まず、本実施形態の弾球遊技機の概要について説明する。
本実施形態の弾球遊技機は、遊技球の始動入賞を契機に当否の判定を行う抽選手段と、前記抽選手段によって当りと判定されたことに基づいて、遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、前記特別遊技中に遊技球が特定領域を通過した場合に、該特別遊技の終了後の遊技状態を通常遊技状態と比較して該特別遊技の発生頻度が高い特典遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、遊技状態に応じて遊技に関する演出を実行する演出手段とを備え、前記特別遊技には、前記特別遊技中に遊技球が前記特定領域を通過し易い第1特別遊技と、該第1特別遊技と比較して遊技球が前記特定領域を通過し難い又は通過しない第2特別遊技とがあり、前記遊技状態制御手段は、前記特別遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合に、特定領域通過フラグを設定し、前記特定領域通過フラグの有無により、前記特別遊技の終了後に移行する遊技状態に関する遊技状態情報と、移行する遊技状態の継続回数に関する継続回数情報とを設定し、設定された遊技状態情報及び継続回数情報に基づいて遊技を制御し、前記演出手段は、初回の第1特別遊技において、遊技球が前記特定領域を通過した場合には、該通過情報を報知する第1報知演出を前記第1特別遊技中に実行し、前記特典遊技状態を継続可能な2回目以降の第1特別遊技において、遊技球が前記特定領域を通過した場合には、該通過情報を報知する前記第1報知演出とは異なる第2報知演出を前記第1特別遊技中に実行することを特徴とする。
本実施形態では、判定手段によって当りと判定された場合に、特別遊技状態実行手段により特別遊技状態の遊技が実行される。特別遊技状態では、特別ラウンド中の開閉手段等が第1動作パターンで動作するとき遊技球が特定領域を通過し易くなっており、演出手段は、遊技球が特定領域を通過した場合に、例えば、画像と音声による報知演出を特別ラウンド中に実行する。また、演出手段は、初回の特別遊技において、遊技球が特定領域を通過した場合には、第1報知演出を実行し、2回目以降の特別遊技では、第2報知演出を実行するので、連続当り回数によって報知演出が異なるようにすることができる。
具体的には、遊技球が初めて特定領域を通過し、特別遊技状態の後に特定遊技状態(例えば、後述する確率変動モード)に移行することとなった場合に、演出手段が第1報知演出を実行する。また、特定遊技状態を継続させる2回目以降の特別遊技状態において、遊技球が特定領域を通過した場合には、演出手段が第2報知演出を実行するので、特別遊技状態の条件に応じて報知演出が変更される興趣の高い弾球遊技機を実現することができる。さらに、遊技球が特定領域を通過したことにより、特定領域通過フラグが設定される。特定領域通過フラグには、特別遊技終了後に移行する遊技状態情報(特に、確率変動状態への移行情報)と継続回数情報(特に、確率変動状態の回数情報)が含まれている。従って、これらの情報に基づいて、容易に特別遊技終了後の遊技を制御することができる。
次に、図1を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機1の構成について説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、矩形状の外枠2と、この外枠2に開閉可能に枢着された前面枠3及び前扉5を備えている。前面枠3は、額縁状であり開口部に遊技盤4(図3参照)が取付け可能となっている。また、前扉5の中央部にはガラス板6が嵌め込まれており、外部より遊技盤4が視認可能となっている。
前扉5の上部左右両側にはスピーカ7が設けられている。スピーカ7は、遊技に伴う演出効果音を外部に出力する音響出力部である。また、前扉5の左右両側及び上部には枠装飾LED8が設けられている。枠装飾LED8は、遊技の演出に連動してLEDが発光、点滅する装飾部である。
前扉5の下側には前面板9があり、その左端部は前面枠3に開放可能に枢着されている。前面板9には、発射機構を作動させるための発射ハンドル10、遊技球を貯留する上貯留皿11、下貯留皿12等が設けられている。
また、上貯留皿11の表面部分には、内蔵ランプが点灯したとき操作が可能となる左演出ボタン13と、中央演出ボタン14が設けられている。演出ボタン13、14は、操作が有効となったとき、遊技者がボタンを押下することにより演出を変化させることができる。
図2は、本実施形態のパチンコ遊技機1の背面側の斜視図である。
図2に示すように、パチンコ遊技機1の背面には、遊技盤4を裏側から押さえる枠体状の裏機構盤16が取り付けられている。この裏機構盤16の上部には、パチンコホール側島設備の遊技球補給装置(図示省略)から供給される遊技球を貯留する遊技球貯留タンク17が設けられている。
また、遊技球貯留タンク17から球を導出するタンクレール18の傾斜下端には、遊技球を払い出すための遊技球払出装置19が設けられている。さらに、裏機構盤16の隅部には、パチンコホールにある全遊技機を統括的に管理するホールコンピュータ(図4参照)に電気的に接続するための外部端子基板21が、端子基板ケース22に収納され、設けられている。
また、裏機構盤16の略中央には、遊技盤4の裏側に装着された透明の裏カバー23が備えられており、この裏カバー23内に、演出制御基板25を収納した透明の演出制御基板ケース25aと、液晶制御基板26を収納した透明の液晶制御基板ケース26aとが設けられている。
演出制御基板25と液晶制御基板26の中間部には、ボリュームスイッチ31が設けられている。つまみ部分を回転させることで10段階の音量設定が可能である。
液晶制御基板ケース26aの下方には、主制御基板24を収納した透明な主制御基板ケース24aが設けられている。主制御基板24は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御するものである。主制御基板24は、各種スイッチやセンサと接続されているため、これらの検出信号を受信して各種処理を行う。
また、主制御基板24には、RAMクリアスイッチ27が設けられている。RAMクリアスイッチ27を押下しながら、電源を投入することによりRAM領域の記憶内容は消去され、パチンコ遊技機1は初期状態となる。
演出制御基板25は、主制御基板24から送信される各種制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいて、例えば、盤面装飾LED35或いは液晶表示装置36による演出を制御する。
主制御基板ケース24aの下方には、電源基板28を収めた透明な電源基板ケース28aと、払出制御基板29を収めた透明な払出制御基板ケース29aが配設されている。
さらに、発射ハンドル10に対応する位置には、遊技球を打撃する打撃槌やこれを駆動する発射モータを備えた遊技球発射装置(図示省略)の後側に発射制御基板30が設けられている。
次に、図3を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技盤4について説明する。
図3に示すように遊技盤4は、略正方形のパネルで形成され、その盤面上の遊技領域4aは、化粧板4bの前面にビス等で固定されるセンター飾り体34a、左部コーナー飾り体34b、右部コーナー飾り体34c等の部材によって区画形成されている。飾り体34a〜34cは、ポリカーボネート等の硬質樹脂材料を用いた射出成形によってそれぞれ一体成型で形成されている。
センター飾り体34aには、複数の盤面装飾LED35が配置されている。盤面装飾LED35は、各遊技における図柄の変動表示や予告表示に伴って発光色や発光態様を変化させ、演出を盛り上げる装飾部である。
遊技盤4の中央部には開口が形成され、この開口内に液晶表示装置36の表示画面が配置される。液晶表示装置36は、種々の数字、キャラクタ等が描かれた図柄や背景画像、リーチ等の各種演出を遊技に応じて表示する表示器である。
センター飾り体34aの上部略中央には、演出用ゲート40aが配置されている。演出用ゲート40aは、遊技中の特定演出で用いられるゲートである。この特定演出の際、遊技者が演出用ゲート40aを狙って遊技球を入賞させると、さらに演出が発展し、遊技者に有利な状態となる。
また、後述する第2大入賞装置39bの右上方には、普通図柄用始動ゲート40bが配置されている。普通図柄用始動ゲート40bは、普通図柄の始動契機となる入賞装置である。遊技球が普通図柄用始動ゲート40bを通過することにより抽選が行われ、後述する普通図柄表示装置43bにて、普通図柄が変動する。
液晶表示装置36の右側には竜の頭部の形状をした可動役物37が配置されている。可動役物37は、遊技における演出や大当り期待度に応じて動作する。パチンコ遊技機1には、可動役物37以外にも複数の可動役物が設けられているが、図面上省略している。
センター飾り体34aの下方は、ステージ部材33が配置されている。ここに誘導された遊技球は、ステージ中央部分を揺動した後に落下するが、中心にある溝を通過した遊技球は、後述する第1特別図柄始動口38aに入賞し易い構造となっている。
ステージ部材33の下方には、第1特別図柄始動口38a及び第2特別図柄始動口38bからなる始動入賞装置38が配置されている。遊技領域4aを流下する遊技球が第1特別図柄始動口38a又は第2特別図柄始動口38bに入賞することにより抽選が行われ、後述する特別図柄表示装置43aにて特別図柄の変動表示がなされる。さらに、液晶表示装置36でも、特別図柄に対応した装飾図柄の変動表示が行われる。
なお、以下では、第1特別図柄始動口38aへの入賞により変動表示を開始する特別図柄を特別図柄1(特図1)、第2特別図柄始動口38bへの入賞により変動表示を開始する特別図柄を特別図柄2(特図2)という。
第2特別図柄始動口38bは開閉部材を備えており、開閉部材が開放した場合に遊技球が入賞し易い状態となる。上記の開閉部材は、普通図柄の抽選に当選した場合に、所定回数、所定時間開放する。以下では、第2特別図柄始動口38bと開閉部材を合わせた装置を普通電動役物(電動チューリップ又は略称の「電チュー」)と称することがある。
始動入賞装置38の下方には、第1大入賞装置39aが配置されている。第1大入賞装置39aには、前倒したとき遊技球が入球可能な開閉扉がある。
詳細は後述するが、始動入賞装置38の右側には、第2大入賞装置39bが配置されている。大入賞装置39a、39bは、共に特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち大当りしたことにより発生する特別遊技で所定時間開放される入賞装置である。遊技球が大入賞装置39a、39bの内部にある大入賞口(図示省略)に入賞することにより、多くの賞球を獲得することが可能となる。
第2大入賞装置39bを含む入賞装置49は、確変移行判定部を含む。確変移行判定部は、遊技球が通過することにより特別遊技の終了後に確率変動(以下、確変ともいう)状態に移行させる特定領域(Vゾーン)と、遊技球が通過しても確率変動状態に移行させない非特定領域を有する。
本実施形態では、確変移行判定部の形状は視認できないようにシートで覆われているため、破線で示した。なお、第2大入賞装置39bは、本発明の「可変入賞手段」に相当する。また、以下では、第1大入賞装置39aをアタッカ1、第2大入賞装置39bをアタッカ2と呼ぶことがある。
遊技領域4aの右側上方には、特別図柄表示装置43a及び普通図柄表示装置43bが配置されている。特別図柄表示装置43aは、2個の7セグメントLED(左及び中)から構成され、特別図柄始動口38a、38bへの入賞を契機として特別図柄を変動させ、抽選結果を表示する。なお、残り1個は(右)、特別図柄及び普通図柄の保留球数や、時短状態であることを表示する。
普通図柄表示装置43bは、複数のLEDからなる表示器であり、普通図柄用始動ゲート40bへの入賞を契機として普通図柄を始動させ、LEDの点灯により抽選結果を表示する。
遊技領域4aの左側には、遊技球の流下方向を変化させる風車41、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。また、遊技領域4aの下方には、複数の一般入賞口42が配置されている。遊技球が一般入賞口42に入賞すると所定数の賞球の払出しが行われる。
遊技領域4aの最も左側には、発射機構により発射された遊技球を遊技領域4aに案内するため略上下方向に延びたガイドレール44が配置されている。ガイドレール44は、金属製の帯状の外内2本のガイドレール44a、44bで構成されている。
これら外内2本のガイドレール44a、44bの間で上下方向に延びた空間が、前記発射機構から発射された遊技球が通過する発射通路45を形成している。内側ガイドレール44bの上端には、発射球の発射方向(遊技領域4a側)への通過を許可すると共に戻り方向(発射通路45側)への通過を阻止する戻り球防止片46が配設されている。また、内側ガイドレール44bの最下部にはアウト球回収口47と、アウト球回収口47にアウト球を導入する球寄せ部48が形成されている。
図4は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図4では信号を中継する中継基板や、本発明に関係のない一部の部材の構成を省略した。
この制御装置は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御する主制御基板24と、主制御基板24からコマンドを受けて演出の制御をする演出制御基板25を中心に構成される。電源基板28は、主制御基板24を初めとした各基板に接続され、外部電源から交流電圧24Vを受けて直流電圧に変換し、各基板に供給する。
主制御基板24は、その内部に、主制御基板側CPU241と、ROM242と、RAM243を備えている。主制御基板側CPU241は、いわゆるプロセッサ部であり、大当りを発生させるか否かの抽選処理、決定された変動パターンや停止図柄の情報から制御コマンドを作成し、演出制御基板25に送信する等の処理を行う。なお、CPU241は、本発明の「判定手段」、「特別遊技状態実行手段」、「遊技状態制御手段」に相当する。
ROM242は、一連の遊技機制御手順を記述した制御プログラムや制御データ等を格納した記憶部である。また、RAM243は、主制御基板側CPU241の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
主制御基板24には、始動入賞口センサ38c、大入賞口センサ39c、始動ゲート通過センサ40c、一般入賞口センサ42c、特定領域センサ56c、磁気センサ50、電波センサ51、振動センサ52が接続され、各センサの検出信号を受信可能となっている。
磁気センサ50は、パチンコ遊技機1に磁石等を近づけた場合に、磁気を検出するセンサである。また、電波センサ51は、パチンコ遊技機1に対し発せられた強い電波を検出するセンサであり、振動センサ52は、パチンコ遊技機1に対し与えられた強い振動を検出するセンサである。
また、主制御基板24には、特別図柄表示装置43a、普通図柄表示装置43bが接続され、主制御基板側CPU241が抽選処理により取得した乱数情報は、各図柄表示装置43a、43bに送信される。
さらに、主制御基板24には、パチンコ遊技機1の外部へ接続する端子を備えた外部端子基板21が接続されている。遊技における大当り、入賞数、ゲーム数等の各種情報は、主制御基板24から外部端子基板21を介してホールコンピュータに送信される。
