以下、本発明のアンテナ装置を適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1のアンテナ装置を含むスマートフォン端末機500の正面側を示す斜視図である。
実施の形態1のアンテナ装置を含むスマートフォン端末機500は、正面側にタッチパネル501が配設され、タッチパネル501の下側には、ホームボタン502とスイッチ503が配設される。
図2は、実施の形態1のアンテナ装置100とアンテナ装置100に関連する構成要素を示す平面図である。図2では、直交座標系であるXYZ座標系を定義する。また、以下では、Z軸正方向側の面を表面と称し、Z軸負方向側の面を裏面と称す。
図2には、スマートフォン端末機500の筐体の内部に収納される構成要素を示す。この構成要素には、アンテナ100が含まれる。
基板10は、スマートフォン端末機500の筐体の内部に含まれるプリント基板であり、例えば、FR−4(Flame Retardant type 4)形式のプリント基板を用いることができる。基板10は、1枚の絶縁層と、絶縁層の表面及び裏面に形成される金属層とを含む。この金属層は、例えば、銅箔である。基板10の大きさは、例えば、X軸方向の長さが約50mm、Y軸方向の長さが約110mm、Z軸方向の厚さが約1mmである。
基板10には、アンテナ装置100が形成される。アンテナ装置100は、アンテナエレメント110、120、無給電素子130、グランドライン140、グランドエレメント150、及びスイッチ160を含む。
また、基板10の表面には、DUP(Duplexer)510、LNA(Low Noise Amplifier)/PA(Power Amplifier)520、変調/復調器530、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)チップ540、及び制御部550が実装される。
DUP510、LNA/PA520、変調/復調器530、及びCPUチップ540は、配線565を介して接続されている。
DUP510は、配線560を介してアンテナ装置100のアンテナエレメント110に接続されており、送信又は受信の切り替えを行う。DUP510は、フィルタとしての機能を有するため、アンテナ装置100が複数の周波数の信号を受信した場合に、それぞれの周波数の信号を内部で分離することができる。
LNA/PA520は、送信波及び受信波の電力の増幅を行う。変調/復調器530は、送信波の変調と受信波の復調を行う。CPUチップ540は、スマートフォン端末機500の通信処理を行う通信用プロセッサとしての機能と、アプリケーションプログラムを実行するアプリケーションプロセッサとしての機能とを有する。なお、CPUチップ540は、送信するデータ又は受信したデータ等を格納する内部メモリを有する。
制御部550は、アンテナ装置100に含まれるスイッチ160の切り替え制御を行う。このため、制御部550は、配線570を介して、アンテナ装置100の無給電素子130に接続されている。
なお、配線560、565、570は、例えば、基板10の表面の銅箔をパターニングすることによって無給電素子130とともに形成される。
図3は、実施の形態1のアンテナ装置100を示す図である。図3は、図2から、スイッチ160、DUP510、LNA/PA520、変調/復調器530、CPUチップ540、制御部550、及び配線560、565、570を取り除いた図である。
図3に示すように、一例として、グランドエレメント150は、X軸方向の幅が50mm、Y軸方向の長さが100mmである。基板10の表面のY軸正方向側の端には、グランドエレメント150が形成されない領域がある。この領域のY軸方向の長さは、一例として、10mmである。
図4は、図2及び図3に示すアンテナ装置100の主要部を拡大して示す図である。図4(A)は、アンテナ装置100の表面側を示し、図4(B)は、アンテナ装置100の裏面側を示す。図4(A)、(B)には、アンテナ装置100のスイッチ160を取り除いた状態を示す。
なお、図3及び図4では、図2と同様に、直交座標系であるXYZ座標系を定義する。
図2乃至図4に示すように、アンテナ装置100は、アンテナエレメント110、120、無給電素子130、グランドライン140、グランドエレメント150、及びスイッチ160を含む。
また、図4(A)、(B)に示すように、アンテナ装置100は、さらに、抵抗器171、172、181、182を含む。抵抗器171、172、181、182は、図2及び図3では省略されている。
なお、抵抗器172と182は、平面視で重なる位置に配設されるため、図4(A)では抵抗器182を省略し、図4(B)では抵抗器172を省略する。
ここで、アンテナ装置100は、さらに、基板10を構成要素として含んでもよい。また、アンテナ装置100は、スイッチ160を構成要素として含まなくてもよい。
無給電素子130は、図4(A)に示すように、基板10の表面の金属層をパターニングすることによって形成される。また、図4(B)に示すように、アンテナエレメント110、120、グランドライン140、及びグランドエレメント150は、基板10の裏面の金属層をパターニングすることによって形成される。
