本明細書で述べられる技術は、符号分割多重アクセス(CDMA)システム、時分割多重アクセス(TDMA)システム、周波数分割多重アクセス(FDMA)システム、直交FDMA(OFDMA)システム、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)システム、インタリーブ分割多重アクセス(IDMA)、およびその他のシステムの通信システムにおいて使用され得る。用語「システム」及び「ネットワーク」は、しばしば同義的に使用され得る。第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、LTE(Long Term Evolution)およびLTE−A(LTE−Advanced)と呼称される通信システムを規格化している。LTEは、ダウンリンク上でOFDMAを、アップリンク上でSC−FDMAを採用するE−UTRAを使用するUMTSである。LTE−Aは、LTEを改良したシステム、無線技術、規格である。以下で述べる技術は、LTEおよび/またはLTE−Aで用いられる場合を説明するが、他の通信システムにも適用することができる。また、以下の説明では、LTE規格で用いられる用語、LTE−A規格で用いられる用語、および3GPPで用いられる用語が、用いられる。
<第1の実施形態>
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態における通信システムは、基地局および端末を備える。ここで、基地局は、送信装置、セル、送信点、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、コンポーネントキャリア、または、eNodeBとすることができる。また、基地局は、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、スモールセル、RRH(Remote Radio Head)、分散アンテナなどを含む。端末は、端末装置、移動端末、受信点、受信端末、受信装置、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、または、UE(User Equipment)とすることができる。また、端末は、セルに固有のパラメータまたは当該端末に固有のパラメータに基づいて基地局(送信点)を識別できる。例えば、端末は、セルに固有の識別子であるセルID、当該端末に上位レイヤーのシグナリングを通じて設定されるパラメータ(仮想セルIDなど)などに基づいて基地局(送信点)を識別できる。
本発明の通信システムにおいて、基地局100と端末200とは、データ通信を行うため、下りリンクおよび/または上りリンクを通じて、制御情報および/またはデータを、送信および/または受信する。基地局100は、下りリンクを通じて、端末200に、PDCCH(Physical Downlink Control Channel、物理下りリンク制御チャネル、第1の制御チャネル)、EPDCCH(Enhanced PDCCH、拡張物理下りリンク制御チャネル、第2の制御チャネル)、および/または、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel、物理下りリンク共用チャネル)を送信する。制御情報は、PDCCHおよび/またはEPDCCHを通じて送信される。データは、PDSCHを通じて送信される。また、上位レイヤーの制御情報(RRCシグナリング)は、PDSCHを通じて送信できる。すなわち、データは、上位レイヤーの制御情報を含んで構成できる。一方、端末200は、上りリンクを通じて、基地局100に、PUCCH(Physical Uplink Control Channel、物理上りリンク制御チャネル)、および/または、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel、物理上りリンク共用チャネル)を送信する。制御情報は、PUCCHおよび/またはPUSCHを通じて送信される。データは、PUSCHを通じて送信される。ここで、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、PUCCH、および、PUSCHは、物理チャネルの一種であり、物理フレーム上に規定されるチャネルである。なお、以下の説明では、基地局100と端末200とがデータ通信を行う場合を説明するが、基地局および/または端末は複数であってもよい。
<送受信機構成>
図1は、本発明の実施形態に係る基地局の構成を示す概略ブロック図である。図1において、基地局100は、PDCCH生成部110、EPDCCH生成部120、PDSCH130、参照信号生成部141、多重部151、送信信号生成部152、送信部153を含んで構成される。PDCCH生成部110は、符号部111、変調部112、レイヤー処理部113、プリコーディング部114を含んで構成される。EPDCCH生成部120は、符号部121、変調部122、レイヤー処理部123、プリコーディング部124を含んで構成される。PDSCH生成部130は、符号部131、変調部132、レイヤー処理部133、プリコーディング部134を含んで構成される。なお、図示しないが、基地局100は制御部を含んで構成し、制御部は基地局100における様々な処理を制御することができる。
端末200に対する制御情報(下りリンク制御情報(DCI))は、PDCCH生成部110および/またはEPDCCH生成部120に入力される。また、端末200に対するデータ(トランスポートブロック、コードワード)は、PDSCH生成部130に入力される。ここで、データは、誤り訂正符号化を行う単位とすることができる。また、データは、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)等の再送制御を行う単位とすることができる。また、基地局100は、端末200に複数の制御情報および/またはデータを送信することができる。
PDCCH生成部110は、入力された制御情報から、PDCCHを生成する。符号部111は、入力された制御情報に、CRC(Cyclic Redundancy Check)を用いた誤り検出符号化、畳み込み符号などの誤り訂正符号を用いた誤り訂正符号化、および、擬似雑音系列を用いたスクランブル符号化を行う。また、符号部111は、CRCにおけるパリティビット(冗長ビット)に、端末200に固有の識別子(UE−ID、RNTI(Radio Network Temporary ID))を用いてスクランブルを行う。また、符号部111は、所定の方法を用いて符号化率を制御することができる。変調部112は、符号部111が生成した信号に対して、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)などの変調方式を用いて変調を行う。レイヤー処理部113は、変調部112が生成した信号に対して、レイヤーマッピングなどのレイヤー処理を行う。レイヤー処理部113におけるレイヤーマッピングは、入力された信号を、1つ以上のレイヤーのそれぞれにマッピング(割り当て)を行う。プリコーディング部114は、レイヤー処理部113が生成した信号に対して、所定の方法を用いてプリコーディング処理を行い、アンテナポート毎の信号を生成する。例えば、プリコーディング部114は、周波数ダイバーシチ効果が得られるプリコーディング処理を行う。PDCCH生成部110において、PDCCHのレイヤー数とアンテナポート数は同数にすることができる。PDCCHは、アンテナポート0〜3の一部または全部を用いて送信できる。
EPDCCH生成部120は、入力された制御情報から、EPDCCHを生成する。符号部121は、入力された制御情報に、CRC(Cyclic Redundancy Check)を用いた誤り検出符号化、畳み込み符号などの誤り訂正符号を用いた誤り訂正符号化、および、擬似雑音系列を用いたスクランブル符号化を行う。また、符号部121は、CRCにおけるパリティビットに、端末200に固有の識別子を用いてスクランブルを行う。また、符号部121は、所定の方法を用いて符号化率を制御することができる。変調部122は、符号部121が生成した信号に対して、QPSKなどの変調方式を用いて変調を行う。レイヤー処理部123は、変調部122が生成した信号に対して、レイヤーマッピングなどのレイヤー処理を行う。レイヤー処理部123におけるレイヤーマッピングは、入力された信号を、1つ以上のレイヤーのそれぞれにマッピング(割り当て)を行う。プリコーディング部124は、レイヤー処理部123が生成した信号に対して、所定の方法を用いて、プリコーディング処理を行い、アンテナポート毎の信号を生成する。例えば、プリコーディング部124は、周波数ダイバーシチ効果および/または周波数スケジューリング効果が得られるプリコーディング処理を行う。EPDCCH生成部120において、EPDCCHのレイヤー毎の信号とアンテナポート毎の信号は同じにすることができる。EPDCCHは、アンテナポート107〜110の一部または全部を用いて送信できる。また、EPDCCH生成部120は、プレコーディング部124が生成したEPDCCHを、所定のリソースエレメントにマッピングをすることができる。また、
PDSCH生成部130は、入力されたデータから、PDSCHを生成する。なお、データは上位レイヤーなどから入力される。符号部131は、入力されたデータに、擬似雑音系列を用いたスクランブル符号化、および、ターボ符号などの誤り訂正符号を用いた誤り訂正符号化を行う。また、符号部131は、所定の方法を用いて符号化率を制御することができる。変調部132は、符号部131が生成した信号に対して、QPSKまたはQAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの変調方式を用いて変調を行う。レイヤー処理部133は、変調部132が生成した信号に対して、レイヤーマッピングなどのレイヤー処理を行う。レイヤー処理部133におけるレイヤーマッピングは、入力された信号を、1つ以上のレイヤーのそれぞれにマッピング(割り当て)を行う。PDSCHに対するレイヤー数は、端末200に対するMIMOの多重数(ランク数)で決定される。プリコーディング部134は、レイヤー処理部133が生成した信号に対して、所定の方法を用いて、プリコーディング処理を行い、アンテナポート毎の信号を生成する。例えば、プリコーディング部134は、周波数スケジューリング効果が得られるプリコーディング処理を行う。PDSCH生成部130において、PDSCHのレイヤー毎の信号とアンテナポート毎の信号は同じにすることができる。PDSCHは、アンテナポート7〜14の一部または全部を用いて送信できる。
参照信号生成部141は、基地局100および端末200で互いに既知の信号(系列)である参照信号を生成する。参照信号は、アンテナポートのそれぞれに関連付けることができる。参照信号は、セル固有参照信号(CRS;Cell-specific RS)、端末固有参照信号(UERS;UE-specific RS)、EPDCCH復調用参照信号(DM−RS)、伝送路状況測定用参照信号(CSI−RS;Channel State Information-RS)を含む。セル固有参照信号は、アンテナポート0〜3に関連付けられ、端末200がPDCCHおよびセル固有の信号を復調するために用いることができる。端末固有参照信号は、アンテナポート7〜14に関連付けられ、端末200がPDSCHを復調するために用いることができる。EPDCCH復調用参照信号は、アンテナポート107〜110に関連付けられ、端末200がEPDCCHを復調するために用いることができる。伝送路状況測定用参照信号は、アンテナポート15〜22に関連付けられ、端末200が基地局100に通知する下りリンクの伝搬路状況を測定するために用いることができる。
ここで、アンテナポートとは、信号処理で用いる論理的なアンテナを意味し、1個のアンテナポートは複数の物理的なアンテナから構成されてもよい。同一のアンテナポートを構成する複数の物理的なアンテナは、同一の信号を送信する。同一のアンテナポート内で、複数の物理的なアンテナは、遅延ダイバーシチ、またはCDD(Cyclic Delay Diversity)を適用することはできる。
参照信号生成部141は、それぞれの参照信号に対して、所定の方法を用いてプリコーディング処理を行い、アンテナポート毎の信号を生成する。ここで、それぞれのアンテナポートにおける参照信号は、そのアンテナポートに関連付けられるチャネルと同じプリコーディング処理が行われる。すなわち、セル固有参照信号は、プリコーディング部114と同じプリコーディング処理が行われる。EPDCCH復調用参照信号は、プリコーディング部124と同じプリコーディング処理が行われる。端末固有参照信号は、プリコーディング部134と同じプリコーディング処理が行われる。なお、伝送路状況測定用参照信号は、プリコーディング処理を行わなくてもよい。
ここで、プリコーディング処理は、様々な方法を用いることができる。周波数ダイバーシチ効果が得られるプリコーディング処理は、SFBC(Space Frequency Block Coding)、STBC(Space Time Block Coding)、FSTD(Frequency Switched Transmit Diversity)および/またはCDD(Cyclic Delay Diversity)などを用いて行うことができる。周波数スケジューリング効果が得られるプリコーディング処理は、所定のプリコーディング行列を乗算して行うことができる。なお、周波数スケジューリング効果が得られるプリコーディング処理は、端末200が効率よく受信できるように、伝搬路状況を考慮して、位相回転および/または振幅制御などを行うことが好ましい。
多重部151は、PDCCH生成部110が生成したPDCCH、EPDCCH生成部120が生成したEPDCCH、PDSCH生成部130が生成したPDSCH、および/または、参照信号生成部141が生成した参照信号を多重し、リソースエレメントにマッピングする。ここで、リソースエレメントは、1つのOFDMシンボルと1つのサブキャリアで構成される信号をマッピングする最小の単位である。また、多重部151が多重する信号および/またはチャネルは、それぞれ異なるリソースエレメントおよび/またはアンテナポートにマッピングすることにより、互いに直交または準直交することができる。
なお、PDCCH生成部110、EPDCCH生成部120、PDSCH生成部130、および参照信号生成部141は、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、および参照信号を、それぞれ所定のリソースエレメントへマッピングし、多重部151はそれらを多重するという構成でもよい。
送信信号生成部152は、多重部151が多重した信号から送信信号を生成する。送信信号生成部152は、多重部151が多重した信号に対して、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)により周波数−時間変換し、所定のサイクリックプレフィックス長のサイクリックプレフィックス(ガードインターバル)を付加する。送信信号生成部152は、さらにデジタル−アナログ変換、無線周波数帯への周波数変換などを行い、送信信号を生成する。送信部(送信アンテナ)153は、1つまたは複数のアンテナポート(送信アンテナポート)から、送信信号生成部152が生成した送信信号を送信する。
図2は、本発明の実施形態に係る端末の構成を示す概略ブロック図である。図2において、端末200は、受信部201、受信信号処理部202、分離部203、伝搬路推定部204、PDCCH処理部210、EPDCCH処理部220、PDSCH処理部230を含んで構成される。PDCCH処理部210は、伝搬路等化部211、復調部212、復号部213を含んで構成される。EPDCCH処理部220は、伝搬路等化部221、復調部222、復号部223を含んで構成される。PDSCH処理部230は、伝搬路等化部231、復調部232、復号部233を含んで構成される。なお、図示しないが、端末200は制御部を含んで構成し、制御部は端末200における様々な処理を制御することができる。
受信部(受信アンテナ)201は、1つまたは複数の受信アンテナポートにより、基地局100が送信した信号を受信する。受信信号処理部202は、受信部201が受信した信号に対して、無線周波数からベースバンド信号への周波数変換、アナログ−デジタル変換、付加されたサイクリックプレフィックスの除去、FFT(Fast Fourier Transform)などによる時間−周波数変換を行う。
分離部203は、基地局100の多重部151で多重(マッピング)された信号を分離(デマッピング)する。具体的には、分離部203は、所定の方法により、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、および/または参照信号を分離する。PDCCHはPDCCH処理部210に入力される。EPDCCHはEPDCCH処理部220に入力される。PDSCHはPDSCH処理部230に入力される。参照信号は伝搬路推定部204に入力される。例えば、チャネルまたは信号がマッピングされる可能性のあるリソースが予め規定されている場合、分離部203はその規定されたリソースから、当該チャネルまたは当該信号、または、当該チャネルまたは当該信号の候補を分離するかもしれない。また、例えば、チャネルまたは信号がマッピングされる可能性のあるリソースが通知され設定されている場合、分離部203はその設定されたリソースから、当該チャネルまたは当該信号、または、当該チャネルまたは当該信号の候補を分離するかもしれない。なお、PDSCHがマッピングされるリソースを示す情報がPDCCHおよび/またはEPDCCHを通じて通知される制御情報に含まれる場合、端末200がその制御情報を検出した後、分離部203は制御情報に基づいてPDSCHを分離するかもしれない。
伝搬路推定部204は、参照信号を用いて、PDCCH、EPDCCH、および/またはPDSCHに対する伝搬路推定を行う。PDCCHに対する伝搬路推定は、セル固有参照信号を用いて行われる。EPDCCHに対する伝搬路推定は、EPDCCH復調用参照信号を用いて行われる。PDSCHに対する伝搬路推定は、端末固有参照信号を用いて行われる。伝搬路推定部204は、参照信号を用いて、各送信アンテナポートの各受信アンテナポートに対する、それぞれのリソースエレメントにおける振幅と位相の変動(周波数応答、伝達関数)を推定し、伝搬路推定値を求める。伝搬路推定部204は、伝搬路推定値を、PDCCH処理部210、EPDCCH処理部220、および/またはPDSCH処理部230に出力する。
