JP5968556B1 - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

地導体(1)と、内部に電離性ガスを有し、折り返し部(201)と両端が地導体(1)を境に配置されるよう当該地導体(1)に貫通した誘電体チューブ(2)と、誘電体チューブ(2)の両端に設けられた第1の電極端子(3,4)と、第1の電極端子(3,4)に接続され、電離性ガスをプラズマ状態にするプラズマ励起電源(5)と、地導体(1)よりも誘電体チューブ(2)の両端側において、当該誘電体チューブ(2)の外周に当接するよう嵌められた環状の第2の電極端子(6)と、第2の電極端子(6)に高周波信号を供給する高周波発信部(7)と、第2の電極端子(6)と高周波発信部(7)とを接続する給電線路(8)とを備え、誘電体チューブ(2)の両端の内径が、第2の電極端子(6)の内径よりも大きい。

Description

この発明は、未使用時に電波との干渉を低減させるアンテナ装置に関するものである。
一般に、金属製のアンテナは、未使用時においても周辺に存在する電波と干渉し、電波の散乱を生じる。そのため、使用する電波の波長よりも短い領域に複数のアンテナを配置する場合、近接するアンテナ同士の干渉によってアンテナ特性が劣化する。このため、アンテナは、未使用時において電波との干渉が少ないことが望ましい。
そこで、従来から、アンテナを金属で構成せず、未使用時のアンテナを電気的に透明にすることで、未使用時に電波との干渉を低減させるアンテナ装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に開示された従来のアンテナ装置では、地板に近接した一対の電極端子を有し、電極端子間には電離性ガスを含む誘電体チューブがあり、一対の電極端子に対して外部電源からの電力供給を行う。これにより、プラズマ状態となった電離性ガスは、高周波に対して導体として作用する。この状態で、一対の電極端子に高周波電源からの高周波電流を流すことで、誘電体チューブがアンテナとして動作する。この構成により、未使用時には誘電体チューブは単なる誘電体となるため、アンテナが周囲に近接配置されている場合でも、大きな干渉源とならない。
特開2010−148025号公報
一般に、アンテナは電波(高周波信号)の共振現象を利用するため、アンテナ長は電波の波長に依存する。従来のアンテナ装置では、誘電体チューブ全体をアンテナとして利用するため、誘電体チューブの両端に設けられた電極端子もアンテナの一部を構成している。
ここで、プラズマをアンテナとして動作させるためには、一定量の放電電流をプラズマに流す必要がある。しかしながら、電極端子の単位表面積あたりに安定に流すことができる電流値には上限があるため、電極表面積が小さくなり電流密度が大きくなると電極端子の寿命が低下し、最悪の場合、誘電体チューブの破壊に至る。そのため、十分な放電電流を流すことができる電極表面積を確保するために、少なくとも誘電体チューブの内径を10mm以上とする必要がある。一方、高周波帯でアンテナとして動作させるためには、誘電体チューブの内径を高周波信号の波長よりも十分に小さくする必要がある(例えば電波の周波数が5GHzの場合には誘電体チューブの内径を6mm程度以下とする)。
よって、誘電体チューブ全体をアンテナとして使用する従来のアンテナ装置では、電波の周波数を高くして誘電体チューブの寸法を小さくすると、電極端子の寸法が小さくなり、プラズマがアンテナとして動作するために必要な電流を流すことができない。その結果、高周波帯域(例えばマイクロ波帯)でプラズマアンテナを実現できないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、波長に合わせたプラズマ励振用の電極端子のサイズ変更が不要であり、高周波帯域においても未使用時に電波との干渉が低いアンテナ装置を提供することを目的としている。
この発明に係るアンテナ装置は、地導体と、内部に電離性ガスを有し、折り返し部を有して両端が同一方向を向き、折り返し部と両端が地導体を境に配置されるよう地導体に貫通した誘電体チューブと、誘電体チューブの両端に設けられた第1の電極端子と、第1の電極端子に接続され、電離性ガスをプラズマ状態にするプラズマ励起電源と、地導体と両端との間にある誘電体チューブの外部分に当接するよう嵌められた環状の第2の電極端子と、地導体に接地され、第2の電極端子に高周波信号を供給する高周波発信部と、第2の電極端子と高周波発信部とを接続する給電線路とを備え、誘電体チューブの両端の内径が、第2の電極端子の内径よりも大きいものである。
この発明によれば、上記のように構成したので、波長に合わせたプラズマ励振用の電極端子のサイズ変更が不要であり、誘電体チューブにアンテナ動作に十分な電流を流すことができるため、高周波帯域においても未使用時に電波との干渉が低いアンテナ装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係るアンテナ装置の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における第2の電極端子と給電線路との接続部分を示す模式図である。 この発明の実施の形態1に係るアンテナ装置の別の構成を示す断面図である(受信装置として使用する場合)。 