以下の実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素または特徴は、別に明示しない限り、選択的なものと考慮しなければならない。各構成要素または特徴が他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施してもよく、一部の構成要素及び/または特徴を結合させて本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更してもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成または特徴に代えてもよい。
本明細書では、本発明の実施例を、基地局と端末との間におけるデータ送受信の関係を中心に説明する。ここで、基地局は、端末と直接通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書で、基地局により行われるとした特定動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)により行われることもある。
すなわち、基地局を含む多数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる種々の動作は、基地局、または基地局以外の他のネットワークノードにより行われうるということは自明である。「基地局(BS:Base Station)」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(AP:Access Point)などの用語に代えてもよい。また、本文書で基地局という用語は、セルまたはセクターを含む概念として用いることができる。一方、中継機は、Relay Node(RN)、Relay Station(RS)などの用語に代えてもよい。「端末(Terminal)」は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)などの用語に代えてもよい。本文書で、アップリンク伝送主体は、端末または中継機を意味することができ、アップリンク受信主体は基地局または中継機を意味することができる。同様に、ダウンリンク伝送主体は、基地局または中継機を意味することができ、ダウンリンク受信主体は、端末または中継機を意味することができる。言い換えると、アップリンク伝送は、端末から基地局への伝送、端末から中継機への伝送、または中継機から基地局への伝送を意味することができる。同様に、ダウンリンク伝送は、基地局から端末への伝送、基地局から中継機への伝送、中継機から端末への伝送を意味することができる。
以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されたもので、これらの特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱することなく他の形態に変更可能である。
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示されることがある。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE−A(LTE−Advanced)システム、及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書でサポートすることかできる。すなわち、本発明の実施例において本発明の技術的思想を明確にするために説明しない段階または部分を、上記の標準文書でサーポートすることができる。なお、本文書で開示している全ての用語は、上記の標準文書により説明することができる。
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような種々の無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)とすることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)のような無線技術とすることができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術とすることができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進展である。WiMAXは、IEEE 802.16e規格(WirelessMAN−OFDMA Reference System)及び進展したIEEE 802.16m規格(Wireless MAN−OFDMA Advanced system)によって説明することができる。明確性のために、以下では、3GPP LTE及びLTE−Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想はこれに制限されない。
図1を参照してダウンリンク無線フレームの構造について説明する。
セルラーOFDM無線パケット通信システムにおいて、アップリンク/ダウンリンクデータパケット伝送はサブフレーム(Subframe)単位になされ、1サブフレームは、多数のOFDMシンボルを含む一定時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1無線フレーム(radio frame)構造、及びTDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2の無線フレーム構造を支援する。
図1(a)は、タイプ1無線フレームの構造を示す図である。ダウンリンク無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレーム(subframe)で構成され、1サブフレームは時間領域(time domain)で2個のスロット(slot)で構成される。1サブフレームが伝送されるのにかかる時間をTTI(transmission time interval)といい、例えば、1サブフレームの長さは1msであり、1スロットの長さは0.5msである。1スロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを有し、周波数領域で多数のリソースブロック(Resource Block;RB)を有する。3GPP LTEシステムでは、ダウンリンクでOFDMAを用いるので、OFDMシンボルが一つのシンボル区間を示す。OFDMシンボルをSC−FDMAシンボルまたはシンボル区間と呼ぶこともできる。リソースブロック(Resource Block;RB)は、リソース割当単位であり、1スロットで複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を有することができる。
1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成(configuration)によって異なることがある。CPには、拡張されたCP(extended CP)と一般CP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルが一般CPにより構成された場合に、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個でよい。OFDMシンボルが拡張されたCPにより構成された場合に、1 OFDMシンボルの長さが増加することから、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、一般CPの場合に比べてより少ない。拡張されたCPの場合に、例えば、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個でよい。端末が速い速度で移動するなどしてチャネル状態が不安定な場合に、シンボル間干渉をより減らすために、拡張されたCPを用いることができる。
一般CPが用いられる場合に、1スロットは7個のOFDMシンボルを有するので、1サブフレームは14個のOFDMシンボルを有する。この場合、各サブフレームにおける先頭の2または3個のOFDMシンボルは、PDCCH(physical downlink control channel)に割り当てられ、残りのOFDMシンボルは、PDSCH(physical downlink shared channel)に割り当てられるとよい。
図1(b)は、タイプ2無線フレームの構造を示す図である。タイプ2無線フレームは、2個のハーフフレーム(half frame)で構成され、各ハーフフレームは、5個のサブフレームとDwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period;GP)、UpPTS(Uplink Pilot Time Slot)で構成され、1サブフレームは2個のスロットで構成される。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化またはチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定、端末の上り伝送同期を合わせるのに用いられる。保護区間は、アップリンクとダウンリンクとの間にダウンリンク信号の多重経路遅延によりアップリンクで生じる干渉を除去するための区間である。一方、無線フレームのタイプを問わず1個のサブフレームは2個のスロットで構成される。
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数またはサブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボルの数は、様々に変更されてもよい。
図2は、1ダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)の一例を示す図である。これは、OFDMシンボルが一般CPで構成された場合である。図2を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを有し、周波数領域で多数のリソースブロックを有する。ここで、1ダウンリンクスロットは7 OFDMシンボルを有し、1リソースブロックは12副搬送波を有する例にとって説明するが、これに制限されるものではない。リソースグリッド上の各要素(element)をリソース要素(RE)という。例えば、リソース要素a(k,l)は、k番目の副搬送波とl番目OFDMシンボルに位置しているリソース要素を指す。一般CPの場合に、1リソースブロックは12×7リソース要素を有する(拡張されたCPの場合には12×6リソース要素を有する)。各副搬送波の間隔は15kHzであるから、1リソースブロックは周波数領域で約180kHzを含む。NDLは、ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数である。NDLの値は、基地局のスケジューリングにより設定されるダウンリンク伝送帯域幅(bandwidth)によって決定することができる。
図3は、ダウンリンクサブフレームの構造を示す図である。1サブフレーム内において、1番目のスロットの先頭の最大3個のOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に該当し、残りのOFDMシンボルは、物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Chancel;PDSCH)が割り当てられるデータ領域に該当する。伝送の基本単位は、1サブフレームとなる。すなわち、2スロットに亘ってPDCCH及びPDSCHが割り当てられる。3GPP LTEシステムで用いられるダウンリンク制御チャネルには、例えば、物理制御フォーマット指示子チャネル(Physical Control Format Indicator Channel;PCFICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、物理HARQ指示子チャネル(Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Channel;PHICH)などがある。PCFICHは、サブフレームの1番目のOFDMシンボルで伝送され、サブフレーム内の制御チャネル伝送に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を含む。PHICHは、アップリンク伝送の応答としてHARQ ACK/NACK信号を含む。PDCCHを通じて伝送される制御情報をダウンリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)という。DCIは、アップリンクまたはダウンリンクスケジューリング情報を含んだり、任意の端末グループに対するアップリンク伝送電力制御命令を含む。PDCCHは、ダウンリンク共有チャネル(DL−SCH)のリソース割当及び伝送フォーマット、アップリンク共有チャネル(UL−SCH)のリソース割当情報、ページングチャネル(PCH)のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCHで伝送されるランダムアクセス応答(Random Access Response)のような上位層制御メッセージのリソース割当、任意の端末グループ中の個別端末への伝送電力制御命令のセット、伝送電力制御情報、VoIP(Voice over IP)の活性化などを含むことができる。複数のPDCCHが制御領域で伝送され、端末は、複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは、1以上の連続する制御チャネル要素(Control Channel Element;CCE)の組み合わせで伝送される。CCEは、無線チャネルの状態に基づくコーディングレートでPDCCHを提供するために用いられる論理割当単位である。CCEは、複数個のリソース要素グループに対応する。PDCCHのフォーマット及び利用可能なビット数は、CCEの個数とCCEにより提供されるコーディングレート間の相関関係によって決定される。基地局は、端末に伝送されるDCIに基づいてPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check;CRC)を付加する。CRCは、PDCCHの所有者または用途によって、無線ネットワーク臨時識別子(Radio Network Temporary Identifier;RNTI)という識別子でマスキングされる。PDCCHが特定端末へのものであれば、端末のcell−RNTI(C−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。または、PDCCHがページングメッセージに対するものであれば、ページング指示子識別子(Paging Indicator Identifier;P−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。PDCCHがシステム情報(特に、システム情報ブロック(SIB))に対するものであれば、システム情報識別子及びシステム情報RNTI(SI−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。端末のランダムアクセスプリアンブル伝送に対する応答であるランダムアクセス応答を表すために、ランダムアクセス−RNTI(RA−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。
図4は、アップリンクサブフレームの構造を示す図である。アップリンクサブフレームは、周波数領域で制御領域とデータ領域とに区別することができる。制御領域には、アップリンク制御情報を含む物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)が割り当てられる。データ領域には、ユーザデータを含む物理アップリンク共有チャネル(Physical uplink shared channel;PUSCH)が割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つの端末は、PUCCHとPUSCHを同時に伝送しない。一つの端末に対するPUCCHは、サブフレームでリソースブロック対(RB pair)に割り当てられる。リソースブロック対に属するリソースブロックは、2スロットに対して異なる副搬送波を占める。これを、PUCCHに割り当てられるリソースブロック対がスロット境界で周波数−ホッピング(frequency−hopped)するという。
(搬送波組み合わせ)
一般の無線通信システムでは、アップリンクとダウンリンク間の帯域幅とが異なるように設定されても、主に一つの搬送波(carrier)のみを考慮している。例えば、単一搬送波に基づき、アップリンクとダウンリンクを構成する搬送波の数がそれぞれ1個であり、アップリンクの帯域幅とダウンリンクの帯域幅とが主に互いに対称である無線通信システムを提供することができる。
ITU(International Telecommunication Union)では、IMT−Advancedの候補技術が、既存の無線通信システムに比べて拡張された帯域幅を支援することを要求している。しかし、全世界的に一部地域以外は、大きい帯域幅の周波数割当が容易でない。そこで、断片の小さい帯域を效率的に用いるための技術として、周波数領域で物理的に複数個のバンドを組み合わせることで、論理的に大きい帯域のバンドを用いるような効果を奏するための搬送波組み合わせ(Carrier Aggregation;帯域幅組み合わせ(Bandwidth Aggregation)またはスペクトル組み合わせ(Spectrum Aggregation)ともいう。)技術が開発されている。
