JP6051257B2 - 脂質異常症への罹患しやすさを試験する方法 - Google Patents
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〔1〕下記の(i)および(ii)からなる群から選択される1種以上の成分であることを特徴とする脂質異常症判定用マーカー。
(i)シチジン、セロトニン、ホスホノ酢酸、ニコチン、コリンリン酸およびエピネフリン
(ii)インドールピルビン酸、1,3−ジアミノプロパン、ケイ皮アルデヒド、フェニルプロパン酸、リノール酸、トランスケイ皮酸、4−ヒドロキシ安息香酸、N2,N2−ジメチルグアノシン、N−アセチルアスパラギン、リボチミジン、3−ホスホセリン、5−メチルシチジン、セロテトラオース、D−リボース5−リン酸、ゲンチシン酸アルデヒド、キサンチン、ピロリン酸およびβ−アラニン
〔2〕被験者から採取された唾液中の下記の(i)および(ii)からなる群から選択される1種以上の成分の量を測定して、該量から被験者が脂質異常症に罹患しているか否かを判定する、脂質異常症の判定方法。
(i)シチジン、セロトニン、ホスホノ酢酸、ニコチン、コリンリン酸およびエピネフリン
(ii)インドールピルビン酸、1,3−ジアミノプロパン、ケイ皮アルデヒド、フェニルプロパン酸、リノール酸、トランスケイ皮酸、4−ヒドロキシ安息香酸、N2,N2−ジメチルグアノシン、N−アセチルアスパラギン、リボチミジン、3−ホスホセリン、5−メチルシチジン、セロテトラオース、D−リボース5−リン酸、ゲンチシン酸アルデヒド、キサンチン、ピロリン酸およびβ−アラニン
〔3〕被験者から採取された唾液中の(i)からなる群から選択される1種以上の成分の量が、健常者から採取された唾液中の当該量と比べて高い場合に、または
被験者から採取された唾液中の(ii)からなる群から選択される1種以上の成分の量が、健常者から採取された唾液中の当該量と比べて低い場合に、
被験者が脂質異常症に罹患していると判定する、上記〔2〕に記載の判定方法。
〔4〕被験者から採取された唾液中の(i)からなる群から選択される1種以上の成分の量が、脂質異常症患者から採取された唾液中の当該量と比べて同一または高い場合に、または
被験者から採取された唾液中の(ii)からなる群から選択される1種以上の成分の量が、脂質異常症患者から採取された唾液中の当該量と比べて同一または低い場合に、
被験者が脂質異常症に罹患していると判定する、上記〔2〕に記載の判定方法。
〔5〕(i)および(ii)からなる群から選択される2種以上の成分の組み合わせを変数とする多変量解析を行う上記〔2〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の判定方法。
〔6〕前記多変量解析が、ロジスティック回帰分析である上記〔5〕に記載の判定方法。
〔7〕(i)および(ii)からなる群から選択される2種以上の成分の組み合わせが、下記の(a)、(b)、(c)、(d)または(e)である上記〔5〕または〔6〕に記載の判定方法。
(a)トランスケイ皮酸、リノール酸およびエピネフリン
(b)トランスケイ皮酸、コリンリン酸、ニコチンおよびβ−アラニン
(c)トランスケイ皮酸、コリンリン酸、リノール酸およびニコチン
(d)トランスケイ皮酸、コリンリン酸、ピロリン酸およびリノール酸
(e)トランスケイ皮酸、N−アセチルアスパラギン、ニコチンおよび4−ヒドロキシ安息香酸
〔8〕多変量解析の変数として、体重、腹囲、収縮期血圧および拡張期血圧からなる群から選択される1種以上の指標をさらに用いる、上記〔5〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の判定方法。
(a)トランスケイ皮酸、リノール酸およびエピネフリン
(b)トランスケイ皮酸、コリンリン酸、ニコチンおよびβ−アラニン
(c)トランスケイ皮酸、コリンリン酸、リノール酸およびニコチン
(d)トランスケイ皮酸、コリンリン酸、ピロリン酸およびリノール酸
(e)トランスケイ皮酸、N−アセチルアスパラギン、ニコチンおよび4−ヒドロキシ安息香酸
<評価方法>
(1)唾液検体採取
被験者より、刺激唾液(パラフィンガムを噛むことにより唾液分泌促進を行った結果分泌された唾液)を採取した。被験者(すべて男性)は、その特徴により以下の各群に分類した。
・健常者群:血液検査において、中性脂肪(トリグリセリド)が150mg/dL未満である人(n=27)
・脂質異常群:血液検査において、中性脂肪(トリグリセリド)が150mg/dL以上である人(n=13)
外部機関に委託し、質量分析法を用いて、唾液メタボローム解析を実施した。採取した唾液を遠心分離にかけて夾雑物を除き、上清をLC−MS(Positive/Negative)、CE−MS(Positive/Negative)に供した。得られたRt値、Ms値から唾液中成分を同定した。
質量分析法による唾液メタボローム解析から、表1に示す各唾液成分の分子量とピーク強度が得られた。このピーク強度を、唾液中に含まれる各唾液成分の量とした。
