<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態であるアプリケーション実行装置1を含む車載情報端末装置80の構成を示すブロック図である。車載情報端末装置(以下「車載端末」という場合がある)80は、不図示の車両、たとえば自動車に搭載される。車両は、車載端末80と、車内ローカルエリアネットワーク(Local Area Network;略称:LAN)91とを備える。
車載端末80は、アプリケーション実行装置(以下「アプリ実行装置」という場合がある)1、音声再生部50、映像再生部60、ストレージ70、端末側制御部81、グラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface;略称:GUI)提示部82および端末側通信インタフェース部83を備えて構成される。ストレージ70は、特権アプリ用ストレージ71および3rdアプリ用ストレージ75を含む。
アプリ実行装置1は、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10、3rdアプリ管理部11、3rdアプリデータベース(Database;略称:DB)12、3rdアプリ監視部15、機器情報取得部16、アプリ実行部20、特権アプリDB30およびコンテンツアクセス部40を備えて構成される。アプリ実行部20は、特権アプリ実行部21および3rdアプリ実行部22を備える。コンテンツアクセス部40は、3rdアプリ用処理変換部41を備える。
以下の説明では、特定の機能を実現するアプリケーションソフトウェアを「アプリ」という場合がある。また、アプリ実行装置1に予め導入されているアプリを「特権アプリ」という場合がある。また、3rdパーティ製アプリを「3rdアプリ」という場合がある。特権アプリは、既存アプリケーションソフトウェアに相当する。3rdアプリは、追加アプリケーションソフトウェアに相当する。3rdアプリは、特権アプリとは別に新たに導入されるアプリである。
3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10は、3rdアプリに対して、特権アプリで使用されるコンテンツ(以下「特権アプリ用のコンテンツ」という場合がある)の使用を許可するか否かを決定する。3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10は、特権アプリに対してアクセスが許可されたコンテンツへのアクセスを、3rdアプリに対して許可することによって、3rdアプリに対して、特権アプリ用のコンテンツの使用を許可する。ここで、「コンテンツ」とは、アプリケーションソフトウェアが、作成、編集、出力または管理する対象物を指す。コンテンツは、たとえば音楽データである。
3rdアプリDB12は、たとえばハードディスクドライブ(Hard Disk Drive;略称:HDD)装置または半導体メモリなどの記憶装置によって構成される。3rdアプリDB12は、3rdアプリを実現する3rdアプリプログラム13、および3rdアプリのプロファイル情報14を記憶する。3rdアプリのプロファイル情報14の一例を表1に示す。
表1に示すように、3rdアプリのプロファイル情報14は、たとえば、3rdアプリの識別情報、ジャンル情報、アクセス先およびコンテンツ使用許可情報を含む。3rdアプリの識別情報は、たとえば、3rdアプリの識別子(以下「アプリ識別子」という場合がある)である。3rdアプリのプロファイル情報14は、3rdアプリの名称を含んでもよい。
3rdアプリのアクセス先は、3rdアプリがアクセス可能なコンテンツが格納されている場所を示す情報である。アクセス先としては、たとえば、ストレージ70上のフォルダ名、ネットワークのパス名、メモリ上のアドレスなどがある。本実施の形態では、アクセス先をURL(Uniform Resource Locator)形式で表記しているが、その他の形式で表記しても構わない。
コンテンツ使用許可情報は、たとえば、「YES」または「NO」で示される。コンテンツ使用許可情報は、特権アプリ用のコンテンツの使用が許可されていることを表す場合(以下「許可を表す場合」ということがある)、「YES」で示される。コンテンツ使用許可情報は、特権アプリ用のコンテンツの使用が許可されていないことを示す場合(以下「許可を表さない場合」ということがある)、「NO」で示される。
特権アプリDB30は、たとえばHDD装置または半導体メモリなどの記憶装置によって構成される。特権アプリDB30は、特権アプリを実現する特権アプリプログラム31、および特権アプリのプロファイル情報32を記憶する。特権アプリのプロファイル情報32は、たとえば、特権アプリの識別情報、ジャンル情報、アクセス先および名称のいずれか、または全部を含む。特権アプリの識別情報は、たとえば特権アプリのアプリ識別子である。
アプリ実行部20は、特権アプリおよび3rdアプリを実行する。具体的には、アプリ実行部20は、特権アプリ実行部21によって特権アプリを実行し、3rdアプリ実行部22によって3rdアプリを実行する。
特権アプリ実行部21は、特権アプリDB30から、特権アプリプログラム31たとえば「NaviMusic A」を読出し、読出した特権アプリプログラム31を実行する。特権アプリプログラム31は、特権アプリを実現するプログラムである。特権アプリ実行部21は、既存アプリ実行部に相当する。
3rdアプリ実行部22は、3rdアプリDB12から、3rdアプリプログラム13たとえば「プログラムX」を読出し、読出した3rdアプリプログラム13を実行する。3rdアプリプログラム13は、3rdアプリを実現するプログラムである。3rdアプリ実行部22は、追加アプリ実行部に相当する。
3rdアプリ監視部15は、3rdアプリ実行部22によって3rdアプリが実行されるときに、3rdアプリの動作状況を監視する。3rdアプリ管理部11は、3rdアプリDB12へのアプリの登録およびアプリの削除、ならびに、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10へのプロファイル情報の提供を行う。また3rdアプリ管理部11は、3rdアプリ監視部15からの要求を受けて、プロファイル情報への追記、およびプロファイル情報におけるコンテンツ使用許可情報の上書きを行う。
機器情報取得部16は、車載端末80に接続される機器に関する情報(以下「機器情報」という場合がある)を取得する。機器情報取得部16は、たとえば、端末側通信インタフェース部83および車内LAN91を介して、後述するサーバ装置100から機器情報のリスト(以下「機器情報リスト」という場合がある)を取得する。機器情報リストの一例を表2に示す。機器情報リストは、車載端末80自体に記憶されていてもよい。この場合、機器情報取得部16は、たとえば車載端末80の不図示の記憶部から、機器情報リストを取得する。
コンテンツアクセス部40は、ストレージ70にアクセスし、ストレージ70からアプリによって使用されるデータ、たとえば音楽データ73,78を読出す。具体的には、ストレージ70の特権アプリ用ストレージ71からは、特権アプリ用の音楽データ73が読出される。ストレージ70の3rdアプリ用ストレージ75からは、3rdアプリ用の音楽データ78が読出される。
3rdアプリ用処理変換部41は、特権アプリが使用する既存コンテンツについて、3rdアプリに対して使用が許可されている場合、3rdアプリ実行部22によって実行されるときの3rdアプリのアクセス先を、既存コンテンツである特権アプリ用の音楽データ73が含まれるように変換する。
具体的には、3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリがデータを読出すときのアクセス先を、3rdアプリ用ストレージ75から特権アプリ用ストレージ71に変換する。これによって、3rdアプリは、3rdアプリ用ストレージ75に記憶される3rdアプリ用の音楽データ78だけでなく、特権アプリ用ストレージ71に記憶される特権アプリ用の音楽データ73にもアクセスすることが可能になる。
端末側制御部81は、たとえば、中央演算処理装置(Central Processing Unit;略称:CPU)と、書き込み可能なRAM(Random Access Memory)などのメモリとによって構成される。メモリは、車載端末80の制御プログラムを記憶する。
