図1は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
図2は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
図3は、主制御装置1000の回路構成を示すブロック図である。
図4は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。
図5は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
図6は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、RAMクリア要否判定実行処理のフローチャートである。
図7は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、初期設定処理のフローチャートである。
図8は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。
図9は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での電チュー駆動判定処理のフローチャートである。
図10は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
図11は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での始動口入球判定処理のフローチャートである。
図12は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄表示処理のフローチャートである。
図13は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
図14は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
図15は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
図16は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での電源断時処理のフローチャートである。
図17は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメインフローチャートである。
図18は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
図19は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
図20は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。
図21は、本最良形態に係るパチンコ遊技機におけるタイミングチャート(始動口入球判定処理)である。
図22は、本最良形態に係るパチンコ遊技機におけるタイミングチャート(RAMクリア要否判定実行処理)である。
図23は、本最良形態で実行される、入力チェック処理のより具体的な処理例である。
以下、本発明の最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、従来の第1種パチンコ遊技機に関するものであるが、これに限定されず、他の弾球遊技機{例えば、第2種、第3種、一般電役、複合機(例えば、従来の第1種の機能を二つ有する遊技機や、従来の第1種の機能と従来の第2種の機能を一つ有する遊技機)といったパチンコ遊技機、雀球、アレンジボール等}に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、特図始動口2110、普図始動口2210、大入賞口2120、特別図柄表示装置2130、演出表示装置2140、普通図柄表示装置2220、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
まず、特図始動口2110は、主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、特図始動口2110は、特図始動口入球検出装置2111と、特図始動口電動役物2112と、特図始動口電動役物2112を開閉させるための特図始動口電動役物ソレノイド2112aとを備える。ここで、特図始動口入球検出装置2111は、特図始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す特図始動口入球情報を生成する。尚、このセンサを含め、以下の普図始動口や大入賞口でもセンサを使用しているが、センサの詳細については後述する。次に、特図始動口電動役物2112は、特図始動口2110に遊技球が入賞し得る通常状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
次に、普図始動口2210は、普図始動口入球検出装置2211を備える。ここで、普図始動口入球検出装置2211は、普図始動口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図始動口入球情報を生成する。尚、普図始動口2210への遊技球の入球は、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
次に、大入賞口2120は、特別図柄が所定態様で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、大入賞口2120は、遊技球の入球を検出するための大入賞口入賞検出装置2121と、大入賞口電動役物2122と、大入賞口電動役物2122を開閉させるための大入賞口電動役物ソレノイド2122aとを備える。ここで、大入賞口入賞検出装置2121は、大入賞口2120への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入球情報を生成する。大入賞口電動役物2122は、大入賞口2120に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に大入賞口2120を可変させる。
次に、特別図柄表示装置2130は、主遊技に対応する特別図柄の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、特別図柄表示装置2130は、特図表示部2131と、特図保留表示部2132とを備える。ここで、特図保留表示部2132は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、主遊技に係る乱数の保留数(実行されていない特別図柄の変動数)に相当する。尚、特別図柄表示装置2130は、例えば7セグメントLEDで構成され、特別図柄は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される。
尚、特別図柄は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、特別図柄表示装置2130の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、特別図柄自体に演出的な役割を持たせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2140のような液晶ディスプレーに、特別図柄を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置2140は、主として、特別図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、演出表示装置2140は、装図表示部2141と、装図保留表示部2142とを備える。ここで、装図表示部2141は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。尚、演出表示装置2140は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部2142は、4個のランプから構成され、当該ランプは、特別図柄の保留ランプと連動している。
次に、普通図柄表示装置2220は、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、普通図柄表示装置2220は、普図表示部2221と、普図保留表示部2222とを備える。ここで、普図保留表示部2222は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄変動の数)に相当する。
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2140の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2140の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域120以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
ここで、特図始動口入球検出装置2111、普図始動口入球検出装置2211、大入賞口入賞検出装置2121等で使用されるセンサについて詳述する。センサの種類としては、遊技球の通過を検知可能であれば必ずしも限定されず、近接センサやフォトセンサ等の非接触型のものや、マイクロスイッチ等の接触型のものを挙げることができる。但し、本発明では、後述するように、一割り込み処理という短時間に複数回のポート読み込みを行った上、ON/OFF状態の判定を実行する。ここで、接触型の場合だと物理的振動に起因したチャタリングが発生し、このチャタリング期間が数100μ〜数msと非常に長い時間継続することがある。この場合、一割り込み処理でON/OFF状態の判定をしても、チャタリング期間が一割り込み処理の全期間に亘って継続していると、チャタリングであるにも拘わらず間違ってON状態と判定してしまうことが危惧される。したがって、非接触型である近接センサやフォトセンサ等が好適であり、汚れが付着しても十分に機能を果たすことができるという点で近接センサが最も好適である。ここで、近接センサ(例えば誘導型近接スイッチ)を使用した場合、ONとなる期間は10〜30ms程度であり、また、ノイズ信号がONと認識される期間は通常信号の1/100にも満たない。したがって、一回の割り込み処理で複数回、当該近接センサが接続された入力ポートを読むことで、正常なON信号なのかノイズに基づくON信号なのかを区別することが可能となる。
