JP5966246B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は遊技機に関するものである。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、所定数の遊技球の払出が実行される。また、始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、遊技者に有利な特定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われるとともに、遊技領域に設けられた表示装置にて絵柄の変動表示が開始される。そして、上記抽選に当選した場合には、例えば特定絵柄の組み合わせが最終停止表示され、遊技状態が特定遊技状態に移行する。特定遊技状態では、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される(例えば特許文献1参照)。
特開2008−35977号公報
ここで、上記例示したパチンコ機等の遊技機においては、興趣向上を図ることが可能なものが求められている。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の遊技機は、
予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段と、
前記移行判定手段により移行判定が行われることに基づいて遊技回用動作が開始され、前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記移行判定手段の判定結果に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように第1報知手段を制御する遊技回制御手段と、
前記移行判定手段の判定結果が遊技状態を遊技者にとって有利な有利状態に移行させることに対応した移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記有利状態に移行させる移行手段と、
を備えている遊技機において、
前記有利状態となることに基づいて、所定の有利時間を計測する計測手段と、
前記計測手段により前記所定の有利時間が経過したことが計測された場合に、前記有利状態を終了させる有利状態終了手段と、
前記計測手段による計測結果に対応した時間情報を第2報知手段にて報知させる計測時間報知制御手段と、
を備え、
遊技者の発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
前記遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な可変入球手段と、
前記可変入球手段への遊技球の入球に基づいて、遊技者に対して特典を付与する特典付与手段と、
予め定められた特定契機に基づいて、前記可変入球手段が所定の動作態様で開閉動作するよう前記可変入球手段を制御する開閉制御手段と、
を備え、
前記有利状態は前記特定契機が発生する頻度が相対的に高くなる状態であり、有利状態中に前記特定契機が複数回発生可能であり、
前記所定の有利時間として、前記有利状態中に実行される1の前記遊技回用動作の継続時間を設定する手段と、
当該有利状態の開始時に、当該有利状態において実行される前記1の前記遊技回用動作の継続時間を報知することが可能な手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、興趣向上を図ることができる。
第1実施形態におけるパチンコ機を示す正面図。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図。 (a)遊技盤の構成を示す正面図、(b)役物用表示部の説明図。 (a)第1電動役物及びその周辺を示す正面図、(b)第2電動役物及びその周辺を示す正面図。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図。 装飾図柄を説明するための説明図。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図。 各種カウンタの内容を説明するための説明図。 各種変動表示時間テーブルを説明するための説明図。 タイマ割込み処理を示すフローチャート。 スルー用の入賞処理を示すフローチャート。 保留予告用の確認処理を示すフローチャート。 通常処理を示すフローチャート。 第1電役対応処理を示すフローチャート。 第1普図変動開始処理を示すフローチャート。 第1電役開閉処理を示すフローチャート。 外れ表示対応処理を示すフローチャート。 第2電役対応処理を示すフローチャート。 第2普図変動開始処理を示すフローチャート。 第2電役開閉処理を示すフローチャート。 第3電役対応処理を示すフローチャート。 遊技の流れを説明するためのタイミングチャート。 各種演出を行うための電気的構成を示すブロック図。 演出制御処理を示すフローチャート。 保留コマンド対応処理を示すフローチャート。 開放コマンド対応処理を示すフローチャート。 変動コマンド対応処理を示すフローチャート。 遊技の流れと各種演出との関係を説明するためのタイミングチャート。 各種演出において表示画面に表示される表示態様を説明するための説明図。 (a)第2実施形態における遊技盤の正面図、(b)第1可変入賞装置の断面模式図、(c)第2可変入賞装置の断面模式図。 各種カウンタの内容を説明するための説明図。 (a)第1特図変動開始処理を示すフローチャート、(b)第1テーブルを説明するための説明図。 (a)第2特図変動開始処理を示すフローチャート、(b−1)通常用テーブルを説明するための説明図、(b−2)時短用テーブルを説明するための説明図。 開閉実行コマンド対応処理を示すフローチャート。 第3実施形態における遊技盤の正面図。 各種カウンタの内容を説明するための説明図。 電役サポート用処理を示すフローチャート。
<第1実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材などを四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部21が形成されている。窓部21は、略楕円形状をなし、窓パネル22が嵌め込まれている。窓パネル22は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
窓部21の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部23が窓部21の上方に設けられている。また、表示ランプ部23の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部24が設けられている。
前扉枠14における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部25と下側膨出部26とが上下に並設されている。上側膨出部25内側には上方に開口した上皿25aが設けられており、下側膨出部26内側には同じく上方に開口した下皿26aが設けられている。上皿25aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら、遊技球を発射する機能を有する遊技球発射機構27側(図2参照)へ導くための機能を有する。また、下皿26aは、上皿25a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿25a及び下皿26aには、裏パックユニット15の払出装置から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット28を通じて排出される。
前扉枠14において下皿26aの右方には、発射ハンドル29が設けられている。発射ハンドル29が操作されることにより、内枠において遊技領域の下方に設けられた遊技球発射機構27から遊技領域に向けて遊技球が発射される。この場合、発射ハンドル29の回転操作量を変更することで、遊技領域に向けて発射される遊技球の発射強度、すなわち発射の勢いが変更される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース31を主体に構成されている。樹脂ベース31の中央部には略楕円形状の窓孔32が形成されている。樹脂ベース31には、前面側に遊技領域が形成された遊技盤33が着脱可能に取り付けられている。遊技盤33は合板よりなり、遊技領域が樹脂ベース31の窓孔32を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
遊技盤33の構成を図4(a)に基づいて説明する。図4(a)は遊技盤33の正面図である。
遊技盤33の表面には、内レール部34と外レール部35とが取り付けられており、これら内レール部34及び外レール部35によって区画されるようにして遊技領域が形成されている。また、これら内レール部34及び外レール部35により遊技領域への遊技球の誘導レール36が構成され、遊技者が発射ハンドル29を回転操作したことにより遊技球発射機構27から発射された遊技球は上記誘導レール36によって遊技領域の上部に案内される。
誘導レール36は、その出口部分が遊技領域の一方の側部において遊技領域の上部中央を向くようにして形成されている。そのため、遊技者による発射ハンドル29の回転操作量が大きくなるにしたがって、遊技領域の上部における遊技球の到達位置は、誘導レール36の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトしていく。なお、誘導レール36の出口部分は、遊技領域の左側の側部に設けられている。
遊技盤33には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口40、第1電役入賞口41、第2電役入賞口42、第3電役入賞口43、第1スルーゲート51、第2スルーゲート52、第3スルーゲート53、可変表示ユニット61及び役物用表示部62等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口40及び各電役入賞口41〜43への入球が発生すると、それが遊技盤33の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合、一般入賞口40及び各電役入賞口41〜43への入球が発生した場合には10個の遊技球の払出が実行される。
なお、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。第2電役入賞口42と第3電役入賞口43とで払出個数が異なる構成としてもよい。また、第1電役入賞口41の払出個数を第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43の払出個数よりも少なくしてもよい。
その他に、遊技盤33の最下部にはアウト口63が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口63を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤33には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘64が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口63への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口40、各電役入賞口41〜43及び各スルーゲート51〜53への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
各スルーゲート51〜53は、その一部が遊技盤33の盤面に対して前方に突出した状態で固定されている。そして、上記突出した部位には、遊技球が上方(上流側)から下方(下流側)に向けて通過可能な球通過部が設けられている。球通過部は、上下方向に貫通しており、遊技球よりも大きく形成されている。これにより、遊技領域の上方から流れてきた遊技球は球通過部を通過し、そのまま遊技領域の下流側に流れていく。
また、各スルーゲート51〜53にはそれぞれ、球通過部を通過する遊技球を検知する検知センサが設けられている。当該検知センサは後述する主制御装置に対して接続されており、検知センサの検知結果は主制御装置に対して出力される。
第1スルーゲート51を通過した遊技球が第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53を通過可能となるように各スルーゲート51〜53の位置関係が設定されている。具体的には、第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53は、横方向に並んで配置されている。そして、第1スルーゲート51は、当該第1スルーゲート51を通過した遊技球が横方向に揺らぐことで通過するスルーゲートが異なる位置、具体的には第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53の上方であって両者の中心線上に配置されている。これにより、第1スルーゲート51を通過した遊技球は、各スルーゲート51〜53によって囲まれた領域を流れ、当該領域内での遊技球の流下態様(遊技球の横方向の揺らぎ)に応じて第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53を通過し得ることとなる。
また、第1スルーゲート51と第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53との間には、第1スルーゲート51を通過した遊技球が第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53を通過するように当該遊技球を誘導する複数の誘導釘64aが設けられている。各誘導釘64aは第1スルーゲート51の下方に配置されている。各誘導釘64aは、遊技球の直径よりも小さい間隔を隔てて横方向に並んで配置されている。誘導釘64aと第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53との間を遊技球が通過不可となるように、誘導釘64aと第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53との間の距離は、遊技球の直径よりも短く設定されている。
かかる構成によれば、第1スルーゲート51を通過した遊技球がそのまま下方に流下した場合には誘導釘64aと衝突して弾かれ、第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53のどちらかに案内される。これにより、第1スルーゲート51を通過した遊技球が第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53を通過し易くなっている。
この場合、誘導釘64aと衝突した遊技球が第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53のどちらを通過するかは、遊技球と誘導釘64aとの衝突態様に応じて異なる。このため、第1スルーゲート51を通過した遊技球が第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53のどちらを通過するかはランダムとなっている。
なお、第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53の上下方向の相対位置関係は同一に設定されているが、これに限られず、例えば上下方向にずれている構成としてもよい。但し、ランダム性の観点に着目すれば、上下方向の相対位置関係は同一に設定される構成の方がよい。
ここで、第1スルーゲート51を介して第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53を遊技球が通過する頻度が、第1スルーゲート51を介さない場合の頻度よりも高くなるように構成されている。具体的には、第1スルーゲート51を通過することなく、第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53を通過する遊技球が生じにくくなるように、遊技球の流下態様を規制する規制釘64bが設けられている。規制釘64bは、第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53へ向かう遊技球の流下経路のうち、第1スルーゲート51を介する経路以外の経路上に設けられている。各規制釘64bの間隔は遊技球の直径よりも小さく設定されている。
かかる構成によれば、第1スルーゲート51を介する流下経路を流れる遊技球は、各スルーゲート51〜53及び各釘64a,64bにより形成された空間内を流下し、第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53を通過し易い。一方、第1スルーゲート51を介しない流下経路を流れる遊技球は各規制釘64bに弾かれることにより、第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53を通過しにくくなっている。
なお、規制釘64bにおいて最下方に配置されているものと、誘導釘64aとの間の距離は、遊技球の直径よりも大きく設定されている。このため、遊技球が第1スルーゲート51を通過することなく第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53を通過する事象が生じ得る。但し、これに限られず、上記事象が生じないように上記各距離を遊技球の直径よりも小さくなるようにしてもよい。
各スルーゲート51〜53への入賞が検知されると内部抽選が行われる。当該内部抽選の抽選結果は役物用表示部62にて表示される。役物用表示部62は、遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材65に設けられている。装飾部材65は、遊技盤33の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材65の前面は、遊技領域をパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル22と対向しており、さらに窓パネル22との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材65の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材65の前面から露出するようにして役物用表示部62が設けられている。つまり、役物用表示部62は、前扉枠14の窓パネル22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、役物用表示部62の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。なお、装飾部材65の上面には、上述した複数の一般入賞口40の一部が上方に開放された状態で設置されている。
役物用表示部62について図4(b)を用いて説明する。図4(b)は役物用表示部62の正面図である。
役物用表示部62には、各スルーゲート51〜53への入賞に基づいて行われた内部抽選の抽選結果が明示される表示領域70が形成されている。当該表示領域70は、縦並びに3つの単位領域71〜73に区画形成されており、各単位領域71〜73と各スルーゲート51〜53とが1対1に対応している。具体的には、第1単位領域71が第1スルーゲート51と対応付けられており、第2単位領域72が第2スルーゲート52に対応付けられており、第3単位領域73が第3スルーゲート53に対応付けられている。
各単位領域71〜73にはそれぞれ、「○」と「×」との普通図柄が表示可能に形成されている。所定のスルーゲート(例えば第1スルーゲート51)への入賞が発生した場合、当該入賞をトリガとして上記所定のスルーゲートに対応した単位領域(例えば第1単位領域71)において「○」と「×」とが交互に表示される普通図柄の変動表示(変化表示)が開始され、所定の時間(期間)に亘って当該普通図柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の抽選結果が当選結果である場合には、上記対応した単位領域において当選結果に対応した停止結果として「○」の普通図柄が表示され、変動表示が終了する。一方、内部抽選の抽選結果が外れ結果である場合には、当該外れ結果に対応した停止結果として「×」の普通図柄が表示され、変動表示が終了する。
なお、普通図柄は、当選結果又は外れ結果であることを特定することができれば、その具体的な形状について任意であることは言うまでもない。また、普通図柄の変動表示態様についても任意である。
また、以降の説明において、第1スルーゲート51への入賞に基づく内部抽選の抽選結果が当選結果である場合に第1単位領域71において行われる普通図柄の変動表示を、単に第1単位領域71の当選変動表示と言い、第1スルーゲート51への入賞に基づく内部抽選の抽選結果が外れ結果である場合に第1単位領域71において行われる普通図柄の変動表示を、単に第1単位領域71の外れ変動表示とも言う。第2単位領域72及び第3単位領域73においても同様である。
また、第1単位領域71の変動表示が開始され、内部抽選の抽選結果に対応した停止結果を停止(確定)表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
上記内部抽選の抽選結果が当選結果であることに基づいて「○」の普通図柄が停止表示された場合、各電役入賞口41〜43のうち所定のスルーゲートに対応した電役入賞口への入賞の期待度が高くなるようになっている。
各電役入賞口41〜43の詳細な構成について図5を用いて説明する。図5(a)は第1電役入賞口41及びその周辺を示す正面図であり、図5(b)は第2電役入賞口42及びその周辺を示す正面図である。なお、第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43は、その周辺の構成も含めて同一であるため、第2電役入賞口42について説明し、第3電役入賞口43については詳細な説明を省略する。
各電役入賞口41〜43にはそれぞれ電動役物41a〜43aが設けられている。電動役物41a〜43aはそれぞれ、左右一対の可動片を備えており、閉状態(閉鎖状態、非サポート状態又は非ガイド状態)と開状態(開放状態、サポート状態又はガイド状態)とに切換可能に構成されている。閉状態では、左右の可動片間の距離が小さいため、遊技球が各電役入賞口41〜43に入賞しにくい。一方、開状態では、図5の2点鎖線に示すように、左右の可動片間の距離が大きいため、遊技球が各電役入賞口41〜43に入賞し易くなっている。換言すれば、開状態は、各電役入賞口41〜43への遊技球の流下経路が閉状態よりも多くなっているものであるとも言える。
なお、以降の説明において、各電動役物41a〜43aの開状態を単に開放と、各電動役物41a〜43aの閉状態を単に閉鎖とも言う。
各電動役物41a〜43aは、各スルーゲート51〜53(及び各単位領域71〜73)に対して1対1で対応付けられている。具体的には、第1電役入賞口41に設けられた第1電動役物41aは第1スルーゲート51(第1単位領域71)に対応付けられており、第2電役入賞口42に設けられた第2電動役物42aは第2スルーゲート52(第2単位領域72)に対応付けられており、第3電役入賞口43に設けられた第3電動役物43aは第3スルーゲート53(第3単位領域73)に対応付けられている。所定のスルーゲートへの入賞に基づく内部抽選の抽選結果が当選結果である場合には、当該所定のスルーゲートに対応する単位領域の当選変動表示終了後、上記所定のスルーゲートに対応する電動役物の開閉動作が所定の動作態様で行われる。これにより、当該開閉動作が行われている電動役物が設けられた電役入賞口への入賞の期待度が高くなる。なお、各電動役物41a〜43aの開閉動作を単にサポートとも言う。この場合、各電動役物41a〜43aの開閉動作が行われている状態は各電動役物41a〜43aのサポート状態であるとも言える。
ここで、第1電動役物41aが設けられている第1電役入賞口41には、第1電動役物41aの開閉態様に関わらず、遊技球が入賞しないように構成されている。具体的には、図5(a)に示すように、第1電役入賞口41の上方には、当該第1電役入賞口41への入賞を不可とする第1特定規制釘64cが設けられている。第1特定規制釘64cは、第1電役入賞口41を遊技球の流下方向の元側から囲むようにして複数並設されており、各第1特定規制釘64c間の距離は遊技球の直径よりも小さく設定されている。これにより、遊技球が第1電役入賞口41に入賞することはできない。
一方、第2電役入賞口42(及び第3電役入賞口43)の上方には、第2電動役物42aが閉状態である場合には第2電役入賞口42への入賞を不可とし、第2電動役物42aが開状態である場合には第2電役入賞口42への入賞を許容する複数の第2特定規制釘64dが設けられている。各第2特定規制釘64dは、第2電動役物42aが閉状態である状況における第2電役入賞口42への流下経路上に並設されている。各第2特定規制釘64d間の距離は遊技球の直径よりも短く設定されている。第2特定規制釘64dと閉状態である状況における第2電動役物42aの先端部との距離は遊技球の直径よりも小さく設定されている一方、第2特定規制釘64dと開状態である状況における第2電動役物42aの先端部との距離は遊技球の直径よりも大きく設定されている。これにより、第2電動役物42aが閉状態である場合には第2電役入賞口42への入賞が極めて困難となり、第2電動役物42aの開状態となる場合にのみ第2電役入賞口42への入賞が容易となる。
なお、第1電役入賞口41への入賞を不可とする構成としては、第1特定規制釘64cに限られず、第1電役入賞口41への入賞を不可とするものであれば任意である。例えば第1特定規制釘64cに代えて、役物を設ける構成としてもよい。さらに、第1電役入賞口41への遊技球の入球を不可とする位置と許容する位置とに移動可能な役物を設け、第1電動役物41aのサポートが開始されることに基づいて当該役物を上記許容する位置から不可となる位置に移動させる構成としてもよい。
また、第1電動役物41aの開閉態様に関わらず、遊技球が第1電役入賞口41に入賞することは不可となっているが、これに限られず、例えば第1電動役物41aが開状態である場合に第1電役入賞口41への入賞が許容される構成としてもよい。この場合、第1電動役物41aが開状態である状況において遊技球が第1電役入賞口41に入賞する期待度が、第2電動役物42a(又は第3電動役物43a)が開状態である状況において遊技球が第2電役入賞口42(又は第3電役入賞口43)に入賞する期待度よりも小さくなるように、各特定規制釘64c,64dの位置を調整するとよい。また、第1電役入賞口41への入賞に基づく遊技球の払出がない、又は払出の個数を第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43への入賞に基づく遊技球の払出の個数よりも少なく設定してもよい。
また、各電動役物41a〜43aが閉状態であっても、各電役入賞口41〜43への入賞が生じ得る構成としてもよい。要は、各電動役物41a〜43aが閉状態から開状態に移行することにより、各電役入賞口41〜43への入賞の期待度が高くなるように構成されていればよい。
次に、各電役入賞口41〜43の位置関係について説明すると、第1電役入賞口41は遊技領域において右側に設けられており、具体的には可変表示ユニット61の右側に設けられている。また、第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43は、可変表示ユニット61の上方に設けられている。
第2電役入賞口42への入賞を発生させる場合と、第3電役入賞口43への入賞を発生させる場合とで、遊技球の打ち分けを要するように第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43の位置が設定されている。具体的には、第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43は、遊技領域において横方向に所定の間隔を隔てて配置されている。これにより、第2電役入賞口42への入賞が発生し易い遊技球の流下経路と、第3電役入賞口43への入賞が発生し易い遊技球の流下経路と、が異なっている。よって、遊技者は、第2電動役物42aの開閉動作が行われている場合には、第2電役入賞口42への入賞頻度を高めるべく遊技領域の左側領域を遊技球が流下するよう発射ハンドル29の回転操作量を変更し、第3電動役物43aの開閉動作が行われている場合には、第3電役入賞口43への入賞頻度を高めるべく遊技領域の右側領域を遊技球が流下するよう発射ハンドル29の回転操作量を変更することが想定される。
また、上記打ち分けを好適に行うべく、第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43よりも遊技球の流下方向の上流側には、遊技領域の左寄りの領域を流下する遊技球が第2電役入賞口42に向けて流下し、遊技領域の右寄りの領域を流下する遊技球が第3電役入賞口43に向けて流下するよう打分誘導釘64eが設けられている。
なお、第2電役入賞口42と第3電役入賞口43との位置関係については、打ち分けを要するように設定されていればよく、例えば第1電役入賞口41が配置されている位置に第3電役入賞口43を配置する構成としてもよい。
可変表示ユニット61には、装飾図柄(装飾絵柄)を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置81が設けられている。また、可変表示ユニット61には、図柄表示装置81を囲むようにしてセンターフレーム82が配設されている。このセンターフレーム82は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置81の表示画面Gの前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面Gの視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置81は、第1スルーゲート51への入賞に基づくサポート抽選の抽選結果を報知するためのものである。図柄表示装置81は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置81には、例えば上、中及び下に並べて装飾図柄が表示され、これらの装飾図柄が横方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この場合、図柄表示装置81における変動表示は、第1スルーゲート51への入賞をトリガとして行われる。
センターフレーム82には、各スルーゲート51〜53に対応した各保留ランプ部91〜93が設けられている。具体的には、センターフレーム82の下部には、第1スルーゲート51に対応した第1保留ランプ部91が設けられている。遊技球が第1スルーゲート51に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部91の点灯によってその保留個数が表示される。
センターフレーム82の前面側における左上部分には、第2スルーゲート52に対応した第2保留ランプ部92が設けられている。遊技球が第2スルーゲート52に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2保留ランプ部92の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム82の前面側における右上部分には、第3スルーゲート53に対応した第3保留ランプ部93が設けられている。遊技球が第3スルーゲート53に入賞した個数は最大4個まで保留され、第3保留ランプ部93の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
なお、各保留ランプ部91〜93が図柄表示装置81の一部で表示される構成としてもよい。
センターフレーム82の下部には、遊技球が滞留可能なステージ94が設けられている。ステージ94は、前後方向に遊技球の直径よりも広い幅を有し、中央を中心として左右対称な滑らかな流線形状となっている。具体的には、ステージ94における横方向の中央部位は上方に盛り上がっており、その左右の部位は下方に凹んでいる。そして、中央部位には、後方に向けて下方に傾斜した傾斜面が形成されている。この傾斜面の後方には、第1スルーゲート51の上方に遊技球出口を有する案内通路95が設けられている。これにより、ステージ94の中央部位に到達した遊技球は、傾斜面によって案内通路95へ誘導され、さらに案内通路95により第1スルーゲート51の上方へと案内され易い。そして、この案内された遊技球は、比較的高い確率で第1スルーゲート51を通過する。これにより、ステージ94での遊技球の動きへの注目度を高めることができる。
また、図示は省略するが、センターフレーム82には、遊技球をステージ94に導く遊技球通路が形成されている。遊技球通路は遊技球が通過可能な大きさに形成されている。遊技球通路は、センターフレーム82の外側の部位に設けられた開口部を入口部として形成されているとともに、ステージ94の端部に設けられた開口部を出口部として形成されている。これにより、入口部に入球した遊技球は遊技球通路を経由して、ステージ94に導出されることとなる。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤33)の背面には、主制御装置101及び音声発光制御装置102が搭載されている。
主制御装置101は、遊技の主たる制御を司る主制御基板と、電源を監視する停電監視基板とを具備しており、これら主制御基板及び停電監視基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス103に収容されて構成されている。基板ボックス103は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(又は、結合手段)としてのボックス結合部104によって分離不能に連結され、これにより基板ボックス103が封印されている。そして、これらボックス結合部104によって分離不能に連結されていることで、基板ボックス103の内部空間の開放に際しては当該基板ボックス103の破壊又は一部の切除を要する構成となっている。ボックス結合部104は、基板ボックス103の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて結合処理が行われる。
ボックス結合部104はボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部104を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部104による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部104のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス103を開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部104と他のボックス結合部104との連結部分やボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス103のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部104の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス103の開放を行った旨の履歴を当該基板ボックス103に残しておけば、基板ボックス103を見ることで不正な開放が行われた旨が容易に発見できる。
なお、上記基板ボックス103の不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス103側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
音声発光制御装置102は、主制御装置101からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス105に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図3に示すように、裏パック111を備えており、当該裏パック111に対して、払出機構部112及び制御装置集合ユニット113が取り付けられている。なお、裏パック111は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置101や音声発光制御装置102などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部114を有している。
払出機構部112は、保護カバー部114を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク115と、当該タンク115に貯留された遊技球を払い出すための払出装置116と、を備えている。払出装置116より払い出された遊技球は、当該払出装置116の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿25a又は下皿26aに排出される。また、払出機構部112には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット113は、払出制御装置117と電源及び発射制御装置118とを備えている。これら払出制御装置117と電源及び発射制御装置118とは、払出制御装置117がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置117は、払出装置116を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。この場合、当該払出制御装置117の基板ボックスに対して、主制御装置101の基板ボックス103と同様の不正抑制手段を適用してもよい。
電源及び発射制御装置118は、電源及び発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル29の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図6のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101に設けられた主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202は、当該MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM203と、そのROM203内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM204と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU202が有する機能の一部、例えば、ROM203の機能やRAM204の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、主制御装置101に設けられた停電監視基板205、払出制御装置117及び各種検知センサ211a〜211gなどが接続されている。この場合に、停電監視基板205には電源及び発射制御装置118が接続されており、MPU202には停電監視基板205を介して電力が供給される。また、各種検知センサ211a〜211gの一部として、一般入賞口40、各電役入賞口41〜43、各スルーゲート51〜53などといった入賞対応入球部に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置101のMPU202において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU202では、各スルーゲート51〜53への入賞に基づいてサポート抽選を実行する。
MPU202の出力側には、停電監視基板205、払出制御装置117及び音声発光制御装置102が接続されている。払出制御装置117には、例えば、上記一般入賞口40及び各電役入賞口41〜43への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア221が参照される。そして、一般入賞口40又は各電役入賞口41〜43への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
MPU202は、音声発光制御装置102に対して、保留コマンド、開放コマンド及び変動コマンドなどの各種コマンドを出力する。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア221が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU202の出力側には、第1電役入賞口41の第1電動役物41aを開閉動作させる第1電動役物駆動部41b、第2電役入賞口42の第2電動役物42aを開閉動作させる第2電動役物駆動部42b、第3電役入賞口43の第3電動役物43aを開閉動作させる第3電動役物駆動部43b及び役物用表示部62が接続されている。主制御基板201には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU202は各種駆動部の駆動制御及び役物用表示部62の表示制御を実行する。
つまり、各スルーゲート51〜53のうち所定のスルーゲートへの入賞が当該所定のスルーゲートに対応する検知センサにより検知された場合には、役物用表示部62における上記所定のスルーゲートに対応する単位領域において普通図柄の変動表示を行う。そして、上記入賞に基づくサポート抽選の抽選結果が当選である場合には、普通図柄の変動表示の終了後に、上記所定のスルーゲートに対応した電動役物駆動部の駆動制御を実行する。
ここで、各電動役物41a〜43aに1対1に対応させて、各電動役物駆動部41b〜43bが設けられているため、各電動役物41a〜43aを個別に駆動制御することが可能となっている。
停電監視基板205は、主制御基板201と電源及び発射制御装置118とを中継し、また電源及び発射制御装置118から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置117は、主制御装置101から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置116により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置118は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置117等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源及び発射制御装置118は、遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構27は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置102は、主制御装置101から入力した各種コマンドに基づいて、可変表示ユニット61に設けられた各保留ランプ部91〜93及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部23やスピーカ部24を駆動制御するとともに、表示制御装置212を制御するものである。
表示制御装置212では、音声発光制御装置102から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置81の表示制御を実行する。この場合に、音声発光制御装置102では、主制御装置101から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置81における装飾図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる装飾図柄の組み合わせの種類を決定する。
ここで、装飾図柄の変動表示に係る内容について、図7及び図8を用いて説明する。
表示制御装置212には、キャラクタROMが設けられている。当該キャラクタROMには、図7(a)〜(i)に示すように、「1」〜「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータと、図7(j)に示すように数字が付されていない副図柄のデータとが予め記憶されている。
また、図8(a)に示すように、図柄表示装置81の表示画面Gには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面Gでは、第1スルーゲート51への入賞又は第1電動役物41aのサポート開始をトリガとして、第1単位領域71の変動表示中又は第1電動役物41aのサポート中に亘って、これら各図柄列Z1〜Z3の装飾図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。この場合、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の装飾図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の装飾図柄により構成されている。
また、第1スルーゲート51への入賞に基づくサポート抽選の抽選結果に応じた装飾図柄の組み合わせが停止表示されることにより、上記抽選結果を把握することができるようになっている。具体的には、図8(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の装飾図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の装飾図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された装飾図柄の組み合わせ(大当たり装飾図柄の組み合わせ)が形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、遊技者にとって有利な有利状態となったことを示す動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
なお、図柄表示装置81における装飾図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における装飾図柄の変動表示の方向、各図柄列の装飾図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における装飾図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
<各種カウンタについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、各電動役物41a〜43aの開閉動作を行うか否かのサポート抽選、役物用表示部62の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図9に示すように、第1電動役物41aのサポート抽選に使用する第1電役カウンタC1と、第2電動役物42aのサポート抽選に使用する第2電役カウンタC2と、第3電動役物43aのサポート抽選に使用する第3電役カウンタC3と、を用いることとしている。さらに、役物用表示部62において変動表示が行われる時間である変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSを用いることとしている。
各電役カウンタC1〜C3,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM204の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ230に適宜格納される。RAM204には、各電役カウンタC1〜C3に対応させて各電役保留エリア231〜233が設けられており、各電役カウンタC1〜C3は、対応する電役保留エリアに対して格納される。具体的には、第1スルーゲート51への入賞に基づき第1電役カウンタC1が格納される第1電役保留エリア231と、第2スルーゲート52への入賞に基づき第2電役カウンタC2が格納される第2電役保留エリア232と、第3スルーゲート53への入賞に基づき第3電役カウンタC3が格納される第3電役保留エリア233と、が設けられている。
各カウンタについて詳細に説明する。第1電役カウンタC1は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(240)に達した後0に戻る構成となっている。第1電役カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1スルーゲート51に入賞したタイミングで第1電役保留エリア231に格納される。
サポート抽選の抽選結果が外れ結果となる第1電役カウンタC1の値は、ROM203に予め記憶されている。具体的には、第1電役カウンタC1の値が「7」である場合には、サポート抽選の抽選結果が外れ結果であるとする。一方、第1電役カウンタC1の値が「7」以外であれば、サポート抽選の抽選結果が当選結果であるとする。すなわち、第1電動役物41aのサポート抽選の当選確率は、240/241となっている。
なお、外れ結果となる第1電役カウンタC1の値は任意である。また、外れ結果となる第1電役カウンタC1の個数は、1個に限られず複数個であってもよい。
第2電役カウンタC2は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(250)に達した後0に戻る構成となっている。第2電役カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第2スルーゲート52に入賞したタイミングで第2電役保留エリア232に格納される。
サポート抽選が外れ結果となる第2電役カウンタC2の値は、ROM203に予め記憶されている。具体的には、第2電役カウンタC2の値が「100」である場合には、サポート抽選の抽選結果が外れ結果であるとする。一方、第2電役カウンタC2の値が「100」以外であれば、サポート抽選の抽選結果が当選結果であるとする。すなわち、第2電動役物42aのサポート抽選の当選確率は、250/251となっている。
なお、外れ結果となる第2電役カウンタC2の値は任意である。また、外れ結果となる第2電役カウンタC2の個数は、1個に限られず複数個であってもよい。
第3電役カウンタC3は、例えば0〜232の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(232)に達した後0に戻る構成となっている。第3電役カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が第3スルーゲート53に入賞したタイミングで第3電役保留エリア233に格納される。
サポート抽選が外れ結果となる第3電役カウンタC3の値は、ROM203に予め記憶されている。具体的には、第3電役カウンタC3の値が「200」である場合には、サポート抽選の抽選結果が外れ結果であるとする。一方、第3電役カウンタC3の値が「200」以外であれば、サポート抽選の抽選結果が当選結果であるとする。すなわち、第3電動役物43aのサポート抽選の当選確率は、232/233となっている。
なお、外れ結果となる第3電役カウンタC3の値は任意である。また、外れ結果となる第3電役カウンタC3の個数は、1個に限られず複数個であってもよい。
また、第2電動役物42aと第3電動役物43aとでサポート抽選の当選確率はほぼ同一となっているが、これに限られず、完全同一に設定してもよく、差を大きくしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、役物用表示部62の各単位領域71〜73における普通図柄の変動表示時間をMPU202において決定する上で用いられる。なお、以降の説明において、各単位領域71〜73における普通図柄の変動表示時間を、単に各単位領域71〜73の変動表示時間とも言う。
ここで、第1電動役物41aのサポート抽選の抽選結果が当選結果である場合の第1単位領域71における普通図柄の変動表示時間(以降、第1単位領域71の当選変動表示時間とも言う)は、予め定められた固定時間、具体的には0.5secに設定される。これに対して、第1電動役物41aのサポート抽選の抽選結果が外れ結果である場合の第1単位領域71における普通図柄の変動表示時間(以降、第1単位領域71の外れ変動表示時間とも言う)は、変動種別カウンタCSに応じて変動するように構成されている。さらに、第2単位領域72及び第3単位領域73における普通図柄の変動表示時間も変動種別カウンタCSに応じて変動するように構成されている。
具体的には、第1単位領域71にて外れ変動表示が開始される場合、又は他の単位領域72,73にて変動表示が開始される場合には、変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。そして、ROM203に設けられている変動表示時間テーブル記憶エリア222に記憶されている変動表示時間テーブルを参照することにより、当該取得された変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を選択する。
変動表示時間テーブルについて図10を用いて説明する。図10は、各種変動表示時間テーブルを説明するための説明図であり、図10(a)は第1テーブルTD1を説明するための説明図、図10(b)は第2テーブルTD2を説明するための説明図、図10(c)は第3テーブルTD3を説明するための説明図である。
変動表示時間テーブル記憶エリア222には、各単位領域71〜73に対応させて複数の変動表示時間テーブルが記憶されている。具体的には、第1スルーゲート51への入賞に基づくサポート抽選の抽選結果が外れ結果である状況において第1単位領域71にて普通図柄の変動表示を行う場合に参照される第1テーブルTD1と、第2単位領域72にて普通図柄の変動表示を行う場合に参照される第2テーブルTD2と、第3単位領域73にて普通図柄の変動表示を行う場合に参照される第3テーブルTD3と、が記憶されている。
第1テーブルTD1は、第1スルーゲート51への入賞に基づくサポート抽選の抽選結果が外れ結果である場合にのみ参照されるものであり、図10(a)に示すように、変動種別カウンタCSの数値範囲と、第1単位領域71の外れ変動表示時間とが対応付けられたテーブルである。これにより、変動種別カウンタCSの値に応じて、第1単位領域71の外れ変動表示時間が変動する。
第2テーブルTD2及び第3テーブルTD3は、図10(b)及び図10(c)に示すように、変動種別カウンタCSの数値範囲と変動表示時間とが対応付けられたテーブルである。当該第2テーブルTD2及び第3テーブルTD3において、変動種別カウンタCSの数値範囲及び変動表示時間の種類は同一に設定されている。一方、変動種別カウンタCSの数値範囲と変動表示時間との対応関係は異なっている。
