JP6011459B2 - 点火制御装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の気筒内にて燃料混合気を点火するように設けられた点火プラグの、動作を制御するように構成された、点火制御装置に関する。
この種の装置において、燃料混合気の燃焼状態を安定化させるための構成を備えたものが、従来種々提案されている。例えば、特開2007−231927号公報には、1回の燃焼行程内にて複数回の放電を断続的に生じさせる構成が開示されている。また、特開2000−199470号公報には、放電時間の長い多重放電特性を得るために、2つの点火コイルを並列に接続した構成が開示されている。さらに、特開平11−159427号公報には、点火プラグに対して、点火コイルにおける二次コイルにて発生する電圧に加えて、当該二次コイルの低圧側に接続されたDC/DCコンバータにて発生する補助電圧を印加可能な構成が開示されている。
特開平11−159427号公報 特開2000−199470号公報 特開2007−231927号公報
特開2007−231927号公報に記載の構成のように、1回の燃焼行程内にて複数回の放電を断続的に生じさせる場合、当該行程内における点火放電の開始から終了までの間に、点火放電電流が繰り返しゼロとなる。すると、特に筒内のガス流速が大きい場合に、いわゆる「吹き消え」が生じることで点火エネルギがロスされるという問題が生じ得る。
一方、特開2000−199470号公報に記載のように、2つの点火コイルを並列に接続した構成においては、1回の燃焼行程内における点火放電の開始から終了までの間に点火放電電流が繰り返しゼロとなることはないものの、装置構成が複雑化し、体格(装置サイズ)も大型化するという問題がある。また、かかる従来技術においては、点火に必要なエネルギを大きく上回る構成(体格)となることで、無駄な電力消費が発生するという問題もある。
また、特開平11−159427号公報に記載のように、点火コイルの二次側に補助電圧を印加する構成においては、かかる補助電圧を印加するための回路に対して、高耐圧性が要求される。このため、かかる構成においても、体格やコスト面で問題がある。
本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、体格や製造コストの増大を可及的に抑制しつつ、燃料混合気の燃焼状態を良好に安定化させることが可能な構成を提供することにある。
本発明の点火制御装置(30)は、点火プラグ(19)の動作を制御するように構成されている。ここで、前記点火プラグは、内燃機関(11)の気筒(11b)内にて燃料混合気を点火するように設けられている。本発明の点火制御装置は、イグニッションコイル(311)と、直流電源(312)と、第一スイッチング素子(313)と、第二スイッチング素子(314)と、第三スイッチング素子(315)と、エネルギ蓄積コイル(316)と、コンデンサ(317)と、制御部(319)と、を備えている。
前記イグニッションコイルは、一次巻線(311a)と、二次巻線(311b)と、を備えている。前記二次巻線は、前記点火プラグに接続されている。このイグニッションコイルは、一次電流(前記一次巻線を通流する電流)の増減により、前記二次巻線にて二次電流が発生するように構成されている。また、前記一次巻線にて前記一次電流を通流させるように、前記一次巻線の一端側には、前記直流電源における非接地側出力端子が接続されている。
前記第一スイッチング素子は、第一制御端子(313G)と、第一電源側端子(313C)と、第一接地側端子(313E)と、を有している。この第一スイッチング素子は、半導体スイッチング素子であって、前記第一制御端子に入力された第一制御信号に基づいて、前記第一電源側端子と前記第一接地側端子との間の通電のオンオフを制御するように構成されている。この第一スイッチング素子においては、前記第一電源側端子は、前記一次巻線の他端側に接続されている。また、前記第一接地側端子は、接地側に接続されている。
前記第二スイッチング素子は、第二制御端子(314G)と、第二電源側端子(314D)と、第二接地側端子(314S)と、を有している。この第二スイッチング素子は、半導体スイッチング素子であって、前記第二制御端子に入力された第二制御信号に基づいて、前記第二電源側端子と前記第二接地側端子との間の通電のオンオフを制御するように構成されている。この第二スイッチング素子においては、前記第二接地側端子が前記一次巻線の前記他端側に接続されている。
前記第三スイッチング素子は、第三制御端子(315G)と、第三電源側端子(315C)と、第三接地側端子(315E)と、を有している。この第三スイッチング素子は、半導体スイッチング素子であって、前記第三制御端子に入力された第三制御信号に基づいて、前記第三電源側端子と前記第三接地側端子との間の通電のオンオフを制御するように構成されている。この第三スイッチング素子においては、前記第三電源側端子は、前記第二スイッチング素子における前記第二電源側端子に接続されている。また、前記第三接地側端子は、前記接地側に接続されている。
前記エネルギ蓄積コイルは、前記直流電源における前記非接地側出力端子と前記第三スイッチング素子における前記第三電源側端子とを接続する電力ラインに介装されたインダクタである。このエネルギ蓄積コイルは、前記第三スイッチング素子のオンによってエネルギを蓄積するとともに、この蓄積したエネルギを前記第三スイッチング素子のオフによって放出するように設けられている。
前記コンデンサは、前記直流電源における前記非接地側出力端子と、前記接地側と、の間にて、前記エネルギ蓄積コイルと直列接続されている。このコンデンサは、前記第三スイッチング素子のオフによって前記エネルギ蓄積コイルから放出されたエネルギを蓄積するように設けられている。
