JP5761131B2 - 蛍光プローブ - Google Patents

蛍光プローブ Download PDF

Info

Publication number
JP5761131B2
JP5761131B2 JP2012140255A JP2012140255A JP5761131B2 JP 5761131 B2 JP5761131 B2 JP 5761131B2 JP 2012140255 A JP2012140255 A JP 2012140255A JP 2012140255 A JP2012140255 A JP 2012140255A JP 5761131 B2 JP5761131 B2 JP 5761131B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorescent probe
graphene
nitrogen
graphene structure
terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012140255A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014005216A (ja
Inventor
裕之 手塚
裕之 手塚
稔 平野
稔 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2012140255A priority Critical patent/JP5761131B2/ja
Publication of JP2014005216A publication Critical patent/JP2014005216A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5761131B2 publication Critical patent/JP5761131B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

本発明は、蛍光プローブに関し、さらに詳しくは、生体内に投与されたときに特定の疾患組織や細胞に蓄積させることが可能であり、かつ、光エネルギーの照射によって蛍光発光させることが可能な蛍光プローブに関する。
特定生体物質を標識する手段として、標的指向性分子をマーカー物質(例えば、有機蛍光色素などの有機マーカー物質)に結合させた蛍光プローブを用いる方法が検討されている。しかし、従来使用されてきた有機マーカー物質は、紫外線照射時の劣化が激しく、寿命が短いことが欠点であった。そのため、近年、マーカー物質として無機ナノ粒子を用いる方法が注目されている。
例えば、特許文献1には、極性官能基を有する高分子を半導体ナノ粒子の表面に物理的及び/又は化学的に結合した蛍光プローブが開示されている。しかしながら、同文献に記載の蛍光プローブは、毒性の高い重金属元素から構成されているため、生体に対して有害である。
また、特許文献2には、粒径の異なる半導体ナノ粒子を複数種類用いることにより、発光波長の異なる複数種類の蛍光プローブを製造する方法、及び、同一波長の励起光を用い、複数種類の生体物質を同時に検出する方法が開示されている。しかしながら、同文献に記載の方法は、生体内でのナノ粒子の粒径の変動により発光波長の変動を生じ、正確な検出を行うには不十分である。
さらに、非特許文献1には、無害な元素のみから構成されたカーボンナノシートを用いた蛍光プローブが開示されている。同文献に記載の蛍光プローブは、生体親和性が高く、毒性も低い。しかしながら、同文献に記載の蛍光プローブは、発光効率が低く、検出感度が低いという問題がある。
特開2011−184406号公報 特開2003−322654号公報
X.San et al., Nano Res., 2008, 1, 203-212
本発明が解決しようとする課題は、耐光性が高くしかも、生体に悪影響を与えることがない安全性に優れた蛍光プローブを提供することにある。
本発明が解決しようとする他の課題は、発光効率が高く、あるいは、複数の生体物質を効率よく検出可能な蛍光プローブを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る蛍光プローブは、
単層又は多層のグラフェンナノシートからなり、シートの端部にアームチェア型端面部を含むシート部と、前記アームチェア型端面部と1辺のみを共有して結合している末端6員環とを備えたグラフェン構造体と、
ペプチド結合(−CO−NH−)を介して前記シート部及び/又は前記末端6員環に結合している標的指向性リガンドと
備え、
前記グラフェン構造体は、尿素又はアンモニアを分散させた水溶液に酸化グラファイト及び/又はグラフェン酸化物を分散させ、前記水溶液を60℃以上で加熱することにより得られたものからなることを要旨とする。
本発明に係る蛍光プローブを生体内に投与した場合、標的指向性リガンドが標的とする疾患組織、細胞に結合し、蛍光プローブが疾患組織等に蓄積される。蓄積された蛍光プローブにレーザー光等の光エネルギーを照射すると、グラフェン構造体が励起されて蛍光発光する。発光した蛍光は、例えば蛍光顕微鏡を用いてイメージングすることができる。これにより疾患部位の位置を検出することができるとともに、蛍光強度によってその疾患程度も知ることができる。また、発光波長の異なるグラフェン構造体を用いると、複数の疾患組織や細胞を同時に検出することができる。
