JP6008312B2 - 同時糖化発酵方法 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の廃棄物由来バイオマス資源を同時糖化発酵させる際に反応物の混合を間欠的に行うことで、反応効率の向上や混合に要するエネルギーの低減を可能とする方法に関する。
近年、温室効果ガスによる地球温暖化が問題となる中、その対応策として化石資源に替わりバイオマス資源の利活用の取り組みが進められている。バイオマス資源はカーボンニュートラルな原料であることから、その利用により温室効果ガスの排出量削減に効果的である。バイオマス資源の利用先として、例えば化石燃料の代替であるバイオエタノールの産生が試みられている。しかし、現状ではエタノールの製造にはトウモロコシやサトウキビ、コムギなどの食料が原料として用いられており、その結果食糧との競合が問題となり、廃木材や農産廃棄物を原料とした場合は季節による収量変化や収集コストが問題となる。
より実用的なバイオマス資源として廃棄物由来バイオマス資源が挙げられる。現在、焼却処分されている一般廃棄物は年間約3800万tであり、そのうち紙類は約半分、厨芥類は約600万t以上も発生しており、十分な賦存量がある。さらに産業廃棄物の中には多くの食品廃棄物も含まれ、その利活用が求められている。これら廃棄物は年間を通して排出量の変動が小さく、各自治体などによる収集インフラが整っているため、優れたバイオマス資源となり得る。
このような廃棄物中のバイオマス資源の有効活用として例えば特許文献1では、一般廃棄物中の生ごみをメタン発酵に適するものとそれ以外のものとに選別し、前者をメタン発酵原料に供する方法が提案され、特許文献2では、一般ごみ中の紙等のセルロース系廃棄物を分離回収してエタノール発酵に供する方法が検討されている。また、メタン発酵やエタノール発酵の他に、乳酸やコハク酸といった有機酸などのバイオリファイナリー原料への転換も研究されている。
バイオマス資源からのエタノールや乳酸などの有価物の製造方法の一つに同時糖化発酵がある。これはバイオマス資源を酵素によって糖類に加水分解する糖化と、生じた糖類を微生物で資化する発酵とを同時に行うことで、酵素の生成物阻害を抑制する方法であり、酵素使用量を低減できる可能性がある。上記発酵に用いる微生物は、上記糖化によって生じた糖を資化して転換物質を生成できるものであれば良く、微生物の種類を変えることで様々な転換物質が得られる。しかし、同時糖化発酵は現在のところほとんど実用化されていない。その理由として、糖化の至適温度と発酵の至適温度が異なり、同時糖化発酵の安定的な反応が困難であることが挙げられる。
また、例えばエタノール発酵の場合、最終エタノール濃度は、後段でエタノールを回収する蒸留工程において必要なエネルギーを低減するために高い方が望ましい。そのため、所要値以上のエタノール濃度を得るには高濃度の原料を処理する必要がある。これは乳酸など他の生成物にも言え、生成物濃度が低いほど、その回収に要するコスト及びエネルギーが増加する。しかし、高濃度のバイオマス原料は流動性が乏しいため、撹拌等の混合に要するエネルギーが多大となり、製造コストが高くなる。
この問題を解決すべく、特許文献3には、酵素の存在下で製紙スラッジをグルコースに加水分解すると同時にグルコースを乳酸に変換するに当たり、原料スラッジを半回分式(fed−batch)で投入することで、原料を高濃度化し、乳酸の高濃度化を達成することが提案されている。しかし、この方法では一般的に数日を要する同時糖化発酵において、原料の混合は連続的に行われている。
特許文献4では、木質系バイオマス等を加水分解酵素により糖化するに際し、糖化反応液を間欠的にカッターなどでホモジナイズする方法が検討されている。セルロースは結晶性の繊維を形成し、さらにこれを木材中のリグニン・ヘミセルロースが構造的に補強し、物理的、化学的、酵素学的に安定な構造となっているため、基質であるセルロースへのセルラーゼの接近と分解糖化を困難にしているが、これらをカッターなどの破砕手段によりセルロースから除去することで、セルラーゼをセルロースに接近させ易くし、糖化反応を促進させる。また、原料が細分化されることである程度流動性が増すことが考えられる。しかし、ホモジナイジングは粉砕による原料の微細化を目的とするものであるため、通常の撹拌に比べてより大きなエネルギーが必要になるという問題がある。
