<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材などを四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口(第1始動入球部又は非優先始動入球部)33,下作動口(第2始動入球部又は優先始動入球部)34,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34への入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合に、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の遊技球の払出が実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には15個の遊技球の払出が実行され、上作動口33への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口34への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行される。
なお、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、上作動口33に対する下作動口34の有利性を高める上では、上作動口33に係る払出個数よりも下作動口34に係る払出個数を多く設定することが好ましい。また、各作動口33,34に対する可変入賞装置32の有利性を高める上では、各作動口33,34に係る払出個数よりも可変入賞装置32に係る払出個数を多く設定することが好ましい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口33及び下作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。上作動口33及び下作動口34は共に上向きに開放されている。また、上作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は上下方向、より詳細には鉛直方向に並んでいる。下作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物34aが設けられている。
電動役物34aの詳細について図5を用いて説明する。図5(a)は電動役物34aが閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)である場合を示し、図5(b)は電動役物34aが開放状態(サポート状態又はガイド状態)である場合を示している。
上作動口33を構成する作動口ケース33aは、手前側に張り出すとともに正面から見て略台形状をなしており、上辺長<下辺長となっている。このとき、作動口ケース33aの上辺長(すなわち上作動口33の左右幅)は、遊技球の直径よりも僅かに大きい長さとされ、下辺長は、電動役物34aが閉鎖状態にある場合において左右の電動役物34a間の距離よりも大きい長さとされている。また、電動役物34aが閉鎖状態にある場合には作動口ケース33aと電動役物34aの上端部との間隔が遊技球の直径よりも僅かに短くなるよう両作動口33,34の設置間隔が調整されている。
上記構成によれば、電動役物34aの閉鎖状態では遊技球が下作動口34に入賞できず、電動役物34aが開放されることで下作動口34への入賞が可能となる。特にこのとき、電動役物34aが閉鎖状態から開放状態に移行する動作途中では、上記のとおり上作動口33の作動口ケース33aが略台形状をなしておりそれが障害となることから、電動役物34aが十分に開放されるまでは下作動口34への遊技球の入賞が不可能となり、電動役物34aのほぼ全開状態でのみ入賞が可能となっている。つまり、上方から落下してきた遊技球は作動口ケース33aの側面に当たって外側に弾かれ、下作動口34に直接入賞することはない。これにより、電動役物34aが極短時間で開放される場合には下作動口34への入賞が極めて困難となり、電動役物34aの開放状態が継続される場合にのみ下作動口34への入賞が容易となる。
なお、上作動口33の作動口ケース33aを上記の如く略台形状とする構成以外にも、上作動口33の作動口ケース33aを上部幅狭、下部幅広の2段構成としたり、上作動口33の左右両側に略ハ字状のガイド片を設けたり、作動口ケース33aの斜め下方に障害釘を植設したりしても良い。
可変入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる大入賞口32aを備えているとともに、当該大入賞口32aを開閉する開閉扉32bを備えている。開閉扉32bは、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選又は特別外れ当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される態様がある。
メイン表示部43及び役物用表示部44は、遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材39に設けられている。装飾部材39は、遊技盤24の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材39の前面は、遊技領域をパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル62と対向しており、さらに窓パネル62との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材39の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材39の前面から露出するようにしてメイン表示部43及び役物用表示部44が設けられている。つまり、メイン表示部43及び役物用表示部44は、前扉枠14の窓パネル62を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部43,44の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。なお、装飾部材39の上面には、上述した複数の一般入賞口31の一部が上方に開放された状態で設置されている。
メイン表示部43について、図6を用いて詳細に説明する。図6(a)はメイン表示部43及びその前方側を含めた領域の縦断面図、図6(b)はメイン表示部43を構成するセグメント表示器101の正面図である。
図6(a)に示すように、メイン表示部43は、セグメント表示器101と、当該セグメント表示器101が搭載される表示器用基板102と、セグメント表示器101の前方に設けられたカバーパネル103と、を備えている。
セグメント表示器101は、図6(b)に示すように、その表示面において横並びに3つの表示領域RS,AS,BSが設けられている。これら3つの表示領域RS〜BSには、それぞれ8個の表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8が設けられている。各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、各表示領域RS〜BSでは、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっている。なお、上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8においてはいずれも同一の色が表示されることとなる。
3つの表示領域RS〜BSでは、同一の大きさ及び同一の形で所定の記号を表示することができるように各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8が配置されている。一の表示領域RSについて具体的には、第1〜第7表示用セグメントR1〜R7は、いずれも直線状の表示用セグメントであり、これら第1〜第7表示用セグメントR1〜R7は、数字の「1」〜「9」及びアルファベットの「F」,「H」,「L」を少なくとも表示することができるように配置されている。また、第8表示用セグメントR8は、円形状の表示用セグメントであり、第1〜第7表示用セグメントR1〜R7が設けられた領域の右下部分の横方に配置されている。したがって、表示領域RSでは、「1」〜「9」及び「F」,「H」,「L」と、「1.」〜「9.」及び「F.」,「H.」,「L.」と、を少なくとも表示することができる。
なお、3つの表示領域RS〜BSにおいて、複数パターンの記号をそれぞれ個別に表示することが可能であって、同一の大きさ及び同一の形で所定の記号を表示することが可能であれば、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8の形状や配置態様は任意であり、さらには8個のセグメントではなく7個のセグメント、又は9個のセグメント等を用いる構成としてもよい。また、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8において表示される色が同一であることは必須ではなく、表示領域RS〜BS毎に異なる色が表示される構成としてもよく、任意又は全ての表示領域RS〜BSでは各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8において表示される色が適宜変更可能となる構成としてもよい。また、光源をオンオフ制御することで、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8の点灯又は消灯を制御する構成は必須のものではなく、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8において個別に表示制御が行えるのであれば、単一のバックライトと液晶ディスプレイとによりセグメント表示器を構成してもよい。さらには、各表示領域に対してセグメント表示を適用するのではなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって記号を表示する構成としてもよい。
3つの表示領域RS,AS,BSは、それぞれ異なる情報を遊技者や遊技ホールの管理者に対して明示(又は教示)する機能を有している。具体的には、左の表示領域RSは、大当たり当選となることで可変入賞装置32が開閉実行モードとなった場合(又は開閉実行モードとなる場合)において、その開閉実行モードにおける可変入賞装置32の大入賞口32aが開放される回数を明示するためのラウンド表示部RSである。
中間の表示領域ASは、上作動口33への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第1結果表示部ASである。この場合、第1結果表示部ASでは、上作動口33への入賞をトリガとして第1表示用セグメントA1〜第8表示用セグメントA8における点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口33への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。なお、変動表示の態様は任意である。上作動口33への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第1結果表示部ASにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。また、ラウンド表示部RSとの関係において、第1結果表示部ASは当該ラウンド表示部RSに隣接させて設けられていると言える。
右側の表示領域BSは、下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第2結果表示部BSである。この場合、第2結果表示部BSでは、下作動口34への入賞をトリガとして第1表示用セグメントB1〜第8表示用セグメントB8における点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。なお、変動表示の態様は任意である。下作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第2結果表示部BSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
セグメント表示器101の前面には、ラウンド表示部RSの下方位置にラウンド表示を行う場所であることを明示するための記号として「R」が付されており、第1結果表示部ASの下方位置に上記上作動口33への入賞に基づく抽選の結果の表示を行う場所であることを明示するための記号として「1」の数字が付されており、第2結果表示部BSの下方位置に上記下作動口34への入賞に基づく抽選の結果の表示を行う場所であることを明示するための記号として「2」の数字が付されている。
ここで、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、対応する結果表示部AS,BSにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の結果表示部が設けられ、いずれの作動口33,34への入賞が発生したとしてもその単一の結果表示部において変動表示が行われる構成においては、当該単一の結果表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
上記構成のセグメント表示器101は、表示面とは反対側から表示器用基板102上に搭載されている。表示器用基板102は後述する主制御装置と電気配線を通じて電気的に接続されており、主制御装置から表示器用基板102に駆動信号が出力されることで、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8が点灯される。
セグメント表示器101が搭載された表示器用基板102は、装飾部材39に設けられた開口部39aを通じてセグメント表示器101の各表示部RS〜BSの全体が当該装飾部材39の前面において露出するように位置決めされて、装飾部材39の裏側から固定されている。
装飾部材39の開口部39aは、セグメント表示器101よりもパチンコ機10前方においてカバーパネル103によって塞がれている。カバーパネル103は、セグメント表示器101における各表示部RS〜BSの全体と対向しており、パチンコ機10前方から窓パネル62及びカバーパネル103を通じて上記各表示部RS〜BSにおける表示が視認可能となるように半透明に形成されている。具体的には、カバーパネル103は、合成樹脂製であり、黒色半透明に形成されている。このようにカバーパネル103を半透明とすることで、各表示部RS〜BSにおける表示を視認可能としながら、カバーパネル103を無色透明に形成する構成に比べ、各表示部RS〜BSにおける表示が目立たなくなる。これにより、各表示部RS〜BSにおける表示よりも後述する図柄表示装置41の表示などに遊技者の注意を引き付けることが可能となる。但し、これに限定されることはなく、カバーパネル103を無色透明に形成したり、当該カバーパネル103を不具備としてもよい。
役物用表示部44は、図示による詳細な説明は省略するが、メイン表示部43と同様にセグメント表示器を有しており、当該セグメント表示器には役物用結果表示部が設けられている。役物用結果表示部は、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための表示部である。この場合、役物用結果表示部では、スルーゲート35への入賞をトリガとして、各表示用セグメントにおける点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用結果表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口34に設けられた電動役物34aが所定の態様で開放状態となる。なお、役物用表示部44は、上記の構成に限定されることはなく、メイン表示部43にて例示した他の構成を適用してもよく、メイン表示部43とは異なる構成を適用してもよい。
可変表示ユニット36には、図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット36には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。このセンターフレーム42は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置41の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この場合、図柄表示装置41における変動表示は、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて開始される。すなわち、第1結果表示部ASにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われるとともに、第2結果表示部BSにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われる。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置32の大入賞口32aの開放が15回行われることとなる15ラウンド対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置41では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
センターフレーム42の前面側における左上部分には、第1結果表示部AS及び図柄表示装置41に対応した第1保留ランプ部45が設けられている。遊技球が上作動口33に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、センターフレーム42の前面側における右上部分には、第2結果表示部BS及び図柄表示装置41に対応した第2保留ランプ部46が設けられている。遊技球が下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上述したように、センターフレーム42の上部がパチンコ機10前方に延出していることにより、第1保留ランプ部45及び第2保留ランプ部46の視認性が遊技球の落下により阻害されない構成となっている。
センターフレーム42の下部には、役物用表示部44の役物用結果表示部に対応した第3保留ランプ部47が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、第3保留ランプ部47の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部45〜47が図柄表示装置41の一部で表示される構成等であってもよい。
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、上述した窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部63が窓部61の上方に設けられている。また、表示ランプ部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65内側には上方に開口した上皿71が設けられており、下側膨出部66内側には同じく上方に開口した下皿72が設けられている。上皿71は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿72は、上皿71内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿71及び下皿72には、裏パックユニット15の払出装置96から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット73を通じて排出される。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置81及び音声ランプ制御装置82が搭載されている。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板と、電源を監視する停電監視基板とを具備しており、これら主制御基板及び停電監視基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス83に収容されて構成されている。基板ボックス83は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(又は、結合手段)としてのボックス結合部85によって分離不能に連結され、これにより基板ボックス83が封印されている。そして、これらボックス結合部85によって分離不能に連結されていることで、基板ボックス83の内部空間の開放に際しては当該基板ボックス83の破壊又は一部の切除を要する構成となっている。ボックス結合部85は、基板ボックス83の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて結合処理が行われる。
ボックス結合部85はボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部85を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部85による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部85のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス83を開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部85と他のボックス結合部85との連結部分やボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス83のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部85の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス83の開放を行った旨の履歴を当該基板ボックス83に残しておけば、基板ボックス83を見ることで不正な開放が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス83の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片86が設けられている。これら結合片86は、主制御装置81の取付台に形成された複数の被結合片87と1対1で対応しており、結合片86と被結合片87とにより基板ボックス83と取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックス83の不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス83側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
音声ランプ制御装置82は、主制御装置81からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス84に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図3に示すように、裏パック91を備えており、当該裏パック91に対して、払出機構部92及び制御装置集合ユニット93が取り付けられている。なお、裏パック91は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置81や音声ランプ制御装置82などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部94を有している。
払出機構部92は、保護カバー部94を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク95と、当該タンク95に貯留された遊技球を払い出すための払出装置96と、を備えている。払出装置96より払い出された遊技球は、当該払出装置96の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿71又は下皿72に排出される。また、払出機構部92には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
また、裏パック91には、裏パックユニット15の回動軸側であって上縁側に外部出力端子板99が設けられている。外部出力端子板99には、タンク95などで遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、遊技機本体12の開放時に信号出力するための出力端子、前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子、及び開閉実行モードなどの状態移行に際して(又は、状態に移行している間)信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
制御装置集合ユニット93は、払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とを備えている。これら払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とは、払出制御装置97がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置97は、払出装置96を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。この場合、当該払出制御装置97の基板ボックスに対して、主制御装置81の基板ボックス83と同様の不正抑制手段を適用してもよい。
電源及び発射制御装置98は、電源及び発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図7のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置81に設けられた主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202は、当該MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM203と、そのROM203内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM204と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU202が有する機能の一部、例えば、ROM203の機能やRAM204の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、主制御装置81に設けられた停電監視基板205、払出制御装置97及び各種検知センサ211a〜211eなどが接続されている。この場合に、停電監視基板205には電源及び発射制御装置98が接続されており、MPU202には停電監視基板205を介して電力が供給される。また、各種検知センサ211a〜211eの一部として、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34及びスルーゲート35などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置81のMPU202において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU202では、上作動口33及び下作動口34への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU202の出力側には、停電監視基板205、払出制御装置97及び音声ランプ制御装置82が接続されている。払出制御装置97には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。そして、一般入賞口31への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置32への入賞を特定した場合には、15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口33への入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口34への入賞を特定した場合には、4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置82には、変動開始コマンド(又は変動用コマンド)、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU202の出力側には、可変入賞装置32の開閉扉32bを開閉動作させる可変入賞駆動部32c、下作動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34b、及びメイン表示部43を構成するセグメント表示器101が接続されている。主制御基板201には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU202は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口32aが開閉されるように、MPU202において可変入賞駆動部32cの駆動制御が実行される。また、電動役物34aの開放状態当選となった場合には、電動役物34aが開閉されるように、MPU202において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU202においてセグメント表示器101における第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSの表示制御が実行されるとともに、可変入賞装置32の開閉実行モードに際してはセグメント表示器101におけるラウンド表示部RSの表示制御が実行される。
さらには、MPU202の出力側には、外部出力端子板99が接続されている。この場合、外部出力端子板99には、状態移行に際して信号出力するための出力端子として、大当たり信号出力端子(第1状態信号出力端子)99aと、大当たり及び特別外れ信号出力端子(第2状態信号出力端子)99bとが設けられている。
MPU202は、遊技結果が大当たり結果となった場合には、遊技ホール側の管理制御装置に対して、大当たり信号出力端子99aを通じて大当たり信号を出力することができる。具体的には、通常時では、大当たり信号出力端子99aからLOWレベル信号が出力されており、大当たり結果となった場合にはHIレベル信号が出力される。なお、この信号の出力態様は逆でもよい。
また、本パチンコ機10では、後述するように上作動口33又は下作動口34への入賞に基づく当否抽選の結果が大当たり当選でなかったとしても、可変入賞装置32が開閉実行モードに移行することとなる特別外れ結果(すなわち、小当たり)を遊技結果の1種として備えている。この場合に、MPU202は、遊技結果が大当たり結果となった場合又は遊技結果が特別外れ結果となった場合には、遊技ホール側の管理制御装置に対して、大当たり及び特別外れ信号出力端子99bを通じて大当たり及び特別外れ信号を出力することができる。具体的には、通常時では、大当たり及び特別外れ信号出力端子99bからLOWレベル信号が出力されており、大当たり結果又は特別外れ結果となった場合にはHIレベル信号が出力される。なお、この信号の出力態様は逆でもよい。
停電監視基板205は、主制御基板201と電源及び発射制御装置98とを中継し、また電源及び発射制御装置98から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置97は、主制御装置81から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置96により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置98は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置97等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源及び発射制御装置98は、遊技球発射機構53の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構53は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置82は、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、可変表示ユニット36に設けられた各保留ランプ部45〜47及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部63やスピーカ部64を駆動制御するとともに、表示制御装置212を制御するものである。
表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。この場合に、音声ランプ制御装置82では、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容の抽選を実行する。
ここで、図柄表示装置41の表示内容について図8に基づいて説明する。図8は図柄表示装置41の表示画面Gを示す図である。
図8(a)に示すように、図柄表示装置41の表示画面Gには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示画面Gでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。また、図8(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。
また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、後述する通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
本パチンコ機10では、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、15R確変大当たり結果が発生する場合には、同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
また、後述する明示2R確変大当たり結果となる場合には、異なる数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了し、その後に、明示用動画が表示されるようになっている。また、後述する非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果となる場合には、異なる数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了し、その後に、共通用動画が表示されるようになっている。
なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。
表示画面Gの下部における左側には、第1保留表示領域Gaが設定されており、表示画面Gの下部における右側には、第2保留表示領域Gbが設定されている。
第1保留表示領域(非優先側保留表示領域)Gaは、遊技球が上作動口33に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Ga1〜Ga4が左右方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、遊技球が上作動口33に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて第1保留表示領域Gaには、第1単位保留表示領域Ga1、第2単位保留表示領域Ga2、第3単位保留表示領域Ga3、第4単位保留表示領域Ga4が設定されている。
例えば、遊技球が上作動口33に入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域Ga1のみにて所定の保留用画像が表示され、遊技球が上作動口33に入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Ga1〜第4単位保留表示領域Ga4の全てにおいて所定の保留用画像が表示される。当該第1保留表示領域Gaにおける表示内容は、後に詳細に説明する。
また、第2保留表示領域(優先側保留表示領域)Gbは、遊技球が下作動口34に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Gb1〜Gb4が左右方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、遊技球が下作動口34に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて第2保留表示領域Gbには、第1単位保留表示領域Gb1、第2単位保留表示領域Gb2、第3単位保留表示領域Gb3、第4単位保留表示領域Gb4が設定されている。
例えば、遊技球が下作動口34に入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域Gb1のみにて保留用画像が表示され、遊技球が下作動口34に入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Gb1〜第4単位保留表示領域Gb4の全てにおいて保留用画像が表示される。当該第2保留表示領域Gbにおける表示内容は、後に詳細に説明する。
<各種カウンタについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、役物用表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図9に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部43の第1結果表示部AS及び第2結果表示部BS並びに図柄表示装置41における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口34の電動役物34aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM204の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ231に適宜格納される。RAM204には、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEと、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア232が設けられている。そして、この保留球格納エリア232に、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM203における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア221に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図10を用いて説明する。図10に示すように、当否テーブルとしては、図10(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図10(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図10(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図10(b)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は21個である。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
また、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となるが、本パチンコ機10においては、外れ結果として、特別外れ結果と通常外れ結果との2種類が設定されている。これらの違いについては後に説明する。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
ここで、開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、大入賞口32aの開閉が15回(高頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は30sec(高頻度時間)が経過するまで又は大入賞口32aへの入賞個数が10個(高頻度個数)となるまで継続される。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、大入賞口32aの開閉が2回(低頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は0.2sec(低頻度時間)が経過するまで又は大入賞口32aへの入賞個数が6個(低頻度個数)となるまで継続される。
この場合に、本パチンコ機10では、発射ハンドル54が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構53が駆動制御される。これに対して、低頻度入賞モードでは、上記のとおり1回の大入賞口32aの開放時間は0.2secとなっている。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の大入賞口32aの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける大入賞口32aの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間及び1回の開放に対する開放限度個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。
但し、高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの間での特典の差異を明確にする上では、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置32への入賞が発生しない構成とするとよい。例えば、高頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放限度個数との積を、開放限度時間よりも短く設定する一方、低頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放限度個数との積を、開放限度時間よりも長く設定する構成としてもよい。また、遊技球の発射間隔及び1回の大入賞口32aの開放時間が上記のものでなかったとしても、低頻度入賞モードでは、前者よりも後者の方が短くなるように設定することで、実質的に可変入賞装置32への入賞が発生しない構成を容易に実現することができる。
下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口34よりも上作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口33よりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間を短くする(すなわち、役物用表示部44における1回の変動表示時間を短くする)及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM203における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア222に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図11を用いて説明する。図11に示すように、振分テーブルとしては、図11(a)の第1結果表示部用の振分テーブル(第1振分情報群)と、図11(b)の第2結果表示部用の振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
第1結果表示部用の振分テーブルでは、図11(a)に示すように、遊技結果の振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)、非明示2R確変大当たり結果(非明示高確率対応遊技結果又は潜伏確変状態となる結果)、明示2R確変大当たり結果(明示高確率対応遊技結果又は突然確変状態となる結果)、15R確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)が設定されている。
通常大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。換言すれば、通常大当たり結果は、通常大当たり状態(低確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
非明示2R確変大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードがそれまでのモードに維持される大当たり結果である。換言すれば、非明示2R確変大当たり結果は、非明示2R確変大当たり状態(非明示高確率対応遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
明示2R確変大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。換言すれば、明示2R確変大当たり結果は、明示2R確変大当たり状態(明示高確率対応遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
15R確変大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。換言すれば、15R確変大当たり結果は、15R確変大当たり状態(高確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。
第1結果表示部用の振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜14」が非明示2R確変大当たり結果に対応しており、「15〜19」が明示2R確変大当たり結果に対応しており、「20〜29」が15R確変大当たり結果に対応している。
上記のように、確変大当たり結果として、非明示2R確変大当たり結果及び明示2R確変大当たり結果が設定されていることにより、確変大当たり結果の態様が多様化する。すなわち、3種類の確変大当たり結果を比較した場合、遊技者にとっての有利度合いは、開閉実行モードにおいて高頻度入賞モードとなり且つサポートモードでは高頻度サポートモードとなる15R確変大当たり結果が最も高く、開閉実行モードにおいて低頻度入賞モードとなるもののサポートモードでは高頻度サポートモードとなる明示2R確変大当たり結果が次に高く、開閉実行モードにおいて低頻度入賞モードとなるとともにサポートモードでは低頻度サポートモードとなる非明示2R確変大当たり結果が最も低くなる。これにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特に、非明示2R確変大当たり結果では、開閉実行モードの終了後において、当否抽選モードが高確率モードに移行するものの、サポートモードが通常遊技状態と同様に低頻度サポートモードとなる。そうすると、遊技状態として、電動役物34aのサポートモードが低頻度サポートモードで共通しているにも関わらず、当否抽選モードが高確率モードとなる遊技状態を作り出すことができ、遊技者に対して当否抽選モードが高確率モード又は低確率モードのいずれであるか予測させることが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
一方、第2結果表示部用の振分テーブルでは、図11(b)に示すように、遊技結果の振分先として、通常大当たり結果及び15R確変大当たり結果のみが設定されている。そして、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が15R確変大当たり結果に対応している。
上記のように本パチンコ機10では、大当たり当選となった場合の遊技結果の振分態様は、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となった場合と、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっている。
ここで、第1結果表示部用の振分テーブル及び第2結果表示部用の振分テーブルのいずれであっても、大当たり当選となった場合に確変大当たり結果となる確率は、同一となっている。つまり、第1結果表示部用の振分テーブルでは、非明示2R確変大当たり結果、明示2R確変大当たり結果及び15R確変大当たり結果に割り当てられている大当たり種別カウンタC2の値の数は、20個となっている。また、第2結果表示部用の振分テーブルでは、15R確変大当たり結果に割り当てられている大当たり種別カウンタC2の値の数は、20個となっている。したがって、開閉実行モードの終了後に当否抽選モードが高確率モードとなる確率は、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となった場合と、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となった場合とで同一となっている(具体的には、2/3)。
但し、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となり且つ確変大当たり結果が発生する場合、必ず15R確変大当たり結果となるのに対して、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となり且つ確変大当たり結果となる場合、1/4の確率で非明示2R確変大当たり結果又は明示2R確変大当たり結果となり、1/2の確率で15R確変大当たり結果となる。つまり、確変大当たり結果のうち遊技者にとって最も有利度合いが高い15R確変大当たり結果の発生確率は、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となった場合の方が、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となった場合よりも高くなる。
また、非明示2R確変大当たり結果では、上記のとおり開閉実行モードの終了後に当否抽選モードは高確率モードに移行するものの、サポートモードは低頻度サポートモードへ移行することとなるため、15R確変大当たり結果及び明示2R確変大当たり結果と比較した場合に、電動役物34aが開放状態となりにくいことによりそれだけ遊技球の払出を受ける機会が減り、さらには第2結果表示部用の振分テーブルに基づいて振分抽選が行われる可能性が低くなる。
以上のとおり、上作動口33と下作動口34とにおいて、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。したがって、遊技者は上作動口33及び下作動口34のうち、下作動口34への入賞が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、それに伴って、下作動口34への入賞頻度が高くなる高頻度サポートモードへの遊技者の注目度が高くなる。
また、本パチンコ機10では、上記のとおり、当否抽選において外れ結果となった場合に、通常外れ結果又は特別外れ結果となる。この場合、外れ結果となった場合に比較的高確率で発生する通常外れ結果では、開閉実行モードに移行することはなく、さらに当否抽選モード及びサポートモードの変更は発生しない。
一方、外れ結果となった場合に比較的低確率で発生する特別外れ結果では、特別外れ状態となる。特別外れ状態では、当否抽選において外れ結果となった状況において開閉実行モードに移行することとなる。但し、移行先の開閉実行モードは、低頻度入賞モードである。したがって、特別外れ結果となったとしても、大入賞口32aへの遊技球の入賞は期待できない。また、開閉実行モードの終了後には、当否抽選モード及びサポートモードの移行は発生しない。
上記のように特別外れ結果を設定することで、可変入賞装置32の大入賞口32aの開放を演出として用いることができる。ここで、開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであってサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態下で、特別外れ結果となった場合、低頻度入賞モードとして開閉実行モードに移行するのみであり、その後には上記通常遊技状態に復帰する。これに対して、上記非明示2R確変大当たり結果が発生した場合には、低頻度入賞モードである開閉実行モードに移行し、その後にはサポートモードが低頻度サポートモードであるものの当否抽選モードが高確率モードとなる。そうすると、通常遊技状態下での特別外れ結果の発生及び非明示2R確変大当たり結果の発生は、同一の低頻度入賞モードとして開閉実行モードに移行すること及びその後にサポートモードが低頻度サポートとなることで共通し、両者の差異は前者においては当否抽選モードが低確率モードとなるのに対して後者においては高確率モードとなることで相違する。つまり、通常遊技状態下での特別外れ結果の発生及び非明示2R確変大当たり結果の発生は、可変入賞装置32の挙動及び下作動口34の電動役物34aの挙動といった各可動物の挙動が共通し、内部的な抽選状態のみが相違することとなる。これにより、通常遊技状態下において低頻度入賞モードである開閉実行モードが発生した場合には、その後に当否抽選モードが高確率モードに移行しているか否かを想像させることが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、当否抽選モードが低確率モードである場合には、図10(a)に示すように、特別外れ結果となる乱数の値は大当たり当選となる乱数の値と同様に2個である。一方、当否抽選モードが高確率モードである場合には、図10(b)に示すように、特別外れ結果となる乱数の値は、大当たり当選となる乱数の値の数及び低確率モードで特別外れ結果となる乱数の値の数よりも少ない1個である。このように特別外れ結果となる乱数の値の数を、高確率モード下における大当たり当選となる乱数の値の数よりも少なくすることで、高確率モード下では特別外れ結果となる確率よりも大当たり当選となる確率を高くすることができる。また、特別外れ結果となる乱数の値の数を、低確率モード下よりも高確率モード下の方を少なく設定することで、高確率モード下では特別外れ結果となる確率を低確率モード下よりも低くすることができる。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。そして、ROM203のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU202では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、可変入賞装置32の開閉実行モードが高頻度入賞モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置41の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図8の表示内容について具体的に説明すると、最初に上段の図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中段の図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、高頻度入賞モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部43の第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける変動表示時間と、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間とをMPU202において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり249)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の電役保留エリア233に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜199であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=200〜249であれば、電動役物34aを開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU202では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223が用いられる。また、MPU202では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM203の停止結果テーブル記憶エリア224が用いられる。
<保留球格納エリア232の構成>
次に、保留球格納エリア232の構成を、図12を用いてより詳細に説明する。
第1結果表示部用保留エリアRaは、上作動口33への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を時系列的に格納するための保留エリアである。また、第2結果表示部用保留エリアRbは、下作動口34への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を時系列的に格納するための保留エリアである。ここで、第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbは、同一の構成となっているため、以下には、両保留エリアRa,Rbのうち第1結果表示部用保留エリアRaの構成について説明する。
第1結果表示部用保留エリアRaは、第1エリア〜第4エリアの4つの記憶エリアと、保留数記憶領域とより構成されている。各記憶エリアは、大当たり乱数カウンタC1の値を格納するためのC1記憶領域と、大当たり種別カウンタC2の値を格納するためのC2記憶領域と、リーチ乱数カウンタC3の値を格納するためのC3記憶領域とより構成されている。この第1エリア〜第4エリアの4つの記憶エリアにより、上作動口33への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
C1記憶領域は2バイトで構成されており、0〜599のいずれかの大当たりカウンタC1値が0〜9の下位10ビットを用いて格納されるようになっている。C1記憶領域のうち10〜15の上位6ビットは未使用領域となっている。
C2記憶領域は1バイトで構成されており、0〜29のいずれかの大当たり種別カウンタC2値が0〜4の下位5ビットを用いて格納されるようになっている。C2記憶領域のうち5〜7の上位2ビットは未使用領域となっている。
C3記憶領域は1バイトで構成されており、0〜238のいずれかのリーチ乱数カウンタC3値が0〜7の全8ビットを用いて格納されるようになっている。
保留数記憶領域は、記憶エリアの使用数、すなわち上作動口33に遊技球が入賞して保留された個数を記憶するための記憶領域である。保留数記憶領域は1バイトで構成されており、0〜4のいずれかの値が0〜2の下位3ビットを用いて格納されるようになっている。保留数記憶領域のうち3〜7の上位5ビットは未使用領域となっている。
また、保留球格納エリア232には、第1結果表示部用保留エリアRaにおける保留数と第2結果表示部用保留エリアRbにおける保留数との和の数の情報を記憶するための総保留数記憶領域が設けられている。総保留数記憶領域は1バイトで構成されており、0〜8のいずれかの値が0〜3の下位4ビットを用いて格納されるようになっている。総保留数記憶領域のうち4〜7の上位4ビットは未使用領域となっている。
図9に示す実行エリアAEは、各結果表示部AS,BSの変動表示を開始する際に、第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された各値を移動させるためのエリアである。実行エリアAEは、各結果表示部用保留エリアRa,Rbの1つ分の記憶エリアと同一構成、すなわち、2バイト構成のC1記憶領域と、1バイト構成のC2記憶領域と、1バイト構成のC3記憶領域とにより構成されている。
<主制御装置81にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置81内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とが実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置81に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップS104にて、作動口33,34への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、さらにステップS105にて、スルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
ステップS104における作動口用の入賞処理及びステップS105におけるスルー用の入賞処理について以下に説明する。
<作動口用の入賞処理>
先ず、作動口用の入賞処理について図14のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS201では、遊技球が上作動口33に入賞(始動入賞)したか否かを上作動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が上作動口33に入賞したと判定すると、ステップS202では、払出制御装置97に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS203では、上作動口33に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく、外部信号設定処理を行う。ステップS204では、第1結果表示部用保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値を読み出し、当該第1結果表示部用保留エリアRaに保留記憶されている始動保留記憶数RaNをセットする(以下、第1始動保留記憶数RaNともいう)。その後、ステップS205では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
ステップS201にて遊技球が上作動口33に入賞していないと判定した場合、ステップS206では、遊技球が下作動口34に入賞(始動入賞)したか否かを下作動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が下作動口34に入賞したと判定すると、ステップS207にて払出制御装置97に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS208では、下作動口34に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく、外部信号設定処理を行う。ステップS209では、第2結果表示部用保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値を読み出し、当該第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている始動保留記憶数RbNをセットする(以下、第2始動保留記憶数RbNともいう)。その後、ステップS205にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS201,ステップS206が共にNOの場合、すなわち上作動口33,下作動口34のいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
なお、上記ステップS202,S207にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理S501にて払出制御装置97に対して送信される。
ここで、ステップS205の情報取得処理を図15のフローチャートにより詳細に説明する。
先ずステップS301では、上述したステップS204又はステップS209にてセットした始動保留記憶数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し上限値未満である場合には、ステップS302にて対応する結果表示部用保留エリアの始動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS303にて総保留数記憶領域に格納された値(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS304では、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する結果表示部用保留エリアの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした保留記憶数と対応する記憶エリアに格納する。
つまり、第1始動保留記憶数RaNがセットされている場合には、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに格納する。
また、第2始動保留記憶数RbNがセットされている場合には、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに格納する。
続くステップS305では、上作動口33又は下作動口34に遊技球が入賞したことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報である作動入賞コマンド(始動入賞コマンド又は始動入賞情報)の選定処理を実行する。具体的には、始動保留記憶数Nとして第1始動保留記憶数RaN又は第2始動保留記憶数RbNのいずれがセットされているかにより、今回の情報取得処理の対象となった作動口が上作動口33又は下作動口34のいずれであるかを特定する。下作動口34である場合には、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回の作動入賞コマンドとして下作動口34への入賞が発生したことの情報を含む作動入賞コマンドを選定する。
一方、上作動口33である場合には、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回の作動入賞コマンドとして、上作動口33への入賞が発生したことの情報と、ステップS304にて第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納した大当たり乱数カウンタC1の値の情報及び大当たり種別カウンタC2の値の情報と、を含む作動入賞コマンドを選定する。つまり、この場合の作動入賞コマンドには、大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値がそのまま含まれている。
続くステップS306では、ステップS305にて選定した作動入賞コマンドを音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定した後に、本情報取得処理を終了する。ステップS306にて設定された作動入賞コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した作動入賞コマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第1保留ランプ部45及び第2保留ランプ部46における表示や、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ga及び第2保留表示領域Gbにおける表示を、保留個数の増加に対応させて変更するための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
なお、作動入賞コマンドに代えて、上作動口33への入賞が発生したことの情報を含む保留報知コマンドと、当該入賞に係る保留情報における当否抽選や振分抽選に対応した情報を含む内容コマンドとが音声ランプ制御装置82に送信される構成としてもよい。
<スルー用の入賞処理>
次に、スルー用の入賞処理について図16のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS401では、遊技球がスルーゲート35に入賞したか否かを判定する。遊技球がスルーゲート35に入賞したと判定した場合には、ステップS402に進み、役物保留記憶数SNが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。
遊技球がスルーゲート35に入賞し、且つ、役物保留記憶数SN<4であることを条件にステップS403に進み、役物保留記憶数SNを1インクリメントする。続く、ステップS404では、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM204の電役保留エリア233の空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、保留記憶数と対応する可変表示ユニット36の第3保留ランプ部47を点灯させた後、本入賞処理を終了する。第3保留ランプ部47は左側から順次点灯されるようになっており、例えば役物保留記憶数SNが1であれば左端の第3保留ランプ部47が点灯され、役物保留記憶数SNが4であれば全ての第3保留ランプ部47が点灯されるようになっている。
一方、ステップS401でスルーゲート35に遊技球が入賞したと判定されなかった場合又はステップS402にて役物保留記憶数SNの値が上限値以上と判定された場合には電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、本入賞処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図17のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS501〜S507の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS508,S509のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS501では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置97に対して送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを音声ランプ制御装置82に対して送信する。
次に、ステップS502では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントすると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS503では、払出制御装置97より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップS504では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、変動表示を行う側の結果表示部AS,BSの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS505では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
ステップS506では、下作動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定、役物用表示部44の表示制御などを行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。
続くステップS507では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する(ステップS508,S509)。つまり、ステップS508では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップS509では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS501〜S506の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS504の遊技回制御処理を図18〜図25のフローチャート等を参照して説明する。
遊技回制御処理では、先ずステップS601にて、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235における開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
開閉実行モード中である場合には、ステップS602以降の処理、すなわちステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理及びステップS606〜ステップS609の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口33,34への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS602にて、メイン表示部43が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM204のその他フラグ格納エリア235における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。変動表示中フラグは、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれか一方について変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合に消去される。
メイン表示部43が変動表示中でない場合には、ステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS603にて、共通保留数CRNが「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、上作動口33及び下作動口34のいずれについても始動保留記憶数が「0」であることを意味する。したがって、そのまま遊技回制御処理を終了する。共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS604にて第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS605にてメイン表示部43における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS604のデータ設定処理及びステップS605の変動開始処理について、以下に詳細に説明する。
先ず、データ設定処理について、図19のフローチャートを参照して説明する。
データ設定処理では、先ずステップS701にて、第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている第2始動保留記憶数RbNが「0」か否かを判定する。第2始動保留記憶数RbNが「0」である場合にはステップS702〜ステップS707の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、第2始動保留記憶数RbNが「0」でない場合にはステップS708〜ステップS713の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、既に説明したように、共通保留数CRNが1以上である場合である。この場合に、データ設定処理では、第2始動保留記憶数RbNが「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち第2結果表示部BSについて変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、第1始動保留記憶数RaNが1以上であるか否かに関係なく、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用として設定するようにした。これにより、第1結果表示用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、下作動口34に対応した第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報が優先されることとなる。
第1結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS702にて、第1結果表示部用保留エリアRaの第1保留記憶数RaNを1ディクリメントする。続くステップS703では共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、ステップS704では、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS705にて第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS706では、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されている場合には、それを消去し、記憶されていない場合にはその状態を維持する。第2結果表示部フラグは、今回の変動表示の開始が第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれであるかを特定するための情報である。
