JP6062042B2 - 押湯エレメント - Google Patents

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Description

本発明は、鋳型を利用する金属鋳造操作において使用される押湯エレメントに関し、限定されないが、特に、高圧垂直分割砂鋳造システムにおける、鋳型を利用する金属鋳造操作において使用される押湯エレメントに関する。
典型的な鋳造プロセスにおいては、溶融金属が、鋳物の形状を規定する予め形成された鋳型キャビティ内に注入される。しかしながら、金属は固化すると収縮し、結果として、最終鋳物において受け入れることができない欠陥となる引け巣を生じる。これは、鋳造工業においてよく知られた問題であり、この問題は、鋳型形成中に鋳型に一体化される押湯スリーブまたはライザの使用によって対処される。各押湯スリーブは、鋳型キャビティと連通する追加の(通常、囲まれた)容積またはキャビティを提供するので、溶融金属もまた押湯スリーブ内に入る。固化中、押湯スリーブ内の溶融金属は、鋳型キャビティ内に逆流して、鋳物の収縮を補償する。押湯スリーブキャビティ内の金属が鋳型キャビティ内の金属よりも長く溶融状態のままであることが重要であるので、押湯スリーブはより高く断熱的または通常以上に発熱的にされ、結果として溶融金属と接触すると、追加の熱が発生して固化を遅らせる。
鋳造材料の固化および除去後、押湯スリーブ内からの不所望の残留金属が鋳物に付着したままであり、除去されなければならない。残留金属の除去を容易にするために、押湯スリーブキャビティは、ネックダウンスリーブと一般的に呼ばれる設計において、その基部(すなわち、鋳型キャビティに最も近接するであろう押湯スリーブの端部)に向かって先細にされてもよい。鋭い一撃が残留金属に印加されると、鋳物表面近傍であろう最も弱い部分で分離する(「ノックオフ」として一般的に知られるプロセス)。鋳物上の小さなフットプリントもまた、アクセスが隣接する特徴部によって制限され得る鋳物の領域において押湯スリーブの位置決めを可能にするのに望ましい。
押湯スリーブは鋳型キャビティの表面上に直接取付けられてもよいけれども、しばしばブレーカコアとともに使用される。ブレーカコアは、単に、鋳型キャビティと押湯スリーブ材料との間にある中心に穴がある耐火材料(典型的に、樹脂結合砂中子またはセラミックコアあるいは押湯スリーブ材料から成るコア)から成るディスクである。ブレーカコアを貫通する孔の直径は、押湯スリーブの内部キャビティ(必ずしも先細である必要はない)の直径よりも小さく設計されて、ノックオフが鋳物表面に近接するブレーカコアにおいて生じる。
ブレーカコアもまた、金属から製造されてもよい。ドイツ国特許出願公開第10642838号明細書は、従来のセラミックブレーカコアが剛性の平環帯で置換される修正された供給システムを開示し、ドイツ国実用新案出願公開第20112425号明細書は、剛性の「ハット状」環帯を利用する修正された押湯システムを開示している。
鋳型は、一般的に、鋳型キャビティを規定する造型パターンを用いて形成される。押湯スリーブのための設置点として、予め定める位置におけるパターンプレート上にピンが設けられる。要求されるスリーブがパターンプレート上に設置されると、押湯スリーブが覆われて鋳型枠が充填されるまで、鋳型砂をパターンプレート上にかつ押湯スリーブの周囲に注ぐことによって、鋳型が形成される。鋳型は、溶融金属の注入中、腐食に抵抗し、満杯時に鋳型にかかる溶鋼静圧に耐え、金属が固化するときに膨張/圧縮力に抵抗するのに十分な強度を有さなければならない。
鋳型砂は、2つの主要なカテゴリに分類可能である。化学結合(有機または無機結合剤に基づく)と粘土結合である。化学結合鋳型結合剤は、典型的に、自己硬化システムであり、該システムの場合、結合剤と化学硬化剤とが砂と混合され、結合剤と硬化剤とが直ちに反応し始めるが、十分にゆっくりと、砂をパターンプレートの周りに造型させ、その後除去および鋳造のために十分に硬化させる。
粘土結合鋳型砂は、粘土と結合剤としての水とを用い、「生」すなわち未乾燥状態で使用可能であり、一般的に生砂と呼ばれる。生砂混合物は、圧縮力下のみにおいては、すぐに流れず、または容易に移動しないので、パターンの周りに生砂を詰め込み、上記に詳述したように、鋳型に十分な強度特性を与えるために、ジョルティング(jolting)、バイブレーティング(vibrating)、スクイージング(squeezing)およびラミング(ramming)の様々な組み合わせが、通常、高い生産性で一様な強度の鋳型を製造するのに適用される。砂は、典型的には、通常、油圧ラムを用いて、高圧で圧縮される(詰め込まれる)(このプロセスは「ラミングアップ」と呼ばれる)。鋳物の複雑性および生産性要求が高まるにつれて、より寸法が安定した鋳型が必要とされ、ラミング圧力がより高くなる傾向にあり、より高いラミング圧力は、存在しているとき、特に、ラミングアップ前にブレーカコアまたは押湯スリーブがパターンプレートと直接接触している場合に、押湯スリーブおよび/またはブレーカコアの破損を結果として生じ得る。
上述の問題は、ばねピンの使用によって部分的に緩和される。押湯スリーブおよび随意のロケータコア(典型的に、高密度スリーブ材料から成り、ブレーカコアと類似した全体の寸法を有する)が、最初にパターンプレートから離間され、ラミングアップするとパターンプレートに向かって移動する。ばねピンおよび押湯スリーブは、ラミング後、スリーブの最終位置がパターンプレートに直接接触しないような位置とされるように設計されてもよく、典型的には、パターン表面から5〜25mm離間していてもよい。ノックオフ点は、しばしば予測できない。なぜならそれは寸法およびばねピンの基部の輪郭に依存するからであり、したがって追加のクリーニングコストを結果として生じ得る。欧州特許出願公開第1184104号明細書に提供される解決手段は、2部分押湯スリーブである。鋳型形成中の圧縮下において、一方の鋳型(スリーブ)部分が他方の部分に望遠鏡のように順に嵌り込んでいる。鋳型(スリーブ)部分の一方は、常にパターンプレートに接触しており、ばねピンに対する要求はない。しかしながら、欧州特許出願公開第1184104号明細書の望遠鏡構造に関連する問題がある。たとえば、望遠鏡作用のために、造型後の押湯スリーブの容積が変化し、造型機圧力、鋳造幾何学および砂特性を含む要因の範囲に依存する。この予測不可能性は、供給性能に悪影響を与え得る。また、発熱性スリーブが要求される場合には、この構造は理想的には適合しない。発熱性スリーブが使用されるとき、発熱性材料と鋳物表面との直接接触は不所望であり、乏しい表面仕上げ、鋳物表面の局所的汚損および一様な表面下ガス欠陥を結果として生じ得る。
欧州特許出願公開第1184104号明細書の望遠鏡構造のさらなる欠点は、2つの鋳型(スリーブ)部分の最初の間隔を維持するために要求されるつまみ片(タブ)またはフランジに起因する。造型中、これらの小さなつまみ片(タブ)は折損し(これによって望遠鏡作用を生じるのを可能にする)、簡単に鋳型砂内に落下する。長年にわたって、これらの片は鋳型砂内に蓄積するであろう。この問題は、該片が発熱性材料から成るときに特に重大である。砂からの水分は、発熱性材料(たとえば金属アルミニウム)と潜在的に反応することができ、これは小さな爆発性欠陥の可能性を生じるであろう。
国際公開第2005/051568号(その全開示が参照によって本明細書に組み込まれる)は、高圧砂鋳造システムにおいて特に有用である押湯エレメント(折り畳み式ブレーカコア)を開示している。押湯エレメントは、鋳型パターン上への設置のための第1の
端部と、押湯スリーブを受けるための対向する第2の端部と、段付き側壁によって規定される、第1および第2の端部間の孔とを有する。段付き側壁は、予め定める荷重(圧潰強度)下において不可逆的に変形するように設計される。押湯エレメントは、従来のブレーカコアを超える以下の多数の利点を提供する。
(i)より小さな押湯エレメント接触面積(鋳物に対する開口)。
(ii)鋳物表面の小さなフットプリント(外部輪郭接触)。
(iii)鋳型形成中の高圧下における押湯スリーブ破損の低減された可能性。
(iv)有意に低減されたクリーニング要求と調和するノックオフ。
国際公開第2005/051568号の押湯エレメントは、高圧砂鋳造システムにおいて例示される。関連する高いラミング圧力は高強度(および高コスト)の押湯スリーブの使用を必要とする。この高強度は、押湯スリーブの設計(すなわち、形状、厚さなど)と材料(すなわち、耐火材料、結合剤タイプおよび添加物、製造プロセスなど)との組み合わせによって達成される。その例は、耐圧(すなわち、高強度)であるように、かつスポット供給(すなわち、高密度、高発熱性、厚肉、および高弾性)のために設計される、FEEDEX HD−VS159押湯スリーブを有する押湯エレメントの使用を示す。押湯スリーブは、押湯スリーブの重さを担持し、孔軸に垂直な設置面を介して、押湯エレメントに固定される。中間圧力造型のために、低強度スリーブ、すなわち異なる設計(形状および壁厚など)および/または異なる組成(すなわち、低強度)を使用する潜在的な機会がある。スリーブの設計および組成にかかわらず、使用時には、鋳物からのノックオフに関する問題(鋳物上のフットプリントのばらつきおよびサイズ)と、押湯エレメントの真下の良好な砂の詰め込みの必要性とが依然として存在するであろう。国際公開第2005/051568号の押湯エレメントが中間圧力鋳造ラインに用いられた場合、該要素が(高圧造型と比較して)より低い造型圧力で十分に折り畳むように該要素を設計する、すなわちより低い初期圧潰強度を有する必要があるであろう。また、より低い強度の押湯スリーブ(典型的には、より低密度のスリーブ)を用いるのに非常に有利であろう。コストのペナルティ(高強度高密度スリーブを用いなければならないことに関連する)を取り除くことに加えて、このことは、容積および熱物理特性の観点から、個々の適用(鋳造)によりよく適合されるスリーブの使用を可能にするであろう。しかしながら、これが最初に試みられたとき、驚くべきことに、造型すると押湯スリーブが損傷および破損し、鋳造のために使用された場合、鋳物が欠陥に見舞われるという結果を生じた。
したがって、改良された押湯エレメントが、国際公開第2007/141466号(その全内容が参照によって本明細書に組み込まれる)において、相対的に弱い押湯スリーブの使用を鋳造欠陥を導入することなく可能にしながら、折り畳み式押湯エレメントの利用を中間圧力鋳造システムに拡張するために、考案されかつ記載された。この押湯エレメントは、国際公開第2005/051568号に関連して上述されたものに類似しているが、さらに、使用時において、該エレメントの第2の端部と押湯スリーブのための設置面とを規定する第1の側壁領域であって、孔軸に対して90°未満だけ傾斜している、第1の側壁領域と、第1の側壁領域に隣接する第2の側壁領域であって、第1の側壁領域に平行、または第1の側壁領域とは異なる角度で、孔軸に対して傾斜し、これによって側壁に段部を規定する、第2の側壁領域とを含む。国際公開第2005/051568号に記載される押湯エレメントについて、同様に、このような構造は押湯エレメントのフットプリントおよび接触面積を最小にし、これによって鋳物からのノックオフに関連するばらつきを低減するのに有利であることが分かった。
生産性要求を満たすために、自動化された生砂鋳造ラインが、より小さな鋳物、たとえば自動車用部品の大量・長期間生産のために、ますます普及してきている。マッチプレート(両側に設置された上型および下型のためのパターンを有するパターンプレート)を用いた自動化された水平分割鋳造ラインは、1時間あたり最大100〜150個の鋳物を生
産することが可能である。垂直分割造型機(DISAインダストリーズA/S社製のDisamatic無枠造型機など)は、鋳物を1時間あたり最大450〜500個のより高速度で生産可能である。Disamatic機械において、いわゆる、鋳型を移動させ鋳型から取り出す能力のために、一方のパターン半型は油圧動作圧縮ピストンの端部上に取付けられ、他方の半型はスウィングプレートに取付けられる。垂直分割造型機は、硬い剛性のある無枠生砂型を製造することができ、該鋳型は延性鉄鋳物に特に適合する。このような適用において、砂が、典型的には、2〜4barの圧力で吹き付けられ、その後10〜12kPa、ある高い要求適用においては最大15kPa、のスクイーズ圧で詰め込まれる。
水平製造された鋳物は、製造の容易性の観点からより大きな柔軟性を提供し、必要に応じて押湯を配置させる全パターン領域への潜在的なアクセスを伴って、数多くの適用技術が利用可能である。垂直製造された鋳物は、それらが一貫して正常であることを確保するためにより大きな困難を伴い、供給は、典型的に、鋳造継ぎ目上に配置される上部または側部押湯に制限され、このことは孤立したより重い部分の供給を非常に困難にする。
本質的に、垂直分割鋳型において製造されるものを含む任意の鋳造に対して2つのタイプの供給要求がある。
第1の供給要求は、弾性率駆動であり、これによって弾性率は、鋳物の固化時間または供給されるべき鋳物の区間の代わりとなる。このために、押湯金属は、鋳物を巣がなく正常に固化させることができ、したがって正常な欠陥のない鋳物を製造するように、十分な期間、すなわち鋳造の期間または鋳造の区間よりも大きい十分な期間の間、液状でなければならない。これらの適用のために、標準的な丸みのある輪郭のスリーブ(国際公開第2005/051568号および国際公開第2007/141466号に示されるような押湯エレメントを有する)を用いることができる。特に、高圧垂直分割鋳造ラインのために、圧縮可能な押湯エレメントが、押湯エレメントの基部とパターン表面との間に必要な砂の詰め込みを与えるために要求され、国際公開第2005/051568号および国際公開第2007/141466号におけるような圧縮可能な押湯エレメントが、一貫して良好な押湯除去(小さなフットプリントおよび容易なノックオフ)とともに、必要な砂圧縮を与えるために適している。
第2の供給要求は、容積駆動であり、すなわち所定容積の液体金属を鋳物に供給する必要がある。該容積は、いくつかの因子、主に鋳物重量および特定の金属合金の液体および固体金属収縮によって決定される。他の因子は、溶鋼静圧(ネックの上方または鋳物と接触する液体金属押湯の有効高さ)であり、これは垂直分割鋳型において製造される鋳物に対して特に重要である。
本発明が主に関与していることは、垂直分割鋳型における容積要求および寸法制限である。
特定の容積の液体金属を鋳物に供給するために、スリーブが、金属の容器に鋳物に供給すべき十分な溶鋼静圧を提供するために鋳物に導く押湯ネックの孔の上方の十分な容積の液体金属のためのキャビティを含むことが望ましい。空間制限および歩留まり要求のために、単に、より大きな標準的な形状(すなわち円形断面または対称)の押湯を用いることは実用的ではない。上述の理由のために、押湯スリーブとパターンとの間の良好な砂の詰め込みと良好な押湯ノックオフを確保するために、垂直分割高圧造型機における使用のために圧縮可能な押湯エレメントを用いることが望ましい。
この要求に対処するための第1の試みは、国際公開第2005/051568号および国際公開第2007/141466号に記載されたような圧縮可能な円形押湯エレメントに取付けられた、より低い円錐台状または円筒状ネック内に延びる大きなキャビティを包囲する本体を有する押湯スリーブの使用に関するものであった。このスリーブ本体自体は平坦な閉じた頂部を有する円筒であるが、鋳型形成サイクルにおけるスウィングプレートの通常の移動中にスウィング(パターン)プレート上に押湯スリーブの位置を保持することが困難であった。これは、内部押湯壁および/または押湯ネック状に内部リブまたはフィンを導入して、スリーブが鋳型内で圧縮される前に鋳型パターン上に押湯スリーブを保持するために用いられる位置決めまたは支持ピンに接触することによって緩和された。代替のアプローチは、基部に金属ボールベアリングまたはワイヤなどのばね負荷機構を有するピンを用いて、押湯エレメントに接触しこれを造型中に位置を保持することであった。造型時に、折り畳み式押湯エレメントは要求された砂の詰め込みを与え、押湯スリーブは要求された位置に保持された。しかしながら、鋳造時に鋳物への供給が不十分であり、収縮欠陥が鋳物に形成されることになった。溶鋼静圧を上昇させることによってこれを緩和する試みにおいて、押湯スリーブの基部は、角度が付けられ、パターンが(垂直分割された)造型位置にあるとき、スリーブの先端は、最大10度の角度だけ押湯ネックの水平面よりも上方に位置付けられた。これは、溶鋼静圧を上昇させることによって供給性能を向上させたが、欠陥のない鋳物を製造するには不十分であった。支持ピンに対するスリーブにおける適切なスロットとを製造し、造型後にスリーブを損傷することなくピンを除去する困難性のために角度を増加させることによって、さらにこれを供給性能を上昇させることはできなかった。
試みられた代替のアプローチは、異なる押湯エレメントを有する垂直方向に長尺の長円状非ネックダウンスリーブを試すことであった。スリーブの垂直方向の整列を支援し、スリーブが鋳型内で圧縮される前に鋳型パターン上での押湯スリーブの回転を防止するために、特別に構成された支持ピンが用いられた。該ピンは、押湯エレメントの孔を通して挿入するように構成され、ピンの端部が、たとえば平坦なブレードまたはフィンに形成され、一の配向でスリーブ/押湯エレメントと結合するだけであり、したがってピン上のスリーブの回転を防止した。これは配向の問題を解消したけれども、砂型の圧縮時に、押湯スリーブが割れる傾向にあることが分かった。樹脂結合砂ブレーカコアから成る圧縮可能でないネックダウン押湯エレメントが使用された場合、スリーブの下およびパターンプレートに隣接する押湯エレメントの基部と、押湯エレメントの割れおよび破損につながる高造型圧力との間で鋳型砂に不十分な詰め込みがあった。同様に、国際公開第2005/051568号および国際公開第2007/141466号に記載されるような円形圧縮押湯エレメントが第2の長尺樹脂結合ネックダウン押湯エレメントおよび押湯スリーブ(すなわち3要素システム)とともに使用される場合、ネックダウン要素に対する破砕および破損が観察された。
したがって、本発明の目的は、圧力造型垂直分割自動または半自動造型機を用いる鋳造造型操作において使用可能である押湯エレメントおよび押湯システムを提供することである。
本発明の第1の態様によれば、長さ、幅および高さを有する、金属鋳造に使用される長尺の押湯エレメントであって、
高さに沿って測定される、A端部および対向するB端部であって、鋳型パターンまたはスウィングプレート上への設置のためのA端部、および押湯スリーブを受けるための対向するB端部と、長さに沿って測定されるC端部および対向するD端部と、
段付き圧潰部を含む側壁によって規定される、A端部およびB端部間の孔とを含み、
該押湯エレメントは、使用時に圧縮可能であり、これによって、A端部およびB端部間の距離が減少し、
側壁は、使用時に押湯スリーブの設置面として機能する押湯エレメントのB端部を規定する第1の側壁領域と、第1の側壁領域に連なる第2の側壁領域とを有し、
段付き圧潰部は、減少する直径の同心環状の一連の第3の側壁領域であって、減少する直径の同心円環状の一連の第4の側壁領域と一体的に形成される、一連の第3の側壁領域を含む、押湯エレメントにおいて、
孔は、C端部に向かう長さに沿って押湯エレメントの中心からずれた軸を有し、
第2の側壁領域は、非平坦で、第3の側壁領域と隣接し、孔軸とD端部との間に設けられることを特徴とする押湯エレメントが提供される。
したがって、本発明の実施形態は、高圧垂直分割造型機(DISAインダストリーズA/S製のものなど)における使用に適した非対称押湯エレメントを提供する。上述のように、使用時に孔軸の上方に高さが増加するように非対称押湯スリーブを用いることが有利である。これは、より大きな容積の金属と孔軸および押湯ネックよりも高い溶鋼(ヘッド)静圧を提供して、より高くより効率的な溶融金属の流れを、鋳型キャビティ内に確保する。
したがって、出願人は、押湯エレメントがスリーブの開口側のエッジに当接するように配設されるプレートに設けられるように開口側スリーブ(より低いネックダウン部の代わりに)を試みた。こうして、国際公開第2005/051568号および国際公開第2007/141466号に記載されたような押湯エレメントが、長尺スリーブへの使用のために長尺プレートに単に設けられたに過ぎない(図1を参照)。しかしながら、高い型圧がこれらの要素に印加されたときに、押湯エレメントの圧縮可能部が必要に応じて折り畳まれるが、折り畳み部を通ってプレート内に吸収され伝達される力は、スリーブに接触する押湯エレメントの一部をスリーブから外方に予想外に屈曲することが明らかとなった(図1を参照)。このことは、溶融金属が孔以外の押湯スリーブの部分から逃げるのを許容してしまい、鋳造品質および効率に影響を与え得るので、満足のいくものではなかった。したがって、高圧下で圧潰する圧潰部とともに高い型圧が非対称に印加されたときであっても剛性を保ち歪まない長尺部を含む押湯エレメントを設計することが望ましかった。
長尺プレートの中心に最も近接する側壁の一部が側壁の残余の部分よりもより内方に圧潰する傾向があることが観察されたので、最初の作業はこの領域を強化することに注意を向けた(図2を参照)。しかしながら、プレートの中心領域に追加の円弧状の金属強化リブの包含、またはこの領域においてプレートを厚くするための追加の金属片の溶接は、プレートが屈曲するのを防ぐには十分ではなかったことが、予想外にも分かった。押湯エレメントをより厚い金属から形成することによって変形を防ぐことは可能であるかもしれないけれども、このことは、孔が圧力下で圧潰するのを防ぐので、実用上の解決手段を提供しなかったであろう。したがって、考慮された代替の解決手段は、圧縮可能部がより厚くより剛性のあるプレートに取り付けられる2つの部分のユニットを準備することに関する。しかしながら、この解決手段は、大量、長期間および低コストの鋳物製造を与えるように設計された機械が、商業的に実行可能であるために、低コストであるべき押湯エレメントのような消耗品を要求するので、実用的ではなく非常に高価であるとみなされた。
実用的な解決手段に向けたさらなる作業の後、驚くべきことに、圧縮可能部に近接する非平坦部の包含が、圧縮中の屈曲を防ぐようにプレートを強化するように思われることが分かった。
先行技術の押湯エレメントのそれぞれは、対称なネック(断面が円形)を有する押湯スリーブのために設計されたので、いずれも本発明が解決しようとする課題に対処していない。代わりに、先行技術は、国際公開第2007/141466号およびドイツ国実用新案出願公開第20112425号明細書に記載されたように、中央孔のまわりに円形壁を
有する押湯システムに焦点を当ててきた。ドイツ国実用新案出願公開第20112425号明細書には、押湯エレメントが剛性であり、使用時に変形せず、ある実施形態においては、設置面が一対の間隔あけた円形壁(リップ)を有し、造型時に、内側のリップがスリーブ壁の破損片が適所に保持され、鋳型(および鋳物)内に落下しないことを確保している。
押湯エレメントは長尺であり、すなわち長さが幅よりも長い。垂直分割鋳型において使用される場合、長さは垂直方向であり、幅および高さは水平方向である。特定の実施形態において、押湯エレメントは、実質的に長円、楕円、長方形、非正多角形または小判形(obround)(すなわち2つの平行な直線状の辺と2つの分割された円形端部とを有する)であってもよい。
長さ、幅および高さは、互いに直交していることは理解されるであろう。
押湯エレメントのB端部を規定する第1の側壁領域は、A端部から高さ(孔軸に平行)に沿って測定されて最大距離変位される側壁領域である。第1の側壁領域は、使用時に設置面として機能するので、押湯スリーブの開口側と接触する。
本発明の押湯エレメントは、第1の側壁領域(設置面を含む)と、第2の側壁領域(第1の側壁領域および第2の側壁領域に隣接する)と、圧縮可能部(第3および第4の側壁領域を含む)とを含む。これによって、第2の側壁領域は、設置面と圧潰部との間のブリッジを形成する。
第2の側壁領域は、非平坦であり、孔軸の方向に測定される高さを有する。第2の側壁領域の高さは、押湯エレメントの高さ(AおよびB端部間の距離)と比較さえてもよい。1つの一連の実施形態において、第2の側壁領域の高さ(圧縮前)は、押湯エレメントの高さの5〜35%、8〜30%、10〜25%または14〜21%である。
理論に縛られることなく、本願発明者は、非平坦形状が砂を「流し込む」のに役立ち、これによって、押湯エレメントと鋳型との間の砂圧縮を改善するということを前提とする。
一実施形態において、第2の側壁領域は、C端部からD端部への孔軸を通る鏡面に関して対称である。特定の実施形態において、押湯エレメント全体は該鏡面に関して対称である。対称な押湯エレメントは、ラミングアップに際して引き起こされる応力をより均一に分布すると考えられる。
一実施形態において、第2の側壁領域は、B端部から離れ、A端部に向かい、押湯エレメントの幅を横切ってB端部に引き返して湾曲し、これによってアーチを形成する。アーチの高さは、第2の側壁領域の高さである。
一実施形態において、第2の側壁領域は、圧潰部から第1の側壁領域へ外方に開いている。孔軸は、押湯エレメントを通る無数の平面内にある。一実施形態において、第2の側壁領域は、その断面がC端部からD端部に孔軸を通る平面内において直線状であるように形成される。さらなる実施形態において、第2の側壁領域は、その断面が孔軸を含む各平面内で直線状であるように形成される。
一実施形態において、第2の側壁領域は、孔軸に対して、D端部(使用時において上端部)においてβかつC端部(使用時において下端部)において角度γの角度を成す。一連の実施形態において、βは少なくとも60、70または80°である。他の一連の実施形
態において、γは少なくとも5、10、15、20または25°である。特定の実施形態において、βはγよりも大きい。
実用上の理由から、好ましくは、孔軸は押湯エレメントおよび/または第2の側壁領域の幅に対して実質的に中央に配置される。
孔軸は、押湯エレメントの中心から距離X(X>0)だけ長さに沿ってずれている。距離Xは、押湯エレメントの長さLと比較されてもよい。1つの一連の実施形態において、X/Lは少なくとも5、10または15%である。他の一連の実施形態において、X/Lは25、20または15%未満である。特定の実施形態において、X/Lは16〜18%である。これは、孔軸が押湯エレメントの中心から長さの約1/6だけずれていることを意味している。
第2の側壁領域は、押湯エレメントの孔軸とD端部との間に配置される。いくつかの実施形態において、第2の側壁領域は、孔軸とC端部との間にも配置されるように、孔のまわりに延びている。他の実施形態において、第2の側壁は孔軸とC端部との間に配置されていない。
第1の側壁領域(設置面)は、使用時に押湯スリーブと接触している。押湯エレメントと押湯スリーブとの間からの金属の漏れを防ぐために、スナッグフィットでなければならない。したがって、第1の側壁領域は押湯エレメントの周囲に連続して延びていなければならない。典型的には、押湯スリーブの開口側は第1の側壁領域とスナッグフィトを有するように輪郭づけされるであろう。第1の側壁領域は、設置環、帯または細帯であるとみなされてもよい。
押湯エレメントに印加される力は、孔の近傍が押湯エレメントの残余の部分よりも大きく、結果として、曲げモーメントが生じる。非平坦部の包含は、第2の側壁領域の剛性を増大させ、曲げモーメントに対する抵抗を与える。
第1の側壁領域の深さ(第1の側壁領域の内径から外径までの距離)は特に限定されず、押湯スリーブのサイズに依存するであろう。ある実施形態において、第1の側壁領域の深さ(または第1の側壁領域の平均深さ)は、少なくとも5、10または15mmであってもよい。代替の実施形態において、第1の側壁領域の深さ(または第1の側壁領域の平均深さ)は、50、45、35、30、25、20、15または10mm未満であってもよい。特定の実施形態において、第1の側壁領域は5〜15mmの深さ(平均深さ)を有する。
一実施形態において、第1の側壁領域(設置面)は、孔軸に対して0°よりも大きく90°以下だけ傾斜している。他の実施形態において、第1の側壁領域(設置面)は、孔軸に対して角度αだけ傾斜しており、ここで0<α<90である。1つの一連の実施形態において、αは少なくとも30、40、45、50、55、60、65、70または75°である。1つの一連の実施形態において、αは85、75、70、65、60、55または45°未満である。特定の実施形態において、αは50〜70°である。
孔を規定する側壁は、段部を含み、これによって圧縮可能部(すなわち、段付き圧潰部)を提供してもよい。このような実施形態において、側壁は、少なくとも1つの段部を含んでもよい。一連の実施形態において、少なくとも2、3、4、5、6、または7つの段部が設けられてもよい。代替の一連の実施形態において、15、12、10、9、8、7、6、5、4または3未満の段部が設けられてもよい。特定の実施形態において、段付き側壁は、3〜6の段部を含む。
一実施形態において、第2の側壁領域および圧潰部は、実質的に同じ幅を有する。
1つの一連の実施形態において、圧潰部の長さ(または圧潰部が円形段部を含む場合、最大直径)は、押湯エレメントの長さの35〜70%、40〜60%または45〜50%である。
各段部は、実質的に円、長円、楕円、正方形、長方形、多角形または小判形(obround)であってもよい。各段部は、他の段部と同じ(または異なる)形状のものであってもよい。特定の実施形態において、側壁は少なくとも3つの円形段部を含む。
各段部は、第3の側壁領域と、第3の側壁領域に隣接する第4の側壁領域によって形成されてもよいが、ここで第4の側壁領域は、孔軸に対して、第3の側壁領域まで異なる角度で設けられる。第3の側壁領域は、第2の側壁領域のすべてまたは一部と一体的に形成されてもよい。
第3の側壁領域は、孔軸に平行であってもよく、または孔軸に対して90°未満だけ傾斜していてもよい。第4の側壁領域は、孔軸に垂直であってもよく、A端部から離れかつ孔軸に向かって90°未満だけ傾斜してもよい。
押湯エレメントの側壁は、減少する直径の同心環状の一連の第3の側壁領域(少なくとも1つの部材を有する)であって、減少する直径の同心円環状の一連の第4の側壁領域と相互接続されかつ一体的に形成される、一連の第3の側壁領域を含む。一連の第3および第4の側壁領域はともに、側壁の段付き部を形成し、押湯エレメントの圧縮部であるとみなされてもよい。側壁領域は、実質的に一様な厚さを有してもよく、その結果、押湯エレメントの孔の直径は押湯エレメントのA端部からB端部に向かって増加する。好都合には、一連の第3の側壁領域は円筒状(すなわち孔軸に平行)であるが、円錐台状(すなわち孔軸に対して傾斜)であってもよい。好都合には、一連の第4の側壁領域は、孔軸に垂直である。両方の一連の側壁領域は、円形状または非円形状(たとえば、長円、楕円、正方形、長方形、多角形または小判形(obround))を有してもよい。
押湯エレメントは、全体で6つ以上の相互接続されかつ一体的に形成される第3および第4の側壁領域を有してもよい。特定の一実施形態において、5つの第3の側壁領域が4つの第4の側壁領域と相互接続されかつ一体的に形成される。他の実施形態において、3つの第3の側壁領域が2つの第4の側壁領域と相互接続されかつ一体的に形成される。
いくつかの実施形態において、第4の側壁領域の内径および外径間の距離は、3〜12mmまたは5〜8mmである。側壁領域の厚さは、0.2〜1.5mm、0.3〜1.2mmまたは0.4〜0.9mmであってもよい。側壁領域の理想的な厚さは、エレメントによって異なり、押湯エレメントのサイズ、形状および材料、ならびにその製造に使用されるプロセスによって影響されるであろう。押湯エレメントが単一の金属シートからプレス成形される実施形態において、第2の側壁領域の厚さは、第3および第4の側壁領域の厚さと実質的に同じであろう。
押湯エレメントが押湯スリーブとともに使用されるべく意図されることが理解されるであろう。こうして、本発明は、第2の態様において、第1の態様に従う押湯エレメントとそれに固定された押湯スリーブとを含み、押湯スリーブが第1の側壁領域の角度に適合するように形成される、金属鋳造のための押湯システムを提供する。
水平分割造型機での使用のために構成される標準的な押湯スリーブは、典型的に、湾曲
した外部と、上方からの円形ブレーカコア(折り畳み式など)上への設置のための開放環状基部とを有する中空体を含む。ある用途のために、押湯スリーブはまた、非円形ブレーカコア上への設置のための環状基部によって非円形であってもよい。
第2の態様の押湯システムにおいて、押湯スリーブは、垂直分割造型機で使用するために構成されてもよく、押湯エレメントの設置面と結合するように構成される開口面を有する中空体を含んでもよい。開口面はその形状が円形または非円形であってもよいが、好ましくは長尺である(すなわち、スリーブは長さおよび幅を有し、長さが幅よりも大きい)。特定の実施形態において、開口面は、実質的に長円、楕円、正方形、長方形、多角形または小判形(すなわち2つの平行な直線状の辺と2つの分割された円形端部とを有する)であってもよい。
圧縮量および圧縮を誘導するのに必要な力が、押湯エレメントの製造材料ならびに側壁の形状および厚さを含む多くの因子によって影響されるであろうことは理解されるであろう。個々の押湯エレメントが意図された用途、関連する予測される圧力および押湯サイズ要求に従って設計されるであろうことは、同様に理解されるであろう。
押湯エレメントは使用時に(鋳造中)圧縮可能である。初期圧潰強度は、未使用かつ未圧潰状態にある自然柔軟性以上で圧縮を開始し押湯エレメントを不可逆的に変形させるのに必要な力である。国際公開第2007/141466号は、力を受けるときの押湯エレメントの変形を示す多数のグラフを含む。国際公開第2007/141466号に由来するサンプルグラフが、参考のために、初期圧潰強度を明示するために含まれている。図3aを参照して、力が、押湯エレメントのない押湯スリーブ(上側の線)および押湯エレメントを有する同一の押湯スリーブ(下側の線)のためのプレート変位に対してプロットされている。上側の線を参照して、力が増大するにつれて、本明細書においてスリーブ圧潰強度(約4.5kN)と呼ばれる臨界力が印加される(点O)まで、押湯スリーブの自然柔軟性(圧縮性)と関連する押湯スリーブの圧縮が存在し、その点の後、スリーブの圧縮が減少する負荷の下で徐々に進むことに注目されたい。下側の線を参照して、力が増大するにつれて、前記初期圧潰強度と呼ばれる臨界力が印加される(点P)まで、押湯エレメントおよびスリーブの最小圧縮が存在し、その後、圧縮がより低い負荷の下で急激に進むことに注目されたい。図3bは、押湯スリーブ60(図6に図示)を有する本発明の実施形態に従う押湯エレメント(図4に図示)に行われる圧縮試験からの結果を示す。前の試験について、力が増大するにつれて、初期圧潰強度(点P、約2kN)まで押湯エレメントおよびスリーブの最小圧縮が存在することが分かる。次いで、圧縮は、より低い負荷の下で進み、初期圧潰強度が生じた後、点Qが最小力測定結果を示す。さらなる圧縮が生じ、力が、圧縮試験中における力の安定した印加の下での押湯エレメントの圧潰の開始および終了に関連する、さらなる最大点(RおよびT)と最小点(SおよびU)まで増大する。
初期圧潰強度が高すぎる場合、造型圧力によって、押湯スリーブが圧縮開始前に機能しなくなるおそれがある。したがって、実用上の理由から、押湯システムは、典型的に、押湯エレメントと押湯スリーブとを含み、押湯エレメントの初期圧潰強度は押湯スリーブの圧潰強度よりも低いであろう。1つの一連の実施形態において、押湯エレメントの初期圧潰強度は、7kN(7000N)、6kN、5kN、4kNまたは3kN以下である。他の一連の実施形態において、初期圧潰強度は、少なくとも250N、500N、750Nまたは1000N(1kN)であってもよい。圧潰強度が低すぎる場合、たとえば、複数のエレメントが保存のためにまたは輸送中に積み重ねられている場合、押湯エレメントの圧縮が開始してしまうおそれがある。
本発明の押湯エレメントは、折り畳み式ブレーカコアとみなされてもよい。なぜなら、
この用語は使用時に該エレメントのいくつかの機能を適切に説明するからである。伝統的には、ブレーカコアは、樹脂結合砂を含む。また、ブレーカコアは、セラミック材料、または押湯スリーブ材料のコアであってもよい。しかしながら、本発明の押湯エレメントは、金属(たとえば、鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、真鍮、銅など)またはプラスチックを含む様々な他の適切な材料から製造可能である。一実施形態において、押湯エレメントは金属であり、特定の実施形態において、押湯エレメントは鋼である。ある構成において、押湯エレメントを押湯ネックとみなすことがより適切であるかもしれない。
ある実施形態において、押湯エレメントは、金属から形成されてもよく、一定の厚さを有する単一の金属プレートからプレス成形されてもよい。実施形態において、押湯エレメントは絞り加工によって製造され、これによって金属シートブランクが、パンチの機械的作用によって形成ダイ内に半径方向に引込まれる。この加工は、絞り部分の深さがその直径を超えるとき、深絞りとみなされ、一連のダイを通して該部分を再び絞ることによって達成される。プレス成形に適するために、金属は、形成プロセス中、破れまたは割れを防ぐように十分に展性がなければならない。ある実施形態において、押湯エレメントは、最小0.02%(グレードDC06、欧州規格EN10130−1999)から最大0.12%(グレードDC01、欧州規格EN10130−1999)までの典型的な炭素含有量を有する冷間圧延鋼から製造される。押湯エレメントが異なる手段によって形成される場合、他の炭素含有量(たとえば0.12%、0.15%または0.18%よりも大きい)が適切であってもよい。
本明細書で使用されるように、用語「圧縮可能」はその最も広い意味で用いられ、A端部およびB端部間の押湯エレメントの高さが、圧縮前よりも圧縮後の方が短いことを意味することだけに意図される。一実施形態において、圧縮は非可逆的であり、すなわち圧縮導入力を除去した後、押湯エレメントは元の形状に戻らない。
一実施形態において、押湯エレメントのA端部を規定する側壁領域の自由エッジは、内方に向かうリップまたは円環状フランジを有する。
押湯エレメントの圧縮挙動は、各側壁領域の寸法を調節することによって変更可能である。一実施形態において、すべての一連の第3の側壁領域は同じ長さを有し、すべての一連の第4の側壁領域は同じ長さを有する(相互に同じでも異なってもよく、第1の側壁領域と同じでも異なってもよい)。しかしながら、特定の実施形態において、一連の第3の側壁領域および/または一連の第4の側壁領域の長さは、押湯エレメントのA端部に向かって徐々に増加する。
押湯エレメントに接触する押湯スリーブの表面積は、接触面積として記載することができる。1つの一連の実施形態において、スリーブの接触面積の少なくとも75、80、85、90または95%が第1の側壁領域(設置面)とのものである。特定の実施形態において、スリーブの接触面積の100%が第1の側壁領域とのものであり、すなわち押湯スリーブは第1の側壁領域と接触するが、第2の側壁領域とは接触しない。
押湯スリーブの壁部は、ある領域において、開口面の表面積が増大するように厚くされ、より大きな接触面積と、したがって押湯エレメントの設置面へのより大きな支持を提供してもよい。使用時に押湯の基部を形成する押湯スリーブの壁部はまた、たとえば押湯から鋳物への溶融金属の流れおよび供給をさらに促進するように鋳物の位置に向かって下方に傾斜して、形成されてもよい。
使用時において、スリーブは、その開口面が略鉛直面に沿ってあるように配向され、押湯エレメントは、孔がスリーブの上端よりもスリーブの下端により近接して設けられるよ
うに配置される。したがって、押湯システムの設計は、溶融金属のヘッドをスリーブにおいて孔よりも上方に設けて、鋳型への溶融金属の効率的な供給を確保することを可能にするであろう。
押湯スリーブの性質は特に限定されず、たとえば絶縁性、発熱性またはその両方の組み合わせであってもよい。その製造方法は特に限定されず、たとえば真空形成プロセスまたはコアショット法のいずれかを用いて製造されてもよい。典型的には、押湯スリーブは、低および高密度耐火フィラー(たとえばシリカ砂、かんらん石、アルミノケイ酸塩中空微小球および繊維、シャモット、アルミナ、軽石、パーライト、バーミキュライト)と結合剤との混合物から成る。発熱性スリーブは、燃料(通常、アルミニウムまたはアルミニウム合金)と、酸化剤(典型的には、酸化鉄、二酸化マンガンまたは硝酸カリウム)と、通常、開始剤/増感剤(典型的には氷晶石)とをさらに要求する。
1つの一連の実施形態において、押湯スリーブは、少なくとも3.5kN、5kN、8kN、12kN、15kNまたは25kNの強度(圧潰強度)を有する。比較を容易にするために、押湯スリーブの強度は、押湯スリーブ材料から成る50×50mmの円筒試験体の圧縮強度として定義される。201/70EM圧縮試験機(フォームアンドテストザイトナー社、ドイツ国)が使用され、製造者の指示に従って操作される。試験体は、下側の鋼プレートの中心に配置され、下側プレートが上側プレートに向かって20mm/分の速度で移動するように破壊に向けて負荷される。押湯スリーブの有効強度は、正確な組成、使用される結着剤および製造方法だけではなく、スリーブのサイズおよび設計にも依存するであろう。これは、試験体の強度が、通常、標準的な平坦な頂部の6/9Kスリーブに対して測定されたものよりも高いという事実によって説明される。
押湯スリーブは、円筒、長円およびドームを含む多くの形状で利用可能である。スリーブ本体は、平坦な頂部、ドーム状、平坦な頂部のドーム状または任意の他の適切な形状に形成されてもよい。押湯スリーブは、好都合には、接着剤によって押湯エレメントに固定されてもよいが、押込みばめであってもよく、またはスリーブが押湯エレメントの一部のまわりに造型されてもよい。好ましくは、押湯スリーブは、押湯エレメントに接着される。
押湯スリーブの内部にウィリアムズウェッジを含むことが好ましい。これは、インサートであってもよく、または好ましくはスリーブの形成中に製造される一体部品であってもよく、スリーブの内側天井に位置する直方体形状を含む。スリーブが溶融金属で充填されているときに鋳造すると、ウィリアムズウェッジのエッジは、溶融金属の表面の大気貫通(atmospheric puncture)と、より一貫した供給を可能にするための押湯内部の真空効果の解放とを確保する。典型的には、ウィリアムズウェッジは、押湯エレメントと、ほとんどまたは全く接触しないであろう。
押湯システムは、スリーブが鋳型内に圧縮される前に、鋳型パターン上に押湯スリーブを保持するための支持ピンをさらに含んでもよい。支持ピンは、押湯エレメントのオフセット孔を通しての挿入のために構成され、スリーブおよび/または押湯エレメントが圧縮中ピンに対して回転するのを防ぐように構成されてもよい(たとえば、ピンの端部は一の配向でスリーブ/押湯エレメントと結合するだけであるように形成されてもよい)。支持ピンはまた、ピンの基部に近接する装置を含むようにさらに構成されてもよく、該装置は造型サイクル中、押湯エレメントと接触し適所に保持する。この装置は、たとえば、ばね負荷ボールベアリング、または押湯エレメントの第1の側壁領域の内面との圧接/接触を形成するばねクリップを含んでもよい。あるサービスが造型機のスウィングプレートに提供可能である場合、造型サイクル中にパターンプレート上に押湯システムを適所に保持する他の方法が用いられ、たとえば鋼または鉄押湯エレメントが用いられるときに、押湯シ
ステムが造型中に適所に保持されるように造型ピンの基部が電気コイルを用いて一時的に磁化されてもよく、または押湯システムが、圧縮空気を介して膨張するときに、造型中、押湯エレメントまたはスリーブの内部孔壁に抗して拡張するパターン上の膨張式空気袋にわたって配置されてもよい。これらの例の両方において、電磁気力または圧縮空気は、パターンプレートからの鋳型およびスリーブシステムの解放を可能にするように、造型後直ちに解放されるであろう。永久磁石が造型ピンの基部および/または造型ピンの基部に近接するパターンプレートの領域に用いられてもよく、磁石の力は、造型サイクル中、押湯システムを適所に保持するのに十分であるが解放を可能にするには十分に低く、造型サイクルの最後においてパターンプレートから除去するときに、組み合わされた鋳型およびスリーブシステムの完全性を維持する。
比較例の押湯エレメントと押湯スリーブを示す。 圧縮後の図1Aの押湯エレメントを示す。 比較例の押湯エレメントを示す。 比較例の押湯エレメントを示す。 先行技術の押湯エレメントおよび押湯システムについての変位に対抗する力をプロットしたものである。 本発明の実施形態に従った押湯エレメント(図4に図示)と、特に、該押湯エレメントと共に使用するために構成された、押湯スリーブ(図6に図示)とを含む押湯システムの変位に対抗する力をプロットしたものである。 本発明に従った押湯エレメントを示す。 本発明の他の実施形態に従った押湯エレメントを示す。 本発明に従った押湯システムにおいて使用するための押湯スリーブを示す。
本発明の実施形態について、単に一例として、添付の図面を参照して説明する。
図1Aは、固定ピン8を介して鋳型パターン6上に設けられた比較例の押湯エレメント4上に設置された比較例の押湯スリーブ2を示している。これは、垂直分割鋳型において使用するための押湯システムの設計のための失敗した試みである。
押湯エレメント4は、鋳型パターン6上に配設するためのA端部および押湯スリーブ2を受けるための対向するB端部と、段付き側壁10によって規定される、A端部とB端部との間の孔とを有する。孔軸は、押湯エレメントの中心から(下方の)C端部に向かってオフセットされる。スプリングピン8は、垂直分割鋳型における使用のために改良されている。スプリングピン8は、押湯エレメントおよび押湯スリーブが安全に保持されて、回転しないようにするために非円形の断面を有する。鋳型で成形しようとすると、段付き側壁10が崩れ、押湯エレメントが圧縮され、A端部とB端部との間の距離が縮められる。
しかしながら、図1Bに示したように、驚いたことに、孔が押湯エレメントの中心からオフセットされる場合、(B端部を規定する)設置面が曲がり、熔融金属を押湯スリーブの各部から逃がすことを可能にする。
したがって、垂直分割スリーブにおいて使用するための押湯エレメントは、孔をオフセットすることだけでは得られない。
図2は、比較例である押湯エレメント12を示している。これは、垂直分割鋳型において使用するための押湯システムを設計するための不成功に終わった試みであり、先行技術ではない。図1の押湯エレメント4は、アーチ形状のリブ14をプレスして、設置プレートを厚くする変更がなされた。押湯スリーブと共に使用される場合には、付加的特徴は幾
分低下するが、造形時に圧力がかかるときの座屈はなくならなかった。
図4は、本発明の1つの実施形態に従った押湯エレメント20を示している。押湯エレメント20は、造形パターン(図示せず)上に設置するためのA端部と、押湯スリーブ(図示せず)上に設置するための対向するB端部と、段付き側壁22によって規定されたA端部とB端部との間の孔とを有する。孔は、距離Xだけ押湯エレメントの中心からオフセットされる、孔の中心を通る孔軸Zを有する。押湯エレメントは、A端部からB端部まで、孔軸に沿って測定される高さHを有する。
第1の側壁領域24は、押湯エレメントのB端部を規定し、使用する押湯スリーブのための設置面としての役割を果たす。第1の側壁領域(設置面)24は、孔軸に対してA端部から、角度α(α=60°)だけ傾斜している。押湯エレメントは、上方部分円形上端エッジ28と下方部分円形下端エッジ30によって結合される、2つの長手方向に延びる直線状のエッジを有する、小判形形状をしている。それゆえ、押湯エレメントは20は、下端エッジ30の最下位の部分(C端部)と上端エッジ28の最上位の部分(D端部)との間の距離によって規定される長さLと、2つの、長手方向に延びるエッジ26間の距離によって規定される幅Wとを有する。
図示されるように、孔軸Zは、C端部に向けてオフセットされ、押湯エレメントの幅を横切って中心に設けられている。孔軸Zは、距離Xが、おおむね押湯エレメントの長さの1/6(17%)になるように、押湯エレメントの長さのおよそ1/3のところに配設される。
押湯エレメント20は、単一の構成からなり、単一の金属シートからプレス成形され、使用時に圧縮してA端部とB端部との間の距離を短くすることができるように構成されてなる。この特徴は、段付き側壁22の構成によって達成され、該段付き側壁は、本実施形態においてはA端部とB端部との間に4つの円形の段部を有する。第1の(かつ最も大きい)段部は、孔軸Zにほぼ平行な第3の側壁領域32aと、孔軸Zに対して傾斜して、それによって円錐台状の突起を形成する第4の側壁領域34aを有する。続く段部は、第1の段部に類似し、孔軸Zに平行な第3の側壁領域32b,32c,32dと、孔軸Zに対して傾斜して、それによって円錐台状の突起を形成する第4の側壁領域34b,34c,34dを有する。円錐台状の部分36は、孔に開口を設けるために、第4の側壁領域34dの内周からA端部まで延び、内方に向けられたリップがA端部に形成されて、鋳型パターン上に設置するための表面が設けられ、結果的に生じる鋳造された押湯ネックに切欠きを生じさせてその除去(ノックオフ)を容易にしている。他の実施形態では、より多くの段部が設けられてもよく、また、第3および/または第4の側壁領域は、孔軸Zに対して様々に傾斜している、あるいは平行であるか、垂直であってもよい。押湯エレメント20の初期圧潰強度は、図3bに示したように、おおよそ2kNである。
各円形段部は押湯エレメント20に圧縮可能部を付与する。第2の側壁領域38は、該圧縮可能部から第1の側壁領域(載置面)24までのブリッジとなる。第2の側壁領域38は第1の側壁領域24と、また第3の側壁領域32aとも隣接している。本実施形態において、第2の側壁領域38は、C端部に向かった孔の回りには延びていない。したがって、第3の側壁領域32aは、第1の側壁領域と隣接している。
第2の側壁領域38と、圧潰部(すなわち第3の側壁領域32aの直径)とは、実質的に同じ幅を有する。圧潰部の長さ(すなわち第3の側壁領域32aの直径)は、押湯エレメント20の長さのおよそ50%である。
第2の側壁領域38が非平面であることは明らかである。その長さに沿って見た場合、
第2の側壁領域38は、B端部から湾曲してA端部に向かい、またB端部にむけて戻ってくるので、アーチを形成していることがわかる。このアーチ(h)の最大高さは、押湯エレメントの高さ(H)のおよそ15%である。
第2の側壁領域38(および押湯エレメント20全体も)はC端部から孔軸Zを通過してD端部にまで延びる鏡面に関して対象である。この鏡面は、図4bおよび図4cにおいて破線によって示されている。
図5は、本発明の実施形態に従った押湯エレメント40を示す。押湯エレメント40は、押湯エレメント20に類似するが、第2の側壁領域(架橋部)は、ラッパ状に広がり、圧縮可能部に段部はより少なくしかない。
押湯エレメント40は、鋳型パターン(図示せず)上に設置するためのA端部と、押湯エレメント(図示せず)上に設置するための対向するB端部と、段付き側壁42によって規定されたA、B両端部間の孔と有する。孔はその中心を通過する孔軸Zを有し、該中心は、距離Xだけ押湯エレメントの中心からオフセットされている。押湯エレメントはA端部からB端部まで孔軸に沿って測定された高さHを有している。
押湯エレメント40は、一枚の金属シートからプレス成形されており、A端部とB端部との間の距離を小さくするために、使用時には圧縮可能であるように構成されてなる。この特徴は、A端部とB端部との間に2つの円形の段部を有する段付き側壁42の構成によって達成される。第1(かつ最大)の段部は、第3の側壁領域(環状)44aを有し、該第3の側壁領域44aは孔軸Zに平行であり、さらに第1の段部は、第4の側壁領域(輪状)46aを有し、該第4の側壁領域46aは孔軸Zに対して傾斜し、円錐台形の棚を形成している。続く段部は、第1の段部44aと同様であり、第3の側壁領域44bを有し、該第3の側壁領域44bは孔軸Zに平行であり、さらに第4の側壁領域46bを有し、該第4の側壁領域46bは孔軸Zに対して傾斜し、円錐台形の棚を形成している。円錐台部48は、第4の側壁領域46bの内周からA端部にまで延び、孔に対する開口を提供しており、内方に向けられた孔縁がA端部に形成されて、鋳型パターン上に設置するための面を提供し、形成される成形押湯ネックにノッチを形成して、その除去を容易にしている(ノックオフ)。他の実施形態においては、さらなる段部を設けてもよく、第3および/または第4の側壁領域を孔軸Zに対して傾斜させる、または平行にしてもよい。
円形の段部は、押湯エレメント40における圧縮可能部を提供する。第2の側壁領域50は、該圧縮部から第1の側壁領域(設置面)52への橋渡し部となる。本実施形態において、第2の側壁領域50は、C端部に向かって孔の周りに設けられている。したがって、第3の側壁領域44aは、第2の側壁領域50に隣接し、第1の側壁領域52に隣接していない。
第2の側壁領域50(および押湯エレメント40全体)は、C端部からD端部まで孔軸Zを通過する鏡面に関して対称である。この鏡面は図5bおよび5cにおいては破線で示されている。
第2の側壁領域50は、圧潰部(すなわち第3の側壁領域44aの直径)よりもわずかに大きな幅を有している。圧潰部の長さ(すなわち第3の側壁領域44aの直径)は、押湯エレメント40の長さ(L)のおおよそ47%である。
第2の側壁領域50が非平面であることは図から明らかである。第2の側壁領域50は、第3の側壁領域44aから第1の側壁領域(設置面)52まで外方に広がっている。圧潰部は円形であり、設置面52は小判形(孔軸に沿って見たとき)である。第2の側壁領
域は、異なった形状の部分を橋渡しているので、その角度は、押湯エレメントの長手方向に沿った断面に示されるように、押湯エレメントの周面周りにおいて変化する。孔軸Zは、断面平面内に延びている。第2の側壁領域50は、押湯エレメントのD端部(上端部)における角度βと、押湯エレメントのC端部(下端部)における角度γを形成する。孔軸Zに対して測定された、角度β(約81°)は、角度γ(10°)よりもずっと大きい。第2の側壁領域50の断面は、この図において、および孔軸のあるいずれの断面においても、線状であることに注意すべきである。
第2の側壁領域の最大高さ(h)は、押湯エレメントの高さ(H)のおよそ21%である。
図6は、図4および5の押湯エレメントと共に用いることに適した押湯スリーブ60を示している。押湯スリーブ60は、垂直分割鋳型と共に使用するように構成されてなり、横断面において実質的に小判形の中空体62を含み、該中空体62は、図4および5に示されたような、押湯エレメントの設置面と、スリーブ64aの基部で結合するように構成されてなる開放側面64を有する。したがって、開放側面64は実質的に小判形をしており、長さの方が幅よりも大きい。スリーブ64aの基部の外形は、斜めになった設置面を有する押湯エレメントとのぴったりとした適合を確保するために、角度αをつけた形状とされている。本実施形態においては、水平な凹所66が、支持ピン(図示せず)を配設するために、本体62の後壁68上に設けられる。押湯スリーブと共に使用するためのスプリングピンは、前記水平な凹所と結合するように外形が付与された部分を含み、直立位置で押湯スリーブと押湯エレメントとを保持し、それによってそれらの回転を防止する。さらにまた、ウイリアムズウエッジ(Williams Wedge)70が、本体の最上部に設けられ、後壁68から開放側面64まで延びる。
実施例
以下の実施例において、本発明に従った、標準的および比較例の押湯エレメントと、標準的および比較例の押湯スリーブと、押湯システム(エレメントおよびスリーブ)を含む、様々な押湯システムを試験した。
各押湯スリーブはいずれも、商品名KALMINEXおよびFEEDEXの名でFosecoによって販売されている標準的な商用発熱性混合物から、コアショットプロセスを用いて作製された。典型的KALMINEXスリーブは、圧砕強度が10〜12kNである。典型的FEEDEX押湯スリーブは、圧砕強度が少なくとも25kNである。
標準的および比較例の金属押湯スリーブと、本発明の金属押湯スリーブとをプレスシートスチールによって作製した。金属シートは、別段の記載がない限り、厚さ0.5mmの冷間圧延軟鋼(CR1,BS1449)とした。
成形試験は、DISAMATIC成形機(Disa130)で行った。押湯システムを、水平パターン(スウィング)プレートに取り付けられた支持ピン上に配置し、パターンプレート(面)が垂直位置になるように、パターンプレートは90°下に垂らした。生砂成形混合物を、圧縮空気を用いて、矩形のスチール室内に放出し、次いで、スチール室両端で2つのパターンに圧縮した。圧縮後、パターンプレートの一方を後方に振り上げてスチール室を開き、対向するもう一方のプレートが、完成した成形体を搬送装置に押し出す。押湯システムが、圧縮された成形体の中に封入されているので、十分に注意をして成形体を破り開け、押湯システムの検査をすることが必要である。支持ピンは、(スウィング)パターンプレート(750×535mm)上中心に配設するか、またはボスもしくは該スウィングに取り付けた120×120×120mmのプレートの中心に配設するかのいずれかとした。生砂放出圧は、2barとし、スクイーズプレート圧は、10または15
kPaとした。
コンピュータシミュレーション(ABAQUS;Abaqus社製)を行って、図6のスリーブ60と同様の寸法を有する長形FEEDEX押湯スリーブと図4の押湯エレメント20とを含む押湯システム上に課される応力を評価した。これらのシミュレーションのために用いられた最新有限要素解析ソフトウエアは、静的および動的応力ひずみレゾルバを含む。このシミュレーションは、z軸に押湯エレメントを固定し、次いで、ある一定時間一定の距離だけz軸方向に収縮するように、あるレベルのひずみ下にそのモデルを配設することによって行われた。種々の応力下にモデルの各部分が置かれる。このモデルは、押湯スリーブ内の応力をシミュレートすることが可能であって、金属押湯エレメントが収縮するような押湯スリーブと押湯エレメントとの機械特性でプログラムされた。押湯エレメントについては、ヤング率208.5GPaを用いた。押湯スリーブについてはヤング率539MPaを用いた。押湯エレメント、押湯スリーブいずれについてもポアソン比は0.25とした。
図1(比較例)および図4(アーチ形の第2の側壁領域)に示した押湯エレメントを、それぞれ図1および図6の押湯スリーブと併せて試験した。各押湯エレメントの折り畳み可能な部分は、同じように同じ大きさだけ変形した。しかしながら、図4の押湯エレメントは、比較例の押湯エレメントよりも、押湯スリーブへの応力が顕著に少なかった。非常に高い応力を受けている領域は、内部の長手方向直線エッジに沿った押湯スリーブの基部の領域であった。
