JP6009483B2 - 排ガス採取器具及びアンモニア採取方法 - Google Patents

排ガス採取器具及びアンモニア採取方法 Download PDF

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Description

本発明は、アンモニアを含む排ガスが流通する排ガス流路から排ガスの一部を採取する排ガス採取器具及びこれを用いたアンモニア採取方法に関する。
従来、ボイラの排ガス中から窒素酸化物(NOx)を脱硝するために、次のような脱硝装置が用いられてきた。すなわち、このような脱硝装置は、排ガス中にアンモニアガスを注入して排ガスとアンモニアガスとを混合し、その混合ガスを脱硝触媒に接触させることにより窒素ガスと水蒸気とに還元するものである。
このようなアンモニアガスの注入を過不足なく行うためには、例えば、脱硝装置の出口側の排ガス流路において排ガスの一部を採取し、これに含まれるアンモニア量(濃度)を精度よく測定する必要がある。そのため、排ガス流路内に排ガス採取管(プローブ)を設け、このプローブを介して排ガスの一部を採取していた。特許文献1には、プローブの内部に採取チューブを設け、採取チューブにより排ガスを採取するとともに、採取チューブを洗浄することにより、アンモニアを採取する技術が記載されている。
特開2012−93156号公報
ところで、プローブ内部に採取チューブを設ける場合、プローブ内部でアンモニア化合物が生成され、それがプローブ内部に付着する可能性が考えられる。このアンモニア化合物が採取チューブ内に取り込まれた場合、排ガス中のアンモニア量の測定精度に誤差が生じる可能性がある。
本発明は、排ガスに含まれるアンモニア量の測定精度を向上させる排ガス採取器具及びアンモニア採取方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の排ガス採取器具は、一方の端部に排ガス流路から排ガスの一部を導入する開口部を有する管状のプローブと、前記プローブの内部に着脱可能に設けられ、一方の端部に前記プローブ内に導入された排ガスを導入する開口部を有し他方の端部に前記排ガスからアンモニアを採取する採取装置と接続される接続部を有する管状の採取チューブと、前記採取チューブの外周に取付けられるガイド部とを有する。
この排ガス採取器具は、ガイド部を有するため、採取チューブの開口部とプローブの内周とが接触することを抑制する。従って、この排ガス採取器具は、プローブ内部のアンモニア化合物が採取チューブに取り込まれることを抑制し、排ガスに含まれるアンモニア量の測定精度を向上させることができる。
前記排ガス採取器具において、前記採取チューブは、フッ素樹脂により製造されることが好ましい。この排ガス採取器具は、採取チューブがフッ素樹脂により製造されているため、耐熱性を向上させることができる。
前記排ガス採取器具において、前記ガイド部は、前記採取チューブの軸方向において、前記採取チューブの開口部と前記接続部との間に設けられることが好ましい。すなわち、この排ガス採取器具は、採取チューブの開口部がガイド部よりも突出して設けられている。従って、この排ガス採取器具は、プローブ内部のアンモニア化合物が採取チューブに取り込まれることをより好適に抑制し、排ガスに含まれるアンモニア量の測定精度を向上させることができる。
前記排ガス採取器具において、前記採取チューブの外周には、前記ガイド部を前記採取チューブに固定する固定部が取り付けられることが好ましい。この排ガス採取器具は、固定部を有するため、ガイド部を採取チューブに適切に固定することができる。
前記排ガス採取器具において、前記ガイド部の一部は、前記採取チューブと前記固定部とに挟み込まれ、前記ガイド部は、前記固定部が前記採取チューブを締め付けることにより前記採取チューブに固定されることが好ましい。この排ガス採取器具は、固定部を採取チューブに締め付けることによりガイド部を固定しているため、ガイド部を採取チューブにより適切に固定することができる。
前記排ガス採取器具において、前記ガイド部は、前記採取チューブの周方向に沿って複数設けられ、前記ガイド部のそれぞれは、前記採取チューブの軸方向に沿って前記採取チューブに固定される線状部材であり、前記ガイド部の採取チューブ及び前記固定部に挟み込まれた部分から前記ガイド部の前記採取チューブ開口部側の端部までの間は輪状に形成されることが好ましい。この排ガス採取器具は、輪状に形成された線状部材であるガイド部を採取チューブに複数取り付けるため、採取チューブの開口部とプローブの内周とが接触することをより好適に抑制し、排ガスに含まれるアンモニア量の測定精度を向上させることができる。