続くステップS707では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報であるシフト時コマンド(シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1結果表示部用保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち上作動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS707にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信したシフト時コマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第1保留ランプ部45における表示や、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにおける表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
第2結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS708にて、第2結果表示部用保留エリアRbの第2保留記憶数RbNを1ディクリメントする。続くステップS709では共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、ステップS710では、第2結果表示部用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS711にて第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS712では、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されていない場合には第2結果表示部フラグを格納し、記憶されている場合にはその状態を維持する。
続くステップS713では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報であるシフト時コマンド(シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが第2結果表示部用保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち下作動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS713にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信したシフト時コマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第2保留ランプ部46における表示や、図柄表示装置41の第2保留表示領域Gbにおける表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
次に、変動開始処理について、図20のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS801にて、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられた高確率モードフラグ格納エリア(高確率状態情報記憶手段)に高確率モードフラグ(高確率状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。高確率モードフラグは、確変大当たり結果の発生に係る開閉実行モードの終了に際して格納され、その後に通常大当たり結果が発生した場合に消去されるフラグである。
高確率モードでない場合には、ステップS802にて低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図10(a)に示すように低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。一方、高確率モードである場合には、ステップS803にて高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図10(b)に示すように高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
ステップS802又はステップS803の処理の後は、ステップS804〜ステップS812にて、今回の遊技回の遊技結果を設定するための処理を実行するとともに、今回の遊技回において第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれかで実行される変動表示を終了させる場合の停止結果を設定するための処理などを実行する。この場合に、停止結果を設定する場合には、ROM203における停止結果情報群記憶手段としての停止結果テーブル記憶エリア224に記憶されている各種停止結果テーブル(停止結果情報群)が参照される。
ここで、当該停止結果テーブルについて、図21を用いて説明する。図21(a)は明示2R確変用の停止結果テーブルであり、図21(b)は非明示2R確変用の停止結果テーブルであり、図21(c)は15R確変用の停止結果テーブルであり、図21(d)は通常大当たり用の停止結果テーブルであり、図21(e)は特別外れ用の停止結果テーブルであり、図21(f)は通常外れ用の停止結果テーブルである。
停止結果の情報は、ROM203において停止結果データとして予め記憶されている。各停止結果データは、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける変動表示が終了する場合に表示させる停止結果の内容だけが設定されているのではなく、開閉実行モードに移行する場合にラウンド表示部RSに表示させるためのラウンド回数(大入賞口32aの開放回数)の内容も合わせて設定されている。つまり、各停止結果データには、結果表示部における停止結果の内容と、ラウンド表示部RSにおけるラウンド回数の内容とが一対となって設定されている。
停止結果データとしては、データ1〜データ12の複数のデータが記憶されている。そして、これらデータ1〜データ12のうち、データ1及びデータ2が明示2R確変用の停止結果データであり、データ3及びデータ4が非明示2R確変用の停止結果データであり、データ5及びデータ6が15R確変用の停止結果データであり、データ7及びデータ8が通常大当たり用の停止結果データであり、データ9及びデータ10が特別外れ用の停止結果データであり、データ11及びデータ12が通常外れ用の停止結果データである。つまり、各遊技結果に応じてそれぞれ複数の停止結果データが設定されている。
なお、1の遊技結果に対して2個の停止結果データが設定されていることは必須ではなく、遊技結果に対して設定されている停止結果データの数が各遊技結果毎に異なっていてもよく、所定の組み合わせで異なっていてもよい。
明示2R確変用の停止結果テーブル、非明示2R確変用の停止結果テーブル、15R確変用の停止結果テーブル及び通常大当たり用の停止結果テーブルのそれぞれには、大当たり種別カウンタC2の値と停止結果データとの対応関係が記憶されている。具体的には、大当たり種別カウンタC2の値に対して停止結果データのアドレスが対応付けて記憶されている。一方、特別外れ用の停止結果テーブル及び通常外れ用の停止結果テーブルのそれぞれには、大当たり乱数カウンタC1の値と停止結果データとの対応関係が記憶されている。具体的には、大当たり乱数カウンタC1の値に対して停止結果データのアドレスが対応付けて記憶されている。
各停止結果テーブルについて詳細には、明示2R確変用の停止結果テーブルには、図21(a)に示すように、明示2R確変大当たり結果に対応した大当たり種別カウンタC2の値として設定されている「15〜19」のうち、「15〜17」がデータ1の停止結果データに対応しており、「18〜19」がデータ2の停止結果データに対応している。この場合、データ1の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「2」となっており、結果表示の内容が「5」となっている。また、データ2の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「2」となっており、結果表示の内容が「7」となっている。
非明示2R確変用の停止結果テーブルには、図21(b)に示すように、非明示2R確変大当たり結果に対応した大当たり種別カウンタC2の値として設定されている「10〜14」のうち、「10〜12」がデータ3の停止結果データに対応しており、「13〜14」がデータ4の停止結果データに対応している。この場合、データ3の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「2」となっており、結果表示の内容が「5.」となっている。また、データ4の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「2」となっており、結果表示の内容が「7.」となっている。
ここで、既に説明したとおり、明示2R確変大当たり結果又は非明示2R確変大当たり結果が発生する場合とは、上作動口33に遊技球が入賞し、当否抽選において大当たり当選となった場合である。したがって、上記データ1〜データ4に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのうち第1結果表示部ASのみに設定される。
15R確変用の停止結果テーブルには、図21(c)に示すように、15R確変大当たり結果に対応した大当たり種別カウンタC2の値として設定されている「10〜29」のうち、「10〜19」がデータ5の停止結果データに対応しており、「20〜29」がデータ6の停止結果データに対応している。この場合、データ5の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「F」となっており、結果表示の内容が「L」となっている。また、データ6の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「F」となっており、結果表示の内容が「H」となっている。
ここで、既に説明したとおり、15R確変大当たり結果が発生する場合とは、上作動口33に遊技球が入賞し、当否抽選において大当たり当選となった場合と、下作動口34に遊技球が入賞し、当否抽選において大当たり当選となった場合とのいずれかである。このうち、後者においては、15R確変大当たり結果に振り分けられることとなる大当たり種別カウンタC2の値として「10〜29」が設定されているため、データ5の停止結果データ又はデータ6の停止結果データのいずれかが選択される。一方、前者においては、15R確変大当たり結果に振り分けられることとなる大当たり種別カウンタC2の値として「20〜29」が設定されているため、データ6の停止結果データのみが選択される。したがって、データ6に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのうちいずれにも設定され得るのに対して、データ5に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのうち第2結果表示部BSのみに設定される。
通常大当たり用の停止結果テーブルには、図21(d)に示すように、通常大当たり結果に対応した大当たり種別カウンタC2の値として設定されている「0〜9」のうち、「0〜4」がデータ7の停止結果データに対応しており、「5〜9」がデータ8の停止結果データに対応している。この場合、データ7の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「F」となっており、結果表示の内容が「L.」となっている。また、データ8の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「F」となっており、結果表示の内容が「H.」となっている。
ここで、既に説明したとおり、通常大当たり結果が発生する場合は、上作動口33に遊技球が入賞し、当否抽選において大当たり当選となった場合と、下作動口34に遊技球が入賞し、当否抽選において大当たり当選となった場合とのいずれかである。したがって、上記データ7及び上記データ8に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのいずれにも設定され得る。
特別外れ用の停止結果テーブルには、図21(e)に示すように、特別外れ結果に対応した大当たり乱数カウンタC1の値として設定されている「157,457」のうち、「157」がデータ9の停止結果データに対応しており、「457」がデータ10の停止結果データに対応している。この場合、データ9の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が設定されておらず(すなわち、消灯)、結果表示の内容が「2」となっている。また、データ10の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「.」となっており、結果表示の内容が「2.」となっている。
ここで、図10(a)及び図10(b)に示すように、特別外れ結果は、当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのいずれにおいても発生し得るように設定されている。このうち、前者においては、特別外れ結果となる大当たり乱数カウンタC1の値として「157,457」が設定されているため、データ9の停止結果データ又はデータ10の停止結果データのいずれかが選択される。一方、後者においては、特別外れ結果となる大当たり乱数カウンタC1の値として「157」が設定されているため、データ9の停止結果データのみが選択される。
また、特別外れ結果は、上作動口33への遊技球の入賞に基づく遊技回及び下作動口34への遊技球の入賞に基づく遊技回のいずれにおいても発生し得る。したがって、上記データ9及び上記データ10に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのいずれにも設定され得る。
通常外れ用の停止結果テーブルには、図21(f)に示すように、通常外れ結果に対応した大当たり乱数カウンタC1の値として設定されている値のうち、299以下の該当値がデータ11の停止結果データに対応しており、300以上の該当値がデータ12の停止結果データに対応している。この場合、データ11の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が設定されておらず(すなわち、消灯)、結果表示の内容が「−」となっている。また、データ12の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が設定されておらず(すなわち、消灯)、結果表示の内容が「−.」となっている。
ここで、図10(a)及び図10(b)に示すように通常外れ結果は、当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのいずれにおいても発生し得るように設定されており、両モードにおいて、データ11の停止結果データ又はデータ12の停止結果データのいずれかが選択される。また、通常外れ結果は、上作動口33への遊技球の入賞に基づく遊技回及び下作動口34への遊技球の入賞に基づく遊技回のいずれにおいても発生し得る。したがって、上記データ11及び上記データ12に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのいずれにも設定され得る。
以上のとおり、結果表示の内容は、大当たりが発生するか否かに関係なく、全ての遊技結果毎に異なる表示内容が設定されている。これにより、遊技ホールの管理者は、遊技回が終了する場合に、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのうち、当該遊技回に係る変動表示が行われている結果表示部を見ることにより、その遊技回の遊技結果が何であるかを監視することができる。特に、メイン表示部43に設けられた第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSは、主制御装置81に直接表示制御される表示部であるため、サブの表示制御装置212が表示制御に際して介在することとなる表示部に比べ、表示の信頼性が高いものである。
一方、ラウンド回数の内容は、明示2R確変大当たり結果及び非明示2R確変大当たり結果では、可変入賞装置32の大入賞口32aが開放される回数の数である「2」で共通しており、15R確変大当たり結果及び通常大当たり結果では、「F」で共通している。これにより、遊技ホールの管理者は、遊技回が終了する場合に第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSに表示される停止結果の内容が大当たり結果に基づくものである場合には、ラウンド表示部RSの表示内容を見ることで、その後の可変入賞装置32の大入賞口32aの開放回数を監視することができる。特に、メイン表示部43に設けられたラウンド表示部RSは、主制御装置81に直接表示制御される表示部であるため、サブの表示制御装置212が表示制御に際して介在することとなる表示部に比べ、表示の信頼性が高いものである。
変動開始処理(図20)の説明に戻り、ステップS802又はステップS803の処理の後は、ステップS804にて、ステップS802又はステップS803における抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。大当たり当選である場合には、ステップS805〜ステップS811において、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理などを実行する。
ステップS805では、RAM204に第2結果表示部フラグが格納されているか否かを判定する。第2結果表示部フラグが格納されていない場合には、ステップS806にて第1結果表示部用の振分テーブル(図11(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、通常大当たり結果の数値範囲、非明示2R確変大当たり結果の数値範囲、明示2R確変大当たり結果の数値範囲、15R確変大当たり結果の数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、第2結果表示部フラグが格納されている場合には、ステップS807にて第2結果表示部用の振分テーブル(図11(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、通常大当たり結果の数値範囲、15R確変大当たり結果の数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
ステップS806又はステップS807の処理の後は、ステップS808にて、ステップS806又はステップS807において振り分けた遊技結果が確変大当たり結果であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS809にて、確変大当たり結果が発生することとなる今回の遊技回において第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにいずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。
確変大当たり用の停止結果設定処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS901にて、ステップS806又はステップS807において振り分けた遊技結果が15R確変大当たり結果であるか否かを判定する。ここで、既に説明したように、第1結果表示部用の振分テーブルには、確変大当たり結果として、非明示2R確変大当たり結果、明示2R確変大当たり結果及び15R確変大当たり結果の複数種類の遊技結果が設定されているが、第2結果表示部用の振分テーブルには、確変大当たり結果として、15R確変大当たり結果の1種類のみが設定されている。したがって、今回の遊技回が上作動口33への遊技球の入賞に基づくものであり、第1結果表示部用の振分テーブルにおいて遊技結果の振分が行われた遊技回である場合には、ステップS901にて否定判定をする場合もあれば、肯定判定をする場合もある。一方、今回の遊技回が下作動口34への遊技球の入賞に基づくものであり、第2結果表示部用の振分テーブルにおいて遊技結果の振分が行われた遊技回である場合には、ステップS901にて必ず肯定判定をする。
ステップS901にて、否定判定をした場合には、ステップS902にて、上記振り分けた遊技結果が明示2R確変大当たり結果であるか否かを判定する。明示2R確変大当たり結果である場合には、ステップS903にて、既に説明した明示2R確変用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、ステップS904にて、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、ステップS905にて、RAM204のその他フラグ格納エリア235における明示2R確変フラグ格納エリア(明示高確率対応情報記憶手段)に明示2R確変フラグ(明示高確率対応情報)を格納(記憶)した後に、本停止結果設定処理を終了する。
ステップS902にて否定判定をした場合には、ステップS906にて、既に説明した非明示2R確変用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、ステップS907にて、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、ステップS908にて、RAM204のその他フラグ格納エリア235における非明示2R確変フラグ格納エリア(非明示高確率対応情報記憶手段)に非明示2R確変フラグ(非明示高確率対応情報)を格納(記憶)した後に、本停止結果設定処理を終了する。
ステップS901にて肯定判定をした場合には、ステップS909にて、既に説明した15R確変用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、ステップS910にて、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、ステップS911にて、RAM204のその他フラグ格納エリア235における15R確変フラグ格納エリア(高確率対応特別情報記憶手段)に15R確変フラグ(高確率対応特別情報)を格納(記憶)した後に、本停止結果設定処理を終了する。
変動開始処理(図20)の説明に戻り、ステップS809の処理を実行した後は、ステップS813に進む。一方、ステップS806又はステップS807において振り分けた遊技結果が確変大当たり結果でない場合には、ステップS808にて否定判定をし、ステップS810に進む。ステップS810では、既に説明した通常大当たり用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、ステップS811にて、RAM204のその他フラグ格納エリア235における通常大当たりフラグ格納エリア(低確率対応特別情報記憶手段)に通常大当たりフラグ(低確率対応特別情報)を格納(記憶)した後に、本停止結果設定処理を終了する。その後、ステップS813に進む。
また、ステップS802又はステップS803における抽選の結果が大当たり当選でない場合には、ステップS804にて否定判定をし、ステップS812に進む。ステップS812では、外れ結果となる今回の遊技回において第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにいずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための外れ時用の停止結果設定処理を実行する。
外れ時用の停止結果設定処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1001にて、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられた高確率モードフラグ格納エリアに高確率モードフラグが格納されているか否かを判定する。高確率モードでない場合には、ステップS1002にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、今回の遊技結果が特別外れ結果であるか否かの特別外れ判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図10(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて特別外れ結果として設定されている値と一致しているか否かを判定する。一方、高確率モードである場合には、ステップS1003にて高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図10(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて特別外れ結果として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
その後、ステップS1004にて、ステップS1002又はステップS1003における抽選の結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS1005〜ステップS1007において、特別外れ結果である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理などを実行する。
ステップS1005では、既に説明した特別外れ用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、ステップS1006にて、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、ステップS1007にて、RAM204のその他フラグ格納エリア235における特別外れフラグ格納エリア(特別外れ対応情報記憶手段)に特別外れフラグ(特別外れ対応情報)を格納(記憶)した後に、本停止結果設定処理を終了する。
ステップS1004にて否定判定をした場合には、ステップS1008にて、既に説明した通常外れ用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、ステップS1009にて、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、本停止結果設定処理を終了する。
変動開始処理(図20)の説明に戻り、ステップS812の処理を実行した後はステップS813に進む。ステップS813では、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける今回の遊技回の変動表示時間を設定するための変動表示時間の設定処理を実行する。
変動表示時間の設定処理について、図24のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1101にて、RAM204の変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得し、MPU202のレジスタに記憶させる。続くステップS1102では、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、RAM204に、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグ、特別外れフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。いずれかのフラグが格納されている場合には、リーチ表示の発生として、ステップS1102にて肯定判定をする。また、上記各フラグのいずれもが格納されていない場合であっても、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS1102にて肯定判定をする。
ステップS1102にて肯定判定をした場合には、ステップS1103に進む。ステップS1103では、今回の遊技回の遊技結果が非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれかとなるかを判定する。非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれかとなる場合には、ステップS1104にてROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されている共通変動表示時間テーブル(共通変動表示時間情報群)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS1105にて、その変動表示時間情報をRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
ここで、既に説明したように、通常遊技状態下で特別外れ結果となる場合及び非明示2R確変大当たり結果となる場合は、可変入賞装置32の挙動及び下作動口34の電動役物34aの挙動といった各可動物の挙動が共通し、内部的な抽選状態のみが相違することとなる。この場合に、特別外れ結果となる場合及び非明示2R確変大当たり結果となる場合はいずれも、図柄表示装置41における図柄の変動表示においてリーチ表示が発生することとなり、さらには、その遊技回の変動表示時間の決定に際して共通変動表示時間テーブルを参照することで、結果表示部及び図柄表示装置41における絵柄の変動表示時間が共通のものとなる。
一方、今回の遊技回の遊技結果が非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれでもない場合には、ステップS1103にて否定判定をし、ステップS1106に進む。ステップS1106では、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているその他の変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS1107にて、その変動表示時間情報をRAM204の変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。
ステップS1102にて否定判定をした場合には、ステップS1108に進む。ステップS1108では、共通保留数CRNを把握する。続くステップS1109では、高頻度サポートモードか否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235における高頻度サポートフラグ格納エリア(高頻度サポート情報記憶手段)に高頻度サポートフラグ(高頻度サポート情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該高頻度サポートフラグは、後述する遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に格納又は消去される。
高頻度サポートフラグが格納されていない場合には、ステップS1110にて、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されている低頻度サポート時用の変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値及び共通保留数CRNの数に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS1111にて、その変動表示時間情報をRAM204の変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。なお、共通保留数CRNの数が多いほど、変動表示時間が短くなるように設定されている。
一方、高頻度サポートフラグが格納されている場合には、ステップS1112にて、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されている高頻度サポート時用の変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値及び共通保留数CRNの数に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS1113にて、その変動表示時間情報をRAM204の変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。なお、共通保留数CRNの数が多いほど、変動表示時間が短くなるように設定されている。
上記のように、リーチ表示が発生しない場合には、高頻度サポートモードであるか否かにより、参照する変動表示時間テーブルを変更することで、通常遊技状態下で、特別外れ結果となった場合及び非明示2R確変大当たり結果となった場合で、その後の遊技回における結果表示部及び図柄表示装置41における絵柄の変動表示時間が共通のものとなる。
変動開始処理(図20)の説明に戻り、ステップS813の後は、ステップS814にて、変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、15R確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、明示2R確変大当たり結果の情報、非明示2R確変大当たり結果の情報、特別外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS814にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41での図柄の変動表示態様(すなわち、変動表示パターン)が含まれており、この決定された図柄の変動表示態様は音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、各遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
その後、ステップS815にて、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのうち、今回の遊技回に対応した結果表示部において絵柄の変動表示を開始させる。この場合、RAM204に第2結果表示部フラグが格納されていない場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第1結果表示部ASであると特定し、第2結果表示部フラグが格納されている場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第2結果表示部BSであると特定する。その後、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図18)の説明に戻り、メイン表示部43が変動表示中である場合には、ステップS606〜ステップS609の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS606にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM204の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図24)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図13)が起動される度に、1ディクリメントされる。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS607にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、今回の遊技回に係る結果表示部において各表示用セグメントが所定の順番で点灯及び消灯されていくように当該結果表示部を表示制御(各表示用セグメントの発光制御)する。第1結果表示部ASについて、例示すると、第1表示用セグメントA1→第2表示用セグメントA2→・・・→第7表示用セグメントA7→第8表示用セグメントA8→第1表示用セグメントA1→・・・の順番で、各表示用セグメントA1〜A8が点滅することとなる。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS608にて変動終了処理を実行する。ここで、変動終了処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1201では、RAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納されているアドレス情報を確認する。続くステップS1202では、ROM203に記憶されている停止結果データ群の中から、ステップS1201にて確認したアドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データから結果表示の内容を確認する。
続くステップS1203では、RAM204に第2結果表示部フラグが格納されているか否かを判定する。第2結果表示部フラグが格納されていない場合には、ステップS1204にて、ステップS1202において確認した結果表示の内容を、第1結果表示部ASに出力した後に、本変動終了処理を終了する。これにより、第1結果表示部ASでは上記出力に係る結果表示が停止表示された状態で絵柄の変動表示が終了される。
一方、第2結果表示部フラグが格納されている場合には、ステップS1205にて、ステップS1202において確認した結果表示の内容を、第2結果表示部BSに出力した後に、本変動終了処理を終了する。これにより、第2結果表示部BSでは上記出力に係る結果表示が停止表示された状態で絵柄の変動表示が終了される。
ここで、上記ステップS1204にて第1結果表示部ASに停止表示された結果表示及び上記ステップS1205にて第2結果表示部BSに停止表示された結果表示は、次回の遊技回における遊技回制御処理にてステップS605の変動開始処理が実行されるまで維持される。つまり、MPU202は、1の遊技回が終了する場合に第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSに停止表示させた結果表示の内容が、次回の遊技回が開始されるまで維持されるように、各結果表示部AS,BSを表示制御する機能を有している。
なお、停止結果データにおける結果表示の内容には、8個設けられた表示用セグメントA1〜A8,B1〜B8において、点灯対象の表示用セグメントの情報が記憶されている。この場合に、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSが共に、8個の表示用セグメントA1〜A8,B1〜B8を用いて構成されていることにより、上記停止結果データを第1結果表示部ASと第2結果表示部BSとで個別に設定する必要はなく、共通なものとして設定することができる。
遊技回制御処理(図18)では、変動終了処理を実行した後に、ステップS609にて変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS609にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動終了コマンドに基づいて、その遊技回における演出を終了させる。また、当該変動終了コマンドは、音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に送信され、表示制御装置212では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS505の遊技状態移行処理を図26〜図29のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1301では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS1302に進み、1の遊技回の第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS1303にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグ又は特別外れフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS1304にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのオープニング用に可変入賞装置32の大入賞口32aの開放を開始することなく待機するためのオープニング用待機時間(開始用待機期間)を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報をセットする。この場合に、開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かによりセットされる待機時間情報が異なっており、当該待機時間情報は低頻度入賞モードの方が高頻度入賞モードよりも待機時間が短くなるように設定されている。例えば、高頻度入賞モードでは、待機時間が1secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されており、低頻度入賞モードでは、待機時間が0.2secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されている。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理(図13)が実行される度に1ディクリメントされる。
続くステップS1305では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。当該ラウンド表示の開始処理では、先ず、RAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納されているアドレス情報を確認する。そして、ROM203に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部43におけるラウンド表示部RSに出力する。これにより、ラウンド表示部RSでは上記出力に係るラウンドの情報が表示される。なお、停止結果データにおけるラウンド回数の内容には、8個設けられた表示用セグメントR1〜R8において、点灯対象の表示用セグメントの情報が記憶されている。
続くステップS1306では、今回の開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、15R確変フラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。高頻度入賞モードでない場合、すなわち低頻度入賞モードである場合には、ステップS1307にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第1ラウンドカウンタエリアRC1に、「2」をセットする。第1ラウンドカウンタエリアRC1は、大入賞口32aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。一方、高頻度入賞モードである場合には、ステップS1308にて、第1ラウンドカウンタエリアRC1に、「15」をセットする。
ステップS1307又はステップS1308の処理を実行した後は、ステップS1309にてオープニングコマンドを設定する。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。このオープニングコマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。音声ランプ制御装置82では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示(例えば、動画表示)が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
続くステップS1310では、外部信号設定処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。外部信号設定処理では、RAM204に、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、大当たり信号出力端子99aの信号出力状態を大当たり信号出力状態とする。これにより、大当たり信号出力端子99aが遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に大当たり信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて大当たりが発生したことを把握することができる。
また、外部信号設定処理では、RAM204に、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグ又は特別外れフラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、大当たり及び特別外れ信号出力端子99bの信号出力状態を大当たり及び特別外れ信号出力状態とする。これにより、大当たり及び特別外れ信号出力端子99bが遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に大当たり及び特別外れ信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて開閉実行モードが発生したことを把握することができる。
一方、開閉実行モード中でない場合には、ステップS1301にて肯定判定をし、ステップS1311に進む。ステップS1311では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1312にて大入賞口開閉処理を実行する。ここで、大入賞口開閉処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1401にて大入賞口32aを開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部32cの駆動状態に基づいてかかる判定を行う。大入賞口32aを開放中でない場合には、ステップS1402にて第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」か否かを判定すると共に、ステップS1403にて第1タイマエリアT1の値が「0」か否かを判定する。
第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」である場合又は第1タイマエリアT1の値が「0」でない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でなく且つ第1タイマエリアT1の値が「0」である場合には、ステップS1404に進み、大入賞口32aを開放すべく可変入賞駆動部32cを駆動状態とする。
続くステップS1405では、各ラウンド用の設定処理を実行する。各ラウンド用の設定処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1501では、高頻度入賞モードであるか否かを判定する。高頻度入賞モードである場合には、ステップS1502にて、大入賞口32aを開閉させる開閉タイミングを計るために、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第1タイマエリアT1に、「15000」(すなわち30sec)をセットする。ここでセットされたカウント値は、タイマ割込み処理(図13)が起動される都度、すなわち2msec周期で1ディクリメントされる。続くステップS1503では、大入賞口32aへの遊技球の入賞数をカウントするために、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた入賞カウンタエリアPCに、「10」をセットする。その後、本設定処理を終了する。
高頻度入賞モードでない場合、すなわち低頻度入賞モードである場合には、ステップS1504にて第1タイマエリアT1に、「100」(すなわち0.2sec)をセットし、続くステップS1505にて入賞カウンタエリアPCに、「6」をセットする。その後、本設定処理を終了する。
大入賞口開閉処理(図27)において各ラウンド用の設定処理を実行した後は、ステップS1406にて開放コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。この開放コマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。音声ランプ制御装置82では、受信した開放コマンドに基づいて、高頻度入賞モードにおいてはそれに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
また、ステップS1401にて大入賞口が開放中である場合にはステップS1407に進み、第1タイマエリアT1の値が「0」か否かを判定する。第1タイマエリアT1の値が「0」でない場合、ステップS1408にて大入賞口32aに遊技球が入賞したか否かを、可変入賞装置32に対応した検知センサの検知状態により判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、入賞が発生している場合には、ステップS1409にて入賞カウンタエリアPCの値を1ディクリメントした後にステップS1410にて入賞カウンタエリアPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS1407にて第1タイマエリアT1の値が「0」の場合、又はステップS1410にて入賞カウンタエリアPCの値が「0」の場合には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。かかる場合にはステップS1411にて大入賞口32aを閉鎖すべく可変入賞駆動部32cを非駆動状態とする。
続くステップS1412では第1ラウンドカウンタエリアRC1の値を1ディクリメントし、ステップS1413にて第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」か否かを判定する。第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でない場合にはステップS1414にて高頻度入賞モードであるか否かを判定する。
高頻度入賞モードである場合には、第1タイマエリアT1に「1000」(すなわち2sec)をセットし、低頻度入賞モードである場合には、第1タイマエリアT1に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。つまり、低頻度入賞モードでは、ラウンド間において大入賞口32aが閉鎖されている時間が高頻度入賞モードよりも短く設定されている。その後、ステップS1417にて閉鎖コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。この閉鎖コマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。音声ランプ制御装置82では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、高頻度入賞モードにおいてはそれに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1413にて、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には、ステップS1418にて、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。この場合に、開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かによりセットされる待機時間情報が異なっており、当該待機時間情報は低頻度入賞モードの方が高頻度入賞モードよりも待機時間が短くなるように設定されている。例えば、高頻度入賞モードでは、待機時間が1secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されており、低頻度入賞モードでは、待機時間が0.2secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されている。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理(図13)が実行される度に1ディクリメントされる。
その後、ステップS1419にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。このエンディングコマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。音声ランプ制御装置82では、受信したエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示(例えば、動画表示)が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
遊技状態移行処理(図26)の説明に戻り、ステップS1312にて大入賞口開閉処理を実行した後に、ステップS1313にて第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」か否かを判定するとともに、ステップS1314にてエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1315にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。ここで、開閉実行モード終了時の移行処理について、図29のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS1601にて、RAM204に、15R確変フラグ又は明示2R確変フラグが格納されているか否かを判定する。いずれかのフラグが格納されている場合には、ステップS1602にて遊技状態を特定するための情報を消去するためのフラグ消去処理を実行する。具体的には、開閉実行モードフラグ、高確率モードフラグ、高頻度サポートフラグが格納されている場合には、それらを消去するとともに、既に格納されていない場合にはその状態を維持する。続くステップS1603にて、高確率モードフラグを格納するとともに、ステップS1604にて高頻度サポートフラグを格納する。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが高確率モードであり且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態(以下、当該遊技状態を特別有利状態ともいう)に移行する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。
続くステップS1605では、遊技状態が特別有利状態に移行したことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報である特別有利開始コマンド(特別有利状態開始情報)を、音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。なお、当該特別有利開始コマンドは、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている。その後、本移行処理を終了する。
ステップS1605にて設定された特別有利開始コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した特別有利開始コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにおける表示を、特別有利遊技状態に対応したものとするための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
ステップS1601にて、15R確変フラグ及び明示2R確変フラグの両方が格納されていないと判定した場合には、ステップS1606にて非明示2R確変フラグが格納されているか否かを判定する。非明示2R確変フラグが格納されている場合には、ステップS1607にて、高頻度サポートフラグが格納されているか否かを判定し、高頻度サポートフラグが格納されていない場合には、ステップS1608〜ステップS1610の各処理を実行した後に、本移行処理を終了する。この場合、ステップS1608では、上記フラグ消去処理を実行する。また、ステップS1609では、高確率モードフラグを格納する。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが高確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである遊技状態に移行する。なお、高確率モードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。
また、ステップS1610では、遊技状態が特別有利状態でないことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報である特別有利終了コマンド(特別有利状態終了情報)を、音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。なお、当該特別有利終了コマンドは、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている。
ステップS1610にて設定された特別有利終了コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した特別有利終了コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにおける表示を、特別有利遊技状態以外の遊技状態に対応したものとするための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
一方、高頻度サポートフラグが格納されている場合には、ステップS1607にて、肯定判定をし、ステップS1602〜ステップS1605の各処理を実行した後に、本移行処理を終了する。この場合、サポートモードが高頻度サポートモードとなるとともに、当該高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。
ステップS1606にて非明示2R確変フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS1611にて通常大当たりフラグが格納されているか否かを判定する。通常大当たりフラグが格納されている場合には、ステップS1612にて、上記フラグ消去処理を実行する。その後、ステップS1613にて、高頻度サポートフラグを格納するとともに、ステップS1614にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた遊技回数カウンタエリアに「100」をセットする。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了し、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
続くステップS1615では、遊技状態が特別有利状態でないことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報である特別有利終了コマンド(特別有利状態終了情報)を、音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。なお、当該特別有利終了コマンドは、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている。その後、本移行処理を終了する。
ステップS1615にて設定された特別有利終了コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した特別有利終了コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにおける表示を、特別有利遊技状態以外の遊技状態に対応したものとするための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
ステップS1611にて通常大当たりフラグが格納されていないと判定した場合には、そのまま本移行処理を終了する。つまり、特別外れ結果となり、開閉実行モードに移行した場合には、その特別外れ結果となった遊技回の遊技状態が開閉実行モードの終了後において維持される。
遊技状態移行処理(図26)の説明に戻り、ステップS1315の開閉実行モード終了時の移行処理が終了した後は、ステップS1316にて、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部43におけるラウンド表示部RSが消灯されるように当該ラウンド表示部RSの表示制御を終了する。つまり、ラウンド表示部RSにおけるラウンド表示は、開閉実行モードが開始される場合に開始され、開閉実行モードが終了される場合に終了される。この場合に、開閉実行モードが低頻度入賞モードである場合には高頻度入賞モードに比べ、大入賞口32aの開閉回数が少なく且つ大入賞口32aの開放時間及び閉鎖時間が短く設定されている。したがって、ラウンド表示部RSにラウンド回数の内容が表示されている期間は、高頻度入賞モードよりも短い。さらに言うと、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSに停止表示される結果表示は、遊技回が終了する場合に開始され、次の遊技回が開始されるまで継続される。したがって、開閉実行モードに移行する場合には、上記結果表示は、ラウンド表示部RSにラウンド回数の内容が表示される前から表示が開始され、当該ラウンド回数の内容の表示が終了された後まで継続される。つまり、結果表示は、ラウンド回数の内容の表示よりも長期間に亘って維持される。
その後、ステップS1317にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグ、特別外れフラグが格納されている場合には、それらを消去するとともに、既に格納されていない場合にはその状態を維持する。
<電役サポート用処理>
次に、ステップS506の電役サポート用処理を図30及び図31のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1701にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、下作動口34の電動役物34aを開放状態とする場合に格納され、閉鎖状態に復帰される場合に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS1702に進み、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの抽選において開放状態当選となった場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS1703に進み、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
第2タイマエリアT2の値が「0」である場合には、ステップS1704にて、役物用表示部44における絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1705にて、外れ表示を設定した後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で役物用表示部44における絵柄の変動表示が終了される。
第2タイマエリアT2の値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合には、ステップS1706にて、役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS1707にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1708にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1709にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。なお、第2役物タイマエリアT2はタイマ割込み処理が起動される度に1ディクリメントされる。
続くステップS1710では、ステップS1709の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、ステップS1711の処理を実行することなくステップS1712に進み、サポート当選である場合には、ステップS1711にてサポート当選フラグを格納するとともに、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットした後に、ステップS1712に進む。
ステップS1712では、当否抽選モードが低確率モードであってサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップS1712にて否定判定をした場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。ステップS1712にて肯定判定をした場合には、ステップS1713にて遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、低確率モードであって高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1ディクリメントされる。遊技回数カウンタエリアが「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。遊技回数カウンタエリアが「0」である場合には、ステップS1714にて高頻度サポートフラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1715にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。
続くステップS1716では、ステップS1715の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS1717にてサポート当選フラグを格納するとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート当選フラグが格納されている場合には、ステップS1702にて肯定判定をし、ステップS1718に進み、第2タイマエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、役物用表示部44における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。第2タイマエリアT2の値が「0」である場合には、ステップS1719にて、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で役物用表示部44における絵柄の変動表示が終了される。続くステップS1720では、サポート中フラグを格納するとともに、サポート当選フラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート中フラグが格納されている場合には、ステップS1721に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉処理を実行した後に、本電役サポート用処理を終了する。電役開閉制御処理について、図31のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1801にて電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かで判定する。電動役物34aが開放されている場合にはステップS1802に進み、第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。
第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアT2の値が「0」である場合にはステップS1803に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。
その後、ステップS1804では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1ディクリメントした後に、ステップS1805にて第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」か否かを判定する。第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了し、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」である場合には、サポート中フラグを消去した後に、本電役開閉処理を終了する。
一方、電動役物34aが開放中である場合にはステップS1801にて肯定判定をし、ステップS1807に進む。ステップS1807では、第2タイマエリアT2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアT2が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアT2が「0」である場合には、ステップS1808にて、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。
その後、ステップS1809にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1810にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1811にて第2タイマエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。一方、開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1812にて第2タイマエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
<音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について>
次に、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について、図32のブロック図を参照して以下に説明する。
音声ランプ制御装置82に設けられた音声ランプ制御基板241には、MPU242が搭載されている。MPU242は、当該MPU242により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM243と、そのROM243内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM244と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。なお、MPU242に対してROM243及びRAM244が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU242には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU242の入力側には主制御装置81が接続されている。主制御装置81からは、既に説明した、作動入賞コマンド、シフト時コマンド、特別有利開始コマンド、特別有利終了コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)を受信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、オープニングコマンド、エンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)を受信する。
MPU242の出力側には、既に説明したように、可変表示ユニット36に設けられた各保留ランプ部45〜47及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部63やスピーカ部64が接続されているとともに、表示制御装置212が接続されている。
ROM243には、主制御装置81から受信した作動入賞コマンドに含まれた情報が保留報知に対応した情報であるか否かを判定する上で参照される保留報知用テーブル記憶エリア245と、表示制御装置212に出力するための各種コマンドが記憶されたコマンド情報記憶エリア246と、各遊技回における演出の内容を決定する上で参照される演出内容テーブル記憶エリア247とが設定されている。また、RAM244には、主制御装置81から受信したコマンドを一旦記憶しておくためのコマンド格納エリア248と、各保留ランプ部45〜47の発光制御を行う上で用いられる保留カウンタエリア249と、各種制御処理を実行する上で用いられるその他フラグ格納エリア250とが設定されている。なお、コマンド格納エリア248は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
表示制御装置212は、プログラムROM253及びワークRAM254が複合的にチップ化された素子であるMPU252と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)255と、キャラクタROM256と、ビデオRAM257とがそれぞれ搭載された表示制御基板251を備えている。なお、MPU252に対してプログラムROM253及びワークRAM254が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU252は、音声ランプ制御装置82から、保留表示制御を行うための保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)、図柄の変動表示を行うための遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)、開閉実行モード中の動画表示を行うための開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)などを受信する。そして、それら受信したコマンドを解析し又は受信したコマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP255の制御(具体的にはVDP255に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM253は、MPU252により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。プログラムROM253には、保留表示において所定の報知を実行するか否かを抽選する上で参照される報知発生抽選用テーブル記憶エリア261と、上記所定の報知の実行に際して報知内容を特定報知内容とするか否かを抽選する上で参照される個別報知抽選用テーブル記憶エリア262とが設定されている。
ワークRAM254は、MPU252による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。ワークRAM254には、音声ランプ制御装置82から受信したコマンドを一旦記憶しておくためのコマンド格納エリア263と、MPU252において上作動口33の保留個数及び下作動口34の保留個数をカウントするための保留カウンタエリア264と、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ga及び第2保留表示領域Gb(図8(b)参照)の各単位保留表示領域Ga1〜Ga4,Gb1〜Gb4に表示させる画像をVDP255に指示するための情報を記憶するための保留表示情報設定用エリア265と、上記所定の報知を実行するか否かを抽選する上での抽選用取得情報を生成するための報知発生抽選用カウンタエリア266と、上記所定の報知の実行に際して報知内容を特定報知内容とするか否かを抽選する上での抽選用取得情報を生成するための個別報知抽選用カウンタエリア267と、各種制御処理を実行する上で用いられるその他フラグ格納エリア268とが設定されている。なお、コマンド格納エリア263は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
VDP255は、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP255はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP255は、MPU252、ビデオRAM257等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM257に記憶させる画像データを、キャラクタROM256から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM256は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM256には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。キャラクタROM256には、上記データの一部として、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ga及び第2保留表示領域Gbに表示させるための画像データが格納された保留用画像データ記憶エリア269が設定されている。
