本発明の一実施形態に係る遊技システムに含まれるパチスロ(遊技機)及びデータ表示装置(遊技情報表示装置)について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、パチスロ及びデータ表示装置を含む遊技システムの概要について説明する。
本実施の形態のパチスロ1は、主制御基板31、副制御基板32、外部中継端子板43を備える。主制御基板31には、副制御基板32が接続されている。データ表示装置100は、外部中継端子板43を介して主制御基板31に接続されている。データ表示装置100は、島コントローラ200を介してホールコンピュータ300や島内の他の各データ表示装置に接続されている。
主制御基板31は、複数の信号線L1〜L8を通じて各種の信号を外部中継端子板43を経由しつつデータ表示装置100へと送信する。
信号線L1は、単位遊技の開始に当って後述のスタートレバー16が操作された際、その単位遊技の開始に必要な数として投入されたメダルの投入枚数を1枚当たり1パルスで示すメダル投入信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。信号線L2は、単位遊技の結果として後述のメダル払出装置33により払い出されたメダルの払出枚数を1枚当たり1パルスで示すメダル払出信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。信号線L3は、後述のBB1又はBB2の開始時にオン状態(ハイレベル)となり、その終了時にオフ状態(ローレベル)となるBB信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。信号線L4は、後述のRT3又はRT4に移行した次の単位遊技の開始に当って後述のスタートレバー16が操作された際にオン状態(ハイレベル)となり、さらにその単位遊技において最後のリールが停止操作(第3停止操作)された場合にオフ状態(ローレベル)となるART信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。信号線L6は、ドア開放等が検出された場合にオン状態(ハイレベル)となるセキュリティ信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。
なお、本実施の形態において、信号線L8は、いわゆる共通信号線として用いられ、主制御基板31と外部中継端子板43とを導通接続するように設けられているが、外部中継端子板43とデータ表示装置100との間には設けられていない。また、本実施の形態において、信号線L5,L7は未使用とされるが、例えば、信号線L3にBB1信号、信号線L4にART1(RT3)信号、信号線L5にBB2信号、信号線L6にART2(RT4)信号というように信号をより細分化して割り当てるようにしてもよい。
データ表示装置100は、主制御基板31から送信された各種の信号を受信し、それに応じて様々な内容の演出表示を行う。これについては後述する。
次に、図2を参照して、遊技機の実施の形態に係る機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技価値としてメダルを用いる。なお、遊技価値としては、メダル以外にも、コイン、トークン又は遊技球等といった遊技媒体のほか、例えば封入式の遊技機において用いられる遊技用のポイントデータ等を適用することもできる。
遊技者によりメダルがベット(投入)され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。なお、以下の説明においては、本発明の理解を容易とするために、遊技価値のベットを意味する用語として「投入」を用いる。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者によりストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止する。また、リール停止制御手段は、上記規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止する。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、遊技価値としてのメダルの払い出し等といった利益が遊技者に付与される。以上のような一連の流れがパチスロにおける1回の遊技として行われる。なお、以下の説明においては、本発明の理解を容易とするために、遊技価値としての利益の付与を意味する用語として「払出」を用いる。
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転が開始されるとき、各リールの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
<パチスロの構造>
次に、図3及び図4を参照して、一実施形態におけるパチスロ1及びデータ表示装置100の構造について説明する。
[外観構造]
図3は、パチスロ1及びデータ表示装置100の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ1は、リールや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。
各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って連続的に描かれている。
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置10が設けられている。この液晶表示装置10は、図柄表示領域4L,4C,4Rを含む表示画面を備え、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。本実施の形態では、図柄表示領域4L,4C,4Rを含めた表示画面の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
図柄表示領域4L,4C,4Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられている。この図柄表示領域4L,4C,4Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4L,4C,4Rを、それぞれ左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rという。
表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リール3L,3C,3Rの複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。各表示窓4L,4C,4Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められたいずれかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
本実施の形態では、入賞判定ラインとしてセンタライン8が設けられている。センタライン8は、左表示窓4Lの中段、中表示窓4Cの中段及び右表示窓4Rの中段の組合せからなる。以下、センタライン8を入賞判定ライン8とも言う。
液晶表示装置10の表示画面の側方には、7セグメントLEDからなる7セグ表示器6が設けられている。この7セグ表示器6は、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
フロントドア1bには、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口11は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口11に受け入れられたメダルは、予め定められた規定数を上限として1回の遊技に投入されることとなり、規定数を超えた分はパチスロ1の内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン12は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口18から排出されたメダルは、メダル受皿19に貯められる。ランプ(LED等)20は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。本実施の形態のランプ20は、花火玉に形成されている。スピーカ21L,21Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。
データ表示装置100は、いわゆる遊技島に設けられており、島設備(図示略)に含まれるものであるが、キャビネット1aの上部に配置されている。データ表示装置100は、演出表示を行うほか、各種の遊技情報を表示可能な液晶表示パネル105を有する(図5参照)。図7に示すように、液晶表示パネル105の画面には、演出表示領域105Aと、遊技情報表示領域105Bとが分けて設けられている。データ表示装置100は、本発明に係る遊技情報表示装置を構成する。
[内部構造]
図4は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。図4では、フロントドア1bが開放され、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1aの内部の構造が示されている。
キャビネット1a内部の上方には、主制御回路41(図5参照)を構成する主制御基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット1aの内部の中央には、3つのリール3L,3C,3Rが設けられている。各リール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ61L,61C,61R(図5参照)が接続されている。
左リール3Lの左側には、副制御回路42(図5参照)を構成する副制御基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路42の具体的な構成は後述する。キャビネット1aの内部を正面から見て、右側のリール3Rの右側には、外部中継端子板43が配設されている。
キャビネット1aの内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)33が設けられている。ホッパー33の左側には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置34が設けられている。
フロントドア1b裏側の中央(表示窓4L,4C,4Rの下方)には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口11に受け入れられた適正なメダルをホッパー33へ案内する。セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図5参照)が設けられている。
<パチスロ及びデータ表示装置が備える回路の構成>
次に、図5及び図6を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1及びデータ表示装置100が備える回路の構成について説明する。パチスロ1は、主制御回路41、副制御回路42、外部中継端子板43、及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。データ表示装置100は、表示CPU101を主とした表示制御回路、及びこれに接続された液晶表示パネル105を備える。
[主制御回路]
図5は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路41の構成を示すブロック図である。
主制御回路41は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ50を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM52及びメインRAM53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される制御プログラム(図71〜図91参照)、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(図8〜図45参照)、副制御回路に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(図46〜図51参照)が設けられる。
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU51は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ17Sは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
スタートスイッチ16Sは、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35Sは、メダル投入口11に受け入れられたメダルが前述のセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ61L,61C,61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路62は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ61L,61C,61Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介して各リール3L,3C,3Rに伝達される。各ステッピングモータ61L,61C,61Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、各リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ61L,61C,61Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータ61L,61C,61Rに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM53に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
上述したように、本実施の形態では、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン17Lが押されたときに左表示窓4Lの中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、左表示窓4Lの中段に停止可能な図柄となる。
表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
[副制御回路]
図6は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路42の構成を示すブロック図である。
副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続されており、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的に、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ86、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)90、オーディオRAM91、A/D変換器92、アンプ93及び松明駆動回路95を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置10による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ20による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
また、副制御回路42には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置10、スピーカ21L,21R、ランプ20及び松明22が接続されている。
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM(フレームバッファを含む)85及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置10により表示する。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L,21Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ20の点灯及び消灯を行う。
サブCPU81及び松明駆動回路95は、演出内容により指定された松明駆動データに従って松明22の駆動を行う。松明22は、松明をモチーフに形成された演出用の部材であり、通常、液晶表示装置10の上側に設けられた装飾部に隠れている。そして、特定の演出が行われる場合に駆動して、液晶表示装置10の前側に露出される。
[データ表示装置の表示制御回路]
図6は、本実施の形態におけるデータ表示装置100の表示制御回路の構成も示している。
データ表示装置100の表示制御回路は、外部中継端子板43を介して主制御回路41と電気的に接続されており、主制御回路41からリレー回路(図示略)を経由して送信される各種の信号に基づいて演出表示の制御や遊技情報の表示制御等の処理を行う。各種の信号は、副制御回路42へとコマンドが送信されるタイミングと概ね同じタイミングで送信される。表示制御回路は、基本的に、表示CPU101、表示ROM102、表示RAM103、及びドライバ104を含んで構成されている。
表示CPU101は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、表示ROM102に記憶されている制御プログラムに従い、演出表示に関する画像表示や、遊技情報の表示についての制御を行う。表示ROM102は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、表示CPU101が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路41との通信を制御するための通信タスクや、演出表示及び遊技情報の表示を制御する表示制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種のデータテーブルを記憶する記憶領域、演出表示を構成する演出データを記憶する記憶領域、遊技情報に関する遊技データを記憶する記憶領域等が含まれている。
表示RAM103は、演出表示に係るデータや遊技情報に係るデータを登録する格納領域や、主制御回路41から送信されるコマンド等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
このような表示制御回路には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示パネル105が接続されている。図7に示すように、液晶表示パネル105は、演出表示が行われる演出表示領域105Aと、遊技情報を表示するための遊技情報表示領域105Bとが設けられている。演出表示領域105Aには、遊技状態等に応じて表示内容が異なる演出画面が表示される。遊技情報表示領域105Bには、遊技情報として、後述するBB、RB、ARTの発生回数や、内部的にリセットされるまでのゲーム回数が表示される。なお、本実施の形態におけるパチスロ1においては、BBの入賞、又はARTの開始を契機としてゲーム回数が内部的にリセットされる。
表示CPU101及びドライバ104は、演出表示に係るデータや遊技情報に係るデータに基づいて画像を生成し、生成した画像を液晶表示パネル105の演出表示領域105Aや遊技情報表示領域105Bにおいて表示する。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図8〜図45を参照して、メインROM52に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
図8に示すように、図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓4L,4C,4R内の中段に存在する図柄の位置を「0」と規定する。そして、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」を各図柄に割り当てている。
つまり、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することによって、そのときに表示窓4L,4C,4Rの中段に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「6」であるとき、左表示窓4Lの中段には、図柄位置「6」の「リプA」の図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
図9〜図15に示すように、図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数とを規定している。表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。
本実施の形態では、入賞判定ライン8(図3参照)に沿って各リール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合は、いわゆる「ハズレ」となる。
なお、本実施の形態では、図柄組合せテーブルに図柄の組合せとして規定しないことでハズレの図柄の組合せを規定している。図柄組合せテーブルとしては、ハズレの項目を有しており、直接ハズレを規定するものであってもよい。
表示役は、入賞判定ライン8に沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。この表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。
本実施の形態では、メダルの投入枚数に応じて図柄の組合せが規定されている。例えば、図9に示すように、メダルの投入枚数が1枚あるいは3枚の場合であって各リール3L,3C,3Rの図柄「青7」が入賞判定ライン8に沿って表示されたときに、表示役として「BB1(00000001)」が決定される。一方、メダルの投入枚数が2枚の場合であって各リール3L,3C,3Rの図柄「青7」が入賞判定ラインに沿って表示されたときは、「ハズレ」となる。
格納領域データは、対応する表示役が格納される表示役格納領域(図46参照)を指定するためのデータである。本実施の形態では、28個の表示役格納領域が設けられている。つまり、同一のビットパターンであって内容の異なる表示役は、格納される領域の違いによって別の表示役として管理される。
払出枚数は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。この払出枚数として1以上の数値が決定された場合には、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役として「チャンス目A,B」、「確定役A,B」、「角チェリー1〜8」、「中チェリー1〜12」、「氷中段1〜4」、「氷クロスダウン1〜6」、「氷クロスアップ1〜10」、「ベル中段1〜8」、「ベル上段1〜16」及び「ベルクロスダウン1〜24」のうちのいずれかが決定されたときにメダルの払い出しが行われる。なお、本実施の形態では、これらメダルの払い出しが行われる表示役を「小役」と総称する。
表示役として「制御用リプ1〜17」、「RT1リプ1〜36」、「RT2リプ1〜8」、「RT3リプ1〜8」及び「RT4リプ1〜8」が決定されたときは、再遊技の作動が行われる。一方、表示役として「BB1,2」のいずれかが決定されたときは、ビックボーナスゲーム(BB遊技状態)の作動が行われ、「RB1〜7」のいずれかが決定されたときは、レギュラーボーナスゲーム(RB1遊技状態)の作動が行われる。また、「SB1,2」のいずれかが決定されたときは、シングルボーナスゲーム(SB遊技状態)の作動が行われる。
[ボーナス作動時テーブル]
図16に示すように、ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM53に設けられた遊技状態フラグ格納領域(図47参照)、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定している。
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスゲームの種類として、ビックボーナス、レギュラーボーナス及びシングルボーナスゲームを設けている。ビックボーナスは、いわゆる第1種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「BB」という。レギュラーボーナスは、いわゆる第1種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「RB」という。シングルボーナスゲームは、いわゆる普通役物と呼ばれるものであり、以下、「SB」という。本発明に係る第1特定遊技状態は、「RB」に相当し、第2特定遊技状態は、「BB」に相当する。
ボーナス終了枚数カウンタは、ボーナスゲームの終了の契機となる規定枚数(払出枚数)に達したか否かを管理するためのデータである。本実施の形態において、「BB1,2」の作動は、規定枚数「465」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
つまり、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値がボーナス終了枚数カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に「BB1,2」の作動が終了する。なお、本実施の形態では「BB1」と「BB2」を同一のフラグで管理するが、これらを個別のフラグで管理してもよい。
遊技可能回数カウンタは、「RB」及び「SB」の作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、一のレギュラーボーナス(RB)ゲームにおいて入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数、いわゆる入賞可能回数を管理するためのデータである。
[RT遷移テーブル]
図17に示すように、RT遷移テーブルは、RT遊技状態を移行する条件と、その移行先とを規定している。図18は、図17に示すRT遷移テーブルに対応するRT遷移図である。
図17及び図18に示すように、本実施の形態では、RT1遊技状態中に内部当籤役として決定したベルを表示させることができなかった(ベルこぼしの表示)場合は、RT0遊技状態へ移行する。また、RT0又はRT2遊技状態中に「SB」又は「RT1リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合は、RT1遊技状態へ移行する。