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に特図始動口2110へ入球したときの抽選や普図始動口2210へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置(メイン基板)1000と、遊技内容に興趣性を付与する装図表示部2141上での各種演出・情報報知に係る表示制御を行う演出表示制御手段(サブ基板)2150と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置2140と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出制御装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、遊技状態が一時記憶される遊技状態一時記憶手段1190内の一時記憶内容をクリアするためのRAMクリアスイッチSやパチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
図3は、主制御装置1000の回路構成を示すブロック図である。図3に示すように、主制御装置1000は、ワンチップマイコンからなるCPU回路1000aと、CPU動作クロックCLKの整数倍の周波数であるクロック信号Φ0を発生するシステムクロック発生部1000bと、CPUからのアドレス信号に基づき各部のチップセレクト信号を生成するデコード回路1000cと、CPUからのデータを出力するための出力ポート回路1000dと、外部データをCPUが取り込むための入力ポート回路1000eと、サブ制御基板や払出制御基板等に制御コマンドを出力する出力回路1000fと、遊技盤各部のスイッチ類のON/OFF状態を入力するスイッチ入力回路1000g(例えば、特図始動口入球検出装置2111やRAMクリアスイッチSからの入力回路)と、を中心に構成されている。更に、主制御装置1000は、タイマ或いはクロックレジスタを備えており、これらでカウントした値がプログラムで設定した値(即ち時刻)になると割り込み信号を発生する機能を有している。本最良形態では、4ms毎に割り込み信号が発生するように構成されている。
ここで、主制御装置側での処理情報を一時記憶するためのメインRAMは、一般的なパチンコ遊技機同様、メインCPUの一時記憶領域として各種フラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、各種制御状態フラグ(例えば、図柄変動中フラグ、特別遊技実行中フラグ、確率変動状態フラグ等)、各種カウンタ(大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞個数カウンタ、ラウンド数表示用カウンタ)、各種タイマ(特別図柄や普通図柄の変動時間管理用タイマ、特別遊技実行用タイマ等)、特別図柄に関する保留個数を示すデータ、普通図柄に関する保留個数を示すデータ、結果データ等が一時記憶されている。
次に、図4のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出制御装置3000と、情報伝達可能に接続されている。その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
まず、主制御装置(主制御部)1000は、主遊技(特別遊技等)・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、確率変動大当たり、突然確率変動大当たり、時間短縮変動大当たり、通常大当たり、小当たり、ハズレ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}を送信するための情報送信手段1200と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御装置3000を制御する賞球払出決定手段1300と、電源断時や電源立ち上げ時における制御を司る電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600と、を有している。
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、後述する遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき当たりであるか否かを抽選する当否抽選手段1135と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、主遊技及び補助遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在の遊技状態[例えば、主遊技に関する状態{通常遊技状態、特定遊技状態(特図確変遊技状態、特図時短遊技状態)、特別遊技状態}、補助遊技に関する状態(普図時短状態)、特別図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)]等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190とを有している。以下、各手段について詳述する。
まず、入球判定手段1110は、特図始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する特図始動口入球判定手段1111と、普図始動口2210に遊技球が流入したか否かを判定する普図始動口入球判定手段1112とを有している。ここで、特図始動口入球判定手段1111は、入球判定処理をする際の情報を一時記憶するための入球判定処理時一時記憶手段1111aを更に有している。そして、入球判定処理時一時記憶手段1111aは、当該処理の際に参照される後述するn値を一時記憶するためのn値カウンタ1111a−1と、当該処理の際に参照される後述するm値を一時記憶するためのm値カウンタ1111a−2と、を更に有している。
次に、乱数取得判定実行手段1120は、特図始動口2110への遊技球の入球に基づき遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得する特図乱数取得判定実行手段1121と、普通図柄当選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1122とを有している。
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類により割り振られた「0」〜「65535」(当選乱数)や「0」〜「255」(変動態様決定乱数)といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
次に、保留制御手段1130は、特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで特図保留情報一時記憶手段1131aに保留するための特図保留手段1131と、普通図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで普図保留情報一時記憶手段1132aに保留するための普図保留手段1132とを有している。ここで、特図保留手段1131及び普図保留手段1132は、最大4個まで記憶可能な、乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、特図保留情報一時記憶手段1131a及び普図保留情報一時記憶手段1132aを夫々有している。
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、当たりである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に当たりフラグをオンにする)特別遊技移行決定手段1135aと、当否抽選を行う際に参照される当否抽選用テーブル1135bと、を有している。ここで、当否抽選用テーブル1135bは、特別図柄に関しての大当たり抽選を行う際に参照される特図用大当たり抽選テーブル1135b−1と、特別図柄に関しての小当たり抽選を行う際に参照される特図用小当たり抽選テーブル1135b−2と、を有している。尚、各抽選テーブルは、図示しないが、遊技状態毎に異なるテーブルを有している。例えば、各抽選テーブルは、通常遊技状態(時間短縮遊技状態)の際に用いられる低確率抽選用テーブルと、確率変動遊技状態の際に用いられる高確率抽選用テーブルと、を有する。
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した遊技内容決定乱数に基づき、特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する特図内容決定手段1141と、取得した普通図柄当選乱数に基づき普通図柄の停止図柄と変動時間を決定する普図内容決定手段1142とを有している。
ここで、特図内容決定手段1141は、特別図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される特図内容決定用抽選テーブル1141aを有している。そして、当該特図内容決定用抽選テーブル1141aの内、停止図柄決定用テーブルに関しては当否結果に応じ、また、変動態様決定用テーブルに関しては当否結果・遊技状態・保留球数に応じ、異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、変動態様決定用テーブルの遊技状態に関しては、通常遊技→特図通常遊技状態用抽選テーブル、確率変動遊技→特図確率変動遊技状態用抽選テーブル、時間短縮遊技→特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル)。更に、普図内容決定手段1142は、普通図柄に係る停止図柄及び変動時間を決定する際に参照される普図内容決定用抽選テーブル1142aを有している。そして、当該普図内容決定用抽選テーブル1142aの内、停止図柄決定用テーブルに関しては当否結果に応じ、また、変動態様(時間)決定用テーブルに関しては普図遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている。尚、どのように停止図柄や変動態様を決定するかに関しては、上記したものはあくまで一例に過ぎず、例えば普通図柄に関しては、前記のようなテーブルを設けずに、当否及び遊技状態により一律に停止図柄及び変動時間を決定してもよい(特別図柄についてもこのように構成してもよい)。
次に、表示制御手段1150は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、所定時間特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う特図制御手段1151と、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1152とを有している。
ここで、特図制御手段1151は、特図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための特図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、特図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な特図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、普図制御手段1152は、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1152aを有している。また、普図変動時間管理手段1152aは、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1152a−1を更に備えている。
