JP5994422B2 - 造影剤 - Google Patents

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Description

本発明は、造影剤に関し、さらに詳しくは、生体内に投与されたときに疾患組織や細胞に蓄積させることが可能であり、かつ、光エネルギーの照射によって蛍光発光させることが可能な造影剤、あるいは、蛍光発光に加えて、磁性元素のイオンと外部磁場との相互作用及び/又は放射性同位元素に由来する放射線若しくは光子を用いて画像を形成することが可能な造影剤(マルチモーダル造影剤)に関する。
従来、癌病変の診断及び治療の決定に必要な情報を視覚的に得ることが可能な画像診断技術として、蛍光イメージング、MRI(核磁気共鳴画像法)、X線CT、PET(ポジトロン断層法)、SPECT(単一光子放射断層撮影)等のイメージング法が知られており、これらはいずれも高感度測定法として知られている。これらのイメージング法では、生体内の癌組織又は臓器にコントラストを付けて癌組織又は臓器を可視化し、他の部分とのコントラストを増強してより鮮明な画像を得るために、造影剤が広く使用されている。
例えば、蛍光イメージングにおいては、蛍光性の有機色素や半導体ナノ粒子が造影剤として用いられている。一方、MRIにおいては、ガドリニウム又は鉄イオンなどの磁性体が用いられている。さらに、PETやSPECTにおいては、放射性同位元素が造影剤として用いられている。これらのイメージング技術においては、各イメージング技術それぞれの特性に合わせた、化学構造及び特性がそれぞれ異なる造影剤を、各イメージング技術に応じて用いる必要がある。
さらに、最近、蛍光イメージング、MRI、PET、SPECTといった複数のイメージング技術を同時に組み合わせてマルチモーダルイメージングする技術が注目されている。この技術は、画像から得られる情報の信頼性を従来に比べて格段に向上させ、癌などの病変をより正確に検出することができる。
このようなマルチモーダルイメージングにおいては、蛍光イメージング、MRI、PET、SPECTといったすべてのイメージング測定法において共通に使用できる、つまりすべてのイメージング測定法に対して標的対称を特異的にコントラスト化及び可視化することができる、マルチモーダル造影剤の開発が必要である。
このマルチモーダルイメージングを実現するためのマルチモーダル造影剤として、近年、MRIと蛍光イメージングに注目した造影剤が開発されている。例えば、磁性イオンを修飾した有機蛍光色素(非特許文献1参照)や半導体ナノ粒子(特許文献1参照)が検討されている。
しかし、有機蛍光色素は、光照射時の劣化が激しく、寿命が短いという問題がある。
また、半導体ナノ粒子は、毒性の高い重金属元素から構成されているため、生体に対して有害である。さらに、半導体ナノ粒子は、生体内での粒径の変動により発光波長の変動を生じ、正確な検出を行うには不十分である。
米国特許出願公開2005/0220714号
O.Veiseh et al., "Optical and MRI multifunctional nanoprobe for targeting gliomas," Nano Letters, 5, 1003-1008(2005)
本発明が解決しようとする課題は、耐光性・発光性に優れ、かつ、生体に悪影響を与えることがない安全性に優れた造影剤を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、発光効率が高く、あるいは、マルチモーダルイメージングが可能な造影剤を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る造影剤は、
単層又は多層のグラフェンナノシートからなり、シートの端部にアームチェア型端面部を含むシート部と、前記アームチェア型端面部と1辺のみを共有して結合している末端6員環とを備えたグラフェン構造体と、
ペプチド結合(−CO−NH−)を介して前記シート部及び/又は前記末端6員環に結合している元素包摂基と
を備えていることを要旨とする。
本発明に係る造影剤は、前記元素包摂基に内包された磁性元素のイオン及び/又は放射性同位元素をさらに備えていても良い。
本発明に係る造影剤は、例えば、生体内に投与された場合、生体内に存在する癌組織、細胞などに蓄積される。蓄積された造影剤にレーザー光等の光エネルギーを照射すると、グラフェン構造体が励起されて蛍光発光する。