本発明に係る蛍光プローブは、標的指向性分子で修飾されたグラフェン構造体からなるため、以下のような特徴を有する。
(1)従来の有機色素や蛍光蛋白質に比べて光退色しにくいため、一分子蛍光測定や長時間の蛍光測定が可能である。
(2)発光波長の異なる複数のグラフェン構造体を用いたときには、単一波長励起により多色発光を示すため、複数の組織や細胞の同時検出が可能である。
図1(a)は、アームチェア型端面構造の模式図である。図1(b)は、ジグザグ型端面構造の模式図である。 図2(a)は、標的指向性分子のカルボキシル基(−COOH)とグラフェン構造体のアミノ基(−NH2)又はアミド基(−CONH2)とを縮合反応させることにより得られる蛍光プローブの概念図である。図2(b)は、グラフェン構造体に導入されたカルボキシル基(−COOH)と標的指向性分子のアミノ基(−NH2)とを縮合反応させることにより得られる蛍光プローブの概念図である。 グラフェン構造体の質量スペクトルである。 ヒト肺胞上皮がん細胞に取り込まれた蛍光プローブからの蛍光(赤で示されている)を示す写真(A)、及び、ヒト肺胞上皮がん細胞の明視野像(B)である。
以下、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. 蛍光プローブ]
本発明に係る蛍光プローブは、
単層又は多層のグラフェンナノシートからなり、シートの端部にアームチェア型端面部を含むシート部と、前記アームチェア型端面部と1辺のみを共有して結合している末端6員環とを備えたグラフェン構造体と、
ペプチド結合(−CO−NH−)を介して前記シート部及び/又は前記末端6員環に結合している標的指向性リガンドと
を備えている。
[1.1. グラフェン構造体]
本発明において、「グラフェン構造体」とは、シート部と、末端6員環とを備えているものをいう。グラフェン構造体は、さらに窒素(特に、窒素含有官能基)を備えているもの(窒素含有グラフェン構造体)であっても良い。
[1.1.1. グラフェン構造体の構成]
[A. シート部]
本発明において「シート部」とは、単層又は多層のグラフェンナノシートからなり、シートの端部にアームチェア型端面部(図1(a)参照)を含むものをいう。シート部の端部は、アームチェア型端面部のみからなるものが望ましいが、一部にジグザグ型端面部(図1(b)参照)を含んでいても良い。
また、本発明において「シート部」というときは、グラフェンナノシートを構成する6員環の内、1辺を介してアームチェア型端面部に結合している末端6員環(図1(a)中、点線で表示)は含まれない。
シート部は、単層のグラフェンナノシートからなるものでも良く、あるいは、多層のグラフェンナノシートからなるものでも良い。
本発明において「グラフェンナノシート」とは、炭素の環構造及びsp2結合性の芳香環で構成された2次元のシート状構造を有するものをいう。グラフェンナノシートは、不可避的不純物としての窒素を0.5wt%未満含有しているもの(狭義の「グラフェンナノシート」)でも良く、あるいは、窒素を0.5wt%以上含有しているもの(窒素含有グラフェンナノシート)でも良い。
発光(PL)特性を示すためには、グラフェンナノシートは、sp3型の混成軌道をもつ炭素からなる絶縁性のマトリックス(sp3マトリックス)中に、sp2型の混成軌道をもつ炭素からなる微細なクラスター(sp2クラスター)が埋め込まれた構造を備えている必要があると考えられている。すなわち、PL特性を示すグラフェンナノシートにおいて、sp2クラスターは、発光中心として機能すると考えられている。
本発明において「窒素含有グラフェンナノシート」とは、グラフェンナノシートに意図的に窒素が導入されたものであって、窒素含有量が0.5wt%以上であるものをいう。
本発明において、「窒素が導入されている」とは、
(1)グラフェンナノシートを構成する炭素の一部が窒素で置換されていること、
(2)グラフェンナノシートのエッジ(末端6員環と共有している辺上の原子を含む)及び/又は基底面に窒素含有官能基が結合していること、又は、
(3)グラフェンナノシートの表面又はシート間に窒素含有化合物が吸着していること、
をいう。
グラフェンナノシートに導入された窒素は、置換、結合又は吸着のいずれか1種の形態で存在していても良く、あるいは、2種以上の形態で存在していても良い。
窒素含有官能基及び窒素含有化合物については、後述する。
[B. 末端6員環]
本発明において「末端6員環」とは、シート部のアームチェア型端面部と1辺のみを共有して結合している炭素6員環をいう。
図1(a)に、アームチェア型端面部に結合している末端6員環を示す。図1(a)中、シート部は実線で表され、末端6員環は破線で表されている。高い発光特性を得るためには、1個のシート部に含まれる末端6員環の数は、多いほど良い。
[C. 窒素含有官能基]
上述したように、グラフェン構造体は、さらに窒素を含むもの(窒素含有グラフェン構造体)であっても良い。この場合、窒素は、窒素含有官能基がグラフェン構造体を構成する炭素原子(すなわち、シート部及び/又は末端6員環を構成する炭素原子)に結合する形態で含まれているのが好ましい。
