JP6010829B2 - コーヒー飲料の製造・保存過程における品質計測・評価装置及び品質計測・評価方法 - Google Patents

コーヒー飲料の製造・保存過程における品質計測・評価装置及び品質計測・評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、コーヒー飲料の製造・保存過程における品質計測及び/又は品質評価装置に関する。さらに本発明は、コーヒー飲料の製造・保存過程における品質計測及び/又は品質評価方法に関する。
コーヒー飲料は、ホットとアイスで温度が異なり、コーヒー由来の成分以外にも、製品や消費者の嗜好に応じて砂糖やミルクを含むなど、多種多用である。コーヒー飲料の製造・保存過程では、加熱・冷却をともなうために品質が変化しやすく、特にホットコーヒーは、加熱保存過程で品質が変化しやすい。
したがって、コーヒー飲料の客観的かつ簡便な品質計測・評価手法、それに基づくプロセス制御が求められており、コーヒー飲料中の複数成分を同時定性・定量分析でき、さらに複数成分間の相互作用に関する情報をも取得できる手法の確立が望まれている。
上記問題点を解決する手段の1つとして、本発明者の一部による、中赤外分光法(FT-IR/ATR)法を用いたコーヒー飲料の主要複数成分の同時定量に関する技術が公知である(特許文献1、非特許文献1)。特許文献1においては、インスタントコーヒー、ホワイトナー、及び砂糖の検量線に基づく同時定量が開示されている。さらに非特許文献1においては、コーヒー抽出液中のカフェイン、クロロゲン酸の定量の可能性が示唆されている。
しかし、前記公知技術では、サンプル測定が298[K]一定のため、加熱や冷却をともなうコーヒー飲料の製造・保存過程へ適用できないという問題点があった。
また、品質のうち味覚については、味覚センサーが実用化されているが(非特許文献2)、該センサーは、ヒトの舌の感覚に近い脂質膜の電圧変化パターンにより、食品の味を構成する食品の味を構成する旨味・苦味・塩味・酸味・甘味・渋味を数値化したものであり、味覚に関する化学的成分や製造・加工条件に起因する成分間の相互作用を直接測定するものではない。したがって、仮に該センサーを用いて味覚情報を取得できたとしても、その情報を、コーヒー飲料の製造・保存過程へオンラインでフィードバックすることができないという問題点があった。
特開2007−051933
FT-IR/ATR法によるコーヒー飲料の赤外分光特性抽出と主要複数成分の同時定量; 日本照明学会誌, 93(8A), 501-509 (2009). 「味覚センサー」の説明がされているインターネットホームページのURL(http://www.insent.co.jp/products/taste_sensing_system_index.html)
本発明は、コーヒー飲料の製造過程における品質計測及び/又は品質評価装置を提供する。また、コーヒー飲料の保存過程における品質計測及び/又は品質評価装置を提供する。さらに、本発明は、それら製造又は保存過程における品質計測及び/又は品質評価方法をも提供する。
上記課題を解決するため、本発明のコーヒー飲料の成分変化予測装置は、
コーヒー飲料の313[K]乃至353[K]での保存過程における成分変化予測装置であって、前記装置は、(A)中赤外光源部と、(B)該温度域の任意の温度におけるコーヒー飲料の中赤外特性を測定する測定部と、(C)中赤外光を検出する検出部と、(D)中赤外特性に基づき、スペクトル若しくは吸収帯又は物性値の算出、スペクトルの処理、既知データとの比較から選択される少なくとも1つの演算を行う演算部と、(E)演算部の結果を記録・保管する記録部と、(F)任意の温度及び日数を入力する入力部と、
を備え
前記(D)演算部は、キャリブレーション工程と、成分変化予測工程とからなり、
前記キャリブレーション工程は、
(1)313[K]乃至353[K]の温度域の少なくとも2つ以上の温度におけるコーヒー飲料の特定波数領域の吸光度と保存期間との近似直線の傾きを算出する工程と、
(2)前記傾きをスペクトル変化速度定数kとし、前記温度域の任意の温度での前記特定波数領域における変化速度定数スペクトルを算出する工程と、
(3)前記温度と前記スペクトル変化速度定数kとの関係式を算出する工程からなり、
前記成分変化予測工程は、
(4)前記(F)入力部に入力された温度と、前記(3)の関係式から該温度におけるスペクトル変化速度定数kを算出する工程と、
(5)前記(F)入力部に入力された日数と、該スペクトル変化速度定数kと、前記(2)の速度定数スペクトルから予測スペクトルを算出する工程と、
(6)測定日又は測定時刻の異なる2つ以上の予測スペクトルを比較し、パターンの異なる吸収帯の帰属成分の変化を一斉同時計測する工程からなり、