さらに、主制御基板24には、払出制御基板29が接続されている。払出制御基板29には、下貯留皿満杯センサ12c及び前扉開放センサ20が接続されているため、これらのセンサが異常を検出すると、検出信号は払出制御基板29から主制御基板24に送信される。なお、払出制御基板29には、遊技球払出装置19と、発射制御基板30(さらに発射装置10aと接続)が接続している。
次に、演出制御基板25は、その内部に、演出制御基板側CPU251と、ROM252と、RAM253を備えている。演出制御基板側CPU251は、いわゆるプロセッサ部であり、主制御基板24から送信された制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいた各種演出を制御する処理を行う。なお、CPU251は、本発明の「演出手段」に相当する。
ROM252は、一連の演出制御手順を記述した制御プログラムや演出データ等を格納した記憶部である。また、RAM253は、演出制御基板側CPU251の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
演出制御基板25には、スピーカ7、枠装飾LED8、異常報知LED32、盤面装飾LED35、ボリュームスイッチ31、位置検出センサ55c、左演出ボタン13、中央演出ボタン14が接続されている。これにより、演出制御基板25は、例えば、スピーカ7の効果音や各LED等の動作を制御し、演出効果を高めている。なお、異常報知LED32は、パチンコ遊技機1の背面(演出制御基板25)に設けられたLEDであり、特定の異常が発生したことを報知する。
位置検出センサ55cは、後述する確変移行判定部にある振分部の位置を検出するセンサである。また、演出ボタン13、14は、遊技者が有効期間にこれらを押下げることで、検知信号が演出制御基板25に送信され、液晶表示装置36に表示される演出が変化する。
演出制御基板25には、液晶制御基板26が接続されている。液晶制御基板26は、演出制御基板25からコマンドを受けて液晶表示装置36の表示制御を行うものである。
液晶制御基板26は、その内部に、液晶制御CPU261と、液晶制御ROM262と、液晶制御RAM263と、映像表示プロセッサVDP264と、画像データROM265と、VRAM266を備えている。
液晶制御CPU261は、いわゆるプロセッサ部であり、演出制御基板25から受信した液晶制御コマンドに基づいて表示制御を行うために必要な液晶制御データを生成する。また、そのデータを映像表示プロセッサVDP264に出力する。
液晶制御ROM262は、液晶制御CPU261の動作手順を記述したプログラムを格納した記憶部であり、液晶制御RAM263は、ワークエリアやバッファメモリとして機能する記憶部である。
映像表示プロセッサVDP264は、液晶表示装置36に表示する画像データの画像処理を行うプロセッサである。また、画像データROM265は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理を行うために必要な画像データを格納した記憶部であり、VRAM266は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理した画像データを一時記憶する記憶部である。
上記の構成により液晶制御基板26は、演出制御基板25から送信された液晶制御コマンドに基づき画像処理を行い、液晶表示装置36に演出画像や動画を表示している。
次に、図5A、5Bを参照して、パチンコ遊技機1の確変移行判定部を含む入賞装置49について説明する。確変移行判定部は、第2大入賞装置39bや普通図柄用始動ゲート40bを含む入賞装置49内にあり、確変移行の権利取得に関する判定を行う。
本実施形態では、特別遊技において、遊技者が右打ちを行う仕様となっている。従って、遊技球は入賞装置49の右上部分から流下してくる。そして、遊技球は普通図柄用始動ゲート40b付近を通って、第2大入賞装置39bに到達する。また、普通図柄用始動ゲート40bを通過した遊技球は、球誘導部53によって第2大入賞装置39bの方向に誘導される(図5B参照)。
第2大入賞装置39bには開閉扉(本発明の「開閉手段」に相当する)があり、開閉扉が後方に退避しているとき、遊技球が内部に入球可能となる。入球した遊技球は、大入賞口センサ39cで検出され、第2大入賞装置39bの入賞数としてカウントされる。遊技球は、その後、確変移行判定部54の方向に進む。
一方、開閉扉が前方に突出しているとき、遊技球は、第2大入賞装置39bの内部に入球することができない。この場合、開閉扉の上部を遊技球が通過できるようになっており、遊技球は、第2特別図柄始動口38bの方向に誘導される。
確変移行判定部54は、初め1本の通路であるが、最終的に左側の特定領域56又は右側の非特定領域57に振分けられる。通路途中に設けられた振分部55(本発明の「振分手段」相当する)は、左右方向に移動可能であり、位置検出センサ55cによって位置情報が演出制御基板25に送信される。なお、図5Bは、振分部55を省略している。
確変移行判定部54が確変移行の権利取得について判定するのは、特別遊技中の特別ラウンド(本実施形態では、第6ラウンド)である。詳細は後述するが、確変図柄当りに当選した場合には、その特別遊技の終了後に大当り確率が高く設定された確率変動モードに移行する。このため、特別ラウンドでは、遊技球が通過可能な程度の時間、特定領域56が開放状態となる。
特定領域56を開放状態とするときには、振分部55を右側に移動させ、閉鎖状態とするときには、左側に移動させる。本実施形態では、第6ラウンドで特定領域56を開放状態とし、確変移行の権利を取得できるようにしている。
一方、非確変図柄当りに当選した場合には、基本的に、その特別遊技の終了後に確率変動モードに移行することが許可されていない。しかし、振分部55は、確変図柄当りに当選した場合と同様の動作をするため、極めて短時間、特定領域56が開放状態となる。
また、図5Bに示すように特定領域56、非特定領域57には球検出センサが配設され、遊技球が通過したとき、主制御基板24に球検出信号が送信されるようになっている。これらの球検出センサは、第2大入賞装置39bから排出された排出球の数をカウントする。特定領域56の特定領域センサ56cは、本発明の「特定領域通過検出手段」に相当し、非特定領域57の非特定領域センサ57cは、本発明の「非特定領域通過検出手段」に相当する。
次に、図6Aを参照して、本実施形態のパチンコ遊技機1の大当り種別とその概要について説明する。本実施形態の大当り(本発明の「特別遊技状態」に相当する)には、「大当り1」〜「大当り6」の6つの種別があるので、以下で簡潔に説明する。
まず、「大当り1」は、特別図柄1の抽選によって発生する確変図柄(例えば、「3」と「7」の図柄)当りであり、特別遊技は全13ラウンドで構成される。第6ラウンドが確率変動モード(詳細は後述する)移行のためのラウンドとなっているが、移行のための権利が取得し易くなっているので、開始前インターバルで「超大当り」と表示し、遊技者に期待を抱かせる。
「大当り2」は、特別図柄1の抽選によって発生する非確変図柄(例えば、「3」と「7」以外の図柄)当りであり、特別遊技は全13ラウンドで構成される。ここでは、確率変動モード移行のための権利が取得し難くなっているが、これは、その権利が取得できなかった場合である。
第6ラウンド以降は、開閉扉が短い開放を繰り返すだけであり、実質5ラウンドの大当りである。また、特別遊技の終了後には、100回の時短モードに移行する。なお、「大当り2」、後述する「大当り3」、「大当り4」の開始前インターバルでは、単に「大当り」と表示される(一部、図示省略)。
「大当り3」は、特別図柄1の抽選によって発生する非確変図柄当りであり、特別遊技は全13ラウンドで構成される。開閉扉は「大当り2」と同じ動作であり、実質5ラウンドの大当りであるが、特別遊技の終了後に移行する時短モードは、50回である。
「大当り4」は、特別図柄1の抽選によって発生する非確変図柄当りである。「大当り4」は、上述の「大当り2」又は「大当り3」で、確率変動モード移行のための権利が取得された場合であり、「大当り1」と同じく全13ラウンドの特別遊技が行われる。
「大当り5」は、特別図柄2の抽選によって発生する確変図柄当りであり、特別遊技は全16ラウンドで構成される。確率変動モード移行のための権利が取得し易くなっているので、開始前インターバルでは、「超大当り」と表示される。「大当り5」は、出玉が最大であることに加え、ほぼ100%、上記移行のための権利を取得することができるので、最も利益の大きな当りである。
最後に、「大当り6」は、特別図柄2の抽選によって発生する非確変図柄当りであり、特別遊技は全6ラウンドで構成される。ここでも、第6ラウンドが確率変動モード移行のためのラウンドであり、移行のための権利が取得し易くなっている。しかし、出玉が少ない大当りであるので、開始前インターバルでは、「大当りSmall」と表示される。なお、ここで上記移行のための権利を取得しても、後述する図7(b)に示すような報知演出が行われない。
特別図柄1の抽選は、遊技球が第1特別図柄始動口38aへ入賞した場合に行われるので、初回当りは、「大当り1」〜「大当り4」の何れかとなることが多い。また、詳細は後述するが、初回当りの特別遊技終了後には、普通電動役物の開閉部材が開放して、遊技球が第2特別図柄始動口38bに入賞するようになるので、特別図柄2の抽選に切替わる。従って、2回目以降の当りは、「大当り5」又は「大当り6」となることが多い。
また、特別図柄2の抽選では、「大当り5」、「大当り6」の何れが発生しても、確率変動モード移行の権利が取得し易くなっており、次回の大当りが発生する前に確率変動モードが終了しない限り、高確率状態が継続する。
次に、図6Bを参照して、本実施形態のパチンコ遊技機1の特別遊技の構成について説明する。
上述の通り、パチンコ遊技機1には、確変図柄による当りと非確変図柄による当りがある。ここで、確変図柄当りによる特別遊技を「第1特別遊技」、非確変図柄当りによる特別遊技を「第2特別遊技」と呼ぶ。
確変図柄当り(上述の「大当り1」)による特別遊技は、全13ラウンドで構成される(図6B(a)参照)。また、その終了後、遊技状態が確率変動モードとなる。なお、確率変動モードは、本発明の「特定遊技状態」の一例である。
確率変動モードは、次回の大当り発生まで継続するものが良く知られているが、本実施形態では回数が限定され、所定回数(100回)の遊技が行われると終了する。このとき、当選確率が高確率となるだけでなく、普通電動役物の開閉部材が頻繁に開放するようになるので(電チューサポート有り状態)、遊技球が始動入賞し易くなる。
確変図柄当りが発生すると、まず開始前インターバルが行われる。これは、6000ms(6.0秒)の大当り表示と6000msのアタッカ示唆表示とから構成される。大当り表示とは、例えば、上述の「超大当り」等の表示であって、大当り種別により複数の種類がある。また、アタッカ示唆表示とは、特別遊技で使用するアタッカを指示するものであり、特に、盤面右側に配置されたアタッカ2(第2大入賞装置39b)を使用するラウンドがある等の理由から、遊技者に右打ちをすることを指示する。
その後、第1ラウンドが開始する。第1ラウンドは、開閉扉の作動時間が29000ms(29.0秒)、使用するアタッカがアタッカ1(第1大入賞装置39a)である。なお、後述する第6ラウンドを除く各ラウンドは、本発明の「通常ラウンド」に相当する。
このとき、ラウンド表示として、「Round01」が液晶表示装置36に表示される。また、映像として「バトル」演出が実行される。第1ラウンドでは、主人公と相手キャラクタとの対戦が開始する。この段階では勝敗が分からないが、例えば、強さの異なる複数のキャラクタから1つが選択される。なお、演出ボタン13、14を用いて先攻後攻を決定したり、一度敗北した主人公を復活させる演出等が準備されている。
開閉扉の作動時間(開放時間)が終了すると、1980msの残存球排出時間となる。これは、アタッカ1に入賞した遊技球の排出を確認する時間であり、この時間の経過時までの入賞数及び排出数が有効とみなされる。なお、アタッカ1は、大入賞口センサ39cがあるだけなので、入賞数と排出数は必ず一致する。
その後、20msの第1ラウンドのインターバルを経て、第2ラウンドに進む。第2〜第5ラウンドまでは、ラウンド表示がラウンドの進行に応じて進んでいく以外、第1ラウンドと同じであるので、図面を一部省略した。
「バトル」演出は、ラウンドの進行に応じて発展し、第5ラウンドの終了時までに勝敗が決定する。確変図柄当りでは、この「バトル」演出で主人公が相手キャラクタを倒し、勝利するストーリーとなる。その後、残存球排出時間、第5ラウンドのインターバルを経て、第6ラウンドに進む。
第6ラウンドは、第1〜第5ラウンドとは異なり、開閉扉の作動時間が15000ms(15.0秒)となる。また、使用するアタッカは、アタッカ2(第2大入賞装置39b)となる。ここでは、上述の振分部55が動作して特定領域56を所定時間、開放状態とする。なお、第6ラウンドは、本発明の「特別ラウンド」に相当する。
ラウンド表示が進行する点は同じであるが、映像として、「特別ラウンド表示(遊技指示演出)」が実行される。これは、確変図柄当りの特別ラウンド中に行われる表示であり、具体的には、アタッカ2の場所を示して、「ここを狙え!」等の文字を表示するものである(図7(a)参照)。すなわち、上述の「バトル」演出で主人公が勝利したことによって、特別遊技の終了後に確率変動モードに移行するという演出の流れになる。
遊技球が特定領域56を通過(以下、V入賞ともいう)すると、遊技者は、確率変動モードに移行する権利を取得することができる。確変図柄当りでは、特定領域56が開放状態となる時間が長いので、遊技者がアタッカ2を狙って遊技球を打ち出していれば、ほとんどの場合、権利の取得が可能である(本発明の「第1動作パターン」に相当する)。そして、確率変動モード移行の権利を取得した際に、「V入賞表示」が行われる(例えば、図7(b))。
本実施形態では、当り時の特別図柄の種類や連荘回数に応じて「V入賞表示」を異ならせている。例えば、初回の当りは、通常、特別図柄1の当りであり、その後は、電チューサポート有り状態となるので、特別図柄2の当りとなることが多い。従って、特別図柄1の当り(初回当り)によるV入賞時に、目立つ報知演出を行い、特別図柄2の当り(2回目以降の当り)では、比較的地味な報知演出を行う(詳細は後述する)。
第6ラウンドの残存球排出時間は4980msであり、この時間の経過時までの入賞数と排出数が確認される。アタッカ1とは異なり、排出数が特定領域56と非特定領域57を通過した遊技球の合計となるので、残存球排出時間が長めに設定されている。
その後、20msの第6ラウンドのインターバルとなる。ここで、アタッカ2に入球した全ての遊技球の排出が確認されるまで第7ラウンドが開始しない。すなわち、第6ラウンドでは、残存球排出時間とインターバル時間の合計である5000ms(5.0秒)が経過することと、入賞数と排出数が一致することの両条件が成立した場合に、第7ラウンドに進む。
「V入賞表示」は、第6ラウンドの終了と同時に終えてもよいし、第7ラウンド以降も、例えば、小さなVマークのみ表示したままにしてもよい。最終ラウンドまで「V入賞表示」を継続してもよいが、遅くとも確率変動モードの遊技が開始する前には終える必要がある。
第7ラウンドでは、再びアタッカ1を使用する。開閉扉の作動時間は、29000ms(29.0秒)であり、第1〜第5ラウンドと同じである。ラウンド表示が進行する点も同じであるが、映像として、「楽曲ラウンド1」が行われる。これは、特定の楽曲が演奏される演出である。
その後、1980msの残存球排出時間、20msの第7ラウンドのインターバルを経て、第8ラウンドに進む。第8〜第10ラウンドまでは、ラウンド表示が進行する以外、第7ラウンドと同じであるので、図面を一部省略した。なお、第10ラウンドの終了時までに楽曲の演奏が終了する。
その後、第10ラウンドのインターバルを経て、第11ラウンドに進む。第11〜第13ラウンドの各ラウンドでもアタッカ1を使用する。開閉扉の作動時間、残存球排出時間は第7ラウンドと同じであり、ラウンド表示はラウンドの進行に応じて進行する。また、映像として、「エピソードラウンド」が行われる。これは、パチンコ遊技機1に登場するキャラクタのエピソードを紹介する等の演出であり、第13ラウンドの終了時まで継続する。
第13ラウンドは最終ラウンドであり、開閉扉の閉鎖後、特別遊技の終了を意味する20000ms(20.0秒)の終了インターバル(エンディング)が行われる。何れのアタッカも閉鎖しているが、液晶表示装置36では、エンディング表示及びエンディング映像が行われる。
エンディング表示とは、特別遊技が終了したことを示す「Fin」や「確率変動モード突入」等の文字表示である。また、エンディング映像は、攻略法の注意喚起や企業ロゴ表示等で構成される。終了インターバルの終了により、確変図柄当りによる一連の特別遊技が終了し、その後、確率変動モードの遊技が開始する。
次に、非確変図柄当りについて、確変図柄当りと異なる部分を中心に説明する。非確変図柄当り(上述の「大当り2」)による特別遊技も、全13ラウンドで構成される。また、その終了後には、遊技状態が時短モードとなる(図6B(b)参照)。
時短モードとは、大当り確率は低確率であるが、図柄の変動表示の時間を短縮した遊技状態である。通常遊技モードより普通電動役物の開閉部材が頻繁に開放されるので(電チューサポート有り状態)、遊技球が始動入賞し易い。また、本実施形態の時短モードは、所定回数(例えば、100回)の遊技が行われると終了する。
第1〜第5ラウンドの使用アタッカ、開閉扉の作動時間等は、確変図柄当りの場合と同じであるが、映像の内容が異なる。映像は「バトル」演出であるが、最終的に主人公が相手キャラクタに敗北するストーリーとなるため、例えば、手強いキャラクタが選択される。
ここでも、演出ボタン13、14を用いて、一度敗北した主人公を復活させる演出等が準備されているが、第5ラウンドの終了時までに主人公の敗北が決定し、残存球排出時間、第5ラウンドのインターバルを経て、第6ラウンドに進む。
第6ラウンドは、アタッカ2を使用するラウンドであるので、「特別ラウンド」であることに変わりはない。しかし、開閉扉の作動時間が80msと、確変図柄当りと比較して極めて短く設定されている。
ここでは、遊技者がアタッカ2を狙って遊技球を打ち出しても、ほとんどの場合、V入賞せず、確変移行の権利を取得することができない(本発明の「第2動作パターン」に相当する)。すなわち、上述の「バトル」演出で主人公が敗北したので、確率変動モードは付与されないという演出の流れになる。
従って、確変図柄当りのようにアタッカ2を狙わせる映像は行われず、早くもエンディング映像が開始する。一方、偶然にV入賞する可能性は残されており、V入賞した場合には、確率変動モード移行の権利を取得することになるので(上述の「大当り4」)、「V入賞表示」が行われる。
特別図柄の種類によらず、確変図柄当りでのV入賞か、又は非確変図柄当りでのV入賞かによって、「V入賞表示」を異ならせてもよい。このようにした場合、遊技者は、稀に通常とは異なる「V入賞表示」を見ることができ、長く遊技を行っても「V入賞表示」に飽きることがなくなる。
なお、非確変図柄当りでV入賞した場合には、不正にV入賞させた可能性があるので、「V入賞表示」と同時にエラー報知又は警告表示を行ってもよい(図7(d)参照)。この場合、確変図柄当りでV入賞した場合と比較して、「V入賞表示」の表示時間を長く設定してもよい。
その後、4980msの残存球排出時間と20msの第6ラウンドのインターバルを経て、第7ラウンドに進む。なお、第6〜第13ラウンドまで、ラウンド表示が行われない。
第7〜第13ラウンドでは、再びアタッカ1を使用する。しかし、開閉扉の作動時間が80msであるので、開閉扉が極めて短い開閉を繰り返している状態である。従って、遊技者が遊技球の打ち出しを継続していても、アタッカ1に入球することはほとんどない。
液晶表示装置36では、ラウンド表示が行われず、第6ラウンドに開始したエンディング映像が継続して行われる。その後、最終ラウンドである第13ラウンドの残存球排出時間を経て、終了インターバル(エンディング)に移行する。
終了インターバルの時間は6880ms(6.88秒)であるので、確変図柄当りの終了インターバルより短いが、確変図柄当りの場合と同じエンディング映像がちょうど終了するように設定されている。これで、非確変図柄当りによる一連の特別遊技が終了し、その後、時短モードの遊技が開始する。
最後に、特別遊技中の特殊な状況について説明する。確変図柄当りによる特別遊技では、第6ラウンドにおける開閉扉の作動時間が比較的長いが、遊技者が遊技球を打ち出さなければV入賞することはなく、確率変動モード移行の権利が取得できない。このような場合、確率変動モード以外の遊技状態に移行させる必要があるが、本実施形態では、電チューサポート有りの低確率状態となる。
このとき、演出に関しては制約がないため、液晶表示装置36に表示される背景等を確率変動モードと同じものとする。従って、遊技者は、外観では低確率状態となったことに気が付かない。
一方、非確変図柄当りによる特別遊技では、第6ラウンドにおける開閉扉の作動時間が極めて短いが、遊技球がアタッカ2に入球し、さらにV入賞する可能性が残されている。この場合、本実施形態では、電チューサポート有りの高確率状態となる。この場合も演出に関しては制約がないため、液晶表示装置36に表示される背景等は時短モードと同じものとする。従って、遊技者は、外観では高確率状態となったことに気が付かない。
これにより、特別遊技の終了後の演出は、常に大当り種別に応じたものとなる。また、遊技球がV入賞したか否かに関わらず、これ以降、予め定められたラウンド中演出(確変図柄当りであれば、「楽曲ラウンド1」等)及びエンディング演出(エンディング表示、エンディング演出)が実行されるので、例えば、「バトル」演出で勝利したにも関わらず、特別遊技の終了後に確率変動モードの演出とならない等、演出の不一致、矛盾が起こらない。
図示しないが、上述の「大当り5」による特別遊技は、図6B(a)に示す特別遊技において、最終ラウンドが第16ラウンドとなったものである。第7ラウンド以降は、映像(例えば、「エピソードラウンド」)の長さや種類が異なっている。
また、上述の「大当り6」による特別遊技は、非確変図柄当りである点が異なるが、図6B(a)に示す特別遊技において、最終ラウンドが第6ラウンドとなったものである。なお、V入賞しても報知演出が行われない点でも異なる。
次に、図6Cを参照して、アタッカと振分部の動作について説明する。
まず、通常ラウンド(第6ラウンド以外)のアタッカ動作を説明する。具体的には、アタッカ1(第1大入賞装置39a)の開閉扉の動作であり、信号が「ON」であるとき開放状態、「OFF」であるとき閉鎖状態を意味する。
上述の通り、通常ラウンドの開閉扉の作動時間は29.0秒であり、開閉扉の閉鎖後に1.98秒の残存球排出時間と0.02秒のラウンドインターバルを経て、次回ラウンドに進む。なお、通常ラウンドでは、振分部55は動作しない。
次に、確変図柄当りにおける特別ラウンド(第6ラウンド)のアタッカ動作を説明する。具体的には、アタッカ2(第2大入賞装置39b)の開閉扉の動作である。上述の通り、確変図柄当りの特別ラウンドの開閉扉の作動時間は15.0秒であるが、この中に5.32秒の閉鎖時間が含まれている。
ここで、遊技球の流下速度を考慮すると、遊技球が上記前半区間にアタッカ2に入球しても、振分部55が特定領域56を開放する位置(以下、開放位置という)にある期間(0.02秒)に、遊技球が特定領域56を通過することは極めて難しくなっている。
また、上記閉鎖時間は、振分部55が特定領域56を閉鎖する位置(以下、閉鎖位置という)となる期間があることから設けられている。振分部55が閉鎖位置にあるときアタッカ2を開放状態としていると、V入賞することなく最大入賞数に到達して、特別ラウンドが終了してしまう。従って、このような不利益が起こらないようにしている。
ここでは、5.32秒の間、開閉扉が閉鎖しているが、開放と閉鎖を繰り返す動作としてもよい。開閉動作を行っても遊技球がアタッカ2に入球することはほとんどなく、また、特別ラウンドにおける開閉扉の開放が終了したと誤認されることもなくなる。
また、液晶表示装置36では、上記前半区間を利用して「特別ラウンド表示」(図7(a)参照)が行われる。これにより、少なくとも開閉扉の2回目開放時には、遊技者がアタッカ2を狙って遊技球を打ち出すようになり、V入賞し易くなる。
また、このタイミングで「特別ラウンド表示」を行うことにより、例えば、特別ラウンド開始前の第5ラウンドで行う場合より、「バトル」演出の時間が十分確保できるという利点もある。なお、「特別ラウンド表示」は、特別ラウンド開始直前のインターバル期間(残存球排出時間及び5ラウンドインターバル)に行うこともできるが、表示時間が非常に短いこと(2.0秒)と、上記前半区間を有効に使うことができないことから適切でない。
開閉扉の長い開放時間(9.60秒)が経過すると、4.98秒の残存球排出時間と0.02秒のラウンドインターバルを経て、次回ラウンドに進む。
上記前半区間は、上記後半区間と比較してV入賞し難いので、前半区間と後半区間とで「V入賞表示」を異ならせてもよい。このようにした場合にも、遊技者は、稀に通常とは異なるV入賞表示を見ることができ、何れのタイミングでV入賞したかを認識することもできる。この場合、さらに、非確変図柄当りのV入賞時に、上記の何れとも異なる「V入賞表示」を行うようにしてもよい。
なお、上記前半区間でV入賞し、「V入賞表示」が行われた場合には、上記後半区間で再度V入賞しても、改めて「V入賞表示」を行わないようにする。これにより、V入賞する度、何度も報知演出を行うような不自然な演出とはならない。また、上記後半区間になってもV入賞に時間がかかる場合、早くV入賞させるように促す報知を行ってもよい。
ここで、振分部55の動作について説明する。振分部55は、アタッカ2の開閉扉の最初の開放と同期して、0.02秒間、特定領域56を開放する位置に動く。その後、5.38秒間、閉鎖位置に戻り(「非誘導期間」という)、開閉扉の2回目の開放と同期して、再度、開放位置に動く。
振分部55は、その後、アタッカ2の2回目の開放時間と残存球排出時間を合せた14.58秒間、開放位置に保持され(「誘導期間」という)、再度、閉鎖位置に戻る。以上より、アタッカ2の開閉扉と振分部55は、(1)開閉扉が開き、振分部が開放位置、(2)開閉扉が開き、振分部が閉鎖位置、(3)開閉扉が閉じ、振分部が開放位置、(4)開閉扉が閉じ、振分部が閉鎖位置の4種類の状態からなる。
振分部55は、非確変図柄当りの特別ラウンドでも同じ動作をする。すなわち、特別ラウンドにおけるV入賞のし易さは、アタッカ2の開閉扉の開閉パターンによって決まる。大当り種別に応じて振分部55の動作を切替える必要がないので、制御にかかる負担が小さくて済む。
次に、非確変図柄当りにおける特別ラウンドのアタッカ動作を説明する。上述の通り、非確変図柄当りでは、特別ラウンドの開閉扉の作動時間(開放時間)は0.08秒である。この作動時間が経過すると、4.98秒の残存球排出時間と0.02秒のラウンドインターバルを経て、次回ラウンドに進む。
残存球排出時間は、振分部55が閉鎖位置となる5.38秒の間に終了するので、その後に遊技球が特定領域56を通過しても、有効な入賞とはみなされない。従って、非確変図柄当りでは、遊技球がV入賞する可能性が極めて低い。
次に、図7を参照して、特別ラウンド表示とV入賞表示について説明する。
図7(a)の「特別ラウンド表示(遊技指示演出)」は、特別ラウンド(第6ラウンド)において、遊技球がV入賞する前の様子を示している。液晶表示装置36の表示領域上部にある表示領域60では、複数の「右打ち→」の文字が右方向にスクロールしている。特別遊技中は、遊技者が右打ちを行う必要があるので、これを指示する表示となっている。
表示領域左上の表示領域63には、現在の大当りラウンド数が表示されるが、ここでは、「Round06」となる。一方、表示領域右上の表示領域64、65には、それぞれ獲得玉数(「00520玉」)と連荘回数(「01回目」)が表示される。
また、表示領域61には、アタッカ2の画像と「ここを狙え!」という文字が表示され、特別ラウンド中に遊技者が確実にアタッカ2を狙って遊技球を打ち出すように促す。なお、表示領域右下の表示領域62では、大当り図柄(装飾図柄)を示す数字が表示されている。
次に、図7(b)の「V入賞表示1」について説明する。この表示は、特別図柄1が当りとなり(例えば、上述の「大当り1」)、さらに特別ラウンドでV入賞したときに出現する。表示領域61には、大きな「Vマーク」が表示され、確変移行の権利が取得されたことを示すものとなっている。ここでは、「Vマーク」と共に竜が炎を吐き出した表示を行って演出を盛り上げている。なお、「V入賞表示1」は、本発明の「第1報知演出」に相当する。
さらに、表示領域66には、「Congratulations!」という文字が表示されている。この表示に併せて、スピーカ7により「Congratulations」、又は「おめでとう」等の音声を出力してもよい。
また、図7(a)と同様に、各表示領域にラウンド数、獲得玉数、連荘回数が表示される。獲得玉数は、リアルタイムでカウントされるため、ラウンド中に数字が加算されていく。表示領域62に大当り図柄が示されているが、小さい「Vマーク」が数字の上に重ねられ、V入賞したことを強調する表示となっている。
次に、図7(c)の「V入賞表示2」について説明する。この表示は、特別図柄2が当りとなり(上述の「大当り5」)、さらに特別ラウンドでV入賞したときに出現する。これは、「V入賞表示1」と比較して、表示領域61が小さいものとなる。特別図柄2の当りは、連続的に発生した2回目以降の当りで発生することが多く、表示領域65には、例えば、連荘回数として「02回目」が表示される。なお、「V入賞表示2」は、本発明の「第2報知演出」に相当する。
また、「V入賞表示2」では、「V入賞表示1」と比較して「Congratulations」等の音声が小さく設定されている。すなわち、「V入賞表示1」は、盛大な祝福演出であるが、「V入賞表示2」は、比較的地味な祝福演出である。これにより、特定の状態におけるV入賞を強調して報知することができる。なお、「V入賞表示2」中の表示領域66をなくし、「Congratulations」等の音声を出力しないようにしてもよい。
次に、図7(d)の「V入賞表示(警告表示)」について説明する。この表示は、例えば、非確変図柄当りでV入賞したときに出現するものであり、不正によりV入賞した可能性があることによる。ここでは、表示領域67に「Warning!!」の文字が表示された態様であるが、異常の内容が明確である場合には、「エラー16」のように具体的に表示してもよい。また、上記前半区間(「通過困難パターン」による動作時)でV入賞した場合に、「V入賞表示(警告表示)」を出現させてもよい。
特別図柄の種類によらず、初当りにおけるV入賞に対して、「V入賞表示1」を表示し、連続的に発生した2回目以降の当りにおけるV入賞に対して、「V入賞表示2」を表示して区別してもよい。この場合、2回目以降の当りであっても、出玉の少ない大当り(上述の「大当り6」)では、「V入賞表示2」を行わない。
次に、図8を参照して、特別遊技の終了時に設定される各種フラグについて説明する。
まず、確変図柄当りによる特別遊技の終了後に設定される各種フラグについて説明する。図8(a)に示すように、遊技球がV入賞したか否かに関わらず、普電開放延長状態フラグ、普図時短移行状態フラグ、普図確率変動移行状態フラグ、特図時短状態移行状態フラグに「5AH」がセットされる。「5AH」とは、フラグがオンの意味である。
「V入賞あり」の場合、特図確率変動移行状態フラグに「5AH」がセットされる。一方、「V入賞なし」の場合、特別遊技の終了後に確率変動モードに移行しないので、特図確率変動移行状態フラグに「00H」がセットされる。「00H」とは、フラグがオフの意味である。
なお、「V入賞なし」の場合でも、普通電動役物の開閉部材が頻繁に開放する状態(電チューサポート有り)となる。従って、上述の普図確率変動移行状態フラグは、V入賞したか否かに関わらず、「5AH」がセットされる。
また、V入賞したか否かに関わらず、特図時短回数カウンタに「100」がセットされる。ここで、「100」とは、100回の遊技を意味する。特図確率変動回数カウンタは、「V入賞あり」の場合のみ「100」がセットされる。
さらに、変動パターン振分け指定番号と特図変動回数カウンタがセットされる。まず、変動パターン振分け指定番号に「1」、特図変動回数カウンタ1に「30」がセットされる。これは、100回の確率変動モードのうち30回(1〜30回転)は、演出モードが「確変1」となることを意味する。「確変1」では、図柄が高速変動し、リーチ演出は、無し又はあっても短いものとなる(図8(b)参照)。
その後、変動パターン振分け指定番号に「2」、特図変動回数カウンタ2に「60」がセットされる。これは、100回の確率変動モードのうち60回(31〜90回転)は、演出モードが「確変2」となることを意味する。「確変2」では、確率変動時の通常図柄変動となり、リーチ演出も様々なパターンが実行される。
その後、変動パターン振分け指定番号に「3」、特図変動回数カウンタ3に「9」がセットされる。これは、100回の確率変動モードのうち9回(91〜99回転)は、演出モードが「確変3」となることを意味する。「確変3」では、確率変動モードの残り回数をカウントダウンする演出が行われる。
最後に、変動パターン振分け指定番号に「4」がセットされる。これは、100回の確率変動モードのうち最後の1回(100回転目)は、演出モードが「確変4」となることを意味する。「確変4」では、最終変動用の演出が行われる。なお、図示しないが、確率変動モードが終了して通常モードに戻る場合には、変動パターン振分け指定番号に「0」がセットされる。
特図時短回数カウンタ、特図確率変動回数カウンタの値は、変更することができる。例えば、「V入賞あり」の場合、特図時短回数カウンタ及び特図確率変動回数カウンタに「150」をセットすると、特別遊技の終了後、150回の確率変動モードに移行する。このとき、演出モード「確変2」の回数を増やして、上記と同様に「確変1」、「確変2」、「確変3」、「確変4」の順に演出モードを移行させることができる。
次に、非確変図柄当りによる特別遊技の終了後に設定される各種フラグについて説明する。確変図柄当りの場合と同様に、遊技球がV入賞したか否かに関わらず、普電開放延長状態フラグ、普図時短移行状態フラグ、普図確率変動移行状態フラグ、特図時短状態移行状態フラグに「5AH」がセットされる。
また、特図確率変動移行状態フラグは、「V入賞なし」のとき「00H」、「V入賞あり」のとき「5AH」がセットされ、V入賞したか否かに関わらず、特図時短回数カウンタに「100」がセットされる。さらに、特図確率変動回数カウンタは、「V入賞あり」の場合のみ「100」がセットされる。
次に、変動パターン振分け指定番号がセットされる。非確変図柄当りの特別遊技の終了後は時短モードとなるので、変動パターン振分け指定番号に「5」がセットされる。これは、演出モードが「時短」となることを意味し、時短用演出が行われる(図8(b)参照)。時短モードの遊技は100回であるが、特別遊技の終了時に特図変動回数カウンタの値をセットしない。
図示しないが、時短モードが終了して通常モードに戻る場合には、変動パターン振分け指定番号に「0」がセットされる。また、「V入賞あり」の場合には、特別遊技の終了後の100回転が時短モード(高確率状態)となり、その後、演出モードが「通常」に戻る。
ここでも、特図時短回数カウンタ、特図確率変動回数カウンタの値を変更することができる。例えば、「V入賞あり」の場合には、特図時短回数カウンタに「100」、特図確率変動回数カウンタに「150」をセットする。これにより、特別遊技の終了後の100回転まで演出モードが「時短」となり、101〜150回転までは、演出モードが「通常」(何れも、高確率状態)となる。
次に、図9を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機1のエラー種類について説明する。パチンコ遊技機1には、以下で説明するもの以外にも多数のエラーが発生し得るが、ここでは説明を省略する。また、以下には、正確にはエラーとはいえないが、警告や報知を行う対象となるものが含まれる。
(1)RAMクリア
最も優先して報知されるエラーとして、「RAMクリア」がある。RAMクリアとは、電源投入時にRAMクリアスイッチ27を操作しながら起動することにより、RAM領域の記憶内容の一部又は全てを消去することである。
パチンコ遊技機1では、主制御側のCPU241が始動入賞時に抽選用乱数を取得して当否判定を行っている。しかし、RAMクリアにより乱数カウンタを初期状態に戻し、大当り乱数を狙い撃ちする不正行為が行われることがある。このため、このような不正行為を防止すべく、電源投入時にRAMクリアスイッチ27が操作された場合にエラーとして報知することとしている。
RAMクリアの報知としては、スピーカ7による警告の他に枠装飾LED8、盤面装飾LED35の点灯がある。また、パチンコ遊技機1の背面に設けられた異常報知LED32を点灯させる。異常報知LED32の点灯は、遊技店の店員がパチンコ遊技機1の背面を見て確認する必要がある。液晶表示装置36には、RAMクリアが行われたことが表示されないが、この情報は、外部端子基板21(以下、外部端子という)を経由してホールコンピュータに送信される。
RAMクリアの報知は、演出制御基板25が主制御基板24から送信されるRAMクリアコマンドを受信したときに開始し(図示省略)、30秒の報知時間が経過するまで継続して行われる。これにより、周囲の顧客や店員はRAMクリアスイッチ27が操作されたことを認識する。
次に説明する(2)〜(6)のエラーは、確変移行判定部54に関するものであり、優先順位の高いエラーとして定義されている。ここで、優先順位とは、パチンコ遊技機1に複数のエラーが同時に発生した場合に、報知が優先される順位である。
(2)大入賞口2排出過多異常(エラー8)
「RAMクリア」の次に優先順位が高いエラーとして、「大入賞口2排出過多異常」がある。大入賞口2排出過多異常とは、アタッカ2の排出数が入賞数より多い場合(排出数>入賞数)に報知されるエラーである。これは、不正行為により特定領域センサ56cをオンした可能性があるため、エラーとして報知することとしている。
大入賞口2排出過多異常の報知としては、枠装飾LED8の点灯がある。さらに、液晶表示装置36には「エラー8。大入賞口2排出過多異常。係員をお呼び下さい。」等の表示がなされ、スピーカ7からは固有の不正入賞音が発せられる。盤面装飾LED35が点灯している場合には消灯し、異常情報は外部端子を経由してホールコンピュータに送信される。
大入賞口2排出過多異常の報知は、演出制御基板25が主制御基板24から送信された排出過多異常検知コマンドを受信したときに開始し、電源断するまで継続して行われる。例えば、特別遊技中に電源断すると、排出過多異常フラグがクリアされるので、遊技者は、電源復帰後に特別遊技の続きを行うことができる。
(3)大入賞口2排出異常(エラー9)
次に優先順位が高いエラーとして、「大入賞口2排出異常」がある。大入賞口2排出異常とは、残存球排出時間経過時にアタッカ2の入賞数が排出数より多い場合(入賞数>排出数)に報知されるエラーである。入賞数が排出数より多い場合、入賞装置49の内部で遊技球が詰まっている可能性があるため、エラーとして報知することとしている。
大入賞口2排出異常の報知としては、液晶表示装置36に「エラー9。大入賞口2排出異常。係員をお呼び下さい。」等の表示がなされる。なお、スピーカ7等による報知は、大入賞口2排出過多異常の場合と同じであるので、詳細は省略する。
大入賞口2排出異常の報知は、演出制御基板25が主制御基板24から送信される排出異常検知コマンドを受信したときに開始し、入球数と排出数が一致するか電源断するまで継続して行われる。例えば、電源断により、排出異常フラグがクリアされた場合にも入球数と排出数が一致するので、遊技者は、電源復帰後に特別遊技の続きを行うことができる。
(4)磁気異常(強)(エラー16)
次に優先順位が高いエラーとして、「磁気異常(強)」がある。磁気異常とは、パチンコ遊技機1に磁石等を近づけた場合に、磁気センサ50により検出されるエラーであるが、特に、特別ラウンド中(第6ラウンドのアタッカ2開放中及び残存球排出時間中)に検出されたエラーが該当する。磁石等を近づけることによりパチンコ遊技機1の電子機器を誤動作させる、又は盤面上を流下する遊技球を何れかの入賞口に誘導する等の不正が行われることがある。このため、磁気を検出した場合にエラーとして報知することとしている。
磁気異常の報知としては、液晶表示装置36に「エラー16。磁気センサエラー。係員をお呼び下さい。」等の表示がなされ、スピーカ7からは固有の磁気検出警告音が発せられる。その他の報知については、大入賞口2排出過多異常の場合と同じであるので、詳細は省略する。
磁気異常の報知は、演出制御基板25が主制御基板24から送信される磁気検出コマンドを受信したときに開始し、電源断するまで継続して行われる。
(5)電波異常(強)(エラー17)
次に優先順位が高いエラーとして、「電波異常(強)」がある。電波異常とは、パチンコ遊技機1に対し電波が発せられた場合に、電波センサ51により検出されるエラーであるが、特に、特別ラウンド中に検出されたエラーが該当する。パチンコ遊技機1の外部から強い電波を発してパチンコ遊技機1内部のセンサを誤動作させる等の不正が行われることがある。このため、電波を検出した場合にエラーとして報知することとしている。
電波異常の報知としては、液晶表示装置36に「エラー17。電波センサエラー。係員をお呼び下さい。」等の表示がなされ、スピーカ7からは固有の電波検出警告音が発せられる。その他の報知については、大入賞口2排出過多異常の場合と同じであるので、詳細は省略する。
電波異常の報知は、演出制御基板25が主制御基板24から送信される電波検出コマンドを受信したときに開始し、電源断するまで継続して行われる。
(6)振分装置異常(エラー19)
次に優先順位が高いエラーとして、「振分装置異常」がある。振分装置異常とは、確変移行判定部54内にある振分部55の異常であって、この部分に配設された位置検出センサ55cにより検知される。振分部55が故障等により動作しなかった場合にエラーとして報知することとしている。
振分装置異常の報知としては、液晶表示装置36に「エラー19。振分装置エラー。係員をお呼び下さい。」等の表示がなされ、スピーカ7からは固有の警告音が発せられる。なお、この異常情報は、外部端子には送信されない。
振分装置異常の報知は、演出制御基板25が位置検出センサ55cから送信される位置信号を受信したときに開始し、電源断するまで継続して行われる。
(7)磁気異常(エラー6)
次に優先順位が高いエラーとして、「磁気異常」がある。磁気異常の内容は、(4)「磁気異常(強)」で説明した通りであるが、特に、アタッカ2の非作動時(第6ラウンド以外)の磁気異常がここに属する。
磁気異常の報知としては、枠装飾LED8の点灯がある。さらに、液晶表示装置36に「エラー6。磁気センサエラー。」等の表示がなされ、スピーカ7からは固有の磁気検出警告音が発せられる。盤面装飾LED35が点灯している場合には消灯し、異常情報は、外部端子を経由してホールコンピュータに送信される。
磁気異常の報知は、演出制御基板25が主制御基板24から送信される磁気検出コマンドを受信したときに開始する。この報知は、報知開始から30秒が経過して、演出制御基板25が解除コマンドを受信するまで継続するので、通常、(4)「磁気異常(強)」の場合より短い時間の報知となる。なお、本異常と(4)「磁気異常(強)」とを区別するため、ランプの発光態様や音量を異ならせてもよい。
(8)電波異常(エラー7)
次に優先順位が高いエラーとして、「電波異常」がある。電波異常の内容は、(5)「電波異常(強)」で説明した通りであるが、特に、アタッカ2の非作動時(第6ラウンド以外)の電波異常がここに属する。
電波異常の報知としては、液晶表示装置36に「エラー7。電波センサエラー。」等の表示がなされ、スピーカ7からは固有の電波検出警告音が発せられる。その他の報知については、磁気異常の場合と同じであるので、詳細は省略する。また、電波異常の報知開始、終了の契機も磁気異常の場合と同じである。なお、本異常と(5)「電波異常(強)」とを区別するため、ランプの発光態様や音量を異ならせてもよい。
(9)振動異常(エラー18)
次に優先順位が高いエラーとして、「振動異常」がある。振動異常とは、パチンコ遊技機1に対し強い振動が与えられた場合に、振動センサ52により検出されるエラーである。パチンコ遊技機1に強い振動を与えてパチンコ遊技機1内部の電子機器、部品を故障させる、又は盤面上を流下する遊技球を強引に入賞させる等の不正が行われることがある。このため、振動を検出した場合にエラーとして報知することとしている。
振動異常の報知としては、液晶表示装置36に「エラー18。振動センサエラー。」等の表示がなされ、スピーカ7からは固有の振動検出警告音が発せられる。その他の報知については、磁気異常の場合と同じであるので詳細は省略する。異常情報は外部端子に送信されない。振動異常の報知開始、終了の契機は磁気異常の場合と同じである。なお、振動異常についても、アタッカ2の作動時と非作動時で報知時間やランプの発光態様等を異ならせてもよい。
(10)扉開放
次に優先順位が高いエラーとして、「扉開放」がある。扉開放は、パチンコ遊技機1の前扉5を開放したとき、前扉開放センサ20により検出されるエラーである。前扉5を開放して、遊技球を入賞口に遊技球を入賞させる等の不正が行われることがあるため、エラーとして報知することとしている。
また、上貯留皿11及び下貯留皿12を備えた前面板9が開放する場合もある。しかし、前面板9は、前扉5を開放した後でなければ開放できない構造となっているため、前扉5の開放が検出すれば足りる。以下、前扉5の開放が検出された場合について説明する。
扉開放の報知としては、枠装飾LED8、盤面装飾LED35が点滅する。さらに、スピーカ7からは固有の扉開放エラー音か、「扉が開いています」等の音声が発せられ、液晶表示装置36に「扉開放中」等の表示が行われる。
扉開放の報知は、演出制御基板25が主制御基板24から送信される扉開放コマンドを受信したときに開始し、演出制御基板25が扉閉鎖コマンドを受信するまで継続して行われる。この報知は、上記の音声が所定回数発せられたとき終了するようにしてもよい。また、その報知中に前扉開放センサ20が前扉5の閉鎖を感知したとしても、所定回数の音声警告が終了するまで、報知を継続するようにしてもよい。
(11)扉閉鎖
次に優先順位が高いものとして、「扉閉鎖」がある。これは、開放中の前扉5が閉鎖したとき、前扉開放センサ20により検出される(正確には、エラーではない)。
扉閉鎖の報知としては、枠装飾LED8、盤面装飾LED35が点滅する。また、液晶表示装置36に表示された「扉開放中」等の表示が消える。また、この報知は、演出制御基板25が扉開放コマンドを受信するか、30秒の報知時間が経過するまで継続して行われる。
(12)可動役物異常(エラー11)
次に優先順位が高いエラーとして、「可動役物異常」がある。可動役物異常とは、電源投入時の可動役物動作チェックの際、可動役物37が何らかの不具合で動作しなかった場合に、可動役物異常センサにより検出されるエラーである。このエラーがあった場合には遊技を開始できないため、報知することとしている。
可動役物異常の報知としては、液晶表示装置36に、例えば、「右側役物エラー」のようにエラーが検出された役物を特定する表示がなされ、スピーカ7からは固有の警告音(可動役物異常エラー音)が発せられる。
可動役物異常の報知は、可動役物異常センサが検知した可動役物異常信号を演出制御基板25が受信した後に開始し、30秒の報知時間が経過するまで継続して行われる。
(13)右・左打ち指示
次に優先順位が高いものとして、「右・左打ち指示」がある。以下では、「右打ち指示」を例により説明する。
遊技モードが変化すると、遊技球の発射を「右打ち」に切替えて遊技を行う状態となる場合がある。右打ち状態中に盤面の左側にあるスイッチが遊技球を検出すると、指示をしなければ遊技者の持ち球が著しく消費する場合があるので、報知することとしている(正確には、エラーではない)。
右打ち指示としては、液晶表示装置36に「右打ち→」等の表示がなされ、スピーカ7からは固有の音声(右打ち指示音)として「右打ちしてください」等の音声が発せられる。
右打ち指示は、右打ちをする遊技状態に移行したときに開始し、普通図柄用始動ゲート40bの始動ゲート通過センサ40cが遊技球の通過を検知し、演出制御基板25が解除コマンドを受信するまで継続して行われる。
(14)当り時玉抜き警告(エラー1)
次に優先順位が高いエラーとして、「当り時玉抜き警告」がある。当り時玉抜き警告とは、特別遊技中に下貯留皿12の遊技球が満タンとなると、下貯留皿満杯センサ12c(図4参照)により検出されるエラーである(いわゆる、球詰まり)。このエラーの発生中には賞球を払出せないことがあるので、報知することとしている。
当り時玉抜き警告としては、液晶表示装置36に「球を抜いて下さい。」等の表示がなされ、スピーカ7からは固有の音声(球詰まりエラー音)として「下皿レバーを引いて下さい」等の音声が発せられる。
当り時玉抜き警告は、演出制御基板25が主制御基板24から送信される球詰まり異常検出コマンドを受信したときに開始する。また、この報知は、下貯留皿12の遊技球をドル箱に移す等して下貯留皿満杯センサ12cから異常が検出されなくなるまで(要因の解除)、すなわち、演出制御基板25が解除コマンドを受信するまで継続して行われる。
(15)入賞異常(エラー10)
次に優先順位が高いエラーとして、「入賞異常」がある。入賞異常とは、例えば、第1大入賞装置39aの大入賞口センサ39cにより検出される異常である。大入賞口センサ39cに通常より大きな遊技球が挟まった状態となると、その期間、大入賞口センサ39cが遊技球の通過信号を出力し続けることがある。このため、異常として報知することとしている。
入賞異常の報知としては、液晶表示装置36に「入賞口スイッチエラー」等の表示がなされるのみである。また、その報知は、演出制御基板25が主制御基板24から送信される入賞異常検出コマンドを受信したときに開始する。また、この報知は、報知開始から30秒が経過して、演出制御基板25が解除コマンドを受信するまで継続して行われる。
(16)補給切れ(エラー2)
次に優先順位が高いエラーとして、「補給切れ」がある。補給切れとは、遊技球貯留タンク17又はタンクレール18に貯留された遊技球が不足したときに検出される異常である。遊技球が不足すると賞球を払い出せなくなるため、エラーとして報知することとしている。
補給切れの報知としては、液晶表示装置36に「遊技球が不足しています。」等の表示がなされるのみである。補給切れ異常の報知は、演出制御基板25が主制御基板24から送信される補給切れ検知コマンドを受信した後に開始する。また、この報知は、遊技球貯留タンク17等にある球検出センサが遊技球を検知するまで(要因の解除)、すなわち、演出制御基板25が解除コマンドを受信するまで継続して行われる。
(17)断線(エラー4)
次に優先順位が高いエラーとして、「断線」がある。断線とは、基板同士又は基板と各種センサを接続する配線(ハーネス)が断線したときに検出されるエラーである。例えば、始動入賞口センサ38cの配線が断線している場合、始動入賞信号の送信ができなくなるため、エラーとして報知することとしている。
断線の報知としては、液晶表示装置36に「断線しています。」等の表示がなされるのみである。断線の報知は、演出制御基板25が主制御基板24から送信される断線検出コマンドを受信した後に開始する。また、この報知は、ハーネスを交換する等して要因が解除されるまで、すなわち、演出制御基板25が解除コマンドを受信するまで継続して行われる。
(18)振分け常時オン
次に報知の優先順位が高いエラーとして、「振分け常時オン」がある。振分け常時オンとは、振分部55の位置検出センサ55cにより検出されるエラーである。例えば、アタッカ2の作動時に振分部55が右位置から動かなくなった場合には、非確変図柄当りであっても、遊技球が特定領域56を通過してしまうため、エラーとして報知することとしている。
振分け常時オンは、スピーカ7や液晶表示装置36による報知が行われないが、パチンコ遊技機1の背面に設けられた異常報知LED32を点灯させる。振分け常時オンの報知は、位置検出センサ55cから送信された信号を演出制御基板25が受信したときに開始し、電源断するまで継続して行われる。
(19)累積2球
次に報知の優先順位が高いエラーとして、「累積2球」がある。累積2球とは、非確変図柄当りのとき、特定領域センサ56cが累積して2球以上の遊技球を検出した場合にエラーとして報知するものである。なお、非確変図柄当りであっても短時間、特定領域56が開放状態となるので、1球の検出は異常と判定しない。また、1日のうちの複数回の特別遊技で累積2球が発生した場合に報知する。
累積2球は、スピーカ7や液晶表示装置36による報知が行われないが、パチンコ遊技機1の背面に設けられた異常報知LED32を点滅させる。累積2球の報知は、特定領域センサ56cから送信された球検出信号を主制御基板24が受信したときに開始し、電源断するまで継続して行われる。なお、上記(18)、(19)は、確変移行判定部54に関するものであるが、優先順位の低いエラーとして定義されている。
次に、図10を参照して、主制御側で行われる遊技管理処理について説明する。以下で説明する遊技管理処理は、電源投入処理が正常に終了した場合に、主制御側のメインループに対して実行されるタイマ割込処理である。
まず、主制御手段(主制御基板24)は、タイマ管理処理を行う(ステップS10)。パチンコ遊技機1には、後述する特別図柄役物動作タイマ等の複数のタイマが用意されており、それぞれ遊技に関する時間を計時している。
主制御手段は、処理状態に応じて各種タイマを更新(タイマを減算)していくことで、多数のタイマを管理する。その後、ステップS20に進む。
ステップS20では、主制御手段は、賞球管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1特別図柄始動口38aや一般入賞口42に入賞した場合に行われる処理である。例えば、一般入賞口42の内部にある一般入賞口センサ42cが遊技球を検知し、球検知信号を主制御手段に送信する。
主制御手段は、上記信号を受信すると、払出制御基板29(更には、遊技球払出装置19)に向けて所定個数の賞球の払出しを行うための制御信号を送信する。遊技球払出装置19は、上記制御信号を受信した後に、上貯留皿11(上貯留皿11が満杯である場合には、下貯留皿12)に所定個数の賞球を払出す。その後、ステップS30に進む。
ステップS30では、主制御手段は、普通図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、普通図柄用始動ゲート40bを通過した場合に行われる処理である。具体的には、普通図柄用始動ゲート40bの内部にある始動ゲート通過センサ40cがゲートを通過した遊技球を検知して、球検知信号を主制御手段に送信する。
主制御手段は、上記信号を受信すると、普通図柄の抽選乱数を取得する。この抽選乱数は最大4個まで記憶可能であり、記憶した順に上記抽選乱数の当否を抽選する。
また、主制御手段は、普通図柄表示装置43bに制御信号を送信する。普通図柄表示装置43bでは、LEDの点滅による普通図柄の変動が行われ、普通図柄は、所定時間の経過後、抽選結果に応じて当り又は外れの態様を表示して停止する。その後、ステップS40に進む。
ステップS40では、主制御手段は、普通電動役物管理処理を行う。これは、普通図柄の抽選結果により普通電動役物の動作を制御する処理である。普通図柄管理処理(ステップS30)にて、普通図柄が当り態様で停止した場合には、主制御手段は、普通電動役物用ソレノイドに制御信号を送信し、所定時間、第2特別図柄始動口38bの開閉部材を開放する。
主制御手段は、上記所定時間が経過した場合、又は所定時間経過前に第2特別図柄始動口38bに予め定められた上限数の遊技球が入賞した場合に、上記開閉部材を閉鎖するための制御信号を普通電動役物用ソレノイドに送信する。これにより、上記開閉部材は閉鎖する。その後、ステップS50に進む。
なお、普通図柄管理処理(ステップS30)にて、普通図柄が外れ態様で停止した場合には、上記開閉部材を開放することはなく、主制御手段は、何もせず普通電動役物遊技処理を終了する。
ステップS50では、主制御手段は、特別図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1特別図柄始動口38a又は第2特別図柄始動口38bに入賞した場合に行われる処理である。
詳細は後述するが、始動入賞口センサ38cが遊技球を検知すると、始動入賞口センサ38cは、球検出信号を主制御手段に送信し、主制御手段で特別図柄の抽選が行われる。
主制御手段は、特別図柄表示装置43aに制御信号を送信する。特別図柄表示装置43aでは、7セグメントLEDによる特別図柄の変動が行われ、特別図柄が所定時間の経過後に抽選結果に応じて当り又は外れの態様で停止する。また、特別図柄の変動は、液晶表示装置36においても遊技者に確実に認識可能な装飾図柄で表示される。その後、ステップS60に進む。
最後に、ステップS60では、主制御手段は、特別電動役物管理処理を行う。これは、特別図柄の抽選結果により特別電動役物(大入賞装置39a、39b)の動作を制御する処理である。
詳細は後述するが、特別図柄が当り態様で停止した場合には、いわゆる大当りとなり、所定ラウンド数の特別遊技が遊技者に付与される。後述するが、特別図柄管理処理(ステップS50)にて、特別図柄が外れ態様で停止した場合には、直ちに特別電動役物管理処理が終了となる。特別電動役物管理処理が終了すると、遊技管理処理も終了となる。
次に、図11を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別図柄管理処理について説明する。特別図柄管理処理(図10:ステップS50)では、主制御手段は、後述する特別図柄動作ステータス(変動待機中、変動中、確認時間中)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御手段は、始動口チェック処理1を行う(ステップS51)。これは、第1特別図柄始動口38aへの遊技球の入賞を判断し、大当り判定用乱数等を保留記憶エリアに格納し、必要に応じて保留先読みコマンドの作成等を行うものである。その後、ステップS52に進む。
ステップS52では、主制御手段は、始動口チェック処理2を行う。第2特別図柄始動口38bへの遊技球の入賞について、始動口チェック処理1と同様の処理を行う。その後、ステップS53に進む。
次に、主制御手段は、条件装置作動フラグが5AHか否かを判定する(ステップS53)。条件装置とは、大当り発生時に大当りを継続する条件が成立した場合に作動する装置であり、条件装置作動フラグがオンしたか否かの判定となる。条件装置作動フラグがオンである場合には、「YES」の判定となり、ステップS58に進む。
一方、条件装置作動フラグがオンしていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS54に進む。すなわち、ステップS54〜S57は、大当りが発生していない通常遊技モードの場合の処理となる。
条件装置作動フラグがオンである場合(ステップS53でNO)、主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定を行う(ステップS54)。特別図柄動作ステータス(以下、特図動作ステータスともいう)が「00H」、「01H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動待機中」であるので、ステップS55に進む。
また、特図動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動中」であるので、ステップS56に進む。さらに、特図動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、特別図柄の「確認時間中」であるので、ステップS57に進む。以下、各特図動作ステータスにおける処理ついて説明する。
まず、図12A、12Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動開始処理について説明する。
まず、図12Aにおいて、主制御手段は、特図2保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS71)。特図2の保留球数が0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS72に進む。一方、特図2の保留球数が0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS76に進む(図12B参照)。
特図2保留球数が0である場合(ステップS71でYES)、主制御手段は、特図1の保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS72)。特図1の保留球数が0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS73に進む。一方、特図1の保留球数が0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS76に進む(図12B参照)。
特図1保留球数が0である場合(ステップS72でYES)、主制御手段は、特図動作ステータスが00Hであるか否かを判定する(ステップS73)。後述するが、特別図柄確認時間中処理(図11:ステップS57)が実行された直後は、特図動作ステータスとして「01H」がセットされている。
特図動作ステータスが「00H」である場合には、「YES」の判定となり、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、特図動作ステータスが「00H」でない場合(「01H」である場合)には、「NO」の判定となり、ステップS74に進む。
特図動作ステータスが「00H」でない場合(ステップS73でNO)、主制御手段は、客待ちデモコマンドを送信する(ステップS74)。「客待ちデモコマンド」は、特図1、特図2の保留球数が共に0、かつ特図動作ステータスが「01H」の場合に、主制御手段(主制御基板24)から副制御手段(演出制御基板25)に向けて送信される。その後、ステップS75に進む。
ステップS75では、主制御手段は、特図動作ステータスに00Hをセットする。このセットにより特別図柄変動開始処理は終了となるが、これ以後、特別図柄変動開始処理では、保留情報が発生しない限り、ステップS73の判定で「YES」となる処理を繰り返す。
ステップS71、ステップS72の判定が「NO」である場合、主制御手段は、特図1又は特図2の保留球数を1減算する(図12B:ステップS76)。その後、ステップS77に進む。
ステップS77では、主制御手段は、保留減算コマンドを送信する。主制御手段は、副制御手段に向けて「保留減算コマンド」を送信するので、特別図柄表示装置43a(右側の7セグメントLED)の保留表示及び液晶表示装置36に表示された保留表示が1減算される。その後、ステップS78に進む。
ステップS78では、主制御手段は、特別図柄作動確認データをセットする。具体的には、特図1が変動を開始する場合は特別図柄作動確認データとして「00H」を、特図2が変動を開始する場合は「01H」をセットする。その後、ステップS79に進む。
ステップS79では、主制御手段は、保留記憶エリアをシフトする。最大保留数と同数ある保留記憶エリア1〜4は、保留球数の減算に伴い1だけシフトする。このとき、最新の保留情報が記憶される保留記憶エリア4については0をセットする。その後、ステップS80に進む。
ステップS80では、主制御手段は、特別電動役物作動判定用乱数判定処理を行う。これは、特図に対応した当り乱数判定用テーブルを選択して乱数判定処理を行う、いわゆる、特図の抽選処理である。また、大当り判定フラグをワークエリアへ格納する処理も行う。その後、ステップS81に進む。
ステップS81では、主制御手段は、特別停止図柄作成処理を行う。ここでは、特図に対応した図柄テーブル選択テーブルを選択し、図柄判定用乱数値、大当り判定フラグを取得して特図の停止図柄を作成する。その後、ステップS82に進む。
ステップS82では、主制御手段は、遊技状態移行準備処理を行う。ここでは、大当り判定フラグがオンの場合に、大当り種別に応じた遊技状態移行テーブルを選択し、これを参照して各種バッファに値を格納する。その後、ステップS83に進む。
ステップS83では、主制御手段は、特図変動パターン作成処理を行う。これは、変動パターン振分けテーブルを選択し、変動パターン用乱数に基づいて特図の変動パターンを作成する処理である。また、変動時間テーブルを参照し、特図の変動時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。その後、ステップS84に進む。
ステップS84では、主制御手段は、特図1又は特図2の変動中フラグを5AHにセットする。具体的には、これから変動することになる一方の特図の変動中フラグをオンとする。その後、ステップS85に進む。
ステップS85では、主制御手段は、装飾図柄指定コマンドを送信する。装飾図柄とは、液晶表示装置36で変動表示する図柄のことである。主制御手段(主制御基板24)は、「装飾図柄指定コマンド」を作成し、副制御手段(演出制御基板25)に向けて送信する。その後、ステップS86に進む。
最後に、主制御手段は、変動開始時の各種設定を行う(ステップS86)。具体的には、乱数記憶エリア0に「00H」(消去)をセットする。また、特図動作ステータスを「02H」(変動中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(図11:ステップS54)にて、後述する特別図柄変動中処理(図11:ステップS56)に分岐するようになる。その後、特別図柄変動開始処理を終了する。図11に戻り、その後、ステップS58に進む(後述する)。
次に、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動中処理について簡単に説明する。主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定(図11:ステップS54)にて、特図動作ステータスが「02H」(変動中)と判断された場合、この処理を行う。
主制御手段は、特図の変動時間に関するタイマである特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定し、このタイマが0となった場合に、「変動停止コマンド」を送信する。また、変動停止時の各種設定を行うが、特別図柄動作ステータスを「03H」(確認時間中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(図11:ステップS54)にて、後述する特別図柄確認時間中処理(図11:ステップS57)に分岐するようになる。その後、特別図柄変動中処理を終了する。その後、ステップS58に進む(後述する)。
次に、図13A、13Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動確認時間中処理について説明する。主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定(図11:ステップS54)にて、特図動作ステータスが「03H」(確認時間中)と判断された場合、この処理を行う。
まず、図13Aにおいて、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS91)。ここでは、特図の確定表示の時間が経過したか否かの判定となる。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS92に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別図柄確認時間中処理を終了する(図13B参照)。
特別図柄役物動作タイマが0である場合(ステップS91でYES)、主制御手段は、特図動作ステータスを「01H」にセットする(ステップS92)。特図動作ステータスを「01H」(変動待機中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定にて、特別図柄変動開始処理(図11:ステップS55)に分岐するようになる。その後、ステップS93に進む。
次に、主制御手段は、大当りフラグが5AHであるか否かを判定する(ステップS93)。これは、大当りフラグがオンであるか否かの判定である。大当りフラグがオンである場合には、「YES」の判定となり、ステップS94に進む。一方、大当りフラグがオンしていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS95に進む。
大当りフラグがオンである場合(ステップS93でYES)、主制御手段は、大当り図柄停止時の各種設定を行う(ステップS94)。例えば、大当り判定フラグを「00H」に戻し、条件装置作動フラグを「5AH」に設定する。その後、特別図柄確認時間中処理を終了する。
また、大当りフラグがオンしていない場合(ステップS93でNO)、主制御手段は、特図時短回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS95)。特図時短回数カウンタは、時短モードの回数をカウントするカウンタであり、例えば、通常遊技モード中は、0が設定されている。
特図時短回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS99に進む(図13B参照)。一方、特図時短回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS96に進む。
特図時短回数カウンタが0でない場合(ステップS95でNO)、主制御手段は、特図時短回数カウンタを1減算する(ステップS96)。ステップS96〜S98は、時短回数の減算に関する処理となる。その後、ステップS97に進む。
次に、主制御手段は、特図時短回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS97)。特図時短回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS98に進む。一方、特図時短回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS99に進む(図13B参照)。
特図時短回数カウンタが0である場合(ステップS97でYES)、主制御手段は、時短終了時の各種設定を行う(ステップS98)。例えば、普図時短状態フラグ、特図時短状態フラグをそれぞれ「00H」に設定する。その後、ステップS99に進む(図13B参照)。
次に、図13Bにおいて、主制御手段は、特図確変回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS99)。本実施形態の確率変動モードは、回数限定であり、特図確変回数カウンタにより、確率変動モードの残り回数がカウントされる。
特図確変回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS103に進む。一方、特図確変回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS100に進む。
特図確変回数カウンタが0でない場合(ステップS99でNO)、主制御手段は、特図確変回数カウンタを1減算する(ステップS100)。ステップS100〜S102は、確変回数の減算に関する処理となる。その後、ステップS101に進む。
次に、主制御手段は、特図確変回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS101)。特図確変回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS102に進む。一方、特図確変回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS103に進む。
特図確変回数カウンタが0である場合(ステップS101でYES)、主制御手段は、確変終了時の各種設定を行う(ステップS102)。例えば、普図確変状態フラグ、特図確変状態フラグをそれぞれ「00H」に設定する。その後、ステップS103に進む。
次に、主制御手段は、特図変動回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS103)。特図変動回数カウンタは、特図の変動回数に応じて変動パターンや演出を変更する際に用いられるカウンタである。
特図変動回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、特別図柄確認時間中処理を終了する。一方、特図変動回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS104に進む。
特図変動回数カウンタが0でない場合(ステップS103でNO)、主制御手段は、特図変動回数カウンタを1減算する(ステップS104)。ステップS104〜S106は、変動パターン振分け回数の減算に関する処理となる。その後、ステップS105に進む。
次に、主制御手段は、特図変動回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS105)。特図変動回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS106に進む。一方、特図確変回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、特別図柄確認時間中処理を終了する。
最後に、特図変動回数カウンタが0である場合(ステップS105でYES)、主制御手段は、変動パターン振分指定番号に次の番号を設定し、特図変動回数カウンタに対応する回数を設定する(ステップS106)。
例えば、確変図柄当り(V入賞あり)による特別遊技の後には、変動パターン振分指定番号が「1」、特図変動回数カウンタ1が「30」に設定される(図8(a)参照)。このとき、特図変動回数カウンタにより30回がカウントされ、特図変動回数カウンタが0となった場合に、本ステップにより変動パターン振分指定番号が「2」、特図変動回数カウンタ2が「60」に設定される。その後、特別図柄確認時間中処理を終了する。図11に戻り、その後、ステップS58に進む。
最後に、主制御手段は、特別図柄表示データを更新する(ステップS58)。具体的には、特別図柄表示装置43aの特別図柄を更新する。その後、特別図柄管理処理を終了する。
次に、図14を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別電動役物管理処理について説明する。特別電動役物管理処理(図10:ステップS60)において、主制御手段は、後述する特別電動役物動作ステータス(大当り開始処理、特別電動役物作動開始処理、特別電動役物作動中処理、特別電動役物作動継続判定処理、大当り終了処理)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御手段は、条件装置作動フラグが5AHであるか否かを判定する(ステップS61)。条件装置作動フラグがオン(5AH)の場合には、「YES」の判定となり、ステップS62に進む。一方、条件装置作動フラグがオンでない場合には、「NO」の判定となり、この処理を終了する。すなわち、ステップS62以降は、大当りが発生した場合の処理となる。
条件装置作動フラグがオンである場合(ステップS61でYES)、主制御手段は、特別電動役物動作ステータス判定を行う(ステップS62)。特別電動役物動作ステータス(以下、特電動作ステータスともいう)が「00H」に設定されている場合は、「大当り開始」時であるので、ステップS63に進む。
また、特電動作ステータスが「01H」に設定されている場合は、「特電作動開始中」であるので、ステップS64に進む。同様に、特電動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、「特電作動中」であるので、ステップS65に進む。
さらに、特電動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、「特電作動継続判定中」であるので、ステップS66に進み、特電動作ステータスが「04H」に設定されている場合は、「大当り終了中」であるので、ステップS67に進む。
ステップS63〜S67の処理の内容については、以下で詳細を説明する。また、これらの処理が終了した後、主制御手段は、特別電動役物管理処理を終了する。
次に、図15を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる大当り開始処理について説明する。
まず、主制御手段は、大当り開始時の各種設定を行う(ステップS111)。具体的には、役物連続作動装置作動フラグをオンとし、連続回数カウンタに「01H」をセットする。連続回数カウンタは、後述する特別電動役物作動継続判定処理の中でラウンド数をカウントするために用いられ(図20A参照)、「01H」は第1ラウンドを意味する。
また、特別電動役物動作ステータスを「01H」(特電作動開始中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図14:ステップS62)では、特別電動役物作動開始処理(図14:ステップS64)に進むようになる。大当り開始時の各種設定が終了した後、ステップS112に進む。
ステップS112では、主制御手段は、大当り種別に応じて各種データをセットする。具体的には、最大ラウンド数、ラウンド表示LED番号、大当り開始インターバル(図6Bの開始前インターバル)時間をRAM243に格納する。大当り開始インターバル時間は、後述する特別電動役物作動開始処理の中で利用する(図16参照)。その後、ステップS113に進む。
最後に、主制御手段は、大当り開始インターバルコマンドを送信する(ステップS113)。具体的には、主制御手段(主制御基板24)は、副制御手段(演出制御基板25)に向けて「大当り開始インターバル(ファンファーレ)コマンド」を送信する。その後、大当り開始処理を終了する。
次に、図16を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動開始処理について説明する。
まず、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS121)。具体的には、大当り開始インターバル時間が経過したか否か、又は後述するラウンド間インターバル時間が経過したか否かを判定する。
特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS122に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別電動役物作動開始処理を終了する。
特別図柄役物動作タイマが0である場合(ステップS121でYES)、主制御手段は、大入賞口開放コマンドを送信する(ステップS122)。具体的には、主制御手段(主制御基板24)は、副制御手段(演出制御基板25)に向けて「大入賞口開放コマンド」を送信する。その後、ステップS123に進む。
ステップS123では、主制御手段は、大当り種別とラウンド数に応じた特別電動役物作動時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。例えば、今回、確変図柄当りに当選した場合には、13の各ラウンドの特別電動役物作動時間を特別図柄役物動作タイマにセットする。その後、ステップS124に進む。
次に、主制御手段は、特別ラウンドであるか否かを判定する(ステップS124)。特別ラウンドとは、上述の通り本実施形態の第6ラウンドである(図6B(a)参照)。特別ラウンドである場合には、「YES」の判定となり、ステップS125に進む。一方、特別ラウンドでない場合には、「NO」の判定となり、ステップS126に進む。
現在、特別ラウンドである場合(ステップS124でYES)、主制御手段は、振分部のソレノイド作動タイマを設定する(ステップS125)。特別ラウンドでは、振分部55が時間により開放位置と閉鎖位置とに切替わるが、この振分部55を駆動するソレノイドの作動タイマを設定する。その後、ステップS126に進む。
ステップS126では、主制御手段は、開放動作開始時の各種設定を行う。具体的には、大入賞口入賞数カウンタを「00H」にセットする。「00H」は、入賞数が「0個」であることを意味する。
また、特別電動役物動作ステータスを「02H」(特電作動中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図14:ステップS62)では、特別電動役物作動中処理(図14:ステップS65)に進むようになる。その後、ステップS127に進む。
最後に、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を行う(ステップS127)。以下、図17を参照して、大入賞口開閉動作設定処理の詳細について説明する。
まず、主制御手段は、大当り種別、ラウンド数、特別図柄役物動作タイマ、ソレノイド動作パターン(図6Bに示す動作)に基づいて、ソレノイドのON/OFFを設定する(ステップS131)。ここでいうソレノイドは、アタッカ1又はアタッカ2の開閉扉を駆動するソレノイドである。その後、ステップS132に進む。
次に、主制御手段は、特別ラウンドであるか否かを判定する(ステップS132)。特別ラウンドである場合には、「YES」の判定となり、ステップS133に進む。一方、特別ラウンドでない場合には、「NO」の判定となり、大入賞口開閉動作設定処理を終了する。
現在、特別ラウンドである場合(ステップS132でYES)、主制御手段は、ソレノイド作動タイマが0となったか否かを判定する(ステップS133)。ソレノイド作動タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、大入賞口開閉動作設定処理を終了する。一方、まだソレノイド作動タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS134に進む。
ソレノイド作動タイマが0である場合(ステップS133でNO)、主制御手段は、ソレノイド作動タイマとソレノイド作動パターンに基づいて、ソレノイドのON/OFFを設定する(ステップS134)。これは、振分部55を駆動するソレノイドの設定となる。その後、大入賞口開閉動作設定処理を終了する。これにより、特別電動役物作動開始処理を終了する。
次に、図18を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動中処理について説明する。
まず、主制御手段は、大入賞口入賞数チェック処理を行う(ステップS141)。以下、図19A、19Bを参照して、大入賞口入賞数チェック処理の詳細について説明する。
まず、図19Aにおいて、主制御手段は、大入賞口への入賞があったか否かを判定する(ステップS151)。大入賞口は、アタッカ1とアタッカ2の何れかの大入賞口であり、各アタッカの大入賞口センサにより入賞が検出される。大入賞口への入賞があった場合には、「YES」の判定となり、ステップS152に進む。一方、入賞がなかった場合には、「NO」の判定となり、ステップS155に進む(図19B参照)。
大入賞口への入賞があった場合(ステップS151でYES)、主制御手段は、規定入賞数を1加算する(ステップS152)。すなわち、大入賞口センサが大入賞口に入賞する規定の入賞数をカウントする処理となる。その後、ステップS153に進む。
次に、主制御手段は、最大入賞数に達したか否かを判定する(ステップS153)。最大入賞数に達した場合には、「YES」の判定となり、ステップS154に進む。一方、まだ最大入賞数に達していない場合には、「NO」の判定となり、ステップS155に進む(図19B参照)。なお、最大入賞数を大当り種別やラウンドの種類により異ならせてもよい。
最大入賞数に達した場合(ステップS153でYES)、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマを0クリアする(ステップS154)。特別図柄役物動作タイマをクリアすることにより、1回のラウンド遊技が終了した場合の処理に進むようになる(図18:ステップS143/YES)。その後、ステップS155に進む(図19B参照)。
次に、図19Bにおいて、主制御手段は、特別ラウンドであるか否かを判定する(ステップS155)。特別ラウンドである場合には、「YES」の判定となり、ステップS156に進む。一方、特別ラウンドでない場合には、「NO」の判定となり、大入賞口入賞数チェック処理を終了する。
現在、特別ラウンドである場合(ステップS155でYES)、主制御手段は、大入賞口センサを通過したか否かを判定する(ステップS156)。これは、特別ラウンドの場合であるので、アタッカ2の大入賞口センサ39cのことである。遊技球が大入賞口センサを通過した場合には、「YES」の判定となり、ステップS157に進む。一方、通過していない場合には、「NO」の判定となり、ステップS158に進む。
遊技球が大入賞口センサを通過した場合(ステップS156でYES)、主制御手段は、入賞数を1加算する(ステップS157)。すなわち、大入賞口センサ39cがアタッカ2の入賞数をカウントする処理となる。その後、ステップS158に進む。
次に、主制御手段は、特定領域センサを通過したか否かを判定する(ステップS158)。遊技球が特定領域センサ56cを通過した場合には、「YES」の判定となり、ステップS159に進む。一方、通過していない場合には、「NO」の判定となり、ステップS160に進む。
遊技球が特定領域センサを通過した場合(ステップS158でYES)、主制御手段は、排出数を1加算する(ステップS159)。すなわち、特定領域センサ56cがアタッカ2の排出数をカウントする処理となる。その後、ステップS160に進む。
次に、主制御手段は、非特定領域センサを通過したか否かを判定する(ステップS160)。遊技球が非特定領域の非特定領域センサ57cを通過した場合には、「YES」の判定となり、ステップS161に進む。一方、通過していない場合には、「NO」の判定となり、ステップS162に進む。
遊技球が非特定領域センサを通過した場合(ステップS160でYES)、主制御手段は、排出数を1加算する(ステップS161)。すなわち、非特定領域の球検出センサがアタッカ2の排出数をカウントする処理となる。その後、ステップS162に進む。
次に、主制御手段は、エラー9の発生中か否かを判定する(ステップS162)。エラー9は、大入賞口2排出異常であり(図9参照)、入賞数が排出数より多い場合に報知される。
現在、エラー9の発生中である場合には、「YES」の判定となり、大入賞口入賞数チェック処理を終了する。一方、エラー9の発生中でない場合、すなわち排出が完了した場合には、「NO」の判定となり、ステップS163に進む。
エラー9の発生中である場合(ステップS162でNO)、主制御手段は、特定領域センサを通過したか否かを判定する(ステップS163)。遊技球が特定領域センサ56cを通過した場合には、「YES」の判定となり、ステップS164に進む。一方、通過していない場合には、「NO」の判定となり、大入賞口入賞数チェック処理を終了する。
最後に、ステップS163の判定が「YES」である場合、主制御手段は、特定領域通過フラグをセットする(ステップS164)。特定領域通過フラグは、後述する大当り終了処理の中で確認される。その後、大入賞口入賞数チェック処理を終了する。図18に戻り、その後、ステップS142に進む。
ステップS142では、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を行う。大入賞口開閉動作設定処理の詳細は、図17で説明したので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS143に進む。
次に、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS143)。ここでは、特別電動役物作動時間が経過したか否かを判定する。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS144に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別電動役物作動中処理を終了する。
特別図柄役物動作タイマが0である場合(ステップS143でYES)、主制御手段は、ラウンド間インターバルコマンドを送信する(ステップS144)。具体的には、主制御手段(主制御基板24)は、副制御手段(演出制御基板25)に向けて「ラウンド間インターバルコマンド」を送信する。「ラウンド間インターバルコマンド」とは、例えば、第1ラウンドと第2ラウンドのインターバルに移行することを知らせるコマンドである。その後、ステップS145に進む。
ステップS145では、主制御手段は、開放動作終了時の各種設定1を行う。具体的には、特別電動役物動作ステータスを「03H」(特電作動継続判定中)にセットする。これにより、次回の特別電動役物動作ステータス判定処理(図14:ステップS62)では、特別電動役物作動継続判定処理(図14:ステップS66)に進むようになる。その後、ステップS146に進む。
次に、主制御手段は、特別ラウンドであるか否かを判定する(ステップS146)。特別ラウンドである場合には、「YES」の判定となり、ステップS147に進む。一方、特別ラウンドでない場合には、「NO」の判定となり、ステップS148に進む。
現在、特別ラウンドである場合(ステップS146でYES)、主制御手段は、開放動作終了時の各種設定2を行う(ステップS147)。具体的には、特別図柄役物動作タイマを4980msにセットする。これは、特別ラウンドの残存球排出時間に相当する(図6B参照)。その後、特別電動役物作動中処理を終了する。
一方、現在、特別ラウンドでない場合(ステップS146でNO)、主制御手段は、開放動作終了時の各種設定3を行う(ステップS148)。ここでは、特別図柄役物動作タイマを1980msにセットする。これは、通常ラウンドの残存球排出時間に相当する。その後、特別電動役物作動中処理を終了する。
次に、図20A、20Bを参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動継続判定処理について説明する。
まず、図20Aにおいて、主制御手段は、大入賞口入賞数チェック処理を行う(ステップS171)。大入賞口入賞数チェック処理の詳細は、図19A、19Bで説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS172に進む。
ステップS172では、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を行う。大入賞口開閉動作設定処理の詳細は、図17で説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS173に進む。
次に、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS173)。ここでは、残存球排出時間が経過したか否かを判定する。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS174に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別電動役物作動継続判定処理を終了する(図20B参照)。
特別図柄役物動作タイマが0である場合(ステップS173でYES)、主制御手段は、排出確認処理を行う。以下、図21を参照して、排出確認処理の詳細について説明する。
まず、主制御手段は、特別ラウンドであるか否かを判定する(ステップS191)。特別ラウンドである場合には、「YES」の判定となり、ステップS192に進む。一方、特別ラウンドでない場合には、「NO」の判定となり、排出確認処理を終了する。
現在、特別ラウンドである場合(ステップS191でYES)、主制御手段は、エラー9の発生中か否かを判定する(ステップS192)。現在、エラー9の発生中である場合には、「YES」の判定となり、ステップS195に進む。一方、エラー9の発生中でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS193に進む。
まず、エラー9が発生中でない場合(ステップS192でNO)を説明する。この場合、主制御手段は、大入賞口2入賞排出チェックコマンドを送信する(ステップS193)。「大入賞口2入賞排出チェックコマンド」は、アタッカ2の入賞数及び排出数に関するコマンドであり、入賞数>排出数、入賞数<排出数の場合による2種類がある。
具体的には、主制御手段(主制御基板24)が、副制御手段(演出制御基板25)に向けて「大入賞口2入賞排出チェックコマンド」を送信するが、副制御手段は、このコマンドを受信すると、上記それぞれの場合に応じた報知を行う。その後、ステップS194に進む。
ステップS194では、主制御手段は、入賞数と排出数からエラーをセットする。具体的には、入賞数より排出数の方が多い場合、エラー8をセットする。エラー8とは、大入賞口2排出過多異常である(図9参照)。また、排出数より入賞数の方が多い場合、エラー9をセットする。なお、入賞数と排出数が一致する場合は、正常な状態であるので、エラーをセットしない。その後、排出確認処理を終了する。
次に、エラー9が発生中である場合(ステップS192でYES)を説明する。この場合、主制御手段は、入賞数と排出数が一致したか否かを判定する(ステップS195)。入賞数と排出数が一致した場合には、「YES」の判定となり、ステップS196に進む。一方、一致しない場合には、「NO」の判定となり、排出確認処理を終了する。
入賞数と排出数が一致した場合(ステップS195でYES)、主制御手段は、エラー9をクリアする。これは、エラー9が発生中の場合であるので、入賞数と排出数が一致したときに、エラー9を解除する。その後、排出確認処理を終了する。図20Aに戻り、その後、ステップS175に進む。
次に、主制御手段は、エラー8又はエラー9の発生中か否かを判定する(ステップS175)。現在、エラー8又はエラー9の発生中である場合には、「YES」の判定となり、特別電動役物作動継続判定処理を終了する(図20B参照)。この場合、次回ラウンドには移行させない。一方、何れのエラーも発生していない場合には、「NO」の判定となり、ステップS176に進む。
何れのエラーも発生していない場合(ステップS175でNO)、主制御手段は、最大ラウンド数に達したか否かを判定する(ステップS176)。本実施形態では、最大の第13ラウンドに達した場合に「YES」の判定となり、ステップS180に進む(図20B参照)。一方、第12ラウンドまでは、「NO」の判定となり、ステップS177に進む。
最大ラウンド数に達していない場合(ステップS176でNO)、主制御手段は、連続回数カウンタを1加算する(ステップS177)。すなわち、特別遊技のラウンド数をカウントする処理となる。その後、ステップS178に進む。
ステップS178では、主制御手段は、大当り種別に応じたラウンド間インターバル時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。ラウンド間インターバル時間は、特別電動役物作動開始処理に戻ったとき、その処理の中で利用する(図16参照)。その後、ステップS179に進む。
ステップS179では、主制御手段は、継続時の各種設定を行う。具体的には、特別電動役物1作動フラグ及び特別電動役物2作動フラグが、共に「00H」にセットされる。特別電動役物作動フラグが「00H」に設定されるのは、大当りラウンドの「開始」、「ラウンド間」又は「終了」の何れかの場合であるが、ここでは「ラウンド間」である。
また、特別電動役物動作ステータスを「01H」(特電作動開始中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図14:ステップS62)では、特別電動役物作動開始処理(図14:ステップS64)に進むようになる。その後、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
次に、最大ラウンド数に達した場合(ステップS176でYES)、主制御手段は、終了時の各種設定を行う(図20B:ステップS180)。具体的には、特別電動役物1作動フラグと特別電動役物2作動フラグが、共に「00H」にセットされる。特別電動役物作動フラグを「00H」とするのは、大当りラウンドが「終了」となるためである。
また、特電動作ステータスを「04H」(大当り終了中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図14:ステップS62)では、大当り終了処理(図14:ステップS67)に進むようになる。その後、ステップS181進む。
ステップS181では、主制御手段は、大当り種別に応じた終了インターバル時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。終了インターバル時間は、後述する大当り終了処理の中で利用する(図22参照)。その後、ステップS182に進む。
最後に、主制御手段は、大当り終了インターバルコマンドを送信する(ステップS182)。具体的には、主制御手段(主制御基板24)は、副制御手段(演出制御基板25)に向けて「大当り終了インターバル(ファンファーレ)コマンド」を送信する。その後、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
次に、図22を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる大当り終了処理について説明する。
まず、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS201)。ここでは、終了インターバル時間が経過したか否かを判定する。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS202に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、大当り終了処理を終了する。
特別図柄役物動作タイマが0である場合(ステップS201でYES)、主制御手段は、大当り終了時の各種設定1を行う(ステップS202)。具体的には、特別電動役物管理処理中の各ステップで使用した条件装置作動フラグ、連続回数カウンタ、最大連続回数バッファ等を全て0クリアする。その後、ステップS203進む。
ステップS203では、主制御手段は、大当り終了時の各種設定2を行う。具体的には、大入賞口入賞数チェック処理(図19B参照)の中で設定した特定領域通過フラグの有無に応じて、普電開放延長状態フラグ等をセットする。設定の詳細は、図8で説明した通りである。その後、ステップS204に進む。
ステップS204では、主制御手段は、大当り終了時の各種設定3を行う。具体的には、特電動作ステータスを「00H」(大当り開始)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図14:ステップS62)では、大当り開始処理(図14:ステップS63)に進むようになる。その後、ステップS205進む。
最後に、主制御手段は、遊技状態報知情報を更新する(ステップS205)。例えば、この後に時短遊技状態に移行する場合には、時短中報知ランプをオンする。その後、大当り終了処理を終了する。以上、主制御手段で行われる処理について説明した。
以下では、図23を参照して、副制御側で行われるメイン処理について説明する。このメイン処理には、副制御手段(演出制御基板25)の起動時に行われる初期化処理が含まれる。
まず、副制御手段は、初期化処理を行う(ステップS211)。これは、主に、副制御手段の各種初期設定を行うものであり、起動時に一度だけ行われる。その後、ステップS212に進む。
次に、副制御手段は、メインループ更新周期となったか否かを判定する(ステップS212)。メインループとは、後述するステップS214〜S219までの処理であるが、その更新周期は16msである。
ステップS212に進んだとき更新周期の16msが経過すると、「YES」の判定となり、ステップS214に進む。一方、16ms経過する前の状態では、更新周期となっていないので、「NO」の判定となる。この場合には、ステップS213に進む。
更新周期となっていない場合(ステップS212でNO)、副制御手段は、各種ソフト乱数の更新処理を行う(ステップS213)。その後、更新周期となるまでステップS212、S213の処理を繰り返す。このループの期間に、1ms周期のタイマ割込処理(図24参照)が実行されるが、副制御手段は、この割込処理回数をカウントして、上記の16msが経過したか否かを判定する。
一方、更新周期となった場合(ステップS212でYES)、副制御手段は、LEDデータ更新処理を行う(ステップS214)。上述の通り、ステップS214〜S219はメインループの処理となるが、ここでは、枠装飾LED8、盤面装飾LED35のデータを更新することで、装飾LEDの発光態様を変化させる。その後、ステップS215に進む。
ステップS215では、副制御手段は、受信コマンド解析処理を行う。これは、受信した制御コマンドの種別を解析し、それに応じた各種設定を行うものである。例えば、大当り開始処理(図15参照)の中で送信される「大当り開始インターバルコマンド」を受信した場合には、副制御手段は、開始前インターバルを設定する(図6B参照)。その後、ステップS216に進む。
ステップS216では、副制御手段は、メインシナリオ更新処理を行う。具体的には、受信した制御コマンドに応じて演出の更新を行うものである。その後、ステップS217に進む。
ステップS217では、副制御手段は、サウンド出力処理を行う。具体的には、シナリオに応じてスピーカ7からサウンドを出力させる。その後、ステップS218に進む。
ステップS218では、副制御手段は、ソレノイド更新処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているソレノイドの詳細な動作を設定する。その後、ステップS219に進む。
最後に、副制御手段は、ノイズ対策用処理を行う(ステップS219)。具体的には、周辺LSIがノイズの影響を受けていないかチェックする。この処理が終了すると、ステップS212に戻り、以降の処理を継続して実行する。
次に、図24を参照して、副制御側のタイマ割込処理について説明する。これは、上述の副制御側メイン処理(図23参照)に対して、1ms周期で実行される割込処理である。
まず、副制御手段は、CPUレジスタの初期設定をする(ステップS221)。具体的には、ポートのリフレッシュ初期値の設定を行う。その後、ステップS222に進む。
ステップS222では、副制御手段は、出力処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているソレノイドやモータの出力処理を行う。その後、ステップS223に進む。
ステップS223では、副制御手段は、演出ボタン入力状態更新処理を行う。副制御手段は、演出ボタン13、14の操作がされた場合に、入力状態を更新する。その後、ステップS224に進む。
ステップS224では、副制御手段は、スイッチ入力状態更新処理を行う。具体的には、ボリュームスイッチ31等の入力情報を確認し、その情報に応じた処理を行う。その後、ステップS225に進む。
ステップS225では、副制御手段は、液晶制御コマンド送信処理を行う。演出制御基板25は、例えば、演出用カウンタによって選択された演出用コマンドを液晶制御基板26に向けて送信する。その後、ステップS226に進む。
ステップS226では、副制御手段は、モータ更新処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているモータの詳細な動作設定をする。その後、ステップS227に進む。
ステップS227では、副制御手段は、LEDデータ出力処理を行う。具体的には、必要なタイミングで枠装飾LED8、盤面装飾LED35を点灯、点滅させるLEDデータ出力を行う。その後、ステップS228に進む。
最後に、副制御手段は、メインループ更新周期用ワークを1インクリメントする(ステップS228)。これは、メインループ処理(図23:ステップS214〜S219)の更新周期である16msをカウントするため、メインループ更新周期用ワークを1だけインクリメントする処理である。その後、タイマ割込処理を終了する。以上、本実施例のパチンコ遊技機1の一連の動作を説明した。
上記のように、本実施形態の特別遊技状態は、振分手段が動作しない通常ラウンドと、振分手段が遊技球を特定領域に振分ける位置に動作する特別ラウンドとで構成される。演出手段は、特定遊技状態に移行させる初回の特別遊技状態において、遊技球が特定領域を通過した場合には、該通過を報知する第1報知演出を実行し、特定遊技状態を継続させる2回目以降の特別遊技状態において、遊技球が特定領域を通過した場合には、第1報知演出とは異なる第2報知演出を実行する。これにより、興趣の高い弾球遊技機を実現することができる。
上記の実施形態は、本発明の一例であり、これ以外にも種々の変形例が考えられる。本実施形態では、特別ラウンドが第6ラウンドのみであったが、特別ラウンドを最終ラウンドとする等、何れのラウンドとしてもよい。
また、特別ラウンドを複数設け、遊技者に確変移行の権利を取得する機会を複数回与えるようにしてもよい。例えば、第4、8、12ラウンドを特別ラウンドとすることができる。この場合、第1〜第3ラウンドで「バトル」演出を行い、主人公が勝利すれば、第4ラウンドで遊技球が特定領域を通過するようにする。一方、主人公が敗北すれば、第5〜第7ラウンド、又はそれ以降のラウンドで再度、「バトル」演出を行うようにする。
V入賞した場合に行われる「V入賞表示」は、3種類以上を用意しておいてもよい。これにより、大当りの種類や図柄、V入賞したタイミング(開閉パターンの前半区間又は後半区間)等により適当な「V入賞表示」を行うことができる。
振分部の誘導期間、非誘導期間は、開閉扉の開閉パターンとおおよそ連動していればよく、例えば、誘導期間の開始タイミングと開閉扉の開放タイミングを完全に一致させる必要はない。
パチンコ遊技機に発生したエラーに対するエラー報知は、図9の態様に限られない。例えば、磁気異常(強)(エラー16)や電波異常(強)(エラー17)は、報知開始から90秒が経過するまで継続するように変更することもできる。このようにしても、磁気異常(エラー6)や電波異常(エラー7)と比較して報知時間が長くなる。また、特別ラウンド中に発生する複数のエラーについては、それ以外の状態で発生するエラーより、目立つ態様(例えば、最大音量)で報知するようにしてもよい。
非確変図柄当りの特別遊技において、遊技球が特定領域を通過した場合には、偶然か不正かを判定するようにしてもよい。例えば、極めて短い特定領域の開放状態に2球以上の遊技球が検出された(図9の「累積2球」)場合には、「不正」と判定することができる。
「不正」の報知として、パチンコ遊技機の背面にある異常報知LEDを点灯・点滅させるだけでもよいが、LED、スピーカ、表示装置、又はこれらの組合せによる様々な態様で報知するようにしてもよい。
以上、本実施形態としてパチンコ遊技機について説明したが、本発明は、これに限らず、雀球式遊技機、アレンジボール機、封入式遊技機等にも適用可能である。