JP6004987B2 - Fuel separation system for internal combustion engines - Google Patents
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Description
本発明は、内燃機関の燃料分離システムに関する。より詳しくは、アルコールとガソリンの混合燃料を、オクタン価の高い高オクタン価燃料とオクタン価の低い低オクタン価燃料とに分離する内燃機関の燃料分離システムに関する。 The present invention relates to a fuel separation system for an internal combustion engine. More specifically, the present invention relates to a fuel separation system for an internal combustion engine that separates a mixed fuel of alcohol and gasoline into a high-octane fuel having a high octane number and a low-octane fuel having a low octane number.
内燃機関(以下、「エンジン」という。)の燃料として、さとうきび、とうもろこし、じゃがいも等多くの作物から製造できるアルコール燃料が注目されている。特に近年では、アルコール燃料をガソリンに添加した混合燃料が流通しており、今後さらに普及すると予測されている。アルコール燃料としては、エタノールやメタノール等様々な種類があり、これらのうちエタノールが最も多く普及している。 As fuel for internal combustion engines (hereinafter referred to as “engines”), alcohol fuel that can be produced from many crops such as sugar cane, corn, and potatoes has attracted attention. Particularly in recent years, mixed fuels in which alcohol fuel is added to gasoline are in circulation and are expected to become more widespread in the future. There are various types of alcohol fuel such as ethanol and methanol, and ethanol is the most popular among these.
上記混合燃料の普及とあわせて、車両の走行中に、外部から給油された混合燃料を、高ガソリン濃度の燃料(低オクタン価燃料)と高アルコール濃度の燃料(高オクタン価燃料)に再び分離する燃料分離システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。ガソリンとアルコールとでは、オクタン価や発熱量等の燃料物性において様々な相違点があることから、外部から給油された混合燃料をそのまま利用するよりも、車両上で再び分離し、エンジンの運転状態に応じてガソリンとアルコールとを使い分けた方が好ましい場合があるためである。例えば、アルコールはガソリンと比べて耐ノッキング性に優れているため、アルコールをエンジンに供給することで、ノッキングが抑制される。 Along with the widespread use of the above-mentioned mixed fuels, the fuel that is refueled from outside is separated into high gasoline concentration fuel (low octane fuel) and high alcohol concentration fuel (high octane fuel) while the vehicle is running. A separation system is known (see, for example, Patent Document 1). There are various differences in fuel properties such as octane number and calorific value between gasoline and alcohol.Therefore, instead of using the mixed fuel supplied from the outside as it is, it is separated again on the vehicle and put into the engine operating state. This is because it may be preferable to use gasoline and alcohol properly. For example, since alcohol has better knock resistance than gasoline, knocking is suppressed by supplying alcohol to the engine.
ここで、図4は、従来の燃料分離システム1Aの構成を示すシステム回路図である。図4に示すように、この燃料分離システム1Aは、混合燃料を貯留する主タンク10と、混合燃料を加熱する熱交換器11と、混合燃料を高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離する分離膜122を備える分離器12と、分離膜122により分離された気体状態の高オクタン価燃料を凝縮する凝縮器13と、液体状態の高オクタン価燃料を負圧下で一時的に貯留する高オクタン価燃料バッファタンク14と、高オクタン価燃料を大気圧下で貯留する高オクタン価燃料タンク15と、を含んで構成される。
Here, FIG. 4 is a system circuit diagram showing a configuration of a conventional fuel separation system 1A. As shown in FIG. 4, the fuel separation system 1A includes a
上述の燃料分離システム1Aは、次のように動作する。
先ず、主タンク10内の混合燃料は、燃料ポンプ102により熱交換器11に供給され、加熱される。加熱された混合燃料は、分離器12内の分離膜122に供給され、高オクタン価成分(アルコール)が選択的に分離膜122を透過することで、気体状態の高オクタン価燃料と、液体状態の低オクタン価燃料とに分離される。
The fuel separation system 1A described above operates as follows.
First, the mixed fuel in the
高圧室123内で分離された液体状態の低オクタン価燃料は、ラジエータ16により冷却された後、燃圧レギュレータ165により燃圧が除去される。その後、低オクタン価燃料は、主タンク10内に戻されて混合燃料と混合され、再び分離に供される。混合燃料を分離膜122に1回接触させただけでは、高オクタン価成分を完全には分離できないため、複数回、分離膜122に接触させる。分離が完了した後、主タンク10内に貯留された低オクタン価燃料は、直噴インジェクタによりエンジンの燃焼室内に適宜噴射される。
After the liquid low-octane fuel separated in the high-
一方、低圧室124内で分離された気体状態の高オクタン価燃料は、凝縮器13に供給されて凝縮される。凝縮された高オクタン価燃料は、負圧下の高オクタン価燃料バッファタンク14に供給され、一時的に貯留される。高オクタン価燃料バッファタンク14内の高オクタン価燃料は、所定のタイミングで、高オクタン価燃料タンク15内に移送される。高オクタン価燃料タンク15内に移送されて貯留された高オクタン価燃料は、ポートインジェクタにより吸気ポート内に適宜噴射される。また、主タンク10及び高オクタン価燃料タンク15内で発生した蒸発燃料は、キャニスタ18に吸着された後、パージされてエンジンの燃焼に供される。
On the other hand, the high octane fuel in the gaseous state separated in the
ところで、負圧下の高オクタン価燃料バッファタンク14内に貯留されている高オクタン価燃料を、大気圧下の高オクタン価燃料タンク15内へ移送するためには、送液ポンプ149により高オクタン価燃料を大きく加圧する必要がある。そのため、送液ポンプ149の消費電力が大きい。
By the way, in order to transfer the high-octane fuel stored in the high-octane
そこで燃料分離システム1Aでは、先ず、開放弁127を開弁することで、低圧室124、凝縮器13、高オクタン価燃料バッファタンク14及び送液ポンプ149の負圧を開放し、これらの内圧を大気圧とする。その後、送液ポンプ149により高オクタン価燃料を加圧することで、大きな加圧が不要となり、送液ポンプ149の消費電力が抑制される。
Therefore, in the fuel separation system 1A, first, by opening the
しかしながら燃料分離システム1Aでは、高オクタン価燃料の移送の際に、分離器12の低圧室124の負圧まで開放されるため、移送中は燃料の分離速度が著しく低下する。
また、高オクタン価燃料の移送完了後、燃料の分離速度を回復させるためには、再度、低圧室124等を負圧状態にする必要がある。ところが、負圧状態の回復には時間を要し、これにより負圧ポンプの消費電力が大きくなる。
However, in the fuel separation system 1A, when the high-octane fuel is transferred, the fuel is released to the negative pressure in the low-
Further, after the transfer of the high-octane fuel is completed, in order to recover the fuel separation speed, it is necessary to bring the low-
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、消費電力を抑制しつつ、燃料の分離及び分離された高オクタン価燃料の移送に要する時間を短縮できる内燃機関の燃料分離システムを提供することにある。 The present invention has been made in view of the above, and an object thereof is to provide a fuel separation system for an internal combustion engine that can reduce the time required for fuel separation and transfer of the separated high octane fuel while suppressing power consumption. There is to do.
