(実施の形態1)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1に示すように、遊技機Yは、遊技店の島設備に取り付けられる基枠Y1と、その基枠Y1に取り付けられたガラス枠Y2とを備えている。基枠Y1には、遊技球が流下する遊技領域2Aが形成された遊技盤2が脱着可能に取り付けられている。一方、ガラス枠Y2には、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域2Aを視認可能に覆うガラス板(図示なし)が取り付けられている。
ガラス枠Y2は、水平方向の一端側においてヒンジ機構部Hを介して基枠Y1に脱着自在に連結されており、ヒンジ機構部Hを支点として回動可能に支持されている。よって、ガラス板とともに遊技盤2を覆っているガラス枠Y2を、ヒンジ機構部Hを支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む基枠Y1の内側部分を開閉することができる。また、ガラス枠Y2の他端側には、ガラス枠Y2の他端側を基枠Y1に固定するロック機構(図示なし)が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。さらに、ガラス枠Y2には、ガラス枠Y2が基枠Y1から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ(図示なし)も設けられている。
また、ガラス枠Y2には、回動操作されることにより遊技領域2Aに向けて遊技球を発射させるための遊技球発射操作装置3、スピーカーからなる音声出力装置72、複数のランプやLEDを具備する演出用の照明装置73〜78、及び、複数の遊技球を貯留する受け皿6が設けられている。
遊技領域2Aは、遊技盤2の表面から突出した状態で取り付けられた区画部材29によって区画されている。区画部材29は、枠状の飾り枠29A、後述する第1大入賞口23の下方に配置され、上面で遊技球を第2始動口22に誘導する誘導経路を構成する誘導部材29B、並びに、湾曲形状を呈した外側レール部材29C及び内側レール部材29Dで構成されている。
飾り枠29Aの内側には、液晶表示装置からなる画像表示装置71が嵌め込まれており、これらが一体化されてなるセンター役物が遊技盤2の中央部に嵌め込まれている。また、飾り枠29Aの外側には内側レール部材29Dが配置され、内側レール部材29Dのさらに外側には外側レール部材29Cが配置されている。
遊技球発射操作装置3は、受け皿6に固定されている基体31、基体31に回動可能に設けられている発射ハンドル32、発射ハンドル32内に取り付けられているタッチセンサ32a、及び、発射ハンドル32に連動して回動し、回動角度を検出する発射ボリュームのつまみ32bを具備している。一方、基枠Y1の受け皿6に対向する位置に、遊技球発射操作装置3の操作に応じて遊技球を発射する遊技球発射装置4が設けられている。遊技球発射装置4は、遊技球を打つ発射ソレノイド41を具備しており、発射ソレノイド41は発射制御基板106を介して遊技球発射操作装置3に接続されている。
遊技者が発射ハンドル32に触れると、タッチセンサ32aが発射ハンドル32に人間が接触したことを検知し、後述する発射制御基板106(図4参照)に発射ハンドル検出信号を送信する。発射制御基板106は、タッチセンサ32aから発射ハンドル検出信号を受信すると、発射用ソレノイド41の通電を許可する。そして、発射ハンドル32の回転角度が変化すると、発射ハンドル32に連結されているギアが回転すると共に、ギアに連結した発射ボリュームのつまみ32bが回転する。この発射ボリュームのつまみ32bが検出する発射ハンドル32の回動角度に応じた電圧が、遊技球発射装置4の発射用ソレノイド41に印加される。
そして、発射用ソレノイド41に電圧が印加されると、発射用ソレノイド41が印加電圧に応じて作動する。すなわち、発射ハンドル32の回動角度(発射ボリュームのつまみ32bの回転角度)に応じた強さ(以下、「遊技球発射強度」という)で、遊技球が発射される。有効に(所定の遊技球発射強度で正常に)発射された遊技球は、外側レール部材27Aと内側レール部材27Bとの間を上昇して遊技領域2A内を落下(流下)する。このとき、遊技球は遊技領域2Aに設けられた複数の釘や風車との衝突によって、予測不能に落下する。
遊技領域2Aには、複数(本実施の形態では4つ)の一般入賞口27が設けられている。各一般入賞口27には、一般入賞口検出センサ27aが設けられており、この一般入賞口検出センサ27aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、遊技領域2Aには、遊技球の通過が可能な第1入賞ゲート25及び第2入賞ゲート26が設けられている。第1入賞ゲート25は飾り枠29の左方に位置し、第2入賞ゲートは飾り枠29の右方に位置する。各入賞ゲート25、26には、遊技球を検出する入賞ゲート検出センサ25a、26a(第1入賞ゲート検出センサ25a、第2入賞ゲート検出センサ26a)が設けられている。これらの入賞ゲート検出センサ25a、26aが遊技球を検出することを条件に、普通図柄の抽選が行われる。
遊技領域2Aの下部で、画像表示装置71の下方には、不変であり、且つ、常時入球可能である第1始動口21が設けられている。釘や風車等によって遊技球を第1始動口21へ誘導する一連の遊技球経路が形成されている。第1始動口21には、遊技球を検出する第1始動口検出センサ21aが設けられており、この検出センサ6aが遊技球を検出することを条件に、第1特別図柄の抽選が行われる。また、第1始動口検出センサ21aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の賞球が払い出される。
第1始動口21の直下に、可変の第2始動口22が設けられている。第2始動口22は、第2始動口制御装置220によって入賞不可能な第1の基本態様又は入賞可能な第1の特別態様のいずれかに制御される。第2始動口22にも、遊技球を検出する第2始動口検出センサ22aが設けられており、この検出センサ22aが遊技球を検出することを条件に、第2特別図柄の抽選が行われる。また、第2始動口検出センサ22aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の賞球が払い出される。
第2始動口制御装置220は下辺部分に回転軸が設けられた扉部材で構成される普通可動片220Aを具備しており、普通可動片220Aは所定条件が成立する場合にのみ作動する。すなわち、普通可動片220Aは、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、第2始動口22を封鎖している。この停止状態の(未作動の)普通可動片220Aによって第2始動口22が封鎖されることで、第2始動口22が入賞不可能な第1の基本態様に制御されている。
一方、所定条件が成立すると、普通可動片220Aが回転軸を中心に前方側に回動して第2始動口22が開放されることで、第2始動口22が入賞可能な第1の特別態様に制御される。このとき、第2始動口22が開放されると共に、普通可動片220Aが遊技領域2Aから突出した状態になるため、流下する遊技球を受けて第2始動口22へ誘導することが可能となる。なお、第2始動口制御装置220についての所定条件とは、上述した普通図柄の抽選(以下において、「普通図柄抽選」という)において、当たりに当選することである。
図1に示すように、第2入賞ゲート26の下流側には、可変の第1大入賞口23が設けられている。第1大入賞口23は、第1大入賞口制御装置230によって入賞不可能な第2の基本態様又は入賞可能な第2の特別態様のいずれかに制御される。第1大入賞口23には、遊技球を検出する第1大入賞口検出センサ23aが設けられており、この検出センサ23aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、15個)の賞球が払い出される。
第1大入賞口制御装置230は下辺部分に回転軸が設けられた扉部材で構成される第1特別可動片230Aを具備しており、第1特別可動片230Aは所定条件が成立する場合にのみ作動する。すなわち、第1特別可動片230Aは、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、第1大入賞口23を封鎖している。この停止状態の(未作動の)第1特別可動片230Aによって第1大入賞口23が封鎖されることで、第1大入賞口23が入賞不可能な第2の基本態様に制御されている。
一方、所定条件が成立すると、第1特別可動片230Aが回転軸を中心に前方側に回動して第1大入賞口23が開放されることで、第1大入賞口23が入賞可能な第2の特別態様に制御される。このとき、第1大入賞口23が開放されると共に、第1特別可動片230Aが遊技領域2Aから突出した状態になるため、流下する遊技球を受けて第1大入賞口23へ誘導することが可能となる。なお、第1大入賞口制御装置230についての所定条件とは、上述した第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選(以下において、第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選の双方を指す場合、総称して「特別図柄抽選」という)において、特賞(大当たり、及び、小当たり)に当選することである。
また、飾り枠29Aの第2入賞ゲート26の近傍に、可変の第2大入賞口24が設けられている。第2大入賞口24は、第2大入賞口制御装置240によって入賞不可能な第3の基本態様又は入賞可能な第3の特別態様のいずれかに制御される。第2大入賞口24にも、遊技球を検出する第2大入賞口検出センサ24aが設けられており、この検出センサ24aが遊技球を検出することを条件に、所定個数(例えば、9個)の賞球が払い出される。
第2大入賞口24は、基本的には第3の基本態様に制御されているが、所定条件が成立する場合にのみ第3の特別態様に制御される。第2大入賞口制御装置240は、1個の羽根状部材で構成される第2特別可動片240Aを具備しており、通常は(所定条件が成立する以外は)停止している。この停止状態の(未作動の)第2特別可動片240Aによって、第2大入賞口24が封鎖されることで、第2大入賞口24が入賞不可能な第3の基本態様に制御されている。所定条件が成立すると、第2特別可動片240Aを構成する1個の羽根状部材が下方の基端部を中心に右側に回動することで第2大入賞口24が開放され、第2大入賞口24が入賞可能な第3の特別態様に制御される。なお、第2大入賞口制御装置240についての所定条件とは、上述した特別図柄抽選において、特賞(大当たり、及び、小当たり)に当選することである。
また、遊技機Yには、演出を実行するさまざまな演出装置が設けられている。本実施の形態では、演出装置は、画像表示装置71、音声出力装置72、照明装置73〜78及び役物装置80〜84で構成されている。
画像表示装置71は、上述したように飾り枠29Aを介して遊技盤2に設けられており、様々な静止画や動画を表示することで画像による演出を行う。なお、本実施形態においては、画像表示装置71として液晶表示装置が用いられているが、プラズマディスプレイ、プロジェクター、円環状の構造物からなるリール、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス等の表示装置等を用いこともできる。
音声出力装置72は、ガラス枠Y2に設けられており、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することで音声による演出を行い、1組のスピーカーで構成されている。
演出用の照明装置73〜79は、ガラス枠Y2に設けられており、光を発すると共に、光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。照明装置73はガラス枠Y2の上端部中央に設けられ(以下、照明装置73を「第1照明装置73」という)、照明装置74はガラス枠Y2の上端部左側に設けられ(以下、照明装置74を「第2照明装置74」という)、照明装置75はガラス枠Y2の上端部右側に設けられ(以下、照明装置75を「第3照明装置75」という)。また、照明装置76は、ガラス枠Y2の左端側から受け皿6の左側半分に掛けて設けられ(以下、照明装置76を「第4照明装置76」という)、照明装置76は、ガラス枠Y2の右端側から受け皿6の右側半分に掛けて設けられている(以下、照明装置77を「第5照明装置77」という)。照明装置78は、後述する受け皿6の演出ボタン装置10の周囲に設けられている(以下、照明装置78を「第6照明装置78」という)。なお、第2照明装置73、第3照明装置74は、それぞれ可動式となっており、外側に回転する。
役物装置80〜83はそれぞれ、ソレノイドやモータからなる所定の駆動部80b〜83bと各駆動部80b〜83bに直接又は間接的に接続された装飾部材80A〜83Aとを具備している。駆動部80b〜83bが駆動し、装飾部材80A〜83Aが可動することで、装飾部材80A〜83Aの動作による演出が実行される。
例えば、役物装置80は、刀を模擬しており、刀の方向が水平となるように飾り枠29の上側に取り付けられている(以下、役物装置80を「第1役物装置80」と称す)。装飾部材80Aは刀身を模擬しており、駆動部80bが駆動すると左方向へ水平移動し、刀身が鞘から抜かれるような動作演出が行われる。一方、役物装置81も、第1役物装置80と同様に、刀を模擬しているが、刀の方向が鉛直となるように飾り枠29Aの右側に取り付けられている(以下、役物装置81を「第2役物装置81」と称す)。装飾部材81Aは、装飾部材80Aと同様に、刀身を模擬しており、刀身が鞘から抜かれるような動作演出が行われるが、駆動部81bが駆動すると上方へ移動する。
役物装置82は、飾り枠29Aの上部に取り付けられている。装飾部材82Aには「Professional Business Man 」という装飾文字が施されており、基本的にその全体が装飾部材80Aの一部を覆いつつ飾り枠29Aの上部から下方に突出した状態で停止している(以下、役物装置82を「第3役物装置82」と称す)。そして、駆動部82bが駆動すると、装飾部材82Aは下方に移動し、その全体が画像表示装置71の画面中央を遮ることとなる。
役物装置83は、飾り枠29Aの下部に取り付けられている。装飾部材83Aには「必殺」という装飾文字が施されており、基本的にその上部が飾り枠29の下部から上方に突出した状態で停止している(以下、役物装置83を「第4役物装置83」と称す)。そして、駆動部83bが駆動すると、装飾部材83aは上方に移動し、その全体が画像表示装置71の画面中央を遮ることとなる。
役物装置84は、飾り枠29Aの右端部に取り付けられている(以下、役物装置84を「第5役物装置84」と称す)。役物装置84は装飾部材84Aを具備し、装飾部材84Aには三日月を現した黄色の透明部と「出陣RUSH」という文字を現した赤色の透明部とが形成されている。装飾部材84Aの背面側にはLEDが設けられており、遊技に応じてLEDが点灯することにより三日月の透明部分と文字の透明部分とが光輝くように見える。
また、図2に示すように、受け皿6には、演出に係る入力装置として、選択ボタン装置9及び演出ボタン装置10が設けられている。
選択ボタン装置9は、操作可能な選択ボタン9A及び選択ボタン9Aに接続されて、選択ボタン9Aの被操作を検出する選択ボタン検出スイッチ9aを具備する。選択ボタン9Aは、上ボタン91A、左ボタン92A、下ボタン93A及び右ボタン94Aからなる。各ボタン91A〜94Aは、受け皿6から押圧可能に突出した状態で設けられている。そして、選択ボタン検出スイッチ9aは、上ボタン91Aに接続されて上ボタン91Aの被操作を検出する上ボタン検出スイッチ91a、左ボタン92Aに接続されて左ボタン92Aの被操作を検出する左ボタン検出スイッチ92a、下ボタン93Aに接続されて下ボタン93Aの被操作を検出する下ボタン検出スイッチ93a、及び、右ボタン94Aに接続されて右ボタン94Aの被操作を検出する右ボタン検出スイッチ94aからなる。各ボタン検出スイッチ91a、92a、93a及び94aは、対応するボタンの被操作を検出すると、検出信号を出力する。具体的には、上ボタン検出スイッチ91aは上ボタン検出信号を出力し、左ボタン検出スイッチ92aは左ボタン検出信号を出力し、下ボタン検出スイッチ93aは下ボタン検出信号を出力し、右ボタン検出スイッチ94aは右ボタン検出信号を出力する。なお、上ボタン検出信号、左ボタン検出信号を出力し、下ボタン検出信号及び右ボタン検出信号を総称して「選択ボタン検出信号」という。
演出ボタン装置10は、操作可能な演出ボタン10A及び演出ボタン10Aに接続されて、演出ボタン10Aの被操作を検出する演出ボタン検出スイッチ10aを具備する。演出ボタン10Aは、受け皿6から押圧可能に突出した状態で設けられている。演出ボタン検出スイッチ10aは、演出ボタン10Aの被操作を検出すると、演出制御基板102に演出ボタン検出信号を出力する。
あと、受け皿6には、遊技球を貸し出すための操作装置である球貸し装置61及び所定のカードなどを返却するための返却する返却装置62も設けられている。
演出装置は、遊技の進行(状態)に応じて様々な演出を実行する。遊技中に高い頻度で行われる演出は、遊技球の第1始動口21または第2始動口22への有効な入賞に基づく特別図柄抽選に対応して行われる抽選演出である。画像表示装置71による抽選演出では、基本的には、まず演出図柄が所定の態様で所定時間変動する演出図柄の変動表示が行われ、次いで、演出図柄が停止し、当該抽選演出が終了することを意味する演出図柄の停止表示が行われる。
演出図柄が複数の装飾図柄で構成される場合、全ての装飾図柄が停止表示されることをもって演出図柄の停止表示という。例えば、画像表示装置71等の画面の左側領域、中央領域及び右側領域において、装飾図柄の変動表示及び装飾図柄の停止表示が行われる。この場合、全ての装飾図柄の停止表示が終了した際の所定の有効ライン上に配置された装飾図柄の配列が当該特別図柄抽選の結果に対応し得る。ただし、抽選演出は特別図柄抽選に対応して行われるが、あくまで特別図柄抽選に対する「演出」であるので、演出図柄が停止表示されたときの有効ライン上の装飾図柄の配列が、必ずしも当該特別図柄の抽選の結果(停止表示された特別図柄)を表しているとは限らない。このように装飾図柄が左側領域、中央領域、及び、右側領域で表示される場合、左側領域に表示される装飾図柄を左図柄、右側領域に表示される装飾図柄を右図柄、中央領域に表示される装飾図柄を中図柄という。
各装飾図柄の変動表示では、当該変動表示が開始されてから停止表示が行われるまでの所定時間、複数の装飾図柄が次から次に規則的に縦方向(例えば、上から下)に移動(スクロール)する。このスクロール表示によって、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与える。
演出図柄の変動表示態様は様々であるが、例えば、装飾図柄が最初は高速で移動し、最後に徐々に減速しながら停止する場合や、減速せずに急に停止する場合がある。また、例えば、左図柄、右図柄、中図柄の順番で停止する態様、左図柄と右図柄とが同時に停止し、最後に中図柄が停止する態様、3つの演出図柄が同時に停止する態様がある。なお、特別図柄の抽選が所定期間行われない内部的な待機状態(所謂、客待ち状態)になると、デモ演出が行われる。
また、遊技領域2Aの下方には、第1特別図柄表示装置11並びに第2特別図柄表示装置12、普通図柄表示装置13からなる図柄表示装置、第1特別図柄保留表示装置14、第2特別図柄保留表示装置15並びに普通図柄保留表示装置16からなる保留表示装置が設けられている。
第1特別図柄表示装置11は、第1始動口21に遊技球が入賞することを条件に行われる第1特別図柄の抽選の結果を表示する可変表示装置、第2特別図柄表示装置12は、第2始動口22に遊技球が入賞することを条件に行われる第2特別図柄の抽選の結果を表示する可変表示装置である。各特別図柄の抽選の結果には1又は複数の特別図柄が予め設定されており、特別図柄の抽選が行われると、当該抽選の結果に応じた特別図柄が特別図柄表示装置11、12に停止状態で表示される。つまり、特別図柄表示装置11、12における特別図柄の停止表示は、当該特別図柄抽選の結果の報知となる。
特別図柄表示装置11、12は、例えばそれぞれ複数のLEDを具備しており、大当たりに当選した場合には大当たりに対応する特定のLEDが点灯し、ハズレであった場合にはハズレに対応する特定のLEDが点灯する。このようにして特別図柄表示装置11、12が具備するLEDが点灯することによって現される文字、図形及び模様等の外観形象が特別図柄を構成する。このように、特別図柄が停止する前には必ず所定時間変動する。すなわち、1回の特別図柄の抽選に対して、特別図柄表示が行われ、1回の特別図柄表示においては、特別図柄の変動表示及び特別図柄の停止表示が行われる。
普通図柄表示装置13は、遊技球が第1入賞ゲート23又は第2入賞ゲート24を通過することを条件に行われる普通図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。普通図柄抽選の結果には普通図柄が設定されており、普通図柄の抽選が行われると、当該抽選の結果に応じた普通図柄が普通図柄表示装置13に停止状態で表示される。つまり、普通図柄表示装置13における普通図柄の停止表示は、当該普通図柄の抽選の結果の報知となる。
普通図柄表示装置13は、例えば複数のLEDを具備しており、当たりに当選した場合には当たりに対応する特定のLEDが点灯し、ハズレであった場合にはハズレに対応する特定のLEDが点灯する。このようにして普通図柄表示装置13が具備するLEDが点灯することによって現される文字、図形及び模様等の外観形象が普通図柄を構成するが、この普通図柄が停止する前には必ず所定時間変動する。すなわち、1回の普通図柄の抽選に対して、普通図柄表示が行われ、1回の普通図柄表示においては、普通図柄の変動表示及び普通図柄の停止表示が行われる。
ところで、特別図柄の変動表示中や大入賞口制御装置230、240が作動する特別遊技中に、始動口21、22に遊技球が入賞しても、即座に特別図柄の変動表示が行われて特別図柄の抽選の結果が報知されない訳ではない。この場合、一定条件下で特別図柄の変動表示(特別図柄の抽選の結果の確定的な報知)が保留される。一定条件として、特別図柄の変動表示を保留できる個数に上限値が設けられている。本実施の形態では、その上限値は各始動口21、22に対して「4」に設定されている。すなわち、各始動口21、22に対して特別図柄の変動表示、すなわち、特別図柄の抽選の権利を4個まで保留することができる。そして、第1特別図柄保留表示装置14は第1始動口21に対応し、第2特別図柄保留表示装置15は第2始動口22に対応しており、それぞれの表示装置14、15には現時点の保留数(U1、U2)が所定の態様で表示される。普通図柄の変動表示についても同様に、上限保留数が4個に設定されており、その保留数が、普通図柄保留表示装置16において表示される。
図3(a)に示すように、遊技機Yの裏面には、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、電源基板107、遊技情報中継端子板108などが設けられている。また、電源基板107には遊技機Yに電力を給電するための電源プラグや、図示しない電源スイッチが設けられている。
(制御手段の内部構成)
次に、図4を用いて、遊技の進行を制御する制御手段100について説明する。
電源基板107は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機Yに電源電圧を供給するとともに、遊技機Yに供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、及び、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各検出センサやタイマ等からの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板に所定のコマンドを送信したりする。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、第1始動口検出センサ21a、第2始動口検出センサ22a、第1大入賞口検出センサ23a、第2大入賞口検出センサ24a、第1入賞ゲート検出センサ25a、第2入賞ゲート検出センサ26、及び、一般入賞口検出センサ27aが接続されており、入力ポート(図示せず)を介して各センサに対応した検出信号が主制御基板101に入力する。
主制御基板101の出力側には、第2始動口制御装置220の普通可動片220Aを作動させる第2始動口開閉ソレノイド220B、第1大入賞口制御装置230の第1特別可動片230Aを作動させる第1大入賞口開閉ソレノイド230B、及び、第2大入賞口制御装置240の第2特別可動片240Aを作動させる第2大入賞口開閉ソレノイド240Bが接続されており、出力ポート(図示せず)を介して各ソレノイドを制御する信号が出力される。また、主制御基板101の出力側には、第1特別図柄表示装置11、第2特別図柄表示装置12、普通図柄表示装置13、第1特別図柄保留表示装置14、第2特別図柄保留表示装置15及び普通図柄保留表示装置16が接続されており、出力ポート(図示せず)を介して各表示装置を制御する信号が出力される。