また、RT0遊技状態中に「RT2リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合は、RT2遊技状態へ移行する。また、RT2遊技状態中において、「RT3リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合はRT3遊技状態へ移行し、「RT4リプ」の図柄の組み合わせが表示された場合はRT4遊技状態へ移行する。
さらに、RT3又はRT4遊技状態で50回の遊技を行うと、RT2遊技状態へ移行する。そして、RT1〜4のいずれかの遊技状態中に「BB」又は「RB」が当籤した場合は、RT0遊技状態へ移行する。ボーナスゲーム(BB遊技状態やRB遊技状態)が終了した場合は、RT1遊技状態へ移行する。なお、RT3,4遊技状態は、RT0〜2遊技状態よりも「RT1リプ」等の再遊技の作動に係る役が内部当籤役として決定される確率が高くなる。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
図19に示すように、内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数を規定している。
例えば、一般遊技(非ボーナス)状態であるときは、ゲームの開始に必要なメダルの投入枚数が「3」であり、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「51」が設定される。また、RB1遊技状態であるときは、ゲームの開始に必要なメダルの投入枚数が「1」であり、RB1遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「8」が設定される。また、RB8遊技状態であるときは、ゲームの開始に必要なメダルの投入枚数が「2」であり、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「2」が設定される。本実施の形態におけるBB遊技状態中は、RB8遊技状態が繰り返される。そのため、BB遊技状態では、メダルの投入枚数が2枚になり、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルが使用される。なお、以下の説明においては、一般遊技状態を通常遊技状態と称することもあるが、一般遊技状態と通常遊技状態とは、同一の遊技状態を意味するものとする。また、BB遊技状態中においては、メダルの投入枚数を3枚としてもよい。
[内部抽籤テーブル]
次に、図20〜図27を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと、このデータポインタが決定されるときの抽籤値とを規定している。
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(図28〜図32参照)により規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタとボーナス用データポインタが設けられている。抽籤値は、予め設定された抽籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定されている。
本実施の形態の内部抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときの当籤番号に当籤したことになり、その当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
したがって、本実施の形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
図20は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。この一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態(非ボーナス)であってRT0遊技状態の場合に使用される。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜51に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。例えば、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに、当籤番号「2」が当籤して小役・リプレイ用データポインタとして「3」が取得される確率は、「0/65536」になる。
図21〜図24は、一般遊技状態であってRT1〜4遊技状態である場合に参照されるRT用内部抽籤テーブルを示す。RT用内部抽籤テーブルは、それぞれ所定の範囲の当籤番号に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。
図21は、RT1用内部抽籤テーブルを示す。このRT1用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT1遊技状態のときに選択される。RT1用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT1用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号1〜15に規定されている抽籤値が、RT1用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役の種類とその確率が変更される。
図22は、RT2用内部抽籤テーブルを示す。このRT2用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT2遊技状態のときに選択される。RT2用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT2用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号1〜15の抽籤値が、RT2用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
図23は、RT3用内部抽籤テーブルを示す。このRT3用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT3遊技状態のときに選択される。RT3用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT3用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号1〜15の抽籤値が、RT3用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
図24は、RT4用内部抽籤テーブルを示す。このRT4用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中のRT4遊技状態のときに選択される。RT4用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜15の抽籤値とデータポインタを規定している。RT4用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号1〜15の抽籤値が、RT4用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
図25は、SB1・2用内部抽籤テーブルを示す。このSB1・2用内部抽籤テーブルAは、SB遊技状態であるときに選択される。SB1・2用内部抽籤テーブルは、当籤番号28の抽籤値とデータポインタを規定している。SB1・2用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号28の抽籤値が、SB1・2用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。
本実施の形態では、RT(SB)の種類に応じて、基準となる一般遊技状態用内部抽籤テーブルのリプレイ(小役)の抽籤値のみを変更する。そのため、変更するリプレイ(SB)の抽籤値のみを規定するテーブル(例えば、図20に示すRT1用内部抽籤テーブル)を設けた。しかし本発明の遊技機としては、例えば、RT(SB)に応じたそれぞれ別の内部抽籤テーブルを設けるようにしてもよい。
図26は、RB1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このRB1遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB1遊技状態であるときに参照される。RB1遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜8に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。このRB1遊技状態用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号1〜8の抽籤値の合計は、「65536」である。つまり、RB1遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときは、小役・リプレイ用データポインタの16,29〜35のいずれかが取得される。
図27は、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このRB8遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB8遊技状態(BB遊技状態中)であるときに参照される。RB8遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1及び2に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。このRB8遊技状態用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号1及び2の抽籤値の合計は、「65516」である。したがって、RB8遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときは、「20/65536」の確率で「ハズレ」になる。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図28〜図32を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。つまり、データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される。
内部当籤役は、入賞判定ライン(本実施形態ではセンタライン8)に沿って表示を許可する各リール3L,3C,3Rによる図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。なお、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブル(図9〜図15参照)により規定されているすべての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
例えば、図柄組合せテーブルは、メダルの投入枚数が1枚あるいは3枚のときに、「青7−青7−青7」の図柄の組合せを規定している(図9参照)。したがって、メダルの投入枚数が1枚あるいは3枚のときの内部当籤役の内容が「ハズレ」である場合は、「青7−青7−青7」の図柄の組合せの表示は許可されない。なお、RB遊技状態中(投入枚数1枚)においては、内部当籤役の内容に関わらず、「青7−青7−青7」の図柄の組合せの表示は許可されない。
しかし、図柄組合せテーブルは、メダルの投入枚数が2枚のときに、「青7−青7−青7」の図柄の組合せを規定していない。したがって、メダルの投入枚数が2枚のときの内部当籤役の内容が「ハズレ」である場合は、「青7−青7−青7」の図柄の組合せの表示は許可される。
図28は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」〜「4」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定している。このボーナス用内部当籤役決定テーブルでは、○を記載した部分が内部当籤役として重複当籤する。例えば、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合は、「BB1」と「BB2」が重複当籤する。
図29〜図32は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「40」について、小役及びリプレイ役を規定している。つまり、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。この小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいても、○を記載した部分が内部当籤役として重複当籤する。例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得された場合は、「RT1リプ1〜36」が重複当籤する。
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図33を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。
回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタに応じて、回胴停止用番号を規定している。この回胴停止用番号は、後述するリール停止初期設定処理において各データを取得するときに用いられる。
本実施の形態の回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止用番号を規定している。しかし、本発明に係る回胴停止用番号選択テーブルとしては、異なる小役・リプレイ用データポインタに同一の回胴停止用番号を規定して、データの削減を図ってもよい。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図34を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。
リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号に応じて、各メインリール3L,3C,3Rの滑り駒数の決定に用いられるデータを規定している。具体的には、引込優先順位テーブル番号、引込優先順位テーブル選択データ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ及び変則押し時テーブル選択データが規定されている。
引込優先順位テーブル番号と引込優先順位テーブル選択データは、後述の引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。
リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に応じた引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル番号に応じた引込優先順位テーブル(図42参照)が選択される。一方、引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択データに応じた引込優先順位テーブル選択テーブル(図41参照)を参照して、引込優先順位テーブル番号を決定する。
順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ及び順押し時テーブル変更初期データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(図35及び図37〜図39参照)を指定するためのデータである。順押しとは、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合であり、「左中右」及び「左右中」の押し順が該当する。
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(図40参照)を指定するデータである。変則押しとは、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」及び「右左中」の押し順が該当する。
本実施の形態では、基本的に、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「3」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、該当する表示窓の中段を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
停止テーブルを参照すると、各メインリール3L,3C,3Rの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施の形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置を決定するものではない。
本実施の形態では、停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合は、後述する引込優先順位テーブル(図42参照)を参照して滑り駒数を変更するようになっている。本実施の形態において、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される(図43参照)。
本実施の形態では、順押しと変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分けるようにしている。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(図35参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図37〜図39参照)が参照される。一方、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(図40参照)が参照される。
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図35を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。
図35に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時テーブル選択データが「18」のときに参照される。順押し時第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」に応じて、滑り駒数決定データとチェンジステータスを規定している。チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブルを参照するときに用いられる。
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図36を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。
図36に示す順押し時制御変更テーブルは、順押し時テーブル変更データが「7」のときに参照される。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)に応じて、変更ステータスと順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号を規定している。例えば、順押し時第1停止用停止テーブルに基づいて取得されたチェンジステータスが「1」であり、左リール3Lの停止予定位置が「8」であれば、変更ステータスが「0」になり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「12」になる。
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブル]
次に、図37〜図40を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルについて説明する。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定している。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有している。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てるようになっている。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、「ライン変更」の列に対応するビットを割り当てて規定している。
つまり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルは、リールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成は、情報の圧縮化を図ることを目的としている。
図37に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「4」のときに参照される。図38に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「8」のときに参照される。また、図39に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「12」のときに参照される。
図40に示す変則押し時停止テーブルは、変則押し時テーブル選択データが「8」のときに参照される。
滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図中左端の列がビット1)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン17Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして“1”が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして“1”が規定されている図柄位置までの差分を滑り駒数決定データとして決定する。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに“1”が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、以降において、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図41を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブル選択テーブルは、押下順と各停止操作に応じて引込優先順位テーブル番号を規定している。引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル(図42参照)を指定するためのデータである。
図41に示す引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択データが「0」のときに参照される。引込優先順位テーブル選択データとして「0」が決定される場合は、例えば、回胴停止用番号が「3」のときであり(図34参照)、回胴停止用番号として「3」が決定されるときは、小役・リプレイ用データポインタが「3」のときである。つまり、本実施の形態では、内部当籤役が「RT1リプ1〜36」、「RT2リプ1〜8」及び「制御用リプ10」のときに、図41に示す引込優先順位テーブル選択テーブルが参照される(図29及び図30参照)。
図41に示す引込優先順位テーブル選択テーブルが参照されると、押下順(押し順)に関らず、第1停止操作に対しては、引込優先順位テーブル番号「4」が取得される。また、押下順(押し順)が「左中右」と「左右中」のときの第2,3停止操作に対しても、引込優先順位テーブル番号「4」が取得される。
一方、押下順が「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」のときの第2,3停止操作に対しては、引込優先順位テーブル番号「3」が取得される。
引込優先順位テーブル番号が「4」の引込優先順位テーブル(不図示)は、「RT1リプ」よりも「RT2リプ」の方が優先順位を高く規定している。一方、引込優先順位テーブル番号が「3」の引込優先順位テーブル(不図示)は、「RT2リプ」よりも「RT1リプ」の方が優先順位を高く規定している。
[引込優先順位テーブル]
次に、図42を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブルは、予め定められた優先順位に応じて引込データを規定している。
引込優先順位テーブルは、停止テーブルの滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に引き込みが行われる順位を規定するものである。引込データは、それぞれ1バイトのデータとして表される。この引込データの構成は、前述の内部当籤役及び表示役の構成と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられている。
本実施の形態では、まず、前述した停止テーブル(図35及び図37〜図40参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかし、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更するようにしている。つまり、本実施の形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数にかかわらず、内部当籤役によって表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
図42に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号が「5」のときに参照されるテーブルであり、内部当籤役に応じて、優先順位「1」〜「3」及び引込データを規定している。
図42に示す引込優先順位テーブルでは、優先順位「1」に対して「ベル中段、ベルクロスダウン」に対応する引込データを規定し、優先順位「2」に対して「全リプレイ、ベル上段」に対応する引込データを規定している。また、優先順位「3」に対して「その他(チャンス目、全確定役、全チェリー、全氷)」に対応する引込データを規定している。図42に示す引込優先順位テーブルが参照されるときは、「ベル中段、ベルクロスダウン」の図柄の組合せの表示が、その他の図柄の組合せの表示よりも優先的に行われるようになる。
