JP6049010B2 - 嚥下誘発具および嚥下誘発システム - Google Patents

嚥下誘発具および嚥下誘発システム Download PDF

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Description

本発明は、嚥下障害の治療などに使用する嚥下誘発具および嚥下誘発システムに関する。さらに詳細に、本発明は、患者の咽頭粘膜に電気的な刺激を与え、正しい嚥下の訓練と嚥下障害の治療を行うことのでき、また、患者の嚥下障害を定量的に評価し、加えて嚥下の誘発を促進する薬剤や食品の開発に客観的評価を与えることのできる嚥下誘発具および嚥下誘発システムに関する。
高齢者の死亡原因の上位を占める肺炎は、その多くが嚥下障害による誤嚥性肺炎といわれる。したがってこの誤嚥を防止することは高齢者の健康を良好に保つ上できわめて重要である。
図1に示すように、咀嚼時および呼吸時には、鼻腔2または口腔7から入った空気1は、咽頭3を経て喉頭8に送られ、気管4から肺に達する。一方、図2に示すように、嚥下時には、口腔7内で咀嚼し唾液と混和された食物または飲物、つまり食塊9が口腔7から食道10へ流れる。
咽頭3は上部で鼻腔2と口腔7のふたつの入口を持ち、下部で喉頭8と食道10のふたつの出口を持つ複雑な形態を有する。このように咽頭3で空気1と食塊9の通路が交差している。咀嚼時および呼吸時には、鼻腔2と咽頭3は交通し、気道が確保される。嚥下時には、口蓋の筋5が上咽頭収縮筋11と協働して鼻腔2と咽頭3との空間を閉鎖する。同時に嚥下関連筋12がタイミングよく動くことによって嚥下動作が遂行される。嚥下関連筋12はオトガイ舌骨筋、顎舌骨筋、顎二腹筋、甲状舌骨筋などよりなる。
ところが、上咽頭収縮筋11や嚥下関連筋12の動きと食塊9の動きのタイミングが適切に合致しない場合、または上喉頭神経や舌咽神経などに支配される嚥下に関する受容器が正常に機能しない場合には、食塊9が食道10ではなく気管4に入ること、すなわち誤嚥が生じる。
脳卒中の後遺症、神経疾患、口腔や咽頭の形態異常など、様々な疾患により嚥下障害が引き起こされる。特に、寝たきり患者や高齢者には嚥下障害が多く出現する。
嚥下障害患者の治療には、食物や飲物の刺激で嚥下を誘発させて行う訓練(これを直接訓練という。)がある。直接訓練は効果が高いが、誤嚥の危険性がある。
これに対して、飲食物以外の刺激で嚥下を誘発させて行う訓練(これを間接訓練という。)が提案されているが、その効果は直接訓練に劣ると言われている。咽頭粘膜に分布する上喉頭神経または舌咽神経咽頭枝を電気刺激する方法は、嚥下中枢を賦活できることが動物実験によって実証されており、人に対する安全な訓練として効果が期待されている。
このような嚥下障害の治療用器具が種々提案されている。例えば、特許文献1には、栄養物を上部胃腸管に供給するカテーテルを兼用し、このカテーテルの上方に電極を設け、この電極に電気信号発生器から電気信号を送って患者の咽頭を刺激して嚥下障害の改善訓練をするものが開示されている。また特許文献2にはコントローラと信号発生器と少なくとも一つの電極を含む電極アレーとを備える携帯型の嚥下支援システムが開示されている。
また、非特許文献1には、コイルスプリングチューブとその先端に取り付けたモノポーラ先端電極とからなる嚥下誘発具が開示されている。
特表2008−511362号公報 特表2010−512844号公報
本発明の目的は、人の鼻腔を経由して中咽頭または下咽頭まで、内視鏡や義歯床などの大型設備を用いなくとも、容易に挿入することができ、且つ先端電極を咽頭粘膜に簡単な操作で接触させることができる嚥下誘発具および嚥下誘発システムを提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、以下の形態を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕 導電性線材と、該導電性線材の遠位端に接続された先端電極と、前記導電性線材を覆う電気絶縁性チューブとを有し、
放置状態において概ね真っ直ぐで且つ人の鼻腔を経由して中咽頭または下咽頭まで挿入するときに弾性曲げ変形する嚥下誘発具。
〔2〕 導電性線材は人の鼻腔を経由して中咽頭または下咽頭まで先端電極を到達させることができる長さを有する、〔1〕に記載の嚥下誘発具。
