JP5972189B2 - 回転電機の固定子コイル分解方法、固定子コイル分解圧力増圧装置および固定子コイル切断装置 - Google Patents

回転電機の固定子コイル分解方法、固定子コイル分解圧力増圧装置および固定子コイル切断装置 Download PDF

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Description

この発明は、例えば大型の回転電機の固定子コイル更新工事(巻替工事)における固定子コイルの分解方法、固定子コイル分解圧力増圧装置および固定子コイル切断装置に関するものである。
従来、例えばタービン発電機などの大型の回転電機の回転電機は図27および図28に示すような構成となっている。回転電機の固定子1は、珪素鋼板を軸方向に積層して形成された固定子鉄心2と、この固定子鉄心2に装着された固定子コイル3とを有している。固定子鉄心2は、固定子コイル3を装着する複数のスロット2aを有し、これらスロット2aは固定子鉄心2の内径側に位置して軸方向に沿って形成されると共に、周方向に複数形成されている。このように構成された固定子鉄心2は、固定子枠4に支持され、ハウジングで覆われている。
一方、前記固定子コイル3は、表面に絶縁層を形成したコイル導体を固定子鉄心2のスロット2a内に装着し、固定子鉄心2の軸方向両端(積層方向両端)から固定子コイルエンド3E1,3E2を張り出させている。固定子コイル3はスロット2aの内径(開口)側に装着される上コイル3Aとスロット2aの外径(底部)側に装着される下コイル3Bからなり、これら上コイル3Aと下コイル3Bとは固定子コイルエンド3E1,3E2の軸方向端部において接続導体3Fによって接続され、その接続部には絶縁キャップ3Gが設けられ、亀甲型や波型の固定子コイル3に形成している。
さらに、固定子コイルエンド3E1,3E2は、運転時の各種振動や電磁力に対して安定して支持するために、固定子コイルエンド3E2の外径側に複数の支持リング5A,5B,5Cを接触させ、例えばガラス繊維等の絶縁紐6によって上コイル3Aと下コイル3Bとを支持リング5A,5B,5Cに巻き付けて緊縛し、その後、絶縁紐6に絶縁樹脂を含浸させて硬化させることで固定している。尚、この絶縁紐6による緊縛時、上コイル3Aと下コイル3Bとの間隔を保持するために、緊縛部分の上コイル3Aと下コイル3Bとの間に間隔片7A,7B,7Cを介在させている。支持リング5A〜5C間に位置し隣接する固定子コイルエンド3E1,3E2が異相3U−3V,3V−3W,3W−3Uである場合、異相で隣接する固定子コイルエンド3E1,3E2間に間隔片8を設置し、この間隔片8を含めて異相で隣接する固定子コイルエンド3E1,3E2同士を例えばガラス繊維等の絶縁紐9によって巻き付けて緊縛し、その後、絶縁紐9に絶縁樹脂を含浸させて硬化させることで固定している。なお、10は位相リング支えであり、11は回転子である。
特開2011−24330号公報 特開平9−84307号公報
上述した従来の回転電機の固定子コイルの更新工事(巻替工事)において、固定子コイルを分解する必要がある。その分解方法は、図29に示すように、固定子枠4の端部に足場12を製作する。この足場12に作業者が乗り、集塵機を使用したノコ歯カッター13により固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2の端部、すなわち、図28に示す絶縁キャップ3G近傍の切断位置Kを1本ずつ順次切断していく。通常、固定子枠4の両側にそれぞれ数名ずつの作業者によって切断作業に当たっている。
この固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2の端部の切断作業は、多くの人手と時間を必要とし、それに根気のいる切断作業である。また、この切断作業は、狭い固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2内の作業であるため、ノコ歯カッター13を持って切断する作業者の作業姿勢も中腰等の不自然となりがちであり、体力的に非常に厳しいという問題点があった。
また、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2の端部を切断した後は、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2部に設けられた膨大な数となる支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9をコイルエンド3E1,3E2部から取り除く必要があり、多大な労力と時間を要するという問題点があった。
また、コイルエンド3E1,3E2部から膨大な数の支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9を取り除いた後は、固定子鉄心2の複数のスロット2aから図30に示す状態となった固定子コイル3をまず上コイル3Aを全スロット2aから抜き出し、次に上コイル3Aと下コイル3Bとの間に装着されていた中間ライナーを全スロットから抜き出し、さらに下コイル3Bを全スロット2aから抜き出している。しかしながら、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2は、図30に示すように固定子コイル3のスロット部の直線部から周方向に湾曲されており、固定子コイル3の上コイル3Aおよび下コイル3Bの抜き出しを行うことが困難であり、しかも、固定子コイル3を1本抜き取る度にショックレスハンマー(特大で約20Kg)で衝撃を加えて抜き出す必要があり重筋作業となるとともに抜き出し作業の熟練性が要求され、その抜き出し作業に多大な労力と時間を要するという問題点があった。しかも、大型の回転電機の固定子コイルは60本〜600本程度と多数になるため、固定子コイルの分解作業に8日〜12日間程度の工期を必要とする問題点があった。また、ノコ歯カッター13などの治工具を使った固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2の端部の切断時には、粉塵が発生し異物管理面での環境問題が発生するという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、回転電機の固定子コイルの分解を容易に行うことができる回転電機の固定子コイル分解方法、固定子コイル分解圧力増圧装置および固定子コイル切断装置を提供するものである。