アンテナエレメント110は、第1アンテナエレメントの一例である。アンテナエレメント110は、給電点になる端部111がグランドエレメント150の角部150Aの近傍に位置し、端部111からY軸正方向側に延伸し、基板10の角部10Aの近傍の折り曲げ部112でX軸負方向側に90度折れ曲がり、端部113まで基板10の端辺に沿ってX軸負方向側に延伸している。端部113は、一例として、基板10のX軸方向における中心よりもX軸正方向側に位置する。
アンテナエレメント110は、L字型であり、端部111から端部113までの長さは、共振周波数f1における波長λ1の1/4(λ1/4)に対応する長さに設定されている。共振周波数f1は、一例として、1.9GHzである。
従って、アンテナエレメント110は、周波数f1での通信を行うことができる。
アンテナエレメント110の端部111は、基板10を貫通するビアを介して配線560の端部561に接続されている。アンテナエレメント110は、配線560を介して、DUP560から給電される。
アンテナエレメント110の端部113には、スイッチ160の第1端子が接続される。スイッチ160がオンのときは、アンテナエレメント110の端部113は、アンテナエレメント120の端部121に接続される。スイッチ160がオフのときは、アンテナエレメント110の端部113は、アンテナエレメント120の端部121から切り離される。
アンテナエレメント120は、第2アンテナエレメントの一例である。アンテナエレメント120は、アンテナエレメント110の端部113からX軸正方向側に離間した位置に配設される端部121からX軸正方向側に延伸し、基板10の角部10Bの近傍の折り曲げ部122でY軸負方向側に折り曲げられ、端部123までY軸負方向に延伸している。
アンテナエレメント120は、L字型であり、端部121から端部123までの長さは、アンテナエレメント110の端部111から端部113までの長さと合わせて、共振周波数f2における波長λ2の1/4(λ2/4)に対応する長さに設定されている。
すなわち、アンテナエレメント110の端部111から、アンテナエレメント120の端部123までの長さが、共振周波数f2における波長λ2の1/4(λ2/4)に対応する長さに設定されている。共振周波数f2は、アンテナエレメント110の共振周波数f1よりも低い。共振周波数f2は、一例として、0.9GHzである。
アンテナエレメント120の端部121は、スイッチ160の第2端子に接続される。スイッチ160がオンのときは、アンテナエレメント120の端部121は、アンテナエレメント110の端部113に接続される。スイッチ160がオフのときは、アンテナエレメント120の端部121は、アンテナエレメント110の端部113から切り離される。
アンテナエレメント120は、単独でアンテナとして機能するのではなく、スイッチ160がオンのときにアンテナエレメント110の先端側に接続されることにより、アンテナエレメント110と120とを合わせた状態で、アンテナとして機能する。この場合の給電点は、端部111である。
従って、アンテナエレメント110と120とを合わせたアンテナエレメントは、周波数f2での通信を行うことができる。
なお、アンテナエレメント120の端部121から折り曲げ部122までの間をエレメント部120Aとし、折り曲げ部122から端部123までの間をエレメント部120Bとする。
無給電素子130は、図2に示す制御部550とスイッチ160の制御端子とを接続する制御線として用いられるとともに、無給電素子として機能するエレメントである。
ここで、実施の形態1における無給電素子とは、給電点から直接的にRF(Radio Frequency:高周波)信号が印加されることなく、RF信号に対して電位的に浮遊しているエレメントであり、RF信号を受けることによってRF信号の共振を発生するエレメントをいう。
無給電素子130の端部131は、平面視でグランドエレメント150の近傍に位置しており、抵抗器171を介して、配線570の端部571に接続されている。無給電素子130は、端部131からY軸正方向側に延伸し、折り曲げ部132でX軸正方向側に折れ曲がってX軸正方向に延伸する。また、無給電素子130は、折り曲げ部133でY軸正方向側に折れ曲がり、さらに折り曲げ部134でX軸負方向側に折れ曲がり、X軸負方向に端部135まで延伸する。
端部135のX軸負方向側には、端部136が位置しており、端部136からY軸正方向側に折れ曲がり、端部137まで延伸している。図4(A)に示すように、端部135と端部136との間には、抵抗器172が接続される。また、端部137には、スイッチ160(図2及び図3参照)の制御端子が接続される。
無給電素子130の端部131から135までの長さは、共振周波数f3における波長λ3の1/2(λ3/2(λ3の半波長))に対応する長さに設定されている。共振周波数f3は、一例として、1.5GHzである。
このように無給電素子130の端部131から135までの長さを設定するのは、無給電素子130をダイポールアンテナとして利用するためである。
ここで、無給電素子130の端部131から折り曲げ部134までをエレメント部130Aとし、折り曲げ部134から端部135までをエレメント部130Bとする。
