JP5964046B2 - 新規トマト台木及びそれを用いたトマト接木苗 - Google Patents

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Description

本発明は、新規トマト台木、それを用いたトマト接木苗、トマト接木苗の作成方法、及び、新規トマト台木の作成方法を提供する。
ナス科トマト属(Lycopersicon esculentum; Solanum lycopersicum)の原産はアンデス高原一帯で、トマトの栽培は中央アメリカからメキシコ、さらに欧州へ伝播し、観賞用から食用されるようになったのは欧州で18世紀からで、その後米国に19世紀以降、日本に明治以降に伝わったといわれている。
わが国で育成される品種は、導入以降固定種であったが、1940年代後半以降一代雑種(F1)品種が発表され、1970年代以降は複数の病害虫抵抗性をもつ良食味品種が育成されるようになった。国内における2002年のトマト生産額1899億円は、農業生産統計によると米に次ぐ2位、野菜では1位を占めている。
接木は、野菜、果樹等において植物体の一部を他の植物体と切断面同士で接触させ、新しい個体を作る方法で、国内の野菜栽培においては、昭和初期に奈良県のスイカのつる割病対策として利用されたのが最初といわれる。
従来から接木方法として、挿し接ぎ、呼び接ぎ、割り接ぎなどが知られており、トマト、ナスなどのナス科野菜では、割り接ぎが行われてきた。接木において、生長させ収穫物を着果させる植物体を穂木(接ぎ穂)、その植物体を支持する地植えの部分を台木という。主にトマト栽培では、青果生産用品種を穂木に、土壌病害抵抗性品種を台木にして、一つの接木された植物体とする。
トマトでは近年の接木作業は、幼苗期に育苗トレイ上で行われることも多く、穂木、台木の胚軸を斜めに切断し、切断面を合せて固定する斜め合せ接ぎが行われる。一般的には、播種から約16〜20日経過程度の苗を子葉と本葉の間で斜めにカットし、接木キャップで穂木と台木を接続する(図1)。
穂木と台木には相性があり、穂木と台木の植物が近縁であるほど、この接木親和性が高い傾向が見られる。穂木と同種の植物を台木に用いることを共台といい、この場合に最も接木親和性が高い。国内のトマト栽培は共台接木が一般的である。
接木栽培は、穂木品種の遺伝的特性を保持しつつ、台木の遺伝的特性を利用できるという利点がある。また、従来の農業生産者による接木育苗に加え、最近では育苗の分業化により育苗苗の利用が促進され、接木栽培は広く利用されている。例えば、1989年産のスイカ、キュウリ、メロン、トマト及びナスについて行った野菜・茶業試験場の調査によると、そのうち接木栽培の占める割合は、調査対象面積(全国の栽培面積の84.2%、64,741ha)の59%に普及している。
トマト栽培における接木の主な目的は、青枯病やネコブ線虫等の土壌病虫害対策である。抵抗性台木品種を穂木品種に接ぐ事で根から侵入する土壌病虫害を防ぐことができる。また、台木部分が穂木部分の樹勢に影響を及ぼすことから樹勢のコントロールを目的とした接木も見られる。
トマト生産地の大規模化、連作等によって多様な土壌病害が発生し、その抵抗性を持たない従来品種は作付けが出来なくなる傾向がある。そのため、複合抵抗性を持つ台木品種を利用した接木栽培は増加傾向にあり、そのため品種育成の重要性が増している。
従来のトマト台木については、トルバム・ビガー等ナス属の台木植物にトマトを接木する方法が知られている(特許文献1及び2)。これは、トマト属ではないナス属植物を用いているため、台木品種と穂木品種を容易に区別できるものの、望まれる病害抵抗性に十分対応していないこと、生育が初期は緩やかで後半は過度に旺盛となり生育調整が困難であることから、実用的利用は進んでいない。
特開平11-9087号公報 特開2002-345334号公報 特開2002-95352号公報