この発明に係わる回転電機の固定子コイル分解方法は、固定子枠の内周側に配置された固定子鉄心に形成された複数のスロットに前記スロットの内径側に装着される第1のコイルおよび前記スロットの外径側に装着される第2のコイルで構成される固定子コイルが挿着され、前記固定子コイルのコイルエンドがそれぞれ前記固定子鉄心の端部より湾曲して突出し、前記コイルエンド部にはコイル支持部材が配設された回転電機の固定子コイル分解方法において、前記固定子コイルの前記コイルエンドと前記コイル支持部材とのコイルエンド一体構造体に吊りワイヤーを懸架し、前記吊りワイヤーを前記固定子枠に支持されたチェーンブロックに懸架し、前記チェーンブロックにより前記固定子コイルの前記コイルエンドと前記コイル支持部材との前記コイルエンド一体構造体に張力をかけた状態で前記固定子鉄心の端部近傍の前記固定子コイルの前記第1のコイルおよび前記第2のコイルを前記固定子鉄心の前記スロット部に固定された固定子コイル切断装置により切断し、前記固定子コイルの前記コイルエンドと前記コイル支持部材とを前記コイルエンド一体構造体として分解するようにしたものである。
また、この発明に係わる回転電機の固定子コイル分解圧力増圧装置は、固定子コイルの固定子鉄心のスロットの内径側に装着される第1のコイルと前記スロットの外径側に装着される第2のコイルとの間に挿入される加圧ホースと、一方側に一次側エアの一次側エア注入口が配置され他方側に二次側エア導出口が配置された供給配管と、前記供給配管の一方側に設けられた一次側開閉バルブと、前記供給配管の他方側に設けられた二次側開閉バルブと、前記一次側開閉バルブと前記二次側開閉バルブとの間に配置され、増圧用導入管により前記供給配管内の前記一次側エアが導入されて前記一次側エアの圧力を増圧する増圧バルブを有し、増圧された二次側エアを増圧用導出管により前記供給配管に導出し前記二次側開閉バルブを介して前記二次側エア導出口を通して前記加圧ホースに供給する圧力増圧機器とを備えたものである。
また、この発明に係わる回転電機の固定子コイル切断装置は、切断対象の固定子コイルの両側の固定子鉄心のスロットの端部に挿着され取付穴が設けられた支持用くさびと、前記切断対象の前記固定子コイル部に設置され前記支持用くさびの前記取付穴に取り付けられる取付部を有する固定フレーム体と、前記固定フレーム体内に配設され前記固定子コイルの前記スロットの内径側に装着される第1のコイルと前記スロットの外径側に装着される第2のコイルを一括切断できる長さの切断刃を有し、前記切断刃を前記切断刃の伸長方向に進退移動するように駆動する駆動体とを有する切断機と、前記切断機をスライド移動させるシリンダ機構とを備えたものである。
また、この発明に係わる回転電機の固定子コイル切断装置は、切断対象の固定子コイルの固定子鉄心のスロットの端部に挿着された支持用くさびと、前記支持用くさびに設けられ枢軸を有する支持体と、前記支持体の前記枢軸に係合部が回動可能に係合され、前記固定子コイルの前記スロットの内径側に装着される第1のコイルと前記スロットの外径側に装着される第2のコイルを一括切断できる長さの切断刃を有し、前記切断刃を前記切断刃の伸長方向に進退移動するように駆動する駆動体とを有し、前記支持体の前記枢軸を中心として回動する切断機とを備えたものである。
この発明によれば、回転電機の固定子コイルの分解を容易に行うことができる回転電機の固定子コイル分解方法、固定子コイル分解圧力増圧装置および固定子コイル切断装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す側断面図である。 この発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す要部側断面図である。 この発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す要部側断面図である。 この発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す要部側断面図である。 この発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す要部側断面図である。 この発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す正面断面図である。 この発明の実施の形態2に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す正面図である。 この発明の実施の形態2に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す要部正面図である。 この発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す側断面図である。 この発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す正面図である。 この発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル分解方法における固定子コイル切断装置部を示す正面断面図である。 この発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す要部側面図である。 この発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す側面図である。 この発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す平面図である。 この発明の実施の形態4に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す側断面図である。 この発明の実施の形態4に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す側断面図である。 この発明の実施の形態5に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す側断面図である。 この発明の実施の形態5に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す側断面図である。 この発明の実施の形態6に係わる回転電機の固定子コイル分解圧力増圧装置を示す側断面図である。 この発明の実施の形態6に係わる回転電機の固定子コイル分解圧力増圧装置を示す正面図である。 この発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す側断面図である。 この発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す要部側断面図である。 この発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す要部平面図である。 この発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す要部正面断面図である。 