JP5997869B1 - 熱中性子検出装置、シンチレータユニット及び熱中性子検出システム - Google Patents

熱中性子検出装置、シンチレータユニット及び熱中性子検出システム Download PDF

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Abstract

実施形態の熱中性子検出装置のシンチレータユニットは、γ線あるいは荷電粒子の入射により発光するシンチレータ層と、シンチレータ層のγ線あるいは荷電粒子の入射側に積層され、入射した熱中性子と核捕獲反応を起こして前記荷電粒子を生成する核捕獲反応材料としての6Liの化合物を含む第1セル領域及び前記核捕獲反応材料を含まない第2セル領域と、がγ線あるいは荷電粒子の入射面に沿って、二次元的に分散配置された核捕獲反応層と、を備え、光センサアレイユニットは、シンチレータユニットのシンチレータ層側に配置され、第1セル領域及び第2セル領域のそれぞれに対応づけて発光量を検出可能とされているので、第1セル領域に対応する発光量と、第2セル領域に対応する発光量との、差を求めることで、熱中性子の照射量(中性子線束)を正確に検出することが可能となる。さらにシンチレータユニットを、光センサアレイユニットにおける第1セル領域及び第2セル領域の受光位置が交互に入れ替わるように検出の動作と同期して駆動することで、2次元面内もれなく全面にわたって、熱中性子の照射量を検出できる。

Description

本発明の実施形態は、熱中性子検出装置、シンチレータユニット及び熱中性子検出システムに関する。
従来、腫瘍細胞のみを選択的に破壊する治療法として、ホウ素(10B)と低エネルギー中性子との核反応を利用したホウ素中性子捕捉療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)が知られている。
ところで、中性子は、研究分野により区分は異なるが、エネルギー(速度)によって、例えば大きく以下のように分類される。
・熱中性子 (〜0.5eV)
・熱外中性子 (0.5eV〜10keV)
・高速中性子 (10keV〜20MeV)
そして、上述したホウ素中性子捕捉療法には、熱中性子及び熱外中性子が用いられる。
特開2014−190754号公報
石川正純 他5名、「中性子捕捉療法のための熱中性子リアルタイムモニタの開発」 放射線 Vol.31 No.4(2005) 279頁〜285頁
熱中性子は、周囲と熱平衡に達しており、常温(=300K)では平均速度2200m/秒、エネルギー0.025eV程度の低エネルギー粒子であり、しかも無電荷の粒子であるため、検出が困難である。
一般には、中性子を検出するために、核反応に伴う二次荷電粒子あるいは反跳荷電粒子に変換(コンバート)してその二次荷電粒子を検出する二次粒子検出法が用いられるが、治療法として用いる場合には、中性子の照射量(中性子線束の強度値)をより正確に把握することが望まれている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、熱中性子の照射量(中性子線束:単位時間に単位面積を通過する中性子数)を2次元面で正確に把握できる熱中性子検出装置、シンチレータユニット及び熱中性子検出システムを提供することを目的としている。
実施形態の熱中性子検出装置のシンチレータユニットは、γ線あるいは荷電粒子の入射により発光するシンチレータ層と、前記シンチレータ層の前記γ線あるいは前記荷電粒子の入射側に積層され、入射した熱中性子と核捕獲反応を起こして前記荷電粒子を生成する核捕獲反応材料としてのLiの化合物を含む第1セル領域及び前記核捕獲反応材料を含まない第2セル領域と、が前記γ線あるいは荷電粒子の入射面に沿って、二次元的に分散配置された核捕獲反応層と、を備えている。
そして、光センサアレイユニットは、前記シンチレータユニットの前記シンチレータ層側に配置され、前記第1セル領域及び前記第2セル領域のそれぞれに対応づけて発光量を検出可能とされている。
さらに前記シンチレータユニットを、前記光センサアレイユニットにおける前記第1セル領域の受光位置と、前記第2セル領域の受光位置とが交互に入れ替わるように、前記入射面に沿って前記光センサアレイユニットとは独立し、かつ、前記検出の動作と同期して駆動する駆動装置を備えることにより、2次元面内もれなく熱中性子の照射量を検出できる。
図1は、実施形態の熱中性子計測システムの概要構成説明図である。 図2は、実施形態のシンチレータプレートの概要構成平面図である。 図3は、実施形態のシンチレータプレートの概要構成断面図である。 図4は、第1実施形態のシンチレータプレートの概要構成断面図である。 図5は、第1実施形態のシンチレータプレートの詳細構成断面図である。 図6は、セル領域とフォトダイオードの配置関係を説明する図である。 図7は、セル領域に対応するシンチレータプレートの出力の一例の説明図である。 図8は、セル領域に対応するシンチレータプレートの出力の他の一例の説明図である。 図9は、実施形態の熱中性子検出処理の処理フローチャートである。 図10は、計測処理の説明図である。 図11は、輝度データ−熱中性子束変換テーブルの概念図である。 図12は、第2実施形態のシンチレータプレートの概要構成平面図である。 図13は、第2実施形態のシンチレータプレートの概要構成断面図である。 図14は、第2実施形態の変形例のシンチレータプレートの概要構成断面図である。 図15は、第3実施形態の第1態様のシンチレータプレートの概要構成断面図である。 図16は、第3実施形態の第2態様のシンチレータプレートの概要構成断面図である。
次に図面を参照して実施形態について詳細に説明する。
図1は、実施形態の熱中性子計測システムの概要構成説明図である。
熱中性子計測システム10は、入射された熱中性子、高速中性子及びγ線を検出可能な複数の第1セル領域CL1(詳細については後述)並びに高速中性子及びγ線を検出可能で熱中性子を透過可能な複数の第2セル領域CL2(詳細については後述)が交互に格子状(2次元的)に配置された検出面Pを有するシンチレータプレート11と、シンチレータプレート11の検出面Pを含む平面内でシンチレータプレート11をシンチレータプレート11の計測動作に同期して第1セル領域CL1と第2セル領域CL2とが交互に入れ替わるように駆動する駆動ユニット12と、駆動ユニット12を制御するとともに、シンチレータプレート11の検出信号に対応する検出データに基づいて熱中性子線束に関するデータを算出するデータ処理装置13と、データ処理装置13の制御下でシンチレータプレート11から検出データを読み出すとともに、データ処理装置13との間のインタフェース動作を行うコントロール/インタフェースユニット14と、を備えている。