前記成分が糖成分、酸成分、タンパク質成分又は油脂成分から選択される少なくとも2つ以上の成分であることを特徴とする。
また、本発明のコーヒー飲料の官能試験補助装置は、
コーヒー飲料の313[K]乃至353[K]での保存過程における官能試験補助装置であって、前記装置は、(A)中赤外光源部と、(B)該温度域の任意の温度におけるコーヒー飲料の中赤外特性を測定する測定部と、(C)中赤外光を検出する検出部と、(D)中赤外特性に基づき、スペクトル若しくは吸収帯又は官能試験結果の算出、スペクトルの処理、既知データとの比較から選択される少なくとも1つの演算を行う演算部と、(E)演算部の結果を記録・保管する記録部と、(F)任意の温度及び日数を入力する入力部と、
を備え、
前記(D)演算部は、キャリブレーション工程と、成分変化予測工程と、官能試験結果算出工程からなり、
前記キャリブレーション工程は、
(1)313[K]乃至353[K]の温度域の少なくとも2つ以上の温度におけるコーヒー飲料の特定波数領域の吸光度と保存期間との近似直線の傾きを算出する工程と、
(2)前記傾きをスペクトル変化速度定数kとし、前記温度域の任意の温度での前記特定波数領域における変化速度定数スペクトルを算出する工程と、
(3)前記温度と前記スペクトル変化速度定数kとの関係式を算出する工程からなり、
前記成分変化予測工程は、
(4)前記(F)入力部に入力された温度と、前記(3)の関係式から該温度におけるスペクトル変化速度定数kを算出する工程と、
(5)前記(F)入力部に入力された日数と、該スペクトル変化速度定数kと、前記(2)の速度定数スペクトルから予測スペクトルを算出する工程からなり、
前記官能試験結果算出工程は、
(6)測定日又は測定時刻の異なる2つ以上の予測スペクトルの差を算出する工程と、
(7)前記(6)の差スペクトルの特定波長領域における面積吸光度、吸光度又は面積吸光度、吸光度の二次微分値を説明変数として重回帰分析し、官能試験結果を算出する工程からなることを特徴とする。
本発明によれば、コーヒー飲料の製造・保存過程における客観的かつ簡便な品質計測・評価装置を提供できる。また、コーヒー飲料の製造・保存過程における客観的かつ簡便な品質計測・評価方法を提供できる。
したがって、コーヒー飲料の客観的かつ簡便な品質計測・評価、それに基づくプロセス制御を提供することができる。さらに、その計測や評価の情報に基づき、コーヒー飲料の製造・保存過程においてオンラインでモニタリングすること、フィードバックすることができる。
加温保存過程における赤外吸収スペクトルに及ぼす温度の影響。(A)スペクトルの経日変化、(B)吸光度の経日変化。 加温保存過程における赤外吸収スペクトルに及ぼす溶媒の影響。(A)スペクトルの経日変化、(B)吸光度の経日変化。 速度定数スペクトルと相関係数スペクトル。 予測スペクトル、及び予測スペクトルと実測スペクトルとの誤差。 コーヒー飲料(砂糖・ミルク入り)の吸光度差スペクトル(加熱保存開始時を基準とした)。 官能試験値と赤外分光情報に基づいた予測値との比較。(A)ブラックコーヒー、(B)コーヒー飲料(砂糖・ミルク入り)。
本発明のコーヒー飲料の製造・保存過程における品質計測・評価装置は、少なくとも、(A)中赤外光を発する光源部と、(B)対象試料の中赤外光吸収・透過・散乱等の中赤外特性を測定する測定部と、(C)中赤外光を検出する検出部と、(D)中赤外特性に基づき、スペクトル、濃度・温度等の物性値等の算出、二次微分スペクトル等のスペクトル処理、既知データ、官能データとの比較等を行う演算部と、(E)演算部を介した結果を記録・保管する記録部と、を備える。
光源部(A)は、4000-400[cm-1]の赤外光を発する光源であることが好ましく、3000-2800[cm-1]、1700-1500[cm-1]、1530-1200[cm-1]、1200-950[cm-1]から選択される少なくとも1つの赤外光を発する光源であることがより好ましい。
測定部(B)で測定される中赤外特性の測定方法としては、特に限定されないが、吸収、透過、正反射、拡散反射、散乱が好適であり、結晶やプリズムを利用したATR(Attenuated Total Reflection、減衰全反射法)がより好適である。
演算部(D)で処理されるスペクトルの二次微分の計算方法としては、特に限定されないが、Savitzky-Golay法が好適であり、その計算点数としては、特に限定されないが、7点、9点、11点、13点、15点、17点、19点、21点が好適であり、15点、17点、19点がより好適である。
光源部(A)と測定部(B)及び/又は検出部(C)と測定部(B)は、ファイバー等で中赤外光を伝達する手段で接続されていてもよい。
特定の波数(波長)すなわち単波数(単波長)を用いるのではなく、波数帯(波長帯)を用いる場合、すなわち分光を行う場合には、分光部(F)を備え、具体的な手段としては、マイケルソン干渉計、回折格子等の干渉計を使用することが好ましい。
