JP5984579B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
そして、空気流路には、内部を流れる低温冷媒との熱交換によって空気を冷却する蒸発器が配され、空気流路の蒸発器の下流側には、蒸発器を流通した空気との熱交換によってガス冷媒を凝縮し、空気を加熱する室内凝縮器が配されている。これら蒸発器及び室内凝縮器は圧縮機やレシーバ等の他の構成機器とともに冷凍サイクルを構成している(例えば特許文献1参照)。
好ましくは、過冷却部は、少なくともダンパ及び壁部の一方の凝縮器への流路を形成する側の面に沿う方向に位置付けられる。
しかも、室内凝縮器は、過冷却部及び凝縮部が凝縮器への流路に面して並んで区画して位置付けられたコア部を有することにより、過冷却部が凝縮器への流路に面して位置付けられ、カウンターフロー等のマルチフロータイプであって、熱交換のコア部の正面と背面とに区画されたパス割りが行われている室内凝縮器であっても、過冷却部に主流を最初に流通させることができるため、空調装置の空調能力及び空調効率の向上、ひいては空調装置の消費エネルギ低減を更に確実に実現することができる。
また、過冷却部が少なくともダンパ及び壁部の一方の凝縮器への流路を形成する側の面に沿う方向に位置付けられることにより、ダンパが凝縮器への流路を全開とするときは主流を壁部に沿わせて過冷却部に導き、一方、ダンパが凝縮器への流路を閉塞する閉方向に動作するときはダンパと壁部との間で偏向された主流を少なくともダンパ及び壁部の一方の凝縮器への流路を形成する側の面に沿わせて過冷却部に導くことができる。従って、空気流路の形状、壁部の形状、ダンパの開度、空気流路における室内凝縮器の設置状況にかかわらず、主流を過冷却部に確実に導くことができるため、空調装置の空調能力及び空調効率の向上、ひいては空調装置の消費エネルギ低減を確実に実現することができる。
HVACユニット2は、内部に壁部4に沿った空気流路6を形成するケーシング8を備え、空気流路6は車室内外の空気を導入するための導入口10と、車室内に空気を吹き出すための吹出口12との間に形成されている。
また、ケーシング8には、吹出口12として、フット用吹出口12A、フェイス用吹出口12B、デフロスタ用吹出口12Cが形成されている。
また、ケーシング2内の空気流路6には、空気の流れ方向から順に、蒸発器18、室内凝縮器20が配置されている。蒸発器18及び室内凝縮器20は、何れも図示しない圧縮機、レシーバ、膨張機、室外熱交換器等の他の構成機器とともに冷媒回路であるヒートポンプ回路22を構成している。
室内凝縮器20は、空気流路6の蒸発器18の下流側に配され、その内部を流れる高温冷媒との熱交換によって蒸発器18を流通した空気を加熱する一方、冷媒を凝縮する。
詳しくは、室内凝縮器20は、高温のガス冷媒を凝縮する凝縮部24と、凝縮部24で凝縮された液冷媒を過冷却する過冷却部26とを有して構成され、凝縮部24及び過冷却部26を流れる冷媒との熱交換によって蒸発器18を流通した空気を加熱している。
詳しくは、ダンパ28は蒸発器18を流通した空気と室内凝縮器20を流通した空気とを混合させて各吹出口12A〜12Cに導くエアミックスダンパであって、ダンパ28を開動作させることにより、空気を室内凝縮器20に流通させる流路30が形成される。一方、後述する図3に示されるように、ダンパ28を閉動作させることにより、室内凝縮器20をバイパスして空気を流すバイパス流路32が形成される。
先ず、ヒートポンプ回路22から導入された高温のガス冷媒は、矢印で示すように、コア部34の下部に位置する凝縮部24に流入されて蒸発器18を流通した後の低温空気との熱交換により凝縮される。次に、凝縮された冷媒はレシーバドライヤ36で気液分離された後、液冷媒のみが汲み上げられ、コア部34の上部に位置する過冷却部26に流入されて蒸発器18を流通した後の低温空気との熱交換により冷却され、同時に低温空気が加熱される。このように、コア部34に過冷却部26を設けて冷媒の凝縮、過冷却を段階的に行うことにより、冷凍サイクルのCOPが向上することが一般に知られている。
