JP6001604B2 - 電極に対するx線を用いた二次元測定の方法 - Google Patents

電極に対するx線を用いた二次元測定の方法 Download PDF

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Description

本発明は、充電および/または放電素子が備える電極に対するX線を用いた二次元測定の方法に関するものである。
近年、携帯電子機器の普及により、その電源となるリチウムイオン電池等の二次電池の改良が非常に重要となっている。電池の開発において電池の評価は重要であり、充放電に伴い生じる電池内部の酸化数の変化および酸化数の分布を評価したいというニーズがある。これにより、電極反応のメカニズムおよびイオンの拡散に関する情報を得ることができ、高性能材料および電池製造技術の設計のための指針を得ることができる。
XAFS(X-ray Absorption Fine Structure)法は、物質の酸化数や結合距離等を観測することができる手法である。特に照射範囲の広いX線を用い、検出器に空間分解能を持たせることにより、化学状態の分布を2次元的に測定することができる。
非特許文献1には、照射範囲の広いX線を用いたXAFS法を用いて、観察対象物における二次元の価数マッピングを行う技術が記載されている。非特許文献2には、二次元検出器を用いたXAFS法により、電池試料における反応分布が、充放電レートによりどのような影響を受けるかを、充放電が起こるその場で(in situ)試験したことが記載されている。より具体的には、非特許文献2には、LiB電池試料における正負極の対向部分を、複数波長のX線の照射を用いて価数マッピングすることによる酸化数分布の評価、について記載されている。非特許文献3には、正極と負極とをずらした電池を充電した後、解体して取り出した電極を複数個に分割し、分割した電極片の面内におけるリチウムイオンの拡散を測定する方法が記載されている。
M. Katayama et al., J. Synchrotron Rad. 19, 717-721 (2012) M. Katayama et al., Photon Factory Activity Report 2012 #30 (2013) 鳥前真理子ら,第51回電池討論会 1B09
電池に要求される性能は、近年、ますます高まってきている。従って、例えば、充放電中に実施可能な短時間の測定を利用して、電池内において生じている現象を可能な限り正確かつリアルタイムで捉える技術の開発が非常に望まれている。より具体的には例えば、高速充放電において電池内で生じている現象が解析できることが求められている。
しかし、非特許文献1および非特許文献2では、X線波長を所定の範囲内で変化させて対象物をスキャンした際の吸収スペクトルを取得している。そのため、吸収スペクトルの測定に数分程度かかってしまう。吸収スペクトルの測定に時間を要することは、リアルタイムで生じている現象を正確に捉えていない可能性があるという虞を招来する。そのため、例えば、数分程度で充放電が終わるような高速充放電において、電池内で生じている現象の解析等の、高時間分解能が要求される解析には適用困難である。また、引用文献3では、電池を解体した後に測定を行う。そのため、充放電終了から測定までに時間がかかり電極の状態が変化してしまうため、現象を正確に捉えることができない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電池等の素子を解体することなく、充放電時の電極における着目元素の変化および着目元素の分布等を高速で評価することができる方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下のものを提供する。
(1)充電および/または放電素子が備える電極に対する、X線を用いた二次元測定の方法であって、X線を用いた上記二次元測定は、上記X線の励起X線エネルギーを一種類に固定して、充電および/または放電素子内の電極に対してX線を照射し、当該電極におけるX線の吸光度の分布、透過度の分布または透過光強度の分布を取得することにより行われ、かつ、上記二次元測定の少なくとも一度は、充電および/または放電素子の充電時、放電時、充電に伴う現象の継続時、または放電に伴う現象の継続時に行われる、方法。