次に、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112の駆動(開放)時間を計測する開放タイマ1162とを有している。
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、当選している(当たりフラグが発生している)か否かの判定と共に、特別図柄が所定態様で停止したか否かを判定する条件判定手段1171と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、ラウンド数、ラウンド間時間等)を特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットする特別遊技内容決定手段1172と、大入賞口2120を所定条件で開状態にするという特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1173と、特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための特別遊技時間管理手段1174とを有している。ここで、特別遊技時間管理手段1174は、時間を計測可能な特別遊技用タイマ1174aを更に有している。また、特別遊技内容決定手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル1172aを更に有している。
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181を有している。ここで、特定遊技終了条件判定手段1181は、特図時短回数をカウント可能な特図時短回数カウンタ1181aを更に有している。ここで、当該手段が制御する「特定遊技」には、主遊技に関するものと補助遊技に関するものがある。まず、主遊技に関する「特定遊技」としては、例えば、特別遊技への抽選確率が特図通常遊技時よりも高い特図確率変動遊技や、特別図柄の変動時間が特図通常遊技時よりも総体的に短い特図時間短縮遊技が挙げられる。また、補助遊技に関する「特定遊技」としては、特別図柄に係る遊技状態と紐付かせたものとしては、普通図柄の当選確率向上(普通図柄の確率変動状態)・普通図柄の変動時間短縮(普通図柄の時間短縮遊技状態)・特図始動口2110の特図始動口電動役物2112の開放時間延長(開放時間延長状態)を挙げることができる。また、上記の特定遊技終了条件判定手段1181は、例えば、回数制限付きの確率変動遊技において終了回数に到達したか否かを判定する機能を有していたり(回数制限付確率変動遊技機能を有するパチンコ遊技機の場合)、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(転落抽選機能を有するパチンコ遊技機の場合)。
次に、遊技状態一時記憶手段1190は、主遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための主遊技状態一時記憶手段1191と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段1192とを有している。
ここで、主遊技状態一時記憶手段1191は、各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するためのフラグ一時記憶手段1191aと、現在変動中の特別図柄(変動開始条件が成立した特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための特図情報一時記憶手段1191bと、特別遊技に関する情報(例えば、ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1191cとを有している。
また、補助遊技状態一時記憶手段1192は、補助遊技に関する情報(例えば、普通図柄当選フラグ・普通図柄変動中フラグ・電チュー開放中フラグ・普図時短フラグ等の各種フラグのオンオフ情報)を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1192aと、現在変動中の普通図柄(変動開始条件が成立した普通図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための普図情報一時記憶手段1192bとを有している。
次に、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600は、NMI信号を受信した場合、遊技機の電源のオフ後においても主制御装置1000側で管理するメインRAMにバックアップ電圧を供給してデータを保持するバックアップ電源供給手段1630と、電源立ち上げ時に、RAMクリアスイッチの押圧を契機としてメインRAMの一時記憶内容を消去して初期値をセットするRAMクリア制御手段1640と、を有している。
ここで、RAMクリアとは、遊技機内部のメインRAM(メモリによって保存されている内部情報、例えば、遊技状態一時記憶手段1190に一時記憶されている情報やフラグ)をクリアして初期状態に戻す行為を指す。このようなRAMクリアをするためのRAMクリアスイッチSが遊技盤裏面に設けられている(図2参照)。このRAMクリアスイッチSを押すと、主遊技・補助遊技・演出遊技のいずれも初期状態からスタートする。例えば、主遊技に関しては、たとえ当該ボタンを押す直前においては特別図柄が変動していたり特図特定遊技状態であったり大当たり状態であったとしても、特図通常遊技状態、保留無し、図柄非変動状態からスタートする。補助遊技に関しては、たとえ当該ボタンを押す直前においては普通図柄が変動していたり普図特定遊技状態であったとしても、普図通常遊技状態、保留無し、図柄非変動状態からスタートする。尚、これについては処理の欄で詳述する。
RAMクリア制御手段1640は、RAMクリア要否判定実行処理をする際の情報を一時記憶するためのRAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641を更に有している。そして、RAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641は、当該処理の際に参照される後述するn値を一時記憶するためのn値カウンタ1641aと、当該処理の際に参照される後述するm値を一時記憶するためのm値カウンタ1641bと、を更に有している。
次に、遊技周辺機器2000について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について説明する。まず、遊技周辺機器2000は、主遊技側の周辺機器である主遊技周辺機器2100と、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2200とを有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、主遊技周辺機器2100は、特別遊技移行の契機となる特図始動口2110と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技の際には所定条件下で開状態となる大入賞口2120と、特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な特別図柄表示装置2130と、装飾図柄の停止表示及び変動表示・特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、演出に係る表示を行う演出表示装置2140と、演出に係る一切の表示制御を司る演出表示制御手段2150とを有している。
ここで、演出表示制御手段2150は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段2151と、主制御装置1000側からの図柄表示関連情報(例えば、停止図柄、変動時間、変動開始及び変動終了に関する情報)に基づき、演出表示装置2140上で演出表示制御を行う表示制御手段2152とを有している。以下、上記各手段を詳述する。
まず、表示情報受信手段2151は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2151aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2151aに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
次に、表示制御手段2152は、演出表示装置2140の装図表示部2141上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段2152aと、演出表示装置2140の装図保留表示部2142上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る装図保留情報表示制御手段2152bと、当該演出の際に当該演出に関連する情報を一時記憶する演出表示関連情報一時記憶手段2152cと、を有している。
ここで、装飾図柄表示制御手段2152aは、メイン側情報一時記憶手段2151a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段2152a−1と、装飾図柄や装飾図柄の変動態様に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための装図変動態様記憶手段2152a−2とを更に有している。ここで、装図表示内容決定手段2152a−1は、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照するための装図変動内容決定用抽選テーブル2152a−1−1を有している。
次に、装図保留情報表示制御手段2152bは、現在の保留球数を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2152b−1を更に有している。
尚、演出表示制御手段2150は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、演出表示制御手段2150が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
次に、補助遊技周辺機器2200は、特図始動口2110の特図始動口電動役物2112の開放の契機となる普図始動口2210と、普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な普通図柄表示装置2220とを有している。