この発明の実施の形態2に係るアンテナ装置の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係るアンテナ装置による高周波信号の伝搬を評価するシミュレーションを示す図であり、(a)シミュレーションモデルを示す図であり、(b)評価結果(磁界分布)を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るアンテナ装置による高周波信号の伝搬を評価するシミュレーションを示す図であり、(a)シミュレーションモデルを示す図であり、(b)評価結果(磁界分布)を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るアンテナ装置の別の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係るアンテナ装置の別の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係るアンテナ装置の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態4に係るアンテナ装置の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態4における第2の電極端子と給電線路との接続部分を示す模式図である。 この発明の実施の形態5に係るアンテナ装置の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態5における第2の電極端子と給電線路との接続部分を示す模式図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るアンテナ装置の構成を示す断面図であり、図2は第2の電極端子6と給電線路8との接続部分を示す模式図である。
実施の形態1に係るアンテナ装置には、図1に示すように、穴101を有する地導体1が設けられている。そして、地導体1の穴101には、内部に電離性ガスが漏れないように含まれた誘電体チューブ2が貫通している。この誘電体チューブ2は、少なくとも1箇所が折り返された折り返し部201を有し、両端が同一方向を向いている。そして、誘電体チューブ2の折り返し部201と両端とが地導体1を境に上下に配置されるように当該地導体1に貫通している。図1の例では、誘電体チューブ2はU字型(モノポールアンテナ形状)に構成され、折り返し部201が地導体1よりも鉛直方向上側に配置され、両端が地導体1よりも鉛直方向下側に配置されている。
また、誘電体チューブ2に封入される電離性ガスとして、希ガスを主成分とする不活性ガスが用いられる。希ガスとしては、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)及びクリプトン(Kr)のうち少なくとも1種類が含まれていればよい。また、放電効率を向上するため、希ガスとともに水銀(Hg)を封入してもよい。電離性ガスの圧力は、安定的なグロー状の放電を維持できる圧力範囲であればよく、電離性ガスの圧力は10Pa〜15kPaとすることができる。特にマイクロ波、ミリ波帯(300MHz〜300GHz)においてプラズマアンテナとして使用するためには、高い電子密度が得ることができる100Pa〜7kPaの範囲であることが好ましい。
また、誘電体チューブ2の部材としては、例えば、石英、硼珪酸ガラスやアルミナ等のセラミックス、炭素強化プラスチック等の複合材料、又はそれらを組合せた材料等、電気絶縁性を有する材料が用いられる。
なお、誘電体チューブ2のうち、地導体1の上面から誘電体チューブ2の折り返し部201までの長さは、電波(高周波信号)の波長の4分の1の奇数倍の長さとする。また、折り返された2本の誘電体チューブ2の間隔は、高周波信号の波長よりも十分短く、好ましくは波長の10分の1以下の間隔となるようにする。折り返された2本の誘電体チューブ2の間隔を波長よりも短くすることで、高周波信号に対して、折り返された2本の誘電体チューブ2内のプラズマを近似的に1本の導体とみなすことができる。折り返された2本の誘電体チューブ2の外周長は、誘電体チューブ2の外周部での高周波信号の共振をなくすため、波長の2分の1以下の長さになるようにする。
また、誘電体チューブ2の両端には、一対の第1の電極端子3,4が設けられている。この第1の電極端子3,4は、誘電体チューブ2の両端内部に設けられた放電電極301,401と、一端が放電電極301,401の底部と接続され、他端が誘電体チューブ2の外部に導出されたリード線302,402とから構成されている。
放電電極301,401の部材としては、例えば、ニッケル(Ni)、タングステン(W)等の放電管の陰極に適用される材料を適用できる。放電電極301,401の形状は、板材の曲げ加工、射出成形、部材の溶接やカシメ等、公知の方法で作製した円柱、円筒、有底開口(カップ)、渦巻き、コイル、フィラメント等の形状を用いることができる。また、放電電極301,401の1〜5mmの間隙を持つ構造とすることで、ホローカソード効果を利用して放電効率を向上することができる。また、放電電極301,401の表面に図示しない電子放出性物質を塗布することで放電効率を向上できる。
また、放電電極301,401の表面積は、単位面積、単位ガス圧力当たりの放電電流が放電電極301,401の安定放電条件を満たす広さとする。例えば、放電電極301,401を冷陰極として使用する場合は、単位面積、単位ガス圧力当たりの放電電流が1E−7〜1E−5mA/cm2・Pa2となる表面積とすればよい。この広さの表面積とすることで、安定的にプラズマを生成することができる。これ以下の広さの表面積でも放電をすることは可能であるが、電極表面のスパッタやプラズマの熱化(アーク)によって放電電極301,401が損傷するため放電電極301,401の寿命が短くなる。
