JP6020142B2 - Optical sheet and display device - Google Patents
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Description
本発明は、光学シートと、これを備えた表示装置に関する。 The present invention relates to an optical sheet and a display device including the same.
光学シートとして、いわゆるマイクロルーバー構造を持つ光線制御層を備えた光学シートが知られている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4)。
マイクロルーバー構造を持つ光線制御層は、外光吸収、迷光吸収、コントラスト向上、輝度向上、視野角制御、覗き見防止、映り込み防止など、用途に応じた機能を担うことができる。
図5は、マイクロルーバー構造を持つ光線制御層51を有する、従来の光学シート50の一例を示す断面図である。光線制御層51は、光を吸収可能にその層面に沿って配列された光吸収部51Aと、この光吸収部51A間に光を透過可能に配列された光透過部51Bと、を有する。光吸収部51Aと光透過部51Bとは交互に配列される。また、同図に示すように、光線制御層51は、通常、その形成を容易にし且つ光学シート50としての機械的強度を増すために、透明基材層2上に形成される。
As an optical sheet, an optical sheet provided with a light control layer having a so-called microlouver structure is known (
The light control layer having a microlouver structure can perform functions according to applications such as external light absorption, stray light absorption, contrast improvement, brightness improvement, viewing angle control, peep prevention, and reflection prevention.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing an example of a conventional
光線制御層51の形成は、2P法(フォトポリマー法)とワイピング法とを利用して製造することができる。例えば、
(a)先ず、透明基材層2の面上に、延在方向が互いに平行な光吸収部形成用凹部dを表面に有する光透過部51Bを2P法によって形成し、
(b)次に、光透過部51Bの上記光吸収部形成用凹部dが形成された側の面に、光吸収部形成用凹部dの内部及び外部も含めて、光吸収部形成用材料として暗色インクを塗工し、
(c)次に、暗色インクが塗工された塗工面をドクターブレード等で掻き取り光吸収部形成用凹部dの外部の暗色インクを除去し、光吸収部形成用凹部dの内部のみに暗色インクを充填して固化させて光吸収部51Aを形成する、
方法である。上記(b)及び(c)が、ワイピング法による工程である。
The
(A) First, on the surface of the transparent
(B) Next, on the surface of the
(C) Next, the coated surface on which the dark color ink is applied is scraped off with a doctor blade or the like to remove the dark color ink outside the light absorbing portion forming recess d, and only the inside of the light absorbing portion forming recess d is dark. Fill the ink and solidify to form the
Is the method. The above (b) and (c) are steps by a wiping method.
光線制御層51を有する光学シート50は、光線制御層51のみ、或いは光線制御層51及び透明基材層2のみから構成されることは稀である。すなわち、透明基材層2側の面、あるいは、透明基材層2が接している面とは反対側の光線制御層51の面に、光線制御層51による機能以外の他の機能を担う機能層が積層されることが多い。例えば、ハードコート層、光拡散層、色補正層、紫外線吸収層、赤外線吸収層、電磁波遮蔽層、反射防止層、補強層、接合層、フレネルレンズ層などである。これらの機能層は、機能層の内容によっては、積層面に直接に塗工形成できることもあるが、接着剤層や接着剤層などの接合層を介して積層することが多い。なお、この接合層も機能層の一種である。
The
しかしながら、光線制御層51の表裏面のうち、光吸収部51A及び光透過部51Bによって形成されている側の面である光吸収部露出側面Se(図5では、光線制御層51の図面上方の層面)を積層面として、機能層を形成するとき、積層面と機能層との間に残留気泡Gが生じることがあった。残留気泡Gは、光散乱や白化などを生じ、光学品質を損なうことがある。
However, among the front and back surfaces of the
図6の断面図は、従来の光学シート50で、残留気泡Gが生じる原因を説明する図である。光線制御層51の対向する表裏面のうち光吸収部露出側面Seでは、表面に光吸収部形成用凹部dが形成された光透過部51Bの当該光吸収部形成用凹部dに、充填形成される光吸収部51Aは、その製法、具体的にはワイピング法に起因して、光吸収部51Aの部分の露出面eに、1〜6μm程度の凹陥部rが生じている。この凹陥部rが原因となって、凹陥部rの部分での空気が積層時に逃げ切れずに、残留気泡Gが発生することになる。
The cross-sectional view of FIG. 6 is a diagram for explaining the cause of residual bubbles G in the conventional
すなわち、本発明の課題は、マイクロルーバー構造を持つ光線制御層に接して他の層が積層されるときの残留気泡発生を抑制できる光学シートと、この光学シートを備えた表示装置を提供することである。 That is, an object of the present invention is to provide an optical sheet that can suppress the generation of residual bubbles when another layer is laminated in contact with a light control layer having a microlouver structure, and a display device including the optical sheet. It is.
本発明による光学シート及び表示装置は、以下の構成とした。
(1)光を吸収可能に層面に沿って配列された光吸収部と、光を透過可能に前記光吸収部同士の間に前記光吸収部と交互に配列された光透過部と、を有する光線制御層を、少なくとも含み、
前記光吸収部は、光硬化性樹脂の硬化物から構成され、前記光硬化性樹脂は、光重合性化合物として、光重合性プレポリマー及び分子量400以上の光重合性モノマーのうちの1以上の化合物を含み、且つ光重合性モノマーは全て分子量400以上であり、
前記光透過部は、光硬化性樹脂の硬化物から構成される、
光学シート。
(2)画像表示パネルと、この画像表示パネルの表示光が出光する前面側、この前面側とは反対側の背面側、のいずれか1以上の側に配置される前記(1)の光学シートと、を備えた表示装置。
The optical sheet and the display device according to the present invention have the following configurations.
(1) It has a light absorption part arranged along the layer surface so that light can be absorbed, and a light transmission part arranged alternately with the light absorption part between the light absorption parts so that light can be transmitted Including at least a light control layer;
The light absorbing portion is composed of a cured product of a photocurable resin, and the photocurable resin is a photopolymerizable compound, and includes at least one of a photopolymerizable prepolymer and a photopolymerizable monomer having a molecular weight of 400 or more. The compound and the photopolymerizable monomer all have a molecular weight of 400 or more,
The light transmission part is composed of a cured product of a photocurable resin,
Optical sheet.