尚、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2140が、演出表示制御手段2150と情報伝達可能に接続されている。即ち、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2140は、演出表示制御手段2150により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、図5〜図20及び図23のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図5〜図16及び図23のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の主制御装置1000側での処理の流れを説明する。まず、図5は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。ここで、図5(左)のフローチャートは、電源立ち上げ後の、通常時における主制御装置1000で実行される処理である。また、図5(右)のフローチャートは、電源電圧が所定値を下回ると発せられるNMI信号を契機として実行される電源断時処理である。以下、各処理について詳述する。
まず、図5(左)フローチャートを参照しながら、電源立ち上げ後の、通常時における主制御装置1000で実行される処理を説明する。ここで、当該処理の前半であるステップ1800〜1960までは、電源立ち上げ当初のみ実行されるシステムリセット・初期設定処理である。そして、当該処理の後半であるステップ1100〜1700は、電源が正常に供給されている際に繰り返し実行される遊技処理である。ここで、本発明の一特徴は、遊技球入球に関する入力チェック処理を一割り込み処理で複数回実行することを特徴とする(本例では、特別遊技の当否抽選に関する遊技内容決定乱数取得処理のみを例示)。この際、当該入力チェック処理をどのような周期(割り込み時間)及び/又は頻度で実行するかは適宜設定される。例えば、図5の下段に、入力チェック処理の周期と頻度の可変例を示す。以下、例1〜例5を順に説明する。尚、本例では、他の割込み処理として入力チェック系の普通図柄当選乱数取得処理1100を含ませているが、この普通図柄当選乱数取得処理1100を含み、遊技球入球(検知)に係るすべての入力チェックを伴う処理或いは一部の処理を入力チェック系割込処理として取り扱ってもよい。
《例1》
はじめに、例1は、入力チェック系割込み処理の割込み処理実行タイミングと他の割り込み処理の割込み処理実行タイミングとが異なる例(多重割込み処理)である。具体的には、まず、他の割込み処理に関しては、所定の割込み処理実行タイミング毎(本例ではTa)に順番(ステップ1100→ステップ1200→ステップ1400→ステップ1500→ステップ1600→ステップ1700→ステップ1100・・・)に実行する。他方、入力チェック系割込み処理に関しては、他の割込み処理での割込み処理実行タイミングとは異なる間隔{例1中、入力チェック系割込み処理(1)ではTb−1、入力チェック系割込み処理(2)ではTb−2}で実行する。このように構成することで、入力チェック周期を自由に設定することが可能になる。尚、当該周期を決定するに際しては、センサが遊技球を検知する期間を踏まえ、少なくとも当該期間以内に設定する必要がある。
《例2》
例2は、例1の変更例である。例1では、チェック系割込み処理タイミングに到達する度に入力系チェック系割込み処理を実行するよう構成されているが、例2では、チェック系割込み処理タイミングに到達してもその度に入力チェック系割込み処理を実行するのではなく、n回に1回入力チェック系割込み処理を実行する。このように構成することで、割り込み処理を減らすことができるのでスムーズな遊技が実行可能となる。図示した例(1)では、2回に1回のタイミングで入力チェック系割込み処理を実行し、図示した例(2)では、5回に1回のタイミングで入力チェック系割込み処理を実行する。尚、何回に1回入力チェック系割込み処理を実行するかという実行頻度に際しては、センサが遊技球を検知する期間を踏まえ、少なくとも当該期間以内に1回は入力チェック系割込み処理が実行されるような頻度を設定する必要がある。
《例3》
多重割込み処理を実行する場合、両割込み処理が重複することが想定される。例3は、このような場合、いずれの割込み処理を優先的に実行するかの優先順位指定を行い、重複処理を回避した例である。具体的には、例3の点線箇所にて、入力チェック系割込処理と他の割込処理とが重複する。本例では、図に示すように、入力チェック系割込処理が優先実行されるよう構成されている。尚、例1〜例3では、2レベルでの多重割込のみを例示したが、入力系毎(例えば、特図始動口、普図始動口、可変入賞口毎)に異なる周期での割込処理を実行する等、3レベル以上での多重割込の形態を採ってもよい。この場合には、処理が重複するリスクが増大するので、優先順位指定を行い、どの割込処理をどのような優先順位で実行するかを予め設定しておくことが好適である。
《例4》
例4は、入力チェック系割込処理を他の割込処理と区別すること無く、一定時間毎に実行する例である。
《例5》
例5は、例4と例2を組み合わせた例であり、入力チェック系割込処理を他の割込処理と区別することがない態様において、チェック系割込み処理タイミングが周期的に到達してもその度に入力チェック系割込み処理を実行せず、n回に1回入力チェック系割込み処理を実行する例である。
再び図5(左)のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る通常時の主制御装置側処理を説明すると、はじめに、ステップ1800で、主制御装置1000は、後述のRAMクリア要否判定実行処理を実行する。次に、ステップ1900で、主制御装置1000は、後述の初期設定処理を実行する。そして、ステップ1950で、主制御装置1000は、遊技状態一時記憶手段1190を参照し、初期設定終了フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1950でYesの場合、ステップ1960で、主制御装置1000は、遊技状態一時記憶手段1190にアクセスし、初期設定終了フラグをオフにする。そして、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の普通図柄当選乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の遊技内容決定乱数取得処理を実行する(例4の場合)。尚、次に、ステップ1400で、主制御装置1000は、後述の特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1700で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1300)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、払出ユニット216を駆動して所定の賞球数の払出処理を行い、ステップ1100に戻る。尚、前述した多重割込み処理の場合には、ステップ1300は他の割込み処理と独立して時間管理をした上、当該タイミングに到達した際に実行する。
次に、図5(右)フローチャートを参照しながら、NMI信号を受信した際の主制御装置1000で実行される処理を説明する。NMI信号を受信した場合、ステップ1750で、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600は、後述する電源断時処理を実行する。尚、NMI信号を受信した場合には、他の処理が実行中であっても他の処理を中断して当該処理を優先実行するように構成されている。以下、図5(左)及び(右)のフローチャートにおける各サブルーチンに係る処理について詳述する。
まず、図6は、図5におけるステップ1800のサブルーチンに係る、RAMクリア要否判定実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1802で、RAMクリア制御手段1640は、RAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641を参照し、RAMクリアボタン有効可否判定完了フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「RAMクリアボタン有効可否判定完了フラグ」とは、RAMクリアボタンの入力ポートを複数回参照した上で判定される、RAMクリアボタン有効可否処理が終了した際にオンとなるフラグである。そして、ステップ1802でYesの場合、ステップ1804で、RAMクリア制御手段1640は、RAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641を参照し、RAMクリアボタン有効可否判定中フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「RAMクリアボタン有効可否判定中フラグ」とは、RAMクリアボタン有効可否処理が実行中である際にオンとなるフラグである。ステップ1804でYesの場合、ステップ1806で、RAMクリア制御手段1640は、RAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641を参照し、RAMクリアボタン有効可否判定中フラグをオンにする。次に、ステップ1808及びステップ1810で、RAMクリア制御手段1640は、n値カウンタ1641a及びm値カウンタ1641bにそれぞれ「0」をセットする。そして、ステップ1812で、RAMクリア制御手段1640は、RAMクリアスイッチSの入力ポートを参照する。そして、ステップ1814で、RAMクリア制御手段1640は、RAMクリアスイッチSの入力ポートがON状態であるか否かを判定する。ステップ1814でYesの場合、ステップ1816で、RAMクリア制御手段1640は、m値カウンタ1641bに1を加算する。次に、ステップ1818で、RAMクリア制御手段1640は、n値カウンタ1641aを参照し、n値がnfin(規定回数、例えば5回)であるか否かを判定する。ここで、ステップ1818でNoの場合には、ステップ1828で、RAMクリア制御手段1640は、n値カウンタ1641aに1を加算し、当該処理を終了する。他方、ステップ1818でYesの場合、ステップ1820で、RAMクリア制御手段1640は、m値カウンタ1641bを参照し、m値がmx以上であるか(例えば、判定値である4回)を判定する。ステップ1820でYesの場合、ステップ1822で、RAMクリア制御手段1640は、RAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641にアクセスし、RAMクリアフラグをオンにする。尚、このフラグがオンになることで、後述する処理(図7の初期設定処理)にてRAMクリアが実行される。そして、ステップ1824で、RAMクリア制御手段1640は、RAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641にアクセスし、RAMクリアボタン有効可否判定中フラグをオフ、RAMクリアボタン判定完了フラグをオンにし、次の処理(ステップ1900の初期設定処理)に移行する。尚、ステップ1802でNoの場合にも次の処理(ステップ1900の初期設定処理)に移行し、ステップ1804でNoの場合にはステップ1812に移行し、ステップ1814でNoの場合にはステップ1818に移行し、ステップ1820でNoの場合にはステップ1824に移行する。
