JP6035376B1 - サンバイザー - Google Patents
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Abstract
【課題】プラスチック製のサンバイザーとして、簡単な形状的特徴により、着用者が前を向いた状態のままでも目位置より上方の視野が確保され、安全性に優れ、本来の日除け機能や顔面への雨避け機能を充分に発揮できるものを提供する。【解決手段】前方斜め下向きに張出する庇部1と、庇部1の基端から立ち上がる前立て部2と、前立て部2の左右両端から後方へ延出する締着バンド部3A,3Bとからなり、庇部1に、複数の横長スリット状の開口部4が左右複数列で各列上下複数段に配置し、各開口部4の上方及び左右両側部を覆うカバー部5が一体形成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、屋外での歩行やランニング、自転車走行、ゴルフ、スポーツ観戦、各種の屋外作業等において、日除けとして頭部に着用するサンバイザーに関する。
この種のサンバイザーは、前方斜め下向きに張出する日除け用の庇部と、頭部留付け用の締着バンド部とを備えているが、更に庇部の基端から立ち上がる前立て部を有する形態も一般的であり、材質的にはプラスチック製のものと布製のものとに大別される。そして、プラスチック製のサンバイザーでは、庇部が着色透明や半透明であるものが多く、透明でUV(紫外線)カット仕様になっているものもある(非特許文献1)。
インターネット:Google検索(http://www.google.co.jp/search?.q=)によるサンバイザー+プラスチックの画像検索結果(2015/5/28)
しかしながら、サンバイザーの庇部は、その日除け機能のために通常の帽子の庇に比べて長大で、且つ前方斜め下向きに張出していることから、着用者が前を向いた状態では目位置より上方の視野を遮る形になる。従って、従来のサンバイザーでは、自転車走行、歩行、ランニング等で着用していると、高所にある交通信号を見落とし易く、プラスチック製で着色透明や半透明の庇部を通して該交通信号が見えても、不明瞭で認識しにくい上に信号色も判別しにくいことから、交通事故の要因になるという問題があった。また、野球観戦等で着用している場合でも、飛来するボールが庇部で見えず、頭部等に当たって怪我をする危険性があった。
本発明は、上述の事情に鑑みて、プラスチック製のサンバイザーとして、簡単な形状的特徴により、着用者が前を向いた状態のままでも目位置より上方の視野が確保され、もって安全性に優れる上、本来の日除け機能や顔面への雨避け機能を充分に発揮できるものを提供することを目的としている。
上記目的を達成するための手段を図面の参照符号を付して示せば、本発明は、前方斜め下向きに張出する庇部1と、庇部1の基端から立ち上がる前立て部2と、前立て部2の左右両端から後方へ延出する締着バンド部3A,3Bとからなるプラスチック製のサンバイザーであって、前立て部2の全体と庇部1の周辺部11が第一成形体M1にて構成されると共に、庇部1の周辺部11を除く主要領域10が第一成形体M1とは異なる色合いで半透明ないし不透明な第二成形体M2にて構成され、庇部1の主要領域10に、複数の横長スリット状の開口部4が左右複数列で各列上下複数段に配置すると共に、各開口部4の上方及び左右両側部を覆うカバー部5が一体形成されていることを特徴としている。
次に、本発明の効果について図面の参照符号を付して説明する。この発明に係るサンバイザーでは、庇部1に複数の横長スリット状の開口部4が左右複数列で各列上下複数段に配置しており、頭部に着用して普通に前を向いた状態で、これら開口部4によって目位置より上方の視野が確保されるから、着用時の高い安全性が得られる。加えて、このサンバイザーは、庇部1の各開口部4の上方及び左右両側がカバー部5によって覆われているため、上方からの直射日光が開口部4より内側へ入射することがなく、本来の日除け機能を充分に発揮すると共に、降雨時にも雨滴が開口部4に入り込まず、庇部1上に落下した雨滴は傾斜した表面を流下して該庇部1の前縁から滴下することになり、良好な雨避け機能が得られる。また、開口部4が左右複数列に分画されているから、該開口部が左右に長く連続する構造に比較し、庇部4全体が高強度になるという利点もある。更に、庇部1の開口部4及びカバー部5が縦横に配列した中央側の主要領域10が異色の周辺部11によって囲まれた形になるから、外観体裁がよく、高い意匠的効果が得られる。