(2)取得した、上記電極におけるX線の吸光度の分布、透過度の分布または透過光強度の分布を二次元画像化する、(1)に記載の方法。
(3)異なる時点で、同じ励起X線エネルギーを持つ上記X線を用いて上記二次元測定を行い、比較対象とする二つの時点で取得された、上記電極におけるX線の吸光度の分布、透過度の分布または透過光強度の分布から、当該電極の所定の領域における吸光度、透過度または透過光強度の差分か比率かを得て変化量とする、(1)または(2)に記載の方法。
(4)比較対象とする上記二つの時点の一つが、充電および/または放電素子の充電または放電の開始時であるか開始前である、(3)に記載の方法。
(5)上記充電および/または放電素子は正極と負極とが対向している対向領域および正極と負極とが対向していない非対向領域を有しており、上記二次元測定は、電極における、少なくとも上記非対向領域の一部を含む領域について行われる、(1)〜(4)の何れに記載の方法。
(6)X線の上記励起X線エネルギーは、充電および/または放電素子の充電または放電の開始によって、電極における存在の有無が変化するか、存在量が変化するか、価数が変化するか、または、近傍の局所構造が変化する元素について、変化の前後でX線の吸光度、透過度または透過光強度に差異が出る値に設定される、(1)〜(5)の何れかに記載の方法。
(7)上記充電および/または放電素子は、リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、及びマグネシウムイオン二次電池からなる群より選択される二次電池である、(1)〜(6)の何れかに記載の方法。
本発明によれば、例えば電池等の充電および/または放電素子を解体することなく、充放電時の電極における着目元素の変化および分布等を高速で評価することができる。従って、例えば、高速充放電において、充電および/または放電素子内で生じている現象の解析等を行うことができる等、当該素子内において生じている現象を、従来よりも正確かつリアルタイムに評価する方法を提供可能という効果を奏する。
本発明の実施例における電池試料の模式図である。 本発明の実施例における充電前の電池試料から得られたXAFSスペクトルからバックグラウンドを差し引いたスペクトルを示す図である。 本発明の実施例における充電時の結果を示す図である。 本発明の実施例における放電時の結果を示す図である。 本発明の実施例において、X線の吸光度の分布を表す二次元画像情報を縦方向(図3中のBに示す点線の方向:電極においてリチウムイオンの移動方向に直交する方向)に積算して得られた一次元プロファイルを用いてさらなる解析を行った結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
〔1.測定方法〕
(本発明に係る二次元測定の概要)
本発明に係る、X線を用いた吸光度、透過度または透過光強度の二次元測定の方法は、充電および/または放電素子が備える電極の一部領域または全体に対して行われる。この二次元測定は、X線の励起X線エネルギーを一種類に固定して、充電および/または放電素子内の電極に対してX線を照射し、当該電極におけるX線の吸光度、透過度または透過光強度の分布の情報を取得することにより行われる。かつ、二次元測定の少なくとも一度は、充電および/または放電素子の充電時、放電時、充電後における充電に伴う現象の継続時、または放電後における放電に伴う現象の継続時に、充電および/または放電素子を解体せずに(in situで)行われることを一つの特徴点とする。すなわち、充電または放電に伴って電極において電気化学的な変化が生じている最中に、充電および/または放電素子を解体せずに二次元測定を行う。
本発明に係る二次元測定の方法の好ましい一態様では、取得された、上記電極におけるX線の吸光度、透過度、または透過光強度の分布の情報を二次元画像(いわゆる二次元イメージング)として可視化する。なお、X線の吸光度、透過度、または透過光強度の分布の情報を二次元画像として可視化すること自体は、いわゆるX線イメージング技術として公知であり、詳細な説明は省略する。なお、二次元測定においては、X線の透過光強度を測定することが好ましい。