次に、図7は、図5におけるステップ1900のサブルーチンに係る、初期設定処理のフローチャートである。まず、ステップ1902で、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600は、RAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641を参照し、RAMクリアボタン有効可否判定完了フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1902でYesの場合、ステップ1904で、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600は、RAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641にアクセスし、RAMクリアボタン有効可否判定完了フラグをオフにする。次に、ステップ1906で、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600は、RAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641を参照し、RAMクリアフラグ(図6のステップ1822)がオンであるか否かを判定する。ステップ1906でYesの場合、ステップ1908で、RAMクリア制御手段1640は、主制御基板1000側でのメインRAMの内容をクリアする(デフォルトの特定値を上書き)。そして、ステップ1910で、RAMクリア制御手段1640は、RAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641にアクセスし、RAMクリアフラグをオフにする。その後、ステップ1912で、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600は、RAMクリアボタン有効可否判定処理時一時記憶手段1641にアクセスし、初期設定終了フラグをオンにし、次の処理(図5のステップ1950)に移行する。
他方、ステップ1906でNoの場合、即ち、RAMクリアフラグがオフである場合には、ステップ1914で、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600は、電源断時の検査値が異常でないか否かを判定する。ここで、まず、ステップ1914でYesの場合には、ステップ1912に移行する。他方、ステップ1914でNoの場合には、ステップ1908に移行し、メインRAMの内容をクリアする処理を実行する。尚、ステップ1902でNoの場合にも次の処理(図5のステップ1950)に移行する。
次に、図8は、図5におけるステップ1100のサブルーチンに係る、普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図始動口入球判定手段1112は、普図始動口2210の普図始動口入球検出装置2211から普図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普通図柄当選乱数を取得する。次に、ステップ1108で、普図保留手段1132は、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1132aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
次に、図9は、図5におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、電チュー開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1143は、普図保留情報一時記憶手段1133aを参照し、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1208で、普図内容決定手段1143は、当該保留球に基づく普通図柄乱数及び遊技状態に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ1210で、普図変動時間管理手段1154aは、遊技状態に基づき、普図変動管理用タイマ1154a−1に所定時間をセットする。そして、ステップ1212で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1214で、普図保留手段1133は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1133aに記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1154は、普図変動管理用タイマ1154a−1をスタートした後、普図表示部2421上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1216で、普図変動時間管理手段1154aは、普図変動管理用タイマ1154a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1216でYesの場合、ステップ1218で、普図制御手段1154は、普図表示部2421上で、前記ステップ1208で普図内容決定手段1143が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1220で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1222で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1222でYesの場合、ステップ1224で、電チュー開閉制御手段1160は、当該普通図柄停止時(現在)の遊技状態に基づき、電チュー開放時間管理用タイマ1162に所定時間セットする。次に、ステップ1226で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の電チュー開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1228で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を開放する。次に、ステップ1230で、電チュー開閉制御手段1160は、電チュー開放時間管理用タイマ1162を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232及びステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の電チュー開放中フラグをオフにし、次の処理(遊技内容決定乱数取得処理1300)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合はステップ1230に移行し、ステップ1204でNoの場合はステップ1216に移行し、ステップ1206、ステップ1216、ステップ1222及びステップ1230でNoの場合は次の処理(遊技内容決定乱数取得処理1300)に移行する。
次に、図10は、図5におけるステップ1300のサブルーチンに係る、特別遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1350で、特図始動口入球判定手段1111は、後述する始動口入球判定処理を実行する。次に、ステップ1302で、特図始動口入球判定手段1111は、入球判定処理時一時記憶手段1111aを参照し、始動口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「始動口入球フラグ」とは、特図始動口の入力ポートを複数回参照した上で、始動口に入球したと正規に判定された際にオンとなるフラグである。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、特図始動口入球判定手段1111は、入球判定処理時一時記憶手段1111aにアクセスし、始動口入球フラグをオフにする。そして、ステップ1306で、特図乱数取得判定実行手段1121は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1306でYesの場合、ステップ1308で、特図乱数取得判定実行手段1121は、遊技内容決定乱数(当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得し、特図保留手段1131が、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を特図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。そして、ステップ1310で、情報送信手段1200は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出表示制御手段2150側に送信し、次の処理(特別図柄表示処理1400)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1306でNoの場合も、次の処理(特別図柄表示処理1400)に移行する。