図3は空調装置1の温度調節時における主流38の流れを示しており、ダンパ28が流路30を半開(50%開度)とし、バイパス流路32を半閉(50%開度)とする中間位置となっている。このとき、蒸発器18を流通した後に流路30に流入する主流36は、ダンパ28と、これに対向する流路30の壁部4とによって偏向され、図1の暖房出力最大時に比して主流38が上側に若干移動する。
例えば、上記実施例では、コア部34の上部に過冷却部26が位置付けられているが、これに限らず、過冷却部26がコア部34の主流領域40に位置付けられるのであれば、コア部34の下部であっても良いし、中間部であっても良い。
具体的には、過冷却部26は、少なくともダンパ28及び壁部4の一方の流路30を形成する側の面に沿う方向に位置付けられ、より詳しくは、ダンパ28の開閉に応じて流路形状が変化する流路30の延長線上に位置付けられれば良い。
具体的には図5及び図6に示されるように、カウンターフロー等のマルチフロータイプであって、コア部34の正面34Aと背面34Bとに区画された3箇所の凝縮部24と、正面34Aに区画された過冷却部26とを有する室内凝縮器42にも適用可能である。この場合、ヒートポンプ回路22から導入された高温のガス冷媒は、矢印で示すように、コア部34の背面34Bの上部に位置する凝縮部24に流入され、次に背面34Bの下部に位置する凝縮部24に流入される。
4 壁部
6 空気流路
8 ケーシング
12 吹出口
12A フット用吹出口(吹出口)
12B フェイス用吹出口(吹出口)
12C デフロスタ用吹出口(吹出口)
10 導入口
10A 外気導入口(導入口)
10B 内気導入口(導入口)
18 蒸発器
20 室内凝縮器
24 凝縮部
26 過冷却部
28 ダンパ
30 流路
32 バイパス流路
38 主流
40 主流領域
Claims (3)
- 車室内外の空気を導入するための導入口、及び前記車室内に空気を吹き出すための吹出口を有し、前記導入口と前記吹出口との間に壁部に沿った空気流路を形成するケーシングと、
前記空気流路に配され、内部を流れる低温冷媒との熱交換によって空気を冷却する蒸発器と、
前記空気流路の前記蒸発器の下流側に配され、前記蒸発器を流通した空気との熱交換によってガス冷媒を凝縮する凝縮部、前記凝縮部で凝縮された液冷媒を過冷却する過冷却部を有し、前記凝縮部及び前記過冷却部を流れる冷媒との熱交換によって空気を加熱する室内凝縮器と、
前記空気流路の前記蒸発器と前記室内凝縮器との間に配され、開動作により、空気を前記室内凝縮器に流通させる凝縮器への流路を形成するとともに、閉動作により、前記室内凝縮器をバイパスして空気を流すバイパス流路を形成するダンパと
を備え、
前記過冷却部は、前記凝縮器への流路を流れる空気の主流が流通する前記室内凝縮器の主流領域に配され、
前記室内凝縮器は、前記過冷却部及び前記凝縮部が前記凝縮器への流路に面して並んで区画して位置付けられたコア部を有することを特徴とする車両用空調装置。 - 前記空気の主流は、前記ダンパと前記壁部との間を流通して前記室内凝縮器に至り、且つ、少なくとも前記ダンパ及び前記壁部の一方の前記凝縮器への流路を形成する側の面に沿う方向に流れることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記過冷却部は、少なくとも前記ダンパ及び前記壁部の一方の前記面に沿う方向に位置付けられることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2012183210A JP5984579B2 (ja) | 2012-08-22 | 2012-08-22 | 車両用空調装置 |
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2012
- 2012-08-22 JP JP2012183210A patent/JP5984579B2/ja active Active
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