エレメント部130Bは、アンテナエレメント120の端部121と折り曲げ部122との間のエレメント部120Aの近傍で、エレメント部120Aと平行に配置されている。エレメント部130Bとエレメント部120Aとの間のY軸方向の間隔は、アンテナエレメント120が給電されているときに、エレメント部120Aとエレメント部130Bとの間に電磁結合が生じ、エレメント部120Aとエレメント部130Bとの間で電磁結合によって電力の受け渡しが行われる間隔に設定されている。
このため、スイッチ160がオンにされてアンテナエレメント110と120とが接続された状態で、アンテナエレメント110及び120が給電を受けると、エレメント部120Aとエレメント部130Bとの間の電磁結合により、無給電素子130に共振が生じる。
この場合に、無給電素子130は、給電点であるアンテナエレメント110の端部121から直接的に給電を受けるのではなく、エレメント部120Aから電磁結合によって共振が生じる。これにより、無給電素子130は、共振周波数f3での通信を行うことができるようになる。
なお、エレメント部130Aは、エレメント部120Aとの間で電磁結合が生じない程度に、エレメント部120Aから離間している。
抵抗器171及び172は、例えば、10kΩ程度の非常に高い抵抗値を有している。また、制御部550からスイッチ160のオン/オフを切り替えるために出力される制御信号は、H(High)レベル又はL(Low)レベルを表す直流電圧による信号である。
このため、無給電素子130は、制御部550からスイッチ160のオン/オフを切り替えるために出力される制御信号をスイッチ160の制御端子に伝達する。
一方、無給電素子130は、端部131及び135にそれぞれ抵抗器171及び172が接続されているため、交流信号に対しては両端がオープンの素子である。このため、無給電素子130は、周波数f3のRF信号の共振を生じさせる。
なお、ここでは、端部136と端部137との間も無給電素子130の一部として取り扱うが、実際に浮遊素子として機能するのは、端部131と端部135の間の連続的な胴体部分である。このため、端部136と端部137との間は、無給電素子130の一部ではなく、端子として取り扱ってもよい。
また、ここでは、端部135と端部136との間に抵抗器172を挿入する形態について説明するが、端部135と端部136との間を切り離すことなく連続的な導体として形成し、端部137とスイッチ160の制御端子との間に抵抗器172を挿入してもよい。この場合は、端部131と端部137との間の長さが、共振周波数f3における波長λ3の1/2(λ3/2)に対応する長さに設定されていればよい。
無給電素子130の共振周波数f3における共振によって受信される信号は、無給電素子130のエレメント部130Bから、アンテナエレメント120のエレメント部120Aを経て、さらにアンテナエレメント110を経て、給電点になる端部111に到達する。無給電素子130の共振周波数f3における共振によって送信される信号は、受信時とは逆方向にアンテナエレメント110とエレメント部120Aを伝送される。
なお、無給電素子130は、上述のように無給電素子として機能するエレメントであるため、少なくとも端部131と端部135との間は、平面視でグランドエレメント150が形成されない領域に配置されることが必要である。
グランドライン140は、グランドエレメント150の近傍に位置する端部141から、端部142までY軸正方向に延伸するとともに、端部142からY軸正方向側に離間して配設される端子143を有する。
端部141は、抵抗器181を介して、グランドエレメント150に接続されている。また、端部142と端子143との間には、抵抗器182が接続されている。端子143は、スイッチ160のグランド端子に接続される。
これにより、スイッチ160のグランド端子は、グランドライン140を介して、グランドエレメント150に接続されている。すなわち、グランドライン140は、スイッチ160のグランド端子をグランド電位に保持するために設けられている。
ここで、端部141とグランドエレメント150との間に抵抗器181を挿入しているのは、グランドライン140を直接的にグランドエレメント150に接続すると、モノポールアンテナとして機能する可能性があるため、グランドエレメント150との間を交流的に切り離すためである。
また、端部142と端子143との間に抵抗器182を挿入しているのは、スイッチ160の内部のグランド電位のラインと切り離すためである。スイッチ160の内部のグランド電位のラインの形状によっては、スイッチ160の内部のグランド電位のラインがアンテナとして機能する場合があり得るからである。
グランドライン140の長さが、最も短いアンテナエレメント110の長さに近いと、グランドライン140に周波数f1の共振が生じるおそれがある。
このような事態を抑制するために、実施の形態1では、スイッチ160のグランド端子とグランドエレメント150とを接続するグランドライン140の両端にそれぞれ抵抗器181及び182を挿入することにより、グランドライン140がモノポールアンテナとして機能することを抑制している。
なお、スイッチ160の内部のグランド電位のラインがアンテナとして機能するおそれがない場合には、抵抗器182を挿入せずに、グランドライン140をスイッチ160のグランド端子に直接的に接続してもよい。