搬送波組み合わせは、増加する収率(throughput)を支援し、広帯域RF素子の導入によるコスト増加を防止し、かつ既存システムとの互換性を保障するために導入されるものである。搬送波組み合わせとは、既存の無線通信システム(例えば、3GPP LTE−Advancedシステムの場合には3GPP LTEリリーズ8または9システム)で定義される帯域幅単位の搬送波の複数個の束を通じて端末と基地局間にデータを交換できるようにする技術である。ここで、既存の無線通信システムで定義される帯域幅単位の搬送波を構成搬送波(Component Carrier;CC)またはセル(cell)と呼ぶことができる。アップリンク及びダウンリンクのそれぞれにおいて一つ以上のセル(または構成搬送波)を用いる搬送波組み合わせ技術を適用することができる。搬送波組み合わせ技術は、一つのセル(または構成搬送波)が5MHz、10MHzまたは20MHzの帯域幅を支援しても、最大5個のセル(または構成搬送波)をまとめて最大100MHzまでのシステム帯域幅を支援する技術を含むことができる。
(多重アンテナ(MIMO)システムのモデリング)
MIMOシステムは、多重送信アンテナと多重受信アンテナを用いてデータの送受信効率を向上させるシステムである。MIMO技術は、全体メッセージを受信するために単一アンテナ経路に依存せず、複数個のアンテナを通じて受信される複数個のデータ断片を組み合わせて全体データを受信することができる。
図5は、多重アンテナを有する無線通信システムの構成図である。図5(a)に示すように、送信アンテナの数をNT個、受信アンテナの数をNRと増やすと、送信機または受信機のいずれかでのみ複数のアンテナを用いる場合とは違い、アンテナ数に比例して理論的なチャネル伝送容量が増加する。そのため、伝送レートを向上させ、周波数効率を画期的に向上させることができる。チャネル伝送容量が増加することによって、伝送レートは、理論的に、単一アンテナ使用時における最大伝送レート(Ro)にレート増加率(Ri)がかけられた分だけ増加することが可能になる。
例えば、4個の送信アンテナと4個の受信アンテナを用いるMIMO通信システムでは、単一アンテナシステムに比べて理論上、4倍の伝送レートを獲得することができる。多重アンテナシステムの理論的容量増加が90年代半ばに証明されて以来、これを実質的なデータ伝送率の向上へと導くための種々の技術が現在まで活発に研究されている。それらのいくつかの技術は既に3世代移動通信と次世代無線LANなどの様々な無線通信の標準に反映されている。
現在までの多重アンテナ関連研究動向をみると、様々なチャネル環境及び多重接続環境における多重アンテナ通信容量計算などと関連した情報理論側面の研究、多重アンテナシステムの無線チャネル測定及び模型導出の研究、伝送信頼度の向上及び伝送率の向上のための時空間信号処理技術の研究などを含め、様々な観点で活発に研究が進行中である。
多重アンテナシステムにおける通信方法を、数学的モデリングを用いてより具体的に説明する。このシステムにはNT個の送信アンテナとNR個の受信アンテナが存在すると仮定する。
送信信号について説明すると、NT個の送信アンテナがある場合に、伝送可能な最大情報はNT個である。伝送情報は下記のように表現できる。
それぞれの伝送情報
は、伝送電力が異なることがある。それぞれの伝送電力を
とすれば、伝送電力の調整された伝送情報は、下記のように表現できる。
また、
は、伝送電力の対角行列
を用いて下記のように表現できる。
伝送電力の調整された情報ベクトル(information vector)
に重み行列
が適用されて、実際に伝送されるNT個の送信信号
が構成される場合を考慮してみる。重み行列
は、伝送情報を伝送チャネル状況などに応じて各アンテナに適切に分配する役割を果たす。
は、ベクトル
を用いて下記のように表現できる。
ここで、
は、i番目の送信アンテナとj番目の情報間の重み値を意味する。
は、プリコーディング行列とも呼ばれる。
一方、送信信号xは、2つの場合(例えば、空間ダイバーシティ及び空間多重化)によって異なる方法で考慮されることがある。空間多重化の場合に、異なる信号が多重化され、多重化された信号が受信側に伝送されることで、情報ベクトルの要素(element)がそれぞれ異なる値を有する。一方、空間ダイバーシティの場合には、同じ信号が複数個のチャネル経路を通じて反復的に伝送されることで、情報ベクトルの要素が同じ値を有する。もちろん、空間多重化及び空間ダイバーシティ手法の組み合わせも考慮することができる。すなわち、同じ信号が、例えば3個の伝送アンテナを通じて空間ダイバーシティ手法によって伝送され、かつ残りの信号は空間多重化されて、受信側に伝送されることも可能である。
NR個の受信アンテナがある場合に、各アンテナの受信信号
はベクトルで下記のように表現できる。
多重アンテナ無線通信システムでチャネルをモデリングする場合に、チャネルは送受信アンテナインデックスによって区別可能にすることができる。送信アンテナjから受信アンテナiを経るチャネルを
と表示するとする。
において、インデックスの順序は、受信アンテナインデックスが先で、送信アンテナのインデックスが後であることに留意されたい。
一方、図5(b)には、NT個の送信アンテナから受信アンテナiへのチャネルを示す。このチャネルをまとめてベクトル及び行列形態で表示することができる。図5(b)で、総NT個の送信アンテナから受信アンテナiに到着するチャネルは、下記のように表すことができる。
したがって、NT個の送信アンテナからNR個の受信アンテナに到着する全てのチャネルは、下記のように表現できる。
実際チャネルにはチャネル行列
を経た後に、白色雑音(AWGN;Additive White Gaussian Noise)が加えられる。NR個の受信アンテナのそれぞれに加えられる白色雑音
は、下記のように表現できる。
上述した数式モデリングを通じて受信信号は下記のように表現できる。
チャネル状態を表すチャネル行列
における行と列の数は、送受信アンテナの数によって決定される。チャネル行列
において、行の数は受信アンテナの数NRと同じであり、列の数は送信アンテナの数NTと同じである。すなわち、チャネル行列
は、NR×NTとなる。
行列のランク(rank)は、互いに独立した(independent)行または列の個数のうちの最小個数と定義される。そのため、行列のランクは、行または列の個数よりも大きくなることはない。チャネル行列
のランク
は、下記のように制限される。
MIMO伝送において、「ランク(Rank)」とは、独立して信号を伝送できる経路の数のことを指し、「レイヤー(layer)の個数」とは、各経路を通じて伝送される信号ストリームの個数のことを指す。一般に、送信端は、信号伝送に用いられるランク数に対応する個数のレイヤーを伝送するから、特別な言及がない限り、ランクはレイヤーの個数と同じ意味を有する。
一方、前述のMIMO伝送手法と関連して、コードブックベースのプリコーディング手法について説明する。図6は、コードブックベースのプリコーディングの基本概念を説明するための図である。
コードブックベースのプリコーディング方式に従う場合に、送信端と受信端は、伝送ランク、アンテナの個数などによってあらかじめ定められた所定個数のプリコーディング行列を含むコードブック情報を共有することになる。すなわち、フィードバック情報が有限(finite)であれば、プリコーディングベースのコードブック方式を用いることができる。受信端は受信信号からチャネル状態を測定し、上述したコードブック情報に基づいて有限個数の好むプリコーディング行列情報(すなわち、当該プリコーディング行列のインデックス)を送信端にフィードバックすることができる。例えば、受信端ではML(Maximum Likelihood)またはMMSE(Minimum Mean Square Error)方式で受信信号を測定して最適のプリコーディング行列を選択することができる。図6では、受信端が送信端にプリコーディング行列情報をコードワード別に伝送する例を示しているが、これに限定されることはない。
受信端からフィードバック情報を受信した送信端は、受信した情報に基づいてコードブックから特定プリコーディング行列を選択することができる。プリコーディング行列を選択した送信端は、伝送ランクに対応する個数のレイヤー信号に、選択したプリコーディング行列を掛ける方式でプリコーディングを行い、プリコーディング済み伝送信号を、複数のアンテナを介して伝送することができる。
送信端でプリコーディングされて伝送された信号を受信した受信端は、送信端でなされたプリコーディングの逆処理を行うことで受信信号を復元することができる。一般に、プリコーディング行列は、U*UH=Iのようなユニタリー行列(U)条件を満たすので、上述したプリコーディングの逆処理は、送信端のプリコーディングに用いられたプリコーディング行列(P)のエルミート(Hermit)行列(PH)を受信信号に掛ける方式で行うことができる。
(SC−FDMA伝送及びOFDMA伝送)
図7は、移動通信システムにおいてSC−FDMA伝送方式とOFDMA伝送方式を説明するための図である。SC−FDMA伝送方式はアップリンク伝送に用いられ、OFDMA伝送方式はダウンリンク伝送に用いられうる。
アップリンク信号伝送主体(例えば、端末)及びダウンリンク信号伝送主体(例えば、基地局)は、直列−並列変換器(Serial−to−Parallel Converter)701、副搬送波マッパー703、M−ポイントIDFT(Inverse Discrete Fourier Transform)モジュール704及び並列−直列変換器(Parallel−to−Serial Converter)705を備える点では同一である。直列−並列変換器701に入力される入力信号は、チャネルコーディング及び変調されたデータシンボルである。ただし、SC−FDMA方式で信号を伝送するためのユーザー機器は、N−ポイントDFT(Discrete Fourier Transform)モジュール702をさらに備え、M−ポイントIDFTモジュール704のIDFT処理の影響をある程度相殺することによって、伝送信号が単一搬送波特性を持つようにすることができる。すなわち、DFTモジュール702では、入力されたデータシンボルをDFT拡散させることによって、アップリンク伝送で要求される単一搬送波特性(single carrier property)を満たすようにすることができる。このようなSC−FDMA伝送方式は、基本的に、良好なPAPR(Peak to Average Power Ratio)またはCM(Cubic Metric)を提供し、アップリンク送信機が電力制限の状況にある場合にもより効率的に伝送可能にし、ユーザー収率を向上させることができる。
(HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest))
データの受信失敗に対する制御方法として、次のようなHARQ動作を適用することができる。データ送信側で一つのパケットを伝送した後に、データ受信側からACK信号を受信すると、新しいパケットを伝送し、NACK信号を受信すると、既に伝送されたパケットを再伝送することができる。この時、順方向誤り訂正(FEC;Forward Error Correction)機能を有するコーディングが適用されたパケットを再伝送することができる。そのため、データ受信側では、一つのパケットを受信してデコーディングした結果、デコーディングに成功した場合にはACK信号を伝送し、デコーディングに失敗した場合にはNACKを伝送し、受信されたパケットをバッファーに保存する。そして、当該NACK信号に応じた再伝送パケットを受信すると、バッファーに保存されているパケットと結合させてデコーディングを行うことで、パケットの受信成功率を高める。
HARQ方式は、再伝送するタイミングによって、同期式(synchronous)HARQ方式と非同期式(asynchronous)HARQ方式とに区別することができる。同期式HARQ方式において、初期伝送に失敗した場合に、以降の再伝送は、システムにより定められた時点に行われる。例えば、初期伝送の失敗後に毎4番目の時間単位に再伝送が行われるように定められた場合には、再伝送時点に関する情報をさらに受信側に知らせる必要がない。そのため、データ送信側ではNACK信号を受信した場合に、ACK信号を受けるまで毎4番目の時間単位にパケットを再伝送する。一方、非同期式HARQ方式では、再伝送時点に関する情報が別途にスケジューリングされる。そのため、NACK信号に相応するパケットの再伝送時点は、チャネル状態などの様々な要件に応じて変更可能である。
また、再伝送時に用いるリソースの量にチャネル状態を反映するか否かによって適応的(adaptive)HARQ方式と非−適応的(non−adaptive)HARQ方式とに区別することができる。非−適応的HARQ方式は、再伝送時に、パケットのMCSレベル、巡回シフト(Cyclic Shift;CS)インデックス、PHICHリソース、用いられるリソースブロックの数などを、初期伝送時に定められた通りにする。例えば、送信側で初期伝送時に8個のリソースブロックを用いてデータを伝送するとすれば、以降の再伝送時にも同様に8個のリソースブロックを用いて再伝送を行う。一方、適応的方式は、パケットの変調方式、用いられるリソースブロックの数などがチャネル状態によって可変する方式である。例えば、初期に8個のリソースブロックを用いて伝送を行ったとしても、以降、チャネル状態によっては8個より大きいまたは小さい数のリソースブロックを用いて再伝送を行うことができる。
単一アンテナを有する端末のアップリンクデータ伝送において同期式HARQ方式を適用することができる。アップリンクデータ伝送に対するHARQ ACK/NACK信号は、ダウンリンク制御チャネルのうち、物理HARQ指示子チャネル(PHICH)または物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を通じて指示する。PHICHが用いられる時は非−適応的HARQ方式を行い、PDCCHが用いられる時は適応的HARQ方式を行うことができる。
PHICHは、1ビット(bit)のACK/NACK情報を伝送し、ビット状態(bit state)0はACKを意味し、1はNACKを意味する。1ビットの情報はBPSK(Binary Phase Shift Keying)方式で変調(modulation)される。PHICHを用いる場合に、非−適応的HARQ方式で動作するようになるが、あらかじめ定められたパターンに従ってリダンダンシーバージョン(Redundancy Version;RV)は異なることがある。
PDCCHは、アップリンク/ダウンリンクデータ伝送のための制御情報を含むチャネルであり、端末は、アップリンク制御情報を獲得することによってアップリンクデータ伝送をすることができる。アップリンク伝送をスケジューリングするダウンリンク制御情報(DCI)はアップリンクグラント(UL grant)ということができる。このような制御情報には、リソース割当情報(Resource Allocation Information)、変調及びコーディング手法レベル(Modulation and Coding Scheme(MCS) level)、新規データ指示子(New Data Indicator;NDI)、電力制御情報(Power Control Information)などを含むことができる。NDIは、1ビットで与えられ、伝送されるべきデータが新しいデータである場合に、以前NDIビット状態と異なるビット状態を有することとなる。すなわち、NDI値がトグル(toggle)される。再伝送の場合に、以前PDCCHのNDIビットの状態と同じビット状態として伝送される。すなわち、NDI値がトグリングされない。PDCCHを通じてMCSを指示できるので、適応的HARQ方式が可能である。
3GPP LTEシステムにおいて、アップリンクHARQは同期式HARQ方式と定義され、最大再伝送回数(Maximum number of retransmission)は端末ごとに構成される。アップリンク伝送/再伝送に応答するダウンリンクACK/NACK信号は、PHICHを通じて伝送される。アップリンクHARQ動作は、下記のような規則に従う。
1)HARQフィードバック(ACKまたはNACK)の内容にかかわらず、端末のC−RNTIを指示するPDCCHが正しく受信されると、端末は、PDCCHにより指示される動作、すなわち、伝送または再伝送を行うことができる(これを適応的再伝送ということができる)。
2)端末のC−RNTIを指示するPDCCHが検出されない場合に、HARQフィードバックは、端末が再伝送を行う方法を指示することができる。HARQフィードバックがNACKの場合に、端末は非−適応的再伝送を行う。すなわち、同一のHARQプロセスにより、以前に用いられたのと同じアップリンクリソースを用いて再伝送を行う。HARQフィードバックがACKの場合に、端末は、アップリンク伝送/再伝送を行わず、HARQバッファーにデータを保持する。再伝送を行うためには、PDCCHを通じた指示が要求される。すなわち、非−適応的再伝送が行われない。
一方、測定ギャップ(Measurement gaps)は、HARQ再伝送よりも高い優先順位(higher priority)を有する。すなわち、HARQ再伝送が測定ギャップと衝突する場合に、HARQ再伝送が行われない。
前述したアップリンクHARQ動作は、表1のように整理できる。
アップリンクHARQ動作のより具体的な内容は、3GPP LTE標準(例えば、3GPP TS 36.300 V8.6.0)を参照すればよい。
既存の3GPP LTEシステム(例えば、3GPP LTEリリーズ−8システム)では、端末から基地局へのアップリンク信号伝送に多重アンテナ伝送手法を適用する場合に、PAPR(Peak−to−Average Ratio)/CM(Cubic Metric)特性劣化の問題などから、基地局から端末へのダウンリンク信号伝送についてのみ多重アンテナ伝送手法を規定している。ただし、端末が基地局に伝送するアップリンク信号についても、伝送率の増大、ダイバーシティ利得の獲得などのために、多重アンテナ伝送手法を適用する方向に論議されており、3GPP LTEシステムの後続標準(例えば、3GPP LTEリリーズ−10または後続リリーズ、または3GPP LTE−A)では、アップリンク信号伝送にも多重アンテナ伝送手法を適用する方案について論議されている。
アップリンク信号伝送に多重アンテナ伝送手法を適用するに当たり、アップリンク伝送主体(例えば、端末)が2または4個の送信アンテナを有することを考慮でき、制御信号のオーバーヘッドを減らすために、最大2個のコードワードをアップリンクを通じて伝送することを考慮することができる。アップリンクを通じて多重コードワードを伝送するシステムにおいて、アップリンク受信主体(例えば、基地局)は、それぞれのコードワードの検出(またはデコーディング)成功/失敗をアップリンク伝送主体(例えば、端末)に知らせることが要求される。そのために、アップリンク受信主体はそれぞれのコードワードに対するHARQ確認応答(ACK/NACK)信号をアップリンク伝送主体に伝送することができる。2個のコードワードのアップリンク伝送に対して、アップリンク伝送主体の受信したダウンリンクHARQフィードバックがACKなのかまたはNACKなのかによる新規データ伝送または再伝送の動作は、表2のように定義することができる。
