JP6048588B2 - 脳機能計測装置 - Google Patents

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Description

この発明は、脳機能計測装置に関し、特に、被験者に携帯された状態で脳機能計測を行う携帯型の脳機能計測装置に関する。
従来、携帯型の脳機能計測装置が知られている。このような脳機能計測装置は、たとえば、特開2008−173140号公報に開示されている。
上記特開2008−173140号公報に開示されている脳機能計測装置は、光源および光検出器を被験者の頭部に載せることができるパッケージに収め、被験者に携帯された状態で近赤外分光法(NIRS)による光計測(脳機能計測)を行うことが可能なように構成されている。このような携帯型の脳機能計測装置では、従来の据え置き型の脳機能計測装置と異なり被験者の行動範囲の制限が少なくなるため、日常生活に近い環境での脳機能計測が可能となる。
特開2008−173140号公報
しかしながら、日常生活に近い環境での脳機能計測を行う場合には、被験者の生理現象(排泄など)や、被験者の私的な会話などのプライバシーに関わる状況が発生し、その際に得られる脳機能計測データも個人情報(プライバシー情報)として保護される必要がある。従来では、プライバシー保護の必要がある場合、被験者が脳機能計測装置の操作者に対して計測の中断を求め、求めに応じて操作者が計測の中断を行っていたため、被験者は、プライバシー保護の要求を操作者に伝えることに遠慮や苦痛を感じることがあった。そのため、携帯型の脳機能計測装置を用いた日常生活に近い状態での脳機能計測において、脳機能計測データのプライバシー保護を操作者に求めることなく行えるようにすることが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、操作者に求めることなく脳機能計測データのプライバシー保護を行えるようにすることが可能な脳機能計測装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における脳機能計測装置は、被験者に携帯された状態で、被験者の頭部に配置された計測部を介して被験者の脳機能計測を行う本体部と、本体部による脳機能計測中に、計測モードとプライバシー保護モードとの被験者による切り替えおよび被験者のプライバシー保護空間への移動の少なくとも一方を検出する検出手段と、本体部による脳機能の計測データを記録する記録手段と、検出手段の検出結果に基づいて、プライバシー保護モードの期間内における脳機能の計測、計測データの記録および計測データの表示のいずれかを制限する制御手段とを備える。
この発明の一の局面による脳機能計測装置では、上記のように、本体部による脳機能計測中に、計測モードとプライバシー保護モードとの被験者による切り替えおよび被験者のプライバシー保護空間への移動の少なくとも一方を検出する検出手段と、検出手段の検出結果に基づいて、プライバシー保護モードの期間内における脳機能の計測、計測データの記録および計測データの表示のいずれかを制限する制御手段とを設けることによって、被験者自身による切り替えやプライバシー保護空間への移動に基づいて、プライバシー保護を操作者に求めることなく通常の計測モードからプライバシー保護モードへの切り替えを行うことができる。そして、プライバシー保護モードでは、計測データの取得(計測)自体を中断するか、計測を行っても計測データの記録を制限する(記録しない)か、または、得られた計測データの表示を制限する(非表示状態にする)かのいずれかによって、脳機能計測データのプライバシー保護を図ることができる。この結果、操作者に求めることなく脳機能計測データのプライバシー保護を行えるようにすることが可能となる。
上記一の局面による脳機能計測装置において、好ましくは、検出手段は、被験者による計測モードとプライバシー保護モードとの切り替え操作を受け付ける操作手段と、プライバシー保護空間への被験者の進入および退出を検知する位置検出手段と、の少なくとも一方を含む。このように構成すれば、被験者自身が操作手段に対する切り替え操作を行う方法や、プライバシー保護空間への移動を検出する方法によって、計測モードとプライバシー保護モードとの切り替えを容易かつ簡便に行うことができるので、プライバシー保護を行う際の被験者の利便性を向上させることができる。
この場合、好ましくは、操作手段は、本体部に設けられるかまたは本体部に接続された機械的な操作部を有する。このように構成すれば、検出手段として操作手段を採用する場合には、操作部が被験者に携帯される本体部に設けられるかまたは接続されるので、被験者自身によるプライバシー保護モードへの切り替えをいつでもその場で行うことができる。また、機械的な操作部(たとえばボタンやレバーなどのスイッチ)によって、非常に簡単にプライバシー保護モードへの切り替えを行うことができるので、被験者の利便性をさらに向上させることができる。
上記検出手段が操作手段と位置検出手段との少なくとも一方を含む構成において、好ましくは、位置検出手段は、本体部に設けられ、本体部を携帯する被験者の空間位置情報を検知する位置センサを含む。このように構成すれば、検出手段として位置検出手段を採用する場合には、被験者に携帯された本体部の位置センサによって被験者の空間位置情報を容易に検知することができる。そして、被験者は、たとえばトイレなどの予め設定したプライバシー保護空間へ移動するだけで何らの操作を要することなくプライバシー保護モードへの切り替えを行うことができる。これにより、簡単にプライバシー保護モードへの切り替えを行うことができるとともに、被験者が注意しなくとも自動的に計測データのプライバシー保護を図ることができるので、被験者の利便性をさらに向上させることができる。