端末側制御部81は、メモリに記憶されている制御プログラムに従って、車載端末80を構成するアプリ実行装置1、音声再生部50、映像再生部60、ストレージ70、GUI提示部82および端末側通信インタフェース部83を統括的に制御する。CPUがメモリに記憶されている制御プログラムを実行することによって、アプリ実行装置1、ストレージ70、GUI提示部82および端末側通信インタフェース部83の各機能が実現される。
端末側通信インタフェース部83は、車内LAN91に接続される。端末側制御部81には、端末側通信インタフェース部83を介して、車内LAN91から、車両に関する情報(以下「車両情報」という場合がある)が入力される。車両情報は、たとえば、全地球測位システム(Global Positioning System;略称:GPS)を用いて位置を検出するGPSセンサによって検出された位置を表す位置情報、および車両の速度を表す車速情報を含む。車速情報は、たとえば車速パルスである。
GUI提示部82は、使用者が操作するための画像を提示する。具体的には、GUI提示部82は、アプリ実行部20から与えられるデータに基づいて、与えられたデータに対応する画像を表示する指示を、液晶ディスプレイなどによって構成される不図示の表示装置に与える。表示装置は、GUI提示部82から与えられた指示に基づいて、画像を表示する。
音声再生部50は、コーデック51、アンプ52およびスピーカ53を備える。音声再生部50は、アプリ実行部20から与えられる音声データに基づいて、与えられた音声データに対応する音声を出力する。音声データは、たとえば、楽曲のデータである音楽データである。
具体的には、音声再生部50のコーデック51は、アプリ実行部20から与えられる音楽データなどの音声データを、スピーカ53から出力可能な音声信号に変換し、アンプ52に与える。アンプ52は、コーデック51から与えられる音声信号を増幅し、スピーカ53に与える。スピーカ53は、アンプ52から与えられる音声信号を音声として出力する。
映像再生部60は、コーデック61および表示部62を備える。映像再生部60は、アプリ実行部20から与えられる映像データに基づいて、与えられた映像データに対応する映像を出力する。
具体的には、映像再生部60のコーデック61は、アプリ実行部20から与えられる映像データを、表示部62で表示可能な表示信号に変換し、表示部62に与える。表示部62は、コーデック61から与えられる表示信号に基づいて、与えられた表示信号に対応する映像を出力する。
特権アプリ用ストレージ71は、特権アプリで用いられるコンテンツ、具体的には音楽データ73などのデータを記憶する。たとえば、特権アプリのプロファイル情報において、アクセス先が「/music/」である場合、コンテンツアクセス部40は、特権アプリ用ストレージ71のうち、参照符号「72」で示される「music」の記憶領域にアクセスして、特権アプリ用の音楽データ73を読出す。
3rdアプリ用ストレージ75は、3rdアプリで用いられるコンテンツ、具体的には音楽データ78などのデータを記憶する。たとえば、3rdアプリのプロファイル情報において、アクセス先が「/3rd/MediaPlayer/」である場合、コンテンツアクセス部40の3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリ用ストレージ75のうち、参照符号「76」で示される「3rd」の記憶領域、すなわち3rdアプリ用の記憶領域にアクセスする。さらに3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリ用の記憶領域76のうち、参照符号「77」で示される「MediaPlayer」の記憶領域、すなわちMediaPlayer用の記憶領域にアクセスして、3rdアプリ用の音楽データ78を読出す。
図2は、図1に示す車載情報端末装置80を含む車載情報システム3の構成を示すブロック図である。車載情報システム3は、図1に示す車載端末80およびサーバ装置100を備えて構成される。車載端末80とサーバ装置100とは、通信ネットワーク2を介して接続される。
サーバ装置100は、サーバ側制御部101、サーバ側通信インタフェース部102、機器情報DB103および3rdアプリDB104を備える。サーバ側制御部101は、サーバ側通信インタフェース部102、機器情報DB103および3rdアプリDB104に接続される。
サーバ側制御部101は、たとえば、CPUと、書き込み可能なRAMなどのメモリとによって構成される。メモリは、サーバ装置100の制御プログラムを記憶する。サーバ側制御部101は、メモリに記憶されている制御プログラムに従って、サーバ装置100を構成するサーバ側通信インタフェース部102、機器情報DB103および3rdアプリDB104を制御する。CPUがメモリに記憶されている制御プログラムを実行することによって、サーバ側通信インタフェース部102、機器情報DB103および3rdアプリDB104の各機能が実現される。
機器情報DB103および3rdアプリDB104は、たとえばHDD装置または半導体メモリなどの記憶装置によって構成される。機器情報DB103は、車載端末80の機器情報を記憶する。機器情報は、たとえば、車載端末80に接続されている機器が、HDD装置、CD(Compact Disk)ドライブ、DVD(Digital Versatile Disk)/BD(Blu-ray Disc(登録商標))ドライブであることを示す。
3rdアプリDB104は、3rdアプリのプロファイル情報を記憶する。3rdのプロファイル情報は、たとえば、3rdアプリの識別情報、ジャンル情報、アクセス先、コンテンツ使用許可情報および名称のいずれか、または全部を含む。3rdアプリの識別情報は、たとえば、3rdアプリの識別子である。
サーバ側通信インタフェース部102は、車載端末80との通信を行う。端末側通信インタフェース部83は、サーバ装置100との通信を行う。サーバ側通信インタフェース部102と端末側通信インタフェース部83とは、通信ネットワーク2に接続され、通信ネットワーク2を介して互いに接続される。
本実施の形態におけるアプリ実行装置1のアプリを実行するアプリ実行処理に関する処理手順を説明する前に、本発明の前提技術のアプリ実行装置におけるアプリ実行処理に関する処理手順を説明する。アプリ実行処理は、特権アプリを実行する特権アプリ実行処理、および3rdアプリを実行する3rdアプリ実行処理を含む。
本発明の前提技術のアプリ実行装置は、図1に示す第1の実施の形態におけるアプリ実行装置1において、3rdアプリ監視部15、3rdアプリコンテンツ使用許可部10および機器情報取得部16を備えないこと、およびコンテンツアクセス部40が3rdアプリ用処理変換部41を備えないこと以外は、第1の実施の形態におけるアプリ実行装置1と同様に構成される。したがって、以下の説明では、図1に示すアプリ実行装置1を参照して、本発明の前提技術のアプリ実行装置におけるアプリ実行処理について説明する。
図13および図14は、前提技術における特権アプリ実行処理に関する処理手順を示すフローチャートである。図13および図14に示すフローチャートの各処理は、アプリ実行装置1の特権アプリ実行部21およびコンテンツアクセス部40によって実行される。
図13に示すフローチャートの処理は、たとえば、使用者の操作によって、特権アプリを起動する指示(以下「特権アプリ起動指示」という場合がある)が入力された場合、またはシステムから特権アプリ起動指示があった場合に開始され、ステップe1に移行する。使用者の操作による特権アプリ起動指示は、たとえば、使用者がGUI提示部82を操作することによって入力される。
ステップe1において、特権アプリ実行部21は、特権アプリDB30から、実行する特権アプリのプロファイル情報32を取得する。ステップe2において、特権アプリ実行部21は、ステップe1で特権アプリDB30から取得したプロファイル情報32に含まれるアクセス先のURLを、コンテンツアクセス部40に設定する。ステップe3において、特権アプリ実行部21は、特権アプリの実行を開始する。
図14に示すフローチャートの処理は、特権アプリから、具体的には特権アプリを実行する特権アプリ実行部21から、コンテンツにアクセスする指示(以下「コンテンツアクセス指示」という場合がある)があった場合に開始され、ステップf1に移行する。
