以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。例えば、“第1始動口”に対して符号105を割り当てた場合、“第1始動口”を、“第1始動口105”と表記することもあるし、単に“始動口105”と表記することもある。
///基本実施形態///
本発明に係る遊技機に好適な実施形態を詳細に説明する。後に複数の実施形態を説明するが、まず、それら複数の実施形態の基礎となる実施形態として、基本実施形態を説明する。基本実施形態では、本発明に係る遊技機を、旧第一種に属する遊技機(所謂デジパチ)に適用している。
<<遊技機の基本構成>>
図1は、基本実施形態に係る遊技機100の正面図である。図1を参照して遊技機100の基本構成を説明する。遊技機100は、パチンコ遊技機であって、遊技盤101を含む、図1に示された各構成部材を備える。遊技盤101の下部位置には、遊技球を発射するための発射部が配置されている(発射部の詳細構造は図示せず)。尚、上下左右とは、特に記述無き限り、遊技盤101に正対する遊技者から見た上下左右を指し、上下方向も左右方向も遊技盤101の盤面に平行である。上下方向は鉛直方向に平行であり、左右方向は水平方向に平行である。
遊技機100において、発射部の駆動により上方に発射された遊技球は、レール102a及び102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技盤101に形成された遊技領域103内を落下(流下)するようになっている。遊技領域103には、複数の釘(不図示)が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に向けて落下する。遊技盤101の前方(遊技者側)において遊技領域103を視認可能に覆うガラス板(不図示)が枠部材113に固定されている。また、遊技盤101において、遊技領域103における遊技球の落下経路には、遊技球の落下方向を変化させる風車や、第1始動口105、第2始動口106、電動チューリップ107、ゲート108、大入賞口109及び普通入賞口110が設置される。
遊技盤101の略中央部分には、液晶ディスプレイパネル等から成る画像表示部104が配置される。画像表示部104は各種の演出画像を表示する。例えば、画像表示部104は、大当たり抽選の抽選結果を表すための特別図柄に対応して設けられた装飾図柄を表示すると共に、遊技機100が大当たり抽選の抽選結果を示すまでに行う演出に関する画像を表示する。画像表示部104は、普通図柄抽選の抽選結果を表すための図柄(普通装飾図柄)などをも表示して良い。
画像表示部104の下方には、第1始動口105及び第2始動口106が設置される。始動口105及び106は、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。所定の第1始動条件又は第2始動条件が成立することによって、大当たり抽選を受けるための権利が取得される。第1、第2始動条件は、夫々、遊技球が始動口105、106を通過することによって、即ち始動口105、106に遊技球が入賞(入球)することによって成立する。また、遊技機100は、始動口105又は106に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば3個)の遊技球を払い出す。払い出される遊技球を賞球とも呼ぶ。
第2始動口106の近傍に、電動チューリップ107が設けられる。電動チューリップ107は、遊技球を第2始動口106へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を第2始動口106へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。これらの状態の切り替えは、電動チューリップ107が備えるソレノイドによって行われる。実質的には、電動チューリップ107が閉状態であるとき、遊技球の第2始動口106への入賞は不可能であり、電動チューリップ107が開状態であるときにのみ、遊技球の第2始動口106への入賞が可能となる。電動チューリップ107が開状態となることを、電動チューリップ107の開放とも言う。電動チューリップ107は、画像表示部104の右側に配置されたゲート108を遊技球が通過したことにより行われる普通図柄抽選の抽選結果に基づいて開放される。ゲート108も、始動口105及び106と同様、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。
第2始動口106の右側には大入賞口109が設けられる。大入賞口109も、電動チューリップ107のように開閉動作が可能となっており、遊技球を大入賞口109へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を大入賞口109へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。これらの状態の切り替えは、大入賞口109が備えるソレノイドによって行われる。実質的には、大入賞口109が閉状態であるとき、遊技球の大入賞口109への入賞は不可能であり、大入賞口109が開状態であるときにのみ、遊技球の大入賞口109への入賞が可能となる。大入賞口109が開状態となることを、大入賞口109の開放とも言う。大入賞口109は、通常、閉鎖されており、大当たり抽選にて大当たりに当選した場合に、所定条件(例えば、30秒経過又は遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを所定回数(例えば16回)だけ繰り返す。遊技機100は、大入賞口109に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば15個)の賞球を払い出す。
画像表示部104の側方や下方などには、1以上の普通入賞口110が設置される。遊技機100は、普通入賞口110への入賞を検出した場合には所定個数(例えば10個)の賞球を払い出す。尚、第1始動口105、第2始動口106、ゲート108、大入賞口109、普通入賞口110は、図1に示した位置に限らず遊技領域103内の任意の位置に配置されて良い。遊技領域103の最下部には、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109及び普通入賞口110の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
遊技盤101の右下部分には情報表示部112が設けられている。情報表示部112の詳細については図2を用いて後述する。尚、情報表示部112の設置位置を任意に変更することができる。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材113が設けられている。枠部材113は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲み、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出した形状を有している。枠部材113には、スピーカ114及び演出ライト部115などが組み込まれている。演出ライト部115は複数のランプ及び複数のモータを有しており、各モータの駆動により各ランプによる光の照射方向を上下又は左右方向に変更することができる。
枠部材113の右下位置には、操作ハンドル116が配置されている。操作ハンドル116は遊技者側に突出するような形状を有しており、その外周部には発射指示部材117が設けられている。発射指示部材117は、操作ハンドル116により回転可能に支持されている。遊技者は遊技球を発射させる場合、発射指示部材117を時計回りに回転させる。このとき、発射指示部材117を回転させる角度により、遊技者は遊技球の発射強度を調整できるようになっている。また、操作ハンドル116には、遊技者が発射指示部材117を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。発射指示部材117が遊技者によって直接操作されていることを当該センサが検出した場合にのみ、遊技機100は遊技球を発射する。
枠部材113において遊技領域103の下方には、演出ボタン118、十字キー119及び打球供給皿120などが設けられている。演出ボタン118及び十字キー119は、遊技者からの操作を受け付けるための操作受付部を構成している。打球供給皿120は遊技球を収容可能な形状を有しており、収容している遊技球を発射部へ送り出す。
また、遊技盤101上には、演出時に駆動される可動役物130が設けられている。例えば、可動役物130を用いた演出の実行時において、可動役物130は、図1に示した位置から下方へスライドして画像表示部104の前面へ進出し、それ以外のときは図示のように画像表示部104の上部に設けられた収納スペースに退避している。
<<情報表示部>>
図2に示す如く、情報表示部112は、大当たり抽選の抽選結果を示す特別図柄を表示する特別図柄表示部201、普通図柄抽選の抽選結果を示す普通図柄を表示する普通図柄表示部202、保留表示部203、ラウンド数表示部204及び右打ち表示部205を備えている。各表示部201〜205をLED(Light Emitting Diode)表示器にて形成することができる。
特別図柄として第1及び第2特別図柄が存在する。特別図柄表示部201は、第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示部201a及び第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示部201bを有する。保留表示部203は、表示部203a、203b及び203cを有する。第1始動条件の成立による大当たり抽選の権利(後述の特図判定用情報)は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U1として表示部203aに表示される。第2始動条件の成立による大当たり抽選の権利(後述の特図判定用情報)は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U2として表示部203bに表示される。遊技球がゲート108を通過したことによる普通図柄抽選の権利は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U3として表示部203cに表示される。
<<遊技機の背面構成>>
図3を参照して、遊技機100の背面構成を説明する。図3は、遊技機100の背面構成を示す、遊技機100の背面斜視図である。遊技機100の裏面には、主制御基板301、賞球制御基板302、演出制御基板303、遊技機100内の各基板に電源を供給する電源基板304、及び、出力端子基板305等が設けられている。それらの基板(特に演出制御基板303)は複数のプリント基板から形成されていても良い。また、遊技機100の裏面には、電源基板304に電力を供給するための電源プラグ315や、電源スイッチ(不図示)も設けられている。
枠部材113は、左右方向の一端側(例えば遊技者から見て左側)においてヒンジ機構部320を介して外枠330に連結されており、ヒンジ機構部320を支点として左右方向の他端側(例えば遊技者から見て右側)を外枠330から離れる方向に回動可能とされている。枠部材113がヒンジ機構部320を支点として扉のように回動することによって、遊技盤101を含む、外枠330の内側部分を開放することができる。枠部材113の他端側(例えば遊技者から見て右側)には、その他端側を外枠330に固定するロック機構(不図示)が設けられている。
<<遊技機の基本動作>>
次に、遊技機100の基本動作について説明する。遊技機100は、第1又は第2始動条件が成立すると、その成立タイミングに応じた特図判定用情報を取得し、特図判定用情報に基づく大当たり抽選を行う。特図判定用情報の取得は、大当たり抽選の権利の取得に相当する。大当たり抽選では、大当たりに当選したか否か(大当たりに当選したか、或いはハズレであるか)が判定される。第1始動条件の成立に基づいて大当たり抽選をおこなった場合、遊技機100は、第1特別図柄表示部201aの第1特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、大当たり抽選の抽選結果を示す図柄で(即ち大当たり抽選の抽選結果を示す態様で)第1特別図柄を停止表示させる。一方、第2始動条件の成立に基づいて大当たり抽選をおこなった場合、遊技機100は、第2特別図柄表示部201bの第2特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、大当たり抽選の抽選結果を示す図柄で(即ち大当たり抽選の抽選結果を示す態様で)第2特別図柄を停止表示させる。
遊技機100は、特別図柄(第1又は第2特別図柄)を変動表示させると、それに合わせて画像表示部104上で装飾図柄を変動表示させ、特別図柄の停止表示に合わせて装飾図柄を停止表示させる。画像表示部104に表示される装飾図柄は、第1〜第3装飾図柄を含み、各装飾図柄には数値又は記号等が対応付けられている。例えば、大当たりを示す所定の図柄で特別図柄を停止表示させた場合(即ち、大当たり抽選で大当たりに当選した場合)には、大当たりを示す組み合わせ(例えば「7・7・7」といった所謂ゾロ目)で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる。
当選した大当たりの種類に応じて、停止表示される第1〜第3装飾図柄の組み合わせは異なる。例えば、後述の通常長当たり(図6参照)に当選した場合には、各装飾図柄を通常長当たりを示す青色の装飾図柄(例えば、「3,3,3」及び「7,7,7」を除く「2,2,2」などの数字図柄のゾロ目)で停止表示させ、後述の確変長当たり(図6参照)に当選した場合には、各装飾図柄を確変長当たりを示す赤色の装飾図柄(例えば、「3,3,3」又は「7,7,7」の数字図柄のゾロ目)で停止表示させる。後述の確変短当たり、潜確短当たり(図6参照)又は小当たりに当選した場合には、各装飾図柄を確変短当たり、潜確短当たり又は小当たりを示す装飾図柄(例えば、「チャンス」の文字が記された、モード移行を示す文字図柄のゾロ目)で停止表示させる。尚、確変長当たりに当選した場合であっても、画像表示部104上に通常長当たり等を示す装飾図柄を停止表示させ、その後(例えば大当たり遊技移行前や大当たり遊技移行後)において、確変長当たりであることを明示する昇格演出を行うこともある。
大当たり抽選の結果がハズレの場合(即ち、大当たり抽選に落選した場合、換言すれば、大当たりに当選していない場合)、第1〜第3装飾図柄は、例えば、ハズレを示す所謂バラケ目で停止する。バラケ目とは、第1装飾図柄と第2装飾図柄とを関連性のない図柄で停止させることに相当し、リーチ演出に発展することのない装飾図柄の停止態様である。
大当たりを示す組み合わせで特別図柄を停止表示させると、遊技機100は、大当たり遊技状態となる。大当たり遊技状態では、当選した大当たりに応じたラウンド分(例えば16ラウンド)、大入賞口109を開放させる大当たり遊技が行われる。大入賞口109の開放中に遊技球が大入賞口109へ入賞すると、遊技機100は所定個数の賞球を払い出す。大当たり遊技中には、大当たり抽選は行われない。大当たり遊技状態は、当選したラウンド分の大入賞口109の開放が完了すると終了する。大当たり遊技状態では、右打ちによって遊技が行われる。右打ちとは、遊技領域103の内、遊技領域103を左右に分断する中心線の右側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。これに対し、左打ちとは、遊遊技領域103の内、上記中心線の左側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。大当たり遊技状態は、通常遊技状態よりも、遊技者にとって有利な遊技状態である(換言すれば、大当たり遊技は、通常遊技状態における遊技よりも遊技者にとって有利である)。大当たり遊技における有利とは、通常遊技状態での遊技と比べて、大入賞口109の開放に伴い、遊技者がより多くの賞球を得やすい(得られる賞球の期待値が大きい)ことを意味する。
大当たり遊技の終了後、遊技機100は、大当たり抽選を行う状態へ復帰する。この際、当選した大当たりの種類に応じて遊技状態が変更されうる。
<<遊技機の遊技状態>>
遊技機100は、大入賞口109の開放を伴う遊技状態(大当たり遊技状態を含む)を除いて、低確率非電サポ遊技状態である通常遊技状態、低確率電サポ遊技状態、確変遊技状態とも言うべき高確率電サポ遊技状態、及び、高確率非電サポ遊技状態の内、何れか1つの遊技状態をとる。電サポとは、電チューサポート機能の略であり、詳細については後述する。
通常遊技状態(低確率非電サポ遊技状態)と低確率電サポ遊技状態は、低確率遊技状態に属する。低確率遊技状態において、遊技機100は、低確率特図当たり判定テーブル(後述の図5のテーブルTAt1参照)を用いた大当たり抽選を行い、基本実施形態では例として、1/399の確率で大当たりに当選する大当たり抽選を行うものとする。
高確率電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態は、高確率遊技状態に属する。高確率遊技状態において、遊技機100は、高確率特図当たり判定テーブル(後述の図5のテーブルTAt2参照)を用いた大当たり抽選を行い、ここでは例として、10/399の確率で大当たりに当選する大当たり抽選を行うものとする。つまり、高確率遊技状態では、低確率遊技状態に比べて、10倍高い確率で大当たりに当選するようになっている。従って、大当たりの当選に関して高確率遊技状態は低確率遊技状態よりも遊技者に有利である。
低確率電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態は、電サポ遊技状態に属する。電サポ遊技状態において、遊技機100は、電動チューリップ107の開閉を伴う遊技サポート機能(以下「電サポ」という)を付与する(即ち電サポを発動させる)。電サポの具体的な内容としては、公知の技術のため詳細な説明は省略するが、例えば、電サポが付与されたとき、そうでない時と比べて、普通図柄の変動時間の短縮、普通図柄抽選の当選確率の増加(従って、電動チューリップ107の開放頻度の増加)、及び、電動チューリップ107の開放時間の増加が図られる。電サポ遊技状態では、普通図柄抽選の当選確率の増加に伴い、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に比べて、第2始動口106へ遊技球が入賞しやすくなる。電サポ遊技状態では、上述した右打ちによって遊技が行われ、大当たり抽選の契機は主として第2始動口106への入賞となる。
通常遊技状態(低確率非電サポ遊技状態)及び高確率非電サポ遊技状態は、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に属する。非電サポ遊技状態では、上述した左打ちによって遊技が行われ、大当たり抽選の契機は主として第1始動口105への入賞となる。上述の説明からも理解されるように、電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも相対的に始動条件(第2始動条件)が成立しやすい遊技状態である。従って、始動条件の成立しやすさに関して電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも遊技者に有利である。
<<遊技機の内部構成>>
図4を参照して、遊技機100の内部構成を説明する。図4は、遊技機100内の、制御に関わる部分のブロック図である。図4に示す如く、遊技機100に設けられた制御部400は、遊技の進行を制御する主制御部401と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部402と、演出内容を制御する演出制御部403とを備えている。制御部400の他、図4に示される各構成要素が遊技機100に設けられる。例えば、図3の主制御基板301、賞球制御基板302及び演出制御基板303により、夫々、図4の主制御部401、賞球制御部402及び演出制御部403が形成され、図3の出力端子基板305は図4の盤用外部情報端子基板491を含む。
[1.主制御部]
主制御部401は、CPU(Central Processing Unit)411と、ROM(Read Only Memory)412と、RAM(Random Access Memory)413と、不図示の入出力インターフェース(I/O)等を備えて構成される。CPU411は、遊技の進行に関する各種プログラム等をROM412から読み出し、RAM413をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。
また、主制御部401には、遊技球を検出する各種スイッチ(以下「SW」と略すことがある)が接続されている。例えば、図示のように、主制御部401には、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW414aと、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW414bと、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW415と、大入賞口109へ入賞した遊技球を検出する大入賞口SW416と、普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW417とが接続されている。
SW414a及び414b並びにSW415〜417の夫々は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を主制御部401へ出力し、主制御部401は、入力された検出信号に基づき、大当たり抽選を受けるための権利に相当する特図判定用情報を記憶したり、特図判定用情報を用いて大当たり抽選をおこなったり、賞球制御部402に対して賞球の払い出し指示をおこなったりする。
SW414a、414b、415、416及び417として、近接スイッチなどを採用することができる。また、第1始動口105が遊技盤101上に複数設けられている場合、複数の第1始動口105の夫々に対して第1始動口SW414aが設けられる。第2始動口106、ゲート108、大入賞口109又は普通入賞口110が複数設けられる場合も同様である。
また、主制御部401には、遊技盤101上の電動役物を駆動させる各種ソレノイドが接続されている。例えば、図示のように、主制御部401には、電動チューリップ107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド418と、大入賞口109を開閉動作させる大入賞口ソレノイド419が接続されている。
主制御部401は、普通図柄抽選の抽選結果に基づき電動チューリップソレノイド418に対し電気信号を入力又は非入力とし、大当たり抽選の抽選結果に基づき大入賞口ソレノイド419に対し電気信号を入力又は非入力とする。ソレノイド418、419は、夫々、主制御部401から供給される電気信号を機械的な運動に変換することで、電動チューリップ107の開閉動作、大入賞口109の開閉動作を行う。
また、主制御部401には、図2の情報表示部112内の各種表示部が接続される。図4では、第1特別図柄表示部201a、第2特別図柄表示部201b、普通図柄表示部202及び保留表示部203が主制御部401に接続される様子が図示され、図面の煩雑化防止のため、ラウンド数表示部204及び右打ち表示部205の図示は割愛されている。
主制御部401は、大当たり抽選の抽選結果に基づき第1特別図柄表示部201a又は第2特別図柄表示部201bの表示制御を行い、普通図柄抽選の抽選結果に基づき普通図柄表示部202の表示制御を行う。更に、主制御部401は、保留情報数U1、U2及びU3に基づき保留表示部203の表示内容を制御する。
ここで、主制御部401のCPU411がROM412内のプログラムを実行することで実現される各種処理及びRAM413に設定(即ち記憶)される情報の例について説明する。尚、主制御部401に関して以下に示す処理、プログラム、テーブル及び記憶領域は、CPU411が行う処理、ROM412内のプログラム及びテーブル、並びに、RAM413内の記憶領域の一部に過ぎず、他にも様々な処理、プログラム、テーブル及び記憶領域が、CPU411にて実行、又は、ROM412若しくはRAM413に用意されている。図4に示す如く、ROM412には、テーブルTAt、TZt、THt、FAt、FZt、FHt及びDKtが格納され、RAM413には、記憶領域413a〜413jが設定されている。
CPU411は、ROM412内のメイン処理プログラムにより、メイン処理を実行する(図15参照)。遊技機100へ電力が供給されるとメイン処理が実行される。メイン処理において、CPU411は、主制御部401のCTC(タイマカウンタ)などの内蔵デバイスの初期設定を行って、設定内容を示す設定情報を設定記憶領域413aに記憶させる。例えば、後述のタイマ割込処理を実行する周期などを示す情報が、設定情報に含まれる。
また、メイン処理では、遊技機100への電源の遮断の有無が監視され、電源が遮断された場合にはバックアップ情報を生成して、該バックアップ情報をバックアップ記憶領域413bに記憶させる。RAM413にはバックアップ電源(不図示)により、遊技機100の電源が遮断されても一定期間(例えば1日)電源が供給されるようになっている。このため、RAM413は、遊技機100の電源が遮断されても一定期間、バックアップ記憶領域413bに記憶されたバックアップ情報を保持できる。尚、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)等の不揮発性のRAM又はフラッシュメモリなどの不揮発性メモリを、RAM413に採用しても良い。この場合、RAM413は、バックアップ電源がなくともバックアップ記憶領域413bに記憶されたバックアップ情報を保持できる。
CPU411は、ROM412内のタイマ割込処理プログラムにより、タイマ割込処理を実行する(図15参照)。タイマ割込処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、特別図柄処理、普通図柄処理、電動役物制御処理、賞球処理及び出力処理が順次実行される。タイマ割込処理は、メイン処理によって設定記憶領域413aに記憶された周期で、メイン処理に対して割り込み実行される。
CPU411は、ROM412内の乱数更新処理プログラムにより、乱数更新処理を実行する(図15参照)。乱数更新処理において、CPU411は、カウンタ記憶領域413cに記憶された各乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで各乱数カウンタのカウント値を更新する。カウンタ記憶領域413cには、特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数カウンタC2、特図変動パターン乱数カウンタC3、普図当たり乱数カウンタC4及び普図図柄乱数カウンタC5を含む、主制御部401が管理する各種乱数カウンタのカウント値が記憶されている。カウンタC1〜C5は、夫々、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数、普図当たり乱数、普図図柄乱数をカウントする。
乱数更新処理において、CPU411は、乱数カウンタC1〜C5の内、何れか任意のカウンタのカウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウンタのカウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。基本実施形態においては例として、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数を、夫々、「0〜398」、「0〜99」、「0〜499」の範囲内でカウントさせるものとする。普図当たり乱数及び普図図柄乱数は、例えば「0〜9」の範囲内でカウントされる。尚、基本実施形態における任意の乱数は、特に記述無き限り、整数値のみをとる。
CPU411は、ROM412内のスイッチ処理プログラムにより、スイッチ処理を実行する(図15参照)。スイッチ処理では、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、大入賞口スイッチ処理及び普通入賞口スイッチ処理が順次実行される。
CPU411は、ROM412内の始動口スイッチ処理プログラムにより、始動口スイッチ処理を実行する(図15参照)。始動口スイッチ処理は、第1及び第2始動口スイッチ処理から成る。第1始動口スイッチ処理において、CPU411は、第1始動口SW414aにより第1始動口105に入賞した遊技球が検出されたタイミング(即ち、始動口105への入賞に基づく第1始動条件の成立タイミング)で、カウンタ記憶領域413cのカウンタC1〜C3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を、特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報(特図保留情報)をRAM413の特図判定用情報記憶領域413dに記憶させる。第2始動口スイッチ処理において、CPU411は、第2始動口SW414bにより第2始動口106に入賞した遊技球が検出されたタイミング(即ち、始動口106への入賞に基づく第2始動条件の成立タイミング)で、カウンタ記憶領域413cのカウンタC1〜C3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報(特図保留情報)を、RAM413の特図判定用情報記憶領域413dに記憶させる。
特図判定用情報記憶領域413dは、第1始動条件の成立に基づく特図判定用情報及び第2始動条件の成立に基づく特図判定用情報の夫々を、所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。従って、記憶領域413dには、最大8つまでの特図判定用情報を記憶することができる。記憶領域413d内における、第1、第2始動条件の成立を契機とした特図判定用情報の個数が、夫々、上記の保留情報数U1、U2に相当する。また、記憶領域413dに記憶された各特図判定用情報に対し、大当たり抽選を受けるための優先順位が設定されている。基本的に、時間的に先に取得された特図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。但し、第1始動条件の成立によって取得された特図判定用情報と比べ、第2始動条件の成立によって取得された特図判定用情報に対し、より高い優先順位が設定されるものとする。
CPU411は、ROM412内のゲートスイッチ処理プログラムにより、ゲートスイッチ処理を実行する(図15参照)。ゲートスイッチ処理において、CPU411は、ゲートSW415によりゲート108を通過した遊技球が検出されたタイミングで、カウンタ記憶領域413cのカウンタC4及びC5のカウント値を取得し、取得したカウンタC4及びC5のカウント値を普図当たり乱数及び普図図柄乱数として含んだ普図判定用情報(普図保留情報)を、RAM413の普図判定用情報記憶領域413iに記憶させる。
普図判定用情報記憶領域413iは普図判定用情報を、所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。記憶領域413i内における普図判定用情報の個数が上記の保留情報数U3に相当する。記憶領域記憶領域413iに記憶された各普図判定用情報に対し普通図柄抽選を受けるための優先順位が設定されている。時間的に先に取得された普図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。
CPU411は、ROM412内の大入賞口スイッチ処理プログラムにより、大入賞口スイッチ処理を実行する(図15参照)。大入賞口スイッチ処理において、CPU411は、大入賞口109に入賞した遊技球を大入賞口SW416により検出する。
CPU411は、ROM412内の普通入賞口スイッチ処理プログラムにより、普通入賞口スイッチ処理を実行する(図15参照)。普通入賞口スイッチ処理において、CPU411は、普通入賞口110に入賞した遊技球を普通入賞口SW417により検出する。
CPU411は、ROM412内の特別図柄処理プログラムにより、特別図柄処理を実行する(図15参照)。特別図柄処理において、CPU411は、特図判定用情報記憶領域413dに記憶されている特図判定用情報を用いて、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行し、これらの判定結果を特図判定結果記憶領域413eに記憶させる。そして、これらの判定結果に基づき、特別図柄表示部201に表示させた特別図柄の変動表示及び停止表示を行わせる。大当たり抽選は、特図当たり判定及び特図図柄判定を含み(図15参照)、特図変動パターン判定を更に含むと考えても良い。CPU411は、特別図柄の変動表示を開始する際、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の判定結果を含む変動開始コマンドをRAM413に設定し、特別図柄の変動を停止する際、変動停止コマンドをRAM413に設定する。また、特図当たり判定の結果が大当たり又は小当たりの当選を示しているとき、CPU411は、変動停止コマンドに続きオープニングコマンドをRAM413に設定することで、演出制御部403に対し当たり演出の実行を指示する。これらのコマンドは、後述の出力処理(図15参照)において演出制御部403に出力される。
特別図柄処理において、CPU411は、特図判定用情報記憶領域413d内で最も優先順位を高く設定された特図判定用情報を判定対象(当該判定対象)TTとして取得し、判定対象TTの特図判定用情報を用いて特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。判定対象TTとなった特図判定用情報は記憶領域413dから消去されて他の記憶領域(不図示)に移される。
―――特図当たり判定テーブル;図5―――
特別図柄処理において、CPU411は、まず、ROM412に記憶された特図当たり判定テーブルTAtと判定対象TTの特図当たり乱数との比較を伴う特図当たり判定を行う。
図5に、特図当たり判定テーブルTAtの例を示す。図5に示すように、特図当たり判定テーブルTAtは、低確率特図当たり判定テーブルTAt1と、高確率特図当たり判定テーブルTAt2とから構成される。テーブルTAt1及びTAt2の夫々は、大当たりに対応付けられた所定の判定値を有して構成される。
CPU411は、特図当たり判定時(即ち大当たり抽選時)に、高確率遊技フラグがOFFに設定されていた場合にはテーブルTAt1を用いて特図当たり判定を行い、高確率遊技フラグがONに設定されていた場合にはテーブルTAt2を用いて特図当たり判定を行う。そして、CPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には大当たりに当選したと判定し、そうでない場合にはハズレである(即ち大当たりに当選していない)と判定する。遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。
特図当たり乱数は、数値範囲「0〜398」内のいずれかの整数値をとる。テーブルTAt1では、大当たりに対して、“0”の判定値のみを割り当てている。一方、テーブルTAt2では、大当たりに対して、“0〜9”内の計10個の各整数値を判定値に割り当てている。このため、テーブルTAt1を用いて特図当たり判定が行われた場合、大当たりの当選確率(大当たり抽選の当選確率)は1/399となる一方、テーブルTAt2を用いて特図当たり判定が行われた場合、大当たりの当選確率(大当たり抽選の当選確率)は10/399となる。
また、CPU411は、特図当たり判定において小当たりの当落も判定する。小当たりは、大当たりではなく、通常のハズレ(小当たり以外のハズレ)とは異なる特別図柄で表される特定のハズレである。CPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が小当たりに対応づけられた判定値と一致した場合に小当たりに当選したと判定する。テーブルTAt1及びTAt2の何れにおいても、小当たりに対して、“50”の判定値のみが割り当てられている。故に、高確率遊技フラグのON/OFFに依存せず、小当たりの当選確率は1/399である。但し、第2特別図柄についての特図当たり判定においては(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定においては)、特図当たり乱数の如何に関係なく、小当たりに当選することは無い。
―――大当たりの種類;図6―――
図6は、大当たりの種類を示す図である。大当たりとして、特A〜特G及び通A〜通Cがある。特A〜特D及び特Gは確変長当たりに属し、特Eは確変短当たりに属し、特Fは潜確短当たりに属する。通A〜通Cは通常長当たりに属する。特Gは、確変長当たりの一種であるジャンプアップボーナス(JUB)に属する。特A〜特C及び通A〜通Cの夫々のラウンド数は4ラウンドであり、特D及び特Gの夫々のラウンド数は16ラウンドであり、特E及び特Fの夫々のラウンド数は2ラウンドである。尚、大当たりにおける“R”はラウンドを示す。各ラウンドにおいて、大入賞口109の開放時間が所定時間に達するまで又は大入賞口109への遊技球の入賞数が所定数に達するまで、大入賞口109が開放される。
確変長当たり及び通常長当たりにおける各ラウンドの大入賞口109の開放時間(例えば30秒)は、確変短当たり及び潜確短当たりにおける各ラウンドの大入賞口109の開放時間(例えば0.2秒)よりも長い。
各ラウンドの大入賞口109の開放時間は、確変長当たり及び通常長当たり間で同じであるが、確変長当たり及び通常長当たり間で多少異なっていても良い。
各ラウンドの大入賞口109の開放時間は、確変短当たり及び潜確短当たり間で同じであるが、確変短当たり及び潜確短当たり間で多少異なっていても良い。
特Gにおける第1ラウンドの大入賞口109の開放態様は、特Aなどのそれと異なっているが、詳細については後述される。
第1特別図柄についての特図当たり判定において(第1始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特B、特C、特D、特E、特F、特G、通A、通B、通Cとなる割合は、夫々、5%、5%、5%、30%、15%、15%、7%、7%、6%、5%である。第2特別図柄についての特図当たり判定において(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特B、特C、特D、通A、通B、通Cとなる割合は、夫々、5%、5%、5%、67%、7%、6%、5%である。つまり、第2特別図柄についての特別図柄処理において(第2始動条件の成立に基づく特別図柄処理において)、特E〜特Gの大当たりに当選することは無い。
尚、上述の数値例から分かるように、大当たりが特Aとなる割合は、第1特別図柄についての特図当たり判定と第2特別図柄についての特図当たり判定との間で同じとなっている(大当たりが特B、特C、通A、通B又は通Cとなる割合も同様)。また、第1又は第2特別図柄についての特図当たり判定において、大当たりが通Aとなる割合(7%)は大当たりが通Bとなる割合(6%)よりも高く、大当たりが通Bとなる割合(6%)は大当たりが通Cとなる割合(5%)よりも高い。
特A〜特E及び特Gの大当たり遊技の終了後、CPU411は、遊技機100の遊技状態を高確率電サポ遊技状態に設定し、次回の大当たりに当選するまで、その設定内容(高確率電サポ遊技状態)を維持する。実際には例えば、特A〜特E及び特Gの大当たり遊技の終了後、次回の大当たりが発生しない限り、特別図柄が10000回変動するまで高確率電サポ遊技状態が維持される。高確率電サポ遊技状態における大当たりの当選確率は “10/399”であるため、特A〜特E及び特Gの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
特Fの大当たり遊技の終了後、CPU411は、遊技機100の遊技状態を高確率非電サポ遊技状態に設定し、次回の大当たりに当選するまで、その設定内容(高確率非電サポ遊技状態)を維持する。実際には例えば、特Fの大当たり遊技の終了後、次回の大当たりが発生しない限り、特別図柄が10000回変動するまで高確率非電サポ遊技状態が維持される。高確率非電サポ遊技状態における大当たりの当選確率は “10/399”であるため、特Fの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率非電サポ遊技状態が維持されると言える。