なお、全リプレイとは、RT1〜4リプ、制御用リプなどの図柄組み合わせテーブル(図9〜図15参照)で規定されているリプレイに係る全ての内部当籤役のことである。全確定役とは、図柄組み合わせテーブルで規定されている確定役A及び確定役Bのことである。全チェリーとは、角チェ、中チェなどの図柄組み合わせテーブルで規定されているチェリーに係る全ての内部当籤役のことである。全氷とは、氷中段、氷クロスダウン、氷クロスアップなどの図柄組み合わせテーブルで規定されている氷に係る全ての内部当籤役のことである。
[検索順序テーブル]
次に、図43を参照して、検索順序テーブルについて説明する。
検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲「0」〜「4」の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。
検索順序テーブルでは、検索順序が下位から上位までの順に各数値の検索を行い、その結果、検索順序「1」に対応する数値から優先的に適用させるようにしている。検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用するように構成されている。
そして、検索順序テーブルは、前述の滑り駒数決定データに基づいて、その検索順序を規定している。つまり、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。
[内部当籤役と押下順の対応表]
次に、図44を参照して、内部当籤役と押下順の対応について説明する。
図44は、内部当籤役と押下順の対応表である。
本実施の形態では、RT1リプ〜RT4リプの図柄の組合せの表示と、ベルの図柄の組合せの表示の成否が、各RT遊技状態の作動にかかわる。これらRT1リプ〜RT4リプの図柄の組合せの表示と、ベルの図柄の組合せの表示の成否に対しては、それぞれ押し順が設定されている。
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得された場合は、「RT1リプ1〜36」と「RT2リプ1〜8」の図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される(図29参照)。そして、小役・リプレイ用データポインタ「2」に対しては、「左中右又は左右中」の押し順が割り当てられている。
これにより、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得された場合は、遊技者が行う押し順が「左中右又は左右中」であることを条件に、「RT2リプ1〜8」の何れかの図柄の組合せが表示される。一方、遊技者が行う押し順が「左中右又は左右中」ではない場合は、「RT1リプ1〜36」の何れかの図柄の組合せが表示される。
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「21〜24」が取得された場合は、「ベル上段1〜8」と「ベル上段1〜16」の図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される(図31及び図32参照)。そして、小役・リプレイ用データポインタ「21〜24」に対しては、「中左右又は中右左」の押し順が割り当てられている。
これにより、小役・リプレイ用データポインタとして「21〜24」が取得された場合は、遊技者が行う押し順が「中左右又は中右左」であることを条件に、「ベル中段1〜8」又は「ベル上段1〜16」の何れかの図柄の組合せが表示される。一方、遊技者が行う押し順が「中左右又は中右左」ではない場合は、回転するリールに対するストップボタンの押すタイミングが正解であれば、「ベル中段1〜8」又は「ベル上段1〜16」の何れかの図柄の組合せが表示される。なお、回転するリールに対するストップボタンの押すタイミングが不正解の場合は、「ベルこぼし」が表示される。
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図45を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。
図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と入賞判定ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータを規定している。つまり、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照すると、そのときに表示可能な内部当籤役が判別できる。
図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図9〜図15参照)に応じて(図柄組合せテーブルに規定される投入枚数毎、或いは、遊技状態毎に)、設けられる。例えば、2枚投入時(BB中)は、図柄組合せテーブルにおいてBB1(青7・青7・青7)に係る図柄の組合せが規定されていないため、各リールの図柄コード「00000001」(青7に対応)の格納領域1のビット0(BB1に対応)には、0が規定される。
例えば、リール種別「左」における図柄コード「00000001」に対応する格納領域1〜28は、左リール3Lの中段(入賞判定ライン上)に「青7」の図柄が停止した場合に表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が立っている。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルにて規定されているデータは、後述の図柄コード格納領域(図50参照)に格納されているデータに論理積して格納される。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図46〜図51を参照して、メインRAM53に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
[表示役格納領域]
まず、図46を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。
表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜28から構成されている。
各表示役格納領域1〜28において、対象となるビットに「1」が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されたことを示す。また、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せやボーナスの作動に係る図柄の組合せなどが入賞判定ライン上に表示されなかったことを示す。
メダルの投入枚数が2枚の時(BB中)に、BB1又はBB2に係る図柄の組合せが表示されても、当該表示役格納領域には格納されない。
なお、メインRAM53には、内部当籤役格納領域と持越役格納領域(図示せず)が設けられている。内部当籤役格納領域と持越役格納領域の構成は、表示役格納領域の構成と同様となっている。
内部当籤役格納領域1〜28において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、その内容はハズレとなる。
内部抽籤の結果、内部当籤役として「BB1,BB2、RB1〜7」が決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せ(例えば、「青7−青7−青7」)が入賞判定ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図47を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。
遊技状態フラグ格納領域は、1バイトからなる遊技状態フラグを格納する。遊技状態フラグは、各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられている。遊技状態フラグ格納領域において対象となるビットに「1」が立っているとき、該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われている。例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット0に「1」が立っているときは、BB1又はBB2の作動が行われており、BB遊技状態である。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図48を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。
作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグは、各ビットに対してストップボタンの操作状態が割り当てられている。例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。
例えば、左ストップボタン17Lが未だ押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU51は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だ押されていないストップボタンを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図49を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。
押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグは、各ビットに対して固有の押下順序の種別が割り当てられる。例えば、押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図50を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。
図柄コード格納領域は、直近に操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜29)とが格納される。
なお、全停止後は、図柄コード格納領域2〜29に表示役が格納される。
図50に示す図柄コード格納領域には、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブルから読み出して、図柄コード格納領域のデータと論理積したものが格納される。
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図51を参照して、引込優先順位データ格納領域について説明する。
引込優先順位データ格納領域は、リールの種別に応じて、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域及び右リール用引込優先順位データ格納領域の3つを含んで構成される。
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された優先引込順位データが格納される。本実施の形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、前述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かが検索される。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、優先引込順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図42参照)の種類によって異なる。図51に示す引込優先順位データ格納領域は、引込優先順位テーブル番号が「5」の例である。この引込優先順位データ格納領域では、優先引込順位データのビット3が「全ベル中段」及び「全ベルクロスダウン」に対応し、ビット2が「全リプレイ」及び「全ベル上段」に対応する。また、ビット1は、「その他(全チャンス、全確定役、全チェ及び全氷」に対応する。
ビット0が対応する「停止可能」は、ハズレ用である。そして、対象となる図柄位置の図柄が表示されると、内部当籤役として決定されていない当籤役に対応した図柄の組合せが表示されてしまう場合は、優先引込順位データのビット0に「0」が格納される。
優先引込順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表している。例えば、図51に示す引込優先順位データ格納領域において、優先順位が最も高い優先順位引込データは、「00001111」(ベル中段・ベルクロスダウンのうち少なくともいずれか1つ+全リプレイ・ベル上段のうちの少なくともいずれか1つ+その他のうち少なくともいずれか1つ)となる。一方、優先順位が最も低い優先引込順位データは、「00000000」(停止禁止)となる。
優先引込順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。つまり、優先引込順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、優先引込順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものといえる。なお、優先引込順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、前述の検索順序テーブル(図43参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図52〜図69を参照して、サブROM82に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[BB中pt抽籤テーブル]
まず、図52を参照して、BB中pt(ポイント)抽籤テーブルについて説明する。
BB中pt抽籤テーブルは、当籤番号に応じてBB中ptが決定されるときの抽籤値を規定している。
本実施の形態では、BB中にBB中pt抽籤テーブルを参照してBB中pt抽籤処理を行う。このBB中pt抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜32767」から抽出される乱数値を、当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして、減算の結果が負(0以下)となったか否かの判定を行うことによってBB中ptの内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負(0以下)になったときのBB中ptが取得される。
なお、サブCPU81により行われる抽籤処理は、上記の抽籤(抽出された乱数値(0〜32767)から抽籤値を減算する抽籤)を行う。
取得したBB中ptは、BB中において累積される。そして、累積されたBB中ptは、後述するAT抽籤処理及びBB中セット数抽籤処理(図96及び図103参照)を行うときに使用される。
[モード9抽選用pt抽籤テーブル]
次に、図53を参照して、モード9抽籤用pt(ポイント)抽籤テーブルについて説明する。
モード9抽籤用pt抽籤テーブルは、内部当籤役とモードに応じて、モード9抽籤用ptが決定されるときの抽籤値を規定している。
本実施の形態では、モード9抽籤用pt抽籤テーブルを参照してモード9抽籤用pt抽籤処理を行う。取得したモード9抽籤用ptは、累積されて、後述するモード9抽籤処理(図95参照)を行うときに使用される。
なお、「リプ3連」は、リプレイが3連続で当籤した場合であり、「リプ4連」は、リプレイが4連続で当籤した場合である。また、「リプ5連」は、リプレイが5連続で当籤した場合である。また、「ドンリプ」とは、非有効ラインに「ドン−ドン−ドン」が表示されるリプレイのことである。
[モードの説明]
ここで、図54を参照して、副制御回路42において実行されるモードについて説明する。
本実施の形態の遊技機では、モード1〜9のいずれかが実行される。
図54に示すように、「モード1」は、通常遊技状態であって後述するAT抽籤でAT当籤となる確率が低確率に設定された状態である。「モード2」は、通常遊技状態であってAT抽籤でAT当籤となる確率が中確率に設定された状態である。「モード3」は、通常遊技状態であってAT抽籤でAT当籤となる確率が高確率に設定された状態である。なお、本実施の形態における中確率とは、低確率よりも高く、高確率よりも低い。
通常遊技状態は、ボーナスゲーム(BB遊技状態、RB8遊技状態)以外の遊技状態である。
「モード4」は、BB終了後にのみ移行するモードであり、AT抽籤でAT当籤となる確率が超高確率に設定された状態である。なお、本実施の形態における超高確率とは、高確率よりも高い。「モード5」は、AT抽籤でAT当籤が決定されからARTが開始されるまでの前兆となる状態である。「モード6」は、リプレイ(再遊技)に係る内部当籤役が決定される確率が優遇されるRT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行するまでのAT(ナビあり)を実行する状態である。
「モード7」は、RT3遊技状態用のモードであって、AT抽籤でAT当籤となる確率が低確率に設定された状態である。「モード8」は、RT3遊技状態用のモードであって、AT抽籤でAT当籤となる確率が高確率に設定された状態である。「モード9」は、RT4遊技状態用のモードである。
[モード移行抽籤テーブル]
次に、図55を参照して、モード移行抽籤テーブルについて説明する。
モード移行抽籤テーブルは、当籤番号の現在のモードに応じて、移行されるモードの抽籤値を規定している。
本実施の形態では、モード1〜3のときにモード移行抽籤テーブルを参照してモード移行抽籤処理(モードの内部的な抽籤)を行う。例えば、現在のモードが「モード1」で当籤番号が「0(ハズレ)」のときは、現在のモードと同じ「モード1」が維持される。
[ART終了時モード移行抽籤テーブル]
次に、図56を参照して、ART終了時モード移行抽籤テーブルについて説明する。
ART終了時モード移行抽籤テーブルは、ART終了後に移行されるモードの抽籤値を規定している。
本実施の形態では、ART終了時にART終了時モード移行抽籤テーブルを参照してART終了時モード移行処理(図101参照)を行う。このART終了時モード移行処理では、ART終了後に移行されるモードの内部的な抽籤を行う。
例えば、ART終了時に「モード1」に移行される確率は、「19768/32768」になる。
[モード9抽籤テーブル]
次に、図57を参照して、モード9抽籤テーブルについて説明する。
モード9抽籤テーブルは、モード9抽籤用ptの累積に応じて、モード9への移行の当籤又は非当籤の抽籤値を規定している。
本実施の形態では、モード9抽籤テーブルを参照してモード9抽籤処理(図95参照)を行う。このモード9抽籤処理では、モード9への移行の当籤又は非当籤の内部的な抽籤を行う。
例えば、モード9抽籤用ptの累積が「8」のときにモード9への移行の「当籤」が決定される確率は、「50/32768」になる。
[AT抽籤テーブル]
次に、図58を参照して、AT抽籤テーブルについて説明する。
AT抽籤テーブルは、内部当籤役とモードに応じて、AT(アシストタイム)等の抽籤値を規定している。
本実施の形態では、AT抽籤テーブルを参照してAT抽籤処理(図103参照)を行う。このAT抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜32768」から抽出される乱数値を、内部当籤役及び現在のモードに応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして、減算の結果が負(0以下)となったか否かの判定を行うことによってATが当籤したか否かの内部的な抽籤を行う。
AT抽籤テーブルでは、「AT当籤」の他に、「ハズレ」、「ガセ前兆」及び「特殊当籤」に対してそれぞれ抽籤値を規定している。つまり、AT抽籤処理では、「AT当籤」、「ハズレ」、「ガセ前兆」及び「特殊当籤」のいずれか1つが決定される。例えば、「モード1」で内部当籤役が「単独BB」であった場合は、必ず「AT当籤」が決定される。
「AT当籤」又は「特殊当籤」が決定されると、モード5に移行し、後述する前兆G数決定処理(図103参照)で決定された前兆G数が不図示の格納領域に格納される。つまり、モード5であるか否かを判別することにより、前兆G中であるか否かを判別することがきる。
また、「特殊当籤」は、AT当籤の契機によって前兆G数が少ないものが選択され易くするために設けられている。本実施の形態では、AT当籤の契機として、例えば、「確定役」や「リプ5連」などのAT当籤が確定するもの、つまり、AT当籤が遊技者に分かり易いものを設定している。
「ガセ前兆」が決定されると、モードの移行は行われずに、前兆G数決定処理で決定された前兆G数が不図示の格納領域に格納される。つまり、モード5(前兆G)でないにも関らず、前兆G数が格納されている場合は、ガセ前兆中である。
「ハズレ」が決定されると、モードの移行も前兆G数の格納も行われない。
[セット数抽籤テーブル]
次に、図59を参照して、セット数抽籤テーブルについて説明する。
セット数抽籤テーブルは、内部当籤役とモードに応じて、セット数の抽籤値を規定している。
セット数とは、ARTを1セットとした数である。
ARTとは、AT(アシストタイム)とRT(リプレイタイム)を兼ねた特典である。本実施の形態におけるARTは、RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行するまでのAT(アシストタイム)が開始されてから、RT3遊技状態又はRT4遊技状態で50ゲームが終了するまで実行される。ARTは、モード6とモード7〜9のいずれか1つとの組合せで1セットとして管理される。
また、RT3遊技状態及びRT4遊技状態では、リプレイが内部当籤役として決定される確率が優遇される(高くなる)。
本実施の形態では、セット数抽籤テーブルを参照してセット数抽籤処理(図96参照)を行う。このセット数抽籤処理では、セット数の内部的な抽籤を行う。
例えば、現在のモードが「モード1」で内部当籤役として「ハズレ」が決定したときは、セット数として「1」が取得される。
[BB中セット数抽籤テーブル]
次に、図60を参照して、BB中セット数抽籤テーブルについて説明する。
BB中セット数抽籤テーブルは、BB中ptの累積値に応じて、セット数の抽籤値を規定している。
本実施の形態では、BB中セット数抽籤テーブルを参照してBB中セット数抽籤処理(図103参照)を行う。このBB中セット数抽籤処理では、BB中におけるセット数の内部的な抽籤を行う。
例えば、BB中ptの累積値が「2」のときにセット数として「1」が決定される確率は、「31758/32768」になる。
なお、セット数に対応する抽籤値の振り分けは、BB中ptの累積値に応じて変えてもよい。
[前兆G数決定テーブル]
次に、図61を参照して、前兆G(ゲーム)数決定テーブルについて説明する。
前兆G数決定テーブルは、現在のモード及び参照されるタイミングに応じて、前兆G数の抽籤値を規定している。
本実施の形態では、前兆G数決定テーブルを参照して前兆G数決定処理(図103参照)を行う。この前兆G数決定処理では、前兆G数の内部的な抽籤を行う。
例えば、現在のモードが「モード1〜3」でBB後であるとき、前兆G数として「20」が決定される確率は、「6268/32768」になる。
[モード4G数抽籤テーブル]
次に、図62を参照して、モード4G(ゲーム)数抽籤テーブルについて説明する。
モード4G数抽籤テ−ブルは、モード4カウンタにセットする値に対して抽籤値を規定している。
本実施の形態では、モード4G数抽籤テ−ブルを参照してモード4カウンタにセットする値を決定するモード4G数抽籤処理(図96及び図103参照)を行う。この処理では、モード4カウンタにセットする値の内部的な抽籤を行う。
例えば、モード4カウンタにセットする値として「10」が決定される確率は、「1000/32768」になる。
[ミッション発生抽籤テーブル]
次に、図63を参照して、ミッション発生抽籤テーブルについて説明する。
ミッション発生抽籤テーブルは、内部当籤役に応じて、ミッション発生の当籤及び非当籤の抽籤値を規定している。
本実施の形態では、ミッション発生抽籤テーブルを参照してミッション発生抽籤処理(図97参照)を行う。このミッション発生抽籤処理では、ミッション発生の当籤又は非当籤の内部的な抽籤を行う。
例えば、内部当籤役が「SB2」であるとき、ミッション発生が「当籤」になる確率は、「3276/32768」になる。ミッション発生が「当籤」になると、ミッションフラグ、ミッション前兆カウンタ、保障カウンタ及びカードカウンタがセットされる。本実施の形態におけるミッション前兆カウンタ、保障カウンタ及びカードカウンタのセット値は、それぞれ7、20及び10に設定されている。
[ミッション終了抽籤テーブル]
次に、図64を参照して、ミッション終了抽籤テーブルについて説明する。
ミッション発生抽籤テーブルは、内部当籤役に応じて、ミッション終了の当籤及び非当籤の抽籤値を規定している。
本実施の形態では、ミッション終了抽籤テーブルを参照してミッション終了抽籤処理(図97参照)を行う。このミッション終了抽籤処理では、ミッション終了の当籤又は非当籤(継続)の内部的な抽籤を行う。
例えば、内部当籤役が「ハズレ」であるとき、ミッション終了が「非当籤(継続)」になる確率は、「26768/32768」になる。
[カード抽籤テーブル]
次に、図65を参照して、カード抽籤テーブルについて説明する。
カード抽籤テーブルは、内部当籤役及び保障区間に応じて、カード枚数の抽籤値を規定している。
本実施の形態では、カード抽籤テーブルを参照してカード枚数を決定する処理(図96参照)を行う。この処理では、カード枚数の内部的な抽籤を行う。
例えば、内部当籤役が「ハズレ」で保障区間内であるとき、カード枚数として「0」が決定される。決定されたカード枚数は、カードカウンタから減算される。
また、保障区間は、保障カウンタが1以上のときに保障区間内となり、保障カウンタが0のときに保障区間外となる。
[打ち上げ準備演出内容抽籤テーブル]
次に、図66を参照して、打ち上げ準備演出内容抽籤テーブルについて説明する。
打ち上げ準備演出内容抽籤テーブルは、成功カウンタ及び内部当籤役に応じて、打ち上げ準備演出の演出番号の抽籤値を規定している。
本実施の形態では、打ち上げ準備演出内容抽籤テーブルを参照して、演出番号を決定する処理(図99参照)を行う。この処理では、打ち上げ準備演出の演出番号の内部的な抽籤を行う。
例えば、成功カウンタが「1」以上のときに、演出番号として「6」が決定される確率は、「11000/32768」である。そして、演出番号として「6」が決定されると、スタートレバー16の操作時に松明が稼動し、第3停止操作のストップボタンに対する押圧を止めたときに花火玉が光る「花火玉フラッシュ」の演出が行われる。この「花火玉フラッシュ」は、後述するセット数が上乗せされたことを報知する演出である。
また、打ち上げ準備演出中にBBが内部当籤役として決定した場合は、演出番号の「7」が決定される。演出番号として「7」が決定されると、スタートレバー16の操作時に松明22が稼動し、第3停止操作のストップボタンに対する押圧を止めたときに液晶表示装置10に「大当たり」の表示が行われる。この「大当たり」の表示は、BBが内部当籤役として決定したことを報知する演出である。