前記排ガス採取器具において、前記採取チューブの開口部には、前記採取チューブの開口部を閉塞するキャップが取り付け可能であることが好ましい。この排ガス採取器具は、採取チューブをプローブから取り外した際に、採取チューブにキャップを取り付けることができるため、採取チューブ内部に異物が混入することを抑制する。従って、この排ガス採取器具は、排ガスに含まれるアンモニア量の測定精度を向上させることができる。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のアンモニア採取方法は、排ガス採取器具により、前記排ガス流路から前記排ガスの一部を採取して前記採取装置へ導入し、前記採取チューブを前記プローブから取り外し、前記プローブから取り外された前記採取チューブに洗浄液を注入して前記採取チューブの内部に付着した前記アンモニアを前記洗浄液と共に前記採取装置へ導入する。このアンモニア採取方法は、採取チューブにはガイド部が設けられているため、採取チューブをプローブから取り外す際に、プローブ内部のアンモニア化合物が採取チューブに取り込まれることを抑制する。従って、このアンモニア採取方法は、排ガスに含まれるアンモニア量の測定精度を向上させることができる。
前記アンモニア採取方法において、前記採取チューブを前記プローブから取り外した後に前記採取チューブの開口部にキャップを取り付け、前記採取チューブに洗浄液を注入する前に前記キャップを取り外すことが好ましい。このアンモニア採取方法は、採取チューブをプローブから取り外した際に、採取チューブにキャップを取り付けるため、採取チューブ内部に異物が混入することを抑制する。従って、このアンモニア採取方法は、排ガスに含まれるアンモニア量の測定精度を向上させることができる。
本発明によれば、排ガスに含まれるアンモニア量の測定精度を向上させることができる。
図1は、本実施形態に係るアンモニア採取システムを示す模式図である。 図2は、排ガス採取器具の要部断面図である。 図3は、排ガス採取器具の図2の断面A−Aにおける要部断面図である。 図4は、フェルールの取付け方法を示す模式図である。 図5は、採取チューブの模式図である。
以下に、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るアンモニア採取システム101を示す模式図である。図1に示されるように、アンモニア採取システム101は、排ガス採取器具10と、採取装置100とを有する。図1に示されるように、排ガス採取器具10は、排ガス流路1であって、脱硝装置160よりも、排ガスGの下流側に設けられる。排ガス流路1は、流路壁2を有し、例えば石炭火力発電所に設けられ、石炭火力発電所からの排ガスを排出する流路である。ただし、排ガス流路1は、石炭火力発電所に設けられることに限られない。脱硝装置160は、排ガス中にアンモニアガスを注入して排ガスとアンモニアガスとを混合し、その混合ガスを脱硝触媒に接触させることにより窒素ガスと水蒸気とに還元するものである。排ガス採取器具10は、排ガス流路1からアンモニアを含む排ガスGの一部を採取し、採取装置100へ導入する。排ガス採取器具10の詳細な説明は後述する。
採取装置100は、排ガスGに含まれるアンモニアの量(アンモニア濃度)を分析するために、排ガスGに含まれるアンモニアを採取する。採取装置100は、JISK0099に規定される「排ガス中のアンモニア分析方法」を実現するための装置である。この採取装置100は、例えば、吸収液によるアンモニアガスの吸収後、インドフェノール法によってアンモニア濃度を分析(測定)できるように構成される。
図1に示すように、採取装置100は、導入管105と、第1吸収瓶120と、第1接続管127と、第2吸収瓶125と、第2接続管132と、空瓶130と、第3接続管142と、ポンプ140と、第4接続管152と、ガスメータ150とを有する。
導入管105は、排ガス採取器具10から導出される排ガスGを一方の端部106から導入し、排ガスGを第1吸収瓶120へ導出する管である。第1吸収瓶120及び第2吸収瓶125は、例えば密閉可能なガラス製の瓶である。第1吸収瓶120及び第2吸収瓶125には、それぞれ所定量の吸収液110が入っている。吸収液110は、所定濃度のほう酸溶液である。なお、導入管105の他方の端部107は、第1吸収瓶120内の吸収液110に浸っている。
