JP6033174B2 - 距離推定システム - Google Patents

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Description

本発明は、無線信号を使った端末(親機及び子機)間の距離推定に関し、特に、反射波や雑音の影響による距離推定の誤差増大を低減することが可能な、距離推定システムに関する。
人と人、人とモノ、モノとモノとの距離が分かると、様々な応用が実現できる。例えば、人と家のドアとの距離が分かると、距離に応じてドアロックの解除・施錠を自動的に行うスマートエントリが実現できる。また、親と子供との距離が分かると、両者が一定距離以上離れた際にアラーム通知する等の迷子防止を実現できる。
従来、距離推定の代表的な方法として、端末間で電波や音波などの無線を交換する際の受信信号強度に基づいて距離を推定する方法がある。しかしながら、無線デバイスの感度や周辺雑音、遮蔽物によって受信信号強度は変化するため、推定精度は十分ではなかった。
一方、伝搬時間を利用する方法では、無線デバイスの感度や雑音による影響は少なく、高精度な距離推定が可能である。特に、電磁波と比較して伝搬時間が遅い音波(超音波)を利用した非特許文献1では、誤差数10cmの精度を実現している。
非特許文献1では具体的には、親端末と子端末間で音波を送受信し、子端末が親端末に音波の送受信時刻の情報を通知することで、距離を推定する。図4に当該推定を概念的に示す。受信時刻の算出には、相互相関関数を利用している。送信音波の波形を事前に両端末間で共有し、リファレンス信号を生成する。受信した音とリファレンス信号の相互相関関数を計算し、ピークとなる点を音波の受信時刻と決定する。
Beepbeep: a high accuracy acoustic ranging system using cots mobile devices (国際会議Sensys 2007)
しかしながら、従来技術に係る非特許文献1においては、反射波や雑音の影響により、直接波の相互相関関数より反射波や雑音の相互相関関数の方が大きい値となる場合、音波の受信時刻を誤り、距離推定の誤差が増大してしまうという課題があった。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、反射波や雑音の影響による誤差増大を低減することのできる距離推定システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、親機及び子機を備え、当該親機と子機との間の距離を推定する距離推定システムであって、前記親機及び子機の両者が、各回の間に所定間隔を設けて互いに距離推定信号を継続的に送受すると共に、その送受信時刻を取得する距離推定信号送受部を備え、前記親機が、前記取得された送受信時刻に基づいて、各回における前記親機と子機との間の距離を推定する距離推定部と、前記取得された送受信時刻に基づいて、各回における前記親機と子機の時計ずれを算出する時計ずれ算出部と、前記算出された時計ずれの履歴に基づいて、各回における前記取得された送受信時刻が補正対象であるか否かを判断する判断部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、時計ずれの履歴と今回距離推定しようとしている際の時計ずれとを比較して、今回距離推定に用いる送受信時刻が補正対象であるかを自動で判断することができる。ここで、補正対象であると判断された回においては、送受信時刻自体の精度が低い可能性が高い情報が得られるので、当該情報を考慮のうえ、反射波や雑音の影響による誤差増大を事前に回避し、その影響を低減することができる。
一実施形態に係る、距離推定システムを構成する親機及び子機の機能ブロック図である。 本発明における親機及び子機の間の処理手順の例を示す図である。 親機及び子機の間で送受信される、距離推定信号の各送受信の時刻を模式的に説明するための図である。 非特許文献1における距離推定を概念的に示す図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る、距離推定システムを構成する親機及び子機の機能ブロック図である。距離推定システム100は、親機1P及び子機1Cを備える。親機1Pは、制御信号送受部2P及び距離推定信号送受部3Pを備え、子機1Cは制御信号送受部2C及び距離推定信号送受部3Cを備える。ここで、同一名称及び対応する符号が付された制御信号送受部2P,2C及び距離推定信号送受部3P,3Cはそれぞれ、以下説明するように、同一機能及び/又は互いに対応する機能を担う。