ステップf1において、コンテンツアクセス部40は、特権アプリから、具体的には特権アプリを実行する特権アプリ実行部21から、音楽データ一覧の取得が指示されたか否かを判断する。ステップf1において、音楽データ一覧の取得が指示されたと判断された場合は、ステップf2に移行し、音楽データ一覧の取得が指示されていないと判断された場合は、ステップf4に移行する。
ステップf2において、コンテンツアクセス部40は、ステップe2で設定されたURL72に基づいて、特権アプリ用ストレージ71から特権アプリ用の音楽データ73の一覧(以下「音楽データ一覧」という場合がある)を取得する。
ステップf3において、コンテンツアクセス部40は、特権アプリ用ストレージ71から取得した特権アプリ用の音楽データ73の一覧を、特権アプリ実行部21に与える。特権アプリ実行部21は、特権アプリ用の音楽データ73の一覧が与えられると、与えられた特権アプリ用の音楽データ73の一覧を、実行中の特権アプリに与える。特権アプリは、音楽データ73の一覧を受け取ると、受け取った音楽データ73の一覧の内容をGUI提示部82に提示させてもよい。特権アプリ用の音楽データ73の一覧の一例を表3に示す。
ステップf4において、コンテンツアクセス部40は、特権アプリから、具体的には特権アプリを実行する特権アプリ実行部21から、音楽データの再生が指示されたか否かを判断する。ステップf4において、音楽データの再生が指示されたと判断された場合は、ステップf5に移行し、音楽データの再生が指示されていないと判断された場合は、ステップf1に戻る。
ステップf5において、コンテンツアクセス部40は、再生が指示された音楽データを特権アプリ用ストレージ71から取得する。ステップf6において、コンテンツアクセス部40は、ステップf5で取得した音楽データを、アプリ実行部20を介して音声再生部50に与える。音声再生部50は、音楽データが与えられると、与えられた音楽データに対応する音声を出力する。ステップf6の処理が終了した後は、ステップf1に戻る。
図15および図16は、前提技術における3rdアプリ実行処理に関する処理手順を示すフローチャートである。図15および図16に示すフローチャートの各処理は、アプリ実行装置1の3rdアプリ実行部22およびコンテンツアクセス部40によって実行される。
図15に示すフローチャートの処理は、たとえば、使用者の操作によって、3rdアプリを起動する指示(以下「3rdアプリ起動指示」という場合がある)が入力された場合、またはシステムから3rdアプリ起動指示があった場合に開始され、ステップg1に移行する。使用者の操作による3rdアプリ起動指示は、たとえば、使用者がGUI提示部82を操作することによって入力される。
ステップg1において、3rdアプリ実行部22は、3rdアプリDB12から、実行する3rdアプリのプロファイル情報14を取得する。ステップg2において、3rdアプリ実行部22は、ステップg1で3rdアプリDB12から取得したプロファイル情報14に含まれるアクセス先のURLを、コンテンツアクセス部40に設定する。ステップe3において、3rdアプリ実行部22は、3rdアプリの実行を開始する。
図16に示すフローチャートの処理は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、コンテンツアクセス指示があった場合に開始され、ステップh1に移行する。
ステップh1において、コンテンツアクセス部40は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、音楽データ一覧の取得が指示されたか否かを判断する。ステップh1において、音楽データ一覧の取得が指示されたと判断された場合は、ステップh2に移行し、音楽データ一覧の取得が指示されていないと判断された場合は、ステップh4に移行する。
ステップh2において、コンテンツアクセス部40は、図15に示すステップg2で設定されたURL76,77に基づいて、3rdアプリ用ストレージ75から3rdアプリ用の音楽データ78の一覧を取得する。
ステップh3において、コンテンツアクセス部40は、3rdアプリ用ストレージ75から取得した3rdアプリ用の音楽データ78の一覧を、3rdアプリ実行部22に与える。3rdアプリ実行部22は、3rdアプリ用の音楽データ78の一覧が与えられると、与えられた3rdアプリ用の音楽データ78の一覧を、実行中の3rdアプリに与える。3rdアプリは、音楽データ78の一覧を受け取ると、受け取った音楽データ78の一覧の内容をGUI提示部82に提示させてもよい。3rdアプリ用の音楽データ78の一覧の一例を表4に示す。
ステップh4において、コンテンツアクセス部40は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、音楽データの再生が指示されたか否かを判断する。ステップh4において、音楽データの再生が指示されたと判断された場合は、ステップh5に移行し、音楽データの再生が指示されていないと判断された場合は、ステップh1に戻る。
ステップh5において、コンテンツアクセス部40は、再生が指示された音楽データを3rdアプリ用ストレージ75から取得する。ステップh6において、コンテンツアクセス部40は、ステップh5で3rdアプリ用ストレージ75から取得した音楽データを、アプリ実行部20を介して音声再生部50に与える。音声再生部50は、音楽データが与えられると、与えられた音楽データに対応する音声を出力する。ステップh6の処理が終了した後は、ステップh1に戻る。
以上のように前提技術では、特権アプリ実行部21は、特権アプリ用ストレージ71に記憶される特権アプリ用の音楽データ73のみを使用し、3rdアプリ実行部22は、3rdアプリ用ストレージ75に記憶される3rdアプリ用の音楽データ78のみを使用する。すなわち、3rdアプリ実行部22は、特権アプリ用ストレージ71に記憶される特権アプリ用の音楽データ73を使用することができない。
したがって、前提技術で3rdアプリを使用する場合、特権アプリ用ストレージ71に記憶される特権アプリ用の音楽データ73を使用することができず、使用者にとって不便であるという問題がある。そこで、本実施の形態のアプリ実行装置1では、コンテンツアクセス部40に3rdアプリ用処理変換部41を設けて、以下のようにして3rdアプリ実行処理を行う。
図3および図4は、本発明の第1の実施の形態におけるアプリ実行装置1の3rdアプリ実行処理に関する処理手順を示すフローチャートである。図3および図4に示すフローチャートの各処理は、アプリ実行装置1を構成する3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10、3rdアプリ管理部11、3rdアプリ監視部15、3rdアプリ実行部22、および3rdアプリ用処理変換部41を含むコンテンツアクセス部40によって実行される。
図3に示すフローチャートの処理は、たとえば、使用者の操作による3rdアプリ起動指示またはシステムからの3rdアプリ起動指示があった場合に開始され、ステップa1に移行する。使用者の操作による3rdアプリ起動指示は、たとえば、使用者がGUI提示部82を操作することによって入力される。
ステップa1において、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10は、3rdアプリ管理部11を介して、3rdアプリDB12から、実行する3rdアプリのプロファイル情報14を取得する。
ステップa2において、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10は、ステップa1で3rdアプリDB12から取得した3rdアプリのプロファイル情報14に含まれるコンテンツ使用許可情報が許可を表すか否かを判断する。ステップa2において、コンテンツ使用許可情報が許可を表すと判断された場合は、ステップa3に移行し、コンテンツ使用許可情報が許可を表さないと判断された場合は、ステップa4に移行する。