この発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す側面図である。 この発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す正面図である。 従来の回転電機の固定子コイルを示す断面図である。 従来の回転電機の固定子コイルのコイルエンド部を示す断面図である。 従来の回転電機の固定子コイル分解方法を示す斜視図である。 従来の回転電機の固定子コイル分解方法を示す斜視図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図1ないし図6に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。図1はこの発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す側断面図である。図2はこの発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す要部側断面図である。図3はこの発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す要部側断面図である。図4はこの発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す要部側断面図である。図5はこの発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す要部側断面図である。図6はこの発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す正面断面図である。
この発明の実施の形態1のものは、固定子枠4の内周側に配置された固定子鉄心2に形成された複数のスロット2aにそのスロット2aの内径(開口)側に装着される第1のコイル(以下、上コイルと称す)3Aおよびスロット2aの外径(底部)側に装着される第2のコイル(以下、下コイルと称す)3Bで構成される固定子コイル3がそれぞれ挿着され、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2がそれぞれ固定子鉄心2の端部より湾曲して突出し、コイルエンド3E1,3E2部には上述した従来の回転電機と同様に支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材が配設されている。固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2の構成は位相リング支え10が設置された励磁装置側とこの励磁装置側とは反対側のタービン側と基本的に同様の構成となっている。
そして、回転電機の固定子コイル3を分解する方法として、固定子鉄心2の端部近傍の固定子コイル3の上コイル3Aおよび下コイル3Bを固定子鉄心2のスロット2a部に固定された固定子コイル切断装置20により一括して切断し、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とをコイルエンド一体構造体30として分解する。
すなわち、図3に示すように、位相リング側とは反対側のタービン側の固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とをコイルエンド一体構造体30としての分解方法を示しており、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とのコイルエンド一体構造体30に吊りワイヤー41を懸架し、吊りワイヤー41を固定子枠4の支持体42に支持されたチェーンブロック43に懸架し、チェーンブロック43により固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とのコイルエンド一体構造体30に張力をかけた状態で固定子鉄心2の端部近傍の固定子コイル3の上コイル3Aおよび下コイル3Bを固定子鉄心2のスロット2a部に固定された固定子コイル切断装置20により切断する。
固定子コイル切断装置20により固定子鉄心2の端部近傍の固定子コイル3の上コイル3Aおよび下コイル3Bの全てを切断した後、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とのコイルエンド一体構造体30に吊り出しワイヤー44を懸架し、その吊り出しワイヤー44を固定子枠4の端部に取り付けられた吊り出し用チェーンブロック45に懸架する。
固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とのコイルエンド一体構造体30の下に盤木46を置き、チェーンブロック43と吊り出し用チェーンブロック45を操作し、図4に示すように、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とのコイルエンド一体構造体30を盤木46上に分解して降ろす。さらに、チェーンブロック43と吊り出し用チェーンブロック45を操作し、図5に示すように、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とのコイルエンド一体構造体30を下方向に降ろす。
以上のように、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とのコイルエンド一体構造体30として分解することができるので、上述した従来の固定子コイルの分解方法のように、支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材を取り除く必要がなく、大幅に工期短縮することができる固定子コイルの分解方法を得ることができる。なお、上述した説明は、タービン側の固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とをコイルエンド一体構造体30として分解する場合について述べたが、位相リング側である励磁装置側の固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とをコイルエンド一体構造体30として分解する場合も同様の分解方法で行われ、同様の効果を奏する。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2を図7および図8に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。図7はこの発明の実施の形態2に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す正面図である。図8はこの発明の実施の形態2に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す要部正面図である。