PDCCH処理部210は、PDCCH領域から、端末200宛のPDCCHの候補を探索し、端末200宛のPDCCHを検出し、端末200宛の制御情報を識別する。伝搬路等化部211は、分離部203から入力されるPDCCHの候補と、伝搬路推定部204から入力される伝搬路推定値とを用いて、PDCCHの候補に対する伝搬路等化(伝搬路補償)を行う。復調部212は、伝搬路等化部211が伝搬路等化した信号に、所定の変調方式に対する復調を行う。復号部213は、復号部212が復調した信号に、擬似雑音系列を用いた所定のスクランブル符号化に対するスクランブル復号、所定の誤り訂正符号化に対する誤り訂正復号、および、所定の誤り検出符号化に対する誤り検出復号を行う。ここで、誤り訂正復号により得られたCRCパリティビットは、端末200に固有の識別子を用いてスクランブル復号が行われ、誤り検出復号が行われる。そのため、誤り検出復号により、そのPDCCHから誤りが検出されなければ、PDCCH処理部210はそのPDCCHを端末200宛のPDCCHとして検出できる。PDCCH処理部210は、検出されたPDCCHから制御情報を識別する。その制御情報は端末200の様々な制御に用いられる。また、PDCCH処理部210は、全てのPDCCHの候補に対して処理を行う。
EPDCCH処理部220は、EPDCCH領域(EPDCCHセット)から、端末200宛のEPDCCHの候補を探索し、端末200宛のEPDCCHを検出し、端末200宛の制御情報を識別する。伝搬路等化部221は、分離部203から入力されるEPDCCHの候補と、伝搬路推定部204から入力される伝搬路推定値とを用いて、EPDCCHの候補に対する伝搬路等化(伝搬路補償)を行う。復調部222は、伝搬路等化部221が伝搬路等化した信号に、所定の変調方式に対する復調を行う。復号部223は、復号部222が復調した信号に、擬似雑音系列を用いた所定のスクランブル符号化に対するスクランブル復号、所定の誤り訂正符号化に対する誤り訂正復号、および、所定の誤り検出符号化に対する誤り検出復号を行う。ここで、誤り訂正復号により得られたCRCパリティビットは、端末200に固有の識別子を用いてスクランブル復号が行われ、誤り検出復号が行われる。そのため、誤り検出復号により、そのEPDCCHから誤りが検出されなければ、EPDCCH処理部220はそのEPDCCHを端末200宛のEPDCCHとして検出できる。EPDCCH処理部220は、検出されたEPDCCHから制御情報を識別する。その制御情報は端末200の様々な制御に用いられる。また、EPDCCH処理部220は、全てのEPDCCHの候補に対して処理を行う。
<制御情報>
PDSCH処理部230は、端末200宛のPDSCHを処理し、端末200宛のデータを検出する。PDSCH処理部230が行う処理は、同一またはそれ以前のサブフレームで検出された制御情報に基づいて行われるかもしれない。また、PDSCH処理部230が行う処理は、予め規定された制御情報に基づいて行われるかもしれない。また、PDSCH処理部230が行う処理は、上位レイヤーを通じて通知された制御情報に基づいて行われるかもしれない。伝搬路等化部231は、分離部203から入力されるPDSCHと、伝搬路推定部204から入力される伝搬路推定値とを用いて、PDSCHに対する伝搬路等化(伝搬路補償)を行う。復調部232は、伝搬路等化部231が伝搬路等化した信号に、所定の変調方式に対する復調を行う。復号部233は、復号部232が復調した信号に、擬似雑音系列を用いた所定のスクランブル符号化に対するスクランブル復号、および、所定の誤り訂正符号化に対する誤り訂正復号を行う。PDSCH処理部230は、処理されたPDSCHからデータを検出し、上位レイヤーなどに出力する。また、PDSCH処理部230は、複数のPDSCHに対して処理を行うことができる。
ここで、EPDCCH領域の設定は、基地局100が、端末200に対して通知する上位層の制御情報(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング)を通じて行われる。例えば、EPDCCH領域の設定は、EPDCCHの端末固有設定情報として、EPDCCHを設定するための制御情報であり、端末200に固有の設定情報である。EPDCCHの設定の詳細は、後述する。なお、以降の説明では、PDCCHおよびEPDCCHは、単に制御チャネルとも呼称される。
例えば、基地局100によって、EPDCCHの端末固有設定情報が通知され、EPDCCH領域が設定される場合、EPDCCH処理部220は、EPDCCH領域にマッピングされた端末200宛の制御チャネルを探索する。この場合、PDCCH処理部210は、さらにPDCCH領域のPDCCHも探索してもよい。例えば、PDCCH処理部210は、さらにPDCCH領域におけるセル固有の探索領域も探索してもよい。また、基地局100によって、EPDCCHの端末固有設定情報が通知されず、EPDCCH領域が設定されない場合、PDCCH処理部210は、PDCCH領域にマッピングされた端末200宛のPDCCHを探索する。
ここで、EPDCCH処理部220は、EPDCCH領域にマッピングされた端末200宛のEPDCCHを探索する場合、可能性のあるEPDCCHを復調するために、端末固有参照信号を用いる。また、PDCCH処理部210は、PDCCH領域にマッピングされた端末200宛のPDCCHを探索する場合、可能性のあるPDCCHを復調するために、セル固有参照信号を用いる。
具体的には、PDCCH処理部210および/またはEPDCCH処理部220は、制御情報(DCI;Downlink Control Information)の種類、マッピングされるリソースの位置、マッピングされるリソースの大きさ等に基づいて得られる制御チャネルの候補の全部または一部を、復調および復号処理を行い、逐次探索する。PDCCH処理部210およびEPDCCH処理部220は、端末200宛の制御情報か否かを判定する方法として、制御情報に付加される誤り検出符号(例えば、CRC(Cyclic Redundancy Check)符号)を用いる。また、このような探索方法は、ブラインドデコーディングとも呼称される。
また、PDCCH処理部210および/またはEPDCCH処理部220は、端末200宛の制御チャネルを検出した場合、検出された制御チャネルにマッピングされた制御情報を識別し、端末200全体(上位レイヤーも含む)で共用され、下りリンクデータチャネル(PDSCH)の受信処理、上りリンクデータチャネル(PUSCH)や上りリンク制御チャネル(PUCCH)の送信処理、上りリンクにおける送信電力制御など、端末200における様々な制御に用いられる。
PDCCH処理部210および/またはEPDCCH処理部220は、検出された制御チャネルに下りリンクデータチャネルの割り当て情報を含む制御情報がマッピングされていた場合、分離部203でそのデータチャネルを分離しPDSCH処理部230に出力する。
ここで、PDCCHまたはEPDCCHは、下りリンク制御情報(DCI)を端末へ通知(指定)するために使用される。例えば、下りリンク制御情報には、PDSCHのリソース割り当てに関する情報、MCS(Modulation and Coding scheme)に関する情報、スクランブリングアイデンティティ(スクランブリンク識別子とも呼称される)に関する情報、参照信号系列アイデンティティ(ベースシーケンスアイデンティティ、ベースシーケンス識別子、ベースシーケンスインデックスとも呼称される)に関する情報などが含まれる。
また、PDCCHまたはEPDCCHで送信される下りリンク制御情報に対して、複数のフォーマットが定義される。ここで、下りリンク制御情報のフォーマットを、DCIフォーマットとも呼称する。すなわち、DCIフォーマットに、上りリンク制御情報のそれぞれに対するフィールドが定義される。
例えば、下りリンクに対するDCIフォーマットとして、1つのセルにおける1つのPDSCH(1つのPDSCHのコードワード、1つの下りリンクトランスポートブロックの送信)のスケジューリングに使用されるDCIフォーマット1およびDCIフォーマット1Aが定義される。すなわち、DCIフォーマット1およびDCIフォーマット1Aは、1つの送信アンテナポートを使用したPDSCHでの送信に使用される。また、DCIフォーマット1およびDCIフォーマット1Aは、複数の送信アンテナポートを使用した送信ダイバーシチ(TxD;Transmission Diversity)によるPDSCHでの送信にも使用される。
また、下りリンクに対するDCIフォーマットとしては、1つのセル(送信ポイント)における1つのPDSCH(2つまでのPDSCHのコードワード、2つまでの下りリンクトランスポートの送信)のスケジューリングに使用されるDCIフォーマット2、DCIフォーマット2A、DCIフォーマット2BおよびDCIフォーマット2Cが定義される。すなわち、DCIフォーマット2、DCIフォーマット2A、DCIフォーマット2BおよびDCIフォーマット2Cは、1つのセル(送信ポイント)から、複数の送信アンテナポートによるMIMOを用いたPDSCHでの送信に使用される。また、下りリンクに対するDCIフォーマットとしては、1つまたは複数のセル(送信ポイント)における1つのPDSCH(2つまでのPDSCHのコードワード、2つまでの下りリンクトランスポートの送信)のスケジューリングに使用されるDCIフォーマット2Dが定義される。すなわち、DCIフォーマット2Dは、1つまたは複数のセル(送信ポイント)から、複数の送信アンテナポートによるMIMOを用いたPDSCHでの送信に使用される。
ここで、制御情報は、そのフォーマットが予め規定される。例えば、制御情報は、基地局100が端末200に対して通知する目的に応じて規定されることができる。具体的には、制御情報は、端末200に対する下りリンクのデータチャネルの割り当て情報、端末200に対する上りリンクデータチャネル(PUSCH)、上りリンク制御チャネル(PUCCH)の割り当て情報、および/または端末200に対する送信電力を制御するための情報などに対して、規定されることができる。そのため、例えば、基地局100は、端末200に対してPDSCHを送信する場合、端末200に対するPDSCHの割り当て情報を含む制御情報がマッピングされた制御チャネル、および、その制御情報に基づいて割り当てられたPDSCHを送信する。また、例えば、基地局100は、端末200に対するPUSCHを割り当てる場合、端末200に対するPUSCHの割り当て情報を含む制御情報がマッピングされたPUCCHを送信する。また、基地局100は、同じサブフレームにおいて、同じ端末200に対して、複数の異なる制御情報または同じ制御情報を、異なるフォーマットまたは同じフォーマットによって、送信することもできる。なお、基地局100は、端末200に対して下りリンクのデータを送信する場合、端末200に対するPDSCHの割り当て情報を含む制御情報がマッピングされた制御チャネルを送信するサブフレームとは異なるサブフレームで下りリンクのデータチャネルを送信することもできる。
ここで、PDCCH領域は、基地局100に固有の領域であるため、セル固有制御チャネル領域とも呼称される。また、EPDCCH領域は、基地局100からRRCシグナリングを通じて設定される、端末200に固有の領域であるため、端末固有制御チャネル領域とも呼称される。また、EPDCCH領域は、リソースブロックペア、または、複数のリソースブロックペアのグループであるリソースブロックグループを単位として設定される。なお、EPDCCH領域は、基地局100に固有の領域として設定されることができる。すなわち、そのEPDCCH領域は、基地局100と通信している端末の一部または全部に共通の領域として用いられる。
また、基地局100と端末200は、上位層(Higher layer)において信号を送受信する。例えば、基地局100と端末200は、RRC層(レイヤ3)において、無線リソース制御信号(RRCシグナリング;Radio Resource Control signal、RRCメッセージ;Radio Resource Control message、RRC情報;Radio Resource Control informationとも呼称される)を送受信する。ここで、RRC層において、基地局100によって、ある端末に対して送信される専用の信号は、Dedicated signal(専用の信号)とも呼称される。すなわち、基地局100によって、Dedicated signalを使用して通知される設定(情報)は、ある端末に対して固有な設定である。
また、基地局100と端末200は、MAC(Mediam Access Control)層(レイヤ2)において、MACコントロールエレメントを送受信する。ここで、RRCシグナリングおよび/またはMACコントロールエレメントは、上位層の信号(Higher layer signaling)とも呼称される。
<フレームフォーマット>
図3は、基地局が送信するサブフレームの一例を示す図である。この例では、システム帯域幅が12個の物理リソースブロックペア(PRB;Physical Resource Block)で構成される1個のサブフレームが示される。なお、以下の説明では、リソースブロックペアは、単にリソースブロック、PRBまたはRBとしても説明する。すなわち、以下の説明において、リソースブロック、PRBまたはRBは、リソースブロックペアを含む。また、サブフレームにおいて、先頭の0個以上のOFDMシンボルはPDCCH領域である。PDCCH領域のOFDMシンボル数は、端末200に対して通知される。例えば、PDCCH領域は、先頭のOFDMシンボルに専用の通知領域を設定し、サブフレーム毎に動的に通知することができる。また、PDCCH領域は、上位レイヤーの制御情報を用いて、準静的に通知することができる。また、PDCCH領域以外の領域は共用チャネル領域である。共用チャネル領域は、データチャネル領域および/またはEPDCCH領域を含んで構成される。図3の例では、PRB3、PRB4、PRB9およびPRB11がEPDCCH領域である。
ここで、基地局100は、端末200に対して、上位レイヤーの制御情報を通じて、EPDCCH領域を通知(設定)する。例えば、EPDCCH領域を設定する制御情報は、PRBペア毎またはPRBペアのグループ毎に設定する制御情報である。図3の例では、PRB3、PRB4、PRB9およびPRB11がEPDCCH領域として設定される。また、EPDCCH領域は所定のPRB数を単位として割り当てられる。例えば、所定のPRB数は4とすることができる。その場合、基地局100は、端末200に、4の倍数個のPRBをEPDCCH領域として設定する。
図4は、基地局がマッピングする1つのリソースブロックペアの一例を示す図である。1つのリソースブロックは所定の周波数方向の領域と所定の時間方向の領域で構成される。1つのリソースブロックペアは、2つのリソースブロックが時間方向に連続して配置される。また、リソースブロックペアにおいて、時間方向に前半のリソースブロックは、第1のリソースブロックとも呼称され、時間方向に後半のリソースブロックは、第2のリソースブロックとも呼称される。図4は、1つのリソースブロックペアを表しており、1つのリソースブロックは周波数方向に12個のサブキャリアと時間方向に7個のOFDMシンボルで構成される。1つのOFDMシンボルと1つのサブキャリアとで構成されるリソースはリソースエレメントと呼称される。リソースブロックペアは周波数方向に並べられ、そのリソースブロックペアの数は基地局毎に設定できる。例えば、そのリソースブロックペアの数は6〜110個に設定できる。その時の周波数方向の幅は、システム帯域幅と呼称される。また、リソースブロックペアの時間方向は、サブフレームと呼称される。それぞれのサブフレームのうち、時間方向に前後の7つのOFDMシンボルは、それぞれスロットとも呼称される。また、以下の説明では、リソースブロックペアは、単にリソースブロックとも呼称される。また、リソースブロックペアにおいて、時間方向に前半のリソースブロックは、第1のリソースブロックとも呼称され、時間方向に後半のリソースブロックは、第2のリソースブロックとも呼称される。
図4において、網掛けしたリソースエレメントのうち、R0〜R3は、それぞれアンテナポート0〜3のセル固有参照信号を示す。以下では、アンテナポート0〜3のセル固有参照信号はCRS(Common Reference Signal)とも呼称される。ここで、図4に示すCRSは、4つのアンテナポートの場合であるが、その数を変えることができ、例えば、1つのアンテナポートや2つのアンテナポートのCRSをマッピングすることができる。また、セル固有参照信号は、セルIDに基づいて、周波数方向へシフトすることができる。例えば、セル固有参照信号は、セルIDを6で割った余りに基づいて、周波数方向へシフトすることができる。その時のシフトのパターンは6である。すなわち、セル固有参照信号のアンテナポート数が1の場合、セル固有参照信号に用いられるリソースエレメントのパターンは6である。セル固有参照信号のアンテナポート数が2および4の場合、セル固有参照信号に用いられるリソースエレメントのパターンは3である。
ここで、セル固有参照信号は、基地局100および端末200が共に既知の信号であれば、任意の信号(系列)を用いることができる。例えば、基地局100に固有の番号(セルID)などの予め割り当てられているパラメータに基づいた乱数や疑似雑音系列を用いることができる。また、アンテナポート間で直交させる方法として、セル固有参照信号をマッピングするリソースエレメントをアンテナポート間で互いにヌル(ゼロ)とする方法、疑似雑音系列を用いた符号分割多重する方法、またはそれらを組み合わせた方法などを用いることができる。なお、セル固有参照信号は、全てのサブフレームに多重しなくてもよく、一部のサブフレームのみに多重してもよい。
図4において、アンテナポート0〜3のセル固有参照信号とは異なるセル固有参照信号として、アンテナポート15〜22の伝送路状況測定用参照信号をマッピングすることができる。図4において、網掛けしたリソースエレメントのうち、C1〜C4は、それぞれCDM(Code Division Multiplexing)グループ1〜CDMグループ4の伝送路状況測定用参照信号を示す。伝送路状況測定用参照信号は、まずWalsh符号を用いた直交符号がマッピングされ、その後にGold符号または擬似雑音系列を用いたスクランブル符号が重畳される。また、伝送路状況測定用参照信号は、CDMグループ内において、それぞれWalsh符号等の直交符号により符号分割多重される。また、伝送路状況測定用参照信号は、CDMグループ間において、互いに周波数分割多重(FDM;Frequency Division Multiplexing)される。また、アンテナポート15および16の伝送路状況測定用参照信号はC1にマッピングされ、アンテナポート17および18の伝送路状況測定用参照信号はC2にマッピングされ、アンテナポート19および20の伝送路状況測定用参照信号はC3にマッピングされ、アンテナポート21および22の伝送路状況測定用参照信号はC4にマッピングされる。また、伝送路状況測定用参照信号は、アンテナポート15〜22の8つのアンテナポートに対応する参照信号として設定されることができる。また、伝送路状況測定用参照信号は、アンテナポート15〜18の4つのアンテナポートに対応する参照信号として設定されることができる。また、伝送路状況測定用参照信号は、アンテナポート15〜16の2つのアンテナポートに対応する参照信号として設定されることができる。また、伝送路状況測定用参照信号は、アンテナポート15の1つのアンテナポートに対応する参照信号として設定されることができる。また、伝送路状況測定用参照信号は、一部のサブフレームにマッピングされることができ、例えば、複数のサブフレーム毎にマッピングされることができる。また、伝送路状況測定用参照信号をマッピングするリソースエレメントは、図4で示すリソースエレメントとは異なってもよい。また、伝送路状況測定用参照信号のリソースエレメントに対するマッピングパターンは予め複数個のパターンを規定してもよい。また、基地局100は、端末200に対して、複数の伝送路状況測定用参照信号を設定することができる。また、伝送路状況測定用参照信号は、その送信電力をさらに設定することができ、例えば、その送信電力をゼロにすることができる。基地局100は、RRCシグナリングを通じて、端末200に対する端末固有の制御情報として、伝送路状況測定用参照信号を設定する。端末200は、基地局100からの設定に基づいて、CRSおよび/または伝送路状況測定用参照信号を用いて、フィードバック情報を生成する。
