以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1には、本実施形態のゲームプログラムが搭載された端末装置40を含むゲームシステム10の全体構成が示されている。図2および図3には、ゲーム提供サーバ20に設けられた顧客データ記憶手段33および登録デッキ記憶手段34の構成が示され、図4には、端末装置40に設けられた使用デッキ記憶手段62(持込牌記憶手段63を兼ねる。)の構成が示されている。また、図5および図6には、麻雀牌またはその種別を付加機能(キャラクタ)に割り当てる場合およびその逆パターンの場合の操作イメージが示されている。さらに、図7には、ゲームプログラムによる麻雀ゲームの処理の流れがフローチャートで示され、図8には、持込牌識別表示処理の一例が示されている。
図1において、ゲームシステム10は、麻雀ゲームを提供するサービスに必要な処理を実行するとともにその処理に必要なデータを記憶するゲーム提供サーバ20と、麻雀ゲームの自プレイヤや他プレイヤとなり得る顧客が操作する1台または複数台(通常は多数)の端末装置40とが、通信回線であるネットワーク1を介して接続されている。
ここで、ネットワーク1は、本実施形態では、端末装置40が持ち運び可能な携帯型の端末装置(例えば、スマートホン等の携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、タブレット端末、ノート型やブック型のパーソナル・コンピュータ等)である場合には、インターネット、若しくはインターネットを中心としてこれにイントラネット、エクストラネット、LAN、MAN、WAN等を組み合わせた有線ネットワーク、およびインターネットやインターネットを中心とする有線ネットワークへの接続環境を形成するキャリア網(キャリア(携帯電話会社等の通信事業者)が管理するパケット通信網等)や公衆無線LAN等の無線通信網により構成されている。また、端末装置40が固定された端末装置(例えば、デスクトップ型のパーソナル・コンピュータ等)である場合は、インターネットやインターネットを中心とする有線ネットワークへの接続環境は、有線の通信回線で形成されていてもよい。
ゲーム提供サーバ20は、1台または複数台のコンピュータにより構成され、プログラム送信手段21と、付加機能提供手段22と、デッキ登録手段23と、デッキ送信手段24と、更新手段25と、提供プログラム記憶手段31と、提供付加機能記憶手段32と、顧客データ記憶手段33と、登録デッキ記憶手段34とを含んで構成されている。
プログラム送信手段21は、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる顧客(麻雀ゲームの自プレイヤや他プレイヤとなり得る顧客)によるプログラム取得要求信号を受信し、提供プログラム記憶手段31に記憶されている本実施形態に係る麻雀ゲームを実行するためのゲームプログラムを、プログラム取得要求のあった端末装置40へネットワーク1を介して送信する処理を実行するものである。なお、本実施形態では、説明の便宜上、プログラム送信手段21および提供プログラム記憶手段31は、他の処理を実行する手段22〜25および他の記憶手段32〜34と同じサーバに設けられているように記載されているが、プログラム提供用の別のサーバ(例えば、本実施形態に係るゲームプログラム以外のプログラムも提供するサーバ)に設けてもよい。
付加機能提供手段22は、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる顧客(麻雀ゲームの自プレイヤや他プレイヤとなり得る顧客)による麻雀牌の付加機能(キャラクタ)の入手要求信号を受信し、提供付加機能記憶手段32に記憶された有償または無償の付加機能(キャラクタ)の入手用画面の表示用データを、入手要求のあった端末装置40へネットワーク1を介して送信するとともに、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる顧客が入手した付加機能(キャラクタ)の情報を、顧客ID(顧客識別情報)と関連付けて顧客データ記憶手段33(図2参照)に記憶させる処理を実行するものである。
ここで、顧客ID(顧客識別情報)は、例えば、携帯電話番号、ゲーム提供業者が顧客に付与した識別情報等である。
また、顧客データ記憶手段33(図2参照)に記憶させる顧客が入手した付加機能(キャラクタ)の情報には、麻雀牌の種別と付加機能とが一体化されたもの(ゲーム提供業者が予め麻雀牌の種別と付加機能とを組み合わせたもの)と、麻雀牌の種別が割り当てられていない付加機能だけのものとがある。前者の場合には、顧客別保有付加機能通番Tと、付加機能ID(付加機能識別情報)と、34種ある麻雀牌のいずれの種別であるかを識別するための種別ID(種別識別情報)と、麻雀牌に付加する付加機能の種類を示す能力ID(能力識別情報)と、麻雀牌に付加する付加機能の大きさ、強さ、若しくは程度を数値で示す能力データ(攻撃力データ、防御力データ、残使用可能回数等)とがあり、これらを顧客IDに関連付けて顧客データ記憶手段33(図2参照)に記憶させる。後者の場合には、前者の場合との相違点は、種別IDが無いことであり、顧客データ記憶手段33(図2参照)における種別IDのカラムは、未割当であることを示すためにNULL(空欄)とされる。攻撃力データおよび防御力データは、本実施形態では別々のデータとされているが、ある状況下では攻撃力となり、別の状況下では防御力となるような1つのデータとしてもよい。残使用可能回数は、例えば、能力の高い付加機能をいつまでも使用可能にしておくと不都合であるために設けられている。なお、本実施形態では、前者の場合と後者の場合とを混在させているが、いずれか一方の場合のみとしてもよい。
また、付加機能IDについては、種別ID、能力ID、能力データ(但し、残使用可能回数については、入手当初の数値)の全てが一致していれば、同じ付加機能IDとなり、種別ID、能力ID、能力データ(但し、残使用可能回数については、入手当初の数値)のうちの1つでも異なれば、別の付加機能IDとなる。
さらに、顧客別保有付加機能通番Tについては、同一の顧客が同一の付加機能(すなわち、付加機能IDが同一の付加機能)を複数入手した場合において、それらを区別するために設けられている。例えば、図2に示すように、麻雀牌の種別「リャンピン」に「自己の和了時の飜数を1飜増やす」という付加機能を割り当てたものを、同一の顧客が複数入手した場合を区別することができる。従って、顧客は、麻雀ゲームに使用するデッキを作成する際に、顧客別保有付加機能通番T=0005の「リャンピン」を使用するのか、顧客別保有付加機能通番T=0009の「リャンピン」を使用するのかを区別することができる。なお、このような区別を行わない場合には、顧客別保有付加機能通番Tは無くてもよく、付加機能IDで代用することができる。
そして、顧客データ記憶手段33(図2参照)には、以上の他に、顧客データとして、ヒットポイントのデータ(ライフデータと称されることもある。)を、顧客IDと関連付けて記憶させておいてもよい。顧客データ記憶手段33に記憶された付加機能(キャラクタ)は、麻雀ゲーム以外のゲーム(例えば、自プレイヤとその対戦相手である他プレイヤとが、それぞれ定められた能力を備えたカードを画面上で出し合って競技するカードゲーム等)にも用いることができ、そのゲームの結果を反映してヒットポイントのデータを増減させることもできる。
デッキ登録手段23は、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる顧客(麻雀ゲームの自プレイヤや他プレイヤとなり得る顧客)の保有する付加機能(キャラクタ)の取得要求信号を顧客IDとともに受信し、受信した顧客IDに関連付けられて顧客データ記憶手段33(図2参照)に記憶されている当該顧客の保有する付加機能(能力IDや能力データ)および割当済みの種別IDを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信するとともに、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる顧客により作成されたデッキのデータを受信し、受信したデッキのデータを、顧客IDと関連付けて登録デッキ記憶手段34(図3参照)に記憶させる処理を実行するものである。
ここで、デッキのデータとは、顧客(麻雀ゲームの自プレイヤや他プレイヤとなり得る顧客)が持ち込むことを希望する持込牌の組合せのデータであり、図3に示すように、1人の顧客が、デッキ1、デッキ2、…と複数のデッキを登録することができるようになっている。図3の例では、各デッキを構成する複数の持込牌(通常は、複数の持込牌が指定されるが、1つでもよい。)のそれぞれにつき、麻雀牌の種別を示す種別IDと、顧客別保有付加機能通番Tとが対応付けられて記憶されている。なお、顧客別保有付加機能通番Tは、顧客データ記憶手段33(図2参照)において、付加機能(キャラクタ)を構成する能力IDや能力データと関連付けられているので、登録デッキ記憶手段34(図3参照)には、麻雀牌の種別を示す種別IDと、能力IDや能力データとを、直接に対応付けて記憶してもよい。
デッキ送信手段24は、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる自プレイヤの使用するデッキの取得要求信号(デッキ1、デッキ2、…のうちのいずれのデッキを使用するかの指示を含む。)を、顧客IDとともに受信し、受信した取得要求に係るデッキのデータを、登録デッキ記憶手段34(図3参照)およびこれと顧客別保有付加機能通番Tで関連付けられた顧客データ記憶手段33(図2参照)から取得し、取得した自プレイヤのデッキのデータ(自プレイヤが持ち込むことを希望する持込牌のそれぞれについての種別ID、能力IDおよび能力データ、顧客別保有付加機能通番T、付加機能ID)を、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する処理を実行するものである。