すなわち、本発明に係る二次元測定法は、複数種類の励起X線エネルギーの吸収から演算した従来技術とは異なり、一種類の励起X線エネルギーの吸光度の変化、透過度の変化または透過光強度の変化を利用して測定を行う。本発明では、単一の励起X線エネルギーを利用することから、測定(好ましくはイメージング)に要する時間を大幅に短縮し(実施例に示すように例えば1秒程度の観測)、様々な充放電条件に対応したリアルタイムかつより正確な測定が可能となる。
本発明の一態様では、例えば、リチウムイオン電池等の二次電池電極内で充放電に伴い発生する酸化数の変化およびその分布を、充放電しながら高速でイメージングすることができる。また、充放電前に取得した画像と、充放電操作後画像との差分を演算することで、充放電時の電極における酸化数分布の変化等を二次元で可視化することも可能である。
本発明の他の態様では、例えば、また、充放電前に取得した画像と、充放電操作後画像との比率を演算することで、充放電時の電極における酸化数分布の変化等を二次元で可視化することも可能である。
本発明によって、例えば、電極反応のメカニズムやリチウムイオンの拡散に関する情報等を得ることができ、高性能材料や電池製造技術の設計のための指針を得ることができる。
(測定対象物たる充電および/または放電素子)
二次元測定の対象となる充電および/または放電素子とは、内部に電極を備えており、少なくとも充電か放電かの何れかの機能を有する素子を広く指す。充電および/または放電素子としてより具体的には例えば、一次電池、二次電池等の電池;電気化学キャパシタ等のキャパシタ;が挙げられる。電池は、一次電池であってもよいし、二次電池(蓄電池)であってもよい。一次電池としては、マンガン電池、アルカリマンガン電池、銀電池、水銀電池、等が挙げられる。二次電池としては、リチウムイオン電池、ナトリウムイオン二次電池、マグネシウムイオン二次電池、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池、および鉛蓄電池等が挙げられ、好ましくはリチウムイオン電池、ナトリウムイオン二次電池、およびマグネシウムイオン二次電池等の、イオンの移動に伴い充放電の機能を発揮する二次電池である。
充電および/または放電素子内において、二次元測定の対象となる試料(電極)は、素子の正極であってもよいし、負極であってもよい。
本発明に係る方法はX線を用いた測定のため、電池等の充電および/または放電素子は、X線を透過する材料からなる外装体の内部に、当該素子の構成要素が格納された構造をとる。充電および/または放電素子が電池の場合について、以下、より具体的に説明すると、その構成要素としては、少なくとも、正極、負極、並びに、正極と負極との間に配置されるセパレータと電解質とが挙げられる。電解質は固体電解質の層であっても、電解液であってもよい。電池の構成要素としては、これらの他に、正極端子、および負極端子等の構成をさらに備えていてもよい。
なお、正極および負極(以下、総称する場合は単に「電極」と呼ぶ)とも、電極反応に関わる物質である活物質の他に、必要に応じて、集電体、導電助剤、及びバインダー等を含んで構成されていてもよい。リチウムイオン電池の一つを例に挙げてより具体的に説明をすると、正極の活物質としては例えばLi(NiCoAl)OやLiCoOが、負極の活物質としては例えばグラファイトが挙げられる。また、活物質から対極(正極―負極間)へ電子を伝えるための集電体としては、例えばアルミニウム箔(正極用)、銅箔(負極用)等の金属箔が挙げられる。また、活物質に電子を流し易くするための物質である導電助剤としては、例えばカーボンブラック等が挙げられる。また、活物質や導電助剤を集電体に固定するためのバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。
特に限定はされないが、電極に対する二次元測定が容易という観点では、正極、負極、及びセパレータは、何れも平面(平板)形状のものであって、正極、セパレータ、及び負極の順に積層された、いわゆるラミネート型の電池であることが好ましく、単層ラミネート型の電池(セル)であることがより好ましい。なお、電解質は、正極と負極との間に配置される。ラミネート型の電池において、外装体の種類はX線を透過する素材からなる限り特に限定されないが、好ましくはX線を透過するラミネートフィルムの外装体である。電極が平面形状の場合において、二次元測定の対象となる電極の一部領域または全領域とは、電極の面内方向に広がる領域(X線が照射される側の、電極の表面上の領域)を指す。
