JP6023256B1 - Msm−pdおよび光電子集積回路 - Google Patents

Msm−pdおよび光電子集積回路 Download PDF

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Abstract

【課題】MSM−PDに光を照射する光学系のアライメント調整を容易にする。【解決手段】MSM−PD201−1は、半導体層の上に形成されたバイアス印加および光電流出力用の電極A,Bと、半導体層の上に形成された光軸アライメント用の電極L,D,U,Rとを備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、光パケットスイッチネットワークなどに使用される半導体受光素子であるMSM−PD、およびMSM−PDを実装した光電子集積回路に関するものである。
近年、インターネットを中心とするパケットベースのネットワークの隆盛により、光通信の大容量化と柔軟性・拡張性の向上が求められている。また、グローバルなIPネットワークとは別にデータセンター内ネットワークに関しても、低消費電力で大容量なパケットスイッチネットワークの実現が求められている。このため、帯域利用効率、柔軟性および拡張性の面に優れる、光パケットを用いたネットワーク(光パケットスイッチネットワーク)の実現が必要とされている。
このような光パケットスイッチネットワークの実現のためには、非同期任意長のバースト光パケット信号の生成が不可欠である。そのためには、光パケットスイッチネットワークのノードである光パケットルータ内のランダムアクセスメモリ(RAM)から出力される低速な(<1Gbps)パラレル信号を光ファイバで用いられる高速な(>10Gbps)シリアル信号に変換するという動作をバースト信号に対して行わなければならない。一般的なパラレルシリアル変換回路では、内部で用いられるクロック再生のためにこのようなバースト信号に対応することが困難であるとともに、多くの場合、パラレルシリアル変換回路自体が大規模なものとなるため大きな消費電力が必要になるという問題がある。
これらの問題を解決するため、複数の充放電型MSM−PD(Metal-Semiconductor-Metal Photo Detector)(例えば、非特許文献1参照)をOEIC(Opto-Electronic Integrated Circuit)上に集積することで作製できる光トリガ型サンプリング回路が提案されている(例えば、特許文献1、非特許文献2参照)。
さらに、この光トリガ型サンプリング回路を発展させ、同様のOEIC技術により作製される差動トリガを用いて光パワー変動耐性を高めることを実現した光トリガ型サンプリングを応用したパラレルシリアル変換回路(例えば、特許文献2、非特許文献3参照)も提案されている。この差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路の回路図を図9に示し、差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路で使用されるMSM−PDの模式図を図10に示す。図10におけるSPはMSM−PDに照射される光トリガパルスのスポットサイズを示している。
図9に示した差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路では、光電変換器としてMSM−PD401−1,402−1を用い、またトランジスタとしてHEMT(High Electron Mobility Transistor)401−3,401−4,402−3,402−4を用いており、実際のデバイスとしてはInP基板上のモノリシックOEICとして実現される。
基本的な原理としては、第1チャンネルブロック401では、MSM−PD401−1で生成されるパルスが有する急峻な立ち上がりを利用して、第1チャンネル信号入力端子401−5から入力されるパラレル信号を矩形に切り出し、1ビット分のシリアル信号を生成した上で、このシリアル信号を信号出力ライン411に出力することで、第1チャンネル分のパラレルシリアル変換を実現している。このような動作が1ユニットインターバル(ただし、シリアル信号出力のユニットインターバル。以降「ユニットインターバル」という表現は全てシリアル信号出力のデータレートを基準とする)ずつ時間的にずれて第2チャンネルブロック402、第3チャンネルブロック403と続いていき、第Nチャンネルブロック40Nまで同様の動作が行われ、最終的にまた第1チャンネルブロック401に動作が続いていくというループの動作で、連続的なパラレルシリアル変換動作が実現する。
