JP6010266B1 - 医療用マニピュレータシステム - Google Patents

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Abstract

マニピュレータ(3)の意図しない動作を防止し、関節にかかる負荷を軽減することを目的として、本発明の医療用マニピュレータシステム(1)は、長尺部(8)と、1以上の関節(12,13,14)を有する可動部(9)と、長尺部(8)の基端に配置され可動部(9)を駆動する駆動部(10)とを備えるマニピュレータ(3)と、長尺部(8)の少なくとも一部および可動部(9)を長手方向に移動可能に収容可能なチャネル(7)を有する医療デバイス(6)と、入力された操作指令に応じて、可動部(9)がチャネル(7)の先端から突出している処置状態と、可動部(9)がチャネル(7)内に収容されている収容状態との間でマニピュレータ(3)を長尺部(8)の長手方向に移動させる動作指令を発生する操作入力部(2)と、マニピュレータ(3)が処置状態から離脱して収容状態に遷移しようとしていることを報知する報知部(39)とを備える。

Description

本発明は、医療用マニピュレータシステムに関するものである。
内視鏡のチャネルの先端から多関節の処置具を突出させて処置を行うマスタスレーブ方式の医療用マニピュレータシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、操作者が掌で把持するハンドルと、ハンドルを把持した手の腕を置くアームレストとを備えるマスタ側の操作部を備え、アームレストの移動によってスレーブ側のマニピュレータの位置を移動させ、ハンドルの操作によってマニピュレータの姿勢を変化させるマスタスレーブ方式の医療用マニピュレータシステムが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2009−100873号公報 特開2005−103741号公報
特許文献1の医療用マニピュレータシステムでは、内視鏡を体内から引き抜く際に、処置具が周辺臓器に接触することを回避するために、処置具全体をチャネル内に収容可能とすることが望ましい。
多関節の処置具がチャネルの先端から突出しかつ各関節が曲がっている状態で処置具がチャネル内に強引に引き込まれると、関節が真っ直ぐになるように強制されるため、処置具の先端が意図しない方向に移動してしまう。また、真っ直ぐになるように強制されると関節には大きな負荷がかかる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、マニピュレータの意図しない動作を防止するとともに、関節にかかる負荷を軽減することができる医療用マニピュレータシステムを提供することを目的としている。
本発明の一態様は、長尺部と、該長尺部の先端に配置された1以上の関節を有する可動部と、前記長尺部の基端に配置され前記可動部を駆動する駆動部とを備えるマニピュレータと、前記長尺部の少なくとも一部および前記可動部を長手方向に移動可能に収容可能なチャネルを有する医療デバイスと、操作者により入力された操作指令に応じて、前記可動部が前記チャネルの先端から完全に突出している処置状態と、前記可動部が前記チャネル内に収容されている収容状態との間で前記マニピュレータを前記長尺部の長手方向に移動させる動作指令を発生する操作入力部と、前記可動部が前記処置状態から前記収容状態に遷移しようとしていることを報知する報知部とを備える医療用マニピュレータシステムである。
本態様によれば、操作者が操作入力部において入力した操作指令に応じて発生した動作指令によりマニピュレータが医療デバイスに対して長尺部の長手方向に移動させられる。可動部が医療デバイスのチャネルの先端から完全に突出している処置状態では、可動部の各関節を動作させて処置を行うことができる。一方、処置状態にある可動部が医療デバイスのチャネル内に引き込まれようとすると、報知部によって処置状態から離脱して収容状態に遷移しようとしていることが報知される。これにより、操作者が意図せず可動部をチャネル内に引き込んでしまうことを防止することができる。その結果、可動部がチャネル内に強引に引き込まれることによるマニピュレータの意図しない動作を防止するとともに、関節にかかる負荷を軽減することができる。
上記態様においては、前記報知部が、前記マニピュレータと前記医療デバイスとの間、または、前記操作入力部に設けられ、前記マニピュレータの前記処置状態からの離脱を規制する規制解除可能なストッパであってもよい。