図4において、網掛けしたリソースエレメントのうち、D1〜D2は、それぞれCDM(Code Division Multiplexing)グループ1〜CDMグループ2の端末固有参照信号またはEPDCCH復調用参照信号を示す。端末固有参照信号またはEPDCCH復調用参照信号は、まずWalsh符号を用いた直交符号がマッピングされ、その後にGold符号を用いた擬似ランダム系列がスクランブル系列として重畳される。また、端末固有参照信号またはEPDCCH復調用参照信号は、CDMグループ内において、それぞれWalsh符号等の直交符号により符号分割多重される。また、端末固有参照信号またはEPDCCH復調用参照信号は、CDMグループ間において、互いにFDMされる。ここで、端末固有参照信号またはEPDCCH復調用参照信号は、そのリソースブロックペアにマッピングされる制御チャネルやデータチャネルに応じて、8つのアンテナポート(アンテナポート7〜14)の一部または全部を用いて、最大8ランクまでマッピングすることができる。また、端末固有参照信号またはEPDCCH復調用参照信号は、マッピングするランク数に応じて、CDMの拡散符号長やマッピングされるリソースエレメントの数を変えることができる。
アンテナポート7、8、11および13の端末固有参照信号は、4チップの系列長により構成され、CDMグループ1にマッピングされる。アンテナポート9、10、12および14の端末固有参照信号は、4チップの系列長により構成され、CDMグループ2にマッピングされる。また、アンテナポート107および108のEPDCCH復調用参照信号は、4チップの系列長により構成され、CDMグループ1にマッピングされる。アンテナポート109および110のEPDCCH復調用参照信号は、4チップの系列長により構成され、CDMグループ2にマッピングされる。
アンテナポート107〜110のEPDCCH復調用参照信号と、アンテナポート7〜14の端末固有参照信号とは、一部異なって構成されてもよい。例えば、アンテナポート107〜110のEPDCCH復調用参照信号で用いられるスクランブル系列は、アンテナポート7〜14の端末固有参照信号で用いられるスクランブル系列と異なってもよい。
また、白く塗りつぶされたリソースエレメントは、PDSCHおよび/またはEPDCCHが配置される領域である。PDSCH領域および/またはEPDCCH領域は、サブフレーム中のPDCCH領域のOFDMシンボルとは異なるOFDMシンボルにマッピングされる。図4の例では、PDCCH領域のOFDMシンボル数は3であり、サブフレーム中の先頭のOFDMシンボルから3番目のOFDMシンボルで構成される。また、PDSCH領域および/またはEPDCCH領域は、サブフレーム中の4番目のOFDMシンボルから最後のOFDMシンボルで構成され、PDSCH領域および/またはEPDCCH領域のOFDMシンボル数は11である。PDCCH領域、PDSCH領域および/またはEPDCCH領域は、サブフレーム毎に所定数のOFDMシンボルを設定し構成することができる。なお、PDSCH領域および/またはEPDCCH領域の全部または一部は、そのサブフレームにおけるPDCCH領域に関わらず、予め規定された所定のOFDMシンボルにマッピングされることもできる。また、PDSCH領域および/またはEPDCCH領域は、リソースブロックペア毎に設定することができる。また、EPDCCH領域は、PDCCH領域のOFDMシンボル数に関わらず、全てのOFDMシンボルで構成されてもよい。
ここで、リソースブロックは、通信システムが用いる周波数帯域幅(システム帯域幅)に応じて、その数を変えることができる。例えば、6〜110個のリソースブロックを用いることができ、その単位をコンポーネントキャリアとも呼称される。さらに、基地局100は、端末200に対して、周波数アグリゲーションにより、複数のコンポーネントキャリアを設定することもできる。例えば、基地局100は、端末200に対して、1つのコンポーネントキャリアは20MHzで構成し、周波数方向に連続および/または非連続に、5個のコンポーネントキャリアを設定し、通信システムが用いることができるトータルの帯域幅を100MHzにすることができる。
次に、本実施形態における無線通信システムでは、下りリンクと上りリンクにおいて、複数のサービングセル(単に、セルとも呼称される)の集約がサポートされる(キャリアアグリゲーションと呼称される)。例えば、サービングセルそれぞれにおいて、110リソースブロックまでの送信帯域幅を使用することができる。また、キャリアアグリゲーションにおいて、1つのサービングセルは、プライマリセル(PCell;Primary cell)と定義される。また、キャリアアグリゲーションにおいて、プライマリセル以外のサービングセルは、セカンダリセル(SCell;Secondary Cell)と定義される。
さらに、下りリンクにおいてサービングセルに対応するキャリアは、下りリンクコンポーネントキャリア(DLCC;Downlink Component Carrier)と定義される。また、下りリンクにおいてプライマリセルに対応するキャリアは、下りリンクプライマリコンポーネントキャリア(DLPCC;Downlink Primary Component Carrier)と定義される。また、下りリンクにおいてセカンダリセルに対応するキャリアは、下りリンクセカンダリコンポーネントキャリア(DLSCC;Downlink Secondary Component Carrier)と定義される。
さらに、上りリンクにおいてサービングセルに対応するキャリアは、上りリンクコンポーネントキャリア(ULCC;Uplink Component Carrier)と定義される。また、上りリンクにおいてプライマリセルに対応するキャリアは、上りリンクプライマリコンポーネントキャリア(ULPCC;Uplink Primary Component Carrier)と定義される。また、上りリンクにおいてセカンダリセルに対応するキャリアは、上りリンクセカンダリコンポーネントキャリア(ULSCC;Uplink Secondary Component Carrier)と定義される。
すなわち、キャリアアグリゲーションにおいて、広送信帯域幅をサポートするために複数のコンポーネントキャリアが集約される。ここで、例えば、プライマリー基地局をプライマリセルと、セカンダリー基地局をセカンダリセルとみなす(基地局100が、端末200へ設定する)こともできる(HetNet deployment with a carrier aggregationとも呼称される)。
<PDCCH>
以下では、PDCCHの構成の詳細が説明される。PDCCH(第1の制御チャネル)は、複数の制御チャネルエレメント(CCE;Control Channel Element)により構成される。各下りリンクコンポーネントキャリアで用いられるCCEの数は、下りリンクコンポーネントキャリア帯域幅と、PDCCHを構成するOFDMシンボル数と、通信に用いる基地局100の送信アンテナの数に応じた下りリンクのセル固有参照信号の送信アンテナポート数に依存する。CCEは、複数の下りリンクリソースエレメント(1つのOFDMシンボルおよび1つのサブキャリアで規定されるリソース)により構成される。
基地局100と端末200との間で用いられるCCEには、CCEを識別するための番号が付与されている。CCEの番号付けは、予め決められた規則に基づいて行なわれる。ここで、CCE_tは、CCE番号tのCCEを示す。PDCCHは、複数のCCEからなる集合(CCE Aggregation)により構成される。この集合を構成するCCEの数を、「CCE集合レベル」(CCE aggregation level)と称す。PDCCHを構成するCCE集合レベルは、PDCCHに設定される符号化率、PDCCHに含められるDCIのビット数に応じて基地局100において設定される。なお、端末200に対して用いられる可能性のあるCCE集合レベルの組み合わせは予め決められている。また、n個のCCEからなる集合を、「CCE集合レベルn」という。
1個のリソースエレメントグループ(REG)は周波数領域の隣接する4個の下りリンクリソースエレメントにより構成される。さらに、1個のCCEは、周波数領域及び時間領域に分散した9個の異なるリソースエレメントグループにより構成される。具体的には、下りリンクコンポーネントキャリア全体に対して、番号付けされた全てのリソースエレメントグループに対してブロックインタリーバを用いてリソースエレメントグループ単位でインタリーブが行なわれ、インタリーブ後の番号の連続する9個のリソースエレメントグループにより1個のCCEが構成される。
各端末には、PDCCHを探索する領域SS(Search Space)が設定される。SSは、複数のCCEから構成される。最も小さいCCEから番号の連続する複数のCCEからSSは構成され、番号の連続する複数のCCEの数は予め決められている。各CCE集合レベルのSSは、複数のPDCCHの候補の集合体により構成される。SSは、最も小さいCCEから番号がセル内で共通であるCSS(Cell−specific SS)と、最も小さいCCEから番号が端末固有であるUSS(UE−specific SS)とに分類される。CSSには、システム情報あるいはページングに関する情報など、複数の端末が読む制御情報が割り当てられたPDCCH、あるいは下位の送信方式へのフォールバックやランダムアクセスの指示を示す下りリンク/上りリンクグラントが割り当てられたPDCCHを配置することができる。
基地局100は、端末200において設定されるSS内の1個以上のCCEを用いてPDCCHを送信する。端末200は、SS内の1個以上のCCEを用いて受信信号の復号を行ない、自身宛てのPDCCHを検出するための処理を行なう(ブラインドデコーディングと呼称される)。端末200は、CCE集合レベル毎に異なるSSを設定する。その後、端末200は、CCE集合レベル毎に異なるSS内の予め決められた組み合わせのCCEを用いてブラインドデコーディングを行なう。言い換えると、端末200は、CCE集合レベル毎に異なるSS内の各PDCCHの候補に対してブラインドデコーディングを行なう。端末200におけるこの一連の処理をPDCCHのモニタリングという。
<EPDCCH>
以下では、EPDCCH領域にマッピングされるEPDCCHの詳細が説明される。EPDCCH(第2の制御チャネル、PDCCH on PDSCH、Enhanced PDCCH)は、EPDCCH領域にマッピングされる。基地局100が端末200に対してEPDCCH領域を通じてEPDCCHを通知する場合、基地局100は端末200に対してEPDCCHのモニタリングを設定し、EPDCCH領域に端末200に対するEPDCCHをマッピングする。また、基地局100が端末200に対してPDCCH領域を通じてPDCCHを通知する場合、基地局100は端末200に対してEPDCCHのモニタリングの設定に関わらず、PDCCH領域に端末200に対するPDCCHをマッピングしてもよい。また、基地局100が端末200に対してPDCCH領域を通じてPDCCHを通知する場合、基地局100は端末200に対してEPDCCHのモニタリングを設定しない時に、PDCCH領域に端末200に対するPDCCHをマッピングするとしてもよい。
一方、端末200は、基地局100によってEPDCCHのモニタリングが設定された場合、PDCCH領域における端末200宛のPDCCHおよび/またはEPDCCH領域における端末200宛のEPDCCHをブラインドデコーディングする。また、端末200は、基地局100によってEPDCCHのモニタリングが設定されない場合、PDCCH領域における端末200宛のPDCCHをブラインドデコーディングしない。
基地局100は、端末200にEPDCCH領域を設定する。EPDCCH領域は、1つ以上のRBペアにより構成される。すなわち、EPDCCH領域は、RBペアまたはRBペアのグループであるRBGを単位として設定できる。ここで、EPDCCH領域を構成するRBペアの数は、予め規定された複数の所定の値である。例えば、EPDCCH領域を構成するRBペアの数は、1、2、4、8または16のいずれかとすることができる。また、基地局100は、端末200に設定されたEPDCCH領域に探索領域(サーチスペース)を設定できる。
基地局100は、端末200に対するEPDCCHを、設定したEPDCCH領域の探索領域にマッピングする。また、基地局100は、複数の端末に対して、EPDCCH領域および/または探索領域の全部または一部を共通化することができる。すなわち、複数の端末に対する複数のEPDCCHは、EPDCCH領域および/または探索領域内で多重することができる。ここで、EPDCCHは、所定数の拡張制御チャネルエレメント(ECCE;Enhanced CCE)により構成されるECCEは、EPDCCHを構成する単位であるECCEは、所定数の拡張リソースエレメントグループ(EREG;Enhanced REG)により構成される。
以下では、EPDCCHの詳細が説明される。EPDCCH領域にマッピングされるEPDCCHは、1つまたは複数の端末に対する制御情報毎に処理され、PDSCHと同様に、スクランブル処理、変調処理、レイヤーマッピング処理、プレコーディング処理等が行われる。また、EPDCCHとEPDCCH復調用参照信号とに対して、同一のプレコーディング処理が行われることができる。
以下では、端末200におけるEPDCCHを検索(探索、ブラインドデコーディング)するための領域であるSS(Search Space、探索領域)が説明される。端末200は、基地局100によってEPDCCH領域が設定され、EPDCCH領域における複数のECCEを認識する。また、端末200は、基地局100によってSSが設定される。例えば、端末200は、基地局100によってSSとして認識するECCE番号が設定される。例えば、端末200は、基地局100によってSSとして認識するための、スタートECCE番号(基準となるECCE番号)となる1つのECCE番号が設定される。端末200は、そのスタートECCE番号と、予め規定された規則とに基づいて、端末200に固有のSSを認識する。ここで、スタートECCE番号は、基地局100から端末200に固有に通知される制御情報により設定される。また、スタートECCE番号は、基地局100から端末200に固有に設定されるRNTIに基づいて決定されてもよい。また、スタートECCE番号は、基地局100から端末200に固有に通知される制御情報と、基地局100から端末200に固有に設定されるRNTIに基づいて決定されてもよい。また、スタートECCE番号は、サブフレーム毎に番号付けされるサブフレーム番号またはスロット毎に番号付けされるスロット番号にさらに基づいて決定されてもよい。これにより、スタートECCE番号は、端末200に固有であり、サブフレーム毎またはスロット毎に固有の情報となる。そのため、端末200のSSは、サブフレーム毎またはスロット毎に異なるように設定することができる。また、そのSSをスタートECCE番号から認識するための規則は、様々な方法を用いることができる。
端末200におけるEPDCCHを検索するためのSSは、1つ以上のECCEからSSを構成することができる。すなわち、EPDCCH領域として設定された領域内のECCEを単位とし、1つ以上のECCEからなる集合(ECCE Aggregation)により構成される。この集合を構成するECCEの数を、「ECCE集合レベル」(ECCE aggregation level)と称す。最も小さいECCEから番号の連続する複数のECCEからSSは構成され、番号の連続する1つ以上のECCEの数は予め決められている。各ECCE集合レベルのSSは、複数のEPDCCHの候補の集合体により構成される。また、EPDCCHの候補の数は、ECCE集合レベル毎に規定されてもよい。また、SSは、ECCE集合レベル毎に設定されてもよい。例えば、SSを設定するスタートECCEは、ECCE集合レベル毎に設定されてもよい。
基地局100は、端末200において設定されるECCE内の1個以上のECCEを用いてEPDCCHを送信する。端末200は、SS内の1個以上のECCEを用いて受信信号の復号を行ない、自身宛てのEPDCCHを検出するための処理を行なう(ブラインドデコーディングする)。端末200は、ECCE集合レベル毎に異なるSSを設定する。その後、端末200は、ECCE集合レベル毎に異なるSS内の予め決められた組み合わせのECCEを用いてブラインドデコーディングを行なう。言い換えると、端末200は、ECCE集合レベル毎に異なるSS内の各EPDCCHの候補に対してブラインドデコーディングを行なう(EPDCCHをモニタリングする)。
端末200におけるEPDCCHを検索するためのSSの一例を説明する。EPDCCH領域におけるECCEの数は16である。スタートECCE番号は、ECCE12である。SSは、スタートECCE番号から順に、ECCE番号が大きくなる方向にシフトしていく。また、SSにおいて、ECCE番号がEPDCCH領域におけるECCEのうち最も大きいECCE番号となった場合、次にシフトするECCE番号はEPDCCH領域におけるECCEのうち最も小さいECCE番号となる。すなわち、EPDCCH領域におけるECCEの数がNであり、スタートECCE番号がXである場合、m番目にシフトするECCE番号は、mod(X+m,N)となる。ここで、mod(A,B)はAをBで除算した余りを示す。すなわち、SSは、EPDCCH領域におけるECCE内で巡回的に設定される。例えば、ECCE集合レベル4の場合、EPDCCHの候補数は2つである。1つ目のEPDCCHの候補は、ECCE12、ECCE13、ECCE14およびECCE15によって構成される。2つ目のEPDCCHの候補は、ECCE16、ECCE1、ECCE2およびECCE3によって構成される。これにより、EPDCCH領域が所定のRBを単位に設定されることにより、EPDCCHがその所定のRB内にマッピングされることができる。すなわち、EPDCCHをマッピングするリソースが効率的に設定されることができる。