具体的には、変動種別カウンタCSの「0〜79」に対して、第2テーブルTD2では0.7secが対応付けられている一方、第3テーブルTD3では1.3secが対応付けられている。また、変動種別カウンタCSの「80〜159」に対して、第2テーブルTD2では1.0secが対応付けられている一方、第3テーブルTD3では0.7secが対応付けられている。さらに、変動種別カウンタCSの「160〜198」に対して、第2テーブルTD2では1.3secが対応付けられている一方、第3テーブルTD3では1.0secが対応付けられている。
かかる構成によれば、第2単位領域72及び第3単位領域73の普通図柄の変動表示を行う状況において、同一の変動種別カウンタCSを用いて第2単位領域72及び第3単位領域73における普通図柄の変動表示時間を決定する場合、互いに異なる変動表示時間が選択されるようになっている。この作用については後述する。
ここで、第1単位領域71の変動表示時間と、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示時間との関係について説明する。第1単位領域71の当選変動表示時間(0.5sec)は、第2単位領域72及び第3単位領域73の最短変動表示時間(0.7sec)よりも短く設定されている。これにより、第1単位領域71の当選変動表示は、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示よりも先に終了し易い。
一方、第1単位領域71の最短外れ変動表示時間(30sec)は、第2単位領域72及び第3単位領域73の最長変動表示時間(1.3sec)よりも長く設定されている。これにより、第1単位領域71の外れ変動表示が終了する前に、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示が終了し易い。
なお、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示時間を、サポート抽選の抽選結果に応じて異ならせる構成としてもよい。具体的には、第2単位領域72及び第3単位領域73の当選変動表示時間を、第2単位領域72及び第3単位領域73の外れ変動表示時間よりも短く設定してもよい。これにより、第2電動役物42a及び第3電動役物43aのサポート間隔を短くすることができ、遊技者に付与される特典を増やすことができる。
一方、第2単位領域72及び第3単位領域73の当選変動表示時間を、第2単位領域72及び第3単位領域73の外れ変動表示時間よりも長く設定してもよい。これにより、第2電動役物42a及び第3電動役物43aのサポート間隔を長くすることができ、遊技者に付与される特典を少なくすることができる。
さらに、第2テーブルTD2と第3テーブルTD3とにおいて、変動種別カウンタCSの振分に係る数値範囲は同一(0.7sec〜1.3sec)に設定されていたが、これに限られず、両者の数値範囲を異ならせる構成としてもよい。
また、振分先の変動表示時間は、第2テーブルTD2及び第3テーブルTD3双方において共通(0.7sec,1.0sec,1.3sec)にしているが、異なる種類の変動表示時間が振分先として設定されている構成としてもよい。第3テーブルTD3においては、振分先の変動表示時間として0.8sec,0.9sec,1.2secが設定されている構成としてもよい。
図9の説明に戻り、各電役保留エリア231〜233について説明する。
先ず、第1電役保留エリア231について説明する。第1電役保留エリア231は、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、第1スルーゲート51への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ230に格納されている第1電役カウンタC1の数値情報がいずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、第1スルーゲート51への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、第1スルーゲート51への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
また、保留用エリアREは、第1保留数記憶エリアN1を備えており、当該第1保留数記憶エリアN1には、第1スルーゲート51への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。詳細には、第1保留数記憶エリアN1には0〜4のうちいずれかの数値が格納されており、当該数値を把握することにより、第1スルーゲート51への入賞履歴を保留記憶している数を把握する。
実行エリアAEは、役物用表示部62における第1単位領域71の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された第1電役カウンタC1の数値情報を移動させるためのエリアである。
次に第2電役保留エリア232について説明する。第2電役保留エリア232は、第1電役保留エリア231と同様に、保留用エリアRE及び実行エリアAEを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、第2スルーゲート52への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ230に格納されている第2電役カウンタC2の数値情報が第2電役保留エリア232の保留用エリアREにおけるいずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。この場合、第2電役保留エリア232の保留用エリアREにおける第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、第2スルーゲート52への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、第2スルーゲート52への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
また、第2電役保留エリア232の保留用エリアREは、第2保留数記憶エリアN2を備えており、当該第2保留数記憶エリアN2には第2スルーゲート52への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。詳細には、第2保留数記憶エリアN2には0〜4のうちいずれかの数値が格納されており、当該数値を把握することにより、第2スルーゲート52への入賞履歴を保留記憶している数を把握する。
第2電役保留エリア232の実行エリアAEは、役物用表示部62における第2単位領域72の変動表示を開始する際に、第2電役保留エリア232の保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された第2電役カウンタC2の数値情報を移動させるためのエリアである。
次に第3電役保留エリア233について説明する。第3電役保留エリア233は、第1電役保留エリア231と同様に、保留用エリアRE及び実行エリアAEを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、第3スルーゲート53への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ230に格納されている第3電役カウンタC3の数値情報が第3電役保留エリア233の保留用エリアREにおけるいずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。この場合、第3電役保留エリア233の保留用エリアREにおける第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、第3スルーゲート53への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、第3スルーゲート53への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
また、第3電役保留エリア233の保留用エリアREは、第3保留数記憶エリアN3を備えており、当該第3保留数記憶エリアN3には第3スルーゲート53への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。詳細には、第3保留数記憶エリアN3には0〜4のうちいずれかの数値が格納されており、当該数値を把握することにより、第3スルーゲート53への入賞履歴を保留記憶している数を把握する。
第3電役保留エリア233の実行エリアAEは、役物用表示部62における第3単位領域73の変動表示を開始する際に、第3電役保留エリア233の保留用エリアREの第3保留エリアRE3に格納された第3電役カウンタC3の数値情報を移動させるためのエリアである。
ここで、既に説明した通り、第1スルーゲート51を介して遊技球が第2スルーゲート52を通過することは許容されている一方、第1スルーゲート51を介することなく第2スルーゲート52を遊技球が通過することが発生しにくくなっている。このため、第1電役保留エリア231に保留記憶されている保留情報の数である保留数(入賞履歴数)が、第2電役保留エリア232の保留数よりも小さくなる事象は発生しにくい。
また、第1スルーゲート51を介することなく第3スルーゲート53を遊技球が通過することが発生しにくくなっている。このため、第1電役保留エリア231に保留記憶されている保留情報の数である保留数(入賞履歴数)が、第3電役保留エリア233の保留数よりも小さくなる事象は発生しにくい。
さらに、各電役保留エリア231〜233の保留記憶可能な保留数は同一となっているため、仮に各スルーゲート51〜53への入賞が保留記憶可能な保留数よりも多く発生した場合であっても、上記事象は発生しないようになっている。
なお、各電役保留エリア231〜233の保留記憶可能な保留数は同一(4個)に設定されているが、これに限られず、各電役保留エリア231〜233毎に記憶可能な入賞履歴数が異なる構成としてもよい。この場合、上記事象の発生を抑制するべく、第1電役保留エリア231の保留記憶可能な保留数を、第2電役保留エリア232又は第3電役保留エリア233の保留記憶可能な保留数と同一又はそれよりも多く設定するとよい(N1≧N2orN3)。
<主制御装置101にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置101内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とが実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置101に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、第1電役カウンタC1、第2電役カウンタC2及び第3電役カウンタC3の更新を実行する。具体的には、第1電役カウンタC1、第2電役カウンタC2及び第3電役カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各電役カウンタC1〜C3の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップS103にて、各スルーゲート51〜53への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
ステップS103におけるスルー用の入賞処理について以下に説明する。
ステップS201では、遊技球が第1スルーゲート51に入賞したか否かを判定する。遊技球が第1スルーゲート51に入賞していないと判定する場合には、ステップS206に進む一方、第1スルーゲート51に入賞したと判定する場合には、ステップS202に進み、第1保留数記憶エリアN1が上限値(本実施形態において4)未満であるか否かを判定する。
第1保留数記憶エリアN1が上限値以上である場合にはステップS206に進む一方、第1保留数記憶エリアN1が上限値未満である場合にはステップS203に進み、第1保留数記憶エリアN1を1インクリメントする。
続くステップS204では、現状の第1電役カウンタC1の値をRAM204の第1電役保留エリア231の空き保留エリアのうち最初の保留エリアに格納する。なお、ステップS204では、第1電役カウンタC1が取得されたことを特定するためのコマンドを設定し、音声発光制御装置102に対して出力する。音声発光制御装置102は、当該コマンドを受信したことに基づいて第1保留ランプ部91の発光制御、具体的には今回取得された第1電役カウンタC1が格納された保留エリアに対応するランプ部を発光させる処理を実行する。
その後、ステップS205にて保留予告用の確認処理を実行し、ステップS206に進む。保留予告用の確認処理では、第1スルーゲート51への入賞に基づく抽選結果を反映するコマンド情報を設定する。
保留予告用の確認処理について図13のフローチャートを用いて説明する。
先ずステップS301にて、今回取得された第1電役カウンタC1の値を把握する。その後、ステップS302にてサポート抽選処理を実行する。当該サポート抽選処理では、ステップS301にて把握された第1電役カウンタC1が予め定められた当選値に対応しているか否かを判定する。具体的には、第1電役カウンタC1の値が「7」であるか否かを判定する。
続くステップS303では、上記ステップS302の抽選結果が当選結果であるか否かを判定する。当選結果である場合には、ステップS304に進み、当選保留コマンドを設定し、本保留予告用の確認処理を終了する。一方、当選結果でない場合、具体的には外れ結果である場合には、ステップS305にて外れ保留コマンドを設定し、本保留予告用の確認処理を終了する。これらの保留コマンドは、後述する通常処理(図14)のステップS401にて音声発光制御装置102に向けて送信される。音声発光制御装置102は、これら各保留コマンドを受信したことに基づいて、第1電役カウンタC1が取得されたこと及びそのサポート抽選の抽選結果(サポート抽選結果)を把握する。
なお、既に説明した通り、第1スルーゲート51への入賞に基づくサポート抽選の当選確率は240/241であるため、ほぼ当選することとなる。
スルー用の入賞処理(図12)の説明に戻り、ステップS206では、第2スルーゲート52が入賞したか否かを判定する。遊技球が第2スルーゲート52に入賞していないと判定する場合には、ステップS210に進む一方、第2スルーゲート52に入賞したと判定する場合には、ステップS207に進み、第2保留数記憶エリアN2が上限値である4未満であるか否かを判定する。
第2保留数記憶エリアN2が上限値以上である場合にはステップS210に進む一方、第2保留数記憶エリアN2が上限値未満である場合には、ステップS208に進み、第2保留数記憶エリアN2を1インクリメントする。続くステップS209では、現状の第2電役カウンタC2の値をRAM204の第2電役保留エリア232の空き保留エリアのうち最初の保留エリアに格納する。なお、ステップS209では、第2電役カウンタC2が取得されたことを特定するためのコマンドを設定し、音声発光制御装置102に対して出力する。音声発光制御装置102は、当該コマンドを受信したことに基づいて第2保留ランプ部92の発光制御、具体的には今回取得された第2電役カウンタC2が格納された保留エリアに対応するランプ部を発光させる処理を実行する。
ステップS210では、遊技球が第3スルーゲート53に入賞したか否かを判定する。遊技球が第3スルーゲート53に入賞していないと判定する場合にはそのまま本スルー用の入賞処理を終了する一方、第3スルーゲート53に入賞したと判定する場合には、ステップS211に進み、第3保留数記憶エリアN3が上限値である4未満であるか否かを判定する。
第3保留数記憶エリアN3が上限値以上である場合には、そのまま本スルー用の入賞処理を終了する一方、第3保留数記憶エリアN3が上限値未満である場合には、ステップS212に進み、第3保留数記憶エリアN3を1インクリメントする。続くステップS213では、現状の第3電役カウンタC3の値をRAM204の第3電役保留エリア233の空き保留エリアのうち最初の保留エリアに格納し、本スルー用の入賞処理を終了する。なお、ステップS213では、第3電役カウンタC3が取得されたことを特定するためのコマンドを設定し、音声発光制御装置102に対して出力する。音声発光制御装置102は、当該コマンドを受信したことに基づいて第3保留ランプ部93の発光制御、具体的には今回取得された第3電役カウンタC3が格納された保留エリアに対応するランプ部を発光させる処理を実行する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図14のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS401〜S408の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS410の変動種別カウンタCSの更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS401では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置117に対して送信する。また、各種変動コマンド、各種保留コマンド、開放コマンド等の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを音声発光制御装置102に対して送信する。
次に、ステップS402では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントすると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS403では、デモ表示用処理を実行する。デモ表示用処理では、いずれのスルーゲート51〜53への入賞がない状況が予め定められたデモ開始用の開始待ち時間(例えば5.0sec)だけ経過したか否かの判定処理を実行する。そして、経過していると判定した場合には、デモ表示用のコマンドを音声発光制御装置102に送信する。音声発光制御装置102は、当該デモ表示用のコマンドをそのまま表示制御装置212に向けて送信する。表示制御装置212は、デモ表示用のコマンドを受信することに基づいて、デモ用の画像が表示画面Gに表示されるように図柄表示装置81の表示制御を行う。
その後、ステップS404〜ステップS406では、役物用表示部62及び各電動役物41a〜43aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。
既に説明した通り、役物用表示部62には3つの単位領域71〜73が形成されており、これら各単位領域71〜73に1対1に対応させて各電動役物41a〜43aを備えている。このため、電役サポート用処理では、各単位領域71〜73及び各電動役物41a〜43aを制御するための処理を実行する。詳細には、各スルーゲート51〜53への入賞に基づき、各単位領域71〜73の変動表示を開始させ、変動表示時間の経過後に各単位領域71〜73に対して各スルーゲート51〜53への入賞に基づくサポート抽選結果に対応した停止結果を表示させて、上記変動表示を終了させる処理を実行する。そして、サポート抽選結果が当選結果である場合には、上記変動表示の終了後(停止結果の表示後)に各電動役物41a〜43aのサポートを開始させる。
ここで、各単位領域71〜73の変動表示はそれぞれ独立して行われる一方、各電動役物41a〜43aのサポートは、1の電動役物のサポートが行われている状況において他の電動役物のサポートが行われないようになっている。
具体的には、各単位領域71〜73において変動表示が行われている状況において1の単位領域の当選変動表示が終了し、当該1の単位領域に対応する電動役物のサポートが開始されることに基づいて、他の単位領域における普通図柄の変動表示を停止させるように構成されている。詳細には、他の単位領域において普通図柄の変動表示が行われていない場合には変動表示を開始させないようにし、他の単位領域において普通図柄の変動表示が行われている場合には当該変動表示をリセット又は一時停止させるように構成されている。この場合、リセットとは、他の単位領域にて行われている変動表示及び当該変動表示の契機となった抽選結果を無効とするものであり、一時停止とは、他の単位領域にて行われている変動表示における変動表示時間のカウントを一時停止させるものである。当該変動表示の停止は上記電動役物のサポートが終了するまで継続される。これにより、他の単位領域にて変動表示が終了することがないため、他の電動役物のサポートが開始されない。
電役サポート用処理について詳細には、先ずステップS404にて、第1単位領域71の表示制御及び第1電動役物41aの駆動制御に係る第1電役対応処理を実行する。そして、ステップS405にて、第2単位領域72の表示制御及び第2電動役物42aの駆動制御に係る第2電役対応処理を実行する。その後、ステップS406にて、第3単位領域73の表示制御及び第3電動役物43aの駆動制御に係る第3電役対応処理を実行する。すなわち、1の処理回において、第1単位領域71→第2単位領域72→第3単位領域73の順に普通図柄の変動表示の制御を行うようになっている。
ステップS406の実行後は、ステップS407に進み、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源及び発射制御装置118から発射許可信号を入力していることを条件として、所定周期(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構27のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
続くステップS408では、RAM204に電断フラグがセット(格納)されているか否かを判定する。電断フラグは、電断の発生が確認された場合に格納され、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
電断フラグが格納されていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS409にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS410にて、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。
ここで、ステップS401〜S408の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、変動種別カウンタCSをランダムに更新することができる。
一方、ステップS408にて、電断フラグが格納されていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS411以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS411では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS412にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS413にてRAM204のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<第1電役対応処理>
次に、第1電役対応処理について図15のフローチャートを用いて説明する。
先ず、ステップS501では、他の電動役物、具体的には第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートに基づく、第1単位領域71の変動表示の停止中であるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア234に設けられた停止中フラグ格納エリア234aに第1停止中フラグがセットされているか否かを判定する。第1停止中フラグは、第1単位領域71の変動表示が停止中であることを特定するためのフラグであり、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートが開始された場合にセットされ、当該サポートが終了した場合に消去されるものである。
第1停止中フラグがセットされていない場合には、ステップS502に進み、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポート中(開閉動作中)であるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア234に設けられたサポート中フラグ格納エリア234bに第2サポート中フラグがセットされているか否かを判定するとともに、第3サポート中フラグがセットされているか否かを判定する。第2サポート中フラグは、第2電動役物42aの開閉動作が行われる場合にセットされ、当該開閉動作が終了する場合に消去されるフラグである。第3サポート中フラグは、上記第2サポート中フラグと同様に、第3電動役物43aの開閉動作が行われる場合にセットされ、当該開閉動作が終了する場合に消去されるフラグである。
両サポートフラグがセットされていない場合には、第1単位領域71の表示制御及び第1電動役物41aの駆動制御に係る処理を実行する。
具体的には、先ずステップS503にて、第1単位領域71において外れ結果の表示中であるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア234に設けられた外れ表示中フラグ格納エリア234cに外れ表示中フラグがセットされているか否かを判定する。外れ表示中フラグは、第1単位領域71において外れ結果が表示されている間に亘ってセットされるフラグである。そして、外れ結果とは、既に説明した通り、第1電動役物41aを開状態とするか否かのサポート抽選において当選しなかった場合に第1単位領域71において表示されるものである。
外れ表示中フラグがセットされていない場合には、ステップS504に進み、第1電動役物41aのサポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア234に設けられたサポート中フラグ格納エリア234bに第1サポート中フラグがセットされているか否かを判定する。第1サポート中フラグは、第1電動役物41aの開閉動作が行われる場合にセットされ、当該開閉動作が終了した場合に消去されるフラグである。
第1サポート中フラグがセットされていない場合にはステップS505に進み、RAM204の各種フラグ格納エリア234に設けられたサポート当選フラグ格納エリア234dに第1サポート当選フラグがセットされているか否かを判定する。第1サポート当選フラグは、第1電動役物41aに係るサポート抽選において当選した場合にセットされ、第1サポート中フラグがセットされる場合に消去されるフラグである。
第1サポート当選フラグがセットされていない場合には、ステップS506に進み、RAM204の各種カウンタエリア235に設けられた第1タイマカウンタエリア235aに記憶されている第1タイマカウンタT1が「0」であるか否かを判定する。第1タイマカウンタT1の数値は、タイマ割込み処理(図11)が2msec周期で起動される度に1減算されるよう更新される。第1タイマカウンタT1が「0」でない場合には、そのまま本第1電役対応処理を終了する。
第1タイマカウンタT1が「0」である場合には、ステップS507に進み、第1単位領域71において普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。変動表示中でない場合には、ステップS508に進み、第1電役保留エリア231に記憶されている第1電役カウンタC1(保留情報)のうち未だ第1電動役物41aのサポート抽選の対象となっていないものが存在するか否かを判定する。具体的には、第1保留数記憶エリアN1の値が「0」よりも大きいか否かを判定する。
第1保留数記憶エリアN1の値が「0」である場合には、そのまま本第1電役対応処理を終了する一方、第1保留数記憶エリアN1の値が「0」よりも大きい場合には、ステップS509にて、第1単位領域71における普通図柄の変動表示を開始するための第1普図変動開始処理を実行し、本第1電役対応処理を終了する。
第1普図変動開始処理について図16のフローチャートを用いて説明する。
先ず、ステップS601にて、第1保留数記憶エリアN1を1減算する処理を実行する。その後ステップS602にてデータ設定処理を実行する。当該データ設定処理では、第1電役保留エリア231における各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。具体的には、第1保留エリアRE1のデータを実行エリアAEに移動させるとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータを下位エリア側に移動させる。
また、ステップS602では、第1シフト時コマンドを設定する処理を実行する。当該シフト時コマンドは通常処理(図14)のステップS401にて音声発光制御装置102に送信される。音声発光制御装置102は、当該シフト時コマンドを受信したことに基づいて第1保留ランプ部91の発光制御を行う。
続くステップS603では、サポート抽選処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納されている第1電役カウンタC1の値が予め定められた当選値である「7」であるか否かを判定する。そして、ステップS604にて、上記ステップS603の判定結果が当選結果であるか否かを判定する。当選結果である場合には、ステップS605に進み、第1サポート当選フラグをセットする。
その後、ステップS606にて、第1単位領域71の当選変動表示時間として、第1タイマカウンタT1に「250」をセットする。既に説明した通り、第1タイマカウンタT1の数値は、タイマ割込み処理(図11)が2msec周期で起動される度に1減算されるものであるため、今回の普通図柄の変動表示時間は0.5secとなっている。
ステップS606の処理を実行した後は、ステップS607にて当選変動コマンドを設定する。当選変動コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS401にて音声発光制御装置102に送信される。当該当選変動コマンドを受信したことによる音声発光制御装置102の処理については、後に説明する。
一方、第1電動役物41aのサポート抽選に当選しなかった場合、ステップS608に進み、第1単位領域71の外れ変動表示時間を抽選する変動表示時間抽選処理を実行する。当該処理では、現時点における変動種別カウンタCSの値を取得するとともに、第1テーブルTD1を参照して、取得された変動種別カウンタCSの値に対応した外れ変動表示時間を把握する。
続くステップS609では、上記変動表示時間抽選処理にて把握された外れ変動表示時間に対応した数値を第1タイマカウンタT1にセットする。具体的には、例えば外れ変動表示時間として30secが把握された場合には、第1タイマカウンタT1に対して「15000」をセットする。
その後、ステップS610にて、外れ変動表示時間を特定するための情報が含まれた外れ変動コマンドを設定する。外れ変動コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS401にて音声発光制御装置102に送信される。当該外れ変動コマンドを受信したことによる音声発光制御装置102の処理については、後に説明する。
ステップS607又はステップS610の処理の実行後は、ステップS611にて第1単位領域71における普通図柄の変動表示を開始させて、本第1普図変動開始処理を終了する。
すなわち、第1電役保留エリア231に第1電役カウンタC1が記憶されている場合、当該第1電役カウンタC1を用いて当否判定処理(サポート抽選処理)を実行し、当該当否判定処理を契機として普通図柄の変動表示を行うようになっている。この場合、普通図柄の変動表示時間は、当否判定結果(サポート抽選結果)及び変動種別カウンタCSに基づいて決定される。
第1電役対応処理(図15)の説明に戻り、第1サポート当選フラグがセットされていない状況において第1タイマカウンタT1が「0」であり且つ第1単位領域71において変動表示中である場合(ステップS505:NO、ステップS506:YES、ステップS507:YES)、第1単位領域71の外れ変動表示が終了したことを意味する。この場合、ステップS510にて第1単位領域71に停止結果として外れ結果を停止表示させる。
続くステップS511では、外れ表示中フラグをセットする。これにより、MPU202において、第1単位領域71にて外れ結果が表示中であることを特定することが可能となる。
また、ステップS511では、外れ変動終了コマンドをセットする。そして、本第1電役対応処理を終了する。外れ変動終了コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS401にて音声発光制御装置102に送信される。音声発光制御装置102は、当該外れ変動終了コマンドを受信したことに基づき、第1単位領域71の外れ変動表示が終了したこと認識することができる。
第1サポート当選フラグがセットされている場合(ステップS505:YES)、ステップS512にて第1タイマカウンタT1が「0」であるか否かを判定する。第1タイマカウンタT1が「0」でない場合にはそのまま本第1電役対応処理を終了する。一方、第1タイマカウンタT1が「0」である場合には、第1単位領域71の当選変動表示が終了したことを意味する。この場合、ステップS513にて第1単位領域71に停止結果として当選結果を停止表示させる。
その後、ステップS514にて第1サポート中フラグをセットするとともに、第1サポート当選フラグを消去する。
続くステップS515では、第1電動役物41aの開閉動作を開始させるための処理を実行する。具体的には、第1電動役物41aが開状態となるよう第1電動役物駆動部41bを制御する。
その後、ステップS516にて、第1電動役物41aの開放時間(開状態となっている時間)として第1タイマカウンタT1に「3000」をセットする。これにより、第1電動役物41aの開放時間として6secが設定されることとなる。そして、RAM204の各種カウンタエリア235に設けられたカウントカウンタエリア235bに記憶されているカウントカウンタCCに対して「10」をセットする。カウントカウンタCCは、第1電動役物41aが開状態となっている状況において第1電役入賞口41に入賞した遊技球の個数を把握するためのカウンタである。
その後、ステップS517にて開放コマンドを設定し、本第1電役対応処理を終了する。開放コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS401にて音声発光制御装置102に送信される。開放コマンドを受信したことによる音声発光制御装置102の処理については、後に説明する。
外れ表示中フラグがセットされておらず第1サポート中フラグがセットされている場合(ステップS503:NO、ステップS504:YES)、ステップS518にて第1電役開閉処理を実行し、本第1電役対応処理を終了する。
当該第1電役開閉処理について図17のフローチャートを用いて説明する。
先ず、ステップS701にて第1タイマカウンタT1が「0」であるか否かを判定する。第1タイマカウンタT1が「0」である場合にはステップS705に進む一方、第1タイマカウンタT1が「0」でない場合には、ステップS702に進み、第1電役入賞口41への入賞が発生したか否かを判定する。第1電役入賞口41への入賞が発生していない場合にはそのまま第1電役開閉処理を終了する一方、第1電役入賞口41への入賞が発生した場合にはステップS703に進み、カウントカウンタCCの値を1減算する処理を実行する。
その後、ステップS704にてカウントカウンタCCが「0」であるか否かを判定する。カウントカウンタCCには、第1電動役物41aが開状態となることに基づいて初期値として「10」が設定されているため、ステップS704の処理は、第1電動役物41aが開状態となっている状況において第1電役入賞口41に入賞した遊技球数が予め定められた上限値(具体的には10)になったか否かを判定する処理とも言える。
カウントカウンタCCが「0」でない場合には、そのまま第1電役開閉処理を終了する一方、カウントカウンタCCが「0」である場合には、ステップS705に進む。ステップS705では、第1電動役物41aが閉状態となるように第1電動役物駆動部41bを制御する処理を実行する。
続くステップS706では、第1電動役物41aのサポートが終了したことを特定するために第1サポート中フラグを消去する。
その後、ステップS707では閉鎖コマンドを設定し、本第1電役開閉処理を終了する。当該閉鎖コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS401にて音声発光制御装置102に送信される。当該閉鎖コマンドを受信したことによる音声発光制御装置102の処理については、後に説明する。
かかる処理によれば、第1電動役物41aのサポート(第1電動役物41aの開放)は、(A)予め定められた時間(6sec)が経過する、又は(B)第1電役入賞口41への入賞個数が予め定められた上限個数(10個)となること、のいずれか一方の事象が発生することにより、終了するようになっている。
ここで、既に説明した通り、第1電役入賞口41への入賞は、第1特定規制釘64cにより不可となっている。これにより、上記(B)の事象は発生し得ない。よって、第1電動役物41aの開放時間は、入賞状況に応じて変動することなく6secである。
第1電役対応処理(図15)の説明に戻り、第1単位領域71において外れ結果が表示されている場合には、ステップS503を肯定判定し、ステップS519にて外れ表示対応処理を実行し、本第1電役対応処理を終了する。つまり、第1単位領域71において外れ結果が表示中である場合、ステップS504〜ステップS518の処理は実行されない。換言すれば、第1単位領域71において外れ結果が表示中である場合には、第1単位領域71における普通図柄の変動表示は開始されず、さらに第1電動役物41aの開閉動作は行われない。
外れ表示対応処理について図18のフローチャートを用いて説明する。
外れ表示対応処理は、第1単位領域71において外れ変動表示が終了してから所定時間が経過するまで次の変動表示の開始を待機させるための処理である。外れ変動表示の終了タイミングにおいて第2単位領域72又は第3単位領域73にて変動表示が行われている場合には、当該所定時間中にこれらの変動表示及び当該変動表示に基づくサポートを実行し、その後エンディング及び次の変動表示に関する演出を行う。
先ずステップS801では、RAM204の各種フラグ格納エリア234に設けられた待機フラグ格納エリア234eに待機フラグがセットされているか否かを判定する。待機フラグは、外れ結果の表示中に、第2単位領域72及び第3単位領域73における普通図柄の変動表示と、第2電動役物42a及び第3電動役物43aの開閉動作とが終了した場合にセットされ、その後遊技者に有利な状態が終了したことを報知するためのエンディング及び次の変動表示に関する演出に要する時間が経過した場合に消去されるフラグである。
待機フラグがセットされていない場合には、ステップS802に進み、第2単位領域72の普通図柄の変動表示又は第3単位領域73の普通図柄の変動表示のいずれかが行われているか否かを判定する。
ここで、第1単位領域71にて外れ結果が表示されている場合、第2単位領域72及び第3単位領域73において新たな変動表示は開始されないようになっている。さらに、第1電役対応処理(図15)のステップS502(又はステップS523)にて、第2電動役物42aのサポート又は第3電動役物43aのサポートのいずれかが行われているか否かを判定し、いずれのサポートも行われていない場合に外れ表示対応処理を実行する構成となっている。このため、ステップS802の処理は、外れ変動表示の終了タイミングにて行われていた普通図柄の変動表示及び当該変動表示に基づくサポートが終了したか否かを判定する処理であるとも言える。
第2単位領域72又は第3単位領域73にて変動表示が行われている場合には、そのまま外れ表示対応処理を終了する。一方、第2単位領域72及び第3単位領域73双方の変動表示が行われていない場合、外れ変動表示の終了タイミングにて行われていた普通図柄の変動表示及び当該変動表示に基づくサポートが終了したことを意味する。この場合、ステップS803に進み、待機フラグをセットする。
続くステップS804にて、第1単位領域71において次の変動表示を開始させるまでの待機時間として、第1タイマカウンタT1に対して「4000」をセットする。これにより、上記各動作が終了したタイミングから第1単位領域71における変動表示が開始されるまでのタイミングまでの待機時間として、8secが設定される。当該待機時間を用いてエンディング及び次の変動表示に係る演出が行われる。
そして、ステップS805にてエンディングコマンドを設定し、本外れ表示対応処理を終了する。エンディングコマンドは、通常処理(図14)におけるステップS401にて音声発光制御装置102に送信される。当該エンディングコマンドを受信したことによる音声発光制御装置102の処理については、後に説明する。
一方、待機フラグがセットされている場合には、ステップS806にて待機時間が経過したか否かを判定する。具体的には、第1タイマカウンタT1が「0」であるか否かを判定する。第1タイマカウンタT1が「0」でない場合、待機時間が経過していないことを意味する。この場合、そのまま本外れ表示対応処理を終了する。
一方、第1タイマカウンタT1が「0」である場合、待機時間が経過したことを意味する。この場合、ステップS807にて外れ表示中フラグを消去するとともに、待機フラグを消去して、本外れ表示対応処理を終了する。
かかる処理によれば、第1単位領域71の外れ変動表示に対して次の変動表示は、当該外れ変動表示が終了してから、その終了タイミングにて行われていた普通図柄の変動表示及び当該変動表示に基づくサポートが終了し且つその後待機時間が経過したタイミングまで開始されない。これにより、外れ変動表示と次の変動表示との間にて、外れ変動表示の終了タイミングにて行われていた普通図柄の変動表示及び当該変動表示に基づくサポートを実行することが可能となっているとともに、エンディング及び第1単位領域71における次の変動表示に係る演出を行うことが可能となっている。
なお、エンディング及び第1単位領域71における次の変動表示に係る演出の詳細については音声発光制御装置102にて実行される処理と合わせて説明する。
第1電役対応処理(図15)の説明に戻り、第2サポート中フラグ又は第3サポート中フラグがセットされている場合には(ステップS502:YES)、ステップS520〜ステップS522にて、第1単位領域71にて普通図柄の変動表示が行われていない場合には第1単位領域71にて普通図柄の変動表示が新たに開始されないようにし、第1単位領域71にて普通図柄の変動表示が行われている場合には当該変動表示を一時停止させる処理を実行する。
具体的には、先ずステップS520にて第1単位領域71にて変動表示が行われているか否かを判定する。第1単位領域71にて変動表示が行われている場合にはステップS521に進み、現時点における変動表示の残り変動表示時間及び当該変動表示に係るサポート抽選結果を維持する一時停止処理を実行する。
具体的には、第1タイマカウンタT1の更新を禁止する。これにより、現時点における第1タイマカウンタT1が維持される。また、第1サポート当選フラグがセットされている場合には、当該第1サポート当選フラグを維持する。
そして、第1単位領域71にて行われている普通図柄の変動表示を一時停止させる。この場合、「○」及び「×」双方の普通図柄が同時に点滅して表示される。
第1単位領域71にて変動表示中が行われていない場合、又はステップS521の処理の実行後は、ステップS522にて、第1停止中フラグをセットして、本第1電役対応処理を終了する。
第1単位領域71における普通図柄の変動表示が停止中である場合(ステップS501:YES)、ステップS523にて第2サポート中フラグ又は第3サポート中フラグがセットされているか否かを判定する。両サポート中フラグのうちいずれか一方がセットされている場合には、そのまま本第1電役対応処理を終了する一方、両サポート中フラグがセットされていない場合には、ステップS524〜ステップS526にて第1単位領域71の変動表示の停止を解除するための処理を実行する。この場合、第1単位領域71の変動表示が一時停止した場合には、その一時停止した状態から再開させる。
具体的には、先ずステップS524にて、第1タイマカウンタT1の更新を禁止しているか否かを判定する。第1タイマカウンタT1の更新を禁止していない場合には、そのままステップS526に進む一方、第1タイマカウンタT1の更新を禁止している場合には、ステップS525に進み、第1タイマカウンタT1の更新の禁止を解除するとともに、普通図柄の変動表示を再開する。これにより、第1タイマカウンタT1の更新が再開される。
ステップS526では第1停止中フラグを消去する。そして、ステップS503に進む。
すなわち、第1単位領域71にて普通図柄の変動表示が行われている状況において第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートが開始された場合には、停止対象の普通図柄の変動表示に係るサポート抽選結果が維持された状態で変動表示時間のカウントが一時停止する。そして、上記サポートが終了したことに基づいて、上記変動表示時間のカウントが再開する。
ちなみに、停止解除に係る処理(ステップS524〜ステップS526)を実行した場合には、ステップS503に進むため、同一処理回にて、停止解除と変動表示の開始とが行われ得る。これにより、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートが終了した場合に、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示よりも後に第1単位領域71の変動表示が開始されることが回避されている。
詳細には、通常処理における所定の処理回において第2電動役物42aのサポートが終了した場合には、当該所定の処理回の第3電役対応処理において普通図柄の変動表示の停止解除が実行されるように構成されている。そして、当該所定の処理回に対して次の処理回における第1電役対応処理において普通図柄の停止解除が実行され、第1単位領域71の変動表示が開始され得る。そして、当該次の処理回において第1電役対応処理の後に実行される第2電役対応処理及び第3電役対応処理にて第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示が開始され得る。
また、通常処理における所定の処理回において第3電動役物43aのサポートが終了した場合、当該所定の処理回に対して次の処理回の第1電役対応処理において普通図柄の変動表示の停止解除が実行され、第1単位領域71の変動表示が開始され得る。そして、当該次の処理回において第1電役対応処理の後に実行される第2電役対応処理及び第3電役対応処理にて第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示が開始され得る。
かかる構成によれば、仮に第1単位領域71と第2単位領域72及び第3単位領域73とで当選変動表示時間が同一に設定されており、さらに1の電動役物のサポートが終了することに基づき各単位領域71〜73の変動表示の停止が解除される構成であっても、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示が第1単位領域71よりも先に終了することがない。
なお、停止解除に係る処理の実行後は、そのまま第1電役対応処理を終了する構成としてもよい。この場合、1処理回に係る処理負荷を軽減することができる。但し、第1単位領域71と第2単位領域72及び第3単位領域73とで当選変動表示時間が同一であり、各単位領域71〜73の変動表示が同時に開始された場合、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示が第1単位領域71よりも先に終了し得ることが生じ得る点を鑑みれば、上記構成の方が優れている。
また、第1単位領域71の変動表示を停止させる場合に現時点における第1タイマカウンタT1をRAM204の所定の記憶領域に一時記憶させ、第1単位領域71の変動表示の停止を解除する場合に一時記憶させておいた第1タイマカウンタT1を、第1タイマカウンタT1に対して再設定する構成としてもよい。
<第2電役対応処理>
次に第2電役対応処理について図19のフローチャートを用いて説明する。
先ず、ステップS901にて、他の電動役物、具体的には第1電動役物41a又は第3電動役物43aのサポートに基づく、第2単位領域72の変動表示の停止中であるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア234に設けられた停止中フラグ格納エリア234aに対して第2停止中フラグがセットされているか否かを判定する。第2停止中フラグは、第2単位領域72の変動表示が停止中であることを特定するためのフラグであり、第1電動役物41a又は第3電動役物43aのサポートが開始された場合にセットされ、当該サポートが終了した場合に消去されるものである。
第2停止中フラグがセットされていない場合には、ステップS902に進み、第1電動役物41a又は第3電動役物43aのサポート中であるか否かを判定する。具体的には、第1サポート中フラグ又は第3サポート中フラグがセットされているか否かを判定する。
両サポート中フラグがセットされていない場合には、第2単位領域72の表示制御及び第2電動役物42aの駆動制御に係る処理を実行する。
具体的には、先ずステップS903にて第2電動役物42aのサポート中であるか否かを判定する。具体的には、第2サポート中フラグがセットされているか否かを判定する。
第2サポート中フラグがセットされていない場合にはステップS904に進み、RAM204の各種フラグ格納エリア234に設けられたサポート当選フラグ格納エリア234dに第2サポート当選フラグがセットされているか否かを判定する。第2サポート当選フラグは、第2電動役物42aの開閉動作を行うか否かのサポート抽選において当選した場合にセットされ、第2サポート中フラグがセットされる場合に消去されるフラグである。
第2サポート当選フラグがセットされていない場合にはステップS905に進み、RAM204の各種カウンタエリア235に設けられた第2タイマカウンタエリア235cに記憶されている第2タイマカウンタT2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマカウンタT2は、タイマ割込み処理(図11)が2msec周期で起動される度に値が1減算されるよう更新されるものである。第2タイマカウンタT2が「0」でない場合には、そのまま本第2電役対応処理を終了する。
第2タイマカウンタT2が「0」である場合には、ステップS906にて第2単位領域72において普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。変動表示中でない場合には、ステップS907に進み、第2電役保留エリア232に記憶されている第2電役カウンタC2(保留情報)のうち未だ第2電動役物42aのサポート抽選の対象となっていないものが存在するか否かを判定する。具体的には、第2保留数記憶エリアN2の値が「0」よりも大きいか否かを判定する。
第2保留数記憶エリアN2の値が「0」である場合には、そのまま本第2電役対応処理を終了する一方、第2保留数記憶エリアN2の値が「0」よりも大きい場合には、ステップS908にて、第1単位領域71において外れ結果が表示中であるか否かを判定する。具体的には、外れ表示中フラグがセットされているか否かを判定する。
外れ表示中フラグがセットされていない場合には、ステップS909に進み、第2単位領域72にて普通図柄の変動表示を開始させるための第2普図変動開始処理を実行し、本第2電役対応処理を終了する。
第2普図変動開始処理について図20のフローチャートを用いて説明する。なお、ステップS1001〜ステップS1004の処理は、第1普図変動開始処理(図16)のステップS601〜ステップS604の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
今回のサポート抽選が当選である場合、ステップS1004を肯定判定し、ステップS1005に進む。ステップS1005では、第2サポート当選フラグをセットするとともに、RAM204の各種カウンタエリア235に設けられたラウンドカウンタエリア235dに設けられたラウンドカウンタRCに対して「2」をセットする。ラウンドカウンタRCは、1の開閉動作において第2電動役物42a又は第3電動役物43aが開状態となる回数(開放回数)を規定するためのカウンタである。
ステップS1005の実行後又はステップS1004を否定判定する場合には、ステップS1006にて、第2単位領域72における普通図柄の変動表示時間を抽選により決定する変動表示時間抽選処理を実行する。具体的には、現時点の変動種別カウンタCSの値を取得するとともに第2テーブルTD2を参照することで、取得された変動種別カウンタCSに対応する変動表示時間を把握する。
そして、ステップS1007にて、上記ステップS1006の抽選結果に対応した数値を第2タイマカウンタT2にセットする。具体的には、例えば上記ステップS1006の抽選結果が1.0secである場合には第2タイマカウンタT2に対して「500」をセットする。その後、ステップS1008にて第2単位領域72の変動表示を開始して、本第2普図変動開始処理を終了する。
第2電役対応処理(図19)の説明に戻り、外れ表示中フラグがセットされている場合には、ステップS908を肯定判定し、そのまま本第2電役対応処理を終了する。これにより、第2普図変動開始処理は実行されない。よって、第1単位領域71において外れ結果が表示されている状況において第2単位領域72の変動表示が新たに開始されることはない。
第2サポート当選フラグがセットされていない状況において第2タイマカウンタT2が「0」であり且つ第2単位領域72において普通図柄が変動表示中である場合(ステップS904:NO、ステップS905:YES、ステップS906:YES)、第2単位領域72の外れ変動表示が終了したことを意味する。この場合、ステップS910にて第2単位領域72に外れ結果を停止表示して、本第2電役対応処理を終了する。
第2サポート当選フラグがセットされている場合には(ステップS904:YES)、ステップS911に進み、第2タイマカウンタT2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマカウンタT2が「0」でない場合には、そのまま本第2電役対応処理を終了する。
一方、第2タイマカウンタT2が「0」である場合には、第2単位領域72の当選変動表示が終了したことを意味する。この場合、ステップS912にて第2単位領域72に当選結果を停止表示させる。
続くステップS913では第2サポート中フラグをセットするとともに、第2サポート当選フラグを消去する。その後、ステップS914にてカウントカウンタCCに、第2電役入賞口42に入賞する遊技球数の上限値として「10」をセットして、本第2電役対応処理を終了する。
第2サポート中フラグがセットされている場合(ステップS903:YES)、ステップS915に進み、第2電役開閉処理を実行し、本第2電役対応処理を終了する。当該第2電役開閉処理について図21のフローチャートを用いて説明する。
第2電動役物42aの開閉動作(サポート)の態様は、先ず第2電動役物42aが相対的に短い時間だけ開放される短時間開放が行われた後、所定のインターバル時間を経て、短時間開放よりも第2電動役物42aの開放時間が長い長時間開放が行われる構成となっている。