なお、キャラクタROM256を複数設け、各キャラクタROM256に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM253に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM256に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM257は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM257の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。ビデオRAM257には、第1保留表示領域Gaに対応した第1保留表示用エリア271と、第2保留表示領域Gbに対応した第2保留表示用エリア281とが設定されている。
第1保留表示用エリア271には、第1保留表示領域Gaにおける第1〜第4単位保留表示領域Ga1〜Ga4と1対1で対応するように、第1単位エリア272、第2単位エリア273、第3単位エリア274、第4単位エリア275が設定されている。第1保留表示領域Gaの各単位保留表示領域Ga1〜Ga4では、各単位エリア272〜275に書き込まれたデータに応じた画像が表示される。なお、データが設定されていない単位エリア272〜275に対応した単位保留表示領域Ga1〜Ga4では、何ら画像が表示されない又は図柄表示装置41の表示画面における背景画像が表示される。
第2保留表示用エリア281には、第2保留表示領域Gbにおける第1〜第4単位保留表示領域Gb1〜Gb4と1対1で対応するように、第1単位エリア282、第2単位エリア283、第3単位エリア284、第4単位エリア285が設定されている。第1保留表示領域Gbの各単位保留表示領域Gb1〜Gb4では、各単位エリア282〜285に書き込まれたデータに応じた画像が表示される。なお、データが設定されていない単位エリア282〜285に対応した単位保留表示領域Gb1〜Gb4では、何ら画像が表示されない又は図柄表示装置41の表示画面における背景画像が表示される。
<音声ランプ制御装置82にて実行されるコマンド対応処理について>
次に、音声ランプ制御装置82のMPU242にて実行されるコマンド対応処理を、図33のフローチャートを参照しながら説明する。ここで、主制御装置81から受信したコマンドは、コマンドを受信した際に起動されるコマンド格納処理によりRAM244のコマンド格納エリア248に格納される。コマンド対応処理はMPU242において定期的に(例えば、2msec周期で)起動され、コマンド格納エリア248に格納されているコマンドに対応した各種制御を実行するための処理である。
コマンド対応処理では、先ずステップS1901にて、コマンド格納エリア248に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが作動入賞コマンドであるか否かを判定し、作動入賞コマンドである場合にはステップS1902にて、その格納されている作動入賞コマンドに対応した処理を実行するための第1対応処理を実行した後に、本コマンド対応処理を終了する。
ここで、第1対応処理について、図34のフローチャートを参照しながら説明する。
第1対応処理では、先ずステップS2001にて、今回受信した作動入賞コマンドに上作動口33への遊技球の入賞に対応した情報が含まれているか否かを判定する。つまり、今回受信した作動入賞コマンドが、上作動口33への遊技球の入賞を契機として主制御装置81から送信されたコマンドであるか否かを判定する。上作動口33への遊技球の入賞を契機として送信されたコマンドである場合には、ステップS2002〜ステップS2013の第1保留増加時用処理を実行する。一方、下作動口34への遊技球の入賞を契機として送信されたコマンドである場合には、ステップS2014〜ステップS2015の第2保留増加時用処理を実行する。
第1保留増加時用処理では、先ずステップS2002にて、RAM244の保留カウンタエリア249に保留記憶されている音声側第1保留記憶数IaN1を1インクリメントする。当該音声側第1保留記憶数IaN1は第1保留ランプ部45に対応しており、音声側第1保留記憶数IaN1に応じて第1保留ランプ部45が点灯制御される。第1保留ランプ部45は、左側から順次点灯されるようになっており、例えば音声側第1保留記憶数IaN1が1であれば左端の第1保留ランプ部45が点灯され、音声側第1保留記憶数IaN1が4であれば右端までの第1保留ランプ部45が点灯されるようになっている。
続くステップS2003では、今回受信した作動入賞コマンドに含まれている情報に基づいて、当該作動入賞コマンドに係る主制御装置81における保留情報が報知対象の大当たり結果に対応したものであるか否か及びその報知対象の大当たり結果の種別を特定するための保留報知用の特定処理を実行する。つまり、先ず作動入賞コマンドに含まれている大当たり乱数カウンタC1の値の情報と、大当たり種別カウンタC2の値の情報とを把握する。その後、ROM243の保留報知用テーブル記憶エリア245を参照して、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報及び大当たり種別カウンタC2の値の情報が、報知対象の大当たり結果に対応しているか否かを特定するとともに、対応している場合にはその報知対象の大当たり結果の種別を特定する。そして、その特定結果を、MPU242のレジスタに一時記憶させる。
この点、MPU242は、保留報知特定用情報を把握するための把握処理実行機能と、その把握した保留報知特定用情報が報知対象の大当たり結果に対応した情報と一致しているか否かを特定するための大当たり結果対応特定機能と、報知対象の大当たり結果に対応していると特定した場合に報知対象の大当たり結果の種別を特定するための種別特定機能と、その報知対象の大当たり結果の種別を記憶するための種別記憶機能とを備えている。
ステップS2003の具体的な処理内容について、概略を説明する。上記のとおり、大当たり結果対応特定及び種別特定を行う上では、ROM243の保留報知用テーブル記憶エリア245が参照される。ここで、保留報知用テーブル記憶エリア245について、図35を用いて説明する。
保留報知用テーブル記憶エリア245は、図35(a)に示す第1テーブルと、図35(b)に示す第2テーブルとを備えている。第1テーブルでは、大当たり乱数カウンタC1の値と、第1特定結果とが対応付けられている。そして、大当たり乱数カウンタC1の値が、主制御装置81における当否抽選において低確率モード及び高確率モードのいずれにおいても大当たり当選となる値である場合には、第1特定結果が共通大当たり結果となるように設定されており、大当たり乱数カウンタC1の値が、主制御装置81における当否抽選において高確率モードにおいてのみ大当たり当選となる値である場合には、第1特定結果が確変時専用大当たり結果(すなわち、高確率時専用大当たり結果)となるように設定されており、大当たり乱数カウンタC1の値が上記以外の値である場合には、第1特定結果が報知対象外結果となるように設定されている。
また、第2テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値と、第2特定結果とが対応付けられている。そして、大当たり種別カウンタC2の値が、主制御装置81における第1結果表示部用の振分テーブル(上作動口33に対応した振分テーブル)において通常大当たり結果となる値である場合には、第2特定結果が通常大当たり結果となるように設定されており、大当たり種別カウンタC2の値が、主制御装置81における第1結果表示部用の振分テーブル(上作動口33に対応した振分テーブル)において15R確変大当たり結果となる値である場合には、第2特定結果が15R確変大当たり結果となるように設定されており、大当たり種別カウンタC2の値が上記以外の値である場合には、第2特定結果が報知対象外結果となるように設定されている。
つまり、報知対象の大当たり結果としては、通常大当たり結果と15R確変大当たり結果とが設定されているとともに、報知対象の大当たり結果の種別としては、通常大当たり結果、通常大当たり結果の場合の共通大当たり結果、通常大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果、15R確変大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の共通大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果を設定し得る。但し、本パチンコ機10では、上記のうち、通常大当たり結果、15R確変大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の共通大当たり結果、及び15R確変大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果の4種類が報知対象の大当たり結果として設定されている。
ステップS2003では、上記第1テーブルを参照して、今回受信した作動入賞コマンドに含まれている情報のうち、大当たり乱数カウンタC1の値の情報がいずれの第1特定結果に対応しているかを特定するとともに、上記第2テーブルを参照して、今回受信した作動入賞コマンドに含まれている情報のうち、大当たり種別カウンタC2の値の情報がいずれの第2特定結果に対応しているかを特定する。そして、各々特定した第1特定結果の情報及び第2特定結果の情報をMPU242のレジスタに記憶する。なお、特定した情報がその後の処理において参照できるのであれば、当該情報をMPU242のレジスタに記憶するか否かは任意であり、例えばRAM244に記憶するようにしてもよい。
ここで、保留報知用の特定処理について、図36のフローチャートを参照してより詳細に説明する。
保留報知用の特定処理では、先ずステップS2101にて、今回の作動入賞コマンドに含まれている大当たり乱数カウンタC1の値の情報を把握する。続くステップS2102では、ROM243の保留報知用テーブル記憶エリア245に記憶されている保留報知用テーブルのうち第1テーブルを参照して、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、報知対象の大当たり結果として設定されている共通大当たり結果又は確変時専用大当たり結果のいずれかに対応しているか否かを特定する。
続くステップS2103では、ステップS2102にて第1テーブルを参照した結果が、共通大当たり結果であるか否かを判定する。共通大当たり結果である場合には、ステップS2104にて、MPU242のレジスタに共通大当たり情報を一時記憶させる。その後、ステップS2107に進む。
また、共通大当たり結果でない場合には、ステップS2105に進み、ステップS2102にて第1テーブルを参照した結果が、確変時専用大当たり結果であるか否かを判定する。確変時専用大当たり結果でない場合には、そのまま本特定処理を終了する。確変時専用大当たり結果である場合には、ステップS2106にて、MPU242のレジスタに確変時専用大当たり情報を一時記憶させる。その後、ステップS2107に進む。
ステップS2107では、今回の作動入賞コマンドに含まれている大当たり種別カウンタC2の値の情報を把握する。続くステップS2108では、ROM243の保留報知用テーブル記憶エリア245に記憶されている保留報知用テーブルのうち第2テーブルを参照して、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値の情報が、報知対象の大当たり結果として設定されている通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果のいずれかに対応しているか否かを判定する。
続くステップS2109では、ステップS2108にて第2テーブルを参照した結果が、通常大当たり結果であるか否かを判定する。通常大当たり結果である場合には、ステップS2110にて、MPU242のレジスタに通常大当たり情報を一時記憶させる。その後、本特定処理を終了する。
また、通常大当たり結果でない場合には、ステップS2111に進み、ステップS2108にて第2テーブルを参照した結果が、15R確変大当たり結果であるか否かを判定する。15R確変大当たり結果でない場合には、そのまま本特定処理を終了する。15R確変大当たり結果である場合には、ステップS2112にて、MPU242のレジスタに15R確変大当たり情報を一時記憶させる。その後、本特定処理を終了する。
第1対応処理(図34)の説明に戻り、ステップS2003にて保留報知用の特定処理を実行した後は、ステップS2004以降の処理を実行する。この場合、ステップS2004では、MPU242のレジスタに記憶されている第1特定結果の情報及び第2特定結果の情報に基づいて、報知対象の大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、共通大当たり情報又は確変時専用大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定するとともに、いずれかの情報が記憶されている場合には通常大当たり情報又は15R確変大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定する。
報知対象の大当たり結果である場合には、ステップS2005にて、直前のステップS2002において更新した音声側第1保留記憶数IaN1の値によって、今回受信したコマンドに対応した保留個数の情報を特定し、その特定した保留個数の情報をRAM244に設けられた消去用カウンタエリアに設定する。続くステップS2006では、RAM244のその他フラグ格納エリア250における大当たり保留フラグ格納エリア(大当たり保留情報記憶手段)に大当たり保留フラグ(大当たり保留情報)が格納されているか否かを判定する。大当たり保留フラグが格納されている場合には、後述するステップS2013の処理に進み、大当たり保留フラグが格納されていない場合には、ステップS2007にて大当たり保留フラグを格納する。
ここで、大当たり保留フラグとは、主制御装置81に保留記憶されている上作動口33への入賞に係る保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合に、それを音声ランプ制御装置82のMPU242にて特定するための情報である。また、消去用カウンタエリアは、大当たり保留フラグを格納した場合にその大当たり保留フラグを消去するタイミングを特定するための計測手段である。当該消去用カウンタエリアに設定された保留個数の情報は、後述するように、上側保留減少コマンドを送信するたびに1ディクリメントされるように更新され、更新後において消去用カウンタエリアに記憶されている情報が初期値である「0」となっている場合に、大当たり保留フラグの消去処理が実行される。
その後、ステップS2008では、MPU242のレジスタに記憶されている第2特定結果の情報に基づいて、15R確変大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、15R確変大当たり情報が記憶されているか否かを判定する。また、ステップS2009では、MPU242のレジスタに記憶されている第1特定結果の情報に基づいて、確変時専用大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、通常大当たり情報又は15R確変大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定するとともに、いずれかの情報が記憶されている場合には確変時専用大当たり情報が記憶されているか否かを判定する。
その結果、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果である場合には、ステップS2009において肯定判定をし、ステップS2010に進む。ステップS2010では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から第1保留増加コマンドを選定し、当該第1保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第1対応処理を終了する。
また、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果でない場合には、ステップS2009において否定判定をし、ステップS2011に進む。ステップS2011では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から第2保留増加コマンドを選定し、当該第2保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第1対応処理を終了する。
また、通常大当たり結果である場合には、ステップS2008において否定判定をし、ステップS2012に進む。ステップS2012では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から第3保留増加コマンドを選定し、当該第3保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第1対応処理を終了する。
また、報知対象外結果である場合には、ステップS2004において否定判定をし、ステップS2013に進む。また、大当たり保留フラグが格納されている場合には、ステップS2006において肯定判定をし、ステップS2013に進む。ステップS2013では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から第4保留増加コマンドを選定し、当該第4保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第1対応処理を終了する。
ここで、大当たり保留フラグが格納されている場合には、報知対象の大当たり結果であったとしてもステップS2006にて肯定判定をし、報知対象の大当たり結果でないと判定された場合に送信されるコマンドと同様の第4保留増加コマンドを送信する。これにより、既に主制御装置81に保留記憶されている上作動口33への入賞に係る保留情報の中に大当たり当選に対応した保留情報が含まれている状況において、上作動口33への新たな入賞に基づき取得した保留情報が大当たり当選に対応していたとしても、保留報知を行う上での各種設定は行われない。
また、第2保留増加時用処理では、先ずステップS2014にて、RAM244の保留カウンタエリア249に保留記憶されている音声側第2保留記憶数IbN1を1インクリメントする。当該音声側第2保留記憶数IbN1は第2保留ランプ部46に対応しており、音声側第2保留記憶数IbN1に応じて第2保留ランプ部46が点灯制御される。第2保留ランプ部46は、左側から順次点灯されるようになっており、例えば音声側第2保留記憶数IbN1が1であれば左端の第2保留ランプ部46が点灯され、音声側第2保留記憶数IbN1が4であれば右端までの第2保留ランプ部46が点灯されるようになっている。
続くステップS2015では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から下側保留増加コマンドを選定し、当該下側保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第1対応処理を終了する。
コマンド対応処理(図33)の説明に戻り、コマンド格納エリア248に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが作動入賞コマンドでない場合には、ステップS1901にて否定判定をし、ステップS1903に進む。ステップS1903では、今回の読み出し対象のコマンドがシフト時コマンドであるか否かを判定し、シフト時コマンドである場合にはステップS1904にて、その格納されているシフト時コマンドに対応した処理を実行するための第2対応処理を実行した後に、本コマンド対応処理を終了する。
ここで、第2対応処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。
第2対応処理では、先ずステップS2201にて、今回受信したシフト時コマンドに上作動口33に対応していることの情報が含まれているか否かを判定する。つまり、今回受信したシフト時コマンドが、主制御装置81において上作動口33に対応した第1結果表示部用保留エリアRaに対するデータのシフトを契機として送信されたコマンドであるか否かを判定する。上作動口33に対応した第1結果表示部用保留エリアRaに対するデータのシフトを契機として送信されたコマンドである場合には、ステップS2202〜ステップS2204の第1保留減少時用処理を実行する。一方、下作動口34に対応した第2結果表示部用保留エリアRbに対するデータのシフトを契機として送信されたコマンドである場合には、ステップS2205〜ステップS2206の第2保留減少用処理を実行する。
第1保留減少用処理では、先ずステップS2202にて、RAM244の保留カウンタエリア249に保留記憶されている音声側第1保留記憶数IaN1を1ディクリメントする。この場合、音声側第1保留記憶数IaN1に応じて第1保留ランプ部45が消灯制御される。この消灯制御では、上記点灯制御とは逆に、第1保留ランプ部45が右側から順に消灯されるようになっている。
続くステップS2203では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から上側保留減少コマンドを選定し、当該上側保留減少コマンドを表示制御装置212に送信する。
続くステップS2204では、フラグ消去用処理を実行する。当該フラグ消去用処理では、RAM244に大当たり保留フラグが格納されているか否かを判定し、大当たり保留フラグが格納されている場合には、RAM244に設けられた消去用カウンタエリアに記憶されている情報を1ディクリメントするように更新する。そして、その更新の結果、消去用カウンタエリアの値が「0」である場合には、大当たり保留フラグを消去する。ステップS2204の処理を実行した後に、本第2対応処理を終了する。
第2保留減少用処理では、先ずステップS2205にて、RAM244の保留カウンタエリア249に保留記憶されている音声側第2保留記憶数IbN1を1ディクリメントする。この場合、音声側第2保留記憶数IbN1に応じて第2保留ランプ部46が消灯制御される。この消灯制御では、上記点灯制御とは逆に、第2保留ランプ部46が右側から順に消灯されるようになっている。
続くステップS2206では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から下側保留減少コマンドを選定し、当該下側保留減少コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第2対応処理を終了する。
コマンド対応処理(図33)の説明に戻り、コマンド格納エリア248に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドがシフト時コマンドでない場合には、ステップS1903にて否定判定をし、ステップS1905に進む。ステップS1905では、今回の読み出し対象のコマンドが特別有利開始コマンド又は特別有利終了コマンドのいずれかであるか否かを判定し、特別有利開始コマンド又は特別終了コマンドである場合にはステップS1906にて、その格納されているコマンドに対応した処理を実行するための第3対応処理を実行した後に、本コマンド対応処理を終了する。
第3対応処理では、特別有利開始コマンドを受信している場合には、遊技状態が特別有利遊技状態であることをMPU242において特定し、特別有利終了コマンドを受信している場合には、遊技状態が特別有利遊技状態でないことをMPU242において特定する。また、特別有利開始コマンドを受信している場合には、そのままの情報形態を維持したコマンド、すなわち特別有利開始コマンドを表示制御装置212に送信する。また、特別有利終了コマンドを受信している場合には、そのままの情報形態を維持したコマンド、すなわち特別有利終了コマンドを表示制御装置212に送信する。
コマンド対応処理(図33)の説明に戻り、コマンド格納エリア248に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが特別有利系コマンドでない場合には、ステップS1905にて否定判定をし、ステップS1907に進む。ステップS1907では、今回の読み出し対象のコマンドが他に存在しているか否かを判定する。読み出し対象のコマンドが存在していない場合には、そのまま本コマンド対応処理を終了する。読み出し対象のコマンドが存在している場合には、ステップS1908にて、その格納されているコマンドに対応した処理を実行するための第4対応処理を実行した後に、本コマンド対応処理を終了する。
ここで、第4対応処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。
第4対応処理では、先ず、ステップS2301にて、変動開始コマンド及び種別コマンドを主制御装置81から受信したか否かを判定する。変動開始コマンド及び種別コマンドを受信している場合には、ステップS2302にて、受信した種別コマンドに非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれかが発生する旨の情報が含まれているか否かを判定する。非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれかが発生する場合には、ステップS2303にて、ROM243の演出内容テーブル記憶エリア247に記憶されている共通演出内容テーブルを参照して、変動開始コマンドに含まれている変動表示時間の情報などに対応した演出内容を決定し、ステップS2304にてその演出内容を設定する。その後、本第4対応処理を終了する。
この場合に、演出内容には、表示ランプ部63の発光態様及びスピーカ部64の出力態様が含まれるとともに、図柄表示装置41での図柄の変動態様が含まれている。図柄の変動態様としては、図柄の変動表示時間、リーチ表示の発生の有無、リーチ表示の開始タイミング、リーチ演出の種類、最終停止図柄の組み合わせの情報などが含まれる。ステップS2304にて設定された演出内容に応じて各遊技回の演出が実行される。このうち、図柄表示装置41での図柄の変動態様は、表示内容コマンドとして表示制御装置212に送信される。表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、各遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
ここで、上記のとおり特別外れ結果となる場合及び非明示2R確変大当たり結果となる場合で、共通演出内容テーブルを参照することで、両遊技結果となる場合における図柄表示装置41での図柄の変動表示態様を共通化させることが可能となる。具体的には、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間、リーチ演出の態様、最終的に停止表示される図柄の組み合わせ等を共通化させることが可能となる。ちなみに、本パチンコ機10では、特別外れ結果となる場合及び非明示2R確変大当たり結果となる場合には、同一の番号が付された図柄の組み合わせが停止表示されるのではなく、異なる番号が付された図柄の組み合わせが停止表示される。この場合に、その図柄の組み合わせは、通常外れ結果となる場合においても停止表示され得る図柄の組み合わせとなっている。但し、これに限定されることはなく、通常外れ結果となる場合においては停止表示されない、共通表示用の図柄の組み合わせとしてもよい。
上記のように図柄の変動表示態様を共通化させることで、通常遊技状態下で非明示2R確変大当たり結果となる場合及び特別外れ結果となる場合は、可変入賞装置32の挙動及び下作動口34の電動役物34aの挙動といった各可動物の挙動が共通化するだけでなく、演出用の表示における挙動も共通化することとなる。これにより、通常遊技状態下において低頻度入賞モードである開閉実行モードが発生した場合には、その後に当否抽選モードが高確率モードに移行しているか否かを遊技者に想像させることが可能となる。
なお、既に説明したとおり、15R確変大当たり結果となる場合には、同一の奇数の番号が付された図柄の組み合わせが停止表示され、通常大当たり結果となる場合には、同一の偶数の番号が付された図柄の組み合わせが停止表示される。但し、前者において、一旦、同一の偶数の番号が付された図柄の組み合わせを停止表示した後に、その遊技回において又はその後の開閉実行モード中において同一の奇数の番号が付された図柄の組み合わせに停止表示の内容を切り換える演出が発生し得る構成としてもよい。さらにまた、明示2R確変大当たり結果となる場合には、特別外れ結果となる場合及び非明示2R確変大当たり結果となる場合とは異なる態様で、異なる番号が付された図柄の組み合わせが停止表示される。
一方、今回の遊技回の遊技結果が非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれでもない場合には、ステップS2302にて否定判定をし、ステップS2305に進む。ステップS2305では、ROM243の演出内容テーブル記憶エリア247に記憶されているその他の演出内容テーブルを参照して、変動開始コマンドに含まれている変動表示時間の情報などに対応した演出内容を決定し、ステップS2306にてその演出内容を設定する。その後、本第4対応処理を終了する。
なお、上記その他の演出内容テーブルは、各遊技結果毎に異なるものとしてもよく、一部又は全部が共通しているものとしてもよい。また、下作動口34に設けられた電動役物34aのサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かにより、参照する演出内容テーブルを変更してもよい。この場合、通常遊技状態下で、非明示2R確変大当たり結果となった場合及び特別外れ結果となった場合で、その後の遊技回における図柄表示装置41での図柄の変動表示態様を共通化させることが可能となる。また、当否抽選モードが高確率モードであるか否かにより、参照する演出内容テーブルを変更してもよい。この場合、例えば、低確率モードと高確率モードとで、選択され易いリーチ表示の内容を異ならせることで、通常遊技状態下で、非明示2R確変大当たり結果となった場合及び特別外れ結果となった場合で、その後の遊技回における図柄表示装置41での図柄の変動表示態様を若干異ならせることが可能となり、図柄表示装置41にて発生するリーチ表示の内容から高確率モードであるか否かを遊技者に予測させることが可能となる。但し、この場合であっても、非明示2R確変大当たり結果となった場合及び特別外れ結果となった場合で変動表示時間を同一としてもよい。
変動開始コマンド及び種別コマンドを受信していない場合には、ステップS2307にてオープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。オープニングコマンドを受信している場合には、ステップS2308にてオープニング演出を設定した後に、本第4対応処理を終了する。当該オープニング演出の設定に際しては、高頻度入賞モードである場合と低頻度入賞モードである場合とで設定される演出内容が異なっている。
具体的には、高頻度入賞モードである場合には、開閉実行モードのオープニング用の演出内容を設定する。この場合、図柄表示装置41の表示内容としてはオープニング動画の設定が行われる。また、低頻度入賞モードである場合には、低頻度入賞モードにおける開閉実行モード用の演出内容を設定する。この場合、図柄表示装置41の表示内容としては、開閉実行モードの開始から終了に至るまでの一連の動画の設定が行われる。なお、当該動画の設定は、少なくとも非明示2R確変大当たり結果の場合と特別外れ結果の場合とで共通していればよく、明示2R確変大当たり結果の場合には、異なる動画の設定が行われてもよい。
オープニングコマンドを受信していない場合には、ステップS2309にてエンディングコマンドを受信しているか否かを判定する。エンディングコマンドを受信している場合には、ステップS2310にてエンディング演出を設定した後に、本第4対応処理を終了する。当該エンディング演出の設定は、高頻度入賞モードである場合のみ行われる。この場合、図柄表示装置41の表示内容としてはエンディング動画の設定が行われる。
エンディングコマンドを受信していない場合には、ステップS2311にてその他の設定処理を実行した後に本第4対応処理を終了する。その他の設定処理では、例えば、高頻度入賞モードであることを条件として、開放コマンドに対応した演出内容の設定及び閉鎖コマンドに対応した演出内容の設定を行う。また、変動終了コマンドを受信している場合には、図柄表示装置41において既に停止表示されている停止結果が確定表示されるように、表示制御装置212に対してコマンドを送信する。
<表示制御装置212にて実行される保留報知制御処理について>
次に、表示制御装置212のMPU252にて実行される保留報知制御処理を、図39のフローチャートを参照しながら説明する。保留報知制御処理は、MPU252において繰り返し実行される複数種の処理のうちの一部の処理であり、概ね所定周期(例えば、2msec周期)で起動される。そして、当該保留報知制御処理では、コマンド格納エリア263に格納されているコマンドのうち保留表示制御用コマンドに対応した処理を実行する。なお、音声ランプ制御装置82から受信したコマンドは、コマンドを受信した際に起動されるコマンド格納処理によりワークRAM254のコマンド格納エリア263に格納される。
保留報知制御処理では、先ずステップS2401にて、コマンド格納エリア263に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが保留増加コマンドであるか否かを判定し、保留増加コマンドである場合にはステップS2402〜ステップS2410にて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ga及び第2保留表示領域Gb(図8(b)参照)の各単位保留表示領域Ga1〜Ga4,Gb1〜Gb4に表示させる画像をVDP255に指示するための情報を設定する保留増加時用設定処理を実行する。
当該保留増加時用設定処理では、ワークRAM254の保留表示情報設定用エリア265に対する保留表示情報の設定を行う。ここで、当該保留表示情報設定用エリア265について、図40を用いて説明する。
図40に示すように、保留表示情報設定用エリア265は、第1保留表示領域Gaに対応した第1保留表示情報設定用エリア291と、第2保留表示領域Gbに対応した第2保留表示情報設定用エリア294とを備えている。
第1保留表示情報設定用エリア291に設定された保留表示情報は、MPU252において繰り返し実行される複数種の処理のうちの一部の処理である内部コマンド(内部指示情報)の出力処理においてVDP255に出力され、当該VDP255では当該内部コマンドに対応した画像データをキャラクタROM256の保留用画像データ記憶エリア269から選定し、ビデオRAM257の第1保留表示用エリア271に対して設定する。これにより、第1保留表示領域Gaの各単位保留表示領域Ga1〜Ga4において保留用画像が表示される。なお、内部コマンドの出力処理については、後に詳細に説明する。
第1保留表示情報設定用エリア291には、第1単位設定エリア〜第4単位設定エリアの組み合わせが2組設けられている。つまり、第1保留表示情報設定用エリア291は、保留報知許容用エリア292と、保留報知不可用エリア293とを備えており、それぞれに対して1組の第1単位設定エリア〜第4単位設定エリア292a〜292d,293a〜293dが設けられている。
ここで、上作動口33に対応した第1保留表示領域Gaにおける保留表示の状態として、本パチンコ機10では、主制御装置81に記憶されている保留情報が報知対象の大当たり結果に対応した情報である場合にそれを報知し得る保留報知許容状態と、上記報知が不可となる保留報知不可状態とが設定されている。
保留報知許容用エリア292には、上記保留報知許容状態においてビデオRAM257の第1保留表示用エリア271に設定する画像データを特定するための保留表示情報が設定される。そして、保留報知許容状態では、後述する内部コマンドの出力処理において保留報知許容用エリア292に設定されている保留表示情報がVDP255に出力される。そして、第1単位設定エリア292aに設定された保留表示情報に対応した画像データが第1単位エリア272に設定され、第2単位設定エリア292bに設定された保留表示情報に対応した画像データが第2単位エリア273に設定され、第3単位設定エリア292cに設定された保留表示情報に対応した画像データが第3単位エリア274に設定され、第4単位設定エリア292dに設定された保留表示情報に対応した画像データが第4単位エリア275に設定される。
保留報知不可用エリア293には、上記保留報知不可状態においてビデオRAM257の第1保留表示用エリア271に設定する画像データを特定するための保留表示情報が設定される。そして、保留報知不可状態では、後述する内部コマンドの出力処理において保留報知不可用エリア293に設定されている保留表示情報がVDP255に出力される。そして、第1単位設定エリア293aに設定された保留表示情報に対応した画像データが第1単位エリア272に設定され、第2単位設定エリア293bに設定された保留表示情報に対応した画像データが第2単位エリア273に設定され、第3単位設定エリア293cに設定された保留表示情報に対応した画像データが第3単位エリア274に設定され、第4単位設定エリア293dに設定された保留表示情報に対応した画像データが第4単位エリア275に設定される。
また、第2保留表示情報設定用エリア294に設定された保留表示情報は、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力され、当該VDP255では当該内部コマンドに対応した画像データをキャラクタROM256の保留用画像データ記憶エリア269から選定し、ビデオRAM257の第2保留表示用エリア281に対して設定する。これにより、第2保留表示領域Gbの各単位保留表示領域Gb1〜Gb4において保留用画像が表示される。
第2保留表示情報設定用エリア294には、ビデオRAM257の第2保留表示用エリア281における第1単位エリア282〜第4単位エリア285に1対1で対応するように1組の第1単位設定エリア294a〜第4単位設定エリア294dが設けられている。この場合、第1単位設定エリア294aに設定された保留表示情報に対応した画像データが第1単位エリア282に設定され、第2単位設定エリア294bに設定された保留表示情報に対応した画像データが第2単位エリア283に設定され、第3単位設定エリア294cに設定された保留表示情報に対応した画像データが第3単位エリア284に設定され、第4単位設定エリア294dに設定された保留表示情報に対応した画像データが第4単位エリア285に設定される。
さて、保留増加時用設定処理では、先ずステップS2402にて、今回受信した保留増加コマンドに上作動口33への遊技球の入賞に対応した情報が含まれているか否かを判定する。具体的には、今回受信した保留増加コマンドが、第1保留増加コマンド、第2保留増加コマンド、第3保留増加コマンド、第4保留増加コマンドのいずれかであるか否かを判定する。第1〜第4保留増加コマンドのいずれかである場合には、ステップS2402にて肯定判定をし、ステップS2403に進む。
ステップS2403では、ワークRAM254の保留カウンタエリア264に保留記憶されている表示側第1保留記憶数IaN2を1インクリメントする。当該表示側第1保留記憶数IaN2は、保留表示情報設定用エリア265の第1保留表示情報設定用エリア291に対応しており、保留増加コマンドの受信に対して保留表示情報の設定を行う場合には、第1保留表示情報設定用エリア291における表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292d,293a〜293dに対して保留表示情報の設定が行われる。
続くステップS2404では、報知不可用の保留表示情報設定処理を実行する。具体的には、第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知不可用エリア293における第1単位設定エリア293a〜第4単位設定エリア293dのうち、上記ステップS2403にて1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア293a〜293dに対して通常保留表示情報の設定を行う。例えば、表示側第1保留記憶数IaN2が1であれば、第1単位設定エリア293aに対して通常保留表示情報の設定を行い、表示側第1保留記憶数IaN2が4であれば、第4単位設定エリア293dに対して通常保留表示情報の設定を行う。後述する内部コマンドの出力処理において、当該通常保留表示情報がVDP255に出力されることにより、通常保留画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「●」の画像が表示される。
その後、ステップS2405〜ステップS2408では、報知許容用の保留表示情報設定処理を実行する。つまり、ステップS2405では、報知発生抽選処理を実行する。報知発生抽選処理では、先ず、ワークRAM254の報知発生抽選用カウンタエリア266から報知発生抽選用のカウンタ値を読み出す。ここで、報知発生抽選用カウンタエリア266は「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、保留報知制御処理が起動される度に、すなわち約2msec周期で1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、報知発生抽選処理では、プログラムROM253の報知発生抽選用テーブル記憶エリア261に記憶されている報知発生抽選用テーブルを参照して、上記読み出した報知発生抽選用のカウンタ値が報知発生当選に対応しているか否かを判定する。報知発生当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、9/10の確率で報知発生当選となるように報知発生抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS2406では、上記ステップS2405における抽選処理の結果が、報知発生当選か否かを判定する。報知発生当選である場合には、ステップS2407にて、当選時の保留表示情報設定処理を実行する。
当選時の保留表示情報設定処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。ここで、当選時の保留表示情報設定処理では、第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知許容用エリア292における第1単位設定エリア292a〜第4単位設定エリア292dのうち、上記ステップS2403にて1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、今回受信した保留増加コマンドの種類に対応した保留表示情報の設定を行う。例えば、表示側第1保留記憶数IaN2が1であれば、第1単位設定エリア292aに対して保留表示情報の設定を行い、表示側第1保留記憶数IaN2が4であれば、第4単位設定エリア292dに対して保留表示情報の設定を行う。
さて、当選時の保留表示情報設定処理では、先ずステップS2501にて、ワークRAM254のその他フラグ格納エリア268における報知実行フラグ格納エリア(報知実行情報記憶手段)に報知実行フラグ(報知実行情報)が記憶されているか否かを判定する。報知実行フラグは、既に保留報知を行うための情報が保留報知許容用エリア292における単位設定エリア292a〜292dのいずれかに記憶されているか否かをMPU252にて特定するための情報であり、保留報知を行うための情報が設定された場合に格納され、当該情報が消去された場合に消去される。報知実行フラグが格納されている場合には、後述するステップS2517の処理に進み、報知実行フラグが格納されていない場合には、ステップS2502に進む。
ステップS2502では、今回受信している保留増加コマンドが第1保留増加コマンドか否かを判定する。第1保留増加コマンドである場合には、ステップS2503にて報知実行設定処理を実行する。報知実行設定処理では、ワークRAM254に報知実行フラグを格納するとともに、直前のステップS2403において更新した表示側第1保留記憶数IaN2の値によって、今回受信したコマンドに対応した保留個数の情報を特定し、その特定した保留個数の情報をワークRAM254に設けられた消去用カウンタエリアに設定する。消去用カウンタエリアは、保留報知を行うように設定した場合に、その設定に係る保留情報がいずれの遊技回における保留情報に対応しているかをMPU252にて特定するための計測手段である。当該消去用カウンタエリアに設定された保留個数の情報は、後述するように、上側保留減少コマンドを受信するたびに1ディクリメントされるように更新され、更新後において消去用カウンタエリアに記憶されている情報が初期値である「0」となっている場合に、報知実行フラグの消去処理が実行される。
その後、ステップS2504にて個別報知抽選処理を実行する。個別報知抽選処理では、先ず、ワークRAM254の個別報知抽選用カウンタエリア267から個別報知抽選用のカウンタ値を読み出す。ここで、個別報知抽選用カウンタエリア267は「0〜199」のカウンタ値を格納可能に構成されており、保留報知制御処理が起動される度に、すなわち約2msec周期で1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、個別報知抽選処理では、プログラムROM253の個別報知抽選用テーブル記憶エリア262に記憶されている個別報知抽選用テーブルを参照して、上記読み出した個別報知抽選用のカウンタ値が個別報知当選に対応しているか否かを判定する。個別報知当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/2の確率で個別報知当選となるように個別報知抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS2505では、上記ステップS2504における抽選処理の結果が、個別報知当選か否かを判定する。個別報知当選でない場合には、ステップS2506にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、第1報知情報を設定する。当該第1報知情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、第1報知画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「確」の画像が表示される。
一方、個別報知当選である場合には、ステップS2507にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、第2報知情報を設定する。当該第2報知情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、第2報知画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「確専用」の画像が表示される。
ここで、第1保留増加コマンドは、既に説明したように、上作動口33への遊技球の入賞に基づいて、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに新たに格納された保留情報が、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果である場合に、音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に送信されるコマンドである。この場合に、個別報知抽選処理にて個別報知当選となる場合とは、上記保留情報が、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果であることを報知する場合である。一方、個別報知抽選処理にて個別報知当選とならない場合とは、上記保留情報が、15R確変大当たり結果であることのみを報知する場合である。そして、「確専用」の画像は前者の報知に対応しており、「確」の画像は後者の報知に対応している。
今回受信している保留増加コマンドが第1保留増加コマンドでない場合には、ステップS2502にて否定判定をし、ステップS2508にて、今回受信している保留増加コマンドが第2保留増加コマンドであるか否かを判定する。第2保留増加コマンドである場合には、ステップS2509にて報知実行設定処理を実行する。当該報知実行設定処理の内容は、上記ステップS2503と同様である。その後、ステップS2510にて個別報知抽選処理を実行する。当該個別報知抽選処理の内容は、上記ステップS2504と同様である。
続くステップS2511では、上記ステップS2510における抽選処理の結果が、個別報知当選か否かを判定する。個別報知当選でない場合には、ステップS2512にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、上記第1報知情報を設定する。
一方、個別報知当選である場合には、ステップS2513にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、第3報知情報を設定する。当該第3報知情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、第3報知画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「確共通」の画像が表示される。
ここで、第2保留増加コマンドは、既に説明したように、上作動口33への遊技球の入賞に基づいて、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに新たに格納された保留情報が、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果でない場合に、音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に送信されるコマンドである。この場合に、個別報知抽選処理にて個別報知当選となる場合とは、上記保留情報が、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果でないことを報知する場合である。一方、個別報知抽選処理にて個別報知当選とならない場合とは、上記保留情報が、15R確変大当たり結果であることのみを報知する場合である。そして、「確共通」の画像は前者の報知に対応しており、「確」の画像は後者の報知に対応している。
今回受信している保留増加コマンドが第2保留増加コマンドでない場合には、ステップS2508にて否定判定をし、ステップS2514にて、今回受信している保留増加コマンドが第3保留増加コマンドであるか否かを判定する。第3保留増加コマンドである場合には、ステップS2515にて報知実行設定処理を実行する。当該報知実行設定処理の内容は、上記ステップS2503と同様である。
その後、ステップS2516にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、第4報知情報を設定した後に、本当選時の保留表示情報設定処理を終了する。当該第4報知情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、第4報知画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「通」の画像が表示される。
ここで、第3保留増加コマンドは、既に説明したように、上作動口33への遊技球の入賞に基づいて、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに新たに格納された保留情報が、通常大当たり結果である場合に、音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に送信されるコマンドである。したがって、第3保留増加コマンドを受信している場合とは、上記保留情報が、通常大当たり結果であることを報知する場合である。そして、「通」の画像はこの報知に対応している。
今回受信している保留増加コマンドが第3保留増加コマンドでない場合には、今回受信している保留増加コマンドが第4保留増加コマンドであることを意味する。したがって、ステップS2514にて否定判定をし、ステップS2517にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、通常保留表示情報を設定した後に、本当選時の保留表示情報設定処理を終了する。当該通常保留表示情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、通常保留画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「●」の画像が表示される。
また、ステップS2501にて、報知実行フラグが格納されていると判定した場合には、第1保留増加コマンド、第2保留増加コマンド及び第3保留増加コマンドのいずれかを受信しているか否かに関係なくステップS2517に進み、通常保留表示情報を設定する。つまり、既に保留報知を行うように設定されている状況においては、新たに第1保留増加コマンド、第2保留増加コマンド又は第3保留増加コマンドを受信したとしても、報知対象の大当たり結果であることを示す報知を行うための新たな設定は行われない。
保留報知制御処理(図39)の説明に戻り、上記ステップS2405における抽選処理の結果が、報知発生当選でない場合には、ステップS2408にて、外れ時の保留表示情報設定処理を実行する。当該外れ時の保留表示情報設定処理では、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、通常保留表示情報を設定した後に、本当選時の保留表示情報設定処理を終了する。当該通常保留表示情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、通常保留画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「●」の画像が表示される。
また、今回受信した保留増加コマンドに上作動口33への遊技球の入賞に対応した情報が含まれていない場合には、ステップS2402にて否定判定をし、ステップS2409に進む。
ステップS2409では、ワークRAM254の保留カウンタエリア264に保留記憶されている表示側第2保留記憶数IbN2を1インクリメントする。当該表示側第2保留記憶数IbN2は、保留表示情報設定用エリア265の第2保留表示情報設定用エリア294に対応しており、保留増加コマンドの受信に対して保留表示情報の設定を行う場合には、第2保留表示情報設定用エリア294における表示側第2保留記憶数IbN2に対応した単位設定エリア294a〜294dに対して保留表示情報の設定が行われる。
続くステップS2410では、下作動口用の保留表示情報設定処理を実行する。具体的には、第2保留表示情報設定用エリア294における第1単位設定エリア294a〜第4単位設定エリア294dのうち、上記ステップS2409にて1インクリメントした表示側第2保留記憶数IbN2に対応した単位設定エリア294a〜294dに対して通常保留表示情報の設定を行う。例えば、表示側第2保留記憶数IbN2が1であれば、第1単位設定エリア294aに対して通常保留表示情報の設定を行い、表示側第2保留記憶数IbN2が4であれば、第4単位設定エリア294dに対して通常保留表示情報の設定を行う。後述する内部コマンドの出力処理において、当該通常保留表示情報がVDP255に出力されることにより、通常保留画像データが対応する単位エリア282〜285に設定され、第2保留表示領域Gbの対応する単位保留表示領域Gb1〜Gb4において「●」の画像が表示される。
コマンド格納エリア263に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが保留増加コマンドでない場合には、ステップS2401にて否定判定をし、ステップS2411に進む。ステップS2411では、今回の読み出し対象のコマンドが保留減少コマンドであるか否かを判定する。保留減少コマンドである場合にはステップS2412〜ステップS2417にて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ga及び第2保留表示領域Gb(図8(b)参照)の各単位保留表示領域Ga1〜Ga4,Gb1〜Gb4に表示されている画像を、保留情報の減少に合わせてシフトさせるための保留減少時用設定処理を実行する。
保留減少時用設定処理では、先ずステップS2412にて、今回受信した保留減少コマンドに上作動口33に対応した情報が含まれているか否かを判定する。上作動口33に対応した情報が含まれている場合には、ステップS2413にて、ワークRAM254の保留カウンタエリア264に保留記憶されている表示側第1保留記憶数IaN2を1ディクリメントする。
続くステップS2414では、第1シフト処理を実行する。当該第1シフト処理は、第1保留表示情報設定用エリア291における保留報知許容用エリア292の第1単位設定エリア292a〜第4単位設定エリア292dに設定されている保留表示情報を下位エリア側に順にシフトさせるとともに、第1保留表示情報設定用エリア291における保留報知不可用エリア293の第1単位設定エリア293a〜第4単位設定エリア293dに設定されている保留表示情報を下位エリア側に順にシフトさせる処理である。
具体的には、各第1単位設定エリア292a,293aの保留表示情報をクリアするとともに、各第2単位設定エリア292b,293b→各第1単位設定エリア292a,293a、各第3単位設定エリア292c,293c→各第2単位設定エリア292b,293b、各第4単位設定エリア292d,293d→各第3単位設定エリア292c,293cといった具合に各単位設定エリア292a〜292d,293a〜293d内の保留表示情報がシフトされる。
第1シフト処理後における後述する内部コマンドの出力処理において、保留報知許容用エリア292又は保留報知不可用エリア293の各保留表示情報がVDP255に出力されることにより、ビデオRAM257の第1保留表示用エリア271の各単位エリア272〜275の画像データが更新される。これにより、第1保留表示領域Gaの各単位保留表示領域Ga1〜Ga4に表示されている画像も下位側にシフトされる。
続くステップS2415では、フラグ消去用処理を実行する。当該フラグ消去用処理では、ワークRAM254に報知実行フラグが格納されているか否かを判定し、報知実行フラグが格納されている場合には、ワークRAM254に設けられた消去用カウンタエリアに記憶されている情報を1ディクリメントするように更新する。そして、その更新の結果、消去用カウンタエリアの値が「0」である場合には、報知実行フラグを消去する。
一方、今回受信した保留減少コマンドに上作動口33に対応した情報が含まれていない場合には、ステップS2412にて否定判定をし、ステップS2416に進む。ステップS2416では、ワークRAM254の保留カウンタエリア264に保留記憶されている表示側第2保留記憶数IbN2を1ディクリメントする。
続くステップS2417では、第2シフト処理を実行する。当該第2シフト処理は、第2保留表示情報設定用エリア294の第1単位設定エリア294a〜第4単位設定エリア294dに設定されている保留表示情報を下位エリア側に順にシフトさせる処理である。
具体的には、第1単位設定エリア294aの保留表示情報をクリアするとともに、第2単位設定エリア294b→第1単位設定エリア294a、第3単位設定エリア294c→第2単位設定エリア294b、第4単位設定エリア294d→第3単位設定エリア294cといった具合に各単位設定エリア294a〜294d内の保留表示情報がシフトされる。
第2シフト処理後における後述する内部コマンドの出力処理において、第2保留表示情報設定用エリア294の各保留表示情報がVDP255に出力されることにより、ビデオRAM257の第2保留表示用エリア281の各単位エリア282〜285の画像データが更新される。これにより、第2保留表示領域Gbの各単位保留表示領域Gb1〜Gb4に表示されている画像も下位側にシフトされる。
コマンド格納エリア263に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが保留減少コマンドでない場合には、ステップS2411にて否定判定をし、ステップS2418に進む。ステップS2418では、今回の読み出し対象のコマンドが特別有利開始コマンドであるか否かを判定する。
特別有利開始コマンドである場合には、ステップS2419にて、ワークRAM254のその他フラグ格納エリア268に設けられた保留報知許容フラグ格納エリア(保留報知許容情報記憶手段)に保留報知許容フラグ(保留報知許容情報)を格納する又は既に格納されている場合にはその状態を維持した後に、本保留報知制御処理を終了する。保留報知許容フラグが格納された状態、すなわち、遊技状態が特別有利状態である状況又は特別有利状態である遊技回において開閉実行モードに移行した場合にはその開閉実行モードである状況が、上述した保留報知許容状態であり、この場合、後述する内部コマンドの出力処理では、第1保留表示情報設定用エリア291に関して、保留報知許容用エリア292に設定されている各保留表示情報がVDP255に出力される。よって、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaでは、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報の数を明示するための報知が行われるとともに、それら保留情報の内容に応じた保留報知が行われる。換言すれば、保留情報の内容に応じた保留報知が、当否判定の順番が明示された状態で行われる。
一方、特別有利開始コマンドでない場合には、ステップS2420にて、今回の読み出し対象のコマンドが特別有利終了コマンドであるか否かを判定する。特別有利終了コマンドでない場合には、そのまま本保留報知制御処理を終了する。
特別有利終了コマンドである場合には、ステップS2421にて、ワークRAM254のその他フラグ格納エリア268に設けられた保留報知許容フラグ格納エリアから保留報知許容フラグを消去する又は既に格納されていない場合にはその状態を維持した後に、本保留報知制御処理を終了する。保留報知許容フラグが格納されていない状態、すなわち、遊技状態が特別有利状態でない状況及び特別有利状態である遊技回において開閉実行モードに移行した場合でない状況が、上述した保留報知不可状態であり、この場合、後述する内部コマンドの出力処理では、第1保留表示情報設定用エリア291に関して、保留報知不可用エリア293に設定されている各保留表示情報がVDP255に出力される。よって、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaでは、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報の数を明示するための報知が行われるものの、それら保留情報の内容に応じた保留報知は行われない。
<表示制御装置212にて実行される内部コマンドの出力処理について>
次に、表示制御装置212のMPU252にて実行される内部コマンドの出力処理を、図42のフローチャートを参照しながら説明する。内部コマンドの出力処理は、MPU252において繰り返し実行される複数種の処理のうちの一部の処理であり、概ね所定周期(例えば、2msec周期)で起動される。そして、当該内部コマンドの出力処理では、ワークRAM254の保留表示情報設定用エリア265における第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知許容用エリア292、第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知不可用エリア293、第2保留表示情報設定用エリア294の中から、内部コマンドの出力対象とするエリアを特定し、その特定したエリアの第1〜第4単位設定エリアに設定されている各保留表示情報の内容を含む内部コマンドをVDP255に出力するための処理を実行する。
具体的には、先ずステップS2601にて、ワークRAM254に保留報知許容フラグが格納されているか否かを判定する。保留報知許容フラグが格納されている場合、すなわち保留報知許容状態である場合には、ステップS2602にて、内部コマンドの出力対象のエリアが、第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知許容用エリア292であると特定する。そして、当該保留報知許容用エリア292の第1〜第4単位設定エリア292a〜292dにその時点で設定されている各保留表示情報の内容を含む内部コマンドをVDP255に出力する。VDP255では、MPU252から入力した内部コマンドに含まれる各保留表示情報に対応した表示データを、ビデオRAM257の第1保留表示用エリア271における各単位エリア272〜275に設定する。これにより、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaでは、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報の数を明示するための報知が行われるとともに、それら保留情報の内容に応じた保留報知が行われる。換言すれば、保留情報の内容に応じた保留報知が、当否判定の順番が明示された状態で行われる。
ここで、主制御装置81では、上作動口33への遊技球の入賞が発生した場合には、その入賞の発生を特定した場合に作動入賞コマンドを音声ランプ制御装置82に送信する。そして、音声ランプ制御装置82では、2msec周期といった比較的短い周期で上述したコマンド対応処理(図33)を実行しており、作動入賞コマンドを受信した場合には即座にそれに対応した保留増加コマンドが表示制御装置212に送信される。また、表示制御装置212では、上記のとおり、保留報知制御処理及び内部コマンドの出力処理が2msec周期といった比較的短い周期で実行されている。したがって、図柄表示装置41において所定の遊技回における図柄の変動表示が行われている状況で上作動口33に遊技球が入賞した場合には、その図柄の変動表示中に保留報知を開始することが可能である。
一方、保留報知許容フラグが格納されていない場合、すなわち保留報知不可状態である場合には、ステップS2603に進む。ステップS2603では、内部コマンドの出力対象のエリアが、第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知不可用エリア293であると特定する。そして、当該保留報知不可用エリア293の第1〜第4単位設定エリア293a〜293dにその時点で設定されている各保留表示情報の内容を含む内部コマンドをVDP255に出力する。VDP255では、MPU252から入力した内部コマンドに含まれる各保留表示情報に対応した表示データを、ビデオRAM257の第1保留表示用エリア271における各単位エリア272〜275に設定する。これにより、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaでは、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報の数を明示するための報知が行われる。但し、それら保留情報の内容に応じた保留報知は行われない。
ステップS2602又はステップS2603の処理を実行した後は、ステップS2604に進む。ステップS2604では、内部コマンドの出力対象のエリアが、第2保留表示情報設定用エリア294であると特定する。そして、当該第2保留表示情報設定用エリア294の第1〜第4単位設定エリア294a〜294dにその時点で設定されている各保留表示情報の内容を含む内部コマンドをVDP255に出力する。VDP255では、MPU252から入力した内部コマンドに含まれる各保留表示情報に対応した表示データを、ビデオRAM257の第2保留表示用エリア281における各単位エリア282〜285に設定する。これにより、図柄表示装置41の第2保留表示領域Gbでは、主制御装置81の第2結果表示部用保留エリアRbに格納されている保留情報の数を明示するための報知が行われる。但し、保留情報の内容に応じた保留報知は行われない。その後、本内部コマンドの出力処理を終了する。
<図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにて行われる保留報知の様子について>
次に、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにて行われる保留報知の様子について、図43を用いて説明する。なお、既に説明したように、保留報知は保留報知許容状態の場合に行われ、保留報知許容状態とは、遊技状態が特別有利状態である状況又は特別有利状態である遊技回において開閉実行モードに移行した場合の状況である。以下の説明では、遊技状態が特別有利状態、すなわち、主制御装置81における当否抽選モードが高確率モードであって、下作動口34の電動役物34aのサポートモードが高頻度サポートモードである状況を前提として説明を行う。
図43(a)は、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報が、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないこと(共通大当たり結果であること)を保留報知している様子を示す。この場合、上記15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でない保留情報は、上作動口33における2個目の保留情報であるため、第1保留表示領域Gaの第2単位保留表示領域Ga2に「確共通」という保留報知の画像が表示されている。
かかる保留報知の画像が表示されると、遊技者は、当該保留情報に対応した遊技回となった場合には、当否抽選モードが高確率モードであるか低確率モードであるかに関係なく、15R確変大当たり結果が発生することを認識することができる。この場合に、現状の遊技状態は下作動口34の電動役物34aによるサポートモードが高頻度サポートモードであるため、下作動口34への遊技球の入賞が比較的高頻度で発生するとともに、遊技回の開始契機となる保留情報は上作動口33への遊技球の入賞に係る保留情報よりも下作動口34への遊技球の入賞に係る保留情報が優先される。さらにまた、現状の遊技状態は当否抽選モードが高確率モードであるため、下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回が何らかの大当たり結果、具体的には通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果となる確率は比較的高い。
そうすると、遊技者は、上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となる前に下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回で大当たり結果が発生することを期待しながら、下作動口34への入賞を期待して発射ハンドル54を操作するものと考えられる。下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回で大当たり結果が発生すれば、遊技者にとっては1回の特別有利状態で2回の大当たり結果を確保したような状態となるからである。
図43(b)は、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報が、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であることを保留報知している様子を示す。この場合、上記15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果である保留情報は、上作動口33における4個目の保留情報であるため、第1保留表示領域Gaの第4単位保留表示領域Ga4に「確専用」という保留報知の画像が表示されている。
かかる保留報知の画像が表示されると、遊技者は、当該保留情報に対応した遊技回となった場合には、その際の当否抽選モードが高確率モードであれば、15R確変大当たり結果が発生することとなるが、当否抽選モードが低確率モードであれば、大当たり結果が発生しないことを認識することができる。つまり、現状の特別有利状態において上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となれば、15R確変大当たり結果が確実に発生する一方、下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回において通常大当たり結果が発生した後に上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となれば、得られる機会があった15R確変大当たり結果が得られないことを認識することができる。
そうすると、遊技者は、上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となる前に他の大当たり結果が発生してしまわないようにすべく、下作動口34への新たな遊技球の入賞が発生しないように発射ハンドル54の操作を中止するものと考えられる。
図43(c)は、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報が、15R確変大当たり結果であることを保留報知している様子を示す。この場合、上記15R確変大当たり結果である保留情報は、上作動口33における3個目の保留情報であるため、第1保留表示領域Gaの第3単位保留表示領域Ga3に「確」という保留報知の画像が表示されている。
かかる保留報知の画像が表示されると、遊技者は、現状の特別有利状態において上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となれば、15R確変大当たり結果が確実に発生するが、下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回において通常大当たり結果が発生した後に上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となれば、15R確変大当たり結果が発生するかどうかが不明であると認識することができる。
そうすると、上記保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないと予測した遊技者は、図43(a)の場合のように、下作動口34への遊技球の入賞を期待して発射ハンドル54を操作するものと考えられ、上記保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であると予測した遊技者は、図43(b)の場合のように、発射ハンドル54の操作を中止するものと考えられる。つまり、遊技者の予測に応じた発射ハンドル54の操作が行われることとなり、保留報知を通じた遊技の多様化が図られる。
図43(d)は、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報が、通常大当たり結果であることを保留報知している様子を示す。この場合、上記通常大当たり結果である保留情報は、上作動口33における4個目の保留情報であるため、第1保留表示領域Gaの第4単位保留表示領域Ga4に「通」という保留報知の画像が表示されている。
かかる保留報知の画像が表示されると、遊技者は、少なくとも現状の特別有利状態において上記保留情報に対応した遊技回となった場合には、通常大当たり結果が発生することを判断することができる。特別有利状態において通常大当たり結果が発生すると、高頻度入賞モードの開閉実行モードに移行することとなるものの、当否抽選モードは高確率モードから低確率モードに転落してしまうこととなる。これに対して、下作動口34への遊技球の入賞に基づいて大当たり結果が発生する場合、それは通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果のいずれかとなる。つまり、下作動口34への遊技球の入賞に基づいて大当たり結果が発生すれば、上記保留報知に係る保留情報と同等以上の価値を遊技者は得られることとなる。
そうすると、遊技者は上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となる前に下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回で大当たり結果が発生することを期待しながら、下作動口34への遊技球の入賞を期待して発射ハンドル54を操作するものと考えられる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