グランドエレメント150は、図3に示すように、基板10の裏面側のY軸正方向側の端の領域を除いた部分に形成されている。グランドエレメント150は、グランド電位に保持される。グランドエレメント150と平面視で重複する領域には、図2に示すように、基板10の表面側に、スイッチ160、DUP510、LNA/PA520、変調/復調器530、CPUチップ540、制御部550、及び配線560、565、570が配設される。
スイッチ160は、第1端子がアンテナエレメント110の端部113に接続され、第2端子がアンテナエレメント120の端部121に接続され、制御端子が端部137に接続され、グランド端子が端子143に接続される。
スイッチ160は、基板10の表面側に配設されるため、アンテナエレメント110の端部113、アンテナエレメント120の端部121、及び端子143とは、それぞれ、基板10を貫通するビア113A、121A、143Aによって接続される。
スイッチ160は、無給電素子130を介して制御部550から制御端子に入力される制御信号によってオン/オフが切り替えられ、これにより、第1端子と第2端子との間の接続を切り替える。
スイッチ160は、制御信号がHレベルの場合は、オンになって第1端子と第2端子との間を接続し、制御信号がLレベルの場合は、オフになって第1端子と第2端子との間を切り離す。
スイッチ160は、例えば、SPST(Single Pole Single Throw)スイッチを用いればよい。SPSTスイッチは、例えば、ガリウムヒ素(GaAs)半導体で作製されるトランジスタ、又は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スイッチを用いればよい。
抵抗器171、172、181、182は、上述のように、それぞれ、端部131と配線570の端部571との間、端部135と端部136との間、端部141とグランドエレメント150との間、端部142と端子143との間に挿入され、交流的に切り離すために用いられる。
抵抗器171、172、181、182は、上述のように、無給電素子130とグランドライン140の両端を交流的に切り離すために用いられるため、十分に大きな抵抗値を有する抵抗器であればよい。
配線560、570は、平面視でグランドエレメント150と重なる領域に形成される。これは、配線560、570の特性インピーダンスの整合を取るためである。
配線560は、DUP510とアンテナエレメント110との間を接続し、配線570は、制御部550と無給電素子130との間を接続する。
次に、図5を用いて、実施の形態1のアンテナ装置100の放射特性について説明する。
図5は、実施の形態1のアンテナ装置100の放射特性を示す図である。ここでは、放射特性として、一例として、S11パラメータの周波数特性を示す。
図5には、スイッチ160をオンにして得たS11パラメータの周波数特性を実線で示し、スイッチ160をオフにして得たS11パラメータの周波数特性を破線で示す。
ここでは、一例として、S11パラメータの値の評価基準を−6dBとし、−6dB以下の帯域がアンテナ装置100の通信可能な領域であるものとして評価を行う。
スイッチ160をオンにすると、約830MHz〜約960MHzと、約1.5GHzの前後の約0.5GHz幅の領域の2つの帯域で通信可能であることが分かる。
すなわち、スイッチ160をオンにすると、アンテナエレメント110と120とが接続され、共振周波数f1(0.9GHz)での通信を行うことができる。また、これと同時に、アンテナエレメント120のエレメント部120Aと、無給電素子130のエレメント部130Bとの電磁結合によって無給電素子130で共振周波数f3での共振が生じている。このため、スイッチ160をオンにすると、共振周波数f1(0.9GHz)と共振周波数f3(1.5GHz)での通信を行うことができることが分かる。
スイッチ160をオフにすると、約1.7GHz〜約2.1GHzの帯域で通信可能であることが分かる。
これは、スイッチ160によってアンテナエレメント110からアンテナエレメント120が切り離されることにより、アンテナエレメント110の単独での共振による通信が可能であることを示している。
また、スイッチ160がオフの時は、アンテナエレメント110からアンテナエレメント120が切り離されるため、アンテナエレメント120には給電が行われない。このため、アンテナエレメント120のエレメント部120Aと、無給電素子130のエレメント部130Bとの間には電磁結合は生じず、無給電素子130は動作しない。
以上より、スイッチ160をオフにすると、アンテナエレメント110が周波数f2で通信可能になることが分かる。
ここで、日本国内での周波数の割り当てによれば、約830MHz〜約960MHzは、WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access) 又はGSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)で利用可能な帯域である。
また、約1.5GHzは、LTEで利用可能な帯域である。約1.7GHz〜約2.1GHzは、WCDMA又はGSMで利用可能な帯域である。
以上より、スイッチ160をオンにしてアンテナエレメント110と120とを接続することにより、約830MHz〜約960MHzと約1.5GHzを選択することができることが分かる。
