JP5982907B2 - 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム - Google Patents
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Description
左側の撮像装置で撮像し、左眼で観察する左眼用画像と、
右側の撮像装置で撮像し、右眼で観察する右眼用画像と、
のペア画像によって構成される。
しかしながら、後段で右眼用画像及び左眼用画像を抽出するために更に偏光フィルタを設け、光路自体を再度分けて別々の偏光フィルタに入光させなければならず、レンズ系において光の損失が発生し、また、装置の小型化が困難であるなどの問題がある。
例えば、3次元画像表示に適用する画像の生成に利用される2次元画像の補間処理を実行する構成を有する画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムを提供する。
左眼視点画像と右眼視点画像から構成される片眼視点画素領域と、両目中央位置からの観察画像に相当する中央視点画素領域を垂直方向に交互に有する画像を入力し、前記片眼視点画素領域の画素値を前記中央視点画素領域と同等の輝度および視点位置の画素値に補正して2次元画像を生成する画像補正部を有し、
前記画像補正部は、
補正対象画素である前記片眼視点画素領域の画素の周囲画素を参照して、補正対象画素の画素値と相関の高い方向を検出する高相関方向検出処理を実行し、
高相関方向が片眼視点画素領域によって構成される水平方向である場合、
補正対象画素と同一色の水平方向の画素を片眼視点画素領域から選択し、補正対象画素と選択画素の画素値に基づく低周波信号を算出し、
補正対象画素の含まれる前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域の画素信号を適用して高周波信号を算出し、
前記低周波信号と高周波信号の加算結果を前記補正対象画素の補正画素値とする画像処理装置にある。
画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
前記画像処理装置の画像補正部が、左眼視点画像と右眼視点画像から構成される片眼視点画素領域と、両目中央位置からの観察画像に相当する中央視点画素領域を垂直方向に交互に有する画像を入力し、
前記片眼視点画素領域の画素値を前記中央視点画素領域と同等の輝度および視点位置の画素値に補正して2次元画像を生成する画像補正処理を実行し、
前記画像補正処理において、
補正対象画素である前記片眼視点画素領域の画素の周囲画素を参照して、補正対象画素の画素値と相関の高い方向を検出する高相関方向検出処理を実行し、
高相関方向が片眼視点画素領域によって構成される水平方向である場合、
補正対象画素と同一色の水平方向の画素を片眼視点画素領域から選択し、補正対象画素と選択画素の画素値に基づく低周波信号を算出し、
補正対象画素の含まれる前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域の画素信号を適用して高周波信号を算出し、
前記低周波信号と高周波信号の加算結果を前記補正対象画素の補正画素値とする画像処理方法にある。
画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
前記画像処理装置の画像補正部に、左眼視点画像と右眼視点画像から構成される片眼視点画素領域と、両目中央位置からの観察画像に相当する中央視点画素領域を垂直方向に交互に有する画像を入力し、
前記片眼視点画素領域の画素値を前記中央視点画素領域と同等の輝度および視点位置の画素値に補正して2次元画像を生成する画像補正処理を実行させ、
前記画像補正処理において、
補正対象画素である前記片眼視点画素領域の画素の周囲画素を参照して、補正対象画素の画素値と相関の高い方向を検出する高相関方向検出処理と、
高相関方向が片眼視点画素領域によって構成される水平方向である場合、
補正対象画素と同一色の水平方向の画素を片眼視点画素領域から選択し、補正対象画素と選択画素の画素値に基づく低周波信号を算出する処理、
補正対象画素の含まれる前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域の画素信号を適用して高周波信号を算出する処理、
前記低周波信号と高周波信号の加算結果を前記補正対象画素の補正画素値として設定する処理を実行させるプログラムにある。
具体的には、左眼および右眼視点画像からなる片眼視点画素領域と、両目中央位置からの観察画像に相当する中央視点画素領域を有する画像を入力し、片眼視点画素領域の画素値を中央視点画素領域と同等の輝度および視点位置の画素値に補正する。片眼視点画素の周囲画素を参照し、補正対象画素と相関の高い方向を検出し、高相関方向が片眼視点画素領域となる水平方向である場合、補正画素と同一色の水平方向画素と補正対象画素とに基づく低周波信号を算出し、補正対象画素の含まれる片眼視点画素領域に隣接する中央視点画素領域の画素信号を適用して高周波信号を算出し、低周波信号と高周波信号の加算結果を補正対象画素の補正画素値とする。
このように、相関の高い方向が、片眼視点画素領域からなる水平方向である場合、低周波信号を片眼視点画素領域の画素を参照して算出し、高周波信号を中央視点画素領域の画素を参照して算出し、これらを加算して補正画素値とすることで、品質の向上した補正画素値の設定が可能となる。
1.本開示の画像処理装置の基本構成と処理例について
2.補間処理の具体的処理例について
2−(1).2D画像撮影モードでの撮影画像に対する補間処理例
2−(2).3D画像撮影モードでの撮影画像に対する補間処理例1
2−(3).3D画像撮影モードでの撮影画像に対する補間処理例2
3.その他の実施例
4.本開示の構成のまとめ
まず、本開示の画像処理装置の基本構成と処理例について説明する。
図1は、画像処理装置の一例である撮像装置の構成を示している。
撮影レンズ11を介した入射光は、第1偏光部12、絞り13、結像レンズ14、第2偏光部15を介して撮像素子16に入力される。
図1(A)の中央付近に示す点線縦ライン(X軸)に示すように、図1(A)の上側が撮影者から見て右(R)側であり、図1(A)の下側が撮影者から見て左(L)側となる。
画像処理部17では、予め既定されたアルゴリズムに従った信号処理を実行し、処理結果としての画像データを記憶部18に格納する。
画像処理部17の構成と処理の詳細については後述する。
第1偏光部12は、図1(B)に示すように、左右に2分割されており、
左半分の領域に垂直偏光領域12V、
右半分の領域に水平偏光領域12H、
これらの異なる偏光領域が構成されている。なお、これらの偏光領域は例えば偏光フィルタを用いて構成される。
水平偏光領域12Hは、水平方向の偏波光のみを通過させ、水平偏光領域12Hを通過した光は、水平方向の偏波光となる。
同様に、図1(B)に示す重心点32は、水平偏光領域12Hの重心位置である。この水平偏光領域12Hの透過光は、重心点32を視点として観察した画像に相当する。
すなわち、
垂直偏光領域12Vの重心位置である重心点31を視点として観察した画像は、左眼からの観察画像である左眼視点画像(L画像)に対応し、
水平偏光領域12Hの重心位置である重心点32を視点として観察した画像は、右眼からの観察画像である右眼視点画像(R画像)に対応する。
このように、第1偏光部12を透過する画像は、左右の2つの異なる視点画像を、それぞれ垂直偏波光と水平偏波光として透過させることになる。
左眼用画像に相当するL画像(垂直偏波光)、
右眼用画像に相当するR画像(水平偏波光)、
これらの光は、結像レンズ14を介して、第2偏光部15に到達する。
なお、以下の説明において、「右眼用画像」は「右眼画像」、「左眼用画像」は「左眼画像」と簡略化して表記する。
第2偏光部15は、図1(C)に示すように、
水平偏光領域15H、
垂直偏光領域15V、
全透過(非偏光)領域15A、
これらの3種類の領域を上から順に繰り返し設定した構成を有する。
垂直偏光領域15Vは、垂直方向の偏波光を選択的に透過して撮像素子16に垂直偏波光のみを結像させる。
全透過(非偏光)領域15Aは、水平方向の偏波光も垂直方向の偏波光もすべて透過し、すべつの入射光を撮像素子16に結像させる。
撮像素子16は、RGB配列(ベイヤー配列)を有する撮像素子を例として示している。
第2偏光部15に設定される垂直偏光領域15Vと、水平偏光領域15Hは、撮像素子の2ライン単位で隣接して設定され、全透過(非偏光)領域15Aは12ライン単位で設定した例である。すなわち、
(a)2ラインの垂直偏光領域15V、
(b)2ラインの水平偏光領域15H、
(c)12ラインの全透過(非偏光)領域15V、
これら(a)〜(c)の3種類の領域が、撮像素子16の縦方向(Y方向)に繰り返し設定される。
垂直偏光領域15Vは、垂直方向の偏波光、すなわち、図1(B)に示す垂直偏光領域12Vを透過した左眼画像に相当するL画像(垂直偏波光)のみを選択的に透過して撮像素子16に左眼画像(L画像)を結像させる。
全透過(非偏光)領域15Aは、図1(B)に示す水平偏光領域12Hを透過した右眼画像に相当するR画像(水平偏波光)と、図1(B)に示す垂直偏光領域12Vを透過した左眼画像に相当するL画像(垂直偏波光)との両画像を透過させる。この画像は、図1(B)に示す重心点31と重心点32の中心位置である中心点33から見た画像に対応する画像となる。すなわち、偏光の影響による視点ずれのない通常の単眼カメラで撮影した通常画像と同様の画像となる。
第2偏光部15の構成としては、この他にも様々な構成が可能である。
例えば図3に示すように、垂直偏光領域15Vと、水平偏光領域15Hをそれぞれ矩形領域に設定し、これらを交互に配置した構成も設定可能である。
図4は、図3に示す第2偏光部とRGB配列の撮像素子16を重ねて示した図である。
2×2の4画素からなる矩形領域を単位として、垂直偏光領域15Vと、水平偏光領域15Hを設定し、これらを交互に配置している2行の領域、
14行の全透過(非偏光)領域15A、
これらを縦方向(Y方向)に繰り返して配置した構成である。
2×2の4画素からなる矩形領域からなる水平偏光領域15Hは、水平方向の偏波光、すなわち、図1(B)に示す水平偏光領域12Hを透過した右眼画像に相当するR画像(水平偏波光)のみを選択的に透過して撮像素子16に右眼画像(R画像)を結像させる。
2×2の4画素からなる矩形領域からなる垂直偏光領域15Vは、垂直方向の偏波光、すなわち、図1(B)に示す垂直偏光領域12Vを透過した左眼画像に相当するL画像(垂直偏波光)のみを選択的に透過して撮像素子16に左眼画像(L画像)を結像させる。
全透過(非偏光)領域15Aは、(B)に示す水平偏光領域12Hを透過した右眼画像に相当するR画像(水平偏波光)と、図1(B)に示す垂直偏光領域12Vを透過した左眼画像に相当するL画像(垂直偏波光)との両画像を透過させる。この画像は、図1(B)に示す重心点31と重心点32の中心位置である中心点33から見た画像に対応する画像となる。すなわち、偏光の影響による視点ずれのない中心点33から観察した通常画像と同様の画像となる。
撮像素子16は、図2〜図4を参照して説明したように、
(a)垂直偏光領域、
(b)水平偏光領域、
(c)全透過(非偏光)領域、
これらの3種類の領域に区分され、それぞれの領域対応の信号を画像処理部17に入力する。
なお、以下の説明において、
