JP5961620B2 - 喫煙品用パック - Google Patents

Description

本発明は、喫煙品用パックに関する。

紙巻きタバコなどの喫煙品は、通常、パックに収容され、そのパックの全般的機能は、紙巻きタバコを収容し、機械的および環境的損傷から紙巻きタバコを保護することである。スライド可能なインサートまたはフレームを有するヒンジ式蓋付きパックおよびシェル式パックなど当業界において種々の紙巻きタバコパックの構成が知られている。ヒンジ式蓋付きパックは、喫煙品の束を保持するための空間を形成する胴体と蓋とを含む。蓋は、ヒンジ線に沿って胴体の後パネルに取り付けられ、開いたおよび閉じた位置の間を回転できるようになっている。閉じた位置において蓋の前壁下縁部が胴体の前パネルの上縁部と当接し、外観上面一になったように見える。

消費者が例えば喫煙品を含むヒンジ式蓋付きパックを購入または受け取ると、消費者は、外方のセロハンからなる包装材および／または内方ホイル包装材によってパックが既に開封されているか否かを判断する。しかしながらすべてのパックが、セロハンで包まれているわけではなく、ホイル包装材が封止されていないので、この包装材によってパックの内容物がいじられている、またそれに異物が混入されたか否かの充分な証拠を与えることにはならない。

下記特許文献１は、蓋の前壁を下方に延在する半円形のタブで形成したパックを提供することによって上述の問題点を解決しようとしている。このタブは、胴体の前壁の上縁部に形成された相補的な切り抜きに収容され、タブがパックの内側に収容されたフレームに接するようになっている。パックを組み立て、蓋を閉じた際に、接着剤層をタブとフレームの間に配し、タブをフレームに接着する。最初にパックを開封するために、接着剤層を剥がしてタブを解放しなければならない。

特許文献１から知られているパックは、接着剤を剥がさなければならず、これはあると程度の力を必要とするという欠点を含んでいる。さらに接着剤を剥がすことによって接着剤の残留物フレーム上に残り、パックの外観を損なってしまう。パックが一度開けられると、タブが常に蓋の前壁から突出し、これも望ましくない場合がある。

本発明は、上述の問題点を克服するまたは実質的に軽減する喫煙品を保持するためのパックを提供することを目的としている。

本発明では互いに対して移動するように構成された第１の部分と第２の部分とを含む喫煙品用パックが提供され、第１の部分は、下方前壁縁部を含む前壁およびこの下方前壁縁部から延び、第２の部分の前パネルに接着するタブを有し、このタブは、少なくともタブの一部が第２の部分の前パネルに接着したままの状態になるように最初にパックを開封するために破かれる薄化された線を含む。
具体的には、本願発明は、以下の喫煙品用パックにより達成される。
互いに対して移動し、パックが閉じているときに閉鎖線を形成するように構成された蓋と胴体とを含み、蓋は、下方前壁縁部を含む前壁およびこの下方前壁縁部から延び、胴体の前パネルに接着する、一体形成された蓋タブを有し、蓋の前壁は、折り曲げ線に沿って下方前壁縁部から延びるフラップによって該フラップが蓋の前壁の内面に接して位置するように蓋タブに対して内方に折り曲げられることにより形成され、前記フラップは前記蓋タブに対応する切り込みを含み、前記蓋タブは、少なくとも蓋タブの一部が胴体の前パネルに接着したままの状態になるように最初にパックを開封するために破かれる薄化された線を含み、パックが閉じているときに前壁と前パネルが同一平面上にあり、薄化された線が閉鎖線と一致し、胴体は、その前パネル縁部及び一体形成された胴体タブを含んで形成され、該胴体タブは前記前パネル縁部から延び、パックが閉じているとき蓋の前壁の内面上に形成された前記切り込みの凹部内に位置するように構成された喫煙品用パック。

第１および第２の部分が、パックが閉じているときに閉鎖線を形成し、薄化された線が閉鎖線と一致するのが好ましい。

これとは別に第１および第２の部分が、パックが閉じているときに閉鎖線を形成し、薄化された線が閉鎖線に対してずれるようにしてもよい。

薄化された線を閉鎖線の下方に形成し、パックを最初に開封するために薄化された線を破いた際にタブの一部が第１および第２の部分上に残るようにしてもよい。

１つの実施態様では第１の部分は蓋であり、第２の部分は胴体である。

蓋を前壁縁部から折り曲げ線に沿って延びるフラップを含んで形成してもよく、タブは、フラップの切り込みで形成され、フラップは、蓋の内面に接して位置するようにタブに対して内方に折り曲げられる。