すなわち、本発明において、窒素含有グラフェン構造体は、
(a)末端6員環を構成する炭素原子の内、アームチェア型端面部と結合していない炭素原子、及び、
(b)シート部を構成する炭素原子(末端6員環と共有している辺上の炭素原子を含む)
から選ばれるいずれか1以上の炭素原子に結合している窒素含有官能基を備えているものが好ましい。
本発明において「窒素含有官能基」とは、窒素を構成元素として含む官能基をいう。窒素含有官能基としては、例えば、アミノ基、イミノ基、N−オキシド基、N−ヒドロキシ基、ヒドラジン基、ニトロ基、アゾ基、ジアゾ基、アジド基などがある。なお、本発明において、「窒素含有官能基」というときは、後述する標的指向性リガンドは除かれる。
末端6員環又はシート部は、これらのいずれか1種の窒素含有官能基が結合しているものでも良く、あるいは、2種以上が結合しているものでも良い。また、末端6員環に窒素含有官能基が結合している場合、末端6員環の一部に窒素含有官能基が結合していても良く、あるいは、すべての末端6員環に窒素含有官能基が結合していても良い。
窒素含有官能基は、特に、「末端に一級アミン(−NH2)を有する官能基(以下、これを「アミン型官能基」ともいう)」が好ましい。アミン型官能基は、後述する標的指向性分子と直接、縮合反応させることができるという利点がある。この場合、グラフェン構造体に導入されたアミン型官能基は、そのすべてが標的指向性分子との縮合反応に消費されても良く、あるいは、一部が消費されても良い。
アミン型官能基としては、例えば、アミノ基(−NH2)、アミド基(−CONH2)、アセトアミド基(−CH3CONH2)、ホルムアミド基(−HCONH2)、メチルアミン基(−CH3NH2)などがある。
[1.1.2. 窒素含有量]
グラフェン構造体に含まれる窒素含有量は、発光効率及び発光波長に影響を与える。一般に、窒素含有量が多くなるほど、発光波長の変化量が大きくなる。このような効果を得るためには、窒素含有量は、0.5wt%以上が好ましい。窒素含有量は、さらに好ましくは1wt%以上、さらに好ましくは2wt%以上、さらに好ましくは5wt%以上である。
一方、窒素含有量が多くなりすぎると、電子状態が大幅に変化し、PL特性が得られない。従って、窒素含有量は、50wt%以下が好ましい。窒素含有量は、さらに好ましくは40wt%以下、さらに好ましくは30wt%以下、さらに好ましくは20wt%以下、さらに好ましくは10wt%以下である。
[1.1.3. 平均質量]
グラフェン構造体の平均質量は、発光効率及び発光波長に影響を与える。
ここで、「平均質量」とは、質量スペクトルを測定することにより得られる単位電荷当たりのグラフェン構造体の質量の平均値をいう。平均質量とグラフェン構造体のサイズには相関があり、平均質量が小さくなるほど、グラフェン構造体のサイズが小さくなることを表す。
一般に、グラフェン構造体のサイズが小さくなるほど、量子サイズ効果により、発光波長は短くなる。可視光領域で発光させるためには、グラフェン構造体の平均質量は、500m/z以上が好ましい。平均質量は、さらに好ましくは、1000m/z以上である。
一方、グラフェン構造体のサイズが大きくなりすぎると、可視光領域で発光しなかったり、あるいは、発光中心からの蛍光がシートに再吸収される、いわゆる「消光」が起こるため、発光効率が低下する。従って、グラフェン構造体の平均質量は、50000m/z以下が好ましい。
[1.1.4. 平均厚さ]
グラフェン構造体の厚さ(すなわち、シート部の積層数)は、発光効率及び発光波長に影響を与える。
シート部が単層であっても、蛍光体として機能する。単層のグラフェンナノシートの厚さは、約0.3nmである。すなわち、グラフェン構造体の平均厚さは、0.3nm以上であれば良い。
グラフェン構造体の厚さが厚くなるほど、発光波長が長くなる。これは、sp2クラスターのシート積層方向のサイズが大きくなることにより、π−π*エネルギーギャップが小さくなるためと考えられる。
しかしながら、グラフェン構造体の厚さが厚くなりすぎると、電子構造がバルクに近づくため、効率的な発光が得られない。従って、グラフェン構造体の平均厚さは、50nm以下が好ましい。平均厚さは、さらに好ましくは、20nm以下、さらに好ましくは、10nm以下である。
ここで、「グラフェン構造体の平均厚さ」とは、無作為に選んだn個(n≧5)のグラフェン構造体の厚さの平均値をいう。
厚さの測定方法としては、
(1)原子間力顕微鏡(AFM)を用いてシートの厚さを直接測定する方法、
(2)透過電子顕微鏡(TEM)写真や電子線回折像から求められるシート1層分の厚みを考慮して厚さを求める方法、
などがある。いずれの方法を用いても、ほぼ同等の結果が得られる。
[1.1.5. 発光効率]
グラフェン構造体は、蛍光プローブの発光部を構成する。本発明に係る蛍光プローブは、1%以上の発光効率を示す。平均厚さ(シート部の層数)、平均サイズ、窒素含有量などを最適化すると、発光効率は、さらに増大する。具体的には、これらを最適化することによって、蛍光プローブの発光効率は、7%以上、10%以上、15%以上、あるいは、20%以上となる。
ここで、「発光効率」とは、吸収された光子数に対する蛍光として発光される光子数の割合をいう。