上述した実施の形態1において、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5A〜5C、絶縁紐6、間隔片7A〜7C、間隔片8、絶縁紐9などのコイル支持部材とのコイルエンド一体構造体30を吊りワイヤー41とチェーンブロック43とにより吊るとともにチェーンブロック43が固定子枠4の支持体42の支持具47に固定された状態で支持される場合について述べたが、この実施の形態2においては、チェーンブロック43が固定子枠4の支持体42の回転自在な支持具48に支持された場合を示し、チェーンブロック43に加わる力やねじれなどを緩和させることができる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3を図9ないし図14に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。図9はこの発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す側断面図である。図10はこの発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す正面図である。図11はこの発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル分解方法における固定子コイル切断装置部を示す正面断面図である。図12はこの発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す要部側面図である。図13はこの発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す側面図である。図14はこの発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す平面図である。
この発明の実施の形態3における回転電機の固定子コイル切断装置20は、切断対象の固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bの両側の固定子鉄心2のスロット2aの端部に挿着され複数の取付穴50aが設けられた支持用くさび50と、切断対象の固定子コイル3部に設置され支持用くさび50の取付穴50aに取り付けられ小判状の取付用穴51bが複数形成された取付部51aを有する固定フレーム体51と、固定フレーム体51内に配設され固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを一括切断できる長さの切断刃52aを有し、切断刃52aを矢印Aに示すように切断刃52aの伸長方向に進退移動するように駆動する駆動体52bとを有する切断機52と、切断機52を矢印Bに示すようにスライド移動させるシリンダ機構53とを備えたものである。なお、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bとの間には中間ライナー14が挿入されている。また、図9に示すように、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2部には支持リング5、絶縁紐6、間隔片7、間隔片8などのコイル支持部材とともに、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2の外周側に絶縁支持環49が配設された場合を示している。
固定子コイル切断装置20の取り付けは、図11に示すように、切断対象の固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bの固定子鉄心2のスロット2aの端部およびその両側の固定子鉄心2のスロット2a端部の固定子コイル3固定用のくさびを取り除き、切断対象の固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bの両側の固定子鉄心2のスロット2aの端部に支持用くさび50を挿着する。この支持用くさび50は固定子鉄心2端部より例えば約200mm程度オーバーハングされて取り付け調整されている。そして、切断対象の固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bに対して切断機52の切断刃52aをその上コイル3Aと下コイル3Bの全長を越えるように固定フレーム体51を配置する。
固定フレーム体51の取付部51aを支持用くさび50に固定する。この固定は図14に示すように、固定フレーム体51の取付部51aに形成した小判状の取付用穴51bを軸方向に例えば4個設けており、矢印Pに示すように軸方向の取り付け調整を容易とするとともに、小判状の取付用穴51bにより矢印Qに示すように円周方向の取り付け調整を容易とすることができる。そして、取り付けボルト54により固定フレーム体51の取付部51aを支持用くさび50に確実に固定する。なお、取り付け時は、調整して任意の2箇所のみの取り付け使用とした場合を示している。
次に、固定子コイル切断装置20による固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bの切断について説明する。図11に示すように、切断対象の固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bに固定子コイル切断装置20を取り付ける。切断機52の切断刃52aの長さは固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bの全長を越える長さであり、駆動体52bを駆動して切断刃52aを矢印Aに示すように切断刃52aの伸長方向に進退移動させるとともにシリンダ機構53により切断機52を矢印Bに示すようにスライド移動させることにより、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを切断する。この切断動作を固定子鉄心2の全スロット2aに挿着された固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bについて切断を行う。図9は励磁装置側の固定子コイル3の上コイル3Aと下コ
イル3Bを切断する場合について述べたが、タービン側の固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを切断する場合にも同様に適用する。