また、デッキ送信手段24は、自プレイヤ(麻雀ゲームを行う現実のプレイヤ)の操作する端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる他プレイヤ(仮想的なプレイヤ)のために使用するデッキの取得要求信号を受信し、受信した取得要求に係るデッキのデータを、登録デッキ記憶手段34(図3参照)およびこれと顧客別保有付加機能通番Tで関連付けられた顧客データ記憶手段33(図2参照)から取得し、取得した他プレイヤのデッキのデータ(他プレイヤが持ち込むことを希望する持込牌のそれぞれについての種別ID、能力IDおよび能力データ、顧客別保有付加機能通番T、付加機能ID)を、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する処理も実行する。
ここで、他プレイヤは、仮想のプレイヤであるが、実際に登録デッキ記憶手段34(図3参照)にデッキの登録を行っている現実の顧客(他の顧客)のうちの1人を選定し、その選定された顧客が登録している実際のデッキのいずれかを、他プレイヤのデッキとして使用する。他プレイヤは、デッキ送信手段24が任意に選定してもよく、自プレイヤの操作する端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる他プレイヤのデッキの取得要求信号に含まれる自プレイヤの指定情報(他プレイヤの能力、すなわち他プレイヤの保有する付加機能の大きさ、強さ、程度、効力等)に従ってデッキ送信手段24が選定してもよい。なお、他プレイヤのデッキは、現実の顧客(他の顧客)が登録している現実のデッキではなく、端末装置40のデッキ作成手段43またはゲーム提供サーバ20のデッキ送信手段24が作成した仮想的なデッキとしてもよいが、より現実的な対局を実現するという観点からは、現実のデッキを使用することが好ましい。
更新手段25は、麻雀ゲームの終了後に、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる自プレイヤの点数や順位の情報を受信し、その結果に応じて、顧客データ記憶手段33(図2参照)に記憶されている自プレイヤの保有する付加機能の大きさ・強さ・程度・効力・効果を向上させたり(良い戦績の場合)、落としたり(悪い戦績の場合)する処理を実行するものである。より具体的には、能力のランクが上下するような能力IDの変更を行ったり、攻撃力データ、防御力データ、残使用可能回数のそれぞれを増減させる処理を実行する。また、図2での図示は省略されているが、顧客データ記憶手段33に記憶されているヒットポイントのデータを増減させてもよい。さらに、顧客データ記憶手段33(図2参照)に記憶されている顧客が入手して保有している付加機能は、麻雀牌の種別が割り当てられているものも、そうでないものも含めて、本実施形態に係る麻雀ゲーム以外のゲームであるカードゲーム等にも使用することができるので、麻雀ゲーム以外のゲームで獲得した点数(ポイント)や順位等に応じて、上記の場合と同様にして、当該顧客が保有する付加機能の大きさ・強さ・程度・効力・効果を向上させたり(良い戦績の場合)、落としたり(悪い戦績の場合)する処理を実行してもよい。
提供プログラム記憶手段31は、本実施形態に係る麻雀ゲームを実行するためのゲームプログラムを記憶するものである。
提供付加機能記憶手段32は、有償または無償で顧客に提供する各種の付加機能(キャラクタ)を記憶するものである。この提供付加機能記憶手段32には、麻雀牌の種別と付加機能とが一体化されたもの(ゲーム提供業者が予め麻雀牌の種別と付加機能とを組み合わせたもの)と、麻雀牌の種別が割り当てられていない付加機能だけのものとが記憶されていることは、既に詳述した通りである。
顧客データ記憶手段33は、図2に示すように、顧客が入手した付加機能(キャラクタ)の情報として、顧客別保有付加機能通番Tと、付加機能ID(付加機能識別情報)と、34種ある麻雀牌のいずれの種別であるかを識別するための種別ID(種別識別情報)と、麻雀牌に付加する付加機能の種類を示す能力ID(能力識別情報)と、麻雀牌に付加する付加機能の大きさ、強さ、若しくは程度を数値で示す能力データ(攻撃力データ、防御力データ、残使用可能回数等)とを、顧客IDに関連付けて記憶するものである。また、顧客データ記憶手段33は、麻雀牌の種別が割り当てられていない付加機能だけのものについては、種別IDが無いので、種別IDのカラムを、未割当であることを示すためにNULL(空欄)として記憶する。さらに、図2での図示は省略されているが、顧客データ記憶手段33には、ヒットポイントのデータ(ライフデータと称されることもある。)を記憶させておいてもよい。
登録デッキ記憶手段34は、図3に示すように、顧客により作成されたデッキのデータとして、デッキを構成する複数の持込牌(通常は、複数の持込牌が指定されるが、1つでもよい。)のそれぞれにつき、麻雀牌の種別を示す種別IDと、顧客別保有付加機能通番Tとを対応付けた状態のものを、顧客IDと関連付けて記憶するものである。なお、既に詳述した通り、顧客別保有付加機能通番Tは、顧客データ記憶手段33(図2参照)において、付加機能(キャラクタ)を構成する能力IDや能力データと関連付けられているので、登録デッキ記憶手段34(図3参照)は、デッキを構成する複数の持込牌(通常は、複数の持込牌が指定されるが、1つでもよい。)のそれぞれにつき、麻雀牌の種別を示す種別IDと、能力IDや能力データとを、直接に対応付けた状態のものを、顧客IDと関連付けて記憶する構成としてもよい。
以上において、各処理を実行する手段21〜25は、ゲーム提供サーバ20を構成するコンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラム、並びに主メモリ等により実現される。
また、各記憶手段31〜34は、例えばハードディスク等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ、RAM、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、FD、磁気テープ、あるいはこれらの組合せ等を採用してもよい。
さらに、ゲーム提供サーバ20は、1台のコンピュータあるいは1つのCPUにより実現されるものに限定されず、複数のコンピュータあるいは複数のCPUで分散処理を行うことにより実現されるものであってもよい。
端末装置40は、ゲーム提供サーバ20とデータ通信(有線通信、無線通信、またはそれらの混在型を問わない。)が可能であり、かつ、麻雀ゲームのための演算処理が可能な端末装置(広義のコンピュータ)であり、例えば、スマートホン等の多機能携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、タブレット端末、ノート型やブック型のパーソナル・コンピュータ、ゲーム専用機等の携帯型の端末装置であることが好ましいが、デスクトップ型のパーソナル・コンピュータ等の固定された端末装置でもよい。この端末装置40は、例えば液晶ディスプレイ等の表示手段と、例えば、タッチパネル、タッチパッド、キーボード、マウス、ポインティングペン等の入力手段とを備えている。
端末装置40は、プログラム取得手段41と、付加機能入手手段42と、デッキ作成手段43と、デッキ取得手段44と、採用持込牌決定手段45と、配牌手段46と、自模・打牌手段47と、点数算出手段48と、点数表示手段49と、取得プログラム記憶手段61と、使用デッキ記憶手段62と、持込牌記憶手段63と、手牌記憶手段64と、牌山記憶手段65と、捨牌記憶手段66とを含んで構成されている。
プログラム取得手段41は、端末装置40に搭載(端末装置40がスマートホン等の多機能携帯電話機、タブレット端末等である場合には、通常、プリインストール)されたマーケットサイトへのアクセス用のプログラムにより実現され、本実施形態に係る麻雀ゲームを実行するためのゲームプログラムを含め、各種のプログラムを有償または無償にてマーケットサイトのサーバ(本実施形態に係るゲームプログラムの場合には、ゲーム提供サーバ20)から端末装置40へネットワーク1を介してダウンロードして取得し、取得したプログラム(本実施形態に係るゲームプログラムを含む。)を取得プログラム記憶手段61に記憶させる処理を実行するものである。
付加機能入手手段42は、付加機能(キャラクタ)の入手用画面の表示要求信号を、ネットワーク1を介してゲーム提供サーバ20へ送信するとともに、ゲーム提供サーバ20からネットワーク1を介して送信されてくる付加機能の入手用画面の表示用データを受信し、その表示用データを用いて、端末装置40の画面上に、付加機能の入手用画面を表示し、その入手用画面における顧客による入手(有償または無償)のための入力操作を受け付け、その入力操作により顧客が入手した付加機能(キャラクタ)の情報を、ネットワーク1を介してゲーム提供サーバ20へ送信する処理を実行するものである。
なお、付加機能入手手段42に相当する機能は、麻雀ゲームを実行する端末装置40以外の端末装置に設けてもよい。例えば、有償または無償の付加機能(キャラクタ)の入手は、パーソナル・コンピュータで行い、その入手した付加機能の情報をゲーム提供サーバ20に記憶させておき、麻雀ゲームの実行は、別の端末装置40である多機能携帯電話機で行ってもよい。
デッキ作成手段43は、顧客(麻雀ゲームの自プレイヤや他プレイヤとなり得る顧客)の保有する付加機能(キャラクタ)の取得要求信号を、顧客IDとともに、ネットワーク1を介してゲーム提供サーバ20に送信し、ゲーム提供サーバ20からネットワーク1を介して送信されてくる当該顧客の保有する付加機能(能力IDや能力データ)および割当済みの種別IDを受信した後、当該顧客が入手して保有している麻雀牌の付加機能(能力IDや能力データ)、および、136枚の麻雀牌若しくは34種の麻雀牌の種別を、端末装置40の画面上に表示し、(1)顧客が入手して保有している麻雀牌の付加機能のそれぞれを、136枚の麻雀牌のいずれか若しくは34種の麻雀牌の種別のいずれかに割り当てるための顧客の入力操作、または、(2)136枚の麻雀牌の少なくとも一部若しくは34種の麻雀牌の種別の少なくとも一部のそれぞれを、顧客が入手して保有している麻雀牌の付加機能のいずれかに割り当てるための顧客の入力操作を、端末装置40で受け付け、(1)または(2)の割当操作で作成された麻雀ゲームに持ち込むことを希望する持込牌の組合せのデータを、デッキとして登録するために顧客IDとともにゲーム提供サーバ20へネットワーク1を介して送信する処理を実行するものである。