[打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブル]
次に、図67を参照して、打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブルについて説明する。
打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブルは、上乗せ個数に応じて、打ち上げ準備演出を行う連続回数の抽籤値を規定している。
本実施の形態では、打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブルを参照して打ち上げ準備演出の連続回数を決定する処理(図99参照)を行う。この処理では、打ち上げ準備演出が発生する連続回数の内部的な抽籤を行う。
例えば、上乗せ個数が「2」のときは、連続回数として「2」が決定される。
上記上乗せ個数は、その遊技におけるAT抽籤処理で加算されたセット数のことである。また、連続回数が「0」の場合は、打ち上げ準備演出が1回で終了し、連続回数が「1」の場合は、打ち上げ準備演出が合計で2回発生する。また、打ち上げ準備演出中にさらに上乗せした場合は、その上乗せした個数分を連続回数に加算する。つまり、本実施の形態では、打ち上げ準備演出が連続して発生した回数によってARTの上乗せ個数を遊技者に報知する。
[BB終了時抽籤テーブル]
次に、図68を参照して、BB終了時抽籤テーブルについて説明する。
BB終了時抽籤テーブルは、BB中ptの累積に応じて、AT当籤の抽籤値を規定している。
本実施の形態では、BB終了後に、BB終了時抽籤テーブルを参照してAT抽籤処理(図103参照)を行う。このAT抽籤処理では、AT当籤又はハズレの内部的な抽籤を行う。
例えば、BB中ptの累積が「2」のときにAT当籤が決定される確率は、「4096/32768」になる。
[ナビ対応テーブル]
次に、図69を参照して、ナビ対応テーブルについて説明する。
ナビ対応テーブルは、モードと小役・リプレイ用データポインタに応じて、ナビの有無を規定している。
図69に示すように、本実施の形態では、モード6〜9のときに、遊技者にとって有益な遊技状態にするための押し順を報知(ナビ)する。図69中の○は、当籤役と停止順序の対応表(図44参照)の太枠で示す押し順が報知される。例えば、「モード6」であって小役・リプレイ用データポインタが「17」のときは、「左中右」又は「左右中」の押し順を報知する。
また、本実施の形態では、「モード6」であって小役・リプレイ用データポインタが「7〜10」のいずれかのときに、後述するモード9フラグがオンであれば、「RT4リプ」が表示される押し順を報知する。一方、後述するモード9フラグがオフのときは、RT3リプ」が表示される押し順を報知する。
<データ表示装置の表示制御回路による表示制御>
次に、図70を参照して、データ表示装置100の表示制御回路による表示制御について説明する。
[データ表示装置の表示状態遷移表]
図70は、データ表示装置100の表示状態遷移表である。
図70に示すように、表示状態が通常遊技状態に応じた「通常中」にある場合において、主制御回路41からメダルの投入枚数として1枚を示すメダル投入信号が送信され、このメダル投入信号を信号線L1の入力端となる1番ピンを通じてデータ表示装置100が検出すると、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいては、「通常中」の表示状態が「レア役高確率??」といった表示状態に切り替わる。具体的には、スタートレバー16の操作に応じてメダルの投入枚数1枚に相当する1パルスのメダル投入信号が主制御回路41から送信されることにより、データ表示装置100においてメダル投入信号の1パルス分しか検出されなかった場合、データ表示装置100においては、RB1遊技状態が発生した状態と認識され、このRB1遊技状態の初回に「レア役高確率??」といった突入アニメーションによる演出表示が略5秒間行われる。このとき、データ表示装置100では、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bに表示されているゲーム回数が1加算した回数に変更される。
表示状態が通常遊技状態に応じた「通常中」にある場合において、主制御回路41から遊技状態としてBB遊技状態の発生を示すBB信号(外部信号1)が送信され、このBB信号を信号線L3の入力端となる3番ピンを通じてデータ表示装置100が検出すると、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいては、「通常中」の表示状態が「ビッグボーナス」といった表示状態に切り替わる。具体的には、表示役として「BB1,2」のいずれかが決定されるのに応じてBB信号がオンとして主制御回路41から送信され、このBB信号がオンであることをデータ表示装置100において検出した場合、データ表示装置100においては、BB遊技状態が発生した状態と認識され、「ビッグボーナス」といった突入アニメーションによる演出表示が略10秒間行われる。また、データ表示装置100では、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bに表示されているBBの発生回数が1加算した回数に変更される。
表示状態が通常遊技状態に応じた「通常中」にある場合において、主制御回路41から遊技状態としてARTの開始を示すART信号(外部信号2)が送信され、このART信号を信号線L4の入力端となる4番ピンを通じてデータ表示装置100が検出すると、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいては、「通常中」の表示状態が「ART」といった表示状態に切り替わる。具体的には、ARTの開始が決定されるのに応じてART信号がオンとして主制御回路41から送信され、このART信号がオンであることをデータ表示装置100において検出した場合、データ表示装置100においては、ARTが発生した状態と認識され、「ART」といった突入アニメーションによる演出表示が略10秒間行われる。また、データ表示装置100では、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bに表示されているARTの発生回数が1加算した回数に変更される。
表示状態がBB遊技状態に応じた「ビッグボーナス中」にある場合において、主制御回路41からBB信号がオンとして送信中にあり、このBB信号がオンであることをデータ表示装置100において検出している場合、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいては、「ビッグボーナス」の突入アニメーションによる表示終了後、「通常BB中」といった演出表示に切り替わる。その後、BB遊技状態の終了に応じてBB信号がオフとして送信され、このBB信号がオフであることをデータ表示装置100において検出した場合、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいては、「通常中」の表示状態に切り替わる。このとき、データ表示装置100では、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bに表示されているゲーム回数がリセットされることでゲーム回数0として表示される。
表示状態がARTに応じた「ART中」にある場合において、主制御回路41からメダルの投入枚数として1枚を示すメダル投入信号が送信され、このメダル投入信号を信号線L1の入力端となる1番ピンを通じてデータ表示装置100が検出すると、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいては、「ART中」の表示状態が「レア役高確率??」といった表示状態に切り替わる。具体的には、スタートレバー16の操作に応じてメダルの投入枚数1枚に相当する1パルスのメダル投入信号が主制御回路41から送信され、データ表示装置100においてメダル投入信号の1パルス分しか検出されなかった場合、データ表示装置100においては、RB1遊技状態が発生した状態と認識され、このRB1遊技状態の初回に「レア役高確率??」といった突入アニメーションによる演出表示が略5秒間行われる。
表示状態がARTに応じた「ART中」にある場合において、主制御回路41から遊技状態としてBB遊技状態の発生を示すBB信号(外部信号1)が送信され、このBB信号を信号線L3の入力端となる3番ピンを通じてデータ表示装置100が検出すると、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいては、「ART中」の表示状態が「ビッグボーナス」といった表示状態に切り替わる。具体的には、表示役として「BB1,2」のいずれかが決定されるのに応じてBB信号がオンとして主制御回路41から送信され、このBB信号がオンであることをデータ表示装置100において検出した場合、データ表示装置100においては、BB遊技状態が発生した状態と認識され、「ビッグボーナス」といった突入アニメーションによる演出表示が略10秒間行われる。また、データ表示装置100では、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bに表示されているBBの発生回数が1加算した回数に変更される。
表示状態がARTに応じた「ART中」にある場合において、主制御回路41からARTの終了に応じてART信号がオフとして送信され、このART信号がオフであることをデータ表示装置100において検出した場合、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいては、「通常中」の表示状態に切り替わる。本実施の形態において、ART信号がオフとなる契機としては、BB1又はBB2の入賞、RB1遊技状態の終了、ART開始から所定ゲーム数(例えば50ゲーム数)が計数された場合等である。
表示状態がRB1遊技状態に応じた「RB1遊技状態中」にある場合において、主制御回路41からスタートレバー16の操作に応じてメダルの投入枚数1枚に相当する1パルスのメダル投入信号が送信されることにより、データ表示装置100においてメダル投入信号の1パルス分しか検出されなかった場合、データ表示装置100においては、RB1遊技状態が継続する状態と認識され、「レア役高確率??」といった演出表示が継続して表示される。このとき、データ表示装置100では、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bに表示されているゲーム回数が1加算した回数に変更される。
一方、表示状態がRB1遊技状態に応じた「RB1遊技状態中」にある場合において、主制御回路41からスタートレバー16の操作に応じてメダルの投入枚数3枚に相当する3パルスのメダル投入信号が送信されると、データ表示装置100においては、メダル投入信号の3パルス分が検出されることとなり、その検出結果に基づき、RB1遊技状態が終了して通常遊技状態に移行した状態と認識される。これにより、データ表示装置100においては、「レア役高確率??」といった終了アニメーションによる演出表示が略5秒間行われる。このときにおいても、データ表示装置100では、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bに表示されているゲーム回数が1加算した回数に変更される。
すなわち、本実施の形態におけるパチスロ1は、
複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリール3L,3C,3Rと、
前記複数のリールの前面に配され、前記複数の図柄の一部を視認可能に表示する表示窓4L,4C,4Rと、
遊技価値(メダル)のベットを検出するベット検出手段(ベットスイッチ12S)と、
単位遊技の開始操作を検出する開始操作検出手段(スタートスイッチ16S)と、
前記ベット検出手段により遊技価値のベットが検出され、かつ、前記開始操作検出手段により単位遊技の開始操作が検出されたことに基づいて、抽籤により内部当籤役を決定する抽籤手段(メインCPU51)と、
前記ベット検出手段により遊技価値のベットが検出され、かつ、前記開始操作検出手段により単位遊技の開始操作が検出されたことに基づいて、前記複数のリールを回転させるとともに、前記抽籤手段により決定された前記内部当籤役に基づいて、前記複数のリールの回転を制御するリール制御手段(メインCPU51)と、
前記リール制御手段の制御により前記複数のリールの回転が停止したときに、前記表示窓に表示される図柄の組合せに応じて遊技価値を付与する利益付与手段(メダル払出装置33)と、
前記抽籤手段により前記内部当籤役の種類として特定内部当籤役(BB,RB)が決定され、当該特定内部当籤役に基づく前記リール制御手段の制御により前記複数のリールの回転が停止したときに、前記表示窓に特定の図柄の組合せが表示された場合、通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(BB遊技状態、RB1遊技状態)へ移行させる遊技状態移行手段(メインCPU51)と、
前記通常遊技状態において、前記ベット検出手段により単位遊技に必要な遊技価値の通常ベット数(投入枚数3枚)が検出された場合に、前記開始操作検出手段による開始操作の検出を許容し、前記特定遊技状態において、前記ベット検出手段により前記通常ベット数とは異なる数として単位遊技に必要な遊技価値の特定ベット数(投入枚数1枚)が検出された場合に、前記開始操作検出手段による開始操作の検出を許容する単位遊技開始制御手段(メインCPU51)と、
前記ベット検出手段により遊技価値のベットが検出され、かつ、前記開始操作検出手段により単位遊技の開始操作が検出された際に、前記ベット検出手段により検出された前記通常ベット数または前記特定ベット数を示すベット数情報(メダル投入信号)を遊技情報表示装置(データ表示装置100)へと送信するとともに、前記利益付与手段により付与された遊技価値の付与数を示す付与数情報(メダル払出信号)を前記遊技情報表示装置へと送信する送信手段と、を備えた遊技機を実現している。
また、本実施の形態におけるデータ表示装置100は、
前記送信手段から送信されたベット数情報及び付与数情報を受信する受信手段(表示CPU101)と、
演出表示を行うとともに遊技情報を表示する表示手段(液晶表示パネル105)と、
前記表示手段を制御する表示制御手段(表示CPU101)と、を備え、
前記表示制御手段は、前記受信手段により前記通常ベット数を示す前記ベット数情報を受信した場合に、通常の演出表示を行う一方、前記受信手段により前記特定ベット数を示す前記ベット数情報を受信した場合に、前記通常の演出表示とは異なる特定の演出表示を行う遊技情報表示装置を実現している。
また、データ表示装置100の表示CPU101は、
前記受信手段により前記特定ベット数を示す前記ベット数情報を受信した後に、前記通常ベット数を示す前記ベット数情報を受信すると、前記特定の演出表示を終了させる表示制御手段を実現している。
また、パチスロ1のメインCPU51は、
前記表示窓に特定の図柄の組合せとして第1の特定の図柄の組合せ(「BAR−青7−氷A」、「BAR−青7−氷B」等)が表示された場合、前記特定遊技状態として第1特定遊技状態(RB1遊技状態)へ移行させ、前記表示窓に特定の図柄の組合せとして前記第1の特定の図柄の組合せとは異なる第2の特定の図柄の組合せ(「青7−青7−青7」等)が表示された場合、前記特定遊技状態として前記第1特定遊技状態とは異なる第2特定遊技状態(BB遊技状態)へ移行させる遊技状態移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記ベット検出手段により前記特定ベット数として第1特定ベット数(投入枚数1枚)が検出された場合に、前記開始操作検出手段による開始操作の検出を許容し、前記第2特定遊技状態において、前記ベット検出手段により前記特定ベット数として前記第1特定ベット数とは異なる第2特定ベット数(投入枚数2枚)が検出された場合に、前記開始操作検出手段による開始操作の検出を許容する単位遊技開始制御手段と、
前記遊技状態移行手段により前記第2特定遊技状態へと移行した場合に、当該第2特定遊技状態へ移行した旨の遊技状態情報を前記遊技情報表示装置へと送信するとともに、前記第2特定遊技状態が終了した場合に、当該第2特定遊技状態が終了した旨の遊技状態情報を前記遊技情報表示装置へと送信する一方、前記第1特定遊技状態へ移行した旨の遊技状態情報及び前記第1特定遊技状態が終了した旨の遊技状態情報を送信することなく、前記第1特定ベット数を示すベット数情報を前記遊技情報表示装置へと送信する送信手段と、を実現している。
また、データ表示装置100の液晶表示パネル105は、
前記遊技情報として単位遊技の継続回数を表示可能であり、
データ表示装置100の表示CPU101は、
前記受信手段により前記第2特定遊技状態が終了した旨の遊技状態情報を受信した場合に、前記表示手段に表示されている単位遊技の継続回数を初期化する一方、前記受信手段により前記第1特定ベット数を示すベット数情報を受信した場合に、前記表示手段に表示されている単位遊技の継続回数を初期化しない表示制御手段を実現している。
<主制御回路の動作説明>
次に、図71〜図91を参照して、主制御回路41のメインCPU51により実行されるプログラムの内容について説明する。
[メインCPUの制御によるメインフローチャート]
まず、図71を参照して、メインCPU51の制御によるメインフローチャートについて説明する。
パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU51は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われた等が判定され、その判定結果に応じた初期化が行われる。
次に、メインCPU51は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM53における指定格納領域をクリアする。指定格納領域とは、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等、1回の遊技ごとに消去が必要な格納領域である。
次に、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ35Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。
次に、メインCPU51は、乱数値を抽出し、メインRAM53に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。抽出した乱数値を乱数値格納領域に格納すると、メインCPU51は、後で図73及び図74を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。
次に、メインCPU51は、後で図76を参照して説明するリール停止初期設定処理を行う(S6)。次に、メインCPU51は、スタートコマンド送信処理を行う(S7)。つまり、メインCPU51は、スタートコマンドを副制御回路42に対して送信する。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU51は、ウエイト処理を行う(S8)。この処理では、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合には、所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
次に、メインCPU51は、リール回転開始処理を行う(S9)。つまり、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する。全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(図91参照)によってステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、各リール3L,3C,3Rの回転が開始される。このとき、各リール3L,3C,3Rは、その回転が定速に達するまで加速が行われ、その後、定速が維持されるように制御される。
次に、メインCPU51は、後で図77を参照して説明する引込優先順位格納処理を行う(S10)。この処理では、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。
次に、メインCPU51は、後で図80を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S11)。この処理では、ストップボタン17L,17C,17Rが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。
次に、メインCPU51は、入賞検索処理を行う(S12)。この処理では、図柄コード格納領域(2以降)のデータを表示役格納領域に格納する。なお、リール3L,3C,3Rが全停止後に入賞判定ラインに表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図9〜図15参照)とを照合する。そして、入賞判定ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域(図46参照)に格納するようにしてもよい。
次に、メインCPU51は、メダル払出処理を行う(S13)。この処理では、S12において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。
次に、メインCPU51は、後で図87を参照して説明するRT制御処理を行う(S14)。この処理では、RT遊技状態を管理する。
次に、メインCPU51は、後で図88を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S15)。この処理では、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスの作動を終了するか否かがチェックされる。
次に、メインCPU51は、後で図89を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S18)。この処理では、ボーナスの作動を開始するか否かと、再遊技を行うか否かがチェックされる。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU51は、再びS2の処理を行う。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図72を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタは0であるか否かで判別される。つまり、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上(本実施の形態では「2」又は「3」)であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
自動投入カウンタは、前回の単位遊技において例えば「RT1リプ1〜36」等の再遊技に係る表示役の何れかが成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役の何れかが成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動で投入される。
自動投入要求が有ると判別したとき、メインCPU51は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値を投入枚数カウンタに複写して、その後、自動投入カウンタの値をクリアする。
一方、自動投入要求が有ると判別したとき、メインCPU51は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ35(図4参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口11から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー33へ案内される。
次に、メインCPU51は、遊技状態に応じて投入枚数の規定値を設定する(S34)。本実施の形態では、通常遊技状態のときに投入枚数の規定値を「3」に設定し、BB(RB8)遊技状態のときに投入枚数の規定値を「2」に設定し、RB1遊技状態のときに投入枚数の規定値を「1」に設定する。ここでいう規定値とは、ゲームの開始に必要なメダルの枚数を意味する。
次に、メインCPU51は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。メダル受付許可ではないと判別したとき、メインCPU51は、S39の処理に移行する。
一方、メダル受付許可であると判別したとき、メインCPU51は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」が加算される。
次に、メインCPU51は、メダル投入コマンドを副制御回路42に対して送信する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
次に、メインCPU51は、投入枚数は遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。投入枚数は遊技開始可能枚数では無いと判別したとき、メインCPU51は、処理をS35に戻す。
一方、投入枚数は遊技開始可能枚数であると判別したとき、又はS35の処理でメダル受付許可ではないと判別したとき、メインCPU51は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S39)。
スタートスイッチはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS35に戻す。
一方、スタートスイッチはオンであると判別したとき、メインCPU51は、メダル投入信号をデータ表示装置100に対して送信する(S40)。メダル投入信号は、メダル投入枚数に応じたパルス数からなる信号として信号線L1を通じて出力される。
その後、メインCPU51は、メダル通過禁止を行う(S41)。これにより、セレクタ35(図4参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
[内部抽籤処理]
次に、図73及び図74を参照して、内部抽籤処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S51)。つまり、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)を参照して遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図19参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数とは、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次に、メインCPU51は、後で図75を参照して説明する抽籤値変更処理を行う(S51)。この処理では、遊技状態に応じてリプレイ又は/及び小役に係る当籤番号の抽籤値が変更される。