さらに、主制御基板101の出力側には遊技情報中継端子板108が接続されており、出力ポート(図示せず)を介して、所定の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)が変換された外部信号として出力される。遊技情報中継端子板108には遊技情報表示装置700、カードサンド及び遊技店のホールコンピュータ等の外部装置が接続されており、上記の所定の遊技情報(外部信号)が遊技情報中継端子板108から遊技情報表示装置700、カードサンド及びホールコンピュータに送信される。所定の遊技情報が遊技情報表示装置700で出力(表示)されることで、遊技者は遊技店に設置された遊技機(台)選びの判断材料が提供されることになる。一方、所定の遊技情報がホールコンピュータに接続された表示装置やプリンターで出力(表示・印刷)されることで、遊技店は各遊技機の稼働状況を把握することができる。
なお、本実施の形態では、遊技情報中継端子板108と遊技情報表示装置700とが接続され、遊技情報表示装置700とホールコンピュータとが接続されているが、接続態様はこれに限られるものでなく、遊技情報出力端子板108とホールコンピュータとが接続され、ホールコンピュータと遊技情報表示装置700とが接続される態様でも、遊技情報出力端子板108から遊技情報表示装置700及びホールコンピュータの双方に直接接続される態様でもよい。
演出制御基板102は、主に遊技状況に応じた遊技演出や客待ち状態に応じたデモ演出等の各種演出を制御する。すなわち、演出を実行する画像表示装置71、音声出力装置72、演出用照明装置73〜78及び演出用役物装置80〜84に演出を実行させる。この演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、及び、サブRAM102cを備えており、主制御基板101に、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。
また、演出制御基板102の入力側には、選択ボタン装置9及び演出ボタン装置10が接続されている。選択ボタン装置9の選択ボタン9Aが操作を受けると、選択ボタン検出センサ9aが当該操作を検出し、当該操作を示す選択ボタン検出信号を演出制御基板102に出力する。また、演出ボタン装置10の演出ボタン10Aが操作を受けると、演出ボタン検出センサ10aが当該操作を検出し、当該操作を示す演出ボタン検出信号を演出制御基板102に出力する。
また、演出制御基板102には、音声出力装置72から出力される音声の音量を調整する音量切替スイッチ装置720が設けられている(図3(a)、図3(b)参照)。音量切替スイッチ装置720は、スライド機構からなる操作可能な切替スイッチ720Aと切替スイッチ720Aに接続されて、切替スイッチ720Aの被操作(切替スイッチ720Aの停止位置)を検出する切替スイッチ検出センサ720aとを具備する。切替スイッチ720Aが操作を受けると、切替スイッチ検出センサ720aは当該操作を検出し、切替スイッチ720Aの操作が行われたことを示す切替スイッチ検出信号を演出制御基板102に出力する。なお、図3(b)に示す様に、音量切替スイッチ装置720の操作態様は4種類(切替スイッチ720Aの停止可能位置が4カ所)設けられており、切替スイッチ検出信号は操作態様の識別情報ともなっている。すなわち、切替スイッチ720Aは左右に4段階操作可能であり、切替スイッチ検出信号は切替スイッチ720Aの操作態様を示し、演出制御基板102は、切替スイッチ検出信号に基づいて、音量切替スイッチ720Aがどのような操作を受けたのか(切替スイッチ720Aがいずれの位置(接点)で停止しているのか)を判断し、操作態様に応じて音声出力装置72から出力される音声の音量を設定することができる。
本実施の形態では、切替スイッチ720Aの操作態様(停止位置)は「第1」〜「第4」まで設けられており、切替スイッチ720Aの操作態様が「第1」である場合、音量が「大」に設定され、「第2」である場合、音量が「中」に設定され、「第3」である場合、音量が「小」に設定され、「第4」である場合、音量が「大」に設定される(以下、切替スイッチ720Aの停止位置を左側から順にスイッチ番号「1」〜スイッチ番号「4」という)。また、詳細は後述するが、本実施の形態において、音量切替スイッチ装置720の操作態様に応じて、電力が通常より低減される節電モードのON/OFF、及び、大入賞口23、24への入賞に基づいて払い出された遊技球の個数に基づく演出(アピール演出)の実行/不実行も設定される。
サブCPU102aは、主制御基板101から出力されたコマンド、演出ボタン装置10から出力された演出ボタン検出信号、選択ボタン装置9から出力された選択ボタン検出信号、音量切替スイッチ装置720から出力された切替スイッチ検出信号、及び、タイマ(水晶振動子)からの入力信号に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、ランプ制御基板104及び画像制御基板105に演出制御コマンドを送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
払出制御基板103は、遊技球の発射制御と遊技球の払い出し制御とを行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101及び発射制御基板106に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPU103aの入力側には、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ31aが接続されており、これらからの払出球検知信号とタイマからの入力信号とに基づいて、払出ROM103bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板101に送信する。
払出制御基板103の出力側には、貯留タンク(図示なし)から所定数の遊技球を遊技者に払い出すための払出装置5の払出駆動部5bが接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された賞球要求信号に基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置5を制御して所定の遊技球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
発射制御基板106は、タッチセンサ32aからの発射ハンドル検出信号及び発射ボリュームのつまみ32bからの回動角度検出信号が有する情報に基づいて、発射用ソレノイド41を通電制御し、遊技球を発射させる。本実施の形態では、発射用ソレノイド41の往復速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。発射用ソレノイド41が1往復する毎に1個の遊技球が発射されるため、1分間における発射される遊技球の個数は、約99.9(個/分)となる。
ランプ制御基板104は、上記各基板と同様に、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えており、ガラス枠Y2に設けられた第1照明装置73〜第5照明装置78の点灯制御をしたり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたり、第2照明装置74及び第3照明装置75を回転させるためのソレノイドに対する駆動制御をしたりする。また、第1役物装置80〜第4役物装置83を作動させるソレノイドやモータ等の駆動部80b〜84bを通電制御する。このランプ制御基板104は、演出制御基板102に接続されており、演出制御基板102から送信されるコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板105は、少なくとも画像表示装置71に表示させる動画や静止画等の画像に係る映像信号を画像表示装置71の駆動回路に出力する画像生成部105Bと、音声出力装置72に出力させる音声に係る音声信号を音声出力装置72の駆動回路に出力する音声生成部105Cと、画像生成部105B及び音声生成部105Cを統括して制御する統括部105Aとを有する。
画像制御基板105の統括部105Aは、画像表示装置71による画像表示制御を行うため統括CPU105Aa、統括ROM105b、及び、統括RAM105cを備えている。
統括CPU105Aaは、制御プログラム等が記憶されている統括ROM105Abに接続されており、統括CPU105Aaの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。統括CPU105Aaは、演出制御基板102から送信される演出制御コマンド等の演出制御に係るコマンドを受信すると、コマンドに基づいて画像生成部105Bに画像表示装置71に表示させる画像の指示を出すと共に、音声生成部105Cに音声出力装置72から出力させる音声の指示を出す。
統括RAM105Acは、統括CPU105Aaに内蔵されており、統括CPU105Aaの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、統括ROM105Abから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、統括ROM105Abは、マスクROMで構成されており、統括ROM105Abの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(輝度、スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法等などの各種情報が含まれている。
画像生成部105Bは、画像プロセッサであるVDP(Video Display Processor)105Baと、画像データが格納されたCGROM105Bb、及び、画像データから生成された描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM105Bcを備えている。
VDP105Baは、画像データが記憶されているCGROM105Bbに接続されており、統括CPU105Aaからの指示に基づいて、画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、画像表示装置71に表示させる画像(フレーム)、例えば、装飾図柄画像や装飾図柄の背景を構成する、景色、キャラクター、及び台詞等の背景画像等の個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは個々の画像が複合して構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM105Bbは、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM105Bbは、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM105Bbは、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。VRAM105Bcは、画像データの書込み又は読み出しを高速で行うことができるSRAMで構成されている。
音声生成部105Cは、音声プロセッサ105Caと、音声データが多数格納されている音声ROM105Cbとを具備しており、演出制御基板102から送信された演出制御コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置72による音声出力を制御すると共に、音量指定コマンドに基づいて音声出力装置72から出力される音声の音量を制御する。
次に、図5〜図14を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図5(a−1)(a−2)は、大当たり判定テーブルの一例を示す図である。大当たり判定とは、始動口21、22への入賞に基づき取得した大当たり判定用乱数に基づいて、少なくとも特別遊技を実行する権利獲得の成否(特賞の当否)を決定することである。図5(a−1)は、第1始動口21への入賞を契機に行われる第1特別図柄の抽選における大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第1特別図柄用の大当たり判定テーブル」という)である。一方、図5(a−2)は、第2始動口22への入賞を契機に行われる第2特別図柄の抽選における大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第2特別図柄用の大当たり判定テーブル」という)である。
いずれの大当たり判定テーブルも、後述する大当たりの当選確率が、相対的に低い(標準値に設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「低確率用大当たり判定テーブル」という)と、相対的に高い(通常値より高く設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「高確率用大当たり判定テーブル」という)とで構成されている。取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。
各大当たり判定テーブルには、大当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。すなわち、取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「ハズレ」以外、すなわち、「大当たり」又は「小当たり」に当選すると、大入賞口23、24が開放する特別遊技が実行される。
大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合は、さらに、図5(b)のリーチ判定テーブルに基づいてリーチ判定が行われる。リーチ判定テーブルには、リーチ判定値とリーチ演出の有無とが一義的に対応付けられて格納されている。取得されたリーチ判定用乱数をリーチ判定テーブルに照合することで、リーチ演出の当否が判定される。リーチ判定の結果、リーチに当選する(リーチ演出有りと判定される)と、当該抽選演出中に遊技者の大当たり当選への期待感を高めるためのリーチ演出が行われる。
リーチ演出の態様としては、例えば、演出図柄の変動表示中に画像表示装置71の左側領域、中央領域、及び、右側領域のうちの2つの領域で装飾図柄が停止し、残り1つの領域における所定の有効ライン上で所定の装飾図柄が停止すれば大当たりの当選を表す装飾図柄の配列となる状態(所謂「リーチ状態」)が発生する態様がある。大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、このリーチ状態という演出的な特定状態になっても、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることに変わりはない。しかし、遊技中に画像表示装置71等で頻繁に行われる主要な抽選演出において、大当たり当選を表す3つの装飾図柄の配列のうち2つの装飾図柄が揃い、途中まで「大当たり」当選と同一の状況を創出することで遊技者の大当たり当選に対する期待感を煽ることができる。
なお、リーチ状態が発生するリーチ演出では、このようなリーチ状態の成立後に、他に特別な演出が行われることなく、最後の演出図柄として大当たりを示さない装飾図柄が有効ライン上で停止して、当該抽選演出が終了する場合や、リーチ状態成立後に発展演出(所謂「スーパーリーチ演出」)に展開していく場合がある。また、リーチ演出において、必ずリーチ状態が発生するとは限らない。すなわち、リーチ状態が発生しなくても、遊技者の大当たり当選への期待感を煽ることができるリーチ演出もある。
図6(a)〜(c)は、特別図柄判定テーブルの一例を示す図である。特別図柄判定とは、取得した特別図柄判定用乱数に基づいて特別図柄表示装置11、12において停止表示される特別図柄の態様(特別図柄の種類:特図停止図柄データ・特別演出図柄指定コマンド)を決定することである。
特別図柄判定用テーブルは、大当たり判定の結果(大当たり、小当たり及びハズレ)によって大きく分類されている。すなわち、図6(a)は、当該大当たり判定の結果が「大当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図6(b)は、当該大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図6(c)は、当該大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブルである。
さらに、これらの各テーブルは当該特別図柄の抽選の契機となる始動口の種類によっても分類されている。当該大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合には、特別図柄判定テーブルはリーチ演出の有無によっても分類されている。各特別図柄判定テーブルには、特別図柄用判定値と、特別図柄の種類とが一義的に対応付けられて格納されている。特別図柄の種類の識別情報として、特図停止図柄データ及び特別演出図柄指定コマンドが設定されている。特図停止図柄データは、主制御基板101における処理において用いられ、特別演出図柄指定コマンドは当該特別図柄判定時に演出制御基板102に送信される。
図6(a)〜図6(c)に示すように、特別演出図柄指定コマンドは、コマンドの分類を識別するための1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示すための1バイトのDATAデータとから構成されている。特別演出図柄指定コマンドについては、MODEデータが「E1H」であれば、第1始動口21に遊技球が入賞したこと(第1特別図柄表示装置11を作動させること)を表し、MODEデータが「E2H」であれば、第2始動口22に遊技球が入賞したこと(第2特別図柄表示装置12を作動させること)を表す。
図7は、大当たり遊技を制御する際に用いられる大当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。大当たり遊技制御テーブルは、大当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、大当たり遊技の際に、いずれのテーブルを用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技を制御するための条件が格納されている。大当たり遊技を制御するための条件として、大当たり遊技が開始されてから、第1大入賞口23又は第2大入賞口24のいずれかの最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニングコマンド、第1大入賞口23及び第2大入賞口24の開閉を制御する際に用いるテーブルの種類、第1大入賞口23又は第2大入賞口24のいずれかの最後の開放が終了してから、大当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディングコマンドが設定されている。
図8(a)〜図8(c)は、第1大入賞口23の開閉を制御する際に用いる大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図、図9(a)〜図9(b)は、第2大入賞口24の開閉を制御する際に用いる大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。図8(a)は大当たり遊技を構成する第1長当たり遊技において参照されるテーブル、図8(b)は大当たり遊技を構成する第1中当たり遊技において参照されるテーブル、図8(c)は大当たり遊技を構成する短当たり遊技において参照されるテーブルである。一方、図9(a)は大当たり遊技を構成する第2長当たり遊技において参照されるテーブル、図9(b)は大当たり遊技を構成する第2中当たり遊技において参照されるテーブルである。
大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、大当たり遊技時の大入賞口23、24の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口23、24の開閉を制御するための条件として、ラウンド遊技の番号であるラウンド番号(R)、各ラウンド遊技における大入賞口制御装置230、240の作動(大入賞口23、24の開放)番号である特電作動番号(K)、及び、開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図10(a)は、小当たり遊技を制御する際に用いられる小当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。小当たり遊技制御テーブルは、小当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、小当たり遊技の際に、いずれのテーブルを用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
小当たり遊技制御テーブルには、小当たり遊技を制御するための条件が格納されている。小当たり遊技を制御するための条件として、小当たり遊技が開始されてから、大入賞口23、24の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニングコマンド、大入賞口23、24の開閉を制御する際に用いるテーブルの種類、大入賞口23、24の最後の開放が終了してから、小当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディングコマンドが設定されている。
図10(b)は、大入賞口23、24の開閉を制御する際に用いる小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、小当たり遊技時の大入賞口23、24の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口23、24の開閉を制御するための条件として、ラウンド遊技の番号であるラウンド番号(R)、各ラウンド遊技における大入賞口制御装置230、240の作動(大入賞口23、24の開放)番号である特電作動番号(K)、及び、開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図11(a)は、遊技条件データを決定する際に参照する参照データ判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件データとは、大当たり当選の際に、当該大当たり遊技後に新たに設定(変動)する遊技条件の状態を表す識別情報である。遊技条件データは、当該特別図柄抽選の際の大当たりの当選確率の状態及び当該特別図柄抽選の結果(特図停止図柄データ)に対応付けられている。すなわち、当該テーブルは、大当たりの当選確率の状態(低確率状態/高確率状態)によって分けられており、分けられた各テーブルにおいて、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)と遊技条件データとが一義的に対応付けられて格納されている。
遊技条件データは、2バイトのデータで構成されている。遊技条件データの上位バイトは、当該大当たり当選により新たに設定される大当たりの当選確率の状態を表す。「01H」であれば、当該大当たり遊技後に大当たりの当選確率が高確率状態に設定され、「00H」であれば、当該大当たり遊技後に大当たりの当選確率が低確率状態に設定される。一方、遊技条件データの下位バイトは、当該大当たり当選により新たに設定される始動口入賞容易性の状態を表す。「01H」であれば、当該大当たり遊技後に始動口入賞容易性が容易状態に設定され、「00H」であれば、当該大当たり遊技後に始動口入賞容易性が困難状態に設定される。
図11(b)は、遊技条件判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件判定とは、大当たり遊技が終了する際に(大当たり遊技終了処理の際に)新たに設定される遊技条件の状態を決定することである。上述したように、本実施の形態においては、遊技条件として、大当たりの当選確率遊技条件と入賞容易性とが設定されている。当該テーブルは、遊技条件データと、各遊技条件の状態、すなわち、後述するその遊技条件の状態を示すフラグ(高確率フラグ及び時短フラグ)のON/OFF及び当該遊技条件の状態によって実行可能な特別図柄表示の回数(Xa、Ja:以下、「実行可能回数」という)とが一義的に関連付けられて格納されている。すなわち、この特別図柄表示の実行可能回数とは、特別図柄抽選、換言すれば、その結果の報知となる特別図柄の変動表示の規定回数を意味する。
図12は、後述するように特別図柄の変動表示の態様(以下、「特別図柄の変動パターン」という)を決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。特図変動パターンには、特別図柄の変動表示に要する時間(以下、「特図変動時間」という)や演出の種別が関連付けられている。
特図変動パターン判定テーブルは、特別図柄表示において作動する特別図柄表示装置(当該特別図柄表示に係る始動口)の種別、特図停止図柄データ(大当たり判定の結果やリーチ演出の有無等が含まれる)及び特別図柄保留数(U1またはU2)によって分類されている。
各テーブルにおいて、特図変動パターン用判定値と、一又は複数の特図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。特図変動パターンは、予め設定された所定の確率で割り振られているため、特図変動パターンには大当たり当選の期待度が設定されていることになる。
なお、各特図変動パターンに対応して始動口入賞指定コマンド及び特別図柄の変動パターン指定コマンドが設定されている。始動口入賞指定コマンドは、入賞時に(ステップS200の入力制御処理時に)生成されて演出制御基板102に送信され、特図変動パターン指定コマンドは、当該特別図柄の変動表示開始時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)生成されて演出制御基板102に送信される。いずれのコマンドも、始動口の種別を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。