第1接続管127は、第1吸収瓶120と第2吸収瓶125とを接続する。第1接続管127の一端は、第1吸収瓶120内の吸収液110に浸っていない。第1接続管127の他端は、第2吸収瓶125内の吸収液110に浸っている。
空瓶130は、排ガスGや吸収液110等による汚損等からポンプ140及びガスメータ150を保護する空の瓶である。第2接続管132は、第2吸収瓶125と空瓶130とを接続する。第2接続管132の一端は、第2吸収瓶125内の吸収液110に浸っていない。第2接続管132の他端は、空瓶130に接続される。
ポンプ140は、排ガスGを吸引して、第1吸収瓶120、第2吸収瓶125及び空瓶130に導入し、ガスメータ150に導出する。ガスメータ150は、吸引される排ガスGの流量を測定する。第3接続管142は、空瓶130とポンプ140とを接続する。第4接続管152は、ポンプ140とガスメータ150とを接続する。なお、導入管105、第1接続管127及び第2接続管132は、排ガスG中のダストが採取装置100に混入するのを防ぐため、フィルタを有していてもよい。次に、排ガス採取器具10について説明する。
図1に示されるように、排ガス採取器具10は、プローブ12と、採取チューブ20と、接続部材35と、ガイド部30A,30Bとを備える。
図1に示されるように、プローブ12は、一方の端部に開口部13を有する管状の部材である。また、プローブ12は、他方の端部に、採取チューブ20を貫通させる貫通穴14を有する。プローブ12は、開口部13を排ガス流路1内に位置させて、流路壁2に取付けられる。プローブ12は、開口部13から排ガス流路1の排ガスGの一部を導入する。プローブ12は、採取チューブ20を覆うことにより、採取チューブ20が高温の排ガスGに直接曝されないようにする。プローブ12は、例えば、ステンレス等の金属部材によって製造される。
採取チューブ20は、プローブ12の内部に着脱可能に取付けられる管状の部材である。採取チューブ20は、プローブ12の軸方向Xに沿って開口部13側の一方の端部に開口部21を有し、他方の端部に開口する接続部22を有する。採取チューブ20は、例えば開口部21をプローブ12の外部から貫通穴14に貫通させることにより、プローブ12に取付けられる。
開口部21は、プローブ12に導入された排ガスGを採取チューブ20の内部に導入する。接続部22は、貫通穴14を通じてプローブ12の外部に位置している。接続部22は、接続部材35を介して、導入管105に接続されている。より詳しくは、接続部材35は、接続部22の外周及び導入管105の一方の端部106の外周に取付けられることにより、採取チューブ20を導入管105に着脱自在に接続する。採取チューブ20は、接続部22を通じて、採取チューブ20内部の排ガスGを導入管105へ導出する。なお、接続部材35は、接続部22と一方の端部106とにおいて、排ガスGを気密する。
採取チューブ20は、例えば合成樹脂によって製造される。採取チューブ20は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂により製造されることが好ましい。また、採取チューブ20は、可撓性を有していてもよい。次に、ガイド部30A,30Bについて説明する。
図2は、排ガス採取器具10の要部断面図である。図3は、排ガス採取器具10の図2の断面A−Aにおける要部断面図である。図2に示されるように、ガイド部30A,30Bは、それぞれ採取チューブ20の周方向に沿って、採取チューブ20の外周に取付けられている。ガイド部30Aとガイド部30Bとは、例えば採取チューブ20の中心から対称の位置に設けられる。以下、ガイド部30Aとガイド部30Bとを区別する必要がない場合は、ガイド部30と記載する。
ガイド部30は、固定部としてのフェルール40により、採取チューブ20の外周に固定される。ガイド部30は、例えばステンレス等で製造される線状部材である。フェルール40は、例えば円錐台形状の筒状部材であり、内周は円筒形状となっている。ただし、フェルール40は、採取チューブ20を締め付けるものであれば、この形状に限られない。
ガイド部30は、軸方向Yにおいて接続部22側に向かう一方の端部である第1の端部31と、他方の端部である第2の端部32を有する。すなわち、第2の端部32は、軸方向Yにおいて、開口部21側に向かう端部である。ガイド部30は、ガイド部30の第1の端部31と第2の端部32との間の固定部33において、採取チューブ20の外周に採取チューブ20の軸方向Yに沿って固定されている。