上記一の局面による脳機能計測装置において、好ましくは、制御手段は、プライバシー保護モードの期間内における計測データを記録することなく、計測モードおよびプライバシー保護モードの各期間を含む計測開始から計測終了までの計測データを、時系列的に連続したデータとして記録手段に記録するように構成されている。このように構成すれば、たとえば計測データの表示を制限する場合にはプライバシー保護モードの期間内の計測データ自体は残るのに対して、プライバシー保護モードの期間内における計測データを除いて記録することができるので、確実に被験者のプライバシー保護を図ることができる。また、計測データの取得(計測)自体を中断する場合には、計測中断までの計測データと計測再開後の計測データとが分離してしまう(別個のデータファイルになる)ため、計測作業の終了後に解析を行う際に、それぞれのデータファイルを連結する処理が必要となる場合があり、脳機能計測装置の操作者側の作業負担が大きくなる。これに対して、本発明によれば、プライバシー保護モードの期間内における計測データを除きつつ、計測開始から計測終了までの時系列的に連続した(単一の)計測データファイルを得ることができるので、被験者のプライバシー保護を図りつつ、脳機能計測装置の操作者(ユーザ)側の利便性を損なうことがない。すなわち、被験者のプライバシー保護と、ユーザの利便性との両立を図ることができる。
この場合、好ましくは、制御手段は、プライバシー保護モードの期間内のデータを、脳機能の計測データとは異なる他のデータに置き換えることにより、時系列的に連続したデータとして記録手段に記録するように構成されている。このように構成すれば、容易かつ確実に、プライバシー保護モードの期間内における計測データを除きつつ計測開始から計測終了までの時系列的に連続した(単一の)計測データを記録することができる。
上記プライバシー保護モードの期間内のデータ脳機能の計測データとは異なる他のデータに置き換える構成において、好ましくは、制御手段は、プライバシー保護モードの期間内のデータを、脳機能の計測データとは異なるとともに、プライバシー保護モードであること識別可能な他のデータに置き換えるように構成されている。このように構成すれば、脳機能計測装置のユーザが計測作業の終了後に解析を行う際に、プライバシー保護モードであることを容易に認識することができる。また、たとえば被験者の頭部から計測部が外れた場合や、脳機能計測装置の故障が発生した場合には、計測データとは異なるデータ(たとえば計測値が0のデータ)が記録されるような場合が考えられる。そのため、プライバシー保護モードにおける計測データをより識別性の高い他のデータ(たとえば通常の計測値の範囲から乖離した値の一定値データや、正弦波または矩形波のような周期データ)に置き換えれば、計測データだけでなく、そのような異常や故障時のデータとも区別することができるようになる。その結果、プライバシー保護を行う場合にも、ユーザ側の利便性をより向上させることができる。
上記のように、本発明によれば、操作者に求めることなく脳機能計測データのプライバシー保護を行えるようにすることができる。
本発明の一実施形態による脳機能計測装置の全体構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態による脳機能計測装置の構成を示したブロック図である。 プライバシー保護空間を説明するための図である。 計測データおよび置換データを説明するための図である。 本発明の一実施形態による脳機能計測装置の制御処理を説明するためのフロー図である。 保護モードの第1変形例を説明するための図である。 保護モードの第2変形例を説明するための図である。 脳機能計測装置の操作部の変形例を示した模式図である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態による脳機能計測装置100の全体構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態による脳機能計測装置100は、被験者Pの脳活動を非侵襲で計測する装置であり、近赤外分光法(NIRS)による脳活動の光計測を行う光計測装置である。脳機能計測装置100は、被験者Pに携帯された状態で脳機能計測を行う携帯型の本体ユニット1と、本体ユニット1による脳機能計測データを無線通信により受信して記録する制御ユニット2とから構成されている。これにより、本実施形態による脳機能計測装置100では、脳機能計測中も被験者Pが計測装置(制御ユニット2)の近傍に拘束されることなく、被験者Pが本体ユニット1を携行して自由に移動可能であり、より日常生活に近い環境で脳機能計測を行うことが可能である。本実施形態による脳機能計測装置100は、脳機能計測を行う際に、脳機能計測を行う通常の計測モードの他に、個人情報である脳機能計測データのプライバシー保護を行うためのプライバシー保護モード(以下、単に「保護モード」という)での動作が可能なように構成されている。本実施形態では、被験者Pが後述する操作部(スイッチ)18を操作するか、または、被験者Pが後述するプライバシー保護空間31(図3参照)内に移動することにより、計測データの記録が制限される保護モードで動作するように脳機能計測装置100が構成されている。なお、本体ユニット1は、本発明の「本体部」の一例である。
