JP6028043B2 - 燃料供給が最適化されたロケットエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼プレチャンバと、主燃焼チャンバと、燃料および酸化剤をそれぞれ前記エンジンに供給するための2つの供給パイプと、それぞれがタービンと関連付けられるポンプを有する2つのターボポンプと、を備え、前記ポンプは、前記供給パイプのそれぞれの下流側端部に配置されるとともに、燃料および酸化剤を、流体分配回路を介して供給ポンプから前記主燃焼チャンバへと送り込むのに適し、前記分配回路は、燃料および酸化剤の少なくとも一部を前記プレチャンバ内で燃焼させるために前記プレチャンバへ案内するのに適するとともに、そのようにして生み出される高温ガスを、前記ターボポンプの少なくとも1つのタービンを駆動させながら、前記プレチャンバから前記燃焼チャンバへと案内するのに適する、ロケットエンジンに関する。
そのようなエンジンは、「多段燃焼機関」であると言われる。本発明は、このタイプのエンジンの燃料供給回路または酸化剤供給回路における改良を提案する。
そのようなエンジンの製造には、タービンからの高温ガスを主燃焼チャンバに組み込まれる注入ヘッドへと注入するようにすることが求められる。高温ガスのこの注入のためには、高温ガスを再注入するための回路の(タービンの出口から注入ヘッドまでの)長さを最小にするために、エンジンの供給ポンプを、それらのポンプが下方にあり且つそれらのタービンが上方にあるように埋設することが好ましい。
しかしながら、その形態は、ポンプよりも上流側に屈曲部を含む供給パイプを伴う。残念ながら、そのような屈曲部は、供給パイプにおいてヘッドロスを引き起こし、このヘッドロスは、エンジンが動作している段階中にポンプの良好な動作に弊害をもたらす。したがって、それにもかかわらずエンジンが動作している間にポンプの流入オリフィスで十分な圧力を維持するためには、供給パイプに配置される或いは供給パイプと燃料タンクまたは酸化剤タンクとの間に配置されるブースターポンプを、燃料供給回路または酸化剤供給回路に設けることが一般的なやり方である。
それにもかかわらず、その解決策は、更なる構成要素、すなわち、ブースターポンプおよびそれらの供給システムをエンジンに付加するという欠点を有する。これは、余分な複雑さ、コスト、および、重量をもたらす。
また、プレチャンバを有する様々なロケットエンジンが文献US2001/0015063にも開示される。そのようなエンジンの構造を簡略化するために、その文献は、プレチャンバからくる燃焼ガスが主パイプのうちの1つへ注入されるようにガス分配回路を配置することを教示する。
それにもかかわらず、その実施形態は、主パイプ内で流れる燃料または酸化剤と比べて極めて高温の注入ガスをもたらす。そのような注入は、主パイプにおける注入点よりも下流側にある構成要素を非常に大きな温度差および応力にさらし、更に、そのような状態下では、エンジンが安定して動作するように確保することが難しい。
ポンプの流入オリフィスで十分な圧力を確保するための他の既知の解決策は、燃料タンク内及び/又は酸化剤タンク内の圧力を上昇させることにある。それにもかかわらず、その解決策も、複雑さの増大を引き起こし、特に、タンクの壁の厚さに必要とされる増大に起因して重量の増大を引き起こす。
本発明の目的は、序文で与えられたタイプのエンジンであって、エンジンの供給パイプにおける屈曲部によってもたらされるヘッドロスが少なくとも部分的に補償され、それにより、ポンプの流入オリフィスで十分な圧力を維持するとともに、ブースターポンプなどの更なるターボマシンを使用することなくそのように行なって、推進アセンブリのコストおよび重量を低減するエンジンを提案することである。
この目的は、エンジンにおいて、ジェットポンプが前記ポンプのうちの第1のポンプに供給する少なくとも第1の供給パイプに配置され、前記分配回路は、前記第1の供給パイプ内を流れて且つ加圧下に置かれる流体の一部を、前記ジェットポンプへと案内するのに適し、前記ジェットポンプは、前記流体の一部を前記第1の供給パイプ内で前記第1のポンプの流入オリフィスへ向けて流れる流体に混入させるように注入するのに適する、ことにより達成される。この駆動の効果により、第1のポンプの流入オリフィスよりも上流側の第1の供給パイプ内の圧力が増大される。圧力のこの増大は、前記第1のポンプの流入オリフィスで比較的高い圧力を維持する役目を果たして、流入オリフィスにおけるキャビテーションを減少させ或いは更には排除する。