さらに詳しくは、固定部33は、フェルール40の内周と採取チューブ20の外周とに挟み込まれており、フェルール40が採取チューブ20に締め付けられることによって、採取チューブ20の外周に固定されている。フェルール40の外周は、軸方向Yにおいて開口部21側が短径側となっている。なお、ガイド部30は、第1の端部31又は第2の端部32において、フェルール40の内周と採取チューブ20の外周とに挟み込まれてもよい。フェルール40の取付け方法については後述する。
ガイド部30は、固定部33から採取チューブ20の放射方向Z外側の外接部34に向かって、弧状に延伸する。また、ガイド部30は、外接部34から放射方向Z内側の第2の端部32に向かって、弧状に延伸する。すなわち、ガイド部30は、固定部33と第2の端部32との間において、輪状に形成されている。
図2及び図3に示されるように、フェルール40は、長径側の端部42の外周部に溝部41を有する。第2の端部32は、溝部41に取付けられる。第2の端部32は、例えば溝部41において、例えば接着剤等によりフェルール40と固定されてもよい。
ガイド部30A,30Bは、外接部34において、プローブ12の内周と当接する。従って、採取チューブ20の開口部21は、プローブ12の内周と当接しない。また、ガイド部30は、軸方向Yにおいて、開口部21と接続部22との間に設けられている。すなわち、開口部21は、ガイド部30よりも、軸方向Yにおいて開口部21側に突出している。次に、フェルール40の取付け方法について説明する。
図4は、フェルール40の取付け方法を示す模式図である。採取チューブ20にガイド部30及びフェルール40を固定する際には、フェルール固定具70を用いる。フェルール固定具70は、図4に示されるように、ユニオン50とナット51とフェルール40とを有する。
ユニオン50は、座面部58から、おねじ部52を有する一方の端部62が延在するように構成される。ユニオン50の他方の端部65は、一方の端部62と同じ構成を有するため、説明を省略する。ただし、他方の端部65は、一方の端部62と同じ構成でなくてよい。
一方の端部62は、おねじ部52と、開口部56とを有する。おねじ部52は、一方の端部62の外周部に設けられ、開口部56は、一方の端部62の内周部に設けられる。開口部56は、先端に向けて径が広がるテーパ部57を有する。また、開口部56の底面部63には、穴部66が設けられていてもよい。穴部66は、開口部56より径が小さく、底面部63から他方の端部65に向かって開口している。
ナット51は、一方の端部59から他方の端部60に向かって、その内部にめねじ部53、下穴部54、締付穴部55及び貫通部61を有する。めねじ部53、下穴部54、締付穴部55及び貫通部61は、ナット51を貫通する。めねじ部53は、一方の端部59に設けられる。貫通部61は、他方の端部60に設けられる。下穴部54は、めねじ部53の底部であって他方の端部60側に設けられている。締付穴部55は、下穴部54と貫通部61との間に設けられる。締付穴部55は、下穴部54より径が小さく、貫通部61より径が大きい。
フェルール40は、次のようにナット51に取付けられる。すなわち、フェルール40の長径側の端部42が、締付穴部55の一方の端部59側の開口部64に取付けられている。長径側の端部42は、締付穴部55よりも径が大きい。そのため、フェルール40は、長径側の端部42において開口部64に固定されている。
また、ユニオン50の一方の端部62は、ナット51の一方の端部59に取付けられている。ユニオン50は、おねじ部52とめねじ部53とが締め付けられることにより、ナット51に取付けられる。なお、おねじ部52とめねじ部53とは、完全に締め付けられておらず、さらに締め付ける余地を残している。テーパ部57は、フェルール40の短径側の端部43と当接している。
フェルール固定具70は、このようにして構成されている。次に、フェルール固定具70により、採取チューブ20にガイド部30及びフェルール40を固定する方法について説明する。
図4に示されるように、採取チューブ20は、ガイド部30とともにフェルール固定具70の内部に挿入される。採取チューブ20は、開口部21がナット51の貫通部61を貫通させることにより挿入される。採取チューブ20は、フェルール40の内周部を通過して、開口部21がユニオン50の開口部56に位置されるように挿入される。なお、開口部21は、ユニオン50の底面部63に当接させてもよい。ガイド部30は、採取チューブ20と共に貫通部61に挿入され、固定部33が軸方向Yに沿ってフェルール40に締め付けられるように位置される。