[1.2. 標的指向性リガンド及び標的指向性分子]
本発明において、「標的指向性分子」とは、特定の組織又は細胞に対するターゲッティング機能を有する分子であって、末端にカルボキシル基(−COOH)(若しくは、活性エステル基(−COOR))及び/又はアミノ基(−NH2)を有するものをいう。
本発明において、「標的指向性リガンド」とは、標的指向性分子から、グラフェン構造体とのペプチド結合(−CO−NH−)の形成に用いられるカルボキシル基(若しくは、活性エステル基)又はアミノ基を除いた部分(化学結合後に残る標的指向性分子の残基)をいう。
標的指向性分子の種類は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適なものを選択することができる。標的指向性分子としては、具体的には、以下のようなものがある。グラフェン構造体には、以下のいずれか1種の標的指向性分子が結合していても良く、あるいは、2種以上が結合していても良い。
(1)標的が癌等の疾患組織あるいは細胞において特異的に発現する種々のマーカータンパク質又はペプチドである場合、標的指向性分子としては、これらに対する抗体(例えば、HER2抗体、がん特異的抗体、血管内皮細胞特異的抗体、組織特異的抗体、リン酸化タンパク抗体など)又はその親和性物質、葉酸、トランスフェリン、トランスフェリン結合型ペプチドなどがある。
(2)標的が糖鎖の場合、標的指向性分子としては、糖鎖と結合性を有するタンパク質(例えば、レクチン)などがある。
(3)その他の標的指向性分子としては、例えば、細胞膜親和性物質、ウィルス細胞認識部位、親油性トレーサー、複製機能のないウィルス粒子、細胞小器官親和性物質(例えば、DNA、ミトコンドリア、細胞骨格分子、ゴルジ体、リソソーム、エンドソーム、オートファゴソームなど)などがある。
[1.3. 蛍光プローブの用途]
本発明に係る蛍光プローブは、1種又は2種以上の標的指向性リガンドを備えている。そのため、これを生体内に投与することによって、特定の疾患組織や細胞に蛍光プローブを蓄積させることができる。また、蛍光プローブを生体に投与した後、生体に光エネルギーを照射すると、蛍光プローブの蓄積部位を蛍光発光させることができる。そのため、疾患部位の位置を検出したり、蛍光強度によってその疾患程度を知ることができる。
[2. 蛍光プローブの製造方法]
本発明に係る蛍光プローブは、種々の方法により製造することができる。蛍光プローブの製造方法としては、具体的には、以下のような方法がある。
なお、以下の説明においては、便宜上、標的指向性分子で修飾する前のグラフェン構造体を「グラフェン構造体(B)」、標的指向性分子で修飾した後のグラフェン構造体を「グラフェン構造体(A)」ともいう。
第1の方法は、アミン型官能基を備えたグラフェン構造体(B)と、カルボキシル基(若しくは、活性エステル基)を備えた標的指向性分子とを出発原料に用いて、アミン型官能基の全部又は一部とカルボキシル基(若しくは、活性エステル基)とを縮合反応させる方法である。
この場合、グラフェン構造体(B)は、アミン型官能基以外の窒素含有官能基、カルボキシル基、活性エステル基(−COOR)などをさらに備えていても良い。
ここで、「活性エステル基」とは、カルボン酸から誘導される基のなかで高活性なものをいう。
第2の方法は、グラフェン構造体(B)と、アミノ基(−NH2)を備えた標的指向性分子とを出発原料に用いて、グラフェン構造体(B)にカルボキシル基(−COOH)又は活性エステル基(−COOR)を導入し、カルボキシル基(−COOH)又は活性エステル基(−COOR)の全部又は一部と、アミノ基(−NH2)とを縮合反応させる方法である。
この場合、グラフェン構造体(B)は、必ずしも標的指向性分子を修飾するためのアミン型官能基を備えている必要はないが、アミン型官能基、アミン型官能基以外の窒素含有官能基などをさらに備えていても良い。
[2.1. グラフェン構造体(B)の製造方法]
シート部と末端6員環とを備えたグラフェン構造体(B)は、
窒素含有化合物を溶解させた水溶液に酸化グラファイト又はグラフェン酸化物を分散させ(分散工程)、
前記水溶液を60℃以上で加熱する(加熱工程)
ことにより製造することができる。
[2.1.1. 分散工程]
[A. 窒素含有化合物]
「窒素含有化合物」とは、窒素を構成元素として含む化合物であって、水に溶解又は分散可能なものをいう。なお、本発明において、「窒素含有化合物」というときは、上述した標的指向性分子は除かれる。
窒素含有化合物としては、例えば、
(1)尿素、アンモニア、チオ尿素、ヒドラジン、硝酸エステル、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、ヒドロキシルアミン、ピリジンN−オキシド、N−ヒドロキシルアルキレンイミン、アジ化ナトリウム、ナトリウムアミド、カルボン酸アジド、
(2)メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミンなどのアルキルアミンやそのハロゲン酸塩、
(3)エチレンジアミン、プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ポリエチレングリコールビスアミンなどのジアミン類、
などがある。