制御信号送受部2P,2Cは、親機1P及び子機1Cの間で、各種の制御信号を送受信する。当該制御信号の送受信により、本発明にて利用する各種の設定情報が親機1P及び子機1Cの間で共有されると共に、親機1P及び子機1Cの間でなされる各種の処理の実行タイミングの調整がなされる。
制御信号の通信メディアには、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)、音波/超音波、2G/3G/LTE/WiMax(登録商標)等、親機1Pと子機1C間で直接通信するものや、基地局を介するものを利用することができる。ここで、制御信号の種類毎に利用する通信メディアの種類が異なっていてもよい。
距離推定信号送受部3P,3Cは、親機1P及び子機1Cの間で、当該両機1P,1Cの間の距離を推定するための距離推定信号の送受信を行うと共に、当該送受信のなされた時刻(送受信時刻)を記録する。
距離推定信号は、制御信号によって構成周波数などが設定されたパルス状の無線信号であり、同じく制御信号によって各i回(i=1, 2, 3, ...)の送信間隔T(i)が設定されたうえで、継続的に親機1P及び子機1Cの間で送受信が行われる。
距離推定信号の通信メディアには、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)、音波/超音波等、親機と子機間で直接通信するものを利用することができる。
さらに、子機1Cの側の距離推定信号送受部3Cは、当該子機1Cにおいて記録された送受信の時刻の情報を、親機1Pの側の距離推定信号送受部3Pへと通知する。当該送受信時刻の通知には、上記距離推定信号とは別途の信号を用いてよく、制御信号と同様の通信メディアのものを利用してよい。
一方、図1に示すように、親機1Pはさらに、距離推定部4、時計ずれ算出部5、時計ずれ履歴記録部51、判断部6、補正部7及び送受信時刻記録部8を備える。当該各部の概要は以下の通りである。
距離推定部4は、距離推定信号送受部3Pが取得した親機1P自身における送受信時刻と、距離推定信号送受部3Cが取得した子機1Cにおける送受信時刻(を親機1Pの側へと送信したもの)と、(これらを、「i回目における送受信時刻」とする)に基づいて、当該i回目の距離推定信号が送受信された際の親機1Pと子機1Cとの間の距離D(i)を推定する。
当該距離D(i)の推定の際には、後述の判断部6による判断のもとで、推定に利用する上記親機1P及び子機1Cにおける一連の送受信時刻として、上記取得したそのままの値(i回目における送受信時刻)、又は、当該取得したそのままの値を補正部7によって補正した値、のいずれかを利用する。当該距離推定の詳細は後述する。
時計ずれ算出部5は、i回目における送受信時刻に基づいて、当該i回目の距離推定信号が送受信された際の親機1Pにおける時計と子機1Cにおける時計とのずれt_dif(i)を算出する。当該算出の詳細は後述する。
時計ずれ履歴記録部51は、時計ずれ算出部5によって各i回につき当該算出された時計ずれt_dif(i)を記録し、履歴として保持する。当該保持された履歴は、判断部6によって参照される。
判断部6は、時計ずれ履歴記録部51に記録された各回iに渡る時計ずれの履歴t_dif(i)を参照して、当該i回目における送受信時刻が、精度が低く補正すべき対象であるか否かを判断する。当該判断の詳細は後述する。
補正部7は、判断部6にて当該i回目における送受信時刻が補正すべき対象であると判定された際に、当該i回目における送受信時刻に対して、補正を実施する。その詳細については後述する。
送受信時刻記録部8は、i回目における送受信時刻を、各i回(i=1, 2, 3, ...)に渡って履歴として記録し、当該記録を親機1Pの各部に対して、必要に応じて参照に供する。なお図1では、当該参照に供する流れの矢印は、簡略化のために描くのを省略している。
図2は、本発明による補正を伴う距離推定を行う際の、親機1P及び子機1Cの間での処理手順における各ステップの例を示す図である。当該処理手順を説明しながら、図1の各部の処理の詳細を説明する。
ステップS01にて、親子機1P,1C間では、制御信号送受部2P,2Cを介して通信チャネルを確立する。ステップS02にて、同じく制御信号送受部2P,2Cを介して、親機1Pから子機1Cへと、各回iに渡って継続される一連の距離推定のための処理の開始の合図を送信する。