図1および図2に示すように、本体ユニット1は、携行可能なサイズの筐体10内に、光出力部11と、光検出部12と、計測制御部13と、本体制御部14と、通信部15と、記憶部16と、位置センサ17とを備えている。また、本体ユニット1には、筐体10の上面部分に操作部18(図1参照)が設けられている。また、本体ユニット1は、光ファイバ3を介して接続された送光プローブ4aおよび受光プローブ4bを備えている。本体ユニット1には、それぞれ複数の送光プローブ4aおよび受光プローブ4bが接続可能である。また、本体ユニット1は、被験者Pが装着具10aを用いて腰部などに装着して携帯することが可能である。なお、送光プローブ4aおよび受光プローブ4bは、それぞれ、本発明の「計測部」の一例である。また、本体制御部14は、本発明の「制御手段」の一例である。また、位置センサ17は、本発明の「位置検出手段」および「検出手段」の一例であり、操作部18は、本発明の「操作手段」および「検出手段」の一例である。
送光プローブ4aおよび受光プローブ4bは、被験者Pの脳活動を示す信号を検出する機能を有する。送光プローブ4aおよび受光プローブ4bは、それぞれ、被験者Pの頭部に装着されたプローブ固定用のホルダ5に取り付けられることにより、被験者Pの頭部表面上に配置される。そして、本体ユニット1は、送光プローブ4aから近赤外光の波長領域の計測光を照射し、被験者Pの頭内で反射した計測光を受光プローブ4bに入射させて検出することにより、計測光の強度(受光量)を取得する。取得した計測光の強度に基づいて、脳活動に伴うヘモグロビン量(酸素化ヘモグロビン、脱酸素化へグロビンおよび総ヘモグロビン)の変化を取得することができる。これにより、脳機能計測装置100は、脳活動に伴うヘモグロビン量の変化、すなわち血流量の変化や酸素代謝の活性化状態を非侵襲で取得することが可能である。光計測では、送光プローブ4aおよび受光プローブ4bのペアによって構成される計測点(チャンネル)毎に、脳活動が計測される。
図2に示すように、光出力部11は、光ファイバ3を介して送光プローブ4aに計測光を出力するように構成されている。光出力部11は、半導体レーザーを光源として備え、近赤外光の波長領域で複数波長の計測光を出力可能に構成されている。光検出部12は、光電子増倍管を検出器として備え、受光プローブ4bに入射した計測光を光ファイバ3を介して取得し、検出するように構成されている。光検出部12は、検出した計測光に応じた受光量信号を出力する。計測制御部13は、本体制御部14により設定される計測条件や、計測光の出力強度および光検出部12の検出感度などに関する計測パラメータに従って、光出力部11および光検出部12の動作制御を行う。
本体制御部14は、CPUやメモリなどから構成されるコンピュータであり、記憶部16に格納された計測用プログラムを実行することにより、計測制御部13、通信部15および記憶部16の各部を制御して、計測動作の実行、得られた受光量信号に基づく計測データの算出および制御ユニット2への計測データの送信を行う。また、本体制御部14は、操作部18の入力操作を受け付けるとともに、位置センサ17による被験者P(本体ユニット1)の現在の空間位置情報を取得して、これらの入力操作および空間位置情報に基づいて計測モードと保護モードとの切り替えを行うように構成されている。なお、計測モードおよび保護モードにおける計測動作については、後述する。
通信部15は、無線の通信モジュールからなり、制御ユニット2の後述する通信部23との間で相互に無線通信を行うことが可能である。記憶部16は、たとえば不揮発性メモリなどからなり、本体制御部14が実行する各種プログラムや計測条件を格納する。
位置センサ17は、たとえばGPSモジュールなどからなり、位置センサ17の存在する空間位置情報(すなわち、本体ユニット1を携帯する被験者Pの空間位置情報)を取得する。そして、本体制御部14は、図3に示すように、位置センサ17の取得する空間位置情報に基づいて、被験者Pのプライバシー保護空間31への移動(進入および退出)を検知するように構成されている。ここで、プライバシー保護空間31は、予め本体ユニット1に設定された所定領域である。図3の例に示すように、計測環境が被験者Pの自宅である場合にはたとえばトイレなど、その領域内での計測データをプライバシーに関わる個人情報として保護したい領域が、プライバシー保護空間31として設定される。したがって、本体制御部14は、位置センサ17の位置情報を監視し、被験者Pがプライバシー保護空間31に侵入した時点で計測モードから保護モードへの切り替え(保護モード:オン)を行い、被験者Pがプライバシー保護空間31から退出した時点で保護モードから通常の計測モードに復帰(保護モード:オフ)させる。
図1に示すように、操作部18は、本体ユニット1の筐体10に設けられた機械的なスイッチである。スイッチの構造は、たとえば押しボタン式やレバー式など、どのようなタイプでもよい。操作部18は、被験者Pによる計測モードと保護モードとの切り替え操作を受け付けるように構成されている。すなわち、プライバシー保護空間31以外でも、私的な会話中などの日常生活の特定状況における計測データを、個人情報として保護する必要が生じる場合(プライバシー保護のために被験者Pが計測データの記録等の制限を望む場合)がある。このような場合に、本体制御部14は、操作部18のオンオフの状態(操作入力の検出結果)に基づいて、計測モードと保護モードとの被験者Pによる切り替えを検出するように構成されている。したがって、本体制御部14は、操作部18のオンオフ状態を監視し、被験者Pが操作部18をオンした時点で計測モードから保護モードへの切り替えを行い、被験者Pが操作部18をオフした時点で保護モードから通常の計測モードに復帰させる。なお、操作部18は、たとえば操作部18が押しボタン式スイッチの場合、オンの後にもう一度スイッチを押すことにより、オフに切り替わる。