また、スイッチ160をオフにして、アンテナエレメント110と120を切り離すことにより、約1.7GHz〜約2.1GHzを選択することができることが分かる。
例えば、スマートフォン端末機500が通話状態にあるときは、スイッチ160をオンにすることにより、アンテナエレメント110と120を用いて約830MHz〜約960MHz(f1)でWCDMA又はGSMでの通信が可能になる。
あるいは、スマートフォン端末機500が通話状態にあるときは、スイッチ160をオフにすることにより、アンテナエレメント110を用いて約1.7GHz〜約2.1GHz(f2)でWCDMA又はGSMでの通信が可能になる。
また、スマートフォン端末機500のアプリケーションプログラム(例えば、地図を利用するアプリケーションプログラム)が利用されているときは、スイッチ160をオンにすることにより、無給電素子130を用いて、約1.5GHz(f3)でのLTE用の通信が可能になる。
以上、実施の形態1によれば、スイッチ160のオン/オフを制御するための制御線の両端に抵抗器171、172を挿入することにより、制御線が無給電素子130として機能するようにした。
そして、無給電素子130のエレメント部130Bをアンテナエレメント120のエレメント部120Aの近傍に平行に配置することにより、アンテナエレメント120が給電されたときに、エレメント部120Aとエレメント部130Bとの電磁結合により、無給電素子130に共振が生じるようにした。
無給電素子130の端部131から135までの長さは、共振周波数f3における波長λ3の1/2(λ3/2(λ3の半波長))に対応する長さに設定されており、無給電素子130は、共振周波数f3を有するダイポールアンテナとして機能する。
このため、実施の形態1によれば、アンテナエレメント110、120と、無給電素子130とを用いることにより、3つの周波数帯域を利用可能なアンテナ装置100を提供することができる。
アンテナ装置100は、アンテナエレメント120のエレメント部120Aの近傍に配設されるエレメント部130Bを含む無給電素子130には、直接的に給電が行われない。このため、従来のアンテナ装置のように特性が低下することが抑制され、特性の良好なアンテナ装置100を提供することができる。
また、実施の形態1では、3つの周波数帯域を利用可能にすることにより、マルチバンド化を実現したアンテナ装置100を提供できる。
また、実施の形態1のアンテナ装置100では、アンテナエレメント110と120の接続を切り替えるためのスイッチ160をグランドエレメント150から離れた位置に配設している。
基板10の裏面には、Y軸正方向側のY軸方向の長さが10mmでX軸方向の幅が約50mmの領域を除いて、略一面にグランドエレメント150が形成されており、図2乃至図4に示すように、スイッチ160は、基板10の表面のY軸正方向側の端に配設されている。
ここで、スイッチ160を制御する制御部550は、平面視でグランドエレメント150と重複する領域に配置される。これは、制御部550にはグランド面が必要だからである。
ところで、スイッチ160をグランドエレメント150から離れた位置に配置すると、スイッチ160の制御端子と制御部550とを結ぶ制御線(無給電素子130)と、スイッチ160のグランド端子とグランドエレメント150とを結ぶグランドライン140の長さが長くなる。
制御線(無給電素子130)とグランドライン140は、平面視グランドエレメント150とは重複しない領域に配設される。
もし仮に、スイッチ160の制御端子と制御部550とを接続する制御線が、実施の形態1の無給電素子130のように両端が抵抗器171及び172で交流的にオープン(開放)にされた構成ではない場合は、グランドエレメント150とは重複しない領域に、インピーダンス整合の取れていない制御線が配設されることになる。
同様に、もし仮に、スイッチ160のグランド端子とグランドエレメント150とを接続するグランドラインが、実施の形態1のグランドライン140のように両端が抵抗器181及び182で交流的にオープン(開放)にされた構成ではない場合は、グランドエレメント150とは重複しない領域に、インピーダンス整合の取れていないグランドラインが配設されることになる。
このようにインピーダンス整合の取れていない制御線とグランドラインは、アンテナエレメント110、120の放射特性を劣化させる要因になり得る。
このため、実施の形態の制御線(無給電素子130)とグランドライン140のように両端が抵抗器で交流的にオープン(開放)にされた構成ではない場合は、制御線とグランドラインの長さを短くするために、スイッチ160をグランドエレメント150になるべく近い位置に配置することが必要になる。
このようにスイッチ160をグランドエレメント150の近傍に配置すると、アンテナエレメント110、120がグランドエレメント150に近づくことになるため、アンテナエレメント110、120の放射特性が劣化する原因になる。
また、スイッチ160をグランドエレメント150の近傍に配置すると、スイッチ160を配置する位置が非常に限定されるため、アンテナエレメント110、120の形状、又は、配置等の自由度を著しく損ねることになる。
これに対して、実施の形態1のアンテナ装置100では、スイッチ160の制御端子と制御部550とを接続する制御線の両端にそれぞれ抵抗器171及び172を挿入することにより、制御線を無給電素子130として利用している。
