以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示画面を形成している。画像表示装置5の表示画面では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示画面には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示画面内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。このように、画像表示装置5の表示画面では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図6に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU231(図20参照)や表示制御部121が備えるVDP241(図20参照)などによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU231は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示画面には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したときに発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。ここで、保留記憶表示を行う際に、可変表示ゲームの始動条件が成立したことに基づく特図保留記憶数は特定できたものの、その始動条件が第1始動条件であるか第2始動条件であるかを特定できない場合に、例えば特図保留記憶数に対応する個数の表示部位を灰色に変化させることなどにより、特図保留記憶数の表示態様を所定の表示態様に変更してもよい。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の上側には、予告用可動部材78が設けられている。予告用可動部材78は、図6に示すモータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86の回転に伴って移動する。予告用可動部材78は、所定の予告演出が実行されるときに動作する。一例として、予告用可動部材78は、通常時(動作停止時)は画像表示装置5の上部にて、画像表示装置5における表示画面の前面からは退避した位置に保持されている。そして、所定の予告演出による動作時には、画像表示装置5における表示画面の前面に、少なくとも予告用可動部材78の一部が進出するように回動し、動作終了時には再び通常時の位置に戻るようにすればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図6に示す普通電動役物用となるソレノイド71によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド71がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド71がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図6に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図6に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数との加算値を、合計保留記憶数という。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図6に示す大入賞口扉用となるソレノイド72によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド72がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド72がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図6に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(またはLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(またはLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿が設けられている。打球供給皿を形成する部材には、遊技者により操作可能な操作部81が取り付けられている。操作部81は、遊技者から見て奥・手前・左・右(前後左右)といった予め定められた複数の方向(例えば4方向)のうちから選択した方向を押下操作することが可能な押しボタンスイッチ(ジョグボタン)からなる平面視で円形の押下操作部811と、押下操作部811の周囲に設けられて回転操作することが可能なダイヤル(ジョグダイヤル)からなる平面視で環状の回転操作部812という、複数の操作部を含んで構成されている。押下操作部811は、前後左右の4方向以外に、全体を下方向にも押下操作が可能である。すなわち、遊技者は、押下操作部811に対して、パチンコ遊技機1に向いた状態で前後左右の4方向から1つの方向を選択的に押下する押下方向選択操作と、方向選択操作以外に押下操作部811全体を下方に押下する全体押下決定操作とを、行うことができる。また、遊技者は、回転操作部812に対して、右回り(時計回り)あるいは左回り(反時計回り)のうち1つの回転方向へと選択的に回転させる回転方向選択操作を行うことができる。
押下操作部811において、前方向(奥側)を選択するために操作される部分(遊技者がパチンコ遊技機1に向かった状態で押下操作部811の奥側部分)を、前方向部(奥方向部)と称する。押下操作部811において、後方向(手前側)を選択するために操作される部分(遊技者がパチンコ遊技機1に向かった状態で押下操作部811の手前側部分)を、後方向部(手前方向部)と称する。押下操作部811において、左方向を選択するために操作される部分(遊技者がパチンコ遊技機1に向かった状態で押下操作部811の左側部分)を、左方向部と称する。押下操作部811において、右方向を選択するために操作される部分(遊技者がパチンコ遊技機1に向かった状態で押下操作部811の右側部分)を、右方向部と称する。
遊技機用枠3において打球供給皿を形成する部材には、操作部811の他に、所定のカードユニットを介して遊技球の貸出を受ける際に操作する球貸スイッチ91や、プリペイドカードなどの返却を受ける際に操作する返却スイッチ92等が取り付けられている。例えば、球貸スイッチ91や返却スイッチ92は、打球供給皿にて操作部81が取り付けられている面と同一面上にて、その面よりも凹んだ位置に配置されていればよい。これにより、遊技者が操作部81の操作を行っているときに、誤って球貸スイッチ91や返却スイッチ92を押下してしまう事態を防止できる。
図2は、操作部81の操作中における遊技者の手と球貸スイッチ91や返却スイッチ92との位置関係を示している。ここで、図2(A)は、操作部81の回転操作部812を左手で操作している状態を示し、図2(B)及び(C)は、回転操作部812を右手で操作している状態を示している。例えば図2(C)に示すように、右手で回転操作部812を操作しているときには、遊技者が無意識のうちに右手の位置と球貸スイッチ91や返却スイッチ92の位置とが重なる状態になることがある。このとき、球貸スイッチ91や返却スイッチ92が、打球供給皿における操作部81の取付面上で突出した状態で設置されていると、右手が球貸スイッチ91や返却スイッチ92を押下してしまい、遊技者が意図しない操作がなされるおそれがある。そこで、球貸スイッチ91や返却スイッチ92を、打球供給皿における操作部81の取付面にて凹んだ位置に配置することにより、操作部81の操作中に誤って球貸スイッチ91や返却スイッチ92に手が触れて押下してしまう事態を防止する。
図3は、操作部81における各種検出器やランプと操作部81の構造物との関係を示している。そして、図3(a)は、各種検出器や各種ランプの配置状態を示す操作部81の平面図であり、図3(b)は、操作部81の側面図であり、図3(c)は、図3(a)に示されるA−A線による操作部81の断面図である。
操作部81は、押下部材や表示部材、回転部材、ボタンハウジング813、ボタンバネ814、カバープレート815、ダイヤルベース816、ボタンベース817、操作部基板を備えている。そして、押下操作部811は、主として、押下部材や表示部材、ボタンハウジング813、ボタンバネ814、ボタンベース817、操作部基板などの部品により構成される。また、回転操作部812は、主として、回転部材やカバープレート815、ダイヤルベース816などの部品により構成される。
操作部81の押下部材は、樹脂製で半透明の円形ボタン状の部材である。操作部81の表示部材は、樹脂製で半透明の部材であり、操作部81における押下部材の内周サイズより僅かに小さいサイズの円形で肉厚が一定のシート状に形成されている。操作部81の表示部材には、例えばアクリル材等の樹脂製部材で形成されるプレートの下面などに、異なる色で複数種類の文字列あるいは図形、図柄等が印刷されていてもよい。
ボタンハウジング813は、上部に操作部81の押下部材が嵌め込まれ、押下操作部811の操作に応じて前後方向(奥・手前方向)や左右方向、上下方向に動作する部材である。ボタンハウジング813の下部には、押下操作部811が前後方向や左右方向、上下方向のうちいずれの方向へ操作されたかを検出するために用いられる4つの突起部が設けられている。ボタンハウジング813の外周部には、例えば押下操作部811において遊技者が操作すべき4つの方向(奥方向部、手前方向部、右方向部、左方向部)を発光させるために操作部81において下方から上方へと光を導く4つの光導部813bが形成されていてもよい。ボタンハウジング813の下面側には、例えばコイルバネを用いたボタンバネ814の一方端部が取り付けられている。
ボタンベース817は樹脂製の部材であり、その上部には、操作部81の押下部材やボタンハウジング813、操作部81の回転部材、ボタンバネ814、カバープレート815、ダイヤルベース816が取り付けられている。また、ボタンベース817の下部には、操作部基板が取り付けられている。ボタンベース817の上部には、ボタンハウジング813を内部空間に受け入れることが可能な形状の筒状壁部が形成されている。さらに、ボタンベース817には、操作部81をパチンコ遊技機1の打球供給皿に設けられた取付部に取り付けるために、複数の爪部817bが形成されている。
カバープレート815は、環状に形成された金属製の部材であり、内周側にボタンハウジング813が挿通される。カバープレート815における環状部の下面側には、クリック感(カチッ、カチッという音を生じさせて所定回転量ごとに回転動作が区切られていることを体感させる操作感覚)を与えるために、複数(例えば2つ)の突起が形成されていればよい。これらの突起は、例えば板バネ状部材の中間部にて当該部材の一部を曲げ加工して突出させたものであり、板バネ状部材の弾性力により突起の位置が揺動(例えば上下動)可能に形成されていればよい。また、カバープレート815の四方には、カバープレート815をダイヤルベース816の上部に固定するための固定部が設けられてもよい。
ダイヤルベース816は、樹脂製の環状部材であり、回転操作部812の操作に応じて回転する。ダイヤルベース816の上部には、操作部81の回転部材が嵌め込まれる筒状壁部が形成されている。ダイヤルベース816の内周側には、ボタンハウジング813が挿通される。ダイヤルベース816の外周には、カバープレート815に形成された突起との関係でクリック感を生じさせるために、複数の凹凸部が連続的に形成されたクリック感部が周設されている。ダイヤルベース816の下面側には、回転操作部812の回転を検出するために、回転検出用壁部816aが所定間隔で環状(同一円周上)に配置された態様で設けられている。
ダイヤルベース816は、ボタンベース817における筒状壁部の外周面に摺接し、その外周面に沿って回転可能となるように、ボタンベース817における筒状壁部を内部に挿通する態様でボタンベース817に嵌め入れられる。カバープレート815は、ダイヤルベースにおける筒状壁部を上側から押さえた状態で、カバープレート815の固定部をボタンベース817に設けられた固定部に固定する態様で、ボタンベース817に取り付けられる。ダイヤルベース816における筒状壁部の一部は、カバープレート815の内周側から上方へ突出し、その突出した筒状壁部に操作部81の回転部材が取り付けられることにより、回転操作部812の回転動作にダイヤルベース816が連動する。カバープレート815の下面側に設けられた突起は、例えば板バネ状部材の弾性力により、ダイヤルベース816にて連続的に形成された凹凸部に向けて付勢される。このような構成において、回転操作部812を例えば15度といった所定角度(所定回転量)ずつ回転操作するごとに、カバープレート815の下面側に設けられた突起がダイヤルベース816にて連続的に形成された凹凸部に出入りすることにより、遊技者にクリック感を与えることができる。
操作部81の押下部材を上部に嵌め込んだボタンハウジング813に一方端部が取り付けられるボタンバネ814は、その他端部がボタンベース817における筒状壁部の内部底面に設けられたボタンバネ取付部817cに取り付けられる。このような構成において、図4(a)や図4(c)に示すように、押下操作部811が押下操作された後、ボタンバネ814の伸縮力により、図4(b)に示すように、押下操作された後に操作部81の押下部材が中立時における元の位置まで戻される。
ボタンベース817の下面部には、操作部基板がビス止めにより取り付けられる。操作部基板は、例えば円盤型に形成され、各種の電気部品が搭載される。操作部基板の上面側には、第1押下検出器81a、第2押下検出器81b、第3押下検出器81c、第4押下検出器81d、第1回転検出器81e、第2回転検出器81f、第1押下操作部ランプ82a、第2押下操作部ランプ82b、第3押下操作部ランプ82c、第4押下操作部ランプ82d、第5押下操作部ランプ82e、第6押下操作部ランプ82f、第7押下操作部ランプ82g、第8押下操作部ランプ82h、操作部中央ランプ82Aが設けられている。回転操作部812の内部には、第1回転操作部ランプ82i、第2回転操作部ランプ82j、第3回転操作部ランプ82k、第4回転操作部ランプ82lが設けられている。第1押下検出器81a〜第4押下検出器81dや第1回転検出器81e及び第2回転検出器81fは、図6に示す操作検出モジュール83Aに含まれる。第1押下操作部ランプ82a〜第8押下操作部ランプ82hや操作部中央ランプ82A、第1回転操作部ランプ82i〜第4回転操作部ランプ82lは、図6に示す操作ランプモジュール83Bに含まれる。
第1押下検出器81a、第2押下検出器81b、第3押下検出器81c、第4押下検出器81dは、押下操作部811における4方向の押下方向選択操作と全体押下決定操作とを検出するために設けられた検出器であり、例えば操作部中央ランプ82Aの設置位置を中心とする所定の円周上に所定間隔で配置されている。各押下検出器81a〜81dは、例えば発光部と受光部とを備えたフォトセンサを用いて構成され、図4(a)や図4(c)に示すようにボタンハウジング813の下部に設けられた突起部が内部空間に入り光が遮断されることにより、押下操作部811が操作されたことを検出する。
一例として、図4(a)に示すように、押下操作部811の左方向部が押下操作された方向操作時(左押下時)には、ボタンハウジング813の下部に設けられた4つの突起部のうち、押下操作部811における左方向部の直下に設置された突起部が第2押下検出器81bの内部に入ることにより、左方向部の押下操作が検出される。また、押下操作部811の右方向部が押下操作された方向操作時(右押下時)には、押下操作部811における右方向部の直下に設置された突起部が第4押下検出器81dの内部に入ることにより、右方向部の押下操作が検出される。押下操作部811の前方向部(奥方向部)が押下操作された方向操作時(奥押下時)には、押下操作部811における奥方向部の直下に設置された突起部が第1押下検出器81aの内部に入ることにより、奥方向部の押下操作が検出される。押下操作部811の後方向部(手前方向部)が押下操作された方向操作時(手前押下時)には、押下操作部811における手前方向部の直下に設置された突起部が第3押下検出器81cの内部に入ることにより、手前方向部の押下操作が検出される。
他の一例として、図4(c)に示すように、押下操作部811の中央部が正常に押下操作されたPUSH時(全体押下時)には、ボタンハウジング813の下部に設けられた4つの突起部のうち、少なくとも2つの突起部が、第1押下検出器81a〜第4押下検出器81dのうち少なくとも2つの押下検出器に、同時又は極めて短時間のうちに入り込むことにより、押下操作部811の全体押下操作が検出される。
第1回転検出器81e、第2回転検出器81fは、回転操作部812による左回転操作や右回転操作といった回転方向選択操作を検出するために設けられた検出器である。各回転検出器81e、81fは、例えば発光部と受光部とを備えたフォトセンサを用いて構成され、ダイヤルベース816が回転したときに回転検出用壁部816aが発光部と受光部との間を通過できるように配置されている。そして、発光部と受光部との間にダイヤルベース816の回転検出用壁部816aが入ったときには、発光部から受光部への光が遮断される。第1回転検出器81eと第2回転検出器81fとの位置関係は、例えば第1回転検出器81eが複数ある回転検出用壁部816aのいずれかを検出しているときに、第2回転検出器81fが他の回転検出用壁部816aを検出していない状態となるように、所定間隔だけ離隔して配置されればよい。
一例として、ダイヤルベース816が回転しているときには、第1回転検出器81e、第2回転検出器81fから出力される検出信号が、回転検出用壁部816aを検出していないオン状態と、回転検出用壁部816aを検出しているオフ状態とを繰り返すパルス信号となる。この第1回転検出器81eにおける検出信号の状態と第2回転検出器81fにおける検出信号の状態との関係に基づき、回転操作部812に対する回転操作が検出される。
操作部中央ランプ82Aは、例えばマルチカラーLEDなどを用いて構成され、操作部81の表示部材に印刷された文字列などを発光表示させることや、押下操作部811の発光色を変更すること、あるいは、押下操作部811を消灯状態から点灯状態へと切り換えることなどにより、押下操作部811における決定操作や選択操作を要求(指示)したり、回転操作部812における回転操作を要求(指示)したりする。なお、操作部81に文字列が印刷された表示部材を設置しない場合には、操作部中央ランプ82Aにより押下操作部811の全体を発光させることができればよい。また、操作部中央ランプ82Aは、押下操作部811を複数の発光色のいずれかで選択的(発光色を変更可能)に発光させることができるものでもよいし、押下操作部811を単一の発光色で発光させることだけができるものでもよい。
第1押下操作部ランプ82a〜第8押下操作部ランプ82hは、例えば第1押下検出器81a〜第4押下検出器81dが設けられた位置の外側であって、操作部中央ランプ82Aの設置位置を中心とする所定の円周上に、所定間隔で配置されている。第1押下操作部ランプ82aは第1押下検出器81aの近傍に、第2押下操作部ランプ82bは第2押下検出器81bの近傍に、第3押下操作部ランプ82cは第3押下検出器81cの近傍に、第4押下操作部ランプ82dは第4押下検出器81dの近傍に、第5押下操作部ランプ82eは第1押下操作部ランプ82a及び第2押下操作部ランプ82bの間に、第6押下操作部ランプ82fは第2押下操作部ランプ82b及び第3押下操作部ランプ82cの間に、第7押下操作部ランプ82gは第3押下操作部ランプ82c及び第4押下操作部ランプ82dの間に、第8押下操作部ランプ82hは第4押下操作部ランプ82d及び第1押下操作部ランプ82aの間に、それぞれ設けられている。
第1押下操作部ランプ82a〜第8押下操作部ランプ82hはそれぞれ、例えばLEDなどを用いて構成される。第1押下操作部ランプ82aは、押下操作部811における奥方向部の押下操作を要求(指示)するときに、押下操作部811の奥方向部を発光させる。第2押下操作部ランプ82bは、押下操作部811における左方向部の押下操作を要求(指示)するときに、押下操作部811の左方向部を発光させる。第3押下操作部ランプ82cは、押下操作部811における手前方向部の押下操作を要求(指示)するときに、押下操作部811の手前方向部を発光させる。第4押下操作部ランプ82dは、押下操作部811における右方向部の押下操作を要求(指示)するときに、押下操作部811の右方向部を発光させる。
なお、操作部81は、押下操作や回転操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作部81は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。
図1に示す普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図6に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図6に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図6に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間(特図変動時間)が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに所定個数(例えば15個)の出玉が得られる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。このような2ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、2ラウンド大当り状態は実質的には出玉が得られない大当り遊技状態である。また、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、ラウンドの実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンドの実行回数は少ラウンド特定遊技状態と多ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、少ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が多ラウンド特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。すなわち、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を開放状態に変化させる期間が多ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が多ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、通常大当り図柄(「非確変大当り図柄」ともいう)と称される。また、15ラウンド非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R通常大当り」(「15R非確変大当り」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。確変状態は、例えば大当り遊技状態の終了後における特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続すればよい。あるいは、確変状態は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば70回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了するようにしてもよい。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。また、確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R確変大当り」と称される。突確大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「突確大当り」(「2R確変大当り」ともいう)と称される。なお、15ラウンド大当り図柄「3」及び「7」、2ラウンド大当り図柄「1」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態(「リーチ態様」ともいう)となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示画面にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、画像表示装置5の表示画面に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9の点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。この実施の形態における可変表示演出は、対応する演出動作が実行されるか否か応じて特図変動時間が変化するものであればよい。例えば、可変表示演出が実行される場合には、可変表示演出が実行されない場合に比べて、特図変動時間が長くなるものであればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させて再可変表示を行う演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図5(A)に示すような擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類の飾り図柄の組合せのいずれかが仮停止表示される。ここで、図5(A)などに示す「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しないことを遊技者が認識できればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動(再変動)が1回又は複数回実行されることによる変動表示(初回変動を含む)の実行回数は、擬似連の合計変動回数ともいう。
なお、「擬似連」の可変表示演出とは異なる可変表示演出として、「滑り」の可変表示演出が実行されてもよい。「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
さらに、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示することなどのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること、あるいは、リーチ状態となる可能性及び「大当り」となる可能性の双方があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。この実施の形態では、「ステップアップ動作」や「ジョグ操作予告」といった、複数種類の予告演出が実行可能に設定されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間に変化が生じないものであればよい。
「ステップアップ動作」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り換えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り換えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。また、「ステップアップ動作」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば予告用可動部材78を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、予告用可動部材78が1種類の動作態様で演出動作を行った後、2段階目の演出動作に切り換えられることなく、予告演出における演出動作を終了させることがあるようにしてもよい。このように、「ステップアップ動作」の予告演出は、1回の始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口に1個の遊技球が進入したこと)に対応して実行される特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、可動物等)が複数段階に変化(ステップアップ)するステップアップ予告演出である。一般的には変化する回数(ステップ数)が多い程信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)が高くなる。また、ステップアップ予告演出におけるステップ数、あるいは、各ステップにおける演出態様に応じて、「15R確変大当り」や「2R確変大当り」となること、特定のリーチ演出が実行されること、「15R通常大当り」から「15R確変大当り」へと昇格することのうち、少なくともいずれか1つを予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
「ジョグ操作予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者により操作部81が操作されたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示を変更することや、スピーカ8L、8Rから出力させる音声などを変更することにより、演出動作を変化させる。一例として、「ジョグ操作予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、操作促進演出となる所定の演出動作が行われる。操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者による所定の操作態様での操作部81の操作を促す演出動作であればよい。遊技者による操作部81の操作を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域内又は遊技領域外に設けられた演出用役物が備える可動部材を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせたものであってもよい。こうした操作促進演出が行われるときには、遊技者による操作部81の操作を有効に検出する操作有効期間となる。そして、操作有効期間内に遊技者による操作部81の操作が操作促進演出で提示された操作態様であることを操作検出モジュール83Aに含まれる検出器によって検出すると、その操作が検出されたタイミングにて、操作促進演出の実行を停止するとともに、例えば予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれかの演出画像を画像表示装置5に表示させることや、予め用意された複数種類の音声パターンのうちいずれかの音声パターンに対応する効果音をスピーカ8L、8Rから出力させることといった、各種の演出動作が実行される。
加えて、飾り図柄の可変表示中には、ミッション開始演出となる所定の演出動作が実行されることがある。ミッション開始演出では、あるミッション(課題)の達成条件を遊技者に提示して報知するための演出動作が行われる。達成条件を提示する演出動作としては、例えば画像表示装置5の表示画面に達成条件を示す演出画像を表示するものや、遊技者が達成条件を認識できる音声をスピーカ8L、8Rから出力するもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDに含まれる所定のランプやLEDを点灯させて達成条件を報知するもの、遊技領域内又は遊技領域外に設けられた演出用役物が備える可動部材を動作させることにより達成条件を報知するもの、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせて達成条件を提示するものであればよい。このミッション開始演出において提示されるミッションは、所定時間(例えば1分、3分、5分のいずれか)以内に、所定の飾り図柄(図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のいずれか)をリーチ状態で導出表示させること、所定の演出態様でリーチ演出が実行されること、所定の演出態様で予告演出が実行されること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせた演出動作が実行されることといった、パチンコ遊技機1における遊技の進行に関連したものであればよい。このミッションは、ミッション開始演出を実行するときに、予め用意された複数種類のうちで、いずれかに決定されるようにすればよい。ミッション開始演出が行われた後には、ミッションモードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードが開始される。
ミッションモードでは、達成条件が成立するまで、あるいは、達成条件が成立せずにミッションモードが終了するまで、ミッション中演出が行われる。例えば、達成条件が成立するまでに第1開始条件や第2開始条件が複数回成立しても可変表示結果が「大当り」とならないときには、ミッションモード中に成立した各開始条件に対応する複数回の可変表示にわたりミッション中演出が行われる。ミッション中演出では、達成条件を特定可能に提示する演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、画像表示装置5の表示画面における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること、飾り図柄の可変表示に伴ってスピーカ8L、8Rから出力される音声を通常の演出モードにおける音声とは異なるものとすること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯パターンを通常の演出モードにおける点灯パターンとは異なるものとすること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることにより、通常の演出モードとは異なる演出態様で演出動作が行われるようにすればよい。ミッションモード中に可変表示結果が「大当り」となるときには、達成条件を成立させる演出を実行することができればよい。なお、提示されたミッションによっては、ミッションモード中に可変表示結果が「大当り」となるときでも、達成条件を成立させる演出が実行されないようにしてもよい。このように、ミッションとして提示される達成条件は、それが成立したときには可変表示結果が「大当り」となる一方で、それが成立しないときでも可変表示結果が「大当り」となる可能性があるものであればよい。達成条件が成立せず、また、可変表示結果が「大当り」となることもなく、ミッションモードが終了するタイミングに達した場合には、例えば次回の可変表示が開始されることなどに対応して、通常の演出モードへと戻るようにすればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定の通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「通常」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態に制御されることになる。
時短状態では、例えば「チャンスタイム」といった時短状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させること、及び/又は、画像表示装置5の表示画面における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、時短状態であることを遊技者が認識できる時短中の演出モードとなるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後、もしくは、大当り種別が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。このように、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合でも、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示されるときは、「確変」の可変表示態様に含まれる。こうして「確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
確定飾り図柄が通常大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中にミッション開始演出が実行される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、ミッション開始演出となる演出動作によりミッションの達成条件が提示される。その後、例えば予告演出が実行されるときや、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるとき、あるいは、リーチ演出が実行されるときなどに、ミッションとして提示された達成条件に合致する予告演出やリーチ演出が実行されること、あるいは、ミッションとして提示された達成条件に合致する飾り図柄でリーチ状態となることなどにより、達成条件が成立したことを認識可能に報知してから、リーチ演出の終了時には大当り組合せの確定飾り図柄などが導出表示されるようにすればよい。
また、確定飾り図柄が通常大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの有効ライン上に通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる飾り図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「通常」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が実行されることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、15ラウンド大当り状態が終了するまでの期間にて、確変状態に制御するか否かの報知演出としての大当り中昇格演出が実行されてもよい。ここで、大当り中昇格演出が実行されるタイミングは、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態における最初のラウンドが開始される以前の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが実行中の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから、次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間であってもよい。あるいは、15ラウンド大当り状態の終了後における最初の特別図柄や飾り図柄の変動中に、大当り中昇格演出に相当する演出動作が行われるようにしてもよい。15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示画面にて飾り図柄を可変表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、例えば図5(B)に示すような突確チャンス目TC1〜TC4として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示される。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、突確チャンス目TC1〜TC4とは異なる所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に突確モード開始演出を実行する。突確モード開始演出では、大当り種別が「突確」となることに対応して予め定められた演出動作が行われる。なお、突確モード開始演出として、ミッション開始演出と同様の演出態様で各種の演出動作が実行されるようにしてもよい。突確モード開始演出が行われた後には、突確モードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードが開始される。また、突確モード開始演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作に限定されず、2ラウンド大当り状態となる期間の一部または全部においても、可変表示中から継続して実行される演出動作であってもよい。突確モード開始演出が開始されるときには、可変表示中の飾り図柄を消去して、突確モード開始演出が実行された後には、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。突確モードでは、例えば可変表示結果が「大当り」となって確変状態が終了するまで、突確モード中演出が行われる。突確モード中演出では、画像表示装置5の表示画面における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること、飾り図柄の可変表示に伴ってスピーカ8L、8Rから出力される音声を通常の演出モードにおける音声とは異なるものとすること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯パターンを通常の演出モードにおける点灯パターンとは異なるものとすること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることにより、突確モードであることを遊技者が認識できるように報知すればよい。また、突確モード開始演出としてミッション開始演出と同様の演出態様で各種の演出動作が実行される場合には、突確モード中演出にてミッション中演出と同様の演出態様で各種の演出動作が行われるようにしてもよい。
確変状態では、例えば「確変中」といった確変状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させること、及び/又は、画像表示装置5の表示画面における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態であることを遊技者が認識できる確変中の演出モードとなるようにしてもよい。
この実施の形態では、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数が予め定められた特定回数に合致したこと、及び、予め定められた特定条件が成立したこと、及び、遊技者による操作部81の操作が特定操作パターンとなる操作手順パターンで実行されたことに基づいて、通常時の演出とは演出態様が異なる特定の演出が実行される。ここで、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数は、例えばパチンコ遊技機1の電源投入時や、大当り遊技状態の終了時、画像表示装置5における所定のデモンストレーション表示時、演出モード(単に「モード」ともいう)や演出ステージ(単に「ステージ」ともいう)について予め複数用意されたいずれかへの(又はいずれかからの)変更時(例えばミッションモードの開始時又は終了時など)、演出モードや演出ステージの変更動作時(変更元や変更先となるモードやステージは問わない)、RTCM(リアルタイムクロックモジュール)などにより計測された現在日時(日付のみの指定や、曜日のみの指定、あるいは、時刻のみの指定であってもよい)が予め複数設定されたいずれかに達した時点、あるいは、これらの一部又は全部といった、予め定められたタイミングをカウント開始の基準タイミング(カウント回数を「0」に初期化するタイミング)として、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が実行される毎に1加算するようにカウントされるものであればよい。あるいは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態といった特別遊技状態であるときだけ可変表示回数のカウントを行い、通常状態であるときには可変表示回数をカウントしないようにしてもよい。特定回数としては、予め複数(少なくとも2つ)設定されていればよい。すなわち、特定回数には、互いに異なる第1特定回数と第2特定回数とが含まれている。特定条件としては、例えばパチンコ遊技機1の遊技状態が通常状態、確変状態、時短状態のうちで予め定められたいずれかの遊技状態であることや、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のうちで予め定められたいずれかの大当り種別となること、飾り図柄の変動パターンが複数パターンのうちで予め定められたいずれかの変動パターンであること、遊技者による操作部81に対する操作が図柄の変動開始から所定の経過時間でなされたこと、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせたものなど、予め1つ又は複数の条件が定められていればよい。操作手順パターンは、複数設定された特定回数に対応して複数パターンが用意され、各操作手順パターンが複数設定された特定回数のいずれかと予め対応付けられていればよい。ここで、操作手順パターンと特定回数とは、1対1に対応付けられていてもよいし、1つの操作手順パターンに対して2つ以上の特定回数が対応付けられていてもよいし、2つ以上の操作手順パターンが1つの特定回数だけと対応付けられていてもよい。
通常時の演出は、例えばリーチ演出や可変表示演出、予告演出、ミッション開始演出、ミッション中演出、突確モード開始演出、突確モード中演出のように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作であってもよいし、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作や、大当り遊技状態におけるラウンド中(ラウンド移行中を含む)に実行される演出動作、大当り遊技状態の終了時に実行されるエンディング演出となる演出動作などであってもよいし、これらの一部又は全部を組み合わせたものであってもよい。すなわち、特定の演出は、例えばリーチ演出や可変表示演出、予告演出、ミッション開始演出、ミッション中演出、突確モード開始演出、突確モード中演出のように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中における演出動作として実行されるものであってもよいし、大当り遊技状態の開始時における演出動作や、大当り遊技状態におけるラウンド中における演出動作、大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出となる演出動作などとして実行されるものであってもよいし、これらの一部又は全部を組み合わせたものであってもよい。また、通常時の演出や特定時の演出となる演出動作は、例えば画像表示装置5の表示画面に演出画像を表示させることによるものや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音や音声を出力させることによるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDに含まれる所定の発光装置を所定の発光態様で発光させるもの、予告用可動部材78のように遊技領域内又は遊技領域外に設けられた演出用役物が備える可動部材を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせたものであればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図6に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド71、72に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図6に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図7(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図7(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図7(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図7(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」及び「大当り」のいずれとなるかの事前決定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様(大当り種別)が「通常」、「確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」および「大当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示といった、大当り遊技状態の開始に対応した演出動作の実行を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンドとして、飾り図柄停止コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしている。これに対して、飾り図柄停止コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特図ゲームに対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンド9F00Hは、画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する客待ちデモ指定コマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態であるときに、大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示といった、大当り遊技状態の所定期間(大入賞口開放中期間)における演出動作の実行を指定する大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態であるときに、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示といった、大入賞口開放中指定コマンドとは異なる大当り遊技状態の所定期間(大入賞口閉鎖期間)における演出動作の実行を指定する大入賞口開放後指定コマンドである。大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)や、2ラウンド大当り状態における大入賞口の開放回数(例えば「1」又は「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態の開始時点から終了時点まで継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示といった、大当り遊技状態の終了に対応した演出動作の実行を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドB001Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示画面に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図19に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)、あるいは、始動データ記憶部151Cにおける始動データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