非−ブランキング動作の場合に、ACKを受信したコードワードに対しては新しいデータを伝送し、NACKを受信したコードワードに対しては再伝送を行う。一方、ブランキング動作の場合に、両コードワードに対していずれもACKを受信すると、両コードワードに対して新しいデータを伝送し、両コードワードのいずれか一方に対してはACKを受信し、残り他方のコードワードに対してはNACKを受信すると、ACKのコードワードに対しては何らの伝送もせず、NACKのコードワードは再伝送を試みる。両コードワードに対していずれもNACKを受信すると、両コードワードに対して再伝送を行う。
以下では、前述のアップリンク多重コードワード伝送に対するHARQ動作において、PHICH上の制御情報構成方案、プリコーダ選択方案、PHICHリソース選択方案、復調参照信号(DeModulation Reference Signal;DMRS)リソース選択方案、PHICH及びPDCCHを通じた端末のHARQ動作方案、及びPDCCH上のダウンリンク制御情報(DCI)構成方案に関する本発明の様々な実施例について説明する。
(1.アップリンク多重コードワードHARQ動作のためのPHICHの構成)
前述のように、アップリンクデータ伝送のためのHARQは同期式で動作し、アップリンクデータ伝送に対するHARQ ACK/NACK制御情報を含むPHICHは、アップリンクデータ送信周期に合わせてあらかじめ定められた時間後に伝送される。PHICHで表示するACK/NACK状態(state)によってアップリンク伝送主体はアップリンクデータを再伝送するか否かを判断することができる。ACK/NACKの状態は1ビットで表現することができ、この情報は、変調及びエンコーディング、または変調及びシーケンスマッピング(sequence mapping)後にPHICHを通じて伝送される。
アップリンクデータ伝送において多重コードワードが用いられることがある。多重コードワードは、前述のような多重アンテナ伝送手法で用いることができる。または、多重コードワードは、多重搬送波技術(または、搬送波組み合わせ技術)で用いてもよい。本文書で、多重コードワード伝送を多重アンテナ伝送手法または多重搬送波技術に適用することができる。
一つのコードワードに対するACK/NACK状態を表示するために1ビットの情報が要求されるので、N個のコードワードに対するACK/NACK状態を表示するためにNビットの情報が要求される。例えば、2コードワードを有するシステムにおいてそれぞれのコードワードのACK/NACK状態を表すためには総2ビットが要求される。すなわち、第1及び第2のコードワードに対してそれぞれACK及びACK、ACK及びNACK、NACK及びACK、またはNACK及びNACKの状態が存在し、これは2ビットで表現することができる。Nビットの情報を様々な方法によりPHICH上で伝送することができる。
実施例1−Aとして、多重コードワードのためのACK/NACK信号を、既存のBPSK変調方式よりも高い次数の変調方式で変調することができる。例えば、2個のコードワードに対するACK/NACKを2ビットで表現することができるが、2ビットをQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式で変調することができる。2以上のコードワード伝送のように、ACK/NACK状態を表現するためにより多いビットが要求される時は、N−PSK、N−QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などで変調することができる。QPSK方式を用いる場合に、総4状態に対するポイントは、1+j、1−j、−1−j、−1+jと表現できる。または、QPSKは、1、−1、j、−jなどと表現されてもよい。QPSK方式においてそれぞれのポイントは電力正規化(power normalization)されてもよい。
実施例1−Bとして、多重コードワードのためのACK/NACK信号を、多重PHICH上で伝送することができる。ここで、それぞれのPHICHは、一つのコードワードに対する1ビットのACK/NACK情報を含むことができる。例えば、2個のコードワードに対して2個のPHICH上でACK/NACK情報を伝送することができる。
実施例1−Cとして、多重コードワードのためのACK/NACK信号を、一つのPHICH上で1ビットで表現することができる。1ビットを用いてはACKまたはNACKのみを表現することができる。例えば、2個のコードワードに対していずれもデコーディングに成功した場合はACKを伝送し、2個のコードワードのいずれか一方でもデコーディングに失敗した場合はNACKを伝送する。他の例として、2個のコードワードのいずれか一方でもデコーディングに成功した場合はACKを伝送し、2個のコードワードのいずれに対してもデコーディングに失敗した場合はNACKを伝送することができる。
以下では、PHICHによるアップリンク多重コードワードHARQ再伝実行方案について説明する。
アップリンク伝送に関するスケジューリング情報を提供するPDCCHが検出されない状況で、端末がPHICHを通じて指示される情報を用いてHARQ動作を行う場合を仮定する。そのような場合、アップリンクMIMO伝送において多重コードワード(MCW)に対する再伝送動作に関する本発明の実施例について説明する。
一例として、アップリンク多重コードワード伝送に対して多重PHICHが伝送される場合に、それぞれのコードワードに対するACK/NACK状態に基づく再伝送動作は、表3のように定義できる。アップリンク伝送主体(例えば、端末)は、NACKのコードワードに対してのみ再伝送を行い、ACKのコードワードは再伝送をしない。そして、2個のコードワードがいずれもACKの場合に、両コードワードとも伝送しない。
表3で、「伝送/再伝送無し」に該当するコードワードでは何ら信号も伝送しない。すなわち、ヌル(null)信号が伝送される。NACK状態(state)を有するコードワードは信号を伝送し、ACK状態を有するCWは信号を伝送しない。
ACK状態(state)を有するコードワード(または伝送ブロック)の動作は、信号が伝送されないと表現してもよく、または、ゼロ伝送ブロック(zero transport block)に設定(setting)されると表現してもよい。
一方、2個のコードワードのいずれか一方に対してのみ再伝送が行われる場合に、プリコーダの電力は、信号を伝送しないコードワードがマッピングされるレイヤーの個数を考慮して所定の割合で増加(scaleup)するとよい。
次に、アップリンク多重コードワード伝送に適用されるプリコーダに対する本発明の提案について説明する。
(2.アップリンクMIMO伝送におけるプリコーダ)
前述のように、3GPP LTE−A(LTE Release−10)システムにおいてアップリンク伝送収率を増大させるために、アップリンク多重アンテナ伝送方式を適用することができる。アップリンク多重アンテナ伝送に適用できる技術として、空間多重化(spatial multiplexing)を目的とする任意の一つの端末上の多重伝送ストリームまたは多重伝送レイヤー伝送方式を適用することができるが、これをSU−MIMO方式と呼ぶことができる。このようなアップリンクSU−MIMO方式において、個別伝送ストリームまたは任意の伝送ストリームグループ別にリンク適応(link adaptation)を適用することができる。リンク適応を適用するために、区分されるMCS(Modulation and Coding Scheme)を適用できるが、そのためにアップリンクで複数コードワード(Multiple Code Word;MCW)ベースの伝送を行うことができる。
多重コードワード(MCW)を用いるMIMO構造において、例えば、同時に最大2個のコードワードが伝送されることを考慮することができる。このようなMIMO伝送のためには、送信端が用いる変調及びコーディング手法に関するMCS(Modulation and Coding Scheme)情報、伝送されるデータが新しいデータなのか、再伝送されるデータなのかに関する新規データ指示子(New Data Indicator;NDI)、再伝送であれは、どのサブパケットを再伝送するかを示すリダンダンシーバージョン(Redundancy Version;RV)情報などが必要である。MCS、NDI、RV情報などは伝送ブロックごとに定義できる。
複数個の伝送ブロックは、伝送ブロック−対−コードワードマッピング規則(transport block−to−codeword mapping rule)に従って複数個のコードワードにマッピングすることができる。例えば、2個の伝送ブロックを、TB1及びTB2と表現でき、2個のコードワードは、CW0及びCW1と表現するとする。2個の伝送ブロック(TB1及びTB2)が両方とも活性化した場合に、第1伝送ブロック(TB1)を第1コードワード(CW0)に、第2伝送ブロック(TB2)を第2コードワード(CW1)にマッピングすることができる。または、伝送ブロック−対−コードワードスワップフラグ(swap flag)の値に基づいて第1伝送ブロック(TB1)を第2コードワード(CW1)に、第2伝送ブロック(TB2)を第1コードワード(CW0)にマッピングしてもよい。一方、2個の伝送ブロックのいずれか一方が非活性化し、いずれか他方のみ活性化する場合に、活性化した一つの伝送ブロックを第1コードワード(CW0)にマッピングすることができる。すなわち、伝送ブロックとコードワードは一対一マッピングされる関係を有する。また、伝送ブロックが非活性化する場合として、伝送ブロックの大きさが0の場合を含む。伝送ブロックの大きさが0の場合には、当該伝送ブロックはコードワードにマッピングされない。
図8は、アップリンク複数コードワードベースのSU−MIMO伝送構成を説明するためのブロック図である。
エンコーダにより符号化過程を経た一つ以上のコードワードを、端末特定スクランブリング信号を用いてスクランブリングすることができる。スクランブリングされたコードワードを、伝送信号の種類及び/またはチャネル状態に応じてBPSK、QPSK、16QAMまたは64QAM方式で複素シンボルに変調する。その後、変調された複素シンボルを、一つ以上のレイヤーにマッピングする。もし、単一アンテナを用いて信号を伝送する場合は、一つのコードワードは一つのレイヤーにそのままマッピングされて伝送される。しかし、多重アンテナを用いて信号を伝送する場合には、コードワード−対−レイヤーマッピング関係は、伝送方式によって下記の表4及び表5の通りになりうる。
上記の表4は、空間多重化(Spatial Multiplexing)方式で信号を伝送する場合の例であり、表5は、伝送ダイバーシティ(Transmit Diversity)方式で信号を伝送する場合の例を示している。また、上記の表4及び表5において、x(a)(i)は、インデックスaを持つレイヤーのi番目のシンボルを表し、d(a)(i)は、インデックスaを持つコードワードのi番目のシンボルを表す。上記の表4及び表5の「Number of layers」項目と「Number of codewords」項目から、伝送に用いられるコードワード個数及びレイヤー個数のマッピング関係がわかり、「Codeword−to−Layer mapping」項目から、各コードワードのシンボルがどのようにレイヤーにマッピングされるかがわかる。
上記の表4及び表5からわかるように、一つのコードワードは一つのレイヤーにシンボル単位にマッピングされて伝送されてもよいが、表5における2段目の場合のように、一つのコードワードが最大4個のレイヤーに分散してマッピングされてもよい。このように、一つのコードワードが複数のレイヤーに分散してマッピングされる場合に、各コードワードをなすシンボルは、レイヤー別に順次にマッピングされて伝送されることがわかる。一方、単一コードワードベースの伝送構成の場合には、エンコーダ及び変調ブロックが一つずつのみ存在する。
このようにレイヤーマッピングされた信号に離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform;DFT)を適用することができる。また、レイヤーマッピングされた信号に、チャネル状態に応じて選択された所定プリコーディング行列を掛け、各伝送アンテナに割り当てることができる。DFT−s−OFDMA構成において所定のプリコーディングを適用しながら端末の伝送PAPR(またはCM)を増加させないように、プリコーディングはDFT適用後の周波数領域(frequency domain)上で行われるようにすることができる。
このように処理された各アンテナ別伝送信号をそれぞれ、伝送に用いられる時間−周波数リソース要素にマッピングし、以降、OFDM信号生成器を経て各アンテナから伝送することができる。
正確なアップリンク多重アンテナ伝送のために、次の過程を行うことを考慮することができる。まず、端末が基地局に参照信号を伝送し、基地局は、受信した参照信号から、端末から基地局へのアップリンクの空間チャネル情報を獲得することができる。基地局は、獲得した空間チャネル情報に基づいて、アップリンク伝送に適するランクを選択し、プリコーディング重み値を獲得し、チャネル品質情報(CQI)を計算することができる。基地局は端末にアップリンク信号伝送のための制御情報を知らせることができる。このような制御情報には、アップリンク伝送リソース割当情報、MIMO情報(ランク、プリコーディング重み値など)、MCSレベル、HARQ情報(RV(Redundancy Version)、NDI(New Data Indicator)など)、アップリンク復調−参照信号(DM−RS)のためのシーケンス情報などを含むことができる。端末は、基地局から指示された上のような制御情報を用いてアップリンク信号を伝送することができる。このようなアップリンク伝送のための制御情報は、アップリンクグラント(UL grant)PDCCHのDCIフォーマットのフィールドを通じて端末に提供することができる。
図8で示すアップリンクMIMO伝送に対するプリコーディングの適用についてより具体的に説明する。プリコーディングとは、空間チャネルで信号を伝送するために、重みベクトル(Weight Vector)または重み行列(Weight Matrix)を伝送信号と結合する段階を意味する。図8のプリコーディングブロックを通じて伝送ダイバーシティ(Transmit Diversity)または長期間ビームフォーミング(Long−term Beamforming)、プリコーディング方式空間多重化(Precoded Spatial Multiplexing)などの手法を具現することができる。プリコーディング方式空間多重化手法を效果的に支援するために、プリコーディング加み値をコードブックの形態に構成できる。表6乃至表10は、アップリンク伝送においてCMを増加させないために用いられるコードブックの例を示す。
下記の表6は、2個の伝送アンテナを用いたアップリンク空間多重化伝送手法で用いられうるプリコーディングコードブックの一例を示す。2個の伝送アンテナが用いられる場合に、ランク1伝送に対して総6個のプリコーディング行列のいずれか一つを用いることができ、ランク2伝送に対して総1個のプリコーディング行列を用いることができる。
上記の表6で、ランク1伝送に対するコードブックインデックス4及び5が表すプリコーディング行列は、アンテナ利得不均衡(Antenna Gain Imbalance;AGI)状況に対応するために、あるアンテナを介した伝送をオフにする(turn−off)ベクトルとして用いられてもよい。
下記の表7は、4個の伝送アンテナを用いたアップリンク空間多重化伝送手法で1個のレイヤー伝送(すなわち、ランク1伝送)のために用いられうる6ビット大きさのプリコーディングコードブックに含まれるプリコーディング行列を示す。4伝送アンテナランク1伝送に対して総24個のプリコーディング行列のいずれか一つを用いることができる。
上記の表7のコードブックインデックス16乃至23が示すプリコーディング行列は、アンテナ利得不均衡(AGI)状況に対応するために、あるアンテナを介した伝送をオフにする(turn−off)ベクトルとして用いられてもよい。
下記の表8は、4個の伝送アンテナを用いたアップリンク空間多重化伝送手法で2個のレイヤー伝送(すなわち、ランク2伝送)のために用いられうるプリコーディングコードブックに含まれるプリコーディング行列を示す。4伝送アンテナランク2伝送に対して総16個のプリコーディング行列のいずれか一つを用いることができる。
下記の表9は、4個の伝送アンテナを用いたアップリンク空間多重化伝送手法で3個のレイヤー伝送(すなわち、ランク3伝送)のために用いられうるプリコーディングコードブックに含まれるプリコーディング行列を示す。4伝送アンテナランク3伝送に対して総12個のプリコーディング行列のいずれか一つを用いることができる。
表10は、4個の伝送アンテナを用いたアップリンク空間多重化伝送手法で4個のレイヤー伝送(すなわち、ランク4伝送)のために用いられうるプリコーディングコードブックに含まれるプリコーディング行列を示す。4伝送アンテナランク4伝送に対して総1個のプリコーディング行列を用いることができる。
一方、アップリンクグラント(UL grant)PDCCHによって2個の伝送ブロック(または、2個のコードワード)伝送が指示される場合には、このようなアップリンク伝送に適用されるプリコーダを指示することができる。このようなアップリンクグラントにしたがって端末が2個の伝送ブロックを伝送した場合に、基地局からのPHICHが、いずれか一つの伝送ブロック(またはコードワード)はデコーディングに成功し(すなわち、ACK)、残り他方の伝送ブロック(またはコードワード)はデコーディングに失敗(すなわち、NACK)したことを示す場合を仮定することができる。そのような場合に、伝送に成功した伝送ブロック(またはコードワード)はゼロ伝送ブロック(Zero transport block)と設定し、伝送に失敗した伝送ブロック(またはコードワード)に対する再伝送を試みることができる。この時、以前の2個の伝送ブロック伝送に対してアップリンクグラントにより指示されたプリコーダを、1個の伝送ブロックの伝送に対して用いることができる。すなわち、アップリンクグラントにより指示されたプリコーダは、多重伝送ブロック(または多重コードワード)を伝送するために選択されたプリコーダであるが、再伝送時にはいずれか一方の伝送ブロック(またはコードワード)は伝送せず、いずれか他方の伝送ブロック(またはコードワード)のみ伝送するので、アップリンクグラントにより指示されたプリコーダの一部の列(column)のみデータ伝送に用いることができる。言い換えると、アップリンクグラントにより指示されたプリコーダのサブセット(subset)のみを用いてデータ伝送(すなわち、一つの伝送ブロックのみを再伝送)を行うことができる。