次に、図11は、図10におけるステップ1350のサブルーチンに係る、始動口入球判定処理のフローチャートである。ここで、ステップ1350のサブルーチン処理はステップ1300に組み込まれた処理であるところ、前述のように、ステップ1300の処理は定時割り込み処理(例えば4ms毎)に実行される。したがって、このステップ1350の処理も4ms毎に実行されることになる。この際、以下で説明するように、1回の割り込み処理において特図始動口の入力ポートを複数回参照することで、特図始動口に入球したか否かの判定処理を実行している。尚、入力ポートの参照間隔は、例えば50〜200μs程度である。そこで、当該処理を説明すると、まず、ステップ1352及びステップ1354で、特図始動口入球判定手段1111は、n値カウンタ1111a−1及びm値カウンタ1111a−2にそれぞれ「0」をセットする。次に、特図始動口入球判定手段1111は、特図始動口2110の入力ポートを参照する。そして、ステップ1358で、特図始動口入球判定手段1111は、特図始動口2110の入力ポートがON状態であるか否かを確認する。ステップ1358でYesの場合、ステップ1360で、特図始動口入球判定手段1111は、m値カウンタ1111a−2に1を加算する。次に、ステップ1362で、特図始動口入球判定手段1111は、n値カウンタ1111a−1を参照し、n値がnfin(規定回数、例えば5回)であるか否かを判定する。ここで、ステップ1362でNoの場合には、ステップ1364で、特図始動口入球判定手段1111は、n値カウンタ1111a−1に1を加算し、ステップ1358に移行する。他方、ステップ1362でYesの場合、ステップ1366で、特図始動口入球判定手段1111は、m値カウンタ1111a−2を参照し、m値がmx以上であるか(例えば5回)を判定する。ステップ1366でYesの場合、ステップ1368で、特図始動口入球判定手段1111は、入球判定処理時一時記憶手段1111aに今回の入力レベル=ONである旨を一時記憶する。他方、ステップ1366でNoの場合、ステップ1370で、特図始動口入球判定手段1111は、入球判定処理時一時記憶手段1111aに今回の入力レベル=OFFである旨を一時記憶する。そして、ステップ1372で、特図始動口入球判定手段1111は、入球判定処理時一時記憶手段1111aを参照し、入力レベルが前回OFFで今回ONであるか否か、即ち、エッジの立ち上がりが確認できたか否かを判定する。ステップ1372でYesの場合、ステップ1374で、特図始動口入球判定手段1111は、入球判定処理時一時記憶手段1111aにアクセスし、始動口入球フラグをオンにし、次の処理(図10のステップ1302)に移行する。尚、ステップ1358でNoの場合にはステップ1362に移行し、ステップ1372でNoの場合には次の処理(図10のステップ1302)に移行する。
尚、本最良形態では、状況に拘わらずステップ1366での「m≧mx」という条件は常に一定となるよう構成したが、これには限定されない。例えば、ある入力チェック処理の結果を踏まえ、次の入力チェック処理における、今回の入力レベルをONとするか否かについての条件(図11の場合だとステップ1366の条件)を変更するように構成してもよい。例えば、ある入力チェック処理にてノイズ発生の可能性が生じた場合{例えば、m回ポートをチェックしてON状態がmx回に満たない場合(0回は除く)、次の割込み処理での入力チェック処理では前回よりも厳しいチェックを行う{例えば、ON状態がmx+2/m回}とするように構成してもよい。このように構成することで、ノイズ発生時の除去が強化できる。
ここで、図23は、図11の処理のような、入力チェック処理のより具体的な処理例である。この例では、入力信号を監視するため、所定の入力ポート(本例では入力ポート1)の入力レベルデータを作成した後、立ち上がりデータを作成している。
まず、入力レベルデータの作成処理から説明すると、所定の入力ポート{本例では入力ポート1(03H)}から所定回数(本例では5回)連続で読み込み、所定回数(本例では5回)の読み込みが全て一致したビットを今回の入力レベルデータとして、レベルデータに格納する。他方、所定回数(本例では5回)の読み込みで1回でも一致しなかったビットは、前回の値を格納する。尚、賞球データ0ビット(BIT0)〜賞球データ3ビット(BIT3)及びカウントセンサビット(BIT4)はビット反転した値で入力レベルデータを作成する。ここで、本処理で例示した回数、入力レベルデータ格納条件、データの加工法等はあくまで一例に過ぎず、例えば、n回中m回(n>m)一致した場合、y回連続した場合等、所定条件を充足した場合には今回の入力レベルデータとして格納するように構成してもよい。
次に、立ち上がりデータの作成処理を説明すると、オンエッジマスクデータが示すビットの立ち上がりデータを作成するため、以下の処理を順に行う。まず、立ち上がりデータを作成するため、今回の入力レベルデータと前回の入力レベルデータの排他的論理和をとり、排他的論理和結果と今回の入力レベルデータの論理積をとる。そして、作成した立ち上がりデータとオンエッジマスクデータ(0001000B)の論理積をとり、論理積の結果をオンエッジデータに格納する。
次に、図12は、図5におけるステップ1400のサブルーチンに係る、特別図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1402で、特図内容決定手段1141は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、この変動開始条件は、特別遊技中や特別図柄変動中でないことが条件となる。
ステップ1402でYesの場合、ステップ1404で、特図内容決定手段1141は、特図保留情報一時記憶手段1131aに一時記憶されている、今回の図柄変動に係る遊技内容決定乱数を読み出す。次に、ステップ1406で、当否抽選手段1135は、遊技内容決定乱数(当選乱数)及び遊技状態に基づき、特図用大当たり抽選テーブル1135b−1及び特図用小当たり抽選テーブル1135b−2を参照し、特別図柄当否(大当たり、小当たり)抽選を実行する。尚、当否抽選に際しては、先に大当たり抽選テーブルを参照して大当たり抽選を実行し、大当たり抽選にはずれた場合、更に小当たり抽選テーブルを参照して小当たり抽選を実行する。但しこれに限定されるものではなく、一のテーブルで大当たり・小当たり抽選を実行してもよい。そして、ステップ1408で、特別遊技移行決定手段1135aは、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特別遊技移行決定手段1135aは、フラグ一時記憶手段1191a内の当たりフラグをオンにする。他方、ステップ1408でNoの場合には、ステップ1410をスキップする。
そして、ステップ1412で、特図内容決定手段1141は、特図内容決定用抽選テーブル1141a内の各抽選テーブルを参照し、遊技内容決定乱数(例えば、特別図柄決定乱数、変動態様決定乱数)に基づいて特別図柄に関する停止図柄及び変動態様を決定し、これらを特図情報一時記憶手段1191bに一時記憶する。尚、前記参照されるテーブルは、当否結果・遊技状態・保留球数に基づいて決定される(以下も同様)。また、当たりに関しては、大当たりと小当たりがあるが、これらが区別された形で停止図柄及び変動態様が選択されるよう構成されている限り、それぞれ別々のテーブルを用いて表示内容を決定するよう構成しても、同一テーブルを用いて表示内容を決定するよう構成してもよい(以下も同様)。次に、ステップ1414で、情報送信手段1200は、ステップ1412で決定した特別図柄に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)を演出表示制御手段2150側に送信する。次に、ステップ1416で、特図変動時間管理手段1151aが、所定時間(前記ステップ1412で決定した変動態様に係る変動時間)を特図変動管理用タイマ1151a−1にセットする。そして、ステップ1418で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、特図情報一時記憶手段1191bに記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1420で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a内の変動中フラグをオンにする。そして、ステップ1422で、特図変動時間管理手段1151aが、所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1422でNoの場合には、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。他方、ステップ1422でYesの場合、ステップ1424で、情報送信手段1200は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出表示制御手段2150側に送信する。次に、ステップ1426で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上での特別図柄の変動表示を停止し、特図情報一時記憶手段1191bに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1428で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a内の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1430で、特図変動時間管理手段1151aは、特図変動管理用タイマ1151a−1をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1432で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1432でYesの場合にはステップ1422に移行し、Noの場合には次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
次に、図13は、図12におけるステップ1450のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域を参照し、特図確変フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、特図時短回数カウンタ1181aを参照して、特図時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1454でYesの場合、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、特図時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1458で、特定遊技制御手段1180は、特図時短回数カウンタ1181aを参照して、特図時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1458でYesの場合、ステップ1460で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190内の特図時間短縮フラグをオフにする。更に、ステップ1462で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190内の普図時間短縮フラグをオフにし、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。このように、本最良形態では、普通図柄の時間短縮フラグは特別図柄の時間短縮フラグと連動するよう構成されている。尚、ステップ1454及びステップ1458でNoの場合にも、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