通A、通B又は通Cの大当たり遊技の終了後、CPU411は、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動するまで、遊技機100の遊技状態を低確率電サポ遊技状態に設定し、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動した後は、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態(即ち通常遊技状態)に設定する。但し、通A、通B又は通Cの大当たり遊技の終了後、次回の大当たりに当選した場合には、その次回に当選した大当たりの種類に応じ、次回の大当たり遊技の終了後の遊技状態が設定される。例えば、通Aの大当たり遊技の終了後、特別図柄の第1変動目で特Aの大当たりに当選したならば、特Aの大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態に設定される。
電サポ付与回数とは、電サポ遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がi回分だけ変動する間、遊技状態が電サポ遊技状態とされ且つ特別図柄がi回分だけ変動した後は非電サポ遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する電サポ付与回数はi回である(iは整数)。通A、通B、通Cに対する電サポ付与回数は、夫々、10回、20回、30回である。特A〜特E及び特Gに対する電サポ付与回数は、それらよりも十分に大きい10000回である。電サポ遊技状態では始動条件が成立し易くなるため、電サポ付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
尚、小当たりに当選した場合も、大入賞口109の開放を伴う遊技(後述の小当たり遊技)が実行されるが、主制御部401は、小当たりの当選を契機として遊技機100の遊技状態(大当たり抽選の当選確率及び電サポ付与の有無)を変化させない。つまり、小当たりの当選の前後間で遊技機100の遊技状態(大当たり抽選の当選確率及び電サポ付与の有無)は変化しない。
特図当たり判定において大当たりに当選したと判定した場合、CPU411は、ROM412に記憶されている特図図柄判定テーブルTZtと判定対象TTの特図図柄乱数とを比較し、比較結果に基づいて大当たりの種類を判定する特図図柄判定を行う。
特図図柄判定テーブルTZtは、第1特図図柄判定テーブルと、第2特図図柄判定テーブルとから構成される。判定対象TTが第1始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第1特図図柄判定テーブルを用いて、判定対象TTが第2始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第2特図図柄判定テーブルを用いて、特図図柄判定が行われる。第1、第2特別図柄についての大当たりの種類が上述した割合(図6参照)で定まるように、夫々、第1、第2特図図柄判定テーブルが作成されている。
図6から分かるように、第2始動条件の成立による特図図柄判定は、第1始動条件の成立による特図図柄判定よりも遊技者にとって相対的に有利なものとなっている(即ち、より多くの賞球を得やすい)。ここにおける相対的に有利とは、第2始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口109への入賞により得られる賞球数の期待値(ラウンド数の期待値)が、第1始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口109への入賞により得られる賞球数の期待値(ラウンド数の期待値)よりも大きいことを意味する。
―――特図変動パターンテーブル;図7―――
CPU411は、特別図柄処理において、特図変動パターンテーブルTHtと判定対象TTの特図変動パターン乱数とを比較して比較結果に基づき特図変動パターンを判定する特図変動パターン判定を行う。特図変動パターンの判定は特図変動パターンの選択又は設定と同義である。
図7に、特図変動パターンテーブルTHtの例を示す。特図変動パターンテーブルTHtは、チャンスモード用特図変動パターンテーブルTHt_a、分岐演出モード用特図変動パターンテーブルTHt_b、確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_c、基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_d、及び、潜伏モード用特図変動パターンテーブルTHt_eを含む複数の特図変動パターンテーブルから形成される。
テーブルTHt_a〜THt_eの夫々は、特別図柄の変動態様を各々に定義する複数の特図変動パターンを格納している。特図変動パターン判定において、CPU411は、現在の遊技状態や各種フラグ等に基づき、テーブルTHt_a〜THt_eの内の1つのテーブルを選択し、選択したテーブルに含まれる複数の特図変動パターンの中から、判定対象TTの特図変動パターン乱数に基づき、1つの特図変動パターンを選択する。
テーブルTHt_a、THt_b、THt_c及びTHt_eの説明は後に設けるものとし、ここでは、基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_dの例を説明する。通常遊技状態では、主として、基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_dを用いて特図変動パターン判定が行われる。
図8に、基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_dの例を示す。基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_dは、ハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_d1と、大当たり用の特図変動パターンテーブルTHt_d2とを含む。
テーブルTHt_d1及びTHt_d2の夫々は、特図変動パターンTHp_d11〜THp_d16の全部又は一部に対して所定の判定値を対応づけたテーブルである。特図変動パターンTHp_d11〜THp_d16を含む各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば、特別図柄を変動させる時間(特別図柄の変動表示が行われる時間の長さであって、以下「変動時間」という)を定義している。特図変動パターンTHp_d11は、ノーマルハズレ演出が行われる特図変動パターンであり、特図変動パターンTHp_d12〜THp_d16はリーチ演出が行われる特図変動パターンである(図13参照)。特図変動パターンTHp_d11〜THp_d16における特別図柄の変動時間は、夫々、13.5秒、30秒、40秒、60秒、70秒、90秒である。
テーブルTHt_dを用いた特図変動パターン判定において、CPU411は、特図当たり判定の判定結果がハズレの場合にはテーブルTHt_d1を選択する一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりの場合にはテーブルTHt_d2を選択する。そして、CPU411は、判定対象TTの特図変動パターン乱数が、選択テーブル(ここでは、THt_d1又はTHt_d2)における特図変動パターンTHp_diに対応付けられた判定値と一致する場合に、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHp_diを選択及び設定する(ここで、iは11以上16以下の整数)。
テーブルTHt_d1では、特図変動パターンTHp_d11、THp_d12、THp_d13、THp_d14、THp_d15に対して、夫々、計475個の判定値「0〜474」、計16個の判定値「475〜490」、計5個の判定値「491〜495」、計3個の判定値「496〜498」、1個の判定値「499」を割り当てている(各判定値は整数)。テーブルTHt_d2では、特図変動パターンTHp_d12、THp_d13、THp_d14、THp_d15、THp_d16に対して、夫々、計25個の判定値「0〜24」、計50個の判定値「25〜74」、計125個の判定値「75〜199」、計290個の判定値「200〜489」、計10個の判定値「490〜499」を割り当てている(各判定値は整数)。
テーブルTHt_d1では、特図変動パターンTHp_d16に対し判定値が割り当てられていない。つまり、テーブルTHt_d1では、プレミアリーチ演出(大当たり確定演出;図13参照)が行われる特図変動パターンTHp_d16が選択されないようになっている。テーブルTHt_d2では、特図変動パターンTHp_d11に対し判定値が割り当てられていない。つまり、テーブルTHt_d2では、ノーマルハズレ演出(図13参照)が行われる特図変動パターンTHp_d11が選択されないようになっている。基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_dが用いられる遊技状態では、変動時間が長い特図変動パターンほど大当たり時に選択されやすくハズレ時に選択され難くなっている。つまり、変動時間が長い特図変動パターンほど大当たりに対する信頼度が高くなるように、テーブルTHt_d内の判定値が定められている。
尚、図8には示していないが、保留情報数(U1又はU2)が所定数(例えば3)以上であるときにおいて、判定対象TTの特図当たり判定の結果がハズレであり且つ判定対象TTの特図変動パターン乱数が“0〜474”内の何れかである場合、13.5秒より小さな変動時間(例えば2秒)を持つ特図変動パターンを、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして選択及び設定するようにしても良い。
特図判定結果記憶領域413e(図4参照)には、判定対象TTについての特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の各判定結果が、互いに対応付けられた状態で記憶される。
CPU411は、ROM412内の普通図柄処理プログラムにより、普通図柄処理を実行する(図15参照)。普通図柄処理において、CPU411は、普図判定用情報記憶領域413iに記憶されている普図判定用情報などを用いて、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定を順次実行し、これらの判定結果を普図判定結果記憶領域413jに記憶させる。そして、これらの判定結果に基づき、普通図柄表示部202に表示させた普通図柄の変動表示及び停止表示を行わせる。普通図柄抽選は、普図当たり判定及び普図図柄判定を含み(図15参照)、普図変動パターン判定を更に含むと考えても良い。
普通図柄処理において、CPU411は、普図判定用情報記憶領域413i内で最も優先順位を高く設定された普図判定用情報を普図判定対象FFとして取得し、普図判定対象FFの普図判定用情報などを用いて普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定を順次実行する。普図判定対象FFとなった普図判定用情報は記憶領域413iから消去されて他の記憶領域(不図示)に移される。
普図当たり判定において、CPU411は、特図当たり判定と同様に、普図判定対象FFの普図当たり乱数が、普図当たり判定テーブルFAtに規定されている判定値であって且つ普図当たりに対応づけられた判定値と一致するかを判定する。そして、CPU411は、普図判定対象FFの普図当たり乱数が普図当たりに対応づけられた判定値と一致すれば普図当たりに当選したと判定し、そうでなければ普図当たりに落選したと判定する。普図当たりには、長開放当たりと短開放当たりとがある。電動チューリップ107が開状態とされる時間は、長開放当たりの方が短開放当たりよりも長い。このため、普図図柄判定テーブルFZtには、長開放当たりに対応づけられた判定値と、短開放当たりに対応づけられた判定値とが定義されている。普図当たりに当選した場合、CPU411は、普図図柄判定において、普図判定対象FFの普図図柄乱数をテーブルFZt内の判定値と比較し、普図判定対象FFの普図図柄乱数が長開放当たりに対応づけられた判定値と一致している場合には長開放当たりに当選したと判定する一方、普図判定対象FFの普図図柄乱数が短開放当たりに対応づけられた判定値と一致している場合には短開放当たりに当選したと判定する。
普図変動パターン判定において、CPU411は、電サポの付与有無などに基づき、普図変動パターンテーブルFHtに含まれる複数の普図変動パターンの中から普図判定対象FFに対する普図変動パターンを選択する。普図変動パターンは、普通図柄の変動時間等を規定している。CPU411は、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定の判定結果が記憶された普図判定結果記憶領域413jの記憶内容に基づいて、普通図柄の表示制御を行わせる。例えば、普図変動パターンが示す変動時間だけ普通図柄の変動を行った後、普図当たり判定の判定結果及び普図図柄判定の判定結果の双方を示す図柄で普通図柄を停止させる。
CPU411は、ROM412内の電動役物制御処理プログラムにより、電動役物制御処理を実行する(図15参照)。電動役物制御処理では、大入賞口処理及び電チュー処理が順次実行される。
―――大入賞口開放パターンテーブル;図9―――
図9に、大入賞口開放パターンテーブルDKtの例を示す。CPU411は、ROM412内の大入賞口処理プログラムにより、大入賞口処理を実行する(図15参照)。大入賞口処理において、CPU411は、特別図柄処理の処理結果などに基づき大入賞口109を開閉動作させる。図9に示す如く、大入賞口開放パターンテーブルDKtには、大当たりの種類ごとの大入賞口109の開放態様を定義する複数の大入賞口開放パターンDKp1〜DKp10と、小当たり当選時の大入賞口109の開放態様を定義する大入賞口開放パターンDKp11が格納されている。特A、特B、特C、特D、特E、特F、特G、通A、通B、通Cに対応する大入賞口開放パターンは、夫々、大入賞口開放パターンDKp1、DKp2、DKp3、DKp4、DKp5、DKp6、DKp7、DKp8、DKp9、DKp10である。
特別図柄処理の処理結果が大当たりの当選を示しているとき、大当たりの種類に応じた大入賞口開放パターンを用いて、大入賞口109が開閉動作される。特別図柄処理の処理結果が小当たりの当選を示しているとき、大入賞口開放パターンDKp11を用いて、大入賞口109が開閉動作される。
パターンDKp1〜DKp11の夫々は、大当たり又は小当たりにおけるラウンド数Rmaxと、各ラウンドでの大入賞口109の開放時間と、オープニング時間と、インターバル時間と、エンディング時間とを定めている。オープニング時間、インターバル時間、エンディング時間は、パターンDKp1〜DKp11間で共通であって、夫々、5秒、2秒、5秒である。オープニング時間、インターバル時間又はエンディング時間を、パターンDKp1〜DKp11に含まれる任意の2以上のパターン間で互いに異ならせても構わない。
パターンDKp1〜DKp3及びDKp8〜DKp10におけるラウンド数Rmaxは4であり、パターンDKp4及びDKp7におけるラウンド数Rmaxは16であり、パターンDKp5、DKp6及びDKp11におけるラウンド数Rmaxは2である。大当たり又は小当たりに当選すると、オープニング時間によるオープニングを経てから、第1ラウンドの大入賞口109の開放が開始され、対応するラウンド数Rmaxの分だけ大入賞口109が開放される。その後、エンディング時間によるエンディングが行われ、その中で、当たり演出の終了を指示するエンディングコマンドがRAM413に設定される。インターバル時間は、互いに隣接するラウンド間の時間を示している。
大入賞口開放パターンDKp1〜DKp4及びDKp7〜DKp10において、各ラウンドでの大入賞口109の開放時間は、30秒分の所定時間(ロング開放時間)である。大入賞口開放パターンDKp1〜DKp4及びDKp8〜DKp10の各ラウンドにおいては、大入賞口109が継続して30秒間開放される。大入賞口開放パターンDKp7の第1ラウンド以外の各ラウンドにおいても、大入賞口109が30秒間継続して開放される。但し、大入賞口開放パターンDKp1〜DKp4及びDKp7〜DKp10が用いられるときの各ラウンドにおいて、大入賞口109の開放時間が30秒に達していなくても、大入賞口109への遊技球の入賞数が所定値(例えば10個)に達した時点で大入賞口109は閉鎖され、当該ラウンドは終了する。
図10(a)を参照し、特Gの大当たりにおける、第1ラウンドでの大入賞口開放パターンDKp7を説明する。特Gの大当たり遊技の第1ラウンドでは、大入賞口109を所定のショート開放時間tJUBO1だけ開放した後、大入賞口109を所定時間tJUBC1だけ閉鎖し、その後再び大入賞口109をショート開放時間tJUBO1だけ開放した後、大入賞口109を所定時間tJUBC2だけ閉鎖し、更にその後に大入賞口109を所定のロング開放時間tJUBO2だけ開放する。時間tJUBO1の2倍と時間tJUBO2との合計は30秒である。
図10(b)、(c)、(d)に、夫々、特Eの大当たり、特Fの大当たり、小当たりにおける大入賞口パターンDKp5、DKp6、DKp11を示す。特E、特Fの大当たり遊技の各ラウンドにおける大入賞口109の開放時間は、夫々、所定のショート開放時間tEO、tFOである。小当たり当選時おける、大入賞口109の開放を伴う遊技を小当たり遊技と呼ぶ。小当たり遊技の各ラウンドにおける大入賞口109の開放時間は所定のショート開放時間tSOである。尚、大当たり遊技と同様、小当たり遊技でも短時間であるとはいえ大入賞口109が開放されるため、小当たり遊技が行われる遊技状態も、通常遊技状態よりも、遊技者にとって有利な遊技状態である、と言える(換言すれば、小当たり遊技は、通常遊技状態における遊技よりも遊技者にとって有利である)。大当たり遊技又は小当たり遊技における有利とは、通常遊技状態での遊技と比べて、大入賞口109の開放に伴い、遊技者がより多くの賞球を得やすい(得られる賞球の期待値が大きい)ことを意味する。
ショート開放時間tJUBO1、tEO、tFO及びtSOの夫々は、大入賞口開放パターンDKp1〜DKp4及びDKp8〜DKp10における各ラウンドでの大入賞口109の開放時間(30秒)より短く、且つ、大入賞口開放パターンDKp7の第2〜第16ラウンドにおける各ラウンドでの大入賞口109の開放時間(30秒)より短く、且つ、大入賞口開放パターンDKp7におけるロング開放時間tJUBO2よりも短い。時間(2×tJUBO1)、(2×tEO)、(2×tFO)及び(2×tSO)の夫々も、大入賞口開放パターンDKp1〜DKp4及びDKp8〜DKp10における各ラウンドでの大入賞口109の開放時間(30秒)より短く、且つ、大入賞口開放パターンDKp7の第2〜第16ラウンドにおける各ラウンドでの大入賞口109の開放時間(30秒)より短く、且つ、大入賞口開放パターンDKp7におけるロング開放時間tJUBO2よりも短い。
ショート開放時間tJUBO1、tEO、tFO及びtSOは、互いに同じ時間であり、ここでは0.2秒であるとする。故に、ロング開放時間tJUBO2は29.6秒である。但し、ショート開放時間による大入賞口109の開放(以下ショート開放とも言う)を遊技者が見たときに、その開放が、特E、特F又は小当たりによる大入賞口109の開放であるのか、特Gの第1ラウンドの大入賞口109の開放であるのかを遊技者が容易に区別できない程度に、ショート開放時間tJUBO1、tEO、tFO及びtSOを互いに若干異ならせても良い。
時間tJUBC1、tJUBC2(図10(a)参照)を、夫々、インターバル時間(2秒)、エンディング時間(5秒)と一致させておくと良い。これにより、実際には特Gに当選していたとしても、ロング開放時間tJUBO2による大入賞口109の開放を見るまでは、大入賞口109のショート開放が特E、特F、特G及び小当たりの何れによるものであるのかを遊技者は認識し難くなる。結果、遊技者に、特E、特F又は特Gへの期待感及び小当たりへの不安感を抱かせることが可能となり、遊技の面白みが増す。
尚、上述の特E、特F及び特Gによる大当たり遊技並びに小当たり遊技の夫々では、ショート開放時間による大入賞口109の開放回数が2回になっているが、ショート開放時間による大入賞口109の開放回数を3回以上にしても良いし、1回にしても良い。但し、ショート開放時間による大入賞口109の開放回数は、特E、特F及び特Gによる大当たり遊技並びに小当たり遊技の間で、共通にしておくことが好ましい。
また、大入賞口処理プログラムは、サブプログラムとして遊技状態設定処理プログラムを実行させる(図15参照)。遊技状態設定処理プログラムによる遊技状態設定処理において、CPU411は、遊技状態を定める高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグなどの各種遊技フラグを遊技フラグ記憶領域413fに設定する。上述したように、遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。遊技機100の遊技状態は、電サポ遊技フラグがONであるときに電サポ遊技状態であり、電サポ遊技フラグがOFFであるときに非電サポ遊技状態である。大当たりの発生に応答して実行される大入賞口処理中の遊技状態設定処理では、発生した大当たりの種類に応じて、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグのON/OFFが設定される他、発生した大当たりの種類に応じて、高確率遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す高確率遊技残回数X及び電サポ遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す電サポ遊技残回数JがRAM413に設定される。従って、特A〜特E又は特Gの大当たりに伴う遊技状態設定処理では(図6参照)、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ且つ回数X及びJに共に「10000」が代入される。特Fの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがONとされ且つ回数Xに「10000」が代入される。通A、通B、通Cの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、電サポ遊技フラグがONとされ、且つ、回数Jに夫々「10」、「20」、「30」が代入される。
遊技状態設定処理にて設定された高確率遊技残回数Xは、“X≧1”であるとき特別図柄処理が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“X=0”となると高確率遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は低確率遊技状態となる。遊技状態設定処理にて設定された電サポ遊技残回数Jは、“J≧1”であるとき特別図柄処理が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“J=0”となると電サポ遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は非電サポ遊技状態となる。遊技機100の初期状態において、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグはOFFであり且つ回数X及びJには“0”が設定されている。遊技盤101の背面に設けられたRAMクリアスイッチ(不図示)を押すことで遊技機100は初期状態となる。
CPU411は、ROM412内の電チュー処理プログラムにより、電チュー処理を実行する(図15参照)。電チュー処理において、CPU411は、普通図柄処理の処理結果に基づき電動チューリップ107を開閉動作させる。普通図柄抽選で当たりに当選した場合に、所定時間、電動チューリップ107が開状態とされる。
CPU411は、ROM412内の賞球処理プログラムにより、賞球処理を実行する(図15参照)。賞球処理において、CPU411は、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110の各入賞口への入賞に対して所定個数の賞球を払い出させるための払い出し指示を、賞球コマンドとして賞球情報記憶領域413gに設定する。
CPU411は、ROM412内の出力処理プログラムにより、出力処理を実行する(図15参照)。出力処理において、CPU411は、RAM413内の各記憶領域の記憶内容を示す情報(任意のコマンドを含む)などを、主制御部401に接続された各制御部(賞球制御部402及び演出制御部403を含む)に対して出力する。賞球に関するコマンドは賞球制御部402に出力され、演出に関するコマンドは演出制御部403に出力される。尚、出力処理において、CPU411は自身が認識又は保持している任意の情報(例えば、電サポ遊技フラグ及び高確率遊技フラグの状態を示す情報)を演出制御部403に伝達できる。出力処理の終了によってタイマ割込処理も終了し、タイマ割込処理の終了によってCPU411が実行する処理はメイン処理に戻る(図15参照)。
―――事前判定情報記憶領域;図11―――
また、上述した始動口スイッチ処理プログラムは、サブプログラムとして、事前判定処理を実現する事前判定処理プログラムを実行する(図15参照)。ROM412内の事前判定処理プログラムによる事前判定処理において、CPU411は、特図判定用情報記憶領域413dに記憶されて保留されることとなる特図判定用情報を事前判定対象として設定し、事前判定対象に対して特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の方法は、判定対象TTに対するそれらの方法と同じである。事前判定処理の判定結果(即ち、事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の判定結果)は事前判定情報記憶領域413hに記憶され、事前判定処理の判定結果を含む事前判定コマンドが演出制御部403に送られるべくRAM413に設定される。或る特図判定用情報に対する事前判定処理は、その特図判定用情報が取得された時に、始動口スイッチ処理の中で実行される。
図11に、事前判定情報記憶領域413hの例を示す。記憶領域413hは第1〜第8の格納領域を有する。記憶領域413hにおける第iの格納領域には、特図判定用情報記憶領域413dに記憶され且つ第i番目の優先順位を有した特図判定用情報に対する事前判定処理の結果が記憶される。
尚、事前判定情報記憶領域413hには、特図当たり判定の判定結果及び特図図柄判定の判定結果の双方を表す図柄を示す情報を記憶させるようにしても良い。具体的には例えば、事前判定対象の特図判定用情報に対する特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果が特A、特Bの大当たりを示すとき、事前判定情報記憶領域413hに、夫々、「1」、「2」という図柄を記憶する一方、それがハズレを示すとき、事前判定情報記憶領域413hに「−」という図柄を記憶するようにしても良い。
また、図4に示すように、主制御部401には盤用外部情報端子基板491が接続されており、主制御部401は、RAM413内の記憶内容を示す情報を、基板491を通じて外部(例えば遊技場のホールコンピュータ)に出力することができる。
[2.賞球制御部]
図4を参照し、賞球制御部402は、CPU421と、ROM422と、RAM423と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU421は、主制御部401からの払い出し指示(賞球コマンド)に基づき、賞球の払い出し制御に関する各種プログラムをROM422から読み出し、RAM423をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行することで、払い出し指示に従う賞球の払い出しを行う。
賞球制御部402には、遊技球を検出する各種SWが接続されている。例えば、図示のように、賞球制御部402には、所定位置の遊技球を検出する定位置検出SW424と、払い出した遊技球を検出する払出球検出SW425と、枠体前面に設けられた打球供給皿120内に遊技球があるかを検出する球有り検出SW426と、打球供給皿120が遊技球で満たされていることを検出する満タン検出SW427とが接続されている。
SW424〜427の夫々は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を賞球制御部402へ出力する。賞球制御部402は、主制御部401から出力された払い出し指示や、SW424〜427から入力される検出信号に基づき、賞球を払い出したり、賞球の払い出しをやめたりする。また、賞球制御部402は、SW424〜427から入力される検出信号を主制御部401へ出力しても良い。
また、賞球制御部402には、発射部428が接続される。賞球制御部402は、発射部428に対する遊技球の発射の操作(遊技者による操作)を検出して遊技球の発射を制御する。発射部428は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。賞球制御部402は、発射部428のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を打ち出す。
また、賞球制御部402には、賞球を払い出すための払出部429が接続される。払出部429は、遊技球を貯留する不図示の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出駆動モータを備える。賞球制御部402は、払出部429を制御して払出駆動モータを駆動させることで、各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110)への入賞に対応した賞球の払い出しを実現する。また、賞球制御部402には枠用外部情報端子基板492が接続されており、賞球制御部402が取り扱う各種情報を、基板492を通じて外部に出力することができる。
[3.演出制御部]
次に、遊技機100の演出制御部403について説明する。
[3−1.演出統括部]
図12は、演出制御部403の内部ブロック図を含む、遊技機100の一部ブロック図である。演出制御部403は、演出制御部403の全体を統括する演出統括部403aと、画像表示部104の表示制御やスピーカ114の音声出力制御を行う画像/音声制御部403bと、演出ライト部115及び遊技盤101上の盤ランプ135の点灯制御並びに可動役物130の駆動制御を行うランプ制御部403cなどを備えている。
演出統括部403aは、CPU431と、ROM432と、RAM433と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU431は、遊技機100が行う演出の制御に関する各種プログラムをROM432から読み出し、RAM433をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。
また、演出統括部403aには、遊技者からの操作を受け付ける演出ボタン118及び十字キー119が接続されている。演出ボタン118は、遊技者により操作(即ち押下)されたとき、その旨を示す制御信号を演出統括部403aへ出力する。十字キー119は、複数のキーから成り、遊技者により操作(即ち押下)されたキーに対応する制御信号を演出統括部403aへ出力する。演出統括部403aは、演出ボタン118及び十字キー119から入力される制御信号に基づき、遊技者による操作を受け付けたこと及びその操作内容を示す操作コマンドをRAM433に設定する。
ここで、演出統括部403aのCPU431が実行するプログラムの例及び各プログラムを実行することでRAM433に設定(即ち記憶)される情報の例について説明する。尚、演出統括部403aに関して以下に示す処理、プログラム、テーブル及び記憶領域は、CPU431が行う処理、ROM432内のプログラム及びテーブル、並びに、RAM433内の記憶領域の一部に過ぎず、他にも様々な処理、プログラム、テーブル及び記憶領域が、CPU431にて実行、又は、ROM432若しくはRAM433に用意されている。図12に示す如く、ROM432には、テーブルTEt、Mt、AEt及びFEtが格納され、RAM433には、記憶領域433a〜433dが設定されている。
CPU431は、ROM432内の演出メイン処理プログラムにより、演出メイン処理を実行する(図16参照)。演出統括部403aへの電源の供給に応答して演出メイン処理が実行される。演出メイン処理において、演出統括部403aは、演出統括部403a内のCTCなどの内蔵デバイスの初期設定を行って、設定内容を設定記憶領域433aに記憶させる。
CPU431は、ROM432内の演出タイマ割込処理プログラムにより、演出タイマ割込処理を実行する(図16参照)。演出タイマ割込処理は、演出メイン処理により設定記憶領域433aに記憶された所定の周期で、演出メイン処理に対して割り込み実行される。演出タイマ割込処理では、コマンド受信処理、操作受付処理及びコマンド送信処理が順次実行される。
CPU431は、ROM432内のコマンド受信処理プログラムにより、コマンド受信処理を実行する。コマンド受信処理において、CPU431は、ROM432内の各種サブプログラムを実行させる。コマンド受信処理に付随して実行される各種処理には、ROM432内の特図演出処理プログラム、普図演出処理プログラム及び当たり演出処理プログラムによる特図演出処理、普図演出処理及び当たり演出処理(図16参照)が含まれる。
特図演出処理は、演出開始処理及び演出終了処理を含む。演出制御部403は、変動開始コマンドの受信に応答して演出開始処理を実行することで変動演出を開始した後、変動停止コマンドの受信に応答して演出終了処理を実行することで変動演出を終了する。演出開始処理には、変動演出パターン選択処理が内包される。変動演出パターン選択処理において、CPU431は、主制御部401などから受信されたコマンドに基づき、ROM432に記憶された特図変動演出パターンテーブルTEtから特図変動演出パターンを選択及び判定する。選択及び判定された特図変動演出パターンによる変動演出が特図演出処理において実行される。
―――特図変動演出パターンテーブル;図13―――
図13に、特図変動演出パターンテーブルTEtの例を示す。テーブルTEtには、ノーマルハズレ演出やリーチ演出などの変動演出の演出内容を定義する特図変動演出パターンが、複数、格納されている。図13には、テーブルTEtに格納される特図変動演出パターンの一部として、互いに異なる6つの特図変動演出パターンTEp_d11〜TEp_d16が示されている。特図変動パターンTHp_d11〜THp_d16(図8参照)に対して特図変動演出パターンTEp_d11〜TEp_d16が1対1に対応づけられている。
変動演出とは、特別図柄の変動及び変動終了時において演出制御部403により実行される演出を指し、詳細には、特図変動演出と呼ばれても良い。遊技機100において、変動演出を含む任意の演出は、演出実現要素を用いて実現される。演出実現要素は、画像表示部104による画像表示、スピーカ114による音声出力、演出ライト部115による発光、盤ランプ135による発光、及び、可動役物130の駆動の内、少なくとも1つを含む。
尚、変動演出パターンとして、特別図柄に関する変動演出パターン(即ち、特図変動演出パターン)と普通図柄に関する変動演出パターン(即ち、普図変動演出パターン)とがあるが、以下では、変動演出の内、特別図柄に関する変動演出が主として議論されるため、特図変動演出パターンテーブル、特図変動演出パターンを、以下、変動演出パターンテーブル、変動演出パターンと呼ぶこともある。
ノーマルハズレ演出は、特図変動パターンTHp_d11に対応づけられ、最も頻出する通常のハズレ演出である。リーチ演出とは、例えば3つの装飾図柄(第1装飾図柄〜第3装飾図柄)を変動させる場合、有効ライン上に第1装飾図柄及び第2装飾図柄を同一のもので揃えた後に第3装飾図柄のみを変動させ、変動時間をノーマルハズレ演出のそれよりも長くして、大当たりへの期待を高めるようにした演出である。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出、低信頼度リーチ演出、中信頼度リーチ演出、高信頼度リーチ演出及びプレミアリーチ演出がある。プレミアリーチ演出は、大当たり確定を示す演出である。低信頼度リーチ演出、中信頼度リーチ演出、高信頼度リーチ演出、プレミアリーチ演出の順に、大当たりに対する信頼度が高い演出になっている。
コマンド受信処理において、CPU431は、主制御部401から受信したコマンド(例えば変動開始コマンド)に基づき、演出統括部403a内の特図判定結果記憶領域433bの記憶内容が主制御部401の特図判定結果記憶領域413eの記憶内容と同じとなるように、記憶領域433bの記憶内容を更新できる。変動演出パターン選択処理では、更新された記憶領域433b内の特図変動パターンの情報に基づき、特図変動演出パターンテーブルTEtを用いて、当該特図変動パターンに対応する変動演出パターンを選択し、選択結果を記憶領域433bに含めることができる。そして、CPU431は、選択した変動演出パターンに対応する変動演出が実現されるよう、選択した変動演出パターンを示す情報を含んだ変動演出開始コマンドを変動演出の開始指示として送信コマンド記憶領域433dに設定する(即ち記憶させる)。
また、コマンド受信処理において、CPU431は、主制御部401から受信したコマンド(例えば事前判定コマンド)に基づき、主制御部401の事前判定情報記憶領域413hと、演出統括部403aの事前判定情報記憶領域433cとの記憶内容を同期させる。この同期により、記憶領域433cの記憶内容を記憶領域413hのそれと同じにすることができる。但し、記憶領域433cには、記憶領域413h内の各特図変動パターンに対応する各特図変動演出パターンを記憶させることができる(図11、図13及び図14参照)。
―――事前判定情報記憶領域;図14―――
図14に、事前判定情報記憶領域433cの例を示す。記憶領域433cは第1〜第8の格納領域を有する。記憶領域433cにおける第iの格納領域には、特図判定用情報記憶領域413dに記憶され且つ第i番目の優先順位を有した特図判定用情報に対する事前判定処理の判定結果(特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果)及び変動演出パターンの選択結果が記憶される。或る特図判定用情報に対する変動演出パターンの選択結果とは、その特図判定用情報に対する特図変動パターンと変動演出パターンテーブルTEtとに基づき、変動演出パターン選択処理によって選択された変動演出パターンを表す(図11、図13及び図14参照)。
図14の例による記憶領域433cでは、第1の格納領域にノーマルリーチ演出用の変動演出パターンTEp_d12が記憶され、第2の格納領域にノーマルハズレ演出用の変動演出パターンTEp_d11が記憶され、第3の格納領域に高信頼度リーチ演出用の変動演出パターンTEp_d15が記憶されている。更に、第3の格納領域には、特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果として、特Aの大当たりを示す情報が記憶されている。尚、演出制御部403は、記憶領域433cの記憶内容等に基づき、複数の変動演出にわたる一連の連続演出を行うことも可能である。
普図演出処理(図16参照)は、主制御部401から普通図柄に関するコマンドが受信された場合に、CPU431にて実行される。普図演出処理では、普図変動演出パターンテーブルFEt(図12参照)を用いて、普通図柄の変動時における普図演出が実行される。
また、ROM432における当たり演出パターンテーブルAEtには、複数の当たり演出パターンが格納されている。各当たり演出パターンには、大当たり遊技中又は小当たり遊技中に行う当たり演出の演出内容が定義されている。演出制御部403は、主制御部401からのオープニングコマンドの受信に応答して当たり演出処理(図16参照)を実行することで当たり演出を開始し、主制御部401からのエンディングコマンドの受信に応答して当たり演出を終了させる。当たり演出処理において、演出制御部403は、当たりの種類に応じた当たり演出パターンをテーブルAEtから選択し、選択した当たり演出パターンによる当たり演出を実行する。