(2) The optical sheet according to (1), which is disposed on any one or more of an image display panel, a front side from which display light of the image display panel emits, and a back side opposite to the front side. And a display device.
本発明によれば、マイクロルーバー構造を持つ光線制御層に接して他の層が積層されるときの残留気泡発生を抑制できる。 According to the present invention, it is possible to suppress the generation of residual bubbles when another layer is laminated in contact with the light control layer having a microlouver structure.
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面は概念図であり、構成要素の縮尺関係、縦横比等は誇張されていることがある。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. Note that the drawings are conceptual diagrams, and the scale relationships, aspect ratios, and the like of components may be exaggerated.
〔1〕光学シート
先ず、本発明による光学シートから説明する。
[1] Optical Sheet First, the optical sheet according to the present invention will be described.
図1は、本発明による光学シート10の一実施形態を示す断面図である。
本実施形態では、光学シート10は、光線制御層1に加えて、さらに、透明基材層2、機能層3、及び接合層4を有する。
光線制御層1は、光を吸収可能に層面に沿って配列された光吸収部1Aと、光を透過可能に光吸収部1A同士の間に光吸収部1Aと交互に配列された光透過部1Bとを有する。光吸収部1Aは、互いに隣接する光透過部1B同士の間に配置されて、光吸収部1Aと光透過部1Bとは交互に配列される。前記「層面」とは、光線制御層1の層の面であって、光学シート10を全体的にみたときの、そのシート面に平行な面を意味する。
本発明においては、光学シート10は、少なくとも、光線制御層1のみを有すればよい。
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of an
In the present embodiment, the
The
In the present invention, the
本実施形態においては、光線制御層1の光吸収部露出側面Seに、さらに、接合層4を介して機能層3が積層されている。図1に示す本実施形態では、光吸収部露出側面Seは光線制御層1の図面上方の層面である。
ここで、本発明においては、光線制御層1の対向する表裏面のうち、光吸収部1A及び光透過部1Bによって表面が形成される側の面を、「光吸収部露出側面Se」とも呼ぶことにする。
In the present embodiment, the
Here, in the present invention, of the front and back surfaces of the
光線制御層1は、光吸収部1A及び光透過部1Bが、本発明固有の材料から構成されている。すなわち、光吸収部1Aは、光硬化性樹脂の硬化物から構成され、この光硬化性樹脂は、光重合性化合物として光重合性プレポリマー及び分子量400以上の光重合性モノマーのうちの1以上の化合物を含み、且つ光重合性モノマーは全て分子量400以上である。
。一方、光透過部1Bは、光硬化性樹脂の硬化物から構成される。
In the
. On the other hand, the
透明基材層2は、図1では、光線制御層1の光吸収部露出側面Seとは反対側の図面下方の面に接して形成され、光線制御層1を作成時に基材として機能し、また、光学シート10の機械的強度を向上させる層として機能している。
機能層3は、本実施形態においては、光線制御層1とは異なる機能、例えば、ハードコート層などの機能を担う層となっている。
接合層4は、接合層4を挟んで隣接する機能層3と光線制御層1とを接合している。
In FIG. 1, the transparent
In the present embodiment, the
The
このように、光線制御層1を構成する光吸収部1A及び光透過部1Bの材料、とりわけ光吸収部1Aの材料に本発明固有の材料を用いてあるため、光吸収部1Aの部分の凹陥部rの窪みを小さくすることができる。その結果、光線制御層1に接して、より具体的には、光吸収部露出側面Seに接して、接合層4を介して機能層3が積層されるときの、光線制御層1と接合層4との間に生じ得る残留気泡発生を抑制できる。
As described above, since the material unique to the present invention is used for the material of the light absorbing portion 1A and the
本発明においては、光学シート10は、光線制御層1の光吸収部露出側面Seが露出している構成であってもよい。こうした、光吸収部露出側面Seが露出している光学シート10においては、残留気泡発生を抑制する効果は、この光学シート10を他の層に積層するときに、得ることができる。
In the present invention, the
以下、本実施形態における光学シート10を構成する各層について更に説明する。
Hereinafter, each layer which comprises the
〔光線制御層1〕
光線制御層1は、光を吸収可能に層面に沿って配列された多数の光吸収部1Aと、光吸収部1A同士の間に光吸収部1Aと交互に光を透過可能に配列された光透過部1Bと、を有する。図1の断面図では、光吸収部1Aは紙面に垂直な方向に延在し、紙面左右方向に一定の周期で配列されている。したがって、光線制御層1をその層面に垂直な方向からみると、光吸収部1Aと光透過部1Bとは、ストライプ状に交互に配列されている。本実施形態での光吸収部1Aの断面形状は、同図のように台形形状の底辺が光吸収部1Aの内部側に湾曲した略台形形状であり、その底辺側を図面上方に向けて配列されている。また、本実施形態では、同図のように、光吸収部1A同士の間のそれぞれの光透過部1Bは、略台形形状の光吸収部1Aの上底側で、この上底よりも図面下方に連続層として位置する部分で相互に連結して形成される。
[Light control layer 1]
The
[光吸収部1A]
光吸収部1Aは、光吸収粒子と、光吸収粒子を分散させたバインダーから構成されている。光吸収粒子が迷光や外光などの不要光を吸収するように作用する。このバインダーには、特定の光硬化性樹脂が用いられている。
光吸収部1Aは、光吸収粒子をバインダー中に分散させた光吸収部形成用材料によって形成することができる。
[Light Absorbing Part 1A]
The light absorbing portion 1A is composed of light absorbing particles and a binder in which the light absorbing particles are dispersed. The light-absorbing particles act to absorb unnecessary light such as stray light and external light. A specific photocurable resin is used for this binder.