最新農業技術事典 第1版 2006 社団法人 農山漁村文化協会 野菜園芸大百科2トマト 第3版 1990 社団法人 農山漁村文化協会 農林水産省知的財産課「トマト審査基準」 蔬菜の新品種10 1988 株式会社誠文堂新光社 Report of the Tomato Genetics Cooperative Volume52 31、44、62頁 2002 University of Florida 農業技術体系 野菜 第2巻:追記録第35号 2010 形態的特性 -基 11- 社団法人 農山漁村文化協会 農業技術体系 野菜 第12巻:追記録第18号 1993 接ぎ木苗生産の技術 社団法人 農山漁村文化協会 Revision of/du/von TG/44/3 1992-10-23 International Union for the protection of new varieties of plants Revision of/du/von TG/44/10 2001-04-04 International Union for the protection of new varieties of plants
トマト植物における台木品種と穂木品種は、多数の抵抗性・耐病性因子を有する点が異なる以外に草姿は大きな違いはなく、区別される外観上の特徴はない。
そのため、接木栽培において、穂木・台木品種を問わず、取り違える事例が生じている。
例えば、穂木品種と台木品種の取り違えや、穂木品種同士または台木品種同士を接木することによる問題がある。
さらに、育苗トレイ上の幼苗期の植物体は、栽植密度が高く、草姿が確認しにくく、取り違えるリスクが高まる。
一旦生じた取り違えは判別しがたく、望ましい果実形質を持ち合わせていない台木品種を穂木として栽培を継続することで、その株からは市場性のない果実しか生産されない等、農業生産への悪影響は甚大である。そこで接木栽培では、穂木品種と台木品種を確実に見分け、接木作業時の穂木の取り違えを防ぐことが求められている。
トマト属同士の共台接木において、台木品種と穂木品種との取り違えを防ぐための技術として、子葉以下の胚軸部分にアントシアンを発色しない台木(「青軸台木」と呼ばれることがある)を利用する接木方法が知られている(特許文献3)。この方法は、胚軸の地際付近部分のアントシアン発現の有無を利用し、その発色の違いにより、台木と穂木を区別し、台木の誤使用を防止する方法である。
一方、接木作業時の取り違えのなかで最も大きな問題となるのは、収穫物生産に直接関与する穂木について穂木品種と台木品種を取り違えて接木栽培する類型である。しかしながら、この類型の穂木の取り違えを防ぐ課題を解決する手段は提供されていない。
上述の通り、特許文献3には、アントシアン発現を欠く青軸品種を台木として使用し、それと区別可能な、子葉以下の胚軸部位にアントシアンを多く有する品種を穂木として使用し、両者の取り違えを防ぐ技術が開示されている(図5)。
しかしながら、この技術は、台木品種を穂木として誤使用する間違いを防止する目的には適していない。穂木として使用される通常の栽培種は、子葉以下の下部胚軸部にアントシアンを多く発現する点が青軸品種と異なるが、子葉以上の上部胚軸部については栽培環境によっては、アントシアン発現量が著しく減少することがある。アントシアンは低温などのストレスによって発現し易くなるので、逆にストレスフリーの条件下では子葉上位の胚軸のアントシアンの発現が減少する。この場合、一般的な接木栽培は子葉と第一本葉の中間で胚軸をカットするため、カットされた上部胚軸部分(穂木として使用できる部分)は、青軸品種と通常品種間のアントシアン含量の差は少なく、類似した色合いになる(図6B)。通常目視による胚軸色の判別は難しく、青軸台木の上部胚軸部を誤って穂木として接木した場合であっても、異常が発見されない危険性が高い。
台木・穂木問わず、育苗トレイ中にある苗は、ラベルにより品種の標識が可能であるため、育苗トレイから抜き取られない限り、他の品種と判別することは容易である。台木苗の切断された下部分は育苗トレイに留まるため、台木苗に関しては接木前後に関わらず、穂木品種等の他品種と間違えるミスは起こりづらい。しかしながら、接木作業中に切断された穂木苗の上部胚軸部は、育苗トレイから分離されるため、他の切断苗と区別することは困難を伴う。
従来技術では、接木作業において収穫性に直接影響を与える穂木部分を台木品種と容易かつ確実に識別する技術は開発されておらず、台木品種の上部胚軸部を穂木として誤使用する危険性が問題となっていた。