次に、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S53)。そして、当籤番号の初期値として1をセットする。次に、メインCPU51は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S54)。
続いて、メインCPU51は、演算結果>0であるか否かを判別する(S55)。演算結果>0であると判別したとき、メインCPU51は、乱数値及び当籤番号を更新する(S56)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次に、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S57)。全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき、メインCPU51は、データポインタとして0をセットする(S58)。つまり、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
S55の処理において演算結果>0ではない(演算結果≦0)と判別したとき、メインCPU51は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S59)。
S59の処理の後又はS58の処理の後、メインCPU51は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S60)。そして、メインCPU51は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S61)。
次に、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であるか否かを判別する(S62)。持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S63)。次に、メインCPU51は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S64)。
次に、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)のビット4〜7及びRT遊技数カウンタをクリアする(S65)。すなわち、RT1〜4遊技状態の何れかからRT0遊技状態に移行する。次に、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S66)。その後、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
[抽籤値変更処理]
次に、図75を参照して、抽籤値変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)を参照し、RT遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S71)。RT遊技状態フラグはオンであると判別したとき、メインCPU51は、対応するRT用内部抽籤テーブルを参照してリプレイに係る当籤番号(1〜15)の抽籤値を変更する(S72)。
S72の処理の後、又はS71の処理でRT遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図47参照)を参照し、SB遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S73)。SB遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図70参照)に移す。
一方、SB遊技状態フラグはオンであると判別したとき、メインCPU51は、SB1・2用内部抽籤テーブル(図25を参照)を参照し、小役に係る当籤番号(28)の抽籤値を変更する(S74)。S74の処理を終えると、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理に移す。
[リール停止初期設定処理]
次に、図76を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、回胴停止用番号選択テーブル(図33参照)を参照して、内部当籤役に基づいて回胴停止用番号を取得する(S91)。次に、メインCPU51は、リール停止初期設定テーブル(図34参照)を参照し、回胴停止用番号に基づいて、各情報を取得する(S92)。本実施の形態における各情報とは、引込優先順位テーブル番号、引込優先順位テーブル選択データ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ及び変則押し時テーブル選択データである。
次に、メインCPU51は、全図柄コード格納領域(図50参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S93)。その後、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたストップボタン未作動カウンタに3を格納する(S94)。ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。S94の処理を終えると、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
[引込優先順位格納処理]
次に、図77を参照して、引込優先順位格納処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを検索回数としてメインRAM53に格納する(S101)。次に、メインCPU51は、検索対象リール決定処理を行う(S102)。メインCPU51は、例えば、回転中のリールのうち、最も左寄りのリールから順に検索対象リールとして決定する。
例えば、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。そして、左リール3Lについて後述のS111までの各処理が行われてS102の処理に戻ると、続いて中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、最後に右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次に、メインCPU51は、後で図78を参照して説明する引込優先順位テーブル選択処理を行う(S103)。この処理では、内部当籤役及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。
次に、メインCPU51は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S104)。続いて、メインCPU51は、後で図79を参照して説明する図柄コード取得処理を行う(S105)。この処理では、検索対象リールの現在の図柄位置データについて、図柄コードが格納される。
次に、メインCPU51は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域とに基づいて、表示役格納領域を更新する(S106)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示される可能性のある図柄の組合せが表示役格納領に格納される。
次に、メインCPU51は、引込優先順位取得処理を行う(S107)。この処理では、表示役格納領域(図46参照)でビットが「1」になっており、且つ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、選択されている引込優先順位テーブルを参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、チェリー)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合は、「停止禁止(全ビット0)」をセットする。
次に、メインCPU51は、取得した優先引込順位データを引込優先順位データ格納領域(図51参照)に格納する(S108)。このとき、優先引込順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように格納される。
次に、メインCPU51は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S109)。
次に、メインCPU51は、図柄チェック回数は0であるか否かを判別する(S110)。図柄チェック回数は0ではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS105に戻す。
S110の処理で図柄チェック回数は0であると判別したとき、メインCPU51は、検索回数分検索したか否かを判別する(S111)。検索回数分検索していないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS102に戻す。
一方、検索回数分検索したと判別したとき、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図78を参照して、引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、引込優先順位テーブル番号はセットされているか否かを判別する(S121)。引込優先順位テーブル番号はセットされていると判別したとき、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図77参照)に移す。
S121の処理で引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき、メインCPU51は、押下順序格納領域(図49参照)及び作動ストップボタン格納領域(図48参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S122)。
S122の処理では、まず、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序と作動ストップボタンのデータを取得する。次に、引込優先順位テーブル選択データに応じた引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
S122の処理を終えると、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理に移す。
[図柄コード取得処理]
次に、図79を参照して、図柄コード取得処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、有効ラインデータをセットする(S131)。本実施の形態では、有効ラインは、センタライン8(図3参照)のみである。次に、メインCPU51は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S132)。
例えば、有効ラインがクロスダウンラインであった場合は、検索対象リールの上段の情報を取得したいので、その上段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次に、メインCPU51は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S133)。その後、メインCPU51は、図柄コード格納処理を終了する。
[リール停止制御処理]
次に、図80を参照して、リール停止制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S141)。有効なストップボタンが押されていないと判別したとき、メインCPU51は、再びS141の処理を行い、有効なストップボタンの押圧操作を待つ。
一方、有効なストップボタンが押されたと判別したとき、メインCPU51は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を更新する(S142)。次に、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S143)。
次に、メインCPU51は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S144)。続いて、メインCPU51は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM53に格納する(S145)。
次に、メインCPU51は、後で図81を参照して説明する滑り駒数決定処理を行う(S146)。次に、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に対して送信する(S147)。リール停止コマンドには、停止されるリールの種別やその滑り駒数等の情報が含まれる。
次に、メインCPU51は、停止開始位置と滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、メインRAM53に格納する(S148)。この処理において、メインCPU51は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置として決定する。
次に、メインCPU51は、停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S149)。次に、メインCPU51は、図79を参照して説明した図柄コード取得処理を行う(S150)。その後、メインCPUは、取得した図柄コードから図柄コード格納領域を更新する(S151)。
次に、メインCPU51は、後で図86を参照して説明する制御変更処理を行う(S152)。次に、メインCPU51は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S153)。押されたストップボタンが放されていないと判別したとき、メインCPU51は、再びS153の処理を行い、押されたストップボタンが離されるのを待つ。
一方、押されたストップボタンが放されていると判別したとき、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S55)。ストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したとき、メインCPU51は、図77を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S156)。S156の処理を終えると、メインCPU51は、処理をS141に戻す。
一方、S155の処理でストップボタン未作動カウンタは0であると判別したとき、メインCPU51は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
[滑り駒数決定処理]
次に、図81を参照して、滑り駒数決定処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S171)。メインCPU51は、左ストップボタン17Lが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に“1”が立てられた「10000000」を選択する。また、中ストップボタン17Cが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に“1”が立てられた「00010000」を選択する。また、右ストップボタン17Rが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に“1”が立てられた「00000010」を選択する。
次に、メインCPU51は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは2)であるか否かを判別する(S172)。第1停止ではないと判別したとき、メインCPU51は、後で図81を参照して説明する第2・第3停止処理を行う(S173)。
一方、第1停止であると判別したとき、メインCPU51は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S174)。作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データおよび図柄カウンタを取得する(S175)。順押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図34参照)を参照して取得される。
次に、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びライン変更ステータスを取得する(S176)。
S174の処理において作動ストップボタンは左ストップボタンではないと判別したとき、メインCPU51は、変則押し時テーブル選択データを取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S177)。変則押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図34参照)を参照して取得される。
次に、メインCPU51は、後で図83を参照して説明するライン変更ビットチェック処理を行う(S178)。次に、メインCPU51は、後で図84を参照して説明するラインマスクデータ変更処理を行う(S179)。次に、メインCPU51は、セットした変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータおよび停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S180)。
S180の処理の後、S176の処理の後、又はS173の処理の後、メインCPU51は、後で図85を参照して説明する優先引込制御処理を行う(S181)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」の範囲の各図柄位置に応じた優先引込順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。S181の処理を終えると、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図80参照)に移す。
[第2・第3停止処理]
次に、図82を参照して、第2・第3停止処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S201)。第2停止操作時であると判別したとき、メインCPU51は、順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S202)。順押しであると判別したとき、メインCPU51は、後で図83を参照して説明するライン変更ビットチェック処理を行う(S203)。
S203の処理の後、S201の処理で第2停止操作時ではないと判別したとき、又はS202の処理で順押しではないと判別したとき、メインCPU51は、後で図84を参照して説明するラインマスクデータ変更処理を行う(S204)。次に、メインCPU51は、滑り駒数検索処理を行う(S205)。この処理では、停止テーブル(図37〜図40参照)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データが決定される。
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU51は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが“1”であるか否かの検索を順次行う。次に、メインCPU51は、対応するデータが“1”である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。S205の処理を終えると、メインCPU51は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図81参照)に移す。
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図83を参照して、ライン変更ビットチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、変更ステータスは1又は2であるか否かを判別する(S211)。変更ステータスは1又は2であると判別したとき、メインCPU51は、対応するラインステータスをセットする(S211)。本実施の形態では、変更ステータスが「1」の場合にAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にBラインステータスをセットする。S211の処理を終えると、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理する。
S211の処理で変更ステータスは1及び2ではないと判別したとき、メインCPU51は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S213)。この処理において、メインCPU51は、停止テーブルの「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。停止開始位置に該当するデータが「1」ではない、つまり、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了する。
一方、停止開始位置に該当するデータが「1」である、つまり、ライン変更ビットはオンであると判別したとき、メインCPU51は、Bラインステータスをセットする(S214)。Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。S214の処理を終えると、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了する。
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図84を参照して、ラインマスクデータ変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S221)。Cラインステータスのセットは、後で図87を参照して説明する第2停止後制御変更処理において、順押しである場合に行われる。Cラインステータスがセットされていると判別したとき、メインCPU51は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S222)。
S222の処理において第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S223)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンが右ストップボタンになる。したがって、S223の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図37〜図39)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照されることになる。S223の処理を終えると、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
S222の処理において第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S224)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S224の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照されることになる。S224の処理を終えると、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
S221の処理においてCラインステータスがセットされていないと判別したとき、メインCPU51は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S225)。Bラインステータスがセットされていないと判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
一方、Bラインステータスがセットされていると判別したとき、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S226)。例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合は、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブルの「Bラインデータ」に対応する列が参照されることになる。S226の処理を終えると、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
[優先引込制御処理]
次に、図85を参照して、優先引込制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、検索順序テーブル(図43参照)をセットする(S241)。次に、メインCPU51は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S242)。検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットし、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。
次に、メインCPU51は、停止順序テーブルの先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S243)。
次に、メインCPU51は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S244)。次に、メインCPU51は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、優先引込順位データを取得する(S245)。
次に、メインCPU51は、S245の処理で取得した優先引込順位データは先に取得した優先引込順位データを超えるか否かを判別する(S246)。S245の処理で取得した優先引込順位データは先に取得した優先引込順位データを超えると判別したとき、メインCPU51は、S244の処理で取得した滑り駒数を退避する(S247)。
S247の処理の後、又はS246の処理で優先引込順位データは先に取得した優先引込順位データを超えないと判別したとき、メインCPU51は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S248)。次に、メインCPU51は、チェック回数は「0」であるか否かを判別する(S249)。