また、造影剤が磁性元素のイオン、あるいは、放射性同位元素をさらに内包している場合には、外部磁場の印加により核の緩和時間に影響を与えたり、あるいは、放射線や光子を放出する。そのため、蛍光イメージング法と、MRI、X線CT、PET、SPECTなどとを組み合わせたマルチモーダルイメージングが可能となる。また、生体内における癌組織などの標的対象の3次元での位置情報をより正確に検出することができる。
図1(a)は、アームチェア型端面構造の模式図である。図1(b)は、ジグザグ型端面構造の模式図である。 本発明の一実施の形態に係る造影剤(Gd3+−DOTAを複合化したグラフェン構造体)の構造図である。 グラフェン構造体の質量スペクトルである。 本発明の一実施の形態に係る造影剤(Gd3+−DOTAを複合化したグラフェン構造体)の蛍光スペクトル(図4(a))及び磁化曲線(図4(b))である。
以下、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. 造影剤]
本発明に係る造影剤は、
単層又は多層のグラフェンナノシートからなり、シートの端部にアームチェア型端面部を含むシート部と、前記アームチェア型端面部と1辺のみを共有して結合している末端6員環とを備えたグラフェン構造体と、
ペプチド結合(−CO−NH−)を介して前記シート部及び/又は前記末端6員環に結合している元素包摂基と
を備えている。
[1.1. グラフェン構造体]
本発明において、「グラフェン構造体」とは、シート部と、末端6員環とを備えているものをいう。グラフェン構造体は、さらに窒素(特に、窒素含有官能基)を備えているもの(窒素含有グラフェン構造体)であっても良い。
[1.1.1. グラフェン構造体の構成]
[A. シート部]
本発明において「シート部」とは、単層又は多層のグラフェンナノシートからなり、シートの端部にアームチェア型端面部(図1(a)参照)を含むものをいう。シート部の端部は、アームチェア型端面部のみからなるものが望ましいが、一部にジグザグ型端面部(図1(b)参照)を含んでいても良い。
また、本発明において「シート部」というときは、グラフェンナノシートを構成する6員環の内、1辺を介してアームチェア型端面部に結合している末端6員環(図1(a)中、点線で表示)は含まれない。
シート部は、単層のグラフェンナノシートからなるものでも良く、あるいは、多層のグラフェンナノシートからなるものでも良い。
本発明において「グラフェンナノシート」とは、炭素の環構造及びsp2結合性の芳香環で構成された2次元のシート状構造を有するものをいう。グラフェンナノシートは、不可避的不純物としての窒素を0.5wt%未満含有しているもの(狭義の「グラフェンナノシート」)でも良く、あるいは、窒素を0.5wt%以上含有しているもの(窒素含有グラフェンナノシート)でも良い。
発光(PL)特性を示すためには、グラフェンナノシートは、sp3型の混成軌道をもつ炭素からなる絶縁性のマトリックス(sp3マトリックス)中に、sp2型の混成軌道をもつ炭素からなる微細なクラスター(sp2クラスター)が埋め込まれた構造を備えている必要があると考えられている。すなわち、PL特性を示すグラフェンナノシートにおいて、sp2クラスターは、発光中心として機能すると考えられている。
本発明において「窒素含有グラフェンナノシート」とは、グラフェンナノシートに意図的に窒素が導入されたものであって、窒素含有量が0.5wt%以上であるものをいう。
本発明において、「窒素が導入されている」とは、
(1)グラフェンナノシートを構成する炭素の一部が窒素で置換されていること、
(2)グラフェンナノシートのエッジ(末端6員環と共有している辺上の原子を含む)及び/又は基底面に窒素含有官能基が結合していること、又は、
(3)グラフェンナノシートの表面又はシート間に窒素含有化合物が吸着していること、
をいう。
グラフェンナノシートに導入された窒素は、置換、結合又は吸着のいずれか1種の形態で存在していても良く、あるいは、2種以上の形態で存在していても良い。
窒素含有官能基及び窒素含有化合物については、後述する。
[B. 末端6員環]
本発明において「末端6員環」とは、シート部のアームチェア型端面部と1辺のみを共有して結合している炭素6員環をいう。
図1(a)に、アームチェア型端面部に結合している末端6員環を示す。図1(a)中、シート部は実線で表され、末端6員環は破線で表されている。高い発光特性を得るためには、1個のシート部に含まれる末端6員環の数は、多いほど良い。
[C. 窒素含有官能基]