(実施例2−A)
本実施例によれば、アップリンク2コードワード伝送においてNACKのコードワードに対する再伝送に用いるプリコーダのサブセットを決定することができる。
例えば、2伝送アンテナを用いたランク−2アップリンクMIMO伝送のために、図9(a)のような単位行列(identity matrix)を用いることができる。この場合、アップリンクグラントによって2個の伝送ブロック(TB)(またはコードワード(CW))伝送を行うことができる。TB1がCW1にマッピングされ、TB2がCW2にマッピングされると仮定する時に、図9(a)のプリコーダの一つの列(column)はCW1のために用いられ、他の列はCW2のために用いられるとよい。伝送された2個のTB(またはCW)について、PHICHを通じて一つのTB(またはCW)に対してはACKが指示され、他のTB(またはCW)に対してはNACKが指示される場合には、NACKの指示されたTB(またはCW)のみを再伝送できる。再伝送時にも、アップリンクグラントを通じて指示されたプリコーダ(例えば、図9(a)のプリコーダ)を用いることができる。この場合、プリコーダ観点の動作においては、プリコーダのサブセットが用いられると表現できる。例えば、TB1がCW1にマッピングされ、TB2はCW2にマッピングされると仮定する場合に、TB1に対してはACKが指示され、TB2に対してはNACKが指示される時は、CW2のみを再伝送できる。この場合、図9(a)のプリコーダのサブセットである第2の列(2nd column)の値をアップリンクデータ伝送のために適用することができる。このような動作を、下記の数学式12のように表現できる。
数学式12では、アップリンク2個のTB(またはCW)において、一つのTB(またはCW)でヌル(すなわち、0)が伝送される場合に、プリコーダの第2の列のみが用いられるのと同じ結果を奏することを示す。
他の例として、4伝送アンテナを介したランク−3アップリンクMIMO伝送のために、図9(b)のような行列を用いることができる。アップリンクグラントによって2個のTB伝送が指示される場合に、2個のTBが2個のCWにそれぞれマッピングされうる。図9(b)に示すように、プリコーダの一部の列は一つのCWのために用い、残りの列は、他のCWのために用いることができる。アップリンク伝送された2個のTBに対して、端末は、PHICHを通じたACK/NACKを受信することができる。いずれか一つのCWはACKが指示され、いずれか他のCWはNACKが指示されると、ACKのCWは伝送せず、NACKのCWの再伝送を行うことができる。再伝送時にも、アップリンクグラントを通じて指示されたプリコーダ(例えば、図9(b)のプリコーダ)を用いることができる。この場合、プリコーダ観点の動作においては、プリコーダのサブセットが用いられると表現できる。伝送に用いられるCWのマッピングされる列をアップリンクデータ伝送に用いる。すなわち、図9(b)のプリコーダのサブセットである第2及び第3の列(2nd and 3rd columns)の値をアップリンクデータ伝送のために適用することができる。このような動作を、下記の数学式13のように表現できる。
数学式13では、アップリンク2個のTB(またはCW)において、一つのTB(またはCW)でヌル(すなわち、0)が伝送される場合に、プリコーダの第2列及び第3の列のみが用いられるのと同じ結果を奏することを示す。
(実施例2−B)
本実施例によれば、アップリンク再伝送に用いられるプリコーダを決定するとができる。
上述した通り、アップリンク伝送に用いられるプリコーダは、アップリンクグラント(UL grant)を通じて指示される。この時、アップリンクグラントには、TB(またはCW)のためのMCSレベル、新しいデータ伝送なのかまたは再伝送なのかを知らせる情報を含むことができる。多重TB(またはCW)が伝送される場合に、NDIの指示にしたがって当該TBに対して新規データ伝送または再伝送を行うことができる。
また、アップリンクグラントは、HARQプロセス番号(HARQ process number)で区別可能である。
例えば、同一のHARQプロセス番号を有するアップリンクグラント(例えば、最初伝送(initial transmission)をスケジューリングする前に受信されたアップリンクグラントなど)で指示されたプリコーダを再伝送時に用いることができる。
言い換えると、アップリンクグラント無しでアップリンクMIMO伝送が行われる場合(例えば、PHICHがNACKを指示することによって同期式非適応的HARQ再伝送が行われる場合に、再伝送のためのアップリンクグラントが提供されない。)に用いられるプリコーダは、指示されたHARQプロセス番号と同じHARQプロセス番号を有するアップリンクグラントのうち、最も最近に受信したアップリンクグラントで指示されるプリコーダである。
同じHARQプロセス番号を有し、最も最近に受信したアップリンクグラントで指示されるプリコーダを用いてアップリンク再伝送を行う場合に、一つのCWに対してはACKを受信し、他のCWに対してはNACKを受信すると、ACKに該当するCWはゼロ伝送ブロック(Zero Transport Block)と設定し、NACKに該当するCWに対してはプリコーダのサブセットを用いて再伝送を試みることができる。
(実施例2−C)
本実施例では、アップリンク2CW伝送に対してPHICHを通じてACK/NACK情報を受信する場合に、1CWの再伝送が行われる時に適用可能なプリコーダについて説明する。
前述のように、2つのTB(またはCW)が伝送された時に、いずれか一方のTB(またはCW)はデコーディングに成功し、他方のTB(またはCW)はデコーディングに失敗すると、デコーディングに失敗した側のTB(またはCW)のみを再伝送することができる。それぞれのTB(またはCW)に対するACKまたはNACK状態から当該TB(またはCW)のデコーディング成功/失敗が確認できる。もし、PHICHを通じて、あるTB(またはCW)に対してACK状態を受信すると、端末は当該TB(またはCW)のデータを伝送せず、NACK状態を受信すると、端末は当該TB(またはCW)のデータを伝送する。
下記の表11及び表12は、アップリンク2CW伝送の例示である。
上記の表11は、ある時点(例えば、time 0)でアップリンクグラント(UL grant)PDCCHを受信し、アップリンクグラントの指示にしたがって2個のTB(またはCW)が初期(initial)伝送または再伝送(Re−transmission;Re−Tx)されることを示す。この時、アップリンクグラントで指示されたプリコーダ(すなわち、PMI_(time 0))を用いることができる。初期伝送または再伝送された2個のTB(またはCW)の両方に対してNACK情報を、PHICHを通じて受信する場合(time 1)に、2個のTB(またはCW)とも再伝送し、この時、用いられるプリコーダは最も最近のアップリンクグラントPDCCH(time 0で受信したUL grant)で指示されたプリコーダ(すなわち、PMI_(time 0))であることを示す。再伝送された2個のTB(またはCW)について、TB_1に対してはNACKを、TB_2に対してはACKを、PHICHを通じて受信する場合(time 2)に、NACKのTB_1は再伝送され、ACKのTB_2は伝送されない(no−transmission)し、この時に用いられるプリコーダは、最も最近のアップリンクグラントPDCCH(time 0で受信したUL grant)で指示されたプリコーダ(すなわち、PMI_(time 0))であることを示す。再伝送された一つのTB(TB_1)に対してACKを、PHICHを通じて受信する場合(time 3)に、それ以上の再伝送は行わない。
一方、上記の表12は、ある時点(例えば、time 0)でアップリンクグラント(UL grant)PDCCHを受信し、アップリンクグラントの指示にしたがって2個のTB(またはCW)が初期(initial)伝送または再伝送(Re−Tx)されることを示す。この時、アップリンクグラントによって指示されたプリコーダ(すなわち、PMI_(time 0))を用いることができる。初期伝送または再伝送された2個のTB(またはCW)について、TB_1に対してはNACKを、TB_2に対してはACKを、PHICHを通じて受信する場合(time 1)に、NACKのTB_1は再伝送され、ACKのTB_2は伝送されない(no−transmission)し、この時に用いられるプリコーダは、最も最近のアップリンクグラントPDCCH(time 0で受信したUL grant)で指示されたプリコーダ(すなわち、PMI_(time 0))であることを示す。再伝送された一つのTB(TB_1)に対してACKを、PHICHを通じて受信する場合(time 2)に、それ以上の再伝送は行わない。
上記のように、再伝送が行われる場合(前述の例示のように、2TBとも再伝送されてもよく、いずれか一つのTBのみが再伝送されてもよい。)に、再伝送されるデータ(1個または2個のTB)には、以前伝送におけると同じMCSを用いることができる。この時、多重アンテナ伝送のために定義されたプリコーダ構造(precoder structure)によって、一つの物理アンテナは一つのレイヤーに対する信号を伝送する構造(例えば、CM保存コードブック(Cubic Metric Preserving Codebook)を用いる場合)を考慮することができる。ここで、2個のTB(またはCW)のいずれか一TB(またはCW)が伝送されない場合には、伝送されないCWがマッピングされるレイヤーに対応する物理アンテナではいかなる信号も伝送されなくなる。
そのため、いずれか一つのTB(またはCW)の再伝送時に、他のTB(またはCW)が伝送されない場合(例えば、2TB(またはCW)伝送に対して一つのTB(またはCW)に対してのみACKが受信される場合)に、全物理アンテナを通じてデータ伝送が行われるようにするためには、以前伝送に比べてMIMO手法を切り替える必要がある。すなわち、PHICHでNACKが指示されたTB(またはCW)に対する再伝送が行われる時に、CWのマッピングされるレイヤーの個数(すなわち、ランク値)に従うアンテナ伝送手法に、MIMO伝送手法をフォールバック(fall−back)すると、全物理アンテナを通じてデータを伝送することができる。以下では、再伝送される一つのTB(またはCW)がマッピングされるレイヤーの個数にしたがってプリコーディング行列を選択する本実施例の具体的な例示について説明する。
(実施例2−C−1)
本実施例によれば、PHICHでNACKが指示されたTB(またはCW)に対する再伝送が行われる時に、一つのCWが一つのレイヤーにマッピングされる場合には、単一アンテナポート伝送モードを適用することができる。単一アンテナポート伝送モードには、CDD(Cyclic Delay Diversity)、PVS(Precoding Vector Switching)、長期間ビームフォーミング(long−term beamforming)、閉−ループ空間多重化(Close−Loop SM(Spatial Multiplexing))などのように、単一レイヤーが多数の物理アンテナを通じて伝送されるいずれの手法も適用することができる。
または、一つのCWが一つのレイヤーにマッピングされる場合には、単一ランク伝送のためのプリコーダを用いることができる。単一ランク伝送のためのプリコーダは、端末が任意に選択することができる。または、端末と基地局間であらかじめ約束されたプリコーダを用いることもでき、あらかじめ約束されたプリコーダとしては、再伝送の度に異なるプリコーダが選択されてもよい。または、端末と基地局間であらかじめ約束されたプリコーダを用いることもでき、あらかじめ約束されたプリコーダとしては、再伝送の度に同一のプリコーダが選択されてもよい。例えば、3GPP LTEリリーズ−10のアップリンク2伝送アンテナ伝送に対して定義されるランク−1プリコーダ(すなわち、上記の表6のv=1のプリコーダ)が用いられてもよく、または、3GPP LTEリリーズ−10のアップリンク4伝送アンテナ伝送に対して定義されるランク−1プリコーダ(すなわち、上記の表7のプリコーダ)が用いられてもよい。
例えば、アップリンクグラントPDCCHによって2個のTB(またはCW)伝送をし、これについて、PHICHを通じてTB_1に対するACKを受信し、TB_2に対するNACKを受信する場合に、TB_1は伝送せず、TB_2が再伝送される場合を仮定することができる。この場合に、PHICH情報にしたがってアップリンクデータ再伝送を行うが、一つのレイヤーを通じてアップリンクデータ再伝送を行うことができる。すなわち、一つのコードワードを一つのレイヤーにマッピングすることができる。この場合に用いられるプリコーディング行列は、NACKのTB(またはCW)がマッピングされるレイヤーの個数(=1)に該当するランク(すなわち、ランク−1)に対するプリコーディング行列となる。
言い換えると、端末がPHICHを通じて以前に伝送されたアップリンクデータに対するACK/NACK情報を受信する場合に、最も最近のPDCCHで指示されたTBの個数(例えば、2)とPHICHを通じてNACKが指示されたTBの個数(例えば、1)とが異なる場合に、端末は、NACKのTBに対して再伝送を行うようになり、この時、NACKのTB(またはCW)がマッピングされるレイヤーの個数(例えば、1)と同じ伝送レイヤーの個数でアップリンク伝送が行われ、当該伝送レイヤーの個数(例えば、1)に対して定義されたプリコーディング行列を用いることができる。例えば、NACKのTBの個数が1であり、当該TBのマッピングされるCWが一つのレイヤーにマッピングされる場合には、NACKのTBの再伝送時にランク−1プリコーダを用いることができる。
(実施例2−C−2)
本実施例によれば、PHICHでNACKが指示されたTB(またはCW)に対する再伝送が行われる時に、一つのCWが2個のレイヤーにマッピングされる場合には、2アンテナポート伝送モードを適用することができる。2アンテナポート伝送モードには、一つのレイヤーが多数の物理アンテナを通じて伝送され、他のレイヤーが他の多数の物理アンテナを通じて伝送されるようにするいずれの手法も適用することができる。
または、一つのCWが2個のレイヤーにマッピングされる場合に、ランク−2伝送のためのプリコーダを用いることができる。ランク−2伝送のためのプリコーダは、端末が任意に選択することもでき、端末と基地局間であらかじめ約束されたプリコーダを用いることもできる。あらかじめ約束されたプリコーダとしては、再伝送の度に異なるプリコーダが選択されてもよく、再伝送の度に同一のプリコーダが選択されてもよい。例えば、3GPP LTEリリーズ−10のアップリンク2伝送アンテナ伝送に対して定義されるランク−2プリコーダ(すなわち、上記の表6のv=2のプリコーダ)が用いられてもよく、または、3GPP LTEリリーズ−10のアップリンク4伝送アンテナ伝送に対して定義されるランク−2プリコーダ(すなわち、上記の表8のプリコーダ)が用いられてもよい。
例えば、アップリンクグラントPDCCHによって2個のTB(またはCW)伝送をし、これについて、PHICHを通じてTB_1に対するACKを受信し、TB_2に対するNACKを受信する場合に、TB_1は伝送せず、TB_2が再伝送される場合を仮定することができる。この場合に、PHICH情報に基づいてアップリンクデータ再伝送を行うが、2個のレイヤーを通じてアップリンクデータ再伝送を行うことができる。すなわち、一つのコードワードを2個のレイヤーにマッピングすることができる。この場合に用いられるプリコーディング行列は、NACKのTB(またはCW)がマッピングされるレイヤーの個数(=2)に該当するランク(すなわち、ランク−2)に対するプリコーディング行列となる。
言い換えると、端末がPHICHを通じて、以前に伝送されたアップリンクデータに対するACK/NACK情報を受信する場合に、最も最近のPDCCHで指示されたTBの個数(例えば、2)とPHICHを通じてNACKが指示されたTBの個数(例えば、1)とが異なる場合に、端末は、NACKのTBに対して再伝送を行うようになり、この時、NACKのTB(またはCW)がマッピングされるレイヤーの個数(例えば、2)と同じ伝送レイヤーの個数でアップリンク伝送が行われ、当該伝送レイヤーの個数(例えば、2)に対して定義されたプリコーディング行列を用いることができる。例えば、NACKのTBの個数が1であり、当該TBのマッピングされるCWが2個のレイヤーにマッピングされる場合には、NACKのTBの再伝送時にランク−2プリコーダを用いることができる。
(実施例2−D)
本実施例では、再伝送時におけるコードワード−対−レイヤーマッピングに関する本発明の例示について説明する。
まず、コードワードスワッピング(CW swapping)について説明する。
アップリンク2個のCW伝送が行われ、それぞれのCWに対してACK及びNACK、NACK及びACK、またはNACK及びNACKを受信し、1個のCWまたは2個のCWが再伝送される場合に、CWのマッピングされるレイヤーを、以前の伝送におけると異ならせることができる。すなわち、再伝送が行われる度に、CWのマッピングされるレイヤーを変更することができる。
一例として、以前の伝送で2個のCWについて、一つのCWに対してのみNACKを受信した場合に、再伝送される(すなわち、NACKの)CWを、ACKのCWが以前の伝送で伝送されたレイヤーにマッピングさせることができる。例えば、CW1を第1のレイヤーを通じて伝送し、CW2を第2のレイヤーを通じて伝送した後に、CW1に対してはACKが受信され、CW2に対してはNACKが受信された場合に、NACKであるCW2を再伝送するが、CW2を第1のレイヤーにマッピングさせて再伝送することができる。