以上のように、この実施の形態3における固定子コイル切断装置20は、切断機52の駆動体52bの駆動力により切断刃52aを伸長方向に進退移動させるとともにシリンダ機構53により切断機52をスライド移動させることにより、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを切断するようにしているので、上述した従来のもののように、作業者が切断工具を持って切断するものではないので、多大の労力を必要とすることなく固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを切断することができ、作業性の大幅な改善を図ることができる。また、固定子コイル切断装置20を円周方向の例えば180度反対側にも設置して切断作業を行えばさらに切断作業の効率化を図ることができる。
ところで、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを切断機52によって切断している過程で切断機52に熱が発生する。図13に示すように、切断機52に発生する熱を冷却するため、切断機52に冷却口55を設け、一次側エアホース56から冷却用エアをエア圧力調整バルブ57を介してエア配管58から切断機52の冷却口55に供給することにより、切断機52に発生する熱を冷却するようにしている。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4を図15および図16に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。図15はこの発明の実施の形態4に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す側断面図である。図16はこの発明の実施の形態4に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す側断面図である。
この発明の実施の形態4における回転電機の固定子コイル分解方法は、固定子鉄心2の端部近傍の固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを切断して固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2と支持リング5、絶縁紐6、間隔片7、間隔片8などのコイル支持部材とのコイルエンド一体構造体30を吊り出した後、固定子鉄心2のスロット2a
内の固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bの両端部を矢印Cに示すように軸方向内方に衝撃を加え、固定子鉄心2のスロット2a内部の固着状態を剥離させて固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを固定子鉄心2のスロット2aから抜き出すようにするものである。
この発明の実施の形態4における回転電機の固定子コイル分解方法によれば、まず、抜き出す対象の固定子コイル3の上コイル3Aに例えばレバーブロック(登録商標)のような吊り工具59と吊りワイヤー60で張力を与え、ショックレスハンマー61で固定子鉄心2のスロット2a内の固定子コイル3の上コイル3Aの両端部を矢印Cに示すように軸方向内方に衝撃を加え、固定子鉄心2のスロット2a内部の固着状態を剥離させて例えばレバーブロックのような吊り工具59と吊りワイヤー60によって固定子コイル3の上コイル3Aを吊り上げる。固定子コイル3の上コイル3Aを吊り上げた状態で、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bとの間に挿入された中間ライナー14を抜き取る。そして、固定子コイル3の上コイル3Aを固定子鉄心2のスロット2aの内周側に吊り出して固定子1から取り出す。この固定子コイル3の上コイル3Aの取り出し作業は固定子鉄心2の全スロット2aについて行われる。
固定子鉄心2の全スロット2aについて固定子コイル3の上コイル3Aの取り出しおよび中間ライナー14の抜き取りが終わると、固定子コイル3の下コイル3Bについても、抜き出す対象の固定子コイル3の下コイル3Bに例えばレバーブロックのような吊り工具59と吊りワイヤー60で張力を与え、図示はしないが、固定子鉄心2のスロット2a底部側との固着状態があれば、ショックレスハンマー61で固定子鉄心2のスロット2a内の固定子コイル3の下コイル3Bの両端部を軸方向内方に衝撃を加え、固定子鉄心2のスロット2a内部の固着状態を剥離させて例えばレバーブロックのような吊り工具59と吊りワイヤー60によって固定子コイル3の下コイル3Bを吊り出して固定子1から取り出す。この固定子コイル3の下コイル3Bの取り出し作業は固定子鉄心2の全スロット2aについて行われる。
この発明の実施の形態4によれば、固定子鉄心2のスロット2a内の固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bは固定子鉄心2の端部近傍で切断された直線状態であり、上述した従来のもののように湾曲したコイルエンド3E1,3E2がないので、固定子鉄心2のスロット2a内の固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bの取り出しを容易に行うことができ、取り出し作業の効率化を図ることができる。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5を図17および図18に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。図17はこの発明の実施の形態5に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す側断面図である。図18はこの発明の実施の形態5に係わる回転電機の固定子コイル分解方法を示す側断面図である。
この発明の実施の形態5に係わる回転電機の固定子コイル分解方法は、固定子コイル3の上コイル3Aが固定子鉄心2のスロット2aから固着状態が固く抜け出せない場合において、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bとの間に挿入されている中間ライナー14を固定子鉄心2のスロット2aから軸方向に抜き出した後、固定子コイル3の上コイルAと下コイル3Bとの間に絶縁テーパくさび62を挿入し、ショックレスハンマー61で固定子コイル3の上コイル3Aの両端部表面を矢印D方向に衝撃を加えて固定子コイル3の上コイル3Aの中央部を矢印E方向に浮かせるようにしたものである。そして、例えばレバーブロックのような吊り工具59と吊りワイヤー60によって固定子コイル3の上コイル3Aを容易に吊り出すことができる。
この発明の実施の形態5によれば、固定子コイル3の上コイルAと下コイル3Bとの間に絶縁テーパくさび62を挿入し、ショックレスハンマー61で固定子コイル3の上コイル3Aの両端部表面を矢印D方向に衝撃を加えて固定子コイル3の上コイル3Aの中央部を矢印E方向に浮かせることができるので、固定子コイル3の上コイル3Aを容易に吊り出すことができ、取り出し作業の効率化を図ることができる。
実施の形態6.