次に、図14は、図5におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上に表示された特別図柄が所定態様で停止したか否かを判定する。ステップ1504でYesの場合、ステップ1506で、特別遊技内容決定手段1172は、当該所定態様に基づき、特別遊技内容参照テーブル1172aを参照することにより、当該特別遊技の内容を特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットする。次に、ステップ1508で、特定遊技制御手段1180は、当該所定態様が小当たりでないか否かを判定する。ステップ1508でYesの場合、ステップ1520で、特定遊技制御手段1180は、特別図柄に関する特定遊技関連フラグ(フラグ一時記憶手段1191a内の特図確変フラグ、特図時短フラグ)及び普通図柄に関する特定遊技関連フラグ(補助遊技関連情報一時記憶手段1192内の普図時縮フラグ)を一旦オフにする。そして、ステップ1512で、特定遊技制御手段1180は、特図時短回数カウンタ1181aをリセット(特図時短回数カウンタ値=0)する。そして、ステップ1514及びステップ1516で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191a内の特別遊技移行許可フラグをオンにすると共に当たりフラグをオフにし、次の処理(特別遊技制御処理1600)に移行する。尚、ステップ1502及びステップ1504でNoの場合は次の処理(特別遊技制御処理1600)に移行し、ステップ1508でNoの場合はステップ1514に移行する。
次に、図15は、図5におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191a内の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1608で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1173は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1624に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする(例えば、小当たりの開放パターンとしては、0.5秒開放→0.8秒閉鎖→0.5秒開放、という開放パターンをセットする)。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ1618で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191a内のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1173は、大入賞口2120の大入賞口電動役物2122を駆動して大入賞口2120を開放し、ステップ1624に移行する。
次に、ステップ1624で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に現在の遊技状態情報(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を送信する。そして、ステップ1626で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合には、ステップ1630に移行する。他方、ステップ1626でNoの場合、ステップ1628で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1630に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
次に、ステップ1630で、特別遊技実行手段1173は、大入賞口2120の大入賞口電動役物2122の駆動を停止して大入賞口2120を閉鎖する。そして、ステップ1632で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191a内のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1636で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、確率変動大当たり及び時間短縮変動大当たりの場合は15ラウンド、突然確率変動大当たりの場合は2ラウンド、小当たりの場合は1ラウンド)であるか否かを判定する。ステップ1636でYesの場合、ステップ1638で、特別遊技実行手段1173は、フラグ一時記憶手段1191a内の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1640で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ1650で、遊技制御手段1100は、特別遊技の移行契機となった当たり図柄に基づき、特別遊技終了後の遊技状態を決定し、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。尚、ステップ1636でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
次に、図16は、図5におけるステップ1750のサブルーチンに係る、電源断時処理のフローチャートである。NMI信号を受信した場合、ステップ1754で、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600は、メインRAMにバックアップ電源を供給し、現在の遊技状態を維持する。ここで、現在の遊技状態としては、現時点における各レジスタの内容、例えば、賞球払出中の場合には賞球払出状態、未賞球払出データがある場合には当該データ、図柄変動中の場合には停止図柄情報等、保留が存在する場合には乱数値、等を挙げることができる。尚、この後は、図5(右)の処理からも分かるように、当該処理をループし、他の割り込み処理が実行されることを禁止し、電源電圧が降下してCPUが非動作状態になるのを待つ。その後、CPUは非動作状態となるが、メインRAMにはバックアップ電源供給手段1630(バックアップ電源)が供給されているので、当該メインRAMに一時記憶されているデータがそのまま保存され続ける。即ち、電源が完全に遮断された後もメインRAMエリアの内容は現状のまま維持される。尚、前述のように、NMI信号を主制御装置1000が受信した場合、他の割り込み処理が実行されている途中であっても当該処理に移行する。
次に、図17〜図20のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図17は、演出表示制御手段2150が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャート6000である。まず、ステップ6100で、演出表示制御手段2150は、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200で、演出表示制御手段2150は、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。そして、ステップ6300で、演出表示制御手段2150は、後述する特別遊技中表示制御処理を実行し、ステップ6100に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
まず、図18は、図17でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6102で、装図表示内容決定手段2152a−1は、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2152a−1は、メイン側情報一時記憶手段2151a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2152a−1−1を参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定すると共に、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2152cの図柄関連情報エリアに一時記憶する。尚、主制御装置1000側からの停止図柄・変動態様(即ち、特別図柄の停止図柄・変動態様)と演出表示制御手段2150側で決定する停止図柄・変動態様(即ち、装飾図柄の停止図柄・変動態様)とは1対1対応でなくともよく、例えば、演出表示制御手段2150側での変動態様の比率を主制御装置1000側からの一変動態様に対して複数パターン持っていてもよい。次に、ステップ6106で、装図表示内容決定手段2152a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(装飾図柄表示制御処理6200)に移行する。尚、ステップ6102でNoの場合にも、次の処理(装飾図柄表示制御処理6200)に移行する。
次に、図19は、図17でのステップ6200のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6202で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206及びステップ6208で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオンにすると共に、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ6210で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2140の装図表示部2141上で装飾図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ6212で、装飾図柄表示制御手段2152aは、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6212でYesの場合、ステップ6214で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、演出表示装置2140の装図表示部2141上で装飾図柄の停止図柄を確定表示する。次に、ステップ6216で、装飾図柄表示制御手段2152aは、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(特別遊技中表示制御処理6300)に移行する。
尚、ステップ6202でNoの場合はステップ6212に移行し、ステップ6204及びステップ6212でNoの場合は次の処理(特別遊技中表示制御処理6300)に移行する。
