよい。
以下の実施例は、本発明の特定の態様及び利点を説明するものであり、本発明を実施例によって限定するものと解釈すべきでない。
実施例1:アニオン性シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの調製
相対部(質量)で示した下表1に列挙した化学薬品を秤量し、一緒に混合することによってモノマー混合物を調製し、0.2〜5.0ミクロンフィルターでろ過した。表1に載せた単官能性シロキサンは、以下に示す構造IIを有する。このシロキサンモノマーの製造方法は米国特許第8,168,735号(Ichinohe)に記載されている。
II
表1に載せた二官能性シロキサンマクロマーは、以下に示す構造IIIを有する。ここで、nは約90であり、mは約5であり、pは約7.0である。このマクロマーの製造方法は米国特許第8,129,442号(Ueyama et al.)に記載されている。
III
表1
結果として生じた重合性モノマー混合物を通常の方法でポリプロピレンコンタクトレンズ型アセンブリーで鋳造し、窒素オーブン内で熱硬化させた。各硬化レンズをその型から取り出し、水和させ、脱イオン水の多重交換を利用して洗浄してヒドロゲルから未反応成分及び一部反応成分を除去した。
実施例2:イオン性シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズによるεPLLの取り込みに及ぼすパッケージング溶液のイオン強度の影響
実施例1により作製したレンズを、リン酸緩衝生理食塩水(PBS) 又はTRIS緩衝液と2%ソルビトール(約0.02のイオン強度を有する)中500ppmのεPLL(約0.20のイオン強度を有する)1.2mlを含有する6mlのガラス製バイアルに移した。本明細書では、PBSへの言及は、特に指定のない限り、0.78wt.%のNaCl、0.05wt.%のリン酸二水素ナトリウム、0.36wt.%のリン酸水素ナトリウム及び98.81%の脱イオン水を含み、約7.5のpHを有する溶液を意味する。この実験で用いたTRIS緩衝液は、次の配合を有した:0.02%のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、0.27%のトリズマ(trizma)塩酸塩、1.96%のソルビトール、及び97.75%の脱イオン水。バイアルを密封し、120℃で30分間オートクレーブ処理した。さらに、1.2mlの500ppm(PBS中)εPLLを含有し、レンズを含まないバイアル(コントロールバイアル)をもオートクレーブ処理した。試験レンズバイアルのオートクレーブ処理後溶液及びコントロールバイアル中に存在するεPLLの量をカチオンサイズ排除クロマトグラフィーで20μlのサンプル注入体積、Eprogen CATSEC300 5μ 250×4.6MMを用いて、室温、及び1.0ml/分の流速で、0.2M NaCl/0.1% TFA(H20中)を均一濃度で用いて決定した。試験レンズバイアルのオートクレーブ処理後溶液中に存在するεPLLの量をコントロールバイアル中に存在するεPLLの量から減算することによって、レンズが取り込んだεPLLの量を計算した。PBS中でパッケージ化したレンズは平均191μgのεPLLをパッケージング溶液から取り込んだ。これはパッケージング溶液中の利用可能な総εPLLの約32%である。TRIS/ソルビトール緩衝液中でパッケージ化したレンズは平均408μgのεPLLを取り込んだ。これはパッケージング溶液中の利用可能な総εPLLの約68%である。
実施例3:HEMAベースヒドロゲルコンタクトレンズによるεPLLの取り込みに及ぼすパッケージング溶液のイオン強度の効果
オキュフィルコン(ocufilcon)Dモノマー混合物(HEMAと約1.8%のメタクリル酸、架橋剤、及び重合開始剤)をポリプロピレン型内で硬化させた。レンズをそれらの型から取り出し、前水和せずに、PBS、TRIS緩衝生理食塩水(0.02%のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、0.27%のトリズマ塩酸塩、0.82%のNaCl、98.88%の脱イオン水)又はTRIS緩衝液(pH7)と2%のソルビトール(0.02%のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、0.27%のトリズマ塩酸塩、3.0%のソルビトール、96.75%の脱イオン水)中500ppmのεPLLを1.2ml含有するガラス製バイアルに入れた。レンズをオートクレーブ処理し、上記実施例2で述べたようにεPLLの取り込みを評価した。約0.20のイオン強度を有するPBS中でパッケージ化したレンズは、平均115μgのεPLLを取り込んだ。これはパッケージング溶液中の利用可能な総εPLLの約20%である。約0.16のイオン強度を有するTRIS緩衝生理食塩水中でパッケージ化したレンズは、平均263μgのεPLLを取り込んだ。これはパッケージング溶液中の利用可能な総εPLLの約44%である。約0.02のイオン強度を有するTRIS-ソルビトール緩衝液中でパッケージ化したレンズは、平均約611μgのεPLLを取り込んだ。これはパッケージング溶液中のεPLLの本質的に全てである。