また、リード線302,402の部材としては、誘電体チューブ2の端部の気密性を確保するために、誘電体チューブ2を構成する材料と熱膨張係数が近似する導電性の材料により構成される。例えば、誘電体チューブ2が硬質ガラスからなる場合には、モリブデン(Mo)やタングステン(W)等を用いることができる。なお、図1では、リード線302,402として誘電体チューブ2の各端部に1本のみを図示しているが、放電電極301,401を熱陰極として使用する場合等には複数本のリード線302,402を設けることができる。
なお、誘電体チューブ2の両端は、放電電極301,401を誘電体チューブ2の内部に収容でき、且つ、後述する第2の電極端子6の内径よりも大きく構成される。ここで、誘電体チューブ2の両端の内径は、それぞれ放電電極301,401を収容できればよく、各端の内径が異なっていてもよい。プラズマを直流電力によって生成する場合は、陰極側の放電電極301,401の寸法及び誘電体チューブ2の内径を大きくすることで、誘電体チューブ2の耐久性を向上することができる。
また図1では、誘電体チューブ2の両端を離して図示しているが、誘電体チューブ2の両端は近接していてもよい。誘電体チューブ2の両端を近接させることでアンテナ装置の設置に要する占有面積を減らすことができるため、複数のアンテナ装置を隣接させて動作させる場合に、各アンテナ装置の間隔を狭くすることができる。
また、リード線302,402には、誘電体チューブ2に含まれた電離性ガスをプラズマ状態にするためのプラズマ励起電源5が一対の配線を介して接続されている。そして、プラズマ励起電源5から、プラズマを励起するための低周波電力が供給される。低周波電力の周波数としては、直流から電波(高周波信号)の周波数までの周波数を使用することができる。また、低周波電力は、間欠的に給電してもよい。間欠的に低周波電力を給電することで、プラズマ維持に必要な低周波電力を減少させることができる。
また、誘電体チューブ2には、地導体1よりも当該誘電体チューブ2の両端側において、当該誘電体チューブ2の外周に当接するように環状の第2の電極端子6が嵌められている。図1,2では、折り返し部201により折れ曲がった2本の誘電体チューブ2に対して、1つの第2の電極端子6が設けられている。地導体1の下面と第2の電極端子6の上端との間隔は、地導体1と第2の電極端子6が接触しない範囲で短くする。特に、高周波信号を効率的にプラズマに給電するためには、地導体1の下面と第2の電極端子6の上端との間隔が高周波信号の波長の20分の1以下の長さとすることが好ましい。第2の電極端子6の厚みは、機械的に加工可能な範囲で薄くなるよう0.1mm〜0.5mmとする。
また、第2の電極端子6の高さは、第2の電極端子6上での高周波信号の位相分布をなくすため波長よりも十分短くし、好ましくは高周波信号の波長の10分の1以下になるようにする。第2の電極端子6の部材としては、高周波信号に対して低抵抗であればよく、銅(Cu)、アルミニウム(Al)等の材料を適用することができる。
この第2の電極端子6は、図1に示すように、高周波発信部7と給電線路8を介して接続されている。高周波発信部7は、第2の電極端子6に高周波信号を供給するものである。給電線路8としては、同軸ケーブルやマイクロストリップ線路等の通常の高周波伝送線路を適用することができる。給電線路8は、信号線801を介して、高周波信号に対して低抵抗な方法で第2の電極端子6と接続されている。接続方法としては、例えば、はんだ付け、溶接、ねじ止めによる接触等、一般的な接続方法を用いることができる。
そして、高周波発信部7から、アンテナ装置から電波として放射される高周波信号が供給される。高周波信号の周波数帯域としては電力の伝搬の仕方が電波的に振る舞う周波数帯域を使用することができる。具体的には、AM放送などで使用される中波(300−3000kHz)以上の周波数の高周波信号に対して、上記の作用を得ることができる。特に、波長が短く第1の電極端子3,4の表面積を十分に確保できない2GHz以上のマイクロ波帯域において、本実施の形態が有効である。
次に、図1に示した実施の形態1に係るアンテナ装置の動作原理について説明する。
まず、プラズマ励起電源5がONの場合について説明する。図1に示すアンテナ装置では、地導体1を境界として、上側がアンテナ動作部(電波の送信部)として動作し、下側がプラズマへのプラズマ励起用電力の給電部及び高周波信号の給電部として動作する。
プラズマ励起電源5がONの場合、当該プラズマ励起電源5からプラズマを励起するための電力(低周波電力)が第1の電極端子3,4に供給される。そして、誘電体チューブ2内の電離性ガスがプラズマ状態となり、当該誘電体チューブ2が高周波的に導体となる。これをプラズマ導体と呼ぶ。
一方、高周波発信部7からの高周波信号は、給電線路8を介して第2の電極端子6に供給される。第2の電極端子6に供給された高周波信号は、プラズマ導体となった誘電体チューブ2のプラズマに供給される。プラズマに供給された高周波信号は、誘電体チューブ2の上側及び下側にそれぞれ伝搬する。そして、高周波信号は、プラズマと地導体1の上面との間で高周波電磁界を形成し、電波として空間に放射される。
