JP6060204B2 - 内装変速機の制御装置の推進レバー制御システム - Google Patents

Description

本発明は、自転車に用いられる内装変速機の制御装置の推進レバー制御システムに関する。

従来の内装変速機内部の遊星歯車システムを制御する制御装置の各制御ユニットの推進レバーは、各推進レバーの移動軌跡が同一のカム（例えば、軸方向平面カム、径方向カム、内部カム、外部カム、或いはカムに類似する全てのカム）での軌道となり、カムの軌道に順に回転するのを利用して、各推進レバーが各制御ユニットのクラッチ変速を順に制御させる機能を達成させる。

特開平２−２１６３８５号公報

しかしながら、一般的には自転車の内装変速機の制御装置は、構造が複雑なばかりか、延伸する構造の体積が大きく、重量も重く、コストも高いという問題が知られており、また、変速器が実際に変速の操縦を行う際に感度及び速度が理想からはほど遠く、これらの欠点が内装変速機及び自転車全体の品質低下をもたらした。故に、自転車の内装変速機の構造設計について、業界では革新的な技術による解決を待ち望んでいた。

また、自転車の変速器の設計上、内変速装置の歯車の運用及び経路の設計の革新のほか、内装変速機内部の相関する各制御装置の操縦を担う推進レバーの制御システムの設計及び構成部材の技術革新が、内装変速機の全体的な構造、重量、コスト、及び変速の操縦の感度と正確度により大きな影響を及ぼした。よって、いかに更なる技術革新を進め、構造の簡素化、軽量化、低コスト化、及び変速の操縦の感度の向上、変速速度の高速化、正確性の向上を図った内装変速機の制御装置が、自転車産業界が技術向上及び革新により突破すべき目標であった。

そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に到った。

本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、構造の簡素化、軽量化、低コスト化、変速操縦の感度の向上、変速の高速化、並びに正確性の向上させる内装変速機の制御装置の推進レバー制御システムを提供することにある。

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る内装変速機の制御装置の推進レバー制御システムは、内装変速機には少なくとも１組の遊星歯車システム及び遊星歯車システムに対応して制御を行う制御装置が設置され、制御装置は、遊星枠或いは内部歯車の動力を入力する変速の入力経路の切り換えを行う制御ユニット（Ｃ１）、太陽歯車を固定するか否かによる変速の経路の切り換えを行う制御ユニット（Ｃ２）、及び遊星枠或いは内部歯車の動力の出力による変速の出力経路の切り換えを行う制御ユニット（Ｃ３）を備え、制御装置の推進レバーの操縦は、同一のカム（例えば、軸方向平面カム、径方向カム、内部カム、外部カム、或いはカムに類似する全てのカム）での各推進レバーの変位の軌跡を軌道として、各推進レバーの変位順序を正確に連動させ、制御装置の各推進レバーが同一のカムの操縦により対応する各制御ユニットを正確に制御させてクラッチの切り換えを達成させることを特徴とする。

本発明は、以下の作用効果を有する。
１．構造が簡単で、部材が少なく、体積も小さい内装変速機の制御装置の推進レバー制御システムを提供し、空間の節約及び全体重量の軽量化の効果を有効的に達成させる。
２．製造コストを下げ、全体的な製造効率を向上させる。
３．自転車の内装変速機の制御装置を有効的に簡素化させ、組み立て及びメンテナンス効率を高め、産業上の利用性及び経済効果を高める。
４．内装変速機内部の制御装置の各制御ユニットの推進レバーの変位の軌跡が、同一のカムで各推進レバーの作動を制御させる軌道となり、カムの軌道が順に回転することで、各推進レバーの正確な変位及び内装変速機内部の各制御ユニットのクラッチ変速の制御機能を提供する。