CPU431は、ROM432内の操作受付処理プログラムにより、操作受付処理を実行する(図16参照)。操作受付処理において、CPU431は、演出ボタン118及び十字キー119からの制御信号を受け付けて、遊技者操作があったことを示す操作コマンドを送信コマンド記憶領域433dに設定する(即ち記憶させる)。
CPU431は、ROM432内のコマンド送信処理プログラムにより、コマンド送信処理を実行する(図16参照)。コマンド送信処理において、CPU431は、送信コマンド記憶領域433dに記憶されている各種コマンドを、演出統括部403aから画像/音声制御部403b又はランプ制御部403cに送信する。画像/音声制御部403b及びランプ制御部403cは、演出統括部403aからのコマンドに従う演出を上記演出実現要素を用いて実現する。
[3−2.画像/音声制御部]
図12を参照し、画像/音声制御部403bは、CPU441と、ROM442と、RAM443と、図示されない入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU441は、演出統括部403aの指示に応じた各種プログラムをROM442から読み出し、RAM443をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行することにより、演出統括部403aから実行指示された演出を実現する。
ROM442には、演出用データが記憶される。演出用データは、背景画像、装飾図柄画像、キャラクタ画像、保留画像、予告演出画像などの画像データや、効果音、BGMなどの音声データ等を含む。
CPU441は画像表示部104の表示内容を制御できる。例えば、CPU441は、演出統括部403aにより実行指示された演出に対応する画像データをROM442から読み込んで、読み込んだ画像データによる画像を画像表示部104に表示させる。この際、CPU441は、画像表示部104の表示画面上に複数の画像を重畳表示させることができる。画像表示部104の表示画面上において、同一位置に複数の画像が重なる場合などには、それらの画像を階層構造で重ねたレイヤが設定される。例えば、下層のレイヤに背景画像を設定し、その上の階層に装飾図柄を設定し、さらにその上の階層に予告画像を設定する。これにより、装飾図柄が背景画像よりも手前に見えるように且つ予告画像が装飾図柄より更に手前に見えるように表示できる。
また、CPU441は、演出統括部403aにより実行指示された演出に対応する音声データをROM442から読み込んで、読み込んだ音声データによる音をスピーカ114から出力させる。
また、ボタン演出が実行されるとき、CPU441は、ボタン演出について所定の有効期間を設定し、有効期間内に演出ボタン118への操作の入力が検出された場合には、ボタン演出にて定義された画像データをROM442から読み込んで、読み込んだ画像データによる画像を画像表示部104に表示させる、及び/又は、ボタン演出にて定義された音声データをROM442から読み込んで、読み込んだ音声データによる音をスピーカ114から出力させる。
[3−3.ランプ制御部]
ランプ制御部403cは、CPU451と、ROM452と、RAM453と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU451は、演出統括部403aの指示に応じた各種プログラムをROM452から読み出し、RAM453をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。
ランプ制御部403cは、演出統括部403aから受信したコマンドに基づき、演出ライト部115及び盤ランプ135の点灯制御並びに可動役物130の駆動制御を行うことができる。可動役物130にランプが含まれる場合、可動役物130の駆動制御には、可動役物130内のランプの点灯制御も含まれる。また、ランプ制御部403cには可動役物130の位置検出を行うための役物センサ(不図示)が接続され、ランプ制御部403cは、役物センサの検出信号に基づき可動役物130の駆動制御を行うことができる。
<<信頼度について>>
ここで、用語“信頼度”について説明を補足する。或る1つの特図判定用情報Q1に対して或る演出Q2が行われる場合において、特図判定用情報Q1が大当たりに当選する確率、即ち、特図判定用情報Q1に基づく特図当たり判定において大当たりと判定される期待値(確率論上の期待値)を、大当たりの信頼度、特図判定用情報Q1の信頼度、若しくは、演出Q2の信頼度と呼ぶ、又は、特図判定用情報Q1又は演出Q2に関連する用語(例えば、保留された特図判定用情報Q1についての保留画像)に対応付けつつ単に信頼度と呼ぶ。例えば、情報Q1が保留されている場合、情報Q1の信頼度を保留の信頼度などと呼ぶこともある。情報Q1が保留されているとは、情報Q1が特図判定用情報記憶領域413dに記憶されていて、情報Q1に基づく特別図柄の変動が未だ開始されていない状態を指す。演出Q2は、特図判定用情報Q1に対応する特別図柄の変動中に行われる当該予告(当該予告演出)でありうるし、特図判定用情報Q1に対応する特別図柄の変動開始前に行われる先読み予告(先読み予告演出)でありうる。
1つの特図判定用情報Q1に関して、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であって且つ特図判定用情報Q1に対して演出Q2が実行される確率を“r”で表し、特図当たり判定の結果が“大当たり”であって且つ特図判定用情報Q1に対して演出Q2が実行される確率を“v”で表す。そうすると、特図判定用情報Q1に対して演出Q2が行われるときの大当たりの信頼度は、(100×v/(r+v))%である。
例えば、図8の特図変動パターンテーブルTHt_dが用いられる遊技状態において、1つの特図判定用情報Q1が“ハズレ”であって且つ特図判定用情報Q1に特図変動パターンTHp_d13が割り当てられる確率rは “(398/399)×(5/500)”であり、1つの特図判定用情報Q1が“大当たり”であって且つ特図判定用情報Q1に特図変動パターンTHp_d13が割り当てられる確率vは “(1/399)×(50/500)”であるので、特図判定用情報Q1に対して特図変動パターンTHp_d13が割り当てられたときの大当たりの信頼度(特図判定用情報Q1の信頼度、特図変動パターンTHp_d13による演出の信頼度)は、約2.5%となる。同様に例えば、特図判定用情報Q1に対して特図変動パターンTHp_d15が割り当てられたときの大当たりの信頼度(特図判定用情報Q1の信頼度、特図変動パターンTHp_d15による演出の信頼度)は、約42.2%となる。
<<演出モードと特図変動パターンテーブルの関係について>>
また、CPU431は、主制御部401から受信したコマンド等に基づきつつ、演出モードテーブルMtに定義される複数の演出モードの中から1つの演出モードを選択及び設定する。ここで選択される演出モードを、以下、対象演出モードと呼ぶことがある。演出制御部403は対象演出モードにて演出を行う。上記複数の演出モードには、第1〜第5の演出モードとしてのチャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード及び潜伏モードが含まれる。演出制御部403は、チャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード及び潜伏モード間において、互いに異なる演出を実行する。各演出モードの意義は後述の説明から明らかとなる。
図17に、演出モードテーブルMtの例を示す。図17に示すように、演出モードテーブルMtにおける各演出モードに対しモードフラグが対応付けられている。演出モードとしてチャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モードが選択及び使用される状態は、夫々、モードフラグに“1”、“2”、“3”、“4”、“5”が設定される状態に相当する。モードフラグはRAM433に記憶され、CPU431によって、その値が可変設定される。
尚、上述の遊技機100は、特A〜特Gの大当たりに当選した場合、次回の大当たりに当選するまで高確率遊技状態が完全に又は実質的に維持されるループ機に属する。但し、遊技機100を所謂ST機として形成するようにしても良い。
この場合、特A〜特Gの大当たりによる大当たり遊技の終了後、所定のST回数分の特別図柄の変動が行われる間だけ(即ち、所定のST回数分の大当たり抽選が行われるまで)、遊技機100の遊技状態は高確率遊技状態に維持され、所定のST回数分の特別図柄の変動の完了までに次の大当たりに当選しなかった場合には、特別図柄の次変動において遊技機100の遊技状態は高確率遊技状態から低確率遊技状態に変更される。
ST回数は、1以上の整数であれば幾つでも良いが、通Cの電サポ付与回数が30回とされる遊技機100においては、少なくとも30回より大きいことが望ましい。実際には例えば、ST回数は、高確率遊技状態における大当たりの当選確率(図5の例において、10/399)の逆数の2倍以下又は3倍以下の整数とされる。
以下、遊技機100に関する複数の実施形態を説明する。以下に示す各実施形態は、上述の基本実施形態を基礎とする実施形態であり、特に述べない限り且つ矛盾無き限り、上述の記載を以下の各実施形態に適用することができる。以下の各実施形態において上述の説明と矛盾する点については、以下の各実施形態の記載が優先される。以下の各実施形態を上述の基本実施形態と組み合わせて実施することができるほか、以下に示す複数の実施形態の内、任意の2以上の実施形態を組み合わせて実施することもできる。
///第1実施形態///
本実施形態及び以降の実施形態において遊技機100は、第1始動条件又は第2始動条件が成立することによって取得される特図判定用情報に対する特図当たり判定、特図図柄判定、及び、特図変動パターン判定(以下、「特図当たり判定、特図図柄判定、及び、特図変動パターン判定」を合わせて「特図判定」と称する。)の権利が保留されていることを示す保留画像や、特図判定の権利が消化されたことを示す当該権利画像により、特図判定用情報に対して実行された事前判定処理の判定結果に含まれる特図当たり判定の結果、或いは、特図判定の結果に含まれる特図当たり判定の結果を示唆する保留演出を実行する。保留演出の詳細については後述するが、保留演出は、CPU431がコマンド受信処理において主制御部401から事前判定コマンドを受信した際にコマンド受信処理に付随して実行される演出内容事前決定処理において決定される変動演出の一部を構成する演出である。
なお、「特図判定の権利が保留されている」とは、特図判定用情報が特図判定用情報記憶領域413dに記憶されている状態を示す。また、「特図判定の権利が消化された」とは、特図判定が実行されたことを示し、特図判定の権利が保留されている特図判定用情報に関して、特図判定の権利が消化されるとは、特図判定用情報記憶領域413d内で特図判定の権利の優先順位が最も高く設定された特図判定用情報が、判定対象TTとしてCPU411に取得され、特図判定用情報記憶領域413dから消去されると共に、判定対象TTに対して特図判定が実行されることを示す。
本実施形態の遊技機100は、左打ちによって遊技が行われる左打ち遊技中においては、主として第1始動条件が成立するように構成され、右打ちによって遊技が行われる右打ち遊技中においては、主として第2始動条件が成立するように構成される。また、第1始動条件及び第2始動条件の成立により取得される特図判定用情報に対する特図判定の権利の保留は、各始動条件につき、最大4個まで保留可能である。本実施形態では、左打ち遊技中において実行される保留演出について説明するが、各保留演出が右打ち遊技中において実行されることを排除するものではない。以下、特別な記載がない限り、特図判定用情報は左打ち遊技中において第1始動条件の成立により取得された特図判定用情報であり、保留画像はその特図判定用情報に対する特図判定の権利が保留されていることを示す画像であり、当該権利画像はその特図判定用情報に対して特図判定の権利が消化されたことを示す画像であることとする。
図18は画像表示部104において保留画像が表示される保留画像表示領域、及び、当該権利画像が表示される当該権利画像表示領域の説明図である。また、図19は、保留画像及び当該権利画像の表示態様の一例を示す説明図である。
図18は保留画像表示領域及び当該権利画像表示領域を説明するために図1に示す遊技機の正面図を簡略化したものである。保留画像及び当該権利画像は、遊技盤101の略中央部に配される画像表示部104の左下の領域に表示される画像である。左打ち遊技中において遊技者の視線は、画像表示部104の左側の遊技領域103内を流下する遊技球の方向に向いており、保留画像及び当該権利画像を画像表示部104の左下の領域に表示することで遊技者にとって、遊技球の流下状況を確認しながら保留画像及び当該権利画像を確認しやすくなる。なお、図示しないが、右打ち遊技中において第2始動条件の成立により取得された特図判定用情報に対して特図判定の権利が保留されていることを示す保留画像及び特図判定の権利が消化されたことを示す当該権利画像は画像表示部104の右下の領域に表示されることとして、左打ち遊技中と右打ち遊技中における保留画像及び当該権利画像の表示領域を異なる領域とし、上述した遊技球の流下状況及び保留画像及び当該権利画像を共に確認しやすくすることができる。
図18に示す画像表示領域PR1は、当該権利画像が表示される当該権利画像表示領域である。また、画像表示領域QR1は、特図判定の権利の優先順位が最も高い特図判定用情報に対する特図判定の権利が保留されていることを示す保留画像が表示される保留画像表示領域であり、画像表示領域QR2〜QR4は夫々、順に、画像表示領域QR1に対応する特図判定用情報よりも特図判定の権利の優先順位が低い特図判定用情報に対して特図判定の権利が保留されていることを示す保留画像が表示される保留画像表示領域である。各画像表示領域PR1、QR1〜QR4は画像表示部104における互いに異なる画像表示領域であり、遊技者が保留の有無や、保留数を容易に認識可能に構成される。各画像表示領域に表示された画像は、特図判定の権利が消化される毎に一つ右の画像表示領域にシフトして表示される。なお、シフト前の画像表示領域に表示されていた画像とシフト後の画像表示領域に表示される画像とは同一の画像であってもよいし、異なる画像であってもよく、同一の画像とするか異なる画像とするかは後述する保留演出の態様及び内容に応じて定められる。
図19(a)は保留画像の表示態様の一例を示す図である。保留画像QC1〜QC7は互いに異なる画像である。本例において保留画像QC1は白色の画像、保留画像QC2は青色の画像、保留画像QC3は緑色の画像、保留画像QC4は赤色の画像、保留画像QC5は虹柄(七色)の画像である。保留画像QC1〜QC5はこの順に大当たりに対する信頼度が高くなるように設定されており、保留画像QC5は大当たりである場合にのみ表示可能に設定される。また、本例において保留画像QC6は1つ砲弾を含む画像であり、保留画像QC7は2つの砲弾を含む画像である。保留画像QC7は保留画像QC6に比べて大当たりに対する信頼度が高くなるように設定される。
図19(b)は当該権利画像の表示態様の一例を示す図である。当該権利画像PC1〜PC7は夫々、保留画像QC1〜QC7と同一の画像であり、当該権利画像PC1〜PC5における大当たりに対する信頼度、及び、当該権利画像PC6〜PC7における大当たりに対する信頼度は、夫々、保留画像QC1〜QC5における大当たりに対する信頼度、及び、保留画像QC6〜QC7における大当たりに対する信頼度と同様である。また、同一の画像(画像を構成する構成要素が共通する画像)に係る保留画像と当該権利画像の大当たりに対する信頼度は同一に設定され、例えば、当該権利画像PC2は保留画像QC1よりも大当たりに対する信頼度が高く、また、例えば当該権利画像PC3と保留画像QC3は大当たりに対する信頼度が同一である。
保留画像QC1〜QC5及び当該権利画像PC1〜PC5(以下、「保留画像QC1〜QC5及び当該権利画像PC1〜PC5」を「画像群A」とも称する。)と、保留画像QC6〜QC7及び当該権利画像PC6〜PC7(以下、「保留画像QC6〜QC7及び当該権利画像PC6〜PC7」を「画像群B」とも称する。)は夫々異なる保留演出に用いられる保留画像であり、画像群Aと画像群Bとの間における大当たりに対する信頼度の関係は特に限定されるものではない。なお、画像群Aは後述する第1保留演出及び第2保留演出で使用される画像群であり、画像群Bは後述する第3保留演出及び第4保留演出で使用される画像群である。なお、以下の説明において、当該権利画像PC1〜PC7及び保留画像QC1〜QC7に関し、記載の簡略化のため、「当該権利」又は「保留」の表記を省略して、画像PC1〜PC7及び画像QC1〜QC7と記載することがある。
なお、図19に示す保留画像及び当該権利画像の表示態様は一例であって、これら表示態様以外の表示態様が設定されていてもよい。例えば、画像群Aにおいて、画像QC4及び画像PC4よりも大当たりに対する信頼度が高く、画像QC5及びPC5よりも大当たりに対する信頼度が低いゼブラ柄の保留画像及び当該保留画像が設定されていてもよい。また、画像群Bにおいて、画像QC6及び画像PC6、並びに、画像QC7及び画像PC7とは砲弾の色が異なり、画像を構成する他の構成要素が共通する複数の保留画像及び当該権利画像が設定されていてもよい。その場合、砲弾の色によって大当たりに対する信頼度が異なって設定され、例えば、青色の砲弾、緑色の砲弾、赤色の砲弾、虹色の砲弾の順に大当たりに対する信頼度が高く設定される。
以下、CPU431が、コマンド受信処理において、事前判定コマンドを受信した際に、事前判定コマンドに含まれる事前判定対象に対する事前判定処理の判定結果(以下、「事前判定処理の判定結果」を「事前判定結果」と称することがある。)を含む情報に基づいて、コマンド受信処理に付随して実行する処理の詳細を説明する。
図20は本実施形態における事前判定対象を説明するための図であり、図20に示すように画像表示領域PR1、QR1、QR2に夫々画像PC1、QC1、QC1が表示されているときに、第1始動条件が成立したことによって取得された特図判定用情報を事前判定対象とする。すなわち事前判定対象に対する特図判定の権利が保留されていることを示す保留画像は画像表示領域QR3に表示されることになる。
なお、以下の説明において、特図判定の権利の優先順位が事前判定対象よりも高い特図判定用情報(図20に示す状態では、画像表示領域QR1及びQR2に表示される保留画像に対応する特図判定用情報)を先行保留と称し、特図判定の権利の優先順位が事前判定対象よりも低い特図判定用情報(図20に示す状態では、画像表示領域QR4に表示される保留画像に対応する特図判定用情報)を後続保留と称することがある。
本実施形態の遊技機100では、CPU431が、コマンド受信処理において、事前判定コマンドを受信した際に、コマンド受信処理に付随して実行する各種処理に、演出内容事前判定処理、及び、保留増加処理が含まれる(図21参照)。なお、図21はコマンド受信処理で受信したコマンドに応じて、本実施形態及び以降の実施形態において演出制御部403(CPU431)が実行する処理をまとめて記載した説明図であり、本実施形態及び以降の実施形態において適宜参照される。
演出内容事前判定処理では、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果を示唆する変動演出の内容を、事前に(事前判定対象に対して特図判定が実行される前に)決定するか否かを判定し、事前に変動演出の内容を決定すると判定した場合に、変動演出の内容を決定する処理が実行される。演出内容事前判定処理の詳細については後述する。なお、本実施形態において単に「演出内容」と記載した場合は「変動演出の内容」を示すものとする。
保留増加処理は、演出内容事前判定処理の後に実行され、演出内容事前判定処理において演出内容が決定されている場合には、決定された演出内容に含まれる保留演出の内容に従って、事前判定対象に対応する画像表示領域(本実施形態では画像表示領域QR3)に所定の保留画像を追加表示する。一方、演出内容事前判定処理において、演出内容が決定されていない場合には、事前判定対象に対応する画像表示領域に表示する保留画像を決定し、決定した保留画像を追加表示する。なお、演出内容事前判定処理において事前に演出内容が決定されていない場合における保留画像の決定方法は、演出内容事前判定処理について説明した後で別途説明する。
なお、CPU431は上述したように、CPU431が、コマンド受信処理において、変動開始コマンドを受信した際に、演出開始処理を実行する(図16参照)。変動開始コマンドに係る特図判定用情報に対して演出内容事前判定処理が実行され、事前に演出内容が決定されている場合には、その演出内容情報に従って変動演出を実行し、事前に演出内容が決定されていない場合には、演出開始処理時に、変動演出の具体的な内容を決定する。但し、本発明では、事前に演出内容(保留演出を含む)が決定されている場合であっても、所定の条件の下、他の保留演出を実行可能に構成される。演出開始処理の詳細については第5実施形態において説明する。
―――演出内容事前判定処理―――
CPU431が実行する演出内容事前判定処理には、演出内容事前判定用情報取得処理、演出内容事前決定実行判定処理、演出内容事前決定処理が含まれ、順次実行される(図21参照)。
―――演出内容事前判定用情報取得処理―――
演出内容事前判定用情報取得処理は、演出内容事前判定用情報を取得する処理であり、演出内容事前判定用情報は、事前判定対象の事前判定結果、演出内容情報、及び、演出用乱数を含む。
事前判定結果は、上述したように、CPU411により、事前判定対象に対して実行される事前判定処理の判定結果である。事前判定処理は特図判定の権利が消化される前に実行され、特図判定と同様の判定が行われる。事前判定結果は、事前判定コマンドに含まれる情報である。
演出内容情報はRAM433に記憶されている。演出内容情報には、特図判定の権利が消化された特図判定用情報に対して現在実行されている演出内容を示す情報、及び、特図判定の権利が保留されている特図判定用情報に対して演出内容事前判定処理が実行された結果、事前に演出内容が決定された場合におけるその演出内容を示す情報が含まれる。
演出用乱数は、CPU431により実行される演出用乱数更新処理により、取得される乱数である。演出用乱数更新処理は、演出タイマ割込処理において、CPU431が演出用乱数更新処理プログラムを実行することにより実行される処理である。演出用乱数更新処理プログラムは、各種演出用乱数取得用のカウンタのカウント値を更新させる。例えば、演出用乱数更新処理プログラムは、1回実行されるごとに、RAM433が備える演出カウンタ記憶領域433e(図12において不図示、図22参照)に記憶された第1演出用乱数カウンタのカウント値、第2演出用乱数カウンタのカウント値、第3演出用乱数カウンタのカウント値、第4演出用乱数カウンタのカウント値、第5演出用乱数カウンタのカウント値、及び、第6演出用乱数カウンタのカウント値に「1」を加算させる。
図22に、演出カウンタ記憶領域433eの記憶内容の例を示す。演出制御部403は、第1演出用乱数カウンタSC1、第2演出用乱数カウンタSC2、第3演出用乱数カウンタSC3、第4演出用乱数カウンタSC4、第5演出用乱数カウンタSC5、第6演出用乱数カウンタSC6を有し、演出カウンタ記憶領域433eには、演出制御部403が管理する各種演出用乱数カウンタのカウント値が記憶されている。カウンタSC1〜SC6は、夫々、第1演出用乱数、第2演出用乱数、第3演出用乱数、第4演出用乱数、第5演出用乱数、第6演出用乱数をカウントする。
演出用乱数更新処理プログラムは、第1演出用乱数カウンタSC1のカウント値が所定値(たとえば「299」)に達したときには、たとえば「0」にカウント値を戻させ、再度同様のカウントアップをおこなわせる。また、演出用乱数更新処理プログラムは、第2演出用乱数カウンタSC2のカウント値が所定値(たとえば「299」)に達したときには、たとえば「0」にカウント値を戻させ、再度同様のカウントアップをおこなわせる。また、第3演出用乱数カウンタSC3のカウント値が所定値(たとえば「299」)に達したときには、たとえば「0」にカウント値を戻させ、再度同様のカウントアップをおこなわせる。また、第4演出用乱数カウンタSC4のカウント値が所定値(たとえば「299」)に達したときには、たとえば「0」にカウント値を戻させ、再度同様のカウントアップをおこなわせる。また、第5演出用乱数カウンタSC5のカウント値が所定値(たとえば「299」)に達したときには、たとえば「0」にカウント値を戻させ、再度同様のカウントアップをおこなわせる。また、第6演出用乱数カウンタSC6のカウント値が所定値(たとえば「299」)に達したときには、たとえば「0」にカウント値を戻させ、再度同様のカウントアップをおこなわせる。
本実施の形態においては上述したように一例として、第1演出用乱数〜第6演出用乱数をたとえば「0〜299」の範囲内でカウントさせるものとするが、各演出用乱数の範囲は異なる範囲が設定されてもよい。CPU431は、演出カウンタ記憶領域433eに記憶された第1演出用乱数カウンタSC1〜第6演出用乱数カウンタSC6のカウント値を参照して各演出用乱数を取得する。なお、本実施形態では演出用乱数として、6つの演出用乱数(第1〜第6演出用乱数)を取得しているが、演出用乱数の数は6つに限られるものではなく、5つ以下又は7つ以上であってもよい。
―――演出内容事前決定実行判定処理―――
演出内容事前決定実行判定処理は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果を示唆する変動演出の内容を、事前に決定するか否かを判定する処理である。本実施形態において、演出内容事前決定実行判定処理は、事前判定対象の事前判定結果、及び、第1演出用乱数に基づいて行われる。
ここで、まず、本実施形態において主制御部401のROM412に記憶される特図変動パターンテーブルについて説明する。上述したように、ROM412には、特図変動パターンテーブルとして、チャンスモード用特図変動パターンテーブル、分岐演出モード用特図変動パターンテーブル、確変モード用特図変動パターンテーブル、基準モード用特図変動パターンテーブル、及び、潜伏モード用特図変動パターンテーブルを含む複数の特図変動パターンテーブルが形成される。
図23及び図24は、本実施形態における基準モード用特図変動パターンテーブルの一例である。本実施形態における基準モード用特図変動パターンテーブルは、特図当たり乱数がハズレを示す場合に選択される第1特図変動パターンテーブルTHtt1(図23参照)と、特図当たり乱数が大当たりを示す場合に選択される第2特図変動パターンテーブルTHtt2(図24参照)とを含んで構成される。図4に示すROM412に含まれる特図変動パターンテーブルTHt(図7参照)はテーブルTHtt1とテーブルTHtt2とを含んで構成させることができる。
テーブルTHtt1〜THtt2の夫々は、特図変動パターンTHpA〜THpHの全部又は一部に対し所定の判定値を対応付けたテーブルである。各特図変動パターンTHpA〜THpHは、特別図柄の変動態様(変動時間)を定義したものである。すなわち、各特図変動パターンTHpA〜THpHには夫々変動時間が対応付けられており、特別図柄の変動時間は、夫々、1秒、3秒、10秒、30秒、40秒、60秒、70秒、90秒である。
特図当たり乱数がハズレを示す場合に選択される第1特図変動パターンテーブルTHtt1では、特図変動パターンTHpA〜THpHのうち、パターンTHpA〜THpCには「不定値」が設定され、パターンTHpD〜THpHには「固定値」が設定される。「不定値」は、保留数に応じて対応付けられる判定値が異なる特図変動パターンに対して設定され、「固定値」は保留数の如何を問わず対応付けられる判定値が一定の特図変動パターンに対して設定される。一方、特図当たり乱数が大当たりを示す場合に選択される第2特図変動パターンテーブルTHtt2では、保留数の如何を問わず、特図変動パターンTHpA〜THpHに対応付けられる判定値は一定であり、且つ、全ての特図変動パターンTHpA〜THpHに対して「固定値」が設定される。なお、本実施形態では、テーブルTHtt1において、パターンTHpHに対しては判定値が対応付けられておらず、また、テーブルTHtt2において、パターンTHpA〜THpCに対しては判定値が対応付けられていない。
CPU411は、基準モードにおいて、特図当たり乱数に応じて(特図当たり乱数がハズレを示すか大当たりを示すかに応じて)テーブルTHtt1又はテーブルTHtt2を選択する。その後、CPU411は、事前判定対象の特図変動パターン乱数が、選択したテーブルにおける、特図変動パターンTHpXに対応付けられた判定値と一致する場合に、事前判定対象に対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHpXを選択及び設定する(ここで、XはA〜Hのいずれかのアルファベット)。なお、テーブルTHtt1は、保留数に応じて選択される4つのテーブルTHtt1_1〜THtt1_4から構成される。各テーブルTHtt1_1〜THtt1_4は夫々、保留数が0個、1個、2個、3個の場合に選択されるテーブルである。
特図当たり乱数がハズレを示す場合について更に詳説すると、CPU411は、テーブルTHtt1を選択すると共に、テーブルTHtt1において、保留数に応じてテーブルTHtt1_1〜THtt1_4のいずれかを選択する。その後、CPU411は、事前判定対象の特図変動パターン乱数が、テーブルTHtt1内においてテーブルTHtt1_1〜THtt1_4のいずれかにおける、特図変動パターンTHpXに対応付けられた判定値と一致する場合に、事前判定対象に対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHpXを選択及び設定する(ここで、XはA〜Hのいずれかのアルファベット)。なお、特図変動パターンの選択及び設定における保留数とは、事前判定対象に対応する特図判定用情報よりも特図判定の権利の優先順位が低い特図判定用情報の数であり、事前判定対象に対応する始動条件の成立(始動口105に対する遊技球の入賞)時において保留数は0個であるから、選択されるテーブルはTHtt1_1である。但し、後述するように、事前判定対象に対して事前に演出内容を決定しない場合には、事前判定対象の特図判定の権利が消化され、特別図柄の変動表示が開始される際に、演出内容を決定する必要があり、CPU411は、その際に、テーブルTHtt1内で保留数に応じてテーブルTHtt1_1〜THtt5のいずれか選択し、特図変動パターンの選択及び設定を実行する。
保留数が0個の場合はテーブルTHtt1_1に示すように、特図変動パターンTHpA、THpB、THpC、THpD、THpE、THpF、THpGに対して、夫々、計60個の判定値「0〜59」、計190個の判定値「60〜249」、計225個の判定値「250〜474」、計16個の判定値「475〜490」、計5個の判定値「491〜495」、計3個の判定値「496〜498」、1個の判定値「499」を割り当てている(各判定値は整数)。
保留数が1個の場合はテーブルTHtt1_2に示すように、特図変動パターンTHpA、THpB、THpC、THpD、THpE、THpF、THpGに対して、夫々、計120個の判定値「0〜119」、計190個の判定値「120〜309」、計165個の判定値「310〜474」、計16個の判定値「475〜490」、計5個の判定値「491〜495」、計3個の判定値「496〜498」、1個の判定値「499」を割り当てている(各判定値は整数)。
保留数が2個の場合はテーブルTHtt1_3に示すように、特図変動パターンTHpA、THpB、THpC、THpD、THpE、THpF、THpGに対して、夫々、計180個の判定値「0〜179」、計190個の判定値「180〜369」、計105個の判定値「370〜474」、計16個の判定値「475〜490」、計5個の判定値「491〜495」、計3個の判定値「496〜498」、1個の判定値「499」を割り当てている(各判定値は整数)。
保留数が3個の場合はテーブルTHtt1_4に示すように、特図変動パターンTHpA、THpB、THpC、THpD、THpE、THpF、THpGに対して、夫々、計240個の判定値「0〜239」、計190個の判定値「240〜429」、計45個の判定値「430〜474」、計16個の判定値「475〜490」、計5個の判定値「491〜495」、計3個の判定値「496〜498」、1個の判定値「499」を割り当てている(各判定値は整数)。
テーブルTHtt2では、特図変動パターンTHpD、THpE、THpF、THpG、THpHに対して、夫々、計25個の判定値「0〜24」、計50個の判定値「25〜74」、計125個の判定値「75〜199」、計290個の判定値「200〜489」、計10個の判定値「490〜499」を割り当てている(各判定値は整数)。
特図当たり乱数がハズレを示す場合に、保留数に応じて選択するテーブルが異なることにより以下の効果を得る。例えば、保留数が0個の場合と、保留数が3個の場合とを比較すると、保留数が0個の場合にパターンTHpAに対応付けられた判定値の数(60個の判定値0〜50)よりも、保留数が3個の場合にパターンTHpAに対応付けられた判定値の数(240個の判定値0〜299)のほうが多い。一方で、保留数が0個の場合にパターンTHpGに対応付けられた判定値の数(225個の判定値250〜474)よりも、保留数が3個の場合にパターンTHpCに対応付けられた判定値の数(45個の判定値430〜474)のほうが少ない。従って、保留数が少ない場合には、より、変動時間が長いパターンが選択されやすく、保留数が多い場合には、より、変動時間が短いパターンが選択されやすくなっている。当該構成により、保留数が少ない場合に、保留消化が短時間で終了して、画像表示部104において特別図柄の変動表示中に実行される演出画像の表示が停止する事態の発生を抑制することができる。一方、保留数が多い場合には、保留消化を短時間で消化させることで、遊技者が遊技球の打ち出しを停止する行為(いわゆる、止め打ち行為)の実行を控えさせ、遊技機の稼働率の低下を防ぐことができる。
演出内容事前決定実行判定処理に話を戻して、図23及び図24に示し、且つ、上述したように、変動パターンテーブルにおいて、各特図変動パターンには、「不定値」又は「固定値」が設定されている。CPU431は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンが、「不定値」が設定された特図変動パターンであるか、「固定値」が設定された特図変動パターンであるかを特定し、「不定値」が設定された特図変動パターンである場合、すなわち、特図変動パターンTHpA〜THpCである場合には、演出内容を事前に決定しないと判定する。一方、CPU431は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレであり、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンが、「固定値」が設定された特図変動パターンである場合、すなわち、特図変動パターンTHpD〜THpGに対応する場合、及び、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合には、演出内容を事前に決定すると判定する。特図当たり判定の結果が大当たりを示す場合に選択される特図変動パターンテーブルTHtt2においては全ての特図変動パターンに対して「固定値」が設定されているからである。
事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレであり、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンが、「不定値」が設定された判定値に対応する特図変動パターンTHpA〜THpCである場合には、その後、始動口105に遊技球が入賞するか否かによって特図変動パターンが変更される可能性があり、事前に演出内容を決定したとしても、特図変動パターンの変更に伴って演出内容を変更する必要があり、演出内容を事前に決定した処理が無駄になるおそれがある。これに対して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレであり、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンが、「固定値」が設定された判定値に対応する特図変動パターンTHpD〜THpGである場合、及び、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合には、特図変動パターンが変更されないので、事前に演出内容を決定したとしても、演出内容を変更しなければならない事態とはならない。
加えて、演出内容を事前に決定可能とすることで、事前判定対象以外の保留に係る特図判定用情報に対応する特別図柄の変動表示中に、事前判定対象に対する特図当たり判定の結果が大当たりである可能性を示唆する演出や、事前判定対象よりも優先順位が高い複数の保留の各保留に係る特図判定用情報に対応する特別図柄の変動表示に跨って事前判定対象に対する特図当たり判定の結果が大当たりである可能性を示唆する演出(いわゆる、先読み演出)を実行することが可能となり、実行可能な演出の幅が広がることで遊技者の興趣を高めることができる。
―――演出内容事前決定処理―――
演出内容事前決定実行判定処理にて、演出内容を事前に決定すると判定した場合には、演出内容事前決定処理が実行される。CPU431は、演出内容事前決定処理において、事前判定対象の事前判定結果、及び、演出用乱数に基づいて演出内容を決定する。CPU431が実行する演出内容事前決定処理には、基本演出決定処理、保留演出決定処理、及び、演出内容情報記憶処理が含まれ、順次実行される(図21参照)。
上述したように、基準モードにおいては、図23及び図24の特図変動パターンテーブルを参照して、事前判定対象の特図変動パターン乱数に対応する特図変動パターンが特定される。そして、CPU431は、特図変動演出パターンテーブルを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンを特定する。
図25は、本実施形態における特図変動演出パターンテーブルの一例である。図25に示す特図変動演出パターンテーブルTEttには、変動演出の演出内容を定義する特図変動演出パターンが、複数、格納されている。テーブルTEttは、図13の特図変動演出パターンテーブルTEtに含めておくことができる。図25には、テーブルTEttに格納される特図変動演出パターンの一部として、互いに異なる8つの特図変動演出パターンTEpA〜Hが示されている。特図変動パターンTHpA〜THpH(図23及び図24参照)に対して特図変動演出パターンTEpA〜TEpHが1対1に対応づけられている。図25に示す特図変動演出パターンTEpA〜TEpCは、リーチ演出(特別演出)が含まれない変動演出が実行される特図変動演出パターンであり、特図変動演出パターンTEpD〜TEpHは、リーチ演出(特別演出)が含まれる変動演出が実行される特図変動演出パターンである。なお、図13に示す特図変動演出パターンテーブルでは、一部の特図変動演出パターンと各期待度のリーチ演出とが1対1に対応付けられているが、本実施形態において、一部の特図変動演出パターンと各リーチ演出とは1対1で対応付けられておらず、図26に示すように、特定の特図変動演出パターンに対して複数の期待度のリーチ演出(特別演出)が対応付けられる。以下、演出内容事前決定処理において実行される各処理の詳細について説明する。
―――基本演出決定処理―――
基本演出とは、一般的に合計3列の装飾図柄表示領域の各列において変動表示される装飾図柄が順次仮停止し、最終的に全列の装飾図柄が停止表示されるまでの間に、画像表示部104、スピーカ114、演出ライト部115、可動役物130を用いて実行される演出であり、本実施形態において基本演出は、擬似連演出、特別演出を含んで構成されるが、後述する保留演出を含まない演出である。
図26に基本演出内容決定テーブルの例を示す。なお、図26に示す基本演出内容決定テーブルは、演出モードが基準モードであって、且つ、特定された特図変動演出パターンがパターンTEpFであった場合における基本演出内容決定テーブルの例を示している。基本演出内容決定テーブルは、ROM432に記憶されている。基本演出内容決定テーブルとしては、特定される特図変動演出パターンの夫々に対応する複数の基本演出内容決定テーブルが記憶されている。また、各基本演出内容決定テーブルには、基本演出パターンが複数、格納されており、各基本演出パターンには、判定値S1が対応付けて構成される。