ラミネート型の電池において、平面形状の正極と負極とは、1)互いに対向している対向領域のみを有するように配置されてもよいし、2)互いに対向している対向領域および互いに対向していない非対向領域を有するように配置されてもよい。充放電に寄与するイオンの電極内での拡散を観察する場合には、対向領域のみならず、非対向領域での観察も可能であるため、上記2)の構造が好ましい。
(二次元測定法のより具体的な態様の例示)
本発明に係る二次元測定の方法では、試料(電極)中の1種類の元素に着目し、当該元素についてX線の吸光度、透過度または透過光強度を測定する。着目する元素(着目元素とも称する)は、充電および/または放電素子の充電および/または放電に伴って、所定の励起X線エネルギーを有するX線の吸光度、透過度または透過光強度に、検出可能な変化が生じる元素である。着目する元素としては、具体的には例えば、充電または放電の開始によって、1)電極における存在の有無が変化するか、2)存在量が変化するか(増加するか減少するか)、3)価数が変化する元素(例えば、電極反応の進行によって酸化されるか還元されるかによって酸化数が変化する)、又は、4)その近傍の局所構造が変化する元素、が挙げられ、3)の元素が好ましい。Li(NiCoAl)Oを正極とした電池(例えば、リチウムイオン電池)の場合、3)に相当する元素である、例えばNiまたはCoについて、吸光度、透過度または透過光強度を測定することが好ましい。
X線の励起X線エネルギー(eV)は、充電および/または放電素子の充電および/または放電に伴って電極内での状態に変化が生じる着目元素に関し、当該着目元素の状態の変化の前後でX線の吸光度、透過度または透過光強度に、検出可能な差異が出る値に設定する。着目元素に関して、電極内での状態に変化が生じるとは、上述の通り、1)電極における存在の有無が変化するか、2)存在量が変化するか、3)価数が変化するか、4)その近傍の局所構造が変化すること、等が挙げられ、3)の変化が好ましい。なお、4)の具体的な例をリチウムイオン電池に即して説明すると、リチウムイオンの挿入脱離に伴い近傍の局所構造が変化して、X線の吸光度、透過度または透過光強度に変化が表れることが挙げられる。
以下、X線の励起X線エネルギー(eV)の値の設定についてより具体的な一例を示す。例えば、充電および/または放電素子の充電または放電に伴って、着目元素が電極内の測定領域に導入される(存在するようになるか存在量が増える)ときは、電極内に導入される着目元素の形態(所定の価数の着目元素を含んだイオンや化合物)に特有の吸収または透過を示す励起X線エネルギーの値とすればよい。また、例えば、充電および/または放電素子の充電または放電に伴って、電極内で着目元素に価数変化が生じる場合は、充電または放電前の電極における着目元素の形態と、充電または放電後の電極における着目元素の形態とで、吸収または透過に充分な差異が生じる励起X線エネルギーの値を選択すればよい。また、例えば、充電および/または放電素子の充電または放電に伴って、電極内で着目元素の近傍に局所構造の変化が生じる場合は、充電または放電前の電極における着目元素の近傍の局所構造と、充電または放電後の電極における局所構造とで、吸収または透過に充分な差異が生じる励起X線エネルギーの値を選択すればよい。
X線の励起X線エネルギー(eV)は、特に好ましくは、充電および/または放電素子の充電または放電の開始前か或いは開始後の何れかにおける、着目元素のXAFSスペクトルのピークとなるエネルギーである。当該素子の充電および/または放電に伴って酸化数が変化する元素では、充電または放電に伴ってXAFSスペクトルのピークがシフトする。そのため、上記ピークにおける励起X線エネルギーにおいて測定を行うことにより、より明確に酸化数の変化を観測することができる。