最初のシミュレーション結果は、肯定的であったが、この特定の用途(成形/押湯)のためのシミュレーションツールにおけるいくつかの限界ゆえに全体としては決定的なものではなかった。したがって、実際の成形試作を行った。種々の押湯エレメントのすべてにオフセット孔を設け、孔の直径は18mmとした。ただし、比較例1だけは25mmとした。詳細は以下のとおりである。
結果が以下に示される。
これらの結果は、比較例の押湯エレメントを、鋳物をうまく供給するために用いることができないことを示す。比較例1は壊れ、押湯エレメントと鋳型との間で不十分な砂の詰
め込みがある。比較例2の押湯エレメントはうまく圧潰したけれども、長尺の押湯スリーブにつながる樹脂結合砂押湯エレメントは損傷した。比較例3の長尺の押湯エレメントは図1に示されるように屈曲し、スリーブは損傷を受け、押湯エレメントから分離した。図2の強化された比較例の押湯エレメントもまた屈曲し、スリーブを損傷させ部分的に分離した。
対照的に、図4の押湯エレメントは、鋳造プロセスを乗り切り、押湯スリーブに損傷は存在しない。実施例1の成功を考慮して、同じ押湯エレメントを用いて、異なるより厳しい条件の下で試験が繰り返された。押湯エレメントは、押湯スリーブに損傷を与えることなくうまく圧潰する。
実施例2において、ボスよりもむしろプレートに設置されるので、押湯エレメントとパターンプレートとの間の後方に低減された厚みの砂が存在する。これは、砂をより素早く圧縮してより剛性をもたせる結果を生じさせ、結果として、スクイーズプレート圧が実施例1よりも高いにもかかわらず、押湯エレメントのより少ない移動およびより少ない圧潰をもたらす。
実施例3において、ピンは背の高いボスに設置されるので、押湯エレメントとパターンプレートとの間の後方に大量の砂が存在する。実施例2と同様に、15kPaの高スクイーズプレート圧が鋳造中に用いられた。この構成は、砂の詰め込み中にスリーブのより大きな傾斜および移動の余地がある点でより厳しい試験である。鋳造時において、スリーブ傾斜の証拠はなかったが、押湯エレメントの高レベルの圧潰性が存在した(19mm)。

Claims (26)

  1. 長さ、幅および高さを有する、金属鋳造に使用される長尺の押湯エレメント(20;40)であって、
    高さに沿って測定される、A端部および対向するB端部であって、鋳型パターンまたはスウィングプレート上への設置のためのA端部、および押湯スリーブを受けるための対向するB端部と、長さに沿って測定されるC端部および対向するD端部と、段付き圧潰部を含む側壁によって規定される、A端部およびB端部間の孔とを含み、
    該押湯エレメントは、使用時に圧縮可能であり、これによって、A端部およびB端部間の距離が減少し、
    側壁は、使用時に押湯スリーブの設置面として機能する押湯エレメントのB端部を規定する第1の側壁領域(24;52)と、第1の側壁領域(24;52)に連なる第2の側壁領域(38;50)とを有し、
    段付き圧潰部は、減少する直径の同心環状の一連の第3の側壁領域(32a,b,c,d;44a,b)であって、減少する直径の同心円環状の一連の第4の側壁領域(34a,b,c,d;46a,b)と一体的に形成される、一連の第3の側壁領域(32a,b,c,d;44a,b)を含む、押湯エレメント(20;40)において、
    孔は、C端部に向かう長さに沿って押湯エレメントの中心からずれた軸を有し、
    第2の側壁領域(38;50)は、非平坦で、第3の側壁領域と隣接し、孔軸とD端部との間に設けられることを特徴とする押湯エレメント。
  2. 前記孔は、前記長さの少なくとも10%だけ押湯エレメントの中心からずれていることを特徴とする、請求項1に記載の押湯エレメント。
  3. 前記第2の側壁領域(38;50)は、前記孔軸の方向に測定される、前記押湯エレメントの高さの10〜25%の高さを有することを特徴とする、請求項1または2に記載の押湯エレメント。
  4. 前記第2の側壁領域(38)は、前記B端部から離れ、前記A端部に向かい、前記幅(W)を横切って前記B端部に引き返して湾曲し、これによってアーチを形成することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  5. 前記第1の側壁領域(24;52)は、前記孔軸に対して角度αで傾斜しており、ここで0°<α<90°であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  6. αは50〜70°であることを特徴とする、請求項5に記載の押湯エレメント。
  7. 前記第2の側壁領域は、前記C端部から前記D端部への孔軸を通る鏡面に関して対称であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  8. 前記段付き圧潰部および前記第2の側壁領域(38;50)は、実質的に同じ幅を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  9. 前記段付き圧潰部の長さは、前記押湯エレメントの長さの35〜70%であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  10. 前記段付き圧潰部は、2〜6の段部を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  11. 前記第2の側壁領域(50)は、前記圧潰部から前記第1の側壁領域(52)へ外方に開いていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  12. 前記第2の側壁領域(38;50)は、孔軸に対して、D端部において少なくとも60°の角度(β)を成すことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  13. 前記第2の側壁領域(50)は、孔軸に対して、前記C端部において少なくとも5°の角度(γ)の角度を成すことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  14. 前記孔軸に沿って見たとき、長円、楕円、長方形、非正多角形または小判形(obround)であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  15. 一体構造を有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  16. 均一な厚みを有する単一の鋼板からプレス成形されることを特徴とする、請求項15に記載の押湯エレメント。
  17. 少なくとも250Nの初期圧潰強度を有することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  18. 7kN未満の初期圧潰強度を有することを特徴とする、請求項17に記載の押湯エレメント。
  19. 1〜3kNの初期圧潰強度を有することを特徴とする、請求項18に記載の押湯エレメント。
  20. 前記孔軸は、前記押湯エレメントおよび/または前記第2の側壁領域(38;50)の前記幅に対して実質的に中央に配置されることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  21. 前記第1の側壁領域(24;52)は、少なくとも5mmの深さを有することを特徴とする、請求項1〜20のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  22. 前記第3の側壁領域(32a,b,c,d;44a,b)および第4の側壁領域(34a,b,c,d;46a,b)は、円形状を有することを特徴とする、請求項1〜21のいずれか1項に記載の押湯エレメント。
  23. 請求項1〜22のいずれか1項に記載の押湯エレメントと、それに固定された押湯スリーブとを含み、前記押湯スリーブが前記第1の側壁領域に適合するように形成されることを特徴とする、金属鋳造のための押湯システム。
  24. 前記押湯スリーブは、長円、楕円、正方形、長方形、多角形または小判形(obround)である開口面を有することを特徴とする、請求項23に記載の押湯システム。
  25. 前記押湯スリーブの接触面積の少なくとも75%が前記第1の側壁領域との接触面積であることを特徴とする、請求項23または24に記載の押湯システム。
  26. 前記押湯スリーブは、少なくとも5kNの圧潰強度を有することを特徴とする請求項23〜25のいずれか1項に記載の押湯システム。
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