「供給パイプ内を流れて且つ加圧下に置かれる流体の一部」という表現は、第1の供給パイプから取り込まれるとともに供給パイプの圧力よりもかなり高い圧力、例えば供給パイプ内の圧力よりも少なくとも100バール高い圧力まで上昇される流体の流れを示す。
この流体流れは、第1の主パイプから引き出される前には、第1の主パイプ内の圧力下に置かれてもよく、その後、一般に、この流体流れは、前述した第1のポンプによって加圧下に置かれる。あるいは、この流体流れは、主パイプから取り込まれた後、例えば圧力ブースターによって加圧下に置かれてもよい。
好ましくは、ジェットポンプは、前記流体の一部のみを第1の供給パイプに注入する(すなわち、流体の一部は、それ自体、他の流体と混合されることなく注入される)。流体の一部は、特に、除去パイプを介して第1の主パイプから取り込まれてもよく、その後、加圧下に置かれてもよい。
その結果、ジェットポンプにより注入される流体流れは、第1の主パイプ内を流れる流体と同じ組成を成す。
結果として、ジェットポンプにより注入される流体は、第1の主パイプ内を流れる流体の化学組成を変えない。その結果、流体のこの注入は、好適には、主燃焼チャンバ内へ注入される物質の化学量論の望ましくない変化を引き起こすことによって主燃焼チャンバ内の燃焼の質を下げるという危険を冒さない。
好ましくは、分配回路は、ジェットポンプにより注入される流体が例えばプレチャンバからくる燃焼ガス或いは何らかの他の燃焼によってもたらされる燃焼ガスを含まないように配置される。したがって、ジェットポンプにより注入される流体の温度は、流体がジェットポンプにより注入されるポイントにおける第1の主パイプ内の流体の温度に近い(すなわち、温度差は50K未満または100K未満にとどまる)。これにより、ジェットポンプによる流体の注入は、注入が不規則な態様または一定でない態様で行なわれる場合であっても、有害な熱応力をエンジンにもたらす場合がある温度変化を引き起こさない。
分配回路は、好ましくは、流体がジェットポンプにより注入されるポイントで第1の供給パイプ内を流れる流体のように、ジェットポンプにより注入される流体が液相状態であるように配置される。その結果、ジェットポンプによる流体注入は、主燃焼チャンバ内の化学量論の望ましくない変化および主燃焼チャンバ内に注入される材料の量の望ましくない変化をもたらす可能性がある二相流を引き起こさない。
本発明において、加圧下の流体は、供給パイプ内へと、したがって第1のポンプの上流側に高速で注入される。注入された後、注入流体の速度は急に降下する。逆に、流体の運動量の降下は、圧力の上昇へと変換される。この圧力上昇は、供給パイプ内で生じるヘッドロスを補償する役目を果たす。
先の定義において、ジェットポンプの存在は、1つの供給パイプのみに関して定められる。それにもかかわらず、好ましくは、両方の供給パイプにそれぞれのジェットポンプが設けられ、それにより、エンジンの燃料および酸化剤の両方に関して本発明の寄与の利益を享受できる。
エンジンは、1つ或いは2つのプレチャンバを有してもよい。エンジンが2つのプレチャンバを有する場合には、それらのプレチャンバが燃料と酸化剤とにそれぞれ関連付けられる。
加圧下の流体は、好ましくは、第1のポンプによって送出される流体の一部である。
それにもかかわらず、前記第1のポンプの下流側で燃料または酸化剤を圧縮するために圧力ブースターが使用される場合には、ジェットポンプへ送出される加圧下の流体の流れを、圧力ブースターにより送出される流体の流れから、特に、圧力ブースターの送出オリフィスから送出される或いはそのオリフィスに接続される流体パイプから取り込まれることによって送出される流体の流れから、等しく良好に取り込むことができる。
圧力ブースターは、一般に、主ポンプの直ぐ下流側に位置されて主ポンプと同じシャフト上に配置されるインペラ(または、ブレード付きホイール)を有するポンプの形態を成す。圧力ブースターの機能は、主パイプから取り込まれる燃料または酸化剤の一部の圧力を上昇させて、この圧力を、取り込まれる流体を燃焼プレチャンバ内へ注入できるようにするのに十分な値まで上昇させることである。