図13(a)〜図13(f)は、第1入賞ゲート25又は第2入賞ゲート26への入賞に基づく普通図柄系遊技を制御する際に用いられるテーブルの一例を示す。
図13(a)は、普通図柄抽選用の当たり判定テーブルの一例を示す図である。当たり判定とは、入賞ゲート25、26への入賞に基づき取得した当たり判定用乱数に基づいて、少なくとも補助遊技を実行する権利獲得の成否(当たりの当否)を決定することである。
当たり判定テーブルは、後述する始動口入賞容易性の状態によって分けられている。具体的には、当たり判定テーブルは、非時短状態のときに参照される当たり判定テーブルと、時短状態のときに参照される当たり判定テーブルとで分けられており、メインROM101bに格納されている。取得された当たり判定用乱数を当たり判定テーブルに照合することで、「当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。すなわち、各当たり判定テーブルには、当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されており、取得された当たり判定用乱数を当たり判定テーブルに照合することで、「当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「当たり」に当選すると、第2始動口22が開放する補助遊技が実行される。
図13(b)は、普通図柄判定テーブルの一例を示す図である。普通図柄判定とは、入賞ゲート25、26への入賞に基づいて取得された普通図柄判定用乱数に基づいて普通図柄表示装置13において停止表示される普通図柄の態様(普通図柄の種類:普図停止図柄データ・普通演出図柄指定データ)を決定することである。普通図柄判定用テーブルは、当たり判定の結果(当たり1、当たり2又はハズレ)によって分けられており、いずれもメインROM101bに格納されている。
図13(c)は、普通図柄の変動表示に要する時間(以下、「普図変動時間」という)に対応付けられた普通図柄の変動パターン(以下、「普図変動パターン」という)を判定するための普図変動パターン判定テーブルを示す図である。普図変動パターン判定テーブルは、時短状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルと、非時短状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルとで構成されている。いずれのテーブルもメインROM101bに格納されている。
取得された普図変動パターン判定用乱数を普図変動パターン判定テーブルに照合することで、普図変動パターンが決定される。本実施の形態では、各テーブルにおいて1つの普図変動パターンのみが設定されている。すなわち、時短状態における普図変動時間の期待値は3.0秒、一方、非時短状態における普図変動時間の期待値は15.0秒となっている(図13(c)参照)。
図13(d)は、補助遊技参照データ判定テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を行う際に参照されるデータ(補助遊技参照データ)が格納されている。図13(d)に示す様に、補助遊技参照データ判定テーブルには、現在の第2始動口22への入賞容易性状態と普図停止図柄データとの組み合わせと、補助遊技参照データとが対応付けられている。すなわち、補助遊技参照データは、当該普通図柄抽選が行われた際の始動口入賞容易性状態及び当該普通図柄抽選の結果に関する情報を有する。
図13(e)は、補助遊技制御テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を制御するための条件が上記の補助遊技参照データに関連付けられて格納されている。補助遊技を制御するための条件として、補助遊技が開始してから、第2始動口22の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、第2始動口22の最後の開放が終了してから、補助遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間とが設定されている。なお、補助遊技制御テーブルもメインROM101bに格納されている。
図13(f)は、当たり用の第2始動口開閉制御テーブルの一例を示す図である。このテーブルは、始動口入賞容易性が非時短状態のときに参照される第2始動口開閉制御テーブル(非時短用第2始動口開閉制御テーブル)と、時短状態のときに参照される第2始動口開閉制御テーブル(時短用第2始動口開閉制御テーブル)とで構成されている。いずれのテーブルもメインROM101bに格納されている。
各テーブルには、補助遊技時の第2始動口22の開閉を制御するための条件が上記の補助遊技参照データに関連付けられて格納されている。第2始動口22の開閉を制御するための条件として、第2始動口制御装置220の作動(第2始動口22の開放)順番である普電作動番号(D)、及び、各開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。本実施の形態では、各テーブルにおいて1種類の条件パターンのみが設定されている。すなわち、非時短用第2始動口開閉制御テーブルにおける開放時間の期待値は4.1、一方、非時短用第2始動口開閉制御テーブルにおける開放時間の期待値は5.0秒となっている。
図14(a)は、第1払出個数区分判定テーブルの一例を示す図である。第1払出個数区分判定とは、電源投入後から第1大入賞口23又は第2大入賞口24への入賞に基づいて払い出された遊技球の個数の累計である第1払出個数によって分けられた第1払出個数区分を、現在の第1払出個数に基づいて、決定することである。本実施の形態では、第1払出個数区分は、「0」〜「5」まで設定されており、第1払出個数区分「0」は第1払出個数の範囲が0個〜9999個、第1払出個数区分「1」は第1払出個数の範囲が10000個〜19999個、第1払出個数区分「2」は第1払出個数の範囲が20000個〜29999個、第1払出個数区分「3」は第1払出個数の範囲が30000個〜39999個、第1払出個数区分「4」は第1払出個数の範囲が40000個〜49999個、第1払出個数区分「5」は第1払出個数の範囲が50000個〜に設定されている。
図14(b)は、第2払出個数区分判定テーブルの一例を示す図である。第2払出個数区分判定とは、後述する遊技者に有利な遊技状態(少なくとも大当たり当選確率が高確率状態又は始動口入賞容易性が時短状態のいずれかの遊技状態)において大当たりに当選し、特定遊技状態が連続する、所謂「連チャン」中において、第1大入賞口23又は第2大入賞口24への入賞に基づいて払い出された遊技球の個数の累計である第2払出個数によって分けられた第2払出個数区分を、現在の第2払出個数に基づいて、決定することである。本実施の形態では、第2払出個数区分は、「0」〜「1」まで設定されており、第2払出個数区分「0」は第2払出個数の範囲が0個〜19999個、第2払出個数区分「1」は第2払出個数の範囲が20000個〜に設定されている。
(特別遊技の種類の説明)
特別遊技について説明する。本実施の形態においては、大入賞口制御装置230、240が作動する(大入賞口230、240が開放する)特別遊技は、「大当たり」に当選した際に実行され、大入賞口230、240が開閉する「大当たり遊技」と、「小当たり」に当選した際に実行され、大入賞口23、24が開閉する「小当たり遊技」とで構成されている。大当たり遊技は、主に大入賞口230、240の開閉態様の相違によって「長当たり遊技」、「中当たり遊技」と「短当たり遊技」とに分けられる。また、大当たり遊技は開閉する大入賞口230、240の種類によって「第1大当たり遊技」と「第2大当たり遊技」とに分けられる。これらの組み合わせにより、本実施の形態では、「第1長当たり遊技」、「第1中当たり遊技」、「第1短当たり遊技」、「第2長当たり遊技」、「第2中当たり遊技」が設定されている。最初に「第1」と付くのが「第1大当たり遊技」のことであり、「第2」と付くのが「第2大当たり遊技」となっている。
大当たり遊技では、大入賞口230、240が1回以上は開放するラウンド遊技が所定回数実行される。各ラウンド遊技において、開放し得る回数(以下、最大開放回数という)と、開放し得る時間の合計(以下、最大開放時間という)とが予め設定されている。「開放し得る」となっているのは、1回のラウンド遊技中に大入賞口230、240に入賞できる遊技球の個数が制限されているからである(例えば9個)。したがって、大入賞口230、240が最大開放回数開放していなくても大入賞口230、240が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することがある。また、最大開放時間が経過していなくても大入賞口230、240が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することもある。なお、各ラウンド遊技における大入賞口230、240の最大開放回数及び最大開放時間は、各大当たり遊技で統一されていても統一されていなくてもよい。
(遊技条件の説明)
次に、遊技が進行する際の条件となる遊技条件について説明する。本実施形態において、大当たりの当選確率については「低確率」状態又は「高確率」状態のもとで遊技が進行し、遊技球の始動口への入賞容易性については「時短」状態又は「非時短」状態のもとで遊技が進行する。初期(電源投入時)の遊技条件は、「低確率」状態且つ「非時短」状態に設定されており、この「低確率」状態且つ「非時短」状態を基準として「通常遊技状態」と称する。
本実施形態において大当たりの当選確率についての「低確率」状態とは、遊技球が第1始動口21または第2始動口22に入賞したことを条件として行われる特別図柄抽選の大当たり判定における大当たりの当選確率が、1/258と相対的に遊技者に不利に設定されていることをいう。ここでいう「大当たり」の当選とは、特別図柄抽選において「大当たり遊技」を実行する権利を獲得することである。これに対して「高確率」状態とは、大当たりの当選確率が「低確率」状態より高く、すなわち、相対的に遊技者に有利な1/34に設定されていることである。したがって、大当たりの当選確率が「高確率」状態のときは、「低確率」状態のときよりも大当たりの当選が容易となり、単位時間当たりの大当たりの当選可能回数が相対的に多くなるので、遊技者に有利な状態と言える。
「非時短」状態とは、第2始動口22への入賞容易性が通常の状態である。具体的には、「非時短」状態では、遊技球が入賞ゲート25、26に入賞したことを条件として行われる普通図柄の抽選に対応する普通図柄の変動表示に要する時間(以下、普図変動時間という)が、15秒に設定され、普通図柄の抽選において「当たり」に当選したときに作動する第2始動口制御装置220の作動時間(第2始動口22の開放時間)の合計の期待値が4.1秒に設定され、普通図柄用の当たり判定において当たりに当選する確率が1/50に設定されていることをいう。なお、「開放時間の合計」となっているのは、1回の当たりに対して第2始動口22が複数回開放することがあり、又、1回の当たりに対して遊技球が入賞できる個数が制限されており、遊技球がその個数入賞すると当該開放時間の経過を待たず閉鎖するからである。
これに対して「時短」状態とは、「非時短」状態に比べて、単位時間当たりにおける第2始動口制御装置220の作動時間(第2始動口22の開放時間)が長く、第2始動口22への入賞容易性が「非時短」状態に比べて高い状態、すなわち、「非時短」状態に比べて第2始動口22へ入賞させ易い状態のことをいう。第2始動口22への入賞容易性が相対的に高いことによって、単位時間当たりにおける第2特別図柄抽選の実行可能回数が多くなる。同一の大当たりの当選確率のもとでは、単位時間当たりにおける第2特別図柄抽選の実行回数が多い方が、必然的に単位時間当たりにおける大当たりの当選回数も多くなることから、「時短」状態は「非時短」状態に比して遊技者に有利な状態といえる。
上述したように、本実施の形態では、「時短」状態では、普図変動時間が3.0秒に設定され、第2始動口22の最大開放時間の合計が5.0秒に設定され、当たりに当選する確率が1/5に設定される。すなわち、第2始動口22への入賞容易性の構成要素全てについて「非時短」状態より遊技者に有利に設定されている。
なお、本実施の形態では、始動口21、22に遊技球が入賞すると、3球の賞球を得ることができるものの、遊技者が適切な発射ハンドル42の操作で遊技球の発射を行っても、遊技者が所持する遊技球の個数が減少し易い。しかしながら、「時短」状態のときは、「非時短」状態に比して第2始動口22への入賞が容易になるので、遊技者が所持する遊技球の個数の減少を抑えることができる。つまり、遊技者が所持する遊技球の個数の観点からも「時短」状態は「非時短」状態に比べて遊技者に有利に設定されている。
このように、大当たりの当選によって、大当たり遊技の種類(長当たり遊技/短当たり遊技)と、大当たり遊技後に新たに設定される遊技条件の状態(低確率状態/高確率状態と、非時短状態/時短状態との組み合わせ)とが決定される。このことを鑑みると、実質的な大当たりの種類(遊技者が享受する利益度に基づく大当たりの種類)は、実行される大当たり遊技の種類と、当該大当たり遊技終了後に新たに設定される遊技条件の状態との組合せと言える。そこで、以下、特図停止図柄データに基づく大当たりの種類とは別に、大当たりによって導かれた大当たり遊技の種類と大当たり遊技後の遊技条件との組合せ、すなわち、遊技者が享受する利益の種類に基づいて、大当たりの種類を分類することができる。
大当たりの当選により第1長当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を「高確率」状態且つ「時短」状態に設定させる大当たりを「高確率時短有第1長当たり」、大当たりの当選により第1中当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を「高確率」状態且つ「時短」状態に設定させる大当たりを「高確率時短有第1中当たり」、大当たりの当選により中当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を「低確率」状態且つ「時短」状態に設定させる大当たりを「低確率時短有第1中当たり」、当選により第1短当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を「高確率」状態且つ「時短」状態に設定させる大当たりを「高確率時短有第1短当たり」、大当たりの当選により第2長当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を「高確率」状態且つ「時短」状態に設定させる大当たりを「高確率時短有第2長当たり」、大当たりの当選により第2中当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を「高確率」状態且つ「時短」状態に設定させる大当たりを「高確率時短有第2中当たり」と称する(図9(a)参照)。
なお、大当たり当選すると、当該大当たり遊技前の状態に関わらず当該大当たり遊技が開始する際に通常状態に設定される。すなわち、大当たりの当選確率は低確率状態になり、始動口の入賞容易性は大当たり遊技中には必ず非時短状態になる。一方、小当たりに当選しても、当該小当たり遊技中は遊技条件の状態は変動しない。すなわち、遊技条件の状態は小当たり遊技中も当該小当たり当選時の状態がそのまま継続される。
(主制御基板のメイン処理)
図16を用いて、主制御基板101のメイン処理を説明する。
電源基板107からメインCPU101aに電力が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU101aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、電源投入に応じて、メインROM101bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM101cの各記憶領域を初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU101aは、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値等で構成される特別図柄の変動表示における特図変動パターンを決定するための演出乱数の更新を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄判定用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数等で構成される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図17を用いて、主制御基板101のタイマ割込処理を説明する。主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄の変動時間の更新処理、特別図柄の停止時間の更新処理、オープニング時間の更新処理、大入賞口23、24の開閉時間の更新処理等を行う特別遊技タイマカウンタ、及び、普通図柄の変動時間の更新処理、普通図柄の停止時間の更新処理、並びに、第2始動口22の開閉時間の更新処理等を行う補助遊技タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、当たり判定用乱数値の乱数更新処理を行う。具体的には、それぞれの乱数カウンタを+1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
ステップS130において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数カウンタ、特別図柄用初期値乱数カウンタ、当たり判定用初期値乱数カウンタを+1加算して乱数カウンタを更新する初期値乱数更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、所定の検出センサから新たに有効な信号が送信されたか否か判定する入力制御処理を行う。詳しくは、図18〜図22を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、第1特別図柄表示装置11、第2特別図柄表示装置12、第1特別図柄保留表示装置14、第2特別図柄保留表示装置15、第1大入賞口制御装置230、及び、第2大入賞口制御装置240の制御(特別図柄系装置の制御)を行うための特図特電制御処理(特別図柄係処理)を行う。詳しくは、図23〜図32を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置13、普通図柄保留表示装置16、第2始動口制御装置220の制御(普通図柄系装置の制御)を行うための普図普電制御処理(普通図柄系処理)を行う。詳しくは、図33〜図37を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、始動口(第1始動口21、第2始動口22)、大入賞口(第1大入賞口23、第2大入賞口24)、及び、一般入賞口27に対応する賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えている場合、それぞれの入賞口に対応する賞球個数を示す賞球要求信号を払出制御基板103に送信する。そして賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
ステップS600において、メインCPU101aは、遊技に関する情報を外部信号として遊技情報表示装置700等の外部装置に出力するための外部信号出力制御データ、第2始動口開閉ソレノイド220B、第1大入賞口ソレノイド230B及び第2大入賞口開閉ソレノイド240Bを駆動させるための駆動制御データ(第2始動口開閉ソレノイド駆動データ、第1大入賞口開閉ソレノイド駆動データ及び第2大入賞口開閉ソレノイド駆動データ)、及び、図柄表示装置11、12、13や保留表示装置14、15、16に所定の図柄を表示させるための表示制御データ(特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ)のデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、まず上記S600で作成した外部信号出力制御データ、駆動制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理が行われる。次いで、図柄表示装置11、12、13及び保留表示装置14、15、16の各LEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した表示制御データに基づいて信号を出力させる表示装置出力処理を行う。最後に、メインRAM101cの送信バッファにセットされているコマンドを他の基板に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
図18を用いて、入力制御処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS210において、メインCPU101aは、第1大入賞口検出センサ23aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1大入賞口23に入賞したか否かを判定する。詳細は、図19を用いて後述する。
ステップS220において、メインCPU101aは、第2大入賞口検出センサ24aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2大入賞口24に入賞したか否かを判定する。詳細は、図20を用いて後述する。
ステップS230において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ21aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口21に入賞したか否かを判定する。詳細は、図21(a)を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ22aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口22に入賞したか否かを判定する。詳細は、図21(b)を用いて後述する。
ステップS250において、メインCPU101aは、第1入賞ゲート検出センサ25a又は第2入賞ゲート検出センサ26aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1入賞ゲート25又は第2入賞ゲート26に入賞したか否かを判定する。詳細は、図22を用いて後述する。
ステップS260において、メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ27aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口27に入賞したか否かを判定する。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ27aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
次に、図19を用いて第1大入賞口検出信号入力処理について説明する。ステップS210−1において、メインCPU101aは、第1大入賞口検出センサ23aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、所定の払出条件が成立したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS210−2において、現在大当たり遊技中であるか否か、具体的には、後述する特図特電処理データ=3か否かを判定する。メインCPU101aは、大当たり遊技中であると判定すると、ステップS210−3に処理を移し、大当たり遊技中ではないと判定すると、当該第1大入賞口検出信号入力処理を終了する。これは、不正による第1大入賞口23への入賞に基づく賞球の払い出しを防止するためである。
メインCPU101aは、ステップS210−3において、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、当該ラウンドにおいて大入賞口(第1大入賞口23又は第2大入賞口24)に入賞した遊技球数を計数するためのラウンド入賞個数カウンタ(C)のカウンタ値を加算して更新する。
メインCPU101aは、ステップS210−4において、第1払出個数カウンタのカウンタ値を、第1大入賞口23に係る賞球数である「15」加算する。なお、この第1払出個数カウンタのカウンタ値、すなわち、電源投入後から現時点までの間に第1大入賞口23又は第2大入賞口24へ入賞して払い出された賞球の累計が第1払出個数となる。
メインCPU101aは、ステップS210−5において、第1払出個数区分判定テーブル(図14(a)参照)に当該カウンタ値を照合し、第1払出個数区分を決定する第1払出個数区分判定を行って、第1払出個数区分が更新される(上がる)か否かを判定する。
メインCPU101aは、第1払出個数区分が更新されていないと判定すると、ステップS210−7に処理を移し、第1払出個数区分が更新されたと判定すると、ステップS210−6において、第1払出個数区分判定テーブルに基づいて、更新された新たな第1払出個数区分を示す第1払出個数区分指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