この発明の実施の形態6を図19および図20に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。図19はこの発明の実施の形態6に係わる回転電機の固定子コイル分解圧力増圧装置を示す側断面図である。図20はこの発明の実施の形態6に係わる回転電機の固定子コイル分解圧力増圧装置を示す正面図である。
この発明の実施の形態6における回転電機の固定子コイル分解圧力増圧装置は、固定子コイル3の上コイルAの固着状態が固い場合に、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bとの間に挿入されている中間ライナー14を固定子鉄心2のスロット2aから軸方向に抜き出した後、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bとの間に加圧ホース63を例えばポリエステルガラステープなどのテープ材64を使って挿入して固定子コイル3の上コイル3Aを浮かせるようにしたものである。そして、例えばレバーブロックのような吊り工具59と吊りワイヤー60によって固定子コイル3の上コイル3Aを容易に吊り出すことができる。
この発明の実施の形態6によれば、固定子コイル3の上コイルAの固着状態が固い場合に、固定子コイル3の上コイルAと下コイル3Bとの間に加圧ホース63を挿入し、その加圧ホース63内に高圧のエアを供給することにより固定子コイル3の上コイル3Aの中央部を内周側に浮かせることができるので、固定子コイル3の上コイル3Aを容易に吊り出すことができ、取り出し作業の効率化を図ることができる。
また、加圧ホース63内に供給する高圧のエアは工場用エアを使用するが、工場用エアでは圧力があまり高くないので増圧させて高圧のエアとする必要がある。そこで、固定子コイル3の上コイルAの固着状態が固い場合に、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bとの間に挿入されている中間ライナー14を固定子鉄心2のスロット2aから軸方向に抜き出した後、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bとの間に挿入された加圧ホース63と、この加圧ホース63に供給するエアの圧力を増圧する圧力増圧器65とを備えた固定子コイル分解圧力増圧装置66を図20に示す。
図20に示す固定子コイル分解圧力増圧装置66は、工場用エアである一次側エアを一次側エア注入口67から導入してエアフィルター68を介して供給配管69の一方側に供給される。供給配管69の一方側には一次側開閉バルブ70が設けられ、供給配管69の他方側に二次側開閉バルブ71を介して二次側エア導出口72が設けられている。供給配管69の二次側開閉バルブ71と二次側エア導出口72との間に二次側圧力メーター73が設けられている。供給配管69の一次側開閉バルブ70と二次側開閉バルブ71との間にエアの圧力増圧機器65が配設され、圧力増圧機器65に増圧するための工場用エアである一次側エアを供給配管69から導入する増圧用導入管74と増圧用導入開閉バルブ75を接続する。圧力増圧機器65で増圧された二次側エアを供給配管69に導出する増圧用導出管76と増圧用導出開閉バルブ77を接続する。圧力増圧機器65には、一次側圧力メーター78、二次側増圧メーター79、増圧バルブ80が設けられている。また、供給配管69の二次側開閉バルブ71と増圧用導出管76との間にエア放出口81aを有するエア放出管81とエア放出開閉バルブ82が設けられている。
この発明の実施の形態6における回転電機の固定子コイル分解圧力増圧装置66の増圧要領について説明する。まず、二次側開閉バルブ71、エア放出開閉バルブ82、増圧用導出開閉バルブ77を閉じ、増圧用導入開閉バルブ75、一次側開閉バルブ70を開く。そして、工場用エアである一次側エアを一次側エア注入口67から導入してエアフィルター68を介して供給配管69に供給する。この工場用エアである一次側エアは通常エア圧力は0.5〜0.6MPa−gであり、この程度のエア圧力では固定子コイル3の上コイル3Aの中央部を内周側に浮かせることができないので増圧する必要がある。供給配管69に供給された工場用エアである一次側エアは増圧用導入管74を通って圧力増圧機器65に導入され、一次側圧力メーター78で圧力値が確認される。圧力増圧機器65に導入された工場用エアである一次側エアは増圧バルブ80によって増圧され、二次側増圧メーター79で圧力値が確認され、例えば0.8〜0.9MPa−gまで増圧される。例えば0.8〜0.9MPa−gまで増圧されると、増圧用導出開閉バルブ77を開いて増圧された二次側エアを増圧用導出管76から供給配管69に供給する。供給配管69に供給された高圧となった二次側エアは二次側開閉バルブ71が開けられて二次側エア導出口72から加圧ホース63に供給される。加圧ホース63に供給される二次側エアのエア圧力は二次側圧力メーター73で例えば0.8〜0.9MPa−gであることが確認される。
以上のように、固定子コイル分解圧力増圧装置66によって増圧された二次側エアを加圧ホース63に供給することにより、固定子コイル3の上コイル3Aの中央部を内周側に容易に短時間に浮かせることができるので、固定子コイル3の上コイル3Aを容易に吊り出すことができ、取り出し作業を容易に短時間に効率よく行うことができる。したがって、ハンマー振り作業の大幅な軽減および重筋作業の大幅な軽減を図ることができる。
なお、固定子コイル分解圧力増圧装置66からの二次側エアの供給を停止する場合には、工場用エアである一次側エアの注入を停止し、例えば一次側開閉バルブ70、二次側開閉バルブ71を閉じ、エア放出開閉バルブ82を開いてエア放出管81のエア放出口81aから内部に残留するエアの放出が終了すると、エア放出開閉バルブ82を閉じ、増圧用導入開閉バルブ75、増圧用導出開閉バルブ77を閉じる。これにより固定子コイル分解圧力増圧装置66が停止することになる。
実施の形態7.