上述したように、グラフェン構造体は、さらに窒素を含むもの(窒素含有グラフェン構造体)であっても良い。この場合、窒素は、窒素含有官能基がグラフェン構造体を構成する炭素原子(すなわち、シート部及び/又は末端6員環を構成する炭素原子)に結合する形態で含まれているのが好ましい。
すなわち、本発明において、窒素含有グラフェン構造体は、
(a)末端6員環を構成する炭素原子の内、アームチェア型端面部と結合していない炭素原子、及び、
(b)シート部を構成する炭素原子(末端6員環と共有している辺上の炭素原子を含む)
から選ばれるいずれか1以上の炭素原子に結合している窒素含有官能基を備えているものが好ましい。
本発明において「窒素含有官能基」とは、窒素を構成元素として含む官能基をいう。窒素含有官能基としては、例えば、アミノ基、イミノ基、N−オキシド基、N−ヒドロキシ基、ヒドラジン基、ニトロ基、アゾ基、ジアゾ基、アジド基などがある。
末端6員環又はシート部は、これらのいずれか1種の窒素含有官能基が結合しているものでも良く、あるいは、2種以上が結合しているものでも良い。また、末端6員環に窒素含有官能基が結合している場合、末端6員環の一部に窒素含有官能基が結合していても良く、あるいは、すべての末端6員環に窒素含有官能基が結合していても良い。
窒素含有官能基は、特に、「末端に一級アミン(−NH2)を有する官能基(以下、これを「アミン型官能基」ともいう)」が好ましい。アミン型官能基は、後述する元素包摂基含有化合物と直接、縮合反応させることができるという利点がある。この場合、グラフェン構造体に導入されたアミン型官能基は、そのすべてが元素包摂基含有化合物との縮合反応に消費されても良く、あるいは、一部が消費されても良い。
アミン型官能基としては、例えば、アミノ基(−NH2)、アミド基(−CONH2)、アセトアミド基(−CH3CONH2)、ホルムアミド基(−HCONH2)、メチルアミン基(−CH3NH2)などがある。
[1.1.2. 窒素含有量]
グラフェン構造体に含まれる窒素含有量は、発光効率及び発光波長に影響を与える。一般に、窒素含有量が多くなるほど、発光波長の変化量が大きくなる。このような効果を得るためには、窒素含有量は、0.5wt%以上が好ましい。窒素含有量は、さらに好ましくは1wt%以上、さらに好ましくは2wt%以上、さらに好ましくは5wt%以上である。
一方、窒素含有量が多くなりすぎると、電子状態が大幅に変化し、PL特性が得られない。従って、窒素含有量は、50wt%以下が好ましい。窒素含有量は、さらに好ましくは40wt%以下、さらに好ましくは30wt%以下、さらに好ましくは20wt%以下、さらに好ましくは10wt%以下である。
[1.1.3. 平均質量]
グラフェン構造体の平均質量は、発光効率及び発光波長に影響を与える。
ここで、「平均質量」とは、質量スペクトルを測定することにより得られる単位電荷当たりのグラフェン構造体の質量の平均値をいう。平均質量とグラフェン構造体のサイズには相関があり、平均質量が小さくなるほど、グラフェン構造体のサイズが小さくなることを表す。
一般に、グラフェン構造体のサイズが小さくなるほど、量子サイズ効果により、発光波長は短くなる。可視光領域で発光させるためには、グラフェン構造体の平均質量は、500m/z以上が好ましい。平均質量は、さらに好ましくは、1000m/z以上である。
一方、グラフェン構造体のサイズが大きくなりすぎると、可視光領域で発光しなかったり、あるいは、発光中心からの蛍光がシートに再吸収される、いわゆる「消光」が起こるため、発光効率が低下する。従って、グラフェン構造体の平均質量は、50000m/z以下が好ましい。
[1.1.4. 平均厚さ]
グラフェン構造体の厚さ(すなわち、シート部の積層数)は、発光効率及び発光波長に影響を与える。
シート部が単層であっても、蛍光体として機能する。単層のグラフェンナノシートの厚さは、約0.3nmである。すなわち、グラフェン構造体の平均厚さは、0.3nm以上であれば良い。
グラフェン構造体の厚さが厚くなるほど、発光波長が長くなる。これは、sp2クラスターのシート積層方向のサイズが大きくなることにより、π−π*エネルギーギャップが小さくなるためと考えられる。
しかしながら、グラフェン構造体の厚さが厚くなりすぎると、電子構造がバルクに近づくため、効率的な発光が得られない。従って、グラフェン構造体の平均厚さは、50nm以下が好ましい。平均厚さは、さらに好ましくは、20nm以下、さらに好ましくは、10nm以下である。
ここで、「グラフェン構造体の平均厚さ」とは、無作為に選んだn個(n≧5)のグラフェン構造体の厚さの平均値をいう。