他の例として、全てのCWに対してNACKを受信した場合に全てのCWが再伝送されるが、再伝送時にCWのマッピングされるレイヤーの位置を変更することができる。例えば、CW1及びCW2がそれぞれ第1及び第2のレイヤーにマッピングされて伝送された後に、CW1及びCW2に対していずれもNACKを受信した場合に、CW1及びCW2をそれぞれ第2及び第1のレイヤーにマッピングして再伝送することができる。
次に、ヌル−伝送(null−transmission)及びCWスワッピングが適用される場合について説明する。
一例として、ACK状態を受信したCWは信号を伝送せず(すなわち、ヌル信号が伝送され)、NACK状態を受信したCWのみを再伝送する時に、再伝送されるCWを、以前の伝送でACK状態を受信したCWがマッピングされたレイヤーにマッピングして再伝送することができる。例えば、CW1を第1のレイヤーを通じて伝送し、CW2を第2のレイヤーを通じて伝送した後に、CW1に対してはACKを受信し、CW2に対してはNACKを受信した場合に、CW1に対してはヌル信号を伝送し、NACKであるCW2を再伝送するが、このCW2を第1のレイヤーにマッピングして再伝送することができる。
他の例として、ACK状態を受信したCWは信号を伝送せず(すなわち、ヌル信号が伝送され)、NACK状態を受信したCWのみを再伝送する時に、再伝送されるCWを、以前の伝送でマッピングされたレイヤーとは異なるレイヤーを通じて伝送することができる。ここで、CWがマッピングされるレイヤーの位置は、毎再伝送の度に異なることがある。
前述した本発明の例示で、アップリンク2個のCW伝送に対するACK/NACK情報を、多重PHICH伝送を通じて獲得することもでき(実施例1−B)、または、多重状態(multiple state)を有する単一PHICHを通じて獲得することもできる(実施例1−A)。
(3.再伝送に対するPHICHリソースの割当)
多数のTB(またはCW)が伝送される時に、TB(またはCW)のデコーディングに成功したか失敗したかを知らせるために、多数のPHICHリソースを割り当てることができる。多数のPHICHリソースが割り当てられて、多数のTB(またはCW)のACK/NACKを知らせることができる。
例えば、アップリンクで最大2個のTB(またはCW)を伝送する場合に、2個のPHICHリソースを設定することができ、それぞれのTB(またはCW)に対するACK/NACK情報は、一つのPHICHリソースを通じて伝送することができる。PHICHリソースは、異なるインデックスの組み合わせで決定することができる。例えば、アップリンクグラントPDCCHのDCIフォーマットに含まれる最も低い物理リソースブロックインデックス(lowest PRB index)と巡回シフトインデックス(Cyclic Shift index;CS index)との組み合わせでPHICHリソースを設定することができる。
例えば、PHICHリソースは、インデックス対
によって識別でき、ここで、
は、PHICHグループ番号であり、
は、当該グループ内の直交シーケンスインデックスである。
は、下記の数学式14のように定義できる。
上記の数学式14で、
は、アップリンクグラントDCIフォーマット(アップリンクDCIフォーマットという)PDCCHのうち、最も最近に受信したPDCCHに含まれる‘DMRSに対する巡回シフトフィールド’から該当のPUSCH伝送と関連した伝送ブロックに対してマッピングされる。アップリンクDCIフォーマットを有するPDCCHの‘DMRSに対する巡回シフトフィールド’の値が‘000’であれば、
値は0にマッピングできる。また、‘DMRSに対する巡回シフトフィールド’の値が‘001’、‘010’、‘011’、‘100’、‘101’、‘110’及び‘111’であれば、それぞれ、
値は1、2、3、4、5、6及び7にマッピングできる。一方、同じ伝送ブロックに対するアップリンクDCIフォーマットを有しているPDCCHがない場合に、もし、同じ伝送ブロックに対する最初(initial)PUSCHが半−永続的にスケジューリングされたり、または、同じ伝送ブロックに対する最初PUSCHが任意接続応答グラント(random access response grant)によってスケジューリングされると、
は0に設定される。
上記の数学式14で、
は、PHICH変調のために用いられる拡散ファクター(spreading factor)である。
上記の数学式14で、
のいずれか一つの値を有することができる。
は、該当のPUSCH伝送における最初のスロットで最も低い物理リソースブロック(PRB)のインデックスである。
に設定される場合については、本発明の実施例を用いて具体的に説明する。
上記の数学式14で、
は、上位層によって設定されるPHICHグループの個数であり、
は、TDD UL/DL設定0においてPUSCH伝送がサブフレームインデックスn=4または9の時に1に設定され、その他の場合には0に設定可能である。
端末は、PHICHでACKが指示されたTB(またはCW)は伝送を行わず、PHICHと同時にまたは後に受信されるアップリンクグラント(UL grant)でNDIがトグリングされると(すなわち、新規データ伝送が指示されると)、伝送バッファーをフラッシュ(flush)する動作を行うことができる。
一方、PHICHでNACKが指示されたTB(またはCW)に対しては再伝送を行うことができる。ここで、再伝送の行われるTB(またはCW)が一つであれば、再伝送が受信端から成功的にデコーディングされるか否か(すなわち、再伝送に対するACK/NACK)は、一つのPHICHリソースのみでも十分に表現可能である。すなわち、多重PHICHリソースが割り当てられて、多重TB(またはCW)のいずれかのTB(またはCW)はACKを示し、いずれか他のTB(またはCW)に対してはNACKを示す場合に再伝送を行うことができ、再伝送については、再伝送に参加するTB(またはCW)の個数に合わせたPHICHを用いることができる。
例えば、2個のTB(またはCW)のために2個のPHICHリソースが割り当てられ、2個のPHICHリソースを通じて2個のTB(またはCW)のいずれか一方はACKを示し、他方はNACKを示すと、NACKの指示された一つのTB(またはCW)に対しては再伝送が試みられる。再伝送の場合には、再伝送の試みられる一つのTB(またはCW)のために一つのPHICHリソースが用いられ、当該TB(またはCW)に対するACKまたはNACKを示すことができる。
アップリンクMCW伝送に対して多重PHICHリソースが用いられる場合に、多重PHICHリソースを通じて一部のTBに対してはACKを受信し、他の一部のTBに対してはNACKを受信する場合に、NACKのTBに対しては再伝送を行うようになる。このような再伝送に対するACK/NACKを示すPHICHリソースとしては、多重PHICHリソースの一部リソースを選択することができる。以下では、このような場合にPHICHリソースを選択する例示について説明する。
(実施例3−A)
本実施例によれば、最初のTB(またはCW)に対して割り当てられたPHICHリソースを、再伝送に対するPHICHリソースとして割り当てることができる。
例えば、アップリンクグラントPDCCHを通じて、2個のTBをアップリンク伝送することがスケジューリングされる場合を仮定することができる。すなわち、PDCCHは、2個のTBの初期伝送を指示(indicate)することができる。これによって、端末はPUSCHを通じて2個のTBを伝送することができる。アップリンク伝送された2個のTBに対して、多重PHICHリソースを通じてACK/NACK情報を受信することができる。例えば、第1のTBに対するACK/NACKを示すために第1のPHICHリソースが割り当てられ、第2のTBに対するACK/NACKを示すために第2のPHICHリソースが割り当てられることが可能である。第1のPHICHリソースと第2のPHICHリソースは、互いに異なるインデックスによって区別可能である。例えば、第1のPHICHリソースは、最も低いPRBインデックスIが割り当てられると、第2のPHICHリソースは、最も低いPRBインデックスI+1が割り当てられる。
PHICHが、アップリンク伝送された2個のうちのいずれかのTB(第1のTBまたは第2のTB)に対するNACKを示す場合に、NACKのTBに対しては再伝送を行うことができる。このような再伝送はPUSCHを通じて行うが、当該PUSCH伝送を直接スケジューリングするアップリンクグラントPDCCHは存在せず、単に、最も最近の(most recent)PDCCH(例えば、2個のTBの初期伝送をスケジューリングしたPDCCH)に含まれたMCSレベルなどを用いて再伝送を行うことができる。NACKのTBの再伝送に対してもPHICHを通じてACK/NACK情報を受信することができる。この時、NACKのTBの再伝送に対するPHICHリソースとしては、多重PHICHリソースのうち、第1のTBのために割り当てられたPHICHリソース(すなわち、第1のPHICHリソース)を選択することができる。
言い換えると、あるPUSCH伝送に関連したPDCCHがない場合(すなわち、アップリンクグラントPDCCH無しでPHICH受信によって再伝送が行われる場合)に、NACKが指示されたTBの個数(上記の例示では1個)が、該当のPUSCH(すなわち、NACKのTBを再伝送するPUSCH)と関連した最も最近のPDCCH(上記の例示では、2個のTBの初期伝送をスケジューリングするPDCCH)で指示されるTBの個数(上記の例示では2個)と異なる場合に、第1のTBに対して割り当てられたPHICHリソース(すなわち、第1のPHICHリソース)を、NACKであるTBの再伝送に対するACK/NACKを示すPHICHリソースとして選択することができる。例えば、以前の伝送において第1のTBまたは第2のTBのいずれかがNACKである場合に、NACKのTBが第1のTBかまたは第2のTBかによらず、NACKのTBの再伝送に対して割り当てられるPHICHリソースは、第1のTBに対するPHICHリソース(すなわち、第1のPHICHリソース)と設定することができる。例えば、上記の数学式14で、
は、PUSCHの最初のTBに対して
と設定したり、または否定確認応答(NACK)されたTBの個数が、該当のPUSCHと関連した最も最近のPDCCHで指示されたTBの個数と異なる場合に、関連したPDCCHがないと、
と設定することができる。また、上記の数学式14で、
は、関連したPDCCHを有するPUSCHの2番目のTBに対して
と設定することができる。
(実施例3−B)
本実施例によれば、以前の伝送でそれぞれのTB(またはCW)に対し割り当てられたPHICHリソースと同じPHICHリソースを、それぞれのTB(またはCW)の再伝送に対して割り当てることができる。
例えば、以前の伝送において第1のTB(またはCW)に対して第1のPHICHリソースを通じてACK/NACK情報を伝送し、第2のTB(またはCW)に対して第2のPHICHリソースを通じてACK/NACK情報を伝送することができる。もし、第1のTB(またはCW)に対してはACKを受信し、第2のTB(またはCW)に対してはNACKを受信する場合に、NACKの第2のTB(またはCW)に対して再伝送を行い、ACKの第1のTB(またはCW)に対しては伝送を行わないことがある。この時、再伝送される第2のTB(またはCW)に対するACK/NACK情報は、以前の伝送におけると同一の第2のPHICHリソースを通じて伝送することができる。
(実施例3−C)
本実施例によれば、以前の伝送においてそれぞれのTB(またはCW)に対して割り当てられたPHICHリソースのうち、高いMCSを有するまたは同一のMCSを有するTB(またはCW)に対して割り当てられたPHICHリソースを、TB(またはCW)の再伝送に対して割り当てることができる。
例えば、以前の伝送において第1のTB(またはCW)に対して第1のPHICHリソースを通じてACK/NACK情報を伝送し、第2のTB(またはCW)に対して第2のPHICHリソースを通じてACK/NACK情報を伝送することができる。ここで、第1のTBが第2のTBよりも高いMCSを有する場合を仮定することができる。もし、第1のTB(またはCW)に対してはACKを受信し、第2のTB(またはCW)に対してはNACKを受信する場合に、NACKの第2のTB(またはCW)に対して再伝送を行い、ACKの第1のTB(またはCW)に対しては伝送を行わないことがある。この場合、再伝送される第2のTB(またはCW)に対するACK/NACK情報は、高いMCSを有する第1のTBに対して割り当てられたPHICHリソース(すなわち、第1のPHICHリソース)を通じて伝送することができる。または、以前の伝送のTBのうち、再伝送されるTBのMCSレベルと同じMCSを有するTBに対して割り当てられたPHICHリソースを、再伝送されるTBに対して割り当てることができる。
(実施例3−D)
本実施例によれば、以前の伝送においてそれぞれのTB(またはCW)に対して割り当てられたPHICHリソースのうち、低いMCSを有するまたは同一のMCSを有するTB(またはCW)に対して割り当てられたPHICHリソースを、TB(またはCW)の再伝送に対して割り当てることができる。
例えば、以前の伝送において第1のTB(またはCW)に対して第1のPHICHリソースを通じてACK/NACK情報を伝送し、第2のTB(またはCW)に対して第2のPHICHリソースを通じてACK/NACK情報を伝送することができる。ここで、第1のTBが第2のTBよりも低いMCSを有する場合を仮定することができる。もし、第1のTB(またはCW)に対してはACKを受信し、第2のTB(またはCW)に対してはNACKを受信する場合に、NACKの第2のTB(またはCW)に対して再伝送を行い、ACKの第1のTB(またはCW)に対しては伝送を行わないことがある。この場合、再伝送される第2のTB(またはCW)に対するACK/NACK情報は、低いMCSを有する第1のTBに対して割り当てられたPHICHリソース(すなわち、第1のPHICHリソース)を通じて伝送することができる。または、以前の伝送のTBのうち、再伝送されるTBのMCSレベルと同じMCSを有するTBに対して割り当てられたPHICHリソースを、再伝送されるTBに対して割り当てることができる。
(4.参照信号(RS)リソースの割当)
アップリンク伝送のために復調参照信号(DeModulation Reference Signal;DMRS)を伝送することができる。DMRSは、アンテナポート別またはレイヤー別アップリンクチャネル推定(channel estimation)のために用いられる参照信号である。
DMRSのためのシーケンス生成に巡回シフト(Cyclic Shift;CS)値を用いる。アップリンクDMRSに適用されるCSインデックスは、PDCCH DCIフォーマットの‘Cyclic shift for DMRS’フィールドを通じて指示することができる。多重レイヤーチャネル推定においてアップリンクDMRSをCSを用いて分離することによって、アップリンクDMRSを多重化することができる。すなわち、それぞれのアップリンクレイヤーに対してそれぞれのDMRSを適用することができ、互いに異なるDMRSを、互いに異なるCSインデックスによって区別できる。すなわち、CSはDMRSを区別するための直交(orthogonal)リソースということができる。また、それぞれのレイヤーに対するDMRSに適用されるCSリソースの距離が遠いほど、受信端でそれぞれのレイヤーを区別する性能は向上できる。
例えば、レイヤー
に対するPUSCH DMRSシーケンス
のように定義することができる。ここで、m=0、1であり、
であり、
である。ここで、直交シーケンス
は、特定の場合には
と与えられてもよく、または、該当のPUSCH伝送に関連したTBに対する最も最近のアップリンク関連DCIフォーマットで指示される巡回シフトフィールド(DMRSに対する巡回シフトインデックスフィールド)を用いて定義されてもよい。例えば、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が000の場合に、
は、
に対してそれぞれ、[1 1]、[1 1]、[1 −1]及び[1 −1]に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が001の場合に、
に対してそれぞれ、[1 −1]、[1 −1]、[1 1]及び[1 1]に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が010の場合に、
に対してそれぞれ[1 −1]、[1 −1]、[1 1]及び[1 1]に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が011の場合に、
に対してそれぞれ、[1 1]、[1 1]、[1 1]及び[1 1]に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が100の場合に、
に対してそれぞれ、[1 1]、[1 1]、[1 1]及び[1 1]に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が101の場合に、
に対してそれぞれ、[1 −1]、[1 −1]、[1 −1]及び[1 −1]に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が110の場合に、
に対してそれぞれ、[1 −1]、[1 −1]、[1 −1]及び[1 −1]に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が111の場合に、
に対してそれぞれ[1 1]、[1 1]、[1 −1]及び[1 −1]に設定できる。
また、
において、スロット
の巡回シフト
は、
と与えられ、
のように定義される。ここで、
は、上位層によって提供されるパラメータ(cyclicShift)値が0、1、2、3、4、5、6、7に対して、それぞれ0、2、3、4、6、8、9、10の値に設定される。また、
は、該当のPUSCH伝送と関連した伝送ブロックに対する最も最近のアップリンクDCIフォーマットで指示される‘DMRSに対する巡回シフト’フィールドによって決定される。例えば、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が000の場合に、