下作動口34に対応した第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報が上作動口33に対応した第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留情報よりも優先して当否抽選が行われる構成において、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留情報に応じた保留報知が、当該保留情報の当否抽選となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。かかる保留報知が行われた場合には、遊技者には、保留報知の対象となった保留情報に対して当否抽選が行われるように下作動口34への遊技球の入賞が発生することを期待しながら発射ハンドル54を手動操作する、又は保留報知の対象となった保留情報に対して当否抽選が行われないように下作動口34への遊技球の入賞が発生することを期待しながら発射ハンドル54を手動操作するといった保留報知の内容に応じた意識の変化が生じうる。そして、例えば、発射ハンドル54の操作を中止したり、発射ハンドル54の操作量を若干弱める又は若干強めるといったように、保留報知の内容に応じて発射ハンドル54の操作態様が変更されることがある。これにより、発射ハンドル54を手動操作するという能動的な遊技と、当否抽選の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特別有利状態において保留報知を行うことで、当該保留報知は下作動口34の電動役物34aのサポートモードが高頻度サポートモードである状況において行われる。これにより、例えば、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された上記保留報知に係る保留情報に対して当否抽選が行われてほしくないと考えた場合には、下作動口34への遊技球の入賞が発生し易い態様で発射ハンドル54を手動操作することで、当否抽選が優先されることとなる第2結果表示部用保留エリアRbに保留情報が記憶された状態を継続させ、上記保留報知に係る保留情報に対して当否抽選が行われないようにすることが可能となる。
表示制御装置212のワークRAM254における保留表示情報設定用エリア265には、第1保留表示情報設定用エリア291として、保留報知許容用エリア292と保留報知不可用エリア293とを設け、第1結果表示部用保留エリアRaに新たな保留情報が格納された場合には、当該保留情報に対して当否抽選が行われた場合の当否結果に対応した保留表示情報を保留報知許容用エリア292の対応する単位設定エリア292a〜292dに設定するとともに、保留報知不可用エリア293の対応する単位設定エリア293a〜293dに保留情報の数を明示するための保留表示情報を設定するようにした。また、第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報のシフト処理が実行された場合には、それに合わせて保留報知許容用エリア292及び保留報知不可用エリア293に対して情報のシフト処理を実行するようにした。そして、保留報知許容状態では保留報知許容用エリア292に記憶されている保留表示情報をVDP255に対して出力し、保留報知不可状態では保留報知不可用エリア293に記憶されている保留表示情報をVDP255に対して出力するようにした。これにより、保留報知不可状態から保留報知許容状態に切り換えられた場合には、そのタイミングにおいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留情報について即座に保留報知を行うことが可能となる。
保留報知の対象となっている保留情報よりも先に当否判定の対象となった保留情報について主制御装置81において各結果表示部AS,BSの絵柄の変動表示時間(すなわち、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間)を決定する場合、上記保留報知に係る保留情報の内容を参照することなく上記変動表示時間を決定するようにした。すなわち、変動表示時間を決定する処理(具体的には、ステップS813の処理)において、当該変動表示時間の決定に係る保留情報よりも後に当否抽選の対象となる保留情報に大当たり当選となる情報が含まれているかを参照しないようにした(判定しないようにした)。
例えば、保留報知に係る保留情報が報知対象の大当たり結果に対応した情報である場合には、当該保留情報よりも先に当否判定の対象となる保留情報について、通常よりも長い変動表示時間が選択される構成とすると、保留報知が行われている状況では各遊技回を消化するのに要する時間が長くなってしまい、遊技が間延びしてしまうことが懸念される。その一方、例えば、保留報知に係る保留情報が報知対象の大当たり結果に対応した情報である場合には、当該保留情報よりも先に当否判定の対象となる保留情報について、通常よりも短い変動表示時間が選択される構成とすると、保留報知が行われている状況では各遊技回を消化するのに要する時間が短くなってしまい、パチンコ機10の稼働率が極端に高くなってしまうことが懸念される。これに対して、上記のように保留報知に係る保留情報の内容が参照されることなく上記変動表示時間が決定されるため、保留報知を行う上での構成を良好なものとすることができる。
報知対象の大当たり結果に対応した保留情報であることを示す保留報知を行うように既に設定されている状況では新たに大当たり当選に対応した保留情報が記憶されたとしても、当該保留情報について新たに上記保留報知を行うための設定を行わないようにした。例えば、高確率モードとなっている状況で大当たり当選に対応しているとともに保留報知の実行の対象である保留情報が複数記憶されている状況において、遊技回の開始対象となる順番が先である保留情報が通常大当たり結果に対応しているとともに遊技回の開始対象となる順番が後である保留情報が高確率モードにおいてのみ大当たり当選となる保留情報である状況が発生し得る。このような状況において、前者の保留情報に係る遊技回が終了した後であっても後者の保留情報について保留報知を継続すると、その報知内容は偽の情報となり得る。また、前者の保留情報に係る遊技回が終了した後に、後者の保留情報について保留報知を終了すると、遊技者は大当たり結果が消失してしまったと思い、遊技続行への意欲の減退を招くおそれがある。特に、上記第1の実施の形態と異なり低確率モードにおける大当たり当選に対応した移行情報と高確率モードにおける大当たり当選に対応した移行情報とが重複しない構成においては、上記のような状況は低確率モードにおいて複数の保留報知が同時に行われた場合も発生し得る。さらにまた、複数の保留情報について同時に保留報知を行うようにしながら、上記状況は生じないようにする処理を実行する構成では、処理の複雑化を招くおそれがある。これに対して、既に上記保留報知を行うように設定されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても、当該保留情報について新たに上記保留報知を行うための設定が行われない構成とすることで、上記のような不都合を生じさせることなく保留報知を行うことができる。
既に大当たり当選に対応した保留情報が保留記憶されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても、当該保留情報について保留報知を行うための設定が行われない構成とした。例えば、高確率モードとなっている状況で大当たり当選に対応しているとともに保留報知の実行の対象である保留情報が複数記憶されている状況において、遊技回の開始対象となる順番が先である保留情報が通常大当たり結果に対応しているとともに遊技回の開始対象となる順番が後である保留情報が高確率モードにおいてのみ大当たり当選となる保留情報である状況が発生し得る。このような状況において、前者の保留情報に係る遊技回が終了した後であっても後者の保留情報について保留報知を継続すると、その報知内容は偽の情報となり得る。また、前者の保留情報に係る遊技回が終了した後に、後者の保留情報について保留報知を終了すると、遊技者は大当たり結果が消失してしまったと思い、遊技続行への意欲の減退を招くおそれがある。特に、上記第1の実施の形態と異なり低確率モードにおける大当たり当選に対応した移行情報と高確率モードにおける大当たり当選に対応した移行情報とが重複しない構成においては、上記のような状況は低確率モードにおいて複数の保留報知が同時に行われた場合も発生し得る。さらにまた、複数の保留情報について同時に保留報知を行うようにしながら、上記状況は生じないようにする処理を実行する構成では、処理の複雑化を招くおそれがある。これに対して、既に大当たり当選に対応した保留情報が保留記憶されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても、当該保留情報について保留報知を行うための設定が行われない構成とすることで、上記のような不都合を生じさせることなく保留報知を行うことができる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、保留報知を実行する上で、主制御装置81から音声ランプ制御装置82に送信される情報の内容が異なっている。そして、かかる相違は、主制御装置81のMPU202における情報取得処理の処理内容が上記第1の実施の形態における情報取得処理(図15)の処理内容と異なっていることにより生じている。そこで、本実施の形態における情報取得処理について以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施の形態との相違点について説明し、上記第1の実施の形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図44は、本実施の形態における情報取得処理を示すフローチャートである。
情報取得処理では、ステップS2701〜ステップS2704にて、上記第1の実施の形態における情報取得処理(図15)のステップS301〜ステップS304の処理と同様の処理を実行する。その後、ステップS2705にて保留報知用の確認処理を実行するとともに、ステップS2706にて作動入賞コマンドの設定処理を実行した後に、本情報取得処理を終了する。
次に、上記ステップS2705における保留報知用の確認処理及び上記ステップS2706における作動入賞コマンドの設定処理を説明する。
先ず、ステップS2705における保留報知用の確認処理について、図45のフローチャートを参照しながら説明する。
保留報知用の確認処理では、先ずステップS2801にて、今回の情報取得処理が上作動口33への入賞に基づくものであるか否かを判定する。上作動口33への入賞に基づくものでない場合には、そのまま本保留報知用の確認処理を終了する。上作動口33への入賞に基づくものである場合には、ステップS2802に進む。
ステップS2802では、ステップS2704にてRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納した保留情報のうち、大当たり乱数カウンタC1の値の情報を把握する。続くステップS2803では、ROM203の保留報知用テーブル記憶エリアに記憶されている保留報知用テーブルのうち第1テーブルを参照して、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、報知対象の大当たり結果として設定されている共通大当たり結果又は確変時専用大当たり結果のいずれかに対応しているか否かを特定する。
第1テーブルについて詳細には、図46(a)に示すように、大当たり乱数カウンタC1の値と、第1特定結果とが対応付けられている。そして、大当たり乱数カウンタC1の値が、変動開始処理(図20)にて実行される当否抽選において低確率モード及び高確率モードのいずれにおいても大当たり当選となる値である場合には、第1特定結果が共通大当たり結果となるように設定されており、大当たり乱数カウンタC1の値が、高確率モードにおいてのみ当選となる値である場合には、第1特定結果が確変時専用大当たり結果となるように設定されており、大当たり乱数カウンタC1の値が上記以外の値である場合には、第1特定結果が報知対象外結果となるように設定されている。
ここで、上記第1の実施の形態では、低確率モードにおいて大当たり結果となる値について、大当たり結果に対応した複数の値の間隔が全て同一となるように各値が設定されていたが、本実施の形態では、大当たり結果に対応した複数の値の間隔が異なるように設定されている。換言すれば、任意の一の大当たり結果の値に対応した大当たり乱数カウンタC1の値から当該カウンタC1が特定回数更新された場合に常に他の大当たり結果の値に対応した大当たり乱数カウンタC1の値となる状況が発生しないように、大当たり結果に対応した値が設定されている。これは、高確率モードにおいて大当たり結果となる値についても同様である。
続くステップS2804では、ステップS2803にて第1テーブルを参照した結果が、共通大当たり結果であるか否かを判定する。共通大当たり結果である場合には、ステップS2805にて、MPU202のレジスタに共通大当たり情報を一時記憶させる。その後、ステップS2808に進む。
また、共通大当たり結果でない場合には、ステップS2806に進み、ステップS2803にて第1テーブルを参照した結果が、確変時専用大当たり結果であるか否かを判定する。確変時専用大当たり結果でない場合には、そのまま本確認処理を終了する。確変時専用大当たり結果である場合には、ステップS2807にて、MPU202のレジスタに確変時専用大当たり情報を一時記憶させる。その後、ステップS2808に進む。
ステップS2808では、ステップS2704にてRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納した保留情報のうち、大当たり種別カウンタC2の値の情報を把握する。続くステップS2809では、ROM203の保留報知用テーブル記憶エリアに記憶されている保留報知用テーブルのうち第2テーブルを参照して、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値の情報が、報知対象の大当たり結果として設定されている通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果のいずれかに対応しているか否かを判定する。
第2テーブルについて詳細には、図46(b)に示すように、大当たり種別カウンタC2の値と、第2特定結果とが対応付けられている。そして、大当たり種別カウンタC2の値が、第1結果表示部用の振分テーブルにおいて通常大当たり結果となる値である場合には、第2特定結果が通常大当たり結果となるように設定されており、大当たり種別カウンタC2の値が、第1結果表示部用の振分テーブルにおいて15R確変大当たり結果となる値である場合には、第2特定結果が15R確変大当たり結果となるように設定されており、大当たり種別カウンタC2の値が上記以外の値である場合には、第2特定結果が報知対象外結果となるように設定されている。
続くステップS2810では、ステップS2809にて第2テーブルを参照した結果が、通常大当たり結果であるか否かを判定する。通常大当たり結果である場合には、ステップS2811にて、MPU202のレジスタに通常大当たり情報を一時記憶させる。その後、本確認処理を終了する。
また、通常大当たり結果でない場合には、ステップS2812に進み、ステップS2809にて第2テーブルを参照した結果が、15R確変大当たり結果であるか否かを判定する。15R確変大当たり結果でない場合には、そのまま本確認処理を終了する。15R確変大当たり結果である場合には、ステップS2813にて、MPU202のレジスタに15R確変大当たり情報を一時記憶させる。その後、本確認処理を終了する。
以上のとおり、保留報知用の確認処理では、今回格納された保留情報に含まれる大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、共通大当たり結果又は確変時専用大当たり結果のいずれかに対応しているかが特定されるとともに、今回格納された保留情報に含まれる大当たり種別カウンタC2の値の情報が、通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果のいずれかに対応しているかが特定される。これにより、本パチンコ機10では、報知対象の大当たり結果の種別として、通常大当たり結果、通常大当たり結果の場合の共通大当たり結果、通常大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果、15R確変大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の共通大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果を設定し得る。但し、本パチンコ機10では、上記のうち、通常大当たり結果、15R確変大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の共通大当たり結果、及び15R確変大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果の4種類が報知対象の大当たり結果の種別として設定されている。
なお、保留報知用の特定処理にて特定した情報がその後の処理において参照できるのであれば、当該特定した情報をMPU202のレジスタに記憶するか否かは任意であり、例えばRAM204に記憶するようにしてもよい。
次に、ステップS2706における作動入賞コマンドの設定処理について、図47のフローチャートを参照しながら説明する。
作動入賞コマンドの設定処理では、先ずステップS2901にて、今回の情報取得処理が上作動口33への入賞に基づくものであるか否かを判定する。上作動口33への入賞に基づくものである場合には、ステップS2902〜ステップS2908の第1設定処理を実行する。一方、下作動口34への入賞に基づくものである場合には、ステップS2909の第2設定処理を実行する。
第1設定処理では、先ずステップS2902にて、MPU202のレジスタに記憶されている第1特定結果の情報及び第2特定結果の情報に基づいて、報知対象の大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、共通大当たり情報又は確変時専用大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定するとともに、いずれかの情報が記憶されている場合には通常大当たり情報又は15R確変大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定する。また、ステップS2903では、MPU202のレジスタに記憶されている第2特定結果の情報に基づいて、15R確変大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、15R確変大当たり情報が記憶されているか否かを判定する。また、ステップS2904では、MPU202のレジスタに記憶されている第1特定結果の情報に基づいて、確変時専用大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、通常大当たり情報又は15R確変大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定するとともに、いずれかの情報が記憶されている場合には確変時専用大当たり情報が記憶されているか否かを判定する。
その結果、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果である場合には、ステップS2902〜ステップS2904の全てにおいて肯定判定をし、ステップS2905に進む。ステップS2905では、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている各種コマンドの中から第1作動入賞コマンドを選定し、当該第1作動入賞コマンドを設定する。ここで設定された第1作動入賞コマンドは、通常処理(図17)のステップS501における外部出力処理にて音声ランプ制御装置82に送信される。その後、本設定処理を終了する。
音声ランプ制御装置82では、上記第1作動入賞コマンドを受信することにより、上作動口33への入賞が新たに発生したことを把握するとともに、当該入賞に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であることに対応した情報であることを把握する。また、当該第1作動入賞コマンドを受信することにより、音声ランプ制御装置82は表示制御装置212に第1保留増加コマンドを送信する。表示制御装置212が当該第1保留増加コマンドを受信することにより実行する処理は上記第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果でない場合には、ステップS2902及びステップS2903において肯定判定をするとともに、ステップS2904において否定判定をし、ステップS2906に進む。ステップS2906では、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている各種コマンドの中から第2作動入賞コマンドを選定し、当該第2作動入賞コマンドを設定する。ここで設定された第2作動入賞コマンドは、通常処理(図17)のステップS501における外部出力処理にて音声ランプ制御装置82に送信される。その後、本設定処理を終了する。
音声ランプ制御装置82では、上記第2作動入賞コマンドを受信することにより、上作動口33への入賞が新たに発生したことを把握するとともに、当該入賞に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないことに対応した情報であることを把握する。また、当該第2作動入賞コマンドを受信することにより、音声ランプ制御装置82は表示制御装置212に第2保留増加コマンドを送信する。表示制御装置212が当該第2保留増加コマンドを受信することにより実行する処理は上記第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、通常大当たり結果である場合には、ステップS2902において肯定判定をするとともに、ステップS2903において否定判定をし、ステップS2907に進む。ステップS2907では、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている各種コマンドの中から第3作動入賞コマンドを選定し、当該第3作動入賞コマンドを設定する。ここで設定された第3作動入賞コマンドは、通常処理(図17)のステップS501における外部出力処理にて音声ランプ制御装置82に送信される。その後、本設定処理を終了する。
音声ランプ制御装置82では、上記第3作動入賞コマンドを受信することにより、上作動口33への入賞が新たに発生したことを把握するとともに、当該入賞に係る保留情報が通常大当たり結果であることに対応した情報であることを把握する。また、当該第3作動入賞コマンドを受信することにより、音声ランプ制御装置82は表示制御装置212に第3保留増加コマンドを送信する。表示制御装置212が当該第3保留増加コマンドを受信することにより実行する処理は上記第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、報知対象外結果である場合には、ステップS2902において否定判定をし、ステップS2908に進む。ステップS2908では、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている各種コマンドの中から第4作動入賞コマンドを選定し、当該第4作動入賞コマンドを設定する。ここで設定された第4作動入賞コマンドは、通常処理(図17)のステップS501における外部出力処理にて音声ランプ制御装置82に送信される。その後、本設定処理を終了する。
音声ランプ制御装置82では、上記第4作動入賞コマンドを受信することにより、上作動口33への入賞が新たに発生したことを把握するとともに、当該入賞に係る保留情報が報知対象外結果であることに対応した情報であることを把握する。また、当該第4作動入賞コマンドを受信することにより、音声ランプ制御装置82は表示制御装置212に第4保留増加コマンドを送信する。表示制御装置212が当該第4保留増加コマンドを受信することにより実行する処理は上記第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上詳述した本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態における効果に加え、以下の優れた効果を奏する。
作動入賞コマンドに大当たり乱数カウンタC1の値の情報や大当たり種別カウンタC2の値の情報が含まれている構成においては、主制御装置81と音声ランプ制御装置82とを電気的に接続する信号線(具体的には、複数の信号線の両端に共通のコネクタが設けられたコネクタユニット)を不正に外し、主制御装置81における現状の大当たり乱数カウンタC1の値や大当たり種別カウンタC2の値を取得する不正行為が行われることが想定される。また、かかる不正行為以外にも、主制御装置81と音声ランプ制御装置82とを電気的に接続する信号線に対して不正な基板を接続し、主制御装置81における現状の大当たり乱数カウンタC1の値や大当たり種別カウンタC2の値を取得する不正行為が行われることが想定される。このように、大当たり乱数カウンタC1の値や大当たり種別カウンタC2の値が取得されてしまうと、大当たり当選や15R確変大当たり結果となるタイミングで不正に始動入賞させる不正行為又は始動入賞が発生したと誤検知させる不正行為が行われてしまい、遊技ホールに多大な不利益を及ぼしてしまうことが懸念される。これに対して、大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値をそのまま送信するのではなく、主制御装置81において特定した結果の情報を送信する構成とすることで、上記不正行為の発生を阻止することが可能となる。
主制御装置81から音声ランプ制御装置82に送信される作動入賞コマンドは大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1や15R確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値と1対1で対応しているのではなく、複数種類の大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値及び複数種類の15R確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値を含むようにして各作動入賞コマンドが設定されている。したがって、主制御装置81と音声ランプ制御装置82とを電気的に接続する信号線を不正に外すなどして、作動入賞コマンドの情報が不正に取得されたとしても、その不正に取得された情報がいずれの大当たり乱数カウンタC1の値に対応しているかを特定することが困難なものとすることが可能となるとともに、いずれの大当たり種別カウンタC2の値に対応しているかを特定することが困難なものとすることが可能となる。
また、低確率モードにおいて大当たり結果となる値及び高確率モードにおいて大当たり結果となる値について、任意の一の大当たり結果の値に対応した大当たり乱数カウンタC1の値から当該カウンタC1が特定回数更新された場合に常に他の大当たり結果の値に対応した大当たり乱数カウンタC1の値となる状況が発生しないように、各大当たり結果に対応した値が設定されている。かかる構成によっても、主制御装置81と音声ランプ制御装置82とを電気的に接続する信号線を不正に外すなどして、作動入賞コマンドの情報が不正に取得されたとしても、その不正に取得された情報がいずれの大当たり乱数カウンタC1の値に対応しているかの特定をより困難なものとすることが可能となるとともに、いずれの大当たり種別カウンタC2の値に対応しているかの特定をより困難なものとすることが可能となる。
<第3の実施の形態>
以下、保留報知を行うパチンコ機10における第3の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施の形態との相違点について説明し、同一の構成については基本的にその説明を省略する。
先ず、図48を用いて、本実施の形態における遊技盤24の構成を説明する。
遊技盤24には、上記第1の実施の形態と同様に、一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口33,下作動口34,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部301及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。これら各装置は、メイン表示部301を除いて、上記第1の実施の形態と同様の機械的な構成を有している。
メイン表示部301は、上記第1の実施の形態と異なり、1の表示領域のみが設けられており、かかる表示領域において、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。つまり、上記第1の実施の形態では、上作動口33への入賞と下作動口34への入賞とがそれぞれ区別されており、メイン表示部43には、上作動口33への入賞に基づく内部抽選の結果を明示する領域と、下作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果を明示する領域とがそれぞれ設けられていた。これに対して、本実施の形態では、上作動口33への入賞と下作動口34への入賞とがそれぞれ区別されておらず、メイン表示部301には、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域にて明示される。また、本実施の形態におけるメイン表示部301には、ラウンド表示部が設けられていないが、当該ラウンド表示部が設けられていてもよい。
上記のように上作動口33への入賞と下作動口34への入賞とをそれぞれ区別しないようにしたことに対応させて、本実施の形態では、第2保留ランプ部46が不具備となっている。つまり、保留発光部として、メイン表示部301及び図柄表示装置41に対応した第1保留ランプ部(作動用保留発光部)45と、役物用表示部44に対応した第3保留ランプ部(スルー用保留発光部)47と、が設けられている。遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、第3保留ランプ部47の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
次に、本実施の形態における電気的構成について、図49のブロック図に基づいて説明する。なお、かかる電気的構成の説明を行う上で、図50及び図51を適宜参照する。
本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に、各種検知センサにおける検知結果に基づいて主制御装置81にて各種処理が実行される。この場合に、図50に示すように、主制御装置81には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、乱数初期値カウンタCINI、変動種別カウンタCS及び電動役物開放カウンタC4といった各種カウンタが設けられているとともに、主制御装置81のRAM204には、抽選カウンタ用バッファ231、保留球格納エリア302及び電役保留エリア233が設けられており、これらを用いて、当否判定や下作動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの抽選などが行われる。
ここで、各種カウンタ、抽選カウンタ用バッファ231及び電役保留エリア233の構成は上記第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。一方、本実施の形態では上作動口33への入賞と下作動口34への入賞とをそれぞれ区別しないようにする上で、保留球格納エリア302の構成が上記第1の実施の形態と異なっている。
保留球格納エリア302は、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口33又は下作動口34への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ231に格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報がいずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口33又は下作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留用エリアREは、保留数記憶エリアNAを備えており、当該保留数記憶エリアNAには上作動口33又は下作動口34への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
実行エリアAEは、メイン表示部301の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定、大当たり種別の振分、及び変動表示時間の決定などが行われる。
主制御装置81では、当否判定や大当たり種別の振分を行う上で、主制御装置81のROM203に記憶された当否テーブルや振分テーブルを用いる。これら当否テーブル及び振分テーブルの情報形態が上記第1の実施の形態と異なっている。
詳細には、図51(a)に示すように、当否テーブルとして、低確率モード用の当否テーブルと高確率モード用の当否テーブルとが用意されているが、上記第1の実施の形態では、当該当否テーブルにおける当否結果として、特別外れ結果が設定されていたが、本実施の形態では、かかる特別外れ結果が設定されていない。つまり、低確率モード用の当否テーブルでは、大当たり乱数カウンタC1の値は、「7,307」が大当たり当選に対応しており、その他の値は外れ結果に対応している。また、高確率モード用の当否テーブルでは、大当たり乱数カウンタC1の値が「7,36,67,100,・・・・,572,598」が大当たり当選に対応しており、その他の値は外れ結果に対応している。
また、図51(b)に示すように、振分テーブルとしては、上作動口33への入賞及び上作動口34への入賞に対して共通である一のテーブルが設定されており、当該振分テーブルにおける遊技結果の振分先として、通常大当たり結果、確変大当たり結果が設定されている。なお、通常大当たり結果の内容は上記第1の実施の形態と同様であり、確変大当たり結果の内容は上記第1の実施の形態における15R確変大当たり結果と同様である。
図49の説明に戻り、主制御装置81では、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて各種処理が実行され、その処理結果を反映した情報を含むコマンドが音声ランプ制御装置82に送信される。当該コマンドには、上記第1の実施の形態と同様に、遊技回の開始に際して主制御装置81から送信される変動開始コマンド(変動用コマンド)、種別コマンド及び変動終了コマンドといったコマンドが含まれるとともに、保留報知を行うためのコマンドが含まれる。
音声ランプ制御装置82のMPU242では、主制御装置81から受信したコマンドに基づいて各種処理を実行する。この場合に、上記第1の実施の形態では、図柄表示装置41における各遊技回の変動表示パターンが音声ランプ制御装置82のMPU242において決定されるとともに、保留報知に係る処理も音声ランプ制御装置82のMPU242において行われる構成としたが、本実施の形態では、図柄表示装置41における各遊技回の変動表示パターンを決定するための処理や、保留報知に係る処理は音声ランプ制御装置82のMPU242では行われない。代わりに、音声ランプ制御装置82のMPU242では、主制御装置81から受信した変動表示パターンを決定するためのコマンドや保留報知に係るコマンドを、そのまま表示制御装置212に送信する。
表示制御装置212のMPU252では、音声ランプ制御装置82を経由して主制御装置81からコマンドを受信することに基づき、図柄表示装置41における各遊技回の変動表示パターンを決定するとともに、保留報知に係る処理を実行する。これらの処理に際しては、ROM253の各エリア311〜316に記憶されている各種情報を用いるとともに、RAM254の各エリア321〜333を用いる。これらのエリアの詳細については、表示制御装置212のMPU252にて実行される処理を説明する際に、合わせて説明する。
表示制御装置212には、上記第1の実施の形態と同様に、VDP255、キャラクタROM256及びビデオRAM257を備えている。MPU252にて各種処理が実行され、その処理結果に対応してVDP255においてビデオRAM257に対して描画処理が実行されることにより、図柄表示装置41の表示画面Gでは各種の画像が表示される。各遊技回の図柄の変動表示に係る内容について、図52及び図53を用いて説明する。
キャラクタROM256には、図52(a)〜(i)に示すように、「1」〜「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータと、図52(j)に示すように数字が付されていない副図柄のデータとが予め記憶されている。
また、図53(a)に示すように、図柄表示装置41の表示画面Gには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示画面Gでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。
また、図53(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
上記各主図柄のうち、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合には、同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。ちなみに、上記第1の実施の形態では、表示画面Gの下部に、第1保留表示領域Ga及び第2保留表示領域Gbが設定されていたが、本実施の形態では、これら保留表示領域Ga,Gbは設定されておらず、保留情報の数は、第1特定ランプ部45の点灯のみによって教示される。但し、これに限定されることはなく、表示画面Gに一の保留表示領域を設定し、かかる保留表示領域において保留情報の数を教示する構成としてもよい。
<処理構成について>
次に、主制御装置81のMPU202及び表示制御装置212のMPU252における処理構成について、上記第1の実施の形態と相違する構成について説明する。
なお、音声ランプ制御装置82のMPU242における処理構成も上記第1の実施の形態と異なっており、詳細な説明は省略するが、音声ランプ制御装置82のMPU242では主制御装置81から受信する変動開始コマンドや種別コマンドに基づいて、各遊技回における表示ランプ部63の発光態様やスピーカ部64からの音の出力態様を決定するとともに、主制御装置81から受信する後述の保留コマンド及びシフト時コマンドなどに基づいて、第1保留ランプ部45や第3保留ランプ部47の発光制御を行う。
<主制御装置81のMPU202における処理>
主制御装置81のMPU202により実行される処理として、作動口用の入賞処理、遊技回制御処理及び遊技状態移行処理が上記第1の実施の形態と異なっている。そこで、これらの処理について以下に説明する。
<作動口用の入賞処理>
作動口用の入賞処理について以下に説明する。作動口用の入賞処理は、上記第1の実施の形態と同様に、MPU202にて定期的に起動されるタイマ割込み処理(図13)において、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の抽選カウンタ用バッファ231に対する更新処理が実行された後に、実行される。
図54のフローチャートに示すように、作動口用の入賞処理では、先ずステップS3001にて、遊技球が上作動口33又は下作動口34のいずれかに入賞したか否かを判定する。遊技球が上作動口33及び下作動口34のいずれにも入賞していない場合には、そのまま本入賞処理を終了する。遊技球が上作動口33又は下作動口34のいずれかに入賞している場合には、ステップS3002にて、保留球格納エリア302の保留数記憶エリアNAに格納された値を読み出し、保留用エリアREに保留記憶されている始動保留球数Nが上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。
始動保留球数Nが上限値以上である場合には、そのまま本入賞処理を終了する。始動保留球数Nが上限値未満である場合には、ステップS3003に進み、始動保留球数Nを1インクリメント(加算)する。続くステップS3004では、前回のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値(各数値情報)を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリア、すなわち上記ステップS3003にて1インクリメントした保留記憶数と対応する保留エリアに格納する。
続くステップS3005及びステップS3006では、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生したことを音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212に認識させるとともに、保留報知としての保留予告を表示制御装置212にて実行させるための処理である保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理を実行する。その後、本入賞処理を終了する。
以下に、保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理について説明する。
先ず、ステップS3005の保留予告用の確認処理について、図55のフローチャートを参照しながら説明する。
保留予告用の確認処理では、ステップS3101にて、保留用エリアREにおける保留数記憶エリアNAに記憶されている保留個数の情報を読み出し、かかる保留個数の情報をMPU202のレジスタに記憶する。続くステップS3102では、上作動口33又は下作動口34への今回の入賞に基づきステップS3004にて取得した保留情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。
続くステップS3103では、RAM204に高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することで、現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。低確率モードである場合には、ステップS3104にて、図51(a)に示す低確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS3102にて把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。また、高確率モードである場合には、ステップS3105にて、図51(a)に示す高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS3102にて把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS3104又はステップS3105の後は、ステップS3106にて、ステップS3102にて把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。大当たり当選に対応している場合には、ステップS3107にて、上作動口33又は下作動口34への今回の入賞に基づきステップS3004にて取得した保留情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。
続くステップS3108では、図51(b)に示す振分テーブルを参照して、ステップS3107にて把握した大当たり種別判定用の情報が通常大当たり結果として設定された情報又は確変大当たり結果として設定された情報のいずれに含まれているかを特定する。その後、ステップS3109では、ステップS3107にて把握した大当たり種別用の情報が通常大当たり結果に対応しているか否かを判定する。通常大当たり結果に対応している場合には、ステップS3110にて、MPU202のレジスタに通常大当たり情報を記憶し、確変大当たり結果に対応している場合には、ステップS3111にて、MPU202のレジスタに確変大当たり情報を記憶する。
ステップS3106にて否定判定をした場合、ステップS3110の処理を実行した場合又はステップS3111の処理を実行した場合には、ステップS3112に進む。ステップS3112では、上作動口33又は下作動口34への今回の入賞に基づきステップS3004にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわちリーチ乱数カウンタC3によって更新された情報から取得した情報を把握する。
続くステップS3113では、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリア(リーチ判定用情報群記憶手段)に記憶されているリーチ判定用テーブル(リーチ判定用情報群)を参照して、ステップS3112にて把握したリーチ判定用の情報がリーチ当選として設定された情報に含まれているかを特定する。その後、ステップS3114において、ステップS3112にて把握したリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応しているか否かを判定する。リーチ発生に対応している場合には、ステップS3115にて、MPU202のレジスタにリーチ発生情報を記憶した後に、本確認処理を終了する。リーチ発生に対応していない場合には、そのまま本確認処理を終了する。
次に、作動口用の入賞処理(図54)におけるステップS3006の保留コマンドの設定処理について、図56のフローチャートを参照しながら説明する。
保留コマンドの設定処理では、ステップS3201にて、MPU202のレジスタに通常大当たり情報又は確変大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図55)において大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応していると特定されたか否かを判定する。通常大当たり情報又は確変大当たり情報のいずれかが記憶されている場合には、ステップS3202にて、それが確変大当たり情報であるか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図55)において種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応していると特定されたか否かを判定する。
確変大当たり情報である場合には、ステップS3203にて、確変対応保留コマンドを設定し、通常大当たり情報である場合には、ステップS3204にて、通常対応保留コマンドを設定する。なお、上記コマンドの設定や後述する各種コマンドの設定は、RAM204に設けられたコマンド設定エリアに対してコマンド情報を格納することにより行われる。
一方、ステップS3201にて、通常大当たり情報及び確変大当たり情報の両方が記憶されていないと判定した場合には、ステップS3205に進み、MPU202のレジスタにリーチ発生情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図55)においてリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応していると特定されたか否かを判定する。リーチ発生情報が記憶されている場合には、ステップS3206にて、外れリーチ対応保留コマンドを設定し、リーチ発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3207にて、完全外れ対応保留コマンドを設定する。
ステップS3203、ステップS3204、ステップS3206又はステップS3207のいずれかの処理を実行した後は、ステップS3208にて、保留個数の情報を上記保留コマンドに対して設定する処理を実行する。かかる処理として具体的には、上記設定された保留コマンドの情報は、複数バイトの情報として構成されており、そのうちの一部のビットに対して、自身が保留コマンドである旨の情報や保留コマンドの種別の情報が含まれているとともに、保留個数の情報が設定可能となっている。この場合に、ステップS3208では、先ず直前の保留予告用の確認処理(図55)におけるステップS3101にてMPU202のレジスタに記憶された保留個数の情報を読み出し、その後に、既に設定されている保留コマンドにおける保留個数の情報用のビットに対して、上記読み出した保留個数の情報を論理和などの演算処理によって格納する。これにより、ステップS3203、ステップS3204、ステップS3206又はステップS3207のいずれかの処理にて設定された保留コマンドに対して、かかる保留コマンドに対応した保留情報が何個目のものであるかを特定するための情報が含まれる。
上記ステップS3208の処理を実行した後に、本設定処理を終了する。ステップS3208にて保留個数の情報が含められた保留コマンドは、次回の通常処理(図17)におけるステップS501の外部出力処理により、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、かかる保留コマンドを受信することにより、保留情報が増加したことを特定する。また、音声ランプ制御装置82では、保留コマンドをそのまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、その受信した保留コマンドに基づいて保留予告用の処理を実行する。当該処理については後に詳細に説明する。
なお、保留コマンドの設定の仕方は、表示制御装置212において保留コマンドによって、大当たり当選の有無、大当たり当選の場合にはその際の大当たり種別、大当たり当選でない場合にはリーチ発生の有無を特定することができるのであれば任意である。例えば、確変対応保留コマンド、通常対応保留コマンド、外れリーチ対応保留コマンド及び完全外れ対応保留コマンドの組み合わせが、各保留個数に対応させて個別に設定されており、保留コマンドの設定処理では、保留予告用の確認処理(図55)における確認結果に応じて一の保留コマンドを選択する構成としてもよい。
<遊技回制御処理>
遊技回制御処理について以下に説明する。遊技回制御処理は、上記第1の実施の形態と同様に、MPU202における通常処理(図17)において実行される。
図57のフローチャートに示すように、先ずステップS3301にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS3302以降の処理、すなわちステップS3303〜ステップS3305の遊技回開始用処理及びステップS3306〜ステップS3309の遊技回進行処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS3302にて、メイン表示部301が変動表示中であるか否かを判定する。メイン表示部301が変動表示中でない場合には、ステップS3303〜ステップS3305の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS3303にて、始動保留球数Nが「0」か否かを判定する。始動保留球数Nが「0」である場合とは、保留球格納エリア302に保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
始動保留球数Nが「0」でない場合には、ステップS3304にて保留球格納エリア302の保留用エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS3305にてメイン表示部301における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS3304のデータ設定処理及びステップS3305の変動開始処理について、以下に詳細に説明する。
先ず、ステップS3304のデータ設定処理について、図58のフローチャートを参照して説明する。
データ設定処理では、先ずステップS3401にて、始動保留球数Nを1ディクリメントする。続くステップS3402にて、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS3403にて、保留用エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS3404では、保留エリアのデータのシフトが行われたことを音声ランプ制御装置82に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。ステップS3404にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、シフト時コマンドを受信することで、第1保留ランプ部45における表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
次に、ステップS3305の変動開始処理について、図59のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS3501にて、今回の変動開始処理に対応した保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定するための当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納された情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。そして、当否抽選モードが低確率モードである場合には、ROM203における低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定し、当否抽選モードが高確率モードである場合には、ROM203における高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS3502では、ステップS3501における当否判定処理の結果が大当たり当選に対応した結果であるか否かを判定する。大当たり当選に対応した結果である場合には、ステップS3503にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。また、ROM203における振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS3504では、ステップS3503における種別判定処理において特定した情報に基づいて今回の大当たり当選の種別が確変大当たり結果であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS3505にて確変大当たり用の停止結果設定処理を実行し、確変大当たり結果でない場合には、ステップS3506にて通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS3502にて大当たり当選ではないと判定した場合には、ステップS3507にて外れ時用の停止結果設定処理を実行する。
ステップS3505〜ステップS3507の各停止結果設定処理では、メイン表示部301に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM203に予め記憶されている情報から特定し、その特定した情報をRAM204に記憶する。また、ステップS3505及びステップS3506では、今回の遊技回の当否判定結果が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果であることをMPU202にて特定するための情報をRAM204のその他フラグ格納エリア235に格納する(対応するエリアに「1」の情報を記憶する)。具体的には、ステップS3505では確変大当たりフラグを格納し、ステップS3506では通常大当たりフラグを格納する。
ステップS3505〜ステップS3507のいずれかの処理を実行した後は、ステップS3508にて、変動表示時間の設定処理を実行する。
変動表示時間の設定処理では、図60のフローチャートに示すように、先ずステップS3601にて、RAM204の抽選カウンタ用バッファ231における変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得し、MPU202のレジスタに記憶する。
続くステップS3602では、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、RAM204に、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。いずれかのフラグが格納されている場合には、リーチ表示の発生として、ステップS3602にて肯定判定をする。また、上記各フラグのいずれもが格納されていない場合であっても、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS3602にて肯定判定をする。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS3602にて肯定判定をした場合には、ステップS3603にてROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS3604にて、その変動表示時間情報をRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
一方、ステップS3602にて否定判定をした場合には、ステップS3605にて変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、ステップS3606にて、その変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。
なお、リーチ非発生時における変動表示時間情報は、始動保留球数Nの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、始動保留球数Nの数に依存しない構成としてもよく、始動保留球数Nの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル及び完全外れ用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、保留情報の数及び変動種別カウンタの値をパラメータとして決定される。但し、各遊技回の変動表示時間は、他の保留情報の内容、具体的には、他の保留情報に含まれる大当たり判定用の情報、種別判定用の情報及びリーチ判定用の情報をパラメータとすることなく決定される。
変動開始処理(図59)の説明に戻り、ステップS3508にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS3509にて、変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS3509にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における表示ランプ部63の発光パターンやスピーカ部64からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるように表示ランプ部63及びスピーカ部64を制御する。また、音声ランプ制御装置82は、上記変動開始コマンド及び種別コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における図柄表示装置41での変動表示パターンを決定し、その決定した変動表示パターンが実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。その後、ステップS3510にてメイン表示部301において絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図57)の説明に戻り、メイン表示部301が変動表示中である場合には、ステップS3306〜ステップS3309の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS3306にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM204の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図60)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図13)が起動される度に、1ディクリメント(減算)される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS3307にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、メイン表示部301における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS3308にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS3505〜ステップS3507のいずれかの処理にてRAM204に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様がメイン表示部301にて表示されるように当該メイン表示部301を表示制御する。
続くステップS3309では、変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS3309にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
<遊技状態移行処理>
遊技状態移行処理について以下に説明する。遊技状態移行処理は、上記第1の実施の形態と同様に、MPU202における通常処理(図17)において実行される。
図61のフローチャートに示すように、先ずステップS3701にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS3702に進み、1の遊技回のメイン表示部301における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS3703にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS3704にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられたラウンドカウンタエリアRCに、「15」をセットする。ラウンドカウンタエリアRCは、大入賞口32aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、開閉実行モード中でない場合には、ステップS3701にて肯定判定をし、ステップS3705に進む。ステップS3705では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大入賞口32aが閉鎖中である場合には、ラウンドカウンタエリアRCが「1」以上であることを条件として、可変入賞装置32cを駆動状態とすることで大入賞口32aを開放させる。また、大入賞口32aが開放中である場合には、当該大入賞口32aの開放から所定時間が経過していること又は所定個数の遊技球が入賞していることを条件として、可変入賞装置32cの駆動状態を停止し、大入賞口32aを閉鎖させる。
続くステップS3706では、ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」である場合には、ステップS3707にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM204に確変大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを高確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。また、RAM204に通常大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを低確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了され、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
その後、ステップS3708にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうち、格納されているフラグを消去する。
<表示制御装置212のMPU252における処理>
次に、表示制御装置212のMPU252により実行される処理について説明する。表示制御装置212のMPU252により実行される処理としては、大別して、保留コマンド対応処理と、変動表示制御処理とが設定されている。そこで、これらの処理について以下に説明する。
<保留コマンド対応処理>
保留コマンド対応処理について以下に説明する。保留コマンド対応処理は、所定の周期(例えば、2msec周期)で繰り返し起動される。そして、当該保留コマンド対応処理では、主制御装置81が送信した保留コマンドを受信している場合に、その受信している保留コマンドに含まれている情報に対応した処理を実行する。
図62のフローチャートに示すように、保留コマンド対応処理では、先ずステップS3801にて、確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ここで、表示制御装置212のMPU252では、コマンドの受信を音声ランプ制御装置82から行うが、この受信したコマンドはワークRAM254のコマンド格納エリア321に一旦格納される。当該コマンド格納エリア321は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。ステップS3801の判定に際しては、コマンド格納エリア321における今回の読み出し対象のエリアに確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。なお、かかるコマンドの読み出しの構成は、以下のコマンドの読み出しにおいても同様である。
確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信している場合には、ステップS3802にて、今回受信したコマンドに含まれる保留個数の情報を特定し、その特定した保留個数の情報をワークRAM254に設けられた消去用カウンタエリア322に設定する。続くステップS3803では、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア333における大当たり保留フラグ格納エリア(大当たり保留情報記憶手段)に大当たり保留フラグ(大当たり保留情報)が格納されているか否かを判定する。大当たり保留フラグが格納されている場合には、そのまま本対応処理を終了し、大当たり保留フラグが格納されていない場合には、ステップS3804にて大当たり保留フラグを格納する。
ここで、大当たり保留フラグとは、主制御装置81に保留記憶されている保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合に、それを表示制御装置212のMPU252にて特定するための情報である。そして、当該大当たり保留フラグが格納されている場合には、確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信したとしてもステップS3803にて肯定判定をし、保留報知としての保留予告を行う上での各種設定を行う大当たり対応設定処理を実行しないようにした。これにより、既に主制御装置81に大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている状況において、作動口33,34への新たな入賞に基づき取得した保留情報が大当たり当選に対応していたとしても、保留予告を行う上での各種設定は行われない。
また、消去用カウンタエリア322は、大当たり保留フラグを格納した場合にその大当たり保留フラグを消去するタイミングを特定するための計測手段である。当該消去用カウンタエリア322に設定された保留個数の情報は、後述するように、新たに遊技回が開始されるたびに1ディクリメントされるように更新され、更新後において消去用カウンタエリア322に記憶されている情報が初期値である「0」となっている場合に、大当たり保留フラグの消去処理が実行される。
ステップS3804にて大当たり保留フラグを格納した後は、ステップS3805にて、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア333における予告条件成立フラグ格納エリア(予告条件成立情報記憶手段又は報知条件成立情報記憶手段)に予告条件成立フラグ(予告条件成立情報又は報知条件成立情報)が格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグは、既に保留予告を行うように設定されている状況であるか否かをMPU252にて特定するための情報であり、保留予告を実行すべき条件が成立した場合に格納され、保留予告を終了すべき条件が成立した場合に消去される情報である。
予告条件成立フラグが格納されている場合には、ステップS3805にて肯定判定をし、そのまま本対応処理を終了する。つまり、既に保留予告を行うように設定されている状況においては、新たに確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信したとしても、保留予告を行う上での各種設定は行われない。
予告条件成立フラグが格納されていない場合には、ステップS3806にて、大当たり対応設定処理を実行した後に、本対応処理を終了する。
ここで、大当たり対応設定処理について、図63のフローチャートを参照しながら説明する。
大当たり対応設定処理では、先ずステップS3901にて、保留予告発生抽選処理を実行する。保留予告発生抽選処理では、ワークRAM254の抽選用カウンタエリア323から保留予告発生抽選用のカウンタ値(数値情報)を読み出す。ここで、抽選用カウンタエリア323は「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、保留コマンド対応処理(図62)が起動される度に、すなわち約2msec周期で1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後「0」に初期化される構成となっている。そして、保留予告発生抽選処理では、プログラムROM253の抽選用テーブル記憶エリア(予告抽選用情報群記憶手段)311に記憶されている抽選用テーブル(予告抽選用情報群)を参照して、上記読み出した保留予告発生抽選用のカウンタ値が保留予告発生当選に対応しているか否かを判定する。保留予告発生当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、大当たり対応設定処理の場合には7/10の確率で保留予告発生当選となるように抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS3902では、上記ステップS3901における抽選処理の結果が、保留予告発生当選か否かを判定する。保留予告発生当選でない場合には、そのまま本設定処理を終了する。保留予告発生当選である場合には、ステップS3903に進む。
ステップS3903では、今回受信した保留コマンドが通常対応保留コマンドであるか否かを判定する。通常対応保留コマンドである場合には、ステップS3904にて、通常大当たりに対応した予告用図柄の決定処理を実行する。通常大当たりに対応した予告用図柄の決定処理では、今回の保留予告を行う上で用いる図柄の種類を、非特定図柄に相当する主図柄である奇数番号が付された図柄の中から決定するための処理を実行する。
ここで、本パチンコ機10では、既に説明したとおり、主制御装置81では、各遊技回における図柄の変動表示に関して、各遊技回における大当たり当選の有無、大当たり当選である場合には大当たり結果の種別、大当たり当選でない場合にはリーチ発生の有無、及び各遊技回における変動表示時間を決定するものとしており、各遊技回の終了に際して最終停止表示される図柄の種類や、当該最終停止表示がされるまでの変動表示パターンは表示制御装置212において決定される。この場合に、表示制御装置212のMPU252では、ワークRAM254に設けられた図柄更新用カウンタエリア324及び図柄情報取得用エリア325を用いて、上記最終停止表示される図柄の種類を決定するようにしている。
詳細には、図柄更新用カウンタエリア324には、上図柄列用のカウンタエリアと、中図柄列用のカウンタエリアと、下図柄列用のカウンタエリアとが設けられており、これらカウンタエリアには、図柄表示装置41における各図柄列Z1〜Z3に設定されている図柄の数に対応したカウンタ値が設定されている。つまり、上図柄列Z1及び下図柄列Z3には、既に説明したように、主図柄及び副図柄の総数として、18個の図柄が設定されていることに対応させて、上図柄列用のカウンタエリア及び下図柄列用のカウンタエリアには、「0〜17」の数値範囲が設定されている。また、中図柄列Z2には、主図柄と副図柄の総数として、20個の図柄が設定されていることに対応させて、中図柄列用のカウンタエリアには、「0〜19」の数値範囲が設定されている。各図柄列用のカウンタエリアは、それぞれ異なる周期でカウンタ値の更新がなされている。そして、所定の周期(例えば、2msec)で、各図柄列用のカウンタエリアにおいて更新されている情報が全て取得され、その取得された情報は図柄情報取得用エリア325に格納される。
この場合、図柄情報取得用エリア325には、通常大当たり用エリアと、確変大当たり用エリアと、外れリーチ用エリアと、完全外れ用エリアと、が設定されている。そして、各図柄列用のカウンタエリアの全てから取得された情報が、通常大当たり結果、確変大当たり結果、外れリーチ、完全外れのいずれかに対応しているか否かが判定され、図柄情報取得用エリア325のうち対応するエリアの情報が更新される。保留予告と関係しない遊技回について最終停止表示させる図柄の種類を決定する際には、図柄情報取得用エリア325の上記各エリアの中から、各遊技回における遊技結果に応じたエリアが参照されて、その参照したエリアに記憶されている情報に対応した図柄の組み合わせが所定の有効ラインに停止表示されるように、図柄表示装置41が表示制御される。
通常大当たりに対応した予告用図柄の決定処理の説明に戻り、当該決定処理では、上記図柄情報取得用エリア325における通常大当たり用エリアを参照する。そして、続くステップS3906にて、当該通常大当たり用エリアに記憶されている図柄の種類の情報を、予告用図柄の種類情報として、ワークRAM254に設けられた予告用図柄の種類情報記憶エリア326に記憶させる。
一方、ステップS3903にて、今回受信した保留コマンドが確変対応保留コマンドであると判定した場合には、ステップS3905にて、確変大当たりに対応した予告用図柄の決定処理を実行する。当該処理では、上記図柄情報取得用エリア325における確変大当たり用エリアを参照する。そして、続くステップS3906にて、当該確変大当たり用エリアに記憶されている図柄の種類の情報を、予告用図柄の種類情報として、予告用図柄の種類情報記憶エリア326に記憶させる。
ステップS3906の処理を実行した後は、ステップS3907にて、ワークRAM254に予告条件成立フラグを格納する。続くステップS3908では、今回受信した保留コマンドに含まれる保留個数の情報を特定し、その特定した保留個数の情報を、ワークRAM254に設けられた保留予告用カウンタエリア327に設定する。保留予告用カウンタエリア327は、保留予告を行うように設定した場合に、その設定に係る保留情報がいずれの遊技回における保留情報に対応しているかをMPU252にて特定するための計測手段である。当該保留予告用カウンタエリア327に設定された保留個数の情報は、後述するように、新たに遊技回が開始されるたびに1ディクリメントされるように更新され、更新後において保留予告用カウンタエリア327に記憶されている情報が初期値である「0」となっている場合に、予告条件成立フラグが消去されて、保留予告を行うように設定した状態が解除される。ステップS3908の処理を実行した後に、本設定処理を終了する。
保留コマンド対応処理(図62)の説明に戻り、ステップS3801にて、確変対応保留コマンド及び通常対応保留コマンドの両方を受信していないと判定した場合には、ステップS3807にて、外れリーチ対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。外れリーチ対応保留コマンドを受信していない場合には、そのまま本対応処理を終了する。つまり、保留コマンド対応処理では、複数種類設定された保留コマンドのうち、確変対応保留コマンド、通常対応保留コマンド又は外れリーチ対応保留コマンドを受信している場合には保留予告を行うための設定が行われ得るが、完全外れ対応保留コマンドを受信している場合には保留予告を行うための設定が行われない。したがって、本パチンコ機10では、保留予告の設定が行われる場合として、作動口33,34への入賞に基づき大当たり当選に対応した保留情報が取得された場合、又は大当たり当選に対応した保留情報が取得されていなくてもリーチ発生に対応した保留情報が取得された場合に限られており、完全外れに対応した保留情報が取得された場合には保留予告を行うための設定が行われない。
ステップS3807にて、外れリーチ対応保留コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS3808にて、ワークRAM254に大当たり保留フラグが格納されているか否かを判定する。大当たり保留フラグが格納されている場合には、そのまま本対応処理を終了する。これにより、既に主制御装置81に大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている状況において、作動口33,34への新たな入賞に基づき取得した保留情報がリーチ発生当選に対応していたとしても、保留予告を行う上での各種設定は行われない。