特開2009−045612号公報 特開2010−246421号公報 特開2004−089177号公報 特開2009−106244号公報
高い生成物濃度を得るために必要な同時糖化発酵時の高濃度原料は粘度が高く、これを撹拌等により混合するには多大なエネルギーが必要となるため、エタノール等の生成物製造にかかるコストが高くなるだけでなく、二酸化炭素の排出削減効果も低くなる。
本発明は、このような実情に鑑み、同時糖化発酵において、反応物の混合をより簡便により低コストで行う方法を提供するものである。
本発明は、上記課題を解決すべく案出されたものであって、廃棄物由来の紙類、厨芥類、草木類のうち少なくとも1種を含むバイオマス資源を酵素の存在下に糖類に加水分解する糖化と、生じた糖類を微生物で資化する発酵とを同時に行う同時糖化発酵方法において、反応槽内での反応物の混合を間欠的に行うことを特徴とする。
本発明による同時糖化発酵方法に供される原料は、廃棄物由来の紙類、厨芥類、草木類のうち少なくとも1種を含むバイオマス資源である。廃棄物は一般廃棄物でも産業廃棄物でも良い。廃棄物由来の紙類とは、主に一般廃棄物から選別された例えば事務書面、新聞紙、学用書面、ティッシュ、段ボール、紙袋、包装紙、紙箱などである。廃棄物由来の厨芥類とは、主に一般家庭、外食店等から出るのくずやの、賞味期限の切れた食べ物などを主成分とするものであり、厨芥類含有廃棄物中に混在する、包装、容器、割り箸、捕集ネットなどを選別除去した後の、例えば厨芥物が50%以上を占めるごみを指す。厨芥物が主構成をなすように廃棄物に施す選別方法は特段限定されるものでなく、例えば重力選別や風力選別といった選別手段が適用でき、手選別でもよい。廃棄物由来の草木類とは、例えば庭木の剪定で生じた枝や葉、庭や田畑の除草で生じた草、供花、割り箸、木材片、楊枝などである。
バイオマス資源を酵素の存在下に糖類に加水分解する糖化と、生じた糖類を微生物で資化する発酵は、公知の同時糖化発酵条件の下に常法に従って実施される。たとえば、セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等の加水分解酵素と、サッカロマイセスセレビジエなどの酵母の存在下に、好ましくは28から42℃、2から7日間、反応を行う。
本発明による同時糖化発酵方法において、間欠的な混合に占める時間は、同時糖化発酵方法における総反応時間の1/2から1/120であることが好ましい。間欠的混合において、各混合時間どうしおよび各無混合時間どうしは同じでも異なっていても良いが、それぞれ一定であることが好ましい。
本発明による同時糖化発酵方法に供されるバイオマス資源は、予め易糖化処理または発酵不適物除去処理しておくことが好ましい。易糖化処理とは、微粉砕処理や硫酸処理、水熱分解処理等の方法で木質系や草本系のバイオマス資源に含まれているリグニンの構造を壊し、バイオマス資源を糖化し易くする方法である。
本発明による同時糖化発酵方法によって得られる産生物は、たとえば、アルコール類、エーテル類、アミノ酸類、芳香族類、有機酸類、ビタミン類、糖アルコール類、炭化水素類、アミン類、タンパク質のうち少なくとも1つである。
本発明による同時糖化発酵方法においてバイオマス資源の供給は、半回分式で行うことが好ましい。
次に本発明をさらに詳しく説明する。
本発明は、バイオマス資源を原料とする同時糖化発酵における原料混合方法に関する工業的方法に関する発明であり、特に高濃度の原料を用いる場合、あるいは反応時間が長い場合に適している。バイオマス資源、特にセルロース系バイオマスは不均一で流動性に乏しいものが多く、さらに最終産物濃度を高くするには原料を高濃度で反応させる必要があり、流動性を確保することが困難であるため、攪拌等による混合操作により均一化することが必要であるが、このような高濃度原料とその他必要な成分である酵素や微生物を均一に混合するには、例えば高トルクの撹拌翼を用いるなど設備の要求レベルが高くなるだけでなく、大掛かりな装置を連続的に稼動し続けることで多大なエネルギーが必要である。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、原料バイオマス資源の混合を間欠的に行うことで、混合を連続的に行う同時糖化発酵反応に比べてエネルギー消費を低減することができることを発見するに至った。すなわち、本発明では、間欠的な混合では連続的な混合に比べて短時間しか稼働させないにも拘わらず、同等以上の反応生成物が得られた。このような効果が得られた理由について以下に記述する。