本発明では、プラズマ励起用の第1の電極端子3,4と、高周波給電用の第2の電極端子6とを分離させ、地導体1の直下で高周波信号を給電できるように構成している。これにより、従来構成とは異なり、誘電体チューブ2を部分的にアンテナとして使用することができる。よって、第1の電極端子3,4側はプラズマの条件を満たすよう、第2の電極端子6側は高周波の条件を満たすように、誘電体チューブ2の内径を各部位により変えることができる。その結果、電波の波長に依らず、誘電体チューブ2の両端の直径を大きくすることができ、第1の電極端子3,4の表面積を確保することができる。
次に、プラズマ励起電源5がOFFの場合について説明する。
プラズマ励起電源5がOFFの場合には、誘電体チューブ2は導体ではなく単に誘電体として振る舞う。そのため、給電線路8を介して供給された高周波信号のほとんどが第2の電極端子6の先端で反射し、アンテナのインピーダンス整合が取れない状態となる。よって、放射領域での電波の放射量は極めて小さくなる。
したがって、高周波帯域(たとえばマイクロ波帯)において未使用時に電波との干渉が少ないアンテナ装置を得ることができる。
なお上記では、アンテナ装置を送信アンテナ装置として利用する場合を例に示したが、受信アンテナ装置として利用することも可能である。この場合、図3に示すように、図1に示す高周波発信部7の代わりに、第2の電極端子6から高周波信号を受信する高周波受信部9を給電線路8に接続すればよい。また、高周波発信部7と高周波受信部9を並列に配置してもよい。
また上記では、モノポールアンテナ形状の誘電体チューブ2を示したが、誘電体チューブ2は、両端が地導体1の下側に位置するように折り返された形状であればよい。そのため、例えばループ構造、ヘリカル構造、折り返し曲がった構造等、アンテナとしての動作に適した任意の構造とすることができる。また、広帯域の周波数特性を持たせるために、コニカルアンテナやテーパーアンテナのように誘電体チューブ2の管径を変化させることもできる。
また上記では、誘電体チューブ2の周囲について図示していないが、誘電体チューブ2の周囲は電気絶縁性材料で包囲されていればよい。ここで、電気絶縁性材料としては、0.1mPa以下の高真空又は1気圧以上の希ガス、空気やSF6等の不活性ガス、石英、硼珪酸ガラスやアルミナ等のセラミックス、アクリル樹脂などのプラスチック、炭素強化プラスチック等の複合材料、又はそれらを組合せた材料等、電気絶縁性を有する材料が用いられる。未使用時の低反射断面積を実現するためには、比誘電率が真空と近い不活性ガスや、比誘電率が低いフッ素樹脂や炭素強化プラスチック等を使用することが好ましい。また、プラスチックや複合材料を使用することで、外部からの衝撃に対する耐性を向上できる。
以上のように、この実施の形態1によれば、プラズマ励振用の第1の電極端子3,4と、高周波給電用の第2の電極端子6とを分離し、且つ誘電体チューブ2の両端の内径を、第2の電極端子6の内径よりも大きくしたので、波長に合わせた第1の電極端子3,4のサイズ変更が不要であり、誘電体チューブ2にアンテナ動作に十分な電流を流すことができるため、高周波帯域(例えばマイクロ波帯域)においても未使用時に電波との干渉が低いアンテナ装置を得ることができる。
すなわち、本発明では、プラズマ励起電源5がONの場合にはアンテナとして動作し、プラズマ励起電源5がOFFの場合には、放射領域で電気的に透明として振る舞う。そのため、近接したアンテナの干渉源とならない。
また、従来技術では周波数が高くなるに応じてプラズマ励振用の電極端子が微細になり、耐久性を考慮すると、プラズマを励起するために小さい放電電力しか供給できなかった。そのため、プラズマ導体の損失が大きくなり、放射領域でのプラズマ導体からの放射量が低下していた。それに対して、本発明では、プラズマ励振用の第1の電極端子3,4のサイズは周波数に依存せず一定の大きさにできるため、プラズマを励振するために高い放電電力を供給可能となる。よって、プラズマ導体の損失も小さく、放射領域での放射量の低下を招くことなく、アンテナとしての動作が可能となる。
実施の形態2.
実施の形態2では、実施の形態1よりもアンテナ効率を向上することが可能となるアンテナ装置について示す。
図4はこの発明の実施の形態2に係るアンテナ装置の構成を示す断面図である。この図4に示す実施の形態2に係るアンテナ装置は、図1に示す実施の形態1に係るアンテナ装置に金属箱10及び金属筒11を追加したものである。その他の基本的な構成は同様であり、同一の符号を付して異なる部分についてのみ説明を行う。
実施の形態2に係るアンテナ装置では、図4に示すように、第2の電極端子6を覆う金属箱10が設けられている。この金属箱10は、箱型部材であり、上面が地導体1の下面に接地されている。すなわち、金属箱10と地導体1は電気的に接続され、高周波信号の接地電位に保持される。金属箱10と地導体1との接続方法としては、例えば、はんだ付け、溶接、ねじ止めによる接触等、一般的な接続方法を用いることができる。金属箱10の部材としては、高周波信号に対して低抵抗であればよく、銅(Cu)、アルミニウム(Al)等の材料を適用することができる。また、金属箱10の上面及び底面には、誘電体チューブ2を通す穴1001が設けられている。また、金属箱10の側面には、給電線路8を通す穴(切欠き溝でもよい)1002が設けられている。なお、穴1001,1002のサイズは可能な限り小さいものとする。
