以下、電子機器および測定装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す測定装置1は、「測定装置」の一例であって、測定部2、操作部3、表示部4、制御部5および記憶部6を備えて構成されている。測定部2は、「測定部」の一例であって、測定対象についての各種物理量(電気的パラメータ:一例として、電流値、電圧値、抵抗値および位相等)を測定可能に構成されている。具体的には、測定部2は、制御部5の制御に従い、入力信号SiをA/D変換処理して測定データDsを生成すると共に、生成した測定データDsを制御部5に出力する。この場合、本例の測定装置1では、上記の測定部2を除く各構成要素3〜6によって「電子機器」が構成されている。
操作部3は、測定部2による測定処理の条件(測定条件)や表示部4による測定結果の表示条件等の各種動作条件の設定操作を行うための操作スイッチと、表示部4の前面側に配設されたタッチパネルとを備え(いずれも図示せず)、操作スイッチのスイッチ操作やタッチパネルの押圧操作(以下、これらを区別することなく、単に「操作」ともいう)に応じた操作信号Sを制御部5に出力する。表示部4は、制御部5の制御に従い、測定装置1の動作条件を設定するための動作条件設定画面(一例として、図2に示す動作条件設定画面10等)や、測定部2による測定処理の結果を表示するための測定結果表示画面(図示せず)などを表示する。なお、表示部4を備えた測定装置1を例に挙げて説明するが、外部装置としての表示装置に上記の各種表示画面を表示させる構成を採用することもできる。
制御部5は、測定装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部5は、「処理部」に相当し、後述するように、測定装置1の動作条件を設定する動作条件設定処理の開始を指示されたときに、図2に示す動作条件設定画面10などの各種動作条件設定画面を表示部4に表示させると共に、操作部3の操作によって指定される条件(動作条件)に基づいて動作条件データD1を生成する「動作条件データ生成処理」を実行する。この場合、図2に示す動作条件設定画面10は、複数種類の「動作条件設定画面」のうちの1つである「表示レンジに関する動作条件(上限値および下限値)を設定するための設定画面」であって、上限値の既設定値が表示される上限値表示領域11、下限値の既設定値が表示される下限値表示領域12、カーソル表示13、UPスイッチ14u、DOWNスイッチ14d、OKスイッチ15およびCancelスイッチ16が表示される。
また、UPスイッチ14uは、「数値変更スイッチAを模した擬似操作スイッチA」の一例であって、後述するように、操作部3のタッチパネルにおけるUPスイッチ14uとの対向部位が押圧操作されたときに(以下、単に「UPスイッチ14uが操作されたとき」ともいう)、上限値表示領域11および下限値表示領域12のうちのカーソル表示13によって選択された一方内の設定値(上限値または下限値:「条件のうちの任意に変更可能な数値」の一例)を増加させて大きな値に変更する機能(「数値変更スイッチA」としての機能)が関連付けられている。なお、本例の測定装置1では、後述するように、UPスイッチ14uの操作が継続されている間において、予め規定された時間間隔で予め規定された変更量ずつ数値を増加させる処理が「処理A」として実行される。
また、DOWNスイッチ14dは、「数値変更スイッチBを模した擬似操作スイッチB」の一例であって、後述するように、タッチパネルにおけるDOWNスイッチ14dとの対向部位が押圧操作されたときに(以下、単に「DOWNスイッチ14dが操作されたとき」ともいう)、上限値表示領域11および下限値表示領域12のうちのカーソル表示13によって選択された一方内の設定値を減少させて小さな値に変更する機能(「数値変更スイッチB」としての機能)が関連付けられている。なお、本例の測定装置1では、後述するように、DOWNスイッチ14dの操作が継続されている間において、予め規定された時間間隔で予め規定された変更量ずつ数値を減少させる処理が「処理B」として実行される。
さらに、OKスイッチ15は、「疑似操作スイッチ」の他の1つであって、タッチパネルにおけるOKスイッチ15との対向部位が押圧操作されたときに(以下、単に「OKスイッチ15が操作されたとき」ともいう)、上限値表示領域11や下限値表示領域12に表示されている設定値(数値)を「表示レンジの上限値」や「表示レンジの下限値」として確定させてこれらの設定処理を終了させる機能が関連付けられている。また、Cancelスイッチ16は、「疑似操作スイッチ」の他の1つであって、タッチパネルにおけるCancelスイッチ16との対向部位が押圧操作されたときに(以下、単に「Cancelスイッチ16が操作されたとき」ともいう)、表示部4に動作条件設定画面10を表示させる以前に設定されていた「表示レンジの上限値」や「表示レンジの下限値」をこれらの動作条件として確定させて設定処理を終了させる機能が関連付けられている。
この場合、本例の測定装置1では、上記のタッチパネルとして静電容量型のタッチパネルが採用されており、一例として、利用者が指先でタッチパネルを操作することにより、表示部4の表示画面上における操作部位の座標(タッチパネルに指先が接している部位の座標)を示す操作信号Sが出力される構成が採用されている。したがって、制御部5は、操作信号Sに基づいて利用者の指先が触れた部位の座標を特定し、特定した座標に、UPスイッチ14u、DOWNスイッチ14d、OKスイッチ15およびCancelスイッチ16等の「疑似操作スイッチ」が存在するとき(特定した座標が「疑似操作スイッチ」を表示させている部位のとき)に、これらが操作されたと判別して、各スイッチ14u,14d,15,16に関連付けられている機能を実行する。