上記目的を達成するため本発明は、アルコール(例えば、後述のエタノール)とガソリンの混合燃料を、該混合燃料よりオクタン価の高い高オクタン価燃料(例えば、後述の混合燃料よりエタノール濃度が高くオクタン価の高い高オクタン価燃料)と前記混合燃料よりオクタン価の低い低オクタン価燃料(例えば、後述の混合燃料よりエタノール濃度が低くオクタン価の低い低オクタン価燃料)とに分離する内燃機関(例えば、後述のエンジン2)の燃料分離システムであって、前記混合燃料を貯留する主タンク(例えば、後述の主タンク10)と、該主タンクから供給された混合燃料を加熱する加熱器(例えば、後述の熱交換器11)と、該加熱器により加熱された混合燃料を、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離する分離器(例えば、後述の分離器12)と、該分離器により分離された気体状態の高オクタン価燃料を凝縮する凝縮器(例えば、後述の凝縮器13)と、該凝縮器により凝縮された高オクタン価燃料を負圧下で一時的に貯留する高オクタン価燃料バッファタンク(例えば、後述の高オクタン価燃料バッファタンク14)と、該高オクタン価燃料バッファタンクの下方に配置され、前記高オクタン価燃料バッファタンクから供給された高オクタン価燃料を大気圧下で貯留する高オクタン価燃料タンク(例えば、後述の高オクタン価燃料タンク15)と、吸気側が前記高オクタン価燃料バッファタンク内の上方空間(例えば、後述の上方空間146)に接続され且つ排気側が前記高オクタン価燃料タンク内の貯留部(例えば、後述の貯留部155)に接続された負圧ポンプ(例えば、後述の負圧ポンプ141)と、該負圧ポンプの吸気側と前記高オクタン価燃料タンク内の上方空間(例えば、後述の上方空間154)とを連通する第1連通路(例えば、後述の第1連通路144)に設けられ、該第1連通路を開放又は遮断する制御弁(例えば、後述の圧力制御弁142)と、前記高オクタン価燃料バッファタンク内の貯留部(例えば、後述の貯留部147)と前記高オクタン価燃料タンク内の上方空間(例えば、後述の上方空間154)とを連通する第2連通路(例えば、後述の第2連通路145)に設けられ、前記高オクタン価燃料タンクからの燃料の流れを妨げる第1逆止弁(例えば、後述の第1逆止弁143)と、前記凝縮器内の下部(例えば、後述の下部134)と前記高オクタン価燃料バッファタンク内の上方空間(例えば、後述の上方空間146)とを連通する第3連通路(例えば、後述の第3連通路133)に設けられ、前記高オクタン価燃料バッファタンクからの燃料の流れを妨げる第2逆止弁(例えば、後述の第2逆止弁131)と、を備え、前記制御弁により前記第1連通路が開放されると、前記高オクタン価燃料バッファタンク内の負圧が開放されることで前記第2逆止弁が閉弁されるとともに、前記高オクタン価燃料バッファタンク内の高オクタン価燃料の自重により前記第1逆止弁が開弁されることで、該高オクタン価燃料が前記第2連通路を介して前記高オクタン価燃料タンク内に移送されることを特徴とする内燃機関の燃料分離システムを提供する。
In order to achieve the above object, the present invention provides a mixed fuel of alcohol (for example, ethanol described later) and gasoline, a high-octane fuel having a higher octane number than the mixed fuel (for example, a higher ethanol concentration and a higher octane number than the mixed fuel described later). Fuel of an internal combustion engine (for example,
本発明では、高オクタン価燃料バッファタンクの下方に高オクタン価燃料タンクを配置し、高オクタン価燃料バッファタンク内の負圧を開放するための圧力制御弁を設ける。また、高オクタン価燃料バッファタンク内の貯留部と高オクタン価燃料タンク内の上方空間とを連通する第2連通路内における高オクタン価燃料タンクからの燃料の流れを妨げる第1逆止弁を設けるとともに、凝縮器内の下部と高オクタン価燃料バッファタンク内の上方空間とを連通する第3連通路内における高オクタン価燃料バッファタンクからの燃料の流れを妨げる第2逆止弁を設ける。
本発明によれば、圧力制御弁を開弁することで、高オクタン価燃料バッファタンク内の負圧を開放でき、高オクタン価燃料バッファタンクの内圧を概大気圧とすることができる。すると、高オクタン価燃料バッファタンクの貯留部に貯留されていた高オクタン価燃料の自重により、第1逆止弁143が開弁され、高オクタン価燃料が高オクタン価燃料タンク内に移送される。従って、本発明によれば、送液ポンプが不要であり、電力消費量を抑制できる。
また、高オクタン価燃料バッファタンクの内圧が概大気圧となることで、凝縮器の内圧との間に差圧が発生し、これにより第2逆止弁が閉弁するため、分離器の低圧室内及び凝縮器内の負圧が維持される。これにより、高オクタン価燃料の移送中であっても、燃料の分離速度が低下するのを抑制でき、燃料の分離を継続できる。
さらには、負圧が開放されるのは高オクタン価燃料バッファタンクのみであるため、高オクタン価燃料の移送完了後、元の負圧状態を速やかに回復でき、負圧ポンプの消費電力を抑制できる。
従って、本発明によれば、消費電力を抑制しつつ、燃料の分離及び分離された高オクタン価燃料の移送に要する時間を短縮できる。
In the present invention, a high-octane fuel tank is disposed below the high-octane fuel buffer tank, and a pressure control valve for releasing the negative pressure in the high-octane fuel buffer tank is provided. In addition, a first check valve is provided for preventing the flow of fuel from the high octane fuel tank in the second communication path that communicates the reservoir in the high octane fuel buffer tank and the upper space in the high octane fuel tank, A second check valve is provided to prevent the flow of fuel from the high octane fuel buffer tank in a third communication path that communicates the lower part in the condenser and the upper space in the high octane fuel buffer tank.