そこで、本発明は、トマト接木栽培において、その育苗及び接木作業中に生じうる、台木品種を穂木として誤って使用する危険性を除去するための手段を提供することを目的とする。
一方、接木のため育苗トレイから抜き取る時点で、複数の苗同士の葉の小葉が絡まった場合、その苗同士を傷めずに分ける必要があり、作業効率を低下させることとなる(図7)。接木時に苗同士を傷めにくく迅速で確実な接木方法が求められていた。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、普通葉形質を有するトマトと容易かつ確実に識別できるイモ葉形質を有する台木用トマトを育成した。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)台木と穂木とを接木したトマト接木苗であって、
台木がイモ葉形質を有するトマトであり、穂木が普通葉形質を有するトマトである、トマト接木苗。
(2)台木に穂木を接木してトマト接木苗を作成する方法であって、
イモ葉形質を有するトマト台木に、普通葉形質を有するトマト穂木を接木する工程
を含む方法。
(3)イモ葉形質を有する、接木苗作成のためのトマト台木の種子の作成方法であって、
1種以上の有用形質を有し、且つ、劣性のイモ葉形質を有する第1トマト系統と、
第1トマト系統の前記有用形質とは異なる有用形質を1種以上有し、且つ、第1トマト系統のイモ葉形質と同一の因子による劣性のイモ葉形質を有する第2トマト系統と
を交配し、種子を得る工程
を含む方法。
(4)イモ葉形質を有する、接木苗作成のためのトマト台木。
本発明により、イモ葉形質が台木のマーカーの役目を果たし、普通葉形質の穂木品種と区別が容易、確実にできる。特に、台木を穂木として誤使用することを容易に回避することができる。
さらに、接木作業後に、イモ葉台木植物から直接伸張した枝(わき芽)があった場合に早期に発見が可能となり、誤って台木品種のわき芽を生育させてしまう危険性が低減される。
また、接木作業時に育苗トレイ中の苗の小葉同士が絡まりにくく、苗品質の安定化及び接木作業効率の向上が図られる。
このように、本発明におけるイモ葉植物を利用することにより、接木栽培におけるあらゆるステージ、つまり育苗期、接木時及び接木後の生育期間中における台木品種と穂木品種との取り違え防止が可能となった。また、本発明におけるイモ葉形質を有するトマトを親系統として利用することにより、確実、容易に取り違えを防止できる、所望の複合抵抗性を持つ台木F1品種が、長い期間、労力を投入せずとも育成可能となった。
図1は接木キャップを用いてトマト接木苗を作成する様子を示す写真である。 図2はイモ葉形質を有する本発明のトマト台木の苗の写真である。 図3はトマトの各種台木品種及び穂木品種の苗の上方からの写真である。 図4はトマトの各種台木品種及び穂木品種の苗の地上部の写真である。 図5はトマトの青軸台木品種(従来品1)と、アントシアンによる赤色の発色を示す各種トマト品種の苗の写真である。 図6Aは接木部位(子葉と本葉との間)で切断した各種トマト品種の苗の写真である。図6Bは、切断された各種トマト品種の苗の接木部位よりも上部のみの写真である。 図7は育苗トレイ中に栽培された各種トマト品種の苗の上方からの写真である。 図8A上段は本発明のイモ葉形質トマト台木の第1本葉の写真である。図8A下段は本発明のイモ葉形質トマト台木の第2本葉の写真である。図8B上段は従来の普通葉形質トマト台木の第1本葉の写真である。図8B下段は従来の普通葉形質トマト台木の第2本葉の写真である。 図9は従来の普通葉形質を有するトマトの本葉(羽状複葉)の形態を説明するための図である。 図10は従来の普通葉形質を有するトマトの第3本葉まで生育した苗の全体的な構造を示す図である。
<葉の形状>
トマトの葉は葉柄と葉身からなる。葉柄は茎から伸びる棒状部分を示し、葉本体である葉身を支える。普通葉形質を有するトマトにおいて、各節位に着生する葉は小葉を有する不整形の羽状複葉で、全体の大きさや形,小葉の形などは、品種,節位,ステージ,栄養条件,環境条件によって異なる(非特許文献6)。