ジェットポンプの動作は、例えば、このポンプ(または、これらのポンプ)に加圧下の流体を供給するためにパイプに配置される調整弁によって制御されてもよい。そのような状況下で、エンジンは、ジェットポンプに加圧下の流体を供給するためにパイプに配置される調整弁も有してもよく、また、弁の開放は、前記第1のポンプの流入オリフィスの圧力を制御するように制御され得る。
本発明のエンジンの構造は、以下の利点を与える。
・ジェットポンプは、非常にコンパクトであるとともに、過去に使用されたブースターポンプを省くことができるようにするため、エンジンのレイアウトが非常に容易である。
・実施が非常に簡単である。
・回転部品がなく、高度なローバスト性がある。
・圧力ブースターを有するエンジンにおいて、圧力ブースターからの出口で送出される流体の使用が最適化される。
非限定的な例として与えられる実施形態の以下の詳細な説明を読むと、本発明を十分に理解できるとともに、本発明の利点がより良く分かる。
図1は、従来技術のロケットエンジンの概略軸方向断面図である。 図2は、本発明のロケットエンジンの概略軸方向断面図である。 図3は、図2のエンジンで使用されるジェットポンプの概略軸方向断面図である。 図4は、従来技術のロケットエンジンの概略軸方向断面図である。 図5は、圧力ブースターと単一のプレチャンバとを有する実施形態における本発明のロケットエンジンの概略軸方向断面図である。
以下、図1を参照して、従来技術のタイプのロケットエンジン10について説明する。
このエンジン10は多段燃焼機関である。エンジンは、主燃焼チャンバ14内で燃焼されて膨張される酸化剤および燃料を吸入して圧縮する。記載される例では、燃料が水素であり、酸化剤が酸素であるが、本発明との関連で他の燃料/酸化剤の対を使用することができる。
エンジン10は、2つの燃焼プレチャンバ12A,12Bと、主燃焼チャンバ14と、燃料および酸化剤をそれぞれエンジンに供給するための2つの供給回路16A,16Bと、発散コーン17を与えるノズルと、2つのターボポンプ20A,20Bとを有する。
各供給回路16A,16Bは、ブースターポンプ(18A,18B)、フレキシブルセグメント(24A,24B)、および、供給パイプ(22A,22B)を有する。
ターボポンプ20A,20Bは、水素用および酸素用のそれぞれの従来のタイプのターボポンプである。これらの各ターボポンプは、タービン(タービン28A,28Bのうちの一方)と関連付けられるポンプ(ポンプ26A,26Bのうちの一方)を備える。ポンプ26Aは二段ポンプであり、一方、ポンプ26Bは1段のみである。ポンプ26A,26Bは、供給パイプ22A,22Bのそれぞれの下流側端部30A,30Bに配置される。ポンプ26A,26Bはそれぞれ、燃料および酸化剤をそれらが蓄えられるタンク(図示せず)から供給パイプを介して流体分配回路32により主燃焼チャンバ14へと送り込む役目を果たす。
エンジン10は以下のように動作する。
燃料および酸化剤は、それらのそれぞれのタンクからブースターポンプ18A,18Bによって送り込まれ、また、燃料および酸化剤は、フレキシブルセグメント24A,24Bおよび供給パイプ22A,22Bを通り過ぎる。その後、燃料および酸化剤は、これらのパイプからポンプ26A,26Bによって送り込まれる。
燃料回路
ポンプ26Aは、流体をパイプ22Aから燃料再生回路34へと排出する。この回路34は、燃焼チャンバ14と接触した状態で通過し、それにより、燃料の温度を上昇させつつ燃焼チャンバを冷却する。ガスの流れは、回路34から出ると、分岐点T1で二つに分かれる。ガスの第1の部分は、発散コーンを冷却するために回路36へと案内される。ガスの他の部分は、第2の分岐点T2でもう一度二つに分けられる。この分岐点を通り過ぎるガスの第1の部分は、パイプ38を介して燃焼チャンバ内へ注入され、また、一部は、パイプ40を介して、発散コーンを冷却するための回路36へと案内され、残りの部分は、第3の分岐点T3を介して2つのプレチャンバ12A,12Bへとパイプ42により案内される。
酸化剤回路
ポンプ26Bは、流体をパイプ22Bから分岐点T10へと送出し、該分岐点T10で酸化剤の流れが2つに分けられる。第1の部分は、パイプ41を介して燃焼チャンバ14へと案内される。そこから、この第1の部分は、ドーム46へと注入され、このドーム46において、タービン28A,28Bからくる高温ガスと共に燃焼される。
分岐点T10を通り過ぎる流れの第2の部分は、酸化剤再生回路44へ案内されて、主燃焼チャンバ14と接触した状態で流れる。その流れは、回路44からの出口で、2つのプレチャンバ12A,12Bに酸化剤を供給するべく、分岐点T11においてもう一度二つに分けられる。