According to the present invention, by opening the pressure control valve, the negative pressure in the high-octane fuel buffer tank can be released, and the internal pressure of the high-octane fuel buffer tank can be set to approximately atmospheric pressure. Then, the
Further, since the internal pressure of the high-octane fuel buffer tank becomes approximately atmospheric pressure, a differential pressure is generated between the high-octane fuel buffer tank and the internal pressure of the condenser, thereby closing the second check valve. And the negative pressure in the condenser is maintained. Thereby, even during the transfer of the high octane fuel, it is possible to suppress a decrease in the fuel separation speed and to continue the fuel separation.
Further, since the negative pressure is released only in the high octane fuel buffer tank, the original negative pressure state can be quickly recovered after the transfer of the high octane fuel is completed, and the power consumption of the negative pressure pump can be suppressed.
Therefore, according to the present invention, it is possible to shorten the time required to separate the fuel and transfer the separated high octane fuel while suppressing power consumption.
前記凝縮器は、前記分離器の下方に配置され、前記高オクタン価燃料バッファタンクは、前記凝縮器の下方に配置されることが好ましい。 Preferably, the condenser is disposed below the separator, and the high octane fuel buffer tank is disposed below the condenser.
ところで、燃料分離システムでは、凝縮器以外の負圧部位において、高オクタン価燃料が液化することがあり、液化した高オクタン価燃料を負圧ポンプでドレンする必要がある。しかしながら、その液化部位が複数箇所に亘る場合には、負圧ポンプを複数設置する必要があり、消費電力が増大する。
そこでこの発明によれば、凝縮器を分離器の下方に配置するとともに、高オクタン価燃料バッファタンクを凝縮器の下方に配置する。即ちこの発明によれば、上方から下方に向かって順に、分離器、凝縮器及び高オクタン価燃料バッファタンクが配置されるため、凝縮器以外の負圧部位で高オクタン価燃料が液化した場合であっても、重力により、液化した高オクタン価燃料を下方の高オクタン価燃料バッファタンク内に導くことができる。従って、ドレン排出用のポンプが不要であり、消費電力をより抑制できる。
By the way, in the fuel separation system, the high-octane fuel may be liquefied in the negative pressure region other than the condenser, and it is necessary to drain the liquefied high-octane fuel with a negative pressure pump. However, when there are a plurality of liquefaction sites, it is necessary to install a plurality of negative pressure pumps, which increases power consumption.
Therefore, according to the present invention, the condenser is disposed below the separator, and the high octane fuel buffer tank is disposed below the condenser. That is, according to the present invention, since the separator, the condenser, and the high-octane fuel buffer tank are arranged in order from the top to the bottom, the high-octane fuel is liquefied at the negative pressure portion other than the condenser. However, due to gravity, the liquefied high octane fuel can be introduced into the lower high octane fuel buffer tank. Therefore, a drain discharge pump is unnecessary, and power consumption can be further suppressed.
本発明によれば、消費電力を抑制しつつ、燃料の分離及び分離された高オクタン価燃料の移送に要する時間を短縮できる内燃機関の燃料分離システムを提供できる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the fuel separation system of the internal combustion engine which can shorten the time which the separation of a fuel and the transfer of the separated high octane fuel are reduced can be provided, suppressing power consumption.
本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るエンジン2の燃料分離システム1の構成を示す図である。エンジン2の燃料分離システム1は、図示しない車両に搭載され、車両の走行中にエタノールとガソリンの混合燃料を、混合燃料よりエタノール濃度が高くオクタン価の高い高オクタン価燃料と、混合燃料よりエタノール濃度が低くオクタン価の低い低オクタン価燃料とに分離する。
An embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a fuel separation system 1 for an
図1に示すように、本実施形態に係るエンジン2の燃料分離システム1は、主タンク10と、熱交換器11と、分離器12と、凝縮器13と、高オクタン価燃料バッファタンク14と、高オクタン価燃料タンク15と、ラジエータ16と、キャニスタ18と、電子制御ユニット(以下、「ECU」という。)5と、を備える。