以下、パラレルシリアル変換のより具体的な過程について第1チャンネルブロック401を中心に述べる。まず、差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路では、電位VNH,VMSMが正にバイアスされ、電位VNLが負にバイアスされている。したがって、MSM−PD401−1の一方の電極Aには抵抗401−8を介して正の電位が印加され、MSM−PD401−1の他方の電極BおよびHEMT401−3のゲートには抵抗401−9,401−10により負の電位が印加され、HEMT401−4のゲートには抵抗402−7により正の電位が印加されるので、光トリガパルスがない状態ではHEMT401−3はオフ状態、HEMT401−4はオン状態となっている。
ここで、MSM−PD401−1に光トリガパルス401−6が照射されると、MSM−PD401−1の一方の電極Aには負のパルスが発生し、他方の電極Bには正のパルスが発生する。HEMT401−3はオフ状態にあるが、このMSM−PD401−1の電極Bで生成される正のパルスによりHEMT401−3はオンとなる。HEMT401−4はオン状態のままである。したがって、HEMT401−3とHEMT401−4の両方がオンとなるため、第1チャンネル信号入力端子401−5の信号が信号出力ライン411に流れ始める。
光トリガパルス401−6の1ユニットインターバル後に、光トリガパルス402−6を第2チャンネルブロック402のMSM−PD402−1に照射する。これにより、MSM−PD401−1と同様、MSM−PD402−1の一方の電極Aには負のパルスが発生し、他方の電極Bには正のパルスが発生する。MSM−PD402−1の電極Aから生成された負のパルスはキャパシタ402−2を通ってレベル変換されるとともに、HEMT401−4をオフにする。このように1ユニットインターバルだけずれた光トリガパルス402−6の照射により、光トリガパルス401−6の照射から光トリガパルス402−6の照射までの1ユニットインターバルの間だけ、第1チャンネル信号入力端子401−5の信号を信号出力ライン411に切り出して出力することができる。
この光トリガパルス照射は次の第3チャンネルブロック403で1ユニットインターバルの時間分ずれて同じように起こり、1ユニットインターバルの間だけ、第2チャンネル信号入力端子402−5の信号が信号出力ライン411に出力される。このような動作が繰り返されて、各チャンネル信号入力端子の信号が1ユニットインターバルごとに切り出され、パラレルシリアル変換が実現される。
以上のような類の光トリガパルスによるトリガリングによって作動するOEICには、複数のMSM−PDと複数の光軸を持つ光学系(通常は光ファイバアレイ)との光学的接続が不可欠であり、そのアライメントが重要である。
特に、図9に示したような差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路では、一般的な設計ではMSM−PDの配置が2次元的(例えば、1×16のような一列でなく、2×8のような二列の配置)にならざるを得ない。
MSM−PDの配置が2次元的になる理由は、上記の動作原理からも明らかなとおり、第1チャンネルブロック401と第2チャンネルブロック402のMSM−PD同士や、第2チャンネルブロック402と第3チャンネルブロック403のMSM−PD同士が集中定数的に振る舞える距離で隣接する必要があるのと同様、第Nチャンネルブロック40Nと第1チャンネルブロック401のMSM−PD同士も集中定数的に振る舞える距離で隣接する必要があり、このような隣接配置を同時に実現するためには、第Nチャンネルブロック40Nと第1チャンネルブロック401を近づけられるよう、各MSM−PDをループ状に配置することが必要だからである。光学系の持つ作製誤差も考慮すると、このような2次元的なMSM−PDの配置ではアライメント調整が比較的困難になる。
特開2004−88660号公報 特開2012−004617号公報
高畑清人、他4名、「スリー・ポイント・スリー・ピコセカンズ・エレクトリカル・パルス・ジェネレイション・フロム・ア・ディスチャージ・ベイスド・メタル・セミコンダクター・メタル・フォトディテクター(3.3 ps electrical pulse generation from a discharge-based metal-semiconductor-metal photodetector)」、エレクトロニクス・レターズ(Electronics Letters)、アイトリプルイー(IEEE)、2005年1月、第41巻、第1号、pp.38−40 リョウヘイ・ウラタ(R.Urata)、他4名、「アン・オプティカリィ・クロックト・トランジスター・アレイ・フォー・ハイスピード・アシンクロニャス・ラベル・スワッピング・フォーティギガビットパーセンコンズ・アンド・ビヨンド(An Optically Clocked Transistor Array for High-Speed Asynchronous Label Swapping: 40 Gb/s and Beyond)」、ジャーナル・オブ・ライトウェーブ・テクノロジー(JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY)、アイトリプルイー(IEEE)、2008年3月、第26巻、第6号、pp.692−703 石川裕士、他5名、「ア・ノーベル・オプティカリィ・クロックト・トランジスター・アレイ・ユージング・ディファレンシャル・オペレイション・フォー・パラレル・トゥ・シリアル・コンバージョン(A novel optically clocked transistor array using differential operation, for parallel-to-serial conversion)」、イーシーオーシー2010(ECOC 2010)