また、端末200におけるEPDCCHを検索するためのSSの別の一例を説明する。既に説明したSSの例と異なる点は、以下の通りである。1つのEPDCCHが構成するECCEは、EPDCCH領域におけるECCEよりも小さい所定のECCE内で、巡回的に設定される。例えば、16個のECCEのうち、ECCE番号の小さい方から4個のECCE毎のリソースが、1つのEPDCCHをマッピングする単位として設定される。例えば、ECCE集合レベル2の場合、EPDCCHの候補数は6つである。また、それぞれのEPDCCHの候補は、1つのEPDCCHをマッピングする単位において、なるべく多くの単位にマッピングされるように設定(規定)される。例えば、1つ目のEPDCCHの候補は、ECCE12およびECCE9によって構成される。2つ目のEPDCCHの候補は、ECCE16およびECCE13によって構成される。3つ目のEPDCCHの候補は、ECCE4およびECCE1によって構成される。4つ目のEPDCCHの候補は、ECCE8およびECCE5によって構成される。5つ目のEPDCCHの候補は、ECCE10およびECCE11によって構成される。6つ目のEPDCCHの候補は、ECCE14およびECCE15によって構成される。これにより、EPDCCH領域が所定のRBを単位に設定されることにより、EPDCCHがその所定のRB内にマッピングされることができる。すなわち、EPDCCHをマッピングするリソースが効率的に設定されることができる。また、局所マッピングにおいて、1つのRBが所定のECCEで構成される場合、1つのEPDCCHは1つのRBのみにマッピングされることができる。なお、ECCE集合レベル8の場合のEPDCCHは、2つのRBにマッピングされる。そのため、EPDCCHに対して端末固有のプレコーディング処理を行う場合、プレコーディング処理による利得が効率的に得られる。また、端末200は、そのようなマッピングされたEPDCCHを検出するための候補を認識することができる。
なお、以上の説明では、EPDCCH領域として設定されたRBペアから得られるECCE全体が、SSを設定する範囲としていたが、これに限定するものではない。例えば、EPDCCH領域として設定されたRBペアの一部から得られるECCEが、SSを設定する範囲としてもよい。すなわち、EPDCCH領域として設定されるRBペアまたはECCEと、SSとして設定されるRBペアまたはECCEとはそれぞれ異なってもよい。その場合でも、SSとして設定されるRBペアは、所定の数の倍数を単位とすることが好ましい。例えば、EPDCCH領域として設定されたRBペアの数が16であり、EPDCCH領域におけるRB番号がRB1〜RB16である場合、SSとして設定されるECCEは、RB5〜RB8およびRB13〜RB16から得られるECCEとすることができる。また、SSとして設定されるリソースは、所定の数の倍数を単位としたECCEとしてもよい。EPDCCH領域として設定されたPRBの一部から得られるECCEがSSを設定する範囲とする場合、基地局100は端末200に、EPDCCH領域として設定するRBペアを示す情報と、その中からSSとして設定する範囲を示す情報とをRRCシグナリングを通じて通知する。
なお、ECCE集合レベルが1、2、4および8の場合を説明したが、これに限定するものではない。サブフレームの種類および/またはサイクリックプレフィックス長に応じて、第1のECCE集合レベルの組み合わせと第2のECCE集合レベルの組み合わせとが切り替えられる。第1のECCE集合レベルの組み合わせは1、2、4および8である。第2のECCE集合レベルの組み合わせは2、4、8および16である。これにより、サブフレームの種類および/またはサイクリックプレフィックス長によってEPDCCHを送信するためのリソースエレメントの数が変わる場合、EPDCCHの所要品質が大きく劣化することなく通信できる。また、EPDCCHの所定の受信品質またはEPDCCHによるオーバーヘッドを変更するために、他のECCE集合レベルが用いられてもよい。
以下では、RBペアにおけるEREGの構成の詳細を説明する。1つのRBペアは、所定数のEREGを構成する。例えば、1つのRBペアは、16のEREGを構成する。それぞれのEREGは、識別するための番号(インデックス)が付与される。例えば、1つのRBペアが16のEREGを構成する場合、EREGを識別するEREG番号は0〜15が用いられる。EREG番号は0〜15のEREGは、EREG0〜EREG15とも呼称される。1つのRBペアにおけるEREGの番号付けは、予め決められた規則に基づいて行なわれる。
図5は、1つのRBペアにおけるEREG構成を示す。それぞれのリソースエレメントに付された番号はEREG番号を示す。1つのRBペアにおいて、EREG0〜EREG15のEREG番号は、周波数優先マッピング規則(frequency-first and time-second)により、順にマッピングされる。
また、以下の説明では、それぞれのRBにおいて、k番目のサブキャリアとl番目のOFDMシンボルとで示されるリソースエレメントは(k,l)と表される。それぞれのRBペアのそれぞれのスロットにおける、7個のOFDMシンボルに対して、時間方向のOFDMシンボル毎にインデックス(l=0,1,...,6)が付与される。OFDMシンボルに対するインデックスはOFDMシンボル番号とも呼称される。また、それぞれのRBペアにおける、12個のサブキャリアに対して、周波数方向のサブキャリア毎にインデックス(k=0,1,...,11)が付与される。サブキャリアに対するインデックスはサブキャリア番号とも呼称される。なお、サブキャリア番号は、システム帯域(コンポーネントキャリア)に渡って連続に付与できる。例えば、それぞれのRBペアにおけるサブキャリア番号(k-0=0,1,...,11)が付与される時、システム帯域におけるサブキャリア番号kはNsc RB×nRB+k0とも表される。ただし、Nsc RBは1つのRBまたはRBペアにおけるサブキャリア数を示す。nRBはシステム帯域(コンポーネントキャリア)に渡って連続に付与できるRBまたはRBペアのインデックスを示し、nRB=0,1,...,NRB DL−1である。RBまたはRBペアのインデックスはRB番号またはRBペア番号とも呼称される。また、それぞれのスロットは、スロットに対するインデックス(スロット番号)が付与される。例えば、偶数番目のスロット番号は、それぞれのサブフレームにおける前半のスロット(スロット0)である。また、奇数番目のスロット番号は、それぞれのサブフレームにおける後半のスロット(スロット1)である。
ここで、周波数優先マッピング規則は、マッピングの対象が、マッピングする領域内の複数のリソースエレメントにおいて、先頭のOFDMシンボルであり最も低い周波数のサブキャリアのリソースエレメントから、それぞれのOFDMシンボルにおいて、周波数が高くなる方向のリソースエレメントを優先して順にマッピングし、以降のOFDMシンボルに対しても同様にマッピングする規則である。具体的には、周波数優先マッピング規則は、マッピングの対象が、マッピングする領域内の複数のリソースエレメントにおいて、以下のようにマッピングされる規則である。ここで、マッピングの対象は、EREG、EREG番号、ECCE、ECCE番号、RBペア、RBペア番号、アンテナポート、アンテナポート番号、信号、データ、チャネル、EPDCCH、および/またはEPDCCH番号などを含む。なお、周波数優先マッピング規則におけるマッピングは、アンテナポート等の関連付けにも適用できるため、マッピングは関連付けとも言い換えることができる。すなわち、周波数優先マッピング規則は、周波数優先関連付け規則とも言い換えることができる。また、周波数優先マッピング規則および周波数優先関連付け規則は、周波数優先規則とも呼称される。
(1)マッピングの対象は、時間方向に早いOFDMシンボル、かつ、最も低い周波数のサブキャリアのリソースエレメントにマッピングされる。さらに、マッピングの対象は、そのリソースエレメントから周波数が高くなる方向のリソースエレメントに順にマッピングされる。
(2)マッピングするリソースエレメントがそのOFDMシンボルに存在しない場合、マッピングの対象は、次のOFDMシンボル、かつ、最も低い周波数のサブキャリアのリソースエレメントにマッピングされる。さらに、マッピングの対象は、そのリソースエレメントから周波数が高くなる方向のリソースエレメントに順にマッピングされる。
(3)マッピングするリソースエレメントがその領域内に存在しなくなるまで、(2)が繰り返される。
また、そのマッピングは、マッピングの対象とは異なる衝突信号(上書き信号、割り込み信号)がマッピングされるリソースエレメントは除外される。すなわち、マッピングの対象がマッピングされる領域内のリソースエレメントに、マッピングの対象とは異なる衝突信号(上書き信号、割り込み信号)がマッピングされる場合、そのマッピングの対象は、そのリソースエレメントを飛び越して(スキップして)、次にマッピングするリソースエレメントにマッピングされる。ここで、衝突信号は、セル固有参照信号、伝送路状況測定用参照信号、端末固有参照信号、EPDCCH復調用参照信号、EPDCCH、PDCCH、チャネル、報知チャネル、同期信号、および/またはデータなどを含む。なお、マッピングの対象がマッピングされる領域内のリソースエレメントに、マッピングの対象とは異なる衝突信号がマッピングされる場合、そのマッピングの対象は、そのリソースエレメントを飛び越さず(スキップせず)にマッピングするが、衝突信号がそのリソースエレメントに上書きすることが出来る。すなわち、衝突信号がマッピングされるリソースエレメントに対するマッピングの対象は、パンクチャされる。また、衝突信号がマッピングされるリソースエレメントに対して、マッピングの対象が飛び越すか、パンクチャされるかは、衝突信号に応じて決定されてもよい。
図5では、EREG0〜EREG15のEREG番号は、スロット0において、(0,0)からkが増加するリソースエレメントに順にマッピングされる。さらに、kが最大値になった場合、EREG番号は、lを増加し、(0,1)からkが増加するリソースエレメントに順にマッピングされ、lが最大値になるまで繰り返される。さらに、スロット1は、スロット0に続いて、同様にマッピングが行われる。
また、EREG番号は、EPDCCH復調用参照信号がマッピングされるリソースエレメントを飛び越えてマッピングされる。また、EREG番号は、セル固有参照信号、伝送路状況測定用参照信号および/またはPDCCH領域のマッピングに関わらず、マッピングされる。すなわち、EREG番号は、EPDCCH復調用参照信号を除いて、リソースエレメントにマッピングされる信号に依存せずに、RBペア内のリソースエレメントにマッピングされる。端末200は、EPDCCH復調用参照信号、セル固有参照信号、伝送路状況測定用参照信号および/またはPDCCH領域がマッピングされるリソースエレメントに、EPDCCHがマッピングされていないものと認識する。これにより、EREGの定義が、リソースエレメントにマッピングされる信号に依存せずに決まるため、基地局100および端末200における処理や記憶容量を低減することができる。
図6は、1つのRBペアにおけるEREG番号に対するリソースエレメントの組み合わせを示す図である。図6は、図5で示したEREG構成におけるEREG番号に対するリソースエレメントの組み合わせである。それぞれのEREGは、9つのリソースエレメントで構成される。
また、ECCEは、所定数のEREGにより構成される。例えばECCEは、4または8のEREGにより構成される。ここで、RBペアにおいて、EPDCCHのマッピングに用いることができるリソースエレメントの数は、セル固有参照信号、伝送路状況測定用参照信号および/またはPDCCH領域がマッピングされるリソースエレメントの数に依存して決定される。すなわち、EPDCCHのマッピングに用いることができるリソースエレメントの数は、セル固有参照信号、伝送路状況測定用参照信号および/またはPDCCH領域を除いたリソースエレメントの数であるECCEを構成するEREGの数は、RBペアにおいて、EPDCCHのマッピングに用いることができるリソースエレメントの数に応じて決定される。例えば、EPDCCHのマッピングに用いることができるリソースエレメントの数が所定数以上である時ECCEを構成するEREGの数は4である。EPDCCHのマッピングに用いることができるリソースエレメントの数が所定数より少ない時ECCEを構成するEREGの数は8である。その所定数は、そのECCEを用いてマッピングされるEPDCCHが所定の符号化率を下回らないように設定されることが好ましい。これにより、端末200は、EPDCCHの受信に際して、所定の受信品質を保つことが可能になる。
また、ECCEは、1つまたは複数のRBペアにおけるEREGにより構成される。すなわち、EREGとECCEとのマッピング規則(マッピング方法、関連付け)は、複数規定される。EREGとECCEとのマッピング規則は、分散マッピング(分散送信)または局所マッピング(局所送信)である。また、EREGとECCEとのマッピング規則は、EPDCCH領域毎に設定することができる。それぞれのEPDCCH領域には、分散マッピングまたは局所マッピングが設定される。基地局100は、端末200に対するEPDCCHに関する設定に、分散マッピングまたは局所マッピングを示す設定を含むことができる。分散マッピングではECCEは、複数のRBペアにおけるEREGを用いてマッピングされ、複数のRBペアに分散されて構成される。分散マッピングの場合ECCEを構成するEREGの一部は、異なるRBペアにおけるEREGにマッピングされる。局所マッピングではECCEは、1つのRBペアに、局所的にマッピングされる。局所マッピングの場合ECCEを構成するEREGの全部は、1つのRBペアにおけるEREGを用いてマッピングされる。
また、ECCEを構成するEREGは、所定のEREG番号のEREGにすることができる。
ECCEが4つのEREGにより構成される場合、そのEREGのEREG番号は、mod(i,16)、mod(i+4,16)、mod(i+8,16)、およびmod(i+12,16)とすることができる。ただし、iは整数であり、mod(a,b)はaをbで除算した余りを示す。
ECCEが8つのEREGにより構成される場合、そのEREGのEREG番号は、mod(i,16)、mod(i+2,16)、mod(i+4,16)、mod(i+6,16)、mod(i+8,16)、mod(i+10,16)、mod(i+12,16)、およびmod(i+14,16)とすることができる。
ECCEが4つのEREGにより構成され、EPDCCHが局所マッピングされる場合、それぞれのRBペアにおいて、4つのECCEが構成される。その場合、iは0から3の整数である。あるECCEは、同一のRBペアにおけるEREG0、EREG4、EREG8およびEREG12で構成される。別のECCEは、同一のRBペアにおけるEREG1、EREG5、EREG9およびEREG13で構成される。別のECCEは、同一のRBペアにおけるEREG2、EREG6、EREG10およびEREG14で構成される。別のECCEは、同一のRBペアにおけるEREG3、EREG7、EREG11およびEREG15で構成される。
ECCEが8つのEREGにより構成され、EPDCCHが局所マッピングされる場合、それぞれのRBペアにおいて、2つのECCEが構成される。その場合、iは0または1である。あるECCEは、同一のRBペアにおけるEREG0、EREG2、EREG4、EREG6、EREG8、EREG10、EREG12およびEREG14で構成される。別のECCEは、同一のRBペアにおけるEREG1、EREG3、EREG5、EREG7、EREG9、EREG11、EREG13およびEREG15で構成される。
EPDCCHが分散マッピングされる場合、それぞれのECCEは、複数のRBペアにおけるEREGで構成される。また、あるECCEの構成において、EREGを構成するRBペアは、EPDCCH領域を構成するRBペアの数によって決定することができる。
ECCEが4つのEREGにより構成され、EPDCCH領域が4つのRBペアで構成される場合、それぞれのECCEは異なるRBペアにおけるEREGで構成される。その場合、16のECCEが構成され、iは0から15の整数である。例えば、あるECCEは、異なるRBペアにおけるEREG0、EREG4、EREG8およびEREG12で構成される。別のECCEは、異なるRBペアにおけるEREG1、EREG5、EREG9およびEREG13で構成される。別のECCEは、異なるRBペアにおけるEREG2、EREG6、EREG10およびEREG14で構成される。別のECCEは、異なるRBペアにおけるEREG3、EREG7、EREG11およびEREG15で構成される。
またECCEが4つのEREGにより構成され、EPDCCH領域が4つを超えるRBペアで構成される場合、EPDCCH領域が4つのRBペアで構成される場合と同様に、それぞれのECCEは異なるRBペアにおけるEREGで構成される。またECCEが4つのEREGにより構成され、EPDCCH領域が2つのRBペアで構成される場合、それぞれのECCEはそれぞれのRBペアにおいて2つずつのEREGで構成される。
ECCEが8つのEREGにより構成され、EPDCCH領域が8つのRBペアで構成される場合、それぞれのECCEは異なるRBペアにおけるEREGで構成される。その場合、16のECCEが構成され、iは0から15の整数である。例えば、あるECCEは、異なるRBペアにおけるEREG0、EREG2、EREG4、EREG6、EREG8、EREG10、EREG12およびEREG14で構成される。別のECCEは、異なるRBペアにおけるEREG1、EREG3、EREG5、EREG7、EREG9、EREG11、EREG13およびEREG15で構成される。
なおECCEが8つのEREGにより構成され、EPDCCH領域が8つ以上のRBペアで構成される場合であっても、それぞれのECCEは4つのRBペアにおけるEREGで構成されてもよい。これにより、EPDCCH領域にマッピングするEPDCCHの数が少ない場合、EPDCCH領域の一部のRBペアをEPDCCHのマッピングに用いず、PDSCHなどの他のチャネルのマッピングに用いることができる。そのため、リソースの利用効率が向上される。
またECCEが8つのEREGにより構成され、EPDCCH領域が8つを超えるRBペアで構成される場合、EPDCCH領域が8つのRBペアで構成される場合と同様に、それぞれのECCEは異なるRBペアにおけるEREGで構成される。またECCEが8つのEREGにより構成され、EPDCCH領域が4つのRBペアで構成される場合、それぞれのECCEはそれぞれのRBペアにおいて2つずつのEREGで構成される。またECCEが4つのEREGにより構成され、EPDCCH領域が2つのRBペアで構成される場合、それぞれのECCEはそれぞれのRBペアにおいて4つずつのEREGで構成される。
以上のことから、基地局100が端末200に対するEPDCCHのPRBペアへのマッピング方法は、以下の通りである。まず、EPDCCHは、1つまたは複数のECCEにマッピングされる。次に、分散マッピングの場合ECCEを構成する複数のEREGは、複数のRBペアにおけるEREGにマッピングされる。また、局所マッピングの場合ECCEを構成する複数のEREGは、1つのRBペアにおけるEREGにマッピングされる。次に、それぞれのEREGを構成する1つまたは複数のRBペアは、EPDCCH領域のPRBペアにマッピングされる。
ここで、EPDCCH領域として用いられるRBペアの番号付けは、様々な方法を用いることができる。EPDCCH領域として用いられるRBペアの番号付けは、予め規定された規則によって行われる。例えば、EPDCCH領域として用いられるRBペアの番号は、EPDCCH領域において、周波数の低いRBペアから順に設定されてもよい。