胴体を前パネル縁部および一体形成されたタブを含んで形成してもよく、一体形成されたタブは、第２の部分の前パネル縁部から延び、パックを閉じた際に第１の部分の前壁の内面に形成された凹部内に位置する。

別の実施態様において第１の部分は胴体であり、第２の部分は蓋である。

タブは半円形であってもよく、矩形または方形などの他のあらゆる形状であってもよい。

好ましくは接着剤が第２の部分の前パネルにタブを接続するために使用される。

本発明の別の態様では上述の本発明のパックを形成するためのブランクが提供される。

本発明の実施態様を添付図面を参照してあくまで例示を目的として以下に詳しく説明する。

喫煙品の束を保持するための本発明によるパックを示す。 図１のパックを形成するためのブランクを示す。 別の実施態様のパックを形成するためのブランクを示す。 別の実施態様のパックを形成するためのブランクを示す。

図面を参照すると図１に喫煙品の束を保持するための本発明によるパック１が示されている。図２は、図１のパックを形成するためのブランク２５を示し、実線は、切断線またはブランク２５の外側の境界線を示し、破線は、折り曲げによって形成される線を示す。パック１は、胴体２と蓋９とを含む。蓋９は、薄化された線２３に沿って下方前壁縁部１５から延びた一体形成された蓋タブ２０（以下、単に蓋タブと称する場合がある）を含んで形成されている。蓋タブ２０は、以下の説明から明らかになるようにパックを最初に開封する前にいたずらされていない、または異物が混入されていないことの証拠になる。

閉じた状態にあるパック１の一般的な形状を、図１を参照して説明するが、いくつかの特徴は、この図からは見えず、図２において特定することができる。パック１の胴体２は、２つの対向する左および右側部パネル２１ａ、２１ｂ並びに底部パネル１０で隔てられた対向する前および後パネル３、４で形成されている。前パネル３および側部パネル２１ａ、２１ｂの接合部で形成された角７は、丸みを帯びてもよい。前パネル３および側部パネル２１ａ、２１ｂは、上方縁部５を含んで形成され、これは蓋９の対応する下方縁部１５と当接して、閉鎖線８を形成する。胴体の後パネル４は、ヒンジ線１１に沿って蓋９の後壁１４と接続している。さらに蓋９にはその後壁１４、前壁１３、左および右側壁１６ａ、１６ｂの間を延びる上壁１２が設けられている。蓋９の前壁１３および側壁１６ａ、１６ｂは、下方縁部１５を含んで形成され、これはパック１が閉じているときに胴体２の上方縁部５と対になる。蓋９は、薄化された線２３に沿って下方前壁縁部１５から延在している蓋タブ２０も含んで形成されている。最初に蓋タブ２０は、接着剤によって胴体２の前パネル３の上面に接着される。パック１が最初に開封されるとき、少なくとも蓋タブ２０の一部が胴体２の前パネル３に残るように薄化された線２３が破かれ、従って蓋タブ２０が、パック１を最初に開封する前にパック１がいたずらされていない、または異物が混入されていないことを示すという点でシールとして機能する。

図２においてブランク２５は、長尺の形状で、上述のパック１の胴体２および蓋９を含むことが判る。ブランク２５の胴体２は、前パネル３、底部パネル１０および後パネル４で形成されている。前パネル３は、ブランク２５が折りたたまれた状態にあるときに後パネル４から延びた側部フラップ２２ａ、２２ｂと重なる左および右側壁２１ａ、２１ｂを含んで形成されている。図２に示すように前壁３およびその側壁２１ａ、２１ｂの間に位置するブランク２５の破線は、ブランク２５が折りたたまれたときに形成される角が丸みを帯びることを示している。

さらにブランク２５の蓋９は、上述したように後壁１４、上壁１２および前壁１３を含む。蓋９の上壁１２、後壁１４は、ブランク２５が折りたたまれた状態にあるときに蓋９の前壁１３の側壁１６ａ、１６ｂと重ねられる側部フラップ１８を含んで形成されている。蓋９の前壁１３は、折り曲げ線１９に沿って下方前壁縁部１５から延びるフラップ１７を含んで形成されている。フラップ１７は、内方に折り曲げられ、蓋９の前壁１３の内面に接して位置する。フラップ１７は、それが蓋９の前壁１３と共に二層を形成するので蓋に安定性と強度を付与する。フラップ１７は、折り曲げ線１９から延びる半円形の切り込みで形成され、フラップ１７が内方に折り曲げられた際に下方前壁縁部から延在する蓋タブ２０を形成する。上述したように蓋タブ２０は、薄化された線２３に沿って下方前壁縁部１５から延び、薄化された線は、例えば切断、切り込みまたは穿孔によって形成してもよい。