As shown in FIG. 1, the fuel separation system 1 of the
主タンク10は、給油口から供給されたエタノールとガソリンの混合燃料を貯留する。本実施形態では、混合燃料として、最も普及しているエタノール含有率が10%の混合燃料(E10)が好ましく使用される。主タンク10には、後述する熱交換器11及び分離器12に燃料を供給するための第1燃料通路101が接続される。
The
主タンク10内の貯留部10aには、第1燃料通路101に接続された燃料ポンプ102が設けられる。この燃料ポンプ102の回転数はECU5により制御され、これにより、主タンク10内の混合燃料は第1燃料通路101を介して熱交換器11内に供給される。
熱交換器11の上流側の第1燃料通路101には、第1温度センサ104が設けられる。第1温度センサ104は、第1燃料通路101を介して熱交換器11内に供給される燃料の温度を検出し、これに応じた検出信号をECU5に出力する。
A
A
熱交換器11は、第1燃料通路101の途中に設けられ、燃料ポンプ102により第1燃料通路101を介して供給された燃料を、エンジン2の冷却水(LLC)との熱交換により加熱する。これにより、後述する分離器12の分離膜122に供給される燃料が昇温されることで、分離膜122による分離効率が向上する。
熱交換器11には、エンジン2の冷却水が流れる冷却水通路111が接続され、エンジン2の冷却水が熱交換器11内を流通する。冷却水通路111には、冷却水通路111内を流れる冷却水の流量を調整する流量調整弁112が設けられ、この流量調整弁112はECU5により制御される。また、冷却水通路111のエンジン2側には、水温センサ113が設けられ、この水温センサ113は、冷却水通路111内を流れる冷却水の温度を検出し、これに応じた検出信号をECU5に出力する。
なお、冷却水通路111内を流れる冷却水は、図示しない車両のラジエータにより適宜冷却される。また、熱交換器11は、電気ヒータをさらに備えてもよく、電気ヒータで代替されてもよい。
The
A cooling
The cooling water flowing through the cooling
分離器12は、熱交換器11により加熱されて供給された混合燃料を、該混合燃料よりエタノール濃度が高くオクタン価の高い高オクタン価燃料と、よりエタノール濃度が低くオクタン価の低い低オクタン価燃料とに分離する。
熱交換器11の下流側で且つ分離器12の上流側の第1燃料通路101には、第2温度センサ126が設けられる。第2温度センサ126は、熱交換器11により加熱されて分離器12に供給される燃料の温度を検出し、これに応じた検出信号をECU5に出力する。
The
A
分離器12は、透過気化法(パーベーパレーション法)を利用した分離器である。分離器12は、混合燃料中の高オクタン価成分であるエタノールを選択的に透過させる分離膜122と、この分離膜122により区画された高圧室123及び低圧室124と、低圧室124内の圧力を検出する圧力センサ125と、を備える。
The
高圧室123は、第1燃料通路101の熱交換器11下流側に接続され、第1燃料通路101に設けられた燃料ポンプ102により加圧され、燃圧レギュレータ165により設定された圧力に保たれる。低圧室124は、後述する凝縮器13及び高オクタン価燃料バッファタンク14を介して負圧ポンプ141の吸気側に接続され、これにより負圧に保たれる。低圧室124内には、圧力センサ125が設けられる。圧力センサ125は、低圧室124内の圧力を検出し、これに応じた検出信号をECU5に出力する。
The
熱交換器11により加熱された燃料が高圧室123内に供給されると、高オクタン価成分のエタノールが分離膜122を選択的に透過し、低圧室124内に気体状態で高オクタン価燃料が浸出する。一方、高圧室123内には低オクタン価燃料が残存する。これにより、燃料が高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離される。
分離器12の分離効率は、供給される燃料の温度や流量と、高圧室123及び低圧室124内の圧力とにより調整される。
When the fuel heated by the
The separation efficiency of the
凝縮器13は、気体状態の高オクタン価燃料を凝縮する。この凝縮器13は、分離器12の下方に配置される。凝縮器13は、その上流側が分離器12の低圧室124に接続され、その下流側が後述する高オクタン価燃料バッファタンク14を介して負圧ポンプ141の吸気側に接続される。これにより、凝縮器13内は負圧に制御され、高オクタン価燃料の蒸気圧よりも低圧に保たれるため、気体状態の高オクタン価燃料が低圧室124から凝縮器13内に供給されて、凝縮される。
凝縮器13は、空冷式の凝縮器であり、プレート状の複数のフィン130と、冷却ファン132と、を備える。冷却ファン132は、その回転数がECU5により制御される。なお、凝縮器13として、水冷式あるいは他の冷媒を用いた凝縮器を使用してもよい。
The
The
高オクタン価燃料バッファタンク14は、高オクタン価燃料を負圧下で一時的に貯留する。高オクタン価燃料バッファタンク14は、凝縮器13の下方に配置される。高オクタン価燃料バッファタンク14の上方空間146は、凝縮器13の下部134と第3連通路133により連通されるとともに、後述する負圧ポンプ141の吸気側に接続される。これにより、高オクタン価燃料が、凝縮器13から高オクタン価燃料バッファタンク14内に供給される。
高オクタン価燃料バッファタンク14の上方空間146と凝縮器13の下部134とを連通する第3連通路133には、高オクタン価燃料バッファタンク14から凝縮器13への燃料の流れを妨げる第2逆止弁131が設けられる。
高オクタン価燃料バッファタンク14内には、高オクタン価燃料の残量を検出する高オクタン価燃料バッファタンク残量センサ148が設けられる。
The high octane
A
A high octane fuel buffer tank remaining
高オクタン価燃料タンク15は、高オクタン価燃料を大気圧下で貯留する。高オクタン価燃料タンク15は、高オクタン価燃料バッファタンク14の下方に配置される。高オクタン価燃料タンク15の上方空間154は、高オクタン価燃料バッファタンク14の貯留部147と第2連通路145により連通される。第2連通路145には、高オクタン価燃料タンク15から高オクタン価燃料バッファタンク14への燃料の流れを妨げる第1逆止弁143が設けられる。
The high
高オクタン価燃料タンク15の貯留部155は、吸気側が高オクタン価燃料バッファタンク14の上方空間146に接続された負圧ポンプ141の排気側に接続される。また、高オクタン価燃料タンク15の上方空間154は、負圧ポンプ141の吸気側と第1連通路144により連通される。第1連通路144には、該第1連通路144を開放又は遮断する圧力制御弁142が設けられる。負圧ポンプ141の回転数及び圧力制御弁142の開閉は、ECU5により制御される。圧力制御弁142は、例えば電磁弁で構成される。
高オクタン価燃料タンク15内には、高オクタン価燃料の残量を検出する高オクタン価燃料タンク残量センサ156が設けられる。
The
In the high
圧力制御弁142が開弁されると、高オクタン価燃料バッファタンク14の上方空間146が、負圧ポンプ141の吸気側と遮断される一方で、大気圧下の高オクタン価燃料タンク15の上方空間154と連通される。これにより、高オクタン価燃料バッファタンク14内の負圧が開放され、高オクタン価燃料バッファタンク14の内圧が概大気圧となる。すると、高オクタン価燃料バッファタンク14の貯留部147に貯留されていた高オクタン価燃料の自重により、第1逆止弁143が開弁され、高オクタン価燃料が高オクタン価燃料タンク15内に移送される。
また、高オクタン価燃料バッファタンク14の内圧が概大気圧となることで、凝縮器13の内圧との間に差圧が発生し、これにより第2逆止弁131が閉弁するため、分離器12の低圧室124内及び凝縮器13内の負圧が維持される。厳密に言えば、燃料の分離進行分の負圧低下はあるものの、短時間であれば分離器12の低圧室124内及び凝縮器13内の負圧は維持され、分離が継続可能である。