実施例1で挙げた各唾液成分を利用して、脂質異常症をより精度良く判定することを目的に、多変量解析手法のひとつであるロジスティック回帰分析を行った。ロジスティック回帰分析は、複数の目的変数(本実施例では唾液成分)を用いて、質的変数(本実施例では、脂質が異常か否か)を予測する場合に、一般的に用いられる解析手法である。
Claims (8)
- トランスケイ皮酸と、下記の(i)および(ii)に記載の成分から任意に選択される1種以上の成分とを含む脂質異常症判定用マーカーセット。
(i)シチジン、セロトニン、ホスホノ酢酸、ニコチン、コリンリン酸およびエピネフリン
(ii)インドールピルビン酸、1,3−ジアミノプロパン、ケイ皮アルデヒド、フェニルプロパン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、N2,N2−ジメチルグアノシン、N−アセチルアスパラギン、リボチミジン、3−ホスホセリン、5−メチルシチジン、セロテトラオース、D−リボース5−リン酸、ゲンチシン酸アルデヒド、キサンチン、ピロリン酸およびβ−アラニン - 被験者から採取された唾液中のトランスケイ皮酸の量を測定して、
該量が健常者から採取された唾液中の当該量と比べて低い場合に、もしくは、脂質異常症患者から採取された唾液中の当該量と比べて同一または低い場合に、脂質異常症にかかりやすいという基準と比較することにより、
被験者の脂質異常症への罹患しやすさを試験する方法。 - 被験者から採取された唾液中のトランスケイ皮酸の量と下記の(i)および(ii)に記載の成分から任意に選択される1種以上の成分の量とを測定して、
被験者から採取された唾液中のトランスケイ皮酸の量が、健常者から採取された唾液中の当該量と比べて低い場合、または脂質異常症患者から採取された唾液中の当該量と比べて同一または低い場合であって、かつ
被験者から採取された唾液中の(i)からなる群から選択される1種以上の成分の量が、健常者から採取された唾液中の当該量と比べて高い場合に、または
被験者から採取された唾液中の(ii)からなる群から選択される1種以上の成分の量が、健常者から採取された唾液中の当該量と比べて低い場合に、
脂質異常症にかかりやすいという基準と比較することにより、
被験者の脂質異常症への罹患しやすさを試験する方法。
(i)シチジン、セロトニン、ホスホノ酢酸、ニコチン、コリンリン酸およびエピネフリン
(ii)インドールピルビン酸、1,3−ジアミノプロパン、ケイ皮アルデヒド、フェニルプロパン酸、リノール酸、4−ヒドロキシ安息香酸、N2,N2−ジメチルグアノシン、N−アセチルアスパラギン、リボチミジン、3−ホスホセリン、5−メチルシチジン、セロテトラオース、D−リボース5−リン酸、ゲンチシン酸アルデヒド、キサンチン、ピロリン酸およびβ−アラニン - 被験者から採取された唾液中のトランスケイ皮酸の量と下記の(i)および(ii)に記載の成分から任意に選択される1種以上の成分の量とを測定して、
被験者から採取された唾液中のトランスケイ皮酸の量が、健常者から採取された唾液中の当該量と比べて低い場合、または脂質異常症患者から採取された唾液中の当該量と比べて同一または低い場合であって、かつ
被験者から採取された唾液中の(i)からなる群から選択される1種以上の成分の量が、脂質異常症患者から採取された唾液中の当該量と比べて同一または高い場合に、または
被験者から採取された唾液中の(ii)からなる群から選択される1種以上の成分の量が、脂質異常症患者から採取された唾液中の当該量と比べて同一または低い場合に、脂質異常症にかかりやすいという基準と比較することにより、
被験者の脂質異常症への罹患しやすさを試験する方法。
(i)シチジン、セロトニン、ホスホノ酢酸、ニコチン、コリンリン酸およびエピネフリン
(ii)インドールピルビン酸、1,3−ジアミノプロパン、ケイ皮アルデヒド、フェニルプロパン酸、リノール酸、4−ヒドロキシ安息香酸、N2,N2−ジメチルグアノシン、N−アセチルアスパラギン、リボチミジン、3−ホスホセリン、5−メチルシチジン、セロテトラオース、D−リボース5−リン酸、ゲンチシン酸アルデヒド、キサンチン、ピロリン酸およびβ−アラニン - トランスケイ皮酸と(i)および(ii)からなる群から選択される1種以上の成分との組み合わせを変数とする多変量解析を行う請求項3または4に記載の方法。
- 前記多変量解析が、ロジスティック回帰分析である請求項5に記載の方法。
- トランスケイ皮酸と(i)および(ii)からなる群から選択される1種以上の成分との組み合わせが、下記の(a)、(b)、(c)、(d)または(e)である請求項5または6に記載の方法。
(a)トランスケイ皮酸、リノール酸およびエピネフリン
(b)トランスケイ皮酸、コリンリン酸、ニコチンおよびβ−アラニン
(c)トランスケイ皮酸、コリンリン酸、リノール酸およびニコチン
(d)トランスケイ皮酸、コリンリン酸、ピロリン酸およびリノール酸
(e)トランスケイ皮酸、N−アセチルアスパラギン、ニコチンおよび4−ヒドロキシ安息香酸 - 多変量解析の変数として、体重、腹囲、収縮期血圧および拡張期血圧からなる群から選択される1種以上の指標をさらに用いる、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
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