メインCPU101aは、ステップS210−7において、後述する連チャンフラグがメインRAM101cの連チャンフラグ記憶領域にONされているか否か、すなわち、現在連チャン中であるか否かを判定する。連チャンフラグがONされていないと判定すると当該第1大入賞口検出信号入力処理を終了し、連チャンフラグがONされていると判定すると、ステップS210−8に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS210−8において、第2払出個数カウンタのカウンタ値を、第1大入賞口23に係る賞球数である「15」加算する。なお、この第2払出個数カウンタのカウンタ値、すなわち、連チャン中に第1大入賞口23又は第2大入賞口24へ入賞して払い出された賞球の累計が第2払出個数となる。
メインCPU101aは、ステップS210−9において、第2払出個数区分判定テーブル(図14(b)参照)に当該カウンタ値を照合し、第2払出個数区分を決定する第2払出個数区分判定を行って、第2払出個数区分が更新される(上がる)か否かを判定する。
メインCPU101aは、第2払出個数区分が更新されていないと判定すると、当該第1大入賞口検出信号入力処理を終了し、第2払出個数区分が更新されたと判定すると、ステップS21−10において、第2払出個数区分判定テーブルに基づいて、更新された新たな第2払出個数区分を示す第2払出個数区分指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットし、当該第1大入賞口検出信号入力処理を終了する。
次に、図20を用いて第2大入賞口検出信号入力処理について説明する。ステップS220−1において、メインCPU101aは、第2大入賞口検出センサ24aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、所定の払出条件が成立したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS220−2において、現在大当たり遊技中であるか否か、具体的には、後述する特図特電処理データ=3か否かを判定する。メインCPU101aは、大当たり遊技中であると判定すると、ステップS220−3に処理を移し、大当たり遊技中ではないと判定すると、当該第1大入賞口検出信号入力処理を終了する。これは、不正による第2大入賞口24への入賞に基づく賞球の払い出しを防止するためである。
メインCPU101aは、ステップS220−3において、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、当該ラウンドにおいて大入賞口(第1大入賞口23又は第2大入賞口24)に入賞した回数を計数するためのラウンド入賞個数カウンタ(C)のカウンタ値を加算して更新する。
メインCPU101aは、ステップS220−4において、第1払出個数カウンタのカウンタ値を、第2大入賞口24に係る賞球数である「9」加算する。
メインCPU101aは、ステップS220−5において、第1払出個数区分判定を行って、第1払出個数区分が更新される(上がる)か否かを判定する。
メインCPU101aは、第1払出個数区分が更新されていないと判定すると、ステップS220−7に処理を移し、第1払出個数区分が更新されたと判定すると、ステップS220−6において、第1払出個数区分判定テーブルに基づいて、更新された新たな第1払出個数区分を示す第1払出個数区分指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
メインCPU101aは、ステップS220−7において、後述する連チャンフラグがメインRAM101cの連チャンフラグ記憶領域にONされているか否かを判定する。連チャンフラグがONされていないと判定すると当該第2大入賞口検出信号入力処理を終了し、連チャンフラグがONされていると判定すると、ステップS220−8に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS220−8において、第2払出個数カウンタのカウンタ値を、第2大入賞口24に係る賞球数である「9」加算する。
メインCPU101aは、ステップS220−9において、第2払出個数区分判定を行って、第2払出個数区分が更新される(上がる)か否かを判定する。
メインCPU101aは、第2払出個数区分が更新されていないと判定すると、当該第2大入賞口検出信号入力処理を終了し、第2払出個数区分が更新されたと判定すると、ステップS220−10において、第2払出個数区分判定テーブルに基づいて、更新された新たな第2払出個数区分を示す第2払出個数区分指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットし、当該第2大入賞口検出信号入力処理を終了する。
次に、図21(a)を用いて第1始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS231において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ21aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、所定の取得条件が成立したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS232において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第1始動口入賞フラグ記憶領域に第1始動口入賞フラグをONする。
メインCPU101aは、ステップS233において、第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U1、「第1特図保留数」ともいう)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(U1)が4であれば当該処理を終了し、第1特図保留数(U1)が4より小さければ、特別図柄の変動表示を実行する権利が得られることを意味するので、メインCPU101aは、ステップS234において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U1)を「1」加算して更新する。そして、ステップS234においては、第1特別図柄保留表示装置14に表示される第1特図保留数(U1)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS235において、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数からなる判定情報を取得する。具体的には、各乱数カウンタが示す乱数値を第1特別図柄保留記憶領域に記憶する。なお、第1特別図柄記憶保留領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図15(a)参照)、判定情報は判定情報が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS236において第1始動口21への入賞に基づく第1事前判定処理を行う。ここで、第1事前判定処理について説明する。第1事前判定処理は、ステップS300の特図特電制御処理において決定される所定事項を、当該第1始動口21への入賞に基づく確定的な特別図柄の変動表示(特別図柄の抽選の結果の報知)の前に事前に判定する処理である。
具体的には、ステップS236で取得した特別図柄抽選に係る判定情報(大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数)に基づいて、大当たり判定、特別図柄判定、リーチ判定及び特図変動パターン判定を行う。すなわち、メインCPU101aは、第1事前判定において、大当たり判定処理、特別図柄判定処理、及び、特図変動パターン判定処理を行う。ここでは、第1事前判定の判定結果として、第1始動口入賞指定コマンドが決定される。すなわち、第1始動口入賞指定コマンドには第1事前判定の判定結果に関する情報(大当たりの当否、特別図柄の種類、リーチの有無及び特図変動パターン)が含まれている。
そして、メインCPU101aは、ステップS237において、第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットすると共に、第1特別図柄保留表示装置14に表示される第1特図保留数(U1)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
次いで、図21(b)を用いて、第2始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS241において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ22aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、所定の取得条件が成立したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS242において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新し、第2始動口入賞規定カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第2始動口入賞フラグ記憶領域に第2始動口入賞フラグをONする。第2始動口入賞規定カウンタとは、1回の補助遊技における第2始動口22への入賞個数を計数する装置である。これは、本実施の形態では、1回の補助遊技に対する第2始動口22への入賞個数が制限されているからである。
メインCPU101aは、ステップS243において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U2、「第2特図保留数」ともいう)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(U2)が4であれば当該処理を終了し、第2特図保留数(U2)が4より小さければ、特別図柄の変動表示を実行する権利が得られることを意味するので、メインCPU101aは、ステップS244において第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U2)を「1」加算して更新する。そして、ステップS244においては、第2特別図柄保留表示装置15に表示される第2特図保留数(U2)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS245において、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数からなる判定情報を取得する。具体的には、各乱数カウンタが示す乱数値を第2特別図柄保留記憶領域に記憶する。なお、第1特別図柄記憶保留領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図15(b)参照)、判定情報は判定情報が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS246において第2始動口22への入賞に基づく第2事前判定処理を行う。ここで、第2事前判定処理について説明する。第2事前判定処理は、ステップS300の特図特電制御処理において決定される所定事項を、当該第2始動口22への入賞に基づく確定的な特別図柄の変動表示(特別図柄の抽選の結果の報知)の前に事前に判定する処理である。
具体的には、ステップS246で取得した特別図柄抽選に係る判定情報(大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数)に基づいて、大当たり判定、特別図柄判定、リーチ判定及び特図変動パターン判定を行う。すなわち、メインCPU101aは、第2事前判定において、大当たり判定処理、特別図柄判定処理、及び、特図変動パターン判定処理を行う。ここでは、第2事前判定の判定結果として、第2始動口入賞指定コマンドが決定される。すなわち、第2始動口入賞指定コマンドには2事前判定の判定結果に関する情報(大当たりの当否、特別図柄の種類、リーチの有無及び特図変動パターン)が含まれている。
そして、メインCPU101aは、ステップS247において、第2始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットすると共に、第2特別図柄保留表示装置15に表示される第2特図保留数(U2)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
次に、図22を用いて入賞ゲート検出信号入力処理について説明する。ステップS251において、第1入賞ゲート検出センサ25a又は第2入賞ゲート検出センサ26aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、所定の取得条件が成立したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS252において、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G、「普図保留数」ともいう)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(G)が4であれば当該処理を終了し、普図保留数(G)が4より小さければ、普通図柄の変動表示を実行する権利が得られることを意味するので、メインCPU101aは、ステップS253において普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G)を「1」加算して更新する。なお、メインCPU101aは、ステップS253において、普通図柄保留表示装置16に表示される普図保留数(G)を更新するために、その保留数を示す普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS254において当たり判定用乱数、普通図柄判定用乱数等からなる判定情報を取得し、当該入賞ゲート検出信号入力処理を終了する。具体的に、メインCPU101aは、普通図柄抽選に係るカウンタが示す乱数値をメインRAM101cの普通図柄保留記憶領域に記憶する。
図23を用いて、特図特電制御処理を説明する。ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。詳しくは、図24〜図32を用いて後述する。
図24を用いて、特別図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS310−1において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば、当該処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判断する。第2特図保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上であると判断した場合にはステップS310−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第2特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、また、第2特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第2特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の当該変動用記憶部(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いられた大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
一方、ステップS310−4において、メインCPU101aは、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判断する。メインCPU101aは、ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上であると判断した場合にはステップS310−5において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。
例えば、また、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、当該変動用記憶部(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いた大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
なお、ステップS310−6におけるデータのシフト処理(当該保留の消化処理)にともなって、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)を更新するために、具体的には、そのデータに係る始動口の種類に対応する特別図柄保留表示装置14、15の表示内容を変更するために、第1、第2特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。この保留表示データには、特別図柄保留表示装置の種類に関する情報及び特別図柄保留数(U1又はU2)に関する情報が含まれている。
また、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄保留記憶領域を第1特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄保留記憶領域または第2特別図柄保留記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄保留記憶領域を第2特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でないと判定された場合には、ステップS319−1〜ステップS319−3の客待ち状態設定処理に処理を移す。メインCPU101aは、最初に、ステップS319−1において、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされているか否かを判定する。デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされている場合には当該特別図柄記憶判定処理を終了し、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされていない場合にはステップS319−2に処理を移す。
ステップS319−2において、メインCPU101aは、後述するステップS319−3でデモ指定コマンドを何度もセットすることがないように、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」をセットする。
ステップS319−3において、メインCPU101aは、デモ指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS311において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて新しく第0記憶部に記憶されたデータに基づいて、大当たり判定処理を実行する。
ここで、図25を用いて、大当たり判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS311−1において、当該大当たり判定処理がいずれの始動口への入賞によるものであるかを判定する。具体的には、当該大当たり判定に係る大当たり判定用乱数(判定情報)が第1始動口21への入賞によって取得されたものであるか否かを判定する。
メインCPU101a、ステップS311−1において第1始動口21と判断した場合、ステップS311−2において、第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。一方、ステップS311−1において第1始動口21ではない(第2始動口22である)と判断した場合、ステップS311−3において、メインCPU101aは、第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。
次に、ステップS311−4において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。ここで、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在の大当たりの当選確率が高確率であるということである。
ステップS311−4において、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていると判断した場合には、ステップS311−5において、メインCPU101aは、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1高確率用大当たり判定テーブル」又は「第2高確率用大当たり判定テーブル」を選択する。一方、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判断した場合には、ステップS311−6において、メインCPU101aは、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1低確率用大当たり判定テーブル」又は「第2低確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
ステップS311−7において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある大当たり判定用乱数値を、上記ステップS311−5またはステップS311−6で選択された「高確率大当たり判定テーブル」または「低確率大当たり判定テーブル」に基づいて判定し、当該大当たり判定処理を終了する。
大当たり判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図24に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS312において、特別図柄判定処理を行う。特別図柄判定処理では、大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄表示装置11、12において停止表示される特別図柄の態様が決定される。ここで、図26を用いて特別図柄判定処理を説明する。
まず、メインCPU101aは、ステップS312−1において、当該大当たり判定の結果が「大当たり」であるか否かを判定する。ここで「大当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−5において、大当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「大当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−2に処理を移す。
ステップS312−2において、メインCPU101aは、当該大当たり判定の結果が「小当たり」であるか否かを判定する。「小当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−6において、小当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択する。
ステップS312−2において小当たりと判定されなかった場合には、メインCPU101aは、ステップS312−3に処理を移し、リーチ判定を行う。具体的には、上記ステップS310−6でシフトされて第0記憶部にあるリーチ判定用乱数値をリーチ判定テーブルに照合する。
ステップS312−4においてメインCPU101aは、上記ステップS312−3におけるリーチ判定の結果、「リーチ有り」と判定されたか否かを判定する。「リーチ有り」と判定された場合には、ステップS312−7に処理を移し、リーチ有りハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。一方、「リーチ有り」ではない、すなわち、「リーチなし」と判定された場合には、ステップS312−8に処理を移し、リーチ無しハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS312−9において、始動口入賞フラグ記憶領域にONされているフラグに基づいて当該処理に係る始動口を確認し(第1始動口21 or 第2始動口22)、ステップS312−10において始動口の種類に基づいて、第1始動口用の特別図柄判定テーブル、又は、第2始動口用の特別図柄判定テーブルのいずれか一方を選択する。
ステップS312−11において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある特別図柄判定用乱数値を、選択された特別図柄判定テーブルに照合する特別図柄判定を行う。そして、ステップS312−12において、ステップS312−11における特別図柄判定の結果に基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