ここで、既に説明したように、確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信した場合であっても大当たり保留フラグが格納されている場合には、そのまま本保留コマンド対応処理を終了するようにした。つまり、本パチンコ機10では、主制御装置81に大当たり当選に対応した保留情報が既に記憶されている状況においては、保留予告を行うように設定されている状況であるか否かに関係なく、作動口33,34への新たな入賞が発生したとしても保留予告を行う上での各種設定は行われない。
ステップS3808にて大当たり保留フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS3809にてワークRAM254に予告条件成立フラグが格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグが格納されている場合には、ステップS3809にて肯定判定をし、そのまま本対応処理を終了する。つまり、既に保留予告を行うように設定されている状況においては、新たに外れリーチ対応保留コマンドを受信したとしても、保留予告を行う上での各種設定は行われない。
ここで、既に説明したように、確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信した場合であっても予告条件成立フラグが格納されている場合には、そのまま本保留コマンド対応処理を終了するようにした。つまり、本パチンコ機10では、既に保留予告を行うための設定がなされている状況においては、作動口33,34への新たな入賞が発生したとしても保留予告を行う上での各種設定は行われない。
予告条件成立フラグが格納されていない場合には、ステップS3809にて否定判定をし、ステップS3810にて、外れリーチ対応設定処理を実行した後に、本対応処理を終了する。
ここで、外れリーチ対応設定処理について、図64のフローチャートを参照しながら説明する。
外れリーチ対応設定処理では、先ずステップS4001にて、保留予告発生抽選処理を実行する。保留予告発生抽選処理の処理内容は、ステップS3901にて説明した処理内容と同様である。但し、抽選用テーブル記憶エリア311に記憶されている抽選用テーブルは、保留予告発生当選となる確率が、外れリーチ対応設定処理の場合の方が大当たり対応設定処理(図63)の場合よりも低くなるように設定されている。かかる外れリーチ対応設定処理の場合における保留予告発生当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/10の確率で保留予告発生当選となるように抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS4002では、上記ステップS4001における抽選処理の結果が、保留予告発生当選か否かを判定する。保留予告発生当選でない場合には、そのまま本設定処理を終了する。保留予告発生当選である場合には、ステップS4003に進む。
ステップS4003では、外れリーチに対応した予告用図柄の決定処理を実行する。当該処理では、上記図柄情報取得用エリア325における外れリーチ用エリアを参照する。そして、続くステップS4004にて、当該外れリーチ用エリアに記憶されているリーチ図柄の種類の情報を、予告用図柄の種類情報として、予告用図柄の種類情報記憶エリア326に記憶させる。
その後、ステップS4005にて、ワークRAM254に予告条件成立フラグを格納する。続くステップS4006では、今回受信した保留コマンドに含まれる保留個数の情報を特定し、その特定した保留個数の情報を、保留予告用カウンタエリア327に設定する。その後、本設定処理を終了する。
<変動表示制御処理>
変動表示制御処理について以下に説明する。変動表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図62)が実行された後に起動されるものである。そして、変動表示制御処理では、主制御装置81から送信された変動開始コマンドを受信している場合に、図柄表示装置41において1遊技回分の図柄の変動表示を開始させるとともに、主制御装置81から送信された変動終了コマンドを受信している場合に、図柄の変動表示を最終停止表示させる処理を実行する。また、変動表示制御処理では、保留予告を行うための設定が行われたことに伴って、変動表示パターンを適宜修正する処理を実行する。
図65のフローチャートに示すように、ステップS4101にて、図柄表示装置41にて1遊技回分の図柄の変動表示が実行されているか否かを判定する。1遊技回分の図柄の変動表示が行われていない場合にはステップS4102にて、主制御装置81から送信された変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。変動開始コマンドを受信していない場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。変動開始コマンドを受信している場合には、ステップS4103にて変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
一方、1遊技回分の図柄の変動表示が行われている場合には、ステップS4104にて、主制御装置81から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。変動終了コマンドを受信していない場合には、ステップS4105にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了コマンドを受信している場合には、ステップS4106にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
以下、ステップS4103の変動開始用処理、ステップS4105の変動中用処理及びステップS4106の変動終了用処理について、詳細に説明する。
<変動開始用処理>
先ずステップS4103の変動開始用処理について説明する。変動開始用処理は、主制御装置81から送信された変動開始コマンドを受信したことに基づき、図柄表示装置41における図柄の変動表示を開始させるための処理である。
図66のフローチャートに示すように、ステップS4201にて、今回受信した変動開始コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置81は変動開始コマンドを送信する場合には種別コマンドも送信する。したがって、ステップS4201では、今回受信した変動開始コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報又は外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS4201では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU252のレジスタに記憶する。
続くステップS4202では、ワークRAM254に予告条件成立フラグが格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグが格納されている場合には、ステップS4203にて、保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する。
保留予告に対応した停止結果設定処理について、図67のフローチャートを参照しながら説明する。
保留予告に対応した停止結果設定処理では、先ずステップS4301にて、予告用図柄の種類情報記憶エリア326から、予告用図柄の種類情報を読み出す。続くステップS4302では、MPU252のレジスタに記憶されている情報から、今回の遊技回において大当たり当選が発生するか否かを判定する。
大当たり当選が発生する場合にはステップS4303にて、停止ラインの決定処理を実行する。ここで、本パチンコ機10では既に説明したように、図柄表示装置41の表示画面Gに5つの有効ラインL1〜L5が設定されており、大当たり結果となる場合にはいずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、大当たり結果とならない場合であってもリーチ表示となる場合にはいずれかの有効ライン上にリーチ図柄の組み合わせが停止表示される。さらにまた、大当たり結果及びリーチ表示のいずれにもならない場合であっても保留予告を行う場合には、いずれかの有効ライン上に保留予告用の図柄の組み合わせが停止表示される。この場合に、停止ラインの決定処理では、上記各種図柄の組み合わせを停止表示させるための有効ラインを決定するための処理を実行する。
当該停止ラインの決定処理では、ワークRAM254に設けられたライン情報更新用エリア328が用いられる。詳細には、ライン情報更新用エリア328には有効ラインL1〜L5の数に対応させて「0〜4」の数値範囲が設定されており、予め定められた周期で当該数値範囲においてカウンタ値の更新が実行される。停止ラインの決定処理では、その時点でライン情報更新用エリア328に格納されている数値情報を取得する。
続くステップS4304では、図柄の組み合わせの決定処理を実行する。当該処理では、プログラムROM253に設けられた組み合わせ情報テーブル記憶エリア313における組み合わせ情報テーブルを参照し、ステップS4301にて把握した予告用図柄の種類情報に対応した大当たり図柄の組み合わせの情報を特定する。この場合、予告用図柄の種類情報に対応した同一の図柄の組み合わせの情報を特定する。
続くステップS4305では、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。具体的には、プログラムROM253には停止情報群記憶手段としての停止情報テーブル記憶エリア312が設けられており、当該停止情報テーブル記憶エリア312には停止情報群としての停止情報テーブルが記憶されている。停止情報テーブルには、各有効ラインの情報に対する各停止図柄の組み合わせの情報がアドレス情報と1対1で対応させて設定されている。ステップS4305における停止情報のアドレスの記憶処理では、ステップS4303にて特定した停止ラインの情報と、ステップS4304にて特定した大当たり図柄の組み合わせの情報とに対応したアドレス情報を停止情報テーブルから読み出し、その読み出した停止情報のアドレス情報を、ワークRAM254に設けられた停止情報アドレスの記憶エリア329に格納する。
ステップS4302にて、大当たり当選が発生しないと判定した場合には、ステップS4306にて、MPU252のレジスタに記憶されている情報から、今回の遊技回においてリーチ表示が発生するか否かを判定する。
リーチ表示が発生する場合にはステップS4307にて、停止ラインの決定処理を実行する。つまり、その時点でライン情報更新用エリア328に格納されている数値情報を取得する。
続くステップS4308では、図柄の組み合わせの決定処理を実行する。当該処理では、組み合わせ情報テーブル記憶エリア313における組み合わせ情報テーブルを参照し、ステップS4301にて把握した予告用図柄の種類情報に対応したリーチ図柄の組み合わせの情報を特定する。この場合、いずれの有効ライン上においても大当たり図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、最終停止図柄列、すなわち中図柄列Z2の図柄の種類については、リーチラインが形成される有効ライン上とは異なる停止表示位置においてリーチ図柄の組み合わせを構成している図柄と同種の図柄が停止されるように、ステップS4307にて特定した停止ラインの情報も参照して、リーチ図柄の組み合わせの情報を特定する。例えば、予告用図柄の種類情報が「7」であって停止ラインがL1である場合には、リーチ図柄の組み合わせが上から「7」、「6」、「7」となるように、リーチ図柄の組み合わせの情報を特定する。この場合、中図柄列Z2において有効ラインL3上に「7」の図柄が停止表示されることとなる。リーチ図柄の組み合わせの情報は、組み合わせ情報テーブル記憶エリア313の組み合わせ情報テーブルにおいて、各有効ラインの情報と予告用図柄の種類の情報とに対して1対1で対応させて設定されている。
続くステップS4309では、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。つまり、ステップS4307にて特定した停止ラインの情報と、ステップS4308にて特定したリーチ図柄の組み合わせの情報とに対応したアドレス情報を、停止情報テーブル記憶エリア312の停止情報テーブルから読み出し、その読み出した停止情報のアドレス情報を、停止情報アドレスの記憶エリア329に格納する。
ステップS4306にて、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ステップS4310にて、停止ラインの決定処理を実行する。つまり、その時点でライン情報更新用エリア328に格納されている数値情報を取得する。
続くステップS4311では、図柄の組み合わせの決定処理を実行する。当該処理では、組み合わせ情報テーブル記憶エリア313における組み合わせ情報テーブルを参照し、ステップS4301にて把握した予告用図柄の種類情報に対応した完全外れ図柄の組み合わせの情報を特定する。この場合、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、予告用図柄の種類情報に対応した図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示されるように、ステップS4310にて特定した停止ラインの情報も参照して完全外れ図柄の組み合わせの情報を特定する。例えば、予告用図柄の種類情報が「7」であって停止ラインがL1である場合には、完全外れ図柄の組み合わせが上から「7」、「6」と「7」との間の副図柄、「6」と「7」との間の副図柄となるように、完全外れ図柄の組み合わせの情報を特定する。この場合、中図柄列Z2において有効ラインL3上に「7」の図柄が停止表示されるとともに、下図柄列Z3において有効ラインL3上に「7」の図柄が停止表示されることとなる。完全外れ図柄の組み合わせの情報は、組み合わせ情報テーブル記憶エリア313の組み合わせ情報テーブルにおいて、各有効ラインの情報と予告用図柄の種類の情報とに対して1対1で対応させて設定されている。
続くステップS4312では、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。つまり、ステップS4310にて特定した停止ラインの情報とステップS4311にて特定した完全外れ図柄の組み合わせの情報とに対応したアドレス情報を、停止情報テーブル記憶エリア312の停止情報テーブルから読み出し、その読み出した停止情報のアドレス情報を、停止情報アドレスの記憶エリア329に格納する。
ステップS4305、ステップS4309又はステップS4312の処理を実行した後は、ステップS4313に進む。ステップS4313では、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア333における予告実行フラグ格納エリア(予告実行情報記憶手段)に予告実行フラグ(予告実行情報)を格納する。予告実行フラグとは、図柄表示装置41において保留予告を実行している状況であることを、MPU252にて特定するための情報である。その後、本停止結果設定処理を終了する。
変動開始処理(図66)の説明に戻り、ステップS4202にて、予告条件成立フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS4204にて、保留予告に対応しない停止結果設定処理を実行する。この場合、停止ラインの情報として、ライン情報更新用エリア328にその時点で記憶されている情報を読み出すとともに、図柄の組み合わせの情報として、図柄情報取得用エリア325における通常大当たり用エリア、確変大当たり用エリア、外れリーチ用エリア及び完全外れ用エリアのうち、今回の遊技回の遊技結果に対応したエリアにその時点で記憶されている情報を読み出す。そして、それら特定した停止ラインの情報及び図柄の組み合わせの情報に対応したアドレス情報を、停止情報テーブル記憶エリア312の停止情報テーブルから読み出し、その読み出したアドレス情報を、停止情報アドレスの記憶エリア329に格納する。
ステップS4203又はステップS4204の処理を実行した後は、ステップS4205にて変動表示パターンの設定処理を実行する。変動表示パターンの設定処理では、プログラムROM253に設けられた変動表示パターンテーブル記憶エリア(変動表示態様情報群記憶手段)314としての変動表示パターンテーブル(変動表示態様情報群)を参照して、ステップS4201にてMPU252のレジスタに記憶した変動表示時間の情報と、ステップS4203又はステップS4204にて停止情報アドレスの記憶エリア329に格納した情報との両方に対応した変動表示パターンの情報を特定する。
具体的には、図68に示すように、変動表示パターンテーブルは、各変動表示時間の情報と各停止情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。ステップS4205における変動表示パターンの設定処理では、変動表示パターンテーブルにおいて、今回既に特定されている変動表示時間の情報及び停止情報の組み合わせに対応したアドレス情報を特定し、その特定したアドレス情報を、ワークRAM254に設けられたパターン情報アドレスの記憶エリア330に記憶させる。
かかるパターン情報アドレスの記憶エリア330に変動表示パターンのアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では当該変動開始用処理とは異なる図示しない内部コマンドの出力処理にて、VDP255に対して内部コマンドを生成し、今回設定された変動表示パターンに対応した図柄の変動表示が行われるように、図柄表示装置41を駆動させる。この場合、内部コマンドの出力処理は所定の周期(例えば、2msec)で繰り返し起動されるものであり、当該内部コマンドの出力処理では、設定された変動表示パターンの情報に応じた内部コマンドを図柄の変動表示の開始からの経過時間に応じて生成し、その生成した内部コマンドをVDP255に出力する。VDP255では、その内部コマンドに応じて画像データをキャラクタROM256から読み出し、その読み出した画像データをビデオRAM257に書き込む。これにより、図柄表示装置41において、今回設定された変動表示パターンに対応した図柄の変動表示が行われる。
なお、変動表示パターンテーブルに記憶されている変動表示パターンの情報には、図柄の変動表示の内容だけでなく、その図柄の変動表示とともに表示される背景画像の情報やリーチ演出が行われる場合におけるリーチ演出の画像の情報も含まれている。したがって、設定されている変動標示パターンに対応した内部コマンドがVDP255に対して出力されることにより、図柄の変動表示とともに背景画像が表示され、さらにはリーチ演出といった各種演出が行われる場合には当該演出画像が表示される。
但し、かかる構成に限定されることはなく、図柄表示パターンの情報(第1表示パターン情報)とその他表示パターンの情報(第2表示パターン情報)とに区別し、図柄表示パターンの情報には図柄の変動表示態様の情報のみが含まれており、その他表示パターンの情報には背景画像の情報やリーチ演出が行われる場合におけるリーチ演出の画像の情報が含まれている構成としてもよい。この場合、後述する変動表示パターンの修正に際しては、図柄表示パターンの情報とその他表示パターンの情報との両方を修正する構成としてもよく、図柄表示パターンの情報のみを修正する構成としてもよい。さらにまた、図柄表示パターンの情報が、第1図柄列としての上図柄列Z1、第2図柄列としての中図柄列Z2、及び第3図柄列としての下図柄列Z3のそれぞれに対して個別に設定されている構成としてもよい。この場合、後述する変動表示パターンの修正に際しては、修正対象となる図柄列の図柄表示パターンの情報のみを修正する構成としてもよい。
変動開始用処理(図66)の説明に戻り、ステップS4205にて変動表示パターンの設定処理を実行した後は、ステップS4206にてフラグ消去処理を実行した後に、本変動開始用処理を終了する。なお、ステップS4201にてMPU252のレジスタに記憶された各種の情報は、変動開始用処理を終了する場合に消去される。
ここで、ステップS4206のフラグ消去処理について、図69のフローチャートを参照しながら説明する。
フラグ消去処理では、先ずステップS4401にて、ワークRAM254に大当たり保留フラグが格納されているか否かを判定する。大当たり保留フラグが格納されていない場合には、ステップS4402〜ステップS4404の処理を実行することなくステップS4405に進む。大当たり保留フラグが格納されている場合には、ステップS4402にて、消去用カウンタエリア322に記憶されている値が1ディクリメントされるように、当該消去用カウンタエリア322の情報を更新する。
その後、ステップS4403にて消去用カウンタエリア322の値が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっている場合には、ステップS4404にて大当たり保留フラグを消去した後に、ステップS4405に進み、「0」となっていない場合には、ステップS4404の処理を実行することなくステップS4405に進む。
大当たり保留フラグとは、既に説明したように、主制御装置81に保留記憶されている保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合に格納されるフラグであり、消去用カウンタエリア322には大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている場合にその保留情報が遊技回の開始対象となる順番が何番目であるかを特定するための情報が記憶される。さらにまた、保留コマンド対応処理(図62)ではステップS3803の処理が実行される前のタイミングでステップS3802の処理を実行するようにしたことにより、主制御装置81に保留記憶されている保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が複数含まれている場合には、開始対象が後の順番となる大当たり当選に対応した保留情報の順番の情報が消去用カウンタエリア322に記憶されることとなる。よって、消去用カウンタエリア322の情報が初期値としての「0」となる場合とは、主制御装置81に保留記憶されている保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が含まれていないことを意味し、この場合には大当たり保留フラグが消去される。
フラグ消去処理において、ステップS4405では、ワークRAM254に予告条件成立フラグが格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグが格納されていない場合には、そのまま本フラグ消去処理を終了する。予告条件成立フラグが格納されている場合には、ステップS4406にて、保留予告用カウンタエリア327に記憶されている値が1ディクリメントされるように、当該保留予告用カウンタエリア327の情報を更新する。
その後、ステップS4407にて保留予告用カウンタエリア327の値が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっている場合には、ステップS4408にて予告条件成立フラグを消去した後に、本フラグ消去処理を終了し、「0」となっていない場合には、ステップS4408の処理を実行することなく本フラグ消去処理を終了する。
予告条件成立フラグとは、既に説明したように、保留予告を実行すべき条件が成立した場合に格納されるフラグであり、保留予告用カウンタエリア327には保留予告を実行すべき条件が成立している場合に当該条件の成立の要因となった保留情報が遊技回の開始対象となる順番が何番目であるか特定するための情報が記憶される。よって、保留予告用カウンタエリア327の情報が初期値としての「0」となる場合とは、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報が既に遊技回の開始対象となったことを意味し、この場合には予告条件成立フラグが消去される。
<変動中用処理>
次に、変動表示制御処理(図65)におけるステップS4105の変動中用処理について説明する。変動中用処理は、保留予告が実行されている遊技回ではなく且つ保留予告の実行の要因となった保留情報に係る遊技回ではない遊技回の途中で作動口33,34への新たな入賞が発生し、その入賞に基づき取得された保留情報について保留予告の実行条件が成立した場合に、現状の遊技回で保留予告を実行するための処理である。
図70のフローチャートに示すように、ステップS4501にて、今回の遊技回が大当たり発生又はリーチ発生の遊技回であるか否かを判定する。大当たり発生又はリーチ発生の遊技回である場合には、そのまま本変動中用処理を終了する。
大当たり発生又はリーチ発生の遊技回でない場合には、ステップS4502にて、ワークRAM254に予告条件成立フラグが格納されているにも関わらず、当該ワークRAM254に予告実行フラグが格納されていない状況であるか否かを判定する。ここで、本パチンコ機10では、既に説明したように、予告条件成立フラグが格納されている状況において変動開始用処理(図66)が実行されることで予告実行フラグが格納される。したがって、予告条件成立フラグが格納されているにも関わらず予告実行フラグが格納されていない状況とは、変動開始用処理が実行された後に、すなわち1遊技回における図柄の変動表示が開始された後に、作動口33,34への新たな入賞が発生し、その入賞に基づき取得された保留情報について保留予告を実行すべき条件が成立したことを意味する。
予告条件成立フラグが格納されており且つ予告実行フラグが格納されていない状況でない場合には、そのまま本変動中用処理を終了し、予告条件成立フラグが格納されており且つ予告実行フラグが格納されていない状況である場合には、ステップS4503にて、予告用図柄の種類情報記憶エリア326から、予告用図柄の種類情報を読み出す。続くステップS4504では、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中であるか否かを判定する。
ここで、本パチンコ機10では、図柄表示装置41において図柄の変動表示が行われる場合、図72の(a)〜(c)に示すように、最初に上図柄列Z1、中図柄列Z2及び下図柄列Z3の全ての図柄列において表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上、不能又は難しくなるように高速変動表示(又は第1速度表示)が行われる。その後、変動開始からT1の期間が経過することで、先ず上図柄列Z1について、当該上図柄列Z1における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示(又は第1速度表示よりも遅い第2速度表示)に切り換えられ、変動開始からT2の期間が経過した場合に上図柄列Z1における変動表示が停止される。また、このように変動開始からT2の期間が経過した場合には、下図柄列Z3について、当該下図柄列Z3における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられ、変動開始からT3の期間が経過した場合に下図柄列Z3における変動表示が停止される。また、このように変動開始からT3の期間が経過した場合には、中図柄列Z2において、当該中図柄列Z2における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられる。そして、変動開始からT4の期間が経過した場合に、中図柄列Z2における変動表示が停止される。
上記構成において、所定のリーチ表示が行われる場合を除いて、上記T1,T2,T3,T4の期間は変動表示パターンテーブル記憶エリア314に記憶されている各変動表示パターンに応じて、より詳細には各変動表示パターンと1対1で対応させて定められている。そして、リーチ演出などは、上記T3の期間の経過後であって、上記T4の期間が経過するまで行われる。
なお、上図柄列Z1の図柄の変動表示が停止されるタイミングと下図柄列Z3の図柄の変動表示速度が切り換えられるタイミングとが同時であることは必須ではなく、両者のタイミングがずれていてもよい。また、同様に、下図柄列Z3の図柄の変動表示が停止されるタイミングと中図柄列Z2の図柄の変動表示速度が切り換えられるタイミングとが同時であることは必須ではなく、両者のタイミングがずれていてもよい。また、上記T1,T2,T3が遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数に応じて、より詳細には遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数と1対1で対応させて定められている構成としてもよい。また、遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数が最大保留個数である場合には、T1,T2,T3のいずれかが「0」に設定されていてもよい。
MPU252では、ワークRAM254に設けられた経過時間計測手段(又は経過期間計測手段)としての経過時間カウンタエリア331を用いて図柄表示装置41における図柄の変動表示の開始からの時間を計測している。詳細には、変動表示が開始された場合には、所定の周期(例えば、2msec)で経過時間カウンタエリア331の加算処理が実行される。また、プログラムROM253に設けられた経過時間テーブル記憶エリア315の経過時間テーブルには、上記T1,T2,T3に対応した各カウンタ値の情報が、遊技回の開始に際して設定され得る変動表示パターンの情報と1対1で対応付けられた状態で記憶されている。そして、ステップS4504では、現状の経過時間カウンタエリア331に記憶されている値が、経過時間テーブル記憶エリア315における上記T1に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定することで、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中であるか否かを判定する。
ステップS4504にて、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中であると判定した場合には、ステップS4505にて、第1段階修正情報群としての第1段階修正用テーブルを参照する。第1段階修正用テーブルは、プログラムROM253に設けられた修正用情報群記憶手段としての修正用テーブル記憶エリア316に記憶されている。第1段階修正用テーブルは、図71(a)に示すように、大当たり結果となる場合及びリーチ表示が発生する場合を除いた当初の変動表示パターンの情報と予告用図柄の種類情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第1修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各第1修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第1修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT1の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。但し、各第1修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
続くステップS4506では、ステップS4503にて特定した予告用図柄の種類情報とパターン情報アドレスの記憶エリア330に記憶されている情報との組み合わせに対応した第1修正用のアドレス情報(第1修正用情報)を第1段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、ワークRAM254に設けられた修正情報アドレスの記憶エリア332に格納する。
修正情報アドレスの記憶エリア332に、第1修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では経過時間カウンタエリア331の情報に基づき変動開始から上記T1の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第1修正用の変動表示パターンの情報に対応した図柄の変動表示が行われるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、予告用図柄の種類情報に対応した図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
なお、第1段階修正用テーブルに記憶されている第1修正用の変動表示パターンの情報には、図柄の変動表示の内容だけでなく、その図柄の変動表示とともに表示される背景画像の情報やリーチ演出が行われる場合におけるリーチ演出の画像の情報も含まれている。したがって、設定されている第1修正用の変動標示パターンに対応した内部コマンドがVDP255に対して出力されることにより、図柄の変動表示とともに背景画像が表示され、さらにはリーチ演出といった各種演出が行われる場合には当該演出画像が表示される。これは、後述する第2修正用の変動表示パターンの情報及び第3修正用の変動表示パターンの情報についても同様である。
その後、ステップS4507にてワークRAM254に予告実行フラグを格納した後に、本変動中用処理を終了する。
ステップS4504にて、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中でないと判定した場合には、ステップS4508にて下図柄列Z3が高速変動中であるか否かを判定する。具体的には、現状の経過時間カウンタエリア331に記憶されている値が、経過時間テーブル記憶エリア315における上記T2に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定する。
下図柄列Z3が高速変動中であると判定した場合には、ステップS4509にて、停止情報アドレスの記憶エリア329に記憶されている情報に基づいて、上図柄列Z1の停止図柄の種類情報を把握する。この場合、停止図柄の種類情報として、主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を判定対象の図柄として特定する。
続くステップS4510では、ステップS4509にて特定した判定対象の図柄について修正条件が成立しているか否かを判定する。当該修正条件は、予告用図柄の種類情報が特定図柄、すなわち奇数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄がいずれであっても修正条件が成立していると判定されるように設定されているとともに、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄が非特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるように設定されている。
上記のように修正条件が設定されていることにより、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において非特定図柄によって大当たり結果が発生する又はリーチ表示が発生するにも関わらず、当該遊技回よりも前の保留予告に係る遊技回において特定図柄により保留予告が実行されてしまうことが防止される。特定図柄により保留予告が実行された場合、遊技者は、最終的に同一の特定図柄の組み合わせが有効ライン上に停止することとなる確変大当たり結果の発生を期待するものと考えられ、それにも関わらず最終的に非特定図柄によりリーチ図柄の組み合わせや大当たり図柄の組み合わせが表示された場合には上記期待感を損ね、遊技続行への意欲を減退させてしまうことが懸念されるが、本パチンコ機10における構成によればこれを防止することができる。その一方、最終的に特定図柄によりリーチ図柄の組み合わせや大当たり図柄の組み合わせが表示される場合には、それよりも前の保留予告に係る遊技回において非特定図柄により保留予告が実行されたとしても、遊技者にとっては最終的に非特定図柄から特定図柄に昇格したものと捉えることができ、上記のような遊技続行への意欲の減退を招かないものと考えられる。
なお、上記修正条件を、予告用図柄の種類情報が特定図柄、すなわち奇数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄が特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるとともに、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄が非特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるように設定してもよい。この場合、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において非特定図柄によって大当たり結果が発生する又はリーチ表示が発生する場合には非特定図柄によって保留予告が行われることとなり、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において特定図柄によって大当たり結果が発生する又はリーチ表示が発生する場合には特定図柄によって保留予告が行われることとなる。
ステップS4510にて修正条件が成立していないと判定した場合には、そのまま本変動中用処理を終了し、修正条件が成立していると判定した場合には、ステップS4511に進む。
ステップS4511では、修正用テーブル記憶エリア316に記憶されている第2段階修正情報群としての第2段階修正用テーブルを参照する。第2段階修正用テーブルは、図71(b)に示すように、大当たり結果となる場合及びリーチ表示が発生する場合を除いた当初の変動表示パターンの情報と判定対象の図柄の種類情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第2修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各第2修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第2修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT2の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。但し、各第2修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
続くステップS4512では、ステップS4510にて修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄の種類情報とパターン情報アドレスの記憶エリア330に記憶されている情報との組み合わせに対応した第2修正用のアドレス情報(第2修正用情報)を第2段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、修正情報アドレスの記憶エリア332に格納する。
なお、2個の図柄が判定対象となった場合においていずれの図柄についても修正条件が成立する場合には、特定図柄に該当する側の図柄を上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄とするように構成されている。但し、これに限定されることはなく、非特定図柄に該当する側の図柄を上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄とするように構成してもよい。また、付されている数字が小さい側の図柄又は大きい側の図柄が、上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄とするように構成してもよい。
修正情報アドレスの記憶エリア332に第2修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では経過時間カウンタエリア331の情報に基づき変動開始から上記T2の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第2修正用の変動表示パターンの情報に対応した図柄の変動表示が行われるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、ステップS4513にてワークRAM254に予告実行フラグを格納した後に、本変動中用処理を終了する。
ステップS4508にて、下図柄列Z3が高速変動中でないと判定した場合には、ステップS4514にて中図柄列Z2が高速変動中であるか否かを判定する。具体的には、現状の経過時間カウンタエリア331に記憶されている値が、経過時間テーブル記憶エリア315における上記T3に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定する。
中図柄列Z2が高速変動中でないと判定した場合には、そのまま本変動中用処理を終了する。中図柄列Z2が高速変動中であると判定した場合には、ステップS4515にて、停止情報アドレスの記憶エリア329に記憶されている情報に基づいて、上図柄列Z1の停止図柄の種類情報と、下図柄列Z3の種類情報とを把握する。この場合、上図柄列Z1の停止図柄の種類情報として主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを上図柄列Z1の判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を上図柄列Z1の判定対象の図柄として特定する。また、下図柄列Z3の停止図柄の種類情報として主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを下図柄列Z3の判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を下図柄列Z3の判定対象の図柄として特定する。
続くステップS4516では、ステップS4515にて特定した判定対象の図柄について修正条件が成立しているか否かを判定する。当該修正条件は、上図柄列Z1の判定対象の図柄と下図柄列Z3の判定対象の図柄とに、同一種の共通の図柄が存在していない場合には修正条件が成立していると判定されないように設定されている。また、同一種の共通の図柄が存在している場合であっても、予告用図柄の種類情報が特定図柄、すなわち奇数番号の図柄である場合には、上記同一種の共通の図柄がいずれであっても修正条件が成立していると判定されるように設定されているとともに、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数番号の図柄である場合には、上記同一種の共通の図柄が非特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるように設定されている。
同一種の共通の図柄が存在している場合に修正条件が成立していると判定することで、既に説明した態様の保留予告を行うことが可能となる。また、上記のように予告用図柄の種類情報との関係で修正条件が成立しているか否かを判定することで、ステップS4510において説明した作用効果と同様の作用効果を奏することができる。なお、予告用図柄の種類情報との関係に係る修正条件を、ステップS4510において説明した別パターンのようにしてもよい。
ステップS4516にて修正条件が成立していないと判定した場合には、そのまま本変動中用処理を終了し、修正条件が成立していると判定した場合には、ステップS4517に進む。
ステップS4517では、修正用テーブル記憶エリア316に記憶されている第3段階修正情報群としての第3段階修正用テーブルを参照する。第3段階修正用テーブルは、図71(c)に示すように、大当たり結果となる場合及びリーチ表示が発生する場合を除いた当初の変動表示パターンの情報と判定対象の図柄の種類情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第3修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各第3修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第3修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT3の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。但し、各第3修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
続くステップS4518では、ステップS4516にて修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄の種類情報とパターン情報アドレスの記憶エリア330に記憶されている情報との組み合わせに対応した第3修正用のアドレス情報(第3修正用情報)を第3段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、修正情報アドレスの記憶エリア332に格納する。
修正情報アドレスの記憶エリア332に第3修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では経過時間カウンタエリア331の情報に基づき変動開始から上記T3の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第3修正用の変動表示パターンの情報に対応した図柄の変動表示が行われるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、ステップS4519にてワークRAM254に予告実行フラグを格納した後に、本変動中用処理を終了する。
なお、変動中用処理について、大当たり発生の遊技回及びリーチ発生の遊技回の両方において保留予告用の変動表示パターンの修正が行われない構成であることは必須ではなく、例えば、大当たり発生の遊技回においては保留予告用の変動表示パターンの修正は行われないが、リーチ発生の遊技回においては保留予告用の変動表示パターンの修正が行われ得る構成としてもよい。また、ステップS4510及びステップS4516の処理を実行することにより、既に高速変動表示が終了している図柄列の停止図柄の種類と予告用図柄の種類とを比較し、予告用図柄が通常大当たり結果に対応した非特定図柄であって停止図柄が確変大当たり結果に対応した特定図柄である場合には、変動表示パターンを修正しないように構成したが、これに限定されることはなく、予告用図柄が通常大当たり結果に対応した非特定図柄であって停止図柄が確変大当たり結果に対応した特定図柄であっても変動表示パターンを修正する構成としてもよい。
<変動表示パターンが修正されて保留予告が実行される場合の様子>
ここで、図72のタイムチャートを参照して、変動表示パターンが修正されて保留予告が実行される場合の様子について説明する。
図72(A)は、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中である場合に、保留予告の実行条件が成立した場合を示す。この場合、変動開始のタイミングであるt1のタイミングからT1の期間が経過するt2のタイミングまでに保留予告の実行条件が成立している。かかる状況では、t1のタイミングからt2のタイミングまで当初の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われ、t2のタイミング以降は修正用の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われる。
図72(B)は、上図柄列Z1では高速変動が行われていないが、中図柄列Z2及び下図柄列Z3では高速変動が行われている場合に、保留予告の実行条件が成立した場合を示す。この場合、T1の期間が経過するt2のタイミングからT2の期間が経過するt3のタイミングまでに保留予告の実行条件が成立している。かかる状況では、t1のタイミングからt3のタイミングまで当初の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われ、t3のタイミング以降は修正用の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われる。
図72(C)は、上図柄列Z1及び下図柄列Z3では高速変動が行われていないが、中図柄列Z2では高速変動が行われている場合に、保留予告の実行条件が成立した場合を示す。この場合、T2の期間が経過するt3のタイミングからT3の期間が経過するt4のタイミングまでに保留予告の実行条件が成立している。かかる状況では、t1のタイミングからt4のタイミングまで当初の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われ、t4のタイミング以降は修正用の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われる。
なお、図72(A)〜(C)は当初の変動表示パターンがいずれも同一の場合を例示しているが、図72(A)〜(C)のいずれにおいても、変動開始(t1のタイミング)から変動終了(t5のタイミング)までの期間であるT4は同一となっている。
<変動終了用処理>
次に、変動表示制御処理(図65)におけるステップS4106の変動終了用処理について説明する。
図73のフローチャートに示すように、ステップS4601にて、最終停止表示コマンドの出力処理を実行する。これにより、最終停止表示コマンドがVDP255に出力され、今回の遊技回における停止結果の図柄が最終停止表示される。
続くステップS4602では、ワークRAM254に予告実行フラグが格納されているか否かを判定する。予告実行フラグが格納されていない場合には、そのまま本変動終了用処理を終了し、予告実行フラグが格納されている場合にはステップS4603にて当該予告実行フラグを消去した後に、本変動終了用処理を終了する。
<保留予告の具体的な態様>
次に、本パチンコ機10における保留予告の具体的な態様について説明する。図74は、保留予告の具体的な態様を説明するための説明図である。なお、図74には、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において特定図柄の「7」の図柄により大当たり結果が発生する場合であって、当該最後の遊技回までの保留予告に係る遊技回が2回である場合を示す。
図74(a)は、保留予告に係る各遊技回の全てにおいて、遊技回の開始当初から保留予告用の変動表示パターンが設定されている場合を示す。この場合、図74(a―1)に示す最初の遊技回における図柄の停止結果は、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないが、今回の保留予告の予告用図柄である「7」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
また、図74(a―2)に示す次の遊技回における図柄の停止結果も、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないが、今回の保留予告の予告用図柄である「7」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。但し、最初の遊技回と次の遊技回とで、「7」の図柄が停止表示される位置が異なっている。これにより、保留予告における図柄の停止態様が多様化されている。
なお、これに限定されることはなく、保留予告に係る最終の遊技回を除いて、保留予告に際しては保留予告用の図柄が常に同じ停止表示位置に停止表示される構成としてもよい。また、この場合に、図74(a―1)に示すように、中図柄列Z2及び下図柄列Z3については、保留予告用の図柄が同一の有効ライン上に停止表示される構成としてもよい。これは他のパターンにおいても同様である。
その後、図74(a―3)に示す最終の遊技回では、「7」の図柄による大当たり図柄の組み合わせが1の有効ライン上に停止表示される。つまり、図74(a)に示すパターンでは、保留予告に係る全ての遊技回において予告用図柄は「7」の図柄に統一される。
図74(b)は、保留予告に係る各遊技回の最初の遊技回において、遊技回の途中から保留予告用の変動表示パターンが設定されている場合を示す。この場合、図74(b−1)に示す最初の遊技回における図柄の停止結果は、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないが、当初の変動表示パターンにおいて上図柄列Z1の停止図柄又は下図柄列Z3の停止図柄に対応している「3」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
また、図74(b−2)に示す次の遊技回における図柄の停止結果は、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないが、今回の保留予告の予告用図柄である「7」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、図74(b−3)に示す最終の遊技回では、「7」の図柄による大当たり図柄の組み合わせが1の有効ライン上に停止表示される。つまり、図74(b)に示すパターンでは、保留予告に係る全ての遊技回において予告用図柄は、特定図柄に統一される。
図74(c)も図74(b)と同様に、保留予告に係る各遊技回の最初の遊技回において、遊技回の途中から保留予告用の変動表示パターンが設定されている場合を示す。この場合、図74(c−1)に示す最初の遊技回における図柄の停止結果は、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないが、当初の変動表示パターンにおいて上図柄列Z1の停止図柄又は下図柄列Z3の停止図柄に対応している「6」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
また、図74(c−2)に示す次の遊技回における図柄の停止結果は、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないが、今回の保留予告の予告用図柄である「7」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、図74(c−3)に示す最終の遊技回では、「7」の図柄による大当たり図柄の組み合わせが1の有効ライン上に停止表示される。つまり、図74(c)に示すパターンでは、保留予告に係る最初の遊技回から次の遊技回において、停止結果が非特定図柄から特定図柄に昇格したと遊技者に期待させることができる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
保留球格納エリア302の保留用エリアREに記憶されているとともに当否判定の対象となっていない保留情報に応じた保留予告が、当該保留情報に係る遊技回よりも前の遊技回において実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、作動口33,34への遊技球の入賞を発生させる遊技と、当該入賞に基づき取得された保留情報の当否判定結果を当該保留情報に係る遊技回において確認する遊技だけでなく、複数の保留情報が保留用エリアREに記憶されている場合には当否判定の対象となる順番が後の保留情報について、当否判定の対象となった場合の結果を保留予告の内容に応じて予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高められる。
また、遊技回の途中において作動口33,34への新たな入賞が発生した場合には、その入賞に基づき取得された保留情報についての保留予告が、その遊技回において行われることがある。これにより、保留予告が行われる場合には、作動口33,34への入賞が発生してからそれについての保留予告が行われるまでの時間を早めることが可能となり、遊技者にとっては保留予告を確認する機会が高められる。
図柄表示装置41の表示画面Gにおける表示態様によって保留予告を行うようにした。これにより、遊技者にとっては各遊技回の当否判定結果を把握しようとして表示画面Gを注目していれば、自ずと保留予告を確認することができ、保留予告が行われたにも関わらず、それが見逃されてしまうことが抑制される。また、表示画面Gにおける各遊技回の図柄の変動表示パターンによって保留予告を行うようにしたことにより、保留予告が見逃されないようにするという効果が高められる。特に、各遊技回の図柄の変動表示における停止結果の態様によって保留予告を行うようにしたことにより、遊技者にとっては保留予告が行われるタイミングが明確となり、保留予告を見逃す可能性がより低減される。
上記のように停止結果の態様によって保留予告を行うようにした構成において、上記のとおり遊技回の途中で作動口33,34への新たな入賞が発生した場合には、その入賞に基づき取得された保留情報についての保留予告が、その遊技回において行われることがある。例えば、常に遊技回の開始に際して保留予告用の停止結果の態様が設定される構成に比して、保留予告用の停止結果の態様が設定されるタイミングが不規則なものとなる。これにより、保留予告の態様の多様化が図られる。
さらにまた、遊技回の途中において作動口33,34への新たな入賞が発生し、その入賞に基づき取得された保留情報についての保留予告がその遊技回において行われる条件として、その入賞に基づき取得された保留情報を保留予告の実行の契機として設定したタイミングが、当該遊技回の経過時間が所定の期間の範囲内であることを条件とした。これにより、遊技回の途中で図柄表示装置41における停止結果の態様を、保留予告用の停止結果の態様に変更する場合に、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様になじませながら当該変更を行うことができる。
図柄の変動表示が行われている途中においてその遊技回で保留予告を行う状況となったとしても、その遊技回において既に決定されている図柄の変動表示時間が変更されないようにした。これにより、図柄の変動表示が行われている途中であってもその遊技回で保留予告を行う状況となり得るようにした構成において、各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。また、保留予告が行われる遊技回においてその遊技回の当初から保留予告用の図柄の変動表示パターンが設定される場合、保留予告の実行の契機として設定された保留情報の内容を反映することなく変動表示時間が決定されるようにした。これにより、保留予告が行われ得るようにした構成において、保留予告の実行の契機となるように設定されている保留情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
例えば、保留予告が行われる場合、通常よりも長い変動表示時間が選択される構成又は通常よりも短い変動表示時間が選択される構成とすると、保留予告が行われる状況では各遊技回を消化するのに要する時間が長くなる又は短くなる。そうすると、遊技領域に設けられた釘の角度及び向きの調整の仕方に応じて、作動口33,34への入賞が比較的発生し易くなっている遊技ホールと、作動口33,34への入賞が比較的発生しづらくなっている遊技ホールとで、単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。つまり、前者の遊技ホールでは、保留予告の実行の契機となる保留情報が記憶されるタイミングにおいて既に複数の保留情報が記憶されている可能性が高く、一方、後者の遊技ホールでは当該可能性が低い。この場合、通常よりも長い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも低下し、通常よりも短い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも向上してしまう。これに対して、変動表示時間に影響を与えることなく保留予告が行われるようにすることで、単位時間当たりの遊技回の消化率に影響を与えることなく、保留予告を行うようにしたことによる効果を得ることができる。
図柄の変動表示が行われている途中においてその遊技回で保留予告用の停止結果が表示されるようにする場合、プログラムROM253の修正用テーブル記憶エリア316に予め記憶されている修正用の変動表示パターンの情報を設定することで行うようにした。当該修正用の変動表示パターンの情報は、遊技回の開始に際して設定され得る変動表示パターンの情報に1対1で対応させて設定されているとともに、各遊技回における所定の変動表示時間以降の変動表示パターンとして設定されている。これにより、既に決定されている図柄の変動表示時間が変更されないようにしながら、図柄の変動表示が行われている途中において既に設定されている停止結果の態様を変更する場合に、表示制御装置212のMPU252では既に設定されている変動表示パターンに対応した修正用の変動表示パターンの情報を設定すればよい。したがって、当該MPU252が、変動表示の残り時間を計算して、その計算結果に基づいて変動表示パターンの情報を生成するといった処理を行う必要はなく、処理負荷の軽減が図られる。
また、図柄表示装置41において図柄の変動表示が行われる場合、各図柄列Z1〜Z3において高速変動表示から低速変動表示への切り換えが行われた後に、変動表示が停止される。この場合に、図柄の変動表示が行われている途中において既に設定されている停止結果の態様を変更する場合、各図柄列Z1〜Z3について、低速変動表示への切り換えタイミング以降における変動表示パターンを修正用の変動表示パターンに変更することにより行われる。これにより、低速変動表示がなされている状態において変動表示パターンが変更される構成に比べ、遊技者に違和感を与えることなく停止結果の態様を変更することができる。
特に、各図柄列Z1〜Z3において低速変動表示への切り換えが順次行われる構成において、各図柄列Z1〜Z3のそれぞれの切り換えタイミングに対応させて修正用の変動表示パターンの情報が設定されている。これにより、各切り換えタイミングに対応させて修正用の変動表示パターンの情報が設定されていない構成に比べ、保留予告を行う旨の決定が遊技回の途中で行われた場合に、その遊技回で保留予告が開始される機会が多くなる。
保留予告を行う場合、一の有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないことを条件として、一の大当たり図柄の組み合わせを構成する各図柄が各図柄列Z1〜Z3において停止表示されるようにした。これにより、保留予告用の停止結果の態様を、大当たり結果となる遊技回における停止結果の態様に似せることが可能となり、保留予告用の停止結果が表示された場合にそれが保留予告に対応していると遊技者が理解し易くなる。
保留予告用の図柄の種類を、保留予告の実行の契機として設定された保留情報に係る遊技回における大当たり図柄の組み合わせを構成する図柄の種類又はリーチ図柄の組み合わせを構成する図柄の種類に対応させた。これにより、保留予告が行われる遊技回と保留予告の実行の契機として設定された保留情報に係る遊技回とで停止結果の態様を関連付けることが可能となり、これら連続する遊技回における図柄の変動表示パターンを一連のものとして遊技者に提供することが可能となる。
保留予告が行われる遊技回及び保留予告の実行の契機として設定された保留情報に係る遊技回において、後者の遊技回で通常大当たり結果に対応した大当たり図柄の組み合わせが停止表示される場合には前者の遊技回で確変大当たり結果に対応した図柄により保留予告用の図柄の組み合わせが停止表示されないようにした。これにより、保留予告を確認した遊技者が確変大当たり結果の発生を期待したにも関わらず、実際には通常大当たり結果が発生してしまう状況とならないようにすることができ、遊技意欲の減退を招かないようにしながら、上記優れた効果を奏することができる。
また、複数の遊技回において連続して保留予告が行われる場合に、先の遊技回で確変大当たり結果に対応した図柄により保留予告用の図柄の組み合わせが停止表示された場合には後の遊技回で通常大当たり結果に対応した図柄により保留予告用の図柄の組み合わせが停止表示されないようにした。これにより、複数の遊技回において連続して保留予告が行われる場合に、確変大当たり結果が発生することへの遊技者の期待感を良好に高めることが可能となる。
既に保留予告の実行の契機として設定されている保留情報が記憶されている状況では、その後に記憶された保留情報について保留予告の実行の契機として設定されないようにした。これにより、保留予告の実行の契機となる保留情報が重複して存在することはなく、保留予告を実行する上での契機となる保留情報が明確となる。保留予告の契機となる保留情報が重複して存在すると、一方の保留情報に係る保留予告の実行に際して他の保留情報を考慮する必要が生じるため、処理などが煩雑なものとなるおそれがあるが、上記重複が生じないようにすることで、このような事態が生じないようにすることができる。
大当たり当選に対応した保留情報が保留用エリアREに記憶されている状況では、その後に記憶された保留情報について保留予告の実行の契機として設定されないようにした。これにより、保留予告を実行している状況において、保留予告の実行の契機として設定されている保留情報とは異なる保留情報に係る遊技回で大当たり結果となる状況が発生しないようにすることができる。
また、表示制御装置212のMPU252にて保留予告発生抽選処理(ステップS3901)が実行され、保留予告発生当選となることで、その抽選処理の対象となった保留情報が保留予告の実行の契機となるように設定される。この場合、通常大当たり結果に対応した保留情報であって保留予告の実行の契機とならない保留情報が記憶されている状況で、確変大当たり結果に対応した保留情報が新たに記憶されて当該保留情報が保留予告の実行の契機となるように設定されることがある。この場合に、前者の保留情報に係る遊技回よりも前の遊技回において後者の保留情報を契機とした保留予告として、確変大当たり結果に対応した図柄により保留予告用の図柄の組み合わせが停止表示されることが想定される。つまり、確変大当たり結果に対応した保留予告用の図柄の組み合わせが停止表示されたにも関わらず、その後の遊技回で通常大当たり結果に対応した大当たり図柄の組み合わせが停止表示されることが想定される。このような事象が発生すると、遊技者にとっては保留予告によって確変大当たり結果の発生を期待したにも関わらず、実際には通常大当たり結果が発生することとなってしまい、かかる遊技者の遊技意欲の減退を招くおそれがある。これに対して、上記のとおり、大当たり当選に対応した保留情報が保留用エリアREに記憶されている状況では、その後に記憶された保留情報について保留予告の実行の契機として設定されないようにした。これにより、遊技意欲の減退を招かないようにしながら、既に説明している効果を奏することができる。
<第4の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、当否抽選モードが低確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれる構成としたが、本実施の形態では、両者の値が重複しない構成となっている。
本実施の形態の当否テーブルの内容について図75を用いて説明する。図75(a)は低確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図であり、図75(b)は高確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図である。
図75(a)に示すように、当否抽選モードが低確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値は、「7」及び「307」の2個である。一方、図75(b)に示すように、当否抽選モードが高確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値は、「36」、「67」、「100」、「131」、「164」、「195」、「223」、「241」、「272」、「335」、「362」、「395」、「423」、「468」、「493」、「525」、「557」、「572」及び「598」の19個である。この場合、両者を比較すると、低確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群の全てが、高確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれていない。
当否テーブルの内容が上記のとおり上記第1の実施の形態と異なっていることに対応して、保留報知の態様も上記第1の実施の形態と異なっている。そこで、かかる保留報知の態様の相違点について、以下に説明する。
図76は本実施の形態における保留報知用テーブルを説明するための説明図であり、図76(a)は第1テーブルを示し、図76(b)は第2テーブルを示す。
低確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群の全てが、高確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれていないことに伴って、図76(a)に示すように、報知対象の大当たり結果として共通大当たり結果は設定されておらず、代わりに、通常時専用大当たり結果(低確率時専用大当たり結果)が設定されている。つまり、大当たり乱数カウンタC1の値が、主制御装置81における当否抽選において低確率モードにおいてのみ大当たり当選となる値である場合には、第1特定結果が通常時専用大当たり結果となるように設定されており、大当たり乱数カウンタC1の値が、主制御装置81における当否抽選において高確率モードにおいてのみ大当たり当選となる値である場合には、第1特定結果が確変時専用大当たり結果となるように設定されている。なお、第2テーブルについては、図76(b)に示すように、上記第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
次に、本実施の形態における保留報知用の特定処理について図77のフローチャートを参照しながら説明する。
保留報知用の特定処理では、先ずステップS4701にて、今回の作動入賞コマンドに含まれている大当たり乱数カウンタC1の値の情報を把握する。続くステップS4702では、ROM243の保留報知用テーブル記憶エリア245に記憶されている保留報知用テーブルのうち第1テーブルを参照して、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、報知対象の大当たり結果として設定されている通常時専用大当たり結果又は確変時専用大当たり結果のいずれかに対応しているか否かを特定する。
続くステップS4703では、ステップS4702にて第1テーブルを参照した結果が、通常時専用大当たり結果であるか否かを特定する。通常時専用大当たり結果である場合には、ステップS4704にて、MPU242のレジスタに通常時専用大当たり情報(低確率時専用大当たり情報)を一時記憶させる。その後、ステップS4707に進む。
また、通常時専用大当たり結果でない場合には、ステップS4705に進み、ステップS4702にて第1テーブルを参照した結果が、確変時専用大当たり結果であるか否かを判定する。確変時専用大当たり結果でない場合には、そのまま本特定処理を終了する。確変時専用大当たり結果である場合には、ステップS4706にて、MPU242のレジスタに確変時専用大当たり情報を一時記憶させる。その後、ステップS4707に進む。
ステップS4707〜ステップS4712の各処理は、上記第1の実施の形態におけるステップS2107〜ステップS2112の各処理と同一であるため、ここでは説明を省略する。
上記のように保留報知用の特定処理が実行されることにより、音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理(図34)では、上記特定処理の結果、MPU242のレジスタに記憶されている情報が15R確変大当たり結果であって通常時専用大当たり結果に対応した情報である場合には、ステップS2004及びステップS2008にて肯定判定をするとともに、ステップS2009にて否定判定をすることで、ステップS2011に進む。そして、当該ステップS2011にて、第2保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。
表示制御装置212の当選時の保留表示情報設定処理(図41)では、上記第2保留増加コマンドを受信することにより、ステップS2509〜ステップS2513の処理を実行する。
具体的には、ステップS2509にて報知実行設定処理を実行する。その後、ステップS2510にて個別報知抽選処理を実行する。続くステップS2511では、上記ステップS2510における抽選処理の結果が、個別報知当選か否かを判定する。個別報知当選でない場合には、ステップS2512にて、ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、上記第1報知情報を設定する。当該第1報知情報が設定された場合における保留報知の画像の内容は上記第1の実施の形態と同様である。
一方、個別報知当選である場合には、ステップS2513にて、ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、第3報知情報を設定する。当該第3報知情報が、内部コマンドの出力処理(図42)においてVDP255に出力されることにより、通常時専用画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において、15R確変大当たり結果であって通常時専用大当たり結果であることを示す情報である「通専用」の画像が表示される。
以上詳述した本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態における効果に加え又は代えて、以下の優れた効果を奏する。
特別有利状態において、上作動口33への遊技球の入賞に係る保留情報として、低確率モードである場合にのみ大当たり当選となる保留情報が格納され、さらに当該保留情報についてその旨の保留報知が実行された場合には、当該保留報知に係る保留情報が当否抽選の対象となるまでに当否抽選モードが低確率モードとならないと上記大当たり当選が発生しないことを遊技者が認識することとなる。そうすると、遊技者は、その保留報知に係る保留情報が当否抽選の対象となるまでに、下作動口34への入賞に係る保留情報により通常大当たり結果が発生することを期待しながら、発射ハンドル54を操作することとなる。さらに言うと、遊技者は、その保留報知に係る保留情報が当否抽選の対象となるまでに、下作動口34への入賞に係る保留情報により極力多くの確変大当たり結果が発生した後に通常大当たり結果が発生することを期待しながら、発射ハンドル54を操作することとなる。
その一方、特別有利状態において、上作動口33への遊技球の入賞に係る保留情報として、高確率モードである場合に大当たり当選となる保留情報が格納され、さらに当該保留情報について保留報知が実行された場合には、当該保留報知に係る保留情報が当否抽選の対象となるまでに当否抽選モードが低確率モードとなってしまうと上記大当たり当選が発生しないこととなる。そうすると、遊技者は、その保留報知に係る保留情報が当否抽選の対象とさせるべく、それ以上の下作動口34への遊技球の入賞が発生しないように、発射ハンドル54の操作を中止することとなる。
以上の構成においても、発射ハンドル54を手動操作するという能動的な遊技と、当否抽選の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
<他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。
(1)上記第1の実施の形態において、主制御装置81から音声ランプ制御装置82に送信される情報は、大当たり当選か否かを判定するための情報や大当たり結果の振分先を特定するための情報だけに限定されることはなく、リーチ発生の有無の情報が含まれる構成としてもよい。この場合、保留報知として、大当たり結果の内容だけでなく、リーチ発生の有無やリーチ発生の期待度などを表示する構成としてもよい。
また、上記第1の実施の形態では、上作動口33の入賞に係る保留情報についてのみ保留報知を行う構成としたが、これに代えて又は加えて、下作動口34の入賞に係る保留情報について保留報知を行う構成としてもよい。この場合、下作動口34の入賞に係る保留情報が第2結果表示部用保留エリアRbに新たに格納された場合には、その保留情報の大当たり乱数カウンタC1の情報及び大当たり種別カウンタC2の情報を含めて作動入賞コマンドを送信する構成としてもよく、上記第2の実施の形態のように主制御装置81において特定した結果の情報を含めて作動入賞コマンドを送信する構成としてもよい。
ここで、上記第1の実施の形態では、下作動口34への入賞に係る保留情報により大当たり当選となった場合の大当たり結果の振分先が、上作動口33への入賞に係る保留情報により大当たり当選となった場合の大当たり結果の振分先よりも遊技者にとって有利なものとなるように設定されている。また、開閉実行モードに移行する前までサポートモードが低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードのいずれであったかに関わらず、開閉実行モードにおいてサポートモードが低頻度サポートモードに設定される。この場合、開閉実行モードにおいて下作動口34への入賞が多数発生してしまうことが抑えられ、これに伴って、例えば開閉実行モードにおける出球率が下作動口34への入賞頻度に応じて変動してしまうことが抑えられる。但し、本構成の場合、サポートモードが高頻度サポートモードである状況において開閉実行モードが発生する場合、当該開閉実行モードが発生する前のタイミングで下作動口34への入賞に係る保留情報が記憶されていないと、開閉実行モード中に下作動口34への入賞が発生しづらいため、開閉実行モード後に高頻度サポートモードに移行するとしても、開閉実行モードの終了直後において上作動口33への入賞に係る保留情報に対して当否判定が行われる可能性が高くなる。これに対して、少なくとも下作動口34への入賞に係る保留情報について保留報知を行うようにすることで、保留報知を確認した遊技者は、当該保留報知に係る保留情報に基づいて開閉実行モードが開始される前までに下作動口34への入賞に係る保留情報を極力多く記憶させておこうとするものと考えられる。つまり、本構成によれば、下作動口34への入賞が発生するように発射ハンドル54を操作するという能動的な遊技と、当否抽選の結果を確認するという能動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