本発明において「普通葉」とは、図9の模式図に示すように、葉身が、不整形の羽状複葉であること、各小葉の葉縁に切れ込みを有する葉を指す。「普通葉形質を有するトマト」とは、普通葉形質を示すトマトを指す。普通葉を有するトマトの苗は図10に示すように、子葉よりも上部に、第1本葉以上の普通葉の本葉を有する。
一方、本発明において「イモ葉」とは、図2、図4、図8Aの写真に示すように、第1本葉以上の葉において切れ込みのない葉縁形状の葉をいう。イモ葉は全体として丸みを帯びた形状を有する。「イモ葉形質を有するトマト」とは、イモ葉形質を示すトマトを指す。
普通葉形質を有するトマトは、第一本葉から小葉を有する羽状複葉が見られる(図4及び図8B)。普通葉形質を有するトマトでは、本葉1〜4枚展開時くらいまでの生育初期の第一および第二本葉において、本葉一枚につき小葉が3〜5枚展開する(図4)。一方、イモ葉形質を有するトマトは、典型的には、第一本葉は複小葉がなく一枚葉となり、第二本葉以上で複小葉が現れ始めることを特徴とする(図4及び図8A)。一般にこの時期は接木時点の苗生育ステージに該当する。このため本発明に係るイモ葉形質トマトと、普通葉形質トマトとは、接木作業時において見分け性が非常に高い。
トマト属植物において、いわゆるイモ葉形質の存在は従来から知られていた。非特許文献2によるとイモ葉型は、受光面積が大きく、葉で果実をおおうことで日焼けが少なく、露地栽培に向くという記載も見られる。しかし、わが国で営利栽培種において、イモ葉形質を有する品種の利用は知られてない。作物としてトマト導入以来、現在の栽培種が有する様々な有利な特性は、素材同士の交配、選抜等の多世代にわたる長期間の育成過程を経て蓄積し獲得され、これは主に普通葉を有する素材を利用し育成されたものである。例えば、わが国種苗法におけるトマト属の品種登録の審査基準は、切れ葉(普通葉)の切れ込み程度により品種識別の指標としており、イモ葉に関する記載は見られない。また、登録品種において、比較的葉が大きい品種は存在するものの、イモ葉を有する品種は確認されない。さらに、台木品種「KCFTN2号」について「本種は種間雑種のため交配もれが若干でることがある。写真のごとき白茎でジャガイモ葉を除去する。その差ははっきりして見分けやすい。」と説明がある(非特許文献4)。このような(ジャガ)イモ葉形質のトマトは、栽培種としての形質を備えず、除去すべき異物であることを示す。
一方、主に欧米で個人の家庭菜園等で保存されてきた在来種、いわゆるエアルームトマトは、ワインレッドや黄色、黒色等様々な色彩や模様、味わいのある果実を実らせ、大半が普通葉を持つことを特徴とする。その中の一部にイモ葉形質を有する品種(例えば、Brandy wine)が存在する。この品種は、良食味や色彩、果形といった多様なトマト青果物を主たる特徴とし、特徴ある果実形質を長期にわたり改良選抜した結果、付随的にイモ葉形質で維持されたものである。そのため、このようなイモ葉形質を有する種は、普通葉の株が混じり不揃いで固定が不十分で営利生産に不向きであったり、F1品種でないため複合抵抗性の付与に適さないために、育種や接木栽培に用いる手法は行なわれていなかった。
また、UPOV(The International Union for the Protection of New Varieties of Plants: 植物新品種保護国際同盟)でのトマトの審査ガイドラインに関し、従来の旧1992年版(非特許文献7)では、葉形質の分類(Leaf type)として普通葉(Type1ないし3)及びいわゆるイモ葉(Type4)の4分類となっていた。しかし、現行の2001年版(非特許文献8)の改定により、葉形状での分類がなくなり、国内同様に普通葉における小葉の大小による分類に変更され、従来のイモ葉に関する記載及び図は現行では削除されている。
このように品種識別に関し、条約・国内法において普通葉かイモ葉かといった葉形状による分類(Leaf type)方法は採用されていない。
つまり今日まで、トマト品種において、切れ込みの程度の差はあるものの普通葉が標準形質となり、一方イモ葉形質は育種目標として有用性を見出されず、葉の特徴に着目した育種で活用されてこなかった。