この実施の形態では、第1及び第2始動口入賞指定コマンドと保留記憶数指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1始動条件及び第2始動条件のいずれが成立したかの通知内容と、合計保留記憶数の通知内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、成立した始動条件(第1始動条件あるいは第2始動条件)と合計保留記憶数との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、成立した始動条件と合計保留記憶数とを特定できるようにしてもよい。ここで、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを、合計保留記憶数とともに1つの演出制御コマンドで特定可能とする場合には、例えば合計保留記憶数の上限値が「8」である場合に、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれが成立した場合に対応して8種類ずつの合計16種類の演出制御コマンドを用意しなければならない。これに対して、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを特定可能な演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能な演出制御コマンドとを別個に用意すれば、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれを特定可能な2種類の演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能とする8種類の演出制御コマンドの、合計10種類の演出制御コマンドを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、ゲーム制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
主基板11では、例えば図6に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図8は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2−1、リーチ決定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図19に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2−1、MR2−2、MR3〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2−1は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。リーチ決定用の乱数値MR2−2は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。
普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「150」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が進入しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図9は、この実施の形態における飾り図柄の変動パターンを示している。図9(A)は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示している。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。図9(B)は、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示している。なお、可変表示結果が「大当り」に対応した変動パターンは大当り変動パターンと称される。
図9(A)に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−5、変動パターンPB1−1、変動パターンPB1−2、変動パターンPC1−1、変動パターンPC1−2が、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−8が、予め用意されている。図9(B)に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」または「確変」となる場合に対応した大当り変動パターンとして、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPA5−1〜変動パターンPA5−3、変動パターンPA6−1〜変動パターンPA6−5、変動パターンPA7−1、変動パターンPA7−2、変動パターンPA8−1〜変動パターンPA8−3、変動パターンPA9−1〜変動パターンPA9−5が、予め用意されている。このうち、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPA5−1〜変動パターンPA5−3、変動パターンPA6−1〜変動パターンPA6−5では、再抽選演出が実行されない。その一方で、変動パターンPA7−1、変動パターンPA7−2、変動パターンPA8−1〜変動パターンPA8−3、変動パターンPA9−1〜変動パターンPA9−5では、再抽選演出が実行される。この実施の形態では、再抽選演出の実行時間が10000ミリ秒[ms]に定められているものとする。また、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に対応した大当り変動パターンとして、変動パターンPF1−1〜変動パターンPF1−4が、予め用意されている。図9(B)に示す変動パターンPF1−1〜変動パターンPF1−4では、突確モード開始演出が終了した後に突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が導出表示されて停止する。これに対して、変動パターンPF1−1〜変動パターンPF1−4の一部又は全部では、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかが仮停止表示された後に突確モード開始演出が行われるようにしてもよいし、突確モード開始演出が実行されるときに飾り図柄の表示が消去され、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。
図10は、この実施の形態における飾り図柄の変動パターン種別を示している。図9(A)及び図9(B)に示す各変動パターンは、図10に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別として、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−4、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CC1−1〜変動パターン種別CC1−3が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別として、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」又は「確変」となる場合に対応した変動パターン種別として、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−6が、予め用意されている。加えて、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に対応した変動パターン種別として、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2が、予め用意されている。各変動パターン種別は、それぞれの内容に沿った1つ又は複数の変動パターンを含んで構成されたものであればよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図10に示すように、変動パターン種別CA1−1は、通常状態において特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」などの可変表示演出やミッション開始演出が実行されない「短縮なし(通常状態)」の変動パターン種別であり、「短縮なし(通常状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、通常状態において合計保留記憶数が「3」又は「4」である場合に対応して特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」などの可変表示演出やミッション開始演出が実行されない「保留3,4個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、「保留3,4個短縮(通常状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA1−3は、通常状態において合計保留記憶数が「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」などの可変表示演出やミッション開始演出が実行されない「保留5〜8個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、「保留5〜8個短縮(通常状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA1−4は、通常状態において可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「擬似連」の可変表示演出やミッション開始演出が実行される「擬似連,ミッション開始演出」の変動パターン種別であり、「擬似連,ミッション開始演出」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CB1−1は、確変状態において特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が通常状態よりも短縮される一方で、合計保留記憶数に基づく短縮は行われず、「擬似連」などの可変表示演出やミッション開始演出が実行されない「短縮なし(確変状態)」の変動パターン種別であり、「短縮なし(確変状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CB1−2は、確変状態において合計保留記憶数が「2」〜「8」である場合に対応して特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」などの可変表示演出やミッション開始演出が実行されない「保留2〜8個短縮(確変状態)」の変動パターン種別であり、「保留2〜8個短縮(確変状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CB1−3は、確変状態において飾り図柄の可変表示中に「擬似連」の可変表示演出を実行することもある「擬似連含む(確変状態)」の変動パターン種別であり、「擬似連含む(確変状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CC1−1は、時短状態において特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が通常状態よりも短縮される一方で、合計保留記憶数に基づく短縮は行われず、「擬似連」などの可変表示演出やミッション開始演出が実行されない「短縮なし(時短状態)」の変動パターン種別であり、「短縮なし(時短状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CC1−2は、時短状態において合計保留記憶数が「2」〜「8」である場合に対応して特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」などの可変表示演出やミッション開始演出が実行されない「保留2〜8個短縮(時短状態)」の変動パターン種別であり、「保留2〜8個短縮(時短状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CC1−3は、時短状態において飾り図柄の可変表示中に「擬似連」の可変表示演出を実行することもある「擬似連含む(時短状態)」の変動パターン種別であり、「擬似連含む(時短状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA2−1は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出(ノーマルリーチ)を実行する「ノーマルリーチ」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ」と予め対応付けられたリーチ変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に複数種類のスーパーリーチのうちでスーパーリーチαとして予め定められたリーチ演出を実行する「スーパーリーチα」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチα」と予め対応付けられたリーチ変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA2−3は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に複数種類のスーパーリーチのうちでスーパーリーチαとは演出態様が異なるスーパーリーチβとして予め定められたリーチ演出を実行する「スーパーリーチβ」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチβ」と予め対応付けられたリーチ変動パターンを含んでいる。スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチとなるリーチ演出は、ノーマルリーチといった通常のリーチ演出に比べて、そのリーチ演出が出現した後に可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高い。
変動パターン種別CA3−1は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出(ノーマルリーチ)を実行し、そのリーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(再抽選なし)」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(再抽選なし)」と予め対応付けられた大当り変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA3−2は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチαのリーチ演出を実行し、そのリーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチα(再抽選なし)」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチα(再抽選なし)」と予め対応付けられた大当り変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA3−3は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチβのリーチ演出を実行し、そのリーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチβ(再抽選なし)」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチβ(再抽選なし)」と予め対応付けられた大当り変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA3−4は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出(ノーマルリーチ)を実行し、そのリーチ演出が終了したときに通常大当り組合せの飾り図柄を仮停止表示してから、再抽選演出を実行する「ノーマルリーチ(再抽選あり)」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(再抽選あり)」と予め対応付けられた大当り変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA3−5は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチαのリーチ演出を実行し、そのリーチ演出が終了したときに通常大当り組合せの飾り図柄を仮停止表示してから、再抽選演出を実行する「スーパーリーチα(再抽選あり)」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチα(再抽選あり)」と予め対応付けられた大当り変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA3−6は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチβのリーチ演出を実行し、そのリーチ演出が終了したときに通常大当り組合せの飾り図柄を仮停止表示してから、再抽選演出を実行する「スーパーリーチβ(再抽選あり)」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチβ(再抽選あり)」と予め対応付けられた大当り変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA4−1は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とすることなく突確モード開始演出が実行される「突確モード開始演出」の変動パターン種別であり、「突確モード開始演出」と予め対応付けられた大当り変動パターンを含んでいる。図9(B)に示す大当り変動パターンの例では、変動パターンPF1−1及び変動パターンPF1−2が、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とすることなく突確モード開始演出が実行される変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−1に含まれることになる。変動パターン種別CA4−2は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチαのリーチ演出を実行し、そのリーチ演出から突確モード開始演出へと移行する「突確モード開始演出(スーパーリーチα経由)」の変動パターン種別であり、「突確モード開始演出(スーパーリーチα経由)」と予め対応付けられた大当り変動パターンを含んでいる。図9(B)に示す大当り変動パターンの例では、変動パターンPF1−3及び変動パターンPF1−4が、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチαのリーチ演出を実行してから突確モード開始演出へと移行する変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−2に含まれることになる。
図6に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図9(A)及び図9(B)に示すような飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図11は、ROM101に記憶される図柄表示結果決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、図柄表示結果決定テーブルとして、図11(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図11(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bと、図11(C)に示す普図表示結果決定テーブル130Cとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおいて、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。普図表示結果決定テーブル130Cは、普通図柄表示器20による普図ゲームにおいて可変表示結果となる確定普通図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「普図当り」として第2始動入賞口を遊技球が進入しやすい状態とする傾動制御を行うか否かを、普図表示結果決定用の乱数値MR5に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、図19に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」及び「ハズレ」の可変表示結果のいずれかに割り当てられている。なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかに応じて、可変表示結果に対する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意している。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとで共通の決定テーブルを使用して、大当り遊技状態に制御するか否かを決定するようにしてもよい。これにより、ROM101に記憶されるデータ容量を削減することができる。
普図表示結果決定テーブル130Cでは、図19に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオフであるかオンであるかに応じて、普図表示結果決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が、「普図当り」あるいは「普図ハズレ」の普図表示結果に割り当てられている。普図表示結果決定テーブル130Cは、乱数値MR5が「普図当り」の普図表示結果に割り当てられた決定値と合致するか否かの判定結果に対応して、普図変動時間を複数種類のいずれかに設定するための設定用データや、乱数値MR5が「普図当り」の普図表示結果に割り当てられた決定値と合致した場合に第2始動入賞口を遊技球が進入しやすい状態とする傾動制御を行う時間(傾動制御時間)を、時短フラグがオフであるかオンであるかに応じて設定するための設定用データなどを、含んでいてもよい。
図11(C)に示す普図表示結果決定テーブル130Cの設定では、時短フラグがオフである場合に対応して、普図表示結果決定用の乱数値MR5が「1」〜「15」のいずれかであるときに「普図当り」の普図表示結果とすることが決定される一方で、時短フラグがオンである場合に対応して、普図表示結果決定用の乱数値MR5が「1」〜「140」のいずれかであるときに「普図当り」の普図表示結果とすることが決定されるように、決定値が「普図当り」と「普図ハズレ」の各普図表示結果に割り振られている。このような設定により、確変状態や時短状態に対応して時短フラグがオンであるときには、通常状態などに対応して時短フラグがオフであるときに比べて、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率が高くなり、第2始動入賞口を遊技球が進入しやすい状態とする傾動制御が行われる頻度を高めることができる。また、時短フラグがオンであるときに対応した普図変動時間TH3、TH4を、時短フラグがオフであるときに対応した普図変動時間TH1、TH2よりも短く設定している。このような設定により、確変状態や時短状態に対応して時短フラグがオンであるときには、通常状態に対応して時短フラグがオフであるときに比べて、普図ゲームにおける普図変動時間が短くなり、第2始動入賞口を遊技球が入賞しやすい状態とする傾動制御が行われる頻度を高めることができる。さらに、時短フラグがオンであるときに対応した傾動制御時間TK2は、時短フラグがオフであるときに対応した傾動制御時間TK1よりも長く設定される。このような設定により、時短フラグがオンであるときには、オフであるときよりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる。
図12は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされて大当り遊技状態に制御することが決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2−1に基づき、飾り図柄の可変表示態様を「通常」、「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、図19に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2−1と比較される数値(決定値)が、「通常」、「確変」、「突確」の大当り種別に割り当てられている。大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「通常」又は「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「通常」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
図12に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が“1“であるか“2”であるかに応じて、各大当り種別に対する決定値の割り振りが異なっている。例えば、変動特図指定バッファ値が“1”と“2”のいずれである場合にも、「通常」の大当り種別に対して「1」〜「36」の範囲の値が割り当てられている。その一方で、変動特図指定バッファ値が“1“である場合には、「確変」の大当り種別に対して「37」〜「82」の範囲の値が割り当てられ、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、「確変」の大当り種別に対して「37」〜「100」の範囲の値が割り当てられている。また、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、「突確」の大当り種別に対して「83」〜「100」の範囲の値が割り当てられる一方で、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定されることがない。
図13は、ROM101に記憶されるリーチ決定テーブルの構成例などを示している。この実施の形態では、リーチ決定テーブルとして、図13(A)〜(C)に示すリーチ決定テーブル132A〜132Cが、予め用意されている。リーチ決定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ決定用の乱数値MR2−2に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。各リーチ決定テーブル132A〜132Cは、図13(D)に示すようなテーブル選択設定に従って選択される。すなわち、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のうちのいずれであるかに応じて、選択される。各リーチ決定テーブル132A〜132Cでは、リーチ決定用の乱数値MR2−2と比較される数値(決定値)が、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の決定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の決定結果のいずれかに割り当てられている。
例えば、図13(A)に示すリーチ決定テーブル132Aの設定では、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。合計保留記憶数が「1」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる決定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割り当てられている。合計保留記憶数が「2」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てられる決定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割り当てられている。合計保留記憶数が「3」又は「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる決定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4に割り当てられている。合計保留記憶数が「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4のそれぞれに割り当てられる決定値の個数よりも多い「1」〜「233」の範囲の判定値が、非リーチHA1−5に割り当てられている。このような設定によって、特図ゲームの保留数である合計保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の決定がなされる割合が低くなる。そして、非リーチ変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間がリーチ変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図14は、ROM101に記憶される大当り変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、大当り変動パターン種別決定テーブルとして、図14(A)〜(C)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cが、予め用意されている。大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のうちのいずれであるかに応じて、選択される。すなわち、通常状態であるときには大当り変動パターン種別決定テーブル133Aが選択され、確変状態であるときには大当り変動パターン種別決定テーブル133Bが選択され、時短状態であるときには大当り変動パターン種別決定テーブル133Cが選択される。
各大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cでは、大当り種別の判定結果が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−6、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている。例えば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に用いられる図14(A)に示す変動パターン種別決定テーブル133Aでは、大当り種別が「通常」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−4〜変動パターン種別CA3−6に対する決定値の割り当てが異なっている。また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が「通常」であれば再抽選演出を実行しない変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられていない一方で、大当り種別が「確変」であれば変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態、時短状態のいずれかである場合には、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する決定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して決定値が割り当てられることがある。こうして、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2といった、大当り種別が「通常」又は「確変」である場合には決定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、決定値が割り当てられている。こうして、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「通常」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に用いられる図14(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル133Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図14(B)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル133Bと、遊技状態が時短状態である場合に用いられる図14(C)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル133Cとでは、変動パターン種別CA3−4〜変動パターン種別CA3−6に対する決定値の割り当てが異なっている。また、大当り変動パターン種別決定テーブル133B、133Cでは変動パターン種別CA3−2及び変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別決定テーブル133Aでは変動パターン種別CA3−2及び変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り変動パターン種別決定テーブル133A(通常状態のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル133B(確変状態のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル133C(時短状態のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態、確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割り当てが異なることがある。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して決定値が割り当てられることがある。こうして、遊技状態が通常状態、確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図15は、ROM101に記憶されるリーチ変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、リーチ変動パターン種別決定テーブルとして、図15(A)〜(C)に示すリーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cが、予め用意されている。リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされたときに、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cは、遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のうちのいずれであるかに応じて、選択される。すなわち、通常状態であるときにはリーチ変動パターン種別決定テーブル134Aが選択され、確変状態であるときにはリーチ変動パターン種別決定テーブル134Bが選択され、時短状態であるときにはリーチ変動パターン種別決定テーブル134Cが選択される。なお、各リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cは、図13(A)〜(C)に示すリーチ決定テーブル132A〜132Cのいずれを用いてリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の決定がなされたかに応じて、使用テーブルとして選択されるようにしてもよい。すなわち、図13(A)に示すリーチ決定テーブル132Aを用いてリーチHA2−1〜リーチHA2−3のいずれかに決定された場合にはリーチ変動パターン種別決定テーブル134Aが使用テーブルとして選択され、図13(B)に示すリーチ決定テーブル132Bを用いてリーチHB2−1に決定された場合にはリーチ変動パターン決定テーブル134Bが使用テーブルとして選択され、図13(C)に示すリーチ決定テーブル132Cを用いてリーチHC2−1に決定された場合にはリーチ変動パターン決定テーブル134Cが使用テーブルとして選択されればよい。これにより、遊技状態に対応してリーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択するためのテーブル選択設定を示すデータが不要となる。
各リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cでは、リーチ状態とする旨の決定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3の値と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに割り当てられている。
リーチ変動パターン種別決定テーブル134Aでは、リーチ状態とする旨の決定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている。例えば、リーチHA2−1の決定結果に対応して、「1」〜「190」の範囲の値(決定値)が変動パターン種別CA2−1に割り当てられ、その他の値が変動パターン種別CA2−2及び変動パターン種別CA2−3に割り当てられている。また、リーチHA2−2の決定結果に対応して、「1」〜「195」の範囲の値が変動パターン種別CA2−1に割り当てられている。さらに、リーチHA2−3の決定結果に対応して、「1」〜「215」の範囲の値が変動パターン種別CA2−1に割り当てられている。リーチHA2−1には、図13(A)に示すリーチ決定テーブル132Aによって、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2と比較される決定値が割り当てられている。リーチHA2−2には、合計保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、決定値が割り当てられている。リーチHA2−3には、合計保留記憶数が「3」又は「4」である場合や「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して、決定値が割り当てられている。これらの設定によって、合計保留記憶数が所定数(例えば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、通常のリーチ演出(ノーマルリーチ)が実行される変動パターン種別CA2−1に決定される割合が高くなる。そして、ノーマルリーチとなるリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間がスーパーリーチとなるリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図16は、ROM101に記憶される非リーチ変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、非リーチ変動パターン種別決定テーブルとして、図16(A)〜(C)に示す非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cが、予め用意されている。非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の決定がなされたときに、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のうちのいずれであるかに応じて、選択される。すなわち、通常状態であるときには非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Aが選択され、確変状態であるときには非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Bが選択され、時短状態であるときには非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Cが選択される。なお、各非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、例えば非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の決定結果のうち、いずれの決定結果であるかに応じて、使用テーブルとして選択されるようにしてもよい。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5のいずれかに決定された場合には非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2のいずれかに決定された場合には非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれかに決定された場合には非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Cが使用テーブルとして選択されればよい。これにより、遊技状態に対応して非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択するためのテーブル選択設定を示すデータが不要となる。
各非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、リーチ状態としない旨の決定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3の値と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−4、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CC1−1〜変動パターン種別CC1−3のいずれかに割り当てられている。
図17は、ROM101に記憶される当り変動パターン決定テーブル136の構成例を示している。当り変動パターン決定テーブル136は、可変表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン決定テーブル136では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、可変表示結果を「大当り」とする場合に対応した複数の変動パターン(大当り変動パターン)に割り当てられている。
図18は、ROM101に記憶されるハズレ変動パターン決定テーブル137の構成例を示している。ハズレ変動パターン決定テーブル137は、可変表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン決定テーブル137では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(ハズレ変動パターン)に割り当てられている。
ハズレ変動パターン決定テーブル137では、変動パターン種別CA1−4、変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CC1−3のいずれかとなる場合に対応して、変動パターンPA1−4といった再変動を1回行う「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターン(図9(A)参照)に、決定値が割り当てられている。このような設定により、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合でも、変動パターンPA1−4が選択されることにより、「擬似連」の可変表示演出を実行することができる。
変動パターン種別CA1−4に対しては、図16(A)に示す非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Aにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される決定値のうち、非リーチHA1−1に対応して「217」〜「241」の範囲の値が割り当てられ、非リーチHA1−2に対応して「230」〜「241」の範囲の値が割り当てられ、非リーチHA1−3に対応して「231」〜「241」の範囲の値が割り当てられ、非リーチHA1−4と非リーチHA1−5のそれぞれに対応して「237」〜「241」の範囲の値が割り当てられている。ここで、図13(A)に示すリーチ決定テーブル132Aでは、リーチ決定用の乱数値MR2−2と比較される決定値のうち、合計保留記憶数が「0」に対応して「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、合計保留記憶数が「1」に対応して「1」〜「217」の範囲の値が非リーチHA1−2に割り当てられ、合計保留記憶数が「2」に対応して「1」〜「220」の範囲の値が非リーチHA1−3に割り当てられ、合計保留記憶数が「3」、「4」に対応して「1」〜「230」の範囲の値が非リーチHA1−4に割り当てられ、合計保留記憶数が「5」〜「8」に対応して「1」〜「233」の範囲の値が非リーチHA1−5に割り当てられている。したがって、合計保留記憶数が「1」や「2」である場合には、合計保留記憶数が「0」である場合に比べて、変動パターン種別CA1−4に決定される割合が低くなる。また、合計保留記憶数が「3」、「4」あるいは「5」〜「8」のいずれかである場合には、合計保留記憶数が「0」である場合や、「1」又は「2」である場合に比べて、変動パターン種別CA1−4に決定される割合が低くなる。
図9(A)に示すハズレ変動パターンの設定例では、「擬似連」の可変表示演出やミッション開始演出が実行されない変動パターンPA1−1における可変表示時間が12000ミリ秒[ms]に、変動パターンPA1−2における可変表示時間が7000ミリ秒[ms]に、変動パターンPA1−3における可変表示時間が5500ミリ秒[ms]に、それぞれ定められている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンPA1−4における可変表示時間は、24000ミリ秒[ms]に定められている。また、ミッション開始演出が実行される変動パターンPA1−5における可変表示時間は、32000ミリ秒[ms]に定められている。すなわち、可変表示態様が「非リーチ」である場合に、「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンPA1−4における可変表示時間や、ミッション開始演出が実行される変動パターンPA1−5における可変表示時間は、これらの演出が実行されない変動パターンにおける可変表示時間に比べて長くなっている。そして、合計保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて「擬似連」の可変表示演出やミッション開始演出を実行する変動パターン種別CA1−4に決定される割合が低くなっており、また、合計保留記憶数が「3」以上である場合には「3」未満である場合に比べて、変動パターン種別CA1−4に決定される割合が低くなっている。こうして、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。