インビトロ放出アッセイ:レンズが生理食塩水中にεPLLを放出する能力について試験した。吸着性ティッシュペーパーで軽くふき取ることによって各レンズから過剰の溶液を除去した。各レンズをガラス製バイアル内で1mlのISO 10344標準生理食塩水(0.83%の塩化ナトリウム、0.0467%のリン酸二水素ナトリウム、及び0.4486%のリン酸水素ナトリウム)に浸した。バイアルを37±2℃で100rpmにて振盪させた。2、4、6、8、24、及び48時間で、溶液を各バイアルから除去し、1mlの新鮮なISO 10344標準生理食塩水と交換した。HPLCを用いて各レンズから放出されたεPLLの量を決定した。表2は、各時点でレンズから放出されたεPLLの平均累積量(μg)並びにレンズが取り込んだεPLLの総量に対して放出されたεPLLの累積百分率を示す。
表2
実施例4:エピナスチン溶出コンタクトレンズのオートクレーブ処理安定性
実施例1に従って調製したシリコーンヒドロゲルレンズと、洗浄し、水和させて未反応モノマーを除去したオキュフィルコンDとを、200μg/mlのエピナスチンHClを含む1.2mlのPBSを含有する6mlのガラス製バイアル中でパッケージ化した。パッケージ化レンズを120℃で20分間1回又は2回オートクレーブ処理してから室温で一晩維持するか、或いはオートクレーブ処理せずに室温で一晩維持した。200μg/mlのエピナスチンHCLを含む1.2mlのPBSを、レンズを含まないガラス製バイアル内で1回又2回オートクレーブ処理した(オートクレーブ処理コントロール溶液)。
取り込みアッセイ:オートクレーブ処理又は平衡化後、オートクレーブ処理レンズが取り込んだエピナスチンの量は、1.2×(それぞれ1×又は2×オートクレーブ処理コントロール溶液のエピナスチン濃度と、1×又は2×オートクレーブ処理レンズのパッケージング溶液のエピナスチン濃度との差)として計算した。非オートクレーブ処理レンズが取り込んだエピナスチンの量は、1.2×(200μg/mlと、非オートクレーブ処理レンズのパッケージング溶液中のエピナスチンの濃度との差)として計算した。各パッケージング溶液中のエピナスチンの量はHPLCにより決定した。
抽出アッセイ:各レンズをリントフリーペーパー(lint-free paper)で吸い取って乾燥させ、脱イオン水中0.3%のトリエチルアミン(リン酸を用いてpHを4.0に調整した)を60部及び40部のメタノールから成る10mlの抽出媒体を含有するバイアルに入れた。バイアルを室温で30分間超音波処理した。レンズを抽出溶液から取り出し、5mlの新鮮な抽出媒体を含有する個々のバイアルに移して再び30分間超音波処理した。各レンズについて、抽出媒体を混ぜ合わせて各レンズの15mlの抽出媒体を得、各レンズから抽出されたエピナスチンの量をHPLCで測定した。結果を表3に示す。特定のカチオン性薬剤では、追加の抽出工程により著しく多くのカチオン性薬剤が抽出される場合は、抽出アッセイは5mlの新鮮な抽出媒体中での3回目の30分の超音波処理を含めるであろう。
表3
結果は、オートクレーブ処理したオキュフィルコンD及びシリコーンヒドロゲルレンズは、それぞれレンズが取り込んだエピナスチンの量の約93%及び90%を放出することを示した。対照的に、対応する非オートクレーブ処理コントロールレンズは、それぞれレンズが取り込んだエピナスチンの量の98%及び99%を放出した。シリコーンヒドロゲルレンズを2回オートクレーブ処理すると、レンズが取り込んだエピナスチンの量の約82%しか放出せず、PBS中でのオートクレーブ処理中にエピナスチンとレンズとの間で反応が起こることを示唆している。
この研究を実施例1に従って調製し、150μg/mlのエピナスチンを含むTRIS緩衝液(上記)中でパッケージ化したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを用いて繰り返した。レンズをそれぞれ0〜3回オートクレーブ処理した。表4に示す結果は、エピナスチンがTRIS緩衝液中でのオートクレーブ処理に安定であることを示している。
表4
実施例5:εPLL溶出コンタクトレンズのオートクレーブ処理安定性
1.2mlのPBS又はTRIS緩衝生理食塩水(0.023%のトリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、0.544%のトリズマ塩酸塩、0.819%のNaCl;TBS)中500ppmのεPLLを含有するバイアルを0、2又は4回オートクレーブ処理した。εPLLの各分子量画分の識別可能なピークを得るのに十分な分解能でHPLCによりサンプルを調べた。結果を表5に示す。
表5
本明細書の開示は特定の説明的な実施例に言及しているが、これらの実施例は例として示したものであり、限定として理解すべきでない。前述の詳細な説明の意図は、典型例について論じているが、実施例の全ての変更形態、代替形態、及び等価形態は、さらなる開示によって定義されるように、本発明の精神及び範囲内に入り得ると解釈すべきである。
本明細書では多くの出版物及び特許を上記で引用した。引用した出版物及び特許はそれぞれ参照によってその全体がここに援用される。
本発明はさらに以下のものを提供する。