次に、おねじ部52とめねじ部53とをさらに締め付ける。おねじ部52とめねじ部53とをさらに締め付けることにより、ユニオン50は、ナット51の他方の端部60に向かって移動する。フェルール40は、短径側の端部43において、ユニオン50のテーパ部57と当接している。従って、フェルール40は、ユニオン50と共に他方の端部60に向かって移動し、締付穴部55の内部に導入される。
上述のように、フェルール40の長径側の端部42は、締付穴部55よりも径が大きい。従って、フェルール40は、締付穴部55に導入されるに従って、径方向内側に向かって採取チューブ20を締め付けながら塑性変形する。フェルール40は、径方向内側に向かって塑性変形することにより、採取チューブ20に固定される。ここで、フェルール40と採取チューブ20との間には、ガイド部30の固定部33が挟み込まれている。従って、ガイド部30は、フェルール40が採取チューブ20を締め付けることにより、採取チューブ20に固定される。
次に、おねじ部52とめねじ部53との締め付けを解除して、例えばナット51の一方の端部59から採取チューブ20を取り出す。この採取チューブ20には、ガイド部30及びフェルール40が固定されている。ナット51の一方の端部59から採取チューブ20を取り出した後、ガイド部30の固定部33と第2の端部32との間が、輪状に形成される。なお、ガイド部30は、元々コイル状に形成されていたものを用いてもよい。この場合、採取チューブ20をフェルール固定具70から取り出してから、ガイド部30を輪状に形成する必要はない。
このようにして、ガイド部30は、フェルール40と共に、採取チューブ20に固定される。ただし、ガイド部30が採取チューブ20に固定されれば、この固定方法に限られない。例えば、ガイド部30は、フェルール40を使用せずに採取チューブ20に固定されてもよい。次に、本実施形態に係る排ガス採取器具10を用いたアンモニア採取方法について、図1を参照に説明する。
排ガスGに含まれるアンモニアの一部は、採取チューブ20の内部に付着し、導入管105に導入されない場合がある。本実施形態に係るアンモニア採取方法は、採取チューブ20内に付着したアンモニアについても、洗浄液により採取するものである。
本実施形態に係るアンモニア採取方法は、最初に、排ガス流路1から排ガスGの一部を、採取チューブ20を介して採取し、この排ガスGの一部を採取装置100へ導入する。具体的には、ポンプ140を作動させると、排ガス流路1内の排ガスGの一部が吸引される。すると、プローブ12の開口部13及び採取チューブ20の開口部21を介して、排ガスGが採取チューブ20内に導入される。
採取チューブ20内の排ガスGは、接続部22を介して、導入管105に導入される。導入管105内の排ガスGは、第1吸収瓶120及び第2吸収瓶125の吸収液110に順に導入され、排ガスGに含まれるアンモニアが吸収液110によって吸収される。これにより、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアを含まない分析用試料溶液(以下、「通常分析用試料溶液」という。)を得ることができる。
次に、採取チューブ20を、プローブ12から取り外す。より詳しくは、接続部材35を採取チューブ20から取り外し、採取チューブ20を、例えばプローブ12の貫通穴14から取り出す。この場合、採取チューブ20にはガイド部30が取り付けられているため、開口部21がプローブ12の内周と接触しない。なお、この場合、採取チューブ20をプローブ12から完全に取り外さず、採取チューブ20の開口部21のみをプローブ12の外に露出させてもよい。
図5は、採取チューブ20の模式図である。図5は、採取チューブ20が、プローブ12から取り外された状態を示している。プローブ12から取り外された採取チューブ20には、開口部21にキャップ80が取り付けられる。キャップ80は、開口部21を閉塞する。なお、キャップ80は、接続部22にも取付けてよい。また、採取チューブ20にキャップ80を取り付けなくてもよい。
次に、プローブ12から取り外された採取チューブ20に、例えば開口部21から、例えば純水などの洗浄液を注入する。キャップ80は、洗浄液を注入する前に、採取チューブ20から取り外される。採取チューブ20内部の洗浄液は、採取チューブ20の内部に残留していたアンモニアを洗い流し、第1吸収瓶120に注入される。第1吸収瓶120においては、洗浄液に含まれるアンモニアが、吸収液110によって吸収される。これにより、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアを分析するための分析用試料溶液(以下、「高精度分析用試料溶液」という。)を得ることができる。