図6に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図19に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図19に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、始動データ記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
始動データ記憶部151Cは、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに遊技球が入賞したかを示す始動データを、各遊技球の入賞順を特定可能として記憶する。一例として、始動データ記憶部151Cは、第1始動入賞口への入賞を示す「第1」の始動データ、あるいは、第2始動入賞口への入賞を示す「第2」の始動データを、各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグ、デモ表示フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図47のステップS15や図48に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図47のステップS16や図54に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態や確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、時短状態や確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
デモ表示フラグは、主基板11から演出制御基板12に対して客待ちデモ指定コマンドの送信が行われることに対応してオン状態にセットされる。その一方で、デモ表示フラグは、例えば可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームが終了したときや、可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了したときなどに、クリアされてオフ状態となる。なお、デモ表示フラグは、第1開始条件や第2開始条件の成立に基づき特図ゲームが開始されることに対応してクリアされてオフ状態となるようにしてもよい。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2−1、MR2−2、MR3〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態であるときに、時短制御を終了するまでに実行可能な特図ゲームの残存回数を特定可能にカウントするためのものである。一例として、時短回数カウンタには、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別バッファ値が「0」であるに対応したカウント初期値「100」を示すデータが、時短回数カウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態を終了して通常状態へと移行する制御が行われる。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンドが終了して次回のラウンドが開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図12に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「通常」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図6に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
演出制御基板12には、図6に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ120と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部121とが搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ120は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、パチンコ遊技機1が備える演出用の電気部品による演出動作を制御する。図20は、演出制御用マイクロコンピュータ120や表示制御部121などの構成例を示している。
図20に示す演出制御用マイクロコンピュータ120は、CPU231と、ROM232と、RAM233と、乱数回路234と、I/O235とを備えている。表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)241と、画像データメモリ242とが含まれている。演出制御用マイクロコンピュータ120では、CPU231がROM232から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、CPU231がROM232から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU231がRAM233に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU231がRAM233に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU231がI/O235を介して演出制御用マイクロコンピュータ120の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU231がI/O235を介して演出制御用マイクロコンピュータ120の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。なお、演出制御用マイクロコンピュータ120を構成する1チップのマイクロコンピュータには、少なくともCPU231の他にRAM233が内蔵されていればよく、ROM232や乱数回路234、I/O235などは、外付けされるものでも内蔵されるものでもよい。また、CPU231がソフトウェアにより演出用となる乱数値を示す数値データの全部を更新するように構成した場合には、CPU231とは別個に乱数回路234を設ける必要はない。
この実施の形態において、CPU231は、I/O235に含まれる所定の出力ポートなどから、表示制御部121のVDP241に対して、表示制御用のコマンド(電気信号)となる表示制御指令を出力させて伝送させる。また、CPU231は、I/O235に含まれる所定の出力ポートから音声制御基板13に対して、情報信号としての効果音信号を出力させて伝送させる。さらに、CPU231は、I/O235に含まれる所定の出力ポートからランプ制御基板14に対して、情報信号としての電飾信号を出力させて伝送させる。加えて、CPU231は、I/O235に含まれる所定の出力ポートからモータ86に対して、モータ駆動信号を出力させて伝送させてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ120には、例えばI/O235などに、操作部81が備える操作ランプモジュール83Bに含まれる各ランプ82A、82a〜82lを発光制御するための制御信号をパラレルデータ型式からシリアルデータ型式に変換するシリアル出力回路が設置されてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ120は、シリアル出力回路により制御信号をシリアルデータ型式として出力することで、操作部81に設けられた各ランプ82A、82a〜82lの発光制御を行う。加えて、演出制御用マイクロコンピュータ120には、例えばI/O235などに、操作部81が備える操作検出モジュール83Aに含まれる各検出器81a〜81fから入力されたシリアルデータ型式の検出信号をパラレルデータ型式に変換してCPU231などに伝送可能とするシリアル入力回路が設置されてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ120は、シリアル入力回路により検出信号をパラレルデータ型式としてCPU231などに供給することで、操作部81に対して行われた操作における操作態様を特定可能にする。
演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるROM232には、CPU231による制御動作などに用いられるデータとして、各種のテーブルを構成するデータ(テーブルデータ)などが格納されている。例えば、ROM232には、CPU231が各種の判定や決定、制御を行うために用意されたデータとして、複数種類の図柄決定テーブルや、事前転送設定テーブル、演出制御パターンテーブル、演出決定テーブルなどを構成するテーブルデータが記憶されている。図柄決定テーブルは、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄や、飾り図柄の可変表示中に仮停止表示させる仮停止図柄などを、決定するために用いられるテーブルである。事前転送設定テーブルは、例えば飾り図柄となる演出画像やリーチ演出表示として画像表示装置5に表示させる演出画像といった、各種の表示画像を示す画像データのうちで、画像表示装置5における表示頻度が所要の表示画像に比べて高くなるように設定された表示画像を示す画像データを、その表示画像が画像表示装置5にて表示されることに先立ち、事前に表示制御部121の画像データメモリ242からVDP241内の一時記憶メモリ256へと転送するよう指令するために用いられるテーブルである。ここで、表示画像は、画像表示装置5の表示画面において各種画像を表示可能な所定部位(画面の全体又は一部)の画像のことであり、また、画像データは、画像表示装置5の表示画面において所定部位(画面の全体又は一部)の画像を表示するために用意されたデータのことである。
演出制御基板12では、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120が備える乱数回路234などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図21は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図21に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、再抽選前仮停止図柄決定用の乱数値SR2、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1〜SR3−3、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR4、表示系予告パターン種別決定用の乱数値SR5、第1〜第4予告パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−4、特定演出パターン決定用の乱数値SR7のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。演出制御用マイクロコンピュータ120では、例えばCPU231が図44に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった乱数回路234とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1−1〜SR7の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。また、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120が乱数回路234を備えていない場合などには、CPU231がランダムカウンタを用いて、乱数値SR1−1〜SR7の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄として、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに導出表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれにて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
再抽選前仮停止図柄決定用の乱数値SR2は、変動中昇格演出となる再抽選演出が実行される場合に、その再抽選演出が実行される以前に「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる通常大当り組合せの飾り図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「80」の範囲の値をとる。第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1〜SR3−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、その可変表示演出を実行するにあたり「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる飾り図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−2は「1」〜「229」の範囲の値をとり、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−3は「1」〜「311」の範囲の値をとる。
大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR4は、大当り中昇格演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「101」の範囲の値をとる。表示系予告パターン種別決定用の乱数値SR5は、画像表示装置5の表示画面に所定の演出画像を表示することによる予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合における予告パターン種別を予め用意された複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、表示系予告パターン種別決定用の乱数値SR5は、「1」〜「191」の範囲の値をとる。第1〜第4予告パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−4は、予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した予告パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1予告パターン決定用の乱数値SR6−1は「1」〜「499」の範囲の値をとり、第2予告パターン決定用の乱数値SR6−2は「1」〜「1009」の範囲の値をとり、第3予告パターン決定用の乱数値SR6−3は「1」〜「1013」の範囲の値をとり、第4予告パターン決定用の乱数値SR6−4は「1」〜「509」の範囲の値をとる。
特定演出パターン決定用の乱数値SR7は、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数が予め定められた特定回数に合致したこと、及び、予め定められた特定条件が成立したこと、及び、遊技者による操作部81の操作が特定操作パターンとなる操作手順パターンで実行されたことに基づいて、特定の演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、特定演出パターン決定用の乱数値SR7は、「1」〜「61」の範囲の値をとる。
図22(A)〜(C)は、ROM232に記憶される最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cは、予め定められた複数通りの非リーチ組合せのうちから、確定飾り図柄となる飾り図柄の組合せを決定するために参照されるテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、ROM232には図23に示すような左右出目判定テーブル161を構成するテーブルデータが記憶されており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、決定値が割り当てられていない。このような設定により、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとはならないようにすることができる。また、最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた飾り図柄の組合せとなる部分には、決定値が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図5(A)に示すような擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図5(B)に示すような突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらには、図24に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される決定値が割り当てられていない。図24に示すような飾り図柄の組合せは、例えば擬似連チャンス目GC1〜GC8や突確チャンス目TC1〜TC4などと同一の飾り図柄を含む組合せであって、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の並び順が異なるといったように、遊技者が擬似連チャンス目GC1〜GC8や突確チャンス目TC1〜TC4などと見まちがえる可能性が高い飾り図柄の組合せを含んでいる。このような設定により、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8、突確チャンス目TC1〜TC4などや、こうしたチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図25(A)及び(B)は、ROM232に記憶される最終停止図柄決定テーブル162A、162Bの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル162A、162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aでは、左最終停止図柄FZ2−1及び右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
リーチハズレ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する場合に、最後に飾り図柄が導出表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに導出表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の飾り図柄表示エリア5Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bでは、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」の一部に、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。なお、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」の全部に、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される数値(決定値)が割り当てられてもよい。
図26(A)〜(C)は、ROM232に記憶される最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cは、予め定められた複数通りの大当り組合せなどのうちから、確定飾り図柄となる飾り図柄の組合せを決定するために参照されるテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて揃って停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aでは、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル163Bは、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて揃って停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bでは、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる確変図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル163Cは、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cでは、突確チャンス目TC1〜TC4のそれぞれに、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図27は、ROM232に記憶される大当り中昇格演出決定テーブル164の構成例を示している。大当り中昇格演出決定テーブル164は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」又は「確変」である場合に、大当り中昇格演出を実行するか否かを、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR4に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。大当り中昇格演出決定テーブル164では、大当り種別が「通常」及び「確変」のいずれであるかに応じて、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR4と比較される数値(決定値)が、大当り中昇格演出を実行するか否かの決定結果、また、大当り中昇格演出を実行する場合に昇格成功演出と昇格失敗演出のいずれを実行するかの決定結果に、割り当てられている。ここで、昇格成功演出では、確変状態となる旨が報知される。その一方で、昇格失敗演出では、確変状態となる旨が報知されない。
図28は、ROM232に記憶される再抽選前仮停止図柄決定テーブル165の構成例を示している。再抽選前仮停止図柄決定テーブル165は、再抽選演出が実行される場合において、その再抽選演出が実行される以前に仮停止表示させる飾り図柄を、再抽選前仮停止図柄決定用の乱数値SR2に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。再抽選前仮停止図柄決定テーブル165では、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に、再抽選前仮停止図柄決定用の乱数値SR2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図29は、ROM232に記憶される擬似連時仮停止図柄決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、擬似連時仮停止図柄決定テーブルとして、図29(A)〜(D)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが、予め用意されている。擬似連時仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、「擬似連」の可変表示演出にて仮停止表示される飾り図柄を決定するために参照されるテーブルである。各擬似連時仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動(全再変動)となる表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。擬似連変動の残り回数は、例えば、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Aは、変動パターンPA1−4及び変動パターンPF1−2のいずれかが指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Bは、変動パターンPA1−4及び変動パターンPF1−2以外に「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンが指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。図9(A)及び図9(B)に示すハズレ変動パターン及び大当り変動パターンの設定例では、変動パターンPA1−4及び変動パターンPF1−2以外の変動パターンとして、変動パターンPA2−2、変動パターンPA3−2、変動パターンPA3−3、変動パターンPA3−5〜変動パターンPA3−7、変動パターンPA4−2、変動パターンPA5−2、変動パターンPA5−3、変動パターンPA6−2〜変動パターンPA6−4、変動パターンPA7−2、変動パターンPA8−2、変動パターンPA8−3、変動パターンPA9−2〜変動パターンPA9−4、変動パターンPF1−4において、「擬似連」の可変表示演出が実行される。
擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Cは、変動パターンPA3−3、変動パターンPA3−6、変動パターンPA3−7、変動パターンPA5−3、変動パターンPA6−3、変動パターンPA6−4、変動パターンPA8−3、変動パターンPA9−3、変動パターンPA9−4のいずれかが指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「2」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Dは、変動パターンPA3−7、変動パターンPA6−4、変動パターンPA9−4のいずれかが指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「3」であることに応じて、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
図29(A)及び(B)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル166A、166Bではそれぞれ、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける最終停止図柄(左最終停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図29(C)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Cでは、擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄KZ2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図29(D)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Dでは、擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄KZ3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
こうした擬似連時仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dを用いて仮停止図柄を決定することによって、例えば、図30に示すように、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(初回変動を含む)の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
図31(A)は、ROM232に記憶される表示系予告パターン種別決定テーブル167の構成例を示している。表示系予告パターン種別決定テーブル167は、画像表示装置5の表示画面に所定の演出画像を表示することによる予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における予告パターン種別を複数パターン種別のうちいずれとするかを、表示系予告パターン種別決定用の乱数値SR5に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。表示系予告パターン種別決定テーブル167では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、予告なし、表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の一部に、表示系予告パターン種別決定用の乱数値SR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。なお、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンによっては、予告なし、表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の全部に対して、決定値が割り当てられることがあってもよい。
図31(B)は、表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の各予告パターン種別に対応した予告演出での演出内容を示している。表示系予告CAY1の予告パターン種別は、「ステップアップ動作」の予告演出に含まれる演出動作として、画像表示装置5の表示画面にて、複数のキャラクタを示す演出画像を所定の順番に従って表示可能とするキャラクタ表示のステップアップ予告演出が実行される予告パターン種別である。表示系予告CAY2の予告パターン種別は、「ジョグ操作予告」の予告演出に含まれる予告演出として、遊技者により操作部81が操作されたことに応じて、所定の演出態様で、画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示が変更される演出動作を含む操作時予告演出が実行される予告パターン種別である。一例として、表示系予告CAY2の予告パターン種別では、遊技者により操作部81が操作されたことに応じて、所定のキャラクタによるセリフを示す演出表示などが実行される。他の一例として、表示系予告CAY2の予告パターン種別では、遊技者により操作部81が操作されたことに応じて、メッセージ画像及び音声による演出動作などが実行される。表示系予告CAY3の予告パターン種別は、「ステップアップ動作」と「ジョグ操作予告」とを組み合わせた予告演出となる演出動作として、キャラクタ表示のステップアップ予告演出が1ステップ又は複数ステップまで実行された後、操作時予告演出に切り換えられる予告パターン種別である。
図32(A)は、ROM232に記憶される表示系予告パターン決定テーブル168Aの構成例を示している。表示系予告パターン決定テーブル168Aは、表示系予告CAY1の予告パターン種別に決定された場合に、第1予告パターン決定用の乱数値SR6−1に基づいて、予告演出の有無を決定するためや、表示系予告パターンを複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。表示系予告パターン決定テーブル168Aでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−10の一部に、第1予告パターン決定用の乱数値SR6−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル168Aでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4の一部又は全部に、決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば変動パターンPA1−4、変動パターンPA2−2、変動パターンPA4−2など)である場合には、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4は、「擬似連」の可変表示演出が実行されない場合に所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
表示系予告パターン決定テーブル168Aでは、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンである場合に、予告なし、表示系予告パターンYAP1−5及び表示系予告パターンYAP1−6の全部に、決定値が割り当てられている。図9(A)及び図9(B)に示すハズレ変動パターン及び大当り変動パターンの設定例では、変動パターンPA1−4、変動パターンPA2−2、変動パターンPA3−2、変動パターンPA3−5、変動パターンPA4−2、変動パターンPA5−2、変動パターンPA6−2、変動パターンPA7−2、変動パターンPA8−2、変動パターンPA9−2、変動パターンPF1−2、変動パターンPF1−4において、擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる。その一方で、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP1−5及び表示系予告パターンYAP1−6のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP1−5及び表示系予告パターンYAP1−6は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
表示系予告パターン決定テーブル168Aでは、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンである場合に、予告なし、表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8の全部に、決定値が割り当てられている。図9(A)及び図9(B)に示すハズレ変動パターン及び大当り変動パターンの設定例では、変動パターンPA3−3、変動パターンPA3−6、変動パターンPA5−3、変動パターンPA6−3、変動パターンPA8−3、変動パターンPA9−3において、擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となる。その一方で、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
表示系予告パターン決定テーブル168Aでは、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンである場合に、予告なし、表示系予告パターンYAP1−9及び表示系予告パターンYAP1−10の全部に、決定値が割り当てられている。図9(A)及び図9(B)に示すハズレ変動パターン及び大当り変動パターンの設定例では、変動パターンPA3−7、変動パターンPA6−4、変動パターンPA9−4において、擬似連変動の実行回数が3回(再変動3回)となる。その一方で、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP1−9及び表示系予告パターンYAP1−10のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP1−9及び表示系予告パターンYAP1−10は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
図32(B)は、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−10の各予告パターンに対応した予告演出でのキャラクタ表示内容を示している。図32(B)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP1−1では、キャラクタCH11を示す演出画像が表示される。表示系予告パターンYAP1−2では、キャラクタCH11の表示に続いてキャラクタCH12を示す画像が表示される。表示系予告パターンYAP1−3では、キャラクタCH11及びキャラクタCH12の表示に続いてキャラクタCH13を示す演出画像が表示される。表示系予告パターンYAP1−4では、キャラクタCH11〜キャラクタCH13の表示に続いてキャラクタCH14を示す演出画像が表示される。ここで、キャラクタCH11を示す演出画像は、「ステップアップ動作」の予告演出における第1ステップの演出画像となる。また、キャラクタCH12〜キャラクタCH14を示す演出画像はそれぞれ、「ステップアップ動作」の予告演出における第2ステップ〜第4ステップの演出画像となる。なお、キャラクタCH11〜キャラクタCH14のうち、あるキャラクタの表示が行われるときには、他のキャラクタの表示が行われないようにしてもよいし、複数のキャラクタが同時に表示されるようにしてもよい。
図32(B)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP1−5では、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、1回目の変動表示(初回変動)に対応してキャラクタCH11の表示だけが行われ、2回目の変動表示(1回の再変動後)に対応してキャラクタCH11の表示に続きキャラクタCH12の表示が行われる。また、表示系予告パターンYAP1−6では、1回目の変動表示(初回変動)に対応してキャラクタCH11の表示のみが行われ、2回目の変動表示(1回目の変動表示)に対応してキャラクタCH11〜キャラクタCH14の表示が行われる。このように、「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、擬似連変動の実行後(再変動後)となる2回目の変動表示に対応して実行される予告演出でのステップ数は、1回目の変動表示(初回変動)に対応して実行される予告演出でのステップ数以上となればよい。すなわち、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、変動表示(初回変動を含む)の実行回数が増加するに従って、予告演出におけるステップ数が減少することがないように、各表示系予告パターンでの演出内容を設定する。これにより、擬似連変動の実行回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことによる遊技興趣の低下を防止できる。
図32(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル168Aの設定例では、変動パターンPA1−4、変動パターンPA2−2、変動パターンPA3−2、変動パターンPA3−5といったハズレ変動パターンのいずれかである場合に、変動パターンPA4−2、変動パターンPA5−2、変動パターンPA6−2、変動パターンPA7−2、変動パターンPA8−2、変動パターンPA9−2、変動パターンPF1−2、変動パターンPF1−4といった大当り変動パターンのいずれかである場合よりも多くの決定値が、表示系予告パターンYAP1−5に対して割り当てられている。その一方で、変動パターンPA4−2、変動パターンPA5−2、変動パターンPA6−2、変動パターンPA7−2、変動パターンPA8−2、変動パターンPA9−2、変動パターンPF1−2、変動パターンPF1−4といった大当り変動パターンのいずれかである場合には、変動パターンPA1−4、変動パターンPA2−2、変動パターンPA3−2、変動パターンPA3−5といったハズレ変動パターンのいずれかである場合よりも多くの決定値が、表示系予告パターンYAP1−6に対して割り当てられている。そのため、表示系予告パターンYAP1−6による予告演出が実行されたときには、表示系予告パターンYAP1−5による予告演出が実行されたときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなる。表示系予告パターンYAP1−5による予告演出と表示系予告パターンYAP1−6による予告演出とでは、「ステップアップ動作」の予告演出として実行されるステップ数を異ならせることの他に、演出画像として表示される同一キャラクタの表示態様(例えばキャラクタの服の色など)を異ならせること、第1ステップで所定の演出画像を表示させるか否かを異ならせること、これらの一部又は全部を組み合わせること、あるいは、その他の予告演出中における任意の演出態様を異ならせることなどにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。
図32(B)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP1−7では、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、1回目の変動表示(初回変動)に対応してキャラクタCH11の表示だけが行われ、2回目の変動表示(1回の再変動後)及び3回目の変動表示(2回の再変動後)のそれぞれに対応してキャラクタCH11の表示に続きキャラクタCH12の表示が行われる。また、表示系予告パターンYAP1−8では、1回目の変動表示(初回変動)に対応してキャラクタCH11の表示だけが行われ、2回目の変動表示(1回の再変動後)に対応してキャラクタCH11の表示に続きキャラクタCH12の表示が行われる。その後、3回目の変動表示(2回の再変動後)に対応してキャラクタCH11〜キャラクタCH14の表示が行われる。このように、表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8についても、表示系予告パターンYAP1−5及び表示系予告パターンYAP1−6と同様に、擬似連変動の実行後(再変動後)における変動表示に対応して実行される予告演出でのステップ数が、前回の変動表示(初回変動又は擬似連変動)に対応して実行される予告演出でのステップ数以上となればよい。表示系予告パターンYAP1−9及び表示系予告パターンYAP1−10についても、擬似連変動の実行後(再変動後)における変動表示に対応して実行される予告演出でのステップ数が、前回の変動表示(初回変動又は擬似連変動)に対応して実行される予告演出でのステップ数以上となればよい。これにより、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、擬似連変動の実行回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことによる遊技興趣の低下を防止できる。
図32(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル168Aの設定例では、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となるハズレ変動パターンのいずれかである場合に、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となる大当り変動パターンのいずれかである場合よりも多くの決定値が、表示系予告パターンYAP1−7に対して割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となる大当り変動パターンのいずれかである場合には、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となるハズレ変動パターンのいずれかである場合よりも多くの決定値が、表示系予告パターンYAP1−8に対して割り当てられている。そのため、表示系予告パターンYAP1−8による予告演出が実行されたときには、表示系予告パターンYAP1−7による予告演出が実行されたときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなる。同様の設定により、 表示系予告パターンYAP1−10による予告演出が実行されたときには、表示系予告パターンYAP1−9による予告演出が実行されたときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなる。各表示系予告パターンによる予告演出では、「ステップアップ動作」の予告演出として実行されるステップ数を異ならせることの他に、演出画像として表示される同一キャラクタの表示態様(例えばキャラクタの服の色など)を異ならせること、第1ステップで所定の演出画像(例えばサクラの花柄を示す演出画像など)を表示させるか否かを異ならせること、これらの一部又は全部を組み合わせること、あるいは、その他の予告演出中における任意の演出動作及び/又は演出態様を異ならせることなどにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。なお、遊技者が容易に認識できる演出動作及び/又は演出態様を異ならせるものに限定されず、遊技者が認識困難な演出動作及び/又は演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを示唆してもよい。
図33(A)は、ROM232に記憶される表示系予告パターン決定テーブル168Bの構成例を示している。表示系予告パターン決定テーブル168Bは、表示系予告CAY2の予告パターン種別に決定された場合に、第2予告パターン決定用の乱数値SR6−2に基づいて、予告演出の有無を決定するためや、表示系予告パターンを複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。表示系予告パターン決定テーブル168Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10の一部に、第2予告パターン決定用の乱数値SR6−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル168Bでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4の一部又は全部に、決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば変動パターンPA1−4、変動パターンPA2−2、変動パターンPA4−2など)である場合には、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4は、「擬似連」の可変表示演出が実行されない場合に所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。図33(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル168Bの設定例では、表示系予告パターンYAP2−1、表示系予告パターンYAP2−2、表示系予告パターンYAP2−3、表示系予告パターンYAP2−4の順で、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなるように、決定値が割り当てられている。
表示系予告パターン決定テーブル168Bでは、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンである場合に、表示系予告パターンYAP2−5及び表示系予告パターンYAP2−6の一方又は双方に、決定値が割り当てられている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP2−5及び表示系予告パターンYAP2−6のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP2−5及び表示系予告パターンYAP2−6は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
表示系予告パターン決定テーブル168Bでは、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンである場合に、表示系予告パターンYAP2−7及び表示系予告パターンYAP2−8の双方に、決定値が割り当てられている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP2−7及び表示系予告パターンYAP2−8のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP2−7及び表示系予告パターンYAP2−8は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
表示系予告パターン決定テーブル168Bでは、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンである場合に、表示系予告パターンYAP2−9及び表示系予告パターンYAP2−10の双方に、決定値が割り当てられている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP2−9及び表示系予告パターンYAP2−10のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP2−9及び表示系予告パターンYAP2−10は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