なお、図2では、(1)に当該一連の処理の1回目(i=1の場合)が、(i)に当該一連の処理の一般のi回目が示されている。各回の処理は基本的には同様であるので、以下、(i)の一般的なi回目の処理を説明する。各回の処理は前述のように、所定間隔T(i)を設けて繰り返される。
ステップSPC[i]0では、親機1Pの距離推定信号送受部3Pが、i回目の距離推定信号P_iを送信すると共に、子機1Cの距離推定信号送受部3Cが、i回目の距離推定信号C_iを送信する。ステップSPC[i]0ではさらに、当該各送信に伴い、親機1Pの距離推定信号送受部3Pが、自身の送信したP_iの送信時刻TP_S(i)を取得し、子機1Cの送信したC_iの受信時刻TP_R(i)を取得する。同様に、子機1Cの距離推定信号送受部3Cが、自身の送信したC_iの送信時刻TC_S(i)を取得し、親機1Pの送信したP_iの受信時刻TC_R(i)を取得する。
図3は、当該ステップSPC[i]における上記の一連の送受信の時刻を模式的に説明するための図であり、(1)は時系列的な観点から、(2)は送受信を行うデバイス的な観点から、当該一連の時刻を示している。(2)は、距離推定信号送受部3Pが備える送信部3PS(信号が音波であればスピーカ)及び受信部3PM(信号が音波であればマイク)と、同じく距離推定信号送受部3Cが備える送信部3CS及び受信部3CMを示している。
送信部3PSは信号P_iを送信し、当該送信されたP_iの「自分自身」3Pでの受信部3PMにおける受信時刻が、「送信」時刻TP_S(i)であり、当該送信されたP_iの相手方3Cでの受信部3CMにおける受信時刻が、受信時刻TC_R(i)である。
同様に、送信部3CSは信号C_iを送信し、当該送信されたC_iの「自分自身」3Cでの受信部3CMにおける受信時刻が「送信」時刻TC_S(i)であり、当該送信されたC_iの相手方3Pでの受信部3PMにおける受信時刻が受信時刻TP_R(i)である。
従って、(2)において括弧で記すように、送信時刻TP_S(i)及び受信時刻TP_R(i)は、受信部3PMにおける受信記録(信号が音波であれば、録音)を管理する時計の時刻として、すなわち、親機1Pの時計の時刻として、取得される。同様に、受信時刻TC_R(i)及び送信時刻TC_S(i)は、受信部3CMにおける受信記録を管理する時計の時刻として、すなわち、子機1Cの時計の時刻として、取得される。
なお、受信部3PM,3CMにおいて受信記録内から以上のような各送信/受信時刻を取得するには、当該受信記録内から対応する音波の波形を検出する必要がある。当該検出は、次のようにすればよい。
すなわち、各送信/受信時刻の取得には、相互相関関数などを利用する。具体的には、制御信号送受部2P,2Cで送受する制御信号を利用して、距離推定信号の波形を事前に共有し、送信部3PS,3CSは、当該波形が共有されたリファレンス信号を送信する。受信部3PM,3CMでは、受信記録における一連の信号とリファレンス信号との相互相関関数を計算し、ピークとなる時刻を各送信/受信時刻と決定する。
図2に戻り、以上のようなステップSPC[i]0の送受信を終えると、親機1P側ではステップSP[i]1にて、距離推定信号送受部3Pが、自身の取得した送受信の間隔TP(i)を以下のように算出可能な状態となっている。同様に、子機1C側ではステップSC[i]1にて、距離推定信号送受部3Cが、自身の取得した送受信の間隔TC(i)を以下のように算出可能な状態となっている。これらはそれぞれ、当該各間隔を実際に算出してもよい。
TP(i) = TP_R(i)-TP_S(i)
TC(i) = TC_R(i)-TC_S(i)
ステップSC[i]2にて、子機1Cは、自身がステップSPC[i]0で取得した受信時刻TC_R(i)及び送信時刻TC_S(i)を、親機1Pへと通知する。ステップSP[i]2にて、親機1Pは当該通知された各時刻を取得する。当該通知は前述のように、距離推定信号送受部3P,3Cを介して行われ、この際、距離推定信号とは別途の情報通知用の信号を用いてもよい。
ステップSP[i]3にて、親機1Pでは、自身が取得した一連の送受信時刻(親機1Pの取得したTP_R(i)及びTP_S(i)と、子機1Cが取得し親機1Pに通知されたTC_R(i)及びTC_S(i))が、補正すべきであるか否かを、判断部6において判断する。