この場合、利用者の指先がタッチパネルに軽く接した状態(タッチパネルに対する押圧力が小さい状態)では、タッチパネルに指先が接する面積が狭くなる。また、利用者の指先がタッチパネルに強く押し付けられた状態(タッチパネルに対する押圧力が大きい状態)では、指先が押し潰される結果、タッチパネルに指先が接する面積が広くなる。このため、上記の操作信号Sに基づき、タッチパネルに指先が接している面積を特定することにより、表示部4の表示画面上における操作部位への指先の押圧力を特定することができる。したがって、本例の測定装置1では、制御部5が、操作部3のタッチパネルから出力される操作信号Sを監視してタッチパネルに指先が接している面積(「数値変更スイッチAに対する押圧力の変化に伴って変化するパラメータA」および「数値変更スイッチBに対する押圧力の変化に伴って変化するパラメータB」の一例)を逐次特定し、特定した面積に基づいてタッチパネルに対する押圧力のレベルを特定する構成が採用されている。
また、制御部5は、動作条件設定画面10を表示部4に表示させたとき、すなわち、「表示レンジの上限値」または「表示レンジの下限値」を設定する処理の開始を指示されたときに、図6に示す設定値決定処理20を実行する。この場合、本例の測定装置1では、設定値決定処理20において、上記のように特定される押圧力が、押圧力レベルL0(タッチパネルに指先が接してない状態)から、予め規定された最大レベルである押圧力レベルLMまで(押圧力レベルL0<L1<L2<L3<L4<L5<L6<LM)のいずれの押圧力レベルであるか(図3参照)を特定して特定結果を「押圧力情報」として記憶部6に記憶させると共に、「押圧力情報」として記憶させた押圧力レベルや、後述する「継続時間情報」などに応じて、上限値表示領域11や下限値表示領域12の設定値(数値)を変更する変更態様(変更量および変更時間間隔)を変化させる構成が採用されている。
具体的には、本例の測定装置1では、図4に示すように、UPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの操作時に、「変更量:1」で「変更時間間隔:短(一例として、0.2秒)」の変更態様C1、「変更量:10」で「変更時間間隔:短」の変更態様C2、「変更量:100」で「変更時間間隔:短」の変更態様C3、「変更量:1」で「変更時間間隔:長(一例として、0.5秒)」の変更態様C4、「変更量:10」で「変更時間間隔:長」の変更態様C5、および「変更量:100」で「変更時間間隔:長」の変更態様C6の6つの変更態様(以下、これらを区別しないときには「変更態様C」ともいう)のいずれかで設定値(数値)を変更する構成が採用されている。
この場合、本例では、UPスイッチ14uの操作時に採用される上記の各変更態様Cにおける「変更量:1」、「変更量:10」および「変更量:100」の3つが「変更量A」に相当すると共に、DOWNスイッチ14dの操作時に採用される上記の各変更態様Cにおける「変更量:1」、「変更量:10」および「変更量:100」の3つが「変更量B」に相当する。また、本例では、UPスイッチ14uの操作時に採用される上記の各変更態様Cにおける「変更時間間隔:0.2秒」および「変更時間間隔:0.5秒」の2つが「時間間隔A」に相当すると共に、DOWNスイッチ14dの操作時に採用される上記の各変更態様Cにおける「変更時間間隔:0.2秒」および「変更時間間隔:0.5秒」の2つが「時間間隔B」に相当する。
つまり、本例では、図4,5に示すように、UPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの操作状態に応じて、「変更量A」をMa=La=3種類の変更量候補のいずれかに段階的に変化させ、かつ「変更量B」をMb=Lb=3種類の変更量候補のいずれかに段階的に変化させると共に、「時間間隔A」をNa=La=2種類の時間間隔候補のいずれかに変化させ、かつ「時間間隔B」をNb=Lb=2種類の時間間隔候補のいずれかに変化させる構成が採用されている。なお、本例の測定装置1では、後述するように、制御部5が、タッチパネルから出力される操作信号Sと、変更態様特定用データD0(その時点において選択されている変更態様C、および操作信号Sに基づいて特定される押圧力の押圧力レベルLに基づき、次に選択すべき変更態様Cを特定可能なデータ:図4参照)とに基づいて変更態様Cを逐次選択して設定値(数値)を変更する構成が採用されている。
また、制御部5は、記憶部6に記憶させた動作条件データD1に従い、測定部2を制御して測定処理を実行させると共に、測定部2から出力された測定データDsを記憶部6に記憶させる。さらに、制御部5は、記憶部6に記憶させた測定データDsに基づき、測定結果(測定結果表示画面:図示せず)を表示部4に表示させる。記憶部6は、上記の変更態様特定用データD0、「動作条件設定処理(動作条件データ生成処理)」において制御部5によって生成される動作条件データD1、および動作条件データD1に基づいて測定部2によって実行される測定処理において測定部2から出力される測定データDsなどを記憶する。この場合、測定データDsについては、ハードディスクドライブ(ハードディスク)、光ディスクドライブ(光ディスク)および光磁気ディスクドライブ(光磁気ディスク)などの各種の情報記録媒体に記録させる構成を採用することができる。