1.コンタクトレンズの製造方法であって、該方法は、a)少なくとも1種のカルボン酸含有モノマーを含むモノマー混合物を重合させて、カルボン酸基を含むレンズ形重合生成物を形成する工程;b)緩衝液と有益なカチオン性薬剤とを含むパッケージング溶液を備えるパッケージにレンズ形重合生成物を入れる工程(ここで、前記パッケージング溶液は約200〜約400mOsm/kgのオスモル濃度を有し、かつ前記パッケージング溶液は、i)約0.1未満のイオン強度を有し、及び/又はii)120℃で30分間のオートクレーブ処理中にそのpHが少なくとも1低下すること(例えばpH7.5からpH6.5への低下)を意味する温度感受性である);及びc)パッケージを密封及びオートクレーブ処理して滅菌パッケージ化コンタクトレンズを提供する工程を含む。有利には、有益なカチオン性薬剤は重合生成物のカルボン酸基にイオン結合し、患者が装用するとコンタクトレンズから遊離する。
2.カルボン酸含有モノマーがメタクリル酸である、1の方法。
3.コンタクトレンズが約0.5〜約2.5%のメタクリル酸を含む、1の方法。
4.メタクリル酸が、モノマー混合物中の唯一のイオン性モノマーである、2又は3の方法。
5.モノマー混合物がシリコーンモノマーを含む、1〜4のいずれか1つの方法。
6.モノマー混合物が2-ヒドロキシエチルメタクリラートを含む、1〜5のいずれか1つの方法。
7.該レンズによって、PBS中でパッケージ化された同一のコンタクトレンズに比べて、カチオン性薬剤の少なくとも50%より多くが取り込まれる、1〜6のいずれか1つの方法。
8.パッケージング溶液のイオン強度が0.1未満である、1〜7のいずれか1つの方法。
9.パッケージング溶液のイオン強度が0.06未満である、1〜8のいずれか1つの方法。
10.パッケージング溶液が非電解質等張化剤を含む、1〜9のいずれか1つの方法。
11.等張化剤がソルビトールである、10の方法。
12.パッケージング溶液が約270〜約310mOsm/kgのオスモル濃度を有する、1〜11のいずれか1つの方法。
13.カチオン性薬剤がポリマーである、1〜12のいずれか1つの方法。
14.カチオン性薬剤が眼科用薬である、1〜12のいずれか1つの方法。
15.パッケージング溶液が温度感受性であり、カチオン性薬剤が、該パッケージング溶液中でのオートクレーブ処理に安定であり、PBS中でのオートクレーブ処理に安定でない、1〜14のいずれか1つの方法。
16.パッケージング溶液が、{[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノ}プロパンスルホン酸(TAPS)、N,N-ビス(21-ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(TRIS)、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン(Tricine)、{[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノ}エタンスルホン酸(TES)、3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、及びその任意の組み合わせから選択される緩衝剤を含む、1〜15のいずれか1つの方法。
17.パッケージング溶液がTRIS緩衝液を含む、1〜16のいずれか1つの方法。
18.カチオン性薬剤が一級アミンを含む、1〜17のいずれか1つの方法。
19.カチオン性薬剤がエピナスチン及び/又はεPLLである、1〜17のいずれか1つの方法。
20.患者が装用した後に、追加量のカチオン性薬剤を含む多目的コンタクトレンズケア溶液(MPS)にコンタクトレンズを保存する工程をさらに含み、保存溶液は約200〜約400mOsm/kgのオスモル濃度を有し、かつ約0.1未満のイオン強度を有し、追加のカチオン性薬剤は保存中にコンタクトレンズに組み込まれる、1〜19のいずれか1つの方法。
21.1〜19のいずれか1つの方法で製造されたコンタクトレンズ。

Claims (21)

  1. コンタクトレンズの製造方法であって、前記方法は、
    a)少なくとも1種のカルボン酸含有モノマーを含むモノマー混合物を重合させて、カルボン酸基を含むレンズ形重合生成物を形成する工程と
    b)未装用の前記レンズ形重合生成物を、緩衝液及び有益なカチオン性薬剤を含むパッケージング溶液を備えるパッケージに入れる工程と、
    c)前記パッケージを密封及びオートクレーブ処理して、滅菌パッケージ化未装用コンタクトレンズを提供する工程とを含み、
    前記パッケージング溶液は、200〜400mOsm/kgのオスモル濃度を有し、かつ前記パッケージング溶液は、i)0.1mol/dm3未満のイオン強度を有するか、又はii)そのpHが120℃で30分間のオートクレーブ処理中に少なくとも1低下するものであるか、又はiii)0.1mol/dm3未満のイオン強度を有しかつそのpHが120℃で30分間のオートクレーブ処理中に少なくとも1低下するものであり、
    前記有益なカチオン性薬剤は、前記カルボン酸基にイオン結合し、インビトロ放出アッセイにおいて前記コンタクトレンズから遊離することを特徴とする、方法。