ステップSP[i]3では、当該判断を下すためにまず、時計ずれ算出部5が次の一連の処理を行う。第一処理として、上記一連の送受信時刻に基づいて当該i回目(「今回」と称する)の送受信時点における親機1Pと子機1Cとの間の時計ずれt_dif(i)を算出する。第二処理として、今回i以前の過去j(j=1, 2, ..., i-1)において既に算出され時計ずれ履歴記録部51に記録されている履歴t_dif(j)(j=1, 2, ..., i-1)から求まる時計ずれの「正常値」t_difと、今回の値t_dif(i)を比較し、これらの値同士が近い値であるか否かを判定する。
判断部6は、上記第二処理にて、近い値であると判定された場合には、自身の取得した一連の送受信時刻は補正の必要はないと判断し、逆に、近い値ではないと判定された場合には、自身の取得した一連の送受信時刻は補正すべきものであると判断する。以下、時計ずれ算出部5による上記第一及び第二処理と、判断部6による判断処理との詳細を説明する。
なお、前提として、今回iの処理を行うに際して、親機1P及び子機1Cの過去の送受信時刻(TP_S(j)、TP_R(j)、TC_S(j)、TC_R(j)) (j=1,2,…,i-1)は、前述のように、親機1Pの送受信時刻記録部8にて保持されている。当該保持された情報は、親機1Pの各部によって適宜参照可能である。
第一処理では、時計ずれ算出部5は、以下の式で今回iの時計ずれt_dif(i)を算出する。
t_dif(i)=( (TP_S(i) + TP_R(i)) - (TC_S(i) + TC_R(i)) )/2
なお、上記の式で時計ずれが算出できることの原理は、インターネットで時刻同期の用途で広く使われているNTP(ネットワークタイムプロトコル;Network Time Protocol)と同様であるので、その説明は省略する。NTPは以下の非特許文献2等に開示されている。
[非特許文献2]Network Time Protocol (IETF RFC 1305)
http://www.ietf.org/rfc/rfc1305.txt
以上の第一処理は、今回i以前の過去にも実施され、一連の時計ずれの履歴が得られている。本発明では特に、当該履歴を次のような観点で利用して、第二処理を実施する。
すなわち、クロックソースの違いにより親機1Pと子機1Cの時計は時間とともにずれていくが、距離推定を繰り返し行う期間などの短期間では、時計のずれの変化は限りなく小さいとみなせる。そのため、理想的には時計ずれt_dif(i)はほぼ一定の値となることが期待される。一方、反射波や雑音の影響により、親機1Pと子機1Cがそれぞれ取得する送受信時刻の内、今回iにおいて少なくとも一方が誤差を含む場合、今回iの時計ずれt_dif(i)は、過去に正常に算出されたものt_difとは、ある程度異なる値となる。
第二処理では、上記観点に基づき、今回のi回目の距離推定における時計ずれt_dif(i)が、本来の正常な時計ずれt_difと所定の閾値th以上異なるか否かを判定する。判断部6は、当該判定に従って、補正すべきか否かを判定する。従って、次式が成立する場合には、今回iの時計ずれt_dif(i)ははずれ値であり、送受信時刻には補正が必要であるという判断が下される。逆に、成立しない場合には、当該補正は不要と判断する。
|t_dif-t_dif(i)|>th
ここで、閾値thは、距離推定部4における距離推定の際の必要精度に依存したパラメータとして、予め所定値を与えておく。例えば、距離推定信号が音波であって要求精度が30cmの場合、閾値thは1[ms]程度となる。
なお、本来の正常な時計ずれt_difは、時計ずれの所定期間に渡る過去履歴t_dif(j)(j=i-m,…,i-2,i-1)から計算する。mは利用する過去の情報の個数を示すパラメタである。例えば、当該過去m個の時計ずれt_dif(j)の平均値や中央値を実際の時計ずれt_difとしてよい。
なお、上記過去履歴を利用する場合は、過去履歴における時計ずれの値t_dif(j)の分布を求め、はずれ値であると判断されたものは除外するようにしてもよい。上記閾値thの判断で、今回i以降にて当該履歴から除外するか否かの判断を兼ねるようにしてもよい。
以上、ステップSP[i]3にて補正すべきか否かの判断を下すと、ステップSP[i]4では、当該判断に応じた推定方式により、距離推定部4が親機1Pと子機1Cとの今回iの時点での距離D(i)を推定する。以下に、補正しない場合及び補正する場合をそれぞれ説明する。
(補正しない場合)
距離推定部4は、距離D(i)を次式にて計算する。
D(i)= ((TP_R(i) - TP_S(i)) - (TC_S(i) - TC_R(i)) / 2*c