擬似連演出とは、特別図柄の1回分の変動表示において、3列の装飾図柄表示領域のうち、1列以上の装飾図柄表示領域で装飾図柄が仮停止した後に、仮停止した装飾図柄の変動停止が確定せずに、再度変動表示が開始される演出であり、仮停止後、変動表示が開始されることにより特図当たり判定の結果が大当たりである期待度が高いことを示唆し、また、仮停止後に変動表示が開始される回数が多いほど、特図当たり判定の結果が大当たりである期待度が高いことを示唆する演出である。図26に示す演出内容決定テーブルにおいて、擬似連演出A−1は、上記仮停止後の装飾図柄の変動表示が開始される回数が1回の擬似連演出であり、擬似連演出A−2は、上記仮停止後の装飾図柄の変動表示が開始される回数が2回の擬似連演出である。そして、大当たり期待度は、擬似連演出非実行、擬似連演出A−1、A−2の順に高くなっており、大当たり時においては、ハズレ時に比べて、擬似連演出A−2が実行されやすいように設定される。なお、装飾図柄の仮停止とは、厳密には、装飾図柄を停止させていないが、遊技者に対しては、装飾図柄が停止したと認識させることが可能な態様で微変動させる装飾図柄の変動表示態様である。
また、特別演出とは、一般的にリーチ演出といわれるものであり、多くは、3列の装飾図柄表示領域のうち、2列の装飾図柄表示領域において同一の装飾図柄を仮停止させることにより、残りの1列の装飾図柄表示領域において、他の2列の装飾図柄表示領域にて仮停止した装飾図柄と同一の装飾図柄が仮停止すればゾロ目となることを示唆する演出である。特別演出が実行される場合には、他の2列の装飾図柄表示領域において同一の装飾図柄が仮停止された後、残りの1列の装飾図柄表示領域において同一又は異なる装飾図柄が仮停止されるまでの変動時間が、通常よりも長く設定されることで、遊技者の大当たりへの期待度が高められる。最後の1列の装飾図柄表示領域において装飾図柄が仮停止されるまでの時間を用いたリーチ演出としては複数のリーチ演出から一のリーチ演出が選択され、リーチ演出毎に大当たりの期待度が異なって設定される。
図26に示す演出内容決定テーブルにおいて、特別演出B−1及びB−4は低期待度リーチ演出であり、特別演出B−2及びB−5は中期待度リーチ演出であり、特別演出B−3及びB−6は高期待度リーチ演出である。従って、ハズレ時においては、大当たり時に比べて、低期待度リーチ演出が選択されやすく、大当たり時においては、ハズレ時に比べて、高期待度リーチ演出が実行されやすいように設定される。なお、特別演出B−1とB−4とは、基本的なリーチ演出の構成は共通しているが、前者は最終的にハズレを示す演出が実行され、後者は最終的に大当たりを示す演出が実行される。具体例としては、特別演出B−1とB−4は、メインキャラクターとサブキャラクターとが戦う演出という点で共通するが、前者はサブキャラクターが勝利するのに対して、後者はメインキャラクターが勝利する点で異なる。特別演出B−2及びB−5の違い、並びに、特別演出B−3及びB−6の違いについても同様である。
基本演出は、第1演出用乱数及び判定値S1に基づいて決定されるものである。第1演出用乱数は、数値範囲「0〜299」内のいずれかの整数値をとる。図26を参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、特別演出B−1を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X1−1と称する。)に対して、“0〜19”の判定値が割り当てられている。また、特別演出B−2を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X1−2と称する。)に対して、“20〜29”の判定値が割り当てられている。また、特別演出B−3を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X1−3と称する。)に対して、“30〜34”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−1及び特別演出B−1を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X1−4と称する。)に対して、“35〜49”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−1及び特別演出B−2を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X1−5と称する。)に対して、“50〜57”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−1及び特別演出B−3を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X1−6と称する。)に対して、“58〜61”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−2及び特別演出B−1を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X1−7と称する。)に対して、“62〜71”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−2及び特別演出B−2を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X1−8と称する。)に対して、“72〜76”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−2及び特別演出B−3を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X1−9と称する。)に対して、“77〜78”の判定値が割り当てられている。そして事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレであり、且つ、特定された特図変動演出パターンがTEpFである場合に、第1演出用乱数が“0〜19”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X1−1が選択され、“20〜29”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X1−2が選択され、“30〜34”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X1−3が選択され、“35〜49”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X1−4が選択され、“50〜57”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X1−5が選択され、“58〜61”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X1−6が選択され、“62〜71”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X1−7が選択され、“72〜76”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X1−8が選択され、“77〜78”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X1−9が選択される。
一方、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、特別演出B−4を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X2−1と称する。)に対して、“0〜1”の判定値が割り当てられている。また、特別演出B−5を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X2−2と称する。)に対して、“2〜6”の判定値が割り当てられている。また、特別演出B−6を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X2−3と称する。)に対して、“7〜16”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−1及び特別演出B−4を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X2−4と称する。)に対して、“17〜20”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−1及び特別演出B−5を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X2−5と称する。)に対して、“21〜28”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−1及び特別演出B−6を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X2−6と称する。)に対して、“29〜43”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−2及び特別演出B−4を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X2−7と称する。)に対して、“44〜48”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−2及び特別演出B−5を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X2−8と称する。)に対して、“49〜58”の判定値が割り当てられている。また、擬似連演出A−2及び特別演出B−6を含んで構成される基本演出(以下、基本演出X2−9と称する。)に対して、“59〜78”の判定値が割り当てられている。そして事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりであり、且つ、特図変動演出パターンがTEpFである場合に、第1演出用乱数が“0〜1”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X2−1が選択され、“2〜6”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X2−2が選択され、“7〜16”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X2−3が選択され、“17〜20”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X2−4が選択され、“21〜28”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X2−5が選択され、“29〜43”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X2−6が選択され、“44〜48”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X2−7が選択され、“49〜58”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X2−8が選択され、“59〜78”の判定値のいずれかと一致した場合には、基本演出X2−9が選択される。
当該構成により、大当たり時において、基本演出X2−7〜2−9に割り当てられた判定値S3の合計数(35個)は、ハズレ時において、基本演出X1−7〜1−9に割り当てられた判定値S3の合計数(17個)よりも多く、上述したように、大当たり時においては、ハズレ時に比べて、擬似連演出A−2が実行されやすい。また、大当たり時において、基本演出X2−3、2−6、2−9に割り当てられた判定値S3の合計数(45個)は、ハズレ時において、基本演出X1−3、1−6、1−9に割り当てられた判定値S3の合計数(11個)よりも多く、上述したように、大当たり時においては、ハズレ時に比べて、高期待度リーチ演出が実行されやすい。
―――保留演出決定処理―――
CPU431は基本演出決定処理後、保留演出決定処理を実行する。CPU431が実行する保留演出決定処理には、保留演出の態様を決定する保留演出態様決定処理、及び、決定された保留演出の態様により実行される保留演出の内容を決定する保留演出内容決定処理が含まれ、順次実行される(図21参照)。保留演出決定処理は事前判定対象の事前判定結果、及び、演出用乱数に基づいて実行される。
―――保留演出態様決定処理―――
CPU431は保留演出態様決定処理において、保留演出の演出態様を決定する。本処理において決定可能な保留演出の演出態様としては、互いに演出態様が異なる第1保留演出〜第3保留演出が設定される。第1保留演出〜第3保留演出の演出態様の詳細は、本実施形態及び以降の実施形態の記載により明らかとなるが、各保留演出の演出態様について簡潔に述べると、第1保留演出は、初期画像と最終画像の画像が同一の画像であって画像が変化しない演出である。なお、初期画像とは、事前判定対象に対応する保留画像として最初に画像表示領域QR3に表示される保留画像である。また、最終画像とは、事前判定対象に対する特図判定の権利が消化されたことを示す当該権利画像として画像表示領域PR1に表示される当該権利画像であって、当該権利画像の表示が終了される直前において画像表示領域PR1に表示される当該権利画像である。第1保留演出において初期画像として選択される保留画像はQC1〜QC5のいずれかであり、また、最終画像として選択される当該権利画像は画像PC1〜PC5のいずれかであって、初期画像と最終画像とは同一の画像であるため、例えば、最終画像としてPC4が選択された場合には、初期画像としてQC4が表示される。
ところで、一般的に、初期画像と最終画像とが異なる画像になる演出のことを、保留変化演出と称する。従って、第1保留演出は、事前判定対象に対応する保留画像及び事前判定対象の特図判定の権利が消化されたことを示す当該権利画像に対して保留変化演出が実行されない演出と言い換えることができる。
第2保留演出は、初期画像と最終画像の画像が異なる画像であって画像が変化する演出であり、すなわち、事前判定対象に対応する保留画像及び事前判定対象の特図判定の権利が消化されたことを示す当該権利画像に対して保留変化演出が実行される演出である。
第3保留演出は、少なくとも先行保留に対応する保留画像を保留画像QC6又はQC7に変化させると共に、それら保留画像を用いた特定の演出を実行する演出である。なお、本実施形態では、第3保留演出として、先行保留に対応する保留画像を保留画像QC6又はQC7に変化させることとするが、先行保留に対応する保留画像に加えて、現変動(現在変動中の特別図柄の変動表示)に対応する当該権利画像として画像PC6又はPC7を表示させ、及び/又は、事前判定対象に対応する保留画像として、画像QC6又はQC7を表示させ、それら画像を用いた特定の演出を実行することとしてもよい。
保留演出態様決定処理に話を戻して、CPU431は、ROM432に記憶される保留演出態様決定テーブルHETtaを参照し、事前判定対象の事前判定結果と第2演出用乱数に基づいて保留演出態様決定処理を実行する。
図27に保留演出態様決定テーブルの例を示す。保留演出態様決定テーブルHETtaは、ハズレ用の保留演出態様決定テーブルHETta_1と、大当たり用の保留演出態様決定テーブルHETta_2とを含む。
テーブルHETta_1及びテーブルHETta_2の夫々は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンに基づいて特定される特図変動演出パターンTEpA〜TEpHの全部又は一部に対して判定値S2を対応付けたテーブルである。CPU431は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果がハズレを示す場合にはテーブルHETta_1を選択し、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果が大当たりを示す場合にはテーブルHETta_2を選択する。また、CPU431は、テーブルHETta_1及びテーブルHETta_2のいずれかを選択した後に、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンに基づいて特定される特図変動演出パターンに応じて第1保留演出〜第3保留演出の夫々に対して対応付けられる判定値S2と、第2演出用乱数と、を比較する。第2演出用乱数が第1保留演出に対応付けられた判定値S2のいずれかと一致する場合には、第1保留演出を実行すると判定し、第2演出用乱数が第2保留演出に対応付けられた判定値S2のいずれかと一致する場合には、第2保留演出を実行すると判定し、第2演出用乱数が第3保留演出に対応付けられた判定値S2のいずれかと一致する場合には、第3保留演出を実行すると判定する。
例えば、CPU431は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果がハズレを示し、且つ、特図変動パターンにより特定された特図変動演出パターンがパターンTEpFである場合には、テーブルHETta_1を選択し、取得した第2演出用乱数が、第1保留演出に対応付けられた判定値(0〜239)のいずれかに一致する場合には、第1保留演出を実行すると決定し、第2保留演出に対応付けられた判定値(240〜254)のいずれかに一致する場合には、第2保留演出を実行すると決定し、第3保留演出に対応付けられた判定値(255〜299)のいずれかに一致する場合には、第3保留演出を実行すると決定する。また、例えば、CPU431は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果が大当たりを示し、且つ、特図変動パターンにより特定された特図変動演出パターンがパターンTEpFである場合には、テーブルHETta_2を選択し、取得した第2演出用乱数が、第1保留演出に対応付けられた判定値(0〜29)のいずれかに一致する場合には、第1保留演出を実行すると決定し、第2保留演出に対応付けられた判定値(30〜209)のいずれかに一致する場合には、第2保留演出を実行すると決定し、第3保留演出に対応付けられた判定値(210〜299)のいずれかに一致する場合には、第3保留演出を実行すると決定する。
なお、テーブルHETta_1及びテーブルHETta_2は以下の特徴(F1)〜(F6)を有する。
特徴(F1)
テーブルHETta_1において、特図変動演出パターンTEpA〜TEpCには、第1保留演出に対して全ての判定値「0〜299」が割り当てられ、第2保留演出及び第3保留演出に対して判定値が割り当てられていない。保留演出態様決定処理は、演出内容事前決定実行判定処理において事前に演出内容を決定すると判定された後に実行される処理であり、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンに基づいて特定される特図変動演出パターンは特図変動演出パターンTEpD〜TEpHのいずれか(ハズレの場合には特図変動演出パターンTEpD〜TEpGのいずれか)であるが、事前に演出内容を決定しない場合に、保留増加処理において、テーブルHETta_1を参照可能とするため、特図変動演出パターンTEpA〜TEpCに対しても、第1〜第3保留演出が対応付けられている。但し、上述したように特図変動演出パターンTEpA〜TEpCには第2保留演出及び第3保留演出に対して判定値が割り当てられておらず、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果がハズレを示し、且つ、特図変動パターンにより特定された特図変動演出パターンがパターンTEpA〜TEpCのいずれかである場合には、必ず第1保留演出が実行されることになる。
特徴(F2)
テーブルHETta_1において、特図変動演出パターンTEpD〜TEpGを比較すると、第1保留演出に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、280個、260個、240個、220個とこの順に少なく、変動時間が短い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンよりも、変動時間が長い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンのほうが、第1保留演出が実行されにくい。一方、テーブルHETta_1において、特図変動演出パターンTEpD〜TEpGを比較すると、第2保留演出に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、5個、10個、15個、20個とこの順に多く、変動時間が短い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンよりも、変動時間が長い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンのほうが、第2保留演出が実行されやすい。また、テーブルHETta_1において、特図変動演出パターンTEpD〜TEpGを比較すると、第3保留演出に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、15個、30個、45個、60個とこの順に多く、変動時間が短い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンよりも、変動時間が長い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンのほうが、第3保留演出が実行されやすい。
特徴(F3)
テーブルHETta_1の各特図変動演出パターンにおいて、第2保留演出と第3保留演出に対して割り当てられた判定値の数を比較すると、パターンTEpDは第2保留演出に対して5個の判定値が割り当てられ、第3保留演出に対して15個の判定値が割り当てられている。同様に、パターンTEpEは、第2保留演出、第3保留演出に対して夫々10個、30個の判定値が割り当てられ、パターンTEpFは、第2保留演出、第3保留演出に対して夫々15個、45個の判定値が割り当てられ、パターンTEpGは、第2保留演出、第3保留演出に対して夫々20個、60個の判定値が割り当てられる。従って、ハズレ時においては、第2保留演出よりも第3保留演出のほうが実行されやすく設定される。
特徴(F4)
テーブルHETta_2において、特図変動演出パターンTEpD〜TEpHを比較すると、第1保留演出に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、70個、50個、30個、10個、0個とこの順に少なく、変動時間が短い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンよりも、変動時間が長い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンのほうが、第1保留演出が実行されにくい。一方、テーブルHETta_2において、特図変動演出パターンTEpD〜TEpHを比較すると、第2保留演出に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、150個、165個、180個、195個、203個とこの順に多く、変動時間が短い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンよりも、変動時間が長い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンのほうが、第2保留演出が実行されやすい。また、テーブルHETta_2において、特図変動演出パターンTEpD〜TEpHを比較すると、第3保留演出に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、80個、85個、90個、95個、97個とこの順に多く、変動時間が短い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンよりも、変動時間が長い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンのほうが、第3保留演出が実行されやすい。
特徴(F5)
テーブルHETta_2の各特図変動演出パターンにおいて、第2保留演出と第3保留演出に対して割り当てられた判定値の数を比較すると、パターンTEpDは第2保留演出に対して150個の判定値が割り当てられ、第3保留演出に対して80個の判定値が割り当てられている。同様に、パターンTEpEは、第2保留演出、第3保留演出に対して夫々165個、85個の判定値が割り当てられ、パターンTEpFは、第2保留演出、第3保留演出に対して夫々180個、90個の判定値が割り当てられ、パターンTEpGは、第2保留演出、第3保留演出に対して夫々195個、95個の判定値が割り当てられ、パターンTEpHは、第2保留演出、第3保留演出に対して夫々203個、97個の判定値が割り当てられる。従って、大当たり時においては、第3保留演出よりも第2保留演出のほうが実行されやすく設定される。
特徴(F6)
特図変動演出パターン毎に、テーブルHETta_1とテーブルHETta_2において第1保留演出に割り当てられた判定値の数を比較すると、例えば、パターンTEpDではハズレ時と大当たり時に第1保留演出に対して夫々280個、70個の判定値が割り当てられ、パターンTEpE〜TEpGにおいても、ハズレ時に第1保留演出に割り当てられる判定値の数よりも、大当たり時に第1保留演出に割り当てられる判定値の数のほうが少なく設定されており、大当たり時にはハズレ時に比べて第1保留演出が実行されにくい。また、特図変動演出パターン毎に、テーブルHETta_1とテーブルHETta_2において第2保留演出に割り当てられた判定値の数を比較すると、例えば、パターンTEpDではハズレ時と大当たり時に第2保留演出に対して夫々5個、150個の判定値が割り当てられ、パターンTEpE〜TEpGにおいても、ハズレ時に第2保留演出に割り当てられる判定値の数よりも、大当たり時に第2保留演出に割り当てられる判定値の数のほうが多く設定されており、大当たり時にはハズレ時に比べて第2保留演出が実行されやすい。また、特図変動演出パターン毎に、テーブルHETta_1とテーブルHETta_2において第3保留演出に割り当てられた判定値の数を比較すると、例えば、パターンTEpDではハズレ時と大当たり時に第3保留演出に対して夫々15個、80個の判定値が割り当てられ、パターンTEpE〜TEpGにおいても、ハズレ時に第3保留演出に割り当てられる判定値の数よりも、大当たり時に第3保留演出に割り当てられる判定値の数のほうが多く設定されており、大当たり時にはハズレ時に比べて第3保留演出が実行されやすい。
―――保留演出内容決定処理―――
CPU431は保留演出態様決定処理後、保留演出内容決定処理を実行する。なお、本実施形態では、保留演出態様決定処理において、第1保留演出の実行が決定されたものとして、以下、第1保留演出の内容の詳細について説明する。
CPU431は、第1保留演出の具体的な演出内容を決定するための保留演出内容決定処理を実行する。第1保留演出として実行される演出は、初期画像と最終画像の画像が同一の画像であって画像が変化しない演出(以下、「保留非変化演出」と称することもある。)を少なくとも含み、さらに、保留非変化演出の前に、保留非変化演出が実行されることを示唆する保留非変化予告演出が実行されてもよい。以下、保留非変化演出及び保留非変化予告演出の詳細について、説明する。
CPU431は、ROM432に記憶される保留非変化演出内容決定テーブルを参照し、また、ROM432に記憶される保留非変化予告演出実行決定テーブルを参照して、事前判定対象の事前判定結果と第3演出用乱数、第4演出用乱数に基づいて保留演出内容決定処理を実行する。
図28及び図29に保留非変化演出内容決定テーブルの例を示す。ROM432には特定される特図変動演出パターンの夫々に対応する複数の保留非変化演出内容決定テーブルが記憶されている。各保留非変化演出内容決定テーブルには、保留非変化演出パターンが複数、格納されており、各保留非変化演出パターンには、判定値S3が対応付けて構成される。
図28は、パターンTEpD用の保留非変化演出内容決定テーブルの例を示し、図29は、パターンTEpF用の保留非変化演出内容決定テーブルの例を示している。図28及び図29に示す保留非変化演出内容決定テーブルにおいて、保留非変化演出Y1−1は、初期画像として保留画像QC1が表示され、保留変化されることなく、最終画像として当該権利画像PC1が表示される演出である。保留非変化演出Y1−2は、初期画像として保留画像QC2が表示され、保留変化されることなく、最終画像として当該権利画像PC2が表示される演出である。保留非変化演出Y1−3は、初期画像として保留画像QC3が表示され、保留変化されることなく、最終画像として当該権利画像PC3が表示される演出である。保留非変化演出Y1−4は、初期画像として保留画像QC4が表示され、保留変化されることなく、最終画像として当該権利画像PC4が表示される演出である。保留非変化演出Y1−5は、初期画像として保留画像QC5が表示され、保留変化されることなく、最終画像として当該権利画像PC5が表示される演出である。
図30は保留非変化演出Y1−4の演出例を示す説明図である。保留非変化演出Y1−4では、図30(a)に示すように、初期画像として画像表示領域QR3に画像QC4が表示される。次に、図30(a)に示す画像表示領域QR1に対応する先行保留に対して特図判定の権利が消化されると、図30(b)に示すように、画像QC4を画像表示領域QR2にシフトする。さらに、図30(b)に示す画像表示領域QR1に対応する先行保留に対して特図判定の権利が消化されると、図30(c)に示すように、画像QC4を画像表示領域QR1にシフトする。そして、事前判定対象に対する特図判定の権利が消化されると、図30(d)に示すように、画像表示領域QR1から画像QC4を消去すると共に、最終画像として、画像QC4と同一の画像である画像PC4を画像表示領域PR1に表示し、遊技者にとっては同一の画像が画像表示領域QR1から画像表示領域PR1にシフトされたように認識される。
図28に示すパターンTEpD用の保留非変化演出内容決定テーブルHETt1_11は、ハズレ用の保留非変化演出内容決定テーブルHETt1_11aと、大当たり用の保留非変化演出内容決定テーブルHETt1_11bとを含む。また、図29に示すパターンTEpF用の保留非変化演出内容決定テーブルHETt1_12は、ハズレ用の保留非変化演出内容決定テーブルHETt1_12aと、大当たり用の保留非変化演出内容決定テーブルHETt1_12bとを含む。
保留非変化演出は、第3演出用乱数及び判定値S3に基づいて決定されるものである。第3演出用乱数は、数値範囲「0〜299」内のいずれかの整数値をとる。図28のテーブルHETt1_11aを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、保留非変化演出Y1−1に対して、“0〜199”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−2に対して、“200〜269”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−3に対して、“270〜289”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−4に対して、“290〜299”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−5に対して、判定値が割り当てられていない。そして特定された特図変動演出パターンがTEpDであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、テーブルTETt1_11aが参照されて、第3演出用乱数が“0〜199”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−1が選択され、“200〜269”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−2が選択され、“270〜289”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−3が選択され、“290〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−4が選択される。
一方、図28のテーブルHETt1_11bを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、保留非変化演出Y1−1に対して、“0〜29”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−2に対して、“30〜89”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−3に対して、“90〜179”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−4に対して、“180〜294”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−5に対して、“295〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpDであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、テーブルTETt1_11bが参照されて、第3演出用乱数が“0〜29”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−1が選択され、“30〜89”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−2が選択され、“90〜179”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−3が選択され、“180〜294”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−4が選択され、“295〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−5が選択される。
また、図29のテーブルHETt1_12aを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、保留非変化演出Y1−1に対して、“0〜139”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−2に対して、“140〜229”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−3に対して、“230〜269”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−4に対して、“279〜299”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−5に対して、判定値が割り当てられていない。そして特定された特図変動演出パターンがTEpFであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、テーブルTETt1_12aが参照されて、第3演出用乱数が“0〜139”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−1が選択され、“140〜229”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−2が選択され、“230〜269”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−3が選択され、“279〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−4が選択される。
一方、図29のテーブルHETt1_12bを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、保留非変化演出Y1−1に対して、“0〜19”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−2に対して、“20〜69”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−3に対して、“70〜169”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−4に対して、“170〜294”の判定値が割り当てられている。また、保留非変化演出Y1−5に対して、“295〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpFであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、テーブルTETt1_12bが参照されて、第3演出用乱数が“0〜19”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−1が選択され、“20〜69”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−2が選択され、“70〜169”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−3が選択され、“170〜294”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−4が選択され、“295〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留非変化演出Y1−5が選択される。
なお、テーブルHETt1_11及びテーブルHETt1_12は以下の特徴(F7)〜(F14)を有する。
特徴(F7)
テーブルHETt1_11及びテーブルHETt1_12の双方において、ハズレ時に選択されるテーブルHETt1_11a及びテーブルHETt1_12aでは、保留非変化演出Y1−5に対して判定値が割り当てられていないのに対して、大当たり時に選択されるテーブルHETt1_11b及びテーブルHETt1_12bでは、保留非変化演出Y1−5に対して判定値が割り当てられている。従って、保留非変化演出Y1−5が実行されるのは大当たり時のみであることから、保留非変化演出Y1−5が実行されることで、遊技者は事前判定対象が大当たりであることを認識することができる。
特徴(F8)
テーブルHETt1_11b及びテーブルHETt1_12bにおいて、保留非変化演出Y1−5に対して割り当てられた判定値の数は共に5個であり同一に設定される。また、各テーブルにおいて、保留非変化演出Y1−5に対して割り当てられた判定値の数は、保留非変化演出Y1−1〜Y1−4の夫々に対して割り当てられた判定値の数よりも少なく設定される。従って、本実施形態では、特定される特図変動演出パターンに依らず、大当たり時には一定の低確率で保留非変化演出Y1−5が実行されることとしている。上述したように、保留非変化演出Y1−5が実行されると、遊技者は事前判定対象が大当たりであることを認識することになるので、保留非変化演出Y1−5の実行確率を低確率とすることが望ましいからである。
特徴(F9)
テーブルHETt1_11aにおいて、保留非変化演出Y1−1〜Y1−4に対して割り当てられた判定値の数を比較すると、夫々、200個、70個、20個、10個とこの順に少なく、ハズレ時には、大当たりに対する信頼度が高い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出よりも大当たりに対する信頼度が低い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出のほうが実行されやすい。一方、テーブルHETt1_11bにおいて、保留非変化演出Y1−1〜Y1−4に対して割り当てられた判定値の数を比較すると、夫々、30個、60個、90個、115個とこの順に多く、大当たり時には、大当たりに対する信頼度が低い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出よりも大当たりに対する信頼度が高い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出のほうが実行されやすい。
特徴(F10)