撮像素子16における(a)垂直偏光領域と(b)水平偏光領域に対応する画素を、
PL(Polarized(=偏光))画素と呼ぶ。
(c)全透過(非偏光)領域に対応する画素を、
N(Non−polarized(非偏光))画素と呼ぶ。
PL画素出力(=垂直偏光領域と水平偏光領域対応画素の出力)、
N画素出力(=全透過(非偏光)領域対応画素の出力)
これらの出力によって構成される。
すなわち、撮像素子16は、図4を参照して説明したように、
2×2の4画素からなる矩形領域を単位として、垂直偏光領域15Vと、水平偏光領域15Hが交互に配置された2行の領域と、14行の全透過(非偏光)領域15A、
これらが縦方向(Y方向)に繰り返して配置された構成を持つ。
偏光領域画素(PL画素)と、
非偏光領域画素(N画素)と、
これらの各領域の画素出力の分離処理が実行される。
画像補正部52は、N画素信号(非偏光画素信号)61から欠落した画素領域、すなわち、PL画素領域の画素についての画素補間処理を実行する。具体的には、例えば、PL画素領域の画素値を、上下のN画素の画素値を参照して算出して設定する補間処理を実行する。
デモザイク処理部53は、補間画像(2D−Raw画像)62に対するデモザイク処理、およびその他のカメラ信号処理を行い、通常の2次元画像に変換する。
デモザイク処理は、全ての画素位置に全ての色信号、例えばRGBの各色の画素値を設定する処理であり、一般的なカメラにおいて行われる処理である。
デモザイク処理部53の生成した2D−RGB画像63は、視差画像生成部56に入力される。
このPL画素信号(偏光画素信号)65は、偏光画素補間処理部54に入力される。
従って、偏光画素分離部51の分離処理によって生成されるPL画素信号(偏光画素信号)65は、2×2の4画素からなる矩形領域を単位として、垂直偏光領域15Vと、水平偏光領域15Hが交互に配置された2行の領域が、縦方向に14行おきに設定された画像となる。
PL画素信号(偏光画素信号)65に含まれるPL画素領域について、
すべてを垂直偏光領域15Vに対応する画素値を設定した左眼画像信号(垂直偏光画像信号)66a、
すべてを水平偏光領域15Hに対応する画素値を設定した右眼画像信号(水平偏光画像信号)66b、
これらの各画像を生成する。
同様に、図6に示す右眼画像信号(水平偏光画像信号)66bは、PL画素信号(偏光画素信号)65に含まれるPL画素領域の垂直偏光画素領域の画素値をリセット(取り除き)、近傍の水平偏光画素の画素値を用いて、これらのリセット画素の画素値を設定する画素値補間処理によって生成する。
同様に、右眼画像信号(水平偏光画像信号)66bに含まれる画素値の設定された画像は、図1(B)に示す第1偏光部12の右側の重心点32から見た画像、すなわち右眼画像に対応する画像となる。
左眼画像信号(垂直偏光画像信号)66a、
右眼画像信号(水平偏光画像信号)66b、
を生成する。
偏光画素補間処理部54の生成したこれらの画像は、視差検出部55に入力される。
左眼画像信号(垂直偏光画像信号)66a、
右眼画像信号(水平偏光画像信号)66b、
これらの2つの画像に対して、例えばブロックマッチング処理等を用いて、対応画素を比較し、被写体ずれ量を求めることにより視差情報としての被写体距離を検出する。
すなわち、例えばブロックマッチング処理によって、左眼画像と右眼画像の画素間のずれを検出し、ずれ量に応じた被写体距離を算出する。
なお、デプスマップ67は、画像の構成画素各々についての被写体距離情報を持つデータである。例えば被写体距離に応じた輝度値を設定した画像として構成される。
具体的には、例えば、
被写体距離が小(カメラに近い)の領域は高輝度、
被写体距離が大(カメラから遠い)の領域は低輝度、
視差検出部55は、このような画素値設定のなされたデプスマップを生成して、視差画像生成部56に出力する。
左眼画像信号(垂直偏光画像信号)66a、
右眼画像信号(水平偏光画像信号)66b、
これらの画像は、図6に示すように、入力画像中のN画素(非偏光画素)領域については、画像信号を有していないが、視差検出部55は、これらの画素値を持たないN画素(非偏光画素)領域については、左眼画像信号(垂直偏光画像信号)66aに基づく補間画素値を設定した左眼画像と、右眼画像信号(水平偏光画像信号)66bに基づく補間画素値を設定した右眼画像を算出し、これらの画像間のマッチング処理によってすべての画素対応の距離情報を算出する。
なお、画素値補間処理には、例えば線形補間処理等が利用可能である。
なお、この視差画像生成部56において実行する画像変換処理は、1枚の2次元画像(2D画像)に基づく画像変換により3次元画像表示に適用可能な左眼画像(L画像)71と、右眼画像(R画像)72を生成して出力する処理であり、一般的には例えば2D3D変換処理と呼ばれる処理である。
例えば本出願人の先の特許出願である特願2009−283080号に記載した構成を適用した2D3D変換を実行する構成としてもよい。
さらに、偏光子を配置しない画素によって通常の2次元画像を取得して、これらの情報から画像処理によって3D画像表示に適用する高精細な左眼用画像と右眼用画像を出力する。
また、水平偏光と垂直偏光の組み合わせのみならず、斜め方向の偏波光を透過させる偏光領域など、異なる2つの偏波方向を持つ偏光領域を任意に組み合わせた構成を適用することができる。
なお、第2偏光部15は、第1偏光部12の偏光領域の設定に対応させて、第1偏光部12に設定した偏光領域と同一の組み合わせを持つ偏光領域を設定することが必要である。
先に説明した図5に示す画像処理部17の画像補正部52は、偏光画素分離部51から入力する全透過画素からなるN画素(非偏光画素)信号61を入力し、N画素(非偏光画素)信号61に含まれないPL画素(偏光画素)領域の画素値を補間処理によって設定する処理を実行する。
2D画像を撮影する2Dモード、
3次元画像の表示に適用可能な左眼用画像と右眼用画像を撮影する3Dモード、
これらの各モードの切り替えが可能な構成を持つ。
(A)3Dモードでは第1偏光部12が光路上に設定される。
(B)2Dモードでは第1偏光部12が光路上から除去される。
3Dモードで撮影された場合は、前述したように、PL画素(偏光画素)に以下の画像が撮影される。
垂直偏光画素に左眼用画像(図1(B)の重心点31から見た画像)、
水平偏光画素に右眼用画像(図1(B)の重心点32から見た画像)、
これらの画像が撮影され、全透過画素であるN画素(非偏光画素)には、レンズ中央から見た画像(図1(B)の中心点33から見た画像)、
これらの画像が撮影される。
第1偏光部12が光路上に存在しないので、第2偏光部15によって撮像素子16に対する入射光が制御されるのみとなる。
この場合、PL画素(偏光画素)としての垂直偏光画素、水平偏光画素、N画素(非偏光画素)としての全透過画素はいずれも、レンズ中央から見た画像(図1(B)の中心点33から見た画像)が撮影される。
しかし、PL画素(偏光画素)としての垂直偏光画素、水平偏光画素の入射光量は、偏光処理によって、N画素(非偏光画素)の入射光より少なくなる。すなわち輝度の低下が発生することになる。これは3Dモードでの撮影処理においても同様である。
以下において説明する実施例では、図8に示すように、画像補正部100は、偏光画素分離部51から、全画素信号81を入力する。
すなわち、
全透過画素からなるN画素(非偏光画素)信号
PL画素(偏光画素)信号、
これらの全信号を入力する。
図8に示す画像補正部100は、このように撮像素子の生成信号をすべて入力して、補間画像(2D−Raw画像)62を生成する。
(1)2D画像撮影モードでの撮影画像に対する補間処理例
(2)3D画像撮影モードでの撮影画像に対する補間処理例1
(3)3D画像撮影モードでの撮影画像に対する補間処理例2
(4)3D画像撮影モードでの撮影画像に対する補間処理例3
まず、撮像装置において2次元画像を撮影する2D画像撮影モードでの撮影画像に対する補間処理例について説明する。
図9に示すように画像補正部100は、輝度補正部101、勾配検出部102、反射検出部103、補間処理部104、これらの構成を有する。
すなわち、
全透過画素からなるN画素(非偏光画素)信号
PL画素(偏光画素)信号、
これらの全信号を入力する。
前述のように、PL画素(偏光画素)は第2偏光部15による偏光処理によって入射光量が制限され全透過画素であるN画素(非偏光画素)に比較して画素値(輝度)が低下する。
さらに、PL画素に隣接するN画素も、周囲が全てN画素であるN画素に比較すると輝度が低下する傾向にある。これは、PL画素に隣接するN画素は、隣接画素(PL画素)からのもれ光が低下する影響と考えられる。
従って、輝度補正部101は、全画素信号81に含まれるPL画素とPL画素隣接画素の輝度補正を行う。例えば、偏光領域画素(PL画素)と偏光領域画素隣接画素(PL画素隣接画素)の輝度を、全透過領域に対応する全透過領域画素(N画素)の輝度に合わせる輝度補正を実行する。
具体的な処理例については後述する。
すなわち、偏光領域画素(PL画素)単位で近傍画素の複数方向の画素値変化率に対応する勾配情報を生成する。エッジ検出と同様の処理である。画素の変化率を以下の4方向の勾配係数として算出する。
横勾配係数:Hgrad、
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、
これらの勾配係数を算出する。
これらの勾配係数を含む勾配情報122は、補間処理部104に入力される。
PL画素(偏光画素)は、特定の偏波光、本例では垂直偏光または水平偏光を選択的に入射している。
例えば水面やガラスの反射光は、特定方向の偏波光成分が強く表れる。このような反射光が撮影画像に含まれると、PL画素の水平偏光画素、あるいは垂直偏光画素の画素値の一方が高く他方が低くなるといった偏りが発生することがある。
反射検出部103は、このような反射光が撮影画像中に含まれるか否かを判定する。判定処理の具体例については後述する。
反射検出部103の検出した反射情報123は、補間処理部104に入力される。
輝度補正部101の生成した輝度補正画像121、
勾配検出部102の生成した勾配情報122、
反射検出部103の検出した反射情報123、
これらの画像と各情報を入力する。
補間処理部104は、PL画素領域の画素値の補正処理としての画素補間処理を実行する。この補間処理に際して、勾配検出部102の生成した勾配情報122、反射検出部103の検出した反射情報123を利用して、これらの情報に応じて決定される補間態様で、補間処理を行う。
なお、具体的処理例については後述する。
この補間処理の結果として、図8に示す画像補正部100の出力である2D−Raw画像62が生成される。
各ステップの処理について説明する。
ステップS101において、2Dモード(第1偏光部非設定)として撮影した撮影画像S(Raw画像)を入力する。
次に、ステップS102において、PL画素領域とPL画素近接領域の輝度補正処理により、輝度補正画像Tを生成する。
この処理は、図9に示す輝度補正部101の実行する処理である。
この処理は、図9に示す勾配検出部102の実行する処理である。
この処理は、図9に示す反射検出部103の実行する処理である。
ステップS105において、反射検出なしと判定された画素(PL画素)については、そのまますなわち輝度補正された画素値をそのまま出力する。
一方、ステップS105において、反射検出ありと判定された画素(PL画素)については、ステップS106において補正処理、具体的には、近傍のN画素を参照画素とした補間処理を行う。