When the
In addition, since the internal pressure of the high-octane
高オクタン価燃料タンク15に貯留された高オクタン価燃料は、高オクタン価燃料タンク15の下部(貯留部)に設けられた燃料ポンプ151により、不図示の燃圧レギュレータにより設定された所定の圧力まで昇圧され、高オクタン価燃料通路152内に圧送される。圧送された高オクタン価燃料は、ポートインジェクタ51によりエンジン2の吸気ポート30内に適宜噴射される。ポートインジェクタ51の噴射時期及び噴射時間は、ECU5により制御される。
The high-octane fuel stored in the high-
また、高オクタン価燃料タンク15の上方空間154は、後述するキャニスタ18と二方弁153を介して接続される。キャニスタ18内の圧力が高オクタン価燃料タンク15内の圧力より高くなると、キャニスタ18内の蒸発燃料が高オクタン価燃料タンク15内に供給される。一方、高オクタン価燃料タンク15内の圧力がキャニスタ18内の圧力より高くなると、高オクタン価燃料タンク15内の蒸発燃料がキャニスタ18内に供給される。
Further, the
ラジエータ16は、分離器12により分離された低オクタン価燃料を冷却する。ラジエータ16は、第2燃料通路121の途中に設けられ、分離器12の下流側に配置される。ラジエータ16は、コルゲート状の複数のフィン160と、冷却ファン161と、を備える。冷却ファン161は、その回転数がECU5により制御される。分離膜122により分離された高温の低オクタン価燃料は、このラジエータ16により冷却される。
ラジエータ16の出口には、温度センサ162が設けられる。温度センサ162は、ラジエータ16により冷却された燃料の温度を検出し、これに応じた検出信号をECU5に出力する。
The
A
ラジエータ16の下流側は、主タンク10と第2燃料通路121により接続される。即ち、分離膜122により分離された低オクタン価燃料は、主タンク10内に供給されて分離前の混合燃料と混合され、再び分離に供される。このようにして、燃料中の高オクタン価成分濃度が、分離が完了したと判断できる所定の閾値以下となるまで、主タンク10及び分離膜122間を循環する。
The downstream side of the
第2燃料通路121には、燃圧レギュレータ165が設けられる。この燃圧レギュレータ165により、第2燃料通路121内を流れる燃料の燃圧が除去される。
また、燃圧レギュレータ165よりも下流側の第2燃料通路121には、燃料中の高オクタン価成分濃度を検出又は推定可能な高オクタン価成分濃度検出部として、例えばエタノールセンサ等の高オクタン価成分濃度センサ166が設けられる。高オクタン価成分濃度センサ166は、燃料中の高オクタン価成分濃度を検出し、これに応じた検出信号をECU5に出力する。
A
Further, in the
高オクタン価成分濃度センサ166により検出された燃料中の高オクタン価成分濃度が、分離が完了したと判断できる所定の閾値以下となった場合には、主タンク10内に高オクタン価成分濃度が十分に小さい低オクタン価燃料が貯留されていることとなる。
主タンク10内の低オクタン価燃料は、主タンク10の貯留部10aに設けられた燃料ポンプ103により、所定の圧力まで昇圧され、低オクタン価燃料通路106内に圧送される。圧送された低オクタン価燃料は、直噴インジェクタ52によりエンジン2の燃焼室20内に適宜噴射される。燃料ポンプ103の回転数と、直噴インジェクタ52の噴射時期及び噴射時間は、ECU5により制御される。
When the high octane component concentration in the fuel detected by the high octane
The low-octane fuel in the
主タンク10の上方空間10bは、後述するキャニスタ18と二方弁105を介して接続される。キャニスタ18内の圧力が主タンク10内の圧力より高くなると、キャニスタ18内の蒸発燃料が主タンク10内に供給される。一方、主タンク10内の圧力がキャニスタ18内の圧力より高くなると、主タンク10内の蒸発燃料がキャニスタ18内に供給される。
The
キャニスタ18は、活性炭等の吸着剤を内蔵し、高オクタン価成分のエタノール及び低オクタン価成分のガソリン(炭化水素)を吸着して保持する。キャニスタ18は、キャニスタ制御弁181を介してエンジン2の吸気ポート30と接続される。キャニスタ制御弁181の開閉は、ECU5により制御される。
吸気ポート30内は負圧状態であることから、キャニスタ制御弁181が開弁されると、キャニスタ18に吸着されて保持されていたエタノール及びガソリン(炭化水素)が、再び蒸発して蒸発燃料となって、吸気ポート30内に供給される。これにより、蒸発燃料がエンジン2の燃焼室20内に供給され、燃焼される。
なお、蒸発燃料以外の窒素等の空気成分は、キャニスタ18から排出通路182を介して車外に排出される。
The
Since the
Air components such as nitrogen other than the evaporated fuel are discharged from the
エンジン2は、複数のシリンダ23を備えた多気筒エンジンである。図1には、このうちの1つを代表的に示す。エンジン2は、シリンダ23が形成されたシリンダブロック21と、シリンダヘッド22とを組み合わせて構成される。シリンダ23内には、ピストン24が摺動可能に設けられる。ピストン24の頂面とシリンダヘッド22のシリンダ23側の面により、エンジン2の燃焼室20が形成される。ピストン24は、コンロッドを介して図示しないクランクシャフトに連結されている。即ち、シリンダ23内におけるピストン24の往復動に応じて図示しないクランクシャフトが回転する。
The
エンジン2には、吸気が流れる吸気管3と、排気が流れる排気管4と、が設けられる。シリンダヘッド22には、燃焼室20と吸気管3とを接続する吸気ポート30と、燃焼室20と排気管4とを接続する排気ポート40と、が形成されている。吸気ポート30のうち燃焼室20に臨む吸気開口は、吸気バルブ27により開閉される。排気ポート40のうち燃焼室20に臨む排気開口は、排気バルブ28により開閉される。
The
シリンダヘッド22には、燃焼室20内に臨む点火プラグ29と、吸気バルブ27を開閉駆動する図示しない吸気カムシャフトと、排気バルブ28を開閉駆動する排気カムシャフトと、が設けられる。点火プラグ29は、図示しないイグナイタ及びそのドライバを介してECU5に接続され、その点火時期がECU5により制御される。
The
吸気管3には、上流側から下流側に向かって順に、図示しない過給機のコンプレッサ及びインタークーラ、スロットル弁31が設けられる。スロットル弁31は、エンジン2の燃焼室20内に供給される空気の流量(吸気流量)を制御する。スロットル弁31は、図示しないドライバを介してECU5に接続される。
The intake pipe 3 is provided with a compressor, an intercooler, and a throttle valve 31 (not shown) in order from the upstream side to the downstream side. The
排気管4には、上流側から下流側へ向かって順に、図示しない過給機のタービン、排気を浄化する排気浄化触媒が設けられる。排気浄化触媒は、例えば三元触媒であり、排気中のHC、CO、NOx等を浄化する。 The exhaust pipe 4 is provided with a turbocharger turbine (not shown) and an exhaust purification catalyst for purifying exhaust gas in order from the upstream side to the downstream side. The exhaust purification catalyst is, for example, a three-way catalyst, and purifies HC, CO, NOx, etc. in the exhaust.