次に、図2に示すように、制御ユニット2は、CPUやメモリなどから構成される制御部21と、HDDなどからなる記憶部22と、無線の通信モジュール(または外部接続の無線通信ユニット)からなる通信部23とを備えたコンピュータ(PC)であり、記憶部22に格納された計測プログラムを制御部21が実行することによって、脳機能計測装置100の制御ユニット2として機能する。また、制御ユニット2は、液晶ディスプレイなどからなる表示部24と、キーボードやマウスなどからなる操作入力部25とを備えている。なお、制御部21は、本発明の「制御手段」の一例である。また、記憶部22は、本発明の「記録手段」の一例である。
制御部21は、操作入力部25を介して入力された(または記憶部22に記憶済みの)計測条件や、計測光の出力強度および検出感度などに関する計測パラメータを、通信部23を介して本体ユニット1に送信するほか、脳機能計測の計測開始や計測終了の指示を本体ユニット1に送信するように構成されている。また、制御部21は、通信部23を介して本体ユニット1の計測データを受信して記憶部22に記録するように構成されている。
記憶部22は、計測プログラム22aや計測条件およびパラメータなどの各種情報を記録するほか、本体ユニット1による脳機能の計測データファイル22b(1回分の計測データ)を記録するように構成されている。
以上のような構成により、脳機能計測装置100では、制御ユニット2による指示に基づいて本体ユニット1が脳機能計測を実施し、得られた計測データは、制御ユニット2に送信されて記憶部22に記憶される。ここで、本実施形態では、本体ユニット1の本体制御部14または制御ユニット2の制御部21は、操作部18および位置センサ17の少なくとも一方の検出結果に基づいて、保護モードの期間内における脳機能計測データの記録を制限するように構成されている。ここで、保護モードにおける計測データの記録の制限は、本体ユニット1側(本体制御部14)でも、制御ユニット2側(制御部21)でも行うことができる。本実施形態では、本体ユニット1側と制御ユニット2側とのいずれの側で保護モードに伴う制御処理を実施するかを、設定情報として予め設定しておくことが可能となっている。
次に、保護モードの詳細な内容について説明する。
本実施形態では、脳機能計測装置100は、計測モードおよび保護モードのいずれで動作する場合でも、本体ユニット1による計測動作は継続するように構成されている。そして、脳機能計測装置100は、保護モードの期間内における計測データを記録することなく、計測モードおよび保護モードの各期間を含む計測開始から計測終了までの1回分の計測データを、時系列的に連続したデータ(単一の計測データファイル22b)として記憶部22に記録するように構成されている。
図4に計測データファイル22bを構成するデータの一例(波形図)を示す。図4では、通常の計測モードの期間をA、保護モードの期間をBで示している。期間Aに示すように、脳機能計測では、時間経過とともに計測値が変動する時系列の計測データd1が取得される。つまり、計測データは、主として時間情報と計測値情報とから構成される。ただし、図4(および後述する図6、図7)の計測データ例は、計測モードと保護モードとを説明するために仮定したものであり、実際の計測データを示すものではない。
脳機能計測装置100は、保護モードの期間B内のデータを、脳機能の計測データd1とは異なる他の置換データd2に置き換えることにより、時系列的に連続したデータとして記憶部22に記録するように構成されている。保護モードの期間Bでは、期間の開始から終了までの間、本体ユニット1による実際の計測データd1が、脳機能の計測データd1とは異なるとともに、保護モードであること識別可能な他の置換データd2に置換される。すなわち、保護モードの期間Bにおいても、図示していないが計測データd1のデータ取得(計測)は継続され、その計測データが置換データd2に置き換えられて記録される。なお、置換データd2は、本発明の「他のデータ」の一例である。
本実施形態では、置換データd2は、計測値が一定値Vを有する一意のデータとして設定される。ここで、一定値Vは、0以外の値であるとともに、通常、脳機能計測によって取得される計測値の範囲Rから乖離した値として設定されている。一定値Vの一例としては、たとえば範囲R(+r〜−r)に対して、+rの10倍程度の値に設定する。このようにすれば、置換データd2の値Vは、通常の脳機能計測では計測されることがない値であることから、脳機能計測装置100のユーザが、脳機能計測後のデータ解析時に、一定値Vを有する期間Bが保護モードで動作していた期間であることを一見して識別できる。
保護モードの期間Bにおけるデータの置換は、本体ユニット1側(本体制御部14)で実施する場合には、本体制御部14が計測制御部13を介して取得した計測データd1を一定値V(置換データd2)に置換した上で、制御ユニット2側に送信することにより実施される。この場合、制御ユニット2側では、受信した計測データ(実際は置換データd2)をそのまま記憶部22に記録する。これにより、保護モードの期間Bにおける計測データが予め置換された状態で、計測開始から計測終了までの計測データ(計測データd1および置換データd2)を時系列的に連続したデータ(単一の計測データファイル22b)として記録することが可能となる。
一方、保護モードの期間Bにおけるデータの置換を制御ユニット2側(制御部21)で実施する場合には、本体ユニット1から受信した計測データd1を制御部21が一定値V(置換データd2)に置換した上で、記憶部22に記録する。この結果、保護モードの期間Bにおける計測データについては一定値V(置換データd2)により置換しながら、計測開始から計測終了までの計測データ(計測データd1および置換データd2)を時系列的に連続したデータ(単一の計測データファイル22b)として記録することが可能となる。