また、アミン型官能基を備えたグラフェン構造体(B)を製造する場合、窒素含有化合物として、アミン型官能基を生成可能なものを用いる。
アミン型官能基を生成可能な窒素含有化合物としては、例えば、尿素、アンモニア、ヒドラジン、エチレンジアミン、ブトレシン、カダベリン、ヘキサメチレンジアミン、エタンブトール、フェニレンジアミンなどがある。
出発原料には、いずれか1種の窒素含有化合物を用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。
窒素含有化合物は、水に溶解又は分散させた水溶液の状態で使用される。水溶液に含まれる窒素含有化合物の濃度は、特に限定されるものではなく、出発原料の種類や要求される特性などに応じて最適な濃度を選択すれば良い。窒素含有化合物の濃度は、通常、0.1〜10mol/Lである。
[B. 酸化グラファイト及びグラフェン酸化物]
「酸化グラファイト」とは、グラファイトを構成するグラフェン層のエッジ及び/又は基底面上に酸素含有官能基(例えば、−COOH基、−OH基、−C−O−C−基など)が結合しているものをいう。酸化グラファイトは、例えば、強酸(濃硫酸)中で酸化剤(過マンガン酸カリウム、硝酸カリウムなど)を用いてグラファイトを酸化させることにより得られる。原料として使用するグラファイトは、ラマンスペクトルにおいてD/G面積比が0.10以上であるものが好ましい。
「グラフェン酸化物」とは、酸化グラファイトの層間を剥離させることにより得られるシート状物質をいう。グラフェン酸化物は、例えば、酸化グラファイトを水溶液中に分散させ、超音波を照射することにより得られる。
本発明において、出発原料には、層間剥離を行う前の酸化グラファイト又は層間剥離させたグラフェン酸化物のいずれか一方を用いても良く、あるいは、双方を用いても良い。
酸化グラファイト及び/又はグラフェン酸化物は、窒素含有化合物を含む水溶液に添加される。水溶液に含まれる酸化グラファイト及び/又はグラフェン酸化物の量は、特に限定されるものではなく、出発原料の種類や要求される特性などに応じて最適な量を選択すれば良い。酸化グラファイト及び/又はグラフェン酸化物の量は、通常、0.1〜50g/Lである。
[2.1.2. 加熱工程]
窒素含有化合物を分散させた水溶液に酸化グラファイト及び/又はグラフェン酸化物を分散させた後、水溶液を加熱する。加熱は、反応速度を速くするために行う。加熱温度が水溶液の沸点を超える場合、加熱は、密閉容器内で行う。
加熱温度が低すぎると、現実的な時間内に反応が十分進行しない。従って、加熱温度は、60℃以上である必要がある。加熱温度は、さらに好ましくは、70℃以上、さらに好ましくは、80℃以上である。
一方、加熱温度が高くなりすぎると、置換や結合した窒素が脱離するおそれがある。また、高価な耐圧容器が必要となり、製造コストが増大する。従って、加熱温度は、200℃以下が好ましい。加熱温度は、さらに好ましくは、180℃以下、さらに好ましくは、160℃以下である。
加熱時間は、加熱温度に応じて、最適な時間を選択する。一般に、加熱温度が高くなるほど、短時間で反応を進行させることができる。加熱時間は、通常、1〜20時間である。
加熱条件を最適化すると、グラフェン構造体(B)の窒素含有量、平均厚さ、及び、平均サイズを制御できる。一般に、加熱温度が高くなるほど、及び/又は、加熱時間が長くなるほど、窒素含有量が減少し、平均厚さが薄くなり、あるいは、平均サイズが小さくなる。
得られたグラフェン構造体(B)は、そのまま次工程に供しても良く、あるいは、必要に応じて、洗浄、ろ過及び/又は透析を行っても良い。
[2.1.3. −COOH又は−COORの導入]
窒素含有化合物として、アミン型官能基を生成可能な化合物を用いると、アミン型官能基を備えたグラフェン構造体(B)を製造することができる。
一方、末端に−COOHを有するグラフェン構造体(B)は、例えば、上述した方法を用いて、シート部及び末端6員環を備えたグラフェン構造体(B)を製造した後、
(a)濃硫酸や濃硝酸などの酸化剤を用いて、グラフェン構造体(B)を酸化処理する方法、
(b)グラフェン構造体(B)をUV/オゾン処理する方法
などにより製造することができる。
また、末端に−COORを有するグラフェン構造体(B)は、例えば、
(a)末端に−COOHを有するグラフェン構造体(B)と、後述する脱水縮合添加剤とを反応させる方法、
(b)アルコールとのエステル交換反応やアシル化反応を利用する方法
などにより製造することができる。
標的指向性分子の−COOHを−COORに変換する場合も同様である。
[2.2. グラフェン構造体(B)と標的指向性分子との反応]
−NH2又は−COOH(−COOR)を有するグラフェン構造体(B)を製造し、これと標的指向性分子とを適当な溶媒中に溶解又は分散させる。次いで、混合溶液を所定の温度で所定時間保持すると、グラフェン構造体(B)の−NH2又は−COOH(−COOR)と標的指向性分子の−COOH(−COOR)又は−NH2とが縮合反応する。その結果、両者がペプチド結合(−CO−NH−)を介して結合する。この場合、縮合剤共存下で両者を反応させると、ペプチド結合の形成が容易化する。
縮合剤としては、