また、実施の形態1のアンテナ装置100では、スイッチ160のグランド端子とグランドエレメント150とを接続するグランドライン140の両端にそれぞれ抵抗器181及び182を挿入することにより、グランドライン140がモノポールアンテナとして機能することを抑制している。
そして、このような構成により、実施の形態1のアンテナ装置100では、スイッチ160をグランドエレメント150から離れた位置に配置しつつ、良好な特性を得ることを実現している。
従って、実施の形態1によれば、良好な特性を実現できることに加えて、アンテナエレメント110、120とスイッチ160の配置の自由度を大幅に向上させたアンテナ装置100を提供することができる。
特に、スマートフォン端末機500の筐体の内部では、アンテナ装置100を配置することのできる空間は限られている。図2乃至4に一例として示すように、基板10のX軸方向の長さが約50mm、Y軸方向の長さが約110mmである場合に、アンテナエレメント110、120を配置できる領域は、Y軸正方向側の端にある、X軸方向の長さが約50mmでY軸方向の長さが約10mmの非常に狭い領域である。
従って、実施の形態1のアンテナ装置100のように、アンテナエレメント110、120とスイッチ160の配置の自由度を大幅に向上できることは、スマートフォン端末機500の内部にアンテナ装置100を配置する際に、非常に有効的である。
なお、以上では、アンテナエレメント110、120が図2乃至図4に示すような形状を有する形態について説明したが、アンテナエレメント110、120の形状は、L字型に限られない。例えば、アンテナエレメント110又は120をミアンダ状にしてもよい。
また、無給電素子130とグランドエレメント150の形状も、図2乃至図4に示す形状に限定されず、適宜他の形状に変更することが可能である。この場合に、無給電素子130は、スイッチ160がオンにされたときに、アンテナエレメント120のエレメント部120Aと電磁結合するエレメント部130Bを有していればよい。
例えば、無給電素子130を、アンテナエレメント110の端部111と折り曲げ部112との間の区間、又は、折り曲げ部112と端部113との間の区間と、電磁結合するようにパターニングしてもよい。この場合は、スイッチ160のオン/オフに関わらずに、無給電素子130による周波数f3での通信を行うことができる。
また、以上では、基板10がFR−4規格の基板である形態について説明した。しかしながら、基板10は可撓性のあるフレキシブル基板であってもよい。フレキシブル基板としては、例えば、ポリイミド等の樹脂製の基板を用いればよい。基板10がフレキシブル基板である場合は、基板10を折り曲げることにより、アンテナエレメント110、120、及び無給電素子130がグランドエレメント150に対して角度を有するように、あるいは、グランドエレメント150に近づくようにしてもよい。
また、以上では、グランドライン140の両端にそれぞれ抵抗器181及び182を挿入することにより、グランドライン140がモノポールアンテナとして機能することを抑制する形態について説明した。
しかしながら、アンテナエレメント110の長さとグランドライン140の長さが十分に異なり、グランドライン140がモノポールアンテナとして機能するおそれがない場合には、抵抗器181を取り除いて、図6に示すような構成にしてもよい。
図6は、実施の形態1の変形例のアンテナ装置100Aの主要部を拡大して示す図である。図6(A)は、アンテナ装置100Aの表面側を示し、図6(B)は、アンテナ装置100Aの裏面側を示す。図6(A)、(B)は、図4(A)、(B)に対応する図面であるため、図4(A)、(B)と同様に、直交座標系であるXYZ座標系を定義する。
アンテナ装置100Aは、図4(A)、(B)に示すアンテナ装置100の抵抗器181を取り除き、グランドライン140をグランドエレメント150に直接的に接合したものである。
このため、グランドライン140Aの端部141Aは、グランドエレメント150に直接的に接続されている。その他の構成は、図2乃至図4に示すアンテナ装置100と同様であるため、同様の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
図6(A)、(B)では、グランドライン140Aをモノポールアンテナとして機能させるために、端部141Aをグランドエレメント150に直接的に接続している。換言すれば、グランドライン140Aは、無給電のスタブとして機能する。
グランドライン140Aの端部141Aと端部142との間の長さは、共振周波数f4における波長λ4の1/4(λ4/4)に対応する長さに設定されている。共振周波数f4は、一例として、2.2GHzである。
グランドライン140Aの共振周波数f4における共振によって受信される信号は、アンテナエレメント110を経て、給電点になる端部111に到達する。これは、グランドライン140Aが、アンテナエレメント110の端部111と折り曲げ部112との間の区間と平行であり、電磁結合するからである。グランドライン140Aの共振周波数f4における共振によって送信される信号は、受信時とは逆方向にアンテナエレメント110、無給電素子130を伝送される。