テーブルHETt1_11a及びテーブルHETt1_11bを参照して、ハズレ時に保留非変化演出Y1−1、Y1−2に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、200個、70個であり、大当たり時に保留非変化演出Y1−1、Y1−2に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、30個、60個である。つまり、保留非変化演出Y1−1及びY1−2の夫々に割り当てられた判定値の数は、大当たり時に比べてハズレ時のほうが多く設定されており、保留非変化演出Y1−1及びY1−2は、大当たり時に比べてハズレ時のほうが実行されやすい。一方、ハズレ時に保留非変化演出Y1−3、Y1−4に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、20個、10個であり、大当たり時に保留非変化演出Y1−3、Y1−4に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、90個、115個である。つまり、保留非変化演出Y1−3及びY1−4の夫々に割り当てられた判定値の数は、ハズレ時に比べて大当たり時のほうが多く設定されており、保留非変化演出Y1−3及びY1−4は、ハズレ時に比べて大当たり時のほうが実行されやすい。当該構成により、ハズレ時には大当たり時に比べて、大当たりに対する信頼度が比較的低い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出が選択されやすく、大当たり時にはハズレ時に比べて、大当たりに対する信頼度が比較的高い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出が実行されやすい。
特徴(F11)
テーブルHETt1_12aにおいて、保留非変化演出Y1−1〜Y1−4に対して割り当てられた判定値の数を比較すると、夫々、140個、90個、40個、30個とこの順に少なく、ハズレ時には、大当たりに対する信頼度が高い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出よりも大当たりに対する信頼度が低い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出のほうが実行されやすい。一方、テーブルHETt1_12bにおいて、保留非変化演出Y1−1〜Y1−4に対して割り当てられた判定値の数を比較すると、夫々、20個、50個、100個、125個とこの順に多く、大当たり時には、大当たりに対する信頼度が低い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出よりも大当たりに対する信頼度が高い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出のほうが実行されやすい。
特徴(F12)
テーブルHETt1_12a及びテーブルHETt1_12bを参照して、ハズレ時に保留非変化演出Y1−1、Y1−2に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、140個、90個であり、大当たり時に保留非変化演出Y1−1、Y1−2に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、20個、50個である。つまり、保留非変化演出Y1−1及びY1−2の夫々に割り当てられた判定値の数は、大当たり時に比べてハズレ時のほうが多く設定されており、保留非変化演出Y1−1及びY1−2は、大当たり時に比べてハズレ時のほうが実行されやすい。一方、ハズレ時に保留非変化演出Y1−3、Y1−4に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、40個、30個であり、大当たり時に保留非変化演出Y1−3、Y1−4に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、100個、125個である。つまり、保留非変化演出Y1−3及びY1−4の夫々に割り当てられた判定値の数は、ハズレ時に比べて大当たり時のほうが多く設定されており、保留非変化演出Y1−3及びY1−4は、ハズレ時に比べて大当たり時のほうが実行されやすい。当該構成により、ハズレ時には大当たり時に比べて、大当たりに対する信頼度が比較的低い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出が選択されやすく、大当たり時にはハズレ時に比べて、大当たりに対する信頼度が比較的高い保留画像及び当該権利画像を用いた保留非変化演出が実行されやすい。
特徴(F13)
テーブルHETt1_11a及びテーブルHETt1_12aにおいて、保留非変化演出Y1−1に割り当てられた判定値の数は、夫々200個、140個と前者が後者に比べて多く設定されているのに対して、保留非変化演出Y1−2に割り当てられた判定値の数は、夫々70個、90個であり、また、保留非変化演出Y1−3に割り当てられた判定値の数は、夫々20個、40個であり、また、保留非変化演出Y1−4に割り当てられた判定値の数は、夫々10個、30個であって、後者が前者に比べて多く設定されている。当該構成により、ハズレ時に、保留非変化演出Y1−1は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が短い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすく、保留非変化演出Y1−2〜Y1−4は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が長い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすくなる。
特徴(F14)
テーブルHETt1_11b及びテーブルHETt1_12bにおいて、保留非変化演出Y1−1に割り当てられた判定値の数は、夫々30個、20個であり、また、保留非変化演出Y1−2に割り当てられた判定値の数は、夫々60個、50個であって、前者が後者に比べて多く設定されているのに対して、保留非変化演出Y1−3に割り当てられた判定値の数は、夫々90個、100個であり、また、保留非変化演出Y1−4に割り当てられた判定値の数は、夫々115個、125個であって、後者が前者に比べて多く設定されている。当該構成により、大当たり時に、保留非変化演出Y1−1及び保留非変化演出Y1−2は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が短い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすく、保留非変化演出Y1−3及びY1−4は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が長い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすくなる。
なお、保留非変化演出Y1−5を実行すると、遊技者は初期画像として画像QC5が表示された時点で、事前判定対象が大当たりであることを認識してしまい、基本演出に対する興趣が損なわれる可能性がある。従って、本実施形態では大当たり時に選択される保留非変化演出決定テーブルに、保留非変化演出パターンとして保留非変化演出Y1−5が含まれる構成としたが、保留非変化演出決定テーブルに、保留非変化演出パターンとして保留非変化演出Y1−5を含まない構成として、基本演出に対する興趣が損なわれることを防いでもよい。
また、大当たり時には、特定される特図変動演出パターンに依らず、一定の低確率で保留非変化演出Y1−5を実行することとしたが、特定される特図変動演出パターンに応じて保留非変化演出Y1−5が実行される確率を異なる確率に設定してもよい。但し、いずれの特図変動演出パターンにおいても、保留非変化演出Y1−5が実行される確率は上述したように低確率に設定されることが望ましい。
図31に保留非変化予告演出実行決定テーブルの例を示す。保留非変化予告演出実行決定テーブルHETt1_2は、ハズレ用の保留非変化予告演出実行決定テーブルHETt1_2aと、大当たり用の保留非変化予告演出実行決定テーブルHETt1_2bとを含む。
本実施形態において保留非変化予告演出とは、初期画像が初期画像とは異なる特定の画像であって、且つ、初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い保留画像又は当該権利画像に変化しうることを示唆する保留変化前兆演出を少なくとも含み、保留変化前兆演出後に実行可能な演出であって、初期画像が上記特定の画像に対応する保留画像又は当該権利画像に変化しないことを示唆する保留非変化示唆演出を含んでいてもよい。
図32は保留変化前兆演出の演出例を示す説明図である。図32は事前判定対象に対して保留非変化演出Y1−2及び保留非変化予告演出の実行が決定された場合における保留変化前兆演出の演出例である。この場合、図32(a)に示すように、画像表示領域QR3に初期画像として、画像QC2が表示された後に、図32(b)に示すように保留変化前兆演出として、画像表示部104内であって、画像表示領域の近傍(本例では画像表示領域QR4の左側)に、緑色の球を持ったキャラクターTKが登場する演出が実行される。上述したように、保留変化前兆演出は、初期画像が、初期画像とは異なる画像であって、且つ、初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い特定の画像に対応する保留画像又は当該権利画像に変化しうることを示唆するであるため、本例では、図32(b)に示す保留変化前兆演出に代えて、図33(a)又は(b)に示すように、赤色又は虹色の球を持ったキャラクターTKが登場する演出を実行することが可能であるが、白色又は青色の球を持ったキャラクターTKが登場する演出は実行されない。
なお、保留変化前兆演出により画像が変化しうることが示唆される特定の画像は一の画像に限られるものではない。初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い二以上の特定の画像のいずれかに変化しうることを示唆するものであってもよく、例えば、図34に示すように初期画像が画像QC2である場合に、緑色及び赤色の球を持ったキャラクターTKが登場する保留変化前兆演出を実行することとしてもよい。
図35は保留非変化示唆演出の演出例を示す説明図である。上述したように保留非変化示唆演出は保留変化前兆演出の後に実行可能な演出であり、図35(a)は、図32(b)と同一の図が示されている。図35(a)に示すように緑色の球を持ったキャラクターTKが登場する保留変化前兆演出が実行された後、保留非変化示唆演出として、図35(b)に示すようにキャラクターTKが緑色の球を画像表示領域QR3に向かって投げる演出が実行され、さらにその後に、図35(c)に示すようにキャラクターTKが投げた緑色の球が画像表示領域QR3に表示された画像QC2に当たらない演出が実行される。当該保留非変化示唆演出が実行されることで遊技者は画像表示領域QR3に表示されている画像QC2が、画像QC2よりも大当たりに対する信頼度が高い画像QC3(緑色の画像の保留画像)に変化しないことを認識することができる。キャラクターTKの画像及びキャラクターTKが投げた緑色の球の画像は保留非変化示唆演出後、消去される。
なお、図34に示す保留変化前兆演出が実行された後に実行される保留非変化示唆演出としては、下記演出(G1)〜(G3)の何れかの演出が実行される。図36〜図38は夫々下記演出(G1)〜(G3)に対応する保留非変化示唆演出の演出例を示す説明図である。なお、図36〜図38において(a)は図34と同一の図が示されている。
演出(G1)
キャラクターTKが緑色及び赤色の球の内、緑色の球を画像表示領域QR3に向かって投げる演出(図36(b)参照)及びその緑色の球が画像表示領域QR3に表示された画像QC2に当たらない演出(図36(c)参照)。
演出(G2)
キャラクターTKが緑色及び赤色の球の内、赤色の球を画像表示領域QR3に向かって投げる演出(図37(b)参照)及びその赤色の球が画像表示領域QR3に表示された画像QC2に当たらない演出(図37(c)参照)。
演出(G3)
キャラクターTKが緑色及び赤色の球の両方の球を画像表示領域QR3に向かって投げる演出(図38(b)参照)及びその両方の球が画像表示領域QR3に表示された画像QC2に当たらない演出(図38(c)参照)。
テーブルHETt1_2a及びテーブルHETt1_2bの夫々は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンに基づいて特定される特図変動演出パターンTEpA〜TEpHの全部又は一部に対して判定値S4を対応付けたテーブルである。CPU431は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果がハズレを示す場合にはテーブルHETt1_2aを選択し、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果が大当たりを示す場合にはテーブルHETt1_2bを選択する。また、CPU431は、テーブルHETt1_2a及びテーブルHETt1_2bのいずれかを選択した後に、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンに基づいて特定される特図変動演出パターンに応じて、保留非変化予告演出の実行及び非実行の夫々に対して対応付けられる判定値S4と、第4演出用乱数と、を比較する。第4演出用乱数が保留非変化予告演出の実行に対応付けられた判定値S4のいずれかと一致する場合には、保留非変化予告演出を実行すると判定し、第4演出用乱数が保留非変化予告演出の非実行に対応付けられた判定値S4のいずれかと一致する場合には、保留非変化予告演出を実行しないと判定する。
例えば、CPU431は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果がハズレを示し、且つ、特図変動パターンにより特定された特図変動演出パターンがパターンTEpFである場合には、テーブルHETt1_2aを選択し、取得した第4演出用乱数が、保留非変化予告演出の実行に対応付けられた判定値(0〜9)のいずれかに一致する場合には、保留非変化予告演出を実行すると判定し、保留非変化予告演出の非実行に対応付けられた判定値(10〜299)のいずれかに一致する場合には、保留非変化予告演出を実行しないと判定する。また、例えば、CPU431は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果が大当たりを示し、且つ、特図変動パターンにより特定された特図変動演出パターンがパターンTEpFである場合には、テーブルHETt1_2bを選択する。テーブルHETt1_2bを参照して分かるように、大当たり時には保留非変化予告演出の実行に対して判定値が割り当てられておらず、全ての判定値(0〜299)が保留非変化予告演出の非実行に割り当てられているため、取得した第4演出用乱数は、保留非変化予告演出の非実行に対応付けられた判定値のいずれかに一致することになり、保留非変化予告演出を実行しないと判定する。
なお、テーブルHETt1_2a及びテーブルテーブルHETt1_2bは以下の特徴(F15)〜(F17)を有する。
特徴(F15)
テーブルHETt1_2aにおいて、リーチ演出が含まれない変動演出が実行される特図変動演出パターンであるパターンTEpA〜TEpCに対しては、いずれも、保留非変化予告演出の実行に対して30個の判定値が割り当てられており、各特図変動演出パターンで保留非変化予告演出が実行される確率は同一に設定されている。当該構成により、変動演出としてリーチが実行されない場合に、一定確率で保留非変化予告演出を実行させることができる。
特徴(F16)
テーブルHETt1_2aにおいて、リーチ演出が含まれる変動演出が実行される特図変動演出パターンであるパターンTEpD〜TEpGを比較すると、保留非変化予告演出の実行に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、20個、15個、10個、5個とこの順に少なく、変動時間が短い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンよりも、変動時間が長い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンのほうが保留非変化予告演出の実行に割り当てられた判定値の数が少なく設定され、保留非変化予告演出が実行されにくい。
特徴(F17)
テーブルHETt1_2bにおいて、パターンTEpD〜TEpHのいずれにおいても、全ての判定値が保留非変化予告演出の非実行に対して割り当てられており、保留非変化予告演出が実行されない。当該構成により、遊技者は保留非変化予告演出が実行された場合に、事前判定対象が大当たりでないことを認識することができる。
なお、テーブルHETt1_2aにおいて、パターンTEpA〜TEpCに対しては、いずれも、保留非変化予告演出の実行に対して30個の判定値が割り当てられて、変動演出としてリーチが実行されない場合に、一定確率で保留非変化予告演出を実行させることとしたが、パターン毎に保留非変化予告演出の実行に対して異なる数の判定値を割り当てることとしてもよい。その場合には、パターンTEpA、パターンTEpB、パターンTEpCの順に保留非変化予告演出の実行に対して割り当てられた判定値の数が少なく設定されることが望ましい。
また、テーブルHETt1_2bにおいて、パターンTEpD〜TEpHのいずれにおいても、全ての判定値が保留非変化予告演出の非実行に対して割り当てられることとしたが、一又は複数のパターンにおいて、保留非変化予告演出の実行に対して所定数の判定値を割り当てることとしてもよい。但し、各パターンにおいて、保留非変化予告演出が実行される確率は、保留非変化予告演出が実行されない確率に比べて極めて低確率に設定されることが望ましい。当該構成によれば、保留非変化予告演出が実行された場合に、遊技者にとっては、低確率であるが事前判定対象が大当たりである可能性が残されることとなり、事前判定対象が大当たりである期待を持つことができる。
保留非変化予告演出の実行が決定された場合において、保留非変化予告演出を実行する回数、タイミングは適宜に定めることができる。また、保留非変化予告演出として、保留変化前兆演出のみを実行するか、保留変化前兆演出及び保留非変化示唆演出を実行するかも適宜定めることができる。また、保留変化前兆演出として、初期画像が初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高いいずれの画像に変化しうることを示唆するかについても適宜定めることができる。また、保留変化前兆演出として、初期画像が初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い複数の画像のいずれかに変化しうることを示唆する演出(図34に示す演出)が実行された場合に、保留非変化示唆演出として、どのような態様(図36〜図38に示すいずれの演出)で初期画像が、示唆しされたいずれの画像にも変化されないことを示唆するかについても適宜定めることができる。これらを定める方法は特に限られるものではなく、演出用乱数に基づいて定めることとしてもよい。また、例えば、1回分の保留非変化予告演出が1回分の特図変動の変動期間内で実行される場合には、特図変動の変動時間が、保留変化前兆演出の実行に要する時間以上であって、保留変化前兆演出及び保留非変化示唆演出の実行に要する時間未満である場合には、保留変化前兆演出のみを実行可能とし、特図変動の変動時間が、保留変化前兆演出及び保留非変化示唆演出の実行に要する時間以上である場合には、保留変化前兆演出、又は、保留変化前兆演出及び保留非変化示唆演出を実行可能としてもよい。
なお、保留非変化予告演出が実行される場合において、初期画像が初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い複数の画像のいずれかに変化しうることを示唆する保留変化前兆演出(図34に示す演出)が実行される確率は、初期画像が初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い一の画像に変化しうることを示唆する保留変化前兆演出(図32及び図33に示す演出)が実行される確率に比べて極めて低確率に設定されることが望ましい。当該構成により、初期画像が初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い複数の画像のいずれかに変化しうることを示唆する保留変化前兆演出が実行された場合には、第2保留演出として実行される保留変化演出が実行される可能性が高いことを遊技者に示唆することができる(詳細は後述)。
―――演出内容情報記憶処理―――
CPU431は、保留演出決定処理後、演出内容情報記憶処理において、基本演出決定処理、及び、保留演出決定処理で実行を決定した演出を含む演出を、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果を示唆する変動演出の内容を示す演出内容情報としてRAM433に記憶する。
―――保留増加処理―――
上述したように、保留増加処理においてCPU431は、演出内容事前判定処理において、演出内容が決定されていない場合には、事前判定対象に対応する画像表示領域に表示する保留画像を決定し、決定した保留画像を追加表示する。演出内容事前判定処理において、事前に演出内容が決定されていない場合とは、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレを示し、且つ、特図変動パターンが不定値が設定されたパターンTHpA〜THpCである場合である。この場合、CPU431は、事前判定対象の事前判定結果及び演出用乱数を含む保留画像決定用情報を取得し、図27に示す保留演出態様決定テーブルHETtaを参照して保留演出態様を決定する。特図変動パターンTHpA〜THpCに対応する特図変動演出パターンTEpA〜TEpCにおいては、図27に示すように第1保留演出に全ての判定値が割り当てられており、CPU431は第1保留演出の実行を決定する。次に、CPU431は不図示の特図変動演出パターンTEpA〜TEpC用保留非変化演出内容決定テーブルを参照して実行する保留非変化演出パターンを決定し、決定された保留非変化演出パターンにより特定される保留画像を初期画像として画像表示領域QR3に表示する。また、CPU431は、図31に示す保留非変化予告演出実行決定テーブルを参照して、保留非変化予告演出を実行するか否かを判定する。CPU431は、保留増加処理で実行が決定された保留演出を、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果を示唆する変動演出の内容を示す演出内容情報としてRAM433に記憶し、適宜保留演出を実行する。
本実施形態の説明及び説明に用いた説明図(図18〜図38)は、矛盾なき限り、以降の実施形態にも適用され、以降の各実施形態において、第1実施形態と共通する部分については説明を省略する。
///第2実施形態///
第1実施形態では、保留演出態様決定処理において、第1保留演出の実行が決定された場合について説明したが、本実施形態では、保留演出態様決定処理において、第2保留演出の実行が決定された後に実行される保留演出内容決定処理について説明する。
―――保留演出内容決定処理―――
CPU431は保留演出態様決定処理において第2保留演出の実行を決定した後、保留演出内容決定処理を実行する。以下、第2保留演出の内容の詳細について説明する。
CPU431は、第2保留演出の具体的な演出内容を決定するための保留演出内容決定処理を実行する。第2保留演出として実行される演出は、初期画像と最終画像の画像が異なる画像であって、画像が変化する演出(保留変化演出)を少なくとも含み、さらに、保留変化演出の前に、保留変化演出が実行されることを示唆する保留変化予告演出が実行されてもよい。以下、保留変化演出及び保留変化予告演出の詳細について、説明する。
CPU431は、ROM432に記憶される保留変化演出内容決定テーブルを参照し、また、ROM432に記憶される保留変化予告演出実行決定テーブルを参照して、事前判定対象の事前判定結果と第3演出用乱数、第4演出用乱数に基づいて保留演出内容決定処理を実行する。
図39及び図40に保留変化演出内容決定テーブルの例を示す。ROM432には特定される特図変動演出パターンの夫々に対応する複数の保留変化演出内容決定テーブルが記憶されている。各保留変化演出内容決定テーブルには、保留変化演出パターンが複数、格納されており、各保留変化演出パターンには、判定値S3が対応付けて構成される。
図39は、パターンTEpD用の保留変化演出内容決定テーブルの例を示し、図40は、パターンTEpF用の保留変化演出内容決定テーブルの例を示している。図39及び図40に示す保留変化演出内容決定テーブルにおいて、保留変化演出Y2−1は、初期画像として保留画像QC1が表示され、保留変化が行われて、最終画像として当該権利画像PC2が表示される演出である。保留変化演出Y2−2は、初期画像として保留画像QC1が表示され、保留変化が行われて、最終画像として当該権利画像PC3が表示される演出である。保留変化演出Y2−3は、初期画像として保留画像QC1が表示され、保留変化が行われて、最終画像として当該権利画像PC4が表示される演出である。保留変化演出Y2−4は、初期画像として保留画像QC1が表示され、保留変化が行われて、最終画像として当該権利画像PC5が表示される演出である。保留変化演出Y2−5は、初期画像として保留画像QC2が表示され、保留変化が行われて、最終画像として当該権利画像PC3が表示される演出である。保留変化演出Y2−6は、初期画像として保留画像QC2が表示され、保留変化が行われて、最終画像として当該権利画像PC4が表示される演出である。保留変化演出Y2−7は、初期画像として保留画像QC2が表示され、保留変化が行われて、最終画像として当該権利画像PC5が表示される演出である。保留変化演出Y2−8は、初期画像として保留画像QC3が表示され、保留変化が行われて、最終画像として当該権利画像PC4が表示される演出である。保留変化演出Y2−9は、初期画像として保留画像QC3が表示され、保留変化が行われて、最終画像として当該権利画像PC5が表示される演出である。保留変化演出Y2−10は、初期画像として保留画像QC4が表示され、保留変化が行われて、最終画像として当該権利画像PC5が表示される演出である。
図41は保留変化演出Y2−7の演出例を示す説明図である。図41(a)に示すように、初期画像として画像表示領域QR3に画像QC2が表示される。次に、図41(a)に示す画像表示領域QR1に対応する先行保留に対して特図判定の権利が消化されると、図41(b)に示すように、画像QC2を画像QC3に変化させた上で、画像表示領域QR2にシフトする。さらに、図41(b)に示す画像表示領域QR1に対応する先行保留に対して特図判定の権利が消化されると、図41(c)に示すように、画像QC3を画像QC4に変化させた上で画像表示領域QR1にシフトする。そして、事前判定対象に対する特図判定の権利が消化されると、図41(d)に示すように、画像表示領域QR1から画像QC4を消去すると共に、最終画像として、画像PC5を画像表示領域PR1に表示し、遊技者にとっては画像QC4が画像PC5に変化された上で、画像表示領域QR1から画像表示領域PR1にシフトされたように認識される。
保留変化演出は、初期画像から最終画像に直接変化される演出としてもよいが、図41に示したように、初期画像から、初期画像及び最終画像とは異なる画像に変化された上で、最終的に最終画像を表示することとしてもよい(以下、保留変化演出において、初期画像及び最終画像とは異なる画像を「経由画像」と称する。)。保留変化演出において初期画像から経由画像に変化し、経由画像から最終画像に変化される演出が実行される場合、経由画像としては、初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高く、最終画像よりも大当たりに対する信頼度が低い画像が選択される。また、経由画像として複数の経由画像を選択してもよく、各経由画像間において、大当たりに対する信頼度は、先に表示される経由画像ほど大当たりに対する信頼度が低い画像が選択され、後に表示される経由画像ほど大当たりに対する信頼度が高い画像が選択される。図41に示す保留変化演出は、経由画像として、初期画像(画像QC2)及び最終画像(画像PC5)とは異なる画像(画像QC3及び画像QC4)が選択され、また、経由画像においては大当たりに対する信頼度が低い順(画像QC3、画像QC4の順)に表示される(図41(b)及び(c)参照)演出である。
図42は保留変化演出Y2−7の他の演出例であり、図41と異なる点は、経由画像として画像QC3が選択され、画像QC4が選択されていない点である。図42(a)に示すように、初期画像として画像表示領域QR3に画像QC2が表示される。次に、図42(a)に示す画像表示領域QR1に対応する先行保留に対して特図判定の権利が消化されると、図42(b)に示すように、画像QC2を画像表示領域QR2にシフトする。さらに、図42(b)に示す画像表示領域QR1に対応する先行保留に対して特図判定の権利が消化されると、図42(c)に示すように、画像QC2を画像QC3に変化させた上で画像表示領域QR1にシフトする。そして、事前判定対象に対する特図判定の権利が消化されると、図42(d)に示すように、画像表示領域QR1から画像QC3を消去すると共に、最終画像として、画像PC5を画像表示領域PR1に表示し、遊技者にとっては画像QC3が画像PC5に変化された上で、画像表示領域QR1から画像表示領域PR1にシフトされたように認識される。
なお、図41及び図42では、特図判定の権利が消化されるタイミングで画像を変化させる演出が実行されることとしたが、画像を変化させる演出が実行されるタイミングはこれに限られるものではない。また、1回分の特図変動の変動期間中に画像が変化する演出が実行される回数は1回に限られるものではなく、1回分の特図変動の変動期間中に複数回、画像が変化する演出が実行されてもよい。また、保留変化演出の態様として、初期画像と同一の画像である当該権利画像が画像表示領域PR1に表示された後に、経由画像、最終画像に順次変化されることとしてもよいし、事前判定対象の特図判定の権利が消化される前に、初期画像が経由画像、最終画像と同一の画像である保留画像に変化されて、事前判定対象の特図判定の権利が消化された際に画像表示領域PR1に最終画像を表示することとしてもよい。
図39に示すパターンTEpD用の保留変化演出内容決定テーブルHETt2_11は、ハズレ用の保留変化演出内容決定テーブルHETt2_11aと、大当たり用の保留変化演出内容決定テーブルHETt2_11bとを含む。また、図40に示すパターンTEpF用の保留変化演出内容決定テーブルHETt2_12は、ハズレ用の保留変化演出内容決定テーブルHETt2_12aと、大当たり用の保留変化演出内容決定テーブルHETt2_12bとを含む。
保留変化演出は、第3演出用乱数及び判定値S3に基づいて決定されるものである。第3演出用乱数は、数値範囲「0〜299」内のいずれかの整数値をとる。図39のテーブルHETt2_11aを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、保留変化演出Y2−1に対して、“0〜189”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−2に対して、“190〜235”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−3に対して、“236〜241”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−5に対して、“242〜287”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−6に対して、“288〜293”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−8に対して、“294〜299”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−4、Y2−7、Y2−9及びY2−10に対して、判定値が割り当てられていない。そして特定された特図変動演出パターンがTEpDであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、テーブルTETt2_11aが参照されて、第3演出用乱数が“0〜189”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−1が選択され、第3演出用乱数が“190〜235”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−2が選択され、第3演出用乱数が“236〜241”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−3が選択され、第3演出用乱数が“242〜287”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−5が選択され、第3演出用乱数が“288〜293”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−6が選択され、第3演出用乱数が“294〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−8が選択される。
一方、図39のテーブルHETt2_11bを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、保留変化演出Y2−1に対して、“0〜49”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−2に対して、“50〜89”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−3に対して、“90〜139”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−4に対して、“140〜144”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−5に対して、“145〜184”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−6に対して、“185〜234”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−7に対して、“235〜239”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−8に対して、“240〜289”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−9に対して、“290〜294”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−10に対して、“295〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpDであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、テーブルTETt2_11bが参照されて、第3演出用乱数が“0〜49”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−1が選択され、第3演出用乱数が“50〜89”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−2が選択され、第3演出用乱数が“90〜139”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−3が選択され、第3演出用乱数が“140〜144”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−4が選択され、第3演出用乱数が“145〜184”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−5が選択され、第3演出用乱数が“185〜234”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−6が選択され、第3演出用乱数が“235〜239”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−7が選択され、第3演出用乱数が“240〜289”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−8が選択され、第3演出用乱数が“290〜294”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−9が選択され、第3演出用乱数が“295〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−10が選択される。
また、図40のテーブルHETt2_12aを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、保留変化演出Y2−1に対して、“0〜129”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−2に対して、“130〜190”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−3に対して、“191〜206”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−5に対して、“207〜267”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−6に対して、“268〜283”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−8に対して、“284〜299”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−4、Y2−7、Y2−9及びY2−10に対して、判定値が割り当てられていない。そして特定された特図変動演出パターンがTEpFであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、テーブルTETt2_11aが参照されて、第3演出用乱数が“0〜129”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−1が選択され、第3演出用乱数が“130〜190”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−2が選択され、第3演出用乱数が“191〜206”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−3が選択され、第3演出用乱数が“207〜267”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−5が選択され、第3演出用乱数が“268〜283”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−6が選択され、第3演出用乱数が“284〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−8が選択される。