図33(B)は、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10の各予告パターンに対応した予告演出でのメッセージ内容を示している。図33(B)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP2−1では、操作部81の操作(例えば押下操作部811に対する押下操作など)に応じて「…」(メッセージなし)が報知される。表示系予告パターンYAP2−2では、操作部81の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP2−3では、操作部81の操作に応じて「CHANCE」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP2−4では、操作部81の操作に応じて「激熱」のメッセージが報知される。このように、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4におけるメッセージの報知動作は、「ジョグ操作予告」の予告演出で操作部81の操作に応じて実行される演出動作となる。
図33(B)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP2−5では、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、1回目の変動表示(初回変動)に対応して「…」(メッセージなし)が報知可能となり、2回目の変動表示(1回の再変動後)に対応して「がんばって!」のメッセージが報知可能となる。また、表示系予告パターンYAP2−6では、1回目の変動表示(初回変動)に対応して「…」(メッセージなし)が報知可能となり、2回目の変動表示(1回の再変動後)に対応して「CHANCE」のメッセージが報知可能となる。このように、「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、擬似連変動の実行後(再変動後)となる2回目の変動表示に対応してメッセージを報知可能な予告演出の信頼度は、1回目の変動表示に対応してメッセージを報知可能な予告演出の信頼度と同等又はより高くなればよい。すなわち、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、変動表示(初回変動を含む)の実行回数が増加するに従って、予告演出の信頼度が低下することがないように、各表示系予告パターンでの演出内容を設定する。表示系予告パターンYAP2−7〜表示系予告パターンYAP2−10についても、表示系予告パターンYAP2−5及び表示系予告パターンYAP2−6と同様に、変動表示(初回変動を含む)の実行回数が増加するに従って、予告演出の信頼度が低下することがないように、各表示系予告パターンでの演出内容が設定されていればよい。これにより、擬似連変動の実行回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことによる遊技興趣の低下を防止できる。
図33(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル168Bの設定例では、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となるハズレ変動パターンのいずれかである場合に、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる大当り変動パターンのいずれかである場合よりも多くの決定値が、表示系予告パターンYAP2−5に対して割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる大当り変動パターンのいずれかである場合には、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となるハズレ変動パターンのいずれかである場合よりも多くの決定値が、表示系予告パターンYAP2−6に対して割り当てられている。そのため、表示系予告パターンYAP2−6による予告演出が実行されたときには、表示系予告パターンYAP2−5による予告演出が実行されたときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなる。同様の設定により、 表示系予告パターンYAP2−8による予告演出が実行されたときには、表示系予告パターンYAP2−7による予告演出が実行されたときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなる。さらに、 表示系予告パターンYAP2−10による予告演出が実行されたときには、表示系予告パターンYAP2−9による予告演出が実行されたときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなる。各表示系予告パターンによる予告演出では、「ジョグ操作予告」の予告演出により報知されるメッセージを異ならせることの他に、メッセージをセリフとして報知するキャラクタの表示を異ならせること、同一キャラクタの表示態様(例えばキャラクタの服の色など)を異ならせること、操作促進演出又はメッセージの報知とともに所定の演出画像(例えばサクラの花柄を示す演出画像など)を表示させるか否かを異ならせること、これらの一部又は全部を組み合わせること、あるいは、その他の予告演出中における任意の演出動作及び/又は演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。なお、遊技者が容易に認識できる演出動作及び/又は演出態様を異ならせるものに限定されず、遊技者が認識困難な演出動作及び/又は演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを示唆してもよい。
図34(A)は、ROM232に記憶される表示系予告パターン決定テーブル168Cの構成例を示している。表示系予告パターン決定テーブル168Cは、表示系予告CAY3の予告パターン種別に決定された場合に、第3予告パターン決定用の乱数値SR6−3に基づいて、予告演出の有無を決定するためや、表示系予告パターンを複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。表示系予告パターン決定テーブル168Cでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−10の一部に、第3予告パターン決定用の乱数値SR6−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル168Cでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−4の一部又は全部に、決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば変動パターンPA1−4、変動パターンPA2−2、変動パターンPA4−2など)である場合には、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−4のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−4は、「擬似連」の可変表示演出が実行されない場合に所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。図34(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル168Cの設定例では、表示系予告パターンYAP3−1、表示系予告パターンYAP3−2、表示系予告パターンYAP3−3、表示系予告パターンYAP3−4の順で、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなるように、決定値が割り当てられている。
表示系予告パターン決定テーブル168Cでは、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンである場合に、予告なし、表示系予告パターンYAP3−5及び表示系予告パターンYAP3−6の一部又は全部に、決定値が割り当てられている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP3−5及び表示系予告パターンYAP3−6のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP3−5及び表示系予告パターンYAP3−6は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
表示系予告パターン決定テーブル168Cでは、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンである場合に、予告なし、表示系予告パターンYAP3−7及び表示系予告パターンYAP3−8の全部に、決定値が割り当てられている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP3−7及び表示系予告パターンYAP3−8のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP3−7及び表示系予告パターンYAP3−8は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
表示系予告パターン決定テーブル168Cでは、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンである場合に、予告なし、表示系予告パターンYAP3−9及び表示系予告パターンYAP3−10の全部に、決定値が割り当てられている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP3−9及び表示系予告パターンYAP3−10のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP3−9及び表示系予告パターンYAP3−10は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
図34(B)は、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−10の各予告パターンに対応した予告演出における演出内容を示している。図34(B)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP3−1では、キャラクタCH11の表示に続き、操作部81の操作(例えば押下操作部811に対する押下操作など)に応じて「…」(メッセージなし)が報知される。表示系予告パターンYAP3−2では、キャラクタCH11の表示に続き、操作部81の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP3−3では、キャラクタCH11の表示に続きキャラクタCH12の表示が行われ、その後に操作部81の操作に応じて「CHANCE」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP3−4では、キャラクタCH11の表示に続きキャラクタCH12の表示が行われ、その後に操作部81の操作に応じて「激熱」のメッセージが報知される。このように、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4における演出動作は、「ステップアップ動作」の予告演出における演出動作が1ステップ又は複数ステップまで実行された後に、「ジョグ操作予告」の予告演出で操作部81の操作に応じて実行される演出動作に切り換わる。すなわち、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−4では、1つの予告パターンに対応して、「ステップアップ動作」の予告演出における演出動作が1ステップ又は複数ステップまで実行された後に、「ジョグ操作予告」の予告演出における演出動作に切り換えられる。なお、1つの予告パターンに対応して「ステップアップ動作」の予告演出から「ジョグ操作予告」の予告演出へと切り換えられるものに限定されず、例えば複数の予告パターンを組み合わせることにより、「ステップアップ動作」の予告演出から「ジョグ操作予告」の予告演出へと切り換えられるようにしてもよい。また、「ステップアップ動作」の予告演出と「ジョグ操作予告」の予告演出とが実行される順番は任意に変更可能であり、例えば「ジョグ操作予告」の予告演出が実行されてから「ステップアップ動作」の予告演出へと切り換えられるようにしてもよい。
図34(B)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP3−5では、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、1回目の変動表示(初回変動)に対応してキャラクタCH11の表示に続き「…」(メッセージなし)が報知可能となり、2回目の変動表示(1回の再変動後)に対応してキャラクタCH11及びキャラクタCH12の表示に続き「がんばって!」のメッセージが報知可能となる。表示系予告パターンYAP3−6では、1回目の変動表示(初回変動)に対応してキャラクタCH11の表示に続き「…」(メッセージなし)が報知可能となり、2回目の変動表示(1回の再変動後)に対応してキャラクタCH11及びキャラクタCH12の表示に続き「CHANCE」のメッセージが報知可能となる。このように、「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、擬似連変動の実行後(再変動後)となる2回目の変動表示に対応して実行される予告演出でのステップ数は、1回目の変動表示(初回変動)に対応して実行される予告演出でのステップ数以上となればよい。また、擬似連変動の実行後(再変動後)となる2回目の変動表示に対応してメッセージを報知可能な予告演出の信頼度は、1回目の変動表示に対応してメッセージを報知可能な予告演出の信頼度と同等又はより高くなればよい。すなわち、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、変動表示(初回変動を含む)の実行回数が増加するに従って、予告演出の信頼度が低下することがないように、各表示系予告パターンでの演出内容を設定する。表示系予告パターンYAP3−7〜表示系予告パターンYAP3−10についても、表示系予告パターンYAP3−5及び表示系予告パターンYAP3−6と同様に、変動表示(初回変動を含む)の実行回数が増加するに従って、予告演出の信頼度が低下することがないように、各表示系予告パターンでの演出内容が設定されていればよい。これにより、擬似連変動の実行回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことによる遊技興趣の低下を防止できる。
図34(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル168Cの設定例では、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となるハズレ変動パターンのいずれかである場合に、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる大当り変動パターンのいずれかである場合よりも多くの決定値が、表示系予告パターンYAP3−5に対して割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる大当り変動パターンのいずれかである場合には、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となるハズレ変動パターンのいずれかである場合よりも多くの決定値が、表示系予告パターンYAP3−6に対して割り当てられている。そのため、表示系予告パターンYAP3−6による予告演出が実行されたときには、表示系予告パターンYAP3−5による予告演出が実行されたときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなる。同様の設定により、 表示系予告パターンYAP3−8による予告演出が実行されたときには、表示系予告パターンYAP3−7による予告演出が実行されたときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなる。さらに、 表示系予告パターンYAP3−10による予告演出が実行されたときには、表示系予告パターンYAP3−9による予告演出が実行されたときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなる。各表示系予告パターンによる予告演出では、「ジョグ操作予告」の予告演出により報知されるメッセージを異ならせることの他に、「ステップアップ動作」の予告演出として実行されるステップ数を異ならせること、「ステップアップ動作」の予告演出における演出画像として表示される同一キャラクタの表示態様(例えばキャラクタの服の色など)を異ならせること、第1ステップで所定の演出画像(例えばサクラの花柄を示す演出画像など)を表示させるか否かを異ならせること、「ジョグ操作予告」の予告演出にてメッセージをセリフとして報知するキャラクタの表示を異ならせること、「ジョグ操作予告」の予告演出における演出画像として表示される同一キャラクタの表示態様(例えばキャラクタの服の色など)を異ならせること、操作促進演出又はメッセージの報知とともに所定の演出画像(例えばサクラの花柄を示す演出画像など)を表示させるか否かを異ならせること、これらの一部又は全部を組み合わせること、あるいは、その他の予告演出中における任意の演出動作及び/又は演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。なお、遊技者が容易に認識できる演出動作及び/又は演出態様を異ならせるものに限定されず、遊技者が認識困難な演出動作及び/又は演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを示唆してもよい。
図35(A)は、ROM232に記憶される部材系予告パターン決定テーブル169の構成例を示している。部材系予告パターン決定テーブル169は、予告用可動部材78を所定の動作態様で動作させることによる予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における予告パターンを複数パターンのうちいずれとするかを、第4予告パターン決定用の乱数値SR6−4に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。部材系予告パターン決定テーブル169では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、予告なし、あるいは、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−10の一部に、第4予告パターン決定用の乱数値SR6−4と比較される数値(決定値)が割り当てられている。部材系予告パターン決定テーブル169では、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、予告なし、あるいは、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4の一部又は全部に、決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば変動パターンPA1−4、変動パターンPA2−2、変動パターンPA4−2など)である場合には、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4は、「擬似連」の可変表示演出が実行されない場合に所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
部材系予告パターン決定テーブル169では、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンである場合に、部材系予告パターンYBP1−5及び部材系予告パターンYBP1−6の一方又は双方に、決定値が割り当てられている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、部材系予告パターンYBP1−5及び部材系予告パターンYBP1−6のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、部材系予告パターンYBP1−5及び部材系予告パターンYBP1−6は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が1回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
部材系予告パターン決定テーブル169では、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンである場合に、部材系予告パターンYBP1−7及び部材系予告パターンYBP1−8の双方に、決定値が割り当てられている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、部材系予告パターンYBP1−7及び部材系予告パターンYBP1−8のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、部材系予告パターンYBP1−7及び部材系予告パターンYBP1−8は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が2回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
部材系予告パターン決定テーブル169では、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンである場合に、部材系予告パターンYBP1−9及び部材系予告パターンYBP1−10の双方に、決定値が割り当てられている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンとは異なる変動パターンである場合には、部材系予告パターンYBP1−9及び部材系予告パターンYBP1−10のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、部材系予告パターンYBP1−9及び部材系予告パターンYBP1−10は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動の実行回数が3回となる場合に、所定の演出態様で予告演出を実行するためのものとなっている。
図35(B)は、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−10の各予告パターンに対応したステップアップ動作内容を示している。図35(B)に示す設定例において、部材系予告パターンYBP1−1では、予告用可動部材78を画像表示装置5における表示画面の前面に進出させてから退避させる演出動作を1回実行することにより、第1ステップのみの予告演出が実行される。部材系予告パターンYBP1−2では、予告用可動部材78を画像表示装置5における表示画面の前面に進出させてから退避させる演出動作を2回実行することにより、2段階に変化(ステップアップ)する第2ステップまでの予告演出が実行される。部材系予告パターンYBP1−3では、予告用可動部材78を画像表示装置5における表示画面の前面に進出させてから退避させる演出動作を3回実行することにより、3段階に変化(ステップアップ)する第3ステップまでの予告演出が実行される。また、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−3では、予告用可動部材78に設けられた装飾LEDといった発光体を所定の第1発光態様で発光させることや、画像表示装置5の表示画面に予告用可動部材78の動作に連動した所定の演出画像を第1表示態様で表示させることといった、第1部材連動演出が実行されてもよい。部材系予告パターンYBP1−4では、予告用可動部材78を画像表示装置5における表示画面の前面に進出させてから退避させる演出動作を1回実行することにより、第1ステップのみの予告演出が実行される。なお、部材系予告パターンYBP1−4では、例えば部材系予告パターンYBP1−1よりも予告用可動部材78を進出させる時間を長くすることや、予告用可動部材78の可動範囲を部材系予告パターンYBP1−1に比べて大きくすることといった、部材系予告パターンYBP1−1とは異なる動作態様で予告用可動部材78を動作させてもよい。また、部材系予告パターンYBP1−4では、予告用可動部材78に設けられた装飾LEDといった発光体を第1発光態様とは異なる第2発光態様で発光させることや、画像表示装置5の表示画面に予告用可動部材78の動作に連動した所定の演出画像を第1表示態様とは異なる第2表示態様で表示させること、スピーカ8L、8Rから予告用可動部材78の動作に連動した所定の音声を部材系予告パターンYBP1−1とは異なる音色で出力させること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることといった、第2部材連動演出が実行されてもよい。
図35(A)に示す部材系予告パターン決定テーブル169の設定例では、部材系予告パターンYBP1−6による予告演出が実行されたときには、部材系予告パターンYBP1−5による予告演出が実行されたときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなるように、決定値が割り当てられている。また、部材系予告パターンYBP1−8による予告演出が実行されたときには、部材系予告パターンYBP1−7による予告演出が実行されたときに比べて信頼度が高くなる。さらに、部材系予告パターンYBP1−10による予告演出が実行されたときには、部材系予告パターンYBP1−9による予告演出が実行されたときに比べて信頼度が高くなる。各部材系予告パターンによる予告演出では、「ステップアップ動作」の予告演出として実行されるステップ数を異ならせることや、「ステップアップ動作」の予告演出として信頼度が異なる予告演出を実行すること、第1部材連動演出及び/又は第2部材連動演出における演出動作及び/又は演出態様を異ならせること、これらの一部又は全部を組み合わせること、あるいは、その他の予告演出中における任意の演出動作及び/又は演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。なお、遊技者が容易に認識できる演出動作及び/又は演出態様を異ならせるものに限定されず、遊技者が認識困難な演出動作及び/又は演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを示唆してもよい。
図36は、ROM232に記憶される特定操作判定テーブルの構成例などを示している。この実施の形態では、特定操作判定テーブルとして、図36(A)〜(C)に示す特定操作判定テーブル170A〜170Cが、予め用意されている。特定操作判定テーブル170A〜170Cは、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数が予め複数設定された特定回数のいずれかと合致したときに、遊技者による操作部81に対する操作態様と比較される操作手順を示す操作手順パターンや、同一である場合に特定の演出となる演出動作の内容に応じた特定演出パターンなどを、決定するために参照されるテーブルである。各特定操作判定テーブル170A〜170Cは、例えば図36(D)に示すようなテーブル選択設定に従って、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定操作判定テーブル170Aは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態又は時短状態といった特別遊技状態であるときに、使用テーブルとして選択される。特定操作判定テーブル170Bは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となるときに、使用テーブルとして選択される。特定操作判定テーブル170Cは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」となるときに、使用テーブルとして選択される。
各特定操作判定テーブル170A〜170Cでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数を示す「スタート回数」に、1つ又は複数の操作手順パターンが対応付けられている。そして、特定操作判定テーブル170Aでは、「スタート回数」及び操作手順パターンに応じて、特定演出パターン決定用の乱数値SR7と比較される数値(決定値)が、1つ又は複数の特定演出パターンに割り当てられている。また、図36(A)に示す特定操作判定テーブル170Aの設定例では、例えば「スタート回数」が「30」及び操作手順パターンMP1−3である場合と、「スタート回数」が「90」及び操作手順パターンMP1−2である場合に、特定演出パターンSDP1−5に決定されることがある。すなわち、特定操作判定テーブル170Aでは、「スタート回数」及び操作手順パターンの組合せと、特定演出パターンとが、1対1に対応付けられることもあれば、1通りの組合せに対して複数の特定演出パターンが対応付けられることもあり、複数通りの組合せに対して1つの特定演出パターンが対応付けられることもある。図36(B)及び(C)に示す特定操作判定テーブル170B、170Cの設定例では、「スタート回数」及び操作手順パターンの各組合せに、1つの特定演出パターンが対応付けられている。その一方で、例えば図36(B)に示す特定操作判定テーブル170Bの設定例では、「スタート回数」が「111」及び操作手順パターンMP2−2である場合と、「スタート回数」が「333」及び操作手順パターンMP2−2である場合に、特定演出パターンSDP2−2に決定されることがある。すなわち、特定操作判定テーブル170B、170Cでは、「スタート回数」及び操作手順パターンの組合せと、特定演出パターンとが、1対1に対応付けられることもあれば、複数通りの組合せに対して1つの特定演出パターンが対応付けられることもある。なお、「スタート回数」及び操作手順パターンの組合せと、特定演出パターンとの対応関係は、これに限定されない。例えば、「スタート回数」及び操作手順パターンの組合せと、特定演出パターンとが、全て1対1に対応付けられてもよいし、1つの組合せに対して複数の特定演出パターンが対応付けられる一方で、複数通りの組合せに対して1つの特定演出パターンが対応付けられることはないようにしてもよい。
図36(A)〜(C)に示す特定操作判定テーブル170A〜170Cの設定例では、操作手順パターンが対応付けられる「スタート回数」の設定が、各テーブルにおいて互いに異なっている。すなわち、特定操作判定テーブル170Aでは「スタート回数」として「10」、「30」、「50」、「70」、「90」が設定され、特定操作判定テーブル170Bでは「スタート回数」として「111」、「333」、「555」、「777」、「999」が設定され、特定操作判定テーブル170Cでは「スタート回数」として「222」、「444」、「666」、「888」が設定されている。このような設定では、特定演出パターンにより特定の演出が実行される条件の1つとなる特別図柄や飾り図柄の可変表示回数(スタート回数)を、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況や各種の決定内容などに応じて、異ならせることができる。なお、特定操作判定テーブル170A〜170Cの全部又は一部には、「スタート回数」として同一の回数が含まれていてもよい。また、特定操作判定テーブル170Aでは、「スタート回数」として「90」よりも大きな値が設定され、操作手順パターンや特定演出パターンなどが対応付けられていてもよい。
図36(A)〜(C)に示す特定操作判定テーブル170A〜170Cの設定例では、「スタート回数」と対応付けられる操作手順パターンとして、各テーブルにおいて互いに異なる操作手順パターンが含まれている。すなわち、特定操作判定テーブル170Aでは操作手順パターンMP1−1〜操作手順パターンMP1−5が「スタート回数」と対応付けられており、特定操作判定テーブル170Bでは操作手順パターンMP2−1〜操作手順パターンMP2−7が「スタート回数」と対応付けられており、特定操作判定テーブル170Cでは操作手順パターンMP2−7及び操作手順パターンMP3−1〜操作手順パターンMP3−3が「スタート回数」と対応付けられている。このような設定では、特定演出パターンによる特定の演出が実行される条件の1つとなる操作部81に対する遊技者の操作態様を、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況や各種の決定内容などに応じて、異ならせることができる。なお、例えば操作手順パターンMP2−7が特定操作判定テーブル170B及び特定操作判定テーブル170Bの双方において所定の「スタート回数」と対応付けられているように、各特定操作判定テーブル170A〜170Cでは、同一の操作手順パターンが「スタート回数」と対応付けられていてもよい。あるいは、特定操作判定テーブル170A〜170Cにおいて「スタート回数」と対応付けられる操作手順パターンの全部を、各テーブルにおいて互いに異ならせるようにしてもよい。
図36(A)〜(C)に示す特定操作判定テーブル170A〜170Cの設定例では、「スタート回数」及び操作手順パターンなどと対応付けられる特定演出パターンとして、各テーブルにおいて互いに異なる特定演出パターンが含まれている。すなわち、特定操作判定テーブル170Aでは、特定演出パターンSDP1−1〜特定演出パターンSDP1−9に対して、「スタート回数」及び操作手順パターンに応じた決定値が割り当てられている。また、特定操作判定テーブル170Bでは特定演出パターンSDP2−1〜特定演出パターンSDP2−7が「スタート回数」及び操作手順パターンに対応付けられており、特定操作判定テーブル170Cでは特定演出パターンSDP2−7及び特定演出パターンSDP3−1〜特定演出パターンSDP3−3が「スタート回数」及び操作手順パターンに対応付けられている。このような設定では、特定演出パターンによる特定の演出における演出態様を、操作部81に対する遊技者の操作を検出したときのパチンコ遊技機1における遊技の進行状況や各種の決定内容などに応じて、異ならせることができる。なお、例えば特定演出パターンSDP2−7が特定操作判定テーブル170B及び特定操作判定テーブル170Bの双方において所定の「スタート回数」及び操作手順パターンと対応付けられているように、各特定操作判定テーブル170A〜170Cでは、同一の特定演出パターンが「スタート回数」及び操作手順パターンなどと対応付けられていてもよい。あるいは、特定操作判定テーブル170A〜170Cにおいて「スタート回数」及び操作手順パターンなどと対応付けられる特定演出パターンの全部を、各テーブルにおいて互いに異ならせるようにしてもよい。
図36(A)〜(C)に示す特定操作判定テーブル170A〜170Cの設定例では、「スタート回数」として単独の回数ごとに、操作手順パターンや特定演出パターンなどとの対応付けが設定されている。これに対して、「スタート回数」として可変表示回数の範囲を設定するようにしてもよい。例えば、「スタート回数」として、「100以上110以下」や「200以上」あるいは「50未満」などを設定して、続けて実行される複数回の可変表示において同一の操作手順パターンが設定されるようにしてもよい。すなわち、操作手順パターンが選択される条件の1つとなる特定回数は、可変表示回数の範囲を含む概念であってもよい。あるいは、「スタート回数」として設定される回数は、対応する操作手順パターンが設定される可変表示回数の最小値又は最大値を示すものとしてもよい。一例として、「スタート回数」を操作手順パターンが設定される可変表示回数の最小値を示すものとした場合には、可変表示回数が「スタート回数」となる回数のいずれかに達していれば、その可変表示回数以下となる「スタート回数」のうちで最大の回数と対応付けられた操作手順パターンが選択され、使用パターンとして設定されるようにすればよい。他の一例として、「スタート回数」を操作手順パターンが設定される可変表示回数の最大値を示すものとした場合には、可変表示回数が「スタート回数」となる回数のいずれかに達するまでは、その可変表示回数以上となる「スタート回数」のうちで最小の回数と対応付けられた操作手順パターンが選択され、使用パターンとして設定されるようにすればよい。
図37は、この実施の形態において予め複数設定された操作手順パターンにおける操作手順を示している。図37に示すように、各操作手順パターンにおける操作手順は、操作部81が備える押下操作部811及び/又は回転操作部812の操作態様や操作回数を組み合わせたものとなっている。そして、例えば操作手順パターンMP1−3における操作手順からみた操作手順パターンMP1−1や操作手順パターンMP1−2における操作手順のように、ある操作手順パターンにおける操作手順が他の操作手順パターンにおける操作手順の全部を含んでいてもよい。これに対して、予め複数設定された操作手順パターンにおける操作手順はいずれも、他の操作手順パターンにおける操作手順の全部を含むものとはならないようにしてもよい。
ROM232には、CPU231が各種の演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。例えば、この演出制御パターンテーブルには、図柄変動制御パターンテーブルと、各種演出制御パターンテーブルと、予告演出制御パターンテーブルと、特定演出制御パターンテーブルとが、含まれている。この実施の形態では、演出制御パターンテーブルに含まれる図柄変動制御パターンとして、図38に示す図柄変動制御パターンテーブル180が予め用意され、演出制御パターンテーブルに含まれる各種演出制御パターンテーブルとして、図39に示す各種演出制御パターンテーブル181が予め用意され、演出制御パターンテーブルに含まれる予告演出制御パターンテーブルとして、図40に示す予告演出制御パターンテーブル182が予め用意され、演出制御パターンテーブルに含まれる特定演出制御パターンテーブルとして、図41に示す特定演出制御パターンテーブル183が予め用意されている。
図柄変動制御パターンテーブル180には、複数の変動パターン等に対応して、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄の可変表示動作、リーチ演出やミッション開始演出や突確モード開始演出における演出表示動作、「擬似連」などの可変表示演出における飾り図柄の表示動作、再変動演出における演出動作といった、各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各種演出制御パターンテーブル181には、大当り遊技状態に制御されている期間などにおける、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。予告演出制御パターンテーブル182には、予め複数用意された表示系予告パターンや部材系予告パターン等に対応して、予告演出における演出動作の制御内容を示すデータが、予告演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。特定演出制御パターンテーブル183には、予め複数用意された特定演出パターン等に対応して、特定の演出における演出動作の制御内容を示すデータが、特定演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。なお、演出制御パターンテーブルは、複数種類の演出制御パターンを構成するパターンデータの記憶アドレスを管理するアドレス管理テーブルとしてもよい。この場合、ROM232において、演出制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが所定の記憶領域に記憶され、この記憶領域とは別の領域に、個々の演出制御パターンを構成するパターンデータが記憶されればよい。
図42は、演出制御パターンの構成例を示している。図柄変動制御パターンテーブル180に格納された図柄変動制御パターンや、各種演出制御パターンテーブル181に格納された各種演出制御パターン、予告演出制御パターンテーブル182に格納された予告演出制御パターン、特定演出制御パターンテーブル183に格納された特定演出制御パターンといった、各種の演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、可動部材制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、図44に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9といった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。可動部材制御データには、例えばモータ86に連結された予告用可動部材78といった、可動部材における動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、可動部材制御データは、可動部材の駆動動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図43は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用マイクロコンピュータ120において、CPU231は演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で発光体を点滅させる制御を行い、可動部材制御データにより指定される態様で可動部材を動作させる制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ120におけるCPU231は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM232から読み出してRAM233の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM232における記憶アドレスを、RAM233の所定領域に一時記憶させて、ROM232における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、CPU231は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び操作ランプモジュール83Bといった発光体、予告用可動部材78といった可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、可動部材制御データ#1〜可動部材制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用マイクロコンピュータ120から表示制御部121や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用マイクロコンピュータ120からの指令を受けた表示制御部121では、例えばVDP241がその指令に示される画像データを画像データメモリ242から読み出して一時記憶メモリ256及び/又はフレームバッファメモリ257に一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図20に示す演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるRAM233には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図44に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図44に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図20に示す演出制御用マイクロコンピュータ120が備える乱数回路234は、例えば第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3といった、演出制御基板12の側において用いられる各種の乱数の全部または一部となる数値データを生成する。乱数回路234にて生成される乱数値を示す数値データは、ハードウェアによる更新が可能となるようにカウントされればよい。演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるI/O235は、演出制御用マイクロコンピュータ120に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御用マイクロコンピュータ120の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。例えば、I/O235の出力ポートからは、表示制御部121へと伝送される表示制御指令や、音声制御基板13へと伝送される効果音信号、ランプ制御基板14へと伝送される電飾信号、モータ86へと伝送されるモータ駆動信号、操作部81が備える操作ランプモジュール83Bに含まれる各ランプ82A、82a〜82lへと伝送される制御信号などが出力される。また、I/O235の入力ポートには、表示制御部121のVDP241から伝送されるイベント割込み信号や、操作部81が備える操作検出モジュール83Aに含まれる各検出器81a〜81fから伝送される検出信号などが入力される。
表示制御部121が備えるVDP241は、例えば画像表示装置5の画面上に各種画像を表示させるための高速描画機能や動画像デコード機能といった画像データ処理機能を有し、演出制御用マイクロコンピュータ120からの表示制御指令に従った画像データ処理を実行する画像プロセッサである。表示制御部121が備える画像データメモリ242は、例えばフラッシュメモリなどの半導体メモリや磁気メモリ、光学メモリといった不揮発性の記録媒体を用いて構成され、画像表示装置5における表示画像を示す各種の画像データを記憶する。例えば、画像データメモリ242が記憶する画像データには、画像表示装置5において可変表示される複数種類の飾り図柄などといった、複数種類の演出画像に対応した複数種類の画像データが含まれている。
VDP241は、図20に示すように、ホストインタフェース251と、転送制御回路252と、画像データメモリインタフェース253と、動画像用デコーダ254と、描画回路255と、一時記憶メモリ256と、フレームバッファメモリ257と、表示回路258とを備えている。
ホストインタフェース251は、演出制御用マイクロコンピュータ120との間で各種データをやり取りするためのアドレス入力端子やデータ入出力端子などを含んで構成されている。転送制御回路252は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの表示制御指令などに基づき、画像データメモリ242から読み出した画像データを一時記憶メモリ256に転送する動作といった、VDP241と外部回路との間などでのデータ転送動作を制御する。例えば、転送制御回路252は、DMA(Direct Memory Access)転送を用いて、画像データメモリ242から一時記憶メモリ256へのデータ転送を行うためのDMA装置を備えていればよい。
画像データメモリインタフェース253は、画像データメモリ242に記憶された画像データを読み出すためのアドレスバス接続端子やデータバス接続端子、チップ選択信号出力端子などを含んで構成されている。動画像用デコーダ254は、例えば動き補償予測符号化によりデータ圧縮された状態で画像データメモリ242に記憶されている動画像データを読み出し、所定の伸張処理を実行することなどにより、動画像データのデコードを行う。ここで、動画像用デコーダ254は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの表示制御指令に応答して、動画像データを1フレームずつデコードすることができる。
描画回路255は、一時記憶メモリ256に記憶された画像データに基づき画像表示装置5に画像を表示させるために、表示用データの作成などが行われる描画処理を実行する。例えば、描画回路255は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの表示制御指令に応答して、一時記憶メモリ256の読出アドレスから読み出した画像データをフレームバッファメモリ257の書込アドレスに書き込んで記憶させることにより、画像表示装置5の画面上における所定座標に各種画像を表示させるための表示用データを作成する。一例として、描画回路255は、画像を仮想的に配置する仮想描画空間となる描画座標系を有している。そして、仮想描画空間内で定められた描画領域でクリッピングを行い、描画領域内における画像の表示用データを作成して、フレームバッファメモリ257に記憶させる。
一時記憶メモリ256は、例えばVRAM(Video RAM)などを用いて構成され、画像データメモリ242から読み出された画像データを一時記憶する。図45は、一時記憶メモリ256におけるアドレスマップの一例を示す図である。図45に示すように、一時記憶メモリ256には、固定アドレスエリア256Aと、可変アドレスエリア256Bとを設けることができる。