に対してそれぞれ0、6、3及び9に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が001の場合に、
に対してそれぞれ6、0、9及び3に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が010の場合に、
に対してそれぞれ3、9、6及び0に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が011の場合に、
に対してそれぞれ4、10、7及び1に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が100の場合に、
に対してそれぞれ2、8、5及び11に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が101の場合に、
に対してそれぞれ8、2、11及び5に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が110の場合に、
に対してそれぞれ10、4、1及び7に設定できる。また、DCIフォーマットの巡回シフトフィールドの値が111の場合に、
に対してそれぞれ9、3、0及び6に設定できる。
アップリンクでDMRSを送信する場合に、アップリンクデータ部分は、時間領域で生成された信号がDFT処理を通じて周波数領域信号に変換された後に、副搬送波マッピング後にIFFT処理及びCP付加を経て伝送されるが(図7参照)、DMRSは、DFT処理を省略して周波数領域で直接生成され、副搬送波上にマッピングされた後に、IFFT処理及びCP付加を経て伝送されうる。また、アップリンクサブフレームでDMRSのマッピングされるOFDMシンボル位置は、一般CPの場合に、一つのサブフレームで2個のスロットにおけるそれぞれの4番目のOFDMシンボルにDMRSが位置し、拡張されたCPの場合に、一つのサブフレームにおいて2個のスロットのそれぞれの3番目のOFDMシンボルにDMRSが位置できる。
前述のように、2個のTB(またはCW)が伝送される場合に、最近に受信したPDCCHのDCIフォーマットから指示されたCSインデックスに基づいて計算されたシーケンスをDMRSに用いることができる。もし、2個のTB(またはCW)伝送について、いずれか一つのTB(またはCW)のデコーディングには成功し、他のTB(またはCW)のデコーディングには失敗する場合に、デコーディングに失敗した一つのTB(またはCW)に対して再伝送を行うことができる。このような場合に、デコーディングに失敗した一つのTB(またはCW)の再伝送のためにどのCSインデックスが用いられるかを定義する必要がある。なぜなら、送信端と受信端でとのCSインデックスが用いられるかを決定しないと、レイヤーに対するチャネル推定が不可能になることもあるからである。
したがって、アップリンク伝送に関するスケジューリング情報を提供するPDCCHが検出されない状況で、端末が、PHICHを通じて指示される情報を用いてHARQ動作を行う場合に、一部のTB(またはCW)に対してのみ再伝送が行われることがあるが、この場合に、アップリンク多重レイヤーに対して割り当てられるCSを、以前の伝送と同一にするか、または新しく割り当ててCSリソースの距離を遠くさせるかを決定する必要がある。以下では、CSリソース割当に関する本発明の実施例について説明する。
(実施例4−A)
上記の表4及び表5のようなコードワード−対−レイヤーマッピング関係を考慮すると、あるCWが特定レイヤー(一つ以上のレイヤー)にマッピングされうるが、あるTB(またはCW)が再伝送される時に、再伝送されるCWがマッピングされるレイヤーのために割り当てられるCSインデックスを、当該再伝送のために用いることができる。
例えば、CW1が第1のレイヤーにマッピングされ、CW2が第2及び第3のレイヤーにマッピングされて伝送される場合を仮定することができる。これについて、CW1に対してはACKを受信し、CW2に対してはNACKを受信する場合に、NACKのCW2を再伝送することができる。この時、再伝送されるCW2がマッピングされるレイヤーは、コードワード−対−レイヤーマッピング規則に従って新しく決定することができる。例えば、再伝送されるCW2を第1及び第2のレイヤーにマッピングすることができる。この場合に、再伝送されるCW2がマッピングされるレイヤー(すなわち、第1及び第2のレイヤー)のために割り当てられるCSインデックスを用いて、再伝送に用いられるレイヤーに対するDMRSのためのシーケンスを生成することができる。
言い換えると、NACKに該当するCWの再伝送時に、コードワード−対−レイヤーマッピング規則にしたがって、再伝送されるCWがマッピングされるレイヤーをリセット(reset)することができる。本実施例によれば、再伝送時におけるDMRSのためのCSインデックスは、再伝送されるCWが新しくマッピングされた(リセットされた)レイヤーのためのCSインデックスを用いるとも表現できる。例えば、アップリンクグラントPDCCHで指示される‘DMRSに対する巡回シフトインデックス’及び伝送信号のレイヤーの個数(すなわち、ランク)によって、DMRSに対する巡回シフト値
を決定することができるが、NACKに該当するCWの再伝送時に、コードワード−対−レイヤーマッピング規則にしたがって、再伝送されるCWがマッピングされるレイヤーをリセット(reset)するということは、最も最近に受信したアップリンクグラントDCIフォーマットPDCCHで指示された‘DMRSに対する巡回シフトインデックス’フィールドと再伝送を試みるレイヤーの個数によって、DMRSの巡回シフト値
が再び(新しく)決定されるとも表現できる。
(実施例4−B)
アップリンクMCW伝送について一部のTB(またはCW)を再伝送する場合に、最も最近のアップリンクグラントPDCCHで指示されたプリコーダのサブセット(または一部列(column))を選択することができる(上記の実施例2を参照)。ここで、プリコーダはレイヤーをアンテナポートにマッピングさせる役割を有すると表現できる。そのため、再伝送時にプリコーダの一部列を選択するということは、プリコーダにマッピングされるレイヤーのうちの一部レイヤーを選択することと同じ意味を有する。したがって、再伝送時に用いられるDMRSのためのCSインデックスとして、プリコーダで選択されるレイヤーのために割り当てられたCSインデックスを用いることができる。
例えば、CW1が第1のレイヤーにマッピングされ、CW2が第2及び第3のレイヤーにマッピングされ伝送される場合を仮定することができる。これについて、CW1に対してはACKを受信し、CW2に対してはNACKが受信する場合に、NACKのCW2を再伝送することができる。例えば、CW2が再伝送される場合に、前述した実施例2−Aで説明した通り、図9(b)のプリコーダのサブセットとしてプリコーダの2番目の列及び3番目の列を選択することができる。すなわち、CW2の再伝送のためにプリコーダの2番目の列及び3番目の列を選択することができ、これは、第2及び第3のレイヤーを選択することを意味する。したがって、再伝送時に用いられるプリコーダの列に該当するレイヤー(すなわち、第2及び第3のレイヤー)のために割り当てられるCSインデックスを用いて、再伝送時のDMRSのためのシーケンスを生成することができる。
言い換えると、NACKのCWの再伝送時に選択されるプリコーダサブセットは、再伝送されるCWが以前の伝送においてマッピングされたレイヤーを指示するものでよい。本実施例によれば、再伝送時のDMRSのためのCSインデックスは、以前の伝送において当該CWがマッピングされたレイヤーのために用いられたCSインデックスを再使用(reuse)すると表現できる。例えば、アップリンクグラントPDCCHで指示される‘DMRSに対する巡回シフトインデックス’及び伝送信号のレイヤーの個数(すなわち、ランク)によってDMRSに対する巡回シフト値
を決定することができるが、NACKに該当するCWの再伝送時におけるDMRSのためのCSインデックスは、以前の伝送において当該CWがマッピングされたレイヤーのために用いられたCSインデックスを再使用(reuse)するということは、以前の伝送においてTB1またはTB2のために割り当てられたDMRSの巡回シフト
が、再伝送を試みるTB(TB1の再伝送であれば、以前の伝送におけるTB1、TB2の再伝送であれば、以前の伝送におけるTB2)に該当するレイヤーのために用いられるとも表現できる。
(5.PHICH及びPDCCHに基づくHARQ動作)
前述のように、端末のアップリンクHARQ動作は、端末がアップリンクグラントPDCCHを検出しない状況で、PHICHで指示される情報を用いる場合、または、端末がPHICH伝送及びアップリンクグラントPDCCHを検出する場合に定義することができる。
本実施例では、端末がPDCCHを検出する状況でHARQ動作を行う時に、アップリンクMIMO伝送において多重TB(またはCW)の再伝送方案について説明する。
(実施例5−A)
本実施例によれば、アップリンクMCW伝送に対して、PHICHを通じたACK/NACK情報とPDCCHを通じた制御情報とを組み合わせて、端末が新しいデータを伝送するかまたは再伝送を行うかを決定することができる。
ここで、PHICHは、それぞれのTB(またはCW)に対するACK/NACK状態を示すことができると仮定する。すなわち、多重TB(またはCW)に対して多重PHICHを提供したり、一つのPHICHが多重状態(state)を用いてそれぞれのTB(またはCW)に対するACK/NACK状態を提供したりすることができる(上記の実施例1−A及び1−B)。
PDCCHを通じて提供される制御情報には新規データ指示子(NDI)を含むことができる。このような場合に、2個のTB(またはCW)伝送に対してPHICHが示すACK/NACK状態(state)とPDCCHを通じたNDI状態とを組み合わせて端末の動作を決定することを考慮することができる。または、PDCCHのNDIに代えて他のフィールドを用いることもできる。
端末は、アップリンク2CW伝送を行ってから所定の時点(例えば、4サブフレーム後)にPHICHを受信することができ、PHICH受信と同時に、またはPHICH受信後の特定時点でPDCCHを受信することができる。このような場合、端末の動作は、下記の表13のように表現することができる。
端末がPDCCHの制御情報を見ることができる場合には、端末が行うべきHARQ動作は、PDCCHの指示によって規定することができる。あるTB(またはCW)に対してPDCCHで新規データ伝送を指示する場合(例えば、NDI値がトグリングされる場合)に、端末は、HARQバッファーをフラッシュし、新しいデータ伝送を試みることができる。言い換えると、PDCCHを通じてそれぞれのTB(またはCW)に対する新規伝送または再伝送が指示される場合には、PHICHを通じて指示されるそれぞれのTB(またはCW)に対するACK/NACK状態を考慮しないで、PDCCHを通じて指示された通りにHARQ動作を行うことができる。
以下では、2個のTB(またはCW)のいずれか一TB(またはCW)のみが伝送され、他のTB(またはCW)は伝送されない(または、ヌル信号が伝送される)場合に関する本発明の例示について説明する。
PHICHを通じて指示されたそれぞれのTB(またはCW)に対するACK/NACK状態と、PDCCHに含まれるそれぞれのTB(またはCW)に対する新規伝送または再伝送を知らせる所定の指示子(例えば、NDI)との組み合わせにより、どのTB(またはCW)に対する伝送が行われないかを端末に知らせることができる。
例えば、PHICHを通じてACKが指示されるTB(またはCW)は、再伝送が行われないことを意味する。この時、PDCCHに含まれた指示子(例えば、NDI)が当該TB(またはCW)に対する新規伝送を示していないと(例えば、NDIがトグルされないと)、当該TB(またはCW)は何らの伝送も行われない(すなわち、当該TB(またはCW)が非活性化(disable)する)。または、PDCCHに含まれた指示子(例えば、NDI)が当該TB(またはCW)に対する新規伝送を示していると(例えば、NDIがトグルされると)、当該TB(またはCW)は、新しいデータの伝送が行われる。
一方、PHICHを通じてNACKが指示されるTB(またはCW)は、再伝送が行われることを意味する。この時、PDCCHに含まれた指示子(例えば、NDI)が当該TB(またはCW)に対する新規伝送を示していないと(すなわち、NDIがトグルされないと)、当該TB(またはCW)は、再伝送が行われうる。
一方、PHICHを通じてNACKが指示されるTB(またはCW)に対して、PDCCHに含まれた指示子(例えば、NDI)が新規伝送を示す場合には(例えば、NDIがトグルされる場合には)、再伝送が行われるのか、または新しいデータが伝送されるのか不明確である。このような状況では、当該TB(またはCW)は何らの伝送も行われないように設定できる(すなわち、当該TB(またはCW)が非活性化(disable)する)。または、PDCCH指示子に基づいて当該TB(またはCW)で新しいデータが伝送されるようにしてもよい。
上に説明した事項を整理すると、一つのTB(またはCW)に対するPHICH情報とPDCCH情報との組み合わせによって決定される端末動作を、下記の表14及び表15のように表現できる。
(実施例5−B)
本実施例によれば、アップリンクMCW伝送に対して、単一PHICHを通じたACK/NACK情報とPDCCHを通じた制御情報とを組み合わせて、端末が新しいデータを伝送するかまたは再伝送を行うかを決定できる。
ここで、単一PHICHを通じて多重TB(またはCW)に対してACK状態またはNACK状態のいずれか一つのみが指示されると仮定する(上記の実施例1−C)。例えば、多重TB(またはCW)のためのACK/NACK信号を、一つのPHICH上で1ビットで表現することができるが、2個のTB(またはCW)の両方に対してデコーディングに成功した場合は、ACKを指示し、2個のTB(またはCW)のいずれか一方以上がデコーディングに失敗した場合は、NACKを指示することができる。
このように単一PHICHが伝送される場合に、PHICHが指示するACK/NACK状態に基づく端末の動作は、下記の表16のように示すことができる。
上記の表16で、2個のTB(またはCW)に対してPHICHがACK状態を指示する場合に、2個のTB(またはCW)とも何ら伝送が行われず、再伝送を行うためにはPDCCHによるアップリンクスケジューリングが要求される。一方、2個のTB(またはCW)に対してPHICHがNACK状態を指示する場合に、2個のTB(またはCW)とも非−適応的再伝送が行われうる。
PDCCHを通じて提供される制御情報には新規データ指示子(NDI)を含むことができる。このような場合に、2個のTB(またはCW)伝送に対してPHICHが示すACK/NACK状態(state)とPDCCHを通じたNDI状態とを組み合わせて端末の動作を決定することを考慮することができる。または、PDCCHのNDIに代えて他のフィールドを用いることもできる。
端末は、アップリンク2CW伝送を行った後の所定の時点(例えば、4サブフレーム後)に一つのPHICHを受信することができ、PHICH受信と同時に、またはPHICH受信後の特定時点でPDCCHを受信することができる。ここで、一つのPHICHは2個のTB(またはCW)に対するACKまたはNACK状態のみを示し、PDCCHはそれぞれのTB(またはCW)に対する指示子(例えば、NDI)を含むことができる。このような場合、端末の動作は、下記の表17のように表現できる。
端末がPDCCHの制御情報を見ることができる場合には、端末が行うべきHARQ動作をPDCCHの指示により規定することができる。あるTB(またはCW)に対してPDCCHで新規データ伝送を指示する場合(例えば、NDI値がトグリングされる場合)に、端末は、HARQバッファーをフラッシュし、新しいデータ伝送を試みることができる。言い換えると、PDCCHを通じてそれぞれのTB(またはCW)に対する新規伝送または再伝送が指示される場合には、単一PHICHを通じて指示される2個のTB(またはCW)に対するACK/NACK状態を考慮しないで、PDCCHを通じて指示された通りにHARQ動作を行うことができる。
以下では、端末がPDCCHを検出する状況で単一PHICHを通じて2個のTB(またはCW)に対するACKまたはNACK状態が指示される場合に関する本発明の例示について説明する。
単一PHICH ACK/NACK状態と、PDCCHに含まれるそれぞれのTB(またはCW)に対する新規伝送または再伝送を知らせる所定の指示子(例えば、NDI)との組み合わせを用いて、それぞれのTB(またはCW)に対する端末の新規伝送または再伝送動作を決定することができる。下記の表18及び表19を参照して具体的な例示について説明する。
上記の表18で示す指示子(indicator)は、例えば、アップリンクグラントPDCCHに含まれたNDIでよい。上記の表18で示すように、単一PHICHからACKの状態を受信し、PDCCHの指示子を通じて新規伝送が指示された場合に、それぞれのTB(またはCW)に対しては新規伝送を試みることができる。または、単一PHICHからACKの状態またはNACKの状態を受信し、PDCCHの指示子を通じて再伝送が指示された場合に、それぞれのTB(またはCW)に対しては再伝送を試みることができる。ここで、2個のTB(またはCW)に対する新規伝送または再伝送を示す指示子が存在する場合に、それぞれのTB(またはCW)に対する新規伝送または再伝送は独立して行うことができる。すなわち、一つのTB(またはCW)に対する新規伝送/再伝送は、他のTB(またはCW)の新規伝送/再伝送によらずに行うことができる。
上記の表19で示す指示子(indicator)は、例えば、アップリンクグラントPDCCHに含まれたNDIでよい。上記の表19で示すように、単一PHICHからACKの状態またはNACKの状態を受信し、PDCCHの指示子を通じて新規伝送が指示された場合に、それぞれのTB(またはCW)に対しては新規伝送を試みることができる。または、単一PHICHからNACKの状態を受信し、PDCCHの指示子を通じて再伝送が指示された場合に、それぞれのTB(またはCW)に対しては再伝送を試みることができる。ここで、2個のTB(またはCW)に対する新規伝送または再伝送を示す指示子が存在する場合に、それぞれのTB(またはCW)に対する新規伝送または再伝送を独立して行うことができる。すなわち、一つのTB(またはCW)に対する新規伝送/再伝送は、他のTB(またはCW)の新規伝送/再伝送によらずに行うことができる。