本装置は、コーヒー飲料の製造・保存過程に関するラインの任意の位置・時点に、1つ又は複数設置、組み込むことが可能な他、ライン外に設置し、ラインからサンプリングした対象試料を計測することも可能である。
本発明において、コーヒー飲料とは、ブラックコーヒー、ブラックコーヒーにミルク及び/又は糖を添加したものをいう。
以下に本発明の好適な一実施の形態を実施例によって具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は下記の実施形態によって限定されるものでなく、本発明の範囲で様々に改変して実施することができる。
<実施例1:コーヒー飲料の品質計測>
<1−1:試料・装置>
実験試料として、
(1)溶媒:水、ブラックコーヒー、ブラックコーヒー+ミルク
(2)溶質:スクロース、グルコース、フルクトース
から組み合わされた溶液を調製し、該溶液を333[K]、343[K]、353[K]に設定した恒温水槽で最大36日間加熱保存し、赤外吸収スペクトルを測定した。
赤外分光スペクトルの測定には、ATRアクセサリ(APPLIED SYSTEM,Durasample IR,9回反射)を付属したFT-IR(Nicolet,Magna-IR 750)を使用した。
<1−2:キャリブレーション(基礎実験)>
製造期間・保存期間における、温度の異なるコーヒー飲料のスペクトル(図1A)、及びそれらのスペクトルの任意の波数における、吸光度の経時・経日変化(図1B)、さらに溶媒(ブラックコーヒー、ミルク入りコーヒー等の種類)の異なるコーヒー飲料のスペクトル(図2A)、及びそれらのスペクトルの任意の波数における、吸光度の経時・経日変化(図2B)を取得しておく。
つぎに、任意の波数における吸光度変化を0次変化とし、、特に図1B・図2Bのように期間内において吸光度が直線的に変化する波数における吸光度変化から、速度定数kを求め、アレニウスプロットを行う。そして、アレニウスプロットの相関係数(r)スペクトルと速度定数(k)スペクトルを得ておく(図3)。
なお、スペクトルは吸光度スペクトルまたは吸光度の二次微分スペクトルのいずれも用いることができるが、本実施例では、Savitzky-Golay法(17点)により、吸光度スペクトルから算出した二次微分スペクトルを例示している。
<1−3:予測スペクトルと品質計測>
1−2のキャリブレーションデータに基づき、任意温度におけるスペクトルの速度変化定数kを求め、任意温度における対象コーヒー飲料(ブラックコーヒー、ミルク入りコーヒー等)の予測スペクトルを求める。予測スペクトルと実測スペクトルとが精度良く一致する(図4)ことから、予測スペクトルを用いることで、
(1)任意の種類のコーヒー飲料の品質・品質変化の非破壊・非接触でのリアルタイム計測、
(2)任意の種類のコーヒー飲料の品質変化の予測、
(3)品質変化の予測に基づく、コーヒー飲料の製造・保存過程における品質制御、
のいずれも高精度かつ簡便に行えることがわかった。
<実施例2:コーヒー飲料の品質評価>
<2−1:試料・装置>
実験試料として、市販のブラックコーヒー及び砂糖・ミルク入りコーヒー飲料を用い、313[K] 、323[K] 、333[K] 、343[K]のオーブン中で最大16週間保存した。保存した試料の赤外スペクトルを測定した。
赤外分光スペクトルの測定には、ATRアクセサリ(APPLIED SYSTEM,Durasample IR,9回反射)を付属したFT-IR(Nicolet,Magna-IR 750)を使用した。
<2−2:官能試験>
パネラー7〜8名による官能試験を行った。ブラインドしたブランク2種類及び評価試料を準備し、3つの中から味の違う1つを選び、選んだ試料の味の差に評価点を付ける方法(3点識別法)により行った。なお、評価点及び評価内容はつぎの通りである。
0点:なし
1点:極めて僅かに
2点:小さい
3点:中程度
4点:大きい
5点:非常に大きい
<2−3:スペクトル測定結果と官能試験との対比>
まず、1−3の予測スペクトル又は任意の実測スペクトルを基準として、各測定スペクトルとの差を求める。一例として、各試料のスペクトルから加熱保存開始時のコーヒー飲料のスペクトルを差し引いた差スペクトルを求めた。313[K]、323[K]においてはスペクトル変化が小さかったのに対し、333[K]、343[K]と保存温度が高く、保存期間が長くなるにつれてスペクトル変化が大きくなった(図5、糖の支配的な波数帯(1200-950[cm-1])における)。また、酸成分の吸収が支配的な吸収帯(1530-1200[cm-1])タンパク質成分の吸収が支配的な吸収帯(1700-1500[cm-1])、油脂成分の吸収が支配的なの吸収帯(3000-2800[cm-1])においても、図5と同様のスペクトル変化が認められた。