前記制御部は、前記第二スイッチング素子及び前記第三スイッチング素子を制御するように設けられている。具体的には、前記制御部は、前記点火プラグの点火放電(これは前記第一スイッチング素子のオフにより開始される)中に、前記第三スイッチング素子をオフ及び前記第二スイッチング素子をオンするようになっている。すなわち、前記制御部は、前記第二スイッチング素子及び前記第三スイッチング素子を上述のように動作させることで、前記コンデンサから蓄積エネルギを放出させるとともに、この放出されたエネルギを、前記一次巻線にて前記一次電流を通流させるためのエネルギとして、前記他端側から前記一次巻線に供給すべく、前記各スイッチング素子を制御するようになっている。特に、本発明においては、前記制御部は、前記第二制御信号におけるデューティ比を可変に設定するようになっている。
まず、かかる構成を有する本発明の前記点火制御装置における典型的な動作を説明すると、前記第一スイッチング素子のオン及び前記第二スイッチング素子のオフにより、前記一次巻線に前記一次電流が通流する。これにより、前記イグニッションコイルが充電される。一方、この間に、前記第三スイッチング素子がオンされることで、前記エネルギ蓄積コイルにエネルギが蓄積される。また、この蓄積エネルギは、前記第三スイッチング素子をオフさせると、前記エネルギ蓄積コイルから放出され、前記コンデンサに蓄積される。
前記第二スイッチング素子及び前記第三スイッチング素子がオフされた状態で、前記第一スイッチング素子がオフされると、それ以前まで前記一次巻線に通流していた前記一次電流が急激に遮断される。すると、前記イグニッションコイルの前記一次巻線に高電圧が発生し、かかる高電圧がさらに前記二次巻線で昇圧されることで、前記点火プラグにて高電圧が発生して放電が発生し、このとき前記二次巻線にて大きな前記二次電流が生じる。これにより、前記点火プラグにて前記点火放電が開始される。
ところで、前記点火プラグにて前記点火放電が開始した後は、前記二次電流(以下「放電電流」と称することがある)は、そのままでは時間経過とともにゼロに近づく。この点、本発明の構成においては、前記点火放電中に、前記第三スイッチング素子をオフ及び前記第二スイッチング素子をオンする(前記第三スイッチング素子のオフ下で前記第二スイッチング素子をオンする)ことで、前記コンデンサから蓄積エネルギが放出される。
すると、前記コンデンサから放出されたエネルギは、前記一次巻線にて前記一次電流を通流させるべく、前記他端側から前記一次巻線に供給される。これにより、前記放電電流が、前記点火放電を維持可能な程度に良好に確保される。ここで、前記点火放電中の前記放電電流の通流状態は、前記第二スイッチング素子のオンオフによる、前記コンデンサからの蓄積エネルギの放出量の調整によって、適宜制御可能である。
そこで、本発明の前記点火制御装置においては、前記制御部は、前記第二制御信号におけるデューティ比(すなわち前記第二スイッチング素子のオンデューティ)を可変に設定する。例えば、前記制御部は、前記二次電流(前記放電電流)を所定値以上に保持すべく、前記内燃機関の運転状態に応じて前記デューティ比を設定する。具体的には、例えば、前記制御部は、時間経過とともに前記デューティ比を増加させる。この場合、前記制御部は、時間経過に伴う前記デューティ比の増加率を可変に設定してもよい。
かかる構成を備えた、本発明の前記点火制御装置によれば、前記放電電流の通流状態を、いわゆる「吹き消え」が生じないように、前記気筒内におけるガスの流動状態に対応して良好に制御することが可能となる。したがって、本発明によれば、いわゆる「吹き消え」の発生及びこれに伴う点火エネルギのロスが、簡略な装置構成によって良好に抑制される。すなわち、本発明によれば、前記点火制御装置における体格や製造コストの増大を可及的に抑制しつつ、燃料混合気の燃焼状態を良好に安定化させることが可能となる。
特に、本発明においては、上述のように、前記一次巻線の低圧側(接地側あるいは前記第一スイッチング素子側)からエネルギが投入される。このため、前記二次巻線側からエネルギを投入する場合よりも、より低圧でのエネルギ投入が可能となる。
この点、前記一次巻線の高圧側(前記直流電源側すなわち前記一端側)から、前記直流電源の電圧よりも高い電圧でエネルギを投入すると、当該直流電源への流入電流等により、効率が悪くなる。これに対し、本発明によれば、上述のように、前記一次巻線の低圧側からエネルギを投入するため、もっとも容易且つ効率よくエネルギを前記一次巻線に投入することができるという優れた効果が奏される。
本発明の一実施形態の構成を備えたエンジンシステムの概略構成図。 図1に示されている点火制御装置の概略的な回路図。 図2に示されている点火制御装置の動作説明のためのマップ。 図2に示されている点火制御装置の動作説明のためのタイムチャート。 図2に示されている点火制御装置の動作説明のためのタイムチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、変形例は、当該実施形態の説明中に挿入されると首尾一貫した一実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
<エンジンシステムの構成>
図1を参照すると、エンジンシステム10は、火花点火式の内燃機関であるエンジン11を備えている。エンジン11の本体部を構成するエンジンブロック11aの内部には、気筒11b及びウォータージャケット11cが形成されている。気筒11bは、ピストン12を往復移動可能に収容するように設けられている。ウォータージャケット11cは、冷却液(冷却水ともいう)が通流可能な空間であって、気筒11bの周囲を取り囲むように設けられている。