一方、端末200が基地局100から通知されるEPDCCHを検出するための方法は、以下の通りである。まず、端末200は、基地局100から設定されるEPDCCH領域のPRBペアを、EPDCCH領域として用いられるRBペアとして認識する。次に、端末200は、EPDCCH領域として用いられるRBペアの各々においてECCEを構成するEREGを認識する。次に、端末200は、EPDCCHが局所マッピングまたは分散マッピングされているかに応じて、認識されたEREGまたはリソースエレメントに基づいてECCEを認識する。さらに、端末200は、認識したECCEに基づいて、EPDCCHの検出処理(ブラインドデコーディング)を行う。
次に、以上で説明したEREG構成およびECCE構成による効果を説明する。EPDCCH領域として用いられるRBペアのリソースエレメントは、PDCCH、セル固有参照信号、伝送路状況測定用参照信号、端末固有参照信号、報知チャネル、同期信号等がマッピング(多重)されるかもしれない。特に、端末固有参照信号がEPDCCHを検出(復調)するために用いられる場合、アンテナポート107〜110のEPDCCH復調用参照信号の一部または全部は、EPDCCHがマッピングされるRBペアに、マッピング(多重)される。なお、EPDCCH領域として用いられるRBペアのリソースエレメントは、PDCCH、セル固有参照信号、伝送路状況測定用参照信号、報知チャネル、同期信号はマッピングされなくてもよい。また、EPDCCHがマッピングされる1つのRBペアにおいて、図4に示されるようにCDMグループ1およびCDMグループ2のEPDCCH復調用参照信号が用いられる場合、EPDCCHをマッピングできるリソースエレメントの数は、そのEPDCCH復調用参照信号がマッピングされるリソースエレメントを除いて、144である。
以上で説明した方法を用いて構成されるEREGおよびEREGにおいて、CDMグループ1およびCDMグループ2のEPDCCH復調用参照信号のみがマッピングされる場合、それぞれのEREGを構成するリソースエレメントの数は9または18である。また、そのEREG構成に基づいて得られるECCE構成において、CDMグループ1およびCDMグループ2のEPDCCH復調用参照信号のみがマッピングされる場合、それぞれのECCEを構成するリソースエレメントの数は36である。ここで、PDCCHに用いられるCCEを構成するリソースエレメントの数は36である。EPDCCHに用いられるECCEを構成するリソースエレメントの数と、PDCCHに用いられるCCEを構成するリソースエレメントの数とが同じである。そのため、EPDCCHは、PDCCHと同様の送信方法、受信方法、信号処理などを用いることができる。すなわち、PDCCHおよびEPDCCHの送信方法、受信方法、信号処理などは共通化することができるため、基地局100および端末200の負荷は軽減できる。
また、EPDCCHがマッピングされるRBペアにおいて、PDCCHおよび/またはセル固有参照信号がマッピングされる場合、EPDCCHがマッピングできるリソースエレメントの数は減少する。ここで、EPDCCHがマッピングできるリソースエレメントの数が減少する場合において、図5に示すEREG構成に基づいて得られるECCE間におけるリソースエレメントの数のばらつきを説明する。まず、セル固有参照信号のアンテナポート数が1(アンテナポート0)である場合、PDCCHの数(0〜3)に関わらずECCE間におけるリソースエレメントの数の最大値と最小値との差は1である。また、セル固有参照信号のアンテナポート数が2(アンテナポート0および1)である場合、PDCCHの数(0〜3)に関わらずECCE間におけるリソースエレメントの数の最大値と最小値との差は0でありECCE間におけるリソースエレメントの数のばらつきは無い。また、セル固有参照信号のアンテナポート数が4(アンテナポート0〜3)である場合、PDCCHの数(0〜3)に関わらずECCE間におけるリソースエレメントの数の最大値と最小値との差は0でありECCE間におけるリソースエレメントの数のばらつきは無い。すなわち、図5に示すEREG構成を用いることによって、そのEREG構成に基づいて得られるECCE間におけるリソースエレメントの数のバラツキは、PDCCH領域とセル固有参照信号のアンテナポート数との可能性のある組み合わせに関わらず、抑制される。そのため、EPDCCHの送信に用いるECCEによって、リソースの大きさはほとんど変わらないことになる。すなわち、EPDCCHの送信に用いるECCEによって、EPDCCHに対する符号化利得による伝送特性の差は小さいことになる。これにより、基地局100が端末200に対してEPDCCHを送信する際のスケジューリング処理の負荷は大幅に低減できる。
また、セル固有参照信号のアンテナポート数が1(アンテナポート0)である場合、EPDCCHがマッピングされるRBペアは、セル固有参照信号のアンテナポート数が2(アンテナポート0および1)であると見なすことができる。すなわち、基地局100は、その基地局が送信するセル固有参照信号のアンテナポート数が1(アンテナポート0)である場合、端末200に対してEPDCCHを送信する際に、セル固有参照信号のアンテナポート数が2(アンテナポート0および1)であると想定して、EPDCCHをマッピングする。端末200は、基地局100が送信するセル固有参照信号のアンテナポート数が1(アンテナポート0)である場合、その基地局100から送信されるEPDCCHを検出する際に、セル固有参照信号のアンテナポート数が2(アンテナポート0および1)であると想定して、EPDCCHをデマッピングする。
以下では、EPDCCHの送信に用いられるリソースとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付け(マッピング、対応)について説明する。既に説明したように、基地局100は、EPDCCHと、そのEPDCCHに関連付けられるEPDCCH復調用参照信号とを送信する。また、端末200は、EPDCCH復調用参照信号を用いてEPDCCHを検出(復調)する。EPDCCHの送信に用いられるリソースと、EPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとは、所定の方法を用いて関連付けられる。ここで、EPDCCHの送信に用いられるリソースは、EPDCCH領域、EPDCCH、EREG、EREGセット、ECCE、またはリソースエレメントである。なお、EPDCCH復調用参照信号は、単に参照信号とも呼称される。
また、EPDCCHの送信に用いられるリソースとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けは、EPDCCHに関する設定に基づいて切り替えることができる。例えば、EPDCCHの送信に用いられるリソースとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けは、EPDCCHが局所マッピングにより送信される場合と、EPDCCHが分散マッピングにより送信される場合とで異なることができる。すなわち、EPDCCH領域に設定されるマッピング規則が局所マッピングまたは分散マッピングに応じて、EPDCCHの送信に用いられるリソースとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが決定される。
EPDCCHが局所マッピングを用いて送信される場合、EPDCCH毎に、関連付けられるアンテナポートが決定される。まず、それぞれのRBペアにおいて、それぞれのECCEはアンテナポート107〜110のいずれかに関連付けられる。例えば、それぞれのRBペアにおいて、ECCE番号の小さいECCEから、アンテナポート107〜110が順に関連付けられる。すなわち、局所マッピングにおけるECCEの各々は、異なるアンテナポートに対応付けられる。また、ECCE集合レベルが2以上の場合、それぞれのEPDCCHは、マッピングされる分割リソースに関連付けられるアンテナポートのいずれかを用いて送信されることができる。その場合、その関連付けは、端末固有ID、RNTI、RB番号、RBペア番号、および/またはスロット番号にさらに基づいて決定されてもよい。
なお、端末200は、ブラインドデコーディングするEPDCCHの候補に対するEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートを、基地局100から通知されてもよい。
EPDCCHが分散マッピングを用いて送信される場合、リソースエレメント毎に、関連付けられるアンテナポートが決定される。その関連付けは、様々な方法を用いることができる。また、以下の説明では、関連付けられるアンテナポートがアンテナポート107およびアンテナポート109を用いる場合を説明するが、これに限定されるものではない。例えば、関連付けられるアンテナポートがアンテナポート107およびアンテナポート108を用いてもよい。
また、アンテナポート107は、第1のアンテナポートとも呼称される。アンテナポート109またはアンテナポート108は、第2のアンテナポートとも呼称される。
EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの一例は、アンテナポート107およびアンテナポート109が、それぞれのEREGにおいて、周波数優先マッピング規則によって交互に関連付けられる。
図7は、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの例を示す。また図7では、図5に示したEREG構成(つまりリソースエレメントとEREG番号の関連付け)を用いた場合のリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが示されている。また、図7では、それぞれのリソースエレメントに記載される数字はアンテナポート番号を示す。図中の7はアンテナポート107を示し、9はアンテナポート109を示す。例えば、EREG0を構成する9つのリソースエレメント(スロット0における(0,0), (4,1), (8,2), (0,4), (8,5)、および、スロット1における(8,0), (0,2), (4,3), (8,4))に対して、アンテナポート107およびアンテナポート109が、周波数優先マッピング規則によって交互に関連付けられる。すなわち、5つのリソースエレメント(スロット0における(0,0), (8,2), (8,5)、および、スロット1における (0,2), (8,4))はアンテナポート107が関連付けられる。4つのリソースエレメント(スロット0における(4,1), (0,4)、および、スロット1における(8,0), (4,3))はアンテナポート109が関連付けられる。なお、それぞれのEREGにおいて、アンテナポートの関連付けは、アンテナポート107から行われる場合を説明したが、アンテナポート109から行なってもよい。
これにより、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107に関連付けられるリソースエレメントの数とアンテナポート109に関連付けられるリソースエレメントの数とがほぼ同じにできる。アンテナポート間の偏りを少なくできるため、周波数ダイバーシチの効果が向上する。
EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの別の一例は、アンテナポート107およびアンテナポート109が、それぞれのEREGにおいて、周波数優先マッピング規則によって交互に関連付けられる。さらに、関連付けるEREGのEREG番号に応じて、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107またはアンテナポート109から行われる。例えば、アンテナポートの関連付けは、EREG番号が奇数または偶数に応じて、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107またはアンテナポート109から行われる。
いいかえると、分散マッピングにおいては、物理リソースはEREGを単位として与えられる。あるEREGにあるそれぞれのリソースエレメントは2つのアンテナポート(つまりアンテナポート107と109)のうち片方と、交互に関連付けられる。このときリソースエレメントが含まれるEREG番号が偶数であればアンテナポート107から順に関連付けられ、このときリソースエレメントが含まれるEREG番号が奇数であればアンテナポート109から順に関連付けられる。
図8は、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの例を示す。図8では、図5に示したEREG構成(つまりリソースエレメントとEREG番号の関連付け)を用いた場合のリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが示されている。また、図8では、それぞれのリソースエレメントに記載される数字はアンテナポート番号を示す。図中の7はアンテナポート107を示し、9はアンテナポート109を示す。
EREG番号が偶数のEREGの場合、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107から行われる。EREG番号が奇数のEREGの場合、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート109から行われる。これにより、それぞれのEREG、OFDMシンボルおよびRBペアにおいて、アンテナポート107に関連付けられるリソースエレメントの数とアンテナポート109に関連付けられるリソースエレメントの数とがほぼ同じにできる。アンテナポート間の偏りを少なくできるため、周波数ダイバーシチの効果が向上する。また、アンテナポート間の送信電力の平均が同じになる。
EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの別の一例は、アンテナポート107およびアンテナポート109が、それぞれのEREGにおいて、周波数優先マッピング規則によって交互に関連付けられる。さらに、関連付けるEREGのEREG番号に応じて、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107またはアンテナポート109から行われる。
例えば、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、EREG番号を所定数Mで割った商(つまり、EREG番号をMで割った数に対し、基準値1としてフロア関数をとったもの)に基づいて、アンテナポート107またはアンテナポート109から行われる。
例えば、Mが4であり、EREG番号を4で割った商が偶数である場合、アンテナポートの関連付けはアンテナポート107から行われ、EREG番号を4で割った商が奇数である場合、アンテナポートの関連付けはアンテナポート109から行われる。いいかえると、分散マッピングにおいては、物理リソースはEREGを単位として与えられる。あるEREGにあるそれぞれのリソースエレメントは2つのアンテナポート(つまりアンテナポート107と109)のうち片方と、交互に関連付けられる。このときリソースエレメントが含まれるEREG番号を4で割った商が偶数であればアンテナポート107から順に関連付けられ、このときリソースエレメントが含まれるEREG番号を4で割った商(つまり、EREG番号を4で割った数に対し、基準値1としてフロア関数をとったもの)が奇数であればアンテナポート109から順に関連付けられる。
具体的に例をあげると、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、EREG番号が0、1、2、3、8、9、10および11のEREGの場合、アンテナポート107から行われ、EREG番号が4、5、6、7、12、13、14および15のEREGの場合、アンテナポート109から行われる。すなわち、ECCEを構成するEREGに関連付けられるアンテナポートの偏りが、ECCEにおいて同じになるように、アンテナポートの関連付けを行なう。これにより、それぞれのEREG、OFDMシンボル、RBペアおよびECCEにおいて、アンテナポート107に関連付けられるリソースエレメントの数とアンテナポート109に関連付けられるリソースエレメントの数とがほぼ同じにできる。アンテナポート間の偏りを少なくできるため、周波数ダイバーシチの効果が向上する。また、アンテナポート間の送信電力の平均が同じになる。
なお、以上の説明では、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが、EREG番号に基づいて、アンテナポート107およびアンテナポート109が交互に関連付けられる場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けは、RBペア番号、ECCE番号、サブフレーム番号、スロット番号、EPDCCH領域を識別する番号、および/または、EPDCCHを識別する番号に基づいて、アンテナポート107およびアンテナポート109が交互に関連付けられることができる。
なお、以上の説明では、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが、それぞれのEREGに対して、アンテナポート107およびアンテナポート109が交互に関連付けられる場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが行われるリソースは、RBペア、ECCE、サブフレーム、スロット、EPDCCH領域、および/または、EPDCCHであってもよい。
具体的な例として、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの別の一例は、アンテナポート107およびアンテナポート109が、それぞれのEREGにおいて、RBペア番号に基づいて、周波数優先マッピング規則によって交互に関連付けられることができる。EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けは、RBペア番号が偶数の場合、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107から行われ、RBペア番号が奇数の場合、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート109から行われる。
また、以上で説明したアンテナポートの関連付けにおいては、衝突信号がマッピングされるリソースエレメントを除外するかもしれない。すなわち、アンテナポートの関連付けにおいて、アンテナポート107とアンテナポート109とが交互に(順に)関連付けられるEREG内のリソースエレメントに、衝突信号(上書き信号、割り込み信号)がマッピングされる場合、そのアンテナポートは、そのリソースエレメントを飛び越して(スキップして)、次に関連付けられるべきリソースエレメントに関連付けるかもしれない。ここで、衝突信号は、セル固有参照信号、伝送路状況測定用参照信号、端末固有参照信号、報知チャネル、同期信号、および/またはPDCCH領域などを含む。これにより、衝突信号に依存せず、それぞれのEREG、OFDMシンボル、RBペアおよび/またはECCEにおいて、アンテナポート107に関連付けられるリソースエレメントの数とアンテナポート109に関連付けられるリソースエレメントの数とがほぼ同じにできる。
