JP6066116B2 - 個体が大腸癌に罹患する可能性をinvitroで決定するための方法及びキット - Google Patents

個体が大腸癌に罹患する可能性をinvitroで決定するための方法及びキット Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は大腸癌の検出に関する。特に、そのような癌に罹患する可能性を決定するための方法及びキットに関する。
背景
大腸癌(colorectal cancer(CRC)、colon cancer又はlarge bowel cancer)は、米国では5番目に多い形態の癌であり、中国では4番目に多い癌であり、欧州では3番目に多い癌関連死の原因である。CRCの早期検出は治療の成功及び患者の生存の鍵であり、公衆衛生上の主要な課題の1つである。実際、CRCは、特に初期ステージで診断された場合は治療可能なことが多い。多くの国で、いくつかのスクリーニング計画が既に実施されている。従来のCRCのスクリーニング検査としては、例えば、便潜血検査(FOBT)、S状結腸鏡検査、大腸内視鏡検査、注腸二重造影又は直腸診が挙げられる。これらはいずれも利点と限界があるが、主としてロジスティクス又は患者の不快感のためにコンプライアンスは予想よりも低いままである。
数年前から、CRCの早期検出を目的とした末梢血液のバイオマーカーの探索は、特にその便利さから注目を集めていた。他方、血液ベースの検査の実行可能性を裏付ける研究がわずかに存在したが、それらの研究は、血液中の遺伝子バイオマーカーがCRC患者と対照とを識別できることを示していた。それらの研究はフローサイトメトリーに基づいていた。フローサイトメトリーは、顕微鏡レベルの粒子(例えば細胞)を流体の流れに懸濁し、粒子を電子工学的な検出機器を用いて分析することによって、顕微鏡レベルの粒子を計数及び試験する技術である。
本発明者は、差次的に発現される遺伝子が末梢血液サンプル中の重要なバイオマーカーとなることを見出した。本発明者は、古典的なフローサイトメトリーを用いず、全血からの遺伝子の差次的発現の決定を用いた。全血中の転写物を解析することによって遺伝子の発現レベルを決定するのは一般的ではない。特定の精製ステップを行わずにRNA(全RNA)の混合物中に希釈された場合、特定の情報を引き出すのは極めて難しいことが当業者間で一般に認められているからである。本発明の方法の利点はまた、このRNAの精製ステップを回避することにある。
すなわち、本発明は、個体が大腸癌に罹患する可能性を末梢血液サンプルにおいてin vitroで決定するための方法であって、
a)1種以上7種以下の核酸配列からの少なくとも1種の発現産物の量を末梢血液サンプルにおいて決定するステップであって、前記核酸配列は配列番号1〜11の配列から選択されるステップと、
b)ステップa)で決定された前記発現産物の量を、以前に大腸癌と診断された個体群に関する発現産物の基準量及び以前に大腸癌ではないことが確認された個体群に関する発現産物の基準量と比較するステップと、
c)ステップb)の結果の解析を行うステップであって、
被検個体に関する結果が、以前に大腸癌と診断された個体群から得られた結果に近いか又はそれに等しい場合、該被検個体は大腸癌患者に分類され、
被検個体に関する結果が、以前に大腸癌ではないことが確認された個体群から得られた結果に近いか又はそれに等しい場合、該被検個体は大腸癌ではない個体に分類される、
ステップと、
を含む、方法に関する。
発現産物の量は、その核酸配列により規定される遺伝子の発現レベルに直接的に関連している。
上記核酸のうちの少なくとも1種の核酸の発現レベルは、個体がCRC患者であるかどうかを決定するのに十分な情報である。ただし、本発明の好ましい実施形態において、ステップa)では、配列番号1、配列番号2又は配列番号3又は配列番号4、配列番号5又は配列番号6、配列番号7又は配列番号8、配列番号9、配列番号10、及び配列番号11からなる群から選択される核酸配列からの発現産物の量が決定される。
核酸からの発現産物の量は、発現産物を、各発現産物に特異的な少なくとも1種の結合パートナーと接触させることによって決定される。
発現産物はRNA転写物又はポリペプチドを意味する。すなわち、本発明の方法では、少なくとも1種のRNA転写物又は少なくとも1種のポリペプチドの量が決定される。
RNA転写物とは、全RNA、すなわち、末梢血液サンプルから直接的に得られた又は細胞溶解後の血液サンプルから間接的に得られたコーディング又はノンコーディングRNAを意味する。特に、全RNAは、転移RNA(tRNA)、メッセンジャーRNA(mRNA)(標的遺伝子から転写されたmRNAだけでなく、その他の任意の遺伝子から転写されたmRNAも含む)、及びリボソームRNAを含む。
例えば、RNAが細胞内RNAである場合、被検個体の細胞に含まれる核酸を放出させるための溶解ステップによって、血液サンプル中に存在する細胞からRNAを抽出することができる。例えば、国際公開第00/05338号(磁気的及び機械的な溶解に関する)、国際公開第99/53304号(電気的な溶解に関する)、国際公開第99/15321号(機械的な溶解に関する)に記載の溶解法を利用してもよい。当業者であれば、その他の周知の溶解法(例えば、熱若しくは浸透圧ショック、又はカオトロピック剤(例えばグアニジニウム塩)を用いた化学的溶解(米国特許第5234809号))も使用できる。また、溶解ステップで放出された他の細胞成分から核酸を分離する追加のステップを行うことも可能である。一般に、このステップにより核酸の濃縮が可能になる。
本発明の方法において、RNA転写物は、ハイブリダイゼーション、増幅又は配列決定によって検出及び定量することができる。特に、検出及び定量するためには、RNA転写物を、少なくとも1種のプローブ又は少なくとも1種のプライマーと、該プローブ及び/又はプライマーのRNA転写物へのハイブリダイゼーションを可能にする所定の条件下で接触させる。本発明の他の実施形態では、RNA転写物のDNAコピーを調製し、該DNAコピーを、少なくとも1種のプローブ又は少なくとも1種のプライマーと、該プローブ及び/又はプライマーの前記DNAコピーへのハイブリダイゼーションを可能にする所定の条件下で接触させる。
より正確には、上記方法において、RNA転写物又はDNAコピーは、少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ及び少なくとも1種のプライマー、特に少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ及び2種のプライマーと接触させる。