図11は、画像補正部100の入力する画像(Raw画像)の例と画像の各画素の属性を判別するためのインデックスの設定例を示す図である。
2×2の4画素からなる矩形領域を単位として、垂直偏光領域15Vと、水平偏光領域15Hを設定し、これらを交互に配置している2行のPL画素(偏光画素)領域、
14行の全透過画素であるN画素(非偏光画素)領域15A、
これらを縦方向(Y方向)に繰り返して配置した構成である。
垂直偏光領域15Vには左側の視点からの画像である左眼用画像、
水平偏光領域15Hには右側の視点からの画像である右眼用画像が撮影される。
2Dモードでは、いずれの偏光領域15V,15HにもN画素(非偏光画素)領域15Aと同様の視点、すなわちレンズ中心を視点とした画像が撮影される。ただし、光量は低下する。
X方向インデックス[xidx(x)]は、0〜3のいずれかが各画素に対応して設定される。
Y方向インデックス[yidx(y)]は、0〜5のいずれかが各画素に対応して設定される。
yidx(y)=0,5は、PL画素と隣接しないN画素、
yidx(y)=1,4は、PL画素と隣接するN画素、
yidx(y)=2,3は、PL画素、
このように、インデックスの値に基づいて画素の属性が判別される。
図12に示すように、画素属性を示すインデックスには以下の種類がある。
(1)X座標属性(Xインデックス)[xidx(x)]
(2)Y座標属性(Yインデックス)[yidx(y)]
(3)視点属性(視点インデックス)[ep(x,y)]
(4)色属性(色インデックス)[color(x,y)]
(1)X座標属性(Xインデックス)[xidx(x)]
xidx(x)=0,1:左眼画素を含む列の左眼画素または非偏光(全透過)画素
xindx(x)=2,3:右眼画素を含む列の右眼画素または非偏光(全透過)画素
yindx(y)=0,5:偏光画素(PL画素)から離間した非偏光(全透過)画素
yindx(y)=1,4:偏光画素(PL画素)に隣接した非偏光(全透過)画素
yindx(y)=2,3:偏光画素(PL画素)
ex(x,y)=0:全透過画素(非偏光画素)
ex(x,y)=−1:左眼画素(縦偏光画素)
ex(x,y)=+1:右眼画素(横偏光画素)
color(x,y)=0:赤(R)画素
color(x,y)=1:緑(G)画素
color(x,y)=2:青(B)画素
図13は、
(1)X座標属性(Xインデックス)[xidx(x)]
(2)Y座標属性(Yインデックス)[yidx(y)]
これらの各インデックスの設定例を説明する図である。
基準座標として、例えば画像の左上端の画素を(xbase,ybase)として設定し、この基準点からの相対位置に基づいて、上記の各インデックスの設定を行う例を示している。
まず図14を参照して、図9に示す輝度補正部101の実行する輝度補正処理の具体例について説明する。
この処理は、図10のフローチャートにおけるステップS102の処理に対応する。
すなわち、
全透過画素からなるN画素(非偏光画素)信号
PL画素(偏光画素)信号、
これらの全信号を入力する。
さらに、PL画素に隣接するN画素も、周囲が全てN画素であるN画素に比較すると輝度が低下する傾向にある。これは、PL画素に隣接するN画素は、隣接画素(PL画素)からのもれ光が低下する影響と考えられる。
従って、輝度補正部101は、全画素信号81に含まれるPL画素とPL画素隣接画素の輝度補正を行う。
まず、ステップS121において、輝度補正対象となるPL画素、またはPL画素隣接画素を順次選択する。
図14の下に示す(参考図)において、輝度補正対象となるPL画素、またはPL画素隣接画素は、
Y座標インデックス:yidx(y)=1〜4の各画素である。
例えば、図14の(参考図)において、
Y座標インデックス:yidx(y)=1〜2の各画素を補正対象画素とした場合、すなわち例えば図14の補正対象領域141に含まれる画素が選択されている場合、参照画素は、図に示す参照画素領域142と参照画素領域143から選択される。
また、Y座標インデックス:yidx(y)=3〜4の各画素を補正対象画素とした場合、すなわち例えば図14の補正対象領域151に含まれる画素が選択されている場合、参照画素は、図に示す参照画素領域152と参照画素領域153から選択される。
選択画素の同一列の上下にある同一色でかつPL画素に隣接しない全透過(非偏光)画素を上下の参照領域から1つずつ選択して、それぞれの画素値を取得する。
さらに、ステップS124において、重み付き平均値[VVLerp]と、補正対象画素の画素値[S(x,y)]、に基づいて、ゲインG(x,y)を算出する。
ゲインは以下の式に従って算出する。
G(x,y)=(VVLerp)/(S(x,y))
これらの処理をすべてのPL画素とPL画素隣接画素において実行して、輝度補正を行い、PL画素とPL画素隣接画素の画素値として設定して、輝度補正画像Tを生成する。
次に、図15を参照して、図9に示す勾配検出部102の実行する勾配検出処理の具体例について説明する。
この処理は、図10のフローチャートにおけるステップS103の処理に対応する。
横勾配係数:Hgrad、
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、
これらの勾配係数を算出する。
まず、ステップS151において、補間処理の対象となるPL画素から処理対象画素を順次選択する。
次に、選択画素について、ステップS152の処理を順次実行する。
具体的には、N画素領域の参照画素の画素値を利用して以下の各勾配係数を算出する。
横勾配係数:Hgrad
縦勾配係数:Vgrad
右上がり斜め勾配係数:Agrad
右下がり勾配係数:Dgrad
これらの4方向勾配係数を算出
選択画素は、PL画素領域にあるG画素161であるとする。
xidx(x)=3、yidx(y)=2のG画素161である。
この選択画素、G画素161に対する縦勾配係数を算出する場合、例えば以下の処理を行う。
選択画素の左の隣接列であるxidx=2のN画素領域の上下2つのG画素に基づいて輝度差を算出する。
選択画素と同じ列のxidx(x)=3のN画素領域の上下2つのG画素に基づいて輝度差を算出する。
選択画素の右の隣接列であるxidx=0のN画素領域の上下2つのG画素に基づいて輝度差を算出する。
これらの3つの輝度差を算出し、これらを選択画素(G画素161)からの距離に応じた重みを設定して加算して縦方向の勾配係数Vgradを算出する。
縦勾配係数:Vgrad
右上がり斜め勾配係数:Agrad
右下がり勾配係数:Dgrad
これらの勾配係数は、参照画素の組み合わせを、それぞれの方向に応じて変更して求める。
次に、図16以下を参照して、図9に示す反射検出部103の実行する反射検出処理の具体例について説明する。
この処理は、図10のフローチャートにおけるステップS104の処理に対応する。
まず、ステップS161において、補間処理の対象となるPL画素から処理対象画素を順次選択する。
次に、選択画素について、ステップS162の処理を順次実行する。
例えば水面やガラスの反射光は、特定方向の偏波光成分が強く表れる。このような反射光が撮影画像に含まれると、PL画素の水平偏光画素、あるいは垂直偏光画素の画素値の一方が高く他方が低くなるといった偏りが発生することがある。
図16(参考図)に示すように、垂直偏光領域と水平偏光領域において、明らかに偏光結果に起因する輝度差(画素値の差)が発生している場合には反射光が含まれると判定することができる。
このような偏光に基づく輝度の偏りの有無を反射検出フィルタを利用して検出する。
反射検出フィルタを適用した反射検出処理は以下の処理手順に従って実行される。
a.パラメータ:Href(x,y)の算出(図17)
b.パラメータ:Hnoref(x,y)の算出(図18)
c.パラメータ:ref(x,y)とnoref(x,y)の算出(図19)
d.反射有無判定結果refDetect(x,y)を決定(図20)
a.パラメータ:Href(x,y)の算出処理について説明する。
反射検出フィルタとして、図17に示すような設定の2つのフィルタを利用する。すなわち、x方向にある7つの画素に乗算する係数として以下の係数の設定された2つのフィルタである。
フィルタ0:+1,−2,−3,+4,+3,−2,−1
フィルタ1:−1,−2,+3,+4,−3,−2,+1
このような係数の設定された2種類のフィルタを適用する。
反射検出処理対象として選択されるPL画素の選択画素が、
xidx(x)=0,2の場合には、図17(a1)に示すように、フィルタ1を適用してパラメータ:Href(x,y)を算出する。
図17(a1)には選択画素が点線マルで示すR画素である場合のフィルタ適用処理を示している。
この場合、R画素と、左側3画素、右側3画素の各画素値にフィルタ1の各係数を乗算して加算してパラメータ:Href(x,y)を算出する。
xidx(x)=1,3の場合には、図17(a2)に示すように、フィルタ0を適用してパラメータ:Href(x,y)を算出する。
図17(a2)には選択画素が点線マルで示すG画素である場合のフィルタ適用処理を示している。
この場合、G画素と、左側3画素、右側3画素の各画素値にフィルタ0の各係数を乗算して加算してパラメータ:Href(x,y)を算出する。
b.パラメータ:Hnoref(x,y)の算出処理について説明する。
反射検出フィルタは、図17を参照して説明したフィルタと同じフィルタを適用する。すなわち、x方向にある7つの画素に乗算する係数として以下の係数の設定された2つのフィルタである。
フィルタ0:+1,−2,−3,+4,+3,−2,−1
フィルタ1:−1,−2,+3,+4,−3,−2,+1
このような係数の設定された2種類のフィルタを適用する。
図18に示すパラメータ:Hnoref(x,y)の算出処理の場合は、図17を参照して説明したパラメータ:Href(x,y)の算出処理のフィルタ適用態様と逆のフィルタ適用処理を行う。
反射検出処理対象として選択されるPL画素の選択画素が、
xidx(x)=0,2の場合には、図18(b1)に示すように、フィルタ0を適用してパラメータ:Hnoref(x,y)を算出する。
図18(b1)には選択画素が点線マルで示すR画素である場合のフィルタ適用処理を示している。
この場合、R画素と、左側3画素、右側3画素の各画素値にフィルタ0の各係数を乗算して加算してパラメータ:Hnoref(x,y)を算出する。
xidx(x)=1,3の場合には、図18(b2)に示すように、フィルタ1を適用してパラメータ:Hnoref(x,y)を算出する。
図18(b2)には選択画素が点線マルで示すG画素である場合のフィルタ適用処理を示している。
この場合、G画素と、左側3画素、右側3画素の各画素値にフィルタ1の各係数を乗算して加算してパラメータ:Hnoref(x,y)を算出する。
c.パラメータ:ref(x,y)とnoref(x,y)の算出処理について説明する。
yidx(y)=2の場合、
ref(x,y)=Href(x,y)+H(ref(x,y+1)
noref(x,y)=Hnoref(x,y)+Hnoref(x,y+1)
yidx(y)=3の場合、
ref(x,y)=Href(x,y−1)+H(ref(x,y)
noref(x,y)=Hnoref(x,y−1)+Hnoref(x,y)
yidx(y)=2の場合の、
ref(x,y)=Href(x,y)+H(ref(x,y+1)
上記算出処理例を示している。
PL行の2つの行におけるHrefの値の加算値を算出してref(x,y)を算出する。