電極反応が既知の電極対を用いた素子の場合、X線の励起X線エネルギーは、1)予め定めたものを採用してもよいし、2)素子の充電または放電の前後における着目元素の形態(所定の価数の着目元素を含んだイオンや化合物)それぞれについて、励起X線エネルギーを段階的に変化させながらX線照射を行い、XAFSスペクトルを測定した上で、望ましい励起X線エネルギーの値を決定してもよい。あるいは、電極反応が未知の電極対を用いた素子の場合、X線の励起X線エネルギーは、3)測定対象となる素子と同じ電極構造を持つ素子について、充電または放電の開始前と開始後とに、励起X線エネルギーを段階的に変化させながらX線照射を行い、着目元素のXAFSスペクトルを測定した上で、望ましい励起X線エネルギーの値を決定してもよい。Li(NiCoAl)Oを正極としたリチウムイオン電池の場合、着目元素がNiであれば、励起X線エネルギーを例えば8352eVかその近傍(例えば、8340eV〜8360eVの間)とすることができる。Coであれば、例えば7728eVかその近傍(例えば、7715eV〜7735eVの間)とすることができる。XAFSスペクトルは公知の装置および方法に従って取得することができる。
なお、X線はいわゆる高輝度X線(放射光X線)が好ましく用いられる。高輝度X線は透過性が強いため、単層ラミネートセルを試料とした測定が可能である。
本発明に係る二次元測定の方法の一例では、同一の対象物(電極)の同一の領域について、任意の2つ以上の時点(異なる時点)で、同じ励起X線エネルギーを持つX線を用いて二次元測定を行う。そして、比較対象とする二つの時点間での、対象物(電極)におけるX線の吸光度の分布、透過度の分布、または透過光強度の分布についてその差分か比率を得て変化量とする。これにより、充電および/または放電に伴う、着目する元素の酸化数等の経時的変化を観測することができる。
好ましい一態様において、対象物(電極)におけるX線の吸光度、透過度または透過光強度の分布は二次元画像情報として取得される。ある時点において取得した二次元画像情報は、次いで、別の時点において取得した二次元画像情報との差分か比率が演算されてもよい。例えば、T、T、Tの異なる3時点で二次元測定をした場合、TとTとの差分か比率を演算して得られた二次元画像情報およびTとTとの差分か比率を演算して得られた二次元画像情報を、着目する元素の経時的変化を表す情報として取得する。これを用いて電池の特性を解析等することができる。
好ましい一実施形態では、ある時点において取得した二次元画像情報は、次いで、所定の1つの基準時点において取得した二次元画像情報との差分か比率が演算されてもよい。より好ましい一実施形態では、所定の1つの基準時点において取得した二次元画像情報と充電および/または放電の開始後のある時点において取得した二次元画像情報との差分か比率を演算して得られた二次元画像情報を、複数の時点に関して取得する。例えば、T、T、Tの3時点で二次元測定をした場合、Tと基準時点Tとの差分か比率を演算して得られた二次元画像情報、TとTとの差分か比率を演算して得られた二次元画像情報およびTとTとの差分か比率を演算して得られた二次元画像情報を取得する。これを用いて、電極中の化学状態の分布を解析等することができる。基準時点は充電および/または放電の開始前(すなわち、放電完了後および/または充電完了後)か、開始と同時であることが好ましい。この場合、ある時点と基準時点との差が明確であるため、より正確に、電極中の化学状態の分布を解析等することができる。なお、基準時点と複数の観察時点(T、T、T・・・)との差分か比率を表す複数の二次元画像情報を時系列に並べ、これらを連続的に表示する動画(ムービー)を作成することも、本発明の範疇である。
なお、複数の二次元画像情報間で差分か比率を演算するとは、画像処理の分野で公知の方法を適宜用いて行うことが出来る。二次元画像情報は、電極上の地点情報と当該地点におけるX線の吸光度または透過度を表す値情報(例えば光強度情報)とを集合したものである。二次元画像情報間で差分か比率を演算するとは、電極上の地点毎に上記値情報(一方をA1、他方をA2として)の差分(A2−A1またはA1−A2)か比率(A2/A1またはA1/A2)を求めて二次元画像として提示することに他ならない。