洗浄液が注入された採取チューブ20は、例えば貫通穴14からプローブ12に再度取付けられ、排ガス採取器具10を形成する。
通常分析用試料溶液を例えばインドフェノール青吸光光度法により分析することにより、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアを考慮していない場合のアンモニア濃度を測定することができる。更に、高精度分析用試料溶液を、例えばインドフェノール青吸光光度法により分析することにより、採取チューブ20の内部に付着したアンモニアの量を測定することができる。
排ガスGに含まれるアンモニアの一部は、アンモニア化合物としてプローブ12の内部に付着する場合がある。例えば採取チューブ20をプローブ12から着脱する際に、採取チューブ20の開口部21がプローブ12の内周と接触した場合、開口部21にアンモニア化合物が付着して、アンモニア化合物が採取チューブ20内部に取り込まれる可能性がある。この場合、採取チューブ20が導入した排ガスGに含まれるアンモニアに加えて、アンモニア化合物に含まれるアンモニアが採取装置100へ導入される。従って、この場合、実際の排ガスGに含まれるアンモニア量よりも高いアンモニア濃度が検出される可能性がある。特に、ポンプ140を駆動させた場合、採取チューブ20内は負圧になるため、アンモニア化合物が採取装置100に取り込まれやすい。
しかし、本実施形態に係る採取チューブ20には、ガイド部30が取り付けられている。ガイド部30は、開口部21がプローブ12の内周と接触することを抑制する。従って、本実施形態に係る排ガス採取器具10は、プローブ12内部に付着したアンモニア化合物を取り込むことを抑制するため、排ガスGに含まれるアンモニア量の測定精度を向上させることができる。
また、採取チューブ20は、フッ素樹脂により製造される。フッ素樹脂は、耐熱性及び耐薬品性に優れている。そのため、本実施形態に係る排ガス採取器具10は、採取チューブ20が高温の排ガスGによって熱変形したり、排ガスGに含まれる化学物質によって浸食されたりすることを抑制することができる。
また、ガイド部30は、軸方向Yにおいて、開口部21と接続部22との間に設けられている。すなわち、開口部21は、ガイド部30よりも軸方向Yにおいて開口部21側に突出している。例えば、採取チューブ20をプローブ12から着脱する場合、ガイド部30がプローブ12の内周と接触して、アンモニア化合物がプローブ12の内周から剥離する可能性がある。この場合においても、ガイド部30は、開口部21と接続部22との間に設けられているため、剥離したアンモニア化合物が開口部21に取り込まれることを抑制することができる。従って、本実施形態に係る排ガス採取器具10は、排ガスGに含まれるアンモニア量の測定精度を向上させることができる。
また、ガイド部30は、フェルール40を締め付けることにより、採取チューブ20に固定される。排ガス流路1内の排ガスGは高温であるため、例えば接着剤等でガイド部30を採取チューブに取付けた場合、ガイド部30は採取チューブ20から外れる可能性がある。しかし、本実施形態に係る排ガス採取器具10は、ガイド部30をフェルール40の締付により採取チューブ20に固定しているため、ガイド部30を確実に、かつ容易に、採取チューブ20に固定することができる。また、採取チューブ20は、フッ素樹脂により製造された際に、高温状況下で軟化する場合がある。また、採取チューブ20がガイド部30と異材となる場合がある。このような場合においても、本実施形態に係る排ガス採取器具10は、ガイド部30をフェルール40の締付により採取チューブ20に固定しているため、ガイド部30を確実にかつ容易に採取チューブ20に固定することができる。
また、ガイド部30は、複数の線状部材を輪状に形成したものであり、周方向にそって採取チューブ20に取付けられている。ガイド部30は、線状部材により形成されるため、フェルール40の締付けにより、確実にかつ容易に採取チューブ20に固定される。また、ガイド部30は、線状部材を輪状に形成しているため、開口部21がプローブ12の内周に接触することを好適に抑制することができる。ただし、ガイド部30は、開口部21がプローブ12の内周と接触することを抑制するものであれば、このような形状に限られない。ガイド部30は、線状部材でなくてもよく、また、輪状に形成されていなくてもよい。