ECU5は、エンジン2及び燃料分離システム1を制御する電子制御ユニットであり、CPU、ROM、RAM及び各種インターフェース等の電子回路を含んで構成される。また、ECU5には、後述する混合燃料の燃料分離制御を実行する燃料分離制御部が構成され、この燃料分離制御部には、高オクタン価燃料の移送を実行する移送制御部が構成される。ECU5には、エンジン2及び燃料分離システム1の状態及びこれらを搭載した車両の状態等を把握するため、上述した各種のセンサ、弁、ポンプ、ファン等が接続される。
The ECU 5 is an electronic control unit that controls the
次に、本実施形態に係る燃料分離システム1における燃料分離制御の動作について、図2を参照して説明する。
図2は、本実施形態に係る燃料分離システム1のシステム回路図である。図2に示すように、先ず、主タンク10内に給油された混合燃料は、燃料ポンプ102(燃圧300〜400kPa)により、第1燃料通路101の途中に設けられた熱交換器11に供給され、熱交換器11内を流通するエンジン2の冷却水との熱交換により加熱される。加熱された混合燃料は、分離器12内の分離膜122に供給され、高オクタン価成分(アルコール)が選択的に分離膜122を透過する。これにより、混合燃料が、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離される。
Next, the operation of the fuel separation control in the fuel separation system 1 according to the present embodiment will be described with reference to FIG.
FIG. 2 is a system circuit diagram of the fuel separation system 1 according to the present embodiment. As shown in FIG. 2, first, the mixed fuel supplied into the
低圧室124で分離された高オクタン価燃料は、気体状態であり、負圧ポンプ141の作用により負圧状態に保たれた低圧室124から、同じく負圧状態に保たれた凝縮器13内に供給される。気体状態の高オクタン価燃料は、凝縮器13内で凝縮されて液体状態となった後、負圧ポンプ141の作用により負圧状態に保たれた高オクタン価燃料バッファタンク14内に供給され、負圧下で一時的に貯留される。
The high-octane fuel separated in the low-
高オクタン価燃料バッファタンク14内の高オクタン価燃料は、所定のタイミングで、高オクタン価燃料タンク15内に移送される。高オクタン価燃料の移送は、ECU5の移送制御により実行され、これについては後段で詳述する。
高オクタン価燃料タンク15内に移送されて貯留された高オクタン価燃料は、ポートインジェクタ51により吸気ポート30内に適宜噴射される。また、主タンク10及び高オクタン価燃料タンク15内で発生した蒸発燃料は、キャニスタ18に吸着された後、パージされてエンジン2の燃焼に供される。
The high-octane fuel in the high-octane
The high-octane fuel that has been transferred and stored in the high-
一方、高圧室123で分離された液体状態の低オクタン価燃料は、ラジエータ16により冷却された後、燃圧レギュレータ165により燃圧が除去される。その後、低オクタン価燃料は、主タンク10内に戻されて混合燃料と混合され、再び分離に供される。混合燃料を分離膜122に1回接触させただけでは、高オクタン価成分を完全には分離できないため、複数回、分離膜122に接触させる。そして、高オクタン価成分濃度センサ166により検出された高オクタン価成分濃度が所定の閾値以下となった場合には、分離が完了したと判断し、燃料分離制御を終了する。主タンク10内の低オクタン価燃料は、直噴インジェクタ52によりエンジン2の燃焼室20内に適宜噴射される。
On the other hand, the liquid low-octane fuel separated in the high-
次に、本実施形態に係る燃料分離システム1における高オクタン価燃料の移送制御について、図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係る高オクタン価燃料の移送制御の手順を示すフローチャートである。この移送制御は、ECU5の移送制御部により、上述の燃料分離制御が開始されたことに応じて実行される。
Next, transfer control of the high octane fuel in the fuel separation system 1 according to the present embodiment will be described with reference to FIG.
FIG. 3 is a flowchart showing a procedure of transfer control of the high octane fuel according to the present embodiment. This transfer control is executed by the transfer control unit of the ECU 5 in response to the start of the fuel separation control described above.
ステップS1では、先ず、圧力制御弁142を閉弁してステップS2に移る。これにより、負圧ポンプ141の吸気側と大気圧下の高オクタン価燃料タンク15の上方空間154とが遮断され、高オクタン価燃料バッファタンク14内が負圧に維持される。即ち、燃料の分離が行われる。
In step S1, first, the
ステップS2では、高オクタン価燃料タンク15内の高オクタン価燃料の残量が規定量以下であるか否かを判断する。この判別がYESの場合には、高オクタン価燃料バッファタンク14内から高オクタン価燃料タンク15内への高オクタン価燃料の移送が可能であると判断し、ステップS3に移る。この判別がNOの場合には、上記高オクタン価燃料の移送が不可能であると判断し、ステップS7に移る。
なお、規定量は、高オクタン価燃料タンクの容量に応じて、予め設定される(ステップS5も同様)。
In step S2, it is determined whether or not the remaining amount of high octane fuel in the high
The prescribed amount is set in advance according to the capacity of the high octane fuel tank (the same applies to step S5).