この発明の実施の形態7を図21ないし図26に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。図21はこの発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す側断面図である。図22はこの発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す要部側断面図である。図23はこの発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す要部平面図である。図24はこの発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す要部正面断面図である。図25はこの発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す側面図である。図26はこの発明の実施の形態7に係わる回転電機の固定子コイル切断装置を示す正面図である。
この発明の実施の形態7における回転電機の固定子コイル切断装置90は、上述した実施の形態3における回転電機の固定子コイル切断装置20により固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを一括切断が不可能な部位が発生した場合に使用されるものである。切断対象の固定子コイル3の固定子鉄心2のスロット2aの端部に挿着された支持用くさび91と、支持用くさび91に例えば円周方向の取付調整を容易にするための小判状の取付穴92bに取付ボルト93を通して固定され枢軸92aを有する支持体92と、支持体92の枢軸92aに係合部94cが回動可能に係合され、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを一括切断できる長さの切断刃94aを有し、切断刃94aを切断刃94aの伸長方向に進退移動するように駆動する駆動体94b(図示は省略)とを有し、支持体92の枢軸92aを中心として回動する切断機94とを備えたものである。なお、固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bとの間には中間ライナー14が挿入されている。また、図21に示すように、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2部には支持リング5、絶縁紐6、間隔片7、間隔片8などのコイル支持部材とともに、固定子コイル3のコイルエンド3E1,3E2の外周側に絶縁支持環49が配設された場合を示している。
固定子コイル切断装置90の取り付けは、例えば図24に示すように、切断機94の係合部94cと支持体92の枢軸92aの位置を固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bの対角線上の交点となる位置としている。切断機94を支持体92の枢軸92aを支店として回動させて切断機94の切断刃94aにより固定子コイル3の下コイル3Bの切断完了後、支持体92の小判状の取付穴92bを利用して支持体92を円周方向にずらせて支持体92を支持用くさび91に固定する。これにより、切断機94の係合部94cと支持体92の枢軸92aの位置が図24の位置よりもさらに左側の円周方向に移動し、切断機94を支持体92の枢軸92aを支店として回動させて切断機94の切断刃94aにより固定子コイル3の上コイル3Aの切断が完了する。
以上のように、上述した実施の形態3における回転電機の固定子コイル切断装置20により固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを一括切断が不可能な部位が発生した場合においても、この発明の実施の形態7における回転電機の固定子コイル切断装置90を使用して固定子コイル3の上コイル3Aと下コイル3Bを一括切断することができる。
ところで、上述した各実施の形態を組み合わせて実施することにより、固定子コイルの分解作業に、上述した従来のものにおいては8日〜12日間程度の工期を必要としていたが、この発明の実施の形態によれば、固定子コイルの分解作業を、4日〜6日間程度の工期とすることができるとともに作業者に与える労力も大幅に軽減させることができる。
なお、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
この発明は、回転電機の固定子コイルの分解を容易に行うことができる回転電機の固定子コイル分解方法、固定子コイル分解圧力増圧装置および固定子コイル切断装置の実現に好適である。
2 固定子鉄心、2a スロット、3 固定子コイル、3A 第1のコイル(上コイル)、3B 第2のコイル(下コイル)、3E1 コイルエンド、3E2 コイルエンド、4 固定子枠、5 支持リング、5A 支持リング、5B 支持リング、5C 支持リング、6 絶縁紐、7 間隔片、7A 間隔片、7B 間隔片、7C 間隔片、8 間隔片、9 絶縁紐、14 中間ライナー、20 固定子コイル切断装置、30 コイルエンド一体構造体、41 吊りワイヤー、42 チェーンブロック、50 支持用くさび、50a 取付穴、51 固定フレーム体、51a 取付部、52 切断機、52a 切断刃、52b 駆動体、53 シリンダ機構、59 吊り工具、60 吊りワイヤー、62 絶縁テーパくさび、63 加圧ホース、65 圧力増圧機器、66 固定子コイル分解圧力増圧装置、90 固定子コイル切断装置、91 支持用くさび、92 支持体、92a 枢軸、94 切断機、94a 切断刃、94b 駆動体、94c 係合部。

