JP5997662B2 - 生体認証装置、生体認証方法および入退室管理システム - Google Patents
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Description
特許文献1には、生体情報(指紋または音声)の入力順序と指示情報とを関連付けておくことによって、生体情報の入力順序に対応する指示情報を伝達する技術が開示されている。
そこで、本発明では、生体情報だけの入力を用いて、生体情報の入力順序に応じて制御内容を変える技術を提供することを課題とする。
はじめに、生体認証装置10を含む入退室管理システム500の構成例について、図1を用いて説明する。
入退室管理システム500は、1台以上の生体認証装置10、1台以上の生体情報登録装置20、1台以上の扉制御装置50を備える。生体認証装置10と生体情報登録装置20との間、生体情報登録装置20と1台以上の端末40との間、および生体認証装置10と扉制御装置50との間は、ネットワーク30によって、通信可能に接続されている。また、扉制御装置50は、1台以上の扉51と通信可能に接続されている。なお、それらの接続形態は、有線または無線のいずれであってもよい。
扉制御装置50は、生体認証装置10から受信した扉制御情報に基づいて、扉51の施錠の状態や解錠の状態を制御する機能を有する。また、扉51は、不図示の電気錠を備え、扉制御装置50によって施錠または解錠を実行する。
次に、生体情報登録装置20の機能例の詳細について、図1を用いて説明する。生体情報登録装置20は、処理部21、記憶部22および通信部23を備える。
通信部23は、通信インタフェースであり、端末40や生体認証装置10との間で情報を送受信する機能を有する。
記憶部22は、例えば、メモリまたはハードディスク等の記憶装置であり、個人情報221、生体データ情報222、入力順序情報223および認証条件情報224を記憶している。なお、生体データ情報222、入力順序情報223および認証条件情報224それぞれは、通信部23を介して、生体認証装置10の生体データ情報121、入力順序情報122および認証条件情報123に複写される。また、記憶部22に記憶されている各情報の詳細については後記する。
生体入力部212は、ユーザの生体情報の入力を受け付けて生体データを取得する機能を有する。ここで、「生体データを取得する」とは、入力された生体情報から認証処理に用いるデータを抽出し、データを所定の形式に変換する(つまり、テンプレート化する)ことを意味している。
次に、生体認証装置10の機能例について、図1を用いて説明する。生体認証装置10は、処理部11、記憶部12および通信部13を備える。
認証処理部112は、生体入力部111によって取得された生体データに対して、生体データ情報121、入力順序情報122および認証条件情報123を参照しつつ認証処理を実行する機能を有する。
扉制御部114は、認証処理部112によって認証成功と判定された場合、扉51の施錠の状態や開錠の状態を制御するための扉制御情報を生成し、その生成した扉制御情報を該当する扉51の扉制御装置50に送信する機能を有する。
認証条件情報224は、図5に示すように、少なくとも、動作ID、動作種別、動作決定指最小入力本数および再判定で不可の場合の動作を関連付けたものである。
動作IDは、図4に示す入力順序情報223の動作IDと同じである。動作種別は、「一時解錠」「連続解錠」「連続施錠」「警戒設定」「警戒解除」等の制御内容を表している。
動作決定指最小入力本数が「1」の場合で、かつ誤認証リストに他の同一ユーザIDの2本以上の指IDが登録されている場合、他の同一のユーザIDの指に類似すると判定された指は、開始指から除外されなければならない。また、動作決定指最小入力本数が「2」の場合で、かつ誤認証リストに他の同一ユーザIDの3本以上の指IDが登録されている場合、他の同一のユーザIDの指に類似すると判定された指は、開始指から除外されなければならない。一般的に、誤認証リストに他の同一ユーザIDの指が登録される確率は、1本が登録される場合、2本が登録される場合、3本が登録される場合の順に急激に小さくなる傾向がある。つまり、動作決定指最小入力本数を「1」から「2」に設定することは、開始指の選択肢の数を増すことになり、ユーザの利便性を向上させることができる。また、動作決定指最小入力本数を「1」から「2」に設定することにより、認証時の動作決定指の入力本数が増加するため、生体認証装置10のセキュリティを向上させることができる。
生体データの登録者数が増加していった場合、取得した生体データと登録済の生体データとの双方が類似すると判定されて誤認証リスト(図3参照)に登録される指の数が増加していく。この場合、前記したように、図5に示す認証条件情報224の動作決定指最小入力本数を大きくするように変更すれば、生体認証装置10のセキュリティを向上させることができる。つまり、再判定の処理を実行する理由は、生体データの登録者数の増減に伴って、図5に示す認証条件情報224の動作決定指最小入力本数が適宜変更されていくので、その変更に対応できるようにするためである。
そこで、認証処理部112は、再判定のための認証条件として、(1)入力された開始指および動作決定指の双方の誤認証リストに、他の同一ユーザIDが含まれていないこと、(2)動作決定指の入力本数が動作決定指最小入力本数以上であること、の2条件について満足するか否かを判定する。