次いで、メインCPU101aは、ステップS312−13において、ステップS312−11における特別図柄判定の結果に基づいて特別図柄に係る停止図柄データ(以下、「特図停止図柄データ」という)、すなわち、特別図柄の種類を決定し、決定した特図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された特図停止図柄データは、後述するように図27の特図変動パターン決定処理において特図変動パターンを決定する際、図29の特別図柄停止処理において「大当たり特別図柄」又は「小当たり特別図柄」を判断する際、図30の大当たり遊技処理や図31の小当たり遊技処理において大入賞口23、24の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ステップS312−14において、メインCPU101aは、参照データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して参照データをセットし、当該特別図柄判定処理を終了する。具体的には、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域を確認して、現在の大当たりの当選確率の状態に応じた参照データ判定テーブルを選択する。次いで、選択された参照データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して参照データを決定し、メインRAM101cの参照データ記憶領域にセットする。
上記のようにして特別図柄判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図24に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS313において、特図変動パターン決定処理を行う。特図変動パターン決定処理では、大当たり判定の結果、特別図柄判定の結果及びリーチ判定の結果に基づいて、当該(これから行う)特別図柄の変動表示に要する時間(以下、特図変動時間という)等に関する情報が含まれる特図変動パターンを決定する。
図27を用いて、特図変動パターン決定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS313−1において、メインRAM101cに記憶されている特図停止図柄データを確認し、ステップS313−2において特図停止図柄データに基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、特図変動パターンを決定するためのテーブルである特図変動パターン判定テーブルが、特図停止図柄データによって分けられているからである。
なお、特図停止図柄データが「19」又は「29」の場合、すなわち、特別図柄抽選の結果がリーチ無しハズレである場合は、さらに当該特図変動パターン決定処理に係る特図保留数(U1orU2)にも基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、リーチ無しハズレに係る特図変動パターン判定テーブルが特図保留数によっても分けられているからである。
特図変動パターン判定テーブルが決定されれば、メインCPU101aは、ステップS313−3において、特図変動パターンを判定する。具体的には、決定した特図変動パターン判定テーブルに特図変動パターン判定用乱数を照合し、特図変動パターンを決定する。
メインCPU101aは、特図変動パターンを決定すると、図24に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS310−7において、特図変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。特図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識し、最終的には特図変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出の内容に関連付けられた変動演出パターンを決定する。
メインCPU101aは、ステップS310−8において、当該特別図柄の変動表示開始時における遊技条件の状態を確認し、その状態が反映された遊技状態指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
そして、メインCPU101aは、ステップS310−9において、当該特図変動パターン基づく特図変動時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU101aは、ステップS310−10において、第1特別図柄表示装置11または第2特別図柄表示装置12で特別図柄の変動表示を行うために特別図柄変動表示用データをセットする。特別図柄変動表示用データには、作動させる特別図柄表示装置の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
メインCPU101aは、ステップS310−11において、デモ判定フラグ記憶領域にフラグ「00H」をセットする、すなわち、デモ判定フラグ記憶領域をクリアし、ステップS310−12において、特図特電処理データ=1をセットし、当該特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図28を用いて、特別図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS320−1において、ステップS310−9においてセットされた特図変動時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0か?)を判断する。その結果、セットされた時間を経過していないと判断した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、セットされた特図変動時間が経過したと判断した場合には、ステップS320−2において、演出制御基板102に特別図柄の変動表示が終了することを伝えるために演出図柄停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS320−3において、特別図柄表示装置11、12に特別図柄を停止表示するために、上記ステップS312−13でセットされた特図停止図柄データに基づいて特図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該特別図柄抽選の結果が報知される。ステップS320−4において、メインCPU101aは、特別図柄の停止表示に要する時間(以下、「特図停止時間」という。例えば、0.8秒)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、ステップS320−6において第1始動口入賞フラグ又は第2始動口入賞フラグをOFFし、当該特別図柄変動処理を終了する。
図29をいて、特別図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、まず、最初に、ステップS330−1において、ステップS320−4で特別遊技タイマカウンタにセットされた特図停止時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0?)を判定する。その結果、特図停止時間が経過していないと判定した場合には、当該特別図柄停止処理を終了し、特図停止時間が経過したと判定した場合には、ステップS330−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−2において、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、時短状態であることを意味する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、時短状態による特別図柄の変動表示の残り回数(J:以下「時短状態残り回数」という)を示す時短状態の残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(J−1)を、時短状態残り回数(J)として記憶する。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、時短状態残り回数(J)=0か否かを判定する。時短状態残り回数(J)=0であれば、ステップS330−5に処理を移し、時短状態残り回数(J)=0でなければ、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−5において、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記時短状態残り回数(J)が「0」になるということは、時短状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Ja)行われ、「時短」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−6において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、高確率状態であることを意味する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−7に処理を移し、高確率フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、高確率状態による特別図柄の変動表示の残り回数(X:以下、「高確率状態残り回数」という)を示す高確率状態残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(X−1)を、新たな高確率状態残り回数(X)として記憶する。
ステップS330−8において、メインCPU101aは、高確率状態残り回数(X)=0か否かを判定する。高確率状態残り回数(X)=0であれば、ステップS330−9に処理を移し、高確率状態残り回数(X)=0でなければ、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−9において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記高確率状態残り回数(X)が「0」になるということは、高確率状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Xa)行われ、「高確率」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、現在の遊技条件の状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、メインRAM101cの連チャンフラグ記憶領域に連チャンフラグがONされているか否かを判定する。メインCPU101aは、連チャンフラグがONされていないと判定するとステップS330−14に処理を移し、連チャンフラグがONされていると判定すると、ステップS330−12において、連チャン終了条件が成立したか否かを判定する。ここでの連チャン終了条件は、「高確率状態残り回数(X)=0、且つ、時短状態残り回数(J)=0」、すなわち、遊技者に有利な遊技状態が終了し、通常遊技状態に移行したことに設定されている。
メインCPU101aは、連チャン終了条件が成立していない、すなわち、連チャン継続中であると判定すると、ステップS330−14に処理を移し、連チャン終了条件が成立したと判定すると、ステップS330−13において連チャン終了処理を行い、ステップS330−14に処理を移す。連チャン終了処理とは、連チャンフラグをOFFし、第2払出個数カウンタをリセットし、連チャン終了指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットすることである。
ステップS330−14において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが大当たり特別図柄(停止図柄データ=10〜15、20〜25)に係るものであるか否かを判定する。ここで、大当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−17に処理を移し、大当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−15に処理を移す。
ステップS330−15において、メインCPU101aは、「小当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが小当たり特別図柄(停止図柄データ=16〜17、26〜27)に係るものであるか否かを判定する。ここで、小当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−20に処理を移し、小当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−16に処理を移す。
ステップS330−16において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図24に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−17において、特図特電処理データに3をセットし、ステップS330−18において、遊技条件フラグ記憶領域(時短フラグ記憶領域及び高確率フラグ記憶領域)、高確率状態の残り変動回数カウンタ、及び、時短状態の残り変動回数カウンタをリセットする。
メインCPU101aは、ステップS330−19において、特図停止図柄データに応じたオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次いで、メインCPU101a、特図停止図柄データに応じたオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理が終了されることで、特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS330−20において、特図特電処理データに4をセットし、ステップS330−19に処理を移す。
図30を用いて、大当たり遊技処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS340−1において、現在オープニング中であるか否かを判断する。ここでいうオープニングとは、大当たり遊技が開始されてから第1ラウンド遊技(大入賞口(第1大入賞口23又は第2大入賞口24)の最初の開放)が開始するまでの期間のことをいう。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判断する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判断し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判断する。その結果、設定されたオープニング時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行し、オープニング時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU101aは、メインRAM101cの連チャンフラグ記憶領域に連チャンフラグをONすると共に、特図停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを確認し、大当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択すると共に、メインRAM101cの所定領域にセットする。具体的には、特図停止図柄データに応じて、第1長当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル、第1中当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル、第1短当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル、第2長当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル、又は、第2中当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルの何れかをメインRAM101cの所定領域にセットする。次に、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド番号(R))に「1」を加算して記憶する。なお、ステップS340−3の時点ではラウンド遊技が1回も実行されていないので、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS340−4において、メインCPU101aは、特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、メインCPU101aは、第1大入賞口開閉ソレノイド230B又は第2大入賞口開閉ソレノイド240Bを通電して、第1大入賞口23又は第2大入賞口24を開放するために、大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをメインRAM101cの所定領域にセットする。ここで、メインCPU101aは、ステップ340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、ラウンド番号(R)及び特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口23、24の開放時間(大入賞口制御装置230、240の作動時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−5において、メインCPU101aは、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これは、ラウンド遊技が開始する旨の情報を演出制御基板102に送信するためである。例えば、長当たり遊技の1回目のラウンド遊技の1回目の開放時においては、ラウンド遊技回数記憶領域に「1」がセットされ、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされているので、第1ラウンドを示すラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされていない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、当該大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンドの開始を意味するので、メインCPU101aは、ラウンドの開始時にのみ、ラウンド指定コマンドを送信する。なお、長当たり遊技において演出制御基板102がラウンド指定コマンドを受信すると、例えば「ROUND1」といった具合に演出用の表示が画像表示装置71にて行われる。
ステップS340−6において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判断する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後(大入賞口23、24の最後の開放が終了して)から当該大当たり遊技が終了するまでの期間のことをいう。したがって、現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS340−17に処理を移し、エンディング時間を経過したか否かが判断され、現在エンディング中でないと判断した場合には、ステップS340−7に処理を移す。
ステップS340−7において、メインCPU101aは、大入賞口23、24が開放中であるか否か、すなわち、大入賞口制御装置230、240が作動中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口23、24が開放中であると判定した場合には、ステップS340−8において、大入賞口23、24の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値がラウンド遊技における規定個数(例えば9個)に達したこと、又は、最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用されている。そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−9において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理は、大入賞口23、24を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド230B、240Bの通電停止データをメインRAM101cの所定領域にセットするとともに、上記ステップ340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド番号(R)および特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口23、24の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口23、24が閉鎖することになる。
ステップS340−10において、メインCPU101aは、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンドは、特電作動番号(K)が当該ラウンド遊技において設定された開放回数となること、又は、ラウンド入賞個数カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。そして、1回のラウンドが終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には、当該大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS340−7において、大入賞口23、24が開放中ではないと判定した場合には、ステップS340−11において、予め設定された閉鎖時間が経過したか否かを判断する。その結果、閉鎖時間が経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合にはステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−12において、メインCPU101aは、特電作動番号記憶領域をクリアすると共に、ラウンド入賞個数カウンタのカウンタ値をクリアし、「0」にする。
ステップS340−13において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶された値(ラウンド番号(R))が当該大当たり遊技で実行されるラウンド遊技回数であるか否かを判定する。メインCPU101aは「Yes」と判定する場合には、ステップS340−15に処理を移し、「No」と判定する場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている現在のラウンド番号(R)に「1」を加算して記憶する。
ステップS340−15において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されたラウンド番号(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU101aは、特図停止図柄データに応じて、大当たりの種類を確認し、演出制御基板102に送信する大当たりの種類に対応付けられたエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、メインCPU101aは、大当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−17において、メインCPU101aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS340−18に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−18において、メインCPU101aは、特図特電処理データに5をセットし、図32に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。
図31を用いて、小当たり遊技処理を説明する。まず、ステップS350−1において、メインCPU101aは、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS350−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S350−5に処理を移す。
ステップS350−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS350−3に処理を移す。
ステップS350−3において、メインCPU101aは、小当たり遊技開始処理を行う。小当たり遊技開始処理は、特図停止図柄データに応じて、小当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択する。具体的には、特図停止図柄データに応じて、小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを決定する。