一方、図40のテーブルHETt2_12bを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、保留変化演出Y2−1に対して、“0〜29”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−2に対して、“30〜64”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−3に対して、“65〜124”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−4に対して、“125〜129”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−5に対して、“130〜164”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−6に対して、“165〜224”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−7に対して、“225〜229”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−8に対して、“230〜289”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−9に対して、“290〜294”の判定値が割り当てられている。また、保留変化演出Y2−10に対して、“295〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpFであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、テーブルTETt2_12bが参照されて、第3演出用乱数が“0〜29”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−1が選択され、第3演出用乱数が“30〜64”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−2が選択され、第3演出用乱数が“65〜124”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−3が選択され、第3演出用乱数が“125〜129”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−4が選択され、第3演出用乱数が“130〜164”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−5が選択され、第3演出用乱数が“165〜224”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−6が選択され、第3演出用乱数が“225〜229”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−7が選択され、第3演出用乱数が“230〜289”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−8が選択され、第3演出用乱数が“290〜294”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−9が選択され、第3演出用乱数が“295〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留変化演出Y2−10が選択される。
なお、テーブルHETt2_11及びテーブルHETt2_12は以下の特徴(F18)〜(F26)を有する。
特徴(F18)
テーブルHETt2_11及びテーブルHETt2_12の双方を参照して、ハズレ時に選択されるテーブルHETt2_11a及びテーブルHETt2_12aでは、最終画像が画像PC5である保留変化演出Y2−4、Y2−7、Y2−9及びY2−10に対して判定値が割り当てられていないのに対して、大当たり時に選択されるテーブルHETt2_11b及びテーブルHETt2_12bでは、最終画像が画像PC5である保留変化演出Y2−4、Y2−7、Y2−9及びY2−10に対して判定値が割り当てられている。従って、保留変化演出Y2−4、Y2−7、Y2−9及びY2−10が実行されるのは大当たり時のみであることから、保留変化演出Y2−4、Y2−7、Y2−9及びY2−10のいずれかが実行されることで、遊技者は事前判定対象が大当たりであることを認識することができる。
特徴(F19)
テーブルHETt2_11b及びテーブルHETt2_12bにおいて、最終画像が画像PC5である保留変化演出Y2−4、Y2−7、Y2−9及びY2−10の夫々に対して割り当てられた判定値の数はいずれも5個であり同一に設定される。また、各テーブルにおいて、保留変化演出Y2−4、Y2−7、Y2−9及びY2−10の夫々に対して割り当てられた判定値の数は、他の保留変化演出(保留変化演出Y2−1〜Y2−3、Y2−5〜Y2−6、Y2−8)の夫々に対して割り当てられた判定値の数よりも少なく設定される。従って、本実施形態では、特定される特図変動演出パターンに依らず、大当たり時には一定の低確率で保留変化演出Y2−4、Y2−7、Y2−9及びY2−10のいずれかが実行されることとしている。上述したように、保留変化演出Y2−4、Y2−7、Y2−9及びY2−10のいずれかが実行されると、遊技者は事前判定対象が大当たりであることを認識することになるので、保留変化演出Y2−4、Y2−7、Y2−9及びY2−10の実行確率を低確率とすることが望ましいからである。
特徴(F20)
テーブルHETt2_11aにおいて、最終画像が画像PC2である保留変化演出Y2−1に対して割り当てられた判定値の数と、最終画像が画像PC3である保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数と、最終画像が画像PC4である保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数と、を比較すると、夫々、190個、92個、18個とこの順に少なく、ハズレ時には、最終画像として大当たりに対する信頼度が高い当該権利画像が選択される保留変化演出よりも、最終画像として大当たりに対する信頼度が低い当該権利画像が選択される保留変化演出のほうが実行されやすい。一方、テーブルHETt2_11bにおいて、最終画像が画像PC2である保留変化演出Y2−1に対して割り当てられた判定値の数と、最終画像が画像PC3である保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数と、最終画像が画像PC4である保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数と、を比較すると、夫々、50個、80個、150個とこの順に多く、大当たり時には、最終画像として大当たりに対する信頼度が低い当該権利画像が選択される保留変化演出よりも、最終画像として大当たりに対する信頼度が高い当該権利画像が選択される保留変化演出のほうが実行されやすい。
特徴(F21)
テーブルHETt2_11a及びHETt2_11bを参照して、ハズレ時に最終画像が画像PC2である保留変化演出Y2−1に対して割り当てられた判定値の数と、最終画像が画像PC3である保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数は夫々、190個、92個であり、大当たり時に最終画像が画像PC2である保留変化演出Y2−1に対して割り当てられた判定値の数と、最終画像が画像PC3である保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数は夫々、50個、80個である。つまり、保留変化演出Y2−1に対して割り当てられた判定値の数と、保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数は、大当たり時に比べてハズレ時のほうが多く設定されており、最終画像が画像PC2又はPC3である保留変化演出は、大当たり時に比べてハズレ時のほうが実行されやすい。一方、ハズレ時に最終画像が画像PC4である保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数は、18個であり、大当たり時に最終画像が画像PC4である保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数は、150個である。つまり、保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数は、ハズレ時に比べて大当たり時のほうが多く設定されており、最終画像が画像PC4である保留変化演出はハズレ時に比べて大当たり時のほうが実行されやすい。
特徴(F22)
テーブルHETt2_12aにおいて、最終画像が画像PC2である保留変化演出Y2−1に割り当てられた判定値の数と、最終画像が画像PC3である保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数と、最終画像が画像PC4である保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数とを比較すると、夫々、130個、122個、48個とこの順に少なく、ハズレ時には、最終画像として大当たりに対する信頼度が高い当該権利画像が選択される保留変化演出よりも、最終画像として大当たりに対する信頼度が低い当該権利画像が選択される保留変化演出のほうが実行されやすい。一方、テーブルHETt2_12bにおいて、最終画像が画像PC2である保留変化演出Y2−1に割り当てられた判定値の数と、最終画像が画像PC3である保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数と、最終画像が画像PC4である保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数とを比較すると、夫々、30個、70個、180個とこの順に多く、大当たり時には、最終画像として大当たりに対する信頼度が低い当該権利画像が選択される保留変化演出よりも、最終画像として大当たりに対する信頼度が高い当該権利画像が選択される保留変化演出のほうが実行されやすい。
特徴(F23)
テーブルHETt2_12a及びHETt2_12bを参照して、ハズレ時に最終画像が画像PC2である保留変化演出Y2−1に対して割り当てられた判定値の数と、最終画像が画像PC3である保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数は夫々、130個、122個であり、大当たり時に最終画像が画像PC2である保留変化演出Y2−1に対して割り当てられた判定値の数と、最終画像が画像PC3である保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数は夫々、30個、70個である。つまり、保留変化演出Y2−1に対して割り当てられた判定値の数と、保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数は、大当たり時に比べてハズレ時のほうが多く設定されており、最終画像が画像PC2又はPC3である保留変化演出は、大当たり時に比べてハズレ時のほうが実行されやすい。一方、ハズレ時に最終画像が画像PC4である保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数は、48個であり、大当たり時に最終画像が画像PC4である保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数は、180個である。つまり、保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数は、ハズレ時に比べて大当たり時のほうが多く設定されており、最終画像が画像PC4である保留変化演出はハズレ時に比べて大当たり時のほうが実行されやすい。
特徴(F24)
テーブルHETt2_11a及びテーブルHETt2_12aにおいて、最終画像が画像PC2である保留変化演出Y2−1に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、190個、130個と前者が後者に比べて多く設定されているのに対して、最終画像が画像PC3である保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数は、夫々、92個、122個であり、また、最終画像が画像PC4である保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数は、夫々、18個、48個であって、後者が前者に比べて多く設定されている。当該構成により、ハズレ時に、保留変化演出Y2−1は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が短い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすく、保留変化演出Y2−2、Y2−3、Y2−5、Y2−6及びY2−8は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が長い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすくなる。
特徴(F25)
テーブルHETt2_11b及びテーブルHETt2_12bにおいて、最終画像が画像PC2である保留変化演出Y2−1に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、50個、30個であり、また、最終画像が画像PC3である保留変化演出Y2−2及びY2−5に対して割り当てられた判定値の合計数は、夫々、80個、70個であって、前者が後者に比べて多く設定されているのに対して、最終画像が画像PC4である保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8に対して割り当てられた判定値の合計数は、夫々、150個、180個と、後者が前者に比べて多く設定されている。当該構成により、大当たり時に、保留変化演出Y2−1、Y2−2及びY2−5は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が短い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすく、保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が長い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすくなる。
特徴(F26)
テーブルHETt2_11a、11b及びテーブルHETt2_12a及び12bの夫々のテーブルにおいて、最終画像が共通する各保留変化演出に割り当てられた判定値の数は共通している。例えば、テーブルHETt2_11aにおいて、最終画像が画像PC4である保留変化演出Y2−3、Y2−6及びY2−8の夫々に対して割り当てられた判定値の数は、6個ずつである。また、例えば、テーブルHETt2_11bにおいて、最終画像が画像PC3である保留変化演出Y2−2及びY2−5の夫々に対して割り当てられた判定値の数は、40個ずつである。当該構成により、各テーブルにおいて、最終画像が共通する保留変化演出は実行される確率が同一に設定される。
なお、大当たり時には、特定される特図変動演出パターンに依らず、一定の低確率で最終画像が画像PC5である保留変化演出を実行することとしたが、特定される特図変動演出パターンに応じて最終画像が画像PC5である保留変化演出が実行される確率を異なる確率に設定してもよい。但し、いずれの特図変動演出パターンにおいても、最終画像が画像PC5である保留変化演出が実行される確率は上述したように低確率に設定されることが望ましい。
また、各テーブルにおいて、最終画像が共通する各保留変化演出に割り当てられる判定値の数を共通としているが(上記特徴(F26)参照)、各判定値の数は異なる数に設定することとしてもよい。
図43に保留変化予告演出実行決定テーブルの例を示す。保留変化予告演出実行決定テーブルHETt2_2は、ハズレ用の保留変化予告演出実行決定テーブルHETt2_2aと、大当たり用の保留変化予告演出実行決定テーブルHETt2_2bとを含む。
本実施形態において保留変化予告演出とは、保留非変化予告演出と同様の保留変化前兆演出(初期画像が初期画像とは異なる特定の画像であって、且つ、初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い保留画像又は当該権利画像に変化しうることを示唆する演出)を少なくとも含み、保留変化前兆演出後に実行可能な演出であって、初期画像が上記特定の画像に対応する保留画像又は当該権利画像に変化することを示唆する保留変化示唆演出を含んでいてもよい。
上述したように保留変化予告演出における保留変化前兆演出は、保留非変化予告演出における保留変化前兆演出と同様の演出であり、説明を省略する(図32参照)。
図44は保留変化示唆演出の演出例を示す説明図である。上述したように保留変化示唆演出は保留変化前兆演出の後に実行可能な演出であり、図44(a)は、図32(b)と同一の図が示されている。なお、図44は図41に示す保留変化演出Y2−7において、図41(a)と図41(b)との間で実行される保留変化示唆演出を示す説明図である。
図44(a)に示すように緑色の球を持ったキャラクターTKが登場する保留変化前兆演出が実行され、図44(b)に示すように、画像QC2が画像表示領域QR3から画像表示領域QR2にシフトされた後に、保留変化示唆演出として、キャラクターTKが緑色の球を画像表示領域QR2に向かって投げる演出が実行され、さらにその後に、図44(c)に示すようにキャラクターTKが投げた緑色の球が画像表示領域QR2に表示された画像QC2に当たり、画像表示領域QR2に表示されていた画像QC2が画像QC3に変化する演出が実行される。当該保留変化示唆演出が実行されることで遊技者は画像表示領域QR2に表示されている画像QC2が、画像QC2よりも大当たりに対する信頼度が高い画像QC3(緑色の画像の保留画像)に変化することを認識することができる。なお、キャラクターTKの画像及びキャラクターTKが投げた緑色の球の画像は保留変化示唆演出後、消去される。
なお、保留変化演出Y2−7が実行される際の、保留変化予告演出は、図44に示す態様に限られるものではなく、キャラクターTKが投げた緑の球が画像表示領域QR2に表示された画像QC2に当たる演出を含むものであればよく、例えば、下記演出(G4)又は(G5)の何れかの演出が実行されてもよい。
図45及び図46は夫々下記演出(G4)及び(G5)に対応する保留変化予告演出の演出例を示す説明図である。
演出(G4)
キャラクターTKが緑色及び赤色の球を持って登場する保留変化前兆演出(図45(a)参照)が実行された後、保留変化示唆演出として、キャラクターTKが緑色及び赤色の球の内、緑色の球を画像表示領域QR2に向かって投げる演出(図45(b)参照)及びその緑色の球が画像表示領域QR2に表示された画像QC2に当たる演出(図45(c)参照)が実行される保留変化予告演出。
演出(G5)
キャラクターTKが緑色及び赤色の球を持って登場する保留変化前兆演出(図46(a)参照)が実行された後、保留変化示唆演出として、キャラクターTKが緑色及び赤色の両方の球を画像表示領域QR2に向かって投げる演出(図46(b)参照)及びその内、緑色の球のみが画像表示領域QR2に表示された画像QC2に当たる演出(図46(c)参照)が実行される保留変化予告演出。
テーブルHETt2_2a及びテーブルHETt2_2bの夫々は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンに基づいて特定される特図変動演出パターンTEpD〜TEpHの全部又は一部に対して判定値S4を対応付けたテーブルである。CPU431は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果がハズレを示す場合にはテーブルHETt2_2aを選択し、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果が大当たりを示す場合にはテーブルHETt2_2bを選択する。また、CPU431は、テーブルHETt2_2a及びテーブルHETt2_2bのいずれかを選択した後に、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図変動パターンに基づいて特定される特図変動演出パターンに応じて、保留変化予告演出の実行及び非実行の夫々に対して対応付けられる判定値S4と、第4演出用乱数と、を比較する。第4演出用乱数が保留変化予告演出の実行に対応付けられた判定値S4のいずれかと一致する場合には、保留変化予告演出を実行すると判定し、第4演出用乱数が保留変化予告演出の非実行に対応付けられた判定値S4のいずれかと一致する場合には、保留変化予告演出を実行しないと判定する。
例えば、CPU431は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果がハズレを示し、且つ、特図変動パターンにより特定された特図変動演出パターンがパターンTEpFである場合には、テーブルHETt2_2aを選択し、取得した第4演出用乱数が、保留変化予告演出の実行に対応付けられた判定値(0〜14)のいずれかに一致する場合には、保留変化予告演出を実行すると判定し、保留変化予告演出の非実行に対応付けられた判定値(15〜299)のいずれかに一致する場合には、保留変化予告演出を実行しないと判定する。また、例えば、CPU431は、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定結果が大当たりを示し、且つ、特図変動パターンにより特定された特図変動演出パターンがパターンTEpFである場合には、テーブルHETt2_2bを選択し、取得した第4演出用乱数が、保留変化予告演出の実行に対応付けられた判定値(0〜169)のいずれかに一致する場合には、保留変化予告演出を実行すると判定し、保留変化予告演出の非実行に対応付けられた判定値(170〜299)のいずれかに一致する場合には、保留変化予告演出を実行しないと判定する。
なお、テーブルHETt2_2a及びテーブルテーブルHETt2_2bは以下の特徴(F27)〜(F29)を有する。
特徴(F27)
テーブルHETt2_2aにおいて、パターンTEpD〜TEpGを比較すると、保留変化予告演出の実行に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、5個、10個、15個、20個とこの順に多く、変動時間が短い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンよりも、変動時間が長い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンのほうが保留変化予告演出の実行に割り当てられた判定値の数が多く設定され、保留変化予告演出が実行されやすい。
特徴(F28)
テーブルHETt2_2bにおいて、パターンTEpD〜TEpHを比較すると、保留変化予告演出の実行に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、150個、160個、170個、180個、190個とこの順に多く、変動時間が短い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンよりも、変動時間が長い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンのほうが保留変化予告演出の実行に割り当てられた判定値の数が多く設定され、保留変化予告演出が実行されやすい。
特徴(F29)
テーブルHETt2_2a及びテーブルHETt2_2bを参照して、各特図変動演出パターンにおいてハズレ時と大当たり時に、保留変化予告演出の実行に割り当てられた判定値の数を比較すると、パターンTEpDにおいて前者は5個、後者は150個であり、パターンTEpEにおいて前者は10個、後者は160個であり、パターンTEpFにおいて前者は15個、後者は170個であり、パターンTEpGにおいて前者は20個、後者は180個である。つまり、いずれの特図変動演出パターンにおいても、保留変化予告演出の実行に割り当てられた判定値の数は、ハズレ時に比べて大当たり時のほうが多く設定されており、保留変化予告演出はハズレ時に比べて大当たり時のほうが実行されやすい。
保留変化予告演出の実行が決定された場合において、保留変化予告演出を実行する回数は、保留変化演出における経由画像の数よりも1大きな数値以下(すなわち、画像が変化する回数以下であって、例えば経由画像が1つであれば、初期画像が経由画像に変化し、経由画像が最終画像に変化するため合計2回画像が変化するため2回以下)であればよい。保留変化予告演出を実行する回数を、保留変化演出における経由画像の数よりも1大きな数値と同一とすれば、画像が変化される度に保留変化予告演出が実行されることになる。また、保留変化予告演出を実行するタイミングは、画像を変化させるタイミングに同期させて実行され、保留変化予告演出後に保留変化演出が実行されるように設定される。また、保留変化前兆演出として、初期画像又は経由画像がいずれの画像に変化しうることを示唆するかは、変化前の初期画像又は経由画像と、変化後の経由画像又は当該権利画像に基づいて決定される。1の画像に変化しうることを示唆する場合には、変化後の経由画像又は当該権利画像に変化しうることを示唆し、複数の画像に変化しうることを示唆する場合には、変化後の経由画像又は当該権利画像、及び、変化前の初期画像又は経由画像よりも大当たりに対する信頼度が高く、変化後の経由画像又は当該権利画像とは異なる画像のいずれかに変化しうることを示唆する。なお、これらを定める方法は特に限られるものではなく、演出用乱数に基づいて定めることとしてもよい。また、保留変化演出が実行される場合には、保留変化予告演出として、保留変化前兆演出及び保留変化示唆演出を実行されるが、例えば、1回分の保留変化予告演出が1回分の特図変動の変動期間内で実行される場合に、特図変動の変動時間が、保留変化前兆演出及び保留変化示唆演出の実行に要する時間未満である場合には、保留変化前兆演出のみを実行し、或いは、保留変化予告演出を実行しないこととしてもよく、その場合は、保留変化前兆演出後、或いは、保留変化予告演出なしに保留変化演出が実行される。
なお、保留変化予告演出が実行される場合において、初期画像が初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い複数の画像のいずれかに変化しうることを示唆する保留変化前兆演出(図45、図46に示す演出)が実行される確率と、初期画像が初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い一の画像に変化しうることを示唆する保留変化前兆演出(図44に示す演出)が実行される確率とは適宜設定することとすればよいが、例えば略同一の確率か、前者が後者に比べてやや低い確率に設定されることとすればよい。第1実施形態にて説明したように、保留非変化予告演出が実行される場合に、初期画像が初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い複数の画像のいずれかに変化しうることを示唆する保留変化前兆演出が実行される可能性は極めて低確率に設定されていることから、初期画像が初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い複数の画像のいずれかに変化しうることを示唆する保留変化前兆演出が実行された場合に遊技者は、当該保留変化前兆演出が保留変化予告演出の一部である可能性が高いことを認識することができ、併せて、保留変化演出が実行される可能性が高いことを認識することができる。
本実施形態の第2保留演出は、少なくとも、事前判定対象よりも先に特図判定の権利が消化されるいずれかの先行保留の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりを示す場合には実行されないことが望ましい。加えて、先行保留の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレを示す場合であっても、特図変動パターンがリーチ演出が含まれる変動演出が実行される特図変動演出パターンTEpD〜TEpGに対応する特図変動パターン(パターンTHpD〜THpG)である場合には、実行されないこととしてもよいし、或いは、先行保留の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレを示す場合であって、特図変動パターンが変動時間が比較的長い特図変動パターン(例えば、パターンTHpF〜THpG)である場合には、実行されないこととしてもよい。
本実施形態によれば、始動条件の成立により特別遊技を行うか否かの特別遊技判定の権利を保留可能な保留手段と、演出を行わせる演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記権利が保留されていることを示す保留図柄を表示手段に表示させるとともに、前記保留図柄を特殊保留図柄に変化させることが可能な保留表示制御手段と、前記保留図柄が前記特殊保留図柄に変化される前に、前記特殊保留図柄に変化されることを示唆する予告演出を行わせることが可能な予告演出制御手段と、を有し、前記保留表示制御手段は、前記保留図柄を、前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊保留図柄、又は、前記第1の特殊保留図柄よりも前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第2の特殊保留図柄、に変化させることが可能であり、前記予告演出制御手段は、前記保留図柄が前記第1の特殊保留図柄に変化されるとき、前記第1の特殊保留図柄に変化される可能性があることを示唆する第1の予告演出を行わせることを可能にし、前記保留図柄が前記第2の特殊保留図柄に変化されるとき、前記第2の特殊保留図柄に変化される可能性があることを示唆する第2の予告演出を行わせることを可能にする。
なお、上記構成において、保留手段は、図4を参照して大当たり抽選の権利を所定数を上限として保留し、特図保留情報をRAM413に記憶させる主制御部401に相当する。また、保留表示制御手段及び予告演出制御手段を有する演出制御手段は、図12を参照して変動演出を実行する演出制御部403に相当する。そして、保留表示制御手段が実行する処理は、現在表示されている保留図柄を現在表示されている保留図柄よりも大当たりに対する信頼度が高い特殊保留図柄に変化させる保留変化演出であり、保留変化演出として保留図柄が第1の特殊保留図柄に変化される場合に、予告演出制御手段は、示唆演出として、保留図柄が第1の特殊保留図柄に変化されることを示唆する保留変化予告演出を実行し、保留変化演出として保留図柄が第2の特殊保留図柄に変化される場合に、予告演出制御手段は、示唆演出として、保留図柄が第2の特殊保留図柄に変化されることを示唆する保留変化予告演出を実行する。
当該構成によれば、保留図柄が、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊保留図柄に変化される前に、当該変化の可能性を示唆する第1の予告演出が実行されることで、遊技者に対して特定の特殊保留図柄(第1の特殊保留図柄)に変化される可能性があることを示唆することができる。また、同様に、保留図柄が、第1の特殊保留図柄より特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第2の特殊保留図柄に変化される前に、当該変化の可能性を示唆する第2の予告演出が実行されることで、遊技者に対して特定の特殊保留図柄(第2の特殊保留図柄)に変化される可能性があることを示唆することができる。従って、遊技者に対して、保留図柄変化前に、特別遊技が行われる可能性を予告演出に応じて示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
本実施形態によれば、始動条件の成立により特別遊技を行うか否かの特別遊技判定の権利を保留可能な保留手段と、演出を行わせる演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記権利が保留されていることを示す保留図柄を表示手段に表示させる保留表示制御手段と、前記権利が消化された後においても当該権利に応じた当該権利図柄を前記表示手段に表示させるとともに、前記当該権利図柄を特殊権利図柄に変化させることが可能な当該権利図柄表示制御手段と、前記当該権利図柄が前記特殊権利図柄に変化される前に、前記特殊権利図柄に変化されることを示唆する予告演出を行わせることが可能な予告演出制御手段と、を有し、前記当該権利図柄表示制御手段は、前記当該権利図柄を、前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊権利図柄、又は、前記第1の特殊権利図柄よりも前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第2の特殊権利図柄、に変化させることが可能であり、前記予告演出制御手段は、前記当該権利図柄が前記第1の特殊権利図柄に変化されるとき、前記第1の特殊権利図柄に変化される可能性があることを示唆する第1の予告演出を行わせることを可能にし、前記当該権利図柄が前記第2の特殊権利図柄に変化されるとき、前記第2の特殊権利図柄に変化される可能性があることを示唆する第2の予告演出を行わせることを可能にする。
なお、上記構成において、保留手段は、図4を参照して大当たり抽選の権利を所定数を上限として保留し、特図保留情報をRAM413に記憶させる主制御部401に相当する。また、保留表示制御手段、当該権利図柄表示制御手段及び予告演出制御手段を有する演出制御手段は、図12を参照して変動演出を実行する演出制御部403に相当する。そして、当該権利図柄表示制御手段が実行する処理は、現在表示されている当該権利図柄を現在表示されている当該権利図柄よりも大当たりに対する信頼度が高い特殊権利図柄に変化させる保留変化演出(本構成においては権利図柄変化演出と言い換えてもよい)であり、保留変化演出として当該権利図柄が第1の特殊権利図柄に変化される場合に、予告演出制御手段は、示唆演出として、当該権利図柄が第1の特殊権利図柄に変化されることを示唆する保留変化予告演出を実行し、保留変化演出として当該権利図柄が第2の特殊保留図柄に変化される場合に、予告演出制御手段は、示唆演出として、当該権利図柄が第2の特殊権利図柄に変化されることを示唆する保留変化予告演出を実行する。
当該構成によれば、当該権利図柄が、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊権利図柄に変化される前に、当該変化の可能性を示唆する第1の予告演出が実行されることで、遊技者に対して特定の特殊権利図柄(第1の特殊権利図柄)に変化される可能性があることを示唆することができる。また、同様に、当該権利図柄が、第1の特殊権利図柄より特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第2の特殊権利図柄に変化される前に、当該変化の可能性を示唆する第2の予告演出が実行されることで、遊技者に対して特定の特殊権利図柄(第2の特殊権利図柄)に変化される可能性があることを示唆することができる。従って、遊技者に対して、権利図柄変化前に、特別遊技が行われる可能性を予告演出に応じて示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
また、前記予告演出制御手段は、前記保留図柄が前記第1の特殊保留図柄又は前記第2の特殊保留図柄のいずれかに変化されるとき、前記第1の特殊保留図柄及び前記第2の特殊保留図柄のいずれにも変化される可能性があることを示唆する第3の予告演出を行わせることを可能にする。
当該構成によれば、保留図柄が、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊保留図柄又は第2の特殊保留図柄に変化される前に、いずれかの変化が実行される可能性があることを示唆する第3の予告演出が実行されることで、遊技者に対して特定の特殊保留図柄(第1の特殊保留図柄又は第2の特殊保留図柄)に変化される可能性があることを示唆することができる。従って、遊技者に対して、権利図柄変化前に、特別遊技が行われる可能性を予告演出に応じて示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
また、前記予告演出制御手段は、前記当該権利図柄が前記第1の特殊権利図柄又は前記第2の特殊権利図柄のいずれかに変化されるとき、前記第1の特殊権利図柄及び前記第2の特殊権利図柄のいずれにも変化される可能性があることを示唆する第3の予告演出を行わせることを可能にする。
当該構成によれば、当該権利図柄が、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊権利図柄又は第2の特殊権利図柄に変化される前に、いずれかの変化が実行される可能性があることを示唆する第3の予告演出が実行されることで、遊技者に対して特定の特殊権利図柄(第1の特殊権利図柄又は第2の特殊権利図柄)に変化される可能性があることを示唆することができる。従って、遊技者に対して、権利図柄変化前に、特別遊技が行われる可能性を予告演出に応じて示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
本実施形態によれば、始動条件の成立により特別遊技を行うか否かの特別遊技判定の権利を保留可能な保留手段と、演出を行わせる演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記権利が保留されていることを示す保留図柄を表示手段に表示させるとともに、前記保留図柄を特殊保留図柄に変化させることが可能な保留表示制御手段と、前記保留図柄が前記特殊保留図柄に変化される前に、前記特殊保留図柄に変化されることを示唆する予告演出を行わせることが可能な予告演出制御手段と、を有し、前記保留表示制御手段は、前記保留図柄を、前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊保留図柄、又は、前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第2の特殊保留図柄、に変化させることが可能であり、前記予告演出制御手段は、前記保留図柄が前記第1の特殊保留図柄又は前記第2の特殊保留図柄のいずれかに変化されるとき、前記第1の特殊保留図柄及び前記第2の特殊保留図柄のいずれにも変化される可能性があることを示唆する前兆演出を行わせることが可能な前兆演出制御手段と、前記保留図柄が前記第1の特殊保留図柄に変化されるとき、前記前兆演出が行われた後に前記第1の特殊保留図柄に変化されることを示唆する第1変化演出を行わせ、前記保留図柄が前記第2の特殊保留図柄に変化されるとき、前記前兆演出が行われた後に前記第2の特殊保留図柄に変化されることを示唆する第2変化演出を行わせる変化演出制御手段と、を含む。
なお、上記構成において、保留手段は、図4を参照して大当たり抽選の権利を所定数を上限として保留し、特図保留情報をRAM413に記憶させる主制御部401に相当する。また、保留表示制御手段及び予告演出制御手段を有する演出制御手段は、図12を参照して変動演出を実行する演出制御部403に相当する。そして、保留表示制御手段が実行する処理は、現在表示されている保留図柄を現在表示されている保留図柄よりも大当たりに対する信頼度が高い特殊保留図柄に変化させる保留変化演出であり、保留変化演出として保留図柄が第1の特殊保留図柄に変化される場合或いは第2の特殊保留図柄に変化される場合、予告演出制御手段は、示唆演出として、保留図柄が第1の特殊保留図柄及び第2の特殊保留図柄のいずれにも変化しうることを示唆する保留変化予告演出を実行する。
当該構成によれば、保留図柄が、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊保留図柄又は第2の特殊保留図柄に変化される前に、いずれかの変化が実行される可能性があることを示唆する前兆演出が実行されることで、遊技者に対して特定の特殊保留図柄(第1の特殊保留図柄又は第2の特殊保留図柄)に変化される可能性があることを示唆することができる。従って、遊技者に対して、権利図柄変化前に、特別遊技が行われる可能性を予告演出に応じて示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