前述したように、燃料および酸化剤のそれぞれの部分は、分配回路32に取り込まれて、プレチャンバ12A,12Bへ案内される。これらのプレチャンバ内で続いて起こる燃焼により生み出されるガスは、タービン28A,28Bを通過する。このガスによってこれらのタービンへ伝えられる出力は、ターボポンプ20A,20Bのポンプ26A,26Bを駆動させる役目を果たす。タービン28Aから出る高温ガスは、パイプ45を介して燃焼チャンバ14内へ注入されて、パイプ38内で移動する燃料の流れと混合される。タービン28Bから出る高温ガスは、パイプ48を介して燃焼チャンバ14内へ注入される。両方のパイプ(パイプ45,48)において、タービン28A,28Bからくる(および、パイプ45内で燃料と混合される)ガスは、注入ヘッド52を介して燃焼チャンバ14内に注入される。
その後、ガスは、燃焼チャンバ内で、パイプ41により注入された酸化剤と共に燃焼される。
燃焼チャンバ14内で燃焼されたガスは、発散コーン17内に排出されて膨張される。
また、レギュレータシステム50は、タービン28Bから出てタービン28Bよりも上流側でプレチャンバ12B内へ再注入される高温ガスの一部をそらす役目を果たす。このシステムは、ターボポンプ20A,20Bにより伝えられる出力を制御する役目を果たす。
エンジン10において、ガスをタービン28A,28Bから注入ヘッド52へ向けて主チャンバ内へと運ぶ役目を果たす高温ガスパイプ45,48は、最も重要な要素を構成する。そのため、これらのパイプの長さを最小にする必要がある。この目的のため、エンジンがコンパクトになるようにするべく、ターボポンプ20A,20Bが「ポンプロー(pump low)」形態で配置される。これは、タービン26A,26Bを可能な限り注入ヘッド52に近づけることを可能にする(図1において、図の上部は、エンジンの動作位置でエンジンから上方へ向かう垂直方向に対応する)。
それにもかかわらず、ポンプ26A,26Bがターボポンプの下端にある状態でエンジン10を配置するには、ポンプよりも上流側で屈曲部54を用いる必要がある。エンジン10において、これらの屈曲部54によりもたらされるヘッドロスは、ブースターポンプ18A,18Bによって補償される。
図2は、ブースターポンプ18A,18Bに頼ることを回避できるようにする本発明の実施形態を示す。
図2は、反対のことが明記される場合を除いてエンジン10と同一であるエンジン100を示す。そのため、同一または類似の要素には同じ参照符号が与えられる。
エンジン10と比べると、エンジン100の特別な特徴は、それが2つのジェットポンプ102A,102Bを有し、逆に言えば、それがエンジン10のポンプ18A,18Bなどのブースターポンプで動作するように設計されないという点である。したがって、エンジン100は、燃料および酸化剤がブースターポンプを何ら通り過ぎる必要なくそれらのそれぞれのタンクから直接にくることにより動作できる。
ジェットポンプ102A,102Bは、エンジン100の軸Xと平行なパイプ22A,22Bのセグメント56A,56Bの屈曲部54よりも上流側に配置される。
これらのジェットポンプは、ポンプ26A,26Bの送出オリフィスから送出されるガスの一部を取り込む供給パイプ58A,58Bによって、ガスを供給される。
したがって、提案される解決策は、流体の圧力を上昇させる効果を有するポンプ26A,26Bよりも下流側の主供給パイプ内を流れる流体の一部を屈曲部54よりも上流側、したがってポンプ26A,26Bよりも上流側に位置されるジェットポンプに供給するべく案内するように分配回路が配置されるようにすることである(後述する他の実施形態において、ジェットポンプに供給するために使用される流体および主パイプのうちの1つからくる加圧下の流体は、プレチャンバに燃料または酸化剤を供給するために使用される圧力ブースターによって加圧される)。
ジェットポンプ102A,102Bの動作は、ジェットポンプ102A(ジェットポンプ102Bも同様である)の軸方向断面である図3に示される。
ポンプ102Aは、パイプ22Aのセグメント110Aによって構成される本体を有する。このセグメント110Aは、セグメント56Aの直径D2よりも小さい直径D1の部分112であって、以下に詳しく記載される理由により「ミキサー」として知られる部分112を与える。