具体的には、先ずステップS1101にて第2電動役物42aが開放中(開状態)であるか否かを判定する。第2電動役物42aが開放中でない場合には、ステップS1102に進み、第2タイマカウンタT2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマカウンタT2が「0」でない場合にはそのまま第2電役開閉処理を終了する一方、第2タイマカウンタT2が「0」である場合には、ステップS1103に進み、第2電動役物42aが開放されるよう第2電動役物駆動部42bを制御する処理を実行する。
具体的には、ステップS1104にてラウンドカウンタRCが「2」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCは初期値として「2」が設定されているため、ラウンドカウンタRCが「2」である場合には、今回の開放が最初(1回目)の開放であることを意味する。この場合、ステップS1105にてカウント停止コマンドを設定する。当該カウント停止コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS401にて音声発光制御装置102に送信される。当該カウント停止コマンドを受信したことによる音声発光制御装置102の処理については、後に説明する。
その後、ステップS1106にて第2タイマカウンタT2に「250」をセットし、本第2電役開閉処理を終了する。一方、ラウンドカウンタRCが「2」でない場合には、ステップS1107にて、長時間開放(2回目の開放)の開放時間として第2タイマカウンタT2に「2750」をセットし、本第2電役開閉処理を終了する。
第2電動役物42aが開放中でない場合、ステップS1108に進み、第2タイマカウンタT2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマカウンタT2が「0」である場合には、ステップS1109に進み、第2電動役物42aが閉鎖するよう第2電動役物駆動部42bを制御する処理を実行する。
その後、ステップS1110では、ラウンドカウンタRCを1減算する更新処理を実行する。
そして、ステップS1111にてラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」である場合にはステップS1117に進む一方、ラウンドカウンタRCが「0」でない場合にはステップS1112に進み、第2タイマカウンタT2を「500」にセットし、本第2電役開閉処理を終了する。
一方、第2タイマカウンタT2が「0」でない場合には、ステップS1113に進み、第2電役入賞口42への入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。第2電役入賞口42への入賞が発生していない場合にはそのまま本第2電役開閉処理を終了する一方、第2電役入賞口42への入賞が発生した場合にはステップS1114に進み、カウントカウンタCCを1減算する更新処理を実行する。
続くステップS1115ではカウントカウンタCCが「0」であるか否かを判定する。カウントカウンタCCが「0」でない場合にはそのまま本第2電役開閉処理を終了する一方、カウントカウンタCCが「0」である場合にはステップS1116にて第2電動役物42aが閉鎖するよう第2電動役物駆動部42bを制御する処理を実行し、ステップS1117に進む。
ステップS1117では、第2電動役物42aのサポートを終了させる処理を実行する。具体的には、第2サポート中フラグを消去する。そして、ステップS1118にてカウント再開コマンドを設定し、本第2電役開閉処理を終了する。本カウント再開コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS401にて音声発光制御装置102に送信される。当該カウント再開コマンドを受信したことによる音声発光制御装置102の処理については、後に説明する。
かかる処理によれば、第2電動役物42aのサポートが開始されると、先ず第2電動役物42aの短時間開放が行われる。当該短時間開放の開放時間は0.5secに設定されている。短時間開放の終了後、第2電動役物42aが閉鎖される。当該閉鎖は1secだけ継続される。そして、上記時間の経過後に第2電動役物42aの長時間開放が行われる。
上記第2電動役物42aのサポートは、(A)第2電動役物42aの開放時間、詳細には短時間開放の開放時間と長時間開放の開放時間とを合わせたものが予め定められた上限開放時間(0.5sec+5.5sec=6.0sec)となる、又は(B)第2電役入賞口42に入賞した遊技球数が予め定められた上限個数(10個)となる、のいずれか一方の事象が発生するまで継続される。これにより、遊技者に対して付与される特典を調整することができるとともに、遊技球が入賞しないことに起因してサポートが終了しないという事態が生じないようにすることができる。
この場合、短時間開放の開放時間は、遊技球の発射周期である0.6secよりも短く設定されているため、短時間開放が開始されてから、第2電役入賞口42に向けて遊技球を発射したとしても、その遊技球が短時間開放中に入賞する事象は発生しにくい。
また、インターバル時間は遊技球の発射周期よりも大きく設定されているため、当該インターバル時間中に少なくとも1回は遊技球が発射される。
第2電役対応処理(図19)の説明に戻り、第1サポート中フラグ又は第3サポート中フラグがセットされている場合には、ステップS902を肯定判定する。そして、ステップS916〜ステップS920にて、第2単位領域72にて普通図柄の変動表示が行われていない場合には第2単位領域72にて普通図柄の変動表示が新たに開始されないようにし、第2単位領域72にて普通図柄の変動表示が行われている場合には当該変動表示をリセット(無効化)又は一時停止させる処理を実行する。
具体的には、先ずステップS916にて第2単位領域72にて変動表示が行われているか否かを判定する。変動表示が行われていない場合には、ステップS920にて第2停止中フラグをセットし、本第2電役対応処理を終了する。これにより、第2電役対応処理(図19)において第2普図変動開始処理が実行されなくなるため、第2単位領域72にて新たに普通図柄の変動表示が開始されない。
一方、第2単位領域72にて変動表示が行われている場合には、ステップS917に進み、第1サポート中フラグがセットされているか否かを判定する。
第1サポート中フラグがセットされている場合には、ステップS918に進み、現時点で第2単位領域72にて行われている普通図柄の変動表示及び当該変動表示に係るサポート抽選結果をリセットする変動リセット処理を実行する。具体的には、第2タイマカウンタT2を「0」に初期化する。さらに、停止結果を表示させることなく普通図柄の変動表示を終了させる。また、第2サポート当選フラグがセットされている場合には当該第2サポート当選フラグを消去する。
その後、ステップS920にて第2停止中フラグをセットし、本第2電役対応処理を終了する。
第1サポート中フラグがセットされていない場合には、第3サポート中フラグがセットされていることを意味する。この場合、ステップS919にて、現時点における第2単位領域72の変動表示の残り変動表示時間及び当該変動表示に係るサポート抽選結果を維持する一時停止処理を実行する。具体的には、第2タイマカウンタT2の更新を禁止し、普通図柄の変動表示を一時停止させる。また、第2サポート当選フラグがセットされている場合には、当該第2サポート当選フラグを維持する。
その後、ステップS920にて第2停止中フラグをセットして、本第2電役対応処理を終了する。
第2単位領域72における普通図柄の変動表示が停止中である場合(ステップS901:YES)、ステップS921にて第1サポート中フラグ又は第3サポート中フラグがセットされているか否かを判定する。両サポート中フラグのうちいずれか一方がセットされている場合には、そのまま本第2電役対応処理を終了する一方、両サポート中フラグがセットされていない場合には、ステップS922〜ステップS924にて第2単位領域72の変動表示の停止を解除するための処理を実行する。
具体的には、先ずステップS922にて、第2タイマカウンタT2の更新が禁止中であるか否かを判定する。第2タイマカウンタT2の更新が禁止中でない場合には、そのままステップS924に進む一方、第2タイマカウンタT2の更新が禁止中である場合には、ステップS923に進み、第2タイマカウンタT2の更新の禁止を解除して、普通図柄の変動表示を再開させる。
その後、ステップS924にて第2停止中フラグを消去して、本第2電役対応処理を終了する。
かかる処理によれば、第2単位領域72にて普通図柄の変動表示が行われている状況において第1電動役物41aのサポートが開始された場合、現時点で行われている普通図柄の変動表示がリセットされる。具体的には、現時点で行われている普通図柄の変動表示が直ちに終了するとともに、当該変動表示に係るサポート抽選結果が消去される。これにより、第2単位領域72における普通図柄の変動表示の停止が解除された後は、第2単位領域72において、第2電役保留エリア232に記憶されている第2電役カウンタC2に基づく普通図柄の変動表示が新たに行われることとなる。
一方、第2単位領域72にて普通図柄の変動表示が行われている状況において第3電動役物43aのサポートが開始された場合、停止対象の変動表示に係るサポート抽選結果が維持された状態で変動表示時間のカウントが一時停止する。そして、第3電動役物43aのサポートが終了したことに基づいて、上記変動表示時間のカウントが再開される。
<第3電役対応処理>
次に、第3電役対応処理について図22のフローチャートを用いて説明する。
先ず、ステップSS1201にて、第1電動役物41a又は第2電動役物42aのサポートに基づく、第3単位領域73の変動表示の停止中であるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア234に設けられた停止中フラグ格納エリア234aに対して第3停止中フラグがセットされているか否かを判定する。第3停止中フラグは、第3単位領域73の変動表示が停止中であることを特定するためのフラグであり、第1電動役物41a又は第2電動役物42aのサポートが開始された場合にセットされ、当該サポートが終了した場合に消去されるものである。
第3停止中フラグがセットされていない場合には、ステップS1202に進み、第1電動役物41a又は第2電動役物42aのサポート中であるか否かを判定する。具体的には、第1サポート中フラグ又は第2サポート中フラグがセットされているか否かを判定する。
両サポート中フラグがセットされていない場合には、第3単位領域73の表示制御及び第3電動役物43aの駆動制御に係る処理を実行する。
具体的には、先ずステップS1203にて第3電動役物43aのサポート中であるか否かを判定する。具体的には、第3サポート中フラグがセットされているか否かを判定する。
第3サポート中フラグがセットされていない場合にはステップS1204に進み、RAM204の各種フラグ格納エリア234に設けられたサポート当選フラグ格納エリア234dに第3サポート当選フラグがセットされているか否かを判定する。第3サポート当選フラグは、第3電動役物43aの開閉動作を行うか否かのサポート抽選において当選した場合にセットされ、第3サポート中フラグがセットされる場合に消去されるフラグである。
第3サポート当選フラグがセットされていない場合にはステップS1205に進み、RAM204の各種カウンタエリア235に設けられた第3タイマカウンタエリア235eに記憶されている第3タイマカウンタT3が「0」であるか否かを判定する。第3タイマカウンタT3は、タイマ割込み処理(図11)が2msec周期で起動される度に1減算されるよう更新されるものである。第3タイマカウンタT3が「0」でない場合には、そのまま本第3電役対応処理を終了する。
第3タイマカウンタT3が「0」である場合には、ステップS1206にて第3単位領域73において普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。変動表示中でない場合には、ステップS1207に進み、第3電役保留エリア233に記憶されている第3電役カウンタC3(保留情報)のうち未だ第3電動役物43aのサポート抽選の対象となっていないものが存在するか否かを判定する。具体的には、第3保留数記憶エリアN3の値が「0」よりも大きいか否かを判定する。
第3保留数記憶エリアN3の値が「0」である場合には、そのまま本第3電役対応処理を終了する一方、第3保留数記憶エリアN3の値が「0」よりも大きい場合には、ステップS1208にて、第1単位領域71において外れ結果が表示中であるか否かを判定する。具体的には、外れ表示中フラグがセットされているか否かを判定する。
外れ表示中フラグがセットされている場合にはそのまま本第3電役対応処理を終了する一方、外れ表示中フラグがセットされている場合には、ステップS1209に進み、第3単位領域73にて普通図柄の変動表示を開始させるための第3普図変動開始処理を実行し、本第3電役対応処理を終了する。当該第3普図変動開始処理は、第2普図変動開始処理(図20)と同様であるため、詳細な説明を省略する。
ここで、第2普図変動開始処理と第3普図変動開始処理とが、通常処理(図14)の同一の処理回にて実行される場合がある。この場合、同一の変動種別カウンタCSを用いて変動表示時間の抽選を行うこととなる。
これに対して、本実施形態によれば、第2テーブルTD2と第3テーブルTD3とで、変動種別カウンタCSの値に対して対応付けられている変動表示時間が異なっている。これにより、同一の変動種別カウンタCSを用いた場合であっても第2単位領域72と第3単位領域73とで異なる変動表示時間が選択されることとなる。
第3サポート当選フラグがセットされていない状況において第3タイマカウンタT3が「0」であり且つ第3単位領域73において普通図柄が変動表示中である場合(ステップS1204:NO、ステップS1205:YES、ステップS1206:YES)、第3単位領域73において普通図柄の外れ変動表示が終了したことを意味する。この場合、ステップS1210にて第3単位領域73に外れ結果を停止表示して、本第3電役対応処理を終了する。
第3サポート当選フラグがセットされている場合には(ステップS1204:YES)、ステップS1211に進み、第3タイマカウンタT3が「0」であるか否かを判定する。第3タイマカウンタT3が「0」でない場合には、そのまま本第3電役対応処理を終了する。
一方、第3タイマカウンタT3が「0」である場合には、第3単位領域73における普通図柄の当選変動表示が終了したことを意味する。この場合、ステップS1212にて第3単位領域73に当選結果を停止表示させる。
続くステップS1213では、第3サポート中フラグをセットするとともに、第3サポート当選フラグを消去する。
その後、ステップS1214にてカウントカウンタCCに、第3電役入賞口43に入賞する遊技球数の上限値として「10」をセットして、本第3電役対応処理を終了する。
第3サポート中フラグがセットされている場合(ステップS1203:YES)、ステップS1215に進み、第3電役開閉処理を実行して本第3電役対応処理を終了する。当該第3電役開閉処理については、第2電役開閉処理(図21)と基本的には同様であるため、説明を省略する。
第1サポート中フラグ又は第2サポート中フラグがセットされている場合には、ステップS1216〜ステップS1220にて、第3単位領域73にて普通図柄の変動表示が行われていない場合には第3単位領域73にて普通図柄の変動表示が新たに開始されないようにし、第3単位領域73にて普通図柄の変動表示が行われている場合には当該変動表示をリセット又は一時停止させる処理を実行する。当該処理は、第2電役対応処理(図19)のステップS916〜ステップS920と基本的に同様であるため、説明を省略する。
また、第3単位領域73における普通図柄の変動表示が停止中である場合(ステップS1201:YES)、ステップS1221にて第1サポート中フラグ又は第2サポート中フラグがセットされているか否かを判定する。両サポート中フラグのうちいずれか一方がセットされている場合には、そのまま本第3電役対応処理を終了する一方、両サポート中フラグがセットされていない場合には、ステップS1222〜ステップS1224にて第3単位領域73の変動表示の停止を解除するための処理を実行する。当該処理は、第2電役対応処理(図19)のステップS922〜ステップS924と基本的に同様であるため、説明を省略する。
かかる処理によれば、第3単位領域73にて普通図柄の変動表示が行われている状況において第1電動役物41aのサポートが開始された場合、現時点で行われている普通図柄の変動表示がリセットされる。具体的には、現時点で行われている普通図柄の変動表示が直ちに終了するとともに、当該変動表示に係るサポート抽選結果が消去される。これにより、第3単位領域73における普通図柄の変動表示の停止が解除された後は、第3単位領域73において、第3電役保留エリア233に記憶されている第3電役カウンタC3に基づく普通図柄の変動表示が新たに行われることとなる。
一方、第3単位領域73にて普通図柄の変動表示が行われている状況において第2電動役物42aのサポートが開始された場合、停止対象の変動表示に係るサポート抽選結果が維持された状態で変動表示時間のカウントが一時停止する。そして、第2電動役物42aのサポートが終了したことに基づいて、上記変動表示時間のカウントが再開される。
<遊技の流れについて>
次に、遊技の流れ、詳細には各単位領域71〜73における普通図柄の変動表示及び各電動役物41a〜43aの動作について図23のタイミングチャートを用いて説明する。(a)〜(c)は各スルーゲート51〜53への入賞を示し、(d)〜(f)は各単位領域71〜73における普通図柄の変動表示の実行タイミングを示し、(g)〜(h)は各電動役物41a〜43aの開閉態様を示す。
先ず、各電役保留エリア231〜233に各保留情報、具体的には各電役カウンタC1〜C3が取得されていない状況においてt1のタイミングにて、第1スルーゲート51に遊技球が入賞する。これにより、第1電役カウンタC1が取得され、当該第1電役カウンタC1を用いたサポート抽選が行われるとともに、第1単位領域71において変動表示が開始される。なお、サポート抽選結果は当選結果である。この場合、第1単位領域71の当選変動表示時間として0.5secが設定される。
その後、t2のタイミングにて、第1スルーゲート51に入賞した遊技球が第2スルーゲート52に入賞する。これにより、第2電役カウンタC2が取得され、当該第2電役カウンタC2を用いたサポート抽選が行われるとともに、第2単位領域72において変動表示が開始される。
すなわち、各電役保留エリア231〜233に保留情報が取得されていない場合、取得されたタイミングで各単位領域71〜73の普通図柄の変動表示が順次開始される。この場合、第1スルーゲート51が第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53に対して上流側に配置されており、更に第1スルーゲート51を介することなく第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53に入賞することが規制されているため、第1電役カウンタC1の取得タイミングが他の電役カウンタC2,C3の取得タイミングよりも後になりにくい。このため、各単位領域71〜73において普通図柄の変動表示が行われていない状況において、第1単位領域71における変動表示よりも先に第2単位領域72又は第3単位領域73における変動表示が開始される事象は生じにくい。
その後、t3のタイミングにて第1単位領域71の当選変動表示が終了する。
ここで、第1スルーゲート51の通過タイミングから第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53の通過タイミングまでの最長時間が第1単位領域71の当選変動表示時間(0.5sec)よりも短くなるように、第1スルーゲート51と第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53との距離が設定されている。そして、第2単位領域72及び第3単位領域73の最短変動表示時間(0.7sec)は、第1単位領域71の当選変動表示時間(0.5sec)よりも長く設定されている。これにより、第1単位領域71の当選変動表示中に第2単位領域72又は第3単位領域73の変動表示が開始され易く、これら第2単位領域72又は第3単位領域73の変動表示中に第1単位領域71の当選変動表示が終了し易い。
また、t3のタイミングでは、当選変動表示の終了に基づいて第1電動役物41aの開閉動作(サポート)が開始される。具体的には、第1電動役物41aが開放される。
さらに、第1電動役物41aの開閉動作が開始される(第1単位領域71において当選変動表示が終了する)ことに基づいて、現状行われている変動表示、具体的には第2単位領域72の普通図柄の変動表示が停止する。この場合、停止対象となった普通図柄の変動表示及び当該変動表示に係るサポート抽選結果はリセットされる。これにより、第1電動役物41aの開閉動作中に、第2単位領域72及び第3単位領域73における普通図柄の変動表示が終了し、第2電動役物42a及び第3電動役物43aの開閉動作が行われないようになっている。
なお、通常の変動表示の終了と、リセットに係る変動表示の停止(終了)とを区別するために、図23(e)〜(g)においてリセットに係る変動表示の停止は矢印で示す。
その後、第1電動役物41aの開閉動作中であるt4及びt5のタイミングにて、第1スルーゲート51及び第3スルーゲート53への入賞が発生する。この場合、第1電動役物41aの開閉動作中(サポート中)であるため、第3単位領域73における普通図柄の変動表示は開始されない。
そして、t6のタイミングにて、第1電動役物41aの開閉動作が終了する。具体的には、第1電動役物41aが閉鎖される。そして、第1単位領域71において再度普通図柄の変動表示が行われる。当該変動表示は、t4のタイミングにおける第1スルーゲート51への入賞の発生に基づくものである。なお、当該変動表示は当選変動表示である。この場合、変動表示時間は0.5secとなる。
また、第1電動役物41aの開閉動作が終了することに基づいて、第2単位領域72及び第3単位領域73における普通図柄の変動表示の停止が解除される。これにより、t5のタイミングにおける第3スルーゲート53への入賞に基づく第3単位領域73の変動表示が開始される。この場合、当否判定の結果に関わらず、第3単位領域73の変動表示時間として0.7sec,1.0sec,1,3secのいずれかが設定される。
その後、t7のタイミングにて第1スルーゲート51への入賞が発生する。そして、t8のタイミングにて第1単位領域71の当選変動表示が終了する。当該当選変動表示の終了に基づいて、第1電動役物41aの開閉動作が開始されるとともに、現状行われている変動表示、具体的には第3単位領域73の普通図柄の変動表示が停止する。この場合、停止対象となった普通図柄の変動表示及び当該変動表示に係るサポート抽選結果はリセットされる。
すなわち、第1単位領域71において当選変動表示が行われる場合、当該当選変動表示は、第2単位領域72及び第3単位領域73における普通図柄の変動表示の終了タイミングよりも前のタイミングで終了する。そして、第1単位領域71の当選変動表示が終了し、第1電動役物41aの開閉動作が行われることに基づいて、第2単位領域72及び第3単位領域73における普通図柄の変動表示が停止する。この場合、停止対象となった普通図柄の変動表示及び当該変動表示に係るサポート抽選結果はリセットされる。これにより、第2電動役物42a及び第3電動役物43aの開閉動作が行われず、第1電動役物41aの開閉動作のみが行われるようになっている。既に説明した通り、第1電動役物41aへの入賞は不可となっているため、第1電動役物41aの開閉動作に基づく特典は少ない。
ちなみに、既に説明した通り、各電役保留エリア231〜233にて記憶可能な保留数はいずれも4個となっている。このため、保留情報の消化時間よりも短い時間内に第1スルーゲート51を多数の遊技球が通過することにより、第1電役保留エリア231に記憶されている保留数よりも、第2電役保留エリア232及び第3電役保留エリア233双方に記憶されている保留数の和の方が多くなる事象が発生し得る(N1<N2+N3)。この場合、各単位領域71〜73にて変動表示が行われる。上記状況において第1単位領域71の変動表示が当選変動表示である場合には、当該当選変動表示が第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示よりも先に終了し易い。第1単位領域71の当選変動表示が終了すると、第2単位領域72及び第3単位領域73双方の変動表示がリセットされる。すなわち、1の当選変動表示により、2の変動表示及びサポート抽選結果がリセットされることとなる。これにより、上記事象が発生した場合であっても、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートが開始される事象は発生しない。
その後、第1電動役物41aの開閉動作中であるt9〜t13のタイミングにて、各スルーゲート51〜53のいずれかへの入賞が発生する。
そして、t14のタイミングにて、第1電動役物41aの開閉動作が終了し、各単位領域71〜73において変動表示が開始される。この場合、第1単位領域71において外れ変動表示が行われ、第2単位領域72及び第3単位領域73にて当選変動表示が行われるとする。この場合、第1単位領域71の外れ変動表示時間は第2単位領域72及び第3単位領域73における変動表示時間よりも長く設定されているため、第1単位領域71の外れ変動表示よりも先に第2単位領域72又は第3単位領域73の変動表示が終了することとなる。
ここで、第2単位領域72の変動表示時間は、第3単位領域73の変動表示時間よりも短いものが選択されたとすると、t15のタイミングにて先ず第2単位領域72の変動表示が終了し、第2電動役物42aの開閉動作が開始される。具体的には、第2電動役物42aにおいて1回目の開放が行われる。上記第2電動役物42aの開閉動作の開始に基づき、第1単位領域71及び第3単位領域73における普通図柄の変動表示が一時停止する。これにより、第2電動役物42aの開放中に第1単位領域71又は第3単位領域73における普通図柄の変動表示が終了し、第1電動役物41a及び第3電動役物43aの開閉動作が開始されないようになっている。なお、図23(d)〜(f)において一時停止中である状況を2重線で示す。
続くt16のタイミングにて、第2電動役物42aの1回目の開放が終了する。そして、t16のタイミングから1secが経過したt17のタイミングにて、第2電動役物42aの2回目の開放が行われる。
その後、t18のタイミングにて、第2電動役物42aの開閉動作の終了条件が成立し、第2電動役物42aの開閉動作が終了する。この場合、第2電役保留エリア232に保留情報(第2電役カウンタC2)が記憶されている場合には、第2単位領域72において上記保留情報に基づく普通図柄の変動表示が新たに開始される。
また、第2電動役物42aの開閉動作が終了したことに基づき、第1単位領域71及び第3単位領域73において一時停止していた変動表示が再開される。つまり、第2電動役物42aの開閉動作が行われている時間(t15のタイミングからt18のタイミングまでの時間)が一時停止時間となっている。
続くt19のタイミングにて、第3単位領域73の残りの変動表示時間が経過し、第3単位領域73における普通図柄の変動表示が終了する。当該終了に基づいて、第3電動役物43aの開閉動作が開始される。具体的には、第3電動役物43aにおいて1回目の開放が行われる。当該第3電動役物43aの開閉動作の開始に基づき、第1単位領域71及び第2単位領域72における普通図柄の変動表示が一時停止する。これにより、第3電動役物43aの開放中に第1単位領域71又は第2単位領域72における普通図柄の変動表示が終了し、第1電動役物41a及び第2電動役物42aの開閉動作が開始されないようになっている。
ここで、t14のタイミングからt15のタイミングまでの時間と、t18のタイミングからt19のタイミングまでの時間とを合わせた時間が、第3単位領域73の変動表示時間となっている。換言すれば、第3電動役物43aの開閉動作が開始されるt19のタイミングは、第3単位領域73の変動表示が開始されたt14のタイミングから、当該第3単位領域73の変動表示時間と、第2電動役物42aの開閉動作が行われている時間とを合わせた時間が経過したタイミングであると言える。
そして、t20のタイミングにて1回目の開放が終了し、t21のタイミングにて2回目の開放が行われる。2回目の開放は、終了条件が成立するまで継続する。
t22のタイミングにて第3電動役物43aの開閉動作の終了条件が成立すると、第3電動役物43aの開閉動作が終了する。この場合、第3電役保留エリア233に保留情報(第3電役カウンタC3)が記憶されている場合には、第3単位領域73において当該保留情報に基づく普通図柄の変動表示が新たに開始される。
また、第3電動役物43aの開閉動作が終了したことに基づき、第1単位領域71及び第2単位領域72において一時停止していた普通図柄の変動表示が再開される。そして、t23のタイミングにて第2単位領域72における普通図柄の変動表示が終了し、再度第2電動役物42aの開閉動作が開始されるとともに、第1単位領域71及び第3単位領域73における普通図柄の変動表示が一時停止する。
t18のタイミングからt19のタイミングまでの時間と、t22のタイミングからt23のタイミングまでの時間とを合わせた時間が、第2単位領域72の変動表示時間となっている。換言すれば、第2電動役物42aの開閉動作が開始されるt23のタイミングは、第2単位領域72の変動表示が開始されたt18のタイミングから、当該第2単位領域72の変動表示時間と、第3電動役物43aの開閉動作が行われている時間とを合わせた時間が経過したタイミングであると言える。
すなわち、第1単位領域71の外れ変動表示中において、第2単位領域72及び第3単位領域73における普通図柄の変動表示が終了し、第2電動役物42a及び第3電動役物43aの開閉動作が行われる。この場合、第2電動役物42a及び第3電動役物43aのうち1の電動役物の開閉動作が行われている間、他の電動役物に対応する各単位領域における普通図柄の変動表示が一時停止する。そして、1の電動役物の開閉動作が終了したことに基づいて、他の電動役物に対応する各単位領域における普通図柄の変動表示が再開され、さらに1の電動役物に対応する単位領域における普通図柄の変動表示が開始される。これにより、第1単位領域71にて普通図柄の外れ変動表示が行われている状況において第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43への遊技球の入賞頻度が高くなる。よって、遊技者に対して付与される特典が、第1単位領域71にて当選変動表示が行われる場合と比較して多くなる。
この場合、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポート間隔は、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示時間に依存する。これらの変動表示時間は変動種別カウンタCSに応じて変動する。これにより、サポートの終了タイミングに基づいてサポート間隔を把握することが困難となっている。よって、サポートの開始タイミングを予測しながら遊技を行うことができ、第1単位領域71の外れ変動表示中の遊技への注目度を高めることができる。
特に、第1単位領域71の外れ変動表示の開始タイミングでは、第2単位領域72と第3単位領域73とが同時に変動表示が開始され得る。この場合、同一の変動種別カウンタCSを用いて第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示時間を決定することとなる。かかる場合、第2テーブルTD2と第3テーブルTD3とで、変動種別カウンタCSに対応する変動表示時間が異なっているため、第2単位領域72と第3単位領域73とで、それぞれ異なる変動表示時間が選択される。これにより、一方の変動表示及びそれに基づく開閉動作が終了した後、直ちに他方の変動表示が終了し、それに基づく開閉動作が行われることがない。
また、既に説明した通り、第2電動役物42a及び第3電動役物43aの開閉動作態様は、短時間開放が行われた後、1secのインターバルを経て、長時間開放が行われる構成となっているため、遊技者は、短時間開放が行われたことを確認して、今回開閉動作が行われる電動役物を把握する。そして、1secのインターバル中に今回開閉動作が行われる電動役物が設けられている電役入賞口へ向けて遊技球を発射することとなる。これにより、開閉動作が行われる電動役物に対応した電役入賞口への入賞の発生頻度を高めることができる。換言すれば、第2電動役物42a及び第3電動役物43aの短時間開放は、今回開閉動作が行われる電動役物を遊技者に対して報知するためのものであるとも言え、短時間開放と長時間開放との間のインターバルは、上記報知に基づき遊技者が打ち分けるための時間であるとも言える。
特に、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートが行われ得る状況において、遊技者は第2電動役物42a又は第3電動役物43aを注目していることが想定される。かかる状況において、注目対象である第2電動役物42a又は第3電動役物43aにより打ち分けの報知が行われるため、遊技者が上記打ち分けの報知を確実に確認することができるようになっている。
また、インターバル時間は遊技球の発射周期よりも長く設定されているため、インターバル中に遊技球を少なくとも1個は発射することができる。これにより、その遊技球の流下態様に基づいて遊技球の打ち出し方向を調整することができる。よって、上記打ち分けを好適に行うことができる。
さらに、サポートの終了条件には、短時間開放及び長時間開放の総開放時間が上限開放時間となることが含まれている。かかる構成において、打ち分けの報知としての1回目の開放は短時間開放となっているため、遊技者に特典を付与するための長時間開放の開放時間を長く確保することができる。これにより、遊技者の利益を確保しつつ、好適に打ち分けの報知を行うことができる。
なお、第2電動役物42a及び第3電動役物43aの開閉動作態様については、これに限られず、例えば3回以上開放される構成としてもよい。この場合、短時間開放が行われる回数を多くすると目立ち易くなるため、開閉動作対象を把握し易い。一方、上限開放時間を超えないように長時間開放の開放時間を短くする必要が生じるため、遊技者が得られる特典が少なくなり易い。
また、開放時間が異なる短時間開放と長時間開放とが行われる構成としたが、これに限られず、例えば1の開放時間で複数回開放が行われる構成としてもよい。この場合、開放中に遊技球がある程度入球可能となるように、開放時間を遊技球の発射周期の0.6secよりも長く設定するとよい。
また、インターバル時間は、打ち分けを行うための時間が確保されていれば任意である。但し、インターバル時間を長く設定すると、インターバル中は遊技球を発射しないようにする行為、所謂止め打ちが行われるおそれがあるため、打ち分けを行うための時間を確保可能な範囲内で短く設定されているとよい。
さらに、インターバル時間が異なる複数の開閉態様を予め用意し、開閉動作が開始される場合に、当該複数の開閉態様から1の開閉態様を選択する構成としてもよい。当該構成によっても、上記止め打ちを抑制することができる。
第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示及び第2電動役物42a及び第3電動役物43aの開閉動作が繰り返し行われ、t24のタイミングにて第1単位領域71の外れ変動表示時間が経過すると、第1単位領域71において外れ結果が表示される。この場合、第2単位領域72において行われている普通図柄の変動表示は継続して行われる。
ちなみに、既に説明した通り、第1単位領域71の外れ変動表示時間のカウントは、第2電動役物42a又は第3電動役物43aの開閉動作が行われていない場合にのみカウントされる。すなわち、第1単位領域71の外れ変動表示の開始タイミング(t14のタイミング)から第1単位領域71の外れ変動表示の終了タイミング(t24のタイミング)までの時間は、抽選により決定された外れ変動表示時間と、第2電動役物42a又は第3電動役物43aの開閉動作が行われた時間と、を合わせた時間である。
その後、t25のタイミングにて第3スルーゲート53への入賞が発生する。この場合、第1単位領域71において外れ結果の表示中であるため、第3単位領域73において新たな変動表示は開始されない。
そして、t26のタイミングにて第2単位領域72の変動表示が終了し、第2電動役物42aの開閉動作が開始される。
その後、t27のタイミングにて第2電動役物42aの開閉動作が終了する。これにより、第2単位領域72の変動表示、第3単位領域73の変動表示、第2電動役物42aの開閉動作及び第3電動役物43aの開閉動作のいずれもが終了することとなり、待機時間のカウントが開始される。
そして、当該待機時間が経過したt28のタイミングにて、外れ結果の表示が終了し、各単位領域71〜73において新たな変動表示が開始される。
すなわち、第1単位領域71の外れ変動表示が終了する場合、第2単位領域72及び第3単位領域73における変動表示は停止されることなく継続する。このため、第1単位領域71の外れ結果の表示中に、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示が終了する場合がある。この場合、当該変動表示が当選変動表示であれば、対応する電動役物の開閉動作が行われる。
一方、第1単位領域71の外れ結果の表示中は、第2単位領域72及び第3単位領域73において、新たに変動表示が開始されることが規制されている。すなわち、第1単位領域71の外れ結果の表示中では、外れ変動表示の終了タイミングにおいて、第2単位領域72及び第3単位領域73において既に変動表示が行われているものについては、通常通りの処理を行い、その後新たな変動表示は開始させないようになっている。つまり、第1単位領域71の外れ変動表示が開始されてから、待機時間のカウントが開始されるまで(t14のタイミングからt27のタイミングまで)が、遊技者に有利な有利状態(遊技者に特典が付与され易い状態)であり、第2単位領域72、第3単位領域73の各変動表示、及び第2電動役物42a、第3電動役物43aの各サポートのいずれもが終了することが有利状態の終了条件となっている。
なお、本実施形態では、外れ結果の表示時間は、当該外れ結果の表示開始タイミングから、第2単位領域72、第3単位領域73、第2電動役物42a及び第3電動役物43aの各動作が終了したタイミングまでの時間と、待機時間とを合わせた時間となっているが、これに限られず、例えば予め定められた固定時間として設定してもよい。この場合、当該固定時間を第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示及び第2電動役物42a及び第3電動役物43aのサポートに要する最長時間と、待機時間とを合わせた時間よりも長く設定するとよい。これにより、上記各動作が行われている状況において外れ結果の表示が終了する不都合が生じないため、遊技者が不利益を被ることを抑制することができる。
<各種演出を行うための構成について>
次に、スピーカ部24及び図柄表示装置81等を用いた各種演出を行うための構成について説明する。
先ず、各種演出を行うための電気的構成について図24のブロック図を用いて説明する。
音声発光制御装置102に設けられた音声発光制御基板241には、MPU242が搭載されている。MPU242は、当該MPU242により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM243と、そのROM243内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM244と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。なお、MPU242に対してROM243及びRAM244が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU242には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU242の入力側には主制御装置101が接続されている。主制御装置101からは、既に説明した、各種コマンドを受信する。
MPU242の出力側には、可変表示ユニット61に設けられた各保留ランプ部91〜93及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部23やスピーカ部24が接続されているとともに、表示制御装置212が接続されている。音声発光制御装置102のMPU242では、主制御装置101から受信したコマンドに基づき、演出パターンを決定し、当該演出パターンに対応した演出コマンドを表示制御装置212に送信するとともに、主制御装置101から受信したコマンドをそのまま表示制御装置212に対して送信する。
表示制御装置212には、プログラムROM253及びワークRAM254が複合的にチップ化された素子であるMPU252と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)255と、キャラクタROM256と、ビデオRAM257とがそれぞれ搭載されている。なお、MPU252に対してプログラムROM253及びワークRAM254が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としても良い。
表示制御装置212のMPU252では、音声発光制御装置102から各種演出コマンドを受信することに基づき、当該演出コマンドに対応した処理が実行され、その処理結果に対応してVDP255においてビデオRAM257に対して描画処理が実行されることにより、図柄表示装置81の表示画面Gに各種の画像が表示される。
VDP255は、図柄表示装置81に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP255はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP255は、MPU252、ビデオRAM257等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM257に記憶させる画像データを、キャラクタROM256から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置81に表示させる。
キャラクタROM256は、図柄表示装置81に表示される装飾図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM256には、各種の表示装飾図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
なお、キャラクタROM256を複数設け、各キャラクタROM256に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM253に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM256に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM257は、図柄表示装置81に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM257の内容を書き替えることにより図柄表示装置81の表示内容が変更される。
<音声発光制御装置102にて実行される演出制御処理>
次に、音声発光制御装置102のMPU242にて実行される演出制御処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。なお、演出制御処理は、MPU242により定期的に(例えば2msec周期で)起動されるものであり、主制御装置101から受信したコマンドに基づいて、各種演出のうち1の演出を決定するとともに、当該決定された演出の態様に基づいて表示画面Gにおいて装飾図柄の変動表示を行わせるための処理等を実行する。
なお、以降の説明において、第1単位領域71における普通図柄の変動表示を遊技回として説明する。遊技回とは、既に説明した通り、第1単位領域71において普通図柄の変動表示が開始され、サポート抽選結果に対応した停止結果を表示し上記普通図柄の変動表示が停止されるまでのことである。この場合、サポート抽選結果が当選結果である場合の遊技回(第1単位領域71における普通図柄の当選変動表示)を当選遊技回、サポート抽選結果が外れ結果である場合の遊技回(第1単位領域71における普通図柄の外れ変動表示)を外れ遊技回と言う。当選遊技回の遊技回時間は第1単位領域71の当選変動表示時間であり、外れ遊技回の遊技回時間は第1単位領域71の外れ変動表示時間である。
各種演出として、上記遊技回に対応した演出が複数種類用意されている。具体的には、所定の当選遊技回に基づく第1電動役物41aのサポートに対して次の遊技回が連続する場合において行われる保留予告演出及び時短保留予告演出と、所定の当選遊技回に基づく第1電動役物41aのサポートに対して次の当選遊技回が非連続である場合(外れ遊技回及び当選遊技回間を除く)に行われる時短通常演出と、外れ遊技回に行われる有利状態中演出と、が設定されている。
保留予告演出及び時短保留予告演出とは、第1電役保留エリア231に記憶されている保留情報(第1電役カウンタC1)の内容、具体的には当該保留情報を用いたサポート抽選結果を示唆する演出である。保留予告演出及び時短保留予告演出は、保留情報に係る遊技回が開始されるよりも前のタイミング、具体的には当該保留情報よりも1つ前の保留情報に係る第1電動役物41aのサポートの開始タイミング又はサポート中に開始される。
詳細には、保留予告演出は、第1電動役物41aのサポートの開始タイミングにおいて、次の遊技回に係る保留情報が取得されている場合に実行されるものである。これに対して、時短保留予告演出は、第1電動役物41aのサポート中に次の遊技回に係る保留情報が取得された場合に実行されるものである。
また、保留予告演出には、次の遊技回が当選遊技回である場合に選択される通常保留予告演出と、次の遊技回が外れ遊技回である場合に選択される有利保留予告演出と、が設定されている。また、時短保留予告演出についても同様に、次の遊技回が当選遊技回である場合に選択される時短通常保留予告演出と、次の遊技回が外れ遊技回である場合に選択される時短有利保留予告演出と、が設定されている。
各通常保留予告演出は、所定の当選遊技回に基づくサポートと、当該通常保留予告演出の演出対象となった保留情報に基づく遊技回である次の遊技回とに跨って実行される。一方、各有利保留予告演出は、上記所定の当選遊技回に基づくサポート中のみ行われる。これは、各有利保留予告演出と有利状態中演出とが同時に行われないようにするためである。
演出制御処理では、主制御装置101から受信したコマンド及び第1電役保留エリア231に記憶されている保留情報の状況に応じて、上記各種演出のうちいずれかの演出等を実行する。
具体的な処理構成について説明すると、先ずステップS1301では、保留コマンド、具体的には当選保留コマンド又は外れ保留コマンドを受信したか否かを判定する。保留コマンドは、既に説明した通り、第1電役カウンタC1が取得された場合にセットされるコマンドである。特に、当選保留コマンドは、上記取得された第1電役カウンタC1を用いたサポート抽選結果が当選結果である場合に設定されるコマンドであり、外れ保留コマンドは、上記取得された第1電役カウンタC1を用いたサポート抽選結果が外れ結果である場合に設定されるコマンドである。
保留コマンドを受信していない場合にはステップS1303に進む一方、保留コマンドを受信している場合には、ステップS1302にて保留コマンド対応処理を実行して、ステップS1303に進む。ステップS1303〜ステップS1315では、保留コマンド以外の各種コマンドに対応した処理を実行する。
ここで、保留コマンドは、既に説明した通り、第1スルーゲート51への入賞が発生し、第1電役カウンタC1が取得された場合に主制御装置101から音声発光制御装置102に対して送信されるものである。このため、第1スルーゲート51への入賞の発生タイミングによっては、保留コマンドと他のコマンドとが同一の通常処理回において設定される場合がある。このため、先ず保留コマンドに係る処理を実行し、当該処理の実行後に他のコマンドに対応した処理を実行することで、保留コマンド対応処理と他のコマンドの対応処理との間にタイムラグが生じないようになっている。
保留コマンド対応処理について図26のフローチャートを用いて説明する。
先ずステップS1401では、受信した保留コマンドに含まれる保留コマンド情報を音声発光制御装置102のRAM244に記憶させておく処理を実行する。具体的には、図24に示すように、RAM244には、保留コマンド情報を記憶させておくための保留コマンド情報記憶エリア261が設けられている。当該保留コマンド情報記憶エリア261は、第1電役保留エリア231の各保留エリアRE1〜RE4に対応させて、4つの単位記憶エリア261a〜261dを備えており、保留コマンドの受信履歴に合わせて、いずれかの単位記憶エリア261a〜261dに記憶される。具体的には、保留コマンドを受信した場合に、第1単位記憶エリア261a→第2単位記憶エリア261b→第3単位記憶エリア261c→第4単位記憶エリア261dの順に保留コマンド情報を順次記憶していく。これにより、主制御装置101のRAM204における第1電役保留エリア231の各保留エリアRE1〜RE4と、音声発光制御装置102のRAM244における保留コマンド情報記憶エリア261の各単位記憶エリア261a〜261dとが対応付けられる。
また、保留コマンド情報には、保留コマンドの種別、具体的には当選保留コマンドであるか外れ保留コマンドであるかの情報が含まれる。
続くステップS1402では、第1電役保留エリア231にて現状取得されている第1電役カウンタC1の数を把握するための処理を実行する。具体的には、RAM244の保留コマンド情報記憶エリア261に設けられた保留数記憶エリアKを1インクリメントする処理を実行する。保留数記憶エリアKは、音声発光制御装置102において、各種演出の対象となる保留情報の数、具体的には現状取得されている第1電役カウンタC1の数を把握するためのものである。
ステップS1402の処理の実行後は、ステップS1403に進み、遊技回中(第1単位領域71が変動表示中)であるか否かを判定する。RAM244に設けられた遊技回中フラグ格納エリア262に遊技回中フラグがセットされているのか否かを判定する。遊技回中フラグは、第1単位領域71にて普通図柄が変動表示中である場合にセットされるフラグであり、詳細には変動コマンドを受信した場合にセットされ、開放コマンド又は外れ変動終了コマンドを受信した場合に消去されるフラグである。
遊技回中である場合には、そのまま保留コマンド対応処理を終了する一方、遊技回中でない場合には、ステップS1404にて第1電動役物41aが開放中(サポート中)であるか否かを判定する。具体的には、RAM244に設けられた開放中フラグ格納エリア263に開放中フラグがセットされているか否かを判定する。開放中フラグは、第1電動役物41aが開放中である場合にセットされるフラグであり、詳細には開放コマンドを受信した場合にセットされ、閉鎖コマンドを受信した場合に消去されるフラグである。
第1電動役物41aが開放中でない場合には、そのまま本保留コマンド対応処理を終了する一方、第1電動役物41aが開放中である場合には、ステップS1405〜ステップS1415にて時短保留予告演出に係る処理を実行する。
先ず、ステップS1405では、RAM244に設けられた保留予告フラグ格納エリア264に保留予告フラグがセットされているか否かを判定する。当該保留予告フラグは、保留予告演出が行われる場合にセットされるフラグであり、保留予告演出の対象となっていない保留情報に係る遊技回が開始される場合に消去されるフラグである。
保留予告フラグがセットされている場合には、既に保留予告演出が行われていることを意味する。この場合、そのまま本保留コマンド対応処理を終了する。一方、保留予告フラグがセットされていない場合には、ステップS1406〜ステップS1414にて時短保留予告演出を開始させるための処理を実行する。
具体的には、先ずステップS1406にて保留予告フラグをセットする。その後、ステップS1407にて、第1電動役物41aの残り開放時間を把握する。詳細には、RAM244にはタイマカウンタエリア265が設けられており、当該タイマカウンタエリア265には、第1電動役物41aの開放時間を把握するためのタイマカウンタTが記憶されている。タイマカウンタTは、第1電動役物41aが開放される場合に「3000」がセットされ、演出制御処理が起動される度に1ずつ減算される。演出制御処理は2msec周期で起動されるため、第1電動役物41aの開放時間である6secが経過した場合にタイマカウンタTは「0」となる。ステップS1407では、現時点のタイマカウンタTの値を把握することにより、現時点から第1電動役物41aが閉鎖するまでの残り開放時間を把握する。
その後、ステップS1408にて保留数記憶エリアKを1減算する処理を実行する。そして、ステップS1409にて、RAM244に設けられた実行エリア261eに対して第1単位記憶エリア261aに記憶されている情報を格納するとともに、各単位記憶エリア261b〜261dに記憶されている情報をシフトさせる。当該データのシフトは、第1電役保留エリア231の実行エリアAE及び各保留エリアRE1〜RE4のデータシフトと同様である。
続くステップS1410では、実行エリア261eに記憶されている情報のうちサポート抽選結果に関する当否情報を把握する。そして、ステップS1411にて、把握された当否情報に基づいて今回のサポート抽選結果が当選であるか否かを判定する。
サポート抽選結果が当選である場合、次の遊技回が当選遊技回であることを意味する。この場合、ステップS1412に進み、上記ステップS1407にて把握された残り開放時間に対応した演出時間を選択する処理を実行する。具体的には、演出時間として0〜6.5secの数値範囲内で複数の演出時間(例えば0.5sec、1.0sec、1.5sec、…、5.5sec、6.0sec)が予め設定されており、当該複数の演出時間のうち残り開放時間に対応した1の演出時間を選択する。詳細には、複数の演出時間のうち、残り開放時間と当選遊技回時間である0.5secとを合わせた時間よりも小さい範囲内での最大時間を選択する。例えば、残り開放時間が1.7secである場合、演出時間として2.0secを選択する。
その後、ステップS1413では、上記ステップS1412にて選択された演出時間に対応した時短通常保留予告演出を開始して、本保留コマンド対応処理を終了する。
具体的には、音声発光制御装置102のROM243には、各種データテーブル記憶エリア271が設けられており、当該各種データテーブル記憶エリア271には、複数種類の演出に対応させて複数種類のデータテーブルが設定されている。データテーブルには、演出を行うための音声の出力パターン及び光の制御パターンが設定されている。ステップS1413では、複数種類のデータテーブルのうち時短通常保留予告演出に対応したデータテーブルを読み出す。
ここで、時短通常保留予告演出に対応したデータテーブルは、複数の演出時間に対応させて、複数種類予め用意されている。ステップS1413では、上記複数種類の時短通常保留予告演出に対応したデータテーブルのうち、ステップS1408にて選択された演出時間に対応したデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルを演出実行用領域にセットする。これにより、時短通常保留予告演出に対応した音声及び光の演出が開始される。