〔3〕 導電性線材が超弾性合金製である、〔1〕または〔2〕に記載の嚥下誘発具。
〔4〕 導電性線材は、縦弾性係数が100×103N/mm2〜300×103N/mm2の金属からなる素線または撚り線若しくは編組線である、〔1〕〜〔3〕のいずれかひとつに記載の嚥下誘発具。
〔5〕 導電性線材は、遠位端の手前で曲がっており、導電性線材の近位端からトルクを遠位端に伝えて先端電極の位置を回動させることができる、〔1〕〜〔4〕のいずれかひとつに記載の嚥下誘発具。
〔6〕 電気絶縁性チューブは、その遠位端が先端電極の近位端に接している、〔1〕〜〔5〕のいずれかひとつに記載の嚥下誘発具。
〔7〕 電気絶縁性チューブの外径と先端電極の外径とが略等しく、電気絶縁性チューブと先端電極とが接する部分は段差が実質的に無い、〔6〕に記載の嚥下誘発具。
〔8〕 前記電気絶縁性チューブは刺激導入用ルーメンを有する、〔1〕〜〔7〕のいずれかひとつに記載の嚥下誘発具。
〔9〕 先端電極以外に少なくとも一つの中間電極をさらに有する、〔1〕〜〔8〕のいずれかひとつに記載の嚥下誘発具。
〔10〕 前記〔1〕〜〔9〕のいずれかひとつに記載の嚥下誘発具と、
電気信号発生器と、
導電性線材の近位端と電気信号発生器とを電気的に接続するための導電コードと
を有する嚥下誘発システム。
〔11〕 先端電極の対極になる外部電極と、
該外部電極と電気信号発生器とを電気的に接続するための導電コードと
をさらに有する〔10〕に記載の嚥下誘発システム。
本発明に係る嚥下誘発具は、内視鏡や義歯床などの大型設備を必要とせずに、人の鼻腔から食道へ、低負担で挿入することができる。本発明に係る嚥下誘発具を鼻腔から咽頭に差し込むと曲げ弾性力よって先端電極が咽頭に接触するので、電気刺激を効率的に印加することができる。
中間電極を有する本発明に係る嚥下誘発具を用いると、人の中咽頭から下咽頭に向かって時間差を以って電気刺激を順次付与することができる。これによって、飲食物が咽頭を通過するときの刺激を疑似的に再現できる。
また、本発明に係る嚥下誘発具および嚥下誘発システムは、嚥下誘発に有効な薬剤の開発や、嚥下を円滑に実行できる飲食品の開発に必要な客観的指標を提示することができる。
呼吸時および咀嚼時のヒトの頭部の左断面を示す図である。 嚥下時のヒトの頭部の左断面を示す図である。 本発明の一実施形態に係る嚥下誘発具を示す図である。 本発明の別の一実施形態に係る嚥下誘発具を示す図である。 本発明の別の一実施形態に係る嚥下誘発具を示す図である。 本発明の一実施形態に係る嚥下誘発システムの使用例を示す図である。 本発明の別の一実施形態に係る嚥下誘発システムの使用例を示す図である。
次に、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る嚥下誘発具および嚥下誘発システムを説明する。なお、これら実施形態は説明のための単なる例示であって、本発明はこれら実施形態によって何等制限されるものではない。
〔嚥下誘発具(1)〕
図3に示す本発明の一実施形態に係る嚥下誘発具は、導電性線材13と、先端電極14と、電気絶縁性チューブ16とを有する。
導電性線材13は、例えばステンレス鋼などの導電性金属からなる素線または撚り線若しくは編組線で、好ましくは素線で構成されている。なお、編組線は中空であってもよい。該金属は、縦弾性係数が、好ましくは100kN/mm2〜300kN/mm2、より好ましくは150kN/mm2〜250kN/mm2である。また、前記金属は超弾性合金であることがより好ましい。素線は、断面が円形のもの(丸線)であってもよいし、断面が長方形のもの(平線)であってもよい。
また、導電性線材は、その表面にコーティングが施されていてもよい。このコーティングによって、強度、トルク伝達性、滑り性、弾性などの特性を向上させることができ、また、漏電または短絡を防止することができる。導電性線材の長さは人の鼻腔を経由して中咽頭または下咽頭まで先端電極を到達させることができるものであれば特に制限されない。
導電性線材13の遠位端には先端電極14が接続されている。電気を導電性線材経由で先端電極に送ることができる。先端電極は導電性材料で構成されている。導電性材料は導電性金属であってもよいし、導電性樹脂であってもよい。図3に示す嚥下誘発具では、導電性線材との接続を溶接、ハンダ付けなどによって容易にできることから導電性金属製の先端電極を用いている。