ステップa3において、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10は、コンテンツアクセス部40の3rdアプリ用処理変換部41を起動する。ステップa4において、3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリのプロファイル情報に含まれるアクセス先のURLを、コンテンツアクセス部40のアクセス先のURLとして設定する。ステップa4の処理が終了した後は、ステップa8に移行する。
3rdアプリ用処理変換部41は、前述のように、3rdアプリがデータを読出すときのアクセス先を変換する。具体的には、3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリのアクセス先のURLを変換する。変換先のURLが既知である場合と、既知でない場合とがある。
したがって、3rdアプリ用処理変換部41は、ステップa5において、変換先のURLが既知であるか否かを判断する。ステップa5において、変換先のURLが既知であると判断された場合は、ステップa7に移行し、変換先のURLが既知でないと判断された場合は、ステップa6に移行する。
ステップa6において、3rdアプリ用処理変換部41は、端末側通信インタフェース部83および通信ネットワーク2を介して、サーバ装置100から変換先のURLを取得する。ステップa6の処理が終了した後は、ステップa7に移行する。
ステップa7において、3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリのプロファイル情報に含まれるアクセス先のURL、および変換先のURLを、コンテンツアクセス部40のアクセス先のURLとして設定する。ステップa8において、3rdアプリ実行部22は、3rdアプリの実行を開始する。
図4に示すフローチャートの処理は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、コンテンツアクセス指示があった場合に開始され、ステップb1に移行する。
ステップb1において、コンテンツアクセス部40は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、音楽データ一覧の取得が指示されたか否かを判断する。ステップb1において、音楽データ一覧の取得が指示されたと判断された場合は、ステップb2に移行し、音楽データ一覧の取得が指示されていないと判断された場合は、ステップb4に移行する。
ステップb2において、コンテンツアクセス部40の3rdアプリ用処理変換部41は、図3に示すステップa7で設定されたURLに基づいて、3rdアプリ用ストレージ75または特権アプリ用ストレージ71から音楽データ一覧を取得する。
具体的には、ステップb2において、3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリ用ストレージ75のURLに基づいて、3rdアプリ用ストレージ75から3rdアプリ用の音楽データ78の一覧を取得する。また3rdアプリ用処理変換部41は、変換先のURLに基づいて、特権アプリ用ストレージ71から特権アプリ用の音楽データ73の一覧を取得する。
ステップb3において、3rdアプリ用処理変換部41は、ステップb2で取得した音楽データ73,78の一覧を3rdアプリ実行部22に与える。3rdアプリ実行部22は、音楽データ73,78の一覧が与えられると、与えられた音楽データ73,78の一覧を、実行中の3rdアプリに与える。3rdアプリは、音楽データ73,78の一覧を受け取ると、受け取った音楽データ73,78の一覧の内容をGUI提示部82に提示させてもよい。GUI提示部82に提示される音楽データ73,78の一覧の一例を表5に示す。
ステップb4において、3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、音楽データの再生が指示されたか否かを判断する。ステップb4において、音楽データの再生が指示されたと判断された場合は、ステップb5に移行し、音楽データの再生が指示されていないと判断された場合は、ステップb1に戻る。
ステップb5において、3rdアプリ用処理変換部41は、再生が指示された音楽データを、3rdアプリ用ストレージ75または特権アプリ用ストレージ71から取得して、ステップb6に移行する。
ステップb6において、3rdアプリ用処理変換部41は、ステップb5で取得した音楽データを、アプリ実行部20を介して音声再生部50に与える。音声再生部50は、音楽データが与えられると、与えられた音楽データに対応する音声を出力する。ステップb6の処理が終了した後は、ステップb1に戻る。
ステップa1で取得される3rdアプリのプロファイル情報に含まれるコンテンツ使用許可情報は、たとえば、GUI提示部82を用いて、使用者によって設定される。この場合、GUI提示部82は、不図示の表示部に、コンテンツ使用許可情報を設定するための画面、具体的には、アクセス可能にするデバイスの選択を要求するデバイス設定画面を表示する。
使用者は、不図示のマウスなどのポインティングデバイスを操作することによって、アクセス可能にするデバイスを選択することができる。GUI提示部82は、使用者による操作に応じた操作信号を生成し、生成した操作信号をアプリ実行部20に与える。
図5は、デバイス設定画面200の一例を示す図である。デバイス設定画面200は、アプリ名が表示されるアプリ名表示領域201と、選択候補となるデバイスが表示されるデバイス表示領域と、デバイスの選択処理の実行を指示する実行ボタンが表示される実行ボタン表示領域202と、使用者に対するメッセージが表示されるメッセージ表示領域203とを含む。
デバイス表示領域には、デバイスの名称と、チェックボックスとが並んで表示される。使用者は、マウスなどのポインティングデバイスを操作して、チェックボックスにチェックを入れることによって、アクセス可能にするデバイスを選択することができる。
図5に示すデバイス設定画面200は、アクセス可能にするデバイスの選択を使用者に促すように構成されるが、デバイス設定画面は、これに限定されない。
図6は、デバイス設定画面の他の例であるデバイス設定画面210を示す図である。図6に示すように、デバイス設定画面210は、実行する3rdアプリのプロファイル情報に含まれるジャンル情報に基づいて、アクセス可能なデバイスを表示するように構成されてもよい。具体的には、デバイス設定画面210は、アクセス可能なデバイスのチェックボックスにチェックが入った状態で表示される。
以上のように本実施の形態のアプリ実行装置1によれば、特権アプリが使用する既存コンテンツについて、3rdアプリに対して使用が許可されている場合、3rdアプリ用処理変換部41によって、3rdアプリのアクセス先が、既存コンテンツを含むように変換される。これによって、3rdアプリを用いて、特権アプリが使用する既存コンテンツにアクセスすることができる。したがって、使用者の利便性を向上させることができる。
特に本実施の形態のアプリ実行装置1では、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10が設けられるので、3rdアプリ毎に、既存コンテンツの使用を許可するか否かを決定することが可能である。したがって、使用者の利便性をさらに向上させることができる。
また本実施の形態のアプリ実行装置1では、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10は、使用者によってGUI提示部82から入力される操作信号に基づいて、既存コンテンツの使用を許可するか否かを決定することができる。これによって、使用を許可する既存コンテンツを、使用者が容易に決定することができる。したがって、使用者の利便性をさらに向上させることができる。
また本実施の形態のアプリ実行装置1では、機器情報取得部16が設けられる。3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10は、機器情報取得部16によって取得される機器情報に基づいて、既存コンテンツの使用を許可するか否かを決定することができる。これによって、既存コンテンツの使用を許可するか否かを使用者が入力する必要がなくなるので、使用者の利便性をさらに向上させることができる。
本実施の形態では、以上のようなアプリケーション実行装置1を備えて、車載端末80が構成される。これによって、車載端末80において、3rdアプリを用いて、特権アプリが使用する既存コンテンツにアクセスすることができる。したがって、車載端末80の使用者の利便性を向上させることができる。