以上のように、従来のMSM−PDを集積したOEICでは、光学系のアライメント調整の困難さが問題となっていた。特に2次元的なMSM−PD配列を持つ差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路のOEICでは、アライメント調整が困難であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、MSM−PDに光を照射する光学系のアライメント調整を容易にすることが可能なMSM−PDおよび光電子集積回路を提供することを目的とする。
本発明のMSM−PDは、半導体層と、この半導体層の上に形成された少なくとも2つのバイアス印加および光電流出力用の第1の電極と、前記半導体層の上に形成された少なくとも1つの光軸アライメント用の第2の電極とを備え、前記半導体層に照射される光に応じて、前記第1の電極に電流が流れると共に前記第2の電極に電流が流れることを特徴とするものである。
また、本発明のMSM−PDの1構成例において、前記第2の電極は、前記第1の電極の周囲の半導体層上に形成されることを特徴とするものである。
また、本発明のMSM−PDの1構成例において、前記第2の電極は、前記第1の電極の周囲四方の半導体層上に4つ形成されることを特徴とするものである。
また、本発明のMSM−PDの1構成例において、前記第1、第2の電極は、半導体基板上に設けられた前記半導体層である、同一の光吸収層の上に形成されることを特徴とするものである。
また、本発明のMSM−PDの1構成例において、前記半導体層は、III−V族化合物半導体からなることを特徴とするものである。
また、本発明のMSM−PDの1構成例において、前記半導体層は、半導体超格子構造を含むことを特徴とするものである。
また、本発明の光電子集積回路は、MSM−PDを同一の半導体基板上に複数個集積したことを特徴とするものである。
本発明によれば、MSM−PDに通常の第1の電極とは別に光軸アライメント用の第2の電極を少なくとも1つ設けることにより、第2の電極に流れる電流を測定することが可能となり、MSM−PDに光を照射する光学系の光軸のずれに関する情報をアライメント調整の作業者に提供することができ、光学系のアライメント調整を容易にすることができる。
また、本発明では、第1の電極の周囲の半導体層上に第2の電極を形成することにより、MSM−PDに光を照射する光学系の光軸のずれに関する詳細な情報を得ることができる。
また、本発明では、第1の電極の周囲四方の半導体層上に第2の電極を4つ形成することにより、MSM−PDに光を照射する光学系の光軸のずれに関する更なる詳細な情報を得ることができる。
また、本発明では、第1、第2の電極で光吸収層を共通化することにより、光吸収層を別々に設ける必要がなくなるので、第2の電極の追加によるMSM−PDのサイズの増大を抑えることができる。
また、本発明では、半導体層としてIII−V族化合物半導体を用いることにより、MSM−PDを搭載する光電子集積回路の多様な光・電子デバイスとのモノリシック集積を実現することができる。
また、本発明では、半導体層に半導体超格子構造を設けることにより、MSM−PDの暗電流の低減を実現することができる。
また、本発明では、同一の半導体基板上に集積される複数個のMSM−PDの各々について第2の電極を追加することにより、各MSM−PDに光を照射する光学系の光軸のずれに関する情報をMSM−PDごとに得ることができ、複数個のMSM−PDを集積した光電子集積回路に対する光学系のアライメント調整を容易にすることができる。その結果、本発明では、光電子集積回路と光学系との結合を容易にすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路の構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るMSM−PDの模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係るMSM−PDの断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る光電子集積回路の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態における光軸アライメント用の電極の電流測定方法を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態に係る差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路の構成を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るMSM−PDの模式図である。 