(実施例5−C)
本実施例では、アップリンクMCW伝送に対して単一PHICHが伝送される場合(例えば、2個のTB(またはCW)ともデコーディングに成功した場合にはACKが伝送され、2個のTB(またはCW)のいずれか一つ以上がデコーディングに失敗した場合にはNACKが伝送される場合)に、PHICHを通じて指示されるACK/NACK状態に基づく再伝送動作は、上記の表16のように定義できる。ここで、再伝送時に、2個のTB(またはCW)がマッピングされるレイヤーの順序を取り替える、すなわち、スワップ(swap)することを考慮することができる。例えば、コードワード−対−レイヤーマッピングスワップは、下記の表20のように定義できる。
このように、再伝送の場合にそれぞれのCWがマッピングされるレイヤーをスワップすると、デコーディング成功確率を高めることができる。例えば、初期伝送時に、第1のCWが第1のレイヤーを通じて伝送され、第2のCWが第2のレイヤーを通じて伝送される場合を仮定することができる。この時、第1のレイヤーのチャネル状態が第2のレイヤーに比べて良好であるため、第1のCWのデコーディングには成功する反面、第2のCWのデコーディングには失敗することがある。このような場合、再伝送時に、コードワード−対−レイヤーマッピングをスワップしないと、第2のCWが、チャネル状態が相対的に良好でない第2のレイヤーを通じて再び伝送されるため、第2のCWのデコーディングは再び失敗する確率が高い。一方、再伝送時に、コードワード−対−レイヤーマッピングをスワップすると、第2のCWが、チャネル状態が良好な第1のレイヤーを通じて伝送されるため、第2のCWのデコーディング成功確率が高くなりうる。
(6.アップリンクMCW伝送に対するHARQ動作のためのDCIの構成)
既存の3GPP LTEシステムでは、アップリンク伝送で単一コードワード伝送が行われ、これに関するアップリンクスケジューリング情報は、DCIフォーマット0を有するPDCCHを通じて与えることができた。既存のDCIフォーマット0は、表21のように定義できる。
DCIフォーマット0で、‘Flag for format 0/format 1A differentiation’(フォーマット0/フォーマット1Aの区別のためのフラグ)フィールドは、DCIフォーマット0とDCIフォーマット1Aとを区別するためのフィールドである。DCIフォーマット1Aは、ダウンリンク伝送をスケジューリングするDCIフォーマットであり、DCIフォーマット0と同じペイロード大きさを有するので、DCIフォーマット0とDCIフォーマット1Aが同一形態のフォーマットを有するようにしながら、これらを区別できるフィールドが含まれたわけである。‘Flag for format 0/format 1A differentiation’フィールドが0値を有すると、DCIフォーマット0を表し、1値を有すると、DCIフォーマット1Aを表す。
‘Hopping flag’(周波数ホッピングフラグ)フィールドは、PUSCH周波数ホッピングが適用されるか否かを示す。‘Hopping flag’フィールドが0値を有すると、PUSCH周波数ホッピングが適用されない旨を示し、1値を有すると、PUSCH周波数ホッピングが適用される旨を示す。
‘Resource block assignment and hopping resource allocation’(リソースブロック割当及びホッピングリソース割当)フィールドは、PUSCH周波数ホッピングの有無によるアップリンクサブフレームでのリソースブロック割当情報を示す。
‘Modulation and coding scheme and redundancy version’(変調及びコーディング手法及びリダンダンシーバージョン)フィールドは、PUSCHに対する変調次数(modulation order)及びリダンダンシーバージョン(RV)を示す。RVは、再伝送の場合に、どのサブパケットを再伝送するかに関する情報を示す。5ビットで表現される32個の状態(state)のうち、0乃至28は、変調次数を示すために用いられ、29乃至31は、RVインデックス(1、2及び3)を示すことができる。
‘New data indicator’(新規データ指示子)フィールドは、アップリンクスケジューリング情報が新規データに関するものか、再伝送に関するものかを示す。以前の伝送におけるNDI値からトグリングされる場合は、新規データ伝送である旨を示し、トグリングされない場合は、再伝送である旨を示す。
‘TPC command for scheduled PUSCH’(スケジューリングされたPUSCHに対する伝送電力制御命令)フィールドは、PUSCH伝送に対する伝送電力を決定できる値を示す。
‘Cyclic shift for DMRS’(復調参照信号に対する巡回シフト)フィールドは、アップリンク復調参照信号(DeModulation Reference Signal;DMRS)のためのシーケンス生成に用いられる巡回シフト(Cyclic Shift)値を示す。DMRSは、アンテナポート別またはレイヤー別アップリンクチャネル推定のために用いられる参照信号である。
‘UL index(for TDD)’(アップリンクインデックス(TDDの場合))フィールドは、時分割デュプレックス(TDD)方式で無線フレームが構成される場合に、特定アップリンク−ダウンリンク設定(configuration)において、アップリンク伝送として設定されるサブフレームインデックスなどを示すことができる。
‘Downlink Assignment Index(for TDD)’(ダウンリンク割当インデックス(TDDの場合))フィールドは、TDD方式で無線フレームが構成される場合に、特定アップリンク−ダウンリンク設定において、PDSCH伝送とし設定されるサブフレームの総個数などを示すことができる。
‘CQI request’(チャネル品質指示子要請)フィールドは、PUSCHを用いて非周期的なCQI(Channel Quality Information)、PMI(Precoding Matrix Indicator)及びRI(Rank Indicator)報告をするように要請する旨を示す。‘CQI request’フィールドが1に設定されると、端末は、PUSCHを用いた非周期的なCQI、PMI及びRI報告を伝送する。
一方、ダウンリンク多重コードワード伝送をスケジューリングするDCIフォーマット2のPDCCHは、表22のように制御情報を含むことができる。
DCIフォーマット2で、‘Resource allocation header(resource allocation type 0/type 1)’(リソース割当ヘッダー(リソース割当タイプ0/タイプ1))フィールドが0値を有すると、タイプ0のリソース割当を示し、1値を有すると、タイプ1のリソース割当を示す。タイプ0のリソース割当は、スケジューリングされた端末に割り当てられるリソースブロックグループ(Resource Block Groups;RBGs)が、連続した物理リソースブロック(Physical Resource Blocks;PRBs)の集合である場合を示すことができる。タイプ1のリソース割当は、所定個数のリソースブロックグループの部分集合の中から選択された一つのリソースブロックグループにおける物理リソースブロックの集合のうち、スケジューリングされた端末に割り当てられる物理リソースブロックを示すことができる。
‘Resource block assignment’(リソースブロック割当)フィールドは、タイプ0またはタイプ1のリソース割当によってスケジューリングされた端末に割り当てられるリソースブロックを示す。
‘TPC command for PUCCH’(PUCCHに対する伝送電力制御命令)フィールドは、PUCCH伝送に対する伝送電力を決定できる値を示す。
‘Downlink Assignment Index(for TDD)’(ダウンリンク割当インデックス(TDDの場合))フィールドは、TDD方式で無線フレームが構成される場合に、特定アップリンク−ダウンリンク設定において、PDSCH伝送として設定されるサブフレームの総個数などを示すことができる。
‘HARQ process number’(HARQプロセス番号)フィールドは、HARQエンティティにより管理される複数個のHARQプロセスのうち、伝送に用いられるHARQプロセスを示すことができる。
‘Transport block to codeword swap flag’(伝送ブロック−対−コードワードスワップフラグ)フィールドは、2個の伝送ブロック(Transport block)がいずれも活性化(enabled)する場合に、伝送ブロック−対−コードワードマッピング関係を示す。‘Transport block to codeword swap flag’フィールドが0値を有すると、伝送ブロック1がコードワード0にマッピングされ、伝送ブロック2がコードワード1にマッピングされる旨を示し、1値を有すると、伝送ブロック2がコードワード0にマッピングされ、伝送ブロック1がコードワード1にマッピングされる旨を示す。
DCIフォーマット2で、1番目のコードワード及び2番目のコードワードのそれぞれに対して‘Modulation and coding scheme’(変調及びコーディング手法)、‘New data indicator’(新規データ指示子)及び‘Redundancy version’(リダンダンシーバージョン)フィールドが定義される。‘Modulation and coding scheme’フィールドは、PDSCHに対する変調次数(modulation order)を示し、‘New data indicator’フィールドは、ダウンリンクスケジューリング情報が新規データに関するものか、再伝送に関するものかを示し、‘Redundancy version’フィールドは、再伝送の場合にどのサブパケットを再伝送するかに関する情報を示す。
‘Precoding information’(プリコーディング情報)フィールドは、ダウンリンク伝送のプリコーディングのためのコードブックインデックスなどを示すことができる。基地局が2伝送アンテナで構成される場合は、ランク1及びランク2に対するコードブックインデックスを示すために3ビットが必要とされ、4伝送アンテナで構成される場合は、ランク1、2、3及び4に対するコードブックインデックスを示すために6ビットが必要とされる。
上記の表21及び表22で説明した通り、既存3GPP LTEシステムでは、アップリンク単一コードワード伝送のためのDCIフォーマット0及びダウンリンク多重コードワード伝送のためのDCIフォーマット2が定義され、アップリンク多重コードワード伝送に対するPDCCH DCIフォーマットは定義されていない。
本発明では、アップリンク多重コードワード伝送のための新しいDCIフォーマット(PDCCHを通じたアップリンクグラント)の例示を、表23、表24及び表25のように提案する。
表23は、一つのアップリンクセル(または構成搬送波)において多重アンテナポート伝送モードにPUSCHをスケジューリングするのに用いられる新しいDCIフォーマットの一例に関するものである。表23のDCIフォーマットを、既存に定義されているDCIフォーマットと区別するためのフォーマットインデックス(例えば、DCIフォーマット4)と呼ぶこともできる。
表23で取消線で表示されたものは、既存のDCIフォーマット0(表21)及びDCIフォーマット2(表22)では存在するが、アップリンク多重コードワード伝送のためのPDCCH DCIフォーマットには含まれないフィールドを示す。表23で、下線で表示されたものは、既存のDCIフォーマット0(表21)及びDCIフォーマット2(表22)のフィールドで追加される内容を示す。
‘Hopping flag’(周波数ホッピングフラグ)フィールドは、PUSCH周波数ホッピングが適用されるか否かを示すことができる。‘Hopping flag’フィールドは、PUSCHに対して連続した(contiguous)リソース割当が適用される場合に定義でき、非−連続的な(non−contiguous)リソース割当が適用される場合には省略できる。
‘Resource block assignment and hopping resource allocation’(リソースブロック割当及びホッピングリソース割当)フィールドは、PUSCH周波数ホッピングの有無、及び単一クラスター割当なのか、多重クラスター割当なのかによる、アップリンクサブフレームにおけるリソースブロック割当情報を示すことができる。
‘TPC command for scheduled PUSCH’(PUSCHに対する伝送電力制御命令)フィールドは、PUSCH伝送に対する伝送電力を決定できる値を示すことができる。‘TPC command for scheduled PUSCH’フィールドは、アップリンク伝送主体(例えば、端末)特定にTPC命令(Transmit Power Control command)が与えられる場合に、2ビットで定義可能である。または、複数個のアンテナのそれぞれに対してTPC命令が与えられる場合には、‘TPC command for scheduled PUSCH’フィールドが2ビット×アンテナ個数のビット大きさで定義されてもよい。または、2個のコードワードのそれぞれに対してTPC命令が与えられることもでき、この場合には、‘TPC command for scheduled PUSCH’フィールドが4ビット大きさで定義されてもよい。
‘Cyclic shift for DMRS’(復調参照信号に対する巡回シフト)フィールドは、アップリンクDMRSのためのシーケンス生成に用いられる巡回シフト値を示すことができる。‘Cyclic shift for DMRS’フィールドは、DMRS生成に用いられる直交カバーコード(Orthogonal Cover Code;OCC)インデックスをさらに含むことができる。‘Cyclic shift for DMRS’フィールドによって一つのレイヤー(またはアンテナポート)に対する巡回シフト値を与えることができる。他のレイヤー(またはアンテナポート)に対する巡回シフト値は、当該一つのレイヤー(またはアンテナポート)に対して与えられた巡回シフト値に基づき、あらかじめ定められた規則にしたがって計算された巡回シフト値を用いることができる。
‘UL index(for TDD)’(アップリンクインデックス(TDDの場合))フィールドは、時分割デュプレックス(TDD)方式で無線フレームが構成される場合に、特定アップリンク−ダウンリンク設定においてアップリンク伝送と設定されるサブフレームインデックスなどを示すことができる。
‘Downlink Assignment Index(for TDD)’(ダウンリンク割当インデックス(TDD場合))フィールドは、TDD方式で無線フレームが構成される場合に、特定アップリンク−ダウンリンク設定においてPDSCH伝送と設定されるサブフレームの総個数などを示すことができる。
‘CQI request’(チャネル品質指示子要請)フィールドは、PUSCHを用いて非周期的なCQI、PMI及びRI報告をするように要請する旨を示すことができる。
‘Resource allocation header(resource allocation type 0/type 1)’(リソース割当ヘッダー(リソース割当タイプ0/タイプ1))フィールドは、タイプ0またはタイプ1のリソース割当を示すことができる。タイプ0は、連続した(contiguous)リソース割当を示し、タイプ1は、その他の様々なリソース割当を示すことができる。例えば、タイプ1は、非−連続的な(non−contiguous)リソース割当を示すことができる。PUSCHリソース割当方式が、その他明示的または暗黙的シグナリングを通じて指示される場合には、‘Resource allocation header(resource allocation type 0/type 1)’フィールドは省略されてもよい。
‘TPC command for PUCCH’(PUCCHに対する伝送電力制御命令)フィールドは、PUCCH伝送に対する伝送電力を決定できる値を示すことができ、場合によって省略されてもよい。
‘Transport block to codeword swap flag’(伝送ブロック−対−コードワードスワップフラグ)フィールドは、2個のアップリンク伝送ブロック(Transport block)が両方とも活性化(enabled)する場合に、伝送ブロック−対−コードワードマッピング関係を示すことができる。‘Transport block to codeword swap flag’フィールドが0値を有すると、伝送ブロック1がコードワード0にマッピングされ、伝送ブロック2がコードワード1にマッピングされる旨を示し、1値を有すると、伝送ブロック2がコードワード0にマッピングされ、伝送ブロック1がコードワード1にマッピングされる旨を示すことができる。2コードワードのいずれか一つが非活性化(disabled)する場合は、‘Transport block to codeword swap flag’フィールドは留保(reserved)されるとよい。または、伝送ブロック−対−コードワードスワップを支援しない場合は、‘Transport block to codeword swap flag’フィールドが省略されてもよい。
2個のコードワード(または伝送ブロック)のそれぞれに対して、‘Modulation and coding scheme’(変調及びコーディング手法及びリダンダンシーバージョン)及び‘New data indicator’(新規データ指示子)フィールドを定義することができる。