なお、イモ葉形質の遺伝子として知られているPotato leaf遺伝子座は、c遺伝子として、第6染色体上にあることが知られている。c遺伝子は単因子劣性であり、対立遺伝子でホモにすることによりイモ葉形質を発現させることが可能である。また、本発明者はイモ葉形質が単因子劣性遺伝であることを以下のように確認している。イモ葉の系統と普通葉系統を交雑させ得られたF1トマトからさらに自殖後代F2を得て、イモ葉と普通葉の分離を確認したところ、F2展開の256個体中にイモ葉個体が65個体出現し、全個体のうち25.3%がイモ葉形質を示した。単因子劣性遺伝の場合、メンデルの遺伝様式によればCC(普通葉):cc(イモ葉)=3:1となる。すなわちF2集団のうち25%がイモ葉であることから、本発明におけるイモ葉も同様の理論値を示し単因子劣性であることが裏付けられる。
Geminivirus, ToMoVの抵抗性の系統に、“Potato leaf”分離個体を発見した報告がされている(非特許文献5)。これは、c2遺伝子に起因する切れ込みのあるイモ葉的形質であり、c遺伝子に起因するイモ葉形質とは異なる。c2遺伝子に起因するイモ葉的形質は、若干の切れ込みがあり、普通葉との識別が不明確になりうるため、本発明におけるイモ葉は、c2遺伝子に起因する切れ込みのあるイモ葉的形質は含まれない。
<トマト台木の作成>
本発明では、トマト接木苗の作成のための台木としてイモ葉形質を有するトマトを使用することを特徴とする。
日本国内向けトマト台木は、複数種の有用形質(病害虫抵抗性及び耐病性)を備えていることが求められる。これまでにイモ葉形質トマトは台木品種として利用されておらず、c遺伝子にリンクして付随する国内の台木品種に必要とされている抵抗性遺伝子の報告もない。
そこで本発明者は、イモ葉形質を有する日本国内向けトマト台木の品種育成のために、1種以上の有用形質を有し、且つ、劣性のイモ葉形質を有する第1トマト系統と、第1トマト系統の前記有用形質とは異なる有用形質を1種以上有し、且つ、第1トマト系統のイモ葉形質と同一の因子による劣性のイモ葉形質を有する第2トマト系統と、をそれぞれ固定育成し、それらを両親として交配し、F1種子として、イモ葉形質を有する台木用トマトの種子を得た。
第1トマト系統及び第2トマト系統の作成方法は特に限定されないが、典型的には以下の方法で行うことができる。
第1トマト系統は、イモ葉形質遺伝子を含む市販の又は公に入手可能なトマト品種(例えば、むさし育種農場KCFT-N2号や、それと市販の又は公に入手可能なトマト品種を交雑させた雑種等)を出発素材とし、イモ葉形質及び所望の有用形質を有する個体を選抜し、自家増殖を繰り返して、イモ葉形質及び所望の有用形質を固定する形質固定工程を、第N回(Nは1以上の整数)まで行うことにより作成可能である。
第1トマト系統作成のための第1回形質固定工程では、イモ葉形質遺伝子を含む市販の又は公に入手可能なトマト品種(例えば、Mikado(Henderson社:アメリカ)、Red Jacket(Harris社:アメリカ)、Casaque Rouge(Catros社:フランス)、KCFT-N2号(株式会社むさし育種農場)、Brandywine pink、Brandywine yellow、 Black pear、 A.B.C. Potato leaf、Cherokee purple、Wanda’s potato leaf、White Potato Leaf、Hilbilly Potato Leaf(ブリティッシュ・シード社:日本)、Big boy( Burpee seed社:アメリカ)、Glacier(Tompthon and Morgan社:アメリカ)、Stupice、Hillbilly (SEED SAVERS EXCHANGE社:アメリカ)、Japanese Black(Tomatofest社:アメリカ)や、これらのうちいずれかと市販の又は公に入手可能なトマト品種を交雑させた雑種等)を自家増殖させ、後代のなかからイモ葉形質を有し、更に必要に応じて1種以上の有用形質(病害虫抵抗性、耐病性など)を有する個体を選抜し、選抜された個体から自家増殖により後代を得る選抜育種操作を繰り返して、遺伝的に劣性のイモ葉形質、及び必要に応じて1種以上の有用形質を固定する。