このように、アンテナエレメント110の長さとグランドライン140Aの長さが十分に異なる場合には、図6(A)、(B)に示すようにグランドライン140Aをモノポールアンテナとして機能させることにより、良好な特性の実現と、配置の自由度の大幅な向上に加えて、さらなるマルチバンド化を実現したアンテナ装置100Aを提供できる。
また、以上では、1つの無給電素子130を含む形態について説明したが、2つ以上の無給電素子を含んでもよい。
例えば、アンテナエレメント110の先端側に、アンテナエレメント120と同様のアンテナエレメントを1つ追加するとともに、無給電素子130と同様の無給電素子を1つ追加し、アンテナエレメント110の先端にアンテナエレメント120又は追加のアンテナエレメントを接続できるようにすればよい。
この場合に、スイッチ160として、SPSTを2つ含むSPDT(Single Pole Double Throw)スイッチを用いて、無給電素子130と、追加の無給電素子とをスイッチ160の制御線として用いて、アンテナエレメント110に接続するアンテナエレメント120又は追加のアンテナエレメントを接続できるようにすればよい。
また、この場合に、追加のアンテナエレメントの長さをアンテナエレメント120とは異なるようにすれば、共振周波数f1、f2とは異なる共振周波数での通信が可能になる。また、追加の無給電素子と無給電素子130の長さが異なるようにすれば、共振周波数f3とは異なる共振周波数での通信が可能になり、さらなるマルチバンド化を図ることができる。
<実施の形態2>
図7及び図8は、実施の形態2のアンテナ装置の要部を示す図である。実施の形態2のアンテナ装置は、図2乃至図4に示す実施の形態1のアンテナ装置100又は図6に示す実施の形態1の変形例のアンテナ装置100Aの一部を変形したものである。なお、図7及び図8には、アンテナ装置200B、200C、200Dの裏面側を示す。
図7に示すアンテナ装置200Bのように、グランドライン240Bは、端部141と端部142との間からX軸負方向側に分岐し、端部243まで延伸する分岐部244を有していてもよい。このようなグランドライン240Bは、図4(A)に示す実施の形態1のグランドライン140の端部141と端部142との間から分岐部244を分岐させたものである。分岐部244の端部243はオープン(開放)されている。すなわち、端部243は開放端である。
このようなグランドライン240Bは、開放端である端部243と端部141又は端部142との間がダイポールアンテナとして機能する。このため、開放端である端部243と端部141又は端部142との間の長さを共振周波数f5における波長λ5の1/2(λ5/2)に対応する長さに設定すればよい。
グランドライン240Bの共振周波数f5における共振によって受信される信号は、アンテナエレメント110を経て、給電点になる端部111に到達する。グランドライン240Bの共振周波数f5における共振によって送信される信号は、受信時とは逆方向にアンテナエレメント110、無給電素子130を伝送される。
アンテナ装置200Bは、周波数f5における通信が可能になるため、さらなるマルチバンド化を図ることができる。
また、図8(A)に示すアンテナ装置200Cのように、グランドライン240Cは、端部141Aと端部142との間に、平面視でテーパ状に形成されたテーパ部245を有していてもよい。
図8(A)に示すアンテナ装置200Cは、図6(A)に示すアンテナ装置100Aの端部141Aと端部142との間の一部分の幅を平面視でテーパ状に拡げることにより、テーパ部245を形成したものである。
テーパ部245を用いると、広帯域化を図ることができることが電磁界シミュレーションで分かっている。このため、グランドライン240Cにテーパ部245を形成することにより、周波数f4による通信帯域の広帯域化を図ることができる。
なお、テーパ部245は、無給電素子130に形成してもよい。
また、図8(B)に示すアンテナ装置200Dのように、グランドライン240Dは、端部141Aと端部142との間に、キャパシタチップ246を有していてもよい。
キャパシタチップ246は、チップ型のキャパシタであり、図8(B)に示すように端部141Aと端部142との間に設けることにより、端部141Aと端部142との間に、キャパシタチップ246によるキャパシタが直列に挿入される。
このように、キャパシタチップ246を有することにより、グランドライン240Dの共振周波数f4を調整することができる。
また、キャパシタチップ246の代わりに、インダクタチップを挿入してもよいし、キャパシタチップ246の代わりにスイッチを挿入して、グランドライン240Dとグランドライン240Cとの接続状態を切り替えられるようにしてもよい。なお、キャパシタチップ246は、無給電素子130に設けてもよい。
以上のように、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、良好な特性の実現と、配置の自由度の大幅な向上と、マルチバンド化とを実現したアンテナ装置200B、200C、200Dを提供することができる。
以上、本発明の例示的な実施の形態のアンテナ装置について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
以上の実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