以下に、本発明の一実施形態に係るサンバイザーについて、図面を参照して具体的に説明する。
このサンバイザーは、図1及び図2に示すように、前方斜め下向きに張出する庇部1と、該庇部1の基端から立ち上がる前立て部2と、該前立て部2の左右両端から後方へ延出する一対の締着バンド部3A,3Bとからなり、全体が後述する四つの成形体を結合一体化したプラスチック製になっている。そして、庇部1には、複数(図示では12個)の横長スリット状の開口部4が左右複数列(図示は4列)で各列上下複数段(図示は3段)に配置すると共に、各開口部4の上方及び左右両側部を覆うカバー部5を有している。また、庇部1の左右両側には切取り用の溝部6が形成されており、着用者が耳障りを嫌う場合等、必要に応じて溝部6から下方側を切除できるようにしている。一方、前立て部2の前面には、印刷又はラベル貼着によって商品名や標章等を表示できるように、横長で広く浅い凹部20が形成されている。
このサンバイザーを形作る四つの成形体は、前立て部2の全体と庇部1の周辺部11を構成する第一成形体M1、庇部1の周辺部11を除く主要領域10を構成する第二成形体M2、右側の締着バンド部3Aを形成する第三成形体M3、左側の締着バンド部3Bを形成する第四成形体M4よりなる。そして、第二〜第四成形体M2〜M4は熱可塑性樹脂の射出成形等によって各々独立に作製した半硬質成形物からなるが、同様の半硬質成形物からなる第一成形体M1は第二成形体M2をインサート材としたインサート成形によって該第二成形体M2に一体化した形で作製されている。また、第一成形体M1は例えば不透明な白色であるのに対し、第二成形体M2は半透明ないし不透明で第一成形体M1とは異なる色合い、例えば黒色あるいは緑、黄、赤等の有彩色に設定されている。これにより、庇部1における開口部4及びカバー部5が縦横に配列した中央側の主要領域10は、異色の周辺部11によって囲まれた形になっている。なお、締着バンド部3A,3Bを構成する第三及び第四成形体M3,M4は、デザイン面より第二成形体M2と同じ色合いになっている。
図3に示すように、第一成形体M1と第二成形体M2は、第一成形体M1における庇部1の周辺部11内周に設けた溝部11aに、第二成形体M2の周縁部10aが嵌入すると共に、該周縁部10aの表裏両面に設けた多数の突起部10bが第一成形体M1の溝部11aの両側壁部11b,11bを貫いた形で一体化している。そして、庇部1の周辺部11の表裏に露呈した第二成形体M2の多数の突起部10bの先端は、第一成形体M1とは異なる色合いで縫い目状の模様Pを形成している。
なお、庇部1の中央の上下位置には第二成形体M2をインサート材として金型に固定する際の取付孔(図示省略)を有するが、図1に示すように、上側の取付孔は外面側へのラベル7の貼着により、下側の取付孔は栓体8の嵌着により、それぞれ塞ぐと共に、これらラベル7及び栓体8によって意匠効果を付与している。
左右一対の締着バンド部3A,3Bは、図4に示すように、左側の締着バンド部3Aの先端側外面に一定間隔置きに突設した複数の係止突起31と、右側の締着バンド部3Aの先端側一定間隔置きに設けた複数の係止孔32とが係脱可能に設定されており、その係合位置の選択によって連結長さを調整できる。また、両締着バンド部3A,3Bは、各々基端側に設けた各上下一対の連結用突起33,33及び連結用孔34,34と、前立て部2の左右両端部に設けた各上下一対の連結用突起21,21及び連結用孔22,22との相互圧嵌により、該前立て部2に連結一体化されている。
上記構成のサンバイザーでは、図5に示すように、頭部に着用して普通に前を向いた状態において、庇部1に複数の横長スリット状の開口部4が左右複数列で各列上下複数段に配置しており、これら開口部4によって目位置より上方の視野が確保され、もって着用時の高い安全性が得られる。例えば、自転車走行、歩行、ランニング等で着用している場合に、特に顔を上向きにして見上げなくとも、高所に位置する交通信号等が開口部4を通して直接に視認されるため、見落としによる不測の事故を防止でき、また野球観戦等でも飛来するボールが開口部4を通して見えるので避け易く、不用意に身体に当たって怪我するのを回避できる。