ステップS7では、高オクタン価燃料バッファタンク14内の高オクタン価燃料の残量が規定量以下であるか否かを判別する。この判別がYESの場合には、ステップS9に移って燃料分離続行の判定をし、ステップS2に戻る。この判別がNOの場合には、ステップS8に移って燃料分離停止の判定をし、ステップS2に戻る。これにより、燃料分離制御が停止される。
なお、規定量は、高オクタン価燃料バッファタンクの容量に応じて、予め設定される。
In step S7, it is determined whether or not the remaining amount of high-octane fuel in the high-octane
The prescribed amount is set in advance according to the capacity of the high octane fuel buffer tank.
ステップS3では、上記高オクタン価燃料の移送を実行するべく、圧力制御弁142を開弁する。これにより、高オクタン価燃料バッファタンク14内の負圧が開放され、高オクタン価燃料バッファタンク14の内圧が概大気圧となる。すると、高オクタン価燃料バッファタンク14の貯留部147に貯留されていた高オクタン価燃料の自重により、第1逆止弁143が開弁され、高オクタン価燃料が高オクタン価燃料タンク15内に移送される。
なおこのとき、高オクタン価燃料バッファタンク14の内圧が概大気圧となることで、凝縮器13の内圧との間に差圧が発生し、これにより第2逆止弁131が閉弁するため、分離器12の低圧室124内及び凝縮器13内の負圧が維持される。
In step S3, the
At this time, since the internal pressure of the high-octane
ステップS4では、高オクタン価燃料バッファタンク14内の高オクタン価燃料の残量が0であるか否かを判別する。この判別がYESの場合には、高オクタン価燃料バッファタンク14内から高オクタン価燃料タンク15内への高オクタン価燃料の移送が完了したと判断し、ステップS6に移って圧力制御弁142を閉弁して本処理を終了する。圧力制御弁142を閉弁することで、再び高オクタン価燃料バッファタンク14内は負圧状態となり、第1逆止弁143が閉弁され、燃料の分離が再び行われる。
In step S4, it is determined whether or not the remaining amount of high octane fuel in the high octane
また、ステップS4の判別がNOの場合には、ステップS5に移って、高オクタン価燃料タンク15内の高オクタン価燃料の残量が規定量以下であるか否かを判断する。この判別がYESの場合には、高オクタン価燃料の移送が可能であると判断し、ステップS4に戻る。この判別がNOの場合には、高オクタン価燃料の移送が不可能であると判断し、ステップS6に移って圧力制御弁142を閉弁して本処理を終了する。
Further, when the determination in step S4 is NO, the process proceeds to step S5 to determine whether or not the remaining amount of the high octane fuel in the high
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、高オクタン価燃料バッファタンク14の下方に高オクタン価燃料タンク15を配置し、高オクタン価燃料バッファタンク14内の負圧を開放するための圧力制御弁142を設けた。また、高オクタン価燃料バッファタンク14内の貯留部147と高オクタン価燃料タンク15内の上方空間154とを連通する第2連通路145内における高オクタン価燃料タンク15からの燃料の流れを妨げる第1逆止弁143を設けるとともに、凝縮器13内の下部134と高オクタン価燃料バッファタンク14内の上方空間146とを連通する第3連通路133内における高オクタン価燃料バッファタンク14からの燃料の流れを妨げる第2逆止弁131を設けた。
本実施形態によれば、圧力制御弁142を開弁することで、高オクタン価燃料バッファタンク14内の負圧を開放でき、高オクタン価燃料バッファタンク14の内圧を概大気圧とすることができる。すると、高オクタン価燃料バッファタンク14の貯留部147に貯留されていた高オクタン価燃料の自重により、第1逆止弁143が開弁され、高オクタン価燃料が高オクタン価燃料タンク15内に移送される。従って、本実施形態によれば、送液ポンプが不要であり、電力消費量を抑制できる。
また、高オクタン価燃料バッファタンク14の内圧が概大気圧となることで、凝縮器13の内圧との間に差圧が発生し、これにより第2逆止弁131が閉弁するため、分離器12の低圧室124内及び凝縮器13内の負圧が維持される。これにより、高オクタン価燃料の移送中であっても、燃料の分離速度が低下するのを抑制でき、燃料の分離を継続できる。
さらには、負圧が開放されるのは高オクタン価燃料バッファタンク14のみであるため、高オクタン価燃料の移送完了後、元の負圧状態を速やかに回復でき、負圧ポンプ141消費電力を抑制できる。
従って、本実施形態に係る燃料分離システム1によれば、消費電力を抑制しつつ、燃料の分離及び分離された高オクタン価燃料の移送に要する時間を短縮できる。
According to this embodiment, the following effects are produced.
In the present embodiment, the high
According to the present embodiment, by opening the
In addition, since the internal pressure of the high-octane
Furthermore, since only the high-octane
Therefore, according to the fuel separation system 1 according to the present embodiment, it is possible to shorten the time required to separate the fuel and transfer the separated high octane fuel while suppressing power consumption.
ところで、燃料分離システムでは、凝縮器13以外の負圧部位において、高オクタン価燃料が液化することがあり、液化した高オクタン価燃料を負圧ポンプ141でドレンする必要がある。しかしながら、その液化部位が複数箇所に亘る場合には、負圧ポンプ141を複数設置する必要があり、消費電力が増大する。
そこで本実施形態によれば、凝縮器13を分離器12の下方に配置するとともに、高オクタン価燃料バッファタンク14を凝縮器13の下方に配置した。即ち本実施形態によれば、上方から下方に向かって順に、分離器12、凝縮器13及び高オクタン価燃料バッファタンク14が配置されるため、凝縮器13以外の負圧部位で高オクタン価燃料が液化した場合であっても、重力により、液化した高オクタン価燃料を下方の高オクタン価燃料バッファタンク14内に導くことができる。従って、ドレン排出用のポンプが不要であり、消費電力をより抑制できる。
By the way, in the fuel separation system, the high octane fuel may be liquefied in the negative pressure region other than the
Therefore, according to the present embodiment, the
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
上記実施形態では、エタノールとガソリンの混合燃料の使用を想定したが、本発明はこれに限定されない。ガソリンに混合するアルコール成分としては、エタノールに限らずメタノールやブタノール等でもよい。
It should be noted that the present invention is not limited to the above-described embodiment, and modifications, improvements, etc. within a scope that can achieve the object of the present invention are included in the present invention.