(1)塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミドなどのカルボジイミド系縮合剤、
(2)4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリン塩酸塩などのトリアジン系縮合剤、
(3)アルミニウム系縮合剤、
(4)ホスニウム系縮合剤、
(5)ジヒドロキノン系縮合剤
などがある。
また、これらの反応において、N−ヒドロキシこはく酸イミド(NHS)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシ−7−アゾベンゾトリアゾールなどの脱水縮合添加剤を用いても良い。
図2(a)に、標的指向性分子のカルボキシル基(−COOH)とグラフェン構造体(B)のアミノ基(−NH2)又はアミド基(−CONH2)とを縮合反応させることにより得られる蛍光プローブ(すなわち、標的指向性リガンドとグラフェン構造体(A)との間にペプチド結合(−CO−NH−)が形成された蛍光プローブ)の概念図を示す。
図2(b)に、グラフェン構造体(B)に導入されたカルボキシル基(−COOH)と標的指向性分子のアミノ基(−NH2)とを縮合反応させることにより得られる蛍光プローブ(すなわち、標的指向性リガンドとグラフェン構造体(A)との間にペプチド結合(−CO−NH−)が形成された蛍光プローブ)の概念図を示す。
図2(a)に示す蛍光プローブは、Y字型の標的指向性リガンドと、コイル型の標的指向性リガンドを備えている。2種類の標的指向性リガンドを備えた蛍光プローブは、2種類の組織又は細胞の同時検出が可能となる。
一方、図2(b)に示す傾向プローブは、Y字型の標的指向性リガンドのみを備えている。1種類の標的指向性リガンドを備えた蛍光プローブは、特定の組織又は細胞の位置を検出することができる。
[3. 蛍光プローブの作用]
本発明に係る蛍光プローブを生体内に投与した場合、標的指向性リガンドが標的とする疾患組織、細胞に結合し、蛍光プローブが疾患組織等に蓄積される。蓄積された蛍光プローブにレーザー光等の光エネルギーを照射すると、グラフェン構造体(A)が励起されて蛍光発光する。発光した蛍光は、例えば蛍光顕微鏡を用いてイメージングすることができる。これにより疾患部位の位置を検出することができるとともに、蛍光強度によってその疾患程度も知ることができる。また、発光波長の異なるグラフェン構造体(A)を用いると、複数の疾患組織や細胞を同時に検出することができる。
(実施例1)
[1. 蛍光プローブの作製]
[1.1. グラフェン構造体(B)の作製]
0.1gの酸化グラファイトを0.2mol/Lの尿素溶液:5mLに分散させた。得られた水溶液を密閉容器中、90℃×10時間で加熱した。加熱後、十分に洗浄を行い、グラフェン構造体(B)を濃縮分離した。
[1.2. 標的指向性分子の導入]
1mg/mLまで濃縮したグラフェン構造体(B)の水分散液:1mLに、10mMの塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(縮合剤):0.1mL加えた。さらに、10mMのN−ヒドロこはく酸イミド(脱水縮合添加剤):0.4mL加え、混合攪拌した。攪拌後、混合液を遠心分離し、蒸留水:1mLで希釈した。
希釈した混合水溶液に、リン酸緩衝生理食塩水に100μMの濃度で希釈されたポリエチレングリコールアミン(グラフェン構造体(A)の生体適合性を向上させるための添加剤)とトランスフェリン(標的指向性分子)とを、それぞれ0.1mL加えて攪拌した。
[2. 試験方法]
[2.1. 質量分析、窒素含有量、発光効率]
グラフェン構造体(B)について、飛行時間型質量分析計を用いた質量分析、X線光電子分光計を用いた窒素含有量の測定、及び、分光蛍光光度計を用いた発光効率の測定を行った。
[2.2. 細胞観察]
ヒト肺胞上皮がん細胞(A549cell)を培養した培地に、蛍光プローブ:0.1mg/mLを添加し、37℃で4時間培養した。培養後、余分な培地を洗い流し、ヒト肺胞上皮がん細胞を蛍光プローブで染色した。細胞観察には、蛍光顕微鏡を使用した。
[3. 結果]
[3.1. 質量分析、窒素含有量、発光効率]
図3に、実施例1で得られたグラフェン構造体(B)の質量スペクトルを示す。図3より、平均質量1483m/zのグラフェン構造体(B)が生成していることがわかる。スペクトルは質量数74の繰り返しの規則的なパターンであり、グラフェン構造体(B)のアームチェア型端面部に辺を共有して炭素6員環が結合していることを示している。また、グラフェン構造体(B)の窒素含有量は、約14wt%であり、発光効率は、約20%であった。
[3.2. 細胞観察]
図4に、蛍光プローブで染色した細胞の写真を示す。図4中の左写真(A)中、赤色は本発明の蛍光プローブからの蛍光を示している。右写真(B)は、明視野像を示し、ヒト肺胞上皮がん細胞を示している。これによれば、ヒト肺胞上皮がん細胞が赤いマーカーと重なることから、本発明の蛍光プローブは、ヒト肺胞上皮がん細胞内に取り込まれており、蛍光プローブとして機能していることがわかった。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る蛍光プローブは、疾患組織や細胞の位置や疾患程度を検出するためのプローブとして使用することができる。