(2)保留報知許容状態となることの遊技者にとっての有利性が上記第1の実施の形態よりも低減されることとなるが、いずれの遊技状態であっても保留報知が行われ得る構成としてもよく、通常遊技状態においてのみ保留報知が行われ得る構成としてもよい。この場合に、通常遊技状態において保留報知が行われ得る構成であったとしても、保留報知の対象となっている保留情報よりも先に当否判定の対象となった保留情報について主制御装置81において各結果表示部AS,BSの絵柄の変動表示時間を決定する場合、上記保留報知に係る保留情報の内容が参照されることなく上記変動表示時間を決定する構成とすることが好ましい。
例えば、保留報知に係る保留情報が報知対象の大当たり結果に対応した情報である場合には、保留報知に係る保留情報よりも先に当否判定の対象となる保留情報について、通常よりも長い変動表示時間が選択される構成又は通常よりも短い変動表示時間が選択される構成とすると、上記保留報知が行われている状況では各遊技回を消化するのに要する時間が長くなる又は短くなる。そうすると、遊技領域に設けられた釘の角度及び向きの調整の仕方に応じて、上作動口33への遊技球の入賞が比較的発生し易くなっている遊技ホールと、上作動口33への遊技球の入賞が比較的発生しづらくなっている遊技ホールとで、単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。つまり、前者の遊技ホールでは、既に複数の保留情報が記憶されている状況において上記のような保留報知の対象となる保留情報が記憶される機会が多く、一方、後者の遊技ホールでは当該機会は少ない。この場合、通常よりも長い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも低下し、通常よりも短い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも向上してしまう。これに対して、保留報知に係る保留情報の内容が参照されることなく上記変動表示時間が決定されるようにすることで、単位時間当たりの遊技回の消化率に影響を与えることなく、保留報知を行うようにしたことによる効果を得ることができる。
(3)上記第1の実施の形態等では、保留報知として、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないこと、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であること、15R確変大当たり結果であること、通常大当たり結果であることを報知する構成としたが、これに限定されることはなく、他の大当たり結果であることを報知する構成としてもよい。例えば、通常大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないこと、通常大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であること、明示2R確変大当たり結果であること、非明示2R確変大当たり結果であること等を報知する構成としてもよい。
(4)上記第1の実施の形態では、保留報知許容状態に設定された状況であっても、報知発生抽選処理において当選とならないと保留報知が行われない構成としたが、保留報知許容状態では全ての保留情報について保留報知が行われる構成としてもよい。この場合、保留報知許容状態に設定されることの遊技者にとっての有利性が上記各実施の形態よりも高められる。また、上作動口33への遊技球の入賞に係る当否抽選及び振分抽選において発生し得る大当たり結果の全てを、保留報知対象としてもよい。この場合、保留報知から遊技者が得られる情報量を増やすことができ、保留報知許容状態の遊技者にとっての有利性が上記実施の形態よりも高められる。
(5)上記第1の実施の形態等において、保留報知が実行される場合、当該保留報知に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果である保留情報である場合には、ステップS2504の個別報知抽選処理にて個別報知当選となった場合に、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であることを示す保留報知の画像が表示される構成としたが、これに代えて、個別報知抽選処理が実行されることはなく、保留報知に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果である保留情報である場合には、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であることを示す保留報知の画像が表示される構成としてもよい。
(6)上記第1の実施の形態等において、保留報知が実行される場合、当該保留報知に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でない保留情報である場合には、ステップS2510の個別報知抽選処理にて個別報知当選となった場合に、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないことを示す保留報知の画像が表示される構成としたが、これに代えて、個別報知抽選処理が実行されることはなく、保留報知に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でない保留情報である場合には、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないことを示す保留報知の画像が表示される構成としてもよい。
(7)上記第1の実施の形態等のようにステップS2504の個別報知抽選処理が実行される構成においては、当該抽選処理にて個別報知当選とならなかった場合における保留報知の画像は、保留情報が15R確変大当たり結果であることを示す情報とするとともに、それに合わせて当該情報が確変時専用大当たり結果に対応している可能性があることを示す情報としてもよい。具体的には、「確?」といった画像が保留報知として表示される構成としてもよい。また、この場合、ステップS2510の個別報知抽選処理において個別報知当選とならなかった場合における保留報知の画像は、所定の確率(例えば、1対1)で、確変時専用大当たり結果に対応している可能性があることを示す情報又は確変時専用大当たり結果でないことを示す情報が保留報知として表示される構成としてもよい。具体的には、所定の確率で、「確?」又は「確」のいずれかの画像が保留報知として表示される構成としてもよい。
(8)保留報知画像の表示内容は、上記第1の実施の形態におけるものに限定されることはなく、任意である。例えば、「発射ハンドル54の操作を中止しろ」又は「発射ハンドル54の操作を継続しろ」といった具体的な指示情報が表示される構成としてもよい。
また、保留報知に係る保留情報の当否抽選の順番を明示しながら保留報知を行う構成に限定されない。例えば、保留報知に係る保留情報よりも前のタイミングの遊技回において、所定の報知画像(例えば、報知用キャラクタ、報知用リーチ演出又は報知用背景)を図柄の変動表示画像と共に表示することで、保留報知を実行する構成としてもよい。また、所定の報知画像に代えて、所定の音や音声をスピーカ部64から出力する構成としてもよい。
ここで、上記第1の実施の形態では、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングで、主制御装置81から音声ランプ制御装置82に作動入賞コマンドが送信され、当該作動入賞コマンドに応じた保留報知が行われる構成である。したがって、図柄表示装置41において所定の遊技回における図柄の変動表示が行われている状況で上作動口33に遊技球が入賞した場合には、その図柄の変動表示中に作動入賞コマンドが主制御装置81から送信される。この場合に、保留報知として上記のように所定の報知画像を表示する場合、その図柄の変動表示中に当該所定の報知画像を表示する構成としてもよい。
(9)上記第1の実施の形態において、保留報知を行うための所定の報知手段は、図柄表示装置41における第1保留表示領域Gaに限定されることはなく、専用の表示装置において保留報知を行う構成としてもよく、さらには表示画面を有する表示装置ではなく、発光部、可動式の装飾部材又はスピーカ部などにより保留報知を行う構成としてもよい。
(10)上記第1の実施の形態において、上作動口33に係る当否抽選及び振分抽選による大当たり結果の種類と下作動口34に係る当否抽選及び振分抽選による大当たり結果の種類とが完全に同一となる構成としてもよく、完全に異なる構成としてもよい。また、大当たり結果として、開閉実行モードが発生しないまま高確率モードや高頻度サポートモードに移行することとなる大当たり結果を設定してもよい。また、通常遊技状態よりも不利な遊技状態を設定するとともに、当否抽選による当否結果として上記不利な遊技状態となる当否結果を設定してもよい。
(11)上記第1の実施の形態において、保留個数は、第1結果表示部用保留エリアRaが4個であり、第2結果表示部用保留エリアRbが4個である構成に限定されることはなく、各3個又は各5個以上であってもよく、両保留個数が異なる構成としてもよい。
また、上記第3の実施の形態においても保留個数は4個に限定されることはなく、3個又は5個以上であってもよい。
(12)上記各実施の形態における各時間の計測の方法は任意であり、またカウンタエリアを用いた所定の値のカウントの仕方は加算式であっても減算式であってもよい。また、主制御装置81などにおける停電の監視の仕方も任意である。また、上記第1の実施の形態において、各開閉実行モードにおけるラウンド数も任意である。
また、上記各実施の形態において、可変入賞装置32などへの遊技球の入賞に対する遊技球の付与の構成は遊技球を直接払い出す構成に限定されることはなく、仮想遊技媒体を記憶する機能を有する構成においては、当該仮想遊技媒体を付与する構成としてもよい。
また、上記各実施の形態において、図柄表示装置41が不具備であり、当否抽選などの抽選結果が可動式の装飾部材により教示される構成としてもよい。
また、上記各実施の形態において、下作動口34に設けられた電動役物34aのサポートモードとして、低頻度サポートモードの代わりに、電動役物34aが開放状態とならないサポート不可モードを設定してもよい。また、電動役物34aが閉鎖状態である状況であっても下作動口34への遊技球の入賞が発生し得る構成としてもよい。
また、上記第1の実施の形態において、メイン表示部43の結果表示部ASにおける結果表示の内容を、所定の大当たり結果や特別外れ結果について、大当たり乱数カウンタC1の値や大当たり種別カウンタC2の値と1対1で対応させて設定してもよい。
(13)上記第1の実施の形態において、主制御装置81のRAM204に設けられた保留球格納エリア232には、上作動口33用の保留エリアとして第1結果表示部用保留エリアRaと、下作動口34用の保留エリアとして第2結果表示部用保留エリアRbとが設けられていたが、これに代えて、保留情報を格納可能なエリアを上作動口33と下作動口34との総保留個数分備えるとともに、各エリアには、上作動口33及び下作動口34のいずれに対応しているかの情報を格納可能な部分エリアが設定された共通保留エリアを備える構成としてもよい。当該共通保留エリアの各エリアとしては、例えば、各エリアを1バイトなどの記憶領域として構成し、当該記憶領域の所定のビット部分を上作動口33及び下作動口34のいずれに対応しているかの情報を格納可能な部分エリアとして設定する構成が考えられる。この場合であっても、本パチンコ機10は、第1取得情報記憶手段と第2取得情報記憶手段を備えた構成となる。
(14)上記第1の実施の形態では、非明示2R確変大当たり結果となったことに対応した開閉実行モードと、特別外れ結果となったことに対応した開閉実行モードとで、同一の態様である低頻度入賞モードに係る開閉実行モードが実行される構成としたが、これに限定されない。例えば、両者の開閉実行モードで、1回の大入賞口32aの開放制限期間が異なる構成としてもよい。具体的には、前者の開閉実行モードにおける開放制限期間を0.20secとするとともに、後者の開閉実行モードにおける開放制限期間を0.19secとする構成としてもよい。また、例えば、両者の開閉実行モードで、1回の大入賞口32aの開放制限個数が異なる構成としてもよい。具体的には、前者の開閉実行モードにおける開放制限個数を10個とするとともに、後者の開閉実行モードにおける開放制限個数を6個とする構成としてもよい。
(15)上記第1の実施の形態では、主制御装置81における大当たり乱数カウンタC1を用いた当否抽選において、抽選用に取得された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選とならない値のうちの所定値となった場合に特別外れ結果となる構成としたが、これに限定されることはない。例えば、特別外れ結果とするか否かの抽選を行うための特別外れ発生抽選手段として、特別外れ抽選用カウンタと特別外れ抽選用テーブルとを設け、当否抽選用に所得された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選とならない値であると判定された場合に取得された特別外れ抽選用カウンタの値が特別外れ抽選用テーブルにおいて特別外れ当選となる値として設定されている値の場合に、特別外れ結果となる構成としてもよい。
(16)上記第1の実施の形態において、上作動口33への遊技球の入賞に係る保留情報と下作動口34への遊技球の入賞に係る保留情報とで、大当たり乱数カウンタや大当たり種別カウンタについてそれぞれ異なるカウンタを用いる構成としてもよい。
(17)上記各実施の形態では、下作動口34には電動役物34aが設けられており、下作動口34への遊技球の入賞のし易さが遊技状態に応じて変動する構成としたが、これを変更してもよい。例えば、下作動口34の電動役物34aを不具備として、下作動口34への遊技球の入賞のし易さが、遊技状態に応じて変動しない構成としてもよい。
本構成において、上記第1の実施の形態における保留情報の消化に際して下作動口34側が優先される構成及び保留報知に係る構成を適用することで、遊技者にとっては、保留報知の内容に応じて、保留報知に係る保留情報が当否判定の対象とならないようにすべく下作動口34への入賞に係る保留情報が記憶された状態が維持されることを期待して発射ハンドル54を操作する態様を選択することができるとともに、保留報知に係る保留情報が当否判定の対象となるようにすべく下作動口34への入賞がそれ以上発生しないように発射ハンドル54の操作を中止するという態様を選択することができる。特に、上作動口33及び下作動口34の両方において入賞頻度が遊技状態に依存しないため、遊技状態に関係なく上記遊技を遊技者に提供することが可能となる。
また、本構成において、複数の作動口が上下に並設されているのではなく、上作動口33に対応した第1作動口と、下作動口34に対応した第2作動口とが左右に並設された構成としてもよく、これら両作動口が斜めに並設された構成としてもよい。さらにまた、発射ハンドル54の操作態様に応じて、第1作動口への入賞のみ又は第2作動口への入賞のみを狙えるように、両作動口を離間して配置する構成としてもよい。この場合、遊技者にとっては、保留報知に応じて、第1作動口又は第2作動口の一方の入賞のみを狙うことが可能となる。
但し、下作動口34への遊技球の入賞が発生し易い状態を積極的に設ける上では、下作動口34に電動役物34aなどを設けることが好ましい。
また、下作動口34を開放状態と閉鎖状態とで切り換える構成としては、電動役物34aによるものに限定されることはなく、下作動口34を遊技盤24から遊技領域に対して出没可能に設け、遊技領域に突出した状態では下作動口34に遊技球が入賞可能となり、遊技領域から没した状態では下作動口34への遊技球の入賞が困難となる構成としてもよい。
(18)上記第1の実施の形態において、図柄表示装置41にて図柄の変動表示が行われている場合に、その図柄の変動表示が、上作動口33への遊技球の入賞に係るものか、下作動口34への遊技球の入賞に係るものかを表示するための始動対応表示領域が図柄表示装置41の表示画面において設定される構成としてもよい。この場合、当該始動対応表示領域は、上作動口33及び下作動口34のそれぞれに1対1で対応させて設定されていてもよく、上作動口33及び下作動口34に対して共通の領域を設定し、当該領域における表示内容により、いずれの作動口への入賞に係るものかを表示する構成としてもよい。
(19)上記第1の実施の形態において、非明示2R確変大当たり結果となったことに基づいて大入賞口32aが開放される回数は2回に限定されることはなく、特別外れ結果となったことに基づいて大入賞口32aが開放される回数と同一であれば任意である。また、その他、明示2R確変大当たり結果となったことに基づいて大入賞口32aが開放される回数や、15R特別大当たり結果及び通常大当たり結果となったことに基づいて大入賞口32aが開放される回数も任意である。
また、特別外れ結果に対応した遊技回や非明示2R確変大当たり結果に対応した遊技回において、リーチ表示が発生することは必須の構成ではなく、リーチ表示が発生しない構成としてもよい。
また、特別外れ結果に対応した開閉実行モード及び非明示2R確変大当たり結果に対応した開閉実行モードにおいて開閉される可変入賞装置と、15R確変大当たり結果に対応した開閉実行モード及び通常大当たり結果に対応した開閉実行モードにおいて開閉される可変入賞装置とを個別に設ける構成としてもよい。
また、上作動口33への遊技球の入賞に係る当否抽選において特別外れ結果となる確率と、下作動口34への遊技球の入賞に係る当否抽選において特別外れ結果となる確率とを異ならせてもよい。
また、当否抽選モードが高確率モードである場合と低確率モードである場合とで、当否抽選で大当たり当選となった場合に振り分けられる大当たり結果の種別を異ならせてもよい。
(20)主制御装置81から音声ランプ制御装置82に作動入賞コマンドを送信するタイミングを上記第1の実施の形態におけるタイミングよりも遅らせてもよい。この場合、例えば、上作動口33への入賞発生後において、大当たり乱数カウンタC1が所定回数更新された後に、作動入賞コマンドが送信される構成としてもよい。この場合、大当たり乱数カウンタC1の値の情報をそのまま含むコマンドとして作動入賞コマンドが送信される構成において、主制御装置81と音声ランプ制御装置82とを電気的に接続する信号線に対して不正を施すことで作動入賞コマンドの情報が不正に取得されたとしても、かかる作動入賞コマンドの情報から現状の大当たり乱数カウンタC1の値を特定しようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。但し、かかる特定をより行いづらくさせるという点においては、上記第2の実施の形態における構成が好ましい。
(21)上記第1の実施の形態では、保留報知の状態として、保留報知が確実に実行されなくなる保留報知不可状態を設定したが、これに代えて、保留報知が実行され得るものの、その確率が低く設定された保留報知低頻度状態を設定してもよい。
(22)上記各実施の形態では、当否抽選モードの高確率モードと低確率モードとの間の移行が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果が発生することを契機として行われる構成としたが、これに限定されることはなく、例えば、高確率モードにおいて予め定められた所定回数の遊技回が消化された場合に低確率モードに移行する構成としてもよい。また、例えば、低確率モードにおいて予め定められた所定回数の遊技回が消化された場合に高確率モードに移行する構成としてもよい。
また、大当たり抽選とは別の抽選契機が成立した場合に当否抽選モードの移行抽選を行い、当該移行抽選において昇格当選となった場合に低確率モードから高確率モードとなり、当該移行抽選において転落当選となった場合に高確率モードから低確率モードとなる構成としてもよい。
(23)上記第2の実施の形態において、大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値と、作動入賞コマンドとが1対1で対応している構成としてもよい。但し、作動入賞コマンドの情報が不正に取得されたとしても、現状の大当たり乱数カウンタC1の値を特定しづらくするという点においては、上記第2の実施の形態における構成が好ましい。
(24)上記第2の実施の形態において、保留報知用テーブルの第1テーブルにより特定した第1特定結果の情報と、保留報知用テーブルの第2テーブルにより特定した第2特定結果の情報とを、それぞれ別のコマンドとして主制御装置81から音声ランプ制御装置82に送信する構成としてもよい。
(25)上記第2の実施の形態において、主制御装置81にて報知発生抽選処理や個別報知抽選処理を実行し、その抽選結果を踏まえた情報を、音声ランプ制御装置82などのサブ制御装置に送信する構成としてもよい。また、具体的な保留報知の内容を主制御装置81にて決定し、その保留報知の内容に対応した情報を、音声ランプ制御装置82などのサブ制御装置に送信する構成としてもよい。
(26)上記第4の実施の形態において、当否抽選モードが低確率モードであっても保留報知が行われ得る構成としてもよく、この場合、低確率モードであれば大当たり結果となる旨の保留報知や高確率モードであれば大当たり結果となる旨の保留報知が行われ得る構成としてもよい。
(27)上記第4の実施の形態において、保留報知として、通常時専用大当たり結果であること又は確変時専用大当たり結果であることの少なくとも一方について報知し、15R確変大当たり結果であることを報知しない構成としてもよい。
(28)上記各実施の形態では、確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複するように振分テーブルを設定したが、これに代えて、確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値及び通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよく、少なくとも15R確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値及び通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよい。
当該振分テーブルの構成を、高確率モードにおいて大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値に低確率モードにおいて大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値が含まれる上記第1の実施の形態に適用した場合、上記第4の実施の形態と同様に、大当たり結果の種別としては、通常時(すなわち低確率モード時)専用の通常大当たり結果、通常時(すなわち低確率モード時)専用の確変大当たり結果(又は15R確変大当たり結果)、確変時(すなわち高確率モード時)専用の通常大当たり結果及び確変時(すなわち高確率モード時)専用の確変大当たり結果(又は15R確変大当たり結果)が存在し、通常時(すなわち低確率モード時)及び確変時(すなわち高確率モード時)の両方において共通の通常大当たり結果や確変大当たり結果(又は15R確変大当たり結果)が存在しないこととなる。この場合、これらの大当たり結果を保留報知の対象とすることができる。なお、上記大当たり結果の種別の設定を、大当たり種別カウンタC2及び振分テーブルの組み合わせを、低確率モードと高確率モードとで異ならせることで実現してもよい。
また、通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値は重複するものの、確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよく、通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値は重複するものの、少なくとも15R確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよい。
また、確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値は重複するものの、通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよく、少なくとも15R確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値は重複するものの、通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよい。
また、上記各振分テーブルの構成を、高確率モードにおいて大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値に低確率モードにおいて大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値が含まれない上記第4の実施の形態に適用してもよい。
(29)上記第3の実施の形態では、停止結果の態様によって保留予告を行う構成としたが、これに限定されることはなく、図柄表示装置41における図柄の変動表示の途中において保留予告用表示がなされるようにすることによって保留予告を行う構成としてもよい。例えば、図柄の変動表示の速度が、途中で保留予告用の速度に変更される構成としてもよい。また、変動表示中の図柄の少なくとも一部が保留予告用の図柄に変更される構成としてもよい。
また、図柄表示装置41において、図柄の変動表示とは別の表示として、保留予告が行われる構成としてもよい。例えば、図柄の変動表示が行われている状況における背景画面やリーチ演出の演出画面において保留予告用キャラクタといった所定の保留予告用画像を表示することにより、保留予告を行う構成としてもよい。
また、保留予告が行われることとなる報知手段は、図柄表示装置41に限定されることはなく、図柄表示装置41とは別に設けられた表示装置の表示画面において保留予告が行われる構成としてもよく、可動式に設けられた装飾部材を所定の予告態様とすることで保留予告が行われる構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで保留予告が行われる構成としてもよく、スピーカ部からの音の出力によって保留予告が行われる構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組み合わせによって保留予告が行われる構成としてもよい。
なお、図柄表示装置41とは別の表示装置にて保留予告を行う構成や、可動式の装飾部材にて保留予告を行う構成においては、それら表示装置又は可動式の装飾部材を、図柄表示装置41の表示画面の周囲に配設することが好ましい。これにより、遊技者にとっては、図柄表示装置41の表示画面Gを見ている場合であっても、上記表示装置又は可動式の装飾部材における保留予告を見逃しづらくなる。
上記いずれの構成であっても、遊技回の途中で保留予告を実行する旨の情報が設定された場合には、その設定されたタイミングがその遊技回において未だ保留予告を行うことができる期間内であれば、その遊技回において保留予告を行うようにすることが好ましい。これにより、上記第3の実施の形態と同様に、保留予告が行われる機会を多くすることができる。
(30)上記第3の実施の形態では、保留予告を実行する旨の情報が設定された場合(具体的には、予告条件成立フラグが記憶された場合)には、保留予告を実行する旨の設定に係る保留情報についての遊技回が行われるまで、各遊技回において必ず保留予告が行われる構成としたが、これに限定されない。例えば、保留予告を実行する旨の情報が設定されている状況であっても、各遊技回の開始に際して保留予告を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選において当選となった遊技回において保留予告が実行される構成としてもよい。この場合、上記第3の実施の形態よりも保留予告の態様について多様化が図られる。但し、保留予告を実行する旨の情報が設定されている状況が複数回の遊技回に亘って継続される場合において保留予告の連続性を高める上では、上記第3の実施の形態における構成が好ましい。
(31)上記第3の実施の形態では、複数回の遊技回に亘って連続して保留予告が行われる場合、確変大当たり結果に対応した特定図柄を用いて保留予告が行われた後に、通常大当たり結果に対応した非特定図柄を用いて保留予告が行われない構成としたが、かかる状況が発生し得る構成としてもよい。また、保留予告の実行の契機となった保留情報に係る遊技回において非特定図柄によって大当たり結果となる又はリーチ表示となる場合に、保留予告が行われる遊技回において特定図柄を用いて保留予告が行われ得る構成としてもよい。これら各構成の場合、上記第3の実施の形態よりも保留予告の態様について多様化が図られる。
(32)上記第3の実施の形態において、保留予告を行う場合の停止結果の態様を、中図柄列Z2と下図柄列Z3については、保留予告用の図柄が同一の有効ライン上に停止し、上図柄列Z1については保留予告用の図柄がその有効ラインからずれた位置となる態様としてもよい。また、これに代えて、上図柄列Z1と中図柄列Z2については、保留予告用の図柄が同一の有効ライン上に停止し、下図柄列Z3については保留予告用の図柄がその有効ラインからずれた位置となる態様としてもよい。つまり、3つ以上の図柄表示領域においてそれぞれ図柄の変動表示が行われる構成において、先に停止する2つの図柄表示領域のうち一方の領域と、その後に停止する一の図柄表示領域とにおいて保留予告用の図柄が同一の有効ライン上に停止し、先に停止する2つの図柄表示領域のうち他方の領域においては保留予告用の図柄がその有効ライン上に停止しないようにしながら表示画面内に停止表示される構成としてもよい。かかる態様で保留予告を行うことで、保留予告の態様が各遊技回において統一され、遊技者にとっては保留予告が行われていることを明確に認識することができる。
ちなみに、上記構成において、2つの保留予告用の図柄を常に同一の有効ライン上に停止させる構成とすることで、保留予告用の停止結果を設定する際に有効ラインを選択する必要がなくなり、処理負荷の軽減が図られる。
(33)上記第3の実施の形態では、遊技回の途中で保留予告用の停止結果に変更する場合に、その変更を可能とする期間が3段階に分けて設定されていたが、これに限定されることはなく、1段階又は2段階などであってもよく、4段階以上であってもよい。例えば、1段階とする場合、全図柄列Z1〜Z3において高速変動が行われている状況で保留予告を実行する旨の情報が設定された場合にのみ、遊技回の途中で保留予告用の停止結果に変更される構成としてもよい。
また、基準となる期間は、高速変動から低速変動に切り換わるまでの期間に限定されることはなく、所定の図柄列において図柄の変動表示が停止されるまでの期間としてもよく、図柄の変動表示の態様とは関係なく上記基準の期間が設定されていてもよい。
(34)上記第3の実施の形態において、各図柄列Z1〜Z3における図柄の変動表示が、高速変動→中速変動→低速変動といったように、2段階ではなく3段階で変動表示の速度が変更される構成としてもよい。この場合、保留予告用の停止結果とするべく変動表示パターンを変更する場合、低速変動となる前のタイミングにおいて当該変更が行われる構成とすることが好ましく、より好ましくは、中速変動となる前のタイミングにおいて当該変動が行われる構成とするとよい。
また、図柄の変動表示について低識別表示態様(第1識別表示態様)と高識別表示態様(第1識別表示態様よりも識別し易い第2識別表示態様)とを設定する手法は、上記第3の実施の形態のように高速変動と低速変動とを設定する構成に限定されることはない。例えば、図柄を半透明にするといったように本来の態様の一部を表示しない又は識別しづらくすることを低識別表示態様とし、図柄の情報を全て表示することを高識別表示態様とする構成としてもよい。また、かかる図柄の表示態様の変更と上記図柄の変動表示速度の変更との両方によって、低識別表示態様と高識別表示態様とを設定してもよい。
(35)上記第3の実施の形態では、保留予告用の停止結果に遊技回の途中で変更する場合、既に設定されている図柄の変動表示時間を変更しないようにしたが、これに代えて、既に設定されている図柄の変動表示時間を変更してもよい。この場合、保留予告を行うために変動表示パターンを差し替えるのではなく、各図柄列Z1〜Z3について図柄の変動表示時間が延長されるように変動表示パターンを追加する構成としてもよい。また、遊技回の当初から保留予告用の停止結果を設定する場合に、保留予告の実行の契機となった保留情報の内容を参照して図柄の変動表示時間を決定する構成としてもよい。但し、各遊技回の図柄の変動表示時間に影響を与えることなく保留予告を行う上では、上記第3の実施の形態における構成が好ましい。
(36)上記第3の実施の形態では、遊技回の途中で停止結果の態様を保留予告用のものに変更する場合、所定期間以降の変動表示パターンを修正用の変動表示パターンに変更する構成としたが、これに限定されることはなく、例えば、停止結果の態様のみを変更する構成としてもよい。
(37)上記第3の実施の形態では、停止結果の図柄の種類を表示制御装置212において決定する構成としたが、これに限定されることはなく、停止結果の図柄の種類を主制御装置81において決定する構成としてもよい。この場合、保留予告を行うか否かを主制御装置81において決定するようにし、保留予告を実行すべき条件が成立している場合には主制御装置81において保留予告に対応した停止結果の態様を決定する構成としてもよい。また、遊技回の途中で保留予告用の停止結果に変更する場合には、その変更を行うための変動表示パターンの決定を主制御装置81において行う構成としてもよい。
(38)上記第3の実施の形態では、外れリーチに対応した保留情報が保留予告の実行の契機となり得る構成としたが、外れリーチに対応した保留情報が保留予告の実行の契機とならず、大当たり当選に対応した保留情報のみが保留予告の実行の契機となり得る構成としてもよい。この場合、遊技者にとっては、保留予告の発生を確認した場合には、その後の遊技回で大当たり当選が発生することを把握することができる。
また、外れリーチに対応した保留情報が保留予告の実行の契機となり得る構成とした場合、最終停止図柄列においてリーチ図柄の組み合わせに対応した図柄がリーチラインとは異なる有効ライン上に停止される前後外れリーチに対応した保留情報は保留予告の実行の契機となり得るが、当該前後外れリーチ以外の外れリーチに対応した保留情報は保留予告の実行の契機とならない構成としてもよい。
(39)保留予告を行う上での停止結果の態様は、保留予告であることを遊技者が認識できる態様であれば、上記第3の実施の形態における態様に限定されない。例えば、保留予告用の停止結果の態様を、一の有効ライン上に数字の昇順又は降順で図柄の組み合わせが成立する態様としてもよく、同一の図柄ではなく所定の図柄の組み合わせが一の有効ライン上に成立する態様としてもよい。
(40)上記第3の実施の形態において、主制御装置81にて保留予告用の確認処理(図55)にて保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定する場合に、大当たり当選として設定されている移行情報としての数値情報の一部のみを参照する構成としてもよい。また、低確率モードにおいては全ての移行情報を参照するが、高確率モードにおいては一部の移行情報のみを参照する構成としてもよい。この場合、保留予告を実行するようにした構成において、主制御装置81にてタイマ割込み処理(図13)の1処理回に要する時間の短縮化が図られ、タイマ割込み処理の起動周期を従来よりも長く確保しなくても、1処理回のタイマ割込み処理が実行されている状況でタイマ割込み処理が新たに起動されてしまうことを、余裕を持って抑えることができる。また、主制御装置81にて遊技回を開始させるための各種処理を実行する処理回の通常処理(図17)に対して、保留予告用の確認処理(図55)が実行される処理回のタイマ割込み処理が割り込んだとしても、当該処理回の通常処理が完了するのに要する時間が必要以上に長くなってしまうことが抑えられる。
ちなみに、本構成においては、保留予告の実行の契機となる保留情報が記憶されていない状況で大当たり当選に対応した保留コマンドが主制御装置81から送信された場合には、常に保留予告を実行する旨の設定がなされる構成としてもよい。この場合であっても、上記のように保留予告用の確認処理では大当たり当選として設定されている移行情報の一部のみを参照する構成においては、大当たり当選に対応した保留情報が記憶された場合の所定の確率で保留予告を実行する旨の設定がなされる。
(41)上記第3の実施の形態において、主制御装置81にて保留予告を行うか否かを決定し、保留予告を行う旨の決定がなされた場合にのみ保留コマンドが主制御装置81から送信される構成としてもよい。本構成において、既に保留予告を行うように設定されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても当該保留情報について新たに保留予告を行うための設定が行われないようにする処理を、表示制御装置212ではなく主制御装置81にて行う構成としてもよい。具体的には、上記第3の実施の形態における予告条件成立フラグや保留予告用カウンタエリア327に係る処理構成を主制御装置81が有する構成とする。なお、本構成を、上記第1の実施の形態に対して適用してもよい。
(42)上記第3の実施の形態において、大当たり当選に対応した保留情報が保留記憶されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても当該保留情報について保留予告を行うための設定が行われないようにする処理を、表示制御装置212ではなく主制御装置81にて行う構成としてもよい。具体的には、主制御装置81において保留情報に大当たり当選が含まれているか否かを判定するようにし、大当たり当選が含まれている場合には保留コマンドを送信しない構成としてもよい。なお、本構成を、上記第1の実施の形態に対して適用してもよい。
(43)上記第3の実施の形態において、既に保留予告を行うように設定されている状況で新たに保留情報が記憶された場合に、その保留情報について保留予告を行う旨の設定が行われ得る構成としてもよい。この場合に、保留予告の実行の契機となっている保留情報が同時に複数記憶されている状況において、先に開始対象となった保留情報に係る遊技回で大当たり結果となった場合には、後に開始対象となる保留情報について設定されている保留予告を実行すべき旨の設定を消去する構成としてもよい。当該保留予告を実行すべき旨の設定を消去するタイミングとしては、大当たり結果となる遊技回が終了したタイミング、開閉実行モードへの移行が開始されるタイミング、開閉実行モードへの移行が行われる場合のオープニング演出が行われているタイミング又は開閉実行モードが終了するタイミングのいずれであってもよい。本構成とすることにより、大当たり結果が発生することを契機として、それまでに設定されていた保留予告を実行すべき旨の設定を初期化することが可能となる。なお、かかる構成を、上記第1の実施の形態に対して適用してもよい。
(44)上記各実施の形態において、有効ラインはストレートラインに限定されることはなく、折れ曲がりを有するラインとして設定されていてもよい。また、図柄の態様は上記実施の形態のものに限定されることはなく任意である。
また、上記各実施の形態では、相対的に有利な所定遊技状態として確変大当たり結果に対応した状態が設定されており、相対的に不利な所定遊技状態として通常大当たり結果に対応した状態が設定されている構成としたが、これに限定されることはない。例えば、開閉実行モード後の電動役物34aにおいて高頻度サポートモードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後の高確率モードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後に電動役物34aが高頻度サポートモードになるか否かにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。
(45)各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことを抑えながら、特別報知(上記第1の実施の形態では保留報知、上記第3の実施の形態では保留予告)を行えるという顕著な効果に着目した場合、保留予告を行う遊技回の開始に際して変動表示時間の決定を行う場合に特別報知の実行の契機となっている保留情報の内容を参照しない構成を必須とすればよく、既に大当たり当選に対応した保留情報が保留記憶されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても、当該保留情報について特別報知を行うための設定が行われない構成を必須とする必要はない。例えば、上記第3の実施の形態では、主制御装置81及び表示制御装置212での遊技回の開始に際して変動表示時間の決定を行う場合の処理構成をそのまま採用しながら、表示制御装置212での保留コマンド対応処理(図62)におけるステップS3802〜ステップS3804、ステップS3808の処理とフラグ消去処理(図69)を実行しない構成としてもよい。
(46)処理の煩雑化などを抑えながら、特別報知(上記第1の実施の形態では保留報知、上記第3の実施の形態では保留予告)が行われる場合におけるその開始タイミングを早めることができるという顕著な効果に着目した場合、遊技回中の所定の期間において特別報知を実行すべき旨の設定がなされたことに基づき、当該遊技回の終了タイミングまでに特別報知が行われるようにする構成を必須とすればよく、既に大当たり当選に対応した保留情報が保留記憶されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても、当該保留情報について特別報知を行うための設定が行われない構成を必須とする必要はない。例えば、上記第3の実施の形態では、表示制御装置212における変動中用処理(図70)をそのまま採用しながら、表示制御装置212での保留コマンド対応処理(図62)におけるステップS3802〜ステップS3804、ステップS3808の処理とフラグ消去処理(図69)を実行しない構成としてもよい。
(47)特別報知(上記第1の実施の形態では保留報知、上記第3の実施の形態では保留予告)を行う上での処理の煩雑化を抑えながら、特別報知を行えるという顕著な効果に着目した場合、既に特別報知を行うように設定されている状況では新たに特別情報としての保留情報が記憶されたとしても、当該保留情報について新たに特別報知を行うための設定が行われない構成を必須とすればよく、既に大当たり当選に対応した保留情報が保留記憶されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても、当該保留情報について特別報知を行うための設定が行われない構成を必須とする必要はない。例えば、上記第3の実施の形態では、表示制御装置212での保留コマンド対応処理(図62)におけるステップS3805及びステップS3809の処理とフラグ消去処理(図69)をそのまま採用しながら、表示制御装置212での保留コマンド対応処理(図62)におけるステップS3802〜ステップS3804、ステップS3808の処理とフラグ消去処理(図69)を実行しない構成としてもよい。
また、既に保留報知を行うように設定されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても、当該保留情報について新たに保留報知を行うための設定が行われない構成を、上記第1の実施の形態や上記第4の実施の形態において下作動口34への入賞に係る保留情報についても保留報知を行う構成に対して適用してもよく、上記第1の実施の形態や上記第4の実施の形態において下作動口34への入賞に係る保留情報ではなく上作動口33への入賞に係る保留情報が優先して当否判定の対象となる構成に対して適用してもよく、上記第1の実施の形態や上記第4の実施の形態において上記第3の実施の形態のように上作動口33への入賞に係る保留情報と下作動口34への入賞に係る保留情報とで区別されない構成に対して適用してもよい。
(48)既に大当たり当選に対応した保留情報が保留記憶されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても、当該保留情報について特別報知を行うための設定が行われない構成を、上記第1の実施の形態や上記第4の実施の形態において下作動口34への入賞に係る保留情報についても保留報知を行う構成に対して適用してもよく、上記第1の実施の形態や上記第4の実施の形態において下作動口34への入賞に係る保留情報ではなく上作動口33への入賞に係る保留情報が優先して当否判定の対象となる構成に対して適用してもよく、上記第1の実施の形態や上記第4の実施の形態において上記第3の実施の形態のように上作動口33への入賞に係る保留情報と下作動口34への入賞に係る保留情報とで区別されない構成に対して適用してもよい。
(49)上記第3の実施の形態において、上記第1の実施の形態のように上作動口33への入賞に係る保留情報と下作動口34への入賞に係る保留情報とが区別して記憶されるとともに、下作動口34への入賞に係る保留情報が優先して消化される構成を適用してもよく、これとは逆に上作動口33への入賞に係る保留情報が優先して消化される構成を適用してもよい。
(50)上記各実施の形態では、主制御装置81において当否判定が行われたことに基づいてメイン表示部43,301における一の遊技回が開始される構成としたが、これに限定されることはなく、主制御装置81において当否判定が行われる条件が成立した場合に実際に当否判定が行われるタイミングよりも前のタイミングで上記遊技回が開始され、その後に当否判定が行われたことに基づいてその遊技回におけるその後の変動表示パターン、変動表示時間及び停止結果が決定される構成としてもよい。この場合、主制御装置81では遊技回の開始タイミングとなった場合に、先ず変動開始コマンドを送信し、その後に当否判定、変動表示時間の決定及び種別判定を行った場合に、変動時間コマンド及び種別コマンドを送信する構成としてもよく、これら変動時間コマンド及び種別コマンドの送信タイミングもずれている構成としてもよい。但し、変動時間コマンドや種別コマンドが送信されるタイミングは、図柄表示装置41において図柄の変動表示が高速変動から低速変動に切り換えられるまでのタイミングとする必要がある。
(51)上記第3の実施の形態において、表示制御装置212における変動中用処理(図70)を実行しない構成としてもよい。
(52)上記各実施の形態では、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、音声ランプ制御装置82により表示制御装置212が制御される構成としたが、これに代えて、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置212が音声ランプ制御装置82を制御する構成としてもよい。また、音声ランプ制御装置82と表示制御装置212とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置82,212が一のサブ側の制御装置として設けられた構成としてもよい。また、上記第2の実施の形態を除いた各実施の形態においては、音声ランプ制御装置82又は表示制御装置212の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよく、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の両方の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよい。
(53)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
(54)上記第1〜第4の実施の形態の特徴的な構成や、上記他の実施の形態の構成を、遊技への注目度を良好に高めることができるという効果が生じるのであれば、任意の組み合わせで相互に適用してもよい。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴A1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記移行判定手段の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(図柄表示装置41)を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU81における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
当該先特定手段により特定された情報に対応した特別報知が、前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて実行されるようにする特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特別報知制御手段は、前記遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、その特定された情報に対応した特別報知が、当該遊技回用動作の終了タイミングまでに行われるようにする期間対応実行手段(表示制御装置212のMPU252における変動中用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに移行判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、始動入球部への遊技球の入球を発生させる遊技と、当該入球に基づき取得された特別情報の移行判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には移行判定の対象となる順番が後の特別情報について、移行判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高められる。
また、遊技回用動作が行われている状況において始動入球部への新たな入球が発生した場合には、その入球に基づき取得された特別情報についての特別報知が、その遊技回用動作の終了タイミングまでに行われることがある。これにより、特別報知が行われる場合には、始動入球部への入球が発生してからそれについての特別報知が行われるまでの時間を早めることが可能となり、遊技者にとっては特別報知を確認する機会が高められる。
さらにまた、遊技回用動作が行われている状況において始動入球部への新たな入球が発生し、その入球に基づき取得された特別情報についての特別報知がその遊技回用動作の終了タイミングまでに行われる場合、当該遊技回用動作中における所定の期間であれば当該特別報知が行われる。これにより、遊技回用動作を進行させながら当該遊技回用動作が行われている状況で特別報知を実行するための設定を行う場合に、処理の煩雑化などが抑えられる。
特徴A2.前記所定の報知手段は、表示画面(表示画面G)にて絵柄を変動表示する絵柄表示手段であり、
前記遊技回制御手段は、前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の変動表示が開始され、前記移行判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるようにするものであり、
前記特別報知制御手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報よりも前に前記移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回の絵柄の変動表示が行われている状況において、前記表示画面の表示態様が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報の内容に対応した特別態様となるようにすることで前記特別報知を行わせるものであり、
前記期間対応実行手段は、前記絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の前記所定の期間において前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該絵柄の変動表示が行われている状況において前記表示画面の表示態様が前記特別態様となるようにするものであることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2の遊技機では、遊技者は、絵柄表示手段における絵柄の変動表示の態様を視認することで、各遊技回の移行判定結果を把握する。この場合に、絵柄の変動表示中における表示画面の表示態様を特別態様とすることで、特別報知が行われる。これにより、遊技者にとっては各遊技回の移行判定結果を把握しようとして絵柄表示手段の表示画面を注目していれば、自ずと特別報知を確認することができ、特別報知が行われたにも関わらず、それが見逃されてしまうことが抑制される。
かかる構成において、絵柄の変動表示が行われている状況で始動入球部への新たな入球が発生し、その入球に基づき取得された特別情報についての特別報知がその絵柄の変動表示の終了タイミングまでに行われる場合、当該絵柄の変動表示中における所定の期間であれば特別報知が行われる。これにより、絵柄の変動表示の内容などが煩雑なものとならないようにしながら、上記効果を奏することが可能となる。
特徴A3.前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記絵柄の変動表示が行われる場合の変動表示時間を決定する変動表示時間決定手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記絵柄の変動表示が行われる場合、前記変動表示時間決定手段が決定した変動表示時間が経過することで当該絵柄の変動表示が最終停止される構成であり、
前記期間対応実行手段は、前記絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の前記所定の期間において前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該絵柄の変動表示が行われている状況において前記表示画面の表示態様が前記特別態様となるようにする場合、その遊技回について前記変動表示時間決定手段により決定された前記変動表示時間を変更することなく前記表示画面の表示態様が前記特別態様となるようにするものであることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、絵柄の変動表示が行われている途中においてその遊技回で特別報知を行う状況となったとしても、その遊技回において既に決定されている絵柄の変動表示時間が変更されることはない。これにより、絵柄の変動表示が行われている途中であっても特別報知が行われ得るようにした構成において各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
なお、「前記遊技回制御手段」は、「変動表示時間決定手段」の代わりに、「前記絵柄の変動表示が行われる場合の変動表示時間の情報を予め記憶するとともに、それぞれ変動表示時間が異なるように前記変動表示時間の情報を複数種類記憶した変動表示時間情報記憶手段(変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記絵柄の変動表示が開始される場合に、その移行判定の対象となる特別情報の内容に基づいて、前記変動表示時間情報記憶手段に記憶されている複数種類の前記変動表示時間の情報の中から、所定の変動表示時間の情報を選択する変動表示時間選択手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記絵柄の変動表示を開始させ、前記変動表示時間選択手段により選択された前記変動表示時間の情報に対応した変動表示時間が経過することで当該絵柄の変動表示を最終停止させる動作制御手段(表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、を備えた」構成としてもよい。
特徴A4.前記変動表示時間決定手段は、前記特別報知を行う遊技回について前記変動表示時間を決定する場合に、当該特別報知の実行の契機として設定されている特別情報の内容を反映することなく前記変動表示時間を決定するものであることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、特別報知の実行の契機となるように設定されている特別情報の内容が反映されることなく各遊技回における変動表示時間が決定されるため、特別報知が行われ得るようにした構成において特別報知の実行の契機として設定されている特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
なお、本特徴A4のより具体的な構成としては、「前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該先特定手段による特定対象となった特別情報について前記特別報知を行うか否かを決定する報知実行決定手段(表示制御装置212のMPU252における保留コマンド対応処理を実行する機能)を備え、前記特別報知制御手段は、前記報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされている場合に前記特別報知を行わせるものであり、前記変動表示時間決定手段は、前記報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされている状況において前記変動表示時間を決定する場合に、その特別報知を行う旨の決定がなされている特別情報の内容を反映することなく前記変動表示時間を決定するものである」という構成が考えられる。
また、上記特徴A3及び特徴A4に代えて以下の構成を適用してもよい。つまり、前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記絵柄の変動表示が行われる場合の変動表示時間を決定する変動表示時間決定手段を備え、各遊技回の前記絵柄の変動表示が行われる場合、前記変動表示時間決定手段が決定した変動表示時間が経過することで当該絵柄の変動表示が最終停止される構成であり、前記変動表示時間決定手段は、前記特別報知を行う遊技回について前記変動表示時間を決定する場合に、当該特別報知の実行の契機となった特別情報の内容を反映することなく前記変動表示時間を決定するものであることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。この場合、特徴A2の構成に関して、特徴A4にて説明した作用効果を奏することができる。
特徴A5.前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記絵柄の変動表示が行われる場合の表示画面における一連の表示態様を決定する表示態様決定手段(表示制御装置212のMPU252における変動表示パターンの設定処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記絵柄の変動表示が行われる場合、前記表示態様決定手段が決定した一連の表示態様が実行されることで当該絵柄の変動表示が最終停止される構成であり、
前記期間対応実行手段は、前記絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の前記所定の期間において前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該絵柄の変動表示が行われている状況において前記表示画面の表示態様が前記特別態様となるようにする場合、その遊技回について前記表示態様決定手段により決定された一連の表示態様に対応した変動表示時間を変更することなく前記表示画面の表示態様が前記特別態様となるようにするものであることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A5によれば、絵柄の変動表示が行われている途中においてその遊技回で特別報知を行う状況となったとしても、その遊技回において既に決定されている絵柄の変動表示時間が変更されることはない。これにより、絵柄の変動表示が行われている途中であっても特別報知が行われ得るようにした構成において各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
なお、「前記遊技回制御手段」は、「表示態様決定手段」の代わりに、「前記絵柄の変動表示が行われる場合の一連の表示態様の情報を予め記憶するとともに、それぞれ表示態様の内容が異なるように前記表示態様の情報を複数種類記憶した表示態様情報記憶手段(変動表示パターンテーブル記憶エリア314)と、前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記絵柄の変動表示が開始される場合に、その移行判定の対象となる特別情報の内容に基づいて、前記表示態様情報記憶手段に記憶されている複数種類の前記表示態様の情報の中から、所定の表示態様の情報を選択する表示態様選択手段(表示制御装置212のMPU252における変動表示パターンの設定処理を実行する機能)と、前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記絵柄の変動表示を開始させ、前記表示態様選択手段により選択された前記表示態様の情報に対応した一連の表示態様の実行が完了する場合に当該絵柄の変動表示を最終停止させる動作制御手段(表示制御装置212のMPU252及びVDP255における図柄の変動表示を行わせるための処理を実行する機能)と、を備えた」構成としてもよい。
特徴A6.前記表示態様決定手段は、前記特別報知を行う遊技回について前記表示態様を決定する場合に、前記特別報知の実行の契機して設定されている特別情報の内容を反映した変動表示時間とならないようにしながら前記表示態様を決定するものであることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、特別報知の実行の契機となるように設定されている特別情報の内容が反映されることなく各遊技回における変動表示時間が決定される。これにより、特別報知が行われ得るようにした構成において、特別報知の実行の契機となるように設定されている特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
なお、本特徴A6のより具体的な構成としては、「前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該先特定手段による特定対象となった特別情報について前記特別報知を行うか否かを決定する報知実行決定手段(表示制御装置212のMPU252における保留コマンド対応処理を実行する機能)を備え、前記特別報知制御手段は、前記報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされている場合に前記特別報知を行わせるものであり、前記表示態様決定手段は、前記報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされている状況において前記表示態様を決定する場合に、その特別報知を行う旨の決定がなされている特別情報の内容を反映した変動表示時間とならないようにしながら前記表示態様を決定するものである」という構成が考えられる。
また、上記特徴A5及び特徴A6に代えて以下の構成を適用してもよい。つまり、前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記絵柄の変動表示が行われる場合の表示画面における一連の表示態様を決定する表示態様決定手段を備え、各遊技回の前記絵柄の変動表示が行われる場合、前記表示態様決定手段が決定した一連の表示態様が実行されることで当該絵柄の変動表示が最終停止される構成であり、前記表示態様決定手段は、前記特別報知を行う遊技回について前記表示態様を決定する場合に、当該特別報知の実行の契機となった特別情報の内容を反映した変動表示時間とならないようにしながら前記表示態様を決定するものであることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。この場合、特徴A2の構成に関して、特徴A6にて説明した作用効果を奏することができる。
特徴A7.前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該先特定手段による特定対象となった特別情報について前記特別報知を行うか否かを決定する報知実行決定手段(表示制御装置212のMPU252における保留コマンド対応処理を実行する機能)を備え、
前記特別報知制御手段は、前記報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされている場合に前記特別報知を行わせるものであり、
前記期間対応実行手段は、
前記絵柄の変動表示が開始されてから予め定められた基準期間が経過するまでの間に前記報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされているか否かを判定する経過判定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS4505、ステップS4508、ステップS4514の処理を実行する機能)と、
前記基準期間以降における修正用の表示態様の情報を複数種類記憶する修正用情報記憶手段(修正用テーブル記憶エリア316)と、
前記経過判定手段により、前記基準期間が経過するまでの間に前記報知実行決定手段によって前記特別報知を行う旨の決定がなされていると判定されたことに基づき、現状の遊技回における前記基準期間以降の表示態様の情報を、当該表示態様の情報に対応した前記修正用の表示態様の情報に変更する表示態様変更手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS4506、ステップS4512、ステップS4518の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該表示態様変更手段により前記表示態様の情報が前記修正用の表示態様の情報に変更されることにより、その変更に係る遊技回において前記表示画面の表示態様が前記特別態様となる構成であり、
前記修正用の表示態様の情報は、前記表示態様変更手段による前記修正用の表示態様の情報への変更が行われたとしてもその遊技回における変動表示時間が変更されないように、前記表示態様決定手段により決定され得る表示態様の情報に対応させて設定されていることを特徴とする特徴A5又はA6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、既に決定されている絵柄の変動表示時間が変更されないようにしながら、絵柄の変動表示が行われている途中においてその遊技回で特別報知を行う場合に、処理としては表示態様の情報を修正用の表示態様の情報に変更する構成である。したがって、処理を実行する主体が、変動表示の残り時間を計算して、その計算結果に基づいて表示態様の情報を生成するといった処理を行う必要はなく、処理負荷の軽減が図られる。
特徴A8. 前記特別報知制御手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されてい
る特別情報よりも前に前記移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回の絵柄の変動表示が行われている状況において、前記絵柄の変動表示態様が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報の内容に応じた特別態様となるようにすることで前記特別報知を行わせるものであり、
前記期間対応実行手段は、前記絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の前記所定の期間において前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該絵柄の変動表示が行われている状況において当該絵柄の変動表示態様が前記特別態様となるようにするものであることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、絵柄の変動表示中における当該変動表示態様を特別態様とすることで特別報知が行われる。これにより、遊技者にとっては各遊技回の移行判定結果を把握しようとして絵柄の変動表示態様を注目していれば、自ずと特別報知を確認することができ、特別報知が行われたにも関わらず、それが見逃されてしまうことが抑制される。
特徴A9.前記絵柄の変動表示における絵柄の表示態様として、外観による絵柄の識別性が相対的に高低となる高識別表示態様と低識別表示態様とが設定されているとともに、前記絵柄の変動表示の態様として、全絵柄が前記低識別表示態様で表示されている状態が所定期間に亘って継続した後に所定の絵柄が前記高識別表示態様で表示される状態に切り換わる態様を備えており、
前記基準期間として、全絵柄が前記低識別表示態様で表示されている状態から所定の絵柄が前記高識別表示態様で表示される状態に切り換わるタイミングまでの特別基準期間が設定されているとともに、
前記修正用の表示態様の情報として、前記特別基準期間以降における前記絵柄の変動表示態様の情報である特別修正用情報を備えており、
前記表示態様変更手段は、前記経過判定手段により、前記特別基準期間が経過するまでの間に前記報知実行決定手段によって前記特別報知を行う旨の決定がなされていると判定されたことに基づき、現状の遊技回における前記特別基準期間以降の変動表示態様の情報を、当該変動表示態様の情報に対応した前記特別修正用情報に変更する特別基準期間対応手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS4505の処理を実行する機能)を備えており、
前記特別修正用情報は、前記特別基準期間対応手段による当該特別修正用情報への変更が行われたとしてもその遊技回における変動表示時間が変更されないように、前記表示態様決定手段により決定され得る表示態様の情報に対応させて設定されていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、絵柄の変動表示が行われている途中においてその遊技回で特別報知を行う場合には、当初設定されていた絵柄の変動表示態様における特別基準期間以降における絵柄の変動表示態様の情報を、特別修正用情報に変更することにより行われる。この場合に、特別基準期間は、全絵柄が低識別表示態様で表示されている状態から少なくとも一部の絵柄が高識別表示態様で表示される状態に切り換わるタイミングまでの期間として設定されている。これにより、高識別表示態様で表示されている状態において絵柄の変動表示態様が修正用の情報に変更される構成に比べ、遊技者に違和感を与えることなく絵柄の変動表示態様を変更することができる。
なお、「外観による絵柄の識別性が相対的に高低となる高識別表示態様と低識別表示態様」として、「絵柄の変動表示速度が相対的に高低となる高速変動表示と低速変動表示」が設定されている構成としてもよい。
特徴A10.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の変動表示として、前記表示画面上における複数の絵柄表示領域(図柄列Z1〜Z3)のそれぞれにおいて複数種の絵柄を予め定められた順序で変動表示する構成であり、
前記複数の絵柄表示領域として第1絵柄表示領域(図柄列Z1)と第2絵柄表示領域(図柄列Z2)とを備えており、
前記絵柄の変動表示における絵柄の表示態様として、外観による絵柄の識別性が相対的に高低となる高識別表示態様と低識別表示態様とが設定されており、
前記絵柄の変動表示の態様として、前記絵柄の変動表示の開始から第1基準期間が経過した場合に前記第1絵柄表示領域において前記低識別表示態様にて変動表示されている絵柄が前記高識別表示態様で表示される状態に切り換わるとともに、前記絵柄の変動表示の開始から前記第1基準期間よりも長い第2基準期間が経過した場合に前記第2絵柄表示領域において前記低識別表示態様にて変動表示されている絵柄が前記高識別表示態様で表示される状態に切り換わる態様を備えており、
前記修正用の表示態様の情報として、前記第1基準期間以降における絵柄の変動表示態様の情報である第1修正用情報と、前記第2基準期間以降における前記第1絵柄表示領域を除いた絵柄の変動表示態様の情報である第2修正用情報と、を備えており、
前記表示態様変更手段は、
前記経過判定手段により、前記第1基準期間が経過するまでの間に前記報知実行決定手段によって前記特別報知を行う旨の決定がなされていると判定されたことに基づき、現状の遊技回における前記第1基準期間以降の変動表示態様の情報を、当該変動表示態様の情報に対応した前記第1修正用情報に変更する第1基準期間対応手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS4506の処理を実行する機能)と、
前記経過判定手段により、前記第1基準期間の経過後であって前記第2基準期間が経過するまでの間に前記報知実行決定手段によって前記特別報知を行う旨の決定がなされていると判定されたことに基づき、現状の遊技回における前記第2基準期間以降の変動表示態様の情報を、当該変動表示態様の情報に対応した前記第2修正用情報に変更する第2基準期間対応手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS4512の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記第1修正用情報及び前記第2修正用情報は、前記表示態様変更手段によるそれら修正用情報への変更が行われたとしてもその遊技回における変動表示時間が変更されないように、前記表示態様決定手段により決定され得る表示態様の情報に対応させて設定されていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A10によれば、絵柄の変動表示が行われている途中においてその遊技回で特別報知を行う場合、第1基準期間が経過するまでに特別報知を行う旨の決定がなされた場合には、当初設定されていた絵柄の変動表示態様における第1基準期間以降における絵柄の変動表示態様の情報を、第1修正用情報に変更することにより行われる。また、第2基準期間が経過するまでに特別報知を行う旨の決定がなされた場合には、当初設定されていた絵柄の変動表示態様における第2基準期間以降における絵柄の変動表示態様の情報を、第2修正用情報に変更することにより行われる。この場合、第1基準期間は、絵柄の変動表示の開始から第1絵柄表示領域において低識別態様にて変動表示されている絵柄が高識別表示態様で表示される状態に切り換わるまでの期間として設定されている。また、第2基準期間は、絵柄の変動表示の開始から第2絵柄表示領域において低識別表示態様にて変動表示されている絵柄が高識別表示態様で表示される状態に切り換わるまでの期間として設定されている。さらにまた、第2修正用情報は、第2基準期間以降における第1絵柄表示領域を除いた絵柄の変動表示態様の情報として設定されている。これにより、高識別表示態様で表示されている状態において絵柄の変動表示態様が修正用の情報に変更される構成に比べ、遊技者に違和感を与えることなく絵柄の変動表示態様を変更することができる。
特に、本構成では、低識別表示態様にて変動表示されている状態から高識別表示態様で変動表示されている状態への切り換えタイミングが第1絵柄表示領域と第2絵柄表示領域とで異なる構成に対応させて、第1基準期間に対して第1修正用情報が設定されているとともに第2基準期間に対して第2修正用情報が設定されている。これにより、第1修正用情報及び第2修正用情報のうち、いずれか一方のみが設定されている構成に比べ、特別報知を行う旨の決定が遊技回の途中で行われた場合に、その遊技回で特別報知が開始される機会が多くなる。
特徴A11.前記特別報知制御手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報よりも前に前記移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回の停止結果が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報の内容に対応した特別態様となるようにすることで前記特別報知を行わせるものであり、
前記期間対応実行手段は、前記絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の前記所定の期間において前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該遊技回の停止結果が前記特別態様となるようにするものであることを特徴とする特徴A2乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、各遊技回における停止結果の態様で特別報知が行われるため、遊技者にとっては特別報知が行われるタイミングが明確となり、特別報知を見逃す可能性が低減される。
ここで、上記特徴A8を備えた構成においては、遊技回の途中で当初の停止結果の態様を特別態様に変更する場合に、絵柄の変動表示態様の一部を修正用の情報に変更する構成であるため、絵柄の変動表示における一連の流れの中で停止結果の態様を特別態様に変更することができる。
また、上記特徴A9又は上記特徴A10を備えた構成においては、絵柄の変動表示における一連の流れの中で停止結果の態様を特別態様に変更する場合に、その変動表示の態様の変更に際して遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。特に、上記特徴A10を備えた構成においては、第1絵柄表示領域が高識別表示態様に切り換わるタイミング及び第2絵柄表示領域が高識別表示領域に切り換わるタイミングのそれぞれに対応させて第1修正用情報と第2修正用情報とが設定されているため、遊技回の途中における当初の停止結果の態様から特別態様への変更を良好に行うことができる。