The light absorbing portion 1A can be formed of a light absorbing portion forming material in which light absorbing particles are dispersed in a binder.
(光吸収粒子)
光吸収粒子としては、カーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではなく、用途に合わせて特定の波長を選択的に吸収する着色粒子を使用してもよい。
こうした光吸収粒子としては、具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましい。より具体的には、カーボンブラックを含有したアクリル架橋微粒子や、カーボンブラックを含有したウレタン架橋微粒子等が好ましい。光吸収性及びバインダーとの密着性に優れているからである。
(Light absorbing particles)
As the light-absorbing particles, light-absorbing colored particles such as carbon black are preferably used, but the present invention is not limited to these, and colored particles that selectively absorb a specific wavelength according to the application are used. Also good.
Specific examples of such light absorbing particles include organic fine particles colored with metal salts such as carbon black, graphite and black iron oxide, dyes, pigments, colored glass beads, and the like. In particular, colored organic fine particles are preferable from the viewpoints of cost, quality, availability, and the like. More specifically, acrylic crosslinked fine particles containing carbon black, urethane crosslinked fine particles containing carbon black, and the like are preferable. It is because it is excellent in light absorption and adhesiveness with a binder.
なお、本発明においては、光吸収部1Aは、光吸収作用を付与する為に、光吸収粒子の他、染料により光吸収部1Aの全体を光吸収性にしてもよい。 In addition, in this invention, in order to provide the light absorption part, the light absorption part 1A may make the whole light absorption part 1A light absorptive with dye other than a light absorption particle.
(光硬化性樹脂)
光吸収部1Aを形成するためのバインダーは、紫外線や電子線で硬化可能な光硬化性樹脂として、特定の重合性化合物を含む。当該重合性化合物としては、光重合性プレポリマー及び分子量400以上の光重合性モノマーのうちの1以上の化合物を用いる。しかも、
光重合性モノマーには全て分子量400以上の化合物を用いる。
(Photo-curing resin)
The binder for forming the light absorbing portion 1A includes a specific polymerizable compound as a photocurable resin that can be cured by ultraviolet rays or an electron beam. As the polymerizable compound, one or more compounds of a photopolymerizable prepolymer and a photopolymerizable monomer having a molecular weight of 400 or more are used. Moreover,
A compound having a molecular weight of 400 or more is used as the photopolymerizable monomer.
光吸収部1Aに用いる光硬化性樹脂を構成する光重合性化合物としては、光重合性プレポリマーのみでもよい。ただし、光重合性プレポリマーのみでは、光吸収部1Aをワイピング法で形成するときの粘度が高すぎることもあるので、このような場合には、光重合性モノマーも併用するとよい。光重合性モノマーの併用によって、粘度を下げることができる。或いは、光吸収部1Aに用いる光硬化性樹脂を構成する光重合性化合物としては、光重合性モノマーのみでもよい。
本発明においては、光吸収部形成用材料は、トルエンなどの揮発性希釈溶剤は含まない。換言すると、光吸収部1Aを形成するためのバインダー乃至は光硬化性樹脂は、トルエンなどの揮発性希釈溶剤は含まない。揮発性希釈溶剤は揮発することにより体積減少が生じるからである。したがって、光吸収部形成用材料は無溶剤の組成物でもある。
As a photopolymerizable compound constituting the photocurable resin used in the light absorbing portion 1A, only a photopolymerizable prepolymer may be used. However, since the viscosity when forming the light absorbing portion 1A by the wiping method may be too high with only the photopolymerizable prepolymer, a photopolymerizable monomer may be used in such a case. By using the photopolymerizable monomer in combination, the viscosity can be lowered. Or as a photopolymerizable compound which comprises photocurable resin used for 1 A of light absorption parts, only a photopolymerizable monomer may be sufficient.
In the present invention, the light absorbing portion forming material does not contain a volatile dilution solvent such as toluene. In other words, the binder or the photocurable resin for forming the light absorbing portion 1A does not contain a volatile dilution solvent such as toluene. This is because the volume of the volatile dilution solvent is reduced by volatilization. Therefore, the light absorbing portion forming material is also a solventless composition.
前記光重合性プレポリマーとしては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートプレポリマー、エポキシ(メタ)アクリレートプレポリマー、ポリエステル(メタ)アクリレートプレポリマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートプレポリマー、アクリル(メタ)アクリレートプレポリマー、シリコーン(メタ)アクリレートプレポリマー、などのアクリレート系プレポリマーを用いることができる。 Examples of the photopolymerizable prepolymer include urethane (meth) acrylate prepolymer, epoxy (meth) acrylate prepolymer, polyester (meth) acrylate prepolymer, polyether (meth) acrylate prepolymer, and acrylic (meth) acrylate prepolymer. Acrylate prepolymers such as polymers and silicone (meth) acrylate prepolymers can be used.
本発明において、(メタ)アクリレートとはアクリレート又はメタクリレートを意味し、単に「アクリレート系」と言うときはメタクリレート系も含む。
本発明において、光重合性プレポリマーにおける「プレポリマー」とは、重合反応に関与し得る重合物のうち、分子量1000以上の重合物を意味することとする。
本発明において、「分子量」とは、対象とする化合物が重合物、或いは重合単位が複数連結した繰り返し部分を有する化合物であって一分子中での重合単位の繰り返し数が異なる化合物の混合物であるときは、「重量平均分子量」のことを意味する。したがって、本発明においては、「重量平均分子量」のことを、単に「分子量」とも呼ぶことにする。
In the present invention, (meth) acrylate means acrylate or methacrylate, and the simple term “acrylate system” includes methacrylate system.
In the present invention, the “prepolymer” in the photopolymerizable prepolymer means a polymer having a molecular weight of 1000 or more among polymers that can participate in the polymerization reaction.
In the present invention, the “molecular weight” is a mixture of compounds in which the target compound is a polymer or a compound having a repeating portion in which a plurality of polymerization units are linked and the number of repeating polymerization units in one molecule is different. Sometimes it means “weight average molecular weight”. Therefore, in the present invention, “weight average molecular weight” is also simply referred to as “molecular weight”.