この測定装置1によって入力信号Siについての測定処理を実行する際には、まず、動作条件を設定する。具体的には、操作部3の操作スイッチを操作して動作条件設定画面(メイン画面:図示せず)を表示部4に表示させる。次いで、動作条件の設定(または、変更)を所望する設定項目を選択してサブ画面を表示部4に表示させる。この際に、一例として、設定項目として「表示レンジ」を選択したときには、図2に示す動作条件設定画面10が表示部4に表示される。この場合、動作条件設定画面10を表示させる以前に「表示レンジ」に関する設定を1回も行ったことがないときには、予め規定された初期値が上限値表示領域11および下限値表示領域12内に既設定値としてそれぞれ表示される。また、動作条件設定画面10を表示させる以前に「表示レンジ」に関する設定を行ったことがあるときには、過去の設定操作によって設定された設定値が上限値表示領域11および下限値表示領域12に既設定値としてそれぞれ表示される。
また、動作条件設定画面10を表示させた時点においては、同図に示すように、上限値表示領域11の部位にカーソル表示13が重なって表示されて上限値表示領域11が選択された状態(すなわち、「表示レンジの上限値」を指定可能な状態)となる。この際に、制御部5は、図6に示す設定値決定処理20を開始する。この設定値決定処理20では、制御部5は、まず、「押圧力情報」、「継続時間情報」、および「変更態様情報」をそれぞれ初期化する(ステップ21)。この場合、「継続時間情報」は、タッチパネルの押圧操作時に特定される押圧力レベルLが、高い押圧力レベルの範囲、または、低い押圧力レベルの範囲に含まれる押圧力レベルLとなってからのUPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの操作継続時間を特定可能な情報で構成されている。なお、「押圧力レベルの範囲」については、後に説明する。また、「変更態様情報」は、その時点において選択されている変更態様Cを特定可能な情報で構成されて、後述するように、制御部5によって新たな変更態様Cが選択される都度、その変更態様Cを特定可能な情報に書き換えられる。
次いで、制御部5は、タッチパネルにおけるいずれかの部位に対する押圧操作が行われたか否かを監視する(ステップ22)。具体的には、タッチパネルのいずれかの部位が押圧操作されてタッチパネルから操作信号Sが出力されたときに、制御部5は、タッチパネルに加えられた押圧力のレベルが押圧力レベルL2以上であるかを判別する。この際に、押圧力のレベルが押圧力レベルL2未満のときには、「操作なし」と判別して、押圧操作が行われたか否かの監視を継続する。また、押圧力のレベルが押圧力レベルL2以上のときに、制御部5は、操作信号Sに基づき、押圧操作された部位の座標を特定すると共に、特定した座標が、上限値表示領域11、下限値表示領域12、UPスイッチ14u、DOWNスイッチ14d、OKスイッチ15およびCancelスイッチ16の表示部位であるか否かを判別する。
この際に、特定した座標が上記の両領域11,12、および各スイッチ14u,14d,15,16の表示部位ではないとき(すなわち、動作条件設定画面10における「余白領域」を押圧操作されたとき)に、制御部5は、「操作なし」と判別して、押圧操作が行われたか否かの監視を継続する。一方、押圧力が押圧力レベルL2以上の押圧操作が行われ、その際に出力された操作信号Sに基づいて特定した押圧操作の座標が、上記の「余白領域」以外のとき(すなわち、両領域11,12、および各スイッチ14u,14d,15,16の表示部位のいずれかが押圧操作されたとき)には、制御部5は、「操作あり」と判別し(ステップ22)、その押圧操作がUPスイッチ14u、またはDOWNスイッチ14dの操作であるか否かを判別する(ステップ23)。
この際に、操作信号Sに基づいて特定した座標が上限値表示領域11のとき(すなわち、上限値表示領域11が押圧操作されたとき)には、制御部5は、カーソル表示13を上限値表示領域11に重ねて表示させ(この例では、カーソル表示13を上限値表示領域11に重ねて表示させた状態の維持:上限値表示領域11の表示部位に対する押圧操作に応じて規定された処理の一例:ステップ24)、この設定値決定処理20を一旦終了して再び開始する。また、操作信号Sに基づいて特定した座標が下限値表示領域12のとき(すなわち、下限値表示領域12が押圧操作されたとき)には、制御部5は、カーソル表示13を下限値表示領域12に重ねて表示させ(下限値表示領域12の表示部位に対する押圧操作に応じて規定された処理の一例:ステップ24)、この設定値決定処理20を一旦終了して再び開始する。これにより、下限値表示領域12が選択された状態(すなわち、「表示レンジの下限値」を指定可能な状態)となる。
さらに、操作信号Sに基づいて特定した座標がOKスイッチ15の表示部位のとき(すなわち、OKスイッチ15が操作されたとき)には、制御部5は、その時点において上限値表示領域11や下限値表示領域12に表示されている設定値(数値)を「表示レンジの上限値」や「表示レンジの下限値」として確定させて(OKスイッチ15の押圧操作に応じて規定された処理の一例:ステップ24)、この設定値決定処理20を終了する。また、操作信号Sに基づいて特定した座標がCancelスイッチ16の表示部位のとき(すなわち、Cancelスイッチ16が操作されたとき)には、制御部5は、動作条件設定画面10を表示させる以前に設定されていた「表示レンジの上限値」や「表示レンジの下限値」をこれらの動作条件として確定させて(Cancelスイッチ16の押圧操作に応じて規定された処理の一例:ステップ24)、この設定値決定処理20を終了する。