エンジンブロック11aの上部であるシリンダヘッドには、吸気ポート13及び排気ポート14が、気筒11bと連通可能に形成されている。また、このシリンダヘッドには、吸気バルブ15と、排気バルブ16と、バルブ駆動機構17と、が装着されている。吸気バルブ15は、吸気ポート13と気筒11bとの連通状態を変更可能に設けられている。排気バルブ16は、排気ポート14と気筒11bとの連通状態を変更可能に設けられている。バルブ駆動機構17は、吸気バルブ15及び排気バルブ16を所定のタイミングで開閉動作させるように構成されている。
さらに、エンジンブロック11aには、インジェクタ18及び点火プラグ19が装着されている。本実施形態においては、インジェクタ18は、気筒11b内に燃料を直接噴射するように設けられている。点火プラグ19は、気筒11b内にて燃料混合気を点火するように設けられている。
エンジン11には、給排気機構20が接続されている。給排気機構20には、吸気管21(吸気マニホールド21a及びサージタンク21bを含む)、排気管22、及びEGR通路23(EGRはExhaust Gas Recirculationの略である)、の3種類のガス通路が設けられている。
吸気マニホールド21aは、吸気ポート13に接続されている。サージタンク21bは、吸気マニホールド21aよりも吸気通流方向における上流側に配置されている。排気管22は、排気ポート14に接続されている。
EGR通路23は、排気管22とサージタンク21bとを接続することで、排気管22に排出された排気ガスの一部を吸気に導入可能に設けられている。EGR通路23には、EGR制御バルブ24が介装されている。EGR制御バルブ24は、その開度によってEGR率(気筒11b内に吸入される燃焼前のガスにおける排気ガスの混入割合)を制御可能に設けられている。
吸気管21における、サージタンク21bよりも吸気通流方向における上流側には、スロットルバルブ25が介装されている。スロットルバルブ25は、その開度が、DCモータ等のスロットルアクチュエータ26の動作によって制御されるようになっている。また、吸気ポート13の近傍には、スワール流やタンブル流を発生させるための気流制御バルブ27が設けられている。
エンジンシステム10には、点火制御装置30が設けられている。点火制御装置30は、点火プラグ19の動作を制御する(すなわちエンジン11における点火制御を行う)ように構成されている。この点火制御装置30は、点火回路ユニット31と、電子制御ユニット32と、を備えている。
点火回路ユニット31は、気筒11b内の燃料混合気に点火するための火花放電を点火プラグ19にて発生させるように構成されている。電子制御ユニット32は、いわゆるエンジンECU(ECUはElectronic Control Unitの略である)である。この電子制御ユニット32は、回転速度センサ33等の各種センサの出力に基づいて取得したエンジン11の運転状態(以下「エンジンパラメータ」と略称する。)に応じて、インジェクタ18及び点火回路ユニット31を含む各部の動作を制御するようになっている。
点火制御に関しては、電子制御ユニット32は、取得したエンジンパラメータに基づいて、点火信号IGt及びエネルギ投入期間信号IGwを生成及び出力するようになっている。かかる点火信号IGt及びエネルギ投入期間信号IGwは、気筒11b内のガスの状態及び必要とされるエンジン11の出力(これらはエンジンパラメータに応じて変化する)に応じた、最適な点火時期及び放電電流(点火放電電流)を規定するものである。なお、これらの信号についてはすでに公知あるいは周知であるので、これらの信号についてのこれ以上の詳細な説明については本明細書では省略する(必要に応じ、特開2002−168170号公報(米国特許第6,557,537号明細書)等参照。但し、これらの公知あるいは周知技術文献においては、IGwは「多重期間信号」あるいは「放電区間信号」等と称されている。)。
回転速度センサ33は、エンジン回転速度(エンジン回転数ともいう)Neを検出(取得)するためのセンサである。この回転速度センサ33は、ピストン12の往復運動に伴って回転する図示しないクランクシャフトの回転角度に応じたパルス状の出力を生じるように、エンジンブロック11aに装着されている。冷却水温センサ34は、ウォータージャケット11c内を通流する冷却液の温度である冷却水温Twを検出(取得)するためのセンサであって、エンジンブロック11aに装着されている。
エアフローメータ35は、吸入空気量Ga(吸気管21を通流して気筒11b内に導入される吸入空気の質量流量)を検出(取得)するためのセンサである。このエアフローメータ35は、スロットルバルブ25よりも吸気通流方向における上流側にて、吸気管21に装着されている。吸気圧センサ36は、吸気管21内の圧力である吸気圧Paを検出(取得)するためのセンサであって、サージタンク21bに装着されている。
スロットル開度センサ37は、スロットルバルブ25の開度(スロットル開度THA)に対応する出力を生じるセンサであって、スロットルアクチュエータ26に内蔵されている。アクセルポジションセンサ38は、図示しないアクセルの操作量(アクセル操作量ACCP)に対応する出力を生じるように設けられている。
<点火制御装置の構成>
図2を参照すると、点火回路ユニット31は、イグニッションコイル311(一次巻線311a及び二次巻線311bを含む)と、直流電源312と、第一スイッチング素子313と、第二スイッチング素子314と、第三スイッチング素子315と、エネルギ蓄積コイル316と、コンデンサ317と、ダイオード318a,318b及び318cと、ドライバ回路319と、を備えている。