前記分子量400以上の光重合性モノマーとしては、単官能モノマー、2官能以上の多官能モノマーを用いることができる。例えば、分子量400以上の光重合性モノマーとしては、以下の化合物を挙げることができる。以下において、( )中のnは、重合単位の繰り返し数であり、「合計n」は、複数の光重合性官能基のそれぞれに結合した重合単位の繰り返し数の一分子当たりの合計数である。
単官能モノマーを挙げれば、
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
例えば、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(n=9,分子量454);
2官能モノマーを挙げれば、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート(n=14,分子量708)、
ポリエチレングリコールジメタクリレート(n=9,分子量536)、
ポリエチレングリコールジメタクリレート(n=14,分子量736);
ボリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
例えば、ボリプロピレングリコールジアクリレート(n=7,分子量536)、
ボリプロピレングリコールジアクリレート(n=12,分子量808);
ボリプロピレングリコールジメタクリレート(n=7,分子量536)、
ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
例えば、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート(n=9,分子量758);
エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、
例えば、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(合計n=5,分子量804);
エトキシ化ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
例えば、エトキシ化ポリプロピレングリコールジメタクリレート(EO分n=6,PO分n=12,合計n=18、分子量1114);
などである。
As the photopolymerizable monomer having a molecular weight of 400 or more, a monofunctional monomer or a bifunctional or higher polyfunctional monomer can be used. For example, examples of the photopolymerizable monomer having a molecular weight of 400 or more include the following compounds. In the following, n in () is the number of repeating polymer units, and “total n” is the total number of repeating units of polymer units bonded to each of a plurality of photopolymerizable functional groups per molecule. .
If monofunctional monomer is mentioned,
Methoxy polyethylene glycol (meth) acrylate,
For example, methoxy polyethylene glycol acrylate (n = 9, molecular weight 454);
If bifunctional monomer is mentioned,
Polyethylene glycol di (meth) acrylate,
For example, polyethylene glycol diacrylate (n = 14, molecular weight 708),
Polyethylene glycol dimethacrylate (n = 9, molecular weight 536),
Polyethylene glycol dimethacrylate (n = 14, molecular weight 736);
Poly (propylene glycol) di (meth) acrylate,
For example, polypropylene glycol diacrylate (n = 7, molecular weight 536),
Polypropylene glycol diacrylate (n = 12, molecular weight 808);
Polypropylene glycol dimethacrylate (n = 7, molecular weight 536),
Polytetramethylene glycol di (meth) acrylate,
For example, polytetramethylene glycol diacrylate (n = 9, molecular weight 758);
Ethoxylated bisphenol A di (meth) acrylate,
For example, ethoxylated bisphenol A dimethacrylate (total n = 5, molecular weight 804);
Ethoxylated polypropylene glycol di (meth) acrylate,
For example, ethoxylated polypropylene glycol dimethacrylate (EO content n = 6, PO content n = 12, total n = 18, molecular weight 1114);
Etc.
また、3官能以上で分子量400以上の光重合性モノマーを挙げれば、
ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、
例えば、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(分子量466);
エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、
例えば、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(合計n=35,分子量1892);
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、
例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(分子量578);
などである。
Further, if a photopolymerizable monomer having a trifunctional or higher molecular weight of 400 or higher is mentioned,
Dimethylolpropane tetra (meth) acrylate,
For example, dimethylolpropane tetraacrylate (molecular weight 466);
Ethoxylated pentaerythritol tetra (meth) acrylate,
For example, ethoxylated pentaerythritol tetraacrylate (total n = 35, molecular weight 1892);
Dipentaerythritol hexa (meth) acrylate,
For example, dipentaerythritol hexaacrylate (molecular weight 578);
Etc.
分子量400以上の光重合性モノマーは、より好ましくはその分子量が500以上である。分子量が大きくなる程、分子の嵩(かさ)が大きくなる結果、光吸収部1Aの部分での凹陥部rを、より小さくできるからである。 The photopolymerizable monomer having a molecular weight of 400 or more preferably has a molecular weight of 500 or more. This is because, as the molecular weight increases, the bulk (bulk) of the molecule increases, and as a result, the concave portion r in the light absorbing portion 1A can be made smaller.
これらの分子量400以上の光重合性モノマーは、市販品を用いることができる。例えば、東洋ケミカルズ株式会社、新中村化学工業株式会社、大阪有機化学工業株式会社などの市販品を用いることができる。 A commercial item can be used for these photopolymerizable monomers having a molecular weight of 400 or more. For example, commercially available products such as Toyo Chemicals Co., Ltd., Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd., and Osaka Organic Chemical Co., Ltd. can be used.
上記重合性化合物を含む光硬化性樹脂は、紫外線で光重合させて硬化物とするときは、ベンゾフェノン系などの公知の重合開始剤を含む。また、光硬化性樹脂は、安定剤、レベリング剤、重合禁止剤などの公知の添加剤を含み得る。 The photocurable resin containing the polymerizable compound contains a known polymerization initiator such as a benzophenone type when photocured with ultraviolet rays to obtain a cured product. In addition, the photocurable resin may contain known additives such as a stabilizer, a leveling agent, and a polymerization inhibitor.
(光吸収部1Aの断面形状)
光吸収部1Aの断面形状、つまり、光吸収部1Aの延在方向に直交する断面での形状は、本実施形態においては、図面下方の側が幅狭となる楔状形状、より具体的には略台形形状をしている。
本発明においては、光吸収部1Aの断面形状は、凹陥部dが存在しない状態の形状で、
台形形状以外でもよい。例えば、三角形形状(含む二等辺三角形形状)、四角形形状、五角形形状、六角形形状、三角形の両方又は片方の斜辺を折れ線化又は曲線化した形状(外側に向かって凸形状或いは凹形状)等である。
ただし、本発明においては、光吸収部1Aの断面形状は、光吸収部露出側面Seにおいて光透過部1Bの面と面一であってもよい。つまり、後述する図2で示す凹陥部dは、存在しない光吸収部1Aであってもよい。
断面形状を調整することで、光線制御層1の光線制御機能を調整することができる。
(Cross-sectional shape of the light absorbing portion 1A)
In the present embodiment, the cross-sectional shape of the light absorbing portion 1A, that is, the shape in the cross section orthogonal to the extending direction of the light absorbing portion 1A is a wedge-shaped shape having a narrow width on the lower side in the drawing, more specifically substantially It has a trapezoidal shape.