さらに、ステップS1413では、時短通常保留予告演出に対応した演出コマンドを表示制御装置212に対して送信する。当該演出コマンドには、ステップS1412にて選択された演出時間を特定するための特定情報が含まれている。表示制御装置212では、上記演出コマンドを受信した場合、当該演出コマンドに含まれる特定情報から今回の演出時間を把握する。そして、それら演出コマンド及び演出時間に対応した装飾図柄の変動表示が表示画面Gにて行われるよう図柄表示装置81の表示制御を行う。
具体的には、表示制御装置212のプログラムROM253には、装飾図柄の変動表示が表示画面Gにて行われるようにするためのデータテーブルが記憶されている。当該データテーブルは、複数種類の演出に対応させて複数種類予め用意されており、それぞれ装飾図柄の変動表示態様が異なっている。表示制御装置212は、時短通常保留予告演出に対応した演出コマンドを受信した場合、複数種類のデータテーブルのうち、時短通常保留予告演出に対応しているものであって今回の演出時間に対応したデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルに従って時短通常保留予告演出を表示画面Gにて開始させる。
時短通常保留予告演出における表示画面Gの具体的な態様について詳細に説明する。時短通常保留予告演出が開始されると、各図柄列Z1〜Z3において装飾図柄の変動表示が開始される。その後、上記演出時間の経過タイミングよりも前のタイミングにて、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に装飾図柄の変動表示が停止し、停止結果として各有効ラインL1〜L5上に外れ装飾図柄の組み合わせが若干揺動した状態で仮表示される。その後、上記演出時間が経過したタイミングにて外れ装飾図柄の組み合わせが停止(確定)表示され、時短通常保留予告演出が終了する。これにより、遊技者は、次の遊技回が当選遊技回であること、すなわち有利状態に移行しないことを把握することができる。外れ装飾図柄の組み合わせの停止表示は、新たな演出が開始されるまで維持される。
この場合、演出時間の変動に対応させて、装飾図柄の変動表示時間を変動させる構成となっている。具体的には、時短通常保留予告演出に対応している各データテーブルにおいては、各演出時間に関わらず外れ装飾図柄が仮表示されてから停止表示されるまでの時間が一定となるように、各演出時間に対応させて装飾図柄の変動開始タイミングから外れ装飾図柄が仮表示されるまでの時間が設定されている。これにより、演出時間に関わらず、外れ装飾図柄が仮表示されてから停止表示されるまでの時間が一定となっている。
なお、装飾図柄の変動表示態様については、各図柄列Z1〜Z3において装飾図柄の変動表示が開始され、演出時間の経過タイミングにおいて外れ装飾図柄の組み合わせが停止表示される構成であれば任意であり、例えば仮表示されることなく上記演出時間の経過タイミングにて外れ装飾図柄の組み合わせが停止表示される構成としてもよい。
また、例えば先ず装飾図柄の高速変動表示(低識別変動表示)が開始され、その後当該高速変動表示よりも変動表示速度が低い低速変動表示(高識別変動表示)が行われた後に装飾図柄が仮表示又は停止表示する構成としてもよい。この場合、両変動表示のうち高速変動表示が行われている時間を、残り開放時間に対応させて短くする構成とするとよい。これにより、遊技者に与える違和感を軽減しつつ、演出時間を好適に変動させることができる。
また、これらについては、以下に説明する他の演出における装飾図柄の変動表示についても同様である。
一方、サポート抽選結果が外れ結果である場合、次の遊技回が外れ遊技回であることを意味する。この場合、ステップS1414にて、上記ステップS1407にて把握された残り開放時間に対応した演出時間を選択する処理を実行する。具体的には、複数の演出時間のうち、残り開放時間よりも小さい範囲内での最大時間を選択する。例えば、残り開放時間が1.7secである場合、演出時間として1.5secを選択する。
その後、ステップS1415にて、ステップS1414にて選択された演出時間に対応した時短有利保留予告演出を選択して、本保留コマンド対応処理を終了する。具体的には、音声発光制御装置102のROM243の各種データテーブル記憶エリア271及び表示制御装置212のプログラムROM253には、時短有利保留予告演出に対応したデータテーブルがそれぞれ記憶されている。当該各データテーブルは、複数の演出時間に対応させて、複数種類予め用意されている。ステップS1415では、音声発光制御装置102において、今回選択された演出時間に対応したデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルを演出実行用領域にセットする。
さらに、ステップS1415では、時短有利保留予告演出に対応した演出コマンドを表示制御装置212に対して送信する。当該演出コマンドには、ステップS1414にて選択された演出時間を特定するための特定情報が含まれている。表示制御装置212では、上記演出コマンドを受信した場合、当該演出コマンドに含まれる特定情報から今回の演出時間を把握する。そして、時短有利保留予告演出に対応している複数種類のデータテーブルのうち今回の演出時間に対応したデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルに従って時短有利保留予告演出を表示画面Gにて開始させる。
時短有利保留予告演出における表示画面Gの具体的な態様について詳細に説明する。時短有利保留予告演出が開始されると、各図柄列Z1〜Z3において装飾図柄の変動表示が開始される。その後、上記演出時間の経過タイミングよりも前のタイミングにて、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に装飾図柄の変動表示が停止し、各有効ラインL1〜L5のうち少なくとも1の有効ライン上に大当たり装飾図柄の組み合わせが仮表示される。その後、上記演出時間が経過したタイミングにて大当たり装飾図柄の組み合わせが停止(確定)表示され、時短有利保留予告演出が終了する。これにより、遊技者は、次の遊技回が外れ遊技回であること、すなわち有利状態に移行することを把握することができる。
かかる処理によれば、第1電動役物41aが開放中であって保留予告演出が実行されていない状況において保留コマンド情報が取得された場合、当該取得された保留コマンド情報に基づいて、時短通常保留予告演出又は時短有利保留予告演出が実行される。
この場合、時短通常保留予告演出については、第1電動役物41aの残り開放時間と、第1電動役物41aの開放後の遊技回に係る時間(当選遊技回時間)とを合わせた時間が、時短通常保留予告演出の演出時間として確保される。これにより、時短通常保留予告演出の演出時間として、当選遊技回時間よりも長い時間確保することができ、時短通常保留予告演出の多様化を図ることができる。
一方、時短有利保留予告演出については、第1電動役物41aの残り開放時間が、時短有利保留予告演出の演出時間として確保される。これにより、次の遊技回(外れ遊技回)にて有利状態中演出が行われる場合であっても、時短有利保留予告演出を行うことができる。
なお、上記構成に限られず、第1電動役物41aの残り開放時間の少なくとも一部を時短通常保留予告演出または時短有利保留予告演出の演出時間として確保することができればよい。但し、これらの保留予告演出の多様性を確保する点に鑑みれば、残り開放時間を最大限用いる構成の方がよい。
演出制御処理(図25)の説明に戻り、ステップS1303では、開放コマンドを受信しているか否かを判定する。開放コマンドは、既に説明した通り、第1電動役物41aが開放される場合に設定されるコマンドである。開放コマンドを受信した場合には、ステップS1304にて開放コマンド対応処理を実行し、ステップS1315に進む。
開放コマンド対応処理について図27のフローチャートを用いて説明する。
先ず、ステップS1501にて、タイマカウンタTに対して「3000」をセットする。
続くステップS1502では、保留コマンド情報記憶エリア261に記憶されている保留コマンド情報が存在するか否かを判定する。具体的には、保留数記憶エリアKの値が「1」以上であるか否かを判定する。保留数記憶エリアKの値が「1」以上である場合には、ステップS1503〜ステップS1509にて保留コマンド情報記憶エリア261に記憶されている保留コマンド情報に応じた保留予告演出を決定する処理を実行する。この場合、ステップS1503〜ステップS1507の処理は、保留コマンド対応処理(図26)におけるステップS1406、ステップS1408〜ステップS1411の処理と同様であるため、説明を省略する。
今回の保留予告演出の対象となる保留情報のサポート抽選結果が当選結果である場合、すなわち次の遊技回が当選遊技回である場合、ステップS1507を肯定判定し、ステップS1508にて通常保留予告演出を開始して本開放コマンド対応処理を終了する。具体的には、音声発光制御装置102のROM243の各種データテーブル記憶エリア271及び表示制御装置212のプログラムROM253には、通常保留予告演出に対応したデータテーブルがそれぞれ記憶されている。ステップS1508では、各種データテーブル記憶エリア271から通常保留予告演出に対応したデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルを演出実行用領域に対してセットする。
また、ステップS1508では、通常保留予告演出に対応した演出コマンドを表示制御装置212に対して送信する。表示制御装置212では、上記演出コマンドを受信した場合、プログラムROM253から通常保留予告演出に対応したデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルに従って通常保留予告演出を表示画面Gにて開始させる。
通常保留予告演出に対応した各データテーブルには、演出時間として第1電動役物41aの開放時間(6sec)と当選遊技回時間(0.5sec)とを合わせた時間(6.5sec)が設定されている。すなわち、通常保留予告演出は、所定の当選遊技回に基づく第1電動役物41aの開放と、次の遊技回(当選遊技回)とに亘って行われる。
なお、通常保留予告演出における表示画面Gの具体的な態様については、装飾図柄の変動表示時間が異なる点を除いて時短通常保留予告演出と同様であるため、説明を省略する。
一方、今回の保留予告演出の対象となる保留情報のサポート抽選結果が外れ結果である場合、すなわち次の遊技回が外れ遊技回である場合、ステップS1507を否定判定し、ステップS1509にて有利保留予告演出を開始して本開放コマンド対応処理を終了する。具体的には、音声発光制御装置102のROM243の各種データテーブル記憶エリア271及び表示制御装置212のプログラムROM253には、有利保留予告演出に対応したデータテーブルがそれぞれ記憶されている。ステップS1509では、各種データテーブル記憶エリア271から有利保留予告演出に対応したデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルを演出実行用領域に対してセットする。
また、ステップS1509では、有利保留予告演出に対応した演出コマンドを表示制御装置212に対して送信する。表示制御装置212では、上記演出コマンドを受信した場合、プログラムROM253から有利保留予告演出に対応したデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルに従って有利保留予告演出を表示画面Gにて開始させる。
有利保留予告演出に対応した各データテーブルには、演出時間として第1電動役物41aの開放時間(6sec)が設定されている。すなわち、有利保留予告演出は、所定の当選遊技回に基づく第1電動役物41aの開放中のみ行われる。
なお、有利保留予告演出における表示画面Gの具体的な態様については、装飾図柄の変動表示時間が異なる点を除いて時短有利保留予告演出と同様であるため、説明を省略する。
かかる構成によれば、保留コマンド情報記憶エリア261に次の遊技回に係る保留コマンド情報が記憶されている状況において所定の当選遊技回に基づく第1電動役物41aの開放が開始される場合、当該保留コマンド情報(サポート抽選結果)に対応した保留予告演出(通常保留予告演出又は有利保留予告演出)が実行される。この場合、当選遊技回に基づく第1電動役物41aの開放時間が、保留予告演出の演出時間として確保される。これにより、保留予告演出を好適に行うことができる。
すなわち、通常保留予告演出については、当選遊技回に基づく第1電動役物41aの開放時間及び次の遊技回の時間(当選遊技回時間)が、通常保留予告演出の演出時間として確保される。これにより、第1電動役物41aの開放時間の分だけ、通常保留予告演出の多様化を図ることができる。
一方、有利保留予告演出については、第1電動役物41aの開放時間が有利保留予告演出の演出時間として確保される。これにより、次の遊技回(外れ遊技回)にて有利状態中演出が行われる場合であっても、有利保留予告演出を行うことができる。
特に、各保留予告演出の演出時間は、上記各時短保留予告演出の演出時間と比較して長くなっている。このため、各時短保留予告演出と比較して、保留予告演出の多様化を図ることができる。
なお、上記構成に限られず、第1電動役物41aの開放時間の少なくとも一部を上記各保留予告演出の演出時間として確保することができればよい。例えば、通常保留予告演出の演出時間を、第1電動役物41aの開放時間及び当選遊技回時間を合わせた時間よりも短くしてもよい。また、有利保留予告演出の演出時間を、第1電動役物41aの開放時間よりも短くしてもよい。但し、上記各保留予告演出の多様性を確保する点に鑑みれば、第1電動役物41aの開放時間全部を演出時間として確保する方がよい。
ちなみに、保留数記憶エリアKの値が「1」以上でない場合には(ステップS1504:NO)、そのまま本開放コマンド対応処理を終了する。この場合、次の遊技回に係る保留情報が取得されることに基づく時短保留予告演出が行われるまで新たな演出は行われず、前の遊技回に対応した装飾図柄の停止結果が表示され続ける。
なお、上記構成に限られず、例えば第1電動役物41aのサポート中に亘って所定の演出を行う構成としてもよい。この場合、所定の演出中に次の遊技回に係る保留情報が取得された場合には、当該所定の演出に代えて時短保留予告演出が開始されるように演出を切り換える構成とするとよい。
上記所定の演出としては、例えば時短保留予告演出と連続する演出とするとよい。これにより、時短保留予告演出に切り換わる場合に遊技者に対して与える違和感を軽減することができる。
演出制御処理(図25)の説明に戻り、開放コマンドを受信していない場合には、ステップS1305に進み、変動コマンド(当選変動コマンド又は外れ変動コマンド)を受信しているか否かを判定する。変動コマンドは、既に説明した通り、第1単位領域71において普通図柄の変動表示が開始される場合に送信されるものである。変動コマンドを受信している場合には、ステップS1306にて変動コマンド対応処理を実行してステップS1315に進む。
変動コマンド対応処理について図28のフローチャートを用いて説明する。
先ずステップS1601では変動コマンドの種別を把握する。具体的には、受信した変動コマンドが、当選変動コマンドであるか外れ変動コマンドであるかを把握する。そして、ステップS1602では、今回受信した変動コマンドが当選コマンドであるか否かを判定する。
当選変動コマンドである場合、ステップS1603にて保留予告フラグがセットされているか否かを判定する。
保留予告フラグがセットされていない場合、今回の当選遊技回(当選変動コマンド設定)の契機となった保留情報(第1電役カウンタC1)に基づいて、保留予告演出又は時短保留予告演出が実行されていないことを意味する。この場合、ステップS1604〜ステップS1606にて、時短通常演出に係る処理を実行する。
ここで、保留予告演出又は時短保留予告演出は、所定の当選遊技回に基づく第1電動役物41aの開放(サポート)が終了するまでに、次の遊技回に係る保留情報が取得された場合に行われるものである。このため、ステップS1603を否定判定することは、今回の当選遊技回は、第1電動役物41aの開放と非連続のものであると言え、時短通常演出は、第1電動役物41aの開放と非連続の当選遊技回において実行されるものであると言える。
時短通常演出に係る処理について具体的には、先ずステップS1604及びステップS1605の処理を実行する。これらの処理は、既に説明したものと同一であるため、説明を省略する。
そして、ステップS1606にて時短通常演出を開始して本変動コマンド対応処理を終了する。具体的には、音声発光制御装置102のROM243の各種データテーブル記憶エリア271及び表示制御装置212のプログラムROM253には、時短通常演出に対応したデータテーブルがそれぞれ記憶されている。ステップS1606では、ROM243から時短通常演出に対応したデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルを演出実行用領域に対してセットする。
また、ステップS1606では、時短通常演出に対応した演出コマンドを表示制御装置212に対して送信する処理を実行する。表示制御装置212では、上記演出コマンドに基づいて、時短通常演出に対応した装飾図柄の変動表示が表示画面Gにて行われるようにするためのデータテーブルをプログラムROM253から読み出し、その読み出したデータテーブルに従って時短通常演出を表示画面Gにて開始させる。
時短通常演出における表示画面Gの具体的な態様について詳細に説明する。時短通常演出が開始されると、各図柄列Z1〜Z3における装飾図柄が一旦非表示となる。その後、直ちに各有効ラインL1〜L5上に外れ装飾図柄の組み合わせが若干揺動した状態で仮表示される。その後、上記演出時間が経過したタイミングにて外れ装飾図柄の組み合わせが停止(確定)表示され、時短通常演出が終了する。
ここで、音声発光制御装置102及び表示制御装置212に記憶されている時短通常演出に対応した各データテーブルには、演出時間として当選遊技回時間と同一時間(0.5sec)が設定されている。つまり、時短通常演出は当選遊技回に亘って行われる演出である。
一方、保留予告フラグがセットされている場合、通常保留予告演出中又は時短通常保留予告演出中であることを意味する。この場合、ステップS1607に進み、保留予告フラグを消去して本変動コマンド対応処理を終了する。
すなわち、第1電動役物41aの開放と遊技回とが連続する場合には、第1電動役物41aの開放中に、次の遊技回の保留情報についての保留予告演出又は時短保留予告演出が実行される。
この場合、第1電動役物41aの開放タイミングにて既に保留情報(及びそれに対応した保留コマンド情報)が取得されている場合には、第1電動役物41aの開放時間全部が保留予告演出の演出時間として確保される。一方、第1電動役物41aの開放中に保留情報が取得された場合には、第1電動役物41aの残り開放時間が時短保留予告演出の演出時間として確保される。
これに対して、第1電動役物41aの開放と遊技回とが非連続である場合(外れ遊技回及び当選遊技回間を除く)であって当該遊技回が当選遊技回である場合には、時短通常演出が当選遊技回に亘って行われる。
一方、受信した変動コマンドが当選変動コマンドではない場合(ステップS1602:NO判定)、外れ変動コマンドを受信したことを意味する。この場合、ステップS1608にて、外れ変動コマンドに含まれる特定情報から外れ変動表示時間を把握する。
その後、ステップS1609にて残り有利時間を表示させるための処理を実行する。具体的には、残り有利時間として、先のステップS1608にて把握された外れ変動表示時間を設定した特定コマンドを表示制御装置212に対して送信する。表示制御装置212は、当該特定コマンドを受信したことに基づいて、表示画面G上に外れ変動表示時間を表示させるとともに、当該外れ変動表示時間のカウントダウンを開始させる。具体的には、表示制御装置212のワークRAM254には、時間を計測するためのカウント表示用タイマカウンタが設けられている。表示制御装置212は、特定コマンドを受信したことに基づき、カウント表示用タイマカウンタに外れ変動表示時間に対応した値をセットし、当該カウント表示用タイマカウンタを所定の周期で1減算する更新を行う。これにより、カウント表示用タイマカウンタに基づき残り有利時間を把握することが可能となる。そして、カウント表示用タイマカウンタの更新が行われる度に、又は複数回の更新につき1度、表示画面Gに表示される残り有利時間を更新する。
ステップS1609の処理の実行後は、ステップS1610にて有利状態中演出を開始させて本変動コマンド対応処理を終了する。具体的には、音声発光制御装置102のROM243の各種データテーブル記憶エリア271及び表示制御装置212のプログラムROM253には、有利状態中演出に対応したデータテーブルがそれぞれ記憶されている。ステップS1610では、ROM243から有利状態中演出に対応したデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルを演出実行用領域に対してセットする。
また、ステップS1610では、有利状態中演出に対応した演出コマンドを表示制御装置212に対して送信する処理を実行する。表示制御装置212では、上記演出コマンドに基づいて、有利状態中演出に対応した一連のムービーが表示画面Gにて行われるようにするためのデータテーブルをプログラムROM253から読み出し、その読み出したデータテーブルに従って上記ムービーを表示画面Gにて再生させる。
なお、ムービーの再生時間としては例えば90secが設定されており、エンディングが開始されるまで(有利状態中が終了するまで)当該ムービーを繰り返し再生させる。
演出制御処理(図25)の説明に戻り、変動コマンドを受信していない場合には、ステップS1307に進み、カウント停止コマンドを受信しているか否かを判定する。カウント停止コマンドは、既に説明した通り、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポート(開閉動作)が開始される場合に設定されるものである。
カウント停止コマンドを受信している場合には、ステップS1308にてカウント停止処理を実行し、ステップS1315に進む。カウント停止処理では、表示画面Gにて残り有利時間のカウントダウンが行われていることを確認し、表示画面Gにて残り有利時間のカウントダウンが行われている場合には、当該残り有利時間のカウントダウンを一時停止させるための処理を実行する。
具体的には、表示制御装置212に対して上記カウント停止コマンドをそのまま送信する処理を実行する。表示制御装置212は、カウント停止コマンドを受信したことに基づいて、残り有利時間のカウントダウン中であることを確認する。そして、残り有利時間のカウントダウン中であることを確認した場合に、カウント表示用タイマカウンタの更新を禁止するとともに、その時点における残り有利時間を点滅表示させる。
一方、カウント停止コマンドを受信していない場合には、ステップS1309に進み、カウント再開コマンドを受信しているか否かを判定する。カウント再開コマンドは、既に説明した通り、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートが終了した場合に設定されるものである。
カウント再開コマンドを受信している場合には、ステップS1310にてカウント再開処理を実行し、ステップS1315に進む。カウント再開処理では、表示画面Gにて残り有利時間のカウントダウンが一時停止中であることを確認し、残り有利時間のカウントダウンが一時停止している場合には、当該残り有利時間のカウントダウンの一時停止を解除するための処理を実行する。
具体的には、表示制御装置212に対して上記カウント再開コマンドをそのまま送信する処理を実行する。表示制御装置212は、カウント再開コマンドを受信したことに基づいて、カウント表示用タイマカウンタの更新の禁止を解除するとともに、残り有利時間を点灯表示させる。
かかる構成によれば、残り有利時間のカウントダウン、詳細にはカウント表示用タイマカウンタの更新は、第2電動役物42a及び第3電動役物43aのサポート中には行われない。これにより、表示画面Gにて表示される残り有利時間と、主制御装置101における外れ変動表示時間とが同期させることができる。
また、上記構成に限られず、例えば主制御装置101が、外れ変動表示時間の情報が設定されたコマンドを、音声発光制御装置102を経由して表示制御装置212に対して定期的に送信する構成としてもよい。
さらに、表示制御装置212にリアルタイムクロックを設け、当該リアルタイムクロックにより時間を把握する構成としてもよい。要は、外れ変動表示時間を把握することができ、当該外れ変動表示時間をカウントダウン表示させるとともに、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポート中には上記カウントダウン表示が停止する構成であれば、その具体的な処理は任意である。
カウント再開コマンドを受信していない場合には、ステップS1311に進み、エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する。エンディングコマンドは、既に説明した通り、有利状態が終了した場合に設定されるコマンドである。
エンディングコマンドを受信している場合には、ステップS1312にて、エンディングを開始してステップS1315に進む。具体的には、音声発光制御装置102のROM243の各種データテーブル記憶エリア271及び表示制御装置212のプログラムROM253には、エンディングに対応したデータテーブルがそれぞれ記憶されている。ステップS1312では、各種データテーブル記憶エリア271からエンディングに対応したデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルを演出実行用領域に対してセットする。
また、ステップS1312では、エンディングに対応した演出コマンドを表示制御装置212に対して送信する処理を実行する。表示制御装置212では、上記演出コマンドに基づいて、エンディングに対応したエンディングムービーが表示画面Gにて行われるようにするためのデータテーブルをプログラムROM253から読み出し、その読み出したデータテーブルに従ってエンディングムービーを表示画面Gにて再生させる。当該エンディングムービーの再生時間は2secに設定されている。
エンディングコマンドを受信していない場合には、ステップS1313に進み、エンディング終了タイミングであるか否かを判定する。エンディング終了タイミングである場合には、ステップS1314に進み、保留予告演出決定処理を実行してステップS1315に進む。保留予告演出決定処理では、開放コマンド対応処理(図27)のステップS1503〜ステップS1509の処理を実行する。これにより、次の遊技回に係る保留コマンド情報が取得されている場合には、保留予告演出が実行される。当該保留予告演出は、待機時間経過後の第1単位領域71における変動表示の契機となった保留情報に対応したものである。
ステップS1315では、その他のコマンドの受信に基づくその他の処理を実行する。当該その他の処理には、各保留ランプ部91〜93に関するコマンドを受信した場合の発光制御処理や、遊技回中フラグ及び開放中フラグ等の各種フラグの設定及び消去処理等が含まれている。そして、ステップS1315の処理の実行後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技の流れと各種演出との関係及び表示画面Gに表示される表示態様について>
次に、遊技の流れと各種演出との関係及び表示画面Gに表示される表示態様について図29及び図30を用いて説明する。
図29(a)は第1スルーゲート51への入賞を示し、図29(b)は第1単位領域71の変動表示の有無を示し、図29(c)は第1電動役物41aのサポートの有無を示し、図29(d)は時短通常演出の実行タイミングを示し、図29(e)は通常保留予告演出の実行タイミングを示し、図29(f)は時短有利保留予告演出の実行タイミングを示し、図29(g)は有利状態中演出の実行タイミングを示し、図29(h)は第2電動役物42aの開閉態様を示し、図29(i)はエンディングの実行タイミングを示す。
図30は、各タイミングにおける表示画面Gの表示態様を説明するための説明図であり、具体的には、図30(a)はt33のタイミング、図30(b)はt35のタイミング、図30(c)はt36のタイミング、図30(d)はt37のタイミング、図30(e)はt38のタイミング、図30(f)はt39のタイミング、図30(g)はt41のタイミングにおける表示画面Gの表示態様を示す。なお、図30(e)〜(g)においては、実際にはムービーが再生されているが、説明の便宜上、ムービーの画像の表示を省略する。
先ず、図29(a)に示すように、遊技回中でもなく各電動役物41a〜43aのサポートが行われていないt31のタイミングにて、第1スルーゲート51への入賞が発生する。この場合、図29(b)に示すように、遊技回(第1単位領域71における普通図柄の変動表示)が開始される。この遊技回は当選遊技回である。
また、t31のタイミングでは、遊技回中でもなく各電動役物41a〜43aのサポートが行われていないため、第1スルーゲート51への入賞とほぼ同時に当選遊技回が開始される。このため、保留コマンド情報と当選変動コマンドとがほぼ同時に音声発光制御装置102に対して送信される。この場合、保留コマンド対応処理が変動コマンド対応処理よりも先に行われる。
詳細には、保留数記憶エリアKが1加算され、保留コマンド情報が保留コマンド情報記憶エリア261の第1単位記憶エリア261aに記憶された後に、保留数記憶エリアKが1減算され、上記記憶された保留コマンド情報が実行エリア261eに格納される。そして、図29(d)に示すように、時短通常演出が開始される。
その後、t32のタイミングにて、第1スルーゲート51への入賞が発生し、第1電役カウンタC1が取得される。これにより、主制御装置101から保留コマンドが送信され、保留コマンド情報が保留コマンド情報記憶エリア261に記憶される。今回取得された第1電役カウンタC1は当選値に対応したものである。つまり、次の遊技回は当選遊技回である。
なお、既に説明した通り、遊技回中に保留コマンドを受信した場合には時短保留予告演出を実行しない(保留コマンド対応処理(図26)のステップS1403参照)。このため、時短通常演出と時短保留予告演出とが同時に発生することはない。
t33のタイミングでは、当選遊技回が終了し、第1電動役物41aのサポートが開始される(図29(c)参照)。具体的には、第1電動役物41aが開放される。この場合、開放コマンドが送信され、開放コマンド対応処理が実行される。これにより、次の遊技回、具体的にはt32のタイミングにて取得された保留コマンド情報に対応した保留予告演出、詳細には通常保留予告演出が実行され、図30(a)に示すように、各図柄列Z1〜Z3において装飾図柄の変動表示が開始される。
その後、第1電動役物41aの開放時間(6sec)が経過したt34のタイミングにて、第1電動役物41aのサポートが終了する。具体的には、第1電動役物41aが閉鎖する。そして、t32のタイミングにて取得された保留情報に基づく遊技回、詳細には当選遊技回が開始される。その後、第1単位領域71における普通図柄の当選変動表示時間が経過したt35のタイミングにて当選遊技回が終了し、第1電動役物41aのサポートが開始される。
ここで、通常保留予告演出の演出時間は、第1電動役物41aの開放時間と上記当選変動表示時間とを合わせた時間に設定されているため、t35のタイミングにて、通常保留予告演出が終了する。具体的には、図30(b)に示すように、外れ装飾図柄の組み合わせが停止表示される。
t36のタイミングでは、第1スルーゲート51への入賞が発生し、第1電役カウンタC1が取得される。当該第1電役カウンタC1は外れ値に対応したものである。第1電役カウンタC1の取得に基づき、次の遊技回に係る保留コマンドが送信される。この場合、第1電動役物41aが開放中であるため、時短保留予告演出、詳細には時短有利保留予告演出が開始される。具体的には、図30(c)に示すように、各図柄列Z1〜Z3において装飾図柄の変動表示が開始される。上記時短有利保留予告演出の演出時間は、第1電動役物41aの残り開放時間よりも若干短い時間に設定される。
その後、第1電動役物41aが閉鎖するt38のタイミングよりも若干前のタイミングであるt37のタイミングにて時短有利保留予告演出が終了する。この場合、図30(d)に示すように、1の有効ライン上(具体的には右下がりラインL4)に大当たり装飾図柄の組み合わせが停止表示される。これにより、有利状態に移行すること、具体的には次の遊技回が外れ遊技回であることを把握することができる。
そして、t38のタイミングにて第1電動役物41aが閉鎖し、外れ遊技回が開始される。
かかる構成によれば、所定の当選遊技回に基づく第1電動役物41aの開放と次の遊技回とが連続する場合には、第1電動役物41aの開放時間を用いて次の遊技回に係る保留予告演出が行われる。これにより、遊技回に係る演出の演出時間を、遊技回時間よりも長く確保することができ、遊技回に係る演出の多様化を図ることができる。
ここで、遊技のスムーズな進行を図るためには、遊技回時間を短く設定することが好ましい。特に、本実施形態においては、当選遊技回が外れ遊技回よりも高い頻度で行われるため、当選遊技回時間を外れ遊技回時間よりも短く設定することで、遊技のスムーズな進行を図ることができる。しかしながら、当選遊技回時間を短く設定すると、表示画面Gにて行われる遊技回に係る演出、詳細には装飾図柄の変動表示態様の種類が制限され、装飾図柄の変動表示への注目度が低下するおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、当選遊技回に係る演出(各種通常保留予告演出)が、当該当選遊技回よりも前のタイミングに実行された当選遊技回に基づくサポート中に開始される。これにより、当選遊技回に係る演出を行うための演出時間を確保することができるため、当選遊技回に係る演出の多様化を確保しつつ、当選遊技回時間を短くすることができる。よって、遊技のスムーズな進行を図りつつ、当選遊技回に係る演出の多様化を図ることができる。
また、t38のタイミングでは外れ変動コマンドが送信され、当該外れ変動コマンドに基づいて有利状態中演出が開始される。詳細には、表示画面G上にムービーが繰り返し再生される。
さらに、有利状態中演出が開始されることに基づいて、図30(e)に示すように、残り有利時間の表示が開始される。当該残り有利時間は、外れ変動表示時間を初期値としてカウントダウンされる。
その後、t39のタイミングにて第2電動役物42aのサポートが開始されると、残り有利時間のカウントダウンが一時停止する。この場合、図30(f)に示すように、一時停止タイミングにおける残り有利時間が点滅表示される。なお、図面の関係上、点滅表示している状況を下線にて示す。
そして、t40のタイミングにて、第2電動役物42aのサポートが終了すると、残り有利時間のカウントダウンが再開される。
t41のタイミングでは外れ遊技回が終了する。この場合、上記カウントダウンが完了し、図30(g)に示すように、残り有利時間が「0」である旨が表示される。
また、図示は省略するが、t41のタイミング(外れ遊技回の終了タイミング)において第2単位領域72にて普通図柄の変動表示が行われている。このため、有利状態中演出はそのまま継続される。なお、第3単位領域73における普通図柄の変動表示は行われていない。
その後、上記第2単位領域72における普通図柄の変動表示に基づく第2電動役物42aのサポートが開始され、t42のタイミングにて当該サポートが終了すると、有利状態が終了する。この場合、有利状態中演出が終了し、エンディングムービーが再生される。
続く、t43のタイミングにてエンディングムービーが終了すると、保留予告演出が開始される。当該保留予告演出は、次の遊技回に基づくもの、詳細には保留コマンド情報記憶エリア261における第1単位記憶エリア261aに記憶されている保留コマンド情報に基づくものである。なお、次の遊技回が当選遊技回である場合、通常保留予告演出が実行される。
そして、t44のタイミングにて待機時間が経過し、通常保留予告演出が終了する。
すなわち、待機時間(8sec)は、エンディングの演出時間(2sec)及び保留予告演出の演出時間(6sec)を合わせた時間に設定されている。これにより、待機時間中に、エンディングと、外れ遊技回に対して次の遊技回に対応した保留予告演出とを行うことが可能となる。
なお、上記構成に限られず、例えばエンディングを設けない構成としてもよい。これにより、外れ遊技回及び次の遊技回間の時間を短くすることができる。よって、遊技をスムーズに進行させることができる。
また、保留予告演出に代えて時短保留予告演出を行う構成としてもよい。これにより、外れ遊技回及び次の遊技回間の時間の更なる短縮を図ることができる。また、保留予告演出に代えて、外れ遊技回に対して次の遊技回において時短通常演出を行う構成としてもよい。この場合、保留予告演出に要する時間を省略することができ、外れ遊技回及び次の遊技回間の時間の更なる短縮を図ることができる。但し、外れ遊技回に対して次の遊技回に係る演出の多様性の観点に着目すれば、外れ遊技回及び次の遊技回間の時間を長く設定する構成のほうが好ましい。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
各単位領域71〜73においてそれぞれ独立して変動表示を行うことが可能に構成し、第1単位領域71にて当選変動表示が終了した場合に、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示をリセットし、その後第2単位領域72及び第3単位領域73において新たな変動表示が開始されないようにした。これにより、各サポート抽選をそれぞれ独立して行わせつつ、各サポート抽選結果に関連性を持たせるという斬新な遊技を提供することができる。
また、第2単位領域72又は第3単位領域73の当選変動表示が終了した場合には、その他の単位領域の変動表示における変動表示時間のカウントを一時停止させ、その後、上記当選変動表示に係るサポートが終了したことに基づいて上記カウントを再開させる構成とした。これにより、サポート抽選結果及び一時停止するまでの変動表示時間を利用しつつ、1の電動役物のサポート中に他の電動役物のサポートが発生することを回避することができる。
さらに、第2単位領域72又は第3単位領域73の外れ変動表示が終了した場合には、その他の単位領域の変動表示における変動表示時間のカウントを一時停止させない構成とした。これにより、その他の単位領域の変動表示に注目させることができ、各単位領域の変動表示を段階的に注目させることができる。
また、第1単位領域71の当選変動表示時間を第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示時間よりも短く設定し、第1単位領域71の外れ変動表示時間を第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示時間よりも長く設定した。これにより、第1単位領域71にて当選変動表示が行われる場合には、第1電動役物41aのサポートが第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートよりも優先的に行われるようになっている一方、第1単位領域71にて外れ変動表示が行われる場合には、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートが優先的に行われるようになっている。よって、第1単位領域71の変動表示態様に応じて、どちらのサポートが優先的に行われるかを決定することができる。
各スルーゲート51〜53に通過することで、各単位領域71〜73にてそれぞれ独立して普通図柄の変動表示が行われる構成とし、更に第1スルーゲート51に通過してから第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53を通過するようにこれらの位置関係を設定した。これにより、第1単位領域71の変動表示と、第2単位領域72又は第3単位領域73の変動表示とが同時に発生する事象を積極的に行わせる斬新な遊技を提供することができる。
かかる構成において、第1スルーゲート51の通過を介することなく遊技球が第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53を通過しないように規制釘64bを設けた。これにより、第2単位領域72又は第3単位領域73の変動表示のみが行われる事象を回避することができ、同時変動表示を好適に行うことができる。
さらに、第1単位領域71の変動表示の開始タイミングが、第2単位領域72又は第3単位領域73の変動表示の開始タイミングよりも前になり易いため、第1単位領域71の当選変動表示が、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示よりも先に終了し易い。これにより、第1電動役物41aのサポートを第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートよりも優先的に行わせることができる。
第1電動役物41aのサポート中に、有利状態となるか否かを報知する、具体的には次の遊技回の契機となったサポート抽選結果を報知する保留予告演出を行う構成とした。これにより、遊技回に係る演出の演出時間を遊技回時間よりも長く確保することができるため、サポート抽選結果を報知するための演出の多様化を図ることができる。
特に、遊技の消化率を向上させる観点から遊技回時間を短くすると、遊技回に係る演出の演出時間が短くなり易い。これに対して、本実施形態によれば、遊技回に係る演出の演出時間を遊技回時間よりも長く確保することができるため、遊技の消化率を高めつつ、遊技回に係る演出の多様化を図ることができる。
また、遊技回が当選遊技回である場合には、当該当選遊技回の終了後第1電動役物41aのサポートを行う構成とし、第1電動役物41aのサポート中には第1単位領域71にて新たな変動表示を開始させない構成とした。この場合、所定の遊技回と次の遊技回との間には、第1電動役物41aのサポートに係る時間が必然的に生じ得る。かかる構成において、保留予告演出は、上記サポートに係る時間と遊技回時間とに跨って行われる構成となっているため、上記必然的に生じ得る時間を好適に利用することができる。これにより、第1電動役物41aのサポートに係る時間を好適に利用して保留予告演出を行うことができる。
さらに、本実施形態では、有利状態は、第1単位領域71にて外れ変動表示が行われている状態であるため、遊技回に係る演出は、第1単位領域71にて外れ変動表示が開始されるよりも前のタイミングにて開始される必要がある。これに対して、本実施形態によれば、遊技回に係る演出としての各種保留予告演出は、演出対象となった保留情報に係る遊技回よりも先側のサポート時間を用いて行われる構成となっている。これにより、外れ変動表示が行われる前に遊技回に係る演出を行うことが可能となる。よって、有利状態に移行した後に遊技回に係る演出が行われることで遊技回に係る演出が無意味なものとなることを回避することができる。
第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43を設け、遊技球の発射態様に応じて両者への入賞頻度が異なるように構成した。具体的には、第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43を横方向に所定の間隔を隔てて配置した。これにより、どちらのサポートが行われるかに応じて遊技球の発射態様を変える遊技を行うこととなる。よって、遊技への注目度を高めることができる。
かかる構成において、第2電動役物42a及び第3電動役物43aは、サポートが開始されることに基づいて、短時間開放を行い、その後長時間開放を行う構成とした。これにより、遊技者は、短時間開放が行われたことを確認することで、今回のサポート対象を把握することができる。よって、第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43への打ち分け報知を好適に行うことができる。
特に、短時間開放及び長時間開放を合わせた時間が上限開放時間となることに基づいて、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートが終了する構成となっている。この場合、打ち分け報知のための開放は短時間開放であるため、長時間開放の開放時間を長く確保することができる。これにより、遊技者の利益を確保しつつ、電動役物による打ち分け報知を好適に行うことができる。
また、第1電役カウンタC1を用いたサポート抽選結果が外れ結果である場合の方が、遊技者に対して付与される特典が大きくなるように構成した。具体的には、第1単位領域71の当選変動表示が行われる場合には、当該当選変動表示に基づく第1電動役物41aのサポートが第2電動役物42a及び第3電動役物43aのサポートよりも優先的に行われ、第1単位領域71の外れ変動表示中に、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートが行われる構成とした。そして、第1電動役物41aのサポートよりも第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートの方が遊技者に対して付与される特典が大きい。これにより、遊技に意外性を付与することができる。
特に、第1単位領域71の外れ変動表示時間が有利時間であり、当該有利時間が経過した場合に有利状態が終了する構成となっているため、遊技者は、有利時間内において第2電動役物42a及び第3電動役物43aのサポートをより多い回数発生させようとする。これにより、遊技者の射幸心を煽り、遊技の消化率を高めることができる。
また、第1単位領域71の外れ変動表示時間(有利時間)は変動する構成とした。これにより、第1単位領域71において第2電動役物42a及び第3電動役物43aのサポート回数が変動するため、遊技者は、第1単位領域71の外れ変動表示が行われる場合に、今回の外れ変動表示時間に注目することが想定される。よって、第1単位領域71の外れ変動表示への注目度を高めることができる。
特に、表示画面Gにおいて外れ変動表示時間のカウントダウン表示を行う構成とした。これにより、遊技者が残り有利時間を容易に把握することができる。
<第2実施形態>
本実施形態では、遊技盤、抽選に係る構成及び変動開始処理が異なっている。その異なる点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同一の構成についてはその詳細な説明を省略する。
先ず、本実施形態における遊技盤300について図31を用いて説明する。図31(a)は遊技盤300の正面図、図31(b)は第1可変入賞装置301の断面模式図、図31(c)は第2可変入賞装置302の断面模式図である。
遊技盤300において遊技領域として区画される範囲には、第1実施形態と同様にルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には、第1可変入賞装置301、第2可変入賞装置302、第1実施形態における第1スルーゲート51に対応した上作動口303、第1実施形態における第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53に対応した下作動口304、可変表示ユニット305、メイン表示部306等がそれぞれ設けられている。そして、遊技領域には釘307が設けられている。
第1可変入賞装置301、第2可変入賞装置302、上作動口303及び下作動口304への入球(入賞)が発生すると、それが遊技盤300の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合、上作動口303への入球が発生した場合及び下作動口304への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しが実行され、第1可変入賞装置301への入球が発生した場合及び第2可変入賞装置302への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しが実行される。但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば上作動口303に係る賞球個数よりも下作動口304に係る賞球個数が多いといったように、両作動口303,304の賞球個数が相違していてもよい。また、例えば第1可変入賞装置301に係る賞球個数よりも第2可変入賞装置302に係る賞球個数が多い、又は第2可変入賞装置302に係る賞球個数よりも第1可変入賞装置301に係る賞球個数が多いといったように、両可変入賞装置301,302の賞球個数が相違していてもよい。
上作動口303及び下作動口304は共に上向きに開放されている。上作動口303が上方となるようにして両作動口303,304は鉛直方向に並んでいる。そして、各作動口303,304は遊技領域の中央であって可変表示ユニット305の下方に配置されている。そして、遊技球発射機構27から発射された遊技球と衝突することにより、遊技球を各作動口303,304に向けて誘導する誘導釘307aが設けられている。この場合、遊技球発射機構27から発射された遊技球が遊技領域の上部における到達位置に応じて、各作動口303,304への入賞の期待度が相違しないようになっている。すなわち、一方の作動口への入賞が他方の作動口への入賞よりも高い頻度で発生するように遊技球を狙って発射する狙い打ちができないようになっている。
ここで、可変表示ユニット305にはセンターフレーム305aが設けられており、当該センターフレーム305aには、案内通路305cが形成されたステージ305bが設けられている。当該案内通路305cの出口部の下方に両作動口303,304が配置されている。すなわち、上方から下方に向けて(遊技球の流下方向に向けて)、案内通路305cの出口部、上作動口303、下作動口304の順に配置されている。これにより、案内通路305cの出口部から導出された遊技球は上作動口303に入球し易くなっている。当該案内通路305cにより、上作動口303への入賞頻度は、下作動口304への入賞頻度よりも高くなっている。
メイン表示部306には、上作動口303への入賞に基づいて行われた内部抽選結果を明示するための第1結果表示部306aと、下作動口304への入賞に基づいて行われた内部抽選結果を明示するための第2結果表示部306bとが設定されている。なお、メイン表示部306に上記各結果表示部306a,306bの他に、ラウンド遊技に対応した開閉実行モードとなった場合(又は開閉実行モードとなる場合)において、その開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数を明示するためのラウンド表示部が設けられていてもよい。
第1結果表示部306aでは、上作動口303への入賞をトリガとして特定図柄(特定絵柄)の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口303への入賞に基づいて行われた内部抽選結果が表示によって明示される。上作動口303への入賞に基づく内部抽選結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第1結果表示部306aにて特定停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、第1開閉実行モードへ移行する。
第2結果表示部306bでは、下作動口304への入賞をトリガとして絵柄(特定図柄)の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口304への入賞に基づいて行われた内部抽選結果が表示によって明示される。下作動口304への入賞に基づく内部抽選結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第2結果表示部306bにて特定停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、第2開閉実行モードへ移行する。
なお、メイン表示部306は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部306にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切換表示される構成などが考えられる。
なお、上作動口303への入賞に基づいて、メイン表示部306及び図柄表示装置81にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
センターフレーム305aの前面側における左下側の領域には、第1結果表示部306aに対応した第1保留ランプ部311が設けられている。遊技球が上作動口303に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部311の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、センターフレーム305aの前面側における右下側には、第2結果表示部306bに対応した第2保留ランプ部312が設けられている。遊技球が下作動口304に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2保留ランプ部312の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
可変表示ユニット305よりも上方(すなわち、図柄表示装置81の表示画面Gよりも上方)に設けられた第1可変入賞装置301は、図31(b)に示すように、遊技盤300の背面側へと通じる第1大入賞口301aを備えているとともに、当該第1大入賞口301aを開閉する第1開閉扉301bを備えている。
第1開閉扉301bは第1可変入賞装置301として一体的に設けられた第1可変入賞駆動部301cに連結されている(連結箇所については図示略)。第1可変入賞駆動部301cは主制御装置101に対して電気的に接続されており、主制御装置101からの駆動信号に基づいて第1開閉扉301bを、閉状態(閉鎖状態)及び開状態(開放状態)のいずれかに配置させる。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、上作動口303への入賞に基づく内部抽選において第1開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開状態に切り換えられるようになっている。
また、第1可変入賞装置301には、第1大入賞口301aを介して第1可変入賞装置301に入賞した遊技球が必ず通過する位置に第1通過部301dが形成されており、さらに当該第1通過部301dの位置に検知部が存在するようにして入賞検知センサ301eが設けられている。当該入賞検知センサ301eによって第1可変入賞装置301に入賞した遊技球が個別に検知される。入賞検知センサ301eは主制御装置101に対して電気的に接続されており、入賞検知センサ301eの検知結果は主制御装置101に対して出力される。
可変表示ユニット305よりも下方(すなわち、図柄表示装置81の表示画面Gよりも下方)に設けられた第2可変入賞装置302は、図31(c)に示すように、遊技盤300の背面側へと通じる第2大入賞口302aを備えているとともに、当該第2大入賞口302aを開閉する第2開閉扉302bを備えている。