一方、操作信号Sに基づいて特定した座標がUPスイッチ14uの表示部位のとき(UPスイッチ14uが操作されたとき:すなわち、UPスイッチ14uの表示部位に指先が接した面積が押圧力レベルL2以上の押圧力に対応する面積の範囲内となったとき:「押圧力の上昇によってパラメータAが高い押圧力に対応するパラメータ範囲内の値となったとき」の一例)には、制御部5は、操作信号Sに基づいて押圧力の押圧力レベルLを特定すると共に、特定した押圧力レベルL、その時点において選択されている変更態様C、および継続時間と、変更態様特定用データD0とに基づいて変更態様Cを選択する(ステップ25)。この場合、いずれの変更態様Cも選択されておらず、かつ、継続時間が初期化された直後で「0」となっているこの時点において、操作信号Sに基づいて特定した押圧力のレベルが押圧力レベルL2以上(例えば押圧力レベルL6以上)であったときに、制御部5は、変更態様特定用データD0に基づき、図5に矢印A1で示すように変更態様C1を選択する。
次いで、制御部5は、選択した変更態様C1(「変更量:1、変更時間間隔:短」)で上限値表示領域11内の設定値(数値)を変更する(ステップ26)。これにより、上限値表示領域11内の設定値(数値)が「1」だけ増加して大きな値に変更される。続いて、制御部5は、上記のステップ25において、直前まで選択されていた変更態様C(この例では、変更態様Cの選択なし)とは相異する変更態様Cが選択されたか否か、すなわち、変更態様Cの変更があったか否かを判別する(ステップ27)。この際には、「変更態様Cの選択なし」の状態から変更態様C1が新たに選択されたため、制御部5は、変更態様Cの変更ありと判別し、継続時間情報を初期化すると共に(この例では、実質的な初期化なし)、UPスイッチ14uの操作継続時間(すなわち、UPスイッチ14uに対する押圧力が押圧力レベルL2以上となってからの経過時間)のカウントを開始する(ステップ28)。
次いで、制御部5は、UPスイッチ14uの押圧操作が継続されていると判別し(ステップ29)、現在の変更態様C(この例では、変更態様C1)における変更時間間隔の時間(この例では、0.2秒)だけ待機した後に(ステップ30)、上記のステップ25に戻る。この際に、押圧力レベルL6以上の押圧操作が継続されているときには、制御部5は、変更態様C1を再び選択して、上限値表示領域11の数値を変更した後に(ステップ26)、変更態様Cの変更なしと判別して(ステップ27)、UPスイッチ14uの押圧操作が継続されているか否かを判別する(ステップ29)。したがって、同程度の押圧力でUPスイッチ14uの操作を継続することにより、上限値表示領域11の設定値が0.2秒間隔で「1」ずつ増加して大きな値に変更される。
なお、本例の測定装置1では、後述するように、UPスイッチ14uの押圧力が押圧力レベルL4以下となったときに、上記のステップ26において他の変更態様Cが選択されて設定値(数値)の変更時間間隔が長くなる構成が採用されている。また、本例の測定装置1では、後述するように、UPスイッチ14uの押圧力が押圧力レベルL1以下となったときにUPスイッチ14uの押圧操作が終了したと判別されて設定値(数値)の増加(変更)を終了させる構成が採用されている。したがって、変更態様C1の変更時間間隔での変更を継続するときには、押圧力が押圧力レベルL4以下となることのないようにUPスイッチ14uの操作を継続する。
一方、上記の例のように変更態様C1が選択されてから例えば2秒が経過したとき(ステップ28においてカウントを開始した継続時間が2秒に達したとき)に、制御部5は、変更態様特定用データD0に基づき、図5に矢印A2で示すように、変更態様C2を新たに選択し(ステップ25)、「変更量:10、変更時間間隔:短」で上限値表示領域11の設定値(上限値)を変更する(ステップ26)。したがって、同程度の押圧力でUPスイッチ14uの操作を継続することにより、上限値表示領域11の設定値が0.2秒間隔で「10」ずつ増加して大きな値に変更される(「経過時間に応じて変更量Aが増加するように変更量Aを変化させる」との処理の一例)。
また、上記の例のように変更態様C2が選択されてから例えば3秒が経過したとき(ステップ28においてカウントを開始した継続時間が3秒に達したとき)に、制御部5は、変更態様特定用データD0に基づき、図5に矢印A3で示すように、変更態様C3を新たに選択し(ステップ25)、「変更量:100、変更時間間隔:短」で上限値表示領域11の設定値(上限値)を変更する(ステップ26)。したがって、同程度の押圧力でUPスイッチ14uの操作を継続することにより、上限値表示領域11の設定値が0.2秒間隔で「100」ずつ増加して大きな値に変更される(「経過時間に応じて変更量Aが増加するように変更量Aを変化させる」との処理の他の一例)。
このように、この測定装置1では、ある程度の押圧力(この例では、タッチパネルに接する指先の面積が押圧力レベルL6以上の押圧力と判定される押圧力)でUPスイッチ14uの押圧操作を継続することで、設定値(数値)の増加量(変更量)が、「1」、「10」、「100」の順でMa=3種類の変更量候補のいずれかに段階的に増加しつつ、0.2秒間隔で大きな値に変更される。したがって、上限値の既設定値(動作条件設定画面10を表示させた時点において上限値表示領域11に表示される設定値)と、目標設定値とが大きく相異する場合であっても、比較的短時間で目標設定値近傍の数値まで設定値を増加させることが可能となっている。