上述のように、イグニッションコイル311は、一次巻線311aと二次巻線311bとを備えている。このイグニッションコイル311は、周知の通り、一次巻線311aを通流する一次電流の増減により、二次巻線311bにて二次電流を発生させるように構成されている。
一次巻線311aの一端である高電圧側端子(非接地側端子とも称し得る)側には、直流電源312における非接地側出力端子(具体的には+端子)が接続されている。一方、一次巻線311aの他端である低電圧側端子(接地側端子とも称し得る)側は、第一スイッチング素子313を介して、接地側に接続されている。すなわち、直流電源312は、第一スイッチング素子313がオンされたときに、一次巻線311aにて高電圧側端子側から低電圧側端子側に向かう方向の一次電流を通流させるように設けられている。
二次巻線311bにおける高電圧側端子(非接地側端子とも称し得る)側は、ダイオード318aを介して、一次巻線311aにおける高電圧側端子側に接続されている。ダイオード318aは、そのアノードが二次巻線311bにおける高電圧側端子側に接続されている。すなわち、このダイオード318aは、一次巻線311aにおける高電圧側端子側から二次巻線311bにおける高電圧側端子側に向かう方向の電流の通流を禁止しつつ、二次電流(放電電流)を点火プラグ19から二次巻線311bに向かう(すなわち図中の電流I2が負の値となる)方向に規定するように設けられている。一方、二次巻線311bにおける低電圧側端子(接地側端子とも称し得る)側は、点火プラグ19に接続されている。
第一スイッチング素子313は、MOSゲート構造トランジスタであるIGBT(IGBTはInsulated Gate Bipolar Transistorの略)であって、第一制御端子313Gと、第一電源側端子313Cと、第一接地側端子313Eと、を有している。この第一スイッチング素子313は、第一制御端子313Gに入力された第一制御信号IGaに基づいて、第一電源側端子313Cと第一接地側端子313Eとの間の通電のオンオフを制御するように構成されている。本実施形態においては、第一電源側端子313Cは、一次巻線311aにおける低電圧側端子側に接続されている。また、第一接地側端子313Eは、接地側に接続されている。
第二スイッチング素子314は、MOSFET(MOSFETはMetal Oxide Semiconductor Field Effect Transistorの略)であって、第二制御端子314Gと、第二電源側端子314Dと、第二接地側端子314Sと、を有している。この第二スイッチング素子314は、第二制御端子314Gに入力された第二制御信号IGbに基づいて、第二電源側端子314Dと第二接地側端子314Sとの間の通電のオンオフを制御するように構成されている。
本実施形態においては、第二接地側端子314Sは、ダイオード318bを介して、一次巻線311aにおける低電圧側端子側に接続されている。ダイオード318bは、そのアノードが第二接地側端子314Sに接続されている。すなわち、このダイオード318bは、第二スイッチング素子314における第二接地側端子314Sから一次巻線311aにおける低電圧側端子側に向かう方向の電流の通流を許容するように設けられている。
第三スイッチング素子315は、MOSゲート構造トランジスタであるIGBTであって、第三制御端子315Gと、第三電源側端子315Cと、第三接地側端子315Eと、を有している。この第三スイッチング素子315は、第三制御端子315Gに入力された第三制御信号IGcに基づいて、第三電源側端子315Cと第三接地側端子315Eとの間の通電のオンオフを制御するように構成されている。
本実施形態においては、第三電源側端子315Cは、ダイオード318cを介して、第二スイッチング素子314における第二電源側端子314Dに接続されている。ダイオード318cは、そのアノードが第三電源側端子315Cに接続されている。すなわち、このダイオード318cは、第三スイッチング素子315における第三電源側端子315Cから第二スイッチング素子314における第二電源側端子314Dに向かう方向の電流の通流を許容するように設けられている。また、第三スイッチング素子315における第三接地側端子315Eは、接地側に接続されている。
エネルギ蓄積コイル316は、直流電源312における上述の非接地側出力端子と第三スイッチング素子315における第三電源側端子315Cとを接続する電力ラインに介装されたインダクタである。このエネルギ蓄積コイル316は、第三スイッチング素子315のオンによってエネルギ(電磁エネルギ)を蓄積するとともに、この蓄積したエネルギを第三スイッチング素子315のオフによって放出するように設けられている。
コンデンサ317は、接地側と直流電源312における上述の非接地側出力端子との間にて、エネルギ蓄積コイル316と直列接続されている。すなわち、コンデンサ317は、エネルギ蓄積コイル316に対して、第三スイッチング素子315と並列接続されている。このコンデンサ317は、第三スイッチング素子315のオフによってエネルギ蓄積コイル316から放出されたエネルギを蓄積するように設けられている。
本発明の「制御部」を構成するドライバ回路319は、電子制御ユニット32から出力されたエンジンパラメータ、点火信号IGt及びエネルギ投入期間信号IGwを受信するように、電子制御ユニット32に接続されている。また、ドライバ回路319は、第一スイッチング素子313、第二スイッチング素子314、及び第三スイッチング素子315を制御するように、第一制御端子313G、第二制御端子314G及び第三制御端子315Gに接続されている。このドライバ回路319は、受信した点火信号IGt及びエネルギ投入期間信号IGwに基づいて、第一制御信号IGa、第二制御信号IGb、及び第三制御信号IGcを、それぞれ第一制御端子313G、第二制御端子314G及び第三制御端子315Gに出力するように設けられている。
