JP6032995B2 - 冷却ジャケット及び配管冷却システム - Google Patents
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Description
また、アイスプラグの信頼性を向上させるためには、配管の外周面を均一に冷却可能であることが好ましい。
即ち、本発明に係る冷却ジャケットは、冷却対象となる配管に該配管の径方向外側から巻き付けられるジャケット本体と、該ジャケット本体と前記配管の外周面との間に介在するように該配管の周方向に間隔をあけて該配管の軸線方向に延在するように複数が配置され、前記周方向に向けて開口する噴出孔から液化炭酸ガスが噴出されるスプレー管と、を備え、前記ジャケット本体は、前記配管の曲率に合わせて該配管に巻き付けられるように曲げられる材質から構成され、前記配管の周方向全周に巻き付けられるように、前記周方向の寸法が前記配管の外周面の円周の長さよりも大きく設定されていることを特徴とする。
また、各スプレー管から噴出された液化炭酸ガスは、周方向に向かって分散された後、配管の外周面に接触することでドライアイスに変化して配管の外周面に固定される。これによって、冷媒としてのドライアイスを配管外周面に保持することができるため、配管を十分に冷却することができる。
さらに、ドライアイスが気化して生成される二酸化炭素は、スプレー管によって形成されるジャケット本体と配管の外周面との間隙における軸線方向両側から外部に放出される。このように二酸化炭素が円滑に放出されるため、ジャケット本体の内側に二酸化炭素が滞留することはない。したがって、滞留した二酸化炭素によってジャケット本体の内側にドライアイスが不均一に生成されてしまうことを防止できる。即ち、配管外周面上にドライアイスをより均一に生成させることができる。
図1に示すように、配管冷却システム100は、例えば円筒形状をなす配管200(冷却対象)を外周側から冷却することで該配管200内の水等の流体を凍結させるいわゆるアイスプラグを施工する際に使用される。
この配管冷却システム100は、図1に示すように、液化炭酸ガス源10と、冷却ジャケット20とを備えている。
また、ジャケット本体30は、図2の展開図に示すように、矩形状をなしている。ジャケット本体30における矩形状の一辺に沿う第一方向(配管200に巻き付けられた際における該配管200の周方向)の寸法は、配管200の周方向全周に巻き付けられることができるよう、配管200の外周面201の円周の長さよりも大きく設定されている。このようなジャケット本体30は、矩形状の上記一辺に接する他辺に沿うとともに上記第一方向に直交する第二方向を配管200の軸線O方向に一致させるように、該配管200に巻き付けられる。
また、本実施形態では、各スプレー管40の延在方向の同一位置、即ち、配管200の軸線O方向の同一位置に一対の噴出孔42が形成されている。詳しくは図4に示すように、これら一対の噴出孔42は、スプレー管40及び配管200の接触点を通る法線、即ち、スプレー管40の中心軸線と配管200の軸線Oを通る直線を対象線として、互いに対称に形成されている。
なお、本実施形態では、互いに配管200の周方向に隣り合う各スプレー管40同士の噴出孔42は、配管200の軸線O方向の同一位置に形成されている。
即ち、ジャケット本体30は、その材質によって自重により屈曲してしまうため、スペーサ部70がない状況では配管200の外周面201に接触してしまう場合もある。これに対して、本実施形態では、スペーサ部70の存在により、該スペーサ部70の形状にしたがってジャケット本体30の円筒形状が維持される。これによって、ジャケット本体30における配管200の軸線O方向両側の部分が配管200の外周面201と接触してしまう状態が回避されるため、隔離空間S1が潰れてしまうことはない。即ち、冷却空間S1と冷却ジャケット20外との外気を隔離空間S1によって隔てながらも、該隔離空間S1を介しての冷却空間S1と冷却ジャケット20外の外気との連通状態を確保することができる。
また、配管200の外周面201のドライアイスDは、順次供給される液化炭酸ガスによって成長するとともに一部は順次気化して二酸化炭素になり、冷却空間S1、隔離空間S1を経由して冷却ジャケット20外に放出される。
また、本実施形態では、ドライアイスDと配管200との温度差に基づく該ドライアイスDによる直接的な冷却のみならず、配管200の外周面201に形成されたドライアイスDが配管200との温度差によって昇華する際に配管200から奪う昇華潜熱により、該配管200を冷却することができる。したがって、より効果的に配管200の外周面201を冷却することが可能となる。