また、金属箱10の内側の寸法は、金属箱10内での高周波信号の高次共振を防ぐため、高周波信号の波長の2分の1以下の長さになるようにする。金属箱10の内側の底面と第2の電極端子6の下端との間隔は、誘電体チューブ2の下側への電波の伝搬を抑制するため、高周波信号の波長の4分の1以下の間隔となることが望ましい。特に金属箱10の内側の底面と第2の電極端子6の下端との間隔が波長の4分の1の場合は、第2の電極端子6から見た金属箱10の底面のインピーダンスが最大となり、金属箱10の内側の底面よりも下側への電波の伝搬を最も抑制することができる。金属箱10の外側の外形は、アンテナ装置のアンテナ動作を妨げない範囲で任意の形状とすることができる。
また、金属箱10の下方には、誘電体チューブ2の両端を除く一部分を囲む金属筒11が設けられている。この金属筒11の上端は、金属箱10の外側底面に接地されている。すなわち、金属筒11と金属箱10は電気的に接続され、高周波信号の接地電位に保持される。金属筒11と金属箱10との接続方法としては、例えば、はんだ付け、溶接、はめ合わせ、ねじ止め等、一般的な接続方法を用いることができる。金属筒11の部材としては、高周波信号に対して低抵抗であればよく、銅(Cu)、アルミニウム(Al)等の材料を適用することができる。また、削り出し加工等により、金属箱10と金属筒11を一体成型することもできる。また、金属筒11の高さは、高周波信号の波長の4分の1以上の長さとする。金属筒11の下側への電波の伝搬を抑制するためには、可能な限り金属筒11の高さを長くすることが好ましい。
なお、金属箱10及び金属筒11は、高周波信号を反射する電気壁として作用すればよく、金属メッシュ又はパンチングプレートのように高周波の信号よりも十分小さな複数の開口部を有する材料を適用してもよい。電気壁として作用するためには、開口部直径が高周波信号の波長の10分の1以下とすることが望ましい。開口部を有する材料を適用することで、金属箱10及び金属筒11の重量を削減することができる。
次に、図4に示した実施の形態2に係るアンテナ装置の動作原理について説明する。ここで、プラズマ励起電源5がOFFの場合の動作は実施の形態1の構成と同様であり、以下ではプラズマ励起電源5がONの場合についてのみ述べる。
プラズマ励起電源5がONの場合、当該プラズマ励起電源5からプラズマを励起するための電力(低周波電力)が第1の電極端子3,4に供給される。そして、誘電体チューブ2内の電離性ガスがプラズマ状態となり、当該誘電体チューブ2が高周波的に導体となる。
一方、高周波発信部7からの高周波信号は、給電線路8を介して第2の電極端子6に供給される。第2の電極端子6に供給された高周波信号は、プラズマ導体となった誘電体チューブ2のプラズマに供給される。プラズマに供給された高周波信号は、誘電体チューブ2の上側及び下側にそれぞれ伝搬する。そして、高周波信号は、プラズマと地導体1の上面との間で高周波電磁界を形成し、電波として空間に放射される。
一方、地導体1の下側に伝搬する高周波信号は、金属箱10の内側の底面におけるインピーダンス不整合によって、その多くの成分が地導体1の上側方向に反射される。また、金属箱10の内側の底面を通過した高周波信号の成分は金属筒11とプラズマの間に閉じ込められて伝搬し、空間に放射されることなくプラズマによって吸収される。
この構成により、誘電体チューブ2のうち、地導体1の上側の部分のみがアンテナとして動作するため、高周波信号のより多くの部分を地導体1の上側で放射することができ、アンテナの効率を向上することができる。
次に、実施の形態2における金属箱10及び金属筒11の効果を、有限差分時間領域法に基づくシミュレーションによって示す。
金属箱10及び金属筒11を有していない実施の形態1に係るアンテナ装置のシミュレーションモデルを図5(a)に示し、その評価結果(磁界分布)を図5(b)に示す。また、金属箱10及び金属筒11を有する実施の形態2に係るアンテナ装置のシミュレーションモデルを図6(a)に示し、その評価結果(磁界分布)を図6(b)に示す。
図5,6に示すように、シミュレーションモデルは縦軸を誘電体チューブ2の軸方向とし、横軸を誘電体チューブ2の径方向として第2の電極端子6の近傍の領域を解析した。また、高周波信号の周波数は5GHzとした。プラズマパラメータとして、電子密度を1E14cm−3、衝突周波数を17GHzとした。誘電体チューブ2の周囲は空気とした。なお、本発明の効果を分かりやすくするため、折り返した2本の誘電体チューブ2及びプラズマは等価的に1本の誘電体チューブ2であるものと近似してシミュレーションを行ったが、この仮定が本発明の効果に大きな影響を与えるものではない。
シミュレーションの結果について説明する。
図5(b)に示すように、金属箱10及び金属筒11を有していない実施の形態1に係るアンテナ装置では、プラズマに沿って地導体1の下側方向にも高周波信号が伝搬し、地導体1の下側で高周波信号の損失が生じている。
一方、図6(b)に示すように、金属箱10及び金属筒11を有する実施の形態2に係るアンテナ装置では、金属箱10及び金属筒11によって、高周波信号が地導体1の下側へは伝搬せず、地導体1の下側における高周波電力の損失が抑制されている。その結果、より多くの高周波信号が地導体1の上側に伝搬し、誘電体チューブ2はより効率よくアンテナとして動作できている。
なお図4では、金属箱10の上面と下面に誘電体チューブ2を通す穴を設けたが、図7に示すように金属箱10に上面を設けず、地導体1を金属箱10の上面することもできる。このような構成にすることで、地導体1の上面と第2の電極端子6上端との間隔を最小にすることができ、アンテナの特性を向上することができる。