d.反射有無判定結果:refDetect(x,y)を決定処理について説明する。
反射有無判定結果:refDetect(x,y)は、図19を参照して説明したパラメータ:ref(x,y)とnoref(x,y)に基づく判定処理として実行される。
ref(x,y)≦noref(x,y)
ref(x,y)≦noref(x,y+2)
ref(x,y)≦ref(x,y+2)
ref(x,y)≦noref(x,y−2)
ref(x,y)≦ref(x,y−2)
これらのいずれかの条件式が成立する場合は、
refDetect(x,y)=false、
すなわち反射なしの画素と判定する。
refDetect(x,y)=true、
すなわち反射ありの画素と判定する。
次に、図21、図22を参照して、図9に示す補間処理部104の実行する補間処理の具体例について説明する。
この処理は、図10のフローチャートにおけるステップS106の処理に対応する。
輝度補正部101の生成した輝度補正画像121、
勾配検出部102の生成した勾配情報122、
反射検出部103の検出した反射情報123、
これらの画像と各情報を入力する。
補間処理部104は、PL画素領域の画素値の補正処理としての画素補間処理を実行する。この補間処理に際して、勾配検出部102の生成した勾配情報122、反射検出部103の検出した反射情報123を利用して、これらの情報に応じて決定される補間態様で、補間処理を行う。
この補間処理の結果として、図8に示す画像補正部100の出力である2D−Raw画像62が生成される。
図21、図22に示すフローチャートの各ステップの処理について説明する。
次に、選択画素について、ステップS172以下の処理を順次実行する。
ステップS173において、選択画素に反射光が含まれると判定した場合は、ステップS174に進む。
ステップS173において、選択画素に反射光が含まれないと判定した場合は、補間処理を実行することなく処理を終了する。この場合は、この反射光の含まれないPL画素については、輝度補正部101において輝度補正されたPL画素が出力されることになる。
一方、ステップS173において、選択画素に反射光が含まれると判定した場合は、ステップS174に進み、N画素を参照画素として適用した補間処理を実行する。
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、
これらの3つの勾配係数の比較処理を実行する。これらの勾配係数を比較して、相関の高い方向(Dir)を選択する。
なお、勾配係数の高い方向は、画素値の変化率が高い方向である。
相関の高い方向(Dir)は画素値の変化率が小さい方向である。いわゆるエッジ方向に相当する。
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、
これら3つの勾配係数の比較に基づいて、
右上がり斜め勾配係数:Agradが最小であり、右上斜め方向の相関が最も高いか否かを判定する。
それ以外の場合は、ステップS176に進む。
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、
これら3つの勾配係数の比較に基づいて、
右下がり斜め勾配係数:Agradが最小であり、右下斜め方向の相関が最も高いか否かを判定する。
それ以外の場合は、ステップS179に進む。
ステップS179では、選択された補間対象画素(PL画素)について、縦方向の参照画素を利用した補間処理を実行する。なお、参照画素として選択される画素は、選択された補間対象画素(PL画素)と同一の色の画素であり、その補間対象画素(PL画素)の少なくとも最近接するN画素(非偏光画素)である。
この補間処理をまとめると、図8、図9に示す画像補正部100の実行する処理は以下のようにまとめることができる。
(a)PL画素とPL画素隣接画素を、PL画素に隣接しないN画素と同様の輝度レベルに補正する輝度補正、
(b)補間処理対象となるPL画素各々に対応する勾配情報の検出、
(c)補間処理対象となるPL画素各々に反射光が含まれるか否かの反射情報の検出、
(d)補間処理対象となるPL画素が、反射光を含む場合は、輝度補正と、さらに、縦方向、右上方向、右下方向の3方向から選択された相関の高い方向のN画素を参照画素とした補間処理を行ったPL画素を出力、
(e)補間処理対象となるPL画素が、反射光を含まない場合は、輝度補正を行ったPL画素を出力、
画像補正部100は、これらの処理によって補間画像、すなわち図8に示す補間画像(2D−Raw画像)62を生成する。
次に、3D画像撮影モードでの撮影画像に対する補間処理例1について説明する。
2D画像を撮影する2Dモード、
3次元画像の表示に適用可能な左眼用画像と右眼用画像を撮影する3Dモード、
これらの各モードの切り替えが可能な構成を持つ。
(A)3Dモードでは第1偏光部12が光路上に設定される。
(B)2Dモードでは第1偏光部12が光路上から除去される。
3Dモードで撮影された場合は、前述したように、PL画素(偏光画素)に以下の画像が撮影される。
垂直偏光画素に左眼用画像(図1(B)の重心点31から見た画像)、
水平偏光画素に右眼用画像(図1(B)の重心点32から見た画像)、
これらの画像が撮影され、全透過画素であるN画素(非偏光画素)には、レンズ中央から見た画像(図1(B)の中心点33から見た画像)、
これらの画像が撮影される。
なお、本実施例においても、撮像装置の全体構成は、図1に示す構成と同様の構成であり、画像処理部17の構成は図8に示す構成を持つ。
画像処理部17の画像補正部100の構成は、先の[2−(1).2D画像モードでの撮影画像に対する補間処理例]において説明した図9に示す構成と同様の構成である。
画像補正部100は、前述したように、図8に示す偏光画素分離部51から、全画素信号81を入力する。
すなわち、
全透過画素からなるN画素(非偏光画素)信号
PL画素(偏光画素)信号、
これらの全信号を入力する。
(a)輝度補正部101が、PL画素とPL画素隣接画素を、PL画素に隣接しないN画素と同様の輝度レベルに補正する輝度補正処理を実行する。
(b)勾配検出部102が、補間処理対象となるPL画素各々に対応する勾配情報の検出を実行する。
(c)反射検出部103が、補間処理対象となるPL画素各々に反射光が含まれるか否かの反射情報の検出を実行する。
補間処理部104における処理が先に説明した処理(図20、図21を参照して説明した処理)とは異なる処理となる。
ステップS201において、3Dモード(第1偏光部設定)として撮影した撮影画像S(Raw画像)を入力する。
すなわち、
ステップS202において、PL画素領域とPL画素近接領域の輝度補正処理により、輝度補正画像Tを生成する。
この処理は、図9に示す輝度補正部101の実行する処理である。
この処理は、図9に示す勾配検出部102の実行する処理である。
この処理は、図9に示す反射検出部103の実行する処理である。
ステップS206における補間処理は、勾配検出部102の生成した勾配情報中、縦方向と右上がり方向と右下がり方向の3方向の勾配情報に応じて参照画素の設定方向を決定して行われる。具体的には勾配の小さい、すなわち画素値変化の少ない特定方向のN画素を参照画素として選択し、この特定方向の画素値を利用した補間処理、例えば線形補間処理を実行する。
この処理は、先の[2−(1).2D画像モードでの撮影画像に対する補間処理例]において図10を参照して説明したステップS106の処理と同様の処理となる。
ステップS207における補間処理は、勾配検出部102の生成した勾配情報中、縦方向と右上がり方向と右下がり方向、さらに横方向の4方向の勾配情報に応じて参照画素の設定方向を決定して行われる。具体的には勾配の小さい、すなわち画素値変化の少ない特定方向のN画素を参照画素として選択し、この特定方向の画素値を利用した補間処理、例えば線形補間処理を実行する。
しかし、本実施例では、反射光の検出されないPL画素についても勾配情報に従って参照画素を決定して参照画素の画素値を利用した補間処理を実行する。
この点が先の処理例とは異なっている。
すなわち、補間処理部104において実行する補間処理態様が異なる。
補間処理部104は、図9を参照して説明したように、
輝度補正部101の生成した輝度補正画像121、
勾配検出部102の生成した勾配情報122、
反射検出部103の検出した反射情報123、
これらの画像と各情報を入力する。
補間処理部104は、PL画素領域の画素値の補正処理としての画素補間処理を実行する。この補間処理に際して、勾配検出部102の生成した勾配情報122、反射検出部103の検出した反射情報123を利用して、これらの情報に応じて決定される補間態様で、補間処理を行う。
この補間処理の結果として、図8に示す画像補正部100の出力である2D−Raw画像62が生成される。
図24〜図26に示すフローチャートの各ステップの処理について説明する。
次に、選択画素について、ステップS222以下の処理を順次実行する。
ステップS223において、選択画素に反射光が含まれると判定した場合は、ステップS224に進む。
ステップS223において、選択画素に反射光が含まれないと判定した場合は、ステップS241に進む。
すなわち、ステップS223において、選択画素に反射光が含まれると判定した場合は、ステップS224に進み、補間処理対象として選択した1つのPL画素に対応する勾配情報、すなわち、勾配検出部102の生成した勾配情報122の解析処理を実行する。具体的には、勾配検出部102の生成した勾配情報122に含まれる以下の情報、
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、
これらの3つの勾配係数の比較処理を実行する。これらの勾配係数を比較して、相関の高い方向(Dir)を選択する。
なお、勾配係数の高い方向は、画素値の変化率が高い方向である。
相関の高い方向(Dir)は画素値の変化率が小さい方向である。いわゆるエッジ方向に相当する。
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、
これら3つの勾配係数の比較に基づいて、
右上がり斜め勾配係数:Agradが最小であり、右上斜め方向の相関が最も高いか否かを判定する。
それ以外の場合は、ステップS226に進む。
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、
これら3つの勾配係数の比較に基づいて、
右下がり斜め勾配係数:Agradが最小であり、右下斜め方向の相関が最も高いか否かを判定する。
それ以外の場合は、ステップS229に進む。
ステップS229では、選択された補間対象画素(PL画素)について、縦方向の参照画素を利用した補間処理を実行する。なお、参照画素として選択される画素は、選択された補間対象画素(PL画素)と同一の色の画素であり、その補間対象画素(PL画素)の少なくとも最近接するN画素(非偏光画素)である。
なお、この処理は、図23に示すフローのステップS207の処理、すなわち、補間対象画素としてのPL画素に反射光が含まれないと判定した場合の補間処理に対応する。
補間処理対象として選択した1つのPL画素に対応する勾配情報、すなわち、勾配検出部102の生成した勾配情報122の解析処理を実行する。具体的には、勾配検出部102の生成した勾配情報122に含まれる以下の情報、
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、さらに、
横勾配係数:Hgrad、