  2. 前記カルボン酸含有モノマーが、メタクリル酸である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記コンタクトレンズが、0.5〜2.5%のメタクリル酸を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記メタクリル酸が、前記モノマー混合物中の唯一のイオン性モノマーである、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記モノマー混合物が、シリコーンモノマーを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記モノマー混合物が、2-ヒドロキシエチルメタクリラートを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. PBS中でパッケージ化された同一のコンタクトレンズに比べて、前記カチオン性薬剤の少なくとも50%より多くが、前記レンズによって取り込まれる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記パッケージング溶液のイオン強度が、0.1mol/dm3未満である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記パッケージング溶液のイオン強度が、0.06mol/dm3未満である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記パッケージング溶液が、非電解質等張化剤を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記等張化剤が、ソルビトールである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記パッケージング溶液が、270〜310mOsm/kgのオスモル濃度を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記カチオン性薬剤が、ポリマーである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記カチオン性薬剤が、眼科用薬である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記パッケージング溶液のpHが、120℃で30分間のオートクレーブ処理中に少なくとも1低下するものであり、前記カチオン性薬剤が、前記パッケージング溶液中でのオートクレーブ処理に安定であって、かつPBS中でのオートクレーブ処理に安定でない、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記パッケージング溶液が、{[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノ}プロパンスルホン酸(TAPS)、N,N-ビス(21-ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(TRIS)、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン(Tricine)、{[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノ}エタンスルホン酸(TES)、3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、及びこれらの組み合わせから選択される緩衝剤を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記パッケージング溶液が、TRIS緩衝液を含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記カチオン性薬剤が、一級アミンを含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記カチオン性薬剤が、エピナスチン及び/又はεPLLである、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記コンタクトレンズを、患者が装用した後に、追加量の前記カチオン性薬剤を含む多目的コンタクトレンズケア溶液(MPS)中に保存する工程をさらに含み、前記多目的コンタクトレンズケア溶液は、200〜400mOsm/kgのオスモル濃度を有し、かつ0.1mol/dm3未満のイオン強度を有しており、前記追加のカチオン性薬剤は、前記保存する工程中に前記コンタクトレンズに組み込まれる、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 少なくとも1種のカルボン酸含有モノマーを含むモノマー混合物の重合生成物を含有するヒドロゲルコンタクトレンズと、緩衝液及び有益なカチオン性薬剤を含むパッケージング溶液と、パッケージとを備える、オートクレーブ処理した滅菌コンタクトレンズパッケージであって、
    前記パッケージング溶液は、200〜400mOsm/kgのオスモル濃度を有し、かつ前記パッケージング溶液は、i)0.1mol/dm3未満のイオン強度を有するか、又はii)そのpHが120℃で30分間のオートクレーブ処理中に少なくとも1低下するものであるか、又はiii)0.1mol/dm3未満のイオン強度を有しかつそのpHが120℃で30分間のオートクレーブ処理中に少なくとも1低下するものであることを特徴とする、オートクレーブ処理した滅菌コンタクトレンズパッケージ。
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