<第2の実施の形態>
図7は、本発明の第2の実施の形態である車載情報システム4の構成を示すブロック図である。車載情報システム4は、通信ネットワーク2、車載情報端末装置80A、車内LAN91およびサーバ装置110を含む。本実施の形態の車載情報システム4は、第1の実施の形態の車載情報システム3と構成が類似しているので、同一の構成については同一の参照符号を付して、説明を省略する。
車載情報端末装置(以下「車載端末」という場合がある)80Aは、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10が、サーバ装置110からコンテンツ使用許可情報を取得すること以外は、第1の実施の形態における車載端末80と同一の構成を有する。本実施の形態では、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10は、端末側通信インタフェース部83に接続され、端末側通信インタフェース部83および通信ネットワーク2を介して、サーバ装置110からコンテンツ使用許可情報を取得する。
サーバ装置110は、コンテンツ使用許可決定装置5およびサーバ側通信インタフェース部102を備える。コンテンツ使用許可決定装置5は、コンテンツ使用許可決定部111、コンテンツ使用許可情報作成部112、機器情報取得部113、機器情報DB114および3rdアプリDB115を備える。
コンテンツ使用許可決定部111は、コンテンツ使用許可情報作成部112、機器情報取得部113および3rdアプリDB115に接続される。機器情報取得部113は、機器情報DB114に接続される。コンテンツ使用許可決定部111およびコンテンツ使用許可情報作成部112は、サーバ側通信インタフェース部102に接続される。
コンテンツ使用許可決定部111は、たとえば、CPUと、書き込み可能なRAMなどのメモリとによって構成される。メモリは、コンテンツ使用許可決定装置5の制御プログラムを記憶する。
コンテンツ使用許可決定部111は、メモリに記憶されている制御プログラムに従って、コンテンツ使用許可決定装置5を構成するコンテンツ使用許可情報作成部112、機器情報取得部113および3rdアプリDB115を統括的に制御する。CPUがメモリに記憶されている制御プログラムを実行することによって、コンテンツ使用許可情報作成部112、機器情報取得部113および3rdアプリDB115の各機能が実現される。
機器情報DB114および3rdアプリDB115は、たとえばHDD装置または半導体メモリなどの記憶装置によって構成される。機器情報DB114は、車載端末80Aの機器情報を記憶する。機器情報取得部113は、コンテンツ使用許可決定部111の指示に従って、機器情報DB114から機器情報を取得する。
3rdアプリDB115は、3rdアプリのプロファイル情報を記憶する。3rdアプリのプロファイル情報は、たとえば、3rdアプリの識別情報、ジャンル情報、アクセス先、コンテンツ使用許可情報および名称のいずれか、または全部を含む。3rdアプリの識別情報は、たとえば、3rdアプリの識別子である。
サーバ装置110は、不図示のサーバ側制御部を備える。サーバ側制御部は、第1の実施の形態におけるサーバ側制御部101と同様に構成される。
車載端末80Aは、コンテンツの使用の可否が決定されていない3rdアプリ(以下「未決定3rdアプリ」という場合がある)が、外部の装置または外部のデータベースから与えられると、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10によってコンテンツ使用許可決定要求メッセージを作成する。コンテンツ使用許可決定要求メッセージは、車載端末80Aの型番(以下「端末型番」という場合がある)、およびコンテンツの使用の可否を決定すべき3rdアプリのアプリ識別子を含む。
未決定3rdアプリは、たとえば、新たにダウンロードされた新規ダウンロードアプリ、またはダウンロードされた後、コンテンツの使用の可否を決定する操作が行われたが、使用の可否が決定されなかったアプリなどである。
端末側制御部81は、未決定3rdアプリが外部の装置または外部のデータベースから与えられると、不図示のメモリから端末型番を取得する。端末側制御部81は、取得した端末型番、および与えられた未決定3rdアプリのアプリ識別子から、コンテンツ使用許可決定要求メッセージを作成する。端末側制御部81は、作成したコンテンツ使用許可決定要求メッセージを端末側通信インタフェース部83によってサーバ装置110に送信する。
サーバ装置110の機器情報取得部113は、コンテンツ使用許可決定部111の指示に従って、機器情報DB114から、端末型番に対応する車載端末80Aに接続される機器を表す機器情報を取得する。機器情報取得部113は、取得した機器情報をコンテンツ使用許可決定部111に与える。機器情報は、たとえば前述の表2に示す機器情報リストとして与えられる。
またコンテンツ使用許可決定部111は、未決定3rdアプリに対して、特権アプリ用のコンテンツの使用を許可するか否か(以下「使用の可否」という場合がある)を決定する。このとき、コンテンツ使用許可決定部111は、まず、未決定3rdアプリのアプリ識別子に基づいて、3rdアプリDB115から、未決定3rdアプリのプロファイル情報を取得する。
具体的には、コンテンツ使用許可決定部111は、3rdアプリDB115を検索し、未決定3rdアプリのアプリ識別子に対応するプロファイル情報を取得する。未決定3rdアプリのプロファイル情報の一例を表6に示す。未決定3rdアプリのプロファイル情報は、たとえば、表6に示すように、ジャンル情報とアプリ識別子とを含む。
次いで、コンテンツ使用許可決定部111は、機器情報取得部113から与えられた機器情報リストと、取得した未決定3rdアプリのプロファイル情報とに基づいて、未決定3rdアプリのコンテンツの使用の可否を決定する。
具体的には、コンテンツ使用許可決定部111は、未決定3rdアプリのプロファイル情報に含まれるジャンル情報に基づいて、機器情報リストの中から、未決定3rdアプリのジャンルに分類される機器が含まれる行を抽出する。コンテンツ使用許可決定部111は、抽出した行に含まれる機器に関連するコンテンツについて、未決定3rdアプリに対して使用を許可する。
機器情報リストから抽出したデータの一例を表7に示す。たとえば、前述の表6に示すように、未決定3rdアプリのジャンルが「オーディオ、ビデオ」である場合、表7に示すように、オーディオまたはビデオのジャンルに分類される機器が含まれる行が抽出される。この抽出された行に含まれる機器に関連するコンテンツについて、未決定3rdアプリに対して使用が許可される。
コンテンツ使用許可決定部111は、前述のように、コンテンツの使用の可否の判断結果をコンテンツ使用許可情報作成部112に与える。コンテンツ使用許可情報作成部112は、コンテンツの使用の許可または拒否を表すコンテンツ使用許可情報を作成する。コンテンツ使用許可情報作成部112は、作成したコンテンツ使用許可情報を、サーバ側通信インタフェース部102および通信ネットワーク2を介して車載端末80Aに送信する。
車載端末80Aのアプリ実行装置1は、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10が、サーバ装置110からコンテンツ使用許可情報を取得すること以外は、第1の実施の形態におけるアプリ実行装置1と同様にして、3rdアプリ実行処理を行う。
以上のように本実施の形態のサーバ装置110によれば、コンテンツ使用許可決定装置5を備えるので、特権アプリが使用する既存コンテンツについて、3rdアプリに対して使用が許可されるか否かを決定することができる。その結果に基づいてコンテンツ使用許可情報が作成され、サーバ側通信インタフェース部102から車載端末80Aに送信される。これによって、コンテンツ使用許可情報を車載端末80Aに与えることができる。
車載端末80Aでは、第1の実施の形態と同様に、特権アプリが使用する既存コンテンツについて、3rdアプリに対して使用が許可されている場合、3rdアプリ用処理変換部41によって、3rdアプリのアクセス先を、既存コンテンツを含むように変換させることができる。したがって、3rdアプリを用いて、特権アプリが使用する既存コンテンツにアクセスすることができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