厚さの測定方法としては、
(1)原子間力顕微鏡(AFM)を用いてシートの厚さを直接測定する方法、
(2)透過電子顕微鏡(TEM)写真や電子線回折像から求められるシート1層分の厚みを考慮して厚さを求める方法、
などがある。いずれの方法を用いても、ほぼ同等の結果が得られる。
[1.1.5. 発光効率]
グラフェン構造体は、造影剤の発光部を構成する。本発明に係る造影剤は、1%以上の発光効率を示す。平均厚さ(シート部の層数)、平均サイズ、窒素含有量などを最適化すると、発光効率は、さらに増大する。具体的には、これらを最適化することによって、造影剤の発光効率は、7%以上、10%以上、15%以上、あるいは、20%以上となる。
ここで、「発光効率」とは、吸収された光子数に対する蛍光として発光される光子数の割合をいう。
[1.2. 元素包摂基及び元素包摂基含有化合物]
本発明において、「元素包摂基含有化合物」とは、元素包摂基を有しており、かつ、グラフェン構造体に導入されたアミノ基とペプチド結合(−CO−NH−)を形成することが可能な基(例えば、カルボキシル基(−COOH)、活性エステル基(−COOR)など)を有する化合物をいう。
「活性エステル基」とは、カルボン酸から誘導される基のなかで高活性のものをいう。
本発明において、「元素包摂基」とは、元素包摂基の構成元素が形成する3次元的な空間に、元素又はイオンを閉じこめることが可能な基をいう。換言すれば、「元素包摂基」とは、元素包摂基含有化合物とグラフェン構造体とが化学結合した後に残る元素包摂基含有化合物の残基をいう。
元素包摂基含有化合物は、特に限定されるものではなく、元素包摂基に導入する元素又はイオンの種類及び大きさに応じて、適宜選択することができる。また、造影剤は、いずれか1種の元素包摂基を備えていても良く、あるいは、2種以上を備えていても良い。
元素包摂基含有化合物としては、具体的には、
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA)、メチルエチレンジアミン四酢酸(PDTA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(EGTA)、4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−フェニル−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン酸−13(BOPTA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸(DO3A)、[10−(2−ヒドロキシプロピル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン]−1,4,7−三酢酸(HPDO3A)、トリエチレンテトラミン六酢酸、2−メチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(MCTA)、α、α'、α''、α''')−テトラメチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTMA)、2,2'−[エチレンビス(2−ヒドロキシベンジルイミノ)]二酢酸(HBED)
などがある。
また、元素包摂基含有化合物は、活性エステルなどの誘導体であっても良い。例えば、元素包摂基含有化合物がDOTAである場合、DOTA−NHS−エステル(1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−テトラ酢酸モノ−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル)などの活性エステルを用いることができる。このような活性エステルを用いることによって、縮合剤を用いることなく、グラフェン構造体に元素包摂基をより簡便に導入することができる。
[1.3. 元素包摂基に内包される元素又はイオン]
元素包摂基は、さらに、元素又はイオンを内包していても良い。このような元素又はイオンとしては、例えば、磁性元素のイオン、放射性同位元素などがある。
磁性元素のイオンを内包する元素包摂基を備えた造影剤は、蛍光イメージングと、磁性元素のイオンによるイメージング(例えば、MRI)の双方が可能なマルチモーダル造影剤として用いることができる。
また、放射性同位元素を内包する元素包摂基を備えた造影剤は、蛍光イメージングと、放射性同位元素によるイメージング(例えば、X線CT、PET、SPECTなど)の双方が可能なマルチモーダル造影剤として用いることができる。