上記構成において、シンチレータプレート11及び駆動ユニット12は、シンチレータプレートユニット15を構成している。
ここで、シンチレータプレート11に入射する熱中性子を生成する中性子源は、例えば陽子を加速し標的である7Li又は9Beに衝突させて核反応を起こし中性子を発生させる加速器21である。そして、この加速器21から出射された中性子はモデレータ(減速材)22により減速され、コリメータ23により平行な中性子線束とされてシンチレータプレート11に入射され、熱中性子線束密度の計測が行われるとともに、シンチレータプレート11を透過した熱中性子は、治療に用いる場合には患者の患部に照射される。
次に、実施形態のシンチレータプレートの構成について説明する。
図2は、実施形態のシンチレータプレートの概要構成平面図である。
シンチレータプレート11において、第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2は、図2に示すように、格子状(市松模様状)に離散(分散)配置されている。また、第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2は、平面視した場合に同一寸法とされており、その形状は、平行四辺形状(図2の場合、正方形状)とされている。さらに、以下の説明においては、第1セル領域CL1と第2セル領域CL2とを区別する必要が無い場合には、第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2を一括してセル領域CLと称するものとする。
図3は、実施形態のシンチレータプレートの概要構成断面図である。
シンチレータプレート11は、中性子線及び外来γ線が入射する検出面P側からシンチレータプレートの防湿シール材として働き、高速中性子の入射により反跳陽子を生成するとともに、熱外中性子は透過する防湿シール層31と、核捕獲反応物質(例えば、Liを含むLiF)が離散配置(例えば、格子状に配置)された核捕獲反応層32と、を備えている。
さらにシンチレータプレート11は、核捕獲反応層32に入射した熱中性子の核捕獲反応により生成されたヘリウム原子核( He:α線)及びトリチウム(H)並びに外来γ線、及び防湿シール層31において生成された反跳陽子等が入射することによりそれらの入射エネルギーを光に変換するシンチレータ層33と、シンチレータ層33により変換された光を、アレイ状に配置された複数の光センサでそれぞれ受光して、セル領域CLにそれぞれ対応する受光信号をインタフェースユニット14に出力する光センサアレイユニット34と、を備えている。
ここで、シンチレータ層33上に防湿シール層31及び核捕獲反応層32が積層された領域が、熱中性子、高速中性子の一部、及びγ線を検出可能な第1セル領域CL1に相当し、シンチレータ層33上に防湿シール層31が積層された領域が、高速中性子の一部、及びγ線を検出可能な第2セル領域CL2に相当している。
上記シンチレータプレート11の核捕獲反応層32の作製にあたり、核捕獲反応物質は、蒸着され、あるいは、核捕獲反応物質が分解反応を起こさない溶媒に溶かして塗布、又は、核捕獲反応物質をパウダー状にして貼付け、されている。
続いて、本実施形態において、核捕獲反応物質として、Liを含むLiFを用いた理由について説明する。
一般に中性子の検出に利用される核反応としては、He、10B、Li及び235U原子核等を利用したものが知られている。
具体的には、例えば、以下の核反応式(1)〜(4)で表される核反応が挙げられる。
He+n→H+p+0.8MeV …(1)
[吸収断面積5328barn]
10B+n→Li+He+2.3MeV …(2)
[吸収断面積3838barn]
Li+n→He+H+4.8MeV …(3)
[吸収断面積 940barn]
235U+n→2 fission fragments+190MeV …(4)
[吸収断面積 683barn]
ところで、原子核が中性子を吸収した後には、γ線(捕獲γ線)を放出することがあり、中性子検出シンチレータにとっては、不要のバックグランドノイズとなる。
しかしながら、(3)式で表されるLiの核反応においては、γ線が放出されることがない。そこで、本実施形態においては、(3)式で表されるLiの核反応を採用し、核捕獲反応層としてLiF層32を用いることにより、バックグランドノイズを抑制し、より正確な計測を行えるようにしているのである。但し、このことは核捕獲反応層としてLiFを限定するものではなくLiを含む化合物であればよいことを意味する。
[1]第1実施形態
次に、実施形態のより具体例としての第1実施形態のシンチレータプレートの構成について説明する。
図4は、第1実施形態のシンチレータプレートの概要構成断面図である。
シンチレータプレート11は、防湿シール層31として機能し、水素原子を多く含むポリエチレン系フィルム層31Aと、核捕獲反応層32として機能し、LiFが格子状(市松模様)に離散配置されたLiF層32Aと、LiF層32Aに入射した熱中性子の核捕獲反応により生成された荷電粒子であるヘリウム原子核( He:α線)及びトリチウム(H)並びに外来γ線及びポリエチレン系フィルム層31Aにおいて生成された反跳陽子等が入射することによりそれらの入射エネルギーを光に変換するシンチレータ層33と、光センサアレイユニット34として機能するフォトダイオードセンサアレイユニット34Aと、を備えている。
図5は、第1実施形態のシンチレータプレートの詳細構成断面図である。
図5においては、理解の容易のため、縮尺は一定とはしていない。
ここで、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aは、シンチレータ層33により変換された光を、ガラス基板35上にアレイ状に配置された複数のフォトダイオード(光センサ)36でそれぞれ受光して、セル領域CLにそれぞれ対応する受光信号をインタフェースユニット14に出力している。フォトダイオード36のピッチは、例えば、140μmとされ、セル領域CL内にそれぞれ1000から5000個程度配置されている。
図6は、セル領域とフォトダイオードの配置関係を説明する図である。