「ハイブリダイゼーション」とは、適切な条件下で、2つのヌクレオチド断片が安定的及び特異的な水素結合で結合して二本鎖複合体を形成する過程を意味する。これらの水素結合は、相補的なアデニン(A)塩基とチミン(T)(又はウラシル(U))塩基との間に形成されるか(これはA−T結合と称される)、又は相補的なグアニン(G)塩基とシトシン(C)塩基との間に形成される(これはG−C結合と称される)。2つのヌクレオチド断片のハイブリダイゼーションは完全(ヌクレオチド断片又は配列は相補的)であってもよい。すなわち、ハイブリダイゼーションで得られた二本鎖複合体はA−T結合及びC−G結合のみを含んでもよい。ハイブリダイゼーションは部分的(ヌクレオチド断片又は配列は十分に相補的)であってもよい。すなわち、得られた二本鎖複合体は、二本鎖複合体の形成を可能にするA−T結合及びC−G結合に加えて、相補的な塩基に結合していない塩基を含んでもよい。2つのヌクレオチド断片間のハイブリダイゼーションは、使用される実施条件、特にストリンジェンシーによって決まる。ストリンジェンシーは、特に、2つのヌクレオチド断片の塩基組成の関数として定義され、また、2つのヌクレオチド断片間のミスマッチの程度によっても規定される。また、ストリンジェンシーは反応パラメータ(例えば、ハイブリダイゼーション溶液中に存在するイオン種の濃度及びタイプ、変性剤の性質及び濃度、及び/又はハイブリダイゼーション温度)によっても変わり得る。これらのデータはいずれも周知であり、適切な条件は当業者が決定できる。一般には、ハイブリダイズさせようとするヌクレオチド断片の長さに応じて、ハイブリダイゼーション温度は、約0.5〜1Mの濃度において生理食塩水中、約20〜70℃、特に35〜65℃である。配列又はヌクレオチド断片又はオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは、リン酸エステル結合により構築された一連のヌクレオチドモチーフである。これは、ヌクレオチド断片にハイブリダイズ可能な、天然の核酸の情報配列によって特徴付けられる。このモチーフは、異なる構造を有する単量体を含むことが可能であり、また、天然の核酸分子から、及び/又は遺伝子組換え及び/又は化学合成によって得ることが可能である。モチーフは単量体の誘導体であり、この単量体は、糖、リン酸基及び窒素含有塩基を構成要素とする、核酸の天然ヌクレオチドであり得る。ここで、糖は、DNAではデオキシ−2−リボース、RNAではリボースである。窒素含有塩基は、DNAかRNAかに応じて、アデニン、グアニン、ウラシル、シトシン及びチミンから選択される。あるいは、単量体は、上記3つの構成要素の少なくとも1つにおいて修飾されたヌクレオチドである。例えば、修飾は、イノシン、メチル−5−デオキシシチジン、デオキシウリジン、ジメチルアミノ−5−デオキシウリジン、ジアミノ−2,6−プリン、ブロモ−5−デオキシウリジン等の修飾塩基、又はハイブリダイズ可能なその他の任意の修飾塩基によって塩基レベルで起こる。あるいは、糖レベル(例えば、少なくとも1種のデオキシリボースのポリアミドでの置換(P.E.Nielsen et al, Science,254, 1497−1500(1991)))又はリン酸基レベル(例えば、特に、ジホスフェート、アルキルホスホネート、アリールホスホネート及びホスホロチオエートから選択されるエステルでのリン酸基の置換)で起こる。
本発明において、「増幅プライマー」とは、酵素重合(例えば酵素増幅反応)の開始を可能にする5〜100個のヌクレオチド、好ましくは15〜30個のヌクレオチドを含むヌクレオチド断片を意味する。「酵素増幅反応」とは、少なくとも1種の酵素の作用によってヌクレオチド断片の複数のコピーを生成する過程を意味する。そのような増幅反応は当業者に周知であり、特に、米国特許第4683195号、米国特許第4683202号及び米国特許第4800159号に記載のPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)、例えばEP0201184に記載のLCR(リガーゼ連鎖反応)、国際公開第90/01069号に記載のRCR(修復連鎖反応)、国際公開第90/06995号に記載の3SR(自家持続配列複製)、国際公開第91/02818号に記載のNASBA(核酸配列ベース増幅)、米国特許第5399491号に記載のTMA(転写増幅)、及びRT−PCRが挙げられる。
酵素増幅がPCRである場合、標的遺伝子に特異的な物質の増幅を可能にする、標的遺伝子に特異的な少なくとも2種の増幅プライマーが使用される。標的遺伝子に特異的な物質は、好ましくは、標的遺伝子由来のメッセンジャーRNAの逆転写によって得られた相補的DNA(標的遺伝子特異的cDNA)、又は標的遺伝子特異的cDNAの転写によって得られた相補的RNA(標的遺伝子特異的cRNA)を含む。酵素増幅が逆転写反応後に行われるPCRである場合、これはRT−PCRである。
「ハイブリダイゼーションプローブ」とは、少なくとも5個のヌクレオチド、例えば5〜100個のヌクレオチド、特に10〜75個のヌクレオチド(例えば、15〜35個のヌクレオチド、60〜70個のヌクレオチド)を含むヌクレオチド断片であって、標的遺伝子に特異的な物質とのハイブリダイゼーション複合体が形成されるような所定の条件下においてハイブリダイゼーション特異性を有する断片を意味する。本発明において、標的遺伝子に特異的な物質は、標的遺伝子由来のメッセンジャーRNA(標的遺伝子特異的mRNA)に含まれるヌクレオチド配列、前記メッセンジャーRNAの逆転写によって得られた相補的DNA(標的遺伝子特異的cDNA)に含まれるヌクレオチド配列、又は前記cDNAの転写によって得られた相補的RNA(標的遺伝子特異的cRNA)に含まれるヌクレオチド配列であってもよい。ハイブリダイゼーションプローブは、その検出のための標識を含んでもよい。「検出」とは、直接的な検出(例えば、計数方法によるもの)、又は標識を用いた検出方法による間接的な検出を意味する。核酸を検出するための多くの検出方法がある(例えば、Kricka et al., Clinical Chemistry,1999,no 45(4),p.453−458;又はKeller G.H.et al., DNA Probes,2nd Ed.,Stockton Press,1993,sections 5 and 6,p.173−249を参照)。「標識」とは、検出可能なシグナルを生成できるトレーサーを意味する。これらのトレーサーの非限定的な例としては、例えば比色分析、蛍光又は発光により検出可能なシグナルを生産する酵素(例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ);発色団(例えば、蛍光化合物、発光化合物、染色化合物);電子顕微鏡によって、又はその電気特性(例えば伝導性)に基づいて、又は電流測定若しくはボルタメトリーによって、又はインピーダンス測定によって検出可能な高電子密度の基;光学的な方法(例えば、回折、表面プラズモン共鳴、接触角の変化)又は物理的な方法(例えば、原子間力分光法、トンネル効果)によって検出可能な基;放射性分子(例えば、32P、35S、125I)が挙げられる。