このように本実施の形態の車載情報システム4では、サーバ装置110によって、3rdアプリに対して、特権アプリが使用する既存コンテンツの使用を許可するか否かが決定される。この結果に基づいて、車載端末80Aに備わるアプリケーション実行装置1において、3rdアプリが実行される。
たとえば、3rdアプリに対して既存コンテンツの使用が許可された場合には、3rdアプリ用処理変換部41によって、3rdアプリのアクセス先が、既存コンテンツを含むように変換される。これによって、車載端末80Aでは、3rdアプリを用いて、特権アプリが使用する既存コンテンツにアクセスすることができる。したがって、使用者の利便性を向上させることができる。
<第3の実施の形態>
図8は、本発明の第3の実施の形態である車載情報端末装置80Bの構成を示すブロック図である。本実施の形態の車載情報端末装置(以下「車載端末」という場合がある)80Bは、第1の実施の形態の車載端末80と構成が類似しているので、同一の構成については同一の参照符号を付して、説明を省略する。
本実施の形態の車載端末80Bは、第1の実施の形態のアプリ実行装置1、音声再生部50、映像再生部60、端末側制御部81、GUI提示部82および端末側通信インタフェース部83を備えて構成される。
本実施の形態では、アプリ実行装置1のコンテンツアクセス部40の3rdアプリ用処理変換部41は、デバイスドライバ群130にアクセス可能に構成される。デバイスドライバ群130は、アプリ実行装置1の外部のデバイス141〜144、具体的にはヘッドライト141、ワイパー142、ドアロック143およびエアコンディショナ(以下「エアコン」という)144を制御する。デバイスドライバ群130によって制御されるデバイスは、これらに限定されるものではない。
デバイスドライバ群130は、ヘッドライト制御部131、ワイパー制御部132、ドアロック制御部133およびエアコン制御部134を含む。以下の説明では、ヘッドライト制御部131、ワイパー制御部132、ドアロック制御部133およびエアコン制御部134をまとめて、「デバイス制御部」という場合がある。
デバイス制御部131〜134、すなわちヘッドライト制御部131、ワイパー制御部132、ドアロック制御部133およびエアコン制御部134は、デバイスドライバによって実現される。以下の説明では、ヘッドライト制御部131、ワイパー制御部132、ドアロック制御部133およびエアコン制御部134をまとめて、「デバイスドライバ」という場合がある。デバイスドライバは、ソフトウェアであり、コンテンツに相当する。
ヘッドライト制御部131は、ヘッドライトドライバであり、ヘッドライト141を制御する。ワイパー制御部132は、ワイパードライバであり、ワイパー142を制御する。ドアロック制御部133は、ドアロックドライバであり、ドアロック143を制御する。エアコン制御部134は、エアコンドライバであり、エアコン144を制御する。デバイスドライバ群130に含まれるデバイス制御部、すなわちデバイスドライバは、これらに限定されるものではない。以下の説明では、ヘッドライト141、ワイパー142、ドアロック143およびエアコン144をまとめて、「デバイス」という場合がある。
デバイスドライバ群130、ならびにデバイスドライバ群130によって制御されるデバイス、すなわちヘッドライト141、ワイパー142、ドアロック143およびエアコン144は、車載端末80Bおよび車内LAN91とともに、車両に備えられる。
図9および図10は、本発明の第3の実施の形態におけるアプリ実行装置1の3rdアプリ実行処理に関する処理手順を示すフローチャートである。図9および図10に示すフローチャートの各処理は、アプリ実行装置1を構成する3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10、3rdアプリ管理部11、3rdアプリ監視部15、3rdアプリ実行部22、および3rdアプリ用処理変換部41を含むコンテンツアクセス部40によって実行される。
図9に示すフローチャートの処理は、たとえば、使用者の操作による3rdアプリ起動指示またはシステムからの3rdアプリ起動指示があった場合に開始され、ステップc1に移行する。使用者の操作による3rdアプリ起動指示は、たとえば、使用者がGUI提示部82を操作することによって入力される。
ステップc1において、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10は、3rdアプリ管理部11を介して、3rdアプリDB12から、実行する3rdアプリのプロファイル情報14を取得する。
ステップc2において、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10は、ステップc1で3rdアプリDB12から取得した3rdアプリのプロファイル情報14に含まれるコンテンツ使用許可情報が許可を表すか否かを判断する。ステップc2において、コンテンツ使用許可情報が許可を表すと判断された場合は、ステップc3に移行し、コンテンツ使用許可情報が許可を表さないと判断された場合は、全ての処理手順を終了する。
ステップc3において、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10は、コンテンツアクセス部40の3rdアプリ用処理変換部41を起動して、ステップc4に移行する。
ステップc4において、3rdアプリ用処理変換部41は、コンテンツ使用許可情報で使用が許可されたコンテンツ、すなわちアクセスが許可されたデバイス141〜144に対応するデバイスドライバ131〜134のアドレス、たとえばURLを、コンテンツアクセス部40のアクセス先のアドレスとして設定する。ステップa8において、3rdアプリ実行部22は、3rdアプリの実行を開始する。
各デバイス141〜144に対するアクセスを許可するか否かは、たとえば前述の図5に示すデバイス設定画面200において、GUI提示部82を用いて、使用者によって選択される。この選択結果に基づいて、コンテンツ使用許可情報が設定される。
デバイスドライバ131〜134のアドレスは、たとえば、ステップc1で3rdアプリDB12から取得された3rdアプリのプロファイル情報14から取得される。デバイスドライバ131〜134のアドレスは、前述の図3に示すステップa6のように、端末側通信インタフェース部83および通信ネットワーク2を介して、サーバ装置100から取得されてもよい。
図10に示すフローチャートの処理は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、コンテンツアクセス指示があった場合に開始され、ステップc11に移行する。
ステップc11において、コンテンツアクセス部40は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、デバイスドライバ131〜134の一覧の取得が指示されたか否かを判断する。ステップc11において、デバイスドライバ131〜134の一覧の取得が指示されたと判断された場合は、ステップc12に移行し、デバイスドライバ131〜134の一覧の取得が指示されていないと判断された場合は、ステップc14に移行する。
ステップc12において、コンテンツアクセス部40の3rdアプリ用処理変換部41は、図9に示すステップc4で設定されたデバイスドライバ131〜134のアドレス、たとえばURLに基づいて、デバイスドライバ131〜134の一覧を取得する。
ステップc13において、3rdアプリ用処理変換部41は、ステップc12で取得したデバイスドライバ131〜134の一覧を、3rdアプリ実行部22に与える。3rdアプリ実行部22は、ステップc9で3rdアプリ用処理変換部41から与えられたデバイスドライバ131〜134の一覧を、実行中の3rdアプリに与える。3rdアプリは、デバイスドライバ131〜134の一覧を受け取ると、受け取ったデバイスドライバ131〜134の一覧の内容をGUI提示部82に提示させてもよい。