具体的には、ドライバ回路319は、点火プラグ19の点火放電(これは第一スイッチング素子313のオフにより開始される)中に、第三スイッチング素子315をオフ及び第二スイッチング素子314をオンすることで、コンデンサ317から蓄積エネルギを放出させるようになっている。すなわち、ドライバ回路319は、上述のように各スイッチング素子を制御することで、コンデンサ317からエネルギ(静電エネルギ)を放出させ、このエネルギを、一次巻線311aにて一次電流を通流させるためのエネルギ(以下「投入エネルギ」という)として、低電圧側端子側から一次巻線311aに供給するようになっている。
特に、本実施形態においては、ドライバ回路319は、第三制御信号IGcにおけるデューティ比を、エンジンパラメータに応じて可変に設定するようになっている。すなわち、ドライバ回路319は、エンジンパラメータに応じた第三スイッチング素子315のオンデューティの設定によって、コンデンサ317におけるエネルギ(静電エネルギ)の蓄積量を可変に制御するようになっている。
また、本実施形態においては、ドライバ回路319は、第二制御信号IGbにおけるデューティ比を、エンジンパラメータに応じて可変に設定するようになっている。すなわち、ドライバ回路319は、エンジンパラメータに応じた第二スイッチング素子314のオンデューティの設定によって、コンデンサ317から一次巻線311aにおける低電圧側端子側へのエネルギ供給量を可変に制御するようになっている。
具体的には、本実施形態においては、ドライバ回路319は、気筒11b内の流速増加に伴う吹き消えが発生しないよう放電電流を所定値以上に保持すべく、第二制御信号IGbにおけるデューティ比を1燃焼サイクル中における時間経過とともに増加させるようになっている。また、ドライバ回路319は、図3に示されているマップ(ルックアップテーブル)を用いることで、エンジンパラメータである吸気圧Pa及びエンジン回転数Neに応じて、1燃焼サイクル中における時間経過に伴うデューティ比の増加率ΔDUTYを可変に設定するようになっている。
<動作説明>
以下、本実施形態の構成による動作(作用・効果)について説明する。図4及び図5のタイムチャートにおいて、「Vdc」はコンデンサ317の電圧、「I1」は一次電流、「I2」は二次電流をそれぞれ示す。
なお、図中、一次電流「I1」及び二次電流「I2」のタイムチャートにおいては、図2にて矢印で示されている方向が正の値となるように示されているものとする。また、点火信号IGt、エネルギ投入期間信号IGw、第一制御信号IGa、第二制御信号IGb、及び第三制御信号IGcは、図中上方に立ち上がった状態が「H」であり、下方に立ち下がった状態が「L」であるものとする。
電子制御ユニット32は、回転速度センサ33等の各種センサの出力に基づいて取得したエンジンパラメータに応じて、インジェクタ18及び点火回路ユニット31を含む、エンジンシステム10における各部の動作を制御する。ここで、点火制御について詳述すると、電子制御ユニット32は、取得したエンジンパラメータに基づいて、点火信号IGt及びエネルギ投入期間信号IGwを生成する。そして、電子制御ユニット32は、生成した点火信号IGt及びエネルギ投入期間信号IGwと、エンジンパラメータとを、ドライバ回路319に向けて出力する。
ドライバ回路319は、電子制御ユニット32から出力された点火信号IGt、エネルギ投入期間信号IGw及びエンジンパラメータを受信すると、これらに基づいて、第一スイッチング素子313のオンオフを制御するための第一制御信号IGa、第二スイッチング素子314のオンオフを制御するための第二制御信号IGb、及び第三スイッチング素子315のオンオフを制御するための第三制御信号IGcを出力する。
なお、本実施形態においては、第一制御信号IGaは、点火信号IGtと同一である。このため、ドライバ回路319は、受信した点火信号IGtをそのまま第一スイッチング素子313における第一制御端子313Gに向けて出力する。
一方、第二制御信号IGbは、受信したエンジンパラメータ及びエネルギ投入期間信号IGwと、図3に示されているマップと、に基づいて生成されるものである。このため、ドライバ回路319は、受信したエンジンパラメータ及びエネルギ投入期間信号IGwと、図3に示されているマップと、に基づいて、第二制御信号IGbを生成するとともに、かかる第二制御信号IGbを第二スイッチング素子314における第二制御端子314Gに向けて出力する。
ここで、図4に示されているように、本実施形態においては、第二制御信号IGbは、エネルギ投入期間信号IGwがHレベルの間に繰り返し出力される、周期が一定の矩形波パルス状の信号である。この第二制御信号IGbは、そのデューティ比が、時刻t3〜t4間における時間経過とともに、エンジンパラメータ(具体的には吸気圧Pa及びエンジン回転数Ne)及び図3のマップに基づいて設定された増加率ΔDUTYで増加するように生成される。
また、第三制御信号IGcは、受信した点火信号IGt及びエンジンパラメータに基づいて生成されるものである。このため、ドライバ回路319は、受信した点火信号IGt及びエンジンパラメータに基づいて第三制御信号IGcを生成するとともに、かかる第三制御信号IGcを第三スイッチング素子315における第三制御端子315Gに向けて出力する。なお、本実施形態においては、第三制御信号IGcは、点火信号IGtがHレベルの間に繰り返し出力される、周期が一定の矩形波パルス状の信号である。この第三制御信号IGcのデューティ比は、時刻t1〜t2間で一定であって、エンジンパラメータに基づいて設定される。
以下、図4を参照しつつ、本実施形態の構成による動作を、時系列に沿って詳細に説明する。まず、電子制御ユニット32は、或る気筒11bにおける所定クランク角にて、アクセル操作量ACCP等のエンジンパラメータを取得する。そして、電子制御ユニット32は、取得したエンジンパラメータに基づいて、当該気筒11bの今回の燃焼行程における点火時期を、図4における時刻t1よりも前に決定する。これにより、今回の燃焼行程における点火信号IGt及びエネルギ投入期間信号IGwが生成される。
時刻t1にて点火信号IGtがHレベルに立ち上がると、これに対応して、第一制御信号IGaがHレベルに立ち上げられる。これにより、第一スイッチング素子313がオンされる(このときエネルギ投入期間信号IGwはLレベルであるため第二スイッチング素子314はオフである)。すると、一次巻線311aにおける一次電流の通流が開始する。これにより、イグニッションコイル311が充電される。
点火信号IGtがHレベルに立ち上がっている間、矩形波パルス状の第三制御信号IGcが、第三スイッチング素子315における第三制御端子315Gに入力される。第三スイッチング素子315がオンされることで、エネルギ蓄積コイル316にエネルギが蓄積される。また、この蓄積エネルギは、第三スイッチング素子315をオフさせると、エネルギ蓄積コイル316から放出され、コンデンサ317に蓄積される。このようにして、第三スイッチング素子315のオンオフにより、エネルギ蓄積コイル316を介してコンデンサ317にエネルギが蓄積され、電圧Vdcがステップ状に上昇する。このような、コンデンサ317におけるエネルギの蓄積は、時刻t2までに終了する。
その後、時刻t2にて第一制御信号IGaがHレベルからLレベルに立ち下げられることで、第一スイッチング素子313がオフされると、それ以前まで一次巻線311aに通流していた一次電流が急激に遮断される。すると、イグニッションコイル311が放電し、二次巻線311bにて、大きな二次電流である放電電流が生じる。これにより、点火プラグ19にて点火放電が開始する。
時刻t2にて点火放電が開始した後は、従来の放電制御においては(あるいはエネルギ投入期間信号IGwがHレベルに立ち上げられることなくLレベルのまま維持されるような運転条件においては)、破線で示されたように推移する。この場合、放電電流は、時間経過とともにゼロに近づき、放電を維持できない程度まで減衰する。これにより、点火放電が終了する。なお、この場合の放電エネルギ(点火プラグ19への印加エネルギ)の大きさは、図4における二次電流I2のタイムチャートにおける、破線で示された三角形の内側の面積に相当する。
この点、本実施形態においては、時刻t2の直後の時刻t3にて、エネルギ投入期間信号IGwがHレベルに立ち上げられる。これに対応して、第三スイッチング素子315のオフ(第三制御信号IGc=Lレベル)下で、第二スイッチング素子314がオンされる(第二制御信号IGb=Hレベル)。すると、コンデンサ317の蓄積エネルギが当該コンデンサ317から放出され、上述の投入エネルギが、一次巻線311aに対してその低電圧側端子側から供給される。これにより、点火放電(誘導放電)中に、投入エネルギに起因する一次電流が通流する。すなわち、時刻t2−t3間で通流していた放電電流に対して、投入エネルギに起因する一次電流の通流に伴う追加分が重畳される。
このような一次電流の重畳(追加)は、時刻t3以降(t4まで)、第二スイッチング素子314がオンされる毎に行われる。すなわち、図4に示されているように、第二制御信号IGbが立ち上がる毎に、コンデンサ317の蓄積エネルギにより一次電流(I1)が順次追加され、これに対応して、放電電流(I2)が順次追加される。この場合の放電エネルギの大きさは、図4における二次電流I2のタイムチャートにおける、t2−t4間の面積(積分値)に相当する。すなわち、上述の投入エネルギは、t2−t4間の面積から、破線で示された三角形の面積を差し引いた量に相当する。
このように、本実施形態においては、かかる投入エネルギにより、放電電流を、点火放電を維持可能な程度に良好に確保することが可能になる。なお、本具体例においては、時刻t2とt3との間の時間間隔は、いわゆる「吹き消え」が生じないように、エンジン回転速度Ne及び吸入空気量Gaに基づいて電子制御ユニット32により適宜(マップ等を用いて)設定されるものとする。
ところで、周知の通り、高負荷又は高回転運転条件(吸気圧Pa:高、エンジン回転速度Ne:高、スロットル開度THA:大、EGR率:高、空燃比:リーン)においては、いわゆる「吹き消え」が気筒11b内の気流の流速やリーン化などにより生じやすい。この点、点火信号IGtがHレベルに立ち上がっている時刻t1−t2間における、コンデンサ317におけるエネルギ蓄積状態は、第三制御信号IGcのオンデューティ比によって制御可能である。また、コンデンサ317における蓄積エネルギが大きいほど、第二スイッチング素子314がオンされる毎の投入エネルギもまた大きくなる。
そこで、本実施形態においては、「吹き消え」が生じやすい高負荷又は高回転運転条件(吸気圧Pa:高、エンジン回転速度Ne:高、スロットル開度THA:大、EGR率:高、空燃比:リーン)でかつ点火開始からの時間が経過するほど、第三制御信号IGcのデューティ比が高く設定される。これにより、エンジン11の運転状態に合わせて、コンデンサ317におけるエネルギ蓄積量や投入エネルギ量を適切に設定することができ、吹き消えを抑制するとともに、省電力や無駄な火花エネルギによる点火プラグ19の電極消耗を抑制することができる。なお、図5は、「吹き消え」が生じにくい低負荷又は低回転運転条件における、第三制御信号IGcのデューティ比が図4よりも低い場合を示している。
また、上述のように、点火放電中の放電電流の通流状態は、第二スイッチング素子314のオンオフによる、コンデンサ317からの蓄積エネルギの放出量の調整によって、適宜制御可能である。そこで、本実施形態においては、第二制御信号IGbにおけるデューティ比が可変に設定される。具体的には、時間経過とともにデューティ比が増加率ΔDUTY(高負荷又は高回転運転条件になるほど大きく設定される)で増加するように、第二制御信号IGbが生成される。これにより、図4に示されているように、放電電流が、所定値I2th以上に保持される。
このように、本実施形態の構成においては、「吹き消え」が生じないように、放電電流の通流状態を、気筒11b内におけるガスの流動状態に対応して良好に制御することが可能となる。したがって、本実施形態によれば、「吹き消え」の発生及びこれに伴う点火エネルギのロスが、簡略な装置構成によって良好に抑制される。すなわち、本実施形態によれば、点火制御装置30(特に点火回路ユニット31)における体格や製造コストの増大を可及的に抑制しつつ、燃料混合気の燃焼状態を良好に安定化させることが可能となる。
特に、本実施形態の構成においては、一次巻線311aにおける低電圧端子側(第一スイッチング素子313側)からエネルギが投入される。このため、二次巻線311b側からエネルギを投入する場合よりも、より低圧でのエネルギ投入が可能となる。
この点、一次巻線311aの高電圧側端子から、直流電源312の出力電圧よりも高い電圧でエネルギを投入すると、当該直流電源312への流入電流等により、効率が悪くなる。これに対し、本実施形態の構成によれば、上述のように、一次巻線311aにおける低電圧端子側からエネルギを投入するため、もっとも容易且つ効率よくエネルギを一次巻線311aに投入することができるという優れた効果が奏される。
<変形例>
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施形態にて説明されているものと同様の構成及び機能を有する部分に対しては、上述の実施形態と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施形態における説明が適宜援用され得るものとする。もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、上述の実施形態の一部、及び、複数の変形例の全部又は一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
本発明は、上述の実施形態にて例示された具体的な構成に限定されない。すなわち、例えば、電子制御ユニット32のうちの一部の機能ブロックが、ドライバ回路319と一体化され得る。あるいは、ドライバ回路319が、スイッチング素子毎に分割され得る。この場合、第一制御信号IGaが点火信号IGtであるときは、ドライバ回路319を介することなく、点火信号IGtが電子制御ユニット32から直接第一スイッチング素子313における第一制御端子313Gに出力されてもよい。
また、IGa信号とIGc信号とは、必ずしも一致させる必要はない。例えば、ドライバ回路319にて、IGt信号の立ち上がりと同期してIGc信号のみをまず作成及び出力し、少し遅れてIGa信号を出力するようにしてもよい。すなわち、IGa信号をIGc信号よりも遅らせてもよい。これにより、コンデンサ317に蓄えるエネルギを増加させることができる。一方、IGc信号をIGa信号よりも遅らせてもよい。
本発明は、上述の実施形態にて例示された具体的な動作に限定されない。例えば、ΔDUTYは、吸気圧Pa及びエンジン回転数Neのうちのいずれか一方に基づいて設定されてもよい。また、ΔDUTYは、吸気圧Pa、エンジン回転速度Ne、スロットル開度THA、EGR率、空燃比、吸入空気量Ga、アクセル操作量ACCP、等の多数のエンジンパラメータのうちから、任意に選択されたものに基づいて設定されてもよい。
第二制御信号IGbのデューティ比は、1燃焼サイクル中(具体的には時刻t3〜t4間)で一定であってもよい。この場合、かかるデューティ比は、上述の具体例と同様に、エンジンパラメータに基づいて設定される。この場合の、エンジンパラメータに基づくデューティ比DUTYの設定は、図3の「ΔDUTYマップ」と同様の「DUTYマップ」を用いて行われる。
また、△DUTYは、増加方向だけでなく、減算方向も含んでいてもよい。すなわち、第二制御信号IGbのデューティ比は、1燃焼サイクル中にて、増加したり減少したりするように設定されてもよい。これにより、運転状態に応じた最適な(すなわち吹き消えが生じにくい)投入エネルギのパターンを実現することが可能になる。
また、エンジンパラメータに代えて、第二制御信号IGbや第三制御信号IGcの生成に利用可能な他の情報が、電子制御ユニット32からドライバ回路319に向けて出力されてもよい。
上述の実施形態にて例示した第三制御信号IGcのデューティ制御に代えて、あるいはこれとともに、エネルギ投入期間信号IGwの波形(図3等におけるt3の立ち上りタイミング及び/又はt3−t4の間の期間)の制御によって、投入エネルギを可変としてもよい。この場合、ドライバ回路319に代えて、あるいはこれとともに、電子制御ユニット32が、本発明の「制御部」に相当することとなる。
一次巻線311aにおける低電圧側端子側から投入エネルギを供給するための回路構成(第二スイッチング素子314における第二電源側端子314Dに接続される回路構成)は、上述の実施形態にて示された具体例に限定されない。すなわち、例えば、かかる回路構成は、絶縁型DC−DCコンバータや、フォワード型コンバータであってもよい。あるいは、いわゆるハイブリッド車等に搭載される高電圧バッテリであってもよい。
その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の技術的範囲に含まれることは当然である。また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構成及びその均等物の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構成をも含む。
11…エンジン、11b…気筒、19…点火プラグ、30…点火制御装置、31…点火回路ユニット、32…電子制御ユニット、311…イグニッションコイル、311a…一次巻線、311b…二次巻線、312…直流電源、313…第一スイッチング素子、313C…第一電源側端子、313E…第一接地側端子、313G…第一制御端子、314…第二スイッチング素子、314D…第二電源側端子、314G…第二制御端子、314S…第二接地側端子、315…第三スイッチング素子、315C…第三電源側端子、315E…第三接地側端子、315G…第三制御端子、316…エネルギ蓄積コイル、317…コンデンサ、319…ドライバ回路、IGa…第一制御信号、IGb…第二制御信号、IGc…第三制御信号、IGt…点火信号、IGw…エネルギ投入期間信号。

Claims (6)

  1. 内燃機関(11)の気筒(11b)内にて燃料混合気を点火するように設けられた点火プラグ(19)の、動作を制御するように構成された、点火制御装置(30)において、
    一次巻線(311a)と二次巻線(311b)とを備えていて、前記一次巻線を通流する電流である一次電流の増減により、前記点火プラグに接続された前記二次巻線にて二次電流が発生するように構成された、イグニッションコイル(311)と、
    前記一次巻線にて前記一次電流を通流させるように、非接地側出力端子が前記一次巻線の一端側に接続された、直流電源(312)と、
    第一制御端子(313G)と第一電源側端子(313C)と第一接地側端子(313E)とを有していて前記第一制御端子に入力された第一制御信号に基づいて前記第一電源側端子と前記第一接地側端子との間の通電のオンオフを制御するように構成された半導体スイッチング素子であって、前記第一電源側端子が前記一次巻線の他端側に接続されるとともに前記第一接地側端子が接地側に接続された、第一スイッチング素子(313)と、
    第二制御端子(314G)と第二電源側端子(314D)と第二接地側端子(314S)とを有していて前記第二制御端子に入力された第二制御信号に基づいて前記第二電源側端子と前記第二接地側端子との間の通電のオンオフを制御するように構成された半導体スイッチング素子であって、前記第二接地側端子が前記一次巻線の前記他端側に接続された、第二スイッチング素子(314)と、
    第三制御端子(315G)と第三電源側端子(315C)と第三接地側端子(315E)とを有していて前記第三制御端子に入力された第三制御信号に基づいて前記第三電源側端子と前記第三接地側端子との間の通電のオンオフを制御するように構成された半導体スイッチング素子であって、前記第三電源側端子が前記第二スイッチング素子における前記第二電源側端子に接続されるとともに前記第三接地側端子が前記接地側に接続された、第三スイッチング素子(315)と、
    前記直流電源における前記非接地側出力端子と前記第三スイッチング素子における前記第三電源側端子とを接続する電力ラインに介装されたインダクタであって、エネルギを前記第三スイッチング素子のオンによって蓄積するとともに当該第三スイッチング素子のオフによって放出するように設けられた、エネルギ蓄積コイル(316)と、
    前記直流電源における前記非接地側出力端子と前記接地側との間にて前記エネルギ蓄積コイルと直列接続されていて、前記第三スイッチング素子のオフによって前記エネルギ蓄積コイルから放出されたエネルギを蓄積するように設けられた、コンデンサ(317)と、
    前記第一スイッチング素子のオフにより開始された前記点火プラグの点火放電中に、前記第三スイッチング素子をオフ及び前記第二スイッチング素子をオンすることで、エネルギを前記コンデンサから放出させて前記一次巻線にて前記一次電流を通流させるために前記他端側から前記一次巻線に供給すべく、前記第二スイッチング素子及び前記第三スイッチング素子を制御するように設けられた、制御部(319)と、
    を備え、
    前記制御部は、前記第二制御信号におけるデューティ比を可変に設定することを特徴とする、点火制御装置。
  2. 前記制御部は、前記内燃機関の運転状態に応じて前記デューティ比を設定することを特徴とする、請求項1に記載の点火制御装置。
  3. 前記内燃機関の運転状態は、少なくとも機関回転数を含むことを特徴とする、請求項2に記載の点火制御装置。
  4. 前記制御部は、前記デューティ比を、1燃焼サイクル中において可変に設定することを特徴とする、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の点火制御装置。
  5. 前記制御部は、時間経過とともに前記デューティ比を増加させることを特徴とする、請求項4に記載の点火制御装置。
  6. 前記制御部は、時間経過に伴う前記デューティ比の増加率を可変に設定することを特徴とする、請求項5に記載の点火制御装置。
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