固定アドレスエリア256Aは、画像表示装置5の表示画面上に表示される複数種類の表示画像のうちで、表示頻度が高くなるように設定された表示画像を示す画像データとして、所定の事前転送設定テーブルに予め登録された画像データを一時記憶する領域である。例えば、飾り図柄となる演出画像を示す画像データは、毎回の可変表示が実行される期間において、少なくとも1回は画像表示装置5の表示画面上で可変表示を行うために使用される。これに対して、リーチ演出表示にて用いられる演出画像を示す画像データは、可変表示の開始時に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とする旨の決定がなされたことなどに基づき、所定の変動パターンが決定されたときに限り、その変動パターンに応じた飾り図柄の可変表示中における所定期間内にて、画像表示装置5の表示画面上に演出画像を表示するために使用される。すなわち、飾り図柄を形成する表示画像は、リーチ演出表示を行うための表示画像に比べて、画像表示装置5における表示頻度が高くなるように設定されている。また、例えばリーチ演出表示を行うための表示画像のなかでも、演出の信頼度が低いリーチ演出表示を行うための表示画像の方が、演出の信頼度が高いリーチ演出表示を行うための表示画像にに比べて、画像表示装置5における表示頻度が高くなるように設定されることになる。なお、事前転送設定テーブルなどを用いた画像データの事前転送を行わない場合には、固定アドレスエリア256Aに画像データが記憶されず、固定アドレスエリア256Aを不使用としてもよい。
可変アドレスエリア256Bは、固定アドレスエリア256Aに画像データが記憶される表示画像に比べて画像表示装置5における表示頻度が低い表示画像を示す画像データとして、所定の事前転送設定テーブルには登録されていない画像データを一時記憶する領域である。また、可変アドレスエリア256Bは、例えば動画像用デコーダ254によってデコードされた動画像データといった、固定アドレスエリア256Aには記憶されない各種のデータを一時記憶することができる。可変アドレスエリア256Bの先頭アドレスSTADDと終了アドレスENADDは、演出制御用マイクロコンピュータ120からの表示制御指令によってVDP241に通知されて設定される。なお、固定アドレスエリア256Aを不使用とする場合には、一時記憶メモリ256の記憶領域全体を、可変アドレスエリア256Bとして用いてもよい。
図20に示すVDP241が備えるフレームバッファメモリ257は、例えば一時記憶メモリ256とは物理的に分離された別個のVRAMなどを用いて構成され、描画回路255による描画処理などにより作成される画像の表示用データが展開記憶される。なお、一時記憶メモリ256とフレームバッファメモリ257とは、物理的に分離されたものに限定されず、例えば所定のアドレス設定に応じて、論理的(機能的)に分離された1個のVRAMなどを用いて構成されてもよい。フレームバッファメモリ257に展開記憶される表示用データは、例えばポイント、ライン、ポリゴンなどのベクトルデータ(ベクタデータ)等に基づいて描画回路255が作成したピクセルデータ(ラスタデータ)などであればよい。例えば、フレームバッファメモリ257には、画像表示装置5の表示画面上に各種画像を表示させるための表示用データが、描画回路255によって書き込まれて記憶される。そして、フレームバッファメモリ257に記憶された表示用データは、表示回路258によって読み出される。
表示回路258は、フレームバッファメモリ257から表示用データを読み出し、画像表示装置5の表示画面を構成する各画素の階調データを生成するとともに、所定のクロック信号に基づいて走査信号を生成して画像表示装置5に出力することなどにより、画像表示装置5の表示画面上に各種画像を表示させる回路である。表示回路258は、フレームバッファメモリ257から読み出した表示用データの画素数を変換して、画像表示装置5の表示画面を構成する各画素の階調データを生成するスケーラ回路を有していてもよい。このスケーラ回路には、フレームバッファメモリ257から読み出された表示用データが入力され、垂直方向及び水平方向のいずれか一方あるいは双方について、所定の倍率で拡大または縮小することで、ピクセルデータの画素数を変換する。例えば、スケーラ回路は、拡大後の画素値を拡大前における4点の画素値から線形補間により求めるバイリニアフィルタリングを用いて、ピクセルデータの画素数を変換することができればよい。スケーラ回路において垂直方向と水平方向に拡大または縮小する際の倍率は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120からの表示制御指令により、個別に設定することができればよい。
また、VDP241には、画像データメモリ242から読み出されて一時記憶メモリ256の固定アドレスエリア256Aや可変アドレスエリア256Bなどに一時記憶された画像データを特定可能に管理するテーブルとして、例えば図46に示すようなインデックステーブル300が設けられている。図46に示すインデックステーブル300は、例えば「開始アドレス」、「水平サイズ」、「読出完了フラグ」などを示すデータが、「インデックス番号」を示すデータと対応付けられたテーブルデータにより構成されている。ここで、「開始アドレス」は、一時記憶メモリ256における画像データの先頭アドレスを示す。また、「水平サイズ」は、画像データが示す表示画像の水平方向における大きさを示す。「読出完了フラグ」は、画像データメモリ242から読み出された画像データの一時記憶メモリ256に対する転送が完了した場合に「オン」を示し、転送が完了していない場合や可変アドレスエリア256Bから読み出されてフレームバッファメモリ257への書き込みが完了した場合には「オフ」を示す。なお、固定アドレスエリア256Aに対応して設けられたインデックステーブル300における記憶内容は、演出制御用マイクロコンピュータ120から送られる表示制御指令に応じて更新される一方で、可変アドレスエリア256Bに対応して設けられたインデックステーブル300における記憶内容は、演出制御用マイクロコンピュータ120から送られる表示制御指令によらず、VDP241の側で自動的に更新されるものであればよい。
図6に示す音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図47のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図47に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5などの少なくとも一部をソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図48は、特別図柄プロセス処理として、図47に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS100)。図49は、始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図49に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、図6に示す第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bのうち、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの個数に対応した第1保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。例えば、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの値(第1保留記憶数カウント値)を読み取ることなどにより、第1保留記憶数を特定すればよい。
ステップS202にて第1保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS202;No)、例えば第1保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第1保留記憶数を1加算する(ステップS203)。そして、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを、抽出する(ステップS204)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS205)。続いて、例えばROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS206)。こうして設定された第1始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS206の処理を実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの値(合計保留記憶数カウント値)を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS207)。また、始動データ記憶部151Cにおける空きエントリの先頭に、第1始動入賞口への入賞に対応した「第1」の始動データを記憶させる(ステップS208)。そして、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS209)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第1始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオフ状態である場合や(ステップS201;No)、ステップS202にて第1保留記憶数が上限値に達している場合(ステップS202;Yes)、あるいは、ステップS209の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS210)。このとき、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオフ状態であれば(ステップS210;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態である場合には(ステップS210;Yes)、第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの個数である第2保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS211)。例えば、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、第2保留記憶数を特定すればよい。
ステップS211にて第2保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS211;No)、例えば第2保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第2保留記憶数を1加算する(ステップS212)。そして、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを、抽出する(ステップS213)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS214)。続いて、例えばROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS215)。こうして設定された第2始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215の処理を実行した後には、例えば合計保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS216)。また、始動データ記憶部151Cにおける空きエントリの先頭に、第2始動入賞口への入賞に対応した「第2」の始動データを記憶させる(ステップS217)。そして、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS218)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第2始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
なお、図49に示すステップS203〜S209の処理とステップS212〜S218の処理は、共通の処理モジュール(処理プログラム)を用いて実行されるようにしてもよい。この場合、ステップS202の処理で第1保留記憶数が上限値ではないと判定されたことに対応して、例えばRAM102における第1特図保留記憶部151Aのアドレスを、CPU103の内部レジスタなどにより構成された保留記憶ポインタにセットする。このときには、例えばROM101などに予め格納された第1保留記憶数通知コマンド送信テーブルのアドレスを、CPU103の内部レジスタなどにより構成されたコマンド送信ポインタにセットする。また、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタのRAM102におけるアドレスを、CPU103の内部レジスタなどにより構成されたカウンタポインタにセットする。他方、ステップS208の処理で第2保留記憶数が上限値ではないと判定されたことに対応して、例えばRAM102における第2特図保留記憶部151Bのアドレスを、保留記憶ポインタにセットする。このときには、例えばROM101などに予め格納された第2保留記憶数通知コマンド送信テーブルのアドレスを、コマンド送信ポインタにセットする。また、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタのRAM102におけるアドレスを、カウンタポインタにセットする。
この後、ステップS203やステップS212の処理として、共通の処理モジュールを実行することにより、カウンタポインタにセットされたアドレスに対応する保留記憶数カウンタ(第1保留記憶数カウンタと第2保留記憶数カウンタのいずれか)におけるカウント値を1加算することにより、第1保留記憶数と第2保留記憶数のいずれかを1加算するように更新する。また、ステップS204とステップS213の処理として、共通の処理モジュールを実行することにより、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した各乱数値を示す数値データを、保留記憶ポインタにセットされたアドレスに対応する特図保留記憶部(第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bのいずれか)における空きエントリの先頭にセットする。こうして、ステップS205とステップS214の処理が、共通の処理モジュールを用いて実行される。続いて、コマンド送信ポインタにセットされたアドレスに対応するコマンド送信テーブル(第1保留記憶数通知コマンド送信テーブルと第2保留記憶数通知コマンド送信テーブルのいずれか)から読み出したテーブルデータに基づいて送信コマンドバッファに制御データをセットすることなどにより、第1保留記憶数通知コマンドと第2保留記憶数通知コマンドのいずれかを送信するための設定を行う。こうして、ステップS206とステップS215の処理が、共通の処理モジュールを用いて実行される。さらに、ステップS207とステップS216の処理として、共通の処理モジュールを実行することにより、合計保留記憶数カウンタにおけるカウント値を1加算することにより、合計保留記憶数を1加算するように更新する。また、ステップS208とステップS217の処理として、共通の処理モジュールを実行することにより、例えば保留記憶ポインタにセットされたアドレスに対応する始動データ(「第1」の始動データと「第2」の始動データのいずれか)を始動データ記憶部151Cにおける空きエントリの先頭に記憶させる。加えて、ステップS209とステップS218の処理として、共通の処理モジュールを実行することにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。
このように共通の処理モジュールを用いてステップS203〜S209の処理とステップS212〜S218の処理を実行する場合には、まず、ステップS210の処理やステップS211の処理といった第2始動入賞口に遊技球が進入する場合に対応した処理を実行するとともに、第2始動入賞口に進入した遊技球の検出に応じて保留データを第2特図保留記憶部151Bに記憶させる処理を実行し、その後に、ステップS201の処理やステップS202の処理といった第1始動入賞口に遊技球が進入する場合に対応した処理を実行するとともに、第1始動入賞口に進入した遊技球の検出に応じて保留データを第1特図保留記憶部151Aに記憶させる処理を実行するようにしてもよい。これにより、1回のタイマ割込みに対応して、第1始動入賞口と第2始動入賞口の双方について、遊技球が進入したか否かをチェックすることができ、例えば第1始動入賞口と第2始動入賞口に遊技球が同時に進入した場合などでも、第2開始条件の方を第1開始条件よりも確実に優先して成立させることができる。
以上のような始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、図48に示すステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するための第1開始条件や第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定、などが行われる。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄とハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とするか否かのリーチ決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより特別図柄の可変表示を行うための設定を行う処理や、その特別図柄が可変表示を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、こうして計測された経過時間が変動パターンに対応する可変表示時間に達したか否かの判定も行われる。そして、可変表示時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理や、演出制御基板12に対して飾り図柄停止コマンドを送信するための設定を行う処理などが、含まれている。なお、主基板11から演出制御基板12に対しては、飾り図柄停止コマンドが送信されないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応する可変表示時間を特定し、飾り図柄の可変表示を開始してからの経過時間が特定された可変表示時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、確定飾り図柄を完全停止表示して可変表示結果を確定させるようにしてもよい。また、特別図柄停止処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。これに対して、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別の設定などに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「通常」又は「確変」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定する。例えば、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に記憶された大当り種別バッファ値を読み出すことなどにより、大当り種別の設定を判別できればよい。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用となるソレノイド72に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大当り種別に応じた大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。ここで、大入賞口開放回数最大値は、例えば大当り種別が「通常」又は「確変」である場合に「15」に設定され、大当り種別が「突確」である場合に「2」に設定されている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、その大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などが含まれている。
図50は、図48のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図50に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値などに基づき、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS241)。このとき、合計保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS241;No)、始動データ記憶部151Cから始動データを読み出す(ステップS242)。このときには、始動データ記憶部151Cにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている始動データを読み出せばよい。
ステップS242の処理に続いて、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、合計保留記憶数を1減算するように更新するとともに、始動データ記憶部151Cにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された始動データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS243)。そして、ステップS242にて読み出した始動データが「第1」と「第2」のいずれであるかを判定する(ステップS244)。
ステップS244にて始動データが「第1」であると判定された場合には(ステップS244;第1)、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始する第1開始条件が成立したことに対応して、遊技制御バッファ設定部155に記憶される変動特図指定バッファ値を「1」に設定する(ステップS245)。他方、ステップS244にて始動データが「第2」であると判定された場合には(ステップS244;第2)、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始する第2開始条件が成立したことに対応して、変動特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS246)。
ステップS245、S246の処理のいずれかを実行した後には、ステップS242にて読み出した始動データに応じた特図保留記憶部から、保留データを読み出す(ステップS247)。例えば、始動データが「第1」である場合には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データとを、それぞれ読み出す。これに対して、始動データが「第2」である場合には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データとを、それぞれ読み出す。
ステップS247の処理に続いて、始動データに応じた保留記憶数カウント値を1減算するとともに、始動データに応じた特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS248)。例えば、始動データが「第1」である場合には、第1保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。これに対して、始動データが「第2」である場合には、第2保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。
ステップS248の処理に続いて、可変表示結果を「大当り」及び「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、始動データに応じた特図表示結果決定テーブルを選択してセットする(ステップS249)。例えば、始動データが「第1」であれば図11(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルとしてセットする一方で、始動データが「第2」であれば図11(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルとしてセットする。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブルを参照することにより、ステップS247にて読み出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」の可変表示結果に割り当てられた決定値のいずれかと合致するか否かに応じて、可変表示結果を「大当り」とするか否かを決定する(ステップS250)。
ステップS250にて可変表示結果を「大当り」とする旨の決定がなされた場合には(ステップS250;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS251)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図12に示す大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS252)。そして、ステップS247にて読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データに基づき、ステップS252にてセットした大当り種別決定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「通常」、「確変」、「突確」という予め複数設定された大当り種別のいずれかに決定する(ステップS253)。なお、ステップS246の処理で変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2−1が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を更新することなどにより、決定された大当り種別を記憶させる(ステップS254)。一例として、大当り種別が「通常」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS254の処理を実行した後や、ステップS250にて可変表示結果を「大当り」としない旨の決定がなされた場合には(ステップS250;No)、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS255)。一例として、ステップS250にて可変表示結果を「大当り」としない旨の決定がなされた場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS250にて可変表示結果を「大当り」とする旨の決定がなされた場合には、ステップS253における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「通常」とする決定結果に応じて、通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS255にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS256)、特別図柄通常処理を終了する。また、ステップS241にて合計保留記憶数が「0」である場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられたデモ表示フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS257)。このとき、デモ表示フラグがオンであれば(ステップS257;Yes)、特別図柄通常処理を終了する。これに対して、ステップS257にてデモ表示フラグがオフである場合には(ステップS257;No)、客待ちデモ指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS258)。例えば、ステップS258の処理では、ROM101における客待ちデモ指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットする。こうして設定された客待ちデモ指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。ステップS258の処理を実行した後には、デモ表示フラグをオン状態にセットしてから(ステップS259)、特別図柄通常処理を終了する。
図51は、図48のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。この変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択し、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS262)。ここで、パチンコ遊技機1における遊技状態は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグや時短フラグの状態から特定すればよい。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態に基づき、図13(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、リーチ状態とするか否かを決定するための使用テーブルとして、リーチ決定テーブル132A〜132Cのいずれかを選択してセットする(ステップS263)。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS264)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、リーチ決定用の乱数値MR2−2を抽出する(ステップS265)。そして、ステップS265にて抽出したリーチ決定用の乱数値MR2−2に基づき、ステップS263にて選択したリーチ決定テーブル132A〜132Cのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を決定する(ステップS266)。
ステップS266の処理に続いて、ステップS266での決定結果が可変表示態様を「リーチ」とするリーチありであるか否かを判定する(ステップS267)。このとき、可変表示態様を「リーチ」とする決定結果であれば(ステップS267;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択し、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS268)。これに対して、可変表示態様を「非リーチ」とする決定結果である場合には(ステップS267;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択し、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS269)。
ステップS262、S268、S269の処理のいずれかを実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を抽出する(ステップS270)。そして、ステップS270にて抽出した変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS262、S268、S269のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。なお、ステップS262にて大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択してセットした場合には、ステップS271の処理を実行する際に、例えば大当り種別バッファ値などに基づいて大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれに決定されたかを特定し、特定された大当り種別に応じて変動パターン種別の決定が行われるようにすればよい。また、ステップS268にてリーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットした場合や、ステップS269にて非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択してセットした場合には、ステップS266におけるリーチ状態の有無の決定結果に応じて変動パターン種別の決定が行われるようにすればよい。
ここで、ステップS270、S271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS270、S271の処理では、ステップS266におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS271の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
こうしてステップS271にて変動パターン種別が決定された後には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの決定結果(事前決定結果)、あるいは、ステップS271にて決定された変動パターン種別に応じて、図17に示す当り変動パターン決定テーブル136及び図18に示すハズレ変動パターン決定テーブル137のいずれかを選択し、変動パターンを予め複数用意された変動パターンのいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS272)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン決定用の乱数値MR4を抽出する(ステップS273)。そして、ステップS273にて抽出した変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、ステップS272にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS274)。
ここで、ステップS273、S274の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS273、S274の処理では、ステップS266におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS274の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
このようなステップS274における変動パターンの決定に続いて、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS275)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS276)。一例として、変動特図指定バッファ値が“1”であれば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が“2”であれば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS276の処理を実行した後には、特別図柄の可変表示開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS277)。例えば、変動特図指定バッファ値が“1”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS277での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンドの順で送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS278)、変動パターン設定処理を終了する。
図52は、図48のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図52に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS291;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS292の処理に続いて、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。例えば、ステップS293の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。これにより、特別図柄停止処理が終了してから図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されたときに、主基板11から演出制御基板12に対して、大当り種別に応じた当り開始指定コマンドが送信される。ステップS293での設定を行った後には、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS294)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS295)。例えば、ステップS295の処理において、CPU103は、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時短状態における特図ゲームの残存回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などを実行すればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS296)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS291;No)、確変状態や時短状態を終了させるか否かの判定を行う(ステップS297)。例えば、ステップS297の処理では、確変フラグや時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの値(時短回数カウント値)を、例えば1減算または1加算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短制御を終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS297の処理を終了すればよい。なお、時短回数カウント値に基づく終了判定は、確変フラグがオフで時短フラグがオンとなっている時短状態である場合のみ行うようにして、確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時短制御が行われるようにしてもよい。また、ステップS297の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変状態終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変状態終了判定テーブルを参照すること、あるいは、確変状態における特図ゲームの実行回数が所定の確変終了判定値に達したことなどにより、確変状態を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。これに対して、ステップS297の処理では、確変状態を終了するための処理を実行せず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変状態を継続させるようにしてもよい。あるいは、確変状態終了判定用の乱数値を示す数値データに基づき確変状態を終了するか否かを判定する処理は、例えば図50に示すステップS250にて可変表示結果を「大当り」とするか否かを決定(事前決定)するより前に、実行されるようにしてもよい。ステップS297の処理を実行した後には、デモ表示フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS298)、特図プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS299)、特別図柄停止処理を終了する。
図53は、図48のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図53に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS311)。一例として、図48に示すステップS116の大入賞口開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS311の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS311;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS311;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS312)。続いて、ステップS312にて読み出した大当り種別バッファ値が「通常」の大当り種別に対応した「0」であるか否かを判定する(ステップS313)。このとき、大当り種別バッファ値が「0」であれば(ステップS313;Yes)、時短状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS314)。例えば、ステップS314の処理において、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。
ステップS313にて大当り種別バッファ値が「0」以外である場合には(ステップS313;No)、確変状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS315)。例えば、ステップS315の処理において、CPU103は、確変フラグ及び時短フラグをオン状態にセットするとともに、確変状態にて時短制御を行う特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値を時短回数カウンタにセットすればよい。なお、確変状態では時短制御を可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる場合には、時短回数カウンタの設定を行わなくてよい。
ステップS314、S315の処理のいずれかを実行した後には、デモ表示フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS316)、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS317)、大当り終了処理を終了する。
図54は、図47のステップS16にて実行される普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、通過ゲート41に設けられたゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態であるか否かをチェックすることにより、通過ゲート41を遊技球が通過したか否かの判定を行う(ステップS131)。遊技球が通過ゲート41を通過してゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS131;Yes)、ゲート通過時処理を実行する(ステップS132)。他方、ゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS131;No)、ステップS132の処理をスキップする。
ステップS132にて実行されるゲート通過時処理の一例として、以下のような処理が実行される。すなわち、まず、RAM102の所定領域に設けられた普図保留記憶部に記憶されている保留データの個数である普図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の遊技球検出は無効として、そのままゲート通過時処理を終了する。これに対して、普図保留記憶数が上限値未満であるときには、例えばCPU103が、乱数回路104やランダムカウンタにより更新される数値データのうちから、普図表示結果判定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値MR5を示す数値データを保留データとして、普図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットする。以上のようなゲート通過時処理を実行した後や、ステップS131にてゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態であると判定された後には、普図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS140〜S144の各処理を実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部に格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部に格納された保留データがある場合には、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS141の普通図柄判定処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄判定処理では、普図表示結果判定用の乱数値MR5を示す数値データに基づき、図11(C)に示す普図表示結果決定テーブル130Cを参照して、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果としての普図表示結果を、「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかの決定などが行われる。ここで、普図表示結果決定テーブル130Cでは、時短フラグがオンである場合に、時短フラグがオフである場合よりも普図表示結果を「普図当り」とする決定がなされる割合が高くなるように、乱数値MR5と比較される決定値が普図表示結果に割り当てられている。これにより、確変状態や時短状態といった特別遊技状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすくなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすく、遊技球が第2始動入賞口に進入(始動入賞)しやすくなる。また、普通図柄判定処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。ここで、普図表示結果決定テーブル130Cでは、時短フラグがオンである場合に、時短フラグがオフである場合よりも普図変動時間が短くなるように設定されている。これにより、確変状態や時短状態といった特別遊技状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすく、遊技球が第2始動入賞口に進入(始動入賞)しやすくなる。さらに、普通図柄判定処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第2始動入賞口を拡大開放状態とする時間である傾動制御時間を設定してもよい。ここで、普図表示結果決定テーブル130Cでは、時短フラグがオンである場合の傾動制御時間TK2は、時短フラグがオフである場合の傾動制御時間TK1よりも長くなるように設定されている。これにより、確変状態や時短状態といった特別遊技状態では、第2始動入賞口が拡大開放状態となる時間が長くなることで、遊技球が第2始動入賞口に進入(始動入賞)しやすくなる。あるいは、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも可変表示結果が「普図当り」となったときに傾動制御を行う回数が多くなるように設定することで、確変状態や時短状態といった特別遊技状態では、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすく、遊技球が第2始動入賞口に進入(始動入賞)しやすくしてもよい。なお、傾動制御に関する設定は、ステップS143の普通図柄停止処理やステップS144の普通電動役物作動処理にて行うようにしてもよい。