S249の処理においてチェック回数は「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS244に移す。一方、チェック回数は「0」であると判別したとき、メインCPU51は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S250)。S250の処理を終えると、メインCPU51は、優先引込制御処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図81参照)に移す。
[制御変更処理]
次に、図86を参照して、制御変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、第3停止後であるか否かを判別する(S271)。第3停止後であると判別したとき、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図80参照)に移す。
S271の処理において第3停止後ではないと判別したとき、メインCPU51は、第2停止後であるか否かを判別する(S272)。第2停止後であると判別したとき、メインCPU51は、後で図87を参照して説明する第2停止後制御処理を行う(S273)。S273の処理を終えると、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。
S272の処理において第2停止後ではないと判別したとき、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S274)。順押しではないと判別したとき、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。一方、順押しであると判別したとき、メインCPU51は、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブル(図35参照)を取得し、検索回数として「21」をセットする(S275)。
次に、メインCPU51は、停止予定位置を取得する(S276)。そして、メインCPU51は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S277)。次に、メインCPU51は、更新した変更対象ポジションと停止予定位置は一致するか否かを判別する(S278)。更新した変更対象ポジションと停止予定位置は一致しないと判別したとき、メインCPU51は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S279)。検索回数は「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS277に移す。
一方、検索回数は「0」であると判別したとき、メインCPU51は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S280)。次に、メインCPU51は、Cラインチェックデータに「0」をセットする(S281)。S281の処理を終えると、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。
S278の処理で変更対象ポジションと停止予定位置は一致すると判別したとき、メインCPU51は、変更対象ポジションとライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号およびCラインチェックデータを取得する(S282)。次に、メインCPU51は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S283)。S283の処理を終えると、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理に移す。
[第2停止後制御変更処理]
次に、図87を参照して、第2停止後制御変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S301)。順押しではないと判別したとき、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了し、処理を制御変更処理(図86参照)に移す。
S301の処理において順押しであると判別したとき、メインCPU51は、Cラインチェックデータはオンであるか否かを判別する(S302)。このCラインチェックデータは、制御変更処理(図86参照)のS282の処理によって取得される。
S302の処理においてCラインチェックデータはオンであると判別したとき、メインCPU51は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S303)。第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了し、処理を制御変更処理に移す。
S303の処理において第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき、メインCPU51は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S304)。次に、メインCPU51は、Cラインステータスをセットする(S305)。S305の処理を終えると、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了し、処理を制御変更処理に移す。
[RT制御処理]
次に、図88を参照して、RT制御処理について説明する。
はじめに、メインCPUは、持越役格納領域を参照して、ボーナスが持越し中であるか否かを判別する(S311)。つまり、持越役格納領域が「1」以上であるか否かを判別する。ボーナスが持越し中ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス中であるか否かを判別する(S312)。なお、この処理においては、SB以外のボーナス中であるか否かを判別する。
S312の処理でボーナス中ではないと判別したとき、メインCPU51は、RT遷移テーブル(図17参照)を参照し、表示役に基づいて遊技状態フラグをセットする。このとき、現在のRT遊技状態フラグをクリアして、移行先のRT遊技状態フラグをセットする。例えば、表示役が「RT3リプ」であった場合は、RT2遊技状態からRT3遊技状態に移行するため、遊技状態フラグ格納領域のビット5をクリアして、ビット6に「1」をセットする。
次に、メインCPU51は、RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行したか否かを判別する(S314)。RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行したと判別したとき、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたRT遊技数カウンタに「50」をセットする(S315)。
S311の処理でボーナスが持越し中であると判別したとき、S312の処理でボーナス中であると判別したとき、又はS314の処理でRT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行していないと判別したとき、メインCPU51は、RT遊技数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S316)。
S316の処理でRT遊技数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、RT遊技数カウンタを1減算する(S317)。そして、メインCPU51は、RT遊技数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S318)。RT遊技数カウンタは「0」であると判別したとき、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域のビット4〜7をクリアし、RT2遊技状態フラグ(ビット5)をセットする(S319)。
S319の処理の後、S316の処理でRT遊技数カウンタは「0」であると判別したとき、又はS318の処理でRT遊技数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、表示コマンド送信処理を行う(S320)。つまり、メインCPU51は、表示コマンドを副制御回路42に対して送信する。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。
また、この表示コマンド送信処理では、所定の表示役に該当して所定枚数のメダルが払い出された場合、表示コマンドが送信されるタイミングと概ね同じタイミングでデータ表示装置100に対してメダル払出信号が送信される。メダル払出信号は、メダルの払出枚数に応じたパルス数の信号として信号線L2を通じて出力される。
さらに、表示コマンド送信処理では、表示役がRT3リプ又はRT4リプに該当する場合、表示コマンドが送信されるタイミングと概ね同じタイミングでデータ表示装置100に対してARTの開始を示すART信号が送信される。ART信号は、ハイレベルをオン状態として信号線L4を通じて出力される。
S320の処理を終えると、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図89を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、ボーナスが作動中であるか否かを判別する(S341)。ボーナスが作動中ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
一方、ボーナスが作動中であると判別したとき、メインCPU51は、SB遊技状態であるか否かを判別する。
S342の処理でSB遊技状態であると判別したとき、メインCPU51は、SB終了時処理を行う(S343)。この処理では、SB遊技状態フラグをオフして、遊技可能回数カウンタをクリアする。S343の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
S342の処理でSB遊技状態ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了枚数カウンタ<0であるか否かを判別する(S344)。ボーナス終了枚数カウンタ<0であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了時処理を行う(S345)。この処理では、メインCPU51がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、BB遊技状態フラグをオフにする。さらに、RB遊技状態フラグ等をオフし、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアする。
なお、ボーナス終了枚数カウンタが<0である場合は、BB遊技状態中にメダルの払出しが465枚を超えたことを意味する。
また、S344の処理時が通常遊技(非BB)中のRB1遊技状態である場合は、S344の処理で「NO」と判断される。
次に、メインCPU51は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S346)。つまり、メインCPU51は、ボーナス終了コマンドを副制御回路42に対して送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
また、このボーナス終了コマンド送信処理では、データ表示装置100に対し、ボーナス終了コマンドが送信されるタイミングと概ね同じタイミングでボーナスゲームが終了したことを示すBB信号が送信される。このときのBB信号は、ローレベルをオフ状態として信号線L3を通じて出力される。
次に、メインCPU51は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S347)。S347の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
S344の処理でボーナス終了枚数カウンタ<0ではない(ボーナス終了枚数カウンタ≧0)と判別したとき、メインCPU51は、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを更新する(S348)。入賞可能回数カウンタは、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算される。また、遊技可能回数カウンタは、停止図柄に関らず、1遊技で「1」減算される。
次に、メインCPU51は、入手回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S349)。入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
S349の処理で入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは「0」であると判別したとき、メインCPU51は、RB終了時処理を行う(S350)。具体的には、メインCPU51は、RB遊技状態フラグをオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアするなどの処理を行う。S350の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図90を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、BBが作動中であるか否かを判別する(S371)。BBが作動中であると判別したとき、メインCPU51は、RBが作動中であるか否かを判別する(S372)。RBが作動中であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
S372の処理でRBが作動中ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図16参照)に基づいて、RB作動時処理を行う(S373)。本実施の形態では、BB遊技状態中はRB8遊技状態になる。そのため、S373のRB作動時処理では、遊技可能回数カウンタに「12」がセットされ、入賞可能回数カウンタには「8」がセットされる。S373の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
S371の処理でBBが作動中ではないと判別したとき、メインCPUは、ボーナスが入賞であるか否かを判別する(S374)。ボーナスが入賞であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図16参照)に基づいて、入賞したボーナスに対応したボーナス作動時処理を行う(S375)。なお、ボーナスがBBである場合は、BB作動時処理とRB作動時処理を行う。
次に、メインCPU51は、持越役格納領域の値をクリアする(S376)。そして、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S377)。つまり、メインCPU51は、ボーナス開始コマンドを副制御回路42に対して送信する。ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームが開始したことを示す情報などが含まれる。S377の処理を終えると、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図70参照)に移す。
また、このボーナス開始コマンド送信処理では、データ表示装置100に対し、ボーナス開始コマンドが送信されるタイミングと概ね同じタイミングでボーナスゲームが開始したことを示すBB信号が送信される。このときのBB信号は、ハイレベルをオン状態として信号線L3を通じて出力される。
S374の処理でボーナスが入賞ではないと判別したとき、メインCPU51は、リプレイが入賞であるか否かを判別する(S378)。リプレイが入賞ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
S378の処理においてリプレイが入賞であると判別したとき、メインCPU51は、自動投入を要求する(S379)。つまり、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。その後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
次に、図91を参照して、メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。
はじめに、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S401)。次に、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を行う(S402)。この処理では、ストップスイッチ17S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次に、メインCPU51は、リール制御処理を行う(S403)。この処理では、全リールの回転開始が要求されたときに、各リール3L,3C,3Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うように、ステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御される。また、滑り駒数が決定されたときは、該当するリールの図柄カウンタが滑り駒数分更新される。そして、更新された図柄カウンタが停止予定位置に応じた値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の中段に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止を行うように、ステッピングモータの駆動が制御される。
次に、メインCPU51は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S404)。この処理では、7セグ表示器6の駆動制御を行って払出枚数やクレジット枚数などを表示させる。次に、メインCPU51は、レジスタの復帰を行う(S405)。この処理が終了すると、メインCPU51は、割込処理を終了する。
<副制御回路の動作説明>
次に、図92〜図103を参照して、副制御回路42のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
[主基板通信タスク]
まず、図92を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S502)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S503)。前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき、サブCPU81は、処理をS501に移す。
一方。前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき、サブCPU81は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューへメッセージを格納する(S504)。メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。S504の処理を終えると、サブCPU81は、処理をS501に移す。
[演出登録タスク]
次に、図93を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次に、サブCPU81は、メッセージキューにメッセージは有るか否かを判別する(S512)。メッセージは有ると判別したとき、サブCPU81は、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
次に、サブCPU81は、後で図94を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
S514の処理の後、又はS512の処理においてメッセージは無かったと判別したとき、サブCPU81は、アニメーションデータの登録を行う(S515)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S516)。次に、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S517)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。S517の処理を終えると、サブCPU81は、処理をS511に移す。
[演出内容決定処理]
次に、図94を参照して、演出内容決定処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。スタートコマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図95を参照して説明するスタートコマンド受信時処理を行う(S522)。この処理では、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S523)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。S523の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図93参照)に移す。
S521の処理においてスタートコマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S524)。リール停止コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図100を参照して説明するリール停止コマンド受信時処理を行う(S525)。この処理では、停止操作及びBET操作カウンタの値に基づいて演出番号を変更する。
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号と作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S526)。S526の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
S524の処理においてリール停止コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S527)。表示コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図101を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行う(S528)。この処理では、遊技状態、表示役、抽選等に基づいてモードの移行を行う。
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号と表示役に応じて、表示時の演出データを登録する(S529)。S529の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
S527の処理において表示コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、BETコマンド受信時であるか否かを判別する(S530)。BETコマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図102を参照して説明するBETコマンド受信時処理を行う(S531)。この処理では、演出番号及びリールの回転状況におうじてBET操作カウンタに「1」を加算する。
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、BET時の演出データを登録する(S532)。S532の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
S530の処理においてBETコマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S533)。ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、フラグ間フラグをオフする(S534)。
フラグ間フラグとは、ボーナスの初当籤時(持ち越しでは無い)を管理するためのフラグである。本実施の形態では、ボーナスが初当籤してAT抽籤処理を行った後に、フラグ間フラグをオンする。
次に、サブCPU81は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S535)。S535の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
なお、ボーナス開始用の演出データは、BB時のみ登録し、RB(1〜7)、及びSBでは登録しない。
S533の処理においてボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S536)。ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
S536の処理でボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、後で図103を参照して説明するボーナス終了コマンド受信時処理を行う(S537)。この処理では、BB中ptの累積に基づいてAT抽籤及びセット数抽籤を行う。
次に、サブCPU81は、ボーナス終了時用の演出データを登録する(S538)。S538の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスクに移す。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図95を参照して、スタートコマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、BB中であるか否かを判別する(S551)。BB中であると判別したとき、サブCPU81は、BB中pt抽籤テーブル(図52)を参照し、内部当籤役に基づいてBB中pt抽籤処理を行う(S552)。このBB中pt抽籤処理で取得したBB中ptは、サブRAM83(図6参照)に設けられたBB中ptカウンタに加算され、BBが終了するまで累積される。
S551の処理でBB中ではないと判別したとき、フラグ間フラグはオンであるか否かを判別する(S553)。フラグ間フラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、後で図96を参照して説明するAT関連処理を行う(S554)。