なお、デッキ作成手段43は、自プレイヤ(麻雀ゲームを開始した顧客)による上記の(1)または(2)の割当操作で作成された麻雀ゲームに持ち込むことを希望する持込牌の組合せのデータを、自プレイヤが直ぐに使用するデッキのデータとして使用デッキ記憶手段62(図4参照)に記憶させる処理を実行してもよい。この場合には、使用デッキ記憶手段62(図4参照)に記憶された自プレイヤのデッキのデータを、事後的に、デッキとして登録するために顧客IDとともにゲーム提供サーバ20へネットワーク1を介して送信すればよい。
デッキ取得手段44は、自プレイヤの使用するデッキの取得要求信号(デッキ1、デッキ2、…のうちのいずれのデッキを使用するかの指示を含む。)を、顧客IDとともにゲーム提供サーバ20へネットワーク1を介して送信するとともに、ゲーム提供サーバ20からネットワーク1を介して送信されてくる自プレイヤのデッキのデータ(自プレイヤが持ち込むことを希望する持込牌のそれぞれについての種別ID、能力IDおよび能力データ、顧客別保有付加機能通番T、付加機能ID)を受信し、受信した自プレイヤのデッキのデータを、使用デッキ記憶手段62(図4参照)のプレイヤID=1(自プレイヤ)のテーブルに記憶させる処理を実行するものである。
また、デッキ取得手段44は、他プレイヤ(仮想的なプレイヤ)のために使用するデッキの取得要求信号(自プレイヤが指定した他プレイヤの能力、すなわち他プレイヤの保有する付加機能の大きさ、強さ、程度、効力等を含む。)を、ゲーム提供サーバ20へネットワーク1を介して送信するとともに、ゲーム提供サーバ20からネットワーク1を介して送信されてくる他プレイヤのデッキのデータ(他プレイヤが持ち込むことを希望する持込牌のそれぞれについての種別ID、能力IDおよび能力データ、顧客別保有付加機能通番T、付加機能ID)を受信し、受信した他プレイヤのデッキのデータを、使用デッキ記憶手段62(図4参照)のプレイヤID=2〜4(他プレイヤ)のテーブルに記憶させる処理も実行する。
採用持込牌決定手段45は、使用デッキ記憶手段62(図4参照)から、各プレイヤがそれぞれ持ち込むことを希望する持込牌の組合せのデータ(各持込牌についての能力ID、能力データ、および種別ID)を取得し、各プレイヤがそれぞれ持ち込むことを希望する持込牌の全てを、136枚の麻雀牌の一部または全部に組み入れると、同一の種別の麻雀牌が4枚を超えることとなる場合には、使用デッキ記憶手段62に記憶された自プレイヤおよび他プレイヤのそれぞれの持込牌のデータを構成する能力IDおよび/または能力データを用いて、136枚の麻雀牌の一部または全部に組み入れる持込牌を選択決定し、この選択決定処理により採用された持込牌のデータを、持込牌記憶手段63(図4参照)に記憶させる処理を実行するものである。
但し、本実施形態では、持込牌記憶手段63(図4参照)は、使用デッキ記憶手段62(図4参照)と兼用され、使用デッキ記憶手段62のうちの一部となっているので、採用持込牌決定手段45は、使用デッキ記憶手段62に記憶されたデッキを構成する各持込牌のうち、採用された持込牌については、使用デッキ記憶手段62を構成する「持込牌の採否」カラムに、「採用」されたことを示す情報を記憶させ、「不採用」となった持込牌については、使用デッキ記憶手段62を構成する「持込牌の採否」カラムに、「不採用」となったことを示す情報を記憶させる。従って、「持込牌の採否」カラムが、「採用」されたことを示す情報となっているレコードにより、持込牌記憶手段63(図4参照)が構成されることになる。
例えば、採用持込牌決定手段45は、同一の種別の麻雀牌が4枚を超えることとなる場合には、その種別の麻雀牌については、高い能力を示す方の能力IDの持込牌や、能力データ(攻撃力データ、防御力データ、残使用可能回数等)の大きい方の持込牌を、136枚の麻雀牌の一部または全部に組み入れる持込牌として選択決定する。なお、付加機能の能力の大きさ・強さ・程度・効力・効果にかかわらず、各プレイヤの持込牌がなるべく均等に採用されるように選択決定してもよい。
また、採用持込牌決定手段45は、使用デッキ記憶手段62(図4参照)を構成する「持込牌の採否」カラムに記憶された採否情報を用いて、自プレイヤが持ち込むことを希望していた持込牌が採用されたか否かを示す採否情報を、自プレイヤの表示要求に基づき、任意のタイミングで端末装置40の画面上に表示する処理、および/または、選択決定処理の終了後に自動的に端末装置40の画面上に表示する処理も実行する。
なお、能力データの残使用可能回数は、採用持込牌決定手段45により、持込牌が採用されたときに更新(1回分減らす。)してもよく、あるいは、採否にかかわらず、デッキ作成手段43またはデッキ取得手段44により使用デッキ記憶手段62(図4参照)に記憶されたときに更新してもよい。
配牌手段46は、持込牌記憶手段63(図4参照)から、各プレイヤの持込牌のデータを取得し、取得した各プレイヤの持込牌を136枚の麻雀牌の一部または全部に組み入れた状態で、対局の開始時に136枚の麻雀牌を混ぜる洗牌の処理、4つの牌山を作る砌牌の処理(但し、端末装置40の画面上への4つの牌山の表示処理は行わなくてもよい。)、牌を配り始める場所を決めるためのサイコロ振りの処理、および各プレイヤの最初の手牌を作る配牌の処理、すなわち配牌が完了するまでの一連の処理を実行するものである。この配牌手段46は、本願明細書で特に記載する事項を除き、通常の麻雀と同じ流れの処理を行うので、特記事項を除けば、既存の麻雀ゲームと同様である。
より具体的には、例えば、136枚の麻雀牌の識別情報をM1〜M136とし、M1=1枚目の「東」、M2=2枚目の「東」、M3=3枚目の「東」、M4=4枚目の「東」、M5=1枚目の「南」、M6=2枚目の「南」、M7=3枚目の「南」、M8=4枚目の「南」、M9=1枚目の「西」、…、M25=1枚目の「中」、M26=2枚目の「中」、M27=3枚目の「中」、M28=4枚目の「中」、…であるとする。また、図4に示すように、自プレイヤ(プレイヤID=1)がデッキに持込牌の「中」を3枚セットし、そのうち「中(1)」(種別IDが「中」であり、枝番号が(1)という意味である。)、「中(2)」が採用となり、「中(3)」が不採用となっていたとする。このとき、配牌手段46は、M25を自プレイヤの持込牌の「中(1)」とし、M26を自プレイヤの持込牌の「中(2)」とし、M1を他プレイヤ(プレイヤID=2)の持込牌の「東」とする等のように持込牌の組み入れを行ってから、M1〜M136を用いて、配牌が完了するまでの一連の処理を実行する。そして、配牌手段46は、この持込牌の組み入れ情報(M1〜M136と、採用された持込牌についてのプレイヤID、種別IDおよび枝番号とを対応させる情報)を、端末装置40のメモリ(図示されない持込牌組入情報記憶手段)に記憶させる処理を実行する。
また、配牌手段46は、例えば、M1〜M136のうちのM113の麻雀牌が、「自己の配牌に必ず含まれる」という能力を有する自プレイヤの持込牌となっていた場合には、そのM113の麻雀牌を、自プレイヤの配牌に含まれるようにし、手牌記憶手段64の自プレイヤのテーブルに記憶させる処理を実行する。そして、配牌手段46は、採用された持込牌の能力が、配牌が完了するまでの一連の処理に関係していなければ、通常の麻雀と同様にして、自プレイヤ(プレイヤID=1)および他プレイヤ(プレイヤID=2,3,4)への配牌を行い、手牌記憶手段64の自プレイヤおよび他プレイヤの各テーブルに、M1〜M136のうちの13枚ずつ(親の場合は、14枚)の麻雀牌を記憶させる処理を実行する。
自模・打牌手段47は、自摸および打牌、並びにチイ、ポン、カンを含む自プレイヤおよび他プレイヤの麻雀ゲーム上の行為を繰り返す処理を実行するものである。この自模・打牌手段47は、本願明細書で特に記載する事項を除き、通常の麻雀と同じ流れの処理を行うので、特記事項を除けば、既存の麻雀ゲームと同様である。例えば、自プレイヤの自摸の処理では、自プレイヤの13枚の手牌の表示部の近傍に、自摸ってきた麻雀牌を表示し、自プレイヤの打牌の処理では、自プレイヤによる打牌のための手牌の中からの選択操作を受け付けた後、河の表示部に、打牌された麻雀牌を捨牌として表示する処理を実行する。
この際、自摸・打牌手段47は、図8に示すように、手牌記憶手段64に記憶された自プレイヤの手牌と、手牌記憶手段64に記憶された他プレイヤの手牌を構成するチイ、ポン、カンによるさらし牌と、捨牌記憶手段66に記憶された自プレイヤおよび他プレイヤのそれぞれの捨牌と、牌山記憶手段65に記憶されたドラ牌とについて、自プレイヤの持込牌とその他の牌とを区別するか、または、自プレイヤの持込牌と他プレイヤの持込牌とその他の牌とを区別する持込牌識別表示処理を実行する。この持込牌識別表示処理は、例えば、色により区別する処理、太枠表示や網掛け表示等して区別する処理、特別なマーク(図柄のみならず、文字も含む。)を付す表示を行って区別する処理等である。図8の例では、自プレイヤの持込牌が太枠表示で示されている。
また、自摸・打牌手段47は、図8に示すように、手牌記憶手段64に記憶された自プレイヤの手牌に含まれる自プレイヤの持込牌のデータを用いて、当該持込牌のデータを構成する能力IDに対応する付加機能の内容および能力データの数値を表示する能力表示処理と、能力IDおよび能力データに対応する付加機能を示すキャラクタ画像およびキャラクタ名称を表示する能力代理表示処理とを実行する。図8の例では、キャラクタ画像81およびキャラクタ名称82により、能力代理表示処理が行われている。