図6においては、各フォトダイオード36を識別するため、フォトダイオードPD11〜PDnnと表記している。
図6に示すように、第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2に対応するフォトダイオードセンサアレイユニット34Aには、フォトダイオード36であるフォトダイオードPD11〜PDnnが配置されており、その総数は、例えば、n×n個となっている。
従って第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2に対応するシンチレータプレート11の出力としては、フォトダイオードPD11〜PDnnの出力の総和又は平均をとってもよいが、フォトダイオードPD11〜PDnnのうち、第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2を代表するフォトダイオード36の出力、あるいは、第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2を代表するフォトダイオード群を構成しているフォトダイオード36の出力の総和又は平均を用いても良い。
図7は、セル領域に対応するシンチレータプレートの出力の一例の説明図である。
また、図8は、セル領域に対応するシンチレータプレートの出力の他の一例の説明図である。
図7の例は、フォトダイオードPD11〜PDnnのうち、フォトダイオードPDxの出力を第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2を代表する出力とした場合であり、図8の例は、第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2を代表するフォトダイオード群PDGを構成している4個のフォトダイオード36の出力の総和又は平均値を第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2を代表する出力とした場合のものである。
以上の説明は、一つまたは四つのフォトダイオード36の出力を第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2を代表する出力とする場合のものであるが、シンチレータプレート、コントロール/インタフェースユニット14あるいはデータ処理装置13の処理能力に応じて適宜設定することが可能である。
また、第1実施形態のシンチレータプレート11において、ポリエチレン系フィルム層31Aの厚さPEは、100μm未満とされている。
これは、厚さPEとして、十分な防湿効果を持つと共に、高速中性子の一部がポリエチレン系フィルム層31Aの水素原子核(反跳陽子)をはじき出すがほとんどの高速中性子及び熱外中性子は通過させ、熱中性子をその中で減衰散乱させない長さとするためである。
すなわち、ポリエチレン系フィルム層31Aの厚さPEが厚すぎると熱中性子は減衰散乱の為に正しい強度・位置情報をもって次段のLiF層32Aに到達できない。したがって、熱中性子を正確に検出するにはポリエチレンフィルム層31Aの厚さPEとして例えば25〜50μmとすればよい。この場合、ほとんどの高速中性子、及び熱外中性子はポリエチレン系フィルム層31Aを通過する。
また、LiF層32Aは、蒸着又は塗布されたLiF部分の厚さLは、10μm程度とされている。
厚さLについては、LiF層32Aを構成しているLiと熱中性子とが核捕獲反応を起こしてα線(He原子核)とトリチウム(3重水素核)を生成し、これら荷電粒子がシンチレータに入射し発光することとなるが、これら生成粒子の飛程がそれぞれおよそ10μm、50μmなので、これらが確実にシンチレータ層33内に入射できる距離とされている。10μmとしているのは一例であり、L=10〜50μmとすることが可能である。
また、シンチレータ層33の厚さSは、例えば、シンチレータの材料として、CsI(Tl)を用いた場合には、50〜300μmとされている。この厚さSの値は、十分な発光が得られる厚さであり、経験的に求めたものである。なお、厚さSは、厚すぎても発光量は、飽和する傾向にあるため、あまり厚くしても意味がなく、コスト的に不利になるだけであるので、適宜設定される。2次荷電粒子による発光が保証される範囲において、γ線に対する感度を下げることにより外来の不要γ線による発光輝度の影響を最小化できるため厚さSは薄いほうが望ましい。例えば、S=50μm〜100μmとする。
次に第1実施形態の動作を説明する。
図9は、実施形態の熱中性子検出処理の処理フローチャートである。
データ処理装置13から熱中性子検出の指示がなされると、コントロール/インタフェースユニット14は、計測カウンタのリセットを行う(ステップS11)。
この計測カウンタは、第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2の輝度値(センサー感応値)の時間的揺らぎの影響を抑制するために複数回計測を行うためのものである。例えば、第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2の輝度値測定時間を1m秒〜1秒の範囲で適宜設定し、5回計測を行う場合には、初期値=5が設定される。
図10は、計測処理の説明図である。
続いてコントロール/インタフェースユニット14は、計測を行う(ステップS12)。そしてコントロール/インタフェースユニット14は、計測カウンタの値を1減算する。
より具体的には、コントロール/インタフェースユニット14は、時刻t0に中性子の照射が開始されると、時刻t1から所定計測時間が経過する時刻t2までの期間、第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2の積算光量をそれぞれ個別に取得する。
ここで、所定計測時間としては、フォトダイオードにおける取得輝度値が飽和しないで線形性が保たれる適切な時間が選ばれる(例えば、1m秒〜1秒)。
ここで、入射対象とその挙動について第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2のそれぞれについて説明する。
まず、第1セル領域CL1について説明する。
第1セル領域CL1に入射した熱中性子線は、ポリエチレン系フィルム層31Aの熱中性子線に対する吸収断面積が小さいので、ポリエチレン系フィルム層31Aを透過し、LiF層32Aに至り、核捕獲反応を起こして荷電粒子であるヘリウム原子核( He:α線)及びトリチウム(H)が生成される。
生成されたヘリウム原子核及びトリチウムは、シンチレータ層33で発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
また、第1セル領域CL1に入射した熱外中性子線は、ポリエチレン系フィルム層31Aが薄いのでそのまま通過し、熱外中性子線のまま、LiF層32A及びシンチレータ層33を透過することとなる。
また、第1セル領域CL1に入射した高速中性子線の一部は、ポリエチレンフィルム層31Aの水素原子核(反跳陽子)をはじき出し、はじき出された反跳陽子は、LiF層32Aを透過し、シンチレータ層33で発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。しかしながらほとんどの高速中性子はポリエチレン系フィルム層31Aが薄いのでそのまま通過する。
また、第1セル領域CL1に入射したγ線は、ポリエチレン系フィルム層31A及びLiF層32Aを透過して、シンチレータ層33で発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
次に第2セル領域CL2について説明する。
第2セル領域CL2に入射した熱中性子線は、ポリエチレン系フィルム層31Aの熱中性子線に対する吸収断面積が小さいので、ポリエチレン系フィルム層31Aを透過し、さらにシンチレータ層33で発光することなく透過することとなる。したがって、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより検出されることはない。
また、第2セル領域CL2に入射した熱外中性子線は、ポリエチレン系フィルム層31Aが薄いのでそのまま通過し、シンチレータ層33を発光することなく透過し、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより検出されることはない。
また、第2セル領域CL2に入射した高速中性子線の一部は、第1セル領域CL1に入射した高速中性子線と同様に、ポリエチレン系フィルム層31Aの水素原子核(反跳陽子)をはじき出し、はじき出された反跳陽子は、LiF層32Aを透過し、シンチレータ層33で発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。しかしながらほとんどの高速中性子はポリエチレン系フィルム層31Aが薄いのでそのまま通過する。
また、第2セル領域CL2に入射したγ線は、第1セル領域CL1に入射したγ線と同様に、ポリエチレン系フィルム層31A及びLiF層32Aを透過して、シンチレータ層33で発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
これらの結果、第1セル領域CL1においては、入射された熱中性子、高速中性子の一部及びγ線が検出可能となり、第2セル領域CL2においては、高速中性子の一部及びγ線を検出可能となっているのである。
ところで、上記計測時においては、駆動ユニット12は、シンチレータプレート11の検出面Pを含む平面内でシンチレータプレート11をシンチレータプレート11の計測動作に同期して、第1セル領域CL1と第2セル領域CL2とが交互に入れ替わるように駆動する。なお、中性子線量が時間的に安定していれば駆動周期は計測周期より長くてもよい。
したがって、実効的にシンチレータプレート11の検出面Pの全域に第1セル領域CL1が設けられている場合の検出結果及びシンチレータプレート11の検出面Pの全域に第2セル領域CL2が設けられている場合の検出結果を得られることとなり、シンチレータプレート11の検出面Pのいずれの領域においても、熱中性子線束の強度を検出することが可能となっている。
次にコントロール/インタフェースユニット14は、計測カウンタに基づいて所定回数の計測がなされたか否かを判別する(ステップS13)。
上述の例の場合、計測を1回行った時点では、計測カウンタの値は初期値5から1減算した「4」であるので、所定回数の計測がなされていない(計測カウンタの値≠0)ので(ステップS13;No)、再び処理をステップS12に移行し、再び計測を行うこととなる。
ステップS13の判別において、計測カウンタの値が0となっている場合には、所定回数の計測がなされたと判別し(ステップS13;Yes)、コントロール/インタフェースユニット14は、処理をステップS14に移行する。
この時点において、コントロール/インタフェースユニット14は、図10に示すように時刻t1〜時刻t2のサンプリング期間TSに対応する計測データIc11,Ic21、時刻t3〜時刻t4のサンプリング期間TSに対応する計測データIc12,Ic22、時刻t5〜時刻t6のサンプリング期間TSに対応する計測データIc13,Ic23、時刻t7〜時刻t8のサンプリング期間TSに対応する計測データIc14,Ic24、時刻t9〜時刻t10のサンプリング期間TSに対応する計測データIc15,Ic25の計5回分の計測データを取得している。ここで、計測データIc11〜Ic15は、検出面P全域の各第1セル領域CL1における各輝度データとして表され、計測データIc21〜Ic25は、検出面P全域の各第2セル領域CL2における各輝度データとして表されている。
そして、コントロール/インタフェースユニット14により、5回分の計測データは順次、情報処理装置に転送されている。
これによりデータ処理装置13は、次式により今回の各第1セル領域CL1における5回の計測データの平均値Iallおよび今回の各第2セル領域CL2における5回の計測データの平均値If+γを算出する(ステップS14)。
all=(Ic11+Ic12+Ic13+Ic14+Ic15)/5
f+γ=(Ic21+Ic22+Ic23+Ic24+Ic25)/5
なお、計測のリアルタイム性(即時性)をより重要視する場合は、計測カウンタの初期値を1とすることにより平均処理をしないで一回の計測処理としてもよい。
この場合において、各第1セル領域CL1における5回の計測データの平均値Iallは、シンチレータの検知面Pの各測定点に計測期間に入射した全ての熱中性子、高速中性子の一部、γ線による計測値に相当し、各第2セル領域CL2における5回の計測データの平均値If+γは、シンチレータの検知面Pの各測定点に計測期間に入射した全ての高速中性子の一部、γ線による計測値に相当する。
そこで、データ処理装置13は、シンチレータの検知面Pの各測定点に対して、熱中性子による実質的な計測値(NET値)に相当する輝度データIthを次式により求める(ステップS15)。
th=Iall−If+γ
図11は、輝度データ−熱中性子束変換テーブルの概念図である。
続いてデータ処理装置13は、図11にその概念を示す、予め記憶していた輝度データIth−熱中性子線束変換テーブルを参照して(あるいは変換関数を用いて)、熱中性子線束変換を行い熱中性子線束強度を算出する(ステップS16)。
次にデータ処理装置13は、セル領域CLにそれぞれ対応づけて二次元的に熱中性子線束の強度を表示した2次元マッピング表示をディスプレイ13Aの表示画面に表示することとなる(ステップS17)。
この二次元マッピング表示は、例えば、医療での中性子線による放射線治療の際に、治療前に患者、病巣種に応じて必要となる中性子線束強度の最適値を各部分ごとにシミュレーションにより求める治療計画を行う場合等に、実際に照射される線束強度を施術前に実施確認するためのQA照射(Quality Assurance)を、リアルタイムで二次元面での実際の中性子線束強度を求めて確認するのに用いられる。また第2セル領域CL2を通過する熱中性子線を使って放射線治療を行う際にも、リアルタイムで二次元面での実際の熱中性子線束強度を求めて確認することもできる。
この場合において、2次元マッピング表示は、ディスプレイ13Aの表示画面の所定の表示領域を格子状に分割し、各分割領域に熱中性子線束の強度値を数字で表示したり、色分け表示するようにしたりすることも可能である。
なお、2次元マッピング表示に変えて、熱中性子線束の強度値を高さとして表現した3次元マッピング表示を行うようにすることも可能である。
以上の説明のように、本第1実施形態によれば、2次元の検出対象領域の全域にわたって、熱中性子線の照射量(熱中性子線束の強度値)を時間の経過に従ってリアルタイムに正確に計測することができる。
[2]第2実施形態
次に、第2実施形態のシンチレータプレートの構成について説明する。
上記第1実施形態においては、シンチレータ層33の上面にLiFを蒸着又は塗布又は貼付けし、ポリエチレン層31が積層された第1セル領域CL1と、シンチレータ層33の上面に直接ポリエチレン層31Aが積層された第2セル領域CL2と、を設けていたが、本第2実施形態は、粉末状のシンチレータ材料に粉末状のLiFを混合して、グリッド枠内に詰め込んだ第1セル領域CL1と、粉末状のシンチレータ材料を、グリッド枠内に詰め込んだ第2セル領域CL2と、を設けた場合の実施形態である。
図12は、第2実施形態のシンチレータプレートの概要構成平面図である。
シンチレータプレート11Bにおいて、第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2は、図12に示すように、グリッド枠41により区画されて、格子状(市松模様)に離散(分散)配置されている。この場合においても、第1実施形態と同様に、第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2は、平面視した場合に同一寸法とされている。
図13は、第2実施形態のシンチレータプレートの概要構成断面図である。
図13において、図5と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
シンチレータプレート11Bは、防湿シール層31として機能する中性子線及び外来γ線が入射する検出面P側から高速中性子の入射により反跳陽子を生成するとともに、熱外中性子は透過するポリエチレン系フィルム層31Aと、LiF粉末及びシンチレータ粉末が混合充填された核捕獲反応/シンチレータ部42Aとシンチレータ粉末が充填されたシンチレータ部42Bがグリッド枠41により区画されて交互に離散配置(市松模様配置)されたシンチレータ層42と、を備えている。
第2実施形態のシンチレータプレート11Bにおいて、ポリエチレン系フィルム層31Aのー厚さPEは、第1実施形態と同様の理由により、100μm未満とされている。
また、シンチレータ層42の厚さS1は、例えば、シンチレータの材料として、CsI(Tl)を用いた場合には、50〜300μmとされている。この厚さS1の値は、十分な発光が得られる厚さであり、経験的に求めたものである。第1実施形態と同様に、厚さS1は、厚すぎても発光量は、飽和する傾向にあるため、あまり厚くしても意味がなく、コスト的に不利になるだけであるので、適宜設定される。2次荷電粒子による発光が保証される範囲において、γ線に対する感度を下げることにより外来の不要γ線による発光輝度の影響を最小化できるため厚さS1は薄いほうが望ましい。例えば50μm〜100μm。
次に第2実施形態の動作について、図13及び再び図9を参照して説明する。
データ処理装置13から熱中性子検出の指示がなされると、コントロール/インタフェースユニット14は、計測カウンタのリセットを行う(ステップS11)。
続いてコントロール/インタフェースユニット14は、計測を開始する(ステップS12)。そしてコントロール/インタフェースユニット14は、計測カウンタの値を1減算する。
ここで、入射対象とその挙動について第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2のそれぞれについて説明する。
まず、第1セル領域CL1について説明する。
第1セル領域CL1に入射した熱中性子線は、ポリエチレン系フィルム層31Aの熱中性子線に対する吸収断面積が小さいので、ポリエチレンフィルム層31Aを透過し、核捕獲反応/シンチレータ部42Aに至り、核捕獲反応を起こして荷電粒子であるヘリウム原子核( He:α線)及びトリチウム(H)が生成されて、発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
また、第1セル領域CL1に入射した熱外中性子線は、ポリエチレン系フィルム層31Aが薄いのでそのまま通過し、熱外中性子線のまま、核捕獲反応/シンチレータ部42Aを透過することとなる。
また、第1セル領域CL1に入射した高速中性子線の一部は、ポリエチレン系フィルム層31Aの水素原子核(反跳陽子)をはじき出し、はじき出された反跳陽子は、核捕獲反応/シンチレータ部42Aで発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。しかしながらほとんどの高速中性子はポリエチレン系フィルム層31Aが薄いのでそのまま通過する。
また、第1セル領域CL1に入射したγ線は、核捕獲反応/シンチレータ部42Aで発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
次に第2セル領域CL2について説明する。
第2セル領域CL2に入射した熱中性子線は、ポリエチレン系フィルム層31Aの熱中性子線に対する吸収断面積が小さいので、ポリエチレン系フィルム層31Aを透過し、さらにシンチレータ部42Bで発光することなく透過することとなる。したがって、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより検出されることはない。
また、第2セル領域CL2に入射した熱外中性子線は、ポリエチレン系フィルム層31Aが薄いのでそのまま通過し、シンチレータ部42Bで発光することなく透過し、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより検出されることはない。
また、第2セル領域CL2に入射した高速中性子線の一部は、第1セル領域CL1に入射した高速中性子線と同様に、ポリエチレン系フィルム層31Aの水素原子核(反跳陽子)をはじき出し、はじき出された反跳陽子は、シンチレータ部42Bで発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。しかしながらほとんどの高速中性子はポリエチレン系フィルム層31Aが薄いのでそのまま通過する。
また、第2セル領域CL2に入射したγ線は、第1セル領域CL1に入射したγ線と同様に、ポリエチレン系フィルム層31Aを透過して、シンチレータ部42Bで発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
これらの結果、第1セル領域CL1においては、入射された熱中性子、高速中性子の一部及びγ線が検出可能となり、第2セル領域CL2においては、高速中性子の一部及びγ線を検出可能となっているのである。
他の動作については、第1実施形態と同様である。
[2.1]第2実施形態の変形例
次に第2実施形態の変形例について説明する。
図14は、第2実施形態の変形例のシンチレータプレートの概要構成断面図である。
上記第2実施形態においては、平面視した場合、第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2は、グリッド枠41と同一寸法で1対1に対応しているだけであったが、本第2実施形態の変形例は、図14に示すように、第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2をそれよりさらに細かく区画する図中細実線で示すグリッド枠45で構成した点が異なっている。なお、図中、太実線41は、第1セル領域CL1と第2セル領域CL2との境界を示すものである。
これにより、核捕獲反応/シンチレータ部42Aを構成しているLiF粉末及びシンチレータ粉末、及びシンチレータ部42Bを構成しているシンチレータ粉末を、第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2の領域内で均等に充填することができ、より安定した測定が行える。
このグリッド枠45のピッチは、例えば、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aを構成しているフォトダイオードのピッチ(例えば、140μm×140μm)に合わせる。なお、グリッド枠45のピッチは、これに限られず、第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2のピッチである、例えば1cm(=a)×1cm(=b)未満、かつ、フォトダイオードのピッチの整数倍であって、第1セル領域CL1あるいは第2セル領域CL2が等しい数のグリッドで構成され、各セル領域CLの開口率を下げすぎないように考慮すれば、適宜設定が可能である。
以上の説明のように、本第2実施形態(変形例も含む)によれば、第1実施形態と同様に、検出対象領域の全域にわたって、熱中性子線の照射量(熱中性子線束の強度値)を正確に計測することができる。
[3]第3実施形態
上記各実施形態においては、防湿シール層31をポリエチレン系フィルムで設ける構成を採っていたが、本第3実施形態は、防湿フィルム層31を水素原子核を含まない、すなわち高速中性子の入射により反跳陽子を生成しない材料、例えば、Al薄膜(<50μm)等で形成して防湿機能を持たせる場合の実施形態である。
[3.1]第1態様
図15は、第3実施形態の第1態様のシンチレータプレートの概要構成断面図である。
図15において、図5と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
シンチレータプレート11Cは、防湿シール層31と同様に機能し、中性子線及びγ線を透過するAl薄膜層31Aと、核捕獲反応層32として機能し、LiFが格子状(市松模様)に離散配置されたLiF層32Aと、LiF層32Aに入射した熱中性子の核捕獲反応により生成された荷電粒子であるヘリウム原子核( He:α線)及びトリチウム(H)並びに外来γ線を光に変換するシンチレータ層33と、光センサアレイユニット34として機能するフォトダイオードセンサアレイユニット34Aと、を備えている。
ここで、入射対象とその挙動について第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2のそれぞれについて説明する。
まず、第1セル領域CL1について説明する。
第1セル領域CL1に入射した熱中性子線は、LiF層32Aで核捕獲反応を起こして荷電粒子であるヘリウム原子核( He:α線)及びトリチウム(H)が生成される。
生成されたヘリウム原子核及びトリチウムは、シンチレータ層33で発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
また、第1セル領域CL1に入射した熱外中性子線及び高速中性子線は、LiF層32Aを透過し、さらにシンチレータ層33を発光することなく透過することとなる。したがって、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより検出されることはない。
また、第1セル領域CL1に入射したγ線は、LiF層32Aを透過して、シンチレータ層33で発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
次に第2セル領域CL2について説明する。
第2セル領域CL2に入射した熱中性子線、熱外中性子線及び高速中性子線は、シンチレータ層33で発光することなく透過することとなる。したがって、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより検出されることはない。
また、第2セル領域CL2に入射したγ線は、第1セル領域CL1に入射したγ線と同様に、シンチレータ層33で発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
これらの結果、第1セル領域CL1においては、入射された熱中性子及びγ線が検出可能となり、第2セル領域CL2においては、γ線を検出可能となっているのである。
したがって、これらの差をとれば、第1実施形態及び第2実施形態と同様に入射された熱中性子の中性子線束の強度値を求めることができる。
他の動作については、第1実施形態と同様である。
[3.2]第2態様
図16は、第3実施形態の第2態様のシンチレータプレートの概要構成断面図である。
図16において、図13と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
シンチレータプレート11Dは、LiF粉末及びシンチレータ粉末が混合充填された核捕獲反応/シンチレータ部42Aとシンチレータ粉末が充填されたシンチレータ部42Bがグリッド枠41により区画されて交互に離散配置(市松模様配置)されたシンチレータ層42と、を備えている。
上記構成において、シンチレータ層42の厚さS1は、例えば、シンチレータの材料として、CsI(Tl)を用いた場合には、50〜300μmとされている。この厚さS1の値は、十分な発光が得られる厚さであり、経験的に求めたものである。なお、厚さS1は、厚すぎても発光量は、飽和する傾向にあるため、あまり厚くしても意味がなく、コスト的に不利になるだけであるので、適宜設定される。二次荷電粒子による発光が保証される範囲において、γ線に対する感度を下げ、外来の不要γ線による発光輝度の影響を最小化できるため厚さS1は薄いほうが望ましい。例えば、50μm〜100μmとされる。
ここで、入射対象とその挙動について第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2のそれぞれについて説明する。
まず、第1セル領域CL1について説明する。
第1セル領域CL1に入射した熱中性子線は、核捕獲反応/シンチレータ部42Aに至り、核捕獲反応を起こして荷電粒子であるヘリウム原子核( He:α線)及びトリチウム(H)が生成されて、発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
また、第1セル領域CL1に入射した熱外中性子線及び高速中性子線は、核捕獲反応/シンチレータ部42Aで発光することなく透過することとなる。したがって、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより検出されることはない。
また、第1セル領域CL1に入射したγ線は、核捕獲反応/シンチレータ部42Aで発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
次に第2セル領域CL2について説明する。
第2セル領域CL2に入射した熱中性子線は、シンチレータ部42Bで発光することなく透過することとなる。したがって、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより検出されることはない。
また、第2セル領域CL2に入射した熱外中性子線及び高速中性子線は、シンチレータ部42Bで発光することなく透過することとなる。したがって、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより検出されることはない。
また、第2セル領域CL2に入射したγ線は、第1セル領域CL1に入射したγ線と同様に、シンチレータ部42Bで発光を起こし、フォトダイオードセンサアレイユニット34Aにより受光されて検出がなされる。
これらの結果、第1セル領域CL1においては、入射された熱中性子及びγ線が検出可能となり、第2セル領域CL2においては、γ線を検出可能となっているのである。
したがって、これらの差をとれば、第1実施形態及び第2実施形態と同様に入射された熱中性子の中性子線束の強度値を求めることができる。
他の動作については、第1実施形態と同様である。
[4]第4実施形態
上記第1実施形態、第2実施形態において、防湿シール層31として機能している、ポリエチレン系フィルム31Aの上に、同質の厚さおよそ2cmのポリエチレン系層を貼り付けることにより、供給され検出対象となる中性子線が熱外中性子の場合の(熱外中性子モード)、熱外中性子線検出装置として構成することができる。
これは、厚さPEとして、ポリエチレン系層で熱外中性子を水素原子核との衝突により熱中性子化し、かつ、次段のLiF層32Aに到達できる距離としたためである。この場合、高速中性子の一部はポリエチレン系層の水素原子核(反跳陽子)をはじき出し、シンチレータ部で発光を起こすに至ること、またγ線はシンチレータ部で発光を起こすこと、は第1実施形態及び第2実施形態の時と同様である。
一方、熱中性子は厚いポリエチエン系層中で水素原子核との衝突によりさらに減衰、散乱を起こして核捕獲反応部(LiF部)に至りバックグラウンドとしての発光を起こすが、このバックグラウンド発光輝度は、別途、熱中性子モードで熱中性子線のみを第4実施形態において測定しておき、実際の熱外中性子線計測時に得られたネットの熱中性子線測定値から減算すればよい。
第1セル領域CL1においては、熱中性子がポリエチレン系層でさらに減衰、散乱して入射するバックグラウンド熱中性子と、熱外中性子がポリエチエン系層で減速されて熱中性子化された熱中性子と、高速中性子の一部及びγ線が検出され、第2セル領域CL2においては、高速中性子の一部及びγ線が検出されることになる。他の動作については第1実施形態及び第2実施形態と同様である。
[5]実施形態の変形例
上記実施形態においては、第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2を格子状(市松模様)に離散配置していたが、第1セル領域CL1及び第2セル領域CL2をそれぞれライン状に配置し、ライン状の第1セル領域CL1と、ライン状の第2のセル領域CL2を交互に並列に並べてストライプ状に配置する構成とすることも可能である。この場合には、駆動ユニット12は、ラインの延在方向と直交する(交差する)方向に駆動するようにすれば良い。
以上の説明においては、第1セル領域CL1と第2セル領域CL2とを同形状で同数(=同面積)設けていたが、面積比率が予めわかっていれば、異なる形状あるいは異なる数設けるようにすることも可能である。なお、この場合には、上記各実施形態と比較して、計算ファクターが増加することとなるため、検出精度、処理の容易さなどの観点からは、第1セル領域CL1と第2セル領域CL2とを同形状で同数とするのが好ましい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (15)

  1. γ線あるいは荷電粒子の入射により発光するシンチレータ層と、
    前記シンチレータ層の前記γ線あるいは前記荷電粒子の入射側に積層され、入射した熱中性子と核捕獲反応を起こして前記荷電粒子を生成する核捕獲反応材料としてのLiの化合物を含む第1セル領域及び前記核捕獲反応材料を含まない第2セル領域と、が前記γ線あるいは荷電粒子の入射面に沿って、二次元的に分散配置された核捕獲反応層と、を備えたシンチレータユニットと、
    前記シンチレータユニットの前記シンチレータ層側に配置され、前記第1セル領域及び前記第2セル領域のそれぞれに対応づけて発光量を検出可能な光センサアレイユニットと、
    を備えた熱中性子検出装置。
  2. 前記核捕獲反応層の入射側に積層され、防湿シール材として働き、高速中性子の入射により前記荷電粒子としての反跳陽子を生成する防湿シール層を備えた、
    請求項1記載の熱中性子検出装置。
  3. 入射した熱中性子と核捕獲反応を起こして荷電粒子を生成する核捕獲反応材料としてのLiの化合物を含む第1セル領域と、前記核捕獲反応材料を含まない第2セル領域と、がγ線あるいは前記熱中性子の入射面に沿って、二次元的に分散配置されたシンチレータ層を備えたシンチレータユニットと、
    前記シンチレータユニットに対向するように配置され、前記第1セル領域及び前記第2セル領域のそれぞれに対応づけて発光量を検出可能な光センサアレイユニットと、
    を備えた熱中性子検出装置。
  4. 前記シンチレータ層の前記γ線あるいは前記熱中性子の入射側に積層され、防湿シール材として働き、高速中性子の入射により前記荷電粒子としての反跳陽子を生成する防湿シール層を備えた、
    請求項3記載の熱中性子検出装置。
  5. 前記捕獲反応材料としてのLiの化合物をLiFとして含む、
    請求項1又は請求項3記載の熱中性子検出装置。
  6. 前記第1セル領域と、前記第2セル領域とは、格子状に分散配置されている、
    請求項1乃至請求項5のいずれか一項記載の熱中性子検出装置。
  7. 前記第1セル領域及び前記第2セル領域は、所定の面積比率で設けられている、
    請求項1乃至請求項6のいずれか一項記載の熱中性子検出装置。
  8. 前記所定の面積比率は、1:1である、
    請求項7記載の熱中性子検出装置。
  9. γ線あるいは荷電粒子の入射により発光するシンチレータ層と、
    前記シンチレータ層の前記γ線あるいは前記荷電粒子の入射側に積層され、入射した熱中性子と核捕獲反応を起こして前記荷電粒子を生成する核捕獲反応材料としてのLiの化合物を含む第1セル領域及び前記核捕獲反応材料を含まない第2セル領域と、が前記γ線あるいは荷電粒子の入射面に沿って、二次元的に分散配置された核捕獲反応層と、
    を備えたシンチレータユニット。
  10. 前記核捕獲反応層の入射側に積層され、防湿シール材として働き、高速中性子の入射により前記荷電粒子としての反跳陽子を生成する防湿シール層を備えた、
    請求項9記載のシンチレータユニット。
  11. 前記捕獲反応材料としてのLiの化合物をLiFとして含む、
    請求項9又は請求項10記載のシンチレータユニット。
  12. γ線あるいは荷電粒子の入射により発光するシンチレータ層と、前記シンチレータ層の前記γ線あるいは前記荷電粒子の入射側に積層され、入射した熱中性子と核捕獲反応を起こして前記荷電粒子を生成する核捕獲反応材料としてのLiの化合物を含む第1セル領域及び前記核捕獲反応材料を含まない第2セル領域と、が前記γ線あるいは荷電粒子の入射面に沿って、二次元的に分散配置された核捕獲反応層と、を備えたシンチレータユニットと、前記シンチレータユニットの前記シンチレータ層側に配置され、前記第1セル領域及び前記第2セル領域のそれぞれに対応づけて発光量を検出可能な光センサアレイユニットと、を備えた熱中性子検出装置と、
    前記熱中性子検出装置の出力に基づいて、前記第1セル領域に対応する発光量と、前記第2セル領域に対応する発光量と、の差に基づいて、熱中性子線束を算出するデータ処理装置と、
    を備えた熱中性子検出システム。
  13. 入射した熱中性子と核捕獲反応を起こして荷電粒子を生成する核捕獲反応材料としてのLiの化合物を含む第1セル領域と、前記核捕獲反応材料を含まない第2セル領域と、がγ線あるいは前記熱中性子の入射面に沿って、二次元的に分散配置されたシンチレータ層を備えたシンチレータユニットと、前記シンチレータユニットに対向するように配置され、前記第1セル領域及び前記第2セル領域のそれぞれに対応づけて発光量を検出可能な光センサアレイユニットと、を備えた熱中性子検出装置と、
    前記熱中性子検出装置の出力に基づいて、前記第1セル領域に対応する発光量と、前記第2セル領域に対応する発光量と、の差に基づいて、熱中性子線束を算出するデータ処理装置と、
    を備えた熱中性子検出システム。
  14. 前記核捕獲反応材料としてのLiの化合物をLiFとして含む、
    請求項12または請求項13記載の熱中性子システム。
  15. 前記シンチレータユニットを、前記光センサアレイユニットにおける前記第1セル領域の受光位置と、前記第2セル領域の受光位置とが交互に入れ替わるように、前記入射面に沿って前記光センサアレイユニットとは独立し、かつ、前記検出の動作と同期して駆動する駆動装置を備えた、
    請求項12乃至請求項14のいずれか一項記載の熱中性子検出システム。
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