次に、図4および図5を参照して、本実施形態による脳機能計測装置100の脳機能計測の制御処理について説明する。上記の通り、本体ユニット1の制御処理は本体制御部14により実施され、制御ユニット2の制御処理は制御部21により実施される。
図5に示すように、まず、制御ユニット2側では、ステップS1Aにおいて制御部21により計測プログラムが起動(実行)され、本体ユニット1側では、ステップS1Bにおいて本体制御部14により各部の初期化が行われる。
次に、制御ユニット2側のステップS2Aにおいて、制御部21は、脳機能計測の計測条件を設定し、本体ユニット1に送信する。また、制御部21は、本体ユニット1の光量(計測光の出力強度および光検出部12の検出感度)の設定情報を本体ユニット1に送信する。これに応じて、本体ユニット1側のステップS2Bにおいて、本体制御部14は、受信した脳機能計測の計測条件の設定を行うとともに、受信した設定情報に基づいて光量調整を行う。
制御ユニット2側のステップS3Aでは、制御部21は、操作入力部25を介したユーザの入力操作などに基づいて、脳機能計測の計測開始の指示を本体ユニット1に送信する。計測開始の指示を受信した本体ユニット1では、ステップS3Bにおいて、本体制御部14が脳機能計測を開始する。ステップS3B以降、計測停止まで脳機能計測が継続的に実施される。以降は、まず本体ユニット1側の動作処理を先に説明する。
本体ユニット1では、脳機能計測を開始すると、ステップS4Bにおいて、本体制御部14が計測データ、操作部18のオンオフ状態および位置センサ17の検出位置情報を取得する。そして、ステップS5Bにおいて、本体制御部14が記憶部16の設定情報を参照して、保護モードにおける計測データの置換を本体ユニット1側で行うか否かを判断する。
計測データの置換を本体ユニット1側で行う場合には、ステップS6Bにおいて、本体制御部14は、操作部18がオン状態か否かを判断するとともに、ステップS7Bにおいて、取得した位置センサ17の検出位置がプライバシー保護空間31内か否かを判断する。操作部18がオン状態であるか、検出位置がプライバシー保護空間31内にあると判断した場合には、本体制御部14は、ステップS8Bにおいて、計測データを置換データd2(一定値Vのデータ)に置換する処理を実行する。すなわち、ステップS8Bでは、本体制御部14が保護モードの期間B(図4参照)であると判断して、計測データd1を置換データd2に置換する。そして、本体制御部14は、ステップS9Bで置換済みの計測データ(置換データd2)を、操作部18のオンオフ状態および位置センサ17の検出位置情報とともに制御ユニット2に送信する。
一方、操作部18がオフ状態(ステップS6BでNo)であり、かつ、検出位置がプライバシー保護空間31内にない(ステップS7BでNo)と判断した場合には、本体制御部14は、ステップS9Bにおいて、計測データを置換することなく、計測データd1、操作部18のオンオフ状態および位置センサ17の検出位置情報を制御ユニット2に送信する。すなわち、本体制御部14が計測モードの期間A(図4参照)であると判断して、計測データd1をそのまま制御ユニット2に送信する。
また、ステップS5Bにおいて計測データの置換を本体ユニット1側では行わない(制御ユニット2側で行う)と判断した場合には、ステップS9Bにおいて、本体制御部14が計測データd1、操作部18のオンオフ状態および位置センサ17の検出位置情報を制御ユニット2に送信する。
データの送信後、本体制御部14は、ステップS10Bにおいて計測を停止するか否かを判断し、停止しない場合にはステップS4Bに処理が戻る。計測動作中は、ステップS4B〜S10Bが繰り返されることにより、計測データ(計測データd1または置換データd2)、操作部18のオンオフ状態および位置センサ17の検出位置情報が時間的に継続して制御ユニット2に送信される。
次に、制御ユニット2では、ステップS4Aにおいて、制御部21が記憶部22の設定情報を参照して、保護モードにおける計測データの置換を制御ユニット2側で行うか否かを判断する。
計測データの置換を制御ユニット2側で行う場合には、ステップS5Aにおいて、制御部21は、計測データd1、操作部18のオンオフ状態および位置センサ17の検出位置情報を本体ユニット1から受信する。ステップS6A、S7AおよびS8Aの処理は、それぞれ、本体ユニット1側のステップS6B、S7BおよびS8Bの処理と同様である。すなわち、制御部21は、ステップS6Aにおいて操作部18がオン状態か否かを判断するとともに、ステップS7Aにおいて位置センサ17の検出位置がプライバシー保護空間31内か否かを判断する。操作部18がオン状態であるか、検出位置がプライバシー保護空間31内にあると判断した場合には、制御部21は、ステップS8Aにおいて、計測データを置換データd2(一定値V)に置換する処理を実行する。一方、操作部18がオフ状態(ステップS6AでNo)であり、かつ、検出位置がプライバシー保護空間31内にない(ステップS7AでNo)と判断した場合には、制御部21は、計測データを置換することなく、ステップS10Aに処理を進める。
また、ステップS4Aにおいて計測データの置換を制御ユニット2側では行わない(本体ユニット1側で行う)と判断した場合には、ステップS9Aにおいて、制御部21が計測データ(計測データd1または置換データd2)、操作部18のオンオフ状態および位置センサ17の検出位置情報を本体ユニット1から受信する。