次に、生体情報の登録処理フロー例について、図7を用いて説明する(適宜、図1〜4参照)。また、登録処理フローの説明の中で、図8(a)(b)を用い、ユーザID「10003」の指ID「05」を登録するケースを具体例として説明する。なお、図8(a)は、登録更新後の個人情報221aを表し、図8(b)は、登録更新後の生体データ情報222aを表す。また、図8(a)(b)では、この登録処理フローで登録されるデータの欄には、黒白グラデーションを付している。
そして、ステップS701では、生体入力部212は、登録する生体情報(指)の入力を受け付けて、登録する生体データ(指静脈データ)を取得する。
類似する登録済の生体データがあると判定した場合(ステップS703でYes)、処理はステップS704へ進み、類似する登録済の生体データがないと判定した場合(ステップS703でNo)、処理はステップS705へ進む。
類似する登録済の生体データがあると判定した場合(ステップS707でYes)、処理はステップS708へ進み、類似する登録済の生体データがないと判定した場合(ステップS703でNo)、処理は終了する。
次に、認証処理のフロー例について、図12を用いて説明する。ここでは、開始指、動作決定指(1本)、終了指の順で入力されたものとして説明する。
図11の入力順序情報223aの動作決定指順序リストから分かるように、認証時の指の入力本数は、同じユーザIDであっても動作IDごとに異なる。また、動作決定指の入力順序は途中まで同じ場合があるので、入力の終了を判断するためには指の入力が所定時間無いことを確認するか、または終了指が入力されたことによって指入力の終了を明示的に示すか、のどちらかの手段を必要とする。そこで、本発明では、終了指を用いている。
ステップS1202では、生体入力部111は、生体データ(指静脈データ)を取得する。
ステップS1204では、表示部113は、完了通知を受信し、受付完了を表示する。そして、表示部113は、受付完了の表示とともに第1パターンの警報(例えば、ピッ)を警報発生部から発生する。また、表示部113は、次の指の入力を促すメッセージを表示してもよい。
ステップS1206では、認証処理部112は、認証要求を受信し、その認証要求から生体データを抽出し、抽出した生体データを一時記憶するとともに、開始指の特定処理を開始する。具体的には、認証処理部112は、認証時の1番目に取得した生体データと、図11の入力順序情報223aに示されるすべてのユーザIDの開始指の生体データ(開始生体データ)とを照合し、ユーザIDを絞り込むための処理を開始する。なお、開始指の特定処理は、照合する数が大量にあるため、長い時間を必要とされる。
ステップS1212では、生体入力部111は、生体データ(指静脈データ)を取得する。
ステップS1214では、表示部113は、完了通知を受信し、受付完了を表示する。そして、表示部113は、受付完了の表示とともに第1パターンの警報(例えば、ピッ)を警報発生部から発生する。
ステップS1216では、認証処理部112は、認証要求を受信し、その認証要求から生体データを抽出し、抽出した生体データを、ステップS1206において一時記憶しておいた生体データ(すなわち、1番目に取得した生体データ)と照合する。ここで、認証処理部112が1番目に取得した生体データとの照合を行う理由は、動作決定指の入力本数は動作IDによって異なるので、終了指が入力されたか否かを判定するためである。そして、認証処理部112は、照合結果から類似しない(終了指でない)と判定した場合、動作決定第1指の入力であったと判定し、その2番目に取得した生体データを一時記憶し、中断していた開始指の特定処理を再開する。また、表示部113は、次の指の入力を促すメッセージを表示してもよい。
ステップS1222では、生体入力部111は、生体データ(指静脈データ)を取得する。
ステップS1224では、表示部113は、完了通知を受信し、受付完了を表示する。そして、表示部113は、受付完了の表示とともに第1パターンの警報(例えば、ピッ)を警報発生部から発生する。
ステップS1226では、認証処理部112は、認証要求を受信し、その認証要求から生体データを抽出し、抽出した生体データを、ステップS1206において一時記憶しておいた生体データ(すなわち、1番目に取得した生体データ)と照合する。ここで、認証処理部112が1番目に取得した生体データとの照合を行う理由は、動作決定指の入力本数は動作IDによって異なるので、終了指が入力されたか否かを判定するためである。
ステップS1232では、表示部113は、認証結果通知を受信し、認証結果が認証成功であった場合、緑色のLEDを点灯するとともに、第1パターンの警報(例えば、ピッ)を警報発生部から発生する。また、表示部113は、認証結果通知を受信し、認証結果が認証失敗であった場合、赤色のLEDを点灯するとともに、第2パターンの警報(例えば、ピピピッ)を警報発生部から発生する。
ステップS1234では、扉制御部114は、制御要求を受信し、動作IDを抽出し、その抽出した動作IDに基づいて扉を制御するための扉制御情報を生成する。