このようにすることで、操作者が操作入力部において入力した操作指令に応じて発生した動作指令によりマニピュレータが医療デバイスに対して長尺部の長手方向に移動させられ、処置状態から収容状態に遷移しようとすると、ストッパによって処置状態からの離脱が規制される。すなわち、ストッパによって処置状態からの離脱が規制されることにより、操作者に処置状態から離脱して収容状態に遷移しようとしていることが報知される。これにより、操作者が意図せず可動部をチャネル内に引き込んでしまうことを防止することができる。
また、上記態様においては、前記報知部が、前記マニピュレータと前記医療デバイスとの間、または、前記操作入力部に設けられ、前記マニピュレータの前記処置状態からの離脱を検知するセンサを備え、該センサにより離脱が検知されたときにその旨を報知してもよい。
このようにすることで、センサにより離脱が検知され報知部によりその旨が報知されることにより、操作者は、離脱されようとしていることを認識でき、意図せず可動部をチャネル内に引き込んでしまうことを防止することができる。
また、上記態様においては、前記マニピュレータが前記処置状態から離脱可能な状態であるか否かを判定し、離脱可能な状態である場合に前記ストッパによる規制を解除する制御部を備えていてもよい。
このようにすることで、制御部はマニピュレータの状態を監視し、処置状態から離脱可能な状態であるか否かを判定し、離脱可能な状態である場合にストッパによる規制を解除する。離脱可能な状態ではないと判定された場合には、ストッパによる規制が解除されないので、操作者が意図せず可動部をチャネル内に引き込んでしまうことを防止することができる。
また、上記態様においては、前記制御部は、前記可動部が前記長尺部の長手方向に沿って延びている場合に、離脱可能であると判定してもよい。
このようにすることで、操作者が可動部をチャネル内に引き込んでも、可動部はスムーズにチャネル内に収容されるので、関節が意図せず動作してしまうことを防止し、関節にかかる負荷を軽減することができる。
また、上記態様においては、前記処置状態からの離脱要求を入力する要求入力部と、該要求入力部に離脱要求が入力されたときに、前記可動部の前記関節を弛緩させるよう前記駆動部を制御する制御部とを備えていてもよい。
このようにすることで、要求入力部に離脱要求が入力されると、駆動部によって可動部の関節が弛緩させられるので、操作者が可動部をチャネル内に引き込んでも、可動部の各関節は可動部が長尺部の長手方向に沿う形態となるように揺動し、スムーズにチャネル内に収容される。これにより、関節が意図せず動作してしまうことを防止し、関節にかかる負荷を軽減することができる。
また、上記態様においては、前記センサにより離脱が検知されたときに、前記可動部の前記関節を弛緩させるよう前記駆動部を制御する制御部を備えていてもよい。
このようにすることで、センサにより離脱が検知された場合に、駆動部によって可動部の関節が弛緩させられるので、操作者が可動部をチャネル内に引き込んでも、可動部の各関節は可動部が長尺部の長手方向に沿う形態となるように揺動し、スムーズにチャネル内に収容される。これにより、関節が意図せず動作してしまうことを防止し、関節にかかる負荷を軽減することができる。
本発明によれば、マニピュレータの意図しない動作を防止するとともに、関節にかかる負荷を軽減することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る医療用マニピュレータシステムを示す全体構成図である。 図1の医療用マニピュレータシステムの一部を示す斜視図である。 図1の医療用マニピュレータシステムに用いられるマニピュレータ、操作入力部および制御部を示す図である。 図1の医療用マニピュレータシステムの操作入力部の第2の操作部、指令伝達部および進退機構を説明する平面図である。 図1の医療用マニピュレータシステムの第2の操作部のスライダがストッパに突き当たった状態を示す図である。 図1の医療用マニピュレータシステムの可動部がオーバーチューブのマニピュレータ用チャネル内に収容された収容状態を示す図である。 図3の医療用マニピュレータシステムにおけるストッパの他の配置例を示す図である。 図1の医療用マニピュレータシステムの変形例であって、マニピュレータの可動部に取り付けられる弾性材料からなるストッパを備え、マニピュレータが処置状態に配置されている図である。 