ステップS142の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおいて普通図柄を変動させるための設定が行われる。こうした設定に基づいて変動する普通図柄は、ステップS143の普通図柄停止処理が実行されることにより、その変動が停止して普通図柄の可変表示結果となる普図表示結果が表示される。普通図柄変動処理では、普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。このときには、計測された経過時間が普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。そして、普図変動時間に達したときには、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS143の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示結果を停止表示させるための設定が行われる。なお、普通図柄の可変表示結果を停止表示させるための設定は、ステップS142の普通図柄変動処理にて、計測された経過時間が普図変動時間に達したときに、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する以前に、行われるようにしてもよい。また、普通図柄停止処理では、普図表示結果が「普図当り」である場合に、例えば普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片に連結された普通電動役物用のソレノイド71を駆動するための普電作動パターンの設定といった、可動翼片を傾動位置とする傾動制御のための設定を行ってから、普図プロセスフラグの値が“4”に更新される。このように、ステップS142の普通図柄停止処理にて普電作動パターンを設定する場合には、その設定時にて時短フラグがオフであれば図11(C)に示す傾動制御時間TK1とする普電作動パターンを選択する一方で、設定時にて時短フラグがオンであれば図11(C)に示す傾動制御時間TK2とする普電作動パターンを選択すればよい。こうして、普通図柄の可変表示を開始するときには、例えば大当り遊技状態であることなどに対応して時短フラグがオフであったものの、普通図柄の可変表示結果が停止表示されるときには、大当り遊技状態の終了後に時短状態となったことに対応して時短フラグがオンとなっている場合に、時短状態において普図表示結果が「普図当り」となったことに対応して第2始動入賞口の傾動制御時間を長くすることができる。これにより、時短状態となる以前に普通図柄の可変表示が開始されたために時短状態となってから普図表示結果が「普図当り」となっても第2始動入賞口に遊技球が進入しがたくなってしまうことを防止できる。普図表示結果が「普図ハズレ」である場合には、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS144の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させて、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に変化させる傾動制御の設定などが行われる。例えば、普通電動役物作動処理では、ステップS143の普通図柄停止処理にてセットされた普電作動パターンの設定に応じて、普通電動役物用のソレノイド81を駆動するための駆動制御信号の生成が行われるようにすればよい。また、普通電動役物作動処理では、普通電動役物用のソレノイド81を駆動して第2始動入賞口を拡大開放状態としてからの経過時間が計測され、その経過時間が普電作動パターンに対応した傾動制御時間に達したか否かの判定が行われる。そして、経過時間が傾動制御時間に達した場合には、普通電動役物用のソレノイド81の駆動を停止して可動翼片を傾動位置から垂直位置に戻すことにより、第2始動入賞口を拡大開放状態から通常開放状態に変化させるための設定を行う。このときには、普図プロセスフラグの値を“0”に更新すればよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用マイクロコンピュータ120が起動し、CPU231が図55のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図55に示す演出制御メイン処理を開始すると、CPU231は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、RAM233のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる各種の乱数値のうち、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、CPU231は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。CPU231は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、CPU231は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS406)。この演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作、演出用可動部材といった可動部材における駆動動作といった、演出用の電気部品を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
なお、ステップS401にて初期化処理を実行した後に、CPU231は、記憶領域設定指令処理や事前転送指令処理などを実行してもよい。記憶領域設定指令処理において、CPU231は、表示制御部121が備えるVDP241に設けられた一時記憶メモリ256における記憶領域を、図45に示すような固定アドレスエリア256Aと可変アドレスエリア256Bとが含まれるように設定する。例えば、CPU231は、可変アドレスエリア256Bとなる記憶領域を設定するための表示制御指令として、可変アドレスエリア256Bの先頭アドレスSTADDと終了アドレスENADDとを特定可能な記憶領域設定指令を作成し、表示制御部121のVDP241に対して送信する。このとき、CPU231は、可変アドレスエリア256Bの先頭アドレスSTDDと終了アドレスENADDを、例えばROM232に予め記憶された設定データなどから決定できればよい。
事前転送指令処理において、CPU231は、VDP241に設けられた一時記憶メモリ256の固定アドレスエリア256Aとなる記憶領域に、画像表示装置5の表示画面における表示頻度が他の演出画像に比べて高くなる演出画像を示す画像データを事前に画像データメモリ242から読み出して転送し、一時記憶させるための指令を行う。このとき、CPU231は、例えばROM232に予め記憶された事前転送設定テーブルを参照することなどにより、一時記憶メモリ256の固定アドレスエリア256Aに転送させる画像データを特定できればよい。
図56は、図55のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、CPU231は、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S165の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS160の変動開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動開始待ち処理には、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じて、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示を、開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされたことに対応して、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの開始や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して、飾り図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、変動パターンや可変表示結果などに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄や仮停止図柄、予告パターン等を決定する処理などが含まれている。そして、飾り図柄変動設定処理では、これらの決定結果に基づいて、図柄変動制御パターンや予告演出制御パターン等が設定される。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)に対応して、図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンなどから各種の制御データを読み出して、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。図柄変動制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされれば、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。また、当り開始指定コマンドを受信せずに所定時間が経過したときには、可変表示結果が「ハズレ」であることに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「大当り」となったことなどに対応した各種演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS165のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態が終了することなどに対応した各種演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了に対応した各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、こうした演出動作が終了したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図57は、図56のステップS160にて実行される変動開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。この変動開始待ち処理において、CPU231は、まず、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンド及び第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する(ステップS501)。このとき、第1変動開始コマンド及び第2変動開始コマンドをいずれも受信していなければ(ステップS501;No)、演出制御フラグ設定部191に設けられたデモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS502)。なお、デモ表示中フラグは、後述するステップS506の処理が実行されたときにオン状態にセットされる一方で、ステップS512、S516の処理のいずれかが実行されたときにクリアされてオフ状態となる。
ステップS502にてデモ表示中フラグがオフである場合には(ステップS502;No)、演出制御フラグ設定部191に設けられたデモ表示設定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS503)。なお、デモ表示設定フラグは、主基板11から伝送される客待ちデモ指定コマンドを受信したときや、後述するステップS513の処理が実行されたときに、オン状態にセットされる。その一方で、デモ表示設定フラグは、ステップS505、S518の処理のいずれかが実行されたときにクリアされてオフ状態となる。ステップS503にてデモ表示設定フラグがオフであれば(ステップS503;No)、演出プロセスフラグが“0”に更新されてから客待ちデモ指定コマンドの受信がないことから、デモ画面を表示するための設定が行われず、変動開始待ち処理を終了する。
ステップS503にてデモ表示設定フラグがオンである場合には(ステップS503;Yes)、所定のデモ表示待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS504)。ここで、デモ表示待ち時間は、可変表示結果が「ハズレ」となる飾り図柄の可変表示が終了したタイミングや、大当り遊技状態の終了を報知するための演出動作が完了したタイミングから、デモンストレーション画像からなるデモ画面の表示を画像表示装置5にて開始させるまでの待機時間として予め設定された時間であればよい。このとき、デモ表示待ち時間が経過していなければ(ステップS504;No)、変動開始待ち処理を終了する。
ステップS504にてデモ表示待ち時間が経過した旨の判定がなされた場合には(ステップS504;Yes)、デモ表示設定フラグをクリアしてオフ状態とする一方で(ステップS505)、デモ表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS506)。続いて、デモ画面表示を開始させるための設定を行う(ステップS507)。一例として、CPU231は、VDP241に対して所定の表示制御指令を送信するなどして、画像表示装置5における表示を初期化させる。また、CPU231は、ROM232に格納されている演出制御パターンテーブルから、所定のデモ表示用演出制御パターンを選択して読み出し、デモ画面表示中における演出動作を制御するための使用パターンとしてセットする。その後、演出制御カウンタ設定部193に設けられたスタート回数カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS508)。なお、スタート回数カウンタは、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数を計測するためのものであり、例えば飾り図柄の可変表示が開始されるごとにカウント値を1加算するように更新される。ただし、デモンストレーション表示時をカウント開始の基準タイミングとしない場合には、ステップS508の処理によるスタート回数カウンタのクリアを、行わないようにすればよい。
ステップS502にてデモ表示中フラグがオンである場合や(ステップS502;Yes)、ステップS508の処理を実行した後には、デモ画面表示指令処理を実行する(ステップS509)。このデモ画面表示指令処理において、CPU231は、例えば演出制御プロセスタイマを更新し、ステップS507にてセットしたデモ表示用演出制御パターンから、更新後の演出制御プロセスタイマ値に応じた制御データ(例えば表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)を読み出し、その制御データに対応する各種指令を作成して、表示制御部121のVDP241や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。
ステップS509にてデモ画面表示指令処理を実行した後には、デモ表示期間が終了したか否かを判定する(ステップS510)。このとき、デモ表示期間が終了していなければ(ステップS510;No)、変動開始待ち処理を終了する。これに対して、デモ表示期間が終了した場合には(ステップS510;Yes)、デモ画面表示を終了させるための設定を行う(ステップS511)。一例として、CPU231は、VDP241に対して所定の表示制御指令を送信するなどして、画像表示装置5における表示を初期化させる。また、CPU231は、デモ表示待ち時間に対応したタイマ初期値を演出制御プロセスタイマにセットしてもよい。このときには、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態とする一方で(ステップS512)、デモ表示設定フラグをオン状態にセットしてから(ステップS513)、変動開始待ち処理を終了する。
ステップS501にて変動開始コマンドを受信したと判定された場合には(ステップS501;Yes)、デモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS514)。このとき、デモ表示中フラグがオンであれば(ステップS514;Yes)、デモ画面表示を終了させるための設定を行う(ステップS515)。一例として、CPU131は、ステップS515の処理において、ステップS511の処理と同様に、VDP241に対して所定の表示制御指令を送信するなどして、画像表示装置5における表示を初期化させる。その一方で、ステップS515の処理においては、ステップS511の処理とは異なり、デモ表示待ち時間に対応したタイマ初期値を演出制御プロセスタイマにセットする必要はない。このときには、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS516)。
ステップS514にてデモ表示中フラグがオフである場合や(ステップS514;No)、ステップS516の処理を実行した後には、デモ表示設定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS517)。このとき、デモ表示設定フラグがオンであれば(ステップS517;Yes)、デモ表示設定フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS518)。ステップS517にてデモ表示設定フラグがオフである場合や(ステップS517;No)、ステップS518の処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応してスタート回数カウンタの値(スタート回数カウント値)を1加算するとともに(ステップS519)、演出プロセスフラグの値を飾り図柄可変表示設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS520)、変動開始待ち処理を終了する。
図58は、図56のステップS161にて実行される飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。この飾り図柄変動設定処理において、CPU231は、まず、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS531)。このとき、可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS531;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS532)。
ステップS532にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS532;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS533)。一例として、ステップS533の処理では、まず、図22(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを選択してセットする。続いて、例えば乱数回路234あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図22(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを選択してセットする。続いて、例えば乱数回路234あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図23に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図22(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを選択してセットする。続いて、例えば乱数回路234あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
こうして、ステップS533の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することで、確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せ、あるいは、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれか、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれか、さらには、図24に示すような所定の非リーチ組合せとなることを防止できる。
ステップS532にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS532;No)、リーチハズレ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS534)。一例として、ステップS534の処理では、まず、図25(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路234あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図25(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路234あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに応じて、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。こうして決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
このように、ステップS534の処理では、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
ステップS531にて可変表示結果が「ハズレ」以外である場合には(ステップS531;No)、可変表示結果が「大当り」である場合の大当り種別が「突確」であるか否かを判定する(ステップS535)。このとき、大当り種別が「突確」である場合には(ステップS535;Yes)、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS536)。一例として、ステップS536の処理では、図26(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路234あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することにより、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS535にて大当り種別が「突確」ではない場合には(ステップS535;No)、大当り中昇格演出を実行するか否かを判定するための使用テーブルとして、図27に示す大当り中昇格演出決定テーブル164を選択してセットする(ステップS537)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR4を示す数値データを抽出する(ステップS538)。そして、抽出した乱数値SR4を示す数値データに基づき、大当り中昇格演出決定テーブル164を参照することにより、大当り中昇格の有無を決定する(ステップS539)。
ステップS539の処理に続いて、ステップS539での決定結果が大当り中昇格演出を実行しない「昇格演出なし」とするものであるか否かを判定する(ステップS540)。このとき、「昇格成功」又は「昇格失敗」として、「昇格演出あり」とする決定結果であれば(ステップS540;No)、通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS541)。一例として、ステップS541の処理では、図26(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路234あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することにより、通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。こうして、大当り中昇格演出が実行される場合には、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せを構成する最終停止図柄を導出表示させ、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄の導出表示を防止する。これにより、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄が導出表示されたにもかかわらず大当り中昇格演出が実行されてしまうことで遊技者等が受ける違和感を防止できる。
ステップS540にて「昇格演出なし」とする決定結果である場合には(ステップS540;Yes)、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS542)。ここで、図27に示す大当り中昇格演出実行判定テーブル164の設定例では、大当り種別が「確変」であることに応じて、大当り中昇格演出を実行しない旨の決定結果に、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR4と比較される決定値が割り当てられており、大当り種別が「通常」である場合には、大当り中昇格演出を実行しない旨の決定結果に決定値が割り当てられていない。したがって、「昇格演出なし」とする決定結果となるのは、大当り種別が「確変」である場合のみとなる。一例として、ステップS542の処理では、図26(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路234あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Bを参照することにより、確変大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS533、S534、S536、S541、S542の処理のいずれかを実行した後には、可変表示中演出設定処理を実行する(ステップS543)。図59は、ステップS543にて実行される可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図59に示す可変表示中演出設定処理において、CPU231は、まず、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば変動パターンPA1−4、変動パターンPA2−2、変動パターンPA4−2など)であるか否かを判定する(ステップS701)。このとき、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には(ステップS701;Yes)、「擬似連」の可変表示演出が実行される際に仮停止表示させる飾り図柄としての擬似連時仮停止図柄を決定する(ステップS702)。
一例として、ステップS702の処理では、まず、受信した変動パターン指定コマンドに示される変動パターンにおける擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。すなわち、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(初回変動を含まない)が1回の変動パターンである場合には定数Mを「1」に設定し、擬似連変動の実行回数が2回の変動パターンである場合には定数Mを「2」に設定し、擬似連変動の実行回数が3回の変動パターンである場合には定数Mを「3」に設定する。続いて、決定し終えた仮停止図柄の組合せ数を示す変数Nに「0」を設定する。また、変動パターンPA1−4及び変動パターンPF1−2のいずれかが指定された場合には、図29(A)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Aを使用テーブルとして選択し、変動パターンPA1−4及び変動パターンPF1−2以外の変動パターンが指定された場合には、図29(B)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Bを使用テーブルとして選択する。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3−1を示す数値データに基づき、選択した擬似連時仮停止図柄決定テーブル166A、166Bのいずれかを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS702の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、CPU231は、図29(C)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Cを使用テーブルとして選択する。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3−2を示す数値データに基づき、擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS702の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、CPU231は、図29(D)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Dを使用テーブルとして選択する。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3−3を示す数値データに基づき、擬似連時仮停止図柄決定テーブル166Dを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新することで、更新後の変数Nが定数Mと合致するので、ステップS702の処理を終了する。
ステップS701にて「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンではないと判定された場合や(ステップS701;No)、ステップS702にて擬似連時仮停止図柄を決定した後には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、再抽選演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS703)。図9(B)に示す大当り変動パターンの設定例では、変動パターンPA7−1、変動パターンPA7−2、変動パターンPA8−1〜変動パターンPA8−3、変動パターンPA9−1〜変動パターンPA9−5が再変動演出を実行する変動パターンとなっている。ステップS703にて再変動演出を実行する変動パターンではないと判定された場合には、可変表示中演出設定処理を終了する。これに対して、ステップS703にて再変動演出を実行する変動パターンである場合には(ステップS703;Yes)、再変動演出を実行するより前に仮停止表示させる飾り図柄としての再抽選前仮停止図柄を決定してから(ステップS704)、可変表示中演出設定処理を終了する。
一例として、ステップS704の処理では、まず、図28に示す再抽選前仮停止図柄決定テーブル165を、使用テーブルとして選択する。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、再抽選前仮停止図柄決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、再抽選前仮停止図柄決定テーブル165を参照することにより、通常大当り組合せとなる左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3の組合せを決定する。なお、再抽選演出を実行するより前に仮停止表示する通常大当り組合せの飾り図柄は、図58に示すステップS541やステップS542の処理で決定された最終停止図柄となる確定飾り図柄に基づいて決定されるようにしてもよい。例えば、ステップS541の処理で通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が決定された場合には、その確定飾り図柄と同一の飾り図柄を、再抽選前仮停止図柄に決定すればよい。これに対して、ステップS542の処理で確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が決定された場合には、任意の通常図柄のうちから、仮停止表示する飾り図柄を決定してもよいし、確定飾り図柄とは図柄番号が「1」だけ異なる通常図柄を、仮停止表示する飾り図柄に決定してもよい。
なお、可変表示中演出設定処理では、ミッション開始演出を実行するための設定が行われるようにしてもよい。例えば、CPU231は、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどから、ミッション開始演出を実行するか否かを判定する。このときには、図9(A)に示す変動パターンPA1−5、変動パターンPA3−8や、図9(B)に示す変動パターンPA6−5、変動パターンPA9−5のいずれかが指定された場合に、ミッション開始演出を実行すると判定すればよい。なお、既にミッションモードであれば、ミッション開始演出を実行しないこととして、ミッションの報知内容を変更したり、重複させたりしないようにしてもよい。あるいは、既にミッションモードである場合でも、さらに別のミッションを報知して、ミッションの報知を重複させてもよい。また、既にミッションモードである場合には、既に報知されているミッションとは異なるミッションに変更して、ミッションの報知内容を変更してもよい。ミッション開始演出を実行すると判定した場合には、報知するミッションの内容を決定する。このときには、例えばミッション決定用となる所定の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM232などに記憶されたミッション決定テーブルを参照することなどにより、ミッションの内容を決定すればよい。
図58に示すステップS543にて以上のような可変表示中演出設定処理を実行した後には、操作手順パターン設定処理を実行する(ステップS544)。図60は、ステップS544にて実行される操作手順パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。この操作手順パターン設定処理において、CPU231は、まず、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数であるスタート回数に応じた操作手順パターンを決定するためのテーブルとして、特定操作判定テーブル170A〜170Cのうち、所定の選択条件に合致するものを選択する(ステップS711)。このときには、例えば図36(D)に示すようなテーブル選択設定における選択条件のいずれかに合致するか否かを判定し、いずれかの選択条件に合致した場合には、その選択条件に対応する特定操作判定テーブルを使用テーブルとして選択する。なお、選択条件のいずれにも合致しない場合には、特定操作判定テーブルの選択が行われないことから、操作手順パターンが決定されることもない。一例として、ステップS711の処理では、使用パターンとして特定操作判定テーブル170A〜170Cのいずれが選択されたかを特定可能なテーブル番号を示すデータなどを、演出制御バッファ設定部194に設けられた特定操作判定テーブルバッファなどに記憶させればよい。また、例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態又は時短状態といった特別遊技状態であるときに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」又は「確変」となる場合のように、図36(D)に示すようなテーブル選択設定における複数の選択条件に合致した場合には、合致したそれぞれの選択条件に対応する複数の特定操作判定テーブルを使用テーブルとして選択すればよい。この場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態又は時短状態といった特別遊技状態であるときと同一条件(特定回数、特定条件)に加え、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」又は「確変」となるときと同一条件(特定回数、特定条件)で、操作手順パターンの選択が行われ、検出された操作内容が選択された操作手順パターンにおける操作手順と同一であれば、特定の演出が実行されることになる。
ステップS711の処理に続いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数であるスタート回数の比較を行う(ステップS712)。このとき、CPU231は、例えば演出制御カウンタ設定部193からスタート回数カウント値を読み出し、ステップS711にて選択した特定操作判定テーブルで「スタート回数」として複数設定されている特定回数と順次に比較するなどして、スタート回数カウント値と合致する特定回数があるか否かの判定を行う。こうして、合致するスタート回数があるか否かの判定が行われる(ステップS713)。なお、ステップS711にて特定操作判定テーブル170A〜170Cがいずれも選択されなかった場合には、スタート回数が合致しないと判定すればよい。ステップS713にて合致するスタート回数がなければ(ステップS713;No)、操作手順パターン設定処理を終了する。
ステップS713にて合致するスタート回数があると判定された場合には(ステップS713;Yes)、そのスタート回数と対応付けられた操作手順パターンを選択して、使用パターンとしてセットしてから(ステップS714)、操作手順パターン設定処理を終了する。なお、ステップS714の処理において、スタート回数カウント値と合致するスタート回数に対応付けられた操作手順パターンが複数ある場合には、それぞれの操作手順パターンを使用パターンとして選択すればよい。一例として、ステップS714の処理では、使用パターンとして選択された操作手順パターンを特定可能なパターン番号を示すデータなどを、演出制御バッファ設定部194に設けられた操作手順パターンバッファなどに記憶させればよい。こうしてステップS714の処理が実行されたときには、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数であるスタート回数に基づき、予め複数用意された操作手順パターンの一部が選択される。ただし、ステップS711の処理で選択された特定操作判定テーブルにおいて、予め複数用意された操作手順パターンの全部がステップS713にて合致したスタート回数と対応付けられていれば、そのスタート回数に基づき、ステップS714の処理により予め複数用意された操作手順パターンの全部が選択されればよい。
図58に示すステップS544にて以上のような操作手順パターン設定処理を実行した後には、予告演出設定処理を実行する(ステップS545)。図61は、ステップS545にて実行される予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この予告演出設定処理において、CPU231は、まず、演出画像の表示による予告演出を実行するか否かや、実行する場合における予告パターン種別を決定するための使用テーブルとして、表示系予告パターン種別決定テーブル167を選択してセットする(ステップS721)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、表示系予告パターン種別決定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する(ステップS722)。そして、ステップS722にて抽出した乱数値SR5を示す数値データに基づき、表示系予告パターン種別決定テーブル167を参照することにより、変動パターンに応じて、予告なし、あるいは、表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の予め複数用意された表示系予告パターン種別のいずれかに、決定する(ステップS723)。
ステップS723にて表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別のいずれかに決定された場合には(ステップS724;No)、決定された表示系予告パターン種別に応じて、表示系予告パターン決定テーブル168A〜168Cのうちいずれかを選択し、使用テーブルとしてセットする(ステップS725)。すなわち、ステップS723にて表示系予告CAY1の表示系予告パターン種別に決定された場合には表示系予告パターン決定テーブル168Aを選択し、表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に決定された場合には表示系予告パターン決定テーブル168Bを選択し、表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別に決定された場合には表示系予告パターン決定テーブル168Cを選択する。また、表示系予告パターン種別に応じて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1〜第3予告パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−3を示す数値データのいずれかを抽出する(ステップS726)。すなわち、ステップS723にて表示系予告CAY1の表示系予告パターン種別に決定された場合には第1予告パターン決定用の乱数値SR6−1を示す数値データを抽出し、表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に決定された場合には第2予告パターン決定用の乱数値SR6−2を示す数値データを抽出し、表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別に決定された場合には第3予告パターン決定用の乱数値SR6−3を示す数値データを抽出する。
その後、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンや、ステップS726にて抽出した乱数値SR6−1〜SR6−3を示す数値データのいずれかに基づき、ステップS725にて選択した表示系予告パターン決定テーブル168A〜168Cのいずれかを参照することにより、表示系予告パターンを予め複数用意されたいずれかに決定する(ステップS727)。ステップS723にて予告なしに決定された場合や(ステップS724;Yes)、ステップS727の処理を実行した後には、予告用可動部材78を動作させることによる予告演出を実行するか否かや、実行する場合における予告パターンを決定するための使用テーブルとして、部材系予告パターン決定テーブル169を選択してセットする(ステップS728)。
ステップS728の処理に続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第4予告パターン決定用の乱数値SR6−4を示す数値データを抽出する(ステップS729)。このときには、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンや、ステップS729にて抽出した乱数値SR6−4を示す数値データに基づき、ステップS728にて選択した部材系予告パターン決定テーブル169を参照することにより、部材系予告パターンを予め複数用意されたいずれかに決定してから(ステップS730)、予告演出設定処理を終了する。
図58に示すステップS545にて以上のような予告演出設定処理を実行した後には、演出制御パターンを予め複数用意されたいずれかに決定する(ステップS546)。このとき、CPU231は、例えば変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応して、図柄変動制御パターンテーブル180に複数格納された図柄変動制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えば図61に示すステップS725にて決定された表示系予告パターンや、ステップS730にて決定された部材系予告パターンに対応して、予告演出制御パターンテーブル182に複数格納された予告演出制御パターンのうちで、使用パターンとなるものを選択してセットする。なお、ステップS723、S725のいずれかにて予告なしに決定された場合には、表示系予告パターンに対応する予告演出制御パターンを選択しなければよい。また、ステップS730にて予告なしに決定された場合には、部材系予告パターンに対応する予告演出制御パターンを選択しなければよい。
ステップS546の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS547)。そして、画像表示装置5における飾り図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS548)。このときには、例えばステップS546にて使用パターンとして決定された図柄変動制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部121のVDP241に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS549)、飾り図柄変動設定処理を終了する。
図62は、図56のステップS162にて実行される飾り図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。図62に示す飾り図柄変動中処理において、CPU231は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)してから(ステップS561)、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS562)。
ステップS562にてタイマ判定値と合致した場合には(ステップS562;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された演出制御実行データ(例えば、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、可動部材制御データの一部又は全部)又は終了コードを読み出す(ステップS563)。ここで、ステップS562の処理で演出制御パターンにて示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の演出制御実行データを、ステップS563の処理にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS563にて終了コードが読み出されたか否かの判定を行う(ステップS564)。このとき、終了コードではないと判定されれば(ステップS564;No)、ステップS563にて読み出された演出制御実行データに従った演出動作制御を実行する(ステップS565)。ステップS565の処理では、後述するステップS568の特定操作判定処理にて特定演出パターンが決定された場合に(図63のステップS750参照)、その決定された特定演出パターンに対応する特定演出制御パターンに格納された演出制御実行データの設定内容に応じて、通常時の演出とは演出動作及び/又は演出態様が異なる特定の演出を実行することができる。
ステップS564にて終了コードであると判定された場合には(ステップS564;Yes)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS566)。そして、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動終了時処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS567)、飾り図柄変動中処理を終了する。なお、主基板11から演出制御基板12に対して飾り図柄停止コマンドが送信される場合には、ステップS564にて終了コードであると判定されたときに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて例えば飾り図柄の揺れ変動表示を行うように仮停止表示させ、図56に示すステップS163の飾り図柄変動終了時処理にて飾り図柄停止コマンドを受信したことに応答して、飾り図柄を完全停止(最終停止)させればよい。
ステップS562にてタイマ判定値と合致しない場合や(ステップS562;No)、ステップS565の処理を実行した後には、特定操作判定処理を実行する(ステップS568)。図63は、ステップS568にて実行される特定操作判定処理の一例を示すフローチャートである。この特定操作判定処理において、CPU231は、まず、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた操作手順パターンバッファに有効な操作手順パターンを示すデータが格納されているか否かを判定することなどにより、使用パターンとなる操作手順パターンの設定があるか否かを判定する(ステップS740)。このとき、操作手順パターンの設定がなければ(ステップS740;No)、そのまま特定操作判定処理を終了する。
ステップS740にて操作判定パターンの設定がある場合には(ステップS740;Yes)、例えば実行中のプロセスデータや演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、操作有効期間であるか否かを判定する(ステップS741)。ここで、操作有効期間は、操作部81が備える押下操作部811に対する押下操作や、回転操作部812に対する回転操作を、有効に受け付ける期間であり、図柄変動制御パターンあるいは操作手順パターンなどに対応して、予め定められていればよい。ステップS741にて操作有効期間であれば(ステップS741;Yes)、操作部81が備える操作検出モジュール83Aに含まれる各検出器81a〜81fから伝送される検出信号に基づき、操作部81に対する遊技者の操作が検出ありとなったか否かを判定する(ステップS742)。ここで、ステップS742にて操作の検出がなければ(ステップS742;No)、特定操作判定処理を終了すればよい。