本発明に係るイメージング方法の好ましい一実施形態では、測定対象となる素子(電池等)は正極と負極とが対向している対向領域および正極と負極とが対向していない非対向領域を有しており、当該非対向領域の少なくとも一部を含む領域について二次元測定を行う。二次元測定の対象となる「非対向領域の少なくとも一部を含む領域」は、当該非対向領域の少なくとも一部と連続した対向領域の少なくとも一部をさらに含むことが好ましい。その利点を、正極の活物質としてLi(NiCoAl)O、負極の活物質としてグラファイト、電解質としてLiPFを含む溶液を用いたリチウムイオン電池を例に説明する。対向領域では、充電により反応が進行し、正極から負極へ電子が移動し、正極のLi(NiCoAl)OからLiが脱離する。一方、非対向領域では、正極から負極への電子の移動は起きず、Liは脱離しない。そのため、正極ではLiが局在しており、Liは正極内を対向領域から非対向領域へと拡散していく。この拡散の速度が速く、均一に拡散するほど、活物質が有効活用されているといった電極自身の性能向上のための情報が得られるといえる。放電時には、対向領域では、負極から正極へ電子が移動し、脱離したLiが正極のLi(NiCoAl)Oに戻る。一方、非対向領域では、負極から正極への電子の移動は起きず、Liは戻らない。そのため、正極ではLiが局在しており、Liは正極内を非対向領域から対向領域へと拡散していく。ここで、非対向領域の少なくとも一部および当該非対向領域の少なくとも一部と連続した対向領域の少なくとも一部について二次元測定を行えば、両領域の境界にまたがるLiの拡散を観測することができる。Liの拡散によりNiおよびCoのスペクトルが変化するため、何れかの元素について測定すればよい。
本発明に係るイメージング方法を用いれば、充電および放電の両方におけるLiの挙動を観測することができる。
X線を用いた二次元測定は、2次元XAFS測定に用いられる公知の装置および方法を用いて行うことができる。また、充電および/または放電素子の充電および放電は、公知の装置および方法を用いて行うことができる。
(解析の応用例)
X線を用いた二次元測定で得られた二次元画像情報を縦方向に積算し、充電状態または非充電状態におけるX線の吸光度、透過度または透過光強度の分布を1次元プロファイルとして表示することも出来る。ここで縦方向とは、例えば、電極の何れかの辺に沿う方向を指すが、着目元素が電極内で移動をする場合は、二次元画像内で着目元素の移動方向に直交する方向であることが好ましい。
二次元測定で得られた二次元画像情報を縦方向(一次元方向)に積算すると、吸光度変化を反映した光強度の一次元プロファイルが得られる。このプロファイルは充放電状態の位置依存性を表している。得られたプロファイルを時間に対して二次元的にプロットすると、充電状態と未充電状態の場所の境界が時間経過とともにシフトしていく様子が観測される。境界のシフト量と経過時間との比率を指標とすることで、拡散速度の定量評価が可能になると考えられる。
(他の観点より捉えた、本発明に係る二次元測定)
本発明に係る電極の二次元測定の方法は、以下のように捉えることもできる。
(1)充電および/または放電素子(電池等)の充放電中に行うX線イメージング測定であって、
充放電によって電極中での状態に変化を生じる着目元素のX線吸収スペクトルにおいて、充放電に伴った変化が生じる(好ましくは変化が大きい)励起X線エネルギーを一種類選択し、当該励起X線エネルギーを持つX線で充放電中の電極を連続的に(経時的に)イメージング測定する、電極の評価方法。
(2)上記(1)の評価方法を利用して測定した電極の画像群から、充電前に取得した電極の画像との差分もしくは比率をとった画像を作成し、これら画像を連続的に表示し動画とする解析手法。
(3)リチウムイオン電池の解析方法であって、上記(2)で作製した画像を一方向に積算して一次元に投影したプロファイルを作成し、作成したプロファイルを解析することでリチウムイオンの拡散に関する情報を得る解析方法。
(4)リチウムイオン電池の評価方法であって、正負極を一部分のみ重ねた電池を作製し、両極の境界領域を上記(1)の評価方法を利用して測定することにより、両極対向部分から非対向部分にリチウムイオンが拡散することを観測する評価方法。
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
〔方法〕
(電池試料の作製)