図8Aのストッパがオーバーチューブの先端に突き当たった状態を示す図である。 図8Aのストッパが径方向に収縮してマニピュレータが部分的に収容状態となっている状態を示す図である。 図5のストッパの変形例であって、第2の操作部のスライダがクランク状に動作する場合を示す図である。 図1の医療用マニピュレータシステムの変形例であって、第1の操作部に設けられた解除スイッチおよび接触スイッチの例を示す斜視図である。 図5の医療用マニピュレータシステムの変形例であって、ストッパに代えたセンサの配置例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る医療用マニピュレータシステム1について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る医療用マニピュレータシステム1は、図1および図2に示されるように、操作者Oにより操作される操作入力部2と、患者Pの体腔内に挿入されるオーバーチューブ(医療デバイス)6と、該オーバーチューブ6の2つのチャネル7内にそれぞれ挿入される2つのマニピュレータ3と、操作入力部2の操作に基づいてマニピュレータ3を制御する制御部4と、モニタ5とを備えている。
マニピュレータ3は、図3に示されるように、それぞれ、後述するオーバーチューブ6のチャネル7を介して患者Pの体内に挿入される挿入部(長尺部)8と、該挿入部8の先端に備えられた可動部9と、挿入部8の基端側に配置され、図示しないワイヤ等の動力伝達部材によって可動部9を駆動する駆動部10とを備えている。
可動部9は、最先端に配置され、体内の患部に作用してこれを処置する処置部11と、該処置部11の先端位置および姿勢を変化させる複数の関節12,13,14とを備えている。処置部11は、例えば、把持鉗子あるいは高周波ナイフ等である。
また、マニピュレータ3は、図3に示されるように、各駆動部10に着脱可能に接続され、各駆動部10に動力を付与するモータ等の電気的な駆動源(図示略)を内蔵したモータユニット15と、該モータユニット15を直線移動させる進退機構16とを備えている。
オーバーチューブ6は、可撓性を有する材質からなるチューブであって、図2および図3に示されるように、マニピュレータ3をそれぞれ貫通させる2つのマニピュレータ用チャネル(チャネル)7および内視鏡17を貫通させる単一の内視鏡用チャネル18を有する先端側管状部19と、該先端側管状部19の基端から2つのマニピュレータ用チャネル7を基端側に延長するように延びる基端側管状部20とを備えている。
操作入力部2は、図3に示されるように、操作者Oの手によって把持されて操作される第1の操作部21と、操作者Oの手首または腕によって操作される第2の操作部22と、これらの操作部21,22により入力された操作指令をマニピュレータ3に伝達する指令伝達部23とを備えている。
第1の操作部21は、マニピュレータ3の可動部9と相似形に構成されており、可動部9と同じ数の関節24,25,26によって支持された先端部27が操作者Oの手によって把持されて、掌または手指によって移動させられるようになっている。第1の操作部21には、該第1の操作部21を構成している各関節24,25,26の角度を検出する図示しないセンサが備えられている。
センサは、各関節24,25,26の角度に応じた電気信号を発生するようになっている。これにより、各第1の操作部21は、操作者Oの掌または手指により操作指令を入力し、電気信号からなる動作指令を発生することができるようになっている。
第2の操作部22は、第1の操作部21の基部に固定された腕置き台28と、該腕置き台28および第1の操作部21を一体的に移動可能に支持する直動機構29とを備えている。腕置き台28は、操作者Oが第1の操作部21の先端部27を把持したときに、丁度先端部27を把持する手の手首近傍の腕が載せられる位置に配置されている。
直動機構29は、腕置き台28および第1の操作部21を固定するスライダ30と、図3および図4に黒塗りの矢印で示すように、該スライダ30を水平方向に移動可能に支持する直線ガイド31とを備えている。腕置き台28に乗せた腕によってスライダ30を水平方向に移動させることにより第1の操作部21を把持した姿勢を維持したままで、第1の操作部21の位置を移動させることができるようになっている。これにより、第2の操作部22は、操作者Oの手首または腕により操作指令を入力し、手首または腕により入力した力を、2つのスライダ30の機械的な駆動力として動作指令を発生することができるようになっている。なお、スライダ30が機械的な駆動力としての動作指令を発生する場合の他、電気的な駆動力としての動作指令を発生する方式のものでもよい。