これらの4つの勾配係数の比較処理を実行する。これらの勾配係数を比較して、相関の高い方向(Dir)を選択する。
なお、勾配係数の高い方向は、画素値の変化率が高い方向である。
相関の高い方向(Dir)は画素値の変化率が小さい方向である。いわゆるエッジ方向に相当する。
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、
横勾配係数:Hgrad、
これら4つの勾配係数の比較に基づいて、
右上がり斜め勾配係数:Agradが最小であり、右上斜め方向の相関が最も高いか否かを判定する。
それ以外の場合は、ステップS243に進む。
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、
横勾配係数:Hgrad、
これら4つの勾配係数の比較に基づいて、
右下がり斜め勾配係数:Agradが最小であり、右下斜め方向の相関が最も高いか否かを判定する。
それ以外の場合は、ステップS244に進む。
縦勾配係数:Vgrad、
右上がり斜め勾配係数:Agrad、
右下がり斜め勾配係数:Dgrad、
横勾配係数:Hgrad、
これら4つの勾配係数の比較に基づいて、
縦勾配係数:Vgradが最小であり、縦向の相関が最も高いか否かを判定する。
それ以外の場合は、ステップS254に進む。
この場合は、ステップS254において、選択された補間対象画素(PL画素)について、空間周波数に応じて参照画素を変更する空間周波数対応補間処理を実行する。具体的には、PL画素領域内にある補間対象画素の色と同一色画素をPL画素領域の横方向から取得して、取得した画素の画素値に基づいて算出した低周波成分と、PL画素領域の周囲にあるN画素領域のG画素を利用して算出した高周波成分を適用した補間処理を実行する。
図27は、図9に示す補間処理部104の処理を説明する図であり、補間対象画素(PL画素)について横方向の相関が最も高いと判定された場合における補間画素値の設定処理を説明する図である。
入力は、輝度補正画像200であり、これは、図9に示す輝度補正部101の生成した輝度補正画像121に相当する。
まず、図27に示す処理の全体の流れについて概略を説明し、その後、各処理の具体例について順次、説明する。
(1)左眼G画素および右眼G画素211、
(2)両眼G画素212、
(3)左眼RB画素および右眼RB画素213、
これらの各画素の画素値を取得する。
なお、これらの画素値の取得範囲は、補間対象画素(PL画素)の周囲領域となる。具体的な例については後述する。
(1)左眼G画素および右眼G画素211に対しては横LPF201適用処理、すなわち、横方向の画素値を用いたローパスフィルタ適用処理を行い、片眼(左眼および右眼)G低周波信号:LPF(G)214を生成する。
(2)両眼G画素212に対しては横HPF203適用処理、すなわち、横方向の画素値を用いたハイパスフィルタ適用処理を行い、両眼G高周波信号:HPF(G)215を生成する。
(3)左眼RB画素および右眼RB画素213に対しては横LPF202適用処理、すなわち、横方向の画素値を用いたローパスフィルタ適用処理を行い、片眼(左眼および右眼)RB低周波信号:LPF(RB)216を生成する。
横LPF201の生成したG低周波信号:LPF(G)214と、
バイキュービック補間部204の生成したバイキュービック補間信号:GBCF(G)217を、加算処理を実行して補間画素値Gを生成する。すなわち、
LPF(G)+GBCF(G)
上記式に従った加算処理を実行して、補間画素値Gを生成する。
具体的には、
R高周波成分=LPF(R)/LPF(G)
B高周波成分=LPF(B)/LPF(G)
これらの式に従って、R高周波成分またはB高周波成分を生成する。
なお、LPF(R)、LPF(B)は、横LPF202の生成する片眼R/B低周波信号であり、LPF(G)は、横LPF201の生成する片眼G低周波信号である。
横LPF202の生成したR/B低周波信号:LPF(RB)216と、
RB高周波成分生成部205の生成したRB高周波成分を、加算処理を実行して補間画素値すまたはBを生成する。すなわち、
補間画素値R=LPF(R)+GBCF(G)(LPF(R)/LPF(G))
補間画素値B=LPF(B)+GBCF(G)(LPF(B)/LPF(G))
上記式に従った加算処理を実行して、補間画素値RおよびBを生成する。
図28は、図27に示す構成に従った補間画素値の生成処理を式で示した図である。
すなわち、図11に示すような2行の偏光領域(PL領域)の画素位置(x,y)に設定する補間画素値InterOut2line(x,y)は、以下の(式1)によって算出する。
(1)InterOut2line(x,y)=LPF(x,y)+GBCF12(x,y)
この式は、図11に示す画素構成において、
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値Gの算出式である。
LPF(x,y)は、図27に示す横LPF201が生成する片眼G低周波信号LPF(G)に対応する。
GBCF12(x,y)は、図27に示すバイキュービック補間部204の生成信号GBCF(G)に対応する。
この例では、GBCF12(x,y)に設定された数値12の先行数値:1はGであることを示し、後続数値2は、Yインデックス:yidx(y)=2の位置であることを示している。すなわち、GBCF12(x,y)は、yidx(y)=2のPL画素位置にあるG画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
具体的な処理例については後述する。
この式は、図11に示す画素構成において、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式である。
LPF(x,y)は、図27に示す横LPF202が生成する片眼R低周波信号LPF(R)、または片眼B低周波信号LPF(B)に対応する。
LPF1(x,y)は、図27に示す横LPF201が生成し、RB高周波成分生成部205に入力する片眼なG低周波信号LPF(G)に対応する。
GBCF02(x,y)は、yidx(y)=2のPL画素位置にあるRまたはB画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
なお、式においては、GBCF02(x,y)の先行インデックスである色インデックス=0、すなわち、図12を参照して説明した例ではRに対応する例を示しているが、この式は、色インデックス≠1、すなわち色インデックス=0,2に対応するRまたはBである場合に共通に適用される。
この式は、図11に示す画素構成において、
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=3、
である場合の補間画素値Gの算出式である。
GBCF13(x,y)は、yidx(y)=3のPL画素位置にあるG画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
この式は、図11に示す画素構成において、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=3、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式である。
GBCF03(x,y)は、yidx(y)=3のPL画素位置にあるRまたはB画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
なお、本式においても、GBCF03(x,y)の先行インデックスである色インデックス=0、すなわち、図12を参照して説明した例ではRに対応する例を示しているが、この式は、色インデックス≠1、すなわち色インデックス=0,2に対応するRまたはBである場合に共通に適用される。
LPF(x,y)、
LPF1(x,y)、
これらの値は、図27に示す横LPF201、横LPF202の生成するローパスフィルタ適用結果である。
LPF(x,y)は以下の(式2)によって算出する。
また、上記(式3)に従って算出する値は、RB各画素の補間値を算出する際に適用するG画素の低周波成分であり、図27に示す横LPF201において算出し、RB高周波成分生成部205に入力される。
補間対象画素位置(x,y)がG画素251である場合、LPF(x,y)は、このG画素251の画素値と、横方向の最近接G画素の2つの画素の画素値、これら3画素の画素値を1/4:2/4:1/4の配分比率で加算した値となる。なお、上記式に示す各画素に対する配分比率は一例であり、その他の比率を適用してもよい。
LPF1(x,y)は、このR画素252の横方向の近接G画素の4つの画素値を1/8:3/8:3/8:1/8の配分比率で加算した値となる。なお、上記式に示す各画素に対する配分比率は一例であり、その他の比率を適用してもよい。
Bについても同様に、補間対象画素Bの横方向に近接する4つのG画素を利用してLPF1(x,y)を生成する。
図32(1)には、
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値Gの算出式に適用するバイキュービック補間部204の生成信号であるGBCF12(x,y)の算出式を示している。
また、図32(2)には、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式に適用するバイキュービック補間部204の生成信号であるGBCF02(x,y)の算出式を示している。
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=3、
である場合の補間画素値Gの算出式に適用するバイキュービック補間部204の生成信号であるGBCF13(x,y)の算出式を示している。
また、図33(4)には、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=3、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式に適用するバイキュービック補間部204の生成信号であるGBCF03(x,y)の算出式を示している。
GBCF02(x,y)は、以下に示す(式5)に従って算出する。
GBCF13(x,y)は、以下に示す(式6)に従って算出する。
GBCF03(x,y)は、以下に示す(式7)に従って算出する。
GBCF(x,y)は、N画素(非偏光画素)領域のG画素のハイパスフィルタ適用結果、すなわち図27に示す両眼G高周波HPF(G)215を利用して生成する。
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値Gの算出式に適用するバイキュービック補間部204の生成信号であるGBCF12(x,y)の算出式、すなわち上記(式4)に従ったGBCF12(x,y)の算出に適用する参照G画素の位置を図34に示す。
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値Gの算出式に適用するバイキュービック補間部204の生成信号であるGBCF02(x,y)の算出式、すなわち上記(式5)に従ったGBCF02(x,y)の算出に適用する参照G画素の位置を図35に示す。