点数算出手段48は、いずれかのプレイヤが和了した場合に、和了した時点で手牌記憶手段64に記憶された自プレイヤおよび他プレイヤの手牌のデータのうち、和了したプレイヤの手牌のデータおよびこれらの手牌に含まれる和了したプレイヤの持込牌のデータを用いるか、または、和了したプレイヤの手牌のデータおよびこれらの手牌に含まれる和了したプレイヤの持込牌のデータに加え、和了により支払いが生じたプレイヤの手牌に含まれる当該支払いが生じたプレイヤの持込牌のデータ、若しくは、和了したプレイヤの手牌に含まれる和了したプレイヤ以外のプレイヤの持込牌のデータを用いて、和了したプレイヤの手牌の構成および和了の状況により定まる符数、役により定まる飜数、並びに、親子の別に従って点数計算する麻雀ルールと、持込牌のデータを構成する能力IDおよび/または能力データとを組み合わせることにより、和了点数を算出する処理を実行するものである。
ここで、「和了したプレイヤの手牌の構成および和了の状況により定まる符数、役により定まる飜数、並びに、親子の別に従って点数計算する麻雀ルール」とは、現実の麻雀での点数計算方法のことであり、端末装置40に、一方の軸を符数とし、他方の軸を飜数とする現実の麻雀で用いる点数表に相当する親用および子用の点数計算用テーブルを設けておけばよい。
また、点数算出手段48は、算出した和了点数を用いて、和了したプレイヤの点数(持点)に加算するとともに、和了されたプレイヤ(ふり込んだプレイヤ、自模ってあがられたプレイヤ)の点数(持点)から各自の負担分を減算することにより、各プレイヤの点数(持点)を更新する処理を実行し、さらに、これらの処理を各対局で行い、すべての対局を終了し、ゲームが終了した後に、最後に更新した各プレイヤの点数(持点)やその順位のデータを、ネットワーク1を介してゲーム提供サーバ20に送信する処理を実行する。なお、各プレイヤの点数(持点)は、点数記憶手段(不図示)に記憶されている。また、能力データの残使用可能回数の更新情報は、この点数算出手段48によりゲーム提供サーバ20に送信してもよく、より早い段階で、ゲーム提供サーバ20に送信してもよい。
より具体的には、点数算出手段48は、次の(A)〜(G)の処理を実行する。このうち、(A)および(B)の処理は、必須の処理として行うが、(C)〜(G)の処理は、任意である。
(A)自プレイヤが和了した場合に、和了した時点で手牌記憶手段64に記憶された自プレイヤの手牌に含まれる自プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDや能力データに従って、符数若しくは飜数の少なくとも一方を増加させるか、麻雀ルールによる計算で得られた点数に、自プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDや能力データに従った点数を加算するか、または麻雀ルールによる計算で得られた点数に、自プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDや能力データに従った倍率を乗算することにより、自プレイヤの和了点数を算出する処理。
(B)他プレイヤが和了した場合に、和了した時点で手牌記憶手段64に記憶された他プレイヤの手牌に含まれる他プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDや能力データに従って、符数若しくは飜数の少なくとも一方を増加させるか、麻雀ルールによる計算で得られた点数に、他プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDや能力データに従った点数を加算するか、または麻雀ルールによる計算で得られた点数に、他プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDや能力データに従った倍率を乗算することにより、他プレイヤの和了点数を算出する処理。
(C)自プレイヤが和了した場合に、和了した時点で手牌記憶手段64に記憶された他プレイヤの手牌に含まれる他プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDや能力データに従って、(A)で算出する自プレイヤの和了点数を減少させる処理。
(D)他プレイヤが和了した場合に、和了した時点で手牌記憶手段64に記憶された自プレイヤの手牌に含まれる自プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDや能力データに従って、(B)で算出する他プレイヤの和了点数を減少させる処理。
(E)自プレイヤが和了した場合に、和了した時点で手牌記憶手段64に記憶された自プレイヤの手牌に含まれる他プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDや能力データに従って、(A)で算出する自プレイヤの和了点数を減少させる処理。
(F)他プレイヤが和了した場合に、和了した時点で手牌記憶手段64に記憶された他プレイヤの手牌に含まれる自プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDや能力データに従って、(B)で算出する他プレイヤの和了点数を減少させる処理。
(G)他プレイヤの中に、自プレイヤを応援する応援プレイヤを予め指定していたときに、自プレイヤが和了した場合に、和了した時点で手牌記憶手段64に記憶された自プレイヤの手牌に含まれる応援プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDや能力データに従って、(A)で算出する自プレイヤの和了点数を増加させる処理。
点数表示手段49は、点数算出手段48により算出した和了点数および和了による支払い修了後の各プレイヤの点数(持点)を、端末装置40の画面上に表示する処理を実行する。
取得プログラム記憶手段61は、ゲーム提供サーバ20からネットワーク1を介してダウンロードした本実施形態に係る麻雀ゲームを実行するためのゲームプログラムを記憶するものである。なお、この取得プログラム記憶手段61は、本実施形態に係る麻雀ゲームを実行するためのゲームプログラム以外のプログラムを記憶してもよい。
使用デッキ記憶手段62は、図4に示すように、プレイヤID=1(自プレイヤ)およびプレイヤID=2〜4(他プレイヤ)の各テーブルを備え、各テーブルは、自プレイヤおよび他プレイヤのデッキのデータとして、各プレイヤが持ち込むことを希望する持込牌のそれぞれについての種別ID、能力IDおよび能力データ、顧客別保有付加機能通番T、付加機能IDを記憶するとともに、当該持込牌の採否情報を記憶するものである。なお、1人のプレイヤが、同一の種別の複数の持込牌をデッキに設定した場合には、枝番号(1),(2),(3)…により、同一の種別の複数の持込牌を区別するようになっており、1人のプレイヤの同一の種別の持込牌が1枚だけの場合には、枝番号(1)としている。
持込牌記憶手段63は、図4に示すように、プレイヤID=1(自プレイヤ)およびプレイヤID=2〜4(他プレイヤ)の各テーブルを備え、各テーブルは、各プレイヤが持ち込む持込牌(採用された持込牌)のそれぞれについての種別ID、能力IDおよび能力データ、顧客別保有付加機能通番T、付加機能IDを記憶するものである。なお、枝番号も、上記の使用デッキ記憶手段62の場合と同様である。本実施形態では、持込牌記憶手段63(図4参照)は、使用デッキ記憶手段62(図4参照)と兼用され、使用デッキ記憶手段62のうちの一部となっており、持込牌記憶手段63は、使用デッキ記憶手段62における「持込牌の採否」カラムが、「採用」されたことを示す情報となっているレコードにより構成される。
手牌記憶手段64は、自プレイヤ(プレイヤID=1)および他プレイヤ(プレイヤID=2,3,4)の各テーブルを備え、各テーブルは、136枚の麻雀牌の識別情報であるM1〜M136のうちの13個(親の場合は、14個)を記憶するものである。また、本実施形態では、手牌には、チイ、ポン、カンによるさらし牌が含まれるので、手牌記憶手段64は、手牌を構成する13枚または14枚の麻雀牌の識別情報と、チイ、ポン、カンによるさらし牌であることを識別するためのさらし牌識別情報とを対応させて記憶するものである。
また、手牌記憶手段64に記憶された各プレイヤの手牌となっている麻雀牌については、それらの麻雀牌が持込牌である場合には、図示されない持込牌組入情報記憶手段から、当該持込牌についてのプレイヤID、種別IDおよび枝番号を取得することができ、さらに、持込牌記憶手段63(図4参照)から、能力IDおよび能力データを取得することができる。なお、手牌記憶手段64に、手牌の中に含まれる持込牌である麻雀牌の識別情報(M1〜M136のいずれか)と対応させて、能力IDおよび能力データを記憶させてもよい。
牌山記憶手段65は、4つの牌山を構成する麻雀牌について、それらの麻雀牌の識別情報(M1〜M136のうちの幾つか)を、自模される順番に並べて記憶するとともに、ドラ牌となった麻雀牌について、その麻雀牌の識別情報(M1〜M136のうちのいずれか)を記憶するものである。この牌山記憶手段65は、4つの牌山に対応させて4つのテーブルにより構成してもよいが、自模・打牌手段47による自模を順番に行うことができれば、4つのテーブルとせずに、1つでもよい。また、自模される順番に並べた状態で記憶する必要もなく、牌山記憶手段65は、自模・打牌手段47による自模を行うことができる麻雀牌、すなわち各プレイヤの手牌(チイ、ポン、カンによるさらし牌を含む。)、各プレイヤの捨牌、およびドラ牌になっていない麻雀牌について、それらの麻雀牌の識別情報(M1〜M136のうちの幾つか)を自模の順番とは無関係に記憶するものであってもよく、この場合には、自模・打牌手段47が、牌山記憶手段65に記憶された麻雀牌から、任意の麻雀牌を選択し、それを次に自模される麻雀牌とすればよい。なお、前述したように、端末装置40の画面上への4つの牌山の表示処理は行わなくてもよい。
また、前述した手牌記憶手段64の場合と同様に、牌山記憶手段65に記憶された4つの牌山を構成する麻雀牌(ドラ牌を含む。)については、それらの麻雀牌が持込牌である場合には、図示されない持込牌組入情報記憶手段から、当該持込牌についてのプレイヤID、種別IDおよび枝番号を取得することができ、さらに、持込牌記憶手段63(図4参照)から、能力IDおよび能力データを取得することができる。なお、牌山記憶手段65に、牌山の中に含まれる持込牌である麻雀牌の識別情報(M1〜M136のいずれか)と対応させて、能力IDおよび能力データを記憶させてもよい。