ステップc14において、3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、いずれかのデバイスドライバ131〜134に、そのデバイスドライバ131〜134に対応するデバイス141〜144のスイッチをオンするスイッチオンが指示されたか否かを判断する。デバイス141〜144のスイッチオンの指示は、たとえば使用者がGUI提示部82を操作することによって入力される。
ステップc14において、いずれかのデバイスドライバ131〜134に、対応するデバイス141〜144のスイッチオンが指示されたと判断された場合は、ステップc15に移行する。いずれのデバイスドライバ131〜134にも、対応するデバイス141〜144のスイッチオンが指示されていないと判断された場合は、ステップc16に移行する。
ステップc15において、3rdアプリ用処理変換部41は、スイッチオンが指示されたデバイスドライバ131〜134に指示して、そのデバイスドライバ131〜134に対応するデバイス141〜144のスイッチをオンさせる。ステップc15の処理が終了した後は、ステップc11に戻る。
ステップc16において、3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、いずれかのデバイスドライバ131〜134に、そのデバイスドライバ131〜134に対応するデバイス141〜144のスイッチをオフするスイッチオフが指示されたか否かを判断する。デバイス141〜144のスイッチオフの指示は、たとえば使用者がGUI提示部82を操作することによって入力される。
ステップc16において、いずれかのデバイスドライバ131〜134に、対応するデバイス141〜144のスイッチオフが指示されたと判断された場合は、ステップc17に移行し、いずれのデバイスドライバ131〜134にも、対応するデバイス141〜144のスイッチオフが指示されていないと判断された場合は、ステップc11に戻る。
ステップc17において、3rdアプリ用処理変換部41は、スイッチオフが指示されたデバイスドライバ131〜134に指示して、そのデバイスドライバ131〜134に対応するデバイス141〜144のスイッチをオフさせる。ステップc17の処理が終了した後は、ステップc11に戻る。
以上のように本実施の形態によれば、3rdアプリ実行部22によって、3rdアプリ用処理変換部41を介してデバイスドライバ131〜134に指示して、デバイス141〜144を制御することができる。
<第4の実施の形態>
図11は、本発明の第4の実施の形態である車載情報端末装置80Cの構成を示すブロック図である。本実施の形態の車載情報端末装置(以下「車載端末」という場合がある)80Cは、第1および第3の実施の形態の車載端末80,80Bと類似し、同一の構成については同一の参照符号を付して、説明を省略する。
本実施の形態の車載端末80Cは、第1の実施の形態のアプリ実行装置1、音声再生部50、映像再生部60、3rdアプリ用ストレージ75、端末側制御部81、GUI提示部82および端末側通信インタフェース部83を備えて構成される。
本実施の形態では、アプリ実行装置1のコンテンツアクセス部40の3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリ用ストレージ75およびデバイスドライバ群130にアクセス可能に構成される。
図12は、本発明の第4の実施の形態におけるアプリ実行装置1の3rdアプリ実行処理に関する処理手順を示すフローチャートである。図12に示すフローチャートの各処理は、アプリ実行装置1を構成する3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10、3rdアプリ管理部11、3rdアプリ監視部15、3rdアプリ実行部22を含むアプリ実行部20、および3rdアプリ用処理変換部41を含むコンテンツアクセス部40によって実行される。
図12に示すフローチャートの処理の前に、前述の図3に示すフローチャートと同一のステップa1〜ステップa8の処理が行われる。図12に示すフローチャートの処理は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、コンテンツアクセス指示があった場合に開始され、ステップd1に移行する。
ステップd1において、コンテンツアクセス部40は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、コンテンツの一覧(以下「コンテンツ一覧」という場合がある)の取得が指示されたか否かを判断する。ステップd1において、コンテンツ一覧の取得が指示されたと判断された場合は、ステップd2に移行し、コンテンツ一覧の取得が指示されていないと判断された場合は、ステップd4に移行する。
ステップd2において、コンテンツアクセス部40の3rdアプリ用処理変換部41は、前述の図3に示すステップa7で設定されたURLに基づいて、コンテンツ一覧を取得する。本実施の形態では、ステップa7において、3rdアプリ用ストレージ75およびデバイスドライバ131〜134のURLが設定されるので、3rdアプリ用処理変換部41は、コンテンツ一覧として、音楽データ78およびデバイスドライバ131〜134の一覧を取得する。
具体的には、3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリ用ストレージ75のURLに基づいて、3rdアプリ用ストレージ75から音楽データ78の一覧を取得する。また3rdアプリ用処理変換部41は、デバイスドライバ131〜134のURLに基づいて、デバイスドライバ131〜134の一覧を取得する。
ステップd3において、3rdアプリ用処理変換部41は、ステップc2で取得したコンテンツ一覧、具体的には音楽データ78およびデバイスドライバ131〜134の一覧を、3rdアプリ実行部22に与える。3rdアプリ実行部22は、コンテンツ一覧として、音楽データ78およびデバイスドライバ131〜134の一覧が与えられると、与えられたコンテンツ一覧を、実行中の3rdアプリに与える。3rdアプリは、コンテンツ一覧を受け取ると、受け取ったコンテンツ一覧の内容をGUI提示部82に提示させてもよい。コンテンツ一覧の一例を表8に示す。
ステップd4において、3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリから、具体的には3rdアプリを実行する3rdアプリ実行部22から、コンテンツの実行が指示されたか否かを判断する。たとえば、実行する3rdアプリがオーディオ再生アプリである場合、デバイスドライバ131〜134は、音楽データとして扱われる。この場合、ステップd4において、3rdアプリ用処理変換部41は、3rdアプリから音楽データの再生が指示されたか否かを判断する。
ステップd4において、コンテンツの実行が指示されたと判断された場合は、ステップd5に移行し、コンテンツの実行が指示されていないと判断された場合は、ステップd1に戻る。前述のように、実行する3rdアプリがオーディオ再生アプリである場合には、ステップd4において、音楽データの再生が指示されたと判断されるとステップd5に移行し、音楽データの再生が指示されていないと判断されると、ステップd1に戻る。
ステップd5において、3rdアプリ用処理変換部41は、実行が指示されたコンテンツが音楽データであるか否かを判断する。ステップd5において、実行が指示されたコンテンツが音楽データであると判断された場合は、ステップd6に移行する。実行が指示されたコンテンツが音楽データでない、すなわちデバイスドライバ131〜134であると判断された場合は、ステップd8に移行する。
ステップd6において、3rdアプリ用処理変換部41は、実行が指示された、すなわち再生が指示された音楽データを、3rdアプリ用ストレージ75から取得して、ステップd7に移行する。
ステップd7において、3rdアプリ用処理変換部41は、ステップd6で取得した音楽データを、アプリ実行部20を介して音声再生部50に与える。音声再生部50は、音楽データが与えられると、与えられた音楽データに対応する音声を出力する。ステップd7の処理を終了した後は、ステップd1に戻る。