In the present invention, the cross-sectional shape of the light absorbing portion 1A is a shape in which the recessed portion d does not exist,
Other than the trapezoidal shape. For example, a triangle shape (including an isosceles triangle shape), a quadrangle shape, a pentagon shape, a hexagonal shape, a shape in which both or one of the hypotenuses are broken or curved (convex shape or concave shape toward the outside), etc. is there.
However, in the present invention, the cross-sectional shape of the light absorbing portion 1A may be flush with the surface of the
The light beam control function of the light
[光透過部1B]
光透過部1Bは、光硬化性樹脂を用いて形成することができる。光透過部1Bに用いる光硬化性樹脂としては、特に制限はない。例えば、ウレタン(メタ)アクリレートプレポリマー、エポキシ(メタ)アクリレートプレポリマー、ポリエステル(メタ)アクリレートプレポリマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートプレポリマー、アクリル(メタ)アクリレートプレポリマー、シリコーン(メタ)アクリレートプレポリマー、などのアクリレート系プレポリマーを用いることができる。
[
The
光透過部1Bを形成するための光重合性化合物としては、前記した光吸収部1Aで列記した光重合性化合物を用いてもよい。
光吸収部1Aの場合と同様に、光透過部1Bを形成するための光硬化性樹脂は、紫外線で光重合させて硬化物とするときは、ベンゾフェノン系などの公知の重合開始剤を含む。また、光透過部1Bを形成するための光硬化性樹脂は、安定剤、レベリング剤、重合禁止剤などの公知の添加剤を含み得る。
As the photopolymerizable compound for forming the
As in the case of the light absorbing portion 1A, the photocurable resin for forming the
[残留気泡Gが抑制される理由]
図2は、本発明による光線制御層1が、その光吸収部1Aの凹陥部rが、従来の光線制御層51に比較して小さいことを、模式的に説明する断面図である。図2(A)は本発明の場合であり、図2(B)は従来の場合である。
従来は、図2(B)に示すように、光透過部1Bを光硬化性樹脂の硬化物の層として形成したのち、この光透過部1Bの表面の光吸収部形成用凹部dに未硬化状態である光吸収部形成用材料を充填すると、光吸収部形成用材料中の光重合性化合物として、反応性希釈溶剤として低分子量の重合性化合物であるモノマー類が使用されている。この低分子量重合性化合物は、分子の嵩(かさ)が、分子量の大きい重合性化合物であるプレポリマーに比べて小さい。このため、低分子量重合性化合物は、光吸収部形成用凹部dから、光透過部1Bの内部に浸透し易く、浸透した分だけ、光吸収部形成用凹部dの内部に充填済みの光吸収部形成用材料の体積が減少することになる。もちろん、従来から考えられていた、光重合性化合物を光吸収部形成用凹部dに充填した後に、光重合させて硬化させるときの硬化収縮による体積減少も関係していると思われる。しかし、硬化収縮による体積減少が生じているとしても、また、生じなくしたとしても、低分子量重合性化合物の光透過部1Bへの浸透による体積減少が発生していると考えられる。
[Reason why residual bubble G is suppressed]
FIG. 2 is a cross-sectional view schematically illustrating that the
Conventionally, as shown in FIG. 2 (B), after the
一方、本実施形態においては、図2(A)に示すように、光吸収部形成用材料として、光透過部1Bの内部に浸透し易いような嵩が比較的小さい低分子量重合性化合物は、光吸収部形成用材料を構成する光重合性化合物としては用いていない。反応性希釈溶剤を用いる場合でも、分子量400以上の光重合性モノマーを用いる。
分子量400以上の光重合性モノマーは、光透過部1Bに浸透したとしても、浸透性が前記した低分子量重合性化合物に比べて小さくなるので、光吸収部形成用凹部dに充填された後の光吸収部形成用材料の体積減少を少なくすることができると考えられる。つまり、分子量400以上の光重合性モノマーは、非浸透性光重合性モノマーとでも言える。この結果、光吸収部1Aの露出面eでの凹陥部rの窪みが小さくなる。そして、凹陥部dに起因する残留気泡Gの発生が抑制されることになる。
On the other hand, in the present embodiment, as shown in FIG. 2 (A), as the light absorbing part forming material, a low molecular weight polymerizable compound having a relatively small volume that easily penetrates into the
Even if the photopolymerizable monomer having a molecular weight of 400 or more penetrates into the
〔透明基材層2〕
透明基材層2は、各種の層を形成するときに基材として利用され得る層である。図1に示す本実施形態では、透明基材層2は、光線制御層1に対して使われている。また、透明基材層2により、光学シート10の機械的強度を増すこともできる。
こうした透明基材層2には、例えば、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエステル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂等の透明樹脂を用いることができる。
[Transparent substrate layer 2]
The transparent
For the
本発明において、透明基材層2は必須ではなく、省略することができる。例えば、透明基材層2の面を剥離性としておき、この剥離性の面に光線制御層1を形成後、透明基材層2から光線制御層1を剥離し、透明基材層2は光学シート10の構成層としては組み入れない構成である。
In the present invention, the
透明基材層2と隣接する層との密着性を強化する目的で、透明基材層2は、その表面をプライマー層の形成、コロナ放電処理などの公知の密着強化処理を施したものとしてもよい。
透明基材層2の厚みは、その機能に応じて設定され、例えば、25μm〜5mmである。
For the purpose of enhancing the adhesion between the transparent
The thickness of the transparent
〔機能層3〕
機能層3は、光学シート10に、各種機能を付与する為の層である。本発明においては、光学シート10は機能層3を含まなくてもよい。ただし、本実施形態においては、光学シート10は機能層3を含む。しかも、本実施形態においては、この機能層3は、従来は残留気泡Gを生じ易かった、光線制御層1の光吸収部露出側面Seの面上に形成された構成であり、本実施形態における光学シート10は、これ自体で、残留気泡Gの発生が抑制される効果が得られる構成である。
[Function layer 3]
The
機能層3は、従来公知の各種光学シートに於ける各種機能層を適宜採用できる。