Claims (7)

  1. 固定子枠の内周側に配置された固定子鉄心に形成された複数のスロットに前記スロットの内径側に装着される第1のコイルおよび前記スロットの外径側に装着される第2のコイルで構成される固定子コイルが挿着され、前記固定子コイルのコイルエンドがそれぞれ前記固定子鉄心の端部より湾曲して突出し、前記コイルエンド部にはコイル支持部材が配設された回転電機の固定子コイル分解方法において、前記固定子コイルの前記コイルエンドと前記コイル支持部材とのコイルエンド一体構造体に吊りワイヤーを懸架し、前記吊りワイヤーを前記固定子枠に支持されたチェーンブロックに懸架し、前記チェーンブロックにより前記固定子コイルの前記コイルエンドと前記コイル支持部材との前記コイルエンド一体構造体に張力をかけた状態で前記固定子鉄心の端部近傍の前記固定子コイルの前記第1のコイルおよび前記第2のコイルを前記固定子鉄心の前記スロット部に固定された固定子コイル切断装置により切断し、前記固定子コイルの前記コイルエンドと前記コイル支持部材とを前記コイルエンド一体構造体として分解するようにしたことを特徴とする回転電機の固定子コイル分解方法。
  2. 前記固定子鉄心の端部近傍の前記固定子コイルを切断して前記固定子コイルの前記コイルエンドと前記コイル支持部材との前記コイルエンド一体構造体を吊り出した後、前記スロット内の前記固定子コイルの前記第1のコイルと前記第2のコイルの両端部を軸方向に衝撃を加え、前記スロット内部の固着状態を剥離させ、前記固定子コイルの前記第1のコイルを引っ張り部材により引っ張って前記固定子コイルの前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間に挿入されている中間ライナーを前記スロットから軸方向に抜き出した後、前記固定子コイルの前記第1のコイルを前記スロットから抜き出し、前記固定子コイルの前記第2のコイルを前記スロットから抜き出すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の固定子コイル分解方法。
  3. 前記固定子コイルの前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間に挿入されている中間ライナーを前記スロットから軸方向に抜き出した後、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間に絶縁テーパくさびを挿入して前記固定子コイルの前記第1のコイルの中央部を浮かせるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の回転電機の固定子コイル分解方法。
  4. 前記固定子コイルの前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間に挿入されている中間ライナーを前記スロットから軸方向に抜き出した後、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間に加圧ホースを挿入して前記固定子コイルの前記第1のコイルを浮かせるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の回転電機の固定子コイル分解方法。
  5. 固定子コイルの固定子鉄心のスロットの内径側に装着される第1のコイルと前記スロットの外径側に装着される第2のコイルとの間に挿入される加圧ホースと、一方側に一次側エアの一次側エア注入口が配置され他方側に二次側エア導出口が配置された供給配管と、前記供給配管の一方側に設けられた一次側開閉バルブと、前記供給配管の他方側に設けられた二次側開閉バルブと、前記一次側開閉バルブと前記二次側開閉バルブとの間に配置され、増圧用導入管により前記供給配管内の前記一次側エアが導入されて前記一次側エアの圧力を増圧する増圧バルブを有し、増圧された二次側エアを増圧用導出管により前記供給配管に導出し前記二次側開閉バルブを介して前記二次側エア導出口を通して前記加圧ホースに供給する圧力増圧機器とを備えたことを特徴とする回転電機の固定子コイル分解圧力増圧装置。
  6. 切断対象の固定子コイルの両側の固定子鉄心のスロットの端部に挿着され取付穴が設けられた支持用くさびと、前記切断対象の前記固定子コイル部に設置され前記支持用くさびの前記取付穴に取り付けられる取付部を有する固定フレーム体と、前記固定フレーム体内に配設され前記固定子コイルの前記スロットの内径側に装着される第1のコイルと前記スロットの外径側に装着される第2のコイルを一括切断できる長さの切断刃を有し、前記切断刃を前記切断刃の伸長方向に進退移動するように駆動する駆動体とを有する切断機と、前記切断機をスライド移動させるシリンダ機構とを備えたことを特徴とする回転電機の固定子コイル切断装置。
  7. 切断対象の固定子コイルの固定子鉄心のスロットの端部に挿着された支持用くさびと、前記支持用くさびに設けられ枢軸を有する支持体と、前記支持体の前記枢軸に係合部が回動可能に係合され、前記固定子コイルの前記スロットの内径側に装着される第1のコイルと前記スロットの外径側に装着される第2のコイルを一括切断できる長さの切断刃を有し、前記切断刃を前記切断刃の伸長方向に進退移動するように駆動する駆動体とを有し、前記支持体の前記枢軸を中心として回動する切断機とを備えたことを特徴とする回転電機の固定子コイル切断装置。
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