一方、UPスイッチ14uの押圧操作によって上限値表示領域11内の数値が目標設定値に近い数値まで増加したときには、UPスイッチ14uの押圧操作を継続しつつ、その押圧力を押圧力レベルL4以下に低下させる。この際に、制御部5は、操作信号Sに基づいて押圧力の押圧力レベルLを特定すると共に、特定した押圧力レベルL(一例として、押圧力レベルL2)、その時点において選択されている変更態様C(この例では、変更態様C3)、および上記のステップ25でカウントを開始した継続時間と、変更態様特定用データD0とに基づいて、図5に矢印A4で示すように、変更態様C6を選択する(ステップ25)。次いで、制御部5は、選択した変更態様C6(「変更量:100、変更時間間隔:長」)で上限値表示領域11内の設定値(数値)を変更する(ステップ26)。
この後、同程度の押圧力(この例では、押圧力レベルL2)でUPスイッチ14uの操作を継続することにより、上限値表示領域11の設定値が0.5秒間隔で「100」ずつ増加して大きな値に変更される結果、変更態様C3で変更していたときよりも、単位時間当りの数値の増加量を少なくすることができ、上限値表示領域11内の設定値が目標設定値を超えてしまう事態を回避することが可能となる。なお、本例の測定装置1では、後述するように、UPスイッチ14uの押圧力が押圧力レベルL5以上となったときに、上記のステップ26において他の変更態様Cが選択されて設定値(数値)の変更時間間隔が短くなる構成が採用されている。また、本例の測定装置1では、前述したように、UPスイッチ14uの押圧力が押圧力レベルL1以下となったときにUPスイッチ14uの押圧操作が終了したと判別される。したがって、変更態様C6の変更時間間隔での変更を継続するときには、押圧力が押圧力レベルL5以上や押圧力レベルL1以下となることのないようにUPスイッチ14uの操作を継続する。
この場合、上記の例とは相異するが、変更態様Cが選択されていない状態において図5に矢印A1で示すように変更態様C1が選択された状態においてUPスイッチ14uに対する押圧力を押圧力レベルL4以下としたときには、同図に矢印A5で示すように、変更態様C4が選択されて(ステップ25)、変更態様C4(「変更量:1、変更時間間隔:長」)で上限値表示領域11内の設定値(数値)が変更される(ステップ26)。また、同図に矢印A2で示すように変更態様C2が選択された状態においてUPスイッチ14uに対する押圧力を押圧力レベルL4以下としたときには、同図に矢印A6で示すように、変更態様C5が選択されて(ステップ25)、変更態様C5(「変更量:10、変更時間間隔:長」)で上限値表示領域11内の設定値(数値)が変更される(ステップ26)。
このように、この測定装置1では、ある程度の押圧力でUPスイッチ14uを押圧操作して設定値(数値)を増加させているときに、UPスイッチ14uに対する押圧力を押圧力レベルL4以下とすることで、増加量自体を変更することなく、変更時間間隔を長くすることができる。したがって、上限値表示領域11内の設定値が目標設定値に近付いたときに、単位時間当たりの設定値の変更量を減少させて、変更中の設定値が目標設定値を超えてしまう事態が生じるのを回避することが可能となっている(「押圧力が低下するほど時間間隔Aが長くなる」との構成の一例)。
一方、この測定装置1では、前述したように変更態様C6が選択されて(ステップ25)、変更態様C6(「変更量:100、変更時間間隔:長」)で上限値表示領域11内の設定値(数値)を増加させているときに(ステップ26)、UPスイッチ14uに対する押圧力が押圧力レベルL3以下の状態において、変更態様C6が選択されてからの経過時間が例えば1秒に達したとき(ステップ27において変更態様Cの変更ありと判別し、その後にステップ28において継続時間情報を初期化してからカウントを開始した継続時間が1秒に達したとき)に、制御部5は、変更態様特定用データD0に基づき、図5に矢印A7で示すように、変更態様C5を新たに選択し(ステップ25)、「変更量:10、変更時間間隔:長」で上限値表示領域11の設定値(上限値)を変更する(ステップ26)。したがって、変更態様C6が選択されたときの押圧力レベルL(この例では、押圧力レベルL2)と同程度の押圧力でUPスイッチ14uの操作を継続することにより、上限値表示領域11の設定値が0.5秒間隔で「10」ずつ増加して大きな値に変更される(「経過時間に応じて変更量Aが減少するように変更量Aを変化させる」との処理の一例)。
また、UPスイッチ14uに対する押圧力が押圧力レベルL3以下の状態が維持されつつ、変更態様C5が選択されてからの経過時間が例えば1.5秒に達したとき(ステップ28においてカウントを開始した継続時間が1.5秒に達したとき)に、制御部5は、変更態様特定用データD0に基づき、図5に矢印A8で示すように、変更態様C4を新たに選択し(ステップ25)、「変更量:1、変更時間間隔:長」で上限値表示領域11の設定値(上限値)を変更する(ステップ26)。したがって、変更態様C5が選択されたときの押圧力レベルL(この例では、押圧力レベルL2)と同程度の押圧力でUPスイッチ14uの操作を継続することにより、上限値表示領域11の設定値が0.5秒間隔で「1」ずつ増加して大きな値に変更される(「経過時間に応じて変更量Aが減少するように変更量Aを変化させる」との処理の他の一例)。