Claims (5)

  1. 単層又は多層のグラフェンナノシートからなり、シートの端部にアームチェア型端面部を含むシート部と、前記アームチェア型端面部と1辺のみを共有して結合している末端6員環とを備えたグラフェン構造体と、
    ペプチド結合(−CO−NH−)を介して前記シート部及び/又は前記末端6員環に結合している標的指向性リガンドと、
    を備え、
    前記グラフェン構造体は、尿素又はアンモニアを分散させた水溶液に酸化グラファイト及び/又はグラフェン酸化物を分散させ、前記水溶液を60℃以上で加熱することにより得られたものからなる蛍光プローブ。
  2. 前記シート部及び/又は前記末端6員環を構成する炭素原子に結合している窒素含有官能基を備えている請求項1に記載の蛍光プローブ。
  3. 前記窒素含有官能基は、末端に一級アミン(−NH2)を有する官能基を含む請求項2に記載の蛍光プローブ。
  4. 前記標的指向性リガンドは、前記シート部及び/又は前記末端6員環の末端に備えられる−NH2又は−COOH若しくは、−COORの全部又は一部と、標的指向性分子に備えられる−COOH若しくは、−COOR又は−NH2とを縮合反応させることにより得られ、
    前記標的指向性分子は、抗体又はその親和性物質、細胞膜親和性物質、ウィルス細胞認識部位、親油性トレーサー、複製機能のないウィルス粒子、細胞小器官親和性物質、葉酸、トランスフェリン、トランスフェリン結合型ペプチド、及び、糖鎖と結合性を有するタンパク質からなる群から選ばれるいずれか1以上の分子からなる請求項1から3までのいずれか1項に記載の蛍光プローブ。
  5. 前記蛍光プローブを生体内に投与することによって特定の疾患組織や細胞に蓄積させ、かつ、光エネルギーの照射によって蓄積部位を蛍光発光させるために用いられる請求項1から4までのいずれか1項に記載の蛍光プローブ。
JP2012140255A 2012-06-21 2012-06-21 蛍光プローブ Expired - Fee Related JP5761131B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012140255A JP5761131B2 (ja) 2012-06-21 2012-06-21 蛍光プローブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012140255A JP5761131B2 (ja) 2012-06-21 2012-06-21 蛍光プローブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014005216A JP2014005216A (ja) 2014-01-16
JP5761131B2 true JP5761131B2 (ja) 2015-08-12