本発明の一実施形態による内装変速機の制御装置の推進レバー制御システムを示す断面模式図である。 本発明の一実施形態による内装変速機の制御装置の推進レバー制御システムの５段変速の遊星歯車群を示す概念図である。 本発明の一実施形態による内装変速機の制御装置の推進レバー制御システムの各制御ユニットの段数の順序配置を示す表である。 図３に示す内容を簡略化した表である。 本発明の一実施形態による内装変速機の制御装置の推進レバー制御システムの軌跡を示す概念図である。 本発明の他の実施形態の軌跡を示す概念図である。

本発明における実施形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。

＜一実施形態＞
以下、本発明の一実施形態を図１〜６に基づいて説明する。図１は本発明に係る内装変速機の制御装置の推進レバー制御システムの実施形態である。内装変速機には少なくとも１組の遊星歯車システム及び組遊星歯車システムに対応して制御を行う制御装置が設置され、制御装置は、遊星枠Ａ或いは内部歯車Ｒの動力の入力の制御に用いられる制御ユニットＣ１、太陽歯車を固定するか否かの制御に用いられる制御ユニットＣ２、及び遊星枠Ａ或いは内部歯車Ｒの動力の出力の制御に用いられる制御ユニットＣ３を備える。本発明の主要な重点は、各制御ユニットの推進レバー１、推進レバー２、及び推進レバー３が制御されて同一の平面カム４で、各推進レバーの変位軌跡を軌道として、各推進レバー１、推進レバー２、及び推進レバー３の変位順序を正確に連動させ、１つのカムで各推進レバー１、推進レバー２、及び推進レバー３を操縦して対応する各制御ユニットＣ１、制御ユニットＣ２、及び制御ユニットＣ３を正確に制御させてのクラッチの切り換えによる変速機能を達成させる。平面カム４は軸方向平面カム、径方向カム、内部カム、外部カム、或いはカムに類似する全てのカムであり、本案の図式及び説明は最も好ましい実施形態による軸方向平面カムを例に説明するが、但し本案発明のカムの実施形態はこれに限定されない。推進レバーの変位軌跡は左右の変位軌跡、上下の変位軌跡、及び回転角度による軌跡であり、本案の図式及び説明は推進レバーの左右の変位軌跡を例に説明するが、但し本発明の実施形態はこれに限定されない。

また、図２は本発明が提供する５段変速の遊星歯車群を示す概念図である。制御ユニットＣ１は遊星枠Ａ或いは内部歯車Ｒの動力を入力するためのクラッチの切り換えの制御を行い、これにより遊星枠Ａ或いは内部歯車Ｒの動力を入力する変速の入力経路の切り換えを制御させる。制御ユニットＣ２は太陽歯車を固定するか否かによる変速の経路の切り換えの制御に用いられる。制御ユニットＣ３は遊星枠Ａ或いは内部歯車Ｒの動力の出力による変速の出力経路の切り換えの制御に用いられる。上述の各制御ユニットＣ１、制御ユニットＣ２、及び制御ユニットＣ３の変速段数は図３に示す図表のように順に配列され、且つ制御ユニットＣ１のＡはＯと定義され、ＲはＸと定義される。制御ユニットＣ２のＳ１はＯと定義され、Ｓ２はＸと定義される。制御ユニットＣ３のＡはＯと定義され、ＲはＸと定義され、図４に示す図表のようになる。

図４によれば、３つの制御ユニットＣ１、制御ユニットＣ２、及び制御ユニットＣ３が１つの部材に転換されて理想的な制御状態となる（図５参照）。本発明に係る制御ユニットＣ１、制御ユニットＣ２、及び制御ユニットＣ３は制御順序がＯＯＯＸＸＸの巡回順序に符合すればよく、また、順序の配列が重疊しなければ使用可能である。なお、実際の運用において、制御ユニットＣ１、制御ユニットＣ２、及び制御ユニットＣ３は簡素化されて不要になり、即ち、行程が使用されず、故に５段変速を２段ないしは３段変速に簡略化させて用い、Ｓ２及び制御ユニットＣ２を設置させずに切り換え経路の選択時に、３段変速で運用する。この原則により、２組以上の５段変速の遊星歯車システムに拡充させ、２組で運用する実施形態になり、２つの部材（平面カム４）を制御することで５ｘ５＝２５段変速の制御効果を達成させる。