第2開閉扉302bは第2可変入賞装置302として一体的に設けられた第2可変入賞駆動部302cに連結されている(連結箇所については図示略)。第2可変入賞駆動部302cは主制御装置101に対して電気的に接続されており、主制御装置101からの駆動信号に基づいて第2開閉扉302bを、閉状態及び開状態のいずれかに配置させる。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、下作動口304への入賞に基づく内部抽選において第2開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開状態に切り換えられるようになっている。すなわち、第1開閉実行モードと第2開閉実行モードとで、開閉動作が行われる可変入賞装置が異なっている。
また、第2可変入賞装置302には、第2大入賞口302aを介して第2可変入賞装置302に入賞した遊技球が必ず通過する位置に第2通過部302dが形成されており、さらに当該第2通過部302dの位置に検知部が存在するようにして入賞検知センサ302eが設けられている。当該入賞検知センサ302eによって第2可変入賞装置302に入賞した遊技球が個別に検知される。入賞検知センサ302eは主制御装置101に対して電気的に接続されており、入賞検知センサ302eの検知結果は主制御装置101に対して出力される。
ここで、第1可変入賞装置301への入賞が発生しないように構成されている。具体的には、遊技領域には、第1可変入賞装置301への入賞を規制する規制釘307bが複数設けられている。規制釘307bは、第1大入賞口301aを遊技球の流下方向の元側から、具体的には上方から覆うように設けられており、隣り合う規制釘307b間の距離は、遊技球の直径よりも小さく設定されている。これにより、仮に第1開閉扉301bが開状態になったとしても、第1大入賞口301aへの入賞が発生しない。
<各種カウンタの構成について>
次に、本実施形態において用いられる各種カウンタについて図32を用いて説明する。
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部306の表示の設定等を行うこととしており、具体的には、図32に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC11と、ラウンド数が相違する多ラウンド結果や少ラウンド結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC12と、大当たり乱数カウンタC11の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部306の外れ変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。
各カウンタC11,C12,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値が抽選カウンタ用バッファ230に適宜格納される。RAM204には、第1保留エリアRaと、第2保留エリアRbと、第1実行エリアAE1と、第2実行エリアAE2と、よりなる保留球格納エリア321が設けられている。そして、この保留球格納エリア321に、上作動口303又は下作動口304への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC11及び大当たり種別カウンタC12の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各エリアについて詳細に説明する。第1保留エリアRaは、上作動口303への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC11及び大当たり種別カウンタC12の各値を時系列的に格納するための保留エリアである。また、第2保留エリアRbは、下作動口304への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC11及び大当たり種別カウンタC12の各値を時系列的に格納するための保留エリアである。
第1保留エリアRaは、第1エリアRa1〜第4エリアRa4の4つの記憶エリアと、第1保留数記憶エリアRaNとより構成されている。この第1エリアRa1〜第4エリアRa4の4つの記憶エリアにより、上作動口303への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。具体的には、上作動口303への入賞が複数回連続して発生した場合、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。
第1保留数記憶エリアRaNは、エリアの使用数、すなわち上作動口303に遊技球が入賞して保留された個数を記憶するための記憶領域である。具体的には、第1保留数記憶エリアRaNには0〜4のうちいずれかの数値が格納されており、当該数値を把握することにより、上作動口303への入賞履歴を保留記憶している数を把握する。
第1実行エリアAE1は、メイン表示部306の第1結果表示部306aの変動表示を開始する際に、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納された各値を移動させるためのエリアであり、第1結果表示部306aの変動表示の開始に際しては第1実行エリアAE1に記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
第2保留エリアRbは、第1エリアRb1〜第4エリアRb4の4つの記憶エリアと、第2保留数記憶エリアRbNとより構成されている。これらの構成は、第1保留エリアRa及び第1保留数記憶エリアRaNと同様であるため、説明を省略する。
第2実行エリアAE2は、メイン表示部306の第2結果表示部306bの変動表示を開始する際に、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納された各値を移動させるためのエリアであり、第2結果表示部306bの変動表示の開始に際しては第2実行エリアAE2に記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
各カウンタについて詳細に説明する。大当たり乱数カウンタC11は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC11が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC11の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC11と同様のループカウンタであり、定期的に更新される(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC11は定期的に更新され、遊技球が上作動口303又は下作動口304に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア321に格納される。より詳しくは、上作動口303に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1保留エリアRaに格納され、下作動口304に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2保留エリアRbに格納される。
ここで、大当たり当選に対応した当選値は予め定められている。具体的には、2つの値が外れ値として設定されており、これら外れ値を除いた数値が当選値として設定されている。つまり、大当たり抽選の当選結果は、598/600となっている。なお、外れ値の値及び数は任意である。
大当たり種別カウンタC12は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC12は定期的に更新され、遊技球が上作動口303に入賞したタイミングでRAM204の第1保留エリアRaに格納され、下作動口304に遊技球が入賞したタイミングで第2保留エリアRbに格納される。
ここで、本実施形態では、大当たりの種別として、ラウンド遊技が行われる回数が異なる多ラウンド結果と少ラウンド結果とが設定されており、大当たり種別カウンタC12は上記各ラウンド結果のいずれかに振り分けるのに用いられる。ラウンド遊技とは、予め定められた終了条件が成立するまで、各可変入賞装置301,302の開閉動作が行われるものである。具体的には、ラウンド遊技は、(A)各大入賞口301a,302aの開放時間が予め定められた上限開放時間(例えば10sec)となる、又は、(B)各大入賞口301a,302aへの入賞個数が予め定められた上限個数(例えば10個)となる、のいずれかが成立するまで継続する遊技である。
ここで、第2開閉実行モードへの移行に係る大当たり種別には少ラウンド結果のみが設定されている一方、第1開閉実行モードへの移行に係る大当たり種別には、多ラウンド結果と少ラウンド結果とが設定されている。第1開閉実行モードに移行する場合には、大当たり種別カウンタC12を用いて多ラウンド結果及び少ラウンド結果のうちいずれかに振り分ける。
大当たり種別カウンタC12に対する大当たり結果の振分先は、振分テーブルとしてROM203に記憶されている。振分テーブルは、大当たり種別カウンタC12の値と振分先とが一義的に決まるように設定されているテーブルである。具体的には、大当たり種別カウンタC12のうち「0〜28」が少ラウンド結果に対応しており、「29」が多ラウンド結果に対応している。なお、この数値の振分は任意である。
<主制御装置101にて実行される各種処理について>
次に、本実施形態において主制御装置101にて実行される各種処理について以下に説明する。
本実施形態における各種処理は基本的には第1実施形態と同様である。
具体的には、タイマ割込み処理にて、上作動口303への入賞が検知された場合、現時点の大当たり乱数カウンタC11及び大当たり種別カウンタC12の各値を、第1保留エリアRaの空きエリアのうち最初のエリアに対して格納する。そして、取得された大当たり乱数カウンタC11に基づき保留コマンド情報を設定する。
一方、下作動口304への入賞が検知された場合には、現時点の大当たり乱数カウンタC11及び大当たり種別カウンタC12の各値を、第2保留エリアRbの空きエリアのうち最初のエリアに対して格納する。
また、通常処理においては、各保留エリアRa,Rbに格納されている保留情報に基づいて、大当たり抽選、及びメイン表示部306の各結果表示部306a,306bにおける特定図柄の変動表示をそれぞれ独立して行わせる。なお、大当たり抽選が第1実施形態におけるサポート抽選に対応し、各結果表示部306a,306bにおける特定図柄の変動表示が、第1実施形態における各単位領域71〜73における普通図柄の変動表示に対応する。
また、第1保留エリアRaに格納されている保留情報の大当たり抽選結果が当選結果である場合には、変動表示時間の経過後に当選結果に対応した停止結果を第1結果表示部306aに表示させて変動表示を終了させた後、第1開閉実行モードに移行させる。当該第1開閉実行モードでは、1回又は複数回だけラウンド遊技を実行する。具体的には、今回の第1開閉実行モードへの移行の契機となった大当たり結果の種別が少ラウンド結果である場合には、1回だけラウンド遊技を実行する。一方、今回の第1開閉実行モードへの移行の契機となった大当たり結果の種別が多ラウンド結果である場合には、所定のインターバル時間(例えば1sec)を介して3回だけラウンド遊技を実行する。第1開閉実行モードにおけるラウンド遊技では、第1大入賞口301aについて開閉動作を実行する。
一方、第2保留エリアRbに格納されている保留情報の大当たり抽選結果が当選結果である場合には、変動表示時間の経過後に当選結果に対応した停止結果を第2結果表示部306bに表示させて変動表示を終了させた後、第2開閉実行モードに移行させる。当該第2開閉実行モードでは、1回だけラウンド遊技を実行する。第2開閉実行モードにおけるラウンド遊技では、第2大入賞口302aについて開閉動作を実行する。
既に説明した通り、第1大入賞口301aの開閉態様に関わらず第1大入賞口301aへの遊技球の入賞は不可となっている一方、開放中の第2大入賞口302aへの遊技球の入賞は許容されている。このため、第1開閉実行モードでは遊技者に対して特典は付与されにくい一方、第2開閉実行モードでは遊技者に対して特典が付与され易くなっている。なお、第1開閉実行モードが第1実施形態における第1電動役物41aのサポートに対応し、第2開閉実行モードが第1実施形態における第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートに対応する。
また、本実施形態では、第2開閉実行モードが行われること(第2結果表示部306bにて当選変動表示が終了すること)に基づいて、第1結果表示部306aに係る変動表示時間の計測を一時停止させ、当該第2開閉実行モードが終了したことに基づいて、上記変動表示時間の計測を一時停止した状態から再開させるよう構成されている。
一方、第1開閉実行モードが行われること(第1結果表示部306aの当選変動表示が終了すること)に基づいて、第2結果表示部306bにおける特定図柄の変動表示及び当該変動表示の契機となった大当たり抽選結果をリセットさせ、第1開閉実行モードが終了するまで新たな特定図柄の変動表示を開始させないように構成されている。
これらの構成により、第1実施形態で示した遊技性を実現することができる。
ここで、本実施形態では、既に説明した通り、上作動口303及び下作動口304への入賞順序はランダムになっている。この場合であっても、上作動口303への入賞に基づく第1結果表示部306aの当選変動表示が、下作動口304への入賞に基づく第2結果表示部306bの外れ変動表示よりも先に終了し易いように構成されている。その具体的な構成について以下に説明する。
<第1特図変動開始処理>
先ず、第1結果表示部306aの表示制御に係る第1特図対応処理にて実行される第1特図変動開始処理について図33(a)のフローチャートを用いて説明する。第1特図対応処理は、通常処理(図14)において1回実行されるものであり、第1特図変動開始処理は、上記第1特図対応処理において第1結果表示部306aにて特定図柄の変動表示を開始させることを特定した場合に実行されるものである。詳細には、第1特図変動開始処理は、各開閉実行モード中でないこと、第1結果表示部306aにて特定図柄の変動表示中でないこと、第1結果表示部306aにて外れ結果の表示中でないこと及び第1保留エリアRaに保留情報が格納されていること(RaN>0)である場合に実行される。
先ず、ステップS1701にて、第1保留数記憶エリアRaNに記憶されている値を1減算する処理を実行する。
その後、ステップS1702にて、第1保留エリアRaに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアRa1に格納されたデータを第1実行エリアAE1に移動させる。
そして、第1保留エリアRaの各エリアRa1〜Ra4に格納されたデータをシフトさせる。具体的には、第2エリアRa2→第1エリアRa1、第3エリアRa3→第2エリアRa2、第4エリアRa4→第3エリアRa3といった具合に各エリア内のデータを下位エリアにシフトさせる。
続くステップS1703では、第1実行エリアAE1に記憶されている大当たり乱数カウンタC11の値が予め定められた外れ値と一致しているか否かを判定する。
ステップS1704では、ステップS1703における当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。大当たり当選である場合には、ステップS1705にて、大当たりの種別の振分判定を実行する。具体的には、第1実行エリアAE1に格納された情報のうち大当たり種別カウンタC12の値を把握する。そして、振分テーブルを参照することで、今回取得された大当たり種別カウンタC12の値に対応した大当たり結果を把握する。具体的には、多ラウンド結果及び少ラウンド結果のうちいずれの結果に当選したかを把握する。
続くステップS1706では、第1結果表示部306aの当選変動表示時間を設定する処理を実行する。具体的には、第1結果表示部306aの当選変動表示時間として予め定められた固定時間(0.5sec)を設定する。詳細には、RAM204の各種カウンタエリア235に設けられた第1変動表示時間カウンタTxに「125」を設定する。当該第1変動表示時間カウンタTxは、第1特図対応処理において第1結果表示部306aが変動表示中であって第2開閉実行モードでない場合に1減算されるよう更新される。第1特図対応処理は、既に説明した通り、通常処理(図14)にて1回実行されるものであるため、第1変動表示時間カウンタTxは、第1結果表示部306aにて変動表示が行われている状況において第2開閉実行モードでない場合に、通常処理の実行周期である4msec周期で1ずつ減算されるものである。MPU202は、第1変動表示時間カウンタTxが「0」となることに基づいて変動表示時間が経過したことを把握し、第1結果表示部306aにおける変動表示を終了させる処理を実行する。
その後、ステップS1707にて、当選変動コマンドを設定し、ステップS1710に進む。
一方、大当たり当選でない場合には、ステップS1708にて、第1結果表示部306aの外れ変動表示時間を決定する。具体的には、現時点における変動種別カウンタCSを取得するとともに、第1実施形態にて説明した第1テーブルTD1を参照することにより、外れ変動表示時間を把握する。
第1テーブルTD1は、図33(b)の説明図に示すように、変動種別カウンタCSの数値範囲と外れ変動表示時間とが対応付けられたテーブルである。第1テーブルTD1には、第1実施形態と同様に、変動種別カウンタCSの値に応じて異なる外れ変動表示時間が設定されている。ステップS1708では、第1テーブルTD1を参照することにより取得した変動種別カウンタCSに対応した変動表示時間を把握し、当該把握された変動表示時間に対応した数値を第1変動表示時間カウンタTxに対して設定する。
その後、ステップS1709にて、外れ変動表示時間を特定するための情報を含む外れ変動コマンドを設定し、ステップS1710に進む。
ステップS1710では、第1結果表示部306aにおいて特定図柄の変動表示を開始する。そして、本第1特図変動開始処理を終了する。
<第2特図変動開始処理>
次に、第2結果表示部306bの表示制御に係る第2特図対応処理にて実行される第2特図変動開始処理について図34(a)のフローチャートを用いて説明する。第2特図対応処理は、通常処理(図14)において第1特図対応処理の実行後に1回実行されるものであり、第2特図変動開始処理は、上記第2特図対応処理において第2結果表示部306bにて特定図柄の変動表示を開始させることを特定した場合に実行されるものである。詳細には、第2特図変動開始処理は、各開閉実行モード中でないこと、第2結果表示部306bにて特定図柄の変動表示中でないこと、第1結果表示部306aにて外れ結果の表示中でないこと及び第2保留エリアRbに保留情報が格納されていること(RbN>0)である場合に実行される。
先ず、ステップS1801にて、第2保留数記憶エリアRbNに記憶されている値を1減算する処理を実行する。
その後、ステップS1802にて、第2保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行する。当該データ設定処理は、第1特図変動開始処理(図33)のデータ設定処理と同様であるため、説明を省略する。
続くステップS1803では、第2実行エリアAE2に記憶されている大当たり乱数カウンタC11の値が予め定められた外れ値と一致しているか否かを判定する。
続くステップS1804では、ステップS1803における当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。大当たり当選である場合には、ステップS1805〜ステップS1807にて、第2結果表示部306bの変動表示時間を決定する処理を実行する。
ここで、第2結果表示部306bの変動表示時間は、第1結果表示部306aの態様に応じて異なるように設定されている。具体的には、第1結果表示部306aにおいて外れ変動表示中である場合に設定される変動表示時間が、そうでない場合と比較して短くなるように設定されている。
詳細には、先ずステップS1805にて、第1結果表示部306aの外れ変動表示中であるか否かを判定する。第1結果表示部306aの外れ変動表示中でない場合には、ステップS1806に進み、通常変動表示時間決定処理を実行する。当該処理では、現時点における変動種別カウンタCSを取得する。そして、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア222に記憶されている通常用テーブルTD11を参照することにより、上記取得された変動種別カウンタCSに対応した変動表示時間を把握する。
通常用テーブルTD11について図34(b−1)の説明図を用いて説明する。通常用テーブルTD11は、変動種別カウンタCSの数値範囲と第2結果表示部306bの変動表示時間とが対応付けられたテーブルである。通常用テーブルTD11には、変動表示時間として、第1結果表示部306aの当選変動表示時間(0.5sec)よりも十分長い時間であって第1結果表示部306aの最小外れ変動表示時間(30sec)よりも短い時間が複数種類設定されている。具体的には、通常用テーブルTD11には、3.0,5.0,7.0secが設定されている。ステップS1806では、通常用テーブルTD11を参照することにより、上記各変動表示時間のうち取得された変動種別カウンタCSに対応した変動表示時間を把握し、当該把握した変動表示時間に対応した数値をRAM204の各種カウンタエリア235に設けられた第2変動表示時間カウンタTyに対して設定する。
第2変動表示時間カウンタTyは、第2特図対応処理において第2結果表示部306bが変動表示中である場合に1減算されるよう更新される。第2特図対応処理は、既に説明した通り、通常処理(図14)にて1回実行されるものであるため、第2変動表示時間カウンタTyは、第2結果表示部306bにて変動表示が行われている場合に、通常処理の実行周期である4msec周期で1ずつ減算されるものである。MPU202は、第2変動表示時間カウンタTyが「0」となることに基づいて変動表示時間が経過したことを把握し、第2結果表示部306bにおける変動表示を終了させる処理を実行する。
一方、第1結果表示部306aの外れ変動表示中である場合には、ステップS1807に進み、時短変動表示時間決定処理を実行する。当該処理では、現時点における変動種別カウンタCSを取得する。そして、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア222に記憶されている時短用テーブルTD12を参照することにより、上記取得された変動種別カウンタCSに対応した変動表示時間を把握する。
時短用テーブルTD12について図34(b−2)の説明図を用いて説明する。時短用テーブルTD12は、変動種別カウンタCSの数値範囲と第2結果表示部306bの変動表示時間とが対応付けられたテーブルである。時短用テーブルTD12には、通常用テーブルTD11にて設定されていた変動表示時間よりも短い時間が複数種類設定されている。具体的には、時短用テーブルTD12には、0.7,1.0,1.3secが設定されている。ステップS1807では、時短用テーブルTD12を参照することにより、上記各変動表示時間のうち取得された変動種別カウンタCSに対応した時間を把握し、当該把握した変動表示時間に対応した数値を第2変動表示時間カウンタTyに対して設定する。
ここで、時短用テーブルTD12に設定されている変動表示時間は、通常用テーブルTD11に設定されている変動表示時間よりも短く設定されているため、第1結果表示部306aの外れ変動表示中である場合には、第2結果表示部306bにおいて通常の場合よりも短い変動表示が行われることとなる。
なお、変動表示時間については、通常変動表示時間決定処理において選択され得る最小変動表示時間が、時短変動表示時間決定処理において選択され得る最大変動表示時間よりも長く設定されていれば、その具体的な時間及び変動表示時間の種類数は任意である。
また、上記構成に限られず、例えば第1結果表示部306aの外れ変動表示中に選択される平均変動表示時間がそうでない場合の平均変動表示時間よりも短く設定される構成としてもよい。
大当たり当選でない場合、ステップS1804を否定判定し、ステップS1808に進む。ステップS1808では、外れ変動表示時間決定処理を実行する。当該外れ変動表示時間決定処理については通常変動表示時間決定処理と同様であるが、これに限られず、例えば異なる変動表示時間が設定される構成としてもよい。
ステップS1806、ステップS1807又はステップS1808の処理の実行後は、ステップS1809にて第2結果表示部306bにおいて特定図柄の変動表示を開始して本第2特図変動開始処理を終了する。
ちなみに、下作動口304への入賞に基づく大当たり結果においては、大当たり種別は設けられていない。このため、振分判定に係る構成が省略されている。
<遊技の流れ及び上記各変動開始処理による作用について>
次に、本実施形態の遊技の流れ、及び上記各変動開始処理による作用について説明する。
先ず、上作動口303又は下作動口304への入賞に基づき、大当たり抽選が行われるとともに、第1結果表示部306a又は第2結果表示部306bにて上記大当たり抽選結果に対応した特定図柄の変動表示が開始される。上記大当たり抽選は、ほぼ当選するようになっている。そして、第1結果表示部306aの当選変動表示の終了タイミングにて第2結果表示部306bの変動表示が行われている場合には、当該変動表示及びそれに係る大当たり抽選結果がリセット(消去)される。そして、第1結果表示部306aの当選変動表示の終了に基づいて第1開閉実行モードが開始され、当該第1開閉実行モードが終了するまで第2結果表示部306bの変動表示は開始されない。その後、上記第1開閉実行モードが終了すると、第2保留エリアRbに保留情報が存在することを条件として第2結果表示部306bの変動表示が新たに開始される。
ここで、第1結果表示部306aの当選変動表示時間は、第2結果表示部306bの変動表示時間よりも短く設定されている。このため、第1結果表示部306aの当選変動表示が第2結果表示部306bの変動表示の終了タイミングよりも前に終了し易い。よって、第1結果表示部306aにおいて当選変動表示が行われる状況において第2結果表示部306bにて当選変動表示がリセットされることなく終了し、第2開閉実行モードに移行する事象が発生しにくい。
特に、第1実施形態と比較して、第1結果表示部306aの外れ変動表示中でない場合に選択される第2結果表示部306bの変動表示時間は、第1結果表示部306aの当選変動表示時間よりも十分に大きく設定されている。これにより、第1結果表示部306aの外れ変動表示が行われていない状況においては、上作動口303及び下作動口304への入賞タイミングのランダム性に関わらず、第2結果表示部306bの変動表示中に第1結果表示部306aの当選表示が終了し易くなっている。
一方、第1結果表示部306aにて外れ変動表示が行われる場合、当該第1結果表示部306aの外れ変動表示時間は第2結果表示部306bの変動表示時間よりも長く設定されているため、当該外れ変動表示中に第2結果表示部306bの変動表示が終了し易い。そして、第2結果表示部306bの当選変動表示が終了すると、第2開閉実行モードに移行し、第1結果表示部306aの外れ変動表示の変動表示時間のカウントが一時停止する。そして、第2開閉実行モード中においては、ラウンド遊技(第2大入賞口302aの開閉動作)が行われ、遊技球が第2大入賞口302aに入賞することとなる。これにより、遊技者に対して特典が付与される。
そして、ラウンド遊技の終了タイミングにおいて、第1結果表示部306aにて外れ変動表示が行われている場合には、第2開閉実行モードが終了した後に新たな保留情報に基づく変動表示が行われ得る。この場合、当該変動表示が当選変動表示である場合には、当該当選変動表示の終了に基づいて第2開閉実行モードが再度開始される。これにより、第1結果表示部306aが外れ変動表示中である状況において第2開閉実行モードが複数回行われ得ることとなる。すなわち、第1結果表示部306aの外れ変動表示が行われている状態は、第2開閉実行モードが行われ易い状態であり、遊技者にとって有利な有利状態であると言える。当該有利状態は、少なくとも第1結果表示部306aの外れ変動表示時間のカウントが「0」になるまで、具体的には第2結果表示部306bにて変動表示が行われている時間と、第2保留エリアRbに保留情報が存在しない状態の時間とを合わせた時間が外れ変動表示時間となるまで継続する。
ここで、上作動口303及び下作動口304への入賞タイミングのランダムである状況において、第1結果表示部306aの当選変動表示の終了に起因して第2結果表示部306bの変動表示がリセットされ易くするためには、第1結果表示部306aの当選変動表示よりも第2結果表示部306bの変動表示時間をなるべく長く設定するとよい。しかしながら、第2結果表示部306bの変動表示時間を長くすると、第1結果表示部306aの外れ変動表示が行われている状況において第2開閉実行モードに移行する間隔、すなわち1の第2開閉実行モードと次の第2開閉実行モードとの間隔が大きくなるため、遊技のスムーズな進行が阻害され、有利状態中の遊技への注目度の低下が懸念される。
これに対して、本実施形態によれば、第1結果表示部306aの外れ変動表示中である場合、第2結果表示部306bの変動表示時間は通常選択される変動表示時間よりも短く設定される。これにより、各第2開閉実行モード間の間隔が短くなるため、有利状態おける遊技のスムーズな進行が実現される。
<演出制御処理及び開閉実行コマンド対応処理>
次に、本実施形態における演出制御処理について説明する。
本実施形態の演出制御処理では、第1実施形態の演出制御処理(図25)のステップS1303の処理に代えて、開閉実行コマンドを受信したか否かを判定する。開閉実行コマンドは、第1開閉実行モードに移行する場合に設定されるコマンドである。具体的には、本実施形態では、通常処理において第1特図対応処理及び第2特図対応処理の間に第1遊技状態移行処理を実行する。当該第1遊技状態移行処理では、第1結果表示部306aにて当選変動表示が終了したことに基づいて、第1開閉実行モードに移行させる処理を実行するとともに、ラウンド遊技に係る処理、具体的には第1大入賞口301aの開閉制御に係る処理を実行する。開閉実行コマンドは、上記第1遊技状態移行処理において第1開閉実行モードに移行させる処理にて設定される。開閉実行コマンドには、今回の第1開閉実行モードの契機となった大当たり結果の種別を特定するための情報が設定されている。
また、ステップS1304の処理に代えて、開閉実行コマンド対応処理を実行する。当該開閉実行コマンド対応処理について図35のフローチャートを用いて説明する。なお、ステップS1901〜ステップS1905の処理は、開放コマンド対応処理(図27)のステップS1502〜ステップS1506の処理と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態では、第1開閉実行モードにおいて行われるラウンド遊技の回数であるラウンド数が異なる2つの大当たり結果が設定されていることに対応させて、異なる種類の保留予告演出を設定する構成となっている。
具体的には、ステップS1906では、今回の第1開閉実行モードにおけるラウンド数を把握する。詳細には、今回受信した開閉実行コマンドに含まれている情報に基づいて、今回の第1開閉実行モードの契機となった大当たり結果の種別を把握する。そして、その種別に対応したラウンド数を把握する。
続くステップS1907では、ステップS1906にて把握されたラウンド数が多ラウンド(3ラウンド)であるか否かを判定する。多ラウンドでない場合には、ステップS1908に進み、ステップS1905にて把握された当否情報に対応した保留予告演出を開始して、本開閉実行コマンド対応処理を終了する。
一方、多ラウンドである場合には、ステップS1909に進み、ステップS1905にて把握された当否情報に対応したリーチ保留予告演出を開始して、本開閉実行コマンド対応処理を終了する。当該リーチ保留予告演出では、装飾図柄の変動表示態様としてリーチ表示を行った後に当否情報に対応した装飾図柄の組み合わせの停止表示を行う。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄表示装置81における装飾図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、有利状態となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置81の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち一部の図柄列について装飾図柄を停止表示させることで、大当たり装飾図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ装飾図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、装飾図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置81の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、大当たり装飾図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ装飾図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により装飾図柄の変動表示を行うことである。
図8の表示内容について具体的に説明すると、最初に上図柄列Z1において装飾図柄の変動表示が終了され、さらに下図柄列Z3において装飾図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況において中図柄列Z2において装飾図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、有利状態が発生する場合、具体的には当該リーチ表示に係る変動表示が外れ変動表示である場合、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列Z2における装飾図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ装飾図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において装飾図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ装飾図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面Gの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ表示を行うものが含まれる。
かかる構成によれば、第1開閉実行モードが開始されるタイミングにて次の遊技回に係る保留情報が取得されている場合には、当該次の遊技回に係る保留情報について保留予告演出が実行される。この場合、当該保留予告演出として、第1開閉実行モードの態様に応じて、通常保留予告演出とリーチ保留予告演出とのうちいずれかが選択される。
ここで、ラウンド数が多い多ラウンド結果である場合には、第1開閉実行モードを消化するのに要する時間が、少ラウンド結果である場合よりも長い。このため、保留予告演出を行う時間を長く確保することができ、リーチ表示を好適に行うことができる。よって、保留予告演出の多様化を図ることができ、当該保留予告演出の注目度を高めることができる。
なお、本実施形態の保留コマンド対応処理では、残り開放時間に代えて残り開閉実行モード時間を把握する処理を実行する。具体的には、主制御装置101のMPU202は保留コマンドを設定する場合に、現時点におけるラウンド情報及び残り開放時間情報(詳細にはタイマカウンタの数値情報)を設定する。そして、保留コマンドを受信した場合にこれらの情報を格納し、当該情報に基づき残り開閉実行モード時間を把握する。
以上詳述した本実施形態によれば以下の優れた効果を奏する。
上作動口303と下作動口304とを設け、各作動口303,304への入賞に基づき、第1結果表示部306a及び第2結果表示部306bが独立して変動表示を行う構成とした。そして、第1結果表示部306aの当選変動表示が終了した場合に、第2結果表示部306bの変動表示がリセットされる構成とした。これにより、各作動口303,304の入賞に基づく当否判定の判定結果に関連性を持たせるという斬新な遊技を提供することができる。
また、第2結果表示部306bの当選変動表示が終了した場合には、第1結果表示部306aにおける変動表示時間のカウントを一時停止させ、その後、上記当選変動表示に係る第2開閉実行モードが終了したことに基づいて上記カウントを再開させる構成とした。これにより、一時停止対象となった変動表示に係る当否判定結果及び一時停止するまでの変動表示時間を利用しつつ、第1開閉実行モードと第2開閉実行モードとが同時に発生することを回避することができる。
下作動口304を狙って遊技球を発射した場合に上作動口303への入賞が発生し得るように構成した。これにより、下作動口304への入賞を優先的に発生させ、遊技を有利にする行為を抑制することができる。よって、遊技の公平性を確保することができる。
すなわち、第1結果表示部306aにて当選変動表示が行われないようにしつつ、第2結果表示部306bにて当選変動表示が行われるようにするために、上作動口303への入賞を回避しつつ、下作動口304への入賞を図ることが考えられる。具体的には、下作動口304への入賞が上作動口303への入賞よりも優先的に発生するよう遊技球を発射させることが考えられる。これに対して、本実施形態では、下作動口304のみへの狙い打ちができないように、上作動口303及び下作動口304の相対位置関係が設定されているとともに、これら両作動口303,304に向けて遊技球を誘導する構成が設けられている。これにより、遊技者の技量により、得られる特典に差異が生じることを抑制することができ、遊技の公平性が確保されている。
第1結果表示部306aにて外れ変動表示が行われている状況において第2結果表示部306bの変動表示時間を、第1結果表示部306aにて外れ変動表示が行われていない状況におけるそれよりも短く設定した。これにより、第1結果表示部306aにて外れ変動表示が行われていない状況において第2開閉実行モードの発生頻度を抑制しつつ、第1結果表示部306aにて外れ変動表示が行われている状況において第2開閉実行モード間の間隔を短くすることができる。よって、遊技の進行をスムーズにすることができる。
なお、本実施形態では、第1大入賞口301aと第2大入賞口302aとを別々に設けたがこれに限られず、1の大入賞口で行う構成としてもよい。この場合、第1開閉実行モードでは、大入賞口への入賞が発生しない又は第2開閉実行モードと比較して入賞頻度が低くなるように大入賞口の開閉態様を設定するとよい。
また、例えば上記1の大入賞口への遊技球の入球を規制する位置と、規制しない位置とに移動可能な役物を設け、第1開閉実行モードとなることに基づいて当該役物を上記規制する位置に配置させ、第2開閉実行モードとなることに基づいて当該役物を上記規制しない位置に配置される構成としてもよい。要は、第1開閉実行モード中である状況において大入賞口への入賞が規制され、第2開閉実行モード中である状況において大入賞口の入賞が許容される構成とすればよい。
また、本実施形態では、ラウンド数を異ならせることで、第1開閉実行モードとなっている時間を調整する構成としたが、これに限られず、例えば第1大入賞口301aの上限開放時間を異ならせることで、第1開閉実行モードとなっている時間を調整する構成としてもよい。但し、1ラウンド遊技当たりの第1大入賞口301aの上限開放時間が特定時間(例えば30sec)に設定されている場合には、第1開閉実行モードとなっている時間は当該特定時間の範囲内となる。これに対して、本実施形態によれば、複数のラウンド遊技を実行することにより、上記特定時間以上の時間を第1開閉実行モードとなっている時間として確保することができ、保留予告演出の多様化を図ることができる。
また、上作動口303への入賞に基づく大当たり抽選の当選確率と、下作動口304への入賞に基づく大当たり抽選の当選確率とを異ならせてもよい。この場合、両者を調整することで、第1開閉実行モードが行われる頻度と第2開閉実行モードが行われる頻度とを調整することができ、遊技の管理を好適に行うことができる。
また、第1結果表示部306aが外れ変動表示中でない状況における下作動口304への入賞に基づく大当たり抽選の当選確率を、第1結果表示部306aが外れ変動表示中である状況における当選確率よりも低くしてもよい。これにより、第1結果表示部306aが外れ変動表示中でない状況において第2開閉実行モードが実行されることを抑制することができ、意図しない特典の付与を抑制することができる。
<第3実施形態>
本実施形態では、下作動口304に係る構成が第2実施形態と異なっている。その異なる点について以下に説明する。
本実施形態における遊技盤400について図36を用いて説明する。図36は遊技盤400の正面図である。
本実施形態の遊技盤400の遊技領域には、上作動口401及び下作動口402が設けられているとともに、スルーゲート403が設けられている。また、スルーゲート403に対応させて、装飾部材65には役物用表示部404が設けられているとともに、下作動口402には電動役物402aが設けられている。
遊技球がスルーゲート403を通過した場合、サポート抽選が行われるとともに、役物用表示部404にて普通図柄の変動表示が行われる。そして、サポート抽選の抽選結果が当選結果である場合には、役物用表示部404にて当選結果に対応した停止結果が表示され、その後電動役物402aのサポート(開閉動作)が行われる。
電動役物402aが閉状態である状況において下作動口304への遊技球の入賞は不可となる一方、電動役物402aが開状態である状況において下作動口304への遊技球の入賞は許容されるように構成されている。具体的には、電動役物402aが閉状態である場合において当該電動役物402aの先端部と上作動口303を形成するケース体との間隔が遊技球の直径よりも小さくなるように、両作動口401,402の相対位置関係が設定されている。そして、電動役物402aが開状態である場合において当該電動役物402aの先端部と上作動口303を形成するケース体との間隔が遊技球の直径よりも大きくなるように、電動役物402aの可動範囲が設定されている。これにより、電動役物402aが閉状態から開状態となることにより、下作動口304への遊技球の入賞が許容される状態になる。
かかる構成によれば、第1結果表示部306aの外れ変動表示が行われている状況において電動役物402aのサポートの発生の有無に応じて下作動口304への入賞頻度が異なることとなる。当該入賞頻度は、第2開閉実行モードの実行回数に影響するため、遊技者の特典に影響することとなる。このため、第2開閉実行モードにおいてスルーゲート403、電動役物402a及び役物用表示部404への注目度を高めることができる。
なお、電動役物402aが閉状態である状況において下作動口304への遊技球の入賞が許容される構成としてもよい。要は、電動役物402aが開状態である場合における下作動口304への入賞頻度が、電動役物402aが閉状態である場合のそれよりも大きくなるように構成されていればよい。
また、可変表示ユニット305のセンターフレーム305aには、スルーゲート403への入賞履歴を示す第3保留ランプ部405が設けられている。遊技球がスルーゲート403に入賞した個数は最大4個まで保留され、第3保留ランプ部405の点灯によってその保留個数が表示される。
<各種カウンタの構成について>
次に、本実施形態における各種カウンタについて図37を用いて説明する。
本実施形態では、第2実施形態と異なり、スルーゲート403への入賞に基づくサポート抽選を行うためのカウンタとして電役カウンタC21が設けられているとともに、当該電役カウンタC21を格納するための電役保留エリア411が設けられている。電役カウンタC21及び電役保留エリア411は、第1実施形態の第1電役カウンタC1及び第1電役保留エリア231と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
ここで、本実施形態では、電動役物402aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口402の電動役物402aが単位時間当たりに開状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電役カウンタC21を用いたサポート抽選の当選確率が異なっている。具体的には、低頻度サポートモードにおけるサポート抽選の当選確率は、高頻度サポートモードのそれに比べて小さくなっている。
また、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりもサポート当選となった場合に電動役物402aが開状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいてサポート抽選結果が当選結果となり電動役物402aの開状態が複数回発生する場合において、1回の開状態が終了してから次の開状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。
さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、所定のサポートが行われてから次のサポートが行われるまでのサポート間隔が短く設定されている。具体的には、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、役物用表示部404にて行われる普通図柄の変動表示時間が短く設定されている。
以上のことから、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口402への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口402への入賞が発生した場合には第2開閉実行モードに移行し得るため、高頻度サポートモードでは、遊技者に対して特典が付与され易い。
<電役サポート用処理>
本実施形態における電役サポート用処理について図38のフローチャートを用いて説明する。電役サポート用処理は、通常処理(図14)において、両作動口401,402への遊技球の入賞に基づく両結果表示部306a,306bにおける特定図柄の変動表示に係る処理とは別に独立して実行される。電役サポート用処理では、役物用表示部404における普通図柄の変動表示及び電動役物402aの開閉動作制御を行う。
先ず、ステップS2001では、電動役物402aのサポート中であるか否かを判定する。電動役物402aのサポート中でない場合には、ステップS2002に進み、役物用表示部404にて普通図柄が変動表示中であるか否かを判定する。
普通図柄が変動表示中でない場合には、ステップS2003に進み、電役保留エリア411に未だサポート抽選の抽選対象となっていない保留情報(電役カウンタC21)が存在するか否かを判定する。
未だサポート抽選の抽選対象となっていない保留情報が存在しない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する一方、上記保留情報が存在する場合には、ステップS2004に進み、第1結果表示部306aが外れ変動表示中であるか否かを判定する。
第1結果表示部306aが外れ変動表示中でない場合には、ステップS2005に進み、低頻度サポートモードに対応した普通図柄の変動開始処理を実行して、本電役サポート用処理を終了する。具体的には、保留情報を用いてサポート抽選を行うとともに、普通図柄の変動表示時間を決定する処理を実行する。そして、普通図柄の変動表示を開始させる。
一方、第1結果表示部306aが外れ変動表示中である場合には、ステップS2006に進み、高頻度サポートモードに対応した普通図柄の変動開始処理を実行して、本電役サポート用処理を終了する。具体的には、当選確率が低頻度サポートモードよりも高くなるようにサポート抽選を行うとともに、低頻度サポートモードの変動表示時間よりも短い変動表示時間を決定する。そして、普通図柄の変動表示を開始させる。これにより、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりもサポート抽選の当選確率が高くなっているとともに、普通図柄の変動表示時間が短くなっている。
普通図柄の変動表示中である場合には(ステップS2002:YES)、ステップS2007にて変動中用処理を実行する。具体的には、変動表示時間が経過したか否かを判定し、変動表示時間が経過したと判定した場合には、サポート抽選結果に対応した停止結果を表示させる処理を実行する。そして、サポート抽選結果が当選結果である場合には、サポート中であることを特定するためのフラグをセットする。
サポート中である場合には、ステップS2001を肯定判定し、ステップS2008に進む。ステップS2008では、第1結果表示部306aが外れ変動表示中であるか否かを判定する。
第1結果表示部306aが外れ変動表示中でない場合には、ステップS2009にて、低頻度サポートモードに対応した電動役物402aの開閉処理を実行して、本電役サポート用処理を終了する。具体的には、電動役物402aを1回だけ0.2secに亘って開放させるための処理を実行する。
一方、第1結果表示部306aが外れ変動表示中である場合には、ステップS2010にて、高頻度サポートモードに対応した電動役物402aの開閉処理を実行して、本電役サポート用処理を終了する。具体的には、電動役物402aを低頻度サポートモードにおける開放時間よりも長い時間(例えば0.4sec)に亘って開放させる動作を単位動作として、所定のインターバル時間(例えば0.2sec)を介して当該単位動作を複数回(例えば3回)行うための処理を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、第1結果表示部306aにて外れ変動表示が行われている状況においては高頻度サポートモードを設定し、第1結果表示部306aにて外れ変動表示が行われていない状況、具体的には第1結果表示部306aにて変動表示が行われていない状況及び第1結果表示部306aにて当選変動表示が行われている状況においては低頻度サポートモードを設定した。これにより、第1結果表示部306aにて外れ変動表示が行われていない状況において下作動口304への入賞が発生しにくくなるため、当該状況において第2開閉実行モードが実行されにくくなる。一方、第1結果表示部306aにて外れ変動表示が行われている状況において下作動口304への入賞が発生し易くなるため、第2開閉実行モードの実行頻度を高めることができる。
なお、本実施形態では、高頻度サポートモードにおけるサポート抽選の当選確率を、低頻度サポートモードにおけるそれよりも高く設定したが、これに限られず、例えばサポート抽選の当選確率を同一に設定してもよい。また、普通図柄の変動表示時間が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い変動表示時間が選択され易い又は平均変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。要は、高頻度サポートモードの方が低頻度サポートモードよりも下作動口402への入賞頻度が高くなるように、サポート抽選の当選確率、普通図柄の変動表示時間及び電動役物402aの開閉動作態様のうち少なくとも1の条件を異ならせるようにすればよい。
また、本実施形態において、第2結果表示部306bの変動表示時間を、第1結果表示部306aの当選変動表示時間よりも短く設定してもよい。この場合であっても、第1結果表示部306aが外れ変動表示中でない場合には、電動役物402aにより下作動口402への遊技球の入賞が規制されているため、第2開閉実行モードが発生しにくい。
また、例えば上作動口401への遊技球の入賞と、電動役物402aのサポートとを同期させる構成としてもよい。具体的には、役物用表示部404において普通図柄の当選変動表示中である状況において上作動口401への入賞が発生した場合には、当該入賞に基づいて直ちに普通図柄の当選変動表示を終了させ、電動役物402aのサポートを開始させる構成とする。これにより、上作動口401への入賞が発生した後に下作動口402への入賞が発生する頻度が高くなり易い。
<その他の実施形態>
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施の形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。
(1)上記第1実施形態では、第1単位領域71の外れ変動表示後は、外れ結果を所定時間に亘って表示させる構成としたが、これに限られず、外れ変動表示の終了タイミングにおいて第1電役保留エリア231に保留情報が記憶されている場合には、直ちに当該保留情報に基づく次の変動表示を開始させる構成としてもよい。この場合、仮に上記次の変動表示が当選変動表示であっても、その当選変動表示中に第2単位領域72又は第3単位領域73の当選変動表示が終了し得る。すなわち、外れ変動表示後の次の変動表示中も有利状態であると言える。そして、上記次の変動表示が当選変動表示である場合には、当該当選変動表示が終了したことに基づき、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示が終了し、有利状態が終了する。
上記構成によれば、外れ変動表示(外れ遊技回)と次の変動表示(次の遊技回)とが一連の有利状態として消化される。例えば外れ変動表示が連続して行われる場合には、これら各外れ変動表示及び当該外れ変動表示後の当選変動表示が1連の有利状態として消化されることとなる。これにより、前後の変動表示を密接に関連付けることができ、外れ結果の表示時間を確保する必要がない分、遊技のスムーズな進行を図ることができる。
この場合、残り有利時間の表示にあっては、例えば外れ変動表示が開始させることに基づき外れ変動表示の残り時間を表示させる。そして、外れ変動表示時間のカウントが行われ、当該カウントが終了した場合(残り時間が「0」になった場合)、保留コマンド情報が存在するか否かを判定する。保留コマンド情報が存在しない場合には、エンディングを実行する一方、保留コマンド情報が存在する場合には、変動コマンドが受信されるのを待つ。変動コマンドが受信されたことに基づいて、残り有利時間を再設定し、カウントを再開する。当該残り有利時間は、当選変動コマンドを受信した場合には0.5secに設定し、外れ変動コマンドを受信した場合には外れ変動表示時間に設定する。これにより、残り有利時間が延長されたように見せることができるため、遊技への注目度の更なる向上を図ることができる。
なお、上記構成においては、外れ遊技回後の当選遊技回の終了後に2secのエンディングを実行する。そして、保留コマンド情報記憶エリア261に保留コマンド情報がセットされている場合には、上記エンディング終了後に当該保留コマンド情報について時短保留予告演出を設定する。これにより、有利状態の終了の契機となった当選変動表示に基づく第1電動役物41aの開放中に、エンディングと次の遊技回に係る保留予告演出を行うことができる。
第2及び第3実施形態についても同様である。