ポンプ102Aは注入器114も有する。注入器は、パイプ58Aの下流側端部によって構成される。注入器114は、ミキサー112よりも上流側に短い距離を隔ててパイプ22A内に入り込むパイプ屈曲部の形態を成す。
したがって、注入器114の端部116は、ミキサー112の軸X2上にあるチューブのセグメントの形態を成し、このチューブは、ミキサー112の直径D1よりもかなり小さい直径D3を有する。例えば、直径DはD2の1/3である。
ポンプ26Aによってパイプ58A内へ送出される高圧流体は、それが注入器114を通過する際に加速する。その後、高圧流体は、ミキサー112の上流側部分で供給パイプ22A内へ注入されて、ポンプ26Aの流入オリフィスへ(下方へ)向かう。ミキサー112内で、注入器114により注入される流体と供給パイプ22A内で循環される燃料とが互いに混合する。
主パイプ22A内での速度は、ミキサー112を通り抜ける際に、該ミキサーの小さい直径に起因して特に高い。これに対し、ミキサー112よりも下流側では、流体の速度が減少し、ジェットポンプ102Aの上流側の圧力よりも高い圧力がディフューザと称される口広がり部分118内で漸進的に確立されるようになる。
これにより、流体を注入してパイプ22A内に既にある流体に混入させるジェットポンプの効果は、その流体の圧力をポンプの下流側で増加させるようになっている。
ポンプ102Aの作用によってもたらされる圧力増加は、注入器114により流体が注入される割合を調節することによって調整される。この調整は、ジェットポンプ102Aへ水素を供給するためのパイプ58Aに配置される調整弁60A(または、酸素供給パイプにおいてはそれに対応して60B)を図示しない制御ユニットを用いて制御することによって行なわれる。
図4は従来技術のロケットエンジン20を示す。このロケットエンジンの配置および動作は、前述したエンジン10の配置および動作に類似し、したがって、それらを再び詳しく説明しない。
エンジン20は、反対のことが明記される場合を除いてエンジン10と同一である。そのため、同一または類似の要素は同じ参照符号を有する。
エンジン20の特別な特徴は以下の通りである。
第1に、エンジン20は、単一の燃焼プレチャンバ212のみを有する。2つのプレチャンバをそれぞれ2つの各ターボポンプ20A,20Bと位置合わせして配置するのではなく、エンジン20は中央プレチャンバ212を有する。
プレチャンバには、2つのパイプ202,204によって水素と酸素とがそれぞれ供給される。
プレチャンバ212から出る加圧下の燃焼ガスは、回転駆動する2つのターボポンプのタービン228A,228Bへとパイプ206A,206Bを介して案内される2つの流れに分けられる。
このガスは、その後、それが燃焼されて終わる燃焼チャンバへと案内される。
エンジン20の効率を高めるために、圧力ブースター210が酸素移送回路に設けられる。この圧力ブースターは、パイプ204内の酸素を加圧する役目を果たす。圧力ブースター210の送出オリフィスでの圧力は、ポンプ226Bの送出オリフィスでの圧力よりもかなり高く、一般的には、この圧力は350バールであり、一方、ポンプ226Bの送出オリフィスでの圧力は200バールの範囲内となる場合がある。この圧力は、プレチャンバ212に酸素を適切に供給できるように決定される。
ポンプ226Bにより送出される酸素は、パイプ215を介して燃焼チャンバへと案内される。このパイプを通り過ぎる酸素の一部は、パイプ214を介して取り込まれ、その後、圧力ブースター210を通過する。
圧力ブースター210はポンプ220Bのタービン228Bによって駆動され、したがって、タービン228B、圧力ブースター210、および、ポンプ226Bは、共通のシャフトを共有する。
圧力ブースター210よりも下流側では、パイプ214が分岐点T4で2つに分かれ、その後、酸素の主要部は、バイパス接続部216を介してパイプ215につながり、また、酸素の残りの僅かな部分は、プレチャンバに酸素を供給するべくパイプ204によってプレチャンバ212へと案内される。
図5はロケットエンジン200を示す。このエンジンは、本発明を組み込むように変更されたエンジン20から得られる。エンジン200は、反対のことが明記される場合を除いてエンジン20と同一である。そのため、同一または類似の要素は同じ参照符号を有する。