ステップS350−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、大入賞口23、24を開放するために大入賞口開閉ソレノイド230B、240Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいた大入賞口230B、240Bの開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、当該小当たり遊技を終了する。
ステップS350−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、最後の大入賞口23、24の開放が終了してから当該小当たり遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS350−13に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS350−6に処理が移す。
ステップS350−6において、メインCPU101aは、大入賞口23、24が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口23、24が開放中ではないと判定した場合には、ステップS350−10に処理を移し、大入賞口23、24が開放中であると判定した場合には、ステップS350−7において、大入賞口23、24の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞個数カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したこと、または大入賞口23、24の1回の開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS350−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−8において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理では、大入賞口23、24を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド230B、240Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口23、24の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口23、24が閉鎖することになる。
ステップS350−9において、メインCPU101aは、小当たり終了条件が成立したか否かを判定する。小当たり終了条件とは、特電作動番号(K)が予め設定された大入賞口23、24の開放回数になること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、小当たり終了条件が成立したと判定した場合にはステップS350−11に処理を移し、小当たり終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS350−11において、特電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、ラウンド入賞個数カウンタのカウンタ値(C)に「0」をセットする。すなわち、特電作動番号記憶領域及びラウンド入賞カウンタをクリアする。
ステップS350−12において、メインCPU101aは、特図停止図柄データに応じて、小当たりの種類に応じたエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、小当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS350−10において、ステップS350−8で設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS350−13において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−14において、メインCPU101aは、特図特電処理データに「0」をセットし、図24に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
図32を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。まず、ステップS360−1において、メインCPU101aは、遊技条件データをロードする。
ステップS360−2において、メインCPU101aは、その遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、高確率フラグ記憶領域に高確率フラグをONするか否かの判定を行う。当該大当たり遊技後に「高確率」状態に設定する場合、メインRAM101cの高確率フラグ記憶領域に高確率フラグをONし、高確率状態残り回数カウンタに実行可能回数(Xa)(本実施の形態では、60回)をセットする。
ステップS360−3において、メインCPU101aは、ロードした遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、時短フラグ記憶領域に時短フラグをONするか否かの判定を行う。当該大当たり遊技後に「時短」状態に設定する場合、メインRAM101cの時短フラグ記憶領域に時短フラグをONし、時短状態残り回数カウンタに実行可能回数(Ja)(本実施の形態では、60回)をセットする。
メインCPU101aは、ステップS360−4において、現在の遊技条件の状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS360−5において、特図特電処理データに0をセットし、図24に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
図33を用いて、普図普電制御処理を説明する。まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄記憶判定処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば普通図柄変動処理(ステップS420)に処理を移し、普図普電処理データ=2であれば普通図柄停止処理(ステップS430)に処理を移し、普図普電処理データ=3であれば補助遊技処理(ステップS440)に処理を移し詳しくは、図34〜図37を用いて後述する。
図34を用いて、普通図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS410−1において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し、変動表示中であると判定すれば当該普通図柄記憶判定処理を終了し、変動表示中ではないと判定すればステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU101aは、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(普通図柄の保留数(G)、以下「普図保留数(G)」という)が1以上であるかを判定する。普図保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS410−2において、普図保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS410−3において、普通図柄保留数記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算して更新し、新たな普図保留数(G)を記憶する。
ステップS410−4において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第0記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の番号の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。ここで、データのシフト(当該保留の消化)にともなって普通図柄保留表示装置16の表示内容を変更するために、具体的には現時点の普図保留数(G)を表示するために普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS410−5において、メインCPU101aは、当たり判定、すなわち、普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり判定用乱数の判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4においてシフトされて第0記憶部にある当たり判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄用の当たり判定テーブルに照合して当たりか否かの判定を行う。なお、本実施の形態では、当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性の状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられているので(図13(a)参照)、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普通図柄用の当たり判定テーブルを選択する。
ステップS410−6において、メインCPU101aは、普通図柄判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4においてシフトされて第0記憶部にある普通図柄判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄判定テーブルに照合して普通図柄の判定を行う。上述したようにこの普通図柄判定テーブルは、当たり判定の結果(当たり/ハズレ)に対応付けられているので、当該当たり判定の結果を確認して、当該当たり判定の結果に係る普通図柄判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU101aは、ステップS410−7において、普通図柄判定の結果に基づいて普通演出図柄指定コマンドを決定し、決定した普通演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。メインCPU101aは、ステップS410−8において、普通図柄判定の結果に基づいて普通図柄に係る停止図柄データ(以下、「普図停止図柄データ」という)、すなわち、普通図柄の種類を決定し、決定した普図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された普図停止図柄データは普図変動パターン決定処理において普図変動パターンを決定する際、図36の普通図柄停止処理において、当たり普通図柄か否かを判断する際、図37の補助遊技処理において第2始動口22の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ここでいう当たり普通図柄とは、上記普通図柄表示装置13が備える複数のLEDの中の特定のLEDによる一定時間の点灯により表現される図柄のことであり、ハズレ普通図柄とは上記LEDとは別のLEDによる一定時間の点灯により表現される図柄のことである。
ステップS410−9において、メインCPU101aは、普図変動パターン判定処理を行う。具体的には、普図変動パターン判定テーブルは、始動口入賞容易性の状態によって分類されているので、メインCPU101aは、まず、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普図変動パターン判定テーブルを選択する。そして、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普図変動パターン判定用乱数を、選択された普図変動パターン判定テーブルに照合して普図変動パターン(普図変動時間)を決定する。
メインCPU101aは、ステップS410−10おいて、普図変動パターン判定処理において決定された普図変動時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。このステップの処理によって、普通図柄の変動表示の時間が決定されることとなる。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
メインCPU101aは、ステップS410−11において、普通図柄表示装置13において普通図柄の変動表示を行うために普通図柄変動表示用データをセットし、ステップS410−12において普図停止図柄データを補助遊技参照データ判定テーブルに照合して補助遊技参照データを決定し、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS410−13において、普図普電処理データに「1」をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。なお、普通図柄変動表示用データには、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
次に、図35を用いて、普通図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS420−1において、ステップS410−10でセットされた普図変動時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0か?)を判定する。その結果、セットされた時間を経過していないと判断した場合には、普通図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、ステップS420−2において、普図変動終了コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS420−3において、上記ステップS410−8でセットされた普図停止図柄データに基づき普通図柄表示装置13に停止表示するための普図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該普通図柄の抽選の結果が報知されることになる。ステップS420−4において、メインCPU101aは、普通遊技カウンタに普通図柄停止時間(例えば、0.8秒)をセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS420−5において、普図普電処理データに2をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。
次に、図36を用いて普通図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS430−1において、ステップS420−4において普通図柄時間カウンタにセットされた普通図柄停止時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0?)を判定する。その結果、普通図柄停止時間が経過していないと判定した場合には、当該普通図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、ステップS420−3においてセットされた時間が経過したと判定した場合には、ステップS430−2において、当該普通図柄停止処理に係る当たり判定の判果が「当たり」であるか否かを判定する。具体的には、普図停止図柄データ記憶領域に記憶されている普図停止図柄データが当たり普通別図柄に係るものであるか否かを判定する。ここで、当たり普通図柄と判定された場合には、ステップS430−4に処理を移し、当たり普通図柄と判定されなかった場合には、ステップS430−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS430−4において、普図特電処理データに3をセットする。そして、メインCPU101aは、ステップS430−5において、普図停止図柄データに応じたオープニングコマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットし、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄に応じたオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理が終了されることで、普通図柄停止処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS430−3において、普図普電処理データに0をセットし、当該普通図柄停止処理を終了する。
図37を用いて、補助遊技処理を説明する。メインCPU101a、まず、ステップS450−1において、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS450−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S450−5に処理を移す。
ステップS450−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、補助遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該補助遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS450−3に処理を移す。
ステップS450−3において、メインCPU101aは、補助遊技開始処理を行う。補助遊技開始処理では、メインCPU101aは、まず、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域に記憶されている補助遊技参照データに基づいて第2始動口開閉制御テーブルを選択し、メインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS450−4において、メインCPU101aは、第2始動口開放処理を行う。第2始動口開放処理では、まず普電作動番号記憶領域に記憶されている値(普電作動番号(D))に「1」を加算して記憶する。そして、普通可動片220Aを作動させるために第2始動口開閉ソレノイド220Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップ450−3においてセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいた第2始動口22の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS450−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、第2始動口22の最後の開放が終了してから補助遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS450−12に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS450−6に処理が移す。
ステップS450−6において、メインCPU101aは、第2始動口22が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、第2始動口22が開放中であると判定した場合には、ステップS450−7において、第2始動口22の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が規定(最大)個数(例えば10個)に達したこと、又は、第2始動口22の1回の開放時間が経過したこと(補助遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS450−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS450−8において、メインCPU101aは、第2始動口閉鎖処理を行う。第2始動口閉鎖処理では、第2始動口22を閉鎖するために第2始動口開閉ソレノイド220Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ450−3においてセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいて、第2始動口22の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口22が閉鎖することになる。
ステップS450−9において、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したか否かを判定する。補助遊技終了条件とは、普電作動番号(D)が予め設定された第2始動口22の開放回数になること、又は、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が最大個数(例えば10個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したと判定した場合にはステップS450−10に処理を移し、補助遊技終了条件が成立していないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS450−10において、メインCPU101aは、普電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、第2始動口入賞規定カウンタに「0」をセットする。すなわち、普電作動番号記憶領域および第2始動口規定入賞カウンタをクリアする。
ステップS450−11において、メインCPU101aは、普図停止図柄データに応じたエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄データに応じたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS450−6において第2始動口22が開放中ではないと判定した場合には、ステップS450−13において、ステップS450−8において設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS450−4に処理を移す。
次に、メインCPU101aは、ステップS450−12において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS450−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了する。
ステップS450−14において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0をセットし、当該補助遊技処理を終了する。
(演出制御基板のメイン処理)
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
最初に、図38を用いて、演出制御基板102のメイン処理を説明する。電源基板107からサブCPU102aに電力が供給されると、サブCPU102aにシステムリセットが発生し、サブCPU102aは、以下の処理を行う。
まず、ステップS1001において、サブCPU102aは、初期化処理を行う。この処理において、サブROM102bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、フラグやコマンドなどが記憶されるサブRAM120cを初期化する処理を行う。
ステップS1002において、サブCPU102aは、音量切替スイッチ装置720の操作態様(スイッチ番号1〜4)を確認する。
サブCPU102aは、ステップS1003において、前ステップで確認した音量切替スイッチ装置720の操作態様に基づいて音量設定処理を行う。具体的には、サブCPU102aは、図51(a)に示す、演出条件判定テーブルに確認した切替スイッチNoを照合し、音量(大・中・小)を決定すると共に、音量を示す音量指定コマンド(例えば、音量「大」を示すコマンド:01H00H、音量「中」を示すコマンド:01H01H、音量「小」を示すコマンド:01H02H)を画像制御基板105に送信する。画像制御基板105の統括CPU105Aaは、音量指定コマンドを受信すると、音量指定コマンドが示す音量に設定し、当該音量に基づいて音声の制御を行う。
サブCPU102aは、ステップS1004において、ステップS1002で確認した音量切替スイッチ装置720の操作態様に基づいて電力モード設定処理を行う。具体的には、サブCPU102aは、図51(a)に示す、演出条件判定テーブルに確認した切替スイッチ番号を照合し、電力モードを節電モードに設定するか否かを決定する。そして、節電モードに設定する場合、サブRAM102cの節電フラグ記憶領域に節電フラグをONすると共に、節電モード指定コマンド(例えば、02H00H)を画像制御基板105に送信する。なお、本実施の形態において「節電モード」とは、節電モードではない通常の通常モードに比べて消費電力が低減される状態であり、節電モードに設定されると、デモ演出中の画像表示装置71の輝度が50%に低減され、客待ち状態中の演出用照明装置73〜78の照度が80%に低減され、遊技演出中及びデモ演出中の音量が85%に低減される。なお、画像制御基板105の統括CPU105Aaは、節電モード指定コマンドを受信すると、通常の85%の音量で音声の制御を行う。