次に、サブCPU81は、モード1〜3であるか否かを判別する(S555)。モード1〜3であると判別したとき、サブCPU81は、モード移行抽籤テーブル(図55参照)を参照してモード移行抽籤処理を行う(S556)。次に、サブCPU81は、後で図97を参照して説明するミッション関連処理を行う(S557)。
S555の処理でモード1〜3ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード6〜9であるか否かを判別する(S558)。モード6〜9であると判別したとき、サブCPU81は、モード9抽籤用pt抽籤テーブル(図53参照)を参照し、内部当籤役に基づいてモード9抽選用pt抽籤処理を行う(S559)。このモード9抽籤用pt抽籤処理で取得されたモード9抽籤用ptは、サブRAM83に設けられたモード9抽籤用ptカウンタに加算され、ART(モード6とモード7〜9の何れかに対応)が始まってから終了するまで累積される。
次に、サブCPU81は、モード9抽籤テーブル(図57参照)を参照し、モード9抽籤用ptの累積値に基づいてモード9抽籤処理を行う(S560)。このモード9抽籤処理でモード9に初当籤したとき、サブCPU81は、セット数に「1」を加算し、モード9フラグをオンにする。一方、モード9中にモード9に当籤したとき、サブCPU81は、セット数の加算を行わずに、モード9フラグをオンにする。
S559及びS560の処理は、モード9に当籤した後は、次のARTまで行われない(モード9抽籤用ptカウンタもクリアする)。つまり、モード9の当籤は、1回のARTに対して1回までとなっている。
S560,S557の処理の後、又はS558の処理でモード6〜9ではないと判別したとき、サブCPU81は、ボーナス(SBは除く)に当籤であるか否かを判別する(S561)。ボーナス(SBは除く)に当籤であると判別したとき、サブCPU81は、フラグ間フラグをオンし、天井カウンタ及びモード9抽籤用ptカウンタをクリアする(S562)。
S561の処理でボーナス(SBは除く)に当籤ではないと判別したとき、サブCPU81は、後で図98を参照して説明するカウンタ更新処理を行う(S563)。このカウンタ更新処理では、サブRAM83(図6参照)に設けられたモード4カウンタ、前兆カウンタ及び天井カウンタの更新等を行う。
S563,S562,S552の処理の後、又はS553の処理でフラグ間フラグはオンであると判別したとき、サブCPU81は、後で図99を参照して説明する演出抽籤処理を行う(S564)。この演出抽籤処理では、内部当籤役、モード及び各カウンタの値に基づいて演出番号を決定する。
S564の演出抽籤処理を終了すると、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
[AT関連処理]
次に、図96を参照して、AT関連処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、AT抽籤テーブル(図58参照)を参照し、モード及び内部当籤役に基づいてAT抽籤処理を行う(S581)。この処理では、「AT当籤」、「ハズレ」、「ガセ前兆」及び「特殊当籤」のいずれか1つが決定される。
続いて、サブCPU81は、S581の処理でATに当籤したか(「AT当籤」及び「特殊当籤」が選択されたか)否かを判別する(S582)。ATに当籤したと判別したとき、サブCPU81は、セット数抽籤テーブル(図59参照)を参照し、モード及び内部当籤役に基づいてセット数抽籤処理を行う(S583)。なお、本発明の遊技機としては、ATの初当籤時に、スタートコマンド受信時処理(図95参照)で説明したモード9抽籤処理を行ってもよい。
次に、サブCPU81は、モード1〜3であるか否かを判別する(S584)。モード1〜3ではないと判別したとき、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
一方、モード1〜3であると判別したとき、サブCPU81は、現在のモードからモード5に移行する(S585)。
S582の処理でATに当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、S581の処理でガセ前兆に当籤したか否かを判別する(S586)。なお、ガセ前兆当籤は、無効になる。ガセ前兆当籤時も本前兆(AT当籤)時と同様に、前兆カウンタで状態(ガセ前兆やモード5)を継続させるゲーム数を管理しているが、前兆カウンタとは別にガセ前兆カウンタを設けて管理してもよいし、前兆の種別に応じたフラグを用いて管理してもよい。
ガセ前兆に当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
S586の処理でガセ前兆に当籤したと判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S587)。前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
S587の処理で前兆カウンタは「0」であると判別したとき、又はS585の処理の後、サブCPU81は、前兆G数決定テーブル(図61参照)を参照し、モードに基づいて前兆G数決定処理を行う(S588)。そして、決定された前兆G数を、前兆カウンタに格納する。S588の処理が終了すると、サブCPU81は、AT関連処理を終了して、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
[ミッション関連処理]
次に、図97を参照して、ミッション関連処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、ミッションフラグはオンであるか否かを判別する(S601)。ミッションフラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、ミッション発生抽籤テーブル(図63参照)を参照し、内部当籤役に基づいてミッション発生抽籤処理を行う(S602)。この処理では、ミッション発生の当籤又は非当籤が決定される。S602の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
S601の処理でミッションフラグはオンであると判別したとき、サブCPU81は、ミッション前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S603)。ミッション前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、ミッション前兆カウンタを「1」減算する(S604)。S604の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
S603の処理でミッション前兆カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、カード抽籤テーブル(図65参照)を参照し、内部当籤役に基づいてカード枚数を決定する(S605)。続いて、サブCPU81は、決定されたカード枚数をカードカウンタから減算する(S606)。
次に、サブCPU81は、カードカウンタは「0」であるか否かを判別する(S607)。カードカウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、ミッションフラグをクリアする(S608)。そして、サブCPU81は、セット数に「2」をセットし、モードをモード6に移行する(S609)。S609の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図94参照)に移す。
S607の処理でカードカウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、保障カウンタは「0」であるか否かを判別する(S610)。保障カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、保障カウンタを「1」減算する(S611)。S611の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
S610の処理で保障カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、ミッション終了抽籤テーブル(図64参照)を参照し、内部当籤役に基づいてミッション終了抽籤処理を行う(S612)。この処理では、ミッションの継続又は終了が決定される。ミッションの終了が決定された場合は、ミッションフラグ及びカードカウンタをクリアする。S612の処理が終了すると、サブCPU81は、ミッション関連処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
[カウンタ更新処理]
次に、図98を参照して、カウンタ更新処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、ボーナス持越し中又はボーナス中であるか否かを判別する(S621)。ボーナス持越し中又はボーナス中であると判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
S621の処理でボーナス持越し中及びボーナス中ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード4であるか否かを判別する(S622)。モード4であると判別したとき、サブCPU81は、モード4カウンタを「1」減算する(S623)。
次に、サブCPU81は、モード4カウンタは「0」であるか否かを判別する(S624)。モード4カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
一方、モード4カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード6に移行する(S625)。S625の処理が終了すると、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
S622の処理でモード4ではないと判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S626)。前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタを「1」減算する(S627)。
次に、サブCPU81は、モード5であるか否かを判別する(S628)。モード5であると判別したとき、サブCPU81は、前兆カウンタは「0」であるか否かを判別する(S629)。前兆カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
S629の処理で前兆カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81はモードをモード6に移行する(S630)。S630の処理が終了すると、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
S626の処理で前兆カウンタは「0」であると判別したとき、又はS628の処理でモード5ではないと判別したとき、サブCPU81は、天井カウンタを「1」減算する(S631)。
次に、サブCPU81は、天井カウンタは「0」であるか否かを判別する(S632)。天井カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
一方、天井カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、セット数に「3」をセットし、モードをモード5に移行する(S633)。なお、天井カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81がセット数を抽籤により決定してもよい。
次に、サブCPU81は、前兆G数決定テーブル(図61参照)を参照し、モードに基づいて前兆G数決定処理を行う(S634)。S634の処理が終了すると、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
[演出抽籤処理]
次に、図99を参照して、演出抽籤処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、BB中又はフラグ間フラグはオンであるか否かを判別する(S641)。BB中ではない又はフラグ間フラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかに内部当籤したか否かを判別する(S642)。
S642の処理で「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかに内部当籤したと判別したとき、サブCPU81は、BARを狙え演出(失敗)の演出番号を決定する(S643)。S643の処理が終了すると、サブCPU81は、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
S642の処理で「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかに内部当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、モード6〜9であるか否かを判別する(S644)。モード6〜9であると判別したとき、サブCPU81は、「特定役」が内部当籤したか否かを判別する(S645)。
特定役とは、AT抽籤処理においてAT当籤が期待できる役である。本実施の形態では、AT抽籤テーブル(図58参照)の「ドンリプ」から「氷+中チェ」までの各役を特定役とする。
S645の処理で「特定役」が内部当籤したと判別したとき、サブCPU81は、打ち上げ準備演出連続回数抽籤テーブル(図67参照)を参照し、上乗せ個数に基づいて連続回数を決定する(S646)。そして、サブCPU81は、上乗せ個数を成功カウンタに加算する(S647)。
S645の処理で「特定役」が内部当籤していないと判別したとき、サブCPU81は、連続回数は「0」であるか否かを判別する(S648)。連続回数は「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、連続回数を「1」減算する(S649)。
S649の処理の後、又はS647の処理の後、サブCPU81は、打ち上げ準備演出内容抽籤テーブル(図66参照)を参照し、成功カウンタ及び内部当籤役に基づいて演出番号を決定する(S650)。
次に、サブCPU81は、成功カウンタを「1」減算する(S651)。続いて、サブCPU81は、連続回数は「0」であるか否かを判別する(S652)。S652の処理で連続回数は「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
一方、連続回数は「0」であると判別したとき、サブCPU81は、成功カウンタをクリアする(S653)。その後、サブCPU81は、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
S641の処理でBB中又はフラグ間フラグはオンであると判別したとき、S644の処理でモード6〜9ではないと判別したとき、S648の処理で連続回数は「0」であると判別したとき、サブCPU81は、演出決定テーブル(不図示)を参照し、内部当籤役、モード及び各カウンタの値に基づいて演出番号を決定する(S654)。S654の処理が終了すると、演出抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図95参照)に移す。
本実施の形態では、打ち上げ準備演出が連続していても、BARを狙え演出が割り込んで発生するようにしている。しかし、打ち上げ準備演出が連続している場合に、打ち上げ準備演出を優先させて、BARを狙え演出を発生させないようにしてもよい。
また、本実施の形態では、「RB1〜7」が持ち越されている場合に最初の一遊技のみBARを狙え演出が発生するようにしている。しかし、「RB1〜7」が持ち越されている間の毎遊技でBARを狙え演出が発生するようにしてもよい。
また、「RB1〜7」を持ち越していても、リプレイ等の他の内部当籤役が決定され、検索順序に応じて「RB1〜7」を表示できない場合は、BARを狙え演出が発生しないように設定してもよい。
また、本実施の形態では、「確定役B」に対応する図柄の組合せを表示できた場合のみにBARを狙え演出(成功)が行われるように設定した。しかし、「確定役B」に内部当籤していれば、「確定役B」に対応する図柄の組合せを表示できなくても、BARを狙え演出(成功)が行われるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、モード6〜9且つ「特定役」に内部当籤した場合に、打ち上げ準備演出を必ず行うようにしたが、抽籤で行うか否かを決定してもよい。また、モード4やモード5でも打ち上げ準備演出を行うようにしてもよい。
また、本実施の形態では、「特定役」に内部当籤した遊技から打ち上げ準備演出を開始するようにした。しかし、「特定役」に内部当籤した遊技の次の遊技から打ち上げ準備演出を開始するようにしてもよい。その場合に、「特定役」に内部当籤した遊技では、次の遊技から打ち上げ準備演出が開始することを予告する演出を行うとよい。
[リール停止コマンド受信時処理]
次に、図100を参照して、リール停止コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、演出番号は打ち上げ準備演出を行う番号であるか否かを判別する(S661)。演出番号は打ち上げ準備演出を行う番号であると判別したとき、サブCPU81は、第1停止であるか否かを判別する(S662)。
S662の処理で第1停止であると判別したとき、サブCPU81は、BET操作カウンタは規定回数以上であるか否かを判別する(S663)。BET操作カウンタは規定回数以上ではないと判別したとき、サブCPU81は、演出番号を「2」に変更する(S664)。続いて、サブCPU81は、連続回数及び成功カウンタをクリアする(S665)。
なお、規定回数は、固定ゲーム数でもよいし、複数のゲーム数の中から抽籤で決定するようにしてもよい。
S665の処理の後、S661の処理で演出番号は打ち上げ準備演出を行う番号ではないと判別したとき、S662の処理で第1停止ではないと判別したとき、S663の処理でBET操作カウンタは規定回数以上であると判別したとき、サブCPU81は、BET操作カウンタをクリアする(S666)。S666の処理が終了すると、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
[表示コマンド受信時処理]
次に、図101を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、フラグ間フラグがオフ、且つ表示役は「確定役B」であるか否かを判別する(S681)。フラグ間フラグがオフ、且つ表示役は「確定役B」であると判別したとき、サブCPU81は、BARを狙え演出(失敗)の演出番号を、BARを狙え演出(成功)の演出番号に書き換える(S682)。S682の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
S681の処理でフラグ間フラグがオフ、且つ表示役は「確定役B」ではないと判別したとき、サブCPU81は、BB中であるか否かを判別する(S683)。BB中であると判別したとき、サブCPU81は、内部当籤役は「ハズレ」であるか否かを判別する(S684)。内部当籤役は「ハズレ」ではないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
S684の処理で内部当籤役は「ハズレ」であると判別したとき、サブCPU81は、セット数に「3」を加算し、モード9フラグをオンする(S685)。S685の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
S683の処理でBB中ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード6であるか否か判別する(S686)。モード6であると判別したとき、サブCPU81は、RT3リプ又はRT4リプが表示されたか否かを判別する(S687)。RT3リプ又はRT4リプが表示されていないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
S687の処理でRT3リプ又はRT4リプが表示されたと判別したとき、サブCPU81は、モード9フラグはオンであるか否かを判別する(S688)。モード9フラグはオンであると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード9に移行する(S689)。S689の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
S688の処理でモード9フラグはオンではないと判別したとき、サブCPU81は、ART開始時高低抽籤処理を行う(S690)。続いて、サブCPU81は、S690の処理の抽籤結果に応じてモードを移行する(S691)。このS690,691の処理では、モード7とモード8を振り分ける。本実施の形態では、4/5の確率でモード7に移行され、1/5の確率でモード8に移行される。
次に、サブCPU81は、セット数を「1」減算する(S692)。S692の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
S686の処理でモード6ではないと判別したとき、サブCPU81は、モード7〜9であるか否かを判別する(S693)。モード7〜9ではないと判別したとき、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
S693の処理でモード7〜9であると判別したとき、サブCPU81は、RT2遊技状態であるか否かを判別する(S694)。RT2遊技状態ではないと判別したとき、サブCPU81は、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
一方、RT2遊技状態であると判別したとき、サブCPU81は、モード9抽籤用ptをクリアする(S695)。
次に、サブCPU81は、セット数は「1」以上であるか否かを判別する(S696)。セット数は「1」以上であると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード6に移行する(S697)。S697の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
S696の処理でセット数は「1」以上ではないと判別したとき、サブCPU81は、ART終了時モード移行抽籤テーブル(図56参照)を参照し、ART終了時モード移行処理を行う(S698)。このART終了時モード移行処理では、モード1〜3の何れかに振り分ける。
次に、サブCPU81は、天井カウンタに「1400」をセットする(S699)。S699の処理が終了すると、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
[BETコマンド受信時処理]
次に、図102を参照して、BETコマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、演出番号は打ち上げ準備演出の番号であるか否かを判別する(S701)。演出番号は打ち上げ準備演出の番号ではないと判別したとき、サブCPU81は、BETコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
S701の処理で演出番号は打ち上げ準備演出の番号であると判別したとき、サブCPU81は、全リール回転中であるか否かを判別する(S702)。全リール回転中ではないと判別したとき、サブCPU81は、BETコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
S702の処理で全リール回転中であると判別したとき、サブCPU81は、BET操作カウンタに「1」を加算する(S703)。S703の処理が終了すると、サブCPU81は、BETコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
[ボーナス終了コマンド受信時処理]
次に、図103を参照して、ボーナス終了コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、BB終了時抽籤テーブル(図68参照)を参照し、BB中ptの累積値に基づいてAT抽籤処理を行う(S721)。次に、サブCPU81は、BB中セット数抽籤テーブル(図60参照)を参照し、BB中セット数抽籤処理を行う(S722)。
なお、S721のAT抽籤処理でATが非当籤の場合は、S722のBB中セット数抽籤処理は行われない。
次に、サブCPU81は、BBはモード4,6〜9中の当籤であったか否かを判別する(S723)。BBはモード4,6〜9中の当籤であったと判別したとき、サブCPU81は、モード4G数抽籤テーブルを参照し、モード4G数抽籤処理を行う(S724)。
なお、モード4中にBBが内部当籤役として決定すると、モード4カウンタの値は、上乗せされずに、再決定される。その結果。モード4が終了する場合もある。
次に、サブCPU81は、モード4カウンタは「0」であるか否かを判別する(S725)。モード4カウンタは「0」ではないと判別したとき、サブCPU81は、モードをモード4に移行する(S726)。S726の処理が終了すると、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
本実施の形態では、BB終了時の抽籤でのみにモード4に移行可能に設定している。しかしながら、本発明の遊技機としては、他の契機を採用してもよい。例えば、BB中に「ハズレ」が内部当籤役として決定された場合に、モード4に移行するようにしてもよい。
S723の処理でBBはモード4,6〜9中の当籤ではなかったと判別したとき、又はS725の処理でモード4カウンタは「0」であると判別したとき、サブCPU81は、セット数は「1」以上であるか否かを判別する(S727)。セット数は「1」以上であると判別したとき、サブCPU81は、モードをモード5に移行する(S728)。
S728の処理の後、又はS727の処理でセット数は「1」以上ではないと判別したとき、サブCPU81は、前兆G数決定テーブル(図61参照(BB後))を参照し、モードに基づいて前兆G数決定処理を行う(S729)。S729の処理が終了すると、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図94参照)に移す。
[データ表示装置の表示制御処理]
次に、図104を参照して、データ表示装置100の表示制御処理について説明する。
はじめに、表示CPU101は、いずれかの信号の入力があるか否かを判別する(S1000)。信号の入力は、パルス信号としてのメダル投入信号やメダル払出信号を受信した場合に入力ありと判別されるほか、BB信号、ART信号、セキュリティ信号の状態がオフからオン、あるいはオンからオフに切り替わった場合に入力ありと判別される。