(2)上記第1実施形態では、第1スルーゲート51への入賞に基づいて、その時点における変動種別カウンタCSを取得しなかったが、これに限られず、例えば上記各入賞に基づき、その時点における変動種別カウンタCSを取得する構成としてもよい。この場合、変動種別カウンタCSを第1電役カウンタC1とともに第1電役保留エリア231に格納する構成とするとともに、保留予告用の確認処理において、今回取得された第1電役カウンタC1が外れ値に対応するものである場合には、取得された変動種別カウンタCSを用いて外れ変動表示時間を決定する構成としてもよい。この場合、外れ変動表示時間を含めた外れ保留コマンドを音声発光制御装置102に対して送信する。これにより、音声発光制御装置102では、当該保留コマンドを受信したことに基づき、外れに対応した第1電役カウンタC1が取得されたこと及び当該第1電役カウンタC1に基づく外れ変動表示時間(外れ遊技回時間)を把握することができる。
かかる構成において、例えば外れ値と同一の第1電役カウンタC1が連続して取得された場合には、両者を擬似的に1の遊技回として扱うようにしてもよい。具体的には、例えば所定の外れ遊技回が開始されるタイミングよりも前のタイミングにて、次の遊技回に係る保留情報(第1電役カウンタC1)が取得されており、当該保留情報が外れ値と同一である場合には、上記所定の外れ遊技回の終了後、直ちに次の外れ遊技回を開始させる構成とする。
この場合、音声発光制御装置102では、有利状態中演出の開始に係る処理において、次の遊技回が外れ遊技回であるか否かを判定する。具体的には、次の遊技回に係る保留コマンド情報が取得され且つ当該保留コマンド情報が外れに対応したものであるか否かを判定する。そして、次の遊技回が外れ遊技回であることを確認した場合には、当該次の遊技回の外れ遊技回時間を把握し、今回の外れ遊技回の外れ遊技回時間及び次の外れ遊技回の外れ遊技回時間を合わせた合計時間を表示画面Gに表示し、カウントダウンを開始する。これにより、擬似的に有利時間が長い1の遊技回が行われているように見せることができる。
さらに、所定の外れ遊技回が行われている状況において次の遊技回に係るものであって且つその値が外れ値と同一である第1電役カウンタC1が取得された場合には、上記所定の外れ遊技回の終了後、直ちに次の外れ遊技回を開始させる構成とする。そして、音声発光制御装置102では、保留コマンド対応処理において、今回受信した保留コマンドが次の遊技回に係るものであって当該次の遊技回が外れ遊技回であるかを判定するとともに、現時点において有利状態中演出の実行中であるか否かを判定する。そして、上記2つの判定を肯定する場合には、現状の残り有利時間に対して今回取得された保留コマンドに対応した外れ遊技回時間を加算して、カウントダウンを行う。これにより、有利時間が途中で増えたように見せることができ、有利状態中の遊技への注目度を高めることが可能となる。
第2及び第3実施形態についても同様である。
(3)上記第1実施形態において、2つの第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53を設け、これらに対応させて第2電役入賞口42及び第2電動役物42aと、第3電役入賞口43及び第3電動役物43aとを設けたが、これに限られず、1のスルーゲート、電役入賞口及び電動役物を設ける構成としてもよい。但し、遊技球の流下態様への注目度を高める観点に着目すれば、それぞれ2つ設ける構成の方が好ましい。
また、例えば1のスルーゲートに対して、複数の電役入賞口を対応付ける構成としてもよい。この場合、1のスルーゲートの入賞に基づくサポート抽選結果が当選結果である場合には、複数の電役入賞口のうち1の電役入賞口を内部抽選により選択し、その選択された電役入賞口に設けられた電動役物を開閉動作させる構成としてもよい。
この場合、電動役物の開閉動作が行われる前段階にて、いずれの電動役物の開閉動作が行われるか見た目上判断することができないため、電動役物の動作態様により注目させることができる。これにより、電動役物による打ち分け報知への注目度をより高めることができる。
(4)上記第1実施形態では、各電役入賞口41〜43を設けたが、これに限られず、例えば1の電役入賞口及び電動役物のみを設ける構成としてもよい。この場合、第1スルーゲート51への入賞を契機とするサポート抽選に基づく電動役物の開閉動作よりも、第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53への入賞を契機とするサポート抽選に基づく電動役物の開閉動作の方が、遊技球が入球する期待度が高くなるように電動役物の開閉動作態様を設定するとよい。これにより、有利状態において遊技者に対して払い出される遊技球数を多くすることができる。
(5)第1実施形態において、第2単位領域72及び第3単位領域73の最小変動表示時間を第1単位領域71の当選変動表示時間よりも長く設定したが、これに限られず、例えば、第2単位領域72及び第3単位領域73の最小変動表示時間を、第1単位領域71の当選変動表示時間と同一に設定してもよい。この場合であっても、通常処理の同一処理回において、第1普図変動開始処理が第2普図変動開始処理及び第3普図変動開始処理よりも先に実行され、第1単位領域71の変動表示終了に係る処理が第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示終了に係る処理よりも先に実行されるため、第1単位領域71における普通図柄の変動表示が先に終了することとなる。
さらに、上記のように処理順番を設定する構成に限られず、遊技球が落下する距離が4msec以上要するように第1スルーゲート51と、第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53との距離を設定する構成としてもよい。
(6)上記第1実施形態では、第1スルーゲート51への入賞に基づくサポート抽選結果が外れ結果である場合に有利状態となる構成としたが、これに限られず、例えば第1スルーゲート51への入賞に基づくサポート抽選結果が当選結果である場合に遊技者にとって有利な状態となる構成としてもよい。例えば、第1単位領域71の当選変動表示時間を第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示時間よりも長く設定し、第1単位領域71の外れ変動表示時間を第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示時間よりも短く設定する。そして、第1単位領域71における当選変動表示又は外れ変動表示の終了に基づいて、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示をリセットする構成とする。この場合、第1単位領域71の当選変動表示中(当選遊技回中)が遊技者にとって有利な状態となる。
第2及び第3実施形態についても同様である。
(7)上記第1実施形態では、第1単位領域71の外れ変動表示中に第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートが開始された場合、第1単位領域71の外れ変動表示時間のカウントを一時停止させる構成としたが、これに限られず、一時停止させない構成としてもよい。この場合、有利時間を固定時間として扱うことができるため、遊技の管理の容易化及び処理構成の簡素化を図ることができる。
第2及び第3実施形態についても同様である。
(8)上記第1実施形態では、当選遊技回の終了に基づいて、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示をリセットする構成としたが、これに限られず、リセットしない構成としてもよい。この場合、当選遊技回中の第2電動役物42a及び第3電動役物43aのサポート態様(開閉動作態様)を、外れ遊技回中のそれよりも、遊技者にとって不利になるように設定するとよい。これにより、リセットしないことに起因して当選遊技回中に第2電動役物42a及び第3電動役物43aのサポートが開始された場合であっても、遊技者に対して付与される特典を少なくすることができ、有利状態を担保することができる。
第2及び第3実施形態についても同様である。
(9)上記第1実施形態において、各単位領域71〜73の変動表示のうち1の当選変動表示の終了に基づいて、他の変動表示をリセットする構成としてもよい。この場合、有利状態に移行するか否かの抽選を別途行い、有利状態に移行した場合には、予め定められた複数遊技回において第1単位領域71の変動表示時間を第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示時間よりも長く設定する構成とするとよい。これにより、複数遊技回が消化されるまで、遊技者にとって有利な状態となる。
(10)上記各実施形態では、保留予告演出と時短保留予告演出とを実行する構成としたが、これに限られず、例えば保留予告演出のみを実行する構成としてもよい。但し、演出の実行頻度を高めることに着目すれば、保留予告演出及び時短保留予告演出双方を実行する構成の方が好ましい。
(11)上記各実施形態では、通常保留予告演出(及び時短通常保留予告演出)は第1電動役物41aの開放又は第1開閉実行モードと、次の遊技回とに跨って行われる構成としたが、これに限られず、例えば第1電動役物41aの開放又は第1開閉実行モード中にのみに行われる構成としてもよい。この場合、通常保留予告演出と有利保留予告演出との演出時間の差が生じにくいため、表示画面Gに停止結果が表示されるタイミングよりも前のタイミングにて次の遊技回の結果が特定される不都合を回避することができる。
なお、通常保留予告演出の多様化を図る点に着目すれば、次の遊技回中にも実行する構成の方が好ましい。
(12)上記各実施形態では、有利保留予告演出は第1電動役物41aの開放又は第1開閉実行モード中にのみ行われる構成としたが、これに限られず、第1電動役物41aの開放又は第1開閉実行モードと、その後の外れ遊技回とに跨って行われる構成としてもよい。この場合、外れ遊技回が開始されてから当選変動表示時間分だけ有利保留予告演出の演出時間として確保する。そして、有利保留予告演出が終了したことに基づいて有利状態中演出を実行する構成とするとよい。
(13)上記各実施形態では、遊技回に対して前側の第1電動役物41aのサポート及び遊技回が行われる時間を利用して、遊技回係る演出(保留予告演出)を実行する構成としたが、これに限られず、例えば遊技回に対して後側の第1電動役物41aのサポートを用いて遊技回に係る演出を実行してもよい。つまり、当選遊技回と当該当選遊技回に基づく第1電動役物41aのサポートとに跨って当選遊技回に係る演出を実行する構成としてもよい。この場合、上記演出の終了タイミングよりも前のタイミングにて今回の遊技回の結果が把握されないように、第1単位領域71の停止結果及び第1電動役物41aの開閉動作態様を遊技者に分かりづらいものとするとよい。
(14)上記各実施形態では、当選遊技回及び次の遊技回間の時間(第1実施形態においては第1電動役物41aのサポート時間、第2及び第3実施形態においては第1開閉実行モードの時間)は固定時間となっていたが、これに限られず、変動時間として設定してもよい。具体的には、例えば第1実施形態においては第1電役入賞口41への入賞を許容する構成としてもよい。これにより、第1電役入賞口41への入賞態様に応じて、上記サポート時間が変動する。
かかる構成において、当選遊技回及び次の遊技回間の時間に応じて、保留予告演出の演出態様を変更する構成とするとよい。具体的には、通常保留予告演出及び時短通常保留予告演出にあっては、次の遊技回が開始されることに基づいて、外れ装飾図柄の組み合わせを仮表示させるとよい。
有利保留予告演出及び時短有利保留予告演出にあっては、次の遊技回が開始させることに基づいて、大当たり装飾図柄の組み合わせを停止表示させるとよい。
(15)上記各実施形態では、表示画面Gに残り有利時間を表示させる構成としたが、これに限られず、表示させない構成としてもよい。この場合、遊技者は、いつ有利状態が終了するかを予測しながら有利状態中の遊技を消化することとなる。
(16)上記各実施形態では、有利時間(第1単位領域71の外れ変動表示時間)を変動させる構成としたが、変動させない構成としてもよい。これにより、遊技の管理の容易化及び処理構成の簡素化を図ることができる。但し、遊技への注目度を高める点に着目すれば、変動させる構成の方が優れている。
(17)第1実施形態では、第2電動役物42aと第3電動役物43aとで開閉態様が同一に設定されていたが、これに限られず、例えば第2電動役物42aと第3電動役物43aとで開閉態様が異なるように設定してもよい。この場合、遊技球が入球する期待度が異なるように両者の開閉態様を設定するとよい。これにより、遊技者は、第1スルーゲート51を通過した遊技球が第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53のいずれを通過するかを注目することとなるため、遊技への注目度の更なる向上を図ることができる。
また、第2スルーゲート52への入賞に基づくサポート抽選の当選確率と第3スルーゲート53への入賞に基づくサポート抽選の当選確率でサポート抽選の当選確率を異ならせる構成としてもよい。この場合であっても、第1スルーゲート51を通過した遊技球が第2スルーゲート52及び第3スルーゲート53のいずれを通過するかに応じて、遊技者に対して付与される特典に差が生じるため、遊技球の流下態様への注目度を高めることが可能となる。
(18)上記各実施形態では、第1単位領域71又は第1結果表示部306aの外れ変動表示が終了した場合には、第2単位領域72及び第3単位領域73、又は第2結果表示部306bの変動表示を継続する構成としたが、これに限られず、リセットさせる構成としてもよい。この場合、有利時間の変動範囲を小さくすることができるため、遊技の管理を容易に行うことができるとともに、有利状態の終了に係る処理の簡素化を図ることができる。
(19)上記第1実施形態では、第1単位領域71の外れ変動表示が終了することに基づいて、残り有利時間のカウント表示として「0」が表示される構成となっていたが、これに限られず、例えば有利状態が終了するまで、残り有利時間のカウント表示を継続させる構成としてもよい。具体的には、外れ変動表示の終了タイミングにおいて(例えば第1単位領域71にて外れ結果の表示の実行後)、第2単位領域72又は第3単位領域73にて当選変動表示中であるか否かを判定する。当選変動表示中である場合には、第2タイマカウンタT2又は第3タイマカウンタT3に基づき残り変動表示時間を把握する。なお、両方とも当選変動表示中である場合には、長い方の残り変動表示時間を把握する。そして、残り変動表示時間情報を含むコマンドを、音声発光制御装置102を介して表示制御装置212に向けて送信する。表示制御装置212は、当該コマンドを受信したことに基づき、当該残り変動表示時間を表示させる。
さらに、残り変動表示時間が経過したことに基づき、開閉動作の終了条件を表示させてもよい。具体的には、上限開放時間として6secを表示し、上限個数として10個を表示させる。そして、上限開放時間のカウント及び上限個数のカウントを行う。これにより、有利状態の終了するタイミングを容易に把握することができる。
(20)上記第1実施形態によれば、第1電役保留エリア231に保留情報が取得されていない状況であって第1単位領域71の変動表示及び第1電動役物41aの開閉動作双方が行われていない状況において第1電役カウンタC1が取得された場合、直ちに外れ変動表示が行われることとなるが、これに限られず、取得タイミングから外れ変動表示の開始タイミングまでの間に所定時間を設け、当該所定時間にオープニング演出を実行する構成としてもよい。
(21)上記第1実施形態では、第1スルーゲート51への入賞に基づいて、第1電動役物41aのサポートを発生させるか否かの抽選を行う構成としたが、これに限られず、例えば遊技領域に設けられた特定ランプを発光させるか否かの抽選を行う構成としてもよい。つまり、第1スルーゲート51への入賞に基づく抽選の対象は任意である。
また、第1電動役物41aを設けない構成としてもよい。この場合、第1スルーゲート51への入賞に基づく抽選結果が当選結果である場合には、所定時間に亘って当選結果表示を行う構成とし、さらに当選結果表示中は、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示が開始されないようにする。これにより、第1実施形態と同様の遊技を行うことができる。
(22)上記第1実施形態では、第1スルーゲート51を介することなく、第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53に遊技球が入賞する事象が発生しにくい構成となっていたが、これに限られず、例えば上記事象が発生し易い構成としてもよい。この場合、遊技球の発射態様に関わらず、各スルーゲート51〜53への入賞頻度が変化しないように各スルーゲート51〜53の位置関係及び遊技球を誘導する釘の位置が設定されているとよい。これにより、第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53への入賞が第1スルーゲート51への入賞よりも優先して発生させるよう狙い打つ行為を抑制することができ、遊技の公平性を確保することができる。
(23)上記第1実施形態では、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートの開始に基づき、第1単位領域71の当選変動表示及び外れ変動表示双方において変動表示時間のカウントを一時停止させる構成としたが、これに限られず、例えば外れ変動表示の場合にのみ一時停止させる構成とし、当選変動表示の場合には一時停止させない構成としてもよい。この場合、上記当選変動表示の終了(第1電動役物41aのサポートの開始)に基づき、第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポートを終了させる構成とするとよい。
第2及び第3実施形態についても同様である。
(24)上記各実施形態において、第1電役カウンタC1を用いたサポート抽選又は大当たり乱数カウンタC11を用いた当否判定の当選確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとを設定する構成としてもよい。この場合、低確率モードの方が第1単位領域71又は第1結果表示部306aにおいて外れ変動表示が行われ易くなるため、遊技者にとって有利な状況といえる。
(25)上記第1実施形態において、第1電動役物41aの開放時間を変動させてもよい。この場合、第1電動役物41aにおいて長時間開放を行う場合に、第2実施形態にて説明したリーチ表示を行う構成としてもよい。
また、第1電動役物41aの開閉動作態様を、第1電動役物41aが閉状態となるインターバル時間を挟んで2回開放が行われる構成とし、インターバル時間を変動させる構成としてもよい。これにより、上限開放時間以上の時間を保留予告演出の演出時間として確保することが可能となる。
(26)上記各実施形態では、有利時間をカウントダウン形式で表示させる構成としたが、これに限られず、カウントアップ形式で表示してもよい。この場合、今回の外れ変動表示時間を別に表示させることにより、残り有利時間を把握させるようにするとよい。
(27)上記第1実施形態では、第2単位領域72又は第3単位領域73の当選変動表示の終了に基づいて、他の単位領域の変動表示における変動表示時間のカウントを一時停止させ、上記当選変動表示に基づくサポートが終了したことに基づいて、上記カウントを再開させる構成としたが、これに限られず、再開させない構成としてもよい。この場合、例えば上記サポートの終了に基づいて変動表示時間を再設定する構成としてもよく、上記サポートの終了後直ちに一時停止対象となった変動表示に係るサポートを開始する構成としてもよい。但し、遊技の多様性の点に着目すれば、一時停止させる構成の方が好ましい。
(28)上記各実施形態では、保留情報が取得されたことに基づいて直ちに保留コマンドの設定に係る処理(先特定処理)を実行したが、これに限られず、例えば第1電動役物41aのサポート又は第1開閉実行モードが開始されることに基づいて保留コマンドの設定に係る処理を実行してもよい。この場合であっても、保留予告演出を実行することができる。但し、時短保留予告演出を実行できる点に着目すれば、保留情報が取得されたことに基づいて直ちに行う構成の方がよい。
(29)上記各実施形態では、保留情報が取得される度に当該保留情報に基づく保留コマンドを音声発光制御装置102に対して送信し、音声発光制御装置102はその都度記憶させる構成としたが、これに限られず、例えば次の遊技回に係る保留情報に基づく保留コマンドのみを送信する構成としてもよい。この場合であっても、各種保留予告演出を実行することができ、RAM244の記憶容量の削減を図ることができる。但し、処理の複雑化を鑑みれば、その都度記憶させる構成の方がよい。
(30)上記第1実施形態では、有利状態中は第2電動役物42a及び第3電動役物43aのサポートのうち一方のサポートが行われている場合には、他方のサポートが行われないように構成されていたが、これに限られず、例えば双方のサポートが行われる構成としてもよい。これにより、遊技者に対して付与する特典を多くすることができる。
なお、具体的な構成としては、例えば第2単位領域72及び第3単位領域73において一方の単位領域の当選変動表示の終了に基づいて他方の変動表示を一時停止させないようにする。
(31)上記第1実施形態では、第1スルーゲート51又は第2スルーゲート52に遊技球が通過したことに基づいて、それぞれサポート抽選を行う構成としたが、これに限られず、同種の遊技動作(特定制御)が行われる構成であればよい。例えば、第1スルーゲート51又は第2スルーゲート52に遊技球が通過したことに基づいて、それぞれ同種の特典として例えば遊技球の払出を行う構成としてもよい。
(32)上記第1実施形態では、第1単位領域71の当選変動表示が終了することに基づいて、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示及び当該変動表示の契機となったサポート抽選結果をリセットする構成としたが、これに限られず、例えばサポート抽選結果のみをリセットする構成としてもよい。この場合、変動表示時間の経過後に停止結果を表示することなく変動表示を終了させる。
また、第1単位領域71の当選変動表示が終了することに基づいて、第2電役保留エリア232及び第3電役保留エリア233に保留記憶されている保留情報の一部又は全部を消去する構成としてもよい。
(33)上記第1実施形態では、第1単位領域71の当選変動表示時間が予め定められた固定時間となっていたが、これに限られず変動させてもよい。この場合、上記当選変動表示時間の最長時間が第2単位領域72及び第3単位領域73の最短変動表示時間よりも短く設定されているとよい。これにより、上記各実施形態にて説明した遊技性を実現することができる。
また、例えば第1単位領域71の当選変動表示時間(当該当選変動表示時間が変動する場合にはその平均時間)を、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示時間の平均時間よりも短く設定する構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1単位領域71の外れ変動表示時間が変動する構成となっていたが、これに限られず、予め定められた固定時間に設定されていてもよい。この場合、当該固定時間を、第2単位領域72又は第3単位領域73における変動表示が複数回行われ得るように設定するとよい。但し、有利時間への注目度及び遊技の多様性に着目すれば、外れ変動表示時間を変動させる構成の方が好ましい。
さらに、第2単位領域72及び第3単位領域73の変動表示時間についても、変動する構成に代えて、予め定められた固定時間に設定する構成としてもよい。この場合、当該固定時間を、第1単位領域71の当選変動表示時間よりも長く且つ第1単位領域71の外れ変動表示時間よりも短くなるように、各変動表示時間を設定するとよい。
要は、第1単位領域71にて当選変動表示が行われる場合には、当該当選変動表示が他の単位領域72,73の変動表示よりも先に終了し易い一方、第1単位領域71にて外れ変動表示が行われる場合には、当該外れ変動表示中に第2単位領域72又は第3単位領域73において変動表示が複数回行われ得るように、各変動表示時間が設定されていればよい。
第2及び第3実施形態についても同様である。
(34)上記各実施形態では、第1単位領域71の外れ変動表示中(第2実施形態にあっては第1結果表示部306aの外れ変動表示中)に第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポート(第2実施形態にあっては第2開閉実行モード)が複数回行われ得る構成としたが、これに限られず、1回で終了する構成としてもよい。この場合、1回のサポートに基づいて付与される遊技球の期待度、又はサポート抽選(第2実施形態においては大当たり抽選)の当選確率等を調整することで、遊技を好適に管理するとよい。
(35)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示部から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンに対しても、本発明の一部を適用できる。
さらに、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明の一部を適用できる。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.第1抽選契機(第1実施形態における第1スルーゲート51への入賞、第2及び第3実施形態における上作動口303,401への入賞)に基づいて、第1特定制御(第1実施形態における第1電動役物41aのサポート、第2及び第3実施形態における第1開閉実行モード)を実行するか否かの抽選を行う第1抽選手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS603の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1703の処理を実行する機能)と、
前記第1抽選契機とは異なる第2抽選契機(第1実施形態における第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53への入賞、第2及び第3実施形態における下作動口304,402への入賞)に基づいて、前記第1特定制御とは異なる第2特定制御(第1実施形態における第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポート、第2及び第3実施形態における第2開閉実行モード)を実行するか否かの抽選を行う第2抽選手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS1003又はステップS1209の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1803の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2特定制御は、前記第2抽選手段による抽選結果が前記第2特定制御を実行することに対応した当選結果である場合に、前記第2抽選手段による抽選が行われてから所定期間(第1実施形態における第2単位領域72又は第3単位領域73の当選変動表示時間、第2及び第3実施形態における第2結果表示部306bの当選変動表示時間)が経過した場合に行われるものであり、
前記第1抽選手段による抽選結果が前記当選結果であることに基づいて、前記第2抽選契機及び前記第2抽選手段による抽選結果の少なくとも一方を無効化する無効化手段(MPU202の変動リセット処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第1抽選手段による抽選と第2抽選手段による抽選とがそれぞれ独立して実行される。これにより、遊技者に対して、2つの抽選手段による抽選の様子を同時に確認させることができる。
かかる構成において、第1抽選手段による抽選結果が当選結果であることに基づいて、第2抽選契機及び第2抽選手段による抽選結果の少なくとも一方が無効化される。これにより、2つの抽選手段を独立して行いつつ、第1抽選手段による抽選結果を優先させることができ、これらの抽選手段の抽選態様に関連性を持たせるという斬新な遊技を提供することが可能となる。よって、興趣向上を図ることができる。
特徴A2.前記第1抽選手段による抽選に基づいて、第1表示部(第1実施形態における第1単位領域71、第2及び第3実施形態における第1結果表示部306a)において図柄の変化表示を開始させ、前記第1抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第1表示制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS505〜ステップS517の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1結果表示部306aの表示制御を行う機能)と、
前記第2抽選手段による抽選に基づいて、前記第1表示部とは異なる第2表示部(第1実施形態における第2単位領域72又は第3単位領域73、第2及び第3実施形態における第2結果表示部306b)において図柄の変化表示を開始させ、前記第2抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第2表示制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS904〜ステップS914又はステップS1204〜ステップS1214の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第2結果表示部306bの表示制御を行う機能)と、
を備え、
前記各表示制御手段は、前記各表示部のうち一方の表示部における前記図柄の変化表示中に他方の表示部において前記図柄の変化表示を行うことが可能であり、
前記無効化手段は、前記第2表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第1表示部にて前記第1特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合に、前記第2表示部において行われている前記図柄の変化表示及び当該変化表示の契機となった抽選結果を無効化するものであることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、第1表示部及び第2表示部において図柄の変化表示がそれぞれ独立して行われる。そして、第1表示部又は第2表示部に特定停止結果が表示された場合には、第1特定制御又は第2特定制御が行われる。これにより、一方の表示部における図柄の変化表示中に第1特定制御又は第2特定制御が行われる事象が発生し得るため、斬新な遊技を提供することが可能となり、より好適に興趣向上を図ることができる。
かかる構成において、第1表示部において第1特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合には、第2表示部において行われている図柄の変化表示及び当該変化表示の契機となった抽選結果が無効化される。これにより、第2表示部に特定停止結果が表示されたにも関わらず第2特定制御が実行されない事態を回避することができる。よって、第2抽選手段による抽選結果を無効化することによって生じ得る違和感を軽減することができる。
特徴A3.前記第1表示制御手段は、前記第1表示部における前記図柄の変化表示の期間である第1変化表示期間を決定する第1期間決定手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS606,608の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1706,1709の処理を実行する機能)を備え、前記第1表示部において前記図柄の変化表示が行われる場合、前記第1期間決定手段により決定された前記第1変化表示期間において所定の変化表示態様で前記図柄の変化表示を行わせるものであり、
前記第2表示制御手段は、前記第2表示部における前記図柄の変化表示の期間である第2変化表示期間を決定する第2期間決定手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS606,608の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1806,1808,1809の処理を実行する機能)を備え、前記第2表示部において前記図柄の変化表示が行われる場合、前記第2期間決定手段により決定された前記第2変化表示期間において所定の変化表示態様で前記図柄の変化表示を行わせるものであり、
前記第1抽選手段による抽選結果が前記当選結果である場合の前記第1変化表示期間は、前記第2変化表示期間よりも短くなり易く設定されており、
前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1特定制御の実行に対応しない非当選結果である場合の前記第1変化表示期間は、前記第2変化表示期間よりも長くなり易く設定されていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、第1抽選手段による抽選結果が当選結果である場合、第2表示部における図柄の変化表示の終了タイミングよりも前のタイミングにて第1表示部の図柄の変化表示が終了し易い。これにより、第1特定制御を第2特定制御よりも優先的に実行させることができる。
一方、第1抽選手段による抽選結果が非当選結果である場合、第1表示部における図柄の変化表示の終了タイミングよりも前のタイミングにて第2表示部の図柄の変化表示が終了し易い。これにより、第2特定制御を第1特定制御よりも優先的に実行させることができる。よって、第1変化表示期間に応じて、実行される特定制御を異ならせることができる。したがって、第1表示部の図柄の変化表示と、特定制御とを密接に関連付けることができる。
特徴A4.遊技球が流下する遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
当該遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(第1実施形態における第1スルーゲート51、第2及び第3実施形態における上作動口303,401)及び第2入球部(第1実施形態における第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53、第2及び第3実施形態における下作動口304,402)と、
を備え、
前記第1抽選契機は、遊技球が前記第1入球部に入球することであり、
前記第2抽選契機は、遊技球が前記第2入球部に入球することであり、
前記第2入球部への入球を狙って発射操作が行われている場合に前記第1入球部への入球が発生し得るように構成されていることを特徴とする特徴A2又は特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、第2入球部への入球を狙うと、自ずと第1入球部への入球が発生し得る。これにより、遊技球の発射態様を調整することにより、意図的に第2入球部への入球を発生させる行為を抑制することができる。よって、第1表示部の図柄の変化表示よりも第2表示部の図柄の変化表示を優先的に行わせ、第2特定制御を意図的に実行させる行為を抑制することができ、想定している遊技とは異なる遊技が行われることを抑制することができる。
特徴A5.前記第1入球部及び前記第2入球部は、遊技球が通過可能な第1通過部(第1スルーゲート51)及び第2通過部(第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53)であり、
前記第1通過部を通過した遊技球が前記第2通過部を通過可能となるよう前記第1通過部及び前記第2通過部の相対位置関係が設定されており、
遊技球が前記第1通過部を通過することなく前記第2通過部を通過する頻度が前記第1通過部を通過して前記第2通過部を通過する頻度よりも小さくなるように、遊技球の流下態様を規制する流下態様規制手段(規制釘64b)を備えていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、遊技球は第1通過部を通過した後に、第2通過部を通過し易い。これにより、第1抽選手段による抽選が行われてから、第2抽選手段による抽選が行われ易い。よって、第1表示部における図柄の変化表示の開始タイミングが、第2表示部における図柄の変化表示の開始タイミングよりも前になり易い。したがって、第2表示部における図柄の変化表示中に、第1表示部の図柄の変化表示が終了する頻度をより高めることができる。
特徴A6.前記第1表示制御手段は、
前記第1表示部における前記図柄の変化表示の期間である変化表示期間を決定する期間決定手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS606,608の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1706,1709の処理を実行する機能)と、
前記期間決定手段により決定された前記変化表示期間を計測する期間計測手段(第1実施形態におけるMPU202の第1タイマカウンタT1を更新する処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1変動表示時間カウンタTxを更新する機能)と、
を備え、
前記第1表示部において前記図柄の変化表示が行われる場合、前記期間決定手段により決定された前記変化表示期間において所定の変化表示態様で前記図柄の変化表示を行わせるものであり、
前記第1表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第2表示部にて前記第2特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合には、前記変化表示期間の計測を一時停止させる一時停止手段(第1実施形態におけるMPU202の一時停止処理を実行する機能、第2及び第3実施形態における第1結果表示部306aに係る変動表示時間の計測を一時停止させる機能)を備えていることを特徴とする特徴A2乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、第1表示部において図柄の変化表示が行われている状況において第2表示部にて第2特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合には、変化表示期間の計測が一時停止するため、遊技者としては、第1表示部における図柄の変化表示を気にすることなく、第2特定制御を実行することができる。これにより、第2特定制御中に遊技者の注意が散漫になることを回避することができ、第2特定制御への注目度を高めることができる。
また、第2特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合には、第1抽選手段による抽選結果は無効化されない。これにより、第1抽選手段の抽選結果と第2抽選手段の抽選結果との関連の態様の多様化を図ることができ、遊技の多様化を図ることができる。
特徴A7.前記一時停止手段により前記変化表示期間の計測が一時停止している状況において当該一時停止の契機となった前記特定停止結果の表示に係る前記第2特定制御が終了したことに基づいて、前記変化表示期間の計測を再開させる計測再開手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS524〜ステップS526の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1結果表示部306aに係る変動表示時間の計測を再開させる機能)を備えていることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、特定停止結果が表示された場合に変化表示期間の計測が一時停止し、その後当該特定停止結果の表示に係る第2特定制御が終了したことに基づいて、変化表示期間の計測が再開される。これにより、一時停止するまでの図柄の変化表示及び当該変化表示の契機となった抽選結果を利用することができる。
特徴A8.前記一時停止手段は、前記第1表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第2表示部にて前記第2特定制御の実行に対応しない非特定停止結果が表示された場合には、前記変化表示期間の計測を一時停止しないことを特徴とする特徴A6又は特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、第1表示部にて図柄の変化表示が行われている状況において第2表示部にて非特定停止結果が表示された場合には、第1表示部における図柄の変化表示が継続して行われるため、第1特定制御が実行され得る。これにより、第2抽選手段の抽選結果が非当選結果である場合には、第1抽選手段による抽選に注目させることができる。よって、第2抽選手段による抽選に基づく図柄の変化表示と、第1抽選手段による抽選に基づく図柄の変化表示とを段階的に注目させることができる。したがって、両者を密接に関連付けさせることができる。
特徴A9.前記変化表示期間及び前記期間決定手段はそれぞれ、第1変化表示期間及び第1期間決定手段であり、
前記第2表示制御手段は、前記第2表示部における前記図柄の変化表示の期間である第2変化表示期間を決定する第2期間決定手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS1006,1209の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1806〜ステップS1808の処理を実行する機能)を備え、前記第2表示部において前記図柄の変化表示が行われる場合、前記第2期間決定手段により決定された前記第2変化表示期間において所定の変化表示態様で前記図柄の変化表示を行わせるものであり、
前記各期間決定手段は、
前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1特定制御の実行に対応した当選結果である場合には、前記第1変化表示期間が前記第2変化表示期間よりも短くなり易いよう各変化表示期間を決定し、
さらに前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1特定制御の実行に対応しない非当選結果である場合には、前記第1表示部における前記図柄の変化表示中に前記第2表示部における前記図柄の変化表示が複数回行われ得るように、前記各変化表示期間を決定するものであることを特徴とする特徴A7又は特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、第1抽選手段による抽選結果が当選結果である場合、第2表示部における図柄の変化表示の終了タイミングよりも前のタイミングにて第1表示部の図柄の変化表示が終了し易い。これにより、第1特定制御を第2特定制御よりも優先的に実行させることができる。
一方、第1抽選手段による抽選結果が非当選結果である場合、第1表示部における図柄の変化表示中に第2表示部における図柄の変化表示が複数回行われ得る。これにより、第2抽選手段による抽選に基づく一連の遊技が連続して行われる状態を作りだすことができる。よって、遊技に意外性を与えることができる。
特徴A10.遊技球が流下する遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
当該遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な可変入球手段(第1実施形態における第2電役入賞口42又は第3電役入賞口43、第2及び第3実施形態における第2大入賞口302a)と、
前記可変入球手段への遊技球の入球に基づいて特典を付与する特典付与手段(払出制御装置117において賞球コマンドに基づいて払出装置116を制御する機能)と、
前記第2特定制御が行われる場合、当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(第1実施形態におけるMPU202において第2電役開閉処理及び第3電役開閉処理を実行する機能、第2及び第3実施形態において第2大入賞口302aの開閉制御を行う機能)と、
を備え、
前記第2特定制御中において前記可変入球手段に入球可能な遊技球数は予め定められており、
前記各期間決定手段は、前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1特定制御の実行に対応しない非当選結果である場合、前記各変化表示期間を変更することにより、前記第1表示部における前記図柄の変化表示中に行われ得る前記第2表示部の前記図柄の変化表示の回数を変更可能であることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、第2特定制御が行われる場合、可変入球手段の可変入球制御が行われる。これにより、可変入球手段に遊技球が入球し易くなるため、遊技者に対して特典を付与することができる。この場合、第2特定制御中において可変入球手段に入球可能な遊技球数は予め定められているため、1の第2特定制御中に得られる特典量の上限が定められている。これにより、遊技者に過剰な特典が付与されることを抑制することができ、遊技の管理を容易に行うことができる。
かかる構成において、第1表示部において図柄の変化表示中に行われ得る第2表示部の図柄の変化表示の回数は変更可能となっているため、当該回数を変更することにより、遊技者に対して付与する特典量を変更することができる。これにより、遊技の管理を容易に行いつつ、遊技者に対して付与する特典量を変更することができる。
特徴A11.前記第2期間決定手段は、前記第1表示部において前記非当選結果に係る前記図柄の変化表示が行われている場合の方が、前記第1表示部において前記図柄の変化表示が行われていない場合又は前記当選結果に係る前記図柄の変化表示が行われている場合よりも前記第2変化表示期間が短くなり易いように当該第2変化表示期間を決定するものであることを特徴とする特徴A9又は特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、第1表示部において当選結果に係る図柄の変化表示が行われている場合には、比較的長い第2変化表示期間が決定され易い。これにより、第1変化表示期間が第2変化表示期間よりも短くなり易くなり、第1特定制御を第2特定制御よりも優先的に実行させることができる。しかしながら、第2変化表示期間を長くすると、第2特定制御が行われる間隔が長くなるため、第2特定制御が連続して行われる場合に遊技がスムーズに進行しなくなるという不都合が生じ得る。
これに対して、本特徴によれば、第1表示部において非当選結果に係る図柄の変化表示が行われている場合には、比較的短い第2変化表示期間が決定され易い。これにより、第1表示部において非当選結果に係る図柄の変化表示が行われていない場合には第1特定制御を第2特定制御よりも優先的に実行させつつ、上記不都合を回避することができる。
特徴A12.遊技球が流下する遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
当該遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球部(第3実施形態における上作動口401)と、
前記遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な可変入球手段(第3実施形態における下作動口402)と、
前記可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(MPU202におけるステップS2008〜ステップS2010の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1抽選契機は、遊技球が前記入球部に入球することであり、
前記第2抽選契機は、遊技球が前記可変入球手段に入球することであり、
前記第1表示部において前記第1抽選手段の抽選結果が前記第1特定制御の実行に対応しない非当選結果であることに対応した前記図柄の変化表示が行われることに基づいて、前記可変入球手段への入球の期待度が相対的に低い低期待度状態(低頻度サポートモード)から、前記可変入球手段への入球の期待度が相対的に高い高期待度状態(高頻度サポートモード)に移行させる手段(MPU202におけるステップS2005及びステップS2009、又はステップS2006及びステップS2010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A9乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A12によれば、第1表示部において第1抽選手段の抽選結果が非当選結果であることに対応した図柄の変化表示が行われることに基づいて、可変入球手段への入球の期待度が高くなる。これにより、第2抽選手段による抽選が行われ易くなるため、第1表示部にて非当選結果に係る図柄の変化表示が行われている状況において第2特定制御が行われ易くなる。よって、第1表示部において非当選結果に係る図柄の変化表示が行われている状況において第2特定制御の実行頻度を高めることができる。
なお、本特徴の具体的な構成としては、例えば「前記可変入球制御手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている場合における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様と、低期待度態様とが設定されており、前記第1表示部において前記非当選結果であることに対応した前記図柄の変化表示が行われることに基づいて、前記可変入球手段の態様を、前記低期待度態様から前記高期待度態様に切り換える」構成が考えられる。
特徴A13.前記変化表示期間、前記期間決定手段及び前記期間計測手段はそれぞれ、第1変化表示期間、第1期間決定手段及び第1期間計測手段であり、
前記第2表示制御手段は、
前記第2表示部における前記図柄の変化表示の期間である第2変化表示期間を決定する第2期間決定手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS1006,1209の処理を実行する機能)と、
前記第2期間決定手段により決定された前記第2変化表示期間を計測する第2期間計測手段(第1実施形態におけるMPU202の第2タイマカウンタT2又は第3タイマカウンタT3を更新する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2表示部において前記図柄の変化表示が行われる場合、前記第2期間決定手段により決定された前記変化表示期間において所定の変化表示態様で前記図柄の変化表示を行わせるものであり、
前記各抽選契機とは異なる第3抽選契機(第3スルーゲート53への入賞)に基づいて、前記各特定制御とは異なる第3特定制御(第3電動役物43aのサポート)を実行するか否かの抽選を行う第3抽選手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS1209の処理を実行する機能)と、
前記第3抽選手段による抽選に基づいて、前記各表示部とは異なる第3表示部において図柄の変化表示を開始させ、前記第3抽選手段による抽選結果に対応した停止結果を表示させる第3表示制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS1204〜ステップS1214の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第3表示制御手段は、
前記第3表示部における前記図柄の変化表示の期間である第3変化表示期間を決定する第3期間決定手段(第1実施形態におけるMPU202のS1209の処理を実行する機能)と、
前記第3期間決定手段により決定された前記第3変化表示期間を計測する第3期間計測手段(第1実施形態における第3タイマカウンタT3を更新する機能)と、
を備え、
前記第3表示部において前記図柄の変化表示が行われる場合、前記第3期間決定手段により決定された前記変化表示期間において所定の変化表示態様で前記図柄の変化表示を行わせるものであり、
前記第3表示制御手段は、前記第1表示部又は前記第2表示部における前記図柄の変化表示中に前記第3表示部において前記図柄の変化表示を開始させることが可能であり、
前記一時停止手段は、
前記各表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第2表示部に前記第2特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合に、前記第1期間計測手段及び前記第3期間計測手段による前記各変化表示期間の計測を一時停止させ、
前記各表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第3表示部に前記第3特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合に、前記第1期間計測手段及び前記第2期間計測手段による前記各変化表示期間の計測を一時停止させるものであることを特徴とする特徴A6乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、第3抽選手段の抽選及び第3表示部の図柄の変化表示が、他の抽選及び他の図柄の変化表示と独立して行われる。
かかる構成において、第2表示部及び第3表示部のいずれかに特定停止結果が表示された場合には、他の表示部における変化表示期間の計測が一時停止する。これにより、遊技者としては、他の表示部の図柄の変化表示を気にすることなく、特定制御を実行することができる。これにより、特定制御への注目度を高めることができる。
また、特徴A7との関係によれば、第2表示部及び第3表示部のうち一方の表示部に特定停止結果が表示されることにより、他方の表示部における変化表示期間の計測が一時停止され、特定停止結果に係る特定制御が終了したことに基づいて、上記計測が再開される。これにより、1の特定制御と次の特定制御との間隔を不規則にすることができ、遊技の単調化を抑制することができる。
特徴A14.前記第1特定制御中において前記第2抽選手段による抽選を規制する規制手段(MPU202のステップS901又はステップS1201の処理を肯定判定する機能等)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、第1特定制御中において第2抽選手段による抽選が規制されるため、第1特定制御と第2特定制御とが同時に実行される事象を回避することができる。これにより、2つの抽選手段及び2つの特定制御が設けられていることによって生じ得る遊技の複雑化を回避することができ、遊技者に対して分かり易い遊技を提供することができる。
特徴A15.前記無効化手段は、前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1特定制御の実行に対応しない非当選結果である場合には、前記第2抽選手段の抽選結果を無効化しないものであることを特徴とする特徴A1乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A15によれば、第1抽選手段による抽選結果が非当選結果である場合には、第2抽選手段の抽選結果が無効化されないため、第2特定制御が実行され得る。これにより、第1抽選手段の抽選結果が非当選結果である場合には、第2抽選手段による抽選に注目させることができる。よって、第1抽選手段による抽選と、第2抽選手段による抽選とを段階的に注目させることができる。したがって、両者を密接に関連付けさせることができる。