本発明において、ハイブリダイゼーションプローブは「検出」プローブであってもよい。「検出」プローブは標識を用いて標識される。検出プローブは、特に、Tyagi & Kramer(Nature biotech,1996, 14:303−308)に記載の「分子ビーコン」検出プローブであってもよい。これらの「分子ビーコン」は、ハイブリダイゼーション中に蛍光を発するようになる。分子ビーコンは、ステムループ型の構造を有し、蛍光基及び「消光」基を含む。特異的なループ配列とその相補的な標的核酸配列との結合によってステムが広がり、適切な波長での励起中に蛍光シグナルが放出される。検出プローブは、特に、ナノストリング(NanoString)(商標)の技術による「カラーコード化されたバーコード」を含む「レポータープローブ」であってもよい。
ハイブリダイゼーション反応の検出に関しては、直接的に(特に、標的配列内への標識の取り込みによって)、又は間接的に(特に、上で定義した検出プローブを用いて)標識された標的配列を使用してもよい。特に、ハイブリダイゼーションステップの前に、例えば酵素増幅反応中に標識デオキシ−リボヌクレオチド三リン酸を用いて、標的配列を標識及び/又は切断するステップを行うことが可能である。切断は、特に、イミダゾール又は塩化マンガンの作用によって行ってもよい。また、標的配列は、増幅ステップ後に、例えば、国際公開第91/19812号に記載のサンドイッチハイブリダイゼーション法に従って検出プローブをハイブリダイズすることによって標識してもよい。他の好ましい核酸の具体的な標識方法はFR2780059に記載されている。
本発明の好ましい実施形態において、検出プローブは蛍光団及び消光団を含む。本発明のより好ましい実施形態において、ハイブリダイゼーションプローブは、その5’末端にFAM(6−カルボキシ−フルオレセイン)又はROX(6−カルボキシ−X−ローダミン)蛍光団を含み、その3’末端に消光団(ダブシル)を含む。
また、ハイブリダイゼーションプローブは「捕捉」プローブであってもよい。「捕捉」プローブは、任意の適切な手段によって、すなわち直接的又は間接的に(例えば、共有結合又は吸着により)固体基板に固定されているか、固定が可能である。固体基板としては、合成材料又は天然材料(これらは化学修飾されていてもよい)、特に、多糖類(例えば、セルロースベースの材料(例えば紙)、セルロース誘導体(例えば、酢酸セルロース、ニトロセルロース)、デキストラン)、ポリマー、コポリマー(特に、スチレンタイプの単量体をベースとしたコポリマー)、天然繊維(例えば綿)、合成繊維(例えばナイロン)、無機材料(例えば、シリカ、石英、ガラス、セラミック)、ラテックス、磁気粒子、金属誘導体、ゲル等を利用することができる。固体基板は、マイクロタイタープレートの形態、WO−A−94/12670に記載の膜の形態、又は粒子の形態であってもよい。また、基板上に、各々が標的遺伝子に特異的な数種の異なる捕捉プローブを固定することも可能である。特に、基板として、多数のプローブを固定できるバイオチップを用いてもよい。「バイオチップ」とは、多数の捕捉プローブが所定位置に取り付けられた小さいサイズの固体基板を意味する。バイオチップ又はDNAチップという概念は1990年代初頭に遡る。チップは、マイクロエレクトロニクス、核酸化学、画像解析及び情報技術を統合した複数の専門分野にわたる技術に基づく。作動原理は、分子生物学の基礎、ハイブリダイゼーション現象、すなわち2つのDNA及び/又はRNA配列の塩基の相補性による対形成に基づく。バイオチップ法は、固体基板に取り付けられた捕捉プローブの使用に基づいており、そのプローブ上で、蛍光色素で直接的又は間接的に標識された標的ヌクレオチド断片のサンプルが作用するようになっている。捕捉プローブは基板又はチップ上の特定の位置に配置され、ハイブリダイゼーションごとに標的ヌクレオチド断片に関する特定の情報が得られる。得られた情報は累積され、例えば1種又は複数種の標的遺伝子の発現レベルの定量を可能にする。次いで、標的遺伝子の発現を解析するために、mRNAに転写される標的遺伝子の全部又は一部に対応する多数のプローブを含む基板を調製することができる。本発明において、「低密度の基板」とは、50種未満のプローブを含む基板を意味する。「中密度の基板」とは、50種のプローブ〜10000種のプローブを含む基板を意味する。「高密度の基板」とは、10000種より多いプローブを含む基板を意味する。
解析対象となる標的遺伝子の核酸に特異的なcRNA又はcDNAは、例えば特異的な捕捉プローブにハイブリダイズさせる。ハイブリダイゼーション後、基板又はチップは洗浄され、例えば蛍光色素タイプの標識に結合した高親和性リガンドによって、標識されたcDNA又はcRNA/捕捉プローブ複合体が明らかになる。蛍光は、例えばスキャナを用いて読み取られ、蛍光の解析は情報技術により行われる。例えば、Affymetrix社により開発された分子診断用DNAチップが挙げられる(Accessing Genetic Information with High−Density DNA arrays, M.Chee et al., Science,1996, 274, 610−614; Light−generated oligonucleotide arrays for rapid DNA sequence analysis, A. Caviani Pease et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1994, 91, 5022−5026)。この技術において、捕捉プローブは一般にサイズが小さく、約25個のヌクレオチドである。バイオチップのその他の例は、G.Ramsay, Nature Biotechnology,1998,No.16,p.40−44; F. Ginot, Human Mutation,1997,No.10,p.1−10; J. Cheng et al, Molecular diagnosis,1996,No.1(3),p.183−200; T.Livache et al, Nucleic Acids Research,1994,No.22(15),p.2915−2921; J.Cheng et al, Nature Biotechnology,1998,No.16,p.541−546;あるいは、米国特許第4981783号、米国特許第5700637号、米国特許第5445934号、米国特許第5744305号及び米国特許第5807522号に記載されている。固体基板の主要な特性は、標的ヌクレオチド断片に対する捕捉プローブのハイブリダイゼーション特性を保存すると同時に、生成するバックグラウンドノイズをその検出方法にとって最小にすることにある。主要な製造法として、3タイプが基板へのプローブの固定に関して区別できる。