Nが2以上である場合、第n回形質固定工程(nは2〜Nの整数)では、第n-1回形質固定工程で得られたトマトと、1種以上の追加の有用形質を有する市販の又は公に入手可能なトマト品種とを交配し、上記と同様に後代の選抜及び自家増殖を繰り返して、遺伝的に劣性のイモ葉形質、並びに、第n-1回形質固定工程までに固定された有用形質、及び、追加の有用形質を有する個体を選抜育種し、これらの形質が固定されたトマト系統を得る。
第2トマト系統は、第1トマト系統と同様の形質固定工程を、第M回(Mは1以上の整数)まで行うことにより作成可能である。このとき、第1トマト系統に導入された有用形質とは異なる有用形質を1種以上有する市販の又は公に入手可能なトマト品種を素材として用い、選抜育種することにより、第1トマト系統とは異なる有用形質を導入することが可能である。なお、第2トマト系統は、第1トマト系統の有用形質とは異なる有用形質を1種以上含むように育成し、第1トマト系統の有用形質と同一の有用形質を更に含む場合もある。
第1トマト系統及び第2トマト系統を得るための形質固定工程の回数(N, M)は、導入しようとする有用形質と、素材として用いられる入手可能なトマト品種が有する有用形質の組み合わせに応じて適宜設定することができる。
第1トマト系統の作成のためのイモ葉形質遺伝子を含むトマト品種と、第2トマト系統の作成のためのイモ葉形質遺伝子を含むトマト品種とは、同一の劣性因子によりイモ葉形質を発現すれば異なる品種であってもよいが、好ましくは、同一の品種である。具体的には第x回形質固定工程(xは1以上、N-1以下、M-1以下を満たす整数)までは共通の操作を行い、第x+1回形質固定工程以降では、異なる有用形質を有するトマトを交雑し、該有用形質を導入し固定することにより、第1トマト系統及び第2トマト系統を得ることができる。
第1トマト系統及び第2トマト系統に導入されるべき有用形質は、典型的には、遺伝的に優性な、F1植物において表現形として現れる有用形質である。また、実施例において言及するnv形質のように、劣性形質であってもF1植物に好ましい性質を付与することができるものも「有用形質」として導入されることができる。
第1トマト系統及び第2トマト系統に導入されるべき有用形質としては病害虫抵抗性や耐病性の形質が挙げられ、具体的にはネコブセンチュウ、萎凋病レース1,2,3、半身萎凋病レース1,2、根腐萎凋病(J3)、ToMV(トマトモザイクウイルス)に対する抵抗性、青枯病、褐色根腐病(コルキールート)に対する耐病性等が挙げられる。
第1トマト系統及び第2トマト系統の作出において、有用形質を導入するために用いることができる、1種以上の追加の有用形質を有する市販の又は公に入手可能なトマト品種は特に限定されないが、例えば萎凋病レース3抵抗性を付与する目的であれば台木品種ブロック(出願人育成)、プロテクト3(タキイ種苗育成)、がんばる根トリパー(愛三種苗育成)等、青枯病耐病性を付与する目的であれば台木品種レシーブ(出願人育成)、Bバリア(登録商標 タキイ種苗育成)、がんばる根(愛三種苗育成)等を交雑させ、自殖世代更新毎に対象病害を接種選抜することで、それぞれの有用形質の導入は可能である。
<トマト接木苗の作成>
本発明のトマト接木苗は、イモ葉形質を有するトマト台木に、普通葉形質を有するトマト穂木を接木して作成することができる。
イモ葉形質を有する本発明のトマト台木は、イモ葉形質に加えて、トマト台木として要求される病害虫抵抗性、耐病性等の有用形質を少なくとも1つ、より好ましくは少なくとも2つ、更に好ましくは7以上、特に好ましくは9以上、最も好ましくは10以上有する。トマト台木の有用形質の数の上限は特に限定されないが、例えば20以下、好ましくは15以下とすることができる。有用形質の種類は特に限定されず、例えば上述の有用形質から適宜選択することができる。本発明のトマト台木は、第1トマト系統と第2トマト系統を交配させる上述の方法によりF1植物として作出することができる。或いは、上述の方法によりF1植物として作出されたトマト台木を、新たな育種素材として利用してトマト台木品種の育種を行うことにより、第1トマト系統と第2トマト系統とをそれぞれ準備し交配させる上述の方法と比較して、迅速に、所望の有用形質を有するイモ葉形質トマト台木を作出することが可能である。その結果、トマト台木育種における葉形質の選択可能性の拡大が達成されることとなる。