S1000において、信号の入力があると判別したとき、表示CPU101は、入力信号がメダル投入信号か否かを判別する(S1001)。一方、信号の入力がないと判別したとき、表示CPU101は、この表示制御処理を終了する。
S1001において、メダル投入信号であると判別したとき、表示CPU101は、S1002の処理に移る。一方、メダル投入信号ではないと判別したとき、表示CPU101は、S1003の処理に移る。
S1002において、表示CPU101は、メダル投入信号に基づく表示処理を行い、この表示制御処理を終了する。メダル投入信号に基づく表示処理においては、次のような処理が行われる。
例えば、投入枚数として3枚を示すメダル投入信号を受信した場合、表示CPU101は、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいて、通常遊技状態に応じた「通常中」の演出画面を表示させる。このとき、表示CPU101は、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bにおいて、表示中のゲーム回数を1加算した回数に更新して表示させる。
また、「通常中」や「ART中」の演出画面を表示中、投入枚数として1枚を示すメダル投入信号を受信した場合、表示CPU101は、RB1遊技状態に移行した状態であると認識し、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいて、RB1遊技状態に応じた「レア役高確率??」の突入アニメーションといった演出画面を表示させる(図105参照)。このとき、表示CPU101は、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bにおいて、表示中のゲーム回数を1加算した回数に更新して表示させる。
また、「RB1遊技状態中」の演出画面を表示中、投入枚数として1枚を示すメダル投入信号を受信した場合、表示CPU101は、RB1遊技状態が継続する状態であると認識し、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいて、RB1遊技状態に応じた「レア役高確率??」といった演出画面を継続的に表示させる。このとき、表示CPU101は、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bにおいて、表示中のゲーム回数を1加算した回数に更新して表示させる。
また、「RB1遊技状態中」の演出画面を表示中、投入枚数として3枚を示すメダル投入信号を受信した場合、表示CPU101は、RB1遊技状態が終了して通常遊技状態に移行した状態と認識し、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいて、RB1遊技状態の終了に応じた「レア役高確率??」の終了アニメーションといった演出画面を表示させる。このとき、表示CPU101は、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bにおいて、表示中のゲーム回数を1加算した回数に更新して表示させる。
S1003において、表示CPU101は、メダル投入信号以外の信号に基づく表示処理を行い、この表示制御処理を終了する。この表示処理においては、次のような処理が行われる。
例えば、「通常中」や「ART中」の演出画面を表示中、BB遊技状態の開始を示すオン状態のBB信号を受信した場合、表示CPU101は、BB遊技状態が開始した状態であると認識し、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいて、BB遊技状態の開始に応じた「ビッグボーナス」の突入アニメーションといった演出画面を表示させる。このとき、表示CPU101は、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bにおいて、表示中のBB発生回数を1加算した回数に更新して表示させる。なお、BB遊技状態中は、遊技情報表示領域105Bに表示されるゲーム回数が更新されずにそのまま維持される。また、変形例としては、BB遊技状態中はゲーム回数を表示しない、又は当籤した時点でゲーム回数を点滅表示する等というように、通常時とはゲーム回数の表示態様を異ならせるようにしてもよい。
一方、BB遊技状態中にあって「ビッグボーナス中」の演出画面を表示中、BB遊技状態の終了を示すオフ状態のBB信号を受信した場合、表示CPU101は、BB遊技状態が終了して通常遊技状態に移行した状態と認識し、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいて、通常遊技状態に応じた「通常中」の演出画面を表示させる。このとき、表示CPU101は、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bにおいて、表示中のゲーム回数を初期値にリセットし、ゲーム回数を「0」として表示させる。
また、例えば、「通常中」の演出画面を表示中、ART遊技状態の開始を示すオン状態のART信号を受信した場合、表示CPU101は、ART遊技状態が開始した状態であると認識し、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいて、ART遊技状態の開始に応じた「ART」の突入アニメーションといった演出画面を表示させる。このとき、表示CPU101は、液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bにおいて、表示中のART発生回数を1加算した回数に更新して表示させる。
一方、ART遊技状態中にあって「ART中」の演出画面を表示中、第1の受信条件として、BB遊技状態の開始を示すオン状態のBB信号を受信した場合、第2の受信条件として、投入枚数1枚を示すメダル投入信号を受信した後で投入枚数3枚を示すメダル投入信号を受信した場合、第3の受信条件として、ART遊技状態の開始からメダル投入信号を50回受信した場合のうち、いずれか一の受信条件を満たす場合、表示CPU101は、ART遊技状態が終了してBB遊技状態もしくは通常遊技状態に移行した状態と認識し、液晶表示パネル105の演出表示領域105Aにおいて、BB遊技状態あるいは通常遊技状態に応じた演出画面を表示させる。すなわち、表示CPU101は、BB遊技状態の開始、RB1遊技状態の終了、もしくはRT3又はRT4遊技状態の50ゲーム数の消化を認識することにより、ART遊技状態が終了したことを認識することができる。
なお、ARTの開始後、BB遊技状態の開始、RB1遊技状態の終了、もしくはRT3又はRT4遊技状態の50ゲーム数の消化といった条件を満たす場合、遊技機からART遊技状態の終了を示すオフ状態のART信号を送信し、このようなオフ状態のART信号に基づいてデータ表示装置の表示CPUがART遊技状態の終了を認識し得るようにしてもよい。
以上、図1〜図105を参照して、パチスロ1及びデータ表示装置100を含む遊技システムの構成と動作の説明を行った。
本実施の形態に係るパチスロ1において、通常遊技状態では、メダルの投入枚数が「3」に規定され、RB1遊技状態では、メダルの投入枚数が「1」に規定され、「BB1」に対応する図柄の組合せが「青7−青7−青7」に規定されている。そして、センタライン8(入賞判定ライン)に「青7−青7−青7」の図柄が停止表示されると、ボーナスゲームが開始され、BB遊技状態且つRB8遊技状態となる。
BB遊技状態且つRB8遊技状態では、メダルの投入枚数が「2」に規定され、「青7−青7−青7」の図柄の組合せが「ハズレ」になる。したがって、内部抽籤処理(図73及び図74参照)で「ハズレ」が決定されると、ボーナスゲーム中であってもセンタライン8(入賞判定ライン)に「青7−青7−青7」の図柄を停止表示させることが可能になる。これにより、遊技の興趣を高めることができる。
また、ボーナス図柄を表示させるために、制御用の役を内部当籤させて、ボーナス図柄が停止表示可能な停止制御及び図柄配置を行う必要が無く、表示役(内部当籤役)の数を減らすこともできる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1では、表示コマンド受信時処理(図101参照)において、BB中で内部当籤役が「ハズレ」であると判別したとき、セット数に「3」が加算され、モード9フラグがオンされる。セット数とは、ARTが始まって終了するまでを1セットとした数である。つまり、セット数の加算は、遊技者に有利な特典を付与することになる。したがって、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1では、BETコマンド受信時処理(図102参照)において、打ち上げ準備演出中であり全リールが回転中にBET操作がされた場合に、BET操作カウンタに「1」を加算する。
一方、リール停止コマンド受信時処理(図100参照)において、打ち上げ準備演出中であり第1停止操作が行われると、BET操作カウンタは規定回数以上であるか否かを判別する。そして、BET操作カウンタは規定回数以上ではないと判別したとき、演出番号を「2」に変更する。演出番号「2」が選択されると、失敗となりARTの上乗せ回数を報知する演出が行われない。
BET操作カウンタは規定回数以上であると判別したときは、演出番号が変更されない。つまり、演出抽籤処理(図99参照)で打ち上げ準備演出内容抽籤テーブル(図66参照)を参照して決定された演出番号に対応する演出が行われる。このとき、成功カウンタが「1」以上であれば、松明及び又は花火玉フラッシュの演出が行われる。
成功カウンタが「1」以上である場合は、例えば、演出番号「6」が決定される可能性がある(図66参照)。演出番号「6」の演出は、スタートレバー16を操作すると、液晶表示装置10の上側に設けられた装飾部に隠れていた松明22が稼動して、液晶表示装置10の前側に露出される。
その後、第3停止操作のストップボタンに対する押圧を止めると、花火玉に形成されたランプ20が演出番号「6」に応じて規定された色で点灯及び消灯する(花火玉フラッシュ)。本実施の形態では、花火玉フラッシュが発生した打ち上げ準備演出の回数によってARTの上乗せ個数を遊技者に報知する。しかし、本発明に係るARTのセット数の報知は、液晶表示装置10に回数を表示させてもよいし、音を用いてもよい。
このように、本実施の形態に係るパチスロ1では、BET処理が無効になっている状態でベットボタン12の操作を検出する。そして、押圧操作が規定回数以上であれば、複数回の遊技(打ち上げ準備演出中の遊技)で連続してARTの上乗せ回数を報知する演出を行うことができる。
これにより、遊技の中断時間を分散させることができると共に、遊技上の処理の待ち時間と重ならせることで結果的に遊技の中断時間を短縮することができる。また、複数回の遊技で連続して遊技者に有効な演出を行うことが可能であり、複数回に亘る遊技の興趣を高めることができる。
また、複数回の遊技(打ち上げ準備演出中の遊技)中にさらにARTの上乗せに当籤した場合は、その上乗せ当籤した分を加算した上乗せ回数(上乗せ回数の累計)を打ち上げ準備演出の発生回数によって報知する。これにより、パチスロ1の内部的な抽籤の結果を、遊技者に正確に知らせることができる。
なお、本実施の形態では、BET操作カウンタが規定回数以上でも規定回数より少なくても、BET操作カウンタをクリアする(図100参照)。しかし、BET操作カウンタが規定回数より少ない場合は、BET操作カウンタをクリアせずに持ち越しておき、その持ち越し数に次回以降の全リール回転中のBET操作を加算してもよい。これにより、複数回の遊技でBET操作カウンタを規定回数以上にすることができるため、一遊技中の中断時間を短縮することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ1では、「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかが内部当籤役として決定している場合に、BARを狙え演出(失敗)の演出番号が決定される。「確定役B」に対応する図柄の組合せは、「BAR−BAR−BAR」である。つまり、本実施の形態では、「確定役B」、「RB1〜7」、「SB2」の何れかが内部当籤役として決定した場合に、「確定役B」が表示されるような停止操作を促す。
例えば、「RB1〜7」が内部当籤役として決定されたとする。そして、遊技者が「BAR−BAR−BAR」の停止表示を狙って停止操作を行った結果、「RB5」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−氷A」が停止表示されたとする。「RB5」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−氷A」は、「確定役B」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−BAR」に対して一部の図柄が異なるものである。
したがって、遊技者は、「BAR−BAR−BAR」の停止表示に失敗したと認識する。しかし、実際は、「RB5」に対応する図柄の組合せ「BAR−BAR−氷A」が停止表示されたことにより、ボーナスゲーム(RB1遊技状態)が開始され、小役の当籤確率が高くなる。しかし、本実施の形態では、液晶表示装置10においてボーナスゲームである旨の演出を行わずに、通常の遊技と同じく、演出決定テーブルを参照し、当籤役等に基づいて演出を決定する。一方、データ表示装置100においては、メダル投入信号に基づいてRB1遊技状態の開始が認識され、通常遊技状態における演出画面と一部のみを異ならせたような「レア役高確率??」といった演出表示が行われる。これにより、データ表示装置100では、信号線や信号の種類を増やさずとも通常遊技状態とは異なる遊技状態に応じた何らかの示唆を行うことができる。
「RB1〜7」にそれぞれ対応する図柄の組合せは、停止表示を狙わせる「確定役B」の図柄の組合せと一部の図柄のみが異なるように設定されている。そのため、遊技者に意識させずに「RB1〜7」にそれぞれ対応する図柄の組合せを表示させるように誘導することができる。したがって、「RB1〜7」にそれぞれ対応する図柄の組合せの引込率を高く設定することなく、これらの図柄の組合せを停止表示させるようにすることができる。
例えば、「RB5」に対応する図柄の組合せは、「確定役B」に対応する図柄の組合せに比べて右リール3Rの「氷A」の図柄が異なる。しかし、右リール3Rの「BAR(図柄位置10)」の図柄の前後で一番近い「氷A(図柄位置7,12)」の図柄は、最大滑り駒数+1を超えない図柄間隔で配されている。そのため、右リール3Rで「BAR」の図柄を狙って停止操作した場合には、必ず「氷A」の図柄を停止表示させることができるように、図柄組合せ及び配列が構成されている。
ただし、遊技者が右リール3Rを第3停止に選択しなかった場合は、第3停止を待たずに「氷A」の図柄が表示されるため、遊技者に「BAR−BAR−BAR」が表示されないことを認識される。その結果、遊技の興趣を低下させてしまう虞がある。
これに対し、例えば「RB7」に対応する図柄の組合せは、「確定役B」に対応する図柄の組合せに比べて中リール3Cの図柄のみが異なっている。したがって、中リール3Cを第3停止する場合に、その第3停止まで遊技の興趣を保つことができる。
さらに、「氷A」の図柄は、中リール3Cにおいて「BAR」の図柄と隣接していることから、図柄位置「16」のタイミングで停止操作を行わない限り、「BAR」の図柄のみを狙うことができないようにしている。
なお、本実施の形態のパチスロ1は、左リール3Lに対して第1停止を行うことを推奨する遊技機である。そのため、左リール3Lを第3停止とする場合を想定したRBの図柄の組合せは設けていない。しかし、左リール3Lを第3停止とする場合のRBを設けて、如何なる押下順であっても第3停止まで期待がもてるように構成してもよい。
また、「RB5」以外のRBについても、「確定役B」を狙った場合に、必ず停止表示させることができる構成にしてもよい。つまり、「RB5」以外のRBについても、「確定役B」と異なる図柄を、「確定役B」を構成する「BAR」の図柄の前後において、最大滑り駒数+1を超えない図柄間隔で配すようにしてもよい。
その結果、ボーナスゲーム(RB)を、通常遊技における小役が高確率で内部当籤する特殊な遊技として遊技者に認識させることができる。これにより、遊技性を多様化させて、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施の形態におけるボーナスゲーム(RB)中に当籤確率の高まる小役は、停止表示させると、ART(特典遊技)の抽籤を優位にするものとした。これにより、遊技の興趣をより高めることができる。
上述した一実施形態のパチスロ1では、遊技媒体の投入数として、所定数を「3」として、特定数を「2」とした。しかし、本発明の遊技機としては、所定数及び特定数を任意の数に設定できる。しかし、所定数と特定数は必ず異なっていなければならない。
上述した一実施形態のパチスロ1では、遊技媒体を所定数(3枚)投入して行う通常遊技における特別の内部当籤役として、「BB1」、「BB2」を採用した。しかしながら、本発明に係る特別の内部当籤役としては、BBに限定されるものではなく、「RB」、「MB(ミドルボーナス)」、「CT(チャレンジタイム)」等であってもよい。
上述した一実施形態のパチスロ1では、入賞判定ラインを1ラインとしたが、本発明に係る入賞判定ラインとしては、その位置や数を任意に設定することができる。本発明に係る入賞判定ラインとしては、例えば、トップラインとボトムラインに設定し、その他の直線状のラインを無効ラインとしてもよい。
本実施の形態による遊技システムによれば、RB1遊技状態は、通常遊技状態における通常投入数として投入枚数3枚とは異なる投入枚数1枚の特定投入数でゲームが実行可能となる遊技状態である。このRB1遊技状態においては、投入枚数1枚を示すメダル投入信号がパチスロ1からデータ表示装置100へと送信される。
データ表示装置100は、受信したメダル投入信号が投入枚数1枚を示すものであった場合、その他に受信する信号を参照せずともRB1遊技状態であることを認識し、液晶表示パネル105において特定の演出表示として「レア役高確率??」といった演出画面を表示することができる。
これにより、例えば、BB遊技状態等とは異なる特定のボーナス遊技状態としてRB1遊技状態である旨の信号を特に用いなくても、当該RB1遊技状態であることを認識できるので、データ表示装置100においてRB1遊技状態を含むボーナス遊技状態の種類を区別して多様な演出表示を行うことができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施の形態による遊技システムによれば、データ表示装置100においては、投入枚数1枚を示すメダル投入信号に基づいて「レア役高確率??」といった演出画面が表示された後、投入枚数3枚を示すメダル投入信号を受信すると、RB1遊技状態に対応する「レア役高確率??」といった演出画面の表示が終了させられる。
これにより、パチスロ1とデータ表示装置100との間では、RB1遊技状態の終了を示すような特別な信号を別途用意する必要が無く、従来より用いられているメダル投入信号を有効活用することでデータ表示装置100における演出表示を適切に切り替えることができる。
また、本実施の形態による遊技システムによれば、ボーナス遊技状態に属するものとして、RB1遊技状態及びBB遊技状態が設けられており、BB遊技状態については、その開始や終了を示すBB信号がパチスロ1からデータ表示装置100へと送信される一方、RB1遊技状態の開始に際しては、投入枚数1枚を示すメダル投入信号のみが送信され、RB1遊技状態の開始や終了自体を示すような信号が送信されないようになっている。
そのため、データ表示装置100では、投入枚数1枚を示すメダル投入信号を受信すると、RB1遊技状態に応じた特定の演出表示が行われるものの、その時点で液晶表示パネル105の遊技情報表示領域105Bに表示されているゲーム回数がリセットなどによって0に表示変更されることはない。
これにより、遊技者は、パチスロ1の液晶表示装置10では何ら示唆されないものの、データ表示装置100の液晶表示パネル105に表示されたRB1遊技状態に応じた演出画面とゲーム回数に係る遊技情報とに基づいて、何らかの特別な遊技状態が発生したかのように感じることができる。
また、本実施の形態によるパチスロ1では、一例として天井カウンタに「1400」がセットされることから、いわゆる天井ゲーム数が設定されることがあるがデータ表示装置100においては、RB1遊技状態に移行しても液晶表示パネル105に表示されたゲーム回数がリセットされずにそのまま継続して加算表示されるので、ホール内において所望とするパチスロ1を選定する遊技者にとっては、データ表示装置100に表示されているゲーム回数を基にして天井ゲーム数に至るまでの残りゲーム数を正確に把握することができ、そのようなゲーム回数を拠所として天井ゲーム数に関して有利なパチスロ1か否かを容易に見分けることができる。
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明したが、本発明はここで説明した実施の形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。
例えば、上記実施の形態では、RT3又はRT4遊技状態(ART)が50ゲーム数に制限されるいわゆる有限RTであるが、無限RTが設けられた遊技機にも本発明に係るデータ表示装置を適用することができる。この場合、遊技機からは、RTの終了を示すような信号が送信されないので、遊技機から3枚払出役に相当するRTリプや15枚払出役となるベルに入賞した場合に当該払出枚数を示すメダル払出信号を送信するようにし、データ表示装置では、例えばゲーム回数が連続する10回以内においてそのようなメダル払出信号を受信した回数が5回以下の場合に、ARTの終了とみなすようにしてもよい。その理由として、ARTにおいては、RTリプやベルに入賞する確率が相対的に高く、入賞頻度が相対的に低くなるとARTの終了とみなすことができるためである。
また、3枚払出役に相当するRTリプの入賞に応じたメダル払出信号を除き、例えばゲーム回数が3回連続するゲームにおいて払出枚数15枚を示すメダル払出信号を受信しない場合にも、ARTの終了とみなすようにしてもよい。
また、メダル投入信号とメダル払出信号とに基づいてメダルの獲得枚数(差枚数)を計数するとともに、その獲得枚数が最大となるごとに最大獲得枚数として記憶し、現時点での獲得枚数が最大獲得枚数より10枚以下となったときに、ARTの終了とみなすようにしてもよい。
また、例えばゲーム回数が30回連続するゲームにおいて、メダル払出信号に基づき算出される総払出枚数からメダル投入信号に基づき算出される総投入枚数を減算した値を求め、当該値が負の値となったときに、ARTの終了とみなすようにしてもよい。
また、RB1遊技状態に移行した時点でART確定とし、RB1遊技状態中は、ARTセット数の上乗せ抽籤を行うようにしてもよい。この場合、データ表示装置においては、RB1遊技状態に応じた演出画面の表示中から投入枚数3枚を示すメダル投入信号を受信することで通常遊技状態の開始と認識すると、液晶表示パネルに「ART」の突入アニメーションといった演出画面を表示させるようにしてもよい。
また、ART遊技状態中にあって「ART中」の演出画面を表示中、BB遊技状態の開始、RB1遊技状態の終了、もしくはRT3又はRT4遊技状態の50ゲーム数の消化といった条件を満たすことにより、遊技機からART遊技状態の終了を示すオフ状態のART信号が送信される通信仕様の場合、データ表示装置においては、ART信号がオン状態で且つ投入枚数1枚を示すメダル投入信号を受信した場合はART中のRB1遊技状態であると認識する一方、ART信号がオフ状態で且つ投入枚数1枚を示すメダル投入信号を受信した場合は通常遊技状態におけるRB1遊技状態であると認識することができる。すなわち、データ表示装置は、ART中に発生したRB1遊技状態か否かをメダル投入信号及びART信号に基づいて判別することができ、ひいてはART中のRB1遊技状態と通常中のRB1遊技状態とで異なる演出内容の表示を行うことができる。
また、遊技機においては、ART中のRB1遊技状態と通常中のRB1遊技状態とでセット数上乗せ確率等といった有利度合いが異なるようにし、データ表示装置においては、例えばART中のRB1遊技状態で「レア役&上乗せ高確率!!」といった演出画面を表示する一方、通常中のRB1遊技状態で単に「レア役高確率??」といった演出画面を表示するようにしてもよい。これによれば、同じ投入枚数1枚を示すメダル投入信号を受信した場合であっても、遊技状態の種類に応じて演出内容を変化させることができる。
さらに応用例としては、遊技機において、遊技者にとって有利なBB1遊技状態(例えば必要なメダル投入枚数が1枚で、規定枚数の400を超えるメダルの払い出しが行われることで終了するボーナスゲーム)と、不利なBB2遊技状態(例えば必要なメダル投入枚数が2枚で、規定枚数の200を超えるメダルの払い出しが行われることで終了するボーナスゲーム)とが設けられている場合にも適用することができる。
この場合、BB信号としては、BB1遊技状態あるいはBB2遊技状態のいずれであってもこれらを区別することなく単にオン状態の信号しか送信されないが、そのようなBB信号と併せて投入枚数を示すメダル投入信号を用いることにより、データ表示装置においては、BB1遊技状態とBB2遊技状態とを区別して認識することができ、BB遊技状態の種類に応じてボーナスゲーム中にあっても演出内容を変化させることができる。
また、遊技機において、通常の投入枚数3枚とは異なる例えば投入枚数2枚(X枚)で遊技を行い、払出枚数2枚のみが入賞可能な純増0枚のボーナス役を設け、このボーナス役を利用し、ボーナスフラグ間においてはハズレ確率をほぼ0とし、その間に払出枚数の多い小役のナビを行い、ナビに従い小役の入賞によって出玉を増加させるといったいわゆるAT機を本発明に係る遊技機として適用してもよい。このようなAT機には、ボーナス役を入賞させた場合に、遊技者に対してナビの付与確率等といった有利度合を低下させることでペナルティを付与する機種があり、通常、ボーナス役を入賞させ続けると、データ表示装置に表示されるボーナスの発生回数が極端に多くなってしまう。そのため、この種のAT機においては、ボーナス入賞ではBB信号に相当する外部信号を送信しないようにし、AT開始の契機(例えば「7−7−7」の図柄組合せの表示など)に応じて遊技機から外部信号を送るように一般的に構成されている。このようにボーナス役の入賞を示す外部信号がデータ表示装置へと送信されない場合、遊技者は、ボーナス役を入賞させてよいのか否かについて混乱してしまう虞がある。そのような場合に、投入枚数2枚(X枚)を示すメダル投入信号を遊技機から送信するようにし、このメダル投入信号をデータ表示装置が受信したときには、データ表示装置の液晶表示パネルに「ボーナスは揃えない方がいいとおもうよ」などといった演出画面を表示させることにより、遊技者に適切な遊技方法を教示することができる。
また、上記実施の形態では、通常とは異なるメダルの投入枚数(1枚)となる遊技状態としてRB1遊技状態を適用しているが、例えばBB遊技状態やMB遊技状態、あるいはSB遊技状態を適用してもよい。