ステップS742にて操作の検出があった場合には(ステップS742;Yes)、その検出された操作内容を一時記憶する(ステップS743)。例えば、ステップS743の処理では、各検出器81a〜81fから伝送される検出信号に基づき特定される操作部81に対する遊技者の操作態様を特定可能なデータを、演出制御バッファ設定部194に設けられた検出操作バッファなどに記憶させればよい。検出操作バッファは、複数のバッファ領域を備えて構成され、検出された操作態様を示す操作態様指定データが、各バッファ領域に格納される。また、検出操作バッファにおいて操作態様指定データの書込を行うバッファ領域は、検出操作ポインタなどによって指定され、複数段階にわたる操作部81に対する操作態様を順番に記憶することができるように構成されていればよい。
ステップS741にて操作有効期間ではないと判定された場合や(ステップS741;No)、ステップS743の処理を実行した後には、例えば実行中のプロセスデータや演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、操作有効期間の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS744)。このとき、操作有効期間の終了タイミングでなければ(ステップS744;No)、特定操作判定処理を終了すればよい。これに対して、操作有効期間の終了タイミングでは(ステップS744;Yes)、例えば検出操作バッファの記憶内容を読み取ることなどにより、一時記憶された操作内容を特定する(ステップS745)。そして、ステップS745にて特定された操作内容を、使用パターンとして設定されている操作手順パターンにおける操作手順と比較する(ステップS746)。ここで、使用パターンとなる操作手順パターンが複数設定されている場合には、それぞれの操作手順パターンにおける操作手順と、ステップS745にて特定された操作内容とを、順次に比較すればよい。
ステップS746での比較結果に基づき、使用パターンとして設定されている操作手順パターンのうちに、その操作手順がステップS745にて特定された操作内容と同一となって合致する操作手順パターンがあるか否かを判定する(ステップS747)。このとき、操作手順が操作内容と同一となって合致する操作手順パターンがあると判定されれば、遊技者による操作部81の操作が特定操作パターンとなる操作手順パターンで実行されたと判断されることになる。なお、図60に示すステップS714にて1つの操作手順パターンが使用パターンとして選択された場合には、その操作手順パターンにおける操作手順が特定された操作内容と同一であるか否かを判定すればよい。また、ステップS714にて複数の操作手順パターンが使用パターンとして選択された場合には、選択された複数の操作手順パターンそれぞれにおける操作手順のうちで、いずれかの操作手順が特定された操作内容と同一であれば、操作手順と操作内容とが同一となって合致すると判定されればよい。そして、合致する操作手順パターンがなければ(ステップS747;No)、特定操作判定処理を終了すればよい。これに対して、ステップS747にて合致する操作手順パターンがあると判定された場合には(ステップS747;Yes)、使用テーブルとして設定されている特定操作判定テーブルが特定演出パターンに対する決定値の割り当てを含むものであるか否かを判定する(ステップS748)。このとき、使用テーブルとして設定されている特定操作判定テーブルは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた特定操作判定テーブルバッファの記憶内容を読み取ることなどにより、特定できればよい。図36(A)〜(C)に示す特定操作判定テーブル170A〜170Cの設定例では、特定操作判定テーブル170Aが使用テーブルとして設定されているときに、決定値の割り当てを含むと判定し、特定操作判定テーブル170B及び特定操作判定テーブル170Cのいずれかが使用テーブルとして設定されているときには、決定値の割り当てを含まないと判定すればよい。
ステップS748にて決定値の割り当てを含むと判定された場合には(ステップS748;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、特定演出パターン決定用の乱数値SR7を示す数値データを抽出する(ステップS749)。ステップS748にて決定値の割り当てを含まないと判定された場合や(ステップS748;No)、ステップS749の処理を実行した後には、使用パターンとして設定された特定操作判定テーブルを参照することにより、特定演出パターンを決定してから(ステップS750)、特定操作判定処理を終了する。ステップS750の処理において、例えば、特定操作判定テーブル170Aが使用テーブルに設定されている場合には、スタート回数カウンタにより計測された可変表示回数に合致したスタート回数と、ステップS747にて操作内容と同一で合致すると判定された操作手順パターンと、ステップS749にて抽出した乱数値SR7を示す数値データとに基づき、特定操作判定テーブル170Aを参照して使用パターンとなる特定演出パターンを決定する。また、特定操作判定テーブル170B及び特定操作判定テーブル170Cのいずれかが使用テーブルとして設定されている場合には、スタート回数カウンタにより計測された可変表示回数に合致したスタート回数、及び、ステップS747にて操作内容と同一で合致すると判定された操作手順パターンに対応付けられた特定演出パターンを、使用パターンに決定する。なお、ステップS750の処理では、決定された特定演出パターンに対応する特定演出制御パターンを、特定演出制御パターンテーブル183に複数格納された特定演出制御パターンのうちから選択し、使用パターンとしてセットすればよい。こうして、ステップS750の処理ではスタート回数及び操作手順パターンと対応付けられた特定演出パターンが決定される。したがって、例えば図60に示すステップS714の処理によりスタート回数に対応して複数の操作手順パターンが使用パターンとして選択された場合でも、ステップS745で特定された操作内容と合致する操作手順パターンに応じて、異なる特定演出パターンに決定することができる。すなわち、複数の操作手順パターンが使用パターンとして選択された場合でも、検出された操作内容に応じて、特定の演出における演出態様を異ならせることができる。このことは、特定操作判定テーブル170A〜170Cの全部又は一部に「スタート回数」として同一の回数が含まれる場合であっても、同様である。
図64は、図56のステップS163にて実行される飾り図柄変動終了時処理の一例を示すフローチャートである。図64に示す飾り図柄変動終了時処理において、CPU231は、まず、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS581)。ここで、当り開始指定コマンド受信待ち時間は、図62に示すステップS566の処理で設定される時間である。ステップS581にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していない場合には(ステップS581;No)、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS582)。このとき、当り開始指定コマンドの受信がなければ(ステップS582;No)、飾り図柄変動終了時処理を終了する。
ステップS582にて当り開始指定コマンドの受信があったと判定された場合には(ステップS582;Yes)、各種演出制御パターンテーブル181に複数格納された各種演出制御パターンのうちで、大当り遊技状態の開始を報知するために用意された各種演出制御パターンCST1−1、各種演出制御パターンCST1−2、各種演出制御パターンCST2−1のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS583)。このときには、例えば可変表示結果通知コマンドから特定された大当り種別や、図58に示すステップS539、S540の処理における大当り中昇格演出の有無の決定結果などに基づき、各種演出制御パターンCST1−1、各種演出制御パターンCST1−2、各種演出制御パターンCST2−1のいずれを使用パターンとするかが決定されればよい。
その後、例えばステップS583にて選択した各種演出制御パターンなどに含まれる演出制御実行データを読み出す(ステップS584)。このとき、特定演出パターンに対応した特定演出制御パターンにおいて、特定の演出を実行するタイミングとして大当り遊技状態の開始時が指定されていれば、その特定演出制御パターンに含まれる演出制御実行データを、各種演出制御パターンに含まれる演出制御実行データに代えて、あるいは、各種演出制御パターンに含まれる演出制御実行データとともに、読み出すようにすればよい。続いて、ステップS584にて読み出された演出制御実行データに従った演出動作制御を実行する(ステップS585)。このときには、ステップS584にて特定演出制御パターンに含まれる演出制御実行データが読み出された場合に、大当り遊技状態開始時における通常の演出動作及び/又は演出態様に代えて、あるいは、大当り遊技状態開始時における通常の演出動作及び/又は演出態様とともに、特定演出パターンに応じた特定の演出動作及び/又は特定の演出態様となる演出動作を、実行することができる。
ステップS585の処理を実行したときには、演出プロセスフラグの値を大当り制御中演出処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS586)、飾り図柄変動終了時処理を終了する。また、ステップS581にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したと判定された場合には(ステップS581;No)、演出プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS587)、飾り図柄変動終了時処理を終了すればよい。
図65は、図56のステップS164にて実行される大当り制御中演出処理の一例を示すフローチャートである。図65に示す大当り制御中演出処理において、CPU231は、まず、主基板11から伝送される当り終了指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS601)。このとき、当り終了指定コマンドの受信があれば(ステップS601;Yes)、大当り遊技状態に対応して行われる大当り中演出を終了するための設定を行い(ステップS602)、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した“5”に更新してから(ステップS603)、大当り制御中演出処理を終了する。一例として、ステップS602の処理では、表示制御部121のVDP241に対して所定の表示制御指令を供給することや、所定の効果音信号を音声制御基板13に対して伝送すること、所定の電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送することなどにより、大当り中演出となる演出動作を終了させる制御が行われるようにすればよい。
ステップS601にて当り終了指定コマンドの受信がない場合には(ステップS601;No)、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた昇格演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS604)。ここで、昇格演出中フラグは、後述するステップS608の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS613の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。なお、ステップS602の処理が実行されるときにも、昇格演出中フラグがクリアされてオフ状態となるようにしてもよい。
ステップS604にて昇格演出中フラグがオフである場合には(ステップS604;No)、例えば演出制御プロセスタイマ値が所定の演出開始判定値に合致したか否かなどに応じて、大当り中昇格演出の実行タイミングとなったか否かを判定する(ステップS605)。ここで、大当り中昇格演出の実行タイミングを示す演出開始判定値は、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数に対応して使用パターンに設定された各種演出制御パターンに含まれる演出制御プロセスタイマ判定値などとして、予め定められていればよい。また、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドの実行期間が短いことなどから、演出制御プロセスタイマ値が演出開始判定値には達しないように設定されていればよい。
ステップS605にて大当り中昇格演出の実行タイミングであると判定された場合には(ステップS605;Yes)、例えば図58に示すステップS539、S540の処理における決定結果などに基づき、大当り中昇格演出を実行しない「昇格演出なし」であるか否かを判定する(ステップS606)。なお、ステップS606の処理では、大当り遊技状態などにおいて大当り中昇格演出を実行する具体的なタイミングが決定されてもよい。例えば、15ラウンド大当り状態における15回のラウンドのうち、少なくとも2回のラウンドのいずれかに対応して大当り中昇格演出を実行可能な場合に、いずれのラウンドに対応して大当り中昇格演出を実行するかが決定されてもよい。この場合には、例えば主基板11から伝送される大入賞口開放中通知コマンドなどに基づき、大当り中昇格演出を実行するラウンドであるか否かを判定し、実行するラウンドであれば「昇格演出あり」であると判定する一方で、実行しないラウンドであれば「昇格演出なし」であると判定すればよい。なお、大当り中昇格演出を実行するラウンドの決定は、大当り中演出が開始されるときに行われるようにしてもよい。また、大当り遊技状態におけるラウンドの実行中には大当り中昇格演出を実行せずに、例えば大当り遊技状態における全ラウンドの終了後にエンディング演出として大当り中昇格演出を実行することなどが決定されてもよい。この場合、ステップS606の処理では常に「昇格演出なし」であると判定すればよい。
ステップS606にて、「昇格演出あり」であると判定された場合には(ステップS606;No)、大当り中昇格演出を開始するための設定を行う(ステップS607)。例えば、ステップS607の処理において、CPU231は、演出開始判定値となる演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けて各種演出制御パターンに格納された演出制御実行データ(例えば、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、可動部材制御データの一部又は全部)を読み出し、その演出制御実行データに従った演出動作制御を開始すればよい。このときには、昇格演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS608)、大当り制御中演出処理を終了する。なお、ステップS605の処理とステップS606の処理とを入れ替えて、「昇格演出なし」ではない(「昇格演出あり」である)と判定された場合に、大当り中昇格演出の実行タイミングとなったか否かを判定するようにしてもよい。
ステップS605にて大当り中昇格演出の実行タイミングではないと判定された場合や(ステップS605;No)、ステップS606にて「昇格演出なし」であると判定された場合には(ステップS606;Yes)、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数であるラウンド数に応じた大当り中演出となる演出動作を実行するための設定を行う(ステップS609)。一例として、ステップS609の処理では、主基板11から伝送された大入賞口開放中指定コマンドなどに基づき、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が更新されたときに、更新後のラウンドに対応する各種演出制御パターンを各種演出制御パターンテーブル181から読み出すとともに、演出制御プロセスタイマの設定を行う。その後、演出制御プロセスタイマ値に応じて各種演出制御パターンから読み出した演出制御実行データに従い、表示制御指令を表示制御部121のVDP241に供給すること、効果音信号を音声制御基板13に対して伝送すること、電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送することなどにより、大当り中演出となる演出動作を実行させる。また、ステップS609の処理では、図62に示す特定操作判定処理にて特定演出パターンが決定された場合に(図63のステップS750参照)、その決定された特定演出パターンに対応する特定演出制御パターンに格納された演出制御実行データの設定内容に応じて、通常時の演出とは演出動作及び/又は演出態様が異なる特定の演出を実行することができる。こうしたステップS609の処理を実行した後に、大当り制御中演出処理を終了する。
ステップS604にて昇格演出中フラグがオンである場合には(ステップS604;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値が所定の演出終了判定値に合致したか否かなどに応じて、大当り中昇格演出の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS610)。ここで、大当り中昇格演出の終了タイミングを示す演出終了判定値は、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数に対応して使用パターンに設定された各種演出制御パターンに含まれる演出制御プロセスタイマ判定値などとして、予め定められていればよい。
ステップS610にて大当り中昇格演出の終了タイミングであると判定された場合には(ステップS610;Yes)、大当り中昇格演出を終了するための設定を行い(ステップS611)、昇格演出中フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS612)、大当り制御中演出処理を終了する。一例として、ステップS611の処理では、表示制御部121のVDP241に対して所定の表示制御指令を供給することや、所定の効果音信号を音声制御基板13に対して伝送すること、所定の電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送することなどにより、大当り中昇格演出となる演出動作を終了させる制御が行われるようにすればよい。ステップS610にて大当り中昇格演出の終了タイミングではないと判定された場合には(ステップS610;No)、大当り中昇格演出となる演出動作の制御を行ってから(ステップS613)、大当り制御中演出処理を終了する。
図66は、図56のステップS165にて実行されるエンディング演出処理の一例を示すフローチャートである。図66に示すエンディング演出処理において、CPU231は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値に基づきエンディング演出用の各種演出制御パターンから終了コードが読み出されたか否かなどに基づき、エンディング演出の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS621)。このとき、エンディング演出の終了タイミングではないと判定された場合には(ステップS621;No)、エンディング演出となる演出動作の制御を行ってから(ステップS622)、エンディング演出処理を終了する。一例として、ステップS622の処理では、エンディング演出用となる各種演出制御パターンから読み出した演出制御実行データに従った演出動作制御が実行される。また、ステップS622の処理では、図62に示す特定操作判定処理にて特定演出パターンが決定された場合に(図63のステップS750参照)、その決定された特定演出パターンに対応する特定演出制御パターンに格納された演出制御実行データの設定内容に応じて、通常時の演出とは演出動作及び/又は演出態様が異なる特定の演出を実行することができる。
ステップS621にてエンディング演出の終了タイミングであると判定された場合には(ステップS621;Yes)、エンディング演出を終了するための設定を行う(ステップS623)。このときには、スタート回数カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS624)。なお、大当り遊技状態の終了時をカウント開始の基準タイミングとしない場合には、ステップS624の処理によるスタート回数カウンタのクリアを、行わないようにすればよい。例えば、図57に示すステップS508の処理とステップS624の処理の双方を実行せずに、パチンコ遊技機1の電源投入時からスタート回数カウンタがクリアされることはないようにして、電源投入時のみカウント開始の基準タイミングとして、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数を計測するようにしてもよい。この後、演出プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS625)、エンディング演出処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機1において実行される各種の演出動作の具体例について説明する。演出制御基板12では、主基板11から伝送された第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したことに対応して、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンなどに基づき、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU231が図58に示すステップS548にて所定の表示制御指令を表示制御部121へと伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の変動を開始させる。
図67及び図68は、演出画像の表示による予告演出が実行されたときの画像表示装置5における表示動作例を示している。図61に示すステップS723にて表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別のいずれかに決定された後、ステップS727にて表示系予告パターンが予め複数用意されたいずれかに決定された場合には、演出画像の表示による予告演出が実行される。
一例として、ステップS727にて表示系予告パターンYAP1−4に決定されたものとする。その後、図67(A)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図67(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。このときには、図58に示すステップS546にて表示系予告パターンYAP1−4に対応して決定された予告演出制御パターンに基づき、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU231が図62に示すステップ565の処理における演出動作制御で表示制御部121のVDP241へと伝送させた表示制御指令などに対応して、キャラクタCH11を示す演出画像を表示することにより、第1ステップとなる演出表示を実行する。続いて、例えば図67(C)に示すように、キャラクタCH11とは異なるキャラクタCH12を示す演出画像を表示することにより、第2ステップとなる演出表示を実行する。さらに、例えば図67(D)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「6」を示す数字が停止表示(仮停止表示)されるとともに、キャラクタCH10、CH11とは異なるキャラクタCH12を示す演出画像を表示することにより、第3ステップとなる演出表示を実行する。その後、例えば図67(E)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
図67(E)に示すようにリーチ状態となった後には、例えば図67(F)に示すように、キャラクタCH14を示す演出画像を表示することにより、第4ステップとなる演出表示を実行する。こうして、表示系予告パターンYAP1−4に対応して、飾り図柄の可変表示が実行されているときに、第4ステップ(4段階)まで変化(ステップアップ)するステップアップ予告演出が実行される(図32(B)参照)。また、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出を実行する。そして、例えば図67(G)に示すように、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示される。なお、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。
他の一例として、ステップS727にて表示系予告パターンYAP2−3に決定されたものとする。その後、図68(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図68(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。続いて、例えば図68(C)に示すように、操作部81における押下操作部811への押下操作を遊技者に促す演出画像YH11を表示させる。こうして、「ジョグ操作予告」の予告演出における操作促進演出が実行される。なお、図68(C)に示すような演出画像の表示に代えて、あるいは、演出画像の表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作や、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作、可動部材における駆動動作、あるいは、これらの一部又は全部の組合せにより、操作部81の操作を遊技者に促す操作促進演出が実行されてもよい。
遊技者が所定期間内に操作部81を押下操作し、それに応じて操作検出モジュール83Aから演出制御基板12へと伝送される検出信号がオン状態となった場合には、例えば図68(D)に示すようなキャラクタのセリフを示す演出画像YH12を表示させる。これに対して、所定期間内に操作部81に対する押下操作が検出されなかった場合には、例えば図68(E)に示すように演出画像YH11が消去されて、予告演出が終了する。こうして、表示系予告パターンYAP2−3に対応して、飾り図柄の可変表示が実行されているときに、操作部81に対する遊技者の操作が検出されたことに応じて演出動作を切り換えて演出態様を変化させる操作予告演出が実行される。その後、例えば図68(F)に示すように「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて飾り図柄を仮停止表示するなど、飾り図柄の可変表示が進行してゆく。
さらに他の一例として、ステップS727にて表示系予告パターンYAP3−3に決定されたものとする。その後、図67(A)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図67(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。このときには、例えば図67(B)及び(C)に示すように、キャラクタCH10、CH11の表示が順次に行われ、表示系予告パターンYAP1−4の場合と同様の演出動作が実行される。続いて、例えば図68(C)に示すように、表示系予告パターンYAP2−3の場合と同様の演出画像YH11を表示することなどによる操作促進演出が実行される。そして、遊技者が所定期間内に操作部81を押下操作すれば、例えば図68(D)に示すような演出画像YH12を表示させる。これに対して、所定期間内に操作部81に対する押下操作が検出されなければ、例えば図68(E)に示すように演出画像YH11が消去されて、予告演出が終了する。
こうして、表示系予告パターンYAP3−3に対応して、飾り図柄の可変表示が実行されているときに、第2ステップ(2段階)までキャラクタの表示が変化(ステップアップ)する演出動作が実行され、その後に、操作部81に対する遊技者の操作に応じた演出動作が実行されることで、ステップアップ予告演出から操作予告演出へと切り換えられる。なお、ステップアップ予告演出と操作予告演出が実行される順番は任意に設定可能であり、例えば操作予告演出が実行されてから、ステップアップ予告演出が実行されるようにしてもよい。
図61に示す予告演出設定処理では、ステップS727の処理により表示系予告パターンを決定した後、ステップS727の処理とは別個にステップS730の処理を実行することにより、部材系予告パターンを決定する。その後、図58に示すステップS546にて表示系予告パターンと部材系予告パターンのそれぞれに対応して決定された予告演出制御パターンに基づき、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU231が図62に示すステップ565の処理における演出動作制御を実行する。これにより、表示系予告パターンによる予告演出と、部材系予告パターンによる予告演出とは、互いに並行して実行することが可能であり、いずれか一方の予告演出が実行されない場合でも、他方の予告演出を実行することができる。そして、表示系予告パターンによる予告演出と、部材系予告パターンによる予告演出はいずれも、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)する演出動作を含んでいる。すなわち、表示系予告パターンによる予告演出と、部材系予告パターンによる予告演出とにより、演出画像の表示による「ステップアップ動作」の予告演出と、予告用可動部材78の進出・退避による「ステップアップ動作」の予告演出という、複数系統からなる「ステップアップ動作」の予告演出を実行することができる。
一例として、ステップS723の処理により表示系予告CAY1の表示系予告パターン種別に決定されたことに基づき、ステップS727の処理により表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−10のいずれかに決定された後、ステップS730の処理により部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−10のいずれかに決定されたとする。この場合には、ステップS727の処理により決定された表示系予告パターンに基づき、例えば図32(B)に示す設定例のように、各種のキャラクタCH11〜CH14を示す演出画像のうち1つ又は複数の演出画像を表示することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行される。また、ステップS730の処理により決定された部材系予告パターンに基づき、例えば図35(B)に示す設定例のように、予告用可動部材78の進出・退避を1回又は複数回実行することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行される。こうして、演出画像の表示による「ステップアップ動作」の予告演出と、予告用可動部材78の進出・退避による「ステップアップ動作」の予告演出とを、並行して実行することができる。
他の一例として、ステップS723の処理により表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に決定されたことに基づき、ステップS727の処理により表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかに決定された後、ステップS730の処理により部材系予告パターンYBP1−1〜1−10のいずれかに決定されたとする。この場合には、ステップS727の処理により決定された表示系予告パターンに基づき、例えば図33(B)に示す設定例のように、操作部81の操作に応じて演出画像の表示を切り換えることなどによりメッセージが報知される「ジョグ操作予告」の予告演出が実行される。また、ステップS730の処理により決定された部材系予告パターンに基づき、例えば図35(B)に示す設定例のように、予告用可動部材78の進出・退避を1回又は複数回実行することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行される。こうして、操作部81の操作に応じて演出画像の表示を切り換えることによる「ジョグ操作予告」の予告演出と、予告用可動部材78の進出・退避による「ステップアップ動作」の予告演出とを、並行して実行することができる。
他方、図61に示す予告演出設定処理では、ステップS723の処理により表示系予告パターン種別が表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3のいずれかに決定された場合に、他の表示系予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる予告演出が実行されない。一例として、ステップS723の処理により表示系予告CAY1の表示系予告パターン種別に決定されたことに基づき、ステップS727の処理により表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−10のいずれかに決定されたとする。この場合には、ステップS727の処理により決定された表示系予告パターンに基づき、例えば図32(B)に示す設定例のように、各種のキャラクタCH11〜CH14を示す演出画像のうち1つ又は複数の演出画像を表示することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行される。この場合には、ステップS727の処理により表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれにも決定されることがないために、操作部81の操作に応じて演出画像の表示を切り換えることなどによりメッセージが報知される「ジョグ操作予告」の予告演出は実行されない。
ここで、演出画像の表示による「ステップアップ動作」の予告演出と「ジョグ操作予告」の予告演出とが並行して実行されると、各予告演出における演出画像の競合(重畳)が発生するおそれがある。そこで、この実施の形態では、予め複数用意された表示系予告パターン種別のいずれかに含まれる表示系予告パターンによる演出画像の表示を行う予告演出が実行される場合に、他の表示系予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる演出画像の表示を行う予告演出が実行されないように制御することで、予告演出における演出画像の競合(重畳)を防止して、遊技者が予告演出の内容を認識しやすい適切な演出動作を可能にする。
図32(A)及び(B)の設定例では、「擬似連」の可変表示演出における合計変動回数(初回変動を含む擬似連変動による変動表示の実行回数)が2回である場合には、表示系予告パターンYAP1−5及び表示系予告パターンYAP1−6のいずれかに決定されることがある。これに対して、合計変動回数が3回である場合には、表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8のいずれかに決定されることがある。ここで、表示系予告パターンYAP1−5〜表示系予告パターンYAP1−8のいずれに決定された場合でも、1日目の変動表示(初回変動)では、キャラクタCH11の表示のみが行われ、キャラクタCH12〜キャラクタCH14の表示は行われない。そして、表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8のいずれかに決定された場合には、2回目の変動表示でキャラクタCH11、CH12の表示が行われる一方で、キャラクタCH13、CH14の表示が行われることがない。また、表示系予告パターンYAP1−5に決定された場合にも、2回目の変動表示でキャラクタCH11、CH12の表示が行われる一方で、キャラクタCH13、CH14の表示は行われない。これに対して、表示系予告パターンYAP1−6に決定された場合には、2回目の変動表示において、キャラクタCH11〜CH14が順次に表示されることになる。
このように、表示系予告パターンYAP1−5、表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8では、1回目の変動表示にてキャラクタCH11のみを表示する演出動作が行われた後、2回目の変動表示にてキャラクタCH11、CH12を表示する演出動作が行われる。これに対して、表示系予告パターンYAP1−6では、1回目の変動表示にてキャラクタCH11のみを表示する演出動作は表示系予告パターンYAP1−5、表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8と同一であるが、2回目の変動表示にてキャラクタCH11〜CH14を順次に表示するという、表示系予告パターンYAP1−5、表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8とは異なる演出動作が実行される。すなわち、図32(B)に示すような表示系予告パターンYAP1−5〜表示系予告パターンYAP1−8の設定例によれば、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行による変動表示の実行回数に応じて、「ステップアップ動作」の予告演出における演出態様を、互いに異なる複数の演出態様に分岐させることができる。また、「擬似連」の可変表示演出における合計変動回数が2回である場合には、表示系予告パターンYAP1−6により2回目の変動表示にてキャラクタCH11〜CH14の表示が行われることがあるのに対して、「擬似連」の可変表示演出における合計変動回数が3回である場合には、表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8のいずれに決定された場合でも、2回目の変動表示にてキャラクタCH13、CH14の表示が行われることがない。このように、「擬似連」の可変表示演出における合計変動回数に応じて、「ステップアップ動作」の予告演出における演出態様を分岐させるか否かを、異ならせることができる。なお、例えば表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8のいずれか一方では、2回目の変動表示においてキャラクタCH11〜CH14の表示が行われるように設定して、表示系予告パターンYAP1−5及び表示系予告パターンYAP1−6における決定割合の比率と、表示系予告パターンYAP1−7及び表示系予告パターンYAP1−8における決定割合の比率とを、互いに異ならせるようにしてもよい。これにより、「擬似連」の可変表示演出における合計変動回数に応じて、「ステップアップ動作」の予告演出における演出態様を分岐させる割合を異ならせることができる。
パチンコ遊技機1では、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数が予め複数設定された特定回数のいずれかと合致したこと、例えば遊技状態が確変状態又は時短状態であることや大当り種別が「確変」又は「通常」に決定されたことといった予め定められた特定条件が成立したこと、操作部81に対する遊技者の操作態様が特定回数と対応付けられた操作手順パターンにおける操作手順と同一であることに基づき、通常時の演出とは異なる特定の演出(特定演出)が実行される。図60に示すステップS711では、例えば図36(D)に示すようなテーブル選択設定における選択条件のいずれかが成立した場合に、その選択条件に対応して、特定操作判定テーブル170A〜170Cのいずれかが使用テーブルとして選択される。そして、ステップS712での比較結果に基づき、使用テーブルとなる特定操作判定テーブルで「スタート回数」として複数設定された特定回数のうちに、スタート回数カウント値と合致するものがあると判定されたことに基づき、ステップS714にて操作手順パターンの設定が行われる。そのため、スタート回数カウンタにより計測された可変表示回数が、「スタート回数」として複数設定された特定回数のいずれとも合致しないときには、操作手順パターンの設定が行われず、特定演出が実行されないことになる。また、図36(D)に示すような選択条件がいずれも成立しないときには、特定操作判定テーブルが選択されないので、操作手順パターンの設定が行われることもなく、特定演出を実行する条件が不成立となる。すなわち、図36(D)に示すようなテーブル選択設定では、遊技状態が確変状態又は時短状態であるとき(特定操作判定テーブル170Aが選択される場合)、大当り種別が「確変」であるとき(特定操作判定テーブル170Bが選択される場合)、大当り種別が「通常」であるとき(特定操作判定テーブル170Cが選択される場合)のうち、いずれかである場合に、特定演出を実行するための特定条件が成立することになる。
また、遊技状態が確変状態又は時短状態であるときに、大当り種別が「確変」又は「通常」であるときには、特定操作判定テーブル170Aに加え、大当り種別が「確変」であれば特定操作判定テーブル170Bが選択され、大当り種別が「通常」であれば特定操作判定テーブル170Cが選択される。そして、例えば特定操作判定テーブル170B及び特定操作判定テーブル170Cに、「スタート回数」として特定操作判定テーブル170Aでの設定と同一の回数が含まれていれば、スタート回数カウンタにより計測された可変表示回数が当該同一回数と合致したときに、特定操作判定テーブル170Aから操作手順パターンが選択されて設定されるとともに、特定操作判定テーブル170B又は特定操作判定テーブル170Cからも、操作手順パターンが選択されて設定されることになる。
ステップS714にて操作手順パターンの設定が行われた場合には、図63に示すステップS744にて操作有効期間の終了タイミングであると判定されたときに、その操作有効期間内にステップS743の処理により一時記憶された操作内容と、操作手順パターンにおける操作手順とが、ステップS746にて比較される。そして、一時記憶された操作内容が操作手順パターンにおける操作手順と同一であることから、ステップS747にて合致すると判定された場合には、ステップS750にて特定演出パターンが決定される。そのため、操作有効期間内に一時記憶された操作内容が、1つ又は複数設定された操作手順パターンにおける操作手順と合致しないときには、特定演出パターンが決定されず、特定演出が実行されないことになる。また、例えば図60に示すステップS714にて特定操作判定テーブル170Aから操作手順パターンが選択されて設定されるとともに、特定操作判定テーブル170B又は特定操作判定テーブル170Cからも操作手順パターンが選択されて設定された場合には、設定された複数の操作手順パターンのいずれかにおける操作手順と、一時記憶された操作内容が同一になれば、その操作手順パターンと対応付けられた特定演出パターンが決定されることにより、操作手順に応じた演出態様の特定演出が実行されることになる。
各特定演出パターンに対応して特定演出制御パターンテーブル183に格納された特定演出制御パターンでは、通常時の演出とは異なる演出動作及び/又は演出態様が異なる特定演出を実行するタイミングが、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、あるいは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に対応した演出制御用マイクロコンピュータ120における制御内容や処理内容を指定するデータなどとして、予め設定されていればよい。このような特定演出制御パターンにおける設定に基づき、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU231は、図62に示すステップS565、図64に示すステップS585、図65に示すステップS609のうち、少なくともいずれか1つの処理において、特定演出となる演出動作を実行させるための演出動作制御を実行することができる。
図69は、飾り図柄の可変表示中や大当り遊技状態の開始時に特定演出が実行されない場合における表示動作例を示している。この表示動作例では、例えば図69(A)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が行われた後、例えば図69(B)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「2」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。こうしてリーチ状態となったことに基づくリーチ演出が実行された後には、例えば図69(C)に示すように、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示される。また、可変表示結果が「大当り」となったことに基づき、図64に示すステップS585における演出動作制御が実行されることなどにより、例えば図69(D)に示すように、可変表示結果が「大当り」となったことを報知する演出画像が表示される。
図70は、飾り図柄の可変表示中や大当り遊技状態の開始時に特定演出が実行される場合における演出動作例を示している。この演出動作例では、例えば図70(A)及び(B)に示すように、図69(A)及び(B)の場合と同様の可変表示が実行される。その一方で、この演出動作例では、飾り図柄の可変表示中において、図63に示すステップS743の処理により操作有効期間内に一時記憶された操作部81に対する遊技者の操作内容が、図60に示すステップS714にて設定された操作手順パターンにおける操作手順と同一になり合致する特定操作となる。例えば、図60に示すステップS711にて図36(A)に示す特定操作判定テーブル170Aが選択された場合に、スタート回数カウント値が「10」であり、かつ、一時記憶された操作内容が操作手順パターンMP1−1における操作手順と同一であれば、図63に示すステップS750にて特定演出パターンSDP1−1及び特定演出パターンSDP1−2のいずれかに決定される。また、特定操作判定テーブル170Aが選択された場合に、スタート回数カウント値が「10」であり、かつ、一時記憶された操作内容が操作手順パターンMP1−2における操作手順と同一であれば、特定演出パターンSDP1−3及び特定演出パターンSDP1−4のいずれかに決定される。
ステップS750にて特定演出パターンSDP1−1に決定された場合には、例えば図70(C1)に示すように、キャラクタCH21を示す演出画像を、リーチ演出における演出画像として表示することにより、図69(B)に示す通常時の場合とは異なる演出動作が実行される。その後、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときには、例えば図70(C2)に示すように、図69(C)と同様の演出動作が実行される。また、特定演出パターンSDP1−1では、可変表示結果が「大当り」となったことを報知する演出画像の表示として、図69(D)と同様の演出動作が実行されればよい。
ステップS750にて特定演出パターンSDP1−2に決定された場合には、例えば図70(C1)に示すように、特定演出パターンSDP1−1と同様のキャラクタCH21を示す演出画像を、リーチ演出における演出画像として表示することにより、図69(B)に示す通常時の場合とは異なる演出動作が実行される。その後、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときには、例えば図70(C2)に示すように、図69(C)と同様の演出動作が実行されればよい。さらに、特定演出パターンSDP1−2では、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態が開始されることを報知する演出動作として、例えば図70(C3)に示すような背景画像を含んだ演出画像の表示を行うことにより、図69(D)に示す通常時の場合とは演出態様が異なる演出動作が実行される。
ステップS750にて特定演出パターンSDP1−3に決定された場合には、例えば図70(D1)に示すように、スピーカ8L、8Rから「キュイ〜ン」の音声を、リーチ演出における効果音として出力させることにより、図69(B)に示す通常時の場合とは異なる演出動作が実行される。その後、例えば図70(D2)及び(D3)に示すように、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときや、可変表示結果が「大当り」となったことを報知するときには、図69(C)及び(D)に示す通常時の場合と同様の演出動作が実行されればよい。
飾り図柄の可変表示中に遊技者による操作部81に対する操作行為を検出するときには、図63に示すステップS741にて操作有効期間であると判定されたこと、及び、ステップS742にて操作の検出があると判定されたことに基づき、ステップS743にて検出された操作内容を一時記憶する。その後、ステップS744にて操作有効期間の終了タイミングであると判定されたときに、ステップS745にて一時記憶された操作内容を特定し、ステップS746にて操作手順パターンにおける操作手順と比較される。こうした処理を実行することにより、例えば1つの操作手順パターンにおける操作手順が他の操作手順パターンにおける操作手順を含んでいる場合でも、操作部81に対する操作内容と操作手順とが合致する操作手順パターンを、適切に特定することができる。