捨牌記憶手段66は、自プレイヤ(プレイヤID=1)および他プレイヤ(プレイヤID=2,3,4)の各テーブルを備え、各テーブルは、河に捨てられた各プレイヤの捨牌となった麻雀牌について、それらの麻雀牌の識別情報(M1〜M136のうちの幾つか)を、打牌された順番(捨てられた順番)に並べて記憶するものである。
また、前述した手牌記憶手段64の場合と同様に、捨牌記憶手段66に記憶された各プレイヤの捨牌となった麻雀牌については、それらの麻雀牌が持込牌である場合には、図示されない持込牌組入情報記憶手段から、当該持込牌についてのプレイヤID、種別IDおよび枝番号を取得することができ、さらに、持込牌記憶手段63(図4参照)から、能力IDおよび能力データを取得することができる。なお、捨牌記憶手段66に、捨牌の中に含まれる持込牌である麻雀牌の識別情報(M1〜M136のいずれか)と対応させて、能力IDおよび能力データを記憶させてもよい。
以上において、各処理を実行する手段41〜49は、端末装置40の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラム、並びに主メモリ等により実現される。このうち、プログラム取得手段41を除く各手段42〜49は、取得プログラム記憶手段61に記憶された本実施形態に係る麻雀ゲーム用のゲームプログラムにより実現される。なお、付加機能入手手段42やデッキ作成手段43も、本実施形態に係る麻雀ゲーム用のゲームプログラムとは別のプログラムにより実現してもよい。
また、取得プログラム記憶手段61は、端末装置40が、例えば、スマートホン等の多機能携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、タブレット端末、ゲーム専用機等の携帯型の端末装置である場合には、例えば、フラッシュ・メモリ、EEPROM等であり、端末装置40がパーソナル・コンピュータである場合には、例えば、ハードディスク等である。そして、使用デッキ記憶手段62、持込牌記憶手段63、手牌記憶手段64、牌山記憶手段65、捨牌記憶手段66、持込牌組入情報記憶手段(不図示)、および点数記憶手段(不図示)は、例えば、RAM等であるが、フラッシュ・メモリ等の不揮発性のメモリを用いてもよい。
このような本実施形態においては、以下のようにしてゲームシステム10による麻雀ゲームが行われる。
図7において、先ず、顧客は、端末装置40を操作し、プログラム取得手段41を実現するプログラムを立ち上げて、麻雀ゲーム用のゲームプログラムをダウンロードするためのプログラム取得要求信号を、ネットワーク1を介してゲーム提供サーバ20へ送信する。ゲーム提供サーバ20では、プログラム送信手段21により、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる顧客によるプログラム取得要求信号を受信し、提供プログラム記憶手段31に記憶されている本実施形態に係る麻雀ゲームを実行するためのゲームプログラムを、プログラム取得要求のあった端末装置40へネットワーク1を介して送信する。端末装置40では、プログラム取得手段41により、ネットワーク1を介してダウンロードして取得したゲームプログラムを、取得プログラム記憶手段61に記憶させる(ステップS1)。この時点では、顧客は、麻雀ゲームの自プレイヤや他プレイヤとなり得る顧客である。本実施形態では、複数の顧客が麻雀ゲームに同時に参加してリアルタイムで対局するということはないので、ある顧客αが、積極的に他プレイヤになることはなく、別の顧客βが自プレイヤとなったときに、顧客αのデッキのデータが、他プレイヤの持込牌のデータとして使用(利用)されるだけである。なお、本発明(請求項に係る発明)は、複数の顧客が麻雀ゲームに同時に参加して自プレイヤおよび他プレイヤとなって、リアルタイムで対局することを排除するものではなく、そのような場合も含まれる。
次に、顧客は、端末装置40を操作し、付加機能入手手段42を実現するプログラム(プログラム取得手段41により取得して取得プログラム記憶手段61に記憶させたゲームプログラムの機能の一部でもよく、付加機能入手用の別のプログラムでもよい。)を立ち上げて、付加機能(キャラクタ)の入手用画面の表示要求信号を、ネットワーク1を介してゲーム提供サーバ20へ送信する。ゲーム提供サーバ20では、付加機能提供手段22により、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる顧客による麻雀牌の付加機能(キャラクタ)の入手要求信号を受信し、提供付加機能記憶手段32に記憶された有償または無償の付加機能(キャラクタ)の入手用画面の表示用データを、入手要求のあった端末装置40へネットワーク1を介して送信する。端末装置40では、付加機能入手手段42により、ゲーム提供サーバ20からネットワーク1を介して送信されてくる付加機能の入手用画面の表示用データを受信し、その表示用データを用いて、端末装置40の画面上に、付加機能の入手用画面を表示し、その入手用画面における顧客による入手(有償または無償)のための入力操作を受け付け、その入力操作により顧客が入手した付加機能(キャラクタ)の情報を、ネットワーク1を介してゲーム提供サーバ20へ送信する。ゲーム提供サーバ20では、付加機能提供手段22により、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる顧客が入手した付加機能(キャラクタ)の情報を受信し、受信した付加機能(キャラクタ)の情報を、顧客ID(顧客識別情報)と関連付けて顧客データ記憶手段33(図2参照)に記憶させる(ステップS2)。この際、顧客が入手した付加機能(キャラクタ)には、「中」や「イーピン」等の麻雀牌の種別IDが割り当てられていてもよく、あるいは未割当の状態でもよい。
続いて、顧客は、端末装置40を操作し、デッキ作成手段43を実現するプログラム(プログラム取得手段41により取得して取得プログラム記憶手段61に記憶させたゲームプログラムの機能の一部でもよく、デッキ作成用の別のプログラムでもよい。)を立ち上げて、顧客の保有する付加機能(キャラクタ)(麻雀牌の種別IDが割り当てられたもの、および未割当のもの)の取得要求信号を、顧客IDとともに、ネットワーク1を介してゲーム提供サーバ20に送信する。ゲーム提供サーバ20では、デッキ登録手段23により、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる顧客の保有する付加機能(キャラクタ)の取得要求信号を顧客IDとともに受信し、受信した顧客IDに関連付けられて顧客データ記憶手段33(図2参照)に記憶されている当該顧客の保有する付加機能(能力IDや能力データ)および割当済みの種別ID、並びに顧客別保有付加機能通番Tおよび付加機能ID(但し、付加機能IDの送信は省略してもよい。)を、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する(ステップS3)。
端末装置40では、デッキ作成手段43により、ゲーム提供サーバ20からネットワーク1を介して送信されてくる当該顧客の保有する付加機能(能力IDや能力データ)および割当済みの種別ID、並びに顧客別保有付加機能通番Tおよび付加機能IDを受信した後、当該顧客が入手して保有している麻雀牌の付加機能(能力IDや能力データ)、および、136枚の麻雀牌若しくは34種の麻雀牌の種別を、端末装置40の画面上に表示する(ステップS3:図5、図6参照)。
この表示は、顧客が入手して保有する付加機能(能力IDや能力データ)について麻雀牌の種別が未割当の場合に、付加機能(能力IDや能力データ)と、麻雀牌の種別IDとの組み合わせを作成することを目的として行われるので、136枚の麻雀牌ではなく、34種の麻雀牌の種別を表示すればよいことになるが、同一の種別の麻雀牌は、4枚あるので、それらに別々の付加機能(能力IDや能力データ)を割り当てたり、あるいは、同一の種別の複数の麻雀牌のそれぞれに、同一の付加機能(能力IDや能力データ)を割り当てて同じ能力の同じ麻雀牌を複数作ること等があるため、136枚の麻雀牌を表示することもある。例えば、図4に示すように、同一の種別の麻雀牌である「中(チュン)」のうちの1枚(枝番号(1))に、顧客別保有付加機能通番T=0001(付加機能ID=F0001)の付加機能(キャラクタ)を割り当て、「中(チュン)」のうちの別の1枚(枝番号(2))に、顧客別保有付加機能通番T=0002(付加機能ID=F0002)および顧客別保有付加機能通番T=0042(付加機能ID=F0155)の2つの付加機能(キャラクタ)を割り当てる等である。なお、136枚の麻雀牌ではなく、34種の麻雀牌の種別を表示した場合に、上記の例のような割り当てを行うには、例えば、最初に、枝番号(1)の「中(チュン)」を表示し、その後、送り操作を行って、枝番号(2)の「中(チュン)」を表示する等すればよい。
また、この表示では、136枚の麻雀牌若しくは34種の麻雀牌の種別は、同時に全部を画面上に表示する必要はない。顧客が入手して保有している付加機能(キャラクタ)も同様であり、全部の付加機能を、同時に画面上に表示する必要はない。例えば、画面スクロールにより、全部を見ることができるようにしてもよく、あるいは、最初は、字牌、次は、ピンヅ、ソウヅ、ワンヅという具合に、分割して順番に表示してもよい。従って、端末装置40の画面の大きさに応じて表示の態様は変えてよく、例えば、画面の小さいスマートホン等の多機能携帯電話機では、136枚の麻雀牌若しくは34種の麻雀牌の種別を、一度に全部表示することは困難であるため、スクロール表示、分割表示等を行えばよい。なお、図5、図6では、説明の便宜上、136枚の麻雀牌の全部を表示するような説明図となっているが、これは、画面表示そのものではなく、操作イメージの説明図である。