機能層3によって、機能層3が有する機能に応じた機能を、光学シート10に付与することができる。
As the
The
機能層3は、大別すると光学機能を担う光学機能層と、光学機能以外の機能を担う非光学機能層がある。
光学機能層の例を挙げれば、表示画像を好みの色調に補正する色補正機能などの特定波長光の透過を抑制し残りの波長光は透過させる色補正層や着色層などの波長フィルタ層、通常最外層に設けられる反射防止層(防眩、反射防止、防眩及び反射防止兼用のいずれか)、光の進行方向を偏向するフレネルレンズ層、プラズマディスプレイパネル本体からのネオン光を吸収するネオン光吸収層、近赤外線を吸収する近赤外線吸収層、紫外線を吸収する紫外線吸収層、或いは、前記した光線制御層1などがある。機能層3が光線制御層1の場合、光学シート10は、光線制御層1を2層以上備えた構成となる。このとき、それぞれの光線制御層1の光吸収部1Aの延在方向は、通常、直交するなど互いに交差する方向となる。
非光学機能層の例を挙げれば、表面を保護する表面保護層やハードコート層、帯電防止層、汚染防止層、耐衝撃層、プラズマディスプレイパネルなど画像表示パネルからの電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽層、2層間の物質移動を防ぐバリア層、或いは前記した透明基材層2、後述する2層間を密着させる接合層3(接着剤層や粘着剤層)、などがある。
The
Examples of the optical function layer include a wavelength filter layer such as a color correction layer or a colored layer that suppresses transmission of specific wavelength light such as a color correction function that corrects a display image to a desired color tone and transmits the remaining wavelength light, An antireflection layer (either antiglare, antireflection, antiglare or antireflection) usually provided on the outermost layer, a Fresnel lens layer that deflects the traveling direction of light, and neon that absorbs neon light from the plasma display panel body There are a light absorbing layer, a near infrared absorbing layer that absorbs near infrared rays, an ultraviolet absorbing layer that absorbs ultraviolet rays, or the
Examples of non-optical functional layers include an electromagnetic wave shielding layer that shields electromagnetic waves from image display panels such as surface protective layers and hard coat layers that protect the surface, antistatic layers, antifouling layers, impact resistant layers, and plasma display panels. There are a barrier layer that prevents mass transfer between two layers, or the
光学機能層及び非光学機能層の、それぞれの各層は単層で機能を兼用する事もあり、光学機能層と非光学機能層間で機能を兼用する事もある。また、波長フィルタ層、近赤外線吸収層、紫外線吸収層、ネオン光吸収層等は、透明基材層2、或いは光線制御層1に於ける光透過部1Bと兼用させることもできる。
Each layer of the optical functional layer and the non-optical functional layer may be a single layer that also functions, or the optical functional layer and the non-optical functional layer may also function. Further, the wavelength filter layer, the near-infrared absorption layer, the ultraviolet absorption layer, the neon light absorption layer, and the like can also be used as the
前記した透明基材層2も機能層3の一種であり、また、後述する接合層4も機能層3の一種である。本実施形態においては、残留気泡Gの発生に関係する、光線制御層1の光吸収部露出側面Seへ積層される層の例示として、機能層3及び接合層4を挙げた関係上、この接合層4は機能層3の一種ではあるが、あえて機能層3とは呼んでいない。
また、本実施形態における透明基材層2は、光線制御層1の光吸収部露出側面Seとは反対側の面に接して形成され、残留気泡Gとは無関係の位置に形成されており、また、光線制御層1形成時の基材として用いられている関係上、この透明基材層2も前記接合層4と同様に、機能層3の一種ではあるが、あえて機能層3とは呼んでいない。
The
Moreover, the transparent
機能層3の位置は、図1に示す本実施形態においては、光線制御層1の層面のうち図面で上方となる光吸収部露出側面Seの側であった。
本発明においては、機能層3の位置は任意である。機能層3に担わせる機能に応じた位置に設けることができる。例えば、図3に例示する実施形態の光学シート10は、図1に例示の実施形態の構成に対して、さらに、透明基材層2側の面に、接合層4を介して機能層3が積層された構成である。この場合の機能層3は、用途に応じた機能を担い、例えば、光学シート10としての機械的強度を高める補強層的な機能を担う。
In the present embodiment shown in FIG. 1, the position of the
In the present invention, the position of the
〔接合層4〕
接合層4は、その両側の層を接合するための層である。接合層4は接合の必要性に応じて設けられる。
図1に示す本実施形態では、接合層4は、光線制御層1と機能層3との接合に、使われている。接合層4は、粘着剤層、接着剤層等として用いられ得る。
接合層4は、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、光硬化性樹脂等の硬化性樹脂を用いることができる。
[Junction layer 4]
The
In the present embodiment shown in FIG. 1, the
For the
本発明においては、接合層4は省略することができる。例えば、光線制御層1に対して機能層3を塗工形成する場合の、機能層3と光線制御層1との間の接合層4、或いは、機能層3と光線制御層1との間の接合層4を、機能層3自体が接合機能を有する接着性材料で形成する場合などである。
In the present invention, the
〔製造方法〕
本実施形態による光学シート10は、光線制御層1の光吸収部1A及び光透過部1B、とりわけ光吸収部1Aの光硬化性樹脂として、特定の重合性化合物を用いる以外は、従来公知のマイクロルーバー構造を持つ光線制御層を含む光学シート10の製造方法によって製造することができる。例えば、帯状の樹脂シートからなる透明基材層2に対して、2P法とワイピング法によって光線制御層1を形成した後、この光線制御層1の面に、接合層4とする接着剤を介して、機能層3とするシートをラミネータ等によって積層することで、製造することができる。