なお、上記の式において、cは距離推定信号の速度(音波であれば音速)である。また、上記の式により距離が計算される原理は公知であるので、その説明は省略するが、当該原理により4個の時刻を利用して時計ずれの影響が除去される。非特許文献1でも当該原理によって距離が計算されている。
(補正する場合)
まず、補正部7が、次式にて、送受信時刻の補正がなされた形式により、親機1Pと子機1Cが送信した信号P_i、C_iの伝搬時間tP(i)、tC(i)を計算する。
tP(i)=TC_R(i) - TP_S(i) + t_dif
tC(i)=TP_R(i) - TC_S(i) - t_dif
なお、上記の式にて、t_difは、前述のステップSP[i]3にて求まっている本来の正常な時計ずれである。ここでは、(補正しない場合)とは異なり4個の時刻ではなく2個の時刻しか使わないため、時計ずれt_difによる誤差の影響を除外すべく、上記の式のように時計ずれt_difを加減している。
距離推定部4は、上記伝搬時間tP(i)、tC(i)を用いて、以下の(手順1)〜(手順3)のようにして、補正された距離D(i)を推定する。
(手順1)
伝搬時間tP(i)とtC(i)を使った場合の、距離DP(i)、DC(i)を次式で計算する。当該距離はそれぞれ信号P_i、C_iに対応する。ここでcは前述の通り、距離推定信号の速度である。
DP(i)= TP(i) * c
DC(i)= TC(i) * c
(手順2)
上記計算された距離を過去の最新の推定距離D(i-1)と比較し、はずれ値でないかを確認する。当該確認は、以下の(式1),(式2)が成立するかを確認すればよい。ここで、Vthは親機1Pと子機1Cの相対速度の最大値を示す閾値であり、距離推定システム100が適用される具体的用途に応じた所定値を予め与えておけばよい。(式1),(式2)により、現実上起こり得がたい異常な距離を排除することができる。T(i)は、図2のように当該送受信・距離推定が繰り返しなされる際の間隔であり、今回のi回目と直前のi-1回目との間隔である。
|D(i-1)-DP(i)|<T(i)*Vth (式1)
|D(i-1)-DC(i)|<T(i)*Vth (式2)
なお、上記過去の推定距離D(i-1)は、送受信時刻記録部8等にて追加の情報として、記録しておけばよい。
(手順3)
以下の場合分け1〜3により、距離推定部4は補正された距離D(i)を求める。
(場合1)
(式1)、(式2)とも満たす場合、反射波の影響で伝搬時間を長く誤りやすいことから、DP(i)とDC(i)のうちの小さい方を推定距離D(i)とする。
(場合2)
(式1)と(式2)のどちらか片方のみを満たす場合、満たした方の距離(DP(i)又はDC(i))を推定距離D(i)とする。この場合、満たさない方の信号P_i又はC_iについて取得された時刻は、反射波等の影響を受け、誤ったものとなっている可能性が高いとして、利用しないようにしている。すなわち、2つの信号P_i又はC_iから選別を行っている。
(場合3)
(式1)と(式2)の両方とも満たさない場合、両方とも誤っている可能性が高い。この場合、推定距離D(i)の結果を推定失敗としてもよいし、過去の推定距離D(i-k)で代用してもよい。代用する場合は、当該k回遡った過去のうち補正しない判定のもとで距離が推定された、直近の過去i-kを利用すればよい。
以下、本発明における補足事項を説明する。
(補足1)図2に示したような、各i回の距離推定信号の送信及びこれに伴う距離推定がなされる際の、各回の間隔T(i)については、前述のように制御信号にて親機1P及び子機1Cで共有しておくことで、距離推定信号が受信されるであろう時間帯が所定精度で概ね予測可能となる。従って、当該時間帯に限定して、前述のレファレンス信号の検出を行えばよい。
あるいは、間隔T(i)は親機1Pにおいてのみ把握しておき、親機1Pから所定のレファレンス信号の受信を受けた子機1Cがただちにレファレンス信号を親1P側に送信するような構成としてもよい。図3の(1)はこのような構成にて可能な時系列の一例である。
なお、一般には、各i回において、親機1P及び子機1Cのいずれが先にレファレンス信号を送信する、ということを決めておく必要はない。図3の(1)の例では、TP_S(i)とTP_R(i)の前後関係と、TC_R(i)とTC_S(i)の前後関係は、逆であってもよい。親機1P及び子機1Cでは、相手側から受信したレファレンス信号が、i回目に対応するものであることを識別できればよい。制御信号による事前設定で、当該識別は可能となる。