したがって、冷却空間S1に滞留した二酸化炭素によって液化炭酸ガスの噴出が妨げられることはないため、ジャケット本体30の内側にドライアイスDが不均一に生成されてしまうことを防止できる。即ち、配管200外周面上にドライアイスDをより均一に生成させることができる。
また、このようなスペーサ部70の存在により、冷却ジャケット20が配管200の外周面201上における初期の設置個所から不用意に移動してしまうことを回避できる。即ち、スペーサ部70によって、冷却ジャケット20が滑って移動してしまうことを抑制することができ、冷却ジャケット20の抑え効果を発揮することが可能となる。
例えば、各スプレー管40における噴出孔42の開口を図5に示す変形例のように配置してもよい。この変形例では、各スプレー管40における配管200の軸線O方向に隣接する二つの噴出孔42は、その一方が配管200の周方向一方側を向き、他方が配管200の周方向他方側を向くように開口している。即ち、各スプレー管40では、該スプレー管40の延在方向に向かうにしたがって、噴出孔42が周方向一方側と他方側とに交互に開口するように形成されている。
これによって、液化炭酸ガスの噴出領域をより分散させることができるため、配管200の外周面201に生成されるドライアイスDの分布をより均一化させることが可能となる。
これによって、隣接するスプレー管40同士での液化炭酸ガスの噴出領域をより分散させることができるため、配管200の外周面201に生成されるドライアイスDの分布をより均一化させることが可能となる。
11 タンク
12 ガス導出用ライン
20 冷却ジャケット
30 ジャケット本体
40 スプレー管
41 ガス流路
42 噴出孔
50 ガス分配管
60 接続路
70 スペーサ部
100 配管冷却システム
200 配管
201 外周面
D ドライアイス
S1 冷却空間
S2 隔離空間
O 軸線
Claims (8)
- 冷却対象となる配管に該配管の径方向外側から巻き付けられるジャケット本体と、
該ジャケット本体と前記配管の外周面との間に介在するように該配管の周方向に間隔をあけて該配管の軸線方向に延在するように複数が配置され、前記周方向に向けて開口する噴出孔から液化炭酸ガスが噴出されるスプレー管と、
を備え、
前記ジャケット本体は、前記配管の曲率に合わせて該配管に巻き付けられるように曲げられる材質から構成され、前記配管の周方向全周に巻き付けられるように、前記周方向の寸法が前記配管の外周面の円周の長さよりも大きく設定されていることを特徴とする冷却ジャケット。 - 前記ジャケット本体の前記軸線方向の寸法が、前記スプレー管の前記軸線方向の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の冷却ジャケット。
- 前記ジャケット本体の前記軸線方向の両端部を前記配管の外周面から該配管の径方向外側に離間させるスペーサ部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却ジャケット。
- 各前記スプレー管の前記噴出孔は、前記周方向かつ前記配管の径方向内側に向かって開口していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の冷却ジャケット。
- 各前記スプレー管の前記噴出孔は、前記軸線方向に間隔をあけて複数形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の冷却ジャケット。
- 各前記スプレー管における前記軸線方向に隣接する一対の前記噴出孔の一方が前記周方向一方側を向くとともに他方が前記周方向他方側を向くことを特徴とする請求項5に記載の冷却ジャケット。
- 前記周方向に互いに隣り合う一対の前記スプレー管における前記周方向に対向する噴出孔同士が、前記軸線方向の異なる位置に開口していることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の冷却ジャケット。
- 請求項1から7のいずれか一項に記載の冷却ジャケットと、
該冷却ジャケットにおける各前記スプレー管に前記液化炭酸ガスを供給する液化炭酸ガス源と、
を備えることを特徴とする配管冷却システム。
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