‘Modulation and coding scheme and redundancy version’フィールドは、それぞれのコードワード(または伝送ブロック)に対する変調次数(modulation order)情報を示すことができる。‘Modulation and coding scheme and redundancy version’フィールドの一部ビット状態(state)を、それぞれのコードワード(または伝送ブロック)に対するリダンダンシーバージョン(RV)情報を示すために用いることができる。RVは、それぞれのコードワード(または伝送ブロック)の再伝送時に、どのサブパケットを再伝送するかに関する情報を示すことができる。
‘New data indicator’フィールドは、それぞれのコードワード(または伝送ブロック)に関するアップリンクスケジューリング情報が、新規データに関するものか、再伝送に関するものかを示すことができる。当該コードワード(または伝送ブロック)に対する以前の伝送におけるNDI値から‘New data indicator’フィールドのビット値がトグリングされた場合は、新規データ伝送である旨を示し、トグリングされなかった場合は、再伝送である旨を示すことができる。
‘Precoding information’(プリコーディング情報)フィールドは、アップリンク伝送のプリコーディングのためのコードブックインデックスなどを示すことができる。アップリンク伝送主体(例えば、端末)が2伝送アンテナで構成される場合は、ランク1及びランク2に対するコードブックインデックスを示すために、‘Precoding information’フィールドを3ビットで定義でき、4伝送アンテナで構成される場合は、ランク1、2、3及び4に対するコードブックインデックスを示すために、‘Precoding information’フィールドを6ビットで定義することができる。
一方、下記の表24は、一つのアップリンクセル(または構成搬送波)において多重アンテナポート伝送モードにPUSCHをスケジューリングするのに用いられる新しいDCIフォーマットの他の例示に関するものである。表24のDCIフォーマットを、既存に定義されているDCIフォーマットと区別するためのフォーマットインデックス(例えば、DCIフォーマット4)と呼ぶこともできる。
表24のDCIフォーマットで定義するフィールドの具体的な内容のうち、表23のDCIフォーマットと重複する内容についての説明は、明瞭性のために省略する。
表24のDCIフォーマットで、‘Cyclic shift for DMRS’(復調参照信号に対する巡回シフト)フィールドは、アップリンクDMRSのためのシーケンス生成に用いられる巡回シフト値を示すことができる。‘Cyclic shift for DMRS’フィールドは、DMRS生成に用いられるOCCインデックスをさらに含むことができる。‘Cyclic shift for DMRS’フィールドによって複数個のレイヤー(またはアンテナポート)に対する巡回シフト値を明示的に与えることができる。例えば、一つの巡回シフト値は3ビットで表現できるが、4個のレイヤー(またはアンテナポート)のそれぞれに対する巡回シフト値を示すために、‘Cyclic shift for DMRS’フィールドを12ビットの大きさで定義することができる。
表24におけるDCIフォーマットの残りフィールドについての具体的な内容は、表23におけるDCIフォーマットのそれぞれのフィールドについての説明を同様に適用すればよい。
一方、下記の表25は、一つのアップリンクセル(または構成搬送波)において多重アンテナポート伝送モードにPUSCHをスケジューリングするのに用いられる新しいDCIフォーマットの他の例示に関するものである。表25のDCIフォーマットを、既存に定義されているDCIフォーマットと区別するためのフォーマットインデックス(例えば、DCIフォーマット4)と呼ぶこともできる。
表25のDCIフォーマットで定義するフィールドの具体的な内容のうち、表23のDCIフォーマットと重複する内容についての説明は、明瞭性のために省略する。
表25のDCIフォーマットにおいて、‘Cyclic shift for DMRS’(復調参照信号に対する巡回シフト)フィールドは、アップリンクDMRSのためのシーケンス生成に用いられる巡回シフト値を示すことができる。‘Cyclic shift for DMRS’フィールドは、DMRS生成に用いられるOCCインデックスをさらに含むことができる。‘Cyclic shift for DMRS’フィールドによって2個のレイヤー(またはアンテナポート)に対する巡回シフト値を明示的に与えることができる。例えば、一つの巡回シフト値は3ビットで表現できるが、4個のレイヤー(またはアンテナポート)のそれぞれに対する巡回シフト値を示すために、‘Cyclic shift for DMRS’フィールドを12ビットで定義することができる。
表25のDCIフォーマットにおいて‘New data indicator’(新規データ指示子)フィールドについては、表23または表24のDCIフォーマットでそれぞれのコードワードに対して‘New data indicator’フィールドが定義されるのとは違い、2個のコードワードに対して一つの‘New data indicator’フィールドのみが定義される。すなわち、2個のコードワード(または伝送ブロック)をまとめて(bundling)、アップリンクスケジューリング情報が新規データに関するものか、再伝送に関するものかを示すことができる。以前の伝送におけるNDI値からトグリングされる場合は、2個のコードワード(または伝送ブロック)とも新規データ伝送である旨を示し、トグリングされない場合は、2個のコードワード(または伝送ブロック)とも再伝送である旨を示す。
表25におけるDCIフォーマットの残りフィールドについての具体的な内容は、表9におけるDCIフォーマットのそれぞれのフィールドについての説明を同様に適用すればよい。
また、前述した表23、表24または表25におけるDCIフォーマットには、‘Carrier Indicator’(搬送波指示子)フィールド及び‘Multi−cluster flag’(多重−クラスターフラグ)フィールドをさらに定義することができる。‘Carrier Indicator’フィールドは、一つ以上のアップリンクセル(または構成搬送波)が存在する場合に、いずれのアップリンクセル(または構成搬送波)で多重コードワードPUSCH伝送がスケジューリングされるかを示すことができ、0または3ビットで構成することができる。‘Multi−cluster flag’フィールドは、アップリンクリソース割当の側面で多重クラスター割当が適用されるか否かを示すことができる。
図10を参照して本発明の好適な実施例に係るアップリンクMIMO伝送及び受信方法について説明する。
段階S1010で、基地局は、複数個のデータブロックのアップリンク伝送をスケジューリングするDCIを、PDCCHを通じて端末に伝送でき、端末はこれを受信することができる。DCIには、アップリンクDMRSのための巡回シフト(CS)インデックス情報を含むことができる。アップリンクデータが伝送されるレイヤーのそれぞれには、当該レイヤーのチャネル推定のためのDMRSを共に伝送することができ、レイヤーを区別する必要がある。そのために、CS値がDCIに含まれて端末に提供され、それぞれのレイヤーに対するDMRSには、互いに異なるCSインデックス値が割り当てられる。いずれか一つのレイヤーのDMRSのためのCSインデックスが割り当てられると、残りレイヤーのDMRSのためのCSインデックスは、あらかじめ約束された規則に従って定められることが可能である。
段階S1020で、端末は、段階S1010で受信したPDCCHの指示に従って複数個のデータブロックを複数個のレイヤーを用いて基地局に伝送でき、基地局はこれを受信することができる。一つのデータブロックは一つのコードワードにマッピングでき、一つのコードワードは一つ以上のレイヤーにマッピングできる。これにより、2個のデータブロックは、例えば、2個、3個または4個のレイヤーにマッピングできる。また、それぞれのレイヤーにはDMRSを伝送できる。
段階S1030で、基地局は、段階S1020で受信した複数個のデータブロックのそれぞれに対するACKまたはNACK情報を、PHICH(例えば、多重PHICHリソース)を通じて端末に伝送でき、端末はこれを受信することができる。端末がPHICHを受信するサブフレームで別途のPDCCHを受信しない場合に、端末は、PHICH上のACK/NACK情報に基づいてデータブロックの再伝送を行うことができる。
段階S1040で、端末は、NACKされたデータブロックの再伝送を、一つ以上のレイヤーを用いて基地局に伝送でき、基地局はこれを受信することができる。端末が再伝送を行う段階S1040に該当するサブフレームは、端末がPHICHを受信する段階S1030に該当するサブフレーム以降の4番目のサブフレームでよい。
ここで、前記否定確認応答されたデータブロックの個数が前記PDCCHで指示されたデータブロックの個数と同一でない場合(例えば、PDCCHによって2個のデータブロック伝送が指示されて2個のデータブロックが伝送されたが、そのうち、NACKされたデータブロックは一つのみ存在する場合)には、NACKされたデータブロックの再伝送に用いられる一つ以上のレイヤーとしては、当該データブロックの以前の伝送(previous transmission)で用いられたレイヤーと同じレイヤーを選択することができる。
上記のような本発明の例示を、DMRSに割り当てられるCSインデックスの観点で説明すると、NACKされたデータブロックの再伝送に用いられる一つ以上のレイヤーのそれぞれに対するDMRSが伝送されるが、これらのDMRSに割り当てられるCSインデックスは、NACKされたデータブロックの以前の伝送で用いられたレイヤーに対するDMRSに割り当てられたCSインデックスと同じCSインデックスであると説明することができる。
また、NACKされたデータブロックの再伝送に用いられるプリコーディング行列は、以前の伝送において複数個のデータブロックの伝送に用いられたプリコーディング行列の一部サブセットで構成できる(図9参照)。例えば、以前の伝送において用いられたプリコーディング行列が3個の列(column)で構成される場合に、以前の伝送に用いられたレイヤーの個数は3個の場合に該当し、NACKされたデータブロックの再伝送に用いられるレイヤーの個数が2個の場合に、3個の列から2個の列を選択して再伝送に用いることができる。再伝送に用いられるプリコーダのために選択される列は、NACKされたデータブロックの以前の伝送において用いられたレイヤーに対応する列でよい。
図10と本発明のアップリンクMIMO伝送及び受信方法において、前述した本発明の様々な実施例で説明した事項が独立的に適用されたり、または、2以上の実施例が同時に適用されたりでき、重複する内容については明確性のために説明を省略する。
また、基地局と中継機間の(バックホールアップリンク及びバックホールダウンリンクでの)MIMO伝送、及び中継と端末間の(アクセスアップリンク及びアクセスダウンリンクでの)MIMO伝送に対するアップリンクMIMO伝送及び受信にも、本発明で提案するのと同一の原理を適用することができる。
図11は、本発明に係る基地局装置及び端末装置の構成を示す図である。
図11を参照すると、本発明に係る基地局装置1110は、受信モジュール1111、伝送モジュール1112、プロセッサ1113、メモリー1114及び複数個のアンテナ1115を備えることができる。複数個のアンテナ1115は、MIMO送受信を支援する基地局装置を意味する。受信モジュール1111は、端末からのアップリンク上の各種信号、データ及び情報を受信することができる。伝送モジュール1112は、端末へのダウンリンク上の各種信号、データ及び情報を伝送することができる。プロセッサ1113は、基地局装置1110全般の動作を制御することができる。
本発明の一実施例に係る基地局装置1110は、アップリンク多重アンテナ伝送に関する制御情報を伝送するように構成することができる。基地局装置のプロセッサ1113は、伝送モジュール1112を介して、複数個のデータブロックのアップリンク伝送をスケジューリングするDCIを、PDCCHを通じて端末に伝送するように構成することができる。また、プロセッサ1113は、受信モジュール1111を介して、DCIによってスケジューリングされた複数個のデータブロックを複数個のレイヤーを用いて端末から受信するように構成することができる。また、プロセッサ1113は、伝送モジュール1112を介して、受信された複数個のデータブロックのそれぞれに対するACKまたはNACKを指示する情報を、PHICHを通じて端末に伝送するように構成することができる。また、プロセッサ1113は、受信モジュール1111を介して、NACKされたデータブロックの再伝送を一つ以上のレイヤーを用いて端末から受信するように構成することができる。ここで、NACKされたデータブロックの個数がPDCCHで指示されたデータブロックの個数と同一でない場合に、一つ以上のレイヤーは、否定確認応答されたデータブロックの以前の伝送(previous transmission)において用いられたレイヤーと同一でよい。
基地局装置1110のプロセッサ1113は、その他にも、基地局装置1110が受信した情報、外部に伝送する情報などを演算処理する機能を有し、メモリー1114は、演算処理された情報などを所定時間記憶することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に取り替えてもよい。
図11を参照すると、本発明に係る端末装置1120は、受信モジュール1121、伝送モジュール1122、プロセッサ1123、メモリー1124及び複数個のアンテナ1125を備えることができる。複数個のアンテナ1125は、MIMO送受信を支援する端末装置を意味する。受信モジュール1121は、基地局からのダウンリンク上の各種信号、データ及び情報を受信することができる。伝送モジュール1122は、基地局へのアップリンク上の各種信号、データ及び情報を伝送することができる。プロセッサ1123は、端末装置1120全般の動作を制御することができる。
本発明の一実施例に係る端末装置1120は、アップリンク多重アンテナ伝送を行うように構成することができる。端末装置のプロセッサ1123は、受信モジュール1121を介して、複数個のデータブロックのアップリンク伝送をスケジューリングするDCIを、PDCCHを通じて基地局から受信するように構成することができる。また、プロセッサ1123は、伝送モジュール1122を介して、DCIによってスケジューリングされた複数個のデータブロックを、複数個のレイヤーを用いて基地局に伝送するように構成することができる。また、プロセッサ1123は、受信モジュール1121を介して、伝送された複数個のデータブロックのそれぞれに対するACKまたはNACKを指示する情報を、PHICHを通じて基地局から受信するように構成することができる。また、プロセッサ1123は、伝送モジュール1122を介して、NACKされたデータブロックの再伝送を一つ以上のレイヤーを用いて基地局に伝送するように構成することができる。ここで、NACKされたデータブロックの個数がPDCCHで指示されたデータブロックの個数と同一でない場合に、一つ以上のレイヤーは、NACKされたデータブロックの以前の伝送において用いられたレイヤーと同一でよい。
端末装置1120のプロセッサ1123は、その他にも、端末装置1120が受信した情報、外部に伝送する情報などを演算処理する機能を有し、メモリー1124は、演算処理された情報などを所定時間記憶することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に取り替えてもよい。
上記のような基地局装置及び端末装置の具体的な構成は、前述した本発明の様々な実施例で説明した事項が独立的に適用されたり、または、2以上の実施例が同時に適用されたりするように具現でき、重複する内容については明確性のために説明を省略する。
また、図11の説明において、基地局装置1110についての説明は、ダウンリンク伝送主体またはアップリンク受信主体としての中継機装置にも同一に適用可能であり、端末装置1120についての説明は、ダウンリンク受信主体またはアップリンク伝送主体としての中継機装置にも同一に適用可能である。
上述した本発明の実施例は様々な手段を通じて具現可能である。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェアまたはそれらの結合などにより具現可能である。
ハードウェアによる具現の場合に、本発明の実施例に係る方法は、一つまたはそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより具現することができる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合に、本発明の一実施例による方法は、以上で説明された機能または動作を行うモジュール、手順、関数などの形態とすることができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶されて、プロセッサにより駆動されるようにすることができる。メモリユニットは、プロセッサの内部または外部に設けられ、既に公知の様々な手段によりプロセッサとデータを授受することができる。
以上開示された本発明の好ましい実施例についての詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した当業者には、本発明の領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更できるということが理解されるであろう。例えば、当業者は、上記の実施例に記載された各構成を互いに組み合わせる方式で用いることができる。したがって、本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱することなく、他の特定の形態に具体化できる。そのため、上記の詳細な説明はいずれの面においても制約的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的解釈により定めなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を有するものである。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係を有しない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めることができる。