Li(NiCoAl)Oが活物質である電極シート(パイオトレック株式会社製)を正極、グラファイトが活物質である電極シート(パイオトレック株式会社製)を負極とし、セパレーター(ポリポア株式会社製)、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比で1:1に調製した溶媒に1MのLiPFを溶解させた電解液(キシダ化学株式会社製)を用いて単層のラミネートセルを作製し、電池試料とした。この際、図1に示す模式図のように、正極と負極とを故意にずらした(図1中の(C)を参照)。なお、図1において、(A)〜(C)は何れも、平板状の電極の面内方向に対して垂直な方向から示した図である。
(充放電条件)
電池端子を充放電装置(HJ1001SD8,北斗電工製)に接続した。充電レート2C(36mA)のCC充電(定電流充電)の後、1時間休止し、放電レート2CのCC放電(定電流放電)をするプログラムを作成し、電池試料の充放電を行った。充放電の開始と同時にX線による測定を開始した。
(XAFS測定)
XAFS測定はSPring-8 BL08B2で行った。測定前に着目元素であるNiの金属箔およびNiOの粉末標準試料を測定し、エネルギーを校正した。専用のホルダーに固定した上記電池試料を設置し、着目元素であるNiのXAFSスペクトルの測定を行った。図2に、得られたXAFSスペクトルからバックグラウンドを差し引いたスペクトルを示す。図2に示す充電前の電池試料から得られたXAFSスペクトルのピーク位置である8352.9eVにエネルギーを固定し、画像取得用の波長とした。
画像測定には、P43粉末スクリーン、リレーレンズ(Nikon F mount lens)およびカメラ(Ocra-Flash2.8 浜松ホトニクス株式会社製)からなる2次元検出器を用いた。視野の大きさは縦1mm×横3mmであった。
画像を取得する際の積算時間は1秒とし、データ取得は30秒に1回行った。
〔結果〕
得られた画像群すべてに対して、測定の最初に取得した画像からの差分を演算し、白黒のコントラストをつけた。演算した画像を連続的に表示することで、動画として表示することも可能である。
充電時の結果を図3に示す。図3の(A)は、充電時および休止時の電圧の経時的変化を示す。図3の(B)は、所定の時点((a)〜(e))において得られた画像を示す。ただし、(a)〜(e)は、充電開始前(0<)での二次元画像情報を比較対象の基準として、(a)〜(e)それぞれでの二次元画像情報との差分((a)-(0<)〜(e)−(0<))を、透過光強度の変化量として取得して、二次元画像化したものである。
本実施例で作製した電池試料では、充電するとNiが酸化されてXAFSスペクトルが高エネルギー側にシフトするため、画像取得に用いている波長における吸光度が下がることから、画像上の明るくなっている場所が充電状態である。図3に示すように、充電初期においては正負極が対向している部分で充電反応が生じている。開始数分後の充電が進行した時点では徐々に非対向部分への充電状態の拡散が観測された。さらに時間が経過すると非対向部分においても均一に充電状態が拡散していく様子が観測された。
放電時における結果を図4に示す。図4の(A)は、放電時の電圧の経時的変化を示す。図4の(B)は、所定の時点((a)〜(e))において得られた画像を示す。ただし、(a)〜(e)は、放電開始前(0<)での二次元画像情報を比較対象の基準として、(a)〜(e)それぞれでの二次元画像情報との差分((a)-(0<)〜(e)−(0<))を、透過光強度の変化量として取得して、二次元画像化したものである。図4に示すように、放電中においても、放電初期に対向部分が放電された後に、非対向部分に放電状態が拡散していることが観測された。さらに、図4に示すように放電終了時においても画像の一部分が明るいまま残っている部分があった。
充電時の結果は、対向部分における正極内のリチウムイオンが負極に移動し、その後、非対向部分に存在するリチウムイオンが正極中を非対向部分から対向部分へ移動したために観測されたと考えられる。
放電時の結果においても、対向部分の正極にまずリチウムイオンが挿入され、その後リチウムイオンが非対向部分に電極内を移動して拡散したことが観測されたと考えられる。また、一部分明るく残っていた場所はリチウムイオンの拡散が遅い(移動しにくい)領域であると考えられる。