そして、端末装置40では、デッキ作成手段43により、(1)顧客が入手して保有している麻雀牌の付加機能のそれぞれを、136枚の麻雀牌のいずれか若しくは34種の麻雀牌の種別のいずれかに割り当てるための顧客の入力操作(図6参照)、および、(2)136枚の麻雀牌の少なくとも一部若しくは34種の麻雀牌の種別の少なくとも一部のそれぞれを、顧客が入手して保有している麻雀牌の付加機能のいずれかに割り当てるための顧客の入力操作(図5参照)を受け付ける(ステップS3)。これらの(1)および(2)の入力操作は、両方とも混在させた状態で自在に行うことができるようにしてもよく、いずれか一方のみを、交替して(例えば、(1)が終わった後に(2)、あるいは(2)が終わった後に(1))行うことができるようにしてもよく、例えば、ドラッグ&ドロップ操作等により実現される。
図5および図6において、太枠(実際の画面表示は、色付け、網掛け等でもよい。)で示されているのは、既に割り当てが終わっている麻雀牌および付加機能であり、デッキ作成手段43による入力操作の受付で割り当てられたもの、および最初から麻雀牌とその付加機能とが組み合わされた状態で入手されたものである。
図5において、例えば、顧客データ記憶手段33(図2参照)では、顧客別保有付加機能通番T=0008(付加機能ID=F0008)の付加機能(キャラクタ)には、麻雀牌の種別IDが未割当の状態となっているが、図5に示すような操作(例えば、ドラッグ&ドロップ操作)を行うと、「ウーワン」が割り当てられる。図4の使用デッキ記憶手段62および持込牌記憶手段63には、「ウーワン」を割り当てた後の状態が示されている。
また、図5において、「中(チュン)」の上から2枚目(枝番号(2))には、最初から顧客別保有付加機能通番T=0002(付加機能ID=F0002)の付加機能(キャラクタ)が割り当てられているので、これらの枝番号(2)の「中(チュン)」および付加機能は、太枠で示されている。これは、顧客データ記憶手段33(図2参照)に示す通りである。そして、枝番号(2)の「中(チュン)」を、新たに顧客別保有付加機能通番T=0042(付加機能ID=F0155)という別の付加機能に、重ねて割り当てようとしているのが、図5の操作である。顧客データ記憶手段33(図2参照)に示す通り、顧客別保有付加機能通番T=0042(付加機能ID=F0155)の付加機能は、麻雀牌の種別IDが未割当の状態となっている。図4の使用デッキ記憶手段62および持込牌記憶手段63には、枝番号(2)の「中(チュン)」に2つの付加機能を重ねて割り当てた後の状態が示されている。
図6において、例えば、顧客別保有付加機能通番T=0033(付加機能ID=F0029)の付加機能(キャラクタ)は、麻雀牌の種別IDが未割当の状態となっている。この付加機能を、図6に示すような操作(例えば、ドラッグ&ドロップ操作)を行うことで、「チーソウ」に割り当てている。
また、図6において、例えば、顧客別保有付加機能通番T=0007(付加機能ID=F0007)の付加機能(キャラクタ)は、枝番号(1)の「スーソウ」に割当済みであるから、顧客別保有付加機能通番T=0007(付加機能ID=F0007)の付加機能(キャラクタ)および枝番号(1)の「スーソウ」は太枠で示されている。これは、顧客データ記憶手段33(図2参照)に示す通り、入手当初から割り当てられているものである。そして、枝番号(1)の「スーソウ」に、新たに顧客別保有付加機能通番T=0016(付加機能ID=F0018)という別の付加機能を、重ねて割り当てようとしているのが、図6の操作である。
その後、デッキ作成手段43により、(1)、(2)の割当操作で作成された麻雀ゲームに持ち込むことを希望する持込牌の組合せのデータ(各持込牌についての種別IDと、顧客別保有付加機能通番Tとの対応情報、またはこれらに加え、付加機能ID、能力IDおよび能力データを送信してもよい。)を、デッキとして登録するために顧客IDとともにゲーム提供サーバ20へネットワーク1を介して送信する。ゲーム提供サーバ20では、デッキ登録手段23により、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる顧客により作成されたデッキ(麻雀ゲームに持ち込むことを希望する持込牌の組合せ)のデータを受信し、受信したデッキのデータを、顧客IDと関連付けて登録デッキ記憶手段34(図3参照)に記憶させる(ステップS3)。
なお、自プレイヤ(麻雀ゲームを開始した顧客)による上記の(1)、(2)の割当操作が行われた場合には、デッキ作成手段43により、その割当操作で作成された麻雀ゲームに持ち込むことを希望する持込牌の組合せのデータを、自プレイヤが直ぐに使用するデッキのデータとして使用デッキ記憶手段62(図4参照)に記憶させてもよい(ステップS3)。
それから、顧客は、端末装置40を操作し、プログラム取得手段41により取得して取得プログラム記憶手段61に記憶させたゲームプログラムを立ち上げて(ステップS3から連続して処理を行う場合には、既に立ち上がっていることになる。)、自プレイヤとなって麻雀ゲームを開始する。この際、自分の仲間や友達となる応援プレイヤを、他プレイヤの中から指定してもよい。また、ゲームプログラムが、他プレイヤの持込牌を用意する際(つまり、デッキを選択する際)に使用する他プレイヤの能力(能力IDや能力レベル)の程度・ランク・範囲を指定してもよい。なお、他プレイヤは、本実施形態では3名(通常の4人麻雀)とするが、1名(2人麻雀)でも、2名(3人麻雀)としてもよい。
続いて、デッキ取得手段44により、自プレイヤの使用するデッキの取得要求信号(デッキ1、デッキ2、…のうちのいずれのデッキを使用するかの指示を含む。)を、顧客IDとともにゲーム提供サーバ20へネットワーク1を介して送信する。ゲーム提供サーバ20では、デッキ送信手段24により、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる自プレイヤの使用するデッキの取得要求信号を、顧客IDとともに受信し、受信した取得要求に係るデッキのデータを、登録デッキ記憶手段34(図3参照)およびこれと顧客別保有付加機能通番Tで関連付けられた顧客データ記憶手段33(図2参照)から取得し、取得した自プレイヤのデッキのデータ(自プレイヤが持ち込むことを希望する持込牌のそれぞれについての種別ID、能力IDおよび能力データ、顧客別保有付加機能通番T、付加機能ID)を、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する。端末装置40では、デッキ取得手段44により、ゲーム提供サーバ20からネットワーク1を介して送信されてくる自プレイヤのデッキのデータを受信し、受信した自プレイヤのデッキのデータを、使用デッキ記憶手段62(図4参照)のプレイヤID=1(自プレイヤ)のテーブルに記憶させる(ステップS4)。
また、デッキ取得手段44により、他プレイヤ(仮想的なプレイヤ)のために使用するデッキの取得要求信号(自プレイヤが指定した他プレイヤの能力、すなわち他プレイヤの保有する付加機能の大きさ、強さ、程度、効力等を含む。)を、ゲーム提供サーバ20へネットワーク1を介して送信する。ゲーム提供サーバ20では、デッキ送信手段24により、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる他プレイヤ(仮想的なプレイヤ)のために使用するデッキの取得要求信号を受信し、受信した取得要求に係るデッキのデータを、登録デッキ記憶手段34(図3参照)およびこれと顧客別保有付加機能通番Tで関連付けられた顧客データ記憶手段33(図2参照)から取得し、取得した他プレイヤのデッキのデータ(他プレイヤが持ち込むことを希望する持込牌のそれぞれについての種別ID、能力IDおよび能力データ、顧客別保有付加機能通番T、付加機能ID)を、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する。端末装置40では、ゲーム提供サーバ20からネットワーク1を介して送信されてくる他プレイヤのデッキのデータを受信し、受信した他プレイヤのデッキのデータを、使用デッキ記憶手段62(図4参照)のプレイヤID=2〜4(他プレイヤ)のテーブルに記憶させる(ステップS4)。
それから、採用持込牌決定手段45により、使用デッキ記憶手段62(図4参照)から、各プレイヤがそれぞれ持ち込むことを希望する持込牌の組合せのデータ(各持込牌についての能力ID、能力データ、および種別ID)を取得し、各プレイヤがそれぞれ持ち込むことを希望する持込牌の全てを、136枚の麻雀牌の一部または全部に組み入れると、同一の種別の麻雀牌が4枚を超えることとなる場合には、使用デッキ記憶手段62に記憶された自プレイヤおよび他プレイヤのそれぞれの持込牌のデータを構成する能力IDおよび/または能力データを用いて、136枚の麻雀牌の一部または全部に組み入れる持込牌を選択決定し、この選択決定処理により採用された持込牌のデータを、持込牌記憶手段63(図4参照)に記憶させる(ステップS5)。
但し、本実施形態では、図4に示すように、持込牌記憶手段63は、使用デッキ記憶手段62と兼用され、使用デッキ記憶手段62のうちの一部となっているので、採用持込牌決定手段45により、採用された持込牌については、「持込牌の採否」カラムに、「採用」されたことを示す情報を記憶させ、「不採用」となった持込牌については、「持込牌の採否」カラムに、「不採用」となったことを示す情報を記憶させる。
ここで、自プレイヤおよび他プレイヤのそれぞれの持込牌を合わせて、同一の種別の麻雀牌が4枚以内に納まる場合には、全ての持込牌を採用する。また、能力IDおよび/または能力データを用いて、採用する持込牌を選択決定する処理とは、例えば、攻撃力データの大きい方を採用したり、攻撃力データが同じであれば、防御力データが大きい方を採用したり、それも同じであれば、能力IDのランクの高い方を採用したり、能力IDおよび能力データの全てが同じであれば、両方とも採用しない等である。
そして、採用持込牌決定手段45により、採用する持込牌の選択決定処理の終了後に、使用デッキ記憶手段62(図4参照)を構成する「持込牌の採否」カラムに記憶された採否情報を用いて、自プレイヤが持ち込むことを希望していた持込牌が採用されたか否かを示す採否情報を、自動的に端末装置40の画面上に表示する。また、採用持込牌決定手段45により、上記の採否情報を、自プレイヤの表示要求に基づき、任意のタイミングで端末装置40の画面上に表示する。
続いて、配牌手段46により、持込牌記憶手段63(図4参照)から、各プレイヤの持込牌のデータを取得し、取得した各プレイヤの持込牌を136枚の麻雀牌の一部または全部に組み入れた状態で、対局の開始時に136枚の麻雀牌を混ぜる洗牌の処理、4つの牌山を作る砌牌の処理(但し、端末装置40の画面上への4つの牌山の表示処理は行わなくてもよい。)、牌を配り始める場所を決めるためのサイコロ振りの処理、および各プレイヤの最初の手牌を作る配牌の処理、すなわち配牌が完了するまでの一連の処理を実行する(ステップS6)。
例えば、配牌手段46により、136枚の麻雀牌の識別情報であるM1〜M136のうちの幾つか(全部の場合もある。)に、自プレイヤの持込牌の「中(1)」、自プレイヤの持込牌の「中(2)」、他プレイヤ(プレイヤID=2)の持込牌の「東」、他プレイヤ(プレイヤID=3)の持込牌の「北」、他プレイヤ(プレイヤID=4)の持込牌の「サンピン」等を組み入れ、この持込牌の組み入れ情報(M1〜M136と、採用された持込牌についてのプレイヤID、種別IDおよび枝番号とを対応させる情報)を、端末装置40のメモリ(図示されない持込牌組入情報記憶手段)に記憶させる。
それから、自模・打牌手段47により、自摸および打牌、並びにチイ、ポン、カンを含む自プレイヤおよび他プレイヤの麻雀ゲーム上の行為を繰り返す(ステップS7)。
この際、自摸・打牌手段47により、各プレイヤの自摸および打牌、並びにチイ、ポン、カンが繰り返されている間中、常に、図8に示すように、手牌記憶手段64に記憶された自プレイヤの手牌と、手牌記憶手段64に記憶された他プレイヤの手牌を構成するチイ、ポン、カンによるさらし牌と、捨牌記憶手段66に記憶された自プレイヤおよび他プレイヤのそれぞれの捨牌と、牌山記憶手段65に記憶されたドラ牌とについて、自プレイヤの持込牌とその他の牌とを区別するか、または、自プレイヤの持込牌と他プレイヤの持込牌とその他の牌とを区別する持込牌識別表示処理(色付け、太枠表示、網掛け表示、マーク付け、あるいはそれらの組合せ等の処理)を実行する。
また、自摸・打牌手段47により、図8に示すように、手牌記憶手段64に記憶された自プレイヤの手牌に含まれる自プレイヤの持込牌のデータを用いて、当該持込牌のデータを構成する能力IDに対応する付加機能の内容および能力データの数値を表示する能力表示処理と、能力IDおよび能力データに対応する付加機能を示すキャラクタ画像およびキャラクタ名称を表示する能力代理表示処理とを実行する。図8の例では、手牌の中の「リャンゾウ」が自プレイヤの持込牌であり、この持込牌の付加機能について、能力代理表示を行うために、キャラクタ画像81およびキャラクタ名称82の表示が行われている。
ここで、能力IDに対応する付加機能の内容は、例えば、「自己の和了点数を5倍にする」等の文字情報であり、能力データの数値は、攻撃力データや防御力データの数値そのものである。また、キャラクタ画像およびキャラクタ名称は、プレイヤがそれらを見ただけで付加機能の内容(能力)を連想できるようなものである。付加機能(キャラクタ)を有する麻雀牌は、例えば、「聖霊が宿った麻雀牌」等になり、キャラクタ画像は、聖霊の画像等となり、キャラクタ名称は、聖霊の呼び名等となる。なお、付加機能の内容を示すための文字情報、キャラクタ画像およびキャラクタ名称は、能力IDや能力データとともに、提供付加機能記憶手段32、顧客データ記憶手段33(図2参照)、使用デッキ記憶手段62(図4参照)、持込牌記憶手段63(図4参照)に記憶させておけばよく、能力IDや能力データについて、ゲーム提供サーバ20と端末装置40との間で送受信が行われる場合には、能力IDや能力データとともに、それらの送受信を行えばよい。
そして、いずれかのプレイヤが和了した場合には、点数算出手段48により、和了した時点で手牌記憶手段64に記憶された自プレイヤおよび他プレイヤの手牌のデータのうち、和了したプレイヤの手牌のデータおよびこれらの手牌に含まれる和了したプレイヤの持込牌のデータを用いるか、または、それらに加え、和了により支払いが生じたプレイヤの手牌に含まれる当該支払いが生じたプレイヤの持込牌のデータ、若しくは、和了したプレイヤの手牌に含まれる和了したプレイヤ以外のプレイヤの持込牌のデータを用いて、和了したプレイヤの手牌の構成および和了の状況により定まる符数、役により定まる飜数、並びに、親子の別に従って点数計算する麻雀ルールと、持込牌のデータを構成する能力IDおよび/または能力データとを組み合わせることにより、和了点数を算出する(ステップS8)。
例えば、現実の麻雀と同じ点数計算で、30符、2飜になったとすると、和了したときの自分の手牌の中に、「自己の和了時の符数を10符増やす」という能力IDの麻雀牌が含まれていたら、40符、2飜で計算することになり、「自己の和了時の飜数を1飜増やす」という能力IDの麻雀牌が含まれていたら、30符、3飜で計算することになる。また、このような能力は、1つの麻雀牌だけで生じるのではなく、例えば、同じ能力IDの麻雀牌が2つ集まったら(トイツになったら)、3つ集まったら(暗コウや明コウになったら)、あるいは4つ集まったら(暗カンや明カンになったら)、その能力が発揮されるようにしてもよい。さらに、例えば、自分が通常の計算では7,700点となるような和了したときに、攻撃力データ=2,000点の付加機能(キャラクタ)を有する麻雀牌が、自分の手牌の中にあれば、自分の和了点数が、7,700点+2,000点=9,700点になったり、また、自分のふり込みにより相手が通常の計算では7,700点となるような和了(ロン)をしたときに、防御力データ=1,000点の付加機能(キャラクタ)を有する麻雀牌が、自分の手牌の中にあれば、相手の和了点数(自分の支払点数)が、7,700点−1,000点=6,700点になる等である。そして、以上のような符数や飜数の増加と、攻撃力データや防御力データによる和了点数の増減とは、組み合わせて用いてもよい。また、能力データ(攻撃力データ、防御力データ)は、上記の例のように加算または減算するために用いるデータではなく、乗算または除算するために用いるデータとしてもよく、例えば、攻撃力データ=2であれば、自分の和了点数が2倍になり、防御力データ=2であれば、相手の和了点数(自分の支払点数)が1/2倍になる等である。勿論、防御力データ=2のときに、2で除算することと、防御力データ=0.5のときに、0.5を乗算することとは等価であり、いずれとしてもよい。
続いて、点数表示手段49により、点数算出手段48により算出した和了点数および和了による支払い修了後の各プレイヤの点数(持点)を、端末装置40の画面上に表示する(ステップS8)。
また、点数算出手段48により、算出した和了点数を用いて、和了したプレイヤの点数(持点)に加算するとともに、和了されたプレイヤ(ふり込んだプレイヤ、自模ってあがられたプレイヤ)の点数(持点)から各自の負担分を減算することにより、各プレイヤの点数(持点)を更新する。そして、すべての対局を終了し、ゲームが終了した後に、点数算出手段48により、最後に更新した各プレイヤの点数(持点)やその順位のデータを、ネットワーク1を介してゲーム提供サーバ20に送信する(ステップS8)。
最後に、更新手段25により、麻雀ゲームの終了後に、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる自プレイヤの点数や順位の情報を受信し、その結果に応じて、顧客データ記憶手段33(図2参照)に記憶されている自プレイヤの保有する付加機能の大きさ・強さ・程度・効力・効果を向上させたり(良い戦績の場合)、落としたり(悪い戦績の場合)する処理を実行する(ステップS8)。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、ゲームシステム10では、麻雀ゲームに自プレイヤおよび他プレイヤがそれぞれの持込牌を持ち込み(例えば、各プレイヤが最大で25枚ずつを持ち込む等)、これらの持込牌を136枚の麻雀牌の一部または全部に組み入れて(例えば、各プレイヤが最大で34枚ずつを持ち込むことを希望でき、仮にそれらが全て採用されたとすると、136枚の全部が持込牌となる。)、麻雀ゲームを行うことができる。そして、持込牌は、通常の麻雀牌の機能に加え、自プレイヤおよび他プレイヤが有償または無償で入手した付加機能を有しており、いずれかのプレイヤが和了した場合に、自プレイヤや他プレイヤの手牌の中に、持込牌があれば、その持込牌の付加機能を示す能力IDや能力データを用いて、和了点数を算出することができる。
このため、自プレイヤは、和了したときに、自分の手牌の中に自分の持込牌があれば、その持込牌の付加機能の能力によって、自分の和了点数を増やしたり、他プレイヤが和了したときに、他プレイヤへの自分の支払点数を減らしたりすることができるので、自分の手牌の中に、なるべく自分の持込牌を残すように配慮しつつ、通常の麻雀の役作り等を考えていくようになる。従って、自プレイヤは、現実に麻雀を行っている際と同様な思考過程と、持込牌の活用を図るための思考過程とを組み合わせた思考過程を経て、打牌、チイ、ポン、カン等の麻雀ゲーム上の行為を行うようになるので、自プレイヤに対し、新たな思考を促すことができる。
また、使用するデッキを変えることにより、136枚の麻雀牌の一部または全部に組み入れる持込牌の組合せを変えることができるので、自分の持込牌の付加機能のトータルの能力を変えることができ、持込牌の活用の仕方も異なるものとすることができる。このため、自プレイヤは、毎回のゲームにおける変化を楽しむことができ、あるいはその変化を自らの意思でコントロールして作戦(戦略)とすることができるため、自プレイヤに新たな興趣を喚起させることができ、直ぐに飽きることなく比較的長く楽しむことができる麻雀ゲームを提供することができる。
さらに、自プレイヤだけでなく、他プレイヤも持込牌を持ち込むので、一方的な対局となることはなく、両者拮抗した状態での対局を行い、麻雀ゲームを楽しむことができる。
また、端末装置40では、持込牌識別表示処理、能力表示処理、能力代理表示処理が行われるので、持込牌識別表示処理により、自プレイヤは、自分の持込牌が既にどれだけ使用されているか、またはどれだけ牌山の中に残っているかを確認することができ、あるいは自分の手牌の中に、自分の持込牌がどれだけ含まれているか、または他プレイヤの持込牌がどれだけ含まれているかを確認することができ、その後の打牌の際の判断に活かすことができる。そして、他プレイヤが自プレイヤの持込牌を河に捨てた場合に、自プレイヤは、そのことがわかるので、チイ、ポン、カンをしてでも、その捨てられた自プレイヤの持込牌を手に入れ、自分の持込牌の能力を活用すべきか否かの判断を行うことができる。また、能力表示処理により、自プレイヤは、自分の手牌に含まれる自分の持込牌の能力を把握することができ、その後の打牌の際の判断に活かすことができる。さらに、能力代理表示処理により、自プレイヤは、自分の手牌に含まれる自分の持込牌の能力を、直感的に把握することができるので、その能力を迅速に認識することができ、麻雀ゲームの進行を早めることができるうえ、比較的小さな表示スペースでよいため、画面の小さな端末装置40でも容易に採用することができる。
さらに、採用持込牌決定手段45を備えているので、各プレイヤがそれぞれ持ち込むことを希望する持込牌が、同一の種別の麻雀牌で重なって4枚を超えてしまったときに、能力IDおよび/または能力データを用いて、4枚以内に調整することができる。また、持込牌の採否情報を表示するので、自分のデッキのうち採用されなかった持込牌を把握することができ、採用されなかったにもかかわらず、その持込牌が採用されていることを前提に、打牌の判断を続けてしまうといった不都合を未然に防止することができる。
また、デッキ作成手段43は、顧客が入手した麻雀牌の付加機能のそれぞれを、136枚の麻雀牌のいずれか若しくは34種の麻雀牌の種別のいずれかに割り当てるための顧客の入力操作、またはその逆向きの割り当てのための顧客の入力操作を受け付ける構成とされているので、顧客に対し、麻雀牌とその付加機能とを最初から組み合わせた状態のものを提供するだけではなく、付加機能だけを提供することもできる。このため、顧客によるデッキの作成に多様性が生じ、より戦略性に富んだ判断が顧客に求められるようになり、新たな興趣を喚起させることができる。
さらに、自摸・打牌手段47は、他プレイヤの打牌を、他プレイヤの持込牌のデータを構成する能力IDおよび/または能力データを用いて決定する構成とされているので、他プレイヤも、自分の持込牌を効果的に活用できるような打牌を行うことになるため、他プレイヤにも持込牌を持ち込ませることの意義や効果が十分に発揮され、他プレイヤも強くなり、麻雀ゲームを、より一層、面白いものとすることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、手牌記憶手段64および捨牌記憶手段66は、自プレイヤ(プレイヤID=1)および他プレイヤ(プレイヤID=2,3,4)の各テーブルを備えた構成とされ、牌山記憶手段65も4つのテーブルを備えた構成とされていたが、テーブル内において、例えばプレイヤIDを用いて、各プレイヤの手牌、各プレイヤの前にある牌山、各プレイヤの捨牌を区別するようにすれば、プレイヤ毎や牌山毎のテーブルを用意する必要はなく、1つのテーブルでもよい。また、テーブル構成とする必要もなく、変数を用いて、データを記憶するようにしてもよい。さらに、手牌記憶手段64、牌山記憶手段65、捨牌記憶手段66は、別々のものとして用意されている必要もなく、これらを1つの記憶手段にまとめてもよく、この場合には、例えば、136枚の麻雀牌のそれぞれについて、麻雀牌の識別情報であるM1〜M136と、それらの麻雀牌が、いずれのプレイヤの手牌になっているのか、いずれの牌山にあるのか、いずれのプレイヤの捨牌になっているのかを示すステータスとを対応させて記憶しておけばよい。
また、前記実施形態では、デッキ取得手段44により取得して使用デッキ記憶手段62(図4参照)に記憶させた使用対象のデッキ(持ち込みたい持込牌の組合せ)は、ゲームが終了するまで同じものを使用することを前提としていたが、東1局、東2局、東3局、…という各対局の開始時に、その都度、デッキ取得手段44によりデッキを取得することにより、使用するデッキを変えていってもよい。また、前記実施形態では、ゲームの開始時に、採用持込牌決定手段45により、使用するデッキを構成する持込牌の中から、採用する持込牌を選択決定していたが、東1局、東2局、東3局、…という各対局の開始時に、その都度、すなわち136枚の麻雀牌を混ぜる洗牌(シーパイ)の処理を行う都度に、採用持込牌決定手段45による採用持込牌の選択決定処理を行うようにしてもよい。
さらに、前記実施形態では、デッキ作成手段43は、前述した(1)の割当操作(図6参照)や(2)の割当操作(図5参照)を、顧客の入力操作を受け付けることにより実現する構成とされていたが、このような麻雀牌若しくはその種別と、付加機能(キャラクタ)との割当処理は、デッキ作成手段43が自動的に行うようにしてもよい。この際、自動割当は、ランダムに行ってもよく、付加機能(キャラクタ)の内容に応じて行ってもよい。また、付加機能(キャラクタ)が既に割り当てられている麻雀牌若しくはその種別が存在するとともに、未割当の付加機能(キャラクタ)も存在するという混在した状態である場合に、未割当のものについて、デッキ作成手段43が自動的に割当処理を行うようにしてもよい。さらに、このように自動割当を行うようにした場合には、顧客(麻雀ゲームを開始する自プレイヤ)は、自ら割当操作を行うことはできないが、割当の対象となる付加機能(キャラクタ)を選択することができる。すなわち、顧客は、顧客データ記憶手段(図2参照)に記憶された自己の保有する未割当の付加機能(キャラクタ)のうちから、これから使用するデッキ(今から直ぐに使用するデッキ)の構成要素としたい未割当の付加機能(キャラクタ)を端末装置40の画面上で選択することができる。この場合、デッキ作成手段43は、顧客による未割当の付加機能(キャラクタ)の選択操作を受け付け、選択された未割当の付加機能(キャラクタ)を、麻雀牌若しくはその種別に、自動的に割り当てる。従って、前記実施形態では、自分が持ち込むことを希望する持込牌の組合せがデッキであったが、自分が持ち込むことを希望する付加機能(キャラクタ)の組合せがデッキ(未完成のデッキ)であると考えてもよく、この場合、デッキ作成手段43は、自動割当処理を行うによりそのデッキを完成させると考えることができる。
そして、このように麻雀牌若しくはその種別と、付加機能(キャラクタ)との割当処理とをデッキ作成手段43が自動的に行い、これから使用するデッキ(今から直ぐに使用するデッキ)を自動作成し、使用デッキ記憶手段62(図4参照)に記憶させる構成とする場合には、麻雀ゲームの開始前に、全ての対局(東1局、東2局、東3局、…)で共通して使用するデッキを1回だけ自動作成するようにしてもよく、あるいは、各対局(東1局、東2局、東3局、…)の開始の都度に、毎回、各対局で使用するデッキを自動作成するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、各対局(東1局、東2局、東3局、…)が終了した時点で付加機能(キャラクタ)の能力が発揮される、すなわち各対局が終了した時点の点数計算で付加機能(キャラクタ)の能力が発揮されるようになっていたが、これに限定されるものではなく、付加機能(キャラクタ)の能力は、各対局の最中に発揮されてもよく、あるいは、麻雀ゲームの全体の開始前(東1局の開始前)または各対局の開始前に発揮されてもよい。
ここで、付加機能(キャラクタ)の能力が、各対局の最中に発揮される場合とは、例えば、自プレイヤの持込牌を、他プレイヤが河に捨て、それを自プレイヤがチイやポンすることにより、順子(シュンツ)や刻子(コーツ)のさらし牌が出来たときに、さらし牌となった順子(シュンツ)や刻子(コーツ)に含まれる持込牌の付加機能(キャラクタ)の能力により攻撃が行われ、その時点で(つまり、その対局の終了を待たずに)、他プレイヤの点数(持点)が、付加機能(キャラクタ)の攻撃の能力(例えば、攻撃力データ)に応じて減少するとともに、自プレイヤの点数(持点)が、その分だけ増加する等である。また、この場合と同じ順子(シュンツ)や刻子(コーツ)を、チイやポンではなく、自プレイヤが自模って揃えたときには、その順子(シュンツ)や刻子(コーツ)に含まれる持込牌の付加機能(キャラクタ)の能力が、各対局が終了した時点の点数計算で発揮されるようにしてもよい。さらには、上記の例において、チイやポンすることにより、順子(シュンツ)や刻子(コーツ)のさらし牌が出来たときに、攻撃を行うか否かの自プレイヤの選択操作を受け付けてもよい。これらの処理は、自模・打牌手段47により行えばよい。
また、付加機能(キャラクタ)の能力が、麻雀ゲームの全体の開始前(東1局の開始前)に発揮される場合とは、例えば、麻雀ゲームの開始時の各プレイヤの最初の点数(持点)を、採用された各プレイヤの持込牌(持込牌記憶手段63(図4参照)に記憶された持込牌)の付加機能(キャラクタ)の能力により、一律にしない場合等である。すなわち、通常は、各プレイヤの最初の点数(持点)は、25,000点(30,000点、27,000点等のこともある。)で一律であるが、持込牌の能力により、最初から差を付ける場合等である。これらの処理は、配牌手段46により行えばよい。このように付加機能(キャラクタ)の能力が、麻雀ゲームの全体の開始前(東1局の開始前)に発揮されるようにした場合には、対局の最中には、付加機能(キャラクタ)の能力が発揮されることはないようにしてもよく、あるいは、麻雀ゲームの全体の開始前(東1局の開始前)にも対局の最中にも、いずれのときにも付加機能(キャラクタ)の能力が発揮されるようにしてもよい。さらには、前述したように、付加機能(キャラクタ)の能力が、対局の最中に発揮されるようにした場合には、麻雀ゲームの全体の開始前(東1局の開始前)には、付加機能(キャラクタ)の能力が発揮されることはないようにしてもよい。
さらに、付加機能(キャラクタ)の能力が、各対局の開始前に発揮される場合とは、例えば、各対局の都度に、採用持込牌決定手段45により採用持込牌の選択決定処理を行えば、各持込牌の付加機能(キャラクタ)のトータルの能力が、各対局の開始時点でその都度に変化するので、その都度に、各プレイヤの点数(持点)の増減を行う場合等である。