先端電極の形状は、鼻腔を通過しやすく且つ咽頭粘膜に接触しやすい形状のものであれば特に制限されない。例えば、図3に示す嚥下誘発具では遠位端が丸みを帯びた円柱になっている。また、先端電極は内腔を有するものであってもよい。先端電極が遠位端から近位端まで連通する内腔を有する場合には、電気絶縁性チューブに設けたルーメンまたは電気絶縁性チューブに挿入した刺激導入用チューブを通して飲料などの流体を先端電極の遠位端の口から放出することができる。図3に示す嚥下誘発具では直径約2mmの先端電極が取り付けられている。
導電性線材13の近位端には導電コード17と繋ぐための接続端子15が設けられている。接続端子15は、嚥下誘発具を摘まんで操作するのに適した形状を成していることが好ましい。図3に示す嚥下誘発具は三角形状の平板を接続端子15として有しているが、それに限定されない。なお、電気絶縁性チューブを導電性線材の長さよりも短くして、導電性線材の近位端側を露出させ、該露出部に導電コードをクリップなどの接続具で電気的に繋いでもよい。なお、図3中の18は接続端子に接続するためのソケットである。
電気絶縁性チューブは、導電性線材の漏電または短絡を防ぎ、また鼻腔または咽頭における異物感や擦れによる痛みを低減する役割を有する。電気絶縁性チューブとしては、例えば、ポリエチレン製チューブ、シリコーン製チューブなどの可撓性樹脂からなるチューブが挙げられる。電気絶縁性チューブは、その遠位端が先端電極の近位端から離れていてもよいし、先端電極の近位端に接触していてもよいが、先端電極の近位端に接触していることが好ましく、電気絶縁性チューブの遠位端が封されるように先端電極の近位端に接合していることがより好ましい。電気絶縁性チューブの外径は、特に制限されないが、先端電極の外径と略等しく、電気絶縁性チューブと先端電極とが接する部分は段差が実質的に無い状態になっていることが好ましい。図3に示す嚥下誘発具における電気絶縁性チューブの直径は約2mmである。また、電気絶縁性チューブの近位端に分岐路を設けてそこから刺激導入用のチューブを挿入するか、または電気絶縁性チューブのルーメンを利用して、咽頭に刺激を与えることができる流体などを嚥下誘発具の遠位端から放出させることができる。電気絶縁性チューブには挿入された長さを示すためのマーカーが付されていてもよい。電気絶縁性チューブの遠位部の側壁にはルーメンと外部とを連通する孔を設けることができ、その孔を通して咽頭に刺激を与えることができる流体などをルーメンから放出することもできる。
本発明の一実施形態に係る嚥下誘発具は、放置状態において概ね真っ直ぐであるが、人の鼻腔を経由して中咽頭または下咽頭まで挿入するときに弾性曲げ変形する。なお、放置状態とは、嚥下誘発具に外力を加えず、机等の上に置いている状態のことをいう。弾性曲げ変形によって、嚥下誘発具は元の真っ直ぐな形状に戻ろうとする力が生じる。この力によって、先端電極を咽頭粘膜に接触させることができる。
〔嚥下誘発具(2)〕
図4に示す本発明の一実施形態に係る嚥下誘発具は、導電性線材23と、先端電極24と、電気絶縁性チューブ26とを有する。嚥下誘発具(2)における導電性線材23、先端電極24、および電気絶縁性チューブ26は嚥下誘発具(1)と同じ構成とすることができる。
図4に示す本発明の一実施形態に係る嚥下誘発具は、放置状態において概ね真っ直ぐであるが、導電性線材23が遠位端の手前、例えば遠位端から約3cm離れたところ、で曲がっている。曲がりの角度や位置は、人の鼻腔および咽頭の形状に応じて設定される。図4に示す嚥下誘発具では、接続端子25を摘まんでトルクを与えると、そのトルクが導電性線材を伝わり、先端電極の位置を回動させることができる。導電性線材に超弾性合金のような塑性曲げ変形し難く且つ弾性曲げ変形しやすい材料を用いると、遠位端の手前における曲がり形状が保持されやすく、鼻腔経由で咽頭に挿入した場合には、元の形状に戻ろうとする力が生じる。この力によって、先端電極を咽頭粘膜に接触させることができる。
〔嚥下誘発具(3)〕