本実施形態によれば、始動条件の成立により特別遊技を行うか否かの特別遊技判定の権利を保留可能な保留手段と、演出を行わせる演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記権利が保留されていることを示す保留図柄を表示手段に表示させる保留表示制御手段と、前記権利が消化された後においても当該権利に応じた当該権利図柄を前記表示手段に表示させるとともに、前記当該権利図柄を特殊権利図柄に変化させることが可能な当該権利図柄表示制御手段と、前記当該権利図柄が前記特殊権利図柄に変化される前に、前記特殊権利図柄に変化されることを示唆する予告演出を行わせることが可能な予告演出制御手段と、を有し、前記当該権利図柄表示制御手段は、前記当該権利図柄を、前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊権利図柄、又は、前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第2の特殊権利図柄、に変化させることが可能であり、前記予告演出制御手段は、前記当該権利図柄が前記第1の特殊権利図柄又は前記第2の特殊権利図柄のいずれかに変化されるとき、前記第1の特殊権利図柄及び前記第2の特殊権利図柄のいずれにも変化される可能性があることを示唆する前兆演出を行わせることが可能な前兆演出制御手段と、前記当該権利図柄が前記第1の特殊権利図柄に変化されるとき、前記前兆演出が行われた後に前記第1の特殊権利図柄に変化されることを示唆する第1変化演出を行わせ、前記当該権利図柄が前記第2の特殊権利図柄に変化されるとき、前記前兆演出が行われた後に前記第2の特殊権利図柄に変化されることを示唆する第2変化演出を行わせる変化演出制御手段と、を含む。
なお、上記構成において、保留手段は、図4を参照して大当たり抽選の権利を所定数を上限として保留し、特図保留情報をRAM413に記憶させる主制御部401に相当する。また、保留表示制御手段、当該権利図柄表示制御手段及び予告演出制御手段を有する演出制御手段は、図12を参照して変動演出を実行する演出制御部403に相当する。そして、当該権利図柄表示制御手段が実行する処理は、現在表示されている当該権利図柄を現在表示されている当該権利図柄よりも大当たりに対する信頼度が高い特殊権利図柄に変化させる保留変化演出(本構成においては権利図柄変化演出と言い換えてもよい)であり、保留変化演出として当該権利図柄が第1の特殊権利図柄に変化される場合に、予告演出制御手段は、示唆演出として、当該権利図柄が第1の特殊権利図柄或いは第2の特殊保留図柄に変化される場合、予告演出制御手段は、示唆演出として、当該権利図柄が第1の特殊権利図柄及び第2の特殊権利図柄のいずれにも変化しうることを示唆する保留変化予告演出を実行する。
当該構成によれば、当該権利図柄が、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊権利図柄又は第2の特殊権利図柄に変化される前に、いずれかの変化が実行される可能性があることを示唆する第3の予告演出が実行されることで、遊技者に対して特定の特殊権利図柄(第1の特殊権利図柄又は第2の特殊権利図柄)に変化される可能性があることを示唆することができる。従って、遊技者に対して、権利図柄変化前に、特別遊技が行われる可能性を予告演出に応じて示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
///第3実施形態///
第1実施形態では、保留演出態様決定処理において、第1保留演出の実行が決定された場合について説明したが、本実施形態では、保留演出態様決定処理において、第3保留演出の実行が決定された後に実行される保留演出内容決定処理について説明する。
―――保留演出内容決定処理―――
CPU431は保留演出態様決定処理において第3保留演出の実行を決定した後、保留演出内容決定処理を実行する。以下、第3保留演出の内容の詳細について説明する。
CPU431は、第3保留演出の具体的な演出内容を決定するための保留演出内容決定処理を実行する。第3保留演出として実行される演出は、先行保留に対応する保留画像の夫々を画像群Bのいずれかに変化させる演出(保留変化演出)と、画像群Bのいずれかに変化させた各保留画像を用いて実行される保留画像利用演出とを含む演出である。以下、第3保留演出の詳細について、説明する。
CPU431は、ROM432に記憶される保留画像利用演出内容決定テーブルを参照して、事前判定対象の事前判定結果と第3演出用乱数に基づいて保留演出内容決定処理を実行する。
図47及び図48に保留画像利用演出内容決定テーブルの例を示す。ROM432には特定される特図変動演出パターンの夫々に対応する複数の保留画像利用演出内容決定テーブルが記憶されている。各保留画像利用演出内容決定テーブルには、保留画像利用演出パターンが複数、格納されており、各保留画像利用演出パターンには、判定値S3が対応付けて構成される。
図47は、パターンTEpD用の保留画像利用演出内容決定テーブルの例を示し、図48は、パターンTEpF用の保留画像利用演出内容決定テーブルの例を示している。図47及び図48に示す保留画像利用演出内容決定テーブルにおいて、保留画像利用演出Y3−1は、先行保留に対応する保留画像を画像QC6に変化させた後、大砲画像及び城門画像を表示し、画像QC6に対応する砲弾(画像QC6が複数ある場合には各画像QC6に対応する砲弾を順次、以下同じ)を大砲により城門に向かって飛ばし、砲弾が城門に当たった後に、城門が破壊されなかったことを示す画像を表示する演出である。保留画像利用演出Y3−2は、先行保留に対応する保留画像を画像QC7に変化させた後、大砲画像及び城門画像を表示し、画像QC7に対応する砲弾(画像QC7が複数ある場合には各画像QC7に対応する砲弾を順次、以下同じ)を大砲により城門に向かって飛ばし、砲弾が城門に当たった後に、城門が破壊されなかったことを示す画像を表示する演出である。保留画像利用演出Y3−3は、先行保留に対応する保留画像を画像QC6に変化させた後、大砲画像及び城門画像を表示し、画像QC6に対応する砲弾を大砲により城門に向かって飛ばし、砲弾が城門に当たった後に、城門が破壊されたことを示す画像を表示する演出である。保留画像利用演出Y3−4は、先行保留に対応する保留画像を画像QC7に変化させた後、大砲画像及び城門画像を表示し、画像QC7に対応する砲弾を大砲により城門に向かって飛ばし、砲弾が城門に当たった後に、城門が破壊されたことを示す画像を表示する演出である。
図49〜図52は保留画像利用演出Y3−1の演出例を示す説明図である。図49(a)に示すように、先行保留に対応する保留画像として画像表示領域QR1及びQR2に夫々画像QC1が表示されている場合に、事前判定対象の事前判定結果に基づいて保留画像利用演出Y3−1の実行が決定されると、図49(b)に示すように、先行保留に対応する保留画像が画像QC6に変化される保留変化演出が実行される。その際、事前判定対象に対応する保留画像は画像QC1〜QC5のいずれであってもよく、また、事前判定対象の事前判定結果に応じて決定することとしてもよいが、本実施形態では事前判定対象の事前判定結果によらず画像QC1を画像表示領域QR3に表示することとする。先行保留に対応する保留画像を画像QC6に変化させた後に、画像表示部104内であって、画像表示領域PR1、QR1〜QR4の近傍に大砲画像GUを表示し、また、画像表示領域PR1、QR1〜QR4から離れた位置に城門画像GTを表示する(図49(c)参照)。
大砲画像GU及び城門画像GTを表示した後、先行保留の内、特図判定の権利の優先度が最も高い先行保留に対応して表示された画像QC6(図49(c)において画像表示領域QR1に表示された画像QC6)を用いて一発の砲弾を大砲画像GUにセットする演出が行われる(図50(a)参照)。つまり画像表示領域QR1に表示された画像QC6を用いて大砲に一発の砲弾をセットする演出(砲弾セット演出)が実行されることになるが、先行保留が消滅するわけではないため、画像表示領域QR1には画像QC6の代わりに当初表示されていた画像QC1が表示される。次に、砲弾がセットされた大砲により城門を砲撃する演出(砲撃演出)が実行される(図50(b)参照)。図49〜図50に示す演出は1回分の現変動の特図変動期間中に実行される。
現変動の特図変動の変動が停止して、画像表示領域QR1に対応する先行保留の特図判定の権利が消化されると、画像表示領域QR1に表示されている画像QC1が画像表示領域PR1にシフトされ(画像表示領域PR1に画像PC1が表示され)、また、画像表示領域QR2、QR3に表示されている画像QC6、QC1が夫々画像表示領域QR1、QR2にシフトされる(図51(a)参照)。そして、先行保留の内、特図判定の権利の優先度が最も高い先行保留に対応して表示された画像QC6(図51(a)において画像表示領域QR1に表示された画像QC6)を用いて、図51(b)及び図52(a)に示すように、砲撃セット演出及び砲撃演出が実行される。そして本例では、2回に亘る砲撃演出の結果、城門が破壊されなかったことを示す演出(図49(c)で表示した城門画像と同一の画像が引き続き表示される演出であり、城門破壊失敗演出と称する。)が実行される(図52(b)参照)。なお、大砲画像GU及び城門画像GTは第3保留演出終了後、画像表示部104から消去される。
また、図53〜図57は保留画像利用演出Y3−4の演出例を示す図である。図53(a)に示すように、先行保留に対応する保留画像として画像表示領域QR1及びQR2に夫々画像QC1が表示されている場合に、事前判定対象の事前判定結果に基づいて保留画像利用演出Y3−4の実行が決定されると、図53(b)に示すように、先行保留に対応する保留画像が画像QC7に変化される保留変化演出が実行される。その際、事前判定対象に対応する保留画像として上述したように画像QC1が画像表示領域QR3に表示される。先行保留に対応する保留画像を画像QC7に変化させた後に、画像表示部104内であって、画像表示領域PR1、QR1〜QR4の近傍に大砲画像GUを表示し、また、画像表示領域PR1、QR1〜QR4から離れた位置に城門画像GTを表示する(図53(c)参照)。
大砲画像GU及び城門画像GTを表示した後、先行保留の内、特図判定の権利の優先度が最も高い先行保留に対応して表示された画像QC7(図53(c)において画像表示領域QR1に表示された画像QC7)を用いて二発の砲弾を大砲画像GUにセットする演出が行われる(図54(a)参照)。つまり画像表示領域QR1に表示された画像QC7を用いて大砲に二発の砲弾をセットする砲弾セット演出が実行されることになるが、先行保留が消滅するわけではないため、画像表示領域QR1には画像QC7の代わりに当初表示されていた画像QC1が表示される。次に、二発の砲弾がセットされた大砲から一発ずつ砲弾が城門に向かって撃たれて城門を砲撃する砲撃演出が実行される(図54(b)及び図55(a)参照)。なお、一発目の砲弾が打たれた際には、大砲にセットされた二発の砲弾の残弾数が一発になったことを示す弾数減少演出が実行される(図54(b)参照)。
現変動の特図変動の変動が停止して、画像表示領域QR1に対応する先行保留の特図判定の権利が消化されると、画像表示領域QR1に表示されている画像QC1が画像表示領域PR1にシフトされ(画像表示領域PR1に画像PC1が表示され)、また、画像表示領域QR2、QR3に表示されている画像QC7、QC1が夫々画像表示領域QR1、QR2にシフトされる(図55(b)参照)。そして、先行保留の内、特図判定の権利の優先度が最も高い先行保留に対応して表示された画像QC7(図55(b)において画像表示領域QR1に表示された画像QC7)を用いて、図56及び図57(a)に示すように、砲撃セット演出及び砲撃演出が実行される。そして本例では4回に亘る砲撃演出の結果、城門が破壊されたことを示す演出(図53(c)で表示した城門画像とは異なる画像が表示される演出であり、城門破壊成功演出と称する。)が実行される(図57(b)参照)。なお、大砲画像GU及び城門画像GTは第3保留演出終了後、画像表示部104から消去される。
なお、保留画像利用演出Y3−1〜Y3−4において、先行保留に対応する保留画像を画像QC6又はQC7に変化させるタイミングは特に限られるものではなく、大砲画像GU及び城門画像GTが画像表示部104に表示される前に実行されればよい。また、本実施形態では、保留画像利用演出において事前判定対象の先行保留に対応する保留画像を用いることとしたが、それらに加えて、事前判定対象に対応する保留画像を用いることとしてもよい(すなわち、事前判定対象に対応する保留画像として画像QC6又はQC7を表示してもよい)。
さらに、保留画像利用演出Y3−1〜Y3−4は、保留画像に加えて、当該権利画像を用いる演出であってもよく、先行保留に対応する保留画像を変化させると共に当該権利画像を画像PC6又はPC7に変化させることとしてもよい。但し、現変動の変動停止までの期間が、砲弾セット演出及び砲撃演出を実行可能な時間よりも短時間である場合には、当該権利画像を画像PC6又はPC7に変化させないこととしてもよい。
また、保留画像利用演出Y3−1〜Y3−4において、先行保留が複数存在する場合に、全ての先行保留に対応する保留画像を、画像QC6又は画像QC7の一方に変化させることとしたが、一部の先行保留に対応する保留画像を画像QC6に変化させ、残りの先行保留に対応する保留画像を画像QR7に変化させることとしてもよい。
図47に示すパターンTEpD用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt3_11は、ハズレ用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt3_11aと、大当たり用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt3_11bとを含む。また、図48に示すパターンTEpF用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt3_12は、ハズレ用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt3_12aと、大当たり用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt3_12bとを含む。
保留画像利用演出は、第3演出用乱数及び判定値S3に基づいて決定されるものである。第3演出用乱数は、数値範囲「0〜299」内のいずれかの整数値をとる。図47のテーブルHETt3_11aを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、保留画像利用演出Y3−1に対して、“0〜229”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y3−2に対して、“230〜279”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y3−3に対して、“280〜294”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y3−4に対して、“295〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpDであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、テーブルHETt3_11aが参照されて、第3演出用乱数が“0〜229”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−1が選択され、第3演出用乱数が“230〜279”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−2が選択され、第3演出用乱数が“280〜294”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−3が選択され、第3演出用乱数が“295〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−4が選択される。
一方、図47のテーブルHETt3_11bを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、保留画像利用演出Y3−1及び保留画像利用演出Y3−2に対して、判定値が割り当てられていない。また、保留画像利用演出Y3−3に対して、“0〜129”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y3−4に対して、“130〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpDであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、テーブルHETt3_11bが参照されて、第3演出用乱数が“0〜129”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−3が選択され、第3演出用乱数が“130〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−4が選択される。
また、図48のテーブルHETt3_12aを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、保留画像利用演出Y3−1に対して、“0〜179”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y3−2に対して、“180〜239”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y3−3に対して、“240〜274”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y3−4に対して、“275〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpFであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、テーブルHETt3_12aが参照されて、第3演出用乱数が“0〜179”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−1が選択され、第3演出用乱数が“180〜239”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−2が選択され、第3演出用乱数が“240〜274”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−3が選択され、第3演出用乱数が“275〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−4が選択される。
一方、図48のテーブルHETt3_12bを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、保留画像利用演出Y3−1及び保留画像利用演出Y3−2に対して、判定値が割り当てられていない。また、保留画像利用演出Y3−3に対して、“0〜99”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y3−4に対して、“100〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpFであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、テーブルHETt3_12bが参照されて、第3演出用乱数が“0〜99”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−3が選択され、第3演出用乱数が“100〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y3−4が選択される。
なお、テーブルHETt3_11及びテーブルHETt3_12は以下の特徴(F30)〜(F40)を有する。
特徴(F30)
テーブルHETt3_11及びテーブルHETt3_12の双方を参照して、ハズレ時に選択されるテーブルHETt3_11a及びテーブルHETt3_12aでは、城門破壊失敗演出(保留画像利用演出Y3−1及びY3−2)に対して判定値が割り当てられているのに対して、大当たり時に選択されるテーブルHETt3_11b及びテーブルHETt3_12bでは、城門破壊失敗演出に対して判定値が割り当てられていない。従って、城門失敗演出はハズレ時のみ実行されることになり、遊技者は城門失敗演出が実行されることで、事前判定対象がハズレであることを認識することができる。
特徴(F31)
テーブルHETt3_11aにおいて、城門破壊失敗演出に対して割り当てられた判定値の合計数と、城門破壊成功演出(保留画像利用演出Y3−3及びY3−4)に対して割り当てられた判定値の合計数と、を比較すると、夫々、280個、20個と前者が後者に比べて多く設定されており、ハズレ時には、城門破壊成功演出よりも、城門破壊失敗演出のほうが実行されやすい。
特徴(F32)
テーブルHETt3_11aにおいて、城門破壊失敗演出の際に変化後の保留として画像QC6が選択される保留画像利用演出Y3−1に対して割り当てられた判定値の数と、画像QC7が選択される保留画像利用演出Y3−2に対して割り当てられた判定値の数とを、比較すると夫々、230個、50個と前者が後者に比べて多く設定されている。また、城門破壊成功演出の際に変化後の保留として画像QC6が選択される保留画像利用演出Y3−3に対して割り当てられた判定値の数と、画像QC7が選択される保留画像利用演出Y3−4に対して割り当てられた判定値の数とを、比較すると夫々、15個、5個と前者が後者に比べて多く設定されている。従って、ハズレ時には、城門破壊失敗演出が実行される場合であっても、城門破壊成功演出が実行される場合であっても、変化後の保留画像として、大当たりに対する信頼度が高い保留画像が選択される保留画像利用演出よりも、大当たりに対する信頼度が低い保留画像が選択される保留画像利用演出のほうが実行されやすい。一方、テーブルHETt3_11bにおいて、城門破壊成功演出の際に変化後の保留として画像QC6が選択される保留画像利用演出Y3−3に対して割り当てられた判定値の数と、画像QC7が選択される保留画像利用演出Y3−4に対して割り当てられた判定値の数とを、比較すると夫々、130個、170個と後者が前者に比べて多く設定されている。従って、大当たり時に城門破壊成功演出が実行される場合、変化後の保留画像として、大当たりに対する信頼度が低い保留画像が選択される保留画像利用演出よりも、大当たりに対する信頼度が高い保留画像が選択される保留画像利用演出のほうが実行されやすい。
特徴(F33)
テーブルHETt3_11a及びテーブルHETt3_11bを参照して、ハズレ時に城門破壊成功演出に対して割り当てられた判定値の合計数と、大当たり時に城門破壊成功演出に対して割り当てられた判定値の合計数と、を比較すると、夫々、20個、300個であり、ハズレ時に比べて大当たり時のほうが多く設定されており、城門破壊成功演出はハズレ時に比べて大当たり時のほうが実行されやすい。
特徴(F34)
テーブルHETt3_11a及びテーブルHETt3_11bを参照して、変化後の保留として画像QC7が選択される保留画像利用演出に対して割り当てられた判定値の数(合計数)は、夫々、55個、170個とハズレ時に比べて大当たり時のほうが多く設定されている。従って、変化後の保留画像として、大当たりに対する信頼度が高い保留画像が選択される保留画像利用演出はハズレ時に比べて大当たり時のほうが実行されやすい。
特徴(F35)
テーブルHETt3_12aにおいて、城門破壊失敗演出に対して割り当てられた判定値の合計数と、城門破壊成功演出に対して割り当てられた判定値の合計数と、を比較すると、夫々、240個、60個と前者が後者に比べて多く設定されており、ハズレ時には、城門破壊成功演出よりも、城門破壊失敗演出のほうが実行されやすい。
特徴(F36)
テーブルHETt3_12aにおいて、城門破壊失敗演出の際に変化後の保留として画像QC6が選択される保留画像利用演出Y3−1に対して割り当てられた判定値の数と、画像QC7が選択される保留画像利用演出Y3−2に対して割り当てられた判定値の数とを、比較すると夫々、180個、60個と前者が後者に比べて多く設定されている。また、城門破壊成功演出の際に変化後の保留として画像QC6が選択される保留画像利用演出Y3−3に対して割り当てられた判定値の数と、画像QC7が選択される保留画像利用演出Y3−4に対して割り当てられた判定値の数とを、比較すると夫々、35個、25個と前者が後者に比べて多く設定されている。従って、ハズレ時には、城門破壊失敗演出が実行される場合であっても、城門破壊成功演出が実行される場合であっても、変化後の保留画像として、大当たりに対する信頼度が高い保留画像が選択される保留画像利用演出よりも、大当たりに対する信頼度が低い保留画像が選択される保留画像利用演出のほうが実行されやすい。一方、テーブルHETt3_12bにおいて、城門破壊成功演出の際に変化後の保留として画像QC6が選択される保留画像利用演出Y3−3に対して割り当てられた判定値の数と、画像QC7が選択される保留画像利用演出Y3−4に対して割り当てられた判定値の数とを、比較すると夫々、100個、200個と後者が前者に比べて多く設定されている。従って、大当たり時に城門破壊成功演出が実行される場合、変化後の保留画像として、大当たりに対する信頼度が低い保留画像が選択される保留画像利用演出よりも、大当たりに対する信頼度が高い保留画像が選択される保留画像利用演出のほうが実行されやすい。
特徴(F37)
テーブルHETt3_12a及びテーブルHETt3_12bを参照して、ハズレ時に城門破壊成功演出に対して割り当てられた判定値の合計数と、大当たり時に城門破壊成功演出に対して割り当てられた判定値の合計数と、を比較すると、夫々、60個、300個であり、ハズレ時に比べて大当たり時のほうが多く設定されており、城門破壊成功演出はハズレ時に比べて大当たり時のほうが実行されやすい。
特徴(F38)
テーブルHETt3_12a及びテーブルHETt3_12bを参照して、変化後の保留として画像QC7が選択される保留画像利用演出に対して割り当てられた判定値の数(合計数)は、夫々、85個、200個とハズレ時に比べて大当たり時のほうが多く設定されている。従って、変化後の保留画像として、大当たりに対する信頼度が高い保留画像が選択される保留画像利用演出はハズレ時に比べて大当たり時のほうが実行されやすい。
特徴(F39)
テーブルHETt3_11a及びテーブルHETt3_12aを参照して、城門破壊失敗演出に対して割り当てられた判定値の合計数は、夫々、280個、240個と前者が後者に比べて多く設定されているのに対して、城門破壊成功演出に対して割り当てられた判定値の合計数は、夫々、20個、60個と後者が前者に比べて多く設定されている。当該構成により、ハズレ時に、城門破壊失敗演出は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が短い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすく、城門破壊成功演出は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が長い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすくなる。
特徴(F40)
テーブルHETt3_11b及びテーブルHETt3_12bを参照して、変化後の保留として画像QC6が選択される保留画像利用演出Y3−3に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、130個、100個と前者が後者に比べて多く設定されているのに対して、変化後の保留として画像QC7が選択される保留画像利用演出Y3−4に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、170個、200個と後者が前者に比べて多く設定されている。当該構成により、大当たり時の城門破壊成功演出において、変化後の保留画像として、大当たりに対する信頼度が低い保留画像が選択される保留画像利用演出は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が短い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすく、変化後の保留画像として、大当たりに対する信頼度が高い保留画像が選択される保留画像利用演出は、特定された特図変動演出パターンが変動時間が長い特図変動パターンに対応するものであるほうがより選択されやすくなる。
本実施形態の第3保留演出は、少なくとも、事前判定対象よりも先に特図判定の権利が消化されるいずれかの先行保留の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりを示す場合には実行されないことが望ましい。加えて、先行保留の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレを示す場合であっても、特図変動パターンがリーチ演出が含まれる変動演出が実行される特図変動演出パターンTEpD〜TEpGに対応する特図変動パターン(パターンTHpD〜THpG)である場合には、実行されないこととしてもよいし、或いは、先行保留の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレを示す場合であって、特図変動パターンが変動時間が比較的長い特図変動パターン(例えば、パターンTHpF〜THpG)である場合には、実行されないこととしてもよい。
本実施形態によれば、始動条件の成立により特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定の権利を保留可能な保留手段と、前記権利に対して前記特別遊技判定が行われる前に前記特別遊技を行うか否かの事前判定を行う事前判定手段と、演出を行わせる演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記特別遊技判定の結果に応じて、前記特別遊技判定の結果を報知する報知演出を行わせる報知演出制御手段と、前記権利が保留されていることを示す保留図柄を表示手段に表示させる保留表示制御手段と、前記報知演出が行われているときに、所定の示唆図柄を表示手段に表示させるとともに、前記特別遊技判定又は前記事前判定の結果に応じて、当該示唆図柄を用いた予告演出を行わせることが可能な予告演出制御手段と、を有し、前記保留表示制御手段は、前記予告演出が行われる前に一又は複数の前記保留図柄を特定の保留図柄に変化させることが可能であり、前記予告演出制御手段は、前記予告演出として、前記特定の保留図柄と前記示唆図柄とを関連付けた前兆演出を行わせた後に前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する示唆演出を行わせることが可能である。
なお、上記構成において、特別遊技判定手段は図4を参照して大当たり抽選を行う主制御部401に相当する。また、保留手段は、図4を参照して大当たり抽選の権利を所定数を上限として保留し、特図保留情報をRAM413に記憶させる主制御部401に相当する。また、事前判定手段は、図4を参照して事前判定処理を実行する主制御部401に相当する。また、保留表示制御手段及び予告演出制御手段を有する演出制御手段は、図12を参照して変動演出を実行する演出制御部403に相当する。そして、保留表示制御手段が実行する処理は、本実施形態において説明した上記保留画像利用演出が実行される前に、保留画像を画像群Bのいずれかに変化させる処理であり、予告演出制御手段が実行する処理は、前兆演出として保留画像として表示された画像群Bを用いて城壁画像を砲撃する砲撃演出を実行し、また、砲撃演出後に特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する示唆演出として城門破壊成功演出を実行する処理である。
当該構成によれば、報知演出(変動演出)中に、特別遊技判定結果又は事前判定結果に基づいて示唆図柄を用いた予告演出が実行される際に、予告演出の実行前に、保留図柄が特定の保留図柄に変化され、予告演出として、特定の保留図柄と示唆図柄とを関連付けた前兆演出が行われた後に、特別遊技の可能性が高いことを示唆する示唆演出が行われる。従って遊技者は、事前判定対象に対応する特図判定用情報に対して実行された事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである可能性が高いことを示唆され、遊技の興趣が向上する。
また、前記保留表示制御手段は、一又は複数の前記保留図柄を特定の保留図柄に変化させるとき、前記事前判定の結果に応じて異なる表示態様の特定の保留図柄に変化させることが可能である。
当該構成によれば、特定の保留図柄として異なる複数の表示態様を有すると共に、事前判定結果に応じて一の表示態様が選択される。つまり、遊技者に対して、事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである可能性を、表示態様に応じて示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
///第4実施形態///
第3実施形態に示した第3保留演出の保留画像利用演出において砲撃演出は、1回分の特別図柄の変動表示期間において、保留画像が示唆する回数(画像QC6については1回、画像QC7については2回)実行され、特図判定の権利が消化される毎に、画像表示領域QR1に表示された画像QC6又はQC7を用いて砲撃演出を実行することとしたが、演出態様はこれに限られるものではない。1回分の特別図柄の変動表示期間において、複数回の砲撃演出を実行してもよく、本実施形態では、事前判定対象に対応する始動条件の成立時点における現変動の変動表示の表示期間中に、第3保留演出の保留画像利用演出に含まれる全ての砲撃演出を実行する場合について説明する。
図58〜図61は本実施形態おける保留画像利用演出Y3−1の演出例を示す説明図である。図58(a)に示すように、先行保留に対応する保留画像として画像表示領域QR1及びQR2に夫々画像QC1が表示されている場合に、事前判定対象の事前判定結果に基づいて保留画像利用演出Y3−1の実行が決定されると、図58(b)に示すように、先行保留に対応する保留画像が画像QC6に変化される保留変化演出が実行される。その際、事前判定対象に対応する保留画像として上述したように画像QC1が画像表示領域QR3に表示される。そして、先行保留に対応する保留画像を画像QC6に変化させた後に、画像表示部104内であって、画像表示領域PR1、QR1〜QR4の近傍に大砲画像GUを表示し、また、画像表示領域PR1、QR1〜QR4から離れた位置に城門画像GTを表示する(図58(c)参照)。
大砲画像GU及び城門画像GTを表示した後、先行保留の内、特図判定の権利の優先度が最も高い先行保留に対応して表示された画像QC6(図58(c)において画像表示領域QR1に表示された画像QC6)を用いて一発の砲弾を大砲画像GUにセットする演出が行われる(図59(a)参照)。つまり画像表示領域QR1に表示された画像QC6を用いて大砲に一発の砲弾をセットする砲弾セット演出が実行されることになるが、先行保留が消滅するわけではないため、画像表示領域QR1には画像QC6の代わりに当初表示されていた画像QC1が表示される。次に、砲弾がセットされた大砲により城門を砲撃する砲撃演出が実行される(図59(b)参照)。
続いて、先行保留の内、特図判定の権利の優先度が2番目に高い先行保留に対応して表示された画像QC6(図58(c)において画像表示領域QR2に表示された画像QC6)を用いて一発の砲弾を大砲画像GUにセットする演出が行われる(図60(a)参照)。つまり画像表示領域QR2に表示された画像QC6を用いて大砲に一発の砲弾をセットする砲弾セット演出が実行されることになるが、先行保留が消滅するわけではないため、画像表示領域QR2には画像QC6の代わりに当初表示されていた画像QC1が表示される。次に、砲弾がセットされた大砲により城門を砲撃する砲撃演出が実行される(図60(b)参照)。そして、2回に亘る砲撃演出の結果、城門が破壊されなかったことを示す城門破壊失敗演出が実行される(図61参照)。なお、大砲画像GU及び城門画像GTは第3保留演出終了後、画像表示部104から消去される。
また、図62〜図66は本実施形態における保留画像利用演出Y3−4の演出例を示す図である。図62(a)に示すように、先行保留に対応する保留画像として画像表示領域QR1及びQR2に夫々画像QC1が表示されている場合に、事前判定対象の事前判定結果に基づいて保留画像利用演出Y3−4の実行が決定されると、図62(b)に示すように、先行保留に対応する保留画像が画像QC7に変化される保留変化演出が実行される。その際、事前判定対象に対応する保留画像として上述したように画像QC1が画像表示領域QR3に表示される。先行保留に対応する保留画像を画像QC7に変化させた後に、画像表示部104内であって、画像表示領域PR1、QR1〜QR4の近傍に大砲画像GUを表示し、また、画像表示領域PR1、QR1〜QR4から離れた位置に城門画像GTを表示する(図62(c)参照)。
大砲画像GU及び城門画像GTを表示した後、先行保留の内、特図判定の権利の優先度が最も高い先行保留に対応して表示された画像QC7(図62(c)において画像表示領域QR1に表示された画像QC7)を用いて二発の砲弾を大砲画像GUにセットする砲弾セット演出が行われる(図63(a)参照)。つまり画像表示領域QR1に表示された画像QC7を用いて大砲に二発の砲弾をセットする砲弾セット演出が実行されることになるが、先行保留が消滅するわけではないため、画像表示領域QR1には画像QC7の代わりに当初表示されていた画像QC1が表示される。次に、二発の砲弾がセットされた大砲から一発ずつ砲弾が城門に向かって撃たれて城門を砲撃する砲撃演出が実行される(図63(b)及び図64(a)参照)。なお、一発目の砲弾が打たれた際には、大砲にセットされた二発の砲弾の残弾数が一発になったことを示す弾数減少演出が実行される(図63(b)参照)。
続いて、先行保留の内、特図判定の権利の優先度が2番目に高い先行保留に対応して表示された画像QC7(図62(c)において画像表示領域QR2に表示された画像QC7)を用いて、図64(b)及び図65に示すように、砲撃セット演出及び砲撃演出が実行される。そして本例では4回に亘る砲撃演出の結果、城門が破壊されたことを示す演出城門破壊成功演出が実行される(図66参照)。なお、大砲画像GU及び城門画像GTは第3保留演出終了後、画像表示部104から消去される。
本実施形態によれば、始動条件の成立により特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定の権利を保留可能な保留手段と、前記権利に対して前記特別遊技判定が行われる前に前記特別遊技を行うか否かの事前判定を行う事前判定手段と、演出を行わせる演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記権利が保留されていることを示す保留図柄を表示手段に表示させる保留表示制御手段と、所定の示唆図柄を表示手段に表示させるとともに、前記事前判定の結果に応じて、当該示唆図柄を用いた予告演出を行わせることが可能な予告演出制御手段と、を有し、前記保留表示制御手段は、前記予告演出が行われる前に一又は複数の前記保留図柄を特定の保留図柄に変化させることが可能であり、前記予告演出制御手段は、前記予告演出として、前記特定の保留図柄と前記示唆図柄とを関連付けた前兆演出を行わせた後に前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する示唆演出を行わせることが可能である。
なお、上記構成において、特別遊技判定手段は図4を参照して大当たり抽選を行う主制御部401に相当する。また、保留手段は、図4を参照して大当たり抽選の権利を所定数を上限として保留し、特図保留情報をRAM413に記憶させる主制御部401に相当する。また、事前判定手段は、図4を参照して事前判定処理を実行する主制御部401に相当する。また、保留表示制御手段及び予告演出制御手段を有する演出制御手段は、図12を参照して変動演出を実行する演出制御部403に相当する。そして、保留表示制御手段が実行する処理は、本実施形態において説明した上記保留画像利用演出が実行される前に、保留画像を画像群Bのいずれかに変化させる処理であり、予告演出制御手段が実行する処理は、前兆演出として保留画像として表示された画像群Bを用いて城壁画像を砲撃する砲撃演出を実行し、また、砲撃演出後に特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する示唆演出として城門破壊成功演出を実行する処理である。
当該構成によれば、事前判定結果に基づいて示唆図柄を用いた予告演出が実行される際に、予告演出の実行前に、保留図柄が特定の保留図柄に変化され、予告演出として、特定の保留図柄と示唆図柄とを関連付けた前兆演出が行われた後に、特別遊技の可能性が高いことを示唆する示唆演出が行われる。従って遊技者は、事前判定対象に対応する特図判定用情報に対して実行された事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである可能性が高いことを示唆され、遊技の興趣が向上する。