また、ガイド部30は、複数が周方向に沿って取り付けられているため、開口部21がプローブ12の内周と接触することを好適に抑制する。なお、ガイド部30は、プローブ12と開口部21との接触を抑制すれば、単数であってもよい。また、本実施形態では、ガイド部30は、2つであったが、3つ以上であってもよい。
また、本実施形態において、開口部21には、開口部21を閉塞するキャップ80が取り付け可能である。プローブ12から取り外された採取チューブ20の開口部21にキャップ80が取り付けられることにより、異物が採取チューブ20の内部に混入することを抑制する。従って、本実施形態に係る排ガス採取器具10は、排ガスGに含まれるアンモニア量の測定精度を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、この実施形態の内容によりこの発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
1 排ガス流路
10 排ガス採取器具
12 プローブ
20 採取チューブ
21 開口部
22 接続部
30 ガイド部
33 固定部
35 接続部材
40 フェルール
50 ユニオン
51 ナット
70 フェルール固定具
80 キャップ
100 採取装置
101 アンモニア採取システム
G 排ガス
X 軸方向
Y 軸方向
Z 放射方向

Claims (8)

  1. 一方の端部に排ガス流路から排ガスの一部を導入する開口部を有する管状のプローブと、
    前記プローブの内部に着脱可能に設けられ、一方の端部に前記プローブ内に導入された排ガスを導入する開口部を有し他方の端部に前記排ガスからアンモニアを採取する採取装置と接続される接続部を有する管状の採取チューブと、
    前記採取チューブの外周に取付けられるガイド部と、
    前記採取チューブの外周に取付けられ、前記ガイド部を前記採取チューブに固定する固定部と、
    を有し、
    前記ガイド部は、前記採取チューブの周方向に沿って複数設けられ、
    前記ガイド部のそれぞれは、前記採取チューブの軸方向に沿って前記採取チューブに固定される線状部材であり、前記ガイド部の採取チューブに固定された部分から前記ガイド部の前記採取チューブ開口部側の端部までの間は輪状に形成される、排ガス採取器具。
  2. 前記採取チューブは、フッ素樹脂により製造される、
    請求項1に記載の排ガス採取器具。
  3. 前記ガイド部は、前記採取チューブの軸方向において、前記採取チューブの開口部と前記接続部との間に設けられる、
    請求項1又は請求項2に記載の排ガス採取器具。
  4. 前記ガイド部の一部は、前記採取チューブと前記固定部とに挟み込まれ、
    前記ガイド部は、前記固定部が前記採取チューブを締め付けることにより前記採取チューブに固定される、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の排ガス採取器具。
  5. 前記ガイド部は、前記ガイド部の採取チューブ及び前記固定部に挟み込まれた部分から前記ガイド部の前記採取チューブ開口部側の端部までの間は輪状に形成される、
    請求項に記載の排ガス採取器具。
  6. 前記採取チューブの開口部には、前記採取チューブの開口部を閉塞するキャップが取り付け可能である、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の排ガス採取器具。
  7. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の排ガス採取器具により、前記排ガス流路から前記排ガスの一部を採取して前記採取装置へ導入し、
    前記採取チューブを前記プローブから取り外し、
    前記プローブから取り外された前記採取チューブに洗浄液を注入して前記採取チューブの内部に付着した前記アンモニアを前記洗浄液と共に前記採取装置へ導入する、
    アンモニア採取方法。
  8. 前記採取チューブを前記プローブから取り外した後に前記採取チューブの開口部にキャップを取り付け、
    前記採取チューブに洗浄液を注入する前に前記キャップを取り外す、
    請求項に記載のアンモニア採取方法。
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