このように、この測定装置1では、ある程度の押圧力(この例では、タッチパネルに接する指先の面積が押圧力レベルL3以下の押圧力と判定される押圧力)でUPスイッチ14uの押圧操作を継続することで、設定値(数値)の増加量(変更量)が、「100」、「10」、「1」の順でLa=3種類の変更量候補のいずれかに段階的に減少しつつ、0.5秒間隔で大きな値に変更される。したがって、上限値表示領域11内の設定値が目標設定値に近付いたときに、単位時間当りの設定値(数値)の増加量を低下させてゆっくりと変化させることができるため、上限値表示領域11内の設定値(数値)が目標設定値を超えて大きな値となったり、上限値表示領域11内の設定値(数値)が目標設定値まで変更されていない時点においてUPスイッチ14uの操作を停止してしまう事態が生じたりするのを回避することが可能となっている。
一方、例えば、上限値表示領域11内の設定値(数値)が目標設定値に近付く前にUPスイッチ14uに対する押圧力を低下させて押圧力レベルL3以下としてしまったとき(上限値表示領域11内の設定値と目標設定値との差が大きいとき)には、UPスイッチ14uの押圧操作を継続しつつ、その押圧力を押圧力レベルL5以上に上昇させる。この際に、制御部5は、操作信号Sに基づいて押圧力の押圧力レベルLを特定すると共に、特定した押圧力レベルL(一例として、押圧力レベルL6)、その時点において選択されている変更態様C(この例では、変更態様C4)、および上記のステップ25でカウントを開始した継続時間と、変更態様特定用データD0とに基づいて、図5に矢印A9で示すように、変更態様C1を選択する(ステップ25)。次いで、制御部5は、選択した変更態様C1(「変更量:1、変更時間間隔:短」)で上限値表示領域11内の設定値(数値)を変更する(ステップ26)。
この後、同程度の押圧力(この例では、押圧力レベルL6)でUPスイッチ14uの操作を継続することにより、上限値表示領域11の設定値が0.2秒間隔で「1」ずつ増加して大きな値に変更される結果、変更態様C4で変更していたときよりも、単位時間当りの数値の増加量を多くすることができ、上限値表示領域11内の設定値を短時間で目標設定値に近づけることが可能となる。この場合、上記の例とは相異するが、図5に矢印A4で示すように変更態様C6が選択された状態においてUPスイッチ14uに対する押圧力を押圧力レベルL5以上としたときには、同図に矢印A10で示すように、変更態様C3が選択されて(ステップ25)、変更態様C3(「変更量:100、変更時間間隔:短」)で上限値表示領域11内の設定値(数値)が変更される(ステップ26)。また、同図に矢印A7で示すように変更態様C5が選択された状態においてUPスイッチ14uに対する押圧力を押圧力レベルL5以上としたときには、同図に矢印A11で示すように、変更態様C2が選択されて(ステップ25)、変更態様C2(「変更量:10、変更時間間隔:短」)で上限値表示領域11内の設定値(数値)が変更される(ステップ26)。
このように、この測定装置1では、ある程度まで押圧力を低下させた状態でUPスイッチ14uの押圧操作を継続することで、その時点において選択されている変更態様Cの変更時間間隔で数値を増加させているときに、UPスイッチ14uに対する押圧力を押圧力レベルL5以上とすることで、増加量自体を変更することなく、変更時間間隔を短くすることができる。したがって、上限値表示領域11内の設定値が目標設定値に近付いたと思ってUPスイッチ14uに対する押圧力を低下させて単位時間当りの設定値(数値)の増加量を減少させたものの、上限値表示領域11内の設定値と目標設定値との差が大きいときには、変更時間間隔を短くして、単位時間当たりの設定値の変更量を増加させ、変更中の設定値を目標設定値まで短時間で近づけることが可能となっている(「押圧力が上昇するほど時間間隔Aが短くなる」との構成の一例)。
一方、前述したように変更態様C4が選択されて(ステップ25)、変更態様C4(「変更量:1、変更時間間隔:長」)で上限値表示領域11内の設定値(数値)を増加させることで(ステップ26)、上限値表示領域11内の設定値が目標設定値となったときには、UPスイッチ14uの操作を停止する。この際には、操作信号Sに基づいて特定される押圧力のレベルが押圧力レベルL1以下となるため、制御部5は、UPスイッチ14uの押圧操作が継続されていない(UPスイッチ14uの押圧操作が停止した)と判別し(ステップ29)、図5に矢印A12で示すように、その時点において上限値表示領域11に表示されている設定値(数値)を上限値として仮決定し(ステップ31)、前述したステップ22に戻って、上限値表示領域11および下限値表示領域12や、UPスイッチ14u、DOWNスイッチ14d、OKスイッチ15およびCancelスイッチ16の表示部位への押圧操作が行われたか否かを監視する。
なお、上記の例とは相異するが、UPスイッチ14uの押圧操作が終了して押圧レベルが押圧力レベルL1以下となったときに、その時点において上限値表示領域11に表示されている設定値(数値)を上限値として仮決定するステップ31の処理については、図5に矢印A13〜A17で示すように、変更態様C1が選択されている状態、変更態様C2が選択されている状態、変更態様C3が選択されている状態、変更態様C5が選択されている状態、および変更態様C6が選択されている状態においても同様に実行される。