計測データの受信(または受信後のデータ置換)が済むと、制御部21は、ステップS10Aにおいて計測データを表示部24に表示するとともに、ステップS11Aにおいて記憶部22に取得した計測データを記録する。ステップS8B(本体ユニット1側)またはステップS8A(制御ユニット2側)において計測データの置換が行われた場合には、図4の期間Bに示した保護モードでの一定値Vの置換データd2が表示および記録され、置換が行われなかった場合には、図4の期間Aに示した計測モードでの計測データd1がそのまま表示および記録される。
その後、制御部21は、ステップS12Aにおいて計測を停止するか否かを判断する。計測を停止しない場合には、処理がステップS4Aに戻る。計測動作中は、ステップS4A〜S12Aが繰り返されることにより、計測データd1または置換データd2(一定値V)が時間的に継続して記憶部22に記録される。
操作入力部25を介したユーザの入力操作などにより計測停止が受け付けられた場合には、制御部21は、ステップS13Aにおいて計測停止の指示を本体ユニット1に送信して計測処理動作を終了する。計測開始の指示を受信した本体ユニット1では、本体制御部14がステップS10Bにおいて計測を停止すると判断し、計測処理動作を終了する。以上の結果、図4のように計測モード(計測データd1の記録)と保護モード(一定値Vの置換データd2の記録)との切り替えが行われながら、全体としては計測開始から計測終了まで時系列的に連続した単一の計測データファイル22bが記憶部22に記録されることになる。
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、計測モード(期間A)と保護モード(期間B)との被験者Pによる切り替えを検出する操作部18および被験者Pのプライバシー保護空間31への移動を検出する位置センサ17と、操作部18および位置センサ17の検出結果に基づいて、保護モードの期間B内における脳機能の計測データの記録を制限する制御部21(本体制御部14)とを設けることによって、被験者P自身による切り替えやプライバシー保護空間31への移動に基づいて、プライバシー保護を操作者に求めることなく通常の計測モードから保護モードへの切り替えを行うことができる。そして、保護モードでは、計測データの記録を制限する(記録しない)ことによって、計測データのプライバシー保護を図ることができる。この結果、操作者に求めることなく脳機能計測データのプライバシー保護を行えるようにすることが可能となる。
また、本実施形態では、上記のように、被験者Pによる計測モードと保護モードとの切り替え操作を受け付ける操作部18と、プライバシー保護空間31への被験者Pの進入および退出を検知する位置センサ17とを設ける。これにより、被験者P自身が操作部18に対する切り替え操作を行う方法や、プライバシー保護空間31への移動を検出する方法によって、計測モードと保護モードとの切り替えを容易かつ簡便に行うことができるので、プライバシー保護を行う際の被験者Pの利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、計測モードと保護モードとの切り替え操作を受け付ける機械的な操作部18を本体ユニット1に設ける。これにより、被験者Pに携帯される本体ユニット1に操作部18が設けられるので、被験者P自身による保護モードへの切り替えをいつでもその場で行うことができる。また、機械的な操作部18(たとえばボタンやレバーなどのスイッチ)によって、非常に簡単に保護モードへの切り替えを行うことができるので、被験者Pの利便性をさらに向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、本体ユニット1を携帯する被験者Pの空間位置情報を検知する位置センサ17を本体ユニット1に設ける。これにより、被験者Pに携帯された本体ユニット1の位置センサ17によって被験者Pの空間位置情報を容易に検知することができる、そして、被験者Pは、予め設定したプライバシー保護空間31へ移動するだけで何らの操作を要することなく保護モードへの切り替えを行うことができる。その結果、簡単に保護モードへの切り替えを行うことができるとともに、被験者Pが注意しなくとも自動的に計測データのプライバシー保護を図ることができるので、被験者Pの利便性をさらに向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、保護モードの期間B内における計測データを記録することなく、計測モードおよび保護モードの各期間を含む計測開始から計測終了までの計測データ(計測データd1および置換データd2)を、時系列的に連続した計測データファイル22bとして記憶部22に記録するように制御部21(本体制御部14)を構成する。これにより、保護モードの期間B内における計測データを除いて記録することができるので、確実に被験者Pのプライバシー保護を図ることができる。また、計測データの取得(計測)自体を中断する場合には、計測中断までの計測データと計測再開後の計測データとが分離してしまう(別個の計測データファイルになる)ため、計測作業の終了後に解析を行う際に、それぞれの計測データファイルを連結する処理が必要となる場合があり、ユーザの作業負担が大きくなる。これに対して、本実施形態では、保護モードの期間B内における計測データを除きつつ、計測開始から計測終了までの時系列的に連続した単一の計測データファイル22bを得ることができるので、被験者Pのプライバシー保護を図りつつ、脳機能計測装置100の操作者(ユーザ)側の利便性を損なうことがない。すなわち、被験者Pのプライバシー保護と、ユーザの利便性との両立を図ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、保護モードの期間B内のデータを、脳機能の計測データd1とは異なる他の置換データd2に置き換えることにより、時系列的に連続した計測データファイル22bとして記憶部22に記録するように制御部21(本体制御部14)を構成する。これにより、容易かつ確実に、保護モードの期間B内における計測データを除きつつ計測開始から計測終了までの時系列的に連続した単一の計測データファイル22bを記録することができる。