特徴A16.前記第2特定制御が実行されている状態は、前記第1特定制御が実行されている状態よりも遊技者にとって有利であることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
特徴A16によれば、遊技者としては、第1抽選手段による抽選結果が非当選結果となることを期待して遊技を行うことが想定される。これにより、当選結果となった場合に遊技者にとって有利となる従来の遊技と異なり、遊技に意外性を与えることができる。
特徴A17.遊技球が流下する遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
当該遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な第1可変入球手段(第1実施形態における第1電役入賞口41、第2及び第3実施形態における第1大入賞口301a)及び第2可変入球手段(第1実施形態における第2電役入賞口42又は第3電役入賞口43、第2及び第3実施形態における第2大入賞口302a)と、
当該各可変入球手段への遊技球の入球に基づいて特典を付与する特典付与手段(払出制御装置117において賞球コマンドに基づいて払出装置116を制御する機能)と、
を備え、
前記第1特定制御では、前記第1可変入球手段の開閉動作が行われ、
前記第2特定制御では、前記第2可変入球手段の開閉動作が行われ、
前記第1特定制御における前記第1可変入球手段への入球の期待度よりも、前記第2特定制御における前記第2可変入球手段への入球の期待度の方が高く設定されていることを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
特徴A17によれば、第1特定制御における第1可変入球手段への入球の期待度よりも、第2特定制御における第2可変入球手段への入球の期待度の方が高く設定されているため、第2特定制御の方が遊技者に付与される特典が多くなり易い。これにより、第2特定制御が行われている状態の方が、第1特定制御が行われている状態よりも遊技者に有利になっている。
なお、本特徴の具体的な構成としては、例えば「第1可変入球手段への入球を規制する規制部を設ける」構成が考えられる。
ちなみに、上記特徴A1〜A17のいずれか1の構成に対して、下記特徴C1〜C10、下記特徴D1〜D7、下記特徴E1〜E7、下記特徴F1〜F4、下記特徴G1〜G4、下記特徴H1〜H4のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴B群>
特徴B1.第1抽選契機(第1実施形態における第1スルーゲート51への入賞、第2及び第3実施形態における上作動口303,401への入賞)に基づいて、第1特定制御(第1実施形態における第1電動役物41aのサポート、第2及び第3実施形態における第1開閉実行モード)を実行するか否かの抽選を行う第1抽選手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS603の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1703の処理を実行する機能)と、
前記第1抽選契機とは異なる第2抽選契機(第1実施形態における第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53への入賞、第2及び第3実施形態における下作動口304,402への入賞)に基づいて、前記第1特定制御とは異なる第2特定制御(第1実施形態における第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポート、第2及び第3実施形態における第2開閉実行モード)を実行するか否かの抽選を行う第2抽選手段(第1実施形態におけるMPU202のS1003又はステップS1209の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のS1803の処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選に基づいて、第1表示部(第1実施形態における第1単位領域71、第2及び第3実施形態における第1結果表示部306a)において図柄の変化表示を開始させ、前記第1抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第1表示制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS505〜ステップS517の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1結果表示部306aの表示制御を行う機能)と、
前記第2抽選手段による抽選に基づいて、前記第1表示部とは異なる第2表示部(第1実施形態における第2単位領域72又は第3単位領域73、第2及び第3実施形態における第2結果表示部306b)において図柄の変化表示を開始させ、前記第2抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第2表示制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS905〜ステップS914又はステップS1204〜ステップS1214の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第2結果表示部306bの表示制御を行う機能)と、
を備え、
前記第1表示制御手段は、
前記第1表示部における図柄の変化表示期間である第1変化表示期間を決定する第1期間決定手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS606,608の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1706,1709の処理を実行する機能)と、
前記第1変化表示期間を計測する第1期間計測手段(第1実施形態における第1タイマカウンタT1を更新する処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1変動表示時間カウンタTxを更新する機能)と、
を備え、
前記第1表示部において前記図柄の変化表示が行われる場合、前記第1期間決定手段により決定された前記変化表示期間において所定の変化表示態様で前記図柄の変化表示を行わせるものであり、
前記第2表示制御手段は、
前記第2表示部における図柄の変化表示期間である第2変化表示期間を決定する第2期間決定手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS1006,1209の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1806〜ステップS1808の処理を実行する機能)と、
前記第2変化表示期間を計測する第2期間計測手段(第1実施形態におけるMPU202の第2タイマカウンタT2又は第3タイマカウンタT3を更新する処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第2変動表示時間カウンタTyを更新する機能)と、
を備え、
前記第2表示部において前記図柄の変化表示が行われる場合、前記第2期間決定手段により決定された前記変化表示期間において所定の変化表示態様で前記図柄の変化表示を行わせるものであり、
前記各表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第1表示部にて前記第1特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示されたことに基づいて、前記第2変化表示期間の計測を停止させる一方、前記各表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第2表示部にて前記第2特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示されたことに基づいて前記第1変化表示期間の計測を停止させる計測停止手段(MPU202の一時停止処理及び変動リセット処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、第1抽選手段による抽選と第2抽選手段による抽選とがそれぞれ独立して実行され、これらの抽選に基づいて、第1表示部及び第2表示部において図柄の変化表示がそれぞれ独立して行われる。そして、各表示部それぞれに対応した変化表示期間が経過することで、第1表示部又は第2表示部にて特定停止結果が表示された場合には、第1特定制御又は第2特定制御が実行される。これにより、一方の表示部における図柄の変化表示中に第1特定制御又は第2特定制御が実行される事象が発生し得るため、斬新な遊技を提供することが可能となり、興趣向上を図ることができる。
かかる構成において、各表示部において図柄の変化表示が行われている状況において一方の表示部に特定停止結果が表示されたことに基づいて、他方の表示部に係る変化表示期間の計測が停止する。これにより、遊技者としては、他方の表示部における図柄の変化表示を気にすることなく、上記特定停止結果に基づく特定制御を実行することができる。これにより、特定制御中に遊技者の注意が散漫になることを回避することができ、特定制御への注目度を高めることができる。
特徴B2.前記計測停止手段は、前記第1表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第2表示部にて前記第2特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示されたことに基づいて前記第1変化表示期間の計測を一時停止させる一時停止手段(MPU202の一時停止処理を実行する機能)を備え、
前記特定停止結果の表示に基づく前記第2特定制御が終了したことに基づき、前記第1変化表示期間の計測を再開させる計測再開手段(MPU202のステップS524〜ステップS526の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第2表示部において特定停止結果が表示された場合に第1変化表示期間の計測が一時停止し、その後当該特定停止結果の表示に基づく第2特定制御が終了したことに基づき、第1変化表示期間の計測が再開される。これにより、一時停止するまでの図柄の変化表示及び当該変化表示の契機となった抽選結果を利用することができる。
特徴B3.前記一時停止手段は、前記第1表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第2表示部にて前記第2特定制御の実行に対応しない非特定停止結果が表示された場合には、前記第1変化表示期間の計測を一時停止しないことを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、第1表示部にて図柄の変化表示が行われている状況において第2表示部にて非特定停止結果が表示された場合には、第1表示部における図柄の変化表示が継続して行われるため、第1特定制御が実行され得る。これにより、第2抽選手段の抽選結果が非当選結果である場合には、第1抽選手段による抽選に注目させることができる。よって、第2抽選手段による抽選に基づく図柄の変化表示と、第1抽選手段による抽選に基づく図柄の変化表示とを段階的に注目させることができる。したがって、両者を密接に関連付けさせることができる。
特徴B4.前記各期間決定手段は、予め定められた特定条件が成立した場合には、前記第1表示部における前記図柄の変化表示中に前記第2表示部における前記図柄の変化表示が複数回行うことが可能となるように、前記各変化表示期間を決定するものであることを特徴とする特徴B2又は特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、特定条件が成立した場合には、第1表示部における図柄の変化表示中に第2表示部における図柄の変化表示が複数回行われ得る。これにより、第2抽選手段による抽選に基づく一連の遊技が連続して行われる状態を作りだすことができる。よって、各抽選手段による抽選及び各表示部における図柄の変化表示が独立して行われつつ、特定条件が成立した場合には、第2抽選手段による抽選に基づく一連の遊技が連続して行われることとなり、遊技に意外性を与えることができる。
特徴B5.遊技球が流下する遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
当該遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な可変入球手段(第1実施形態における第2電役入賞口42又は第3電役入賞口43、第2及び第3実施形態における第2大入賞口302a)と、
前記可変入球手段への遊技球の入球に基づいて特典を付与する特典付与手段(払出制御装置117において賞球コマンドに基づいて払出装置116を制御する機能)と、
前記第2特定制御が実行される場合に、当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(第1実施形態におけるMPU202の第2電役開閉処理及び第3電役開閉処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第2大入賞口302aの開閉制御を行う機能)と、
を備え、
前記第2特定制御中において前記可変入球手段に入球可能な遊技球数は予め定められており、
前記各期間決定手段は、前記特定条件が成立した場合には、前記各変化表示期間を変更することにより、前記第1表示部における前記図柄の変化表示中に行われ得る前記第2表示部の前記図柄の変化表示の回数を変更可能であることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、第2特定制御が行われる場合、可変入球手段の可変入球制御が行われる。これにより、可変入球手段に遊技球が入球し易くなるため、遊技者に対して特典を付与することができる。この場合、第2特定制御中において可変入球手段に入球可能な遊技球数は予め定められているため、1の第2特定制御中に得られる特典量の上限が定められている。これにより、遊技者に過剰な特典が付与されることを抑制することができ、遊技の管理を容易に行うことができる。
かかる構成において、第1表示部において図柄の変化表示中に行われ得る第2表示部の図柄の変化表示の回数は変更可能となっているため、当該回数を変更することにより、遊技者に対して付与する特典量を変更することができる。これにより、遊技の管理を容易に行いつつ、遊技者に対して付与する特典量を変更することができる。
特徴B6.前記各抽選契機とは異なる第3抽選契機に基づいて、前記各特定制御とは異なる第3特定制御を実行するか否かの抽選を行う第3抽選手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS1209の処理を実行する機能)と、
前記第3抽選手段による抽選に基づいて、前記各表示部とは異なる第3表示部において図柄の変化表示を開始させ、前記第3抽選手段による抽選結果に対応した停止結果を表示させる第3表示制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS1204〜ステップS1214の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第3表示制御手段は、
前記第3表示部における前記図柄の変化表示の期間である第3変化表示期間を決定する第3期間決定手段(第1実施形態におけるMPU202のS1209の処理を実行する機能)と、
前記第3変化表示期間を計測する第3期間計測手段(第1実施形態におけるMPU202の第3タイマカウンタT3を更新する機能)と、
を備え、
前記第3表示部において前記図柄の変化表示が行われる場合、前記第3期間決定手段により決定された前記変化表示期間において所定の変化表示態様で前記図柄の変化表示を行わせるものであり、
前記第3表示制御手段は、前記第1表示部又は前記第2表示部における前記図柄の変化表示中に前記第3表示部において前記図柄の変化表示を開始させることが可能であり、
前記一時停止手段は、
前記各表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第2表示部に前記第2特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合に、前記第1期間計測手段及び前記第3期間計測手段による前記各変化表示期間の計測を一時停止させ、
前記各表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第3表示部に前記第3特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合に、前記第1期間計測手段及び前記第2期間計測手段による前記各変化表示期間の計測を一時停止させるものであり、
前記計測再開手段は、前記特定停止結果に係る特定制御が終了したことに基づいて、前記一時停止手段により一時停止している前記各変化表示期間の計測を再開させるものであることを特徴とする特徴B2乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、第3抽選手段の抽選及び第3表示部の図柄の変化表示が、他の抽選及び他の図柄の変化表示と独立して行われる。
かかる構成において、第2表示部及び第3表示部のいずれかに特定停止結果が表示された場合には、他の表示部における変化表示期間の計測が一時停止する。そして、当該特定停止結果に係る特定制御が終了することに基づいて、当該計測が再開される。これにより、遊技者としては、他の表示部の図柄の変化表示を気にすることなく、特定制御を実行することができる。これにより、特定制御への注目度を高めることができる。
また、第2表示部の図柄の変化表示と第3表示部の図柄の変化表示との関係によれば、一方の表示部に特定停止結果が表示されることにより、他方の表示部における変化表示期間の計測が一時停止され、特定停止結果に係る特定制御が終了したことに基づいて、上記計測が再開される。これにより、1の特定制御と次の特定制御との間隔を不規則にすることができ、遊技の単調化を抑制することができる。
特徴B7.前記計測停止手段は、前記第2表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第1表示部にて前記第1特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示されたことに基づいて、前記第2変化表示期間の計測を無効化することにより前記第2表示部の前記図柄の変化表示を無効化し、更に当該変化表示の契機となった前記第2抽選手段の抽選結果を無効化する無効化手段(MPU202の変動リセット処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、第1表示部において第1特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合には、第2表示部において行われている図柄の変化表示及び当該変化表示の契機となった第2抽選手段の抽選結果が無効化される。これにより、各抽選手段による抽選及び各表示部における図柄の変化表示を独立して行いつつ、第2抽選手段による抽選及び第2表示部における図柄の変化表示よりも、第1抽選手段による抽選及び第1表示部における図柄の変化表示を優先させることができる。よって、各抽選手段及び各表示部における図柄の変化表示を独立して行わせつつ、これらの抽選手段の抽選結果に関連性を持たせるという斬新な遊技を提供することが可能となる。
特徴B8.前記各期間決定手段は、
前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1特定制御の実行に対応した当選結果である場合には、前記第1変化表示期間が前記第2変化表示期間よりも短くなり易いよう各変化表示期間を決定し、
さらに前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1特定制御の実行に対応しない非当選結果である場合には、前記第1変化表示期間が前記第2変化表示期間よりも長くなり易いよう前記各変化表示期間を決定するものであることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、第1抽選手段による抽選結果が当選結果である場合、第2表示部における図柄の変化表示の終了タイミングよりも前のタイミングにて第1表示部の図柄の変化表示が終了し易い。これにより、第1特定制御を第2特定制御よりも優先的に実行させることができる。
一方、第1抽選手段による抽選結果が非当選結果である場合、第1表示部における図柄の変化表示の終了タイミングよりも前のタイミングにて第2表示部の図柄の変化表示が終了し易い。これにより、第2特定制御を第1特定制御よりも優先的に実行させることができる。よって、第1変化表示期間に応じて、実行される特定制御を異ならせることができる。したがって、第1表示部の図柄の変化表示と、遊技状態とを密接に関連付けることができる。
特徴B9.前記第2期間決定手段は、前記第1表示部において前記非当選結果に係る前記図柄の変化表示が行われている場合の方が、前記第1表示部において前記図柄の変化表示が行われていない場合又は前記当選結果に係る前記図柄の変化表示が行われている場合よりも前記第2変化表示期間が短くなり易いように当該第2変化表示期間を決定するものであることを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、第1表示部において当選結果に係る図柄の変化表示が行われている場合には、比較的長い第2変化表示期間が決定され易い。これにより、第1変化表示期間が第2変化表示期間よりも短くなり易くなり、第1特定制御を第2特定制御よりも優先的に実行させることができる。しかしながら、第2変化表示期間を長くすると、第2特定制御が行われる間隔が長くなるため、遊技がスムーズに進行しなくなるという不都合が生じ得る。特に、特徴B4の構成によれば、第2特定制御が連続して行われ得るため、上記不都合が顕著になり易い。
これに対して、本特徴によれば、第1表示部において非当選結果に係る図柄の変化表示が行われている場合には、比較的短い第2変化表示期間が決定され易い。これにより、第1表示部において非当選結果に係る図柄の変化表示が行われていない場合には第1特定制御を第2特定制御よりも優先的に実行させつつ、上記不都合を回避することができる。
特徴B10.遊技球が流下する遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
当該遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球部(第3実施形態における上作動口401)と、
前記遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な可変入球手段(第3実施形態における下作動口402)と、
前記可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(MPU202におけるステップS2008〜ステップS2010の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1抽選契機は、遊技球が前記入球部に入球することであり、
前記第2抽選契機は、遊技球が前記可変入球手段に入球することであり、
前記第1表示部において前記第1抽選手段の抽選結果が前記第1特定制御の実行に対応しない非当選結果であることに対応した前記図柄の変化表示が行われることに基づいて、前記可変入球手段への入球の期待度が相対的に低い低期待度状態(低頻度サポートモード)から、前記可変入球手段への入球の期待度が相対的に高い高期待度状態(高頻度サポートモード)に移行させる手段(MPU202におけるステップS2005及びステップS2009、又はステップS2006及びステップS2010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B8又は特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、第1表示部において第1抽選手段の抽選結果が非当選結果であることに対応した図柄の変化表示が行われることに基づいて、可変入球手段への入球の期待度が高くなる。これにより、第2抽選手段による抽選が行われ易くなるため、第1表示部において非当選結果に係る図柄の変化表示が行われている状況において第2特定制御が行われ易くなる。よって、第1表示部において非当選結果に係る図柄の変化表示が行われている状況において第2特定制御の実行頻度を高めることができる。
なお、本特徴の具体的な構成としては、例えば「前記可変入球制御手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている場合における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様と、低期待度態様とが設定されており、前記第1表示部において前記非当選結果であることに対応した前記図柄の変化表示が行われることに基づいて、前記可変入球手段の態様を、前記低期待度態様から前記高期待度態様に切り換える」構成が考えられる。
特徴B11.遊技球が流下する遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
当該遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(第1実施形態における第1スルーゲート51、第2及び第3実施形態における上作動口303,401)及び第2入球部(第1実施形態における第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53、第2及び第3実施形態における下作動口304,402)と、
を備え、
前記第1抽選契機は、遊技球が前記第1入球部に入球することであり、
前記第2抽選契機は、遊技球が前記第2入球部に入球することであり、
前記第2入球部への入球を狙って発射操作が行われている場合に前記第1入球部への入球が発生し得るように構成されていることを特徴とする特徴B7乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B11によれば、第2入球部への入球を狙うと、自ずと第1入球部への入球が発生し得る。これにより、遊技球の発射態様を調整することにより、意図的に第2入球部への入球を発生させる行為を抑制することができる。よって、第1表示部の図柄の変化表示よりも第2表示部の図柄の変化表示を優先的に行わせ、第2特定制御を意図的に実行させる行為を抑制することができ、想定している遊技とは異なる遊技が行われることを抑制することができる。
特徴B12.前記第1入球部及び前記第2入球部は、遊技球が通過可能な第1通過部(第1スルーゲート51)及び第2通過部(第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53)であり、
前記第1通過部を通過した遊技球が前記第2通過部を通過可能となるよう前記第1通過部及び前記第2通過部の相対位置関係が設定されており、
遊技球が前記第1通過部を通過することなく前記第2通過部を通過する頻度が前記第1通過部を通過して前記第2通過部を通過する頻度よりも小さくなるように、遊技球の流下態様を規制する流下態様規制手段(規制釘64b)を備えていることを特徴とする特徴B11に記載の遊技機。
特徴B12によれば、遊技球は第1通過部を通過した後に、第2通過部を通過し易い。これにより、第1抽選手段による抽選が行われてから、第2抽選手段による抽選が行われ易い。よって、第1表示部における図柄の変化表示の開始タイミングが、第2表示部における図柄の変化表示の開始タイミングよりも前になり易い。したがって、第2表示部における図柄の変化表示中に、第1表示部の図柄の変化表示が終了する頻度をより高めることができる。
特徴B13.前記第1特定制御中において前記第2表示部における前記図柄の変化表示の実行を規制する規制手段(MPU202のステップS901又はステップS1201の処理を肯定判定する機能)を備えていることを特徴とする特徴B7乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B13によれば、第1特定制御中において第2表示部における図柄の変化表示の実行が規制されるため、第2表示部の図柄の変化表示を気にすることなく、第1特定制御を実行することができる。これにより、遊技者の注意が散漫となることを回避することができる。
特徴B14.前記無効化手段は、前記第2表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第1表示部にて前記第1特定制御の実行に対応しない非特定停止結果が表示された場合には、前記第2表示部における前記図柄の変化表示及び当該変化表示の契機となった第2抽選手段の抽選結果を無効化しないものであることを特徴とする特徴B7乃至B13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B14によれば、第1表示部にて非特定停止結果が表示された場合には、第2表示部における図柄の変化表示及び当該変化表示の契機となった第2抽選手段の抽選結果が無効化されないため、第2特定制御が実行され得る。これにより、第2表示部における図柄の変化表示に注目させることができる。よって、第1抽選手段による抽選と、第2抽選手段による抽選とを段階的に注目させることができる。したがって、両者を密接に関連付けさせることができる。
特徴B15.前記第2特定制御が実行されている状態は、前記第1特定制御が実行されている状態よりも遊技者にとって有利な状態であることを特徴とする特徴B14に記載の遊技機。
特徴B15によれば、遊技者としては、第1抽選手段による抽選結果が非当選結果となることを期待して遊技を行うことが想定される。これにより、当選結果となった場合に遊技者にとって有利となる従来の遊技と異なり、遊技に意外性を与えることができる。
特徴B16.遊技球が流下する遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
当該遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な第1可変入球手段(第1実施形態における第1電役入賞口41、第2及び第3実施形態における第1大入賞口301a)及び第2可変入球手段(第1実施形態における第2電役入賞口42又は第3電役入賞口43、第2及び第3実施形態における第2大入賞口302a)と、
当該各可変入球手段への遊技球の入球に基づいて特典を付与する特典付与手段(払出制御装置117において賞球コマンドに基づいて払出装置116を制御する機能)と、
を備え、
前記第1特定制御では、前記第1可変入球手段の開閉動作が行われ、
前記第2特定制御では、前記第2可変入球手段の開閉動作が行われ、
前記第1特定制御における前記第1可変入球手段への入球の期待度よりも、前記第2特定制御における前記第2可変入球手段への入球の期待度の方が高く設定されていることを特徴とする特徴B15に記載の遊技機。
特徴B16によれば、第1特定制御における第1可変入球手段への入球の期待度よりも、第2特定制御における第2可変入球手段への入球の期待度の方が高く設定されているため、第2特定制御の方が遊技者に付与される特典が多くなり易い。これにより、第2特定制御が行われている状態の方が、第1特定制御が行われている状態よりも遊技者に有利になっている。
なお、本特徴の具体的な構成としては、例えば「第1可変入球手段への入球を規制する規制部を設ける」構成が考えられる。
特徴B17.第1抽選契機(第1実施形態における第1スルーゲート51への入賞、第2及び第3実施形態における上作動口303,401への入賞)に基づいて、第1特定制御(第1実施形態における第1電動役物41aのサポート、第2及び第3実施形態における第1開閉実行モード)を実行するか否かの抽選を行う第1抽選手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS603の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1703の処理を実行する機能)と、
前記第1抽選契機とは異なる第2抽選契機(第1実施形態における第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53への入賞、第2及び第3実施形態における下作動口304,402への入賞)に基づいて、前記第1特定制御とは異なる第2特定制御(第1実施形態における第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポート、第2及び第3実施形態における第2開閉実行モード)を実行するか否かの抽選を行う第2抽選手段(第1実施形態におけるMPU202のS1003又はステップS1209の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のS1803の処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選に基づいて、第1表示部(第1実施形態における第1単位領域71、第2及び第3実施形態における第1結果表示部306a)において図柄の変化表示を開始させ、前記第1抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第1表示制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS505〜ステップS517の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1結果表示部306aの表示制御を行う機能)と、
前記第2抽選手段による抽選に基づいて、前記第1表示部とは異なる第2表示部(第1実施形態における第2単位領域72又は第3単位領域73、第2及び第3実施形態における第2結果表示部306b)において図柄の変化表示を開始させ、前記第2抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第2表示制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS905〜ステップS914又はステップS1204〜ステップS1214の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第2結果表示部306bの表示制御を行う機能)と、
を備え、
前記第1表示制御手段は、
前記第1表示部における図柄の変化表示期間である第1変化表示期間を決定する第1期間決定手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS606,608の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1706,1709の処理を実行する機能)と、
前記第1変化表示期間を計測する第1期間計測手段(第1実施形態における第1タイマカウンタT1を更新する処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1変動表示時間カウンタTxを更新する機能)と、
を備え、
前記第1表示部において前記図柄の変化表示が行われる場合、前記第1期間決定手段により決定された前記変化表示期間において所定の変化表示態様で前記図柄の変化表示を行わせるものであり、
前記各表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第2表示部にて前記第2特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示されたことに基づいて前記第1変化表示期間の計測を停止させる計測停止手段(MPU202の一時停止処理及び変動リセット処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B17によれば、第1抽選手段による抽選と第2抽選手段による抽選とがそれぞれ独立して実行され、これらの抽選に基づいて、第1表示部及び第2表示部において図柄の変化表示がそれぞれ独立して行われる。そして、各表示部それぞれに対応した変化表示期間が経過することで、第1表示部又は第2表示部にて特定停止結果が表示された場合には、第1特定制御又は第2特定制御が実行される。これにより、一方の表示部における図柄の変化表示中に第1特定制御又は第2特定制御が実行される事象が発生し得るため、斬新な遊技を提供することが可能となり、興趣向上を図ることができる。
かかる構成において、各表示部において図柄の変化表示が行われている状況において第2表示部に特定停止結果が表示されたことに基づいて、第1表示部に係る変化表示期間の計測が停止する。これにより、遊技者としては、第1表示部における図柄の変化表示を気にすることなく、第2特定制御を実行することができる。これにより、第2特定制御中に遊技者の注意が散漫になることを回避することができ、第2特定制御への注目度を高めることができる。
ちなみに、上記特徴B1〜B17のいずれか1の構成に対して、下記特徴C1〜C10、下記特徴D1〜D7、下記特徴E1〜E7、下記特徴F1〜F4、下記特徴G1〜G4、下記特徴H1〜H4のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴C群>
特徴C1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(第1実施形態におけるMPU202のスルー用の入賞処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段が取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第1実施形態における第1電役保留エリア231、第2及び第3実施形態における保留球格納エリア321)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め設定されている付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(第1実施形態のMPU202における第1普図変動開始処理のサポート抽選処理を実行する機能、第2及び第3実施形態のMPU202におけるステップS1703の処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた付与対応状態に移行させる移行手段(第1実施形態におけるMPU202の第1電役開閉処理を実行する機能、第2及び第3実施形態における第1開閉実行モードに移行させる機能)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(第1実施形態における第1単位領域71、第2及び第3実施形態における第1結果表示部306a)を制御する遊技回制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS505〜ステップS517の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1結果表示部306aの表示制御を行う機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、前記付与判定手段の判定結果が前記付与対応結果に対応した当選遊技回が行われた場合、当該当選遊技回の終了タイミングから前記付与対応状態に対応した付与対応期間(第1実施形態において第1電動役物41aのサポートが行われる期間、第2及び第3実施形態において第1開閉実行モードが行われる期間)が経過した場合に、前記当選遊技回に対して次の遊技回を開始するものであり、
前記情報取得手段により取得された特別情報のうち前記次の遊技回に係る特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、前記次の遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(第1実施形態におけるMPU202の保留予告用の確認処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の保留コマンドを設定する処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果に基づいて、前記当選遊技回の終了後の前記付与対応期間と、前記次の遊技回が行われる遊技回用動作期間とに跨って、当該次の遊技回に係る遊技回演出を行う演出実行手段(MPU242において通常保留予告演出及び時短通常保留予告演出を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、当選遊技回が行われた場合には、当該当選遊技回が終了してから、付与対応状態に対応した付与対応期間が経過した後に、次の遊技回が開始される。これにより、付与対応状態中に新たな遊技回が開始されることを抑制することができ、遊技者の注意が散漫になることを抑制することができる。
かかる構成において、付与対応期間と遊技回用動作期間とに跨って遊技回演出が実行されるため、遊技回演出の演出期間として遊技回用動作期間よりも長い期間を確保することができる。これにより、遊技回用動作期間内では設定できないような長い期間に亘って連続する演出を遊技回演出として設定することができる。よって、遊技回演出の多様化を図ることができ、興趣向上を図ることができる。
特徴C2.前記演出実行手段は、前記遊技回演出として、少なくとも前記次の遊技回の開始タイミングよりも前のタイミングにて所定の表示手段(表示画面G)において絵柄の変動表示を開始させ、前記次の遊技回の開始タイミングよりも後のタイミングであって前記次の遊技回の終了タイミングまでに前記先特定手段の特定結果に対応した停止結果を表示させるものであることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、絵柄の変動表示が付与対応期間と遊技回用動作期間とに跨って行われる。これにより、遊技回演出を付与対応期間と遊技回用動作期間とに跨る一連の演出として遊技者に認識させることができる。
特徴C3.前記演出実行手段は、前記当選遊技回の終了タイミングよりも前のタイミングにて前記次の遊技回に係る特別情報が取得されている場合には、当該当選遊技回に対応した前記付与対応期間が開始されることに基づいて、前記遊技回演出を実行するものであることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、当選遊技回の終了タイミングにて、既に次の遊技回に係る特別情報が取得されている場合には、付与対応期間の開始から遊技回演出が実行される。これにより、付与対応期間分だけ遊技回演出の演出期間を確保することができる。
特徴C4.前記付与対応期間中に前記次の遊技回に係る特別情報が取得された場合には、前記次の遊技回の終了タイミングまでに前記遊技回演出が終了するように当該特別情報の取得タイミングから前記付与対応期間の終了タイミングまでの期間に応じた演出期間を決定する演出期間決定手段(MPU242におけるステップS1412の処理を実行する機能)を備え、
前記演出実行手段は、前記付与対応期間中に前記次の遊技回に係る特別情報が取得された場合には、前記演出期間決定手段により決定された演出期間に亘って前記遊技回演出を実行するものであることを特徴とする特徴C2又は特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、付与対応期間中に次の遊技回に係る特別情報が取得された場合には、遊技回演出が実行される。これにより、遊技回演出の実行頻度を高めることができるため、付与対応期間中の遊技への注目度の更なる向上を図ることができる。
この場合、演出期間は次の遊技回の終了タイミングまでに遊技回演出が終了するように設定される。これにより、次の遊技回の終了タイミングよりも後のタイミングにて遊技回演出が終了し、当該遊技回演出が次の遊技回演出に影響を及ぼす不都合を回避することができる。
特徴C5.遊技球が流下する遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
当該遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な可変入球手段(第1実施形態における第1電役入賞口41、第2及び第3実施形態における第1大入賞口301a)と、
当該可変入球手段に遊技球が入球することに基づいて、遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出制御装置117において賞球コマンドに基づいて払出装置116を制御する機能)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(第1実施形態におけるMPU202の第1電役開閉処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1大入賞口301aの開閉制御を行う機能)と、
を備え、
前記付与対応期間は、予め定められた上限期間だけ前記可変入球手段が前記開状態となる、又は予め定められた上限個数だけ遊技球が前記可変入球手段に入球する、のいずれか一方の事象が発生するまで前記可変入球制御が継続される特定遊技が行われる特定遊技期間であり、
前記上限期間中における前記可変入球手段への入球個数が前記上限個数に到達しないように前記可変入球手段への入球個数を制限する制限手段(第1実施形態における第1特定規制釘64c、第2及び第3実施形態における規制釘307b)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、当選遊技回の終了に基づいて特定遊技が行われる特定遊技期間となる。当該特定遊技は、上限期間の経過又は上限個数の入球のいずれかの事象が発生した場合に終了する。これにより、遊技者に付与される特典量を調整することができ、遊技の管理を好適に行うことができる。
かかる構成において、上限期間中における可変入球手段への入球個数は上限個数には到達しないようになっている。これにより、特定遊技期間は特定遊技期間を遊技球の入球タイミングに依存せず上限期間のみに対応したものとなるため、遊技回演出の演出期間の把握を容易に行うことができる。よって、遊技回演出を容易に行うことが可能となる。
特徴C6.前記付与対応期間は、前記当選遊技回において前記付与判定の対象となった特別情報に応じて異なっており、
前記演出実行手段は、前記付与対応期間に対応させて前記遊技回演出の演出期間を決定する手段を備えており、当該手段により決定された演出期間に亘って前記遊技回演出を実行するものであることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、付与対応期間が変動し、当該変動に対応させて演出期間を変動させることができる。これにより、遊技回演出の多様化を図ることができる。
なお、特徴C5との関係によれば、「前記特定遊技期間において前記特定遊技が行われる回数は、前記当選遊技回において前記付与判定の対象となった特別情報に応じて異なっており、前記演出実行手段は、前記回数に対応させて前記遊技回演出の演出期間を決定する手段を備えている」構成とするとよい。
特徴C7.前記付与判定の判定結果が前記付与対応結果となる当選確率は、前記付与判定の判定結果が前記付与情報に対応していないとする非付与対応結果となる非当選確率よりも高く設定されていることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、当選確率の方が非当選確率よりも高く設定されているため、当選遊技回が、非付与対応結果に対応した遊技回よりも行われ易い。これにより、付与対応期間が連続して発生し易くなるため、遊技回演出を行う機会を高めることができる。
特徴C8.前記当選遊技回の前記遊技回用動作期間は、前記非付与対応結果に対応した非当選遊技回の前記遊技回用動作期間よりも短く設定されていることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
当選確率が非当選確率よりも高い場合、付与対応期間が発生する頻度が相対的に高くなるため、遊技の消化率が低下するおそれがある。これに対して、本特徴によれば、当選遊技回の遊技回用動作期間が相対的に短く設定されているため、遊技の消化率の低下を軽減することができる。
また、この場合であっても、付与対応期間の分だけ遊技回演出の演出期間を確保することができるため、遊技回演出の多様化は確保されている。
特徴C9.前記当選遊技回の前記遊技回用動作期間は、前記付与対応期間よりも短く設定されていることを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、当選遊技回の遊技回用動作期間は付与対応期間よりも短く設定されているため、付与対応期間における自由度を確保しつつ、遊技回の消化率の低下を軽減することができる。
また、この場合であっても、付与対応期間の分だけ遊技回演出の演出期間を確保することができるため、遊技回演出の多様化は確保されている。
特徴C10.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(第1実施形態におけるMPU202のスルー用の入賞処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段が取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第1実施形態における第1電役保留エリア231、第2及び第3実施形態における保留球格納エリア321)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め設定されている付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(第1実施形態のMPU202における第1普図変動開始処理のサポート抽選処理を実行する機能、第2及び第3実施形態のMPU202におけるステップS1703の処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた付与対応状態に移行させる移行手段(第1実施形態におけるMPU202の第1電役開閉処理を実行する機能、第2及び第3実施形態における第1開閉実行モードに移行させる機能)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(第1実施形態における第1単位領域71、第2及び第3実施形態における第1結果表示部306a)を制御する遊技回制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS505〜ステップS517の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202が第1結果表示部306aの表示制御を行う機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、前記付与判定手段の判定結果が前記付与対応結果に対応した当選遊技回が行われた場合、当該当選遊技回の終了タイミングから前記付与対応状態に対応した付与対応期間(第1実施形態において第1電動役物41aのサポートが行われる期間、第2及び第3実施形態において第1開閉実行モードが行われる期間)が経過した場合に、前記当選遊技回に対して次の遊技回を開始するものであり、
前記情報取得手段により取得された特別情報のうち前記次の遊技回に係る特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、前記次の遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(第1実施形態におけるMPU202の保留予告用の確認処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の保留コマンドを設定する処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果に基づいて、前記当選遊技回の終了後の前記付与対応期間の所定のタイミングにて、所定の表示手段(表示画面G)において絵柄の変動表示を開始させ、前記付与対応期間の終了タイミング又は前記次の遊技回の終了タイミングまでに前記先特定手段の特定結果に対応した停止結果を表示させることで前記次の遊技回に係る特別情報についての前記付与判定の判定結果を報知する遊技回演出を行う演出実行手段(MPU242において各種保留予告演出を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C10によれば、当選遊技回が行われた場合には、当該当選遊技回が終了してから、付与対応状態に対応した付与対応期間が経過した後に、次の遊技回が開始される。これにより、付与対応状態中に新たな遊技回が開始されることを抑制することができ、遊技者の注意が散漫になることを抑制することができる。
かかる構成において、当選遊技回に基づく付与対応期間の所定のタイミングにて絵柄の変動表示が開始される。当該変動表示は付与対応期間の終了タイミング又は次の遊技回の終了タイミングまで行われる。そして、停止結果が表示されることで、上記次の遊技回に係る特別情報についての付与判定の判定結果が報知される。この場合、付与対応期間を用いて絵柄の変動表示が行われるため、遊技回用動作期間が短い場合であっても上記絵柄の変動表示を好適に行うことができる。よって、遊技回演出を好適に行うことができ、興趣向上を図ることができる。
ちなみに、上記特徴C1〜C10のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A17、上記特徴B1〜B17、下記特徴D1〜D7、下記特徴E1〜E7、下記特徴F1〜F4、下記特徴G1〜G4、下記特徴H1〜H4のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴D群>
特徴D1.遊技者の発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な可変入球手段(第1実施形態における第2電役入賞口42及び第3電役入賞口43)と、
予め定められた特定契機に基づいて、所定の遊技期間において前記可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(MPU202における第2電役開閉処理及び第3電役開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段への遊技球の入球に基づいて特典を付与する特典付与手段(払出制御装置117において賞球コマンドに基づいて払出装置116を制御する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記可変入球手段として、第1可変入球手段(第2電動役物42a)と第2可変入球手段(第3電動役物43a)とを備え、
前記可変入球制御手段は、
前記各可変入球手段のうち前記遊技期間において前記可変入球制御を実行するものを選択する選択手段(MPU202における第2電役開閉処理又は第3電役開閉処理を実行する機能)と、