また、ステップ31において上限値表示領域11内の設定値が仮決定された状態(制御部5が押圧操作の有無を監視している状態)において下限値を設定するときや、動作条件設定画面10を表示部4に表示させた直後に下限値を直ちに設定するときには、下限値表示領域12の部位を押圧操作する。この際に、制御部5は、下限値表示領域12が押圧操作されたと判別し(ステップ22,23)、カーソル表示13を下限値表示領域12の上に移動させて(下限値を設定可能な状態とする:ステップ24)、この設定値決定処理20を一旦終了して再び開始する。なお、下限値を設定する方法に関しては、上記の上限値の設定方法と同様のため、説明を省略する。
また、UPスイッチ14uの押圧操作によって設定値(数値)を増加させて大きな値に変更する方法について説明したが、設定値(数値)を減少させて小さな値に変更する際には、DOWNスイッチ14dを押圧操作する。この場合、DOWNスイッチ14dの操作時には、UPスイッチ14uの操作時における「設定値(数値)の増加処理」に代えて「設定値(数値)の減少処理」が実行される点を除き、UPスイッチ14uの操作時と同様に変更態様Cが選択されて(ステップ25)、選択された変更態様Cで上限値表示領域11内、または、下限値表示領域12内の設定値(数値)が減少させられる。したがって、設定値決定処理20においてDOWNスイッチ14dが押圧操作されたときの設定値(数値)の変更についての説明を省略する。
この場合、上記の例とは相異するが、いずれの変更態様Cも選択されていない状態において操作信号Sに基づいて特定した押圧力のレベルが押圧力レベルL2以上のときに、図5に矢印Axで示すように変更態様C4を選択する構成を採用することもできる。なお、変更態様C4を選択した後に、押圧力のレベルが押圧力レベルL5以上となって変更態様C1が新たに選択されたり、押圧力のレベルが押圧力レベルL1以下となって上限値表示領域11内、または、下限値表示領域12内の設定値(数値)が仮決定されたりする手順については、上記の例と同様のため、説明を省略する。
一方、UPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの押圧操作によって上限値や下限値をそれぞれ目標設定値に変更し終えたときには、OKスイッチ15を押圧操作する。この際に、制御部5は、OKスイッチ15が操作されたと判別し(ステップ22,23)、上限値表示領域11や下限値表示領域12に表示されている設定値(数値)を「表示レンジの上限値」や「表示レンジの下限値」として確定させて(ステップ24)、設定値決定処理20を終了させ、動作条件設定画面(メイン画面)を表示部4に表示させる。この後、「表示レンジ」以外の設定項目についての動作条件の設定(または、変更)を所望する場合には、所望する設定項目を選択して動作条件設定画面(選択した設定項目についての動作条件の設定画面)を表示部4に表示させ、任意の設定値を設定する。
また、設定(または、変更)を所望するすべての設定項目に関する設定作業を完了したときには、操作部3の操作スイッチを操作して動作条件設定画面(メイン画面)を閉じる。この際に、制御部5は、設定された各動作条件に基づいて変更態様特定用データD0を生成し、生成した変更態様特定用データD0を記憶部6に記憶させる。これにより、「動作条件データ生成処理」が完了し、測定処理を実行する準備が整う。この後、操作部3の測定開始スイッチを操作することにより、設定した変更態様特定用データD0に従って測定対象についての測定処理が実行され、その測定結果が表示部4に表示される。
このように、この測定装置1では、「処理A」に際して、押圧力が低下するほど設定値(数値)を増加させる時間間隔(時間間隔A)が長くなり、かつ押圧力が上昇するほど設定値(数値)を増加させる時間間隔(時間間隔A)が短くなるように、この時間間隔をNa=2種類の時間間隔候補のいずれかに変化させると共に、「パラメータA(この例では、タッチパネルに接する指先の面積)」が高い押圧力に対応するパラメータ範囲内の値となってからの経過時間に応じて「変更量A」が増加するように「変更量A」をMa=3種類の変更量候補のいずれかに変化させ、かつ「パラメータA」が低い押圧力に対応するパラメータ範囲内の値となってからの経過時間に応じて「変更量A」が減少するように「変更量A」をLa=3種類の変更量候補のいずれかに変化させ、「処理B」に際して、押圧力が低下するほど設定値(数値)を減少させる時間間隔(時間間隔B)が長くなり、かつ押圧力が上昇するほど設定値(数値)を減少させる時間間隔(時間間隔B)が短くなるように、この時間間隔をNb=2種類の時間間隔候補のいずれかに変化させると共に、「パラメータB」が高い押圧力に対応するパラメータ範囲内の値となってからの経過時間に応じて「変更量B」が増加するように「変更量B」をMb=3種類の変更量候補のいずれかに変化させ、かつ「パラメータB」が低い押圧力に対応するパラメータ範囲内の値となってからの経過時間に応じて「変更量B」が減少するように「変更量B」をLb=3種類の変更量候補のいずれかに変化させる。