なお、別の例として、アンテナポートが交互に(順に)関連付けられるEREG内のリソースエレメントに、伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる場合、そのアンテナポートは、そのリソースエレメントを飛び越さず(スキップせず)に関連付け、さらに伝送路状況測定用参照信号がそのリソースエレメントに上書きされることが出来る。すなわち、伝送路状況測定用参照信号がマッピングされるリソースエレメントに対するアンテナポートは、パンクチャされる。これにより、EPDCCH領域を複数の端末で共有する場合、端末固有に設定される伝送路状況測定用参照信号がマッピングできる。
また、衝突信号がPDCCH領域である場合、端末はそのPDCCH領域を、基地局100から通知されるCFI(Control Field Indicator)から設定される。CFIがRRCシグナリングを通じて設定されない場合、端末はサブフレーム中の所定のリソースエレメントにマッピングされるPCFICHを通じて通知されるCFIに基づいてPDCCH領域を認識する。CFIがRRCシグナリングを通じて設定される場合、端末はPCFICHを通じて通知されるCFIに関わらず、RRCシグナリングを通じて通知されたCFIに基づいてPDCCH領域を認識する。なお、CFIがRRCシグナリングを通じて設定されない場合、端末はPCFICHを通じて通知されるCFIに関わらず、予め規定されたCFIに基づいてPDCCH領域を認識してもよい。
なお、アンテナポートの関連付けが、アンテナポート107から行われるか、アンテナポート109から行われるかは、EREG番号に基づいて決定されることを説明したが、これに限定されるものではない。例えば、アンテナポートの関連付けが、アンテナポート107から行われるか、アンテナポート109から行われるかは、ECCE番号、EPDCCH番号、RBペア番号、セルID、RNTIなどに基づいて決定されてもよい。また、例えば、アンテナポートの関連付けが、アンテナポート107から行われるか、アンテナポート109から行われるかは、基地局100から設定されてもよい。
なお、アンテナポートの関連付けは、衝突信号に関わらず、固定されてもよい。例えば、それぞれのサブフレームにおいて、偶数番目のOFDMシンボルのリソースエレメントはアンテナポート107が関連付けられ、奇数番目のOFDMシンボルのリソースエレメントはアンテナポート109が関連付けられる。また、例えば、それぞれのサブフレームにおいて、奇数番目のOFDMシンボルのリソースエレメントはアンテナポート107が関連付けられ、偶数番目のOFDMシンボルのリソースエレメントはアンテナポート109が関連付けられる。
また、以上で説明したアンテナポートの関連付けを行うEPDCCH生成部の動作の一例を説明する。EPDCCH生成部は、端末に通知する制御チャネルであり、第1のアンテナポートおよび第2のアンテナポートに関連付けられるEPDCCHを生成する。EPDCCH生成部は、EPDCCHの送信に割り当てられたEREGに含まれるリソースエレメントにマッピングする。EPDCCH生成部は、それぞれのEREGにおけるリソースエレメントに対して、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートを、周波数優先規則によって交互に関連付ける。EPDCCH生成部は、EPDCCHの複素シンボルを、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートに関連付けられたリソースエレメントであり、前記EPDCCHの送信に割り当てられたEREGに含まれるリソースエレメントにマッピングする。
また、以上で説明したアンテナポートの関連付けが行われたEPDCCHの検出を行うEPDCCH処理部の動作の一例を説明する。EPDCCH処理部は、伝搬路推定部が推定した伝搬路推定値を用いて、EPDCCHの送信に割り当てられたEREGに含まれるリソースエレメントにマッピングされ、第1のアンテナポートおよび第2のアンテナポートに関連付けられるEPDCCHを検出する。EPDCCH処理部は、それぞれのEREGにおけるリソースエレメントに対して、第1のアンテナポートおよび第2のアンテナポートが、周波数優先規則によって交互に関連付けられると想定して検出する。EPDCCH処理部は、EPDCCHの複素シンボルが、前記第1のアンテナポートまたは前記第2のアンテナポートに関連付けられた前記リソースエレメントであり、前記EPDCCHの送信に割り当てられたEREGに含まれるリソースエレメントにマッピングされると想定して検出する。
また、以上で説明したEREG構成は、複数のパターンを用いることができる。ここでのEREG構成は、RBペアにおけるEREG番号および関連付けられたアンテナポートを含む。複数のパターンが用いられるEREG構成は、所定のパラメータや構成に基づいて、切り替えることができる。例えば、複数のパターンが用いられるEREG構成は、送信ポイント(基地局、セル)毎に異なって用いることができる。また、例えば、EREG構成における複数のパターンは、それぞれのRBペアにおいて所定のリソースエレメントのセットを任意に入れ替えるための、入れ替えパターンに基づいて、切り替えることができる。また、EREG構成のパターンを切り替える(決定する、選択する、設定する)ためのパラメータは、基地局100は端末200に対して、RRCシグナリングやPDCCHシグナリングを通じて明示的に通知することができる。また、EREG構成のパターンを切り替える(決定する、選択する、設定する)ためのパラメータは、他のパラメータや構成に基づいて黙示的に決定されることができる。以上のように、複数のパターンのEREG構成が用いられることにより、異なるパターンのEREGおよび/またはECCE間において、EPDCCHの送信に用いられるリソースを互いにランダム化できるため、EPDCCHの伝送特性が向上する。
複数のパターンのEREGを構成するために、図5で示したEREG構成は、それぞれのOFDMシンボルにおいて、1つのRBペア内で周波数方向に巡回シフトされる。具体的には、所定の方法により、OFDMシンボル毎の巡回シフトの数が決定される。図5で示したEREG構成は、その巡回シフトの数に基づいて、OFDMシンボル毎に、1つのRBペア内で周波数方向に巡回シフトされる。例えば、1番目のOFDMシンボルに対する巡回シフトの数が5である場合、1番目のOFDMシンボルにおける12のリソースエレメントは、周波数が高くなる方向または低くなる方向に、5つのリソースエレメント分の巡回シフトが行われる。また、EPDCCH復調用参照信号が含まれるOFDMシンボルは、EPDCCH復調用参照信号を除いたリソースエレメントに対して巡回シフトする。
OFDMシンボル毎の巡回シフトの数の決定方法は、様々な方法を用いることができる。その決定方法の1つは、巡回シフトの数はs*α+βの演算によって求められることである。ここで、sは、RBペア内のOFDMシンボル番号であり、1から14の整数である。αは、OFDMシンボル間の巡回シフトの数の差である。βは、RBペア内の全てのOFDMシンボルに共通に加算される巡回シフトの数である。αとβは、基地局100から端末200にRRCシグナリングまたはPDCCHシグナリングによって設定される。また、αとβは、基地局100から端末200にRRCシグナリングまたはPDCCHシグナリングによって設定されるパラメータに基づいて得られる。また、αとβは、予め規定され、他のパラメータによって決定される。また、αとβの両方が用いられる必要はなく、αとβのどちらか一方のみが用いられてもよい。また、巡回シフトの数は、所定のハッシュ関数に基づいて、決定されてもよい。
また、OFDMシンボル毎の巡回シフトは、リソースエレメントに関連付けられるアンテナポートに対しても行なうことが可能である。言い換えると、前述のリソースエレメントとアンテナポートの関連付けの一例では、EREG構成に基づいてリソースエレメントとアンテナポートの関連付けが行われていた。従って、リソースエレメントとアンテナポートの関連付けは、EREG構成に依存するため、OFDMシンボル毎の巡回シフトは、リソースエレメントに関連付けられるアンテナポートに対しても行なわれているとみなすことも可能である。これにより、それぞれのEREG、OFDMシンボル、RBペアおよび/またはECCEにおいて、巡回シフトを行った場合でも、アンテナポート107に関連付けられるリソースエレメントの数とアンテナポート109に関連付けられるリソースエレメントの数とがほぼ同じにできる。
なお、OFDMシンボル毎の巡回シフトは、リソースエレメントに関連付けられるアンテナポートに対しては行わず、リソースエレメントに関連付けられるEREG番号のみに対して行われてもよい。言い換えると、前述のリソースエレメントとアンテナポートの関連付けの別の一例では、EREG構成に基づいて、リソースエレメントとアンテナポートの関連付けがEREG番号と共に行われるが、OFDMシンボル毎の巡回シフトはEREG番号のみに対して行われる。すなわち、アンテナポートの関連付けは、OFDMシンボル毎の巡回シフトを行う前のEREG構成(EREG番号)に基づいて、行われることができる。これにより、アンテナポートの関連付けは、OFDMシンボル毎の巡回シフトによらず、固定することができる。
以下では、基地局100が端末200に対するEPDCCHの設定方法(EPDCCH領域の設定方法・EPDCCHのモニタリングの設定方法)が説明される。その一例として、EPDCCH領域の設定および送信モードの設定が、黙示的にEPDCCHのモニタリングの設定を示す。基地局100は、端末200に対して、上位層の制御情報(RRCシグナリング)を通じて、無線リソースに対する端末固有設定情報(RadioResourceConfigDedicated)を通知することにより、EPDCCHを設定する。無線リソースに対する端末固有設定情報は、リソースブロックの設定/変更/解放、物理チャネルに対する端末固有の設定等を行うために用いられる制御情報である。
基地局100は、端末200に対して、無線リソースに対する端末固有設定情報を通知する。端末200は、基地局100からの無線リソースに対する端末固有設定情報に基づいて、無線リソースに対する端末固有の設定を行い、基地局100に対して無線リソースに対する端末固有設定情報の設定完了を通知する。
無線リソースに対する端末固有設定情報は、物理チャネルに対する端末固有設定情報(PhysicalConfigDedicated)を含んで構成される。物理チャネルに対する端末固有設定情報は、物理チャネルに対する端末固有の設定を規定する制御情報である。物理チャネルに対する端末固有設定情報は、伝送路状況レポートの設定情報(CQI−ReportConfig)、アンテナ情報の端末固有設定情報(AntennaInfoDedicated)、EPDCCHの端末固有設定情報(EPDCCH−ConfigDedicated)を含んで構成される。伝送路状況レポートの設定情報は、下りリンクにおける伝送路状況をレポートするための設定情報を規定するために用いられる。アンテナ情報の端末固有設定情報は、基地局100における端末固有のアンテナ情報を規定するために用いられる。EPDCCHの端末固有設定情報は、EPDCCHの端末固有の設定情報を規定するために用いられる。また、EPDCCHの端末固有の設定情報は、端末200に固有の制御情報として通知および設定されるので、設定されるEPDCCH領域は、端末200に固有の領域として設定される。
伝送路状況レポートの設定情報は、非周期的な伝送路状況レポートの設定情報(cqi−ReportModeAperiodic)、周期的な伝送路状況レポートの設定情報(CQI−ReportPeriodic)を含んで構成される。非周期的な伝送路状況レポートの設定情報は、上りリンク共用チャネル(PUSCH;Physical Uplink Shared Channel)を通じて、下りリンク103における伝送路状況を非周期的にレポートするための設定情報である。周期的な伝送路状況レポートの設定情報は、上りリンク制御チャネル(PUCCH;Physical Uplink Control Channel)を通じて、下りリンクにおける伝送路状況を周期的にレポートするための設定情報である。
アンテナ情報の端末固有設定情報は、送信モード(transmissionMode)を含んで構成される。送信モードは、基地局100が端末200に対して通信する送信方法を示す情報である。例えば、送信モードは、送信モード1〜10として予め規定される。送信モード1はアンテナポート0を用いるシングルアンテナポート送信方式を用いる送信モードである。送信モード2は送信ダイバーシチ方式を用いる送信モードである。送信モード3は、循環遅延ダイバーシチ方式を用いる送信モードである。送信モード4は、閉ループ空間多重方式を用いる送信モードである。送信モード5は、マルチユーザMIMO方式を用いる送信モードである。送信モード6は、シングルアンテナポートを用いる閉ループ空間多重方式を用いる送信モードである。送信モード7は、アンテナポート5を用いるシングルアンテナポート送信方式を用いる送信モードである。送信モード8は、アンテナポート7〜8を用いる閉ループ空間多重方式を用いる送信モードである。送信モード9は、アンテナポート7〜14を用いる閉ループ空間多重方式を用いる送信モードである。また、送信モード1〜9は、第1の送信モードとも呼ばれる。
送信モード10は、送信モード1〜9とは異なる送信モードとして定義される。例えば、送信モード10は、CoMP方式を用いる送信モードとすることができる。ここで、CoMP方式の導入による拡張は、伝送路状況レポートの最適化や精度の向上(例えば、CoMP通信時に好適なプレコーディング情報や基地局間の位相差情報等の導入)等を含む。また、送信モード10は、送信モード1〜9で示す通信方式で実現できるマルチユーザMIMO方式を拡張(高度化)した通信方式を用いる送信モードとすることができる。ここで、マルチユーザMIMO方式の拡張は、伝送路状況のレポートの最適化や精度の向上(例えば、マルチユーザMIMO通信時に好適なCQI(Channel Quality Indicator)情報等の導入)、同一リソースに多重される端末間の直交性の向上等を含む。また、送信モード10は、EPDCCH領域を設定できる送信モードとすることができる。また、送信モード10は、送信モード1〜9で示した全部または一部の通信方式に加えて、CoMP方式および/または拡張したマルチユーザMIMO方式を用いる送信モードとすることができる。例えば、送信モード10は、送信モード9で示した通信方式に加えて、CoMP方式および/または拡張したマルチユーザMIMO方式を用いる送信モードとすることができる。また、送信モード10は、複数の伝送路状況測定用の参照信号(CSI−RS;Channel State Information−RS)を設定することができる送信モードとすることができる。また、送信モード10は、第2の送信モードとも呼ばれる。
なお、基地局100は、複数の送信方式を用いることができる送信モード10に設定した端末200に対して、データチャネルを送信するに際し、複数の送信方式のいずれかを用いたことを通知しなくても通信できる。すなわち、端末200は、複数の送信方式を用いることができる送信モード10に設定されたとしても、データチャネルを受信するに際し、複数の送信方式のいずれかを用いたことが通知されなくても通信できる。
ここで、第2の送信モードは、EPDCCHを設定できる送信モードである。すなわち、基地局100は、端末200に対して、第1の送信モードに設定した場合、端末200に対する制御チャネルをPDCCH領域にマッピングする。また、基地局100は、端末200に対して、第2の送信モードに設定した場合、端末200に対する制御チャネルをPDCCH領域および/またはEPDCCH領域にマッピングする。一方、端末200は、基地局100によって、第1の送信モードに設定された場合、PDCCHに対してブラインドデコーディングする。また、端末200は、基地局100によって、第2の送信モードに設定された場合、PDCCHおよび/またはEPDCCHに対してブラインドデコーディングする。
また、端末200は、送信モードに関わらず、基地局100によってEPDCCHの端末固有設定情報が設定されたか否かに基づいて、ブラインドデコーディングする制御チャネルを設定する。すなわち、基地局100は、端末200に対して、EPDCCHの端末固有設定情報が設定していない場合、端末200に対する制御チャネルをPDCCH領域にマッピングする。また、基地局100は、端末200に対して、EPDCCHの端末固有設定情報が設定した場合、端末200に対する制御チャネルをPDCCH領域および/またはEPDCCH領域にマッピングする。一方、端末200は、基地局100によって、EPDCCHの端末固有設定情報が設定された場合、PDCCHおよび/またはEPDCCHをブラインドデコーディングする。また、端末200は、基地局100によって、EPDCCHの端末固有設定情報が設定されない場合、PDCCHをブラインドデコーディングする。
EPDCCHの端末固有設定情報は、EPDCCHのサブフレーム設定情報(EPDCCH−SubframeConfig−r11)を含んで構成される。EPDCCHのサブフレーム設定情報は、EPDCCHを設定するためのサブフレーム情報を規定するために用いられる。EPDCCHのサブフレーム設定情報は、サブフレーム設定パターン(subframeConfigPattern−r11)、EPDCCHの設定情報(epdcch−Config−r11)を含んで構成される。
サブフレーム設定パターンは、EPDCCHを設定するサブフレームを示す情報である。例えば、サブフレーム設定パターンは、nビットのビットマップ形式の情報である。各ビットに示す情報は、EPDCCHとして設定されるサブフレームであるか否かを示す。すなわち、サブフレーム設定パターンは、n個のサブフレームを周期として設定できる。そのとき、同期信号や報知チャネル等がマッピングされる所定のサブフレームは除外されることができる。具体的には、それぞれのサブフレームに規定されるサブフレーム番号をnで除算した余りが、サブフレーム設定パターンの各ビットに対応する。例えば、nは8や40等の値を予め規定しておく。サブフレーム設定パターンのあるサブフレームに対する情報が「1」である場合、そのサブフレームは、EPDCCHとして設定される。サブフレーム設定パターンのあるサブフレームに対する情報が「0」である場合、そのサブフレームは、EPDCCHとして設定されない。また、端末200が基地局100と同期を取るための同期信号や基地局100の制御情報を報知する報知チャネル等がマッピングされる所定のサブフレームは、EPDCCHとして予め設定されないようにすることができる。また、サブフレーム設定パターンの別の例では、EPDCCHとして設定されるサブフレームのパターンが予めインデックス化され、そのインデックスを示す情報がサブフレーム設定パターンとして規定される。
EPDCCHの端末固有設定情報は、リソース割り当て情報(resourceBlockAssignment−r11)を含んで構成される。リソース割り当て情報は、EPDCCHとして設定するリソースブロックを指定する情報である。例えば、EPDCCH領域は、1つのRBペアを単位として、設定することができる。