図１に示す実施形態では、各制御ユニットＣ１、制御ユニットＣ２、及び制御ユニットＣ３の制御点は共に左右の横移動の制御であり、平面カム４（例えば、軸方向平面カム）を利用して制御するのを例に、各制御ユニットＣ１、制御ユニットＣ２、及び制御ユニットＣ３の推進レバー１、推進レバー２、及び推進レバー３を制御させ、各推進レバー１、推進レバー２、及び推進レバー３が左右の移動を行程とする。上述の原則を例に、各推進レバー１、推進レバー２、及び推進レバー３の左右の移動は左がＯ、右がＸとなり（図４参照）、図５に示す軌跡を平面カム４の軌道とし、１つの平面カム４の回転により（即ち、軌道回転）、各推進レバー１、推進レバー２、及び推進レバー３を軌道に従って対応する位置に回転させ、各推進レバーが正確な左右の横方向の変位により各制御ユニットＣ１、制御ユニットＣ２、及び制御ユニットＣ３のクラッチの切り換えによる変速機能の制御を達成させる。平面カム４が作動しての回転はリール、電動等の方式から選択して運用される。

上述の実施形態は本発明の技術思想及び特徴を説明するためのものにすぎず、当該技術分野を熟知する者に本発明の内容を理解させると共にこれをもって実施させることを目的とし、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。従って、本発明の精神を逸脱せずに行う各種の同様の効果をもつ改良又は変更は、請求項に含まれるものとする。

１ 推進レバー
２ 推進レバー
３ 推進レバー
４ 平面カム
Ｃ１ 制御ユニット
Ｃ２ 制御ユニット
Ｃ３ 制御ユニット
Ａ 遊星枠
Ｒ 内部歯車

Claims (5)

1. 少なくとも１組の遊星歯車システム及び遊星歯車システムに対応して制御を行う制御装置が設置されている内装変速機の制御装置の推進レバー制御システムであって、
   制御装置は、遊星枠或いは内部歯車の動力を入力する変速の入力経路の切り換えを行う制御ユニット（Ｃ１）、太陽歯車を固定するか否かによる変速の経路の切り換えを行う制御ユニット（Ｃ２）、及び遊星枠或いは内部歯車の動力の出力による変速の出力経路の切り換えを行う制御ユニット（Ｃ３）を有し、
   制御装置の推進レバーの操縦は、同一のカムでの各推進レバーの変位の軌跡を軌道として、各推進レバーの変位順序を正確に連動させ、制御装置の各推進レバーが同一のカムの操縦により対応する各制御ユニットを正確に制御させてクラッチの切り換えを達成させることを特徴とする内装変速機の制御装置の推進レバー制御システム。
2. 各制御ユニットを制御する推進レバーの変位軌跡は、左右の変位軌跡、上下の変位軌跡、及び回転角度による軌跡であることを特徴とする請求項１記載の内装変速機の制御装置の推進レバー制御システム。
3. 各推進レバーが各制御ユニットを制御する制御順序は、巡回して重畳しない順序の配列を有することを特徴とする請求項１記載の内装変速機の制御装置の推進レバー制御システム。
4. 内装変速機の内部の遊星歯車システムは、１組以上であり、１組以上の遊星歯車システムの制御に用いられる推進レバーの平面カムも対応して１つ以上であることを特徴とする、請求項１記載の内装変速機の制御装置の推進レバー制御システム。
5. カムは、軸方向平面カム、径方向カム、内部カム、または外部カムの内の何れか１つであることを特徴とする請求項１記載の内装変速機の制御装置の推進レバー制御システム。

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