また図4では、金属筒11の内壁は、全ての範囲で均一な内径を有している。それに対し、例えば図8に示すように、金属筒11の内壁に、軸心方向に周期的に環状の溝1101を設けて、内径を変化させてもよい。金属筒11の内径が変化することにより、金属筒11の内部でインピーダンス不整合により高周波信号の反射が生じる。そのため、地導体1の下側方向に伝搬する高周波信号を低減することができ、アンテナの効率をさらに向上することができる。特に、金属筒11の内径が高周波信号の波長の2分の1の間隔で周期的に変化させると、電磁バンドギャップ効果によって高周波信号の反射が大きくすることができる。
なお上記では、アンテナ装置を送信アンテナ装置として利用する場合を例に示したが、受信アンテナ装置として利用することも可能である。この場合、高周波発信部7の代わりに又は並列して、第2の電極端子6から高周波信号を受信する高周波受信部9を給電線路8に接続すればよい。
以上のように、この実施の形態2によれば、誘電体チューブ2を通す穴1001を有し、第2の電極端子6を覆い、地導体1に接地した金属箱10と、金属箱10の外側底面に接地し、誘電体チューブ2の両端を除く一部分を囲む金属筒11とを設けたので、実施の形態1に対し、誘電体チューブ2のうち、地導体1の上側の部分がアンテナとして動作するため、高周波信号のより多くの部分を地導体1の上側で放射することができ、アンテナの効率をより向上することができる。
また、金属筒11の内壁に、軸心方向に周期的に環状の溝1101を設けることで、地導体1の下側方向への高周波信号の伝搬を抑制し、アンテナの効率をさらに向上することができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、実施の形態2よりもアンテナ効率を向上することが可能となるアンテナ装置について示す。
図9はこの発明の実施の形態3に係るアンテナ装置の構成を示す断面図である。この図9に示す実施の形態3に係るアンテナ装置は、図7に示す実施の形態2に係るアンテナ装置に第2の金属筒12を追加したものである。その他の基本的な構成は同様であり、同一の符号を付して異なる部分についてのみ説明を行う。
実施の形態3に係るアンテナ装置では、図9に示すように、金属箱10内に誘電体チューブ2を囲む第2の金属筒12が設けられている。この第2の金属筒12の底面は、金属箱10内の底面に接地されている。すなわち、第2の金属筒12と金属箱10は電気的に接続され、高周波信号の接地電位に保持される。第2の金属筒12と金属箱10との接続方法としては、例えば、はんだ付け、溶接、はめ合わせ、ねじ止め等、一般的な接続方法を用いることができる。また、第2の金属筒12の上端は、第2の電極端子6よりも誘電体チューブ2の両端側(下側)に位置されている。第2の金属筒12の部材としては、高周波信号に対して低抵抗であればよく、銅(Cu)、アルミニウム(Al)等の材料を適用することができる。また、削り出し加工等により、金属箱10と第2の金属筒12(及び金属筒11)を一体成型することもできる。また、金属筒12の高さは、高周波信号の波長の約1/4よりも短く構成されている。
第2の金属筒12の厚みは、第2の金属筒12が機械的な強度を保つ範囲で任意の厚さとすることができる。第2の電極端子6の下端と第2の金属筒12の上端との間隔は、地導体1の下面と第2の電極端子6の上端との間隔と同じかそれ以上になるようにする。
これにより、金属箱10の内部でプラズマに沿って地導体1の下側方向に伝搬する高周波信号を減らすことができ、アンテナの効率を向上できる。
なお、第2の金属筒12は、高周波信号を反射する電気壁として作用すればよく、金属メッシュ又はパンチングプレートのように高周波の信号よりも十分小さな複数の開口部を有する材料を適用してもよい。電気壁として作用するためには、開口部直径が高周波信号の波長の10分の1以下とすることが望ましい。開口部を有する材料を適用することで、第2の金属筒12の重量を削減することができる。
なお上記では、アンテナ装置を送信アンテナ装置として利用する場合を例に示したが、受信アンテナ装置として利用することも可能である。この場合、高周波発信部7の代わりに又は並列して、第2の電極端子6から高周波信号を受信する高周波受信部9を給電線路8に接続すればよい。
以上のように、この実施の形態3によれば、金属箱10内で誘電体チューブ2を囲み、当該金属箱10内の底面に接地し、上端が第2の電極端子6より当該誘電体チューブ2の両端側に位置する第2の金属筒12を設けたので、実施の形態2に対し、金属箱10内部においてプラズマに沿って地導体1の下側に伝搬する高周波信号を減らすことができ、アンテナの効率を向上することができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態2よりも使用可能な周波数上限を拡大することができるアンテナ装置について示す。
図10はこの発明の実施の形態4に係るアンテナ装置の構成を示す断面図であり、図11は第2の電極端子6bと給電線路8との接続部分を示す模式図である。この図10に示す実施の形態4に係るアンテナ装置は、図7に示す実施の形態2に係るアンテナ装置の第2の電極端子6を第2の電極端子6bに変更したものである。その他の基本的な構成は同様であり、同一の符号を付して異なる部分についてのみ説明を行う。