また、結果を図示しないが、例えば、図3において、放電開始前(0<)での二次元画像情報を比較対象の基準として、(a)〜(e)それぞれでの二次元画像情報との比率((a)/(0<)〜(e)/(0<))を、透過光強度の変化量として取得して、二次元画像化した場合でも、時間の経過とともにリチウムイオンが電極内を移動して非対向部分に拡散していく様子が観察できた。
さらに、図3〜4で結果の一部を示す測定によって得られた二次元画像情報を縦方向(図3中のBに示す点線の方向:電極においてリチウムイオンの移動方向に直交する方向)に積算して得られた一次元プロファイルを、時間経過に対して二次元的にプロットすると各プロファイルの立ち上がり部分が時間経過とともにシフトしていくことがわかった(図5)。二次元プロット上において、立ち上がり部分の閾値の変化量と経過時間との比率を考慮すると、リチウムイオンの拡散速度に相当する量が得られると考えられる。本解析法により定量的に拡散に関する情報が取得できると考えられる。なお、図5の横軸に示す単位であるピクセルは、着目画素の位置情報(リチウムイオンの移動方向に沿って、基準となるピクセル0からどれだけ距離が離れているか)を表している。
本発明の分析法を用いると、従来法よりも高速でX線イメージング測定を行うことが可能である。さらに、試料を工夫することで電極中のリチウムイオンをはじめとする充放電に寄与するイオンの拡散に関する情報をin situで評価することが可能となる。これら手法により電極構造の最適化や活物質の合成に関する指針を得ることが可能となり、種々の電池製造工業の分野において非常に有用である。

Claims (7)

  1. 充電および/または放電素子が備える電極に対する、X線を用いた二次元測定の方法であって、
    X線を用いた上記二次元測定は、上記X線の励起X線エネルギーを一種類に固定して、充電および/または放電素子内の電極に対してX線を照射し、当該電極におけるX線の吸光度の分布、透過度の分布または透過光強度の分布を取得することにより行われ、かつ、
    上記二次元測定の少なくとも一度は、充電および/または放電素子の充電時、放電時、充電に伴う現象の継続時、または放電に伴う現象の継続時に行われる、
    方法。
  2. 取得した、上記電極におけるX線の吸光度の分布、透過度の分布または透過光強度の分布を二次元画像化する、請求項1に記載の方法。
  3. 異なる時点で、同じ励起X線エネルギーを持つ上記X線を用いて上記二次元測定を行い、比較対象とする二つの時点で取得された、上記電極におけるX線の吸光度の分布、透過度の分布または透過光強度の分布から、当該電極の所定の領域における吸光度、透過度または透過光強度の差分か比率かを得て変化量とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 比較対象とする上記二つの時点の一つが、充電および/または放電素子の充電または放電の開始時であるか開始前である、請求項3に記載の方法。
  5. 上記充電および/または放電素子は正極と負極とが対向している対向領域および正極と負極とが対向していない非対向領域を有しており、
    上記二次元測定は、電極における、少なくとも上記非対向領域の一部を含む領域について行われる、請求項1〜4の何れか一項に記載の方法。
  6. X線の上記励起X線エネルギーは、
    充電および/または放電素子の充電または放電の開始によって、電極における存在の有無が変化するか、存在量が変化するか、価数が変化するか、または、近傍の局所構造が変化する元素について、変化の前後でX線の吸光度、透過度または透過光強度に差異が出る値に設定される、請求項1〜5の何れか一項に記載の方法。
  7. 上記充電および/または放電素子は、リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、及びマグネシウムイオン二次電池からなる群より選択される二次電池である、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
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