つぎに、加熱保存開始前と終了後後の吸光度差スペクトル(図5)に関して、上記4波数領域における面積吸光度を算出した。そして、4波数領域における面積吸光度を説明変数に、官能試験結果を目的変数とし、重回帰分析を行い、クロスバリデーション法により評価した。図6に示すように,ブラックコーヒー(A)及びコーヒー飲料(B)のいずれにおいても、赤外分光情報に基づいた予測値は、官能試験の結果と良好に一致した。なお、本実施例では、より高精度を目的として面積吸光度を算出したが、吸光度を代表値として用いても問題ない。また二次微分値でも良い。
以上の結果より、品質や品質変化の計測だけでなく、品質評価も行えることがわかった。

Claims (2)

  1. コーヒー飲料の313[K]乃至353[K]での保存過程における成分変化予測装置であって、前記装置は、(A)中赤外光源部と、(B)該温度域の任意の温度におけるコーヒー飲料の中赤外特性を測定する測定部と、(C)中赤外光を検出する検出部と、(D)中赤外特性に基づき、スペクトル若しくは吸収帯又は物性値の算出、スペクトルの処理、既知データとの比較から選択される少なくとも1つの演算を行う演算部と、(E)演算部の結果を記録・保管する記録部と、(F)任意の温度及び日数を入力する入力部と、
    を備え
    前記(D)演算部は、キャリブレーション工程と、成分変化予測工程とからなり、
    前記キャリブレーション工程は、
    (1)313[K]乃至353[K]の温度域の少なくとも2つ以上の温度におけるコーヒー飲料の特定波数領域の吸光度と保存期間との近似直線の傾きを算出する工程と、
    (2)前記傾きをスペクトル変化速度定数kとし、前記温度域の任意の温度での前記特定波数領域における変化速度定数スペクトルを算出する工程と、
    (3)前記温度と前記スペクトル変化速度定数kとの関係式を算出する工程からなり、
    前記成分変化予測工程は、
    (4)前記(F)入力部に入力された温度と、前記(3)の関係式から該温度におけるスペクトル変化速度定数kを算出する工程と、
    (5)前記(F)入力部に入力された日数と、該スペクトル変化速度定数kと、前記(2)の速度定数スペクトルから予測スペクトルを算出する工程と、
    (6)測定日又は測定時刻の異なる2つ以上の予測スペクトルを比較し、パターンの異なる吸収帯の帰属成分の変化を一斉同時計測する工程からなり、
    前記成分が糖成分、酸成分、タンパク質成分又は油脂成分から選択される少なくとも2つ以上の成分であることを特徴とするコーヒー飲料の成分変化予測装置
  2. コーヒー飲料の313[K]乃至353[K]での保存過程における官能試験補助装置であって、前記装置は、(A)中赤外光源部と、(B)該温度域の任意の温度におけるコーヒー飲料の中赤外特性を測定する測定部と、(C)中赤外光を検出する検出部と、(D)中赤外特性に基づき、スペクトル若しくは吸収帯又は官能試験結果の算出、スペクトルの処理、既知データとの比較から選択される少なくとも1つの演算を行う演算部と、(E)演算部の結果を記録・保管する記録部と、(F)任意の温度及び日数を入力する入力部と、
    を備え、
    前記(D)演算部は、キャリブレーション工程と、成分変化予測工程と、官能試験結果算出工程からなり、
    前記キャリブレーション工程は、
    (1)313[K]乃至353[K]の温度域の少なくとも2つ以上の温度におけるコーヒー飲料の特定波数領域の吸光度と保存期間との近似直線の傾きを算出する工程と、
    (2)前記傾きをスペクトル変化速度定数kとし、前記温度域の任意の温度での前記特定波数領域における変化速度定数スペクトルを算出する工程と、
    (3)前記温度と前記スペクトル変化速度定数kとの関係式を算出する工程からなり、
    前記成分変化予測工程は、
    (4)前記(F)入力部に入力された温度と、前記(3)の関係式から該温度におけるスペクトル変化速度定数kを算出する工程と、
    (5)前記(F)入力部に入力された日数と、該スペクトル変化速度定数kと、前記(2)の速度定数スペクトルから予測スペクトルを算出する工程からなり、
    前記官能試験結果算出工程は、
    (6)測定日又は測定時刻の異なる2つ以上の予測スペクトルの差を算出する工程と、
    (7)前記(6)の差スペクトルの特定波長領域における面積吸光度、吸光度又は面積吸光度、吸光度の二次微分値を説明変数として重回帰分析し、官能試験結果を算出する工程からなることを特徴とするコーヒー飲料の官能試験補助装置。
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