Family

ID=50103303

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012140255A Expired - Fee Related JP5761131B2 (ja) 2012-06-21 2012-06-21 蛍光プローブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5761131B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200128957A (ko) * 2019-05-07 2020-11-17 광주과학기술원 탄소초박막이 코팅된 그래핀의 제조방법 및 그 제조방법에 의해 제조된 탄소초박막이 코팅된 그래핀

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108314015B (zh) * 2018-03-16 2020-03-24 江南大学 一种功能化石墨烯气凝胶微球的制备方法
CN110567924B (zh) * 2019-09-02 2021-06-08 江南大学 一种石墨烯-稀土复合材料的制备方法及其在苯并咪唑类农残联合毒性效应的应用

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5609789B2 (ja) * 2011-06-23 2014-10-22 株式会社豊田中央研究所 窒素含有グラフェン構造体及び蛍光体分散液
JP2012247188A (ja) * 2011-05-02 2012-12-13 National Institute Of Advanced Industrial & Technology ナノカーボンを用いた臨床検査

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200128957A (ko) * 2019-05-07 2020-11-17 광주과학기술원 탄소초박막이 코팅된 그래핀의 제조방법 및 그 제조방법에 의해 제조된 탄소초박막이 코팅된 그래핀
KR102219873B1 (ko) 2019-05-07 2021-02-25 광주과학기술원 탄소초박막이 코팅된 그래핀의 제조방법 및 그 제조방법에 의해 제조된 탄소초박막이 코팅된 그래핀

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014005216A (ja) 2014-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Algar et al. Photoluminescent nanoparticles for chemical and biological analysis and imaging
Loo et al. Upconversion and downconversion nanoparticles for biophotonics and nanomedicine
Zhang et al. Supramolecular self-assembly bioinspired synthesis of luminescent gold nanocluster-embedded peptide nanofibers for temperature sensing and cellular imaging
Duan et al. Recent progress in upconversion luminescence nanomaterials for biomedical applications
Xing et al. Nanodiamonds for nanomedicine
Ali et al. Red fluorescent carbon nanoparticle-based cell imaging probe
Sreenivasan et al. Luminescent nanoparticles and their applications in the life sciences
Ray et al. Nanomaterials for targeted detection and photothermal killing of bacteria
Chatterjee et al. Small upconverting fluorescent nanoparticles for biomedical applications
US7829772B2 (en) Fluorescent carbon nanoparticles
Martynenko et al. Magneto-fluorescent microbeads for bacteria detection constructed from superparamagnetic Fe3O4 nanoparticles and AIS/ZnS quantum dots
EP2569394B1 (en) Method to enhance emissions of long-lived luminescent compounds
Gulia et al. ZnO quantum dots for biomedical applications
Wu et al. Efficient two-photon luminescence for cellular imaging using biocompatible nitrogen-doped graphene quantum dots conjugated with polymers
JP5866843B2 (ja) 発光体
US20110189702A1 (en) Photoluminescent materials for multiphoton imaging
JP5761131B2 (ja) 蛍光プローブ
Ehtesabi et al. Application of functionalized carbon dots in detection, diagnostic, disease treatment, and desalination: a review
Bai et al. Low Toxicity, High Resolution, and Red Tissue Imaging in the Vivo of Yb/Tm/GZO@ SiO2 Core–Shell Upconversion Nanoparticles
Duong et al. Singlet oxygen production by fluorescence resonance energy transfer (FRET) from green and orange CdSe/ZnS QDs to protoporphyrin IX (PpIX)
Pereira et al. Quantum dots
Li et al. The luminescent principle and sensing mechanism of metal-organic framework for bioanalysis and bioimaging
Phafat et al. Quantum dots as theranostic agents: recent advancements, surface modifications, and future applications
Sharon et al. Carbon Dots as Theranostic Agents
Mal et al. Duplex phenotype detection and targeting of breast cancer cells using nanotube nanoprobes and Raman imaging

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150303

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150324

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150525

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5761131

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees