JP5973309B2 - 配信装置及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
非特許文献1には、ユーザが入力したクエリを元に、関連するクエリを探し出しユーザが所望するコンテンツを推薦、提示する技術が提案されている。
図1は、本実施形態における画像配信システムのシステム構成を示す図である。本実施形態の画像配信システムは、複数のクライアント装置10、配信装置20、ネットワーク30及び共有サーバ40を備える。
クライアント装置10は、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置を用いて構成される。クライアント装置10は、ユーザによって入力された画像検索指示に基づいて配信要求情報を生成し、ネットワーク30を介して配信装置20に送信する。画像検索指示とは、ユーザが検索エンジン(例えば、検索用ウェブサイト)に入力したキーワードに関連する画像(コンテンツ)を配信装置20に検索させる指示である。配信要求情報とは、ユーザによって入力されたキーワードに関連する画像の配信を要求するための情報である。
ネットワーク30は、どのように構成されたネットワークでも良い。例えば、ネットワーク30はインターネットを用いて構成されても良い。
共有サーバ40は、情報処理装置を用いて構成される。共有サーバ40は、クライアント装置10から送信された画像を、クライアント装置10のユーザに割り当てられたユーザIDに対応付けて蓄積する。以下の説明では、共有サーバ40に蓄積された画像を「蓄積画像」という。例えば、共有サーバ40は、画像共有サイトを運営するサーバとして構築されても良い。
要求部102は、入力部101に入力された画像検索指示に基づいて配信要求情報を生成する。
通信部103は、配信装置20との間でデータを送受信する。通信部103は、例えば要求部102によって生成された配信要求情報を配信装置20に送信し、配信装置20から送信された画像データを受信する。
表示部104は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部104は、例えば画像データを表示する。表示部104は、画像表示装置をクライアント装置10に接続するためのインタフェースであっても良い。この場合、表示部104は、画像データを表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
嗜好パラメータ算出部203は、画像取得部202が取得した蓄積画像を用いて嗜好パラメータを算出する。嗜好パラメータとは、ユーザ毎の嗜好(好み)を推定する際に用いられるパラメータである。
嗜好DB205は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。嗜好DB205は、嗜好パラメータ算出部203が推定した嗜好パラメータを記憶する。
画像DB207は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。画像DB207は、複数の画像データを記憶する。
配信部209は、適合度算出部208によって算出された適合度に応じて画像データをクライアント装置10に送信する。例えば、配信部209は、最も適合度が高い画像データをクライアント装置10に送信しても良い。例えば、配信部209は、適合度が高い順に画像データをユーザに提示する画面(以下、「画像提示画面」という。)のデータをクライアント装置10に送信し、画像提示画面においてユーザによって選択された画像のデータをクライアント装置10に送信しても良い。
(1.単一法)
まず、単一法について説明する。単一法では、1人のユーザが共有サーバ40に蓄積した複数の画像データに基づいて、当該ユーザの嗜好パラメータを生成する。以下、単一法について詳細に説明する。
単一法では、画像取得部202は、共有サーバ40から1つのユーザIDに対応付けられた複数の画像データを取得する。嗜好パラメータ算出部203は、取得された複数の画像データ毎に画像特徴量を取得する。画像特徴量は、各画像の特徴を表す値であり、例えば色ヒストグラムであっても良い。嗜好パラメータ算出部203は、取得された複数の画像特徴量に基づいて、そのユーザの画像特徴量の傾向を判定する。例えば、嗜好パラメータ算出部203は、色ヒストグラムに基づいて、最も頻繁に出現する色を判定しても良い。より具体的には、嗜好パラメータ算出部203は、RGB成分のヒストグラムを特徴量として取得し、検索画像が好みかどうか判定するための識別器を作成しても良い。識別器には、例えば、1クラスSVM(Support Vector Machine)が用いられても良い。
次に、複数法について説明する。複数法では、共有サーバ40に蓄積された複数人分の画像データに基づいて、ユーザ毎の嗜好を推定するための嗜好パラメータを生成する。例えば、協調フィルタリングを用いることによって、複数法を実現することができる。以下、複数法について詳細に説明する。
まず、ユーザuが複数画像検索結果の中から画像特徴量iを選択する確率を式1のようにモデル化する。
また、式1のようにモデル化する場合、トピックzの数は予め設定することが可能となる。以下の説明では、取得するトピックの数をZとする。トピック比率εと画像特徴量出現確率Φとの組み合わせが嗜好パラメータである。
まず、画像取得部202の処理について詳細に説明する。画像取得部202は、共有サーバ40から蓄積画像とユーザIDとを取得する。その後、画像取得部202は、蓄積画像から画像特徴量iを取得する。また、画像取得部202は、蓄積画像の局所特徴量を算出し、算出された代表特徴量をi1として画像特徴量iに代用しても良いし、代表画像をi2として画像特徴量iに代用しても良い。
画像取得部202は、学習画像群(複数の蓄積画像)から画像特徴を抽出し、それらをクラスタリングし、量子化することによって、代表特徴量iを算出する。具体的には、まず、画像取得部202は、蓄積画像から局所画像特徴を抽出する。局所画像特徴としてSIFTやSURFやカラーヒストグラムなどから抽出された各種特徴量を用いる。特徴量の抽出としては、例えば以下の文献に開示される技術が適用されても良い。コンピュータビジョン最先端ガイド2, 八木康史・齋藤英雄編,アドコム・メディア株式会社,2010年6月発行,pp.24-28。
また、中心特徴ベクトルは、必ずしも各クラスタの中心に存在する特徴ベクトルである必要なく、各クラスタの中心に一番近い位置に存在する特徴ベクトルを中心特徴ベクトルとしても良い。
画像取得部202は、各蓄積画像において各局所特徴量と一番近い代表特徴量i1に投票することによって、代表特徴量i1のヒストグラムを作成する。投票とは、各局所特徴量と一番近い代表特徴量i1に一票ずつ票を追加していく処理である。ヒストグラムを各蓄積画像の特徴量とし、全ての学習画像(蓄積画像)において算出する。画像取得部202は、全てのヒストグラムに対してk−means法などでクラスタリングすることによって、K´個のクラスタを生成する。K´個に量子化された中心ヒストグラム特徴を代表画像i2とする。中心ヒストグラム特徴とは、各クラスタの中心に存在するヒストグラム特徴である。
また、学習画像からgist特徴量を抽出し、k−means法などでクラスタリングすることによって、K´個のクラスタを生成する。K´個に量子化された中心ヒストグラム特徴を代表画像としても良い。gist特徴量としては、以下の文献に開示される技術が適用されても良い。C. Siagian, L. Itti, “Rapid Biologically-Inspired Scene Classification Using Features Shared with Visual Attention”, IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, Vol. 29, No. 2, Feb 2007, pp.300-312.
嗜好パラメータ算出部203は、画像取得部202が算出した画像特徴量iを用いて各ユーザの嗜好パラメータを推定する。嗜好パラメータ算出部203は、EMアルゴリズム(Expectation Maximization algorithm)を用いて各ユーザu∈Uと各画像i∈Iに対して、ユーザuのトピック比率ε、画像特徴量出現確率Φを推定する。EMアルゴリズムとしては、例えば以下の文献に開示される技術が適用されても良い。A. P. Dempster, N. M. Laird, and D. B. Rubin, “Maximun likelihood from incomplete data via the EM algorithm”, Journal of the Royal Statistical Society, Series B, vol.39, No. 1, 1977, pp.1-38.
嗜好DB生成部204は、嗜好パラメータ算出部203によって推定された嗜好パラメータをユーザIDに対応付けて格納することによって各ユーザの嗜好DB205を生成する。
嗜好DB205は、レコード50を複数有する。レコード50は、ユーザID、嗜好パラメータの各値を有する。
ユーザIDは、レコード50によって表されるユーザの識別IDである。嗜好パラメータの値は、レコード50によって表されるユーザの嗜好を算出するために用いられるパラメータである。嗜好パラメータの具体例として、トピック比率ε及び画像特徴量出現確率Φがある。トピック比率εの値は、レコード50によって表されるユーザがトピックを好む確率を表す。画像特徴量出現確率Φの値は、レコード50によって表されるユーザに関するトピック毎の代表画像i2の出現確率を表す。
適合度算出部208は、嗜好DB205に記録されている嗜好パラメータを参照することによって、検索画像の適合度を算出する。具体的には、適合度算出部208は、代表特徴量i1を用いて適合度算出する場合、検索画像の局所特徴量を算出し、各局所特徴量と一番近い代表特徴量i1がどのくらいユーザの嗜好と適合するかをそれぞれ算出し、それらを合算することで、検索画像の嗜好との適合度を算出する。
また、適合度算出部208は、代表画像i2を用いて適合度算出する場合、検索画像と各代表画像i2との中心ヒストグラム特徴の類似度を算出し、類似度の高い代表画像i2を検索画像として嗜好との適合度を算出しても良い。
まず、画像取得部202は、配信装置20の通信部201を介して共有サーバ40に記憶されている蓄積画像とユーザIDとを取得する(ステップS101)。嗜好パラメータ算出部203は、画像取得部202が取得した蓄積画像を用いて各ユーザの嗜好パラメータを推定する。(ステップS102)嗜好DB生成部204は、嗜好パラメータ算出部203によって推定された嗜好パラメータをユーザIDに対応付けて格納することによって嗜好DB205を生成する(ステップS103)。
なお、図5では、過去に算出された対数尤度を表す変数を“l”と記載し、最新の対数尤度を表す変数を“l´”と記載する。また、図5では、αの値は閾値を表す。
まず、嗜好パラメータ算出部203は、過去に算出された対数尤度を表す変数lに“0”を代入する(ステップS201)。次に、嗜好パラメータ算出部203は、トピック事後確率によってパラメータγ(トピック比率ε、画像特徴量出現確率Φ)を算出する(ステップS202)。次に、嗜好パラメータ算出部203は、算出されたパラメータγの値を更新する(Mステップ)(ステップS203)。
一方、算出された値が閾値以上である場合(ステップS205−NO)、嗜好パラメータ算出部203はステップS202以降の処理を繰り返し実行する。
まず、クライアント装置10の入力部101は、ユーザからの画像検索指示の入力を受け付ける(ステップS301)。要求部102は、入力部101に入力された画像検索指示に基づいて配信要求情報を生成する。クライアント装置10の通信部103は、生成された配信要求情報を配信装置20に送信する(ステップS302)。配信装置20の通信部201は、配信要求情報を受信する。その後、検索部206は、配信要求情報に応じて画像DB207から画像を検索する(ステップS303)。
適合度算出部208は、適合度算出部208は、嗜好DB205に記録されている嗜好パラメータを参照することによって、検索画像の適合度を算出する。具体的には、まず、適合度算出部208は検索画像から特徴量を算出する。
また、画像検索システムは、協調フィルタリングによって複数ユーザの蓄積画像を用いて各ユーザの嗜好を推定する。このような処理を行うことによって、精度よくユーザの嗜好を推定することができる。その結果、ユーザの嗜好に合わせたコンテンツをユーザに配信することが可能となる。
本実施例では、画像取得部202は、共有サーバ40から各ユーザの蓄積画像を取得する構成で示したが、これに限定される必要はない。例えば、各ユーザが画像の公開を許可した場合、画像取得部202は端末機器(クライアント装置10)に蓄積されている蓄積画像を取得しても良い。
また、本実施例では、ユーザの嗜好との適合度の高い画像から順番に並べてユーザに提示する構成で画像を配信する構成で示したが、これに限定される必要はない。例えば、適合度が閾値以上の画像を配信するように構成されても良い。
嗜好DB生成部204は、ユーザから画像検索指示が入力された際に嗜好DB205を生成しても良いし、事前に嗜好DB205を生成しても良い。
例えば、数値記憶処理部は、Saliency Map(サリエンシーマップ)を作成し、サリエンシーの値が高い(閾値以上)画素を前景部分とみなし、サリエンシーの値が低い(閾値未満)画素を背景部分とみなして処理を行っても良い。 Saliency Mapとしては、例えば以下の文献に開示される技術が適用されても良い。L. Itti, C. Koch, E. Niebur, “A Model of Saliency-Based Visual Attention for Rapid Scene Analysis, IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence”, Vol. 20, No. 11, Nov 1998, pp. 1254-1259.
人(ユーザ)の好みは、前景部分(ユーザが意図して撮影した被写体)と背景部分とで、同じような特徴が続くことを好まず、前景部分と背景部分とで異なる画像特徴を好むことも多い。
そのため、前景と背景との2値が各画素に割り振られている場合、嗜好パラメータ算出部203は前景部分及び背景部分の嗜好パラメータをそれぞれ推定する。嗜好DB生成部204は、推定された前景トピック比率ε1、前景画像出現確率Φ1、背景トピック比率ε2及び背景画像出現確率Φ2の各値を格納することによって嗜好DB205を生成する。
また、前景と背景との2値である必要はなく、Saliency Mapのサリエンシーの値に基づいて多値に分類されても良い。
また、多値の場合も2値の場合と同様に、同じ数値が記憶されている画素毎に、ユーザIDとその画素の特徴量とを学習すれば良い。
代表特徴量iとユーザの嗜好との関係をモデルにしている場合、各蓄積画像の各画素での局所特徴量の嗜好との適合度を算出することが上述したように可能となる。そこで、各画素での適合度をSaliency Mapと合わせて255階調に変換し、表現することによって、新しいSaliency Mapを作成できる。このSaliency Mapの各画素値の加算値をユーザの嗜好との適合度として算出しても良い。
例えば、ユーザuがキーワードwを選択する確率を、式1に基づいて算出して、画像特徴量における選択の確率とキーワードにおける選択の確率とを算出し、合算した値を嗜好との適合度としても良い。
また、好みのカテゴリ(例えば、料理、ファッション、花など)とカテゴリ毎の好みの画像とがわかっている場合には、カテゴリ情報を用いても良い。
Claims (2)
- ユーザから要求された配信要求情報を受信する通信部と、
前記通信部が受信した前記配信要求情報に基づいてコンテンツを検索する検索部と、
前記ユーザが蓄積しているコンテンツを取得する取得部と、
前記取得部が取得したコンテンツに基づいて前記ユーザの嗜好を表す嗜好パラメータを推定する嗜好パラメータ推定部と、
前記嗜好パラメータ推定部が推定した前記嗜好パラメータを記憶する嗜好データベースを生成する嗜好データベース生成部と、
前記嗜好データベースに記録されている前記ユーザの嗜好パラメータを参照することによって、前記コンテンツの適合度を算出する適合度算出部と、
前記適合度算出部が算出した適合度に基づいて前記コンテンツを前記ユーザに配信する配信部と、
前記ユーザが蓄積しているコンテンツにおいて顕著性マップを作成し、作成した前記顕著性マップに基づいて前記コンテンツの各画素の前景部分と後景部分とを区別する数値記憶処理部と、
を備え、
前記嗜好パラメータ推定部は、前記数値記憶処理部によって区別された前記コンテンツの前景部分及び後景部分の嗜好パラメータをそれぞれ推定する配信装置。 - ユーザから要求された配信要求情報を受信する通信ステップと、
前記通信ステップによって受信された前記配信要求情報に基づいてコンテンツを検索する検索ステップと、
前記ユーザが蓄積しているコンテンツを取得する取得ステップと、
前記取得ステップによって取得されたコンテンツに基づいて前記ユーザの嗜好を表す嗜好パラメータを推定する嗜好パラメータ推定ステップと、
前記嗜好パラメータ推定ステップによって推定した前記嗜好パラメータを記憶する嗜好データベースを生成する嗜好データベース生成ステップと、
前記嗜好データベースに記録されている前記ユーザの嗜好パラメータを参照することによって、前記コンテンツの適合度を算出する適合度算出ステップと、
前記適合度算出ステップによって算出した適合度に基づいて前記コンテンツを前記ユーザに配信する配信ステップと、
前記ユーザが蓄積しているコンテンツにおいて顕著性マップを作成し、作成した前記顕著性マップに基づいて前記コンテンツの各画素の前景部分と後景部分とを区別する数値記憶処理ステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記嗜好パラメータ推定ステップにおいて、前記数値記憶処理ステップにおいて区別された前記コンテンツの前景部分及び後景部分の嗜好パラメータをそれぞれ推定するためのコンピュータプログラム。
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