ここで、制御情報は、誤り検出符号化処理等が施され、物理制御チャネルであるPDCCHおよび/またはEPDCCHにマッピングされる。PDCCHおよびEPDCCHは、誤り訂正符号化処理や変調処理が施され、それぞれPDCCH領域、およびPDCCHとは異なるEPDCCH領域を介して送受信される。ただし、ここで言う物理制御チャネルは物理チャネルの一種であり、物理フレーム上に規定される制御チャネルである。
なお、1つの観点から見ると、PDCCHは、セル固有参照信号と同じ送信ポート(アンテナポート)を用いる物理制御チャネルである。また、EPDCCHは、EPDCCH復調用参照信号と同じ送信ポートを用いる物理制御チャネルである。端末200は、PDCCHに対して、セル固有参照信号を用いて復調し、EPDCCHに対して、EPDCCH復調用参照信号を用いて復調する。セル固有参照信号は、セル内の全端末に共通の参照信号であって、ほぼすべてのリソースに挿入されているためにいずれの端末も使用可能な参照信号である。このため、PDCCHは、いずれの端末も復調可能である。一方、EPDCCH復調用参照信号は、割り当てられたリソースのみに挿入される参照信号であって、データと同じように適応的にプレコーディング処理やビームフォーミング処理を行うことができる。この場合におけるEPDCCH領域に配置される制御チャネルは、適応的なプレコーディングやビームフォーミングの利得、周波数スケジューリング利得を得ることができる。また、EPDCCH復調用参照信号は、複数の端末によって共用されることもできる。例えば、EPDCCH領域に配置される制御チャネルが、複数のリソース(例えば、リソースブロック)に分散されて通知される場合、そのEPDCCH領域の端末固有参照信号は、複数の端末によって供用されることができる。その場合におけるEPDCCH領域に配置される制御チャネルは、周波数ダイバーシチ利得を得ることができる。
また、異なる観点から見ると、PDCCH領域にマッピングされる制御チャネル(PDCCH)は、物理サブフレームの前部に位置するOFDMシンボル(シンボル)上の物理制御チャネルであり、これらのOFDMシンボル上のシステム帯域(コンポーネントキャリア(CC;Component Carrier))全域に配置されうる。また、EPDCCH領域にマッピングされる制御チャネル(EPDCCH)は、物理サブフレームのPDCCHよりも後方に位置するOFDMシンボル上の物理制御チャネルであり、これらのOFDMシンボル上のシステム帯域幅内のうち、一部の帯域に配置されうる。PDCCHは、物理サブフレームの前部に位置する制御チャネル専用のOFDMシンボル上に配置されるため、物理データチャネル用の後部のOFDMシンボルよりも前に受信および復調することができる。また、制御チャネル専用のOFDMシンボルのみをモニターする端末も受信することができる。また、CC全域に拡散されて配置されうるため、セル間干渉をランダム化することができる。また、PDCCH領域は、基地局100固有に設定される領域であり、基地局100に接続する全ての端末に共通の領域である。一方、EPDCCHは、通信中の端末が通常受信する共用チャネル(物理データチャネル)用の後部のOFDMシンボル上に配置される。また、周波数分割多重することにより、EPDCCH同士あるいはEPDCCHと物理データチャネルとを直交多重(干渉無しの多重)することができる。また、EPDCCH領域は、端末200固有に設定される領域であり、基地局100に接続する端末毎に設定される領域である。なお、基地局100は、EPDCCH領域を、複数の端末で共有するように設定することができる。また、PDCCH領域とEPDCCH領域は、同一の物理サブフレームに配置される。ここで、OFDMシンボルは、各チャネルのビットをマッピングする時間方向の単位である。
また、異なる観点から見ると、PDCCHは、セル固有の物理制御チャネルであり、アイドル状態の端末およびコネクト状態の端末の両方が取得(検出)できる物理チャネルである。また、EPDCCHは、端末固有の物理制御チャネルであり、コネクト状態の端末のみが取得できる物理チャネルである。ここで、アイドル状態とは、基地局がRRC(Radio Resource Control)の情報を蓄積してない状態(RRC_IDLE状態)や、移動局が間欠受信(DRX)を行っている状態など、直ちにデータの送受信を行わない状態である。一方、コネクト状態とは、端末がネットワークの情報を保持している状態(RRC_CONNECTED状態)や、移動局が間欠受信(DRX)を行っていない状態など、直ちにデータの送受信を行うことができる状態である。PDCCHは、端末固有のRRCシグナリングに依存せず端末200が受信可能なチャネルである。EPDCCHは、端末固有のRRCシグナリングによって設定されるチャネルであり、端末固有のRRCシグナリングによって端末200が受信可能なチャネルである。すなわち、PDCCHは、予め限定された設定により、いずれの端末も受信可能なチャネルであり、EPDCCHは端末固有の設定変更が容易なチャネルである。
以上のように、基地局100は、端末200に対して、EPDCCHを設定する場合、専用RRCシグナリングにより、無線リソースに対する端末固有設定情報にEPDCCHの端末固有設定情報を含めて通知する。また、基地局100は、端末200に対して、設定されたEPDCCHを変更する場合、同様に専用RRCシグナリングにより、パラメータを変更したEPDCCHの端末固有設定情報を含む無線リソースに対する端末固有設定情報を通知する。また、基地局100は、端末200に対して、設定されたEPDCCHを解放(リリース)する場合、同様に専用RRCシグナリングにより通知する。例えば、EPDCCHの端末固有設定情報を含まない無線リソースに対する端末固有設定情報を通知する。また、EPDCCHの端末固有設定情報を解放するための制御情報を通知してもよい。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、分散マッピングにおけるアンテナポートの関連付けはリソースエレメントに対して行われた場合を説明した。本第2の実施形態では、複素シンボルのブロックのそれぞれに対してアンテナポートの関連付けが行われる。複素シンボルのブロックは、EPDCCHの全部または一部とすることができる。なお、以下では、第1の実施形態と異なる部分が説明され、説明されない部分は第1の実施形態と同じである。
アンテナポートの関連付けは、EPDCCHの複素シンボルに対して行われる。その複素シンボルが、それぞれのEREGにおけるリソースエレメントに、周波数優先マッピング規則でマッピングされる。複素シンボルのリソースエレメントへのマッピングは、衝突信号がマッピングされないリソースエレメントに対して行われる。その結果として、アンテナポートは衝突信号に対して飛び越して関連付けられることが可能となる。
そのため、第1の実施形態で説明した、アンテナポートの関連付けがリソースエレメントに対して行われた場合と同様の効果が得られる。すなわち、それぞれのEREG、OFDMシンボル、RBペアおよびECCEにおいて、アンテナポート107に関連付けられるリソースエレメントの数とアンテナポート109に関連付けられるリソースエレメントの数とがほぼ同じにできる。アンテナポート間の偏りを少なくできるため、周波数ダイバーシチの効果が向上する。また、アンテナポート間の送信電力の平均が同じになる。
以下では、EPDCCHの送信に用いられるリソースとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付け(マッピング、対応)について説明する。既に説明したように、基地局100は、EPDCCHと、そのEPDCCHに関連付けられるEPDCCH復調用参照信号とを送信する。また、端末200は、EPDCCH復調用参照信号を用いてEPDCCHを検出(復調)する。EPDCCHの送信に用いられるリソースと、EPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとは、所定の方法を用いて関連付けられる。ここで、EPDCCHの送信に用いられるリソースは、EPDCCH領域、EPDCCH、EREG、EREGセット、ECCE、またはリソースエレメントである。なお、EPDCCH復調用参照信号は、単に参照信号とも呼称される。
また、EPDCCHの送信に用いられるリソースとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けは、EPDCCHに関する設定に基づいて切り替えることができる。例えば、EPDCCHの送信に用いられるリソースとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けは、EPDCCHが局所マッピングにより送信される場合と、EPDCCHが分散マッピングにより送信される場合とで異なることができる。すなわち、EPDCCH領域に設定されるマッピング規則が局所マッピングまたは分散マッピングに応じて、EPDCCHの送信に用いられるリソースとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが決定される。
EPDCCHが局所マッピングを用いて送信される場合、EPDCCH毎に、関連付けられるアンテナポートが決定される。まず、それぞれのRBペアにおいて、それぞれのECCEはアンテナポート107〜110のいずれかに関連付けられる。例えば、それぞれのRBペアにおいて、ECCE番号の小さいECCEから、アンテナポート107〜110が順に関連付けられる。すなわち、局所マッピングにおけるECCEの各々は、異なるアンテナポートに対応付けられる。また、ECCE集合レベルが2以上の場合、それぞれのEPDCCHは、マッピングされる分割リソースに関連付けられるアンテナポートのいずれかを用いて送信されることができる。その場合、その関連付けは、端末固有ID、RNTI、RB番号、RBペア番号、および/またはスロット番号にさらに基づいて決定されてもよい。
なお、端末200は、ブラインドデコーディングするEPDCCHの候補に対するEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートを、基地局100から通知されてもよい。
EPDCCHが分散マッピングを用いて送信される場合、リソースエレメント毎に、関連付けられるアンテナポートが決定される。その関連付けは、様々な方法を用いることができる。また、以下の説明では、関連付けられるアンテナポートがアンテナポート107およびアンテナポート109を用いる場合を説明するが、これに限定されるものではない。例えば、関連付けられるアンテナポートがアンテナポート107およびアンテナポート108を用いてもよい。
また、アンテナポート107は、第1のアンテナポートとも呼称される。アンテナポート109またはアンテナポート108は、第2のアンテナポートとも呼称される。
EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの一例は、アンテナポート107およびアンテナポート109が、それぞれのEREGにおいて、周波数優先マッピング規則によって交互に関連付けられる。
図7は、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの例を示す。また図7では、図5に示したEREG構成(つまりリソースエレメントとEREG番号の関連付け)を用いた場合のリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが示されている。また、図7では、それぞれのリソースエレメントに記載される数字はアンテナポート番号を示す。図中の7はアンテナポート107を示し、9はアンテナポート109を示す。例えば、EREG0を構成する9つのリソースエレメント(スロット0における(0,0), (4,1), (8,2), (0,4), (8,5)、および、スロット1における(8,0), (0,2), (4,3), (8,4))に対して、アンテナポート107およびアンテナポート109が、周波数優先マッピング規則によって交互に関連付けられる。すなわち、5つのリソースエレメント(スロット0における(0,0), (8,2), (8,5)、および、スロット1における (0,2), (8,4))はアンテナポート107が関連付けられる。4つのリソースエレメント(スロット0における(4,1), (0,4)、および、スロット1における(8,0), (4,3))はアンテナポート109が関連付けられる。なお、それぞれのEREGにおいて、アンテナポートの関連付けは、アンテナポート107から行われる場合を説明したが、アンテナポート109から行なってもよい。
これにより、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107に関連付けられるリソースエレメントの数とアンテナポート109に関連付けられるリソースエレメントの数とがほぼ同じにできる。アンテナポート間の偏りを少なくできるため、周波数ダイバーシチの効果が向上する。
EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの別の一例は、アンテナポート107およびアンテナポート109が、それぞれのEREGにおいて、周波数優先マッピング規則によって交互に関連付けられる。さらに、関連付けるEREGのEREG番号に応じて、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107またはアンテナポート109から行われる。例えば、アンテナポートの関連付けは、EREG番号が奇数または偶数に応じて、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107またはアンテナポート109から行われる。
いいかえると、分散マッピングにおいては、物理リソースはEREGを単位として与えられる。あるEREGにあるそれぞれのリソースエレメントは2つのアンテナポート(つまりアンテナポート107と109)のうち片方と、交互に関連付けられる。このときリソースエレメントが含まれるEREG番号が偶数であればアンテナポート107から順に関連付けられ、このときリソースエレメントが含まれるEREG番号が奇数であればアンテナポート109から順に関連付けられる。
図8は、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの例を示す。図8では、図5に示したEREG構成(つまりリソースエレメントとEREG番号の関連付け)を用いた場合のリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが示されている。また、図8では、それぞれのリソースエレメントに記載される数字はアンテナポート番号を示す。図中の7はアンテナポート107を示し、9はアンテナポート109を示す。
EREG番号が偶数のEREGの場合、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107から行われる。EREG番号が奇数のEREGの場合、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート109から行われる。これにより、それぞれのEREG、OFDMシンボルおよびRBペアにおいて、アンテナポート107に関連付けられるリソースエレメントの数とアンテナポート109に関連付けられるリソースエレメントの数とがほぼ同じにできる。アンテナポート間の偏りを少なくできるため、周波数ダイバーシチの効果が向上する。また、アンテナポート間の送信電力の平均が同じになる。
EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの別の一例は、アンテナポート107およびアンテナポート109が、それぞれのEREGにおいて、周波数優先マッピング規則によって交互に関連付けられる。さらに、関連付けるEREGのEREG番号に応じて、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107またはアンテナポート109から行われる。
例えば、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、EREG番号を所定数Mで割った商(つまり、EREG番号をMで割った数に対し、基準値1としてフロア関数をとったもの)に基づいて、アンテナポート107またはアンテナポート109から行われる。
例えば、Mが4であり、EREG番号を4で割った商が偶数である場合、アンテナポートの関連付けはアンテナポート107から行われ、EREG番号を4で割った商が奇数である場合、アンテナポートの関連付けはアンテナポート109から行われる。いいかえると、分散マッピングにおいては、物理リソースはEREGを単位として与えられる。あるEREGにあるそれぞれのリソースエレメントは2つのアンテナポート(つまりアンテナポート107と109)のうち片方と、交互に関連付けられる。このときリソースエレメントが含まれるEREG番号を4で割った商が偶数であればアンテナポート107から順に関連付けられ、このときリソースエレメントが含まれるEREG番号を4で割った商(つまり、EREG番号を4で割った数に対し、基準値1としてフロア関数をとったもの)が奇数であればアンテナポート109から順に関連付けられる。
具体的に例をあげると、アンテナポートの関連付けは、それぞれのEREGにおいて、EREG番号が0、1、2、3、8、9、10および11のEREGの場合、アンテナポート107から行われ、EREG番号が4、5、6、7、12、13、14および15のEREGの場合、アンテナポート109から行われる。すなわち、ECCEを構成するEREGに関連付けられるアンテナポートの偏りが、ECCEにおいて同じになるように、アンテナポートの関連付けを行なう。これにより、それぞれのEREG、OFDMシンボル、RBペアおよびECCEにおいて、アンテナポート107に関連付けられるリソースエレメントの数とアンテナポート109に関連付けられるリソースエレメントの数とがほぼ同じにできる。アンテナポート間の偏りを少なくできるため、周波数ダイバーシチの効果が向上する。また、アンテナポート間の送信電力の平均が同じになる。
なお、以上の説明では、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが、EREG番号に基づいて、アンテナポート107およびアンテナポート109が交互に関連付けられる場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けは、RBペア番号、ECCE番号、サブフレーム番号、スロット番号、EPDCCH領域を識別する番号、および/または、EPDCCHを識別する番号に基づいて、アンテナポート107およびアンテナポート109が交互に関連付けられることができる。