接木する方法は特に限定されないが、典型的には播種から16〜20日ほど育苗した苗を用いた斜め合せ接ぎがあり、他には割り接ぎ、挿し接ぎ、呼び接ぎなどで行うことができる。
トマト苗が本発明のトマト接木苗であること、或いは、トマト植物体が本発明のトマト接木苗から生育された植物体であることは、例えば台木部分からわき芽を生じさせ、葉の形状がイモ葉型であることにより確認することができる。
イモ葉形質を有するトマト台木は、図7に示すように複数の苗が密集した育苗トレイにおいて接木作業を行う場合でも、普通葉形質を有するトマト台木の苗と比較して、隣接する苗の小葉同士が絡まりにくく、苗品質の安定化及び接木作業効率の向上が図られる。
次に、上記本発明の実施例について記載するが、本発明の範囲は以下に示す作成方法により制限されるものではない。
イモ葉台木の親系統(オス・メス)の育成とF1化
a)普通葉を有するトマト台木KCFT-N2号(株式会社むさし育種農場育成)から、イモ葉形質をもつ自殖後代(F2)41個体を目視で選抜し、これに各種病害虫を接種して発病の度合いが低く、優良な草姿・草勢・果実品質をもつ1個体をさらに選抜した。F3以降の後代も同様に接種検定を繰り返して自殖世代更新を進めた。これにより萎凋病レース1・半身萎凋病レース1・トマトモザイクウイルス・ネコブセンチュウに対して抵抗性で、青枯病・褐色根腐病に対して耐病性のF6後代KFを得た。世代更新は1年に2回行い、1999年9月から2002年8月までの3年間の実施期間を要した。
b) a)で育成したKFの青枯病に対する耐病性を強化し、萎凋病レース2抵抗性を付与するために、これにF1台木品種B(青枯病耐病性と萎凋病レース2を有する市販トマト台木品種)を交配し三元交配第一代を得た。この自殖後代(F2) 154個体から肉眼でイモ葉形質をもつ個体を選び、これに各種病害虫を接種して発病の度合いが低く、優良な草姿・草勢・果実品質をもつ6個体を選抜した。F3以降の後代も同様に接種検定を繰り返して自殖世代更新を進めた。これにより、萎凋病レース1,2・半身萎凋病レース1・トマトモザイクウイルス・ネコブセンチュウに対して抵抗性で、青枯病・褐色根腐病に耐病性のF6後代KFBを得た。世代更新は1年に2回行い、2003年4月から2006年3月までの3年間の実施期間を要した。
c) a)で育成したKFにnv形質(注1)と根腐萎凋病(J3)抵抗性を付与するために、これにF1台木品種G(根腐萎凋病抵抗性を有する市販トマト台木品種)後代のnv系統を交配しF1を得た。この自殖後代(F2)220個体から肉眼でイモ葉形質とnv形質の両方を併せ持つ個体を選んだ。さらに各種病害虫を接種し、発病の度合いが低く、優良な草姿・草勢・果実品質をもつ6個体を選抜した。F3以降の後代も同様に接種検定を繰り返して自殖世代更新を進めた。これにより根腐萎凋病(J3)・半身萎凋病レース1・トマトモザイクウイルス・ネコブセンチュウに対して抵抗性で、青枯病に対して耐病性のF4後代KFGを得た。世代更新は1年に2回行い、2005年9月から2007年8月までの2年間の実施期間を要した。
(注1・・・nvとはnetted virescentの略で単因子劣性の遺伝子の名称。本遺伝子をホモに持つ個体は株全体が鮮やかな黄緑色になり、矮化する。また、トマトモザイクウイルスに対する抵抗性遺伝子Tm2と強く連鎖している。)
d) b)で育成したKFBに萎凋病レース3および半身萎凋病レース2抵抗性を付与するために、これにF1台木品種K(萎凋病レース3と半身萎凋病レース2抵抗性を有する市販トマト台木品種)を交配し三元交配第一代を得た。この自殖後代(F2) 122個体から肉眼でイモ葉形質をもつ個体を選び、これに各種病害虫を接種し、発病の度合いが低く優良な草姿・草勢・果実品質をもつ4個体を選抜した。F3以降の後代も同様に接種検定を繰り返して自殖世代更新を進めた。これにより、萎凋病レース1,2,3・半身萎凋病レース1,2、トマトモザイクウイルス・ネコブセンチュウに対して抵抗性で、青枯病・褐色根腐病に耐病性のF8後代KFBKを得た。世代更新は1年に2回行い、2007年9月から2011年8月までの4年間の実施期間を要した。