薄化された線２３は、胴体２と蓋９の間の閉鎖線８と一致し、蓋が開かれたパックの胴体２の前壁３に残ったタブ部分が胴体２の上縁部５を越えて延びないようになっている。これとは別に薄化された線２３は、パックが開けられたときにタブのいくつかの部分が胴体並びに蓋に残るように閉鎖線の下に位置してもよい。さらに別の実施態様では薄化された線を胴体２の前パネル３に残ったタブの部分が胴体２の上縁部５を越えて延びるように閉鎖線上に形成してもよい。

当然のことながらタブは、半円形形状に限定されず、あらゆる形状および／または大きさであってもよい。タブの別の実施態様を図３および４に示し、図３は矩形のタブを示し、図４は図１および２に示した態様のものより小さい半円形のタブを示す。

パックの見栄えをよくするために相補的な形状を蓋の前壁に線描してもよく、例えば、図１および４に示したタブの半円の鏡像を蓋の前壁に線描して完全な円形の視覚的印象を与えるようにしてもよい。

上述の実施態様のいずれかの組み合わせにおいて、胴体２の前パネル３をさらに図３から明らかなように前パネルの上方縁部５から延びる一体形成された胴体タブ３０（以下、単に胴体タブと称する場合がある）を含んで形成してもよい。パックを閉じた際に胴体タブ３０は、蓋の前壁１３の内面に形成された凹部内に位置する。凹部は、蓋９の前壁１３から延在するタブを形成するフラップ１７を切り抜いて形成してもよい。胴体タブ３０が凹部に位置すると、パックの前方の閉鎖線に対する平行移動が抑えられるという点でパックの安定性が向上する。

また別の例示していない実施態様では、パックを胴体のパネルの上縁部から延びる好適な形状でタブ形成してもよく、これは蓋の前壁に接着される。またタブを少なくともタブの一部が蓋の前壁に接着したままの状態になるようにパックを最初に開封する際に破かれる薄化された線で形成してもよく、これによりタブが、図１から４を参照して説明したパックと同じように機能し、同じような利点を供する。また図１から４を参照して上述した別の特徴を有するパックを形成してもよい。例えば、薄化された線を閉鎖線と一致させてもよく、または閉鎖線の上または下に形成してもよい。また当然のことながら胴体のパネル上縁部から延びるタブを有するパックを蓋の前壁上縁部から延在し、胴体の前パネルの内面に形成された凹部に位置する一体タブで形成してもよい。

当然のことながら本発明によるタブの構成は、ヒンジ式蓋付きパックに限定されない。喫煙品を保持する種々の別のパック、例えばシェル式パックにも適用可能である。

本発明のいくつかの実施態様を説明してきたが、上述の説明は、好ましい実施態様の説明に過ぎず、添付の特許請求の範囲に入る他の実施態様も本明細書の開示の一部を形成するものであることを当業者であれば理解するはずである。

英国特許出願公開第２２９０７７８Ａ号

Claims (4)

1. 互いに対して移動し、パックが閉じているときに閉鎖線を形成するように構成された蓋と胴体とを含み、蓋は、下方前壁縁部を含む前壁およびこの下方前壁縁部から延び、胴体の前パネルに接着する、一体形成された蓋タブを有し、蓋の前壁は、折り曲げ線に沿って下方前壁縁部から延びるフラップによって該フラップが蓋の前壁の内面に接して位置するように蓋タブに対して内方に折り曲げられることにより形成され、前記フラップは前記蓋タブに対応する切り込みを含み、前記蓋タブは、少なくとも蓋タブの一部が胴体の前パネルに接着したままの状態になるように最初にパックを開封するために破かれる薄化された線を含み、パックが閉じているときに前壁と前パネルが同一平面上にあり、薄化された線が閉鎖線と一致し、胴体は、その前パネル縁部及び一体形成された胴体タブを含んで形成され、該胴体タブは前記前パネル縁部から延び、パックが閉じているとき蓋の前壁の内面上に形成された前記切り込みの凹部内に位置するように構成された喫煙品用パック。
2. 蓋タブは、フラップの切り込みで形成されることを特徴とする請求項１記載のパック。
3. 蓋タブ又は胴体タブが半円形であることを特徴とする請求項１又は２記載のパック。
4. 接着剤を使用して蓋タブを胴体の前パネルに接続することを特徴とする請求項１乃至３いずれか１項記載のパック。

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