図35は、補間対象画素をR画素(x,y)254とした場合の処理例を示している。図35に示すように、画素位置(x−4,y−1)から画素位置(x+3,y+2)までの16個のN画素領域のG画素の両眼G高周波信号HPF(G)を用いて、図32(2)に示す式、すなわち上記の(式5)に従って、バイキュービック補間部204の生成信号であるGBCF02(x,y)を算出する。
すなわち、図26のフローに示すステップS254においては、横方向の相関が最も高いと判定されたPL画素について、図27に従った処理構成に従って、前記の(式1)、すなわち図28に示す式に従ってRGBの各補間画素値を算出する。
この補間処理をまとめると、図8、図9に示す画像補正部100の実行する処理は以下のようにまとめることができる。
(a)PL画素とPL画素隣接画素を、PL画素に隣接しないN画素と同様の輝度レベルに補正する輝度補正、
(b)補間処理対象となるPL画素各々に対応する勾配情報の検出、
(c)補間処理対象となるPL画素各々に反射光が含まれるか否かの反射情報の検出、
(d)補間処理対象となるPL画素が、反射光を含む場合は、輝度補正と、さらに、縦方向、右上方向、右下方向の3方向から選択された相関の高い方向のN画素を参照画素とした補間処理を実行する。
すなわち、PL画素領域内にある補間対象の色と同一色の横方向画素に基づいて算出した低周波成分と、PL画素領域の周囲にあるN画素領域のG画素を利用して算出した高周波成分を適用した補間処理を実行する。
次に、3D画像撮影モードでの撮影画像に対する補間処理例2について説明する。
上述した3D画像撮影モードでの撮影画像に対する補間処理例、すなわち、
3D画像モードでの撮影画像に対する補間処理例1では、
第2偏光部15の設定を図11を参照して説明した領域設定とした場合の撮影画像に対する処理として説明した。
2×2の4画素からなる矩形領域を単位として、垂直偏光領域15Vと、水平偏光領域15Hを設定し、これらを交互に配置している2行のPL画素(偏光画素)領域、
14行の全透過画素であるN画素(非偏光画素)領域15A、
これらを縦方向(Y方向)に繰り返して配置した構成である。
例えば、偏光領域の設定として、図36に示す構成としてもよい。
4×4の16画素からなる矩形領域を単位として、垂直偏光領域15Vと、水平偏光領域15Hを設定し、これらを交互に配置している4行のPL画素(偏光画素)領域、
28行の全透過画素であるN画素(非偏光画素)領域15A、
これらを縦方向(Y方向)に繰り返して配置した構成である。
(a)PL画素とPL画素隣接画素を、PL画素に隣接しないN画素と同様の輝度レベルに補正する輝度補正、
(b)補間処理対象となるPL画素各々に対応する勾配情報の検出、
(c)補間処理対象となるPL画素各々に反射光が含まれるか否かの反射情報の検出、
(d)補間処理対象となるPL画素が、反射光を含む場合は、輝度補正と、さらに、縦方向、右上方向、右下方向の3方向から選択された相関の高い方向のN画素を参照画素とした補間処理、
(e)補間処理対象となるPL画素が、反射光を含まない場合は、輝度補正を行い、縦方向、右上方向、右下方向、横方向の4方向から高い相関を持つ方向を選択する。選択した高相関方向が縦方向、右上方向、右下方向のいずれかである場合は、選択した相関の高い方向のN画素を参照画素とした補間処理を実行する。また、高相関方向が横方向である場合は、図27に構成に従った処理、すなわち空間周波数対応の補間処理を行う。
画像補正部100は、これらの処理によって補間画像、すなわち図8に示す補間画像(2D−Raw画像)62を生成する。
図37に、画素属性を示すインデックスの設定例を示す。
図37に示すように、画素属性を示すインデックスには以下の種類がある。
(1)X座標属性(Xインデックス)[xidx(x)]
(2)Y座標属性(Yインデックス)[yidx(y)]
(3)視点属性(視点インデックス)[ep(x,y)]
(4)色属性(色インデックス)[color(x,y)]
(1)X座標属性(Xインデックス)[xidx(x)]
xidx(x)=0,1,2,3:左眼画素を含む列の左眼画素または非偏光(全透過)画素
xindx(x)=4,5,6,7:右眼画素を含む列の右眼画素または非偏光(全透過)画素
yindx(y)=0,7:偏光画素(PL画素)から離間した非偏光(全透過)画素
yindx(y)=1,6:偏光画素(PL画素)に隣接した非偏光(全透過)画素
yindx(y)=2,3,4,5:偏光画素(PL画素)
ex(x,y)=0:全透過画素(非偏光画素)
ex(x,y)=−1:左眼画素(縦偏光画素)
ex(x,y)=+1:右眼画素(横偏光画素)
color(x,y)=0:赤(R)画素
color(x,y)=1:緑(G)画素
color(x,y)=2:青(B)画素
すなわち、補間処理対象となるPL画素が、反射光を含まない場合は、輝度補正を行い、縦方向、右上方向、右下方向、横方向の4方向から高い相関を持つ方向を選択する。選択した高相関方向が縦方向、右上方向、右下方向のいずれかである場合は、選択した相関の高い方向のN画素を参照画素とした補間処理を実行する。また、高相関方向が横方向である場合は、ステップS254において空間周波数対応の補間処理、すなわち、PL画素領域内にある補間対象の色と同一色の横方向画素に基づいて算出した低周波成分と、PL画素領域の周囲にあるN画素領域のG画素を利用して算出した高周波成分を適用した補間処理を実行する。
図38は、図9に示す補間処理部104の処理を説明する図であり、補間対象画素(PL画素)について横方向の相関が最も高いと判定された場合における補間画素値の設定処理を説明する図である。
入力は、輝度補正画像300であり、これは、図9に示す輝度補正部101の生成した輝度補正画像121に相当する。
ただし、本例で用いる画像は、図36を参照して説明した4行のPL画素領域を持つ構成である。
図38に示す処理の全体的な流れは、先に図27を参照して説明した処理と同様である。ただし、入力画像300が、図36に示す4行分のPL画素領域を持つ画像の輝度補正画像となり、出力画像320が図36に示す4行分のPL画素領域に補間画素を設定した画像となる点が異なる。また、各信号を生成する場合に適用する参照画素の設定も異なる場合がある。
(1)左眼G画素および右眼G画素311、
(2)両眼G画素312、
(3)左眼RB画素および右眼RB画素313、
これらの各画素の画素値を取得する。
なお、これらの画素値の取得範囲は、補間対象画素(PL画素)の周囲領域となる。具体的な例については後述する。
(1)左眼G画素および右眼G画素311に対しては横LPF301適用処理、すなわち、横方向の画素値を用いたローパスフィルタ適用処理を行い、片眼(左眼および右眼)G低周波信号:LPF(G)314を生成する。
(2)両眼G画素312に対しては横HPF303適用処理、すなわち、横方向の画素値を用いたハイパスフィルタ適用処理を行い、両眼G高周波信号:HPF(G)315を生成する。
(3)左眼RB画素および右眼RB画素313に対しては横LPF302適用処理、すなわち、横方向の画素値を用いたローパスフィルタ適用処理を行い、片眼(左眼および右眼)RB低周波信号:LPF(RB)316を生成する。
横LPF301の生成したG低周波信号:LPF(G)314と、
バイキュービック補間部304の生成したバイキュービック補間信号:GBCF(G)317を、加算処理を実行して補間画素値Gを生成する。すなわち、
LPF(G)+GBCF(G)
上記式に従った加算処理を実行して、補間画素値Gを生成する。
具体的には、
R高周波成分=LPF(R)/LPF(G)
B高周波成分=LPF(B)/LPF(G)
これらの式に従って、R高周波成分またはB高周波成分を生成する。
なお、LPF(R)、LPF(B)は、横LPF302の生成する片眼R/B低周波信号であり、LPF(G)は、横LPF301の生成する片眼G低周波信号である。
横LPF302の生成したR/B低周波信号:LPF(RB)316と、
RB高周波成分生成部305の生成したRB高周波成分を、加算処理を実行して補間画素値すまたはBを生成する。すなわち、
補間画素値R=LPF(R)+GBCF(G)(LPF(R)/LPF(G))
補間画素値B=LPF(B)+GBCF(G)(LPF(B)/LPF(G))
上記式に従った加算処理を実行して、補間画素値RおよびBを生成する。
図39は、図38に示す構成に従った補間画素値の生成処理を式で示した図である。
すなわち、図36に示すような4行の偏光領域(PL領域)の画素位置(x,y)に設定する補間画素値InterOut4line(x,y)は、以下の(式9)によって算出する。
(1)InterOut4line(x,y)=LPF(x,y)+GBCF12(x,y)
この式は、図36に示す画素構成において、
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値Gの算出式である。
LPF(x,y)は、図38に示す横LPF301が生成する片眼G低周波信号LPF(G)に対応する。
GBCF12(x,y)は、図38に示すバイキュービック補間部304の生成信号GBCF(G)に対応する。
この例では、GBCF12(x,y)に設定された数値12の先行数値:1はGであることを示し、後続数値2は、Yインデックス:yidx(y)=2の位置であることを示している。すなわち、GBCF12(x,y)は、yidx(y)=2のPL画素位置にあるG画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
具体的な処理例については後述する。
この式は、図36に示す画素構成において、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式である。
LPF(x,y)は、図38に示す横LPF302が生成する片眼R低周波信号LPF(R)、または片眼B低周波信号LPF(B)に対応する。
LPF1(x,y)は、図38に示す横LPF301が生成し、RB高周波成分生成部305に入力する片眼なG低周波信号LPF(G)に対応する。
GBCF02(x,y)は、yidx(y)=2のPL画素位置にあるRまたはB画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
なお、式においては、GBCF02(x,y)の先行インデックスである色インデックス=0、すなわち、図37を参照して説明した例ではRに対応する例を示しているが、この式は、色インデックス≠1、すなわち色インデックス=0,2に対応するRまたはBである場合に共通に適用される。
この式は、図36に示す画素構成において、
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=3、
である場合の補間画素値Gの算出式である。
GBCF13(x,y)は、yidx(y)=3のPL画素位置にあるG画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
この式は、図36に示す画素構成において、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=3、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式である。
GBCF03(x,y)は、yidx(y)=3のPL画素位置にあるRまたはB画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
なお、本式においても、GBCF03(x,y)の先行インデックスである色インデックス=0、すなわち、図37を参照して説明した例ではRに対応する例を示しているが、この式は、色インデックス≠1、すなわち色インデックス=0,2に対応するRまたはBである場合に共通に適用される。