また、本実施形態では、上記のように、保護モードの期間B内のデータを、脳機能の計測データd1とは異なるとともに、保護モードであること識別可能な他の置換データd2に置き換えるように制御部21(本体制御部14)を構成する。これにより、脳機能計測装置100のユーザが計測作業の終了後に解析を行う際に、保護モードであることを容易に認識することができる。また、たとえば被験者Pの頭部から計測部が外れた場合や、脳機能計測装置の故障が発生した場合には、計測データd1とは異なるデータ(たとえば計測値が0近傍のデータ)が記録されるような場合が考えられる。本実施形態では、保護モードにおけるデータを、通常の計測値の範囲Rから乖離した一定値Vの置換データd2に置き換えることによって、計測データd1だけでなく、そのような異常や故障時のデータとも区別することができるようになる。その結果、プライバシー保護に伴うユーザ側の利便性をより向上させることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、脳機能計測装置の一例として、近赤外分光法(NIRS)による脳活動の光計測を行う光計測装置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電極(計測部)を用いて被験者の脳波検出を行う脳波計に本発明を適用してもよい。本発明は、被験者の頭部に配置された計測部を介して被験者の脳機能計測を行う携帯型の脳機能計測装置であれば適用可能であり、どのような計測原理を用いる脳機能計測装置であってもよい。
また、上記実施形態では、保護モードの期間Bにおける計測データを一定値Vの置換データd2に置き換える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、置換データは、一定値以外でもよい。たとえば、矩形波や正弦波などの所定周期の周期データでもよい。この場合、置換データの周期や振幅を、計測データと容易に区別できるような値に設定するのが好ましい。また、置換データを一定値とする場合、一定値として0でもよい。
また、上記実施形態では、保護モードの期間Bにおける計測データを置換データd2に置き換えることにより、計測データの記録を制限(禁止)した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、計測データの記録の制限に代えて、計測(データ取得)の制限、または、表示(閲覧)の制限であってもよい。
保護モードの期間における計測を制限(禁止)する場合、図6の第1変形例に示すように、たとえば保護モードの開始時点t1と終了時点t2とにタイムスタンプ(時間情報)を付与して、このタイムスタンプによって保護モードを識別できるようにしてもよい。図6では、t0(計測開始)、t1(保護モード開始)、t2(保護モード終了)およびt3(計測終了)の4点のタイムスタンプが計測データファイル22bに記録されている例を示している。タイムスタンプには、t0〜t4の各時刻の情報のほかに、計測開始や保護モード開始などのそれぞれのタイムスタンプの内容を示す情報を記録してもよい。図6のように、時刻t1と時刻t2との間では計測の中断(保護モード)を挟んでいるため計測値が途切れているが、ユーザは、このタイムスタンプの情報に基づいて、保護モードでの動作があったことを認識することが可能である。
また、図7の第2変形例に示すように、保護モードの期間における表示(閲覧)を制限(禁止)する場合、保護モードの期間Bにおける計測データ(説明のため破線で図示)に表示禁止の制御信号を付加することにより、計測データファイル22bを表示するプログラム(ソフトウェア)側でデータを表示する際の保護モードの期間Bの間の計測データを非表示とすることが可能である。この場合でも、保護モードの開始時点t1と終了時点t2とにタイムスタンプ(時間情報)を付与してもよい。また、表示禁止の制御信号が付加された期間Bでは、図6に示したように時刻t1とt2との間を省略して表示してもよい。
また、上記実施形態では、被験者のプライバシー保護空間への移動を検出するための位置センサの例として、GPSモジュールを採用する例を示したが、本発明はこれに限られない。位置センサは、GPSと同様の位置測定原理を利用した無線測位システム用の位置センサ(無線LANや専用の測位電波などを用いるもの)であってもよい。
また、上記実施形態では、被験者Pのプライバシー保護空間への移動を検出するための位置センサ17を本体ユニット1に設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。図3に示すように、位置センサ17を本体ユニット1に設ける代わりに、たとえば赤外線センサ、音波センサ、または、カメラシステムなどを用いた位置検出手段117をプライバシー保護空間31に設置して、位置検出手段117により被験者Pのプライバシー保護空間31への移動(進入および退出)を検出してもよい。この場合、位置検出手段117は、有線または無線通信により制御ユニット2に検出信号を送信する。そして、本体ユニット1には、制御ユニット2側から位置情報を送信するように構成することが可能である。このほか、本体ユニットとプライバシー保護空間に設置した通信機との間で、近距離無線通信(NFC)などを行うことにより位置検出を行ってもよい。なお、位置検出手段117は、本発明の「検出手段」の一例である。