本発明の第2の実施の形態における光軸アライメント用の電極の電流測定方法を説明する図である。 従来の差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路の構成を示す回路図である。 図9の差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路で使用されるMSM−PDの模式図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路の構成を示す回路図、図2は本実施の形態のMSM−PDの模式図、図3は本実施の形態のMSM−PDの断面図である。本実施の形態では、MSM−PDとHEMTをInP半導体基板上にモノリシックに集積化して作製した、差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路として機能するOEIC(光電子集積回路)を例に挙げて説明する。
従来と同様に、第1チャンネルブロック201と第2チャンネルブロック202とが隣接して配置され、第2チャンネルブロック202と第3チャンネルブロック203とが隣接して配置され、第Nチャンネルブロック20N(Nは2以上の整数で、本実施の形態ではN≧4)と第1チャンネルブロック201とが隣接して配置される、というように各チャンネルブロックが2次元的に配置される。
第1チャンネルブロック201は、MSM−PD201−1と、キャパシタ201−2と、HEMT201−3,201−4と、抵抗201−7〜201−10とを備えている。第2チャンネルブロック202は、MSM−PD202−1と、キャパシタ202−2と、HEMT202−3,202−4と、抵抗202−7〜202−10とを備えている。他のチャンネルブロックについても同様である。
差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路の動作について簡単に説明する。図9に示した従来の回路と同様に、各チャンネルブロック201〜20Nでは、電位VNH,VMSMが正にバイアスされ、電位VNLが負にバイアスされている。したがって、光トリガパルスがない状態ではHEMT201−3,202−3はオフ状態、HEMT201−4,202−4はオン状態となっている。
第1チャンネルブロック201のMSM−PD201−1に光トリガパルス201−6が照射されると、MSM−PD201−1の電極Aに負のパルスが発生し、電極Bに正のパルスが発生する。これにより、HEMT201−3とHEMT201−4の両方がオンとなるため、第1チャンネル信号入力端子201−5の信号が信号出力ライン211に流れる。
光トリガパルス201−6の照射から1ユニットインターバル後に、第2チャンネルブロック202のMSM−PD202−1に光トリガパルス202−6が照射されると、MSM−PD202−1の電極Aに負のパルスが発生し、電極Bに正のパルスが発生する。これにより、HEMT202−3とHEMT202−4の両方がオンとなるため、第2チャンネル信号入力端子202−5の信号が信号出力ライン211に流れる。同時に、MSM−PD202−1の電極Aから生成された負のパルスはHEMT201−4をオフにするので、第1チャンネル信号入力端子201−5から信号出力ライン211への信号出力が停止する。
このように1ユニットインターバルだけずれた光トリガパルスの照射を各チャンネルブロック201〜20Nに対して順番に行うことを繰り返すことにより、各チャンネル信号入力端子の信号が1ユニットインターバルごとに切り出され、パラレルシリアル変換が実現される。
次に、本実施の形態の特徴について説明する。本実施の形態では、図2、図3に示すように、第1チャンネルブロック201のMSM−PD201−1に、従来と同様にバイアス印加および光電流出力用の電極A,Bを設けると共に、電極A,Bの周囲4方向に光軸アライメント用の4つの電極L,D,U,Rを設けている。
具体的には、MSM−PD201−1は、i−InP基板1の上に形成されたi−InAlAs層2と、i−InAlAs層2の上に形成されたi−InGaAsからなる光吸収層3と、光吸収層3の上に形成されたInGaAs/InAlAsからなる半導体超格子構造4と、半導体超格子構造4の上に形成された、ショットキー接続を可能とするi−InAlAs層5とを有する。そして、i−InAlAs層5とショットキー接合を形成するAlからなる電極A,Bがi−InAlAs層5の上に形成されている。さらに、電極A,Bの周囲のi−InAlAs層5上に、i−InAlAs層5とショットキー接合を形成するAlからなる電極L,D,U,Rが形成されている。