In the said embodiment, although the use of the mixed fuel of ethanol and gasoline was assumed, this invention is not limited to this. The alcohol component mixed with gasoline is not limited to ethanol, but may be methanol, butanol, or the like.
上記実施形態では、分離器12で分離された低オクタン価燃料を主タンク10に戻す構成としたが、これに限定されない。例えば、低オクタン価燃料タンクを別途設け、この低オクタン価燃料タンクに低オクタン価燃料を貯留する構成としてもよい。
In the above embodiment, the low octane fuel separated by the
また、低オクタン価燃料タンクに加えて循環回路を設け、この循環回路内を少量の燃料が循環して分離が行われるように構成してもよい。この場合には、循環回路内を循環する燃料の分離が完了し、循環回路内の燃料の入替え、即ち該燃料を低オクタン価燃料タンクへ排出するのと同じタイミングで圧力制御弁142を開弁し、高オクタン価燃料バッファタンク14内の高オクタン価燃料を高オクタン価燃料タンク15に移送するのが好ましい。これにより、燃料の分離及び分離された高オクタン価燃料の移送に要する時間をさらに短縮できる。
Further, a circulation circuit may be provided in addition to the low octane fuel tank, and a small amount of fuel may be circulated in the circulation circuit so as to be separated. In this case, separation of the fuel circulating in the circulation circuit is completed, and the
1…燃料分離システム
2…エンジン(内燃機関)
5…ECU
10…主タンク
11…加熱器(熱交換器)
12…分離器
13…凝縮器
14…高オクタン価燃料バッファタンク
15…高オクタン価燃料タンク
51…ポートインジェクタ(高オクタン価燃料供給手段)
52…直噴インジェクタ(低オクタン価燃料供給手段)
131…第2逆止弁
133…第3連通路
134…下部
141…負圧ポンプ
142…制御弁(圧力制御弁)
143…第1逆止弁
144…第1連通路
145…第2連通路
146,154…上方空間
147,155…貯留部
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ...
5 ... ECU
10 ...
DESCRIPTION OF
52. Direct injection injector (low octane fuel supply means)
131 ...
143 ...
Claims (2)
前記混合燃料を貯留する主タンクと、
該主タンクから供給された混合燃料を加熱する加熱器と、
該加熱器により加熱された混合燃料を、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とに分離する分離器と、
該分離器により分離された気体状態の高オクタン価燃料を凝縮する凝縮器と、
該凝縮器により凝縮された高オクタン価燃料を負圧下で一時的に貯留する高オクタン価燃料バッファタンクと、
該高オクタン価燃料バッファタンクの下方に配置され、前記高オクタン価燃料バッファタンクから供給された高オクタン価燃料を大気圧下で貯留する高オクタン価燃料タンクと、
吸気側が前記高オクタン価燃料バッファタンク内の上方空間に接続され且つ排気側が前記高オクタン価燃料タンク内の貯留部に接続された負圧ポンプと、
該負圧ポンプの吸気側と前記高オクタン価燃料タンク内の上方空間とを連通する第1連通路に設けられ、該第1連通路を開放又は遮断する制御弁と、
前記高オクタン価燃料バッファタンク内の貯留部と前記高オクタン価燃料タンク内の上方空間とを連通する第2連通路に設けられ、前記高オクタン価燃料タンクからの燃料の流れを妨げる第1逆止弁と、
前記凝縮器内の下部と前記高オクタン価燃料バッファタンク内の上方空間とを連通する第3連通路に設けられ、前記高オクタン価燃料バッファタンクからの燃料の流れを妨げる第2逆止弁と、を備え、
前記制御弁により前記第1連通路が開放されると、前記高オクタン価燃料バッファタンク内の負圧が開放されることで前記第2逆止弁が閉弁されるとともに、前記高オクタン価燃料バッファタンク内の高オクタン価燃料の自重により前記第1逆止弁が開弁されることで、該高オクタン価燃料が前記第2連通路を介して前記高オクタン価燃料タンク内に移送されることを特徴とする内燃機関の燃料分離システム。 A fuel separation system for an internal combustion engine that separates a mixed fuel of alcohol and gasoline into a high-octane fuel having a higher octane number than the mixed fuel and a low-octane fuel having a lower octane number than the mixed fuel,
A main tank for storing the mixed fuel;
A heater for heating the mixed fuel supplied from the main tank;
A separator for separating the mixed fuel heated by the heater into a high-octane fuel and a low-octane fuel;
A condenser for condensing the high octane fuel in the gaseous state separated by the separator;
A high octane fuel buffer tank for temporarily storing the high octane fuel condensed by the condenser under a negative pressure;
A high-octane fuel tank disposed below the high-octane fuel buffer tank and storing high-octane fuel supplied from the high-octane fuel buffer tank under atmospheric pressure;
A negative pressure pump having an intake side connected to an upper space in the high octane number fuel buffer tank and an exhaust side connected to a reservoir in the high octane number fuel tank;
A control valve that is provided in a first communication path that communicates an intake side of the negative pressure pump and an upper space in the high octane fuel tank, and that opens or closes the first communication path;
A first check valve that is provided in a second communication passage that communicates the storage in the high octane fuel tank and the upper space in the high octane fuel tank, and prevents the flow of fuel from the high octane fuel tank; ,
A second check valve provided in a third communication passage that communicates a lower portion in the condenser and an upper space in the high octane fuel buffer tank, and prevents a fuel flow from the high octane fuel buffer tank; Prepared,
When the first communication path is opened by the control valve, the negative pressure in the high-octane fuel buffer tank is released to close the second check valve, and the high-octane fuel buffer tank The high-octane fuel is transferred into the high-octane fuel tank through the second communication passage by opening the first check valve by the dead weight of the high-octane fuel in the tank. Fuel separation system for internal combustion engines.
前記高オクタン価燃料バッファタンクは、前記凝縮器の下方に配置されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料分離システム。 The condenser is disposed below the separator;
The fuel separation system for an internal combustion engine according to claim 1, wherein the high octane fuel buffer tank is disposed below the condenser.
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