エンジン200では、2つのジェットポンプ202A,202Bが酸素および水素の供給パイプ222A,222Bに配置される。これらのジェットポンプ202A,202Bは、動作および構造が前述したポンプ102A,102Bに類似する。また、これらのジェトポンプは同じ効果をもたらす、すなわち、これらのジェットポンプはポンプ226A,226Bの供給圧を上昇させる。
ジェットポンプ202Aには、ポンプ102Aと同様の態様で、ポンプ226Aの送出オリフィスから水素を取り込む供給パイプ258Aによって加圧下で水素が供給される。
ジェットポンプ202Bには、圧力ブースター210の送出オリフィスよりも下流側に位置されるパイプ214の部分から酸素を取り込む供給パイプ258Bによって加圧下で酸素が供給される。結果として、エンジン200が動作中の間、圧力ブースター210により高圧で送出される酸素が供給パイプ222B内を流れる酸素に混入し、それにより、好適には、ポンプ226Bの流入オリフィスで圧力が上昇する。

Claims (8)

  1. 燃焼プレチャンバ(12A,12B;212)と、
    主燃焼チャンバ(14)と、
    燃料および酸化剤をそれぞれエンジンに供給するための2つの供給パイプ(22A,22B;222A,222B)と、
    それぞれがタービン(28A,28B;226A,226B)と関連付けられるポンプ(26A,26B;226A,226B)を有する2つのターボポンプ(20A,20B;220A,220B)と、を備え、
    前記ポンプは、前記供給パイプのそれぞれの下流側端部(30A,30B)に配置されるとともに、燃料および酸化剤を、流体分配回路(32)を介して供給パイプから前記主燃焼チャンバへと送り込むのに適し、
    前記分配回路は、燃料および酸化剤の少なくとも一部を前記プレチャンバ内で燃焼させるために前記プレチャンバへ案内するのに適するとともに、そのようにして生み出される高温ガスを、前記ターボポンプの少なくとも1つのタービンを駆動させながら、前記プレチャンバから前記燃焼チャンバへと案内するのに適する、ロケットエンジン(100,200)において、
    ジェットポンプ(102A,102B;202A,202B)が前記ポンプのうちの第1のポンプに供給する少なくとも第1の供給パイプに配置され、
    前記分配回路は、前記第1の供給パイプ内を流れる流体の一部を加圧下に置いて、流体のこの一部を前記ジェットポンプへと案内するのに、適し、
    前記ジェットポンプは、前記流体の一部を前記第1の供給パイプ内で前記第1のポンプの流入オリフィスへ向けて流れる流体に混入させるように注入するのに適する、ことを特徴とするロケットエンジン(100,200)。
  2. 前記分配回路は、前記ジェットポンプにより注入される流体が燃焼ガスを含まないように、配置される請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記ジェットポンプは、前記流体の一部のみを前記第1の供給パイプに注入する請求項1または2に記載のエンジン。
  4. 前記分配回路は、前記ジェットポンプにより注入される流体および前記ジェットポンプによる流体注入点で前記第1の供給パイプ内を流れる流体が液相状態であるように、配置される請求項1から3のいずれか一項に記載のエンジン。
  5. 前記流体の一部は、前記第1のポンプ(26A,26B)により送出される流体の一部である請求項1から4のいずれか一項に記載のエンジン。
  6. 前記第1のポンプよりも上流側で燃料または酸化剤を圧縮するのに適する圧力ブースター(210)を更に含み、
    前記流体の一部は、前記圧力ブースターにより送出される流体流れによって構成される請求項1から4のいずれか一項に記載のエンジン(200)。
  7. 前記ジェットポンプは、前記エンジンの軸(X)と平行である前記第1の供給パイプ(22A,22B)のセグメント(56A,56B)に、配置される請求項1から6のいずれか一項に記載のエンジン。
  8. 前記ジェットポンプへ流体を加圧下で供給するための供給パイプ(58A,58B)に配置される調整弁(60A,60B)を更に含み、
    前記第1のポンプの流入オリフィスの圧力を制御するように、前記調整弁の開放が制御され得る請求項1から7のいずれか一項に記載のエンジン。
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