サブCPU102aは、ステップS1005において、ステップS1002で確認した音量切替スイッチ装置720の操作態様に基づいてアピール演出設定処理を行う。具体的には、サブCPU102aは、図51(a)に示す、演出条件判定テーブルに確認した切替スイッチ番号を照合し、アピール演出を実行するか否かを決定する。そして、アピール演出を実行する場合、サブRAM102cのアピール演出フラグ記憶領域にアピール演出フラグをONする。アピール演出とは、賞球数に係る演出のことであり、当該遊技機Yにおいて電源投入から現時点までに大入賞口23、24への入賞に基づき払い出された遊技球の個数を表す出玉アピール演出(第1特定演出)と、連チャン中に大入賞口23、24への入賞に基づき払い出された遊技球の個数を表す連チャンアピール演出(第2特定演出)とからなる。また、サブCPU102aは、ステップS1005において、サブRAM102cの第1払出個数区分記憶領域に第1払出個数区分「0」を示すデータ(フラグ)を記憶し、サブRAM102cの第2払出個数区分記憶領域に第2払出個数区分「0」を示すデータ(フラグ)を記憶する。なお、いずれの演出も演出用照明装置73〜78を用いて行われ、両アピール演出が同時に行われることはなく、連チャンアピール演出が優先して行われる。
ステップS1006において、サブCPU102aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cに記憶される演出用の乱数(変動演出パターン判定用乱数、演出モード判定用乱数等)を更新する処理を行う。サブCPU102aは、ステップS1002の処理を繰り返し行いながら、所定の割込処理を待つ。
(演出制御基板のタイマ割込処理)
演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図39に示すタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1100において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1200において、サブCPU102aは、各種の演出に係る時間管理を行うための各タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS1300において、サブCPU102aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。詳しくは、図40〜図46を用いて後述する。なお、演出制御基板102は、主制御基板101から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板102の受信割込処理を行い、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1300において受信したコマンドを解析する処理が行われる。
ステップS1400において、サブCPU102aは、演出ボタン装置10の操作に基づく演出(演出ボタン演出)に係る演出ボタン演出制御処理を行う。
ステップS1500において、サブCPU102aは、客待ち状態にて行うデモ演出を制御するデモ演出制御処理を行う。詳しくは、図47〜図48を用いて後述する。
ステップS1600において、サブCPU102aは、特図保留演出制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、特図保留演出を制御するための特図保留演出制御処理を行う。
ステップS1700において、サブCPU102aは、サブRAM102cの送信バッファにセットされている各種の演出制御コマンドをランプ制御基板104及び画像制御基板105へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU102aは、ステップS1100で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板のコマンド解析処理)
図40及び図41を用いて、演出制御基板102によるコマンド解析処理を説明する。
ステップS1301において、サブCPU102aは、受信バッファに新たに送信されてきたコマンドが記憶されているか否かを判定する。サブCPU102aは、コマンドがなければ当該コマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあればステップS1302に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1302において、受信バッファに格納されているコマンドが、始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであれば、ステップS1303に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでなければステップS1304に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1303において、始動口入賞指定コマンドを解析して、当該始動口入賞指定コマンドに係る始動口の種類を確認して、その種類ごとに設けられている特別図柄保留記憶領域に記憶すると共に、保留数カウンタのカウンタ値を加算する保留数加算処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1304において、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1305及びステップS1306に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1307に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305において、当該演出図柄指定コマンドに係る始動口の種類を確認して、その始動口に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行うと共に、その種類ごとに設けられている保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算する保留数減算処理を行う。データのシフト処理では、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の当該変動用記憶部(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。次に、サブCPU102aは、ステップS1306において、演出図柄指定コマンドを解析して、受信した演出図柄指定コマンドが有する情報に基づいて、画像表示装置71に停止表示させる演出図柄、すなわち、装飾図柄の組み合わせを決定する演出図柄パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1307において、受信バッファに格納されているコマンドが、特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特図変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1308に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドでなければステップS1309に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1308において、当該抽選演出の変動演出の態様である変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。ステップS1308については、図42を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1309において、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄停止指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄停止指定コマンドであれば、ステップS1310及びステップS1311に処理を移し、演出図柄停止指定コマンドでなければステップS1312に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1310において、演出図柄を停止表示させることを示す演出図柄停止コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。演出図柄停止コマンドはデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、演出図柄停止指定コマンドを受信することにより、当該変動演出が終了することを認識し、当該変動演出を終了させると共に、演出図柄の停止表示を行う。また、サブCPU102aは、ステップS1311において演出モードを決定する演出モード決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
なお、演出モードとは、本実施の形態では、特別図柄の抽選(あるいは、特別図柄の変動表示)に対応して画像表示装置71等からなる演出装置で行われる変動演出の分類態様(カテゴリー)であり、遊技条件の状態や期間の種類に関連付けられている。例えば、画像表示装置71による変動演出の演出モードとして、場所、状況、時節等による情景、出現する主要なキャラクターやアングル等の演出を構成する様々な要素について適宜に設定される。
サブCPU102aは、ステップS1312において、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1313に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1314に処理を移す。サブCPU102aは、ステップS1313において、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM102cにある遊技状態記憶領域にセットし、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1314において、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドであればステップS1315に処理を移し、オープニング指定コマンドでなければステップS1316に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315において、特別遊技に係る演出である特別遊技演出の態様である特別遊技演出パターンを決定する特別遊技演出パターン決定処理を行うと共に、サブRAM102cの連チャンフラグ記憶領域に連チャンフラグをONし、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1316において、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであればステップS1317に処理を移し、ラウンド指定コマンドでなければステップS1318に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1317において、ラウンド演出の態様であるラウンド演出パターンを決定するラウンド演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。具体的には、サブCPU102aは、ラウンド指定コマンドに基づいてラウンド演出パターンを決定すると共に、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出データをラウンド演出パターン記憶領域にセットし、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1318において、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドであればステップS1319に処理を移して当該、エンディング指定コマンドでなければ、ステップS1320に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1319において、エンディング演出の態様であるエンディング演出パターンを決定するエンディング演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
ステップS1320において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば、ステップS1321に処理を移し、デモ指定コマンドでなければ当該ステップS1322に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1321において、デモ演出を実行するための事前処理として、サブRAM102cのデモ演出待機フラグにデモ演出待機フラグをONすると共に、デモ演出を開始するまでの時間(デモ演出待機時間)をデモ演出タイマカウンタにセットするデモ演出準備処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。ステップS1320については、図43を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1322において、受信バッファに格納されているコマンドが、第1払出個数区分指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが第1払出個数区分指定コマンドであればステップS1323に処理を移して当該、第1払出個数区分指定コマンドでなければ、ステップS1324に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1323において、出玉アピール演出を変更するために出玉アピール演出制御処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。ステップS1324については、図44を用いて後述する。
ステップS1324において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、第2払出個数区分指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが第2払出個数区分指定コマンドであれば、ステップS1325に処理を移し、第2払出個数区分指定コマンドでなければ当該ステップS1326に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1325において、連チャンアピール演出を実行するために連チャンアピール演出制御処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。ステップS1325については、図45を用いて後述する。
ステップS1326において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、連チャン終了指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが連チャン終了指定コマンドであれば、ステップS1327に処理を移し、連チャン終了指定コマンドでなければ当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1327において、連チャンアピール演出を終了すると共に、出玉アピール演出を実行するために連チャン終了処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。ステップS1327については、図46を用いて後述する。
(演出制御基板の変動演出パターン決定処理)
図38を用いて、演出制御基板102による変動演出パターン決定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1308−1において、後述するデモ演出待機フラグ又はデモ演出実行フラグ(以下、いずれかのフラグを指すときは「デモ演出フラグ」という)がONされているか否か、すなわち、デモ演出を待機している状態又はデモ演出が実行されている状態か否かを判定する。サブCPU102aは、デモ演出フラグがONされていないと判定されると、ステップS1308−10に処理を移し、デモ演出フラグがONされていると判定されると、ステップS1308−2に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1308−2において、デモ演出クリア処理を行う。具体的に、サブCPU102aは、デモ演出待機フラグ又はデモ演出実行フラグをOFFすると共に、後述するデモ演出タイマカウンタをリセットする。また、サブCPU102aは、節電モードに設定されている場合、照度通常制御コマンドを送信バッファにセットする。
送信バッファにセットされた照度通常制御コマンドはステップS1700のデータ出力処理によりランプ制御基板104に送信され、ランプ制御基板104は照度通常制御コマンドに基づいて、照明装置73〜78の照度を通常モード(100%)に設定する。これは、本実施の形態では、節電モードにおいても照度が低減されるのが客待ち状態中に限られるからである。
サブCPU102aは、ステップS1308−3において、アピール演出フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、アピール演出フラグがONされていないと判定すると、ステップS1308−10に処理を移し、アピール演出フラグがONされていると判定すると、ステップS1308−4に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1308−4において、連チャンアピール演出実行フラグがONされているか否か、すなわち、優先的に行われる連チャンアピール演出が実行されているか否かを判定する。サブCPU102aは、連チャンアピール演出が実行されていると判定するとステップS1308−5に処理を移し、連チャンアピール演出が実行されていないと判定すると、ステップS1308−7に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1308−5において、連チャンアピール演出パターン判定を行う。これは、ステップS1308−5に処理が進んでいるということは、客待ち状態から遊技状態へと切り換わることを意味するが、連チャンアピール演出の態様は客待ち状態と遊技状態とで相違するからである。サブCPU102aは、連チャンアピール演出パターン判定において、連チャンアピール演出パターン判定テーブルの遊技状態に対応する連チャンアピール演出制御コマンドを選択し、ステップS1308−6において、当該コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。セットされた連チャンアピール演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によりランプ制御基板104に送信される。ランプ制御基板104は、遊技状態に係る連チャンアピール演出制御コマンドを受信すると、中上部照明装置73及び下部照明装置78にレインボー色の光を発光させる連チャンアピール演出を実行させる。
サブCPU102aは、ステップS1308−7において、サブRAM102cの第1払出個数区分を確認し、ステップS1308−8において出玉アピール演出パターン判定を行う。これは、ステップS1308−8に処理が進んでいるということは、客待ち状態から遊技状態へと切り換わることを意味するが、出玉アピール演出の態様は客待ち状態と遊技状態とで相違するからである。サブCPU102aは、出玉アピール演出パターン判定において、遊技状態に係る出玉アピール演出パターン判定テーブルに確認した第1払出個数区分を照合して、出玉アピール演出パターンを決定する。
サブCPU102aは、ステップS1308−9において、決定された出玉アピール演出パターンを示す出玉アピール演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。セットされた出玉アピール演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によりランプ制御基板104に送信される。ランプ制御基板104は、出玉アピール演出制御コマンドを受信すると、中上部照明装置73及び下部照明装置78に第1払出個数区分に応じた色の光を発光させる出玉アピール演出を実行させる。なお、連チャンアピール演出及び出玉アピール演出は、遊技状態においても客待ち状態においても照明装置から発光される色は同一であるが、光を発光する照明装置の種類が異なる。すなわち、遊技状態においては中上部照明装置73及び下部照明装置78が光を発光するが、客待ち状態においては全照明装置73〜78が光を発光する。これは、遊技状態において、左上部照明装置74、右上部照明装置75、左中央部照明装置76及び右中央部照明装置77は、変動演出や特別遊技演出などの他の遊技に応じた演出に使用されるからである。
サブCPU102aは、ステップS1308−10において、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照することで現在の演出モードを確認して、現在の演出モードに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、変動演出パターン判定テーブルが、演出モードによって分類されているからである。
サブCPU102aは、ステップS1308−11において、サブRAM102cの受信バッファに格納されている特図変動パターン指定コマンドを参照し、特図変動パターン指定コマンドに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、演出モードの種類によって分類された変動演出パターン判定テーブルは、特図変動パターン指定コマンドによっても分類されているからである。
図50に示すように、本実施の形態においては、各演出モードにおいて特図変動パターン指定コマンド毎に1つ又は複数の変動演出パターンが変動演出パターン判定値に対応付けられて格納されている。変動演出パターンとは、変動演出の態様(具体的な内容)を表す識別情報のことであり、画像表示装置71、音声出力装置72、演出用照明装置72〜78、演出用役物装置80〜84、及び、演出ボタン装置10によって行われる変動演出の態様が対応付けられている。したがって、変動演出パターンには、画像表示装置71に表示される画像の具体的な内容(変動演出画像態様)に関する情報が含まれており、例えば、画像制御基板105は、変動演出パターンに対応付けられた変動演出制御コマンドを受信することによって、画像表示装置71に当該変動演出パターンに対応付けられた画像を表示させる。
変動演出パターンには、変動演出の時間、装飾図柄の変動表示態様、リーチ演出の有無、リーチ演出・予告演出の内容及び出現タイミング、演出展開構成(シナリオ)、情景やキャラクターからなる装飾図柄の背景の種類等からなる変動演出の内容が設定されている。そして、例えば、画像制御基板105は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す変動演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示を画像表示装置71に行わせる(演出図柄の変動表示を行う)と共に、背景画像を画像表示装置71に表示させる。
サブCPU102aは、ステップS1308−12において、演出パターン判定用乱数に係る乱数カウンタ示す乱数値をサブRAM102cの演出パターン判定用乱数記憶領域に記憶し、ステップS1308−13において、記憶した演出パターン判定用乱数を、決定した変動演出パターン判定テーブルに照合して変動演出パターンを決定する変動演出パターン判定を行う。そして、サブCPU102aは、ステップS1308−14において、当該変動演出パターンに対応する変動演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1308−15において当該変動演出パターンに対応する変動演出データをサブRAM102cの変動演出データ記憶領域にセットする。
(演出制御基板のデモ演出準備処理)
図43を用いて、演出制御基板102によるデモ演出準備処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1321−1において、サブRAM102cのデモ演出待機フラグにデモ演出待機フラグをONし、ステップS1321−2においてデモ演出を開始するまでの時間であるデモ演出待機時間(例えば、15秒)をデモ演出タイマカウンタにセットする。なお、デモ演出タイマカウンタは4ms毎に行われるタイマ割込処理のステップS1200において減算処理される。
サブCPU102aは、ステップS1321−3において節電モードに設定されているか否かを判定する。サブCPU102aは、節電モードではないと判定すると当該デモ演出準備処理を終了し、節電モードであると判定するとステップS1321−4において、照度低減制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該デモ演出準備処理を終了する。
なお、送信バッファにセットされた照度低減制御コマンドはステップS1700のデータ出力処理によりランプ制御基板104に送信され、ランプ制御基板104は照度低減制御コマンドに基づいて、各種照明装置73〜78の照度を通常の85%に設定する。
(演出制御基板の出玉アピール演出制御処理)