図5に示す本発明の一実施形態に係る嚥下誘発具は、導電性線材33と、先端電極34と、中間電極31および32と、電気絶縁性チューブ36とを有する。嚥下誘発具(3)における導電性線材33、先端電極34、および電気絶縁性チューブ36は嚥下誘発具(1)または(2)とほぼ同じ構成とすることができる。
中間電極31および32は、それぞれ電気絶縁性チューブのルーメン内を通る導電線によって接続端子35と電気的に繋がっている。また中間電極は導電性線材などを通すために遠位端から近位端まで連通する内腔を有することが好ましい。中間電極の外径は電気絶縁性チューブの外径と略等しく、電気絶縁性チューブと中間電極とが接する部分は段差が実質的に無い状態になっていることが好ましい。
図5に示す嚥下誘発具では、先端電極34と、中間電極31または32とを、バイポーラとして使用することもできるし、先端電極34並びに中間電極31および32を独立したモノポーラとして使用することもできる。図5に示す嚥下誘発具においても、弾性曲げ変形によって、元の形状に戻ろうとする力が生じる。この力によって、先端電極および中間電極を咽頭粘膜に接触させることができる。
〔嚥下誘発システム(1)〕
本発明の一実施形態に係る嚥下誘発システムは、前述の嚥下誘発具(1)または(2)と、電気信号発生器と、導電性線材の近位端と電気信号発生器とを電気的に接続するための導電コード27とを有する。嚥下誘発具の先端電極をモノポーラとして用いる場合は、本発明の実施形態に係る嚥下誘発システムは、先端電極の対極になる外部電極46と、該外部電極と電気信号発生器とを電気的に接続するための導電コード47とをさらに有する。図6に示す嚥下誘発システムでは嚥下誘発具(2)を用いている。
嚥下誘発システム(1)では、図6に示すように、例えば、額などの体外表面に外部電極46を貼り付ける。本発明の嚥下誘発具を鼻腔を経由して咽頭まで挿入する。中咽頭に先端電極が達したことは咽頭を口側から覗くことによって確認することができる。嚥下誘発具(2)を用いた場合には、接続端子25を摘まみ回動させるとトルクが導電性線材を伝わり先端電極が回動して、先端電極の位置を調整できる。導電性線材の曲げ弾性力によって中咽頭の粘膜に先端電極24が接触するようにセットされる。接続端子25は導電コード27を介して電気信号発生器(図示せず。)の負極に繋ぐ。外部電極46は導電コード47を介して電気信号発生器(図示せず。)の正極に繋ぐ。
電気信号発生器は、矩形波発生回路で発生する連続刺激電流または間欠刺激電流を、所望のインターバルと刺激強度となるように、先端電極24に印加することができる。該電気信号発生器はパルス間隔を20〜50Hzの間で変えることができる。
嚥下誘発システム(1)において、例えば、刺激電流パルスの持続時間1ms、刺激頻度30Hz、30発の連続電流パルスを10秒間隔で間欠的に先端電極24を通じて中咽頭正中部へ加えると、舌骨上筋群筋電図、呼吸曲線、内視鏡、研者の目視による喉頭挙上の確認信号、および被験者の嚥下認知信号の観測によって、嚥下の誘発が確認された。
嚥下が誘発されると、呼吸曲線には特有の嚥下時無呼吸が、内視鏡画面には嚥下時の咽頭収縮により画面が白くなるホワイトアウトが、舌骨上筋群筋電図には嚥下特有の発火パターンが、被験者自身には嚥下認知が、さらに喉頭挙上が確認される。刺激の閾値はいずれも1mA以下であり、動物実験における刺激強度に適合しており、刺激が有効に上喉頭神経または舌咽神経咽頭枝に伝達した結果と考えられる。
〔嚥下誘発システム(2)〕
本発明の実施形態に係る嚥下誘発システムは、前述の嚥下誘発具(3)と、電気信号発生器と、導電性線材の近位端と電気信号発生器とを電気的に接続するための導電コード37とを有する。嚥下誘発具の先端電極34と中間電極31および32とをモノポーラとして用いる場合は、本発明の実施形態に係る嚥下誘発システムは、先端電極の対極になる外部電極56と、該外部電極と電気信号発生器とを電気的に接続するための導電コード57とをさらに有する。