さらに、磁性元素のイオンと放射性同位元素の双方を内包する元素包摂基を備えた造影剤は、蛍光イメージング、磁性元素のイオンによるイメージング、及び、放射性同位元素によるイメージングが可能なマルチモーダル造影剤として用いることができる。
磁性元素(常磁性元素、強磁性元素)としては、具体的には、
Gd(III)、Ho(III)、Er(III)、Mn(II)、Mn(III)、Fe(II)、Fe(III)、
Cu(II)、Cr(III)、Co(II)、Ni(II)、Dy(III)、Tb(III)、Nd(III)
などがある。
また、放射性同位元素としては、具体的には、
11C、15O、18F、13N、64Cu、67Ga、68Ga、99mTc、90Y、153Sm、
166Ho、186Re、188Re、165Dy、111In、201Tc、77Br、123I、124I、
125I、126I、131I、201Tl
などがある。
造影剤には、これらのいずれか1種の元素又はイオンが含まれていても良く、あるいは、2種以上が含まれていても良い。
[1.4. 造影剤の用途]
本発明に係る造影剤は、グラフェン構造体を備えているので、これを生体内に投与することによって疾患組織や細胞に蓄積させ、かつ、光エネルギーの照射によって蓄積部位を蛍光発光させることができる。
また、元素包摂基が磁性元素のイオン及び/又は放射性同位元素を内包している場合には、蛍光発光に加えて、磁性元素のイオンと外部磁場との相互作用及び/又は前記放射性同位元素に由来する放射線若しくは光子を用いて蓄積部位を検出することができる。
[2. 造影剤の製造方法]
本発明に係る造影剤は、種々の方法により製造することができる。造影剤の製造方法としては、具体的には、以下のような方法がある。
なお、以下の説明においては、便宜上、元素包摂基含有化合物で修飾する前のグラフェン構造体を「グラフェン構造体(B)」、元素包摂基含有化合物で修飾した後のグラフェン構造体を「グラフェン構造体(A)」ともいう。
本発明に係る造影剤は、例えば、
(1)アミン型官能基を備えたグラフェン構造体(B)と、カルボキシル基(若しくは、活性エステル基)を備えた元素包摂基含有化合物とを出発原料に用いて、アミン型官能基の全部又は一部とカルボキシル基(若しくは、活性エステル基)とを縮合反応させ、
(2)必要に応じて、元素包摂基に所定の元素又はイオンを導入する
ことにより製造することができる。
この場合、グラフェン構造体(B)は、アミン型官能基以外の窒素含有官能基、カルボキシル基、活性エステル基(−COOR)などをさらに備えていても良い。
[2.1. グラフェン構造体(B)の製造方法]
シート部と末端6員環とを備えたグラフェン構造体(B)は、
窒素含有化合物を溶解させた水溶液に酸化グラファイト又はグラフェン酸化物を分散させ(分散工程)、
前記水溶液を60℃以上で加熱する(加熱工程)
ことにより製造することができる。
[2.1.1. 分散工程]
[A. 窒素含有化合物]
「窒素含有化合物」とは、窒素を構成元素として含む化合物であって、水に溶解又は分散可能なものをいう
窒素含有化合物としては、例えば、
(1)尿素、アンモニア、チオ尿素、ヒドラジン、硝酸エステル、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、ヒドロキシルアミン、ピリジンN−オキシド、N−ヒドロキシルアルキレンイミン、アジ化ナトリウム、ナトリウムアミド、カルボン酸アジド、
(2)メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミンなどのアルキルアミンやそのハロゲン酸塩、
(3)エチレンジアミン、プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ポリエチレングリコールビスアミンなどのジアミン類、
などがある。
グラフェン構造体(B)に元素包摂基を導入するためには、アミン型官能基を備えたグラフェン構造体(B)を製造する必要がある。そのためには、窒素含有化合物として、少なくともアミン型官能基を生成可能なものを用いる必要がある。
アミン型官能基を生成可能な窒素含有化合物としては、例えば、尿素、アンモニア、ヒドラジン、メチルアミン、ジメチルアミン、ホルムアミド、アセトアミド、エチレンジアミン、ブトレシン、カダベリン、ヘキサメチレンジアミンなどがある。