図44を用いて、演出制御基板102による出玉アピール演出制御処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1323−1において、受信バッファに格納されている第1払出個数区分指定コマンドが示す第1払出個数区分をサブRAM102cの第1払出個数区分記憶領域に記憶し、ステップS1323−2においてアピール演出フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、アピール演出フラグがONされていないと判定すると当該出玉アピール演出制御処理を終了し、アピール演出フラグがONされていると判定するとステップS1323−3に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1323−3において連チャンアピール演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、連チャンアピール演出実行フラグがONされていると判定すると当該出玉アピール演出制御処理を終了し、連チャンアピール演出実行フラグがONされていないと判定するとステップS1323−4に処理を移す。これは、現在連チャンアピール演出が実行されているからである。
サブCPU102aは、ステップS1323−4において第1払出個数区分を確認し、ステップS1323−5において出玉アピール演出パターン判定を行う。サブCPU102aは、出玉アピール演出パターン判定において、遊技状態に係る出玉アピール演出パターン判定テーブルに確認した第1払出個数区分を照合して、出玉アピール演出パターンを決定する。
サブCPU102aは、ステップS1323−6において、決定された出玉アピール演出パターンを示す出玉アピール演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該出玉アピール演出制御処理を終了する。
(演出制御基板の連チャンアピール演出制御処理)
図45を用いて、演出制御基板102による連チャンアピール演出制御処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1325−1において、アピール演出フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、アピール演出フラグがONされていないと判定すると、ステップS1325−2においてサブRAM102cの連チャンアピール演出可能フラグ記憶領域に連チャンアピール演出可能フラグをONし、当該連チャンアピール演出制御処理を終了する一方、アピール演出フラグがONされていると判定するとステップS1325−3に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1325−3において連チャンアピール演出パターン判定を行う。サブCPU102aは、連チャンアピール演出パターン判定において、遊技状態に係る出玉アピール演出パターン判定テーブルに対応する連チャンアピール演出パターン(連チャンアピール演出制御コマンド)を選択する。サブCPU102aは、ステップS1325−5において、前ステップで選択した連チャンアピール演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該連チャンアピール演出制御処理を終了する。
(演出制御基板の連チャン終了処理)
図46を用いて、演出制御基板102による連チャン終了処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1327−1において、連チャンフラグをOFFし、ステップS1327−2において、連チャンアピール演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、連チャンアピール演出実行フラグがONされていると判定すると、ステップS1327−3に処理を移し、連チャンアピール演出実行フラグがONされていないと判定するとステップS1327−7に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1327−7において連チャンアピール演出可能フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、連チャンアピール演出可能フラグがONされていると判定すると、ステップS1327−8において、連チャンアピール演出可能フラグをOFFし、当該連チャン終了処理を終了し、連チャンアピール演出可能フラグがONされていないと判定するとそのまま当該連チャン終了処理を終了する。これは一度大当たりに当選したものの、第2払出個数区分が「1」にならないまま通常遊技状態に戻ったことを意味する。すなわち、連チャンアピール演出が実行されることなく連チャンが終了したことを意味する。
サブCPU102aは、ステップS1327−3において連チャンアピール演出フラグをOFFし、ステップS1327−4において第1払出個数区分を確認し、ステップS1327−5において出玉アピール演出パターン判定を行う。サブCPU102aは、出玉アピール演出パターン判定において、遊技状態に係る出玉アピール演出パターン判定テーブルに確認した第1払出個数区分を照合して、出玉アピール演出パターンを決定する。
サブCPU102aは、ステップS1327−6において、決定された出玉アピール演出パターンを示す出玉アピール演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該出玉アピール演出制御処理を終了する。
(演出制御基板のデモ演出制御処理)
図47を用いて、演出制御基板102によるデモ演出制御処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1501においてデモ演出待機フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、デモ演出待機フラグがONされていると判定すると、ステップS1502に処理を移し、デモ演出待機フラグがONされていないと判定すると、ステップS1510に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1502において、デモ演出タイマカウンタが「0」、すなわち、デモ演出待機時間が経過したか否かを判定する。サブCPU102aは、デモ演出タイマカウンタが「0」ではない、すなわち、デモ演出待機時間が経過していないと判定すると、当該デモ演出制御処理を終了し、デモ演出タイマカウンタが「0」である、すなわち、デモ演出待機時間が経過したと判定すると、ステップS1503に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1503において、デモ演出待機フラグをOFFし、ステップS1504においてサブRAM102cのデモ演出実行フラグ記憶領域にデモ演出実行フラグをONし、ステップS1505において、デモ演出に要する時間であるデモ演出実行時間をデモ演出タイマカウンタにセットする。
次いで、サブCPU102aは、ステップS1506において節電モードフラグのON/OFFに基づいて現在の電力モード(節電モード/通常モード)を確認し、ステップS1507においてデモ演出パターン判定テーブルを用いてデモ演出パターン判定を行う。デモ演出パターン判定テーブルは、図51(d)に示す様に、電力モードの種類とデモ演出パターン(デモ演出制御コマンド)とを関連付けて格納している。よって、サブCPU102aは、デモ演出パターン判定において、デモ演出パターン判定テーブルに確認した電力モードを照合し、デモ演出パターン(デモ演出制御コマンド)を決定するする。そして、サブCPU102aは、ステップS1508において選択したデモ演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1509においてアピール演出態様変更処理を行い、当該デモ演出制御処理を終了する。アピール演出変更処理については図48を用いて後述する。
送信バッファにセットされたデモ演出制御コマンドはステップS1700のデータ出力処理によりランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信され、各基板104、105はデモ演出制御コマンドに基づいて、当該コマンドが示す内容のデモ演出を所定の演出装置に実行させる。いずれのモードにおいても行われるデモ演出の内容は同一であるが、モードに応じて所定の演出装置の出力量が異なる。すなわち、節電モードにおけるデモ演出は通常モードのときに比べて、画像表示装置71の輝度が50%に低減される。
サブCPU102aは、ステップS1518において、デモ演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、デモ演出実行フラグがONされていないと判定すると、当該デモ演出制御処理を終了し、デモ演出実行フラグがONされていると判定すると、ステップS1510に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1510において、デモ演出タイマカウンタが「0」、すなわち、デモ演出実行時間が経過したか否かを判定する。サブCPU102aは、デモ演出タイマカウンタが「0」ではない、すなわち、デモ演出実行時間が経過していないと判定すると、当該デモ演出制御処理を終了し、デモ演出タイマカウンタが「0」である、すなわち、デモ演出実行時間が経過したと判定すると、ステップS1513に処理を移す。
サブCPU102a、ステップS1513〜ステップS1515において、ステップS1506〜ステップS1508と同様の処理を行い、当該デモ演出制御処理を終了する。
(演出制御基板のアピール演出変更処理)
図48を用いて、演出制御基板102によるアピール演出変更処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1509−1において、アピール演出フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、アピール演出フラグがONされていないと判定すると当該アピール演出変更処理を終了し、アピール演出フラグがONされていると判定するとステップS1509−2に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1509−2において連チャンアピール演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、連チャンアピール演出実行フラグがONされていると判定するとステップS1509−3に処理を移し、連チャンアピール演出実行フラグがONされていないと判定するとステップS1509−5に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1509−3において連チャンアピール演出パターン判定テーブルを用いて連チャンアピール演出パターン判定を行う。
連チャンアピール演出パターン判定テーブルは、図51(c)に示す様に、遊技機Yの内部状態(遊技状態/客待ち状態)と連チャンアピール演出パターン(連チャンアピール演出制御コマンド)とを関連付けて格納している。よって、サブCPU102aは、連チャンアピール演出パターン判定において、客待ち状態に係る連チャンアピール演出パターン判定テーブルが示す連チャンアピール演出パターン(連チャンアピール演出制御コマンド)を決定する。そして、サブCPU102aは、ステップS1509−3において、前ステップで選択した連チャンアピール演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該アピール演出変更処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1509−5において第1払出個数区分を確認し、ステップS1509−6において出玉アピール演出パターン判定テーブルを用いて出玉アピール演出パターン判定を行う。出玉アピール演出パターン判定テーブルは、図51(b)に示す様に、遊技機Yの内部状態(遊技状態/客待ち状態)及び第1払出個数区分と出玉アピール演出パターン(出玉アピール演出制御コマンド)とを関連付けて格納している。よって、サブCPU102aは、出玉アピール演出パターン判定において、客待ち状態に係る出玉アピール演出パターン判定テーブルに確認した第1払出個数区分を照合して、出玉アピール演出パターンを決定する。
サブCPU102aは、ステップS1509−7において、決定された出玉アピール演出パターンを示す出玉アピール演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該アピール演出変更処理を終了する。
このようにデモ演出制御処理においてアピール演出態様変更処理を行うのは、前述した通り、出玉アピール演出及び連チャンアピール演出は、遊技機Yの内部常状態(遊技状態/客待ち状態)に応じて、使用される演出装置の種類、広い概念で言えば、演出態様が変更されるからである。
(演出制御基板の切替スイッチ検出信号割込処理)
音量切替スイッチ装置720が操作されて、演出制御基板102に切替スイッチ検出信号が出力されることで、図49に示す切替スイッチ信号割込処理が実行される。まず、サブCPU102aは、ステップS2001において、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
サブCPU102aは、ステップS2002において切替スイッチ検出信号が示すスイッチ番号(本実施の形態において、1〜4)を確認し、サブRAM102cの切替スイッチ番号記憶領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS2003において、図51(a)に示す演出条件判定テーブルを用いて音量判定を行う。図51(a)に示す様に、演出条件判定テーブルは、スイッチ番号(操作態様)と、音量の種類、節電モードのON/OFF(電力モードの種類)及びアピール演出の実行・不実行とを対応付けて格納している。よって、サブCPU102aは、音量判定において演出状態判定テーブルの音量部分に、スイッチ番号を照合して音量を決定する。そして、サブCPU102aは、ステップS2004において、サブRAM102cの音量記憶領域に決定した音量を示すフラグをONすると共に、サブRAM102cの送信バッファに決定した音量を示す音量指定コマンドをセットする。
サブCPU102aは、ステップS2005において、図51(a)に示す演出状態判定テーブルを用いて電力モード判定を行う。サブCPU102aは、電力モード判定において演出状態判定テーブルの電力モード部分に、音量スイッチ番号を照合して電力モード(通常モード/節電モード)を決定する。そして、サブCPU102aは、ステップS2006において、サブRAM102cの節電モード記憶領域に節電モードフラグのON/OFFを行うと共に、サブRAM102cの送信バッファに決定した電力モードを示す電力モード指定コマンドをセットする。
サブCPU102aは、ステップS2007において、図51(a)に示す演出状態判定テーブルを用いてアピール演出判定を行う。サブCPU102aは、アピール演出判定において演出状態判定テーブルのアピール演出部分に、音量スイッチ番号を照合してアピール演出の実行・不実行を決定する。そして、サブCPU102aは、ステップS2008において、サブRAM102cのアピール演出記憶領域にアピール演出フラグのON/OFFを行う。
サブCPU102aは、ステップS2009においてアピール演出フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、アピール演出フラグがONされていると判定するとステップS2010に処理を移し、アピール演出フラグがONされていないと判定するとステップS2019に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS2010において連チャンアピール演出可能フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、連チャンアピール演出可能フラグがONされていると判定すると、ステップS2011に処理を移し、連チャンアピール演出可能フラグがONされていないと判定するとステップS2014に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS2011において客待ち演出実行フラグのON/OFFに基づいて、遊技機Yの内部状態が遊技状態中であるか客待ち状態中であるかを確認し、ステップS2012において連チャンアピール演出パターン判定を行う。具体的に、サブCPU102aは、連チャンアピール演出パターン判定テーブルに、現在の遊技機Yの内部状態を照合して、連チャンアピール演出パターン(連チャンアピール演出制御コマンド)を決定し、ステップS2013において、決定された連チャンアピール演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。このように、遊技機Yの内部状態を確認するのは切替スイッチ720Aの操作が行われたのが客待ち状態か遊技状態かにより、アピール演出態様が異なるからである。
サブCPU102aは、ステップS2014において連チャンアピール演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、連チャンアピール演出実行フラグがONされている、すなわち、現在既に連チャンアピール演出が実行されている場合、ステップS2020に処理を移し、連チャンアピール演出実行フラグがONされていない場合、ステップS2015に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS2015において第1払出個数区分を確認し、ステップS2016において客待ち演出実行フラグのON/OFFに基づいて、遊技機Yの内部状態が遊技状態中であるか客待ち状態中であるかを確認し、ステップS2017において出玉アピール演出パターン判定を行う。具体的に、サブCPU102aは、出玉アピール演出パターン判定テーブルに、現在の第1払出個数区分及び遊技機Yの内部状態を照合して、出玉アピール演出パターン(出玉アピール演出制御コマンド)を決定し、ステップS2018において、決定された出玉アピール演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。このように、遊技機Yの内部状態を確認するのは音量スイッチの操作が行われたのが客待ち状態か遊技状態かにより、アピール演出態様が異なるからである。
サブCPU102aは、ステップS2019においてアピール演出終了処理を行う。具体的には、サブCPU102aは、連チャンアピール演出可能フラグ又は連チャンアピール演出実行フラグをOFFし、出玉アピール演出及び連チャンアピール演出の停止命令となるアピール演出停止指定コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。セットされたアピール演出停止コマンドはステップS1700のデータ出力処理によりランプ制御基板104に送信される。ランプ制御基板104は、出玉アピール演出又は連チャンアピール演出が実行されていれば、当該コマンドに基づいて実行している出玉アピール演出又は連チャンアピール演出を強制終了する。
サブCPU102aは、ステップS2020において、サステップS2001で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させ、当該切替スイッチ検出信号割込処理を終了する。
以上のように、遊技機Yは、第2照明装置74〜第5照明装置77について、客待ち状態(デモ演出中)においては、電源投入時から現時点までに大当たり遊技中に大入賞口23、24への入賞に基づいて払い出された遊技球の個数に応じた出玉アピール演出を実行する。よって、遊技者は、遊技が行われていない遊技機の中から台選びをするときに、容易にその遊技機についての払い出された遊技球の個数に関する情報を知得することができる。一方、特別図柄の変動表示中においては、大当たり当選期待度が関連付けられた変動演出を実行するので、その台で遊技を行っている者の遊技意欲を高めることができると共に、遊技の興趣を高めることができる。さらに、遊技中においても第1照明装置73及び第5照明装置78については、客待ち状態だけではなく遊技中(特別図柄の変動表示中や特別遊技中)においても出玉アピール演出が行われるので、その台で遊技を行っている者は、出玉感を体感することができる。さらに、遊技者の意に反して特図保留数が「0」となったとしても、客待ち状態に突入してから第2照明装置74〜第5照明装置77による出玉アピール演出が実行されるまでに、デモ演出待機時間、すなわち、始動口21、22に入賞させてデモ演出実行を回避するための期間が設けられているので、遊技者が不愉快となることを防ぐことができる。
また、遊技機Yは、第1照明装置73及び第5照明装置78で出玉アピール演出が実行されているときに、いわゆる連チャン中(大当たり遊技が実行されてから、大当たり遊技が実行されることなく所定回数の特別図柄の変動表示が実行されるまでの期間)における大入賞口23、24への入賞に基づいて払い出された遊技球の個数が所定値以上となると、そのことに基づく連チャンアピール演出が実行される。よって、遊技者は望ましく嬉しい所謂「連チャン」を体感できると共に、優越感を覚えることができるので、遊技意欲が?き立てられる。
また、遊技機Yでは、音量切替スイッチ装置720の操作態様(切替スイッチ720Aの停止位置)に応じて上記の出玉アピール演出及び連チャンアピール演出で構成される払い出された遊技球の個数に基づくアピール演出(遊技球演出)の実行の可否を決定することができる。さらに、アピール演出の実行の可否を決定することができるので、遊技機Yの使用性が高まる。また、背面側に設けられている音量切替スイッチ装置720によって調整することができるので、遊技者が勝手に又は不意にアピール演出の可否を変更することを防止することができる。また、上述したように、演出制御基板102においては、アピール演出の実行の可否に関わらず、第1払出個数区分を更新し、連チャンアピール演出実行可能フラグをONするので、アピール演出が実行されていないときに、音量スイッチ装置720の操作によりアピール演出の実行とされたとしても、正確に遊技球の個数に関する情報を提供することができる。さらに、本実施の形態では、最も使用頻度の高い音量「大」のときに対してはアピール演出の実行と不実行のいずれも設定されている。これにより、遊技機Yの利便性が高められている。
また、遊技機Yでは、音量切替スイッチ装置720の操作態様(設定された音量)に応じて電力モードを切り替えることができる。具体的には、通常より消費電力が低減された節電モードのON/OFFを行うことができる。さらに、本実施の形態では、音声出力装置72から出力される音声の音量は「大」、「中」、「小」と3種類設定されており、音量が「中」のときにのみ節電モードが設定されるようになっている。ここで、音量が「小」のときに節電モードが設定されてしまうと、デモ演出が全く目立たなくなるので、デモ演出の演出効果が低下する。さらには、遊技者へのアピール不足となり、稼働率の低下を招きうる。また、音量が「大」のときに節電モードが設定されると、音量「大」の意義が没却されてしまう。よって、音量が「中」のときに節電モードが設定されることにより、演出効果の低下を抑えつつ、消費電力を低減することができる。さらに、本実施の形態では、遊技に応じた演出の中心となる画像表示装置71の輝度について節電モードが設定されるのはデモ演出中に限られている。よって、遊技中の演出が見えづらくなることによる演出効果の低下を抑えることができる。
(その他の実施の形態)
なお、実施の形態1では、本発明をぱちんこ遊技機に適用しているが、スロットやアレンジゲームなどといった他の遊技機に適用することも可能である。また、音量切替スイッチ720の操作態様と音量及びアピール演出の実行の可否との組み合わせパターンは上記の例に限られない。
また、実施の形態1では電源投入時にアピール演出が非実行に設定されていても、第1払出個数が計数されているが、アピール演出が非実行のときには第1払出個数を計数せずに、音量切替スイッチ装置720が操作されてアピール演出が実行となってから計数するようにすることもできる。この場合、第1払出個数は計数しないが、第2払出個数は計数して連チャンアピール演出を実行するようにすることもできる。すなわち、音量切替スイッチ装置720によって実行/不実行が切り替えられるのは出玉アピール演出のみで、連チャンアピール演出は、第2払出個数が所定値以上になれば必ず実行するようにすることもできる。
また、実施の形態1では、連チャンアピール演出は連チャン終了と共に終了しているが、一度実行されると電力供給が停止するまで実行するようにすることもできる。
また、実施の形態1では、音量切替スイッチ装置720が演出制御基板102に接続され、演出制御基板102は音量切替スイッチ装置720から切替スイッチ検出信号を入力し、切替スイッチ検出信号割込処理を実行している。しかしながら、音量切替スイッチ装置720は音量を切り替える装置であることから音量切替スイッチ装置720は画像制御基板105に接続される構成とすることもできる。この場合、画像制御基板105は切替スイッチ検出信号が入力すると音声出力装置72から出力される音声の音量を切り替えると共に、切替スイッチ検出信号を演出制御基板105に出力する。これにより演出制御基板102は実施の形態1のような切替スイッチ検出信号割込処理を実行することができる。なお、この場合、音量は画像制御基板105で直接切替られるので、演出制御基板102では音量に係る処理を行う必要はない。