e) c)で育成したKFGの青枯病に対する耐病性を強化するために、これとF1台木品種R(青枯病耐病性を有する市販トマト台木品種)を交配し三元交配第一代を得た。この自殖後代(F2)30個体から肉眼でイモ葉形質とnv形質の両方を併せ持つ個体を選んだ。さらに各種病害虫を接種し、発病の度合いが低く、優良な草姿・草勢・果実品質をもつ5個体を選抜した。F3以降の後代も同様に接種検定を繰り返して自殖世代更新を進めた。これにより、根腐萎凋病(J3)・半身萎凋病レース1・トマトモザイクウイルス・ネコブセンチュウに対して抵抗性で、青枯病に対して強度の耐病性を有するF8後代RKFGを得た。世代更新は1年に2回行い、2007年9月から2011年8月までの4年間の実施期間を要した。
f) d)で育成したKFBKを雌親、e)で育成したRKFGを雄親とし、F1イモ葉台木C1-311を得た。C1-311は発芽極良で、接木栽培試験における穂木の青果品質・収量も良い(表1参照)。従来技術である普通葉の素材KCFT-N2号だけでは十分な病害虫抵抗性は得られず、これを自殖世代更新した固定種(OP品種)では現在の市場性に適合する台木の作出は不可能であった(表2参照)。そのため、様々な有用形質を導入したイモ葉形質をもつ両親系統を作成し、最終的にF1化することによって、従来技術の課題を解決したトマト台木を作出できた。
このように、本発明の実施にあたり、1999年から2011年まで12年間の歳月を要した。本実施例における台木の育成は、従来の複数病害虫の接種選抜を行いながらの育種(表3)に加えて劣性形質のイモ葉形質を選抜する必要があり、育種の幅が制限されるため、長期間にわたる選抜育種が必要であった。
また、C1-311を新たな素材として利用し、他の所望の有用形質を有するトマト品種とを交配させ、後代植物から、イモ葉形質と所望の有用形質とを有する植物を、自殖世代更新により選抜育種することにより、迅速に、所望の有用形質を有するイモ葉植物を作出できることが示された。
見分け性試験
普段トマトを扱わない被験者に普通葉とイモ葉を識別させ、イモ葉の見分け性を確認した。接木適期である本葉2〜3枚展開の普通葉トマト161個体、イモ葉トマト39個体を任意に列植した200穴プラグトレーを1枚用意し、被験者一人ひとり別々にトレーを上から見下ろした状態で、イモ葉個体数を数えさせた。このとき、計数にかかった時間も測定した。6人の被験者すべてが39個体のイモ葉を間違えずに計数し、かかった時間は平均90秒であった(表4参照)。イモ葉または普通葉であるかの識別に要した時間は1個体あたり0.45秒ということとなり、イモ葉の見分け性が非常に高いことが示唆された。
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Claims (4)

  1. 台木と穂木とを接木したトマト接木苗であって、
    台木がイモ葉形質を有するトマトであり、穂木が普通葉形質を有するトマトである、トマト接木苗。
  2. 台木に穂木を接木してトマト接木苗を作成する方法であって、
    イモ葉形質を有するトマト台木に、普通葉形質を有するトマト穂木を接木する工程
    を含む方法。
  3. イモ葉形質を有する、接木苗作成のためのトマト台木の種子の作成方法であって、
    1種以上の有用形質を有し、且つ、劣性のイモ葉形質を有する第1トマト系統と、
    第1トマト系統の前記有用形質とは異なる有用形質を1種以上有し、且つ、第1トマト系統のイモ葉形質と同一の因子による劣性のイモ葉形質を有する第2トマト系統と
    を交配し、種子を得る工程
    を含む方法。
  4. イモ葉形質を有する、接木苗作成のためのトマト台木。
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