指令伝達部23は、第1の操作部21とモータユニット15とを接続する電気信号伝達部32aと、第2の操作部22と進退機構16とを接続する機械的動力伝達部32bとを備えている。
電気信号伝達部32aは、第1の操作部21により発生された電気信号からなる動作指令を制御部4に伝達し、制御部4によって生成された指令信号を、モータユニット15の各モータに供給するようになっている。制御部4は、第1の操作部21により発生した動作指令に基づいて、モータユニット15の各モータの回転移動量および回転速度を算出し各モータを制御するようになっている。
機械的動力伝達部32bは、図3に示されるように、操作入力部2の各スライダ30を前後進させる直線動作を進退機構16の直線動作に変換する伝達部33を備えている。
図4に示されるように、伝達部33は、操作入力部2のスライダ30の直進移動量を回転角度に変換する第1のラックアンドピニオン機構34と、回転動作を進退機構16の直進移動量に変換する第2のラックアンドピニオン機構35と、これらのラックアンドピニオン機構34,35のピニオンギヤにそれぞれ固定されたプーリ36,37と、これらのプーリ36,37に掛け渡されたベルト38とを備えている。
本実施形態においては、直動機構29のスライダ30の動作範囲は、オーバーチューブ6に対してマニピュレータ3を挿入部8の長手方向に移動させる進退機構16の動作範囲に対応している。すなわち、スライダ30を最前端位置と最後端位置との間で移動させると、図5に示されるように、マニピュレータ3の先端に設けられた可動部9全体がオーバーチューブ6のマニピュレータ用チャネル7から前方に突出している処置状態と、図6に示されるように、可動部9全体がオーバーチューブ6のマニピュレータ用チャネル7内に収容されている収容状態との間でマニピュレータ3を移動させることができるようになっている。
そして、本実施形態においては、図3,図5および図6に示されるように、直動機構29のスライダ30の動作範囲の途中位置に、スライダ30を突き当てて、それ以上の後退を規制するストッパ(報知部)39が設けられている。ストッパ39は、可動部9の挿入部8に最も近い関節14がオーバーチューブ6の先端の直前位置まで後退させられたときに突き当たってスライダ30のそれ以上の後退を規制するようになっている。
また、ストッパ39は、所定の操作を行うことにより、スライダ30の後退の規制を解除することができるようになっている。例えば、図3に示されるように、ストッパ39は、水平軸線回りに揺動可能に設けられるとともに、バネ(図示略)によって上方に突出するように付勢されており、スライダ30を前進させるときにはスライダ30によって押し下げられてスライダ30の移動を規制しない一方、スライダ30を後退させるときには、スライダ30の後部に突き当たって後退を規制するようになっている。そして、ストッパ39による規制を解除するには、ストッパ39自体をスライダ30の移動方向に直交する方向、ここでは下方に向かってバネの付勢力に抗して押し込む操作により規制を解除し、スライダ30の後退を許容することができるようになっている。
このように構成された本実施形態に係る医療用マニピュレータシステム1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る医療用マニピュレータシステム1を用いて患者Pの体内の患部を処置するには、オーバーチューブ6を患者Pの体腔内に挿入し、オーバーチューブ6のマニピュレータ用チャネル7を介して患者Pの体内にマニピュレータ3の可動部9および挿入部8を挿入する。また、オーバーチューブ6の内視鏡用チャネル18を介して内視鏡17の挿入部8を挿入する。
そして、図3に示されるように、可動部9がオーバーチューブ6のマニピュレータ用チャネル7の先端から突出し、体腔内の患部に近接して配置された状態で、操作者Oは、内視鏡17により取得された画像をモニタ5で確認しながら、操作入力部2を操作する。操作入力部2を操作するには、操作者Oは、図4に示されるように、2個一対の第1の操作部21の各先端部27を両手で把持し、両手の腕を2個一対の各第2の操作部22の各腕置き台28に乗せる。
そして、操作者Oが、いずれかの腕から腕置き台28に力を加えると、腕置き台28が固定されたスライダ30がその力の方向に移動し、その直進移動量が第1のラックアンドピニオン機構34によって回転角度に変換される。