まず、第一の方法は、予め合成されたプローブを付着させることによるものである。プローブの取り付けは、マイクロピペット若しくはマイクロドットを用いて又はインクジェット装置を用いて直接移植することによって行われる。この技術は、数塩基(5〜10個)から比較的大きいサイズの60塩基(印刷)ないし数百塩基(マイクロデポジション)のサイズを有するプローブの取り付けを可能にする。
印刷は、インクジェットプリンタで使用される方法の改変法である。印刷は、4000滴/秒に達し得る速度で流体の微小球体(体積<1nl)を推進させることに基づく。印刷は、流体を放出するシステムと流体が付着する表面との接触を全く伴わない。
マイクロデポジションは、数十〜数百塩基の長いプローブをスライドガラス表面に取り付けるものである。これらのプローブは一般にデータベースから抽出され、増幅及び精製産物の形態をとる。この技術は、4cm弱の表面積に認識ゾーンと呼ばれるDNAのスポットを約1万個有するマイクロアレイと呼ばれるチップを作製することを可能にする。なお、(一般にPCRによる)増幅産物を有する、直径0.5〜1mm、最大密度25スポット/cmの「マクロアレイ」と称されるナイロン膜の使用を忘れるべきではない。この極めてフレキシブルな技術は多くの研究所で使用されている。本発明において、後者の技術はバイオチップに包含されるものとする。しかし、WO−A−00/71750及びFR00/14896と同様に、各ウェルに、一定容量のサンプルをマイクロタイタープレートの底部に付着させてもよいし、あるいはFR00/14691に従って、互いに分離した一定数の液滴を1枚の同じペトリ皿の底部に付着させてもよい。
基板又はチップにプローブを取り付ける第二の方法は、in situ合成と呼ばれるものである。この技術により、チップ表面に短いプローブが直接作製される。この技術は、in situオリゴヌクレオチド合成(特に、国際公開第89/10977号、国際公開第90/03382号を参照)に基づいており、また、オリゴヌクレオチド合成装置プロセスに基づいている。この技術は、オリゴヌクレオチドの伸長反応が起こる反応チャンバーをガラス表面に沿って移動させるものである。
第三の方法はフォトリソグラフィーと呼ばれるものであり、これは、Affymetrixにより開発されたバイオチップに関連するプロセスである。フォトリソグラフィーもin situ合成である。フォトリソグラフィーはマイクロプロセッサ技術から派生したものである。チップ表面は、光で活性化可能な光解離性の化学基の結合により修飾されている。光が照射されると、これらの基はオリゴヌクレオチドの3’末端との反応が可能になる。この表面を所定の形状のマスクで保護することによって、光を選択的に照射することが可能になり、また、その結果、4種のヌクレオチドのいずれか1種を結合させることが所望されるチップの領域を活性化することが可能になる。異なるマスクの逐次的な使用により、保護/反応サイクルを交互に行うことが可能になり、また、その結果、約数十平方マイクロメートル(μm)のスポット上にオリゴヌクレオチドプローブを作製することが可能になる。この手段により、数平方センチメートル(cm)の表面積上に最大数十万個のスポットを作製することが可能になる。フォトリソグラフィーは、バルクで同時に、わずか4×NサイクルでN−merのチップを作製することを可能にするという利点がある。これらの技術はいずれも本発明で使用できる。本発明の好ましい実施形態において、上記ステップb)における少なくとも1種の特異的な試薬は、(好ましくは基板に固定された)少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブを含む。この基板は、好ましくは、上で定義した低密度、高密度又は中密度の基板である。
複数のプローブを含む基板上でのこれらのハイブリダイゼーションステップの前に、標的遺伝物質の量を増加させるために、上で定義した酵素増幅反応ステップを行ってもよい。
標的遺伝子の発現レベルの決定は、当業者に知られたプロトコールのいずれによっても行うことができる。一般に、標的遺伝子の発現は、所定の時点で標的遺伝子から転写されるmRNA(メッセンジャーRNA)を検出することによって解析できる。
本発明は、好ましくは、当業者に周知のプロトコールに従って標的遺伝子由来のmRNAを検出することによる標的遺伝子の発現レベルの決定に関する。本発明のある実施形態では、各々が標的遺伝子に由来する数種の異なるmRNAを検出することによって、数種の標的遺伝子の発現レベルが同時に決定される。
増幅による場合、標的遺伝子の発現レベルは以下のように決定することができる。1)全血から全RNA(転移RNA(tRNA)、リボソームRNA(rRNA)、及びメッセンジャーRNA(mRNA)を含む。)を抽出した後、mRNAの相補的DNA(又はcDNA)を得るために逆転写ステップを行う。例えば、この逆転写反応は、RNA断片からの相補的DNA断片の入手を可能にする逆転写酵素を用いて行うことができる。特に、AMV(トリ骨髄芽球症ウイルス)又はMMLV(モロニーマウス白血病ウイルス)由来の逆転写酵素を使用することができる。より具体的には、mRNAのcDNAのみを得ることが所望される場合、この逆転写ステップは、相補性によりmRNAのポリA配列とハイブリダイズしてポリT−ポリA複合体(この複合体は、逆転写酵素により行われる逆転写反応の開始点として機能する。)を形成するチミン塩基(ポリT)のみを含むヌクレオチド断片の存在下で行われる。次いで、標的遺伝子由来のmRNAに相補的なcDNA(標的遺伝子特異的cDNA)、及び標的遺伝子以外の遺伝子由来のmRNAに相補的なcDNA(標的遺伝子に特異的でないcDNA)を得る。