また、生体認証装置10の各機能等は、それらの一部または全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、処理部11の各機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、またはICカード、SDカード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
11 処理部
12 記憶部
13 通信部
20 生体情報登録装置
21 処理部
22 記憶部
23 通信部
30 ネットワーク
50 扉制御装置
51 扉
111 生体入力部
112 認証処理部
113 表示部
114 扉制御部
211 表示部
212 生体入力部
213 登録処理部
121,222,222a 生体情報
122,223,223a 入力順序情報
123,224 認証条件情報
221,221a 個人情報
500 入退室管理システム
Claims (5)
- 生体情報の入力を受け付けて生体データを取得する生体入力部と、
ユーザを識別するユーザIDごとに、認証時の1番目に取得した生体データと照合するための登録済の生体データを示す開始生体データ、取得した生体データの入力順序と制御内容との対応関係を定めた動作決定順序情報および照合に用いる複数の登録済の生体データを関連付けて記憶している記憶部と、
認証時の1番目に取得した生体データと前記開始生体データとを照合して前記1番目に取得した生体データに関連する前記ユーザIDを絞り込み、その認証時の2番目以降に取得した各生体データと前記1番目に取得した生体データとを照合し、その照合結果から類似しないと判定した場合、前記2番目以降に取得した各生体データと前記絞り込まれたユーザIDの登録済の生体データとを照合して前記2番目以降に取得した生体データのユーザIDおよび当該取得した生体データの入力順序を特定して前記制御内容を決定し、当該照合結果から類似すると判定した場合、入力が終了したと判定する認証処理部と、
を備えることを特徴とする生体認証装置。 - 前記ユーザIDの開始生体データは、
当該ユーザIDの登録済の生体データが他の同一ユーザIDの登録済の生体データに類似すると判定される数が、前記動作決定順序情報の入力順序に定められている前記生体データの数の最小値に1を加算して算出した合算数以上存在する場合において、
前記他の同一ユーザIDの登録済の生体データに類似しないと判定された当該ユーザIDの登録済の生体データの中から決定される
ことを特徴とする請求項1に記載の生体認証装置。 - 扉を制御する情報を示す扉制御情報を前記制御内容に基づいて生成する扉制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生体認証装置。
- 生体情報の入力を受け付けて、その生体情報に対して認証処理を実行する生体認証装置の生体認証方法であって、
前記生体認証装置は、
ユーザを識別するユーザIDごとに、認証時の1番目に取得した生体データと照合するための登録済の生体データを示す開始生体データ、取得した生体データの入力順序と制御内容との対応関係を定めた動作決定順序情報および照合に用いる複数の登録済の生体データを関連付けて記憶している記憶部を備え、
生体情報の入力を受け付けて生体データを取得する生体入力ステップ、
認証時の1番目に取得した生体データと前記開始生体データとを照合して前記1番目に取得した生体データに関連する前記ユーザIDを絞り込むステップ、
その認証時の2番目以降に取得した各生体データと前記1番目に取得した生体データとを照合する照合ステップ、
その照合結果から類似しないと判定した場合、前記2番目以降に取得した各生体データと前記絞り込まれたユーザIDの登録済の生体データとを照合して前記2番目以降に取得した生体データのユーザIDおよび当該取得した生体データの入力順序を特定して前記制御内容を決定するステップ、
当該照合結果から類似すると判定した場合、入力が終了したと判定するステップ
を実行することを特徴とする生体認証方法。 - 生体情報の入力を受け付けて生体データを取得する生体入力部、
ユーザを識別するユーザIDごとに、認証時の1番目に取得した生体データと照合するための登録済の生体データを示す開始生体データ、取得した生体データの入力順序と制御内容との対応関係を定めた動作決定順序情報および照合に用いる複数の登録済の生体データを関連付けて記憶している記憶部、
認証時の1番目に取得した生体データと前記開始生体データとを照合して前記1番目に取得した生体データに関連する前記ユーザIDを絞り込み、その認証時の2番目以降に取得した各生体データと前記1番目に取得した生体データとを照合し、その照合結果から類似しないと判定した場合、前記2番目以降に取得した各生体データと前記絞り込まれたユーザIDの登録済の生体データとを照合して前記2番目以降に取得した生体データのユーザIDおよび当該取得した生体データの入力順序を特定して前記制御内容を決定し、当該照合結果から類似すると判定した場合、入力が終了したと判定する認証処理部、
扉を制御する情報を示す扉制御情報を前記制御内容に基づいて生成する扉制御部、
前記扉制御情報を扉制御装置に送信する通信部、
を有する生体認証装置と、
前記扉制御情報を受信して扉を制御する前記扉制御装置と、
を備えることを特徴とする入退室管理システム。
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