出発原料には、いずれか1種の窒素含有化合物を用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。
窒素含有化合物は、水に溶解又は分散させた水溶液の状態で使用される。水溶液に含まれる窒素含有化合物の濃度は、特に限定されるものではなく、出発原料の種類や要求される特性などに応じて最適な濃度を選択すれば良い。窒素含有化合物の濃度は、通常、0.1〜10mol/Lである。
[B. 酸化グラファイト及びグラフェン酸化物]
「酸化グラファイト」とは、グラファイトを構成するグラフェン層のエッジ及び/又は基底面上に酸素含有官能基(例えば、−COOH基、−OH基、−C−O−C−基など)が結合しているものをいう。酸化グラファイトは、例えば、強酸(濃硫酸)中で酸化剤(過マンガン酸カリウム、硝酸カリウムなど)を用いてグラファイトを酸化させることにより得られる。原料として使用するグラファイトは、ラマンスペクトルにおいてD/G面積比が0.10以上であるものが好ましい。
「グラフェン酸化物」とは、酸化グラファイトの層間を剥離させることにより得られるシート状物質をいう。グラフェン酸化物は、例えば、酸化グラファイトを水溶液中に分散させ、超音波を照射することにより得られる。
本発明において、出発原料には、層間剥離を行う前の酸化グラファイト又は層間剥離させたグラフェン酸化物のいずれか一方を用いても良く、あるいは、双方を用いても良い。
酸化グラファイト及び/又はグラフェン酸化物は、窒素含有化合物を含む水溶液に添加される。水溶液に含まれる酸化グラファイト及び/又はグラフェン酸化物の量は、特に限定されるものではなく、出発原料の種類や要求される特性などに応じて最適な量を選択すれば良い。酸化グラファイト及び/又はグラフェン酸化物の量は、通常、0.1〜50g/Lである。
[2.1.2. 加熱工程]
窒素含有化合物を分散させた水溶液に酸化グラファイト及び/又はグラフェン酸化物を分散させた後、水溶液を加熱する。加熱は、反応速度を速くするために行う。加熱温度が水溶液の沸点を超える場合、加熱は、密閉容器内で行う。
加熱温度が低すぎると、現実的な時間内に反応が十分進行しない。従って、加熱温度は、60℃以上である必要がある。加熱温度は、さらに好ましくは、70℃以上、さらに好ましくは、80℃以上である。
一方、加熱温度が高くなりすぎると、置換や結合した窒素が脱離するおそれがある。また、高価な耐圧容器が必要となり、製造コストが増大する。従って、加熱温度は、200℃以下が好ましい。加熱温度は、さらに好ましくは、180℃以下、さらに好ましくは、160℃以下である。
加熱時間は、加熱温度に応じて、最適な時間を選択する。一般に、加熱温度が高くなるほど、短時間で反応を進行させることができる。加熱時間は、通常、1〜20時間である。
加熱条件を最適化すると、グラフェン構造体(B)の窒素含有量、平均厚さ、及び、平均サイズを制御できる。一般に、加熱温度が高くなるほど、及び/又は、加熱時間が長くなるほど、窒素含有量が減少し、平均厚さが薄くなり、あるいは、平均サイズが小さくなる。
得られたグラフェン構造体(B)は、そのまま次工程に供しても良く、あるいは、必要に応じて、洗浄、ろ過及び/又は透析を行っても良い。
[2.2. 元素包摂基の導入]
次に、グラフェン構造体(B)に元素包摂基を導入する。
例えば、元素包摂基含有化合物がカルボキシル基を有する場合、縮合剤共存下においてグラフェン構造体(B)と元素包摂基含有化合物とを反応させる。これにより、グラフェン構造体(B)の末端の一級アミンと、元素包摂基含有化合物のカルボキシル基とが縮合反応してペプチド結合を形成する。その結果、元素包摂基が導入されたグラフェン構造体(A)が得られる。
一方、元素包摂基含有化合物が活性エステルなどの誘導体である場合、縮合剤を用いることなく、グラフェン構造体(B)に元素包摂基を導入することができる。
縮合剤としては、
(1)塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミドなどのカルボジイミド系縮合剤、
(2)4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリン塩酸塩などのトリアジン系縮合剤、
(3)アルミニウム系縮合剤、
(4)ホスニウム系縮合剤、
(5)ジヒドロキノン系縮合剤
などがある。
また、これらの反応において、N−ヒドロキシこはく酸イミド(NHS)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシ−7−アゾベンゾトリアゾールなどの脱水縮合添加剤を用いても良い。
[2.3. 元素又はイオンの導入]
次に、必要に応じて、元素包摂基に所定の元素又はイオンを導入する。これにより、マルチモーダル造影剤が得られる。造影剤としての元素又はイオンの導入方法は、特に限定されるものではなく、元素又はイオンの種類に応じて種々の方法を用いることができる。
造影剤としての元素又はイオンの元素包摂基への導入は、通常、
(a)元素包摂基が導入されたグラフェン構造体(A)を水中に分散させ、
(b)分散液中に、当該元素又はイオンを含む塩の水溶液を添加する
ことにより行うことができる。
図2に、本発明の一実施の形態に係る造影剤(Gd3+−DOTAを複合化したグラフェン構造体(A))の構造図を示す。元素包摂基含有化合物が有するカルボキシル基は、シート部又は末端6員環に結合している末端の一級アミン(−NH2)の全部又は一部と縮合反応して、ペプチド結合(−CO−NH−)を形成する。これにより、元素包摂基が導入されたグラフェン構造体(A)が得られる。
[3. 造影剤の作用]
本発明に係る造影剤は、例えば、生体内に投与された場合、生体内に存在する癌組織、細胞などに蓄積される。蓄積された造影剤にレーザー光等の光エネルギーを照射すると、グラフェン構造体(A)が励起されて蛍光発光する。
また、造影剤が磁性元素のイオン及び/又は放射性同位元素をさらに内包している場合には、外部磁場の印加により核の緩和時間に影響を与えたり、あるいは、放射線や光子を放出する。そのため、蛍光イメージング法と、MRI、X線CT、PET、SPECTなどとを組み合わせたマルチモーダルイメージングが可能となる。また、生体内における癌組織などの標的対象の3次元での位置情報をより正確に検出することができる。
(実施例1)
[1. 造影剤の作製]
[1.1. グラフェン構造体(B)の作製]
0.1gの酸化グラファイトを0.2mol/Lの尿素溶液:5mLに分散させた。得られた混合溶液を密閉容器中、90℃×10時間で加熱した。加熱後、十分に洗浄を行い、グラフェン構造体(B)を濃縮分離した。
[1.2. 元素包摂基の導入]
1mg/mLまで濃縮したグラフェン構造体(B)の水分散液:1mLに、末端のカルボキシル基を活性エステル化させた1mMの1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)水溶液を1mL加え、攪拌しながら30分反応させた。DOTAの活性エステル化は、1mMのDOTA水溶液:1mLに、0.25mLの塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド:0.02mL及び0.25mLのN−ヒドロキシこはく酸イミド(NHS):0.02mLをそれぞれ加えることにより行った。
反応後、遠心分離により過剰なDOTA−NHS−エステルを除去した。沈殿物を1mLの水に再分散させ、この溶液に0.1mMの塩化ガドリニウム水溶液1mLを滴下しながら加えた。過剰なガドリニウムイオンを除去するためにリン酸緩衝液で透析を行うことで、造影剤(Gd3+−DOTA複合化グラフェン構造体)を作製した。
[2. 試験方法]
[2.1. 質量分析、窒素含有量]
グラフェン構造体(B)について、飛行時間型質量分析計を用いた質量分析、及び、X線光電子分光計を用いた窒素含有量の測定を行った。
[2.2. 蛍光スペクトル]
分光蛍光光度計(FP−6500、日本分光(株)製)を用いて、造影剤の蛍光スペクトルを測定した。
[2.3. 発光効率]
絶対蛍光量子収率測定装置(C9920−02、浜松エレクトロニクス(株)製)を用いて、造影剤の発光効率を測定した。
[2.4. 磁化率]
磁気特性測定装置(MPMS、Quantum Design(株)製)を用いて、造影剤の磁化曲線を測定した。
[3. 結果]
[3.1. 質量分析、窒素含有量]
図3に、実施例1で得られたグラフェン構造体(B)の質量スペクトルを示す。図3より、平均質量1483m/zのグラフェン構造体が生成していることがわかる。スペクトルは質量数74の繰り返しの規則的なパターンであり、グラフェン構造体のアームチェア型端面部に辺を共有して炭素6員環が結合していることを示している。また、グラフェン構造体(B)の窒素含有量は、約14wt%であった。
[3.2. 造影剤の蛍光スペクトル、発光効率、磁化率]
図4(a)に、Gd3+−DOTA複合化グラフェン構造体の蛍光スペクトルを示す。Gd3+−DOTA複合化グラフェン構造体は、520nm付近に蛍光を示し、約20%の高い発光効率を有していることがわかった。このことは、本発明に係る造影剤が蛍光イメージングに適用可能であることを示している。
さらに、図4(b)に、Gd3+−DOTA複合化グラフェン構造体の磁化曲線を示す。磁化曲線から、本発明に係る造影剤は強磁性的な振る舞いを示していることがわかる。このことは、本発明に係る造影剤がMRIの造影剤としても機能することを示している。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る造影剤は、蛍光イメージング、あるいは、MRI、X線CT、PET、SPECTなどの造影剤として用いることができる。

Claims (7)

  1. 単層又は多層のグラフェンナノシートからなり、シートの端部にアームチェア型端面部を含むシート部と、前記アームチェア型端面部と1辺のみを共有して結合している末端6員環とを備えたグラフェン構造体と、
    ペプチド結合(−CO−NH−)を介して前記シート部及び/又は前記末端6員環に結合している元素包摂基と
    を備えた造影剤。
  2. 前記シート部及び/又は前記末端6員環を構成する炭素原子に結合している窒素含有官能基をさらに備えている請求項1に記載の造影剤。
  3. 前記窒素含有官能基は、末端に一級アミン(−NH2)を有する官能基を含む請求項2に記載の造影剤。
  4. 前記元素包摂基は、前記シート部及び/又は前記末端6員環の末端に備えられる−NH2の全部又は一部と、元素包摂基含有化合物に備えられる−COOH(若しくは、−COOR)とを縮合反応させることにより得られ、
    前記元素包摂基含有化合物は、
    エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA)、メチルエチレンジアミン四酢酸(PDTA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(EGTA)、4−カルボキシ−5,8,11−トリス(カルボキシメチル)−1−フェニル−2−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン酸−13(BOPTA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸(DO3A)、[10−(2−ヒドロキシプロピル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン]−1,4,7−三酢酸(HPDO3A)、トリエチレンテトラミン六酢酸、2−メチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(MCTA)、α、α'、α''、α''')−テトラメチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTMA)、及び、2,2'−[エチレンビス(2−ヒドロキシベンジルイミノ)]二酢酸(HBED)
    からなる群から選ばれるいずれか1以上の化合物からなる請求項1から3までのいずれか1項に記載の造影剤。
  5. 前記元素包摂基に内包された磁性元素のイオン及び/又は放射性同位元素をさらに備えた請求項1から4までのいずれか1項に記載の造影剤。
  6. 前記磁性元素は、
    Gd(III)、Ho(III)、Er(III)、Mn(II)、Mn(III)、Fe(II)、Fe(III)、
    Cu(II)、Cr(III)、Co(II)、Ni(II)、Dy(III)、Tb(III)、及び、Nd(III)
    からなる群から選ばれるいずれか1以上の元素からなり、
    前記放射性同位元素は、
    11C、15O、18F、13N、64Cu、67Ga、68Ga、99mTc、90Y、153Sm、
    166Ho、186Re、188Re、165Dy、111In、201Tc、77Br、123I、124I、
    125I、126I、131I、及び、201Tl
    からなる群から選ばれるいずれか1以上の元素からなる
    請求項5に記載の造影剤。
  7. 前記造影剤を生体内に投与することによって疾患組織や細胞に蓄積させ、かつ、光エネルギーの照射によって蓄積部位を蛍光発光させるとともに、前記磁性元素のイオンと外部磁場との相互作用及び/又は前記放射性同位元素に由来する放射線若しくは光子を用いて前記蓄積部位を検出するために用いられる請求項5又は6に記載の造影剤。
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