この式は、図36に示す画素構成において、
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=4、
である場合の補間画素値Gの算出式である。
GBCF14(x,y)は、yidx(y)=4のPL画素位置にあるG画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
この式は、図36に示す画素構成において、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=4、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式である。
GBCF04(x,y)は、yidx(y)=4のPL画素位置にあるRまたはB画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
なお、本式においても、GBCF04(x,y)の先行インデックスである色インデックス=0、すなわち、図37を参照して説明した例ではRに対応する例を示しているが、この式は、色インデックス≠1、すなわち色インデックス=0,2に対応するRまたはBである場合に共通に適用される。
この式は、図36に示す画素構成において、
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=5、
である場合の補間画素値Gの算出式である。
GBCF15(x,y)は、yidx(y)=5のPL画素位置にあるG画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
この式は、図36に示す画素構成において、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=5、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式である。
GBCF05(x,y)は、yidx(y)=5のPL画素位置にあるRまたはB画素(x,y)対応のバイキュービック補間処理結果であることを示している。
なお、本式においても、GBCF05(x,y)の先行インデックスである色インデックス=0、すなわち、図37を参照して説明した例ではRに対応する例を示しているが、この式は、色インデックス≠1、すなわち色インデックス=0,2に対応するRまたはBである場合に共通に適用される。
LPF(x,y)、
LPF1(x,y)、
これらの値は、図38に示す横LPF301、横LPF302の生成するローパスフィルタ適用結果である。
また、上記(式11)に従って算出する値は、RB各画素の補間値を算出する際に適用するG画素の低周波成分であり、図38に示す横LPF301において算出し、RB高周波成分生成部305に入力される。
上記(式11)は、補間対象画素の横方向の近接G画素の6つの画素値を適用してローパスフィルタ適用画素値:LPF1(x,y)を算出する式である。
図42(1)には、
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値Gの算出式に適用するバイキュービック補間部304の生成信号であるGBCF12(x,y)の算出式を示している。
また、図42(2)には、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式に適用するバイキュービック補間部304の生成信号であるGBCF02(x,y)の算出式を示している。
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=3、
である場合の補間画素値Gの算出式に適用するバイキュービック補間部304の生成信号であるGBCF13(x,y)の算出式を示している。
また、図43(4)には、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=3、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式に適用するバイキュービック補間部304の生成信号であるGBCF03(x,y)の算出式を示している。
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=4、
である場合の補間画素値Gの算出式に適用するバイキュービック補間部304の生成信号であるGBCF14(x,y)の算出式を示している。
また、図44(6)には、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=4、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式に適用するバイキュービック補間部304の生成信号であるGBCF04(x,y)の算出式を示している。
補間画素値がG、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=5、
である場合の補間画素値Gの算出式に適用するバイキュービック補間部304の生成信号であるGBCF15(x,y)の算出式を示している。
また、図45(8)には、
補間画素値がRまたはB、かつ、
Yインデックス(yidx(y))=5、
である場合の補間画素値RまたはBの算出式に適用するバイキュービック補間部304の生成信号であるGBCF05(x,y)の算出式を示している。
GBCF12(x,y)は、以下に示す(式12)に従って算出する。
GBCF02(x,y)は、以下に示す(式13)に従って算出する。
GBCF13(x,y)は、以下に示す(式14)に従って算出する。
GBCF03(x,y)は、以下に示す(式15)に従って算出する。
GBCF14(x,y)は、以下に示す(式16)に従って算出する。
GBCF04(x,y)は、以下に示す(式17)に従って算出する。
GBCF15(x,y)は、以下に示す(式18)に従って算出する。
GBCF05(x,y)は、以下に示す(式19)に従って算出する。
GBCF(x,y)は、N画素(非偏光画素)領域のG画素のハイパスフィルタ適用結果、すなわち図38に示す両眼G高周波HPF(G)315を利用して生成する。
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値Gの算出式に適用するバイキュービック補間部304の生成信号であるGBCF12(x,y)の算出式、すなわち上記(式12)に従ったGBCF12(x,y)の算出に適用する参照G画素の位置を図46に示す。
Yインデックス(yidx(y))=2、
である場合の補間画素値Gの算出式に適用するバイキュービック補間部304の生成信号であるGBCF02(x,y)の算出式、すなわち上記(式13)に従ったGBCF02(x,y)の算出に適用する参照G画素の位置を図47に示す。
図47は、補間対象画素をR画素(x,y)354とした場合の処理例を示している。図47に示すように、画素位置(x−4,y−1)から画素位置(x+4,y+5)までの18個のN画素領域のG画素の両眼G高周波信号HPF(G)を用いて、図42(2)に示す式、すなわち上記の(式13)に従って、バイキュービック補間部304の生成信号であるGBCF02(x,y)を算出する。
すなわち、図26のフローに示すステップS254においては、横方向の相関が最も高いと判定されたPL画素について、図38に従った処理構成に従って、前記の(式9)、すなわち図39に示す式に従ってRGBの各補間画素値を算出する。
この補間処理をまとめると、図8、図9に示す画像補正部100の実行する処理は以下のようにまとめることができる。
(a)PL画素とPL画素隣接画素を、PL画素に隣接しないN画素と同様の輝度レベルに補正する輝度補正、
(b)補間処理対象となるPL画素各々に対応する勾配情報の検出、
(c)補間処理対象となるPL画素各々に反射光が含まれるか否かの反射情報の検出、
(d)補間処理対象となるPL画素が、反射光を含む場合は、輝度補正と、さらに、縦方向、右上方向、右下方向の3方向から選択された相関の高い方向のN画素を参照画素とした補間処理を実行する。
すなわち、PL画素領域内にある補間対象の色と同一色の横方向画素に基づいて算出した低周波成分と、PL画素領域の周囲にあるN画素領域のG画素を利用して算出した高周波成分を適用した補間処理を実行する。
なお、上記の実施例では、縦方向、横方向、右上がり方向、右下がり方向の4方向を勾配検出方向として設定したが、
例えば、縦方向と横方向のみを勾配検出方向として設定して、反射情報と勾配情報に基づいて、これらの2つの方向から参照方向を選択する構成としてもよい。
上述の実施例では、例えば図1を参照して説明した撮像装置10の構成中、第1偏光部12や、第2偏光部15を適用することで、撮像画像中に左眼視点からの画像と右眼視点からの各画像を生成する構成としていた。
第1偏光部12や、第2偏光部15は、垂直偏光領域、水平偏光領域を持つ構成である。
例えば、撮像素子の前面にマイクロレンズを配置して、各画素単位で異なる視点画像を取得する構成が可能である。なおマイクロレンズを用いた撮像装置については、例えば特開2010−129783号公報、特開2007−322898号公報、特許476498号等に記載があり、これらの構成の適用が可能である。
また、特開2008−15157号公報に記載の瞳分割偏光手段を用いて各画素単位で異なる視点画像を取得する構成も可能である。
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の構成について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
(1)左眼視点画像と右眼視点画像から構成される片眼視点画素領域と、両目中央位置からの観察画像に相当する中央視点画素領域を垂直方向に交互に有する画像を入力し、前記片眼視点画素領域の画素値を前記中央視点画素領域と同等の輝度および視点位置の画素値に補正して2次元画像を生成する画像補正部を有し、
前記画像補正部は、
補正対象画素である前記片眼視点画素領域の画素の周囲画素を参照して、補正対象画素の画素値と相関の高い方向を検出する高相関方向検出処理を実行し、
高相関方向が片眼視点画素領域によって構成される水平方向である場合、
補正対象画素と同一色の水平方向の画素を片眼視点画素領域から選択し、補正対象画素と選択画素の画素値に基づく低周波信号を算出し、
補正対象画素の含まれる前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域の画素信号を適用して高周波信号を算出し、
前記低周波信号と高周波信号の加算結果を前記補正対象画素の補正画素値とする画像処理装置。
(4)前記画像補正部は、G信号対応の高周波信号を適用したR信号またはB信号対応の高周波信号を算出する処理として、G信号対応高周波信号に対して、RとGの低周波信号比LPF(R)/LPF(G)、またはBとGの低周波信号比LPF(B)/LPF(G)を乗算する処理を実行する前記(3)に記載の画像処理装置。
(6)前記画像補正部は、前記高相関方向検出処理において、高相関方向が片眼視点画素領域によって構成される水平方向以外の方向である場合、高相関方向の画素を参照画素とした補間処理によって、前記補正対象画素の補正画素値を算出する全期(1)〜(5)いずれかに記載の画像処理装置。