ステップd5からステップd8に移行した場合、ステップd8において、3rdアプリ用処理変換部41は、コンテンツに実行を指示する。具体的には、3rdアプリ用処理変換部41は、コンテンツの実行指示をデバイスのスイッチオン指示に変換して、コンテンツに対応するデバイスドライバ131〜134に、そのデバイスドライバ131〜134が制御するデバイス141〜144のスイッチオンを指示する。
前述のように、実行する3rdアプリがオーディオ再生アプリである場合には、ステップd8において、3rdアプリ用処理変換部41は、音楽データの再生指示をデバイスのスイッチオン指示に変換して、音楽データに対応するデバイスドライバ131〜134に、そのデバイスドライバ131〜134が制御するデバイス141〜144のスイッチオンを指示する。
デバイス141〜144のスイッチオンが指示されたデバイスドライバ131〜134は、制御するデバイス141〜144のスイッチをオンする。ステップd8の処理が終了した後は、ステップd1に戻る。
その後、ステップd1〜ステップd3の処理を経て、ステップd4においてコンテンツの実行が指示されたと判断された場合に、実行が指示されたと判断されたコンテンツが、先のステップd8の処理によって既に実行されたコンテンツであるときには、3rdアプリ用処理変換部41は、コンテンツの実行の停止が指示されたと判断する。
そして、ステップd8において、3rdアプリ用処理変換部41は、コンテンツに実行の停止を指示する。具体的には、3rdアプリ用処理変換部41は、コンテンツの実行停止指示をデバイスのスイッチオフ指示に変換して、コンテンツに対応するデバイスドライバ131〜134に、そのデバイスドライバ131〜134が制御するデバイス141〜144のスイッチオフを指示する。
前述のように、実行する3rdアプリがオーディオ再生アプリである場合には、ステップd8において、3rdアプリ用処理変換部41は、音楽データの再生停止指示をデバイスのスイッチオフ指示に変換して、音楽データに対応するデバイスドライバ131〜134に、そのデバイスドライバ131〜134が制御するデバイス141〜144のスイッチオフを指示する。
デバイス141〜144のスイッチオフが指示されたデバイスドライバ131〜134は、制御するデバイス141〜144のスイッチをオフする。ステップd8の処理が終了した後は、ステップd1に戻る。
以上のように本実施の形態によれば、第3の実施の形態と同様に、3rdアプリ実行部22によって、3rdアプリ用処理変換部41を介してデバイスドライバ131〜134に指示して、デバイス141〜144を制御することができる。
また本実施の形態では、3rdアプリ実行部22は、3rdアプリ用処理変換部41を用いて、3rdアプリ用ストレージ75の音楽データ78を読出し、音声再生部50で再生させることができる。
このように本実施の形態では、3rdアプリ実行部22は、3rdアプリ用ストレージ75の音楽データ78を読出して音声再生部50で再生させることができるとともに、デバイスドライバ131〜134に指示して、デバイス141〜144を制御することができる。
以上に述べた第3および第4の実施の形態のように、3rdアプリによってワイパー142、エアコン144などのデバイスを制御することができる場合を考える。この場合、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10、または前述の第2の実施の形態におけるコンテンツ使用許可決定装置5において、たとえば前述の表6に示すオーディオおよびビデオのジャンルの未決定3rdアプリに対して取得される機器情報リストは、たとえば表9のようになる。表9に示すように、機器情報リストは、たとえば、エアコンおよびワイパーを含む。
前述の第3の実施の形態において、表9に示すエアコンおよびワイパーなどのように、オーディオおよびビデオのジャンルに分類されないデバイスを制御するためには、前述の図8および図11に示すデバイスドライバ群130のようなアプリが、3rdアプリ以外に必要となる。制御のために3rdアプリ以外のアプリが必要な機器を含む機器情報リストの一例を表10に示す。表10に示す機器情報リストは、たとえば機器情報取得部16で取得され、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10に与えられる。
また、前述の第4の実施の形態において、音楽データおよび映像データ以外のコンテンツを、オーディオまたはビデオのジャンルの3rdアプリで制御するために、3rdアプリ以外のアプリが必要な機器としては、テレビジョン装置(略称:TV)がある。TVは、オーディオまたはビデオのジャンルの3rdアプリで制御するために必要なアプリがアプリ実行装置1に導入されていれば、オーディオまたはビデオのジャンルの3rdアプリで制御することができる。
このようにTVをオーディオまたはビデオのジャンルの3rdアプリで制御する場合、たとえば、3rdアプリから音楽データ一覧を取得する指示が出されたときには、3rdアプリ用処理変換部41は、TV番組一覧を返す。また3rdアプリから音楽データの再生指示が出されたときには、3rdアプリ用処理変換部41は、音楽データの再生指示を、TVへの番組選択指示に変換する。
この場合、たとえば前述の表6に示す「オーディオ、ビデオ」のジャンルの3rdアプリに対して取得される機器情報リストは、たとえば表11のようになる。
また、前述の第3および第4の実施の形態では、エアコン、ワイパーなどのデバイスについて、音楽データの再生指示をデバイスのスイッチオン指示に変換する機能を有し、また音楽データの再生停止指示をデバイスのスイッチオフ指示に置き換える機能を有する3rdアプリ以外のアプリが、アプリ実行装置1に導入される。この場合、3rdアプリに対して取得される機器情報リストは、たとえば表11のようになる。
以上に述べた第1〜第4の実施の形態では、3rdアプリのプロファイル情報がジャンル情報を含む場合を説明したが、3rdアプリのプロファイル情報は、ジャンル情報を含まなくてもよい。3rdアプリのプロファイル情報がジャンル情報を含まない場合、3rdアプリ管理部11は、3rdアプリ実行部22によって3rdアプリを実行させて、そのときの動作状況を3rdアプリ監視部15で監視することによって、ジャンル情報を取得することができる。
具体的には、不図示のAPI(Application Program Interface)−ジャンルDBにAPI一覧を記憶させておく。API一覧は、3rdアプリのジャンル情報と、そのアプリが実行されるときに呼出されるAPIとを対応付けたリストである。API一覧の一例を表12に示す。
3rdアプリ管理部11は、たとえば、3rdアプリを3rdアプリ実行部22で実行させ、そのときに呼出されるAPIを3rdアプリ監視部15で監視する。3rdアプリ管理部11は、API−ジャンルDBからAPI一覧を取得し、取得したAPI一覧と、3rdアプリによって呼出されたAPIとを比較して、3rdアプリによって呼出されたAPIに対応するジャンルを表すジャンル情報を求める。このようにして、ジャンル情報を求めることができる。
また以上に述べた各実施の形態における車載端末80,80A,80B,80Cは、スマートフォン、携帯電話機などの携帯通信装置と通信可能に接続されてもよい。このように車載端末が携帯通信装置と通信可能に接続される場合、前述のアプリ実行装置1の構成のうち、3rdアプリおよび3rdアプリの実行に関わる構成、すなわち3rdアプリ管理部11、3rdアプリDB12、3rdアプリコンテンツ使用許可決定部10、GUI提示部82、3rdアプリ実行部22、3rdアプリ監視部15、3rdアプリ用処理変換部41、および3rdアプリ用ストレージ75は、携帯通信装置に設けられてもよい。
このようにアプリ実行装置1の構成のうち、3rdアプリおよび3rdアプリの実行に関わる構成を携帯通信装置に設けることによって、携帯通信装置において、3rdアプリを実行させるときに、3rdアプリのアクセス先を、既存コンテンツを含むように変換することができる。これによって、携帯通信装置から、3rdアプリを用いて、車載端末80,80A,80B,80Cの特権アプリが使用する既存コンテンツ、たとえば特権アプリ用ストレージ71にアクセスすることができる。したがって、使用者の利便性を向上させることができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせることが可能である。また、各実施の形態の任意の構成要素を適宜、変更または省略することが可能である。