また、前記保留表示制御手段は、一又は複数の前記保留図柄を特定の保留図柄に変化させるとき、前記事前判定の結果に応じて異なる表示態様の特定の保留図柄に変化させることが可能である。
当該構成によれば、特定の保留図柄として異なる複数の表示態様を有すると共に、事前判定結果に応じて一の表示態様が選択される。つまり、遊技者に対して、事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである可能性を、表示態様に応じて示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
///第5実施形態///
本実施形態では、第1実施形態にて言及した演出開始処理の詳細について記載する。第1実施形態にて記載したように、変動開始コマンドに係る特図判定用情報に対して事前に演出内容が決定されている場合であっても、所定の条件の下、他の保留演出を実行可能に構成される。
所定の条件とは、事前判定対象に対して保留演出態様決定処理が実行された結果、第1保留演出又は第2保留演出の実行が決定されたことであり、その場合、他の保留演出として、第4保留演出の実行が可能である。
第4保留演出の演出態様の詳細は、本実施形態の記載により明らかとなるが、簡潔に述べると、第4保留演出は、少なくとも後続保留に対応する保留画像を保留画像QC6又はQC7に変化させると共に、それら保留画像を用いた特定の演出を実行する演出であり、第3保留演出と類似する演出である。第3保留演出は演出内容事前判定処理にて実行が決定されるのに対して、第4保留演出は演出開始処理にて実行が決定される点で異なる。
なお、本実施形態では、第4保留演出として、後続保留に対応する保留画像を保留画像QC6又はQC7に変化させることとするが、後続保留に対応する保留画像に加えて、現変動(現在変動中の特別図柄の変動表示)に対応する当該権利画像を画像PC6又はPC7に変化させ、それら画像を用いた特定の演出を実行することとしてもよい。
―――演出開始処理―――
CPU431が実行する演出開始処理には、第4保留演出実行判定処理、及び、保留演出内容決定処理が含まれる。演出開始処理は、特図判定の結果、及び、演出用乱数に基づいて実行される(図21参照)。
―――第4保留演出実行判定処理―――
CPU431は、事前判定対象に対して保留演出態様決定処理が実行された結果、第1保留演出又は第2保留演出の実行が決定されていた場合に、第4保留演出実行判定処理において、第4保留演出を実行するか否かを決定する。CPU431は、ROM432に記憶される第4保留演出実行判定テーブルを参照して、特図判定の結果と第5演出用乱数に基づいて保留演出内容決定処理を実行する。
図67に第4保留演出実行判定テーブルの例を示す。第4保留演出実行判定テーブルHETtbは、ハズレ用の第4保留演出実行判定テーブルHETtb_1と、大当たり用の第4保留演出実行判定テーブルHETtb_2とを含む。
テーブルHETtb_1及びテーブルHETtb_2の夫々は、特図判定の結果に含まれる特図変動パターンに基づいて特定される特図変動演出パターンTEpD〜TEpHの全部又は一部に対して判定値S5を対応付けたテーブルである。CPU431は、特図判定の結果に含まれる特図当たり判定結果がハズレを示す場合にはテーブルHETtb_1を選択し、特図判定の結果に含まれる特図当たり判定結果が大当たりを示す場合にはテーブルHETtb_2を選択する。また、CPU431は、テーブルHETtb_1及びテーブルHETtb_2のいずれかを選択した後に、特図判定の結果に含まれる特図変動パターンに基づいて特定される特図変動演出パターンに応じて第4保留演出の実行及び非実行の夫々に対して対応付けられる判定値S5と、第5演出用乱数とを比較する。第5演出用乱数が第4保留演出の非実行に対応付けられた判定値S5のいずれかと一致する場合には、第4保留演出を実行しないと判定し、第4保留演出の実行に対応付けられた判定値S5のいずれかと一致する場合には、第4保留演出を実行すると判定する。
例えば、CPU431は、特図判定の結果に含まれる特図当たり判定結果がハズレを示し、且つ、特図変動パターンにより特定された特図変動演出パターンがパターンTEpFである場合には、テーブルHETtb_1を選択し、取得した第5演出用乱数が、第4保留演出の非実行に対応付けられた判定値(0〜254)のいずれかに一致する場合には、第4保留演出を実行しないと決定し、第4保留演出の実行に対応付けられた判定値(255〜299)のいずれかに一致する場合には、第4保留演出を実行すると決定する。また、例えば、CPU431は、特図判定の結果に含まれる特図当たり判定結果が大当たりを示し、且つ、特図変動パターンにより特定された特図変動演出パターンがパターンTEpFである場合には、テーブルHETtb_2を選択し、取得した第5演出用乱数が、第4保留演出の非実行に対応付けられた判定値(0〜209)のいずれかに一致する場合には、第4保留演出を実行しないと決定し、第4保留演出の実行に対応付けられた判定値(210〜299)のいずれかに一致する場合には、第4保留演出を実行すると決定する。
なお、テーブルHETtb_1及びテーブルHETtb_2は以下の特徴(F41)〜(F44)を有する。
特徴(F41)
テーブルHETtb_1及びテーブルHETtb_2と、図27に示す保留演出態様決定テーブルHETta_1及びテーブルHETta_2と、を比較すると、ハズレ時又は大当たり時に、共通する特図変動演出パターンにおいて、第3保留演出の実行に割り当てられた判定値の数と、第4保留演出の実行に割り当てられた判定値の数は一致している。例えば、ハズレ時、且つ、特図変動演出パターンがパターンTEpGである場合において、テーブルHETta_1を参照して第3保留演出の実行に割り当てられた判定値の数と、テーブルFETt_1を参照して第4保留演出の実行に割り当てられた判定値の数は共に60個である。当該構成により、演出内容事前判定処理において第3保留演出の実行が決定される確率と、演出開始処理において第4保留演出の実行が決定される確率とを同確率とすることができる。
特徴(F42)
テーブルHETtb_1において、特図変動演出パターンTEpD〜TEpGを比較すると、第4保留演出の実行に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、15個、30個、45個、60個とこの順に多く設定される。従ってハズレ時には、変動時間が短い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンよりも、変動時間が長い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンのほうが、第4保留演出が実行されやすい。
特徴(F43)
テーブルHETtb_2において、特図変動演出パターンTEpD〜TEpHを比較すると、第4保留演出の実行に対して割り当てられた判定値の数は、夫々、80個、85個、90個、95個、97個とこの順に多く設定される。変動時間が短い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンよりも、変動時間が長い特図変動パターンに対応する特図変動演出パターンのほうが、第4保留演出が実行されやすい。
特徴(F44)
特図変動演出パターン毎に、テーブルHETtb_1とテーブルHETtb_2において、第4保留演出の実行に対して割り当てられた判定値の数を比較すると、例えば、パターンTEpDではハズレ時と大当たり時に第4保留演出の実行に対して夫々15個、80個の判定値が割り当てられ、パターンTEpE〜TEpGにおいてもハズレ時に第4保留演出の実行に対して割り当てられた判定値の数よりも、大当たり時に第4保留演出の実行に対して割り当てられた判定値の数のほうが多く設定されており、大当たり時にはハズレ時に比べて第4保留演出が実行されやすい。
―――保留演出内容決定処理―――
CPU431は第4保留演出実行判定処理後、保留演出内容決定処理を実行する。第4保留演出として実行される演出は、後続保留に対応する保留画像の夫々を画像群Bのいずれかに変化させる演出(保留変化演出)と、画像群Bのいずれかに変化させた各保留画像を用いて実行される保留画像利用演出とを含む演出である。以下、第4保留演出の詳細について、説明する。
CPU431は、ROM432に記憶される保留画像利用演出内容決定テーブルを参照して、特図判定の結果と第5演出用乱数に基づいて保留演出内容決定処理を実行する。
図68及び図69に本実施形態の保留画像利用演出内容決定テーブルの例を示す。ROM432には特定される特図変動演出パターンの夫々に対応する複数の保留画像利用演出内容決定テーブルが記憶されている。各保留画像利用演出内容決定テーブルには、保留画像利用演出パターンが複数、格納されており、各保留画像利用演出パターンには、判定値S6が対応付けて構成される。
図68は、パターンTEpD用の保留画像利用演出内容決定テーブルの例を示し、図69は、パターンTEpF用の保留画像利用演出内容決定テーブルの例を示している。図47及び図48に示す保留画像利用演出内容決定テーブルにおいて、保留画像利用演出Y4−1は、後続保留に対応する保留画像を画像QC6に変化させた後、大砲画像及び城門画像を表示し、画像QC6に対応する砲弾を大砲により城門に向かって飛ばし、砲弾が城門に当たった後に、城門が破壊されなかったことを示す画像を表示する演出である。保留画像利用演出Y4−2は、後続保留に対応する保留画像を画像QC7に変化させた後、大砲画像及び城門画像を表示し、画像QC7に対応する砲弾を大砲により城門に向かって飛ばし、砲弾が城門に当たった後に、城門が破壊されなかったことを示す画像を表示する演出である。保留画像利用演出Y4−3は、後続保留に対応する保留画像を画像QC6に変化させた後、大砲画像及び城門画像を表示し、画像QC6に対応する砲弾を大砲により城門に向かって飛ばし、砲弾が城門に当たった後に、城門が破壊されたことを示す画像を表示する演出である。保留画像利用演出Y4−4は、後続保留に対応する保留画像を画像QC7に変化させた後、大砲画像及び城門画像を表示し、画像QC7に対応する砲弾を大砲により城門に向かって飛ばし、砲弾が城門に当たった後に、城門が破壊されたことを示す画像を表示する演出である。従って保留画像利用演出Y3−1〜Y3−4(特に第4実施形態における保留画像利用演出Y3−1〜Y3−4)と、Y4−1〜Y4−4の夫々は、先行保留に対応する保留画像を用いるか、後続保留に対応する保留画像を用いるかにおいて異なり、その他の演出は概ね共通する演出である。
本実施形態において、事前判定対象に対応する保留画像QC1は画像表示領域QR3に表示された後、先行保留の消化に伴って、事前判定対象に対応する画像表示領域が順次シフトされ、画像表示領域QR1に表示されていることとし、本実施形態の説明に用いる図70(a)及び図74(a)においては、画像表示領域QR1に表示されている画像QC1が事前判定対象に対応する保留画像であることとする。従って、図70(a)及び図74(a)において、画像表示領域QR2及びQR3には、後続保留に対応する画像QC1が表示されていることになる。
図70〜図73は保留画像利用演出Y4−2の演出例を示す説明図である。図70(a)に示すように、事前判定対象に対応する画像QC1が画像表示領域QR1に表示され、2個の後続保留に対応する画像QC1が夫々画像表示領域QR2及びQR3に表示されている場合に、事前判定対象の特図判定の権利が消化され、特図判定の結果に基づいて保留画像利用演出Y4−2の実行が決定されると、図70(b)に示すように、特図判定の権利が消化されたことを示す画像PC1を画像表示領域PR1に表示すると共に、後続保留に対応する保留画像が画像QC6に変化される保留変化演出が実行される。そして、後続保留に対応する保留画像を画像QC6に変化させた後に、画像表示部104内であって、画像表示領域PR1、QR1〜QR4の近傍に大砲画像GUを表示し、また、画像表示領域PR1、QR1〜QR4から離れた位置に城門画像GTを表示する(図70(c)参照)。
大砲画像GU及び城門画像GTを表示した後、後続保留の内、特図判定の権利の優先度が最も高い後続保留に対応して表示された画像QC6(図70(c)において画像表示領域QR1に表示された画像QC6)を用いて一発の砲弾を大砲画像GUにセットする砲弾セット演出を実行する(図71(a)参照)。つまり画像表示領域QR1に表示された画像QC6を用いて大砲に一発の砲弾をセットする砲弾セット演出が実行されることになるが、後続保留が消滅するわけではないため、画像表示領域QR1には画像QC6の代わりに当初表示されていた画像QC1が表示される。次に、砲弾がセットされた大砲により城門を砲撃する砲撃演出が実行される(図71(b)参照)。
続いて、後続保留の内、特図判定の権利の優先度が2番目に高い後続保留に対応して表示された画像QC6(図70(c)において画像表示領域QR2に表示された画像QC6)を用いて一発の砲弾を大砲画像GUにセットする演出が行われる(図72(a)参照)。つまり画像表示領域QR2に表示された画像QC6を用いて大砲に一発の砲弾をセットする砲弾セット演出が実行されることになるが、後続保留が消滅するわけではないため、画像表示領域QR2には画像QC6の代わりに当初表示されていた画像QC1が表示される。次に、砲弾がセットされた大砲により城門を砲撃する砲撃演出が実行される(図72(b)参照)。そして、2回に亘る砲撃演出の結果、城門が破壊されたことを示す演出城門破壊成功演出が実行される(図73参照)。なお、大砲画像GU及び城門画像GTは第4保留演出終了後、画像表示部104から消去される。
また、図74〜図78は本実施形態における保留画像利用演出Y4−3の演出例を示す図である。図74(a)に示すように、事前判定対象に対応する画像QC1が画像表示領域QR1に表示され、2個の後続保留に対応する画像QC1が夫々画像表示領域QR2及びQR3に表示されている場合に、事前判定対象の特図判定の権利が消化され、特図判定の結果に基づいて保留画像利用演出Y4−3の実行が決定されると、図74(b)に示すように、特図判定の権利が消化されたことを示す画像PC1を画像表示領域PR1に表示すると共に、後続保留に対応する保留画像が画像QC7に変化される保留変化演出が実行される。そして、後続保留に対応する保留画像を画像QC7に変化させた後に、画像表示部104内であって、画像表示領域PR1、QR1〜QR4の近傍に大砲画像GUを表示し、また、画像表示領域PR1、QR1〜QR4から離れた位置に城門画像GTを表示する(図74(c)参照)。
大砲画像GU及び城門画像GTを表示した後、後続保留の内、特図判定の権利の優先度が最も高い後続保留に対応して表示された画像QC7(図74(c)において画像表示領域QR1に表示された画像QC7)を用いて二発の砲弾を大砲画像GUにセットする砲弾セット演出が行われる(図75(a)参照)。つまり画像表示領域QR1に表示された画像QC7を用いて大砲に二発の砲弾をセットする砲弾セット演出が実行されることになるが、先行保留が消滅するわけではないため、画像表示領域QR1には画像QC7の代わりに当初表示されていた画像QC1が表示される。次に、二発の砲弾がセットされた大砲から一発ずつ砲弾が城門に向かって撃たれて城門を砲撃する砲撃演出が実行される(図75(b)及び図76(a)参照)。なお、一発目の砲弾が打たれた際には、大砲にセットされた二発の砲弾の残弾数が一発になったことを示す弾数減少演出が実行される(図75(b)参照)。
続いて、後続保留の内、特図判定の権利の優先度が2番目に高い先行保留に対応して表示された画像QC7(図74(c)において画像表示領域QR2に表示された画像QC7)を用いて、図76(b)及び図77に示すように、砲撃セット演出及び砲撃演出が実行される。そして本例では4回に亘る砲撃演出の結果、城門が破壊されなかったたことを示す演出城門破壊失敗演出が実行される(図78参照)。なお、大砲画像GU及び城門画像GTは第4保留演出終了後、画像表示部104から消去される。
なお、保留画像利用演出Y4−1〜Y4−4において、後続保留に対応する保留画像を画像QC6又はQC7に変化させるタイミングは特に限られるものではなく、大砲画像GU及び城門画像GTが画像表示部104に表示される前に実行されればよい。また、本実施形態では、保留画像利用演出において事前判定対象の特図判定の権利が消化された時点における後続保留に対応する保留画像を用いることとしたが、特図判定の権利消化後であって、特図判定の権利消化前に存在していた後続保留に対応する保留画像を画像QC6又はQC7に変化させる前に第1始動条件が成立したことにより生じた後続保留に対応する保留画像についても、特図判定の権利消化前に存在していた後続保留に対応する保留画像と共に画像QC6又はQC7に変化させてもよい。
また、保留画像利用演出Y4−1〜Y4−4において、後続保留が複数存在する場合に、全ての後続保留に対応する保留画像を、画像QC6又は画像QC7の一方に変化させることとしたが、一部の後続保留に対応する保留画像を画像QC6に変化させ、残りの後続保留に対応する保留画像を画像QR7に変化させることとしてもよい。
図68に示すパターンTEpD用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt4_11は、ハズレ用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt4_11aと、大当たり用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt4_11bとを含む。また、図69に示すパターンTEpF用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt4_12は、ハズレ用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt4_12aと、大当たり用の保留画像利用演出内容決定テーブルHETt4_12bとを含む。
保留画像利用演出は、第6演出用乱数及び判定値S6に基づいて決定されるものである。第6演出用乱数は、数値範囲「0〜299」内のいずれかの整数値をとる。図68のテーブルHETt4_11aを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、保留画像利用演出Y4−1に対して、“0〜229”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y4−2に対して、“230〜279”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y4−3に対して、“280〜294”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y4−4に対して、“295〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpDであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、テーブルHETt4_11aが参照されて、第6演出用乱数が“0〜229”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−1が選択され、第6演出用乱数が“230〜279”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−2が選択され、第6演出用乱数が“280〜294”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−3が選択され、第6演出用乱数が“295〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−4が選択される。
一方、図68のテーブルHETt4_11bを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、保留画像利用演出Y4−1及び保留画像利用演出Y4−2に対して、判定値が割り当てられていない。また、保留画像利用演出Y4−3に対して、“0〜129”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y4−4に対して、“130〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpDであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、テーブルHETt4_11bが参照されて、第6演出用乱数が“0〜129”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−3が選択され、第6演出用乱数が“130〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−4が選択される。
また、図69のテーブルHETt4_12aを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、保留画像利用演出Y4−1に対して、“0〜179”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y4−2に対して、“180〜239”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y4−3に対して、“240〜274”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y4−4に対して、“275〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpFであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果がハズレである場合に、テーブルHETt4_12aが参照されて、第6演出用乱数が“0〜179”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−1が選択され、第6演出用乱数が“180〜239”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−2が選択され、第6演出用乱数が“240〜274”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−3が選択され、第6演出用乱数が“275〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−4が選択される。
一方、図69のテーブルHETt4_12bを参照して、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、保留画像利用演出Y4−1及び保留画像利用演出Y4−2に対して、判定値が割り当てられていない。また、保留画像利用演出Y4−3に対して、“0〜99”の判定値が割り当てられている。また、保留画像利用演出Y4−4に対して、“100〜299”の判定値が割り当てられている。そして特定された特図変動演出パターンがTEpFであり、且つ、事前判定対象の事前判定結果に含まれる特図当たり判定の結果が大当たりである場合に、テーブルHETt4_12bが参照されて、第6演出用乱数が“0〜99”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−3が選択され、第6演出用乱数が“100〜299”の判定値のいずれかと一致した場合には、保留画像利用演出Y4−4が選択される。
なお、テーブルHETt4_11及びテーブルHETt4_12と、図47及び図48に示すテーブルHETt3_11及びテーブルHETt3_12と、を比較すると、ハズレ時又は大当たり時に共通する特図変動演出パターンにおいて、保留画像利用演出Y4−1〜Y4−4に割り当てられた判定値の数と、保留画像利用演出Y3−1〜Y3−4に割り当てられた判定値の数とは一致している。例えば、ハズレ時、且つ、特図変動演出パターンがパターンTEpDである場合において、テーブルHETt4_11aを参照して保留画像利用演出Y4−1の実行に割り当てられた判定値の数と、テーブルHETt3_11aを参照して保留画像利用演出Y3−1の実行に割り当てられた判定値の数は共に230個である。当該構成により、テーブルHETt4_11及びテーブルHETt4_12は、テーブルHETt3_11及びテーブルHETt3_12と同様の特徴(上記特徴(F30)〜(F40))を有する。
本実施形態によれば、始動条件の成立により特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定の権利を保留可能な保留手段と、演出を行わせる演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記権利が保留されていることを示す保留図柄を表示手段に表示させる保留表示制御手段と、所定の示唆図柄を表示手段に表示させるとともに、前記特別遊技判定の結果に応じて、当該示唆図柄を用いた予告演出を行わせることが可能な予告演出制御手段と、を有し、前記保留表示制御手段は、前記予告演出が行われる前に一又は複数の前記保留図柄を特定の保留図柄に変化させることが可能であり、前記予告演出制御手段は、前記予告演出として、前記特定の保留図柄と前記示唆図柄とを関連付けた前兆演出を行わせた後に前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する示唆演出を行わせることが可能である。
なお、上記構成において、特別遊技判定手段は図4を参照して大当たり抽選を行う主制御部401に相当する。また、保留手段は、図4を参照して大当たり抽選の権利を所定数を上限として保留し、特図保留情報をRAM413に記憶させる主制御部401に相当する。また、保留表示制御手段及び予告演出制御手段を有する演出制御手段は、図12を参照して変動演出を実行する演出制御部403に相当する。そして、保留表示制御手段が実行する処理は、本実施形態において説明した上記保留画像利用演出が実行される前に、保留画像を画像群Bのいずれかに変化させる処理であり、予告演出制御手段が実行する処理は、前兆演出として保留画像として表示された画像群Bを用いて城壁画像を砲撃する砲撃演出を実行し、また、砲撃演出後に特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する示唆演出として城門破壊成功演出を実行する処理である。
当該構成によれば、特別遊技判定結果に基づいて示唆図柄を用いた予告演出が実行される際に、予告演出の実行前に、保留図柄が特定の保留図柄に変化され、予告演出として、特定の保留図柄と示唆図柄とを関連付けた前兆演出が行われた後に、特別遊技の可能性が高いことを示唆する示唆演出が行われる。従って遊技者は、変動表示中の特図判定用情報に対して実行された特図当たり判定の結果が大当たりである可能性が高いことを示唆され、遊技の興趣が向上する。
///第1実施形態〜第5実施形態に関する補足事項///
第3実施形態〜第5実施形態では、画像QC7を用いた保留画像利用演出にて実行される砲弾セット演出において、大砲にセットされる砲弾の数を、画像QC7が示唆する弾数である二発とし、画像QC7を用いた後に、用いた画像QC7に係る先行保留又は後続保留に対応する保留画像として、当初表示されていた画像QC1を表示することとしたが、大砲にセットされる砲弾の数を一発ずつとしてもよい。
図79〜図84は、そのような演出とした場合における保留画像利用演出Y3−4の演出例である。図79(a)に示すように、先行保留に対応する保留画像として画像表示領域QR1及びQR2に夫々画像QC1が表示されている場合に、事前判定対象の事前判定結果に基づいて保留画像利用演出Y3−4の実行が決定されると、図79(b)に示すように、先行保留に対応する保留画像が画像QC7に変化される保留変化演出が実行される。その際、事前判定対象に対応する保留画像として上述したように画像QC1が画像表示領域QR3に表示される。先行保留に対応する保留画像を画像QC7に変化させた後に、画像表示部104内であって、画像表示領域PR1、QR1〜QR4の近傍に大砲画像GUを表示し、また、画像表示領域PR1、QR1〜QR4から離れた位置に城門画像GTを表示する(図79(c)参照)。
大砲画像GU及び城門画像GTを表示した後、先行保留の内、特図判定の権利の優先度が最も高い先行保留に対応して表示された画像QC7(図79(c)において画像表示領域QR1に表示された画像QC7)を用いて一発の砲弾を大砲画像GUにセットする演出が行われる(図80(a)参照)。つまり画像表示領域QR1に表示された画像QC7を用いて大砲に一発の砲弾をセットする砲弾セット演出が実行されることになり、画像表示領域QR1には画像QC7の代わりに画像内に含まれる弾数が画像QC7よりも一発少ない画像QC6が表示される。その後、一発の砲弾がセットされた大砲から砲弾が城門に向かって撃たれて城門を砲撃する砲撃演出が実行される(図80(b)参照)。次に、画像表示領域QR1に表示された画像QC6を用いて一発の砲弾を大砲画像GUにセットする演出が行われる(図81(a)参照)。つまり画像表示領域QR1に表示された画像QC6を用いて大砲に一発の砲弾をセットする砲弾セット演出が実行されることになるが、先行保留が消滅するわけではないため、画像表示領域QR1には画像QC6の代わりに当初表示されていた画像QC1が表示される。その後、一発の砲弾がセットされた大砲から砲弾が城門に向かって撃たれて城門を砲撃する砲撃演出が実行される(図81(b)参照)。
現変動の特図変動の変動が停止して、画像表示領域QR1に対応する先行保留の特図判定の権利が消化されると、画像表示領域QR1に表示されている画像QC1が画像表示領域PR1にシフトされ(画像表示領域PR1に画像PC1が表示され)、また、画像表示領域QR2、QR3に表示されている画像QC7、QC1が夫々画像表示領域QR1、QR2にシフトされる(図82(a)参照)。そして、先行保留の内、特図判定の権利の優先度が最も高い先行保留に対応して表示された画像QC7(図82(a)において画像表示領域QR1に表示された画像QC7)を用いて一発の砲弾を大砲画像GUにセットする演出が行われる(図82(b)参照)。つまり画像表示領域QR1に表示された画像QC7を用いて大砲に一発の砲弾をセットする砲弾セット演出が実行されることになり、画像表示領域QR1には画像QC7の代わりに画像内に含まれる弾数が画像QC7よりも一発少ない画像QC6が表示される。その後、一発の砲弾がセットされた大砲から砲弾が城門に向かって撃たれて城門を砲撃する砲撃演出が実行される(図83(a)参照)。次に、画像表示領域QR1に表示された画像QC6を用いて一発の砲弾を大砲画像GUにセットする演出が行われる(図83(b)参照)。つまり画像表示領域QR1に表示された画像QC6を用いて大砲に一発の砲弾をセットする砲弾セット演出が実行されることになるが、先行保留が消滅するわけではないため、画像表示領域QR1には画像QC6の代わりに当初表示されていた画像QC1が表示される。その後、一発の砲弾がセットされた大砲から砲弾が城門に向かって撃たれて城門を砲撃する砲撃演出が実行される(図84(a)参照)。そして本例では4回に亘る砲撃演出の結果、城門が破壊されたことを示す城門破壊成功演出が実行される(図84(b)参照)。なお、大砲画像GU及び城門画像GTは第3保留演出終了後、画像表示部104から消去される。
第2実施形態において、保留変化演出が実行される前に、保留変化予告演出が実行される際、保留変化予告演出に含まれる保留変化前兆演出として、初期画像よりも大当たりに対する信頼度が高い二以上の特定の画像のいずれかに変化しうることを示唆する保留変化前兆演出(例えば緑色の球と右色の球を持ったキャラクターTKが登場する保留変化前兆演出)が実行された場合、保留変化前兆演出後に実行される保留変化示唆演出としては、
(i)保留変化演出後の保留画像が画像QC3である場合には、キャラクターTKが緑色の球と赤色の球の内、緑色の球を投げ、その緑色の球が保留画像に当たる演出
(ii)保留変化演出後の保留画像が画像QC3である場合には、キャラクターTKが緑色の球と赤色の球の両方を投げ、その内、緑色の球が保留画像に当たる演出
(iii)保留変化演出後の保留画像が画像QC4である場合には、キャラクターTKが緑色の球と赤色の球の内、赤色の球を投げ、その赤色の球が保留画像に当たる演出
(iv)保留変化演出後の保留画像が画像QC4である場合には、キャラクターTKが緑色の球と赤色の球の両方を投げ、その内、赤色の球が保留画像に当たる演出
のいずれかが実行されうることとしたが、これら以外の態様で、保留変化示唆演出を実行することとしてもよい。
[保留変化示唆演出の変形例1]
第2実施形態において、保留変化示唆演出は、保留変化前兆演出にて二以上の特定の画像が示された場合に、その二以上の特定の画像のいずれかに変化することを示唆する演出であったが、本変形例では、その二以上の特定の画像よりも大当たりに対する期待度が高い他の画像に変化することを示唆することが可能であることとする。
図85及び図86は、本変形例による保留変化予告演出の演出例を示す説明図であり、保留変化演出Y2−7が実行される際に実行される保留変化予告演出の演出例を示す説明図である。本変形例における保留変化演出Y2−7は、図85(a)に示すように事前判定対象に対応する画像QC2が画像表示領域QR3に表示されているときに画像QC5に変化され、その後、先行保留の特図判定の権利が消化される毎に、画像QC5が画像表示領域QR2、QR1に順次シフトされ、事前判定対象の特図判定の権利が消化された後、最終画像として画像表示領域PR1に画像PC5を表示するものであることとする。この場合、保留変化前兆演出として、図85(b)に示すように、キャラクターTKが緑色の球と赤色の球を持って登場する演出が実行される。その後、保留変化示唆演出として、キャラクターTKが緑色及び赤色の両方の球を画像表示領域QR3に向かって投げる演出(図85(c)参照)及びその両方の球が画像表示領域QR3に表示された画像QC2に当たる演出(図86(a)参照)が実行された後、保留変化演出Y2−7として、画像表示領域QR3に表示された画像QC2が画像QC5に変化する演出が実行される(図86(b)参照)。
本変形例1によれば、保留表示制御手段は、保留図柄を第1の特殊保留図柄及び第2の特殊保留図柄よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第3の特殊保留図柄に変化させることが可能であり、前兆演出制御手段は、前記保留図柄が前記第3の特殊保留図柄に変化されるとき、前兆演出を行わせることが可能であり、変化演出制御手段は、前記保留図柄が前記第3の特殊保留図柄に変化されるとき、前記前兆演出が行われた後に前記第3の特殊保留図柄に変化されることを示唆する第3変化演出を行わせることが可能である。なお、本段落に記載された保留表示制御手段、前兆演出制御手段、及び、変化演出制御手段は、第2実施形態において記載した各手段に対応する。
当該構成によれば、前兆演出により、保留図柄が、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊保留図柄又は第2の特殊保留図柄に変化される可能性があることを示唆した上で、第1の特殊保留図柄及び第2の特殊保留図柄よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第3の特殊保留図柄に変化させることができる。従って、遊技者に対して、遊技者が想像していたよりも、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
また、本変形例1によれば、当該権利図柄表示制御手段は、当該権利図柄を第1の特殊権利図柄及び第2の特殊権利図柄よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第3の特殊権利図柄に変化させることが可能であり、前兆演出制御手段は、前記当該権利図柄が前記第3の特殊権利図柄に変化されるとき、前兆演出を行わせることが可能であり、変化演出制御手段は、前記当該権利図柄が前記第3の特殊権利図柄に変化されるとき、前記前兆演出が行われた後に前記第3の特殊権利図柄に変化されることを示唆する第3変化演出を行わせることが可能である。なお、本段落に記載された保留表示制御手段、前兆演出制御手段、及び、変化演出制御手段は、第2実施形態において記載した各手段に対応する。
当該構成によれば、前兆演出により、当該権利図柄が、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第1の特殊権利図柄又は第2の特殊権利図柄に変化される可能性があることを示唆した上で、第1の特殊権利図柄及び第2の特殊権利図柄よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する第3の特殊権利図柄に変化させることができる。従って、遊技者に対して、遊技者が想像していたよりも、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
また、前記第3変化演出は、前記第1変化演出と前記第2変化演出とが同時に行われる演出である。
[保留変化示唆演出の変形例2]
第2実施形態において、保留変化予告演出は、特図判定の権利が複数保留されている場合に、その内、特定の一つの特図判定の権利が保留されていることを示す保留画像について保留変化演出が実行されることを示唆する演出であったが、本変形例においては、特定の二つの特図判定の権利が保留されていることを示す保留画像について保留変化演出が実行されることを示唆することが可能であることとする。
図87及び図88は、本変形例による保留変化予告演出の演出例を示す説明図であり、事前判定対象に対して保留演出決定処理において保留変化演出Y2−6の実行が決定され、先行保留の内、事前判定対象よりも一つ特図判定の権利の優先順位が高い先行保留(図87(a)に示す画像表示領域QR2に表示された保留画像QC1に対応する保留であり、対象先行保留と称する。)に対して保留演出決定処理において保留変化演出Y2−2の実行が決定されている場合における保留変化予告演出の演出例の説明図である。
本変形例における保留変化演出Y2−6は、図87(a)に示すように事前判定対象に対応する画像QC2が画像表示領域QR3に表示されているときに画像QC4に変化され、その後、先行保留の特図判定の権利が消化される毎に、画像QC4が画像表示領域QR2、QR1に順次シフトされ、事前判定対象の特図判定の権利が消化された後、最終画像として画像表示領域PR1に画像PC4を表示するものであることとする。また、保留変化演出Y2−2は、図87(a)に示すように対象先行保留に対応する画像QC1が画像表示領域QR2に表示されているときに画像QC3に変化され、その後、対象先行保留の先行保留の特図判定の権利が消化されると、画像QC3が画像表示領域QR1にシフトされ、対象先行保留の特図判定の権利が消化された後、最終画像として画像表示領域PR1に画像PC3を表示するものであることとする。
この場合、保留変化前兆演出として、図87(b)に示すように、キャラクターTKが緑色の球と赤色の球を持って登場する演出が実行される。その後、保留変化示唆演出として、キャラクターTKが緑色の球を画像表示領域QR2に向かって投げ、赤色の球を画像表示領域QR3に向かって投げる演出(図87(c)参照)、及び、緑色の球が画像表示領域QR2に表示された画像QC1に当たり、赤色の球が画像表示領域QR3に表示された画像QC2に当たる演出(図88(a)参照)が実行された後、保留変化演出Y2−2及びY2−7として、画像表示領域QR2に表示された画像QC1が画像QC3に変化し、画像表示領域QR3に表示された画像QC2が画像QC4に変化する演出が実行される(図88(b)参照)。本変形例による保留変化予告演出は、特に、特図判定の権利が短期間で複数保留されやすい右打ち遊技中に実行しやすい演出である。
///変形等///
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
また、上述の実施形態では、本発明を旧第一種タイプのパチンコ遊技機に適用した例を説明したが、本発明を、それ以外のタイプ(例えば旧一種二種混合タイプ)のパチンコ遊技機に適用しても良いし、パチンコ遊技機に分類されない、スロットマシンなどの他の遊技機に適用しても良い。パチンコ遊技機では、遊技媒体として遊技球が用いられるが、スロットマシンではコインが遊技媒体として用いられる。
また、各フローチャートに関し、上述した処理の順序は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、任意に複数の処理の実行順序を変更できる又は複数の処理を並列に実行できる。