光軸アライメント用の電極L,D,U,Rを設けた効果を、図2を用いて説明する。図2におけるSPはMSM−PD201−1に照射される光トリガパルスのスポットサイズを示している。図示しない光ファイバアレイのMSM−PD201−1に対応する光ファイバからMSM−PD201−1に照射される光トリガパルスのスポットがMSM−PD201−1の中央部から電極Uの方(図2の奥側)にずれたときは、電極Uに流れる電流が増大する。
光トリガパルスのスポットがMSM−PD201−1の中央部から電極Dの方(図2の手前側)にずれたときは、電極Dに流れる電流が増大する。光トリガパルスのスポットがMSM−PD201−1の中央部から電極Rの方(図2の右側)にずれたときは、電極Rに流れる電流が増大する。光トリガパルスのスポットがMSM−PD201−1の中央部から電極Lの方(図2の左側)にずれたときは、電極Lに流れる電流が増大する。また、光トリガパルスを供給する光ファイバアレイに光軸方向のずれが生じた場合(すなわち、フォーカスが合わなくなった場合)は、光トリガパルスのスポットサイズが変化するので、電極L,D,U,R端子の全ての電流が増加するか、あるいは減少することになる。
図2、図3では、第1チャンネルブロック201のMSM−PD201−1の構成を示しているが、他のチャンネルブロック202〜20NのMSM−PDの構成も同じにしてよい。すなわち、図4に示すように本実施の形態のOEIC101上に形成されているMSM−PD201−1〜MSM−PD201−Nのうち少なくとも1つのMSM−PD、あるいは一部の複数のMSM−PD、あるいは全てのMSM−PDを図2、図3に示した構成とすることで、通常の電極A,Bに流れる電流をモニタする場合よりも詳しいアライメント状態に関する情報や光学系そのもののズレに関する情報を得ることができる。
より具体的には、図5に示すように抵抗Rleft,Rdown,Rup,Rrightを介してMSM−PDの電極L,D,U,Rに電圧Vleft,Vdown,Vup,Vrightを印加し、電極L,D,U,Rに流れる電流を外部の電流計Mleft,Mdown,Mup,Mrightで測定する。このような測定を電極L,D,U,Rを設けたMSM−PDごとに行えばよい。こうして、電極L,D,U,Rに流れる電流の測定結果から、MSM−PDに光を照射する光学系の光軸のずれに関する情報を得ることができ、光学系のアライメント調整を容易にすることができる。
また、電極L,D,U,Rに流れる電流をトランスインピーダンスアンプに通しADコンバータを介して電流のデジタル値をコンピュータに送信し、コンピュータがこの電流のデジタル値を基に光学系のアライメント調整を自動的に行ったり、電極L,D,U,RをOEICから引き出さずにOEIC上のHEMTを用いた制御回路により、光学系のずれを判定したりすることも可能である。
また、本実施の形態では、従来から周知のMSM−PDに新規に追加の電極L,D,U,Rを形成するだけで済むので、大変簡便である。MSM−PDは寄生容量がpin−PD等よりも小さいので、追加の電極L,D,U,Rを形成したとしても、新たに付加される寄生容量は十分に小さいことが期待できる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図6は本発明の第2の実施の形態に係る差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路の構成を示す回路図、図7は本実施の形態のMSM−PDの模式図である。本実施の形態は、第1の実施の形態と同様にMSM−PDとHEMTをInP半導体基板上にモノリシックに集積化して作製した、差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路として機能するOEICの例を示すものである。
第1チャンネルブロック301は、MSM−PD301−1と、キャパシタ301−2と、HEMT301−3,301−4と、抵抗301−7〜301−10とを備えている。第2チャンネルブロック302は、MSM−PD302−1と、キャパシタ302−2と、HEMT302−3,302−4と、抵抗302−7〜302−10とを備えている。他のチャンネルブロックについても同様である。
差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路としての動作は第1の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。
次に、本実施の形態の特徴について説明する。本実施の形態では、図7に示すように、第1チャンネルブロック301のMSM−PD301−1に、従来と同様にバイアス印加および光電流出力用の電極A,Bを設けると共に、電極A,Bの周囲4方向に光軸アライメント用の2つの電極LD,URを設けている。MSM−PD301−1の断面構造は図3と同様であり、電極A,Bの周囲のi−InAlAs層5上に、i−InAlAs層5とショットキー接合を形成するAlからなる電極LD,URを形成すればよい。