(補足2)判断部6がi回目において補正の必要性を判断した場合には、次のi+1回目、あるいは所定回数k(k>0)回先のi+k回目において、距離推定信号送受部2P,2Cが送信する距離推定信号の設定を変えるようにしてもよい。例えば、反射波の影響を下げるべく強度を所定割合だけ下げてもよいし、同様に、構成周波数を所定パターンの中で切り替えるようにしてもよい。送信間隔T(i)を所定割合だけ狭めてもよい。
当該設定の変更は、制御信号により親機1P及び子機1Cで共有すればよい。設定変更後、所定回数に渡って補正が不要の判断が連続して得られた場合は、当初の設定に戻すようにしてもよい。
(補足3)判断部6が補正の必要性を判断するには、正常な時計ずれt_difが求まる必要がある。従って、時計ずれ算出部5による各回iの時計ずれt_dif(i)を所定回数Nに渡って蓄積し、その分布を解析する必要がある。当該N回に達するまでは、距離推定部4にて補正をしない方式で距離D(i)を仮算出しておいてもよい。例えば、図1では、初回であるi=1回目においては、補正判断を下しようがないので、ステップSPC[i]3に相当するステップは省略されている。
あるいは、全く同様に、上記仮算出されている期間は、時計ずれt_dif(i)の正常値の算出のための準備期間として、当該準備期間が終了してから、正式に距離D(i)を求めるようにしてもよい。
(補足4)本発明の距離推定システム100は、判断部6及び補正部7のうち、判断部6のみを備えて構成されていてもよい。この場合、判断部6が補正の必要性を判断した場合は、補正しない通常の手法で距離推定部4にて距離推定を行い、当該推定された距離の信頼性が低い旨の情報を付加するなどしてもよいし、距離推定の結果自体を破棄するようにしてもよい。
100…距離推定システム、1P…親機、1C…子機、2P,2C…制御信号送受部、3P,3C…距離推定信号送受部、4…距離推定部、5…時計ずれ算出部、51…時計ずれ履歴記録部、6…判断部、7…補正部、8…送受信時刻記録部

Claims (5)

  1. 親機及び子機を備え、当該親機と子機との間の距離を推定する距離推定システムであって、
    前記親機及び子機の両者が、
    各回の間に所定間隔を設けて互いに距離推定信号を継続的に送受すると共に、その送受信時刻を取得する距離推定信号送受部を備え、
    前記親機が、
    前記取得された送受信時刻に基づいて、各回における前記親機と子機との間の距離を推定する距離推定部と、
    前記取得された送受信時刻に基づいて、各回における前記親機と子機の時計ずれを算出する時計ずれ算出部と、
    前記算出された時計ずれの履歴に基づいて、各回における前記取得された送受信時刻が補正対象であるか否かを判断する判断部と、を備えることを特徴とする距離推定システム。
  2. 前記判断部は、前記算出された時計ずれの履歴に基づいて、前記算出された時計ずれが前記履歴においてはずれ値に属すると判定される場合に、前記補正対象である旨を判断することを特徴とする請求項1に記載の距離推定システム。
  3. 前記親機が、さらに、前記補正対象であると判断された回において、前記取得された送受信時刻を補正する補正部を備え、
    前記距離推定部は、前記補正対象であると判断された回において、前記補正された送受信時刻に基づいて、前記親機と子機との間の距離を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の距離推定システム。
  4. 前記判断部は、前記算出された時計ずれの履歴に基づいて、前記算出された時計ずれが前記履歴においてはずれ値に属すると判定される場合に、前記補正対象である旨を判断し、
    前記補正部は、前記取得された送受信時刻に基づき、前記互いに送受される距離推定信号のうち、前記親機から前記子機へと送信される第一距離推定信号における第一伝搬時間と、前記子機から前記親機へと送信される第二距離推定信号における第二伝搬時間と、を算出し、
    前記距離推定部は、前記第一伝搬時間及び前記第二伝搬時間より、それぞれ第一伝搬距離及び第二伝搬距離を算出し、当該各距離と、直近の過去に前記推定された距離との比較に基づき、当該各距離のいずれかを今回につき推定された距離として定めることを特徴とする請求項3に記載の距離推定システム。
  5. 前記距離推定部は、前記各距離と、直近の過去に前記推定された距離を比較し、その差が共に所定閾値よりも大きい場合には、今回における距離の推定を行わないことを特徴とする請求項4に記載の距離推定システム。
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