グランドエレメントと、
前記グランドエレメント側に配設される給電点から、前記給電点とは反対側の端部まで延伸する第1アンテナエレメントと、
一端が前記第1アンテナエレメントの前記端部から離間して配設される第2アンテナエレメントと、
前記第1アンテナエレメントの前記端部と、前記第2アンテナエレメントの前記一端との間に配設され、前記第1アンテナエレメントと前記第2アンテナエレメントとの接続状態を切り替えるスイッチと、
平面視で前記グランドエレメントと重複する領域に設けられるスイッチ制御部に一端が接続され、前記一端から他端まで延伸する第1延伸部と、前記第1延伸部の前記他端から前記第2アンテナエレメントに沿って延伸し、前記スイッチの制御端子に接続される第2延伸部とを有し、平面視で前記グランドエレメントと重複しない領域に配設される、無給電素子と、
前記グランドエレメントと、前記スイッチのグランド端子とを接続するグランドラインと
を含む、アンテナ装置。
(付記2)
前記無給電素子は、前記スイッチがオンにされると、前記第2延伸部と前記第2アンテナエレメントとの結合によって前記第2アンテナエレメントから給電される、付記1記載のアンテナ装置。
(付記3)
前記無給電素子は、前記スイッチがオフにされると給電が行われない状態になる、付記2記載のアンテナ装置。
(付記4)
前記無給電素子の前記一端と、前記スイッチ制御部との間に直列に挿入される第1抵抗器と、
前記スイッチの前記制御端子に接続される前記無給電素子の他端と、前記制御端子との間に直列に挿入される第2抵抗器と
をさらに含む、付記1乃至3のいずれか一項記載のアンテナ装置。
(付記5)
前記第1アンテナエレメントと前記第2アンテナエレメントとの合計の長さは、第1共振周波数における波長の1/4の長さに対応するとともに、前記第1アンテナエレメントの長さは、前記第1共振周波数よりも高い異なる第2共振周波数における波長の1/4の長さに対応しており、
前記無給電素子は、前記第1共振周波数及び前記第2共振周波数とは異なる所定の共振周波数における波長の1/2の長さに対応する長さを有する、付記1乃至5のいずれか一項記載のアンテナ装置。
(付記6)
前記第1アンテナエレメントと前記第2アンテナエレメントとの合計の長さは、第1共振周波数における波長の1/4の長さに対応するとともに、前記第1アンテナエレメントの長さは、前記第1共振周波数よりも高い異なる第2共振周波数における波長の1/4の長さに対応しており、
前記グランドラインは、前記グランドエレメントに直接接続されるとともに、前記スイッチのグランド端子には抵抗器を介して接続されており、前記グランドラインは、前記第1共振周波数及び前記第2共振周波数とは異なる所定の共振周波数における波長の1/4の長さに対応する長さを有する、付記1乃至5のいずれか一項記載のアンテナ装置。
(付記7)
前記グランドラインの一端と前記グランドエレメントとの間に直列に挿入される第1抵抗部と、
前記グランドラインの他端と前記スイッチとの間に直列に挿入される第2抵抗部と
をさらに含むとともに、
前記グランドラインは、前記一端と前記他端との間から分岐し、先端が開放される分岐部を有しており、
前記第1アンテナエレメントと前記第2アンテナエレメントとの合計の長さは、第1共振周波数における波長の1/4の長さに対応するとともに、前記第1アンテナエレメントの長さは、前記第1共振周波数よりも高い異なる第2共振周波数における波長の1/4の長さに対応しており、
前記グランドラインの前記分岐部の前記先端と前記グランドラインの前記一端との間の長さ、又は、前記グランドラインの前記分岐部の前記先端と前記グランドラインの前記他端との間の長さは、前記第1共振周波数及び前記第2共振周波数とは異なる所定の共振周波数における波長の1/4の長さに対応する長さを有する、付記1乃至5のいずれか一項記載のアンテナ装置。
(付記8)
前記無給電素子又は前記グランドラインに直列に挿入される、抵抗器、スイッチ、キャパシタ、又はインダクタをさらに含む、付記1乃至7記載のアンテナ装置。
(付記9)
前記無給電素子又は前記グランドラインに直列に挿入される、平面視でテーパ状に形成されるテーパ部をさらに含む、付記1乃至8のいずれか一項記載のアンテナ装置。
(付記10)
前記無給電素子とは長さの異なる第2の無給電素子をさらに含む、付記1乃至8のいずれか一項記載のアンテナ装置。
(付記11)
前記給電部に接続されるフィルタをさらに含み、
前記第1アンテナエレメントと前記第2アンテナエレメントとの合計の長さは、第1共振周波数における波長の1/4の長さに対応しているとともに、前記第1アンテナエレメントの長さは、前記第1共振周波数よりも高い異なる第2共振周波数における波長の1/4の長さに対応しており、
前記フィルタは、前記第1共振周波数又は前記第2共振周波数の信号を内部で分離する、付記1乃至10のいずれか一項記載のアンテナ装置。
(付記12)
前記第1アンテナエレメントは、前記給電点から延伸する第1部と、前記第1部の先端から折り曲げられて延伸する第2部とを有するL字型のアンテナエレメントであり、
前記第2アンテナエレメントは、一端が前記第2部の先端から離間して配設され、前記一端とは反対側の他端に向けて前記第2部を延長する方向に延伸するアンテナエレメントである、付記1乃至11のいずれか一項記載のアンテナ装置。