第1の実施の形態と異なるのは、第1の実施の形態では、MSM−PDの受光面(i−InAlAs層5の表面)の電極A,Bの周囲4方向に1つずつ電極L,D,U,Rを配置しているのに対し、本実施の形態では、電極A,Bの周囲4方向のうち2方向(図7の手前側と左側)に電極LDを配置し、残りの2方向(図7の奥側と右側)に電極URを配置している点である。
このような電極LD,URの配置により、図示しない光ファイバアレイのMSM−PD301−1に対応する光ファイバからMSM−PD301−1に照射される光トリガパルスのスポットがMSM−PD301−1の中央部から手前側または左側にずれたときは、電極LDに流れる電流が増大し、光トリガパルスのスポットがMSM−PD301−1の中央部から奥側または右側にずれたときは、電極URに流れる電流が増大する。
電流を測定するためには、例えば図8に示すように抵抗RLD,RURを介してMSM−PD301−1の電極LD,URに電圧VLD,VURを印加し、電極LD,URに流れる電流を外部の電流計MLD,MURで測定すればよい。
光学系のアライメント調整を行う際には、図7のX方向とY方向(MSM−PD301−1の受光面と平行な2方向)で独立の駆動機構(マイクロメーターや圧電素子等)を用いて光学系またはOEICのどちらかを動かすことが一般的である。したがって、本実施の形態のように電極LD,URを2つだけ追加する場合であっても、十分にアライメント調整の簡便化が可能である。
図7では、第1の実施の形態と同様に、第1チャンネルブロック301のMSM−PD301−1の構成を示しているが、他のチャンネルブロック302〜30NのMSM−PDの構成も同じにしてよい。すなわち、各チャンネルブロック301〜30NのMSM−PDのうち少なくとも1つのMSM−PD、あるいは一部の複数のMSM−PD、あるいは全てのMSM−PDを図7に示した構成とすればよい。
なお、第1、第2の実施の形態では、OEICの例として差動トリガ方式パラレルシリアル変換回路を例に挙げて説明しているが、これに限るものではなく、MSM−PDが形成されているOEICであれば本発明を適用可能である。
本発明は、MSM−PDを用いた光通信システムに適用することができる。
1…i−InP基板、2…i−InAlAs層、3…光吸収層、4…半導体超格子構造、5…i−InAlAs層、A,B,D,L,U,R,LD,UR…電極、101…光電子集積回路、201〜20N,301〜30N…チャンネルブロック、201−1,202−1,301−1,302−1…MSM−PD、201−2,202−2,301−2,302−2…キャパシタ、201−3,201−4,202−3,202−4,301−3,301−4,302−3,302−4…HEMT、201−6,202−6,301−6,302−6…光トリガパルス、201−7〜201−10,202−7〜202−10,301−7〜301−10,302−7〜302−10…抵抗。

Claims (7)

  1. 半導体層と、
    この半導体層の上に形成された少なくとも2つのバイアス印加および光電流出力用の第1の電極と、
    前記半導体層の上に形成された少なくとも1つの光軸アライメント用の第2の電極とを備え
    前記半導体層に照射される光に応じて、前記第1の電極に電流が流れると共に前記第2の電極に電流が流れることを特徴とするMSM−PD。
  2. 請求項1記載のMSM−PDにおいて、
    前記第2の電極は、前記第1の電極の周囲の半導体層上に形成されることを特徴とするMSM−PD。
  3. 請求項1記載のMSM−PDにおいて、
    前記第2の電極は、前記第1の電極の周囲四方の半導体層上に4つ形成されることを特徴とするMSM−PD。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のMSM−PDにおいて、
    前記第1、第2の電極は、半導体基板上に設けられた前記半導体層である、同一の光吸収層の上に形成されることを特徴とするMSM−PD。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のMSM−PDにおいて、
    前記半導体層は、III−V族化合物半導体からなることを特徴とするMSM−PD。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のMSM−PDにおいて、
    前記半導体層は、半導体超格子構造を含むことを特徴とするMSM−PD。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のMSM−PDを同一の半導体基板上に複数個集積したことを特徴とする光電子集積回路。
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