2)標的遺伝子に特異的な増幅プライマーを、標的遺伝子特異的cDNA、及び標的遺伝子に特異的でないcDNAと接触させる。標的遺伝子に特異的な増幅プライマーは標的遺伝子特異的cDNAとハイブリダイズし、標的遺伝子由来のmRNAから生じるcDNAの(既知の長さの)所定の領域が特異的に増幅される。標的遺伝子に特異的でないcDNAは増幅されないが、一方で、大量の標的遺伝子特異的cDNAが得られる。本発明において、「標的遺伝子特異的cDNA」又は「標的遺伝子由来のmRNAから生じるcDNA」という語は区別なく使用される。このステップは、特に、PCRタイプの増幅反応を用いて、又は上で定義したその他の任意の増幅技術によって行うことができる。PCRによれば、各々が異なる標的遺伝子に特異的な数種の異なるcDNAを、各々が標的遺伝子に特異的な異なる増幅プライマーの数種の対を用いて同時に増幅すること(多重増幅)も可能である。3)標的遺伝子の発現は、上記ステップ2)で得られた標的遺伝子特異的cDNAを検出及び定量することによって決定される。この検出は、標的遺伝子特異的cDNAを、そのサイズに応じて移動する電気泳動にかけた後に行うことができる。所定の泳動時間の後にゲルをUV(紫外線)光テーブル上に置いたときに光シグナルの放出により標的遺伝子特異的cDNAを直接検出できるように、泳動用のゲル及び媒体はエチジウムブロマイドを含んでもよい。標的遺伝子特異的cDNAの量が多いほど、この光シグナルは明るくなる。このような電気泳動技術は当業者には周知である。また、標的遺伝子特異的cDNAは、飽和するまで行われた増幅反応によって得られた定量範囲を用いて検出及び定量することもできる。種々のステップ(例えば、逆転写、PCR)の間に観察される可能性がある酵素効率の変動を考慮に入れるために、種々の患者群の標的遺伝子の発現は、発現が種々の患者群において類似する「ハウスキーピング」遺伝子の発現を同時に決定することによって標準化できる。標的遺伝子の発現とハウスキーピング遺伝子の発現との比率を理解することによって、すなわち、標的遺伝子特異的cDNAの量とハウスキーピング遺伝子特異的cDNAの量との比率を理解することによって、種々の実験間の任意の変動が修正される。当業者は、特にBustin S A, J Mol Endocrinol,2002, 29:23−39; Giulietti A Methods,2001, 25:386−401を参照できる。
ハイブリダイゼーションによる場合、標的遺伝子の発現は以下のように決定することができる。1)全血から全RNAを抽出した後、標的遺伝子由来のmRNAに相補的なcDNA(標的遺伝子特異的cDNA)、及び標的遺伝子以外の遺伝子由来のmRNAに相補的なcDNA(標的遺伝子に特異的でないcDNA)を得るために、逆転写ステップを上述のようにして行う。2)標的遺伝子特異的cDNAと捕捉プローブとのハイブリダイゼーション反応(標的遺伝子に特異的でないcDNAは捕捉プローブにハイブリダイズしない。)を行うために、すべてのcDNAを、発現解析の対象となる標的遺伝子に特異的な捕捉プローブが固定された基板と接触させる。ハイブリダイゼーション反応は、上記物質のすべてを含む固体基板上で行うことができる。好ましい実施形態において、ハイブリダイゼーションプローブは基板に固定されている。好ましくは、基板は、上で定義された低密度、高密度又は中密度の基板である。ハイブリダイゼーション反応の前に、大量の標的遺伝子特異的cDNAを得るために、また、標的遺伝子特異的cDNAが標的遺伝子に特異的な捕捉プローブにハイブリダイズする可能性を高めるために、上述の標的遺伝子特異的cDNAの酵素増幅からなるステップを行ってもよい。また、ハイブリダイゼーション反応の前に、例えば増幅反応用の標識デオキシリボヌクレオチド三リン酸を用いて、上述の標的遺伝子特異的cDNAを標識及び/又は切断するステップを行ってもよい。切断は、特に、イミダゾール及び塩化マンガンの作用によって行うことができる。また、標的遺伝子特異的cDNAは、例えば、WO−A−91/19812に記載のサンドイッチハイブリダイゼーション法に従って、標識されたプローブをハイブリダイズすることによって増幅ステップ後に標識することもできる。その他の好ましい核酸の具体的な標識及び/又は切断方法は、国際公開第99/65926号、国際公開第01/44507号、国際公開第01/44506号、国際公開第02/090584号、国際公開第02/090319号に記載されている。3)その後、ハイブリダイゼーション反応の検出からなるステップを行う。検出は、標的遺伝子に特異的な捕捉プローブが標的遺伝子特異的cDNAとハイブリダイズしている基板を、標識で標識された「検出」プローブと接触させること、及び標識により放出されたシグナルを検出することによって行うことができる。標的遺伝子特異的cDNAが予め標識で標識されている場合、標識により放出されたシグナルは直接的に検出される。
また、標的遺伝子の発現は以下の方法で決定することもできる。1)全血から全RNAを抽出した後、生物学的材料のmRNAのcDNAを得るために、逆転写ステップを上述のようにして行う。次いで、プロモーターの制御下で機能し、DNAテンプレートからの相補的RNAの入手を可能にするT7ポリメラーゼ酵素を用いて、cDNAの相補的RNAの重合を行う。次に、標的遺伝子特異的mRNAのcDNAのcRNA(標的遺伝子特異的cRNA)、及び標的遺伝子に特異的でないmRNAのcDNAのcRNAを得る。2)標的遺伝子特異的cRNAと捕捉プローブとのハイブリダイゼーション反応(標的遺伝子に特異的でないcRNAは捕捉プローブにハイブリダイズしない。)を行うために、すべてのcRNAを、発現解析の対象となる標的遺伝子に特異的な捕捉プローブが固定された基板と接触させる。数種の標的遺伝子の発現を同時に解析することが所望される場合、各々が標的遺伝子に特異的な数種の異なる捕捉プローブを基板に固定することができる。また、ハイブリダイゼーション反応の前に、上述の標的遺伝子特異的cRNAを標識及び/又は切断するステップを行ってもよい。3)その後、ハイブリダイゼーション反応の検出からなるステップを行う。検出は、標的遺伝子に特異的な捕捉プローブが標的遺伝子特異的cRNAとハイブリダイズしている基板を、標識で標識された「検出」プローブと接触させること、及び標識により放出されたシグナルを検出することによって行うことができる。標的遺伝子特異的cRNAが予め標識で標識されている場合、標識により放出されたシグナルは直接的に検出される。多数のプローブがハイブリダイズされるバイオチップタイプの基板が用いられる場合、cRNAの使用は特に有利である。
発現産物がポリペプチドである場合、ポリペプチドを、少なくとも1種の特異的なリガンド(例えば、以下で定義されるリガンド)と接触させることにより検出することができる。好ましい実施形態では、発現したポリペプチドを、少なくとも2種の特異的なリガンド(例えば、以下で定義されるリガンド)と接触させる。特異的なリガンドは、例えば、抗体、又は「ナノフィチン(Nanofitin)(商標)」という名称の親和性タンパク質を意味する。
ナノフィチンは、競合的特徴部を有する親和性タンパク質である。ナノフィチンは、抗体に類似の競合的な親和性を示す。
「1種又は複数種の抗体」は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、組換え抗体を包含する。抗体の生産方法は当業者に周知である。
本発明はまた、個体が大腸癌に罹患する可能性をin vitroで決定するためのキットであって、少なくとも1種の核酸配列に特異的な少なくとも1種の結合パートナー、最大で7種の核酸配列の7種の発現産物に特異的な7種の結合パートナーを含み、少なくとも1種の結合パートナーは、配列番号1〜11の配列からなる群から選択される少なくとも1種の核酸配列の少なくとも1種の発現産物に特異的である、キットを提供する。
特に、本発明のキットは、配列番号1、配列番号2又は配列番号3又は配列番号4、配列番号5又は配列番号6、配列番号7又は配列番号8、配列番号9、配列番号10、及び配列番号11の配列を有する7種の核酸配列の発現産物に特異的な7種の結合パートナーの組み合わせを含む。
本発明のキットにおいて、特異的な結合パートナーは、
少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ、又は
少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ及び少なくとも1種のプライマー、又は
少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ及び2種のプライマー、又は
抗体及び/又は親和性タンパク質などの、少なくとも1種の特異的なリガンド又は少なくとも2種の特異的なリガンド
を含む。
最後に、本発明はまた、個体が大腸癌に罹患する可能性をin vitroで決定するための組成物の製造における、少なくとも1種の核酸配列の少なくとも1種の発現産物に特異的な少なくとも1種の結合パートナー、最大で7種の核酸配列の7種の発現産物に特異的な7種の結合パートナーの使用であって、少なくとも1種の核酸配列は、配列番号1〜11の核酸配列からなる群から選択される配列を有する、使用を提供する。
特に、配列番号1、配列番号2又は配列番号3又は配列番号4、配列番号5又は配列番号6、配列番号7又は配列番号8、配列番号9、配列番号10、及び配列番号11の配列を有する7種の核酸配列の7種の発現産物に特異的な7種の結合パートナーの組み合わせの使用である。
特異的な結合パートナーは、
少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ、又は
少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ及び少なくとも1種のプライマー、又は
少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ及び2種のプライマー、又は
抗体及び/又は親和性タンパク質などの、少なくとも1種の特異的なリガンド又は少なくとも2種の特異的なリガンド
を含む。
I)材料及び方法
1. 患者及びサンプルの採取
2006年〜2010年の間に、161人の大腸癌患者(CRC)、及び大腸内視鏡検査で陰性の148人の対照患者(CNC)からの末梢血液サンプルを採取した。CRC患者は、FDUSCC(中国)の大腸手術部(Department of Colorectal Surgery)で集められた。国際対がん連合(International Union Against Cancer)(UICC)が推奨する腫瘍リンパ節転移(TNM)システムに従って腫瘍をステージ分けした。患者は、手術前に放射線療法又は化学療法を受けなかった。遺伝性の大腸癌又は炎症性腸疾患(クローン病又は潰瘍性大腸炎)に罹患した患者は、この研究から除外された。ポリープ又は大腸癌の症状を全く示さない(これは大腸内視鏡検査で確認されていた。)CNCを、上海圏のCommunity Hospital及びFDUSCCから集めた。各患者につき2.5mlの末梢血液を、PAXジーン(PAXgene)(商標)血液RNAチューブ(PreAnalytiX GmbH,Hombrechtikon,スイス)に採取し、製造元のガイドラインに従って処理した。
この研究は、2つの別個の参加者のコホートを含む。コホート1は、100人のCRC患者及び100人のCNCからなる。CRC患者については、FDUSCCにおいて、外科手術前に、大腸内視鏡検査から少なくとも1週間後に血液サンプルを採取した。CNCについては、大腸内視鏡検査の1週間前に上海圏のCommunity Hospitalで血液サンプルを採取した。これらのサンプルの遺伝子発現プロファイルを、CRCに関連する有意な遺伝子を探索して分子署名(molecular signature)を同定するためのトレーニングセットとして解析した。コホート2は、61人のCRC患者及び48人のCNCを含む。コホート1と同様にしてサンプルを採取した。コホート2は、コホート1で観察された署名の性能を検証するための独立の試験セットとして使用された。
2. RNA抽出及びマイクロアレイ実験
全RNAを、PAXジーン(商標)血液RNAシステム(PreAnalytix)を用いて製造元の説明書に従い抽出した。全RNAの量を、分光光度計によって、260ナノメートルの光学密度で測定し、品質を、BioAnalyzer Agilent 2100(Agilent Technologies,Palo Alto,CA,米国)でRNA 6000 Nano LabChip(登録商標)キットを用いて評価した。RNA Integrity Numberが7〜10の間のサンプルのみを解析した。次に、製造元の標準的なプロトコールに従ってWT−オベーション(WT−Ovation)(商標)RNA増幅システムを用いたリボ−SPIA(Ribo−SPIA)(商標)技術(NuGEN Technologies Inc.,San Carlos,CA,米国)を用いて、50ナノグラムの全RNAを逆転写し、一本鎖cDNAに直線的に増幅させ、産物を、QIAクイック(QIAquick)(商標)PCR精製キット(QIAGEN GmbH、Hilden,ドイツ)で精製した。2マイクログラムの増幅及び精製したcDNAを、RQ1 RNアーゼ非含有のDNアーゼ(Promega Corp.,Fitchburg,WI,米国)で断片化し、ターミナルトランスフェラーゼ(Roche Diagnostics Corp.,Indianapolis,IN,米国)及びジーンチップ(GeneChip)(登録商標)DNA標識試薬(Affymetrix Inc.,Santa Clara,CA,米国)を用いてビオチン化デオキシヌクレオシド三リン酸で標識した。標識されたcDNAを、ハイブリダイゼーションオーブン640(Agilent Technologies)中、50℃で18時間、60回転/分でジーンチップHG U133プラス2.0アレイ(Affymetrix)上にハイブリダイズさせた。HG U133プラス2.0アレイは、約39000種の最もよく特徴付けられたヒト遺伝子を示す54675種のプローブセットを含む。ハイブリダイゼーション後、アレイを洗浄し、AffymetrixのプロトコールEukGE−WS2v4に従って、GeneChip(登録商標) Fluidics Station 450(Affymetrix)を用いて染色した。GeneChip(登録商標) Scanner 3000(Affymetrix)でアレイをスキャンした。
3. 統計的分析
マイクロアレイデータの品質管理を、標準的なAffymetrixの品質管理パラメータの示唆に従って行った。Affymetrixの発現アレイを、バックグラウンド補正、quantile normalization、及びmedian polish summarizationを用いたRobust Multi−chip Average(RMA)法によって包括的に前処理した(Irizarry RA et al., Biostatistics 20 3, 4:249−64)。
コホート1のデータについて、極端なシグナル強度(log2(50)よりも低いか、2E14よりも高い)を有するプローブセットを除外した。次に、Entrez遺伝子データベース(Maglot D et al., Nucleic Acids Research 2007, 35:D26−31)の情報を用いて、生物学的な知見に基づくフィルタリングを行った。Entrez遺伝子番号の注釈がないプローブセットを除去した。同じEntrez遺伝子番号にマッピングされた複数のプローブセットについては、最も大きい四分位範囲の値を示したプローブセットのみを保持し、残りを除去した。2ステップでフィルタリングした後、9859種のプローブセットを下流の解析のために維持した。バッチ効果の可能性を低減するために、コンバット法(Combat method)を、フィルタリングした発現データに適用した(Johnson WE et al., Biostatistics 2007, 8:118−27)。差次的に発現された遺伝子(DEG)の解析を、マイクロアレイの有意性分析(SAM)法(偽発見率=0.05;タイプ=「2クラス間で対応なし」;検定統計量=「t統計量」;順列の数=1000)によって行った(Tusher VG et al., PNAS USA 2001, 98:5116−21)。有意な遺伝子選択及び予測モデルの構築を、RFE−SVM法を用いた5分割交差検定法を用いて行った。トレーニングセット中の200種のサンプルから160種をランダムに選択して学習セットを形成し、RFE−SVMでスコア付けした遺伝子が1〜100種の範囲の異なるサイズを有する予測モデルを作製し、残りの40種のサンプルを用いてモデルの性能を評価した。このプロセスを1000回繰り返した。我々の結果から、100種の遺伝子をベースとするSVM予測モデルを用いて最大97%の精度を達成できることが示唆された。署名サイズの最適化については、予想性能、署名の複雑さ、及び経済性が考慮に入れられた。最終的に我々は、我々の標的の性能に適合する、全体で90%の精度を有する7種のコア遺伝子を同定した。これらの7種の遺伝子は、t検定P値、倍数変化、生物学的機能によって選択され、年齢又は性別の要因は無関係であった。
II)結果
1. 大腸癌及び対照患者集団の特性
2つのコホートにおける309人の参加者には、161人のCRC患者及び148人のCNCが存在した。表1に、患者の人口統計学的及び臨床的特徴の概要を示す。
Figure 0006066116
2. 7種の遺伝子のCRCバイオマーカーパネル:同定及び確認
トレーニングセット:
発明者は、5分割交差検定法に基づいて、有意な遺伝子選択及び予想モデルの構築を行った。この手順を1000回繰り返し実行した。繰り返しごとに、発明者は、特有の上位7種の遺伝子セット、及びそれに対応する予想モデルの性能(内部検定により入手)を記録した。最後に、内部検定における1000種の予想モデルの性能の平均をとることで全体的な性能を見積もった。結果は、予想モデルを用いて90.0%の全体的な精度性能が達成可能であることを示している。発明者は最良の7種の遺伝子予想モデルを選択した。そのトレーニングセットに関しては、90.0%の精度、89.0%の感度、及び91.0%の特異度を示した。
試験セット:
次いで、発明者は、109サンプル、すなわち61人のCRC及び48人のCNCを含む独立のコホート(試験セット)において、トレーニングセットで同定された上記予想モデルの署名の性能を検証した。この署名の全体的な性能は、83.0%(CI%:73.9, 88.9)の精度、84.0%(CI%:71.5, 91.4)の感度、及び81.0%(CI%:66.9, 86.6)の特異度である。
3. トレーニングセットで観察された署名から個々の遺伝子を区別する能力の解析
表2に、前記7種の遺伝子の性能の概要を示す。各遺伝子に個体特性(例えば、プローブセット番号(Affymetrixのプローブセット番号);100人のCNCと100人のCRCとの間で観察されたT検定P値;100人のCNCと100人のCRCとの間で観察された倍数変化)が付与されている。
Figure 0006066116

Claims (21)

  1. 個体を末梢血液サンプルにおいてin vitroで大腸癌患者又は大腸癌ではない個体に分類するための方法であって、
    a)
    配列番号5若しくは6のITGAM遺伝子、
    配列番号11のVSIG10遺伝子、
    配列番号1のNEAT1遺伝子、
    配列番号2、3若しくは4のFAM198B遺伝子、
    配列番号7若しくは8のMYBL1遺伝子、
    配列番号9のSIAH2遺伝子、及び
    配列番号10のPDZK1IP1遺伝子
    の発現産物の量を末梢血液サンプルにおいて決定するステップと
    b)ステップa)で決定された前記発現産物の量を、以前に大腸癌と診断された個体群に関する発現産物の基準量及び以前に大腸癌ではないことが確認された個体群に関する発現産物の基準量と比較するステップと、
    c)ステップb)の結果の解析を行うステップであって、
    ステップa)で決定された発現産物の量が、以前に大腸癌と診断された個体群に関する発現産物の基準量に近いか又はそれに等しい場合、該被検個体は大腸癌患者に分類され、
    ステップa)で決定された発現産物の量が、以前に大腸癌ではないことが確認された個体群に関する発現産物の基準量に近いか又はそれに等しい場合、該被検個体は大腸癌ではない個体に分類される、
    ステップと、
    を含む、方法。
  2. ステップa)において、前記発現産物の量は、該発現産物を、該発現産物に特異的な少なくとも1種の結合パートナーと接触させることによって決定され、前記結合パートナーは、プローブ、プライマー、抗体、及び親和性タンパク質のうちの1種又は複数種を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記発現産物は少なくとも1種のRNA転写物又は少なくとも1種のポリペプチドである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記発現産物は少なくとも1種のmRNAである、請求項に記載の方法。
  5. 前記RNA転写物は、ハイブリダイゼーション、増幅又は配列決定によって検出及び定量される、請求項又はに記載の方法。
  6. 前記RNA転写物を、少なくとも1種のプローブ及び/又は少なくとも1種のプライマーと、該プローブ及び/又はプライマーのRNA転写物へのハイブリダイゼーションを可能にする所定の条件下で接触させる、請求項に記載の方法。
  7. 前記RNA転写物のDNAコピーを調製し、該DNAコピーを、少なくとも1種のプローブ及び/又は少なくとも1種のプライマーと、該プローブ及び/又はプライマーの前記DNAコピーへのハイブリダイゼーションを可能にする所定の条件下で接触させる、請求項に記載の方法。
  8. 発現したポリペプチドが、抗体及び親和性タンパク質からなる群から選択される少なくとも1種の特異的なリガンドと接触させることによって検出される、請求項に記載の方法。
  9. 発現したポリペプチドを、
    2種の抗体、
    2種の親和性タンパク質、及び
    1種の抗体及び1種の親和性タンパク質
    からなる群から選択される2種の特異的なリガンドと接触させる、請求項に記載の方法。
  10. 個体をin vitroで大腸癌患者又は大腸癌ではない個体に分類するためのキットであって、
    種の遺伝子の発現産物に特異的な7種の結合パートナーの組み合わせを含み、
    前記種の遺伝子は、
    配列番号5若しくは6のITGAM遺伝子
    配列番号11のVSIG10遺伝子
    配列番号1のNEAT1遺伝子、
    配列番号2、3若しくは4のFAM198B遺伝子、
    配列番号7若しくは8のMYBL1遺伝子、
    配列番号9のSIAH2遺伝子、及び
    配列番号10のPDZK1IP1遺伝
    あり、
    前記結合パートナーは、プローブ、プライマー、抗体、及び親和性タンパク質のうちの1種又は複数種を含む、
    キット。
  11. 前記結合パートナーは少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブを含む、請求項10に記載のキット。
  12. 前記結合パートナーは、少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ及び少なくとも1種のプライマーを含む、請求項11に記載のキット。
  13. 前記結合パートナーは、少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ及び2種のプライマーを含む、請求項12に記載のキット。
  14. 前記結合パートナーは、抗体及び親和性タンパク質からなる群から選択される少なくとも1種の特異的なリガンドを含む、請求項10に記載のキット。
  15. 前記結合パートナーは、
    2種の抗体、
    2種の親和性タンパク質、及び
    1種の抗体及び1種の親和性タンパク質
    からなる群から選択される2種の特異的なリガンドを含む、請求項14に記載のキット。
  16. 個体をin vitroで大腸癌患者又は大腸癌ではない個体に分類するための組成物の製造における、種の遺伝子の発現産物に特異的な7種の結合パートナーの組み合わせの使用であって、
    前記種の遺伝子は、
    配列番号5若しくは6のITGAM遺伝子
    配列番号11のVSIG10遺伝子
    配列番号1のNEAT1遺伝子、
    配列番号2、3若しくは4のFAM198B遺伝子、
    配列番号7若しくは8のMYBL1遺伝子、
    配列番号9のSIAH2遺伝子、及び
    配列番号10のPDZK1IP1遺伝
    あり、
    前記結合パートナーは、プローブ、プライマー、抗体、及び親和性タンパク質のうちの1種又は複数種を含む、
    使用。
  17. 前記結合パートナーは少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブを含む、請求項16に記載の使用。
  18. 前記結合パートナーは、少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ及び少なくとも1種のプライマーを含む、請求項17に記載の使用。
  19. 前記結合パートナーは、少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブ及び2種のプライマーを含む、請求項18に記載の使用。
  20. 前記結合パートナーは、抗体及び親和性タンパク質からなる群から選択される少なくとも1種の特異的なリガンドを含む、請求項16に記載の使用。
  21. 前記結合パートナーは、
    2種の抗体、
    2種の親和性タンパク質、及び
    1種の抗体及び1種の親和性タンパク質
    からなる群から選択される2種の特異的なリガンドを含む、請求項20に記載の使用。
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