なお、以上の説明では、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが、それぞれのEREGに対して、アンテナポート107およびアンテナポート109が交互に関連付けられる場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けが行われるリソースは、RBペア、ECCE、サブフレーム、スロット、EPDCCH領域、および/または、EPDCCHであってもよい。
具体的な例として、EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けの別の一例は、アンテナポート107およびアンテナポート109が、それぞれのEREGにおいて、RBペア番号に基づいて、周波数優先マッピング規則によって交互に関連付けられることができる。EPDCCHの送信に用いられるリソースエレメントとEPDCCH復調用参照信号のアンテナポートとの関連付けは、RBペア番号が偶数の場合、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107から行われ、RBペア番号が奇数の場合、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート109から行われる。
また、以上で説明したアンテナポートの関連付けにおいては、衝突信号がマッピングされるリソースエレメントを除外するかもしれない。すなわち、アンテナポートの関連付けにおいて、アンテナポート107とアンテナポート109とが交互に(順に)関連付けられるEREG内のリソースエレメントに、衝突信号(上書き信号、割り込み信号)がマッピングされる場合、そのアンテナポートは、そのリソースエレメントを飛び越して(スキップして)、次に関連付けられるべきリソースエレメントに関連付けるかもしれない。ここで、衝突信号は、セル固有参照信号、伝送路状況測定用参照信号、端末固有参照信号、報知チャネル、同期信号、および/またはPDCCH領域などを含む。これにより、衝突信号に依存せず、それぞれのEREG、OFDMシンボル、RBペアおよび/またはECCEにおいて、アンテナポート107に関連付けられるリソースエレメントの数とアンテナポート109に関連付けられるリソースエレメントの数とがほぼ同じにできる。
なお、別の例として、アンテナポートが交互に(順に)関連付けられるEREG内のリソースエレメントに、伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる場合、そのアンテナポートは、そのリソースエレメントを飛び越さず(スキップせず)に関連付け、さらに伝送路状況測定用参照信号がそのリソースエレメントに上書きされることが出来る。すなわち、伝送路状況測定用参照信号がマッピングされるリソースエレメントに対するアンテナポートは、パンクチャされる。これにより、EPDCCH領域を複数の端末で共有する場合、端末固有に設定される伝送路状況測定用参照信号がマッピングできる。
また、衝突信号がPDCCH領域である場合、端末はそのPDCCH領域を、基地局100から通知されるCFI(Control Field Indicator)から設定される。CFIがRRCシグナリングを通じて設定されない場合、端末はサブフレーム中の所定のリソースエレメントにマッピングされるPCFICHを通じて通知されるCFIに基づいてPDCCH領域を認識する。CFIがRRCシグナリングを通じて設定される場合、端末はPCFICHを通じて通知されるCFIに関わらず、RRCシグナリングを通じて通知されたCFIに基づいてPDCCH領域を認識する。なお、CFIがRRCシグナリングを通じて設定されない場合、端末はPCFICHを通じて通知されるCFIに関わらず、予め規定されたCFIに基づいてPDCCH領域を認識してもよい。
なお、アンテナポートの関連付けが、アンテナポート107から行われるか、アンテナポート109から行われるかは、EREG番号に基づいて決定されることを説明したが、これに限定されるものではない。例えば、アンテナポートの関連付けが、アンテナポート107から行われるか、アンテナポート109から行われるかは、ECCE番号、EPDCCH番号、RBペア番号、セルID、RNTIなどに基づいて決定されてもよい。また、例えば、アンテナポートの関連付けが、アンテナポート107から行われるか、アンテナポート109から行われるかは、基地局100から設定されてもよい。
なお、アンテナポートの関連付けは、衝突信号に関わらず、固定されてもよい。例えば、それぞれのサブフレームにおいて、偶数番目のOFDMシンボルのリソースエレメントはアンテナポート107が関連付けられ、奇数番目のOFDMシンボルのリソースエレメントはアンテナポート109が関連付けられる。また、例えば、それぞれのサブフレームにおいて、奇数番目のOFDMシンボルのリソースエレメントはアンテナポート107が関連付けられ、偶数番目のOFDMシンボルのリソースエレメントはアンテナポート109が関連付けられる。
以下では、本第2の実施形態におけるEPDCCH生成部の動作の一例が説明される。EPDCCH生成部は、端末に通知する制御チャネルであり、第1のアンテナポートおよび第2のアンテナポートに関連付けられるEPDCCHを生成する。EPDCCH生成部は、EPDCCHの送信に割り当てられたEREGに含まれるリソースエレメントにマッピングする。EPDCCH生成部は、EPDCCHの複素シンボルに対して、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートを、交互に関連付ける。EPDCCH生成部は、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートが関連付けられたEPDCCHの複素シンボルを、周波数優先規則によって、前記EPDCCHの送信に割り当てられたEREGに含まれるリソースエレメントにマッピングする。
また、EPDCCH生成部は、EPDCCHとは異なる信号が、EREGを構成するリソースエレメントにマッピングされる場合、当該リソースエレメントは除外して、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートが関連付けられたEPDCCHの複素シンボルを関連付ける。
また、EPDCCHとは異なる信号は、セル固有参照信号、PDCCH領域、報知チャネル、同期信号、および/または伝送路状況測定用参照信号である。
また、EPDCCH生成部は、EREGを識別するEREG番号に基づいて、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートからスタートして、それらのアンテナポートを、そのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルに対して、交互に関連付ける。
また、EPDCCH生成部は、EREG番号が偶数の場合、そのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルに対して、第1のアンテナポートからスタートして交互に関連付け、EREG番号が奇数の場合、そのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルに対して、第2のアンテナポートからスタートして交互に関連付ける。
また、EPDCCH生成部は、EREG番号を所定数で割った商が偶数の場合、そのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルに対して、第1のアンテナポートからスタートして交互に関連付け、EREG番号を所定数で割った商が奇数の場合、そのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルに対して、第2のアンテナポートからスタートして交互に関連付ける。
また、EPDCCH生成部は、EPDCCH領域のリソースブロックペアにマッピングされたEPDCCHの複素シンボルを、OFDMシンボル毎に、所定数の巡回シフトを行う。
また、巡回シフトの所定数は、端末にRRCシグナリングを通じて通知する制御情報に基づいて決定される。
また、周波数優先規則は、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートが、それぞれのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルにおいて、先頭のOFDMシンボルかつ最も低い周波数のサブキャリアのリソースエレメントから、それぞれのOFDMシンボルにおいて、周波数が高くなる方向のリソースエレメントを優先して順に関連付けられる規則である。
以下では、本第2の実施形態におけるEPDCCH処理部の動作の一例が説明される。EPDCCH処理部は、伝搬路推定部が推定した伝搬路推定値を用いて、EPDCCHの送信に割り当てられたEREGに含まれるリソースエレメントにマッピングされ、第1のアンテナポートおよび第2のアンテナポートに関連付けられるEPDCCHを検出する。EPDCCH処理部は、EPDCCHの複素シンボルに対して、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートが、交互に関連付けられると想定して検出する。EPDCCH処理部は、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートが関連付けられたEPDCCHの複素シンボルが、周波数優先規則によって、前記EPDCCHの送信に割り当てられたEREGに含まれるリソースエレメントにマッピングされると想定して検出する。
また、EPDCCH処理部は、EPDCCHとは異なる信号が、EREGを構成するリソースエレメントにマッピングされる場合、当該リソースエレメントは除外して、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートが関連付けられたEPDCCHの複素シンボルが関連付けられると想定して検出する。
また、EPDCCHとは異なる信号は、セル固有参照信号、PDCCH領域、報知チャネル、同期信号、および/または伝送路状況測定用参照信号である。
また、EPDCCH処理部は、EREGを識別するEREG番号に基づいて、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートからスタートして、それらのアンテナポートが、そのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルに対して、交互に関連付けられると想定して検出する。
また、EPDCCH処理部は、EREG番号が偶数の場合、そのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルに対して、第1のアンテナポートからスタートして交互に関連付け、EREG番号が奇数の場合、そのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルに対して、第2のアンテナポートからスタートして交互に関連付けられると想定して検出する。
また、EPDCCH処理部は、EREG番号を所定数で割った商が偶数の場合、そのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルに対して、第1のアンテナポートからスタートして交互に関連付け、EREG番号を所定数で割った商が奇数の場合、そのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルに対して、第2のアンテナポートからスタートして交互に関連付けられると想定して検出する。
また、EPDCCH処理部は、EPDCCH領域のリソースブロックペアにマッピングされたEPDCCHの複素シンボルは、OFDMシンボル毎に、所定数の巡回シフトが行われると想定して検出する。
また、巡回シフトの所定数は、端末にRRCシグナリングを通じて通知する制御情報に基づいて決定される。
また、周波数優先規則は、第1のアンテナポートまたは第2のアンテナポートが、それぞれのEREGにおけるEPDCCHの複素シンボルにおいて、先頭のOFDMシンボルかつ最も低い周波数のサブキャリアのリソースエレメントから、それぞれのOFDMシンボルにおいて、周波数が高くなる方向のリソースエレメントを優先して順に関連付けられる規則である。
なお、以上の説明では、EREG番号が、それぞれのRBペアで割り振られる場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、EREG番号は、EPDCCH領域の全てのRBペアに渡って割り振られる場合でも本発明は適用できる。例えば、EPDCCH領域が4つのRBペアで構成される場合、それぞれのRBペアは16のEREGを構成するため、そのEPDCCH領域は64のEREGで構成される。その場合、EREG番号は0〜63となり、周波数の低いRBペアから順に割り振られることができる。すなわち、1番目のRBペアにおけるEREG番号は0〜15であり、2番目のRBペアにおけるEREG番号は16〜31であり、3番目のRBペアにおけるEREG番号は32〜47であり、4番目のRBペアにおけるEREG番号は48〜63である。
なお、上記の各実施形態では、周波数優先マッピング規則を用いる場合を説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、時間優先マッピング規則が用いられてもよい。時間優先マッピング規則は、マッピングの対象が、マッピングする領域内の複数のリソースエレメントにおいて、先頭のOFDMシンボルであり最も低い周波数のサブキャリアのリソースエレメントから、それぞれのサブキャリアにおいて、時間が遅くなる方向のOFDMシンボルのリソースエレメントを優先して順にマッピングし、次に周波数が高くなる方向のサブキャリアに対しても同様にマッピングする規則である。なお、時間優先マッピング規則におけるマッピングは、アンテナポート等の関連付けにも適用できるため、マッピングは関連付けとも言い換えることができる。すなわち、時間優先マッピング規則は、時間優先関連付け規則とも言い換えることができる。また、時間優先マッピング規則および時間優先関連付け規則は、時間優先規則とも呼称される。
なお、上記の各実施形態では、それぞれのEREGにおける、リソースエレメントまたはEPDCCHの複素シンボルに対して、アンテナポート107とアンテナポート109とが、所定の規則によって交互に関連付けられる場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、それぞれのEREGにおいて、アンテナポート107に関連付けられるリソースエレメントまたはEPDCCHの複素シンボルの数と、アンテナポート109に関連付けられるリソースエレメントまたはEPDCCHの複素シンボルの数との差が、小さいほど、本発明の効果が得られることになる。そのため、それぞれのEREGにおいて、アンテナポートと、リソースエレメントまたはEPDCCHの複素シンボルとの関連付けが、アンテナポート107とアンテナポート109との間で、1または0になるように行われればよい。具体的な一例は、9個のリソースエレメントまたはEPDCCHの複素シンボルに、アンテナポート107とアンテナポート109を関連付ける場合、5つのアンテナポート107と4つのアンテナポート109が順に所定の規則によって関連付けられることができる。
なお、上記の各実施形態では、データチャネル、制御チャネル、PDSCH、PDCCH、EPDCCHおよび参照信号のマッピング単位としてリソースエレメントやリソースブロックを用い、時間方向の送信単位としてサブフレームや無線フレームを用いて説明したが、これに限るものではない。任意の周波数と時間で構成される領域および時間単位をこれらに代えて用いても、同様の効果を得ることができる。
また、上記の各実施形態では、PDSCH領域に配置される拡張された物理下りリンク制御チャネル103をEPDCCHと呼称し、従来の物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)との区別を明確にして説明したが、これに限るものではない。両方をPDCCHと称する場合であっても、PDSCH領域に配置される拡張された物理下りリンク制御チャネルとPDCCH領域に配置される従来の物理下りリンク制御チャネルとで異なる動作をすれば、EPDCCHとPDCCHとを区別する上記各実施形態と実質的に同じである。
なお、端末200が基地局100と通信を開始する際に、基地局100に対して、上記の各実施形態で記載の機能が使用可能であるか否かを示す情報(端末能力情報,あるいは機能グループ情報)を基地局100に通知することにより、基地局100は上記各実施形態で記載の機能が使用可能であるか否かを判断することができる。より具体的には、上記各実施形態で記載の機能が使用可能である場合に、端末能力情報にそれを示す情報を含め、上記各実施形態で記載の機能が使用可能ではない場合には、端末能力情報に本機能に関する情報を含めないようにすればよい。あるいは、上記各実施形態で記載の機能が使用可能である場合に、機能グループ情報の所定ビットフィールドに1を立て、上記各実施形態で記載の機能が使用可能ではない場合には、機能グループ情報の所定ビットフィールドを0とするようにすればよい。
なお、上記各実施形態では、データチャネル、制御チャネル、PDSCH、PDCCH、EPDCCHおよび参照信号のマッピング単位としてリソースエレメントやリソースブロックを用い、時間方向の送信単位としてサブフレームや無線フレームを用いて説明したが、これに限るものではない。任意の周波数と時間で構成される領域および時間単位をこれらに代えて用いても、同様の効果を得ることができる。なお、上記各実施形態では、プレコーディング処理されたRSを用いて復調する場合について説明し、プレコーディング処理されたRSに対応するポートとして、MIMOのレイヤーと等価であるポートを用いて説明したが、これに限るものではない。この他にも、互いに異なる参照信号に対応するポートに対して、本発明を適用することにより、同様の効果を得ることができる。例えば、Precoded RSではなくUnprecoded RSを用い、ポートとしては、プリコーディング処理後の出力端と等価であるポートあるいは物理アンテナ(あるいは物理アンテナの組み合わせ)と等価であるポートを用いることができる。
本発明に関わる基地局100および端末200で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれる。また、上述した実施形態における基地局100および端末200の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。基地局100および端末200の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。本願発明の端末装置は、移動局装置への適用に限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などに適用できる。
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、一連の処理のうち、一部の処理の順序を逆転させるような設計の変更を行ってもよい。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。