次に、図20は、図17でのステップ6300のサブルーチンに係る、特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、表示制御手段2152は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、表示制御手段2152は、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6304でYesの場合、ステップ6306及びステップ6308で、表示制御手段2152は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置2140上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6310で、表示制御手段2152は、演出表示装置2140上で、主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する(確率変動大当たり、時間短縮変動大当たり及び通常大当たりといった、出球有り大当たりの場合のみ表示する)。ここで、突然確率変動大当たり及び小当たりである場合には、ラウンド数表示をすると、今回の当たりが「突然確率変動大当たり」及び「小当たり」のいずれであるかが遊技者に分かってしまうので、これらの当たりの場合には、当該処理においてラウンド数表示等を実行しない。次に、ステップ6312で、表示制御手段2152は、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ6314で、表示制御手段2152は、演出表示装置2140上で、大当たり終了表示を行う。次に、ステップ6316で、表示制御手段2152は、演出表示関連情報一時記憶手段2152cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(装飾図柄表示内容決定処理6100)に移行する。尚、ステップ6302でNoの場合はステップ6310に移行し、ステップ6304及びステップ6312でNoの場合は次の処理(装飾図柄表示内容決定処理6100)に移行する。
次に、図21及び図22のタイミングチャートを参照しながら、本発明の最良形態に係る作用を説明する。
《特図始動口への入球判定処理》
まず、図21は、特図始動口への入球判定処理関連のタイミングチャートである。ここで、最上段の「特図始動口からの入球ポート検出信号」とは、特図始動口からの入力ポートにおける実際の検出信号の経時的変化の様子を示したものである。このように、実際に遊技球が特図始動口に入球した場合にはON状態が継続(本例では30ms)する検出信号が出力されるが、ノイズの場合には正規の検出信号よりも遥か(例えば1/100以下)に短いON状態の検出信号が出力される。次に、二段目の「始動口入球判定処理」は、前述した図10の遊技内容決定乱数取得処理(この中の、図11の始動口入球判定処理)が定時割り込み(4ms毎)で実行されている期間を示したものである。尚、一回の始動口入球判定処理自体の処理時間は、本最良形態では数百μs程度を想定している。次に、三段目の「m値/n値」は、一回の割り込み処理内でポートを読み込んだ回数(n回、本例では5回)の内、ON状態であった回数(m回)を意味する。四段目の「特図始動口からの入力ポート検出信号判定結果」とは、m値/n値が所定値以上である場合にON状態であると判定し、所定値未満である場合にはOFF状態であると判定したものである。最後の段の「始動口入球フラグ」とは、四段目の「特図始動口からの入力ポート検出信号判定結果」がOFF状態からON状態となった場合にオンとなることを示したものである。そこで、時系列的に本例を説明すると、ノイズ(図中の点線)が発生した際、割り込み処理として始動口入球判定処理を実行している。例えば、最初の割り込み処理の際にノイズをON状態であると検知し、二回目の割り込み処理の際にも二つのノイズをON状態であると検知している。しかしながら、5回ポートを読み込んだ内、それぞれ1回及び2回であるため(即ち、m値/n値が所定値未満であるため)、これら割り込み処理においては特図始動口からの入力ポート検出信号の判定結果は「OFF状態」となる。次に、3回目の割り込み処理の際、即ち、真の入球信号がポートから出力されている状況下では、ポートを読み込んだ際の5回すべてON状態であると検知する。この結果、m値/n値が所定値以上であるため、これら割り込み処理においては特図始動口からの入力ポート検出信号の正規な判定結果は「ON状態」となる。そして、前回の正規な判定結果が「OFF状態」であり今回の正規な判定結果が「ON状態」であることから、立ち上がりエッジが確認できたと判定し、始動口入球フラグがオンになる。尚、この始動口入球フラグがオンになると、続いて乱数が取得された上、当否抽選等が実行されることになる。
《RAMクリアスイッチの操作判定処理》
次に、図22は、RAMクリアスイッチの操作判定処理関連のタイミングチャートである。尚、上図は正常にRAMクリアボタンが操作された場合を示したものであり、下図はノイズ等が発生した場合を示したものである。ここで、最上段の「電源」とは、電源のON/OFF状態を示したものである。次に、第二段の「RAMクリアボタンからの入力ポート検出信号」とは、RAMクリアボタンからの入力ポートにおける実際の検出信号の経時的変化の様子を示したものである。次に、三段目の「RAMクリア判定処理」は、前述した図6のRAMクリア要否判定実行処理が実行される期間(一定時間)を示したものである。尚、一回のRAMクリア要否判定実行処理自体の処理時間は、本最良形態では数百μs程度を想定している。また、本最良形態では、RAMクリア要否判定実行処理は一定時間内での特定回数(本例では5回)の処理を一セットとして実行している。そして、本例では当該特定回数の内所定回数(例えば、4回又は5回すべて)以上であった場合、RAMクリアを実行する旨を決定する。最後の段は、RAMクリア実行処理に係るRAMクリアフラグのON/OFF状態を示したものである。尚、図では1回の割込み処理にて1回の入力確認を実行したものを例示するがこれには何ら限定されず、1回の割込み処理で複数回入力確認を実行しても、或いは一定時間内に所定回数の入力確認処理を実行するように構成してもよい。
そこで、まず上図から説明すると、本例では、電源立ち上げ直後からRAMクリアボタンが押圧され続けており、RAMクリアボタンからの入力ポート検出信号はON状態が継続する。そして、5回の入力確認処理すべてにおいて、RAMクリアボタンからの入力ポート検出信号の判定結果はON状態である。この結果、一セットの当該処理が終了した時点で、m値/n値が所定値以上(5回/5回)であるため、今回のRAMクリア要否判定実行処理においてはRAMクリアボタンからの入力ポート検出信号の判定結果は「ON状態」となる。これを受け、RAMクリアフラグがオンになる。尚、このRAMクリアフラグがオンになると、続いての初期設定処理においてRAMクリア処理が実行されることになる。
次に、下図を説明すると、本例では、電源立ち上げ直後にノイズが発生し、RAMクリアボタンが押圧されていないにも拘わらず、RAMクリアボタンからの入力ポート検出信号が一瞬ON状態となる。そして、5回の入力確認処理の初回においては、RAMクリアボタンからの入力ポート検出信号の判定結果はON状態である。しかしながら、以後の判定結果がOFFであるため、一セットの当該処理が終了した時点で、m値/n値が所定値未満(1回/5回)であるため、今回のRAMクリア要否判定実行処理においてはRAMクリアボタンからの入力ポート検出信号の判定結果は「OFF状態」となる。このように、ノイズ発生によるRAMクリアを防止することが可能となる。
本最良形態によれば、一割り込み処理の間に入力ポートのON/OFF状態を複数回サンプリングし、複数の所定回数以上ONであった場合にONであると判定するよう構成されているので、サンプリング間隔よりも短いノイズをON信号として認識することを回避できると共に、割り込み処理毎にサンプリングする場合と比較し、正常なON信号である場合の認識時間を短縮できるという効果を奏する。
更に、入力ポートを複数回サンプリングし、複数の所定回数以上ONである場合にRAMクリア処理を実行するように構成されているので、ノイズ等の影響により誤ってRAMクリア処理が実行されず、更には、主制御基板側での処理負担も軽減可能であるという効果を奏する。
次に、本最良形態の変更例を説明する。まず、本最良形態では、特図始動口からの出力信号及びRAMクリアボタンからの出力信号のみを説明したが、これには限定されない(例えば、本最良形態で挙げたものとしては、大入賞口入賞検出装置2121や普図始動口2210等が例示)。更には、前述のようにパチンコ機等の遊技機は、遊技機全体を管理する主制御装置が存在し、この主制御装置が周辺の各種手段(演出の表示制御や音響制御等を司る副制御部(サブ制御基板)、ホールコンピュータ等)を管理する。そして、主制御部と各種周辺手段との間でのデータ伝送手法の一つに、主制御部から周辺手段に対してライト信号(割り込み信号)を出力し、このライト信号を契機に当該周辺手段が主制御部からデータを受け取るという方法がある。ところが、このようなノイズがライト信号を送信する制御線にのった場合等には、主制御部がライト信号を出力していないにもかかわらず、周辺手段はメイン制御部からライト信号が出力されたと判断することとなる。このため、周辺手段は、この誤った判断に基づいて主制御部からデータを受信する場合が生じる。このような場合にも本発明を適用することで、前述のような誤った判断も防止できる。
次の変更例を説明する。本最良形態におけるm値、n値及び所定値(正規にON状態と認定する基準値)はあくまで例示である。m(複数回)ポートを確認した上でn回以上(複数回)ON状態が確認された場合にはポートでの状態を正式にON状態と判定する処理を実行する限り、どのような形態であってもよい。例えば、以下の変更例が例示できる。
《入力信号判定処理》
本最良形態では、一回の割り込み処理で複数回ポートを読み込んだ上、一回の割り込み処理のみで正しい入力信号であるか否かの判定処理を実行している。他方、本変更例では、一回の割り込み処理で複数回ポートを読み込んだ上で当該割り込み処理に関してのON/OFF状態を判定した上、更に一又は複数回同様の割り込み処理を実行し、これら各割り込み処理でのON/OFF状態を踏まえ、正しい入力信号であるか否かの判定処理を実行するというものである。具体的には、例えば、ある一割り込み処理でn回(例えば3回)ポートを読み込んでm回以上(例えば2回)ON状態であることが確認できた場合に当該回を正規にON状態と判定し、次の割り込み処理でも同様にn回(例えば3回)ポートを読み込んでm回以上(例えば2回)ON状態であることが確認できた場合に当該回を正規にON状態と判定し、必要に応じて更に同様の割り込み処理を実行し、複数の割り込み処理での結果を踏まえて正しい入力信号か否かの判定を実行する例を挙げることができる(例えば、2回の割り込み処理を実行し、いずれも3回中2回ON状態であった場合は、正しい入力信号であったと判定)。更には、一回の割り込み処理で複数回ポートを読み込むという割り込み処理を複数回実行し、所定回数以上の割り込み処理においてON状態と判定されたか否かという観点から、正しい入力信号か否かの判定を実行してもよい。例えば、一回の割り込み処理でn回(例えば2回)読み込む処理をx回(例えば3回)実行し、所定回数以上の割り込み処理(例えばいずれか1回の割り込み処理)にてON状態と判定(例えば、当該回で2回中2回ともON状態)された場合には、正しい入力信号であると判定する例を挙げることができる。