(11)前記インデックスは、画素位置を示す座標属性と、視点位置を示す視点属性と、画素色を示す色属性を含む前記(10)に記載の画像処理装置。
具体的には、左眼および右眼視点画像からなる片眼視点画素領域と、両目中央位置からの観察画像に相当する中央視点画素領域を有する画像を入力し、片眼視点画素領域の画素値を中央視点画素領域と同等の輝度および視点位置の画素値に補正する。片眼視点画素の周囲画素を参照し、補正対象画素と相関の高い方向を検出し、高相関方向が片眼視点画素領域となる水平方向である場合、補正画素と同一色の水平方向画素と補正対象画素とに基づく低周波信号を算出し、補正対象画素の含まれる片眼視点画素領域に隣接する中央視点画素領域の画素信号を適用して高周波信号を算出し、低周波信号と高周波信号の加算結果を補正対象画素の補正画素値とする。
このように、相関の高い方向が、片眼視点画素領域からなる水平方向である場合、低周波信号を片眼視点画素領域の画素を参照して算出し、高周波信号を中央視点画素領域の画素を参照して算出し、これらを加算して補正画素値とすることで、品質の向上した補正画素値の設定が可能となる。
11 撮影レンズ
12 第1偏光部
13 絞り
14 結像レンズ
15 第2偏光部
16 撮像素子
17 画像処理部
18 記憶部
51 偏光画素分離部
52 画像補正部
53 デモザイク処理部
54 偏光画素補間処理部
55 視差検出部
56 視差画像生成部
57 画像出力部
61 N画素信号(非偏光画素信号)
62 補間画像(2D−Raw画像)
63 2D−RGB画像
65 PL画素信号(偏光画素信号)
66 左眼右眼画像信号
67 デプスマップ
71 左眼画像(L画像)
72 右眼画像(R画像)
100 画像補正部
101 輝度補正部
102 勾配検出部
103 反射検出部
104 補間処理部
121 輝度補正画像
122 勾配情報
123 反射情報
201 横LPF
202 横LPF
203 横HPF
204 バイキュービック補間部
205 RB高周波成分生成部
206,207 加算部
301 横LPF
302 横LPF
303 横HPF
304 バイキュービック補間部
305 RB高周波成分生成部
306,307 加算部
Claims (13)
- 左眼視点画像と右眼視点画像から構成される片眼視点画素領域と、両目中央位置からの観察画像に相当する中央視点画素領域を垂直方向に交互に有する画像を入力し、前記片眼視点画素領域の画素値を前記中央視点画素領域と同等の輝度および視点位置の画素値に補正して2次元画像を生成する画像補正部を有し、
前記画像補正部は、
補正対象画素である前記片眼視点画素領域の画素の周囲画素を参照して、補正対象画素の画素値と相関の高い方向を検出する高相関方向検出処理を実行し、
高相関方向が片眼視点画素領域によって構成される水平方向である場合、
補正対象画素と同一色の水平方向の画素を片眼視点画素領域から選択し、補正対象画素と選択画素の画素値に基づく低周波信号を算出し、
補正対象画素の含まれる前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域の画素信号を適用して高周波信号を算出し、
前記低周波信号と高周波信号の加算結果を前記補正対象画素の補正画素値とする画像処理装置。 - 前記高周波信号は、
補正対象画素の含まれる前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域の複数の画素信号各々に対するハイパスフィルタ適用結果に対するバイキュービック補間処理を行って算出する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記画像処理装置の処理対象画像はRGB画素から構成されるベイヤー配列を有する画像であり、
前記画像補正部は、
補正対象画素がG画素である場合、前記片眼視点画素領域のG画素を参照画素とした低周波信号と、前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域のG画素を参照画素とした高周波信号を生成し、
補正対象画素がR画素またはB画素である場合、前記片眼視点画素領域の補正対象画素と同一色のR画素またはB画素を参照画素とした低周波信号と、前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域のG画素を参照画素とした高周波信号を生成し、さらに、G信号対応の高周波信号を適用してR信号またはB信号対応の高周波を算出する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記画像補正部は、
G信号対応の高周波信号を適用したR信号またはB信号対応の高周波信号を算出する処理として、G信号対応高周波信号に対して、RとGの低周波信号比LPF(R)/LPF(G)、またはBとGの低周波信号比LPF(B)/LPF(G)を乗算する処理を実行する請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記画像処理装置の処理対象画像はRGB画素から構成されるベイヤー配列を有する画像であり、
前記画像補正部は、
前記高周波信号を、補正対象画素の含まれる前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域の複数のG画素信号各々に対するハイパスフィルタ適用結果に対するバイキュービック補間処理を行って算出する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記画像補正部は、
前記高相関方向検出処理において、高相関方向が片眼視点画素領域によって構成される水平方向以外の方向である場合、高相関方向の画素を参照画素とした補間処理によって、前記補正対象画素の補正画素値を算出する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記画像補正部は、
前記片眼視点画素領域の画素の輝度を中央視点画素領域の輝度に合わせる輝度補正により輝度補正画像を生成し、生成した輝度補正画像に対する補正処理によって前記補正対象画素の補正画素値を算出する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記画像補正部は、
前記片眼視点画素領域の画素単位で各画素値に反射光成分が含まれるか否かの判定情報である反射情報を生成し、
補間処理対象となる画素の反射情報が反射ありを示している場合、および、補間処理対象となる画素の反射情報が反射なしを示し、高相関方向が片眼視点画素領域によって構成される水平方向以外である場合には、高相関方向の前記中央視点画素領域の画素を参照画素として選択した補間処理を実行し、
補間処理対象となる画素の反射情報が反射なしを示し、高相関方向が片眼視点画素領域によって構成される水平方向である場合には、
補正対象画素と同一色の水平方向の画素を片眼視点画素領域から選択し、補正対象画素と選択画素の画素値に基づく低周波信号を算出し、
補正対象画素の含まれる前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域の画素信号を適用して高周波信号を算出し、
前記低周波信号と高周波信号の加算結果を前記補正対象画素の補正画素値とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記画像処理装置は、
異なる偏波光を透過させる第1偏光領域と第2偏光領域を有する第1偏光手段と、
前記第1偏光手段の透過光を入射する第2偏光手段であり、前記第1偏光領域の透過光のみを透過させる第3偏光領域と、前記第2偏光領域の透過光のみを透過させる第4偏光領域と、前記第1偏光領域と前記第2偏光領域の透過光を透過させる全透過領域からなる第2偏光手段と、
前記第2偏光手段の透過光を入力する撮像素子と、
前記撮像素子の出力信号に対する信号処理を実行する画像処理部を有し、
前記画像処理部は、
前記第2偏光手段の前記第3偏光領域の透過光に基づく画像と、前記第2偏光手段の前記第4偏光領域の透過光に基づく画像との2つの異なる視点画像を適用して被写体距離を反映した視差情報を生成する視差検出部と、
前記撮像素子からの入力画像に対する補正処理を実行して前記2次元画像を生成する前記画像補正部と、
前記視差検出部の生成した視差情報を適用して、前記画像補正部の生成した2次元画像の画像変換処理を実行して3次元画像表示用の左眼用画像と右眼用画像を生成する視差画像生成部を有する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記画像補正部は、
前記撮像素子からの出力画像を構成する画素単位で、画素属性を示すインデックスを設定し、該インデックスに応じて処理を決定する請求項9に記載の画像処理装置。 - 前記インデックスは、
画素位置を示す座標属性と、視点位置を示す視点属性と、画素色を示す色属性を含む請求項10に記載の画像処理装置。 - 画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
前記画像処理装置の画像補正部が、左眼視点画像と右眼視点画像から構成される片眼視点画素領域と、両目中央位置からの観察画像に相当する中央視点画素領域を垂直方向に交互に有する画像を入力し、
前記片眼視点画素領域の画素値を前記中央視点画素領域と同等の輝度および視点位置の画素値に補正して2次元画像を生成する画像補正処理を実行し、
前記画像補正処理において、
補正対象画素である前記片眼視点画素領域の画素の周囲画素を参照して、補正対象画素の画素値と相関の高い方向を検出する高相関方向検出処理を実行し、
高相関方向が片眼視点画素領域によって構成される水平方向である場合、
補正対象画素と同一色の水平方向の画素を片眼視点画素領域から選択し、補正対象画素と選択画素の画素値に基づく低周波信号を算出し、
補正対象画素の含まれる前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域の画素信号を適用して高周波信号を算出し、
前記低周波信号と高周波信号の加算結果を前記補正対象画素の補正画素値とする画像処理方法。 - 画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
前記画像処理装置の画像補正部に、左眼視点画像と右眼視点画像から構成される片眼視点画素領域と、両目中央位置からの観察画像に相当する中央視点画素領域を垂直方向に交互に有する画像を入力し、
前記片眼視点画素領域の画素値を前記中央視点画素領域と同等の輝度および視点位置の画素値に補正して2次元画像を生成する画像補正処理を実行させ、
前記画像補正処理において、
補正対象画素である前記片眼視点画素領域の画素の周囲画素を参照して、補正対象画素の画素値と相関の高い方向を検出する高相関方向検出処理と、
高相関方向が片眼視点画素領域によって構成される水平方向である場合、
補正対象画素と同一色の水平方向の画素を片眼視点画素領域から選択し、補正対象画素と選択画素の画素値に基づく低周波信号を算出する処理、
補正対象画素の含まれる前記片眼視点画素領域に隣接する前記中央視点画素領域の画素信号を適用して高周波信号を算出する処理、
前記低周波信号と高周波信号の加算結果を前記補正対象画素の補正画素値として設定する処理を実行させるプログラム。
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