第1のラックアンドピニオン機構34の回転角度に変換された直進移動量は、プーリ36,37およびベルト38を介して第2のラックアンドピニオン機構35に伝達され、進退機構16の直進移動量に変換される。進退機構16にはモータユニット15が固定されているので、モータユニット15に接続された駆動部10、挿入部8および可動部9が一体的に挿入部8の長手方向に沿って移動させられる。これにより、可動部9の先端に位置する処置部11が手動によって前後進方向に大まかに移動させられる。
操作者Oが両手で把持している第1の操作部21の先端部27を掌または手指の力で移動させると、その移動量が各関節24,25,26に設けられたセンサによって検出され、電気信号として制御部4に伝達される。制御部4においてはセンサによって検出された各関節24,25,26の角度に一致するように可動部9の各関節12,13,14を動作させる電気的な動作指令が算出されて、各関節12,13,14に接続されたモータユニット15のモータに供給される。これにより、可動部9の先端に設けられている処置部11の先端位置が掌または手指によって指示された通りに電動で精密に移動させられる。
本実施形態に係る医療用マニピュレータシステム1によれば、可動部9がオーバーチューブ6のマニピュレータ用チャネル7内に可動部9が収容されている収容状態から、第2の操作部22のスライダ30が前進させられて、可動部9がマニピュレータ用チャネル7内から突出させられる処置状態に遷移するときには、スライダ30がストッパ39を押し下げて前進させられる。一方、第2の操作部22のスライダ30が後退させられて、処置状態から収容状態に遷移するときには、図5に示されるように、スライダ30がストッパ39に突き当たってそれ以上の後退が規制される。
スライダ30がストッパ39に突き当たると、操作者Oは、スライダ30をそれ以上後退できないので、可動部9が処置状態から収容状態に遷移しようとしていることを認識することができる。したがって、操作者Oが意図せずスライダ30を後退させすぎることによる可動部9のマニピュレータ用チャネル7内への引き込みを防止することができる。
すなわち、可動部9の関節12,13が曲がったままの状態でマニピュレータ用チャネル7内に強引に引き込まれることを防止して、可動部9の先端が意図しない方向に移動してしまうことを防止できるとともに、可動部9の曲がった関節12,13を真っ直ぐに強制しようとする過大な負荷が関節12,13にかかることを防止することができるという利点がある。
そして、可動部9を意図して収容状態に遷移させようとする操作者Oは、図6に示されるように、第1の操作部21を構成している各関節12,13を真っ直ぐに延ばすことにより、可動部9を構成している各関節24,25を真っ直ぐに延ばして挿入部8の長手方向に沿う形態とした上で、ストッパ39を押し下げて規制状態を解除し、スライダ30を後退させて可動部9をマニピュレータ用チャネル7内に無理なく収容することができる。
なお、本実施形態に係る医療用マニピュレータシステム1においては、ストッパ39の位置をスライダ30の移動方向に調節することができるようにしてもよい。処置状態にあるときとそれ以外の状態とでモーションスケール比を変化させたり、あるいはマニピュレータ3の長さや経路が変更された場合等に応じてストッパ39の位置を切り替えることにすればよい。
また、ストッパ39に代えて、あるいはストッパ39に加えて、スライダ30がストッパ39の位置に到達したことを検出するセンサを備え、センサがスライダ30の到達を検出した時点で、音声あるいは表示等によってその旨を操作者Oに報知することにしてもよい。
また、本実施形態においては、第2の操作部22のスライダ30を突き当てるストッパ39を例示したが、これに代えて、図7に黒三角記号により示されるように、モータユニット15を突き当てるストッパ40、あるいは、挿入部8に設けた凹部や突起(図示略)を突き当てるストッパ41を設けてもよい。これらの場合には、ストッパ40,41として、操作入力部2側からの指令信号に応じて解除可能な、例えば、電磁式のプランジャ等を使用したストッパを採用することが好ましい。
なお、電磁式のプランジャに代えて、力を加えて乗り越えられるような段差によりストッパを構成してもよい。
また、可動部9の最も基端側の関節13よりも基端側に、図8Aに示されるように、径方向の寸法を拡縮可能な材質からなるストッパ42を設けてもよい。ストッパ42の材質は、例えば、シリコーン樹脂等の弾性材料により構成すればよい。図8Cに示されるように、ストッパ42の径方向の寸法を縮小させることで、オーバーチューブ6のマニピュレータ用チャネル7内を通過可能となり、マニピュレータ用チャネル7の先端から外部に出た後には、図8Bに示されるように、ストッパ42の径方向の寸法が拡大して、マニピュレータ用チャネル7内に引き込み難くすることができる。
また、図9に示されるように、第2の操作部22のスライダ30をクランク状に移動可能とし、スライダ30を後退させてクランク43の段差部分に突き当たることで、処置状態から収納状態に遷移しようとしていることが操作者Oに報知されるようにしてもよい。操作者Oは、意図して収容状態に遷移させる場合には、スライダ30を進退方向に対して直交する方向に所定距離だけ移動させることにより、クランク43に従ってさらにスライダ30を後退させることができるようになる。
また、本実施形態においては、制御部4が、可動部9の状態を監視し、可動部9が処置状態から離脱可能な状態であるか否かを判定し、離脱可能な状態であると判定された場合に、ストッパ39による規制を解除することにしてもよい。
具体的には、制御部4は、第1の操作部21の各関節24,25に設けられたセンサの角度情報に基づいて、マニピュレータ3の可動部9の各関節12,13が真っ直ぐに延びている場合、すなわち、図6に示されるように、可動部9が挿入部8をその長手方向に延長して真っ直ぐに延びた形態を有している場合に、処置状態から離脱可能な状態であると判定することにすればよい。
ストッパ39は、制御部4からの指令信号に基づいて、設定状態と解除状態とを切り替えることができる電動のソレノイド駆動等のストッパであればよい。あるいは、引き込む方向に規制が加わるようなワンウェイクラッチ(カムクラッチ)を採用してもよい。
このように構成された本実施形態に係る医療用マニピュレータシステム1によれば、可動部9の関節12,13が曲がっている場合には、ストッパ39によってマニピュレータ用チャネル7内への可動部9の引き込みが規制される一方、可動部9の関節12,13が真っ直ぐに伸びている場合には、ストッパ39による規制が解除されて、可動部9をマニピュレータ用チャネル7内に無理なく引き込むことができるという利点がある。
すなわち、可動部9の関節12,13が曲がっている場合には、スライダ30がストッパ39に突き当たることで、処置状態から収容状態に意図せず遷移していることを操作者Oに報知することができる。その一方で、可動部9の各関節12,13が真っ直ぐに延びている場合には、処置状態から収容状態に遷移していることを操作者Oが意識せずに収容状態に移行させることができる。
また、本実施形態においては、図10に示されるように、第1の操作部21の先端部27に、処置状態からの離脱を要求する解除ボタン(要求入力部)44を備え、該解除ボタン44が押されたときに、制御部4が、ストッパ39を解除するとともに、駆動部10によって可動部9の各関節12,13を弛緩させるように制御してもよい。可動部9の各関節12,13が弛緩されれば、マニピュレータ用チャネル7内に引き込まれる際に、可動部9の各関節12,13が順次真っ直ぐに延ばされて引き込まれていくので、関節12,13に無理な力がかかったり、可動部9の先端の処置部11が意図しない方向に動いてしまったりすることを防止することができる。
なお、要求入力部44としては、第1の操作部21の先端部27に設けた解除ボタン44の他、図10にハッチングで示されるように、操作者Oが第1の操作部21を把持していることを検出する接触センサ(デッドマンスイッチ)46を採用してもよい。接触センサ46が操作者Oを検出していない場合には、操作していないことが検知されるので、各関節12,13を弛緩させて、マニピュレータ用チャネル7内に可動部9を無理なく引き込むことができる。
また、要求入力部44としては、マニピュレータ3の駆動部10を取り付けているモータユニット15の近傍に設けられた解除ボタン(図示略)を採用してもよい。この場合、ストッパ39はモータユニット15に突き当たる位置あるいはオーバーチューブ6内の挿入部8に設けられた凹部または突起に突き当たる位置に配置されていればよい。解除ボタンを押すことで、ストッパ39による規制が解除され、マニピュレータ3の可動部9の各関節12,13が弛緩させられるとともに、進退機構16に取り付けられたモータユニット15の手動による移動が可能となる。
このようにすることで、操作者Oのみならず介助者も解除ボタンを押して可動部9をマニピュレータ用チャネル7内に無理なく引き込むことができる。
また、本実施形態においては、ストッパ39に代えて、第2の操作部22のスライダ30が、処置状態から離脱することを検出するセンサ(報知部)45を設けておき、処置状態から離脱しようとしていることがセンサ45により検出された場合には、これを報知するとともに、可動部9の各関節12,13を弛緩させることにしてもよい。
センサ45は図11にハッチングを付した四角形で示したように、第2の操作部22のスライダ30の位置を検知してもよいし、モータユニット15の位置あるいはオーバーチューブ6内の挿入部8の外面に貼付した指標(図示略)を検知してもよい。
また、本実施形態においては、第2の操作部22に加えた力を機械的動力伝達部32bによって進退機構16を移動させることとしたが、これに代えて、第2の操作部22のスライダ30の移動量に応じた移動量だけ、電動で進退機構16を移動させることにしてもよい。
この場合、図5のストッパ39の位置に、ストッパ39に代えて、第2の操作部22のスライダ30の後端によって押されるスイッチを備え、制御部4は、スライダ30によってスイッチが押されると、可動部9の各関節12,13を弛緩させるとともに、押されている時間分を速度入力としてマニピュレータ3を所定距離だけ後退させるように進退機構16を移動させることにしてもよい。
また、本実施形態においてはチャネル7を有する医療デバイスの一例としてオーバーチューブ6を例示したが、これに代えて、内視鏡等の任意の医療デバイスを採用してもよい。
また、第1の操作部21としてマニピュレータ3の可動部9と相似形の場合を例示したが、非相似形のものを採用してもよい。
1 医療用マニピュレータシステム
2 操作入力部
3 マニピュレータ
4 制御部
6 オーバーチューブ(医療デバイス)
7 チャネル
8 挿入部(長尺部)
9 可動部
10 駆動部
39 ストッパ(報知部)
44 解除ボタン(要求入力部)
45 センサ(報知部)
46 接触センサ(デッドマンスイッチ)

Claims (7)

  1. 長尺部と、該長尺部の先端に配置された1以上の関節を有する可動部と、前記長尺部の基端に配置され前記可動部を駆動する駆動部とを備えるマニピュレータと、
    前記長尺部の少なくとも一部および前記可動部を長手方向に移動可能に収容可能なチャネルを有する医療デバイスと、
    操作者により入力された操作指令に応じて、前記可動部が前記チャネルの先端から完全に突出している処置状態と、前記可動部が前記チャネル内に収容されている収容状態との間で前記マニピュレータを前記長尺部の長手方向に移動させる動作指令を発生する操作入力部と、
    前記可動部が前記処置状態から前記収容状態に遷移しようとしていることを報知する報知部とを備える医療用マニピュレータシステム。
  2. 前記報知部が、前記マニピュレータと前記医療デバイスとの間、または、前記操作入力部に設けられ、前記マニピュレータの前記処置状態からの離脱を規制する規制解除可能なストッパである請求項1に記載の医療用マニピュレータシステム。
  3. 前記報知部が、前記マニピュレータと前記医療デバイスとの間、または、前記操作入力部に設けられ、前記マニピュレータの前記処置状態からの離脱を検知するセンサを備え、該センサにより離脱が検知されたときにその旨を報知する請求項1に記載の医療用マニピュレータシステム。
  4. 前記マニピュレータが前記処置状態から離脱可能な状態であるか否かを判定し、離脱可能な状態である場合に前記ストッパによる規制を解除する制御部を備える請求項2に記載の医療用マニピュレータシステム。
  5. 前記制御部は、前記可動部が前記長尺部の長手方向に沿って延びている場合に、離脱可能であると判定する請求項4に記載の医療用マニピュレータシステム。
  6. 前記処置状態からの離脱要求を入力する要求入力部と、
    該要求入力部に離脱要求が入力されたときに、前記可動部の前記関節を弛緩させるよう前記駆動部を制御する制御部とを備える請求項1に記載の医療用マニピュレータシステム。
  7. 前記センサにより離脱が検知されたときに、前記可動部の前記関節を弛緩させるよう前記駆動部を制御する制御部を備える請求項3に記載の医療用マニピュレータシステム。

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