〔Production method〕
The
2P法とワイピング法によって光線制御層1を形成する工程は、以下のとおりとすることができる。
少なくとも以下の(a)〜(c)の工程をこの順に含む光線制御層1を形成する、光線制御層形成工程。
(a)透明基材層2上に、光吸収部1Aの形状に対応した光吸収部形成用凹部dを表面に有する光透過部1Bを2P法によって形成する、光透過部形成工程。
(b)前記光透過部1Bの前記光吸収部形成用凹部dが形成された側の面に、光吸収部形成用凹部dの内部及び外部も含めて、光吸収部形成用材料を塗工する工程であって、前記光吸収部形成用材料は光重合性化合物として光重合性プレポリマー及び分子量400以上の光重合性モノマーのうちの1以上の化合物を含み、分子量400未満の光重合性化合物及び揮発性希釈溶剤を含まない、光吸収部形成用材料塗工工程。
(c)前記光吸収部形成用材料が塗工された塗工面をドクターブレードで掻き取り、前記光吸収部形成用凹部dの外部の前記光吸収部形成用材料を除去し、前記光吸収部形成用凹部dの内部のみに前記光吸収部形成用材料を充填し、前記光吸収部形成用凹部dの内部の光吸収部形成用材料を重合させて固化させて光吸収部1Aを形成する光吸収部形成工程。
The step of forming the
A light control layer forming step of forming a
(A) A light transmitting part forming step of forming, on the transparent
(B) A light absorbing portion forming material is applied to the surface of the
(C) The coated surface on which the light absorbing portion forming material is coated is scraped off with a doctor blade, the light absorbing portion forming material outside the light absorbing portion forming recess d is removed, and the light absorbing portion The light absorbing portion forming material is filled only inside the forming recess d, and the light absorbing portion forming material inside the light absorbing portion forming recess d is polymerized and solidified to form the light absorbing portion 1A. Light absorption part formation process.
〔構成例〕
ここで、光線制御層1の構成例を示す。
[Configuration example]
Here, a configuration example of the light
[本実施形態の構成例]
光吸収部1Aをワイピング法を利用して形成するために用いた光吸収部形成用材料中の光硬化性樹脂は、光重合性化合物として光重合性モノマーのみを用い、この光重合性モノマーとしてはポリテトラメチレングリコールジアクリレート(n=9,分子量758,新中村化学工業株式会社製、「NKエステル」A−PTMG−65)を用いる。ワイピング加工時は、光吸収部形成用材料は50℃に加温する。
[Configuration example of this embodiment]
The photocurable resin in the light absorbing portion forming material used for forming the light absorbing portion 1A by using the wiping method uses only a photopolymerizable monomer as a photopolymerizable compound, and as this photopolymerizable monomer. Uses polytetramethylene glycol diacrylate (n = 9, molecular weight 758, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd., “NK ester” A-PTMG-65). During the wiping process, the light absorbing portion forming material is heated to 50 ° C.
光透過部1Bを2P法を利用して形成するために用いた光硬化性樹脂は、光重合性化合物として、ウレタンアクリレート系プレポリマー60質量部と、フェノキシエチルアクリレート40質量部の混合物を用いる。
The photocurable resin used for forming the
光吸収部1A及び光透過部1Bに用いる光硬化性樹脂は、ともに紫外線で硬化させるため、さらに、上記光重合性化合物に加えて光重合性化合物を含む。
The photocurable resin used for the light absorbing portion 1A and the
以上の材料を用いることによって、後述する従来の構成例に比べて、光吸収部1Aの露出面eに生じる凹陥部rの窪みが小さくなる。その結果、光線制御層1の光吸収部露出側面Seに、機能層3を、アクリル系粘着剤を用いた接合層4を介して積層するときに、残留気泡Gの発生が抑制される。前記機能層3は、ポリカーボネート系樹脂シートと、この樹脂シートの片面にアクリル系紫外線硬化型の光硬化性樹脂の硬化物の層として形成されるハードコート層とを含む。機能層3は、ハードコート層の側が光学シート10における最表層となる。
By using the above materials, the recess of the recessed portion r generated on the exposed surface e of the light absorbing portion 1A is reduced as compared to the conventional configuration example described later. As a result, when the
[従来の構成例]
一方、従来の構成として、光吸収部1Aをワイピング法を利用して形成するために用いた光吸収部形成用材料中の光硬化性樹脂の光重合性化合物として、ウレタンアクリレート系プレボリマー(分子量4500)50質量部と、トリプロピレングリコールジアクリレート(分子量300)40質量部と、メトキシトリエチレングリコールアクリレート(分子量218)10質量部との混合物を用いる。
[Conventional configuration example]
On the other hand, as a conventional configuration, a urethane acrylate prepolymer (molecular weight 4500) is used as a photopolymerizable compound of a photocurable resin in a light absorbing portion forming material used for forming the light absorbing portion 1A using a wiping method. ) 50 parts by mass, 40 parts by mass of tripropylene glycol diacrylate (molecular weight 300) and 10 parts by mass of methoxytriethylene glycol acrylate (molecular weight 218) are used.