実施の形態4に係るアンテナ装置では、図10に示すように、第2の電極端子6bが、折り返し部201により折れ曲がった2本の誘電体チューブ2に対してそれぞれ設けられている。すなわち、一対の第2の電極端子6bは、地導体1の下側において、折り返された2本の誘電体チューブ2のそれぞれの外周に当接するように嵌められている。地導体1と第2の電極端子6bとの間隔はそれぞれ、地導体1と第2の電極端子6bが接触しない範囲で短くする。特に、高周波信号を効率的にプラズマに供給するためには、地導体1と第2の電極端子6bとの間隔を高周波信号の波長の20分の1以下の長さとすることが好ましい。
また、第2の電極端子6b間の間隔は、高周波信号の共振をなくすため、高周波信号の波長の2分の1よりも短くする。一対の第2の電極端子6bに供給される高周波信号の位相差を小さくするためには、高周波信号の波長の10分の1以下とすることが好ましい。
また、一対の第2の電極端子6bは、図11に示すように、同一の信号線801介して給電線路8に接続されている。給電線路8は、高周波信号に対して低抵抗な方法で第2の電極端子6bと接続されている。接続方法としては、例えば、はんだ付け、溶接、ねじ止めによる接触等、一般的な接続方法を用いることができる。
この構成により、第2の電極端子6bの寸法を小さくすることができ、第2の電極端子6bの共振周波数を上昇させることができるため、アンテナ装置が使用可能な周波数上限を拡大することができる。
なお上記では、アンテナ装置を送信アンテナ装置として利用する場合を例に示したが、受信アンテナ装置として利用することも可能である。この場合、高周波発信部7の代わりに又は並列して、第2の電極端子6から高周波信号を受信する高周波受信部9を給電線路8に接続すればよい。
以上のように、この実施の形態4によれば、第2の電極端子6bを、折り返し部201により折り返された2本の誘電体チューブ2に対してそれぞれ設けるように構成したので、実施の形態2に対し、第2の電極端子6bの寸法を小さくすることができ、第2の電極端子6bの共振周波数を上昇させることができるため、アンテナ装置が使用可能な周波数上限を拡大することができる。
また、一対の第2の電極端子6bを、同一の信号線801を介して給電線路8に接続させることで、高周波帯域においても未使用時に電波との干渉が少ないモノポールアンテナを得ることができる。
実施の形態5.
図12はこの発明の実施の形態5に係るアンテナ装置の構成を示す断面図であり、図13は第2の電極端子6bと給電線路8との接続部分を示す模式図である。この図12,13に示す実施の形態5に係るアンテナ装置は、図10,11に示す実施の形態4に係るアンテナ装置の第2の電極端子6bを、異なる信号線801,802を介して給電線路8に接続させたものである。その他の基本的な構成は同様であり、同一の符号を付して異なる部分についてのみ説明を行う。なお実施の形態5では、誘電体チューブ2が、ループアンテナや折り返しダイポール型に構成される。
実施の形態5に係るアンテナ装置では、図13に示すように、一対の第2の電極端子6bが、異なる信号線801,802を介して給電線路8に接続されている。図13の例では、一方の第2の電極端子6bは、第1の信号線801を介して給電線路8に接続され、他方の第2の電極端子6bは、第2の信号線802を介して給電線路8に接続されている。
この構成により、各第2の電極端子6bに異なる信号を供給することができる。そのため、高周波帯域においても未使用時に電波との干渉が少ないループアンテナや折り返しダイポール型のアンテナ装置を得ることができる。
なお、例えば第2の信号線802が高周波信号の接地電位である場合、第2の電極端子6bと第2の信号線802とを接続する代わりに、高周波信号の接地電位である他のアンテナ装置の構成部材と接続してもよく、等価となる。
なお上記では、アンテナ装置を送信アンテナ装置として利用する場合を例に示したが、受信アンテナ装置として利用することも可能である。この場合、高周波発信部7の代わりに又は並列して、第2の電極端子6から高周波信号を受信する高周波受信部9を給電線路8に接続すればよい。
以上のように、この実施の形態5によれば、一対の第2の電極端子6bを、異なる信号線801,802を介して給電線路8に接続させることで、実施の形態2に対し、高周波帯域においても未使用時に電波との干渉が少ないループアンテナや折り返しダイポール型のアンテナ装置を得ることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明に係るアンテナ装置は、波長に合わせたプラズマ励振用の電極端子のサイズ変更が不要であり、誘電体チューブにアンテナ動作に十分な電流を流すことができ、未使用時に電波との干渉を低減させるアンテナ装置等に用いるのに適している。
1 地導体、2 誘電体チューブ、3,4 第1の電極端子、5 プラズマ励起電源、6,6b 第2の電極端子、7 高周波発信部、8 給電線路、9 高周波受信部、10 金属箱、11 金属筒、12 第2の金属筒、101 穴、201 折り返し部、301,401 放電電極、302,402 リード線、801 第1の信号線、802 第2の信号線、1001,1002 穴、1101 溝。

Claims (16)

  1. 地導体と、
    内部に電離性ガスを有し、折り返し部を有して両端が同一方向を向き、前記折り返し部と前記両端が前記地導体を境に配置されるよう前記地導体に貫通した誘電体チューブと、
    前記誘電体チューブの前記両端に設けられた第1の電極端子と、
    前記第1の電極端子に接続され、前記電離性ガスをプラズマ状態にするプラズマ励起電源と、