前記選択手段により前記各可変入球手段のうちいずれかの可変入球手段が選択された場合、前記遊技期間中において前記可変入球手段が、当該可変入球手段への入球の期待度が相対的に低い低期待度態様(短時間開放)で動作した後に、前記可変入球手段への入球の期待度が相対的に高い高期待度態様(長時間開放)で動作するように、前記可変入球手段の態様を決定する態様決定手段(MPU202における第2電役開閉処理及び第3電役開閉処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、特定契機に基づいて、遊技期間において第1可変入球手段又は第2可変入球手段について可変入球制御が行われる場合がある。これにより、遊技期間においてどちらの可変入球手段において可変入球制御が行われるかを予測しながら遊技を行うことができ、このような斬新な遊技を通じて興趣向上を図ることができる一方、どちらの可変入球手段において可変入球制御が行われるか分からず、遊技者が混乱し、得られる特典が少なくなるおそれがある。
これに対して、本特徴によれば、遊技期間中において選択手段により選択された可変入球手段は、低期待度態様で動作した後に高期待度態様で動作する。この場合、遊技者は、低期待度態様の動作に基づいて遊技者が可変入球制御対象を容易に把握し、高期待度態様の動作にあわせて遊技球を可変入球制御対象の可変入球手段に向けて発射することができる。これにより、2つの可変入球手段を設けることによって生じ得る上記不都合を回避することができる。
特に、遊技者は、遊技期間中においては各可変入球手段に注目することが想定される。この点、本特徴によれば、遊技者の注目対象である可変入球手段により可変入球制御対象を報知する構成となっているため、当該報知をより好適に遊技者に対して視認させることができる。
また、遊技者に可変入球制御対象を把握させるための可変入球手段の態様は低期待度態様であるため、遊技期間における遊技球の入球率への影響が少ない。これにより、遊技期間における遊技球の入球率への影響を抑えながら、可変入球手段による打ち分けの報知を行うことができる。
特徴D2.前記発射手段は、予め定められた特定周期で遊技球を発射するものであり、
前記高期待度態様と前記低期待度態様との間には、前記特定周期よりも長い特定期間が設けられていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、特定期間が遊技球の発射周期よりも長く設定されているため、少なくとも特定期間中に1回は遊技球が発射される。これにより、特定期間中に発射された遊技球の流下態様に基づき、今回可変入球制御が行われる可変入球手段に向けて遊技球の発射態様を調整することができる。よって、特定期間中における遊技球の打ち分けを好適に行うことができる。
特徴D3.前記各期待度態様は、前記可変入球手段が前記開状態となっている期間である開期間が相対的に長短となっている長期間態様及び短期間態様であり、
前記遊技期間は、前記短期間態様の開期間及び前記長期間態様の開期間を合わせた期間が予め定められた上限期間となる、又は前記短期間態様に基づく遊技球の入球個数と前記長期間態様に基づく遊技球の入球個数とを合わせた個数が予め定められた上限個数となる、のいずれか一方の事象が発生するまで前記可変入球制御が継続される特定遊技が行われる特定遊技期間であることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、短期間態様及び長期間態様双方の開期間を合わせた期間が上限期間となることにより、特定遊技が終了する。この場合、遊技者に今回の可変入球制御対象を報知するための態様が短期間態様であるため、長期間態様の開期間を長く確保することができる。これにより、遊技者の利益を確保しつつ、可変入球手段による打ち分けの報知を行うことができる。
特徴D4.前記発射手段は、予め定められた特定周期で遊技球を発射するものであり、
前記短期間態様の開期間は前記特定周期よりも短く設定されていることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
特徴D4によれば、短期間態様の開期間は特定周期よりも短くなっているため、短期間態様の動作を確認してから遊技球を発射しても、その遊技球が当該短期間態様中に可変入球手段に入球することは起こりにくい。これにより、短期間態様を行うことに起因する特定遊技中の入球率の低下を軽減することができる。よって、可変入球手段による打ち分けの報知を行うことによって生じ得る遊技者の利益の損失を軽減させることができる。
特徴D5.遊技者により前記発射操作される発射操作手段(発射ハンドル29)を備え、当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて前記発射手段から前記遊技領域に向けて遊技球が発射される構成であり、
前記発射手段は、前記発射操作手段に対して第1所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第1位置に向けて遊技球を発射するものであるとともに、前記発射操作手段に対して前記第1所定操作とは異なる第2所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における前記第1位置とは異なる第2位置に向けて遊技球を発射するものであり、
前記発射手段により前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合と、前記発射手段により前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合とで、入球する期待度が高い可変入球手段が異なるように、前記遊技領域における前記各可変入球手段の位置が設定されていることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、より多くの特典を得るためには、第1可変入球手段への遊技球の入球を狙う場合と、第2可変入球手段への遊技球の入球を狙う場合とで、発射操作手段に対する発射操作の態様を変更する必要が生じる。このため、どちらの可変入球手段にて可変入球制御が行われるかに対して遊技者の注意をより惹きつけることができる。
特徴D6.第1抽選契機(第1スルーゲート51への入賞)に基づいて、前記可変入球制御を行うか否かの抽選を行う第1抽選手段(MPU202のステップS603の処理を実行する機能)と、
前記第1抽選契機とは異なる第2抽選契機(第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53への入賞)に基づいて、前記可変入球制御を行うか否かの抽選を行う第2抽選手段(MPU202のステップS1003又はステップS1209の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記可変入球制御手段は、前記第1抽選手段による抽選結果が前記可変入球制御を行うことに対応した当選結果である場合に、前記第1可変入球手段について前記可変入球制御を行う一方、前記第2抽選手段による抽選結果が前記可変入球制御を行うことに対応した当選結果である場合に、前記第2可変入球手段について前記可変入球制御を行うものであることを特徴とする特徴D1乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D6によれば、第1抽選手段による抽選と第2抽選手段による抽選とがそれぞれ独立して実行される。これにより、遊技者に対して、2つの抽選手段による抽選の様子を同時に確認させることができる。
この場合、各抽選手段に応じて、当該各抽選手段の抽選結果が当選結果である場合に制御される可変入球制御対象が異なっている。これにより、どちらの抽選手段に基づく可変入球制御であるかを把握することができる。一方、2つの抽選手段が独立して行われているため、どちらの可変入球手段が可変入球制御対象となるのかを把握することが困難となるという不都合が生じ得る。
これに対して、上記特徴D1の構成を適用することにより、上記2つの抽選手段を独立して行わせることによって生じ得る不都合を回避することができる。
特徴D7.前記第1抽選手段による抽選に基づいて、第1表示部(第1単位領域71)において図柄の変化表示を開始させ、前記第1抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第1表示制御手段(MPU202のステップS505〜ステップS517の処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段による抽選に基づいて、前記第1表示部とは異なる第2表示部(第2単位領域72又は第3単位領域73)において図柄の変化表示を開始させ、前記第2抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第2表示制御手段(MPU202のステップS904〜ステップS914又はステップS1204〜ステップS1214の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記各表示制御手段はそれぞれ、
前記図柄の変化表示が行われる場合に、当該図柄の変化表示が行われる変化表示期間を決定する期間決定手段(MPU202の第2普図変動開始処理及び第3普図変動開始処理を実行する機能)と、
前記変化表示期間を計測する期間計測手段(MPU202の第2タイマカウンタT2及び第3タイマカウンタT3を更新する機能)と、
を備え、
前記各表示部において前記期間決定手段により決定された前記変化表示期間において所定の変化表示態様で前記図柄の変化表示を行わせるものであり、
前記可変入球制御手段は、前記第1表示部に前記第1抽選手段の抽選結果が前記当選結果であることに対応した特定停止結果が表示されたことに基づいて、前記第1可変入球手段を制御し、前記第2表示部に前記第2抽選手段の抽選結果が前記当選結果であることに対応した特定停止結果が表示されたことに基づいて、前記第2可変入球手段を制御するものであり、
前記各変化表示期間は、期間が異なる複数期間のうちいずれかに設定されるものであり、
前記各表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において一方の表示部に前記特定停止結果が表示された場合には、他の表示部に対応する前記変化表示期間の計測を一時停止させる一時停止手段(MPU202における一時停止処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
特徴D7によれば、各表示部の図柄の変化表示の契機が異なっているとともに、各変化表示期間が変動するため、どちらの可変入球手段について可変入球制御が行われるか分かりにくくなっている。これにより、可変入球制御の開始タイミングよりも前のタイミングにてどちらの可変入球手段において可変入球制御が行われるかを把握しにくい。よって、どちらの可変入球手段において可変入球制御が行われるかを予測しながら遊技を行うことができる。一方、どちらの可変入球手段が可変入球制御対象となるのかを把握することが困難となり、遊技者が混乱し、得られる特典が少なくなる不都合が生じ得る。
これに対して、上記特徴D1の構成を適用することにより、入球率の低下を軽減しつつ、可変入球制御対象を予測する遊技を提供することができる。
ちなみに、上記特徴D1〜D7のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A17、上記特徴B1〜B17、上記特徴C1〜C10、下記特徴E1〜E7、下記特徴F1〜F4、下記特徴G1〜G4、下記特徴H1〜H4のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴E群>
特徴E1.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS603の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1703の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を遊技者にとって有利な有利状態に移行させることに対応した移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記有利状態に移行させる移行手段(第1実施形態におけるMPU202の第1単位領域71の外れ変動表示を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1結果表示部306aの外れ変動表示を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記有利状態となることに基づいて、所定の有利時間を計測する計測手段(第1実施形態におけるMPU202の第1タイマカウンタT1を更新する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1変動表示時間カウンタTxを更新する機能)と、
前記計測手段により前記有利時間が経過したことが計測された場合に、前記有利状態を終了させる有利状態終了手段(MPU202のステップS510及びステップS511の処理を実行する機能)と、
前記計測手段による計測結果に対応した時間情報を報知手段(図柄表示装置81)にて報知させる計測時間報知制御手段(MPU242における残り有利時間の表示を行う機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、移行判定手段の判定結果が移行対応結果となったことに基づいて、有利状態となる。当該有利状態は有利時間が経過するまで継続される。
かかる構成において、有利時間の計測結果に対応した時間情報が報知手段により報知される。これにより、有利状態中において、遊技者の利益に直結する有利時間の経過態様を把握することができるため、有利状態中の遊技への注目度を高めることができ、興趣向上を図ることができる。
特徴E2.前記報知手段は時間を表示可能な表示手段であり、
前記計測時間報知制御手段は、前記計測手段による前記計測結果に基づいて、前記有利状態中において前記有利時間が経過するまでの残り有利時間を前記表示手段にて表示させることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、残り有利時間が表示手段にて表示される。これにより、残り有利時間を容易に把握することができる。
特徴E3.予め定められた一時停止条件が成立した場合に、前記計測手段による前記有利時間の計測を一時停止させる一時停止手段(MPU202の一時停止処理を実行する機能)と、
予め定められた再開条件が成立した場合に、前記計測手段による前記有利時間の計測を再開させる計測再開手段(MPU202のステップS524〜ステップS526の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記計測時間報知制御手段は、前記計測手段による計測が一時停止した場合には、その時点における時間情報の報知を、前記計測手段による計測が再開されるまで一時停止させるものであることを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、一時停止条件が成立した場合には、計測手段による計測が一時停止され、再開条件が成立するまで一時停止が維持される。この場合、当該一時停止に同期して報知手段による時間情報の報知も一時停止される。これにより、計測手段による計測が一時停止する状況において当該計測手段による計測結果と、時間情報の報知との同期を取ることができる。
特徴E4.遊技者の発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な可変入球手段(第1実施形態における第2電役入賞口42又は第3電役入賞口43、第2及び第3実施形態における第2大入賞口302a)と、
前記可変入球手段への遊技球の入球に基づいて、遊技者に対して特典を付与する特典付与手段(払出制御装置117において賞球コマンドに基づいて払出装置116を制御する機能)と、
予め定められた特定契機に基づいて、前記可変入球手段が所定の動作態様で開閉動作するよう前記可変入球手段を制御する開閉制御手段(第1実施形態におけるMPU202の第2電役開閉処理及び第3電役開閉処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第2大入賞口302aの開閉制御を行う機能)と、
を備え、
前記有利状態は、前記特定契機が発生する頻度が相対的に高くなる状態であり、
前記一時停止条件は、前記可変入球手段において前記開閉動作が開始されることであり、
前記再開条件は、前記可変入球手段における前記開閉動作が終了することであることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、有利状態では可変入球手段の開閉動作が行われる。これにより、可変入球手段への遊技球の入球が発生し易くなるため、遊技者に対して特典が付与され易く、遊技者に有利な状態と言える。
かかる構成において、可変入球手段において開閉動作が行われている間は、有利時間の計測が一時停止する。これにより、可変入球手段の開閉動作と有利時間の更新とが同時に発生しないようになっているため、遊技者の注意が散漫となることを抑制することができる。
特徴E5.前記計測手段により前記有利時間が経過したことが計測された場合に、予め定められた延長条件が成立しているか否かを判定し、当該延長条件が成立していると判定した場合には、前記有利状態を所定の延長時間だけ延長させる延長手段(MPU202の外れ表示中対応処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、延長条件が成立している場合には、有利状態が所定時間だけ延長される。これにより、報知手段により有利時間が経過したことが報知されたにも関わらず有利状態が継続するため、遊技者に対して意外性を与えることができるとともに、延長条件が成立しているか否かに興味を持ちつつ有利時間の経過を迎えることができる。
特徴E6.前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記移行判定手段の判定結果に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(第1実施形態における第1単位領域71、第2及び第3実施形態における第1結果表示部306a)を制御する遊技回制御手段(MPU202のステップS505〜ステップS517の処理を実行する機能)を備え、
前記有利時間は、前記移行判定の判定結果が前記移行対応結果であることに対応した当選遊技回が行われる時間であることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E6によれば、有利時間は当選遊技回が行われる時間であるため、遊技回と有利状態と一体となった遊技を提供することができる。これにより、興趣向上を図ることができる。
特徴E7.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(第1実施形態におけるMPU202のスルー用の入賞処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段が取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第1実施形態における第1電役保留エリア231、第2及び第3実施形態における保留球格納エリア321)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、前記有利状態への移行に対応したものであるか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行うものであり、
前記遊技回制御手段は、前記移行判定手段の判定対象となった特別情報に基づいて、前記遊技回が行われる時間である遊技回用動作時間を決定する時間決定手段(第1実施形態におけるMPU202の第1普図変動開始処理、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1特図変動開始処理)を備え、各遊技回が行われる場合、前記時間決定手段により決定された前記遊技回用動作時間に対応した動作態様で前記遊技回用動作を行わせるものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果の情報、及び前記所定の特別情報に係る遊技回が行われた場合における前記遊技回用動作時間の情報を、当該所定の特別情報に係る遊技回が行われるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(MPU202の保留予告用の確認処理において変動種別カウンタCSを取得する機能及び当該変動種別カウンタCSに基づき変動表示時間を把握する機能)を備え、
前記計測時間報知制御手段は、所定の前記当選遊技回が開始される状況において前記先特定手段により当該所定の前記当選遊技回に対して次の遊技回が前記当選遊技回であることが特定された場合には、前記当選遊技回に係る前記遊技回用動作時間に対して後側の前記当選遊技回に係る前記遊技回用動作時間を追加した時間に対応した時間情報を報知するものであることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
特徴E7によれば、当選遊技回が連続して行われる場合には、前側の当選遊技回に係る遊技回用動作時間に対して後側の当選遊技回に係る遊技回用動作時間が追加された時間に対応した情報が報知される。これにより、2の有利状態を有利時間が長い1の有利状態として遊技者に認識させることができる。よって、有利状態中の遊技の多様化を図ることができ、より好適に興趣向上を図ることができる。
ちなみに、上記特徴E1〜E7のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A17、上記特徴B1〜B17、上記特徴C1〜C10、上記特徴D1〜D7、下記特徴F1〜F4、下記特徴G1〜G4、下記特徴H1〜H4のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴F群>
特徴F1.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS603の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1703の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を遊技者にとって有利な有利状態に移行させることに対応した移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記有利状態に設定する設定手段(第1実施形態におけるMPU202の第1単位領域71の外れ変動表示を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1結果表示部306aの外れ変動表示を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
予め定められた抽選契機に基づいて、遊技者に対して特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS1003又はステップS1209の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1803の処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が特典を付与することに対応した当選結果である場合に遊技者に対して特典を付与する特典付与手段(払出制御装置117において賞球コマンドに基づいて払出装置116を制御する機能)と、
を備え、
前記有利状態は、前記抽選手段による抽選が複数回繰り返し行われ得る状態であり、
前記有利状態の継続期間を変動させる変動手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS608の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1708の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、移行判定手段の判定結果が移行対応結果となったことに基づいて有利状態となる。当該有利状態中では抽選手段による抽選が行われる場合があり、当該抽選手段の抽選結果が当選結果である場合には遊技者に対して特典が付与される。この場合、有利状態では抽選手段の抽選が繰り返し行われ得るため、遊技者は、有利状態中に抽選手段による抽選がより多く行われるようにすることが想定される。これにより、有利状態中の遊技への注目度を高めることができ、興趣向上を図ることができる。
かかる構成において、有利状態の継続期間が変動することにより、抽選手段による抽選が行われる回数が変動する。これにより、有利状態の継続期間の変動により、1の有利状態において遊技者に対して付与される特典が変動する。よって、有利状態の継続期間への注目度を高めることができ、より好適に興趣向上を図ることができる。
特徴F2.前記有利状態の継続期間を計測する計測手段(第1実施形態におけるMPU202の第1タイマカウンタT1を更新する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1変動表示時間カウンタTxを更新する機能)と、
前記抽選手段による抽選に基づいて、所定の表示部(第1実施形態における第2単位領域72又は第3単位領域73、第2及び第3実施形態における第2結果表示部306b)において図柄の変化表示を開始させ、所定の変化表示期間が経過した場合に前記抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させることを単位遊技として、前記抽選手段の抽選に応じて各単位遊技を行う表示制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS904〜ステップS914又はステップS1204〜ステップS1214の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第2結果表示部306bの表示制御を行う機能)と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記当選結果に対応した当選単位遊技が行われた場合、当該単位遊技の終了タイミングから遊技者に対して特典を付与するための付与対応期間(第1実施形態における第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポート、第2及び第3実施形態における第2開閉実行モード)が経過した場合に前記当選単位遊技に対して次の単位遊技を開始するものであり、
前記付与対応期間中における前記計測手段による計測を一時停止させる一時停止手段(MPU202における一時停止処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、付与対応期間中は有利状態の継続期間の計測が一時停止する。これにより、付与対応期間を考慮して有利状態の継続期間及び変化表示期間を設定する必要がない。よって、有利状態の継続期間及び変化表示期間の設定を容易に行うことができる。
特徴F3.前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記移行判定手段の判定結果に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(第1実施形態における第1単位領域71、第2及び第3実施形態における第1結果表示部306a)を制御する遊技回制御手段(MPU202のステップS505〜ステップS517の処理を実行する機能)を備え、
前記有利状態の継続期間は、前記移行判定の判定結果が前記移行対応結果であることに対応した当選遊技回が行われる期間であることを特徴とする特徴F1又は特徴F2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、有利状態の継続期間は当選遊技回が行われる期間であるため、遊技回と有利状態と一体となった遊技を提供することができる。これにより、興趣向上を図ることができる。
特徴F4.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(第1実施形態におけるMPU202のスルー用の入賞処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段が取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第1実施形態における第1電役保留エリア231、第2及び第3実施形態における保留球格納エリア321)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、前記有利状態への移行に対応したものであるか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行うものであり、
前記遊技回制御手段は、前記移行判定手段の判定対象となった特別情報に基づいて、前記遊技回が行われる期間である遊技回用動作期間を決定する期間決定手段(第1実施形態におけるMPU202の第1普図変動開始処理、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1特図変動開始処理)を備え、各遊技回が行われる場合、前記期間決定手段により決定された前記遊技回用動作期間に対応した動作態様で前記遊技回用動作を行わせるものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果の情報、及び前記所定の特別情報に係る遊技回が行われた場合における前記遊技回用動作期間の情報を、当該所定の特別情報に係る遊技回が行われるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(MPU202の保留予告用の確認処理において変動種別カウンタCSを取得する機能及び当該変動種別カウンタCSに基づき変動表示時間を把握する機能)と、
所定の前記当選遊技回が開始される状況において前記先特定手段により当該所定の前記当選遊技回に対して次の遊技回が前記当選遊技回であることが特定された場合には、前側の前記当選遊技回に係る前記遊技回用動作期間に対して後側の前記当選遊技回に係る前記遊技回用動作期間を追加した期間に対応した情報を報知手段(図柄表示装置81)にて報知させる手段(MPU242における残り有利時間の表示を行う機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
特徴F4によれば、当選遊技回が連続して行われる場合には、前側の当選遊技回に係る遊技回用動作期間に対して後側の当選遊技回に係る遊技回用動作期間が追加された期間に対応した情報が報知される。これにより、2の有利状態を有利状態の継続期間が長い1の有利状態として遊技者に認識させることができる。よって、有利状態中の遊技の多様化を図ることができ、より好適に興趣向上を図ることができる。
ちなみに、上記特徴F1〜F4のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A17、上記特徴B1〜B17、上記特徴C1〜C10、上記特徴D1〜D7、上記特徴E1〜E7、下記特徴G1〜G4、下記特徴H1〜H4のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴G群>
特徴G1.遊技者の発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が通過可能な第1通過部(第1スルーゲート51)及び第2通過部(第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53)と、
前記第1通過部を遊技球が通過したことに基づいて、予め定められた第1特定制御を実行する第1特定制御実行手段(MPU202においてステップS202〜ステップS205の処理を実行する機能)と、
前記第2通過部を遊技球が通過したことに基づいて、当該第1特定制御と同種の特定制御である第2特定制御を実行する第2特定制御実行手段(MPU202においてステップS207〜ステップS209の処理を実行する機能等)と、
を備え、
前記第1通過部を通過した遊技球が前記第2通過部を通過可能となるよう前記第1通過部及び前記第2通過部の相対位置関係が設定されており、
遊技球が前記第1通過部を通過することなく前記第2通過部を通過する頻度が前記第1通過部を通過して前記第2通過部を通過する頻度よりも小さくなるように、遊技球の流下態様を規制する流下態様規制手段(規制釘64b)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、第1通過部と第2通過部とが設けられており、これらを通過することにより、各特定制御が独立して行われる。これにより、1の特定制御が行われる構成と比較して、遊技の多様化を図ることができ、興趣向上を図ることができる。
かかる構成において、第1通過部を通過した遊技球は遊技領域を流下して第2通過部を通過し得るため、各特定制御が同時に発生し得る。これにより、各特定制御を積極的に同時発生させる遊技を提供することができ、より好適に興趣向上を図ることができる。
この場合、第1通過部を介することなく第2通過部を通過する頻度が第1通過部を介して第2通過部を遊技球が通過する頻度よりも小さく設定されているため、第2特定制御のみが行われる事態を回避することができる。これにより、各特定制御を積極的に同時発生させる遊技を好適に提供することができる。
特徴G2.遊技者の発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が通過可能な第1通過部(第1スルーゲート51)及び第2通過部(第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53)と、
前記第1通過部を遊技球が通過したことに基づいて、第1特定制御を実行するか否かの抽選を行う第1抽選手段(MPU202においてステップS202〜ステップS205の処理を実行する機能)と、
前記第2通過部を遊技球が通過したことに基づいて、前記第1特定制御とは異なる第2特定制御を実行するか否かの抽選を行う第2抽選手段(MPU202においてステップS207〜ステップS209の処理を実行する機能等)と、
を備え、
前記第1通過部を通過した遊技球が前記第2通過部を通過可能となるよう前記第1通過部及び前記第2通過部の相対位置関係が設定されており、
遊技球が前記第1通過部を通過することなく前記第2通過部を通過する頻度が前記第1通過部を通過して前記第2通過部を通過する頻度よりも小さくなるように、遊技球の流下態様を規制する流下態様規制手段(規制釘64b)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G2によれば、第1通過部と第2通過部とが設けられており、これらを通過することにより、各抽選手段による抽選が独立して行われる。これにより、1の抽選が行われる構成と比較して、遊技の多様化を図ることができ、興趣向上を図ることができる。
かかる構成において、第1通過部を通過した遊技球は遊技領域を流下して第2通過部を通過し得るため、各抽選手段による抽選が同時に発生し得る。これにより、各抽選を積極的に同時発生させる遊技を提供することができ、より好適に興趣向上を図ることができる。
この場合、第1通過部を介することなく第2通過部を通過する頻度が第1通過部を介して第2通過部を遊技球が通過する頻度よりも小さく設定されているため、第2抽選手段による抽選のみが行われる事態を回避することができる。これにより、各抽選手段による抽選を積極的に同時発生させる遊技を好適に提供することができる。
特徴G3.前記第1抽選手段による抽選に基づいて、第1表示部(第1単位領域71)において図柄の変化表示を開始させ、前記第1抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第1表示制御手段(MPU202のステップS505〜ステップS517の処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段による抽選に基づいて、前記第1表示部とは異なる第2表示部(第2単位領域72又は第3単位領域73)において図柄の変化表示を開始させ、前記第2抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第2表示制御手段(MPU202のステップS904〜ステップS914又はステップS1204〜ステップS1214の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記各表示制御手段は、前記各表示部のうち一方の表示部における前記図柄の変化表示中に他方の表示部において前記図柄の変化表示を行うことが可能であり、
前記第2表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第1表示部にて前記第1特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合に、前記第2表示部において行われている前記図柄の変化表示及び当該変化表示の契機となった抽選結果を無効化する無効化手段(MPU202の変動リセット処理を実行する機能)を備え、
前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1特定制御の実行に対応した当選結果である場合における前記第1表示部の前記図柄の変化表示期間は、前記第2表示部の前記図柄の変化表示期間よりも短くなり易いことを特徴とする特徴G2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、遊技球が第1通過部又は第2通過部を通過することに基づいて、第1抽選手段による抽選と第2抽選手段による抽選とがそれぞれ独立して実行される。そして、これらの抽選に基づいて、第1表示部及び第2表示部において図柄の変化表示がそれぞれ独立して行われ、第1表示部又は第2表示部に特定停止結果が表示された場合には、第1特定制御又は第2特定制御が実行される。これにより、一方の表示部における図柄の変化表示中に第1特定制御又は第2特定制御が実行される事象が発生し得るため、斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度をより高めることができる。
また、第1表示部において第1特定制御の実行に対応した特定停止結果が表示された場合には、第2表示部において行われている図柄の変化表示及び当該変化表示の契機となった抽選結果が無効化される。これにより、2つの特定制御に関連性を持たせるという斬新な遊技を提供することが可能となる。
また、第1抽選手段による抽選結果が当選結果である場合の第1表示部の変化表示期間は第2表示部の変化表示期間よりも短くなり易い。そして、遊技球が第1通過部を通過するタイミングが第2通過部を通過するタイミングよりも前のタイミングであるため、第1表示部における図柄の変化表示の開始タイミングが第2表示部におけるそれよりも前のタイミングとなり易い。これにより、第1抽選手段による抽選結果が当選結果である場合には第1表示部の図柄の変化表示が第2表示部の図柄の変化表示よりも先に終了し易くなっている。よって、各表示部の図柄の変化表示を独立して行いつつ、第1特定制御が第2特定制御よりも優先的に実行され易い状況を作成することができる。
特徴G4.遊技者の発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が通過可能な第1通過部(第1スルーゲート51)及び第2通過部(第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53)と、
前記第1通過部を遊技球が通過したことに基づいて、予め定められた第1特定制御を実行する第1特定制御実行手段(MPU202においてステップS202〜ステップS205の処理を実行する機能)と、
前記第2通過部を遊技球が通過したことに基づいて、予め定められた第2特定制御を実行する第2特定制御実行手段(MPU202においてステップS207〜ステップS209の処理を実行する機能等)と、
を備え、
前記第1通過部を通過した遊技球が前記第2通過部を通過可能となるよう前記第1通過部及び前記第2通過部の相対位置関係が設定されており、
遊技球が前記第1通過部を通過することなく前記第2通過部を通過する頻度が前記第1通過部を通過して前記第2通過部を通過する頻度よりも小さくなるように、遊技球の流下態様を規制する流下態様規制手段(規制釘64b)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G4によれば、第1通過部と第2通過部とが設けられており、これらを通過することにより、各特定制御が独立して行われる。これにより、1の特定制御が行われる構成と比較して、遊技の多様化を図ることができ、興趣向上を図ることができる。
かかる構成において、第1通過部を通過した遊技球は遊技領域を流下して第2通過部を通過し得るため、各特定制御が同時に発生し得る。これにより、各特定制御を積極的に同時発生させる遊技を提供することができ、より好適に興趣向上を図ることができる。
この場合、第1通過部を介することなく第2通過部を通過する頻度が第1通過部を介して第2通過部を遊技球が通過する頻度よりも小さく設定されているため、第2特定制御のみが行われる事態を回避することができる。これにより、各特定制御を積極的に同時発生させる遊技を好適に提供することができる。
ちなみに、上記特徴G1〜G4のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A17、上記特徴B1〜B17、上記特徴C1〜C10、上記特徴D1〜D7、上記特徴E1〜E7、上記特徴F1〜F4、下記特徴H1〜H4のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
<特徴H群>
特徴H1.遊技者の発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられた所定の入球部(第1実施形態における第1電役入賞口41、第2及び第3実施形態における上作動口303,401)に遊技球が入球することに基づいて、特定状態(第1実施形態における第1電動役物41aのサポート、第2及び第3実施形態における第1開閉実行モード)を発生させるか否かの抽選を行う抽選手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS603の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1703の処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記特定状態の発生に対応した当選結果である場合には、遊技状態を前記特定状態に移行させる特定状態移行手段(第1実施形態におけるMPU202の第1電役開閉処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1開閉実行モードに移行させる機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記特定状態の発生に対応しない非当選結果である場合には、遊技状態を前記特定状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に移行させる有利状態移行手段(第1実施形態のMPU202において第1単位領域71の外れ変動表示を実行する機能、第2及び第3実施形態のMPU202において第1結果表示部306aの外れ変動表示を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、抽選手段による抽選結果が当選結果である場合には、特定状態に移行する。これに対して、抽選手段による抽選結果が非当選結果である場合には、上記特定状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に移行する。これにより、通常の遊技態様とは有利度が逆になっているため、遊技において意外性を与えることができ、斬新な遊技を提供することができる。よって、興趣向上を図ることができる。
特徴H2.前記遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な第1可変入球手段(第1実施形態における第1電役入賞口41、第2及び第3実施形態における第1大入賞口301a)と、
前記遊技領域に設けられ、前記第1可変入球手段と同一の開閉動作が行われた場合に前記第1可変入球手段よりも遊技球が入球する期待度が高い第2可変入球手段(第1実施形態における第2電役入賞口42又は第3電役入賞口43、第2及び第3実施形態における第2大入賞口302a)と、
前記各可変入球手段への遊技球の入球に基づいて特典を付与する特典付与手段(払出制御装置117において賞球コマンドに基づいて払出装置116を制御する機能)と、
前記各可変入球手段のうちいずれか又は双方を選択する選択手段を有し、当該選択手段により選択された前記可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(第1実施形態のMPU202における第2電役開閉処理及び第3電役開閉処理を実行する機能、第2及び第3実施形態のMPU202の第2大入賞口302aの開閉制御を行う機能)と、
を備え、
前記特定状態では、前記第2可変入球手段よりも前記第1可変入球手段について前記可変入球制御が行われ易く設定されている一方、
前記有利状態では、前記第1可変入球手段よりも前記第2可変入球手段について前記可変入球制御が行われ易く設定されていることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
特徴H2によれば、有利状態では、第1可変入球手段とは別に設けられた第2可変入球手段について可変入球制御が行われる。当該第2可変入球手段への入球期待度は、第1可変入球手段への入球期待度よりも高い。これにより、有利状態が特定状態よりも遊技者にとって有利となっている。
特に、第1可変入球手段と第2可変入球手段とを個別に設けたことにより、有利状態と特定状態とを明確に区別することができる。これにより、遊技者がどちらの状態であるかを容易に把握することができる。
特徴H3.前記遊技領域に設けられ、前記第1可変入球手段の前記開閉動作に関わらず、前記第1可変入球手段への遊技球の入球を規制する規制手段(第1実施形態における第1特定規制釘64c、第2及び第3実施形態における規制釘307b)を備えていることを特徴とする特徴H2に記載の遊技機。
特徴H3によれば、規制手段により第1可変入球手段への入球が物理的に規制されている。これにより、各可変入球手段の開閉動作態様を複雑なものにすることなく、各可変入球手段への入球期待度を異ならせることができる。よって、各可変入球手段の開閉動作態様の設定に係る構成を設ける構成と比較して、簡素な構成で特徴H2の効果を得ることができる。
特徴H4.前記抽選手段は、第1抽選契機に基づいて、前記特定状態を発生させるか否かの抽選を行う第1抽選手段であり、
前記第1抽選契機とは異なる第2抽選契機(第1実施形態における第2スルーゲート52又は第3スルーゲート53への入賞、第2及び第3実施形態における下作動口304,402への入賞)に基づいて、遊技者に対して特典を付与する付与対応遊技が行われる付与対応状態(第1実施形態における第2電動役物42a又は第3電動役物43aのサポート、第2及び第3実施形態における第2開閉実行モード)を発生させるか否かの抽選を行う第2抽選手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS1003又はステップS1209の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202のステップS1803の処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選に基づいて、第1表示部(第1実施形態における第1単位領域71、第2及び第3実施形態における第1結果表示部306a)において図柄の変化表示を開始させ、前記第1抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第1表示制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS505〜ステップS517の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第1結果表示部306aの表示制御を行う機能)と、
前記第2抽選手段による抽選に基づいて、前記第1表示部とは異なる第2表示部(第1実施形態における第2単位領域72又は第3単位領域73、第2及び第3実施形態における第2結果表示部306b)において図柄の変化表示を開始させ、前記第2抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第2表示制御手段(第1実施形態におけるMPU202のステップS904〜ステップS914又はステップS1204〜ステップS1214の処理を実行する機能、第2及び第3実施形態におけるMPU202の第2結果表示部306bの表示制御を行う機能)と、
を備え、
前記各表示制御手段は、前記各表示部のうち一方の表示部における前記図柄の変化表示中に他方の表示部において前記図柄の変化表示を行うことが可能であり、
前記第2表示部において前記図柄の変化表示が行われている状況において前記第1表示部にて前記特定状態の発生に対応した特定停止結果が表示された場合に、前記第2表示部において行われている前記図柄の変化表示及び当該変化表示の契機となった抽選結果を無効化する無効化手段(MPU202の変動リセット処理を実行する機能)を備え、
前記第1抽選手段による抽選結果が前記当選結果である場合における前記第1表示部の前記図柄の変化表示期間は、前記第2表示部の前記図柄の変化表示期間よりも短くなり易く設定されており、
前記有利状態移行手段は、前記第1抽選手段による抽選結果が前記非当選結果である場合に、前記第2表示部の前記図柄の変化表示期間よりも長い期間に亘って前記第1表示部の前記図柄の変化表示を行わせ易くする手段を備えていることを特徴とする特徴H1乃至H3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H4によれば、第1抽選手段による抽選と第2抽選手段による抽選とがそれぞれ独立して実行され、これらの抽選に基づいて、第1表示部及び第2表示部において図柄の変化表示がそれぞれ独立して行われる。そして、第1表示部又は第2表示部に特定停止結果が表示された場合には、特定状態又は付与対応状態に移行する。これにより、一方の表示部における図柄の変化表示中に特定状態又は付与対応状態に移行する事象が発生し得るため、斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることができる。
かかる構成において、第1抽選手段による抽選結果が当選結果である場合、第2表示部における図柄の変化表示の終了タイミングよりも前のタイミングにて第1表示部の図柄の変化表示が終了し易い。これにより、遊技状態は、付与対応状態よりも特定状態になり易い。
一方、第1抽選手段による抽選結果が非当選結果である場合、第1表示部における図柄の変化表示の終了タイミングよりも前のタイミングにて第2表示部の図柄の変化表示が終了し易い。これにより、遊技状態は、特定状態よりも付与対応状態となり易い。よって、遊技者にとって有利な状態を作り出すことができる。
ちなみに、上記特徴H1〜H4のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A17、上記特徴B1〜B17、上記特徴C1〜C10、上記特徴D1〜D7、上記特徴E1〜E7、上記特徴F1〜F4、上記特徴G1〜G4のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる更なる効果を奏することができる。
10…パチンコ機、27…遊技球発射機構、33…遊技盤、41〜43…電役入賞口、41a〜43a…電動役物、51〜53…スルーゲート、62…役物用表示部、64b…規制釘、64c…第1特定規制釘、64d…第2特定規制釘、64e…打分誘導釘、71〜73…単位領域、81…図柄表示装置、101…主制御装置、102…音声発光制御装置、202…主制御装置101のMPU、242…音声発光制御装置102のMPU、300…第2実施形態における遊技盤、301…第1可変入賞装置、302…第2可変入賞装置、303…上作動口、304…下作動口、306…メイン表示部、306a…第1結果表示部、306b…第2結果表示部、400…第3実施形態における遊技盤、401…上作動口、402…下作動口、402a…電動役物、403…スルーゲート、404…役物用表示部。

Claims (1)

  1. 予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段と、
    前記移行判定手段により移行判定が行われることに基づいて遊技回用動作が開始され、前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記移行判定手段の判定結果に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように第1報知手段を制御する遊技回制御手段と、
    前記移行判定手段の判定結果が遊技状態を遊技者にとって有利な有利状態に移行させることに対応した移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記有利状態に移行させる移行手段と、
    を備えている遊技機において、
    前記有利状態となることに基づいて、所定の有利時間を計測する計測手段と、
    前記計測手段により前記所定の有利時間が経過したことが計測された場合に、前記有利状態を終了させる有利状態終了手段と、
    前記計測手段による計測結果に対応した時間情報を第2報知手段にて報知させる計測時間報知制御手段と、
    を備え、
    遊技者の発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
    前記遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能な可変入球手段と、
    前記可変入球手段への遊技球の入球に基づいて、遊技者に対して特典を付与する特典付与手段と、
    予め定められた特定契機に基づいて、前記可変入球手段が所定の動作態様で開閉動作するよう前記可変入球手段を制御する開閉制御手段と、
    を備え、
    前記有利状態は前記特定契機が発生する頻度が相対的に高くなる状態であり、有利状態中に前記特定契機が複数回発生可能であり、
    前記所定の有利時間として、前記有利状態中に実行される1の前記遊技回用動作の継続時間を設定する手段と、
    当該有利状態の開始時に、当該有利状態において実行される前記1の前記遊技回用動作の継続時間を報知することが可能な手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
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