〔用途〕
本発明による光学シート10の用途は、その光線制御層1の光線制御機能を活かせる用途であれば、特に限定されない。光線制御機能は、例えば、視野角制御などの光線進行方向変更(拡大、縮小、偏向)、外光吸収、迷光吸収、コントラスト向上、輝度向上、覗き見防止、映り込み防止などである。その用途を例示すれば、例えば、後述する表示装置、或いは、車両、航空機、船舶等の乗り物、建築物などの窓に対する、覗き見防止或いは直射日光の遮光などである。
[Use]
The use of the
〔2〕表示装置
本発明による表示装置は、画像表示パネルと、この画像表示パネルの表示光が出光する前面側、この前面側とは反対側の背面側、のいずれか1以上の側に配置される上記本発明による光学シート10とを備える。
[2] Display Device The display device according to the present invention is arranged on one or more of the image display panel, the front side where the display light of the image display panel is emitted, and the back side opposite to the front side. The
図4に、本発明による表示装置100の実施形態例として3例を示す。
光学シート10を画像表示パネル20に対して配置する位置は、光学シート10が含む光線制御層1が担う光線制御機能に応じた位置に配置される。
例えば、図4(A)の様に、画像表示パネル20の画像を観察する観察者V側の前面側(画面側)でもよいし、これとは逆に、図4(B)の様に、画像表示パネル20の背面側でもよいし、或いは図示はしないが、前面側と背面側の両方の側でもよい。
光学シート10が含む光線制御層1が担う光線制御機能に応じた位置に、光学シート10は配置される。
FIG. 4 shows three examples of embodiments of the
The position where the
For example, as shown in FIG. 4A, it may be the front side (screen side) on the side of the observer V who observes the image on the
The
光学シート10を画像表示パネル20の背面側に配置する形態では、画像表示パネル20は透過光を利用して画像を表示する透過型となり、この画像表示パネル20を背面側から照明するバックライト30を備える。画像表示パネル20の背面側に配置されるとき、光学シート10はバックライト30から画像表示パネル20に到達する照明光を制御する機能を担う。
光学シート10は、図4では、画像表示パネル20、或いはバックライト30と別体の構成であるが、画像表示パネル20やバックライト30と一体化した構成などもあり得る。
In the form in which the
In FIG. 4, the
図4(A)は、光学シート10が画像表示パネル20の前面側に配置される形態であった。こうした光学シート10が画像表示パネル20の前面側に配置される形態には、その一種として、図4(C)に示すように、画像表示パネル20を含む映像光源40から投影された映像光を背面側から受けて結像する透過型のスクリーンとして、光学シート10が用いられる形態もある。
FIG. 4A shows a form in which the
図示はしないが、光学シート10をスクリーンとして用いる形態では、図4(C)とは位置関係が逆に、スクリーンの前面側から映像光を投影する反射型のスクリーンとして、光学シート10が用いられる形態もある。
Although not shown, in the form in which the
以下、画像表示パネル20、バックライト30、及び映像光源40について、説明する。
Hereinafter, the
〔画像表示パネル20〕
画像表示パネル20は、画像を表示可能なものであれば、特に制限はなく、従来公知のものを適宜採用できる。例えば、画像表示パネル20は、液晶パネル、EL(電界発光)パネル、プラズマディスプレイパネル、電子ペーパパネル、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)、ブラウン管等である。
[Image display panel 20]
The
〔バックライト30〕
バックライト30は、画像表示パネル20の表示用の光を画像表示パネル20の背面側へ出光できるものであれば特に制限はなく、従来公知のものを適宜採用できる。例えば、導光板を用いたサイドライト型、或いは直下型などである。光源自体は、冷陰極管(CCFL)、発光ダイオード(LED)、EL(電界発光)パネル、なとである。
[Backlight 30]
The
〔映像光源40〕
図4(C)に示す形態では、スクリーンとしての光学シート10に、映像光を投影する手段である映像光源40の一構成要素として、画像表示パネル20が使われる。さらに、画像表示パネル20が、自発光型ではなく、それ自体が発光しない液晶表示パネルのような透過型であるときは、画像表示パネル20の背面側にはバックライト30が配置され、映像光源40は画像表示パネル20とバックライト30とを含む構成となる。
[Video light source 40]
In the form shown in FIG. 4C, the
〔その他の構成要素〕
表示装置100は、上記した構成要素以外に、筐体(キャビネット)、入出力部品等の他、表示装置の用途に応じて、公知の各種部品を備える。これらのその他の構成要素は、特に制限はなく、用途に応じたものとなる。
[Other components]
In addition to the above-described constituent elements, the
〔効果〕
本発明による表示装置100は、表示装置100が備える光学シート10について、そのマイクロルーバー構造を持つ光線制御層1の層面の窪みに起因する残留気泡の発生が抑制されているので、残留気泡による表示画像の画質低下を抑制することができる。
〔effect〕
The
〔用途〕
本発明による表示装置100は、テレビジョン受像機、測定機器や計器類、事務用機器、医療機器、電算機器、電子看板、遊戯機器、携帯電話、携帯情報端末、電子書籍端末、映写システム等の表示装置として好適である。
[Use]
The
1 光線制御層
1A 光吸収部
1B 光透過部
2 透明基材層
3 機能層
4 接合層
10 光学シート
20 画像表示パネル
30 バックライト
40 映像光源
50 従来の光学シート
51 光線制御層
51A 光吸収部
51B 光透過部
100 表示装置
d 光吸収部形成用凹部
e 露出面
G 残留気泡
r 凹陥部
Se 光吸収部露出側面
V 観察者
DESCRIPTION OF
Claims (2)
前記光吸収部は、光硬化性樹脂の硬化物から構成され、前記光硬化性樹脂は、光重合性化合物として、光重合性プレポリマー及び分子量400以上の光重合性モノマーのうちの1以上の化合物を含み、且つ光重合性モノマーは全て分子量400以上であり、
前記光透過部は、光硬化性樹脂の硬化物から構成される、
光学シート。 A light control layer having a light absorption portion arranged along the layer surface so as to be able to absorb light, and a light transmission portion arranged alternately with the light absorption portion between the light absorption portions so as to be able to transmit light Including at least
The light absorbing portion is composed of a cured product of a photocurable resin, and the photocurable resin is a photopolymerizable compound, and includes at least one of a photopolymerizable prepolymer and a photopolymerizable monomer having a molecular weight of 400 or more. The compound and the photopolymerizable monomer all have a molecular weight of 400 or more,
The light transmission part is composed of a cured product of a photocurable resin,
Optical sheet.
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