したがって、この測定装置1によれば、UPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの押圧操作時に押圧力を上昇させてからある程度の押圧力(この例では、押圧力レベルL6以上の押圧力レベルL)を維持して押圧操作を継続することで設定値(数値)の変更量(増加量または減少量)が増加すると共に、UPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの押圧力を上昇させることで設定値(数値)の変更時間間隔が短くなるため、既設定値と目標設定値とが大きく相異する場合であっても設定値を短時間で目標設定値に近づけることができる。また、UPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの押圧力を低下させることで設定値(数値)の変更時間間隔が長くなると共に、UPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの押圧操作時に押圧力を低下させてからある程度の押圧力(この例では、押圧力レベルL1を超えて押圧力レベルL3以下の範囲内の押圧力レベルL)を維持して押圧操作を継続することで設定値(数値)の変更量(増加量または減少量)が減少するため、例えば、UPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの操作を継続することで変更中の設定値が目標設定値に近付いたときに押圧力を低下させるだけで、単位時間当りの設定値の変更量を減少させて設定値をゆっくりと変化させることができる結果、設定中の設定値(数値)が目標設定値を超えて大きな値(または、目標設定値を超えて小さな値)になってしまったり、設定中の設定値(数値)が目標設定値に達する前にUPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの押圧操作を終了させてしまったりする事態を回避して、目標設定値まで正確かつ容易に設定値(数値)を変更することができる。このため、この測定装置1によれば、動作条件のうちの数値の設定値を短時間で容易に目標設定値に設定することができる。
また、この測定装置1によれば、タッチパネルにおけるUPスイッチ14uとの対向部位が押圧操作されたときに「数値変更スイッチA」が押圧操作されたと判別し、かつタッチパネルにおけるDOWNスイッチ14dとの対向部位が押圧操作されたときに「数値変更スイッチB」が押圧操作されたと判別することにより、例えば、UPスイッチ14u(疑似操作スイッチ)に代えて圧力検出スイッチで構成した「UPスイッチ」を設けたり、DOWNスイッチ14d(疑似操作スイッチ)に代えて圧力検出スイッチで構成した「DOWNスイッチ」を設けたりする構成とは異なり、測定処理中における使用頻度が少ない(または、使用されることがない)これらのスイッチを配設することで測定装置1が大形化する事態を回避することができると共に、動作条件設定画面10内の上限値表示領域11や下限値表示領域12などに表示される設定値(数値)を見ながら、同じ動作条件設定画面10内に表示されているUPスイッチ14uまたはDOWNスイッチ14d(両領域11,12の近傍に表示されるスイッチ14u,14d)を、操作ミスすることなく確実に操作することができる。
なお、「電子機器」および「測定装置」の構成は、上記の測定装置1の構成に限定されない。例えば、静電容量型のタッチパネルを有する操作部3を備えた測定装置1を例に挙げて説明したが、静電容量型のタッチパネルに代えて感圧型のタッチパネルを有する「操作部」を備えて構成することもできる。このような構成を採用した場合には、静電容量型のタッチパネルを備えて構成された上記の測定装置1とは異なり、一例として、タッチパネルから出力される圧力情報そのものを「パラメータA」や「パラメータB」として監視してUPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの押圧レベルを特定することができる。したがって、このような構成・方法を採用した場合においても、上記の測定装置1と同様に両スイッチ14u,14dの押圧操作状態に応じた設定値(数値)の変更を行うことができる。
また、「疑似操作スイッチ」であるUPスイッチ14uやDOWNスイッチ14dの操作によって設定値(数値)を変更する構成について説明したが、「疑似操作スイッチ」に代えて、圧力検出スイッチを「UPスイッチ」および「DOWNスイッチ」として操作部3に配設し、これらのスイッチに対する押圧操作によって設定値(数値)を変更する構成を採用することもできる。このような構成を採用した場合においても、上記の測定装置1と同様の効果を奏することができる。
さらに、「時間間隔A」をNa=2種類の時間間隔候補のいずれかに変化させると共に、「時間間隔B」をNb=2種類の時間間隔候補のいずれかに変化させる構成を例に挙げて説明したが、Na種類やNb種類を、3種類以上の任意の種類数としてこれを段階的に変化させることができる。この場合、「Na」および「Nb」を互いに相異する数とすることもできる。また、「変更量A」をMa=La=3種類の変更量候補のいずれかに段階的に変化させると共に、「変更量B」をMb=Lb=2種類で変化させる構成を例に挙げて説明したが、Ma種類、Mb種類、La種類およびLb種類を2種類としていずれかに変化させたり、Ma種類、Mb種類、La種類およびLb種類を4種類以上の任意の種類数としてこれを段階的に変化させることができる。この場合、「Ma」、「Mb」、「La」および「Lb」を互いに相異する数とすることもできる。
また、「測定対象の物理量」として、電流値、電圧値、抵抗値および位相等)を測定可能に構成した測定装置1を例に挙げて説明したが、これらの物理量に代えて(または、これらの物理量に加えて)温度、湿度、輝度(光度)および照度等の各種の「物理量」を測定する構成を採用することもできる。加えて、「電子機器」は「測定装置」に限定されず、携帯電話やスマートフォンのような携帯通信端末、ミュージックプレーヤ、デジタルカメラ、および携帯型パソコンなどの各種の「電子機器」において、上記の測定装置1と同様の操作形態を採用することができる。