先端電極と中間電極とをモノポーラとして使用する場合には、図7に示すように、例えば、額などの体外表面に外部電極56を貼り付ける。本発明の嚥下誘発具(3)を鼻腔を経由して咽頭まで挿入する。中咽頭に先端電極34並びに中間電極31および32が達したことは咽頭を口側から覗くことによって確認することができる。接続端子35を摘まみ回動させるとトルクが導電性線材を伝わり先端電極が回動して、先端電極の位置を調整することができる。導電性線材の曲げ弾性力によって中咽頭から下咽頭までの範囲の粘膜に中間電極31、中間電極32および先端電極34がこの順で接触するようにセットされる。接続端子35は導電コード37を介して電気信号発生器(図示せず。)のマルチチャンネルの負極に繋ぐ。外部電極56は導電コード57を介して電気信号発生器(図示せず。)の正極に繋ぐ。電気信号発生器からの刺激電流パルスは、例えば、中間電極31、中間電極32および先端電極34の順に数十ミリ秒〜数百ミリ秒の時間差を以って印加することができる。これによって、飲食物が咽頭を通過するときの刺激を疑似的に再現できる。
また、先端電極と中間電極とをバイポーラとして使用する場合には、例えば、中間電極31を鼻腔または上咽頭の粘膜に、中間電極32を中咽頭の粘膜に、先端電極34を下咽頭の粘膜にそれぞれ接触させる。中間電極31に繋がる導電線を電気信号発生器の正極に繋ぎ、中間電極32に繋がる導電線および先端電極34に繋がる導電性線材を電気信号発生器のマルチチャンネルの負極に繋ぎ、中間電極32および先端電極34の順に数十ミリ秒〜数百ミリ秒の時間差を以って印加することができる。
嚥下誘発具(3)と電気信号発生器との繋ぎ方は、これらに限定されず、嚥下誘発の状態を確認して最適なものに変えることができる。
本発明の嚥下誘発具および嚥下誘発システムを用いることによって、嚥下誘発に有効な薬剤の開発や嚥下を円滑に実行できる食品の開発に役立つ嚥下の客観的指標、例えば、刺激開始時点より舌骨上筋群筋電図の開始までの時間、舌骨上筋群筋電図の開始から終了時点までの時間、舌骨上筋群筋電図の振幅等に対する嚥下誘発効果の度合いを容易に計測することができる。
2:鼻腔
3:咽頭
4:気管
10:食道
13、23、33: 導電性線材
14、24、34: 先端電極
31、32: 中間電極
15、25、35:接続端子
16、26、36:電気絶縁性チューブ
17、27、37:導電コード
18、28、38:ソケット
46、56:外部電極
46、57:導電コード

Claims (11)

  1. 導電性線材と、該導電性線材の遠位端に接続された先端電極と、前記導電性線材を覆う電気絶縁性チューブとを有し、
    放置状態において概ね真っ直ぐで且つ人の鼻腔を経由して中咽頭または下咽頭まで挿入するときに弾性曲げ変形し、先端電極が咽頭粘膜に接触する
    モノポーラ用嚥下誘発具。
  2. 導電性線材は人の鼻腔を経由して中咽頭または下咽頭まで先端電極を到達させることができる長さを有する、請求項1に記載のモノポーラ用嚥下誘発具。
  3. 導電性線材が超弾性合金製である、請求項1または2に記載のモノポーラ用嚥下誘発具。
  4. 導電性線材は、縦弾性係数100kN/mm2〜300kN/mm2の金属からなる素線または撚り線若しくは編組線である、請求項1〜3のいずれかひとつに記載のモノポーラ用嚥下誘発具。
  5. 導電性線材は、遠位端の手前で曲がっており、導電性線材の近位端からトルクを遠位端に伝えて先端電極の位置を回動させることができる、請求項1〜4のいずれかひとつに記載のモノポーラ用嚥下誘発具。
  6. 電気絶縁性チューブは、その遠位端が先端電極の近位端に接している、請求項1〜5のいずれかひとつに記載のモノポーラ用嚥下誘発具。
  7. 電気絶縁性チューブの外径と先端電極の外径とが略等しく、電気絶縁性チューブと先端電極とが接する部分は段差が実質的に無い、請求項6に記載のモノポーラ用嚥下誘発具。
  8. 前記電気絶縁性チューブは刺激導入用ルーメンを有する、請求項1〜7のいずれかひとつに記載のモノポーラ用嚥下誘発具。
  9. 先端電極以外に少なくとも一つの中間電極をさらに有する、請求項1〜8のいずれかひとつに記載のモノポーラ用嚥下誘発具。
  10. 請求項1〜9のいずれかひとつに記載のモノポーラ用嚥下誘発具と、
    電気信号発生器と、
    導電性線材の近位端と電気信号発生器とを電気的に接続するための導電コードと
    を有する嚥下誘発システム。
  11. 先端電極の対極となる外部電極と、
    該外部電極と電気信号発生器とを電気的に接続するための導電コードと
    をさらに有する請求項10に記載の嚥下誘発システム。
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