特徴A12.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の変動表示として、前記表示画面上における複数の絵柄表示領域(図柄列Z1〜Z3)のそれぞれにおいて複数種の絵柄を予め定められた順序で変動表示する構成であり、
前記遊技回制御手段は、前記移行情報に対応している特別情報が移行判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、前記表示画面における予め定められた一の有効ライン上に、前記複数の絵柄表示領域において変動表示される絵柄によって形成される移行対象絵柄の組み合わせが停止表示される態様とするものであり、
前記特別報知制御手段は、前記特別報知の実行の契機として設定された特別情報よりも前に前記移行判定の対象となる特別情報に係る遊技回の停止結果の態様を、前記特別態様として、前記複数の絵柄表示領域において変動表示される絵柄によって形成される組み合わせであって、前記移行対象絵柄の組み合わせと異なる特別報知対象絵柄の組み合わせが前記有効ライン上又は当該有効ライン上とは異なる位置に停止表示される態様とするものであることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
所定遊技状態に移行する遊技回では移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されるため、遊技者にとっては所定遊技状態に移行することを明確に把握することができる。この場合に、特徴A12によれば、特別報知が行われる遊技回では特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されるため、遊技者にとっては所定遊技状態に移行することを明確に把握することができる。
なお、上記特徴A10を備えた構成においては、前記特別報知対象絵柄の組み合わせは複数種類設定されており、前記第2基準対応手段は、前記第1絵柄表示領域における停止絵柄を把握する停止絵柄把握手段と、当該停止絵柄把握手段の把握した絵柄を含む特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させることが可能な第2修正用情報を、前記修正用情報記憶手段に記憶されている情報の中から特定する修正用情報特定手段と、を備え、当該修正用情報特定手段により特定された第2修正用情報に、現状の遊技回における前記第2基準期間以降の変動表示態様の情報を変更する構成としてもよい。これにより、既に第1絵柄表示領域について変動表示態様を変更できない状況であっても、停止結果の変更を行うことができる。さらにまた、本構成によれば、第1絵柄表示領域において当初設定されていた停止絵柄を基準として特別報知対象の絵柄の組み合わせの種類が決定されることがあるため、かかる絵柄の組み合わせの決定に関して不規則性が生じ、停止態様の多様化が図られる。
ちなみに、上記構成において、前記修正用情報特定手段は、前記停止絵柄把握手段の把握した絵柄を含む特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させることが可能であって当初の変動表示態様に係る変動表示時間を変更しない第2修正用情報を、前記修正用情報記憶手段に記憶されている情報の中から特定する構成としてもよい。この場合、各遊技回の変動表示時間を変更しないようにしながら、上記優れた効果を奏することができる。
特徴A13.前記特別報知対象絵柄の組み合わせは、一の有効ライン上に前記移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されないようにしながら、前記移行対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄が前記複数の絵柄表示領域のそれぞれにおいて停止表示される態様として設定されていることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、特別報知対象絵柄の組み合わせの態様を、移行対象絵柄の組み合わせの態様に似せることが可能となり、特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示された場合にそれが特別報知に対応していると遊技者が理解し易くなる。
特徴A14.前記特別報知制御手段は、前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき前記特別報知を行う旨の決定がなされている場合に前記特別報知を行わせるものであり、さらに当該特別報知を行う旨の決定を行う場合に前記先特定手段による特定対象となった特別情報に係る遊技回の停止結果に基づき、前記特別報知が行われる遊技回の停止結果とする前記特別報知対象絵柄の組み合わせの種類を選択する種類選択手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS3906、ステップS4303〜ステップS4305、ステップS4307〜ステップS4309、ステップS4310〜ステップS4312の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A12又はA13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、特別報知が行われる遊技回と特別報知の要因となった遊技回とで停止結果の態様を関連付けることが可能となり、これら連続する遊技回における絵柄の変動表示態様を一連のものとして遊技者に提供することが可能となる。
特徴A15.前記移行情報を予め記憶する移行情報記憶手段(当否テーブル記憶エリア221)を備え、当該移行情報記憶手段は前記移行情報として第1移行情報(低確率モード用の当否テーブルに記憶されている大当たり当選の情報)と第2移行情報(高確率モード用の当否テーブルに記憶されている大当たり当選の情報)とを予め記憶しており、
前記状態移行手段は、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第1移行情報に対応しているとする第1移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態の一種である第1所定遊技状態に移行させる第1状態移行手段(主制御装置81のMPU202における通常大当たり結果後の各種移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第2移行情報に対応しているとする第2移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態の一種であって前記第1所定遊技状態よりも遊技者に有利な第2所定遊技状態に移行させる第2状態移行手段(主制御装置81のMPU202における確変大当たり結果後の各種移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記第1移行情報に対応している特別情報が移行判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、一の有効ライン上に、前記複数の絵柄表示領域において変動表示される絵柄によって形成される第1移行対象絵柄の組み合わせが停止表示される態様とするとともに、前記第2移行情報に対応している特別情報が移行判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、一の有効ライン上に、前記複数の絵柄表示領域において変動表示される絵柄によって形成される第2移行対象絵柄の組み合わせが停止表示される態様とするものであり、
前記特別報知対象絵柄の組み合わせは、一の有効ライン上に前記移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されないようにしながら、前記移行対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄が前記複数の絵柄表示領域のそれぞれにおいて停止表示される態様として設定されており、
前記種類選択手段は、前記特別報知を行う旨の決定が行われた特別情報が前記第1移行情報に対応している場合には、前記第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを選択しないものであることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、特別報知が行われる遊技回と特別報知の要因となった遊技回とで停止結果を比べた場合に、前者において第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されたにも関わらず、後者において第1移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されることがない。このような事象が発生すると、遊技者にとっては特別報知によって第2所定遊技状態への移行を期待したにも関わらず、実際には第1所定遊技状態へ移行することとなってしまい、かかる遊技者の遊技意欲の減退を招くおそれがある。これに対して、本特徴A15の構成によれば、遊技意欲の減退を招かないようにしながら、上記優れた効果を奏することができる。
なお、上記第1所定遊技状態及び第2所定遊技状態を以下の遊技状態としてもよい。つまり、前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、前記第1所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記低確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態であり、前記第2所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記高確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態である構成とすることで、第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とで有利性に差を設けてもよい。
また、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球し易い開放状態と入球し難い閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、当該可変入球手段を開放状態とした後に閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81のMPU202における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する付与手段(払出装置96、払出制御装置97)と、を備え、前記第1状態移行手段による前記第1所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第1所定遊技状態への移行が行われ、前記第2状態移行手段による前記第2所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第2所定遊技状態への移行が行われる構成としてもよい。
特徴A16.前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき前記特別報知を行う旨の決定がなされたタイミングで、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合、それら複数の特別情報に係る各遊技回のうち、順番が先の遊技回において前記種類選択手段により前記第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した特別報知対象絵柄の組み合わせが選択された場合には、順番が後の遊技回において前記種類選択手段により前記第1移行対象絵柄の組み合わせに対応した特別報知対象絵柄の組み合わせが選択されないように規制する規制手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS4301、ステップS4304、ステップS4308、ステップS4311の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
特徴A16によれば、特別報知が行われる遊技回が複数回に亘って連続する場合に、先の遊技回において第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されたにも関わらず、後の遊技回において第1移行対象絵柄の組み合わせに対応した特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されてしまうことが規制される。これにより、複数の遊技回に亘って特別報知が行われる場合に、第2所定遊技状態に移行することへの遊技者の期待感を良好に高めることが可能となる。
特徴A17.前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であったことに基づいて契機情報を記憶する契機情報記憶手段(表示制御装置212のワークRAM254における予告条件成立フラグを記憶する機能)を備え、
前記特別報知制御手段は、前記契機情報が記憶されている状況において、当該契機情報が記憶される場合に前記先特定手段により特定された情報に対応した特別報知が、当該契機情報が記憶される場合に前記先特定手段の特定対象となり前記特別報知の実行の契機となった特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されるようにするものであり、
さらに、前記契機情報が記憶されているか否かを判定する契機情報判定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS3805、ステップS3809の処理を実行する機能)と、
前記契機情報が記憶されていると判定されている間は、前記特別報知の実行の契機となった特別情報よりも後に前記情報取得手段により取得された特別情報が前記特別報知の実行の契機となる情報として設定されないように規制する契機情報規制手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS3805にて肯定判定をした後の処理を実行する機能、ステップS3809にて肯定判定をした後の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A17によれば、既に特別報知を行うように設定されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について新たに特別報知を行うように設定されることはない。これにより、特別報知の実行の契機となる特別情報が取得情報記憶手段に重複して存在することはなく、特別報知の実行の契機となる特別情報が明確となる。特別報知の実行の契機となる特別情報が重複して存在すると、例えば、一方の特別情報に係る特別報知の実行に際して他の特別情報を考慮する必要が生じるため、処理などが煩雑なものとなるおそれがあるが、上記重複が生じないようにすることで、このような事態が生じないようにすることが可能となる。
特徴A18.前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該先特定手段による特定対象となった特別情報について前記特別報知を行うか否かを決定する報知実行決定手段(表示制御装置212のMPU252における保留コマンド対応処理を実行する機能)を備え、
当該報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされた場合に、前記契機情報記憶手段に前記契機情報が記憶される構成であることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A18によれば、先特定手段における特定の実行を規制することなく、上記特徴A17の作用効果を奏することができる。これにより、例えば、先特定手段に係る処理を行う制御主体と特別報知に係る処理を行う制御主体とが異なる場合に、後者の制御主体において特別報知を実行すると決定したことの情報を前者の制御主体において認識させる必要がなくなる。
特徴A19.前記移行情報に対応した特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する移行情報対応判定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS3803、ステップS3808の処理を実行する機能)と、
前記移行情報に対応した特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていると判定されている間は、当該特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶された後に前記情報取得手段により取得された特別情報が前記特別報知の実行の契機となる情報として設定されないように規制する移行情報対応規制手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS3803にて肯定判定をした後の処理を実行する機能、ステップS3808にて肯定判定をした後の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A19によれば、特別報知を実行している状況において当該特別報知の実行の契機となっている特別情報とは異なる特別情報に係る遊技回で所定遊技状態の移行が発生しないようにすることができる。
また、上記特徴A15や上記特徴A16を備えた構成であって移行情報に対応する特別情報であっても特別報知の実行の契機となるように設定されないことがある構成においては、第1移行情報に対応した特別情報であって特別報知の実行の契機とならない特別情報が記憶されている状況で第2移行情報に対応した特別情報が新たに記憶されて当該特別情報が特別報知の実行の契機となるように設定されることがある。この場合に、前者の特別情報に係る遊技回よりも前の遊技回において後者の特別情報を契機とした特別報知として、第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されることが想定される。つまり、第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されたにも関わらず、その後の遊技回で第1移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されることが想定される。このような事象が発生すると、遊技者にとっては特別報知によって第2所定遊技状態への移行を期待したにも関わらず、実際には第1所定遊技状態へ移行することとなってしまい、かかる遊技者の遊技意欲の減退を招くおそれがある。これに対して、本特徴A19の構成を備えることで、上記のような事態が生じることはなく、遊技意欲の減退を招かないようにしながら、上記優れた効果を奏することができる。
特徴A20.前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該先特定手段による特定対象となった特別情報について前記特別報知を行うか否かを決定する報知実行決定手段(表示制御装置212のMPU252における保留コマンド対応処理を実行する機能)を備え、
当該報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされた場合に、かかる決定の対象となった特別情報が前記特別報知の実行の契機として設定されることで、前記特別報知制御手段は前記特別報知が行われるようにするものであり、
前記移行情報対応規制手段は、前記移行情報に対応した特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていると判定されている間は、前記先特定手段により前記特定が行われたとしても、前記報知実行決定手段による前記決定が行われないように規制するものであることを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、先特定手段における特定の実行を規制することなく、上記特徴A19の作用効果を奏することができる。
特徴A21.前記移行判定手段及び前記先特定手段を少なくとも有する主制御手段(主制御装置81)と、当該第1制御手段とは別に設けられ、前記報知制御手段を少なくとも有する副制御手段(表示制御装置212)と、を備え、
前記主制御手段は、前記先特定手段の特定結果の情報を前記副制御手段に出力する特定結果出力手段(主制御装置81のMPU202における保留コマンドの設定処理、外部出力処理を実行する機能)を備えており、
前記報知制御手段は、前記先特定手段により特定された情報に対応した特別報知が、当該先特定手段による特定対象となった前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されるように、前記判定結果出力手段から出力された情報に基づいて前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段を制御するものであることを特徴とする特徴A1乃至A20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A21によれば、主制御手段は、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で、特別情報をそのまま副制御手段に出力するのではなく、当該特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果を特定し、その特定した結果の情報を副制御手段に出力する。したがって、仮に、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で必要な情報が、主制御手段から副制御手段に向けた出力途中などにおいて不正に取得されたとしても、その不正に取得された情報は特別情報そのものではなく、上記特定した結果の情報となる。数値情報を用いて移行判定を行う遊技機においては、現状、更新されている数値情報を不正に取得することで、不正に所定遊技状態に移行させようとする行為が想定される。この場合に、特別情報をそのまま出力する構成においては、当該特別情報が不正に取得された場合には、その取得した特別情報に基づいて、現状、更新されている数値情報が不正に特定されてしまうことが懸念される。これに対して、上記のとおり、特別情報そのものではなく上記特定した結果の情報が出力されるため、上記不正行為が行われる可能性を抑えつつ、既に説明した優れた効果を奏することができる。
特徴B1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記移行判定手段の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(図柄表示装置41)を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU81における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備え、
当該遊技回制御手段は、各遊技回において前記遊技回用動作が行われる場合の動作継続時間を決定する動作継続時間決定手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記遊技回用動作が行われる場合、前記動作継続時間決定手段が決定した動作継続時間が経過することで当該遊技回用動作が最終停止される構成である遊技機において、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
当該先特定手段により特定された情報に対応した特別報知が、前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて実行されるようにする特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記動作継続時間決定手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されている状態において他の特別情報に係る遊技回について前記動作継続時間を決定する場合に、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報の内容を反映することなく前記動作継続時間を決定するものであることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに移行判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、始動入球部への遊技球の入球を発生させる遊技と、当該入球に基づき取得された特別情報の移行判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には移行判定の対象となる順番が後の特別情報について、移行判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高められる。
また、特別報知の実行の契機となるように設定されている特別情報の内容が反映されることなく各遊技回における動作継続時間が決定されるため、特別報知が行われ得るようにした構成において特別報知の実行の契機となるように設定されている特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
当該特徴B1に対して、上記特徴A1乃至A21のいずれか1において限定した構成を適用してもよい。
特徴C1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
当該先特定手段による特定結果が所定の特定結果であったことに基づいて契機情報を記憶する契機情報記憶手段(表示制御装置212のワークRAM254における予告条件成立フラグを記憶する機能)と、
前記契機情報が記憶されている状況において、当該契機情報が記憶される場合に前記先特定手段により特定された情報に対応した特別報知が、当該契機情報が記憶される場合に前記先特定手段の特定対象となり前記特別報知の実行の契機となった特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるようにする特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
前記契機情報が記憶されているか否かを判定する契機情報判定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS3805、ステップS3809の処理を実行する機能)と、
前記契機情報が記憶されていると判定されている間は、前記特別報知の実行の契機となった特別情報よりも後に前記情報取得手段により取得された特別情報が前記特別報知の実行の契機となる情報として設定されないように規制する契機情報規制手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS3805にて肯定判定をした後の処理を実行する機能、ステップS3809にて肯定判定をした後の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに移行判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、始動入球部への遊技球の入球を発生させる遊技と、当該入球に基づき取得された特別情報の移行判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には移行判定の対象となる順番が後の特別情報について、移行判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高められる。
また、既に特別報知を行うように設定されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について新たに特別報知を行うように設定されることはない。これにより、特別報知の契機となる特別情報が取得情報記憶手段に重複して記憶されることはなく、特別報知を行う上での契機となる特別情報が明確となる。特別報知の契機となる特別情報が取得情報記憶手段に重複して記憶されると、例えば、一方の特別情報に係る特別報知の実行に際して他の特別情報を考慮する必要が生じるため、処理などが煩雑なものとなるおそれがあるが、上記重複が生じないようにすることで、このような事態が生じないようにすることが可能となる。
特徴C2.前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該先特定手段による特定対象となった特別情報について前記特別報知を行うか否かを決定する報知実行決定手段(表示制御装置212のMPU252における保留コマンド対応処理を実行する機能)を備え、
当該報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされた場合に、前記契機情報記憶手段に前記契機情報が記憶される構成であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、先特定手段における特定の実行を規制することなく、上記特徴C1の作用効果を奏することができる。これにより、例えば、先特定手段に係る処理を行う制御主体と特別報知に係る処理を行う制御主体とが異なる場合に、後者の制御主体において特別報知を実行すると決定したことの情報を前者の制御主体において認識させる必要がなくなる。
特徴C3.前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記移行判定手段の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU81における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)を備え、
前記特別報知制御手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報よりも前に前記移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回において前記特別報知が行われるようにするものであり、さらに前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報の内容に基づき、前記特別報知が行われる遊技回毎に当該特別報知の態様を決定する態様決定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS3906、ステップS4303〜ステップS4305、ステップS4307〜ステップS4309、ステップS4310〜ステップS4312の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、特別報知が行われる遊技回毎に特別報知の態様が決定されるため、特別報知の態様の多様化が図られる。また、上記特徴C1の構成を備え、既に特別報知を行うように設定されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について新たに特別報知を行うように設定されることはない。これにより、遊技回毎に特別報知の態様を決定する場合に複数の特別情報の内容を参照する必要がなく、特別報知の態様を決定する場合の処理の煩雑化が抑えられる。
特徴C4.前記移行情報に対応している特別情報が前記特別報知の実行の契機として設定され得るとともに、前記移行情報に対応していない特別情報であっても前記特別報知の実行の契機として設定され得る構成であり、
前記特別報知制御手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報よりも前に前記移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回の停止結果が、前記態様決定手段により決定された特別態様となるようにすることで前記特別報知を行わせるものであることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、移行情報に対応している特別情報が特別報知の実行の契機として設定され得るとともに、移行情報に対応していない特別情報であっても特別報知の実行の契機として設定され得るため、特別報知が実行される機会が高められる。また、特別報知が行われた場合にそれが移行情報に対応した特別情報を契機としているのか否かを遊技者に予測させることが可能となる。
また、各遊技回における停止結果の態様で特別報知が行われるため、遊技者にとっては各遊技回の移行判定結果を把握しようとして遊技回用動作を注目していれば、自ずと特別報知を確認することができ、特別報知が行われたにも関わらず、それが見逃されてしまうことが抑制される。特に、遊技者にとっては特別報知が行われるタイミングが明確となり、特別報知を見逃す可能性が低減される。
但し、本構成において特別報知の実行の契機として設定された特別情報が同時に複数存在する構成では、それら複数の特別情報のうち先に遊技回の開始対象となる特別情報に係る遊技回及び当該特別情報を契機とした特別報知に係る遊技回と、上記複数の特別情報のうち後に遊技回の開始対象となる特別情報に係る遊技回及び当該特別情報を契機とした特別報知に係る遊技回とが連続する可能性が高くなる。そうすると、特別報知を行う場合の態様の統一性が損なわれるおそれがある。これに対して、上記特徴C1の構成を備え、既に特別報知を行うように設定されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について新たに特別報知を行うように設定されることはない。よって、上記のような事態が生じにくくなる。
特徴C5.前記移行情報を予め記憶する移行情報記憶手段(当否テーブル記憶エリア221)を備え、当該移行情報記憶手段は前記移行情報として第1移行情報(低確率モード用の当否テーブルに記憶されている大当たり当選の情報)と第2移行情報(高確率モード用の当否テーブルに記憶されている大当たり当選の情報)とを予め記憶しており、
前記状態移行手段は、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第1移行情報に対応しているとする第1移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態の一種である第1所定遊技状態に移行させる第1状態移行手段(主制御装置81のMPU202における通常大当たり結果後の各種移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第2移行情報に対応しているとする第2移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態の一種であって前記第1所定遊技状態よりも遊技者に有利な第2所定遊技状態に移行させる第2状態移行手段(主制御装置81のMPU202における確変大当たり結果後の各種移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定の報知手段として、表示画面を有し、当該表示画面上における複数の絵柄表示領域(図柄列Z1〜Z3)のそれぞれにおいて複数種の絵柄を予め定められた順序で変動表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)を備え、
前記遊技回制御手段は、前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記複数の絵柄表示領域において絵柄の変動表示が開始され、前記移行判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるようにするものであり、さらに、前記第1移行情報に対応している特別情報が移行判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、一の有効ライン上に、前記複数の絵柄表示領域において変動表示される絵柄によって形成される第1移行対象絵柄の組み合わせが停止表示される態様とするとともに、前記第2移行情報に対応している特別情報が移行判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、一の有効ライン上に、前記複数種の絵柄表示領域において変動表示される絵柄によって形成される第2移行対象絵柄の組み合わせが停止表示される態様とするものであり、
前記特別報知が行われる遊技回において前記態様決定手段により決定される停止結果の態様は、一の有効ライン上に前記移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されないようにしながら、前記移行対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄が前記複数の絵柄表示領域のそれぞれにおいて停止表示される態様として設定されており、
前記態様決定手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報が前記第1移行情報に対応している場合に、前記第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様を選択しないものであることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、特別報知が行われる遊技回において第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様で特別報知が行われたにも関わらず、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に係る遊技回において第1移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されるという事象が発生することはない。このような事象が発生すると、遊技者にとっては特別報知によって第2所定遊技状態への移行を期待したにも関わらず、実際には第1所定遊技状態へ移行することとなってしまい、かかる遊技者の遊技意欲の減退を招くおそれがある。これに対して、本特徴C5の構成によれば、遊技意欲の減退を招かないようにしながら、上記優れた効果を奏することができる。
また、上記特徴C1の構成を備え、既に特別報知を行うように設定されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について新たに特別報知を行うように設定されることはない。これにより、それぞれ異なる特別情報を契機とした特別報知に係る遊技回群が連続して発生するという事態が生じにくくなる。例えば、かかる事態が生じると、先の遊技回群において第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様で特別報知が行われたにも関わらず、後の遊技回群において第1移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されるという事象が発生し得るが、本構成によれば、このような事象が発生しづらくなる。
なお、上記第1所定遊技状態及び第2所定遊技状態を以下の遊技状態としてもよい。つまり、前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、前記第1所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記低確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態であり、前記第2所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記高確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態である構成とすることで、第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とで有利性に差を設けてもよい。
また、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球し易い開放状態と入球し難い閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、当該可変入球手段を開放状態とした後に閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81のMPU202における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する付与手段(払出装置96、払出制御装置97)と、を備え、前記第1状態移行手段による前記第1所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第1所定遊技状態への移行が行われ、前記第2状態移行手段による前記第2所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第2所定遊技状態への移行が行われる構成としてもよい。
特徴C6.前記態様決定手段は、前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき前記特別報知を行う旨の決定がなされたタイミングで、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合、それら複数の特別情報に係る各遊技回のうち、順番が先の遊技回において前記第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様を選択した場合には、順番が後の遊技回において前記第1移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様を選択しないものであることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、特別報知が行われる遊技回が複数回に亘って連続する場合に、先の遊技回において第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様で特別報知が行われたにも関わらず、後の遊技回において第1移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様で特別報知が行われてしまうことが規制される。これにより、複数の遊技回に亘って特別報知が行われる場合に、第2所定遊技状態に移行することへの遊技者の期待感を良好に高めることが可能となる。
また、上記特徴C1の構成を備え、既に特別報知を行うように設定されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について新たに特別報知を行うように設定されることはない。これにより、それぞれ異なる特別情報を契機とした特別報知に係る遊技回群が連続して発生するという事態が生じにくくなる。例えば、かかる事態が生じると、先の遊技回群において第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様で特別報知が行われたにも関わらず、後の遊技回群において第1移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されるという事象が発生し得るが、本構成によれば、このような事象が発生しづらくなる。
特徴C7.前記所定の報知手段は、前記規定数に対応した個別表示領域(第1保留表示領域Gaにおける第1〜第4単位保留表示領域Ga1〜Ga4、第2保留表示領域Gbにおける第1〜第4単位保留表示領域Gb1〜Gb4)を備え、これら規定数の個別表示領域のうち、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定の対象となっていない特別情報の数と対応する数の個別表示領域において個別表示が行われる構成であり、
前記特別報知制御手段は、前記複数の個別表示領域のうち、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した個別表示領域における前記個別表示の態様が特別態様となるようにすることで前記特別報知を行わせるものであることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、特別情報の数が個別表示領域における表示を通じて教示される。この場合に、当該個別表示領域における個別表示の態様が特別態様となるようにすることで特別報知が行われるため、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報が移行判定の対象となるタイミングを遊技者が明確に把握することができる。
また、上記特徴C1の構成を備え、既に特別報知を行うように設定されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について新たに特別報知を行うように設定されることはない。これにより、特別態様となる個別表示領域が同時に複数存在することはない。よって、例えば、特別態様の対象となっている特別情報であって先に移行判定の対象となる特別情報の移行判定結果に応じて、その後に移行判定の対象となる特別情報に係る特別態様を通常の個別表示の態様に変更する又は特別態様の内容を変更するといった処理を行う必要が生じない。
特徴C8.前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、前記状態移行手段による前記所定遊技状態への遊技状態の移行が行われることに基づき、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち一方において前記移行判定が行われる状態から他方において前記移行判定が行われる状態への切り換わりが生じる構成であり、
前記高確率移行判定手段における移行情報の少なくとも一部は、前記低確率移行判定手段における移行情報と重複しないように設定されており、
前記特別報知制御手段は、特定対象となった特別情報が前記移行情報に対応していると前記先特定手段により特定されたことに基づきその特別情報に対応した前記個別表示領域における前記個別表示の態様が前記特別態様となるようにする移行情報対応設定手段(表示制御装置212のMPU252における保留報知制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、移行情報に対応した特別情報についてその対応する個別表示領域が特別態様となることがあるため、遊技者にとっては移行対応結果となることを確認又は予測することができるとともに、その結果となるタイミングを把握することができる。
但し、本構成において特別報知の実行の契機として設定された特別情報が同時に複数存在する構成であって特別態様となる個別表示領域が同時に複数存在する構成においては、それら特別報知の実行の契機として設定されている複数の特別情報のうち先に移行判定の対象となる特別情報により所定遊技状態への移行が発生し、高確率移行判定手段において移行判定が行われる状態から低確率移行判定手段において移行判定が行われる状態に切り換わることが起こりうる。そして、この場合に、上記特別報知の実行の契機として設定されている複数の特別情報のうち後に移行判定の対象となる特別情報が、高確率移行判定手段において移行判定が行われる場合には移行情報に対応しているが低確率移行判定手段において移行判定が行われる場合には移行情報に対応していないとすると、当該特別情報について既に行われている特別態様を通常の個別表示の態様に変更する又は特別態様の内容を変更するといった処理を行う必要が生じる。これに対して、上記特徴C1の構成を備え、既に特別報知を行うように設定されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について新たに特別報知を行うように設定されることはないため、上記のような事態が生じることはない。
特徴C9.前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、前記状態移行手段による前記所定遊技状態への遊技状態の移行が行われることに基づき、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち一方において前記移行判定が行われる状態から他方において前記移行判定が行われる状態への切り換わりが生じる構成であり、
前記低確率移行判定手段における移行情報と前記高確率移行判定手段における移行情報とは、相互に重複しないように設定されており、
前記特別報知制御手段は、判定対象となった特別情報が前記移行情報に対応していると前記先特定手段により特定されたことに基づきその特別情報に対応した前記個別表示領域における前記個別表示の態様が前記特別態様となるようにする移行情報対応設定手段(表示制御装置212のMPU252における保留報知制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C9によれば、移行情報に対応した特別情報についてその対応する個別表示領域が特別態様となることがあるため、遊技者にとっては移行対応結果となることを確認又は予測することができるとともに、その結果となるタイミングを把握することができる。
但し、本構成において特別報知の実行の契機として設定された特別情報が同時に複数存在する構成であって特別態様となる個別表示領域が同時に複数存在する構成においては、それら特別報知の実行の契機として設定されている複数の特別情報のうち先に移行判定の対象となる特別情報により所定遊技状態への移行が発生し、高確率移行判定手段及び低確率移行判定手段のうち一方において移行判定が行われる状態から他方において移行判定が行われる状態に切り換わることが起こりうる。この場合、上記特別報知の実行の契機として設定されている複数の特別情報のうち後に移行判定の対象となる特別情報について既に行われている特別態様を、通常の個別表示の態様に変更する又は特別態様の内容を変更するといった処理を行う必要が生じる。これに対して、上記特徴C1の構成を備え、既に特別報知を行うように設定されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について新たに特別報知を行うように設定されることはないため、上記のような事態が生じることはない。
当該特徴C1乃至C9のいずれか1に対して、上記特徴A1乃至A21のいずれか1において限定した構成を適用してもよい。
特徴D1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
当該先特定手段により特定された情報に対応した特別報知が、前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるようにする特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
前記移行情報に対応した特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する移行情報判定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS3803、ステップS3808の処理を実行する機能)と、
前記移行情報に対応した特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていると判定されている間は、当該特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶された後に前記情報取得手段により取得された特別情報が前記特別報知の実行の契機となる情報として設定されないように規制する移行情報対応規制手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS3803にて肯定判定をした後の処理を実行する機能、ステップS3808にて肯定判定をした後の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに移行判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、始動入球部への遊技球の入球を発生させる遊技と、当該入球に基づき取得された特別情報の移行判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には移行判定の対象となる順番が後の特別情報について、移行判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高められる。
また、移行情報に対応した特別情報が記憶されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について特別報知を行うように設定されることはない。これにより、特別報知を実行している状況において当該特別報知の実行の契機となっている特別情報とは異なる特別情報に係る遊技回で所定遊技状態の移行が発生しないようにすることができる。
特徴D2.前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該先特定手段による特定対象となった特別情報について前記特別報知を行うか否かを決定する報知実行決定手段(表示制御装置212のMPU252における保留コマンド対応処理を実行する機能)を備え、
当該報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされた場合に、かかる決定の対象となった特別情報が前記特別報知の実行の契機として設定されることで、前記特別報知制御手段は前記特別報知が行われるようにするものであり、
前記移行情報対応規制手段は、前記移行情報に対応した特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていると判定されている間は、前記先特定手段により前記特定が行われたとしても、前記報知実行決定手段による前記決定が行われないように規制するものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、先特定手段における特定の実行を規制することなく、上記特徴D1の作用効果を奏することができる。
特徴D3.前記報知実行決定手段は、前記移行情報に対応している特別情報であっても当該特別情報について前記特別報知を行う旨の決定を行わないことがあるように構成されていることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、移行情報に対応している特別情報であっても特別報知の実行の契機として設定されないことがある構成であるため、特別報知の実行について不規則性が生じ、特別報知が行われる状況について多様化が図られる。
但し、本構成において移行情報に対応した特別情報であって特別報知の実行の契機として設定されていない特別情報が記憶されている状況において、新たに取得された特別情報が特別報知の実行の契機として設定されることがあるとすると、前者の特別情報が移行判定の対象となるよりも前に後者の特別情報に係る特別報知が行われ、当該特別報知が行われている状況で又は当該特別報知が行われた後に、その特別報知とは関係ない上記前者の特別情報について移行判定が行われて移行対応結果となることが起こり得る。そうすると、既に行われている特別報知の内容とその後の遊技結果とが一致しないこととなり、遊技者が混乱してしまうおそれがあり好ましくない。これに対して、上記特徴D1の構成を備え、移行情報に対応した特別情報が記憶されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について特別報知を行うように設定されることはないため、上記のような事態が発生することはない。
特徴D4.前記移行情報を予め記憶する移行情報記憶手段(当否テーブル記憶エリア221)を備え、当該移行情報記憶手段は前記移行情報として第1移行情報(低確率モード用の当否テーブルに記憶されている大当たり当選の情報)と第2移行情報(高確率モード用の当否テーブルに記憶されている大当たり当選の情報)とを予め記憶しており、
前記状態移行手段は、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第1移行情報に対応しているとする第1移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態の一種である第1所定遊技状態に移行させる第1状態移行手段(主制御装置81のMPU202における通常大当たり結果後の各種移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第2移行情報に対応しているとする第2移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態の一種であって前記第1所定遊技状態よりも遊技者に有利な第2所定遊技状態に移行させる第2状態移行手段(主制御装置81のMPU202における確変大当たり結果後の各種移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定の報知手段として、表示画面を有し、当該表示画面上における複数の絵柄表示領域(図柄列Z1〜Z3)のそれぞれにおいて複数種の絵柄を予め定められた順序で変動表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)を備え、
前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記複数の絵柄表示領域において絵柄の変動表示が開始され、前記移行判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御し、さらに、前記第1移行情報に対応している特別情報が移行判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、一の有効ライン上に、前記複数の絵柄表示領域において変動表示される絵柄によって形成される第1移行対象絵柄の組み合わせが停止表示される態様とするとともに、前記第2移行情報に対応している特別情報が移行判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、一の有効ライン上に、前記複数種の絵柄表示領域において変動表示される絵柄によって形成される第2移行対象絵柄の組み合わせが停止表示される態様とする遊技回制御手段(主制御装置81のMPU81における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)を備え、
前記特別報知制御手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報よりも前に前記移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回の停止結果の態様を、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報の内容に基づき決定する態様決定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS3906、ステップS4303〜ステップS4305、ステップS4307〜ステップS4309、ステップS4310〜ステップS4312の処理を実行する機能)を備え、当該態様決定手段により決定された停止結果の態様となるようにすることで前記特別報知を行わせるものであり、
前記特別報知が行われる遊技回において前記態様決定手段により決定される停止結果の態様は、一の有効ライン上に前記移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されないようにしながら、前記移行対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄が前記複数の絵柄表示領域のそれぞれにおいて停止表示される態様として設定されており、
前記態様決定手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報が前記第1移行情報に対応している場合に、前記第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様を選択しないものであることを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、特別報知が行われる遊技回毎に特別報知の態様が決定されるため、特別報知の態様の多様化が図られる。また、各遊技回における停止結果の態様で特別報知が行われるため、遊技者にとっては各遊技回の移行判定結果を把握しようとして絵柄の変動表示を注目していれば、自ずと特別報知を確認することができ、特別報知が行われたにも関わらず、それが見逃されてしまうことが抑制される。特に、遊技者にとっては特別報知が行われるタイミングが明確となり、特別報知を見逃す可能性が低減される。
また、特別報知が行われる遊技回において第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様で特別報知が行われたにも関わらず、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に係る遊技回において第1移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されるという事象が発生することはない。このような事象が発生すると、遊技者にとっては特別報知によって第2所定遊技状態への移行を期待したにも関わらず、実際には第1所定遊技状態へ移行することとなってしまい、かかる遊技者の遊技意欲の減退を招くおそれがある。これに対して、本特徴D4の構成によれば、遊技意欲の減退を招かないようにしながら、上記優れた効果を奏することができる。
また、例えば、移行情報に対応した特別情報が記憶されている状況において新たに記憶された特別情報について特別報知を行うように設定される構成を想定すると、前者の特別情報が第1移行情報に対応しているとともに後者の特別情報が第2移行情報に対応している場合、後者の特別情報についての特別報知として第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様で特別報知が行われた後に、第1移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されるという事象が発生し得る。この場合、遊技者の遊技意欲の減退を招くおそれがある。これに対して、上記特徴D1の構成を備え、移行情報に対応した特別情報が記憶されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について特別報知を行うように設定されることはないため、上記のような事象の発生が抑えられる。
なお、上記第1所定遊技状態及び第2所定遊技状態を以下の遊技状態としてもよい。つまり、前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、前記第1所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記低確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態であり、前記第2所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記高確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態である構成とすることで、第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とで有利性に差を設けてもよい。
また、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球し易い開放状態と入球し難い閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、当該可変入球手段を開放状態とした後に閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81のMPU202における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する付与手段(払出装置96、払出制御装置97)と、を備え、前記第1状態移行手段による前記第1所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第1所定遊技状態への移行が行われ、前記第2状態移行手段による前記第2所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第2所定遊技状態への移行が行われる構成としてもよい。
特徴D5.前記態様決定手段は、前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき前記特別報知を行う旨の決定がなされたタイミングで、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合、それら複数の特別情報に係る各遊技回のうち、順番が先の遊技回において前記第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様を選択した場合には、順番が後の遊技回において前記第1移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様を選択しないものであることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、特別報知が行われる遊技回が複数回に亘って連続する場合に、先の遊技回において第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されたにも関わらず、後の遊技回において第1移行対象絵柄の組み合わせに対応した特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されてしまうことが規制される。これにより、複数の遊技回に亘って特別報知が行われる場合に、第2所定遊技状態に移行することへの遊技者の期待感を良好に高めることが可能となる。
また、例えば、移行情報に対応した特別情報が記憶されている状況において新たに記憶された特別情報について特別報知を行うように設定される構成を想定すると、前者の特別情報が第1移行情報に対応しているとともに後者の特別情報が第2移行情報に対応している場合、後者の特別情報についての特別報知として第2移行対象絵柄の組み合わせに対応した停止結果の態様で特別報知が行われた後に、第1移行対象絵柄の組み合わせが停止表示されるという事象が発生し得る。この場合、遊技者の遊技意欲の減退を招くおそれがある。これに対して、上記特徴D1の構成を備え、移行情報に対応した特別情報が記憶されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について特別報知を行うように設定されることはないため、上記のような事象の発生が抑えられる。
特徴D6.前記所定の報知手段は、前記規定数に対応した個別表示領域(第1保留表示領域Gaにおける第1〜第4単位保留表示領域Ga1〜Ga4、第2保留表示領域Gbにおける第1〜第4単位保留表示領域Gb1〜Gb4)を備え、これら規定数の個別表示領域のうち、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定の対象となっていない特別情報の数と対応する数の個別表示領域において個別表示が行われる構成であり、
前記特別報知制御手段は、前記複数の個別表示領域のうち、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した個別表示領域における前記個別表示の態様が特別態様となるようにすることで前記特別報知を行わせるものであることを特徴とする特徴D1乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D6によれば、特別情報の数が個別表示領域における表示を通じて教示される。この場合に、当該個別表示領域における個別表示の態様が特別態様となるようにすることで特別報知が行われるため、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報が移行判定の対象となるタイミングを遊技者が明確に把握することができる。
また、上記特徴D1の構成を備え、移行情報に対応した特別情報が記憶されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について特別報知を行うように設定されることはない。これにより、特別情報が移行情報に対応していることに基づき特別態様となる個別表示領域が同時に複数存在することはない。よって、例えば、特別態様の対象となっている特別情報であって先に移行判定の対象となる特別情報の移行判定結果に応じて、その後に移行判定の対象となる特別情報に係る特別態様を通常の個別表示の態様に変更する又は特別態様の内容を変更するといった処理を行う必要が生じない。
特徴D7.前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、前記状態移行手段による前記所定遊技状態への遊技状態の移行が行われることに基づき、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち一方において前記移行判定が行われる状態から他方において前記移行判定が行われる状態への切り換わりが生じる構成であり、
前記高確率移行判定手段における移行情報の少なくとも一部は、前記低確率移行判定手段における移行情報と重複しないように設定されており、
前記特別報知制御手段は、特定対象となった特別情報が前記移行情報に対応していると前記先特定手段により特定されたことに基づきその特別情報に対応した前記個別表示領域における前記個別表示の態様が前記特別態様となるようにする移行情報対応設定手段(表示制御装置212のMPU252における保留報知制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
特徴D7によれば、移行情報に対応した特別情報についてその対応する個別表示領域が特別態様となることがあるため、遊技者にとっては移行対応結果となることを確認又は予測することができるとともに、その結果となるタイミングを把握することができる。
但し、本構成において特別報知の実行の契機として設定された特別情報が同時に複数存在する構成であって特別態様となる個別表示領域が同時に複数存在する構成においては、それら特別報知の実行の契機として設定されている複数の特別情報のうち先に移行判定の対象となる特別情報により所定遊技状態への移行が発生し、高確率移行判定手段において移行判定が行われる状態から低確率移行判定手段において移行判定が行われる状態に切り換わることが起こり得る。そして、この場合に、上記特別報知の実行の契機として設定されている複数の特別情報のうち後に移行判定の対象となる特別情報が、高確率移行判定手段において移行判定が行われる場合には移行情報に対応しているが低確率移行判定手段において移行判定が行われる場合には移行情報に対応していないとすると、当該特別情報について既に行われている特別態様を通常の個別表示の態様に変更する又は特別態様の内容を変更するといった処理を行う必要が生じる。これに対して、上記特徴D1の構成を備え、移行情報に対応した特別情報が記憶されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について特別報知を行うように設定されることはないため、上記のような事態が生じることはない。
特徴D8.前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、前記状態移行手段による前記所定遊技状態への遊技状態の移行が行われることに基づき、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち一方において前記移行判定が行われる状態から他方において前記移行判定が行われる状態への切り換わりが生じる構成であり、
前記低確率移行判定手段における移行情報と前記高確率移行判定手段における移行情報とは、相互に重複しないように設定されており、
前記特別報知制御手段は、判定対象となった特別情報が前記移行情報に対応していると前記先特定手段により特定されたことに基づきその特別情報に対応した前記個別表示領域における前記個別表示の態様が前記特別態様となるようにする移行情報対応設定手段(表示制御装置212のMPU252における保留報知制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
特徴D8によれば、移行情報に対応した特別情報についてその対応する個別表示領域が特別態様となることがあるため、遊技者にとっては移行対応結果となることを確認又は予測することができるとともに、その結果となるタイミングを把握することができる。
但し、本構成において特別報知の実行の契機として設定された特別情報が同時に複数存在する構成であって特別態様となる個別表示領域が同時に複数存在する構成においては、それら特別報知の実行の契機として設定されている複数の特別情報のうち先に移行判定の対象となる特別情報により所定遊技状態への移行が発生し、高確率移行判定手段及び低確率移行判定手段のうち一方において移行判定が行われる状態から他方において移行判定が行われる状態に切り換わることが起こりうる。この場合、上記特別報知の実行の契機として設定されている複数の特別情報のうち後に移行判定の対象となる特別情報について既に行われている特別態様を、通常の個別表示の態様に変更する又は特別態様の内容を変更するといった処理を行う必要が生じる。これに対して、上記特徴D1の構成を備え、移行情報に対応した特別情報が記憶されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について特別報知を行うように設定されることはないため、上記のような事態が生じることはない。
当該特徴D1乃至D8のいずれか1に対して、上記特徴A1乃至A21のいずれか1において限定した構成を適用してもよい。
特徴E1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させるか否かの移行判定を行うとともに、その移行判定の結果に基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態に移行させる主制御手段(主制御装置81)と、
当該主制御手段から出力された情報に基づいて、所定の報知手段(図柄表示装置41における第1保留表示領域Ga)を制御する副制御手段(音声ランプ制御装置82、表示制御装置212)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(上作動口33)と第2始動入球部(下作動口34)とが設けられており、
前記主制御手段は、
所定の乱数情報を更新する乱数情報更新手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS103の処理を実行する機能)と、
前記第1始動入球部又は前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記乱数情報更新手段によって更新された結果の乱数情報を特別情報として取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、複数の数として予め定められた第1規定数を上限として記憶する第1取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、複数の数として予め定められた第2規定数を上限として記憶する第2取得情報記憶手段(第2結果表示部用保留エリアRb)と、
前記第1取得情報記憶手段又は前記第2取得情報記憶手段に記憶されている一の特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記第1取得情報記憶手段又は前記第2取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている特別情報よりも早いタイミングで前記情報取得手段により取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶されていたとしても前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して前記移行判定手段による前記移行判定が行われるようにする優先手段(主制御装置81のMPU202におけるデータ設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する判定結果特定手段(主制御装置81のMPU202における保留報知用の確認処理を実行する機能)と、
当該判定結果特定手段が特定した結果の情報を前記副制御手段に出力する判定結果出力手段(主制御装置81のMPU202における作動入賞コマンドの設定処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記副制御手段は、前記判定結果出力手段から出力された情報に基づいて、前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されるように、前記所定の報知手段を制御する報知制御手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるコマンド対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における保留報知制御処理を実行する機能など)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1の遊技機では、始動入球部への入球が発生することにより取得され取得情報記憶手段に記憶された特別情報に対して移行判定が行われ、当該特別情報が移行情報であると判定されたことに基づいて、遊技状態が所定遊技状態に移行する。