しかも、このサンバイザーでは、庇部1の各開口部4の上方及び左右両側がカバー部5によって覆われているため、上方からの直射日光が開口部4より内側へ入射することがなく、本来の日除け機能を充分に発揮すると共に、降雨時にも庇部1上に落下した雨滴が開口部4に入り込まず、該雨滴は開口部4の左右の列間を通る形で傾斜した表面を流下して該庇部1の前縁より滴下するから、良好な雨避け機能が得られる。
また、このサンバイザーでは、開口部4が左右複数列に分画し、左右に隣接する開口部4,4間で庇部1が上下に繋がっているから、該開口部4が左右に長く連続した構造に比較し、庇部1が格段に高強度になる。
一方、実施形態のサンバイザーのように、前立て部2の全体と庇部1の周辺部11を第一成形体M1にて構成し、庇部1の主要領域10を第一成形体M1とは異なる色合いで半透明ないし不透明な第二成形体M2にて構成すれば、庇部1の開口部4及びカバー部5を有する中央側の主要領域10が異色の周辺部11によって囲まれた形になって外観体裁がよく、高い意匠的効果が得られる。また、実施形態のサンバイザーでは、第二成形体M2をインサート材とする第一成形体M1のインサート成形として、第一成形体M1における庇部1の周辺部11内周の溝部11aに、第二成形体M2の周縁部10aが嵌入して、且つ該周縁部10aの表裏両面の多数の突起部10bが溝部11aの両側壁を貫くようにしているから、両成形体M1,M2が容易に且つ強固に一体化する上、多数の突起部10bが庇部1の周辺部11の表裏に露呈して外観的に縫い目状の模様Pを形成することで、より高い意匠的効果が得られる。
なお、左右一対の締着バンド部3A,3Bは、実施形態では独立した第三及び第四成形体M3,M4にて構成しているが、前立て部2の第一成形体M1に一体化してもよい。その他、本発明のサンバイザーでは、庇部1における開口部4の左右配列数及び上下段数、前立て部2の形状、該前立て部2に対する締着バンド部3A,3Bの連結構造、両締着バンド部3A,3B同士の止着方式、庇部1の周辺部11の周縁形状等、細部構成については実施形態以外に種々設計変更可能である。
1 庇部
10 主要領域
10a 周縁部
10 突起部
11 周辺部
11a 溝部
2 前立て部
3A,3B 締着バンド部3A,3B
4 開口部
5 カバー部
M1 第一成形体
M2 第二成形体
P 縫い目状の模様
10 主要領域
10a 周縁部
10 突起部
11 周辺部
11a 溝部
2 前立て部
3A,3B 締着バンド部3A,3B
4 開口部
5 カバー部
M1 第一成形体
M2 第二成形体
P 縫い目状の模様
Claims (1)
- 前方斜め下向きに張出する庇部と、該庇部の基端から立ち上がる前立て部と、該前立て部の左右両端から後方へ延出する締着バンド部とからなるプラスチック製のサンバイザーであって、
前立て部の全体と庇部の周辺部が第一成形体にて構成されると共に、庇部の周辺部を除く主要領域が第一成形体とは異なる色合いで半透明ないし不透明な第二成形体にて構成され、
庇部の前記主要領域に、複数の横長スリット状の開口部が左右複数列で各列上下複数段に配置すると共に、各開口部の上方及び左右両側部を覆うカバー部が一体形成されていることを特徴とするサンバイザー。
Priority Applications (1)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015114259A JP6035376B1 (ja) | 2015-06-04 | 2015-06-04 | サンバイザー |
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JP2017002412A JP2017002412A (ja) | 2017-01-05 |
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Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS623532U (ja) * | 1985-06-19 | 1987-01-10 | ||
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- 2015-06-04 JP JP2015114259A patent/JP6035376B1/ja not_active Expired - Fee Related
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