同時糖化発酵反応においては、原料を連続的に混合しないと、反応の進行に伴い原料の分解や生成物の蓄積により反応混合物が不均一化していき、局所的に生成物の蓄積による酵素の競争阻害や、微生物の栄養源不足が起こることがある。これは一般的な微生物による有価物製造では通常想定される現象である。連続的な混合の目的はこの不均一化を防ぐためであるが、例えば、高粘度での同時糖化発酵においては連続的に攪拌を行うことにより、攪拌翼のせん断力で酵母や酵素に悪影響を与えている可能性もある。連続的な攪拌を行わないことにより、このような悪影響が低減し、反応に有利に働く可能性が考えられる。無攪拌時間が長い条件では反応産物量が減少することを確認していることから、間欠的な攪拌では反応物の均一化が不十分となる可能性も考えられる。連続攪拌による悪影響と、それを低減できる間欠攪拌間の無攪拌時間のバランスにより、反応効率がより向上し、かつ無攪拌時の動力の低減という効果が得られると考えられる。
また、有酸素条件下においてはエタノール発酵だけでなく、完全に酸化する解糖系でも糖が代謝される。したがって、連続的な混合操作により空気との接触が促され、微好気状態になることでエタノール発酵が抑制されていたが、間欠的な混合ではより嫌気的条件になることで、エタノール発酵に糖が多く分配されるとも考えられる。
バイオマス資源の同時糖化発酵では高い原料濃度で処理する必要があるが、そのような場合、反応初期の槽内の粘度が高くなることが考えられるため、原料の投入はfed−batch式(半回分式)で行うことが好ましい。また、廃棄物系のバイオマスを原料とする場合、原料とともに硬い異物も同時に反応槽内に混入する可能性があり、そのような場合に連続的に攪拌等の混合操作を行うと反応槽内壁が損傷していくが、間欠的な混合操作ではその損傷を低減できる効果が得られる。
本発明における間欠的混合は、通常の攪拌装置を用いて行われ、例えば直径15cmの攪拌装置を用いた場合の好ましい撹拌速度は5から50rpmである。この範囲の攪拌速度では撹拌による原料の磨砕や破砕といった効果は大きくない。撹拌速度がこの範囲の下限未満の場合、短時間の間欠撹拌では反応混合物の均一化が困難になることがあり、上記範囲の上限を超えると、反応初期の固形分濃度が高い状況ではトルク不足で撹拌自体が不可能であったり、原料中に含まれる異物が撹拌翼と反応槽の間に噛み込んだりし、反応槽や撹拌翼等を損傷したり撹拌動力の増加を要することがある。例えば直径15cmの攪拌装置を用いた場合の間欠的混合におけるより好ましい撹拌速度は10から40rpmであり、最も好ましくは20から30rpmである。
原料を間欠的に攪拌することにより、連続的な攪拌と比べて撹拌時間が短くなり、原料の磨砕や破砕といった効果が連続的な攪拌に比べてさらに少なくなることが予想されるが、間欠的な撹拌でも酵素による糖化により原料の液化が進み、最終的には連続的な攪拌と同程度まで粘度が低下するため、この影響は小さい。つまり、原料の固形分濃度を減少させて粘度を低下させる主な要因は、酵素糖化による原料の液化であると考えられる。したがって使用する微生物の種類を変えても液化具合に大きな影響は無いため、請求項2に記載の間欠的な混合時間の範囲内であれば、槽内の反応物の均一化は十分行える。
また、同時糖化発酵において反応速度は酵素量や微生物添加量を変化させることで調整可能である。糖を資化する微生物であれば、酵素糖化で生成した糖を蓄積しないように反応速度を調節することが可能であり、それにより競争阻害を抑えることができ、異なる種類の微生物を用いた場合でも反応を順調に進行させることができる。
また、廃棄物といった不純物を多く含む原料を高濃度で連続的に攪拌する場合には、反応槽に対して物理的な磨耗が促進されることも考えられるが、間欠的な攪拌を行うことでこのような損傷を低減することもできる。
原料の混合を間欠的に行うことを特徴とする本発明では、間欠的な混合に占める時間、すなわち混合用装置の稼動時間は、同時糖化発酵方法における総反応時間の1/2から1/120であることが好ましい。この範囲での間欠混合は、同時糖化発酵反応を開始するために必要な成分である酵素や酵母などの微生物を原料中に均一に分布させることと、これら成分の均一な分布以降に生成するエタノールなどの生成物や炭酸ガスなどの副産物を均一化もしくは除去することとを目的とする。各段階での粘度は反応の進行に伴い低くなり、混合処理の頻度も少なくてよいので、混合に要する時間が上記範囲であれば、混合処理を行う間隔は一定である必要はない。間欠的な混合に占める時間は、1/10から1/120であることがより好ましく、1/30から1/120であることが最も好ましい。
バイオマス資源は、その雑多な性状から、糖化し易くするための前処理(具体的には、微粉砕処理や硫酸処理、水熱分解処理等の方法で木質系や草本系のバイオマス資源に含まれているリグニン構造を壊し、糖化しやすくする方法であり、易糖化処理ともいう)や、発酵不適物の除去を行う場合がある。このような前処理を行ったバイオマス資源を対象原料とすることが望ましいが、必須ではない。バイオマス資源は、そのものが利用できる可能性を秘めた未利用資源という意味を持ち、本発明の趣旨から廃棄物由来のバイオマス資源を用いることが望ましいが、同時糖化発酵により有価物の製造を行う場合に、特に食糧由来など他のバイオマス資源原料を用いても構わない。
バイオマス資源から転換する物質は、微生物が産生する物質であれば限定されるものではないが、例えばエタノールやブタノール、プロパノール、メタノールといったアルコール類、ジエチルエーテルやメチルエチルエーテルなどのエーテル類、アラニンやグリシンといったアミノ酸類、ポリヒドロキシアルカン類などの芳香族類、コハク酸やリンゴ酸などの有機酸類、種々のビタミン類、糖アルコール類、炭水化物類、アミン類などの代謝物や、酵素といったタンパク質類が挙げられる。
同時糖化発酵とは、デンプン・セルロースなどの原料を酵素によって糖化し、その糖を微生物によって資化し、異なる物質に転換する方法であり、微生物の種類や転換物質の種類は限定されない。また、酵素量や微生物の添加量を調整することにより反応速度を調節することができるので、糖を資化する微生物であればどんな種類の微生物を用いても反応が可能である。
生成物や反応物の均一化に要する時間は反応物の粘度に依存し、微生物の種類には依存しないと考えられるため、異なる微生物を用いても均一化は十分可能である。原料の固形分は酵素糖化によって液化し、それによって粘度が低下するので、微生物の種類によって反応物の粘度が大きく変化するとは考えられない。したがって、本発明はエタノールを含む上記のさまざまな転換物質の製造に適用することができる。
本発明は上述のとおり構成されているので、下記の効果を奏する。
(1)混合に要するエネルギーを低減できることから、使用電力量を低減できる。
(2)連続的に攪拌を行う場合と同等以上の転換効率が得られる。
(3)高濃度のバイオマス資源を処理することができる。
図1は実施例1における同時糖化発酵4日目のエタノール生成濃度の結果を示すグラフである。 図2は実施例2における同時糖化発酵4日目のエタノール生成濃度の結果を示すグラフである。
以下、廃棄物由来の紙類から同時糖化発酵によるエタノールを産生する実施例に挙げ、本発明の方法を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(原料調整)
原料バイオマス資源として、一般廃棄物から機械選別によって得られた紙類をオートクレーブにより殺菌処理した後、殺菌水を用いて12.5wt%の濃度に調整したものを用いた。
(微生物の調整)
発酵用微生物としてサッカロマイセスセルビシエをYPD(5%グルコース)培地で常法に従い培養した後、培養液を遠心分離し得られた湿菌体を使用した。微生物の添加量は反応物重量1kgあたり5gとした。
(酵素の添加)
市販酵素アクセルレースシリーズ(ジェネンコア社製)を使用し、酵素の添加量は供給原料の乾燥重量1gあたり10FPUとした。
(反応の開始)
上記の原料、微生物、酵素を培養用ジャーファーメンター(ABLE社製)に投入し、反応温度40℃で同時糖化発酵を行った。
(撹拌条件)
対照区A(連続攪拌)として、反応開始時から連続的に30rpmで投入物の撹拌を4日間行った。
対照区B(無撹拌)として、反応開始時に30rpmで約1分投入物を撹拌した後、サンプリングまで撹拌を行わなかった。
実施区(間欠撹拌)として、投入物を間欠的に撹拌した。間欠的攪拌の時間はそれぞれ総反応時間の1/10、1/30、1/120とした。具体的には、反応開始時および反応開始から120分経過するごとに、それぞれ12分間、4分間、1分間だけ撹拌を行い(12/120min、4/120min、1/120minと表記)、それ以外の時間は撹拌を行わないという条件で4日間操作を繰り返した。
(結果)
同時糖化発酵4日目のエタノール生成濃度の結果を図1に示す。
間欠的な撹拌を行ったすべての実施区において、連続撹拌の対照区Aと同等以上のエタノール生成量が得られた。特に、4/120minの間欠撹拌を行った場合には、連続撹拌に比べてエタノール生成量がおよそ6%向上した。また、無撹拌の対照区Bは連続撹拌の対照区Aと比べてエタノール生成量はおよそ11%低い結果となった。
(原料調整)
原料は、一般廃棄物から機械選別によって得られた紙をオートクレーブにより殺菌処理した後、殺菌水を用いて17.5wt%の濃度に調整したものを用いた。
(微生物の調整)
発酵用微生物としてサッカロマイセスセルビシエをYPD培地で常法に従い培養した後、培養液を遠心分離して得られた湿菌体を使用し、微生物の添加量は反応物重量1kgあたり5gとした。
(酵素の添加)
市販酵素アクセルレースシリーズ(ジェネンコア社製)を使用し、酵素の添加量は供給原料の乾燥重量1gあたり10FPUとした。
(反応の開始)
上記の原料、微生物、酵素を培養用ジャーファーメンター(ABLE社製)に投入し、
反応温度40℃で同時糖化発酵を行った。原料の投入については、全量を初期に投入すると粘度が高くなって撹拌翼が回らないので、反応開始時と、開始から間欠的な撹拌を開始する2、4、6、8時間後の5回に分け、fed−batch式(半回分式)で原料を投入した。
(撹拌条件)
対照区(連続攪拌)として、反応開始時から連続的に30rpmで4日間撹拌を行った。
実施区(間欠撹拌)として、投入物を間欠的に撹拌した。間欠的攪拌の時間はそれぞれ総反応時間の1/2、1/10、1/30、1/120とした。具体的には、反応開始時および反応開始から120分経過するごとに、それぞれ60分間、12分間、4分間、1分間だけ撹拌を行い(60/120min、12/120min、4/120min、1/120minと表記)、それ以外の時間は撹拌を行わないという条件で4日間操作を繰り返した。
(結果)
同時糖化発酵4日目のエタノール生成濃度の結果を図2に示す。
間欠撹拌を行ったすべての実施区において、計5回検討を行った連続撹拌の対照区とほぼ同等かそれ以上のエタノール生成量が得られた。特に、4/120minの間欠撹拌を行った場合には、連続撹拌に比べてエタノール生成量がおよそ7%向上した。

Claims (5)

  1. 廃棄物由来の紙類、厨芥類、草木類のうち少なくとも1種を含むバイオマス資源を酵素の存在下に糖類に加水分解する糖化と、生じた糖類を微生物で資化する発酵とを同時に行う同時糖化発酵方法において、反応槽内での反応物の混合を、撹拌翼を有する撹拌装置により撹拌することと撹拌しないこととを間欠的に繰り返して行うことを特徴とする方法。
  2. 間欠的な混合に占める時間が、前記同時糖化発酵方法における総反応時間の1/2から1/120であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. バイオマス資源を予め易糖化処理または発酵不適物除去処理しておくことを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 糖類の資化によってアルコール類、エーテル類、アミノ酸類、芳香族類、有機酸類、ビタミン類、糖アルコール類、炭化水素類、アミン類、タンパク質のうち少なくとも1つを産生することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. バイオマス資源の供給を半回分式で行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
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