この場合に、始動入球部として第1始動入球部と第2始動入球部とが設けられており、さらにそれぞれに対応させて第1取得情報記憶手段と第2取得情報記憶手段とが設けられている。そして、第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報は、移行判定に際して、特別情報の取得タイミングに関係なく第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先される。これにより、遊技の状況などに応じて第1始動入球部への入球を期待して発射操作を行ったり、第2始動入球部への入球を期待して発射操作を行うといった発射操作に対する期待の多様化が図られる。
特に、上記のように第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先して移行判定が行われる構成において、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって移行判定の対象となっていない特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されることがある。かかる特別報知が行われた場合、遊技者には、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待して発射操作を行うといった特別報知の内容に応じた意識の変化が生じうる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、移行判定を実行するための機能などを主制御手段が有するとともに、特別報知を行うように所定の報知手段を制御する機能などを副制御手段が有する構成においては、各制御手段への機能の分散化が図られ、主制御手段が全ての機能を有する構成に比べ、主制御手段の処理負荷の軽減が図られる。
さらにまた、主制御手段は、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で、特別情報をそのまま副制御手段に出力するのではなく、当該特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果を特定し、その特定した結果の情報を副制御手段に出力する。したがって、仮に、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で必要な情報が、主制御手段から副制御手段に向けた出力途中などにおいて不正に取得されたとしても、その不正に取得された情報は特別情報そのものではなく、上記特定した結果の情報となる。乱数情報を用いて抽選を行う遊技機においては、現状、更新されている乱数情報を不正に取得することで、不正に所定遊技状態に移行させようとする行為が想定される。この場合に、特別情報をそのまま出力する構成においては、当該特別情報が不正に取得された場合には、その取得した特別情報に基づいて、現状、更新されている乱数情報が不正に特定されてしまうことが懸念される。これに対して、上記のとおり、特別情報そのものではなく上記特定した結果の情報が出力されるため、上記不正行為が行われる可能性を抑えつつ、既に説明した優れた効果を奏することができる。
なお、「所定遊技状態」は1種類の遊技状態に限定されることはなく、所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成も含まれる。所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成においては、「移行情報」も複数種類設定するとともに、「移行判定手段」は所定遊技状態のいずれかに遊技状態を移行させるか否かの移行判定を行う構成とする。
また、前記遊技領域を流下する遊技球が衝突することにより当該遊技球の流下方向が分散されることとなる分散部材が、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部の周囲に複数設けられた構成としてもよい。この場合、特別報知に応じて、第1始動入球部又は第2始動入球部への入球を期待して発射操作が行われたとしても、期待したとおりに入球が発生しづらくなる等の不規則性が生じ、遊技者が期待した遊技状況となった際の優越感を高めることが可能となる。
また、本特徴E1において、遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置と、前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段と、を備えた構成においては、「報知制御手段」は、「前記判定結果出力手段から出力された情報に基づいて、前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されるように、前記所定の報知手段を制御する」構成に代えて、「前記判定結果出力手段から出力された情報に基づいて、前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報に対応した遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて実行されるように、前記所定の報知手段を制御する」構成としてもよい。
特徴E2.前記判定結果特定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球することにより前記情報取得手段によって取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶される場合又は記憶された場合に、前記判定結果を特定するものであることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で主制御手段から副制御手段に出力する情報の特定が、第1始動入球部に遊技球が入球することにより取得された特別情報が第1取得情報記憶手段に記憶される場合又は記憶された場合に行われる。これにより、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で必要な情報を、第1始動入球部への遊技球の入球が発生してから比較的早いタイミングで副制御手段に出力することが可能となり、それに伴って特別報知が行われる場合にはそれを比較的早いタイミングで開始することが可能となる。また、特別報知が行われる場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特別報知を開始することが可能となる。
特徴E3.遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置(メイン表示部43)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記判定結果特定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球することにより前記情報取得手段によって取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶される場合又は記憶された場合に、前記判定結果を特定するものであることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E3によれば、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で主制御手段から副制御手段に出力する情報の特定が、第1始動入球部に遊技球が入球することにより取得された特別情報が第1取得情報記憶手段に記憶される場合又は記憶された場合に行われる。これにより、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で必要な情報を、第1始動入球部への遊技球の入球が発生してから比較的早いタイミングで副制御手段に出力することが可能となり、それに伴って特別報知が行われる場合にはそれを比較的早いタイミングで開始することが可能となる。また、特別報知が行われる場合には、当該特別報知に係る特別情報に対応した遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて特別報知を開始することが可能となる。
なお、「遊技回動作装置」が「絵柄の変動表示を行う絵柄表示手段」である構成においては、「遊技回制御手段」は「前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を表示制御する」構成としてもよい。
特徴E4.前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記遊技回用動作が行われる場合における動作継続時間を決定する動作継続時間決定手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記遊技回用動作が行われる場合、前記動作継続時間決定手段が決定した動作継続時間が経過することで当該遊技回用動作が最終停止される構成であり、
前記動作継続時間決定手段は、前記所定の報知手段にて前記特別報知が実行されている状況において当該特別報知の対象となっている特別情報とは異なる特別情報に対応した遊技回の前記動作継続時間を決定する場合に、当該特別報知の対象となっている特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映することなく前記動作継続時間を決定するものであることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果が反映されることなく各遊技回における動作継続時間が決定されるため、特別報知が行われ得るようにした構成において特別報知に係る特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
特徴E5.前記遊技回制御手段は、
前記遊技回動作装置において遊技回用動作が行われる場合の動作継続時間の情報を予め記憶するとともに、それぞれ動作継続時間が異なるように前記動作継続時間の情報を複数種類記憶した動作継続時間情報記憶手段(主制御装置81のROM203における変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記遊技回用動作が開始される場合に、その移行判定の対象となる特別情報の内容に基づいて、前記動作継続時間情報記憶手段に記憶されている複数種類の前記動作継続時間の情報の中から、一の動作継続時間の情報を選択する動作継続時間選択手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記遊技回用動作を開始させ、前記動作継続時間選択手段により選択された前記動作継続時間の情報に対応した動作継続時間が経過することで当該遊技回用動作を最終停止させる動作制御手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS815の処理を実行する機能及び変動終了処理を実行する機能等)と、
を備えており、
前記動作継続時間選択手段は、前記動作継続時間の情報の選択対象となっている特別情報よりも後のタイミングで前記移行判定の対象となる特別情報が当該移行判定の対象となった場合における判定結果を反映することなく、前記動作継続時間の情報の選択を行うものであることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
特徴E5によれば、特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果が反映されることなく各遊技回における動作継続時間が決定されるため、特別報知が行われ得るようにした構成において特別報知に係る特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
特徴E6.前記移行情報は前記乱数情報更新手段によって更新され得る乱数情報に対応しているとともに、複数種類の乱数情報が前記移行情報に対応しており、
前記判定結果特定手段は、前記所定の特別情報が前記移行情報のうちの第1所定移行情報である場合に特別判定結果であると特定するとともに、前記所定の特別情報が前記移行情報のうちの第2所定移行情報である場合にも前記特別判定結果であると特定するものであり、
前記判定結果出力手段は、前記判定結果特定手段が前記特別判定結果であると特定した場合、当該特別判定結果の情報を前記副制御手段に出力するものであることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E6によれば、移行情報と特別判定結果の情報が1対1で対応しているのではなく、複数種類の所定移行情報に対して特別判定結果の情報が設定されているため、特別判定結果の情報が、主制御手段から副制御手段に向けた出力途中などにおいて不正に取得されたとしても、その不正に取得された情報がいずれの乱数情報に対応しているかの特定を困難なものとすることが可能となる。
特徴E7.前記乱数情報更新手段は、所定の数値範囲内において前記乱数情報が循環するように当該乱数情報を更新するものであり、
前記判定結果特定手段により前記特別判定結果であると特定される複数の移行情報は、任意の一の移行情報に対応した乱数情報から前記乱数情報更新手段による更新が特定回数行われた場合に常に他の移行情報に対応した乱数情報となる状況が発生しないように設定されていることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
特徴E7によれば、特別判定結果の情報が、主制御手段から副制御手段に向けた出力途中などにおいて不正に取得されたとしても、その不正に取得された情報がいずれの乱数情報に対応しているかの特定を困難なものとすることが可能となる。
なお、上記特徴A1に係る特徴群、上記特徴B1に係る特徴群、上記特徴C1に係る特徴群に対して、上記特徴E1乃至E7のいずれか1において限定した構成を適用してもよい。
特徴F1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa、第2結果表示部用保留エリアRb)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている一の特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(上作動口33)と第2始動入球部(下作動口34)とが設けられており、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第1規定数を上限として記憶する第1取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第2規定数を上限として記憶する第2取得情報記憶手段(第2結果表示部用保留エリアRb)と、
を備えており、
前記移行判定手段は、前記第1取得情報記憶手段又は前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報のそれぞれに対して前記移行判定を行うものであり、
前記第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている特別情報よりも早いタイミングで前記情報取得手段により取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶されていたとしても前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して前記移行判定手段による前記移行判定が行われるようにする優先手段(主制御装置81のMPU202におけるデータ設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する報知制御手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるコマンド対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における保留報知制御処理を実行する機能など)と、
を備えており、
さらに、前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、
前記高確率移行判定手段において前記移行対応結果となる移行情報と前記低確率移行判定手段において前記移行対応結果となる移行情報とが相互に異なるように設定されており、
前記報知制御手段は、
前記所定の特別情報が前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記移行対応結果となるか否か又は前記所定の特別情報が前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記移行対応結果となるか否かの少なくとも一方を判定する報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2502、ステップS2508、ステップS2514の処理を実行する機能)と、
当該報知側判定手段の判定結果に基づいて、前記特別報知として、前記報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2506、ステップS2507、ステップS2512、ステップS2513、ステップS2516の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴F1の遊技機では、始動入球部への入球が発生することにより取得され取得情報記憶手段に記憶された特別情報に対して移行判定が行われ、当該特別情報が移行情報であると判定されたことに基づいて、遊技状態が所定遊技状態に移行する。
この場合に、始動入球部として第1始動入球部と第2始動入球部とが設けられており、さらにそれぞれに対応させて第1取得情報記憶手段と第2取得情報記憶手段とが設けられている。そして、第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報は、移行判定に際して、特別情報の取得タイミングに関係なく第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先される。これにより、遊技の状況などに応じて第1始動入球部への入球を期待して発射操作を行ったり、第2始動入球部への入球を期待して発射操作を行うといった発射操作に対する期待の多様化が図られる。
また、上記のように第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先して移行判定が行われる構成において、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって移行判定の対象となっていない特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されることがある。かかる特別報知が行われた場合、遊技者には、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待して発射操作を行うといった特別報知の内容に応じた意識の変化が生じうる。
特に、移行対応結果となる確率が低い状況における移行情報と、移行対応結果となる確率が高い状況における移行情報とが異なっているとともに、特別報知として、上記確率が低い状況において移行対応結果となるか否か又は上記確率が高い状況において移行対応結果となるか否かの少なくとも一方に関しての報知が行われる。これにより、例えば、上記確率が高い状況において、上記確率が低い状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況とならないと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となるように、第2始動入球部への入球を発生させて第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶された状態が継続されることを期待して、発射操作を行うものと考えられる。その一方、例えば、上記確率が高い状況において、当該状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となってしまうと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報を移行判定の対象とさせるべく、それ以上の第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う又は発射操作を中止するものと考えられる。
よって、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、「所定遊技状態」は1種類の遊技状態に限定されることはなく、所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成も含まれる。所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成においては、「移行情報」も複数種類設定するとともに、「移行判定手段」は所定遊技状態のいずれかに遊技状態を移行させるか否かの移行判定を行う構成とする。
また、前記遊技領域を流下する遊技球が衝突することにより当該遊技球の流下方向が分散されることとなる分散部材が、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部の周囲に複数設けられた構成としてもよい。この場合、特別報知に応じて、第1始動入球部又は第2始動入球部への入球を期待して発射操作が行われたとしても、期待したとおりに入球が発生しづらくなる等の不規則性が生じ、遊技者が期待した遊技状況となった際の優越感を高めることが可能となる。
また、本特徴F1において、遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置と、前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段と、を備えた構成においては、「報知制御手段」は、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成に代えて、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報に対応した遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成としてもよい。
特徴F2.前記報知側判定手段は、前記高確率移行判定手段により移行判定が行われる状況又は前記低確率移行判定手段により移行判定が行われる状況の一方において、他方の状況であれば前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合に前記移行対応結果となるか否かを判定する異状況用報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるステップS3705の処理を実行する機能等)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記異状況用報知側判定手段の判定結果に基づいて、前記特別報知として、前記異状況用報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記他方の状況であれば前記移行対応結果となる情報に対応していることの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する異状況用特別報知実行手段(音声ランプ制御装置82のMPU242においてステップS3706の処理が実行されたことに基づき、表示制御装置212のMPU252にて保留報知用の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、例えば、上記確率が高い状況において、上記確率が低い状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況とならないと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となるように、第2始動入球部への入球を発生させて第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶された状態が継続されることを期待して、発射操作を行うものと考えられる。
特徴F3.前記報知側判定手段は、前記高確率移行判定手段により移行判定が行われる状況又は前記低確率移行判定手段により移行判定が行われる状況の一方において、当該状況であれば前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合に前記移行対応結果となるか否かを判定する同一状況用報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるステップS3703の処理を実行する機能等)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記同一状況用報知側判定手段の判定結果に基づいて、前記特別報知として、前記同一状況用報知側判定手段による判定対象となった特別情報が現状の状況であれば前記移行対応結果となる情報に対応していることの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する同一状況用特別報知実行手段(音声ランプ制御装置82のMPU242においてステップS3704の処理が実行されたことに基づき、表示制御装置212のMPU252にて保留報知用の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、例えば、上記確率が高い状況において、当該状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となってしまうと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報を移行判定の対象とさせるべく、それ以上の第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う又は発射操作を中止するものと考えられる。
特徴F4.前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球し易い開放状態と入球し難い閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を開放状態とした後に閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81のMPU202における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する付与手段(払出装置96、払出制御装置97)と、
を備え、
前記高確率移行判定手段による移行判定の結果が前記移行対応結果となったことに基づいて遊技状態が前記所定遊技状態に移行する場合及び前記低確率移行判定手段による移行判定の結果が前記移行対応結果となったことに基づいて遊技状態が前記所定遊技状態に移行する場合のいずれおいても、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球手段による前記可変入球制御が行われることを特徴とする手段F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F4によれば、例えば、移行対応結果となる確率が高い状況において、上記確率が低い状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況とならないと、可変入球手段の開閉が実行されることに伴って発生する遊技球を獲得する機会を得られないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となるように、第2始動入球部への入球を発生させて第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶された状態が継続されることを期待して、発射操作を行うものと考えられる。その一方、例えば、上記確率が高い状況において、当該状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となってしまうと、可変入球手段の開閉が実行されることに伴って発生する遊技球を獲得する機会を得られないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報を移行判定の対象とさせるべく、それ以上の第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う又は発射操作を中止するものと考えられる。
よって、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴F5.前記移行情報を予め記憶する移行情報記憶手段(主制御装置81のROM203における振分テーブル記憶エリア222)を備え、当該移行情報記憶手段は前記移行情報として第1移行情報と第2移行情報とを予め記憶しており、
前記状態移行手段は、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第1移行情報に対応しているとする第1移行対応結果となったことに基づいて、前記移行判定が行われる場合に前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち前記低確率移行判定手段により前記移行判定が行われることとなる第1所定遊技状態に遊技状態を移行させる第1状態移行手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS1611〜ステップS1613の処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第2移行情報に対応しているとする第2移行対応結果となったことに基づいて、前記移行判定が行われる場合に前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち前記高確率移行判定手段により前記移行判定が行われることとなる第2所定遊技状態に遊技状態を移行させる第2状態移行手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS1602〜ステップS1605の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段は共に、前記移行判定として、前記特別情報が前記第1移行情報又は前記第2移行情報のいずれかに対応しているか否かの判定を行い、
前記高確率移行判定手段において前記第1移行対応結果となる第1移行情報と前記低確率移行判定手段において前記第1移行対応結果となる第1移行情報とが相互に異なるように設定されているとともに、
前記高確率移行判定手段において前記第2移行対応結果となる第2移行情報と前記低確率移行判定手段において前記第2移行対応結果となる第2移行情報とが相互に異なるように設定されていることを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F5によれば、所定遊技状態としてそれぞれ有利性が異なる第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とが設定されている構成において、例えば、特別報知としてそれぞれの所定遊技状態への移行に対応した報知が行われるようにすることで、特別報知の多様化が図られる。
また、上記構成によれば、例えば、第2所定遊技状態において、第1所定遊技状態であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに第1所定遊技状態とならないと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報により第1所定遊技状態への移行が発生することを期待して、発射操作を行うものと考えられる。
その一方、例えば、第2所定遊技状態において、当該第2所定遊技状態であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報により第1所定遊技状態への移行が発生してしまうと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報を移行判定の対象とさせるべく、それ以上の第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う又は発射操作を中止するものと考えられる。
よって、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、上記特徴A1に係る特徴群、上記特徴B1に係る特徴群、上記特徴C1に係る特徴群、上記特徴D1に係る特徴群、上記特徴E1に係る特徴群に対して、上記特徴F1乃至F5のいずれか1において限定した構成を適用してもよい。
特徴G1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa、第2結果表示部用保留エリアRb)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている一の特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(上作動口33)と第2始動入球部(下作動口34)とが設けられており、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第1規定数を上限として記憶する第1取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第2規定数を上限として記憶する第2取得情報記憶手段(第2結果表示部用保留エリアRb)と、
を備えており、
前記移行判定手段は、前記第1取得情報記憶手段又は前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報のそれぞれに対して前記移行判定を行うものであり、
さらに、前記第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている特別情報よりも早いタイミングで前記情報取得手段により取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶されていたとしても前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して前記移行判定手段による前記移行判定が行われるようにする優先手段(主制御装置81のMPU202におけるデータ設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段(図柄表示装置41における第1保留表示領域Ga)にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する報知制御手段(音声ランプ制御装置82のMPU242、表示制御装置212のMPU252)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1の遊技機では、始動入球部への入球が発生することにより取得され取得情報記憶手段に記憶された特別情報に対して移行判定が行われ、当該特別情報が移行情報であると判定されたことに基づいて、遊技状態が所定遊技状態に移行する。
この場合に、始動入球部として第1始動入球部と第2始動入球部とが設けられており、さらにそれぞれに対応させて第1取得情報記憶手段と第2取得情報記憶手段とが設けられている。そして、第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報は、移行判定に際して、特別情報の取得タイミングに関係なく第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先される。これにより、遊技の状況などに応じて第1始動入球部への入球を期待して発射操作を行ったり、第2始動入球部への入球を期待して発射操作を行うといった発射操作に対する期待の多様化が図られる。
特に、上記のように第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先して移行判定が行われる構成において、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって移行判定の対象となっていない特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されることがある。かかる特別報知が行われた場合、遊技者には、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待して発射操作を行うといった特別報知の内容に応じた意識の変化が生じうる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、「所定遊技状態」は1種類の遊技状態に限定されることはなく、所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成も含まれる。所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成においては、「移行情報」も複数種類設定するとともに、「移行判定手段」は所定遊技状態のいずれかに遊技状態を移行させるか否かの移行判定を行う構成とする。
また、前記遊技領域を流下する遊技球が衝突することにより当該遊技球の流下方向が分散されることとなる分散部材が、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部の周囲に複数設けられた構成としてもよい。この場合、特別報知に応じて、第1始動入球部又は第2始動入球部への入球を期待して発射操作が行われたとしても、期待したとおりに入球が発生しづらくなる等の不規則性が生じ、遊技者が期待した遊技状況となった際の優越感を高めることが可能となる。
また、本特徴G1において、遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置と、前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段と、を備えた構成においては、「報知制御手段」は、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成に代えて、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報に対応した遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成としてもよい。
特徴G2.前記報知制御手段は、
前記第1取得情報記憶手段に記憶される特別情報であって前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報が前記移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記移行対応結果となるか否かを判定する報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2502、ステップS2508、ステップS2514の処理を実行する機能)と、
当該報知側判定手段の判定結果に基づいて、当該報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2506、ステップS2507、ステップS2512、ステップS2513、ステップS2516の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、特別報知として報知対象の特別情報が所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるため、遊技者には、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように、第2始動入球部への入球が発生しないことを期待しながら発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行うといった特別報知の内容に応じた意識の変化が生じうる。
なお、「特別報知実行手段」は、特別報知が常に行われる構成だけでなく、所定の抽選で当選となった場合に行われる構成も含まれる。後者の場合について詳細には、特別報知実行手段は、特別報知を実行するか否かの抽選を行う報知実行抽選手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2305の処理を実行する機能)を備え、当該報知実行抽選手段において報知実行当選となったことに基づいて、前記報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する構成とするとよい。
また、報知状態と非報知状態とが設定されており、報知状態において特別報知が行われる構成としてもよい。この場合、報知状態では常に特別報知が行われる構成としてもよく、所定の抽選で当選となった場合に特別報知が行われる構成としてもよい。
特徴G3.前記移行情報を予め記憶する移行情報記憶手段(主制御装置81のROM203における振分テーブル記憶エリア222)を備え、当該移行情報記憶手段は前記移行情報として第1移行情報と第2移行情報とを予め記憶しており、
前記状態移行手段は、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第1移行情報に対応しているとする第1移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態の一種である第1所定遊技状態に移行させる第1状態移行手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS1611〜ステップS1613の処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第2移行情報に対応しているとする第2移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態の一種であって前記第1所定遊技状態よりも遊技者に有利な第2所定遊技状態に移行させる第2状態移行手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS1602〜ステップS1605の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴G2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、所定遊技状態としてそれぞれ有利性が異なる第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とが設定されている構成において、例えば、特別報知としてそれぞれの所定遊技状態への移行に対応した報知が行われるようにすることで、特別報知の多様化が図られる。
なお、本特徴G3の構成を、特徴G2において限定される特徴的な構成を必須なものとすることなく、特徴G1の構成やその他の特徴の構成に対して適用することも可能である。
また、上記第1所定遊技状態及び上記第2所定遊技状態を以下の遊技状態としてもよい。つまり、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球し易い開放状態と入球し難い閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、当該可変入球手段を開放状態とした後に閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81のMPU202における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する付与手段(払出装置96、払出制御装置97)と、を備え、当該可変入球制御手段は、前記第1状態移行手段による前記第1所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御を行うとともに、前記第2状態移行手段による前記第2所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御を行う構成としてもよい。この場合、可変入球手段における開放状態と閉鎖状態との切り換え回数や1回の開放時間などを相違させて遊技球の獲得期待値を変更させることで第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とで有利性に差を設ける構成としてもよい。
また、前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、前記第1所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記低確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態であり、前記第2所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記高確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態である構成とすることで、第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とで有利性に差を設けてもよい。
特徴G4.前記報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報が当該移行判定の対象となった場合に前記第1移行対応結果となるか否かを判定する第1報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2514の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記第2所定遊技状態において、前記第1報知側判定手段の判定結果に基づいて、当該第1報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記第1所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する第1特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2516の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G3に記載の遊技機。
特徴G4によれば、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第1所定遊技状態への移行に対応しているとする内容の報知が行われることがある。そうすると、遊技者は、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、例えば第2所定遊技状態への新たな移行又は当該第2所定遊技状態の滞在の維持といった第1所定遊技状態への移行よりも有利な結果をもたらす特別情報が記憶されることを期待するものと考えられる。このように期待した遊技者は、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行うこととなる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴G5.前記報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報が当該移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果となるか否かを判定する第2報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2502、ステップS2508の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記第2報知側判定手段の判定結果に基づいて、当該第2報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記第2所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する第2特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2506、ステップS2507、ステップS2512、ステップS2513の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G3又はG4に記載の遊技機。
特徴G5によれば、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第2所定遊技状態への移行に対応しているとする内容の報知が行われることがある。そうすると、遊技者は、例えば、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように、第2始動入球部への入球が発生しないことを期待しながら発射操作を行う又は発射操作を中止する。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴G6.前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球し易い開放状態と入球し難い閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を開放状態とした後に閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81のMPU202における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する付与手段(払出装置96、払出制御装置97)と、
を備え、
前記第1状態移行手段による前記第1所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第1所定遊技状態への移行が行われ、
前記第2状態移行手段による前記第2所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第2所定遊技状態への移行が行われることを特徴とする特徴G3に記載の遊技機。
特徴G6によれば、第1所定遊技状態への移行が発生する場合及び第2所定遊技状態への移行が発生する場合のいずれにおいても可変入球手段の開閉が実行され、遊技者は遊技球を獲得する機会を得ることができる。
特徴G7.前記報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報が当該移行判定の対象となった場合に前記第1移行対応結果となるか否かを判定する第1報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2514の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記第2所定遊技状態において、前記第1報知側判定手段の判定結果に基づいて、当該第1報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記第1所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する第1特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2516の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G6に記載の遊技機。
特徴G7によれば、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第1所定遊技状態への移行に対応しているとする内容の報知が行われることがある。この場合、遊技者は、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われることで、可変入球手段の開閉が実行されることで遊技球の獲得が期待できると判断する一方、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、例えば第2所定遊技状態への新たな移行又は当該第2所定遊技状態の滞在の維持といった第1所定遊技状態への移行よりも有利な結果をもたらす特別情報が記憶されることを期待するものと考えられる。このように期待した遊技者は、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行うこととなる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、「付与手段」は、遊技球を直接付与する構成だけでなく、仮想遊技球を付与することで遊技球を間接的に付与する構成も含まれる。
特徴G8.前記報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報が当該移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果となるか否かを判定する第2報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2502、ステップS2508の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記第2所定遊技状態において、前記第2報知側判定手段の判定結果に基づいて、当該第2報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記第2所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する第2特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2506、ステップS2507、ステップS2512、ステップS2513の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G6又はG7に記載の遊技機。
特徴G8によれば、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第2所定遊技状態への移行に対応しているとする内容の報知が行われることがある。この場合、遊技者は、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われることで、可変入球手段の開閉が実行されることで遊技球の獲得が期待できると判断する。そして、移行判定が優先されることなる第2取得情報記憶手段に、第1所定遊技状態への移行に対応した特別情報が記憶される前に、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように、第2始動入球部への入球が発生しないことを期待しながら発射操作を行う又は発射操作を中止する。その一方、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われる前に、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、さらなる特典の獲得に対応した特別情報が記憶されるように、第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行う。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴G9.前記移行判定手段は、少なくとも前記第2移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、
前記第1所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記低確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態であり、
前記第2所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記高確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態であることを特徴とする特徴G8に記載の遊技機。
特徴G9によれば、第2所定遊技状態は少なくとも第2移行対応結果となる確率が第1所定遊技状態よりも高くなるため、第2所定遊技状態が第1所定遊技状態よりも遊技者にとって有利なものとなる。
特徴G10.前記第2報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定の対象となっていない特別情報が、前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合及び前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合のいずれにおいても前記第2移行対応結果となるか否かを判定する共通情報判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2508の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記第2特別報知実行手段は、前記第2所定遊技状態において、前記共通情報判定手段の判定結果に基づいて、当該共通情報判定手段による判定対象となった特別情報が、前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合及び前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合のいずれにおいても前記第2移行対応結果となる共通情報に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する共通情報報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2513の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G9に記載の遊技機。
特徴G10によれば、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、第1所定遊技状態及び第2所定遊技状態のいずれにおいても第2所定遊技状態への移行が発生することとなる共通情報に対応しているとする内容の報知が行われることがある。この場合、遊技者は、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、第1所定遊技状態への移行に対応した特別情報が新たに記憶されたとしても、その後に、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われることで、再度、第2所定遊技状態への移行が発生すると判断することができる。そうすると、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われる前に、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、さらなる特典の獲得に対応した特別情報が記憶されるように、第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行う。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴G11.前記第2報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定の対象となっていない特別情報が、前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果となり、且つ前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果とならないか否かを判定する高確率専用情報判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2502の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記第2特別報知実行手段は、前記第2所定遊技状態において、前記高確率専用情報判定手段の判定結果に基づいて、当該高確率専用情報判定手段による判定対象となった特別情報が、前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果となり、且つ前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果とならない高確率専用情報に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する高確率専用情報報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2507の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G9又はG10に記載の遊技機。
特徴G11によれば、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、第1所定遊技状態及び第2所定遊技状態のうち第2所定遊技状態の場合にのみ第2所定遊技状態への移行が発生することとなる高確率専用情報に対応しているとする内容の報知が行われることがある。この場合、遊技者は、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、第1所定遊技状態への移行に対応した特別情報が新たに記憶され、その特別情報が移行判定となって第1所定遊技状態に遊技状態が移行した場合には、その後に、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われたとしても第2所定遊技状態への移行が発生しないと判断することができる。そうすると、遊技者は、第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う又は発射操作を中止する。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴G12.前記低確率移行判定手段による前記移行判定において前記第2移行対応結果となる特別情報は、前記高確率移行判定手段による前記移行判定において前記第2移行対応結果となるよう構成し、
前記第2特別報知実行手段は、前記第2報知側判定手段による判定対象となった特別情報が、前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合又は前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合のいずれか一方において前記第2移行対応結果となる情報である場合に、前記第2所定遊技状態において、前記第2報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記第2所定遊技状態の移行に対応していることの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する任意報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2506、ステップS2512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G10又はG11に記載の遊技機。
特徴G12によれば、第1所定遊技状態において第2移行対応結果となる特別情報は、第2所定遊技状態においても第2移行対応結果となるため、第2所定遊技状態の方が第1所定遊技状態よりも第2移行対応結果となる確率を高確率とする上で、遊技機において記憶しておくべき情報の記憶容量を削減することが可能となる。
この場合に、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、第1所定遊技状態及び第2所定遊技状態のいずれにおいても第2所定遊技状態への移行に対応した情報であるか否かに関係なく、当該特別情報が第2所定遊技状態の移行に対応していることの報知が行われる。そうすると、遊技者は、上記特別報知が行われた場合には、第2所定遊技状態でのみ第2所定遊技状態への移行に対応した特別情報であるか、第1所定遊技状態であっても第2所定遊技状態への移行に対応した特別情報であるかを予測する必要が生じる。そして、その予測に応じて、遊技者は、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように、第2始動入球部への入球が発生しないことを期待しながら発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待して発射操作を行うといった判断を行うことができる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴G13.前記第2始動入球部を、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(主制御装置81のMPU202における電役サポート用処理を実行する機能)を備え、
当該受入制御手段は、前記第2始動入球部を前記非受入状態と前記受入状態とで切り換える切換モードとして、前記受入状態とならない又は単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
前記報知制御手段は、前記特別報知が行われるように前記所定の報知手段の制御が実行され得る報知状態と当該制御が実行されない非報知状態との設定を行うとともに、前記受入制御手段の切換モードが前記高頻度切換モードである状況において前記報知状態に設定する報知状態設定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2318の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G13によれば、第1始動入球部よりも第2始動入球部への入球が発生し易い状況において特別報知が行われる。これにより、例えば、第1取得情報記憶手段に記憶された特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われてほしくないと考えた場合には、第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行うことで、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶された状態を継続させることが可能となり、それに伴って、上記特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われないようにすることが可能となる。
特徴G14.前記報知制御手段は、
前記情報取得手段に取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶された場合に、当該特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を把握する把握手段(表示制御装置212のMPU242におけるステップS2307の処理を実行する機能)と、
当該把握手段が把握した内容を把握情報として記憶する把握情報記憶手段(表示制御装置212のワークRAM254の保留表示情報設定用エリア265における保留報知許容用エリア292)と、
当該把握情報記憶手段に記憶されている把握情報に対応した特別報知が行われるように報知用情報を設定する報知用情報設定手段(表示制御装置212のMPU252におけるVDP255に内部コマンドを出力するための処理)と、
当該報知用情報設定手段が設定した報知用情報に対応した内容の報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する報知制御実行手段(表示制御装置212のVDP255)と、
を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G14によれば、第1取得情報記憶手段に特別情報が記憶されることに応じて、特別報知を行うことが可能となる。
特徴G15.前記報知制御手段は、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されていて前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報の数を把握する数把握手段(表示制御装置212のMPU242におけるステップS2308の処理を実行する機能)と、
当該数把握手段が把握した前記特別情報の数の情報を記憶する数情報記憶手段(表示制御装置212のワークRAM254の保留表示情報設定用エリア265における保留報知不可用エリア293)と、
前記特別報知が行われるように前記所定の報知手段の制御が実行され得る報知状態と当該制御が実行されない非報知状態との設定を行う報知状態設定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2318、ステップS2320の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記報知用情報設定手段は、前記報知状態においては前記把握情報記憶手段に記憶されている前記把握情報に対応した報知用情報を設定するとともに、前記非報知状態においては前記数情報記憶手段に記憶されている前記数の情報に対応した報知用情報を設定することを特徴とする特徴G14に記載の遊技機。
特徴G15によれば、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数を報知する状態と、特別報知を行う状態との切り換えを良好に行うことができる。また、非報知状態から報知状態に切り換えられた場合には、そのタイミングにおいて第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して即座に特別報知を行うことが可能となる。
特徴G16.前記移行判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている状況でそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を行う場合、前記情報取得手段により取得されたタイミングが早い特別情報から順に前記移行判定を行うものであり、
前記報知制御手段は、前記特別報知に係る特別情報の前記移行判定の順番を明示しながら前記特別報知が行われるように前記所定の報知手段を制御するものであることを特徴とする特徴G1乃至G15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G16によれば、特別報知に係る特別情報の移行判定となる順番が明示されながら特別報知が行われるため、第1取得情報記憶手段に記憶された上記特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われてほしくないと考えた場合において第2始動入球部への入球を発生させようとする場合、遊技者は移行判定の順番を意識しながら発射操作を行うことができる。
特徴G17.遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置(メイン表示部43)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G17によれば、遊技者は、遊技回動作装置を見ることにより、各遊技回における移行判定の結果を確認することができる。
なお、「遊技回動作装置」が「絵柄の変動表示を行う絵柄表示手段」である構成においては、「遊技回制御手段」は「前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を表示制御する」構成としてもよい。
特徴G18.前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記遊技回用動作が行われる場合における動作継続時間を決定する動作継続時間決定手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記遊技回用動作が行われる場合、前記動作継続時間決定手段が決定した動作継続時間が経過することで当該遊技回用動作が最終停止される構成であり、
前記動作継続時間決定手段は、前記所定の報知手段にて前記特別報知が実行されている状況において当該特別報知の対象となっている特別情報とは異なる特別情報に対応した遊技回の前記動作継続時間を決定する場合に、当該特別報知の対象となっている特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映することなく前記動作継続時間を決定するものであることを特徴とする特徴G17に記載の遊技機。
特徴G18によれば、特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果が反映されることなく各遊技回における動作継続時間が決定されるため、特別報知が行われ得るようにした構成において特別報知に係る特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
特徴G19.前記遊技回制御手段は、
前記遊技回動作装置において遊技回用動作が行われる場合の動作継続時間の情報を予め記憶するとともに、それぞれ動作継続時間が異なるように前記動作継続時間の情報を複数種類記憶した動作継続時間情報記憶手段(主制御装置81のROM203における変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記遊技回用動作が開始される場合に、その移行判定の対象となる特別情報の内容に基づいて、前記動作継続時間情報記憶手段に記憶されている複数種類の前記動作継続時間の情報の中から、一の動作継続時間の情報を選択する動作継続時間選択手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記遊技回用動作を開始させ、前記動作継続時間選択手段により選択された前記動作継続時間の情報に対応した動作継続時間が経過することで当該遊技回用動作を最終停止させる動作制御手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS815の処理を実行する機能及び変動終了処理を実行する機能等)と、
を備えており、
前記動作継続時間選択手段は、前記動作継続時間の情報の選択対象となっている特別情報よりも後のタイミングで前記移行判定の対象となる特別情報が当該移行判定の対象となった場合における判定結果を反映することなく、前記動作継続時間の情報の選択を行うものであることを特徴とする特徴G17に記載の遊技機。
特徴G19によれば、特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果が反映されることなく各遊技回における動作継続時間が決定されるため、特別報知が行われ得るようにした構成において特別報知に係る特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
なお、上記特徴A1に係る特徴群、上記特徴B1に係る特徴群、上記特徴C1に係る特徴群、上記特徴D1に係る特徴群、上記特徴E1に係る特徴群、上記特徴F1に係る特徴群に対して、上記特徴G1乃至G19のいずれか1において限定した構成を適用してもよい。
なお、上記各特徴によれば以下の課題を解決することが可能である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、大当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる大当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動入球部に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば4個)を上限として保留記憶されるようになっているパチンコ遊技機がある。保留記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、前記保留記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される。
上記構成の遊技機における遊技は、始動入球部への入球が発生するように遊技球を発射させるという遊技と、始動入球部への入球が発生した場合にその抽選結果が当たりか否かを確認するという遊技とからなると言える。そして、前者の遊技に関しては、保留記憶の上限に至るまでは始動入球部への入球が発生するか否かに遊技者は注目するとともに、後者の遊技に関しては、絵柄の変動表示の態様が、大当たり遊技状態への移行当選に対応した停止結果となり易いものであるか否かに遊技者は注目する。
ここで、遊技機においては、遊技の多様化を図ることで、遊技への注目度を高める必要がある。かかる遊技の多様化を図る上では、上記のように遊技球を発射させるという遊技においては遊技領域における遊技球の流下態様を多様化させる方法が考えられ、上記のように1遊技回毎に抽選結果が当たりか否かを確認するという遊技においては1遊技回毎に行われる表示演出の表示パターンを多様化する方法が考えられる。
しかしながら、前者については遊技領域の広さは限られているため遊技の多様化を図ろうとしても限界があり、後者については1遊技回毎の表示パターンを多様化したとしても、遊技への注目度を高めるという点においてやはり限界がある。したがって、遊技への注目度を高める上で未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。