また、上記実施形態では、計測モードと保護モードとを切り替える操作部を本体ユニット1の筐体10に設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図8に示した変形例のように、操作部118を筐体10とは別個に設けて、本体ユニット1にケーブルを介して接続してもよい。この場合、操作部118と本体ユニット1とを無線接続してもよい。この他、本体ユニット1にタッチパネルなどの操作部を設けてもよい。なお、操作部118は、本発明の「操作手段」および「検出手段」の一例である。
また、上記実施形態では、本体ユニット1にのみ操作部18を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、本体ユニット1に加えて、制御ユニット2にも操作部を設けてもよい。この場合の操作部は、たとえば表示部24に計測モードと保護モードとの切り替え用のボタン(アイコン)を表示する方式や、キーボードの所定のキーを入力する方式などを採用することが可能である。また、操作部を本体ユニットに設けることなく、制御ユニットにのみ設けてもよいが、被験者の利便性の観点からは、少なくとも操作部を本体ユニットに設けることが好ましい。
また、上記実施形態では、計測モードおよび保護モードの各期間を含む計測開始から計測終了までの計測データを、時系列的に連続した計測データファイル22bとして記録する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、保護モードの期間に計測を中断する度にそれまでの計測データd1を計測データファイルとして記録することにより、計測開始から計測終了までの間に複数の計測データファイルが記録される構成であってもよい。ただし、この場合には計測終了後に解析を行う際に、複数の計測データファイルを連結する必要がありユーザの負担が増大する。そのため、上記実施形態で示したように、時系列的に連続した計測データファイル22bとして記録する構成の方がユーザの利便性の点から好ましい。
また、上記実施形態では、保護モードにおける計測データの置換データd2への置換処理を、本体ユニット1側(本体制御部14)でも、制御ユニット2側(制御部21)でも行うことができるように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、置換データd2への置換処理を、本体ユニット1側(本体制御部14)および制御ユニット2側(制御部21)のいずれか一方のみで行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、本体ユニット1の計測データを制御ユニット2に送信して制御ユニット2側の記憶部22に記録する構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、本体ユニット1の計測データを本体ユニット1の記憶部16に記録してもよい。
1 本体ユニット(本体部)
4a 送光プローブ(計測部)
4b 受光プローブ(計測部)
14 本体制御部(制御手段)
17 位置センサ(位置検出手段、検出手段)
18、118 操作部(操作手段、検出手段)
21 制御部(制御手段)
22 記憶部(記録手段)
100 脳機能計測装置
117 位置検出手段(検出手段)
d1 計測データ
d2 置換データ(他のデータ)
P 被験者

Claims (7)

  1. 被験者に携帯された状態で、被験者の頭部に配置された計測部を介して被験者の脳機能計測を行う本体部と、
    前記本体部による脳機能計測中に、計測モードとプライバシー保護モードとの被験者による切り替えおよび被験者のプライバシー保護空間への移動の少なくとも一方を検出する検出手段と、
    前記本体部による脳機能の計測データを記録する記録手段と、
    前記検出手段の検出結果に基づいて、前記プライバシー保護モードの期間内における脳機能の計測、計測データの記録および計測データの表示のいずれかを制限する制御手段とを備える、脳機能計測装置。
  2. 前記検出手段は、被験者による前記計測モードと前記プライバシー保護モードとの切り替え操作を受け付ける操作手段と、前記プライバシー保護空間への被験者の進入および退出を検知する位置検出手段と、の少なくとも一方を含む、請求項1に記載の脳機能計測装置。
  3. 前記操作手段は、前記本体部に設けられるかまたは前記本体部に接続された機械的な操作部を有する、請求項2に記載の脳機能計測装置。
  4. 前記位置検出手段は、前記本体部に設けられ、前記本体部を携帯する被験者の空間位置情報を検知する位置センサを含む、請求項2に記載の脳機能計測装置。
  5. 前記制御手段は、前記プライバシー保護モードの期間内における計測データを記録することなく、前記計測モードおよび前記プライバシー保護モードの各期間を含む計測開始から計測終了までの計測データを、時系列的に連続したデータとして前記記録手段に記録するように構成されている、請求項1に記載の脳機能計測装置。
  6. 前記制御手段は、前記プライバシー保護モードの期間内のデータを、脳機能の計測データとは異なる他のデータに置き換えることにより、時系列的に連続したデータとして前記記録手段に記録するように構成されている、請求項5に記載の脳機能計測装置。
  7. 前記制御手段は、前記プライバシー保護モードの期間内のデータを、脳機能の計測データとは異なるとともに、前記プライバシー保護モードであること識別可能な他のデータに置き換えるように構成されている、請求項6に記載の脳機能計測装置。
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