一例として、図37に示す操作手順パターンMP1−1における操作手順は、操作部81における押下操作部811の中央部を押下操作する全体操作が3回続けて行われた場合に対応している。また、操作手順パターンMP1−2における操作手順は、操作部81における押下操作部811の全体押下が4回続けて行われた場合に対応している。そのため、例えば操作部81に対する操作が検出されるごとに操作手順パターンにおける操作手順と合致するか否かを判定するようにした場合には、全体操作が4回続けて行われる場合でも、全体操作が3回続けて行われた時点で、操作手順パターンMP1−1における操作手順と合致すると判定されてしまい、操作手順パターンMP1−1と対応付けられた特定演出が実行されてしまうおそれがある。具体的には、全体操作が3回続けて行われた時点で、操作手順パターンMP1−1における操作手順と合致したと判定され、図36(A)に示す設定例で「スタート回数」が「10」であること、及び、操作手順パターンMP1−1であることと対応付けられた特定演出パターンSDP1−1や特定操作パターンSDP1−2により、図70(C1)に示すような特定演出が実行されてしまう可能性がある。この場合には、同一の操作有効期間内でさらに全体操作が1回行われることにより、操作手順パターンMP1−2における操作手順と合致することになっても、図36(A)に示す設定例で「スタート回数」が「10」であること、及び、操作手順パターンMP1−1であることと対応付けられた特定演出パターンSDP1−3や特定演出パターンSDP1−4による特定演出(例えば図70(D1)に示すような演出動作)を実行することができなくなってしまうおそれがある。
これに対して、図63に示すステップS741〜S747の処理によれば、例えば図71(A)に示すように、操作手順パターンにおける操作手順のいずれかに合致する操作内容の特定操作が操作有効期間内になされた場合でも、操作有効期間が終了するまでは、操作内容と操作手順パターンにおける操作手順との比較が行われないので、特定操作が行われた時点で直ちに特定演出に切り換えられることがない。したがって、例えば図60に示すステップS714の処理により複数設定された操作手順パターンのうちで、1つの操作手順パターンにおける操作手順が他の操作手順パターンにおける操作手順を含んでいる場合でも、操作有効期間が終了するまでに検出された操作内容の全体から、いすれの操作手順パターンにおける操作手順と合致するかを、適切に判断することができる。具体的には、全体操作が3回続けて行われた時点で、操作手順パターンMP1−1における操作手順に合致する操作内容であっても、この時点では特定演出への切換えが行われない。その後、同一の操作有効期間内でさらに全体操作が1回行われることにより、操作手順パターンMP1−2における操作手順と合致することになってから操作有効期間が終了すれば、その終了時点で特定演出パターンSDP1−3や特定演出パターンSDP1−4による特定演出に切り換えて、「全体操作4回」の特定操作と対応付けられた特定演出を実行することができる。これに対して、操作有効期間内に全体操作が3回続けて行われた後、さらなる操作が検出されずに操作有効期間が終了すれば、その終了時点で操作手順パターンMP1−1における操作手順に合致すると判定され、この判定結果に基づき特定演出パターンSDP1−1や特定演出パターンSDP1−2による特定演出に切り換えて、「全体操作3回」の特定操作と対応付けられた特定演出を実行することができる。
なお、同一のスタート回数と対応付けて複数設定された操作手順パターンにおける操作手順が、いずれも他の操作手順パターンにおける操作手順を含まないように定められている場合には、例えば操作部81に対する操作が検出されるごとに操作手順パターンにおける操作手順と合致するか否かを判定するようにしてもよい。この場合には、例えば図71(B)に示すように、操作手順パターンにおける操作手順のいずれかに合致する操作内容の特定操作が操作有効期間内で検出されれば、その検出時点でスタート回数及び操作手順パターンと対応付けられた特定演出パターンによる特定演出に切り換えて実行することができる。そして、特定操作が検出されたタイミングから、予め定められた一定時間(例えば3秒間など)が経過するまでの所定期間において、特定演出パターンによる特定演出が継続して実行されるようにすればよい。例えば、特定演出制御パターンでは、演出制御プロセスタイマ判定値が、特定操作の検出タイミングにおける演出制御プロセスタイマ値を基準(例えば「0」)とする相対値として設定されていればよい。このような設定により、操作有効期間内で特定操作が検出されたタイミングにかかわりなく、予め定められた一定時間が経過するまでの所定期間において、特定演出パターンによる特定演出を実行することで、特定演出となる演出動作を遊技者が容易に認識することができる。
操作有効期間内に操作部81に対する操作が検出されなかった場合や、検出された操作内容が操作手順パターンにおける操作手順に合致しなかった場合には、例えば図71(C)に示すように、特定操作と対応付けられた特定演出が実行されず、図柄変動制御パターンに従った飾り図柄の可変表示終了までの表示を含めた演出動作が実行される。
図72は、演出制御基板12に搭載された表示制御部121における画像データの転送動作例を示している。画像データメモリ242に格納されている画像データには、VDP241が備える一時記憶メモリ256の固定アドレスエリア256Aへと転送される画像データが含まれている。画像データメモリ242から固定アドレスエリア256Aへの転送動作は、例えば電源投入時などに演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU231が事前転送指令処理を実行することによりVDP241へと伝送された転送指令などに応じて、VDP241にて転送制御回路252などにより制御されればよい。このときには、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120のROM232に予め記憶された事前転送設定テーブルにおける設定内容に基づき、画像表示装置5の表示画面における表示頻度が他の演出画像に比べて高くなる演出画像を示す画像データが、画像データメモリ242から読み出されて固定アドレスエリア256Aへと転送されて、一時記憶されればよい。なお、画像データメモリ242から固定アドレスエリア256Aへの転送動作を行わず、固定アドレスエリア256Aには画像データが記憶されないようにしてもよい。また、画像データメモリ242に格納されている画像データには、VDP241が備える一時記憶メモリ256の可変アドレスエリア256Bへと転送される画像データが含まれている。画像データメモリ242から可変アドレスエリア256Bへの転送動作は、例えば飾り図柄の可変表示が開始される可変表示開始時などに、図柄変動制御パターンといった演出制御パターンからCPU231により読み出された表示制御データに基づき、VDP241へと伝送された転送指令などに応じて、VDP241にて転送制御回路252などにより制御されればよい。
そして、操作手順パターンにおける操作手順に合致する操作内容の特定操作が検出されたとき、すなわち、遊技者による操作部81の操作が使用パターンとして選択された操作手順パターンで実行されたときには、例えば特定演出制御パターンにおける表示制御データの設定内容などに基づき、特定演出における演出画像の表示を行うために用いられる画像データが、一時記憶メモリ256の固定アドレスエリア256Aあるいは可変アドレスエリア256Bから読み出されて、フレームバッファメモリ257へと転送される。このときには、例えばVDP241の描画回路255が所定の描画処理を実行することにより、一時記憶メモリ256から読み出された画像データに対応した表示用データを作成して、フレームバッファメモリ257に書き込むことで、表示用データの更新が行われるようにすればよい。ここで、特定演出における演出画像の表示を行うために用いられる画像データは、例えば事前転送設定テーブルにおける設定内容、あるいは、特定演出制御パターンにおける表示制御データの設定内容などにより、特定演出が開始される以前に、予め定められた一定時間が経過するまでの所定期間において特定演出を実行するために必要とされる分量の画像データが、一括して(連続的に)画像データメモリ242から読み出されて一時記憶メモリ256の固定アドレスエリア256Aや可変アドレスエリア256Bに一時記憶されてもよい。これに対して、特定演出における演出画像の表示を行うために用いられる画像データは、例えば特定演出制御パターンにおける表示制御データの設定内容などにより、特定演出が開始された以後も、特定演出の進行状況に応じて、分割して(部分的に)画像データメモリ242から読み出されて一時記憶メモリ256の固定アドレスエリア256Aや可変アドレスエリア256Bに一時記憶されてもよい。
また、操作手順パターンにおける操作手順に合致する操作内容の特定操作が検出されるまでは、特定演出における演出画像の表示を行うために用いられる画像データが、画像データメモリ242から一時記憶メモリ256へと転送されないようにしてもよい。この場合には、操作手順パターンにおける操作手順に合致する操作内容の特定操作が検出されたときに、例えば特定演出制御パターンにおける表示制御データの設定内容などに基づき、特定演出における演出画像の表示を行うために用いられる画像データが、まず、転送制御回路252などにより画像データメモリ242から読み出されて、一時記憶メモリ256の可変アドレスエリア256Bなどに一時記憶される。これに続いて、一時記憶メモリ256に一時記憶された画像データが描画回路255などにより読み出されて作成された表示用データが、フレームバッファメモリ257に書き込まれて展開記憶されることで、表示用データの更新が行われるようにすればよい。
こうして、操作部81に対する遊技者の操作態様が操作手順パターンにおける操作手順に合致する操作内容の特定操作であるときには、一時記憶メモリ256の固定アドレスエリア256Aや可変アドレスエリア256Bに一時記憶された画像データに基づいて特定演出に対応した表示用データが作成され、フレームバッファメモリ257における表示用データの更新が行われる。そして、予め定められた一定時間が経過するまでの所定期間において、例えばVDP241の表示回路258がフレームバッファメモリ257に記憶された表示用データを読み出して作成した階調データや走査信号を画像表示装置5に出力することなどにより、特定演出における演出画像の表示を所定期間にわたって実行させることができる。
特定演出となる演出動作が実行される所定期間は、飾り図柄の可変表示中に限定されず、例えば大当り遊技状態におけるラウンドの実行中やラウンドの移行中、大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の実行中などに、設けられてもよい。図73は、大当り遊技状態におけるラウンドの実行中における特定演出動作例を示している。ここで、図73(A)は、特定演出が実行されない通常時におけるラウンド中の演出画像であり、ラウンドの実行回数が「1」であることに対応した「R1」を示す演出画像などを含んでいる。これに対して、図73(B)は、特定演出が実行される場合におけるラウンド中の演出画像であり、図73(A)に示す演出画像に加えて、キャラクタCH31を示す演出画像が表示される。
以上説明したように、この実施の形態では、スタート回数カウンタなどにより計測された特別図柄や飾り図柄の可変表示回数が予め複数設定された特定回数のいずれかと合致したこと、及び、予め複数設定された特定条件のいずれかが成立したこと、及び、遊技者による操作部81に対する操作態様が可変表示回数と合致した特定回数に予め対応付けられた操作手順パターンにおける操作手順と同一であることに基づいて、例えば飾り図柄の可変表示中や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、あるいは、大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の実行中などにて、通常時における所定の演出とは異なる特定演出パターンに応じた特定演出が実行される。これにより、操作部81に対する多種多様な操作態様に対応した多種多様な特定演出を実行することができ、遊技者による操作部81に対する操作を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。
また、飾り図柄の可変表示中だけでなく、大当り遊技状態に制御されているときに特定演出が実行されることにより、多様な場面で特定演出となる演出動作を実行して、遊技の興趣を向上させることができる。
操作部81は、例えば押下操作部811や回転操作部812のように、遊技者が操作可能な複数の操作部が含まれている。これにより、操作部81に対する操作の手順を多種多様なものとすることができ、遊技者による操作部81の操作を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。
図36に示す特定操作判定テーブルの設定例では、図36(D)のようなテーブル選択設定における選択条件として、例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態又は時短状態であることといった、遊技状態が通常状態であるときよりも可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態となりやすい特別遊技状態であることが含まれている。すなわち、特別遊技状態であるときに特定演出を実行するための特定条件が成立する。これにより、特定演出が実行される頻度は、通常状態であるときに特定条件が成立する場合に比べて低下するので、特定演出の希少性が高まり、特定演出が実行された場合における遊技者の喜悦感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図36(D)のようなテーブル選択設定における選択条件として、例えば可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が「確変」であること、あるいは、大当り種別が「通常」であることといった、予め定められた種類の大当り遊技状態に制御されることが含まれている。すなわち、大当り種別が「確変」や「通常」といった特定の種類の大当り遊技状態に制御されることが決定されたときに特定演出を実行するための特定条件が成立する。これにより、特定演出として特定の種類の大当り遊技状態に制御されることを報知する演出動作を実行することが可能になり、遊技者による操作部81の操作を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。
演出制御基板12に搭載された表示制御部121では、例えば図72に示すように、操作手順パターンにおける操作手順と同一の操作内容である特定操作が検出されたときに、一時記憶メモリ256の固定アドレスエリア256A又は可変アドレスエリア256Bから読み出した画像データに基づき、表示用データをフレームバッファ257に書き込んで、表示用データの更新を行う。そして、例えば操作有効期間の終了時、あるいは、特定操作の検出時から、予め定められた一定時間が経過するまでの所定期間において、特定演出パターンに応じた特定演出が実行される。これにより、特定演出となる演出動作を遊技者が容易に認識することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図61に示すステップS727にて決定された表示系予告パターンと、ステップS727の処理とは別個にステップS730にて決定された部材系予告パターンのそれぞれに対応して、図58に示すステップS546にて予告演出制御パターンを決定した後、図62に示すステップS565にて各予告演出制御パターンに応じた演出動作制御が実行される。そして、ステップS727にて表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−10のいずれかに決定されるとともに、ステップS730にて部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−10のいずれかに決定された場合には、表示系予告パターンに基づき各種のキャラクタCH11〜CH14を示す演出画像のうち1つ又は複数の演出画像を表示することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行され、この予告演出と並行して、予告用可動部材78の進出・退避を1回又は複数回実行することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行される。これにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示中にて多種多様な演出動作を実行して、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ステップS727にて表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかに決定されるとともに、ステップS730にて部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−10のいずれかに決定された場合には、操作部81の操作に応じて演出画像の表示を切り換えることによる「ジョグ操作予告」の予告演出が実行され、この予告演出と並行して、予告用可動部材78の進出・退避を1回又は複数回実行することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行される。これにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示中にて多種多様な演出動作を実行して、遊技の興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU231が、図57に示すステップS505、S511、S515にてデモ画面の表示開始や表示終了の設定を行うことや、図58に示すステップS533、S534、S536、S541、S542にて最終停止図柄を決定すること、ステップS543にて可変表示中演出設定処理を実行すること、ステップS544にて操作手順パターン設定処理を実行すること、ステップS545にて予告演出設定処理を実行すること、図62に示すステップS568にて特定操作判定処理を実行することなどにより、各種演出動作の制御内容を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、図74に示すような表示制御基板16を設ける。表示制御基板16には、表示制御用CPU140と、ROM141と、RAM142と、乱数回路143と、I/O144とが搭載されている。この場合、表示制御基板16に搭載された表示制御用CPU140が画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部121は設けられていなくてもよい。表示制御基板16では、例えば表示制御用CPU140がROM141から読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPU140がROM141から固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPU140がRAM142に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPU140がRAM142に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPU140がI/O144を介して表示制御基板16の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPU140がI/O144を介して表示制御基板16の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPU140は、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図57に示すステップS544の操作手順パターン設定処理や、図62に示すステップS568の特定操作判定処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示回数や図36(D)に示すようなテーブル選択設定における選択条件に応じた特定操作判定テーブルの選択、操作手順パターン及び特定演出パターンの決定などを、行うようにしてもよい。あるいは、表示制御用CPU140は、図58に示すステップS533、S534、S536、S541、S542の処理や、図59に示すステップS702、S704の処理のうち、少なくとも一部の処理を実行することにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示する飾り図柄の全部又は一部を決定するようにしてもよい。なお、表示制御用CPU140は、上記実施の形態にて演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU231が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの効果音信号や電飾信号を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。また、操作部81から伝送される検出信号は、演出制御基板12と表示制御基板16のいずれか一方のみに入力された後、他方にも伝送されるようにしてもよいし、他の制御基板を介することなく双方の制御基板に入力されるようにしてもよい。さらに、操作部81における操作ランプモジュール83Bに含まれる各ランプ82A、82a〜82lを発光制御するための制御信号は、演出制御基板12と表示制御基板16のいずれか一方から出力されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。これに加えて、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、図74に示すような表示制御基板16を設け、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU231により図58のステップS546にて決定した演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板16に対して伝送されるようにしてもよい。図6に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU231が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、図60に示すステップS711にて図36(D)に示すテーブル選択設定における選択条件に対応した特定操作判定テーブルを選択した後、ステップS714にてスタート回数と対応付けられた操作手順パターンを選択するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば特定操作判定テーブルを、特定演出を実行可能な可変表示回数に対応して複数設定されたスタート回数ごとに複数用意して、各特定操作判定テーブルでは、図36(D)における選択条件を特定条件として示すデータと、操作手順パターンとが対応付けられるようにしてもよい。この場合、ステップS711では、計測された可変表示回数に対応して、複数用意された特定操作判定テーブルのいずれかを選択する。このとき、可変表示回数に対応した特定操作判定テーブルがなければ、特定操作判定テーブルの選択を行わなければよい。その後、パチンコ遊技機1における遊技状態や事前決定結果、大当り種別決定結果などといった、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に対応した制御内容や処理内容に基づき、選択した特定操作判定テーブルで設定されている特定条件のうちに、成立しているものがあるか否かを判定する。このとき、成立している特定条件があれば、その特定条件と対応付けられた操作手順パターンを、図60に示すステップS714と同様に、使用パターンとして選択すればよい。
上記実施の形態では、図61に示すステップS727にて表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−10のいずれかに決定されるとともに、ステップS730にて部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−10のいずれかに決定された場合に、1つ又は複数の演出画像を表示することによる「ステップアップ動作」の予告演出と並行して、予告用可動部材78の進出・退避を1回又は複数回実行することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、並行して実行されるステップアップ予告演出として、例えば画像表示装置5における演出画像の表示態様が異なる複数の予告演出が用意されてもよい。すなわち、同一の演出装置を用いた予告演出として、互いに演出態様が異なる複数のステップアップ予告演出が、並行して実行されるようにしてもよい。この場合、例えば各ステップアップ予告演出における演出画像の表示が画像表示装置5の表示画面における別個の表示領域にて行われるように設定されていれば、演出画像の競合(重畳)が発生することはない。このように、同一の演出装置を用いた予告演出が実行される場合には、各予告演出の実行位置や実行タイミングなどを異ならせることにより、各予告演出における演出動作の競合(重畳)を防止してもよい。そして、複数のステップアップ予告演出それぞれに対応する予告パターンを別個の処理により決定することなどにより、同一の演出装置を用いた複数のステップアップ予告演出を、並行して実行できるようにすればよい。
また、上記実施の形態では、図61に示すステップS727にて表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかに決定されるとともに、ステップS730にて部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−10のいずれかに決定された場合に、操作部81の操作に応じて演出画像の表示を切り換えることによる「ジョグ操作予告」の予告演出と並行して、予告用可動部材78の進出・退避を1回又は複数回実行することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、並行して実行されるステップアップ予告演出及び操作予告演出として、例えば画像表示装置5における演出画像の表示態様が異なる複数の予告演出が用意されてもよい。すなわち、同一の演出装置を用いた予告演出として、互いに演出態様が異なるステップアップ予告演出及び操作予告演出が、並行して実行されるようにしてもよい。この場合、例えばステップアップ予告演出及び操作予告演出における演出画像の表示が画像表示装置5の表示画面における別個の表示領域にて行われるように設定されていれば、演出画像の競合(重畳)が発生することはない。このように、同一の演出装置を用いた予告演出が実行される場合には、各予告演出の実行位置や実行タイミングなどを異ならせることにより、各予告演出における演出動作の競合(重畳)を防止してもよい。そして、同一の演出装置を用いたステップアップ予告演出及び操作予告演出それぞれに対応する予告パターンを別個の処理により決定することなどにより、同一の演出装置を用いたステップアップ予告演出及び操作予告演出を、並行して実行できるようにすればよい。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機にも本発明を適用することができる。
図12に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていないために、第2開始条件の成立に基づいて可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御する場合には、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定されることがないものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第2開始条件の成立に基づいて可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御する場合でも、一定の決定割合で大当り種別を「突確」に決定することができるようにしてもよい。この場合には、大当り種別決定テーブル131において、変動特図指定バッファ値が“2”である場合でも、「突確」の大当り種別に対して決定値を割り当てればよい。また、大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値にかかわりなく、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別を決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを簡素化して、ROM101に記憶されるデータ容量を削減することができる。なお、第2開始条件の成立時には、第1開始条件の成立時に比べて低い決定割合で「突確」の大当り種別とする決定がなされるようにしてもよい。これにより、確変状態や時短状態といった特別遊技状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなっているときに、大当り種別が「突確」に決定されて出玉がほとんど得られない2ラウンド大当り状態となる可能性を低下させ、確変状態や時短状態といった特別遊技状態における遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。
特別図柄や飾り図柄の可変表示回数を計測するための処理や、操作手順パターン及び特定演出パターンを決定するための処理のうち、一部又は全部の処理が、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103によって実行されるようにしてもよい。一例として、可変表示回数を計測する処理を主基板11の側で実行する場合には、例えば遊技制御カウンタ設定部154などにスタート回数カウンタを設け、スタート回数カウント値を、第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドのいずれかにより、あるいは、これらの演出制御コマンドとは別個に用意された演出制御コマンドなどにより、演出制御基板12の側に通知すればよい。また、主基板11の側で決定された操作手順パターンを、変動パターンとともに指定するための変動パターン指定コマンドを用意してもよい。あるいは、変動パターン指定コマンドとは別個に、操作手順パターンを指定する演出制御コマンドを用意してもよい。特定演出パターンの決定を主基板11の側で行う場合には、操作部81から伝送される検出信号を主基板11へと伝送させ、操作部81に対する操作内容が操作手順パターンにおける操作手順と同一となって合致したことに基づき、決定された特定演出パターンを指定する演出制御コマンドを演出制御基板12へと伝送させればよい。
再抽選演出を実行するか否かの決定は、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU231などにより、行うようにしてもよい。この場合には、例えば主基板11の側で決定された変動パターンに基づき、CPU231が再抽選演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM232に予め記憶された再抽選演出決定テーブルを参照することなどにより、再抽選演出を実行するか否かが決定されればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったことに基づいて2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別が「突確」となる場合に代えて、あるいは、この場合に加えて、可変表示結果が「小当り」となる場合や、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。この場合、第1及び第2特図表示結果決定テーブル130A、130Bでは、「小当り」の可変表示結果に対応した小当り決定値データに、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が割り当てられるようにすればよい。あるいは、第1特図表示結果決定テーブル130Aでは小当り決定値データに決定値を割り当てる一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは小当り決定値データに決定値が割り当てられないように設定することで、第2開始条件の成立時には可変表示結果が「小当り」にはならないようにしてもよい。また、大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値に応じて、「突然時短」や「突然通常」の大当り種別に、大当り種別決定用の乱数値MR2−1と比較される数値(決定値)が割り当てられるようにしてもよい。
そして、可変表示結果が「小当り」となるときには、2ラウンド大当り状態と同様にして大入賞口を開放状態とする可変入賞動作が、2回開放遊技として行われる。そして、その可変入賞動作が終了した後には、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態を継続させ、遊技状態の変更は行わない。これにより、たとえ2回開放遊技が行われることを遊技者が認識した場合でも、その2回開放遊技の終了後に確変状態となるか否かに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
また、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態に制御される。これにより、たとえ遊技者が2ラウンド大当り状態となることを認識できた場合でも、その2ラウンド大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の変動パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、変動パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかに関わりなく、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後に、確変状態や時短状態といった遊技状態に制御できるものとして説明した。そして、確変状態や時短状態では、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば確変状態には、継続して確変制御が行われるとともに、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高める有利開放制御が行われる高確高ベース状態と、確変制御は行われるが有利開放制御は行われない高確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。また、時短状態には、特図変動時間が短縮されるとともに有利開放制御が行われる低確高ベース状態と、特図変動時間は短縮されるが有利開放制御は行われない低確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」と「突確」のいずれであるかに対応して、大当り遊技状態の終了後に、高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御されるようにしてもよい。他の一例として、大当り種別が「確変」と「突確」のいずれであるかに応じて、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御される割合を、互いに異ならせるようにしてもよい。そして、低確高ベース状態、高確高ベース状態、高確低ベース状態といった複数の遊技状態の一部又は全部において、例えば特定期間の期間内であるか期間外であるかといった、特図ゲームの実行回数に基づく所定条件の成否に応じてリーチ状態となる割合などを異ならせるようにすればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、この発明は、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1に限定されず、スロットマシンなどの他の遊技機にも適用することができる。以下、この発明を他の遊技機の一例であるスロットマシンに適用した場合について説明する。
図75は、この発明を適用したスロットマシンの一例となるスロットマシン500の正面図であり、主要部材のレイアウトを示す。スロットマシン500は、大別して、前面が開口するする筐体と、この筐体の側端に回動自在に枢支された前面扉とから構成されている。スロットマシン500の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリールRL、RC、RRを水平方向に並設した可変表示装置501が設置されている。また、スロットマシン500の前面扉には、表示機能を有する画像表示装置510が設けられている。
リールRL、RC、RRの外周部には、例えば「赤7」、「白7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。リールRL、RC、RRの外周部に描かれた図柄は、可変表示装置501にて各々上中下三段に表示されている。各リールRL、RC、RRは、各々対応して設けられたリールモータ651L、651C、651R(図76)によって回転させることで、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リールRL、RC、RRの回転を停止させることで、3つの連続する図柄が表示結果として、視認可能に導出表示されるようになっている。
スロットマシン500の前面扉における画像表示装置510の下部には、遊技者が各種の操作を行うための各種入力スイッチ等が配される操作テーブル520が設けられている。操作テーブル520の奥側には、メダルを投入可能なメダル投入口502、メダルを1枚分の賭数を設定(BET)するためのBETスイッチ503、1ゲームで賭けることのできる最高枚数分(本例では3枚分)の賭数を設定するためのMAXBETスイッチ504、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)として記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算するための精算スイッチ508が設けられている。メダル投入口502に投入されたメダルは、所定の投入メダルセンサによって検知される。
操作テーブル520の手前側には、スロットマシン500にてゲームを開始する際に操作されるスタートレバー505、リールRL、RC、RRの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ506L、506C、506Rが設けられている。操作テーブル520の下部には、メダルが払い出されるメダル払出口507が設けられている。
スロットマシン500の前面扉における画像表示装置510の上部には、スロットマシン500での遊技に関する各種の情報を表示するための遊技情報表示部が設けられている。例えば、遊技情報表示部は、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器や、ビッグボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される補助表示器、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器などを備えていればよい。遊技情報表示部の左右には、効果音を発する2つのスピーカ511L、511Rが設けられている。その他、画像表示装置510の上部には、遊技効果ランプ512が設けられており、操作テーブル520の前面左右には、それぞれ遊技効果ランプ513、514が設けられている。
スロットマシン500においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入口502から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはBETスイッチ503またはMAXBETスイッチ504を操作する。こうして賭数が設定されると、賭数に応じた複数の入賞ラインのいずれかが有効となり、スタートレバー505の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが実行可能な状態となって、可変表示の実行条件が成立する。なお、前回のゲームにてリプレイなどの再遊技役の入賞が発生した場合にも、続けて次のゲームが実行可能となり、可変表示の実行条件が成立する。
こうしてゲームが実行可能な状態でスタートレバー505が操作されると、その操作がスタートレバースイッチ505A(図76)により検知されたことに基づき、可変表示の開始条件が成立したことに対応して、各リールRL、RC、RRが回転し、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ506L、506C、506Rが操作されると、対応するリールRL、RC、RRの回転が停止し、表示結果が視認可能に導出表示される。
そして、全てのリールRL、RC、RRの回転が停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン上に予め定められた役と呼ばれる図柄の組合せが各リールRL、RC、RRの表示結果として停止した場合には入賞が発生する。入賞となる役の種類には、大別して、メダルの付与を伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがあり、遊技状態に応じて入賞となる役が定められている。スロットマシン500では、スタートレバー505が操作されたタイミングで抽出した乱数値に基づき、遊技状態に応じて定められた各役の入賞の発生を許容するか否かを決定する内部抽選を行う。この内部抽選に当選して入賞の発生が許容されていることを、「内部当選している」ともいう。各役の当選のうち、小役及び再遊技役の当選は、その当選が決定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選は、その内部抽選により発生が許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役となる入賞の発生が一度許容されると、例え、各ゲームにて特別役となる入賞を発生させることができなかった場合でも、その当選は次のゲームへ持ち越されることになる。
スロットマシン500における遊技状態には、例えばレギュラーボーナス、ビッグボーナス、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。
通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば466枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。
スロットマシン500では、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であればよい。このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知される遊技状態(いわゆるアシストタイム)や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチ506L、506C、506Rが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイムや集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
スロットマシン500には、例えば図76に示すような主基板600、演出制御基板620、リールユニット650などが搭載されている。その他にも、スロットマシン500には、主基板600に接続された電源基板や中継基板等の他の基板も搭載されている。主基板600には、遊技制御用マイクロコンピュータ610が設けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ610は、上記実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ100と同様に、プログラムに従った制御を行うCPU、ユーザプログラムやデータを記憶するROM、ワークエリアとしてCPUにより使用されるRAMなどを備えて構成されている。
リールユニット650は、リールモータ651L、651C、651R、リールランプ652、リールセンサ653などを備えて構成される。リールモータ651L、651C、651Rは、各リールRL、RC、RRを回転させるためのモータである。リールランプ652は、各リールRL、RC、RRの内部に設けられ、各リールRL、RC、RRに描かれた図柄のうち、可変表示装置501にて視認可能となる図柄をリールの内側から照射するためのランプである。リールセンサ653は、各リールRL、RC、RRの回転状態や回転数などを検知するためのセンサである。
演出制御基板620には、演出制御用マイクロコンピュータ630や、表示制御部631、音制御部632、ランプ制御部633などが搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ630は、上記実施の形態における演出制御用マイクロコンピュータ120と同様に、プログラムに従った制御を行うCPU、ユーザプログラムやデータを記憶するROM、ワークエリアとしてCPUにより使用されるRAM、リセット/割込みコントローラなどを備えて構成されている。表示制御部631は、画像表示装置510における表示動作の制御を行うものであり、上記実施の形態における表示制御部121と同様に、演出制御用マイクロコンピュータ630からの表示制御指令に従った画像データの処理を実行するVDPと、画像表示装置510の画面上に画像を表示させるために使用される各種の画像データを記憶する画像データメモリとを備えて構成されている。
表示制御部631が備えるVDPには、上記実施の形態と同様に、ホストインタフェース、転送制御回路、画像データメモリインタフェース、動画像用デコーダ、描画回路、一時記憶メモリ、フレームバッファメモリ、表示回路などが設けられている。
演出制御用マイクロコンピュータ630では、主基板600から受信した演出制御コマンドに基づく演出制御パターンに従って画像表示装置510やスピーカ511L、511R、遊技効果ランプ512〜514などによる演出動作を制御するための指令や処理が、CPUによって実行される。表示制御部631では、演出制御用マイクロコンピュータ630からの表示制御指令に従った画像データの処理が、VDPによって実行される。
画像表示装置510の画面上には、例えば上記実施の形態における画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rと同様にして、「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRが設けられ、例えば演出制御用マイクロコンピュータ630のCPUが上記実施の形態における図58のフローチャートに示す飾り図柄変動設定処理や図62のフローチャートに示す飾り図柄変動中処理と同様の処理を実行することにより、可変表示装置501における図柄の可変表示に対応して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄が可変表示される。
そして、図57に示すステップS519の処理などと同様の処理を実行することにより、図柄の可変表示回数を計測し、図60に示すステップS711の処理と同様の処理を実行することにより、予め定められたテーブル選択設定における選択条件に対応した特定操作判定テーブルを選択する。このときには、ステップS712、S713の処理と同様の処理を実行して、計測された可変表示回数と合致するスタート回数があれば、ステップS714の処理と同様の処理を実行して操作手順パターンを選択する。ここで、操作手順パターンとしては、例えば図柄の可変表示中におけるスタートレバー505、ストップスイッチ506L、506C、506Rといった複数の操作部での操作手順が、予め複数設定されていればよい。その後、図63に示すステップS747と同様の処理を実行して、操作部での操作内容が操作手順パターンにおける操作手順と同一となって合致した場合には、ステップS748〜S750の処理と同様の処理を実行して特定演出パターンを決定することにより、通常時の演出とは演出動作及び/又は演出態様が異なる特定演出が実行されればよい。こうして、計測された可変表示回数が予め複数設定された特定回数のいずれかと合致したこと、及び、予め複数設定された特定条件のいずれかが成立したこと、及び、遊技者による操作態様が可変表示回数と合致した特定回数に予め対応付けられた操作手順パターンにおける操作手順と同一であることに基づいて、例えば飾り図柄の可変表示中、ビッグボーナス中、レギュラーボーナス中、あるいは、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの終了時などにて、通常時における所定の演出とは異なる特定演出パターンに応じた特定演出が実行される。これにより、スタートレバー505、ストップスイッチ506L、506C、506Rといった複数の操作部に対する多種多様な操作態様に対応した多種多様な特定演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本発明の遊技機は、メダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能なスロットマシンに限らず、例えばパチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンなどにも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1やスロットマシン500等の各種遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。