    前記地導体と前記両端との間にある前記誘電体チューブの外周部分に当接するよう嵌められた環状の第2の電極端子と、
    前記地導体に接地され、前記第2の電極端子に高周波信号を供給する高周波発信部と、
    前記第2の電極端子と前記高周波発信部とを接続する給電線路とを備え、
    前記誘電体チューブの前記両端の内径が、前記第2の電極端子の内径よりも大きい
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 地導体と、
    内部に電離性ガスを有し、折り返し部を有して両端が同一方向を向き、前記折り返し部と前記両端が前記地導体を境に配置されるよう前記地導体に貫通した誘電体チューブと、
    前記誘電体チューブの前記両端に設けられた第1の電極端子と、
    前記第1の電極端子に接続され、前記電離性ガスをプラズマ状態にするプラズマ励起電源と、
    前記地導体と前記両端との間にある前記誘電体チューブの外周部分に当接するよう嵌められた環状の第2の電極端子と、
    前記地導体に接地され、前記第2の電極端子から高周波信号を受信する高周波受信部と、
    前記第2の電極端子と前記高周波受信部とを接続する給電線路とを備え、
    前記誘電体チューブの前記両端の内径が、前記第2の電極端子の内径よりも大きい
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  3. 前記第2の電極端子は、前記折り返し部により折り返された2本の前記誘電体チューブに対してそれぞれ設けられた
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 前記第2の電極端子は、前記折り返し部により折り返された2本の前記誘電体チューブに対してそれぞれ設けられた
    ことを特徴とする請求項2記載のアンテナ装置。
  5. 一対の前記第2の電極端子は、同一の信号線を介して前記給電線路に接続された
    ことを特徴とする請求項3記載のアンテナ装置。
  6. 一対の前記第2の電極端子は、同一の信号線を介して前記給電線路に接続された
    ことを特徴とする請求項4記載のアンテナ装置。
  7. 一対の前記第2の電極端子は、異なる信号線を介して前記給電線路に接続された
    ことを特徴とする請求項3記載のアンテナ装置。
  8. 一対の前記第2の電極端子は、異なる信号線を介して前記給電線路に接続された
    ことを特徴とする請求項4記載のアンテナ装置。
  9. 前記誘電体チューブを通す穴を有し、前記第2の電極端子を覆い、前記地導体に接地した金属箱と、
    前記誘電体チューブの両端を除く一部分を囲み、前記金属箱の外側底面に接地した金属筒とを備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  10. 前記誘電体チューブを通す穴を有し、前記第2の電極端子を覆い、前記地導体に接地した金属箱と、
    前記誘電体チューブの両端を除く一部分を囲み、前記金属箱の外側底面に接地した金属筒とを備えた
    ことを特徴とする請求項2記載のアンテナ装置。
  11. 前記金属筒の内壁には、軸心方向に周期的に環状の溝が設けられた
    ことを特徴とする請求項9記載のアンテナ装置。
  12. 前記金属筒の内壁には、軸心方向に周期的に環状の溝が設けられた
    ことを特徴とする請求項10記載のアンテナ装置。
  13. 前記金属箱内で前記誘電体チューブを囲み、前記金属箱内の底面に接地し、上端が前記第2の電極端子より前記誘電体チューブの両端側に位置する第2の金属筒を備えた
    ことを特徴とする請求項9記載のアンテナ装置。
  14. 前記金属箱内で前記誘電体チューブを囲み、前記金属箱内の底面に接地し、上端が前記第2の電極端子より前記誘電体チューブの両端側に位置する第2の金属筒を備えた
    ことを特徴とする請求項10記載のアンテナ装置。
  15. 前記プラズマ励起電源が前記電離性ガスを前記プラズマ状態にした場合、前記第2の電極端子は前記高周波発信部が供給した前記高周波信号の前記電離性ガスに対する供給を行い、前記折り返し部と前記地導体との間の部分は、前記電離性ガスに供給された前記高周波信号に基づく電波の空間に対する放出を行い、
    前記プラズマ励起電源が前記電離性ガスを前記プラズマ状態にしない場合、前記第2の電極端子は、前記電離性ガスに対する前記供給を抑制し、前記折り返し部と前記地導体との間の部分は、前記電波の空間に対する放射を抑制する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  16. 前記プラズマ励起電源が前記電離性ガスを前記プラズマ状態にした場合、前記折り返し部と前記地導体との間の部分は、空間から前記電離性ガスに供給された電波の受信を行い、前記第2の電極端子は前記高周波受信部に前記折り返し部と前記地導体との間の部分が受信した電波に基づく高周波信号の供給を行い、
    前記プラズマ励起電源が前記電離性ガスを前記プラズマ状態にしない場合、前記折り返し部と前記地導体との間の部分は、前記電波の空間からの前記受信を抑制し、前記第2の電極端子は、前記高周波受信部への前記供給を抑制する
    ことを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
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